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第18戦もてぎ決勝 菅波冬悟が今季2勝目 2位に入った木村偉織が戴冠

2023年度のドライバーズチャンピンを獲得した木村偉織

 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)第18戦は19日、モビリティーリゾートもてぎで決勝を行い、菅波冬悟(B-MAX ENGINEERING 320)が今季2勝目を飾った。また2位に入った木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)がドライバーズチャンピオンを獲得した。

 第18戦決勝は午後1時にフォーメーションラップが始まった。天候は快晴、気温も午前中より上昇するなか11台がグリッドに着いた。

 好スタートを切ったのは2番グリッドの菅波冬悟(B-MAX ENGINEERING 320)でインからポールポジションの木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)に並びかける。この2台は1コーナーで並走するが、チャンピオン獲得のため接触してリタイアだけは避けたい木村が引き、菅波がトップに立った。

 4番グリッドで優勝がチャンピオン獲得の必要条件でである平良響(モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC)は、1コーナーでインから3番グリッドのイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)を攻略し3位に浮上した。4位にはフラガが、5位には古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)が、6位にはエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京TOM'S 320)が、7位には野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)、8位には小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が続く。

 トップに立った菅波はオープニングラップで2位木村を0秒9離して戻ってくる。3周目には木村がここまでのファステストラップ1分45秒835を出して詰め寄る気配を見せたが、その後は菅波が周回を重ねるごとにその差をじりじりと広げ始める。3位の平良は、2位木村との差を1~2周目までは0秒5と背後につけていたが3周目以降は安定して1秒後を走り、木村を攻略する手がかりをつかめないでいる。

 4位のフラガもペースが上がらない。3位平良との差は開くばかりで、背後から攻め立ててくる5位古谷の防戦に手一杯の状態だ。その後ろ、6位トゥルーリ、7位野中、8位小出は接近戦だが互いに攻略するには至っていない。

 10周目には菅波が1分45秒757と木村の持つファステストラップを更新し、その差を3秒に広げる。その後木村との差をコントロールし、悠々と14周を走って今季2勝目を挙げた。

 2位に入った木村は今シーズン2023年度のドライバーズチャンピオンを決めた。この大会、優勝、優勝、2位とほぼ完璧にまとめ文句の無い逆転戴冠となった。

 3位に入ったのは平良。優勝して逆転チャンピオンへの一縷の望みをもって最終戦に臨んだがかなわなかった。出だしの予選からつまずいたのが最後まで尾を引いた。

 4位にはフラガが、5位には古谷が、6位にはトゥルーリが入った。

 マスタークラスはすでにチャンピオンを決めている今田信宏(JMS RACING with B-MAX)のリードで始まる。背後には2位のDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が終盤までつけていたが、最後は力尽きたか逆転はならなかった。優勝は今田、2位にDRAGONが入った。

 この大会で今シーズンの全日程はすべて終了。ドライバーズチャンピオンは木村、マスタークラスチャンピオンは今田、チームチャンピオンはB-Max Racing Teamで幕を閉じた。

 来シーズン2024年度のSFLは大きく変貌を遂げる。長年マルチメークで争われていたエンジンがワンメークとなり、トヨタ製3気筒1.6リッターターボ(G16E-GTS)をベースにトムスが開発したTGE33エンジンに変更される。開幕大会はここモビリティーリゾートもてぎで4月27、28日に行われる予定だ。ニューヒーローの誕生に期待したい。

14周の決勝がスタートした

スタート直後1コーナーの攻防

優勝は菅波冬悟(B-MAX ENGINEERING 320)

決勝2位は木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)

決勝3位は平良響(モビリティ中京TOM\'S 320 TGR-DC)

マスタークラス優勝は今田信宏(JMS RACING with B-MAX)

優勝した菅波冬悟(B-MAX RACING TEAM)

オーバルとマスタークラスで優勝した菅波冬悟と今田信治(B-Max Racing Team)

表彰式

シャンパンファイト

2023年度のドライバーズチャンピンを獲得した木村偉織

2023年度のチームチャンピオンを獲得したB-Max Racing Team

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Kazuhiro NOINE


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