VITA筑波シリーズ第5戦決勝は10月25日(日)に行われ、フロントロウスタートの西濱康行(ETA 白波ワークス VITA)が、中盤にトップに立つとチャンピオンシップを争う中島正之(ビーンズスポーツVITA二号)の追撃を振り切って優勝、シリーズチャンピオンも合わせて獲得した。
決勝は定刻からやや遅れて午後1時2分フォーメーションラップ開始。天候は相変わらずの曇り空だったが、スタート間際になって雨が落ちはじめた。路面はほぼドライだがメインストレートではポールポジションのイン側にウエットパッチが残っているのに対して偶数列のアウト側はドライで、さらに雨がレースの展開にどう影響するかも気になる。気温20.7度、路面温度22.3度と予選からほとんど変わっていない。12台のVITA-01がグリッドについて15周のレースが開始。
出足がよかったのが3番手スタートのジェネリック内田(Verity VITA)で、蹴り出しで2番手スタートの西濱の前に出るとさらに加速、ポールシッターの日髙公朝(SHORAI ETA)のテールに張り付き第1コーナーへとアプローチするが日髙がアウトから抑え込んで内田2位。後方ではスタートのよかった6番グリッドオオサワヨシアキ(ビーンズスポーツ☆VITA)が5番グリッドのTATSUYA OKAHARA(JcoレーシングVITA-UT)を出し抜くと4番手スタートの中島にも襲い掛かり4位にポジションアップするとインから第1コーナーへターン。しかしエイペックスのあたりで姿勢を乱してスピン。後続は左右に分かれて難を逃れたがオオサワは最後尾で再スタートを切る。
トップ日髙は2位内田に1車長の差でダンロップコーナーを通過、等間隔で3位西濱。そこから15メートルほど離れて中島を先頭にオオサワのスピンをかわしたOKAHARA、佐藤孝洋(tipo ETA -01)が4位グループを形成している。続く第2ヘアピン、日髙に対して内田がインからしかけるがここで両車が軽く接触、日髙はハーフスピンしてアウト側に停止して、後続車が通過した後に再スタート、11位に落ちる。一方内田はダメージがなかった模様でトップを奪い取ってバックストレートから最終コーナーへ。
オープニングラップを終えてトップ内田、2位西濱は第2ヘアピンで日髙のスピンを回避したためにやや離され0.752秒の差がある。さらに0.352秒の差で3位中島。4位OKAHARA、5位佐藤に続いて0.724秒の差でHARUKI KOSO(RaiseUP GO&FUN)がなんと11番手スタートからジャンプアップしてきている。スピンを喫した日髙はトップから9.3秒差の11位、オオサワは17秒差の12位から挽回を開始する。
トップに立った内田だが2位西濱は2周目0.652秒差、3周目には0.366秒差と一気にリードを削り取る。続く4周目は内田が頑張って0.792秒と差を広げると、5周目はふたたび西濱が0.377秒差に迫るという一進一退の攻防。この2台のペースが速く、3位中島は4.224秒差と離されていく。後方ではスピンからの再スタートで4周目にDANIELS JR RANDY(ELEVレーシングVITA01)10位に上がった日髙に対して5周目に今度はRANDYがやり返して10位を奪い返す。レースデビューの第4戦で驚速ぶりを見せた日髙だが、集団でのバトルの経験が少ないということで、ポジション挽回に苦労しているようだ。後方で接近戦を展開しているのが佐藤とKOSOの5位争いで、2周目に0.851秒あった差が5周目には0.281秒と肉迫。ここに小沼悠也(RaiseUP vita01)を仕留めた箭内健太(SHINRYU UT VITA)も追いついて0.230秒差の三つ巴になっていくが、箭内は残念ながら第2ヘアピンでスピン。順位を落とす。替わって小沼が8位を取り戻す。
西濱はその後も内田との差を0.4秒前後に保ってチャンスを伺う。チャンピオンシップのこともありここはリスクを取らない方向か。しかしここでレースが大きく動いて、7周目終了時にトップを走る内田にドライブスルーペナルティの掲示。オープニングラップでの日髙との接触に対するペナルティだ。内田は8周目にピットロードへと向かいペナルティを消化する。ここでついにトップが交代。西濱が首位に立つ。2位中島、3位OKAHARA、4位佐藤、5位KOSO、6位Daizen Nakamura(車楽生活&オカダ技研VITA)という順になり、内田は小沼の後方。8位までポジションを落としてしまう。
トップに立った西濱は淡々とラップを重ねて2位中島との差を保って走り続ける。OKAHARAを挟んで佐藤を先頭とした4位グループは依然として1秒未満の間合いで神経戦が続いている。8位の内田は順位を挽回すべく11周目には1分7秒028とここまでの最速タイムをマーク。この頃から雨足は止まってレコードラインが現れはじめて、レースペースが上がり始める。12周目、4位が6秒560、さらに13周目にも6秒025と最速ラップ更新し続けて3位OKAHARAに0.302秒と迫る。他の者もほとんどが自己ベストを更新するペースで走っている。その中でトップ西濱はマイペースを守り1分8秒台の走行だ。2位中島との差は10周目に5.6秒まで拡大したが、13周目には2.7秒差まで縮んだ。
14周目、佐藤が1分5秒924と3周連続で最速ラップを更新して第2セクターでOKAHARAを攻略、3位へと順位を上げる。後方では6位Nakamuraが第1コーナーでスピン。これで6位小沼、7位内田、8位オオサワ、9位日髙、10位RANDYと順位を上げてレースはファイナルラップへ。
ファイナルラップ、中島は1.172秒差まで迫ったが逆転には至らず、西濱がトップチェッカー。優勝と同時に2026年筑波VITAシリーズのチャンピオンを決めた。2位以下の順位変動はなく、オープニングラップのスピンから挽回したオオサワが最後に1分5秒396のファステストラップを叩き出して意地を見せた。
筑波VITAシリーズ最終第6戦は11月16日(日)開催予定。チャンピオン争いは決着したが、気分よくシーズンオフを迎えるためにも手が抜けない戦いが残っている。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Asako SHIMA








