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SGT:第1戦岡山決勝 ドライ・ウェット・ドライの荒れた展開を制したのは#37KeePer RC F!#6エネオスRC Fはまさかのトラブルに泣く

2014オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月6日、岡山県の岡山国際サーキットで行われ、予選5番手からスタートした#37KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)が55周目にトップに立ち、そのまま逃げ切って見事開幕を制した。
GT300クラスは#4グッドスマイル初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)が同じBMW Z4を走らせる#7Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)の追撃を退けて優勝した。
(天候:曇り/雨/晴れ コース:ドライ/ウェット/ドライ 観客動員数:予選9,000人/決勝18,000人/二日間合計27,000人)

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第1戦決勝は午後2時にスタート。
GT500クラスにカーボンブレーキが採用されたこともあり、今シーズンからはスタート方式が一部変更になり、セーフティーカーによる先導の前に1周のウォームアップが行われることになった。
しかしこの日は正午前に激しい雹が降るなど、不安定な天候であり、気温も僅か8℃と4月初旬とは思えない寒さ。
こうしたことから安全を期してSCランは2周行われることになり、それに伴って規定周回数も1周減算されて81周で戦われることになった。

ホールショットを奪ったのはポールシッターの#6エネオスRC F。
その後方ではリボルバーコーナーで予選4番手の#36ペトロナスRC F(ジェームス・ロシター)と#23モチュールGT-R(松田次生)が接触、更には2周目に#12カルソニックGT-R(J.P.デ・オリベイラ)を#46S Road GT-R(本山哲) が押し出すなど大荒れの展開に。
この間に#6大嶋和也は後続を一気に突き放しにかかり、最初の10周で4.7秒のマージンを築き上げる。
2位は#46S Road GT-R、3位には#37KeePer RC Fが上がってきた。

ところがレースが15周を過ぎた辺りからコース上に雨が降り始め、各車ペースダウンを強いられることに。
この影響で#46本山は20周目の2コーナー先で#37カルダレッリの先行を許し、その後も#12オリベイラに激しく迫られる展開に。
たまらず22周目にピットに飛び込んでウェットタイヤに交換した本山だったが、運悪くこの頃から再び天候が回復、46号車はスリックタイヤに戻すために2度目のピット作業を強いられることとなった。

そしてこの雨はトップ争いにも多いに影響を及ぼした。
#37カルダレッリの快走で一時は6秒以上あった6号車とギャップがこの間に一気に縮まり、22周目には1.1秒差になり、28周目にはテール・トゥ・ノーズの状態に。
周回遅れが間に挟まるなど、中々攻略のきっかけを掴めない37号車は37周目にピットイン、前の開けた状態で逆転を期す。
しかし続く38周目にピットインした6号車は37号車の遥か前方でピットアウト、アウトラップで37号車を押え込むことに成功する。

そのまま伊藤との差を広げたい国本雄資だったが、6号車はピットアウトしてすぐにダウンシフトに不具合が生じはじめており、国本は苦しい走りを強いられていた。
そして55周目。
アトウッドカーブに進入したところで6号車のギヤが4速にスタックしてしまった。
そのまま4速固定で走らざるを得なくなった#6国本を#37伊藤がバックストレートで悠々とかわしていく。
6号車のギヤボックスはダブルヘアピンの手前で漸く復旧、それに連れてペースも次第に戻ってきた。
一時は#37伊藤に6秒ものリードを許したものの、#37伊藤が周回遅れに詰まる度に#6国本は少しずつその間合いを縮めていく。60周を終えてその差は3.8秒まで接近してきた。

しかしそこからは伊藤もペースを上げ、両者は一進一退を繰り返しながら周回を重ねていく。
それでも国本は75周目には2.66秒差に、78周目には2.14秒差まで迫ってきた。
しかしそこで周回遅れが間に入ってしまい再び両者の差は開いてしまった。

結局#37伊藤は最後まで#6国本の追撃を凌ぎ切り、2012年7月の第4戦SUGO以来の優勝をものにした。
カルダレッリにとっては来日3年目にして待望の初優勝だ。
2位は#6エネオスRC F、3位には#12カルソニックGT-Rがつけ、ホンダ勢の最上位は#18ウイダーモデューロNSXの5位だった。

GT300クラスは予選2番手からスタートでホールショットを奪った#4初音ミクBMW(片岡龍也)を#31OGTプリウス(新田守男)、#11ゲイナーSLS(ビヨン・ビルドハイム)らが追う展開でスタート。
しかし#31プリウスは22周目のヘアピンで#7Studie BMW(荒)の先行を許した上、メカニカルトラブルにより24周目のダブルヘアピンでストップしてしまった。
更には35周目に#11ゲイナーSLSの左フロントタイヤがバースト、大きく後退することに。

これで優勝争いは#4初音ミクと#7Studieの2台のBMWに絞られた。
レース中盤には8秒以上あったが両者の差を、今季初参戦の#7ヨルグ・ミューラーは次第に削っていったが、#4谷口も最後までミューラーの追撃を退け、僅か0.3秒差ながらトップでチェッカーを受けた。
2位は#7Studie BMW、3位には#11ゲイナーSLSが入った。
なお、JAF-GT勢の最上位は#55ARTA CR-Zの5位だった。

スーパーGT第2戦は5月4日決勝。富士スピードウェイでの500kmレースだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
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