6月3日、国内で10年振りに開催された24時間レース「スーパーテック富士24時間レース」が静岡県・富士スピードウェイで行われ、粘りの走りを見せた#99Y's distraction GTNET GT-R(浜野/星野/藤波/安田/Zheng)が総合優勝を遂げた。
チェッカーまで残り3時間となってから、アクシデントが相次いだ。
残り3時間を切ってまもなく、ST-4クラス#58ウィンマックステインワコーズDC5☆KRPがオイル漏れを起こし、さらにそのオイルに引火して、火を引きずるような形でコカコーラコーナーのコースサイドに車を止めた。コース上のオイルに乗ってコースアウトする車両も出たため、処理のために赤旗が提示されレース中断となる。
再開後、残り2時間を切ったところで、総合10位で奮闘していた#51DIAMANGO Caymanが電気系トラブルでストップ。
さらに、トップを追っていた総合2位#83Phoenix Racing Asia R8がダンロップコーナーで#3ENDLESS GT-Rと接触。サスペンションを痛めてしまい、ピットで交換作業を行うことになってしまった。
これで#777D'station Porscheが2位に上がるが、その座も長くは続かず、残り1時間15分で突如エンジントラブルが発生しストップ。トップを追う立場のマシンにトラブルが相次ぎ、どうやら終盤になって勝利の女神は#99GT-Rに微笑んだようだ。
これで楽になった#99GT-Rはチェッカーに向け淡々と周回を重ね、新生なった富士24時間レースの記念すべきウィナーとなった。
最後の最後までドキドキ、ワクワクさせたのはST-4クラスの#55Sunoasis田中建築86。残り40分、トップを走る#884林テレンプ SHADE RACING 86が最後の給油でピットインし、逆転でトップに浮上。#55チームはドライバー交替の準備もしていたため、周囲は給油のためにピットインすると思っていたが、何と周囲を欺き、そのまま走り続けてチェッカーを受けてしまった。
白熱した各クラスの争いは、1台のみエントリーのST-1クラス#47D'station Porsche cupは安定した走りで総合7位フィニッシュ。ST-3クラスは#68埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXが逃げ切って念願の初優勝。ST-TCRクラスはシビック勢の脱落もあり、#75m-1 CARFACTORY RS3 LMSが、ST-2クラスは#6新菱オート☆DIXCELエボⅩが独走で優勝。ST-5クラスは、#88村上モータースMAZDAロードスターが#37DXLワコーズNOPROデミオSKY-Dの追撃を振り切った。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Keiichiro TAKESHITA