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Forumula Beat

第1戦鈴鹿公式予選 金井亮忠が逆転ポールポジション

ポールポジションは金井亮忠(チームNATS正義001)

 フォーミュラ・ビート地方選手権シリーズ第1戦は22日、鈴鹿サーキットで公式予選を行い金井亮忠(チームNATS正義001)が逆転でポールポジションを獲得した。

 公式予選は午後2時20分より行われた。通常予選は20分間だが、路面張替を行ったことと低気温を考慮して5分延長され25分間となった。参加は13台、うち7台がジェントルマンクラスだ。直前まで降り続いていた雪もやみ、雲間からは青空も広がりつつある。WET宣言が出されているが、全車ドライタイヤを履いてコースインした。

 計測2周目には、酒井翔太(ファーストガレージFG108)がいきなり2分3秒431という素晴らしいタイムでトップに立つ。2位の金井亮忠(チームNATS正義001)はまだ7秒台だ。これを見て、酒井はほぼポールポジションを確信したのかピットイン。他車の動向を見つつ決勝に向けてタイヤを温存し、ピットで待機する作戦に出た。

 計測3周目、2位金井はタイムを2分6秒427まで縮めるもトップ酒井との差はまだまだ大きい。3位加藤智(FEEL・TAKEFIRST)は7秒630、4位梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)は7秒984、5位植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)は8秒233、6位鈴木智之(テイクファースト★C72制動屋)は13秒792だ。

 計測4周目、梅本が2分6秒011で2位に浮上した。同6周目には金井が4秒567で2位を奪い返し、徐々にトップ酒井との差を削り始める。

 その後、金井は計測8周目に2分3秒545とトップ酒井との差を僅差に持ち込むと、同9周目には3秒313まで縮めついに酒井を逆転してトップに立った。予選も終了直前で酒井は再アタックするチャンスを失い、2位に後退することとなった。

 3位には梅本が入ったが、ドライバーの装備品違反でタイムを抹消され後退、3位には繰り上がって加藤が入った。

 4位にはジェントルマンクラストップの植田が、遅れてピットアウトしたディフェンディングチャンピオンのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーR疾風)は徐々にタイムを縮め5位まで浮上、6位には鈴木が入った。

 決勝は明日23日、午前11時15分からだが、天候状態を考慮しフォーメーションラップが2周となったため当初予定の10周から1周減算され9周で行われる。

予選2位は酒井翔太(ファーストガレージFG108)

予選3位は加藤智(FEEL・TAKEFIRST)

予選4位は植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)

予選5位はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーR疾風)

予選6位は鈴木智之(テイクファースト★C72制動屋)

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
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鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第1戦鈴鹿公式予選結果

鈴鹿クラブマンレース第1戦 -RIJ- (2025/02/22) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2025 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
TimeBehindGapkm/h
156箕浦 稜己MYST SEIDOYA KK-SⅡ
MYST KK-S2
2'13.155--156.999
26吉田 馨TAKE FIRST kks2
MYST KK-S2
2'13.941 0.786 0.786156.078
322酒井 翔太ファーストガレージKK-SⅡ
MYST KK-S2
2'14.282 1.127 0.341155.681
418鈴木 七瀬ネッツトヨタ三重with FORM
MYST KK-S2
2'14.308 1.153 0.026155.651
510杉田 悠真LAPS with REV RACING
MYST KK-S2
2'14.733 1.578 0.425155.160
643五十嵐 文太郎Drago CORSE
MYST KK-S2
2'14.875 1.720 0.142154.997
715永原 蒼翔ピットワークながはら/MYST
MYST KK-S2
2'14.969 1.814 0.094154.889
81元山 泰成株式会社エコテク
MYST KK-S2
2'15.070 1.915 0.101154.773
947G1山根 一人光精工TK-Sport MYST
MYST KK-S2
2'15.078 1.923 0.008154.764
1033吉田 紘大T's TECHNO
MYST KK-S2
2'15.190 2.035 0.112154.636
1134藤井 翔太Drago CORSE
MYST KK-S2
2'15.291 2.136 0.101154.520
1255板倉 慎哉AMORE TOKYO☆表参道☆KKSⅡ
MYST KK-S2
2'15.402 2.247 0.111154.394
1352中川 賢太イーグルスポーツ
MYST KK-S2
2'15.461 2.306 0.059154.326
1411土橋 皇太Rn-sports制動屋KK-S2
MYST KK-S2
2'15.564 2.409 0.103154.209
1512宮本 颯斗J-LOC
MYST KK-S2
2'15.597 2.442 0.033154.172
1657東 慎之介サンセルモMYST/ORM
MYST KK-S2
2'16.046 2.891 0.449153.663
174G2古里 拓FLEET REV KK-SII
MYST KK-S2
2'16.995 3.840 0.949152.598
1837阪本 一世免許取るなら大阪サヤマ☆EAGLE
MYST KK-S2
2'17.311 4.156 0.316152.247
1972久保 直也AQUAだーはまレーシングNUTEC
WEST 07J
2'19.020 5.865 1.709150.375
205G3高橋 浩史BBK☆レヴレーシング
MYST KK-S2
2'19.960 6.805 0.940149.366
---- 以上基準タイム(130% - 2'53.930)予選通過 ----
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Forumula Beat

第1戦鈴鹿公式予選結果

鈴鹿クラブマンレース第1戦 -RIJ- (2025/02/22) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 Formula Beat Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
TimeBehindGapkm/h
172金井 亮忠チームNATS正義001
NATS 001
2'03.314--169.528
26酒井 翔太ファーストガレージFG108
FG108
2'03.431 0.117 0.117169.368
310加藤 智FEEL・TAKEFIRST
B-MAX RK01
2'04.891 1.577 1.460167.388
411G1植田 正幸Rnsports制動屋KKZS
MYST KK-ZS
2'05.134 1.820 0.243167.063
51ハンマー 伊澤アルカディア☆ハンマーR疾風
疾風
2'05.146 1.832 0.012167.046
643鈴木 智之テイクファースト★C72制動屋
ZAP F108
2'05.843 2.529 0.697166.121
735G2髙橋 忠克髙宮商事ミストKK-ZS
MYST KK-ZS
2'10.167 6.853 4.324160.603
817G3田中 諭ミスト・制動屋
Dallara F307
2'10.879 7.565 0.712159.730
976G4松本 隆行SHOUEI☆ミスト
Dallara F307
2'11.060 7.746 0.181159.509
1021G5村瀬 和也ミスト関口:制動屋:勝男武士
MYST KK-ZS
2'12.285 8.971 1.225158.032
113G6舩井 俊仁ファーストガレージFG108
FG108
2'12.490 9.176 0.205157.787
12*33G7杉山 寛ミスト☆菱洋商事株式会社
MYST KK-ZS
2'13.229 9.915 0.739156.912
---- 以上基準タイム(130% - 2'41.042)予選通過 ----
-*92梅本 幸汰ファーストガレージ FG01
FG101
タイム抹消---
  • CarNo. 33は、SUZUKA CHAMPION CUP RACEシリーズ規則第62条1.2(ピットレーン速度違反により、決勝時ピットスタートとする。
  • CarNo. 92は、SUZUKA CHAMPION CUP RACEシリーズ規則第14条3(ドライバーの装備品)違反により、失格とする。
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S-FJ日本一決定戦

岡本大地、スーパーFJ日本一決定戦戴冠までの軌跡

 2024年12月1日に三重県の鈴鹿サーキットで決勝が行われたスーパーFJ日本一決定戦は、岡本大地が優勝して幕を閉じた。岡本は2016年に同レースに初参加、その後2018、2023年は欠場したが今回、出場7度目にして初の日本一称号を手に入れた。岡本の日本一決定戦の軌跡を振り返る。

 岡本は1998年6月22日、高知県でサラリーマンの家庭に生まれる。父親がシステムエンジニアだっため、家にはパソコンが余っていた。中学なると、木材をネジで組んだコクピットを自作し、レースのシミュレーターゲームを始める。

 まだeスポーツと呼ばれてない時代だが、シミュレータでグローバルMX5のレースがあり、岡本も参加。タイムアタックで上位40名に入り、ファイナルへの出場を果たした。そのファイナルレースから成績優秀者が翌2015年のアメリカで行われる実車のMX5に出場するスカラシップを得るが、10位入ったドライバーが出場権を得、9位に入った岡本は残念ながらその権利を手中にすることはできなかった。これが悔しくて、岡本は実車レースに出場したいと思うようになる。

■2016年

 自動車免許を取った岡本は、父親のつてで高下レーシングを紹介され、マシンを借りてスーパFJレースに参戦を始める。最初に出場したのは韓国で行われたスーパーFJ交流戦、続く岡山FJシリーズにもスポット参戦した。そしてツインリンクもてぎで行われたスーパーFJ日本一決定戦にも初出場。しかしこの年は、旧式やプロトタイプのマシンだったためめだった成績は残していない。

■2017年

 この年から岡本の快進撃が始まる。岡山シリーズは開幕から第5戦までポールトゥウインで、最終戦を待たずにチャンピオンを獲得。スポット参戦した鈴鹿でもポールトゥウイン。F1のサポートレースとなったドリームカップレースでもポールトゥウインと、まさに向かうところ敵無しの成績を収める。

 そして迎えた日本一決定戦鈴鹿。岡本は予選Bグループ2位につけ、セミファイナルレースに臨む。ここでも素晴らしいスタートを決め、トップで1コーナーに向かうも、ミッショントラブルでリタイア。残念ながら決勝進出はならず、最後の最後につまずいた形となった。

■2018年

 スーパーFJはWEST 17Jの開発ドライバーを務める。鈴鹿のスクール(SRS-F)にも入校する。

 FIA-F4にもスポット参戦。しかし、鈴鹿では、岩佐歩夢、菅波冬悟とのバトル中に1コーナーで大クラッシュする不運に見舞われた。

 スーパーFJでは、開発中のマシンで奮闘するも1勝をあげるのがやっとだった。この年、もてぎで行われた日本一決定戦は出場していない。

 スクールは、三宅淳詞がスカラシップを獲得。ここでも岡本は涙を飲んだ。

■2019年

 この年はFIA-F4にフル参戦するも苦戦。現在に至るまでメーカー育成ドライバー以外がチャンピオンを獲得した年はなく、岡本をもってしてもプライベートチームでは厳しかった。それでも第3戦富士では3位表彰台を獲得してみせた。

 この年、スーパーFJのシリーズ戦は不出場。鈴鹿で行われた日本一決定戦では、予選A組2位、第1レグ2位で、決勝は3番グリッドから。スタートでトップに立つも、セーフーティーカー中に燃料トラブルに見舞われリタイアとなった。日本一は岩佐歩夢が手にした。

 この年、ネクソンタイヤの開発ドライバーとして86/BRZレースにも参戦を始める。

■2020年

 スーパーFJは鈴鹿シリーズに参戦。4戦全勝でチャンピンに輝いた。

 もてぎで行われた日本一決定戦では、予選B組2位、第1レグ2位で決勝を迎える。しかし、ファイナルラップのトップ争いで、宮下源都と接触して周回遅れに。日本一は元嶋成弥が手にした。

■2021年

 引き続きスーパーFJ鈴鹿シリーズに参戦。5戦中3勝で2年連続チャンピオンを獲得した。

 86/BRZレースでは十勝で3位に入り、NEXENタイヤでの初表彰台となった。

 鈴鹿で行われた日本一決定戦では、予選A組PP、第1レグ優勝で決勝に臨む。上野大哲との激しいトップ争いを展開するも一歩及ばず、2位となった。

■2022年

 スーパーFJ鈴鹿シリーズにスポット参戦。6戦中4戦出場し優勝1回、ランキングを3位で終えた。またこの年の途中からスーパー耐久ST-5クラスへの参戦を始める。

 この年の日本一決定戦は冨士。予選A組PP、第1レグ優勝。決勝は、ファイナルラップまで、岡本、清水啓伸、森山冬星との三つ巴の激しい争いとなるが、ファイナルラップで接触して3位。優勝は清水だった。

■2023年

 この年もスーパーFJ鈴鹿シリーズにスポット参戦。8戦中3戦に出場し、1勝を挙げる。

 スーパー耐久にはST-5クラス・村上モータースのエースドライバーとしてフル参戦。年間2勝を挙げランキング3位を獲得した。

 86/BRZレースでは、この年からNEXENの開発から外れたものの、BSタイヤでスポット参戦した第1戦SUGOでポールトゥウインを飾り周囲を驚かせる。この活躍が認められ、現在も86/BRZに参戦中だ。

 もてぎで行われた日本一決定戦は不出場。

■2024年

 引き続きスーパーFJ鈴鹿シリーズにスポット参戦。1戦のみ出場し1勝を挙げた。

 スーパー耐久レースも引き続き村上モータースからST-5クラスに参戦。3勝を挙げるもののトラブルに泣かされランキング2位で終えた。

 そして鈴鹿で行われた日本一決定戦に出場。勝てるときはこういうものだろう。いままでの不運や接触が嘘のように、予選A組PP、第1レグ優勝、そしてファイナルも2位以下を圧倒して優勝した。

 初出場した2016年から足かけ9年、7回目のチャレンジで、ついに岡本は日本一の栄冠を手にした。

 岡本は「スーパーFJはまだまだ新しい発見があるので機会があれば出場したい」という。他カテゴリーも含めて、2025年シーズンの岡本の活躍に期待したい。

 スーパーFJは明日22日に4シリーズの先陣を切って鈴鹿・岡山シリーズが鈴鹿サーキットで開幕する。他3シリーズも順次開幕を迎え、日本一決定戦は12月21日に富士スピードウェイで決勝が行われる。

Text:Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
Keiichiro TAKESHITA
Kazuhiro NOINE
Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

2025年マシン・ドライバーラインナップ

  • 坪井翔(VANTELIN TEAM TOMʼS) 坪井翔(VANTELIN TEAM TOMʼS) 坪井翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)
  • サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S) サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S) サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)
  • 山下健太(KONDO RACING) 山下健太(KONDO RACING) 山下健太(KONDO RACING)
  • ザック・オサリバン(KONDO RACING) ザック・オサリバン(KONDO RACING) ザック・オサリバン(KONDO RACING)
  • 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
  • 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
  • 小林可夢偉(Kids com Team KCMG) 小林可夢偉(Kids com Team KCMG) 小林可夢偉(Kids com Team KCMG)
  • 福住仁嶺(Kids com Team KCMG) 福住仁嶺(Kids com Team KCMG) 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)
  • ジュジュ(HAZAMA ANDOTriple Tree Racing) ジュジュ(HAZAMA ANDOTriple Tree Racing) ジュジュ(HAZAMA ANDOTriple Tree Racing)
  • 三宅淳詞(ThreeBond Racing) 三宅淳詞(ThreeBond Racing) 三宅淳詞(ThreeBond Racing)
  • 大嶋和也(docomo business ROOKIE) 大嶋和也(docomo business ROOKIE) 大嶋和也(docomo business ROOKIE)
  • 岩佐歩夢(TEAM MUGEN) 岩佐歩夢(TEAM MUGEN) 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
  • 野尻智紀(TEAM MUGEN) 野尻智紀(TEAM MUGEN) 野尻智紀(TEAM MUGEN)
  • オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL) オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL) オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
  • 高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL) 高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL) 高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
  • 小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC) 小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC) 小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)
  • 平良響(KDDI TGMGP TGR-DC) 平良響(KDDI TGMGP TGR-DC) 平良響(KDDI TGMGP TGR-DC)
  • 阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
  • 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
  • 小出峻(San-Ei Gen with B-Max) 小出峻(San-Ei Gen with B-Max) 小出峻(San-Ei Gen with B-Max)
  • 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING) 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING) 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
  • イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING) イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING) イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA

公式テスト鈴鹿2日目 悪天候により2日目の走行はすべてキャンセル

 1月19日、スーパーフォーミュラの公式テスト2日目は、一時天候回復の兆しも見られたが、再び雪が降り出し、午後のセッション4もキャンセルとなった。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

公式テスト鈴鹿2日目 降雪のため午前のセッションはキャンセル

 1月19日、スーパーフォーミュラの公式テスト2日目は、夜半からの降雪で鈴鹿サーキットのコースサイドには雪が積もり、午前11時から予定されていたセッション3はキャンセルとなった。

 天気予報では午後から晴れとなっているものの、雪は午前10時半現在も降り続いており、午後のセッション4(14:00〜16:00)についても、開催ができるのか微妙な状況だ。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

公式テスト鈴鹿1日目 牧野任祐がトップタイムを奪うも三宅淳詞の速さが光る

 1月18日、今シーズン初走行となるスーパーフォーミュラの公式テスト1日目が、鈴鹿サーキットで行われ、午前はサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)、午後のセッションは牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がトップタイムをマークした。

 今シーズンに臨む13チーム、22名のドライバーが鈴鹿に集結し、いくつかのチームが新たな体制、新たなカラーリングでテストに臨んだ。

 昨年の上位チーム、DOCOMOチームダンディライアン、チーム無限、VANTELINチームトムス、Kids comチームKCMG、PONOSナカジマレーシングの5チームは、トムス(笹原→フェネストラズ)とナカジマ(山本→フラガ)のドライバーに変更はあったものの、昨年も安定した力を見せている。

 今シーズン、この牙城を崩すことのできるチーム、ドライバーが現れ、勢力図に変化はあるのか。それを占う貴重な開幕前のテストとして注目された。

 また、リサイクル原料比率を上げたニュータイヤの導入、東コースの舗装張替えなど、レースに影響を及ぼす要素も変更になっており、各チーム、ドライバーはその確認作業も進めながらのテストとなった。

■セッション1

 セッション開始の午前10時には、夜半から朝方にかけて降った雪がコースサイドに残っており、各チームレインタイヤを装着してコースイン。

 徐々に路面も乾き、1時間を経過した頃からスリックタイヤに交換するチームが出始めた。ここを境に、タイムは一気に1分38秒台に上がったが、このセッションで注目されたのは、監督、エンジニアも一新された体制で今季に臨む三宅淳詞(ThreeBond SF23)。

 残り30分時点で、1分38秒318をマークした三宅は、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)らと最後までトップタイム争いを繰り広げた。

 最終的には、僅差で2位になったものの、今年の三宅は違うと思わせるに十分なセッションだった。

■セッション2

 2日目の天候が崩れることが濃厚で、ドライコンディションで存分に走れるのはこのセッションのみとなる可能性が高いため、各チームは開始から攻めた走りを見せた。

 このセッションは、今シーズンをリードするであろう本命たちが速さを見せた。

 岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)らに、ルーキーのイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)も加わり、激しい トップタイム争奪戦が繰り広げられた。

 終盤、イゴールや可夢偉がコースオフやスピンを喫するなど、ギリギリの争いを見せたが、このセッションでも、三宅が最後に、牧野、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)に次ぐ3番手に食い込む速さを見せた。

 公式テスト2日目は、特に午前中は雪予報が出ているため、午前11時から12時の1時間に短縮され、午後は2時から4時の走行が予定されている。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

公式テスト鈴鹿2回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2025/02/18) Official Testing 2 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
15牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.116--217.500
28福住 仁嶺Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.143 0.027 0.027217.439
312三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'36.396 0.280 0.253216.868
46太田 格之進DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.494 0.378 0.098216.648
57小林 可夢偉Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.566 0.450 0.072216.486
664佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.566 0.450 0.000216.486
71坪井 翔VANTELIN TEAM TOMʼS
TOYOTA TRD 01F
1'36.601 0.485 0.035216.408
816野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.606 0.490 0.005216.396
915岩佐 歩夢TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.612 0.496 0.006216.383
104ザック・オサリバンKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'36.825 0.709 0.213215.907
113山下 健太KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'36.826 0.710 0.001215.905
1237サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.909 0.793 0.083215.720
1365イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.910 0.794 0.001215.718
1450小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'36.931 0.815 0.021215.671
1539大湯 都史樹SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.179 1.063 0.248215.121
1628小高 一斗KDDI TGMGP TGR-DC
TOYOTA TRD 01F
1'37.401 1.285 0.222214.630
1738阪口 晴南SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.676 1.560 0.275214.026
1829平良 響KDDI TGMGP TGR-DC
TOYOTA TRD 01F
1'37.682 1.566 0.006214.013
1914大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'37.729 1.613 0.047213.910
2019オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.997 1.881 0.268213.325
2120高星 明誠ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.363 2.247 0.366212.531
2210ジュジュHAZAMA ANDOTriple Tree Racing
HONDA M-TEC HR-417E
1'39.272 3.156 0.909210.585
Tags:

SUPER FORMULA

公式テスト鈴鹿1回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2025/02/18) Official Testing 1 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
137サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'38.040--213.231
212三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'38.060 0.020 0.020213.188
339大湯 都史樹SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'38.219 0.179 0.159212.843
438阪口 晴南SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'38.255 0.215 0.036212.765
56太田 格之進DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'38.256 0.216 0.001212.763
63山下 健太KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.430 0.390 0.174212.386
74ザック・オサリバンKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.477 0.437 0.047212.285
850小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'38.485 0.445 0.008212.268
965イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'38.615 0.575 0.130211.988
1019オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'38.647 0.607 0.032211.919
117小林 可夢偉Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'38.654 0.614 0.007211.904
1214大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'38.895 0.855 0.241211.388
1364佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'39.323 1.283 0.428210.477
1429平良 響KDDI TGMGP TGR-DC
TOYOTA TRD 01F
1'39.554 1.514 0.231209.989
1520高星 明誠ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'39.982 1.942 0.428209.090
1628小高 一斗KDDI TGMGP TGR-DC
TOYOTA TRD 01F
1'40.240 2.200 0.258208.551
1710ジュジュHAZAMA ANDOTriple Tree Racing
HONDA M-TEC HR-417E
1'41.594 3.554 1.354205.772
181坪井 翔VANTELIN TEAM TOMʼS
TOYOTA TRD 01F
1'48.20410.164 6.610193.202
1915岩佐 歩夢TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'49.56411.524 1.360190.804
208福住 仁嶺Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'50.02511.985 0.461190.004
2116野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'50.10312.063 0.078189.869
225牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
2'09.14231.10219.039161.878
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Forumula Beat | スーパー耐久

レースの現場で技術を磨く日本自動車大学校訪問 金井亮忠モータースポーツ科長「フォーミュラBeatは最高の教育素材」

 Formula Beat 地方選手権シリーズ(F-Be)及びスーパー耐久シリーズST-2クラスの有力コンテンダーである日本自動車大学校(略称:NATS)は千葉県成田市にある自動車関連の私立専門学校である。

 同校は1989年に開校し、翌90年には国内初の4年制・自動車経営科(現 自動車研究科)をスタートさせ整備だけでなく経営や販売のノウハウも習得できる学校となった。さらに1998年には「カスタマイズ科」、2005年には「モータースポーツ科」を開設。同科は今年20周年を迎える。学生は1年、2年を自動車整備科で過ごしクルマの構造や整備の基礎を学び2級自動車整備士となる。そこから希望によって1年過程のカスタマイズ科、モータースポーツ科、2年過程の自動車研究科へと進むことができる。この3年次以降の授業がNATSの特色だそうで、そこを目標に入学してくる学生が多いという。

 東関東自動車道大栄インターチェンジから1分の好立地にあるキャンパスは15万平米の広さを誇り、学科別に整備用のガレージが建てられていて、ショールームには過去に製作されオートサロンで披露されたカスタムカーや学生フォーミュラの車両が展示されている。さらに授業で使うためのR34スカイラインやロードスターなどのスポーツカーを始めかなりの台数の実習用車両が並べられている。敷地内にはミニサーキットやジムカーナ場、ダートコースまで設置され、開発、メンテナンスされたレース車両のシェイクダウンやテストも行われる。敷地内にこの規模のコースを有する自動車専門学校はほぼないそうだ。

 今回訪問のモータースポーツ科はモータースポーツビジネスやレギュレーション、チーム運営や空力、サスペンションの理論や、パーツ製作の為の金属、非金属の加工、チューニングなどモータースポーツ固有の技術を学ぶ。そしてもっとも比重が大きいのがガレージでのマシンメンテナンスと、実際にレースに参戦して現場でのサーキット・サービスの実習である。そのため、モータースポーツ科ではプロのチームに混じってF-BeとS耐に参戦するほか、JAF-N1規格で製作されたロードスターで耐久レースに参戦している。F-BeとS耐では金井亮忠モータースポーツ科長がドライバーを勤め、学生はメカニックやエンジニアとして活動する。ロードスターでのレースにおいてはドライバーも学生が担当している。

 モータースポーツ科のレース参戦は開設直後から富士のFJ1600、Vitzレースなどで行われ、F-Be(当時はJAF-F4選手権)は、まずWEST056を導入して2008年西日本選手権第5戦鈴鹿に出場後東日本シリーズに転じて菅生ともてぎで入賞、ランキング7位となった。翌2009年は東日本シリーズに4戦出場し3回の表彰台でランキング4位。そして2010年、東日本シリーズ6戦全戦に出場、2勝、2位3回、3位1回という戦績で3シーズン目にしてシリーズチャンピオンを獲得、合わせて東西シリーズを通じて争われるグランドチャンピオンシップにも輝いた。2011年、12年もシリーズ上位で戦うと、2013年からはオリジナルマシン「NATS001」を投入した。投入直後から戦闘力を発揮したNATS001は2戦目の富士で早くも優勝、その後も上位を争い東日本シリーズ4位、以降も毎年上位を争っており、2018年にはオリジナルマシンでシリーズチャンピオンも獲得している。

 一方2020年からロードスターでS耐ST-5クラスにも参戦を開始。2021年にランキング3位、2023年にはシリーズチャンピオンに輝いている。

 今シーズンのF-Beは2月22~23日の鈴鹿チャンピオンカップレース(旧クラブマンレース)で開幕する。初戦に向けて準備が進む中、ドライバーの金井亮忠モータースポーツ科長にインタビューを行った。

●金井亮忠モータースポーツ科長(以下敬称略)インタビュー

 ――モータースポーツ科では3つのレースカテゴリーに参戦していると理解したが、それぞれに担当の先生がつくのか?

 「その通りで自分がS耐シビック、菊地先生がF-Be、板垣先生がロードスターの開発やメンテナンスを指導しています。S耐とF-Beのドライバーは自分が担当しています」

 ――F-Beは今回の鈴鹿までが今の3年生によるレースか?

 「その通りで、昨年のシリーズ最終戦後にマシンはいったんバラバラにしてメンテナンスを行い、学生は1年間学んだ技術やノウハウをつぎ込んでマシンを組み立ててレースに出て卒業、ということになります。そして、次の参戦は5月24-25日のもてぎでこれが新3年生での初レースになります。

 一方S耐は3月22-23日の開幕戦は卒業式後になりますが、現3年生(卒業生)が担当してくれる予定になっています。本当の卒業レースですね。

 ――モータースポーツ科に進む学生は、2年生の終了時に進学を希望するのか?

 「1年、2年の自動車整備科もクラス編成の際にモータースポーツ科やカスタマイズ科、自動車研究科など将来の志望先で分けているので、ほぼ1年生からモータースポーツ科志望がはっきりしています。もちろん在学中に進路を変更することも、2つ以上の科で学ぶことも可能です。2023年度のモータースポーツ科の学生数は27人、今年は少なくて19人ですが、だいたい毎年20人から30人の間です」

 ――モータースポーツ科ができるまでもモータースポーツ関連の授業は行われていたのか?

 「それまでモータースポーツの授業はなくて、部活として取り組まれていました。私が学生としてNATSに入った時(2002年)にはまだモータースポーツ科がなくて、放課後の部活でスズキのワンメイクレース(フォーミュラ隼など)をやっていました。たぶんその活動が、NATSが自前のチームとしてモータースポーツに関わった最初だと思います」

 ――モータースポーツ科の1年の流れは?

 「4月に進級してくるまでは一切レースには関わっていないので、そこからになるわけですが、レースシーズンの方はすでに始まっているので、一番初めに基礎的な勉強はしますが、ほぼいきなりレースが始まる感じですね(苦笑)。そこからレースの合間をぬいながら、学科の授業を行ったり、公認審判員の資格を取ったり、といったようなことで進んでいきます。ですので、4月5月の頃のレースはかなりバタバタですね。毎年レーススケジュールにもよりますが、F-Beは最近2月に鈴鹿で開幕というのが定例なので、そこが1年の集大成のレースになっています」

 ――NATS001はすでに何シーズンも戦って、セッティングなどデータも揃っていると思うが、学生はまずそれを引き継いで、それから自分たちのアイデアとか技術を投入することになるのか?

 「毎年そんな感じなので、マシンはどんどんアップデートされていきますね。そういう意味ではF-Beはマルチメイクで教材として非常にいいカテゴリーです。規則の中でいろいろ自由にパーツを作ったりとかクルマを改良したりとかできるので、モノづくりの勉強に適していると思います」

 ――NATS001は2013年から投入されたと思うが、マシンについて教えてほしい

 「2010年にアルミモノコックのWEST056でチャンピンを取りましたが、この年にレギュレーションが変わってカーボンモノコックの使用が認められ、エンジンもそれまで1850ccが上限だったものが2000ccまで可になった。何とかチャンピンは取れましたがやはり2000ccの方が速いし、シーケンシャルミッションだし、ということで、2011年にマシンの後ろ半分を新しくしました。WEST056のモノコックに2000ccのエンジンとシーケンシャルミッションを積みました。その後2012年にUOVAの共通カーボンモノコックを買って、前年に新しくした後ろ半分をくっつけてNATS001を作りました」

 ――NATS001の設計は誰が?

 「基本僕がやりました(笑)。で、学生と一緒に作っていったという感じですね。一番初めに作ったNATS001はフロント半分がRD-10W(東京R&D製)で、後ろ半分がWEST056の2000cc仕様をくっつけて1台にしたという感じでした。そこからモノコックはずっと使い続けていますが、それ以外の部分は面影がないくらい進化しています」

 ――ボディデザインや空力とかはどうやって?

 「一番初めはムーンクラフトのカウル(MC090)を中古で入手してつけていました。UOVAのモノコック使っているのは東京R&DとB-MaxとムーンクラフトとZAP SPEEDで、エンジンマウントとかサブフレームには違いがありますが、ほぼ全車同じアームを使っていたり、中身は同じでカウルが違うという感じですが、ウチの場合はシャーシが違う形をしています。カウルをイチから作るのは大変ですし、みんな風洞にかけたりして作られているので、それを活用したということです」

 ――シーズンが進む中で学生のアイデアで作られたパーツを投入するということもある?

 「けっこうありますね、テストしてみて良ければ採用されます。そういう改良を行っていくことで学生のモノづくりの技術も養っていきます。ほぼ毎レース、マシンのどこかは変わっているので、写真を見るだけでいつのレースかわかるときもあります(笑)」

 ――今JAF戦ではF-BeとS耐(ST2クラス)に参戦しているが、体制や活動に違いはあるのか?

 「厳密には異なる部分もありますが、活動しているのはいずれもNATSです。F-Beは完全に自前のチームとしてやっていて、S耐は今のチームオーナーは山野(哲也)さんで、僕らはクルマのメンテナンスやレース運営を任されている形です。去年からクラスをST-5からST-2にステップアップしたのも山野さんがきっかけです」

 ――教材としてシビック(FL5型)はどうなのか?

 「正直大変ですね(苦笑)。クルマ自体のノウハウもないし、いろいろ探って新しく色んなモノを作ったりして改良したりとか毎回やっているので、大変ですけれど新鮮さがあって楽しいです」

 ――F-BeとS耐で学生は両方関わったりするのか?

 「基本的には別です。ですが今年F-Beの班の人数が少ないので、2台体制で出るときは他のグループから応援で来てもらうことはあります」

 ――モータースポーツ科を卒業した学生はモータースポーツ業界に進む率が高い?

 「業界からの求人はものすごく多いのですが、レース業界に行きたい学生というのがそれほど多くないです。年によってバラつきはありますが、今年今いる3年生はあまり業界への志向が強くないので、ある意味企業さんは学生の取り合いみたいになっています。モータースポーツ科を卒業してメーカーに行くとか、ディーラーに進むとか、後は開発系の企業に進んだり、けっこういろいろですね。

  レース業界からの求人については業界内に卒業生がかなり増えて、そこから横のつながりができたりとか、S耐に行ったときに他のチームの卒業生から話を貰ったりとか、もちろんチームから直接電話かかってきたりすることもあります。ここまで本格的にモータースポーツやっている学校があまりないので」

 ――モータースポーツ科が開設されて20年、その間に学生の気質とか目標意識に変化はあるか?

 「モータースポーツ科の学生の気質が変わったというより、この学校に入ってくる学生、今の18~20歳の子たちの志向が違うので。始まった当初、僕も2006年に卒業しましたが、その頃はもう『くるまバカ』みたいな感じで、いつでもクルマのことしか考えてなかった。今の子たちは、クルマが好きだとしても、ずっとクルマじゃなくて、他にもいろいろなモノがあるので。あと今の子はあまり競争をしてきていない。昔は何かにつけて勝負したりとかありましたけれど、今はみんなで仲良く、みたいな雰囲気が強いかな(笑)、そういった意味ではだいぶ変わってきましたね。ただ経験してみたいとかやってみたいという気持ちは強く持っているので、そういう経験をさせることを大事にしています」

 ――昨年の最終戦の表彰式で、先生が表彰台の一番高い場所に立っているのを見た学生はとても弾けていた。ああした経験ができると、変わってくる?

 「そうでしょうね。一所懸命やってそれが結果として出るとうれしいとか悔しいとか、そういうことをあまり経験してこなかった子が、この1年レースをやってきて、やりがいとか、自分がやったことに対して報われることとかを経験して、いろんな感情がでてきたり、そういった部分で成長が感じられるかなと思います。1年たつとけっこう変わります」

 ――金井先生のモータースポーツ歴は?

 「小学校6年生でカートレースを始めて、最初は地元の榛名でやっていました。高校1年生の時に、地方選手権でチャンピオン取って、高校2年の時には学校の部活(エコ マイレッジ チャレンジ)を一生懸命やっていました。モノづくりが大好きなので、部品つくってクルマを組み立てるとかが好きで、その間カートレースは地元だけにとどめていました。そのエコレースで全国優勝したので、高校3年生はレースに戻って全日本選手権に初めて出て、東地域のトップ、東西合わせてシリーズランキング2位になりました。その頃一緒に走っていた選手だと、東西合わせたトップは小林可夢偉選手です。あとは東地域のライバルだと山本尚貴選手とか、関口雄飛選手ですかね。大嶋和也選手や小暮卓史選手は同じ地元で良く一緒に走っていました。

 高校卒業のタイミングでカートはやめて、NATSに入学してから当初は学校とは関係なく地元群馬の方の支援でVitzレースに出場しました。翌年もチームを移籍してVitzレースにシリーズ参戦、その頃にNATSにモータースポーツ科ができることになり、翌年から学校でVitzレースをやるようになりました。専属ドライバーをやらせてもらえるようになったのはこの頃からです。その後NATSを卒業して教師になり、レースもアルテッツァレースへとハコでステップアップしました。アルテッツァは大変なクルマでしたね(苦笑)。

 で、そこから2007年にはフォーミュラトヨタに出場、FT30の最後の年でした。井口卓人選手とか、国本京佑選手、ケイ・コッツォリーノ選手なんかと戦っていました。カートからいきなりフォーミュラではなく、ツーリングカーをやってからのフォーミュラですね。そして2008年と2009年にはFCJにFTRS・チームNATSで出場しました。2008年には学校でJAF-F4を始めていて、FCJは半分プライベートな体制でした。フォーミュラトヨタのオーデションを受けたこともあって、FCJはFTRSの一員として乗せてもらっていた感じですね」

 ――F-Beより上のカテゴリーというのは考えてない?

 「教材としての魅力の有無と、費用的な部分も桁違いに変わってきてしまうので、現実的じゃないかなと思います。一方スーパーFJだとパイプフレームですがF-Beは上位カテゴリーと基本的なマシンのつくり同じなのでそこから先のカテゴリーで必要な基礎を学ぶという意味でも、卒業後にいろんなカテゴリーで通用する技術を身につける意味でもちょうどいいと思います。

 最近は整備とか修理と言ったら部品交換がほとんどですが、モノづくりとかちょっとした加工ができるとかいうのが普通のディーラーさんの整備士とは違うところなので、そうしたモノづくりを重視してできるカテゴリーがF-Beかなと思います。NATSのスタンスとしてはドライバーではなくメカニックの教育のために(レースを)やっているので、このカテゴリーをずっと続けているということですね」

 ――4月に初めてマシンに触りだして先生を乗せて走るということで、学生はプレッシャーを感じている?

 「プレッシャーはあるでしょうね、でもちゃんとマシンが走ればそれが自信になって、一つ一つ技術を身につけていけばいいのかなと思っています」

 インタビュー後にテストコースとモータースポーツ科の建屋を見学。テストコースは1.2キロのミニサーキットだが比較的高速な設定で、学生が走ることもあってかコーナーは広めにとられている。ダートコースでは毎年クラス対抗の耐久レースなども行われるという。コース脇には学生の親睦の為にバーベキュー場なども設置されている。

 モータースポーツ科棟内では、初戦を翌週に控えたNATS001が鈴鹿へ向けて組み立て中、さらに翌週にはS耐のテストがあるが、シビックはエンジンが降ろされている状態。そしてロードスター班はフロントカウルの製作に余念がなかった。建物の中には過去にレースで出たEP82やVitzなどもきれいな状態で保存され、隣の部屋にはシミュレーターが2台、授業で使うほか希望する学生には自由に(ただし時間制限付き)使わせている。

 学生たちは皆明るく作業をしており、充実した環境で学んでいることがうかがえた。

 今シーズンもNATSの戦いぶりに注目だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
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F110 CUP | もてぎ・菅生S-FJ選手権

RiNoA Racing project、2025年の体制発表

2025年RiNoA参戦体制発表

 里見乃亜代表率いるRiNoA Racing project「群馬トヨペットTeam RiNoA」が今シーズンの参戦体制を発表した。

これまでスーパーFJもてぎ・菅生シリーズと日本一決定戦を主戦場として活動してきた同チームは 今年も同シリーズと日本一決定戦に出場するほか、昨年にスタートしたFIA-F4第一世代のマシンによる「F110 CUP」戦にも新規参戦、さらにチームとして初のツーリングカーレースとして「ヤリスカップ関東シリーズ」にも参戦することを発表した。

 スーパーFJについてはドライバーを一新、ともにレーシングカート出身のルーキー小野大地、三ツ井光輝を起用。2シーズンぶりのチャンピオン奪回を目指す。新規参戦のF110CUPについては昨年同チームでスーパーFJをドライブした大川烈弥がステップアップ。またチーム初の体制として、チーム出身者をテクニカルアドバイザーに起用、2022年S-FJもてぎ・菅生シリーズチャンピオンの佐藤樹がもてぎ、同2021年2位の伊藤愼之典がSUGOの大会で大川を支える。

さらにチーム初のハコ車でのレースとして、ヤリスカップ関東シリーズに参戦。こちらはスポンサーでもある群馬トヨペットとタッグを組んでの参戦となり、ドライバーには2023年に同チームでS-FJもてぎ・菅生シリーズチャンピオンとなった内田涼風がステアリングを握る。

 昨年の苦戦からの復活を目指すスーパーFJに加えてF110CUP、ヤリスカップと活動を拡大するRiNoA Racing projectに今シーズンも注目だ。

Text: Junichi SEKINE
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FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

ルーニースポーツのスカラシップが始動 植田正幸代表「レース界への恩返し」

スタートシーン

 12月1日、鈴鹿サーキットで行われたスーパーFJ表彰式の席上、ジャパンスカラシップシステム(畑川治代表)より、2025年からルーニースポーツ(植田正幸代表)が、スカラシッププログラムを行うことが発表された。

 対象となるレースはフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)で、スーパーFJ日本一決定戦で2位に入った小田優、同3位の加納康雅がスカラシップ対象に選出されたことも併せて発表された。

 この件に関して12月8日、鈴鹿サーキットで行われたFIA-F4第8戦に出場し、インデペンデントクラスで5位に入ったばかりの植田に話しを聞いた。

 「僕からJSSさんにスカラシップの企画を考えていますが、どうでしょうかと聞いたら『是非やって欲しい』とのことでした」

 JSSはその名の通り、スーパーFJで優秀な成績を収めたドライバーにJAF-F4(現フォーミュラ・ビート)への年間参戦サポート、FIA-F4参戦の資金援助を行ってきた。過去には牧野任祐、大湯都史樹、角田裕毅、三宅淳詞などがスカラシップを獲得し、上位クラスへのステップアップを果たしたが、諸般の事情で2019年を最後にこのプログラムは終了していた。

 「メーカー落ちした子とか、他にも速い子はたくさんいるのでその子らにチャンスを与えようと思っています。今回、小田選手と加納選手を選出しましたが、あと2人くらい加えて4人程度でFRJのテストを行い、1人にスカラシップを与える予定です」

 「FRJのマシンは2台持っているので、どうしても乗せたいドライバーがいれば、2台体制にするかも知れません。もしくは、4大会開催されるF110カップとか、地方サーキットを回ってコースを覚えることができるフォーミュラ・ビートに乗せることも考えています」

 スカラシップを獲得したドライバーは、2025年度のFRJ年間参戦権を得る。フォーミュラリージョナルは、昨年から若いドライバーがしのぎを削るマカオのワールドカップに採用され、トヨタも今シーズンからFRJに本格参戦を発表。将来的には全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権との統合もうわさされ注目度も高まっている。ここで優秀な成績を収めれば大きなチャンスをつかめそうだ。

 「いままでレースに使ってきた予算ですが、ぼくの分を減らして、その分を若い子のために使おうと思っています。レースがあるから仕事も頑張れてこれたので、恩返しの意味でも若い子にチャンスを与えようと思っています」

ルーニースポーツの植田正幸代表

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Kazuhiro NOINE
Yoshinori OHNISHI
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FCR-VITA

第4戦冨士決勝コメント 優勝・藤原大暉「4番手まで落ちたのは想定外だった」

優勝 藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

優勝した藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

 「実はファイナルラップの300Rでシフトミスしていまして(苦笑)。それでいったん(徳升選手に)前に出られたのですが、最終コーナーをピッタリ付いていければスリップストリームに入れるので、もしかしたらチャンスあるかなと。なるべく(コーナー)出口重視で、スリップが一番効く間合いで入っていったら、最後の最後で逆転できました。(序盤)4番手まで落ちちゃったのは想定外だったのですが、そこからは自分のスピードを取り戻せたというか、あれで吹っ切れたというか(笑)、よかったです」

2位 徳升広平(PassingMark VITA)

決勝2位の徳升広平(PassingMark VITA)

 「最後にやられちゃったのは しょうがない、あれもレースですね。やるだけやったので、出し切ったかなと思います。トラブルなく走り終えて、チャンピオン取れたのもチームのおかげであるので、ありがとうの一言に尽きます。(来年の)5連覇はございません(笑)。別のカテゴリーで頑張りますので、応援よろしくお願いします」

3位 奥住慈英(SEVEN x SEVEN WITH KFM)

決勝3位の奥住慈英(SEVEN x SEVEN with KFM)

 「届かなかったですね。ちょっと(タイヤの)内圧とかもアレ(失敗)があって、序盤アンダーステアに悩まされて、前について行くのに精いっぱいだったので、絡めなかったですね。それが何より悔しいです。後半内圧が上がっていって、やっとフロントが利くような感じになりましたが、負けました」

4位 井本大雅(SEVEN x SEVEN WITH KFM)

決勝4位の井本大雅(SEVEN x SEVEN WITH KFM)

 「ファイナルラップのオーバーテイクは やっぱり富士ってスリップストリームが効くので。最終コーナーでも差せる間合いだったのですが、そこは確実に、スリップで抜くことを意識して、最終コーナーを我慢し直線で抜いた、という感じです。急な参戦でしたが元々MECに出ていたので、先週の岡山からの連戦なので、その流れのまま、いい感じで来られました」

5位 下野璃央(Dr.Dry☆VITA)

決勝5位の下野璃央(Dr.Dry☆VITA)

 「最終ラップのオーバーテイクは、前で井本選手と落合選手がバトルしていたので、最終コーナーからの加速でそこに私が追いついて、スリップで前に出られたという感じで、狙い通りです。スタートで3台ぐらい抜けたので、それも狙い通りでした」

6位 落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)

決勝6位の落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)

 「ファイナルラップは普通にスリップストリームで抜かれちゃった、という感じです。あとはこの週末ずっと風が強くて、ストレート走っていても、コントロールタワーとグランドスタンドに挟まれた区間はいいのですが、そこまではすごい横風で失速していたので、最後はキツかったです。スタートはボチボチという感じでポジション上げて。そこから2位までは行けたのですが、ストレートで全体的にキツいところがあって。コーナーで何とかするのですが、何とかした分をストレートでやられちゃう感じで、そこが苦しかったです」

ジェントルマンクラス優勝 イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズ)

ジェントルマンクラス優勝のイノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)

 「うれしいですが、総合でもっと戦えるように、来年はちょっとやせてきます(笑)」

ジェントルマンクラス2位 山本龍選手(おさきにどうぞVITA)

ジェントルマンクラス決勝2位の山本龍(おさきにどうぞVITA)

 「ヘアピンで他のマシンがたぶんスピンして、横に当たってきて。そこから調子が悪くなり、ギアもうまく入らなくなり、それでずるずる順位を落としてしまうみたいな感じになっちゃったので。できればイノウエ選手のところ、近くまで行きたかったのですが、それはかなわず、ちょっと不甲斐ないレースでした。ジェントルマンクラス2位というのはいいとして、という感じですね(笑)。もうちょっと(総合で)上に、予選の順位でも上に行きたかったです」

ジェントルマンクラス3位 富田栄造選手(CPホールディングスニルズ)

ジェントルマンクラス決勝3位の富田栄造(CPホールディングスニルズ)

 「前回のレースの時にホントは3位で表彰台上がれると思っていたのですけれど、最終ラップにコースアウトして逃していたのですよ。それで今回はリベンジできてよかった、ありがとうございます。何とかミスもなく、コースアウトもなく、接触もなく完走できたので、よかったです。エンジン乗せ換えたばかりでちょっと遅いので、直線で(他より)1秒くらい遅くて、いくら後ろにつけても抜けない状況で離されて。最終コーナーでまた追いつくのだけど、という繰り返しで、でも楽しかったです」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Asako SHIMA
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FCR-VITA

第4戦冨士決勝 ファイナルラップのストレート、スリップストリームを得た藤原大暉が優勝 徳升広平は4連覇達成

優勝した藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

 富士スピードウェイを舞台に行われるFCR-VITAシリーズの最終第4戦決勝が12月21日に開催され、予選2番手からスタートの藤原大暉(ACE LINE'S VITA)がファイナルラップのフィニッシュラインまで展開したトップ争いに競り勝って優勝を飾り、2位フィニッシュの徳升広平(PassingMark VITA)がシリーズチャンピオンを獲得、4連覇を達成した。

 朝から行われた予選に続いて決勝は午前10時コースイン開始。冬の富士スピードウェイには日が差し気温は9度まで上昇しているが、時々強い風が吹き体感温度はかなり低い。49台がグリッドに整列すると午前10時17分フォーメーションラップ開始。路面温度もあまり上がってきていないようで、タイヤの内圧をレースのどの段階に合わせるか、各陣営悩んでいたようだ。気になるチャンピオンの行方は徳升が2位以内ならば自動的に決定。3位以下の場合は斎藤愛未(Team M岡部自動車D.D.R VITA)と藤原の結果次第ということになる。

 49台全車がクリーンスタート、10周または30分間の決勝が開始された。

 蹴り出しがよかったのが2番グリッドから発進の藤原で、ポールシッター徳升の右サイドに並べかけてTGRコーナーにインから進入。サイド・バイ・サイドで第2コーナーを走り抜けると続くコカ・コーラコーナーで徳升が前に出てトップの座を守る。その後ろでは4番手スタートの落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)が3番グリッドの奥住慈英(SEVEN x SEVEN WITH KFM)をTGRコーナー手前でオーバーテイク、3位に上がるも奥住がTGRコーナーの中で差し返してポジションを戻す。

 徳升~藤原選手~奥住~落合がワンパックでトップグループを形成、5位以下をやや引き離して第3セクターへ。パナソニック・オートモーティブコーナーを立ち上がる所からの加速で奥住、落合選手が続けて藤原をかわして順位を上げてコントロールラインを通過。2位奥住~3位落合~4位藤原という順に変わるが、それぞれ0.025秒、0.051秒しか差はない。そしてオープニングラップの混戦を抜けて順位を上げたのが井本大雅(SEVEN x SEVEN WITH KFM)で8位から6位へアップ。逆転チャンピオンを狙う斎藤は6位から10位へとポジションを落としチャンピオンに赤信号がともるが、まだわからない。

 5台が出走のジェントルマンクラスでは1周目を終えてイノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)が総合11位のクラストップ、山本龍(おさきにどうぞ☆VITA)が総合16位のクラス2番手、富田栄造(CPホールディングスニルズ)が総合35位のクラス3番手を走っている。

 トップに立った徳升は順位を争う2位グループを引き離し3周目に1.6秒差。一方2位グループでは3周目に藤原が落合を攻略して3位に浮上する。4周目に藤原はここまでのファステストラップの1分58秒334を出して奥住に0.27秒差と接近、落合をはさんで5位永井歩夢(BBS VITA)、6位には下野璃央(Dr.Dry☆VITA)、7位に井本大雅(SEVEN x SEVEN WITH KFM)が上がってくると4周目のTGRコーナーで下野と井本が相次いで永井をオーバーテイク。これで下野5位、井本6位で永井は7位にドロップ。

 5周目に入りストレートで奥住のスリップストリームから抜け出た藤原がコントロールライン上では0.036秒と僅かに前に出て2位に進出。トップ徳升から1.114秒差でレースは後半戦へ。

 勢いに乗る藤原は6周目に1分58秒192とファステストラップを更新、徳升との間合いを0.626秒まで削り取る。3位奥住、4位落合はやや離されそれぞれ0.9秒、0.7秒の間合い。7周目も藤原は1分58秒118とこの日のファステストラップをマークして徳升を0.178秒差にロックオン。テール・ツー・ノーズ状態で8周目に突入すると左サイドから並びかけてTGRコーナーにアプローチ。インサイドを守った徳升が先行してターンインするが、ややオーバースピードかラインがアウトにはらみ、クロスラインでインサイドに切れ込んだ藤原が前に出てついにトップが交代する。しかし徳升は食い下がって逆転のチャンスを伺っている。0.242秒差で8周目を終えた両者はTGRコーナーで今度は徳升が藤原のスリップストリームを使ってTGRコーナーでのチャンスを伺うが、ここは藤原が守って0.3秒差でファイナルラップへ。後方では井本が下野を仕留めて5位に浮上している。

 ファイナルラップ。TGRコーナーで徳升が再びチャンスを伺うがここは藤原が抑える。2台はバンパー・ツー・バンパーの車間で第2コーナーからコカ・コーラコーナーを抜けると、300Rで藤原が僅かに失速したのを見逃さずに徳升がアウト側からダンロップコーナーへのブレーキングで前に出てトップの座を奪い返す。しかし藤原は徳升のテールを逃がさず、両車はパナソニック・オートモーティブコーナーを立ち上がりフィニッシュラインに向けて加速競争。ぎりぎりまで徳升のスリップストリームを使った藤原が左サイドに躍り出て前に出るとトップでチェッカードフラッグの下を通過、優勝を勝ち取った。徳升は0.104秒及ばずの2位に終わったが、これで2024年のシリーズチャンピオンを確定させた。3位は奥住。ファイナルラップに接近戦となった4位グループはパナソニック・オートモーティブコーナーまでポジションを守っていた落合を立ち上がりで井本、下野が次々とオーバーテイク。井本4位、下野5位を獲得。落合選手は一瞬で6位に落ちるというFCR-VITAならではの厳しさを味わう結果になった。3台の間合いは僅か0.188秒だ。

 ジェントルマンクラスはイノウエが総合12位でトップ、山本が総合16位クラス2番手、そして77歳の富田が総合32位クラス3番手で表彰台に立った。

優勝は藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

決勝2位は徳升広平(PassingMark VITA)

決勝3位は奥住慈英(SEVEN x SEVEN with KFM)

決勝4位は井本大雅(SEVEN x SEVEN WITH KFM)

決勝5位は下野璃央(Dr.Dry☆VITA)

決勝6位は落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)

ジェントルマンクラス優勝はイノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)

ジェントルマンクラス決勝2位は山本龍(おさきにどうぞVITA)

ジェントルマンクラス決勝3位は富田栄造(CPホールディングスニルズ)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
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FCR-VITA

第4戦冨士公式予選コメント ポールポジション・徳升広平「みんなのおかげで取れたポールポジション」

ポールポジション 徳升広平(#16PassingMark VITA)1分57秒617(コースレコード)

ポールポジションを獲得した徳升広平(PassingMark VITA)

 「これはもう『みんなのおかげ』で取れたポールポジションですね。いろんな人がいろんなことを教えてくれて、うまくまとめられてよかったです。決勝もこの調子で行きたいと思います。チャンピオン取れるかはわからないですが、ミスのないように、2位以内で確定なのでここから逃げ切れるように、と言ってもそんなに甘くないので、頑張りたいです」

2位 藤原大暉(#39ACE LINE'S VITA)1分57秒957(+0.340秒)

予選2位の藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

 「やっぱり49台もいたので、きっちりクリアラップ取れたかといえば全然だめで、どこかでスリップストリーム使えて稼げたり、逆に詰まったりしてこのタイムだったので、決勝はしっかり戦っていけると思います。今週チームがガラっと変わって、車も一気に変わったので、チーム特有のセットアップがあって、それにドライビングを合わせるのに精いっぱいでした。セットアップのそれなりに煮詰めたのですが、ずっとタイムもパっとしなかったのが、予選になってしっかりタイム出せたので、そこは一安心ですね。決勝はなるようにしかならないので、しっかり戦います。絶対逃げられないレースになるので、あと寒いので、最初の(タイヤが)冷えた状態で、ミスとかしないように。シーズン通して戦っているので、クリーンにやりたいですね、でも行くときは行きます(笑)」

3位 奥住慈英(#66SEVEN x SEVEN WITH KFM)1分58秒065(+0.448秒)

予選3位の奥住慈英(SEVEN x SEVEN with KFM)

 「クルマは交換しましたが、今年MECで僕が使ったマシンなので、違和感とかはありません。調子はいい感じです。トップと僅差なので、許容範囲かなと思っていて、決勝は勝負できると思います」

4位 落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)1分58秒215(+0.598秒)

予選4位の落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)

 「VITAは先週岡山のMECに参戦して、そこから連戦です。FCRは8月以来ですね。VITAは(スーパーFJのような)フォーミュラでもなく、ハコでもなく中間のカテゴリーという感じで、S-FJの応用で走れるクルマではあるので、そこの点(乗り換えは)難しくはないです。4番手という結果は僕自身アタックラップを完璧な形で出たタイムではないので、もっとタイムが出るという感触は自分の中にあるという中での4番なので、決勝はもっと上にいけると思います。優勝狙って行きたいと思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Asako SHIMA
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FCR-VITA

第4戦冨士公式予選 シリーズ4連覇へ視界良好、徳升広平がコースレコードでポールポジションを獲得

ポールポジションは徳升広平(PassingMark VITA)

 富士スピードウェイを舞台に行われるFCR-VITAシリーズの最終第4戦公式予選が12月21日に開催され、シリーズランキングトップの徳升広平(PassingMark VITA)がポールポジションを獲得した。

 すっかり冬の装いの富士スピードウェイにやってきたVITAは49台。ここまで3戦を終えてシリーズランキングの首位は徳升の44ポイント。徳升はここまでシリーズ3連覇を果たしていて、今年4連覇目に挑んでいる。これを追うのが38ポイントの斎藤愛未(Team M岡部自動車D.D.R VITA)と、30ポイントの藤原大暉(ACE LINE'S VITA)と3人がシリーズチャンピオンの目を残している。

 まずは午前8時5分に20分間の予選が開始。気温6度、路面温度もかなり低そうで各車は慎重にタイヤをウオームアップして残り時間13分あたりからタイムアタック開始。まず徳升が1分58秒733でトップに立つと、続く周回で下野璃央(Dr.Dry☆VITA)が58秒553でトップへ、先月16歳になったばかりの落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)が58秒601で2番手、斎藤が58秒604で3番手に上がり徳升は4番手へドロップ。

 折り返しの残り10分には永井歩夢(BBS VITA)が1分58秒360で15番手から一気にトップに立つ。トップから10位までが1秒以内に並ぶ接戦だ。11番手には山本龍(おさきにどうぞVITA)が、1分59秒460というジェントルマンクラスのコースレコードを出してクラストップにつけている。

 その後もトップの座は1分58秒215の落合→58秒174の藤原と次々に入れ替わるが、残り時間6分に徳升が57秒795を出して7番手からトップに返り咲き。その後は徳升を上回る者が現れず上位が膠着状態になる中、自己ベストを更新して順位を上げたのが翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)で58秒404で残り時間4分に11番手から5番手へポジションアップ。さらに残り2分、奥住慈英(SEVEN x SEVEN WITH KFM)が58秒065で3番手に浮上する。藤原は自己ベストを57秒957まで短縮するが2番手変わらず。

 残り1分でジェントルマンクラスの首位が交代。イノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)がクラスのコースレコードを更新する1分59秒050をマークして総合14番手クラストップへ。山本は0.038秒差の総合15位クラス2位、クラス3位は総合29番手の大沢良明(ビーンズスポーツYRC☆VITA)。

 チェカードフラッグが振られ各車最後のタイムアタック。ここで徳升はダメ押しの1分57秒617を叩き出し、コースレコードを更新して予選は終了。2番手0.340秒差で藤原、3番手0.448秒差で奥住という結果に。

 ジェントルマンクラスはイノウエが総合15番手でクラストップ、山本が総合17番手のクラス2位、大沢が総合30番手のクラス3位という結果になった。

 FCR-VITA第4戦決勝は本日午前10時15分に開始予定だ。

予選2位は藤原大暉(ACE LINE'S VITA)

予選3位は奥住慈英(SEVEN x SEVEN with KFM)

予選4位は落合蓮音(ホージャストレーシングVITA)

予選5位は永井歩夢(BBS VITA)

予選6位は斎藤愛未(Team M岡部自動車D.D.R VITA)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
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SUPER FORMULA LIGHTS

鈴鹿テスト2日目 小林利徠斗が全セッショントップタイムでテストを終える

小林利徠斗(TOM'S)

 12月18日、スーパーフォーミュラ・ライツのテスト2日目が、鈴鹿サーキットで行われ、昨日に続いて、小林利徠斗(TOM'S)が、午前、午後のセッションともにトップタイムをマークした。

 この日、セッション3で新たにドライブしたのは、今季FIA-F4に参戦した5号車・下野璃央(ALBIREX RACING TEAM)。近年、日本のトップ、ミドルフォーミュラにも女性ドライバーの進出の兆しが出ているが、次の候補となるドライバーだ。

■セッション3

 開始まもなく、37号車・古谷悠河(TOM'S)が1分51秒894をマークして、セッション前半は古谷がタイミングモニターのトップに留まり続け、同じくセッション開始から好タイムを出した60号車・伊東黎明(LM corsa)が続いた。

 1時間を過ぎると、それまで中位にいた35号車・佐野雄城(TOM'S)が、アタックを敢行。1分51秒736と、古谷のタイムをわずかに上回ってトップに立った。

 しかし、昨日から好調の38号車・小林が、70分過ぎに1分51秒427でトップタイムを更新。さらに1分51秒156まで縮めた。

 最後のアタックでも、小林の速さは衰えず、唯一人51秒を切る1分50秒905で、昨日の2セッションに続いてこのセッションも制することになった。

 2位以下は、佐野、伊東、ケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)、古谷、ジェームズ・ヘドレー(TEAM DRAGON)と続いたが、最後のアタック中に60号車・伊東がデグナーでコースアウト。赤旗が提示され走行は中断となった。このため、全員がアタックできずに終わったので、勝負は最後のセッションに持ち越された。

 SFライツ初ドライブの5号車・下野璃央は、このセッションのみの走行で、慎重に周回を重ねてベストタイムはトップから5秒遅れの1分55秒995だった。

■セッション4

 開始早々、自身の計測2周目に38号車・小林が1分51秒995をマーク。その小林が更にタイムを縮めようとした次の周に、53号車・ベルグマイスターがデグナーでコースオフ。赤旗中断とはなったが、幸いダメージはなく自走でピットに戻ってくる。

 アタックの仕切り直しとなった小林は、再開後にあっさりと1分51秒093をマークして、2位以下を引き離す。今回のテストの主役である小林の速さには驚くばかりだ。

 そして、残り5分となった最後のセッションでも、1分50秒511までタイムを削った小林が、2番手まで上がった卜部和久(JPN TODA RACING)を0.8秒も引き離す快走を見せた。

 3番手には古谷、4番手には佐野はつけ、トムス勢が全員上位で最後のセッションを終えた。対するB-Max勢は、5番手にケイレン、6番手に野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)と、今回のテストを見る限りでは、トムス勢に及ばなかった。

 SFライツの開幕は、年明け3月8〜9日のスーパーフォーミュラとの併催となる鈴鹿。まだ、ドライバーラインナップは見えないが、どんな顔ぶれが揃って、どんな戦いを見せるのか、楽しみだ。

卜部和久(TODA RACING)

RYO.I(B-MAX RACING TEAM )

豊島里空斗(ALBIREX RACING TEAM )

清水康弘(GNSY RACING)

佐野雄城(TOM'S)

古谷悠河(TOM'S)

野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)

ケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)

ジェームズ・ヘドリー(TEAM DRAGON )

ヤコブ・ベルグマイスター(TEAM DRAGON)

伊東黎明(LM corsa)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA LIGHTS

公式テスト鈴鹿総合結果

公式合同テスト -RIJ- (2024/12/17-18) Total Testing Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoClsCls
Pos
DriverTeamSession1
Session2
Session3
Session4
TimeBehindkm/h
138小林 利徠斗TOM'S1'51.248
*1'50.401
1'50.905
1'50.511
1'50.401-189.357
22荒尾 創大DELiGHTWORKS RACING-
*1'51.268
-
-
1'51.268 0.867187.882
32卜部 和久TODA RACING-
-
1'52.042
*1'51.323
1'51.323 0.922187.789
42三井 優介DELiGHTWORKS RACING*1'51.477
-
-
-
1'51.477 1.076187.529
537古谷 悠河TOM'S1'52.426
1'51.831
1'51.878
*1'51.493
1'51.493 1.092187.502
635佐野 雄城TOM'S1'52.764
1'52.077
1'51.679
*1'51.535
1'51.535 1.134187.432
736エステバン・マッソンTOM'S*1'51.631
1'57.924
-
-
1'51.631 1.230187.271
851ケイレン・フレデリックB-MAX RACING TEAM1'52.587
1'51.834
1'51.861
*1'51.705
1'51.705 1.304187.147
960伊東 黎明LM corsa1'52.435
1'52.392
*1'51.786
1'51.931
1'51.786 1.385187.011
1050野村 勇斗B-MAX RACING TEAM-
1'53.524
1'52.609
*1'51.919
1'51.919 1.518186.789
1152ジェームズ・ヘドリーTEAM DRAGON1'53.084
1'52.296
*1'52.014
1'52.026
1'52.014 1.613186.630
1250小出 峻B-MAX RACING TEAM*1'52.579
-
-
-
1'52.579 2.178185.694
1353ヤコブ・ベルグマイスターTEAM DRAGON1'55.771
1'53.830
*1'52.986
1'53.078
1'52.986 2.585185.025
148M1清水 康弘GNSY RACING1'54.968
1'54.498
1'53.345
*1'53.122
1'53.122 2.721184.802
155入山 翔ALBIREX RACING TEAM1'54.840
*1'54.710
-
-
1'54.710 4.309182.244
164M2影山 正美B-MAX RACING TEAM*1'55.703
-
-
-
1'55.703 5.302180.680
175下野 璃央ALBIREX RACING TEAM-
-
*1'55.995
-
1'55.995 5.594180.225
185豊島 里空斗ALBIREX RACING TEAM-
-
-
*1'56.400
1'56.400 5.999179.598
194M3RYO.IB-MAX RACING TEAM2'09.011
1'58.255
1'57.723
*1'56.558
1'56.558 6.157179.354
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SUPER FORMULA LIGHTS

公式テスト鈴鹿4回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2024/12/18) Official Testing 4 Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverTeamTimeBehindGapkm/h
138小林 利徠斗TOM'S1'50.511--189.168
22卜部 和久TODA RACING1'51.323 0.812 0.812187.789
337古谷 悠河TOM'S1'51.493 0.982 0.170187.502
435佐野 雄城TOM'S1'51.535 1.024 0.042187.432
551ケイレン・フレデリックB-MAX RACING TEAM1'51.705 1.194 0.170187.147
650野村 勇斗B-MAX RACING TEAM1'51.919 1.408 0.214186.789
760伊東 黎明LM corsa1'51.931 1.420 0.012186.769
852ジェームズ・ヘドリーTEAM DRAGON 1'52.026 1.515 0.095186.610
953ヤコブ・ベルグマイスターTEAM DRAGON1'53.078 2.567 1.052184.874
108M1清水 康弘GNSY RACING1'53.122 2.611 0.044184.802
115豊島 里空斗ALBIREX RACING TEAM 1'56.400 5.889 3.278179.598
124M2RYO.IB-MAX RACING TEAM 1'56.558 6.047 0.158179.354
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公式テスト鈴鹿3回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2024/12/18) Official Testing 3 Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverTeamTimeBehindGapkm/h
138小林 利徠斗TOM'S1'50.905--188.496
235佐野 雄城TOM'S1'51.679 0.774 0.774187.190
360伊東 黎明LM corsa1'51.786 0.881 0.107187.011
451ケイレン・フレデリックB-MAX RACING TEAM1'51.861 0.956 0.075186.886
537古谷 悠河TOM'S1'51.878 0.973 0.017186.857
652ジェームズ・ヘドリーTEAM DRAGON 1'52.014 1.109 0.136186.630
72卜部 和久TODA RACING1'52.042 1.137 0.028186.584
850野村 勇斗B-MAX RACING TEAM1'52.609 1.704 0.567185.644
953ヤコブ・ベルグマイスターTEAM DRAGON1'52.986 2.081 0.377185.025
108M1清水 康弘GNSY RACING1'53.345 2.440 0.359184.439
115下野 璃央ALBIREX RACING TEAM1'55.995 5.090 2.650180.225
124M2RYO.IB-MAX RACING TEAM 1'57.723 6.818 1.728177.580
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SUPER FORMULA LIGHTS

鈴鹿テスト1日目 小林利徠斗が他を圧倒するトップタイムをマーク

小林利徠斗(TOM'S)

 12月17日、スーパーフォーミュラ・ライツのテスト1日目が、鈴鹿サーキットで行われ、小林利徠斗(TOM'S)が、午前、午後のセッションともにトップタイムをマークした。

 テストには、今シーズンのレギュラードライバーをはじめとして、多彩な顔ぶれが揃った。

 トムスからは、レギュラーの37号車・古谷悠河(TOM'S)、38号車・小林利徠斗(TOM'S)に加え、FIA-F4に参戦した35号車・佐野雄城(TOM'S)、そして、WECのLMGT3クラスで活躍し、トヨタのハイパーカーのテストにも参加した36号車・エステバン・マッソン(TOM'S)が参加。

 B-Maxは、来季の参戦が決定している50号車・野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)と、そのサポート役として50号車をドライブするチャンピオン小出峻。今季レギュラーの51号車・ケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)、そして、先日のSFテストにも参加した52号車・ジェームズ・ヘドレー(TEAM DRAGON)、ユーロフォーミュラ二参戦していた53号車・ヤコブ・ベルグマイスター(TEAM DRAGON)という布陣だ。

 他には、2号車をシェアする荒尾創大(DELiGHTWORKS RACING)、三井優介(DELiGHTWORKS RACING)、卜部和久(TODA RACING)。三井は久々のフォーミュラドライブだ。そして、5号車は、入山 翔(ALBIREX RACING TEAM)と下野璃央(ALBIREX RACING TEAM)がマシンをシェアする。

■セッション1

 レギュラー陣は安定した速さを見せたが、それ以外で目を引いたのは、三井、マッソンの二人。

 マッソンは早々に好タイムを出し、30分過ぎにトップに立つと、50分すぎにはそのタイムを更新する1分52秒356をマークしてみせた。その後、小林が1分52秒314と僅かに更新はしたものの、慣れないコース、マシンでいきなり速さを見せた。

 一方、三井はセッション後半になると、1分51秒973、51秒477とトップタイムを更新し、久々のフォーミュラドライブとは思えない速さを見せた。

 残り5分からのアタックで、小林が51秒248をマークしてトップに返り咲いたが、マッソンも1分51秒631をマークして、小林、マッソン、三井の三人だけが51秒台に入れた。

 これに、37号車・古谷悠河(TOM'S)、60号車・伊東 黎明(LM corsa)、50号車・小出が続いた。52号車・ヘドリーは9位、鈴鹿初体験の53号車・ベルグマイスターは13位だった。

■セッション2

 開始まもなく、フレデリックが2コーナーで、マッソンがデグナーでコースアウト。両者ともにバリアにヒットし、マッソン車はダメージは大きそうだ。

 約15分の中断後に再開。30分経過時には、三井から2号車を引き継いだ荒尾が1分52秒992でトップだったが、ここから38号車・小林が連続アタック。1分51秒701をマークすると、次の周には11月の第7戦のPPタイム(1分51秒009)を破る1分50秒872という、抜き出たタイムを記録した。

 さらに、セッション最後のアタックで、小林は1分50秒401までタイムを削り、2位荒尾(1分51秒268)を大きく引き離した。3位は古谷、4位には途中でコース復帰したフレデリックが入り、ここまでは51秒台。

 以下、ルーキーの佐野、ヘドリー、伊東と続き、午前中に小出がチェックしたクルマで走った野村は、慎重にタイムを上げ、1分53秒524で8位だった。

 明日18日も今日と同じく、午前9時30分から11時、午後1時30分から3時の走行が予定されている。

ヤコブ・ベルグマイスター(TEAM DRAGON)

ジェームズ・ヘドリー(TEAM DRAGON )

古谷悠河(TOM'S)

伊東黎明(LM corsa)

入山翔(ALBIREX RACING TEAM)

ケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)

三井優介(DELiGHTWORKS RACING)

佐野雄城(TOM'S)

清水康弘(GNSY RACING)

小出峻(B-MAX RACING TEAM)

小出峻(B-MAX RACING TEAM)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA LIGHTS

公式テスト鈴鹿2回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2024/12/17) Official Testing 2 Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverTeamTimeBehindGapkm/h
138小林 利徠斗TOM'S1'50.401--189.357
22荒尾 創大DELiGHTWORKS RACING1'51.268 0.867 0.867187.882
337古谷 悠河TOM'S1'51.831 1.430 0.563186.936
451ケイレン・フレデリックB-MAX RACING TEAM1'51.834 1.433 0.003186.931
535佐野 雄城TOM'S1'52.077 1.676 0.243186.525
652ジェームズ・ヘドリーTEAM DRAGON 1'52.296 1.895 0.219186.162
760伊東 黎明LM corsa1'52.392 1.991 0.096186.003
850野村 勇斗B-MAX RACING TEAM1'53.524 3.123 1.132184.148
953ヤコブ・ベルグマイスターTEAM DRAGON1'53.830 3.429 0.306183.653
108M1清水 康弘GNSY RACING1'54.498 4.097 0.668182.581
115入山 翔ALBIREX RACING TEAM1'54.710 4.309 0.212182.244
1236エステバン・マッソンTOM'S1'57.924 7.523 3.214177.277
134M2RYO.IB-MAX RACING TEAM 1'58.255 7.854 0.331176.781
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SUPER FORMULA LIGHTS

公式テスト鈴鹿1回目結果

公式合同テスト -RIJ- (2024/12/17) Official Testing 1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverTeamTimeBehindGapkm/h
138小林 利徠斗TOM'S1'51.248--187.915
22三井 優介DELiGHTWORKS RACING1'51.477 0.229 0.229187.529
336エステバン・マッソンTOM'S1'51.631 0.383 0.154187.271
437古谷 悠河TOM'S1'52.426 1.178 0.795185.946
560伊東 黎明LM corsa1'52.435 1.187 0.009185.931
650小出 峻B-MAX RACING TEAM1'52.579 1.331 0.144185.694
751ケイレン・フレデリックB-MAX RACING TEAM1'52.587 1.339 0.008185.680
835佐野 雄城TOM'S1'52.764 1.516 0.177185.389
952ジェームズ・ヘドリーTEAM DRAGON 1'53.084 1.836 0.320184.864
105入山 翔ALBIREX RACING TEAM1'54.840 3.592 1.756182.038
118M1清水 康弘GNSY RACING1'54.968 3.720 0.128181.835
124M2影山 正美B-MAX RACING TEAM 1'55.703 4.455 0.735180.680
1353ヤコブ・ベルグマイスターTEAM DRAGON1'55.771 4.523 0.068180.574
144M3RYO.IB-MAX RACING TEAM 2'09.01117.76313.240162.042
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿総合結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/11-13) Total Testing Weather:Sunny/Cloudy Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 102 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverTeam
Engine
Session1
Session2
Session3
Session4
Session5
Session6
TimeBehindkm/h
15
6
牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.743
1'36.417
1'36.253
*1'35.597
-
-
1'35.597-218.681
26太田 格之進DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
-
-
1'36.053
*1'35.656
-
-
1'35.656 0.059218.546
338阪口 晴南VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.149
1'36.906
1'36.608
*1'35.967
-
-
1'35.967 0.370217.837
416
15
野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'38.022
1'36.705
1'38.077
*1'35.971
-
-
1'35.971 0.374217.828
564イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.881
1'37.102
1'37.699
1'36.252
*1'36.077
1'36.848
1'36.077 0.480217.588
665佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.761
1'36.337
1'36.604
*1'36.106
-
-
1'36.106 0.509217.522
739大湯 都史樹VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.086
1'36.956
1'37.987
*1'36.112
-
-
1'36.112 0.515217.509
836坪井 翔VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.876
1'37.057
1'36.973
*1'36.368
-
-
1'36.368 0.771216.931
97
8
野中 誠太Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
-
-
1'38.159
1'36.677
*1'36.383
1'36.999
1'36.383 0.786216.897
1012三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'37.218
1'37.211
1'37.003
*1'36.413
-
-
1'36.413 0.816216.830
1137サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'39.305
1'38.546
1'36.983
*1'36.591
-
-
1'36.591 0.994216.430
1215岩佐 歩夢TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
-
-
1'37.331
*1'36.692
-
-
1'36.692 1.095216.204
137福住 仁嶺Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.968
*1'36.701
-
-
-
-
1'36.701 1.104216.184
1450小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'40.142
1'37.736
1'41.845
*1'36.803
1'37.656
1'37.490
1'36.803 1.206215.956
1519オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
-
-
1'39.339
*1'36.827
1'37.593
1'37.771
1'36.827 1.230215.903
167オリバー・ベアマンKids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
-
-
-
-
*1'36.940
1'38.891
1'36.940 1.343215.651
178関口 雄飛Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'37.219
*1'36.947
-
-
-
-
1'36.947 1.350215.635
1814大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
-
1'37.746
1'37.577
*1'37.268
-
-
1'37.268 1.671214.924
1919平良 響ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'38.252
*1'37.381
-
-
-
-
1'37.381 1.784214.674
203山下 健太KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
*1'37.405
1'37.683
-
-
-
-
1'37.405 1.808214.621
2120高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.850
1'38.899
1'37.802
1'38.935
*1'37.545
1'39.709
1'37.545 1.948214.313
2238堤 優威VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
-
-
-
-
*1'37.567
1'37.834
1'37.567 1.970214.265
234笹原 右京KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.406
*1'37.603
-
-
-
-
1'37.603 2.006214.186
244ザック・オサリバンKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
-
-
-
-
*1'37.696
1'38.424
1'37.696 2.099213.982
253ジェームズ・ヘドリーKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
-
-
1'38.223
1'37.900
*1'37.745
1'39.035
1'37.745 2.148213.875
2636小林 利徠斗VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
-
-
-
-
1'39.175
*1'37.828
1'37.828 2.231213.693
274ファン・マヌエル・コレアKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
-
-
1'39.120
*1'38.063
-
-
1'38.063 2.466213.181
288小山 美姫Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
-
-
1'39.867
*1'38.078
-
-
1'38.078 2.481213.149
2939卜部 和久VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
-
-
-
-
*1'38.141
1'38.998
1'38.141 2.544213.012
3014小高 一斗docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
*1'38.213
-
-
-
-
-
1'38.213 2.616212.856
-65大草 りきPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
-
-
-
-
no time
-
no time--
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿3日目 ルーキーディのトップはイゴール・オオムラ・フラガ、野中誠太も速さを見せる

イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

 12月13日、スーパーフォーミュラの公式テスト3日目が、鈴鹿サーキットで行われ、2日目までも速さを見せていたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップタイムをマークした。注目のF1ドライバー、オリバー・ベアマン(Kids com Team KCMG)は、午前中にいきなり3位タイムをマークし、実力の片鱗を見せた。

 テスト3日目はルーキーディ。2024年のレギュラードライバーは参加できず、今季SFライツでランキング1〜3位の50号車・小出峻(San-Ei Gen with B-Max)、36号車・小林利徠斗(VANTELIN TEAM TOM'S)、昨日の7号車から乗り換えた8号車・野中誠太(Kids com Team KCMG)、そして、GT300ドライバーで、2023年にSFライツにスポット参戦した38号車・堤優威(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)。これに、FIA-F4で活躍する39号車・⼘部和久(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)も加わる。

 そして、参加3日目となる64号車・イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、今日のみ参加の65号車・大草りき(PONOS NAKAJIMA RACING)。昨日のクラッシュから修復なった20号車・高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。

 海外勢では、注目はやはりF1で入賞経験があり、2025年のレギュラーシートを確定している7号車・オリバー・ベアマン(Kids com Team KCMG)、そして、FIA-F2ランキング5位の24号車・ザック・オサリバン(KONDO RACING)。この二人は今日からの参加だ。これに昨日から参加の3号車・ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)と19号車・オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)を加えた4台。

 以上、全12台が3日目のルーキーディに参加した。

■セッション5

 コースインしたラップに65号車・大草がヘアピンを立ち上がった200Rでコントロールを失い、コースオフ。ピットに戻ったが、リアをヒットした模様で、チームからはその後SNSで「65号車はアクシデントで本日の走行は終了となりました」とアナウンスがあり、1周も走らずに終わってしまった。

 計測3周目、64号車・フラガが1分37秒033と好タイムをマーク。このタイムはセッション最後のアタックまで更新されることはなかった。フラガは3日も好調を維持し、余裕すら感じさせる。

 注目の7号車・ベアマンは、40分過ぎに1分38秒789、60分過ぎに1分37秒609と、着実にタイムを削り、最後のアタックで1分36秒940まで上げて、3番手で最初のセッションを終えた。初のコースとクルマでいきなり36秒台をマークするのはさすがだ。

 このセッションのトップは、最後に1分36秒077を出した64号車・フラガ。3日間とも安定した走行を見せている。これに続いたのは8号車・野中。そして、ベアマン、20号車・高星を挟んで、5位に入ったのは1分37秒567をマークした38号車・堤。今季GT300を中心に活躍し、SFライツ経験も少ない堤だが大健闘といえる。

 ルーキーのみで台数こそ少ないが、見応えのあるテストとなっている。

■セッション6

 いよいよ、これが最後のセッション。

 このセッションで速さを見せたのが、8号車・野中と38号車・堤。

 野中は、序盤1分38秒396でトップに立つと、その後38秒054にタイムを上げトップタイムを更新。70分経過時には1分36秒999をマーク。その後、64号車・フラガ(1分36秒848)に逆転されたが、常にトップに居続けた。

 一方、フォーミュラ経験の少ない堤は、序盤で野中に次ぐ2番手タイム(1分38秒794)をマークすると、1時間経過後には37秒834までタイムアップ。

 しかし、残り5分から始まった最後のアタックでは、その堤がS字でクラッシュ。このアクシデントでセッションは3分を残して終了。最後のアタック合戦が繰り広げられずに終わってしまった。

 海外勢のなかで、最も注目された7号車・ベアマンは、序盤に3番手につける1分38秒891をマークしたものの、その後はアタックすることなく、最後もコースインすることなく走行を終えた。

 フラガ、野中に続くタイムをマークしていた50号車・小出も、後半に1分37秒490をマークした後に、最後のアタックに入ったが、堤のクラッシュで中断せざるを得ず、3位で走行を終えた。

 以下、19号車・ラスムッセン、36号車・小林、38号車・堤と続いた。

 これで、今年のスーパーフォーミュラの全日程は終了。来シーズンは、3月8〜9日に鈴鹿サーキットで開幕を迎える。

ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)

ファン・マヌエル・コレア(KONDO RACING)

野中誠太(Kids com Team KCMG)

小山美姫(Kids com Team KCMG)

オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

小林利徠斗(VANTELIN TEAM TOM’S)

卜部和久(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

小出峻(San-Ei Gen with B-Max)

オリバー・ベアマン(Kids com Team KCMG)

ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)

ファン・マヌエル・コレア(KONDO RACING)

小山美姫(Kids com Team KCMG)

オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

堤優威(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿6回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/13) Ofiicial Testing 6 Weather:Cloudy Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
164イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.848--215.856
28野中 誠太Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.999 0.151 0.151215.520
350小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'37.490 0.642 0.491214.434
419オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.771 0.923 0.281213.818
536小林 利徠斗VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.828 0.980 0.057213.693
638堤 優威VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.834 0.986 0.006213.680
74ザック・オサリバンKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.424 1.576 0.590212.399
87オリバー・ベアマンKids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'38.891 2.043 0.467211.396
939卜部 和久VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'38.998 2.150 0.107211.168
103ジェームズ・ヘドリーKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'39.035 2.187 0.037211.089
1120高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'39.709 2.861 0.674209.662
Tags:

SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿5回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/13) Official Testing 5 Weather:Cloudy Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
164イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.077--217.588
28野中 誠太Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.383 0.306 0.306216.897
37オリバー・ベアマンKids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.940 0.863 0.557215.651
420高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'37.545 1.468 0.605214.313
538堤 優威VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.567 1.490 0.022214.265
619オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.593 1.516 0.026214.208
750小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'37.656 1.579 0.063214.070
84ザック・オサリバンKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.696 1.619 0.040213.982
93ジェームズ・ヘドリーKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.745 1.668 0.049213.875
1039卜部 和久VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'38.141 2.064 0.396213.012
1136小林 利徠斗VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'39.175 3.098 1.034210.791
-65大草 りきPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
no time---
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿2日目 イゴール・オオムラ・フラガ「午後にハマりました」

 12月12日のスーパーフォーミュラ公式テスト2日目で、ルーキーながら、レギュラー陣に伍して7位のタイムをマークしたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)。2023〜2024年のSFライツ、SUPER GTを経て、ついに念願のSFシート獲得が目前に迫っている。

 2日目は1日目に比べ、安定した速さを示したフラガだが、その要因は自分の走りにクルマを合わせることができたことだという。

 「クルマのセットを大きく変えました。昨日もクルマのポテンシャルはあったと思いますが、コーナリング中に自分のドライビングにクルマが合っていないというか、動きが安定せずに、どこまで飛び込んで良いのかが掴みきれない部分がありました。それを修正するためにいろいろ試して、午後になってうまくハマったという感じです」

 ただ、タイムについては、もう少しいけたという感触を持っているようだ。

 「午後に3セット(ニュー)タイヤを入れましたが、2セット目が良い感じでまとめられたと思います。最後のアタックは逆バンクからダンロップコーナーでトラフィックがあって、スプーンでもトラクションが抜けたところがあったので、もう少しタイムは上げられたように思います。でも、午後は全体的に感触は良かったです」

 「明日もありますので、きっちり走りきりたいと思います」

 グランツーリスモの世界チャンピオンの肩書を持ち、eスポーツの世界ではスター選手のフラガだが、四輪レースでは実力は認められながらも、決して恵まれた環境でキャリアを積んできたとは言い難い。その彼がようやくスーパーフォーミュラで花開こうとしている。

 26歳と若くはないが、eスポーツとの架け橋となり、ポルトガル語、英語、日本語、スペイン語とマルチリンガルな彼が参戦することで、シリーズの注目度も増すはずだ。来季の参戦、活躍に期待したい。

Text: Shigeru KITAMICHI
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿2日目 牧野任祐、太田格之進のコンビが両セッションともワンツーを奪う

太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 12月12日、スーパーフォーミュラの公式テスト2日目が、鈴鹿サーキットで行われ、太田格之進と牧野任祐のコンビが、午前、午後のセッションで順位を入れ替えてワンツーとなり、DOCOMO TEAM DANDELION RACING速しを印象づけた。

 テスト2日目はニューカマーが多く登場した。まず、国内勢では、今季SFライツ選手権ランキング3位の7号車・野中誠太(Kids com Team KCMG)、2022年フォーミュラ・リージョナル王者の8号車・小山美姫(Kids com Team KCMG)。コースは熟知している2人がSFをどこまで乗りこなすのか楽しみだ。

 海外勢は、GB3を中心に活躍してきた3号車・ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)、FIA-F2ドライバーの4号車・ファン・マヌエル・コレア(KONDO RACING)、WECでポルシェ・ハイパーカーをドライブする19号車・オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。これらのドライバーが、限られた時間でどこまでレギュラーに食い込むのか注目された。

■セッション3

 開始早々に4号車・コレアがヘアピンでスピン。エンジンを止めてしまい、車両回収のために走行は中断。さらに、開始25分にタイヤ交換をした50号車・小出峻(San-Ei Gen with B-Max)がアウトラップの2コーナーでスピンオフ。リアをヒットしてしまい、再度赤旗中断となってしまった。

 セッション前半は、65号車・佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の1分36秒604がトップタイム。後半残り30分を切ったところで5号車・牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分36秒253と、佐藤のタイムを更新してトップに立った。

 残り10分を切って、昨日はHonda Racingの体制発表に出席していたため、今日から参加の6号車・太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、1分36秒053でトップタイムを塗り替えた。

 そして、これから最後のアタックが始まろうとした矢先に、3号車・ヘドリーがS字でコースオフしてしまい、これで走行は終了になってしまった。

 ニューカマーたちのタイム、順位は、7号車・野中1分38秒159(14位)、8号車・小山1分39秒867(18位)、3号車・ヘドリー1分38秒223(15位)、4号車・コレア1分39秒120(16位)、19号車・ラスムッセン1分39秒339(17位)と、最初の2時間でレギュラー陣に食い込むのは厳しかった。

■セッション4

 冷たい風が吹き、午前より気温は下がって寒さを感じるなか、セッション4がスタート。

 開始15分、アタック中の20号車・高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が、ヘアピン立ち上がりで縁石に乗り上げコントロールを失いクラッシュ。これで走行中断。

 65号車・佐藤、5号車・牧野、6号車・太田が、トップタイムを更新しながら、セッションは進み、折り返しの1時間経過時のトップ6は、太田-牧野-佐藤-38号車・阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)-64号車・イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)-36号車・坪井翔(VANTELIN TEAM TOM'S)。

 レギュラー陣にとっては、このセッションが今年最後走行。気持ち良くオフを迎えるために、最後のアタックは熾烈な戦いとなった。

 まず、残り10分で牧野が1分35秒890をマーク。このタイムを目標に、全車がピットインした後に本格的なアタックが始まった。

 ところが、16号車・野尻1分35秒971、38号車・阪口1分35秒967は、ともに牧野のタイムに届かず。すると、牧野が自身のタイムを更新するダメ押しの1分35秒597をマーク。最後にチームメイトの太田が1分35秒656と迫ったが、僅かに届かず。ダンデライアンチームがワンツーで、レギュラー陣にとって2024年最後となる走行を終えた。

 ニューカマーのなかでは、2日目となる64号車・フラガがレギュラー陣に食い込む1分36秒252で7位と大健闘。今日からの走行組では、7号車・野中が午前のタイムを大きく上回る1分36秒677で11位とトップ。海外勢ではWECドライバーの19号車・ラスムッセンの14位(1分36秒827)が最上位だった。

 注目の8号車・小山は、順位こそ18位だったものの、最終的に1分38秒078までタイムアップを果たした。

 明日13日は、ルーキードライバー限定のテストとなり、午前9時30分から11時と、午後1時から2時30分の2セッションの走行が予定されている。

ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)

野中誠太(Kids com Team KCMG)

小山美姫(Kids com Team KCMG)

三宅淳詞(ThreeBond Racing)

大嶋和也(docomo business ROOKIE)

岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

野尻智紀(TEAM MUGEN)

オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)

阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

小出峻(San-Ei Gen with B-Max)

イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿4回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/12) Official Testing 4 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
15牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'35.597--218.681
26太田 格之進DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'35.656 0.059 0.059218.546
338阪口 晴南VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'35.967 0.370 0.311217.837
416野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'35.971 0.374 0.004217.828
565佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.106 0.509 0.135217.522
639大湯 都史樹VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'36.112 0.515 0.006217.509
764イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.252 0.655 0.140217.192
836坪井 翔VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.368 0.771 0.116216.931
912三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'36.413 0.816 0.045216.830
1037サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.591 0.994 0.178216.430
117野中 誠太Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.677 1.080 0.086216.238
1215岩佐 歩夢TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.692 1.095 0.015216.204
1350小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'36.803 1.206 0.111215.956
1419オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'36.827 1.230 0.024215.903
1514大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'37.268 1.671 0.441214.924
163ジェームズ・ヘドリーKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.900 2.303 0.632213.536
174ファン・マヌエル・コレアKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.063 2.466 0.163213.181
188小山 美姫Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'38.078 2.481 0.015213.149
1920高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.935 3.338 0.857211.302
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿3回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/12) Official Testing 3 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
16太田 格之進DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.053--217.642
25牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.253 0.200 0.200217.190
365佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.604 0.551 0.351216.401
438阪口 晴南VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'36.608 0.555 0.004216.392
536坪井 翔VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.973 0.920 0.365215.578
637サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.983 0.930 0.010215.555
712三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'37.003 0.950 0.020215.511
815岩佐 歩夢TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'37.331 1.278 0.328214.785
914大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'37.577 1.524 0.246214.243
1064イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.699 1.646 0.122213.976
1120高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'37.802 1.749 0.103213.750
1239大湯 都史樹VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.987 1.934 0.185213.347
1316野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'38.077 2.024 0.090213.151
147野中 誠太Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'38.159 2.106 0.082212.973
153ジェームズ・ヘドリーKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.223 2.170 0.064212.834
164ファン・マヌエル・コレアKONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'39.120 3.067 0.897210.908
179オリバー・ラスムッセンITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'39.339 3.286 0.219210.443
188小山 美姫Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'39.867 3.814 0.528209.330
1950小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'41.845 5.792 1.978205.265
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿1日目 関口雄飛「最低限の収穫はありました」

 12月11日に行われたスーパーフォーミュラの公式テスト1日目に参加した関口雄飛(Kids com Team KCMG)。初日だけのドライブだったが、1回目8位(1分37秒219)、2回目6位(1分36秒947)と、1年のブランクを感じさせない走りで、レギュラードライバーに伍して好位置につけた。

 しかし、関口自身はこの結果にはまったく満足はしていない。安定して走れなかったのには、やはり1年のブランクが影響しているという。

 「厳しかったですね。もっと上に行けると思っていました。トラクションが足りなくて、午前、午後ともにニュータイヤでアタックの際にシケインで横を向いてしまい、午前はコンマ4秒、午後もそれなりにロスがありました。オーバー(傾向)のクルマでしたが、まとめきれなかったですね」

 「やっぱりブランクが影響していると思います。どうしてもぎりぎりのところで止められなくて、スロットルコントロールの絶妙な塩梅が難しかったです」

 とはいえ、コーチ(アドバイザー)を依頼した、理論派の佐々木大樹選手のサポートはかなり大きかったという。

 「来てもらって本当に良かったと思います。ドライビングについて、(福住)仁嶺との走りを比較して、自分は止めすぎていたので、そこを的確に教えてくれたりして、感謝しています」

 そして、午前はトップから0.476差、トヨタ勢トップから0.251差の8位、午後は、それぞれ0.610差、0.246差の6位という結果についての自己評価は……。

 「タラレバはあまり言いたくありませんが、最終のミスがなければ午前、午後ともにトヨタ勢のトップは取れたと思います。やはり1年のブランクがあって感覚を掴みきれなかった部分があるのですが、まだまだイケると感じました。結果は残念だったものの、最低限の収穫はあった、というところです」

 明日があれば、とタラレバを言いたくなるが、関口の与えられた走行は初日のみ。ただ、唯一無二のキャラクターとして、シリーズに戻ってほしいドライバーであることは間違いない。

Text & Photo: Shigeru KITAMICHI
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿1日目 佐藤蓮がトップタイム、牧野任祐は2台を乗りこなして好タイム連発

牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

 12月11日、スーパーフォーミュラの公式テスト1日目が、鈴鹿サーキットで行われ、午前は牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、午後のセッションは佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップタイムをマークした。

 テスト初日は、今シーズンのレギュラードライバーがドライブするチームが多かったが、そのなかでチームを変えての参加となったのが、トムスからKONDOとなった笹原右京(KONDO RACING)、KONDOからROOKIEとなった小高一斗(docomo business ROOKIE)の二人。

 さらに、注目はSF復活を狙う関口雄飛(Kids com Team KCMG)だ。今季はチームのアドバイザーとして帯同していたが、初日ドライブのチャンスを得た。

 今季NAKAJIMA Racingのリザーブドライバーとなっているイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)は、全セッションを走る予定で、山本尚貴の後任としてシートを得る可能性が高そうだ。同じく、去年に続いて参加の小出峻(San-Ei Gen with B-Max)も、全セッション走行予定で、来季のレギュラーはほぼ確実な状況だ。

また、2年ぶりのSFドライブとなるサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM'S)も来季からの復活を狙う。

 さらに、インパルから参加の高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は、SFの開発ドライバーも務め、ルーキーというイメージはないが、SFに関してはルーキー枠に入り、全セッション参加予定だ。

■セッション1

 5号車と6号車を交互にドライブした牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、自車の5号車で1分36秒743のトップタイム。6号車でも6位タイムをマークした。

 2位以下は、65号車・佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、7号車福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、39号車・大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、38号車・阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)とお馴染みの顔ぶれが続いた。

 8号車・関口はトップから0.476秒遅れの8位、64号車・フラガは11位、20号車・高星は16位、37号車・フェネストラズは17位だった。

■セッション2

 前半は5、6号車を交互に乗り換えて走る牧野が、1、2位のタイムで独壇場のような状態だったが、90分経過時に12号車・三宅淳詞(ThreeBond Racing)が1分37秒211でトップに立つ。

 この後、7号車・福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が1分37秒027、39号車・大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が1分37秒006と、トップタイムが塗り替えられる。

 ここまでは序章のようで本格的なアタックは、西日がきつくなってきた残り5分から。

 それまで中位にいた15号車・野尻智紀(TEAM MUGEN)が1分36秒705でいきなりタイミングモニターの最上位に上がると、これを65号車・佐藤が1分36秒337で逆転。最後に5号車を駆る牧野が1分36秒417で佐藤に迫ったが、僅かに届かず。初日は佐藤がトップで終えた。

 注目の関口は6位と速さを見せ、フラガは9位と、午前中より順位を上げた。

 SFライツチャンピオンの50号車・小出峻(San-Ei Gen with B-Max)は、15位とまずまずの位置につけた。小出は3日間乗るため、今日は慣熟走行といったところだ。

 明日12日も今日と同じく、午前10時から12時、午後2時から4時の走行が予定されている。

小出峻(San-Ei Gen with B-Max)

小山美姫(Kids com Team KCMG)

三宅淳詞(ThreeBond Racing)

サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)

イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

小出峻(San-Ei Gen with B-Max)

小高一斗(docomo business ROOKIE)

三宅淳詞(ThreeBond Racing)

関口雄飛(Kids com Team KCMG)

阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿2回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/11) Official Testing 2 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
165佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.337--217.001
25牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.417 0.080 0.080216.821
37福住 仁嶺Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.701 0.364 0.284216.184
415野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.705 0.368 0.004216.175
538阪口 晴南VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'36.906 0.569 0.201215.727
68関口 雄飛Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.947 0.610 0.041215.635
739大湯 都史樹VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'36.956 0.619 0.009215.615
836坪井 翔VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.057 0.720 0.101215.391
964イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.102 0.765 0.045215.291
1012三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'37.211 0.874 0.109215.050
1119平良 響ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.381 1.044 0.170214.674
124笹原 右京KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.603 1.266 0.222214.186
136牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.676 1.339 0.073214.026
143山下 健太KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.683 1.346 0.007214.011
1550小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'37.736 1.399 0.053213.895
1614大嶋 和也docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'37.746 1.409 0.010213.873
1737サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'38.546 2.209 0.800212.136
1820高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.899 2.562 0.353211.379
Tags:

SUPER FORMULA

公式・ルーキーテスト鈴鹿1回目結果

公式テスト・ルーキーテスト -RIJ- (2024/12/11) Official Testing 1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Official Testing 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverTeam
Engine
TimeBehindGapkm/h
15牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.743--216.090
265佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.761 0.018 0.018216.050
37福住 仁嶺Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'36.968 0.225 0.207215.589
439大湯 都史樹VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.086 0.343 0.118215.327
538阪口 晴南VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.149 0.406 0.063215.187
66牧野 任祐DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.191 0.448 0.042215.094
712三宅 淳詞ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'37.218 0.475 0.027215.034
88関口 雄飛Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'37.219 0.476 0.001215.032
93山下 健太KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.405 0.662 0.186214.621
1036坪井 翔VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.876 1.133 0.471213.589
1164イゴール・オオムラ・フラガPONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.881 1.138 0.005213.578
1216野尻 智紀TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'38.022 1.279 0.141213.270
1314小高 一斗docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'38.213 1.470 0.191212.856
1419平良 響ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'38.252 1.509 0.039212.771
154笹原 右京KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'38.406 1.663 0.154212.438
1620高星 明誠ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.850 2.107 0.444211.484
1737サッシャ・フェネストラズVANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'39.305 2.562 0.455210.515
1850小出 峻San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'40.142 3.399 0.837208.756
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S-FJ日本一決定戦

鈴鹿「ファーストガレージ」密着レポート(後編)

レース後のドライバーたち

 池澤利晃代表率いる「ファーストガレージ」は5名のドライバーを擁して鈴鹿サーキットで開催された「スーパーFJ日本一決定戦」にやって来た。

 前編ではチームの来歴や考え方を池澤代表に聞き、中編ではスポーツ走行、予選の様子を書いたが、後編は日本一決定戦のセミファイナル、ファイナルでのチームの戦いぶりについてレポートする。

<セミファイナル>

 明けて12月1日(日)決戦の日は朝から晴れ渡り、絶好のレース日和が予想される。前日に行われたA/Bグループの予選結果に従って、それぞれのグループのセミファイナルが6周で行われる。今年の日本一決定戦は実に53台ものエントリーを集めた。一方で決勝であるファイナルに出場可能なのは50台。つまり3台はファイナルに進出できないことになる。Aグループは27台、Bグループは26台の出走が予定されている。

 まずはAグループのセミファイナルが午前8時から開始。気温8度で路面は冷え切っている。予選でコースイン直後に止まってタイムが出ていない渡会太一も出走が認められ27台がグリッドに並んだ。酒井3番手、石井8番手、落合25番手から6周のレースに挑む。

 午前8時10分フォーメーションラップ開始。少しでもタイヤに熱をいれようと各車左右にウィービングを繰り返すが、逆バンクの手前で石井がコースオフ。すぐにコースに復帰するが後続はぎりぎりのブレーキンでこれを回避した。27台全車がグリッドについてレーススタート。

 各車クリーンスタートを切ったが酒井は第1コーナーで後続に差されて4位にポジションダウン。8番グリッドに戻ってスタートした石井もオーバーテイクを許して9位にダウン。一方25番手からスタートの落合はスタート直後の混戦をかいくぐって大きく順位を上げ、14位でオープニングラップを終えた。ここでフォーメーションラップでコースアウトした石井にドライブスルーペナルティが提示される。

 2周目に入ると酒井はさらにオーバーテイクを許し6位にダウン。予選の際のペナルティで後方からスタートした速い選手が次々とポジションを挽回して襲い掛かってくるのに対して防戦に追われている。トップは岡本大地だ。3周目に入り石井はドライブスルーペナルティを消化。最下位からの挽回を開始する。落合は13位へポジションアップ。

 わずか6周のレースは早くも後半戦。酒井はトップから8.19秒差の6位。5位グループ3台が0.5秒以内で順位を争う中に取り込まれてしまう。落合はまたも順位を上げて12位。5周目に酒井は第1コーナーで大外刈りから5位に順位を上げるが、メインストレートでは2台の先行を許し7位にダウン。日本一を争う上位ランカーは一瞬のミスも見逃してはくれない。落合はさらに順位を上げて10位。石井は22位。

 ファイナルラップ、トップはゆるがず岡本。5位グループ3台は連なって走り目が離せない。7位酒井は西ストレートで前を行く宮園のスリップストリームから抜け出し並びかけるが130Rでインを守られてオーバーテイクは不発に終わり7位フィニッシュ。怒涛の追い上げを見せた落合はファイナルラップにも前を仕留めて順位を上げてシングルの9位フィニッシュ。最下位から追い上げた石井は21位まで順位を上げて、それぞれファイナルへの出場権を獲得した。

 続いてBグループのセミファイナル、午前8時50分コースイン。ファーストガレージ勢は7番グリッドに津田、最下位24番グリッドに中村がつける。グリッドへの試走で6番グリッドの松井がスプーンカーブ出口でクラッシュしてストップ。再スタートができずここでレースを終えてしまい、津田の右前方に穴があいた状態でレースが始まる。

 スタートの蹴り出しがよかったのが津田で、スタート直後に前の空席を埋めるように6位に上がるとS字の出口で先行車のインに並びかけて加速、デグナーカーブ手前でオーバーテイクに成功。5位にポジションを上げる。ピットではどよめきがひろがる。津田の勢いはよく、4位の伊藤の背後につけてプレッシャーをかける。西ストレートでは3位グループ3台がテール・ツー・ノーズ状態。最後尾が津田だ。オープニングラップを終えて津田はトップから3.066秒差の5位、中村も18位までポジションを上げている。ここで3位のを走る豊島にドライブスルーペナルティが掲示される。

 2周目も津田は前を行くマシンを追いかけ、3位を走っていた豊島がドライブスルーペナルティでピットへ向かったため4位にポジションアップ。 続く3周目も4位のポジションを守る。中村も16位まで浮上していたが、ここでその中村がヘアピンでストップしてしまう。ただちにセーフティカー(SC)投入が宣言される。

 SCランは4周目、5周目と続きレースは残り1周で再開。この段階で津田は4位。リスタートでは3位とやや間をあけて加速する。後方から5位のマシンが接近するが、そこに6位のマシンも近づき5位争いを開始。そのバトルのおかげで津田はやや間合いを拡げてそのままフィニッシュ。4位のポジションを守り切った。

 途中SCが入ったことでBグループトップの小田のフィニッシュタイムは17分25秒593、Aグループトップの岡本は13分29秒575。これによりファイナルの奇数グリッドはAグループ、偶数グリッドにBグループがつけることになる。ファーストガレージ勢のグリッドは8番グリッドに津田、11番手酒井、15番手落合、41番手石井という順になり、Bグループでリタイヤした中村は請願書で出走が認められてピットスタートする3台の2番目からレースに参加する。

●セミファイナル後のコメント

Aグループ7位 酒井翔太

 「タイヤを暖められず、新品をうまく使えなくて終わっちゃいましたね。黄旗区間で抜かれたりしていてそれがどうなるかわかりませんが、6番ぐらいになるんじゃないかなと思います。クルマの感触は昨日と変わっていないので、そこそこ、ですが、まだ自分で合わせられる余地が残っているので、ファイナルはしっかり合わせ込められたらな、と思っています」

Aグループ9位 落合蓮音

 「スタートがけっこううまく決まって、そこがよかった点ですね。あと前方でクラッシュとかスピンとかがある中で、そこはけっこううまく切り抜けてこられました。決勝は18番ぐらいからなので、そこからまたジャンプアップして、表彰台まで行きたいと思います」

Aグループ21位 石井大雅

 「フォーメーションラップでタイヤ暖めていたら、ちょっとリヤが出てしまいました。自分が焦っていたのかわからないですが、そこが反省です。ファイナルは追い上げるしかないので、去年椎橋さんジャンプアップ賞とりましたが、それを目指して頑張ります」

Bグループ4位 津田充輝

 「初めてのスタートで緊張しましたが、なんとかちゃんと加速に持っていけてよかったです。この朝の冷えた路面で、攻め切ることが自分の中でどうしてもできなくて、あまり攻めて走るという感じじゃなくなったのが、もったいなかったなというところでもあるのですが。セミファイナルということで、順位をキープしようかな、という意識が働いてしまいました」

Bグループ23位(リタイヤ)中村ブンスーム

 「ヘアピンでシフトアップしようとしたら、ギアが急に固くなって、入らなくなりました。ブレーキングしながらダウンシフトしようとしたら、そこで何か金属音がして、ニュートラルの状態からどこもギアが入らなくなったので、スローダウンして終わってしまいました。接触とかはなくて、マシントラブルです。ファイナルはまた追い上げのレースになってしまいますが、また気合入れて頑張ります」

 
池澤利晃チーム代表

 「微妙、としかいいようがないですね。フォーメションでの石井のコースアウトはよくなかったし、その前にダミーグリッドに向かう時には二人回っているので、それもよくないですね。セミファイナル自体でいうと、酒井はちょっとニュータイヤが暖まらなかったみたいですね。津田は頑張りました。7番手スタートから4位なので、練習通りの力を発揮できたのかな。あとは落合が最後尾あたりからひとケタまで上がったので、そこはよかったですね。本人も珍しく落ち着いて走っていたようで」

<ファイナル>

 いよいよ今年の集大成、日本一決定戦のファイナルだ。セミファイナルでのA/Bグループのそれぞれトップのフィニッシュタイムによって、A組が奇数列、B組が偶数列のグリッドにつくことになり、ファーストガレージ勢のグリッドは、津田8番手、酒井11番手、落合15番手、石井41番手ということになった。セミファイナルでリタイヤした中村は、他の2台とともにピットスタートとなり、2番目から出走する。ミッショントラブルは修復済みだ。

 コースイン直前、各ドライバーは意外とリラックスした表情でそれぞれマシンに乗り込んだ。ここまで来たらあとは頼れるのは自分のみ、という心境か。津田を除く4名はユーズドタイヤを選択。10周のスプリントでウオームアップの早さを選んだか。一方津田はニュータイヤを装着。12月とはいえ気温は13度まで上昇、日差しもあり路面は暖まりつつあり、すぐに性能を発揮できると踏んだようだ。グリッドへの試走で予選3番手と7番手のマシンが接触、クラッシュ。レース開始前に上位のグリッドが二つ空席ということになった。

 午後1時25分フォーメーションラップ開始、2台を欠いた45台が6キロのコースを1周してグリッドに整列。いよいよスタートかとピット内でも緊張が高まる中、グリッド後方でエンジンストールした車両が。なんと41番グリッドの石井だ。これによってスタート進行はフォーメーションラップからやり直し、レースは1周減算され、9周で行われることになる。石井は最後尾スタートに回され、ピット内ではちょっとだが弛緩した空気が漂う。

 仕切り直しのエキストラフォーメーションラップを終えて全車グリッドに整列。ピット内でも再び緊張感が高まり、レーススタート。

 ファーストガレージ勢も各車クリーンスタート。前2台が消えた8番グリッドの津田だったが後方の元山に第1コーナーでインからオーバーテイクを許し7番手でターンイン。一方11番グリッドの酒井は1台を仕留めて8位でオープニングを終えた。15番グリッドの落合は公約どおり10位までポジションアップ。それ以上にジャンプアップしたのが最後尾スタートに回された石井で、混戦をかいくぐって32位まで上昇。13台を抜いた計算だ。ピットスタートの中村は43位まで順位を上げている。

 2周目に入り津田は一度前に出した元山を抜き返して6位にアップ。トップとは5.997秒の差、さらに3周目には筑波富士チャンピオンの伊藤をオーバーテイクして5位に浮上、ニュータイヤ投入の効果が出始めてきたか。そして引き続き元気がいいのが落合で9位に浮上、前を行く酒井とはコントロールライン上で0.117秒差とテール・ツー・ノーズ状態だ。石井30位、中村39位とこちらも順位を上げている。

 酒井と落合のチームメイト同士のバトルは勢いのある落合が優勢で、4周目にポジションが入れ替わると落合はさらに前を行く元山も仕留めて7位まで順位を上げる。酒井は9位だ。続く5周目には酒井も元山を攻略して8位へあがってレースは後半戦へ。

 落合の勢いはとどまることを知らず、6周目、今度は伊藤と津田を抜いて5位まで浮上。ラップタイムも2分14秒797とトップ3台に劣らないスピードで走っている。ピットでも「蓮音速いな」と声がかかる。津田6位、酒井8位と続き、石井27位、中村36位とこの二人もじわじわ順位を上げている。

 一方津田はニュータイヤのピークが過ぎたかペースが上がらず、一度抜いた伊藤に7周目に逆転を許し7位にドロップ。後方からは酒井が0.478秒の差で接近している。後方ではここまで順調に順位を上げてきていた石井が36位にダウン、逆に中村は33位にアップ。

 8周目に津田と酒井の間合いは0.149秒とテール・ツー・ノーズ状態となりファイナルラップに突入すると、サイド・バイ・サイドで第1コーナーに進入すると酒井が前に出て7位、津田8位と入れ替わる。

 チェカードフラッグが振られ濃密な9周のレースが終了、優勝は岡本大地。悲願ともいえる初の日本一だ。その岡本から12.444秒の差で落合が5位。最後は伊藤に追い詰められたが0.142秒の差で振り切った。ファイナルラップのチームメイト対決を制して酒井が7位、津田は0.215秒届かずの8位と、ファーストガレージの3台がトップ10でフィニッシュした。ピットスタートから着実に順位を上げた中村が21個ポジションを上げて28位。7周目に順位を落とした石井だが、再度挽回して33位フィニッシュ。5台全車が完走した。

●ファイナル後のコメント

5位 落合蓮音

 「予選、今日のセミファイナルとからずっと追い上げるレースばかりだった感じで、タイムアタック失敗しなかったらここぐらいにいたかなというポジションに戻ってきた、という感じではあります。あと2ポジション上げられたらもっと楽しかったですが(笑)。追い上げのレース、S-FJでこういう経験少ないので、楽しかったです」

7位 酒井翔太

 「どっちのタイヤでいくか悩んで旧ロットで行ったのですが、僕のフィーリングは新ロットの方が乗りやすかったかな、というイメージで。周りがタイム上がっていく中で僕は上がっていけなかったので、そこは自分のよくないところだったとは思います。チームメイトとのバトルは途中ついていくのが精いっぱいで、とりあえず抜けるチャンスがあったら抜こうと思っていたので。前の津田君がちょっとミスして、それでうまく抜けたのかなと思います。レースウィーク全体を通しては、よくはなかったですね。昨日の予選から比べたら順位も下がってしまっているので、それはちょっと悔しいですね」

8位 津田充輝

 「前のセッションで乗った時の挙動に似ていて、タイヤも新しかったので、いい感じに上がっていったのですが、後半から自分の集中力の問題か、もしくはクルマの問題がわからないのですが、思ったように動かせなくなって。それでミスが続いて、呑まれちゃう、という展開でした。鈴鹿初レースなので、どんな展開になるかもわからないところもありながら、しっかり完走できたので、自分の中ではホっとしているところです」

28位 中村ブンスーム

 「ペースも徐々にアップして、前とのバトルも調子よく抜けて、自分の走りができて。他の選手のクラッシュとかもあって28番手。ぼくの想像した以上に順位が上がって、うれしかったです。今までオーバーテイクされる側だったので、こんなにオーバーテイクしたことはなかったので、自分にとってそれがすごく練習になりましたし、ほんとに楽しめましたし、今後の自分の自信につながって、楽しめました」

33位 石井大雅

 「ほんとに悔しい結果になりましたが、いい教訓になったかな、と思います。終盤に順位落としたのは逆バンクでスピンしてしまったからです。クルマは前を抜けるくらいのポテンシャルはあったので、ほとんど自分のせいだと思います。ほぼ自分のミスで今の順位になってしまったので、来年の富士(の日本一決定戦)に出られるなら、ちゃんと準備をして、臨みたいです」

 
佐々木孝太アドバイザー

 「まず(落合)蓮音は予選での失敗をきっちりと取り返したな、と。元々スピードがあったので、ちゃんと走り切って結果に繋げろよ、というふうには言ったのですが、その通りちゃんと結果として出してくれたので。これでひとつ、自信を持ってくれるといいと思います。(酒井)翔太は7位、うまいですし、すごくまわりを見ているのだけど、見えすぎちゃって、ベテランのようなレースになっているから、もうちょっと抑えるところは抑えるとか、そういうことができればあいつのスピードがもっと活きるんじゃないかな、とは思うのですよ。津田はホントに鈴鹿の経験少ないなかで、一番頑張っていたと思うのですが、残りの数周が、気持ちの問題なのか、クルマの問題なのかわからないけれど、ちょっと落ちちゃったのがもったいなかったな、と思います。でも決勝までの流れというのはよかったんじゃないかな。(中村)ブンちゃんは、いっぱい抜いたし、セミファイナルはトラブルでリタイヤしちゃったのが、かわいそうだったですが、20台以上抜いているので、ちょっと(全体の)流れが悪かったけれど、これもレースなので。きっと自信を持って帰ってくるじゃないかなと思います。石井は、いやー、ちょっとメンタルがね。原因わからないけれど、フォーメーションラップでスピンしたのか何かあったのは間違いないなくて、レース中にももう一回何かがあって、ということだから、技術というよりはその時のメンタルとか、気持ちの焦りなのか。何もそんなに追い込まれる状況でもないのに、そうなっているところはもうちょっと、気持ちも負けないようにトレーニングしていかないといけないし、いけたらね、他のドライバーと変わらないスピードがあるので、そのへんの悔しさは、しっかりと感じてもらって、来年以降に繋げてもらえたらいいなと思います」

池澤利晃チーム代表

 「まずは岡本君におめでとうを言わなければ、ですね。今回の大会は岡本選手につきますね。出始めた時から速くて、ずっと注目して見てきましたが、ようやく取れて、おめでとう、に尽きると思います。うちのチームもみんな頑張りました。落合は予選の失敗が悔やまれるところで、あれがなかったらもっと上まで行けたかな、と思います。酒井は上がったり下がったりで。津田も上がったり下がったり、もうちょっと耐えきれるかな、と思ったのですが。チームとしては参戦1年目のドライバーだけだったので、そこで経験の差が出たかな、と。裏をかえせば来年楽しみで、全員もう一回練習して、日本一取れるように。今までの中ではファーストガレージとしては一番いい成績ではありますが、まだまだこれで満足せずに、日本一取れるように全員で頑張っていこうと思います」

 こうしてファーストガレージの日本一決定戦への挑戦は過去最高のリザルトを残したものの、個々の選手の速さを見ると惜しかった部分も多々ある結果となった。池澤代表の視線はすでに来年富士スピードウエイで行われる大会に向いている。

A組セミファイナル前

石井セミファイナル

中村セミファイナル

セミファイナル前に中村にアドバイスする佐々木アドバイザー

セミファイナルで津田にアドバイスする佐々木アドバイザー

ファイナル前

ファイナル_ピットスタートを待つ中村

酒井セミファイナル

酒井ファイナル

落合ファイナル

津田ファイナル

ファイナルを見つめる池澤代表と佐々木アドバイザー

Text & Photo: Junichi SEKINE

S-FJ日本一決定戦

鈴鹿「ファーストガレージ」密着レポート(中編)

佐々木の指導

 池澤利晃代表率いる「ファーストガレージ」は5名のドライバーを擁して鈴鹿サーキットで開催された「スーパーFJ(S-FJ)日本一決定戦」にやって来た。

前編ではチームの来歴や考え方を池澤代表に聞いたが、中編は日本一決定戦のスポーツ走行から予選までのチームの戦いぶりについてレポートする。

 「スーパーFJ日本一決定戦」のタイムテーブルは11月29日(金)からスタート。今年の「ファーストガレージ」の体制は5台という大所帯である。

 まずは今回参戦の5名のドライバーについて。いずれも今年からSーFJに参戦を始めた若手である。(文中敬称略)

 22号車「ファーストガレージKK-SII」の酒井翔太は今年2月の鈴鹿クラブマンレースでデビューした16歳。レーシングカート出身で今年は筑波/富士にフル参戦してシリーズ4位、他にもてぎSUGOシリーズに第3戦から参戦しシリーズ4位、さらに鈴鹿/岡山シリースとオートポリスのゴールドカップにもスポット参戦と、各地で経験を積んている。またフォーミュラBeat地方選手権にもシリーズ参戦し2位を獲得している。

 51号車「ファーストガレージKK-S2」の落合蓮音もカート出身の16歳、今年6月のS-FJ鈴鹿ラウンドでレースデビュー、この時はまだ15歳だった。その次雨の富士でのレースでは20番手スタートから10番手まで順位を上げる好走で注目を浴びた。筑波/富士シリーズに後半4戦だけの出場で10位。鈴鹿シリーズは初戦19位も直前の第7戦では予選2位/決勝4位に食い込んでいる。

 52号車「ファーストガレージKK-SⅡ」の津田充輝もカートレース出身の20歳の大学生。中学から高校2年までカートを行い今年S-FJデビュー、筑波/富士シリーズに1戦を抜かしてフル参戦。デビュー戦で2位を獲得しシリース5位。

 53号車「ファーストガレージ制動屋S2」の石井大雅は今回のメンバーで唯一のSIMレース出身。筑波/富士シリーズにフル参戦し最終戦までチャンピオンの目を残していたが2位。もてぎ戦と鈴鹿戦にもスポット参戦した。今回は月曜日の練習走行でコースアウトしたとかで、気合を入れなおすためにと高校球児のような坊主頭にしてきた。石井といえばいつもレースに持参するダルマが有名で、優勝したら両目を開けると誓っている。

 54号車「ファーストガレージ10V」の中村ブンスームは現在大学生でカートレース出身。筑波/富士シリーズに第4戦から参戦を開始。他の4名がMYST KK-S2で走る中、唯一東京R&DのRD10Vをドライブし、3戦に出場してシリーズ15位。鈴鹿/岡山シリーズ最終戦にもスポット参戦している。

<ダンロップ占有スポーツ走行>

 レースウィークの公式イベントはタイヤメーカー(ダンロップ)の専有によるスポーツ走行で幕を上げた。専有走行は午後3時20分から20分間。今年は大会開催日程が変更されため、レース前のスポーツ走行の機会が少なかく、遠来のドライバーとチームにとっては僅かな走行時間でも貴重なものになる。

 ファーストガレージの5人は準備を終えて次々とコースイン。しかしスプーンコーナーでストップした車両があり、すぐに赤旗が提示。セッション中断。

 マシンが撤去されると走行が再開されるが残り時間は3分で雨も降りだし各車僅かに走っただけでチェッカー。ほぼ何もできずに終わったセッションだが、落合4番手、酒井9番手、中村10番手、石井12番手、津田14番手で終了。マシンは翌日に向けてメンテナンスに入った。

<特別スポーツ走行>

 明けて11月30日(土)本日は朝からA組、B組に分かれて20分間の特別スポーツ走行から。まずはA組が午前8時45分開始。予選前のセッションはこれだけなので、ここで感触を掴まなければならない。A組の酒井、落合、石井の3台が出走する。 残り13分、落合が2分14秒233とトップタイムを出す。2番手に酒井が17秒334で続く。残り8分、ファーストガレージのマシンがスプーン出口でスピン、止まっているのがモニターに映し出される。3台は同じKK-S2、カラーリングも似ておりモニターの画面では判別がつかないためピット内は騒然となる。やがてラップタイムが更新されたことから酒井と落合は走行を続けていると判明、止まったのが石井だと判明した。

 残り5分、落合のタイムを上回る者は現れずトップは変わらず。酒井は2分16秒171で5番手までドロップ。意外と言っては失礼だが落合の好走にピット内も明るさが戻る。とはいえ石井のストップの原因は気になるところ。

 チェッカーが振られ20分間のA組走行は終了、最終ラップに岡本大地が2分14秒467までタイムを詰めるが0.234秒差で落合がトップタイム。酒井は10番手で走行を終えた。石井はノータイムに終わった。

 続いて午前9時20分、B組の特別スポーツ走行が開始、同じく20分間だ。ファーストガレージからは津田と中村が出走する。

 残り12分、トップは2分15秒台に入りタイムアタックが本格化か。ファーストガレージ勢では津田が残り10分に16秒576で6番手に上がってくる。津田はその後15秒966まで自己ベストを短縮するが、全体的にタイムが上がったことから13番手まで順位はダウン。逆に中盤から順位を上げたのが中村で、最終的に15秒823と津田を上回り8番手に浮上。両者それぞれ9周を走り切り予選に向けたデータを得た。

●特別スポーツ走行後 池澤代表のコメント

 「落合のタイムはショートカットで出たものなので、実際のトップは岡本選手ですね。でもそれを除いでも15秒フラットくらいは出ているので、まずまずかな。酒井の方はマシントラブルで、ラジエターに穴が開いてしまっていました。石井は二人について行こうとしてコースアウトしたようですね。B組の二人はもうちょっとタイム的にいけるかなと思ったのですが、津田は鈴鹿走るのが今回初めてなので、緊張しちゃったかなと思います。昨日3周とかしかできていないので、これで緊張取れて、予選、決勝もうちょっと頑張ってくれればいいかな、と思います」

<予選>

 同日午後からいよいよ予選。それに先立つこと10分ほど前、各ドライバーは思い思いのルーチンで心と体をほぐしていく。酒井はいつも余裕の表情でまわりと談笑、落合は屈伸を繰り返し、一方石井はピット内をうろうろと歩き回る。そんな折を見て、チームのエグゼクティブアドバイザーとして選手にアドバイスを送るのが佐々木孝太である。 佐々木に「選手にどんなアドバイスをしたのか?」を聞いた。

●佐々木孝太エグゼクティブアドバイザー

 「今日はけっこう風が強いので、風に対する考え方。筑波とかだとあまり関係ないと思うのですが、鈴鹿だとすごく風に対して走り方が変わるので、それを簡単にアドバイスしたくらいです。(各選手経験を積んで落ち着いてきた?)そうですね、すごい個性的なドライバーが集まって、それがみんなで切磋琢磨してくれているので。いいところは吸収して、ダメなどころはみんなでロガー見ながら反省したりしているから。みんな雰囲気はすごいいいですよね。最終的にはライバルなので、スタートしちゃえばアレ(バトル)ですけれど」

 まずはAグループ予選が午後2時から20分間で開始。酒井、落合、石井の3台が相次いでコースインする。しかしいきなり赤旗。S字でスピンした車両がある。

止まった車両がモニターに映るとピットでは「うちのクルマか?」と緊張が走る。今回止まったのが渡会太一だとわかると安堵の声が出るが、一方、渡会ほどの名手でもスピンするコンディションの厳しさかと別の危惧が出てくる。赤旗で全車ピットに戻るが、ファーストガレージ勢の3台はじめ、かなりの台数が即座にコースインできるファストレーンに並ぶ。  しかしここで落合が何かをアピール。すぐにクルーが駆け寄り話し込むと、マシンを列から押し出してピット前に戻して作業を始める。ドライバーの頭部保護にコックピット周りに装着されているプロテクターの右サイドが外れているようで、ピット裏のトランスポーターまで走って取ってきたスペアと交換する。赤旗中断中に処置できたことはラッキーだが、再開時のコース復帰の位置は後方になってしまう。

 午後2時10分に残り時間17分5秒から予選再開。各車もういちどウォームアップからやり直しだ。

 残り時間12分、そろそろ各車ペースが上がってくるところでトップは岡本大地で早くも2分14秒台。酒井は17秒729で8番手、石井19秒724で14番手につける。落合はまだインラップで2分53秒台だ。

 ここで第1コーナーアウト側のサンドトラップに飛び出して止まっているマシンが映し出される。遠目にもわかるファーストガレージのカラーリング、落合だ。ピット内ではうめき声があがる。予選は再び赤旗中断に。さらにnippoコーナーで止まってしまったマシンもいる。今回日本一決定戦挑戦のためチームを移った角間光起だ。

 この時点で酒井は12番手、石井は18秒516で15番手だ。落合と角間のマシンが移動され、予選は午後2時25分、残り時間9分41秒から再開された。

 各車再びタイヤを温めてタイムアタックを開始。残り時間5分を切って、酒井はまだ自己ベストが更新できず14番手にポジションダウン。石井は18秒281と僅かにタイムを短縮したがこちらも17番手にドロップ。しかし続く周回で酒井は第1、第2、第3セクターで自己ベストを刻むとコントロールラインを通過し2分15秒776をマーク、一気に4番手に順位を上げる。ピットでは歓声があがる。石井も16秒701を出して9番手に上がるが、こちらは後続が次々とタイムを出して直後に13番までダウン。

 20分が経過しチェカードフラッグが振られ、各車最後のアタック。酒井はいったん6番手まで順位を落とすが、最後のラップで2分15秒396を叩き出して5番手に再浮上した。石井も15秒949と2分15秒台に入れて9番手に進出した。その後の正式結果では2番手の車両に3グリッド降格、3番手の車両にベストタイム抹消のペナルティが課されて酒井は3番手、石井が8番手にグリッドが上がった。落合も26番手から25番手に昇格。

 酒井と石井のマシンがピットに戻ってくると。クルーが駆け寄りピットガレージ内に押し戻し、そこでようやく二人はコックピットから降りる。一方グラベルストップした落合のマシンはオフィシャルの手でピットに戻され、落合は徒歩で戻ってきた。

 続いて午後2時45分、予定より10分遅れでBグループの予選が開始。津田、中村の2名が出走する。朝に比べれば気温はかなり上がっており、路面も暖まってきているようだ。

 各車アウトラップを終えていよいよ走行が本格化。しかしここで赤旗が提示される。なんと中村が第1コーナーでコースアウトだ。中村のマシンはチーム唯一のRD10Vで特徴のあるフォルムをしているので判別が容易だが、その中村のRD10Vが第1コーナーをまっすぐ行ってしまい、サンドトラップを抜けてスポンジバリアに当たって止まっている。ピットでは「あちゃ~」という悲鳴があがるが、中村がマシンを降り立つのがモニターに映し出され、とりあえずドライバーの無事が確認された。

 午後2時56分、残り時間18分48秒から予選再開。各車もういちどウォームアップからだ。

 残り12分、この段階でトップは2分15秒949。ただ1台のファーストガレージ勢となった津田は20秒496とまだタイムアタックに入っていない。

 残り9分50秒、ここで津田がいきなり2分15秒877をマークしてタイミングモニターのトップに躍り出る。ピット内は一瞬「え?」という空気になり、ワンテンポ遅れて歓声があがるが、その直後にコントロールラインを通過したマシンが次々と津田を上回り、5番手にドロップ。それでもチームの中で唯一今回が初の鈴鹿という津田の快走に、中村のストップで沈んでいたピットの雰囲気が明るくなる。

 その後津田の順位は6番手まで下がるが、残り7分30秒、2分15秒412まで自己ベストを短縮して5番手に戻す。しかしすぐに6番手、7番手へとドロップ。この辺りの順位争いは目まぐるしい。トップの豊島里空斗が2分14秒950。

 残り3分30秒津田は自己ベストが更新できず7番手変わらず。6番手とは0.028秒の差しかないが、そこが詰められない。そんな状況で再び第1コーナーでクラッシュ。アウト側にコースアウトした車両がスポンジバリヤに接触して止まっている。ただちに赤旗が提示される、この時残り時間1分58秒。

 仮に予選が再開してもタイムアタックには入れないため、Bグループ予選はここで終了となった。津田の順位は7番手のままとなった。

 津田のマシンがピットに戻ってくると同じようにピットボックス内に押し戻される。Aグループの落合同様中村のマシンも搬送待ちということになる。

●予選後のコメント

Aグループ3番手 酒井翔太 2分15秒396 トップから0.937秒差

 「今週末、練習も走れなくて、昨日の走行も赤旗や最後雨降ってきたりして(走るのを)やめちゃったので、テストができていないな、という感じで。朝のスポーツ走行もラジエターに穴が開いて水が漏れちゃって、最初の2、3周しか走れなくて、クルマのフィーリングとか確認できなかったです。でも最終的に合わせられなかったのは自分なので、ちょっと悔しい予選と思っています。最後なんとか出たタイムなので、でもそのなんとか(出したタイム)から岡本選手に1秒くらい離されているので、岡本選手速いな、って印象です。とりあえずセミファイナルで上位に食いついて行って、ファイナルで表彰台と1位が取れたらなと思います」

Aグループ8番手 石井大雅 2分15秒949 トップから1.490秒差

 「昨日のスポーツ走行も今日のスポーツ走行も自分はミスして走れなかったので、それでもトップ10に入れたのはぎりぎり及第点だと思います。途中でタイヤのウォームアップが足りなくてロックさせてしまったのはあったのですが、レースウィークでまともに走ったのはこれ(予選)が初めてだったので、そこを修正できれば、セミファイナルは行けるかなと思います」

Aグループ26番手 落合蓮音 2分53秒776 トップから39.317秒差

 「いろいろありまして(苦笑)。グラベルにはまったのは僕のミスが原因です。まず最初にピットアウトした時に右側のヘッドレストが外れてしまって。偶然赤旗になってスペアのものをつけることができたのですが。再開時に集団から遅れてピットアウトすることになってしまって。スリップストリームを使いたい作戦でいたので、1周待ってトップ集団について行こうと思っていたのですが、それで2周ゆっくり走っちゃって、タイヤが温まり切れていなくて、その結果(スリップストリームを)待っていても無理だなと思ってここから行こう、と思った1コーナーでリヤが温まっていなくてグリップしなくて(飛び出した)」

Bグループ7番手 津田充輝 2分15秒412 トップから0.462秒差

 「初めて鈴鹿の予選を走ったので、どんな感じかな、スリップストリームとか探りながらだったので。あまり(前に)引っかからずに行ける場所を探しつつ。試行錯誤でしたが(笑)、なんとか走り切れたな、と思います。赤旗で待つのはつらくはなかったですが、そのあと2周目か3周目にスピンしちゃって、そこから再スタートしなきゃならなくて、あと最後の周も(赤旗で)無くなっちゃったので、2周分損したのが痛かったかな。もうちょっとタイム出たかもしれないな、みんなのタイムの上がり方を掲示で見ていたのですが、それを見ると、ここでもっとタイム出しておきたかったな、と思います」

Bグループ順位なし 中村ブンスーム タイムなし

 「アウトラップでクルマの挙動確認しながら行ったのですが、第1コーナーで急にリヤが抜けて、そのままスピンして壁(バリア)にぶつかってしまいました。そこはちょっと攻めすぎたのかな、と反省の気持ちです。まだみんなが集中してアタックする前だったですが、さっきチームの人からセクタータイム見ると僕が速くて、コーナーでは頑張れる。初期の速さがあったと思うので、明日のセミファイナルで頑張って追い上げて、決勝に挑みます」

池澤利晃チーム代表

 「いいこと悪いことあった予選です。酒井は朝の練習でトラブルが出て、ラジエターに穴が開いて走行が少なかったでしょうから、そんな中で(4番手は)よかったのではないでしょうか。頑張ったなと思います。石井もそうですね、周回数少なかった中、なんとかひとケタまで(順位を)上げてきたのはよかったのではないでしょうか。クラッシュしちゃった二人は、気負いすぎですね、行き過ぎましたね。なにより他のみなさんに迷惑かけちゃって申し訳ないです。津田も走り込みが足りない中で頑張ったと思います」

 ともにコースアウトした落合と中村は メカニックに混じってマシンの中の砂の除去やカウルの汚れのふき取りに精を出す。酒井、石井、津田の3名もメカニックとオンボード映像での振り返りなど、それぞれ明日のセミファイナル、ファイナルに向けた準備に余念がない。

石井

石井

石井のダルマ

中村

中村

クラッシュした中村車

落合

酒井

津田

津田

Text & Photo: Junichi SEKINE

S-FJ日本一決定戦

鈴鹿「ファーストガレージ」密着レポート(前編)

ファーストガレージ・池澤利晃代表

 池澤利晃代表率いる「ファーストガレージ」は5名のドライバーを擁して鈴鹿サーキットで開催された「スーパーFJ日本一決定戦」にやって来た。

 ファーストガレージのスーパーFJ(S-FJ)参戦は2020年から始まり今年で5シーズン目。当初は安田航による1台体制で筑波シリーズに参戦。2021年には同シリーズ2位、2022年には2台体制に拡大して筑波/富士シリーズで安田3位、岩本瞬が5位。2023年にはもてぎ/SUGOシリーズにも活動を拡大。筑波/富士シリーズに小村明生を起用、小村自身7年ぶり、そしてチーム初のチャンピオンを獲得、またもてぎSUGOシリーズでは椎橋祐介が2位と結果を出した。

 迎えた2024年シーズンは体制を大きく拡大。16歳の酒井翔太を起用して、筑波/富士にフル参戦の他もてぎSUGOシリーズに第3戦から参戦、さらに鈴鹿/岡山シリーズとオートポリスのゴールドカップにもスポット参戦させて経験を積ませた。筑波/富士シリーズでは酒井の他に石井大雅もフル参戦、津田光輝も第2戦以外はフル参戦させたほか、中村ブンスームを第3戦から、落合蓮音を第4戦から同シリーズに起用。石井はもてぎと鈴鹿、落合は鈴鹿ともてぎ/SUGO、中村ももてぎと鈴鹿にもそれぞれスポット参戦と、全国のS-FJレースでファーストガレージのマシンが走る姿が見られた。

 S-FJ日本一決定戦には2020年もてぎ大会で初出場、安田が23位。2021年鈴鹿大会では安田が27位、2022年富士大会では安田が11位、2023年もてぎ大会では椎橋12位、小村17位とここまで実績を残せていないが、今年は必勝を期して5台体制で鈴鹿サーキットに乗り込んできた。同チームの素顔と戦いぶりをレポートする。

 まずは池澤利晃社長へのインタビュー。(以下敬称略)

 ――ファーストガレージ(http://www.first-garage.jp/)は元々マクラーレンなどのスーパーカーの販売を行う会社だという認識だが、レース活動を始めた経緯は?

 「実は私自身がファーストガレージに入ったのが去年の4月なので、それ以前の経緯はわかっていないのですが、先々代の会長(川原氏)の時代に若手に機会を与えようと始めたのだと思います」

 ――現在の参戦カテゴリーは?

 「スーパーFJ(S-FJ、フォーミュラBeat、今年始まったF110CUP、後はKYOJYOカップにもVITAで参戦しています。後はメンテナンスだけですが、86/BRZのクラブマンレースなど、お客様のクルマを預かってメンテナンスしてレースに出す、ということもやっています。現在のメインは会社で保有しているマシンをレンタルで走らせることですね」

 ――日頃のマシンのメンテナンスやレースイベントの時のメカニックなどは社内で行っている?

 「ほぼ、筑波のガレージに常駐しているメンバーで行って、足りないときには外部の人に手伝ってもらったりします」

 ――(S-FJに関しては)今シーズンからマシンの台数とドライバーの人数がかなり増えた印象だが?

 「最初に酒井会長から言われたのが筑波のレースをもっと盛り上げようということで。今まではオーディションとかやっていなかったのをやってみて、ドライバーを集めて、という感じです」

 ――最初のドライバーが安田選手?

 「S-FJではそうですね」

 ――ドライバーはカート出身者を重点的に起用している?

 「カートから来る子もいますが、今回のレースで言うと石井はカートの経験がなくSIMレース出身です。先週もてぎで走った野々垣はヤリスカップからですね。割と色々な(キャリアの)子がいます。一般の(レース経験ない)子もきますし」

 ――オーディションはどのくらいのペースで?

 「去年だと、10月ぐらいから始めて(オーディションに)応募があった方をテストして、他にも直接連絡があった方なども都度」

 ――採用の条件みたいなものはあるのか?

 「一応、若い子を乗せたい、というのはありますね。特にS-FJに関しては。もちろんジェントルマンの方で練習されている方もいますし、そんなに難しいことは言わず、ある程度の基準タイムを超えられる子であれば、経験はそこまで問いませんね。最初は筑波のコース1000で走らせて、問題なければコース2000に上げる。そこで1分切るぐらいになっていないと、若い子はだめですかね」

 ――カテゴリー的にはフォーミュラのピラミッドの中で下から上に上げて行こうという考え方か?

 「その通りですね、後はメーカーのオーディションからこぼれちゃった子たちに、もう一度レースができるようにして、そこからプロに入っていけるルートにもしたいです」

 ――今年S-FJをドライブしている子たちの中で、成績によってはF-Beに乗せてみようかとかいうことも考える?

 「オフシーズンになって練習させてみて、出られそうかどうか見きわめたいですね」

 ――昨年の筑波での小村選手(2016年チャンピオン)の起用には驚いたが、ああいったカムバックもあり?

 「全然ありだと思いますね。今の時代は昔と違って、ああいうパターンも面白いのかなと思います」

 ――現在ファーストガレージで参戦していないカテゴリーにドライバーを押し上げるようなパイプはあるのか?  「酒井会長がけっこういろんなチームと交流があるので、そういうところで紹介する、みたいなことはありますね。本人の希望と、受け入れ側の事情とかもありますが。今年若い選手が育って、これが2、3年後にどうなっているのか、楽しみだと思います」

 ――チームによっては「S-FJは1年、2年で卒業するカテゴリー」と考えているようだが?

 「ドライバーは一人一人成長度合いが違うので、その子のペースに合わせて、S-FJが1年で卒業の子もいれば、2年3年とスキルによって時間のかかる子もいるので、そこはドライバー個々に合わせていけばいいと思います」

 ――今年で言うと酒井翔太選手は各地のS-FJに出て結果も出し、F-BeでJAF戦はチャンピオンとれなかったが、総得点で競うグランドチャンピオンは獲得した。そういう子には上に行ってほしいでしょうし、そういった子が次々と出てきてくれるのが理想?

 「そうですね」

 ――酒井選手の他に落合蓮音選手も途中から大きく伸びた、ああいうブレイクスルーは何がきっかけだと思うか?

 「彼のケースでいえば、レースに早めに出た(15歳でデビュー)のがよかったのだと思いますね。早く経験積めたので。富士のレース(6月)で、雨で予選がキャンセルになって、ほぼ最後尾からのスタートで3周目に10位まで追い上げながら最後にスピンしてしまって、レース後泣いていて、よほど悔しかったのだろうと思います。最後にスピンして終わってしまって悔しかったというのが、きっかけだったのかもしれません。あとは練習ですね。彼はそのあと結構たくさん練習しました」

 ――F-Beの方はジェントルマンを起用したり、S-FJとはレースに対する立ち位置が違う?

 「予算がけっこうかかるので、なかなかフル参戦するというのは難しいですね。ジェントルマンは仕事のスケジュールがあるので」

 ――日本一決定戦については これまで4回出場して最上位が11位と苦労しているが、その原因は掴んでいるのか?

 「今までのメンバーでいうと、この3人(安田、椎橋、小村)は練習量が足りなかった、開催されるコースでの練習量ですね。去年まではそれほど走れていなかった。今年はちょっと切り替えて、レース(鈴鹿クラブマンレース)もそうですし、練習も8月くらいから結構行いました。鈴鹿はコースもいいですし走れる量が多いので、ドライバーのスキルアップにもいいです」

 ――そうすると今年は期待がもてる?

 「落合も酒井も練習でいいところを走っているし、いい感じですね。でも地元の速い選手がいますので、手ごわい選手ばかりです。こんなに台数があつまってよかったです」

 ――今後も育成がメインになる?

 「メーカーのオーディションうけるためのトレーニングとか、レースに興味を持った子供がレースに出られる年齢になる前の受け皿とか、ということをメインでやっていきたいと思います」

ファーストガレージ・ピット風景

Text & Photo: Junichi SEKINE

SUPER GT

2024年GT500クラスチャンピオン記者会見 山下健太「JLOCのオーディションは不合格」

36号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)

伊藤大輔監督

GT500クラスでチャンピンを獲得したTGR TEAM au TOM'Sチーム監督の伊藤大輔氏

 「2連覇を目標にスタートしたシーズンで、それを実現できました。喜びよりほっとしているのが正直なところです。36号車のテーマは毎戦、一人一人がミスなくキチンとして確実にポイントを重ねることでした。開幕優勝してダッシュできたのはよかったですが、それ以降はサクセスウエートの関係で、ドライバーはストレスを感じる場面が多かったのかと思います。ミスなくポイントを重ねることができて、最終的に2連覇で終えることができました。苦しいなか、ドライバーが辛抱して走ってくれました」

 「今年は予選のルールが変わって2人の合算になったのは、われわれにメリットがありました」

坪井翔

GT500クラスでチャンピオンを獲得した坪井翔(TGR TEAM au TOM'S)

 「3回目のチャンピオンを獲得することができました。それぞれのチャンピオンに意味はあります。1回目は大逆転で、2回目は最終戦までかかって、3回目は最終戦を待たずでした。3日目の今シーズンはランキングトップを一度も譲らずに取れましたし、速さ、強さを一番発揮できた年でした。ライバル勢に対しても36号車にはかなわないと思わせる素晴らしいシーズンでした」

山下健太

GT500クラスでチャンピオンを獲得した山下健太(TGR TEAM au TOM'S)

 「スーパーGTのクルマに初めて乗ったのは、JLOCのオーディションだったので、一緒にチャンピオンを取れてうれしいです。オーディションは不合格でしたが(笑)」

 「今年36号車に移籍してきて、絶対取らないといけない環境でした。シーズン始まる前は大丈夫だと思っていましたが、始まるとうまく乗れないときもあって、それがプレッシャーにもなり、最終戦に近づくにつれ、坪井選手がSFで勝つし、ダブルタイトルかかってるしという状況で、ちょっと、珍しく緊張を感じるレースが多かったですが、今ではなんとか、チャンピオンを取れるくらいのパフォーマンスは出せたのかなと思います」

 「今日のレースも気を抜けば2~3番に落ちる展開でしたが、押さえ切れたので、完璧な形でチャンピオンを取れてうれしいですし、坪井選手とチームと監督の大輔さんに感謝しています」

GT500クラスでチャンピオンを獲得したTGR TEAM au TOM'Sのドライバーと監督

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI
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SUPER GT

2024年GT300クラスチャンピオン記者会見 元嶋佑弥「小暮選手はスーパースター」

88号車VENTENY Lamborghini GT3(JLOC)

則竹功雄監督

GT300クラスでチャンピンを獲得したJLOCチーム監督の則竹功雄氏

 「30年かかりました。1994年に手作りのカウンタックで参戦しました。カウンタックも協力はしてくれましたが、サテライトチームでした。2016年にダラーラと一緒にウラカンでレーシングカーを作るというプロジェクトがスタートして、『則竹、勝てるクルマを作ったから絶対チャンピオン取れ』といわれて7年かかりました。まさしく万感の思いで、ゆっくりうれしさに浸りたいと思います」

元嶋佑弥

GT300クラスでチャンピオンを獲得した元嶋佑弥(JLOC)

 「2017年、JLOCに最初リザーブとして入って、最初87号車をドライブしました。スーパGTに参戦できるかどうかというところで則竹代表に拾ってもらう形で、そこからスーパーGTのキャリアが本格的に始まりました。フル参戦始めて2年目で小暮選手と組ませてもらいました」

 「87号車の1年目が終わったときに『お前最高のパートナーを用意したから楽しみにしておけ』と言われて、それがまさか小暮選手とは思ってもいませんでした。幼い頃テレビの向こう側でむちゃくちゃ活躍して暴れている選手が、まさかぼくのチームメートになるとは思いませんでした。スーパースターの小暮選手と組ませてもらって、そのときに『僕このチームと心中します』と則竹代表に言いました」

 「則竹代表の一本気なスタイルに惚れましたし、そこらへんからこのチームでチャンピオンを取りたいという気持ちに変わってきました。時間はかかりましたが、昨年最終戦に勝てて、そこからチャンピオンまでこんなに早く来るとは思いませんでした。則竹代表に少しだけ恩返しできたのかと思います」

小暮卓史

GT300クラスでチャンピンを獲得した小暮卓史(JLOC)

 「GT500にずっと乗っていましたが、レース人生が終わりかなというときに、則竹さんにチャンスを与えていただきましたが、本当にここまで来られるとは思っていませんでした」

 「初めてチームで乗ったとき、500と違って一見簡単に乗れそうなんですが、突き詰めると奥の深い難しさがあって、元嶋選手の走りに圧倒させられて、ぜんぜんタイムもかなわないし、どうなっちゃうんだろなと思いました」

 「則竹さんの『信じてるから』という言葉がうれしくて、プレッシャーに感じて、これはなんとかしないといけない、チャンスを与えてくれたチーム、則竹さんに返していきたいという思いがありました」

 「ウラカンに慣れてきたなかでも、優勝がなかなかできなくて、ものすごくハードルが高いなと思いました。500も500の難しさがあってレベルの高いドライバーたちと戦うんですが、300は300でそのときのコース、マシン、タイヤが全部マッチしないと勝てません」

 「すごく苦労した5年間があって、昨年の最終戦で勝て、そこから流れがすごくよくなり、チームもレベルアップしました。本当にみんなのおかげです」

GT300クラスでチャンピオンを獲得したJLOCのドライバーと監督

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI
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SUPER GT

第5戦鈴鹿GT500クラス優勝ドライバー・監督記者会見 伊藤大輔監督「ドライバーに助けられた」

36号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)

坪井翔

GT500クラス決勝記者会見: 坪井翔(TGR TEAM au TOM\'S)

 「フォーメーションが1周追加になってタイヤを暖めることができたのがよかったです。他のBS勢が違うタイヤを履いてるのはわかっていたので、スタート直後はタイヤの問題で厳しいと思いました。意外と引き離してマージンをもって走ることができ、その後もリードを広げることができました。いつものパターンに入ったのかと思いましたが、100号車が徐々に追いついてきたので、今日はレースペースがないのかなと感じていました。トップを守って山下選手につなぐことはできましたが、後半長くなるので、ちょっとつらいんじゃないかなと思ってバトンタッチしました」

山下健太

GT500クラス決勝記者会見: 山下健太(TGR TEAM au TOM\'S)

 「坪井選手のインフォメーション受けて、前半スティント違う、どう振る舞うか分からないタイヤを履きました。結果的には低め安定という感じで最後まで走れました。グリップ的には厳しく、後ろから迫られ40周くらいそういう展開でした。3号車が速くて何回も仕掛けられそうになったんですが、速いところ遅いところを見極めて、押さえるところが見えました。FCY明けで向こうがスピンしてくれたのは助かりました。あのまま後ろにいたら行かれてかも知れません。その後、後ろに17号車が来て、速いときと遅いときがよく分かりませんでした。シケインであの距離から入ってくるとは予想してなかったんですが、相手が止まりきれずに抜き返せたので、いい見極めはできたのかと思います。チャンピオンを決めた後のレースを勝って終わりたかったので、よかったです」

伊藤大輔監督

GT500クラス決勝記者会見: 伊藤大輔監督(TGR TEAM au TOM\'S)

 「ポールポジションを取ってのチャンピオンはうれしかったんですが、最終戦を勝利で終わりたいので気を緩めることなく挑みました。固めのタイヤを選んでいたのですが、そこを山下選手、坪井選手が腕でねじ伏せてくれました。山下選手のタイヤを選ぶときは、坪井選手のスティントを見ながらでしたが、同じタイヤでもメーカー間によってグリップの振る舞いが違うので、かなり迷いました。ピットのタイミングは争っているライバル勢と合わせるので、自分たちのペースを考えればもう少し伸ばすことも考えていましたが、勝ちたかったので、合わせてピットインしました。ドライバーに助けられた1日でした」

GT500クラスフォトセッション: 優勝したドライバー

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI
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第5戦鈴鹿GT300クラス優勝ドライバー・監督記者会見 則竹功雄監督「100点満点のドライビング」

88号車VENTENY Lamborghini GT3(JLOC)

元嶋佑弥

GT300クラス決勝記者会見: 元嶋佑弥(JLOC)

 「今回もスタート担当で、路面温度が低い中でのスタートはなかなかないんですが、フォーメーションラップ2周に助けられました。ブリヂストンタイヤ勢が無交換でくるのは分かっていたので、少しでもギャップを築きたいと必死でプッシュしました。他車のアウトラップに飲み込まれて5秒くらいタイムロスがありました」

小暮卓史

GT300クラス決勝記者会見: 小暮卓史(JLOC)

 「元嶋選手がマージンを築いてくれたので、直接対決していた65号車との対決で有利になりました。こちらは2本交換でアウトラップに注意をしないといけなかったんですが、なんとか前をキープできたのが大きかったんだと思います。その後31号車、2号車をパスすることができたのは、タイヤに余力があったんだと思います。抜かないとチャンピオンになれなかったので、優勝できて本当によかったです」

則竹功雄監督

GT300クラス決勝記者会見: 則竹功雄監督(JLOC)

 「昨日から今日にかけて相当、伊与木エンジニアと戦略を練っていました。最大のライバルである65号車が入ったら彼らの前に出られるように入ろうと、そこで前に行ければ、2号車と31号車には小暮選手なら追いつくだろうと、伊与木エンジニアの想定の範囲内で動いていました。100点満点のドライビングを2人がしてくれた思います」

GT300クラス決勝フォトセッション: 優勝ドライバー

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI
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第5戦鈴鹿決勝 36号車au TOM'S GR Supraがポール・トゥ・ウィンで有終の美を飾る

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

 2024オートバックス スーパーGT最後の戦い、第5戦「鈴鹿GT300kmレース グランドファイナル」の決勝が12月8日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは前日の予選でドライバーズタイトルを獲得した36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が最後まで後続を押さえ込み、ポール・トゥ・ウィンで第8戦もてぎに続いて2連勝、今季通算3勝目を挙げる満点の内容で2024シーズンを締め括った。

(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日18,500人/決勝日27,000人/大会総入場者数45,500人)

 決勝前に行われた20分間のウォームアップ走行で、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)と60号車Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑/伊東黎明)が接触するアクシデントが発生、これにより赤旗中断があった影響で、第5戦決勝は当初予定より10分遅れの午後0時50分にパレードラップを開始した。スタート直前の気温は13℃、路面温度は17℃とタイヤには厳しいコンディション。こうしたこともあって三重県警の先導で1周のパレードランに続いてはフォーメーションラップを2周とする措置がなされた。これにより周回数は51周に減算されている。

 スタートでトップに立ったのは坪井翔(au TOM'S GR Supra)。予選2位の塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)が2番手、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)のグリッド降格で4番手スタートとなった牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が3番手で1コーナーをクリア。しかし3番手スタートの名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)は序盤ペースに苦しみ、クラス最後尾まで後退してしまう。

 その後方では8番手スタートとなった福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が怒涛の追い上げを開始、2周目までに5番手に上がってきていた。

 3周目に入ると8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)に5秒のペナルティストップが課せられる。これは予選後にエンジン交換を行ったためで、スタートを担当した野尻はすぐさまピットへ。

 そして4周目にはベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)が大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)を抜いて10番手に浮上している。12号車は予選15位とクラス最後尾のスタート位置ながら、スタートから着実に順位を上げてきていたのだ。

 バゲットは6周目に国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)を捉えて9番手とその後も着実に順位を上げていった。

 一方、他のブリヂストン勢より硬めのタイヤを選択したという36号車は、4周終えた時点で1秒473のリードと頭一つだけ抜け出した状況。その後方では17号車と100号車が接戦を展開していたが、10周目のデグナーで塚越は周回遅れの坂口夏月(METALIVE S Lamborghini GT3)と接触してしまった。

 これにより17号車は5番手に後退。坂口の87号車はコースを飛び出してバリアに突っ込み、ここでレースを終えてしまう。これによりこの日最初のフルコースイエロー(FCY)が宣言された。

 この直前には7番手スタートの高星明誠(Niterra MOTUL Z)のが10周目の1コーナーで14号車をアウトから抜き去っており、4番手でコントロールラインに戻ってきている。

 このFCYにも助けられ、36号車は12周終了時点で5秒343までリードを広げたが、100号車はそこから徐々に間隔を詰めてきた。

 16周目には130Rで高星が大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)を抜いて3番手に浮上。

 そして規定周回の3分の1となる17周目には2番手を走行していた100号車がピットイン。それを皮切りに各車相次いで給油とドライバー交代に取り掛かることとなる。

 トップの36号車も18周目にピットイン。坪井から山下に交代して実質トップのままコースに復帰するが、ここで同じく18周目にピットに入った3号車が100号車の前でコースイン、実質2番手に浮上することに成功した。

 17号車もここで100号車に先行してコースに復帰し、実質3番手まで順位を回復してきた。

 2番手に浮上した三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)はここから猛然と山下を追い上げ、24周目にその差を0秒830とすると、25周目には0秒291差にまで詰め寄り、完全に山下をその射程に捉えた。

 そして29周目。三宅はついに1コーナーで36号車の山下に大外から並びかけるが、山下も接触も辞さない強い覚悟でこれを押さえ込んだ。

 30周目に入ると周回遅れの眞田拓海(脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R)がデグナーでスローダウン。そのままコースサイドに逃れてストップしたため、この日2度目のFCYが宣言される。

 するとFCY中の32周目に三宅がデグナーで痛恨のスピン。これで3号車は一気に6番手まで後退してしまった。

 これで2番手に浮上した太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)は35周終了時点で2秒130あったギャップを37周目には0秒981まで削り取り、36号車を追い上げにかかるが、山下も僅差ながら太田に付け入る隙を与えない。

 両者は1秒前後のギャップを広げたり縮めたりしながら周回を重ねるが、48周目のシケインで遂に太田が36号車のインに猛然と飛び込んできた。

 しかし17号車は止まりきれないと読んだ山下は落ち着いてこれをかわし、その後も一度もトップを明け渡さずに51周を走り切って36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は第8戦もてぎに続いて2連勝、今季通算3勝目を挙げた。ポール・トゥ・ウィンは開幕戦に続いて今季2回目だ。

 2位には17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)が入り、3位はクラス最後尾からスタートした12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が獲得している。

 12号車は17周目のピット作業を終えた時点で実質5番手まで浮上することに成功、その後も3号車の後退で4番手となり、41周目に平峰が100号車を捉えて3番手。旧社名日本ラジエーターの時代から星野一義選手を支援し、以降カルソニックカンセイ、MARELLIと社名が変わっても引き続きTEAM IMPULを支援してきたMARELLIと戦う最後のレースを表彰台で締め括った。

 また今シーズンをもってスーパーGTからの引退を表明したロニー・クインタレッリの乗る23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)は、予選11位と後方からのスタートながら、クインタレッリと千代の熱い走りで順位を3つ上げ、見事入賞圏内の8位で2024シーズンを締め括っている。

 スーパーGTの2024シーズンはこれをもって全ての日程が終了。2025シーズンは4月12-13日に岡山国際サーキットで開幕する。

三重県警によるパレードラップ

GT500クラスのスタートシーン

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

GT500クラス決勝2位はAstemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)

GT500クラス決勝3位はMARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)

GT500クラス決勝4位はSTANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)

GT500クラス決勝5位はARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)

GT500クラス決勝6位はENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
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SUPER GT

第5戦鈴鹿決勝結果

■GT500クラス

SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL -RIJ- (2024/12/08) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 5 GT500 class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireLapTimeBehindGap
136坪井 翔
山下 健太
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS511:44'15.090--
217塚越 広大
太田 格之進
Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS511:44'16.603 1.513 1.513
312平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
TEAM IMPUL
BS511:44'24.432 9.342 7.829
4100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS511:44'31.17416.084 6.742
516大津 弘樹
佐藤 蓮
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-G
ARTA
BS511:44'31.78816.698 0.614
614大嶋 和也
福住 仁嶺
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS511:44'32.29017.200 0.502
73高星 明誠
三宅 淳詞
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO NDDP
BS511:44'39.62924.539 7.339
823千代 勝正
ロニー・クインタレッリ
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO
BS511:44'46.34931.259 6.720
938石浦 宏明
大湯 都史樹
KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS511:44'49.08233.992 2.733
1039関口 雄飛
中山 雄一
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS511:44'50.58435.494 1.502
1137笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS511:45'02.00846.91811.424
12*8野尻 智紀
松下 信治
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS511:45'54.0261'38.93652.018
1364伊沢 拓也
大草 りき
Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL501:44'27.4241Lap 1Lap
1419国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH501:44'27.5171Lap 0.093
15*24松田 次生
名取 鉄平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z NISMO GT500
KONDO RACING
YH501:45'35.6331Lap 1'08.116
---- 以上規定周回数(70% - 35 Laps)完走 ----

■GT300クラス

SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL -RIJ- (2024/12/08) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 5 GT300 class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireSWLapTimeBehindGap
188小暮 卓史
元嶋 佑弥
VENTENY Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2
JLOC
YH471:45'03.710--
22堤 優威
平良 響
muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS471:45'12.960 9.250 9.250
331小高 一斗
中村 仁
根本 悠生
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS471:45'15.39511.685 2.435
465蒲生 尚弥
篠原 拓朗
黒澤 治樹
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS471:45'16.81913.109 1.424
56片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
Team LeMans
YH471:45'16.99113.281 0.172
6777藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL471:45'19.86516.155 2.874
761井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL471:45'25.44721.737 5.582
811富田 竜一郎
石川 京侍
大木 一輝
GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL5471:45'54.15350.44328.706
996新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL471:46'06.1991'02.48912.046
104谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH471:46'17.9721'14.26211.773
1152吉田 広樹
野中 誠太
Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS461:44'20.5201Lap 1Lap
125塩津 佑介
藤波 清斗
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH461:44'27.6051Lap 7.085
137荒 聖治
ニコラス・クルッテン
ブルーノ・スペングラー
Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW M Team Studie × CRS
MI461:44'28.7521Lap 1.147
1460吉本 大樹
河野 駿佑
伊東 黎明
Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL461:44'29.3421Lap 0.590
1525菅波 冬悟
松井 孝允
佐藤 公哉
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH461:44'59.4701Lap 30.128
1662平手 晃平
平木 湧也
平木 玲次
HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH461:45'02.5401Lap 3.070
179阪口 良平
冨林 勇佑
藤原 優汰
PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH461:45'19.6641Lap 17.124
18360大滝 拓也
荒川 麟
田中 篤
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH461:45'21.6091Lap 1.945
1920平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI461:45'37.9541Lap 16.345
2030永井 宏明
小林 利徠斗
織戸 学
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH461:46'03.4731Lap 25.519
2150イゴール・オオムラ・フラガ
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH461:46'10.0351Lap 6.562
2245ケイ・コッツォリーノ
リル・ワドゥー
PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
MI461:46'11.2301Lap 1.195
23*22和田 久
城内 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH451:44'45.5992Laps1Lap
2418小林 崇志
小出 峻
三井 優介
UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH441:40'39.5743Laps1Lap
---- 以上規定周回数(70% - 35 Laps)完走 ----
-48井田 太陽
眞田 拓海
伊藤 鷹志
脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH2559'33.91122Laps19Laps
-*56佐々木 大樹
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH221:45'03.82325Laps3Laps
-87松浦 孝亮
坂口 夏月
METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2
JLOC
YH819'29.92639Laps14Laps
  • Fastest Lap(GT500): CarNo. 24 名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z) 1'47.135 (4/50) 195.130 km/h
  • Fastest Lap(GT300): CarNo. 31 中村仁(apr LC500h GT) 1'58.934 (2/47) 175.771 km/h
  • CarNo. 8は、SpR.22.4(3基目のエンジン使用)により、ペナルティーストップ5秒を科した。
  • CarNo. 24(松田次生)は、SpR.26.11(ピットレーン速度)違反により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 56(佐々木大樹)は、SpR.26.11(ピットレーン速度)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
  • CarNo. 22(和田久)は、SpR付則4.2.2(FCY中の減速)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
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SUPER GT

第5戦鈴鹿決勝 GT300クラスはJLOC Lamborghini GT3が優勝で逆転チャンピオンに輝く

GT300クラス優勝はVENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

 2024オートバックスSUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」の決勝が、12月8日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、GT300クラスは、終盤の39周目にトップに立ったLamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が、逃げ切って今季4勝目を飾り、逆転でチャンピオンに輝いた。

 2位には、僅かな可能性にかけ終盤までトップを走ったmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)。ランキングトップで最終戦を迎えたものの、最後に涙をのんだLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)は4位と、タイトルを争う3台が上位でフィニッシュするという見応えのあるレースだった。

 9月1日開催が台風の影響で延期となった当大会だが、12月の鈴鹿は寒いながらも天候には恵まれ、詰めかけた多くの観客が見守るなか、スタートを迎えた。

 注目は、最終戦までもつれたタイトル争い。65号車LEON AMG(84p)、88号車JLOC Lamb.(76p)、2号車muta GR86(65p)の3台に可能性が残っている。2号車は優勝が絶対条件と厳しい状況だが、今シーズン常に上位を争い、この3台で7戦中6勝を上げている。

 序盤は、ポールスタートの88号車JLOC Lamb.(元嶋)、61号車SUBARU BRZ (井口)、2号車muta GR86(平良)とグリッド順に続き、65号車LEON AMG(篠原)は10位とかなり苦しい位置でのレースを強いられていた。

 この流れを変えたのは、15周目から始まったピット作業。ドライバー交替とともにタイヤ交換をどうするかがポイントだったが、15周目に入った65号車はタイヤ無交換。18周目に入った88号車はリアタイヤのみ交換、そして、25周目まで引っ張って作業を行った2号車は無交換を選択した。

 全車がピット作業を終えた26周目には、2号車muta(堤)、31号車apr LC500h GT(小高)、88号車JLOC(小暮)、65号車(蒲生)と、タイトルを争う3台が約5秒間隔で上位に顔を揃えた。

 ここからは約20周のスプリントレースとなったが、88号車のペースが良く、コンスタントに2分0秒台をマークして、34周目には31号車を捕らえる。さらに3秒あったトップ2号車との差をあっという間に詰め、38周目のシケインで背後につけるとストレートで並走し、1コーナーでオーバーテイク。トップに立つとともに、2号車のチャンピオンの可能性を消し去った。

 残る8周は、88号車の独壇場。みるみる後続との差を広げ、最後は9秒という大差をつけ、タイトルを決める今季4勝目のチェッカーを受けた。1994年からランボルギーニで参戦を続けてきたJLOCにとっては初のタイトルとなった。

 2位に入ればチャンピオンの座を守ることのできた65号車LEON(蒲生)は、終盤必死に追い上げたが、4位からポジションを上げることはできず、涙をのんだ。

 これで2024シーズンのSUPER GT全日程が終了。天候に恵まれないことが多かったが、GT300クラスは、新たなGT3車両の参入により、ポテンシャルのある多彩な車種が揃い見応えのあるシーズンだった。

GT300クラスのスタートシーン

GT300クラス優勝はVENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

GT300クラス決勝2位はmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

GT300クラス決勝3位はapr LC500h GT(小高一斗/中村仁/根本悠生)

GT300クラス決勝4位はLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)

GT300クラス決勝5位はUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メルヒ・ムンタン)

GT300クラス決勝6位はD\'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)

GT300クラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
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F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第8戦鈴鹿決勝 チェッカー後のどんでん返しで新原光太郎が初優勝、Iクラスは鳥羽豊が連勝、DRAGONがチャンピオンに輝く

優勝は新原光太郎(YBS Verve影⼭MCS4)

インデペンデントクラス優勝は鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)

 12月8日、2024FIA-F4選手権シリーズの第8戦(延期レース)が、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、チャンピオンクラスは、トップチェッカーの洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)が最低重量不足で失格。新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)が初優勝を飾った。

 インディペンデントクラスは、ポールスタートの鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)が昨日に続く連勝を飾り、最終レースまでもつれたチャンピオン争いは、DRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が制した。

 朝は雨が落ちていたが、スタートを迎える頃には雨の心配はなく、午前8時15分にドライコンディションのなかフォーメイションラップがスタート。昨日と同じく、路面温度の低さを考慮して2周した後にスタートが切られた。

■チャンピオンクラス

 PPの洞地は、前大会のもてぎ大会、そして昨日の第7戦とPPを奪いながらもスタートで遅れて優勝を逃すパターンが続いていたが、今回はきっちり決めて、トップで1コーナーへ飛び込む。2位は野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)、3位には新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)がつけた。

 1周目、スタートで遅れた焦りもあったのか、8位を走行していた⼤宮賢⼈(PONOS RACING MCS4)が、S字でコースアウト。早くもセーフティカー(SC)が入る。

 3周終了時にリスタートを迎え、3位の新原が1コーナーで野村をかわして2位に浮上。ところが、中団の混戦のなかで、⽩崎稜(Bionic Jack Racing)、清⽔啓伸(Drago CORSE MCS4-24)、佐野雄城(TGR-DC RS F4)が、1コーナーでもつれるようにグラベルに飛び出し、またしてもSCが導入される。

 車両の回収にやや時間がかかり、8周終了時にリスタート。3周のスプリントレースとなったが、トップの洞地は冷静にポジションを守り、ファステストラップを塗り替えながら、9周目1秒、10周目1.5秒と2位新原を引き離していく。

 そして、洞地がトップでチェッカーを受け、今シーズン最後のレースを優勝で締めくくった……はずだった。しかし、レース後の再車検で、洞地車とドライバーの合計重量が、規定重量に僅かに届かず。失格の裁定が下された。

 これにより、2位以下が繰り上がることになり、シリーズ終盤、尻上がりに結果を残してきた新原が意外な形で初優勝を飾ることになった。2位は野村、3位は森山。

■インディペンデントクラス

 DRAGON対今田信宏のチャンピオンがかかった注目の最終レース。

 クラスポールのKEN ALEX(BUZZ RACING)がエンジンストールで大きく遅れ、鳥羽、今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、DRAGONが続く展開となった。

 このまま、鳥羽-今田-DRAGONの順でフィニッシュすれば、僅かの差でチャンピオンの称号はDRAGONが手にすることになる。今田は鳥羽を抜いてトップフィニッシュすれば逆転チャンピオンだ。

 二度のSCランを挟んだため、勝負は最後の3周となった。ここで、トップ鳥羽に今田が急接近。その差は9周目1.0秒、10周目0.6秒と詰まっていく。

 しかし、「チャンスはなかった」と今田が言うように、鳥羽は隙を見せることなく、今田を従えて昨日に続く連勝のチェッカーを受けた。

 チャンピオンに輝いたDRAGONは、「今年からインディペンデントクラスも、正式にJAFの選手権となったので、その初年度でぜひチャンピオンを取りたかった」と、僅か2.5ポイント差の逃げ切りに、ほっとした表情を浮かべた。

11周の決勝がスタートした

決勝2位は野村勇斗(HFDP with B-Max Racing)

決勝3位は森山冬星(HELM MOTORSPORTS F4)

決勝4位は梅垣清(TGR-DC RS F4)

決勝5位は佐野雄城(TGR-DC RS F4)

インデペンデントクラス決勝2位は今田信宏(JMS RACING with B-MAX)

インデペンデントクラス決勝3位はDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)

チャンピオンクラスの表彰式

インディペンデントクラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI
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SUPER GT

第5戦鈴鹿GTA定例会見 スーパーGTが目指すのはイベント全体でのCO2削減

GTA記者会見:坂東正明社長

 スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は12月8日、第5戦の開催されている三重県の鈴鹿サーキットで定例会見を行った。今回も坂東正明代表が会見に出席し、冒頭でスーパーGTというコンテンツの理念を改めて説明したのち、出席したメディアの質問に応じた。

 スーパーGTはモータースポーツと自動車産業の持続的発展に貢献することを果たすべき使命とし、チームと人の成長を支援し、ステークホルダーとの相互繁栄を目指す。

 そのために、ファンを魅了し、子どもたちが夢を抱くアスリートのスポーツとしてスーパーGTをプロデュースすること、自動車を用いたスポーツに携わるものとして交通安全の啓発や環境負荷の低減に積極的に取り組むこと、参戦するマニファクチャラーと共に自動車技術の進歩を促進することに取り組んでいく。

 こうした理念に基づいて、今後もスーパーGTというコンテンツを継続して開催していく。

 また、質疑応答の中でWRCがハイブリッドシステムを今後は採用しないとの決定を下したことを例に、今後の電動化をどう考えるかとの問いに坂東代表は2022年に発表したロードマップを例に挙げ、「これからも音の出るレースを続けたいという思いでやってきた。タイヤの持ち込みセット数を削減し、カーボンニュートラル燃料も採用した。『これ以上クルマをいじめないでくれ』という気持ちだ。CO2削減についてはクルマ単体ではなく、イベント全体で取り組み、2030年までに50%削減を達成したいと考えている」と回答。

 その上で自動車メーカーのマーケティング戦略として必要というのであれば考えるが、それよりもパドックの電力をFCEVで賄うなどの取り組みを推進していくという。

 またチームやマニファクチャラーとの話し合いの中で今後もコスト削減に取り組みたいとし、近い将来エンジンを年間1基に制限するなどの考えも披露している。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
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F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第8戦鈴鹿決勝結果

■Championクラス

SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL -RIJ- (2024/12/08) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 8 Champion class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
116新原 光太郎YBS Verve影⼭MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
1129'56.659--
250野村 勇斗HFDP with B-Max Racing
HFDP WITH B-max Racing Team
1129'58.047 1.388 1.388
362森山 冬星HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1129'58.585 1.926 0.538
438梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1129'59.759 3.100 1.174
535佐野 雄城TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1130'00.702 4.043 0.943
654佐藤 凛太郎PONOS RACING MCS4
PONOS RACING
1130'01.218 4.559 0.516
737鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1130'01.538 4.879 0.320
860熊谷 憲太OTG DL F4 CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
1130'01.967 5.308 0.429
933佐藤 樹Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
1130'03.071 6.412 1.104
1053酒井 翔太TGM Grand Prix
TGM Grand Prix
1130'03.250 6.591 0.179
1187下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1130'03.739 7.080 0.489
1214村田 将輝湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
1130'04.157 7.498 0.418
1346有村 将真アポロ電⼯フジタ薬局
フジタ薬局レーシング
1130'06.139 9.480 1.982
14*90Lin ChenghuaATEAM Buzz Racing
AKIRAND RACING
1131'57.7142'01.0551'51.575
---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ----
-97白崎 稜Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
38'00.3978Laps8Laps
-36卜部 和久TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
38'00.9118Laps 0.514
-*34清水 啓伸Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
38'40.5208Laps39.609
-45大宮 賢人PONOS RACING MCS4
PONOS RACING
221'02.7299Laps1Lap
-26三枝 拓己FALCON MOTORSPORT
FALCON MOTORSPORT
12'44.25510Laps1Lap
-*51洞地 遼⼤HFDP with B-Max Racing
HFDP WITH B-max Racing Team
-失格--

■Independentクラス

SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL -RIJ- (2024/12/08) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 8 Independent class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
163鳥羽 豊HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1130'08.224--
244今田 信宏JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1130'08.594 0.370 0.370
330DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
1130'10.162 1.938 1.568
410中島 功Rn.SHINSEI.MCS4
Rn-sports
1130'11.783 3.559 1.621
511植田 正幸Rn-sports MCS4
Rn-sports
1130'12.384 4.160 0.601
696齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
1130'13.902 5.678 1.518
755KENTAROBaum Beauty Clinic
FIELD MOTORSPORTS
1130'14.304 6.080 0.402
840⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
1130'15.995 7.771 1.691
971大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
1130'17.022 8.798 1.027
1021小嶋 禎一Classic Car.jp Eagle36
Eagle Sports
1130'17.180 8.956 0.158
1198IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1130'18.193 9.969 1.013
124佐々木 祐一仙台DayDream with RICHO
DAYDREAM RACING
1130'20.73712.513 2.544
1386大阪 八郎Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1130'25.34217.118 4.605
149ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
1130'28.91720.693 3.575
1523YUGOS2R Racing
N-SPEED
1130'38.06029.836 9.143
1661坂井 ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1132'09.3532'01.1291'31.293
175小谷 素弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1028'11.0911Lap 1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ----
  • Fastest Lap(C): CarNo. 51 洞地遼大(HFDP with B-Max Racing) 2'07.661 (11/11) 163.756 km/h
  • Fastest Lap(I): CarNo. 44 今田信宏(JMS RACING with B-MAX) 2'09.851 (10/11) 160.994 km/h
  • CarNo.90は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(SC活動中の追越し)により、競技結果に40秒を加算した。
  • CarNo.90は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(SC活動中の追越し)により、競技結果に60秒を加算した。
  • CarNo.34は、FIA-F4選手権統一規則第15条1.1)(危険なドライブ行為)により、競技結果に40秒を加算した。
  • CarNo 51は、FIA-F4選手権統一規則付則3.4.4.1(最低重量)違反により、失格とした。
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F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第8戦鈴鹿決勝上位3人のコメント 新原光太郎「来年こそはぶっちぎりで」

第8戦優勝 新原光太郎(HYDRANGEA kageyama Racing)

優勝した新原光太郎(HYDRANGEA kageyama Racing)

 「なんかしっくりこない勝ち方ですが、勝ちは勝ちなんで嬉しいですね」

 「今シーズンの途中から勝てそうで勝てないレースが多く、ずっと勝ちを目指してやってきたので、一番嬉しいです。ランキング上位のドライバーの中で僕だけ勝ちがなかったので、それは実力不足が大きかったと思います。こういう勝ち方にはなりましたが、でも良かったです」

 「このチーム自体、創設から10年間一度も勝っていなかったので、最後に達成できて良かったです」

 「今回はしっくりこない勝ち方だったので、来年はぶっちぎりで勝ちたいと思います」

第8戦決勝2位 野村勇斗(HFDP WITH B-max Racing Team)

決勝2位の野村勇斗(HFDP WITH B-max Racing Team)

 「スタートで狙っていたので、そこで行けなかったのが大きいと思います。アウト側は全然グリップしなくて、あれ以上無理でした。でもチームメイトの洞地くんが優勝できたのは嬉しいです。最後にチームで1−2を取れなかったのは悔しいですけど」

 「金曜日にクルマを壊した時は、結構苦しいなと思いました。あの時点では表彰台に上がれるなんて思っていませんでした」

 「来シーズンもこの勢いのまま、ステップアップしても頑張ります」

第8戦決勝3位 森山冬星(HELM MOTORSPORTS)

決勝3位の森山冬星(HELM MOTORSPORTS)

 「後半戦では初めての3位なんで、すごく嬉しいです。最近全然良くなかったので、鈴鹿に来て状況が一気に変わったのは嬉しいですし、今日一番速かったのでポジティブな面も多いですし」

 「僕の方がペースあるとわかっていたので、後ろは全然気にせず、前だけを見て走っていました。オーバーテイクできなかったのは残念ですが、仕方ないですね」

 「来年のことは全然決まっていませんが、決まればそこでチャンピオンを取りたいです。できればFIA-F4でやり返したいです」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
Tags:
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