2026オートバックス スーパーGT第7戦「オートポリスGT3時間レース」の決勝が10月18日、大分県日田市のオートポリスで行われ、GT500クラスは予選4位からスタートした100号車STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐)が今季2勝目を挙げ、ドライバーズランキングでもトップから3ポイント差の2位に返り咲いた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日12,000人/決勝日18,000人/大会総入場者数30,000人)
第7戦決勝は午後1時10分より、大分県警の先導によるパレードランに続いて1周のフォーメーションラップを行い、スタートした。
まずはポールポジションのイゴール・オオムラ・フラガ(Modulo HRC PRELUDE-GT)がホールショットを決め、野村勇斗(Astemo HRC PRELUDE-GT)、国本雄資(WedsSport BANDOH GR Supra)が相次いで1コーナーに飛び込んでいく。ベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)は山本尚貴(STANLEY HRC PRELUDE-GT)をかわして4番手に浮上した。
64号車は3周を終えて1秒347のリード。17号車の背後には19号車が0秒673差に迫る。
17号車は7周目の14、15と連続するコーナーで周回遅れに詰まった64号車を捉えてトップを奪い取り、10周目までに4秒227、12周目には7秒511と着実にリードを広げて15周目に最初の給油を行った。
14周目には12号車が第2ヘアピンで19号車を捉えて3番手に。17号車のピットインで2番手に繰り上がると、23周目の第2ヘアピンでロックアップした64号車を見逃さず、これをインから捉えてトップに浮上した。
その直後、16コーナーで小山美姫(apr LC500h GT)がフロントハブのトラブルによりクラッシュ。これにより最初のセーフティーカー(SC)が導入される。
この時点で給油を終えていたのは8周目に給油を行った野尻智紀(#16 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT)、そのすぐ後ろに17周目に給油した19号車が続き、17号車はこの2台に頭を押さえられた格好に。その背後に関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)とGT500クラスはこの4台のみだ。
27周目に全車の隊列を整えたのち、28周目にSCはピットイン。この時点でスタートから1時間が経過した。
SCの呼び戻しによりピットレーンがオープンになると見るや、すかさずトップの12号車とそれまで着実に順位を上げて4番手につけていた名取鉄平(リアライズコーポレーションZ)がピットイン。これで64号車が再びトップに立つが、その64号車も33周目には最初の給油を行い、その時点で2番手につけていた100号車がトップに繰り上がった。
ここで100号車は45周目まで第1スティントを引っ張る作戦を採り、山本が燃料消費を気遣いながらも1分40~41秒台の安定したペースで周回を重ねていく。
その後方では関口の39号車が17号車や16号車を相手に激しいバトルを展開したこともあり、スティアウトしている100号車との差は着実に開いていった。
最初の給油を終えた100号車は山本から牧野にドライバー交代を行ってクラス13番手でコースに復帰。ここから牧野は47周目に1分39秒906を記録するなど、上位陣を上回るハイペースで周回を重ねていく。この時点でのトップは31周目に39号車を抜き返し、41周目の4コーナーでは16号車をも抜き去った17号車の野村だ。
ところが50周目。
それまで堤優威(HYPER WATER INGING GR86 GT)と何度もサイド・バイ・サイドのバトルを展開していた周回遅れの野中誠太(Green Brave GR Supra GT)が3コーナーでダートに飛び出し、スピンアウト。52号車は4コーナー手前のコンクリートウォールに激しくぶつかり、ストップしたため、フルコースイエロー(FCY)が宣言され、直ちに51周目にはこの日2回目のSCが導入される。
SCは55周目にピットイン。ピットレーンがオープンとなるや、すかさず17号車、19号車、14号車がピットイン。2回目の給油義務を消化した。ここで14号車が17号車の前でピットアウトしていく。
続いて56周終わりで16号車、39号車、24号車がピットイン。57周目には64号車と坪井翔(au TOM'S GR Supra)がピットイン。そして58周目には100号車がピットインして14号車の前でコースに戻った。14号車の背後には36号車が迫り、その背後には16号車、17号車そして19号車が続く。
早い周回で最初の給油を行った16号車、17号車に対し、第1スティントを長めに取った36号車(36周目)、14号車(37周目)が給油時間の短縮などにより先行した格好だ。もちろん100号車もそれは同じで、この時点で実質トップに返り咲くことに成功した。
さらに62周目まで2回目の給油を引っ張った12号車の平峰一貴、64周目に給油義務を終えた23号車の千代勝正らも100号車のすぐ後ろでコースに復帰、66周目に2回目の給油を終えた大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)もトップ争いに加わる展開となった。
68周目の1コーナーで12号車が36号車のインをついて実質2位に。38号車も36号車に急接近し、第2ヘアピンでインから抜いていった。
さらに69周目の第2ヘアピンで23号車が36号車をパス。これで順位はまだ2回目の給油を終えていない太田格之進(#8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT)を先頭に100号車、12号車、38号車、23号車、36号車の順となる。
70周目の第2ヘアピンで100号車のインに12号車が飛び込むが、立ち上がりで100号車がやり返す。すかさず38号車が12号車に並びかけるがここは平峰が押さえ切った。
71周目に8号車がようやくピットイン。これで100号車がまたトップに立った。その後方では72周目の8コーナーで38号車が12号車のインに飛び込み、2番手に浮上。続いて23号車も同じ周の第2ヘアピンで12号車をインから抜き去って3番手に浮上する。
36号車も78周目の3コーナーで12号車のインに飛び込んで4番手に。この間に100号車のリードは4秒952に広がった。
そして79周目に入ったところでこの日2回目のFCY。777号車D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)のフロントフェンダーが破損してホームストレート上に落下したためだ。
これも手伝って100号車のリードは80周目に9秒376に。86周目には11秒081にまで拡大する。
しかしここから38号車の追い上げが始まった。
95周目にはトップとの差が4秒760に、97周目には2秒314まで接近してきた。
しかし100号車が98周目に入ったところで規定の3時間が経過。この周がファイナルラップとなり、100号車STANLEY HRC PRELUDE-GT(山本尚貴/牧野任祐)は38号車との差を1秒363としつつもトップでチェッカーを受け、第4戦富士以来の今季2勝目をものにした。これによりホンダプレリュードGT勢は第4戦から負けなしの4連勝を達成。
38号車KeePer CERUMO GR Supra(大湯都史樹/小林利徠斗)は開幕戦岡山に続いての2位、23号車MOTUL Niterra Z(高星明誠/千代勝正)も第2戦富士に続いての3位で共に久々の表彰台獲得となった。
これにより100号車の山本尚貴/牧野任祐組はドライバーズポイントを58まで伸ばし、ゴール直前にエンジントラブルに見舞われてストップ、ノーポイントに終わった17号車の塚越広大/野村勇斗組を抜いてランキング2位に返り咲いた。
ポイントリーダーの36号車、坪井翔/山下健太組はピットでの作業違反によりドライビングスルーペナルティを課せられて一時は9番手まで後退したが、坪井の粘り強い追い上げで8位フィニッシュを果たし、3ポイントを獲得。これがそのまま山本/牧野組との差となって辛うじてトップの座を守っている。
次はいよいよシーズン最終戦。今回は第3戦セパン大会の代替戦と合わせて土曜、日曜のダブルヘッダーがモビリティリゾートもてぎで行われる。第3戦は11月7日、第8戦は11月8日にそれぞれ予選と決勝が行われる。果たして最後に笑うのはどこのチームになるのだろうか。
Text:Kazuhisa SUEHIRO

