TCRJ第1戦公式予選は8月10日、モビリティリゾートもてぎで行われ、チェ・ジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N)が2位のチームメイト、加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)を0.091秒差に下してポールポジションを獲得した。
例年に比べてかなり遅いシーズン開幕となったTCRジャパンシリーズ。これまではサタデーシリーズとサンデーシリーズと土日で別のシリーズとして開催されてきたが、今年は一本化され一つのチャンピオンシップで争われる。今回は10日(土)に1レース、11日(日)に2レースの計3レースが行われる。
第1戦公式予選は午前9時55分から15分間。気温は早くも29度まで上昇している。エントリーは4台で2台の最新モデル「Hyundai Elantra N TCR」をドライブするチェ、加藤に加えて旧モデルの「Hyundai i30 N TCR」をドライブして日本でレースに初出場のキム・ソンヒョン(KMSA MOTORSPORT N)、さらに「Audi RS2 LMS」をドライブする新倉涼介(Audi Team Mars) は2020年もてぎS-FJシリーズチャンピオンだ。
チェを先頭に4台がコースイン。加藤と新倉はコースを一周するとピットに戻り前後のタイヤを入れ替えるTCRJではよく見かける戦略を選択。ハイパワーFF車のためフロントタイヤの暖まりが早いので、少しでも前後タイヤの温度差を揃えたいという考え方だ。一方チェとキムはそのまま計測ラップに突入する。
残り9分を切って本格的なタイムアタックが始まると、チェがいきなり2分1秒221を叩き出す。2番手はキムの12秒171、新倉と加藤はまだタイムを出しに行っていない。前後交換したタイヤの発動を待っている状態か。
残り6分、新倉が2分5秒841の2番手タイムを出すとと直後にコントロールラインを通過した加藤が1秒312をマーク、チェに0.091秒の差で2番手へ浮上。新倉は3番手。4番手のキムは自己ベストを1.3秒短縮する10秒806。
残り3分、新倉は自己ベストを2分4秒702まで短縮するも3番手は変わらず。今回初のTCRJ参戦、TCRマシンもFF車も金曜日の練習で初めてドライブしたとのことで、まだトップ2台とは差がある。このタイミングで首位のチェはピットイン。
チェカードフラッグが振られて予選終了、チェが1回目のタイムアタックでマークした2分1秒221でポールポジションを獲得、同じマシンの加藤がこちらも最初のアタックのタイムで0.091差でフロントロウに並ぶ。3番手新倉、4番手キムという順でスターティンググリッドが決定した。
決勝はこのあと午後1時より23分+1周で行われる。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE