2026オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT250kmレース グランドファイナル」の決勝が11月8日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、100号車STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐)がポール・トゥ・ウィンを決めて今季3勝目を挙げ、2026年のドライバーズチャンピオンを獲得した。
(天候:晴れ コース・ドライ 観客動員数:33,000人)
第8戦決勝は午後2時より53周で行われた。ポールスタートの山本尚貴(STANLEY HRC PRELUDE-GT)がトップで1コーナーに飛び込む。山下健太(au TOM'S GR Supra)が2番手、イゴール・オオムラ・フラガ(Modulo HRC PRELUDE-GT)が3番手で続く。
この1周目だけで山本は1秒537のリードを築くが、この周のV字手前のグラベルで4号車グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)と9号車PACIFICうま娘NAC BMW(冨林勇佑/久保凜太郎)がストップしたため、2周目からセーフティーカー(SC)が導入された。
車両回収ののち、SCは4周終わりでピットへ。5周目から追い越しが可能となる。リスタートでの順位変動はなかったが、36号車のすぐ後ろに64号車が接近してきた。
しかし6周目に入ると100号車が1分38秒483を叩き出し、36号車も1分38秒526でこれに対抗したため、64号車は徐々に遅れていくことに。
この時点で100号車と36号車の差は0秒686。10周を終わっても0秒669と大きく離れない状況。
一方64号車は4秒103後方となり、背後には野村勇斗(Astemo HRC PRELUDE-GT)や福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が急接近。13周目に野村が、14周目には福住も14周目に64号車を捉えて3番手、4番手に浮上する。その後も64号車は後続に次々に抜かれて順位を落としていった。
レースが19周目に入ったところでドライバー交代を行うチームが相次ぐようになる。21周目には3番手の17号車がピットイン。
22周目には100号車と36号車が同時にピットに飛び込んだ。14号車もそれに続く。
ここでSTANLEY TEAM KUNIMITSUが素早いピットワークで牧野を送り出すと、やや遅れてピットアウトした36号車の牧野を牧野はアウトラップから一気に引き離しにかかる。23周目だけでその差は8秒168だ。
さらに36号車はアウトラップのヘアピンで1周早く作業を済ませた塚越広大(Astemo HRC PRELUDE-GT)の先行を許してしまった。
そして33周目に39がピットインしたことでGT500クラスは全車がドライバー交代と給油を済ませたことになり、100号車がトップに返り咲く。39号車は昨日に続いてタイヤ無交換作戦で上位進出を目論む。
その後は100号車と17号車が付かず離れずの状態で淡々と周回を重ねる展開に。36号車の坪井も17号車のすぐ背後で何度もオーバーテイクを試みるが、塚越の壁はあまりにも強固だ。
そしてレースの、そして今年のチャンピオンシップの決着は、予想もしない形で突然訪れた。
トップが44周目に入ったところ、激しいバトルを繰り広げていたGT300クラスの車両たちのパーツが2コーナーと3コーナーの間に散乱、これを回収するためにフルコースイエローが宣言される。
これに応じて減速したダニール・クビアト(VENTENY Lamborghini GT3)に36号車が追突してしまったのだ。36号車はフロントバンパーを破損し、左側が地面を擦っている状態。
さらに45周目にFCYが解除されると、36号車は90度コーナーで後ろからきた39号車と接触、両者コースを飛び出すがかろうじて走行を再開。ここで36号車はレース続行を断念して46周目にピットイン。ここで36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)の2026シーズンが終わり、坪井と山下の4連覇への挑戦は不成功に終わった。
一方、トップの100号車はその後も安定したペースで後続を寄せ付けずに53周を走り切り、100号車STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐)は第7戦オートポリスに続いて今季3勝目を挙げると共に2020年以来6年ぶりにドライバーズチャンピオンを獲得した。山本/牧野組にとっては2回目、山本にとってはジェンソン・バトンと共に獲得した2018年を含めて3度目の栄冠だ。
2位に入った17号車Astemo HRC PRELUDE-GT(塚越広大/野村勇斗)もこの結果を持ってランキング2位を獲得。3位にはタイヤ無交換作戦を成功させた39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が入った。
第3戦優勝の12号車TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)も4位に入った。
2026シーズンのスーパーGTはこれをもって終了。2027シーズンは4月2〜4日に岡山国際サーキットで開幕する予定だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO



