◎F3000の事故状況 ◇発生日時:平成4年5月24日 14:24 ◇場 所:第1コーナー 2番ポスト先 ◇状 況: (1)F3000レースの27周目に入った直後、正面ストレート医務室過ぎあ たりで、5位を走行中の#2・小河等選手が、直前を走行していた#20・A. G.スコット選手に追突。 (2)2台は衝突すると同時にコントロールを失ない、空中を飛ぶような形で第 1カーブのディブリーフェンスに激突。 (3)この時、第1カーブ外側で取材中のカメラマン、桜井一英さんは、衝突の ショックで、カメラマン台より外側へ飛ばされる。(このほかに2名のカメラマ ンがまきこまれる) (4)事故発生と同時に赤旗にてレース中断。救急活動にあたる。 ◇事故後状況: 小河等選手 頚椎にかなりのダメージ。右足下複雑骨折。 市内の村瀬病院へ収容。集中治療室へ。 16時59分、脳幹損傷で死亡。 桜井一英さん 全身打撲。 意識不明の重体で、中勢病院に収容。手術中。 このほかにカメラマン2名が負傷したが、1名は打撲のみ。1名は右手人差し 指骨折の疑いで、X線検査のため、市内の病院に向かった。 (以上、鈴鹿サーキットの事故についての掲示を参照) ◎事故の状況について/テレビ映像、その後の報告などから 事故が起きたのは27周目に入った第1コーナー手前。4位を走るスコット選 手の背後についた小河選手が、スコット選手を抜こうとイン側に寄るが、それを おさえるかたちでスコット選手がイン側に寄った。小河選手は、反対のアウト側 に寄ったところ、スコット選手の左リア部分に接触。2台はからんだまま第1コ ーナーを直進。縁石でジャンプして2台とも空中にはね上げられ、小河選手は、 第1コーナー外側のカメラマンスタンド付近のフェンスの鉄柱に激突、スコット 選手はタイヤバリアに同様に激突した。 スコット選手は、マシンの下からはい出して脱出したが、小河選手のマシンは タイヤバリアにひっかかっており、小河選手は、この時点で意識不明となってい た。 この事故で、カメラマンスタンドにいたビデオカメラマンが、衝撃でフェンス 外側に飛ばされて、第1コーナー外側に落下。全身打撲の重体となった。また、 フェンス外側にいたスチールカメラマン2名が倒れてきた看板の下敷きになるな どして負傷した。 すがやみつる(SDI00104) (P.S.) ビデオカメラマンの桜井さんは、5時間にわたる前頭部の手術を終了。今夜は このまま様子をみて、明日の朝の状況により、再手術するかもしれないとのこと。