全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第17戦の決勝が、11月30日、モビリティリゾートもてぎで行われ、ポールスタートの野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)が、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)の追走を抑えきって、昨日の第16戦に続くポール・トゥ・ウィンで11勝目を挙げた。
マスタークラスは、KEN ALEX(BUZZ RACING)がスタートで遅れたものの、アクシデントをくぐり抜け、参戦2レース目で初優勝を飾った。。
午前9時5分、朝の涼しさはあるものの、快晴のなかスタートを迎えた。
ポールの野村はトップを守り、2位には好スタートを決めた小林がつけ、佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)、ポジションを上げた三井優介(DELiGHTWORKS)、山越陽悠(DELiGHTWORKS)が続いて、レースが始まった。
しかし、その後方でアクシデントが続き、オープニングラップで6台がリタイアしてしまう。
まず、5コーナーで、先行した古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)に、松井啓人(B-MAX RACING 324)が接触。2台はもつれるようにコースアウトしてストップ。
さらに、S字カーブで8位を争っていたザック・デビッド(B-MAX RACING 324)と卜部和久(B-MAX RACING 324)も並走状態で接触。卜部はスピオンしてコース上でストップしたため、マスタークラスのDRAGON(TEAM DRAGON 324)がフルブレーキ。これを避けきれずに清水康弘(GNSY RACING 324)が追突してしまった。
古谷、DRAGON、清水はピットには戻ったものの、修復はならずにリタイア。コース上に残った3台とあわせて、実に6台が1周目で姿を消すことになってしまった。
このアクシデントでセーフティカーが入るが、影響のなかった上位グループは、タイヤを温めつつ再開を待ち、5周目に入るところでリスタート。
トップ野村は、昨日に続く再スタートも冷静に決めて、小林を従えてラップを重ねていく。小林は、昨日とは異なり、野村に引き離されることなく、ピタリと背後につける。
ほとんど同じラップタイムを刻む二人の差は、周回によって多少変化はあるが、ほぼ0.5秒のまま緊迫した状態が続いた。
トップ野村は、「プレッシャーはあった」と言いながらも、最後までミスなく14周を走りきり、またひとつ勝ち星を増やし、今季11勝目を飾った。
2位小林、3位佐野、4位三井、5位山越までは、昨日の第16戦と同じ顔ぶれとなった。
マスタークラスは、ポールのALEXが、スタートでクラス4位まで落ちてしまったものの、1周目のアクシデントをくぐり抜けたところでトップに立ち、今田信宏(JMS RACING TEAM)との差を開いて逃げ切った。
スタートにはまだ課題はあるものの、レースペースは、今田、清水、DRAGONの常連三人を確実に上回っており、若手にも迫る勢いを見せるALEX。来季も参戦の予定のようだが、マスタークラスに新たな風を起こしそうだ。
第18戦の決勝は、本日午後1時30分から、今大会で最も長い19周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhiro NOINE












