5月3日、2026FIA-F4選手権第1戦の決勝が、富士スピードウェイで行われ、チャンピオンクラスは五十嵐文太郎(TGR-DC RS F4)が最終ラップの大逆転で制し、インディペンデントクラスは鳥羽豊(Kageyama HYDRANGEA MCS4)がポール・トゥ・ウィンで優勝を飾った。
朝方はどんより曇っていたものの、決勝のスタート時刻が近づくにつれ天候は回復。日が差す好コンディションのなか決勝を迎えた。今シーズンは、両クラス混走ではなく、インディペンデント、チャンピオンの順で独立したレースとして行われるため、昨年まで頻発していたセーフティカーランは少なくなることが期待された。
■チャンピオンクラス
午前9時15分、インディペンデントのレースに続いて行われたレースは、接戦あり、波乱あり、大逆転ありの見ごたえあるレースとなった。
スタートでは、ポールスタートの酒井涼(TGR-DC RS F4)が好スタートを決め、チームメイトの五十嵐を引き連れ、1周目、2周目とラップリーダーを守り続けた。3位には予選の走路外走行で4位から8番手スタートになった鈴木恵武(PONOS RACING)がジャンプアップしてきた。
3周目、11位を走行していた鈴木悠太(Kageyama TEAMSTYLE MCS4)が接触しストップ。1回目のセーフティカー(SC)ランとなる。7周目にリスタートを迎えるが、今度はダンロップコーナーで、13位あたりで競り合っていた酒井翔太(PONOS RACING)が、行き場を失い縁石で跳ねる形になってストップ。2回目のSCランとなる。
ここまでのトップ6は、酒井(涼)、五十嵐、10番手スタートの落合蓮音(FALCON MOTORSPORT)、鈴木(恵)、中井陽斗(JMS RACING with B-MAX)、百瀬翔(HFDP with B-Max Racing Team)。
11周目、SCがコースを外れ、残り4周で再スタート。
酒井(涼)、落合、五十嵐が三つ巴のトップ争いを繰り広げ、その後方で鈴木(恵)が虎視眈々とチャンスを窺う展開が続き、12周目からトップに立った落合が酒井と競り合いながら、最終ラップに突入。ヘアピンコーナーでも両者は激しく競り合うが、ここで2台がやや失速する間に、五十嵐が立ち上がりでインから前に出てトップへ。
そのまま逃げ切った五十嵐は、嬉しい初優勝。今シーズンからトヨタ育成ドライバーに加わった五十嵐は初戦で結果を残した。
なお、2位、3位フィニッシュの落合、鈴木(恵)は、他車との接触を起こしたとしてペナルティが出て降格。2位には熊谷、3位には14番グリッドから追い上げた百瀬、4位には今季フォーミュラ・リージョナルにも参戦している三浦柚貴(TGR-DC RS F4)が入った。最後まで優勝を争った酒井(涼)は最終ラップに順位を落とし、さらにペナルティで9位だった。
■インディペンデントクラス
午前8時15分、天候が回復し日も差すなか、今シーズンの幕開けとなるレースがスタート。
スタートで2番グリッドのKENTARO(baum beauty clinic)が、トップに出たものの、予選で圧倒的な速さを見せたポールスタートの鳥羽がすぐにポジションを奪い返し、1周目は鳥羽、HIROBON(TEAM 5ZIGEN F4)、KENTARO、今田信宏(JMS RACING with B-MAX)の順で通過。予選のトラブルで13番スタートだったDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)は、早くも7位まで順位を上げている。
2周目以降は、トップ鳥羽が2位以下を引き離し、4周を終えて4.5秒のマージンを築き独走へ。一方、2位争いは4周目以降激化していく。これを制したのはディフェンディングチャンピオンの今田。5周目の1コーナでKENTAROを、6周目のコカコーラコーナーでHIROBONを抜くと、3位を引き離し2位の座を確実なものにした。
終盤のハイライトは、KENTAROとDRAGONによる4位争い。僅差の競り合いを演じ続けたが、13周目の1コーナーで、ストレートで前に出たKENTAROのインにDRAGONが飛び込むも止まりきれずに接触。両者はコースオフし、コースに復帰したものの大きく遅れてしまった。
結局、開幕レースは鳥羽の独走で幕を閉じた。2位は今田、3位にはHIROBONと実力派ドライバーが入り、ここにKENTARO、DRAGONが絡んで、今年のタイトル争いが繰り広げられそうだ。
第2戦決勝は、明日4日の午前8時15分(INDP)、午前9時20分(CHAMP)から14周(または上限30分)で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhisa SUEHIRO




