全日本GT選手権

GTインサイドレポート 00Rd.2/6

■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2  ALL JAPAN FUJI GT RACE                         FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT     インサイドレポート特集      2000/05/04
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2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士 全日本富士GTレース(5/3,4)

◎太田哲也の近況
 98年第2戦の事故で重傷を負った太田哲也は、のべ約100時間にわたる手術とリハ
ビリを経て、現在はMT車を運転できるまでに回復した。だが、まだ体の一部に機能
障害が残っており、依然としてリハビリと手術を繰り返す毎日を送っている。
 99年11月には、主催者、レース運営者らの事故に関しての責任を追及する民事訴
訟を東京地方裁判所に起こした。訴えられたのは日本モーターレーシングセンター、
ビクトリーサークルクラブ(VICIC)、富士スピードウェイ、FISCOクラブ、日本自
動車連盟、テレビ東京と中村靖比古競技長の6団体・1個人。初公判は2000年1月、
第2回公判は3月に行われ、被告側は訴えの棄却または却下を求めている。3回目
の公判は5月22日に行われる予定。以下は、提訴にあたって太田から発表されたコ
メントと、各被告のコメントである。

◎太田選手の提訴コメント

提訴にあたって
平成11年11月12日

 主催者が規則を遵守してレースを運営してくれていたなら、こんな目に遭わなく
てすんだのにと思い続けた18ヶ月でした。延べ約100時間にわたる十数回の手術を受
け、現在も顔と全身に火傷の跡と重い運動機能障害があります。
 提訴の動機は、「真実を公にしたい」ということです。主催者は、事故原因はド
ライバーたちにあったと一方的な見解を発表しました。その後、レースを管轄する
JAFの調査によって誤りが正されることを期待していましたが、本年九月に出さ
れたJAF調査報告書は、私を含む事故の当事者から事情を聴取することなく、重
大な事実誤認を含んだまま、基本的に主催者発表を追随する結論を出したに過ぎま
せんでした。レースの運営団体、あるいは管轄団体が真実を明らかにしようとしな
い限り、今後も安全対策が誠実に実施されることはないと考えます。
 かつて私自身、過去の富士スピードウェイにおける重大事故について、その多く
が「ドライバーのミスが原因」と結論づけた主催者発表に疑いをはさんだことはあ
りませんでした。しかし、今回の経験から、それらの事故に関しても、実は運営側
に過失があった事例が含まれているのではないかと考えるようになりました。疑問
を抱かなかった過去の自分を反省すると同時に、このまま黙っていてはいけないと
思ったのです。
 日本のレース運営が正しく実施されるようになり、第二、第三の私が出ないこと
を切望し、私が人生を賭けてきた愛するレース界が真の発展を遂げることを願い、
訴訟を提起いたしました。 


                            太田哲也



◎訴えられた側のコメント
日本モーターレーシングセンター/VICIC/中村靖比古競技長
「事実関係を含めて、裁判のなかですべて明らかにしていく」(本田耕介VICIC会長)

富士スピードウェイ/FISCOクラブ
「裁判はまだ始まったばかりですので、これからお互いの主張をはっきりさせてい
くことになると思います。現時点ではコメントできることはありません」(南沢和
也富士スピードウェイ総務部係長)

日本自動車連盟
「事故に関しては『事故報告書』がJAFとしての公式見解です。裁判に関しては現在
係争中につき、お答えしかねます」(原島清隆モータースポーツ局事業課長)

テレビ東京
「現在裁判が進行中であります。私どもの考えは裁判の中で明らかにしていく所存
です」(広報部)

以上


*第2戦富士スピードウェイのGTインサイドレポートは以上です。


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古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@info.sim.co.jp)まで
電子メールでお寄せください。
なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはGTCインターネットのホームページ(http://gtc.info.sim.co.jp/)の
パドックフォーラムでご質問ください。


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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