ANABUKIレーシング・チーム 1995年 全日本F3選手権シリーズ第2戦 レースレポート 「ああ無情、今季初ポールポジションは雨に流れて」の巻 その2 <決勝レース> 今季初優勝への期待を背負って迎えた日曜日。天気予報は、F3決勝が行われる午 後の降水確率は40~50%と、気になる予報を発表していました。 早々とサーキット入りした本山選手も、ちょっと心配そうに天を見上げていました が、「もし雨が降っても大丈夫。完全とはいえないまでも、マシンは満足できる仕上 がりになってますから」とニッコリ。こんなに待ち遠しい決勝レースは初めてです。 しかし、午前12時をまわる頃、ついにポツリポツリと落ちはじめた雨は、午後1時 過ぎにはすっかり本降りになっていました。 F3に先立ってF3000の決勝レースが行われる予定でしたが、コース上は川の ようになってしまい、とても危険でレースができる状態ではありません。 午後2時30分。主催者側がF3のドライバーおよびチーム関係者を集め、残念な がらコースコンディション不良による第2戦の中止を発表。 これにより全10戦が予定されていた '95年全日本F3選手権は1戦少ない、全9戦 で闘われることとなりました。 ◇本山 哲選手のコメント◇ 92年の第2戦以来二度目、童夢チームとしては初めてのポールポジションだったの で、どうしてもレースがしたかった。天を恨んでも仕方ないけど本当に残念ですね。 でも、記録には残らない幻のポールポジションになってしまいましたが、自分のな かで大きな自信となって活きてます。 次の第3戦筑波は前にポールポジションを取ったサーキット。ゴーカート場のよう なコース・レイアウトは、カート出身の僕は好きだし、得意なほうです。 自分を含めて全てがいい感じで廻ってきたこの雰囲気を、そのまま筑波戦へつなげ て、次こそ決勝レースでトップに立ちます。 ◇松本恵二監督のコメント◇ 天候不良による仕方なしの主催者決定とはいえ、集まってくれたファンやスポンサ ーの皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。 われわれチームとしても大きなチャンスを掴んでいただけに悔しさ一杯だが、明ら かに危険な状況のコースへドライバーを送りだすわけにはいかない。 ただ、ポールポジション・タイムを叩きだした本山の走りと、マシン・セッティン グは納得できる収穫が得られた。 次戦の筑波ではきっと初勝利を掴んで、応援して下さる皆様のご期待にそいたいと 思います。 第2戦 レポート(了)