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2019年5月

TCR JAPAN SUNDAY

TCRJ-SUN:第1戦オートポリス公式予選 ポールポジションは#21篠原

TCRジャパンサンデーシリーズの公式予選が5月19日、大分県のオートポリスで行われ、#21篠原拓朗(Audi RS3 LMS)がポールポジションを獲得した。

公式予選は午前8時10分より20分間で行われた。路面は昨日に続いてのウェット。周回を重ねるにつれて雨量が増していく中、篠原は2周目に2'09.220を記録、これがそのままベストタイムとなった。2位にはサタデーシリーズ開幕戦を制した#18マシュー・ホーソン(Honda CIVIC TCR)がつけ、#5金丸ユウ(Honda CIVIC TCR)が3番手。そしてジェントルマンクラスの#62塩谷烈州(Honda CIVIC TCR)が総合4位で続いた。昨日は決勝出走を見合わせた#33前嶋秀司(ALFA ROMEO GIULIETTA TCR)も予選に出走し、9位で決勝に臨む。

サンデーシリーズ第1戦決勝はこのあと12時25分より23分+1周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIROTCRJ

TCR JAPAN SATURDAY

TCR-SAT:第1戦オートポリス決勝 記念すべき開幕戦は両クラスともKCMGが制す

今季からスタートするTCRジャパン サタデーシリーズの第1戦決勝が5月18日、大分県のオートポリスで行われ、ポールポジションからスタートした#18マシュー・ホーソン(Honda CIVIC TCR)が最初のウィナーとなった。ジェントルマンクラスも#72ユーク・タニグチ(Honda CIVIC TCR)が勝ち、KCMGが両クラスを制する結果となった。

第1戦決勝は午後4時30分より23分+1周で行われた。すでに雨は小降りになっていたが、強風のためセーフティーカースタートとなり、3周目から追い越し可能となった。

ホールショットはポールの#18ホーソン。しかし予選2位の#21篠原拓朗(Audi RS3 LMS)も負けじと食い下がり、5周目には0.697秒差、6周目には0.667秒差にまで迫る。さらにその後方から急遽参戦の決まった#5金丸ユウ(Honda CIVIC TCR)も接近。3台が等間隔の接近戦を最後まで繰り広げたが、篠原、金丸とも今一歩決め手を欠き、ホーソンが最後までトップの座を守りきってチェッカーを受けた。

ジェントルマンクラスは#24KENJI(Audi RS3 LMS)と#62塩谷烈州(Honda CIVIC TCR)がリスタート直後の1コーナーで接触、その後は徐々に順位を落としていくことに。代わって#72タニグチが8周目にトップに立ってそのままフィニッシュ。2位に#23YOSHIKI(Audi RS3 LMS)、3位には#19ヒロボン(Volkswagen Golf GTI TCR)が入った。

TCRジャパンシリーズは明日、サンデーシリーズ第1戦の予選、決勝を行う。今大会はサタデー、サンデー両シリーズとも同じドライバーが出走することになった。公式予選は朝8時10分より20分間で、決勝は午後0時25分より23分+1周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第3戦オートポリス決勝会見 「チームがいいクルマを作ってくれているので、明日も期待を裏切らないレースをしたいです」(サッシャ・フェネストラス)

第3戦優勝 #11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark)
決勝記者会見: 優勝したサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) すごくいいレースでした。ここまで3レースやってきて2回優勝できたのは嬉しいです。チームのおかげです。すごくいい仕事をしてくれましたし、良いセッティングでした。セーフティーカースタートになったのは面白いと感じましたが、ペースが遅すぎてタイヤの温度管理に神経を使いましたし、水しぶきやアクアプレーンがひどかったですね。その中で自分のペースをキープできたのが勝因になったと思いますし、ファステストラップも獲得できたことはチャンピオンシップを考える上でも重要なことだったと思います。事前にここでテストを行ったことはもちろん重要なポイントでしたし、あの時も雨でしたが、今よりもっとひどい雨量でした。コースを覚える上でも良い練習になったと思います。今週末はチームルマンがドライバーも含めて非常に速かったですが、予選で僕らが良いタイムを出せたことが一番の勝因でした。明日は天気次第ですけど、雨なら今日の経験が活きると思うし、晴れなら面白いレースになるでしょう。いずれにせよベストを尽くすだけです。チームがいいクルマを作ってくれているので、期待を裏切らないレースをしたいです。
第3戦決勝2位 #2大湯都史樹(TODA RACING)
決勝記者会見: 2位の大湯都史樹(TODA RACING) 個人的にはSCスタートになって残念ですが、リスタート後のタイヤがぬくもっていない状態でもついていけましたし、レースを通して自分自身がやれることはやれたかなと。ただ走りながら自分の中で課題が見つかって、修正しながら走りましたが、克服できた部分とできなかった部分があります。そこは明日も引き続き直していきたいと思いますし、明日はさらに上のポジションを取れるように頑張ります。事前にテストできたことはもちろんプラスに働きましたが、走行時間が短かったので、もう少し走りたかったというところが正直ありました。でもあれのおかげで作戦が練れました。明日も2番手ということで、チャンスがあると思います。スタートが大事だと思うので、そこをしっかり決めて、自分のやるべきことをやりたいと思います。
第3戦決勝3位 #65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)
決勝記者会見: 3位のエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark) レース中は水しぶきがひどくて視界が非常に悪かったので、オーバーテイクがなかなかできませんでした。それでもサッシャにラップあたりコンマ5秒差くらいに近づけたのはよかったです。ここでポイントを獲得できたことは重要です。今ランキングがどうなっているかは知りませんが。明日はできればスタンディングスタートしたいですね。そうなれば優勝目指して頑張ります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第2戦オートポリス公式予選は雨のためキャンセルに。改めて日曜朝に実施予定

2019全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の公式予選は5月18日午後2時5分より行われる予定だったが、天候の悪化により競技団より本日は行わないとの決定が下された。

これに伴い、19日朝8時50分より30分間で予定されていた2回目のフリー走行が8時45分開始、9時25分終了の40分間に延長され、この走行時間を予選を兼ねたフリー走行に充てることとなった。なお、ここでのタイヤ選択は自由となる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第3戦オートポリス決勝 #11フェネストラスが独走でポール・トゥ・フィニッシュ。今季2勝目を挙げる

2019年全日本F3選手権第3戦の決勝が5月18日、大分県のオートポリスで行われ、ポールポジションからスタートした#11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)が後続を寄せ付けない走りで14周を走りきり、今季2勝目を挙げた。

荒天のためレースはセーフティーカースタートとなった セーフティーカーが退きレースがスタートした 優勝はサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3) 決勝2は大湯都史樹(TODA FIGHTEX) 決勝3位はエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3) マスタークラス優勝は山口大陸(タイロクレーシング28号) 優勝したサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) マスタークラスの表彰式 表彰式

第3戦決勝は午後2時5分より14周で行われた。雨が激しくなった影響からセーフティーカースタートとなり、4周目から追い越し可能となったが、ポールのフェネストラズは快調に後続を引き離し、最後は2位の#2大湯都史樹(TODA FIGHTEX)に7.246秒の大差をつけて第1戦鈴鹿以来の今季2勝目を獲得した。

3位には#65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)がつけ、ポイントリーダーの#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は最後までチームメイトの#37小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)を攻略できず、7位ノーポイントに終わった。

マスタークラスは#28山口大陸(タイロクレーシング28号)が開幕3連勝を達成している。

全日本F3第4戦決勝は明日の朝10時5分より同じく14周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

TCR JAPAN SATURDAY

TCRJ-SAT:サタデーシリーズ第1戦公式予選 ポールポジションは#18ホーソン(ホンダシビック)

今季注目の国内外のツーリングカーによるスプリントレース、TCRジャパンシリーズが5月18日、大分県のオートポリスで遂に開幕!!サタデーシリーズ第1戦の公式予選は#18マシュー・ホーソン(Honda CIVIC TCR)が2位以下をコンマ4秒以上引き離してポールポジションを獲得した。

開幕ラウンドにエントリーしたのは16台。ホンダシビック、フォルクスワーゲンゴルフ、アウディRS3、アルファロメオジュリエッタの4車種が参戦してきた。そのうち#22ポール・イップ(Honda CIVIC TCR)はリタイヤとなり、15台が午後1時5分からの公式予選に参加した。コースはウェット。滑りやすい路面でコースオフが続出。開始5分で早くも赤旗中断となる荒れた展開となった。

そうした中、最初にトップタイムを叩き出したのはFIA-F4などでも活躍する#21篠原拓朗(Audi RS3 LMS)で2’11.287。篠原はその後2’11.050までタイムを縮めたが、チェッカーフラッグが提示された直後に#18ホーソンが2’10.625というダントツの速さでトップに躍り出た。ホーソンは過去に全日本F3やアジアンルマンなどでも活躍する実力者だ。2位の篠原に続いて3位には昨年まで全日本F3を戦っていた#5金丸ユウ(Honda CIVIC TCR)がつけた。

サタデーシリーズ第1戦決勝はこのあと午後4時30分より23分+1周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER FORMULA

SF:第2戦オートポリスJRPサタデーミーティング 「2017年にGT300で所属していたチームなので、違和感なく溶け込めています」(坪井翔)

全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営する日本レースプロモーションは5月18日、シリーズ第2戦の行われている大分県のオートポリスで恒例のサタデーミーティングを開催。今回は#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)と#51ハリソン・ニューウェイ(GOLDEX TAIROKU RACING SF19)の二人のルーキードライバーが出席。第1戦鈴鹿を終えての感想とこのあとの第2戦への抱負を語った。

JRPサタデーミーティング: 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING) JRPサタデーミーティング: ハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)

#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
開幕戦の予選がああいう形(Q1でクラッシュ、ノータイム)で終わってしまい、ほろ苦いデビューになりました。決勝はしっかり走りきることを目標にして取り組み、バトルもできたし展開にも恵まれて5位に入ることができ、すごくいいレースになりました。鈴鹿のフリー走行では下位に沈んでしまったので、オートポリスに向けてすごく入念に準備をしてきました。それがいい方向に進み、スーパーフォーミュラというクルマをどう走らせればいいかが見えてきたので、昨日の専有走行でもいいタイムが出ましたし、タイヤなどの状況はありますが自分が変なところにはいないことが確認できたので良かったです。今日のフリー走行でも5番手でしたので、晴れでもウェットでもそんなに悪くないのかなという印象を持っています。やっとスーパーフォーミュラにステップアップできて、いままで応援していただいた皆さんもかなり喜んでくれています。チームには違和感なく溶け込めています。インギングにはもともと2017年にGT300で所属していましたし、監督はドライバー目線でアドバイスしてくださるので、すごくアットホームな雰囲気です。エンジニアもFIA-F4で一緒にやっていた人なので、すごくやりやすいです。
#51ハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)
第1戦はレースも予選もよくない結果に終わりました。体力的にはそれほど差はなかったのですが、心が折れましたね。でも日本のチームやファンの皆さんには温かく迎えていただいて、応援もしていただいているので非常に感謝しています。車も非常に運転しやすくて気に入っています。前回のレースでは坪井選手ともバトルできたし、いいペースで走っていましたので、いい結果が出せるかと期待していましたが、(中嶋)一貴選手をオーバーテイクできるんじゃないかと楽観的に考えてアタックしたところ、残念な結果になってしまいました。それでも自信には繋がりましたよ。昨日はエンジンにトラブルが出たので、ミディアムで6周走っただけになりましたが、少しはコースに慣れることができたかなと思います。レースは面白いことになりそうです。今朝は問題なく走ることができたので、昨日のことは忘れてプッシュしていこうと思います。レッドブルのシミュレータでオートポリスを走りましたが、実際のSF19とはかなり違っているので、今後アジャストしていく必要がありますね。オートポリスはランオフエリアが少なく、チャレンジングなところが気に入っています。ヨコハマのウェットタイヤ はすごくハイグリップですね。いままでヨーロッパのF3で使っていたハンコックはすごくハードだったので、何周でもプッシュできましたが、日本のタイヤはソフトですごくパフォーマンスが高いと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第2戦オートポリス #65牧野は軽傷。予選出走は問題なし

朝のフリー走行で2度目の赤旗原因となった#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)のクラッシュだが、チームは午後の予選に向けてSF19の修復作業を進めている。

腕を抑えながら降車し、メディカルセンターに運び込まれた牧野の容態についてもチームに確認したところ、モノコックに腕を打ち付けたことによる打ち身であり、予選出走には支障ないとのことだった。

クラッシュ直前に記録したタイムで4番手に食い込んだ牧野。公式予選での好走も大いに期待できそうだ。

スーパーフォーミュラ第2戦の公式予選は今日の午後3時より予選Q1がスタートする。

Text: Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第3戦、第4戦公式予選 驚速#11フェネストラスがダブルポール獲得!

2019年全日本F3選手権第3戦、第4戦の公式予選が5月18日、大分県のオートポリスで行われ、#11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)がセッション中盤から他を圧倒する速さを見せつけて第3戦、第4戦ともにポールポジションを獲得した。

第3戦、第4戦ともポールポジションのサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)

第3戦、第4戦とも予選2位の大湯都史樹(TODA FIGHTEX)

第3戦、第4戦とも予選3位のエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)

第3戦、第4戦ともマスタークラスポールポジションの山口大陸(タイロクレーシング28号)

公式予選は午前10時10分より30分間で行われた。今回は1大会3レースの開催ということで、この予選でのベストタイム順が第3戦の、セカンドベスト順が第4戦のスターティンググリッドとなり、第5戦は第3戦決勝結果順でスタートすることになっている。

朝からの雨と強風によりスーパーフォーミュラのフリー走行は大荒れの展開となったが、F3の予選が始まると、雨は幾分収まり、各車が跳ね上げる水煙も次第に少なくなっていく。

そうした中で圧倒的な速さを見せたのが#11フェネストラズだ。開始から15分を経過したところで1'50.951を記録すると、その後も1'50569、1'50.071と順調にタイムを縮めていった。

結局このセッションで1分50秒台のタイムを記録したのは彼一人だけ。2番手の#2大湯都史樹(TODA FIGHTEX)も1'51.206を出すのが精一杯の状況だった。3番手には#65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)が続き、セカンドベストでも大湯が2番手、アーメドが3番手となった。

一方、苦戦を強いられたのがトムス勢だ。開幕2戦でダブルポールを獲得した#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は金曜からタイムが伸び悩み、この日も1'53.125で8位と僚友の#37小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)の後塵を拝する結果となった。

全日本F3第3戦決勝はこのあと午後2時5分より14周で。第4戦決勝は明日午前10時5分より同じく14周で。第5戦決勝は明日午後4時15分より21周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦オートポリス フリー走行1回目は悪天候により赤旗2回の荒れた展開に。トップタイムは#38石浦

5月18日、大分県のオートポリスで行われた、2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦のフリー走行1回目は雨と強風に見舞われてクラッシュが相次ぎ、2度の赤旗中断の末、予定時刻を待たずして終了となった。トップタイムは#38石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)で1'40.680だった。

フリー走行1回目: トップタイムは石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19) フリー走行1回目: 2位は野尻智紀(TEAM MUGEN SF19) フリー走行1回目: 3位は山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)

公式予選日を迎えたオートポリスは早朝から雨と強風に見舞われ、路面は完全なウェットコンディションとなった。これによりスーパーフォーミュラのフリー走行は当初予定より30分遅れの午前9時20分より30分に短縮されて行われることになった。

しかし開始わずか5分で#50ルーカス・アウアー(Red Bull SF19)が3コーナーでクラッシュしたため、メインポストからは赤旗が提示され、車両回収が行われることになる。またそれに先立って第2ヘアピン手前で#37ニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)、立ち上がりでは#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)もコースアウトしていることからも、如何に劣悪なコースコンディションであったかが窺い知れる。

50号車と18号車を回収したのち、セッションは9時36分に再開された。わずか14分間で予選への準備を進めざるを得ないという厳しい状況となったが、ここで#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が第2ヘアピン手前の右コーナーでクラッシュしたため、又しても赤旗が出されることに。65号車はフロントからガードレールに激しく当たり、フロント周りと左リヤのサスペンションに大きなダメージを負っており、牧野自身の身体への影響も懸念される状況。このためセッションは当初予定の9時50分を待たずして終了の決定がなされた。

トップタイムは唯一の1分40秒台を記録した#38石浦。2番手には#16野尻智紀(TEAM MUGEN SF19)が1'41.111で続き、#1山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)が1'41.194で3番手だった。

スーパーフォーミュラ第2戦の公式予選はこのあと午後3時よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝 波乱の500kmバトルを制し、#38ZENT CERUMO LC500が2年ぶりの勝利!

500kmの死闘を制したのは#38ZENT CERUMO LC500!!

2019オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の決勝が5月4日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、予選7位からスタートした#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)が序盤からハイペースで順位を上げ、最後は2位以下に19.693秒もの大差をつけて2017年第2戦富士以来の勝利をものにした。GT300クラスは予選4位の#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)が序盤にトップに立ち、終盤追い上げてきた#55高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)を0.239秒差で押さえきって優勝、こちらも2018年7月の第4戦チャン以来の優勝を遂げた。
(天候:雨-曇り コース:ウェット-ドライ 観客動員数:予選日35,800人/決勝日56,000人/大会総入場者数91,800人)

決勝レースはセーフティーカースタートとなった

GT500クラスのスタートシーン

GT300クラスのスタートシーン

立川祐路(LEXUS TEAM ZENT CERUMO)とロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)の争い

GT500クラス優勝は立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)

GT500クラス決勝2位は松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)

GT500クラス決勝3位は山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)

GT300クラス優勝は平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)

GT300クラス決勝2位は高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)

GT300クラス決勝3位は小暮卓史/元嶋佑弥組(マネパ ランボルギーニ GT3)

GT500クラスで優勝した立川祐路と石浦宏明(LEXUS TEAM ZENT CERUMO)

GT300クラスで優勝した平中克幸と安田裕信(GAINER)

GT500クラスの表彰式

GT300クラスの表彰式

午後2時30分からの決勝レースは序盤から荒れに荒れた。

スタート進行の途中から雨が降り始めたため、レースは第1戦岡山に続いて今回もSC先導でのスタートとなり、3周目に追い越し可能に。すると予選2位の#37ニック・キャシディ(KeePer TOM'S LC500)がすかさずダンロップコーナーでポールスタートの#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)を捉えてトップに浮上するが、クインタレッリは7周目の100Rでキャシディを抜き去り、再びトップに躍り出る。

その後方では#38立川祐路(ZENT CERUMO LC500)が4周目に4位、6周目に3位と順位を上げ、8周目の1コーナーでキャシディを捉えて2位に浮上、13周目の1コーナーでついにクインタレッリのインに飛び込んでトップを奪い取った。

しかしその頃から雨が次第に強まってきたため、直ちにセーフティーカーが導入され、トップが15周を消化したところで赤旗中断となった。

その後レースは天候の回復を待って3時33分にSC先導で再開され、19周目から追い越し可能となった。すると#37キャシディがリスタート直後の2コーナーで#23クインタレッリを抜き去り、24周目には今回からGRスープラコーナーと名称を改めた旧プリウスコーナーで#38立川をも捉えてトップに浮上する。

しかし周回を重ねるにつれて路面は次第に乾き始めたため、キャシディは濡れたところを選んで走るようになる。履いていたレインタイヤは限界が近づいたようだ。

その一方で、ミディアムコンパウンドのウェットを選択した影響からリスタート後に苦しい走りを強いられて一時は4位まで後退した#23クインタレッリはタイヤに熱が入るのを待ってペースを上げ、26周目に#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)を抜いて3位に上がると、31周目の最終コーナーで#38立川にアウトから並びかけて2位を奪い返し、32周目のGRスープラコーナーで#37キャシディをも捉えてトップを奪い返した。キャシディはその後も4位まで順位を落とし40周目に最初のピットイン。平川亮に交代した。

トップのクインタレッリは41周目に最初のピットストップを行い、ソフトコンバウンドのスリックタイヤに履き替えて松田次生に交代。松田はそのまま暫定トップでコースに復帰した。

しかしその後方から23号車より1周早くピット作業を終えていた#38石浦が次第に松田との差を詰めてきた。石浦は52周を終えたところで松田を射程圏内に捉え、59周目の1コーナーでアウトに並びかけると、そのまま並走に持ち込んでコカコーラコーナー手前でトップに立ち、その差を3秒以上に広げて78周目にピットイン。最後のスティントを立川に託す。

松田は79周目にピットへ。このインラップを石浦より約2秒速いタイムでまとめ、ニスモのピットクルーもセルモより5秒速い作業時間でクインタレッリをコースへ送り出した。さらに立川の前でコースインしたクインタレッリは立川のアウトラップより2秒速いペースでアウトラップを戻ってくる。これにより23号車は又してもトップを奪い返したばかりか、38号車に対して3秒ものリードを手にしたのだった。

だが周回を重ねるにつれて23号車はリヤタイヤ表面にタイヤカスを拾ってしまい、著しいグリップダウンに見舞われて又しても38号車の追撃を受けることになる。90周を終えた時点でのクインタレッリのリードは1.998秒。93周終了時点でその差は0.596秒となり、95周終了時点では僅か0.259秒に。そして99周め。ついに立川は1コーナーでクインタレッリのインに飛び込むと、そのまま2コーナーで頭を押え込んでトップに浮上、そのまま一気に23号車を突き放し、最後は19.693秒もの大差をつけて110周を走りきり、2017年の第2戦富士以来の勝利を手にした。2位は#23松田/クインタレッリ組。3位には#1山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)が入った。

一方、GT300クラスは終盤まで目の離せない接戦が繰り広げられた。

序盤トップに立ったのはポールシッターの#56平峰一貴(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)。だが7周目の1コーナーで#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)がブレーキング勝負の末平峰を下してトップに浮上、その後は着実にリードを広げて一時は2位以下に15秒以上の大差をつける。

しかし2度目のピットストップを終えたところで2位に浮上した#55高木真一(ARTA NSX GT3)が11号車との差を少しずつ詰めていき、102周終了時点で1.113秒差にまで接近、104周目のファイナルラップでついにテールトゥノーズに持ち込んだ。しかし最後まで11号車は付け入る隙を与えず、両者は僅か0.239秒差でフィニッシュラインに飛び込んだ。

#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)の優勝は昨年6月の第4戦チャン以来。実に11ヶ月ぶりの勝利だった。3位には101周目にポールの#56平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)を抜き去った#88小暮卓史/元嶋佑弥組(マネパ ランボルギーニ GT3)が入った。

次戦の舞台は鈴鹿サーキット。5月26日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第4戦富士決勝 #7佐藤が独走で2連勝。今季通算3勝目を達成

2019FIA-F4選手権第4戦の決勝が5月4日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が昨日に続いて2連勝、今季通算3勝目を挙げた。

スタート直後のダンロップコーナー

レースは早々にセーフティーカーが導入された

優勝は佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)

決勝2位は平木玲次(Media DoADVICS影山F110)

決勝3位は川合孝汰(DENSOルボ一セIPG F4)

優勝した佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)

表彰式: 左から2位・平木玲次、優勝・佐藤蓮、3位・川合孝汰

決勝レースは午前8時40分より15周で行われた。この日の富士も昨日に続いて晴れ。早朝から多くの観客が詰めかける中での戦いとなった。

ホールショットを決めたのはポールシッターの佐藤。昨日の第3戦のスタートでクラッチトラブルからエンジンをストールさせ、大きく順位を落としてしまった予選2位の#24平木玲次(Media DoADVICS影山F110)はこの日もスタートに失敗、6位に順位を落としてしまう。代わって2位に浮上したのは予選3位の#39岡本大地(SACCESS RACING F4)。#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)が3位で続く。

ところがその後方で今回と次戦の鈴鹿大会にスポット参戦する#15篠原拓朗(Media DoADVICS影山F110)がエンジンをストールさせてしまい、これを避けようとしたドライバー同士が接触するアクシデントが発生。#23YUGO(S2R Racing)がリヤ周りにダメージを負ったままホームストレート上にストップしてしまったために、直ちにセーフィティーカーが導入されることになった。

しかし1周目の13コーナーでこの「SC」ボードが提示されや否や、これを確認したドライバーと見ていなかったドライバーの間でもアクシデントが発生。第3戦のインディペンデントカップを制した#2仲尾恵史(TCS Racing Team)もこの混乱でフロントウィングにダメージを負い、オレンジディスクを出されてピットインする羽目に陥った。

車両回収ののち、レースは5周目に再開された。トップの佐藤はリスタートを決めて後続を一気に突き離しにかかるが、2位の岡本はここで出遅れ、数周にわたって#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)、#63川合孝汰(DENSOルボ一セIPG F4)らの猛追を受けることになる。9周目の1コーナーではなんとか太田のアタックを抑え込んだ岡本だったが、この隙に太田を交わした川合が10周目の1コーナーで岡本をパス、それ以降岡本はずるずると順位を下げることになった。

さらにその後方からは、スタートで順位を落とした平木が激しい追い上げを見せた。平木は8周目の1コーナーで#37平良響(FTRSスカラシップF4)に並びかけ、コカコーーラコーナー手前で前に出て5位に浮上すると、10周目のコカコーラコーナー先で太田をパス、すかさず次のヘアピンで岡本をも攻略して一気に3位に浮上する。さらに12周目の1コーナーで川合のインに飛び込んで2位を奪い返して見せた。

しかしこの時点で既に佐藤は6秒もの大量リードを築き上げており、平木の追撃もそこまで。佐藤は昨日の第3戦に続いてポール・トゥ・フィニッシュを達成し、通算勝利数も3に伸ばした。2位は平木、3位には昨年の菅生大会以来約8ヶ月ぶりの表彰台となる川合が入った。

インディペンデントカップは予選トップの#30DRAGON(TEAM DRAGON F4)が仲尾の後退にも助けられた格好で終始危なげない走りで後続を突き放し、トップでチェッカーを受けたが、レース後に「SC中の多数追い越し」とのことで参加35人中9人にタイムかさんのペナルティが課せられることに。その中にはDRAGONを始めインディペンデントのトップ3全員の名前があったため、4位でチェッカーを受けた#28齋藤真紀雄(CS Marketing ES)が繰り上げで優勝ということになった。

FIA-F4選手権はこのあと5月25-26日に三重県の鈴鹿サーキットにて第5戦、第6戦が行われる。

第4戦優勝 #7佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
優勝した佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト) 1周目のスタートはぼちぼち決まって、すぐにSCが入ったんですけど、リスタートが完璧に決まって、それが勝負を決めたのかなと思います。その後もかなり安定して速かったので。朝のコンディションがうちのチームは得意というのもあって、そのお陰で最後まで安定したペースで走れました。昨日の昼のレースではタイヤがタレちゃって苦しかったんですけど、今日は涼しかったので問題なく走れました。鈴鹿はホンダのホームコースなので、確実にチーム全員が上位で走れるように煮詰めていきたいですね。
第4戦決勝2位 #24平木玲次(Media Do Kageyama Racing)
決勝2位の平木玲次(Media Do Kageyama Racing) 昨日クラッチを新品にしたらフィーリングが変わっちゃってて。それで出遅れちゃって厳しい展開になりましたけど、なんとか2位まで挽回することができました。今日は上がったり下がったりアップダウンが激しかったんですけど、次回は予選でもうちょっと上に行って、スタートも無難に決めて、もっと簡単にレースができればいいなと思います。昨日追い上げる時にタイヤを酷使してしまったので、そこも反省点だと思います。昨日走らずにタイヤを温存して今日にかけるという選択肢もあったんですけど、僕としてはクルマが走る限りレースしたいなと。鈴鹿までインターバルがないんですけど、しっかり準備して、2位より上に行けるように頑張ります。
第4戦決勝3位 #63川合孝汰(Le Beausset Motorsports)
決勝3位の川合孝汰(Le Beausset Motorsports) 何ヶ月ぶりですか、昨年の菅生以来8ヶ月ぶりですかね?久々に表彰台に立てて良かったです。セーフティーカーのあとのリスタートが良くて、前の2番手争いもうまく切り抜けられたんですけども、思った以上に平木選手のペースが速かったので、無理しないようにしました。前半で前に出れたのが良かったなと。今日は絶対セーフティーカーが入るなと予想してて、それが当たったのも良かったなと。みんなのタイヤがあったまってくるまでに、順位を上げようと狙っていたので、いいタイミングで2位争いに加われたのも良かったです。鈴鹿は苦手なコーナーがあるんですけど、チームで前もって練習する機会があるので、しっかりデータを取って、準備していこうかなと思います。
第4戦インディペンデントカップ優勝 #28齋藤真紀雄(イーグルスポーツ)
冷静にSCのボードやイエローフラッグを確認していたのがうまく結果に繋がりました。たまたまですけど。予選はあまりよくありませんでしたが、走っているうちに乗り方がだんだんわかってきました。ですので第3戦の決勝でのペースは悪くなかったと思います。今日の第4戦もいけるかな?と思いましたがSC後のリスタートのタイミングが良くなかったので、前のドライバーに引き離されてしまい、勝負圏外に出てしまったと感じました。それでも冷静に走っていれば何かいいことがあるかな?と思いながら走り、4位でチェッカーを受けました。結果的に勝つことができましたけど。次の鈴鹿は一番走り込んでいるサーキットなので、次こそは実力で勝ちたいと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式予選 驚速#23モチュールGT-Rが2戦連続ポールを達成!!GT300は#56リアライズ日産自動車大学校 GT-Rが参戦2戦目で早くもPP獲得

2019オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の公式予選が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)が予選Q2で従来のコースレコードを大幅に上回る1'26.871を叩き出し、第1戦岡山に続いて2戦連続のポールポジションを獲得した。GT300クラスは#56平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)がGT300参戦わずか2戦目にして見事PPを獲得している。

公式予選はくっきりと顔を出した富士山に見守られ行われた

GT500クラスポールポジションは松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)

GT500クラス予選2位は平川亮/ニック・キャシディ組(KeePer TOM\'S LC500)

GT500クラス予選3位は佐々木大樹/ジェームス・ロシター組(カルソニックIMPUL GT-R)

GT300クラスポールポジションは平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)

GT300クラス予選2位は松井孝允/佐藤公哉/土屋武士組(HOPPY 86 MC)

GT300クラス予選3位は坂口夏月/平木湧也/玉中哲二組(ADVICSマッハ車検MC86マッハ号)

公式予選は午後2時30分よりノックアウト方式で行われた。当日の天候は晴れ。コースはドライだった。

予選Q1
GT500クラスは残り時間8分を切ってから漸く各車がコースインするというお馴染みの展開に。ここでは1年ぶりにGT500復帰を果たした#3平手晃平(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)が1'27.492と従来のコースレコード(1'27.366)まであと0.13秒という好タイムを記録してトップに。2番手に平川亮(KeePer TOM'S LC500)、3番手に石浦宏明(ZENT CERUMO LC500)が続き、8位の#16武藤英紀(MOTUL MUGEN NSX-GT)までがQ2進出の権利を得た。前回優勝の#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)は1'28.351の10位にとどまり、ここで予選を終えることになった。

GT300クラスは今大会ではグループ分けを行わず、全車一斉に走行して上位16台がQ2に進むことに。トップは#2加藤寛規(シンティアム・アップル・ロータス)で1'36.566。#56サッシャ・フェネストラズ(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)が2番手で続き、#25佐藤公哉(HOPPY 86 MC)が3番手。つちやエンジニアリングは第1戦岡山の決勝でクラッシュし、フロント部分に大きなダメージを負ったが、今年からNSX-GT3にスイッチしたTEAM UPGARAGEから昨年のマザーシャシー車の提供を受け、なんとか今大会に修復を間に合わせることに成功した。しかしその#18UPGARAGE NSX GT3はベテラン松浦幸亮の懸命のアタックも虚しく23位に終わり、ここで予選を終えている。なお、このセッションで9番手タイムを記録した#720アレックス・パロウ(McLaren 720S)が走路外走行によりタイム抹消のペナルティを受けたため、17番手タイムに終わった#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)が繰り上げでQ2に進むことになっている。

予選Q2
GT500クラスは出走8台中4台がコースレコードを更新する激しい戦いとなった。まずは#3フレデリック・マコヴィッキィ(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)が1'27.323で最初にレコードを突破。その直後に#37ニック・キャシディ(KeePer TOM'S LC500)が1'27.105、#12佐々木大樹(カルソニックIMPUL GT-R)も1'27.289を叩き出し、最後の最後に#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)が1'26.871と2位以下を0.2秒以上引き離し、第1戦岡山に続いてポールポジションを獲得してみせた。

GT300クラスは今季からコンドーレーシングに移籍した#56平峰一貴(リアライズ日産自動車大学校 GT-R)が4周目に1'35.871を記録。コースレコードの1'35.707にはわずかに及ばなかったものの、2位に0.198秒差をつけて見事自身通算2度目のポールポジションを獲得した。予選2位には岡山のクラッシュから見事な復活を遂げた#25松井孝允(HOPPY 86 MC)が1'36.069で続き、同じくマザーシャシーの#5平木湧也(ADVICSマッハ車検MC86マッハ号)が1'36.080で3位につけた。なお#33マーチー・リー(エヴァRT初号機X Works GT-R)、#65黒澤治樹(LEON PYRAMID AMG)、そして#34大津弘樹(Modulo KENWOOD NSX GT3)の3名がここで走路外走行と判定され、それぞれ当該タイムを抹消されることに。それでも#34大津はポジションキープの8位となったが、#65黒澤は12位から13位に、#33リーは14位から15位に順位を落とすことになった。

第2戦決勝は明日午後2時30分より110周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3戦富士決勝 #7佐藤がポール・トゥ・フィニッシュで今季2勝目

2019FIA-F4選手権第3戦の決勝が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が最後まで後続を押さえきり、第1戦に続いて今季2勝目を挙げた。

第3戦決勝は午後1時25分より15周で行われた。天候は晴れ。やや汗ばむ陽気の中での戦いとなった。

15周の決勝がスタートした

優勝は佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)

決勝2位は太田格之進(SRS/コチラレーシング)

決勝3位は岡本大地(SACCESS RACING F4)

インディペンデントカップ優勝は仲尾恵史(TCS Racing Team)

スタートでは予選2位の#24平木玲次(Media DoADVICS影山F110)がまさかのエンジンストールで大きく順位を落としてしまう。ポールの佐藤もレース後に「安牌を狙いすぎた」と振り返る出来のスタートではあったが、こちらはなんとかポジションキープで1コーナーを通過。予選5位からスタートした#39岡本大地(SACCESS RACING F4)が一気に2位までジャンプアップしてきた。

しかしこれが富士で初めてのレースだという岡本はスリップを使ってもなかなか佐藤のペースについていくことができない。次第に3位を走る#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)の接近を許し、8周目の1コーナーでなす術なく2位の座を明け渡してしまった。

太田は懸命に佐藤を追い上げたが、佐藤は最後まで落ち着いて追撃を退け、第1戦岡山に続く今季2勝目を獲得。太田はわずか0.366秒及ばなかったものの、初の表彰台獲得に納得の様子。3位の岡本もこれがFIA-F4初表彰台となった。

インディペンデントカップは、予選トップの#30DRAGONがピットレーンの速度違反により2グリッド降格のペナルティを受けたため、繰上げで1位スタートとなった#2仲尾恵史(TCS Racing Team)が第2戦岡山に続いて2連勝を達成。2位のDRAGONに7.5秒もの大差をつけての圧勝だった。

第4戦決勝は明日朝8時40分より同じく15周で行われる。

優勝した佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト) 表彰式 インディペンデントカップの表彰式

第3戦優勝 #7佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
優勝した佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト) スタートだけ気をつけてたんですけど、安牌狙いすぎて失敗したかなあというところもあって、ちょっと後ろに並ばれかけました。明日はそこをしっかり決めて、あと後半のペースの上がらなさも課題だと思いますし。そこを明日までに改善策を考えます。原因はマシンのセットアップだと思います。あとスリップを使われたのもあったとは思います。もう少しマージンが欲しいな、というところです。第4戦もこのまま連勝で行けるように全力で頑張ります。シーズンを考えても今回はいいレースだったなと思います。
第3戦決勝2位 #6太田格之進(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
決勝2位の太田格之進(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト) まあ一安心してるって感じで。同じチームで1-2だったのは良かったと思います。後半のペースがすごく良かったんですが、前半スタートで2位に上がりかけて1コーナーで抜かれてしまったので、ちょっともったいなかったかなと思います。前半のペースを上げられれば、後半のペースで優位に立てると思うので、明日は1周目からペースを上げていきたいなと思います。13コーナーでコース幅を目一杯使おうとして汚れたとこに乗ってしまいました。あのミスがなければ勝てたかなと思いますけど、それはたらればなんで。明日もしっかりポイントを取りたいです。後ろに追われる展開じゃなくて、上位2、3台で最初に引き離しておいて、それからバトルに持ち込みたいです。お互い信頼の置ける選手同士なんで
第3戦決勝3位 #39岡本大地(サクセスレーシング)
決勝3位の岡本大地(サクセスレーシング) スタートが全てでした。すごいいいスタートが決まって2番手に上がったんですけど、スリップが使えてるのになかなか前についていくことができず、苦しいレースが続いているうちに格之進がどんどん迫ってきて、抗うすべもなく抜かれてしまいました。セッティングを外した感じはなかったので、自分の走らせ方に問題があったんだと思います。まだ富士を攻め切れてません。明日もスタートをバッチリ決めて、トップに立って守り切りたいです。逃げ切るのは難しいと思いますから。
第3戦インディペンデントカップ優勝 #2仲尾恵史(TEAM RIGHT WAY)
インディペンデントカップ優勝の仲尾恵史(TCS Racing Team) 最初は若手の子が飛び出して当たりかけたりで危なかったんですけど、そっからは楽でしたね。DRAGONさんが若手の子に引っかかってたので、どんどん差を広げることができました。最初に2回くらい危険な場面がありました。コースアウトした若い子の戻り方が良くなくて。それをかわした後は楽なレースでした。平木選手がストールしているのに気付いた時はびっくりしましたけど、ギリギリでかわすことができました。明日も頑張ります。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式練習 わずか0.001秒差で#23モチュールGT-Rがトップタイム!

2019オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の公式練習が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)、GT300クラスは#55高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)がトップタイムを記録した。

公式練習: GT500クラストップタイムは松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R) 練習走行: GT300クラストップタイムの高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)

公式予選日を迎えた富士スピードウェイの天候は晴れ。シーズン中で最も観客動員数の多いレースであることや、10連休となったことも影響してか、早朝から例年を上回る数の観客が詰めかけ、東ゲート周辺の道路には渋滞の長い列が発生するほどだった。そうした中、公式練習は午前8時50分より105分間で行われた。

まずトップに立ったのは#12佐々木大樹/ジェームス・ロシター組(カルソニックIMPUL GT-R)。タイムは1'28.560で、混走の間はこれを上回るチームが現れなかったが、終盤の専有走行が始まると#23松田次生(MOTUL AUTECH GT-R)が1'28.152を記録してトップに浮上。チェッカー寸前には#38石浦宏明(ZENT CERUMO LC500)が松田のタイムまでわずか1000分の1秒差となる1'28.153を叩き出して2番手に飛び込んできた。さらに#3平手晃平(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)も1'28.408で3番手につける。

その一方で、第1戦岡山で圧倒的な速さを見せたホンダNSX勢は前回優勝の#8野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)の8位が最上位という苦しい滑り出しとなった。

また、LEXUS TEAM au TOM'Sは世界耐久選手権(WEC)に参戦する中嶋一貴に代わって宮田莉朋を36号車の第2ドライバーに抜擢。宮田は専有走行を任されて1'28.983を記録、7位で走行を終えている。

GT300クラスは混走序盤に1'36.552を記録した#55号車がそのままトップで専有走行を終了。2番手には#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)、3番手には#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)が続いた。

スーパーGT第2戦はこのあと午後2時30分よりノックアウト方式にて公式予選を行う。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3戦、第4戦富士公式予選 第1戦優勝の#7佐藤が連続ポールを獲得!

2019FIA-F4選手権第3戦、第4戦の公式予選が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、第1戦優勝の#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)がベスト、セカンドベスト共にトップで2戦連続のポールポジション獲得を決めた。

第3戦、第4戦ともポールポジションの佐藤蓮組(SRS/コチラレーシング) 第3戦、第4戦とも予選2位の平木玲次(Media DoADVICS影山F110) 第3戦予選3位、第4戦予選4位の太田格之進(SRS/コチラレーシング) 第3戦予選6位、第4戦予選3位の岡本大地(SACCESS RACING F4) 第3戦、第4戦ともインディペンデントカップポールポジションのDRAGON(TEAM DRAGON F4) 第3戦、第4戦ともインディペンデントカップ予選2位の仲尾恵史(TCS Racing Team)

公式予選は午前8時5分より30分間で行われた。天候は晴れ、コースはドライ。早朝から多くの観客が見守る中でのタイムアタック合戦となった。

長いストレートを持つ富士の特性から、この予選は開始早々から上位陣が集団を形成してスリップストリームを使い合いながらタイムを出し合う展開となった。結局そこでの位置どりの良し悪しが結果を左右することになったようだ。

その中で序盤から積極的にペースを上げていったのが#24平木玲次(Media DoADVICS影山F110)。平木は残り時間15分で1'45.979を記録して一時トップに浮上するが、すぐに#7佐藤が1'45.949とこれを上回り、セカンドベストでも1'45.961を記録して第3戦、第4戦のポールポジションを手にした。佐藤にとっては第1戦岡山に続く今季3つ目のPP獲得だ。

平木も1'46.073のセカンドベストタイムを記録して第3戦、第4戦ともに予選2位。「クルマにはまだ余力があった」と予選後に語っており、念願のFIA-F4初優勝の期待がかかる展開となった。

第2戦でポールポジションを獲得しながら決勝では惜しくもリタイヤに終わった#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)もベストタイム3位で第3戦を3番手からスタートすることに。第4戦は富士でのレースはこれが初めてという#39岡本大地(SACCESS RACING F4)が3位タイムを記録。上位入賞に自信をのぞかせた。

第3戦決勝はこのあと午後1時25分より15周、第4戦決勝は明日午前8時40分より同じく15周で行われる。

第3戦、第4戦ポールポジション #7佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
チームとしても練習してきて、予選に向けてのセットもだいぶ煮詰まってきたので、それなりの結果がでたなという感じです。最初にタイムを出したところはすごいいいところで、そのあとのセカンドもいい位置どりで出すことができたので、かなりいい予選だったかなと思います。去年はあんまり富士が得意というイメージがなかったんですけど、今年になって自分としても気持ちを一新して、乗り方をアジャストしてきたことで新しい攻略の糸口を見つけられました。でも決勝はストレートが長いので、逃げられる展開にならないと思うので、そこは気を引き締めないとと思います。決勝は前回のような初歩的なミスをなくし、もちろん優勝を目指して。最低でもポイントを取らないとと思います。
第3戦、第4戦予選2位 #24平木玲次(Media Do Kageyama Racing)
ちょっと早めに(タイムを)出そうと思って。序盤からペースを上げてったんですけど。序盤で一瞬トップには立ったんですけど、その後に集団に引っかかってしまって、さらにもう一声タイムを上げることができなかったんで。クルマにはもうちょい余力があったんですけど、そこが反省点ですね。集団で走ることでストレートはスピードが伸びたんですけど、コーナーでどうしても詰まっちゃうんで、それでセクターをうまくまとめられない状況でした。決勝はいい位置からのスタートなんでなるべく早く前に出て。後半のペースはいいと思うんで、トップに早めに立って優勝したいです。スプリングテストからクルマの感触は良かったし、チームの雰囲気もすごくいいので、すごくやりやすいです。
第3戦予選3位 #6太田格之進(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
全く満足いく予選じゃなかったです。クルマはバッチリでしたけど、位置どりと自分のミスのせいでセクタータイムが途中までマイナスできていたのに、最後にプラスになっちゃうみたいな周回が多かったので。でもレースになれば全然ついていけるので、落ち着いていきたいと思います。本当にコンマ1秒とかの差なんで、スリップは使いたいところなんですが、1台のスリップを使えても、その先のクルマに引っかかったりとかして、なかなかタイミングが合いませんでした。2台、3台と次々にスリップを使えればスピードは上がるんですけど、その中にタイヤのあったまってないクルマが混じってたりするとどうしてもコーナーで詰まってしまうんで。16周くらい走れるんで、その中でどこにピークを持ってくるか。その時の場所どりをどうするか。そういう面ですごく頭を使わないといけないんですけど、やはり一年経験している佐藤くんとかは上手いなと思いました。決勝はとりあえずポイント取らないとチャンピオン争い的にもきついと思うんで。だけどタイムが拮抗してるんで、激しい争いになると思います。
第4戦予選3位 #39岡本大地(サクセスレーシング)
僕は富士でレースすること自体が初めてで。今週の水曜日から走ってずっとタイム的に沈んでたので、何がどうなってるのかなと。木曜日から遅い理由がわかってきていろいろトライしたんですけど、なかなかうまくいきませんでした。そこで予選ではさらに考え方を改めたところ、タイムが伸びてきました。苦しんで改善してきたことが結果に結びついてきたなと。それまではボトムスピードを上げようと意識しすぎて突っ込みすぎてたんで、アクセルオンのポイントが後ろに行っていたんです。自分ではいきすぎてる感覚は無かったんですけど、いろんな人に話を聞いていきすぎてることが分かったので、予選ではそこを改善しようと意識して走ってみたところ、うまくタイムが出てきました。まさかこの位置に来れるとは思っていませんでした。富士は駆け引きがすごく難しかったんですけど、なんとか生き残れたなと。決勝はリタイヤとかノーポイントでは終わりたくないです。なんとか高い順位で終わってチャンピオン争いに関われるようなレースをしたいです。勿論目指すところは優勝ですけど、まずは確実にポイントを取りたいです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝会見 「まさかシケインで接触するとは思っていませんでした。その後はリタイヤの不安を抱えつつ、タイヤが壊れていないことを願いながら17周を走りました」(宮田莉朋)

第2戦優勝 #36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
決勝記者会見: 優勝した宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM\'S) 第1戦のスタートを反省した上で、何をしなければいけないか、何を改善すべきかを常に考えていました。愛2戦はスーパーフォーミュラが走った後なので、タイヤが張り付いてしまうため、クラッチミートをより繊細にしないといけないと、そこをしっかり意識して臨みました。1周目はうまくいきましたが、その後セーフティーカーが入りました。僕はトップでセーフティーカーランをやるのが初めてだったので、駆け引きをいかにやるかを考えながら走りました。自分なりにうまくはやれたと思いましたが、まさかシケインで接触するとは思っていませんでした。その後はリタイヤの不安を抱えつつ、タイヤが壊れていないことを願いながら17周を走りました。
第2戦決勝2位 #65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)
決勝記者会見: 2位のエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark) スタートでうまくオーバーテイクできてよかったです。何がどうなってるか把握しきれないぐらいのロケットスタートを決めることができ、気づいたら結構前の方に出られました。このクルマでスタートするのは初めてで不安もありましたが、いいクラッチミートのポイントを見つけられた気がします。これからもこの調子でいきたいと思います。サッシャが途中でいなくなり、宮田選手の後ろで頑張りましたが、彼はスーパーフォーミュラにでも乗ってるかのように速かったです。それでも最後まで頑張りました。ニュータイヤの使い方にまだ慣れていませんが、ここで習得したことを次に活かしたいと思います。オートポリスは非常に難しいと思っています。僕は参戦が決まるのが遅かったので、充分なテストが出来ていません。それでもベストを尽くして頑張ります。
第2戦決勝3位 #37小高一斗(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
決勝記者会見: 3位の小高一斗(カローラ中京Kuo TEAM TOM\'S) 僕も1レース、2レースとスタートを失敗してしまいました。ポジションキープか、できればポジションを上げたいと思っていましたが、順位を下げてしまいました。今回は運よくここに来ることができましたが、次回は実力で優勝を目指さないといけませんし、もっと速く走らないといけません。次のオートポリスはFIA-F4でも2年走っていますし、得意な方だと思います。ただコーナーが多いので腕が死にそうかな? というのが不安です。しっかりフィジカルトレーニングして、レースに臨もうと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝 #36宮田が独走のポール・トゥ・フィニッシュ!#37小高も初表彰台を獲得

2019全日本F3選手権第2戦の決勝が4月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が後続を大きく引き離す圧巻の速さで今季初勝利を挙げた。

17周の決勝がスタートした スタート直後、S字に差し掛かる先頭集団 なんとメディカルカーのCIVIC TYPE-Rがシフトミス?でエンジンブロー レースは開始早々からセーフティーカーが導入された 優勝は宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM\'S F317) 決勝2位はエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3) 決勝3位は小高一斗(カローラ中京Kuo TOM\'S F317) 紅一点の三浦愛(ThreeBond F314) マスタークラス優勝は山口大陸(タイロクレーシング28号)

前に行われたスーパーフォーミュラの決勝が4度のセーフティーカー導入という大荒れの展開になった影響もあり、第2戦決勝は当初予定より10分遅い午後4時35分より17週で行われた。

スタートでトップに立ったのはポールの宮田。予選2位の#11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)がそのまま2位で続き、予選5位の#65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)が3位にジャンプアップ。#37小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が4位で1コーナーを通過していった。

ところが隊列の最後尾から追い上げるはずのドクターカーが1コーナーでまさかのエンジンブロー。コース上にオイルを撒き散らしで止まってしまったため、これを処理するために急遽セーフティーカーが導入されることになる。

レースが再開となったのは5周目から。しかしその直前にシケインで宮田とフェネストラズがまさかの接触。宮田はそのまま走行を続けたものの、フェネストラズはフロントウィングを破損して予定外のピットインを強いられることに。この接触によりフェネストラズにはドライビングスルーペナルティが課せられたうえ、スタート手順違反という罰則も追加されて完全に勝負権を失ってしまった。

これで楽になった宮田は接触の影響という不安を抱えつつも着実に後続を引き離し、最後は12.913までリードを広げてフィニッシュ。今季初、F3通算3勝目を挙げた。
2位はアーメド。今年からF3にステップアップした小高が3位で初の表彰台を獲得した。

優勝した宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S) マスタークラスで優勝した山口大陸(TAIROKU RACING) 表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝会見 「粘ったらポイントくらい稼ぐだろうというぐらいの気持ちでしたので、とても優勝するとは思ってもいませんでした」(舘信秀監督)

決勝フォトセッション: トップ3のドライバーと優勝チーム監督

第1戦優勝 #37ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)
決勝記者会見: 優勝したニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S) 最高です。スーパーフォーミュラはレベルの高いレースなので、そこで優勝するのはいつだって最高の気分です。去年とはタイヤが変わって、ミディアムがよりハード寄りになったので、ヒートアップが早くなりました。このタイヤとの付き合い方はこれから考えないとと思いますし、走ることによってクルマの開発を見直す必要が出てくるかもしれませんね。オーバーテイクシステムが変わって、お互いにいつ使うかがわかりやすくなりました。まるで相手と会話しているような感じになっていますね。今回勝てたのはもちろん運がよかった側面もありますけど、それだけじゃなく、レースの流れを読んでセッティングなどを進めていったのが上手くいったのも大きかったです。チームのコミュニケーションはバッチリです。
第1戦決勝2位 #1山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝記者会見: 2位の山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) レースが荒れすぎて、全容が見えていないので、多くを語ることは難しいんですけども、チームを移籍してダンデライアンとの初めてのレースで、こうして予選から順位を上げて、荒れたレースでしっかりとこの順番で帰ってこられたということは、何よりも大きい収穫だと思いますし、このポジションに押し上げてくれたチームのみなさんに本当に感謝しています。またこの荒れたレースで戦略がハマったとはいえ、トップに出てからスピードを見せていたニックと、こういう荒れたレースで優勝するということはトムスさんの力だと思うますし、見習うべき姿だなと思いました。非常にいい滑り出しを切る事ができましたので、気を引き締めてこのままチャンピオンを目指して頑張りたいと思います。
第1戦決勝3位 #3山下健太(KONDO RACING)
決勝記者会見: 3位の山下健太(KONDO RACING) SF19での初めてのレースで、僕的にはテストで非常にいい感じで走れていたので、正直予選はもうちょい前に行けると思っていましたが、やっぱりそんなに甘くなくて6位からのスタートになりました。決勝も思ったよりよくなく、ミディアムでスタートしてソフトのクルマにどんどん抜かれていきましたが、SCが入るタイミングでうまくピットに入れたので、なんとか順位どおりでピットアウトでき、そこからはソフトを履いてミディアム勢を抜いて3位になる事ができました。終わってみると、前の二人は去年と同じだったので、やっぱり強いな、という感じです。でもまだ6戦あるので、勝てるように頑張ります。
第1戦優勝チーム監督 舘信秀(VANTELIN TEAM TOM’S)
決勝記者会見: 優勝チーム監督の館信秀氏(VANTELIN TEAM TOM’S) 本当に久しぶりに表彰台に乗れたなって感じです。今回もフリー走行からイマイチセットアップが決まらなくて、あまりいい雰囲気ではなかったんです。フリー走行中は中嶋一貴のほうが調子良かったので、ニックには悪いけど期待値は一貴のほうが高かったんですが、予選で不幸にもクラッシュに巻き込まれてしまいまして、両方とも中団と最後尾からのスタートということになってしまいました。正直言って粘ったらポイントくらい稼ぐだろうというぐらいの気持ちでしたので、とても優勝するとは思ってもいませんでした。たまたま良いタイミングでピットに入って、ニックが最後までいい走りをしたから優勝できたんだと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 大荒れのレースを制したのは予選12位の#37キャシディ!PP牧野はトラブルに泣く

2019全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」の決勝が4月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。レースは4度のセーフティーカーランが入る大荒れの展開となったが、予選12位からスタートした#37ニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)が着実に順位を上げてトップに浮上、見事今季初勝利をものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日23,000人/決勝日35,000人)

43周の決勝がスタートした

序盤ナカジマレーシングの牧野任祐とアレックス・パロウが1-2体制を築く

レースは4度もセーフティーカーが入る荒れた展開となった

ファイナルラップ前にピット作業を行う小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)

優勝はニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)

決勝2位は山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)

決勝3位は山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)

優勝したニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)

表彰式で歓喜のニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)

表彰式

第1戦決勝は午後2時より43周で行われた。ポールポジションの#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)と予選2位の#64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)はソフトタイヤ、2列目の#1山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)と#5福住仁嶺(DOCOMO DANDELION M5Y SF19)はミディアムタイヤ、とチームごとに戦略の分かれる予想の難しい序盤となった。

ホールショットを奪ったのはポールの牧野。山本が2位にポジションを上げて1コーナーに飛び込む。予選2位のパロウは#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)の追撃を退けてなんとか3位を死守すると、2周目の1コーナーでオーバーテイクシステムを使いながら大外から山本をパス、2位を奪い返した。ミディアムタイヤの山本は序盤ペースが上がらず、3周目の130Rでは関口、4周目の1コーナーでは#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)の先行をも許してしまい、5位に後退してしまった。

ところが5周目。2位を走行していたパロウにスタート手順違反(全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第31条4-4))によるドライビングスルーペナルティの裁定が下る。これによりパロウは8周終わりにピットに向かい、大きく順位を落とすことになった。

するとその直後、130Rで平川がホイールトラブルによりコース脇にストップ。さらに#17トリスタン・シャルパンティエ(REAL SF19)もその手前でクラッシュしたため、この日最初のセーフティーカーが導入される。これを見てトップの牧野を始め多くのドライバーがピットイン。給油とタイヤ交換を行なってコースに戻っていった。しかし#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)、#4国本雄資(ORIENTALBIO KONDO SF19)そしてペナルティを消化したばかりのパロウはコースにとどまることを選択。また既に6周目にミディアムからソフトにタイヤ交換を済ませていたキャシディもこの恩恵に預かって5位にジャンプアップすることに成功した。

レースは12周目に追い越し可能となった。ステイアウトでトップに繰り上がった小林が後続を大きく引き離して1コーナーに飛び込むと、その後方ではソフトタイヤのキャシディがミディアムタイヤに替えたばかりの牧野と、ミディアムでコースにとどまっていた国本を立て続けにパス、一気に3位に浮上した。牧野は山本にもポジションを奪われて6位に後退、13周目に国本をパスしたものの、ソフトタイヤの上位陣にはついていくのが精一杯の状況となる。

すると15周目。今度はデグナーで#36中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)と中嶋をインから抜こうとした#51ハリソン・ニューウェイ(GOLDEX TAIROKU RACING SF19)が接触。揃ってグラベルの餌食となったため2度目のSCが入ることに。ここでも小林は動かず、トップのまま隊列を率いる。レースは17周目から追い越し可能となったが、1コーナーで小林に並びかけたパロウがS字コーナーでスローダウン。ホイールトラブルによりダンロップコーナー先でストップしたため3度目のSCが入ることになった。これにより順位は#18小林、#37キャシディ、1山本、65牧野の順に。

SCは21周終わりでピットイン、22周目から追い越し可能となったが、ここで#3山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)が#16野尻智紀(TEAM MUGEN SF19)を抜いて5位に浮上、さらに27周目の1コーナーでは牧野にも挑み掛かるが、牧野は一歩も引かずに4位をキープ。しかし28周目のスプーンで牧野もホイールトラブルからコース脇に飛び出し、リタイヤを余儀なくされる。放心したように宙を見上げる牧野。彼のレースデビューはほろ苦い結末を迎えた。またこれによりこの日4回目のSCが入ることになった。しかしここでも小林はステイアウトを選択。一方国本はここで漸くタイヤ交換を行なった。

レースは32周目に再開となった。コースに留まり続けた小林はキャシディとの差を広げていき、40周終了時点で9秒差としたが、それでもピットストップでのタイムロスをカバーするには遠く及ばず、42周目に行なったピットストップで10位に後退せざるを得なかった。度重なるSCがKCMGの戦略を打ち砕いた格好だ。これでトップに繰り上がったキャシディがそのままチェッカーを受けて今季初勝利。2位には山本がつけ、牧野のリタイヤで順位を上げた山下が3位でフィニッシュ。終わってみれば昨年の最終戦で表彰台に上がった3人がチームと順位こそ違え、再び揃って表彰台に上がるという結果となった。

なおルーキー最上位は予選でクラッシュして18番手スタートとなった#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)。大荒れのレース展開の中で着実に順位を上げ、5位入賞を果たしている。

次戦の舞台は九州のオートポリス。5月19日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦決勝会見 「一つミスをしたら全てが台無しになるというタフな状況で走っていました」(サッシャ・フェネストラス)

第1戦優勝 #11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark)
決勝記者会見: 優勝したサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) 初めてのレースはタフでした。トムスはすごく速かったけど、勝てて嬉しいです。スタートはうまくいきましたが、莉朋選手がずっとくっついてくるので、一つミスをしたら全てが台無しになるというタフな状況で走っていました。が最後までノーミスで走りきれました。トムスは予選モードが素晴らしかったので、僕らも見習わないといけませんが、レースではまた流れが違うことも確認できました。今日の午後にもう1レースありますがベストを尽くして頑張ります。チャンピオンを獲得することは不可能ではないと感じています。今日も一つ勝てましたし、今後も全部勝つ気で努力していきます。テストでもトムスと我々のタイムは接近していたので、午後のレースでは少しでも多くのポイントを取っておかないとと思います。
第1戦決勝2位 #36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
決勝記者会見: 2位の宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM\'S) スタートの反応は良かったんですが、その後にストールしかかりました。何が原因か今の時点ではわかりませんが、しっかりデータを見直して次のレースに備えたいです。セクター1、セクター2はダウンフォースが抜けちゃうんで離されますが、セクター3でちょっと追いついて、シケインでもちょっと追いついて、ホームストレートで抜けるか抜けないか、という状態がずっと続いていたので、なんとか次の周で抜ける様な距離に持ち込みたかったんですけど、最後までうまくいきませんでした。サッシャ選手はミスも少ないし、テストからずっといいタイムで走っていたので、勝つのは簡単じゃないなとは思っています。次のレースではスタートで前に出るしかいと思いますし、ペースは悪くないので、1レース目で勝てなかったことをしっかり反省して、2レース目では最後までトップを守って勝ちたいです。
第1戦決勝3位 #65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)
決勝記者会見: 3位のエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark) スタートはまあまあでしたが、前半の展開はタフなものでした。前の2台を抜くことがなかなかできませんでしたが、途中から僕のペースが良くなってきたので、オーバーテイクすることができました。まさか最終ラップでトムスをオーバーテイクできるとは思いませんでした。すごくハッピーです。予選ではニュータイヤに履き替えた時にミスをしてしまいましたが、タイヤの使い方に関してはそのうち慣れていくだろうと思います。レース戦略とかそういうのは全然考えずに走っていました。正直いうと前の二人がクラッシュしてくれないかな?とすら思っていたぐらいで。なんとか大湯選手を抜いて、小高選手のスリップストリームについて走っていたら、最終コーナーで彼がミスをしたので1コーナ抜くことができました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿決勝 開幕戦を制したのは#11フェネストラス。#36宮田は痛恨の2位

2019全日本F3選手権第1戦の決勝が4月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選2番手の#11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)がスタートでトップに立ち、そのまま逃げ切って来日初優勝を達成した。

12周の決勝がスタートした

大湯都史樹、小高一斗、エナム・アーメドの3位争い

優勝はサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)

決勝2位は宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM\'S F317)

決勝3位はエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)

マスタークラス優勝は山口大陸(タイロクレーシング28号)

手を上げてウィニングラップはサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)

第1戦決勝は午前9時50分より12周で行われた。天候は晴れ。コースはドライだ。

ポールシッターの#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)はスタートの蹴り出しこそ悪くなかったものの、加速していく中でエンジンがストールしかかり、フェネストラズの先行を許してしまう。

懸命に追い上げる宮田だったが、車間を詰めればフロントのダウンフォースが抜けてしまうフォーミュラカーの特性からセクター1、セクター2で離される状態が何周にもわたって続き、なかなか攻略の糸口を見つけられない。それでも単独走行となればフェネストラズを上回るペースで走行できることから、宮田はシケインと1コーナーでのオーバーテイクを念頭にチャンスをうかがったが、最後までチャンスは訪れなかった。

その後方では#2大湯都史樹(TODA FIGHTEX)と#37小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が激しいバトルを展開。8周目のシケインで小高がアウトから大湯をパスするが、大湯もすかさずホームストレートで車体をインにねじ込み、2コーナーで3位を奪い返す。しかし10周目に小高は再びシケインで大湯に挑みかかり、インから抜き去って3位に浮上。続いて#65エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)も大湯をパス、一気に小高にも接近すると、11周目の最終コーナーで小高がわずかにミスをしたのを見逃さず、ファイナルラップの1コーナーで小高を抜き去って3位表彰台をものにした。

全日本F3選手権はこのあと午後4時25分より第2戦決勝を17周で行う。

優勝したサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) 優勝したサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) 表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI

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SF:第1戦鈴鹿フリー走行2回目 トップタイムは#39坪井

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦のフリー走行2回目が4月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)が1'38.700でトップタイム。2番手には#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が1'39.434で続いた。

フリー走行2回目: 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING) フリー走行2回目: 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) フリー走行2回目: 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) フリー走行2回目: トップタイムは坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19) フリー走行2回目: 2位は平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19) フリー走行2回目: 3位は関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)

2回目のフリー走行は午前8時35分より30分間で行われた。路面は予選に続いてドライだが、幾分雲が多く出てきている。

昨日の公式予選Q1でコースアウトし、最初の赤旗原因となった坪井は出走嘆願を出していることもあり、序盤からハイペースで走行して4周目に1'38.700を記録。これがセッション全体のベストタイムとなった。2番手には平川が続いたが、こちらは残り時間が15分となったところでトラブルに見舞われ、スプーンカーブで自らランオフエリアに退避してクルマを降りた。原因は不明だが決勝への影響が懸念される。

デビュー戦でいきなりポールポジションを獲得して周囲を驚かせた#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)はやや遅れてコースインし、ベストタイム1'40.582で10番手に終わったが、牧野は終始ミディアムタイヤで15周を消化しており、決勝に向けてのチェックに集中していたとみられる。チームメイトの#64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)は1'39.926で5番手につけている。その一方で、予選3位の#1山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)はソフトタイヤで16周を走行。牧野とは逆にソフトタイヤのライフを確認していたようだ。ベストタイムは1'40.395で8番手だった。

第1戦決勝は今日午後2時より43周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿予選会見 「みんなアレックスがポールをとると思っていたんでしょうが、それを裏切れて良かったです」(牧野任祐)

予選フォトセッション: トップ3のドライバー

第1戦ポールポジション #65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)
予選記者会見: ポールポジションの牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING) パロウが速くて、みんなアレックスがポールをとると思ってたんでしょうが、それを裏切れて良かったです。Q1がかなりトリッキーだったんで、ちゃんとQ1を通過できたっていうのが僕たちにとっては大きかったと思います。ミディアムのセットアップでうまくできていない部分があったんですけど、ソフトは感覚的には結構良かったので、それを形にできて良かったです。僕はQ2からQ3でほんのちょっとですがセットアップを変えたんですが、それがすごくいい方向に行ったのかなと思います。エンジニアの岡田さんがいいアイディアを出してくれました。
第1戦予選2位 #64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)
予選記者会見: 2位のアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING) 本当にハッピーです。Q1はすごく難しいセッションでした。何度も赤旗が出てトリッキーでしたがクルマの調子は本当に良かったです。Q2でもアメイジングな結果を出せて、いい調子のままQ3を迎えましたが、そこで少しドライビングミスをしてしまいました。クルマにはポテンシャルがありましたが、まさかトップ3に入れるとは思っていなかったので、この場を借りてチームには感謝したいですし、予選1-2ということで、本当におめでとうございますと言いたいです。そして牧野選手本当に素晴らしかったと思います。このまま二人でベストを尽くした頑張りたいです。
第1戦予選3位 #1山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
予選記者会見: 3位の山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 得意な鈴鹿ということで当然ポールを狙っていましたが....まずはデビュー戦でポールを取った牧野選手と、久々に予選で1-2を取られたナカジマレーシングさんに素直におめでとうございますと言いたいです。今日は僕の完敗です。僕としてはチームを移籍して初めての予選ということで、うまくやりたいという気持ちも当然ありましたし、結果を残さなければというプレッシャーもあった中で、ポールを逃したとはいえ、この記者会見に来ることができたことで、少なからず意味のある3番手だったと思ってます。今日は本当に荒れた予選でしたが、こうして得た3番手というポジションを明日の決勝に生かしたいと思いますし、明日こそはホンダが1-2-3をとり、その中で自分が一番になれるよう頑張りたいと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿公式予選 欧州F2帰りの怪物#65牧野任祐がデビュー戦でポールポジション獲得の快挙! ナカジマレーシング9年ぶりのフロントロー独占

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」の公式予選が4月20日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が1'36.060を叩き出し、SFデビュー戦で見事にポールポジションを獲得した。

公式予選は午後3時45分よりノックアウト方式で行われた。天候は晴れ。コースはドライだったが、ホームストレートでは向かい風の吹き付ける難しいコンディションでの走行となった。

ピットで待機する牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)

ピットで待機するアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)

ピットで待機する山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

ポールポジションは牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)

予選2位はアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)

予選3位は山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)

ポールポジションを獲得した牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)

抱き合うポールポジション・牧野任祐と予選2位・アレックス・パロウのナカジマコンビ

予選1-2を決めたナカジマレーシングの中嶋悟監督を囲む牧野任祐とアレックス・パロウ

予選Q1
20分間の走行で上位12台がQ2進出の権利を得る予選Q1は開始早々から赤旗中断が相次ぐ大荒れの展開になった。

まず開始5分も経たないうちに全日本F3からステップアップしたばかりの#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)が1コーナーでコントロールを失ってグラベルに飛び出し、最初の犠牲者となる。続いて残り時間12分を切ったところで#7アーテム・マルケロフ(UOMO SUNOCO SF19)が午前中のフリー走行と同じデグナーカーブでバリアの餌食に。更に残り時間5分で#51ハリソン・ニューウェイ(GOLDEX TAIROKU RACING SF19)がスプーンカーブで姿勢を乱し、直後に通りかかった#36中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)を巻き添えにする形でクラッシュ、3度目の赤旗を出してしまった。

今季のスーパーフォーミュラはSF19へのシャシー更新に伴い、スキッドブロックの板厚も従来の10mmから5mmへと変更されており、これが縁石に乗り上げるなどの車高変化に敏感な空力特性を生み出している模様。経験の少ないドライバーには非常に厄介な代物になっているようだ。

この結果Q1は残り5分での1発勝負となり、#15ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN SF19)や#17トリスタン・シャルパンティエ(REAL SF19)といったルーキーたちに加えて#8大嶋和也(UOMO SUNOCO SF19)や#38石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)らのベテラン勢までもがここで予選を終えることになってしまった。

トップは#64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)で1'37.615、2番手は牧野で1'38.111とナカジマレーシングが1-2。3番手には16野尻智紀(TEAM MUGEN SF19)が1'38.199とホンダ勢の1-2-3という結果だった。

予選Q2
Q1の相次ぐ赤旗中断の影響で予選Q2は当初予定より30分以上遅れ、午後4時46分にコースオープンとなったが、ここでもナカジマレーシングの二人がずば抜けた速さを見せ、パロウが1'36.346で再びトップ、牧野が1'36.758で2位に続いた。3番手はトヨタ勢最上位の#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)で1'36.916だった。一方ここでQ1で3位の野尻が敗退。他に#4国本雄資(ORIENTALBIO KONDO SF19)、#50ルーカス・アウアー(Red Bull SF19)、そして#37ニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)までもが予選を終えることになった。

予選Q3
ポールポジションを決める最後のセッションは5時04分より7分間の走行。ここでもナカジマレーシングが速さを見せつける結果となったが、ここでの主役は牧野の方だった。Q2終了からQ3開始までの短いインターバルでセッティング変更を行うというエンジニアの提案が見事にハマり、牧野はQ2から一気にコンマ7秒ものタイム更新に成功、1'36.060を叩き出し、見事ポールポジションを獲得。パロウもタイムを縮めたものの、1'36.089と僅かに及ばず2位。前年王者の#1山本尚貴(DOCOMO DANDELION M1S SF19)が1'36.312で3位につけ、#5福住仁嶺(DOCOMO DANDELION M5Y SF19)が1'36.388で4位とホンダ勢が1-2-3-4を達成。ナカジマレーシングにとっては2009年8月のフォーミュラニッポン第6戦もてぎ以来、実に9年半ぶりのフロントロー独占となった。

スーパーフォーミュラ第1戦決勝は明日午後2時より43周で行われる。ルーキー二人を擁するナカジマレーシングの活躍に期待が集まるところだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦、第2戦公式予選 #36宮田が圧巻の速さで連続ポールを獲得

全日本F3選手権第1戦、第2戦の公式予選が4月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がベストタイム、セカンドベストいずれも他を大きく引き離し、2戦連続でポールポジションを獲得した。

宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM\'S) サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark) 大湯都史樹(TODA RACING) 小高一斗(カローラ中京Kuo TEAM TOM\'S) 第1戦、第2戦ともポールポジションの宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM\'S F317) 第1戦、第2戦とも予選2位のサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3) 第1戦予選3位、第2戦予選4位の大湯都史樹(TODA FIGHTEX) 第1戦予選4位、第2戦予選3位の小高一斗(カローラ中京Kuo TOM\'S F317) 第1戦、第2戦ともマスタークラスポールポジションの山口大陸(タイロクレーシング28号)

参加台数は14ながら、4名の外国人ドライバーに加え、イギリスの名門カーリンモータースポーツの参戦、B-MAXとモトパークのジョイントなど、今季の全日本F3は開幕前から話題豊富なシーズンとなっている。トムスも坪井翔のステップアップに伴い、昨年までFIA-F4で優勝争いを演じていた#37小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)を抜擢しており、こちらにも注目が集まる。

開幕ラウンドの公式予選は午前10時30分より30分間で行われた。天候は快晴。絶好のコンディションでの走行となった。

序盤から速さを見せつけたのは参戦3年目になる宮田。最初のアタックで1'52.057を記録すると、タイヤを交換して臨んだ2度目のアタックで1'51.305、1'51.692を立て続けに記録、2位以下をベストタイムでコンマ5秒、セカンドベストでもコンマ4秒引き離し、堂々の連続ポールをものにした。

2番手には今季初参戦の#11サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)がベスト1'51.874、セカンドベスト1'52.874で続き、こちらも2戦連続でフロントローを獲得した。

#2大湯都史樹(TODA FIGHTEX)はベストタイム1'52.174で3番手につけたが、セカンドベストでは小高が1'52.376で3番手を獲得、初表彰台に期待がかかる結果となった。

第1戦決勝は明日朝9時50分より12周で、第2戦決勝は明日午後4時25分より17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿フリー走行1回目 トップタイムは#3山下

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」の1回目のフリー走行が4月20日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#3山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)が1’37.634でトップタイムだった。

フリー走行1回目: トップタイムは山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19) フリー走行1回目: 2位は小林可夢偉(KCMG Elyse SF19) フリー走行1回目: 3位は関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)

この日の鈴鹿は朝から雲ひとつない好天に恵まれ、先に行われた全日本ロードレース選手権JSB1000クラスの公式予選ではコースレコードが相次いで更新される絶好のコンディション。スーパーフォーミュラのフリー走行1回目は午前10時20分より60分間で行われた。

コースオープンとともに出て行ったのは#4国本雄資(ORIENTALBIO KONDO SF19)と山下のコンドーレーシング勢。最初から持ち越しのソフトタイヤを装着し、まずは国本が1’38.918を記録する。

しかしその直後、デグナーで今季初参戦の#7アーテム・マルケロフ(UOMO SUNOCO SF19)がコースオフ、グラベルに捕まったため開始10分足らずで赤旗中断となる。

7号車の回収が終わり、走行が再開されたのは10時32分。#38石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)が早くも新品のミディアムを装着してコースイン、1’38.746を記録すると、ソフトタイヤで走行していた#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)は1’37.956を叩き出してトップに浮上した。#36中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)もソフトタイヤで1’37.975を記録して2番手につけ、山下が1’38.704で3番手。ここで一旦各車ピットイン。ニュータイヤに履き替えて残り10分を切ったところで予選シミュレーションに入った。

まずは山本が1’37.857までタイムを縮めてトップに立つと、#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が1’37.852で山本を上回り、続いて山下が1’37.634でトップに浮上、#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)も1’37.795で2番手に上がってきた。

ここでチェッカー。山下がSF19で最初の計時セッションを制し、午後の予選に臨むことになった。ルーキー勢最上位は#64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)で9位、チームメイトで昨年F2で1勝している#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が10位で続いた。

スーパーフォーミュラ第1戦の公式予選はこのあと午後3時45分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝会見 「ホンダ同士の接触の結果なので個人的には素直に喜べないところはあります」(伊沢拓也)

決勝フォトセッション: 両クラスのウィナー

GT500クラス優勝 #8ARTA NSX GT

伊沢拓也
決勝記者会見: GT500クラス優勝の伊沢拓也(ARTA) 今までGTやってきた中でも雨量もウォータースクリーンもひどくて、スタートは5番手でしたが、前のクルマの水しぶきでほとんど何も見えない状態の中、クルマをコースにとどめなきゃいけないというのと、前のニッサンの2台をなんとか抜いたことで最終的に勝利が僕らのところに転がり込んだと思います。ですがホンダ同士の接触の結果なので個人的には素直に喜べないところはあります。昨日の予選で野尻選手が5番手を獲得してくれたことが僕のレースを展開しやすくしてくれましたし、今年のシリーズを考えれば幸先の良いスタートは切れたかなと思います。
野尻智紀
決勝記者会見: GT500クラス優勝の野尻智紀(ARTA) モニターを見続ける時間は長かったですが、まずはこのレースで命に関わる怪我や、レースができなくなる怪我をする選手がいなくてよかったと思います。このコースはモスエスでちょっとラインを外せば壁が待ってるというところで、あんだけのウォータースクリーンの中ですので、今回のレースは非常に危険だったなと思います。そうした中で伊沢選手がクルマをコースにとどめてくれたこと、チャンスがあるごとに抜いてきてくれたことが勝利につながっていると思うので、伊沢選手にしかできない走りだったと思うし、自分に同じことができるかといえば、どうだろうなと考えることろもあります。今回は伊沢選手と、ホンダとブリヂストンとチームのみんなで勝ち取った勝利じゃないかなと思います。

GT300クラス優勝 #96K-tunes RC F GT3

新田守男
決勝記者会見: GT300クラス優勝の新田守男(K-tunes Racing) 走っていてもかなりコンディションが悪く、ウォータースクリーンのせいで雨が強く降ってることが確認できない状態で走っていました。僕のところはあまり台数の多いバトルがなかったので、セーフティーカーが入ってクラッシュの現場を見るたびに、今回はかなり危険なレースなんだと考えさせられながら走っていました。赤旗になっても集中力を切らさないようにと意識してレースをした感じでした。
阪口晴南
決勝記者会見: GT300クラス優勝の阪口晴南(K-tunes Racing) 僕は今日は乗ってはいませんけど、昨日の予選でフロントローを獲得できたという点ではチームに貢献できたかなと思います。今日はずっとモニターとにらめっこの時間が続いて、こんなに長いレースがあるんだと感じるくらい、時間の流れを遅く感じました。セーフティーカー明けの少ないチャンスの中で新田さんがあそこしかないというポイントでオーバーテイクされていたので、本当にシンプルにすごいなと思いましたね。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 雨とアクシデントで大荒れのレースは31周で赤旗終了。GT500は#8ARTA NSX GT、GT300は#96K-tunes RC F GT3が優勝

2019オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝は、4月14日に岡山国際サーキットで行われたが、相次ぐクラッシュと雨によりスタートからセーフティーカーランと赤旗中断が繰り返され、31周をもって終了となった。優勝はGT500クラスが#8野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)、GT300クラスは#96新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)だった。
(天候:雨 コース:ウェット)

GT500クラスのスタートシーン

GT300クラスのスタートシーン

開始早々にクラッシュした佐藤公哉(HOPPY 86 MC)

高木真一をパスする新田守男

GT500クラス優勝は野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)

GT500クラス2位は松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)

GT500クラス3位は佐々木大樹/ジェームス・ロシター組(カルソニックIMPUL GT-R)

GT300クラス優勝は新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)

GT300クラス決勝2位は高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)

GT300クラス決勝3位は脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)

レース終了をアナウンスする板東正明GTA社長

GT500クラスの表彰式

GT300クラスの表彰式

開幕戦決勝は午後2時30分にスタート。ウォームアップ走行から雨が降り始めていたこともあり、セーフティーカー(SC)スタートとされた。SCは2周目にピットイン、3周目から追い越しが可能となった。

ホールショットはポールポジションの#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)。その後方では予選3位の#1山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)がヘアピンで#12佐々木大樹(カルソニックIMPUL GT-R)のインをついて2位にジャンプアップ。しかしその頃1コーナーでGT300クラスの#25佐藤公哉(HOPPY 86 MC)がスピンオフ。同じマザーシャシーの#5平木湧也(ADVICSマッハ車検MC86)を巻き込むクラッシュが発生したため再びSCが導入され、車両回収ののち11周目からリスタートとなった。

するとすかさず#1山本が11周目の1コーナーで#23クインタレッリにアウトから並びかけ、そのまま並走して2コーナーでトップに浮上。続いて予選4位の#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)もバックストレートで12佐々木と23クインタレッリを一気に抜き去り、2位にジャンプアップしてきた。続いて#8伊沢拓也(ARTA NSX-GT)も13周目のヘアピンで#12佐々木を抜いて4位に上がってきた。23号車は雨量が少ないと予想してミディアムコンパウンドのウェットタイヤを装着していたことが裏目に出て、SC中に充分な熱を入れることができず、抗うすべがなかったようだ。

しかしその後方でまたしてもGT300クラスの多重クラッシュが発生。2コーナー立ち上がりで失速した#10星野一樹(GAINER TANAX triple a GT-R)とその脇をすり抜けようとした#88小暮卓史(マネパ ランボルギーニ GT3)が接触。#88星野はそのはずみでモスエスイン側のウォールに突っ込み、これに巻き込まれる格好で#7ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(D'station Vantage GT3)が追突。そしてさらに#33マーチー・リー(エヴァRT初号機X Works GT-R)も行き場をなくしてアウト側に飛び出してしまったのだ。これによりメインポストからは赤旗が提示され、レースは中断となってしまった。

車両回収とバリアの補修を行ったのち、レースは3時45分にSC先導で再開され、20周目にリスタート。すかさず#8伊沢が#23クインタレッリをパスして3位に浮上、ホンダNSXが1-2-3を形成する展開となったが、24周目の1コーナーでなんと#17塚越が#1山本を押し出してしまい、#1山本はグラベルに捕まってしまった。これにより又してもSCが導入されることとなった。さらにSCラン中にモスエスで#50山下亮生(ARNAGE AMG GT3)がクラッシュ、さらに雨脚が強まってきたため32周目に入ったところで二度目の赤旗中断となってしまった。

結局天候は回復せず、4時45分に監督ミーティングが招集され、その場でレースの終了が伝えられることに。規定周回数82の75%を満たしていないため、選手権ポイントは通常の半分とされた。

GT500クラスは17号車に1号車との接触によるペナルティが課せられたため、#8ARTA NSX GTが繰り上げで優勝とされた。2位は#23MOTUL AUTECH GT-R、#12カルソニックIMPUL GT-Rだった。

アクシデントの相次いだGT300クラスは12周目の2コーナーで#96新田守男(K-tunes RC F GT3)がポールポジションの高木真一(ARTA NSX GT3)を抜き去ってトップに浮上、そのまま逃げ切って開幕戦を制した。今回がデビュー戦の阪口晴南は1周も走らないまま初陣を飾った格好だ。2位は#55ARTA NSX GT3、3位は#52脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)だった。

次戦の舞台は富士スピードウェイ。5月4日に500kmの決勝レースが行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4) | SUPER GT

SGT:第1戦岡山GTA定例会見 F1日本グランプリのサポートイベントとしてFIA-F4を開催!!

スーパーGT第1戦でのGTA定例会見では、10月のF1日本グランプリのサポートイベントとしてFIA-F4のレースを開催することも併せて発表された。

スーパーGTのサポートイベントとして開催され、今年で5年目を迎えたFIA-F4は初年度チャンピオンの坪井翔を始め、牧野任祐、宮田莉朋、大津弘樹、阪口晴南などのドライバーを輩出したほか、今年はヨーロッパで行われるFIA-F3にも角田祐毅、名取鉄平の両名が参加するなど、有力な若手ドライバーの登竜門として近年注目を集めている。

そのFIA-F4をF1のサポートイベントとして開催しないか、という打診が鈴鹿サーキットを経営するモビリティランドよりGTAに持ち込まれたとのこと。GTAとしてもスーパーGTのみならず内外のあらゆるトップカテゴリーへのステップアップカテゴリーとしてのFIA-F4を捉え、これを推進することがレース界全体にとって有益であると考え、モビリティランドを通じてFIAとの契約を進めているという。すでにエントラントにも4月初旬に富士で行われたスプリングトレーニングにおいて開催することは伝えられており、驚きつつも良好な反応を得ているという。

F1を目指す若者たちにとっても、F1関係者の目の前でレースを披露することは将来にとって有益な体験になることだろう。

なお、このレースは通常のシリーズ戦ではなく、選手権ポイントも与えられないノンタイトル戦とのことだ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:第1戦岡山GTA定例会見 DTMとのジョイントイベントはハンコックタイヤのワンメイクに

スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は4月14日、第1戦「岡山GT300kmレース」が開催されている岡山国際サーキットで定例記者会見を開催した。
今回の会見では、3月29日付で発表されたDTMとのジョイントイベントについてや、10月に開催されるF1日本グランプリのサポートイベントとしてFIA-F4が開催されることなどが明らかにされた。

DTMとのジョイントイベントは11月23-24日に富士スピードウェイでの開催が決まっており、現在GTAと富士スピードウェイでプロジェクトチームを結成し、レギュレーションやタイムスケジュールの策定などの準備を進めているとのこと。DTMが5月にホッケンハイムで開幕するため、そのスケジュールの合間を縫ってITRともスポーティングレギュレーションの調整を行なっている。基本的にはDTMのレギュレーションを推奨する形になり、まずはDTM最終戦に国内メーカーのテスト車両を持ち込んで参戦することになるという。

タイヤについては現在DTMで採用されているハンコックのワンメイクとなる。これはDTMとハンコックタイヤの間で締結された契約によるもので、これをスーパーGT側が受け入れた格好だ。すでに先日富士で行われた合同テストの中で国内3メーカーにテスト車両を選定してもらい、各2セットずつを使用して30分間の走行を二日間実施したという。使用されたのは#23MOTUL AUTECH GT-R、#1RAYBRIG NSX-GT、#37KeePer TOM'S LC500の3台。まずはロングストレートを持つ富士での300km/h以上のトップスピードに対する現行のパフォーマンスの確認が行われている。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第2戦決勝 フロントロー2台がまさかの後退!優勝は通算4戦目の#5三宅

14周の決勝がスタートした

優勝は三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)

決勝2位は菅波冬悟(OTG DL F110)

決勝3位は野中誠太(FTRSスカラシップF4)

インディペンデントカップ優勝は仲尾恵史(TCS Racing Team)

優勝した三宅淳詞(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)

表彰式

インディペンデントカップ優勝の表彰式

4月14日、岡山国際サーキットで開催された2019FIA-F4選手権第2戦の決勝は、フル参戦1年目の#5三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)が予選1位、2位がペナルティにより後退したことにも助けられて自身初優勝を獲得した。

第2戦決勝は午前8時20分より15州で行われた。当初は雨が予想されていたものの、スタート進行始まった頃に時折ポツリポツリと落ちてくる程度にとどまり、全車スリックタイヤで支障なく走行できるコンディションでの戦いとなった。

ところがスタートでポールポジションの#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)がグリッドポジションを間違えるというハプニングがありスタートはディレイに。太田には最後尾スタートのペナルティが課せられて改めて15周の戦いがスタートした。ホールショットは予選2番手の#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)。2番手に予選3番手の三宅が続き、#60菅波冬悟(OTG DL F110)が3位に浮上、#36野中誠太(FTRSスカラシップF4)が4位で続いた。

最後尾スタートの太田は1周めで20位までジャンプアップ、その後も着実に順位を上げていたが、4周目の1コーナーで#16渡辺大祐(Media DoADVICS影山F110)をアウトからかわそうとして接触、惜しくもここでレースを終えてしまう。またこのアクシデントによりセーフティーカーが導入され、9周目からリスタートとなった。

すると今度はトップを快走する佐藤と#25堀尾風允(SAMURAIサポーターズF4)にドライビングスルーペナルティの裁定が下る。二人は最初のスタートでジャンプスタートと判定されていたのだ。これで労せずして三宅がトップに繰り上がった。

一時は菅波に背後を脅かされる場面もあった三宅だが、菅波は雨を見越して前半勝負のセッティングを施しており、周回を重ねるにつれて次第にタイヤが厳しくなっていったため、終盤は三宅を追うどころか背後に迫る野中を抑えるので精一杯の状態となった。

これにより三宅はトップでチェッカーを受け、昨年のもてぎ大会でデビューして以来通算4戦目でFIA-F4初勝利をものにした。2位は菅波、3位は野中が入り、揃って連続表彰台を獲得した。

インディペンデントカップは#2仲尾恵史(TCS Racing Team)が最後まで#30DRAGON(TEAM DRAGON F4)を抑え切って今季初優勝。接戦に見えたが仲尾自身は余裕を持って押さえたとレース後に語っている。

次戦の舞台は富士スピードウェイ。5月3-4日の開催だ。

第2戦優勝 #5三宅淳詞(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
優勝した三宅淳詞(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト) 優勝できたのは嬉しいんですけど、今回結構運が良くてトップもセカンドも消えたような感じで。その位置を走っていたからこそ勝てるとは思うんですけど、次の富士の大会はしっかり自分の実力で勝てるようにしたいなと思います。佐藤選手のジャンプスタートは僕は知らなくて、「どこか壊れたのかな?」と思っていました。スタート時には特におかしい感じはなかったです。スタート位置については僕はちゃんと止まったつもりだったんですけど、前の選手が進んでいったので、僕が間違えたのかなと思ってしまいました。1番の枠がもう一つあるんで、そっちなんだと思ったら違ってました。
第2戦決勝2位 #60菅波冬悟(OTG MOTOR SPORTS)
決勝2位の菅波冬悟(OTG MOTOR SPORTS) 昨日と一緒でシリーズを考えたらすごいいい結果だったんですけど、運もあって。普通にそのままことが進んでたら4位とか3位とかその辺やったと思うんですけど、いろんな流れとかで恵まれたこともあります。昨日よりもペース的には良かったり、最後まで抜かれたなったのは良かったと思うんですけど自力でトップ狙えるぐらいのスピードがないとシリーズは難しいかなという感じなんで。今回は周りの要因が大きいトップ争いだったんで、次は普通に走ってトップ争いできるようにしたいです。理想は去年のオートポリスみたいなトップ独走なんで。
第2戦決勝3位 #36野中誠太(TOM'S SPILIT)
決勝3位の野中誠太(TOM'S SPILIT) スタートから前半のペースが悪すぎて、SC入ってからのペースもダメダメでした。タイヤに熱が入ってからはそこそこのペースで走れるんですけど、そこがまだまだですね。昨日と同じようなミスもしてしまっているので、次の大会までに改善して優勝争いできるように頑張ります。富士はトムススピリットのホームコースですし、テストも重ねているので、自信を持って。連続表彰台も安定して走れての結果だったので、次の富士も同じように。今度は2位を引き付けないくらいの速さを持って優勝したいです。
第2戦インディペンデントカップ優勝 #2仲尾恵史(TEAM RIGHT WAY)
やっと勝てました。1戦目も1位になりたくて。抑えないといけないと言われとったんですけど、どうしても若手を抜きたくて、でも相手の子が見てなかったみたいで当てられて最後尾に落ちました。今回は落ち着いて。運も良くて誰とも絡まなかったので、勝てて嬉しいです。次も頑張ります。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SGT:第1戦岡山ポールポジション会見 「高木さんがトップタイムを出しちゃったので僕はQ2ですごく緊張しました」(福住仁嶺)

ポールポジションを獲得した両クラスのドライバーたち

GT500クラスポールポジション #23MOTUL AUTECH GT-R

松田次生
GT500クラスポールポジションの松田次生(NISMO) 今回は公式練習から意外とフィーリングは悪くありませんでした。朝の占有の10分間でも僕がミスをしましたがタイム的にはトップが見える状況でした。予選Q1でもすごくいい状態でしたがトラフィックに引っかかってしまいました。それがなければ1分16秒台はいけそうな感覚があったので、ロニー選手がいつものようにスーパーラップをしてくれると思っていました。それでロニー選手にも「クルマとタイヤのフィーリングがすごく良いよ」と伝えましたし、ロニー選手もリラックスはしてなかったと思いますけど、しっかりタイムを出してくれたので、すごくいい予選だったと思います。
オフシーズンは4台のGT-Rで作業を分担してセットアップを進めてきました。
ロニー・クインタレッリ
GT500クラスポールポジションのロニー・クインタレッリ(NISMO) 次生は良いと言ってくれたけど、クルマはプッシュしないと良いタイムは出せないので。朝のフリー走行の途中でセットアップを変えたらクルマのフィーリングがすごく良くなりました。特に2セット目のニュータイヤを履いた時はここでの合同テストと比べてもスローコーナーでよく曲がってくれました。その流れでクルマのセットアップをいじらずに予選に行ったら、次生がQ1でまさかあんなにタイムアップするとは思いませんでしたね。午前中は1分18秒1で自分のドライビングが終わったので、そこからどうやって1秒上げられるんだろうと。アタック中はプッシュしか考えなくて、ミスはなかったけど小さいコーナーで思ったよりトラクションが良くなかったんですが、まあトップ3は間違いないだろうと思っていました。そうしたら中島エンジニアが無線でトップだと教えてくれてすごく嬉しかったです。去年の途中から一発の速さが全然なかったんですが、オフの合同テストでクルマの方向性が見えてきたので、車体もエンジンもタイヤも良くなってきたし、すごく力が上がりましたね。チームのみんなに感謝です。

GT300クラスポールポジション #55ARTA NSX GT3

高木真一
GT300クラスポールポジションの高木真一(ARTA) 嬉しいです。岡山はここ10年くらいあまり結果が良くなくて、表彰台に縁がなかったんですけど、今回ミッドシップカーのNSX GT3に変わって、コーナリングのボトムスピードが上がって岡山で走りやすいクルマに仕上がりました。3回のテストしかできなかったんですけど、その中で初めて扱うNSXをチームがすごく仕上げてきていただいたんです。セットを一番ソフト寄りにしたところ、走り始めから非常に良くて、安心して予選に行けました。練習では1分27秒台しか出ていなかったのに、予選ではポンと25秒台真ん中くらいが出たので、いい感じではあるなと。あとは若い仁嶺がスーパーラップを出してくれると信じていました。ここまでは亜久里さんの戦略が的中してきている感じです。
福住仁嶺
GT300クラスポールポジションの福住仁嶺(ARTA) GTというカテゴリーに初めて参戦しましたが、3回のテストの中で僕なりにクルマのことを勉強してきましたし、セットアップに関して高木さんとチームの方々がいろいろ細かい点を教えていただいたので、その中でうまくクルマを作っていけたなと思います。岡山に来てフリー走行でニュータイヤを履いた時はイマイチな感じで、ポールは見えないかと思っていたんですけど、いざ高木さんがQ1を走った時にはいいタイムがでて、僕もその流れで自信を持っていけました。でも高木さんがトップタイムを出しちゃったので僕はQ2ですごく緊張しました。その緊張した中でもうまく乗れたのは良かったと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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SGT:第1戦岡山公式予選 ニッサン勢の大逆襲!!ポールポジションは#23モチュールGT-R

2019オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の公式予選が4月13日、岡山国際サーキットで行われ、GT500クラスでは上位7台が従来のコースレコードを上回る接戦を展開、その結果1’16.602を叩き出した#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)がポールポジションを獲得した。GT300クラスは今回からA、B二つのグループに分かれて予選Q1を行うシステムが導入され、最終的に#55高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)がポールポジションを獲得した。

公式予選は午後2時45分よりノックアウト方式で行われた。天候は晴れ。コースはドライ。気温は例年よりやや低めと好タイムの期待できる絶好のコンディションだった。

予選Q1

GT500クラスポールポジションの松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)

GT500クラス予選2位の佐々木大樹/ジェームス・ロシター組(カルソニックIMPUL GT-R)

GT500クラス予選3位の山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)

GT300クラスポールポジションの高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)

GT300クラス予選2位の新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)

GT300クラス予選3位の脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)

GT300クラスの予選方式変更に伴い、GT500クラスも走行時間が10分に短縮されたQ1。コースオープンとともに各車続々とアタックに出ていったが、#64牧野任祐(Modulo Epson NSX-GT)に対しては公式練習での藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(D'station Vantage GT3)との接触に対するペナルティとして最初の5分間は走行を禁じられるという苦しいセッションとなった(接触したのはナレイン・カーティケヤン)。それが影響したのか、牧野のタイムは1’18.467にとどまり、惜しくもQ2進出を逃すことに。一方好調ぶりをみせつけたのは昨年苦戦の続いたニッサン勢。1’17.103のトップタイムを叩き出したジェームス・ロシター(カルソニックIMPUL GT-R)を始め、出走した4台全てが8位以内に入り、揃ってQ2進出を果たした。一方ホンダ勢は5台中3台がQ2進出。レクサス勢は#37平川亮(KeePer TOM'S LC500)が8位に入った以外は全車Q1落ちという残念な結果に終わった。

今回から2グループに分かれて走り、各グループの8位まではQ2に進めるという方式で実施されたGT300クラスのQ1は、Aグループで#52吉田広樹(埼玉トヨペットGBマークX MC)が1’25.393のトップタイムを記録、Bグループは今季からホンダNSXにスイッチした#55高木真一(ARTA NSX GT3)が1’25.447でトップだった。64号車との接触で予選出走が危ぶまれた#7ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(D'station Vantage GT3)は修復が間に合ってAグループの走行に加わったが、1’26.367と、8位にわずか0.087秒届かず、ここで予選を終えることになった。

予選Q2

GT500、GT300の両クラスともコースレコードの更新が相次ぐ激しいタイムアタック合戦となったのが今回の予選Q2だ。GT500クラスではまず前年王者の#1山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)が1’16.950を叩き出してレコードを一気に1.179秒上回ってみせるが、#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)はそれをさらに上回る1’16.602を記録。#12佐々木大樹(カルソニックIMPUL GT-R)も1’16.876で続き、ニッサンGT-Rがフロントローを独占してみせた。結局1’17.693を記録した#37ニック・キャシディ(KeePer TOM'S LC500)まで、出走8台中7台がレコードを更新することになった。

GT300クラスは今回がGTデビュー戦の#55福住仁嶺(ARTA NSX GT3)がいきなり1’24.889を叩き出してトップに浮上。見事ポールポジションをもぎ取ってみせた。予選2位もルーキーの#96阪口晴南(K-tunes RC F GT3)が1’24.905で続き、#52脇阪薫一(埼玉トヨペットGBマークX MC)がマザーシャシー勢最上位の3位で続いた。

第1戦決勝は明日の午後2時30分より82周で行われる。現時点では雨の予報となっており、予選とはまた違った戦いが展開されそうだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第1戦岡山決勝 参戦2年目の#7佐藤蓮が待望の初勝利!!

佐藤蓮待ちに待った初勝利!!

FIA-F4選手権第1戦の決勝が4月13日、岡山国際サーキットで行われ、参戦2年目の#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)がポールポジションからトップを快走、待望のFIA-F4初優勝を挙げた。

第1戦決勝は午前1時40分より15周で行われた。天候は曇り。コースは終始ドライコンディションだった。

ホールショットはポールの佐藤。その後方では予選2位の#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)と予選3位の#5三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)が接戦を繰り広げたが、4周目のアトウッドカーブで両者は接触。太田のインをついた三宅がアウトに押し出した格好だ。太田はそのままリタイヤに。三宅もこの接触によりドライビングスルーペナルティを受けて14位に後退、その順位のままチェッカーを受けることになった。

これに乗じて2位に浮上したのは予選4位の#36野中誠太(FTRSスカラシップF4)。昨年まで全日本カート選手権を主戦場としていた野中にとっては初めてのフォーミュラレースだったが、冷静にバトルを展開して#60菅波冬悟(OTG DL F110)の追撃を退け、見事初陣を2位表彰台で飾った。

結局佐藤は一度もトップの座を譲ることなく15周を走りきり、参戦2年目の初戦で待望の初勝利を獲得。3位には今年で3年目の菅波が入った。

インディペンデントカップは3年ぶりにフル参戦を決めたベテランの#30DRAGON(TEAM DRAGON F4)が貫禄の優勝。序盤サイドミラーのトラブルに悩まされて#3佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)の先行を許したものの、ミラーの固定に成功してからは落ち着いてチャンスをうかがい、7周目のヘアピンでアウトからトップを奪い返してそのまま逃げ切った。

FIA-F4第2戦決勝は明日の朝8時20分より同じく15周で行われる。

第1戦優勝 #7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)
序盤のペースが上がらなくて厳しかったんですけど、後半は最後までペースを上げることができました。レースウィークを通して安定して速かったので、その結果が出たかなあと。後半よりのセットにしていたので、前半はペースが上がりませんでした。表彰台自体が初めてだったので、手順がわからなくて困りましたけど、レース後半には当然みたいな顔して表彰式をこなしたいです。とりあえず明日は雨で2番手スタートなので、ノーポイントだけは避けたいですけど、チャンスがあれば優勝したいです。
第1戦決勝2位 #36野中誠太(FTRSスカラシップF4)
フォーミュラのレース自体今日が初めてだったので、とりあえずスタートできただけでもほっとしたぐらいの感じでしたが、佐藤選手との差が詰められなかったので、もう一踏ん張り何か、ドライビングなりマシンなりで詰められたらいいなあと思います。ミラーを見てバトルするというのに慣れていなかったのでスタート中はキョロキョロしちゃいましたが、その後は冷静にカートみたいにバトルできたんで、そこは良かったです。
第1戦決勝3位 #60菅波冬悟(OTG DL F110)
もちろん全戦優勝を狙ってレースをしているんですけど、3位という結果自体は予選5番手からだったこととか、今週のペースを考えたらいい結果なんですけど、それが競り勝って自分で取った3位じゃなくて、ラッキーが続いた3位なので、そこは悔しいです。ただシーズンを考えたらここで3位のポイントを取れたことはプラスなので、明日のレースもそうですけど、この先のレースもコンスタントにポイントを取ってチャンピオンを狙っていけるように頑張っていきたいなと思います。もう今年しかないんで。また来年はないですし。僕もチームも3年目なので、頑張って結果を残していきたいなと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式練習 前年王者の#1レイブリックNSXがトップタイム。

2019スーパーGT開幕戦「岡山GT300kmレース」の公式練習が4月13日、岡山国際サーキットで行われた。GT500クラスではセッション終盤にコースレコードを上回るタイムが相次いで記録され、ディフェンディングチャンピオンの#1山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)が1’17.779でトップタイム。2番手には#24高星明誠/ヤン・マーデンボロー組(リアライズコーポレーションADVAN GT-R)が1’17.916で続いた。GT300クラストップは#52脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)で1’25.248だった。

GT500クラスが現行規定で戦われる最後のシーズン、2019オートバックス スーパーGTがついに開幕。大会初日は朝から好天に恵まれ、多くの観客が早くからスタンドに集まってきた。例年に比べて気温はやや低めだが、日が高くなるにつれて次第に春らしい陽気になってきている。絶好のレース日和の中、スーパーGTの朝の公式練習は午前8時50分より105分間で行われた。

午前9時55分には#88小暮卓史/元嶋佑弥組(マネパ ランボルギーニ GT3)のコースオフ、10時10分には#64ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐組(Modulo Epson NSX-GT)と#7藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(D'station Vantage GT3)の接触があり、車両回収のため二度の赤旗中断があったものの、いずれもダメージは軽微であり、各チーム午後の予選と明日の決勝に備えて入念な走り込みを行なった。

大型遺跡の相次いだGT500クラスは、占有走行で上位6台が従来のコースレコード(1’18.129 平川亮/#37KeePer TOM’S RC F 2016年予選Q2)を上回るタイムを記録、ディフェンディングチャンピオンの#1レイブリックNSXに続いて新たにヤン・マーデンボローを迎えた#24コンドーレーシングが続き、ホンダNSXとニッサンGT-Rが僅差で上位に並んだ。レクサス勢の最上位は#6大嶋和也/山下健太組(WAKO'S 4CR LC500)の7位だったが、トップとの差はわずか0.412だ。

GT300クラスはマザーシャシーの#52埼玉トヨペット Green Braveがトップにつけ、FIA-GT3の#96新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)が2番手と、こちらも接戦だ。

スーパーGT第1戦の公式予選はこのあと午後2時45分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第1戦、第2戦岡山公式予選 HFDPがトップ3を独占!第1戦は#7佐藤、第2戦は#6太田がポール獲得

FIA-F4選手権の2019シーズンがついに開幕。4月13日に岡山国際サーキットで行われた公式予選は第1戦が参戦2年目の#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)、第2戦はルーキーの#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)と、Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクトがポールポジションを独占する結果となった。

昨シーズンのランキング上位3名がFIA-F3や全日本F3へステップアップしていき、現時点では本命不在とも思える2019シーズン。開幕戦の公式予選が午前8時5分より30分間で行われた。天候は晴れ。コースはドライだ。

序盤から好タイムを連発したのは月初の公式テストでもトップタイムを記録している#6太田。最初のアタックで1’37.663でトップに立つと、1’35.083、1’33.843、1’32.913、1’32.860と順調にタイムを縮めていく。走行中に走路外走行があったとしてこのベストタイムは抹消と裁定されたが、その後も1’32.876、1’32.905と安定したタイムを記録していたため、セカンドベストでもなお第1戦の予選2番手、第2戦に至ってはサードベストにも関わらずポールポジションを獲得することになった。

第1戦のポールポジションは参戦2年目の#7佐藤。昨シーズンは初めてのフォーミュラカーということで苦戦が続いたが、その経験を糧に今シーズンは序盤から精神的に余裕を持って臨めているといい、このセッションでも1’32.817を叩き出して自身初のポールポジションを獲得してみせた。#5三宅淳詩(HFDP/SRS/コチラレーシング)も第1戦、第2戦ともに3番手につけ、今回はHFDP勢の好調ぶりが目立つ予選となった。

また2年目を迎えたインディペンデントカップは、F3などでも経験豊富な#30DRAGON(TEAM DRAGON F4)が第1戦、第2戦ともにポールポジションを獲得している。

第1戦決勝はこのあと午後1時40分より15周で行われる。

第1戦ポールポジション、第2戦予選2位 #7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)
昨日は赤旗が多く出ていたんで、予選では最初にアタックしてバンバンタイムを出していこうとしていましたが、今日は赤旗があまり出ず、最後まで走り続けることができました。ある程度の実力は出せたかなと思います。セットは思っていた方向とは違っていたんですけど、第1戦のポールポジションが取れたので、まずは開幕戦優勝を目指して頑張ります。去年は四輪が初めてということで苦戦していたんですけど、今年は精神的にもゆとりを持って走れているので、コンスタントに行けばいけるんじゃないでしょうか。去年はカートからあまり練習もせずに乗り換えたこともあり、慣性とか車重の違いに悩まされました。自信はあったのに鼻っ柱をへし折られた感じでしたね。このあとの決勝ではFIAF4でまだ優勝できていないので、まず1勝を挙げたいです。
第2戦予選2位、第2戦ポールポジション #6太田格之進(SRS/コチラレーシング)
正直あんまり満足いく予選ではありませんでした。チーム的には、クルマはすごくいい感じに出来上がってて、セクターベストを繋げられれば余裕でポールを取れるセッションでしたが、自分が上手くまとめきれず、悔しい思いをしました。四脱でベストタイムが抹消になったので、3番手タイムで第2戦がどうなるかわかりませんけど。フル参戦1年目ということで、決勝はスタートをしっかり決めないとと思います。岡山はオーバーテイクの難しいサーキットなので、スタートに集中し、そのあとは要所要所をきちんと押さえて走ります。第2戦は雨の予報なので、タイヤの心配もそれほどしなくていいと思うし、できるだけプッシュしていきます。JAF-F4と違ってLSDが入っていなかったりでポテンシャルの差はそれほど感じませんけど、FIA-F4はドライバーのレベルが高いので、ここで戦える意義は大きいです。中でもチームメイトがいちばんのライバルなので、そこは特に意識していきます。
第1戦予選3位、第2戦予選3位 #5三宅淳詩(HFDP/SRS/コチラレーシング)
昨日に比べたらいいタイムが出せましたが、1位が同じチームの選手という意味では、あまり納得のいかない予選でした。みなさんもそうだと思いますが、セクターベストをまとめればトップが狙えたはずなので、今後の課題としてそういう部分は直していきたいと思います。岡山は今年の最初に始めて走ったんですけど、僕の好きなレイアウトなので、決勝はスタートを決めて1位を狙っていきます。テスト以外にもホンダさんには練習の機会を与えてもらえているので非常に助かっています。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:モースポフェス2019 「スーパーフォーミュラオープニングラップ」は雨のためパレードランに

鈴鹿モータースポーツファン感謝デー「モースポフェス2019SUZUKA」のアトラクションの一つとして午後2時5分より予定されていたスーパーフォーミュラによるデモレース「SUPER FOMULA OPENING LAP」は雨のためセーフティーカー先導でローリングを開始。結局安全を期して5周のパレードラップを行なったのちにチェッカーが提示されることになった。

オープニングラップ: セーフティーカー先導で5周のデモレースがスタートした

ポールポジションからスタートしたのは昨年チャンピオンの#1山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION)、同ランキング2位の#37ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)が2番手につけた。

パレードランは途中シケインで#5福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION)がトラブルによりストップしたものの、他の19台は無事完走し、明日からの合同テストに臨むことになった。

全日本スーパーフォーミュラ選手権はこのあと3月4-6日に鈴鹿サーキット、3月26-27日に富士スピードウェイで合同テストを実施、4月20-21日の鈴鹿2&4で開幕する。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:モースポフェス2019 スーパーGTがデモレースを実施。両クラスでホンダNSXがトップチェッカー

二日目を迎えた鈴鹿モータースポーツファン感謝デー「モースポフェス2019」。スーパーGTは初日に続いて「世界に誇るハイコンペティションシリーズ」と題して東コースでデモレースを開催。GT500クラス7台、GT300クラス5台の計12台が本番さながらのバトルを披露した。

今回出走したのは#1RAYBRIG NSX GT(山本尚貴)、#6WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)、12カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹)、16MOTUL MUGEN NSX GT(中嶋大祐)、24KONDO RACING(ヤン・マーデンボロー)、#39DENSO KOBELCO SARD LC500(へイッキ・コバライネン)、64Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)、#4グッドスマイル初音ミク AMG(片岡龍也)、18UPGARAGE NSX GT3(松浦幸亮)、#34Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍)、#61SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人)、#88JLOC(元嶋佑弥)だ。
数分間のウォームアップののち、クラスごとに隊列を組み直してローリングを開始、5周のレースを行なった結果、GT500クラスは#1RAYBRIG NSX GT、GT300クラスは#34Modulo KENWOOD NSX GT3といずれもホンダNSXがトップでチェッカーを受けた。

スーパーGTはこのあと3月16-17日に岡山国際サーキット、30-31日に富士スピードウェイにて合同テストを、4月13-14日に岡山国際サーキットで第1戦を開催する。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER FORMULA

SF:モースポフェス2019 SFフリー走行トップは#1山本

鈴鹿モータースポーツファン感謝デー「モースポフェス2019SUZUKA」は3月3日、二日目を迎えた。そのアトラクションの一つとして、午前9時よりスーパーフォーミュラのフリー走行が50分間で行われた。

当日の天候は曇り。時折小雨のぱらつくあいにくのコンディションだったものの、終始ドライタイヤでの走行となり、終盤ソフトタイヤを投入した前年のチャンピオン#1山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION)が1'36.267のトップタイムを叩き出した。

フリー走行: トップタイムは山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) フリー走行: 2位は福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) フリー走行: 3位は平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

鈴鹿におけるコースレコードは2017年4月の鈴鹿2&4で中嶋一貴が記録した1'35.907。山本は昨日のシェイクダウンから通算してもわずか1時間半足らずでそのレコードのコンマ3秒差にまで迫ったことになる。今後SF19の熟成が進めば、新たなコースレコードが樹立される日もそう遠くはないだろう。

2番手にはチームメイトの#5福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION)が1'36.995で続き、#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1'37.252で3番手だった。

モースポフェス2019ではこのあと午後2時5分より、「SUPER FOMULA OPENING LAP」と題した模擬レースが行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:鈴鹿シェイクダウンテスト ルーキーの#64パロウがトップタイム

2019全日本スーパーフォーミュラ選手権で使用されるSF19シャシーのシェイクダウンテストが3月2日、「モースポフェス2019」のアトラクションの一つとして三重県の鈴鹿サーキットで行われた。

シェイクダウンテスト: トップタイムはアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING) シェイクダウンテスト: 2位は山下健太(KONDO RACING) シェイクダウンテスト: 3位は山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

今シーズンは#7アーテム・マルケロフ(TEAM LEMANS)、15ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN)、#50ルーカス・アウアー(BE-Max Racing with motopark)、#51ハリソン・ニューウェイ(BE-Max Racing with motopark)らの海外の若手有力ドライバーの他、昨年のFIA-F2選手権で1勝をあげた#65牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)や昨年の全日本F3選手権チャンピオンの#39坪井翔(JMS P.MU CERUMO INGING)など、例年以上に多くのルーキーが参戦する他、昨年チーム無限から参戦していたチャンピオンの山本尚貴と福住仁嶺が揃ってドコモダンデライアンに移籍するなど、ドライバーラインナップも一新され、開幕前から話題満載だ。

このセッションではデリバリーのタイミングによりすでにカラーリングの施されたチーム、まだカーボンの下地のまま走行するチームが入り乱れる形ではあったが、今年参戦する20台全車が走行に参加。その中で昨年まで全日本F3選手権に参戦していた#64アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が1’38.400でトップタイムを記録、2番手には#3山下健太(KONDO RACING)が1’38,676、3番手には昨年王者の山本尚貴が1’38.801で続いた。

全日本スーパーフォーミュラ選手権は明日3日にも朝9時からフリー走行を実施、午後2時5分からは「ラウンドゼロ」と題して毎年恒例のデモレースを開催する。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:JRPが開催概要を発表 オーバーテイクシステムの運用方法が大幅改定に

日本レースプロモーション(JRP)は3月2日、鈴鹿モータースポーツファン感謝デー「モースポフェス2019」が開催されている三重県の鈴鹿サーキットにて、2019全日本スーパーフォーミュラ選手権のシリーズ開催概要を発表した。

従来のSF14からSF19へとシャシーが一新される今シーズンは、そのほかにもオーバーテイクシステムの仕様変更や予選フォーマットの改訂のほか、ヘイローの導入など安全面の強化も行われる。

オーバーテイクシステム(OTS)はこれまで1レースあたり5回、それぞれ20秒間ずつ使用できることとなっていたが、今年からは上限100秒間の時間制となり、使用回数は任意となる。何秒ずつ何回作動させるかはドライバーの判断に委ねられるが、1回の使用ごとに100秒間のインターバル(使用制限)が設けられることになった。

これに伴い、ロールバー上に設置されていたランプの表現も変更され、残り時間100秒から20秒まではグリーン、20秒未満では赤に表示が変わり、残り0秒で消灯となる。またOTS作動時には点滅、100秒間の使用制限中はスロー点滅し、観客にもその状況がわかりやすく伝わる仕掛けになっている。

予選方式は全戦ノックアウト方式とされ、Q2出走台数は参加台数にかかわらず12台に固定となった。決勝レースも全戦250km(90分間)の1レースで統一された。

このほか、BSフジで行われていた生中継が今年から録画放送に変わり、多くの視聴者数が想定される17時〜18時55分に放送時間が移行する。実況にはF1での実績が豊富な野崎昌一、塩原恒夫の両ベテランが担当するほか、ピットレポートに千代勝正が起用された。

全日本スーパーフォーミュラ選手権は4月20-21日に鈴鹿サーキットで開幕する。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎチャンピオン会見 「バトン選手が来るって聞いたときは、本当かよ?! 夢のようじゃない?! と思いました」(高橋国光監督)

GT500クラスドライバーズチャンピオン #8ARTA NSX-GT

山本尚貴
チャンピオン記者会見: GT500クラスチャンピオンの山本尚貴とジェンソン・バトン(TEAM KUNIMITSU) 僕のスティントは8号車とのバトルになって、8号車のペースが非常に良かったんですが、なんとか食らいついていきました。僕の燃料が軽くなってからはかなり僕のペースが良くなって追いつくことができましたが、8号車のピットに入るタイミングが予想以上に早かったので、驚きました。本来なら8号車の入った次の周とか、前後のクルマを見てすぐピットに入りたかったんですが、今回はやっぱりチャンピオン争いをしている1号車のことを考えるべきだということで、僕らが早めに動いてタイヤ交換をしてしまうと、もしかすると彼らがタイヤ交換をせずに僕らの前に出てしまう可能性もあったので、動くに動けず、結果的に長く引っ張ることになりました。1号車と同時にピットに入って、そこから彼らが追いついてきたのはレクサス勢とトムスの力だと思いますし、JBも最後きつかったと思うんですけど、最後の踏ん張りとJBの力が押さえてくれたと思います。彼に感謝しています。
ジェンソン・バトン
10歳くらい老け込んでしまうんじゃないかと思うくらいのストレスでした。ナオキのスティントは素晴らしかったけど、1号車がなかなかピットに入らないのでどうなっているのかと心配になりました。同じタイミングでピットに入り、38号車の後ろでコースインした時は「やられた!」と思いました。そこからは彼のレクサスと3周にわたってカート選手みたいなクレイジーなバトルをやりましたが、石浦選手のブロックがすごく、ものすごく上手で、レイトブレーキングも見習わなくちゃと思うレベルだったので、ずっと後ろで隙を伺っていました。ナオキもモニターを見てイライラしていただろうと思います。そのバトルの中でピックアップを拾ってしまったため、それを落とすのに2周もかかってしまいました。それからは1号車を押さえることに専念しましたが、300の処理も頭に入れなくちゃいけなくて、本当にストレスが大きかった。チェッカーフラッグを見たときには本当にホッとしましたよ。最高のチャンピオンシップだったと思うし、素晴らしいチームでした。協力してくれたみんなに感謝したいです。

GT500クラスチームチャンピオン TEAM KUNIMITSU

高橋国光監督
チャンピオン記者会見: GT500クラスチャンピオンの高橋国光監督(TEAM KUNIMITSU) 今日のレースを見て、二人のドライバーがすごく良く走ったなあと思いました。それからクルマを触ってくれているATJの皆さん方が本当に一生懸命やってくださったり、車体やエンジンを開発してくれている皆さん方が一生懸命やってくださったおかげで彼らもああいう走りができるんじゃないかなあと。二人の話を聞いていましても、本当にハードなレースだったんだと思います。いまのGT選手権はすごいクルマとすごいドライバーが携わっているなと。世界一だと言っていいくらいの内容のあるレースだったんじゃないのかなと。山本くんも最初にチームに来た頃は本当に純真でね、子供みたいな感じで接していたんですが、今では逆に教わることが多くなって、本当に世界に通用するドライバーになったんじゃないかと思います。今年から携わってくれているバトン選手は、まさかF1のチャンピオンで何度も優勝を経験しているドライバーが日本のGTレースに携わってくれるのかなと、「本当かよ?!夢のようじゃない」という思いと、同時に日本のレースなんか見下してるんじゃないかなとも思っていましたが、最初にレースをやってもらったときにその考えがひっくり返りました。こんなに真面目に取り組んでくれるのか。素晴らしい選手がいるなと、信頼感が芽生えました。その結果が今日のこの8戦目に出たんじゃないかと。そう思うとこの結果は早すぎるくらい。まさにスーパースターだなと思います。最後に、関係者の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

GT300クラスドライバーズチャンピオン #65LEON CVSTOS AMG

黒澤治樹
チャンピオン記者会見: GT300クラスチャンピオンの黒澤治樹(K2 R&D LEON RACING) まず皆さんにお礼を言いたいです。人生で初めてチャンピオンを取れました。今日のレースは蒲生選手にタイヤ無交換で走ってもらうために、なるべくタイヤを使わないで、ピックアップにも気をつけて走りました。接触なども決してしないようにと。そのあとは蒲生選手がしっかり走ってくれたので、心配もしなかったし、それが勝利につながったと思います。自分がオーナーとチームを立ち上げて、メンテナンスガレージを持って足掛け6年。工場長をやってもらってる溝田さんには監督とエンジニアも兼任してもらったし、スタッフが寝ずに作業してもらったこともあるし、本当に人に恵まれてね、スタッフが足場を支えてくれて、最後にドライバーがこうして頂点に立てて、もういうことが無いというか本当に嬉しいです。うちの親父も20何年間支えてくれて、初めてチャンピオンを取れたことでいいプレゼントができたのかなと思います。全てのスタッフに感謝します。ありがとうございました。
蒲生尚弥
チャンピオン記者会見: GT300クラスチャンピオンの蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING) タイヤ無交換でいくという作戦でしたが、今まで一度もやったことが無いし、不安もありましたが、セーブして走って負けるのも嫌だったので、代わってからはとりあえず攻めて走ることだけ考えていました。その結果勝つことができましたし、チャンピオンも取れたので嬉しいです。

GT300クラスチームチャンピオン K2 R&D LEON RACING

溝田唯司監督
チャンピオン記者会見: GT300クラスチャンピオンの溝田唯司監督(K2 R&D LEON RACING) とりあえず65に関わってきた全ての人に感謝します。ブリヂストンさんだったり、ワコーズさんだったり。今までレースやってきた中で、このチームはすごく純粋にレースができるチームだと思うので、当然の結果と言えば当然の結果かなと思います。残り数周になった時に周回遅れのチームが目の前でバトルしていて、周りに協力してくれとお願いしたのにしてもらえなくて、その時は結構イライラしながら見てました。フィニッシュの瞬間は隣で(黒澤選手に)先に泣かれていて、乗り遅れちゃったなあと思いました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ決勝会見 「自分が去年までいたチームがチャンピオンを取ったと思うと、悔しさの方が大きいです」(伊沢拓也)

決勝フォトセッション: GT500クラスで優勝した伊沢拓也と野尻智紀(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)

GT500クラス優勝 #8ARTA NSX-GT

野尻智紀
決勝記者会見: GT500クラスで優勝した野尻智紀(AUTOBACS RACING TEAM AGURI) 伊沢選手からほぼミニマムくらいでバトンを繋いでもらって、そこからはチームから無線で「クリアな場所だからここでタイムを稼ごう」と言われていたので、ニュータイヤの美味しいところを使ってプッシュしました。そのチームの作戦と、タイヤのパフォーマンスでギャップを作れたので、みんながピットアウトした時に7秒ぐらい稼いでいました。クルマもポテンシャルの高いものでしたし、みなさんにここまで頑張ってもらったんで感謝しています。もちろんチャンピオンを取れなかった悔しさというのもありますから、こういう複雑な思いは二度としなくないなと思っているので、勝って嬉しいと思う反面、今日という日を忘れないように、タイトル獲得を目指してまた明日から頑張っていこうと思います
伊沢拓也
決勝記者会見: GT500クラスで優勝した伊沢拓也(AUTOBACS RACING TEAM AGURI) 自分のスティントはとにかく逃げて、野尻選手のためにマージンを稼ぎたいという思いで、最初からプッシュして走りました。途中で結構マージンを作れたし、GT300のタイミングで追いつかれましたが、クルマの状態がよかったので余裕を持ってドライブできました。ピットに入ったタイミングがほぼミニマムだったので野尻選手のスティントが長くなりましたが、ピットアウト後のポジションどりを考えるとここがベストだろうという判断でした。結果的にそこで入った事で野尻選手はクリアラップを取れて良いタイムで走れてギャップを広げる事に繋がったので、チームの作戦と僕らの走りが噛み合って優勝したのだと思います。最終戦で勝てた事は良かったですが、チャンピオンを獲得する事はできず、去年まで自分がいたチームがこうしてチャンピオンを取ってるという意味では、正直悔しさの方が大きいです。でも彼らの走りが素晴らしかったんだという点で、尊敬できるし、来年は自分たちで取り返せるように頑張ります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ決勝 レースもタイトル争いも大接戦!勝ったのは#8ARTA NSX-GT、タイトルは#100RAYBRIG NSX-GTのものに

2018シーズンの最終戦は優勝争い、タイトル争いともに最後まで息詰まる接戦大接戦に!

2018オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT250kmレース」の決勝が11月11日、栃木県のツインリンクもてぎで行われた。レースを制したのはポールシッターの#8野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)。しかし予選4位の#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)が最後まで食い下がり、白熱のトップ争いを展開した。その後方でもドライバーズランキングトップの#100山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)に同2位の#1平川亮/ニック・キャシディ組(KeePer TOM'S LC500)が追いついてテール・トゥ・ノーズの息詰まるバトルを展開。バトンが最後まで平川の猛追を押さえきり、直接対決でGT500クラスのチャンピオンをもぎ取った。GT300クラスはポールシッターの#88平峰一貴/マルコ・マペッリ組(マネパ ランボルギーニ GT3)が中盤度重なるタイヤバーストに見舞われて後方に沈む一方で、予選2位からスタートした#65黒澤治樹/蒲生尚弥組(LEON CVSTOS AMG)がタイヤ無交換作戦を敢行して今季初優勝を獲得、ドライバー、チーム両部門で首位の#55高木真一/ショーン・ウォーキンショー組(ARTA BMW M6 GT3)が9位に終わったため、こちらも両部門で黒澤/蒲生組とK2 R&D LEON RACINGがチャンピオンを獲得した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日21,000人/決勝日37,000人/大会総入場者数58,000人)

GT500クラス優勝は野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)

GT500クラス決勝2位は立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)

GT500クラスで3位に入ってチャンピオンを決めた山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)

GT300クラスで優勝してチャンピオンを獲得した黒澤治樹/蒲生尚弥組(LEON CVSTOS AMG)

GT300クラス決勝2位は嵯峨宏紀/平手晃平組(TOYOTA PRIUS apr GT)

GT300クラス決勝3位は谷口信輝/片岡龍也組(グッドスマイル初音ミクAMG)

表彰式: チャンピオンに輝いたジェンソン・バトンと山本尚貴(TEAM KUNIMITSU)

第8戦決勝は午後1時30分に栃木県警の先導でローリング開始。気温20℃、路面温度30℃と例年にない暖かな気候のもとで53周の熱い戦いが始まった。

スタートを制したのはポールシッターの#8伊沢拓也(ARTA NSX-GT)。2位の#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)と接戦を繰り広げつつも徐々にリードを広げていき、規定ギリギリの19周でピットイン、野尻智紀に後半を託した。この作戦の狙いはトラフィックの少ないところに野尻を送り出し、タイヤがフレッシュなうちにリードを広げることだった。その要求通りに野尻は序盤から飛ばしに飛ばし、一時は7秒以上のマージンを得ることに成功した。

一方の山本はこのARTAの作戦に面食らいつつも、タイトル争いを意識して後続の1号車の動向に合わせて30周目にピットイン、バトンが#1平川亮(KeePer TOM'S LC500)の前でコースに復帰した。この結果、バトンは#38石浦宏明(ZENT CERUMO LC500)、#64松浦孝亮(Epson Modulo NSX-GT)らの後塵を拝する事になる。アウトラップの90度コーナーですぐさま松浦をインから抜き去ったバトンだったが、石浦の強固なブロックに手を焼き、3周にわたって激しいドッグファイトを展開した末に攻略を諦めて平川を押さえる作戦に頭を切り替えた。

2位を死守した石浦はその後もハイペースで周回を重ね、今度は野尻との差を縮めていった。41周を終えた時点でその差は3.9秒に。49周を終えた時には0.68秒さにまで迫り、完全にテール・トゥ・ノーズ状態に持ち込んだ。しかし野尻のクルマとタイヤにはまだ余力があり、51周目には1.27秒差、52周目には1.44秒差と逆にリードを広げていって最後は1.808秒差でチェッカーを受け、第3戦鈴鹿以来の今季2勝目をものにした。

#100バトンと#1平川の直接対決によるチャンピオン争いも、49周目に0.27秒差にまで迫った平川をバトンが最後まで押さえ込んで3位でフィニッシュ。これによりバトンは参戦1年目にしてGT500クラスのチャンピオンを獲得。山本はスーパーフォーミュラに続いて二冠を達成した。これは日本人では本山哲以来の快挙だ。

GT300クラスは序盤からレース展開、チャンピオン争いともに二転三転し、こちらも片時も目が離せない展開となった。

序盤トップに立ったのはポールシッターの#88マルコ・マペッリ(マネパ ランボルギーニ GT3)。1周目から後続をぐんぐん引き離し、最初の9周で7.5秒ものリードを築き上げたが、19周目に左リヤタイヤがバーストという不運に見舞われて予定外のピットインを強いられた。この影響でリヤのホイールハウスにダメージが及んでいたため、ピットアウト直後に再びタイヤがバーストしてしまい、88号車はここで勝負権を失ってしまった。

代わってトップに立ったのは#0谷口信輝/片岡龍也組(グッドスマイル初音ミクAMG)。
スタートドライバーの片岡がオープニングラップで#65黒澤治樹(LEON CVSTOS AMG)を抜き去って2位に浮上してきていた。この時点でポイントリーダーの#55高木真一(ARTA BMW M6 GT3)は9位。このままの順位で終われば逆転でチャンピオンを手にできるはずだった。

ところが。

黒澤はその後#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)、#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)らにも抜かれて5位に後退するが、19周目に行ったピット作業でタイヤ無交換作戦を敢行、20周終わりで左リヤ2本交換を行った0号車を抜き去ってクラストップに浮上する事に成功、蒲生がそのまま逃げ切って今季初勝利をあげ、獲得ポイントを68ptまで伸ばした。結局55号車が9位に終わったため、逆転でドライバー、チーム両部門のタイトルをもぎ取った。2位には#31嵯峨宏紀/平手晃平組(TOYOTA PRIUS apr GT)、0号車は3位に終わっている。

スーパーGTの2019シーズンは来年も岡山国際サーキットで開幕。4月14日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第14戦もてぎ決勝 勝ったのは#6名取。しかしチャンピオンは#5角田が獲得。ホンダ勢初の快挙!!

栄冠を手にしたのは角田祐毅。

2018FIA-F4選手権第14戦の決勝が11月11日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした#6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)がトップを守りきって今季3勝目を挙げた。しかしポイントリーダーの#5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)が2位に入ったため、2018年のシリーズチャンピオンは角田のものとなった。

グリッドでストールしたドライバーがいたためスタートはディレイとなった

11周の決勝がスタートした

名取鉄平、角田裕毅、小高一斗のトップ争い

終盤アクシデントでセーフティーカーが導入されそのままフィニッシュを迎えた

優勝は名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)

決勝2位は角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)

決勝3位は小高一斗(FTRSスカラシップF4)

トップでゴールする名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)

2018年度のドライバーズチャンピオンを決めた角田裕毅(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト)

表彰式

インディペンデントカップの表彰式

第14戦決勝は午前8時25分にフォーメーション開始。しかしグリッド上で#62小倉祥太(DENSOルボ一セJSS F4)がエンジンをストールさせたため、スタートはディレイとなり、周回数も1周減算の11周で行われることとなった。小倉はピットスタートとなったが、結局エンジンが始動せず、そのままリタイヤに。悔しい形で今シーズンを終えることになった。

仕切り直しとなったスタートを制したのはポールの名取。予選2番手の角田も僅差で続き、#8佐藤蓮(SRS/コチラレ一シング)が#7大滝拓也(SRS/コチラレ一シング)をかわして3位に浮上したが、5周目の5コーナーで二人は接触、大滝はそのままリタイヤとなり、佐藤も7位に後退してレースを終えることになった。

これにより3位に繰り上がったのは予選7番手からスタートした#1小高一斗(FTRSスカラシップF4)。小高スタートで順位を落としたものの1周目のヘアピンで#98石坂瑞基(TOEI BJ Racing F110)を、3周目の90度コーナーで#81菅波冬悟(OTG DL F110)を抜き去って5位に浮上していた。

トップを走る名取に対し、角田はファステストラップを連発してテールに食らいつくが、チャンピオンを獲得するためにも接触だけは絶対に避けようと考えた角田はリスクの高いやり方でのオーバーテイクを自重しながら名取の隙を伺う作戦に出た。

それでも6周目の3コーナーや5コーナー、130Rなどで何度も角田は名取に並びかけたが、昨日とは違って名取も要所要所を押さえる走りで角田を封じ込める。そうしている間に3位の小高もどんどん追いついてきて、8周目の3コーナーでアウトから角田に並びかけてきた。しかし角田は一歩も引かず、3台は団子状態で9周目に入った。

ところがここで、インディペンデントカップのチャンピオンを争う#11植田正幸(Rn-sports制動屋F110)と#2仲尾恵史(TCS Racing Team)がまさかの接触。このためセーフティーカーが導入されることになり、レースはSC先導のままチェッカーを受けるというなんとも後味の悪い結末を迎えた。

角田はフルシーズン参戦2年目で念願のタイトルを獲得。同時にこれは今年で4シーズン目を迎えたFIA-F4でHFDPコチラレーシングが獲得した初めてのドライバーズタイトルとなった。

インディペンデントカップ優勝は#18廣田秀機(ATEAM Buzz Racing F110)。F3の開幕戦鈴鹿やスーパー耐久にも参戦している廣田にとってはこれがFIA-F4で初の優勝となったが、このレースで自分のベストラップを出すという課題を持って臨んだ彼にとっては不完全燃焼だったようだ。

なおインディペンデントカップの初代チャンピオンは4位でフィニッシュした植田が獲得した。

第14戦優勝 #6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
優勝した名取鉄平(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト) スタートをもうちょっとうまく決めたかったんですけど、スライドが多めになってしまいました。でもポジションはキープできたのでまずまずだったかな。ペースは決して悪くはなかったんですけど、スリップストリームの影響で角田選手がずっとついてきていました。でも勝たないとチャンピオンが取れない、あとが無い状態だったんで、優勝を目指してなんとかキープしました。優勝できたのはよかったんですけど、チャンピオンを逃してしまったのは悔しいです。嬉しいよりも悔しい気持ちの方が大きいです。昨日の反省点は全て生かすことができました。ミスもほとんどなく、安定してレース展開を進められたので、そこは少し成長できたのかなと思います。
第14戦決勝2位 #5角田祐毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
決勝2位の角田裕毅(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト) 自分のペースは名取選手より良かったので、昨日みたいにチャンスを伺っていて、何回かチャンスはあったんですけど、そこで当たってリタイヤなんかしたら、今まで一年間やってきたことが無駄になってしまうので、リスクの高いパッシングは避けようと思っていたので、なかなか抜けませんでした。とりあえず表彰台には上がれました。本当は優勝してチャンピオンを決めたかったんですけど、とりあえずチャンピオンとれて良かったです.
第14戦優勝 #1小高一斗(トムススピリット)
決勝3位の小高一斗(トムススピリット) もうちょっとレースがしたかったです。一回チャンスがあったのに、そこで決めきれなかったのは自分が甘かったかなあと思います。開幕戦出れない時点で負けてるような状態でしたが、あれがなくてもチャンピオンが取れてたかどうか。ゴールデンウィークの富士で復帰してすぐ勝てなかったのも痛かったです。一年を振り返ると自分の甘さが滲み出てるシーズンだったかなと思います。
第14戦優勝 #18廣田秀機(ATEAM Buzz Motorsport)
インディペンデントカップ優勝の廣田秀機(ATEAM Buzz Motorsport) 不完全燃焼ですね。ずっとタイムが良くなかったので、今回のレースで今週末のベストタイムを出そうと思っていたのに、セーフティーカーが入り、解除されるかと思ったらそのままチェッカーでした。サバイバルレースに残ってたんで勝っただけで、勝ったという実感は正直ありません。8年のブランクがあって鈴鹿の開幕でF3に乗って活動を再開しました。FIA-F4の他にS耐もやっていますが、FIA-F4はドライビングスキルを上げていくのに最適ですね。来年も出ようかどうしようかいますごく悩んでるんです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ予選会見 「チームとしてすごくいい方向に来ているので、最後はこのままポジションキープで終われたらと思います」(野尻智紀)

GT500クラス #8ARTA NSX-GT

野尻智紀
朝の走行でのフィーリングは良くなくて、そういう状況で伊沢選手にQ1を行ってもらいましたが、正直突破するのは簡単じゃないと感じていました。でも予選に向けてチームが修正してくれて、伊沢選手も僕の好みに合わせたフィードバックをチームにしてくれたので、それがすごく僕のアタックに行きました。チームとしてすごくいい方向に来ていると思いますし、予選でこれだけ速いというのも結果の一つだと思うんで、最後はこのままポジションをキープして終われたらと思います。
伊沢拓也
朝のフリー走行から調子がすごく悪くて、Q1を突破できるかどうかという状態だったので、今までレースやってきた中でも一番ドキドキする状態で予選に臨みました。結果としてQ2で野尻選手の素晴らしいラップで3回目の1位になれたので、非常に感謝しております。第2戦はノックアウト方式じゃなかったんですけど、それ以外の全部の予選でQ2を突破しているのは僕たちだけですし、前回に続いて今回もいい形を作ってこれたので本当に嬉しいです。

GT300クラス #88マネパ ランボルギーニ GT3

平峰一貴
ここで合同テストがあった時にすごく調子が良かったので、レースはいけるかもねと話していて、今週末をすごく楽しみにしていました。予選についてはマルコと約束事があって。基本今シーズンはマルコがQ2を担当していて、僕はチームのために、流れを良くするためにQ1を走ってきました。でもオートポリスは僕がQ1行くから、もてぎは僕にQ2をやらせてという話をして、僕は今この瞬間のために準備をしてきましたし、チームも一生懸命準備をしてきました。それが結果に出たので本当に嬉しいです。
マルコ・マペッリ
最近ここでテストをした時のクルマのフィーリングが良かったので、今週末はポールポジションが狙えそうだなと思って予選に臨みました。ポールポジションを獲得できたことを本当に嬉しく思っていますし、平峰選手が本当に頑張ってくれたと思います。そしてまたヨコハマタイヤやチームもいい仕事をしましたから、明日もいいレースが出来ると思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ公式予選 ホンダNSXが1-2-3を独占!#8ARTA今季3度目のPP獲得

ポールポジションの1ポイントは8号車のもとに!

2018オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT250kmレース」の公式予選が11月10日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#8野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)がコースレコードを大幅に上回る1'35.550で前戦オートポリスに続いて今季3度目のポールポジションを獲得。GT300クラスは#88平峰一貴/マルコ・マペッリ組(マネパ ランボルギーニ GT3)が開幕戦岡山以来2度目のポールを獲得した。

GT500クラスポールポジションの野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT) GT500クラス予選2位の山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT) GT500クラス予選3位のベルトラン・バゲット/松浦孝亮組(Epson Modulo NSX-GT) GT300クラスポールポジションの平峰一貴/マルコ・マペッリ組(マネパ ランボルギーニ GT3) GT300クラス予選2位の黒澤治樹/蒲生尚弥組(LEON CVSTOS AMG) GT300クラス予選3位の谷口信輝/片岡龍也組(グッドスマイル初音ミクAMG)

公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。天候は曇り。例年になく暖かい気候の中での走行となった。

予選Q1

GT500クラスは残り時間が8分30秒を切ったあたりで各チームが動き出すという見慣れた展開に。公式練習でトップタイムを記録した#64Epson Modulo NSX-GTは残り時間6分で松浦孝亮がようやくコースインして行った。ここでトップタイムを叩き出したのはポイントリーダーの#100ジェンソン・バトン(RAYBRIG NSX-GT)。1'36.316のコースレコードに迫る1'36.344を記録した。100号車と同ポイントでもてぎにやってきた#1ニック・キャシディ(KeePer TOM'S LC500)も1'36.855で7位に入り、こちらもQ2進出を果たしている。その一方で関口雄飛がランキング3位につけて逆転チャンピオンの可能性を残した#36au TOM'S LC500は中嶋一貴がS字で痛恨のコースオフを喫し、最下位で予選を終えることになった。結局このQ1ではホンダ勢が4台、レクサス勢は3台がQ2に進出。日産勢は唯一#3千代勝正(CRAFT SPORTS MOTUL GT-R)が8位につけるにとどまった。

GT300クラスはランキング上位9台が揃ってQ2に駒を進めた。トップタイムは#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)の1'46.553だった。

予選Q2

1点を争う状況のGT500クラスにとってポールポジションの1ポイントは貴重だ。各チームなんとしてもこの1ポイントを獲得せんものと熾烈なタイムアタック合戦を展開、その結果8台中6台が従来のコースレコードを更新するという結果となった。最初にレコードを打ち破ったのはポイントリーダーの#1平川亮(KeePer TOM'S LC500)で1'36.234。しかしその直後に#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)が1'35.550と平川を大幅に上回るタイムを叩き出し、トップに躍り出た。#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)も平川を上回るペースでアタックを続けたが、野尻には一歩及ばず、1'35.739。それでもフロントローを確保することに成功した。さらに公式練習でトップタイムを叩き出した#64ベルトラン・バゲット(Epson Modulo NSX-GT)も1'36.062で3位につけ、ホンダNSX-GTが1-2-3を達成、#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)も5位に入り、結局予選6位に終わった1号車の行く手を阻むことに成功した。

GT300クラスは今季始めたQ2を任された#88平峰一貴(マネパ ランボルギーニ GT3)が1'45.911とこちらもコースレコードを更新、自身初、チームにとっては開幕戦岡山以来のポールポジションを手にした。2位は#65蒲生尚弥(LEON CVSTOS AMG)でこちらもコースレコードを更新。3位には#0片岡龍也(グッドスマイル初音ミクAMG)が入り、ポイントリーダーの#55ショーン・ウォーキンショー(ARTA BMW M6 GT3)は10位に終わり、来日した母親にいいところを見せることができなかった。

2018シーズンを締めくくる第8戦決勝は明日午後1時30分より53周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第13戦もてぎ決勝 復活の#5角田が今季7勝目を挙げてタイトルに王手

強い角田が帰ってきた!!

FIA-F4選手権第13戦の決勝が11月10日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、予選4位からスタートした#5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)が見事な追い上げで今季7勝目をマーク。2018チャンピオンに王手をかけた。

12周の決勝がスタートした

角田裕毅vs名取鉄平、HFDPチームメートの争い

優勝は角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)

決勝2位は名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)

決勝3位は小倉祥太(DENSOルボ一セJSS F4)

インディペンデントカップ優勝は仲尾恵史(TCS Racing Team)

優勝した角田裕毅(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト)

表彰式

インディペンデントカップの表彰式

第13戦決勝は午後1時5分より12周で行われた。天候は曇り。コースはドライ。この時期にしては暖かい気候の中での戦いとなった。

ホールショットはポールシッターの#6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)。予選2位の#62小倉祥太(DENSOルボ一セJSS F4)はタイヤの暖まりに不安を感じており、名取の先行を許すだけでなく5コーナーで角田にも抜かれて3位に後退してしまった。さらにその後方からは予選7位からスタートを決めて順位を上げてきた#1小高一斗(FTRSスカラシップF4)が2周目のV字コーナーで#7大滝拓也(SRS/コチラレ一シング)を抜き去って4位に浮上すると、一気に小倉との間隔を詰めにかかった。

トップの名取は最初の2周で後続に1.7秒のリードを築き上げたが、角田が3周目からファステストラップを次々に更新するハイペースで名取との差を縮めにかかり、7周目には0.5秒差にまで迫った。

そして9周目。2コーナー、3コーナー、5コーナーと角田は激しく名取を攻め立て、130Rでついに名取からトップの座を奪い取ることに成功する。その後も懸命に食い下がる名取だったが、角田は最後まで付け入る隙を与えず、第10戦SUGO以来の今季7勝目をものにした。これにより角田はシリーズポイントを228まで伸ばし、2位名取との差は21ptに広がった。

名取に続いて3番目にチェッカーを受けたのは最終ラップの90度コーナーで小倉を抜いてきた小高。しかしこの時にインから小倉を押し出したためにレース後30秒加算のペナルティが課せられることになり、ルーキーの小倉が今シーズン初の3位入賞を果たした。

なおインディペンデントカップは予選トップの#2仲尾恵史(TCS Racing Team)が4連勝を達成。#11植田正幸(Rn-sports制動屋F110)が2位に終わったことでシリーズポイントでも植田を逆転し、ランキングトップに浮上している。

第14戦決勝は明日午前8時25分より12周で行われる。

第13戦優勝 #5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
優勝した角田裕毅(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト) 1周目に小倉選手のクロスを取ろうとしたんですけど、思ったよりも小倉選手が減速してきたのでフロントウィングが当たっちゃって不安でした。でも走っているうちに問題ないと思ったんで、あとはフロントウィングを信じて、今まで練習の時に経験したことを生かして走るだけでした。まだ全然喜んでられないんで、また明日も頑張って、最後も勝ってFIA-F4のタイトルを取ろうと思います。
第13戦決勝2位 #6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
決勝2位の名取鉄平(Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト) 自分が弱かったんです。それしかないです。予選の時のセッティングで行きましたが、GTが走った影響か、路面が少し悪かったので、そこに自分もクルマも合わせこむことができず、思い通りに走れませんでした。どこを直せばいいかはある程度わかっていますが、それ以上に自分の弱さの方が大きかったです。今日のレースを勉強して明日に備えます。
第13戦決勝3位 小倉祥太(DENSOルボ一セJSS F4)
フォーメーションラップに入った段階からタイヤの暖まりが悪いなというのをすごく感じていて、これは1周目2周目がだいぶキツイなというのは目に見えて分かっていましたが、その通りでした。オープニングラップでも一気に名取に離されてしまって、防戦一方という感じで前半を戦って、ある程度落ち着いてからは自分のペースで走れるようになって、そこから集中して行ったんですけど、小高に追い付かれてしまって。とにかく3位を守るっていうレース運びでした。バトルの中で一度小高がミスって一瞬間隔が開いたんですけど、自分のペースでは逃げきれなくて最終ラップで追いつかれてしまい、90度で小高にインに入られてしまいました。彼はレイトブレーキングで止まりきれてなくて、それで僕は押されるような形で順位を落としてしまいました。その時は悔しかったですが、ペナルティが出るんじゃないかなというのが頭の中にありました。それとレース中に左足がつってしまって、集中力を保つのが大変でした。明日は6番手スタートですが、楽な気持ちで挑めると思うので、今度こそ表彰台、リザルトだけじゃなくてちゃんと表彰台に上がって笑顔で終われるように頑張りたいです。
第13戦インディペンデントカップ優勝 #2仲尾恵史(TCS Racing Team)
インディペンデントカップ優勝の仲尾恵史(TEAM RIGHT WAY) とりあえずは嬉しいですが、明日勝たないとまたポイントで負けるんで、明日も勝たないといけないんです。まだ差がないんで、僕が植田さんより後ろやったらチャンピオンは植田さんなんで、ずっと勝ち続けないといけない。いま4連勝ですけど、明日も勝って5連勝とりたいです。最初は早瀬選手と抜き合いになって、最初前に出たんですけど追いつかれてしまったので、集中力を維持して最後まで走りました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ公式練習 ホンダNSXが1-2。トップタイムは#64エプソン

2018オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT250kmレース」の公式練習が11月10日、栃木県のツインリンクもてぎで行われた。GT500クラスは専有走行で1'36.697と唯一の36秒台を記録した#64ベルトラン・バゲット/松浦孝亮組(Epson Modulo NSX-GT)がトップタイム。2番手にはポイントリーダーの#100山本尚貴/ジェンソン・バトン組(RAYBRIG NSX-GT)が続き、ホンダNSX-GTが1-2という結果となった。GT300クラスは#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)が1'46.974でトップ。#0谷口信輝/片岡龍也組(グッドスマイル初音ミクAMG)が2番手だった。

公式練習: GT500クラストップタイムのベルトラン・バゲット/松浦孝亮組(Epson Modulo NSX-GT) 公式練習: GT300クラストップタイムの井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)

公式練習は午前8時50分より105分間で行われた。この日のもてぎは晴れ。しかし前日の雨の影響で路面はウェットコンディションで始まり、次第にドライに変わっていく状況。しかし今後は予選、決勝ともにドライで行われる可能性が高く、セッション序盤はあくまでチェック走行といった感じで、いくつかのチームはガレージにとどまってコンディションの回復を待った。

それでもレコードラインが乾き始めると、残り時間48分で#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)が1'38.743でトップに浮上、#1平川亮(KeePer TOM'S LC500)も残り時間40分で1'37.953を叩き出すなど、2クラス混走の時間帯ではポイントリーダー2台の好調ぶりが伺えた。

専有走行に入ると唯一ダンロップタイヤを履く#64ベルトラン・バゲット(Epson Modulo NSX-GT)が1'36.697で一気にトップに躍り出るが、#100ジェンソン・バトン(RAYBRIG NSX-GT)も終了直前に1'37.018を記録して2位に踏みとどまり、ホンダ勢が1-2で走行を終えることに。1号車は結局5位に終わったものの、終盤にニック・キャシディが1'37.232を記録しており、トップとの差はわずか0.535という僅差。予選、決勝でも両者は激しいバトルを展開しそうだ。

GT300クラスは序盤から好タイムを連発した#61スバルBRZが、専有走行で山内英輝のドライブにより1'46.974を記録。トップで走行を終えた。一方、ポイントリーダーの#55高木真一/ショーン・ウォーキンショー組(ARTA BMW M6 GT3)はトップから1.1秒落ちの14番手といまひとつの結果に終わっている。

第8戦の公式予選はこのあと午後2時よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhko KOBAYASHI

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