全日本GT選手権

GTインサイドレポート 00Rd.3/5

■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP                            FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT     インサイドレポート特集      2000/05/28
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2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)

Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP   28 May '00
特別レポート1  Special Report 1


◎長谷見昌弘、JGTCから引退
 すでに新聞等で報道されているが、去る5月23日、No.3 ユニシア・ザナヴィスカ
イラインの長谷見昌弘が来季以降はドライバーとしてはJGTCに出場しないことを発
表した。昨年の高橋国光に続くベテランドライバーの現役引退表明である。

長谷見昌弘(No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン)
「長いあいだトップで活動してきたのに、この2年マシンが型落ちでしょ。ボクの
がまんの限界が2年だったてことですよ。今年も新型が出ないってわかった時点で、
挑戦意欲もなくなっちゃったし、年齢的にももういいかな、と。だれにも話さず、
ボクと女房しか知らなかったけどね。開幕戦の前に発表しようかと思ったけれど、
まだスポンサー契約が正式に決まっていなかったので、それを待って今回のタイミ
ングになりました。ニスモには(事前に)なにもいってない。この発表をしたこと
で安達(ニスモ)社長はずいぶん気にされていると聞いたんですけれど、ニスモだっ
て日産からおカネが出ないんだし、現状ではしょうがないところもあると思うしね。
 ボクが辞めるっていっても、ハセミモータースポーツとしては(JGTCを)続けま
すよ。日産とケンカする気はまったくないし、トヨタとかホンダとか、ほかのメー
カーでJGTCをやろうという気は全然ない。チームオーナーとしてはちゃんとスポン
サーを集めてメーカーと交渉するのも責任。今のご時世でスポンサーもままならな
いけどね。
 フォーミュラを降りたときはふたつ理由があったんです。ひとつは当時使ってた
ダンロップがブリヂストンに全然かなわなくて、おもしろくなくなっちゃった。同
じ条件でトップを争うレースができないっていう点では今回と一緒だよね。もうひ
とつは同じタイヤ、同じクルマのE.アーバインに、何回やっても0.2~0.3秒負ける
んですよ。くやしくってしょうがない。でも、M.シューマッハはそれよりさらに0.2
~0.3秒速かった。シューマッハのドライビングの世界はわからないですね。アーバ
インはその後フェラーリに入って、自分がナンバー2であることを認めちゃったで
しょ。あれは、アーバインじしんシューマッハには勝てないっていうことがみえた
んだと思うんです。(自分とアーバインの関係は)それと一緒ですよ。
 今は、パリダカにまたいきたいね。前のほうに土煙りがあがってて、あそこまで
たどりつこう、あいつを追い抜こうってがんばってると、後ろ姿が見えてくる。そ
んなことを一日中繰り返してる。JGTCなんか(自分のパートは)せいぜい1時間だけ
ど、一日中レースしてられるんだよ。それが何日間も続く。ものすごく楽しいよ。
(2000年型パリダカ用テラノを製作した)NME(ニッサン・モータースポーツ・ヨー
ロッパ)の日置(NME代表)さんともずっと話してきたし、マメにアプローチしてき
たんだけど、NMEも(2001年は)引き上げちゃうんでしょ。がっかりしちゃった。ラ
リーレイドモンゴルはなんとか出られそうだけどね。今年はできれば息子と乗りま
すよ。ナビゲーターに払うおカネもないし、そのために去年二輪で出場させたんだ
から(笑)」


田中哲也(No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン)
「長谷見さんの件は、はっきり聞いたのは発表のときでしたけれど、高橋国光さん
の引退のときにそれらしいことをいってました。そのときは本気だとは思いません
でしたけれど。すごい決断で決められたことでしょうし、ボクなんかがなにかをい
える立場でもないんですけど、こういう状態ではなくて、最後なら最後で、他人と
同じ道具で全力をつくしてやってもらいたかったなという気持ちは正直いってあり
ますね。そういう意味ではものすごくくやしいです」

高橋国光GT-A会長
「長谷見ちゃんはホントにレース好き、クルマ好き。辞める必要はないね。辞めろ
といってもむりだし、アイツのは死ぬまで治らない。治す薬はないよ。星野、長谷
見、それとボクなんかはいつまでもやっていたいほうだし、回りから見たらやって
いてほしいというのもあると思う。でも、ボクも含めて昔からやっている人たちは、
走ることもさることながら日本のモータースポーツ界でやらなければいけないこと
もあると思うので、みんなで協力していかないと。だからボクは長谷見ちゃんの件
は引退とは受けとってない。今まで以上に仕事してもらわないと。思い出? 日産
のファクトリー時代から一緒で、本当に兄弟分っていう感じだからね。八王子と小
金井で、同じ町内会という感じもするし。いい後輩だなと思って、感謝してます。
最近では(二輪の)もてぎの7耐にも一緒に出たしね」

星野一義(No.12 カルソニックスカイライン)
「ずっと先輩として目標にしてきたから、さみしいという気持ちもあるし、その反
面お疲れさまという気持ちもあるし…。まあ、長谷見さんには長谷見さんのやり方
があって、ボクなんかは一歩引いた立場でやろうと思っても神経がグーっと入っちゃ
うんだけど、長谷見さんにはゆっくりしてください、ということかなあ。とにかく
ずっと目標にして『追いつけ追い越せ』でやってきたからね。ボクにとってホント
にいい目標だったけど、長谷見さんにとっても2年下の星野の存在っていうのが自
分にむち打つ材料になってたんじゃないかな。とにかくお疲れさまでした」


*第3戦スポーツランドSUGOのGTインサイドレポートは以上です。


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古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@infosim.co.jp)まで
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なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはJGTCインターネットのホームページ(http://gtc.infosim.co.jp/)の
パドックフォーラムでご質問ください。


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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