
スーパーFJ地方選手権鈴鹿・岡山シリーズ第2戦は30日、岡山国際サーキットチャレンジカップレース第2戦で決勝を行い、ポールポジションからスタートした酒井翔太(ファーストガレージ制動屋)が優勝した。
決勝は午後0時50分にフォーメーションラップが始まる。ミッショントラブルの上吹越哲也(FTK・レブレーシングガレージ)は出走を取りやめ、14台がグリッドを離れた。このフォーメーションラップ中には、予選2位の吉田馨(TAKE FIRST KKS-II)がホッブスコーナー立ち上がりでミッションを壊し、ピットインしリタイア。開幕戦優勝のドライバーがスタート前に消えることとなった。
吉田がコース上にオイルをまいたため、スタートはディレイとなり、コース清掃後の午後1時10分、セーフティーカー(SC)先導で11周に減算されたレースがスタートした。
SCは2周を回ってピットイン。レースは3周目から始まった。素晴らしいSCスタートを決めた酒井翔太(ファーストガレージ制動屋)が吉田のリタイアで2位に上がった西田光来(FTK・REV RACING GARAGE)を大きく離してコントロールラインを通過。3位には箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)が続くが、SCスタートを決めた杉田悠真(LAPS with REV RACING)が1コーナーで箕浦を攻略して3位に浮上。杉田はさらにアトウッドで西田のミスに乗じて2位まで上がった。
3周目には、酒井は2位に上がった杉田との差を2秒5と広げる。3位には西田が、4位には土橋皇太(Rn-sports制動屋KK-S2)が、5位には箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)が、6位には元山泰成(Ecotech Racing)が続く。
4周目には、序盤ペースがいい酒井は、さらに杉田との差を3秒、5周目には3秒5と広げる。
6周目、ここからタイヤの暖まった2位杉田がペースアップ。トップ酒井との差を3秒4と若干縮める。ここで、永原蒼翔(ピットワークながはら/MYST)がアトウッドでコースアウト、再びSCが導入され、酒井のリードはご破算となった。
7周目の順位は、トップ酒井、2位杉田、3位西田、4位に土橋を攻略した箕浦、5位土橋、6位元山をパスしてきた五十嵐文太郎(Drago CORSE)が続く。
永原のマシンの排除に時間を要し、SCが10周目に退くと、レースはファイナルラップでの1周での争いとなった。
ここでは2位の杉田がリスタートを決め、トップ酒井に迫る。バックストレートで背後に付けると、ヘアピンでアウトから酒井に並びかけるも、ここでは酒井がトップを死守。後半セクションでも酒井は杉田を押さえ込み、ポールトゥウインで優勝を飾った。
3位には西田が入り、初参戦で表彰台に登る健闘を見せた。
4位争いは白熱した。5位の土橋はバックストレートで4位の箕浦に並びかけ、ヘアピンアウトから並走、リボールバーで4位に浮上した。この後も、ホッブスからマイクナイトで箕浦に並びかけられるが、これを退け僅差の4位でゴール。5位には箕浦が入った。この2人の争いに追いついた五十嵐は背後に付けたまま6位でゴールした。
優勝した酒井は、3月9日もてぎスーパーFJ、16日冨士フォーミュラビート、23日もてぎスーパーFJ、そしてこの岡山スーパーFJと4週連続で優勝と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。来週に行われるオートポリススーパーFJで勝てば、5週連続優勝となる。
第3戦、第4戦は再び鈴鹿に舞台を移し、7月12~13日に2連戦として開催される。









Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI
岡山チャレンジカップレース第2戦 -RIJ- (2025/03/30) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 2 岡山国際サーキット 3.703km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 22 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージ制動屋 MYST KK-S2 | 11 | 23'56.128 | - | - |
| 2 | 10 | | | 杉田 悠真 | LAPS with REV RACING MYST KK-S2 | 11 | 23'56.600 | 0.472 | 0.472 |
| 3 | 8 | | | 西田 光来 | FTK・REV RACING GARAGE MYST KK-S2 | 11 | 23'57.191 | 1.063 | 0.591 |
| 4 | 11 | | | 土橋 皇太 | Rn-sports制動屋KK-S2 MYST KK-S2 | 11 | 23'59.785 | 3.657 | 2.594 |
| 5 | 56 | | | 箕浦 稜己 | MYST SEIDOYA KK-SII MYST KK-S2 | 11 | 23'59.934 | 3.806 | 0.149 |
| 6 | 43 | | | 五十嵐 文太郎 | Drago CORSE MYST KK-S2 | 11 | 24'00.145 | 4.017 | 0.211 |
| 7 | 1 | | | 元山 泰成 | Ecotech Racing MYST KK-S2 | 11 | 24'00.432 | 4.304 | 0.287 |
| 8 | 34 | | | 藤井 翔太 | Drago CORSE MYST KK-S2 | 11 | 24'00.894 | 4.766 | 0.462 |
| 9 | 55 | | | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO MYST KK-S2 | 11 | 24'01.735 | 5.607 | 0.841 |
| 10 | 47 | G | 1 | 山根 一人 | 光精工TK-Sport MYST MYST KK-S2 | 11 | 24'03.487 | 7.359 | 1.752 |
| 11 | 12 | | | 宮本 颯斗 | J-LOC MYST KK-S2 | 11 | 24'03.749 | 7.621 | 0.262 |
| 12 | 61 | | | 一宮 總太朗 | MYST KK-SII MYST KK-S2 | 11 | 24'04.838 | 8.710 | 1.089 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Lpas)完走 ---- |
| - | 15 | | | 永原 蒼翔 | ピットワークながはら/MYST MYST KK-S2 | 5 | 10'31.442 | 6Laps | 6Laps |
| - | 6 | | | 吉田 馨 | TAKE FIRST KKS-II MYST KK-S2 | 0 | - | 11Laps | 5Laps |
| - | 9 | G | 2 | 上吹越 哲也 | FTK・レブレーシングガレージ MYST KK-S2 | - | d.n.s | - | - |
- Fastest Lap: CarNo. 22 酒井翔太(ファーストガレージ制動屋) 1'39.750 (5/11) 133.642 km/h
ポールポジション 酒井翔太(ファーストガレージ制動屋)

「昨日から赤旗が出そうだと思っていました。ピットの位置もあり、遅れて一人で走ろうと思っていました。赤旗が出て、その後先頭で走れたのでなんとか39秒台に入った感じです。週末のタイムから考えると1秒以上遅いので、路面温度も低いし、赤旗が出たのもあったのかと思います。決勝は序盤からペースがあるので、スタートを決めて自分のペースでミスなくたんたんと走ります。3週連続優勝中で、ここも勝って来週のオートポリスも勝ちたいですね」
2位 吉田馨(TAKE FIRST KKS-II)

「不完全燃焼ですが、最低限2位を取れたのでよかったと思います。赤旗後にタイヤが冷えて厳しかったです。岡山ははじめてで、まだまだ伸びしろはあるので、決勝でもいろいろ試して成長していきたいです。酒井選手のペースがいいので頑張って食らいついていきます」
3位 西田光来(FTK・REV RACING GARAGE)

「前の方でスタートできるのでまずは安心しています。いままでカートで、マックスでチャンピオンを取りました。練習は3カ月くらい岡山で走っていました。カートと違うので難しいですが、走っていると分かってくることも多いので楽しいです。決勝はまだ課題がありますが、それが克服できればトップ争いには加われると思います。初めてのスタートで緊張していますが、練習通りやるしかないですね」
4位 箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

「練習から調子がよくなかったので、4位というのは想定内です。岡山は鈴鹿より単純なんですが、クルマのセットが難しかったです。決勝はクルマのセットを変えて表彰台に食い込めればいいかなと思います」
5位 杉田悠真(LAPS with REV RACING)

「昨日と違って、路面温度が低いのでタイヤを暖めるのが大変で、フロントがロックしやすかったです。2回くらいロックしたのでブレーキバランスとか工夫しないといけないです。タイムは3位と0秒1差くらいなので、スタートで2台抜いてそこから1位を取ります」
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

スーパーFJ地方選手権鈴鹿・岡山シリーズ第2戦は30日、岡山国際サーキットチャレンジカップレース第2戦で公式予選を行い、酒井翔太(ファーストガレージ制動屋)がポールポジションを獲得した。
公式予選は午前8時50分より15分間で行われた。鈴鹿・岡山シリーズというものの今シーズンの岡山戦は全6戦中この1戦のみ。各サーキットを転戦するジャパンリーグの1戦にも組み込まれているが、参加15台といささか寂しいエントリーとなった。
場内の桜はようやく咲き始めで、数日前の春の陽気から一転、花冷えの朝を迎えた。各ドライバーはタイヤのウォームアップを行いながら周回を始める。
計測2周目には酒井翔太(ファーストガレージ制動屋)が1分40秒964でトップに立つ。2位には41秒757で吉田馨(TAKE FIRST KKS-II)が、3位には42秒186で初参戦の西田光来(FTK・REV RACING GARAGE)が付ける。
計測3周目、吉田が1分40秒917でトップに立ったところで、初参戦の一宮總太朗(MYST KK-SII)がヘアピンでコースアウト。ここで赤旗が提示される。
予選は午前9時5分から残り7分余りで再開すると、酒井が1分40秒397で再びトップ。酒井は次周に39秒843までタイムを縮めたところで、再びコースアウト車両があり、2回目の赤旗。予選はこの赤旗をもって終了した。
ポールポジションを獲得したのは酒井。吉田はタイムを1分40秒843と若干縮めたものの2位のまま。3位には初参戦の西田が入り大健闘。4位には初戦の鈴鹿でポールポジションを獲得した箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)が、5位には杉田悠真(LAPS with REV RACING)が、6位には土橋皇太(Rn-sports制動屋KK-S2)が続いた。
予選は2度の赤旗でタイヤを暖めきれなかったドライバーも多く、昨日の練習走行よりタイムは低調で、消化不良のまま終了した形となった。
ポールポジションの酒井は、もてぎのスーパーFJ、冨士のフォーミュラビート、筑波のスーパーFJと3連勝中だ。決勝はこの後、午後0時50分、12周で行われる。果たして酒井の4週連続優勝は達成されるか、注目だ。





Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
岡山チャレンジカップレース第2戦 -RIJ- (2025/03/30) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 2 岡山国際サーキット 3.703km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 22 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージ制動屋 MYST KK-S2 | 1'39.843 | - | - | 133.518 |
| 2 | 6 | | | 吉田 馨 | TAKE FIRST KKS-II MYST KK-S2 | 1'40.327 | 0.484 | 0.484 | 132.874 |
| 3 | 8 | | | 西田 光来 | FTK・REV RACING GARAGE MYST KK-S2 | 1'40.402 | 0.559 | 0.075 | 132.774 |
| 4 | 56 | | | 箕浦 稜己 | MYST SEIDOYA KK-SII MYST KK-S2 | 1'40.416 | 0.573 | 0.014 | 132.756 |
| 5 | 10 | | | 杉田 悠真 | LAPS with REV RACING MYST KK-S2 | 1'40.519 | 0.676 | 0.103 | 132.620 |
| 6 | 11 | | | 土橋 皇太 | Rn-sports制動屋KK-S2 MYST KK-S2 | 1'41.099 | 1.256 | 0.580 | 131.859 |
| 7 | 12 | | | 宮本 颯斗 | J-LOC MYST KK-S2 | 1'41.397 | 1.554 | 0.298 | 131.471 |
| 8 | 1 | | | 元山 泰成 | Ecotech Racing MYST KK-S2 | 1'41.442 | 1.599 | 0.045 | 131.413 |
| 9 | 34 | | | 藤井 翔太 | Drago CORSE MYST KK-S2 | 1'41.500 | 1.657 | 0.058 | 131.338 |
| 10 | 43 | | | 五十嵐 文太郎 | Drago CORSE MYST KK-S2 | 1'42.185 | 2.342 | 0.685 | 130.458 |
| 11 | 55 | | | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO MYST KK-S2 | 1'42.529 | 2.686 | 0.344 | 130.020 |
| 12 | 15 | | | 永原 蒼翔 | ピットワークながはら/MYST MYST KK-S2 | 1'42.654 | 2.811 | 0.125 | 129.861 |
| 13 | 47 | G | 1 | 山根 一人 | 光精工TK-Sport MYST MYST KK-S2 | 1'43.331 | 3.488 | 0.677 | 129.011 |
| 14 | 61 | | | 一宮 總太朗 | MYST KK-SII MYST KK-S2 | 1'45.156 | 5.313 | 1.825 | 126.772 |
| 15 | 9 | G | 2 | 上吹越 哲也 | FTK・レブレーシングガレージ MYST KK-S2 | 1'45.932 | 6.089 | 0.776 | 125.843 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 2'10.248)予選通過 --- |
- 優勝 酒井翔太(ファーストガレージ FG108)
-

「SC先導のスタートが普通に決まって、ハンマーさんもけっこう離れていたので、ペースは僕の方がいいかなと思って、自分の走りをするだけだと集中して走っていました。タイムもポンポン上がってきて、最後けっこう離れていたので、次のレースもあるのでタイヤのことも考えながら走っていました。次のレースはそれ(タイヤ)を気にしなくていいので、もっといけるかなという気がします」
- 2位 宇高希(テイク 澤田製作所 FG108)
-

「バトルはけっこうドキドキだったのです。最初の梅本君とのバトルは彼がフェアにバトルをしてくれて、ちょっと(コーナーの)内側が濡れていて(梅本が)スピンしてしまって抜いたのですが、自分も全開で行ってなんとか前に出られたのでよかったです。後半ハンマーさんに追いつくのに時間かかってしまったのですが、なんとかコカ・コーラコーナーのライン取りで差し返して抜けたのでよかったです。後ろから梅本君が近づいているのに気づいていなくて、終盤は防戦一方だったのですが、なんとかポジションを守れてよかったです。(これで「打倒ハンマーさん」が成った?)そうですね(笑)、まさかこんな感じでできると思っていなかったので、一つ目標をクリアしましたね」」
- 3位 梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)
-

「(宇高とのバトルは?)300Rで並んだ時にハイロド(プレーニング)で1回転してしまって。それでKAMIKAZEさんにも抜かれて、もう一台行かれそうだったのですが、そこはなんとかこらえました。そこからKAMIKAZEさんをパスして、しっかり前を追いかけて走って宇高さんがハンマーさんを抜いた時に、そのスキを狙ってハンマーさんを抜くことができたのはよかったと思います。(スピンからの挽回は?)それまでは(ブレーキングが)手前手前で、練習でスピンが多かったうえに雨でF-Be走ったことがなかったので。タイヤもわからないし、決勝でスピンしたら最下位まで落ちるというのがあって怖がっていたのですが、それどころじゃなくなったので(苦笑)もう一段スイッチが入ったかなと思います」
- 4位 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーR疾風)
-

「(終盤はペースが苦しかった?)クルマがどうにもならなかったです。トラクションがぜんぜんかからない感じでした。鈴鹿(第1戦)から状態がよくないですね。ドライだったらまだいけるのですが、ウェットになるとちょっと厳しいですね。インターバルの間に調整して、がんばります」
- 5位 KAMIKAZE(ファーストガレージ&RD4W)ジェントルマンクラス優勝
-

「スピンしないように淡々と走っていただけで、まわりに(ライバルが)いたのですが、前が見えないのが一番でつらかったです。チームメイトの舩井選手と、植田選手と今年もチャンピオン争いをできるので、楽しみです」
- 6位 舩井俊仁(ファーストガレージ FG108)ジェントルマンクラス2位
-

「1周目でKAMKIAEZEさんを抜いたのですが、最終コーナーではみ出ちゃって、そこからはちょっとペースが落ちてしまって、ついていけなかったです。途中から雨の量も減ったのですが、(前が)見えなかったです」
- ファーストガレージ佐々木孝太アドバイザー
-

「酒井君はモニターに映らないぐらいぶっちぎっていましたね。もともと彼は雨(のレース)でデビューウインしてかなり得意としているし、自分に負けずに、集中力を切らさないようにと言っておいたので、いい走りだったと思います。梅本君は(F-Beの)経験が少ない中で、300Rで一度スピンしながらそれにもめげずに追い上げて素晴らしかったですね。一番元気がよく走っていたので、もうちょっと、立ち上がりさえじょうずにできるようになったら、(酒井と)ワン・ツーもできると思いますので、次のレースでも頑張ってもらいます」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

2025年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第2戦決勝は3月16日(日)に富士スピードウェイ13周で開催され、セーフティカー(SC)先導でスタート。4周目にグリーンフラッグでレースが開始されるとポールポジションの酒井翔太(ファーストガレージ FG108)がトップに立ちそのまま後続を突き放して走り切りトップチェッカー。優勝を飾った。
朝から雨が降り続く富士スピードウエイ。やや小ぶりになったとはいえたっぷりと水分をため込んだ路面はところどころ水まりも見られるヘビーウエットのコンデションで、SC先導によるレーススタートが宣言された。出走予定は10台だったが、10番グリッドにつくはずの富澤もぐら(松伏光運転代行ハンマーR疾風)がピットを離れることができずピットスタートとなった。富澤によるとセルモーターが回らずエンジンが始動できない状態だとのことだ。
12時30分、富澤を除く9台がSC先導でレーススタート。既報の通り予選が実施されなかったため、2025年度ランキングと2024年ランキングにより、ポールポジションの酒井を先頭に、
2位 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーR疾風)
3位 松本隆行(SHOUEI☆ミスト)今年より制定の60歳以上の「グランドジェントルマンクラス」1位
4位 梅本幸汰(ファーストガレージFG01)
5位 宇高希(テイク澤田製作所F108)
6位 KAMIKAZE(ファーストガレージ&RD4W)45歳以上の「ジェントルマンクラス」1位
7位 舩井俊仁(ファーストガレージ FG108)
8位 植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)
9位 渡邊義人(エクシズWXRマークIII)
という並びで走行を開始、雨は相変わらず降り続けており気温5度と朝からほとんど上がらず吐く息は白く、冷え切った路面はレインタイヤの熱を奪い発動まで時間が必要だ。SCランは3周目まで行われるが3位を走行していた松本がアドバンコーナー立ち上がりでスピン、最下位で再スタートすることとなった。
4周目のコントロールラインからレース開始、その前に隊列を率いる酒井は最終コーナー立ち上がりから加速を開始すると後続を離すことに成功し、2位伊澤に1.410秒の差をつけている。一方3位梅本に対し4位宇高はしっかり追随、0.195秒差と絶妙のタイミングでコントロールラインを通過するとTGRコーナーに向けてチャンスを伺うが、ここは自重したか梅本の背後につける。宇高はコカ・コーラコーナーからの加速で梅本の右サイドに並びかけて100Rへ進入。しかしアウト側の梅本のコーナリングスピードが速く宇高の頭を抑える。続くアドバンコーナーでも宇高は梅本のインを突いて並んで立ち上がるが、ここも梅本がポジションを守る。さらに13コーナーで梅本が濡れた路面に足を取られたかラインがワイドになりコースオフしそうになるが宇高の前で踏みとどまる。後方ではKAMIKAZEと舩井のジェントルマンクラス同士のバトルが勃発。舩井がGR SupraコーナーでKAMIKAZEのインを差して5位の座を奪い取る。しかし続くパナソニックオートモーティブコーナーで勢い余った舩井がコースアウト。KAMIKAZEが再び5位へ戻す。
レインタイヤが蹴り上げるウォータースクリーンが高く上がり後続の視界を奪う。トップ酒井は一人だけ良好な視界を得てギャップを拡大。4周目だけで2位伊澤に5.490秒の差を築いて戻ってくる。3位梅本は宇高とのバトルの間に伊澤に逃げられて4.144秒差。その宇高は0.226秒差と依然梅本をつけ狙っている。以下1.995秒差で5位KAMIKAZE、0.584秒差で6位舩井と続いている。
梅本対宇高のバトルは5周目も続き、TGRコーナーでインから宇高が並び、サイド・バイ・サイドで通過、宇高が左にスイッチしてコカ・コーラコーナーで梅本のインを奪い3位にポジションアップ。しかし梅本はあきらめずにアドバンコーナーでインから宇高をオーバーテイク。3位を取り戻したかに見えたが宇高がクロスラインで並びかけて立ち上がる。両者譲らず続く300Rへと加速。インに梅本、アウトに宇高と並んでターンすると、出口で梅本が姿勢を乱してスピンモードに。梅本は360度回転してそのまま走りだすが、その間に宇高を逃がしKAMIKAZEにも抜かれて5位までドロップする。酒井はこの周も伊澤より3秒以上速い2分1秒895でその差を8.619秒まで拡大。3位を確保した宇高はそこから5.438秒差とトップ3台がバラける展開に。以下KAMIKAZE~梅本~舩井の順に。
6周目、いったんスピンで5位に落ちた梅本が挽回を開始。0.450秒差でKAMIKAZEを追うと、アドバンコーナーへのブレーキングでオーバーテイク、4位に浮上する。チームメイトであり元々のスピード差を認識してかKAMIKAZEもここは抵抗せずにポジションを明け渡す。酒井はこの周も2分1秒796と伊澤を3秒以上上回るペースで11.632秒差、さらに7周目14.776秒、8周目16.360秒と差を拡げて完全に一人旅になると9位を走る渡邊を周回遅れにする。
順位が動かなくなった中で苦しそうなのが2位を走る伊澤で、6周目に5.446秒まで開いた3位宇高との差が7周目4.483秒差となると9周目には一気に2秒近く差を詰められて2.608秒差、トップスピードはあるものの、第3セクターで宇高より0.9秒近く遅く、11周目には0.604秒差まで間合いを削られてしまう。このタイミングでスタートできなかった富澤が修復なってコースインする。チームによるとたまたま積載車に搭載してあった別の車両からセルモーターを移植して対応したとのことだ。
伊澤のスリップストリーム圏内に入った宇高は一気に接近するとテール・ツー・ノーズ状態で追走。パナソニックオートモーティブコーナーでは伊澤のインを突いて前に出て立ち上がる。しかしストレートスピードで勝る伊澤はアウト側から並走、コントロールライン上では宇高に0.012秒先行してファイナルラップへ。梅本もそこから1.430秒差と近づいている。
ファイナルラップ、酒井は2位伊澤に22秒の大差。激しいのは2位争いで、TGRコーナーでは伊澤が前でターンイン。しかしイン側の宇高も譲らずサイド・バイ・サイドで第2コーナーを通過。コカ・コーラコーナーではインサイドの伊澤が前で進入するもアウトからクロスラインを取った宇高がオーバーテイクに成功する。ややスピードが鈍った伊澤に今度は梅本が襲いかかる。100Rで大外刈りから伊澤に並びかけて出口で前に出てこちらもオーバーテイク完了。伊澤は一気に4位までポジションダウン。
2位争いをよそに一人旅を満喫した酒井は11周目にはこのレースのファステストラップである2分0秒905をマーク。最終的に2位以下に25秒以上の差をつけて悠々フィニッシュ、優勝した。2位宇高は昨年から誓っていた「トップグループを食う」という目標の一人だった伊澤に競り勝ち、4周目のスピンから立ち直った梅本が3位表彰台を獲得。伊澤4位に続いて5位でジェントルマンクラス優勝のKAMIKAZE、6位で同クラス2位の舩井というトップ6となった。
F-Be第3戦の決勝は 本日の最終レースとして午後4時10分スタート予定。昨年の衝撃的なデビュー戦以来「レインでは手が付けられないほど速い」と言われる酒井がポールポジションからスタートする。








Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
富士チャンピオンレースシリーズ第1戦 -RIJ- (2025/03/16) Final Race Weather:Rain Course:Wet
2025 Formula Beat Round 2 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 6 | | | 酒井 翔太 | ファーストガレージFG108 FG108 | 13 | 30'13.683 | - | - |
| 2 | 23 | | | 宇高 希 | テイク澤田製作所F108 ZAP F108 | 13 | 30'39.178 | 25.495 | 25.495 |
| 3 | 92 | | | 梅本 幸汰 | ファーストガレージ FG01 FG01 | 13 | 30'39.460 | 25.777 | 0.282 |
| 4 | 1 | | | ハンマー 伊澤 | アルカディア☆ハンマーR疾風 疾風 | 13 | 30'42.913 | 29.230 | 3.453 |
| 5 | 9 | G | 1 | KAMIKAZE | ファーストガレージ&Rd04W SYNERGY RD04W | 13 | 30'51.840 | 38.157 | 8.927 |
| 6 | 3 | G | 2 | 舩井 俊仁 | ファーストガレージFG108 FG108 | 13 | 31'10.945 | 57.262 | 19.105 |
| 7 | 11 | G | 3 | 植田 正幸 | Rnsports制動屋KKZS MYST KK-ZS | 13 | 32'00.083 | 1'46.400 | 49.138 |
| 8 | 76 | G | 4 | 松本 隆行 | SHOUEI☆ミスト Dallara F307 | 12 | 31'35.571 | 1Lap | 1Lap |
| 9 | 0 | G | 5 | 渡辺 義人 | エクシズWXRマークIII WXR MK-III | 12 | 31'51.461 | 1Lap | 15.890 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 11 Laps)完走 ---- |
| - | 36 | G | - | 富澤 もぐら | 松伏光運転代行ハンマーR疾風 疾風 | 3 | 30'47.175 | 10Laps | 9Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 6 酒井翔太(ファーストガレージFG108)2'00.905 (11/13) 135.865 km/h
2025年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第2戦/第3戦公式予選は3月16日(日)に富士スピードウェイで開催予定だったが、雨により路面コンディションが悪くキャンセルとなり、代わりに前日降雪でほぼ行えなかったフリー走行が行われた。
第2戦/第3戦のスターティンググリッドは以下のように決定された。
第2戦
- 2025年シリーズランキング順
- 2024年シリーズポイント順
第3戦
- 第2戦決勝結果順
- 規定周回数に満たなかった車両については 審査委員会の裁量によって決定
この結果第2戦のスターティンググリッドは以下のように決定された。
- ポールポジション 酒井翔太(ファーストガレージ FG108)
- 2番クリッド ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーR疾風)
- 3番クリッド 松本隆行(SHOUEI☆ミスト)グランドジェントルマンクラス1位
- 4番クリッド 梅本幸汰(ファーストガレージFG01)
- 5番クリッド 宇高希(テイク澤田製作所F108)
- 6番クリッド KAMIKAZE(ファーストガレージ&RD4W)ジェントルマンクラス1位
- 7番クリッド 舩井俊仁(ファーストガレージ FG108)
- 8番クリッド 植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)
- 9番クリッド 渡邊義人(エクシズWXRマークIII)
- 10番クリッド 富澤もぐら(松伏光運転代行ハンマーR疾風)
なおエントリーは12台だったが、ジェントルマンクラスの三浦勝(PROTECH RACINGルノー)と今回初のF-Be出場予定だった池田拓馬(AMEROID&TAKE)は練習走行でクラッシュがあり出走を取り消した。
Forumula Beat第2戦決勝は12時30分から、第3戦決勝は午後4時10分から行われる。







Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
- 優勝 落合蓮音(HOJUST & EAGLE)
-

「トップに立ってからもちょっと怖いなというところはところどころありましたが、守るところを守れて、後ろの展開にも恵まれました。一番よかったのはいいクルマを作ってくれたチームのおかげで、速く走れたので、チームやそれ以外の方々にも感謝したいです。昨日がフョーミュラで初のポールポジション、今日が初優勝という感じでいい週末でした」
- 2位 中井陽斗(HELM GSTR F110)
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「(スタンディング)スタート初めてだったのですが、悪くないスタートでした。ずっと5番手で様子見てという感じだったのですが、最後ちょっとアクシデントもあったりして、ラッキーな部分もありましたが2位表彰台でよかったです。ちょっとクルマ壊しちゃったのはチームの方に申し訳ないのですが、その分これからも結果でお返しできたらなと思います」
- 3位 松井啓人(DOME F110)
-

「終盤ペースが急に上がってトップ集団と同じ感じで走れたのですが、それまでなかなか苦しかったです。スタートもあまりよくなくて、その辺が課題ですかね。序盤Hじゃかなり苦労したのですが、最後の方でペースがどんどん上がりました。繰り上げという形ですが表彰台に上がれたので、よかったかなと思います。(後半ペースが上がったのはタイヤ?)そうですね、タイヤの感触が最初は全然なくて、最後の方でタイヤが暖まってきて、これから(順位を)上がっていけるというペースになりました。正直よくわからないのですが」
- 4位 酒井涼(KF MOTORSPORT F110)
-

「スタートポジションが悪かった(9番手)ので、最初はトップ集団と離れてしまったのですが、レース中はずっとバトルだった感じでしたね。終盤もファイナルラップもバトルしていましたが、序盤から中盤までブロックされていて、最終的にそこを攻略して抜けられたのでよかったです」
- 5位 黒沢和真(HRDP★ハンマーR/F110)
-

「前の選手がバトルしていた関係で、自分も追いついて、ごっつあんというか(笑)、いいところをいただいたという感じです。クルマの調子もよくて、自分は予選1と2で使ったタイヤだったので、他と比べてユーズドだったと思うのですが。それで序盤と中盤は速かったのですが、後半きつくなっていました。中盤はトップに匹敵するペースもできていて、そこはよかったと思います。フォーミュラでのレースは初めてで、オーディション受けるためにフォーミュラには何年かは乗っていましたが、レースとなるとカートとは違う部分もいっぱいありますし苦労したところもありました、昨日の反省点を踏まえて今日に臨んだ感じです」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
F110 CUP第2戦決勝が3月9日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、3番グリッドから発進の落合蓮音(HOJUST & EAGLE)が2周目にトップに立つと終盤のバトルを生き残って10周のレースを制し、フォーミュラカー参戦2年目にして初優勝を飾った。
前日の第1戦に続いて開催の第2戦、朝から晴れ間がひろがったモビリティリゾートもてぎでだが、前夜から朝方まで降った雪を除雪する作業のために、タイムスケジュールは約1時間のディレィで開始。その後休み時間の短縮などで時間を挽回し、当初午後1時20分開始予定だったF110第2戦は20分遅れの午後1時40分に開始された。朝の段階ではコースサイドに雪が残っている個所があったが、この頃にはそれもなくなり。気温も上昇。前日とは打って変わって日なたは暖かく感じるほどになった。
前日の予選により、ポールポジションは酒井翔太(ファーストガレージF110)、第1戦優勝の加納康雅(AKILAND F110)がフロントロウに並び、3番グリッド落合、4番グリッドに第1戦でスピンを喫してリタイヤの松井啓人(DOME F110)、5番グリッド中井陽斗(HELM GSTR F110)、6番グリッド鈴木悠太(ZAP SPEED F110)、以下12台の計18台がスターティンググリッドに並んだ。気温は11度、路面温度22度のドライコンディションだ。なおグリッドへの試走で菊池貴博(きくちおやこF110)がV字コーナーでコースアウト、グラベルストップ。DNSとなってしまう。菊池は今年TGR-DCの育成ドライバーでFIA-F4に参戦予定とのことだ。
菊池を除く17台がグリッドについて10周または30分のレースがスタート。フロントロウの酒井と加納が好スタート。後方では6番手スタートの鈴木が好ダッシュを決めて前を行く松井とピットウォールの間にマシンをねじ込んで加速する。酒井翔太がホールショットを奪い第1コーナーへターンイン。アウトから加納が抑えに行くがここは酒井翔太が制する。3位に落合に続いて鈴木が4位に進出。鈴木に競り負けた格好の松井は中井と7番手スタートの下野璃央(Dr.Dry F110)の先行を許して7位までポジションを落として第1コーナーへ。
加納は第3コーナーでアウト側から狙っていくが、ここは酒井翔太がポジションを守る。第4コーナーから第5コーナーと加納は酒井翔太にプレッシャーをかけ続け、酒井翔太がディフェンシブなラインを取ることからこの2台に落合が接近。三つ巴となってファーストアンダーブリッジへ。鈴木を間にして中井と下野も接近戦を繰り広げている。
S字の入り口で加納が酒井翔太とサイド・バイ・サイドに持ち込み、V字コーナーでアウトから仕掛けると立ち上がりで前に出てトップに立つ。ここで遅れた酒井翔太を今度は落合がヘアピン手前で仕留めて2位へ。さらにダウンヒルストレートでは鈴木が酒井翔太の右サイドから90度コーナーへブレーキング勝負を仕掛けるが、ここは酒井が守る。
オープニングラップを終えてトップ加納と2位落合の差は0.334秒、そこから0.455秒差で3位酒井翔太、0.190秒の差で4位鈴木が続く、以下中井、下野のトップ6でレースが展開する。
2周目に入ると4位鈴木が前を行く酒井翔太を第1コーナーでインから差しに行き、第2コーナーでオーバーテイクを完了。これで鈴木3位、酒井翔太4位だ。そして2位落合がトップ加納への追撃を開始。第4コーナーからの加速で加納のテールをロックオン、第5コーナーで仕留めるとトップでファーストアンダーブリッジを通過する。
スタートで7位まで落ちた松井だが、2周目に入ると前を行く下野を捕らえて追走。ダウンヒルストレートでサイド・バイ・サイドになると90度コーナーでイン側からオーバーテイク。6位に上がる。
トップに立った落合は加納との間合いを拡げて0.912秒として2周目を終了、3周目も0.988秒とギャップを保つ。後方ではいったん6位に上がった松井を下野が逆襲。メインストレートに戻ってきたところで松井をオーバーテイク、6位を取り戻す。松井はペースが上がらないのか8位の酒井涼からも0.107秒差で追い上げられ、第1コーナーでオーバーテイクを許す。
トップ落合は2位加納を1.040秒引き離し、加納から鈴木~酒井翔太~中井までの4台が0.4秒ぐらいの間合いで連なっている。そこから約2秒遅れて下野が続き、いったんは酒井涼にオーバーテイクを許した松井がダウンヒルストレートをサイド・バイ・サイドで走りインから先行して90度コーナーを回り、7位の座を取り戻す。
いったん1秒以上まで開いたトップ落合と2位加納のギャップだが、ここから加納がリカバリーを開始、まず5周目に1分59秒342とこのレースのファステストラップを叩き出し、間合いを0.638秒とすると続く6周目も落合より0.261秒速いラップタイムで0.377秒までギャップを削り取る。前日の第1戦ではスリックタイヤ選択というギャンブルのおかげとはいえ終盤に怒涛の追い上げを見せた加納だけに目が離せない。
7周目に入り落合と加納はテール・ツー・ノーズ状態で第3~第4コーナーを通過、これに鈴木も追いつき三つ巴の様相に。ヘアピンでは3台がワンパックで旋回。そこから1車長の差で酒井翔太と中井が4位争いを展開している。ダウンヒルストレートでは加納と鈴木がポジションを争いサイド・バイ・サイド、加納に抑えられた鈴木はマシンの右半分がグリーンにはみ出した状態になりながら駆け降りるといったん引いて加納の背後へ。このバトルの間に落合は間合いをひろげ、コントロールライン上で加納に0.516秒差とする。いったん引いた鈴木だが0.321秒差で加納のスキを狙っており、そこから0.379秒差で酒井翔太、0.214秒差で中井と2位グループはワンパックで8周目へ。加納は鈴木からのプレッシャーに耐えながら落合との間合いを再び詰め始め、8周目を終えて0.125秒差と再びテール・ツー・ノーズ状態。3位鈴木0.230秒差、4位酒井翔太0.469秒差、5位中井0.175秒差とそれそれ一触即発の位置関係で9周目に突入する。
迎えた9周目、まず加納が第1コーナーでアウトから落合を仕留めにかかるが、ここはイン側の落合が守る。加納は第3コーナーでもアウトから落合に襲い掛かり、グラベルにはみ出しそうになりながらもオーバーテイクに成功。前を押さえられた落合に今度は鈴木がインから並びかけて第4コーナーからの加速競争に持ち込む。そのすぐ後ろには酒井翔太と中井も続いている。5台はもつれあうように第5コーナーへとアプローチするが、ここで鈴木と酒井翔太が同時に進路を右にとろうとして接触しかける。それを回避した酒井翔太だったが中井と僅かに接触。これで姿勢を乱した酒井翔太がイン側のグリーンへと乗り入れコントロールを失うとそのまま滑っていき、ブレーキングからターンインしている4台の前に飛び出す格好に。幸いなことに1台も接触することなく酒井翔太はアウト側のグラベルに飛び出して行ったが、この混乱の中で落合がトップを奪い返し、さらに鈴木も加納の前に出る。
鈴木はこことばかりに落合を攻めるが、落合も冷静にブロック。そこへ加納が接近してくるとV字コーナーで鈴木のインから差しに行く。2台は勢い余ってアウト側の縁石ぎりぎりまでワイドになり、加納はグラベルに飛び出し鈴木は失速、その隙に中井が2台を抜き去って2位へ。加納はコースに復帰するが8位あたりまでポジションを落とす。後方では松井が下野を再度攻略。これで松井4位、下野5位、酒井涼6位というオーダーに。
ファイナルラップ。トップ落合は2位中井に1.467秒のリード、3位鈴木も中井と1.797秒の差。4位松井はそこから2秒以上離れてており、5位下野は1秒の差で、その背後0.122秒差につけた酒井涼が第1コーナーで下野をオーバーテイク、5位酒井涼、6位下野の順に。さらに第4コーナーからの加速で黒沢和真(HRDP★ハンマーR/F110)が下野に並びかけて第5コーナーまでに前に出て6位を奪い取る。後方のバトルをよそに落合はトップの座を守り切りトップチェッカー。右手を高く上げながらフィニッシュラインを通過した。2位は鈴木のプレッシャーをはねのけた中井、酒井翔太との接触でフロントウイングが傾いたままでの走行だった。3位フィニッシュは鈴木だが、フィニッシュ直後の裁定で競技結果に30秒加算のペナルティが課されて13位に降着となった。これにより3位は松井、4位酒井涼、5位黒沢、6位下野というトップ6となった。
落合はこれがフォーミュラでのレースキャリア初の優勝。前日の第1戦でポールスタートから勝利を逃して悔しがっていた16歳は、翌日早くも雪辱を果たした形だ。
F110 CUP Round2は5月10~11日、スポーツランドSUGOで行われる。












Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhisa NOINE
Mizue NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第1戦 -RIJ- (2025/03/09) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2025 F110 CUP Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 21 | 落合 蓮音 | HOJUST & EAGLE イーグルスポーツ | 10 | 20'09.490 | - | - |
| 2 | 62 | 中井 陽斗 | HELM GSTR F110 HELM MOTORSPORTS | 10 | 20'10.953 | 1.463 | 1.463 |
| 3 | 71 | 松井 啓人 | DOME F110 AKIRAND RACING | 10 | 20'12.635 | 3.145 | 1.682 |
| 4 | 77 | 酒井 涼 | KF MOTORSPORT F110 seven x seven Racing | 10 | 20'15.052 | 5.562 | 2.417 |
| 5 | 33 | 黒沢 和真 | HRDP★ハンマーR/F110 ハンマーレーシング | 10 | 20'15.896 | 6.406 | 0.844 |
| 6 | 86 | 下野 璃央 | Dr. Dry F110 Dr. Dry Racing Team | 10 | 20'16.272 | 6.782 | 0.376 |
| 7 | 63 | 一宮 聰太郞 | HELM GSTR F110 HELM MOTORSPORTS | 10 | 20'18.863 | 9.373 | 2.591 |
| 8 | 27 | 豊島 里空斗 | Dr. Dry Racing F110 T's TECHNO RF | 10 | 20'20.979 | 11.489 | 2.116 |
| 9 | 81 | 大川 烈弥 | 群馬トヨペットチームRiNoA RETSUYA OKAWA | 10 | 20'25.574 | 16.084 | 4.595 |
| 10 | 11 | 斎藤 愛未 | Rn-sports F110 Rn-sports | 10 | 20'26.721 | 17.231 | 1.147 |
| 11 | *12 | 加納 康雅 | AKILAND F110 AKIRAND RACING | 10 | 20'26.990 | 17.500 | 0.269 |
| 12 | 45 | 上野 晴紀 | TEJ-project TRANSIT ENGINEERING JAPAN | 10 | 20'33.822 | 24.332 | 6.832 |
| 13 | *58 | 鈴木 悠太 | ZAP SPEED F110 ZAP SPEED | 10 | 20'41.149 | 31.659 | 7.327 |
| 14 | 66 | ジェフリー ラム | LAM Motorsports Geoffrey Lam | 10 | 20'43.021 | 33.531 | 1.872 |
| 15 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 10 | 21'36.763 | 1'27.273 | 53.742 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ---- |
| - | 22 | 酒井 翔太 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | 8 | 16'08.839 | 2Laps | 2Laps |
| - | 78 | 小野 陽平 | REVERSAL SPIRIT F110 YOHEI ONO | 1 | 2'15.208 | 9Laps | 7Laps |
| - | 36 | 菊池 貴博 | きくちおやこF110 KIKUCHIOYAKO | - | d.n.s | 10Laps | 1Lap |
- Fastest Lap: CarNo. 12 加納康雅(AKILAND F110) 1'59.342 (5/10) 144.824 km/h
- CarNo. 58は、モビリティリゾートもてぎ四輪一般競技規則第30条4(危険なドライブ行為)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo. 12は、モビリティリゾートもてぎ四輪一般競技規則第30条4(危険なドライブ行為)により、競技結果に対して10秒加算のペナルティーを科した。
- 第1戦ポールポジション、第2戦3位 落合蓮音(HOJUST & EAGLE)
-

「(第2戦の方がタイムはよかった?)第1戦の方は午後いちというのもあって、路面のコンディションとかが第2戦の方がよかったと思います。第1戦の方は位置取りとかよくて出たタイムで、自分としても納得のいくラップでした。第2戦の方は逆に位置取りをちょっとミスしてしまって、単独に近いような状態になってしまって。最後のラップは(区間)ベスト~ベストでつなげられたのでもうちょっとタイム出そうだったのですが、途中で前のクルマがコースアウトして、目の前にいきなり戻ってきちゃったので、そこでタイムを失って、うまくいかなかったなという感じです。練習走行ではちょっとトラブルがあったりしたのですが、チームの方が直してくれたので、予選ではトラブルフリーで走れました。そこはチームに感謝ですね」
- 第1戦4位、第2戦ポールポジション 酒井翔太(ファーストガレージF110)
-

「第1戦の方はセッティングが決まっていなくて、自分も合わせきれなかった部分もありました。第2戦の時にメカさんに言ってどうしてほしい、と要望したらその通りやってくれて、序盤からタイム出せていけて、自分の思い通りに行けたかなと思います。(セットアップの変更は自分で考えたものだった?)練習の時から『こういう傾向だったらこうしようね』というものがあったので、その通りに変えたという感じです。第1戦のセットは外れちゃったのですが、決勝(のセット)はだいたい決まっているので、いい方向に進めばと思います」
- 第1戦2位、第2戦4位 松井啓人(DOME F110)
-

「(タイムが1回目と2回目0.02秒しか変わらなかった)わざとじゃないですけれどね(笑)。今回初めてこのマシンに乗って、金曜日から走り始めて、いろいろ手探りなところがあります。コースは去年1回(S-FJで)走ったことがあるので、その時の記憶をもとにできる分だけよかったのですが、マシンに関してはまだ。クルマはすごくいいのですが、最後のアタックとなると精度が要求されて、そのあたりが掴み切れていないので、どこまで行けるかという限界値が、やっとこの予選で分かったかな、というところがあります。(まだ改善の余地がある?)改善の余地しかないですね(笑)。走れば走るほど、どんどんいい感じになると思います。(S-FJとは違う?)だいぶ違いますね。タイヤの大きさもかなり違うので、タイヤの使い方やグリップ感とかまったく違うので、そのへんは感じながら走らなきゃいけないです。パワーはそれほどないので、S-FJよりはアンダー(ステア)が強いクルマという印象です」
- 第1戦3位、第2戦7位 下野璃央(Dr.Dry F110)
-

「自分が思っていたよりはタイムが上がらなくて、最後の最後に(タイムを)出したかったのですが、上げることができなかったです。でも第1戦は3位と表彰台圏内なので、一つでも上を目指したいです。第2戦のフィーリングはそんなに悪くなかったのですが、前に2台ぐらいいて、自分の走りができたつもりでもちょっと違っていたのかなと思います」
- 第1戦8位、第2戦2位 加納康雅(AKILAND F110)
-

「F110に今年初めて乗って、走るのも3回目くらい。もてぎに関しては初めてなので、なかなか走り方とか路面の癖とかも全然つかめていないので第1戦はあんな感じになってしまったのですが、チームメイトの松井君がめちゃめちゃ速いというのは前から分かっていたので、第2戦の予選は後ろについていこうということになって、だいぶ勉強させていただいたなって感じでした。コースもだいぶわかってきました。決勝ではぶつからないように(笑)、気をつけます」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

F110 CUP第2戦公式予選が3月8日(土)にモビリティリゾートもてぎで開催され、酒井翔太(ファーストガレージF110)が直前の第1戦予選で記録されたコースレコードを0.487秒更新するレコードタイムでポールポジションを獲得した。
第1戦予選終了後10分と僅かなインターバルで行われる第2戦予選。ドライバーやチームにとっては「さっき走ったばかり」で分かっているコンディションでのタイムアタックとなる。時折晴れ間がのぞくとはいえ朝から冷え切ったままのモビリティリゾートもてぎは気温5度とほぼ変わらず、路面も冷えびえとしている。そんな状況で午後1時25分コースオープン、15分の予選が開始。
第1戦予選と同じく予選時間のおよそ半分を使ってタイヤを暖めた各選手がタイムアタックを開始。残り時間8分30秒、松井啓人(DOME F110)が2分1秒409でトップに立つも酒井翔太が1秒041で逆転する。3番手にはSIMレース出身の黒沢和真(HRDP★ハンマーR/F110)がデビュー戦とは思えない順応性の高さを見せて1秒441のタイムでつける。さらに加納康雅(AKILAND F110)が1秒572で4番手、今年TGR-DCからFIA-F4参戦予定の菊池貴博(きくちおやこF110)が1秒577で5番手、中井陽斗(HELM GSTR F110)が1秒749で6番手。
残り時間6分30秒、そこまで下位に沈んでいた豊島里空斗(Dr.Dry Racing F110)が2分0秒088でトップに立ち、松井をはさんで酒井涼が0秒352の差3番手。中井もタイムを縮め0秒555で4番手へ。さらに中井のチームメイト、一宮總太郎(HELM GSTR F110)が0秒880で6番手に浮上してくる。さらに残り6分20秒で黒沢が1分59秒796と2分を切ってトップ。第1戦ポールシッターの落合蓮音(HOJUST & EAGLE)が59秒871で続き、その差は0.077秒。しかし直後に酒井翔太が59秒727でトップ。順位は目まぐるしく入れ替わる。2番手黒沢、3番手落合、4番手豊島、5番手鈴木、6番手松井の順に。
残り4分30秒、酒井涼が1分59秒681のトップタイム。下野璃央(Dr.Dry F110)が59秒946で3番手へ。しかし2位にドロップしていた酒井翔太が再び59秒171と酒井に0.510秒の大差でトップタイム更新する。酒井涼、下野、松井、加納、黒沢と続き落合は7番手まで後退。とはいえトップとの差は0.678秒しかない。
その落合が残り2分を切って自己ベストを更新、1分59秒207をマークし酒井とは0.109秒の差の2番手に進出する。
15分が経過し、チェカードフラッグが振られる下で最後のタイムアタックが展開。酒井翔太はベストタイムをさらに更新し1分58秒639までコースレコードを短縮、加納が59秒038と酒井翔太から0.399秒離されての2番手。落合59秒064とここまでが第1戦予選で樹立されたレコードタイムを更新した。以下4位松井、5位中井、6位鈴木というトップ6となった。
F110 CUP第2戦の決勝は、翌3月9日の午後1時40分スタート予定だ。今夜これから明日朝まで降雪が予報されており、どんなコンディションのレースになるか。誰にもわからない。





Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第1戦 -RIJ- (2025/03/08) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 F110 CUP Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 22 | 酒井 翔太 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | R1'58.639 | - | - | 145.682 |
| 2 | 12 | 加納 康雅 | AKILAND F110 AKIRAND RACING | R1'59.038 | 0.399 | 0.399 | 145.194 |
| 3 | 21 | 落合 蓮音 | HOJUST & EAGLE イーグルスポーツ | R1'59.064 | 0.425 | 0.026 | 145.162 |
| 4 | 71 | 松井 啓人 | DOME F110 AKIRAND RACING | 1'59.169 | 0.530 | 0.105 | 145.034 |
| 5 | 62 | 中井 陽斗 | HELM GSTR F110 HELM MOTORSPORTS | 1'59.220 | 0.581 | 0.051 | 144.972 |
| 6 | 58 | 鈴木 悠太 | ZAP SPEED F110 ZAP SPEED | 1'59.293 | 0.654 | 0.073 | 144.884 |
| 7 | 86 | 下野 璃央 | Dr. Dry F110 Dr. Dry Racing Team | 1'59.391 | 0.752 | 0.098 | 144.765 |
| 8 | 33 | 黒沢 和真 | HRDP★ハンマーR/F110 ハンマーレーシング | 1'59.467 | 0.828 | 0.076 | 144.673 |
| 9 | 77 | 酒井 涼 | KF MOTORSPORT F110 seven x seven Racing | 1'59.681 | 1.042 | 0.214 | 144.414 |
| 10 | 27 | 豊島 里空斗 | Dr. Dry Racing F110 T's TECHNO RF | 1'59.732 | 1.093 | 0.051 | 144.352 |
| 11 | 63 | 一宮 聰太郞 | HELM GSTR F110 HELM MOTORSPORTS | 2'00.159 | 1.520 | 0.427 | 143.839 |
| 12 | 81 | 大川 烈弥 | 群馬トヨペットチームRiNoA RETSUYA OKAWA | 2'00.386 | 1.747 | 0.227 | 143.568 |
| 13 | 36 | 菊池 貴博 | きくちおやこF110 KIKUCHIOYAKO | 2'00.489 | 1.850 | 0.103 | 143.445 |
| 14 | 78 | 小野 陽平 | REVERSAL SPIRIT F110 YOHEI ONO | 2'00.648 | 2.009 | 0.159 | 143.256 |
| 15 | 45 | 上野 晴紀 | TEJ-project TRANSIT ENGINEERING JAPAN | 2'00.766 | 2.127 | 0.118 | 143.116 |
| 16 | 11 | 斎藤 愛未 | Rn-sports F110 Rn-sports | 2'00.778 | 2.139 | 0.012 | 143.102 |
| 17 | 66 | ジェフリー ラム | LAM Motorsports Geoffrey Lam | 2'02.543 | 3.904 | 1.765 | 141.041 |
| 18 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 2'07.276 | 8.637 | 4.733 | 135.796 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'10.805)予選通過 ---- |
- 'R'マークは従来のコースレコード(1'59.126)を更新した。

2022年に17歳でFIA-F4に参戦、2023年には非メーカー系のチームに所属しながら第10戦SUGOで初優勝を達成した卜部和久。翌2024年はTGR-DC入りを果たして大いに活躍が期待されたが、始まってみれば刷新された車両とフィーリングが合わなかったのか、シーズンを通じて苦戦が続き、最上位は第9戦SUGOの4位という厳しい結果に終わった。
その卜部が今シーズンはB-MAXからスーパーフォーミュラ・ライツに参戦することになった。ご存知の通りB-MAXは木村偉織、小出峻そして今季は野村勇斗とホンダの育成ドライバーを預かるチームだ。これまでトヨタ系のチームでFIA-F4を戦ってきて、今シーズンもINGINGからGR86でGT300クラスの第3ドライバーとしてエントリーしている卜部がどのような経緯でB-MAX入りを果たしたのか。鈴鹿サーキットでの公式予選終了後に卜部に話を聞いた。
「今年乗るとしたら戸田さんかB-MAXさんで考えていました。去年の年末のテストは戸田さんから参加させていただいたんですけど、今シーズンはB-MAXさんっていう形になりましたね。その二択で考えてました」
「いろんな道があったんですけど、もともと去年の年末のライツのテストの雰囲気とか様子とかを見て、レース続けるかやめるかを考えていました。まあそこである程度実力もわかりますし。去年(テストで)二番手っていう結果で終われて、クルマが自分の好みに合ってたら、そこそこ走れるのかな?っていう話し合いの結果になりました。もともとメーカー系外れたらレース引退する予定だったんで。それぐらい腹を括ってやってたんですけど、今年こういうチャンスをもらえて参戦っていうことになりました」
「SFはホンダでやってますけど、いろんなメーカーの、例えば阪口晴南さんだったり、関口雄飛さんとか、どんなドライバーでも受け入れてくださるチームなんで、今年お世話になろう、ってなりました」
初戦の予選(1回目10位、2回目8位)を終えての感想を聞くと、全然不完全燃焼だったとの返事が返ってきた。
「1回目の予選はなんか直線が遅かったです。ダウンフォースも多分、その速度が出てない分、グリップが感じられなくて、うまく攻めきれずに、すごい。カウンターあててて、S字の中もカウンター当てまくったりして終わっちゃいました。2回目の予選は1回目のフィーリングを相談して、エンジニアさんがセット変えてくださって、普通に直線伸びていました。全然まっすぐの速さが違うんで、全然あてにならないですけど、悪い方向には間違いなく行ってないんで、そこのコミュニケーションの部分ではすごい満足してますね」
参戦が決まってチームに合流したのは今年の年始だったという。1回だけトラブルチェックでもてぎを3セッションだけ走ってシート合わせを行い、本格的な走行は鈴鹿入りしてからだったとか。
「でもシートも合わなくて、もう木曜日の練習で背中がバキバキになっちゃって、いろいろつぎはぎつぎはぎなシートです。でももちろん開幕戦だからといって悪くてもいいっていうわけでもないですし。もちろんスタートも決めて。自分にできる精一杯をこれからもやり続けたいなと思ってます」
まだまだクルマは開発途上とのことだったが、決勝では第1戦6位、第2戦5位と2戦連続でポイントを獲得。残念ながら第3戦はスタートに失敗して入賞はならなかったが、クルマが仕上がればそれ以上が期待できる。そう思わせるレースウィークだったと言えよう。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

先日鈴鹿で開幕した全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権。その開幕直前の2月25日になって新規参戦を発表したのがDELiGHTWORKS RACINGだ。チーム代表兼監督を元レーシングドライバーの下山征人が務め、レーシングアドバイザーに野尻智紀と松下信治を迎える注目のチームだ。そのドライバーとして起用されたのが荒尾創大と三井優介。
荒尾はフランスF4選手権や英国のGB3で活躍し、昨年からスーパーフォーミュラ・ライツに参戦して2年目のシーズンを迎える。
一方の三井は2022年にホンダの育成選手としてFIA-F4に参戦、初年度からあの小出峻と最後までチャンピオンを争う強さを見せ、翌年も大いに期待されたが、ここでもタイトル獲得はならず。翌2024年はフォーミュラを離れ、活動の場をスーパーGTとスーパー耐久に移すことになった。
その三井が再びフォーミュラに戻ってきた。開幕戦の行われている鈴鹿サーキットで本人の意気込みを聞いた。
「去年一年、メインはスーパー耐久で、スプリントレース、自分一人のレースっていうのは全然やってこなかったので、FIA-F4以来ずっとレースをしたいな、自分のスプリントのレースをしたいなと思っていました。で、今回こういう話をいただいて、代表兼監督にもすごい感謝してますし、お話いただいた時、もうめちゃくちゃ嬉しくて、なんとしてもチャンピオン取りに行こうと。F4で取れなかったチャンピオンを取りたいなっていう意気込みできました」
「きっかけは野尻さんなんですよ、野尻さんがこのチームに紹介してくださいました。僕はなんか乗れるところないかなと思って、野尻さんに相談したところ、じゃあっていう話になりました」
続いて三井が今年加わったチームの印象を聞いた。DELiGHTWORKS RACINGは戸田レーシングがメンテナンスを担当しており、荒尾も昨年と同じカーナンバー2を使用しているものの、実態は運営母体が全く別なのだという。また下山監督はかつてSRS-F卒業生としてフォーミュラドリームやスーパーGTで活躍していた経歴を持つ。
「クルマを触っている方は戸田レーシングなんですが、去年の戸田を引き継いだというより、新しくさらに良いものを作っていこうという形でみんなで頑張っています。僕がSRS-Fを受講していた時のスクールカーはフォーミュラドリーム(FD)だったんですが、そのFDのレースがあった時代に下山監督が活躍されてたのも知ってて、尊敬してました。ご自身が経験者ということでドライバーの側に立っていろいろ相談に乗っていただいているので、すごくいい環境です。実はレースを始めたのが下山さんの兄さん(下山和人氏)がやられてるサーキットだったんです。そういう意味でもご縁があったなと」
鈴鹿大会の三井は第1戦で予選7位から決勝5位。第2戦は予選10位から決勝7位。第3戦は5番手スタートから決勝6位と表彰台にはあと一歩及ばなかったが、第1戦、第3戦ではスタートを決めて一時4番手を快走する場面もあり、今後に期待できる内容だったと言えよう。
次戦の舞台は九州のオートポリス。三井の躍進に期待したい。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- 第2戦優勝 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
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「昨日のレースはピットで落としてしまって。仕方ないと言えば仕方ないんですけど、ピット作業入る前にエンジン止まっちゃったりとかがなければ、もうちょっとポイントも取れただろうと思います。一応1ポイントを取ることができましたが、内容的にはめちゃくちゃ悔しかったです。そんな中で今日なんとかリベンジすることができたので、シーズン考えればよかったし、なんか個人的にも鈴鹿で勝てたっていうのが嬉しいですね」
「昨年の最終戦で6号車の太田選手が二連勝しているのを間近で見て、ポテンシャル的にもチャンピオン争いをしてた僕が二連勝してたらチャンピオンになる可能性もあったと思いました。昨日の開幕戦も太田選手が優勝して、自分はそもそもスタート直後、後ろに回ったんで、あの結果は仕方ないと言えば仕方ないんですけど、昨日いろいろ考えることもありました。その中で気持ちを切り替えて臨んだんですけど、なんか予選もパッとしなくて。もう本当にどうしようかなと思ったんですけど、結果的に優勝できて、いいレースができたんじゃないかなと思います」
「(レース戦略について)多分、無限と僕らはすごい悩むシチュエーションというか、やっぱり近くに居ることにによって作戦の幅がある意味狭まるし、スタートでどっちが前に行くか次第で展開がすべて変わるっていう、本当に決め打ちができない状況でした。今回の場合、僕がスタートで6号車の前に出たんで、ここで無限が1台入ったら僕がステイアウトするとか、色々決めてたことがあったんですけど、そのシチュエーションのバリエーションがありすぎて、なかなかこの1周目ピットインっていうのは大変だなという印象はかなりありましたが、もうああなった以上、僕も引っ張るしかないかなとは薄々思ってたんで。なんとなくあの岩佐選手が2周目に多分反応して入ってくるだろうなと思ってたんで、なんとなくこう描いてた展開だったのかなと思います」
「(次戦について)ちょっと時期が全然違いますけど、もてぎは優勝もできたサーキットですし。昨シーズン本当にいいバトルができたんで。個人的にもすごい好きなサーキットなんで、2レースともしっかり取れるように、また次に向けて有意義な時間を使いたいなと思ってます」
- 第2戦決勝2位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)
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「結果に対しては大満足です。正直、今週表彰台が狙えるっていうような状況では全くなかったので、まさか表彰台に乗れるとは驚いてます。昨日も全然だめで、なんか展開には助けられて4位になれたし、今日も一時は5位まで落ちる展開だったんですけど、なんていうか引っ張り組みの二番手というところで走ってて。牧野選手のペースは尋常じゃなく速かったんで、その部分はやっぱ足りてないところもたくさんあったかなと思うんですけど、ひとまずここはかなり厳しい2レースになると予想してたので、耐えたなっていう感じで非常に嬉しいです」
「ある程度は昨日のレースを踏まえて決めてた部分ではあったので。まあただ動く人たちがいるだろうなと思ったので。誰が動いたらカバーするかしないかとかも含めて。ええ、考えてはいましたけど、1周目から3台ぐらい入ったので、引っ張っていいのかなってところで、ええ引っ張っていった。って感じです」
「(ホンダ勢について)練習から予選から結構圧倒されちゃってたなあっていうのは、正直まあ見ればわかると思うんですけど。ただこのままではおれないし、しっかり王者としてしっかり食らいついていきたいですし、チャンピオンもう一回取らないといけないと思うので、一戦一戦大事にしっかり頑張っていきたいなと思います」
- 第1戦決勝3位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
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「昨日も今日もそうなんですけど、チャンピオンシップを意識して戦ってたわけではないので。結果的にあの位置づけというのは、もちろんポジティブに捉えてますけど。ただ昨日は昨日でいろいろなミスだったりっていうのがあって取りこぼしましたけど、今日は今日で純粋にペースがなく、苦しいレースになってしまいました。その中でもしっかりと表彰台という、今日思ってたパフォーマンス、ポテンシャルの中では最低限の結果を取ることができたのかなというふうには捉えているので。パフォーマンスとしてはまだまだ足りない部分が、マシンもドライバーもいろんな細かいところであるので、もちろん今、自分たちのやってきていること、成長してきているということに関してはすごく自信を持ってますけど、また次戦以降に向けていろいろ分析して、さらに速く、強くならないといけないなというふうに感じた週末でした」
「(レース戦略について)やはりワンツー体制で、後ろの野尻選手がピットに入ったことによって、やはりアンダーカットっていうところに対してのカバーだったので、正直考えても、じゃああの引っ張った方が良かったかって言われると、良かったかもしれないですけど、でもあの状況からすると、あの判断というのは別に間違いじゃなかったのかなっていうふうに思います。それよりも、やっぱり問題はええ終始ペースがなかったので、もし引っ張っていたとしても、それこそ今日優勝した牧野選手のようなパフォーマンス、同じようなパフォーマンスペースで走れたかって言われると、ちょっと怪しいところがあるので、戦略としては問題なかったんじゃないかなというふうに思います」
「もちろん勝てないレースが続いてて悔しいですし、すごくもどかしいですけども、ただ自分たちはしっかりと勝つために、常日頃から考えて色々準備してきてますし、その結果しっかりと優勝というか、頂点に向けて近づいているのは間違いないので、本当にそれはポジティブに捉えて、自信を持って、次戦以降しっかり、またポールポールポジションを取って優勝できるように、常にもう全力を尽くすだけかなというふうに思います」
- 第2戦優勝チームプリンシパル 村岡潔(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
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「勝てて不満は何もないですけども、まあ人間は欲深いですからね。2人表彰台に乗せてやりたかったですね、昨日もそうですし、今日もそうですけど。まあただ、昨日の3人もそうですし、今日のこの2人もあのやっぱり素晴らしいドライバーですからね。こういうドライバーと戦えて一番になれてるっていうことが幸せですし、それを皆さんにお見せできたレースができて、トップがね、牧野君、昨日は太田君とダンデライアンが取れたので、それはありがたいの一言ですね」
「(太田選手のペナルティについて)そのペナルティー判断ですよね。あれ、もう結果を待つしかないんで、それが出るまではもう全開で行くと。当然その予定でね、行きますから。ただまあ、結果が出たら、それはもうすべて。結果ですから、それをどうこうというのはなくて、次の糧にするということですね。だからもうそれはまあ、今回はペナルティーというか、そういうこともあるし、例えば昨日のタイヤ交換でもね、みんな同じですよね、全員が運不運を背負って走る。それがモータースポーツのいいところであるし、いろんな展開を先ほども言ったように見てもらったっていうことが本人たちの糧になる。それを生かして次に活躍して、ここにくる3人にならないとトップドライバーにはなれないっていうことじゃないでしょうか。本当に牧野は昨日辛かったと思うんですけど、一晩寝てここへ戻ってきてるっていうことはやっぱり素晴らしいし。で太田くんは昨日勝って、ああいうところでもくじけずに、なんとか5秒以上開けようっていうアプローチも本当に素晴らしかったですし。で、それを阻止するこの2人のドライバーって、最も嫌な2人ですけれども、でもそれは素晴らしいことだと思うんで、ありがたい体験をさせてもらったんで、感謝でいっぱいです」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 2 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'03.054 | - | - |
| 2 | 1 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'05.735 | 2.681 | 2.681 |
| 3 | 15 | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'05.834 | 2.780 | 0.099 |
| 4 | 16 | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'06.365 | 3.311 | 0.531 |
| 5 | 65 | イゴール・オオムラ・フラガ | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'06.550 | 3.496 | 0.185 |
| 6 | 64 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'06.645 | 3.591 | 0.095 |
| 7 | 39 | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'07.627 | 4.573 | 0.982 |
| 8 | 50 | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'07.792 | 4.738 | 0.165 |
| 9 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'07.946 | 4.892 | 0.154 |
| 10 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'08.373 | 5.319 | 0.427 |
| 11 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'08.813 | 5.759 | 0.440 |
| 12 | *6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'08.997 | 5.943 | 0.184 |
| 13 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 31 | 55'09.444 | 6.390 | 0.447 |
| 14 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'11.438 | 8.384 | 1.994 |
| 15 | 38 | 阪口 晴南 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'13.467 | 10.413 | 2.029 |
| 16 | 37 | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'14.587 | 11.533 | 1.120 |
| 17 | *29 | 平良 響 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'17.739 | 14.685 | 3.152 |
| 18 | 28 | 小高 一斗 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'18.379 | 15.325 | 0.640 |
| 19 | 19 | 野中 誠太 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 31 | 55'20.394 | 17.340 | 2.015 |
| 20 | 20 | 高星 明誠 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 31 | 55'25.689 | 22.635 | 5.295 |
| 21 | 10 | ジュジュ | HAZAMA ANDO Triple Tree SF23 HAZAMA ANDOTriple Tree Racing Honda M-TEC HR-417E | 30 | 55'05.588 | 1Lap | 1Lap |
| 22 | *4 | ザック・オサリバン | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 27 | 46'27.658 | 4Laps | 3Laps |
| ---- 以上規定周回数(90% - 27 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 64 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23) 1'38.083 (26/31) 213.138 km/h
- CarNo. 6は、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権統一規則第19条2(走路外走行)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo. 4は、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権統一規則第15.1.1条(危険なドライブ行為)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。

2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦「NGKスパークプラグ スーパーフォーミュラrd2」の決勝が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選5位からスタートした牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が2024年の第5戦以来の勝利をものにした。
第2戦決勝は午後2時40分より31周で行われた。このレースでのタイヤ交換義務はない。スタート進行開始時の気温は16℃、路面温度は30℃。スタート直前には気温15℃、路面温度は32℃まで上昇している。
スタートでは予選2位の岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)がトップ。ポールポジションの野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)は2速が入らず2番手に後退し、牧野が3番手。予選3位の太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)は4番手でコントロールラインに戻ってきた。
野尻はすかさず1周終わりでピットイン。太田、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)そして阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)が続く。
タイヤ交換組のトップは野尻。しかし2周目のスプーンで太田がインをついて前に出た。
一方トップの岩佐も2周目にピットイン。イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)もこの周でピットに飛び込んだ。
3周終了時点でのトップは牧野。坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、大湯湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)の順。タイヤ交換を終えた中では岩佐、太田。野尻、フラガ、大嶋、福住、阪口、小高と続く。
4周目に佐藤が大湯を抜いて3位に浮上。この時点で牧野と岩佐のギャップは34秒931だ。その後も5周目34秒776、6周目34秒725、7周目34.641とその差はなかなか縮まらない。9周目に入ると逆に35秒024とギャップは開き、10周目には35秒197となる。
さらに14周目に入るとシケインで太田が岩佐にインから仕掛け、オーバーランしながらそのまま岩佐の前でコースに復帰する。太田はその後もハイペースで岩佐以下を突き放しにかかる。
一方、トップの牧野は2番手の坪井と共に20周目にピットイン。タイヤ交換を済ませて太田の前でコースに復帰するが、NIPPOコーナーで太田が牧野のインに飛び込んでトップに浮上した。
ところがここでやはり太田に対して走路外走行の裁定が降り5秒のタイム加算が課せられた。
一時2番手に後退した牧野は22周目に1分38秒835のファステストラップを記録すると、その後も23周目に1分38秒375とさらにペースアップ。24周目の130RでOTSを使いながら太田を抜き返し、トップを奪い返した。ここからDOCOMO TEAM DANDELION RACINGは牧野に太田を引っ張らせて坪井との間に5秒のギャップを築かせようと目論んだようだが、坪井は25周目に自己ベストを更新。太田との差を3.655に詰めてきた。
そして28周目。3コーナーでザック・オサリバン(REALIZE Corporation KONDO SF23)がスピンアウトしてコース脇にクルマを止めたことにより、29周目からセーフティーカー(SC)が導入された。
この際SCは牧野と太田の後ろ、坪井の頭を押さえる形でコースに入ったため、車両の排除を終えて隊列が整えられるまでにファイナルラップを迎えてしまった。
これにより全車順位が動かないまま31周目のチェッカーフラッグを受けることになり、牧野がトップでフィニッシュ。2024年もてぎ大会、自身通算3勝目を挙げた。
また太田に対しては5秒のタイム加算がされたため、順位は山下の後ろ、11位となり、坪井が2位、岩佐が3位で表彰台に上がった。
第2戦決勝は来月の4月18-19日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで第3戦、第4戦が行われる。










Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
- 第2戦ポールポジション 野尻智紀(TEAM MUGEN)
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「アタックに関してはえっと。非常にまとめられたかなというところで。タイム自体は昨日とそんなに変わらないかったと思うので、そんなに大きくコンディションが変わったという印象は正直なくて。その辺はチームがうまく合わせ込みをしてくれたおかげなのかなとも思います。本当にチーム、ドライバー、すべてが一体となってやらないといけないスポーツだと思うので、そういった意味でチーム全員で、なんとか今日もここに戻ってこれたかなという感じです」
「(最多ポール記録更新したが、それに関しては?)非常に嬉しいです。本当、本山さんを見て『いいな』と思っていたというか、壁がものすごく厚くてっていうところから見ていたので、まさかね、そういう選手と並んで、こうして記録をポールではありますけれども、塗り替えることっていうのは、やっぱりなかなかできることではないなと思いますし。これまで支えてくれた方がいなければ、こうはなっていないので、もうなんと言っていいか、表しきれないぐらいの感謝ですね」
「(今日の午後のレースに向けて一言)昨日はあの、なんていうか、最後まで頑張っては走ったので、完全燃焼はしたかなとは思うんですけれども。まあ、ちょっと運を引き寄せられなかったところもあったので、あれもレースだと思いますし。今日は運の部分も含めて引き寄せられるようなレースになるといいなと思ってます。」
- 第2戦予選2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
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「昨日とは正直ちょっと違った気分というか、同じ2番手で悔しいのは悔しいんですけど。特に今日に関してはちょっと難しいコンディションで、風向きだったりも、もちろん変わってるってなるんですけど、それよりもQ1AからQ2にかけての伸びしろというところがやっぱり大きくて。AからBにかけてもタイム差があったと思うんですけど、やっぱり自分自身としてのタイムも1秒2上がっているっていうところで、やっぱり1秒2も上がってくると、やっぱりマシンだったり、ドライビング、いろんな部分でのアジャストというところが正直難しい状況でした。その中でもしっかりとあの2番手に持ってこれたというのは、ポジティブには捉えてます。なんで昨日の2番手とはちょっと違う状況かなというふうに思います」
「Q2に上がるコンディションの違いに対して、うまくアジャストして2番手を取れたというのは、すごくポジティブなんじゃないかというふうに思います。やっぱりBグループからQ2とAグループからQ2というと、今日に関しては特にAグループのデメリットが大きかったので」
「(タイムが36秒170。ここら辺は大体想定したタイムだったか?)そうですね、金曜日からするともうちょっと上がってもいいのかなと思ったんですけど。路温も高いですし、Q2としては妥当なタイムじゃないかなと思います。タイム差はありますけど、Q1Aからの上げ幅、アジャストというところに関してはうまくいったほうだと思うんで、このポジションというところでは今日はポジティブに捉えてます」
「(決勝は?)正直この路温でちゃんとしたディスタンスはやっていないので、もうやってみないとわからないというのは正直なところで、ただ昨日のレース結果を用いて、あとピットウィンドも変わりますし、いろんなシチュエーションに即興で対応できるような準備というのがすごく大事になってくるレースかなと思います」
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- 第2戦予選3位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
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「昨日とはコンディションが変わる中で、どのような展開になるかなっていうのはちょっと楽しみでした。昨日のデータとかもろもろをもとに良い合わし込みができたなと思ってて。まあ正直、Q2最後に帰ってきたときは、昨日と全然違って、もしかしたらポールあるかな? っていうような感触はあったんですけど、やっぱ無限の2台速いなっていうような感じですかね。タイム差もコンマ2秒なんで、ちょっとコンマ2秒は見えないかなというような印象でした」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

野尻智紀が本山哲の厚い壁をついに乗り越えた!!
2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の公式予選が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)は第1戦に続いて通算21回目のポールポジションを獲得。本山哲の持つ歴代最多記録をついに塗り替えた。
公式予選は午前10時15分に予選Q1のAグループから走行を開始した。気温11℃、路面温度18℃。これは昨日とほぼ同じだが、今日は強い風が吹いており、これがドライビングに大きく影響しそうだ。
予選Q1 ルーキーの小出峻が第1戦に続きQ2進出!!
このグループで走るのは坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、三宅淳詞(ThreeBond SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)、平良響(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)、小出峻(San-Ei Gen with B-Max SF23)そしてイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)だ。コースオープンと同時に相次いでピットを離れた。わずか10分間のアタックに取り掛かる。
坪井と山下は2周目にニュータイヤを投入、岩佐、平良、阪口は最初からニュータイヤ、他のドライバーは1周目にニュータイヤに交換し、アウトラップに続いて2周のウォームアップを行い、アタックに取り掛かる。
まずは岩佐が1分37秒311を記録。続いてアタックした坪井は1分37秒367、山下は1分37秒483と岩佐のタイムにはあと一歩というところ。しかし牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が1分37秒236を叩き出してトップに。岩佐は2番手となり、ルーキーの小出も1分37秒338で3番手に食い込んで昨日に続いてQ2に駒を進めた。このほか坪井は4番手、福住は5番手、山下は6番手でQ2に進出している。
続いてBグループの走行が午前10時30分に走行を開始。こちらはザック・オサリバン(REALIZE Corporation KONDO SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)、ジュジュ(HAZAMA ANDO Triple Tree SF23)、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、野中誠太(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)、小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)そして佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)だ。
オサリバン、小高、小林、フェネストラズ、佐藤、野中、そして太田は1周目にピットインしてニュータイヤを装着。他の4人は最初からニュータイヤでピットを離れ、そのままウォームアップに入った。
まずは小高が1分37秒752を記録すると、オサリバンが1分37秒559でこれを上回る。続いて野尻が1分36秒633を叩き出してこのセッションのトップタイムを記録。佐藤も1分36秒817、太田は1分36秒907と同じく1分36秒台のタイムを記録して2番手、3番手に入る。この他1分37秒260の大嶋、1分37秒407の大湯、1分37秒492のフェネストラズがQ2進出を果たした。
予選Q2 無限勢1-2!!野尻がついに本山を超えた
ポールポジションを争う予選Q2は午前10時50分にコースオープン。Q1と同じく10分間の走行だ。
最初に出てきた3台のうち、坪井、フェネストラズは1周目、山下は2周目にピットインしてタイヤ交換を行った。続いて岩佐、野尻、佐藤、小出がコースイン。牧野、太田、福住、大嶋、大湯はさらに遅れて走行を開始したが、この9台は最初からニュータイヤでの走行となる。
まずは小出が計測3周目にアタックを行うが、タイムは1分37秒585に留まり、最終的に12番手から午後の決勝に臨むことになった。
続いてアタックしたのは野尻。自身も完全燃焼と語る会心のアタックで1分36秒060というタイムを記録し、通算21回目のポールポジションを獲得してみせた。この記録は本山哲の20回を越える、国内トップフォーミュラの最多記録だ。
続いてアタックを行った岩佐は1分36秒170とコンマ1秒及ばず。Q1でAグループに回ったことが僅かながらも不利に働いたと岩佐は予選後のぶら下がりで自身のアタックを振り返った。
このほか、佐藤が1分36秒462、福住も1分36秒514と相次いで1分36秒台のタイムを記録してきた。
ディフェンディングチャンピオンの坪井は1分36秒410で一時3番手に食い込むが、これを太田が1分36秒209で上回り、終わってみればトップ3は昨日と同じく野尻、岩佐、太田の順でホンダ勢が占める結果となった。
第2戦決勝はこのあと午後2時40分より31周で行われる。












Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Weather: sunny Course: Dry
2025 SUPER FORMULA Round 2 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Gr. | Driver | Car Team Engine | Q1 | Q2
|
| 1 | 16 | B | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.633 | 1'36.060 |
| 2 | 15 | A | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'37.311 | 1'36.170 |
| 3 | 6 | B | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.907 | 1'36.209 |
| 4 | 1 | A | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTA TRD 01F | 1'37.367 | 1'36.410 |
| 5 | 5 | A | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'37.236 | 1'36.442 |
| 6 | 64 | B | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.817 | 1'36.462 |
| 7 | 8 | A | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'37.452 | 1'36.514 |
| 8 | 39 | B | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'37.407 | 1'36.562 |
| 9 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'37.483 | 1'36.583 |
| 10 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'37.260 | 1'36.694 |
| 11 | 37 | B | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.492 | 1'37.345 |
| 12 | 50 | A | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'37.338 | 1'37.585 |
| ---- 以上Q2で決定 ---- |
| 13 | 4 | B | ザック・オサリバン | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'37.559 | |
| 14 | 65 | A | イゴール・オオムラ・フラガ | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'37.543 | |
| 15 | 7 | B | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'37.652 | |
| 16 | 38 | A | 阪口 晴南 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'38.254 | |
| 17 | 28 | B | 小高 一斗 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'37.752 | |
| 18 | 29 | A | 平良 響 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'38.515 | |
| 19 | 19 | B | 野中 誠太 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'37.861 | |
| 20 | 12 | A | 三宅 淳詞 | ThreeBond SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'38.634 | |
| 21 | 10 | B | ジュジュ | HAZAMA ANDO Triple Tree SF23 HAZAMA ANDOTriple Tree Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'38.814 | |
| 22 | 20 | A | 高星 明誠 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'39.150 | |
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Knock Out Q2 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 2 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Gr | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | B | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.060 | - | - | 217.626 |
| 2 | 15 | A | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.170 | 0.110 | 0.110 | 217.378 |
| 3 | 6 | B | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.209 | 0.149 | 0.039 | 217.289 |
| 4 | 1 | A | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTA TRD 01F | 1'36.410 | 0.350 | 0.201 | 216.836 |
| 5 | 5 | A | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.442 | 0.382 | 0.032 | 216.764 |
| 6 | 64 | B | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.462 | 0.402 | 0.020 | 216.720 |
| 7 | 8 | A | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.514 | 0.454 | 0.052 | 216.603 |
| 8 | 39 | B | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'36.562 | 0.502 | 0.048 | 216.495 |
| 9 | 3 | A | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.583 | 0.523 | 0.021 | 216.448 |
| 10 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'36.694 | 0.634 | 0.111 | 216.200 |
| 11 | 37 | B | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.345 | 1.285 | 0.651 | 214.754 |
| 12 | 50 | A | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'37.585 | 1.525 | 0.240 | 214.226 |
■Aグループ
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Knock Out Q1 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 2 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'37.236 | - | - | 214.994 |
| 2 | 15 | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'37.311 | 0.075 | 0.075 | 214.829 |
| 3 | 50 | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max HondaM-TEC HR-417E | 1'37.338 | 0.102 | 0.027 | 214.769 |
| 4 | 1 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTATRD 01F | 1'37.367 | 0.131 | 0.029 | 214.705 |
| 5 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'37.452 | 0.216 | 0.085 | 214.518 |
| 6 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'37.483 | 0.247 | 0.031 | 214.450 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 65 | イゴール・オオムラ・フラガ | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'37.543 | 0.307 | 0.060 | 214.318 |
| 8 | 38 | 阪口 晴南 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'38.254 | 1.018 | 0.711 | 212.767 |
| 9 | 29 | 平良 響 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTATRD 01F | 1'38.515 | 1.279 | 0.261 | 212.203 |
| 10 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond SF23 ThreeBond Racing HondaM-TEC HR-417E | 1'38.634 | 1.398 | 0.119 | 211.947 |
| 11 | 20 | 高星 明誠 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTATRD01F | 1'39.150 | 1.914 | 0.516 | 210.844 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
■Bグループ
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Knock Out Q1 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 2 class 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN HondaM-TEC HR-417E | 1'36.633 | - | - | 216.336 |
| 2 | 64 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.817 | 0.184 | 0.184 | 215.925 |
| 3 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING HondaM-TEC HR-417E | 1'36.907 | 0.274 | 0.090 | 215.724 |
| 4 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTATRD 01F | 1'37.260 | 0.627 | 0.353 | 214.941 |
| 5 | 39 | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTATRD 01F | 1'37.407 | 0.774 | 0.147 | 214.617 |
| 6 | 37 | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTATRD 01F | 1'37.492 | 0.859 | 0.085 | 214.430 |
| ---- 以上Q2進出 ---- |
| 7 | 4 | ザック・オサリバン | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTATRD 01F | 1'37.559 | 0.926 | 0.067 | 214.283 |
| 8 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTATRD 01F | 1'37.652 | 1.019 | 0.093 | 214.079 |
| 9 | 28 | 小高 一斗 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTATRD 01F | 1'37.752 | 1.119 | 0.100 | 213.860 |
| 10 | 19 | 野中 誠太 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTATRD 01F | 1'37.861 | 1.228 | 0.109 | 213.621 |
| 11 | 10 | ジュジュ | HAZAMA ANDO Triple Tree SF23 HAZAMA ANDOTriple Tree Racing HondaM-TEC HR-417E | 1'38.814 | 2.181 | 0.953 | 211.561 |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
- 第2戦優勝 佐野雄城(TOM'S)
-

「昨日は結果的には優勝できたんですが、ゴール順位的は2位だったので、今回絶対優勝したいな、トップでゴールしたいなっていうふうに思ってレースを進めてました。後ろの選手にトラブルが起きたりでマージン気づけたかなと思ったんですけど、SCが2回入り、そこら辺はちょっと苦しい展開でしたが、なんとか優勝できて本当良かったです」
「F4ではトップでドライコンディションでSCリスタートをやるっていう経験がなかったので、そこはちょっとわからない部分とかはあったんですけど。まあでもイメージ通りうまくリスタートが切ることができたので良かったです」
「タイヤのウォームアップだったり、マシンセット、レース中のドライビングを含め、昨日から大きく改善できたというのが多かったので。まあ、レースツリーに向けて改善する点はまだありますが、レース2の内容に関しては満足しています。レース1からレース2で大きく改善できたので、この調子でレース3でも頑張ります」
- 第2戦決勝2位 野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)
-

「レース2は4番手スタートということで、まずは目標を表彰台に設定して、無理はせずというところでした。昨日もレースペースはすごく良かったんで、落ち着いて走って、前の車両のトラブルだったり、コースオフなどで順位は上がったんですけど、最後1周のチャンスを生かせずに抜けなかったのが悔しいですね」
「(終盤ニュータイヤでスタートしたフレデリック選手に詰め寄られる場面もあったが)自分はセクター1、2は結構調子いいんですけど、セクター3、4で詰められる部分が多くて。だからできるだけセクター1、2で離せるように走ってました。でも(フレデリック選手は)ニュータイヤのアドバンテージがあり、振り切れなかったんですが、結局結果的には抑えきれたので、そこは良かったです」
「このまま(佐野選手に)三連勝を許してたら僕的にも悔しいんで。同じルーキーとして、ルーキーワンツー争いというのはすごくいいことだと思うので、このままペースもいいですし、一矢報いたいと思います。」
- 第2戦決勝3位 ケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)
-

「悪くないスタート、悪くない結果だったと思います。ただ悪くないスタートでしたが思ったほどではなくて、もっと前に行くべきだったと思います。このレースではスタートがやっぱり決め手だし、僕のペースはすごくストロングだと思っておりますので。最初は4位で走っていまして、SCの後のリスタートで3位をキープすることができたということは嬉しく思っておりますし、いいペースでずっと走ることができました。ニュータイヤだったので、アドバンテージは確かにありました。次のレースは残念ながらだいぶ後ろの方からのスタートなんで、どうなるでしょうね」
「やはりニュータイヤでのスタートということで、期待はしていました。序盤は野村選手の後ろでずっとプッシュをしていましたし、どんどんどんどん近づいていったので、毎ラップ狙っていこうとは思ってましたが、SCが入ることにより、ゼロからのリスタートということになりました。気温が非常に低いので、タイヤへのダメージも考えてうまく扱わなきゃいけないっていうところもありますので、単純にプッシュするわけにはいかないと思います。バランスを見つつ扱わないといけないところもありました」
「ちょっと後ろからのスタートとなりますので、スタート次第だと思いますし、それからレース中の運にもかかってくると思いますが、このレース中よりいいスタートは切りたいと思っております。そのために頑張りたいですが、今のところはまあ何とも言えないんですよね。」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/09) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 2 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 35 | | | 佐野 雄城 | モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL TOM'S | 12 | 29'03.951 | - | - |
| 2 | 50 | | | 野村 勇斗 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM | 12 | 29'04.464 | 0.513 | 0.513 |
| 3 | 58 | | | ケイレン・フレデリック | Pilot ONE Racing with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 12 | 29'05.606 | 1.655 | 1.142 |
| 4 | 37 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S SFL TOM'S | 12 | 29'06.600 | 2.649 | 0.994 |
| 5 | 1 | | | 卜部 和久 | B-MAX RACING 324 B-MAX RACING TEAM | 12 | 29'07.545 | 3.594 | 0.945 |
| 6 | 60 | | | 伊東 黎明 | LMcorsa OTG 320 LM corsa | 12 | 29'08.177 | 4.226 | 0.632 |
| 7 | 3 | | | 三井 優介 | DELiGHTWORKS DELiGHTWORKS RACING | 12 | 29'09.316 | 5.365 | 1.139 |
| 8 | 51 | | | ザック・デビッド | B-MAX RACING 324 B-MAX RACING TEAM | 12 | 29'09.982 | 6.031 | 0.666 |
| 9 | 8 | M | 1 | 清水 康弘 | GNSY RACING 324 GNSY RACING | 12 | 29'13.086 | 9.135 | 3.104 |
| 10 | *4 | | | 森山 冬星 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 12 | 29'14.593 | 10.642 | 1.507 |
| 11 | *2 | | | 荒尾 創大 | DELiGHTWORKS DELiGHTWORKS RACING | 12 | 29'20.485 | 16.534 | 5.892 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ---- |
| - | 30 | M | - | DRAGON | TEAM DRAGON 324 B-MAX RACING TEAM | 7 | 16'43.586 | 5Laps | 5Laps |
| - | 38 | | | 小林 利徠斗 | モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL TOM'S | 1 | 1'53.741 | 11Laps | 6Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 35 佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL) 1'53.189 (7/12) 186.339 km/h
- CarNo. 4は、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権統一規則第19条2(走路外走行からの復帰)違反により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo. 2は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.11(SC中のオーバーラン)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo. 2は、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権統一規則第19条2(走路外走行からの復帰)違反により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
- 第1戦、第2戦ポールポジション 佐野雄城(TOM'S)
-

「振り返ると、昨日から調子状況で進められていて、結果的にはダブルポールという形になりました。昨日からのフィーリングとか考えると、やっぱり大きく違った部分はあったので、そこら辺の合わせ込みっていう部分はまだ反省が残りますが、結果的にはダブルポール取れたんで、そこはすごい嬉しいです」
「(1戦目は野村選手と1000分の3秒差だったが)去年負けてばっかりだったんで、まずは勝てたっていうか。まあまあレースが本番ですけど、予選でまだ前にいて、優勝一番近いところからスタートできるんで、まずは一勝目を目指して頑張りたいなと思います」
「(去年リージョナル乗ったことでアドバンテージはあった?)そこら辺は難しいですね。でもやっぱりF4に比べたらリージョナルの方がパワーありますし、それを経験できたのは良かったかなと思いますけど、ダウンフォースレベルで行くとすごいリージョナルとライツで差はあるんで、そこら辺はかけ離れてたなっていうのが正直な感想です。でもそういう経験も含めて今回のポールにつながってるかなと思います」
「初戦なので決勝は気負いすぎずしっかりと、自分のやることをやって優勝できるように頑張ります」
- 第1戦予選2位、第2戦予選4位 野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)
-

「昨日の練習走行の調子から考えると、1回目はまず見えてるかっていうのはすごく良かったですし、でもすごい僅差の2位だったんで、本当に悔しかったんですけど。二回目の予選に向けては自分たちもアジャストしていったんですけど、それ以上に他の選手たちもタイムを上げてきて4位という結果になってしまいました。まずは開幕戦のレースが午後からあるんで、二番手グループからできることをやって勝てるように頑張ります」
「結構自分の中ではベストな出来だったなっていうミスもほとんどしなかったですし、結構まとめられたなっていう感じだったんで。その中で2位と4位って本当に詳しいですけど、この位置からでも勝てるとは思ってるので、ちゃんとスタート決めて」
「(荒尾選手とは久々の対決となるが)2022年ぶりですね。幼馴染で同い年ですし、それこそ小学生、中学生ぐらいからずっと一緒にレースやってきてたんで。ちょっと頑張らないと」
「(第1戦、第2戦の目標は?)もちろん優勝ですね。あとはベスト尽くせるようにっていうことですね」
- 第1戦予選3位、第2戦予選2位 小林利徠斗(TOM'S)
-

「結果としては、もちろんポールでないのは悔しい部分もあるんですが、予選の走り出しとしてはある程度掴めました。そこは予選の走行をまとめられたというところでは、昨年よりは成長できたと思います。まとめた上でもまだトップには足りてない部分もあるので、クルマだったり走り方だったりで何か見つけて、2年目なので決勝では良いレースをしたいと思います」
「今週末に入った時点で、鈴鹿の新舗装の路面に苦戦してまして、安定して走ることが難しかったんです。そこからは幾らかは改善されたなと思います」
「(第2戦の予選終盤について)それぞれの前後にクルマがいたりいなかったりがありました。アタック自体は結構決めた方だとは思ったんですけど、それでも足りてないですし、実質的にはたぶんコンマ2、3は足りてないと思っています。そういう部分で、ちゃんと本質的な速さを求めていきたいなと思います」
「それなりには感触は良かったんですけど、タイムが見合ってないというか、佐野選手があまりにも速いので、現状足りてはいないですね。チーム内でデータの共有はしているんですけど、悔しいですね。予選のアタックで本当にミスしたとかだったら、まとめられなかったなってなるんですけど、それなりにはちゃんと走ったつもりではあるので」
「(決勝2レースの目標は)2年目として昨年1年間学んだことを活かして、強いレースができるように頑張りたいと思います。とりあえずやってみるしかないかなっていう状況ですけど、頑張ります」
- 第1戦予選5位、第2戦予選3位 荒尾創大(DELiGHTWORKS RACING)
-

「予選2回目は結局走路外走行で、3位になってしまいました。それでも、予選1回目か2回目にセット変更して、パフォーマンスが上がって。で、まあ5番手から3番手になりました。実際にタイムは1番手ですよね。まあ、いい状況かなと思います」
「朝一はやっぱり路面が悪いんで、そこからまたタイムアップしてって感じです。ロングランを昨日できてないっちゃできてないんで、まあ、ちょっと微妙なとこではありますけど、ライツはスタートがまあメインなんで。そこでまあトップ取れるように頑張りたいと思います」
「(新しいチーム体制については)人も増えてますし、チームプリンシパルが下山(征人)さんになりました。メーカー系は緊張をとてもさせられるというか、プレッシャーがすごいんですが、ここはまあやり方が違って、僕たちがリラックスできるようにしてくれますし、僕たちが心配していることも心配しなくていいっていう言葉もかけてくれます。メーカー系とはまた違ったその良いチームの雰囲気作りができてて、すごい心地よいです」
「(今年ステップアップしてきた野村選手について)それぞれ二年別の場所で戦って、まあ僕としてはライツは二年目で、経験値としては上ですけど。まあ、野村選手はチャンピオンカーに乗れてるんで。それはまあ経験で賄って勝ちたいですけど、野村選手も上手なんで簡単ではないです。一年通して、最終的に、野村選手だけを気にするわけではなくて、チャンピオンを取れればいいなと思います」
「今週は第1レースが5位、の第2レースが3位からで、ルーキーの選手がどう転ぶのかわかんないですけど、まずは自分のベストを尽くして、いいリザルトを残したいと思います。去年1勝もしてないんで、もちろん優勝は欲しいですけど、年間戦っていく上で無理はしすぎないようにしたいと思います」
Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1戦、第2戦の公式予選が、3月8日、鈴鹿サーキットで行われ、第1戦、第2戦ともに、デビュー戦となる佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)がポールポジションを獲得した。
マスタークラスは、清水康弘(GNSY 324)が、両レースともクラスポールを奪った。
いよいよ2025年の開幕を迎えた。今シーズンはルーキーが多く参戦しており、誰が抜け出すのか予想のつきにくい状況だ。
トムスからエントリーのエステバン・マッソンは急きょ参戦を取りやめ、代役に野中誠太が指名された。しかし、スーパーフォーミュラ(SF)のオリバー・ラスムッセンが昨日のフリー走行でクラッシュし、今度はその代役にも野中が指名されたことで、野中はSFに集中することになり、SFライツへの出走はキャンセルした。
木、金曜日に行われた専有走行で速さを見せたのは佐野。2日間のトータルでもトップとなった。これに、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)、野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)らが続いた。鈴鹿初走行となるザック・デビッド(B-MAX RACING 324)も7番手につけ、対応力の高さを見せた。
第1戦公式予選
曇天の下で行われた予選は、午前8時30分から10分間で行われた。各車、じっくりウォームアップした後、4周目からアタックを開始。
まず、野村が1分51秒401をマークしトップに立つと、小林1分51秒784、そして、デビッドが1分51秒975で続く。野村は次の周に1分51秒233とトップタイムを更新。これで決まりかと思われたが、最後の最後に佐野が1分51秒230と、野村を1000分の3秒上回り、ポール獲得。
この結果、今回がデビュー戦となる佐野、野村のルーキー二人がフロントローに並ぶこととなった。なお、4番手タイムのデビッドだったが、走路外走行の判定でベストタイムは採用されず9位に沈んだ。



第2戦公式予選
10分間のインターバルを経て始まった第2戦予選。第1戦同様、野村が1分51秒250でアタック合戦の口火を切ると、小林1分51秒184、佐野1分50秒908、荒尾1分50秒731と続々とトップタイムが更新される。
アタック2周目では、さらにタイムは上がり、野村1分50秒796、小林1分50秒655、佐野50秒628と1回目のアタック同様にトップタイムが次々に書き換わると、締めくくりに荒尾が1分50秒615を叩き出して、ポール争いを決着させた……と思われた。
しかし、荒尾の最後のラップに走路外走行の裁定が下り、タイムは抹消。荒尾はセカンドタイムで4位となり、佐野がダブルポールを獲得する結果となった。
マスタークラスは、昨年後半から速さを見せている清水が、チャンピオンDRAGON(TEAM DRAGON 324)を退けて、連続クラスポールを奪った。



第1戦決勝は、本日午後0時30分から16周で、第2、3戦の決勝は、明日3月9日の午前8時20分、午後0時50分からそれぞれ12周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/08) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 2 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 35 | | | 佐野 雄城 | モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL TOM'S | 1'50.628 | - | - | 188.968 |
| 2 | 38 | | | 小林 利徠斗 | モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL TOM'S | 1'50.655 | 0.027 | 0.027 | 188.922 |
| 3 | 2 | | | 荒尾 創大 | DELiGHTWORKS DELiGHTWORKS RACING | 1'50.731 | 0.103 | 0.076 | 188.793 |
| 4 | 50 | | | 野村 勇斗 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM | 1'50.796 | 0.168 | 0.065 | 188.682 |
| 5 | 58 | | | ケイレン・フレデリック | Pilot ONE Racing with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 1'51.138 | 0.510 | 0.342 | 188.101 |
| 6 | 51 | | | ザック・デビッド | B-MAX RACING 324 B-MAX RACING TEAM | 1'51.186 | 0.558 | 0.048 | 188.020 |
| 7 | 37 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S SFL TOM'S | 1'51.548 | 0.920 | 0.362 | 187.410 |
| 8 | 1 | | | 卜部 和久 | B-MAX RACING 324 B-MAX RACING TEAM | 1'51.596 | 0.968 | 0.048 | 187.329 |
| 9 | 60 | | | 伊東 黎明 | LMcorsa OTG 320 LM corsa | 1'52.170 | 1.542 | 0.574 | 186.371 |
| 10 | 3 | | | 三井 優介 | DELiGHTWORKS DELiGHTWORKS RACING | 1'52.477 | 1.849 | 0.307 | 185.862 |
| 11 | 4 | | | 森山 冬星 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 1'52.842 | 2.214 | 0.365 | 185.261 |
| 12 | 8 | M | 1 | 清水 康弘 | GNSY RACING 324 GNSY RACING | 1'53.440 | 2.812 | 0.598 | 184.284 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'01.738)予選通過 ---- |
| - | 30 | M | - | DRAGON | TEAM DRAGON 324 B-MAX RACING TEAM | deleted | - | - | - |


3月7日、2025年のスーパーフォーミュラ開幕大会(第1戦、第2戦)のフリー走行が鈴鹿サーキットで行われ、午前は野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、午後は佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップタイムをマークした。
今シーズンの幕開けとなるフリー走行は、先月のテストから2週間強を経て、風が冷たい寒空の下で行われた。13チーム、22名のドライバーの顔ぶれはテストと同じだ。
■フリー走行1回目
午前11時から行われたフリー走行1回目をリードしたのは、チーム無限。走行前半は、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)が1分36秒412、後半は野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)が1分36秒333で、この二人がワンツーという結果で1回目を締めくくった。
無限の二人に続いたのは、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)。そして、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)のチーム・ダンディライアンコンビ。
フラガは、先日結婚したことを発表しているが、プライベートも充実し、ルーキーとは思えない安定した速さを示している。
セッション終盤、ルーキーのオリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)がデグナーでフロントからクラッシュ。身体へのダメージもあったようで、チームからラスムッセンは大事をとって今大会の出走を見合わせ、代役として野中誠太を起用することが発表された。
■フリー走行2回目
走行開始の午後3時30分になっても、気温は低いまま。
このセッションで気を吐いたのは、ナカジマレーシングの二人。走行前半、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)とフラガが、交互にトップタイムを叩き出した。
これに続いたのは、ダンディライアンコンビ。やはり本命といえる二人は安定した速さを見せた。
走行後半になると、テストで好調だった三宅淳詞(ThreeBond SF23)、そして阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)も上位に食い込んでくる。
最後のアタックに入ってもナカジマレーシングの二人の速さは衰えず。佐藤がトップタイムを更新し、唯一36秒を切る1分35秒972をマーク。フラガが1分36秒081で続いた。
以下、太田、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、阪口、ルーキーの小出峻(San-Ei Gen with B-Max SF23)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)と続いた。
結果表では、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)がトップタイムとなっているが、これは最後のアタックにおいてシケインで止まりきれず行き過ぎた結果のタイム。走路外走行の判定が出ており、本来は無効となるべきタイムのはずだが……。
午前トップタイムの野尻は、走行序盤でホイールナットが緩むトラブルを抱え、修復に時間を要し満足に走行ができなかった。
開幕大会は2レース制。8日(土)に第1戦の予選、決勝。9日(日)に第2戦の予選、決勝が行われる。











Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Atsushi BESSHO
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/07) Free Practice 2 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 39 | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'35.875 | - | - | 218.046 |
| 2 | 64 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'35.972 | 0.097 | 0.097 | 217.826 |
| 3 | 65 | イゴール・オオムラ・フラガ | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.081 | 0.206 | 0.109 | 217.579 |
| 4 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.173 | 0.298 | 0.092 | 217.371 |
| 5 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.430 | 0.555 | 0.257 | 216.791 |
| 6 | 15 | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.474 | 0.599 | 0.044 | 216.693 |
| 7 | 38 | 阪口 晴南 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'36.591 | 0.716 | 0.117 | 216.430 |
| 8 | 50 | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'36.595 | 0.720 | 0.004 | 216.421 |
| 9 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'36.629 | 0.754 | 0.034 | 216.345 |
| 10 | 37 | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'36.652 | 0.777 | 0.023 | 216.294 |
| 11 | 1 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTA TRD 01F | 1'36.714 | 0.839 | 0.062 | 216.155 |
| 12 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'36.718 | 0.843 | 0.004 | 216.146 |
| 13 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'36.758 | 0.883 | 0.040 | 216.057 |
| 14 | 16 | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.998 | 1.123 | 0.240 | 215.522 |
| 15 | 4 | ザック・オサリバン | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'37.049 | 1.174 | 0.051 | 215.409 |
| 16 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'37.077 | 1.202 | 0.028 | 215.347 |
| 17 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'37.377 | 1.502 | 0.300 | 214.683 |
| 18 | 28 | 小高 一斗 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'37.470 | 1.595 | 0.093 | 214.478 |
| 19 | 29 | 平良 響 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'37.510 | 1.635 | 0.040 | 214.390 |
| 20 | 20 | 高星 明誠 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'39.247 | 3.372 | 1.737 | 210.638 |
| 21 | 10 | ジュジュ | HAZAMA ANDO Triple Tree SF23 HAZAMA ANDOTriple Tree Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'40.463 | 4.588 | 1.216 | 208.089 |
NGKスパークプラグ全日本スーパーフォーミュラ選手権 -RIJ- (2025/03/07) Free Practice 1 Weather:Sunny Course:Dry
2025 SUPER FORMULA Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | № | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 16 | 野尻 智紀 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.333 | - | - | 217.010 |
| 2 | 15 | 岩佐 歩夢 | AUTOBACS MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'36.412 | 0.079 | 0.079 | 216.832 |
| 3 | 65 | イゴール・オオムラ・フラガ | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.707 | 0.374 | 0.295 | 216.170 |
| 4 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.806 | 0.473 | 0.099 | 215.949 |
| 5 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'36.859 | 0.526 | 0.053 | 215.831 |
| 6 | 1 | 坪井 翔 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOMʼS TOYOTA TRD 01F | 1'36.869 | 0.536 | 0.010 | 215.809 |
| 7 | 8 | 福住 仁嶺 | Kids com KCMG Elyse SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'37.101 | 0.768 | 0.232 | 215.293 |
| 8 | 39 | 大湯 都史樹 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'37.304 | 0.971 | 0.203 | 214.844 |
| 9 | 64 | 佐藤 蓮 | PONOS NAKAJIMA RACING SF23 PONOS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'37.319 | 0.986 | 0.015 | 214.811 |
| 10 | 4 | ザック・オサリバン | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'37.426 | 1.093 | 0.107 | 214.575 |
| 11 | 50 | 小出 峻 | San-Ei Gen with B-Max SF23 San-Ei Gen with B-Max Honda M-TEC HR-417E | 1'37.470 | 1.137 | 0.044 | 214.478 |
| 12 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'37.500 | 1.167 | 0.030 | 214.412 |
| 13 | 37 | サッシャ・フェネストラズ | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'37.558 | 1.225 | 0.058 | 214.285 |
| 14 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'37.607 | 1.274 | 0.049 | 214.177 |
| 15 | 38 | 阪口 晴南 | SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'37.667 | 1.334 | 0.060 | 214.046 |
| 16 | 12 | 三宅 淳詞 | ThreeBond SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'37.822 | 1.489 | 0.155 | 213.707 |
| 17 | 28 | 小高 一斗 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'37.889 | 1.556 | 0.067 | 213.560 |
| 18 | 19 | オリバー・ラスムッセン | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'38.375 | 2.042 | 0.486 | 212.505 |
| 19 | 29 | 平良 響 | KDDI TGMGP TGR-DC SF23 KDDI TGMGP TGR-DC TOYOTA TRD 01F | 1'38.834 | 2.501 | 0.459 | 211.518 |
| 20 | 20 | 高星 明誠 | ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'39.460 | 3.127 | 0.626 | 210.187 |
| 21 | 10 | ジュジュ | HAZAMA ANDO Triple Tree SF23 HAZAMA ANDOTriple Tree Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'39.560 | 3.227 | 0.100 | 209.976 |
| 22 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'46.336 | 10.003 | 6.776 | 196.596 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 -RIJ- (2024/12/01) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 38 | | | 小林 利徠斗 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 14 | 24'35.437 | - | - |
| 2 | 50 | | | 小出 峻 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM | 14 | 24'36.990 | 1.553 | 1.553 |
| 3 | 35 | | | 中村 仁 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 14 | 24'38.287 | 2.850 | 1.297 |
| 4 | 1 | | | ケイレン・フレデリック | Pilot ONE Racing with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 14 | 24'44.980 | 9.543 | 6.693 |
| 5 | 2 | | | 荒尾 創大 | HFDP WITH TODA RACING TODA RACING | 14 | 24'45.551 | 10.114 | 0.571 |
| 6 | 13 | | | 荒川 麟 | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 14 | 24'48.684 | 13.247 | 3.133 |
| 7 | 37 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S 320 TOM'S | 14 | 24'49.600 | 14.163 | 0.916 |
| 8 | 36 | | | 野中 誠太 | PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 14 | 24'50.423 | 14.986 | 0.823 |
| 9 | 4 | | | 菅波 冬悟 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 14 | 24'53.305 | 17.868 | 2.882 |
| 10 | 60 | | | 伊東 黎明 | LMcorsa OTG 320 LM corsa | 14 | 24'57.017 | 21.580 | 3.712 |
| 11 | 5 | | | 入山 翔 | IRISアルビレックス-RT ALBIREX RACING TEAM | 14 | 25'01.472 | 26.035 | 4.455 |
| 12 | 30 | M | 1 | DRAGON | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 14 | 25'28.940 | 53.503 | 27.468 |
| 13 | 8 | M | 2 | 清水 康弘 | GNSY 324 GNSY RACING | 14 | 25'29.358 | 53.921 | 0.418 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 12 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 36 小林利徠斗(モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC) 1'44.514 (4/14) 165.371 km/h
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1戦、第2戦の公式予選が、11月30日、モビリティリゾートもてぎで行われ、小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)が両レースともポールポジションを獲得。タイトルを争う野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が下位に沈んだことで、小出がチャンピオンに向け大きく前進した。
マスタークラスは、清水康弘(GNSY 324)が、両レースともクラスポールを奪った。

本来は開幕大会として開催されるはずだったMRもてぎ大会だが、今シーズンから導入された車両のアップデートパーツに不具合があり、一旦は12月6,7日に延期されることが決定していたが、SUPER GT鈴鹿大会が悪天候で同日に延期となり、押し出される形で今週末の開催となった。
前大会の鈴鹿戦では、B-Max勢の調子が上がらず、29ポイントあった小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)と野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)の差は9ポイントまでに縮まった。計算上は小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)と中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)にも可能性はあるが、実質は小出と野中の一騎討ちだ。
このタイトルのかかった最終決戦に、B-Max勢は、欠場するマスタークラスの今田信宏と藤原誠の車両に、昨年優勝も経験している菅波冬悟、今季速さを見せている荒川麟の二人を乗せ、小出のタイトル獲得をサポートしようという狙いだ。
一方、トムス勢は、レギュラー勢の中村、小林、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)が、野中をサポートすることになる。最終大会は、数も実力も拮抗する両チームの、まさに総力戦だ。
木、金曜日に行われた練習走行でも、速さは拮抗していたが、小出が僅かにリードしている印象を受けた。初日、小出は駆動系トラブルに見舞われたが、これが練習初日で出たことも、小出に流れがあるように思われた。
第1戦公式予選
快晴となった予選は、午前9時55分から10分間で行われ、小出、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)が真っ先にコースイン。
僅差のタイトル争いではポールポジションポイント1も重要になってくる。小出はじっくり3周のウォームアップ後にアタックをかけ、1分43秒085のトップタイムをマークすると、続けて、42秒808、42秒779とタイムを削り取り、コースレコードでポールポジションを獲得した。
小出の対抗となったのは小林。小出より1周少ない2周のウォームアップ後にアタックし、43秒353、42秒855をマークしてフロントローに並んだ。
一方、小出とのタイトル争いを繰り広げる野中は、トラブルでペースが上がらず、44秒848と下位に沈んでしまい、厳しい状況に追い込まれた。
マスタークラスは、前戦から速さを見せている清水がDRAGONを僅かに抑える1分46秒167をマークしてクラスポールポジションを獲得した。

第2戦公式予選
10分間のインターバルを経て始まった第2戦予選も、第1戦予選と同じ展開となった。
まずは、小林が1分43秒356をマークするも、小出が42秒791で即座に逆転。荒川も43秒263で続き、B-Max勢が望む形になってくる。
小出は、42秒613までタイムを縮め、コースレコードを更新するとともに2戦連続ポールを確実なものとした。最後に小林が43秒245にタイムアップして2位に食い込み、トップ3は第1戦と同じく、小出、小林、荒川の順となった。
野中は短いインターバルではトラブルを解消することはできず、またしても11位。タイトル獲得の可能性は限りなく低くなってしまった。
マスタークラスは、DRAGON車にトラブルが発生し、清水が連続クラスポールを奪った。
第1戦決勝は、本日午後1時20分から20周で、第2、3戦の決勝は、明日12月1日の午前9時20分、午後1時25分からそれぞれ14周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 -RIJ- (2024/11/30) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 50 | | | 小出 峻 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM | R1'42.613 | - | - | 168.435 |
| 2 | 38 | | | 小林 利徠斗 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'43.245 | 0.632 | 0.632 | 167.404 |
| 3 | 13 | | | 荒川 麟 | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | 1'43.263 | 0.650 | 0.018 | 167.375 |
| 4 | 35 | | | 中村 仁 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'43.273 | 0.660 | 0.010 | 167.358 |
| 5 | 1 | | | ケイレン・フレデリック | Pilot ONE Racing with B-MAX B-MAX RACING TEAM | 1'43.454 | 0.841 | 0.181 | 167.066 |
| 6 | 4 | | | 菅波 冬悟 | JMS RACING TEAM JMS RACING TEAM | 1'43.464 | 0.851 | 0.010 | 167.049 |
| 7 | 2 | | | 荒尾 創大 | HFDP WITH TODA RACING TODA RACING | 1'43.480 | 0.867 | 0.016 | 167.024 |
| 8 | 37 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S 320 TOM'S | 1'43.795 | 1.182 | 0.315 | 166.517 |
| 9 | 5 | | | 入山 翔 | IRISアルビレックス-RT ALBIREX RACING TEAM | 1'44.354 | 1.741 | 0.559 | 165.625 |
| 10 | 60 | | | 伊東 黎明 | LMcorsa OTG 320 LM corsa | 1'44.510 | 1.897 | 0.156 | 165.377 |
| 11 | 36 | | | 野中 誠太 | PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC TOM'S | 1'44.551 | 1.938 | 0.041 | 165.313 |
| 12 | 8 | M | 1 | 清水 康弘 | GNSY 324 GNSY RACING | 1'45.513 | 2.900 | 0.962 | 163.805 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'53.344)予選通過 ---- |
| - | 30 | M | - | DRAGON | TEAM DRAGON 324 TEAM DRAGON | no time | - | - | - |
- 'R'マークは従来のコースレコード(1'42.884)を更新した。
優勝 酒井翔太(ファーストガレージF110)

「僕に抜くスピードがなかったので、結構ペース的には(トップと)一緒かな、と感じたので、相手がミスするのを待つしかないなと思っていて。5コーナーのところでミスを誘えたので、それで運良く抜くことができて、その後のペースが単独になっても変わらなかったので、なんとかそれで優勝することができました。クルマもちょっとずつ、エンジンも回ってきたので、そこは良くなったのかなという気がします」
2位 小松響(Rn-sports F110)
「トラブルが出ちゃいまして。レースウィークを通じて出ていたのが、昨日は出なかったのが今日はそれが顔を出しちゃって。それがレースでも中盤から出始めて追いつかれて、その果てに自分がミスをしてしまいました。(トラブルは?)ミッションが上げ下げできなくなることがあって、それで飛び出しかけて追い抜かれちゃいました。トラブルなければ後ろを離していけたのですが、トラブル出始めてからはうまく走れなかったですね。次の機会があればリベンジしたいと思います」
3位 鈴木悠太(HELM MOTORSPORTS F110)
「スタートはちょっとミスしてしまいました。(その後のリカバリは早かったが?)そうですね、それだけに悔しいですね。速さはあったのですけれど、やっぱりフォーミュラのレースはスタート命、みたいな部分があるので。前日練習が雨で、スタート練習もできなかったこともありますが、とはいえそれは皆条件はイコールなので、もっと考えて、スタートさせなきゃな、と思いました」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
Junichi SEKINE

F110 CUP東日本王者決定戦レース2決勝が10月20日(日)、モビリティリゾートもてぎにて行われ、ポールポジションからスタートの小松響(Rn-sports F110)に対して3番手スタートの酒井翔太(ファーストガレージF110)が粘り強く追い続けて8周目にオーバーテイク。逆転で優勝を飾った。
予選に続いて定刻午前11時40分に決勝のフォーメーションラップ開始。秋晴れのもてぎは予選時に比べて18度まで気温が上昇、路面温度は27度で、風が強いものの絶好のドライコンディションだ。
6台がフォーメーションラップを終えてグリッドに戻ってくるが4番手の落合は直前にストレートでスピン、前日と比べて大幅に低い気温にタイヤに熱入れしようとし過ぎたようだが、無事に再走してグリッドについた。レッドライトが消灯して10周のレースがスタート。
ポールシッターの小松はスムーズに発進したが、フロントロウに並んだ鈴木悠太(HELM MOTORSPORTS F110)はスタートに失敗、出遅れる。3番グリッドの酒井、4番グリッドの落合蓮音(ファーストガレージF110)、5番グリッドの岸風児(HELM MOTORSPORTS F110)、6番グリッドの小野陽平(REVERSAL STIRIT)が次々と鈴木をパス。予選で好位置につけた鈴木だったが一気に最下位まで落ちてしまう。
小松は2位に上がった酒井を2車長ほど離してホールショットを奪い第1コーナーへターンイン。3位落合はフォーメーションラップでの失敗にも関わらず酒井の背後につけている。その後方では小野の加速がよく、岸のアウト側から並びかけると第2コーナー出口で前に出て4位浮上。
6位に落ちた鈴木だが、V字コーナーでチームメイトの岸に接近。立ち上がりの加速で右サイドに出るとヘアピンへのブレーキングで岸をオーバーテイク。5位にポジションを上げる。小松と酒井の間合いはヘアピンで1車長差。落合はやや酒井に離されはじめ、90度コーナー出口ではラインを乱してアウト側の縁石までふくらむ。
オープニングラップを終えてトップ小松と2位酒井の差は0.379秒。3位落合はそこから1.063秒の差で、むしろ4位の小野が近づきつつある。小野と5位鈴木は0.783秒差、鈴木にかわされた岸だが0.311秒差で食らいついている。
小松は2周目、3周目と最速ラップを更新しながら酒井とのギャップを0.560秒→0.779秒と僅かずつ拡大していく。この2台のペースが2分0秒台と明らかに早く落合は3周目で3秒近く離されてしまい、4位小野、5位鈴木、6位岸までが1.4秒以内のワンパックになりつつある。
この集団の中で勢いがあるのはやはり予選2番手タイムを出している鈴木で、続く4周目の第5コーナーで小野のインにノーズをねじ込むようにオーバーテイク、4位までポジションを取り戻す。5位に落ちた小野に今度は岸が接近、ヘアピンへのブレーキングで小野がミスすると一気に差を詰め、メインストレートでは0.258秒差とテール・ツー・ノーズ状態で通過。第2コーナーからの加速で小野に並びかけると第3コーナー進入でインから仕留めて5位に上がる。
いったんは小松にリードを許した酒井だが4周目から反攻を開始。まず2分0秒239のファステストラップで小松と0.525秒差とし、続く5周目には0.368秒差と小松のマージンを削り取る。そこから4秒以上離された落合に対しては4位鈴木が忍び寄り、5周目0.279秒差とこちらも緊迫の度合いが増す。
6周目、小松と酒井は0.319秒差でコントロールラインを通過、落合対鈴木の3位争いは、ダウンヒルストレートで落合のスリップストリームから抜け出した鈴木が90度コーナーへアプローチではイン~アウトとマシンを振ってプレッシャーをかける。テール・ツー・ノーズ状態で最終コーナーを抜けると鈴木が右サイドから並びかけて0.005差で7周目へ。そのまま第1コーナーでは鈴木が前で進入。落合は第3コーナーでポジションを取り返しに行くが、ラインがワイドになりかろうじて縁石で踏みとどまるも、これで3位争いが決着した。
4位に落ちた落合に今度は岸が接近。S字ではテール・ツー・ノーズ状態になり、そのまま連なって後半セクションを通過、コントロールラインでは0.066秒差のサイド・バイ・サイド。第1コーナーに向けて岸がイン側にポジションを取るが、落合がアウトからかぶせるように順位を守る。第5コーナーでも岸がインからブレーキング勝負を挑むがここも落合が抑え込む。勢いは岸にあるが、落合もつけいる隙を見せない。
7周目を終えてトップ小松と2位酒井は0.471秒の差。しかし続く8周目に酒井はいよいよ小松を仕留めにかかる。第2セクターで間合いを詰めるとV字コーナーで勝負に出て小松を一気にオーバーテイク。トップの座を奪い取ることに成功する。後方ではダウンヒルストレートで岸が落合の左サイドから仕掛けるが、90度コーナーでインを取った落合がここも守り切る。酒井はここから小松をじわりと突き放し9周目0.846秒差とし、その差を守ってファイナルラップも走りきりチェッカードフラッグの下を通過、優勝を飾った。2位小松につづいて3位鈴木、9周目にこのレースのファステストラップとなる1分59秒941をたたき出すも、スタートのミスが悔やまれるレースとなった。4位は終盤の岸の猛攻を封じ込めた落合が0.156秒差で先着、岸5位、6位小野という結果になった。
ポディウムに戻った酒井は体重測定を終えるとチームメンバーに挨拶。激闘を乗り切った後とは思えない爽やかな笑顔は悔しさをにじませる小松とは対照的だった。







Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
Junichi SEKINE
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2024/10/20) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F110 CUP Round 4 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 22 | 酒井 翔太 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | 10 | 20'10.672 | - | - |
| 2 | 11 | 小松 響 | Rn-sports F110 Rn-sports | 10 | 20'11.491 | 0.819 | 0.819 |
| 3 | 61 | 鈴木 悠太 | HELM MOTORSPORTS F110 HELM MOTORSPORTS | 10 | 20'16.788 | 6.116 | 5.297 |
| 4 | 21 | 落合 蓮音 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | 10 | 20'21.319 | 10.647 | 4.531 |
| 5 | 62 | 岸 風児 | HELM MOTORSPORTS F110 HELM MOTORSPORTS | 10 | 20'21.477 | 10.805 | 0.158 |
| 6 | 78 | 小野 陽平 | REVERSAL SPIRIT 小野 陽平/Yohei Ono | 10 | 20'22.726 | 12.054 | 1.249 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 61 鈴木悠太(HELM MOTORSPORTS F110) 1'59.941 (10/10) 144.101 km/h
- ポールポジション 小松響(Rn-sports F110)1分59秒945
-

「ちょっとまとめ切れなくて、もう少しタイム稼げたのですけれど、なんとかポールは取れたのでよかったです。昨日よりだいぶ涼しかったので、その分のタイムアップかな。決勝は(後ろとは僅差で)昨日より余裕がないので、ミスできないレースだと思います」
- 2位 鈴木悠太(HELM MOTORSPORTS F110)2分0秒178(+0.233秒)
-

「ちょっとミスはあったのですが、その中でもいいタイムで。昨日はマシントラブルで止まってしまったのですが、今日は自己ベストも出せてちょっとホっとしています。(初めてのF110はスーパーFJと比べてどうか?)速度域も違いますし、パドルシフトなので、そこの操作は簡単かなって感じます。決勝はスタートを決めて、優勝目指して頑張りたいです」
- 3位 酒井翔太(ファーストガレージF110)2分0秒178(+0.242秒)
-

「エンジンをオーバーホールしてから200キロくらいしか走っていないので、ちょっとエンジン(の回転)が重いかなって気持ちはあるのですが。そんなことは言い訳にしたくないですね。最後にベストラップ出している時でもミスをしているのて、そこを改善して(前に)ついて行けば、決勝は昨日みたく抜いていきたいな、と思います」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA

F110 CUP東日本王者決定戦レース2予選が10月20日(日)、モビリティリゾートもてぎにて行われ、前日のレース1でポール・ツー・ウィンを飾った小松響(Rn-sports F110)がポールポジションを獲得した。
土曜日とは打って変わって朝から晴れ渡ったもてぎだが、夏日になったレース1と違って気温が大幅に低く、午前8時25分の予選開始時点で14度。各車ピットで入念に暖機してからの予選を開始。レース1で3位、巻き返しを誓っていた酒井翔太(ファーストガレージF110)を先頭に6台のF110がコースイン、15分間の予選が開始された。
まずは各車タイヤの熱入れを行い残り時間9分となった計測2周目、酒井が2分1秒207でトップ。2番手小松1秒500、3番手落合蓮音(ファーストガレージF110)1秒923とレース1で表彰台に上がったメンバーが上位を占める。4番手岸風児(HELM MOTORSPORTS F110)2秒638、5番手鈴木悠太(HELM MOTORSPORTS F110)3秒632、6番手小野陽平(REVERSAL STIRIT)3秒741と続く。
残り7分を切って早くも予選は後半戦。小松が2分0秒478とレース1のポールタイムを上回りトップへ。酒井も0秒916と2分0秒台に入れるが2番手にドロップ。落合1秒246の3番手。岸~鈴木~小野もそれぞれ自己ベストを更新するが順位は変わらず。
続く周回の最中に鈴木が90度コーナーでスピンするが再スタート。その前にコントロールラインを通過した酒井が0秒257のトップタイムをマークするも直後に小松が0秒032を出して再逆転する。落合は2分1秒をわずかに切れず1秒026で3番手変わらず。4番手岸2秒047で変わらず、スピンを喫した鈴木を小野が2秒743で上回り5番手にアップ。
残り3分、首位の小松は2分を切って1分59秒945、昨年11月のFIA-F4でのポールタイムに1秒まで迫った。酒井は2分0秒187まで自己ベストを刻むが、この直後に鈴木が0秒178を出して2番手へ浮上する、小松とは0.233秒差。前日のレース1では見せ場がなかった鈴木だが本領発揮か。酒井3番手。落合は0秒473と2分0秒台に入れてきたが4番手、岸も1秒850まで自己ベストを更新するも5番手、小野6番手とそれぞれポジションを落とす。
チェッカードフラッグが降られる中で小松と鈴木はこれが限界とみたか最後の周回は流したようだが、酒井は再逆転を狙ってチェッカー後の周回もアタックを続けるもタイム更新はならず3番手変わらず。4番手の落合もそのまま。5番手岸と6番手小野はそれぞれ2分1秒326と1秒480と最後まで自己ベストを更新するが順位変動はなく予選は終了した。
レース2決勝はこのあと午前11時40分より10周で行われる。小松の連勝なるか。酒井、落合のファーストガレージ勢の前につけた鈴木がレースをかき回すか。ティーンエイジャーのバトルが期待される。





Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2024/10/20) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 F110 CUP Round 4 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 11 | 小松 響 | Rn-sports F110 Rn-sports | 1'59.945 | - | - | 144.096 |
| 2 | 61 | 鈴木 悠太 | HELM MOTORSPORTS F110 HELM MOTORSPORTS | 2'00.178 | 0.233 | 0.233 | 143.817 |
| 3 | 22 | 酒井 翔太 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | 2'00.187 | 0.242 | 0.009 | 143.806 |
| 4 | 21 | 落合 蓮音 | ファーストガレージF110 FIRST GARAGE | 2'00.473 | 0.528 | 0.286 | 143.465 |
| 5 | 78 | 小野 陽平 | REVERSAL SPIRIT 小野 陽平/Yohei Ono | 2'00.755 | 0.810 | 0.282 | 143.129 |
| 6 | 62 | 岸 風児 | HELM MOTORSPORTS F110 HELM MOTORSPORTS | 2'00.870 | 0.925 | 0.115 | 142.993 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'12.113)予選通過 ---- |
- 優勝 チェ・ジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N)
-

「序盤はマシンのコンディションを確認するために、いろいろ試したのですが、そこからは調子がすばらしかったので、ペースを調節しながら走りました。中盤からのペースダウンも計画のうちでした。昨日のレースでほとんど走っていないので、タイヤに余裕もありました。次のレースでは面白さを出して、4番目から走ってみようかな、と思っています」
- 2位 加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)
-

「(終盤の追い上げは?)タイヤの状況が多分3号車はかなりきつかったと思うのですが、序盤マネージメントをある程度したので、それで後半僕の方がペースが上がったのだと思います。ちょっと届かなかったですね。午後のレースはベストを尽くして勝ちを狙っていきます」
- 3位 新倉涼介(Audi Team Mars)
-

「昨日よりはタイムの落ち方が、ガクっと下がったわけではなくて、昨日よりは成長したかな、と思います。逆にスタートが、飛び出しはよかったのですが、その後ホイールスピンさせてしまって。あれがなければ前の2台に第3コーナーぐらいまでは楽しいレースができたかな、と思います。今回の経験を踏まえて、午後の第3戦もがんばります」
- 4位 キム・ソンヒョン(KMSA MOTORSPORT N)
-

「今回はちょっと苦労しました。何が悪いのかわからないのですが、タイムが出なかったです。次のレースはがんばってみます」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

TCRJ第2戦決勝は8月11日(日)、モビリティリゾートもてぎで23分間+1周、計13周で行われ、ポールポジションから発進のチェ・ジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N)がスタートで出遅れるもオープニングラップで挽回、そこからは2位以下を引き離して前半は独走、後半ペースダウンして2位の加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)に詰め寄られるも0.612秒差でしのぎ切り優勝を飾った。
午前中の予選に続いて開催の第2戦決勝は午前11時にコースイン。4台がダミーグリッドに着くと前後のタイヤローテーションを実施。少しでも前後タイヤのコンディションを揃えようとしている。今回の大会では3セット12本のニュータイヤが使用可能ということで、第2戦ではスタート時点でフロントにニュータイヤ、リヤにユーズドを履かせるとのこと。
11時15分にフォーメーションラップ開始。気温は33度、前日同様気温も路面温度もかなり高い。4台がグリッドに戻ってレーススタート。
ポールシッターのチェの加速が伸びず、ホールショットを奪ったのは2番手スタートの加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)で、トップでインから第1コーナーへ進入。チェはアウトから並びかけて第1~第2コーナーをクリア、第3コーナーではインから加藤を差してトップを奪い返す。3位新倉涼介(Audi Team Mars)、4位キム・ソンヒョン(KMSA MOTORSPORT N)の順で続く。
トップを奪回したチェはファーストアンダーブリッジから130R、S字とじわじわ加藤を引き離して行く。オープニングラップを終えてトップのチェと加藤の差は1.475秒。3位新倉は4.652秒差、4位キム8.798秒差と早くもチェがギャップを築き始める。
2周目もチェのペースは明らかに速く、予選並みの2分1秒164というタイムでプッシュ。2分2秒台の加藤との差は2.414秒までひろがる。3周目も2分1秒台で加藤を3.763秒差まで突き放す。
4周目にようやくチェのペースが2分2秒台にダウン。予選で言われていたことだがTCRJマシンのダンロップタイヤのピークは2~3ラップだということで、各車このあたりからタイヤをマネジメントしながらの走りになる。とはいえチェのペースは他を圧倒しており、5周目5.732秒、6周目6.496秒、7周目7.074秒と2位加藤を引き離し独走状態となる。
しかしながら8周目、チェは突如ペースダウン。この周2分6秒698というラップタイムで2分4秒台の加藤がギャップを5.3秒まで詰める。続く9周目、10周目もチェは2分6秒台で5秒台の加藤は4.29秒差→3.992秒差とギャップを削り取っていく。チェは前日の第1戦をエンジントラブルで落としているだけに、トラブル再発か、はたまたタイヤの摩耗か、というようなスピードダウンだ。3位新倉は25秒差、4位キムは1分11秒差に置いて行かれて、ひたすらチェと加藤とのギャップに注目が集まる。11周目、チェはペースを2分5秒台に戻し加藤との差を4.286秒に保持、しかし12周目は再び3.535秒差と縮まり、ここで23分が経過、次の13周目がファイナルラップとなる。
迎えた13周目、チェは大きくペースダウン、第4コーナーから第5コーナーへの短い直線で加藤が一気に近づいていき、5車長程度の間隔でS字を通過、V字の立ち上がりでは加藤がグラベルに片輪を落とすなどこちらも厳しいコンデションのようだが、さらに間合いを詰めてヘアピンからダウンヒルストレートへ。しかし90度コーナーで勝負を挑める距離までは届かず1車長の差でセカンドアンダーブリッジを通過、最終コーナーはテール・ツー・ノーズで立ち上がり、0.612秒差でチェが逃げ切った。加藤は2位、そこから24秒遅れたが新倉が3位で連続表彰台。4位キムという結果に。
トップチェッカーのチェは2位の加藤と共に、4位のキムを待ち受けて3台のヒョンデでウイニングランを行いポディウムへと戻って来るとマシンを降りてがっちり握手。前日果たせなかったワン・ツー・フィニッシュをアピールした。
TCRJ第3戦は本日8月11日、午後2時25分スタート予定だ。









Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
Asako SHIMA
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2024/08/11) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 TCR JAPAN Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Driver | Maker Model Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 3 | チェ ジョンウォン | Hyundai Elantra N TCR KMSA MOTORSPORT N | 13 | 27'06.039 | - | - |
| 2 | 6 | 加藤 正将 | Hyundai Elantra N TCR KMSA MOTORSPORT N | 13 | 27'06.651 | 0.612 | 0.612 |
| 3 | 65 | 新倉 涼介 | Audi RS3 LMS Audi Team Mars | 13 | 27'30.999 | 24.960 | 24.348 |
| 4 | 36 | キム ソンヒョン | Hyundai i30 N TCR KMSA MOTORSPORT N | 13 | 28'25.138 | 1'19.099 | 54.139 |
| ---- 以上規定周回数(75% - 9 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 3 チェジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N) 2'01.164 (2/13) 142.646 km/h
- 第2戦/第3戦ポールポジション チェ・ジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N)2分0秒859/2分1秒322
-

「(マシンはすっかり直った?)このタイムが証明になると思います。コースレコードも出せましたし、目標よりいいペースで走れています。後はトラブルがなければ決勝はいいレースができると思います。このまま独走するより(加藤選手と)レースがしたいと思います」
- 第2戦/第3戦2位 加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)2分1秒202/2分2秒322
-

「昨日にくらべるとちょっと(タイムが)離れましたね。今日は日照が強かったので、タイヤの内圧を外したかなというのが一番の原因です。そこが差にはなっているけれど、決勝ではそれをアジャストするので、いい戦いができると思います。いまのところチェさんとの勝負という流れになるんじゃないかなと思っています」
- 第2戦/第3戦3位 新倉涼介(Audi Team Mars)2分4秒309/2分4秒587
-

「定位置ですね(苦笑)。タイムは昨日よりはよかったですが、3周目のアタックがいい感じでセクターベストが出ていたのに、S字とV字でミスをしてしまって不甲斐ないタイムになってしまいました。調子自体はいいので、決勝はタイヤ、ブレーキのマネジメントしながら、前2台の姿が見える位置にはいたいなと思います。今日もスタートを決めて、飛び出さないように(笑)」
- 第2戦/第3戦4位 キム・ソンヒョン(KMSA MOTORSPORT N)2分8秒685/2分9秒498
-

「走る都度練習になって、コースにもずいぶん慣れてきました。タイムも自己ベストを更新できました。決勝ではこれよりもっとタイムを縮めてゴールすることが目標ですが、できると思います」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

TCRJ第2戦/第3戦公式予選は8月11日、モビリティリゾートもてぎで行われ、チェ・ジョンウォン(KMSA MOTORSPORT N)がトップタイムで第2戦、セカンドベストタイムで第3戦のそれぞれポールポジションを獲得した。
公式予選は午前9時から15分間で実施。前日と同じく気温は早くも30度を超えて路面温度もかなり上昇している。出走は前日と同じ4台。第1戦決勝をエンジントラブルでリタイヤしたチェのマシンもトラブルを修復。チームによるとスパークプラグにつながるイグニッションコイルの一つが破損していたとのことで、スタート直後にトラブル発生を察知したチェがすぐにマシンを止めたためエンジン本体は無事で、破損したパーツの交換のみで復活した。
今回もコースイン直後にチェ、加藤正将(KMSA MOTORSPORT N)、新倉涼介(Audi Team Mars)の3台はピットイン。前後タイヤの交換を行う。キム・ソンヒョン(KMSA MOTORSPORT N)だけは走行を続ける。これはレース経験の少ないキムにとってはタイヤの性能より経験値を上げることが優先の為。
残り10分を切って、チェ、新倉、加藤が相次いでピットアウト、予選に復帰する。この時点でのトップは走行を続けているキムの2分9秒985、チェ、新倉、加藤は14秒~16秒台とウォームアップ中だ。
残り6分、チェがセクター2、セクター3と立て続けにベストタイムを出してコントロールラインを通過すると、コースレコードとなる2分0秒859を叩き出す。続いて新倉が4秒587で2番手につけけるが、直後に加藤が01秒202をマーク。これで加藤2番手、新倉3番手へ。
チェは続く周回で2分1秒323をマーク、これがセカンドタイムのトップということで第3戦のポールポジションも獲得すると、これで十分と判断したかスローダウン、マシンをピットに戻した。
2番手の加藤も同じタイミングでセカンドベストとなる2秒133を出し、第2戦、第3戦のフロントロウに並ぶことになった。セカンドロウは新倉が両レース共に3番手、キムが4番手というグリッドが確定した。
第2戦決勝はこのあと午前11時から、第3戦決勝は午後1時20分より行われる。



Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2024/08/11) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 TCR JAPAN Round 2 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Driver | Maker Model Team | Time | Behind | Gap | km/h | Lap |
| 1 | 3 | チェ ジョンウォン | Hyundai Elantra N TCR KMSA MOTORSPORT N | R2'00.859 | - | - | 143.006 | 3/4 |
| 2 | 6 | 加藤 正将 | Hyundai Elantra N TCR KMSA MOTORSPORT N | 2'01.202 | 0.343 | 0.343 | 142.602 | 3/4 |
| 3 | 65 | 新倉 涼介 | Audi RS3 LMS Audi Team Mars | 2'04.309 | 3.450 | 3.107 | 139.037 | 4/5 |
| 4 | 36 | キム ソンヒョン | Hyundai i30 N TCR KMSA MOTORSPORT N | 2'08.685 | 7.826 | 4.376 | 134.309 | 4/7 |
- 'R'マークは従来のコースレコード(2'00.978)を更新した。

KYOJO CUPとして初の2レース制、国内最高峰SUPER FORMULA選手権のサポートレースとして開催された今大会は、KYOJO CUP過去最多となる29台のエントリーを集め、SUPER FORMULAに負けず劣らず見どころ満載! 大注目のレースとなりました。
ピットウォークやグリッドウォークなど、普段のKYOJO CUPでは味わえない経験をファンの皆様と共に女性ドライバーたちも楽しみながら会場を盛り上げました。
予選7月19日(金)14:40 - 15:00
KYOJO史上初、スーパーフォーミュラのサポートレースとして開催された今大会の予選は、タイムスケジュールがいつもと全く違い、金曜日はフリー走行3本を終えた後に20分間の予選が行われました。大会組織委員会や運営側もいつものKYOJOとは違い、本来コースイン2分前にファーストピットレーン進入可の合図として提示されるはずのボードが提示されず…。コースイン前から始まるポジション獲りの争奪戦に出遅れ、流れの悪い予選アタックとなってしまいました。
上手くクリアラップが獲れない上に、ほぼスリップストリームも使わずに出したタイムは3番手の2'00.355。
不完全燃焼な予選アタックとなりましたが、トップとの差は0.2秒と僅差だったのと、予選のセカンドタイムが採用されるRace2のグリッドは2番手となり、フロントローからスタートできるのは不幸中の幸いでした。
Race1 7月20日(土)13:00 - / 12Laps
スタートは可もなく不可もなく…。スタートダッシュを決めることはできませんでしたが、フリー走行から他を引き離すスピードを持っていたため、観ている側(チームスタッフ)は何の心配もしておらず、ドライバー本人のチカラを出し切れれば十分に勝てると確信していました。スタート直後からSC(セーフティカー)導入と予想外の展開となりましたが、レース再開後に上手くレースを組み立てトップに出ることができ、その後2度目のSC導入がチェッカーまで続きました。純粋にレースをした時間は短かったですが、そこでトップに居続けたことは斎藤愛未選手の成長を感じていただける要素の一つとなったのではないでしょうか。マシンのバランスも良く、ライバル勢と比べてスピードが勝っていたことも彼女の自信に繋がったと思われます。斎藤愛未選手の初優勝はSCチェッカーとなり、予選に続き不完全燃焼なレースとなってしまいましたが、この大舞台でKYOJO参戦5年目にようやく掴み獲れた貴重な初優勝となりました。
Race2 7月21日(日)13:00 - / 12Laps
初優勝から一夜明け、「今日はそう簡単に勝たせてもらえない。しっかり攻めてこい」というのが監督からドライバーへの指示でした。今大会、路面にはスーパーフォーミュラ等いつもと違ったタイヤのラバーが乗り、マシンのバランスを崩してしまったり苦戦するドライバーが多い中、路面状況に左右されにくいTeam Mのマシン作りはいつも以上に大きな力を発揮しました。エンジニア・メカニックたちは確実な仕事をこなし、ドライバーをコースへ送り出しました。スタートから三つ巴の激しいバトルが続き、毎周のように順位が入れ替わる状況で手強いライバルたちを相手に斎藤愛未選手も果敢に挑みました。最終ラップまで誰が勝ってもおかしくない状況でしたが、最終ラップに斎藤愛未選手がトップを奪ってから後続を少し引き離しながら大激闘を制し、初優勝から2連勝を飾ることができました。強い想いを持って戦うという姿勢を観客の皆様にもお見せできたレースだったのではないでしょうか。たくさんの歓声の中でTeam Mにとって最高の週末となりました。
各メディアでは、Team M斎藤愛未選手の2連勝以上に、夫の坪井翔選手との夫婦でW優勝という記事が世間を賑わせることとなりました(笑)
- ドライバー:斎藤愛未コメント
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予選は、タイミングが掴めずポールを逃してしまい悔しい予選になりました。どこの場所でもタイムを出せるようにするということが次回までの課題となりました。
Rd.2は、スタートの反応が少し遅れてしまいましたが、順位を落とすことは無くSCになりました。リスタート後も少し遅れを取ったものの、1位を走行中の選手にペースがないことは分かっていたのと、監督からも速さはあるから大丈夫とお言葉をいただいたので自信を持って挑みました。トップ2台がかなりバトルしていたので、後続車とのタイム差もあるため、明日に向けてタイヤ温存の為に焦らず待ちました。とにかくタイヤを傷めたくなかったので、直線でしかバトルしないを重点に置いて走行しました。途中で2位に浮上したタイミングで後ろの集団がバトルし始めて、距離が空いたのと前の車両のペースが落ちて来たタイミングでトップに浮上し逃げ切り体制に入りましたがSCが入りそのまま1位チェッカーとなりました。最後までレーシングスピードで走れず、前回の課題がクリアできなかったので悔しい気持ちもありましたが、初優勝となりました。
Rd.3のスタートは、悪くなかったですが2位のまま1周目を終え、そこから毎周3台が入れ替わる展開でした。この日は、前日と違いストレートが向かい風だったので逃げ切ることは無理だと最初から考えて挑みました。予想通りの展開の中で、いかにライバル達よりタイヤを守れるかが最後に重要になってくると考えていたので、前半は無理なバトルはせず虎視眈々と最後をどうするか考えていました。後半になると1台ペースが落ちてきて2台での戦いになりましたが、その相手の車両のペースよりも自分の方が少しマージンがあったので落ち着いてパスすることができ、優勝して2連勝を達成することが出来ました。とても速くていい車を作ってくれたチームの皆様とサポートして下さっている皆様に良いご報告がようやく出来て嬉しく思います。応援ありがとうございました。まだ残り3戦あるので、残りも全勝する気持ちで頑張ります。
- 監督:三浦愛コメント
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斎藤愛未の成長を感じられたレースでした!Team Mにとっても今回の2連勝は大きな価値を持つでしょう。良いレースをしてくれたドライバー、良い雰囲気で最高のマシンを作り上げてくれたチームスタッフ、そしてまだまだ未熟なTeam Mを支えてくださったスポンサーおよび関係者の皆様、会場やテレビの前でKYOJOを応援し盛り上げてくださった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。新米監督として苦しいことも多々ありましたが、この2連勝で報われた気がしました。
今回のよかったところ、改善すべきところをきちんと見極め、後半戦(残り3戦)も気を引き締め自分たちがやるべき事をしっかりとこなし、チームとしてもっと強く更なる向上を目指して精進して参ります。今回も応援ありがとうございました!!
Team M

2024年のKYOJO CUP第2・3戦が7月19日(金)~21日(日)に富士スピードウェイで開催され、#17 斎藤愛未(Team M岡部自動車D. D. R VITA)が自身初優勝を含む2連勝を飾った。
2024年のKYOJO CUPは、インタープロトシリーズとの併催4戦に加え、KYOJO CUPとして初めて、国内最高峰フォーミュラカーレース「全日本スーパーフォーミュラ選手権」との併催大会が組まれた。通常は1日で予選と決勝を行う1デイ開催だが、今大会は19日(金)に予選を行い、20日(土)に第2戦決勝、21日(日)に第3 決勝が行われるスケジュールで開催。2日間で49,000人を超える大観衆の中、どの選手も激しい戦いを繰り広げた。
【第2戦】
今回は29台が出走。19日(金)の予選では#86 下野璃央(Dr.DRY VITA)がセッション序盤に2分00秒136を記録し、今シーズン初のポールポジションを獲得。2番手に#114 翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)、3番手に斎藤が続いた。
20日(土)の13時00分から12周で争われた決勝レース。スタートでは下野がトップを死守し、翁長と斎藤が続いていく。一方、後方では#36 荻原友美(KNC VITA)と#28 樋渡まい(Car Beauty Pro RSS VITA)がコカ・コーラコーナーで接触。2台がコース上に止まったため、セーフティカーが導入された。
5周目にレースが再開されると、下野、翁長、斎藤によるトップ争いが白熱。その中で積極的に仕掛けていた翁長が6周目にトップに立ってリードを広げにかかるが、7周目のメインストレートでは下野と斎藤が追いついて3台が横一線の状態でTGRコーナーヘ向かい、下野がトップを奪い返すと、斎藤も2番手に浮上した。
7周目には、この3台のバトルに#44 平川真子(ROOKIE Racing RSS VITA)が追いつき、ダンロップコーナーで翁長を抜いて3番手に浮上。これに対して翌8周目で翁長が抜き返しにいくなど、3番手争いが白熱した。
またトップ争いでも変化があり、メインストレートで斎藤が下野を追い抜いて、このレースで初めてトップに浮上。8周目には2分00秒716、9周目には2分00秒503とファステストラップを塗り替えていき、下野との差を1.2秒に広げた。一方、3番手争いも激しさを増しており、10周目のADVANコーナーで翁長が再び3番手を取り戻した。
その直後、13番手を走行していた#34 保井舞(中央電材エムクラフトVITA)がTGRコーナーでスピンを喫し、グラベルゾーンにストップ。マシンを回収するために2度目のセーフティカー導入となった。
残り周回が少なかったこともあり、レースが再開されないまま12周を終えてチェッカーフラッグとなり、斎藤が待望の初優勝を飾った。2位には下野、3位には翁長が続いた。パルクフェルメには、スーパーフォーミュラに参戦中の夫・坪井翔が駆けつけて喜びを分かち合うシーンも見られた。
【第3戦】
グリッド順は7月19日(金)に行われた予選で、各車が記録したセカンドベストタイムを採用し、第2戦に続いて下野が2分00秒234でポールポジション。2番手に斎藤、3番手に翁長という上位グリッドとなった。
21日(日)13時00分から12周の決勝レースがスタート。前日の第2戦では好ダッシュを決めてトップを守った下野だったが、今回は斎藤と翁長の方が加速が良く、TGRコーナーでは2台が並んで進入。そのままコカ・コーラコーナーまで2台横並びのバトルが続き、翁長がトップに立った。その背後に斎藤と下野がつけている状態で1周目が終了。3台によるトップ争いは前日以上に白熱したものになった。
2周目のメインストレートで斎藤がトップに立つと、翌3周目には3番手の下野が2台分のスリップストリームを使って逆転。その後も毎周のように3台が横並びでTGRコーナーに飛び込んで行くという白熱の展開となった。さらに後方では平川、#87 山本龍(おさきにどうぞ☆VITA)、#225 富下李央菜(KTMS VITA)、#50 永井歩夢(BBS VITA)も激しい順位争いを繰り広げていた。
トップ争いは中盤に入っても下野、翁長、斎藤による三つ巴バトルが続いていた。5周目に斎藤がトップに立つが、「この集団に加わるためにも積極的にトップに立つことを意識した」という下野が7周目に再び先頭に立った。
終盤は下野が先頭をキープしていたが、最終ラップに入るところで斎藤が仕掛けにかかる。TGRコーナーで下野に一瞬前に出られたものの、コカ・コーラコーナーで抜き返してトップに浮上。そのままラストスパートをかけて0.6秒の差をつけてトップチェッカー。見事2連勝を飾った。2番手争いは横一線の状態でゴールとなったが、下野がわずかの差で2番手となり、翁長は3番手でチェッカーを受けた。
しかし、8周目のコカ・コーラコーナーで下野がコース外の部分を走行して斎藤を追い抜いたとして、5秒加算のペナルティが出ることになり、4位へ後退。翁長も複数回の走路外走行があったとして、同じく5秒加算のペナルティを受け、5位に下がることとなった。これにより、17歳の富下が初の2位表彰台に上がり、平川が3位に繰り上がった。
次回のKYOJO CUPは8月18日(日)に行われる。
- 第2・3戦:優勝 #17 斎藤愛未(Team M 岡部自動車 D.D.R VITA)
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「とても嬉しいです。第2戦は、ここまで支えてくださったチームの皆様とオーナー様の協力があって初優勝なので、本当に嬉しく思いました。ただ、セーフティカー(SC)先導で終了ということで、自分の実力が十分に発揮しきれず終わったのが、個人的には悔しいところでもありました。自分の中で課題となっていた最終ラップのバトルでトップを守り切るということがセーフティカー先導状態になってしまったことで、クリアできませんでした。『たまたま勝てたのではないか?』『まだ課題が残っているのではないか?』と、いつもKYOJO CUPを見ている方は思われたかもしれません。第3戦ではしっかり戦って勝つことができたので、速さも強さも証明できたので、非常に嬉しい優勝です。ランキングトップになりましたが、現時点でチャンピオンのことは意識していません。とにかく毎回勝つことに重点を置いて、これからもやっていきたいです」
株式会社インタープロトモータースポーツ