全日本F3選手権第11戦は25日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、総合では坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が2連勝、NクラスではDRAGON(B-Max Racing F306)が今季6勝目を飾った。
夜半から降り始めた雨は早朝には上がり、天気予報に反して第11戦スタート進行が始まる時点で曇り。湿度が高く蒸し暑い。コースはレコードラインは乾いているが所々ウェットパッチが残る。午前10時10分、全車ドライタイヤを履いてフォーメーションラップがスタートした。
ホームストレート上は走行ラインのアウト側は乾き気味だが、イン側は濡れている状況。アウト側、ポールポジションの坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は若干ホイールスピンした物の無難にスタートを決めトップで1コーナーに向かったが、イン側の予選2位宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)は伸びず、2位には予選3位の高星明誠(B-MAX NDDP F3)が上がってきた。宮田は予選4位のアレックス・パロウ(THREEBOND)にもパスされ4位でレースをスタートすることとなった。
パロウは2周目に選手権で直接のライバル高星をパスするとトップの坪井に迫る。4周目には0秒9差まで詰めるが、ここからは1秒前後の差で一進一退。3位に落ちた高星も昨日の再現を狙うようにパロウとの差を縮め始めた。
しかし坪井は中盤あたりからパロウとの差を広げはじめ、16周目には1秒6差とすると、周回遅れが出たこともあり、0秒9差で詰められるものの17周を走りきり昨日に続き2連勝を飾った。
パロウを追い詰めていた高星も7周目には0秒3差とテールトゥノーズに持ち込むが、後半はペースアップすることができず、逆に差を広げられ、パロウは2位でゴールを迎えた。追い切れなかった高星は3位に入った。
これでパロウは2位とファステストラップのポイントを加算して高星との選手権ポイント差を15と縮めた。
高星の直後を走っていた宮田も攻略するチャンスを見いだせずそのまま4位。5位は大きく遅れて大津弘樹(TODA FIGHTEX)が入った。
ブルーノ・カルネイロ(AlbirexRT-WILSON)、片山義章(OIRC F315)、三浦愛(EXEDY B-Max F317)の3人は1ポイントを掛けて6位争いをしていたが、10周目にカルネイロは片山、三浦に立て続けに抜かれ8位。片山が6位、三浦が7位でゴールした。
NクラスはDRAGON(B-Max Racing F306)がオープニングラップまでにトップに立つと、2位の植田正幸(Rn山下製作所F308)との差を徐々に広げ、そのまま逃げ切り今季6勝目を飾った。植田は2位、3位には周回遅れになった長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)が入った。
次戦12,13戦は富士スピードウェイに舞台を移し、7月8日、9日に開催される。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI