
今週末最大のサプライズは昨年までFIA-F2で活躍し、今シーズンからスーパーフォーミュラを戦うことになった岩佐歩夢の参加だろう。昨日急遽決まったというGT500マシンのドライブ。まずは今日のテストの感想を尋ねた。
「すごく楽しめましたね。ドライは5周くらいでしたが、その5周の中でも感覚はすぐに掴めましたし、ウェットも走らせてもらえて、ドライ、ウェット両方乗れたことは大きな経験値になりました。ただ、ドライでもう少し走りたかったな、というのはあります。運転していてすごく楽しいクルマでしたので」
「本当に急遽決まった感じです。元々は明日から海外に戻る予定にしていたんですが、牧野(任祐)が走れなくなったということでこの機会をいただきました。僕の経験の足しになれば、ということで参加を決めました。今季はSFに参戦しますが、目標はあくまでF1です。そのための経験値の足しになればということです」
続いて実際に乗ってみてのGT500マシンの印象を尋ねた。
「いろんなドライバーさんに話を聞くと、ハコの形だけどフォーミュラに近いよ、という答えが返ってきました。それを聞いてイメージしていたせいもあったのか、乗ってみたら想像以上にハコ車だな、と感じました。でも自分は四輪レースにはスーパー耐久から入っているので、自分のハコ車に乗っていた時の感覚が戻ってきた感じがして、数周の間に馴染めました。充実した周回でした」
「岡山は2019年にスーパー耐久で走ったことがあったので、初めてではなかったんですが、かなり久しぶりだったので、まずはコースを思い出すところから始めました」
今後のスーパーフォーミュラに活かせる点はどのあたりなのか。岩佐はこのように考えていた。
「基本的にエアロダイナミクスを活かして走るクルマなので、ハコ車ですけどそこは似ています。このぐらいダウンフォースの効いているクルマというのは世の中にあまりないので、それに乗ることができたという点が自分のドライビング面の収穫でした」
「自分が今季チャンピオンシップを戦うのはスーパーフォーミュラなので、今回の経験から活かせるものをピックアップして、スーパーフォーミュラで使い、自分のパフォーマンスを上げたいと考えています」
「基本的にSFのため、という気持ちで今回来ています。スーパーフォーミュラの走行機会は多くないので、こうやってハイスピードでダウンフォースの効いたマシンで走れたというのはポジティブに捉えています」
岩佐が今後再びGT500をドライブすることはあるのだろうか。このことを尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「もう一度GT500に乗るということは全く考えていません。今回はスケジュール的に空いていたし、レッドブルからもハイパフォーマンスなマシンに乗る機会があるなら積極的に乗ったほうがいい、と言われていましたので、ドライバーとしての経験を積ませてもらう機会として乗りました。このマシンの性能を肌身で感じられたこと、SFに活かせる点を感じられた事が今回の収穫でしたね」
岩佐の目標はあくまでもF1。そこに繋がるチャンピオンシップとして今季はスーパーフォーミュラに専念する。そのことが改めて明らかになった一日だった。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

終始ウェットコンディションの中で行われた岡山テスト最後のセッションは、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が制した。セッション終盤にトップタイムを叩き出した松田に話を聞いた。
「このコンディションなんでね。ウェットコンディションの中で初めてヨコハマさんのタイヤを履いたんですが、すごく良い感触でした。自分の中でもすごくフィーリングを掴めました。ただ、この気温でのタイヤと、この先のコンディションのタイヤは違ってくるので、そこでどう合わせこむか、ということをしっかりやっておかないといけません。でもパッと乗ってこのタイムを出せるのはすごくポジティブです。進化を感じます。感じますがこのコンディションでレースをするとは限らないんで、暖かい時を見据えて開発を進めていかないといけません。でも横浜さんには良い刺激になったんじゃありませんか」
「予選シミュレーションではブリヂストン勢がQ1とQ2でタイムの落ち込みが少なかったですね。そこでヨコハマ勢は後れをとってしまいました。もっともっと貪欲に開発しないといけませんが、向いてる方向性は一緒なので、それをどう実現していくかが課題ですね」
「タイヤにポテンシャルはあると思うし、クルマの方もエンジニアの村田(卓児)さんとはフォーミュラで一緒にやったことがあるので、すごく良いフィーリングです。まだまだ改良の余地はあると思いますが」
続いて新しいチームの印象を聞いた。
「ワークスはいろんなミーティングが多かったりしましたが、KONDO RACINGはアットホームというか、昔フォーミュラをやっていた時と同じ感じで。みんな同じ方向を向いていて、やる気もあるし、すごく楽しみですね。名取選手もウェットの中で非常に良いタイムを出しているので、すごくポジティブな雰囲気だなと思います」
最後に今シーズンの抱負を聞いた。
「チャンピオンは難しいかもしれませんが、それはやってみないとわからないことです。チームとして8年間優勝がないと聞きましたので、まずは勝利を挙げて近藤監督にプレゼントしたいです。僕の最多勝(25勝)もかかっていますしね」
KONDO RACINGの8年ぶりの勝利と自身の通算最多勝を目指して、松田は今シーズンも全力で戦う。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
昨年までFIA-F4を戦い、今季から31号車apr LC500h GTでGT300に参戦することになった期待のルーキーの一人が中村仁だ。この日行われた予選シミュレーションではQ1を担当し、A組のトップタイムをマークする。
「まずは午前中のルーキーテストに合格できて一安心でした。午後は新品タイヤを履かせてもらってQ1でアタックしました。ちょっと反省すべき点もあるなか、それでもトップタイムを出すことができたのは良かったです。正直いうともう少し詰められる部分はありましたが」
続いて今季ドライブすることになったLC500h GTの印象を尋ねた。
「すごくポテンシャルの高いクルマだと思います。今回の予選シミュレーションでもQ1、Q2共にトップタイムでしたし、うまくチームとコミニュケーションが取れているので、これからも速くなっていくだろうと思います」
チームメイトの小高一斗も中村と同じルートを通って現在はGT300とスーパーフォーミュラを戦っている。中村にとっては良いお手本となる存在だろう。
「いろんな話をしてくれます。レースのコミニュケーションだけでなく世間話みたいなことも結構してくれます。すごく良い先輩です。スーパーフォーミュラ・ライツのことも、乗る前にいろいろアドバイスをくださいました」
最後に今季の目標を尋ねた。
「初年度なので、まずはクラッシュしないでちゃんと走り切ることを第一の目標とし、小高先輩に少しでも近づけるよう心がけて、チームの皆さんと頑張っていきます」
まずは開幕戦岡山でどれだけの結果を残せるか。若いドライバーたちの活躍に注目しよう。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
スーパーGT公式テスト初日、最初のセッションでトップタイムを記録したのは、今季チームを移籍し14号車ENEOS X PRIME GR Supraをドライブすることになった福住仁嶺だった。福住は午後の予選シミュレーションでもQ1でトップタイムを記録してみせた。
「岡山以外のサーキットでもテストをしてきましたが、乗り始めから違和感なく、順調にテストをこなしていますし、長い距離を走った上でこの公式テストを迎えられたので、非常に充実した一日を過ごせました」
過去のレースリザルトを振り返っても、TGR TEAM ENEOS ROOKIEにとって岡山は非常に相性の良いサーキット。そのことを福住に尋ねると以下の答えが返ってきた。
「相性がいいからこそ、失敗できないというプレッシャーを感じます。なるべく僕も落ち着いて、チームに貢献できるように頑張ります。開幕戦の目標は優勝ですけど、あまり考えすぎないように(笑) 移籍してすぐに結果を残すことも大事ですが、ちゃんと仕事をこなせるように心がけます」
Text: Kazuhisa SUEHIRO


岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われている、2024年スーパーGT公式テストの最後のセッションが3月17日午後から120分間で行われ、GT50024号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が、GT300クラスは7号車Studie BMW M4(荒聖治/ニコラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)がトップタイムを記録した。
午後1時45分からのスタート練習に続いて、今週末最後の走行となるセッション4が始まった。ただし今回は午前中から降り始めた雨のため、スタート前からウェット宣言が出され、セーフティーカーの先導で3周を走ってからオールグリーン、という手順で走行を始めることになった。
まずは福住仁嶺(14号車ENEOS X PRIME GR Supra)が5周目に1分30秒563でトップに。これを野尻智紀(8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)が11周目に1分30秒496で上回る。路面は依然としてウェットだ。
続いて名取鉄平(24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z)が14周目に1分29秒803でトップに浮上、同じ周で山下健太(36号車au TOM'S GR Supra)が1分30秒313で2番手につける。雨はこの辺りから止んでいたが、路面はなかなか乾いていかず、ウェットタイヤでの走行が続く。
セッションは開始から35分が経過したところで石浦宏明(38号車KeePer CERUMO GR Supra)がダブルヘアピンで白煙を上げてストップしたために赤旗中断となる。
車両回収後、午後2時50分に走行は再開。この時点では依然としてトップは24号車。名取は25周目に1分29秒625までタイムを縮める。
残り時間36分で山下が33周目に1分29秒473を出してトップへ。笹原右京(37号車Deloitte TOM'S GR Supra)も35周目に1分29秒606までタイムを縮めて2番手に浮上するが、名取も39周目に1分29秒521までタイムを上げて2番手に。
その後はホンダ勢が相次いでタイムアタックに入り、上位に名を連ねる展開になる。
まずは残り31分で松下信治(8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)が1分28秒815でトップに。続いて塚越広大(17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT)が1分28秒740で8号車を上回る。
しかしその後もラップタイムはどんどん更新され、残り28分を切ったところで笹原が1分27秒900を記録。続いて坪井翔(36号車au TOM'S GR Supra)も1分27秒980で2番手につける。
更に国本雄資(19号車WedsSport ADVAN GR Supra)が1分27秒587でトムス勢を上回るが、塚越が1分26秒282で再びトップに躍り出ると、その後も1分25秒739までタイムを縮めてきた。
しかしセッション終盤に入り、松田次生(24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z)1分25秒063を叩き出してトップに浮上。結局24号車がトップのままチェッカーが提示され、セッション4は終了した。2番手は17号車、3番手には平峰一貴が1分26秒314を記録した12号車MARELLI IMPUL Zが入った。
GT300クラスは終盤まで6号車VELOREX FERRARI 296 GT3(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)がトップにつけていたが、最後の最後にブルーノ・スペングラーが1分31秒952を叩き出した7号車がトップに躍り出て走行を終えている。3番手には18号車UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻/三井優介)がつけた。
スーパーGTはこのあと3月23-24日に舞台を富士スピードウェイに移し、開幕前最後の公式テストを行う。




Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


岡山県美作市で行われているスーパーGTの公式テストは3月17日午前にセッション3を行い、GT500クラスは36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が1分17秒418でトップタイム。GT300クラスは6号車VELOREX FERRARI 296 GT3(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が1分25秒964でトップだった。
セッション3は午前9時より180分間で行われた。サーキットの上空を厚い雲が覆い尽くし、いつ雨が降ってきてもおかしくないコンディションで各車コースインしていった。
なおこのセッションから、体調不良で公式テストを欠席した牧野任祐(100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT)に代わり、岩佐歩夢がチームに合流、100号車をドライブすることになった。
その100号車はまず山本が走り始めて7周目にピットイン。ここで岩佐に交代して15周目までを走行、1分22秒台後半から23秒台前半のペースで周回を重ねて再び山本に交代している。
開始から30分が経過した時点のトップは23号車MOTUL AUTECH Zでロニー・クインタレッリが1分17秒949をマークしている。
開始から間も無く50分が経過しようかというところで14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也)が1分17秒796を20周目にマークしてトップに。14号車はそのままピットに戻ってきた。。
更に開始から55分が経過したところで、36号車au TOM'S GR Supra(山下健太)が1分17秒418までタイムを縮めてトップに浮上。100号車の山本は1分18秒473を20周目に出して6番手まで上がってきた。
そして開始から1時間45分が経過したところでコース上に雨が降ってきたため、各車相次いでピットイン。その後は多くのチームがピットにとどまる中、14号車と19号車WedsSport ADVAN GR Supraは1分30〜32秒台で精力的に周回を重ねていった。途中からは36号車、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16らもこれに加わる
セッション3は天候の急変などはあったものの、赤旗中断や大きなアクシデントもなく正午にチェッカーフラッグが提示されて終了。
GT500クラスは36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が1分17秒418でトップタイム、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が1分17秒796で2番手、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が1分17秒938で3番手とここでもGRスープラ勢が1-2-3という結果となった。
ニッサンZ勢の最上位は23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)の4番手、ホンダシビック勢は8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)の6番手が最高だった。
GT300クラスは6号車VELOREX FERRARI 296 GT3(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が1分25秒964でトップタイム。65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)が1分26秒004で2番手とFIA-GT3勢が1-2、3番手には1分26秒165で52号車Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)がつけた。
スーパーGT公式テストはこのあと午後1時45分よりスタート練習を行い、午後2時よりセッション4が120分間で行われる。




Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


スーパーGT公式テストセッション2が3月16日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われた。このセッションは新たに導入される予選方式のシミュレーションとして実施され、GT500クラスは36号車、GT300クラスは31号車がトップとなった。
予選形式で実施されるセッション2は午後2時にGT300クラスA組のQ1がスタート。天候は晴れ。路面はドライだ。
ここでトップに立ったのはルーキーの中村仁(31号車apr LC500h GT)で、タイムは1分26秒245だ。2番手は前年チャンピオンの吉田広樹(52号車Green Brave GR Supra GT)で1分26秒248、吉本大樹(60号車Syntium LMcorsa GR Supra GT)が1分26秒379で3番手とJAF-GT勢が上位を占めた。
今シーズンから久々に参戦する777号車D'station Vantage GT3もマルコ・ソレンセンが1分26秒628で5番手につけ、Q2をグループ1で走ることになった。
B組は小暮卓史(88号車JLOC)が1分25秒865でトップ。小林崇志(18号車UPGARAGE NSX GT3)が1分26秒097で2番手、谷口信輝(4号車グッドスマイル 初音ミク AMG)が1分26秒516で3番手という結果に。
中村と同じくルーキーの小林利徠斗(30号車apr GR86 GT)も1分26秒690で7番手と、こちらもグループ1入りを果たしている。
続いて行われたGT500クラスのQ1は計測3周目に1分17秒317を記録した福住仁嶺(14号車ENEOS X PRIME GR Supra)がトップタイム。山下健太(36号車au TOM'S GR Supra)が1分17秒409で2番手、山本尚貴(100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1分17秒695で3番手となった。
Q2はまずGT300クラスのQ1で17位以下だった車両によるグループ2の走行が午後2時54分より行われ、井口卓人(61号車SUBARU BRZ R&D SPORT)が1分26秒977を記録。合計2分53秒803でこのグループのトップに立った。2番手は冨林勇佑(9号車)で1分26秒839(2分54秒373)、3番手には佐々木大樹(56号車)が1分27秒322(2分55秒004)で続いた。
グループ1は午後3時10分にコースオープンとなり、Q1の上位16台が出走。ここで小高一斗が1分25秒974をマーク。合計2分52秒219でこのクラスのトップとなった。2番手はこちらもQ1同様に野中誠太(52号車Green Brave GR Supra GT)が1分26秒323(2分52秒571)で2番手。3番手はケイ・コッツォリーノ(45号車PONOS FERRARI 296)が1分26秒161(2分52秒736)で3番手となった。コッツォリーノは今回一人だけでテストに参加しており、Q1とQ2を一人で走行している。
また、古谷悠河(50号車ANEST IWATA Racing RC F GT3)が1分27秒025(2分53秒808)、永井宏明(30号車apr GR86 GT)が1分28秒800(2分55秒490)に終わったため、順位の入れ替えが行われて61号車が15番手、9号車が17番手、56号車が18番手となり、30号車は19番手に後退した。
GT500クラスのQ2は午後3時24分にコースオープン。ここで坪井翔(36号車au TOM'S GR Supra)が1分17秒544を記録。合計2分34秒953でトップとなった。Q1トップの14号車ENEOS X PRIME GR Supraは大嶋和也が1分17秒873に終わり、合計2分35秒190で2番手。3番手には関口雄飛(39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分17秒859(2分35秒630)で続き、GRスープラが1-2-3という結果となった。
ホンダシビック勢の最上位は Q1とQ2を一人で走った山本尚貴(100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT)の4番手、ニッサンZは23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)の5番手が最高だった。
スーパーGT公式テストは17日も引き続きセッション3、セッション4がおこなわれる。




Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は3月16日、公式テストが行われている岡山県美作市の岡山国際サーキットにおいて、先日発表した2024年版のスポーティングレギュレーションについての説明会を開催した。
今回の改訂の1番のポイントはタイヤの持ち込みセット数の削減と、それに伴う予選フォーマットの改訂だ。
まずドライタイヤの持ち込み本数は昨年の5セットから1セット減の4セット(16本)となる(300kmレースの場合)。これにより、コロナ前の2019年には61セットだった年間使用数を40セットにまで削減することができる。これはレースタイヤの製造時に投入される資源やエネルギーの削減を目的としたものだ。参考までに2019年の総レース距離は3,050kmだったが、今年は更に多い3,160kmが予定されている。
なお持ち込みセット数はレース距離によって異なり、3時間レース(第2戦富士、第3戦鈴鹿、第7戦オートポリス)は6セット、350kmレース(第4戦富士、第5戦鈴鹿)は5セットとなる。
そしてこのタイヤ本数の削減に伴い、公式予選においてはQ1、Q2を通じて使用できるドライタイヤは1セットのみとなり、これを決勝レースのスタートにも使用しなければならなくなった。
また、公式予選の順位はQ1とQ2のタイム合算によって決められるとともに、GT500、GT300ともに全車がQ2に出走することになった。
特にGT300は、従来通りA組、B組に分かれてQ1を行い、各組の上位8台(グループ1)とそれ以下の車両(グループ2)に分かれてQ2を走る方式に改められた。
さらにグループ1で13位以下になった車両と、グループ2の上位4台の計8台についてはタイム順で順位の入れ替えを行う。これによりQ2の走行を見合わせてタイヤを温存する作戦が採りにくくなる。
またA、Bの組み分けは前戦のリザルトを元にGTAブルテンにて公示するが、出走順は前戦のGT300クラスの優勝ドライバーがくじ引きを行なって決定する。
この新方式に対応するため、Q1、Q2の合算をリアルタイムで表示する専用の計時システムをGTAが用意し、レースを開催する各サーキットに持ち込むことになった。またライブタイミングを表示できるiPhone用の公式アプリも既に岡山テストからこの方式に対応している。
この日の午後のセッション2では早速この予選方式のシミュレーションが実施され、GT500クラスは36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が、GT300クラスは31号車apr LC500h GT(小高一斗/中村仁)がトップとなっている。
新たな予選方式の導入でこれまでにない面白さとレース展開が大いに期待できそうな2024シーズン。開幕戦は4月13-14日にこの岡山国際サーキットで行われる。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

2024年最初のスーパーGT公式テストが3月16日岡山県美作市の岡山国際サーキットで始まった。午前中に行われたセッション1では14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がGT500クラスのトップタイム。GT300クラスは88号車JLOC(小暮卓史/元嶋佑弥)がトップだった。
公式テスト1回目の走行は午前9時より180分間で行われた。開始5分で50号車ANEST IWATA Racing RC F GT3がコース脇にストップしたことにより一度赤旗中断があったが、その後は大きなアクシデントもなく最後まで進行した。
GT500クラスは開始から15分が経過した時点で36号車au TOM'S GR Supra(山下健太)が1分20秒809でトップ。山下はその後も1分19秒669までタイムを縮めるが、この辺りから他のチームもペースを上げてきており、12号車MARELLI IMPUL Z(ベルトラン・バゲット)が1分19秒156でトップに浮上。このほか23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正)が1分19秒469、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛)が1分19秒477、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大)1分19秒557と続く。
さらにバゲットは次の周で1分19秒130にタイムアップするが、これを100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴)が上回り、1分18秒975でトップに立つ。なおチーム国光は牧野任祐が体調不良により今回不参加となったため、山本が一人で100号車をドライブしている。
続いて23号車も千代が1分18秒677までタイムを縮めて山本を上回ると36号車の山下は1分18秒766、19号車WedsSport ADVAN GR Supra(阪口晴南)が1分18秒945、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀)1分18秒997と各車18秒台にタイムを上げてきた。
そして開始から40分が経過したところで千代が1分17秒901とこの日最初の17秒台のタイムを記録。これを山下が1分17秒834で上回り、再びトップに浮上する。
山下はその後1分17秒825までタイムを縮めるが、セッションが半ばを過ぎたあたりで14号車ENEOS X PRIME GR Supra(福住仁嶺)が1分17秒591を叩き出し、この日初めてトップに躍り出た。
その後は各車ロングランに入ったためにタイムの更新はなく、セッション1は14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がトップ、36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が2番手、23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)が3番手という結果になった。

GT300クラスは序盤96号車K-tunes RC F GT3(新田守男)が1分26秒382でトップに立っていたが、セッション中盤に2号車muta Racing GR86 GT(平良響)が1分25秒870を記録。さらに88号車JLOC(小暮卓史)がこれを上回る1分25秒826をマークした。
この結果、88号車JLOC(小暮卓史/元嶋佑弥)がトップ、2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が2番手、3番手には18号車UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)がつけた。



Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
今シーズンのエントリーリストの中で、唯一埋まっていなかった55号車(TGM GP SF23)のシートは最終的に松下信治が獲得することになった。松下がスーパーフォーミュラをドライブしたのは昨年12月に鈴鹿で行われたルーキーテスト以来。実に3ヶ月以上のブランクを経て今週末を迎えたわけだが、終わってみれば予選9位、決勝は8位で3ポイントを獲得と、幸先の良いスタートを切ることができた。
「元々チームが強いのはわかってたんで、最低限の結果かなと思います。ただ個人的にはこの週末はすごく楽しめましたね。フリー走行で今年初めて乗るクルマだったんで、それに対して自分がやるべきタスクは多かったんですし、その全てを消化できたわけではありませんが、与えてもらったチャンスを喜びたいし、ポイントを取れたってことで良い結果だったんじゃないでしょうか」
「12月の時は最終戦のすぐあとだったんで違和感はなかったですし、ずっとGTのテストはやらせてもらっていたんですが、速度域が全く違うので、最初は『おおっ』ってなりました。予選に関しては自分のドライビングについてタラレバがありました。Q1を突破できたのはチームのおかげです」
そして開幕戦で手応えを掴んだ松下は、次戦オートポリスでさらなる高みを目指す。
「オートポリスでは絶対表彰台に上がりたいですね。今回もレースは速かったんで、予選順位をもう少し前でスタートしていれば、圧倒的にレースタイムも良くなりますから。スーパーフォーミュラはやっぱり予選が大事です。予選を頑張ってトップ3でスタートできればいいんじゃないでしょうか。レースは僕強いんで。チームもこれで自信がついたと思うんで、頑張りたいです」
「クルマは良かったです。みんなテストをしてるけど、僕らはしてないって部分でビハインドはありましたが、ここから上げていきたいなと」
松下信治とTGM Grand Prixの挑戦は続く。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
- 優勝 8号車・イシカワヨシオ(東京IRCニルズvivoVITA)
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「SCで救われました(笑)。10周あったらちょっと持たなかったと思います。(カワモト選手からのプレッシャーは?)あんまり。今回は(後ろを)見なかったので。いつも見ちゃうのですけれど、見るなってメカニックさんからも言われてて。練習からずっとタイムが出ていたので、普通に走れば勝てるかなって思っていたのですけれど、今回は去年のチャンピオンのイノウエ君も出ていないので、鬼の居ぬ間に点数稼がないと」
- 2位 32号車・カワモトミツル(シンエイジャパンwithオートルックVITA01)
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「(イシカワ選手)速かったですね。SC入ったからなんてイシカワさん言ってましたけど。それでも一番ミスしちゃいけない時に自分がV字でやらかしてしまいましたので。イシカワ選手はスポーツ走行からずっと速かったので。今シーズンはずっとこんな感じになると思うので、これにめげずに、超えなきゃいけない壁なので、超えたいと思います」
- 3位 17号車・西濱康行(ETA白波ワークス VITA)
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「予選の順位からそのまま3位なので、結果はよかったですけれど、内容的にはもっと頑張れるな、と思います。次は頑張ります」
Text & Photo: Junichi SEKINE

もてぎ・菅生シリーズVITAレースは3月10日に決勝が行われ、ポールポジションから発進のイシカワヨシオ(東京IRCニルズvivoVITA)が、SC明けのリスタートもトップを守り切り、優勝を飾った。
もてぎ・菅生VITA第1戦決勝は午後2時コースイン。気温は9度まで上昇し路面も暖まってきて、コースコンディションも良好だ。午後2時10分フォーメーションラップ開始。15台全車がグリッドに戻り、レッドライトが消灯して10周の決勝レースがスタート。
ポールスタートのイシカワが好スタートでホールショットを奪うとトップで第1コーナーにターンイン、フロントロウから出たカワモトミツル(シンエイジャパンwithオートルックVITA01)、3番手スタートの西濱康行(ETA白波ワークス VITA)とグリッド通りにレースを開始。その後ろでスタートがよかったのが6番グリッドから発進の相馬充寿(ブライルマースアイテック01)で、スタート直後の加速で5番手スタートの辻かずんど(MARS RACING VITA)の前に出ると、第3コーナーで小松寛子(XCEL-LITEマーズ01)をインからオーバーテイク、4位にジャンプアップした。
この第3コーナーではVITA初レースの星野雅空(star field vita)と小原康二(Schatz Raacing 爆速VITA)が接触、共にスピンするがすぐにレースに復帰している。
さらにV字コーナーで4台が絡むアクシデントが発生。4山口浩明(RSかなやエンドレスVITA)と中島正之(ビーンズスポーツ2年目VITA)、さらに太田和輝選手(SUNRAISE BLVD. VITA-01)と金山和弘(Team橋本組 モータークラブ)も巻き込まれてスピン、コースアウトする。このうち中島と太田がコース上にストップしたためセーフティカー(SC)の投入が宣言される。
SCランは3周目まで続き4周目からレース再開。イシカワはリスタートを決めると2位カワモト選手との間合いをひろげる。3位を守った西濱をはさんで。4位相馬選手、5位小松、6位辻のチームメイト3台がテール・ツー・ノーズ状態でダウンヒルストレートへ。90度コーナーに向けてアウトから小松が相馬選手をオーバーテイク。4位に進出する。
カワモトが5周目、6周目と2分13秒台を叩き出しイシカワとのギャップを0.37秒差まで切り詰めるが、イシカワも負けじと7周目に2分13秒513、8週目13秒335とファステストラップを連発して再びリードを広げる。MARS RACINGの隊列は8周目に#74辻選手がピットイン、ミッションの不具合ということだ。
トップ2台はそのままのポジションでフィニッシュ、1.152秒の差でイシカワが優勝で飾った。昨年の開幕戦ではポール・ツー2位で悔しさをにじませていたが、今年はポール・ツー・ウインで会心のレースとなった。カワモトは終始プレッシャーをかけ続けたが突破口が見いだせず2位。トップ争いには絡めなかったがポジションをしっかり守った西濱が3位、以下5小松4位、旧型エンジンで頑張る相馬が5位、そして前日のエンジンブローから復活を遂げた佐藤純一(ELIVレーシングVITA)が星野を0.0024秒の差で振り切って6位フィニッシュ。前田代表はじめチームの面々の努力に報いた。
もてぎ・菅生VITAシリーズ第2戦は4月20日(土)、スポーツランド菅生SUGOで初レースとして行われる。



Text & Photo: Junichi SEKINE
- ポールポジション 8号車・イシカワヨシオ(東京IRCニルズvivoVITA)/2分12秒440
-
「途中で「8」が一番上になかったから、あれやっぱりカワモト君か、と思ったのですけれど。とりあえずポール取れてよかったです。クルマは絶好調なのですけど身体がいまいちで、孫を抱くので腰が痛くて、決勝はちょっとヤバいですね(笑)」
- 2位 32号車・カワモトミツル(シンエイジャパンwithオートルックVITA01)/2分12秒642 (+0.202秒)
-
「最後に抜かれちゃいましたか、残念です。でもイシカワ選手選手速いので、(自分も)一生懸命走ったので、こんなもんです。偉大な大先輩であこがれの存在なので、決勝は胸を借りるつもりで、ぶつかっていきたいと思います」
- 3位 17号車・西濱康行(ETA白波ワークス VITA)/2分13秒083 (+0.643秒)
-
「ニュータイヤを使うのが1年ぶりぐらいだったので、前日練習までニュータイヤ使っていなかったので(タイヤの)感触を確かめながら走っていたところがあったので、最後詰めきれなくて、12秒台入りそうな感触はあったのですけれど、5周目くらいに13秒が出て、そこから伸びそうで伸びない感じで終わってしまいました。予選3位には満足していますけれど、内容はちょっと物足りないな、という感じがしています。決勝は僕よりキャリアの長い方がたくさんいらっしゃいますので、胸を借りるつもりで頑張ろうと思います」
Text: Junichi SEKINE
今年からもてぎ・菅生シリーズとして開催されるVITAレースは3月10日にもてぎチャンピオンカップ第1戦で開幕を迎え、昨年のシリーズランキング2位、イシカワヨシオ(東京IRCニルズvivoVITA)がポールポジションを獲得した。
今年のもてぎ・菅生シリーズとして開催されるVITAレースは、もてぎで3大会4レース、SUGOで2大会2レース、計6レースでシリーズチャンピオンを争うことになる。
第1戦のエントリーは15台。昨年のチャンピオン、イノウエケイイチ選手はv.Granzスプリントレースに出場するが、昨年シリーズ2位のイシカワや同3位カワモトミツル(シンエイジャパンwithオートルックVITA01)など役者がそろっている。
午前9時25分から15分間の予選開始。気温は6度と低く路面もまだ冷え切っている。
各車ウォームアップを行い、残り9分ごろから本格的なタイムアタックを開始。まずはイシカワが2分12秒816をマークしてトップに立つ。2番手はカワモト選手の13秒640、イシカワ選手とは0.824秒の差がある。3番手に13秒909の小松寛子(XCEL-LITEマーズ01)がつけて4番手に西濱康行選手(ETA白波ワークス VITA)が続く。西濱は続く周回で2分13秒572まで自己ベストを更新して小松選手を上回り3番手へ。5番手には昨年ランク6位の相馬充寿(ブライルマースアイテック01)が進出し、6番手山口浩明(RSかなやエンドレスVITA)と続く。
後方では今回がVITAレースデビューの星野雅空(star field vita)が2分15秒560で8番手と健闘中。星野は昨年は富士の86/BRクラブマンレースやポルシェ911GT3での筑波タイムアタックなどに出ているが、本格的なレーシングマシンは初めてということでまだドライビングを模索中とのこと。
星野の上の7番手には佐藤純一(ELIVレーシングVITA)が2分15秒095でつける。佐藤選手は前日の練習走行中にエンジンがブロー、レース参戦が危ぶまれたが、前田代表が奔走してエンジンを調達。ピットガレージ内でエンジン換装作業を行い、夜には積み替えが完了し出場にこぎつけた。
残り5分、イシカワはベストタイムを2分12秒768まで短縮。2番手カワモトは0.37秒差の2分13秒138。さらに残り3分でカワモトが2分12秒858までタイムを削りトップに0.090秒差まで肉薄すると、次の周回で2分12秒642をマークしてついに首位に立つ。
これで予選は決したかと思われたが、チェッカードフラッグが振られる中イシカワ選手が最後のタイムアタックで2分12秒440を叩き出して再度トップに返り咲き、ポールポジションを獲得した。2番手カワモト選手、その差は0.202秒。3番手西濱2分13秒083、4番手小松選手2分13秒093と続き、終盤にポジションを上げた辻かずんど(MARS RACING VITA)が2分13秒544で相馬を追い落として5番手のポジションを獲得した。ルーキー星野も2分14秒212まで自己ベストを短縮して7番グリッドを獲得、エンジン換装の佐藤が8番手で4列目に並んだ。
決勝は午後2時コースイン予定だ。
Text: Junichi SEKINE

- 優勝 12号車・渡会太一(BRM v.Granz)
-
「スタートだけちょっとやらかしてしまって。クラッチつなげるタイミングがけっこう難しくて、本番もミスちゃって。その後すぐ(順位を)取り戻せたので、よかったです。後はもうペースよく、安定して走るだけでした。クルマもすごいよかったので、気持ち良く走れました」
- 2位 99号車・イノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)
-
「スタートだけ(よくて)、5コーナーで抜かれちゃったけど(笑)。いいところはスタートだけでした。その後は(2番手争いが)楽しいレースでした。調子自体は普通でしたね(笑)。また次の機会があれば頑張ります」
- 3位 98号車・下垣和也(WEST-SOUEISHA-v.Granz)
-
「(v.Granzの)初めてのレースで表彰台というのは上出来かなと思います。2位争い楽しくできたので、なかなか楽しいレースで勉強になりました」
Text & Photo: Junichi SEKINE

3月10日にモビリティリゾートもてぎで開催されたv.Granzによるスプリントレース決勝は、ポールポジションから発進の渡会太一(BRM v.Granz)がスタートで失敗するも即座にリカバリー、そこから毎ラップ2位以下に大差をつける展開で10周のレースを独走、2位に25秒差という圧倒的なスピードを見せて優勝を飾った。
朝の予選に比べて気温が8度まで上昇した午前11時40分、10台のマシンがグリッドに整列。路面温度もやや上昇し、絶好のレースコンディションとなった。
2番手に1秒以上の差をつけてポールポジションについた渡会はレース前にも余裕の表情を見せ、スターティンググリッドに歩を進め、レッドライトが消えてレーススタート。
しかしここで、渡会の蹴り出しが鈍く、第1コーナーへの加速で2番グリッドから発進のイノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)がスルスルと前に出てトップで第1コーナーへ進入。渡会は2番手にポジションダウン。後方でも中里紀夫(v.Granz)が第3コーナーで大山正芳(ダイワN通商アキランドV.Grant)のインを突いて4位へポジションアップ。さらにアウトにはらんだ大山のインをイダ タイヨウ(ワコーズEDニルズ)が差して5位へ浮上する。
それでも自分の速さ絶対の自信をもっていた渡会は落ち着いてイノウエの背後につけると、第4コーナーからの加速でオーバーテイク、トップを奪い返して第5コーナーへと飛び込む。
先頭に立った渡会選手はギャップをぐいぐいひろげて、オープニングラップだけで2位イノウエに2.177秒の差をつけてコントロールラインを通過。3位はスタートのポジションを守った下垣和也選手(WEST-SOUEISHA-v.Granz)がつけている。
2周目に入ってヒートアップしていたのが4位争いで、第1コーナーで大山がインから中里をオーバーテイク、さらにイダが第5コーナーで中里に襲いかかりインから攻略に成功。中里は一気に6位までダウン。
3周目、渡会は2分1秒734のファステストラップを出して2位9イノウエに8.106秒の差を築き早くも独走状態。追い上げたいイノウエだが下垣が0.504秒差と詰め寄ってきている。
渡会は4周目さらに11.695秒まで差を拡げる一方で2位グループは混戦。2分4秒台でペースの上がらぬイノウエを3秒台の下垣、大山が追い詰める。ダウンヒルストレートで下垣がイノウエの右サイドに出ると90度コーナーでインからオーバーテイク、2位を奪い取る。しかし続く5周目の第5コーナーで今度はイノウエが2位を奪回する。一方V字コーナーでは4位を走っていた大山選手が単独スピン、グラベルでストップ。これで2イダが4位、中里5位と順位を上げ6位には8番グリッドから着実に順位を上げてきた米谷浩(K.Kヨネタニ アキランド)が進出。
6周目、2位イノウエと下垣はテール・ツー・ノーズ状態で連なり、ダウンヒルストレートでは下垣選手がプレッシャーをかけ、90度コーナーではアウト側から仕掛けるがブレーキングでタイヤをロックさせてしまい、イノウエがポジションを守り切る。後方では米谷の勢いがよく、中里を攻略して5位にポジションアップする。
7周目、イノウエと下垣の4位争いが依然としてくり広げられる一方で、6位に落ちた中里選手に勢いがなく、いむらせいじ(オートルック V.GRANZ)がこれを仕留めて6位にあがると、いむらは続く8周目に米谷も攻略、5位に浮上する。
後方でのバトルを後目に渡会はその後もペースを緩めることなくゴールまで突っ走り、2位イノウエに25秒の大差をつけてぶっちぎりの優勝を飾った。その後方で淡々とレースを進めた下垣選手は1.3秒差の3位。以下4位イダ、5位いむら、6位米谷という上位になった。
もてぎでのv.Granzレース、次戦は10月20日に予定されている。



Text & Photo: Junichi SEKINE
- ポールポジション 12号車・渡会太一選手(BRM v.Granz)/2分1秒117
-
「とりあえずポールポジション取れてよかったです。昨日から走行始めたのですけれど、1本目から調子よく走れていたので、今回はなにも不安要素はなく、レースができます。この調子のままで決勝も走れたな、と思います。路面温度はちょっと低かったですね、タイヤの暖まりも悪かったです。もう1周行っていればタイムを更新できたかな、と思いますけれど、決勝にむけてタイヤ温存の意味もあったので、これでやめました」
- 2位 99号車・イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズ)/2分2秒305(+1.188秒)
-
「ちょっと若い子にはついていけませんね(苦笑)。オーバー50のクラスで頑張ります。路面温度低くてタイヤ(のグリップが)来なかったですね。決勝にむけては淡々と、レンタカーなのでぶつけないように頑張ります<」
- 3位 98号車・下垣和也選手(WEST-SOUEISHA-v.Granz)/2分3秒273(+2.156)
-
「(v.Granzが)一昨日乗ったのが初めてなので、一周をまとめきれなかったので、ちょっと悔しいところがあります。タイム詰める余地はまだだいぶあるのですけれど、やっぱり慣れていない。初めてだとクルマの動きが習得しきれてなかったのと、初めての新品タイヤだと。リヤが僕の思っていたのより押し気味だったので、うまく曲がれなかったです。(まだまだ伸びる余地がある?)もうちょっと慣れていけば、もう少し伸びるかなと思います」
Text: Junichi SEKINE

今年からもてぎで開催されることとなったv.Granzによるスプリントレースの第1戦予選が3月10日にもてぎチャンピオンカップ第1戦内で開催され、渡会太一(BRM v.Granz)が2番手に1.188秒の大差をつけてポールポジションを獲得した。
昨年のMEC120分耐久レースで初めてモビリティリゾートもてぎでレースが行われたv.Granzの初のスプリントレースは10台のエントリーを集めて午前8時から15分間の予選を開始。
朝には氷点下まで下がったもてぎの気温は依然、4度と低い状態。路面も冷え切っており、各車タイヤの発動を待ってウォームアップを行う。
まずは残り残り8分、v.Granzでは初レースの渡会が2分2秒616のトップタイムをマーク、2番手は昨年のもてぎVITAチャンピオンのイノウエケイイチ(ワコーズEDニルズ)の4秒884。3番手大山正芳(ダイワN通商アキランドV.Grant)5秒290と続く。
渡会は続く周回で2分1秒926と2分1秒台に突入。イノウエも自己ベストを縮めるが渡会とは1.94秒の差がある。3番手には下垣和也(WEST-SOUEISHA-v.Granz)3秒957でポジションアップ。下垣も今回が初めてのv.Granzでのレース参戦だ。
残り4分、#12渡会選手はさらにタイムを詰めて2分1秒117として、2分3秒373で2番手の#98下垣選手とは2.156秒差をつけるとガレージイン、早々に予選を終了するとマシンを降りてタイミングモニターで他車のタイムを見守る。
そんな中で残り2分、イノウエが2分3秒001をマークして2番手へ進出。下垣を挟んでスーパーGTにも参戦するイダ タイヨウ(ワコーズEDニルズ)が4秒248で4番手に進出するが、すがさず中里紀夫(v.Granz)4秒163で4番手のポジションを取り戻す。さらに大山も2分4秒173で5番手、これでイダは6番手へ。
15分が経過しチェッカードフラッグが振られる中、各車は最後のタイムアタック。大山が2分3秒844で4番手で浮上、いむらせいじ(オートルック V.GRANZ)も4秒132で5番手へ。しかしこのタイムはイエローフラッグ提示中だったため抹消となり7番手へ。そして最後にベストタイムを更新したのが2番手イノウエで2分2秒305まで短縮。それでも渡会とは1.188秒と大差がついた。以下3番手下垣、4番手大山、5番手中里、6番手イダという順になった。
Text & Photo: Junichi SEKINE

これまでフランスF4、FIA-F3そしてFIA-F2とヨーロッパを拠点に活躍してきた岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)。今シーズンは心機一転、日本でスーパーフォーミュラを戦うことになった。
そして開幕戦。岩佐は予選11番手からスタート、レース終盤の26周目までタイヤ交換を引き伸ばす作戦が功を奏し、ポジションを二つ上げて9位でフィニッシュ。見事2ポイントを獲得した。
「決勝レースは確実にポイントを取れたなとは思います。トータルのパフォーマンスを考えても、悪くないレースだったんじゃないかと思います。第1スティントを引っ張るストラテジーでしたが、最後はタイヤが悪い中でもペースは良かったですし、そのあともオーバーテイクもできました。だからこそ予選の結果が悔やまれます。それも踏まえて、次戦以降はトータルのパフォーマンスを更に上げられるように準備していきたいです」
「ストラテジーについてはケースバイケースでその場で判断するという具合に事前に決めていました。今回は基本的にエンジニアの判断で引っ張りました。自分のタイヤマネジメントと、あとは前が空いた時にペースを上げていくということをこなしていたので、それを見てエンジニアが判断したという形です」
これまで海外で活動していた岩佐にとって、次戦の舞台オートポリスをはじめ、スーパーフォーミュラで使用されるサーキットのほとんどが未経験だ。走ったことがあるのはスクールの開講されていた鈴鹿サーキットと、あとはモビリティリゾートもてぎくらいだという。
「オートポリスは走ったことがないので、難しいレースになると思いますが、そこは着実に組み立てていかないとと思います。今回一番の反省点は、フリー走行の90分間から予選に向けての組み立て方が重要だった、ということなので、そこをしっかり事前準備して積み上げていきたいと思いますし、そこが野尻さんの強みなんかないかと思うので、そこをうまく吸収して自分の強みにつなげたいなと思います」
共にF2を戦ったテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が18位という悔しい結果に終わったのとは対照的に、初戦からポイント獲得というまずまずの結果を残した岩佐。今後の更なる成長に期待したい。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kastuhiko KOBAYASHI
2024年の開幕戦で自身初のポールポジションを獲得した阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)。決勝では初勝利が期待されたが、スタートで野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)と佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)の先行を許してしまう。
「路温がめちゃめちゃ低いのを考慮し切れませんでした。クラッチミートは良かったんですけど、ホイールスピンさせてしまった。そこが一番ダメでした。スタート練習は決まっていたんですけど、思ったより冷えちゃった」
この結果、前半を3位で走行していた阪口は、10周目から相次いてタイヤ交換を敢行したライバルたちを尻目に周回を重ね、レースが終盤に差し掛かろうという19周目にようやくピットに飛び込む。しかし今回のこの作戦は裏目に出てしまい、コースに戻った時は11位にまで後退していた。
「当初予定していたプランだったんですけど、今日は失敗です。僕以外にも引っ張った選手は軒並み損していたので、選択を間違ってしまったかなと。それプラス、僕はペースが良くなかったですね。ピットアウト後もそうだし、その前もでしたので、そこは考え直さないと勝てないなと思いました。今朝のフリー走行で初めてロングランをしましたが、そこで上位陣との差が明らかだったので、そこで勝つことはないなと。表彰台で終われたら理想だなと思っていたんですが、それも叶いませんでした」
それでもなんとか7位まで追い上げ、4ポイントを獲得。ポールポジションの3ポイントと合わせて7ポイント、ドライバーズランキング5位でシーズンをスタートした。
「今回の予選で速かったことをオートポリスでも活かしつつ、チームの戦略面で今回はコミニュケーションが取れてなかった部分があったので、そこも次に向けて改善していきたいです。臨機応変に対応できるようにしたいし、ロングランも一からやり直しですね」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

- 優勝チーム監督 田中洋克(TEAM MUGEN)
-
「今シーズンが始まって、最高のスタートが切れたことを本当に嬉しく思っています」
「みなさんご存知のように、今シーズンからレギュレーションが変わって統一ダンパーを使うことになりました。我々もルーキーテストで初めてこのダンパーを使って、あまりの違いに『このダンパーに合わせていけるのか』と非常に驚きましたが、ルーキーテストと前回の公式テストでデータを取りましたが、まだ引き出しにいろんなデータがない状況です。まあ全チーム一緒かなとは思いますけど、我々も不安がある中で鈴鹿にきました。走り出しの野尻選手は好調な部分と、セットを変えると真逆に振れてしまう状況もあり、それをどのように反転させるかが重要な課題になっています。それを今週全て整理できるわけでもなく、悩んでいたところでした」
「予選はポールを取れるかな、という油断した状況もあった中、Q2に向けてセットを変えたのが若干裏目に出たようで、残念ながらポールを取れなかったんですね。それを踏まえて、悪いところを理解しつつ、レースセットにどう反映するか、というところで色々考えて今日の午前中とウォームアップを走ったんですが、野尻選手はなかなか良いペースで走れなかったので、今日のレースは苦戦するかな、と思いました」
「スタートを決められないと難しいかと思っていましたが、ご覧の通り野尻選手はすごく良いスタートを決めてくれて、1位で1コーナーに入ってくれました。そうなると野尻選手の得意のパターンでもありますので、うまく逃げ切ってくれたと。野尻選手がすごく頑張ったレースだったと思います」
「岩佐選手についてもセットアップに苦労はしていました。リザルトだけ見ると悪いところばかり見えちゃうんですが、良いところも当然あって、この先の可能性があるなとすごく期待しています。SFというクルマのスピードを上げていくためにどう取り組んでいくかが課題だと思いますし、自分のフィーリングだけでクルマを作っていけるのか、という点で修正しないといけない部分があります。またエンジニアもドライバーのコメントを元にどう修正するかということを予選とレースでやってみて、お互いの課題がわかってきました」
「結果論になるんでなんとも言えないんですが、元々岩佐選手は周りの様子を見ながらできるだけ引っ張ろうという当初の作戦で、たらればで言えばもうちょっと早くピットインするべきだったかなと思いますし、データを取るために今回はこういう作戦で進めたというところもあります」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)の合同テスト2日目が、3月11日モビリティリゾートもてぎで行われた。生憎の雨模様となったが、参戦2年目、昨年ランキング3位の小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)が貫禄のトップタイム。これに新人、中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が続いた。

天候の悪化が予想されるため、当初のスケジュール(午前2時間、午後1時間)を変更して、午前3時間のみの走行となった2日目。雨の降りが強くないうちに周回を重ねようと、走行開始から全車がコースイン。
走り始めは継続参戦組の小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)が1分57秒797、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が1分58秒498をマークして上位に並ぶが、この二人に食い込んできたのが、昨日トラブルで十分走行できなかったケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)。1分58秒211と、初体験のコースでのウェットコンディションをものともせずに小出に次ぐタイムを記録した。
開始から1時間が経過する頃には雨足がやや強くなるが、そんななかでベストタイムを更新していたマスタークラスの清水康弘(GNSY 324)がコースオフ。グラベルに捕まり、車両回収のため走行が中断となった。

初参戦組のなかでは最も元気が良い走りを見せる中村 仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が、1時間20分経過時に1分57秒886をマークして小出に次ぐ2位に浮上。さらに、コンディションが若干回復するなかで1分57秒598までタイムアップ。
走行残り1時間を迎える頃になっても二人によるトップ争いは続き、迎え撃つ小出が自身のベストタイムを塗り替える1分57秒197をマークして迫る中村を突き放すと、中村も57秒550、57秒372、57秒272と必死に食らいつく。テストではあるがこの2人の攻防は見応えがあった。

二人以外にも、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)57秒967、荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)58秒063、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)58秒132と、自身のベストタイムを更新して上位につけた。
マスタードライバーは、今季参戦する4台がコーチと乗り換えながら、走行を続け、DRAGON(TEAM DRAGON 324)、藤原誠(/TEAM DRAGON 324)、今田信宏(JMS RACING TEAM)、清水康弘(GNSY 324)の順でテスト2日目を終えた。
昨年までの今田vsDRAGONの一騎討ちの構図がどのように変わるのか、こちらも注目したい。
Text&Photo: Shigeru KITAMICHI
第1回合同テスト -RIJ- (2024/03/12) Official Testing 2 Weather:Rain Course:Wet
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 50 | | | 小出 峻 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM | 1'57.197 | - | - | 147.475 |
| 2 | 35 | | | 中村 仁 | モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'57.272 | 0.075 | 0.075 | 147.380 |
| 3 | 36 | | | 野中 誠太 | PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'57.967 | 0.770 | 0.695 | 146.512 |
| 4 | 2 | | | 荒尾 創大 | HFDP WITH TODA RACING TODA RACING | 1'58.063 | 0.866 | 0.096 | 146.393 |
| 5 | 1 | | | ケイレン・フレデリック | Pilot ONE Racing with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 1'58.132 | 0.935 | 0.069 | 146.308 |
| 6 | 130 | | | 木村 偉織 | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 1'58.207 | 1.010 | 0.075 | 146.215 |
| 7 | 37 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S 320 TOM'S | 1'58.372 | 1.175 | 0.165 | 146.011 |
| 8 | 38 | | | 小林 利徠斗 | モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'58.533 | 1.336 | 0.161 | 145.813 |
| 9 | 40 | | | 佐々木 大樹 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 1'59.434 | 2.237 | 0.901 | 144.713 |
| 10 | 300 | | | 菅波 冬悟 | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 2'00.243 | 3.046 | 0.809 | 143.739 |
| 11 | 30 | M | 1 | DRAGON | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 2'00.881 | 3.684 | 0.638 | 142.980 |
| 12 | 13 | M | 2 | 藤原 誠 | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 2'02.464 | 5.267 | 1.583 | 141.132 |
| 13 | 4 | M | 3 | 今田 信宏 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 2'02.698 | 5.501 | 0.234 | 140.863 |
| 14 | 8 | M | 4 | 清水 康弘 | GNSY 324 GNSY RACING | 2'03.076 | 5.879 | 0.378 | 140.430 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)の合同テスト1日目が、3月11日、モビリティリゾートもてぎで行われ、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)がトップタイムをマークした。

今シーズンのSFL選手権はは、若干モデファイされたダラーラ324(320)+トムス製エンジン+クムホタイヤという新しいパッケージで行われるため、各ドライバーは感触を探りながら走り込みを行った。
今回のテストは2日間に渡って行われるが、2日目が雨予報のため、当初のスケジュールを変更し、初日は走行時間が3時間に延長となった。
セッション開始から積極的に周回を重ねたのはトムス勢とTODAレーシング。B-Maxは1号車、50号車に原因不明のトラブルが出てしまい、その修復にかなりの時間を費やした。
安定した速さを見せたのは、トヨタ育成ドライバーの中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)。セッション終盤までタイムチャートのトップに居続けた。
終盤のアタック合戦では、2023FIA-F4チャンピオンの小林と、フランスF4、GB3を経てSFライツに参戦する荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)が僅かに中村のタイムを更新したが、3人は僅差で並び適応力の高さを見せた。


三人に続いたのは、前半トラブルで走れなかった小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)、そして野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)の参戦継続組。
実力が未知数なのが、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)。小出と同じく原因不明のトラブルに見舞われ、初のコースを満足に走ることができずに終わってしまった。昨年の岡山のテストでは抜き出た速さを見せているだけに、明日の走行で天候が持つのを祈るしかない。
明日のテスト2日目は、9時30分〜11時30分(2時間)、14時30分〜15時30分(1時間)の2セッションが行われる。ただし、明日は昼前から降雨予報だ。
Text&Photo: Shigeru KITAMICHI
SFL占有テスト -RIJ- (2024/03/11) Official Testing 1 Weather:Fine Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Official Testing モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos |
№ |
Cls |
Cls
Pos |
Driver |
Car |
Time |
Behind |
Gap |
km/h |
| 1 |
38 |
|
|
小林 利徠斗 |
モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC |
1'42.987 |
- |
- |
167.823 |
| 2 |
2 |
|
|
荒尾 創大 |
HFDP WITH TODA RACING |
1'42.999 |
0.012 |
0.012 |
167.804 |
| 3 |
35 |
|
|
中村 仁 |
モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC |
1'43.102 |
0.115 |
0.103 |
167.636 |
| 4 |
50 |
|
|
小出 峻 |
HFDP WITH B-MAX RACING |
1'43.121 |
0.134 |
0.019 |
167.605 |
| 5 |
36 |
|
|
野中 誠太 |
PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC |
1'43.189 |
0.202 |
0.068 |
167.495 |
| 6 |
37 |
|
|
古谷 悠河 |
Deloitte. HTP TOM'S 320 |
1'43.226 |
0.239 |
0.037 |
167.435 |
| 7 |
130 |
|
|
木村 偉織 |
TEAM DRAGON 324 |
1'43.742 |
0.755 |
0.516 |
166.602 |
| 8 |
40 |
|
|
佐々木 大樹 |
JMS RACING TEAM |
1'44.743 |
1.756 |
1.001 |
165.010 |
| 9 |
300 |
|
|
菅波 冬悟 |
TEAM DRAGON 324 |
1'45.287 |
2.300 |
0.544 |
164.157 |
| 10 |
1 |
|
|
ケイレン・フレデリック |
Pilot ONE Racing with B-MAX |
1'45.519 |
2.532 |
0.232 |
163.796 |
| 11 |
80 |
|
|
菅波 冬悟 |
GNSY 324 |
1'45.761 |
2.774 |
0.242 |
163.421 |
| 12 |
4 |
M |
1 |
今田 信宏 |
JMS RACING TEAM |
1'46.678 |
3.691 |
0.917 |
162.017 |
| 13 |
30 |
M |
2 |
DRAGON |
TEAM DRAGON 324 |
1'48.130 |
5.143 |
1.452 |
159.841 |
| 14 |
8 |
M |
3 |
清水 康弘 |
GNSY 324 |
1'48.329 |
5.342 |
0.199 |
159.547 |
| 15 |
13 |
M |
4 |
藤原 誠 |
TEAM DRAGON 324 |
1'48.728 |
5.741 |
0.399 |
158.962 |
- 第1戦優勝 野尻智紀(TEAM MUGEN)
-

「今朝のフリー走行のペースが少し良くなかったので、『劣勢なのかな?』と思っていました。今日は気温、路面温度が低かったので、スタートの蹴り出しでホイールスピンしやすいかなという懸念がありましたが、すごくうまくスタートが決まりました。スタート直後の1コーナーにトップで入ってからは、自分の流れでレースが進められると確信しました。そのあとは後続の様子を見ながらタイヤのマージンを保ってセーブしながら走っていました。あとはアウトラップが難しいところなので、後ろの選手や先にピットインした選手とのタイム差やラップタイムをチームに見てもらいながら、ピットストップのタイミングを決定しました。チームには素晴らしい判断をしてもらいました。昨日は僕としてもチームとしても課題の見える一日でしたが、今日は非常に良いレースがチームと一緒にできたので、そこは嬉しく思いますし、次のレースにつながる、チャンピオンシップにもつながる大きな一日だったなと。寒い中、たくさんのお客さんにもきてもらいましたし、今後も盛り上がっていくスーパーフォーミュラでありたいなと思います」
「クルマの状態は先頭で走っている分には良かったんですが、集団の中に入るとまだまだ劣っている部分もあるのではと感じています。今回は先頭に利のある状況でした」
「(足裏を削ってペダル操作が繊細になったとXで書き込んだ件について)あれは気のせいです(笑)削るとヒリヒリして敏感になったような気がするでしょ?ただそれだけでした」
- 第1戦決勝2位 山下健太(KONDO RACING)
-

「過去2回のテストと似たようなコンディションの中でレースができました。テストでは常に上位にいられるような良いパフォーマンスがあったので、予選ではもうちょっと上に行きたかったんですが、今日はすごく良い組み立てができたなという感じでした。アウトラップの難しさはありましたが、自分としては(タイヤ交換のタイミングは)ミニマムかな? という実感が昨日からありました。11周目で入ったのは良い判断だったと思いますし、タイヤ交換作業が早かったのに自分もびっくりしました。アウトラップも想像より速かったので、自力では1台も抜いていませんが、戦略がうまくいって2位が取れたのを嬉しく思います」
「近藤監督からは『トンネル抜けたな』って言われましたが、自分としてはまだまだトンネルの中にいる感じです」
「(Juju選手の参戦についての感想を求められて)僕としては女性が参加するのはすごく良いことだと思いますけど、正直メディアの盛り上がり方は微妙かなと思っています。実力のある選手が上がってきて盛り上がるなら良いと思いますけど、そうではないので。ちょっとどうかなと思います」
- 第1戦決勝3位 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)
-

「去年も表彰台に絡める場面がありましたが、自分のミスも含めてチャンスをフイにしてしまっていました。今週末はクルマの調子も良かったし、自分も落ち着いて走ることができ、チームとしてミスなく戦うことができたことがこの3位につながったのかなと思います。開幕戦で表彰台に上がれたということは嬉しかったです」
「スタートは良かったんですが、行き場がなくてポジションを2つ上げるに留まりました。そこからミニマムでピットに入ることは事前に決めていて、一緒にピットインした中では一番前でコースインできたので、アウトラップが勝負だと思って一生懸命頑張りました。オーバーカットされることも予想できたので福住選手と太田選手が前に出てきたとこまでは想定内でした。ただし山下選手はかなり前にいたので、あそこまでは追いつけないな、とは感じていました」
「昨年のアクシデントで自分の体にメスを入れるという経験をして、他のアスリートが怪我から復帰してきたことに対して、今まで以上のリスペクトを感じるようになりました。メスを入れる怖さ、再起にかける大変さを身をもって実感しました」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
3月10日に三重県の鈴鹿サーキットで行われた日本レースプロモーション(JRP)主催のサタデーミーティングでは、カーボンニュートラル燃料(CNF)の導入やF1との併催、そしてイベント数の拡大と海外でのレース開催についてメディアの質問に答えた。
まず今シーズンの観客動員について近藤会長がコメント。今年は年間入場者数の目標を22万人とし、かつて行われた全日本F3000選手権に匹敵する盛り上がりを期待したいとしている。
懸案となっているCNFについても、今シーズン中に導入する方向で検討しているという。ただしサプライヤーの選定などはまだ正式には決定していないとのこと。
また、近藤会長が就任当初F1日本グランプリとの併催については、簡単には行かないと感じつつも、交渉を行ったF1側の歩みよりも見られたといい、いつの日か実現するように、引き続き働きかけをおこなっていくという。
上野社長からもF1に限らず様々な方法でイベント数を拡大していくことにより、シリーズとしての価値を上げていきたいとの発言が出あった。
今シーズンはテオ・プルシェール一人だけとなっている外国人選手についても、F2に参戦中のドライバーを中心に増やしていきたいとしており、そのためにも来年以降はイベント数の拡大に取り組んでいくという。
その一環として、海外でのレース開催についても、ロジスティクスの問題やチームの経済状態などを考慮する必要はあるとしつつも、イベント数拡大の一環として視野に入れていくとしており、上野社長からは、「決して現状のイベント数に満足しているわけではない」との認識も示された。
シリーズの価値を高めるためのこうした取り組みがいつどれだけ実現していくのか、スーパーフォーミュラの今後の動向に注目していきたい。
Text: Kazuhisa SUEHIRO

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の決勝が、3月10日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、3番グリッドから好スタートを見せた野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が逃げっ切って優勝。王座奪還に向け幸先の良いシーズンスタートを切った。
決勝スタートは、二輪レースのアクシデントなどで、20分遅れとなった。空は晴れ渡っているものの、風は冷たく10度の気温より体感温度は低く感じる。
好スタートを決めた3番グリッドの野尻がトップで1〜2コーナーへ。佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、ポールスタートの阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)が続き、2番グリッドの太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)はやや遅れる。
2周目のS字で17番グリッドから大きくジャンプアップし11位を走行していた国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)と小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)が接触。2台ともコースアウトし、マシンにダメージを負いリタイア。
このアクシデントでセーフティカーが導入される。
5周終了時にレースが再開すると、規定で許される10周を過ぎから上位陣が続々とタイヤ交換のためピットイン。
4位を走行していた山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)を皮切りに、6位牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)らが10周目に、5位山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、7位福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、8位太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が11周目に、トップ野尻が13周目に、2位佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が14周目にピットイン。
15周目、テオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)がフロントウィングを傷めてピットイン。ノーズ交換してコースインするが、FIA-F2チャンピオンは日本でのデビューレースを良いところなく終えることになった。
その後は、大きな順位変動もなくレースは進むが、残り5周となった26周目、最後までタイヤ交換を遅らせる作戦を取りトップを走っていた岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がピットインし、10位で戦列復帰。
終盤、タイヤ交換を遅らせた松下信治(TGM Grand Prix SF23)、岩佐が、牧野を立て続けにかわして8、9位にポジションアップする場面はあったが、上位陣に順位変動はなく、開幕戦は野尻の独走で幕を閉じた。
注目のJuju(TGM Grand Prix SF23)は、ノントラブルで完走したなかでは最下位の17位ではあったが、決勝のペースは決して悪くはなく、1分42〜43秒台、時折41秒台に入れる安定した走りを見せた。






Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/10) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'14.911 | - | - |
| 2 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 31 | 57'16.766 | 1.855 | 1.855 |
| 3 | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'18.002 | 3.091 | 1.236 |
| 4 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'18.756 | 3.845 | 0.754 |
| 5 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'28.616 | 13.705 | 9.860 |
| 6 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 31 | 57'30.627 | 15.716 | 2.011 |
| 7 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 31 | 57'31.744 | 16.833 | 1.117 |
| 8 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'32.747 | 17.836 | 1.003 |
| 9 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'33.336 | 18.425 | 0.589 |
| 10 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'38.823 | 23.912 | 5.487 |
| 11 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 31 | 57'40.681 | 25.770 | 1.858 |
| 12 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 31 | 57'45.288 | 30.377 | 4.607 |
| 13 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 31 | 57'48.135 | 33.224 | 2.847 |
| 14 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 31 | 58'00.081 | 45.170 | 11.946 |
| 15 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 31 | 58'07.071 | 52.160 | 6.990 |
| 16 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 31 | 58'08.532 | 53.621 | 1.461 |
| 17 | 53 | Juju | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 31 | 58'24.285 | 1'09.374 | 15.753 |
| 18 | 19 | テオ・プルシェール | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 31 | 58'33.784 | 1'18.873 | 9.499 |
| 19 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 28 | 53'21.624 | 3Laps | 3Laps |
| ---- 以上規定周回数(90% - 27 Laps)完走 ---- |
| - | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1 | 1'49.205 | 30Laps | 27Laps |
| - | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1 | 1'49.284 | 30Laps | 0.079 |
- Fastest Lap: CarNo. 64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23) 1'39.287 (13/31) 210.553 km/h

スーパーフォーミュラをオーガナイズする日本レースプロモーション(JRP)は3月9日、恒例のサタデーミーティングの中で、今月5日に締結したばかりのアライヘルメットとのパートナーシップ契約について、その趣旨と内容を説明した。これはJAFの発行する全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則2024年版より、世界最高基準「FIA Standard 8860-2018 ABP」に適合されたヘルメットのみに使用が限定たことに対応したもの。これを満たすには帽体の素材がカーボンファイバー製でなければならないという。
会見出席した取締役副社長の新井章仁氏によれば、従来製品においても一般市販品と変わらぬ安全性が担保されており、今回の変更においても軽量化を意図するのではなく、安全性の確保に主眼をおいて製造、供給していくという。また今回供給する「GP7ABPカーボン」は開口部分の前端部を従来品より1cm下げ、前方からの衝突物に対応した。
スーパーフォーミュラに供給することにより、サーキット内でアクシデントが発生した際にヘルメットがどのように機能したかを検証することができ、それを市販製品にフィードバックできるという点で同社のビジネスへの活用も期待できるとのこと。
JRP会長の近藤真彦氏もこの機会にヘルメットの採寸をおこなっており、「山下と小高、どっちか遅い方を降ろして自分が乗ろうかな」とジョークを飛ばして会場の笑いを誘っていた。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
- レース2優勝 ミハエル・サウター(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
-
「すごく嬉しいです。スタートは良くなかったけど、自分のペースが速いのはわかっていたのでオーバーテイクはできると思っていました。セバスチャン(マンソン)を抜かしたあと、セーフティーカーがギャップを詰めてくれました。奥住はシケインで早めにブレーキを踏んでいることがわかったので、次の周でオーバーテイクできました」
「リスタートでもアウトサイドから抜こうとしたけど、奥住が真ん中のラインを取っていたのでスペースがありませんでした」
「クルマはレース2から何も変えていません。S字はダーティエアの影響でアンダーが出ていたので、西コースでスリップストリームを利用して追い上げました。次のSUGOでも二連勝したいです」
- レース2決勝2位 奥住慈英(SUTEKINA RACING TEAM)
-
「途中までのペースと作戦は完璧だったんですけど、シフトダウンできないトラブルが出てきちゃって、ブレーキを強く踏めなくなってしまいました。それでスプーンの入りからシケインまでが厳しくなって追いつかれてしまいました。そこは仕方ありませんが、なんとか2位でフィニッシュできてランキングもトップのまま終われたのは良かったです」
「次のSUGOに出られるかどうかはまだ決まっていませんが、出られればもちろん上位を狙って、ポイントランキングもキープできるように頑張りたいと思います」
- レース2決勝3位 セバスチャン・マンソン(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
-
「いいレースでした。スタートも良かったし、マイケル(サウター)をオーバーテイクできました。第2戦に向けて色々学ぶこともできました」
「クルマは良かったです。乗りやすかったですし、次のラウンドが待ち遠しいです。レース1で使った方のタイヤを履いていて、かなり消耗していましたが、うまくマネジメントできました」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 5 | | | ミハエル・サウター | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 12 | 27'17.595 | - | - |
| 2 | 3 | | | 奥住 慈英 | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 12 | 27'19.982 | 2.387 | 2.387 |
| 3 | 55 | | | セバスチャン・マンソン | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 12 | 27'28.836 | 11.241 | 8.854 |
| 4 | 36 | | | ワン ジョンウェイ | SKY MOTORSPORTS F111/3 SKY MOTORSPORTS | 12 | 27'32.488 | 14.893 | 3.652 |
| 5 | 11 | M | 1 | MOTOKI | 47TRADING with Rn-sports Rn-sports | 12 | 27'33.301 | 15.706 | 0.813 |
| 6 | 62 | | | 猪爪 杏奈 | ユピテル羽衣6 F111/3 HELM MOTORSPORTS | 12 | 27'41.635 | 24.040 | 8.334 |
| 7 | 45 | M | 2 | 辻子 依旦 | PONOS RACING PONOS RACING | 12 | 27'44.023 | 26.428 | 2.388 |
| 8 | *28 | | | 中村 賢明 | TOM'S FORMULA F111 TOM'S FORMULA | 12 | 28'02.055 | 44.460 | 18.032 |
| 9 | 23 | M | 3 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 12 | 28'22.418 | 1'04.823 | 20.363 |
| 10 | 29 | | | ファンチョ・ロドルフォ・P・ブロビオ | ES oneFormulaPHL イーグルスポーツ | 12 | 28'37.138 | 1'19.543 | 14.720 |
| 11 | *16 | M | 4 | AKITA | AKITA Cars & Racing ABBEY RACING | 11 | 28'02.520 | 1Lap | 1Lap |
| 12 | 51 | | | 廣田 築 | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 10 | 23'56.586 | 2Laps | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(75% - 9 Laps)完走 ---- |
| - | 53 | | | ジェシー・レイシー | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 3 | 6'57.416 | 9Laps | 7Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 5 ミハエル・サウター(G FORCE F111/3) 1'58.856 (4/12) 175.887 km/h
- CarNo. 28は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(セーフティーカーの追い越し)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 16は、FRJ SpR.16.1.1(危険なドライブ行為)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 51は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(セーフティーカーの追い越し)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦のレース3決勝が3月10日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選2番手からスタートしたミハエル・サウター(#5 G FORCE F111/3)がレース2に続いて2連勝を挙げた。
レース3決勝は午前10時10分より12周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。
フォーメーションラップは今回も2周。まずはポールポジションの奥住慈英(#3 Sutekina Racing)がトップで1コーナーへ。予選3番手のセバスチャン・マンソン(#55 G FORCE F111/3)が2位につけ、2番手スタートのサウターは3位に後退した。
その後方では1周目のシケインでAKITA(#16 AKITA Cars & Racing)がジェシー・レイシー(#53 G FORCE F111/3)に追突、2台は再スタートを切ったものの大きく順位を落とすことになった。
トップの奥住は1周目で早くも後続に1秒653の大差をつけ、その後もぐんぐんリードを広げていくが、3位のサウターも2周目の130Rで大外からマンソンを抜いて2位に浮上すると、そこからは奥住を上回るペースで追い上げにかかる。これにより2周目には3秒4あった奥住のリードは3周目に2秒9、4周目には2秒0まで縮まってきた。
その後方では予選5番手の廣田が3周目に中村を抜いて4位に浮上した。
さらに4周目のS字でレイシーがコースアウトをしたためにセーフティーカーが導入され、奥住のリードは失われてしまった。
車両回収ののち、8周終わりでSCはピットイン、レースは9周目より再開となる。すかさず2コーナーでインを伺うサウターだったが、奥住はこれを退ける。その後方ではマンソンと3位争いをしていた廣田が1コーナーでコースを飛び出し、5位に後退した。
だがトップの奥住はSC導入あたりからシフトダウンに問題が生じており、スプーンの進入やシケインの飛び込みで苦しい走りを強いられていた。この影響もあり、10周目のシケインでサウターにインをつかれ、遂にトップを明け渡してしまう。
後方では廣田が再び中村を捉え、4位に浮上するが、11周目の最終コーナーでコースを飛び出し、ここでレースを終えた。
結局サウターは奥住に2秒387の差をつけてチェッカーを受け、レース2に続いて連勝を飾った。2位は奥住。マンソンが3位で初の表彰台を獲得している。
FRJ次戦の舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。5月10-11日にレース4、レース5が行われる。







Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI

全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕戦決勝日。3月10日朝に行われたフリー走行は、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)がトップタイムをマーク。予選上位陣は順当に上位に顔を揃えた。
早朝から好天に恵まれた決勝日だが、昨日同様風があり寒さは相変わらずだ。
午前9時10分から30分間行われたフリー走行は、各チーム、決勝に向けたセッティングを確認した。
ほとんどの選手が走行序盤にベストタイムをマークしたが、予選では10位に沈んだ坪井がトップタイム。予選4位の佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、予選6位の山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、予選2位の太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、予選7位の福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、予選3位の野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)ら予選上位陣が順当に好タイムをマーク。仕上がりの良さを窺わせた。
やや気になるのは、初ポールポジションを獲得した阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)が13位と微妙な位置にいることだ。
また、期待の大物ルーキー、FIA-F2チャンピオンのテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)は最後にタイムアップはしたものの、12位とやや苦しんでおり、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)に至っては、17位と浮上のきっかけを掴めないでいる。
決勝は、午後2時25分スタート。31周で行われる。





Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/10) Free Practice 2 Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'39.172 | - | - | 210.797 |
| 2 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'39.280 | 0.108 | 0.108 | 210.568 |
| 3 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'39.289 | 0.117 | 0.009 | 210.549 |
| 4 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'39.294 | 0.122 | 0.005 | 210.538 |
| 5 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'39.385 | 0.213 | 0.091 | 210.346 |
| 6 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'39.410 | 0.238 | 0.025 | 210.293 |
| 7 | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'39.464 | 0.292 | 0.054 | 210.179 |
| 8 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'39.557 | 0.385 | 0.093 | 209.982 |
| 9 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'39.591 | 0.419 | 0.034 | 209.911 |
| 10 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'39.675 | 0.503 | 0.084 | 209.734 |
| 11 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'39.676 | 0.504 | 0.001 | 209.732 |
| 12 | 19 | テオ・プルシェール | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'39.713 | 0.541 | 0.037 | 209.654 |
| 13 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'39.990 | 0.818 | 0.277 | 209.073 |
| 14 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'40.012 | 0.840 | 0.022 | 209.027 |
| 15 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'40.118 | 0.946 | 0.106 | 208.806 |
| 16 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'40.387 | 1.215 | 0.269 | 208.246 |
| 17 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'40.680 | 1.508 | 0.293 | 207.640 |
| 18 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'41.104 | 1.932 | 0.424 | 206.769 |
| 19 | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'41.348 | 2.176 | 0.244 | 206.271 |
| 20 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'41.472 | 2.300 | 0.124 | 206.019 |
| 21 | 53 | Juju | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'41.674 | 2.502 | 0.202 | 205.610 |
- レース2優勝 ミハエル・サウター(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
-
「スタートがうまくいって、その後のペースも良かったし、ミステイクもしなかった。ペースのコントロールもうまくいって、勝つことができました」
「タイヤはQ2で使ったものを履きました。奥住はレース1で走ったタイヤを使っていたので、その分のアドバンテージもありました」
「レース3はレース1でスピンしたタイヤを使いますが、大きなダメージもありませんので、引き続き頑張ります」
- レース2決勝2位 奥住慈英(SUTEKINA RACING TEAM)
-
「ラッキーな2位でした。レース1で使ったタイヤを履いたので、予想では3位に入れれば、位に思っていました。スタートでは前に出る自信があったので、そこでトップに出れれば2番でゴールできるかなと思っていました。トップチェッカーを受けるのはだいぶ厳しいと思っていたので、2番を取れたのはだいぶ大きいですね」
「明日はいいタイヤを残しているし、トップスタートなので、そのまま逃げ切りる作戦で行きたいです。最初からそうする予定でしたので、2番を取れたのはすごくポジティブですね。明日はぶっちぎって逃げ切ります」
- レース2決勝3位 廣田築(Bionic Jack Racing)
-
「なんとか表彰台に上がれました。奥住選手を抜いて2位に上がれたんですが、その後シケインでラップ遅れのジェントルマンの方を抜く時に少し当たってしまい、ウィングにダメージを負ってしまったために次の1コーナーで全然曲がれませんでした」
「タイヤは予選で使っただけの状態のいいタイヤを使いました。今日1日を通して車のフィーリングはいいし、セットアップも決まっているので、明日のレース3も勝負できると思いますが、スターティンググリッドが3列目なので、どれだけ前を抜くことができるか、という部分で頑張りたいです。自分のミスやアンラッキーが続いていますが、明日はそういうことのないようにしたいです」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
- 第1戦ポールポジション 阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
-

「もちろん嬉しいです。正直びっくりしていて。自分のポジションは7位、8位、9位、10位くらいかな、と予想して今週は来ていました。フリー走行は風が強くてフィーリングもあまり良くなかったんですが、テストでの感触は良かったので、自信を持ってフリー走行で出た課題とテストで出た課題を突き合わせて予選に臨みました。Q1は乗りやすくていいフィーリングでしたが、エンジニアサイドから出たアイディアを取り入れてQ2を走ると、それがめちゃめちゃハマってました。今までよりも急激にタイムが上がってびっくりしています。これまでたくさんの人に協力していただいてここまで来れたので、本当に皆さんに感謝したいです」
- 第1戦予選2位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-

「Q1がトップだったので自信はあったし、ここ2回のテストや公式練習と比べても、このQ2のラップが一番良かったので、前回も同じことを言いましたが、今日はポールだなと思って2コーナーを曲がったら、リーダーボードに"38 "って見えたので、『晴南に抜かれるってことは相当(順位が)下だろうな?』と失礼ながら思ってたら、130Rに差し掛かったところで『2番だよ』と言われました。『じゃあ晴南が1番?!』って僕も驚きました」
「明日は去年の最終戦みたいに2番からのスタートなので、無茶苦茶いいスタートをしたいなと思います」
- 第1戦予選3位 野尻智紀(TEAM MUGEN)
-

「かなり悔しいですね。クルマ的には順調に来ていましたし、チャンピオンを公言して、ここにもそのつもりで来ていたので、3番手というのは残念です。Q2に関しては出るタイミングが良くなかったと思います。自分の中では何分ぐらいで出たいという目安があるんですが、それに囚われすぎたなと。ここから我々の強さを増していくためには充分な、悔しい結果だったと思うし、明日のレースでしっかり見返したいなと思います。」
「格之進じゃないけど、僕も"38"というのが見えた時に『ああ俺10位くらいか』と一瞬思いました(笑)」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦のレース2決勝が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ミハエル・サウター(#5 G FORCE F111/3)がポール・トゥ・ウィンで今季初優勝を挙げた。
レース2決勝は午後4時25分より2周のフォーメーションラップを行った後にスタートした。天候はレース1とは打って変わって晴れ。路面はドライだ。
ポールシッターのサウターがホールショット。2位にはレース1優勝の奥住慈英(#3 Sutekina Racing)が上がり、予選2番手の廣田築(#51 G FORCE F111/3)は3番手に後退。後方では中村賢明(#28 TOM'S FORMULA F111)、セバスチャン・マンソン(#55 G FORCE F111/3)、ジェシー・レイシー(#53 G FORCE F111/3)がストールしてしまい、順位を落とす。
さらにS字では猪爪杏奈(#62 ユピテル羽衣6 F111/3)がコントロールを失ってバリアに突っ込んでしまったため、早くも2周目からセーフティーカー(SC)が導入された。猪爪は自力でクルマを降りている。
1周を終えての順位はサウター、奥住、廣田、AKITA(#16 AKITA Cars & Racing)そしてワン・ジョンウェイ(#36 SKY MOTORSPORTS F111/3)が5番手だ。
SCは2周終わりでピットイン、3周目からレースは再開される。一気に逃げるサウターの後ろでは奥住と廣田が接近戦を展開する。3周終わってサウターのリードは2秒062。4周目には3秒001、5周目には4秒077まで広がった。
その後方では廣田が奥住を0秒331差で追う展開だ。6周目に奥住は廣田とのギャップを0秒758とするが、7周目には廣田がその差を0秒525に再び詰めてきた。8周目にその差は0秒413。そして廣田は9周目の最終コーナー立ち上がりで奥住がアンダーステアを出してしまったのを見逃さず、インに飛び込んで2位に浮上した。
しかしこの時点でサウターのリードは6秒867。残り周回を考えるとトップを捉えるのは難しい。
そして11周目の1コーナーで廣田は痛恨のオーバーランを喫し、ここで再び奥住の先行を許してしまった。
結局レースはサウターがそのまま逃げ切って今季初優勝を達成。奥住が2位、廣田は3位でフィニッシュした。
FRJ第1戦のレース3決勝は明日の朝10時10分より12周で行われる。





Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 5 | | | ミハエル・サウター | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 12 | 25'46.316 | - | - | 13.519 |
| 2 | 3 | | | 奥住 慈英 | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 12 | 25'57.382 | 11.066 | 11.066 | 13.423 |
| 3 | 51 | | | 廣田 築 | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 12 | 26'04.103 | 17.787 | 6.721 | 13.366 |
| 4 | 16 | M | 1 | AKITA | AKITA Cars & Racing ABBEY RACING | 12 | 26'11.004 | 24.688 | 6.901 | 13.307 |
| 5 | 55 | | | セバスチャン・マンソン | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 12 | 26'12.388 | 26.072 | 1.384 | 13.295 |
| 6 | 28 | | | 中村 賢明 | TOM'S FORMULA F111 TOM'S FORMULA | 12 | 26'21.082 | 34.766 | 8.694 | 13.222 |
| 7 | 53 | | | ジェシー・レイシー | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 12 | 26'42.041 | 55.725 | 20.959 | 13.049 |
| 8 | 11 | M | 2 | MOTOKI | 47TRADING with Rn-sports Rn-sports | 12 | 27'09.982 | 1'23.666 | 27.941 | 12.825 |
| 9 | 45 | M | 3 | 辻子 依旦 | PONOS RACING PONOS RACING | 12 | 27'26.994 | 1'40.678 | 17.012 | 12.693 |
| 10 | *29 | | | ファンチョ・ロドルフォ・P・ブロビオ | ES oneFormulaPHL イーグルスポーツ | 11 | 26'29.303 | 1Lap | 1Lap | 13.154 |
| 11 | 23 | M | 4 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 11 | 27'56.716 | 1Lap | 1'27.413 | 12.468 |
| 12 | 36 | | | ワン ジョンウェイ | SKY MOTORSPORTS F111/3 SKY MOTORSPORTS | 9 | 21'28.349 | 3Laps | 2Laps | 16.226 |
| ---- 以上規定周回数(75% - 9 Laps)完走 ---- |
| - | 62 | | | 猪爪 杏奈 | ユピテル羽衣6 F111/3 HELM MOTORSPORTS | 0 | - | 12Laps | 9Laps | - |
- Fastest Lap: CarNo. 5 ミハエル・サウター(G FORCE F111/3) 1'58.708 (7/12) 176.106 km/h
- CarNo. 29は、鈴鹿サーキット一般競技規則第37.8.1(ホワイトラインカット)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の予選が、3月9日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、ホンダエンジンユーザー有利のなか、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)が見事な初ポールポジションを獲得した。
日差しはあるものの、午前中から吹く風は冷たいまま。時折みぞれ混じりの雨がぱらつくという不安定な天候のなか、予選を迎えた。
Aグループは11台。ベテラン山本、小林、山下、中堅の笹原、大湯、松下、そして若手・新人の三宅、太田、岩佐、プルシェール、木村というメンバー。
Bグループは10台。こちらもベテランの域に入る野尻、大嶋、国本、中堅の福住、牧野、坪井、若手の小高、阪口、佐藤、Jujuという組み合わせだ。
いずれの組もバランスよく組まれているが、Q1突破となる上位6台に入るのは至難の業だ。
■Q1 Aグループ
Aグループで速さを見せたのは、最初にアタックを行った太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)。昨年の涙の初優勝から好調を維持している。2番手はアクデントからの復帰レースとなる山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)。
そして、大殊勲のルーキー二人、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)と木村偉織(San-Ei Gen with B-Max SF23)が3、4番手タイムを叩き出した。これに松下信治(TGM Grand Prix SF23)が続き、トップ5をホンダエンジンユーザーが占めた。
順位:太田-山本-岩佐-木村-松下-山下/小林-プルシェール-大湯-笹原-三宅
■Q1 Bグループ
このグループは、驚速・野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が唯一1分35秒台に入れるトップタイムをマークし、先月のテストから好調の牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が2番手。ホンダエンジンユーザーがワンツー。3番手から6番手までは、38阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)を筆頭にトヨタエンジンユーザーが続いた。
順位:野尻-牧野-阪口-坪井-福住-佐藤/小高-大嶋-国本-Juju
■Q2
Q2に進出した12台はホンダエンジン8台、トヨタエンジン4台と、数の上ではホンダ有利だったが、予選が始まると、最初にアタックし1分35秒880をマークした太田を、トヨタエンジンユーザーの阪口が35秒789と僅かに上回りトップに躍り出る。
Q1で際立っていた野尻の速さはやや鳴りを潜め、1分35秒台に入れたものの3位止まり。好調NAKAJIMAレーシングの佐藤、山本、そして山下も35秒台に入れることは叶わず、阪口の初ポールポジションが決定した。
順位:阪口-太田-野尻-佐藤-山本-山下-福住-牧野-松下-坪井-岩佐-木村








Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/05/23) Weather: Fine Course: Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Gr. | Driver | Car Team Engine | Q1 | Q2
|
| 1 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'36.404 | 1'35.789 |
| 2 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.264 | 1'35.880 |
| 3 | 16 | B | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'35.862 | 1'35.926 |
| 4 | 65 | B | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.558 | 1'36.034 |
| 5 | 64 | A | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.450 | 1'36.057 |
| 6 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.745 | 1'36.124 |
| 7 | 8 | B | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.518 | 1'36.156 |
| 8 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.296 | 1'36.295 |
| 9 | 55 | A | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'36.633 | 1'36.351 |
| 10 | 36 | B | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'36.472 | 1'36.387 |
| 11 | 15 | A | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.545 | 1'36.446 |
| 12 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'36.601 | 1'36.851 |
| ---- 以上Q2で決定 ---- |
| 13 | 4 | B | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.697 | |
| 14 | 7 | A | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.840 | |
| 15 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'36.729 | |
| 16 | 19 | A | テオ・プルシェール | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'36.868 | |
| 17 | 20 | B | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'37.292 | |
| 18 | 39 | A | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'36.938 | |
| 19 | 53 | B | Juju | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'40.699 | |
| 20 | 37 | A | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.331 | |
| 21 | 12 | A | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'38.467 | |
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Knock Out Q2 Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Gr | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'35.789 | - | - | 218.242 |
| 2 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'35.880 | 0.091 | 0.091 | 218.035 |
| 3 | 16 | B | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'35.926 | 0.137 | 0.046 | 217.930 |
| 4 | 65 | B | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.034 | 0.245 | 0.108 | 217.685 |
| 5 | 64 | A | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.057 | 0.268 | 0.023 | 217.633 |
| 6 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.124 | 0.335 | 0.067 | 217.482 |
| 7 | 8 | B | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.156 | 0.367 | 0.032 | 217.409 |
| 8 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.295 | 0.506 | 0.139 | 217.095 |
| 9 | 55 | A | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'36.351 | 0.562 | 0.056 | 216.969 |
| 10 | 36 | B | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'36.387 | 0.598 | 0.036 | 216.888 |
| 11 | 15 | A | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.446 | 0.657 | 0.059 | 216.755 |
| 12 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'36.851 | 1.062 | 0.405 | 215.849 |
■Aグループ
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.264 | - | - | 217.165 |
| 2 | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.450 | 0.186 | 0.186 | 216.747 |
| 3 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'36.545 | 0.281 | 0.095 | 216.533 |
| 4 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max HondaM-TEC HR-417E | 1'36.601 | 0.337 | 0.056 | 216.408 |
| 5 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix HondaM-TEC HR-417E | 1'36.633 | 0.369 | 0.032 | 216.336 |
| 6 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'36.745 | 0.481 | 0.112 | 216.086 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'36.840 | 0.576 | 0.095 | 215.874 |
| 8 | 19 | テオ・プルシェール | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTATRD 01F | 1'36.868 | 0.604 | 0.028 | 215.811 |
| 9 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'36.938 | 0.674 | 0.070 | 215.655 |
| 10 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTATRD 01F | 1'37.331 | 1.067 | 0.393 | 214.785 |
| 11 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing HondaM-TEC HR-417E | 1'38.467 | 2.203 | 1.136 | 212.307 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
■Bグループ
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'35.862 | - | - | 218.076 |
| 2 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.296 | 0.434 | 0.434 | 217.093 |
| 3 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'36.404 | 0.542 | 0.108 | 216.850 |
| 4 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTATRD 01F | 1'36.472 | 0.610 | 0.068 | 216.697 |
| 5 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'36.518 | 0.656 | 0.046 | 216.594 |
| 6 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.558 | 0.696 | 0.040 | 216.504 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'36.697 | 0.835 | 0.139 | 216.193 |
| 8 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTATRD 01F | 1'36.729 | 0.867 | 0.032 | 216.121 |
| 9 | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTATRD01F | 1'37.292 | 1.430 | 0.563 | 214.871 |
| 10 | 53 | Juju | TGM GP SF23 TGM Grand Prix HondaM-TEC HR-417E | 1'40.699 | 4.837 | 3.407 | 207.601 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
- レース1優勝 奥住慈英(SUTEKINA RACING TEAM)
-
「タイヤを温めていて、どれぐらい滑るのかを感じられるレベルでしたが、とりあえずタイヤを温めることよりも生き残ることを優先しようと頭を切り替えました。なんとか生き残れて勝てたので、結果は良かったのかなと」
「クルマは何も変えていません。路面は乾いていく方向だと思ったので、変えるつもりもありませんでした」
「次は3番スタートですが、追い上げます。雨が降ってくれることを願って(笑)ドライでもウェットでも両方自信はあります」
- レース1決勝2位 中村賢明(TOM'S FORMULA)
-
「あんまり嬉しくないですけど、初めてリージョナルに参戦させていただいているので、形の上では悪くないのかなと」
「まだまだクルマに慣れていませんし、レースペースも良くないので、そこは改善点だと思いますし、そこを改善していければ通常のコンディションでトップ争いができると思います。速さは負けているとは思っていないので」
「昨年はFIA-F4に出させていただきましたが、今年はこれに専念する予定です。オファーがあれば出るつもりではいますが」
- レース1決勝3位 ジェシー・レイシー(Bionic Jack Racing)
-
「いい結果でしたね。大変なレースでしたが、グリーンフラッグ中は最大限プッシュして走りました」
「スタートから雨や雪が降ってトリッキーなコンディションでしたが、最大限の注意を払って走りました」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦のレース1決勝が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選2番手からスタートした奥住慈英(#3 Sutekina Racing)が優勝した。

レース1決勝は、スタート進行の最中に霙まじりの雨が降ってきたためにスタートディレイとなり、午後1時20分過ぎにセーフティーカー(SC)の先導でスタート。グリーンフラッグが提示される前からスピンやコースアウトが相次ぐ大荒れの展開となる。
まずは1周目の200RでAKITA(#16 AKITA Cars & Racing)、130Rでセバスチャン・マンソン(#55 G FORCE F111/3)が相次いでスピン。そして2周目の2コーナーではなんとレース2のポールシッターであるミハエル・サウター(#5 G FORCE F111/3)までがコースアウトしてしまった。
4周終わりでSCはピットイン、レースは5周目から追い越し可能となったが、その直前にポールシッターの廣田が130R立ち上がりでスピンアウト。これにより、予選2番手の奥住がトップに繰り上がった。廣田は順位を落としつつも自力でコースに復帰している。
しかし5周目のヘアピンで4位につけていた猪爪杏奈(#62 ユピテル羽衣6 F111/3)がスピンしたため、再びコースにセーフティーカーが入る。この間に廣田は4位まで挽回していた。猪爪は6位に後退してコースに復帰。7周終わりでセーフティーカーはピットに戻り、レースは再開された。
すかさず廣田が1コーナーでジェシー・レイシー(#53 G FORCE F111/3)を捉えて3位に浮上。その後方では8位でリスタートしたAKITAが辻子と猪爪を次々に捉え、6位でコントロールラインに戻ってくる。AKITAは10周目の1コーナーでMOTOKIをも捉えて5位に。レースは奥住、中村、廣田、レイシーそしてAKITAの順だ。
11周目には廣田が130Rで大外から中村賢明(#28 TOM'S FORMULA F111)をかわして2位に浮上、ここでレースは制限時間の30分に達したため、この周の終了をもってチェッカーフラッグが出され、レース1は奥住、廣田、中村の順で終了した。
しかしレース後、SC中にスピンを喫した廣田とAKITAに対して30秒加算のペナルティが課せられることになり、最終順位は優勝が奥住、2位が中村、そしてレイシーが3位という結果となった。
FRJ第1戦はこのあと午後4時25分よりレース2決勝を行う。




Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Final Race Weather:Cloudy/Rain Course:Wet/Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 3 | | | 奥住 慈英 | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 11 | 31'01.670 | - | - |
| 2 | 28 | | | 中村 賢明 | TOM'S FORMULA F111 TOM'S FORMULA | 11 | 31'03.772 | 2.102 | 2.102 |
| 3 | 53 | | | ジェシー・レイシー | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 11 | 31'21.380 | 19.710 | 17.608 |
| 4 | 11 | M | 1 | MOTOKI | 47TRADING with Rn-sports Rn-sports | 11 | 31'31.335 | 29.665 | 9.955 |
| 5 | *51 | | | 廣田 築 | G FORCE F111/3 Bionic Jack Racing | 11 | 31'33.153 | 31.483 | 1.818 |
| 6 | 62 | | | 猪爪 杏奈 | ユピテル羽衣6 F111/3 HELM MOTORSPORTS | 11 | 31'37.882 | 36.212 | 4.729 |
| 7 | 45 | M | 2 | 辻子 依旦 | PONOS RACING PONOS RACING | 11 | 31'48.183 | 46.513 | 10.301 |
| 8 | *16 | M | 3 | AKITA | AKITA Cars & Racing ABBEY RACING | 11 | 31'54.408 | 52.738 | 6.225 |
| 9 | 36 | | | ワン ジョンウェイ | SKY MOTORSPORTS F111/3 SKY MOTORSPORTS | 11 | 32'03.428 | 1'01.758 | 9.020 |
| 10 | 23 | M | 4 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 10 | 31'12.809 | 1Lap | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(75% - 8 Laps)完走 ---- |
| - | 29 | | | ファンチョ・ロドルフォ・P・ブロビオ | ES oneFormulaPHL イーグルスポーツ | 4 | 13'58.757 | 7Laps | 6Laps |
| - | *5 | | | ミハエル・サウター | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 1 | 4'06.269 | 10Laps | 3Laps |
| - | *55 | | | セバスチャン・マンソン | G FORCE F111/3 BIRTH RACING PROJECT【BRP】 | 0 | 0.000 | 11Laps | 1Lap |
- Fastest Lap: CarNo. 3 奥住慈英(Sutekina Racing) 2'00/322 (10/11) 173.744 km/h
- CarNo. 51, 16, 5, 55は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.11(SC中のスピン)により、ドライビングスルーペナルティーを科したが、不履行のため競技結果に30秒を加算した。
- CarNo. 36は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(SC中の追い越し)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- レース1ポールポジション、レース2予選2位 廣田築(Bionic Jack Racing)
-
「昨日のセッションからセット変更をして、チェックを兼ねて走りましたが、悪くなかったので、それがタイムにつながった感じです」
「ベストラップの2、3周前からアタックはしていましたが、ずっとバックマーカーに引っ掛かっていて、3回目のアタックでようやくクリアラップが取れました。実質的には1回だけクリアラップが取れた格好ですが、まだまだタイムは出せる感触がありました」
「フォーミュラに出るのは2016年以来です。クルマ関係の仕事をしているんですが、その繋がりでこのパッケージを用意していただけることになり、参戦することになりました」
「セットの変更がSFのラバーグリップを見越しての変更なので、それが決勝のコンディションでどう影響するか。上手くハマったらいいなという感じです」
- レース1予選2位、レース2予選3位、レース3ポールポジション 奥住慈英(SUTEKINA RACING TEAM)
-
「僕は練習走行でニュータイヤを持っていなくて、50kmくらい走ったタイヤで走行していました。ですからこの予選が初めてのニュータイヤでのアタックでした。その割にはいいタイムが出せたかなと思います。あとちょっとのところはタイミングが合わなくて、アタックラップでトラフィックに引っかかったり、肝心のところで赤旗が出たりしていました」
「このタイヤは3周目から4周目あたりがピークなので、その美味しいところで走っている時に引っかかってしまったんです。そこをもっと上手く使えれば、さらにいいタイムが出ていたと思います」
「走り出しからタイムは出ていたので、そこはポジティブに捉えています。あとは足りないところを見つめ直し、決勝に向けて準備して、今日の2レースを勝ちたいです。明日はトップからのスタートですし、そこも勝ち切れるように準備したいです。ロングランには自信があるので、3レースともスタートで前に出て、そのまま逃げ切ります」
- レース1予選3位、レース2ポールポジション、レース3予選2位 ミハエル・サウター(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
-
「最初は水温が上がりすぎたので、途中でピットに入らなければなりませんでした。それからアタックに入りましたが、ベストラップとはいきませんでしたね。最後のアタックでタイムアップできそうでしたが、少しミスをしてしまって」
「予選2回目は少しトラップに引っかかりましたが、なんとか1位を取ることができました。クリアラップを取るのが難しかったですが、なんとか1ラップはアタックできましたよ」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権がいよいよ開幕。3月9日午前中にフリー走行が行われ、チャンピオン奪還を狙う野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がトップタイムをマークした。
天候には恵まれたが、冷たい風が吹きかなり寒さを感じるコンディションのなか、セッションがスタート。
開始から積極的な走りを見せたのは、山本尚貴と佐藤蓮のPONOS NAKAJIMA RACINGコンビ。山本は早々に1分36秒台に乗せ好調さを窺わせる。
この山本に迫ったのは、安定した強さを見せる野尻、2月の公式テストで速さを見せつけた牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)の二人。
以下、佐藤、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)と続き、開幕直前にエントリーが発表された松下信治(TGM Grand Prix SF23)も1分37秒625で9位につけた。
残り30分を切ってから、徐々にアタックをかけるチームが出てくる。
トップタイムを更新したのは、セッション開始から好調の佐藤。チームメイト山本のタイムを上回る1分36秒598をマーク。FIA-F2チャンピオンのテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)も36秒台に入れて4位につけた。
そして、残り7分を切って野尻が1分36秒415でトップに躍り出ると、全車がコースインしアタック。
山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、山本、松下らが1分36秒台にに入れて上位に食い込んでくるが、野尻のタイムを更新する者は現れず。野尻-佐藤-山本-山下-プルシェール-松下という順でフリー走行が終了した。
プルシェール以外の注目のニューカマーは、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が1分37秒163で10位、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max SF23)が1分37秒615で15位、Juju(TGM Grand Prix SF23)は1分40秒750で21位だった。






Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2024/03/09) Free Practice 1 Weather:Fine Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Gr | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | B | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.415 | - | - | 216.825 |
| 2 | 65 | B | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.598 | 0.183 | 0.183 | 216.414 |
| 3 | 64 | A | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.708 | 0.293 | 0.110 | 216.168 |
| 4 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.709 | 0.294 | 0.001 | 216.166 |
| 5 | 19 | A | テオ・プルシェール | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'36.902 | 0.487 | 0.193 | 215.735 |
| 6 | 55 | A | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'36.921 | 0.506 | 0.019 | 215.693 |
| 7 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.969 | 0.554 | 0.048 | 215.586 |
| 8 | 36 | B | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.074 | 0.659 | 0.105 | 215.353 |
| 9 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'37.131 | 0.716 | 0.057 | 215.227 |
| 10 | 15 | A | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'37.163 | 0.748 | 0.032 | 215.156 |
| 11 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'37.232 | 0.817 | 0.069 | 215.003 |
| 12 | 20 | B | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'37.296 | 0.881 | 0.064 | 214.862 |
| 13 | 37 | A | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.482 | 1.067 | 0.186 | 214.452 |
| 14 | 8 | B | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'37.540 | 1.125 | 0.058 | 214.324 |
| 15 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'37.615 | 1.200 | 0.075 | 214.160 |
| 16 | 39 | A | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'37.904 | 1.489 | 0.289 | 213.528 |
| 17 | 4 | B | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'38.029 | 1.614 | 0.125 | 213.255 |
| 18 | 7 | A | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'38.060 | 1.645 | 0.031 | 213.188 |
| 19 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'38.083 | 1.668 | 0.023 | 213.138 |
| 20 | 12 | A | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'38.174 | 1.759 | 0.091 | 212.940 |
| 21 | 53 | B | Juju | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'40.750 | 4.335 | 2.576 | 207.496 |

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦の公式予選2回目が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ミハエル・サウター(#5 G FORCE F111/3)が1分57秒747でレース2のポールポジションを獲得した。
予選2回目は午前9時35分に走行開始。まずはミハエル・サウターがアウトラップ、ウォームアップラップに続いて1分58秒540を記録してトップに。続いて奥住慈英(#3 Sutekina Racing)が1分58秒910で2番手につけ、中村賢明(#28 TOM'S FORMULA F111)が1分59秒929で3番手につける。
サウターは2周目のアタックで1分57秒747までタイムを縮めるが、奥住はここで一旦ピットへ。タイヤの内圧を調整し、シートベルトを締め直してもう一度アタックに出ていった。
この間に廣田築(#51 G FORCE F111/3)が1分58秒509で2番手に浮上する。ところがその直後、ファンチョ・ロドルフォ・P・ブロビオ(#29 ES oneFormulaPHL)がS字でスピン。そのままコースサイドで停止してしまったため、ポストからは赤旗が提示されることに。これで奥住は再アタックの機会を失い、そのままピットに戻ってきてしまった。
予選は午前9時55分に残り3分30秒で再開されたが、今度はYUGO選手(#23 S2R Racing)がスピンしてしまい、再び赤旗中断に。
結局、予選2回目はこの赤旗をもって終了との決定が下され、レース2はサウターがポールポジションを獲得、廣田が2番手、奥住は3番手という結果となった。
FRJ第1戦レース2はこのあと午後4時25分より13周または30分間で行われる。



Text: Kazuhisa SUEHIRO