全日本GT選手権

GTインサイドレポート 00Rd.4/2

■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP                            FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート2      2000/08/06
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2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)

■朝のフリー走行終了後
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「ピットロードを出てアクセルを踏んだら突然エンジンが止まった。原因は
まだわからない。その後はぜんぜん問題なかった。大丈夫だと思うよ。予選では、
アタックそのものはとくに引っかかることもなかったんだけど、テストデーからト
ラブルが多くて、ぜんぜん満足いってない」

No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
高木真一「きびしいのはきびしいですね。タイヤがタレてきたときにバランスがき
びしくなりそう。スピンするとしたら高速コーナーの立ち上がりだから、けっこう
やばい」

No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「回りも速いけれどこっちも悪くはないんで…。スタートでマージンをつ
くってボクにラクさせてくれるって竹内さんがいってるってトーチュー(東京中日
スポーツ)に書いてあったんで、ちゃんと走りこなせれば大丈夫だと思います。暑
さは朝走ってても十勝に比べたら快適でしたよ。十勝では頭がクラクラしてきて、
死んじゃうかもって思ったぐらい暑かったですから」
竹内浩典「スタートでマージンつくって立川にラクさせられればいいなあ、っていっ
ただけ。それが『ラクさせる』に変わってるんだから、マスコミはちゃんとコメン
トを伝えましょう(笑)」

No.16 Castrol無限NSX
道上龍「調子はまぁまぁなんですけど、当たってしまいました。燃料をたくさん積
んだらリアが不安定で、ブレーキングしたらストレートでスピンしてしまって、外
側にいたポルシェ(No.70)と当たってしまったんです。こっちはバンパーとエグ
ゾーストだけだったんですけど、向こうは足が曲がってしまったということで、悪
いことをしました。朝の状態だとリヤがナーバス過ぎるので、レースではそれを抑
える方向にしていこうと思っています。今のままだとラップタイムが安定せず、落
ちていってしまうんです」

No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「今朝は調子よかったね~。ダウンフォースを減らして、燃料もカラカラ
状態(笑)。温存してたタイヤを使ったし。本番もいくよ」
東条力エンジニア「燃料はハーフタンクぐらいですよ。タイヤも20周ぐらい使った
ものなので、満タンにする必要はなかったんです」

No.12 カルソニックスカイライン
星野一義「いまのところ順調だね。ピットインとか、いろいろな総合力で表彰台に
いきたい。スープラは車重を重くしてリストリクターを大きくしてるけど、中盤タ
イヤもブレーキもキツイだろうし燃費も悪いはずだから、こっちは最後に笑いたい。
それは、もう綿密な計算が立ててある(笑)。オレだってスープラの引き立て役じゃ
ないからね」


■決勝スタート直前情報(13時50分現在)
 天候:晴れ  路面状況:ドライ  気温:34度  路面温度:52度
 決勝日(6日)入場者数:5万9200人(予選日:1万4700人)


*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No.   原因              周回数
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21   クラッシュ             8L
19   クラッシュ            12L
20   クラッシュ            12L
 9   ミッション            16L
38   エンジン             16L
71   タービン             16L
10   クラッシュ→炎上         23L
32   クラッシュによるダメージ     43L


■ウイナーズ・コメント
No.8 ARTA NSX(GT500優勝)
鈴木亜久里「レース全般的にきびしかったね。抜けないんだもん。ピット作業の早
さは完璧だった。とにかく圭ちゃんも『ピットだけは絶対に勝とう』といってた。
それに集中していたよ」
土屋圭市「左フロントがすごいアンダーだった。サード(No.39)との差が3秒をきっ
てから、本気でいこうと気合いをいれた。涼しくなったら速くなるから、交代した
直後の暑いうちにできるだけ引き離そうと思ったんだけど、サードはしつこいわ。
無線で『3秒きりました』っていわれて、ミラーにでかく写ってきて『来たよー!』
って。運もツキもセーフティカーのタイミングも周回遅れの流れも、全部きた。カ
ンペキ」。

No.28 イクリプスRDタイサンGT3R(GT300優勝)
須賀宏明「ありがとうございます。昨日千葉監督にもらった“一番”というお守り
をおいてきたのがよかったのかな(笑)。セーフティカーのコーションのあいだに
ピットインしたんですが、ほんとうにいつ入れるんだろうとハラハラしてたんです
が、絶妙なタイミングで入れて、1位の位置につけてもらって…。まあ、ボクのラッ
プタイムの不足を、チームがみごとにやってくれたおかげで、たいへんラクなかた
ちで優勝させてもらったと思っています」
柴原真介「GTは今年初めて参加させてもらって、しかもタイサンというトップチー
ムでいいクルマに乗せいただいて、前回のレースからポルシェになったわけですが、
2戦目で優勝なんて順調すぎますね。はじめのペースもRX7(No.7)に追いかけら
れたんですがなんとか抑えられて、2回目のスタートも同じチームの松田さんがい
ましたので(スリップを)使わせてもらって、そういう意味でもチームの優勝だと
思います」

■レース終了後
No.39デンソーサードスープラGT(GT500 2位)
影山正彦「いや、力及ばずで…。もう少し盛り上げるレースをやりたかったんです
けど、周回遅れが引っかかってきて、自分もスピンしかかったりして、周回遅れを
パスするのもけっこうリスクを負っていってたから、あれがいっぱいいっぱいでし
た。久しぶりの表彰台で、これが今後につながっていけばいいですね。ラルフもか
なり速かったし、ふたりのコンビネーションがいいんで、このまま後半いきたい」
ラルフ・ファーマン「セーフティカーが入ってからはリードを広げることに務めた。
でも2度目にセーフティカーが入ったときにトップに出ていられれば、おそらくボ
クらが優勝できたでしょう。でもすごくいい結果で、チームのためにもよかった」

No.12 カルソニックスカイライン(GT500 3位)
本山哲「クルマはまずまずだった。なんとか表彰台に上りたくって、2番手が見え
ていたから追いつくかと思ってがんばった。だけど、周回遅れが入るタイミングが
悪くて、離れてしまった。とりあえず結果オーライ。荒れたレースのなかで生き残
れてよかった。フォーミュラもGTもチーム全体で上向きになっている兆しがあるか
ら、この調子でがんばっていきたい」
星野一義「長いレースで最初にからんだらダメだから、コマスが来ても避けたし、
じっくりうしろからようすを見ていた。本山があとでいってくれるから、それまで
は壊さないようにしていた。結果的には3位だったけれども、本山ががんばったか
らすごくいいレースだった。ピット作業はご愛敬(笑)。これでチームのムードが
よくなってきた」

No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R(GT500 4位)
エリック・コマス「Bコーナーでアクシデントを起こしたポルシェを見たとき、こ
れはセーフティーカーが入ると思った。それでセーフティーカーがコースインした
ときすぐにピットに入ったんだ。これでかなりかせげた。4位に入って、レース中
のベストタイムでも4位。これで選手権ポイントで1位とわずか2ポイント差の2
位に上がれたし、ウェイトハンディなし。このあとのレースは美祢、TI、鈴鹿とス
カイラインが得意のコースで行われるから、ここで10ポイントを獲得したことはす
ごくよかった。富士ではあまり欲張ってはいけないから、いい結果だと思う」
影山正美「チームは喜んでるけど、自分は不満足。クルマはちょっとオーバーっぽ
かったけれど、エリックが速く走れるんだからオレの走り方(の問題)なのかも。
ほんとうはもっといけるはず。スカイラインのなかでトップじゃないことがいちば
んくやしい。アニキ(No.39)はよかったと思う。だからこそいっしょに表彰台に上
がりたかった」

No.36カストロール・トムス・スープラ(GT500 5位)
土屋武士「セフティカーが入る瞬間にピットインしたけど、無線が混信していてと
まどいがあった。後半、関谷さんが追い上げてくれて意味ある5位だけど、次です
ね…」


No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300 2位)
大八木信行「Bコーナーの失速は一瞬シフトが抜けた。すぐに入って、その後は大
丈夫。前半は作戦どおりだったけれど、セーフティーカーが入って狂ってしまった。
今回はピットストップ、他車との差、全部シミュレーションどおりだった。交替し
たときは勝ったと思った。1周近い差ができちゃうとラップタイムではつめられな
いよね。TIはねらえると思う。後半戦は予選からねらっていきますよ。リストリク
ターとか重量とか、まだまだ変える余地があるから」
青木孝行「クルマの速さは十分あったんで、No.7だけに注意して走りました。でも、
ピットタイミングがよくなくて、トップとは結果的に1周近く開いてしまいました。
セーフティカーが出たとき60秒ほどの差があったのが25秒ほどに詰めたところで
チェッカーになってしまいました。2位は手放しではよろこべないけど、次のTIで
がんばります」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(GT300 3位)
松本晴彦「まあしょうがないですね。ピットのタイミングでしたね。No.28のうし
ろにいたんですけど、ピットのタイミングがずれちゃった。No.28はあんまり気に
してなくて、うしろばっかり気にしてましたが、思ったよりポルシェが速いんで…。
ペースカーが入ったりしてリズムも乱れちゃいましたね。ほんとうは勝ちたかった
んですけどね」

No.910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ(GT300 4位)
余郷敦「重いからしょうがないっていえばそうだけど、70kgはホントにつらい。シ
リーズ展開ではポイントで上にいればっていうのはあるから、4位で次は10kg下ろ
せるから、よしとしないとしかたないですかね」

No.77 クスコスバルインプレッサ(GT300 5位)
小林且雄「ストレートが伸びなくて、裏で詰まってた。No.7、No.81、No.910に抜か
れちゃって、後半はポジションキープでいったけど、パワステにトラブルが出てハ
ンドルは重いし、ドリンクタンクがとれちゃってなにも飲めないしでたいへんでし
たよ。今日はガス式のクールスーツだったけど、タイマーのセットをこまめに変え
てたらよく効いてました(笑)。ほかより1秒遅いベストタイムでこのポジション
は上できでしょう。ウェイト下ろせるんだよね? 後半に向けてがんばります」


No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「原因はわからないけど、再スタートして1周目にエンジンが吹けなくなっ
てしまった。セーフティカーのあいだにGT300のクルマが挟まったんで、ちょっとわ
ざを使わしてもらったんだけど…。残念ですが、次回がんばります。だけど、セー
フティカーが(入っているのが)ちょっと長すぎるよね。あれじゃ、熱がこもって
クルマが壊れちゃうよ」

No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「完全に自分のミスです。松永選手にはほんとうに悪いことをしました。メー
ターをチェックしていたんです。追いつくまでは前を見ていたんですが、ストレー
トで一定のスピードになったんでメーターを見ていました」

No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「(序盤は)No.8のペースが遅かった。同じチーム同士だからあまりむりせ
ずに抜けるだろうと思っていたら、セフティカーが入って…。いつでも抜ける感じ
だったけれどね。No.36とNo.8でスローペースのレースをしてた。予選であそこの前
に並ばないと…。ピットもタイヤ交換がちょっと遅かった」

No.2カストロール・ニスモGT-R
片山右京「大失敗しました。ブレーキのタッチのフィーリングがおかしくて、タイ
ヤとブレーキ(のトラブル)と誤解していてペースを上げられなくて…。おまけに
再スタートのときにミスしたりして、まあそれはもう一度セーフティーカーが入っ
て詰まったので結果的には帳消しになったんですけど、その前に自分のミスがひど
すぎて、いい勉強しました。マイケルが追い上げてくれて、ポイントをとってくれ
たのでよかったです」

No.16 Castrol無限NSX
道上龍「(ピット作業で時間がかかったのは)去年から多かったシートベルトのト
ラブル。肩のベルトだけバックルの爪が下がったままになってしまって、うまく入
らなかったんです。もういい、そのままいくといったんだけど、インカムとかつけ
てるので聞こえなかったんですね。ドライバー交代が重要ということは意識してて、
練習では20秒くらいでできてたんですけど、失敗してしまいました。(早めにピッ
トインしたのは)中子さんがダートに飛び出したりして抜かれたので早めたんです。
クルマは、ブレーキがつらかったですけど、ボクはむりしませんでした。レースセッ
ティングでのバランスもあまりよくなかったんで、このあとのテストでもういっぺ
ん見直します。なんとか1ポイントだけとれたからよかったけど、“たられば”で
いうと、コースアウトなくベルトトラブルなくいってたら6位以内にはいってたと
思います。ほかのNSXがどんどん勝っているんで、早く勝ちたいですね。このまま
じゃかっこ悪いですから」

No.31スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「トータル的なレースマネージメントができてないと思う。だからこうい
う結果なると思う。セッテイングも全部含めてこれがいまのウチの実力じゃないで
すか? 今回は新車のデータをとるという意味もあったので、それはできたんじゃ
ないかな。」
伊藤宗治エンジニア「クールスーツはむずかしい。グリッド上で壊れたんで、手の
打ちようがなかった。新田は脱水症状で口もきけない状態、真一は医務室で点滴打っ
てます。きっちり壊れたのならまだわかったけどね。クルマのほうは大きな問題は
なかった」

No.64 Mobil 1 NSX
伊藤大輔「スピンは避けられないものだからしょうがないけど、前半のアレがなけ
ればもう少し上位でフィニッシュできたと思う。再スタートしてからは、GT300に
引っかかるタイミングも悪かったし、最後はリアタイヤもきびしくて、オーバーに
なってた。悪いレースのなかで2ポイントだけでも獲れたのはよかったと思うけど、
次からは20kg減るし、今回ほどウェイトを積んでいるNSX勢が崩れることはないと
思うので、挽回できるようがんばります」

No.6 エッソウルトロンタイガースープラ
ワイン・ガードナー「(コースアウトしたのは)コーナーでバイパー(No.55)に
押し出されたんだ。抜きかかって横に並んだときに。いいペースで走っていたから、
あのままいけば2位か、あるいは優勝できたのに…」


*GTインサイドレポート3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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