スーパーFJ地方選手権鈴鹿シリーズ第3戦は20日、鈴鹿クラブマンレース第5戦、同地西コースで決勝行いポールポジションからスタートした岡本大地(FTK・レヴレーシング)が他を寄せ付けずぶっちぎりで優勝を飾った。
決勝は午後12時ちょうど、雨はやみ太陽も顔をのぞかせる蒸し暑い中フォーメーションラップが始まった。
ポールポジション(PP)の岡本大地(FTK・レヴレーシング)が好スタート。これに予選2位の下野璃央(Drago CORSE 10V)が続く。同3位の元嶋成弥(MYSTサクセスレーシングFIRST MOLDING)はスタートをミスし、横に並びかけた同4位の藤原大輝(ACELZNES137レヴ)をけん制するためにマシンを寄せる。ここに好スタートを切った同5位の西村和真(WEST 19J)が行き場を失い、元嶋のマシンの後輪と西村の前輪が接触。西村は宙を舞いマシンは大破。元嶋のマシンもリアウイングを失う。西村は大きなけがもなくマシンを降りたが、早々に赤旗が提示されることとなった。
レースは仕切り直し。マシンの撤去が終わると周回数は13周に短縮され12時28分にセーフティーカー(SC)先導により再開された。
SCは1周を回ってピットインすると、PPの岡本は後続をけん制しながらトップを堅守。2位に付けた下野より速いペースで徐々に独走態勢に持ち込む。2位の下野は、手負いの元嶋のペースが上がらないため順位は安泰。
岡本は危なげない走りで13周を回って2位以下を5秒以上離して独走優勝。2位には単独走行で下野が入った。
3位の元嶋はリアのダウンフォースがなくなったため後輪がグリップせず苦戦を強いられる。ブレーキバランスを調整して逃げ切りを図るが、4位の太田浩(ミスト・セキグチ・制動屋)が徐々にその差を縮めてきた。
12周目には元嶋と太田はテールトゥノーズとなるが、これをしのぎきり3位でゴール。しかしレース後、スタート時の元嶋の行為が危険なドライブ行為と判定され40秒加算のペナルティーが科されることとなった。
3位には繰り上がった太田が、4位には佐藤巧望(YST.KK-SII.制動屋)が、5位には岡本大輝(Koudai・M2・KK-SⅡ)、6位には上野大哲(SACCESSRACING)が入った。
第4戦はこの後16時40分より14周で争われる。1~6位がリバースグリッドとなるため上野をポールシッターとしてスタートが切られる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Final Race Weather: Cloudy Course: Dry
2020 JAF F4選手権 Round 9 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 11 | 太田 格之進
| 自動車工房ミストKKZS MYST KK-ZS | DL | 14 | 20'22.311 |
| 2 | 72 | 金井 亮忠
| チームNATS・正義・001 NATS 001 | DL | 14 | 12.979 |
| 3 | 2 | 山本 幸彦
| 佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516 MYST KK-ZS | DL | 14 | 18.705 |
| 4 | 33 | 中島 功
| SHINSEI・KK TOKYO R&D RD10W | DL | 14 | 21.495 |
| 5 | 12 | 佐藤 敦
| 佐藤製作所★KK-ZS MYST KK-ZS | DL | 14 | 29.599 |
| 6 | 13 | 米谷 浩
| 佐藤製作所☆(株)ヨネタニ TATUUS FC106 | DL | 14 | 31.853 |
| 7 | 9 | KAMIKAZE
| スーパーウインズ .MC090 MOONCRAFT MC090 | DL | 14 | 56.279 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 12Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.11 太田格之進(自動車工房ミストKKZS) 1'17.289 (10/14) 161.860km/h
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Final Race Weather: Fine Course: Dry
2020 S-FJ鈴鹿シリーズ Round 3 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 8 | 岡本 大地
| FTK・レヴレーシング MYST KK-S2 | YH | 13 | 19'14.198 |
| 2 | 34 | 下野 璃央
| Drago CORSE 10V TOKYO R&D RD10V | YH | 13 | 5.666 |
| 3 | 21 | 太田 浩
| ミスト・セキグチ・制動屋 MYST KK-S2 | YH | 13 | 12.503 |
| 4 | 61 | 佐藤 巧望
| YST.KK-SII.制動屋 MYST KK-S2 | YH | 13 | 13.023 |
| 5 | 20 | 岡本 大輝
| Koudai・M2・KK-SⅡ MYST KK-S2 | YH | 13 | 13.193 |
| 6 | 38 | 上野 大哲
| SACCESS RACING MYST KK-S2 | YH | 13 | 13.402 |
| 7 | 6 | 藤原 大輝
| ACELZNES137レヴ MYST KK-S2 | YH | 13 | 15.298 |
| 8 | 15 | 小松 響
| Rn-sports・OKABE・KK-SⅡ MYST KK-S2 | YH | 13 | 18.669 |
| 9 | 88 | 八巻 渉
| 中日本自動車短期大学MSE学科KKS-Ⅱ MYST KK-S2 | YH | 13 | 22.003 |
| 10 | 55 | 板倉 慎哉
| AMORE TOKYO☆表参道☆KKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 13 | 23.956 |
| 11 | 86 | 宇高 希
| CF亜衣制動屋NJKヤッコKKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 13 | 27.150 |
| 12 | 71 | 髙口 大将
| Drago CORSEスカラシップ TOKYO R&D RD10V | YH | 13 | 29.599 |
| 13 | 59 | 冨田 自然
| MYST KKS-Ⅱ/Aruga support MYST KK-S2 | YH | 13 | 42.885 |
| 14 | 0 | 夕田 大助
| LAPS A-ONE MYST KK-S2 | YH | 13 | 44.347 |
| 15 | 9 | 上吹越 哲也
| FTK・レヴレーシング MYST KK-S2 | YH | 13 | 44.762 |
| 16 | *99 | 元嶋 成弥
| MYSTサクセスレーシングFIRST MOLDING MYST KK-S2 | YH | 13 | 52.244 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 11Laps)完走 ---- |
| - | 11 | 三島 優輝
| Rn Sports 制動屋KKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 7 | 6Laps |
| - | 18 | 西村 和真
| WEST 19J WEST 19J | YH | 0 | 13Laps |
- Fastest Lap: CarNo.8 岡本大地(FTK・レヴレーシング) 1'23.319 (13/13) 150.146km/h
- CarNo.99は、鈴鹿クラブマンレースシリーズ規則書第59条~1①(危険なドライブ行為)により、競技結果に40秒を加算した。

9月20日、ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン(PCCJ)シリーズ第8戦の決勝が、栃木県・ツインリンクもてぎで行われ、#24近藤翼(NIHON KIZAI PORSCHE)が独走でポール・トゥ・フィニッシュ。プロアマクラスは#77浜崎大(GR-Racing VENTILER)、アマクラスは#36Sky Chen(SKY MOTORSPORTS)がそれぞれクラス優勝を飾った。
曇天となった第8戦決勝日、何とか堪えていた空から決勝スタート前に雨粒が落ちてきてコースを濡らす。各チームは急いでスリックからレインタイヤへの交換を始める。
午前10時55分、1周のフォーメイションラップからスタートしたレースは、#24近藤が好スタート。これに#60小河諒(LM corsa)、#31上村優太(Nine RACING)が続き、スタートをミスした2番グリッドの#20石坂瑞基(Porsche Japan Junior Programme)は4位にドロップ。
トップ#24近藤は周回を重ねるたびに後続との差を広げ、折返しの6周終了時には4秒のマージンを築く。後方では2位#60小河にジワジワと#31上村が迫る。
レースに動きが出たのは8周目、満を持して1コーナーで#60小河のアウトに並んだ#31上村が3コーナーで逆転。しかし#60小河も粘り、次の周の1コーナーで#31上村のインを突き最逆転。両者の攻防はフィニッシュまで続いたが#60小河が守りきって2位を得た。
優勝の#24近藤は後続が競り合ったことで、無理をする必要もなく、終盤はペースを維持して独走優勝。
プロアマクラスは、クラスPPスタートの#77浜崎大(GR-Racing VENTILER)が序盤ハイペースで飛ばし、2位#98IKARI(BJR PORSCHE)と5秒の差を築くと、終盤はその差を保ったままフィニッシュ。
アマクラスは、クラスPP#15神取彦一郎(911 Service)がスリックタイヤでフォーメイションラップをスタートする賭けに出たが、雨の状態に走れないと判断。即座にピットインしタイヤに交換したことで大きくタイムロス。勝利の権限を失ってしまった。これで敵のいなくなった#36Sky Chenがスタートから独走で優勝。
第8戦レース結果(暫定)
■総合
1位#24近藤翼(NIHON KIZAI PORSCHE)
2位#60小河諒(LM corsa)
3位#31上村優太(Nine RACING)
4位#20石坂瑞基(Porsche Japan Junior Programme)
■プロアマクラス
1位#77浜崎大(GR-Racing VENTILER)
2位#98IKARI(BJR PORSCHE)
3位#25内山清士(NIHON KIZAI PORSCHE)
4位#3TAKASHI HATA(A-NeKT & TeamKRM)
■アマクラス
1位#36Sky Chen(SKY MOTORSPORTS)
2位#51春山次男(BINGO RACING)
3位#15神取彦一郎(911 Service)
Text:Shigeru KITAMICHI
Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーFJ地方選手権鈴鹿シリーズは20日、鈴鹿クラブマンレース第5戦、同地西コースで公式予選を行い岡本大地(FTK・レヴレーシング)がポールポジションを獲得した。
予選は9時15分より15分間で行われた。F4予選終了後も雨はほとんど落ちず、路面は相変わらずウェット。参加18台中9台がドライ、9台がウェットを履いてコースイン。徐々に乾く路面のなか、このタイヤ選択が明暗を分けることとなる。
予選中盤にはウェットタイヤ勢が優勢。ウェットを履いた西村和真(WEST 19J)が一時はトップに立つ。路面はなかかか好転せず、たまりかねた岡本大地(FTK・レヴレーシング)はピットインしてドライからウェットに交換しようとするが、残り時間も少なく、そのままコースインを余儀なくされた。しかしこの判断が岡本に有利に働く。
路面は終了直前に好転。岡本は最終ラップに1分25秒110をたたき出し「自分がトップとは思わなかった」と本人も驚くポールポジションを獲得した。
2位にもドライタイヤを履いた下野璃央(Drago CORSE 10V)が上がる。
このレースからニューマシンを投入した元嶋成弥(MYSTサクセスレーシングFIRST MOLDING)は、最終ラップを最速タイムで通過するが、前に遅いマシンがあってタイプアップならず、3位で予選を終えた。
4位には藤原大輝(ACELZNES137レヴ)が、ウェットタイヤ最上位の西村和真(WEST 19J)が5位、6位には上野大哲(SACCESSRACING)が入った。
第3戦決勝は午後12時より14周で行われる。ポールから逃げたい岡本、「岡本さんについて行って機会があれば抜きたい」という予選2位の下野、「新車は仕上がってるので自信がある。優勝します」という3位の元嶋。天候は好転する予報で決勝レースから目が離せない。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
F4地方選手権シリーズ第9戦は20日、鈴鹿クラブマンレース第5戦、同地西コースで公式予選を行い金井亮忠(チームNATS・正義・001)がポールポジションを獲得した。
ワンデーレスで行われる鈴鹿クラブマンレースだが、鈴鹿は早朝から小雨。路面はドライだったが、午前8時過ぎに強めの通り雨があり、瞬く間に路面はフルウエットとなった。
前プログラムで赤旗が提示され、F4の予選は予定より3分遅れの午後8時45分より15分間の予定で始まった。全7台がウエットタイヤを履きコースイン。
序盤から予選をリードしたのは金井亮忠(チームNATS・正義・001)。2位には太田格之進(自動車工房ミストKKZS)が付ける。
しかし太田は途中でパドックに戻りタイムアタックを終了。その後、コースアウト車両があり赤旗が提示される。
再開後には山本幸彦(佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516)が2位に上がり、太田は3位に落ちた。
決勝レースは午後2時10分より14周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Qualifying Weather: Cloudy Course: Half-Wet
2020 S-FJ鈴鹿シリーズ Round 3 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 8 | 岡本 大地 | FTK・レヴレーシング MYST KK-S2 | YH | 1'26.110 | - | - | 145.279 |
| 2 | 34 | 下野 璃央 | Drago CORSE 10V TOKYO R&D RD10V | YH | 1'26.434 | 0.324 | 0.324 | 144.735 |
| 3 | 99 | 元嶋 成弥 | MYSTサクセスレーシングFIRST MOLDING MYST KK-S2 | YH | 1'26.500 | 0.390 | 0.066 | 144.624 |
| 4 | 6 | 藤原 大輝 | ACELZNES137レヴ MYST KK-S2 | YH | 1'26.601 | 0.491 | 0.101 | 144.456 |
| 5 | 18 | 西村 和真 | WEST 19J WEST 19J | YH | 1'26.907 | 0.797 | 0.306 | 143.947 |
| 6 | 38 | 上野 大哲 | SACCESS RACING MYST KK-S2 | YH | 1'26.907 | 0.797 | 0.000 | 143.947 |
| 7 | 15 | 小松 響 | Rn-sports・OKABE・KK-SⅡ MYST KK-S2 | YH | 1'27.292 | 1.182 | 0.385 | 143.312 |
| 8 | 21 | 太田 浩 | ミスト・セキグチ・制動屋 MYST KK-S2 | YH | 1'27.385 | 1.275 | 0.093 | 143.160 |
| 9 | 55 | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO☆表参道☆KKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 1'28.267 | 2.157 | 0.882 | 141.729 |
| 10 | 11 | 三島 優輝 | Rn Sports 制動屋KKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 1'28.311 | 2.201 | 0.044 | 141.658 |
| 11 | 88 | 八巻 渉 | 中日本自動車短期大学MSE学科KKS-Ⅱ MYST KK-S2 | YH | 1'28.313 | 2.203 | 0.002 | 141.655 |
| 12 | 71 | 髙口 大将 | Drago CORSEスカラシップ TOKYO R&D RD10V | YH | 1'28.540 | 2.430 | 0.227 | 141.292 |
| 13 | 61 | 佐藤 巧望 | YST.KK-SII.制動屋 MYST KK-S2 | YH | 1'28.599 | 2.489 | 0.059 | 141.198 |
| 14 | 86 | 宇高 希 | CF亜衣制動屋NJKヤッコKKSⅡ MYST KK-S2 | YH | 1'28.856 | 2.746 | 0.257 | 140.790 |
| 15 | 20 | 岡本 大輝 | Koudai・M2・KK-SⅡ MYST KK-S2 | YH | 1'28.880 | 2.770 | 0.024 | 140.752 |
| 16 | 9 | 上吹越 哲也 | FTK・レヴレーシング MYST KK-S2 | YH | 1'28.913 | 2.803 | 0.033 | 140.699 |
| 17 | 59 | 冨田 自然 | MYST KKS-Ⅱ/Aruga support MYST KK-S2 | YH | 1'29.671 | 3.561 | 0.758 | 139.510 |
| 18 | 0 | 夕田 大助 | LAPS A-ONE MYST KK-S2 | YH | 1'29.682 | 3.572 | 0.011 | 139.493 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'52.252)予選通過 ---- |
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Qualifying Weather: Cloudy Course: Wet
2020 JAF F4選手権 Round 9 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 72 | 金井 亮忠 | チームNATS・正義・001 NATS 001 | DL | 1'25.899 | - | - | 145.636 |
| 2 | 2 | 山本 幸彦 | 佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516 MYST KK-ZS | DL | 1'26.770 | 0.871 | 0.871 | 144.174 |
| 3 | 11 | 太田 格之進 | 自動車工房ミストKKZS MYST KK-ZS | DL | 1'26.877 | 0.978 | 0.107 | 143.997 |
| 4 | 33 | 中島 功 | SHINSEI・KK TOKYO R&D RD10W | DL | 1'27.744 | 1.845 | 0.867 | 142.574 |
| 5 | 12 | 佐藤 敦 | 佐藤製作所★KK-ZS MYST KK-ZS | DL | 1'29.574 | 3.675 | 1.830 | 139.661 |
| 6 | 13 | 米谷 浩 | 佐藤製作所☆(株)ヨネタニ TATUUS FC106 | DL | 1'29.745 | 3.846 | 0.171 | 139.395 |
| 7 | 9 | KAMIKAZE | スーパーウインズ .MC090 MOONCRAFT MC090 | DL | 1'31.885 | 5.986 | 2.140 | 136.148 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'52.469)予選通過 ---- |
今シーズンから始まったフォーミュラ・リージョナル選手権(全6大会14レース)も第4大会となるツインリンクもてぎ戦から後半に入った。すでにレース数としては14レースのうち8レースが終了している。
今大会で注目されたのは、ここまでシリーズリーダーだった高橋知己に代わってSuper Licenseチーム6号車のシートを得た三浦愛(みうらあい/30歳)だ。
小学生のときにカートでレースキャリアをスタートさせた三浦は、2011年の4輪レース転向後は、スーパーFJ、フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン(FCJ)で経験を積んだ後、2014年に全日本F3にステップアップ。旧年式のNクラスで2年走り優勝も経験した後、メインシリーズで4シーズン戦った。しかし才能あふれるドライバーのなかで上位に食い込むことは難しく、悔しく苦しいシーズンを過ごした。
そして全日本F3選手権が終了し、フォーミュラピラミッドの再編が行われた今年、新たなチャレンジの場としてKYOJO CUPに参戦している。
そんなレーシングドライバーとしてのキャリアを積み上げてきた三浦もすでに30歳。レーシングドライバーとしても岐路に立っている三浦に話を聞いた。
- 今回の参戦経緯
-
開幕戦からフォーミュラ・リージョナルのシートを得たいと思って現場に足を運び、メカさんやエンジニアさんとも話をするなかで可能性を探っていました。私は岡山を得意としているので、何とか岡山で1戦だけでも出たいと思っていました。
そんなときに国井さん(Super Licenseチーム国井正巳代表)から今回のお話をいただき、びっくりしました。国井さんとは殆ど面識がありませんでしたし、スーパーライセンスチームは高橋選手がフル参戦するものと思っていましたので、正直可能性はないと思っていました。
ここまでの実績が証明しているように強力なサポートをいただけるチームですので、すごく良いお話をいただき感謝しています。
(補足)国井代表によると、今回のドライバー変更は高橋選手の事情によるものだという。チームとしては次の岡山大会までは三浦選手で参戦するが、最終戦のオートポリスは欠場の可能性もあるという。また今シーズンの残るレースは三浦選手以外での参戦は考えていないとのこと。
-
- Fリージョナル(マシン)の感触
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一昨日から走り始めました。最初は良い感じだったのですが、異なるクラスのクルマが走って路面状況が変化するなかで、その変化に対応できていないと感じました。クルマは仕上がっているので、自分がもっとクルマに慣れる必要があると思っています。
リージョナルはダラーラ(F3)と比べると機敏さはありませんが、パワーもあって正にF4とF3の中間という感じがします。
ポイントは車重とターボを如何に上手に扱うかということだと思います。車重があるのでブレーキング時の止め方、姿勢のつくり方、また加速時にターボラグがあるので、滑らせずに前に進めるためのコントロールは、これまでのF3とは随分違うと感じています。
またセッティングに関しては、触れられるところが少ないなかで上手くバランスを取るのが難しく、触る場所によって変化が出るところと出ないところもあるので、まだ掴みかねているというのが正直なところです。
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- 今後(レースキャリア)のこと
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正直、今シーズンF3に乗れなくなった時点で引退は近いなと思っていました。プロになれないなかでいつまでもレースを続けるのは金銭的にも厳しいですし、また続ける意味も自分のなかで見いだせなくなりかけています。
ただ、これまでフォーミュラしか知りませんでしたが、KYOJO CUPやツーリングカーにもチャレンジするなかで、やはりまだ上のカテゴリーで走りたい、上を目指したいという気持ちが自分のなかにあることに改めて気付きました。
でも、ドライバーとしての需要がないのに、自分の欲を満たすためだけに走るのでは意味がないとも思っています。走ることで誰かのためになるとかそういうことがあるのであれば、まだ上を目指してもいいのかなという気持ちもあって、正直かなり揺らいでいます。
今年与えてもらったシートで結果を残せないのであれば走る意味はないのかなと。ダラダラ続けるつもりはないので、そこは自分の実力を受け入れて判断しなければいけないと思っています。
その意味で、リージョナルで参戦する今回のもてぎと岡山は今後を決めるための非常に重要なレースだと思っています。
素直な人柄と笑顔が魅力的な三浦だが、言葉の端々からその表情の奥に隠された芯の強さを感じさせる。それは、今回のリージョナルにかなりの覚悟を持って参戦しているからでもあるのだろう。
「人生は選択の連続である」とは、かのシェイクスピアの名言であるが、三浦はリージョナルへの参戦を経てどのような選択をするのだろう。レース参戦に新たな意味を見出すのか、レース経験を生かした居場所を見つけるのか、レースから離れた人生を歩むのか、三浦の選択に興味津々である。
Text:Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
PCCJの第7戦が栃木県のツインリンクもてぎで開催された。
つるべ落としの例え通り、秋の夕暮れは早く午後4時20分の予定時刻から5分遅れの決勝レースのフォーメーションラップでは、サーキットは夕暮れの明るさとなっていた。
時折小雨のぱらつく中、11台のマシンはスタートをきる。
#60小川諒が好スタートから#24近藤翼をかわしてトップに立つ。#24近藤も懸命に#60を追う。2周目には両者の差は0.8秒の僅差に。
5周目の2コーナーで#36SkyChenと#15神取彦一郎が接触しコースアウト。この2台にからんだのかトップの#60小河が5周目に左フロントタイヤがパンクし大きく順位を落とすことに。
12周のレースは#31上村優太がトップでチェッカー。#24近藤が2位、#20石坂瑞基が3位表彰台に。4位にはプロアマクラストップの#25内山清士、#98IKARI、#77浜崎大のオーダーに。#51春山次男がアマクラスのトップでチェッカーを受けた。
レース中のファステストラップは、#24近藤の1分53秒875がコースレコードでトップタイムをマーク。明日の第4戦のPPを獲得した。プロアマクラスは#98IKARIがアマクラスは#15神取が獲得することになった。
明日は、10時55分から第8戦最終戦が行われる。
また、SUGOで中止となった第4戦が、明日の午後4時から行われる予定だ。
Text & Photo: Keiichiro TAKESHITA
- 優勝 #3阪口晴南(Sutekina #3)
-
路温がかなり低かったので、これまでの富士のレースとは違うスタートになるだろうなとは思っていました。僕もあまりスタートが良かったわけではなく、トップを守れて良かったです。序盤(後方)の競り合いで後ろとの間隔が開いたのですが、古谷選手が前に出てからは僕と近いペースで走っていましたので、ユーズドタイヤでのペースは自分としては課題かなと思っています。
ラップは古谷選手に対してコンマ2秒くらい速かったと思いますが、これをコンマ3秒、コンマ4秒へと広げるのが自分の役目だと思います。明日は古谷選手がスタートを決めれば、良い勝負になるかもしれないので気を引き締めて臨みたいと思います。
- マスターズクラス優勝 #4今田信宏(JMS RACING)
-
初のポール・トゥ・ウィンです(満面の笑み)。最初からペースを上げて逃げたかったのですが、三浦選手がなかなか離れなくて。ただ、もてぎのコースは抜きづらいので要所さえ抑えておけば、そう簡単に抜かれることはないだろうと思っていました。三浦選手はブレーキングが上手いので、そこを意識して、とにかくミスをしないように気を付けました。途中タイヤがきつくなってタイムが落ちましたが、三浦選手も同じような状況だったようですので、差はあまり変わらなかったように思います
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
9月19日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第9戦の決勝が栃木県・ツインリンクもてぎで行われ、#3阪口晴南(Sutekina #3)が好スタートから独走で優勝。#3阪口はこれで6戦6勝、ポール・トゥ・ウィンを続けている。
マスターズクラスは、初のポールポジションからスタートした#4今田信宏(JMS RACING)が#34三浦勝(CMS F111/3)を抑えきって今季5勝目を飾った。
予選時に降っていた雨は上がったものの、スタート前のサーキット上空は今にも泣き出しそう雲行きで、各チームはグリッド上にレインタイヤを持ち込んで天候の急変に備えた。
結局雨が降ることはなくスタートを迎え、ポールスタートの#3阪口がトップで1コーナーに飛び込み、これに予選3位の#6三浦愛(Super License)が続く。「動き出しは良かったがホイールスピンをしてしまった」という#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)は#6三浦の先行を許すことになってしまった。
3周目までは#6三浦が#28古谷を上手く抑え、この間にトップ#3阪口はラップタイムを1分49秒台から48秒へと上げ、コースレコードを更新しながら一気に逃げる。その差は3周終了時で5.6秒と早くも独走態勢を築く。
4周目、それまで#6三浦に抑えられていた#28古谷は、1~2コーナーで横に並ぶと3コーナーでついに前に出ることに成功。トップ#3阪口に遜色ないタイムで追撃態勢に入る。
しかし、後方との差を無線で聞きながら冷静に走るトップ#3阪口は、#28古谷がタイムアップするとそれに合わせるようにペースを上げ、#28古谷より常に0.2~0.5秒速いラップを刻みながら周回を重ねて14周を走りきり、最終的に2位#28古谷に10秒近い差をつけて貫禄の勝利を飾った。
3位にポジションダウンした#6三浦も、1分50秒台から49秒台にペースを上げて2人を追ったが、48秒台で走るトップ2とは差が開いて単独走行となり、3位フィニッシュでリージョナル初レースを終えた。
優勝した#3阪口はこの勝利でシリーズポイントでもトップに立った。欠場した第2大会菅生戦の3レースはノーポイントだが、それ以外の6レースは満点の25点を取り続けている。
マスターズクラスは、逃げる#4今田の背後に予選2位の#34三浦勝(CMS F111/3)が迫るという展開がスタートからフィニッシュまで続いた。結局、「何度か仕掛けましたが、もてぎで前に出るのは難しい。明日もレースがあるので無理はしませんでした」という#34三浦を#4今田が抑えきって念願のポール・トゥ・ウィンを飾った。
クラス3位争いも、逃げる#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)、追う#11植田正幸(Rn-sports F111/3)が最後まで競り合ったが、こちらも#30DRAGONが抑えきって表彰台を得た。
第10戦の決勝は明日20日の午後1時20分から17周で争われる。
Text:Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2020/09/19) Final Race Weather: Cloudy Course: Half-Wet
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 3 | | | 阪口 晴南 | Sutekina #3 SUTEKINA RACING TEAM | DL | 14 | 25'24.981 |
| 2 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 14 | 9.533 |
| 3 | 6 | | | 三浦 愛 | Super License Super License | DL | 14 | 23.299 |
| 4 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 14 | 34.752 |
| 5 | 34 | M | 2 | 三浦 勝 | CMS F111/3 CMS motor sports project | DL | 14 | 35.665 |
| 6 | 30 | M | 3 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 14 | 42.994 |
| 7 | 11 | M | 4 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 14 | 43.427 |
| 8 | 27 | M | 5 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 14 | 1'30.954 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 12Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.3 阪口晴南(Sutekina #3) 1'48.067 (9/14) 159.95km/h
ポルシェカレラカップジャパン。PCCJの第7戦と第8戦が、舞台を富士から栃木県のツインリンクもてぎに移して開催される。
土曜日の12時30分から、ウエットコンディションで30分間の予選セッションが行われる予定だったが、他のレースの赤旗の影響で5分遅れの12時35分から開始された。
セッション直前に雨が降り、完全なウエットでの序盤となった。雨がやみ路面が乾いてくると、ウエットタイヤが路面とは合わないようで、タイムアップはなかなかかなわない状況だ。開始20分ほどで#77浜崎大が2コーナーでコースアウト。このため赤旗中断となる。
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この段階で#24近藤翼がトップタイム。以下#60小川諒、#20石坂瑞基がオーバーオールクラスのトップ3に。#98IKARIがプロアマクラスのトップタイムをマークするが、走路外走行のペナルティを受けベストタイムを抹消。このため#25内山清士がクラストップとなった。#77浜崎が2番手、#98IKARIは3番手に。アマクラスのトップは#15神取彦一郎がマークした。
この後、午後4時20分から第7戦が行われる予定だ。
明日は、10時55分から第8戦最終戦が行われる。こちらは予選のセカンドラップタイムでグリッドが決まることとなっている。
さらに、視界不良のためにキャンセルとなったSUGOでの第4戦が、明日の午後4時から行われることとなった。こちらのスターティンググリッドは、この後行われる第7戦のベストラップによって決められることになった。
Text & Photo: Keiichiro TAKESHITA
9月19日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第9,10戦の予選が栃木県・ツインリンクもてぎで行われ、#3阪口晴南(Sutekina #3)がウェットコンディションのなか2レースともポールポジションを決めた。予選2位は#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)、3位には初エントリーの#6三浦愛(Super License)が入った。マスターズクラスは、第9戦は#4今田信宏(JMS RACING)、第10戦は#34三浦勝(CMS F111/3)がともに初ポールポジションを獲得した。
初開催となるツインリンクもてぎのレースはエントリーが8台とやや寂しいものとなってしまった。現在シリーズリーダーの高橋知己はエントリーせず、#6号車はF3経験も豊富な三浦愛がドライブすることになった。チームとしては次の岡山戦まではこの体制でいくとのこと。
予選1回目
開始直前に雨が降り出し各チームはタイヤ選択に悩むことになった。結果的に雨は降り続いたためレインタイヤの選択が正解だったのだが、#6三浦愛はドライを選択したため途中タイヤ交換をしなければならず5分をロス、やや慌ただしい予選となってしまった。
そんなコンディションでも#3阪口の速さは安定しており、他のドライバーが慎重に周回を重ねるなか、コンディションの悪化を見越して早々に2分00秒463をマーク。翌周には1分59秒692とタイムを削り取り、この時点でポールポジションを確実なものにした。
開始9分を経過したところで、マスターズのトップだった#4今田信宏(JMS RACING)が130R立ち上がりでコースオフ。グラベルにはまってしまい、この処理のため予選は中断となった。
中断の間も雨は降り続きコンディションは悪くなる一方。タイヤ交換のためこの時点で最下位だった#6三浦にとっては苦しい状況になるが、残る5分を冷静に走り、ラストアタックでタイムアップ。マスターズのドライバーを一気に抜いて#3阪口、#28古谷に続く予選3位を獲得した。
マスターズクラスは、赤旗の原因をつくってしまったものの#4今田が初クラスポール。第1大会富士以来の参戦となった#34三浦勝が続いた。
予選2回目
予選1回目から僅か10分のインターバルで始まるため、路面状況は相変わらずウェットのまま。各ドライバーは路面状況を探りながらアタックを続ける。
ここでも#3阪口の速さは抜き出ており、悪化したコンディションのなか、2分01秒287、2分00秒052、1分59秒952、1分59秒623と確実にタイムアップを果たしていく。
これに対し、#28古谷も2分03秒434、2分02秒360、2分01秒142、2分01秒066とタイムアップはするものの、各ラップ1~2秒の遅れをとってしまう。その焦りからか予選終盤には3コーナーでコースアウトしてしまった。
3位#6三浦は#28古谷に迫ったものの逆転には至らず、上位は予選1回目と同じ順位となった。
マスターズは、先行した#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)、#11植田正幸(Rn-sports F111/3)を終盤に#34三浦が逆転。通算5戦目にして初ポールポジションを獲得した。
決勝は、第9戦が本日午後3時30分から14周で、第10戦は明日の午後1時20分から17周で争われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2020/09/19) Qualifying Weather: Rain Course: Wet
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 10 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 3 | | | 阪口 晴南 | Sutekina #3 SUTEKINA RACING TEAM | DL | 1'59.623 | - | - | 144.495 |
| 2 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 2'01.066 | 1.443 | 1.443 | 142.773 |
| 3 | 6 | | | 三浦 愛 | Super License Super License | DL | 2'01.314 | 1.691 | 0.248 | 142.481 |
| 4 | 34 | M | 1 | 三浦 勝 | CMS F111/3 CMS motor sports project | DL | 2'03.378 | 3.755 | 2.064 | 140.098 |
| 5 | 30 | M | 2 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 2'03.996 | 4.373 | 0.618 | 139.399 |
| 6 | 11 | M | 3 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 2'05.073 | 5.450 | 1.077 | 138.199 |
| 7 | 4 | M | 4 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 2'05.195 | 5.572 | 0.122 | 138.064 |
| 8 | 27 | M | 5 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 2'08.371 | 8.748 | 3.176 | 134.649 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'11.585)予選通過 ---- |
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2020/09/19) Qualifying Weather: Rain Course: Wet
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 3 | | | 阪口 晴南 | Sutekina #3 SUTEKINA RACING TEAM | DL | 1'59.692 | - | - | 144.412 |
| 2 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 2'01.186 | 1.494 | 1.494 | 142.632 |
| 3 | 6 | | | 三浦 愛 | Super License Super License | DL | 2'04.134 | 4.442 | 2.948 | 139.244 |
| 4 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 2'04.891 | 5.199 | 0.757 | 138.400 |
| 5 | 34 | M | 2 | 三浦 勝 | CMS F111/3 CMS motor sports project | DL | 2'05.324 | 5.632 | 0.433 | 137.922 |
| 6 | 30 | M | 3 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 2'06.593 | 6.901 | 1.269 | 136.540 |
| 7 | 11 | M | 4 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 2'07.841 | 8.149 | 1.248 | 135.207 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'11.661)予選通過 ---- |
| - | 27 | M | - | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 2'13.929 | 14.237 | 6.088 | 129.061 |
- S字コーナーの停止車両(CarNo.4)回収のため、午前11時44分16秒から8分44秒間、赤旗中断とした。
GT500 Class #17 KEIHIN NSX-GT
- 塚越広大
- まずはホンダとブリヂストン、チーム、そしてもちろんバゲットに感謝します。このクルマでもてぎを走るのは、実は今回が初めてでした。しかし第2戦富士のセットがとてもイメージとして良かったので、それをベースにして持ち込み、そこから微調整して仕上げました。昨日は僕自身がコースアウトしたりして、ずいぶんドタバタしたんですが、午後の公式予選では良い流れを取り戻して、決勝レースでは2番手からのスタートになりました。決勝では「キラキラ輝くようなドライビングをしたい」と思っていましたが、最初のスティントで走ったベルトランが38号車を抜く時に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたので、僕も何とかお返ししたいと思ってスタートしました。僕のスティントでもセーフティカーが導入され、築いたギャップがなくなってしまいました。でもペースとしては決して負けてないのが分かっていたので「リスタートしたら全力で走り切ろう」と思っていました。シリーズの前半で2勝できたことは、チームにとっても、もちろん僕自身にとっても嬉しいのは言うまでもありません。ただ細かい点を見ていくと、チームやスタッフ、それぞれに課題もあります。鈴鹿での課題を見直したことが、今回の優勝に繋がっています。バゲットとは「まず1勝しよう」「もう1勝したい」などと話したわけではなく、今回の2勝目も通過点でしかないと思っています。やはり目標はチャンピオンです。荒れた天候などに翻弄されるのではなく、それを味方にするような強さを、チームとしてもドライバーとしても手に入れたい。そしてチャンピオンを獲るためにベストを尽くしたいですね。ここまで無観客のレースが続きましたが、新しい形でファンの皆さんと繋がることができたと実感もしました。でもできればファンの皆さんに、実際にサーキットに来てレースを見てほしいです。皆さんの支えがあってこそのレースですから。
- ベルトラン・バゲット
- 素晴らしいレースになりましたね。今回は46㎏のウェイトハンデを載せていたので苦しかったのですが、その分、前回よりも嬉しい優勝になりました。僕のミッションは38号車を抜くことでした。僕のスティントは短めだったのでタイヤを使い切ってもいいと思い、スタートからプレッシャーをかけ続けたのですが、相手もノーミスで簡単に抜くことはできませんでした。ただ、相手がわずかなミスをした隙を逃さず抜くことができ、ギャップをつくって広大さんに繋ぐことができました。そうしたら広大さんもそのギャップを保ったまま走って、優勝することができました。ホンダとブリヂストン、チーム、そして広大さんに感謝します。シーズンも折り返しとなる今の時点でポイントリーダーになれたことは、チャンピオンを狙う上で非常にポジティブだと思っています。ただ、ウェイトハンディも増えてしまい、第5戦富士と第6戦鈴鹿は非常にタフな戦いになると覚悟しています。だから優勝だとか、ポディウムを狙うのではなく、着実にポイントを稼ぐようなレースを心掛けたいと思います。次戦の富士では観客が入るということで、楽しみですね。5,000人というのは少ない気もするけれど、それでもファンの皆さんの前で走れるのは最高です。そしてこれが一歩目のステップになって、少しずつでもファンを多く迎えることができるようになり、そんなファンの皆さんの前で良い結果が出せれば、なお最高ですね。
GT300 Class #65 LEON PYRAMID AMG
- 蒲生尚弥
- 今シーズンはここまで勝てそうなレースが何度もあったのですが、あと少しで勝てない状況が続いていました。今回の優勝で、その悔しさを払拭することができ、ホッとしている、というのが正直なところです。最初のセーフティカーは、自分たちにとっていい方向に働き、作戦やピットでの作業もベストでトップに立つことができたのですが、2回目のセーフティカーは、さすがにドキドキしました。作戦としてはタイヤ無交換で走り切ったのですが、これは昨日の公式練習を終えたところでブリヂストンさんと相談して決めました。充分なロングランができた訳ではなかったけれど、なんとか行けそうだということで決断しました。次戦の富士では観客を迎えてのレースとなるので楽しみです。レースで走っていても、スタンドのファンが応援してくれるのは目に入ります。そんな光景が戻ってくるのは嬉しいですね。でも次戦の富士でも気を引き締めて、全員がミスなく最後まで走り切れるようがんばります。
- 菅波冬悟
- これが僕のスーパーGT初優勝になりますが、まずは速いクルマを用意してくれたチームと、最後まで戦うことができたタイヤを用意してくれたブリヂストンさん、そしていつも応援してくれているファンの皆さんに感謝します。今回は走り始めから調子が良かったのですが、Q2ではコンディションが変わってきて、結局、決勝レースは13番手からのスタートになりました。それでもレースではまったくミスもなく、そして蒲生選手が、まるでお手本のような素晴らしいドライビングで追い上げてくれ、優勝することができました。今回の優勝でウェイトハンディも増えてしまいましたが、ここから気持ちを切り替えます。クルマの調子が良いのは分かっているので、最善を尽くし、チャンピオンを目指してがんばっていきます。ここまでは無観客のレースで寂しい思いをしてきました。でも次回の富士からはファンの目の前で走れるということで、大変楽しみにしています。
2020オートバックス スーパーGT第4戦「もてぎGT300kmレース」の決勝が9月13日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、GT500クラスは#17塚越広大/ベルトラン・バゲット組(KEIHIN NSX-GT)が今季2勝目、GT300クラスは#65蒲生尚弥/菅波冬悟組(LEON PYRAMID AMG)が今季初優勝を達成した。
(天候:曇り コース:ドライ)
第4戦決勝は午後1時より63周で行われた。スタート時の気温は27℃、路面温度34℃、湿度61%。上空を雲が覆い尽くしているが、路面は最後までドライコンディションのままだった。
スタートでトップに立ったのはポールシッターの#38立川祐路(ZENT GR Supra)。しかし予選2番手の#17ベルトラン・バゲット(KEIHIN NSX-GT)は38号車の背後にピタリとつけてチャンスを伺う。予選5番手の#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)もスタートで3位にジャンプアップ、#17 KEIHIN NSX-GTのすぐ後方に続いた。
トップの38号車はペースこそ悪くなかったものの、なかなか後続を引き離すことができない。4周めに入ると64号車が徐々に遅れ始めたが、17号車は0.2〜0.3秒の間隔を保って周回を重ね。トップにプレッシャーをかける。
そして8周め。
ヘアピンで#38立川が周回遅れに詰まったところを#17バゲットは見逃さずにアウトから並びかけてトップに立つと、一気に後続を引き離しにかかり、9周めには1秒515までリードを広げた。
その後方では#19国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)と#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)が4位争いを展開していたが、10周めのV字コーナー入り口でNo.8 ARTA NSX-GTが周回遅れのNo.87T-DASH ランボルギーニ GT3と接触。イン側に弾き出された87号車はコースをショートカットする形で再びコース上に飛び出し、前方を走行していた#19 WedsSport ADVAN GR Supraに激突してしまった。2台は揃ってアウト側のグラベルで停止したため、これを排除するためにこの日最初のセーフティーカーが導入されることになった。
これで17号車のリードは一旦失われてしまったが、レースが15周めに再開されると再びバゲットが後続を引き離しにかかり、20周を消化した頃には4秒546のリードを築き上げる。38号車の立川も24周めには2秒618差にまで詰め寄るが、17号車が25周め、38号車が27周めにピット作業を終えると、両者の差は4秒416となった。
その後方では予選7番手の#16武藤英紀(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が1周めに5位に浮上。8周めには19号車の先行を許すが10周めのアクシデントにより4位に繰り上がり、18周めのホームストレートでは#64 Modulo NSX-GTを捉えて3位まで上がってきていた。
トップを快走する#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)はその後も2位の#38石浦宏明(ZENT GR Supra)に全く付け入る隙を与えずに周回を重ねていく。
44周めに入ると#36関口雄飛(au TOM'S GR Supra)に、#37ニック・キャシディ(KeePer TOM'S GR Supra)が5コーナーで追突するアクシデントが発生、2台はそのまま走行を続けたが、このトムス勢2台の接触によりコース上に多くの部品が散乱したために46周めから2度めのセーフティーカーが導入され、再び17号車のリードがリセットされたが、#17塚越は51周めにレースが再開されるや再び2位以下を引き離しにかかり、最後は38号車に7秒796の大差をつけてフィニッシュ。第2戦富士に続いて今季2勝めをあげた。栃木県日光市出身の塚越にとってはこれが初めての地元優勝。これまではむしろ相性の悪かったもてぎでの勝利に感極まったのか、クルマを降りてきた塚越の目には光るものが見てとれた。
これにより#17塚越広大/ベルトラン・バゲット組はドライバーズポイントをトータル43に伸ばし、ランキングトップに躍り出た。第3戦終了時点でドライバーズランキングトップだった#36関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組が11位でノーポイント、同2位の#37平川亮/ニック・キャシディ組が6位に5ポイントの獲得に留まったため、関口/フェネストラズ組はランキング2位、平川/キャシディ組は3位に後退した。
2位は#38 立川祐路/石浦宏明組(ZENT GR Supra)、#16武藤英紀/笹原右京組(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が3位に入り、笹原が初の表彰台を獲得している。
またNISSAN GT-R NISMO GT500勢の最上位は#3平手晃平/千代勝正組(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)の7位。第3戦優勝の#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)は8位に終わっている。
GT300クラスはポールポジションの#360青木孝行(RUNUP RIVAUX GT-R)がスタートからトップを快走していたが、32周目にドライバー交代を行った直後に#65蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG)にかわされて2位に後退してしまう。後半を担当した#360柴田優作(RUNUP RIVAUX GT-R)はその後も懸命にトップに食い下がったが、56周目に入ったところでガス欠によりストップ、惜しくも勝利を逃してしまった。
65号車は予選13番手ながら、得意のタイヤ無交換作戦で大幅なジャンプアップを果たし、33周目にトップに立ってからは一度も順位を落とすことなく走り切り、今季初勝利をものにした。昨年の第6戦オートポリスからチームに加わった菅波冬悟にとっては記念すべきスーパーGT初優勝となった。
2位は井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)。決勝前のウォームアップ走行ではエンジンが始動しないトラブルに見舞われ、一時はスタートも危ぶまれたが、予選4番手から安定したペースで最後まで上位争いに加わって今季2度目の表彰台を獲得した。3位は#88小暮卓史/元嶋佑弥組(JLOCランボルギーニGT3)。昨年後半からランボルギーニ・ウラカンの開発に苦労してきたが、シーズン半ばにしてようやく光明を見出せたようだ。
この結果、優勝した#65蒲生/菅波組はドライバーズポイントをトータル50とし、このレースを6位で終えてポイントを51に伸ばした#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)に次ぐ2位にジャンプアップした。
次戦の舞台は今年3度目の富士スピードウェイ。これまで無観客でレースを開催してきたスーパーGTだったが、第5戦からは遂に観客を迎えての開催となる。10月4日決勝だ。
GT500クラス #38 ZENT GR Supra
- 立川祐路
- 今日は朝から天候が不安定で、午後の公式予選もドライなのかウエットなのか悩むところでした。僕らは開幕戦から苦戦が続いていましたが、クルマ自体は前回の鈴鹿からフィーリングが良くなっていました。今回、ライバルたちは予選の一発タイムで有利なタイヤを選んでいるようでしたが、自分たちはレースを考えてタイヤを選んでいて、ドライに関してはもう少し暖かくなった時を想定していたので温めるのが大変だろうと思っていました。ただ、実際にはウエットに変わって行って、これが自分たちにいい流れになりました。実は今回、ブリヂストンさんがダンプコンディション向けの良いタイヤを用意してくれて、これが良いパフォーマンスを見せてくれました。このタイヤが温まりも良くてペースも早く上げることができ、前を走る19号車に思いの外近づいてしまいました。でも、この周しかないと思い、彼にはちょっと申し訳なかったです。でも、自分では自信がなくて、無線で獲ったと知らされてびっくりしたほどでした。これで(通算のポールポジション最多記録は)24回ですが、“23”という数字はゲンが良くないので、24になってホッとしています(笑)。確かにいい流れになってきたので、これを逃さないようにしたいと思います。新型コロナウイルス感染予防というわけではないけれど前戦までは「活動自粛」だったので(苦笑)、明日の決勝では活動を再開しますよ。もちろん優勝を狙ってがんばります。
- 石浦宏明
- 今シーズンは開幕から流れが良くなかった。でも今回はここまで良い流れで来ることができました。予選のQ1は路面が濡れている中、スリックタイヤでスタートすることになり、精一杯アタックしました。ただ最後のアタックラップでイエローが出ていたことでアタックを中止せざるを得なくなって「通過するのはギリギリじゃないかな」と思っていました。そうしたらそのイエロー区間でペナルティからタイム抹消されたクルマがあり、繰り上がって8番手になり、Q2を担当する立川さんにバトンを渡すことができました。「ギリギリセーフ」と言ったところでしたね。イエロー区間に関してはヘアピンを立ち上がるところで、ピットから無線で知らされていたので、この周のアタックは無理だと判断して、現場も確認しました。目の前を走っていた坪井選手も慌ててブレーキを踏んでいましたね。チャンピオン争いを考えるなら、明日のレースでは絶対に勝ちたいという気持ちもありますが、いつもと同様ベストを尽くして走り、いい仕事をしたいと思います。
GT300クラス #360 RUNUP RIVAUX GT-R
- 青木孝行
- 随分久しぶりで(会見場の)風景も忘れてしまっていました。自分ではいつのことだったか忘れていましたが、11年ぶりと聞いて驚きました。本当に久しぶりのポールですが、とても嬉しいです。自分が担当したQ2は、雨が少し残った状況をスリックタイヤでアタックする状況となってしまいました。この状況ではタイヤをいかに効率よく温めるかが重要だってことは、充分に分かっていました。タイヤが温まるのに比例してタイムもよくなっていきましたが、やはり最後のラップでタイヤが十分に温まって発動領域に入り、満足できるアタックができました。今のクルマは、もともとスピードが速かった。でもトラブルとかもあって結果に結びつかなかっただけ。今日は歯車が噛み合って、ようやく結果に繋がりました。決勝レースはドライになるのかどうかわかりませんが、ドライになるとしたら、誰も走ったことがないからセットアップやタイヤのマネージメントなど分からないことは多いですね。そこで一番前からスタートできるアドバンテージを最大限に生かして、良い結果を出したいと思います。
- 柴田優作
- 今日は朝から不安定なコンディションの中、午後の予選に向けてチームが良いセットアップを見つけて素晴らしいクルマに仕上げてくれました。ランナップにとっては初となるポールポールポジションを獲ることができて嬉しいし、チームに感謝しています。昨年から新型車両を投入しているのですが、昨シーズン前半はクルマのセットアップを一生懸命やってきたので、それが速さに繋がっているのだと思います。これまで速さを見せることはできていても、予選でポールを獲ることなどなかった。それが今回、実際にポールポジションを獲ることができて、速くなったことを改めて証明できたと思います。明日の決勝レースでは最大限のポイントを獲得できるようがんばります。
2020オートバックス スーパーGT第4戦「もてぎGT300kmレース」の公式予選が9月12日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、GT500クラスは#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT GR Supra)が今季初のポールポジションを獲得。GT300クラスも#360青木孝行/柴田優作組(RUNUP RIVAUX GT-R)がポールポジションを獲得した。
(天候:曇り コース:ウェット)
公式予選は午前2時30分よりノックアウト方式で行われた。予選開始を前にウェット宣言が出されているが、走行開始時点の路面はほぼドライ。GT300クラスの予選Q1が始まった時点の気温は25℃、路面温度29℃、湿度は91%だった。
予選Q1
GT500クラスの予選Q1は、GT300クラスで赤旗中断があった影響で当初予定より8分遅い、午後3時11分より10分間で行われた。コース上には霧状の雨が降り続いていたが、ほとんどのチームがスリックタイヤを装着してピットアウト。唯一の例外が#24ヤン・マーデンボロー(リアライズコーポレーションADVAN GT-R)だ。24号車は一旦ウェットタイヤで走り始めたが、1周目にマーデンボローがピットイン、スリックタイヤに履き替えてコースに戻ることになった。
アウトラップ、ウォームアップラップに続いての最初のタイムアタックでは#38石浦宏明(ZENT GR Supra)が1'42.127を記録してトップ。しかし2周目のアタックで#19宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)が1'37.499を叩き出して一気にトップへ浮上。同じヨコハマタイヤを履く#16笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)も1'38.240を記録して2位に続くが、笹原は次の周の90度コーナーでコースオフ、グラベルに捕まってそのまま走行を終えることになった。
その間に#64大津弘樹(Modulo NSX-GT)が1'37.598を記録して2位に浮上。#17ベルトラン・バゲット(KEIHIN NSX-GT)も1'38.192で3位に上がってくるが、それでも笹原のタイムは5位に踏みとどまり、16号車はなんとかQ2進出を果たすことができた。
一方、笹原のコースアウトにより90度コーナーが黄旗区間となった影響で、終了間際に6位タイムを出した#3千代勝正(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)、9位の#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)に対しベストタイム抹消の裁定が下される。そのおかげで予選Q1を10位で終えた石浦が8位に繰り上がり、#38 ZENT GR SupraはQ2に駒を進めることになった。石浦は90度コーナーでの黄旗に反応してスロットルを緩めており、こうした冷静な判断が好結果を招いた格好だ。
GT300クラスは今回もA組、B組の2グループに分かれて予選Q1を行い、A組では#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)が1'47.671でトップ。2位には#65菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG)が続き、#31嵯峨宏紀(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が3位。一方開幕戦優勝の#52吉田広樹(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)は12位、第2戦でポールポジションを獲得した#6阪口良平(ADVICS muta MC86)も10位に終わり、惜しくも敗退となっている。
B組は走行開始直後に#2柳田真孝(シンティアム・アップル・ロータス)がいきなりS字コーナーでスピンアウト、グラベルに捕まって出られなくなったために赤旗中断となってしまい、ここで2号車の予選は終わってしまう。走行再開後にトップに立ったのは#96阪口晴南(K-tunes RC F GT3)で1'51.011。2位は#244久保凜太郎(たかのこの湯RC F GT3)で1'51.486、3位には1'51.740で#9藤井誠暢(PACIFIC NAC D'station Vantage GT3)が続いた。しかし#4片岡龍也(グッドスマイル初音ミクAMG)は8位に0.147秒及ばず9位で惜しくもQ1敗退となった。
予選Q2
GT500クラスの予選Q2は午後3時49分より10分間の走行(当初の開始予定時刻は午後3時51分)。予選Q1から降り続く霧雨は遂に路面をウェットコンディションに変えてしまったため、一旦はスリックタイヤでコースインしたドライバーたちは#39中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)を先頭に相次いでピットイン。慌ただしくウェットタイヤに交換してコースに飛び出して行った。
その一方で#38立川祐路(ZENT GR Supra)だけは他のチームより1周遅れてピットへ。これにより立川はタイムアタックのタイミングを逸してしまったかのように思われた。この時点までは。
アウトラップ、ウォームアップラップに続いて1周のみのタイムアタックで、まず#8福住仁嶺(ARTA NSX-GT)が1'45.489でトップに立つと、#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)が1'44.079を記録して福住を上回る。
ところが最後に笑ったのはウェットタイヤへの交換で出遅れたはずの#38 ZENT GR Supraだった。立川は予選終了間際に1'43.878を叩き出して一気にトップに浮上。一時はQ1敗退かと思われた#38 ZENT GR Supraが見事今季初のポールポジションを獲得し、立川は自身の通算最多PP獲得記録を24に伸ばした。2位はNo.17 KEIHIN NSX-GT、3位にNo.8 ARTA NSX-GTとHonda NSX-GT勢が続いた。
これらとは対照的にNISSAN GT-R NISMO GT500勢は全車がQ1落ちというまさかの結果に終わった。GT-R最上位は#3平手晃平/千代勝正組(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)の9位だ。
GT300クラスは雨脚の強まる中で激しいタイムアタック合戦が展開されたが、終盤に入って#360青木孝行(RUNUP RIVAUX GT-R)が1'48.546と他を圧する速さを見せつけてポールポジションを獲得。青木にとっては2009年以来の久々のポールだ。東名スポーツにとっては通算2度目、RUNUPを名乗るようになってからは初のポールとなる。
2位にはこれまで苦戦の続いていた#25佐藤公哉(HOPPY Porsche)が続き、#31中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が3位につけた。
2020オートバックス スーパーGT第4戦「もてぎGT300kmレース」の公式練習が9月12日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、GT500クラスは#19国本雄資/宮田莉朋組(WedsSport ADVAN GR Supra)、GT300クラスは井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)がトップタイムだった。
シーズンの折り返し点となる第4戦。公式練習は午前10時より混走1時間25分、専有走行各クラス10分の計1時間45分で行われた。
走行開始時の気温27℃ 路面温度は30℃、湿度は86%。昨夜の雨の影響で路面には所々濡れた箇所が残っており、混走の序盤は霧状の小雨が降ったり止んだりを繰り返す、タイヤ選択の難しいコンディションとなったが、開始から30分が経過した頃には天候も落ち着き、曇天ながらもドライコンディションでの走行となった。
小雨の中での走行となった序盤には#12平峰一貴(カルソニックIMPUL GT-R)が開始15分すぎに1'48.757でトップに立ったが、開始25分で#36関口雄飛(au TOM'S GR Supra)が1'48.069でトップに浮上、続いて#37平川亮(KeePer TOM'S GR Supra)も1'48.542で2位に続く。
開始30分すぎには#14坪井翔(WAKO'S 4CR GR Supra)が1'48.023でトップに浮上するが、その直後に#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)がヘアピンでコースオフ、グラベルに捕まってしまったため、公式練習は赤旗中断となった。
17号車はコースマーシャルの手を借りてコースに復帰、午前10時38分に走行は再開される。開始当初から降ったり止んだ理を繰り返していた霧雨はその頃には止み、路面は次第に乾いていく。
それに合わせるかのように#38立川祐路(ZENT GR Supra)が1'44.492と一気にタイムを縮めてトップに浮上、すかさず#14坪井も1'44.171を叩き出して再びトップへ。一時は上位5台をTOYOTA GR Supra GT500が占める展開になる。
しかし開始45分で#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)が1'44.668で3位に食い込むと、その次の周で1'42.755を記録してトップに浮上。その後も1'40.881までタイムを縮めてきた。2位には#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)が1'41.375で続き、#12平峰が1'43.293で3位。#16笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)も1'43.316で4位に続いた。
その後も各チームのラップタイムは着実に縮まっていき、開始から55分が経過すると#19宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)が1'39.029でトップに。#12平峰も1'40.005、1'39.268とタイムを縮めて2位につけてきた。
#19宮田は1時間10分すぎに1'38.183までタイムを短縮。1時間21分すぎには#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)が1'38.950で2位に上がってきた。
2クラスの混走は1位#19 WedsSport ADVAN GR Supra、2位#64 Modulo NSX-GT、3位に#23 MOTUL AUTECH GT-Rと3メーカーが互角の状態で上位を占めて午前11時25分に終了。GT500クラスの専有走行は午前11時35分から10分間で行われた。
専有走行が始まってすぐに#No.64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)が1'37.972と一気にタイムを縮めてトップに浮上。#24ヤン・マーデンボロー(リアライズコーポレーションADVAN GT-R)も1'38.494で3位に浮上するが、すぐに#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)が1'38.291とこれを上回って3位に。
そして混走でトップだったNo.19 WedsSport ADVAN GR Supraの国本雄資も1分37秒923とタイムを縮めて再びトップに。#64伊沢拓也/大津弘樹組(Modulo NSX-GT)が2位につけ、#16武藤英紀/笹原右京組(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)の武藤が1'38.078で3位に浮上したところで専有走行は終了。
NISSAN GT-R NISMO GT500勢の最上位は#12佐々木大樹/平峰一貴組(カルソニックIMPUL GT-R)の5位。前回の鈴鹿で2基目のエンジンを投入した23号車に続いて、今回は#3佐々木大樹/平峰一貴組(カルソニックIMPUL GT-R)が新エンジンを搭載してきたが、公式練習の結果は8位。しかしトップとの差は0.675秒とまずまずのタイムを記録している。
GT300クラスは序盤#9藤井誠暢(PACIFIC NAC D'station Vantage GT3)が1'52.754でトップに立ち、2位に新田守男(K-tunes RC F GT3)、3位には#60吉本大樹(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3)が続いた。
赤旗中断の後は路面コンディションの回復に合わせてGT300クラスでも大幅なタイムアップが見られ、#9アストンマーチン、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)らが相次いで1分49台のタイムを記録。それに続いて#61山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)が1'48.509を叩き出してトップに浮上、#31中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が1'48.716で2位につけ、#96阪口晴南(K-tunes RC F GT3)が1'48.930で3位に続いた。
午前11時25分より行われた専有走行では上位陣にタイム更新は見られず、GT300クラスは1位#61BRZ、2位#31プリウス、3位#96RC Fの順で公式練習を終了した。
NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース -RIJ- (2020/10/08) Final Race Weather:Rain/Cloudy Course:Wet/Dry
2020 PIRELLI Super Taikyu Series Round 1 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 888 | ST-X | 1 | HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3 Mercedes-AMG GT3 | 528 | 24:00'55.148 | - | - |
| 2 | 31 | ST-X | 2 | DENSO LEXUS RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC-F GT3 | 524 | 24:01'24.558 | 4Laps | 4Laps |
| 3 | *81 | ST-X | 3 | DAISHIN GT3 GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 517 | 24:01'58.903 | 11Laps | 7Laps |
| 4 | 9 | ST-X | 4 | MP Racing GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 516 | 24:01'39.172 | 12Laps | 1Lap |
| 5 | 3 | ST-Z | 1 | ENDLESS AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 510 | 24:02'01.363 | 18Laps | 6Laps |
| 6 | 20 | ST-Z | 2 | SS/YZ BMW BMW M4GT4 | 509 | 24:02'44.556 | 19Laps | 1Lap |
| 7 | *47 | ST-Z | 3 | D'station Vantage GT4 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 506 | 24:02'35.896 | 22Laps | 3Laps |
| 8 | 28 | ST-1 | 1 | ROOKIE Racing GR SUPRA TOYOTA SUPRA | 505 | 24:02'32.172 | 23Laps | 1Lap |
| 9 | 500 | ST-Z | 4 | 5ZIGEN AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 505 | 24:02'36.218 | 23Laps | 4.046 |
| 10 | 38 | ST-1 | 2 | ADVICS muta Racing RC F TWS TOYOTA LEXUS RC-F | 504 | 24:02'44.789 | 24Laps | 1Lap |
| 11 | 22 | ST-TCR | 1 | WAIMARAMA KIZUNA Audi RS 3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 498 | 24:02'22.681 | 30Laps | 6Laps |
| 12 | 290 | ST-TCR | 2 | F・Link Home CIVIC TCR Honda CIVIC TCR | 497 | 24:01'20.574 | 31Laps | 1Lap |
| 13 | 19 | ST-Z | 5 | BRP★SUNRISE-Blvd718GT4MR Porsche 718 GT4 MR | 495 | 24:01'53.749 | 33Laps | 2Laps |
| 14 | 12 | ST-1 | 3 | FMR Porsche Cayman GT4 Porsche AG | 490 | 24:01'32.795 | 38Laps | 5Laps |
| 15 | 32 | ST-2 | 1 | ROOKIE Racing GR YARIS TOYOTA GR YARIS | 490 | 24:01'53.288 | 38Laps | 20.493 |
| 16 | 52 | ST-3 | 1 | 埼玉トヨペットGBクラウンRS TOYOTA クラウンRS | 488 | 24:02'23.972 | 40Laps | 2Laps |
| 17 | 39 | ST-3 | 2 | 5ZIGEN WINMAX RC 350 TWS TOYOTA LEXUS RC350 | 486 | 24:02'39.930 | 42Laps | 2Laps |
| 18 | 6 | ST-2 | 2 | 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 484 | 24:01'48.461 | 44Laps | 2Laps |
| 19 | 15 | ST-3 | 3 | 岡部自動車RECAROフェアレディーZ NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 483 | 24:02'07.713 | 45Laps | 1Lap |
| 20 | 59 | ST-2 | 3 | DAMD MOTUL ED WRX STI SUBARU WRX STI | 482 | 24:01'51.890 | 46Laps | 1Lap |
| 21 | *65 | ST-TCR | 3 | REBELLION Mars Audi RS3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 481 | 24:03'02.413 | 47Laps | 1Lap |
| 22 | 310 | ST-4 | 1 | GR Garage水戸インターGR86T TOYOTA 86 | 479 | 24:02'44.217 | 49Laps | 2Laps |
| 23 | *505 | ST-Z | 6 | A.T.FIELD Audi R8 LMS GT4 Audi R8 LMS GT4 | 478 | 24:02'03.161 | 50Laps | 1Lap |
| 24 | *7 | ST-2 | 4 | 新菱オート☆VARIS☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 476 | 24:01'48.195 | 52Laps | 2Laps |
| 25 | 13 | ST-4 | 2 | ENDLESS 86 TOYOTA 86 | 474 | 24:01'38.699 | 54Laps | 2Laps |
| 26 | 884 | ST-4 | 3 | 林テレンプSHADE RACING 86 TOYOTA 86 | 470 | 24:02'03.141 | 58Laps | 4Laps |
| 27 | 18 | ST-4 | 4 | Weds Sport 86 TOYOTA 86 | 468 | 24:01'35.139 | 60Laps | 2Laps |
| 28 | 17 | ST-2 | 5 | DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D MAZDA AXELA SPORT | 463 | 24:01'59.557 | 65Laps | 5Laps |
| 29 | *37 | ST-5 | 1 | DXLワコーズNOPROデミオSKY-D MAZDA DEMIO XD | 449 | 24:01'09.205 | 79Laps | 14Laps |
| 30 | *69 | ST-5 | 2 | J'S RACING☆FIT Honda FIT RS | 449 | 24:01'25.970 | 79Laps | 16.765 |
| 31 | *102 | ST-5 | 3 | ヒロマツデミオマツダ2 MAZDA 2 | 445 | 24:01'07.510 | 83Laps | 4Laps |
| 32 | 4 | ST-5 | 4 | THE BRIDE FIT Honda FIT RS | 445 | 24:01'31.717 | 83Laps | 24.207 |
| 33 | 182 | ST-5 | 5 | CLOSE UP RACING R's FIT3 Honda FIT RS | 444 | 24:01'33.772 | 84Laps | 1Lap |
| 34 | *60 | ST-4 | 5 | 全薬工業アルージェインテグラ Honda INTEGRA TYPE-R | 442 | 24:01'31.784 | 86Laps | 2Laps |
| 35 | 88 | ST-5 | 6 | 村上モータースMAZDAロードスター MAZDA ROADSTER | 439 | 24:01'30.190 | 89Laps | 3Laps |
| 36 | 97 | ST-TCR | 4 | Racerホンダカーズ桶川DOME CIVIC Honda CIVIC TCR | 439 | 24:02'04.725 | 89Laps | 34.535 |
| 37 | *111 | ST-5 | 7 | HIROSHIMA+Vitz TOYOTA Vitz RS | 439 | 24:03'12.360 | 89Laps | 1'07.635 |
| 38 | 78 | ST-5 | 8 | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 434 | 24:01'05.360 | 94Laps | 5Laps |
| 39 | 72 | ST-5 | 9 | ナチュラルチューニング☆クスコ☆NATS MAZDA ROADSTER | 433 | 24:02'16.069 | 95Laps | 1Lap |
| 40 | *456 | ST-5 | 10 | odula AVANTECHロードスター MAZDA ROADSTER | 416 | 24:02'59.680 | 112Laps | 17Laps |
| 41 | *66 | ST-5 | 11 | odula TONE Idiaロードスター MAZDA ROADSTER | 394 | 24:02'59.717 | 134Laps | 22Laps |
| 42 | 244 | ST-3 | 4 | QUEEN EYES 34Z NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 365 | 24:02'07.727 | 163Laps | 29Laps |
| ---- 以上規定周回数完走 ---- |
| - | 2 | ST-Z | - | ケーズフロンティアSYNTIUM KTM KTM X-Bow GT4 | 476 | 24:00'32.368 | 52Laps | -111Laps |
| - | 50 | ST-5 | - | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 164 | 12:07'51.427 | 364Laps | 312Laps |
| - | 777 | ST-X | - | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 88 | 10:41'46.171 | 440Laps | 76Laps |
- Fastest Lap: CarNo.9 MP Racing GT-R 1'41.579 (5/516) 161.715km/h

2020鈴鹿選手権シリーズ カートレース IN SUZUKAの最年少カテゴリー、カデットオープンクラスの第3戦が、真夏の鈴鹿サーキット国際南コースで開催された。全5戦で行なわれる2020シリーズは、ここが折り返し点。エントリーは26台と今回も盛況だ。空は快晴。まぶしい陽光に照らされたサーキットは、朝から厳しい暑さとなった。
公式予選(タイムトライアル)でトップタイムをマークしたのは、ジュニアカート選手権FP-Jr Cadetsクラスの東地域で2連勝中の酒井龍太郎(ミツサダ PWG RACING)だ。0.126差の2番手はポイントリーダーの中井悠斗(Team EMATY)。3番手には第2戦のウィナー城優輝(ERS with SACCESS)が続いた。
8周の予選ヒートでは、オープニングラップに4番グリッドからトップを奪った田邊琉揮(TAKAGI PLANNING)を、酒井が2周で抜き返して先頭に復帰。酒井はその後、激化する2番手争いにも乗じてリードを広げ、独走のトップゴールで決勝のポールを獲得した。
酒井の背後で展開されたセカンドグループの戦いは、田邊が中井を抑えて2位に。中井は3戦連続のポール獲得ならず3位。前戦2位の金子准也(ラムレーシング)が第3集団を抜け出し4位でゴールした。
決勝は12周。先頭でオープニングラップを終えたのは、2番グリッドの田邊だ。その真後ろに酒井が続いている。3・4番手に着けていた金子と中井は、2周目を迎えた1コーナーでスピン。これでレースは序盤から田邊と酒井のマッチレースとなった。
田邊の後ろでたびたびラインを変えながら様子をうかがっていた酒井は、レースが折り返し点を迎えた7周目にトップへ。すると、田邊がすぐに抜き返す。ここからトップ争いはしばらく静かな展開が続いたが、残り3周となったところからバトルが再燃。田邊と酒井は時に横並びでコーナーへ突っ込み、二転三転の熱戦を繰り広げる。
最後は酒井が最終ラップの3コーナーで先頭に立ち、田邊の鼻先で最終コーナーを立ち上がると早々にガッツポーズを披露して、鈴鹿選手権初優勝のチェッカーをくぐった。田邊は勝利こそ逃したが、自己最上位をひとつ更新する2位獲得だ。
優勝争いの後方では、城、秋枝璃空(サーティーズレーシング)、白石麗(HRS JAPAN)、白石庵(HRS JAPAN)、遠藤新太(AAA motor sports)の5台が一列に連なり、何度となくポジションを入れ替えあう熱いバトルを延々と展開。この戦いは、遠藤がラスト2周で集団の先頭に立って3位表彰台を手に入れた。4番手でゴールした白石麗には、コリドー違反でペナルティが。これで4位に秋枝が、5位に城が繰り上がった。
第3戦を終えてのシリーズランキングは、合計ポイントを47点に伸ばした城が首位に立った。スピンから挽回の中井は10位に留まるも、40点で2番手に。田邊は開幕戦に続く表彰台で3番手をキープしている。
- 酒井龍太郎のコメント
-
先週の本庄(ジュニア選手権)でも優勝できたので、2週続けて勝ってやるぞ、という気持ちでレースに臨みました。最初から2台で3番手以下をどんどん離すことができて、うれしかったです。レース中盤で前に出たのは、それで相手が抜き返しにくるかどうするかを確かめたかったから。そこからは、逃げるのは難しいと思って2番手をキープしました。最後のバトルでは、一気に抜いて勝負を着けてやろうと思って戦いました。
Text: Kazuo MIZUTAMI
Photo: Y'sPHOTO(Yoshiaki YOKOTA)
NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース -RIJ- (2020/09/04) A&B Total Qualify Weather:Fine Course:Dry
2020 PIRELLI Super Taikyu Series Round 1 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Model | Adriver Bdriver | Total Time | Behind |
| 1 | 777 | ST-X | 1 | 星野 敏 藤井 誠暢 | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'41.915 1'40.928 | 3'22.843 | - |
| 2 | 9 | ST-X | 2 | ジョー・シンドウ 柴田 優作 | MP Racing GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'43.693 1'40.870 | 3'24.563 | 1.720 |
| 3 | 888 | ST-X | 3 | 山脇 大輔 高木 真一 | HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3 Mercedes-AMG GT3 | 1'43.549 1'41.235 | 3'24.784 | 1.941 |
| 4 | 81 | ST-X | 4 | 大八木 信行 星野 一樹 | DAISHIN GT3 GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'45.050 1'40.902 | 3'25.952 | 3.109 |
| 5 | 31 | ST-X | 5 | 永井 秀貴 嵯峨 宏紀 | DENSO LEXUS RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC-F GT3 | 1'43.926 1'42.811 | 3'26.737 | 3.894 |
| 6 | 28 | ST-1 | 1 | 蒲生 尚弥 豊田 大輔 | ROOKIE Racing GR SUPRA TOYOTA SUPRA | 1'47.992 1'49.049 | 3'37.041 | 14.198 |
| 7 | 20 | ST-Z | 1 | 鈴木 宏和 荒 聖治 | SS/YZ BMW BMW M4GT4 | 1'49.852 1'48.934 | 3'38.786 | 15.943 |
| 8 | 500 | ST-Z | 2 | 大塚 隆一郎 青木 孝行 | 5ZIGEN AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'49.513 1'49.665 | 3'39.178 | 16.335 |
| 9 | 47 | ST-Z | 3 | 星野 辰也 織戸 学 | D'station Vantage GT4 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'50.164 1'49.487 | 3'39.651 | 16.808 |
| 10 | 3 | ST-Z | 4 | 内田 優大 山内 英輝 | ENDLESS AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'50.882 1'49.100 | 3'39.982 | 17.139 |
| 11 | 2 | ST-Z | 5 | 飯田 太陽 加藤 寛規 | ケーズフロンティアSYNTIUM KTM KTM X-Bow GT4 | 1'51.350 1'49.614 | 3'40.964 | 18.121 |
| 12 | 19 | ST-Z | 6 | 福田 幸平 松本 武士 | BRP★SUNRISE-Blvd718GT4MR Porsche 718 GT4 MR | 1'51.046 1'50.209 | 3'41.255 | 18.412 |
| 13 | 12 | ST-1 | 2 | ミカ・サロ 松浦 孝亮 | FMR Porsche Cayman GT4 Porsche AG | 1'51.466 1'50.670 | 3'42.136 | 19.293 |
| 14 | 38 | ST-1 | 3 | 堀田 誠 阪口 良平 | ADVICS muta Racing RC F TWS TOYOTA LEXUS RC-F | 1'52.003 1'50.134 | 3'42.137 | 19.294 |
| 15 | 65 | ST-TCR | 1 | 塚田 利郎 加藤 正将 | REBELLION Mars Audi RS3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'51.983 1'50.689 | 3'42.672 | 19.829 |
| 16 | 290 | ST-TCR | 2 | 植松 忠雄 井出 有冶 | F・Link Home CIVIC TCR Honda CIVIC TCR | 1'51.719 1'51.373 | 3'43.092 | 20.249 |
| 17 | *22 | ST-TCR | 3 | KIZUNA 千代 勝正 | WAIMARAMA KIZUNA Audi RS 3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'53.256 1'51.111 | 3'44.367 | 21.524 |
| 18 | 97 | ST-TCR | 4 | 遠藤 光博 中野 信治 | Racerホンダカーズ桶川DOME CIVIC Honda CIVIC TCR | 1'53.042 1'51.958 | 3'45.000 | 22.157 |
| 19 | 505 | ST-Z | 7 | 西村 元希 岡本 武之 | A.T.FIELD Audi R8 LMS GT4 Audi R8 LMS GT4 | 1'52.555 1'53.828 | 3'46.383 | 23.540 |
| 20 | 15 | ST-3 | 1 | 長島 正明 小松 一臣 | 岡部自動車RECAROフェアレディーZ NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'54.987 1'53.609 | 3'48.596 | 25.753 |
| 21 | 52 | ST-3 | 2 | 服部 尚貴 吉田 広樹 | 埼玉トヨペットGBクラウンRS TOYOTA クラウンRS | 1'55.280 1'53.483 | 3'48.763 | 25.920 |
| 22 | 244 | ST-3 | 3 | 田中 徹 田中 哲也 | QUEEN EYES 34Z NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'54.891 1'54.128 | 3'49.019 | 26.176 |
| 23 | 32 | ST-2 | 1 | 井口 卓人 佐々木 雅弘 | ROOKIE Racing GR YARIS TOYOTA GR YARIS | 1'55.548 1'54.337 | 3'49.885 | 27.042 |
| 24 | 59 | ST-2 | 2 | 大澤 学 後藤 比東至 | DAMD MOTUL ED WRX STI SUBARU WRX STI | 1'55.604 1'55.240 | 3'50.844 | 28.001 |
| 25 | 39 | ST-3 | 4 | 大島 和也 冨林 勇佑 | 5ZIGEN WINMAX RC 350 TWS TOYOTA LEXUS RC350 | 1'56.805 1'54.834 | 3'51.639 | 28.796 |
| 26 | 6 | ST-2 | 3 | 冨桝 朋広 菊地 靖 | 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'57.596 1'54.318 | 3'51.914 | 29.071 |
| 27 | 7 | ST-2 | 4 | 成澤 正人 安斎 景介 | 新菱オート☆VARIS☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'57.243 1'58.237 | 3'55.480 | 32.637 |
| 28 | 310 | ST-4 | 1 | 久保 凜太郎 細川 慎弥 | GR Garage水戸インターGR86T TOYOTA 86 | 1'59.053 1'59.557 | 3'58.610 | 35.767 |
| 29 | 884 | ST-4 | 2 | 平中 克幸 国本 雄資 | 林テレンプSHADE RACING 86 TOYOTA 86 | 1'59.422 1'59.458 | 3'58.880 | 36.037 |
| 30 | 13 | ST-4 | 3 | 小河 諒 宮田 莉朋 | ENDLESS 86 TOYOTA 86 | 2'00.111 1'59.401 | 3'59.512 | 36.669 |
| 31 | 60 | ST-4 | 4 | 塩渕 誠二 志賀 卓弥 | 全薬工業アルージェインテグラ Honda INTEGRA TYPE-R | 2'01.314 2'01.167 | 4'02.481 | 39.638 |
| 32 | 18 | ST-4 | 5 | 浅野 武夫 藤原 大輝 | Weds Sport 86 TOYOTA 86 | 2'01.721 2'01.464 | 4'03.185 | 40.342 |
| 33 | 17 | ST-2 | 5 | 野上 達也 大谷 飛雄 | DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D MAZDA AXELA SPORT | 2'03.492 2'00.473 | 4'03.965 | 41.122 |
| 34 | 88 | ST-5 | 1 | 村上 博幸 雨宮 恵司 | 村上モータースMAZDAロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.530 2'07.646 | 4'15.176 | 52.333 |
| 35 | 50 | ST-5 | 2 | 山西 康司 山内 正義 | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.381 2'07.914 | 4'15.295 | 52.452 |
| 36 | 456 | ST-5 | 3 | 橋本 陸 太田 達也 | odula AVANTECHロードスター MAZDA ROADSTER | 2'08.420 2'07.634 | 4'16.054 | 53.211 |
| 37 | 72 | ST-5 | 4 | 小松 寛子 猪爪 杏奈 | ナチュラルチューニング☆クスコ☆NATS MAZDA ROADSTER | 2'08.480 2'08.786 | 4'17.266 | 54.423 |
| 38 | 37 | ST-5 | 5 | 井尻 薫 吉岡 一成 | DXLワコーズNOPROデミオSKY-D MAZDA DEMIO XD | 2'08.263 2'09.499 | 4'17.762 | 54.919 |
| 39 | 69 | ST-5 | 6 | 梅田 真祐 久保田 英夫 | J'S RACING☆FIT Honda FIT RS | 2'10.126 2'08.683 | 4'18.809 | 55.966 |
| 40 | 182 | ST-5 | 7 | 谷岡 力 大崎 達也 | CLOSE UP RACING R's FIT3 Honda FIT RS | 2'09.671 2'09.260 | 4'18.931 | 56.088 |
| 41 | *66 | ST-5 | 8 | 武地 孝幸 金森 成泰 | odula TONE Idiaロードスター MAZDA ROADSTER | 2'10.216 2'09.198 | 4'19.414 | 56.571 |
| 42 | 4 | ST-5 | 9 | 伊藤 裕士 松尾 充晃 | THE BRIDE FIT Honda FIT RS | 2'08.626 2'10.800 | 4'19.426 | 56.583 |
| 43 | 111 | ST-5 | 10 | 檜井 保孝 古谷 悠河 | HIROSHIMA+Vitz TOYOTA Vitz RS | 2'10.741 2'09.783 | 4'20.524 | 57.681 |
| 44 | 102 | ST-5 | 11 | 佐々木 孝太 吉田 綜一郎 | ヒロマツデミオマツダ2 MAZDA 2 | 2'12.063 2'08.648 | 4'20.711 | 57.868 |
| 45 | 78 | ST-5 | 12 | 藤井 順子 加藤 沙也⾹ | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'12.142 2'10.038 | 4'22.180 | 59.337 |
- CarNo.22(Aドライバー)は、SpR第18条(3)(ピットレーンの速度規制)違反により、予選結果より4グリッド降格のペナルティーを科す。
- CarNo.66(Aドライバー)は、L項第4章第4条c)d)(ピット入り口のホワイトラインカット)違反により、予選結果より2グリッド降格のペナルティーを科す。
NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース -RIJ- (2020/09/04) B Driver Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2020 PIRELLI Super Taikyu Series Round 1 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 9 | ST-X | 1 | 柴田 優作 | MP Racing GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'40.870 | - | - | 162.851 |
| 2 | 81 | ST-X | 2 | 星野 一樹 | DAISHIN GT3 GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'40.902 | 0.032 | 0.032 | 162.800 |
| 3 | 777 | ST-X | 3 | 藤井 誠暢 | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'40.928 | 0.058 | 0.026 | 162.758 |
| 4 | 888 | ST-X | 4 | 高木 真一 | HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3 Mercedes-AMG GT3 | 1'41.235 | 0.365 | 0.307 | 162.264 |
| 5 | 31 | ST-X | 5 | 嵯峨 宏紀 | DENSO LEXUS RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC-F GT3 | 1'42.811 | 1.941 | 1.576 | 159.777 |
| 6 | 20 | ST-Z | 1 | 荒 聖治 | SS/YZ BMW BMW M4GT4 | 1'48.934 | 8.064 | 6.123 | 150.796 |
| 7 | 28 | ST-1 | 1 | 豊田 大輔 | ROOKIE Racing GR SUPRA TOYOTA SUPRA | 1'49.049 | 8.179 | 0.115 | 150.637 |
| 8 | 3 | ST-Z | 2 | 山内 英輝 | ENDLESS AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'49.100 | 8.230 | 0.051 | 150.566 |
| 9 | 47 | ST-Z | 3 | 織戸 学 | D'station Vantage GT4 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'49.487 | 8.617 | 0.387 | 150.034 |
| 10 | 2 | ST-Z | 4 | 加藤 寛規 | ケーズフロンティアSYNTIUM KTM KTM X-Bow GT4 | 1'49.614 | 8.744 | 0.127 | 149.860 |
| 11 | 500 | ST-Z | 5 | 青木 孝行 | 5ZIGEN AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'49.665 | 8.795 | 0.051 | 149.791 |
| 12 | 38 | ST-1 | 2 | 阪口 良平 | ADVICS muta Racing RC F TWS TOYOTA LEXUS RC-F | 1'50.134 | 9.264 | 0.469 | 149.153 |
| 13 | 19 | ST-Z | 6 | 松本 武士 | BRP★SUNRISE-Blvd718GT4MR Porsche 718 GT4 MR | 1'50.209 | 9.339 | 0.075 | 149.051 |
| 14 | 12 | ST-1 | 3 | 松浦 孝亮 | FMR Porsche Cayman GT4 Porsche AG | 1'50.670 | 9.800 | 0.461 | 148.430 |
| 15 | 65 | ST-TCR | 1 | 加藤 正将 | REBELLION Mars Audi RS3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'50.689 | 9.819 | 0.019 | 148.405 |
| 16 | 22 | ST-TCR | 2 | 千代 勝正 | WAIMARAMA KIZUNA Audi RS 3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'51.111 | 10.241 | 0.422 | 147.841 |
| 17 | 290 | ST-TCR | 3 | 井出 有冶 | F・Link Home CIVIC TCR Honda CIVIC TCR | 1'51.373 | 10.503 | 0.262 | 147.494 |
| 18 | 97 | ST-TCR | 4 | 中野 信治 | Racerホンダカーズ桶川DOME CIVIC Honda CIVIC TCR | 1'51.958 | 11.088 | 0.585 | 146.723 |
| 19 | 52 | ST-3 | 1 | 吉田 広樹 | 埼玉トヨペットGBクラウンRS TOYOTA クラウンRS | 1'53.483 | 12.613 | 1.525 | 144.751 |
| 20 | 15 | ST-3 | 2 | 小松 一臣 | 岡部自動車RECAROフェアレディーZ NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'53.609 | 12.739 | 0.126 | 144.591 |
| 21 | 505 | ST-Z | 7 | 岡本 武之 | A.T.FIELD Audi R8 LMS GT4 Audi R8 LMS GT4 | 1'53.828 | 12.958 | 0.219 | 144.312 |
| 22 | 244 | ST-3 | 3 | 田中 哲也 | QUEEN EYES 34Z NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'54.128 | 13.258 | 0.300 | 143.933 |
| 23 | 6 | ST-2 | 1 | 菊地 靖 | 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'54.318 | 13.448 | 0.190 | 143.694 |
| 24 | 32 | ST-2 | 2 | 佐々木 雅弘 | ROOKIE Racing GR YARIS TOYOTA GR YARIS | 1'54.337 | 13.467 | 0.019 | 143.670 |
| 25 | 39 | ST-3 | 4 | 冨林 勇佑 | 5ZIGEN WINMAX RC 350 TWS TOYOTA LEXUS RC350 | 1'54.834 | 13.964 | 0.497 | 143.048 |
| 26 | 59 | ST-2 | 3 | 後藤 比東至 | DAMD MOTUL ED WRX STI SUBARU WRX STI | 1'55.240 | 14.370 | 0.406 | 142.544 |
| 27 | 7 | ST-2 | 4 | 安斎 景介 | 新菱オート☆VARIS☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'58.237 | 17.367 | 2.997 | 138.931 |
| 28 | 13 | ST-4 | 1 | 宮田 莉朋 | ENDLESS 86 TOYOTA 86 | 1'59.401 | 18.531 | 1.164 | 137.577 |
| 29 | 884 | ST-4 | 2 | 国本 雄資 | 林テレンプSHADE RACING 86 TOYOTA 86 | 1'59.458 | 18.588 | 0.057 | 137.511 |
| 30 | 310 | ST-4 | 3 | 細川 慎弥 | GR Garage水戸インターGR86T TOYOTA 86 | 1'59.557 | 18.687 | 0.099 | 137.397 |
| 31 | 17 | ST-2 | 5 | 大谷 飛雄 | DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D MAZDA AXELA SPORT | 2'00.473 | 19.603 | 0.916 | 136.353 |
| 32 | 60 | ST-4 | 4 | 志賀 卓弥 | 全薬工業アルージェインテグラ Honda INTEGRA TYPE-R | 2'01.167 | 20.297 | 0.694 | 135.572 |
| 33 | 18 | ST-4 | 5 | 藤原 大輝 | Weds Sport 86 TOYOTA 86 | 2'01.464 | 20.594 | 0.297 | 135.240 |
| 34 | 456 | ST-5 | 1 | 太田 達也 | odula AVANTECHロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.634 | 26.764 | 6.170 | 128.702 |
| 35 | 88 | ST-5 | 2 | 雨宮 恵司 | 村上モータースMAZDAロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.646 | 26.776 | 0.012 | 128.690 |
| 36 | 50 | ST-5 | 3 | 山内 正義 | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.914 | 27.044 | 0.268 | 128.421 |
| 37 | 102 | ST-5 | 4 | 吉田 綜一郎 | ヒロマツデミオマツダ2 MAZDA 2 | 2'08.648 | 27.778 | 0.734 | 127.688 |
| 38 | 69 | ST-5 | 5 | 久保田 英夫 | J'S RACING☆FIT Honda FIT RS | 2'08.683 | 27.813 | 0.035 | 127.653 |
| 39 | 72 | ST-5 | 6 | 猪爪 杏奈 | ナチュラルチューニング☆クスコ☆NATS MAZDA ROADSTER | 2'08.786 | 27.916 | 0.103 | 127.551 |
| 40 | 66 | ST-5 | 7 | 金森 成泰 | odula TONE Idiaロードスター MAZDA ROADSTER | 2'09.198 | 28.328 | 0.412 | 127.144 |
| 41 | 182 | ST-5 | 8 | 大崎 達也 | CLOSE UP RACING R's FIT3 Honda FIT RS | 2'09.260 | 28.390 | 0.062 | 127.084 |
| 42 | 37 | ST-5 | 9 | 吉岡 一成 | DXLワコーズNOPROデミオSKY-D MAZDA DEMIO XD | 2'09.499 | 28.629 | 0.239 | 126.849 |
| 43 | 111 | ST-5 | 10 | 古谷 悠河 | HIROSHIMA+Vitz TOYOTA Vitz RS | 2'09.783 | 28.913 | 0.284 | 126.572 |
| 44 | 78 | ST-5 | 11 | 加藤 沙也⾹ | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'10.038 | 29.168 | 0.255 | 126.323 |
| 45 | 4 | ST-5 | 12 | 松尾 充晃 | THE BRIDE FIT Honda FIT RS | 2'10.800 | 29.930 | 0.762 | 125.587 |
| ---- 以上基準タイム予選通過 ---- |
NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース -RIJ- (2020/09/04) A Driver Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2020 PIRELLI Super Taikyu Series Round 1 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 777 | ST-X | 1 | 星野 敏 | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'41.915 | - | - | 161.181 |
| 2 | 888 | ST-X | 2 | 山脇 大輔 | HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3 Mercedes-AMG GT3 | 1'43.549 | 1.634 | 1.634 | 158.638 |
| 3 | 9 | ST-X | 3 | ジョー・シンドウ | MP Racing GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'43.693 | 1.778 | 0.144 | 158.418 |
| 4 | 31 | ST-X | 4 | 永井 秀貴 | DENSO LEXUS RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC-F GT3 | 1'43.926 | 2.011 | 0.233 | 158.062 |
| 5 | 81 | ST-X | 5 | 大八木 信行 | DAISHIN GT3 GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | 1'45.050 | 3.135 | 1.124 | 156.371 |
| 6 | 28 | ST-1 | 1 | 蒲生 尚弥 | ROOKIE Racing GR SUPRA TOYOTA SUPRA | 1'47.992 | 6.077 | 2.942 | 152.111 |
| 7 | 500 | ST-Z | 1 | 大塚 隆一郎 | 5ZIGEN AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'49.513 | 7.598 | 1.521 | 149.999 |
| 8 | 20 | ST-Z | 2 | 鈴木 宏和 | SS/YZ BMW BMW M4GT4 | 1'49.852 | 7.937 | 0.339 | 149.536 |
| 9 | 47 | ST-Z | 3 | 星野 辰也 | D'station Vantage GT4 Aston Martin Vantage AMR GT3 | 1'50.164 | 8.249 | 0.312 | 149.112 |
| 10 | 3 | ST-Z | 4 | 内田 優大 | ENDLESS AMG GT4 Mercedes-Benz AMG GT4 | 1'50.882 | 8.967 | 0.718 | 148.147 |
| 11 | 19 | ST-Z | 5 | 福田 幸平 | BRP★SUNRISE-Blvd718GT4MR Porsche 718 GT4 MR | 1'51.046 | 9.131 | 0.164 | 147.928 |
| 12 | 2 | ST-Z | 6 | 飯田 太陽 | ケーズフロンティアSYNTIUM KTM KTM X-Bow GT4 | 1'51.350 | 9.435 | 0.304 | 147.524 |
| 13 | 12 | ST-1 | 2 | ミカ・サロ | FMR Porsche Cayman GT4 Porsche AG | 1'51.466 | 9.551 | 0.116 | 147.370 |
| 14 | 290 | ST-TCR | 1 | 植松 忠雄 | F・Link Home CIVIC TCR Honda CIVIC TCR | 1'51.719 | 9.804 | 0.253 | 147.037 |
| 15 | 65 | ST-TCR | 2 | 塚田 利郎 | REBELLION Mars Audi RS3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'51.983 | 10.068 | 0.264 | 146.690 |
| 16 | 38 | ST-1 | 3 | 堀田 誠 | ADVICS muta Racing RC F TWS TOYOTA LEXUS RC-F | 1'52.003 | 10.088 | 0.020 | 146.664 |
| 17 | 505 | ST-Z | 7 | 西村 元希 | A.T.FIELD Audi R8 LMS GT4 Audi R8 LMS GT4 | 1'52.555 | 10.640 | 0.552 | 145.945 |
| 18 | 97 | ST-TCR | 3 | 遠藤 光博 | Racerホンダカーズ桶川DOME CIVIC Honda CIVIC TCR | 1'53.042 | 11.127 | 0.487 | 145.316 |
| 19 | 22 | ST-TCR | 4 | KIZUNA | WAIMARAMA KIZUNA Audi RS 3 LMS Audi RS 3 LMS TCR | 1'53.256 | 11.341 | 0.214 | 145.041 |
| 20 | 244 | ST-3 | 1 | 田中 徹 | QUEEN EYES 34Z NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'54.891 | 12.976 | 1.635 | 142.977 |
| 21 | 15 | ST-3 | 2 | 長島 正明 | 岡部自動車RECAROフェアレディーZ NISSAN Fairlady Z Ver.NISMO | 1'54.987 | 13.072 | 0.096 | 142.858 |
| 22 | 52 | ST-3 | 3 | 服部 尚貴 | 埼玉トヨペットGBクラウンRS TOYOTA クラウンRS | 1'55.280 | 13.365 | 0.293 | 142.495 |
| 23 | 32 | ST-2 | 1 | 井口 卓人 | ROOKIE Racing GR YARIS TOYOTA GR YARIS | 1'55.548 | 13.633 | 0.268 | 142.164 |
| 24 | 59 | ST-2 | 2 | 大澤 学 | DAMD MOTUL ED WRX STI SUBARU WRX STI | 1'55.604 | 13.689 | 0.056 | 142.095 |
| 25 | 39 | ST-3 | 4 | 大島 和也 | 5ZIGEN WINMAX RC 350 TWS TOYOTA LEXUS RC350 | 1'56.805 | 14.890 | 1.201 | 140.634 |
| 26 | 7 | ST-2 | 3 | 成澤 正人 | 新菱オート☆VARIS☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'57.243 | 15.328 | 0.438 | 140.109 |
| 27 | 6 | ST-2 | 4 | 冨桝 朋広 | 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X | 1'57.596 | 15.681 | 0.353 | 139.688 |
| 28 | 310 | ST-4 | 1 | 久保 凜太郎 | GR Garage水戸インターGR86T TOYOTA 86 | 1'59.053 | 17.138 | 1.457 | 137.979 |
| 29 | 884 | ST-4 | 2 | 平中 克幸 | 林テレンプSHADE RACING 86 TOYOTA 86 | 1'59.422 | 17.507 | 0.369 | 137.553 |
| 30 | 13 | ST-4 | 3 | 小河 諒 | ENDLESS 86 TOYOTA 86 | 2'00.111 | 18.196 | 0.689 | 136.763 |
| 31 | 60 | ST-4 | 4 | 塩渕 誠二 | 全薬工業アルージェインテグラ Honda INTEGRA TYPE-R | 2'01.314 | 19.399 | 1.203 | 135.407 |
| 32 | 18 | ST-4 | 5 | 浅野 武夫 | Weds Sport 86 TOYOTA 86 | 2'01.721 | 19.806 | 0.407 | 134.955 |
| 33 | 17 | ST-2 | 5 | 野上 達也 | DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D MAZDA AXELA SPORT | 2'03.492 | 21.577 | 1.771 | 133.019 |
| 34 | 50 | ST-5 | 1 | 山西 康司 | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.381 | 25.466 | 3.889 | 128.958 |
| 35 | 88 | ST-5 | 2 | 村上 博幸 | 村上モータースMAZDAロードスター MAZDA ROADSTER | 2'07.530 | 25.615 | 0.149 | 128.807 |
| 36 | 37 | ST-5 | 3 | 井尻 薫 | DXLワコーズNOPROデミオSKY-D MAZDA DEMIO XD | 2'08.263 | 26.348 | 0.733 | 128.071 |
| 37 | 456 | ST-5 | 4 | 橋本 陸 | odula AVANTECHロードスター MAZDA ROADSTER | 2'08.420 | 26.505 | 0.157 | 127.916 |
| 38 | 72 | ST-5 | 5 | 小松 寛子 | ナチュラルチューニング☆クスコ☆NATS MAZDA ROADSTER | 2'08.480 | 26.565 | 0.060 | 127.856 |
| 39 | 4 | ST-5 | 6 | 伊藤 裕士 | THE BRIDE FIT Honda FIT RS | 2'08.626 | 26.711 | 0.146 | 127.710 |
| 40 | 182 | ST-5 | 7 | 谷岡 力 | CLOSE UP RACING R's FIT3 Honda FIT RS | 2'09.671 | 27.756 | 1.045 | 126.682 |
| 41 | 69 | ST-5 | 8 | 梅田 真祐 | J'S RACING☆FIT Honda FIT RS | 2'10.126 | 28.211 | 0.455 | 126.238 |
| 42 | 66 | ST-5 | 9 | 武地 孝幸 | odula TONE Idiaロードスター MAZDA ROADSTER | 2'10.216 | 28.301 | 0.090 | 126.150 |
| 43 | 111 | ST-5 | 10 | 檜井 保孝 | HIROSHIMA+Vitz TOYOTA Vitz RS | 2'10.741 | 28.826 | 0.525 | 125.644 |
| 44 | 102 | ST-5 | 11 | 佐々木 孝太 | ヒロマツデミオマツダ2 MAZDA 2 | 2'12.063 | 30.148 | 1.322 | 124.386 |
| 45 | 78 | ST-5 | 12 | 藤井 順子 | マツダNDロードスター MAZDA ROADSTER | 2'12.142 | 30.227 | 0.079 | 124.312 |
| ---- 以上基準タイム予選通過 ---- |
2020全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の決勝が8月30日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が接戦を制して開幕戦を制した。
(天候:晴れ コース:ドライ)
第1戦決勝は通常とは異なる35周または70分のスプリント戦で行われた。それに伴いタイヤ交換の義務もなく、全車がソフトタイヤを装着してグリッドへ。ただしそこに#50名取鉄平(Buzz Racing SF19)の姿はなかった。
今回スーパーフォーミュラライツとのダブルエントリーとなった名取だったが、流石にこの気候での両立は難しく、チームは大事をとってリタイヤ届けを提出せざるを得なかったのだ。
午後2時15分からのスタートでトップに立ったのは平川。3山下が2位に続いて3位にフェネストラズ。中嶋、関口と続く。
その後方では#39坪井 翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)と#65大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が接触。#39坪井は5コーナーでコースオフしてグラベルでストップ。残念ながらここでレースを終えることになった。
#65大湯もフロントウィングにダメージを負い、スローダウン。そのままピットへ向かう。大湯の受けたダメージはフロントウィングのみに止まらなかったようで、修復に手間取って5周遅れでレースに復帰した。
タイヤ交換義務がないとはいえ、スタート時の気温は40℃、路面温度は46℃に達しており、この猛暑の中でソフトタイヤを35周持たせるのは容易ではなかった。そのため、16周目に#15笹原 右京(TEAM MUGEN SF19)がピットインしたのを皮切りに#5山本 尚貴(DOCOMO DANDELION M5S SF19)、#7小林 可夢偉(KCMG Elyse SF19)らの5人がタイヤ交換を強いられることになった。
それとは対照的にトップ3台は巧みにタイヤをマネジメントしながら周回を重ねていく。
トップ#20平川のリードは5周終わって1.215秒。しかしその後は思うようにペースが上がらず、10周を終えてもその差は1.305秒にとどまる。それどころか20周を過ぎると#3山下が徐々に差を詰め始め、23周めには0.953、28周目には0.944と1秒を割り込んできた。するとすかさず#20平川はペースを上げて引き離しにかかり、30周を終えたところでは1.214秒差まで盛り返して見せた。
しかし#3山下は執拗に食い下がり、33周目には0.964秒差、さらに34周目には0.521秒差にまで接近してホームストレートに戻ってきた。
そこから両者は互いにオーバーテイクシステムを稼働させたままファイナルラップへ突入するが、先に残弾が尽きたのは#3山下だった。これを見て#20平川は悠々と#3山下を突き放してフィニッシュ。今季初、自身通算2勝目を挙げた。
ルーキーの#4サッシャ・フェネストラズ(ORIENTALBIO KONDO SF19)はデビュー戦を3位で終え、見事表彰台を獲得して非凡な速さをアピールした。
次戦の舞台は岡山国際サーキット。9月27日決勝だ。
- 第1戦優勝 #20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)のコメント
- レースはきついだろうなと予想していましたし、実際後ろから追い上げられる展開になりました。でも自分がミスしなければ抜かれない自信はありました。去年のGT最終戦のもてぎでの記憶があったので、絶対に抜かれたくたいという気持ちが強かったです。それで最後まで集中して走りました。
序盤からタイヤがキツかったので、なんとかマネジメントして走っていました。後ろの2台がペース良さそうでしたが、失敗をしなければ大丈夫と、それだけを心がけて走りました。
- 優勝チーム監督 星野一義(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)のコメント
- 完璧なクルマでしたら、多分もっと差が出たと思いますが、以前山下選手が言ってたように今日は頭使ったからね。ただ速いだけじゃダメ、頭を使って勝つんだと。実際はセッティングがキツかったみたいですが、それを騙し騙しコントロールしたところが素晴らしかった。タイヤを見ても本当にキツそうだったけどね、本当にいいドライビング。これでやっと俺の弟子にしてやろうかなあと(笑)
今回はスタッフにもよくやっていただいたけど、何よりもぶっちぎって勝つより、亮のマシンを騙して走る、焦りを出さない精神的なものが素晴らしかったと思う。テクニックも凄いけどね。もうほっとしています。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
2020全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の公式予選が8月29日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が1'31.083のコースレコードを記録して開幕戦のポールポジションを獲得した。
今大会はワンデー開催となったため、公式予選は日曜の朝、10時5分にスタート。予選Q1はスーパーGTと同様にA、B二つの組に分かれて行われた。開始時の天候は晴れで、気温は34℃、路面温度は42℃だったが、セッションが進むにつれて上空を雲が覆い始め、路面温度は2℃以上低下することになった。
予選Q1
A組は9台が出走し、上位7台がQ2進出の権利を得る。まずは#5山本尚貴(DOCOMO DANDELION M5S SF19)が真っ先にユーズドタイヤでコースイン、1周目ですぐにピットへ戻ってきた。他のドライバーも同様にタイム計測を行わずに相次いでピットインしてくる。この行動にはコースやクルマのチェックはもちろんあっただろうが、1周を走って一度ブレーキに熱を入れることでガレージ待機中もタイヤを加熱し続けることができるようだ。
本格的なアタックが始まったのは残り時間が5分を切ったところから。最初にピットアウトしたのは今季チームを移籍した#18国本雄資(KCMG Elyse SF19)。他のドライバーも相次いでピットを離れ、最後に#5山本が残り時間4分30秒でピットを離れた。
気温、路面温度ともに高いこともあり、全てのドライバーがアウトラップ、ウォームアップ1周に続いてすぐにタイムアタックに入った。
この組でトップに立ったのは#39坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)で1'31.877。最後にアタックした#5山本が1'31.895で続き、#3山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)が1'32.011で3位。ルーキーの#65大湯 都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)は1'32.025で見事Q2進出を果たしたが、#16野尻智紀(TEAM MUGEN SF19)と#50名取鉄平(Buzz Racing SF19)が惜しくもQ1敗退となった。
名取は当初参戦を予定していたセルジオ・セッテ・カマラとシャルル・ミレッシが新型コロナウィルスの影響で欠場となったために急遽参戦が決まり、今週末はスーパーフォーミュラ・ライツとのダブルエントリーとなったホンダ勢期待の若手の一人だが、その強行軍の影響もあってかこのセッション最下位に終わっている。
B組は10台が参加し、3台が脱落する。A組の走行開始時よりも幾分路面温度が下がった影響からか、1分31秒台の好タイムが相次ぐ接戦となった。B組もA組同様にピットアウトしてすぐにピットイン、という作戦を皆がとり、本格的なタイムアタックは残り時間が5分を切ったところから始まった。
ここでトップタイムを記録したのは#6福住 仁嶺(DOCOMO DANDELION M6Y SF19)で1'31.440。これは昨年の第5戦でアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が1記録した1'31.442のコースレコードを上回るものだ。
2位には#20平川が1'31.461で続き、昨年度全日本F3王者の#4サッシャ・フェネストラズ(ORIENTALBIO KONDO SF19)が1'31.577で3位につける。昨年に続いて参戦を予定していたユーリ・ヴィップスに代わって参戦することになった#15笹原 右京(TEAM MUGEN SF19)も1'32.043で7位につけ、Q2進出を果たしている。
ここでQ1敗退となったのは#64牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)、#14大嶋和也(ROOKIE Racing PONOS SF19)、そして1997年のサーラ・カヴァナ以来の女性ドライバーとして今季フル参戦する#12タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE SF19)の3人となった。
予選Q2
Q2は午前10時45分より7分間の走行。ここで上位8台がQ3へ進出する。
ここでもアウトラップ、ウォームアップ1周ののち3周めに1発だけのタイムアタックという流れになり、まずは#4フェネストラズが1'31.281とコースレコードを更新してみせるが、その直後に#20平川が1'31.093という圧倒的な速さをみせてトップに。3位にはフェネストラズのチームメイト、#3山下が1'31.534で続いた。
一方、Q1のB組トップだった#6福住は1'31.706とQ1でのタイムを上回れずに9位、A組トップの#39坪井は1'31.870とベストタイムを更新したが12位に終わり、Q2敗退。他に#18国本、#1ニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)、そして#15笹原、#5山本もここで予選を終えた。
その結果、ホンダ勢ではQ3に参加するのは#65大湯ただ一人だけということになった。
予選Q3
Q3は午前11時2分より7分間の走行。ここでも#20平川の速さは一歩抜きん出ており、1'31.083とさらにタイムを縮めてトップに。#4フェネストラズは少しタイムを落として1'31.396で2位。3位には#3山下が1731.535で続いた。
唯一のホンダ勢となった#65大湯は1'31.537で4位につけ、デビュー戦を2列目からスタートすることになった。
第1戦決勝は同日午後2時15分スタート。35周または70分のスプリントでタイヤ交換義務なしと、通常とは異なるレースフォーマットで行われる。
- ポールシッターのコメント
- #20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)
- クルマの方は自信ありましたし、昨年の予選でパロウに負けた悔しさを一年間ずっと持っていたので、それをどうやったら良くなるか、シーズンオフのテストでずっと色々やってきました。それがこうして実ったのですごくチームに感謝しています。
(骨折した)シーズンオフは痛くてシートベルトも閉められないほどでしたが、開幕が遅れたことで怪我も治ってよかった。もしかしたら今肩に入っているプレートがスタビリティになったかもしれませんね?
予選が僕の目標だったので、まずは安心しました。午後も集中してやっていく。暑くてタイヤがたれると思うので。しっかりマネジメントしてやっていきます。」
Text:Kazuhisa Suehiro

2年ぶりのフォーミュラレース参戦
2018年に全日本F3選手権へ参戦した以来のフォーミュラレース。今大会は古巣であるザップスピードをはじめとする多くの方々にご協力頂き、今季より日本で初開催となるFormula Regional Japanese Championship(以下FIA-FRJ)へスポット参戦させて頂くこととなりました。フォーミュラ・リージョナルは2018年にウィンターシリーズとして開催されるアジア選手権を皮切りに、翌年にはヨーロッパとアメリカが、そして今年日本シリーズが開催となったFIA主導の世界格式カテゴリーであり、2015年に始まったFIA-F4に続く国際カテゴリーとなっています。ヨーロッパでは既にF1を頂点とするステップアップカテゴリーのひとつとして人気を高めており、将来的にFIA-F3やFIA-F2へ参戦する為の下準備の為のレースという位置付けとなっています。
実は私が今年のメインカテゴリーとして参戦するイタリアGTはこのFormula Regional European Championship(以下FIA-FRE)がサポートレースとして併催されているということもあり、既にヨーロッパである程度車両に関する知識やレース運び等について事前準備を進めていました。本年度からいわゆるジュニアカテゴリーにもHaloが装着され、ものコックも新しい安全基準に準じたものとなったことから、従来のフォーミュラとは見た目だけでなく運転姿勢やドライビングも異なるものとなりました。今後後輩やチームサポートを行っていく上で重要な経験になると思いますし、重量が重くなりつつハイパワー化していることで、よりGT3の為のトレーニングとして最適なカテゴリーと感じました。
これまでとは異なる”運転感覚”
従来のフォーミュラと異なるのは、やはり重量とパワーでしょうか。以前参戦していた全日本F3選手権で使用されていたDallara F317はドライバー込み580kg、対してFIA-FRJは670kgと約90kg重たくなっています。しかしその分エンジンは約30馬力高い270馬力を誇る1750ccターボという強力なパッケージになっています。この二つの要素によりドライバビリティが従来のフォーミュラよりもGT3に近く感じるのだと思われます。実際に初めて走り出した際も、2年弱のブランクに加えて新しい様式のフォーミュラということで当然簡単ではなかったものの、違和感なくスムーズに走行を始めることができました。
今回共に戦ったのは、2013年に私がスーパーFJでデビューを共にした古巣ZAPSPEEDさん。その後もFIA-F4(KCMGのメンテナンスを担当)を含め約3年間共に戦った、僕を育ててくれたチームです。今回のFIA-FRJ参戦は、このZAPSPEEDさんとタッグを組むという僕個人的にも非常に楽しみなパッケージでの参戦となりました。しかし開幕戦ではジェントルマンさんが参戦していたということもあり、若手が乗るのは今回が初。まだまだセットアップ面では進捗が少なく、データが無い状況からのスタートとなりました。エンジニアリング面でも、いかに素早くセットアップを進められるかが鍵となりました。
予選ヒート(15分×2回)
今大会は3レース開催ですが、予選は2回のみ。予選1回目のベストラップがレース1のグリッドへ、予選2回目のベストラップがレース2、セカンドラップがレース3のスターティンググリッドとなります。今大会では全部で3つニュータイヤを使用することができますが、全車が予選2回共にニュータイヤを投入し、1セットをレースへ残すという戦略をとっていました。我々は練習走行で試しきれなかったセットアップが多く、当然最速ラップを狙ってはいたものの、この予選でも躊躇することなく新しいセットアップをテストしていきました。
ドライビング面でも大きな修正を加えました。コーナーの進入でより車速をキープしながら、滑らかに走行できるよう意識をしていくことで、タイヤへの負担を減らしつつタイムアップを狙いました。結果ニュータイヤを使用したということもありますが、練習走行2回目から約1秒以上のタイムアップに成功しました。また予選中にも更なるタイムアップを狙い、こちらも成功。しかしそれでも2番手の古谷選手には僅かに及ばず、全ての予選で3番手を獲得致しました。
決勝ヒート(3レース開催)
スポーツランドSUGOは国内屈指のタイトコースであり、非常にオーバーテイクポイントの少ないコースとして有名。実際に全日本F3選手権では圧倒的にペースの速いドライバーを抑え続けたという実績もあったため、今回も同じような展開になることを見越してセットアップ等、準備をしていきました。
抜けないサーキットということは、それだけスタートで前に出ることに大きな価値があるということ。スタンディングスタートは久しぶり、そして初めての車両でいきなりのレースでしたが、過去の経験と知識が非常に役に立ち他者を圧倒する抜群のスタートを見せることができました。特にレース2では3位スタートから自身のレース歴の中でもトップレベルのロケットスタートを決め、1コーナーまでにトップに立つことができました。ですが前に出たからといって優勝が決まるわけではありません。予選では0.8秒という大差を付けられてしまったため、常に2番手の選手から激しいプレッシャーを感じ続け、それに耐え続けるという展開となりました。このようなメンタル面での戦いには強い自信を持っているということもあり、序盤は苦しいながらも、レース後半になってくると徐々に2番手の選手を引き離し始めることに成功。しかし実はここにも一つ、レース1からの学びがありました。レース1ではスタートで2番手に上がったものの、初めてのロングランとなった後半で著しいタイヤの性能劣化(デグラデーション)に悩まされ、最後の数周で抜き返されてしまったのです。これを受け、レース2では先頭に立った時からリアタイヤのマネージメントを心掛けました。またタイヤの内圧等クルマのセットアップ面でもこれをサポート。結果的にこれが大成功し、レース1から比較すると飛躍的に高いグリップを最後まで引き出すことができました。最終的に終盤は後方とのギャップを作ることができ、レース2で優勝を飾りました。
レース3でも同様にスタートで2番手に上がると、今度は3番手の選手からの猛プッシュを抑えるような展開に。ここを一度もミスなく抑えると、残り2ラップのところで3番手の選手がコースオフ。結果、トップの選手から5秒落ちの2番手でゴール。急遽参戦が決まったスポット参戦ながら、3位-1位-2位と結果を残すことができました。
レースを終えて-ドライバーコメント
今回は久し振りのフォーミュラレースへカムバックするチャンスを頂けて大変嬉しく思います。今回参戦したFIA-FRJはまさにイタリアGTで乗っているHuracan GT3 Evoと似たような感覚で乗れるカテゴリーということもあり、乗り分けも違和感無く最初からアタックすることができました。Halo付きであること、またターボ車ということもあってこれまでとはまた一味違ったドライブ感覚で非常に楽しめましたし、何より古巣であザップスピードへ優勝という形で恩返しができたことがとても嬉しかったです。セットアップ面では時間が無い中ではベストを尽くしたと感じる一方で、予選ではトップから0.8秒という大差を付けられてしまったということもあり、もっと時間をかけてテストを実施し、よりセットアップ面・ドライビング面共に突き詰めていきたいなと思いました。FIA-FRJは今年始まったばかりの新しい選手権ですが、車両も非常に安定感がありつつセットアップには忠実に反応してくれますし、とても走り甲斐のある楽しいクルマだなと感じました。今後またチャンスがあれば、その時は全勝できるように頑張りたいと思います。このような機会を下さいましたアップスピードをはじめとする関係者の方々、またスポンサーの皆様そして暑い中ご観覧下さったファンの皆様、ありがとうございました。
合同会社ボーダーレス
全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦 -RIJ- (2020/09/25) Free Practice 1 Weather: Fine Course: Dry
2020 SUPER FORMULA Round 1 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Driver | Car Team | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 65 | 大湯 都史樹 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 TCS NAKAJIMA RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.703 | - | - | 186.455 |
| 2 | 5 | 山本 尚貴 | DOCOMO DANDELION M5S SF19 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.753 | 0.050 | 0.050 | 186.355 |
| 3 | 64 | 牧野 任祐 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 TCS NAKAJIMA RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.813 | 0.110 | 0.060 | 186.234 |
| 4 | 36 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF19 VANTELIN TEAM TOM’S | TOYOTA TRD01F | 1'32.854 | 0.151 | 0.041 | 186.152 |
| 5 | 20 | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | TOYOTA TRD01F | 1'32.871 | 0.168 | 0.017 | 186.118 |
| 6 | 6 | 福住 仁嶺 | DOCOMO DANDELION M6Y SF19 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.876 | 0.173 | 0.005 | 186.108 |
| 7 | 39 | 坪井 翔 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 JMS P.MU/CERUMO・INGING | TOYOTA TRD01F | 1'33.034 | 0.331 | 0.158 | 185.792 |
| 8 | 19 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | TOYOTA TRD01F | 1'33.175 | 0.472 | 0.141 | 185.511 |
| 9 | 38 | 石浦 宏明 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 JMS P.MU/CERUMO・INGING | TOYOTA TRD01F | 1'33.213 | 0.510 | 0.038 | 185.435 |
| 10 | 4 | サッシャ・フェネストラズ | ORIENTALBIO KONDO SF19 KONDO RACING | TOYOTA TRD01F | 1'33.221 | 0.518 | 0.008 | 185.419 |
| 11 | 3 | 山下 健太 | ORIENTALBIO KONDO SF19 KONDO RACING | TOYOTA TRD01F | 1'33.242 | 0.539 | 0.021 | 185.377 |
| 12 | 15 | 笹原 右京 | TEAM MUGEN SF19 TEAM MUGEN | Honda M-TEC HR-417E | 1'33.383 | 0.680 | 0.141 | 185.098 |
| 13 | 16 | 野尻 智紀 | TEAM MUGEN SF19 TEAM MUGEN | Honda M-TEC HR-417E | 1'33.437 | 0.734 | 0.054 | 184.991 |
| 14 | 1 | ニック・キャシディ | VANTELIN KOWA TOM’S SF19 VANTELIN TEAM TOM’S | TOYOTA TRD01F | 1'33.582 | 0.879 | 0.145 | 184.704 |
| 15 | 18 | 国本 雄資 | KCMG Elyse SF19 carrozzeria Team KCMG | TOYOTA TRD01F | 1'33.898 | 1.195 | 0.316 | 184.082 |
| 16 | 14 | 大嶋 和也 | ROOKIE Racing PONOS SF19 ROOKIE Racing | TOYOTA TRD01F | 1'33.967 | 1.264 | 0.069 | 183.947 |
| 17 | 7 | 小林 可夢偉 | KCMG Elyse SF19 carrozzeria Team KCMG | TOYOTA TRD01F | 1'34.001 | 1.298 | 0.034 | 183.881 |
| 18 | 50 | 名取 鉄平 | Buzz Racing SF19 Buzz Racing with B-Max | Honda M-TEC HR-417E | 1'34.051 | 1.348 | 0.050 | 183.783 |
| 19 | 12 | タチアナ・カルデロン | ThreeBond Drago CORSE SF19 ThreeBond Drago CORSE | Honda M-TEC HR-417E | 1'36.173 | 3.470 | 2.122 | 179.728 |
全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦 -RIJ- (2020/09/25) Ocupancy Session Weather: Fine Course: Dry
2020 SUPER FORMULA Round 1 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Driver | Car Team | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 20 | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | TOYOTA TRD01F | 1'32.483 | - | - | 186.899 |
| 2 | 3 | 山下 健太 | ORIENTALBIO KONDO SF19 KONDO RACING | TOYOTA TRD01F | 1'32.602 | 0.119 | 0.119 | 186.659 |
| 3 | 36 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF19 VANTELIN TEAM TOM’S | TOYOTA TRD01F | 1'32.778 | 0.295 | 0.176 | 186.305 |
| 4 | 38 | 石浦 宏明 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 JMS P.MU/CERUMO・INGING | TOYOTA TRD01F | 1'32.792 | 0.309 | 0.014 | 186.276 |
| 5 | 7 | 小林 可夢偉 | KCMG Elyse SF19 carrozzeria Team KCMG | TOYOTA TRD01F | 1'32.814 | 0.331 | 0.022 | 186.232 |
| 6 | 39 | 坪井 翔 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 JMS P.MU/CERUMO・INGING | TOYOTA TRD01F | 1'32.898 | 0.415 | 0.084 | 186.064 |
| 7 | 5 | 山本 尚貴 | DOCOMO DANDELION M5S SF19 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.973 | 0.490 | 0.075 | 185.914 |
| 8 | 65 | 大湯 都史樹 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 TCS NAKAJIMA RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'32.977 | 0.494 | 0.004 | 185.906 |
| 9 | 4 | サッシャ・フェネストラズ | ORIENTALBIO KONDO SF19 KONDO RACING | TOYOTA TRD01F | 1'32.997 | 0.514 | 0.020 | 185.866 |
| 10 | 19 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | TOYOTA TRD01F | 1'33.002 | 0.519 | 0.005 | 185.856 |
| 11 | 6 | 福住 仁嶺 | DOCOMO DANDELION M6Y SF19 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'33.026 | 0.543 | 0.024 | 185.808 |
| 12 | 1 | ニック・キャシディ | VANTELIN KOWA TOM’S SF19 VANTELIN TEAM TOM’S | TOYOTA TRD01F | 1'33.549 | 1.066 | 0.523 | 184.769 |
| 13 | 14 | 大嶋 和也 | ROOKIE Racing PONOS SF19 ROOKIE Racing | TOYOTA TRD01F | 1'33.580 | 1.097 | 0.031 | 184.708 |
| 14 | 18 | 国本 雄資 | KCMG Elyse SF19 carrozzeria Team KCMG | TOYOTA TRD01F | 1'33.625 | 1.142 | 0.045 | 184.619 |
| 15 | 64 | 牧野 任祐 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 TCS NAKAJIMA RACING | Honda M-TEC HR-417E | 1'33.746 | 1.263 | 0.121 | 184.381 |
| 16 | 12 | タチアナ・カルデロン | ThreeBond Drago CORSE SF19 ThreeBond Drago CORSE | Honda M-TEC HR-417E | 1'34.154 | 1.671 | 0.408 | 183.582 |
| 17 | 16 | 野尻 智紀 | TEAM MUGEN SF19 TEAM MUGEN | Honda M-TEC HR-417E | 1'34.536 | 2.053 | 0.382 | 182.840 |
| 18 | 50 | 名取 鉄平 | Buzz Racing SF19 Buzz Racing with B-Max | Honda M-TEC HR-417E | 1'34.704 | 2.221 | 0.168 | 182.516 |
| 19 | 15 | 笹原 右京 | TEAM MUGEN SF19 TEAM MUGEN | Honda M-TEC HR-417E | 1'34.850 | 2.367 | 0.146 | 182.235 |
第2戦の富士ラウンドからわずか10日間のメンテナンス期間を経て、迎えたのは第3戦「FUJIMAKI GROUP 鈴鹿GT300km」。東海地方では連日体温を上回るような厳しい暑さが続いていたが、ファクトリでは入念なメンテナンスと鈴鹿サーキットのコース特性を活かしたセットアップが行われた。コースが長い鈴鹿サーキットはクラス先頭車両とのラップ差が開きにくく、チームが目標としている同一周回ポイント「3」を狙えるチャンス。手堅く先頭車両についていくための要は、熱ダレしないタイヤをチョイスすることに間違いなかった。週間天気予報では傘マークが見え隠れしていたが、チームは熱との戦いとなることを確信していた。
予選の行われる土曜日も、朝から真夏の太陽が照りつける厳しい暑さとなった。
午前中の公式練習では、前戦富士ラウンドからの懸案事項であった硬いタイヤのテストを中心に、山下選手と加納選手が交互に走行した。
富士では発動し難かったウルトラハードタイヤだったが、路面温度が50℃に迫る猛暑の鈴鹿のコースでは威力を見せ、チームは日曜日の決勝をこのタイヤで臨むことを決断した。 そのほか、チームは細かい設定を行いながら、翌日のレースに向けて方向性を固めていった。(ベストラップは28Lap目に山下選手がマークした02'02.580)
午後からの予選は気温33℃と厳しいコンディションの中行われた。今回もB組のArnage Racingは、山下選手が10分間の予選時間の中4Lap目に2'01.490をマークする好アタックを見せたが、惜しくもQ2に進むことは叶わず、 ARNAGE AMG GT3は翌日の決勝を28番グリッドからスタートすることになった。
翌日決勝も、雲が多いながら、猛暑のドライコンディションとなった。13時スタートの鈴鹿ラウンド、第1スティントを担当するのは加納選手で、28番手から追い上げる形でレースが始まったが、波乱の展開を予感させるようにスタートラップからSCが導入される。加納選手はSC明け、決勝ベストとなる02'03.738をマークするなど好調な走り出しを見せていた。ところが、6Lap目、シケイン付近で22号車と接触、「危険なドライブ行為」と見做されてドライブスルーペナルティを下される。26位に浮上していたARNAGE AMG GT3は一旦スタートのポジションまで落ちてしまったが、加納選手は気を取り直してレースを再開した。
追い上げを開始しようとした時、今度はバックストレート上の落下物撤去のため再びSC導入となる。これにより、ペナルティによって開いてしまったマージンは一気にクリア、意気揚々とした走りの加納選手は、ウルトラハードタイヤのおかげでスティント最後までタイムを落とすことなく、25Lap目、見かけ上13番手でピットに入ってきた。チームは正確かつ迅速なピットワークでタイヤを4輪とも交換し、給油も終えて、第2スティントの山下選手を29番手でコースに送り出し、山下選手は首尾よく300クラスの先頭車両34号車の前方に滑り込むことができた。
ところがその直後、2コーナー付近でアクシデントが発生、今大会3度目のSCが導入となる。レースが再開され、全車両がルーティンピットを終えると、ARNAGE AMG GT3は22番手に浮上していた。
レースが終盤に差し掛かっても路面温度はまだ50℃近く、過酷なコンディション。タイヤもマシンも続々と悲鳴を上げ、レース展開が荒れる中でも、Arnage Racingがチョイスしたタイヤは淡々とレースを続けていた。山下選手は大きくペースを落とすこともなく、周囲のマシンが脱落していく中、冷静なドライビングで少しずつポジションアップ、18位でチェッカーを受けることができた。
Arnage Racingは序盤のアクシデントを克服し、両ドライバーの粘り強い走りと、メカニックの息のあった迅速なピットワークで、目標だった鈴鹿ラウンドでの完走ポイント3を獲得することができた。
Arnage Racing 2020 SUPER GT Race report

270馬力を発生するインタークーラーターボ付きアルファロメオ1750ccエンジン
写真提供:フォーミュラリージョナル事務局(FRJ)
新型コロナウイルスの影響で2か月遅れで開幕を迎え、2大会6戦を終えたフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ選手権。現在のところ台数的には活況を呈しているとは言い難いが、トップグループは毎戦かなり高次元なバトルを展開している。
このシリーズでは、新たに開発された童夢製マシンF111/3にインタークーラーターボ付アルファロメオ1750ccエンジンという国内レースでは珍しいエンジンを搭載している。
なぜ、トヨタ、ホンダではないのかという声がある。FIAの定めた世界標準のプライスキャップ(規定価格)の制約があったためとも言われているが、それだけではないドライバーに寄り添った思惑があったことはあまり知られていない。
リージョナルカテゴリーの立ち上げから関わり、世界のシリーズを統括する世界自動車連盟(FIA)との折衝からカスタマーサポートまで広く担当する株式会社童夢の有松義紀氏に聞いた。
- リージョナルレースの狙いは?
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国内レースにおいては、各メーカーのスクールなどで育った、いわゆる“メーカー系ドライバー”でないと、ステップアップしづらいというエントラントの声を聞いていました。フォーミュラ・リージョナルは、メーカー系もそうでないドライバーも道具としての平等なレーシングカーで戦い、ドライバーはもとよりエンジニアやチームも含めて、アピールの一助となるカテゴリーにしたいと思っていました。
直接的には開幕までの時間の制約が原因ですが、結果としてニュートラルなアルファロメオエンジンを採用することになりました。これによってメーカー系ドライバーに対する「あいつのエンジンは違う」などという根拠のない憶測も排除することができます。また、このカテゴリーからヨーロッパへ飛び立ってほしいという願いもあり、ハード面でそれがしやすい環境を整えました。
- ヨーロッパを目指しやすいハード面の環境とは?
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ヨーロッパでは、リージョナルの上位規格の車両、さらにはフェラーリ系エンジンを含むとF1まですべてマレリー社のデータロギングシステムを採用しています。
最初は簡単に移行できるのでFIA-F4規格の童夢F110と同じデータロギングシステムにしようとも思いましたが、リージョナルに乗るドライバーの可能性を広げたいと思い、アルファロメオ+マレリーという組み合わせにしました。制御とロギングシステムの習得にはそれなりに時間がかかりますので、ヨーロッパに行って一から勉強していたらそこでチャンスを逃してしまうこともあります。リージョナル・ヨーロッパ選手権に参戦するなら、シャシーは違っても(注:ヨーロッパはタトゥース製シャシーを使用)エンジンと制御系は同じパッケージであり、このシステムを使えるエンジニアと一緒に向こうへ行けば、その面ではハンデなしでパフォーマンスを発揮することができます。特にスタートや、スピンした時のとっさに対応において、身構える必要がありません。

走行後のデータ確認、分析にも同じデータロギングシステムを使うメリットは大きい
写真提供:フォーミュラリージョナル事務局(FRJ)
今シーズンは、コロナの影響で予定していたカレンダーの変更を余儀なくされ、SUGO大会は鈴鹿のスーパーGTと日程が重なってしまった。このため、一部のドライバーやメインテナンスガレージが日程的に難しく、参戦を断念せざるを得なかったチームもあった。また、参戦を予定していた外国人ドライバーが出入国制限で参戦できない不運もあり、現時点ではやや盛り上がりに欠けている感は否めない。
しかし、童夢では今シーズン予定していた16台のデリバリーは滞りなく終了し、20年後期デリバリー車両も若干数生産予定という。また富士大会とSUGO大会を見ての引き合い、海外からの問い合わせも多く、9月からは来シーズンの受注も開始する予定とのこと。
我慢のときを経て、フォーミュラ・リージョナルが盛り上がりを見せる日もそう遠くないはずだ。
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo:フォーミュラリージョナル事務局(FRJ)
GT500クラス優勝 #23MOTUL AUTECH GT-R
- 松田次生
- 今週知人が亡くなって、レースできるか不安なぐらいに悲しかったんですが、ゴールするまでは泣かないと決めていました。まさか優勝して泣けるとは思わなかったです。(亡くなった知人が)天から見守ってくれたのかなと思います。感謝しています。今まで以上にすごく集中できていたし、予選から決勝のリスタートまで集中を切らさず走れたのがこの勝利につながったと思います。
ロニー選手が気迫ある走りでトップを守ってくれたので、僕も絶対トップでゴールしてやろうという気持ちになりました。
- ロニー・クインタレッリ
- いろんな不安要素がありました。シケインの飛び込みでZENTに抜かれたときはすごくがっかりしました。それからセーフティーカー後のリスタートでははGT300の集団の中で、絶対もう一度2位を取り返してやろうと強い気持ちを持ってヘアピンで抜き返しました。その後64号車を抜いてトップに立ってからは、絶対にトップは譲らないぞと思って走りました。ピットストップのタイミングも完璧だったし、松田選手は絶対トップで戻ってきてくれると信じていました。最後の10秋はすごく長く感じました。
この2年なかなか勝てなくて、プレッシャーも感じていましたが、その間もファンの皆さんが励ましてくれました。この優勝は全国のファンの皆さんに捧げたいです。ありがとうございました。
GT300クラス優勝 #11GAINER TANAX GT-R
- 平中克幸
- レース中は本当に辛かったです。チームが最高の仕事をしてくれてピットストップで前に出ることができ、セーフティーカーが出てからはトップに立つことができました。絶対にトップを守らないとチームに申し訳ないし、予選では自分のミスで失敗しているので、それを挽回したいという気持ちも強かったです。その気持ちがあったので、最後まで頑張れました。
本来だったら夏の鈴鹿はゲイナーのホームコースでもあるので、ファンシートなどたくさんのファンの皆さんの前でレースができているんですが、今はこういう状況でテレビで応援してもらっているので、テレビ越しにでも伝わるような走りを毎戦毎戦やっていこうと思っています。チーム一丸となって頑張りたいと思います。
- 安田裕信
- この気温の中でレースをするというのは、チームスタッフ、ドライバー、そしてタイヤにもホンマに苦しい状況やったんですが、そんな中でSCを味方につけたことと、SC明けにチームが最高の仕事をしてくれたのと、平中さんのアウトラップでトップに立てました。僕も1回目に走ったからわかるんですけど、終盤はみんな本当にタイヤに厳しい状況で走っていたと思うんです。そんな中で平中選手が我慢の走りをしてくれて、見ていて僕も辛くなりました。でも今年は3回とも二人で完璧なレースができているので、このままの調子でチャンピオンを狙いたいと思います。
ファンの皆さんの前で走る日が来るのを待ち遠しく思っていまが、皆さんと一緒に戦っているという気持ちで走っているので、次戦も応援よろしくお願いします。
2020オートバックス スーパーGT第3戦「藤巻グループ鈴鹿GT300kmレース」の決勝が8 gatu
23日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)、GT300クラスは#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)が優勝。4年ぶりにニッサンGT-Rが両クラスを制するという快挙を達成した。
(天候:曇り コース:晴れ)
第3戦決勝は午後1時にフォーメーションラップ開始。この時点での気温は32℃、路面温度は48℃、湿度は66%。52周のアツく激しい戦いは、序盤からアクシデントが相次ぎ、途中3度もセーフティーかーが導入される大荒れの展開となった。
スタートでトップに立ったのはポールポジションの#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)。これに対して予選2位の#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)が背後から執拗にプレッシャーをかけ、デグナー手前でアウトから並びかけようとするが、伊沢はこれを一旦退けた。
しかしその後方で#30永井宏明(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が#61山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)と交錯、ダンロップコーナーを飛び出してウレタンバリアに突っ込んでしまったため、車両改修のため2周目からフルコースイエローとなり、この日最初のセーフティーカーが導入された。
セーフティーカーは4周目にピットイン。5周めからレースは再開されたが、この際#16武藤英紀(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)の左後輪が脱落、16号車は最終コーナーを曲がりきれずにコースオフ、一旦はコースに戻ったが、結局このままレースを終えることになる。脱落の原因は現時点では調査中とのことだ。
再スタートから一気に後続を引き離したいトップの#64伊沢拓也だったが、ペースが思うように上がらず、後方からは6周目の日立オートモーティブシステムズシケインで#23 MOTUL AUTECH GT-Rのインをついて2位に浮上した#38立川祐路(ZENT GR Supra)が徐々に間隔を詰めてきた。
38号車に抜かれた#23クインタレッリも2台に離されずに追走、11周目に入ったときにはトップ3がテール・トゥ・ノーズの状態となった。さらに13周目に入る頃には#14大嶋和也(WAKO'S 4CR GR Supra)、#100牧野任祐(RAYBRIG NSX-GT)も加わって、トップ争いは5台の接近戦となった。
このバトルを制したのは#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)。
13周目のヘアピンで周回遅れに詰まった#38 ZENT GR Supraをアウトからパスして2位に浮上すると。さらに15周目のダンロップコーナーで#64 Modulo NSX-GTのインをこじ開けてトップに浮上。レコードラインを外さざるを得なかった64号車ははそこから相次いで後続の先行を許し、7位でコントロールラインに戻ってきた。
#100牧野も16周目のヘアピンで#14 WAKO'S 4CR GR Supraのインをついて4位に浮上すると、スプーンカーブで#38 ZENT GR Supraをも捉えて3位に浮上と力強い走りを見せた。
ところがその後方で#24ヤン・マーデンボロー(リアライズコーポレーションADVAN GT-R)のフロントカウルが脱落、コース上のど真ん中に落下するというアクシデントが発生、これを取り除くためにこの日2度目のセーフティーカーが導入された。場所はバックストレート。#24マーデンボローはフロントカウルのないまま走行を続けた。
カウルをコース外に撤去したのち、セーフティーカーは22周目にピットイン。23周目にレースは再スタートとなったが、この時点ですでに規定周回数の1/3を越えていたため、再スタート直後から各チーム相次いでピット作業を行うことになった。
22周目にピットインしたのは#38 ZENT GR Supra、#64 Modulo NSX-GT、#8 ARTA NSX-GT、#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの4台。しかし38号車はこの時点でギヤボックストラブルに見舞われて2速ギヤを失っており、そのままガレージに入れられてレースを終えてしまう。他の3台は無事コースへ復帰した。
続いて#17 KEIHIN NSX-GT、#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R、#100 RAYBRIG NSX-GTが23周目にピットイン。トップの#23 MOTUL AUTECH GT-Rは24周目でピットに飛び込み、松田次生に交代してそのまま実質トップでコースに復帰した。
その後GT500クラスは26周目までに全車がピット作業を終えたが、トップの23号車が29周目に入ったところでNo21Hitotsuyama Audi R8 LMSとNo.244 たかのこの湯RC F GT3が接触するアクシデントが2コーナー立ち上がりで発生、スピンアウトした21号車がグラベルに捕まってしまったため、この日3度目のセーフティーカーが導入されることになった。
この時点の順位は1位No.23 MOTUL AUTECH GT-R、2位No.100 RAYBRIG NSX-GT、3位には予選12位から着実に順位を上げてきたNo.36関口雄飛(au TOM'S GR Supra)がつける。
レースは34周目に再開。第3戦で2基目のエンジンを投入した#23松田はここから着実に後続を突き放しにかかり、2位の#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)との差を40周目に2秒215、45周目には5秒631、50周目に7秒051として、最後は3秒725のリードを保ったままフィニッシュ。No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は開幕3戦目にして遂にNISSAN GT-R NISMO GT500勢で最初の勝者となった。
2位には#100山本尚貴/牧野任祐組(RAYBRIG NSX-GT)が続き、#36関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組(au TOM'S GR Supra)が60kgのウェイトハンデを物ともせずに3位。開幕戦から3戦連続で表彰台を獲得してみせた。
NISMOの優勝は2018年の第2戦富士以来。これで松田次生の通算勝利数は21、ロニー・クインタレッリは15となった。
またドライバーズランキングは#36#36関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組(au TOM'S GR Supra)が獲得ポイントを41に伸ばして依然としてトップ。2位の#37平川亮/ニック・キャシディ組(KeePer TOM'S GR Supra)が今回7位にとどまり、通算33ポイントとなったため、その差は8ポイントに広がった。
チームランキングもNo.36 TGR TEAM au TOM'sが50ポイント、No.37TGR TEAM KeePer TOM'sが41ポイントと、こちらも9ポイント差に広がっている。
GT300クラスはポールポジションの#31中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が序盤トップに立ってリードを広げると、その後方では#55高木真一(ARTA NSX GT3)、#56藤波清斗(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)、そして#244三宅淳詞(たかのこの湯RC F GT3)をかわして4位に浮上した#52川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が2位争いを展開する。
上位陣は2度目のセーフティーカーラン終了直後に相次いでピットイン。ここで31号車は給油に時間がかかり、大きく順位を落としてしまう。これは第2戦において義務化されたGT300クラスのタイヤ交換が適用除外となり、代わってJAF-GT車両への給油リストリクターが復活した影響によるものだ。31号車はこの影響でトップ争いから脱落し、最終的に7位でフィニッシュしている。
3度目のセーフティーカーの原因となったのは#244久保凜太郎(たかのこの湯RC F GT3)と#21川端伸太朗(Hitotsuyama Audi R8 LMS)の接触だった。2コーナー立ち上がりでアウトから並びかけた#244久保がインで粘る#21川端をグラベルに押し出すような格好になり、21号車の回収のためにSC導入となった。244号車に対しては危険なドライブ行為があったとみなされてドライブスルーペナルティーが課せられている。
いくつかのチームはここまでピットインを引き延ばしていたが、この3度目のSCランをきっかけに全車がピット作業を終えることになる。その結果、タイヤ無交換作戦をとった#5坂口夏月(マッハ車検GTNET MC86マッハ号)がトップに。フルサービスながら素早いピット作業で順位を上げた#11平中克幸(GAINER TANAX GT-R)が2位に浮上してきた。
しかしタイヤに厳しい猛暑のレースでは流石にタイヤ無交換は無理があったか、#5坂口はあっさりと#11平中の先行を許し、その後も徐々に順位を落としていく。その結果、レース後半のトップ争いは#11平中、#56ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)、そして#55大湯都史樹(ARTA NSX GT3)の3人によって展開されることになった。
徐々にリードを広げる#11平中に対し、#56オリベイラは#55大湯の猛攻を退けるだけで手一杯の状態。そこへ#18松浦孝亮(UPGARAGE NSX GT3)、#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)らも徐々に上位3台に近づいてきて、2位争いは白熱。47周目のデグナーで姿勢を乱した
#56オリベイラに#55大湯が追突してフロント部分を破損して失速を余儀なくされると、このアクシデントに乗じて#18松浦が2台をかわして2位に浮上、この集団を抜け出してリードを広げていく。
#56オリベイラはコースに復帰してなおも後続を押さえにかかるが、#55大湯の負ったダメージは大きく、48周目のS字に入ったところでコースを外れてクルマを降りることになってしまった。#56オリベイラの背後には#61井口、そして#65蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG)が迫る。さらにその後方からは予選11位から追い上げてきた#2柳田真孝(シンティアム・アップル・ロータス)、そして#10石川京侍(TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R)も迫ってきた。
49周目に入るとダンロップ立ち上がりで#65蒲生は#61井口のインに並びかけるが、惜しくもコントロールを失ってバリアに突っ込んでしまう。続いてヘアピン立ち上がりで#61井口が#56オリベイラに並びかけ、両者併走のままスプーンへ。しかしここで2台の間を巧みにすり抜けて#2柳田が一気に3位に躍り出た。4位には#61井口が続く。
5位に後退した#56オリベイラはファイナルラップのヘアピンで#10石川と接触してスピン。なんとかコースには復帰したものの9位でレースを終えた。
こうした後続の混乱を尻目に#11平中は着実にリードを広げ、最後は2位の#18松浦に4.049秒差をつけて#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)が今季初勝利を達成。2位には#18小林崇志/松浦孝亮組(UPGARAGE NSX GT3)が続き、第2戦優勝の#2加藤寛規/柳田真孝組(シンティアム・アップル・ロータス)が3位でフィニッシュ。2戦連続の表彰台を獲得した。
ニッサンGT-RがGT500、GT300のダブル優勝を達成するのは2016年5月の第2戦富士以来。この時の優勝はGT500クラスが#1松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)、GT300クラスは#3星野一樹/ヤン・マーデンボロー組(B-MAX NDDP GT-R)だった。
次戦の舞台は栃木県のツインリンクもてぎ。9月13日決勝だ。
- 優勝 #6高橋知己(Super License)
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完璧なレース展開だったと思います。午前中に少しトラブルの出たクルマも問題ありませんでした。ただ、僕だけユーズドタイヤだったので、最初の数周は後ろに詰められることもあると思っていました。でもそれは想定内のことですので、焦りはまったくありませんでした。
今週末は何と言っても1戦落としてしまったのが痛かったですね。3連勝できれば100点満点だったのにと悔やまれます。でも、終わりよければすべて良しということで気持ちを切り替えていきたいと思います。失敗は次に生かします。次はまた晴南選手と走ることができるので、打倒、晴南選手で頑張ります。
- マスターズクラス優勝 #4今田信宏(JMS RACING)
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午前中のレースで悔しい思いをしたので、今回は気合を入れていきました。タイヤもちゃんと温めました(笑)。前半にマージンを築いて、後半はタイヤマネージメントをしながら走るという作戦どおりの展開でした。路面温度の上昇や暑さはさほど気にならなかったですね。体力はカートで走り込んでいる効果が出たと思います。
レースも楽しめましたし、本当に良い週末でした。目標はシリーズ優勝ですが、前を走る若いドライバーとの差も詰めたいですね。スタートは自信がつきましたから、課題は予選の一発の速さですね。
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
Shigeru KITAMICHI
8月23日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第6戦の決勝が宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、ポールポジションからスタートした#6高橋知己(Super License)がスタートから逃げ切りに成功し2勝目を飾った。
マスターズクラスは、スタートを得意とする#4今田信宏(JMS RACING)がこちらも独走で今季4勝目のチェッカーを受けた。
午後になって時折日は射すものの、強烈な暑さを感じることはない。しかし路面温度は午前中の35度から40度に上昇。そのなかで行われる第6戦は周回数が第4,5戦より4周伸ばされ22周で争われた。
こうなると周回数がレース展開にどう影響するのか気になるところ。大きなファクターはもちろんタイヤだ。この週末もタイヤが勝負の分かれ目になっている。
ポールポジションの#6高橋を除く全車がニュータイヤを装着してグリッドにつき迎えたスタートは、#6高橋が好スタートを切り、これに予選2位の#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)をかわした#8根本悠生(ZAPSPEED F111/3)が続く形で幕を開けた。
「チャンスがあれば1,2周目にニュータイヤのアドバンテージを生かして前に出ようと思っていた」という#8根本だが、それを重々承知の#6高橋は最初の3周は#6根本をきっちり抑え、逆に徐々に差を開いていく。
4周目にファステストラップとなる1分18秒888をマークした#6高橋は、その後も18秒後半から19秒前半のタイムを刻み後続との差を開いていく。その後方では#6根本と#古谷が0.5秒前後の差で競り合うという展開は、レース中盤になっても変わらず続いた。
レース折返しを過ぎ、残り5周となる17周目にはトップ#6高橋と2位#8根本の差は4秒と、#8高橋は完全に安全圏に入った。しかし、#8根本と#28古谷の2位争いはヒートアップしたまま終盤に突入。
この決着がついたのが残り2周を切った21周目のレインボーコーナー。「抑えきれると思っていた」という#8根本の術中にハマるように、#28古谷が単独でコースアウト。大きく遅れてしまった。
前戦のマシントラブルも解消され「完璧なレースでした」という#6高橋は、最後は5秒の差をつけて2勝目のフィニッシュ。次戦は再び阪口晴南との直接対決が待っている。
マスターズクラスも同じようなレース展開となった。お馴染みのスタートダッシュを決めた#4今田が逃げ、これを#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)と#11植田正幸(Rn-sports F111/3)が追うという形だ。
「前半でマージンを築こうと思った」という#4今田は、その言葉どおり10周終了時には5秒の差をつけ完全に独り旅。残り周回もペースを落とすことなく、4勝目のチェッカーを受けた。
「タイヤの内圧セッティングに失敗した」というクラスPPの#11植田はスタート直後3位まで後退。序盤2位#30DRAGONに3秒以上離されてしまったが、9周目あたりからペースの落ちてきた#30DRAGONに一気に近づき、14周目にはついに背後に迫った。しかし、抜くことはできすに悔しい3位フィニッシュ。連勝はならなかった。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
SUGOチャンピオンカップレース第5戦 -RIJ- (2020/08/23) Final Race Weather: Cloudy Course: Dry
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 6 | | | 高橋 知己 | Super License Super License | DL | 22 | 29'11.684 |
| 2 | 8 | | | 根本 悠生 | ZAPSPEED F111/3 ZAP SPEED | DL | 22 | 5.265 |
| 3 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 22 | 19.330 |
| 4 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 22 | 29.456 |
| 5 | 30 | M | 2 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 22 | 35.526 |
| 6 | 11 | M | 3 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 22 | 37.779 |
| 7 | 27 | M | 4 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 22 | 1'15.844 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 19Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.6 高橋知己(Super License) 1'18.888 (4/22) 163.667km/h
- 優勝 #8根本悠生(ZAPSPEED F111/3)
-
最高のスタートでした。スポット参戦ですから結果を残さないととは思っていましたが、それが実現できて良かったです。勝因はタイヤの使い方を考えたところです。チームと話し合ってタイヤの内圧など細かいところまで詰めて、自分も走りを少し変えるように心がけました。
一応フォーミュラは2013年から乗っていますので、負けられないという思いもありました。突然スタートが良かったりする意外性が僕の売りです(笑)。午後のレースも基本的な方向は変わらないと思いますが、これからチームと話し合っていきます。まずはスタートですね。
- マスターズクラス優勝 #11植田正幸(Rn-sports F111/3)
-
勝ててホッとしています。6連続ポールで勝てないのはマズいですから(笑)。
自分のスタートは悪くなかったのですが、今田選手が良すぎました。でも後ろから見ていたらアンダー気味だったのでチャンスはあると思っていました。今田選手はフォーメイションラップでリアタイヤを温めていましたが、僕はフロントを温めていたのでその差がレース序盤で出たということだと思います。
前に出てからはタイヤを労りながら自分のペースを守りました。後ろも徐々に離れていったので終盤は余裕を持って走ることができました。午後のレースも連勝目指して頑張ります。
まとめ & Photo: Shigeru KITAMICHI
8月23日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第5戦の決勝が宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、3番グリッドからロケットスタートでトップに立った#8根本悠生(ZAPSPEED F111/3)が優勝を飾った。
マスターズクラスは、ここまで6連続ポールを決めている#11植田正幸(Rn-sports F111/3)が念願の初優勝。
曇天のスポーツランドSUGO。決勝スタートの9時20分になっても暑さは厳しくなく、タイヤにとってもドライバーにとっても優しい天候となった。時折射す陽も東北らしく強烈な暑さは感じない。
ロケットスタートを決めたのは#8根本。予選3位の位置から一気にトップに躍り出る。「自分のスタートも悪くなかったが根本選手が速すぎた」という前戦の勝者#6高橋知己(Super License)を従えて1周目を終える。この状態を変えたい#6高橋は4周目の1コーナーでアウトから仕掛けるがここはきっちり#8根本が抑える。
予選2位の#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)は、悪いスタートではなかったが、昨日に引き続き好スタートを見せたマスターズクラスの#4今田信宏(JMS RACING)に先行される。2周目には#4今田をパスするが2台からは4秒のビハインドとなってしまった。
しかし、成長著しい#28古谷は諦めず、ここからファステストラップを更新しながらトップ2車を追い上げる。
そのトップ2台は0.3~0.5秒の差で周回を重ね、外から見た感じは膠着状態のように見えたが、実は#6高橋はターボがうまく効かずにパワーダウンしたマシンと格闘していた。「何とかついていきましたが上りでは離されてしまう」と、仕掛けるチャンスを得られないままレースは終盤に突入する。
トップに徐々に近づいていた#28古谷は4秒あった差を、4周目3.2秒、9周目1.9秒、そして12周目には0.9秒まで縮めるものの、13周目の1コーナーでブレーキをロックさせてしまい、せっかくの苦労が水の泡になってしまった。
最後は、マシンのパワーダウンに悩まされていた#6高橋がトップ#8根本に若干離され、そこに#28古谷が迫るという場面はあったが、結局そのままの順でフィニッシュ。スポット参戦の#8根本が嬉しい初優勝を飾った。
#4今田の好スタートで幕を開けたマスターズクラスは、冷静に後方から様子を見ていたクラスPPの#11植田が2周目の馬の背からレインボーコーナーで並んで逆転。「タイヤの温め方を間違えた」という#4今田はアンダー傾向のマシンを抑えることができず、あっさりトップを譲る。次の周には#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)にも先行を許し、連勝の夢はここでついえた。
クラストップに立った#11植田は「タイヤを温存しながら走った」というものの安定したペースで2位#30DRAGONとの差を確実に開き、最後は4秒余りの差をつけアクセルを緩めながら余裕のフィニッシュ。5度目の正直で念願の初優勝を遂げた。
第6戦の決勝は、午後1時40分から予定されている。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
SUGOチャンピオンカップレース第5戦 -RIJ- (2020/08/23) Final Race Weather: Cloudy Course: Dry
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 5 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 8 | | | 根本 悠生 | ZAPSPEED F111/3 ZAP SPEED | DL | 18 | 23'52.958 |
| 2 | 6 | | | 高橋 知己 | Super License Super License | DL | 18 | 2.291 |
| 3 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 18 | 2.746 |
| 4 | 11 | M | 1 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 18 | 27.467 |
| 5 | 30 | M | 2 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 18 | 31.803 |
| 6 | 4 | M | 3 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 18 | 33.451 |
| 7 | 27 | M | 4 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 18 | 56.788 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 16Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.28 古谷悠河(TOM'S YOUTH) 1'18.534 (10/18) 164.405km/h
GT500 Class No.64 Modulo NSX-GT
- 伊沢拓也
- 6月に(鈴鹿で)行われたタイヤメーカーテストでも良い手応えがあって『鈴鹿はチャンスだな』と思っていました。でも想像していた以上に調子が良くて、気合が入ると同時にプレッシャーも大きくなっていきました。実は長いこと走ってきてQ1でトップタイムをマークしたことは何度かありましたが、Q2でトップタイムをマークしたのは今回が初めてなんです。
これもチームが良いクルマを用意してくれたから。もちろんダンロップさんが用意してくれたタイヤが素晴らしかったのも大きかった。このクルマとタイヤが、鈴鹿にピッタリ合っていました。このクルマに乗ったら誰でもポールが獲れる、そんなクルマに仕上がっていました。ここまでの富士2戦でも100Rのような高速コーナーではダンロップタイヤは速かった。ただその分、低速コーナーが犠牲になっていました。逆にその特性を活かして、鈴鹿サーキットとぴったりマッチした感じですね。
明日の決勝ではクルマの速さを見せる展開にしたいです。レースをどのように組み立てるのかは、まだ決まっていません。でも自分がスタートを担当するなら、そのままリードを広げていって20秒くらいリードして大津選手に繋げたい。そう思っています。
- 大津弘樹
- ポールポジションを獲ることができて、嬉しい気持ちでいっぱいです。僕は今シーズンからGT500にステップアップしてきたので、なるべく早いうちに速さを印象付けたいと思っていました。そのためにも自分が走ったセッションでトップタイムをマークし、決勝レースで優勝したいと思っていました。今回、3レース目でセッションのトップタイムをマークすることができ、目標の一つを達成することができました。とても嬉しい公式予選になりました。
朝の公式練習から伊沢さんが速いタイムをマークしていて、僕自身もクルマのポテンシャルを信じ切って、持っているものすべてを引き出そうとアタックしました。鈴鹿サーキットはSRSのころから走り込んでいて得意なコースなので、いいアタックができました。今回セッションのトップタイムをマークできて、自分の速さをアピールできたと思いますし、自信にもつながりました。
ただ、明日の決勝レースが一番大事です。コースコンディションがどうなるのか、そして自分たちのレースペースも未知数ですが、明日は決勝での強さを発揮して、表彰台の中央を目指して、ベストを尽くしたいと思います。
GT300 Class No.31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT
- 嵯峨宏紀
- 公式練習では雲行きは怪しくて「Q1通過できるかどうか?」みたいなフィーリングでした。それでQ1は中山選手に走ってもらったんですが、そこで彼がトップタイムをマークしてくれました。これには僕もびっくりしましたが、プレッシャーも大きくなってしまいました(苦笑)。でも頭が真っ白になった状態でアタックしたらベストタイムをマークすることができました。無線では2番手と聞いていたので悔しいなあと思ったのですが、トップタイムのクルマがペナルティで後退したようでポールポジションを獲ることができました。頭が真っ白になるような状況にしてくれたチームと中山選手に感謝です(笑)。
今年は走り始めからから調子が良く、確か岡山の公式テストでも2番手だったと思います。でもここまでの2戦では上手くかみ合わずに結果が出せなくて。だからこうしてポールポジションを獲ったことは嬉しいと同時に、開発ドライバーとしてはホッとしています。
明日の決勝レースではトップからそのまま逃げ切りたいのですが、周りは猛者ばかりなので、簡単ではないでしょうね。第2戦の富士と違って今回はタイヤ交換義務はありませんが、鈴鹿はもともと荷重が大きくタイヤに厳しいコースです。しかも猛暑なので、タイヤにはとても厳しい状況だと思います。僕たちがそうだとは言わないけれど、もしタイヤ無交換でレースを走り切れるタイヤがあれば、それは大変有利になります。ただし、今回JAF-GT勢は燃料補給の際のリストリクターが絞られているので、給油には時間が掛かると思います。明日の決勝、本当なら大勢のお客さんが見ている目の前でいいレースをしたいのですが、それは無理。でもテレビの前で多くのファンが応援してくれていると思うので、応援に応えて良いレースをしたいです。
- 中山友貴
- まずレースができることに感謝したいですし、レースできることが嬉しいです。もちろんそんな状況でポールを獲ることができて最高に嬉しいです。昨年から新型車輌を投入して、新たなチャレンジを始めたのですが、去年はシーズンを通して難しい戦いを強いられてしまいました。それでもオフの間に開発のスタッフががんばってくれて、ようやくスピードが戻ってきました。
ただ、ここまでの2戦ではトラブルもあったし、うまくかみ合わないところもあって結果が残せませんでした。それでも僕自身も鈴鹿を得意としていて、ここからいい流れをつかみたいと思っていました。公式練習ではいま一つだったのですが、公式予選では僕が担当したQ1からフィーリングも良くて、いいアタックができました。
明日の決勝レース、レギュレーション的にはタイヤ無交換でも行けることになりましたが、基本はピットインでタイヤを交換し速く走ることが重要だと思っています。久しぶりのポールポジション。優勝に最も近い位置からスタートできるので、明日は嵯峨選手と一緒に、僕らaprの底力を見せて優勝したいと思います。
2020オートバックス スーパーGT第3戦「藤巻グループ鈴鹿GT300kmレース」の公式予選が8月22日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは#64伊沢拓也/大津弘樹組(Modulo NSX-GT)が予選Q1、Q2ともにトップタイムを記録してポールポジションを獲得、GT300クラスは#31嵯峨宏紀/中山友貴組(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が久々のポールポジションを獲得した。
公式予選は午後2時30分よりノックアウト方式で行われた。予選Q1開始時点の気温は33℃、路面温度は53℃、湿度は74%と公式練習よりさらに上昇。厳しいコンディションでの戦いとなった。
予選Q1
GT500クラスの予選Q1は午後3時03分開始。10分間の走行で上位8台がQ2進出の権利を得る。
まずは#36サッシャ・フェネストラズ(au TOM'S GR Supra)、#3平手晃平 (CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)が残り時間8分でコースイン。一方#23松田次生(MOTUL AUTECH GT-R)はコースオープンになってから漸くタイヤを装着するという余裕を見せる。
残り時間が7分を切る前には他のチームも続々とコースイン。23号車もここで戦列に加わった。
気温、路面温度共に高く、タイヤへの負担が大きいこともあり、今回は全てのドライバーがアウトラップに続いてウォームアップ走行を1周のみ行い、3周めにタイムアタックに入るというやり方をとった。
まずは#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)が1'46.764なかなかの好タイムを記録する。続いて#64大津弘樹(Modulo NSX-GT)が1'46.160を叩き出してトップに立つ。
#16笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT)も1'46.992で一時3位につけていたが、終盤に入ると#38石浦宏明(ZENT GR Supra)が1'46.631で2位に浮上、それを#23松田も1'46.秒500で上回って2位に割って入った。
最後にNo.19宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)が1'46.931を記録したところでチェッカー。
#64 Modulo NSX-GTが1位。#23 MOTUL AUTECH GT-Rが2位、#38 ZENT GR Supraが3位とトップ3を分け合う形でQ1は終了した。
その中でもHonda NSX-GT勢は出走5台中4台がQ2進出を果たす圧倒的な速さを見せるが、唯一#8 福住仁嶺(ARTA NSX-GT)のみが14位と残念な結果に終わっている。
またポイントランキングトップの#36関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組(au TOM'S GR Supra)は12位、ランキング2位の#37平川亮/ニック・キャシディ組(KeePer TOM'S GR Supra)は11位とトムス勢はウェイトハンデの影響もあってか揃ってQ1敗退という結果に終わった。
GT300クラスは今回もA、B二つの組に分かれてQ1を行い、各組の上位8台がQ2進出の権利を得る方式となった。
A組は午後2時30分から10分間の走行。#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)が1'59.921を記録したのを皮切りに、各車一斉にタイムアタックを開始した。
ここでトップに立ったのは#31中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)で1'58.621。2位には#18小林崇志(UPGARAGE NSX GT3)、3位には#56藤波清斗(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)が続いた。公式練習トップの#55高木真一(ARTA NSX GT3)も8位でQ2進出を果たし、#61井口は惜しくも9位で予選を終えることとなったが、8位と9位の差はわずか0.067秒という接戦だった。またランキングトップの#52川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)も75kgものウェイトハンデを背負いながら5位でQ2進出を果たしている。
B組はルーキーの#244三宅淳詞(たかのこの湯RC F GT3)が1'58.959という驚きの速さをみせて序盤トップに立つが、残り時間1分で#11平中克幸(GAINER TANAX GT-R)が1'58.911を叩き出してトップを奪い、#244三宅はB組2位でQ2進出を果たすことに。#360柴田優作(RUNUP RIVAUX GT-R)が3番手タイムを記録するが、柴田は四輪脱輪でタイム抹消の裁定を受けて12位に後退、#34道上龍(Modulo KENWOOD NSX GT3)が3位。9位に終わった#65菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG)も8位に繰り上がってQ2出走の権利を得た。
予選Q2
GT500クラスのQ2は午後3時41分から10分間の走行。残り時間が8分を切ったところで#17ベルトラン・バゲット(KEIHIN NSX-GT)が最初にコースイン。続いて#100牧野任祐(RAYBRIG NSX-GT)、#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)、#16武藤英紀(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)とHonda NSX-GT勢が早めにタイムアタックを開始した。
一方、#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)は残り時間5分30秒、#14 坪井翔(WAKO'S 4CR GR Supra)が残り4分30秒で最後にコースインして、各車アウトラップに続いて1周のウォームアップランと、予選Q1と同じ方法でタイムアタックを行った。
最初に動いた#17は1'47.635、#100牧野も1'48.122といまひとつタイムが伸びなかったが、#64 伊沢は1'46.239を記録してトップに立つ。
少し遅れて走行を開始した#23クインタレッリは第1区間でベストタイムを更新する速さを見せたものの、トップの伊沢には僅かに及ばず1'46.699で2位に終わったため、No.64 Modulo NSX-GTが公式練習、予選Q1、Q2と、全てのセッションでトップを独り占めする結果に。
これにより第2戦のNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)に続いてHonda NSX-GTが今季2度目のポールポジションを獲得。伊沢にとっては意外にもこれが自身のアタックで獲得する初めてのPPとなった。
3位は#38立川祐路(ZENT GR Supra)で1'46.769。最後にタイムアタックを行った#14坪井は1'46.899で4位に食い込んでみせた。
GT300クラスは#244久保凜太郎(たかのこの湯RC F GT3)の1'58.889を皮切りに#55大湯都史樹(ARTA NSX GT3)が1'58.430、#31嵯峨宏紀(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が1'58.189と1分58秒台が相次ぐ接戦となり、チェッカー寸前に#56ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)が1'58.053を叩き出してトップに躍り出たが、オリベイラはスプーン出口で四輪脱輪をしたと見做されてトップタイム抹消に。これで31号車がトップに繰り上がったが、オリベイラはセカンドベストタイムでも3位に相当するタイムを記録しており、明日の決勝をセカンドローからスタートする権利をもぎ取っている。
#31嵯峨のポールポジション獲得は通算3回目。プリウスをフロントエンジン化してから開発に苦しんできたaprにとっては久々の嬉しいポールポジションとなった。
2020オートバックス スーパーGT第3戦「藤巻グループ鈴鹿GT300kmレース」の公式練習が8月22日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは伊沢拓也/大津弘樹組(Modulo NSX-GT)、GT300クラスは#55高木真一/大湯都史樹組(ARTA NSX GT3)と、両クラスでホンダNSXがトップタイムを記録した。
公式練習は午前10時より混走が85分間、専有走行は各クラス10分間で行われた。天候は曇り。しかし連日の猛暑の中、気温32℃、路面温度42℃、湿度70%というタイヤにもドライバーにも厳しいコンディションで行われた。
#64 Modulo NSX-GTは序盤から速さを見せつけ、走行開始から15分が経過したところで伊沢が1'47.713、1'47.165と立て続けに1分47秒台の好タイムを連発してトップに立つ。
30分経過時点の順位は1位#64Modulo NSX-GT、2位に#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)、3位にはルーキー笹原の速さが光り、#16武藤英紀/笹原右京組(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が続く。
上位陣はここで一旦ピットイン。走行再開後に#23 MOTUL AUTECH GT-Rのクインタレッリが1’分47.664にタイムアップしているが、他のチームはここから決勝を睨んだロングランに移行したようだ。23号車もタイムアップの後は松田次生に交代して周回を重ねた。
開始から1時間10分が経過したところで#48田中勝輝/飯田太陽組(植毛ケーズフロンティアGT-R)の田中が2コーナー出口でスピンしたために赤旗が提示されて一旦セッションは中断。午前11時16分に走行は再開されたが、11時25分にGT300クラスの専有走行が始まるまでに順位の変動は見られなかった。
GT500クラスの専有走行は午前11時35分に開始。
この時点で気温は34℃、路面温度は44℃に上昇しており、タイム更新はなかなか厳しい状況となったが、#14坪井翔(WAKO'S 4CR GR Supra)が1'48.239で7位、その直後に#38石浦宏明(ZENT GR Supra)が1’47.696を記録して3位とそれぞれ順位をあげたところでチェッカーフラッグ。最後の最後に#19宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)も1’48.372を出して8位に食い込んでいる。
しかし結局上位2台はここではタイムを更新することはなく、また彼らを上回るチームも現れなかったため、トップは#64 Modulo NSX-GT、2位に#23 MOTUL AUTECH GT-R、そして3位は#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT GR Supra)と3メーカーがトップ3を分け合う結果となった。
第2戦優勝の#17塚越広大/ベルトラン・バゲット組(KEIHIN NSX-GT)は6位、ポイントリーダーの#36関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組(au TOM'S GR Supra)はウェイトハンデの影響もあってか10位で走行を終えている。
なお#39ヘイッキ・コバライネン/中山雄一組(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)はコバライネンが専有走行を担当。新型コロナウィルスの影響で第1戦、第2戦は日本人の若手選手にシートを譲る格好となったが、第3戦になってようやく戦線に復帰してきた。しかしコバライネンのベストタイムは1'49.001。残念ながら13位に終わっている。
GT300クラスは開始早々に田中勝輝(植毛ケーズフロンティアGT-R)がS字でスピン、#25松井孝允/佐藤公哉組(HOPPY Porsche)の佐藤も前走車のディフューザーから生じた負圧でボンネットピンが外れてボンネットが開きっぱなしになる珍しいアクシデントに見舞われるなど、波乱の滑り出しとなったが、そんな中でも#55ARTA NSX GT3が序盤から速さをみせ、高木が1’58.866を記録してトップに立った。2位には#56藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)が続き、#11平中克幸/安田裕信組(GAINER TANAX GT-R)が3位。新規参戦チームの#244久保凜太郎/三宅淳詞組(たかのこの湯RC F GT3)も新人三宅が速さをみせて1'59.440で4位に続く。
セッション中盤に入ると#9藤井誠暢/ケイ・コッツォリーノ組(PACIFIC NAC D'station Vantage GT3)の藤井が1'59.412を記録して4位に浮上、その後は各チーム決勝を見据えたロングランに移行したため大きな順位変動はなかった。
11時25分から10分間の専有走行に入ってもトップ3に順位変動はなく、GT300のトップは#55ARTA NSX GT3、2位に#56リアライズ 日産自動車大学校GT-R、3位#11GAINER TANAX GT-Rの順で公式練習は終了。
第2戦優勝の#2加藤寛規/柳田真孝組(シンティアム・アップル・ロータス)は21位と不本意な結果に終わったが、ランキングトップの#52吉田広樹/川合孝汰組(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)は75kgものウェイトハンデを物ともせず、10位で走行を終えている。
スポーツランドSUGOで2大会目を迎えたフォーミュラ・リージョナル選手権。阪口晴南のライバルに成りうる期待の若手を紹介するシリーズの3人目は、今シーズン、イタリアGT選手権にフル参戦中の根本悠生(ねもとゆうき/23歳)(ZAPSPEED)だ。
他のドライバー同様に、小学生の頃からカートにはまり、大井松田のシリーズ戦、JAFジュニア東日本シリーズ、全日本カート選手権とステップアップを果たし、2013年の4輪転向後はスーパーFJ筑波シリーズ、FIA-F4、全日本F3に参戦し、2017年からはランボルギーニでGTレースにも参戦している。
海外のフォーミュラではなくツーリングカーレース、それもランボルギーニでの参戦にやや異色な印象を受けるが、本人は「他の日本人ドライバーがやらないことをやっている楽しさはあります。僕としてはランボで世界一を取ることを目指していますし、いずれ海外と日本を繋ぐような役割を果たしたい」と自分の可能性、さらには自分に続くドライバーの可能性を広げるためという目的意識をしっかり持っている。
もともと興味があったというリージョナルレースへのスポット参戦は、チームと童夢からの誘いで実現したというが、GTレースへ何か反映できるのではないかという思いも後押しした。あくまでも今季のメインはイタリアGT選手権だ。ただ、チャンスがあればスーパーフォーミュラ・ライツなど他のカテゴリーにも積極的に参戦したいという。
リージョナルマシンの印象を聞くと、パワーがあり、速いフォーミュラを操っているという楽しさを感じことができること。また、セットアップが素直に動きに反映されるので、フォーミュラカーを学ぶには適しているマシンであることを挙げてくれた。
とはいえ、今回はクルマを作り上げる時間が足りず、久しぶりのフォーミュラということもあって、トップとのコンマ5秒の差を埋めるのに苦労をしている。決勝では大胆なセッティングも試したいという。
若いにもかかわらず、根本の明確な目標と自分が果たせる役割を模索しながらレースにチャレンジする姿は非常に好感が持てる。話を聞いているとドライバーとしてだけでなく、チームをプロデュースする側でもその才能を発揮しそうだ。ひょっとすると将来日本のレース界を支える根本の姿を見ることになるかもしれない。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
- 優勝 #6高橋知己(Super License)
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優勝できてほっとしています。初優勝ですが、嬉しいというよりほっとしたというのが正直なところです。とにかく完全な形で勝って次に繋げる必要がありますから。まずは1勝できた、という感じです。
レース内容はほぼ思いどおりです。スタートさえ決まればあのような展開にできると思っていました。課題があるとすればペースが後半落ちてしまったことです。18秒台を最後までキープして、できればもう少し良いラップタイムを刻められばと思います。明日の2レースも同じような展開にするようがんばります。
- マスターズクラス優勝 #4今田信宏(JMS RACING)
-
スタートが抜群に良かったです。自分でも信じられないくらいの出来でした。本当はスタートが苦手なんですが、たまたま上手くいった感じですね。上手く行き過ぎて予選3位の古谷選手まで抜きました。すぐに抜き返されましたけど。
植田選手にずっと追いかけられていましたからきつかったですね。まったく離れないのでレインボーコーナーとか要所をきっちり抑えるようにはしていました。終盤タイヤはズルズルで、アンダーとオーバーがかなり極端に出ていました。これで3勝ですが課題は予選ですね。ここまで6戦はすべて植田選手にポールを奪われていますから。
まとめ & Photo: Shigeru KITAMICHI
8月22日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第4戦の決勝が宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、ポールスタートの#6高橋知己(Super License)が独走で初優勝を飾った。
マスターズクラスは、好スタートでトップに躍り出た#4今田信宏(JMS RACING)が逃げ切って3勝目。
決勝スタート時刻には上空に雲が立ち込め、グリッド上もそれほど暑さを感じさせない天候となった。
レース前、スタートの重要性を語っていた#6高橋は無難なスタートでトップで1コーナーに飛び込む。これに続いたのは予選3位の#8根本悠生(ZAPSPEED F111/3)。フロントローイン側の#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)はスタートを失敗。後方から抜群のスタートを切ったマスターズクラスの#4今田信宏(JMS RACING)にもかわされてしまう。
ハイペースで序盤から引き離しにかかる#6高橋は、1分18秒台のタイムを刻みながら2位#8根本との差を5周目には2.6秒と開く。その#8根本は出遅れた#28古谷にジワジワと差を縮められることになる。
5周目には2.2秒あった#8根本と#28古谷の差は10周目には0.5秒、13周目には0.3秒となり、14周目に#28古谷がついに馬の背コーナーで#8根本を逆転。しかし、トップ#6高橋はこのときすでに10秒前方を走っており独走状態。後方の2人の争いを見ることもなく悠々と逃げ切って初優勝を飾った。
マスターズクラスは、好スタートの#4今田をクラスポールの#11植田正幸(Rn-sports F111/3)が1周目から攻め立て、その差は0.5秒以上離れることはなかった。終盤になってもその状態は変わらず、「タイヤがかなりきつかった」という#4今田の背後まで迫ったものの、16周目に#11植田が1コーナーで仕掛けるが抜くには至らず、その差が1秒に広がってしまう。
#11植田はそこから再度#4今田を攻め立てるものの、残り2周で前に出ることは叶わず、今回も優勝に手が届かず悔しいレースとなってしまった。優勝の#4今田は終盤ペースが落ちたものの、なんとか逃げ切って第1戦、第3戦に続く3勝目を飾った。
2人の攻防を後ろから見ていた#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)は、終盤2人を上回るペースで追い上げたものの、背後に迫るまでには至らず3位フィニッシュ。
第5戦、第6戦の決勝は明日23日の午前9時20分、午後1時40分から予定されている。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
SUGOチャンピオンカップレース第5戦 -RIJ- (2020/08/22) Final Race Weather: Cloudy Course: Dry
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 4 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 6 | | | 高橋 知己 | Super License Super License | DL | 18 | 23'49.431 |
| 2 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 18 | 11.216 |
| 3 | 8 | | | 根本 悠生 | ZAPSPEED F111/3 ZAP SPEED | DL | 18 | 17.239 |
| 4 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 18 | 38.175 |
| 5 | 11 | M | 2 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 18 | 38.529 |
| 6 | 30 | M | 3 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 18 | 40.317 |
| 7 | 27 | M | 4 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 18 | 1'01.208 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 16Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.6 高橋知己(Super License) 1'18.554 (3/18) 164.363km/h