2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦の予選が、10月28日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ディフェンディングチャンピオンの野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がポールポジションを獲得した。
Q1 Aグループ
やや風はあるものの好天に恵まれた予選。Aグループの注目はリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)。逆転でのチャンピオン奪取に向け、Q1上位通過を狙う。
各車ともに最後の1周にアタックを行ったが、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)がタイミングを逸してアタックに入る前にチェッカーを受けてしまうという痛恨のミス。
最初にアタックを行った坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF23)が1分37秒821の好タイムをマーク。ローソンも迫るが1000分の1秒差で2位。結局、最後まで坪井を上回る者は出ずに、坪井、ローソン、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)、松下信治(BYOBUGAURA B-MAX SF23)と続き、ここまでがQ1通過した。
順位:坪井-ローソン-太田-山下-佐藤-松下/-ブリュクバシェ-国本-笹原-関口-大嶋
Q1 Bグループ
チャンピオンを争う宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)、野尻、そして急遽デビューとなった大草りき(TGM GP SF23)がどこまでタイムを上げてくるのかが注目された。
最初にアタックを行った野尻が1分37秒575と、Aグループの坪井を上回るタイムをマーク。平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が続き、チャンピオンを争う二人は順当にQ1を通過。
SFの予選を初体験の大草は、野尻から遅れること1.2秒で11位。大津弘樹(TCS NAKAJIMA RACING SF23)は走路外走行でベストタイムが抹消された。
順位:野尻-平川-宮田-牧野-小林-福住/-関口-小高-大草-ハイマン-大津
Q2
全車がアタックに入った周に、佐藤がデグナーでコースアウト。スポンジバリアに軽くヒットしてストップしたため、赤旗が提示され中断。誰もアタックを完遂できないまま残り3分で再開することとなった。
残り時間が少なく、満足なウォームアップができないままのアタックとなったが、そんな状態の中で強さを見せたのは、やはり王者・野尻だった。
平川に続いてアタックした野尻は1分37秒292と、Q1を上回るタイムでライバルたちを退け、ポールポジションを獲得。チャンピオンを争う宮田は最後に迫ったが届かず。それでもしっかりフロントローと予選ポイントを獲得した。
もう一人のチャンピオン候補ローソンは、予選7位と二人に対して遅れをとることになった。この結果、野尻が予選の3ポイントを加えて、シリーズポイントでローソンを逆転。宮田96p、野尻87p、ローソン86pで午後の決勝を迎えることとなった。
順位:野尻-宮田-牧野-太田-坪井-平川-ローソン-山下-小林-松下-佐藤-福住
なお、このアタックでもデグナーで福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF23)がコースオフ。タイムでは11位佐藤-12位福住の順となるが、佐藤は赤旗の原因を作ったとして規定により12番グリッドとなる。
第8戦の決勝は、本日、午後2時30分から31周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Motorsports Foum