ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowerd by BRIDGESTONE第2戦「SUZUKA S耐」は26日、鈴鹿サーキットで公式予選を行い、ST-XクラスのCraft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(Craft-Bamboo Racing)が総合のポールポジションを獲得した。
Craft-Bamboo Racingは、Aドライバーのジェフリー・リーが2分2秒943でトップから0秒615差の2位につけると、Bドライバーの太田格之進が驚速ラップでただ一人2分を切る1分59秒058で、2位を0秒974ちぎり、合算タイムでポールポジションを決めた。
Craft-Bambooはこの第2戦鈴鹿から参戦を開始。太田の参戦はレース直前に発表された。参戦自体は、先週もてぎで行われたスーパーフォーミュラ(SF)第3、第4戦の前に決まってたが、雑音を避けるためにチームに頼んで発表を遅らせたという。予選終了後、太田に話しを聞いた。
「正式に鈴鹿に出ると決まったのは最近でしたが、SFの週に発表をしたくなかったので、SFで優勝してから発表しようとチームと話していました。それができてよかったです」
事実、太田は有言実行で第4戦で優勝し、それが現実になった。
太田は昨年もこのチームから参戦し、Bドライバー予選ではほとんどトップタイムを記録している。
「チームがいつも素晴らしいクルマを用意してくれますし、このクルマがデビューした24時間以外は全戦、Bドライバーがトップタイムを取ってます。合算では取れないときもありましたが、クルマは本当に強力です」
今回のBドライバー予選でもそのパフォーマンスを引き出し、他を圧倒してトップタイムをマークした。
「去年以上にクルマが成熟しているという印象をうけます。なんの不安もなく予選はいけました」
決勝も他チームより一歩抜け出している印象があり、トラブルやアクシデントがなければ視界は良好だ。
「決勝はどんな展開になるかわかりませんが、ペースはあるのでしっかりとしたレースをすれば行けると思います。長いレースなのでミスなくいきたいと思います」
太田は今シーズン、SFとアメリカで行われているIMSAに参戦する。IMSAとスケジュールがバッテングしているため、スーパーGTの参戦を取りやめ、SFとIMSAに集中する。
「ここでの経験が向こうのレースに反映されています。外国のチームに出ることもぼくにとってプラスですし、ぼくが高いパフォーマンスを出せばチームの力にもなりますし、ぼくとチームでウィンウィンの関係を築けています」
「より自分を高い次元に持っていって、SFやアメリカの方にこの経験を生かしていきたいと思います。今年の一番の目標は、SFでチャンピオンを取ることです」
太田はスーパー耐久で次戦以降に出るかどうかは決まっていないという。ST-Xクラスは6戦中5戦の有効ポイント制だ。仮に太田が残りのレースに出場すれことになれば、チャンピオン候補の筆頭に名乗りを上げそうだ。
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI