F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3,4戦富士 坪井翔が第3戦で優勝、三笠雄一が第4戦で2位 (DRP)

☆参戦ドライバー

ゼッケンドライバーマシンエントラント
36坪井翔FTRSスカラシップF4TOM’S SPIRIT
38山田遼美人&DRP AKIBA FTRSガレージ茶畑
51三笠雄一B-MAX RACING F110B-max

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☆5月2日(土)8:10~ 公式予選 晴れ

 先月岡山で開幕した新生FIA-F4は、舞台を富士スピードウェイに移し、エントリーが10台も増え38台が予選に挑む。前大会で連続2位表彰台の坪井選手は、2日間の公式練習で4セッション中3セッションでトップタイムを記録しポールポジション最有力候補と目されている。三笠選手は、公式練習でトラブルが発生しセットアップを詰め切れていない感じだが、全体6番手のタイムを記録しているのでさらに上のポジションを目指す。フォーミュラーカーレースデビュー戦となった開幕戦でいきなりポイントを獲得した山田遼選手は、予選での速さを磨くための公式練習だったが、いまいちセットアップとドライビングが噛み合っていないようだった。

 予選開始序盤は、タイヤのウォームアップと38台でのポジション争いで周回を重ねていく。15分過ぎにまずは三笠選手が、公式練習では4選手しか記録していない45秒台に突入しタイミングモニターのトップに躍り出た。その後すかさず坪井選手もトップタイムを塗り替える。しかし残り5分で牧野選手が、公式練習のタイムを上回る45秒3を記録。さらに残り1分で再度45秒3を記録しセカンドタイムもトップにたった。三笠選手も最後に坪井選手を上回り2番手タイムを記録。坪井選手は、他の選手が皆公式練習のタイムを大幅に上回る中、シフトにトラブルが発生し自己ベストを更新することができなかったが、それでも3番手を確保することになった。山田遼選手は中盤までは、10番手付近のタイムを記録していたが、他の選手が後半にタイムアップする中、なかなかタイムが上がらず苦しい予選となった。

 この予選結果で、第3戦は三笠選手2番手、坪井選手3番手、山田遼選手20番手スタート。第4戦は坪井選手2番手、三笠選手3番手、山田遼選手23番手スタートとなる。

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☆5月2日(土)13:10~ 第3戦決勝レース 晴れ

 気温がどんどん上昇し暑いくらいの陽気の下、33,500人の観衆に注目されスタートを切る。ポールポジションの牧野選手が若干遅れるのとは逆に、絶妙なスタートダッシュを決めた三笠選手が悠々とホールショットを奪う。坪井選手は若干出遅れ5番手にポジションダウン。山田遼選手のスタートはルーキーとは思えないスタートダッシュを決めたが、1コーナーでのポジション取りが悪く、1ポジションアップの19番手でAコーナーに進入していった。大きな混乱もなく1周目のコントロールラインに戻ってくると、トップ三笠選手のスリップに入っていた牧野選手が簡単にオーバーテイク。三笠選手のトップスピードが伸びていないのと、1コーナーでのブレーキングでも1台に交わされて3位に後退。なんとエンジンカバーが脱落しかけており、その直後の100Rでも4位にドロップした。トップ5台が等間隔で3周目に差し掛かった1コーナーで坪井選手が、ストレートスピードが伸びずブレーキングも安定しない三笠選手をパスするとペースを上げていく。ファステストラップを記録しながら、5周目に3位、8周目に2位、9周目にはトップ牧野選手の背後に迫り、プリウスコーナーでトップ浮上と共に唯一の45秒台をマークした。トラブルを抱えている三笠選手はなんとか3位争いに食らいつくが、9周目のBコーナーで不安定なブレーキングでスピンを喫しトラブルに気付いて、ピットに戻りリタイアとなってしまった。残り6周は坪井選手と牧野選手の一騎打ちに観客関係者共に、手に汗握る激しい攻防となった。毎週1コーナーのハードブレーキングでブロックする坪井選手に牧野選手はラストラップのダンロップコーナーで仕掛ける。ここでも、片輪をダートに落としながらも勝利への意地をみせて防ぎきった坪井選手が、わずか0.09秒差で表彰台の頂点を勝ち取った。一方、中団争いの激しいバトルを展開した山田選手も、順位を少しづつ上げて行き16位フィニッシュとなり、ペナルティー降格選手がいた為、正式結果は15位となった。

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☆5月3日(日)9:55~ 第4戦決勝レース 晴れ

 SUPER GT決勝日は、昨日同様の晴天の下58,000人が来場。大観衆の見守る中、スタートが切られた。ポールポジションの牧野選手と3番手スタートの三笠選手が、スタートダッシュを決める。坪井選手も悪くはなかったが、3番手にドロップし1コーナーへ進入する。3番手を死守する為に牽制しながらAコーナーをサイドバイサイドで抜けていく。そして、100Rからヘアピンの進入で、ターンインしている坪井選手に後続選手が追突。接触したマシンのフロントノーズパーツがボルトごともげる勢いだったので、こらえきれずスピンストップしてしまい最後尾まで落ちて再スタートする。この直後の300Rでも混乱があり、トップ牧野選手と三笠選手が後続を大きく突き放す。山田遼選手も23番手スタートから各所の混乱をくぐり抜け15位まで順位を上げ1周目を終える。しかし3周目のホームストレートでスリップから1台を抜いて1コーナーに進入する際に止まりきれず、ターンインしている車両に追突してしまいリタイアとなる。ポイント圏内まですぐのところまで来ていたので悔やまれる。トップ2台は、ハイペースで周回し後続をさらに突き放すが、それ以上のスピードで追い上げを見せ実況を沸かせたのが坪井選手だった。予選と1レースを終えたタイヤにもかかわらず、またもや唯一の45秒台を記録。さらには、1レース目のファステトラップよりも速いタイムを記録する。トップ2台は一時コンマ2秒まで接近するが、中盤以降は1秒前後の間隔を保ち三笠選手にとっては今季初表彰台となる2位でフィニッシュ。怒涛の追い上げを見せていた坪井選手は、10位フィニッシュとなるが、ペナルティーを受けた選手がいた為、正式結果は9位入賞となった。

 2日間で延べ91,500人の大観衆を集めたSUPER GTだが、レース本来の見所は勝るとも劣らないFIA-F4の魅力を大いにアピールでき、次戦はさらに注目されることと思います。プロを目指す若者の熱い走りを応援よろしくお願いいたします。

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坪井選手コメント
 岡山で悔しい思いをして宣言した通りに、ホームコースの富士でリベンジできてほっとしています。そして、応援してくれているみんなの期待に応えられて嬉しいです。1レース目はスタートを失敗してしまいましたが、1周でマシンのバランスを確認できていける手応えがあったので焦りはありませんでした。1台づつ安全マージンを持ってパスしていったのですが、牧野選手にも意外と速く追いついたので、いける所で躊躇なくパスしました。その後は簡単には逃げられないとは思っていましたが、毎週激しいバトルになりました。岡山では簡単にやられたしまったので、今回は意地を見せました。2レース目もあのアクシデントがなければ勝てるはずだったので悔しさが残ります。でもそのポジションに落としてしまった自分に責任があるので、気持ちを切り替えて次戦の富士は2連勝したいと思います。
三笠選手コメント
 公式練習からの事を考えると、予選の結果で自信が持てました。1レース目も得意のスタートで先頭に立てたので、タイヤが温まる前に突き放そうとしましたが、ストレートであっさり抜かれアレという感じでした。その直後からブレーキングは安定しないし、100Rでもスピード差があるし焦りました。それでもなんとか食らいついてバトルをしていたのですが、ダンロップコーナーのブレーキングで挙動を乱してスピンしてしまったので、やはり何かがトラブルを起こしていると思い、ピットインしましたらエンジンカバーを止めている金具が折れていました。勝てる感触があったので悔しさが残りました。2レース目は、気持ちを切り替えてスタートを決めましたが、トップまでは届きませんでした。序盤はペースが良く、牧野選手に追いついていたのですが、中盤以降は汚れた路面に何回か足元をすくわれ、離されては食らいついての展開で勝負まで持ち込めませんでした。それでもペース自体は良かったので、勝てるイメージが持てました。自分にとってはやっと開幕したって感じなので、次戦の富士では頂点を奪い取りたいと思います。
山田選手コメント
 初レースの岡山では、スピードが足りない事を実感したので、今回は予選をうまく決めたいと考えていましたが、公式練習からなかなか思うようなタイムが出ませんでした。予選は大幅にタイムアップできましたが、それ以上に周りがタイムアップしたので、順位は上げることができませんでした。それでもトップとはコンマ8秒差まで迫りましたし、コンマ2秒あげればトップ10圏内なので、決勝レースはとにかくうまくまとめようと考えていました。1レース目は、スタートが良かったのですが、レースの駆け引きを無駄にしてしまった感じで、思うように順位を上げられませんでした。2レース目は1レース目の敗因から、序盤から積極的に仕掛けていこうとしたのが仇になってしまいました。スリップから抜け出しいつも通りのブレーキングポイントで減速したものの止まりきれずに、他車を巻き添えにしてしまいました。スピードが出ていたのとタイヤが完全に温まりきっていなかったことに対する自分のミスです。この経験を無駄にせず次戦の富士に備えてチャレンジしたいと思います。

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DREAM RACING PROJECT


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