2024オートバックスSUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」の公式練習が、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、冬晴れのもと、GT300クラスは61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がトップタイムをマークした。
夏に開催されるはずだった第5戦だが、台風の来襲により延期となり、例年ならシーズンオフの12月に最終大会として行われることになった。最終大会は、サクセスウェイトが取り払われ、加えて、冬の空気密度の濃さもあってタイムは速くなるため、コースレコードの更新にも期待がかかる。
寒さはあるものの、好天に恵まれた予選日。午前9時15分から行われた公式練習は、コースオフした車両の回収での中断はあったが、大きなトラブルはなかった。ただ、最後のGT300クラスの専有走行時間に、シケインでスピンした車両のエキゾーストの熱(炎?)で、コースサイドの芝に火がつき走行終了となってしまったため、レコードタイムには0.2秒届かずに終わってしまった。
トップタイムをマークしたのは61号車SUBARU。今シーズンは不運なレースが多く、ここまで獲得したのは僅か9ポイント。ランキングは16位と不本意な位置にとどまっている。最終大会で一矢報いたいところだ。
2番手タイムの2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)は、優勝が絶対条件だが、僅かにチャンピオンの可能性を残しているだけに、今シーズン何度も見せてきたレース巧者の本領を発揮したいところ。
3番手は、11ポイント差で逆転タイトルを狙う、ランキング2位の88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)。ここ数戦のランボルギーニの速さは、87号車とともに目も見張るものがあり、チャンピオン獲得のチャンスは十分ありそうだ。
88号車、2号車を迎え撃つ現在のポイントリーダー、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)も、7番手タイムをマークし、逆転は許さないという気概を感じさせる。
今シーズン、悪天候に見舞われることの多かったSUPER GTシリーズだが、今大会は天候が崩れることはなさそうだ。予選ではタイトル争いをする車両がどの位置にくるのか、またコースレコードは破られるのかにも注目したい。
予選は、本日午後1時50分から、2名のドライバーによるタイム合算方式で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Atsushi BESSHO