3月23日、全日本F3選手権第2戦の決勝が行われ、フォーミュラ・ドリーム出身のル
ーキー#11柴田が優勝を飾った。この優勝は柴田にとって全日本F3初優勝であると同
時に、今季からデリバリーされたローラ童夢シャーシにとっても記念すべき初優勝
となった。
昨日の第1戦でドラマチックなレースを見せたポールポジションの#7コートニーは、
好スタートを切ったものの、コースインの際にまたしてもホワイトラインカットを
犯してピットロードドライブスルーのペナルティ。
#7コートニーの脱落で労せずしてトップの座を手に入れたのは予選3位の#1細川。2
位にはスタートを失敗した#11柴田とローラ童夢シャーシがワンツー態勢。チャンピ
オンになるためにイギリスF3から戦いの場を日本に移した#1細川だが、2位に上がっ
たチームメイトのルーキー#11柴田を振り切ることができず、逆に差をジワジワと詰
められてしまう。4周目に3.8秒あった両者の差は、8周目に2.3秒、12周目には2.0秒、
14周目には1.2秒とみるみる縮まっていく。
しかし、このとき#1細川のマシンはリアサスペンションにトラブルを抱えており、
16周目の1コーナー進入でこのリアサスがついに悲鳴をあげる。なんとかコースア
ウトは免れた#1細川だが、コース脇にマシンを止めがっくりと首をうなだれる。
この結果、#7コートニー、#1細川の脱落というラッキーな面はあったものの、ルー
キー#11柴田がベストラップもマークする堂々たるレース運びで初優勝を飾った。
また、この優勝はローラ童夢にとってももちろん初優勝。#1細川車がマシントラブ
ルでストップしただけに手放しでは喜べないが、日本で世界制覇に向けての記念す
べき第一歩を記した。
2位は、日産エンジンユーザーの#12モンティン、3位は連続表彰台となった#4クイ
ンタレッリ。
なお、#7コートニーはペナルティのピットインをした後、5位まで挽回したが、ピッ
トロードでスピード違反を犯し再度ピットイン。今日はドタバタの末、いいところ
なく8位に終わった。
柴田
「勝因は落ち着いて走れたことだと思います。細川さんがストップしたときは、ひ
ょっとして自分にも、という不安が頭をよぎりました。あのままだったら抜くまで
には至らなかったと思います」
◆全日本F3公式サイト http://www.j-formula3.com/
◆鈴鹿サーキット http://www.suzukacircuit.co.jp/
■決勝 天候:晴れ/コース:ドライ
P.-No.Driver------------------Car-------------Engine---------Lap----Time------
1 11 柴田 裕紀 LOLA-DOME F106 無限MF204B 17 33'42.380
2 12 パオロ・モンティン DALLARA F303 NISSAN SR20VE 17 -10.831
3 4 ロニー・クインタレッリ DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 17 -11.550
4 8 小早川 済瑠 DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 17 -41.419
5 32 番場 琢 DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 17 -42.253
6 19 柴田 裕吉 DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 17 -44.050
7 3 横溝 直輝 DALLARA F303 TOYOTA 3S-GE 17 -44.321
8 7 ジェームス・コートニ DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 17 -48.220
9 1 細川 慎弥 LOLA-DOME F106 無限MF204C 15 -2 Laps
--------《 以上完走 》-----------------------------------------------------
- 18 小川 貴広 DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 11 -6 Laps
- 2 佐藤 晋也 DALLARA F302 無限MF204B 10 -7 Laps
- 36 片岡 龍也 DALLARA F302 TOYOTA 3S-GE 6 -11 Laps
- 33 吉本 大樹 LOLA-DOME F106 TOYOTA 3S-GE DNS -17 Laps
-----------------------------------------------------------------------------
* Fastest Lap: No.11 柴田裕紀 1'57.911 on Lap 7
* ペナルティ No.7 国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章4,e)の違反(ピット
出口のホワイトラインカット)により、ドライビングスルーペナルティ及び、罰金5
万円、厳重訓告(始末書提出)を課した。
* ペナルティ No.7 2003年全日本フォーミュラ3選手権統一規則第28条11.(ピットレ
ーン通過速度)の違反により、ドライビングスルーペナルティを課した。
* ペナルティ No.18 国際モータースポーツ競技規則付則H項違反(黄旗区間での減速
違反)により、罰金5万円 を課した。
http://motorsports.nifty.com/
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