筑波・富士S-FJ選手権

第1戦筑波 小田部憲幸/小村明生 注目ドライバーにインタビュー

 2023年JAF地方選手権スーパーFJ筑波/富士シリーズ開幕戦が3月26日(日)に筑波サーキットで開催された。10台のエントリーの中には、初のレース参戦と、元チャンピオンにして2016年以来のスーパーFJレース参戦という対照的なドライバー2名がいた。レース前日のスポーツ走行の合間にインタビューを行った。

 まずはゼッケン78番「いえらいふZAP 10VED」をドライブする小田部憲幸。小田部はカート、4輪を通じてレースの経験が全くなく、初めてのレースが名門ZAP SPEEDのサポートで出場する本大会ということになる。

小田部憲幸一問一答

 ――いままでモータースポーツの経験は?

 「まったくありません、今回がレースデビューです。ずっと会社員で(笑)人生の初レースが明日です」

 ――練習は結構積んだか?

 「お金の面もありますが可能な限りはやりました。ZAPさんのスクールの中でタイムを上げていかないとこのRD10Vも乗れないので。運よく乗れる状況になったので、レース参戦という運びになりました」

 ――練習走行での感触は?

 「ドライだと58秒7が今のところ最速で、まだまだ(タイムを)詰めないと戦えないと思います。そのタイムもまとめて出ていないので、59秒台が続いたりバラつきもあるので、そこの精度を高めていかないとダメかな、と思っています」

 ――明日の(レースの)目標は?

 「とりあえず完走です。初めてのレースでしかも雨予報なので完走しないと。完走してこそ得られるものがたくさんあるって監督からもアドバイスをいただいたので、とりあえず完走して、レースの始まりからフィニッシュまでの流れを見ることが目標です」

 もう一人はゼッケン52番「ファーストガレージTKR S2」で出場の小村明生。同じく筑波富士シリーズの有力チームであるファーストガレージ(スーパーウインズ)からの出場だ。

 小村は2016年のスーパーFJ筑波シリーズ6戦中3戦で優勝を飾りチャンピオンを獲得、さらに2018年にはJAF-F4(今年からFormula-Beat)のHクラスのグランドチャンピオンを大差で獲得したキャリアの持ち主だ。

小村明生一問一答

 ――2019年から最近までのレース活動は?

 「JAF戦のフォーミュラには全然乗れていなくて、公式戦としては6年ぶりに、ようやく帰ってこられた、というところです」

 ――今年はこの52号車でシリーズ通じて参戦?

 「フルシーズン出場するという事をチームに伝えて、ノースポンサーで個人の資金のみでやるので、(フル参戦が)達成できるか分からないのですが、そのつもりで頑張っています」

 ――ウエットタイヤを準備したのですね?(ツイッターにドライタイヤしかないと記述)

 「予算的に厳しくて(ホイールを)2セットは用意していなかったのですが、今日も明日も雨の予報なので。チームメイトの椎橋(もてぎ/SUGOシリーズに参戦)の好意で、何とかレインタイヤ間に合わせることができました」

 ――久しぶりのスーパーFJの感触は?

 「ちょこちょこと練習で乗らせていただいたりはしていたので、そこまでブランクは……といってもレーシング走行自体5年ぶりだったのですけれど(笑)、感覚も忘れることなく。どちらかと言うとレインの方がもっと久しぶりだったので、どうかな? というのがあったのですけれど。1本目2本目と着実にタイムアップできているので、明日に向けて順調に進んでいると思います。雨足が強くなったり弱くなったりで、(ベストな)ラインを見つけるのが難しくて、それでも踏んで行けっていうのがドライバーの心理なので、ちょっとリヤが流れたりしたところもあるのですけれど。その中でもいいラインは徐々に見つけられているかな、と思います。まだまだ自分より上のタイム出している選手がいるっていうのもあるので、明日に向けて今日のトップタイムを取れるように、いい結果で終われるように行きたいと思います」

 初レースと久しぶりの実戦という両名にとっては生憎のレインコンディションで、小田部はコーナーへのアプローチを模索中という雰囲気。かたやベストラインが見えてきたと語った小村は3本目の走行では攻めすぎたか第1ヘアピンでハーフスピンからグラベルにはまりそうになるなどしていたが、二人とも前日の練習走行を無事に終了した。明日のレースでどのような戦いを見せるか楽しみだ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
Kazuhiro NOINE


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