全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)は21日、シーズンをにらんだ合同テストを行い、1回目は牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)がトップタイムを記録した。
いよいよ今シーズンのSFが始動した。21、22日は開幕戦の行われる鈴鹿サーキットで4回の合同テストが行われる。
午前10時45分から1回目の走行が行われるが、鈴鹿は雨が強くなったり弱くなったりのウェットコンディションとなった。気温、路面温度とも14度と、比較的あたたかい。
午前10時45分、1回目のセッションが始まる。15台ほどのマシンがコースインするが、アウトラップで、昨年のFIA F2のチャンピオンでSFに参戦してきたルーキーのテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)がNIPPOコーナーでコースアウト。いきなり赤旗が提示された。
再開後は佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が2分9秒546でトップに立つ。他のドライバーも11秒で牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)あたりが続く。
ここから圧倒的なタイムを出してきたのが野尻。開始24分あたりで1分58秒591といきなり2分を切ると、54秒705、53秒729と2位以下をぶっちぎった。
開始29分、今度はJuju(TGM Grand Prix SF23)がS字でコースアウトしてスポンジバリアにヒット。2度目の赤旗が提示された。
走行は残り1時間16分で再開。野尻が1分53秒544と若干タイムを縮める。2位には牧野が56秒405で、3位には小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)が56秒751で上がってきた。4位には佐藤が、5位には坪井が、6位にはルーキーの木村偉織(San-Ei gen with B-MAX SF23)が続く。
その後、佐藤が1分55分秒708で2位に浮上。3位に牧野が、4位には山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が上がり、小林は5位、6位には坪井がつけた。
開始59分、雨が本降りになると、ホンダからトヨタに移籍した大湯都史樹(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が、NOPPOコーナー立ち上がりで水に乗ってコースアウト。デグナーイン側にヒットするとコースを横切ってアウト側でマシンを止めた。こでで3度目の赤旗が提示された。
走行は残り45分で再開。雨は小降りとなった。坪井が1分55秒561で2位に浮上した。トップは野尻のままで、3位に佐藤が、4位に山下が、5位にホンダからトヨタに移籍した福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)が、6位には1年ぶりにSFに復帰してきた三宅淳詞(ThreeBond Drago CORSE SF23)が続く。
残り33分、佐藤が1分54秒874で2位を奪い返す。しかしトップ野尻とのは差はまだ1秒3ほど。5位には大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)が浮上し、昨年B-MAXで走りTGM Grand Prixからテストに参加しているラウル・ハイマン(TGM Grand Prix SF23)が6位に食い込んできた。
残り27分、さらに大島がペースアップ。1分54秒375で2位に浮上し、トップ野尻との差を0秒8とした。
残り19分、雨はほぼ上がった。小林が1分54秒473で3位に浮上。セクター4をショートカットした模様。ここで牧野が54秒334で2位に浮上。トップ野尻まで0秒7。
残り5分、牧野が1分53秒850までタイムを縮めると翌周も連続アタック。終了直前には53秒514をたたき出し、ついに野尻を逆転。トップに立ってこのセッションを締めくくった。
野尻は2位に落ち、最後にアタックしたチームメートでFIA F2から日本に戻ってきた岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が1分54秒197をたたき出し、一気に3位に浮上、TEAM MUGENが2-3となった。
4位には大島が、5位には小林が、6位には佐藤が続いた。
ルーキー勢では、前述のとおり岩佐が3位、テオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が15位、木村偉織(San-Ei gen with B-MAX SF23)が19位、Juju(TGM Grand Prix SF23)が21位となっている。
この後、午後2時45分から2回目の走行が2時間で行われる。
Text: Yoshinori OHNSIHIPhoto: Motorsports Forum