2022年FIA-F4選手権シリーズ第6戦の決勝が8月7日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、3番手からスタートした小出峻(HFDP RACING TEAM)がレース前半でトップに立ち、連勝記録を5に伸ばした。
第6戦決勝は午前8時より14周で行われた。この日の天候は雲が多いものの晴れ。路面は第3セクターで所々濡れた箇所があったが、レースが進むにつれて乾いていった。
スタートでトップに立ったのは2番手スタートの三井優介(HFDP RACING TEAM)。ポールポジションの小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)はスタートで出遅れ、後続に飲み込まれる苦しい展開となった。
3番手スタートとなった小出は2周目の最終コーナーで小林のインに飛び込んで2位に浮上。小林は続くホームストレートで小出を抜き返すが、小出は3周目の1コーナーで小林のインをついて2位を奪い返し、トップの三井を追い上げる。
抜かれた小林は3周目にチームメイトの荒川鱗(TGR-DC RSトムススピリットF4)に、4周目には岩澤優吾(BJ Racing F110)にも捉えられて5位に後退した。
そして5周目。小出は1コーナーでアウトから三井に並びかけると、そのまま並走状態で2コーナーを立ち上がり、コカコーラコーナー手前でついにトップに躍り出た。抜かれた三井も離されずに小出を追うが、接近するとダウンフォースが抜けてしまう現代のレーシングカーにはつきものの症状により、徐々にタイヤを消耗させてしまう。後方からは荒川と岩澤も迫ってきた。
荒川は9周目の1コーナーで三井のインを伺うが、三井も一歩も引かずに2位を死守。続くダンロップコーナーでは岩澤が荒川を捉えて3位に浮上するが、この周終わりのホームストレートで荒川がインに並びかけ、10周目の1コーナーで3位を奪い返した。
しかし岩澤は12周目の1コーナーでアウトから荒川に並びかけ、そのまま並走状態に持ち込んでコカコーラコーナーの進入で3位に浮上した。
一方、トップの小出は三井を突き放すには至らないものの、最後まで付け入る隙を与えずに14周を走り切ってチェッカーを受け、第2戦富士からの連勝記録を5に伸ばした。
2位の三井はこれで開幕戦から6戦連続の表彰台獲得。3位には岩澤が入り、開幕戦の2位以来5戦ぶりに表彰台に立った。
次戦の舞台は三重県の鈴鹿サーキット。3週間後の8月27-28日に第7戦、第8戦を行う。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Keiichiro TAKESHITA