全日本F3選手権第15戦もてぎの公式予選は今週末好調な#7福住仁嶺(HFDP RACING F312)が第14戦に続いて他を圧倒する速さをみせ、2戦連続、今季通算3度目のポールポジションを獲得した。
Nクラスも終了間際にタイムアップを果たした#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が連続でポールを獲得した。
第14戦の予選終了から10分間のインターバルを置いて第15戦の公式予選が開始された。
上空を覆い尽くしていた分厚い雲は次第に姿を消し、コース上には薄日が差し込む状態となっていた。
各車2周のウォームアップを終え、残り4分あたりから本格的なアタックを開始する。
最初にトップに立ったのは#23高星明誠(B-MAX)。しかしタイムは1’46.038とわずかに45秒台には届かない。2位に#22ルーカス・オルドネス、3位に#50関口雄飛と一時はB-MAXが1-2-3を形成するが、その直後に最終コーナーを立ち上がってきた福住のタイムは1’45.557。
第14戦のタイムには及ばないものの、一気にトップに躍り出た。福住はそのまま早々とアタックを切り上げてピットへ。
その後トムス勢もタイムを上げてきたが、#36山下健太1’45.814、#37キャシディは1’45.957といずれも第14戦のタイムを上回れず、それぞれ予選2位、5位に終わった。
これにより福住が2戦連続でポールから決勝をスタートすることになった。
予選3番手にはランキング3位の高星がつけている。
Nクラスは当初#3三浦愛がクラストップに立っていたものの、そのタイムは1’49.739と満足できるレバルにはなく、最後のアタックで1748.821を記録した小河がここでもトップで明日の決勝に臨むことになった。
第15戦決勝は明日午前11時から20周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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全日本F3選手権第14戦の公式予選が8月22日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#7福住仁嶺(HFDP RACING F312)が第8戦富士に続いて今季2度目のポールポジションを獲得。
Nクラスは前戦富士大会ですでにシリーズチャンピオンを決めた#38小河諒(KeePer TOM’S F306)がポールだった。
公式予選は午前10時10分より10分間で行われた。
チャンピオン争いはほぼ#37ニック・キャシディ(トムス)、#36山下健太(トムス)、#23高星明誠(B-MAX)の3人に絞られた2015シーズンだが、前回の富士あたりからルーキーの福住の速さも目立つようになってきた。
その福住は最初のアタックで1’45.874を記録してトップに立つと、次の周には1’45.308までタイムを縮め、そのままチェッカーを待たずにピットへ。
これを終了ギリギリまで追ったキャシディと山下だったが、キャシディは1’45.530、山下も1’45.579にとどまり、福住は第8戦富士以来通算2度目のポールポジションを獲得して午後の予選に臨むことになった。
また、前回の富士からB-MAXが投入し、佐々木大樹がドライブした50号車を今回は関口雄飛がドライブ。一昨年の第15戦富士以来のF3参戦となる関口は、そのブランクを感じさせないアグレッシブな走りで1’46.010を記録し、予選5番手とまずまずの位置につけた。
Nクラスは既にチャンピオンを決めた小河が1’48.247、2位の#3三浦愛に0.9秒差をつけてポールポジションを獲得している。
第14戦決勝はこのあと午後3時35分より14周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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全日本選手権スーパーフォーミュラ・シリーズ第4戦のフリー走行1回めが8月22日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)がトップタイム。
ポイントリーダーの#38石浦宏明(P/MU CERUMO INGING)は2番手につけた。
スーパーフォーミュラの2015シーズンもここからいよいよ後半戦。
ホンダ、トヨタ双方ともに新エンジンをもてぎに持ち込んできた。
なお、今回の燃料流量は第2戦岡山と同じ90kg/hとされ、95kg/hで行われた第1戦鈴鹿、第3戦富士に比べて若干のパワーダウンとなっている。
またただでさえブレーキに負荷のかかりやすいコースレイアウトであることに加え、例年猛暑の中で行われる8月のもてぎ戦だが、公式予選日は曇天の下で開幕、気温も28℃前後で推移するものと予想されており、熱対策という点においては多少楽になっていると思われる。
こうした条件が勢力分布にどのような影響を及ぼすのか。
注目の中、午前8時30分より60分間のフリー走行が行われた。
ここで好調ぶりを見せたのは#19オリベイラだ。
開始から12分で1’34.133を記録してトップに立つと、その3周後には1’33.976までタイムを縮めてこのセッションをトップで終えた。
この時点での2番手には#1中嶋一貴(トムス)が1’34.126でつけていたが、残り時間12分で#2アンドレ・ロッテラー(トムス)が1’34.105を記録、さらにチェッカー提示直後にはポイントリーダーの#38石浦が1’34.070を叩き出して2位に食い込んできた。
ホンダ勢のトップは#40野尻智紀(ダンデライアン)で4位だった。
なお、#18中山雄一(KCMG)はステアリングシャフトの破損によりノータイムに終わっている。
第4戦の公式予選は午後1時15分よりノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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世界各地で行われるマツダ車を用いたモータースポーツ活動を支援するMZ Racingは、今年9月にベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで開催されるヒストリックカーレースに、日本の愛好家がマツダR100(ファミリア・ロータリークーペ)を持ち込んで参戦することを発表した。
マツダ(当時は東洋工業)がロータリーエンジンの優秀性を広く世界に知らしめるため、1970年のスパ・フランコルシャン24時間レースに出場させたR100は、ヨーロッパの強豪相手に総合トップを走ったものの、優勝を目前にしてトラブルが発生し惜しくも勝利を逃した。
今回参戦を決意した愛知県在住の加藤仁さん(68歳)は青年の頃、R100を入手しモータースポーツに参加している中で、この1970年スパ24時間の結果を知り、「いつか自分もR100クーペでスパを走ってみたい」と夢見ることになったという。
加藤さんはそれ以降、当時のレースカーの仕様に近づける作業を自らの手でコツコツと進めながら、国内のヒストリックカーレースに何度か出場してマシンの信頼度をあげ、ご自身のドライビングスキルも磨いてきた。
現在ではRE10A型ロータリーエンジンも当時のレース用ユニットと同じ仕様でチューニングされている。
また、今回の参戦にあたっては、同仕様のR100をもう1台入手し、2台でのレース出場を予定している。
すでに7月13日にはシェイクダウンテストを終え、同20日には加藤さんの地元愛知県にある協力ガレージの「RE SUGIYAMA」から2台は送り出されており、途中マツダ本社のある広島に立ち寄ってベルギーのアントワープに輸送される。
9月のレースウィークは、17日にテスト走行があり、18日の公式予選を経て、20日に1時間の決勝レースが行われる。2台のうちの1台に加藤さん自身が乗り、他の1台は加藤さんの友人らがドライブすることになっている。
加藤仁(かとうひとし1947年生まれ68歳)さんのコメント
「私の念願でありました「スパ・ドリーム」を果たす機が熟しました。このスパ・クラシックレース遠征に先立ち、マツダ関係者の皆様から熱いご声援とご支援を頂くことになり、まずは御礼申し上げます。私は1984年から今日まで30年間、筑波、富士、岡山、中山サーキットにてR100ファミリア・ロータリークーペで日本のヒストリックカーレースを走ってまいりました。ファミリア・ロータリークーペには私の青春の想い出がいっぱい詰まっており、また私のモータースポーツの原点でもあります。ファミリア・ロータリークーペは日本のレース黎明期の重要な歴史的車両であり、往年のレーサーの方々の多くがこのファミリアでレースを始めたと聞いております。今回のスパ遠征は私だけの夢ではなく、まさに温故知新、マツダが1970年にスパ24時間で世界を驚かせたこと、そしてその技術が感動の1991年のルマン優勝に繋がっていくことを、日本の皆様やヨーロッパの人々に伝えたいと思っております。今後とも皆様のご声援をよろしくお願いいたします」
2015オートバックス スーパーGT第4戦「富士GT300kmレース」の決勝が8月9日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、予選6番手からスタートした#24D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)が後半見事な追い上げでトップに立ち、そのまま逃げ切って今季初優勝を遂げた。
GT300クラスはポールポジションからスタートした#55ARTA CR-Z(高木真一/小林崇志組)が序盤から一気に後続を引き離して優勝した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日20,400人/決勝日36,400人/大会総入場者数56,800人)
決勝レースは午後3時より66周で行われた。
スタートでトップに立ったのはポールシッターの#38ZENT RC F。立川祐路のドライブで序盤から後続を一気に引き離しにかかる。
その後方では#36ペトロナスRC Fのジェームス・ロシターと#8ARTA NSXの野尻智紀が激しい2い争いを展開した。
3周目の1コーナーで一旦はロシターの先行を許した野尻だったが、15周を過ぎたあたりから再びロシターに追いつき、20周目のホームストレートでついに並走状態に持ち込んだ。
しかし1コーナーへの進入で野尻は周回遅れの#10GAINER GT-Rを駆るアンドレ・クートと接触、なんとかコースに踏みとどまったもののロシターとの差は開いてしまった。
それでも野尻は再びロシターを追い上げ、29周目の最終コーナーでインをついて2位を奪い返した。
ところが8号車は32周終わりに行ったピット作業に時間がかかってしまい、同じ周にピットインした#1モチュールGT-R、#24D’STATION GT-Rの先行を許してしまった。
そればかりか8号車は44周目に差し掛かったところで左リヤタイヤをバーストさせてしまい、そこでレースを終えることに。
これで2位争いは#36ペトロナスRC Fと#1モチュールGT-Rの2台に絞られた。
その#1モチュールGT-R。後半を担当したロニー・クインタレッリは36号車を駆る伊藤大輔を激しく攻め立て、39周目の13コーナーで伊藤をかわして2位に浮上すると、トップを快走する#38ZENT RC Fをも追い上げにかかった。
一時は5秒以上あった両者の差は43周終了時点でわずか2.2秒に。
その4周後にはついにその差は1秒となり、50周を消化する頃には完全にテール・トゥ・ノーズの状態になった。
しかし50kgのウェイトハンデと引き換えに燃料リストリクターを1ランク絞った1号車ではホームストレートで全く38号車についていくことができない。
1コーナーへのブレーキングやセクター3のコーナリングで38号車を駆る石浦宏明の隙を窺うクインタレッリだったが、決め手を欠いたまま周回を重ねることになった。
その2台の後方に次第に近づいてくるクルマがあった。
佐々木大樹の駆る#24D’station GT-Rだ。
佐々木は#100レイブリックNSXの後ろ、4位でコースに復帰すると、100号車を駆る伊沢拓也と10周以上にわたる激しいドッグファイトを展開、56周目の最終コーナーで漸く周回遅れに詰まった伊沢をかわして2位に浮上すると、そのままの勢いでトップ2台より1秒半以上速いペースで追い上げを開始した。
56周終了時点での石浦と佐々木の差は4.7秒。
それが57周目には3秒差となり、59周目にはわずか1.6秒差にまで迫ってきた。
そして60周目。
最終コーナーでクインタレッリのインをついて2位に浮上した佐々木はそのまま石浦に食らいつき、61周終わりのホームストレートで石浦のスリップストリームから抜け出してトップに浮上、そのまま一気に石浦を突き放しにかかり、最後は4.7秒の大差をつけてフィニッシュ。見事今季初勝利をものにした。
これは昨年GT500にステップアップした佐々木にとっての初勝利であり、コンドーレーシングと横浜ゴムにとっては2010年3月の鈴鹿以来、実に5年5か月ぶりの勝利。
今大会からスーパーGTに復帰したクルムにとっては2004年7月の第4戦十勝以来の勝利だ。
2位には#38ZENT RC F、3位にはファイナルラップの最終コーナーでJ.P.デ・オリベイラが#1モチュールGT-Rをかわした#12カルソニックGT-Rが入った。
一方GT300クラスは、ポールシッターの#55ARTA CR-Zが軽量化のためにクールスーツをオフにするというギャンブルを敢行。
スタートドライバーの高木はスタートから一気に後続を突き放し、30秒以上のマージンを築き上げて小林にバトンを渡すと、小林も後続とのギャップをみながら巧みにペースをコントロールして最後まで危なげない走りで今季初勝利を達成。
2位には#7Studie BMW Z4や#0GSR 初音ミクBMW、#11GAINER SLSらとの激しいバトルを制した#65LEON SLSが入った。
なお0号車はピットストップ後に右フロントタイヤがぐらつくトラブルに見舞われて2度目のピットインを強いられて後退、7号車も37周目にタイヤバーストによりリタイヤとなり、11号車が3位表彰台を獲得した。
次戦の舞台は鈴鹿サーキットでの伝統の1000kmレース。
8月30日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
FIA-F4選手権シリーズ第6戦の決勝レースが8月9日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
コースのいたるところでサイド・バイ・サイド、あるいは3ワイド、4ワイドの激しいバトルが繰り広げられる中、予選4番手からスタートした#36坪井翔(トムス)が今季2勝目を挙げた。
決勝レースは午前10時35分より15周で行われた。
ポールポジションの#10金石勝英(SRS-F/コチラレーシング)が出遅れるのを尻目に予選2番手の#7大津弘樹(SRS-F/コチラレーシング)がホールショットを奪う。
金石はコカコーラで坪井の先行をも許し、3位に後退してしまった。4番手には#5平木湧也(RSファイン)、5番手には#14根本悠生が続く。
2位に浮上した坪井は2周目の最終コーナーで大津をパスするが、大津もスリップストリームを使って坪井に並びかける。さらにその後方から金石も迫ってきて、3台が併走状態で3周目の1コーナーへ。
ここではトップを奪い返した大津だったが、坪井は次のホームストレートで大津のスリップを使って再び仕掛けてきた。1コーナーで抜き返す大津、ヘアピンでインを伺う坪井。抑え込む大津。
しかし続くダンロップコーナーへの侵入で坪井はアウトから並びかけ、トップに躍り出た。
抜かれた大津は金石の猛攻にあい、防戦一方の展開に。
この隙に坪井は徐々にリードを広げ、8周終了時点では2秒差をつけることに成功した。
大津、金石の後方からは、#50山田真之亮、根本、#9石坂瑞基らとの4台併走の接戦を制した平木が迫ってきた。
平木は6周目のプリウスコーナーで金石を抜き去ると、10周終わりのストレートでは大津をも捉えて2位に浮上する。
この時点での坪井との差は2.3秒。
終盤タイヤの厳しくなってきた坪井との差を平木は徐々に削り取り、13周終了時点では1.3秒、14周終了時点では1秒差に迫るが、わずか0.79秒差で坪井が逃げ切り、第3戦富士に続いて今季2勝目を挙げた。
2位は平木。3位にはチームメイトとのバトルを制した金石が入った。
一方、ポイントリーダーで昨日の第5戦を制した#11牧野任祐(Rnスポーツ)はスタート直後の1コーナーで前車と接触してフロントウィングを傷めてしまい、そのままズルズルと順位を落として26位でフィニッシュ、ノーポイントに終わった。
これによりシリーズポイントは牧野95pt、坪井が87ptとその差が縮まってきた。
次戦の舞台は鈴鹿サーキット。
8月29-30日に第7戦、第8戦を行う。
- 優勝 #36坪井翔のコメント
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昨日不甲斐なかったんで、今日は絶対勝つつもりでいました。今までスタートが良くなかったンですけど今回はうまくいって1コーナーで2番手になれました。あそこで前を何台か抜けたことが今日の勝因かなと。その後は待たずにどんどんプッシュして、大津君を抜き切れたところで「これはいけるな」と思いました。ちょっと後半リヤタイヤがきつくなってきて平木君に追いつかれたんですが、抜かれずに終われました。
(昨日ダンロップコーナーで大津選手に抜かれたが)あのままいったらぶつかると思って冷静に対処したつもりですが、それだけに今日は絶対抜いてやろうと思いました。
(タイトルについて)昨日離されてしまったので、今日は絶対追いついてやろうと思っていました。それが達成できて、優勝もできたので、次の鈴鹿に向けてはいい流れができたと思います。
- 2位 #5平木湧也のコメント
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序盤ちょっとペースが悪かったんですが、後半はよくなったりました。集団を抜け出してからは風も当たるようになってペースも上がったんですが、課題は前にクルマが入るときにいかにパスしていくかですね。このコースの形状からするとそれは難しいのかなって。
クルマはまだもうちょっと上げれると思うんですけど、コンディションの変化に対応できるよう、レース中に試行錯誤していたらだいぶ良くなりました。
あと1周2周早く前に出ていたら展開は変わったんじゃないですかね。
鈴鹿はまだ1回しかテストしていないんですけど、悪くないようなのでレースウィークで詰めていきたいと思います。
- 3位 #10金石勝英のコメント
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レースに取り組む考え方などをずっと父(金石勝智氏)と話し合ってきたり、いいアドバイスをしていただける周りの人々のおかげで知識はあったんですが、実際の感覚的なところが経験が少なくてわからなかったので、第4戦までは苦戦した感じですね。そこからスーパFJへの参戦や公開テストを通じて経験を積み重ねたことで自信がつきました。今まではレースに対する不安があって、ネガティブな気持ちでレースウィークを迎えていたんですが、次の鈴鹿からはいい感じで入れるかなと思います。
この前の富士、第4戦は17番スタートだったんですけど、その時のイメージで速いクルマの中でもバトルしようとしていて、焦っちゃって、今までは一発で決められたところが立ち上がりでがっつり幅寄せされたり、ブリーフィングで聞いてたことよりもっとガツガツ行くとこは来られる、みたいな印象を受けました。
(昨日のスタートについて)スタートを失敗して、後方を気にして壁側を走っていき、タイヤが汚れて冷えた状態でいつも通りのブレーキングをしてしまって、ロックしかけて前を避けたら、そこでもぶつかっていたのでびっくりしてしまい、そこでホイールをロックさせてぶつかってしまいました。
結構大きな失態を演じて学べたと思うので、次は冷静にレースできると思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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Yoshinori OHNISHI
スーパーGT第4戦のフリー走行が8月9日、富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#100RAYBRIG NSX GT CONCEPT(山本尚貴/伊沢拓也組)が、GT300クラスは#7Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)がトップタイムを記録した。
決勝日を迎えた富士スピードウェイは快晴。
朝から強い日差しの降り注ぐ中、午前9時35分より30分間のフリー走行が行われ、大きな混乱もなく終了した。
開始早々にトップに立ったのは#100レイブリックNSX。
山本尚貴のドライブで走り始めてすぐに1’30.956を記録、これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。
2番手は#24D’station GT-R、#12カルソニクGT-R、と次々に入れ替わったが、結局セッション半ばに#1モチュールGT-Rの松田次生が自身の8周目に記録した1’31.067がここでの2番手タイムとなった。そしてセッション終盤にベルトラン・バゲットが1’31.222を記録した#64エプソンNSXが3番手につけた。
一方、ポールシッターの#38ZENT RC Fは13番手と無理をせず16周を走行した。
GT300クラスはミューラーが1’40.729を記録した#7BMW Z4がトップ。#61スバルBRZが2番手、#31aprプリウスが3番手につけた。
ポールの#55ARTA CR-Zは13番手と目立った速さは見せなかったものの、高木真一と小林崇志がそれぞれ8周ずつを走行して決勝への準備に取り組んでいた。
第4戦決勝はこのあと午後3時より66周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2015オートバックス スーパーGT第4戦「富士GT300kmレース」の公式予選が8月8日、富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#38ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)がポールポジションを獲得。GT通算最多PP記録を保持する立川祐路はその獲得数を21に伸ばした。
GT300クラスはQ1、Q2ともにトップタイムを記録した#55ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)がポールだった。
公式予選は午後2時15分よりノックアウト方式で行われた。
天候は曇り。気温、路面温度ともにやや下がってきたものの、依然として蒸し暑い気候の中での走行となった。
予選Q1
各クラス15分間で行われるQ1は、GT300で赤旗が出たため、GT500の走行は当初予定より8分遅れ、午後2時43分にコースオープンとなり、残り時間が8糞を切ったあたりでようやく各社がコースインするといういつもの展開となった。
最初にアタックに入ったのは#15モデューロNSXの小暮卓史で1’29.108。これを#36ペトロナスRC Fの伊藤大輔(1’29.036)、#24D’station GT-Rの佐々木大樹(1’28.963)らが次々に上回り、チェッカー直前に#55ARTA NSXの野尻智紀が1’28.952を叩き出してトップに躍り出る。さらにチェッカー提示後に石浦が1’28.929と野尻を上回って走行は終了した。
一方、ポイントランキングトップの#37KeePer RC Fの平川亮、#1モチュールGT-Rの松田次生らはそれぞれ12位、11位と低迷。ウェイトハンデが50kgを超えたことでリストリクターでの調整を許された2台だったが、ストレートの長い富士ではその恩恵にあずかることはできなかった。
しかし同様にリストリクター調整+ウェイト4kgのハンデを負って予選に臨んだ#12カルソニックGT-RはJ.P.デ・オリベイラの頑張りもあって終盤8位に滑り込み、見事Q2進出を果たした。
GT300クラスは、開始5分で#22グリーンテックSLSがトラブルのためヘアピン手前にストップしてしまったことで赤旗が出され、午後2時28分より残り10分で走行を再開することとなったが、終了2分前に小林が1’37.975を叩き出した#55ARTA CR-Zがトップに立った。
午前中の公式練習で接触した#7Studie BMW Z4と#31aprプリウス、駆動系のトラブルからコース上にストップした#10GAINER GT-Rらも修復が間に合って走行に参加、#7Z4が4位、#31プリウスが3位で見事Q2進出を果たしたが、#10GT-Rは惜しくも14位にとどまった。
しかしこのセッションを5位で終えた#360RUNUP GT-Rが走路外走行によりベストタイム抹消と鉈ため、10号車は13位に繰り上がってQ2出走を許されることとなった。
予選Q2
12分間で行われるQ2もまた、GT500クラスは残り8分を切ったところで各チームが始動、残り5分あたりからタイムアタックが始まった。
Q1でトップタイムを記録した38号車は立川祐路のドライブでも圧倒的な速さを見せつけ、最初のアタックで1’28.712、次の周では1’28.579までタイムを縮めて、見事第3戦ブリラムに続いて2戦連続でポールポジションを獲得、通算最多PP獲得記録を持つ立川はその数を21とした。立川祐路は富士大会だけでも8つのポールを獲得したことになる。
なお、この日は豊田章男トヨタ自動車社長も激励に訪れておりいわば地元での御前レースともいうべきシチュエーションで二人は見事に期待に応えた格好だ。
レクサス勢は#36ペトロナスRC Fが1’28.796、#39デンソーRC Fも1’28.804と好タイムを記録しており、一時はそのまま予選1-2-3を独占するかに思われたが、チェッカー直前に松浦孝亮の駆る#8ARTA NSXが1’28.733を叩き出して2位に割って入った。
GT300クラスは#55CR-Zをドライブする高木がただ一人1分37秒台に入る1’37.975を終了5分前に叩き出してトップに躍り出ると、その2周後にも1’37.776とタイムをさらに縮めて見せた。
しかし高木はその前の周でコースオフを喫していたため、このタイムは抹消に。それでも、他に37秒台を記録したドライバーは現れなかったことから、55号車は見事今季初のポールポジションをものにした。
2番手には蒲生尚弥のアタックで1’38.020を記録した#65LEON SLS、3番手には中山雄一が1’38.092を記録した#31aprプリウスがつけた。
第4戦決勝は明日午後3時より66周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
FIA-F4選手権第5戦の決勝が8月8日、富士スピードウェイで行われた。
レースは終盤に発生したアクシデントによりセーフテイーカーが導入され、そのままチェッカーを受ける結果になったが、ポールポジションからスタートした#11牧野任祐(Rnスポーツ)が最後まで後続に付け入る隙を与えずに今季4勝目を挙げた。
第5戦決勝は午後1時10分より15周で行われた。
午前の公式予選でトップタイムを記録したのは#10金石勝英(SRS-F/コチラレーシング)だったが、金石は第4戦までのモラルハザードポイントの累積が6になったため、規定により10グリッド降格が既に決まっており、予選2位の牧野がポールポジションからスタートすることとなった。
その牧野、本人によれば決していいスタートではなかったというが、それでもトップのままで1コーナーを通過。2位には#7大津弘樹(SRS-F/コチラレーシング)、3位には予選4番手の#36坪井翔(トムス)が上がってきた。
一方、10グリッド降格となった金石は最初の1コーナーで前のクルマと接触、これをきっかけに数台のクルマが連鎖反応的にクラッシュすることとなり、フロントウィングを失った金石と右リヤサスにダメージを負った#25高橋知己はピットに戻ってリタイヤ、#8上村優太(SRS-F/コチラレーシング)はそのまま1コーナーでクルマを降りた。
一方、トップ争いは、牧野のペースがなかなか上がらないこともあり、大津、坪井までが序盤から接近戦を繰り広げる。
4周目には坪井が大津のスリップをうまく使って2位に浮上するが、7周目のダンロップコーナーでこんどは逆に大津が坪井のインをこじ開けて再び2位に。
さらにこの2台がバトルを繰り広げている間に後方から#5平木湧也(RSファイン)、#9石坂瑞基(SRS-F/コチラレーシング)らも追いつき、7周終わりのホームストレートでは坪井、平木、石坂の3台が併走状態に。そのまま飛び込んだ8周目の1コーナーは平木が制した。
5周目にファステストラップを叩き出し、その後も上位2台を上回るハイペースで追い上げた平木はすぐに大津の背後に迫ったが、10周目の1コーナーで発生した接触事故によりセーフティーカーが導入され、そのまま規定の30分間が経過したためレースは14周で終了。
この結果牧野が辛くも逃げ切って今季4勝目をものにした。
2位は大津、3位には平木が入った。
FIA-F4選手権第6戦の決勝は明日午前10時35分より15周で行われる。
- 優勝した #11牧野任祐(Rnスポーツ)のコメント
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練習から考えると、今日のポールスタートは奇跡的なことなんです。スタート悪かったんですけど、周りも悪くて、ラッキーな面もありました。向かい風が強いのはわかっていたので、これは絶対逃げきれないなと思っていたんですが、途中で坪井くんを抑えたのは大きかったかなと思います。あそこで前に出していたらついていけなかったと思います。あそこを耐えられたことと、一番大きかったのはセーフティーカーが最後までいたことですね。
セーフティーカーが入って、再スタートのこととかも考えましたが、どうやっても無理やなという結論になってました。だから最後までセーフティーカーいて欲しいと思っていました。
明日もめちゃめちゃ厳しいと思います。でもこの1勝は僕の中ですごく大きいです。明日も出来る限りの事をやっていこうと思います。
今週末は練習走行から何かしっくり行かなくて、最後のプラクティスでも真剣に走って15位という状態でした。
だから今日の優勝はアンビリーバブルな結果です。日頃の行いがいいのかなと(笑)
予選でもこれ以上ないタイミングでスリップが使えたので2番手タイムが出ましたが、本来は明日の6位というのが妥当なところです。たまたまにたまたまが重なってあの結果になったという感じ。今日は持ってたな、と思います。
Tet: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2015オートバックス スーパーGT第4戦「富士GT300km」の公式練習が8月8日、富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#37ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)、GT300クラスは65LEON SLS(黒澤治樹/蒲生尚弥組)がそれぞれトップだった。
シリーズの折り返し点となる第4戦の舞台は今季2度めの富士スピードウェイ。
GT500クラスでは獲得ポイントが25を超えたために燃料リストリクターのランクダウンで50kg分の救済を受けるチームが出始めた。
今回は#1モチュールGT-R(52kg)、#12カルソニックGT-R(54kg)、そしてポイントリーダーの#37KeePer RC F(60kg)がその対象となる。
ウェイトの減免で浮上するのか、リストリクター調整で苦しむのか、ストレートの長い富士では判断の分かれるところだ。
公式予選日の天候は晴れ。
厳しい夏の陽気の中、公式練習は午前8時50分より105分間で行われたが、途中2会の赤旗が入る荒れた展開となった。
最初の赤旗は開始から30分が経過した時点。
#10GAINER GT-Rが駆動系のトラブルによりプリウスコーナーの先でストップしたことによるもの。
10号車はガレージに戻されてプロペラシャフトの交換作業に入ってしまい、再びコースインすることはなかった。
9時25分に走行は再開されたが、走りだして5分で今度は#31aprプリウスと#7Studie BMWが1コーナーで接触、31号車は足回りを壊しながらも自走でピットに向かったが、7号車はそのままグラベルにストップしてしまい、これを回収するために2度めの赤旗が提示されてしまった。
こうした中で上位に名を連ねたのがレクサス勢だ。
開始20分で#38ZENT RC Fが1’29.812でトップに立つと、すぐさま#39デンソーRC Fが1’29.762でそれを上回り、さらに#36ペトロナスRC Fが1’29.740を叩き出す、といった具合に目まぐるしくトップが入れ替わり、最終的には38号車が1’28.850までタイムを縮めて再びトップに立ち、2位は#36ペトロナス、3位には#6エネオス、4位は#39デンソーと上位4台までをレクサス勢が占める結果となった。
ニッサン勢の最上位は5位の#46S Road、ホンダ勢では#15モデューロの8位が最高と今回も苦戦が続く。
一方、GT300クラスは開始から専有走行までずっと#88マネパランボルギーにGT3がタイミングモニターの最上段を占めていたが、チェッカー寸前に蒲生尚弥が1’38.895を叩き出し、#65LEON SLSがトップを奪い取った。3位には#31プリウスとの接触で中盤以降走行できなかった#7Studie BMWがつけている。
第4戦の公式予選はこのあと午後2時15分よりノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2015FIA-F4選手権シリーズ第5戦、第6戦の公式予選が8月8日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、好タイムを連発した#10金石勝英(SRS-F/コチラレーシング)が第5戦、第6戦ともにポールポジションを獲得した。
今年から始まったFIA-F4選手権もいよいよ中盤戦。
第2大会から3ヶ月のインターバルをおいて同じ富士スピードウェイで第3大会が開催される。
開幕から多くのエントリーを集めているこのシリーズは今回も38台がエントリー。
#2佐藤秀真(ハナシマレーシング)、#18ポール・イップ(KCMG)、#20今橋彩佳、#21朝日ターボ(RSS)、らが新たに加わった。
大会初日は晴天。朝から汗ばむ陽気の中、公式予選は午前8時10分より30分間で行われたが、今回もトップから1秒以内に20台が入るという凄まじい接戦となった。
最初にトップに立ったのは#25高橋知己(フィールド)で1’46.685。
それを開始20分で金石が上回り、1’46.533を叩き出す。金石はさらに1’46.283までタイムを縮め、ポール獲得に意欲を見せる。
一方、ここまで4戦中3勝を挙げてポイントランキングトップの#11牧野任祐(Rnスポーツ)は終盤一気にタイムを縮め、1’46.350と金石にはわずかに及ばないものの第5戦のフロントローを獲得した。
3位には#7大津弘樹(SRS-F/コチラレーシング)が入った。
また、セカンドベストタイムで決定される第6戦のグリッドでも、金石は他の追随を許さず2戦連続ポールを獲得、ここでは大津が2番手につけ、3番手には#5平木湧也(GSR)がつけた。
今回デビューしたドライバーの中では、鈴鹿S-FJなどでも経験のある朝日ターボが第5戦で13位、第6戦で12位とまずまずの結果を残している。
第5戦決勝はこのあと午後1時10分より15周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
小林可夢偉のコメント
ースタート時の状況は?
かなり内側から飛び込んで行ったんで、ギリギリ止まれたって感じでした。タイヤスモークは上がっていましたが、接触はありませんでした。前との間隔もギリギリでした。
ー最初から内側を狙ったのか?
狙っていたわけじゃなくて、一貴が外に行っちゃったので行き場がなかったんです。あそこしかなくて、みんな右側に来たけど、もう行き切るしかなかったんで。
ーレース後半順位を落とした理由は?
1セット目のタイヤはよかったんですけど2セット目に変えたらタイムが落ちちゃって。
本来タイムが上がるはずが落ちてしまったんですけど、理由がなんなのかはわかりません。特に何かやったわけじゃないんですけど、タイムが確実に落ちていって勝負できなくなりました。それまでは勝負できる可能性があったんじゃないかと思います。あれで完全にリズムが狂って、守りのレースをやってる間にタイヤも壊して、あとはもうずるずると。今でも気持ち悪いんです。フラットスポットができてしまって(振動で)前が見えない状態でした。すごい気持ち悪いです。
2セット目のパフォーマンスが悪くて、雄資に抜かれる羽目になった時に守ろうとしてフラットスポットを作ってしまい、あとはもう「行ってらっしゃい」って。
ージュール・ビアンキについて
よくここまで頑張ったな、という気持ちでいっぱいです。彼も才能あるドライバーだったんで、モータースポーツにとって大きな財産をなくしたな、という感じです。
これからもモータースポーツの安全性を向上するようにしっかり努めていかないといけないな、ということを認識したのと、今までの期間関係者は本当に辛い日々を過ごしただろうし、たくさんのファンも心配してたのに、こういう結果になってすごく残念です。
昔からいえば、こういう事故はすごく減ったと思うんですけど、それでも、これからももっと安全性については考えていかないといけないなということを実感できました。
ーもてぎへの展望は
12年ぶりなので全然覚えていないんで。全然コースも覚えていないんで、天候も今回よりは安定していると思うので、その中でしっかり対策をしようと思います。今回もこんなバタバタの状況でしたが、最初の方はちゃんとレースできていたので、それを自信に変えて挑みたいなと思います。
ーいまのレイアウトになってからの富士の印象は
イベントとかでは走っているんですよ、消防車とか、ゴミ収集車とか(笑)
だから知らないわけではないです。今日のドライはゴミ収集車がすごい役に立ちました。
ー以前のコースを走った時との違いは
全然覚えていません。12年前ですよ?
覚えてるのは3回くらい飛び出して、関谷さんにすごい怒られたことぐらいです。それが印象深すぎて、レース何してたとか、どうやって走ってたとか、覚えてないです。
そもそもアスファルトも違うし、全然別物ですよ。
ー終盤のバトルについて。持ってる技を出し尽くして戦った感じだったのか?
あれはもう意地です。
直線通る度にビジョンにぼくが映っているので「これは頑張らなヤバイな」と。中途半端に前に行かしたら後で絶対何か言われるわ、と。あれ映される度に「いかなあかん」という意識しかありませんでした。できればああいう時はあんまり映してほしくないんですよ(笑)
あんだけバイブレーションあって、前も見えないし気持ち悪い時に「あと30周」とか見せられたら、「これもう死ぬかな」と思いましたよ。直線でもどっち飛んでくかわからん状況でしたから。
ですからあれは技とかじゃなくて、意地です。
平川亮のコメント
ースタート時の状況は?
スタートはまあ普通でした。
ー平川選手も2セット目のペースが良くなかったようだが?
前のクルマに詰まったので自分のペースで走れなかったんです。単独になれば速くて、追いつくとペースが上がらなくなる。
ーロッテラーとのバトルについて
向こうの方がダウンフォースが多くて、セクター3とかは速かったです。ぼくらの方はストレートが速いし、ペースもぼくの方が速いんですけど、インフィールドで離された分、抜ききれない感じでした。アンドレもタイヤマネジメントがうまくて、すごかったなと思います。
ーもてぎへの展望は
この富士もちょっと近いような部分があるので、悪いところを洗い出して。いまはインパルとセルモが速い雰囲気があるので、何が負けてるのかとか、あっちのチームは何をしているのかだとか、そういう情報を仕入れながら、なんとしてでも2台揃って表彰台に上がれるように、チームを挙げて頑張ります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦の決勝レースが7月19日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
天候の悪化が懸念されたもののレースは終始ドライコンディションで行われ、予選2番手からスタートした#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が後続を15秒以上突き放す圧巻の速さで今季初優勝を達成した。
2位にはWECでのクラッシュにより第2戦を欠場、久々の参戦となった#1中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)がつけ、ポイントリーダーの#38石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING)が3位に入ってランキング首位を守った。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日11,000人/決勝日19,700人/大会総入場者数30,700人)
レースは午後2時より55周で行われた。
ホールショットを奪ったのは2番手スタートのオリベイラ。予選8番手から見事なダッシュで車群をすり抜けてきた中嶋一貴が2位にジャンプアップし、予選6番手の#8小林可夢偉がそれに続く。
ポールシッターの#20アンドレア・カルダレッリは出遅れて後続に飲み込まれ、#41ナレイン・カーティケヤンと接触、アウト側にはじき出されたカーティケヤンは#64中嶋大祐とも接触し、その場でクルマを降りることに。
この多重クラッシュにより早くもセーフティーカーが導入され、5周にわたって隊列を引っ張ることになる。
この間にノーズ交換を行ったカルダレッリは一気に17位に後退、中嶋大祐もタイヤ交換のために予定外のピットストップを行って18位に後退したが、こちらはレース再開直後にコース上で再びストップしてしまい、レースを終えてしまった。
6周目からレースはリスタート。
オリベイラ、中嶋一貴、小林のトップ3はオーバーテイクシステムを作動させながら1コーナーへ。
ここでは順位の変動はなかったが、その後方ではアクシデントで順位を落としたカルダレッリが凄まじい勢いで順位を挽回し始めており、さらに10周終了あたりからは早くも給油とタイヤ交換を行うドライバーが続出、最初にピットに飛び込んだ#2アンドレ・ロッテラーはタイヤ無交換で給油のみを行うギャンブルに出た。
11周目には予選最後尾の#16山本尚貴、前述のカルダレッリらが続き、12周目には#10塚越広大、#18中山雄一らが続いた。
一方トップ集団ではオリベイラが着実に中嶋一貴との差を広げており、20周終了時点では7秒のギャップを築き上げていた。そして3位の小林がこの周でピットへ向かう。
するとピットアウトしていった小林の鼻先をなんとロッテラーがかすめていった。
新品タイヤを装着した小林に対し、無交換作戦のロッテラー。小林が順位を取り戻すのは時間の問題かと思われたが、小林が装着した2セット目のフィーリングがなぜか思わしくなかったようで、逆に小林はペースを上げられずにレース中盤以降は苦い走りを強いられることになってしまった。
続いて2位の中嶋一貴が23周目にピットイン。こちらはタイヤ4本を交換しながらもロッテラーの前でコースに復帰、トップのオリベイラは後続に十分なギャップを築いた上で27周目にピット作業を行って中嶋一貴の前に出た。
こうして上位陣がレース中盤に続々とピットストップを済ませていく中、なかなかピットに向かおうとしないドライバーがいた。
ポイントリーダーの#38石浦宏明だ.
石浦はオリベイラのピットインにより暫定トップに繰り上がると、そのまま41周目まで周回を重ねてようやくピットへ。
実は石浦とセルモインギングはロッテラーの前でピットコースに復帰できるよう、充分なギャップができるまで石浦にプッシュを命じていたのだ。
その目論見通り石浦は給油とタイヤ交換を済ませたのち、見事ロッテラーの前、3位でコースに復帰した。
一方ロッテラーはその数周前から#39国本雄資に追い上げられており、防戦一方の走りを続けていた。
しかしその健闘も虚しく、国本は45周目の1コーナーでついにインからロッテラーを攻め落とし4位に浮上する。
さらにその後方ではペースの上がらない小林に#40野尻智紀、チームメイトの#7平川亮らが次々に襲いかかり、さらには序盤のアクシデントで後方に沈んでいたカルダレッリにも捉えられてしまった。
こうした激戦をよそに、トップのオリベイラは着実にリードを広げながら周回を重ね、最後は2位に15.347秒もの大差をつけて次チェカこと松田次生が振るチェッカーフラッグを受け、待望の今季初勝利をものにした。
2位には中嶋一貴、3位には石浦が入った。
この結果、シリーズポイントは石浦21、オリベイラ19、中嶋一貴16となり、石浦が引き続きチャンピオンレッドをつけて次戦もてぎに臨むこととなった。
第4戦は8月22-23日にツインリンクもてぎで行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第13戦の決勝が7月19日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
コースのいたるところで激しいドッグファイトが展開される中、この戦いを制したのは予選3番手からスタートした#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)。今季5勝目を挙げてランキングトップに3ポイント差と迫った。
Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が今季10勝目を達成。最終戦まで4レースを残して早くもシリーズチャンピオンを確定させた。
雨に翻弄された第12戦とは打って変わり、第13戦の決勝レースは夏の強い日差しの照りつける下、午前10時より21周で行われた。
ホールショットを奪ったのは予選2番手の#37ニック・キャシディ。しかしポールシッターの#23高星明誠も遅れずに食らいついていき、その周のコカコーラコーナーで並びかけてみせる。
ここではかろうじて押さえ込んだキャシディだったが、その後も高星のアタックは何度となく繰り返され、レースが折り返しを迎えた12周目の1コーナーでアウトからアプローチした高星が見事にクロスラインを使ってキャシディの前に出た。
しかしキャシディも負けずに100Rのイン側にノーズをねじ込み、両者は併走状態でヘアピンへ。
ここでもトップを明け渡さない高星。
しかし続くダンロップコーナーへのアプローチであろうことか両者は接触。
高星はリヤウィングを破損して6位に後退、トップに踏みとどまったキャシディも後ろから追いついてきた山下に1コーナーでインを突かれて2位に後退してしまった。
山下はオープニングラップで#7福住仁嶺の先行を許して4位に後退したものの、6周目の1コーナーで福住のインをついて3位に浮上すると、トップ2台のバトルに乗じて一気に差を詰めてきていたのだ。
接触の影響からかペースの上がらないキャシディの背後には福住と、今回から再びF3に参戦することになった#50千代勝正が迫る。
これで防戦一方となったキャシディを尻目に、山下は徐々に差を広げていき、見事今季5勝目をものにした。
これによりシリーズポイントは2位+ファステストラップのキャシディが96ポイント、勝った山下が93ポイントとなり、結局リタイヤを余儀なくされた高星が82ポイントとなった。
一方のNクラスは、スタートでトップに立った小河がそのまま逃げ切って今季10勝目。
しかし30秒以上の大量リードを築いた第12戦と違い、今回は2位の#3三浦愛に4.1秒差にとどまった。
ドライコンディションでのクルマのバランスが思わしくなかったとのだが、これでシリーズポイントは144となり、三浦との差を49と広げたことで、最終戦を待たずして今季のシリーズチャンピオンを確定させた。
3位には#30DRAGONが入ったが、今回はホイールからのバイブレーションに悩まされ、4位の#77三浦勝を抑えながらの苦しい走りを強いられての表彰台となった。
次戦の舞台はツインリンクもてぎ。
8月22-23日に第14戦、第15戦を行う。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
昨年のF1日本グランプリの決勝レース中に起きたアクシデントによって負傷し、治療を続けてきた元マルシャF1チーム所属のジュール・ビアンキ選手が7月17日夜、フランスのニース中央病院で亡くなった。
それに伴い、全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズに参戦するドライバーたちで作るFRDA(フォーミュラ・レーシング・ドライバーズ・アソシエーション)ではシリーズ第3戦が開催されている富士スピードウェイでビアンキ選手を偲んで黙祷を実施することを決定。
ドライバー、チーム、報道関係者のほか、会場へ詰めかけている観客の皆さんにも参加を呼びかけている。
実施時刻は午前11時55分。ピットウォーク終了直後に、ドライバーが集合し次第行う。
集合場所はピットロード上のブリヂストンサインガードテント付近だ。
会場に詰めかけているレースファンの皆様にも是非ご協力をお願いいたします。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦のフリー走行2回目は7月19日、晴天の富士スピードウェイで行われ、予選でポールポジションを獲得した#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が1’25.767でトップタイム。2番手にも#20アンドレア・カルダレッリがつけ、予選に続いてチームインパルが1-2と、ウェットでもドライでも変わらぬ速さを見せつけた。
雨に翻弄された公式予選とは打って変わり、決勝日を迎えた富士スピードウェイは雲の間から青空がところどころ覗くまでに天候が回復、午前9時20分からのフリー走行は終始ドライコンディションで行われた。
ここまでウェットタイヤでの走行が続いたこともあり、各チームこの時間を利用してスリックタイヤの皮剥きなど、決勝レースへ向けての準備を慌ただしく進めていく。
そうした中、開始10分が経過しようかといったところで#11伊沢拓也が1’25.946と最初に25秒台のタイムをマーク。予選では18位と不本意な結果に終わった伊沢だったが、決勝での巻き返しに期待がかかる。
しかし予選でフロントローを独占したインパル勢はセッション終盤にペースを上げ、残り時間3分で1’25.992と伊沢と同じ25秒台に入ってくると、次の周には1’25.767を記録してトップに躍り出た。この時点で残り時間はわずか1分。
するとカルダレッリもチェッカー直前に1’25.778までタイムを上げ、インパルが1-2したところでチェッカーが提示された。
3番手には伊沢、4番手には第2戦岡山で2位に入った#8小林可夢偉がつけた。
第3戦決勝はこのあと午後2時より55周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第12戦の決勝が5月18日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F312)が今季5勝目を挙げた。
Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が2位以下を30秒以上引き離す圧倒的な速さで今季9勝目を挙げた。
第12戦決勝は午後4時10分より15周で行われた。
雨は最後まで上がることはなく、終始ウェットコンディションでの戦いとなった。
ホールショットを奪ったのは予選2番手の#23高星明誠。
岡山での第10戦、第11戦を彷彿とさせる絶妙のスタートでキャシディをかわしてトップに躍り出た。
しかしキャシディは続くコカコーラコーナー立ち上がりで高星のアウト側に並びかけ、そのまま100Rで悠々と抜き去ってトップを奪い返すと、一気に後続を突き放しにかかる。
3周を終えた時点で高星との差はすでに3秒。
その後も着実にその差は広がっていった。
午前の予選を2位、1位で終え、岡山からの好調ぶりをここでも発揮していた高干しだったが、一転ウェットレースとなった午後の決勝ではクルマのバランスが思わしくなく、キャシディを追い上げるどころか後方から迫ってきた#7福住仁嶺に6周目のホームストレートで抜かれて3位に後退してしまった。
その福住はその周から立て続けにキャシディを上回るラップタイムを刻み続け、ファイナルラップでは1’52.288とこのレースのファステストラップを記録する。
しかしそれでもトップを射程圏内に収めることはできず、キャシディが今季5勝目を挙げた。
一方、前戦岡山でポイントリーダーに躍り出た#36山下健太はこのレース5位に終わったため、キャシディが再びポイントランキングトップに復帰して明日の決勝に臨むことに。
しかしキャシディ88ポイント、山下83ポイント、高星81ポイントとその差は僅か。
明日の決勝の結果いかんでは再びランキングが動く可能性が高い。
Nクラスはスタートで#30DRAGONが小河を抜いて一時トップに躍り出るが、こちらもその周のセクター3で小河が抜き返すと、そのまま一気に後続との差を広げ、最後は2位に30秒以上の大差をつけて今季9勝目を挙げた。
予選でウェットタイヤを選択したためクラス5位に終わった#3三浦愛が着実に順位を挽回して2位に。
スタートでトップに立ったDRAGONは7周目の1コーナーでオーバランした隙に三浦の先行を許し、今回も3位に終わった。
次戦第13戦決勝は明日朝10時より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Q3進出が目標ではあったんですが、上がれば当然ポールがとりたくなるので、終わった後は率直に言って「悔しいな」という感想です。
ただ、去年からずっと一緒にやってきて、チームもどんどんよくなっていて、ようやくQ3進出できました。
雨は以前から調子良かったので、今回はそれが発揮できました。
それでもQ1は本当にギリギリで、Q2ではQ1でテストしたことを生かすことができました。Q1に残れたことがすべてでした。
Q1はトップから2秒近く遅くて「これはダメなのかな」と思ったんですが、Q2終わったら「6番」て言われて、タイム差もそれほどなかったのでちょっとびっくりしました。
Q1からQ2にかけてはセッティングはあまり変えていなかったんですが、Q3の前にウィングとかダンパーにちょっと変更を加えて、それがうまくいった感じです。
Q1からウェットよりのセッティングで走っていましたが、Q3であんなに雨量が増えるとは思いませんでした。もうちょっとレインセットに振れてれば、もうちょっとタイムが出たのかな、というデータでした。
計測2周目で思い切り雨が降ってきて、300Rの先に川ができていて、そこでハーフスピンしちゃったんですが、そこから仕切り直して最後のアタックを行きました。全開ではいけてないんですが、他の人が通ったところを見ると一人もステアリングを修正している跡がなかったので、他の人は全開でいけてるのかなあと思っていました。
ようやくみんなと互角に戦えるようになったのは嬉しいです。
ドライでも前から燃料を積めばいいタイムが出ているので、決勝は自信はあります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦の公式予選が7月18日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
ポールポジションを獲得したのは#20アンドレア・カルダレッリ(LENOVO TEAM IMPUL)。
カルダレッリは昨年の富士でもロイック・デュバルの代役としてスポット参戦した際にポールポジションを獲得しており、実に1年ぶり通算2回目のPPとなった。
公式予選は午後2時45分よりノックアウト方式で行われた。
Q1、Q2、Q3の全セッションを通じて雨が降ったり止んだ利を繰り返す難しいコンディションで、セッティングやタイヤチョイスの違いが明暗を大きく分ける結果となった。
予選Q1
予選Q1は20分間の走行で上位14台がQ2へ駒を進める。
雨は一旦止んだものの路面はまだウェット。気温24℃、路面温度25℃という状況で各車レインタイヤを装着しての走行。何人かのドライバーはスクラブドタイヤを選択した模様。ウェットタイヤの仕様が一つしか許されていないスーパーフォーミュラではスクラブは浅溝的な使われ方をする。
1分43秒台で走り始めたドライバー達は次第にペースを上げ、開始5分でカルダレッリが1’41.748を記録してトップに。
しかしこのあたりから再び強い雨がホームストレート上を叩き始め、ドライバー達は一旦ピットへ戻ってきた。
その後も雨の勢いは衰えず、再び走行を開始した彼らのペースは1分44~46秒台にダウン。
しかしその中でなおもタイムを上げてきたのが#3ジェームス・ロシター、#4ウィリアム・ブラーのコンドーレーシングと、#64中嶋大祐、#65ベルトラン・バゲットらの中嶋レーシング。そして#41ナレイン・カーティケヤンだった。
カーティケヤンはチェッカー寸前に1’42.827を叩き出して8位に食い込み、ロシターは7位、ブラーは10位、大祐も11位、バゲットは12位と見事Q2進出を果たす。
このあたりはおそらくウェットよりのセッティングを施していたものと思われる。
一方ここで敗退したのが#34小暮卓史、#10塚越広大、#40野尻智紀、#11伊沢拓也らのホンダ勢。2013年チャンピオンの#16山本尚貴もまさかの最下位で明日の決勝に臨むことになった。
予選Q2
予選Q2は午後3時15分からの7分間。
雨は依然として降り続いており、ここでウェットのニュータイヤを投入するチームも現れた。
ここでもカルダレッリが速さを見せ、スクラブドタイヤながら1’40.937を記録。
2番手にはカーティケヤン、3番手には昨年ここで初表彰台を獲得した#7平川亮がつけた。
また、昨年KCMGからスーパーフォーミュラにデビューした#18中山雄一も6位タイムを記録、初のQ3進出をものにした。
一方、ここでブラー、ロシターのコンドー勢や前回優勝の#38石浦宏明、#39国本雄資らのセルモインギング、バゲット、そして開幕戦優勝の#2アンドレ・ロッテラーが脱落するという波乱の結果となった。。
予選Q3
Q3を迎えても雨の勢いは衰えることはなく、カルダレッリ、#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラらのインパル勢がニュータイヤを投入。激しい水煙を上げながら最後のアタックに取り掛かった。
カルダレッリはここで1’40.868と悪コンディションながらQ2のタイムを上回る好走をみせる。するとオリベイラも1’41.001とコンマ13秒差に迫る。
更には昨年のSF14登場から2シーズンに渡って予選で低迷を続けていた中嶋大祐が1’41.240を記録して3位に浮上、初のQ3挑戦となる中山も1’41372を叩き出して4位につける健闘ぶりを見せた。
カルダレッリは昨年7月、ルマン24時間でのクラッシュから欠場を余儀なくされたロイック・デュバルに代わってチームルマンから出場した第3戦富士でもスポット参戦ながらポールポジションを獲得しており、ちょうど1年ぶりにして通算2度目のポール獲得となった。
スーパーフォーミュラ第3戦決勝は明日午後2時より55周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
富士スピードウェイで行われている全日本F3選手権第13戦の公式予選は、#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)が1’35.208を記録して今季初のポールポジションを獲得した。
Nクラスは依然として#38小河諒(KeePer TOM’S F306)の独壇場。今季通算10回目のポールを獲得した。
第12戦の公式予選終了から10分間のインターバルを置いて第13戦の公式予選が午前10時50分より10分間で行われた。
路面コンディションはさらに良くなり、ラップタイムも軒並み向上。
前戦ポールの#37ニック・キャシディは最初のアタックでいきなり1’35.558と前戦のポールタイムを上回ってきた。
キャシディはその後も1’35.291までタイムを縮めるが、予選終了間際に#23高星が1’35.208を記録していきなりトップに躍り出た。
キャシディや#36山下健太も最後まで懸命のアタックを続けたが、それぞれ1’35.265、1’35.269とわずかに高星のタイムには及ばず、高星が今季初のポールポジションを獲得することとなった。
Nクラスは小河諒が依然として速さを見せ、1’37.775を記録して今季10回目のポールを獲得。
わずかな時間をギリギリまで使ってドライセッティングに修正し、走行に加わった#3三浦愛が2番手につけた。
第13戦決勝は明日午前10時より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第12戦の公式予選が7月18日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F314)が1’35.848で今季5度目のポールポジションを獲得。
Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が今季9回目のポールポジションを獲得した。
公式予選は午前10時30分より10分間で行われた。
前に行われたスーパーフォーミュラのフリー走行では雨が降ったり止んだりを繰り返していたが、F3の予選が始まる頃には路面も乾き、各車スリックタイヤを装着しての走行となった。
キャシディは入念にタイヤに熱を入れると、最初のアタックで1’37.927を記録。その後も1’36.674、1’35.848と着実にタイムを上げてきた。
一方前回の岡山大会でランキングトップに躍り出たチームメイトの#36山下健太はこのセッション1’36.119と5位にとどまった。
予選2番手にはランキング3位の#23高星明誠がつける。前回の岡山で2連勝と上り調子の高星だが、それはここ富士でも同様のようだ。
なお、今大会からB-MAXレーシングがマカオグランプリへの参戦を目標に3台目のF312をエントリーさせており、久々に千代勝正がF3のステアリングを握る。
スーパーGTやヨーロッパのブランパン耐久ではトップクラスの走りを見せているものの、フォーミュラカーのレースは2年ぶりとなる千代だが、この予選では1’36.089と3番手のタイムを記録、ブランクを感じさせない走りを見せてくれた。
一方Nクラスは今回も#38小河諒が他を圧倒。2番手以下に1.6秒もの差をつけてポールポジションを獲得した。
2番手には#30DRAGONがつけ、ランキング2位の#3三浦愛は車高と足回りをウェットに合わせてきたことが裏目に出てクラス5位に終わっている。
第12戦決勝は今日午後4時10分より15周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦が7月18日、静岡県の富士スピードウェイで開幕。フリー走行1回目は#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が1’35.895でトップだった。
昨日西日本に上陸した台風11号の影響が懸念された今大会だったが、台風は今日未明には熱帯性低気圧に変わっており、公式予選日の朝には雨も一段落。それにより午前9時15分からの60分間のフリー走行はタイムスケジュールどおり進行することができた。
それでも最終コーナーから1コーナーに向かって終始強い風が吹いていたり、一旦止んだ雨も時折思い出したように降ってきたりと、チームとドライバーにとっては厳しい走行となった。
開始時点の路面はウェットで、走り出しのペースは1分42~43秒台。
十数分が経過したところで一度強い雨が路面を叩いたものの、そこからは次第にコンディションは回復、それにつれて各ドライバーのペースも上がっていく。
そうして開始から45分が経過したところで#19オリベイラが1’39.255と最初に40秒台を切ってくると、その次の周では#38石浦宏明が1738.984、#2アンドレ・ロッテラーも1’38.383とタイムを上げてくる。
その後ロッテラーはスリックタイヤに履き替えてさらなるタイムアップを目論んだが、それにはまだ少々早かったようで、アタックに入った直後の1コーナーでオーバーランをすることに。
他にも何人かのドライバーがスリックを試したようだったが、目覚ましいタイムアップを果たした者はなく、ウェットタイヤで周回を重ねていたオリベイラがチェッカー直前に記録した1’35.895がこのセッションのベストタイムとなった。
2番手には#39国本雄資、3番手にはホンダエンジンの#64中嶋大祐がつけた。
スーパーフォーミュラ第3戦の公式予選はこのあと午後2時45分よりノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第11戦の決勝が6月28日、岡山国際サーキットで行われた。
勝ったのは予選2番手の#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)。昨日と同じくスタートでトップに立って最後までそのポジションを守り抜き、2連勝を達成した。
一方Nクラスはポールシッターの#38小河諒(KeePer TOM’S F306)がスタートから後続を一気に突き放し、最後は2位以下に27秒の大差をつけて今季8勝目を挙げた。
前に行われたGTアジア第4戦の決勝で赤旗中断があった影響で、F3第11戦決勝は当初予定より30分遅れ、午後3時15分より25周で行われた。
ホールショットを奪ったのは昨日に引き続いて予選2番手の高星。ポールシッターの#36山下健太(トムス)も1コーナーで懸命に並びかけたが、一歩及ばなかった。
その後はコンマ8秒前後の間隔を保ちつつ周回を重ねていた2人だったが、3周目のバイパーコーナーで#5アレックス・ヤン(ハナシマ)がクラッシュしたことにより、セーフティーカーが導入されることになった。
SCランは5周にわたり、レースは8周目に再開となった。
トップの高星はセーフティーカーとの間隔を上手にとってリスタートの主導権を握り、そのままトップで1コーナーへ。
しかしその後方では、4位を走行していた#22ルーカス・オルドネス(B-MAX)が前を行く#37ニック・キャシディ(トムス)にアウトから並びかけ、そのまま2コーナーまで粘って前に出た。
その後方にはわずかな差で#7福住仁嶺(HFDP)が続く。
ここからは昨日と同様のこう着状態が続いたが、そんな中でもトップグループのドライバーは互いに全力でアタックを続けており、最初に福住が、続いてキャシディが、そしてトップの高星も相次いでファステストラップを更新あう展開となっていた。
しかし最終的にこのレースのファステストラップを記録したのは13周目に1’24.780を記録した山下だった。
タイヤの消耗するレース終盤に入っても山下は攻め続け、高星のコンマ4秒差にまで迫ったが、最後まで決め手を欠き、惜しくも2位に終わってしまった。
しかしこのレースでキャシディが4位に終わったため、昨日同様に9ポイントを獲得した山下は計81ポイント、キャシディ77ポイントとなり、シリーズポイントで逆転してトップに立つことに成功した。
山下を最後まで押さえ込み、今季通算3勝目を挙げた高星も10ポイントを加算して計76ポイントとし、トムス勢の背後に一気に迫ってきた。
Nクラスは前日のレースでジャンプスタートを取られた小河がスタートを決め、そのままいつものように後続を突き放しにかかった。
先述のSCランにより一旦はそのアドバンテージを失ったものの、再開後は再び予選並みのアタックを続け、最後は27秒もの大差をつけて今季8勝目をものにした。
今シーズンに入ってからの小河はしばしばチャンピオンクラスとのタイム差に言及、さらに上を目指す姿勢を見せているが、今回のベストタイムは1’26.064と山下の1.28秒落ちにまで迫ってきた。
また、今回の優勝によりシリーズポイントでも合計120ポイントとなり、次戦の結果いかんでは最終戦を待たずしてチャンピオンが確定する可能性すら出てきている。
2位は#3三浦愛(EXEDY)、3位には#30DRAGON(B-MAX)とここもいつもの顔ぶれ.
しかし2位と3位のタイム差はわずか2秒となっており、DRAGONとB-MAXにとっては収穫の多い週末となったようだ。
次戦は富士スピードウェイで、スーパーフォーミュラとの併催。
7月18-19日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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Hiroyuki MINAMI
全日本F3選手権第10戦の決勝レースが6月27日、岡山国際サーキットで行われ、予選2番手からスタートした#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)がホールショットを決めてそのまま逃げ切り、開幕戦鈴鹿に続いて今季2勝目を挙げた。
Nクラスはポールシッターの#38小河諒(KeePer TOM’S F306)がペナルティで後退を余儀なくされる中、こちらも予選2番手の#3三浦愛(EXEDY RACING F307)が今季3勝目を手にした。
第10戦決勝は午後1時50分より18周で行われた。
見事なスタートダッシュで最初に1コーナーに飛び込んだのは予選2番手の高星。
そのまま一気に後続を突き放しにかかったが、ポールの#36山下健太(トムス)も懸命に食らいつき、両者の差は5周を過ぎる頃には0.8秒前後に落ち着いた。
3番手には予選4番手のルーカス・オルドネス(B-MAX)で、シリーズポイントトップの#37ニック・キャシディ(トムス)は#7福住仁嶺(FTRS)の先行をも許して5位に後退してしまった。
順位だけを見ればレースは中盤以降はこう着状態となったが、ラップタイムに注目すればオルドネス、福住、山下、高星が互いにファステストラップを更新しあう白熱した内容となった。
こうした中で、2位を走行する山下はトップの高星を追いながらも、敢えてトップとの間隔をおき、タイムアタックに挑む作戦をとった。
その結果14周目に山下は1’24.646を叩き出し、見事ファステストラップに与えられる1ポイントを獲得、レースこそ2位に終わったもののポールポジションの1ポイントと合わせて9ポイントを加算、シリーズポイントを72としてこのレース5位に終わったキャシディにわずか2ポイント差に迫った。
このレース最後までトップを守り抜いた高星も10ポイントを加えて66Ptとし、トップ2人との差を縮めてきている。
一方のNクラスは、ポールポジションの小河にジャンプスタートとの裁定が下り、ドライブスルーペナルティが課せられることに。
これにより小河は3周目に一旦最後尾まで後退し、予選2番手の三浦愛がトップに立った。
しかし小河はそこから猛然と追い上げ、7周目に#5アレックス・ヤン(ハナシマ)を捉えてクラス4位に浮上すると、11周目には#77三浦勝を、ファイナルラップのダブルヘアピンでは#30DRAGONをも捉えてクラス2位まで挽回、ファステストラップをも記録して、こちらも山下と同じ9ポイントを獲得、今季3勝目を挙げた三浦愛に対し、シリーズポイントのロスを最小限にとどめてみせた。
次戦第11戦決勝は明日午後2時45分より25周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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Hiroyuki MINAMI
岡山国際サーキットで行われている全日本F3選手権第11戦の公式予選は、#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)が第10千に続いてポールポジション。今季通算獲得数を5に伸ばした。
Nクラスも#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が連続ポールを獲得、こちらは今季8度めのポールポジションだ。
第10戦の予選後10分間のインターバルをおき、午前10時25分より第11戦の公式予選が開始された。
しかし始まって3分余りで#51アレックス・ヤン(ハナシマ)が2コーナーでコースアウトしたため、これを回収するために赤旗が出され、セッションは中断となってしまった。
車両回収が終了し、走行が再開されたのは午後10時34分。
残り時間が少ないこともあり、各ドライバー1周のウォームアップですぐにアタックに取り掛かる。
ここでも最初にタイムを出してきたのは#37ニック・キャシディ(トムス)だったが、2周、3周と走行を重ねるにつれて山下や#23高星明誠(B-MAX NDDP)が差を詰めてきて、チェッカー直前に1’23.403を記録した山下がトップに。
高星もチェッカー間際のアタックで1’23,441を記録。キャシディのタイムが1’23.504にとどまったため、山下が2戦連続でポールポジションを獲得することとなった。
Nクラスでは序盤から快走を見せた小河が最終的に1’25.485までタイムを縮め、クラス2位の#3三浦愛(EXEDY)をまたもコンマ9秒引き離してこちらも連続ポールを達成。年間通算では8回目という圧倒的な速さを見せつけた。
第11戦決勝は明日午後2時45分より25周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
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全日本F3選手権第10戦の公式予選が6月27日、岡山国際サーキットで行われ、#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)が今季4度めのポールポジションを獲得した。
Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)がトップだった。
いよいよ後半戦に突入した全日本F3の2015シーズン。
第10-11戦の舞台は前回に続いて岡山国際サーキットだ。
しかし好天に恵まれた第8-9戦と異なり、今回は金曜日の専有走行が雨に祟られ、2回ともウェットでの走行となった。
公式予選日を迎えても上空には分厚い雲が覆いかぶさり、いつ雨が降ってきてもおかしくない雰囲気だ。
こうした状況のもと、第10戦の公式予選は午前10時5分より10分間で行われた。
全車スリックタイヤにてコースインしたものの路面はまだ乾ききっておらず、各ドライバーとも慎重に3周をタイヤのウォームアップに充て、4周目から本格的なアタックを開始した。
最初のアタックでは#37ニック・キャシディ(トムス)が1’24.439でトップ。キャシディはその後も1’23.825、1’23.796とタイムを縮めるが、セッション終盤に#23高星明誠(B-MAX NDDP)が1’23.719を叩き出してトップに。
しかし#36山下がチェッカー直前にアタックで1’23.677を叩き出し、今季4度めのポールポジションをものにした。
前回の予選ではキャシディが1’22.048のコースレコードを記録していることを考えると、いまひとつ物足りないタイムではあったが、これは前回がスーパーフォーミュラとの併催であったため、その分のラバーグリップが有効に機能した結果といえ、今回も決してグリップレベルは悪くないというのが走行したドライバーの印象だ。
なお、Nクラスは今回も小河が他を圧倒する速さを見せ、2位の#3三浦愛(EXEDY)をコンマ9近く上回る1’26.099を記録した。
第10戦決勝はこのあと午後1時50分より18周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2015オートバックス スーパーGT第3戦「ブリーラムスーパーGTレース」が6月20-21日にタイのchurn・インターナショナルサーキットで開催される。
今回のレース開催に先立ち、シリーズを運営するGTアソシエイションからは夏季対策として5月8日付にブルテンを出している。
これによりGT500クラスのFR車両(GT-R、RC F)については「ボンネット(エンジンフードを含む)、リアハッチゲート、およびトランクリッドの開口について、放熱を目的に、開口部に高さ50mmを限度としてルーバーやリップを追加」できることになった。
MR車両(NSX)はさらに車両側面部についても同様のルーバーやリップの追加が許されている。
但し、「開口部以外は基本車両の曲面と異なる形状であってはならず、また真上から見て内部の50%以上が見えてはならない」
対象期間は第3戦ブリーラムから第6戦SUGOまでだ。
なお、GT300クラスでは第2戦富士の結果を受け、JAF-GT車両にリストリクターの緩和措置が取られたほか、最低地上高も53mmから50mmに下げられている。
FIA-GT3は最低重量の調整が入り、
アウディR8が1275kgから1280kgへ、
BMW Z4が1240kgから1250kgへ、
フェラーリ458イタリアが1280kgから1265kgへ、
メルセデスSLSが1335kgから1330kgへ、
ポルシェ911GT3Rが1225kgから1229kgへとそれぞれ変更された。
TEXT:Kazuhisa SUEHIRO
6月7日富士スピードウェイで行われた全日本F3選手権第9戦の決勝レースは、ポールシッターの#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F312)が今季4勝めを挙げ、このレース3位に終わった#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)とのポイント差をまた少し広げて9とした。
2位は#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)だった。
Nクラスは予選トップの#38小河諒が独走して今季7勝めを挙げた。
大会二日めを迎えた富士スピードウェイは時折青空が覗くまでに天候が回復。
絶好のレース日和の中、午前10時40分より21周の決勝レースがスタートした。
ホールショットを奪ったのは予選2番手の高星。
ポールシッターのキャシディは1コーナーでの位置取りが悪く#7福住仁嶺(HFDP)にも先行されて3位まで後退してしまうが、すぐさま2周めの1コーナーで福住をかわして2位に浮上すると、トップの高星を追い上げにかかった。
抜かれた福住の背後には第8戦優勝の山下が迫り、4周めの最終コーナーで山下が福住のインをつくが、つづく5周めの1コーナーでは福住が抜き返し、その後は高星とキャシディ、福住と山下がテール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねる展開となった。
レースが動いたのはちょうど折り返し地点となる11周め。
最終コーナーで山下が福住をかわしてホームストレートに戻ってきた。一旦は抜き返した福住だったが、山下はスリップストリームを使って追いすがり、1コーナーで再びインをついて3位に浮上、そのまま一気にペースを上げてファステストラップを立て続けに記録してトップ2台を追い上げていく。
そのトップ争いが動いたのは16周め。
キャシディが満を侍して高星のインをついてトップに立った。
諦めずに追いすがる高星だったが、トップを奪い返すにはあと一伸びが足りず、キャシディが高星に僅か1.1秒の差で今季4勝めをものにする結果となった。
この二人を上回るペースで周回を重ねていた山下が3位。それでもファステストラップを記録して1ポイントを加点してトップとの差を9とした。
Nクラスは予選トップの小河がそのまま逃げ切って7勝目。
1周めの最終コーナーでCクラスの車両に詰まったところを#3三浦愛(EXCEDY)に突かれる場面もあったがすぐにストレートで抜き返し、最後は17秒もの大差をつけて21周を走りきった。
全日本F3選手権はこのあと再び岡山国際サーキットに舞台を移して第10戦、第11戦を開催する。
6月27-28日開催だ。
Text : Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
6月6日富士スピードウェイで行われた全日本F3選手権第8戦の決勝は、予選2番手からスタートした#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)が6周目にトップに立ち、そのまま逃げ切って今季4勝目を挙げた。
2位には#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F312)、3位には#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)が入った。
Nクラスはスタートでトップに立った#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が今季6勝目。予選トップの#3三浦愛(EXCEDY RACING F307)は2位に終わった。
第8戦決勝は午後1時50分より15周で行われた。
ホールショットを奪ったのはポールの#7福住仁嶺(HFDP)。
しかし予選2位の山下も遅れずについていき、5周目の最終コーナーで福住がアウトに膨らんだところをついてインからオーバーテイクを試みる。
しかし福住も立ち上がりで並び返し、両者は併走のまま1コーナーへ。結局山下がこのバトルを制してトップに立った。
抜かれた福住には3番手スタートの高星、5番手スタートのキャシディが一斉に襲いかかる。
まず6周目の最終コーナーで高星が福住のインに飛び込む。
たまらずアウトに飛び出し福住。
しかし高星も立ち上がりのラインがタイトになってしまい、ホームストレートに出たところでキャシディがこの2台を一気に抜き去って2位に浮上。
高星も9周目の1コーナーでようやく福住をかわして3位に浮上した。
結局福住はこの後#22佐々木大樹(B-MAX)にも抜かれ、5位でレースを終えることになった。
トップの山下はこの隙にリードを広げて周回を重ね、キャシディに1.5秒、高星に3.6秒差をつけてチェッカーを受け、今季4勝目をものにした。
しかしこのレースのファステストラップは15周目に1’34.454と公式予選をも上回るタイムを叩き出したキャシディのものとなったため、シリーズポイントは僅かに2ポイントを縮めるにとどまった。
一方のNクラスは、スタートで三浦をかわしてトップに立った小河がそのまま一気に後続を突き放し、三浦に8秒、DRAGONには24秒もの大差をつけてフィニッシュ。今季6勝目を挙げている。
次戦第9戦決勝は明日の午前10時40分より21周で行われる。

Text : Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第9戦の公式予選はコンマ2秒以内に4台がひしめく接戦に。
ポイントリーダーの#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F312)が1’34.726で今季4度目のポールポジションを獲得する結果となった。
第8戦の予選終了から10分間のインターバルをおき、午前9時20分より10分間で第9戦の公式予選が行われた。
空は次第に明るくなり、路面は完全なドライコンディションに。これによりラップタイムはさらに上がり、終盤は1分34秒台の攻防が繰り広げられることになった。
この予選でも最初にアタックを開始したのは#23高星明誠(B-MAX)。
3周目には早くも1’35.051と第8戦のベストタイムを上回り、次の周では1’35.027を叩き出す。
しかしその直後に#36山下健太(トムス)が1’35.021、#7福住仁嶺(HFDP)は1’35.017といずれも高星を上回ってきた。
さらにはキャシディがチェッカー直前に1’34.726といち早く1分34秒台を記録。高星、山下、福住等も自己ベストを塗り替えてアタックを続けたが、それぞれ1’34.876、1’34.889、1’34.904にとどまり、キャシディには一歩及ばなかった。
スポット参戦の#22佐々木大樹(B-MAX)は1’35.076までタイムを縮め、予選5位につけた。
Nクラスは#38小河諒(トムススピリット)が1’37.301を記録して今季7度目の予選トップとなっている。
第9戦決勝は明日午前10時40分より21周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
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全日本F3選手権第8戦の公式予選が6月6日、富士スピードウェイで行われ、#7福住仁嶺(HFDP RACING F312)が1’35.397でポールポジションを獲得。Nクラスは#3三浦愛(EXCEDY RACING F307)が1’38.167でトップだった。

全日本F3選手権の2015シーズンは早くも中盤戦。
今週末は富士スピードウェイで第8戦、第9戦が行われる。
第8戦の公式予選は午前9時より10分間で行われた。
昨日降り続いた雨は早朝には止み、路面は次第に乾き始めていたため、ほとんどのドライバーが新品のスリックタイヤを装着してコースイン。唯一#3三浦愛だけがユーズドのスリックでこの予選を戦った。
最初にタイムアタックに取り掛かったのは#23高星明誠(B-MAX)。走り始め1’45.255から次第にペースを上げて3周目に1’36.321、4周目に1’35.871、1’35.465とタイムを削っていく。
しかし予選終盤に#7福住が1’35.397、#36山下健太(トムス)が1’35.430を叩き出し、高星は3番手で第8戦の決勝を迎えることになった。
一方、ここまで7戦中3勝を記録してポイントリーダーの座にいる#37ニック・キャシディは初めての富士で1’35.571を記録するにとどまり、予選5位から午後の決勝に臨むことになった。
なお、ルマン24時間レース参戦のために今大会を欠場したルーカス・オルドネスに代わってB-MAXの22号車をドライブした佐々木大樹は予選7位ながら1’35.967とまずまずのタイムを記録している。
Nクラスは序盤から#38小河諒がクラストップのタイムを立て続けに記録していたが、最期の最期に#3三浦愛が小河をコンマ5秒突き放す1’38.167を記録して予選トップで決勝に臨むことになった。
第8戦決勝はこのあと午後1時50分より15周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
石浦宏明8年越しの悲願達成!!
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦決勝が5月24日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#38石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING SF14)が#8小林可夢偉(Team KYGNUS SUNOCO SF14)の追撃を最後まで凌ぎきり、2008年のフォーミュラニッポンデビュー以来8年目にして待望の初勝利を手にした。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選4000人/7000人/二日間計11,000人)
7年ぶりの開催となる岡山での国内トップフォーミュラ。
決勝レースは午後3時より68周で行われた。
最初に1コーナーに飛び込んできたのはポールシッターの石浦。しかしその後方からは予選5番手の#19J.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が凄まじい勢いで#16山本尚貴(無限)、#40野尻智紀(DANDELION)の間隙を縫って2位に浮上してきていた。さらに3位には予選4位の小林が続く。
トップに立った石浦はレース前半、オリベイラと2秒~3秒の間隔を保ったまま一進一退の攻防を繰り広げる。
その間に小林はオリベイラとの差をじわじわと詰めた。37周終了時点でその差は1.1秒。
オリベイラと小林はつづく38周目に2台揃ってピットへ飛び込み、給油とタイヤ交換を行うが、ここでオリベイラのピットクルーがタイヤ交換に手間取ってしまい、小林の先行を許してしまった。
更には34周目にピット作業を終えていた野尻が1コーナーの進入でオリベイラをパス、その後山本にも先行を許し、オリベイラはスタート位置と同じ5位でレースを終えることになってしまった。
こうした中、トップの石浦は39周目にようやくピットストップを敢行、そのままトップでコースに復帰した。
この時点での2位小林との差は約1.5秒。
小林はその後オーバーテイクボタンを積極的に使って石浦との差を詰めにかかり、45周終了時点でついにその差は1秒を切ると、46周目には0.705秒、47周目には0.661秒差とし、ついに48周目のヘアピンで石浦のインに飛び込んでいった。
しかし石浦は冷静にこれを押さえ込み、トップの座を守った。
その後も両者は0.6秒~1.4秒ほどのギャップで一進一退を繰り返したが、最後まで石浦は小林に付け入る隙を与えず、2008年4月のフォーミュラニッポン第1戦でデビューして以来8年目、2シーズンのブランクがあるため6シーズン目にして遂に国内トップフォーミュラで初の勝利をものにした。
セルモインギングにとっては2013年の富士スプリントカップでの優勝はあるものの。シリーズ戦での優勝は2007年6月のフォーミュラニッポン第4戦でのロニー・クインタレッリ以来となる。
2位には小林可夢偉、3位には野尻智紀が入った。
次戦の舞台は富士スピードウェイ。
7月19日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第7戦の決勝は、ポールシッターの#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)がスタートでトップに立ち、そのまま逃げ切って今季3勝目を挙げた。
Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が独走優勝。父親の小河等さんの命日に見事な走りで今季5勝目を捧げることになった。
第7戦決勝は5月24日午後0時50分より25周で行われた。
スタートでの動き出しは予選2番手の#37ニック・キャシディが勝ったが、山下は巧みな牽制でトップを守って1コーナーへ。
しかしキャシディも離されずに山下を追走。
レース序盤はコンマ7秒ほどの間隔を保って緊迫した戦いが続いたが、次第にその差は2秒ほどまで広がっていった。
一時は山下が周回遅れに引っかかったことでコンマ9秒差まで縮まる場面もあったが、山下は落ち着いて安定したペースで周回を重ね、最後までキャシディに付け入る隙を与えなかった。
これで山下も今季3勝目。ランキングは2位で変わらないもののキャシディとの差をわずかに縮めて次戦の富士へ向かうことになった。
3位には昨日に続いて#23高星明誠が入った。
一方のNクラス。
予選トップの小河にとっては絶対に負けられない特別な日だった。
今から13年前の今日、鈴鹿サーキットで父小河等さんが全日本F3000選手権の決勝レース中のアクシデントで帰らぬ人になったのだ。
前日に等さんの墓詣りをしてからサーキット入りをした小河はこの日、後続を35秒以上突き放す圧倒的な速さで25周を攻め続け、見事今季5勝目を挙げた。
2位には昨日惜しくもリタイヤに終わった#3三浦愛(EXCEDY)、3位には三浦とともにリタイヤに終わった#30DRAGON(B-MAX)がはいった。
次戦は富士スピードウェイ。6月6-7日開催だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦のフリー走行2回目が岡山国際サーキットで行われた。
トップタイムを記録したのは#3ジェームス・ロシター(FUJIxD’station KONDO SF14)で1’15.528。
その一方でポールシッターの#38石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING SF14)や#1大嶋和也(PETRONAS TOM’S SF14)らがトラブルのためコース上にストップ、#2アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)も一時スロー走行に陥るなど、トヨタエンジン勢には不安の残るセッションとなった。
決勝日を迎えた岡山国際サーキットは当初の予報に反して朝から晴天に恵まれ、絶好のレース日和となった。
フリー走行2回目は朝9時10分より30分間で行われた。
各ドライバーともコースオープンと同時にピットを離れ、1周のインスタレーションののちピット作業のシミュレーション、そしてロングランに出て行くというお決まりの手順で決勝への準備を進めていたのだが、ここでなんとポールシッターの石浦が開始早々にダブルヘアピンの一つ目手前でストップするという事態に。
石浦はこの時点でわずか4周を消化したのみという状態。フリー走行終了後のサーキットサファリでは無事走行に参加したものの、充分な周回をこなせなかったことで燃費データや挙動の変化などを確認できなかったことは痛い。
同様にセッション終盤にストップしたのが、今回中嶋一貴に変わって1号車をドライブしている大嶋。場所はアトウッドカーブの先、バックストレートの前半部分だった。
チームメイトのロッテラーもそれに先立ってスロー走行に陥り、ガレージで修復作業を受けていることもあり、トヨタエンジン勢が相次いでトラブルに見舞われた格好だ。
ただしロッテラーはフリー走行中にコース復帰、大嶋も車輛回収後すぐにサーキットサファリに参加しており、さほど深刻なメカニカルトラブルではなかった模様。
おそらくは制御プログラムか何かの問題だったのではないかと推測される。
そうした中、トップタイムを記録したのは#3ロシターで1’15.528。
#34小暮卓史が1’15.795で続き、#11伊沢拓也が3番手と、ここではトヨタエンジン、ホンダエンジンほぼ互角の状況だ。
決勝レースはこのあと午後3時より68周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第6戦の決勝レースが5月23日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#37ニック・キャシディ(PETRONAS TOM’S F312)が終始安定したペースで後続を振り切り、今季3勝目をものにした。
Nクラスも予選トップの#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が後続の混乱を尻目に危なげなく18周を走りきって今季4勝目を挙げた。
決勝レースは午後3時30分より18周で行われた。
ポールポジションのキャシディがうまくスタートを決めてトップで1コーナーに飛び込む一方で、予選2位の#36山下健太(PETRONAS TOM’S)はシグナルの消灯よりわずかに速く動き出してしまい、慌ててブレーキを踏んだ隙に一気に車群に飲み込まれ、8位に転落してオープニングラップを終えることに。
代わって2位に浮上したのは予選4位の#7福住仁嶺(HFDP)。しかし福住のスタートもまたジャンプスタートと判定されてしまい、山下とともにドライビングスルーペナルティが課せられてしまった。
これにより2位に繰り上がったのは今季初参戦の#22ルーカス・オルドネス(B-MAX NDDP)。チームメイトの#23高星明誠とともに接戦を繰り広げながら周回を重ねていく。
レースは2周目の2コーナーでNクラスの#3三浦愛(EXCEDY)と#30DRAGON(B-MAX)が絡むクラッシュによりセーフティーカーが導入されたが、再開後も混乱なく18周を終了。
キャシディがそのまま後続に付け入る隙を与えずに逃げ切って今季3勝目を挙げた。
2位にはオルドネス、3位には高星と日産勢が続いた。オルドネスにとってはこれがフォーミュラでの初表彰台となった。
一方、Nクラスは前述のクラッシュにより2位3位を走行していた三浦愛とDRAGONが姿を消すと、その後も#77三浦勝(アルボルアルデア)がSC中の黄旗追い越しでドライビングスルーペナルティを受けるなどの波乱が続いた。
予選トップの小河はこの混乱のなかで着実に後続とのギャップを広げていき、最後は2位の#5アレックス・ヤン(KRCHanashima)に47秒もの大差をつけてフィニッシュ。今季4勝目をものにしてシリーズポイントでもリタイヤした三浦愛との差をさらに広げることに成功した。
次戦第7戦は明日午後0時50分より25周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦の公式予選が5月23日、岡山国際サーキットで行われた。
岡山では7年ぶりとなる国内トップフォーミュラのレースで見事ポールポジションを獲得したのは、ベテランの#38石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING SF14)。トップフォーミュラでは自身初のポールだった。
公式予選は午後1時40分よりノックアウト方式で行われた。
天候は曇り。路面は終始ドライコンデションでの走行となった。
予選Q1
20分間の予選Q1では、#1大嶋和也、#2アンドレ・ロッテラーのトムス勢と#18中山雄一(KCMG)、#4ウィリアム・ブラー(KONDO)らが走り出しからニュータイヤを投入。その他はユーズドタイヤで最初のアタックを開始。
ここでは#7平川亮(Team LeMans)が1’13.695と早くも午前中のタイムを上回ってトップに立った。
#34小暮卓史(DRAGO CORSE)も1’13.857とまずまずのタイムで2番手につける。
残り時間が7分を切ったところで各チームニュータイヤを装着し、2本目のアタックへ。
ここでは#8小林可夢偉(Team LeMans)が1’13.184、ロッテラーが1’13.133と一気にタイムを短縮して上位に飛び込んできたが、最後の最後に#16山本尚貴が1’13.104を叩き出してトップに立ったところでチェッカーが提示された。
この結果、#65ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)、#39国本雄資、#11伊沢拓也(REAL)、#64中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、らがノックアウト。スポット参戦の大嶋もここで予選を終えることになった。
予選Q2
7分間で行われた予選Q2は、各ドライバーがタイヤのウォーミングアップを終えて本格的なアタックに取り掛かったところでまさかの赤旗中断に。
原因は#18中山がバイパーコーナーの先でスピンしてしまい、コースの真ん中で真横を向いてストップしたためだ。
これにより中山を除く13人のドライバーは一度熱を入れた新品タイヤをそのままガレージへ持ち帰り、タイムアタックを最初からやり直す羽目に。
それでも2時24分から2分30秒間で再開されたセッションでは、#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION)の1’13.043を筆頭に山本の1’13.109、石浦の1’13.135とQ1を上回る好タイムが相次いだ。
一方、圧倒的な速さで開幕戦を制したロッテラーはタイムを伸ばすことができずに13位。まさかのQ2敗退となった。
予選Q3
Q2と同じく7分間で戦われた予選Q3は2時37分開始。
各チーム3セット目のニュータイヤを投入する中、Q2までに3セットを使い切ってしまったブラーはユーズドタイヤでの走行を強いられ、8位に甘んじる結果となった。
一方、熾烈を極めたのがポール争いだ。
トップからコンマ8秒以内に7台がひしめく接戦となり、そのうち3台が1分12秒台という激しさ。
この戦いを制したのは1’12.429を叩き出したベテランの石浦だった。
石浦は2008年4月の富士でフォーミュラニッポンにデビュー。
以来2011年の第6戦SUGOまでトップドライバーの一人として活躍、2年のブランクを経て2014年からスーパーフォーミュラに参戦を再開していたものの、予選、決勝とも最高位は2位と、今まで一度もポールポジションを獲得していなかった。
今回が実にデビュー8年目にして初のポール獲得に石浦はこみ上げるものを隠すこともできなかった。
なお、予選2位には参戦2年目の野尻、3位には山本と、ホンダ勢のトップドライバー二人が続いた。
はたして石浦は初ポールに続いて初優勝をもものにすることができるだろうか。
注目の決勝は明日午後3時より68周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第7戦岡山の公式予選は、#36山下健太(PETRONAS TOM’S F312)が1’22.049と第6戦で#37ニック・キャシディが記録したコースレコードに僅か千分の1秒という好タイムで今季3回目のポールポジションを獲得した。 Nクラスは#38小河諒(KeePer TOM’S F306)が2戦連続でトップだった。
第6戦の公式予選から10分間のインターバルをおいて第7戦の公式予選が午前11時20分より10分間で行われた。 こちらもドライコンディションでの走行。
まずは第6戦同様にキャシディが4周目に1’22.110でトップに立つと、#7福住仁嶺(HFDP)が1’22.618で続く。 キャシディは5周目に1’22.067にタイムを上げるが、この周で1’22.092と迫ってきた山下が6周目に1’22.049を記録。 キャシディを抜き去ってトップに立った。 2番手はキャシディ。3番手には再び#23高星明誠(B-MAX NDDP)がつけた。
一方Nクラスは1’24.554と第6戦のトップタイムをコンマ3上回ってみせ、2戦連続でトップに立った。 2番手には#3三浦愛(EXCEDY)がつけ、このレースも両者の一騎打ちが見られそうな状況になってきた。
第7戦決勝は明日の午後0時50分より25周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum