
第6大会の2戦を制覇し3連勝のR.クインタレッリ
全日本F3選手権
第11/12戦 SUGO
全日本F3第6大会 R.クインタレッリが破竹の3連勝!
横溝直輝は2戦連続予選トップ。中嶋一貴は第11戦で4位入賞
全日本F3選手権の第6大会(第11戦、第12戦)が7月31日(土)と8月
1日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。
同大会にはシリーズ参戦中の14台が参加。このうちトヨタ・トムス3S‐GE
型エンジン搭載車は10台を占め、30日(金)に行われた練習走行では横溝直輝
(インギング/トヨタ・トムス3S-GE)がライバルに0.391秒の大差をつ
けてトップタイム。ここまで4勝を挙げてランキングトップのチームメイトである、
R.クインタレッリ(インギング/トヨタ・トムス3S-GE)が3番手につけ、
インギング勢が好調ぶりを維持して予選へと臨んだ。
◆予選◆
31日(土)は朝から好天に恵まれて気温も30度近くまで上昇する中、F3の
予選は予定より10分遅れの11時15分から15分間づつ実施。
まず第11戦の予選序盤に横溝直輝が早々と19秒台半ばのベストタイムを記録
し、他チームをリード。しかし、その後も、誰一人逆転することなく、さらに自己
ベストを短縮する1分19秒446を叩き出した横溝直輝が2番手のチームメイト、
R.クインタレッリに0.362秒差をつけてF3で念願の初ポールポジションを
獲得した。
また、SUGO初レースとなる中嶋一貴(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)
は健闘して5番手。番場琢(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)は練習走行時と
の路面状況変化に戸惑いながらも7番手グリッドで続いた。
10分間のインターバルを挟んで行われた第12戦の予選では、路面状況も好転
し、序盤から各車19秒台のタイムが続出する僅差の争いに突入。再び横溝直輝と
R.クインタレッリのアタック合戦となり一時はR.クインタレッリがトップに立
つが、横溝直輝はただ一人18秒台に突入し逆転。見事2戦連続予選トップをもの
にした。R.クインタレッリは再び2番手で続き、インギングチームがフロントロー
を独占。
トムス勢では中嶋一貴が6番手、山本左近(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)
が7番手につけた。
◆第11戦決勝◆
第11戦決勝は陽射しが強く、気温35度の暑さの中で、31日(土)午後3時
22分にスタート。
注目のスタートで、ポールポジションの横溝直輝が僅かに遅れ、好スタートを切っ
たR.クインタレッリが1コーナーまでに先行。3位にはJ.P.デ・オリベイラ
(M-TEC MF204C)、スタートでF.カルボーン(ニッサンSR20VE)を逆転した
中嶋一貴が4位で続いた。
R.クインタレッリと横溝直輝は僅差のまま周回を重ね、3位のJ.P.デ・オ
リベイラとの間隔を広げ、横溝直輝は、首位逆転のチャンスを窺っていたが、R.
クインタレッリもミスを犯さず膠着状態。
18周のスプリントレースは結局そのままの順位でチェッカーとなり、R.クイ
ンタレッリが見事5勝目を獲得。横溝直輝は2位入賞でインギング勢が今季2度目
のワン・ツー・フィニッシュを果たし、F.カルボーンを抑えた中嶋一貴は4位入
賞を果たした。
◆第12戦決勝◆
8月1日(日)も朝から好天。32度とやや過ごしやすい気候の中で午前11時
40分に25周で行われる決勝レースのスタートが切られた。
予選トップからスタートの横溝直輝は、再びスタートに出遅れ、第12戦もR.
クインタレッリが先行。第1コーナー進入時にR.クインタレッリとの接触を避け
るべくラインを変えた横溝直輝は、3位のJ.P.デ・オリベイラにも先行を許し
3位へ後退。
上位勢は僅差で周回を重ねるが、抜きどころの少ないSUGOのコースで順位は
変わらず、最後まで安定した走りを見せたR.クインタレッリがそのままトップで
チェッカー。3連勝で今季通算6勝目を達成し、ポイントランキング首位のリード
を大きく広げることとなった。横溝直輝は終盤タイヤの摩耗に苦しんだが持ちこた
え、3位で連続表彰台を獲得した。
一方、トムス勢は、6位争いを見せていた山本左近と中嶋一貴が11周目に接触
して戦線離脱を余儀なくされるなど、日本人若手勢が総崩れする厳しい結果となっ
た。
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インギング R.クインタレッリのコメント:
シリーズの折り返しとなる第6大会で3連勝を果たすことが出来て非常に嬉しい。
チームが素晴らしい仕事をしてくれて、レース中ずっとクルマの調子は良く、気持
ち良く走ることが出来た。タイトル獲得の意識はしていないが、チームと共に、最
後まで妥協せずに努力を重ねていけば結果はついてくると思う。
インギング 横溝直輝のコメント:
2戦共にスタートの失敗が全てだった。チームが良いクルマを用意してくれたの
に、申し訳ない気持ちで一杯だ。しかし、今回は初ポールポジション獲得で速さも
見せられたし、優勝という目標へ向けて、あとは自分次第だと思っている。次戦は
チームの地元であるMINE。地元のファンの前で結果を出すべく全力を尽くす。
トヨタ・チームトムス 中嶋一貴のコメント:
序盤は走りのイメージが出来ておらず、ニュータイヤを攻めきれなかったが、第
12戦までにはベストなセットアップを決めることが出来た。しかし、第11戦で
は4位に入賞することが出来たものの、第12戦では追い上げた後に接触を喫して
しまい、悔しい結果に終わってしまった。この手応えをもとにレベルアップを図る。
トヨタ・チーム・トムス監督 関谷正徳のコメント:
厳しいようだがミスを犯したらレースは勝てない。一方で成長するには自分のミ
スを受け入れることも大切だ。横溝君も中嶋君も山本君も番場君も今回の経験を糧
に成長してもらえればと思う。また、トムスチームとしては、現在の選手権の状況
を謙虚に受け止め、チーム力を高めて後半戦に臨みたい。
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第11戦 リザルト 順位 No. ドライバー エンジン チーム タイム/差 周回 予選
1 4 R.クインタレッリ(イタリア) トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) INGING 24'25.474 18 2
2 3 横溝直輝 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) INGING 0.572 18 1
3 10 J.P.デ・オリベイラ(ブラジル) ホンダ(M-TEC MF204C) M-TEC 1.544 18 3
4 8 中嶋一貴 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) TOM'S 7.527 18 5
5 12 F.カルボーン(ブラジル) ニッサン(ニッサンSR20VE) Three Bond Racing 8.457 18 4
6 14 柳田真孝 ニッサン(ニッサンSR20VE) Three Bond Racing 12.283 18 6
7 36 番場 琢 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) TOM'S 14.603 18 7
8 7 山本左近 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) TOM'S 17.112 18 10
9 2 武藤英紀 ホンダ(M-TEC MF204C) TODA RACING 17.584 18 8
10 1 R.アンティヌッチ(アメリカ) トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) TOM'S 18.278 18 9
第12戦 リザルト 順位 No. ドライバー エンジン チーム タイム/差 周回 予選
1 4 R.クインタレッリ(イタリア) トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) INGING 33'59.824 25 2
2 10 J.P.デ・オリベイラ(ブラジル) ホンダ(M-TEC MF204C) M-TEC 0.921 25 3
3 3 横溝直輝 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) INGING 4.272 25 1
4 12 F.カルボーン(ブラジル) ニッサン(ニッサンSR20VE) Three Bond Racing 5.655 25 5
5 14 柳田真孝 ニッサン(ニッサンSR20VE) Three Bond Racing 18.871 25 4
6 2 武藤英紀 ホンダ(M-TEC MF204C) TODA RACING 20.694 25 10
7 1 R.アンティヌッチ(アメリカ) トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) TOM'S 26.289 25 8
8 32 小早川済瑠 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) Now Motorsports 34.418 25 11
9 19 柴田裕吉 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) DTM 52.137 25 13
10 50 磯崎元彦 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) ZAP SPEED 52.812 25 14
ドライバーズポイント
(第12戦終了時での有効得点:暫定) 順位 ドライバー名 エンジン ポイント
1 R.クインタレッリ トヨタ・トムス 168
2 J.P.デ・オリベイラ M-TEC 119
3 R.アンティヌッチ トヨタ・トムス 107
4 横溝直輝 トヨタ・トムス 103
5 中嶋一貴 トヨタ・トムス 86
6 番場 琢 トヨタ・トムス 78
8 山本左近 トヨタ・トムス 59
※ポイントはシリーズ全戦の80%が有効
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