
2024年もてぎ・菅生士スーパーFJ選手権シリーズ第3戦公式予選が7月20日にスポーツランドSUGOで開催され、昨年の日本一決定戦王者の小田優(Drago CORSE TAKE)が2位に0.448秒の大差でポールポジションを獲得した。
東北地方は梅雨明けが宣言されていないが朝から蒸し暑い気候のスポーツランドSUGO。午前10時10分の予選開始時刻で気温は早くも31度、路面温度44度のドライコンディション。前日までは時折雨が降ったりで比較的涼しい温度だったそうで、いきなりの暑さにセッティングの見直しに追われたチームもあったようだ。
本大会はスーパーFJジャパンリーグ戦も兼ねているため、スポット参戦のマシンもいて18台がエントリーした。1番ピットに陣取る大川烈弥(群馬トヨペット Team RiNoA ED)、丸山陽平(群馬トヨペット TEAM RiNoA)を先頭に全車コースインし15分間の予選が開始された。
残り10分を切った計測2周目あたりから各車タイムアタックが本格化。まずは小田が1分29秒296のトップタイム。2番手に現在シリーズランキング首位の豊島里空斗(C.S.I.Racing)が29秒390で続き、以下酒井翔太(ファーストガレージKK-SII)に続いて、渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)、松井啓人(FTKレヴレーシングガレージ)と鈴鹿・岡山シリーズを主戦場とする2名が4、5番手。さらに今回スポットで参戦の田中風輝(M2engineering KK-SII)が6番手につける。
残り8分30秒、もてぎでの開幕戦優勝の中澤凌(ZAP NAKs 10VED)が1分30秒177で5番手に上がってくると、その直後にコントロールラインを通過した田中が29秒152でトップに出る。小田、松井、豊島、酒井、渡会、中澤はそれぞれ一つずつポジションダウン。
残り7分を切って予選も後半戦。小田が1分28秒874と1分28秒台に入れてトップを奪い返す。田中も29秒024とベストタイムを更新するが2番手にダウン。
ここまでの順位は
- トップ小田 1分28秒874
- 2番手 田中 +0.278秒
- 3番手 松井 +0.515秒
- 4番手 豊島 +0.516秒
- 5番手 酒井 +0.635秒
と続き、6番手に29秒615の大川が浮上してくる。大川は前回もてぎでの第2戦終盤に目の前で起きたトップグループの接触に巻き込まれリタイヤ。その際にミッションを破損したそうで、交換するパーツが直前にやっと届いたということで、この間まったく練習ができていない状態でレースウィーク入りしているという。
今回3台が出走のジェントルマンクラスでは こちらも鈴鹿・岡山が主戦場の板倉慎哉(AMORETOKYOwithRacing)が30秒532と全体13番手でトップ。クラス2位は畠山退三(HobbyBase & zapspeed)の31秒826で全体16番手、クラス3位の柴田泰知は(ZAP SPEED RD10V ED)35秒228で全体18番手。
残り6分、一昨年のSUGOでコースレコードをマークしている渡会が1分29秒055で3番手へ上がる。さらに残り5分で松井が1分28秒256を出してトップに躍り出る。
残り3分30秒、2番手に落ちていた小田が1分28秒517をマークして再びトップ、松井2番手で、田中が28秒875で3番手。さらに残り1分、豊島が29秒193と自己ベストを更新して6番手から5番手にアップ、酒井も自己ベストを短縮しているが6番手にドロップ。
トップ小田はタイムアタックの手を緩めず、第1、第2セクターで全体ベストを更新、第3セクターを自己ベストで通過すると第4セクターでも再び全体ベストを更新してコントロールラインを通過、28秒308を叩き出しポールポジションを確定させた。2番手松井とは0.448秒の大差がついた。以下3番手田中、4番手渡会がセカンドロウに並び、5番手豊島、6番手酒井というトップ6になった。
ジェントルマンクラスは全体13番手の板倉がクラストップ、以下全体15番手で畠山。ただし畠山はピットレーン速度違反があり2グリッド降格の裁定、クラス3位の柴田と並んでグリッド最後列に並ぶことになる。
もてぎ・菅生士スーパーFJ選手権シリーズ第3戦決勝は午後1時10分コースイン予定。引き続き暑いコンデションが予想され、ドライバーにもマシンにも厳しい戦いとなりそうだ。






Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
SUGOチャンピオンカップレースシリーズ第4戦 -RIJ- (2024/07/20) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 43 | | | 小田 優 | Drago CORSE TAKE MYST KK-S2 | 1'28.308 | - | - | 146.209 |
| 2 | 7 | | | 松井 啓人 | FTKレヴレーシングガレージ MYST KK-S2 | 1'28.756 | 0.448 | 0.448 | 145.471 |
| 3 | 2 | | | 田中 風輝 | M2engineering KK-SII MYST KK-S2 | 1'28.876 | 0.568 | 0.120 | 145.274 |
| 4 | 9 | | | 渡会 太一 | FTKレヴレーシングガレージ MYST KK-S2 | 1'29.095 | 0.787 | 0.219 | 144.917 |
| 5 | 27 | | | 豊島 里空斗 | C.S.I Racing MYST KK-S2 | 1'29.133 | 0.825 | 0.038 | 144.855 |
| 6 | 22 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージKK-SII MYST KK-S2 | 1'29.219 | 0.911 | 0.086 | 144.716 |
| 7 | 15 | | | 樺木 大河 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 1'29.457 | 1.149 | 0.238 | 144.331 |
| 8 | 79 | | | 中澤 凌 | ZAP NAKs 10V ED TOKYO R&D RD10V | 1'29.513 | 1.205 | 0.056 | 144.241 |
| 9 | 8 | | | 松原 将也 | ZAP MARUTOKU 10V ED TOKYO R&D RD10V | 1'29.593 | 1.285 | 0.080 | 144.112 |
| 10 | 82 | | | 大川 烈弥 | 群馬トヨペットTeam RiNoA ED MYST KK-S2 | 1'29.615 | 1.307 | 0.022 | 144.076 |
| 11 | 78 | | | 小田部 憲幸 | フォースリンクこたべZAP ED MYST KK-S2 | 1'29.634 | 1.326 | 0.019 | 144.046 |
| 12 | 81 | | | 丸山 陽平 | 群馬トヨペットTEAM RiNoA MYST KK-S2 | 1'29.835 | 1.527 | 0.201 | 143.723 |
| 13 | 55 | G | 1 | 坂倉 慎哉 | AORE TOKYO with Racing MYST KK-S2 | 1'30.302 | 1.994 | 0.467 | 142.980 |
| 14 | 33 | | | 磐上 隼斗 | アルビ富士吟景GIA ED MYST KK-S2 | 1'30.451 | 2.143 | 0.149 | 142.745 |
| 15 | *38 | G | 2 | 畠山 退三 | Hobby Base & zap speed MYST KK-S2 | 1'30.743 | 2.435 | 0.292 | 142.285 |
| 16 | 36 | | | 小林 留魁 | アルビ開志ED 10V TOKYO R&D RD10V | 1'30.991 | 2.683 | 0.248 | 141.898 |
| 17 | 37 | | | 青木 諒太 | WABITO WORKS withアルビ TOKYO R&D RD10V | 1'31.552 | 3.244 | 0.561 | 141.028 |
| 18 | 18 | G | 3 | 柴田 泰知 | ZAP SPEED RD10V ED TOKYO R&D RD10V | 1'35.228 | 6.920 | 3.676 | 135.584 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'55.241)予選通過 ---- |
- CarNo. 38は、2024 SUGO-SpR 43.3(ピットレーン速度)違反により、2グリッド降格とする。
San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 宮田雅史)は、6月22~23日、スポーツランドSUGOで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦に参戦し、木村偉織選手は予選でQ1を突破、悪天候の決勝では9位入賞と、目標としていたポイント獲得を果たしました。
「魔物が棲む」と言われるスポーツランドSUGO。年に一度の東北大会は、予想外のことが起きることの多い大会ですが、今年は決勝日が雨と霧に見舞われアクシデントが続出。レースは途中終了なりました。
■予選(6月22日(土)午後2時〜2時42分)
強い日差しが照りつけた予選日。この日は木村選手のバースデー。朝のフリー走行では19位と不本意な結果に終わってしまったため、巻き返しを期して予選に臨みました。
ポイント獲得の必須条件ともいえるQ1通過のため、チームはニュータイヤを2セット投入。木村選手は1回目のアタックで1分7秒419をマーク。2回目のアタックでは一気に1分6秒573までタイムアップし、Aグループ11台中5位で見事Q2進出を決めました。
Q2では変化する路面コンディションに、セッティング、ドライビングともにうまく合わせることができずに11位となりましたが、ポイント獲得を狙えるグリッドを確保しました。

|
ドライバー |
セッション |
タイム/順位 |
| 50号車 |
木村 偉織 |
予選 |
Q1(順位) |
1分6秒573( 5/11) |
| Q2(順位) |
1分6秒433(11/12) |
| 総合順位 |
11位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:32度、路面温度:45度
■決勝(6月23日(日)午後3時35分~12周)
予選日から一転、雨と霧に見舞われた決勝日。ウォームアップ走行でクラッシュした車両があり、ガードレール修復のためにスタート時刻が約1時間繰り下げられました。
悪コンディションのなか、セーフティカー(SC)先導でレースは始まりますが、5周終了時にSCランが解除されると最終コーナーでクラッシュが発生。さらに、13周目のSCランからのリスタートでも、同じ場所で再度クラッシュが起き、赤旗が提示されレースは中断となりました。
結局、天候の回復は見込めずレース再開は困難となり、12周終了時点で成立となりました。木村選手はサバイバルの様相を呈したレースで、ポジションをキープしてコースに留まり続け9位フィニッシュ。目標としていたポイント獲得を果たしました。

|
ドライバー |
セッション |
タイム/順位 |
Point |
| 50号車 |
木村 偉織 |
決勝 |
順位 |
9位 |
1 |
| ベストタイム |
1分54秒507(19/20) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:20度、路面温度:23度
- ※走行距離が規定のレース距離の75%未満のため、ポイントはハーフポイント
- チーム監督 本山 哲コメント
-
週末を通して、偉織選手が自身のドライビングを、これまでより一段高いレベルでまとめることができたと感じています。エンジニアとのコミュニケーションもスムーズに進んで、下位だったフリー走行から、Q1通過にまでもっていくことができたことは、チームとしても自信になりました。悪天候でレースが途中終了となったことは致し方ありませんが、レースが予定どおり行われていれば、もう少しポジションアップできたように思います。
でも、3戦中2戦でQ2に進み、3戦目でのポイントゲットは、ルーキーイヤーとしては上々のリザルトです。このまま一歩ずつ着実に進歩していきたいと思います。
- チーフエンジニア 宮田雅史コメント
-
フリー走行から予選に向けてクルマのセットは多少変えましたが、それはQ1のタイムアップにあまり影響していないと思います。Q1の躍進はドライバーの頑張りが大きかったですね。Q1でニュータイヤを2セット投入したのは予定どおりです。Q2進出の可能性を高めることはもちろんですが、ニュータイヤでのアタックの経験をドライバーに積んでもらうことが目的です。
次の富士は事前にテストがありますので、しっかりクルマを仕上げて、まずはQ1通過が目標ですが、それが当たり前になるようにしていきたいですね。
- ドライバー 木村偉織選手コメント
-
Q2では、まだまだ自分の足りない部分があって上位にはいけませんでしたが、Q2を経験したことで、上の次元の走りが必要だと肌で感じることができました。
決勝は、ウォームアップ走行からサバイバルレースになるだろうと予想はしていました。とにかく生き残ることを最低条件として、バトルのチャンスがあったら仕掛けることを考えていましたが、結果的に2度スタートをして終わってしまったという感じです。
でも、貴重な雨のレースをあのポジションで経験できたことは、間違いなく今後の糧になると思いますし、自身が確実に進歩したことを実感できたレースウィークでした。

B-Max Racing Team Release

スポーツランドSUGOで6月23日に行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権は、朝のフリー走行から雨に見舞われた。
午前9時10分から行われたフリー走行では開始早々、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がストレートでスピンしてウォールにヒットしたため、中断。天候は回復することなく、このままセッションは終了した。
決勝前に行われたウォームアップでは、こちらも早々に山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)が最終コーナーでスピンしてガードレールにクラッシュ。走行は打ち切られ、ガードレール修復のため決勝は1時間5分遅れの午後3時35分にセーフティーカー(SC)ランにより始まった。
この頃になると雨も小降りになり、SC走行中に路面も回復するのではないかと思われた。レースは5周目にSCが退き6周目から再開されるが、今度はストレートに向けて加速中だった大嶋和也(docomo business ROOKIE)が最終コーナー出口でスピンしてクラッシュ。再びSCが導入された。
レースは13周目から再開されるが、今度は阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が大嶋と同じ場所でクラッシュ。赤旗が提示され、各マシンがストレートに並べられ再開を待つこととなった。
観客は雨のなか長時間待ったが、午後4時27分、日本レースプロモーションの近藤真彦会長により中止が発表された。
レース後、SUGOの最終コーナーアウト側がガードレールむき出しだったこと、またクラッシュが相次いだにもかかわらず、競技が続行されたことに対して、ドライバーの批判が相次いだ。一部を紹介する。
- 野尻智紀「起こるべくして起きた」
-
「金曜日もトラックの下見をしている時点で、絶対タイヤバリヤとか必要だよね、ガードレール行ったら補修に時間かかるよね、という話しはしていました。そこからは改善要求を言ってもタイムオーバーで何もできないですが、準備が足らなかったんじゃないかと思います」
「この状況を避けることはできなかったのかと強く思います。せっかくチケット買ってきてくれているのに、高くついていませんか? お客さんが来てくれるだけの準備がそもそのできていたんだろうか、と思いますし、改善を望んでいます」
「雨が降ればこういう結末になるのは予想できていたと思います。起こるべくして起きました。残念なレースウイークになりました。強い発言は愛情の裏返しです」
- 岩佐歩夢「危険な状況だった」
-
「このコースはコーナーにバンクがついているので、水はたまっていなくてコーナリングは大丈夫でしたが、ストレートには川だったり、水が多くあったのが影響して、スピンがありました。車高とかの問題では無く、タイヤが水にすくわれて、あのスピンを起こしているので、雨量が厳しい状況だったと思います」
「レースもほぼ似たようなコンディションで、セーフティーカーでスタートしましたが、経験上、危険な状況だと感じていました。単独で走るなら自分のペースで走ることはできますが、レースは攻めますし、バトルもおきますし、接近戦になるのでリスクが大きいコンディションだったと思います」
「改善点がはっきりわかった1日だったと思います。ルールとか改善点はドライバーがアプローチしてできていくののじゃなくて、事前に成り立っている上で修正があったりしないといけません。海外のレースをやってきた経験上、強く感じます」
- 坪井翔「SUGOは雨になった時点でレースはできない」
-
「SUGOのストレートは舗装が変わっているところから水浸しになっていました。後ろの方は、水しぶきで何も見えないので、危ないと思います」
「SUGOはもう雨になった時点でレースできないんじゃないかと思うほどの状況でした。SFでもレースができる環境作りをしないとドライじゃないとレースできないという話しになります。昨日、今日が雨予報という時点で、レースはできないと感じていました。案の定、赤旗で終わってしまいました。赤旗でレースが終わるほど残念なことはないです」
「みんな一番危なかったのは最終コーナーかと思います。ぼくも何回もカウンターを当てるような状況でした。これをあと40周走らないと行けないのかという思いもありました。レースが始まってしまえば、ドライバーは一つでも前に順位を上げようと、アクセルを踏み倒さないといけないので、そこの行くしかない状況と、安全性の両立は難しいと思います。ぼくはバトルはできましたが、それは前にいたからで、それでも見づらい状況はありました」
「ドライバーが言って変わるのは手遅れで、後手後手になると思います。次に直しますでは、その瞬間になにかがおきたら危ないです。先手先手で直さないといけないと思います」
- 牧野任祐「レースをしちゃいけないシチュエーション」
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「やめられるタイミングはあったと思うし、大嶋さんがクラッシュした時点で、レースをやるべきじゃなかったと思います。山本尚貴さんのクラッシュで思いましたが、世界的に見て速いクルマでレースをするのに、あそこがガードレールじゃなくて、クラッシュパッドを置くとか、そういうのあってよかったと思います」
「同じところで大嶋さんが行った時点で、無理だってみんな分かってると思います。たまたま大きな事故につながらなかったけど、朝の岩佐くんのスピンもそうですし、このスーパーフォーミュラに出ているレベルのドライバーが、普通に走ってあんなことにならないと思います。そういう意味でもレースをしちゃいけないシチュエーションだったと思います。何かあってからは遅いし、判断が遅いです」
「お客さんにはちゃんとしたレースを見せずに申し訳ない気持ちはあるんですが、お客さんも大きなクラッシュは見たくないと思います。モータースポーツファンで今回の中止に関して『ふざけんな』という人はいないと思います」
- 小林可夢偉「まったく理解ができない」
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「この状況でレースをスタートするのはまったく理解できません。水の量もそうですし、スタートしては、みんな最終コーナーで飛び出して、という状況です。クラッシュして、なんでクラッシュするのかという状況を聞くことも無く、何周かセーフティーカー回して、スタートしてまたクラッシュが起きています」
「レースを安全に行うことを見ている人が、何を基準に安全だと判断したのか、ドライバーとして疑問です。ぼくらは前も見えないし、危ないしというのを訴え続けたんですが、残念ながらレースが再開してしまいました。結果、3台が事故で赤旗になって、われわれにとっても望んだ結果ではありません。結論的に命の危険がなくてよかったと思います」
- 三宅淳詞「レースはするべきではなかった」
-
「決勝はレインのレースになりましたけど、フリーからレインに関してはクラッシュも多くて、ドライバーとしてはいやなすっきりしないレースでした」
「みんながクラッシュするのはぜんぜんグリップしないということです。実際、雨量が多かったかというと、そんなでもなくて、多分、普通のレインコンディションみたいな感じでした」
「あそこって、一番荷重がかかっているところで、ハイスピードにタイヤが耐え切れてないのかなという印象です。ドライバーとしてもぜんぜんタイヤが作動している感じがなかったです。あの状況のなかのレースは危険すぎたのかと思います。もっと早くやめるべきで、結果論ですが、レースはするべきじゃなかったと思います。怪我しなくてよかったです。ラインも限られ、みんな同じところを走ってクラッシュしていますし、ガードレールなので怪我する可能性もありました」
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
- 優勝 野尻智紀(TEAM MUGEN)
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「この内容なので、SUGOでの10年ぶりの優勝はいい形ではありません。ただ、シリーズのポイントを考えると大事な1勝ですが、複雑です。スリッピーなコンディションで、グリップしなかったし、先頭だったので、ぎりぎり走れたんだと思います。雨量とかコース上の水の量とか多くないのに、どうしてこんなにグリップしなくて滑るんだろうと乗りながら思っていました。数周しか走ってませんが、いつコースアウトするか不安でした。ファンの皆さんにもお待たせして申し訳なかったです」
「週末は耐えるレースになると思っていましたが、チームの力に助けられて、ポール、優勝とつなげられたので、いい流れに乗っていけそうな足がかりをつかめたと思います。次の富士テストで、後半戦に弾みをつけられるようにしていきたいと思います」
- 2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
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「レースを最後までできなかったので、悔しい思いがあります。最後まで戦って結果がどうなるかという勝負をしたかったです。ファンの方が長く待ってくださって、レースが再開されなかったのは、思うところはありますが、天候に関してはどうしようもないです。2戦連続2位で一番悔しい思いをする立場なのかと感じています」
「テストを挟むので、いろいろ見つかったりとか、ステップを踏めるタイミングだと思います。全選手一緒ですが、いま上位にいることはできているので、優勝できるようにパフォーマンスを上げていかないといけないと思ってます。後ろからもライバルが追い越そうと来るので、しっかり準備を全力でして、ひとつひとつ目の前の課題をクリアしていきたいと思います」
- 3位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
-

「ウェットの調子はすごくよかったです。できればレースはやりたかったです。2月の鈴鹿のウエットテストはまったく速くなく、不安を抱えていました。練習が赤旗とかで走れなかったなかで、うまくアジャストして、決勝は数周でしたけど、速さは確認できました」
「右肩上がりで予選、決勝でも速さは出てきていると思います。まだトップは取れていないので、後半戦に向けてそろそろ勝たないとチャンピオンシップが苦しいと思います。富士テストはかなり肝になるポイントですし、チームと一緒に頑張っていきたいと思います。去年は、テストを有効に活用できず失速したので、そうならないようにしたいです。今年はチームが代わっているので、富士でテストをできるというのは大きなステップを踏めるチャンだと思っています」

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

- 優勝チーム監督 田中洋克氏(TEAM MUGEN)
-
「昨日の予選で野尻選手がポールで、岩佐選手が2位、チームとして1-2でした。この結果を持って今日はいいレースをできればいいなと思っていました。午前中のフリー走行で岩佐選手がクラッシュしましたが、雨の見た目以上に、かなり雨量が多かったです。野尻選手も岩佐選手もフロントローからのスタートでしたが、中盤以降の選手は相当危険だと思っていました」
「みなさんチームは好調に見えるかも知れませんが、今年の統一ダンパーのルールをまだまだ試しているところです。フリー走行では野尻選手が良かったり悪かったりで、岩佐選手のセットも見ながら予選に合わせてきましたが、まだ安定感という意味では精度も含めて足らないと思います。これからテストをしてチームチャンピオンと、野尻選手か岩佐選手のドライバーチャンピオンを取れるように取り組んでいきます」
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝が、6月23日、宮城県・スポーツランドSUGOで行われた。悪天候でクラッシュが相次いだレースは、予定された51周の約4分の1で終了。ポールポジションスタートの野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が今季2勝目を飾った。
決勝日は、朝から雨が降り続き、時折霧が発生する難しい天候となった。
決勝前のウォームアップ走行で、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が最終コーナーでクラッシュ。このため損傷したガードレールの修復に時間を要し、予定時刻の午後2時30分から約1時間遅れて、セーフティカー(SC)先導でスタートが切られた。
5周を終えたところでSCランが解除されたものの、この周の最終コーナーで8番グリッドスタートの大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)がクラッシュ。これで再度SCランとなる。
12周終了でSCランが解除。しかし、またしても解除された13周目の最終コーナーで、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)がクラッシュ。このアクシデントにより、レースは赤旗が提示され中断となった。
全車が一旦メインストレート上に縦に並び、レース再開または終了の判断を待つことになった。
この時点での順位は、野尻、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、大湯都史樹(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)。
そして、午後4時27分にレースを運営する日本レースプロモーションの近藤真彦会長が、来場した観客に向け、中断をもってレースを終了する旨をアナウンス。
レースは赤旗提示前の12周終了時点で成立となった。
なお、周回数が少なかったことで、規定によりシリーズポイントはハーフポイントとなった。



Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/23) Final Race Weather:Rain Course:Wet
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'22.982 | - | - |
| 2 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'23.656 | 0.674 | 0.674 |
| 3 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'24.532 | 1.550 | 0.876 |
| 4 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'25.701 | 2.719 | 1.169 |
| 5 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'26.038 | 3.056 | 0.337 |
| 6 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'26.620 | 3.638 | 0.582 |
| 7 | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 12 | 26'28.132 | 5.150 | 1.512 |
| 8 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'28.229 | 5.247 | 0.097 |
| 9 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'28.771 | 5.789 | 0.542 |
| 10 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'28.899 | 5.917 | 0.128 |
| 11 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'29.713 | 6.731 | 0.814 |
| 12 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'30.463 | 7.481 | 0.750 |
| 13 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'31.050 | 8.068 | 0.587 |
| 14 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'32.070 | 9.088 | 1.020 |
| 15 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'32.238 | 9.256 | 0.168 |
| 16 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'32.665 | 9.683 | 0.427 |
| 17 | 19 | 平良 響 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 12 | 26'33.905 | 10.923 | 1.240 |
| 18 | 53 | ジュジュ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'35.871 | 12.889 | 1.966 |
| 19 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 12 | 26'37.438 | 14.456 | 1.567 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ---- |
| - | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 4 | 9'44.259 | 8Laps | 8Laps |
| - | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 0 | d.n.s | - | - |
- Fastest Lap: CarNo. 16 野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23) 1'27.606 (13/14) 128.276 km/h

6月23日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦決勝日。宮城県・スポーツランドSUGOは夜半から雨に見舞われた。
雨が降り続くなか、午前9時55分から行われたフリー走行2回目は、開始早々に岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がストレートでスピン。ピットウォールに車両をヒットさせてしまい、走行は中断。
その後、雨足が強くなったため、安全確保の観点から走行は再開されず終了となった。
決勝は、午後2時30分から51周(または75分)で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/23) Free Practice 2 Weather:Rain Course:Wet
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | № | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'34.502 | - | - | 136.626 |
| 2 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'35.764 | 1.262 | 1.262 | 134.825 |
| 3 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'36.390 | 1.888 | 0.626 | 133.950 |
| 4 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'41.570 | 7.068 | 5.180 | 127.118 |
| 5 | 53 | ジュジュ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'48.008 | 13.506 | 6.438 | 119.541 |
| 6 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 2'12.024 | 37.522 | 24.016 | 97.796 |
| 7 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 2'14.101 | 39.599 | 2.077 | 96.281 |
| 8 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 2'22.262 | 47.760 | 8.161 | 90.758 |
| 9 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 2'32.994 | 58.492 | 10.732 | 84.392 |
| 10 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 2'43.730 | 1'09.228 | 10.736 | 78.858 |
| 11 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 12 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 13 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | no time | - | - | - |
| 14 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 15 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | no time | - | - | - |
| 16 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 17 | 19 | 平良 響 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 18 | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | no time | - | - | - |
| 19 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | no time | - | - | - |
| 20 | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | no time | - | - | - |
| 21 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | no time | - | - | - |

今回、チームインパルから初参戦を果たした平良響が、フリー走行終了後に記者会見を行った。平良は、昨年までスーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)に3年間参戦し、最終年にランキング2位で終えたが、今年はGT300への参戦は継続したもののフォーミュラのシートは失った。今回晴れてスーパーフォーミュラに搭乗するチャンスを得た。
「今回の出場は、鈴鹿のGTの予選が終わってから話しをもらいました。そこから3週間しかなくて、ここに向け全スケジュールを集中し、エンジニアとのコミュニケーションやスイッチの設定の仕方などを勉強してきました」
「去年、SFLでランキング2位に終わりましたが、今年はフォーミュラはないと決まっていました。フォーミュラのシートに戻ってこられて幸せです。フリー走行では涙が出るほどうれしかったです」
午前9時10分から90分間で行われたフリー走行では、平良は16位、トヨタエンジン勢では9位につけた。
「普段はGTと86しか乗ってないのでスピード感にはびっくりしました。最終コーナーの首への負担は衝撃を受けるほど強かったです。トレーニングを重ねてきたのでぎりぎり持ちこたえることができました」
「スピードが速すぎてSPや最終コーナーなど怖い部分もあります。高速コーナーではクルマの100%を生かし切れていなくて、恐怖心もあります」
このスポット参戦の結果いかんでは、平良の今シーズン以降のシートが決定するかも知れない。普通に無理しなといいつつ、一発行かなければというプレッシャーのなか、複雑な胸中を語る。
「今回ドンといけば、今年とか来年の話しが広がるのはわかっています。といっても一発の走り方というのは特にないので、いつもどおり走ります。でも一発ドンと行かなければいけないです」
「今日、明日がレース人生の中で一番大事な日だと思っています。よかったら、こいついけるじゃん、という感じになるので、人生で最大のキーポイントだと思います」
平良は沖縄県出身のいわゆる「うちなんちゅ」だ。自身の活躍で沖縄で走るカーターたちに夢を届けたいと語る。
「沖縄に18歳まで住んでいて、本土に引っ越してきました。沖縄の小さなサーキットで育って、腕を磨いてこちらでレースをしてきました。トップフォーミュラまで上り詰めることができたので、沖縄で走ってるカート少年たちもいっぱいいるので、ぼくの姿を見せて頑張ってもらいたいと思います」
平良は公式予選では残念ながらQ1で敗退し、予選19位の結果となった。明日の決勝では追い上げ、光るところを見せ、将来への道を切り開きたいところだ。
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI
- ポールポジション 野尻智紀(TEAM MUGEN)
-

「前戦は歩夢選手がポールでぼくが5番手だったので、チームメートに差をつけられました。ものすごく悔しくて、心が折れていてレースに向き合えないメンタルでした。でも義務感もあって、レースも近づいて来て、チームのスタッフと会話をしながらメンタルを積み上げてきました。今日は走り始めがよくなかったのですが、チームと自分を信じて臨みました。追い込まれたことが起爆剤となっていままででいちばんいい走りができました。ここは初優勝してるので思い入れはすごくあります。あれから10年たちますがあの再現ができていなくて、今日はいい流れに乗れたので、このまま優勝を飾りたいと思います」
- 2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
-

「Bグループの方がコンディション的にいいはずなのに、Q1の時点で野尻さんとタイムが変らなかったのでネガティブに捉えていました。クルマは良くもなく悪くもなく、Q2に向けてステップし、エンジニアと話し合った変更はいい感じでした。ただ、コンマ1は見える差なので、それをコース上で使い切れなかったのが悔しいです。初めてのサーキットで2戦連続いい結果が出せているのはポジティブです」
- 3位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
-

「無限が強くてタイム差もあり、厳しい予選でした。Q1からQ2でタイムを上げられたのはよかったですが、トップ2は遠いです。開幕戦がひどすぎて、前回も僅差の6番手で、表彰台にも乗れ、順位的にはトップ争いをできるし、トムスに移籍していい形で来られていると感じています。そこはポジティブです。トップ2との差を分析して頑張りたいと思います。あした雨だと、前が見えないし、後ろの人はさらに危ないのでどうなるかわかりません。チャンスはあると思います。ノーポイントが一番いけないんですが、そのなかで優勝できればと思います」

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が、6月22日、宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が、今シーズン初ポールポジションを獲得した。岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)も2番手につけ、チーム無限がフロントローに並ぶことになった。
朝からむっとするような蒸し暑さが続くなか、午後2時から予選が行われた。
Aグループは、山下健太、太田格之進、小林可夢偉、三宅淳詞、野尻智紀、平良響、坪井翔、大湯都史樹、木村偉織、松下信治、佐藤蓮の11台。
Bグループは、小高一斗、牧野任祐、福住仁嶺、大嶋和也、岩佐歩夢、国本雄資、笹原右京、阪口晴南、Juju、山本尚貴の10台という組み合わせだ。
■Q1 Aグループ
最初にアタックを行ったのは、このQ1にニュータイヤ2セットを投入する作戦を取った木村偉織(San-Ei Gen with B-Max SF23)。開始早々に1分7秒419をマークする。
本格的なアタックが始まったのは残り2分を切ってから。
朝のフリー走行で好調だった坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)が、1分6秒162をマークしてトップに立つが、これを野尻が1分6秒050で即座に逆転。
フリー走行のクラッシュから修復なった車両で、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)も1分6秒380と二人に迫る。大湯都史樹(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)がこれに続き、最後の最後に木村が山下を上回る5番手に滑り込んでQ2進出を果たした。
木村はこの日が25歳の誕生日。バースデーに見事Q2進出を果たした。
順位:野尻-坪井-太田-大湯-木村-山下/佐藤-小林-三宅-平良-松下
■Q1 Bグループ
終盤のアタックで岩佐が1分6秒058のトップタイムを叩き出し、ベテラン大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)が僅か0.001秒差で続いた。以下、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)と、ここまでがQ1通過。
この時点でチーム無限が両グループでトップを奪い、速さを印象づけた。
順位:岩佐-大嶋-阪口-小高-国本-牧野/山本-福住-笹原-Juju
■Q2
Q2進出のチーム構成は、チーム無限2台、ダンディライアン2台、KONDOレーシング2台、セルモ・インギング2台、トムス、B-Max、ルーキーレーシング、インパルが各1台ずつとなった。
Q1で速さを見せたチーム無限は、路面コンディションの変化に上手くクルマを合わせ、岩佐が1分5秒364、野尻が1分5秒244と、早々に好タイムを叩き出して、他チームに先制パンチを浴びせる。
坪井、牧野、大湯らが、このタイムに挑むが、坪井の1分5秒500が最高で、チーム無限の二人を上回ることはできず、野尻、岩佐が、明日の決勝ではフロントローに並ぶことが決まった。
順位:野尻-岩佐-坪井-牧野-大湯-山下-太田-大嶋-国本-小高-木村-阪口


Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/22) Weather: Fine Course: Dry
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | No | Gr. | Driver | Car Team Engine | Q1 | Q2
|
| 1 | 16 | A | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'06.050 | 1'05.244 |
| 2 | 15 | B | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'06.058 | 1'05.364 |
| 3 | 36 | A | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'06.162 | 1'05.500 |
| 4 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.452 | 1'05.633 |
| 5 | 39 | A | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'06.448 | 1'05.764 |
| 6 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'06.629 | 1'05.789 |
| 7 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.380 | 1'05.862 |
| 8 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'06.059 | 1'05.934 |
| 9 | 20 | B | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'06.391 | 1'05.952 |
| 10 | 4 | B | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'06.284 | 1'06.061 |
| 11 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'06.573 | 1'06.433 |
| 12 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'06.171 | 1'07.797 |
| ---- 以上Q2で決定 ---- |
| 13 | 65 | A | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.660 | |
| 14 | 64 | B | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.523 | |
| 15 | 7 | A | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'06.925 | |
| 16 | 8 | B | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'06.630 | |
| 17 | 12 | A | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'06.968 | |
| 18 | 37 | B | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'06.900 | |
| 19 | 19 | A | 平良 響 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'06.984 | |
| 20 | 53 | B | ジュジュ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'07.457 | |
| 21 | 55 | A | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'07.218 | |
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/22) Knock Out Q2 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | № | Gr | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | A | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'05.244 | - | - | 197.894 |
| 2 | 15 | B | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'05.364 | 0.120 | 0.120 | 197.531 |
| 3 | 36 | A | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'05.500 | 0.256 | 0.136 | 197.121 |
| 4 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'05.633 | 0.389 | 0.133 | 196.721 |
| 5 | 39 | A | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'05.764 | 0.520 | 0.131 | 196.329 |
| 6 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'05.789 | 0.545 | 0.025 | 196.255 |
| 7 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'05.862 | 0.618 | 0.073 | 196.037 |
| 8 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'05.934 | 0.690 | 0.072 | 195.823 |
| 9 | 20 | B | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'05.952 | 0.708 | 0.018 | 195.770 |
| 10 | 4 | B | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'06.061 | 0.817 | 0.109 | 195.447 |
| 11 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'06.433 | 1.189 | 0.372 | 194.352 |
| 12 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'07.797 | 2.553 | 1.364 | 190.442 |
■Aグループ
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/22) Knock Out Q1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'06.050 | - | - | 195.479 |
| 2 | 36 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTATRD 01F | 1'06.162 | 0.112 | 0.112 | 195.148 |
| 3 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'06.380 | 0.330 | 0.218 | 194.507 |
| 4 | 39 | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'06.448 | 0.398 | 0.068 | 194.308 |
| 5 | 50 | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max HondaM-TEC HR-417E | 1'06.573 | 0.523 | 0.125 | 193.943 |
| 6 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'06.629 | 0.579 | 0.056 | 193.780 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 65 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'06.660 | 0.610 | 0.031 | 193.690 |
| 8 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'06.925 | 0.875 | 0.265 | 192.923 |
| 9 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing HondaM-TEC HR-417E | 1'06.968 | 0.918 | 0.043 | 192.800 |
| 10 | 19 | 平良 響 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTATRD 01F | 1'06.984 | 0.934 | 0.016 | 192.753 |
| 11 | 55 | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix HondaM-TEC HR-417E | 1'07.218 | 1.168 | 0.234 | 192.082 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
■Bグループ
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/22) Knock Out Q1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 15 | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'06.058 | - | - | 195.456 |
| 2 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTATRD 01F | 1'06.059 | 0.001 | 0.001 | 195.453 |
| 3 | 38 | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'06.171 | 0.113 | 0.112 | 195.122 |
| 4 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'06.284 | 0.226 | 0.113 | 194.789 |
| 5 | 20 | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTATRD01F | 1'06.391 | 0.333 | 0.107 | 194.475 |
| 6 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'06.452 | 0.394 | 0.061 | 194.297 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 64 | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'06.523 | 0.465 | 0.071 | 194.089 |
| 8 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'06.630 | 0.572 | 0.107 | 193.778 |
| 9 | 37 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTATRD 01F | 1'06.900 | 0.842 | 0.270 | 192.996 |
| 10 | 53 | ジュジュ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix HondaM-TEC HR-417E | 1'07.457 | 1.399 | 0.557 | 191.402 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
東北大会 in スポーツランドSUGO -RIJ- (2024/06/22) Free Practice 1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 3 スポーツランドSUGO 3.5865km
| Pos | № | Gr | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 39 | A | 大湯 都史樹 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'06.133 | - | - | 195.234 |
| 2 | 8 | B | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'06.426 | 0.293 | 0.293 | 194.373 |
| 3 | 15 | B | 岩佐 歩夢 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'06.454 | 0.321 | 0.028 | 194.291 |
| 4 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'06.508 | 0.375 | 0.054 | 194.133 |
| 5 | 64 | B | 山本 尚貴 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.539 | 0.406 | 0.031 | 194.043 |
| 6 | 36 | A | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'06.647 | 0.514 | 0.108 | 193.728 |
| 7 | 37 | B | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'06.655 | 0.522 | 0.008 | 193.705 |
| 8 | 5 | B | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'06.672 | 0.539 | 0.017 | 193.656 |
| 9 | 4 | B | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'06.960 | 0.827 | 0.288 | 192.823 |
| 10 | 65 | A | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'07.063 | 0.930 | 0.103 | 192.526 |
| 11 | 38 | B | 阪口 晴南 | VERTEX CERUMO・INGING SF23 VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'07.203 | 1.070 | 0.140 | 192.125 |
| 12 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'07.207 | 1.074 | 0.004 | 192.114 |
| 13 | 55 | A | 松下 信治 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'07.225 | 1.092 | 0.018 | 192.062 |
| 14 | 20 | B | 国本 雄資 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'07.276 | 1.143 | 0.051 | 191.917 |
| 15 | 16 | A | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'07.490 | 1.357 | 0.214 | 191.308 |
| 16 | 19 | A | 平良 響 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'07.613 | 1.480 | 0.123 | 190.960 |
| 17 | 7 | A | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'08.199 | 2.066 | 0.586 | 189.319 |
| 18 | 12 | A | 三宅 淳詞 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'08.316 | 2.183 | 0.117 | 188.995 |
| 19 | 50 | A | 木村 偉織 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'08.410 | 2.277 | 0.094 | 188.736 |
| 20 | 53 | B | ジュジュ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'08.918 | 2.785 | 0.508 | 187.344 |
| 21 | 6 | A | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'09.806 | 3.673 | 0.888 | 184.961 |
スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は6月2日、第3戦の行われている三重県の鈴鹿サーキットで定例会見を開き、スーパーフォーミュラやスーパー耐久と連携したレースカレンダーの調整や、今季から導入された新予選方式の今後、そして前回の富士で問題となったFIA-F4のエンジントラブルへの対策などについて、坂東正明代表が答えた。
まず先日発足したスーパー耐久未来機構やスーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)とは国内モータースポーツの振興と発展のために継続的にコミニュケーションを取っているとのこと。来季のレースカレンダーについても、集客への影響やチームスタッフへの負担などを考慮して、なるべく日程が集中したり開催地が偏ったりしないように3団体で話し合っているという。
GTAとしては観客の満足度の向上とリピーターを確保し、より多くの動員を実現することをメインにカレンダーづくりに取り組みたいとしており、それを踏まえつつ他団体の立ち位置にも配慮してJAFへの申請していくとのこと。
また今シーズンから導入された新方式の予選についても、特にGT300クラスのQ1でグループA、Bの出走順でタイムに隔たりがあることに対し、走行時間を長めにとって全車一斉に走行する、選手権ポイントに応じて出走順を固定するなど、運用方法を再検討する可能性があるという。このほかQ1とQ2両方でニュータイヤを使用できるようにする代わりに両方のセットを決勝で使用することを義務付けるなど、予選方式については今後もより良い方法を模索し、可能な限り早い時期に見直していきたいとしている。
また質疑応答の中で、前回の富士大会で開幕したFIA-F4において、いくつかの車両でエンジントラブルが発生し、第2戦では出走取り止めが相次いだ件についても言及。今回のトラブルは振動によって配線に接触不良が生じたことが原因であったとのこと。具体的にはイグニッションコイルの固定方法が1~3番ピストンと4番ピストンで異なっており、これが原因で主に4番ピストンで点火タイミングの不具合が起き、ピストンの破損などにつながったという。そこで今大会からは全てのイグニッションコイルを同じプレートで固定すると共に、配線やカプラーへも断線対策を講じている。また第2戦で応急的に実施した、レブリミットを300回転落とすことと、混合比を濃く設定する措置は継続していく。
なお、坂東代表は最後の挨拶の中で、近日中にマレーシアのレース関係者と会談する予定があると発言。海外開催の復活に向けて、各方面との話し合いは今も続いているようだ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
GT500クラス 37号車Deloitte TOM'S GR Supra(TGR TEAM Deloitte TOM'S)
- 笹原右京(TGR TEAM Deloitte TOM'S)
-

「ポールポジションからスタートできましたが、天候が不安定でしたし、自分達が選択したタイヤがスタートにはあまり適していなかったので、結構厳しいスティントでした。ただファーストスティントはマージンを築けたし、いい流れで進めていました。14号車が非常に速いなという印象でしたが」
「セカンドスティントはタイヤを交換してちゃんと対策しましたが、ちょっとしたトラブルがありました。それでもトップでジュリアーノにクルマを渡すことが最大のタスクだったので、とにかく守り切ろうと。難しい場面が沢山ありましたが、チームがミスなく戦い切った結果です。14号車にペナルティがあったことは同じ陣営として残念ですが、僕たちは僕たちでミスなく戦い切りました」
「ホンダからトヨタに移籍してきて、今までにポールを取ったことはありますが、なかなか勝てそうで勝てませんでした。やっと今日勝利を手に入れることができて、ホッとすると同時にトムスの皆さんやTGRの皆さんには感謝してもしきれない。そういった思いです」
- ジュリアーノ・アレジ(TGR TEAM Deloitte TOM'S)
-

「非常にいいレースだったと思います。右京選手は素晴らしい走りをしてくれました。ポールポジションからのスタートはプレッシャーも半端ないと思いますが、最後までミスなく走り切ったのはさすがという他ありません」
「14号車との接戦の中で僕のスティントは始まりましたが、自分達にはペースがあると信じて走っていました。ピットストップの間に抜かれてしまいましたが、それについては僕らにはどうすることもできませんでした。残念ながら14号車にペナルティが出て、ポジションを取り戻すことができましたが、ペースには自信があったので37号車の実力で優勝できたと思っています。ホッとしましたし、僕らにとっては重要なレースでした」
「昨年からなかなか結果が出ず、残念な思いをしてきましたが、この結果でリセットできたと思います。この流れでこれからも頑張っていければと思います」
GT300クラス 777号車D'station Vantage GT3(D'station Racing)
- 藤井誠暢(D'station Racing)
-

「昨日ポールポジション会見に出席し、今日も会見の場に戻って来られて嬉しいです。自分はスーパーGTを長くやっているので優勝を経験していますが、D'station Racingはチームが立ち上がって1勝目になるので、それを達成できてホッとしています」
「天候が微妙だったので、タイヤが合う合わないとか色々考えないといけないんですが、ドライに関しては自信があったので、いいレースができるんじゃないかと思っていました。始まってみると実際にペースが速くて、大きなマージンを築くことができました」
「前回の富士ではタイヤバーストで悔しい思いをしましたが、今回はダンロップさんが持ってきてくださったタイヤがかなり良くて、自信を持って決勝に挑めました。セットアップも見直したので、タイヤトラブルに見舞われる可能性は100%ないと思っていましたが、タイヤマネジメントしながらそれなりにプッシュして戦うことができましたし、最後のスティントもプッシュして走ることができました」
「レースを長くやっていますが、こういった形で完璧に決められることはないので、それを決められて大変嬉しく思っています」
- チャーリー・ファグ(D'station Racing)
-

「初めての鈴鹿でのレースで、僕にとっては2戦目のスーパーGTでしたが、ここで優勝できたことを非常に嬉しく思っています」
「傍からは簡単に見えたかもしれませんが、僕自身はマネジメントしなければならない部分が沢山ありました。特にGT500のトラフィックにはまだ慣れていませんし。富士はコース幅が広いので気になりませんでしたが、ここでは上手く対処しなければと思っていました。その点を踏まえても自分のスティントはスムーズにいったと思います。チームにもダンロップにも感謝しております」
「明日自分の国に戻りますが、気分良く帰国できます」
※ なお、会見前に行った抽選により、第4戦の公式予選Q1ではGT300クラスはグループB(ここまでに獲得したドライバーズポイントの順位が偶数のチーム)が先に走行することが決まった。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2024オートバックス スーパーGT第3戦「鈴鹿GT3時間レース」の決勝が6月2日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が3時間で92周を走りきり、今季初優勝。笹原とアレジにとってはこれが嬉しいスーパーGT初勝利となった。
(天候:曇り 路面:ドライ 観客動員数:予選日17,500人/決勝日25,000人/大会総入場者数42,500人)
決勝前に行われているウォームアップ走行では正午のコースオープンから雨が降り始めたが、20分の走行が終わるまでに天候は回復。コースには所々濡れた箇所は残っていたが、全15台がドライタイヤを装着してスタートに臨んだ。
午後1時30分、三重県警の7台の白バイと4台のパトロールカーの先導でパレードランが始まり、1周のフォーメーションラップに続いて午後1時38分04秒に第3戦の決勝がスタートした。
ポールポジションの笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)がトップで1コーナー。すぐ後ろから大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が追い上げる。3位に福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)、4位に松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)とここまでは予選順位通りだ。
笹原は後方の16号車を牽制しながらホームストレートを戻ってきた。
2位の16号車はクルマのバランスが万全ではなかったようで、そこからは苦しい走りを強いられ、トップを追うどころか14号車の猛追にさらされることになり、4周目のシケインではこれを退けたものの、続く5周目の1コーナーでアウトから並びかけられ、大津の懸命の抵抗も虚しく3コーナーの進入で2位を明け渡してしまった。
続いて14号車の福住は37号車を追い上げ、5周終わりで0.880差に追い詰める。
しかし笹原は14号車との差を7周目には1秒063とすると、10周目には2秒241まで広げる。
その後方では16号車と8号車が3位争いを展開、さらにその後方では大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)を先頭に高星明誠(Niterra MOTUL Z)、ベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)、松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)の3台のZが僅差で追っていた。
12周目には福住が37号車との差を1.334秒まで縮めるが、笹原も13周目に1秒444にリードを広げる。その後も2台は周回遅れを交わしながら一進一退の攻防を続ける。27周目に入ったところでコースの一部で小雨が降ってきたが、これはレース展開に影響するほどのものではなく、すぐに止んだ。
そして2位の14号車は32周目、トップの37号車は33周目に最初の給油を行った。ここで14号車は福住から大嶋和也に交代したが、37号車はそのまま笹原が実質トップでコースに復帰、2スティント目を担当した。
その後、40周目のシケインで千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)に追突するアクシデントが発生、これにより競技団はトップが42周目に入ったところでこの日最初のフルコースイエロー(FCY)を宣言した。
23号車はその場でスピンアウトし、レースには復帰したもののドライビングスルーペナルティを課せられることとなり、38号車はリヤ周りを大破して41周目にピットイン。そのままレースを終えることとなる。
FCYは43周目に解除となる。ここで14号車が猛然と37号車を追い上げるが、37号車も負けじとペースを上げ、両者の差はその後も開いたり近づいたりを繰り返す。
52周目には山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)がトラブルによりコースサイドでストップしてしまったため、この日2度目のFCYが宣言され、53周目に入ったところで解除となるが、ここでも笹原は大嶋の追撃を退ける。
そして60周目、最大運転時間ギリギリの周回で笹原はピットイン。2度目の給油を行ってジュリアーノ・アレジにステアリングを託す。
これを見てとった大嶋はこれをチャンスとばかりに攻めに攻めて62周目にピットイン。再び福住に交代する。その甲斐あって14号車は37号車の遥か前方でコースに復帰。ここでトップに躍り出てその後もリードを広げていった。
しかしこのピット作業において14号車は100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの鼻先を掠める形でピットレーンに飛び出してしまったため、競技団はこれを「ピットエリア遵守事項違反」と判定。14号車にドライビングスルーペナルティを課す裁定を下した。
これにより14号車の福住は69周終わりでピットインすることとなり、一気に4位に後退してしまった。
そこから猛然と追い上げを開始した福住は72周目130R手前で山下健太(au TOM'S GR Supra)を抜いて3位に浮上すると、78周目のシケインでは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)のインに飛び込んで2位を奪い返した。
しかし前を行く37号車のアレジとは12秒985の大差がついており、再逆転は極めて困難な状況。
アレジもそこからペースを上げて福住の追撃を許さず、最後は10秒968差で3時間92周を走り切り、37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が今季初優勝をものにした。
一時はトップに立った14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)は惜しくも2位。16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)は終盤12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)の猛追を受けたが、辛くも逃げ切って3位表彰台を獲得した。
また、ポイントリーダーの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は予選11番手と後方からのスタートながら坪井と山下が着実に順位を上げ、一時は3位を走る快走を見せて5位でフィニッシュ。依然としてドライバーズランキングでトップに立っている。
次戦は今季2度目の富士スピードウェイ大会。8月4日に今季初の350kmレースが行われる。








Text: Kazuhisa SUEIRO
Photo: Atsushi BESSHO
2024 AUTOBACS SUPER GT 第3戦「SUZUKA GT 3Hours RACE」の決勝が、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、GT300クラスは、今シーズンから参戦している777号車 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/マルコ・ソーレンセン/チャーリー・ファグ)が、完璧なレース運びを見せ初優勝を飾った。
やや不安定な天候となった週末。決勝中も時折雨がぱらついていたが、スタート時刻には天候が回復。日が射すなか、午後1時38分にレースのスタートが切られた。
ポールスタートの777号車D'station(藤井)は、快調なペースで後続との差を開き、スタートから40分経過した20周目には早くも15秒の大量リードを築いた。2位は、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(山内英輝)を15周目にかわした2号車muta Racing GR86 GT(平良響)。
さらに、1時間を経過した27周目には、31号車apr LC500h GT(小高一斗)も、61号車SUBARUを抜き去り3位に浮上。ペースの上がらない61号車は、このあと上位陣のなかでは最初にピットに滑り込む。
大量リードを保ったまま、30周目にトップ777号車D'stationがピットイン。藤井からファグにドライバーチェンジをして、コース復帰。
これを皮切りに、2位2号車muta、3位31号車apr、4位52号車Green Brave GR Supra GT(野中誠太)らが続々とピットイン。このなかで31号車はタイヤ交換、ドライバー交代を省く作戦を取り、給油のみでコース復帰。
この作戦が功を奏して、31号車aprは、上位陣がピット作業を終えた時点でトップに浮上。コースに戻った35周目時には、777号車に8秒のリードを築いた。
しかし、ラップタイムで31号車を約1秒上回る777号車は、45周目に31号車を捕えると、再び差を開き始める。
47周目、3位まで順位を回復していた61号車SUBARU(山内)が、コース脇に車両を停める。開幕から運に見放されている感のある61号車は、三たびトラブルに泣かされることになってしまった。
50周過ぎに二度目のピットインが始まるが、ここで省エネ作戦を敢行したのは2号車muta。31号車が1回目に行ったように、タイヤ交換、ドライバー交代をせずに、最小のタイムロスでコース復帰。狙いどおり2位に浮上することに成功した。
優勝は、横綱レースを見せた777号車D'station。最終スティントはファグから再び藤井がステアリングを握り、盤石のリレーで3時間を走りきった。
2位は2号車muta。サクセスウェイト54kgを積んだうえでの表彰台には驚くしかない。3位は終盤31号車aprをかわした6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)、以下、31号車apr、安定して上位を走り続けた52号車Green Brave、45号車PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)が入った。
今回の優勝は、D'stationレーシングが投入したアストンマーチン・バンテージGT3のポテンシャルを見せつけた。同様に、チーム・ルマンとPONOS RACINGが今シーズンから走らせるフェラーリ296GT3も、3位と6位を得るなど、海外メーカー製GT3マシンの素性の良さを思い知らされることになった。
次戦の舞台は8月3〜4日、真夏の富士決戦。350kmレースとして行われる。







Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
■GT500クラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/02) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT500 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model Team | Tire | SW | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 37 | 笹原 右京 ジュリアーノ・アレジ | Deloitte TOM'S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM Deloitte TOM'S | BS | 8 | 92 | 3:00'22.971 | - | - |
| 2 | *14 | 大嶋 和也 福住 仁嶺 | ENEOS X PRIME GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM ENEOS ROOKIE | BS | 6 | 92 | 3:00'33.939 | 10.968 | 10.968 |
| 3 | 16 | 大津 弘樹 佐藤 蓮 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 Honda CIVIC TYPE R-G ARTA | BS | 4 | 92 | 3:00'47.544 | 24.573 | 13.605 |
| 4 | 12 | 平峰 一貴 ベルトラン・バゲット | MARELLI IMPUL Z NISSAN Z GT500 TEAM IMPUL | BS | 10 | 92 | 3:00'48.074 | 25.103 | 0.530 |
| 5 | 36 | 坪井 翔 山下 健太 | au TOM'S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM au TOM'S | BS | 62 | 92 | 3:00'55.962 | 32.991 | 7.888 |
| 6 | 17 | 塚越 広大 太田 格之進 | Astemo CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT Astemo REAL RACING | BS | 28 | 92 | 3:01'09.497 | 46.526 | 13.535 |
| 7 | 100 | 山本 尚貴 牧野 任祐 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT STANLEY TEAM KUNIMITSU | BS | 32 | 92 | 3:01'09.729 | 46.758 | 0.232 |
| 8 | 3 | 高星 明誠 三宅 淳詞 | Niterra MOTUL Z NISSAN Z GT500 NISMO NDDP | BS | 54 | 92 | 3:01'31.508 | 1'08.537 | 21.779 |
| 9 | 24 | 松田 次生 名取 鉄平 | リアライズコーポレーションADVAN Z NISSAN Z GT500 KONDO RACING | YH | | 92 | 3:01'42.677 | 1'19.706 | 11.169 |
| 10 | *23 | 千代 勝正 ロニー・クインタレッリ | MOTUL AUTECH Z NISSAN Z GT500 NISMO | BS | 44 | 91 | 3:00'26.732 | 1Lap | 1Lap |
| 11 | 39 | 関口 雄飛 中山 雄一 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM SARD | BS | 38 | 91 | 3:01'19.762 | 1Lap | 53.030 |
| 12 | 19 | 国本 雄資 阪口 晴南 | WedsSport ADVAN GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM WedsSport BANDOH | YH | 2 | 91 | 3:01'22.543 | 1Lap | 2.781 |
| 13 | *64 | 伊沢 拓也 大草 りき | Modulo CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT Modulo Nakajima Racing | DL | 2 | 87 | 3:01'15.157 | 5Laps | 4Laps |
| ---- 以上規定周回数(70% - 64 Laps)完走 ---- |
| - | 8 | 野尻 智紀 松下 信治 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 Honda CIVIC TYPE R-GT ARTA | BS | 6 | 48 | 2:02'07.281 | 44Laps | 39Laps |
| - | 38 | 石浦 宏明 大湯 都史樹 | KeePer CERUMO GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM KeePer CERUMO | BS | 28 | 41 | 1:19'38.552 | 51Laps | 7Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 12 ベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z) 1'48.752 (67/92) 192.228 km/h
- CarNo. 14は、SpR27.14(ピットエリア遵守事項:ファストレーン走行中の車両走行妨害)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 23(千代勝正)は、SpR13.1.a附則7.3.4.1(CarNo. 38への追突)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 64(伊沢拓也)は、SpR13.11(2回以上の危険なドライブ行為)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
■GT300クラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/02) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT300 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model Team | Tire | SW | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 777 | 藤井 誠暢 マルコ・ソーレンセン チャーリー・ファグ | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage GT3 EVO D'station Racing | DL | | 85 | 3:00'58.681 | - | - |
| 2 | 2 | 堤 優威 平良 響 | muta Racing GR86 GT TOYOTA GR86 muta Racing INGING | BS | 54 | 85 | 3:01'36.711 | 38.030 | 38.030 |
| 3 | 6 | 片山 義章 ロベルト・メルヒ・ムンタン | UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI Ferrari 296 GT3 Team LeMans | YH | 2 | 85 | 3:01'44.567 | 45.886 | 7.856 |
| 4 | 31 | 小高 一斗 中村 仁 根本 悠生 | apr LC500h GT TOYOTA LEXUS LC500h apr | BS | 24 | 85 | 3:01'54.143 | 55.462 | 9.576 |
| 5 | 52 | 吉田 広樹 野中 誠太 | Green Brave GR Supra GT TOYOTA GR Supra 埼玉Green Brave | BS | 38 | 85 | 3:02'02.495 | 1'03.814 | 8.352 |
| 6 | 45 | ケイ・コッツォリーノ リル・ワドゥー | PONOS FERRARI 296 Ferrari 296 GT3 PONOS RACING | MI | 4 | 85 | 3:02'18.394 | 1'19.713 | 15.899 |
| 7 | 7 | 荒 聖治 ニコラス・クルッテン ブルーノ・スペングラー | Studie BMW M4 BMW M4 GT3 BMW M Team Studie × CRS | MI | 22 | 85 | 3:02'23.255 | 1'24.574 | 4.861 |
| 8 | 65 | 蒲生 尚弥 篠原 拓朗 黒澤 治樹 | LEON PYRAMID AMG Mercedes AMG GT3 K2 R&D LEON RACING | BS | 36 | 85 | 3:02'24.622 | 1'25.941 | 1.367 |
| 9 | 96 | 新田 守男 高木 真一 | K-tunes RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC F GT3 K-tunes Racing | DL | 10 | 84 | 3:00'45.148 | 1Lap | 1Lap |
| 10 | 60 | 吉本 大樹 河野 駿佑 | Syntium LMcorsa GR Supra GT TOYOTA GR Supra LM corsa | DL | | 84 | 3:01'18.637 | 1Lap | 33.489 |
| 11 | 62 | 平手 晃平 平木 湧也 平木 玲次 | HELM MOTORSPORTS GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 HELM MOTORSPORTS | YH | 2 | 84 | 3:01'56.328 | 1Lap | 37.691 |
| 12 | 4 | 谷口 信輝 片岡 龍也 | グッドスマイル初音ミクAMG Mercedes AMG GT3 GOODSMILE RACING & TeamUKYO | YH | 24 | 84 | 3:02'01.996 | 1Lap | 5.668 |
| 13 | 18 | 小林 崇志 小出 峻 三井 優介 | UPGARAGE NSX GT3 Honda NSX GT3 TEAM UPGARAGE | YH | 8 | 83 | 3:00'36.750 | 2Laps | 1Lap |
| 14 | 50 | イゴール・オオムラ・フラガ 古谷 悠河 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC F GT3 ANEST IWATA Racing with Arnage | YH | | 83 | 3:00'44.961 | 2Laps | 8.211 |
| 15 | 20 | 平中 克幸 清水 英志郎 | シェイドレーシングGR86 GT TOYOTA GR86 SHADE RACING | MI | | 83 | 3:00'54.202 | 2Laps | 9.241 |
| 16 | 56 | 佐々木 大樹 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 KONDO RACING | YH | 32 | 83 | 3:01'31.718 | 2Laps | 37.516 |
| 17 | 9 | 阪口 良平 冨林 勇佑 藤原 優汰 | PACIFICぶいすぽっNAC AMG Mercedes AMG GT3 PACIFIC RACING TEAM | YH | | 83 | 3:01'53.336 | 2Laps | 21.618 |
| 18 | 25 | 菅波 冬悟 松井 孝允 佐藤 公哉 | HOPPY Schatz GR Supra GT TOYOTA GR Supra HOPPY team TSUCHIYA | YH | | 83 | 3:01'57.695 | 2Laps | 4.359 |
| 19 | 30 | 永井 宏明 小林 利徠斗 織戸 学 | apr GR86 GT TOYOTA GR86 apr | YH | | 83 | 3:02'04.398 | 2Laps | 6.703 |
| 20 | 88 | 小暮 卓史 元嶋 佑弥 | JLOC Lamborghini GT3 Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2 JLOC | YH | 52 | 83 | 3:02'06.074 | 2Laps | 1.676 |
| 21 | *87 | 松浦 孝亮 坂口 夏月 | METALIVE S Lamborghini GT3 Lamborghini HARUCAN GT3 JLOC | YH | 14 | 83 | 3:02'07.778 | 2Laps | 1.704 |
| 22 | *48 | 井田 太陽 柴田 優作 眞田 拓海 | 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 NILZZ Racing | YH | | 82 | 3:02'17.932 | 3Laps | 1Lap |
| 23 | 360 | 大滝 拓也 青木 孝行 荒川 麟 | RUNUP RIVAUX GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 TOMEI SPORTS | YH | | 81 | 3:00'36.409 | 4Laps | 1Lap |
| 24 | 22 | 和田 久 城内 政樹 小山 美姫 | アールキューズAMG GT3 Mercedes AMG GT3 R'Qs MOTOR SPORTS | YH | | 81 | 3:01'32.579 | 4Laps | 56.170 |
| 25 | 5 | 藤波 清斗 塩津 佑介 | マッハ車検エアバスターMC86マッハ号 TOYOTA 86 MC TEAM MACH | YH | | 68 | 3:01'58.590 | 17Laps | 13Laps |
| ---- 以上規定周回数(70% - 59 Laps)完走 ---- |
| - | 61 | 井口 卓人 山内 英輝 | SUBARU BRZ R&D SPORT SUBARU BRZ GT300 R&D SPORT | DL | 2 | 46 | 1:38'07.003 | 39Laps | 22Laps |
| - | 11 | 富田 竜一郎 石川 京侍 | GAINER TANAX Z NISSAN FAIRLADY Z GAINER | DL | | 37 | 1:19'03.200 | 48Laps | 9Laps |
- Fastest Lap: CarNo.777 藤井誠暢(D'station Vantage GT3) 2'00.290 (64/85) 173.790 km/h
- CarNo. 87(松浦孝亮)は、SpR附則4.2.2(FCY時の減速遅れ)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 48は、SpR27.1.2(ピットエリア遵守事項)違反によりドライビングスルーペナルティーを科した。
GT500クラス 37号車Deloitte TOM'S GR Supra(TGR TEAM Deloitte TOM'S)
- 笹原右京(TGR TEAM Deloitte TOM'S)

-
「まずはチームに感謝したいです。トムスに加入してから、何度か良いところはありましたが、それが結果に結びつかない期間が長くて本当に苦しかったです。今回の予選に関しては、チームがクルマとタイヤをすごくうまくセッティングしてくれて、僕はいつも通りミスなくクルマの性能を100%引き出すアタックをするだけでした。その成果が結果にも現れてくれてホッとしていると同時に、こうやって記者会見の席に座れていることを嬉しく思います」
「前回の富士ラウンドのあとで何が自分達に足りないのか、クルマをどうすればいいのかということを今一度話し合い、強いパフォーマンスを発揮している隣の36号車のことも参考にさせていただきました。そうしたことの一つ一つが重なって今回の結果につながったと思いますが、それでいきなりポールが取れるとは思わなかったので、ちょっと驚いています」
- ジュリアーノ・アレジ(TGR TEAM Deloitte TOM'S)
-

「本当にタフな一年半でした。今日はチームと右京さんが本当に頑張ってくれたと思います。Q1で右京選手が本当にプッシュしてくれたことが僕の助けになりました。自分のラップはそんなに簡単ではありませんでしたが、ニュータイヤでもない中でベストは尽くせたと思います。僕は今回、ロングランの練習が多かったので、予選で結果を残せたことについて、チームとTRD、そしてブリヂストンにも感謝したいです」
「クルマだけでなくチーム体制全体が進化したと思います。ミハエル・クルムさんがアドバイザーとしてチームを引っ張ってきてくれましたし、時には厳しい指摘もしてくださいました。そのことがこの結果につながったと思います」
「本当に最高の気分。ティラミスとクリームブリュレをいっぺんに食べたような気分です。僕が頑張っただけでなく、チームが一体となった結果だと思います。でも明日が本番なので、引き続きベストを尽くして戦います」
GT300クラス 777号車D'station Vantage GT3(D'station Racing)
- 藤井誠暢(D'station Racing)
-

「D'station Racingは久々にスーパーGTに参戦していますが、過去を含めても初めてのポールポジション獲得なので、まずはそれが嬉しいです。今年から新型のバンテージになって足回りもエアロも変わり、ポテンシャルがかなり上がったことと、ダンロップさんが今回持ち込んだタイヤのグリップが非常に高く、我々も不安なく高いレベルで走ることができたことがタイムにつながったと思います」
「スーパーGTは4年ぶりで、それまではWECしかやっていなかったので、日本のサーキットはほとんど走っていませんでした。鈴鹿ではクルマのバランスが非常に大事で、オフのテストから新型のバンテージに対してはほとんどセットアップをいじる必要がないくらい仕上がっていました。タイヤもダンロップさんと共に作ってきて、今回は走り始めから相当良かったので、こういう結果になるかなという予感はしていました」
- チャーリー・ファグ(D'station Racing)
-

「生まれて初めて走った鈴鹿サーキットでポールポジションを獲得でき、本当に嬉しく思います。藤井選手が素晴らしいタイムでクルマを渡してくれたおかげです。ダンロップタイヤの性能のおかげでもあるし、チームには本当に感謝しています」
「前回の富士も僕としては悪くありませんでしたから、今回もいけるとは思っていました。富士はWECでも走ったことがありましたが、鈴鹿はぶっつけ本番の状況でした。それでもダンロップタイヤはドロップオフがなく、新品のタイヤのように走れたので助かりました」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

2024オートバックス スーパーGT第3戦「鈴鹿GT3時間レース」の公式予選が6月1日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)がポールポジションを獲得した。
(天候:晴れ 路面:ドライ 観客動員数:17,500人)
予選Q1 笹原右京渾身のアタックで37号車がトップタイム
GT500の予選Q1は午後3時33分から10分間の走行。開始時の気温は27℃、路面温度43℃だった。
各チーム残り8分を切ったあたりで次々にコースへ飛び出していくが、国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)、佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)は少し遅れてコースイン。最後に松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)が残り5分でようやく動き出した。
コース上ではまず名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)がウォームアップ2周から1分46秒332を記録、高星明誠(Niterra MOTUL Z)が1分46秒512で続く。
続いて笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)がコース幅を目一杯使って1分
45秒434を叩き出してトップに立った。37号車はスプーン立ち上がりで大きく膨らむが、左側の両輪はかろうじて白線の内側に踏みとどまった。
遅れてコースインした16号車の佐藤はウォームアップ1周から1分45秒759を記録、これをウォームアップ2周の太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)が1分45秒753で上回るが、最後にコースインした8号車の松下がウォームアップ1周から1分45秒700を叩き出して2番手に割って入った。
この結果、37号車がトップ、8号車が2番手、そして17号車が3番手でQ2に臨むことになった。
予選Q2 福住仁嶺がトップタイム! しかしタイム合算で37号車がPP獲得
予選Q2は午後4時29分にコースオープン。10分間の走行だが、残り時間6分を切ったところでようやく各チームが動き出す。
ここでは多くのチームがウォームアップ1周からのアタックを選択した。
まずは平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)1分46秒532。合算で3分33秒074をマークする。続いて三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)が1分46秒468。合算では3分32秒980を記録すると、ジュリアーノ・アレジ(Deloitte TOM'S GR Supra)がこれを上回る1分46秒439、合算では3'31.873を記録してトップに。
そしてセッション終盤、ウォームアップ2周からアタックを開始した福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が1分45秒836のトップタイムを叩き出すが、タイム合算では3分32秒223に留まった。その後、千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が
Q2で2番手となる1分46秒309を記録するが、こちらも合算では3分33秒042に留まり、37号車には及ばなかった。
一方、Q1で3番手タイムをマークした17号車は、塚越広大がS字で痛恨のスピンを喫し、Q2最下位に終わってしまった。今日が誕生日の伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)も同じところでスピン。こちらはかろうじて走行を続けたものの、このセッションを14番手で終えた。
この結果、ポールポジションは37号車Deloitte TOM'S GR Supraが獲得することとなり、Q1とQ2で共に4番手タイムを記録した16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16が予選2番手、Q2トップの14号車ENEOS X PRIME GR Supraが予選3番手という結果となった。
第3戦決勝は2日の午後1時30分より3時間で行われる。現時点では雨の可能性も残っており、いかなる結果が待ち受けているのか全く予測がつかない状況だ。





Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO

2024 AUTOBACS SUPER GT 第3戦「SUZUKA GT 3Hours RACE」の予選が、6月1日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、GT300クラスは、今シーズンから参戦を開始したD'station Vantage GT3(藤井誠暢/マルコ・ソーレンセン/チャーリー・ファグ)が、ポールポジションを獲得した。
今シーズンから、ドライバー2名の合算タイムで予選順位が決まる方式に改められたSUPER GT。台数の多いGT300クラスは2組に分けられ、A組(14台)、B組(13台)から上位8台がQ2上位グループに進むことができる。
まずは、Q1で8位に入ることが求められるが、前戦のくじ引き結果により、B組(ランキング順位偶数)、A組(奇数)の順でアタックを行った。
B組トップ3は、777号車D'station Vantage GT3(藤井誠暢)、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人)、31号車apr LC500h GT(小高一斗)。トップの777号車のタイムは1分57秒894と、2位の61号車を0.7秒以上引き離した。
一方、A組トップ3は、20号車シェイドレーシングGR86 GT(平中克幸)、6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(ロベルト・メリ・ムンタン)、2号車muta Racing GR86 GT(平良響)。この組のトップ20号車のタイムも、1分58秒408と、B組の777号車から0.5秒遅れており、この時点で777号車がQ2においてかなり優位に立つことになった。
そんな状況のなか始まったQ2では、61号車SUBARU(山内英輝)が意地のトップタイムを叩き出すも、777号車D'stationを駆る助っ人チャーリー・ファグも僅か0.1秒差の2番手タイムをマークし、Q1の貯金もあって777号車が参戦初年度3戦目で見事ポールポジションを獲得する快挙を成し遂げた。
そして驚くべき速さを見せたのが、予選3位の2号車muta86。54kgとクラス全車で最も重いサクセスウェイトを搭載しながら、Q1で平良が1分58秒501とトップと遜色ないタイムをマークすると、Q2でも堤優威が1分58秒682と、3位のタイムを叩き出し、予選3位を得ることに成功した。
4位以下は、20号車シェイド86、6号車FERRARI、52号車Green Brave GR Supra GT、31号車apr LC500、7号車Studie BMW M4となり、バラエティに富んだ車種が上位グリッドに並ぶことになった。
決勝は、明日6月2日の午後1時30分から3時間で争われる。





Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO


6月1日、2024年FIA-F4選手権シリーズの第3戦が三重県・鈴鹿サーキットで行われ、チャンピオンクラスは、野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)がポールポジションから逃げ切って今季初優勝を飾った。2位に洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)が入り、HFDP with B-Max Racingのワンツーとなった。
インディペンデントクラスは、クラスポールスタートの今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)が、DRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)の追撃をかわして優勝。こちらもB-Maxのワンツーフィニッシュとなった。
■チャンピオンクラス
好スタートを決めたポールポジションの野村が逃げ、洞地、新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)が続く。
スタート後にS字でコースアウトした車両があり、1周目から早くもセーフティカー(SC)ランとなってしまう。
3周終了時のリスタートも決めた野村は、1分09秒台のタイムをコンスタントに刻みながら、洞地を従えて周回を重ねる。このトップ2台が3位以下を引き離す形でレースは進んでいく。
終盤にもデグナーでスピン、ストップした車両があり、2度目のSCランとなるが、二度目のリスタートも冷静に決めた野村が、残る2周を走り切ってポール・トゥ・ウィンで、今季初優勝を飾った。
■インディペンデントクラス
今田、DRAGONのオーダーで幕を開けたレースは、一度目のSCラン後に、DRAGONが1秒以上あった今田との差をじわじわと詰めていき、7周目にはその差0.5秒にまで迫る。
しかし、終盤になると、遅れてきたチャンピオンクラスの車両が、二人の間に入ってしまい、DRAGONは今田に迫るチャンスを失ってしまった。
5月のスーパーフォーミュラ・ライツでも、今田の壁を破れなかったDRAGONは、FIA-F4でも後塵を拝することになった。それでも、自身がオーナーを務めるB-Maxチームとしては、両クラスともにワンツーと完璧な結果だっただけに、クルマを降りても笑顔だった。
第4戦の決勝は明日6月2日午前8時40分から、11周で行われる。








Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
Motorsports Forum
■Championクラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 Champion class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | CarTeam | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 50 | 野村 勇斗 | HFDP with B-Max Racing HFDP WITH B-max Racing Team | 11 | 28'52.265 | - | - |
| 2 | 51 | 洞地 遼⼤ | HFDP with B-Max Racing HFDP WITH B-max Racing Team | 11 | 28'53.009 | 0.744 | 0.744 |
| 3 | 16 | 新原 光太郎 | YBS Verve影⼭MCS4 HYDRANGEA kageyama Racing | 11 | 28'53.587 | 1.322 | 0.578 |
| 4 | 62 | 森山 冬星 | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 11 | 28'53.996 | 1.731 | 0.409 |
| 5 | 34 | 清水 啓伸 | Drago CORSE MCS4-24 Drago CORSE | 11 | 28'54.770 | 2.505 | 0.774 |
| 6 | 54 | 佐藤 凛太郎 | PONOS RACING MCS4 PONOS RACING | 11 | 28'55.764 | 3.499 | 0.994 |
| 7 | 45 | 大宮 賢人 | PONOS RACING MCS4 PONOS RACING | 11 | 28'56.029 | 3.764 | 0.265 |
| 8 | 36 | 卜部 和久 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 11 | 28'57.191 | 4.926 | 1.162 |
| 9 | 38 | 梅垣 清 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 11 | 28'58.753 | 6.488 | 1.562 |
| 10 | 33 | 佐藤 樹 | Drago CORSE MCS4-24 Drago CORSE | 11 | 28'58.983 | 6.718 | 0.230 |
| 11 | 35 | 佐野 雄城 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 11 | 28'58.985 | 6.720 | 0.002 |
| 12 | 37 | 鈴木 斗輝哉 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 11 | 28'59.121 | 6.856 | 0.136 |
| 13 | 97 | 白崎 稜 | Bionic Jack Racing Bionic Jack Racing | 11 | 29'00.504 | 8.239 | 1.383 |
| 14 | 64 | HIROBON | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 11 | 29'00.914 | 8.649 | 0.410 |
| 15 | 87 | 下野 璃央 | Dr.Dry Racing Team Dr. Dry | 11 | 29'01.771 | 9.506 | 0.857 |
| 16 | 26 | 三枝 拓己 | FALCON MOTORSPORT FALCON MOTORSPORT | 11 | 29'04.917 | 12.652 | 3.146 |
| 17 | 60 | 熊谷 憲太 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTORSPORTS | 11 | 29'07.574 | 15.309 | 2.657 |
| 18 | 46 | 有村 将真 | フジタ薬局アポロ電⼯ フジタ薬局レーシング | 11 | 29'07.735 | 15.470 | 0.161 |
| 19 | 14 | 村田 将輝 | 湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24 ZAP SPEED | 11 | 29'08.170 | 15.905 | 0.435 |
| 20 | 77 | 松田 大輝 | WARMTECH SKILLSPEED SKILL SPEED | 11 | 29'09.698 | 17.433 | 1.528 |
| 21 | *90 | Lin Chenghua | ATEAM Buzz Racing AKIRAND RACING | 11 | 29'22.227 | 29.962 | 12.529 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ---- |
■Independentクラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 Independent class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | CarTeam | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 44 | 今田 信宏 | JMS RACING with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 11 | 29'06.018 | - | - |
| 2 | 30 | DRAGON | B-MAX TEAM DRAGON B-MAX RACING TEAM | 11 | 29'08.925 | 2.907 | 2.907 |
| 3 | 55 | KENTARO | Baum Field F4 FIELD MOTORSPORTS | 11 | 29'09.325 | 3.307 | 0.400 |
| 4 | 96 | 齋藤 真紀雄 | CSマーケティングAKILAND AKILAND RACING | 11 | 29'10.947 | 4.929 | 1.622 |
| 5 | 10 | 中島 功 | Rn-sports MCS4 Rn-sports | 11 | 29'11.353 | 5.335 | 0.406 |
| 6 | 11 | 植田 正幸 | Rn-sports MCS4 Rn-sports | 11 | 29'12.168 | 6.150 | 0.815 |
| 7 | 98 | IKARI | Bionic Jack Racing Bionic Jack Racing | 11 | 29'14.660 | 8.642 | 2.492 |
| 8 | 40 | ⾚松 昌⼀朗 | SHOEI-GIGS Ride with ES イーグルスポーツ | 11 | 29'18.163 | 12.145 | 3.503 |
| 9 | 61 | 坂井 フォックス・ウィリアム | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 11 | 29'24.435 | 18.417 | 6.272 |
| 10 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 11 | 29'31.150 | 25.132 | 6.715 |
| 11 | *4 | 佐々木 祐一 | 仙台DayDream with RICHO DAYDREAM RACING | 11 | 33'42.636 | 4'36.618 | 4'11.486 |
| 12 | 71 | 大山 正芳 | ダイワN通商AKILAND AKILAND RACING | 10 | 27'00.530 | 1Lap | 1Lap |
| 13 | 63 | 鳥羽 豊 | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 10 | 27'00.653 | 1Lap | 0.123 |
| 14 | 86 | 大阪 八郎 | Dr.Dry Racing Team Dr. Dry | 10 | 27'03.920 | 1Lap | 3.267 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ---- |
| - | 2 | 仲尾 恵史 | TCS AKILAND AKILAND RACING | 6 | 17'09.208 | 5Laps | 4Laps |
| - | 5 | 小谷 泰弘 | TEAM 5ZIGEN F4 Team 5ZIGEN | 5 | 14'47.949 | 6Laps | 1Lap |
| - | 9 | ケン・アレックス | BUZZ RACING Buzz Racing | 0 | - | 11Laps | 5Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 51 洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing) 2'09.332 (5/11) 161.640 km/h
- CarNo. 90は、FIA-F4選手権統一規則第26条9(ピットレーン速度)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo. 4は、FIA-F4選手権統一規則第15条1(危険なドライブ行為)により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。
- 第3戦優勝 野村勇斗(HFDP Racing Team)
-

「一番のポイントであるスタートでしっかり決め切ることができました。鈴鹿はセクター1を抜けるとなかなか抜きづらいコースなので、落ち着いていけました。洞地選手もペースが良さそうでしたが、タイヤを労わりつつ走りました。鈴鹿はタイヤの摩耗が厳しいので、1周目は攻めて、2、3周目からは気持ちに余裕を持って走りました。思ったより気温が上がり、その状態でテストしたことがなかったので心配でしたが、最終的に勝てて良かったです」
「次も連勝を狙います」
- 第3戦決勝2位 洞地 遼大(HFDP Racing Team)
-

「ペース悪かったら明日のことを考えてタイヤを労って、とかも考えましたが、今日はペースが良かったので、最後までフルプッシュしました。でも鈴鹿だとダウンフォースが抜けてしまって全然抜くことができませんでした。抜くポイントがなかなかなくて、抜けないまま終わっちゃいました。シケイン2個目のトラクションが足りなくて、ホームストレートで仕掛けられず、攻めるポイントが限られていました」
「明日は3番手からのスタートですが優勝を目指します」
- 第3戦決勝3位 新原光太郎(HYDRANGEA kageyama Racing)
-

「スタートで3位にジャンプアップできたのが大きかったです。4位のままスタート終えてたら3位に上がるのは厳しかったと思います。今の課題はトップの2台にレースペースでついていけないことです。それはクルマも自分も改善するところがいっぱいあると思います。特にストレートスピードでついていけないので、追いついても差すまでには至りませんでした。決勝に向けて大きくセットチェンジをしたので、慣れるのに時間がかかり最初の2周ぐらいは試行錯誤しながら走っていました。フロントがロックしやすくてきつかったです」
「予選でセカンドベストがまとまらず、明日は8番手スタートになりました。表彰台に上がれたら万々歳ですが、順位を一つでも上げることを目標にします。天気が微妙なので、雨が降ったら混戦になると思います。そこで潰れないように気をつけます」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

2024オートバックス スーパーGT第3戦「鈴鹿GT3時間レース」の公式練習が6月1日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスは16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)が1分45秒832でトップタイムだった。
公式練習は午前9時45分より混走85分間、専有走行各クラス10分間で行われた。天候は晴れ。開始時点の気温は25℃、路面温度は34℃だ。
まずは開始から10分で大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が1分45秒931を自身の4周目に記録してトップに立つ。
この時点で2番手には64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)がつけていたが、開始20分で福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が1分46秒439を記録して2番手に浮上。3番手には前回優勝の三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)が1分47秒392で続く。
しかし64号車も伊沢が5周目に1分46秒388までタイムを上げて再び2番手に。続いて開始25分過ぎにベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)が1分46秒420を記録して3番手に上がってきた。
結局、混走は16号車がトップ、64号車が2番手、12号車が3番手のまま、大き場なアクシデントも中断もなく終了した。ポイントリーダーの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)はこの時点で6番手だ。
GT500の専有走行は午前11時20分から10分間の走行。ここでは予選を想定して各チーム最後のタイムアタックを行った。
まずは松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)がウォームアップ1週から1分46秒361を記録して2番手に浮上、続いて笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)がウォームアップ2周から1分45秒836を叩き出し、この時点で躍り出る。平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)は1分45秒945で8号車を退け、3番手だ。
しかし最後に佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)がウォームアップ2周から1分45秒832までタイムを縮め、トップを奪い返したところで公式練習は終了。
この結果16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)がトップ、37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が2番手、12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が3番手と、ホンダ、トヨタ、ニッサンがトップ3を分け合う形となった。
しかもトップと3番手は0秒113という僅差であり、午後の公式予選も接戦が期待できそうだ。
公式予選はこのあと午後3時より行われる。





Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO

2024 AUTOBACS SUPER GT 第3戦「SUZUKA GT 3Hours RACE」の公式練習が、6月1日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、GT300クラスは61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がトップタイムをマークした。
開幕戦の岡山では、予選3位を得ながらもトラブルとグリップダウンで26位、第2戦富士も予選はシングルグリッドを得ながらも、決勝の最後にガス欠でストップと、苦しいシーズンスタートとなっているSUBARU BRZ。三度目の正直となる鈴鹿では、公式練習からトップタイムをマークした。予選でも好位置を得て、優勝を飾りたいところだ。
2番手タイムをマークしたのは、2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)。開幕戦優勝、第2戦6位となったことで、クラス全車のなかで最も重いサクセスウェイト54キロを積んでの2番手タイムは驚くしかない。
3番手タイムは、777号車D'station Vantage GT3(藤井誠暢/マルコ・ソーレンセン/チャーリー・ファグ)。今シーズンから新たに参戦しているD'stationレーシングだが、開幕戦、第2戦とトラブルに泣かされ、まだ速さの片鱗を見せられずにいる。
4位以下は、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)、96号車K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)、31号車apr LC500h GT(小高一斗/中村仁/根本悠生)と続くが、この3車はいずれもサクセスウェイト搭載車だ。
上記トップ6以外にも、前戦富士で優勝の88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)、表彰台を得た56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、52号車Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)にも注目だ。
公式予選は、午後3時から、A、Bグループに分けれられて行われる。





Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
■GT500クラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Official Practice Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT500 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model Team | Tire | SW | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | 大津 弘樹 佐藤 蓮 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 Honda CIVIC TYPE R-G ARTA | BS | 4 | 1'45.832 | - | - | 197.532 |
| 2 | 37 | 笹原 右京 ジュリアーノ・アレジ | Deloitte TOM'S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM Deloitte TOM'S | BS | 8 | 1'45.836 | 0.004 | 0.004 | 197.524 |
| 3 | 12 | 平峰 一貴 ベルトラン・バゲット | MARELLI IMPUL Z NISSAN Z GT500 TEAM IMPUL | BS | 10 | 1'45.945 | 0.113 | 0.109 | 197.321 |
| 4 | 8 | 野尻 智紀 松下 信治 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 Honda CIVIC TYPE R-GT ARTA | BS | 6 | 1'46.361 | 0.529 | 0.416 | 196.549 |
| 5 | 64 | 伊沢 拓也 大草 りき | Modulo CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT Modulo Nakajima Racing | DL | 2 | 1'46.365 | 0.533 | 0.004 | 196.542 |
| 6 | 17 | 塚越 広大 太田 格之進 | Astemo CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT Astemo REAL RACING | BS | 28 | 1'46.439 | 0.607 | 0.074 | 196.405 |
| 7 | 14 | 大嶋 和也 福住 仁嶺 | ENEOS X PRIME GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM ENEOS ROOKIE | BS | 6 | 1'46.468 | 0.636 | 0.029 | 196.352 |
| 8 | 24 | 松田 次生 名取 鉄平 | リアライズコーポレーションADVAN Z NISSAN Z GT500 KONDO RACING | YH | | 1'46.532 | 0.700 | 0.064 | 196.234 |
| 9 | 3 | 高星 明誠 三宅 淳詞 | Niterra MOTUL Z NISSAN Z GT500 NISMO NDDP | BS | 54 | 1'46.647 | 0.815 | 0.115 | 196.022 |
| 10 | 36 | 坪井 翔 山下 健太 | au TOM'S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM au TOM'S | BS | 62 | 1'46.725 | 0.893 | 0.078 | 195.879 |
| 11 | 38 | 石浦 宏明 大湯 都史樹 | KeePer CERUMO GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM KeePer CERUMO | BS | 28 | 1'46.766 | 0.934 | 0.041 | 195.804 |
| 12 | 100 | 山本 尚貴 牧野 任祐 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT Honda CIVIC TYPE R-GT STANLEY TEAM KUNIMITSU | BS | 32 | 1'47.099 | 1.267 | 0.333 | 195.195 |
| 13 | 23 | 千代 勝正 ロニー・クインタレッリ | MOTUL AUTECH Z NISSAN Z GT500 NISMO | BS | 44 | 1'47.377 | 1.545 | 0.278 | 194.690 |
| 14 | 39 | 関口 雄飛 中山 雄一 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM SARD | BS | 38 | 1'47.618 | 1.786 | 0.241 | 194.254 |
| 15 | 19 | 国本 雄資 阪口 晴南 | WedsSport ADVAN GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 TGR TEAM WedsSport BANDOH | YH | 2 | 1'48.154 | 2.322 | 0.536 | 193.291 |
■GT300クラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Official Practice Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT300 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model Team | Tire | SW | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 61 | 井口 卓人 山内 英輝 | SUBARU BRZ R&D SPORT SUBARU BRZ GT300 R&D SPORT | DL | 2 | 1'57.884 | - | - | 177.337 |
| 2 | 2 | 堤 優威 平良 響 | muta Racing GR86 GT TOYOTA GR86 muta Racing INGING | BS | 54 | 1'58.061 | 0.177 | 0.177 | 177.071 |
| 3 | 777 | 藤井 誠暢 マルコ・ソーレンセン チャーリー・ファグ | D'station Vantage GT3 Aston Martin Vantage GT3 EVO D'station Racing | DL | | 1'58.424 | 0.540 | 0.363 | 176.528 |
| 4 | 65 | 蒲生 尚弥 篠原 拓朗 黒澤 治樹 | LEON PYRAMID AMG Mercedes AMG GT3 K2 R&D LEON RACING | BS | 36 | 1'58.801 | 0.917 | 0.377 | 175.968 |
| 5 | 96 | 新田 守男 高木 真一 | K-tunes RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC F GT3 K-tunes Racing | DL | 10 | 1'58.896 | 1.012 | 0.095 | 175.828 |
| 6 | 31 | 小高 一斗 中村 仁 根本 悠生 | apr LC500h GT TOYOTA LEXUS LC500h apr | BS | 24 | 1'58.982 | 1.098 | 0.086 | 175.701 |
| 7 | 52 | 吉田 広樹 野中 誠太 | Green Brave GR Supra GT TOYOTA GR Supra 埼玉Green Brave | BS | 38 | 1'59.081 | 1.197 | 0.099 | 175.554 |
| 8 | 45 | ケイ・コッツォリーノ リル・ワドゥー | PONOS FERRARI 296 Ferrari 296 GT3 PONOS RACING | MI | 4 | 1'59.143 | 1.259 | 0.062 | 175.463 |
| 9 | 20 | 平中 克幸 清水 英志郎 | シェイドレーシングGR86 GT TOYOTA GR86 SHADE RACING | MI | | 1'59.267 | 1.383 | 0.124 | 175.281 |
| 10 | 60 | 吉本 大樹 河野 駿佑 | Syntium LMcorsa GR Supra GT TOYOTA GR Supra LM corsa | DL | | 1'59.409 | 1.525 | 0.142 | 175.072 |
| 11 | 7 | 荒 聖治 ニコラス・クルッテン ブルーノ・スペングラー | Studie BMW M4 BMW M4 GT3 BMW M Team Studie × CRS | MI | 22 | 1'59.424 | 1.540 | 0.015 | 175.050 |
| 12 | 88 | 小暮 卓史 元嶋 佑弥 | JLOC Lamborghini GT3 Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2 JLOC | YH | 52 | 1'59.537 | 1.653 | 0.113 | 174.885 |
| 13 | 30 | 永井 宏明 小林 利徠斗 織戸 学 | apr GR86 GT TOYOTA GR86 apr | YH | | 1'59.716 | 1.832 | 0.179 | 174.623 |
| 14 | 5 | 藤波 清斗 塩津 佑介 | マッハ車検エアバスターMC86マッハ号 TOYOTA 86 MC TEAM MACH | YH | | 1'59.933 | 2.049 | 0.217 | 174.307 |
| 15 | 6 | 片山 義章 ロベルト・メルヒ・ムンタン | UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI Ferrari 296 GT3 Team LeMans | YH | 2 | 2'00.001 | 2.117 | 0.068 | 174.209 |
| 16 | 18 | 小林 崇志 小出 峻 三井 優介 | UPGARAGE NSX GT3 Honda NSX GT3 TEAM UPGARAGE | YH | 8 | 2'00.093 | 2.209 | 0.092 | 174.075 |
| 17 | 50 | イゴール・オオムラ・フラガ 古谷 悠河 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 TOYOTA LEXUS RC F GT3 ANEST IWATA Racing with Arnage | YH | | 2'00.301 | 2.417 | 0.208 | 173.774 |
| 18 | 4 | 谷口 信輝 片岡 龍也 | グッドスマイル初音ミクAMG Mercedes AMG GT3 GOODSMILE RACING & TeamUKYO | YH | 24 | 2'00.485 | 2.601 | 0.184 | 173.509 |
| 19 | 56 | 佐々木 大樹 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 KONDO RACING | YH | 32 | 2'00.516 | 2.632 | 0.031 | 173.464 |
| 20 | 87 | 松浦 孝亮 坂口 夏月 | METALIVE S Lamborghini GT3 Lamborghini HARUCAN GT3 JLOC | YH | 14 | 2'00.580 | 2.696 | 0.064 | 173.372 |
| 21 | 11 | 富田 竜一郎 石川 京侍 | GAINER TANAX Z NISSAN FAIRLADY Z GAINER | DL | | 2'00.651 | 2.767 | 0.071 | 173.270 |
| 22 | 62 | 平手 晃平 平木 湧也 平木 玲次 | HELM MOTORSPORTS GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 HELM MOTORSPORTS | YH | 2 | 2'01.117 | 3.233 | 0.466 | 172.603 |
| 23 | 360 | 大滝 拓也 青木 孝行 荒川 麟 | RUNUP RIVAUX GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 TOMEI SPORTS | YH | | 2'01.562 | 3.678 | 0.445 | 171.972 |

6月1日、開幕大会から約1か月を経過し、2024年FIA-F4選手権シリーズの舞台は三重県・鈴鹿サーキットに移された。
開幕大会では、エンジントラブルが多発したことで、メーカー系のエントラントなどが、第2戦の出走を見合わせるという事態が発生してしまった。
エンジンを供給するトムスは、トラブルの原因を振動によるイグニッションハーネスの断線と突き止め、ハーネス、イグニッションコイルを対策部品に交換。事前に行われたスポーツ走行ではトラブルは出なかったとのこと。
これで一応の解決を見て、今大会には無事全車が出走し、主催者、関係者は胸を撫で下ろした。
午前8時35分からクラス別に行われた予選では、チャンピオンクラスは野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)が見事ダブルポールポジションを獲得。インディペンデントクラスは、第3戦は今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、第4戦はDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)がPPを奪い、B-Maxがメンテナンスする車両が両クラスのPPを独占した。
■チャンピオンクラス
最初に2分7秒台に入れた佐野雄城(TGR-DC RS F4)がリードする形で始まった予選は、終盤になるにつれて野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)と洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)のホンダ育成の二人が徐々にタイムアップ。
これに、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)も絡んで僅差の勝負になったが、最後に2分7秒691、7秒601と立て続けに好タイムを叩き出した野村が、第3戦およびセカンドタイムで決まる第4戦のポールポジションを獲得。チームメイトの洞地が7秒734で第3戦、森山が第4戦の2番グリッドを手にした。
トヨタ育成ドライバーは第3戦、第4戦ともに4位の佐野が最上位だった。
■インディペンデントクラス
開幕大会を欠場した、植⽥正幸(Rn-sports MCS4)、今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)らの強豪がエントリーしたことで、今大会はフルメンバーでの戦いとなった。
その鳥羽が早々に2分11秒254をマークするが、4周目のアタックで今田が11秒の壁を破る2分10秒973でトップタイムを更新。さらに開幕戦を制したDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が10秒944でトップに立つなど、目まぐるしくトップが入れ替わった。
この戦いは予選終了まで続き、特にチームメイトの今田とDRAGONは意地のポール争いを繰り広げ、両者ともに8周目となるアタックで今田が10秒845、DRAGONが10秒906とベストタイムをマーク。最後は今田に軍配が上がったが、セカンドタイムで決まる第4戦のポールはDRAGONが奪った。
セカンドローには、鳥羽とKEN ALEX(BUZZ RACING)が、第3戦、第4戦で位置を入れ替え並ぶことになった。
第3戦の決勝は、本日午後2時から、第4戦決勝は明日の午前8時40分から、ともに11周で行われる。






Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
■Championクラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 Champion class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | CarTeam | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 50 | 野村 勇斗 | HFDP with B-Max Racing HFDP WITH B-max Racing Team | 2'07.601 | - | - | 163.833 |
| 2 | 51 | 洞地 遼⼤ | HFDP with B-Max Racing HFDP WITH B-max Racing Team | 2'07.734 | 0.133 | 0.133 | 163.662 |
| 3 | 62 | 森山 冬星 | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 2'07.842 | 0.241 | 0.108 | 163.524 |
| 4 | *35 | 佐野 雄城 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 2'07.849 | 0.248 | 0.007 | 163.515 |
| 5 | 16 | 新原 光太郎 | YBS Verve影⼭MCS4 HYDRANGEA kageyama Racing | 2'08.046 | 0.445 | 0.197 | 163.264 |
| 6 | 34 | 清水 啓伸 | Drago CORSE MCS4-24 Drago CORSE | 2'08.081 | 0.480 | 0.035 | 163.220 |
| 7 | 38 | 梅垣 清 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 2'08.159 | 0.558 | 0.078 | 163.121 |
| 8 | 54 | 佐藤 凛太郎 | PONOS RACING MCS4 PONOS RACING | 2'08.216 | 0.615 | 0.057 | 163.047 |
| 9 | 45 | 大宮 賢人 | PONOS RACING MCS4 PONOS RACING | 2'08.393 | 0.792 | 0.177 | 162.822 |
| 10 | 97 | 白崎 稜 | Bionic Jack Racing Bionic Jack Racing | 2'08.610 | 1.009 | 0.217 | 162.547 |
| 11 | 36 | 卜部 和久 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 2'08.619 | 1.018 | 0.009 | 162.536 |
| 12 | 60 | 熊谷 憲太 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTORSPORTS | 2'08.682 | 1.081 | 0.063 | 162.458 |
| 13 | *37 | 鈴木 斗輝哉 | TGR-DC RS F4 TGR-DC Racing School | 2'08.903 | 1.302 | 0.221 | 162.179 |
| 14 | 33 | 佐藤 樹 | Drago CORSE MCS4-24 Drago CORSE | 2'08.950 | 1.349 | 0.047 | 162.120 |
| 15 | 77 | 松田 大輝 | WARMTECH SKILLSPEED SKILL SPEED | 2'09.354 | 1.753 | 0.404 | 161.612 |
| 16 | 87 | 下野 璃央 | Dr.Dry Racing Team Dr. Dry | 2'09.425 | 1.824 | 0.071 | 161.524 |
| 17 | 64 | HIROBON | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 2'10.414 | 2.813 | 0.989 | 160.300 |
| 18 | 14 | 村田 将輝 | 湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24 ZAP SPEED | 2'10.469 | 2.868 | 0.055 | 160.231 |
| 19 | 26 | 三枝 拓己 | FALCON MOTORSPORT FALCON MOTORSPORT | 2'10.725 | 3.124 | 0.256 | 159.917 |
| 20 | 46 | 有村 将真 | フジタ薬局アポロ電⼯ フジタ薬局レーシング | 2'11.170 | 3.569 | 0.445 | 159.375 |
| 21 | 90 | Lin Chenghua | ATEAM Buzz Racing AKIRAND RACING | 2'12.414 | 4.813 | 1.244 | 157.878 |
| ---- 以上基準タイム(105% - 2'14.111)予選通過
|
■Independentクラス
SUZUKA GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/06/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 3 Independent class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | CarTeam | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 44 | 今田 信宏 | JMS RACING with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 2'10.845 | - | - | 159.771 |
| 2 | 30 | DRAGON | B-MAX TEAM DRAGON B-MAX RACING TEAM | 2'10.906 | 0.061 | 0.061 | 159.696 |
| 3 | 63 | 鳥羽 豊 | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 2'10.983 | 0.138 | 0.077 | 159.602 |
| 4 | 9 | ケン・アレックス | BUZZ RACING Buzz Racing | 2'11.013 | 0.168 | 0.030 | 159.566 |
| 5 | 96 | 齋藤 真紀雄 | CSマーケティングAKILAND AKILAND RACING | 2'11.323 | 0.478 | 0.310 | 159.189 |
| 6 | 55 | KENTARO | Baum Field F4 FIELD MOTORSPORTS | 2'11.342 | 0.497 | 0.019 | 159.166 |
| 7 | 10 | 中島 功 | Rn-sports MCS4 Rn-sports | 2'11.437 | 0.592 | 0.095 | 159.051 |
| 8 | 11 | 植田 正幸 | Rn-sports MCS4 Rn-sports | 2'11.581 | 0.736 | 0.144 | 158.877 |
| 9 | 98 | IKARI | Bionic Jack Racing Bionic Jack Racing | 2'11.743 | 0.898 | 0.162 | 158.682 |
| 10 | 2 | 仲尾 恵史 | TCS AKILAND AKILAND RACING | 2'11.904 | 1.059 | 0.161 | 158.488 |
| 11 | 40 | ⾚松 昌⼀朗 | SHOEI-GIGS Ride with ES イーグルスポーツ | 2'12.129 | 1.284 | 0.225 | 158.218 |
| 12 | 71 | 大山 正芳 | ダイワN通商AKILAND AKILAND RACING | 2'12.695 | 1.850 | 0.566 | 157.543 |
| 13 | 4 | 佐々木 祐一 | 仙台DayDream with RICHO DAYDREAM RACING | 2'12.739 | 1.894 | 0.044 | 157.491 |
| 14 | 5 | 小谷 泰弘 | TEAM 5ZIGEN F4 Team 5ZIGEN | 2'12.959 | 2.114 | 0.220 | 157.230 |
| 15 | 86 | 大阪 八郎 | Dr.Dry Racing Team Dr. Dry | 2'13.895 | 3.050 | 0.936 | 156.131 |
| 16 | 61 | 坂井 フォックス・ウィリアム | HELM MOTORSPORTS F4 HELM MOTORSPORTS | 2'14.594 | 3.749 | 0.699 | 155.320 |
| ---- 以上基準タイム(105% - 2'17.456)予選通過
|
| 17 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 2'17.605 | 6.760 | 3.011 | 151.922 |
- CarNo. 35は、2024 FIA-F4選手権統一規則付則5(GTAドライビング・モラルハザード防止制度:累積ポイント6)による、第3戦決勝を10グリッド降格とする。
- CarNo. 37は、国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章第2条c(走路外走行複数回)により、3グリッド降格とする。
- 第3戦、第4戦ポールポジション 野村勇斗(HFDP WITH B-max Racing Team)
「昨日の時点ではセクター1、セクター2をまとめきれずに苦戦していたので、セットアップを変えてどうなるか、という感じでしたが、それがうまくハマって良かったです」
「昨夜変更したセッティングは練習でもやったことのないもので、ギャンブル的な面がありましたが、それがうまくいきました」
「アタック2周目にベストが来るように走っていましたが、思ったよりタイヤの持ちが良かったので、それを利用して3周目も行きました。去年だったら3周目は厳しかったんですが、クルマが変わったことと、昨年より涼しかったこともあったと思います」
「決勝も自信があるので、必ず優勝します」
- 第3予選2位、第4戦予選3位 洞地遼⼤(HFDP WITH B-max Racing Team)
-
「昨日の路面にはクルマが合っていたんですが、今日の路面には合わず、アンダーがすごく出ていました。それに自分が戸惑ってしまい、タイヤが一番グリップする4周目でミスしてしまいました。続けて2周アタックしましたが、タイヤのピークが過ぎていたせいもあってタイムが伸びませんでした」
「予選に向けてちょっと微調整すべきだったかなと思います。決勝ではスタートで前に出られればと思いますが、出られなくてもコースのどこかで抜いてきたいです」
- 第3戦予選3位、第4戦予選2位 森山冬星(HELM MOTORSPORTS)
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「もともと2周か、行って3周アタックする分の燃料しか積んでなかったんですが、そこで決めきれなかったのは自分の弱さです。ポール取れたかと言われれば厳しかったと思います。自分のベストは尽くしきれました」
「今日はしっかりポイントを取ります。表彰台がマストだと思うので。明日は勝ちが狙える位置ですし、鈴鹿は抜けないし、SCも多分入ると思います。(野村選手とは)いい戦いになると思うので、頑張りたいです」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
- 優勝 角間光起(ELEVレーシング10VED)
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「SC入ったのがちょうど伊藤選手とバトルしていたタイミングだったので、正直いったん中断で自分のペースを取り戻すことがてきたので、そこは運に助けられたのも大きいかなと思います。クルマの調子はほんとによかったですね、週末通して時間がない中だったのですけれど、エンジニアの方だったりメカニックの方だったりが、みんな知恵を絞って、クルマをいい状態に仕上げてくれていたので後は自分次第だというところで。自信をもって予選から決勝まで走れていたので、ベストで、いい結果だったと思います」
- 優勝チーム監督 ELEV Racing Dream代表・前田大道
-
「正直厳しい戦いでした。去年以上に今年の筑波シリーズはレベルが高いと思っています。レースラップも、ライバルたちも上位4人は58秒9に入れてくる、すごいレベルの高い戦いで、この面子のなかで優勝できるというのは、本当に嬉しいですし、自信にもつながりました。(だんだん強くなってきた気がするが?)そうですね、やっぱりドライバーの力だけに頼るのではなくて、逆境を跳ね返すためには、みんなで一致団結してやらなきゃいけないな、と。もちろんお金もかかりますし、今回エンジンもオーバーホールしたのですけれど、それも結果として、こういうふうにつながりましたし、やっぱり前日練習の1本目とかは全然マシンの状態がよくなくて、季節が変わって暑くなってきて、セッティングも今まで通りだとどうもうまくいかない。そこはやっぱりチームのエンジニアの子たち、あとドライバーとコミュニケーション取ってここまでいいクルマを作り上げられたというのは速さ以外にも強い部分かなと思っています。(1年ぶりの木下選手はどうだった?)昨日練習が3、4周しかできなかった(ミッショントラブルでストップ)なかで、ぶっつけ本番で挑んだレースで、自己ベストの58秒台もちゃんと予選で出して、レースペースもまわりに劣らずよかった。まだまだ伸びしろがあると思いますし、もうちょっと時間があれば、もっともっといい順位で戦えたんじゃないかな、と思っています。夢はダブル表彰台ですね」
- 2位 伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)
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「むちゃくちゃ惜しかったですね。エンジンが向うの方が速くって、インフィールドで詰めてもストレートで離れちゃうみたいな感じで、スリップついても向うの方が速くて。割と(ギャップが)縮まる場面も多くて、行けるかなと思ったのですけれど、SCランとかもあって、チャンスが減っちゃったな。あれ(SCラン)の前ではけっこういい感じに詰められていたのですけれど、悔しいですね」
」
- 3位 石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)
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「ポールポジションの人(アレックス)がミスって、その後に伊藤さんがミスって(アレックスに)つかえて、その影響で2位に上がれたのですけれど、その後ブレーキが早すぎて(苦笑)、抜かされてしまいましたね。トップに肉薄したペースだったので、調子はよかったと思いますけれど、抜き切れなかったのは不満足です。(4位→3位と来たら次は?)優勝めざして頑張ります」
- 4位 センドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)
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「スタートはミスりましたね。しょうがない、レースは勝つばかりじゃないってのがあるので、でも悔しいです。1速はよくて蹴り出しがよかったのですけれど、2速に入れる時にアレで(ミスして)。最後の方はギアが抜けちゃう感じで、最終ラップもブレーキ踏んだ時にギアが抜けてしまったので、黒川選手に抜かれそうになって、そこもキツいなっていうか、危ないし。富士でもそういうギアが抜けるっていうのがあって。スタートはただのミスなので、でもその後の最終ラップ(ギア抜けは)気になって、クルマ的にもちょっと大丈夫なのか?って。でも何とか頑張るしかないので、次のレースに向けて、スタート練習をしてスタートを決めて、スタートがなんとかなれば(勝てる)。今回はしょうがないですね」
- 5位 黒川史哉(ZAP SPEED 10V)
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「終始ペースがよくなかったので、トップ集団に追いつけずにちょっとずつ離れて行ってしまった感じだったので、ちょっと今回はよくなかったな。(リスタートでのオーバーテイクは?)あれは単純に、SCが入った時点でリスタート狙おうって思っていたので、あれは自分の予想通りの動きができました。(前を追うには速さが足りなかった?)あとコンマ3秒くらいは速いペースで行きたかった、という感じがあって、コンマ3から4秒くらい(速さが)あればギリ、トップ集団に追いつけたかなって感じだったので。次までにはちゃんとトップ争いできるようにがんばります」
- 6位(マスターズクラス優勝) 秋山健也(スーパーウィンズKKS2)
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「(KKS2はどう?)前(KKS)よりずっと乗りやすいですし、トップにもある程度はついて行けてたので、けっこういいかな、と思います。(SC明けは?)まぁあれは、ちょっと向うがけっこう決めて来たのでやられちゃいましたね(苦笑)。SCまでの間はペースはトップグループと変わらなかったので。(今後が楽しみ?)そうですね。(真っ白のカラーリングはいつまで?)そのうち前と同じ(青ベース)ようにします(笑)」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

2024年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第3戦決勝が5月5日(日・祝)に筑波サーキットで開催され、ポールシッターのセンドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)がみたびスタートに失敗。隣から好スタートを切った角間光起(ELEVレーシング10VED)がトップに立つと、セーフティカー(SC)ラン明けのリスタートをうまく利用し後続との差を開きフィニッシュ。今シーズン初優勝を飾った。
子供の日のイベントとして開催される本大会。普段のスーパーFJでは見られない数の家族連れが筑波サーキットを訪れ、メインスタンドもピット上の観戦エリアも大入り。パドックも無料開放され、子供を相手にスーパーFJについて説明する親の姿も見かけた。
他のレースでクラッシュがあった関係で当初予定から30分ほど遅れた午後2時にコースイン開始。本日のレース開始前には歌手「RAN」による国歌独唱、ドライバーがコントロールライン上に整列しての集合写真撮影とセレモニーがあり普段と違う雰囲気。いつもであればパドックで黙々とマシンに乗り込むドライバー達だが、観客の前でマシンに乗り込む前にライバルに近寄り握手やfist bump(拳固をぶつけ合う挨拶)を交わし健闘を誓いあう姿も見られた。
午後2時23分フォーメーションラップ開始。気温は午後2時時点で30度ちょうど、路面温度50.2度と共に本日の最高値。全長2,045メートル、2本の短いストレート以外は曲がりくねっている筑波サーキットで、ドライバーは第1コーナー進入から第2ヘアピンまでの区間では呼吸を止めて集中するそうで、これを18周続けるのはタイヤにもドライバーにも厳しい環境だ。
レーススタート、ポールシッターのアレックスは蹴り出しこそよかったが、そこからの加速がのびず、またしてもスタートに失敗。2番手スタートの角間がスルスルと前に出てトップで第1コーナーへ。アレックスの背後3番手スタートの伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)はアレックスに詰まった格好になる、右に左にと激しく動いてオーバーテイクする進路を求める。角間同様加速が良いのが4番手スタートの石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)で、角間に続いて2位で第1コーナーへ進入。3位伊藤と続きアレックスは4番手までドロップする。
アレックスはS字で伊藤に並びかけるが、伊藤はS字出口からの加速が伸びて、第1ヘアピン進入で石井をインから仕留めて2位浮上。アウトに追いやられた格好のアレックスはいったん引いて4位キープ。後方ではグリッド降格で9番手スタートとなった津田光輝(ファーストガレージKK-SII)、津田の後ろ11番グリッドから発進の塚本凛世(F-BrainウインズS2ED)が共に出足が良く、8番手の水谷誠(HC桶川MRPYTTZAPED)、10番手の内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)をそれぞれにかわして津田8位、塚本9位にポジションアップしている。内藤は第2ヘアピンでインから水谷をオーバーテイク。10位にポジションを戻す。
オープニングラップを終えてトップ角間は2位伊藤に0.665秒の差をつけてコントロールラインを通過。3位石井1.167秒、4位アレックスは1.578秒の差で角間を追う。さらに5位黒川史哉(ZAP SPEED 10V)、6位マスターズクラストップの秋山健也(スーパーウィンズKKS2)とグリッド通りに続く。
トップに出た角間だが後続を突き放すスピードはなく、2周目0.555秒、3周目0.502秒差と2位伊藤がじわじわと間合いを詰めている。3位石井と伊藤のギャップも1周目0.322秒から3周目0.767秒と広がりトップグループの中で伊藤が僅かだが速い。4位アレックスは石井に0.489秒の差でここはいったん様子見か。5位のポジションを争う黒川と秋山は2周目の第1コーナー手前で秋山が前に出る。ジェントルマンクラスのトップだ。
4周目、伊藤は59秒151とここまでのファステストラップで角間とは0.435秒の差。0.05秒ずつとはいえ着実に角間との距離を縮めて、5周目には0.1秒詰めて0.338秒差と指呼の間に入って来る。S字から第1ヘアピン~ダンロップコーナーと続くあたりで伊藤が間合いを詰めるが、バックストレートで角間が伸びて突き放すように見える。石井は伊藤に1秒離され、アレックスもいつもの勢いがなく石井と0.396秒の差をキープする。5位秋山はこの4台から遅れてトップから3.687秒の差がついている。
6周目、伊藤はさらに角間とのギャップを削り取り0.230秒の差。ヘアピンではテール・ツー・ノーズ状態でオーバーテイクは時間の問題か。3位石井と4位アレックスは0.561秒の差。そして7周目、伊藤は勝負所とみたか第1コーナーから角間をロックオン、S字でも左右に揺さぶりをかけると第1ヘアピンへのブレーキングではブレーキをロックアップ、タイヤスモークを出しながら角間を攻め立てる。しかし角間は落ちついてタイトにコーナーを抜けるとバックストレートでは伊藤との間合いを僅かだがひろげ、伊藤に決定的なチャンスは与えない。
レースは9周目に突入。ここで9位を走っていた津田光輝(ファーストガレージKK-SII)が第1コーナーでスピン。アウト側で半分コースに車体が残った状態で停止してしまう。津田によるとコーナー進入でリヤタイヤをロックさせてしまって、そこでミッションが壊れてしまったようだとのこと。その間に伊藤はバックストレートで角間に食い下がり、最終コーナーでアウト側からサイド・バイ・サイドに持ち込こんでメインストレートに戻ってくる。僅かに角間のノーズが前で0.096秒差でコントロールラインを通過。しかし第1コーナーはイエローフラッグが出ているのでここは伊藤が身を引くがペースは明らかに伊藤に分があり、角間のトップの座は風前の灯火に見えながら18周のレースは後半戦に入る。
しかしここでSCランが宣言される。第1コーナーで止まった津田が動けない状態のためだ。これで全車スローダウンしトップ争いはいったん水入りに。この時点でのトップ6台は角間~伊藤~石井~アレックス~秋山~黒川の順だ。このSCランは10周目から14周目まで及び、15周目に入るところでグリーンフラッグが振られ、残り4周でレースは再開される。
トップ角間はリスタートをうまくコントロール、ポジションの利を生かして最終コーナーから加速を開始、そのまま2位伊藤につけ入るスキを見せずに0.326秒の差をつけて15周目を終了。3位石井もうまくスピードを乗せて第1コーナーで伊藤に迫り0.448秒差で続き、4位アレックスは石井に0.552秒の遅れで16周目に入る。リスタートをうまく使ったのが6位黒川で、最終コーナーからの加速で前を行く秋山に近寄ると並びかけた状態でコントロールラインを通過。そのままストレートを並走すると、インから第1コーナーへ飛び込みオーバーテイク。5位のポジションを奪い取る。黒川は予選終了後長い時間スタッフと話し込んでいて、マシンの仕上がりに不満があった様子だがようやく復調したか。
16周目、角間は58秒905とファステストラップを更新、伊藤との差を0.506秒までひろげる。角間によると前半トップを守りながらもタイヤを温存していたそうで、そのアドバンテージがここで活きたようだ。逆に伊藤は第1ヘアピンへのブレーキングでタイヤをロックさせるなど苦しそうで、石井から0.39秒差とプレッシャーをかけられている。
それでも伊藤は17周目には最終コーナーからアウト側四脱ぎりぎりのコーナリングを見せて0.391秒まで角間とのギャップを削り取りファイナルラップへ突入する。
しかしながら角間は最後まで伊藤にチャンスを与えずに、終わってみれば一度もトップを譲らない完勝でレースをフィニッシュ、優勝を飾った。昨年終盤戦2勝をあげ、今年は勝負の年と言いながら第1戦ではアレックスに3.3秒の差をつけられて3位に終わり、本人いわく「初心に帰るために頭をまるめた」そうで、確かに昨年見せたスキのない走りがよみがえった感がある。
2位伊藤は第2戦富士に続いての2位フィニッシュ、前戦では好バトルの末の2位で満足したような表情だったが、今回ははっきりと悔しさをにじませて表彰台に上がった。
3位石井はデビューイヤーの第1戦7位、第2戦4位と順位を上げて初の表彰台だ。アレックスは前戦までの勢いが見られず4位、5位はリスタートで秋山を仕留めた黒川、秋山は6位でマスターズクラス優勝となった。
筑波/富士スーパーFJ選手権第4戦は 3週間と短いインターバルで5月26日(日)に筑波で開催される。昨年は小村明生が一人勝ちのシリーズ前半だったが、今年は群雄割拠な予感が漂う。












Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA
筑波サーキット・カーフェスティバル2024 -RIJ- (2024/05/05) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 3 筑波サーキット 2.045km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 91 | | | 角間 光起 | ELEVレーシング10V ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 23'11.601 | - | - |
| 2 | 14 | | | 伊藤 駿 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 23'11.773 | 0.172 | 0.172 |
| 3 | 53 | | | 石井 大雅 | ファーストガレージ制動屋S2 MYST KK-S2 | 18 | 23'12.427 | 0.826 | 0.654 |
| 4 | 73 | | | センドラ瀬戸 アレックス翔太 | TRS・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 23'15.285 | 3.684 | 2.858 |
| 5 | 15 | | | 黒川 史哉 | ZAP SPEED 10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 23'15.438 | 3.837 | 0.153 |
| 6 | 3 | M | 1 | 秋山 健也 | スーパーウィンズKKS2 MYST KK-S2 | 18 | 23'15.649 | 4.048 | 0.211 |
| 7 | 39 | | | 塚本 凜世 | F-BrainウィンズS2 ED MYST KK-S2 | 18 | 23'15.756 | 4.155 | 0.107 |
| 8 | 72 | | | 木下 祐希 | ELEVレーシング制動屋S2 MYST KK-S2 | 18 | 23'16.497 | 4.896 | 0.741 |
| 9 | 55 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージKK-SII MYST KK-S2 | 18 | 23'17.492 | 5.891 | 0.995 |
| 10 | 22 | | | 内藤 大輝 | RaiseUP RCIT ED MYST KK-S2 | 18 | 23'18.573 | 6.972 | 1.081 |
| 11 | 38 | M | 2 | 畠山 退三 | ZAP SPEED KK-S2 MYST KK-S2 | 18 | 23'18.950 | 7.349 | 0.377 |
| 12 | 18 | | | 水谷 誠 | HC桶川MRPYTT ZAP ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 23'30.886 | 19.285 | 11.936 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ---- |
| - | 52 | | | 津田 充輝 | ファーストガレージKK-SII MYST KK-S2 | 8 | 8'07.059 | 10Laps | 10Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 91 角間光起(ELEVレーシング10V ED) 58.905 (16/18) 124.981 km/h
- ポールポジション センドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)58秒384
-

「(狙い通りのタイム?)気温に対して毎回(状況が)変わるので、その中でできるだけ、って感じで走っていました。(タイムの出し方は?)やっぱりこの気温だと、ずっと走っているとタイヤもダメになってくるので、待つというかタイヤを殺さないように。(そういうことを考える余裕が出てきた感じ?)そういうことはないですね、暑いといろいろ厳しくなってくるので、一回ミスするとタイヤが滑ったりしてしまうので、そこらへんはやっぱり余裕ないですね、難しいです。(連勝目指している?)はい、目指しています。(ところで「ALEX COOLERは冷えるの?)走っていると集中しているので分からないです(笑)」
- 2位 角間光起(ELEVレーシング10VED)58秒429(+0.045秒)
-
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「クルマもいい感じで、昨日の練習でセットをいろいろ試した中で、今まで一番いいくらいに仕上がっている。アレックス君とコンマ05秒差くらいだったらチャンスはあるなと思うので、これはレースで巻き返して今度こそ優勝狙っていきたいと思います」
-
- 3位 伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)58秒454(+0.070秒)
-
-

「一番最初にパっと出たタイムがよくて、ちょうどタイヤも終わりかけだったので大人しくピット入ろうと思っていたら、それがちょっと早かったですね(苦笑)。もうちょいだったかな。感触は悪くないですけれど、なんと言いますか、暑さじゃないですかね。勘違いじゃないですけれど、さすがに後半は(タイム)出ないだろ、みたいに高をくくっていたところがあって、早めに終わらせちゃったのは ちょっともったいなかったかな。でも早めに(アタックを)やめた分、決勝のタイヤの余力に賭けて、なんとかいいポジション行けたら、もちろん一番前へ行くのが望みですけれど」
-
- 4位 石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)58秒572(+0.188秒)
-
-

「あまり納得はしていなくて、第2ヘアピンまではすごく良くて、ロガー見たらタイムはベストくらいじゃないかって感じで出てたのですけれど。第2ヘアピンでけっこうミスしちゃって、そこからだんだんタイムも落ちちゃった感じなので、ちょっともったいなかったです。決勝はここは抜きずらいので、スタートをばっちり決めて、前の富士のようにストールしないでちゃんと決めて、表彰台か優勝狙ってがんばります」
-
- 5位 黒川史哉(6位から繰り上がり)(ZAP SPEED 10V)58秒739(+0.355秒)
-
-

「(セッション直後に話し込んでいたが?)まったくもってセットが決まっていなくて。昨日の最後に「これぐらいかな?」ってセット出したのですけれど。今日朝いちで、そのセットじゃない持ち込みのセットで走ったら、またダメになっちゃったので、タイムが止まっちゃったって感じで。(決勝にむけて見直す?)そうですね。(自分自身の調子は?)あんまりよくないかなぁ(苦笑)。前回調子よかった(3位)ので、ここでもせめて表彰台くらいは取りたいなと思います」
-
- 5位→9位(ペナルティで4グリッド降格) 津田光輝(ファーストガレージKK-SII)58秒670(+0.286秒)
-
-

「(暑いからタイヤきつい?)タイヤ(のつらさ)もあるのですけれど、どちらかと言うと、それより自分の走りの中で改善できる点がいろいろあって、それは昨日からも気付いていたことだったので、それを今の予選でも改善しながら走っている感じがありました。それでちょっとまだ未完成というところではあるのですけれど、改善しながら決勝も乗りたいと思います。決勝はひとつでもポジション上げられたらいいなと思います」
-
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

2024年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第3戦公式予選が5月5日(日・祝)に筑波サーキットで開催され、終盤のタイムアタアック合戦を制したセンドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)が残り1分を切ってトップタイムを叩き出し、開幕3連勝に向けてポールポジションを獲得した。
毎年5月5日こどもの日に行われる「筑波サーキット・カーフェスティバル」。今年は入場料無料、パドックフリーで、フェラーリや往年のスポーツカーの展示やデモラン、子供向けのアトラクションなども行われて多くの家族連れでサーキットは賑わった。
朝から雲一つない好天気で初夏の雰囲気の筑波サーキットは、予選開始時刻の午前9時25分時点で気温24.5度、路面温度39.6度のドライコンディション。前回のレースのフィニッシュ順に、アレックスを先頭に13台がコースイン。20分間の予選が開始された。
各車ウォームアップを終えて4分経過あたりからタイムアタックが始まり、まずはアレックスが58秒916をマークするが、ただちに伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)が58秒915と0.001秒差でトップ、さらに石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)が58秒781、角間光起(ELEVレーシング10VED)が58秒71と立て続けにトップタイムが更新される。今回必勝を期しているという角間は髪をバッサリと切ったスポーツ刈りで現れた。
残り14分、伊藤が58秒765で2番手。津田光輝(ファーストガレージKK-SII)が58秒864の4番手タイム。そしてアレックスが58秒708で再度トップに浮上するも伊藤が58秒567を出して再びトップ、津田も58秒572までタイムを縮め2番手、石井58秒694で3番手となりアレックスは一気に4番手へドロップ。後方では今回からついに「MYST KKS-2」を導入したマスターズクラスの秋山健也(スーパーウィンズKKS2)が13位から7位までポジションを上げる。残り13分、アレックスが58秒644まで自己ベストを縮め3番手へ上がると角間がそれを上回る。
残り11分、1年ぶりにスーパーFJ参戦の木下祐希(ELIVレーシング制動屋S2)が59秒175で8位進出。木下のマシンは前日のスポーツ走行の際にミッショントラブルに見舞われ、ガレージで深夜まで修理を行い出走にこぎつけたという。
残り10分を切って予選は折り返し。ここまでの順位は
- トップ 伊藤 58秒567
- 2番手 石井 58秒572(+0.005秒)
- 3番手 角間 58秒596(+0.029秒)
- 4番手 アレックス 58秒644(+0.077秒)
- 5番手 津田 58秒678(+0.111秒)
- 6番手 内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)58秒754(+0.187秒)
上位6台が0.2秒以内にひしめく筑波らしい予選が続く。
ここでアレックスが58秒530を出して再びトップ浮上。2番手に落ちた伊藤はここでピットイン。タイヤの内圧を調整した模様で、すぐにピットアウトする。
アレックスの「東京R&D RD10V」は他のチームのマシンと違って、ノーズコーンに空気を取り込むダクトが設けられ「ALEX COOLER」との表示がある。チームによると暑がりのアレックスの為にコックピットへ導風するように改造したという。その効果があったかアレックスはトップタイムを58秒482まで短縮する。
残り6分、伊藤が58秒454でみたびトップ。2番手以下は変わらずアレックス~石井~角間~津田と続き、6番手にここまで下位に埋もれていた黒川史哉(ZAP SPEED 10V)が58秒739で上がってくる。残り4分で角間が58秒547で3番手へ。マスターズクラストップは全体8番手の秋山、クラス2位の畠山退三(zap speed KK-S2)は12番手につける。
気温と路面温度はさらに上昇してタイヤに厳しいコンディションになりつつあるようで、各車タイムが伸び悩んできており、これで予選グリッドは確定かと思われたが残り1分5秒、アレックスが58秒384を叩き出して逆転、トップに立つ。そしてチェカードフラッグが出て最後のタイムアタックが行われる中、角間が58秒429をマークしてフロントロウを獲得する。伊藤は0.025秒及ばすセカンドロウへ。以下4番手石井、5番手津田、6番手黒川という順位で予選は終了した。
その後津田は走路外走行のペナルティで4グリッド降格、9番手ヘダウン。替わって6番手に上がった内藤も同様に2グリッド降格で、3列目には黒川とマスターズクラストップの秋山が並ぶことになった。
決勝は午後1時30分コースイン予定。気温、路面温度ともに本日の最高になると予想される時間帯で、ドライバーの敵はライバルより暑さかもしれない。そして気になるのはここまで2戦ともフロントロウから出遅れているアレックスのスタートだ。





Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
筑波サーキット・カーフェスティバル2024 -RIJ- (2024/05/05) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 3 筑波サーキット 2.045km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 73 | | | センドラ瀬戸 アレックス翔太 | TRS・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 58.384 | - | - | 126.096 |
| 2 | 91 | | | 角間 光起 | ELEVレーシング10V ED TOKYO R&D RD10V | 58.429 | 0.045 | 0.045 | 125.999 |
| 3 | 14 | | | 伊藤 駿 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 58.454 | 0.070 | 0.025 | 125.945 |
| 4 | 53 | | | 石井 大雅 | ファーストガレージ制動屋S2 MYST KK-S2 | 58.572 | 0.188 | 0.118 | 125.691 |
| 5 | *52 | | | 津田 充輝 | ファーストガレージKK-SII MYST KK-S2 | 58.670 | 0.286 | 0.098 | 125.482 |
| 6 | 15 | | | 黒川 史哉 | ZAP SPEED 10V TOKYO R&D RD10V | 58.739 | 0.355 | 0.069 | 125.334 |
| 7 | *22 | | | 内藤 大輝 | RaiseUP RCIT ED MYST KK-S2 | 58.754 | 0.370 | 0.015 | 125.302 |
| 8 | 3 | M | 1 | 秋山 健也 | スーパーウィンズKKS2 MYST KK-S2 | 58.808 | 0.424 | 0.054 | 125.187 |
| 9 | *39 | | | 塚本 凜世 | F-BrainウィンズS2 ED MYST KK-S2 | 58.810 | 0.426 | 0.002 | 125.183 |
| 10 | 72 | | | 木下 祐希 | ELEVレーシング制動屋S2 MYST KK-S2 | 58.901 | 0.517 | 0.091 | 124.989 |
| 11 | *55 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージKK-SII MYST KK-S2 | 59.086 | 0.702 | 0.185 | 124.598 |
| 12 | *38 | M | 2 | 畠山 退三 | ZAP SPEED KK-S2 MYST KK-S2 | 59.139 | 0.755 | 0.053 | 124.486 |
| 13 | 18 | | | 水谷 誠 | HC桶川MRPYTT ZAP ED TOKYO R&D RD10V | 59.432 | 1.048 | 0.293 | 123.873 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'15.949)予選通過 ---- |
- CarNo.52は、筑波サーキット一般競技規則第19条1.違反(走路外走行4回)により、4グリッド降格とする。
- CarNo. 22, 39, 55, 38は、筑波サーキット一般競技規則第19条1.違反(走路外走行2回)により、2グリッド降格とする。

4月28日にモビリティリゾートもてぎで開催された「2024年Formula Beat(F-Be)地方選手権第3戦」において、揃いのTシャツを着てクレデンシャルを首にかけた高校生たちの姿があった。彼らはF-Beを主催する「日本F4協会」の招待に応じて学校から授業の一環として派遣された県立宇都宮工業高校と県立青森工業高校の学生で、現場で作業の手伝いを経験している。F-Beではこうした公立高校の生徒に対するサーキットの現場での職場体験や学校を訪問しての出張講義などに2019年から取り組んできている。
F-Beを運営する株式会社日本フォーミュラー・フォー協会の福永亜希子会長に話をうかがった。
――取組について
「宇都宮工業高校さんとは2019年ごろから一緒にやらせて頂いていて、今回初めて2校いっしょに来ていただきました。うちとしてはお預かりした生徒さんに全チームとタイヤサービスさんの方に入って頂いてお手伝いをやってもらっています。特にハンマーレーシングさんのようなモノ作りに特化しているチームの方では生徒さんたちが一緒にパーツの制作もやっていて、そのパーツをハンマーレーシングさんが使ってそれをフィードバックし、それをうけて生徒さんが改良しながら授業とレースを連動させて参加してもらうことを行っています。F-Beがマルチメイクということとモノ作りができるカテゴリーとしては貴重だなと思っているので、そういうところでメカニックさんだとかエンジニアさんが育つ環境として活用できると私は思っていて、そういうところに生徒さんを招いて一緒に育って行けるカテゴリーとして「Formula Beatは人を育てるカテゴリーです」というのを全面に出して皆さんに知って頂く活動をしていきたいなと思っています」
――サーキットの近くの学校に声をかけている?
「私の方でサーキットの担当者や(サーキットの)地元の公立高校の高校生を対象に声をかけさせていただいていますが、効果的に学校に声掛けして、先生がそれに応じてくれるところというのがまだまだ少ないです。今は青森の青森工業高校と栃木の宇都宮工業高校ではこのもてぎとスポーツランドSUGO、あと岡山国際サーキットから地元の勝間田高校を紹介いただき、岡山国際を中心に、行けるのであれば鈴鹿サーキットでも活動して頂いています。あと前回とか次回の富士にも、宇都宮工業高校の生徒さんたちに継続して来ていただく調整をさせてもらっているところです。秋のSUGOでは再び両校での取り組みを調整しています。オートポリスと十勝の方はまだそういうことをやって頂ける学校さんが探し切れてなかったり、ちょっとご縁のない土地なので、私としてはこういう活動を知っていただくようには常に模索はしていて、賛同して頂ける学校があれば、こちらとしては絶賛大募集中です」

――事務局の体制は?
「今まで事務局って実質わたしひとりでやっているような感じでやらせてもらっていたのですけれど。アドバイザーで2、3年前から土屋武士さんがいろいろ来て下さり、谷川(達也)さんが武士さんの来られない大会ではサポートしてくださっていたのですけれど、武士さんがチームの方の運営が大変な状態なので、今年は谷川(達也)さんがメインとなり、アドバイサーで入っていただいています。あとはホンダ学園の学生さんもご縁があって、意気投合したので、テクニカルスタッフとして勉強してもらう形で来てもらっています。彼は4回生でこれから就職しても可能な限りテクニカルスタッフとして来てもらえないかと相談中です。あともうひとり女性がいて、彼女は去年宇都宮工業高校さんでこのインターンシップに参加した生徒さんなのですよ。それでいっしょにレースウィークを過ごすときに事務局をいっしょにやってみようか、ということで事務局のサポートで入ってもらったら、このF-Beの世界観とやっている仕事に彼女なりにやりがいを見つけてくれたみたいで。私もびっくりしたのですけれど(インターンシップ)終えて帰る時に「私F4協会に就職したいです!」と言って来て。その時が初めてサーキットに来た子なので、何も知らなかったけれどこういう仕事があるんだって知った時に、高校を卒業したらここで働いてみたいと興味をもってくれたので、今年の春からF-Beの事務局を手伝ってもらうために入ってもらいました。そういう形で若い子が育って行ってほしいなと思っていて、そうすることでJAF-F4の時代から30年を超えて継続しているカテゴリーの世界観を私といっしょに学んでもらって、この先すっとバトンを渡して続いていけるといいな、と思っています」
FIA-F4が始まったことで存在を問われた時期もあったJAF-F4だが、Formula Beatと名前を変えてステップアップを目指す若手からレースを楽しむジェントルマンまでが参加するカテゴリーとして続いている。マルチメイク、マルチエンジン、モデファイも可能という現代のフォーミュラカーレースでは貴重な「クルマ作りを見る視点からも楽しめる」ルールが評価されており、今後さらなる人材輩出も期待される。
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA
- 優勝 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)
-

「スタートはもうどうしようもないですね(苦笑)。(挽回は早かった?)何と言うか、なんですかね、よくわからないけれど。やっぱり暑くてみんなペース上がらなかったのですかね? そういう感じでした。今シーズン残りは全部出る予定ですのて、次も頑張ります」
- 2位 下村剛司(ファーストガレージRK01)
-

「スタートが自分もうまく行けなかったのですけれど、ハンマーさんもけっこう失速していて。それで何とか前に出たのですけれど、やっぱり向うがベテランというのもあって、タイヤの熱入れというか、オープニングラップの走りとかはまだまだ課題だなと思ったし。その後もついて行けたらよかったのですけれど、思った以上に気温が上がって、かなりコントロールが難しかったので、ぎりぎりだったのですけれど、なんとか(順位を)守れたのでよかったな、と」
- 3位 ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)
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「公約通りの表彰台でよかったです。下村君からけっこう離されると思っていたのですけれど、ずっとバトルできたので。予選から決勝に向けて改善点があって、そこを直していったらついて行けたので、よかったです。まあ無理はせず、3位表彰台が欲しかったので(笑)」
- 4位 長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP) ジェントルマンクラス1位
-

「スタートはめっちゃ決まって、ジェントルマンのポールの人を抜かすことができたので。前の総合の人には離されちゃいましたけど、初めてのレースでめっちゃ楽しかったです。今後もこういう調子でやっていきたいと思います、次は富士に行きます」
- 5位 KAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W) ジェントルマンクラス2位
-

「スタートがやっぱり、すごく難しくて。今回はエンストはしましたけれど、同一周回で戻れて、追い上げられてよかったです。ラップタイム的にもよかったと思います(2番手)。決勝はこの暑さでも走れることがわかったので、次回は頑張りたいと思います。やっぱりスタートですかね。スタートさえよければ、って感じです。(クルマの側の問題が大きい?)エンジンを一回戸田さんに送らないとダメなんですよね。4千回転以下(のトルク)が何もないのですよ、リミッター当たるまで踏み切っても止まってしまうので、そこが課題です。時間が無いので十勝はあのまま行かなくちゃいけないので、十勝が終わって次の富士まで一か月あるので、そこでエンジン送って調整して貰おうかな、と思っています。僕のクルマだけシングルスロットルの新製品で、他のK20Aのクルマは4連スロットルで、フォーミュラ・ルノーみたいに下から回るように、というのが、その下がないので(苦笑)。600キロ近いクルマですから、下からトルクが要ると思うので」
- 6位 みきてぃ(LP・Shop kts24)ジェントルマンクラス3位
-

「(終盤KAMIKAZEさんにやられたが?)すごい驚きました、怖かったです(笑)。調子はすごくいいです、ウイング作った甲斐がありました。この後は富士に出て、後はまだ考えていないのですが、毎年アップデートしてパーツ作って、このクラス改造できるので、なんかいろいろやりたいな、と思っています」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

2024年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第3戦の決勝レースが4月28日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ポールポジションからスタートのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)がスタートで出遅れ2位に落ちるもすぐにリカバリーしてトップを奪回。以降ラップ毎に後続を突き放す快走で12周を走り切り、13秒以上の大差で優勝した。
予報通りの晴天で気温がぐんぐん上昇したモビリティリゾートもてぎは午後2時5分のコースイン時点で気温28度、路面温度も50度以上というタイヤに厳しいコンディションだ。エントリーした13台のうち、予選で7番手、ジェントルマンクラス4位のタイムを出した昨年のチャンピオン河野靖喜(ファーストガレージFG108)は体調不良により出走を取り消し。12台によって決勝は戦われることになった。
午後2時15分フォーメーションラップ開始、各車グリッドに戻ってくるとレッドライトが消灯してレーススタート。

常日頃「スタートが課題だ」と話しているポールシッターのハンマー伊澤はやはりというべきかスタートで出遅れ、フロントロウから出た下村剛司(ファーストガレージRK01)の後塵を拝して第1コーナーへ進入。後方では予選4番手、セカンドロウから発進のKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)が予選後に危惧していた通りエンジンストールで動けず、後続車が右に左にと回避している。前戦富士でも同じようにグリッドに釘付けになったKAMIKAZEだが、幸いなことに今回はエンジンが再始動し後続車が接触することもなく、最後尾からスタートを切った。
出足がよかったのが下村と5番手スタートの長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)で、下村はトップ、長嶋は4番手スタートのISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)をストレートでかわすと第1コーナーでハンマー伊澤のアウトから被せるようにターンイン、ハンマー伊澤がインを抑え込んで第2コーナーを抜けると長嶋がやや引いたか加速が鈍り、ISHIKENが第3コーナーで長嶋のインを突いて3位のポジションを奪い返す。
トップをみすみす明け渡したハンマー伊澤だが、ただちに下村攻略を開始。第5コーナーでアウトから並びかけると、ファーストアンダーブリッジをサイド・バイ・サイドで通過、130Rのコーナリングで下村の前に出てトップの座を奪回す。そこからぐいぐいと下村を引き離し、1.413秒の差をつけてオープニングラップを終了。下村の0.448秒後方にはISHIKENが迫り、4位長嶋も0.585秒差で続き、5位三浦勝(NUTECルノー)、6位みきてぃ(LP・Shop kts24)がそれぞれ1.4秒、0.9秒の間合いでコントロールラインを通過した。
スタート失敗のKAMIKAZEはトップから21秒以上遅れた12位から挽回を開始する。前回の富士での談話でエンジンの低速トルクがまったくない状態で、ちょっとでもラフにクラッチをつなぐとエンストしてしまうそうで、今回も同じ状況のようだ。
2周目に入りトップ、ハンマー伊澤と2位下村の差は2.891秒、下村はトップを追うことよりも0.564秒後方につける3位ISHIKENからのプレッシャーにさらされている。3周目に入りハンマー伊澤のリードは4.205秒。下村より1.4秒速いラップタイムでギャップを拡大していく。
4周目、5周目とハンマー伊澤はただひとり1分55秒台のペースで走りリードは8秒以上、2位下村は依然としてISHIKENから0.38秒差とつけ狙われている状態で逃げられない。4位長嶋はそこから1.7秒の差でジェントルマンクラスのトップ、以下5位三浦、6位みきてぃとオーダーは変わらない。
折り返しの6周目、ハンマー伊澤のリードは9秒364。下村とISHIKENは0.573秒差、3位以下も膠着状態の中で順位を上げているのがKAMIKAZEで、2分前後のラップタイムの集団の中を1分57~8秒でかき分けつつ9位までポジションを戻し、0.213秒差で前を走るDクラスの鈴木雅人(ハンマーレーシング・ハッピー号)を仕留めようとしている。Dクラスのもう一台、旧FIA-F4マシンの杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)は12位を走っている。
7周目にハンマー伊澤のリードは10秒を超え完全な独走状態。ハンマー伊澤が90度コーナーへターンインする頃に2位の下村はヘアピンを立ち上がる。下村と3位ISHIKENは依然として0.317秒の差でつかず離れずだが、決定的な場面は訪れない。4位長嶋、5位三浦、6位みきてぃは3.3秒~6.6秒~2.8秒とそれぞれ単独走行になっている。
8周目、9周目、10周目もハンマー伊澤のペースに衰えは見えず、下村との差は13秒。KAMIKAZEはさらに順位を上げて7位、ジェントルマンクラスの表彰台が見えてくる。
11周目、5位を走っていた三浦がピットイン、トラブルの模様でピットロード入口でマシンを止めてしまう。これでKAMIKAZEが全体6位、クラス3位に上がると、さらにファイナルラップに前を走るみきてぃも攻略、総合5位クラス2位まで順位を押し上げた。
トップのハンマー伊澤は最後の2周ほど僅かにペースを緩めたが盤石の走りで2位下村に13秒以上の差をつけて優勝。下村はハンマー伊澤の影すら踏めなかったがISHIKENからのプレッシャーには屈せず0.3秒の差を守って2位。3位ISHIKEN。4位は長嶋で初のレースでジェントルマンクラス優勝。5位KAMIKAZEは全体2番手のベストラップを叩き出しており、返す返すもスタートの失敗が悔やまれるジェントルマンクラス2位。最後にKAMIKAZEに仕留めれれたものの、みきてぃは全体6位、クラス3位となった。
初開催のF-Be Dクラスのトップは全体9位の杉山、全体10位の鈴木がクラス2位となった。
F-Be第4戦、第5戦は舞台を北海道に移し、十勝スピードウェイで5月19日に行われる。









Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第2戦 -RIJ- (2024/04/28) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 Formula Beat Round 3 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 19 | | | ハンマー 伊澤 | アルカディア☆ハンマーRハヤテ 疾風 | 12 | 23'26.066 | - | - |
| 2 | 92 | | | 下村 剛司 | ファーストガレージRK01 B-MAX RK01 | 12 | 23'39.409 | 13.343 | 13.343 |
| 3 | 16 | | | ISHIKEN | HMRハンマーR☆ハヤテ 疾風 | 12 | 23'39.743 | 13.677 | 0.334 |
| 4 | 63 | G | 1 | 長嶋 重登 | ミスト☆T.U.CGROUP Dallara F301 | 12 | 23'48.456 | 22.390 | 8.713 |
| 5 | 9 | G | 2 | KAMIKAZE | FIRST GARAGE & 04W TOKYO R&D SYNERGY RD04W | 12 | 24'01.477 | 35.411 | 13.021 |
| 6 | 22 | G | 3 | みきてぃ | LP・Shop kts24 kts24 | 12 | 24'02.153 | 36.087 | 0.676 |
| 7 | 35 | G | 4 | 髙橋 忠克 | 髙宮商事ミストKK-ZS MYST KK-ZS | 12 | 24'08.408 | 42.342 | 6.255 |
| 8 | 76 | G | 5 | 松本 隆行 | SHOUEI☆ミスト Dallara F307 | 12 | 25'21.602 | 1'55.536 | 1'13.194 |
| 9 | 33 | D | 1 | 杉山 寛 | ミスト☆菱洋商事株式会社 DOME F110 | 12 | 25'25.797 | 1'59.731 | 4.195 |
| 10 | 24 | D | 2 | 鈴木 雅人 | ハンマーレーシング・ハッピー号 WEST 006 | 11 | 23'29.284 | 1Lap | 1Lap |
| 11 | 34 | G | 6 | 三浦 勝 | NUTECルノー Renault FC106 | 10 | 19'59.857 | 2Laps | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ---- |
| - | 0 | G | 7 | 渡辺 義人 | エクシズレーシングWXR-MkII WXR MK-II | 7 | 14'17.953 | 5Laps | 3Laps |
| - | 3 | G | 8 | 河野 靖喜 | ファーストガレージFG108 FG108 | - | d.n.s | - | - |
- Fastest Lap: CarNo. 19 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ) 1'55.810 (5/12) 149.241 km/h
- ポールポジション ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)1分54秒688
-

「(絶好調?)そういう訳じゃないですけれど、路面コンディションがレースウィーク入って急激に変わったので、それになかなか対応し切れなくて。自分的にはいまいちな感じなんですけれど、他の皆さんも苦労している、ってことだと思います。(まだベストコンディションではない?)そうですね、でもこれから気温上がっていく傾向なのでしょうから、そうも言っていられないと思います。(後はスタートが決まれば?)そうですね(苦笑)お決まりのスタートです」
- 2位 下村剛司(ファーストガレージRK01)1分55秒385 +0.697秒
-

「54秒台くらいには入れたかったですけれど、今年に入ってF-Be初めてがこのレースだったので、今初めて予選で新品タイヤ履いた感じで、昨日練習した時もバランスが(以前と)変わっていて、合わせ込めなかったというか。あと気温が上がり過ぎて後半タイヤがタレてきた中で、なんとか(タイムを)出したという感じなので、満足はしていないですけれど、とりあえず2番手は取れたので、決勝は頑張ります」
- 3位 ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)1分55秒832 +1.144秒
-

「とりあえずこの予選は3番手が最低でも、できたら下村君を越せたらいいなと思ったのですが。途中までは越していたのですけれど、後半で抜かれちゃって。でもこれまでで一番の予選3番手で、55秒8もベストで、練習走行から予選で55秒8を目標にやって来たので、とりあえず目標クリアできたので、よかったです。決勝は表彰台(争いが)初めてなので、そこをなんとか死守したいかなというところです」
- 4位 KAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)1分55秒837 +1.149秒
-

「クルマはすごく足回り決まっていていいですね。決勝は普通にスタートできればいいですけれど、富士はスタートできなかったので。相変わらず富士と同じような現象が出ているので、いろいろ、クラッチとかクラッチカバーも変えて来たのですけれど、症状(エンジンストール)が変わらないので、決勝はスタートが心配ですね。そこさえ決まって、みんなと楽しく走れれば、と思っています」
- 5位 長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)1分55秒971 +1.283秒
-

「最後に抜かされちゃったか。でも55秒台には入れたかったので、狙い通りです。このクルマに乗るのまだ4回目で、レース出るのは初めてなので、決勝はどうなるかわからないですけれど、安全に行きます」
- 6位 三浦勝(NUTECルノー)1分56秒617 +1.929秒
-

「ちょっと(前に)詰まっちゃったので、そこで何度か引いたりしているので、一番いいとこをそこで逃しているので、あまりよくはなかったですね。久しぶりに乗っているので、アジャストするのがなかなかアレ(大変)でしたけれど、昨日よりはだいぶ落ち着いてきたので、慣れてきた感じはあります。決勝はひとつでも上をめざして、頑張りたいと思います」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

2024年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第3戦の公式予選が4月28日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が2番手に0.697秒の差をつけてポールポジションを獲得した。
ゴールデンウイークに入り、春というより初夏めいた気候のモビリティリゾートもてぎは朝から好天に恵まれ、F-Beの予選が始まる午前9時25分にはすでに気温22度。エントリーは13台で、うちオーバーオールを競う3台に加えてジェントルマンクラス8台と、今年から新設された「F-Be D(ダッシュ)クラス」に初めて2台のエントリーがあった。

「F-Be Dクラス」は昨年までFIA-F4に出ていたDOME F110をメインに、その他にもフォーミュラ・ビート選手権で承認された10種類以外のエンジンを搭載したマシンの参加を認めるもので、旧FIA-F4車両については、フラットボトム化や軽量化、エンジンのパワーアップ、LSDの装着などにより昨年末のもてぎで約3.5秒あったラップタイムの差を短縮して戦うことが可能になると目されている。
今回参加したF-Be Dクラスのマシンの1台はこの旧FIA-F4マシンで車体は童夢F110、エンジンはトムスのTZR42を搭載し、杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)がドライブ。一方のもう一台は車体は元々JAF-F4向けでアルミモノコックのWEST006に戸田レーシングのB18Cが搭載されていて、鈴木雅人(ハンマーレーシング・ハッピー号)が搭乗する。F110のコンバートについては「とりあえずフラットボトムにしただけ」という状態で、他の適合作業については今後の取り組みなので目算通りのポテンシャルが出るかはまだわからないとのことだ。
なお鈴木のWEST006は先日の練習走行で燃料系のトラブルでエンジンが始動せず、ハンマーレーシングでは急遽千葉県のファクトリーまでパーツを取りに行くことになったが、予選開始までに間に合った模様だ。
コースオープンが宣言されて、オレンジのメタリックカラーに快獣ブースカが目立つ長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)を先頭にコースイン、予選が開始される。
まずは残り15分、ハンマー伊澤が1分57秒672のトップタイム、2番手に本大会唯一の20代、下村剛司(ファーストガレージRK01)が58秒812で続く。ハンマー伊澤はここから56秒050、55秒841と順調にタイムを上げていく。2番手には「SYNARGY RD04W」をドライブするジェントルマンクラスのKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)が56秒716で上がってくる。3番手以下は周を追うごとに入れ替わり、ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)の57秒861に対して三浦勝(NUTECスノー)が57秒280で上回り、いったんは7番手まで落ちた下村が57秒380で5番手に上がる。
折り返しの残り10分を切り。ハンマー伊澤はベストタイムを1分55秒331まで上げる。2番手は下村が56秒488で浮上したが、すぐにISHIKENが56秒217とこれを上回る。ハンマー伊澤とは0.886秒の差がある。4番手KAMIKAZE 56秒716(G-1位)、5番手三浦57秒280(G-2位)、6番手長嶋57秒471(G-3位)と続くが直後にコントロールラインを通過した河野靖喜(ファーストガレージFG108)が57秒336で長嶋を上回る。河野は昨年のジェントルマンクラスのチャンピオンだ。
残り7分、トップ3台はそれぞれベストタイムを更新するが序列は変わらず、ハンマー伊澤1分55秒109、ISHIKEN 55秒913、下村56秒205の順。ジェントルマンクラストップの4番手KAMIKAZE 56秒382に続いて、長嶋56秒635で5番手に上がり三浦が6番手にドロップ。長嶋はさらにタイムを削り55秒971で下村を上回り3番手へ。しかし下村も残り4分を切って1分55秒台に入れて55秒768と2番手タイムを出す。
残り2分、トップのハンマー伊澤は55秒を切って1分54秒825をマーク。下村も55秒765から55秒385まで自己ベストを短縮するが0.560秒の差。さらにチェカードフラッグが振られる中でハンマー伊澤は駄目押しの1分54秒688を叩き出しポールポジションを確定させる。2位下村とは0.697秒の差をつけた。以下3番手にISHIKEN 55秒832、4番手ジェントルマンクラストップのKAMIKAZE 55秒837でセカンドロウを獲得、5番手長嶋55秒971、6番手三浦56秒617で3列目という結果になった。
Dクラスのトップは総合10番手の鈴木で2分0秒381、杉山は総合13位の2分5秒830というタイムだった。
F-e第3戦決勝は午後2時5分コースイン予定。終始トップを守りチェッカーまでベストタイムを更新し続けたハンマー伊澤に死角はあるのか? 本日の最高気温となるであろう時間帯で路面コンディションに合わせ込めるかがカギになりそうだ。





Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第2戦 -RIJ- (2024/04/28) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 Formula Beat Round 3 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 19 | | | ハンマー 伊澤 | アルカディア☆ハンマーRハヤテ 疾風 | 1'54.688 | - | - | 150.701 |
| 2 | 92 | | | 下村 剛司 | ファーストガレージRK01 B-MAX RK01 | 1'55.385 | 0.697 | 0.697 | 149.791 |
| 3 | 16 | | | ISHIKEN | HMRハンマーR☆ハヤテ 疾風 | 1'55.832 | 1.144 | 0.447 | 149.213 |
| 4 | 9 | G | 1 | KAMIKAZE | FIRST GARAGE & 04W TOKYO R&D SYNERGY RD04W | 1'55.837 | 1.149 | 0.005 | 149.206 |
| 5 | 63 | G | 2 | 長嶋 重登 | ミスト☆T.U.CGROUP Dallara F301 | 1'55.971 | 1.283 | 0.134 | 149.034 |
| 6 | 34 | G | 3 | 三浦 勝 | NUTECルノー Renault FC106 | 1'56.617 | 1.929 | 0.646 | 148.208 |
| 7 | 3 | G | 4 | 河野 靖喜 | ファーストガレージFG108 FG108 | 1'56.639 | 1.951 | 0.022 | 148.180 |
| 8 | 22 | G | 5 | みきてぃ | LP・Shop kts24 kts24 | 1'57.393 | 2.705 | 0.754 | 147.229 |
| 9 | 35 | G | 6 | 髙橋 忠克 | 髙宮商事ミストKK-ZS MYST KK-ZS | 1'58.557 | 3.869 | 1.164 | 145.783 |
| 10 | 24 | D | 1 | 鈴木 雅人 | ハンマーレーシング・ハッピー号 WEST 006 | 2'00.381 | 5.693 | 1.824 | 143.574 |
| 11 | 0 | G | 7 | 渡辺 義人 | エクシズレーシングWXR-MkII WXR MK-II | 2'00.889 | 6.201 | 0.508 | 142.971 |
| 12 | 76 | G | 8 | 松本 隆行 | SHOUEI☆ミスト Dallara F307 | 2'02.561 | 7.873 | 1.672 | 141.020 |
| 13 | 33 | D | 2 | 杉山 寛 | ミスト☆菱洋商事株式会社 DOME F110 | 2'05.830 | 11.142 | 3.269 | 137.357 |
| ---- 以上基準タイム予選通過 ---- |

スーパーFJ地方選手権鈴鹿・岡山シリーズ第3戦は28日、岡山国際サーキットで決勝を行い、予選6位からスタートした迫隆眞(制動屋)が追い上げ、開幕から無傷の3連勝を飾った。
決勝は午後2時35分にフォーメーションラップが始まった。サーキット上空には薄雲が広がり、幾分過ごしやすくなってきた。16台がグリッドに着きスタートが切られた。

ポールポジション(PP)の杉田悠真(レブレーシングガレージwith LAPS)は動き出しが鈍く、その横を2番グリッドの小田優(Drago CORSE TAKE)がすり抜け、トップに立つ。杉田は2位で小田に続き、3位は3番グリッドの元山泰成(ECOTEH WORKS)をかわした加納康雅(イーグルスポーツ)が上がる。4位にも6番グリッドから迫隆眞(制動屋)が上がり、5位に元山が、6位に松本拓海(EAGLE ERS)が続く。
2周目にはヘアピンで4位の迫が加納を、7位の松井啓人(FTKレヴレーシングガレージ)が松本をかわし、それぞれ3位、6位にポジションをアップした。
第2戦PPでファステストラップも獲得した2位の杉田が、トップ小田に接近すると思われたが、ユーズドタイヤの杉田はペースが上がらず、トップ小田との1秒差を詰め切れない。その間、3位の迫が徐々に杉田に接近する。
4周目にはバックストレッチからヘアピンで3位の迫が2位の杉田に並びかけ、リボルバーで2位に浮上。1秒1先を走るトップの小田を追う。
6周目にはトップ小田との差を0秒5とした迫は、8周目にはその差を0秒3とすると、9周目には一気に小田に接近。ヘアピンであっさりトップに躍り出た。
トップに立った迫は小田との差を広げ、12周を走って1秒3差でゴール。開幕戦から3連勝を飾った。
2位に落ちた小田はペースが上がらず、最終ラップにはファステストラップをたたき出した杉田に背後まで迫られるもこれを押さえ、ポジションを譲らす2位でゴールした。3位には杉田が入った。
序盤から4位を走ってた加納もペースが上がらず苦しい。4周目に5位まで順位を上げてきた松井にかわされ、5周目に5位に落ちると、4位松井、5位加納の順でゴールを迎えた。6位にはこちらも我慢のレースとなった元山が続いた。
第4戦、第5戦は5月11、12日に舞台を鈴鹿サーキットに移し2連戦が行われる。参加台数30台と、近年では最大の参加となるようだ。連勝街道ばく進中の迫を止めるドライバーが現れるかに注目だ。






Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI
岡山チャレンジカップレース第2戦 -RIJ- (2024/04/28) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 3 岡山国際サーキット 3.703km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 56 | 迫 隆眞 | 制動屋 MYST KK-S2 | 12 | 20'00.794 | - | - |
| 2 | 43 | 小田 優 | Drago CORSE TAKE MYST KK-S2 | 12 | 20'02.132 | 1.338 | 1.338 |
| 3 | 10 | 杉田 悠真 | レブレーシングガレージwith LAPS MYST KK-S2 | 12 | 20'02.281 | 1.487 | 0.149 |
| 4 | 7 | 松井 啓人 | FTKレヴレーシングガレージ MYST KK-S2 | 12 | 20'05.583 | 4.789 | 3.302 |
| 5 | 31 | 加納 康雅 | イーグルスポーツ MYST KK-S2 | 12 | 20'08.944 | 8.150 | 3.361 |
| 6 | 1 | 元山 泰成 | ECOTEH WORKS MYST KK-S2 | 12 | 20'09.424 | 8.630 | 0.480 |
| 7 | 29 | 松本 拓海 | EAGLE ERS MYST KK-S2 | 12 | 20'12.482 | 11.688 | 3.058 |
| 8 | 99 | Aki Jitranuwath | ATEAM Buzz Racing MYST KK-S2 | 12 | 20'17.952 | 17.158 | 5.470 |
| 9 | 11 | 梅本 幸汰 | Rn-sports制動屋KK-S2 MYST KK-S2 | 12 | 20'22.049 | 21.255 | 4.097 |
| 10 | 22 | 酒井 翔太 | ファーストガレージ KK-SII MYST KK-S2 | 12 | 20'22.479 | 21.685 | 0.430 |
| 11 | 2 | 吉田 紘大 | ATEAM Buzz Racing MYST KK-S2 | 12 | 20'22.961 | 22.167 | 0.482 |
| 12 | 81 | 妹尾 俊郎 | SSEC☆KRS☆10V TOKYO R&D RD10V | 12 | 20'24.068 | 23.274 | 1.107 |
| 13 | 33 | 磐上 隼斗 | アルビ富士吟景GIA ED MYST KK-S2 | 12 | 20'26.719 | 25.925 | 2.651 |
| 14 | 47 | 山根 一人 | 光精工TK-Sport MYST MYST KK-S2 | 12 | 20'26.980 | 26.186 | 0.261 |
| 15 | 55 | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO Racing G MYST KK-S2 | 12 | 20'45.941 | 45.147 | 18.961 |
| 16 | 57 | 東 慎之介 | サンセルモORM/MYST MYST KK-S2 | 11 | 18'38.092 | 1Lap | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 10 杉田悠真(レブレーシングガレージwith LAPS) 1'38.945 (12/12) 134.729 km/h
- レース2優勝 ミハエル・サウター(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
-
「すごく嬉しいです。スタートは良くなかったけど、自分のペースが速いのはわかっていたのでオーバーテイクはできると思っていました。セバスチャン(マンソン)を抜かしたあと、セーフティーカーがギャップを詰めてくれました。奥住はシケインで早めにブレーキを踏んでいることがわかったので、次の周でオーバーテイクできました」
「リスタートでもアウトサイドから抜こうとしたけど、奥住が真ん中のラインを取っていたのでスペースがありませんでした」
「クルマはレース2から何も変えていません。S字はダーティエアの影響でアンダーが出ていたので、西コースでスリップストリームを利用して追い上げました。次のSUGOでも二連勝したいです」
- レース2決勝2位 奥住慈英(SUTEKINA RACING TEAM)
-
「途中までのペースと作戦は完璧だったんですけど、シフトダウンできないトラブルが出てきちゃって、ブレーキを強く踏めなくなってしまいました。それでスプーンの入りからシケインまでが厳しくなって追いつかれてしまいました。そこは仕方ありませんが、なんとか2位でフィニッシュできてランキングもトップのまま終われたのは良かったです」
「次のSUGOに出られるかどうかはまだ決まっていませんが、出られればもちろん上位を狙って、ポイントランキングもキープできるように頑張りたいと思います」
- レース2決勝3位 セバスチャン・マンソン(BIRTH RACING PROJECT【BRP】)
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「いいレースでした。スタートも良かったし、マイケル(サウター)をオーバーテイクできました。第2戦に向けて色々学ぶこともできました」
「クルマは良かったです。乗りやすかったですし、次のラウンドが待ち遠しいです。レース1で使った方のタイヤを履いていて、かなり消耗していましたが、うまくマネジメントできました」
Text: Kazuhisa SUEHIRO