2025年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第1戦決勝は3月23日(日)に筑波サーキットで開催され、ポールポジションから発進の酒井翔太(ファーストガレージ 制動屋)がチームメイトの津田光輝(ファーストガレージ 制動屋)を引き連れてポール・ツー・ウインを飾り、ファーストガレージ勢の1-2フィニッシュとなった。
決勝のスタートは定刻からやや遅れて午前11時38分フォーメーションラップ開始。予選に引き続き快晴の筑波サーキットは気温23.3度、路面温度35.3度と絶好のドライコンディションだ。予選でクラッシュしたMakoto Mizutani(HC桶川MRPYTTzapED)はフロアパネルのダメージが大きく決勝は欠場。また第2ヘアピンでストップした本間隆史(MATレーシングPJ10V)はマシンの修理が間に合い、最後尾の8番グリッドについた。
レッドライトが消灯して18周のレースがスタート。ポールシッターの酒井は蹴り出しがやや弱く、2番グリッドから好スタートの津田が酒井に並びかけるが、酒井が僅かに前でイン側から第1コーナーへ。後方でスタートを失敗したのが6番グリッドの相田有羽音(あると)で、7番グリッドの草野裕也(ELEVracing制動屋S2)、本間に次々と抜かれて再最下位にドロップしてしまう。5番手スタートの内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)も加速がよく、4番手の秋山健也(スーパーウインズKKS2)のインを差してサイド・バイ・サイドでターンイン、2台はそのまま並走でS字を抜けると第1ヘアピンで秋山が前に出る。
津田はテール・ツー・ノーズ状態で酒井を追うが、酒井はスキを見せずに津田を抑え込んで最終コーナーを立ち上がると0.322秒差のトップでオープニングラップを終了。3位ハタヤマタイゾウ(Hobby base)は津田に0.882秒差、マスターズクラスのトップだ。以下4位秋山、5位内藤、6位草野と続く。2周目のS字でハタヤマがミス、一瞬のスキを突いて秋山、内藤がオーバーテイク。3位秋山、4位内藤、5位ハタヤマの順に。
トップ酒井は2周目0.649秒、3周目0.849秒と僅かずつだが着実に津田との差を拡げ、4周目には1.199秒差。接近戦が展開しているのが3位秋山と4位内藤で0.5秒の差。さらにスタート失敗で最下位に落ちた相田が7位本間に0.151秒差と迫っている。
5周目、トップ酒井と2位津田は1.539秒差、3位秋山はそこから2.923秒差とレースはファーストガレージ勢が1-2体制を構築し後続を引き離していく構図に。7周目には酒井が58秒769のファステストラップをマークして津田を2秒以上引き離す。3位秋山はさらに4秒後方だ。この周相田は本間を攻略、7位にポジションアップする。次なるターゲットは0.555秒前方の草野。そのチャンスは8周目に訪れて第2セクターで草野をオーバーテイク、相田はスタートと同じ6位まで順位を戻した。
酒井は津田とのギャップをじわじわと拡げ9周目に2.989秒差、10周目3.411秒差と勢いが衰えることはない。2位から6位までが膠着状態の中で、7位草野と8位本間の間合いがコントロールライン上で0.130秒と接近。10周目の第1コーナーで本間が草野を攻略して7位へ。
酒井はその後も津田を突き放し、13周目には4.318秒、15周目5.137秒と完全に一人旅。3位秋山はそこからさらに6.466秒後方とトップ3は大きくバラけている。4位以下も単独走行が目立つ中で、内藤対ハタヤマの5位争いは0.531秒差と気が抜けない状況。しかしここで内藤踏ん張りそれ以上の接近は許さない。
18周を走り切り酒井がトップチェッカー。終わってみれば危なかったのはスタート直後の第1コーナーまでと、パーフェクトウインでフィニッシュした。2位津田でファーストガレージの1-2フィニッシュ。3位マスターズクラスの優勝の秋山は久々のオーバーオールでの表彰台。昨年投入したKK-SIIがいよいよ本領を発揮し始めたか。4位はハタヤマのプレッシャーをしのぎ切った内藤、ハタヤマ、相田というトップ6となった。
2025年筑波/富士スーパーFJ選手権第2戦は5月5日こともの日、恒例の「筑波サーキット・カーフェスティバル」内で行われる。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE Asako SHIMA