1995年6月12日
本田技研工業株式会社 広報部/モーターレクリエーション推進センター1995年 全日本ツーリングカー選手権 第5戦・第6戦
中子選手(Castrol 無限 CIVIC)
2戦連続ポイント獲得!
●開催日 : 1995年6月10(土/予選)~11日(日/決勝)
●開催地 : 北海道 十勝インターナショナルスピードウェイ
●コース全長:3,400m ●決勝レース: 27周(第5戦、第6戦共)
●天 候 : 決勝日 晴れ(ドライ) 予選日 曇りのち雨(ドライ→ウェット)
●気 温 : 15℃(決勝日/12時30分)
●観客数 : 41,300人
1995年全日本ツーリングカー選手権第3回大会が、6月10~11日、北海道十勝インターナショナルスピードウェイにおいて、地元帯広市の高橋市長を大会名誉会長に迎え開催された。
今大会の参戦チームは、
・ジャックス シビック(JACCS MOON CRAFT MOTOR SPORTS PROJECT)の服部尚貴選手
・PIAA CIVIC VTEC(NAKAJIMA PLANNING)の田中哲也選手
・Castrol 無限 CIVIC(TEAM Castrol 無限 HONDA)の中子修選手
・5ZIGEN CIVIC(TEAM 5ZIGEN)の岡田秀樹選手
・GATHERS・CIVIC(CONCEPT L RACING TEAM)の清水和夫選手
・ADVAN圭市CIVIC(チーム国光)の土屋圭市選手
以上のの6チーム(ゼッケン順)。
エンジンは第2回大会と同じく、Castrol 無限 CIVICの中子修選手と5ZIGEN CIVICの岡田秀樹選手がB18C改、他の4チームはH22A改(リバースヘッド仕様)を使用。
《公式予選:第1回 6月10日(土) 11:20~11:50 第2回14:30~15:00》
午後のセッションは雨天が予想されたため、各チームとも積極的にタイムアタックを開始。
シビック勢は土屋選手を先頭に次々にコースイン、懸命のタイムアタックが始まった。予選開始10分後、服部選手、田中選手、土屋選手が4~6位にポジションを占めていたが、他チームも次々と好タイムをマークし激しいポジション争いとなった。結局、田中選手が13番手、土屋選手が14番手、服部選手が18番手、岡田選手が19番手、清水選手が23番手で公式予選第1回を終了した。中子選手は電気系統のトラブルで不出走となってしまった。予選トップから14番手の土屋選手までがコースレコードを更新するという激しいタイム争いであった。
予想通り、第1回終了直後から雨が降り出し午後2時30分からの公式予選第2回は、降りしきる雨の中ウェット・コンディションで開始された。第1回に出走出来なかった中子選手も終了8分前に猛然とスタート、ラップ毎に好タイムをマークしこの回5番手と健闘したが、ウェット・コンディションのためタイムを伸ばすことができず、結果的にドライで行われた第1回で順位が決まり、予選1・2回を通した総合順位では最後尾スタートとなってしまった。
ポールポジションは、予選第1回に1分23秒137のコースレコードを記録したトム・クリステンセン選手が獲得した。
《第5戦:6月11日(日) 13:08スタート》出走:30台
午前中は多少の雲が残ったものの、ピットウォークが始まる頃にはすっかり晴れ上がり快晴の空の下、十勝スーパーツーリングカー選手権レースのスタート進行が開始された。 レースはほぼ定刻通りにスタート、第1コーナーへ向かった。シビック勢では土屋選手と中子選手が絶妙のスタートを見せ、第1コーナーなどでスピンする他チームを尻目に、土屋選手6位、中子選手は最後尾から一気に15位まで順位を上げ、メインストレートに戻ってきた。中子選手はその後も着実に順位を上げ、8位でゴール。選手権ポイント3点を獲得した。土屋選手は3周目、他車に追突されスピン、コースアウトし29位にまで順位を落としてしまった。その後土屋選手は必死の追い上げを試みたが、スピンした際に左後輪のセッティングにダメージを受け徐々にペースダウンを強いられ、結局23位でレースを終えた。田中選手は14位走行中の12周目、他チームと接触して遅れ16位でゴールとなった。岡田選手は18位でゴール。服部選手は18周目にハブトラブルで、清水選手は4周目にサスペンショントラブルで、ともにリタイヤとなった。
レースは、ポールポジションからスタートしそのまま逃げ切ったトム・クリステンセン選手が、今シーズン3勝目を飾った。
《第6戦:6月11日(日) 14:45スタート》出走:29台
続く第6戦も、ほぼ定刻通りにスタート。
8番手スタートの中子選手は、序盤やや遅れたものの6周目には8位、12周目には7位とポジションを取り戻し、鈴木利男選手と飯田選手のサニー勢とデッドヒートを繰り広げていたが、24周目、周回遅れに阻まれた隙に順位を落とし9位でゴールとなった。他のシビック勢では、岡田選手が着実に走り15位、清水選手はインターバルにパーツ交換を行いスタートには間に合ったものの今一つペースが上げられず24位、服部選手は28位スタートから19位まで追い上げたが、ハブトラブルが再発して15周目にリタイヤしてしまった。田中選手は10周目コースアウト、土屋選手は3周目にエンジントラブルでそれぞれリタイヤした。
レースは、序盤トップをキープしたS.ソーパー選手を7周目にかわしたミハエル・クルム選手が、JTCC参戦以来の初優勝を獲得した。
・Castrol 無限 CIVIC 熊倉淳一監督のコメント
「金曜日のフリー走行でも一桁順位のタイムを出し、マシン全体としては良くなってきていると思います。予選では、スタート時に電気系のトラブルでエンジンがかからず2回目に賭けたのですが、雨のためタイムが伸びず最後尾スタートとなってしまった。第5戦では中子選手のがんばりでスタートで15番手まで上がり、結果は8位にまで挽回できた。第6戦では終盤周回遅れに阻まれて順位を落としてしまった。今後プライベートテストも計画しているし、次の鈴鹿に向けて熟成をはかっていきます。」
・Castrol 無限 CIVIC 中子 修選手のコメント
「今回はあまり良いところがありませんでした。我々のマシンも少しづつ良くなっていますが、あと一歩です。第6戦は僕自身ハーフスピンしたりして失敗したうえに、終盤周回遅れに引っかかった隙に順位を落としてしまいました。現状でも予選でもっと前に出られればもう少し良い結果を残せると思うので、次にがんばります。」
提供:本田技研工業株式会社
全日本ツーリングカー選手権第5戦 -RIJ- (1995-06-11) Provisional Race-Results
For All Japan Touring Car Championship Rd.5 十勝スピードウェイ : (3.400km)
P No. Driver-------------- Car-------------------- Lap GoalTime-- -km/h--
1 39 T.クリステンセン(DK) Toyota Corona 27 38'36.265 142.678
2 1 関谷 正徳 (J) Toyota Corona Exiv 27 38'36.655 142.654
3 10 S.ソパー (GB) BMW 318i 27 38'52.127 141.708
4 37 M.クルム (D) Toyota Corona Exiv 27 38'55.241 141.519
5 35 中谷 明彦 (J) BMW 318i 27 39'00.363 141.209
6 18 木下みつひろ (J) BMW 318i 27 39'07.319 140.790
7 38 光貞 秀俊 (J) Toyota Corona 27 39'09.856 140.638
8 16 中子 修 (J) Honda Civic Ferio 27 39'14.212 140.378
9 25 影山 正美 (J) Toyota Carolla 27 39'18.900 140.099
10 31 飯田 薫 (J) Nissan Sunny 27 39'19.100 140.087
11 32 鈴木 利男 (J) Nissan Sunny 27 39'20.282 140.017
12 19 金石 勝智 (J) Toyota Sprinter Marino 27 39'26.193 139.667
13 73 L.P.V.バイエルン (D) BMW 318i 27 39'26.629 139.642
14 22 茂木 和男 (J) BMW 318i 27 39'31.048 139.381
15 86 J.ベル (GB) Opel Vectra 27 39'31.274 139.368
16 15 田中 哲也 (J) Honda Civic Ferio 27 39'31.821 139.336
17 3 長谷見 昌弘 (J) Nissan Premera 27 39'37.599 138.997
18 50 岡田 秀樹 (J) Honda Civic Ferio 27 39'39.045 138.913
19 87 A.レイド (GB) Opel Vectra 27 39'39.244 138.901
20 5 真田 睦明 (J) BMW 318i 27 39'40.163 138.848
21 8 見崎 清志 (J) Toyota Carolla 27 39'44.273 138.608
22 51 本山 哲 (J) Toyota Exiv 27 40'02.869 137.536
23 100 土屋 圭市 (J) Honda Civic Ferio 26 - 1Lap
24 21 一ツ山 幹雄 (J) BMW 318i 26 - 1Lap
25 13 浅野 武夫 (J) BMW 318i 26 - 1Lap
26 68 山本 将之 (J) Toyota Carolla 26 - 1Lap
27 17 金海 辰彦 (J) Vauxhall Cavalie 25 - 2Laps
--------------------------- DNC ------------------------------------------
14 服部 尚貴 (J) Honda Civic Ferio 17 - 10Laps
12 星野 一義 (J) Nissan Premera 12 - 15Laps
77 清水 和夫 (J) Honda Civic Ferio 4 - 23Laps
**************************************************************************
提供:十勝インターナショナルスピードウェイ
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *
全日本ツーリングカー選手権第5戦 -RIJ- (1995-06-10) Qualify-Session
For All Japan Touring Car Championship Rd.5 十勝スピードウェイ : (3.400km)
P No. Driver-------------- Car ------------------ Best-LapT Behind -km/h-
1 39 T.クリステンセン(DK) Toyota Corona 1'23.137 147.227
2 37 M.クルム (D) Toyota Corona Exiv 1'23.363 0.226 146.828
3 87 A.レイド (GB) Opel Vectra 1'23.554 0.417 146.492
4 1 関谷 正徳 (J) Toyota Corona Exiv 1'23.659 0.522 146.308
5 12 星野 一義 (J) Nissan Premera 1'23.776 0.639 146.104
6 35 中谷 明彦 (J) BMW 318i 1'23.884 0.747 145.916
7 38 光貞 秀俊 (J) Toyota Corona 1'23.909 0.772 145.872
8 10 S.ソパー (GB) BMW 318i 1'23.924 0.787 145.846
9 19 金石 勝智 (J) Toyota Sprinter Marino 1'24.041 0.904 145.643
10 25 影山 正美 (J) Toyota Carolla 1'24.139 1.002 145.474
11 31 飯田 薫 (J) Nissan Sunny 1'24.184 1.047 145.396
12 86 J.ベル (GB) Opel Vectra 1'24.188 1.051 145.389
13 15 田中 哲也 (J) Honda Civic Ferio 1'24.300 1.163 145.196
14 100 土屋 圭市 (J) Honda Civic Ferio 1'24.325 1.188 145.153
15 18 木下みつひろ (J) BMW 318i 1'24.512 1.375 144.832
16 32 鈴木 利男 (J) Nissan Sunny 1'24.714 1.577 144.486
17 51 本山 哲 (J) Toyota Exiv 1'24.736 1.599 144.449
18 14 服部 尚貴 (J) Honda Civic Ferio 1'25.036 1.899 143.939
19 50 岡田 秀樹 (J) Honda Civic Ferio 1'25.364 2.227 143.386
20 3 長谷見 昌弘 (J) Nissan Premera 1'25.367 2.230 143.381
21 73 L.P.V.バイエルン (D) BMW 318i 1'25.433 2.296 143.270
22 22 茂木 和男 (J) BMW 318i 1'25.446 2.309 143.248
23 77 清水 和夫 (J) Honda Civic Ferio 1'25.607 2.470 142.979
24 8 見崎 清志 (J) Toyota Carolla 1'25.850 2.713 142.574
25 17 金海 辰彦 (J) Vauxhall Cavalie 1'26.743 3.606 141.106
26 13 浅野 武夫 (J) BMW 318i 1'26.991 3.854 140.704
27 21 一ツ山 幹雄 (J) BMW 318i 1'27.023 3.886 140.652
28 5 真田 睦明 (J) BMW 318i 1'27.306 4.169 140.197
29 68 山本 将之 (J) Toyota Carolla 1'29.477 6.340 136.795
30 16 中子 修 (J) Honda Civic Ferio 1'33.108 9.971 131.460
****************************************************************************
提供:十勝インターナショナルスピードウェイ
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *
ANABUKIレーシングチーム
1995年 全日本F3選手権シリーズ第5戦 レースレポート
<決勝レース>
日曜日は朝から雨が降り続け、路面は完全なウェット・コンディション。ドライ・
コンディションでしか走っていないF3エントラントのために、15分間のフリー・セ
ッションがもうけられました。
その15分間に各マシンはミゾのないスリック・タイヤからミゾのあるレイン用へ履
きかえ、セッティングも底がなるべく水につかないよう車高を上げるなど、ドライ・
コンディションとは大きく変えるのです。
何度かのピットイン、アウトを繰り返し、ほぼ満足できるセッティングを得てフリ
ー走行を終えた本山選手は、自信をもってスターティング・グリッドに臨みました。
見ると、斜め前にいるロサ選手のグリッドでは、スタート直前にもかかわらず、ま
だメカニックが慌ただしく作業を続けています。
「何かトラブルでもあるのかな? いやいや気の毒に」と思う反面、つい頬が緩んで
しまうのは人情というものでしょうか。
スタート5分前の表示が出され、ようやく作業を終えたロサ選手のマシンを先頭に
フォーメーションラップが始まりました。
雨が上がる気配は一向になく、逆にますます強さを増しています。
コース上のどこに水が溜まっているかをチェックしながら、本山選手はこれはいつ
も以上にスタートが勝負だな、と気を引き締めました。
隊列がスターティング・グリッドに戻り、信号は赤から青へ。
アクセルを強く踏み込んでエンジンの回転数を上げていた本山選手のマシンが、激
しいホイール・スピンをおこしているのが遠目にもわかりました。
完全に出遅れてしまった本山選手は、辛うじて3番手で1コーナーに進入しました
が、自分を抜いて前に出た脇坂寿一選手のマシンから飛んでくる水しぶきで前は何も
見えません。ロサ選手がスタート前の混乱がウソのように快調に走っていることだけ
は、グランドスタンド前を通るたびに、コントロールタワー横の電光掲示板で確認で
きました。
「早く脇坂選手を抜き返して追いかけないと、ペドロにどんどん離されてしまう」
不思議と気持ちは落ちついていましたが、視界を遮る水煙と、マシンがどちらに向
いてしまうかわからない路面状況で走るのは、まったくラクじゃありません。
敵と闘う以前に、僅かなミスも犯さないよう、自分との闘いなのです。
前の車を抜くチャンスも少なく、抜けるとしてもドライ・コンディションの何倍も
の気を使わなければなりません。
しかも水煙の前にいる脇坂選手はなかなか手ごわく、スキを見せないのでした。
レースも半分近く過ぎようかという7周目、シケインの進入でラインを外した脇坂
選手のイン側に飛び込み、本山選手はようやく2番手に復帰しました。
しかしロサ選手はその10秒先で、誰の水しぶきも浴びることなく、ゆうゆうとトッ
プを独走。
結局レースは、そのままロサ選手が3勝目のチェッカーを受け、本山選手は2位に
終わったのでした。
◇本山 哲選手のコメント◇
フリー走行ではまずまずだったマシンが、決勝レースでは思ったよりも良くなくて
アンダー・ステアとオーバー・ステアが入れ代わりに襲ってくる状態でした。
前が何も見えない状態で脇坂選手をパスするのは難しくて、予想以上に手間取って
しまい、抜いた時にはロサ選手ははるか前方にいて、追いつくのはすでに不可能でし
た。
でも何より、スタートで出遅れてしまったのが致命的でした..。
◇松本恵二監督のコメント◇
レース中のマシン状態について本人はあれこれ言っているが、そんなことは今回の
結果にあまり関係ない。
雨のレースでトップを走るのと誰かの後ろを走るのとでは、ラップタイムに1秒以
上のハンデが出るのは当たり前。
スタートのミス、それが今回の結果の全てだ!
3勝目を挙げたロサ選手と本山選手とのポイント差は8点。
ロサ選手とのポイント差が致命的・決定的にならないよう、次戦は是が非でも勝た
なければなりません。
第6戦は6月18日、岡山県のTIサーキットで行われます。
ANABUKIレーシングチーム
1995年 全日本F3選手権シリーズ第5戦 レースレポート
「ホイール・スピン=タイヤと気力の空転」
大会名:'95 ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿
日時・場所:1995年5月21日(予選20日) 三重県・鈴鹿サーキット(5.864km)
天候:雨(20日:晴れ)
気温:17.1℃
コースコンディション:ウェット
観客数:38,000人(決勝日)
5月20日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された全日本F3選手権シリーズ第5
戦、「ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿」において、ANABUKIレ
ーシングチームの本山 哲選手(ダラーラ395/無限)は、予選2番手からのスタ
ートに出遅れてポジションを落としましたが、その後の追い上げで順位を回復し、17
周のレースを2位でフィニッシュしました。
〔公式予選〕
再び舞台は鈴鹿へもどり、全日本F3選手権はシリーズの折り返し、第5戦をむか
えました。
ここまでの実質3レースは、我がチームの本山 哲選手が一勝、そしてペドロ・デ
・ラ・ロサ選手が二勝。ロサ選手にひとつ先を越されていますので、このレースを是
非とも勝ち取って勝率をタイに戻す必要があります。
実際、前半戦の流れを振り返ってみても、タイトル争いが本山選手とロサ選手の一
騎討ちになりつつあることは間違いなく、本山選手にとってはロサ選手攻略こそが、
タイトル獲得への最短距離なのです。
前回はレース中のミスでみすみす勝利を逃し落ち込んでいた本山選手ですが、鈴鹿
ではすっかりいつもの明るい自信あふれる本山選手に戻っていました。
このところ、松本恵二監督はじめチーム首脳陣に指摘される集中力の問題について
も、「僕はいつも同じなんだけどなぁ」と悪びれない笑顔をみせるあたり、大器の片
麟というか、とにかく憎めないキャラクターの持ち主です。
何事にも挫けない不屈の精神は、将来F1へ行った時に大きな武器になるでしょう。
さて、午前9時半に始まった30分間の予選一回目。
おりからの強い風に舞う砂やらホコリやらで、路面はかなり汚れていました。
そんな時に走っても好タイムが出るはずはなく、タイヤを無駄に減らすだけです。
さいわい、鈴鹿のセッティングに関しては第1戦で十分にデータを得ていましたの
で、チームとしてもいまさら慌ててセッティングを考える必要はありませんでした。
9時45分、他のマシンが走ることで路面の汚れを払ってくれたのを見計らって、本
山選手はコースへ向かいました。
一度ピットに戻ってセッティングを微調整し、残り5分で再びコースに出た本山選
手はあっさりラップ・ボードの先頭に。後ろでコントロールラインを通過したロサ選
手が負けじとタイムを更新し、本山選手は2番手に転落しました。
前回までの本山選手ならばここまでだったかもしれません。
しかし、今回の本山選手は、優勝した第3戦のレースで見せたのと同じ周囲を圧倒
する迫力と粘りで、トップ・タイムを狙っている様子がモニター画面からも伝わって
きます。 チェッカーフラッグと同時にコントロール・ラインを通過した本山選手の
タイムは2分04秒158! ロサ選手を逆転し、本山選手の暫定ポールポジション
が決定したかと思われました。
ところがその直後にロサ選手が2分03秒678という驚異的なタイムをマークし
て、本山選手から暫定ポールを奪い返したのです。
「他の車にひっかかってなかったら、もう少し速いタイムを出せたかもしれない。で
も、フロントロウ取れたんだから、決勝レースは大丈夫だよ」
ロサ選手にドンデン返しの逆転を喰らって、意気消沈してるかと思いきや、本山選
手は元気そのもの。
なぜなら、ロサ選手に負けたという気持ちがなかったからです。
もし、予選の時間がもう少し長ければ、本山選手はもう一度でも二度でもロサ選手
を逆転していたでしょう。
午後の予選は向かい風がきつくなったため、誰もが午前の自己タイムを上回ること
はできませんでしたが、本山選手はセッションのトップタイムをマークしていたので
す。
2へ続く
’95 全日本F3選手権シリーズ第5戦 95-05-21
ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿 WEATHER RAIN
F3 正式結果表 COURSE WET
POSNo POS DRIVER TYPE LAP TOTAL DELAY TIME TEAM
-------------------------------------------------------------------------------
1 7 1 ペドロ ・デ ラ・ロサ ダラーラ F395 3S-G 17 40'55.817 146.13 2'23.293 TOM
2 6 2 本山 哲 ダラーラ F395 MF204 17 41'08.898 13.081 2'23.480 ダラー
3 3 3 フィリップ・ペーター ダラーラ F395 OPEL 17 41'10.463 14.646 2'23.104 TOM
4 2 4 脇坂 寿一 ダラーラ F395 MF204 17 41'14.237 18.420 2'24.080 ASS
5 8 5 早田 岳史 ダラーラ F395 3S-G 17 41'16.694 20.877 2'23.999 TOM
6 23 6 加藤 寛規 ダラーラ F395 MF204 17 41'24.664 28.847 2'24.042 THE
7 26 7 立川 祐路 ダラーラ F395 3S-G 17 41'47.778 51.961 2'25.119 MOR
8 4 J 1 西宮 圭一 ダラーラ F393 OPEL 17 41'52.785 56.968 2'26.113 TOM
9 16 J 2 土屋 武士 ダラーラ F394 3S-G 17 42'03.320 1'07.503 2'25.007 END
10 38 J 3 浅見 武 ダラーラ F393 MF204 17 42'03.913 1'08.096 2'25.682 イエロ
11 27 8 川本 篤 ダラーラ F395 3S-G 17 42'06.799 1'10.982 2'25.052 ASA
12 17 J 4 谷川 達也 ダラーラ F394 3S-G 17 42'19.578 1'23.761 2'26.041 ALE
13 5 J 5 浅井 亮博 ダラーラ F394 OPEL 17 42'21.117 1'25.300 2'26.224 TOM
14 36 J 6 篠宮 正 ダラーラ F394 MF204 17 42'35.501 1'39.684 2'27.076 御園サ
15 37 J 7 岩田 英嗣 ダラーラ F393 MF204 17 43'17.706 2'21.889 2'29.708 御園サ
16 22 J 8 佐々木 博 トムス 033F 17 43'17.856 2'22.039 2'25.507 トムス
17 87 9 大西 太一郎 ダラーラ F395 310E 15 37'01.935 2 Laps 2'25.416 TOK
以上 規定周回 完走:
33 道上 龍 ダラーラ F395 3S-G 10 24'42.613 7 Laps 2'23.224 ダイイ
11 J 井出 有治 ダラーラ F393 MF204 8 19'49.713 9 Laps 2'25.893 bou
32 横林 直樹 ダラーラ F395 3S-G 5 12'41.179 12 Laps 2'28.870 ダラー
41 J 重富 英和 トムス 033F 2 5'26.184 15 Laps 2'36.082 協栄組
12 J 歌川 拓 ダラーラ F393 3S-G 三菱商
FASTEST LAP:フィリップ・ペーター 2’23.104 16/17 147.51Km/h
スタート時刻: 11:50:05
* Jクラス参加ドライバー及び参加チームは、1995年全日本F3選手権ポイントは
対象外とする。
ペナルティ:No.12 全日本フォーミュラ3選手権統一規則書第29条,B)の違
反により、レース除外とした。
-------------------------------------------------------------------------------
提供:鈴鹿サーキットランド
’95 全日本F3選手権シリーズ第5戦 95-05-20 :
ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿 WEATHER FINE
F3 公式予選1回目結果表 COURSE DRY
POS NO DRIVER TYPE TIME DELAY LP TEAM/CAR
-------------------------------------------------------------------------------
1 7 ペドロ・デ ラ・ロサ ダラーラ F395 3S-G 2'03.678 170.68 6/ 6TOM’S ダラーラ
2 6 本山 哲 ダラーラ F395 MF204 2'04.158 0.480 6/ 7 ダラーラ395無限
3 8 早田 岳史 ダラーラ F395 3S-G 2'04.651 0.973 5/ 7 TOM’S ダラーラ 4 2 脇坂 寿一 ダラーラ F395 MF204 2'04.989 1.311 9/11 ASSO DALLA
5 27 川本 篤 ダラーラ F395 3S-G 2'05.142 1.464 6/ 7 ASAHI KIKO 6 33 道上 龍 ダラーラ F395 3S-G 2'05.305 1.627 5/ 8 ダイイチF395・T 7 3 フィリップ・ペーター ダラーラ F395 OPEL 2'05.576 1.898 7/ 8 TOMEI SPOR 8 23 加藤 寛規 ダラーラ F395 MF204 2'05.783 2.105 8/ 8 THE・NEXT・O 9 4 J西宮 圭一 ダラーラ F393 OPEL 2'05.792 2.114 7/ 8 TOMEI SPOR10 11 J井出 有治 ダラーラ F393 MF204 2'05.868 2.190 10/13 boutique Z
11 16 J土屋 武士 ダラーラ F394 3S-G 2'06.136 2.458 10/11 ENDLESS F312 26 立川 祐路 ダラーラ F395 3S-G 2'06.474 2.796 11/12 MORISAWA R13 17 J谷川 達也 ダラーラ F394 3S-G 2'06.527 2.849 9/ 9 ALEXEL・F3914 32 横林 直樹 ダラーラ F395 3S-G 2'06.599 2.921 11/11 ダラーラF395TO15 38 J浅見 武 ダラーラ F393 MF204 2'06.985 3.307 9/10 イエローハットダラー
16 87 大西 太一郎 ダラーラ F395 310E 2'07.063 3.385 7/ 8 TOKYO NEWS17 12 歌川 拓 ダラーラ F393 3S-G 2'07.661 3.983 7/ 9 三菱商事石油ダラーラ
18 22 佐々木 博 トムス 033F 2'09.135 5.457 5/10 トムス033Fレプリ19 5 浅井 亮博 ダラーラ F394 OPEL 2'09.531 5.853 11/11 TOMEI SPOR
20 41 重富 英和 トムス 033F 2'10.560 6.882 8/10 協栄組・Y&A03321 36 篠宮 正 ダラーラ F394 MF204 2'10.799 7.121 9/12 御園サービス ABS
22 37 岩田 英嗣 ダラーラ F393 MF204 2'11.120 7.442 9/ 9 御園サービスセントラ
提供:鈴鹿サーキットランド
’95 全日本F3選手権シリーズ第5戦 95-05-20 :
ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿
F3 スターティング グリッド
-------------------------------------------------------------------------------
[ 1] 7 ヘ゜ト゛ロ・テ゛ ラ・ロサ ダラーラ F395 3S-G 2'03.678 TOM’S ダラ
[ 2] 6 本山 哲 ダラーラ F395 MF204 2'04.158 ダラーラ395無
[ 3] 8 早田 岳史 ダラーラ F395 3S-G 2'04.651 TOM’S ダラ
[ 4] 2 脇坂 寿一 ダラーラ F395 MF204 2'04.989 ASSO DAL
[ 5] 27 川本 篤 ダラーラ F395 3S-G 2'05.142 ASAHI KI
[ 6] 33 道上 龍 ダラーラ F395 3S-G 2'05.305 ダイイチF395
[ 7] 3 フィリッフ゜・ヘ゜ーター ダラーラ F395 OPEL 2'05.576 TOMEI SP
[ 8] 23 加藤 寛規 ダラーラ F395 MF204 2'05.783 THE・NEXT
[ 9] 4 J 西宮 圭一 ダラーラ F393 OPEL 2'05.792 TOMEI SP
[10] 11 J 井出 有治 ダラーラ F393 MF204 2'05.868 boutique
[11] 16 J 土屋 武士 ダラーラ F394 3S-G 2'06.136 ENDLESS
[12] 26 立川 祐路 ダラーラ F395 3S-G 2'06.474 MORISAWA
[13] 17 J 谷川 達也 ダラーラ F394 3S-G 2'06.527 ALEXEL・F
[14] 32 横林 直樹 ダラーラ F395 3S-G 2'06.599 ダラーラF395
[15] 38 J 浅見 武 ダラーラ F393 MF204 2'06.985 イエローハットダ
[16] 87 大西 太一郎 ダラーラ F395 310E 2'07.063 TOKYO NE
[17] 12 J 歌川 拓 ダラーラ F393 3S-G 2'07.661 三菱商事石油ダラ
[18] 22 J 佐々木 博 トムス 033F 2'09.135 トムス033Fレ
[19] 5 J 浅井 亮博 ダラーラ F394 OPEL 2'09.531 TOMEI SP
[20] 41 J 重富 英和 トムス 033F 2'10.560 協栄組・Y&A0
[21] 37 J 岩田 英嗣 ダラーラ F393 MF204 2'10.745 御園サービスセン
[22] 36 J 篠宮 正 ダラーラ F394 MF204 2'10.799 御園サービス A
提供:鈴鹿サーキットランド
’95 全日本F3選手権シリーズ第5戦 95-05-20 :ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿
F3 正式総合予選結果表
POS NO DRIVER TYPE B-TIME DELAY 1st 2nd
-------------------------------------------------------------------------------- 1 7 ペドロ・デ ラ・ロサ ダラーラ F395 3S-G 2'03.678 170.68 2'03.678■
2 6 本山 哲 ダラーラ F395 MF204 2'04.158 0.480 2'04.158■ 2'05.899
3 8 早田 岳史 ダラーラ F395 3S-G 2'04.651 0.973 2'04.651■ 2'06.218
4 2 脇坂 寿一 ダラーラ F395 MF204 2'04.989 1.311 2'04.989■ 2'07.501
5 27 川本 篤 ダラーラ F395 3S-G 2'05.142 1.464 2'05.142■ 2'06.997
6 33 道上 龍 ダラーラ F395 3S-G 2'05.305 1.627 2'05.305■ 2'06.678
7 3 フィリップ・ペーター ダラーラ F395 OPEL 2'05.576 1.898 2'05.576■ 2'06.433
8 23 加藤 寛規 ダラーラ F395 MF204 2'05.783 2.105 2'05.783■ 2'06.542
9 4 J 西宮 圭一 ダラーラ F393 OPEL 2'05.792 2.114 2'05.792■ 2'07.048
10 11 J 井出 有治 ダラーラ F393 MF204 2'05.868 2.190 2'05.868■ 2'31.434
11 16 J 土屋 武士 ダラーラ F394 3S-G 2'06.136 2.458 2'06.136■ 2'07.568
12 26 立川 祐路 ダラーラ F395 3S-G 2'06.474 2.796 2'06.474■ 2'08.171
13 17 J 谷川 達也 ダラーラ F394 3S-G 2'06.527 2.849 2'06.527■ 2'07.153
14 32 横林 直樹 ダラーラ F395 3S-G 2'06.599 2.921 2'06.599■ 2'07.711
15 38 J 浅見 武 ダラーラ F393 MF204 2'06.985 3.307 2'06.985■ 2'08.341
16 87 大西 太一郎 ダラーラ F395 310E 2'07.063 3.385 2'07.063■ 2'11.225
17 12 J 歌川 拓 ダラーラ F393 3S-G 2'07.661 3.983 2'07.661■ 2'08.779
18 22 J 佐々木 博 トムス 033F 2'09.135 2'09.135■ 2'09.618
19 5 J 浅井 亮博 ダラーラ F394 OPEL 2'09.531 5.853 2'09.531■ 2'09.681
20 41 J 重富 英和 トムス 033F 2'10.560 6.882 2'10.560■ 2'11.766
21 37 J 岩田 英嗣 ダラーラ F393 MF204 2'10.745 7.067 2'11.120 2'10.745■
22 36 J 篠宮 正 ダラーラ F394 MF204 2'10.799 7.121 2'10.799■ 2'11.470
予選通過基準タイム(総 合 110%) 2’16.578
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’95 全日本F3選手権シリーズ第5戦 95-05-20 :ミリオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿 WEATHER FINE
F3 公式予選2回目結果表 COURSE DRY
POS NO DRIVER TYPE TIME DELAY LP TEAM/CAR
-------------------------------------------------------------------------------- 1 6 本山 哲 ダラーラ F395 MF204 2'05.899 167.67 3/ 4 ダラーラ395無限
2 8 早田 岳史 ダラーラ F395 3S-G 2'06.218 0.319 3/ 5 TOM’S ダラー 3 3 フィリップ・ペーター ダラーラ F395 OPEL 2'06.433 0.534 10/11 TOMEI SPO 4 23 加藤 寛規 ダラーラ F395 MF204 2'06.542 0.643 11/11 THE・NEXT・ 5 33 道上 龍 ダラーラ F395 3S-G 2'06.678 0.779 11/11 ダイイチF395・ 6 27 川本 篤 ダラーラ F395 3S-G 2'06.997 1.098 3/ 5 ASAHI KIK
7 4 J 西宮 圭一 ダラーラ F393 OPEL 2'07.048 1.149 7/ 8 TOMEI SPO 8 17 J 谷川 達也 ダラーラ F394 3S-G 2'07.153 1.254 8/12 ALEXEL・F3 9 2 脇坂 寿一 ダラーラ F395 MF204 2'07.501 1.602 3/ 4 ASSO DALL10 16 J 土屋 武士 ダラーラ F394 3S-G 2'07.568 1.669 9/12 ENDLESS F11 32 横林 直樹 ダラーラ F395 3S-G 2'07.711 1.812 5/11 ダラーラF395T
12 26 立川 祐路 ダラーラ F395 3S-G 2'08.171 2.272 6/11 MORISAWA 13 38 J 浅見 武 ダラーラ F393 MF204 2'08.341 2.442 9/10 イエローハットダラ14 12 J 歌川 拓 ダラーラ F393 3S-G 2'08.779 2.880 12/13 三菱商事石油ダラー
15 22 J 佐々木 博 トムス 033F 2'09.618 3.719 11/11 トムス033Fレプ16 5 J 浅井 亮博 ダラーラ F394 OPEL 2'09.681 3.782 9/12 TOMEI SPO
17 37 J 岩田 英嗣 ダラーラ F393 MF204 2'10.745 4.846 11/11 御園サービスセント
18 87 大西 太一郎 ダラーラ F395 310E 2'11.225 5.326 2/ 2 TOKYO NEW19 36 篠宮 正 ダラーラ F394 MF204 2'11.470 5.571 10/12 御園サービス AB20 41 J 重富 英和 トムス 033F 2'11.766 5.867 4/ 8 協栄組・Y&A03
21 11 J 井出 有治 ダラーラ F393 MF204 2'31.434 25.535 2/ 3 boutique 7 ペドロ・デ ラ・ロサ ダラーラ F395 3S-G TOM’S ダラー
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'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 14 For FMOTOR4
93.15時06分
#3 ピットイン。タイヤ左2本交換。 燃料補給。32秒
#40 ピットイン。タイヤ4本交換。燃料補給。左リアタイヤの交換に手間取る。
54秒。
94.15時07分
#39 ピットイン。フロントタイヤ2本交換。燃料補給。25秒。
#24 ピットイン。フロントタイヤ2本交換。燃料補給
#10 ピットイン。左タイヤ2本交換。燃料補給。41秒
95.15時13分
*70 ピットイン。ドライバー交代。燃料補給。
96.15時15分
#10 ピットイン。
*70 ピットイン。4速ギヤがスタック。修理に3分ほどかかる。
97.15時16分
#34 ピットイン。タイヤ4本交換。燃料補給。ドライバー交代。1分20秒
98.15時20分
#35 ピットイン。ドライバー交代。燃料補給。43秒
99.15時25分
#9 3コーナーでストップ。エンジンブローの模様。
100.15時27分
*29 ピットイン。ドライバー交代。燃料補給。30秒
101.15時38分
#14 エンジンルームから白煙。リタイア。
102.15時40分
*70 再度ピットイン。ミッションをチェック。20秒
103.15時50分
#39 白煙を上げ、グランドスタンド前でマシンストップ。リタイア。
104.16時05分
#34 5位を走行中、スローダウン。
105.16時09分
#34 ピットイン。後ろを開ける。16時15分ピットアウト。
106.16時15分
*55 ピットアウト。
107.16時19分 レース終了
#40 GT-1クラス優勝
*72 GT-2クラス優勝
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 15 For FMOTOR4
108.#2 ZEXELスカイライン
ピットスタートからすさまじい追い上げを見せ、25周目には7位の#3 ユニシア
ジェックススカイラインをかわした鈴木利男だったが、その直後の最終コーナーでブレ
ーキがフェードしコースアウト、フロント回りを大きく壊した。ダメージは大きく、オ
イルクーラーからのオイル漏れもあり、利男の過激な追い上げもここまでだった。「コ
ースアウトだよ…」と鈴木利男の言い訳はそれだけだった。
109.#14 CCIあめんぼうシルビア
「リタイヤする前に962Cを追い上げたのは“マッチ”と遊んだだけです。いきなり
速くなったわけではありません。レース中に1分34秒台をキープしていましたからマシ
ンは仕上がっていると言えるでしょう。しかし、パーツの信頼性には悩まされました。
これだけ速くなってきたのに“遅かれし虎の助”とでも言いますか」(由良監督 談)
110.GTビデオ続々登場
GTの興奮を自宅に帰ってから楽しめるビデオが次々に登場している。ビデオであり
ながら雑誌コードを持ち書店で雑誌扱いで販売されている“ベストモータリング”の
12/9号でも今回のGTレースが扱われている。
111.決勝レース結果(92Laps)
ドライバー マシン タイム
1 太田哲也/O.ララウリ #40 タイサン スターカード F40 2:24'52.878
2 高橋国光/土屋圭市 #100 ADVAN PORSCHE 2:25'13.435
3 A.レイド/近藤真彦 #35 タイサン スターカード962C 2:25'42.402
4 影山正彦 #1 カルソニック・スカイライン 2:25'52.923
5 長谷見昌弘 #3 ユニシアジェックススカイライン -1Lap
6 袖山誠一/山路慎一 #24 コクピット 館林GTR -1Lap
9 牧口規雄/岡本幸夫 *72 IPF WAKO’S M3 -7Laps
112.GT選手権第5戦入場者数
10月23日、MINEサーキットに集まった観客数は37,600人と発表さ
れた。
113.GT選手権第5戦レースレポート
スタートでポールポジションの#39 SARDスープラをかわしてトップで1コー
ナーに飛び込んだのは、2番手スタートのO.ララウリの#40 タイサン スターカ
ードF40であった。それをスープラが追い上げるが、再三に渡って1コーナーでスー
プラはF40の横に並ぶが抜くことは出来ず、スタートで出遅れていた962Cに18
周目に逆に抜かれてしまう。エンジンのオイル漏れからピットスタートとなった鈴木利
男の#2 ZEXELスカイラインは、最高尾から激しい追い上げを見せ、10Lap過
ぎには7位を走る長谷見昌弘の#3 ユニシアジェックス・スカイラインと激しい一騎
討ちを展開、10Lap以上に渡って2台は接戦を繰り広げ、1~2コーナーでは鈴木利
男が長谷見昌弘にアウトから並んで毎周進入するという激戦を見せた。そしてついに第
2ヘアピン進入で長谷見昌弘を攻略した。しかしこのバトルはあまりにもマシンを酷使
し過ぎたようで、ブレーキが根を上げてしまった。その周を走り切ることなく、最終
コーナーでブレーキ・トラブルでクラッシュしてしまった。トップ争いはその後31周
目に#35 タイサン スターカード962CがララウリのF40を抜いてトップに立
つが、給油とタイヤ交換のためのピット作業でタイサンの2台は遅れてしまい、J.ク
ロスノフのスープラが初めてトップに立つ。このままフィニッシュを迎えるかに思われ
たが、デビューから僅か2戦目のスープラGTは74周目にミッション・トラブルで
ホームストレート上でストップしてしまい、トヨタの野望は潰れた。そして再びチー
ム タイサンの1ー2体制となるが、2番手を走る962Cに乗る近藤真彦はあまり
にも疲れきっていた。ラスト6周でベテラン高橋国光の#100 ADVAN PORS
CHEの攻撃の前に2位の座を明け渡してしまった。優勝は日本のフェラーリつかい
太田哲也へのドライバー交換の時間さえ節約して一人で走り切ったO.ララウリの
#40 タイサン スターカードF40のものとなった。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 16 For FMOTOR4
114.#40 O.ララウリ(GT1:1位)
「2年ぶりの日本でのレースだったが、みんなに良くしてもらい、しかもこんな大きな
生成績を残せたことは、とてもうれしい。それと結果的に私が最後まで走ることになっ
て、出番のなくなってしまった太田さんには大変悪いと思う。あの車をここまで良くし
たのは彼の仕事だし、本当に彼には感謝している。彼が居なかったら私はもちろん勝て
なかった。
マシンも非常に素晴らしく、タイヤ自体も良かった。ただ、ピットストップが長くなっ
てしまったことが、失敗だったね。あと、F40に合ったタイヤが2セットしかなく
て、ピットイン後は、タイヤのバランスが良くなくて不安を抱えての走行だった。あ
と、驚いたのはスープラGTの速さだ。あれにはとても追いつけないと思った。だか
ら、あれが先に行ってしまったら、追いかけずにマイペースで走るよと、監督には言っ
てあったんだ」
115.太田哲也
「複雑な心境? そうだね。でもチームが勝てたんだからうれしいよ。」
116.#35 アンソニー・レイド(GT1:3位)
「ドライバー・チェンジで43秒もかかってしまった。それが敗因だ。タイサンのチーム
メンバーは良くやってくれてミスはなかったけど、ドライバーの交代で時間をロスして
しまったんだ。マッチも良く走った。良い仕事をしたよ。ブレーキがスポンジーだった
し、タイヤも交換していないのに、あれだけ走ったんだからね。3位に入って表賞台だ
から良かったと思う」
117.近藤真彦(GT1:3位)
「もー大変だったよ。ブレーキが効かなくて..... エンジン・ブレーキ使って、もう本
当に大変だった。タイヤもズルズルになって来てしまったし」
118.#34 松田秀士
「残念ですね。フーエル・ポンプのトラブルです。ドライバー交代する前にも異音が出
ていたんです。でそれを伝えたんだけど。でもともかく時間が足りなかった。木曜日は
エンジン交換して走れなかったし、雨にもたたられて、ドライでは俺が10ラップ、恵一
さんが3ラップしか出来なかった。ドライビング・ポジションも悪かったし。せっかく
スタートうまく行ったのにね。オスカーと同じように走りたかったですよ。それがくや
しいな。今回は時間がなかった。それに尽きますね」
119.#34 鈴木恵一
「くやしい。でもしょうがないよ。失火してしまって1コーナー、2コーナーでボソボ
ソって。ピット入ってからは直ったんだけど。精一杯やったんだ。しょうがないよ」
120.#39J.クロスノフ
「ユニバーサル・ジョイントだ。スタートはフライングしないようにゆっくり行ったん
だ。それから自分のペースをキープして走った。自分のドライブをしたよ。といっても
40番のフェラーリが速くてプッシュしていたので僕もかなりハードなドライビングをし
た。ポルシェ962 も来たしね。ドライビングはノーミスだった。良いドライビングが出
来たと思うよ。それは満足している。チームもパーフェクトだった。完璧な仕事をした
よ。メカニカル・トラブルは全然出ていなかったし、クルマはどこでも速かった。ほん
と、すべてがパーフェクトだったよ。それが突然..... ただ運が無かった」
121.#9 マウロ・マルティニ
「エンジン・ブロー。ハードにプッシュし過ぎちゃったよ(笑)」
122.#3 長谷見昌弘(GT1:5位)
「速さが足りなかった。それだけですね。スローコーナーでホイールスピンしてしまっ
てタイムが上がらなかった。あとは問題なかったんですけどね。ウーン。残念だね」
123.#1 影山正彦(GT1:4位 '94シリーズ・チャンピオン)
「作戦通りだよ。誰に追われても無理する気はなかったし、最後には確実なポジション
に入れると思った。ピットワークが非常に良くて、あれには助けられた。昨年はほとん
どライバルがいない中でもらったチャンピオンという感じだったけど、今年は本当に大
変だった。シーズン序盤はマシンの完成度でアドバンテージがあったけど、後半はみん
な速くなってきて苦しかった。ウエイトハンデも結構効いたしね。とにかく、チャンピ
オンを取れて良かった。そして、応援してくれたチームのみんなやスポンサー、ファン
に感謝したいですね」
124.#72 IPF WAKO’S M3(GT2:1位)
「松田秀士さんの紹介でこのマシンに乗れたのですが、なんせハコ初めてだったんで苦
労しました。それなのに優勝なんて…」とは、今回助っ人として登場した岡本幸夫。
「テストの時はこんな乗り方じゃ、タイヤがすぐダメになると、叱られぱなしでした。
だから今日は無理せず行ったんですが、後半に入ってもタイヤが良くて、ホントはもっ
と攻めなきゃいけなかったなって。だからゴールしたときは3位くらいだと思ってたん
です」
「SUGOはテストと思って、ほとんどGr.Aのままで走ったら結構行けたんで今回
も参戦したんです。それで優勝できるなんてツキがあっただけです。55番が突然ピッ
トに入らければ、2位でしたからね」とは牧口規雄。
127.#100 ADVAN PORCHE(GT1:2位)
「許せないなぁ。国さんにおいしいとこみんな持ってかれちゃったよぉ」とはゴールし
た国光を迎えた土屋の第一声だった。「圭ちゃんがみんなお膳立てしてくれたんだよ。
僕はまた走っただけ。僕なんかより、近藤君はすごいよ。よくやったよ。彼をほめて
やってくれ」と自分の息子ほどのドライバーを思いやる余裕のあった54歳だった。
128.*55 ハヤシスポーツ964(GT2:3位)
GT2のトップを走りながら、わずか残り4周ほど残したところで突然のピットイン
をしたハヤシスポーツ964。「悔しいなぁ。本当に。ちょっと計算を間違えて、ガソ
リンが無くなっちゃたんだ。勝てると思ったのになぁ。これもレースなんだよね」とド
ライバーの柏原は、まさに悔しさを満面に表したレース後だった。
129.'94 GTインサイドレポート終了
あわただしい今年のシーズンに付き合って頂いてありがとうございます。多くの方々
にいろいろと御協力、御支援頂きましてほんとうにありがとうございます。来年はさら
にパワーアップして皆さまの前に現れたいと思います。1年間本当にありがとうござい
ました。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 12 For FMOTOR4
63.#100 土屋圭市
「昨日の午後の予選前に、ギアを2速を上げ、3速を下げ、4速を上げる変更を行った
んだけど、まだ、マッチしていない。でも0.3秒分は稼いでいるかな」
64.'95年にはアルピーヌも参戦?
現在、来年のGT選手権への参戦を目指して、ルノースポールとルノーアルピーヌの
全面的なバックアップの元でアルピーヌA610Biターボの準備をしているチームが
ある。現時点ではチーム名を公表出来る段階ではないが、年内には発表されることだろ
う。ルノーアルピーヌでは今年のルマンのためにA610のLM-GT2マシンを製作
したが、日本GT1クラスとルマンのGT2クラスはほとんど同じレギュレーションで
あるため、これまでもLM-GT2仕様のマシンの全日本GT選手権への参戦が待たれ
ていた。来年もルノーアルピーヌは2台のA610(?)のGTマシンを製作する予定
であり、GTレースへ興味を示している。
65.タイヤ交換コンテスト・リザルト
□コンベンショナルホイール・クラス
*55 TOMEI SPORT 1分04秒1
*29 KORG KEGANI ポルシェ 58秒8
優勝 *29 KORG KEGANIポルシェ
□センターロックホイール・クラス
#39 TOYOTA スープラGT 19秒1
#3 ユニシアジェックススカイライン 29秒8
#9 acomポルシェRSR 22秒5
#100 ADVAN PORSCHE 26秒1
#2 ZEXELスカイライン 25秒9
#34 タイサン スターカードF40 34秒7
#40 タイサン スターカードF40 28秒6
優勝 #39 TOYOTA スープラGT
66.SARDスープラがacomポルシェ3連勝の夢を破る
抜群の速さで、タイヤ交換コンテストのセンターロック部門で連勝を続けていた#9
acomポルシェRSRチームの3連勝の野望を打ち砕いたのは、初挑戦のSARD
スープラGTチームだった。タイムの19秒1は、acomの持つ21秒8を上回る新
記録だった。SARDメカニックの和田さんは、表彰台の一番高いところに立ち「ポー
ルも取った、タイヤ交換も勝った。あとはドライバーにここに立ってもらって、完全制
覇といきたいですね」と一言。一方破れたacomメカニックは「忘年会の費用がぁ」
と悔しがることしきりだった。コンベンショナル(5穴)部門は、*29 KORG
KEGANIポルシェチームが5戦完全制覇を達成した。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 13 For FMOTOR4
80.決勝レース・スタートドライバー一覧
#39 J.クロスノフ #40 O.ララウリ
#10 飯田章 #35 A.レイド
#100土屋圭市 #34 松田秀士
#2 鈴木利男 #1 影山正彦
#3 長谷見昌弘 #24 山路慎一
#9 M.マルティニ #14 服部尚貴
*70 水野文則 #5 T.クリステンセン
*55 柏原浩一 *29 小幡栄
*72 牧口規雄 #88 和田孝夫
*22 水沼克夫
81.スタート直前情報
気温:26.5度、路面温度:30.2度
ウォームアップ中に#2 ZEXELスカイラインが突然ピットイン。エンジンの
ロッカーカバーからオイル漏れが発見される。メカニックが応急処置を行うが、コー
スインに間に合わずピットスタートに。また、グリッド上で#1 カルソニック・ス
カイラインがブレーキの踏み具合が良くないということで、ブレーキラインの空気抜
きを行う。こちらはスタートに差し支えなかった。
82.13時55分 決勝スタート
83.14時04分
#10 白煙をあげたため、ピットイン。給油口のあたりを確認。すぐにピットアウト。#14 デフトラブルトラブルで、ピットイン。デフの交換作業にはいる。
84.14時07分
#10 再度ピットイン。もう一度給油口のチェックを行いすぐに出る。
85.14時9分
#5 ターボトラブルでピットイン。ウエストゲートをチェック後に出る。
86.14時15分
#10 再々度ピットイン。給油口を交換作業に入る(ピットアウト14時25分)。
87.14時25分
#40 トップで20周目を走行。
#88 第1ヘアピンの手前でストップ。
88.14時33分
#5 ピットイン。ターボの点検、燃料補給を行う。
#2 最終コーナーでコースアウト。フロント部分を破損。リタイア。
89.14時50分
#14 デフ交換を終了しピットアウト。
90.14時55分
#35 トップで40周目を走行。GT-2クラストップは*70。
*72 ピットイン。ドライバー交代、タイヤ2本交換、燃料補給を行う。
91.15時00分
#14 ピットイン。エンジンルームから煙。
#25 ピットイン。タイヤ4本交換。燃料補給。約2分
92.15時05分
#5 ピットイン。
#9 ピットイン。タイヤ2本交換。燃料補給。
#1 ピットイン。タイヤ左2本交換。燃料補給。45秒
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 10 For FMOTOR4
55.#9 M・マルティニ
「今朝はタイヤの確認をした。今まで急に雨が降りだしたりでまともに出来なかったん
だ。で、かなりハードで温度が上がるまではつらい。はじめの5ラップはグリップがあ
まりないので苦しいだろうね。でも5ラップ以降はかなり良い。ハードに攻めるよ。5
位が目標だ。そう、いつもと同じにね」
56.#5 BLITZ SUPRA
「グループN仕様のサスペンションが問題だ。エンジンもギヤボックスもそれなりに良
いけど、サスペンションがね。スローコーナーで跳ねるんだ。全面的に変更しなければ
ならない」(T・クリステンセン 談)
チームによれば、エンジンもタイヤもハイパフォーマンスだが、それに足がついて行
かないというのが今のところの状況だという。ダンパー、バネレートといろいろ試みて
はいるものの、設計段階からの見直しが必要だと頭を抱えている。ストレートや高速
コーナーでは上位のクルマにそれほど遜色ないが、細かいコーナーがつらいという。
57.#39 J・クロスノフ
「コース上は速く走れる状況ではなかったけど、マシンの方はすごく良い。フルタンク
でのバランスも良いし、ブレーキも良い。それにこのレースでは今までのところメカニ
カル・トラブルは全く出ていない。ほんとにマシンは良いよ。ただ問題なのはコクピット内の温度が高いこと。300km のレースとなるとつらいだろうな。まあ、がんばるよ」
58.#40 タイサン スターカードF40
「計測ラップはたった2ラップだったけれど、それでも1分34秒台が出た。それもフル
タンクで。これはかなり良いタイムと言うことが出来る」(O.ララウリ 談)
「今朝は6ラップしました。今までほとんどまともに乗っていないので、オスカーのク
ルマで、“ああ、これなら走れるかな”っていうことがわかったので良かったですね。
その確認なしに本番を走るというのは走れる走れないではなくて不安がありますから。
カットタイヤで走ったんですけど良いタイムが出たし(1分34秒8チーム計測)」
(太田哲也 談)
59.#35 タイサンスターカード962C
「フルタンクで良いタイムが出たのでハッピーだよ。昨日のターボ・トラブルも解決し
ているし、フィーリングも良いし。フロントに追加したフィン? 少し効いているよう
だね。マッチも良いタイムを出しているし、ともかく全体的なパッケージが良いので行
けると思うよ」(A.レイド 談)
「第1コーナーでアンダーが少し出ていますけど、あそこは殺し気味に行った方がその
後の第2コーナーまでの走りにうまくつなげられるのでまあまあですね。それとあのク
ルマはガソリンが重いといろいろな面でつらいんですよ。でも軽くなれば良い感じなん
で、結構行けると思いますよ。表賞台に立ちたいですね」(近藤真彦 談)(ベスト1
分33秒53チーム計測)
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 11 For FMOTOR4
60.#9 acomポルシェRSR
サーキットではなかなかこわもてで通っているacomノバの森脇監督だが、今朝は
笑顔の表情だった。パワーで勝る#100 ADVAN PORCHEにわずかだが速
かったのだ。「うん、そりゃ速いほうがうれしいよ。うちはガソリンは満タン。お隣の
100番はわかんないけどね。やっぱりギアの選択は苦しいよ。ドライバーがもう少し
高くしてと言っても、ギア自体がないんだからしょうがないんだけど。ドライバーは苦
労してると思うよ。決勝レース? うーん、結局パワーが足りなくて、ストレートが遅
いから苦しいなぁ」
61.*70 外国屋スカイライン
予選のクラッシュのダメージは、完全に修復できた外国屋スカイラインは元気な姿
をコース上に見せていた。「もう、マシンは完全に大丈夫だよ。こうなったら決勝は
暑くなったほうが、いいな。みんなタイムが落ちてくるし、ブレーキもしんどくなるで
しょ。うちはブレーキに対策してきたからね。でも、GT2はタイムが拮抗してるな。
こうなるとセカンドドライバーの差が勝負に出そうだね。プレッシャーかかるな」と石
橋は明るく話した。
62.*29 KORG KEGANIポルシェ
「壊さない。飛び出さない。ミスしない。これがうちの秘密兵器ですよ」とはケガニこ
と、野沢監督。「ハデでも何でもないけど、このレースの王道をきちっと守るのがうち
のやり方です。最終戦だからってこれを変える気はないですよ。ドライバーもメカニッ
ク達もレースをよく知っていますから、出せる力を100%出せば、結果はついてきま
す。来年の話もぼちぼち出ていますし、そりゃチャンピオンは欲しいですよ。そうすれ
ば、スポンサーへも話ができますからね。できれば、大きい車に変えたいとは思うし」
と、チャンピオンを目前にしても監督の悩みは尽きないようだ。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 8 For FMOTOR4
45.#35 A・レイド
「午前中にターボのベアリングが壊れるというトラブルが出たけどランチタイムの間に
直してくれたので今はパワフルになっている。ポール・タイムは1分29秒6だけど僕
は昨日1分29秒1を出しているんだ。それもセッティングが決まらない状態でね。今
はマシンはその時より良くなっているので明日は行けると思う。マッチは4か月もレー
シングカーに乗っていなかったけど日に日に速くなっている。明日はもっと速くなるだ
ろう。僕等は優勝を狙えると思うよ。明日の作戦としては最初からトップに立ってピッ
トに入るまでに出来るだけリードを広げておきたい、というところだ」
46.#9 M・マルティニ
「1、2速のレシオの関係でスタートは苦しいんだ。たぶん何台かに抜かれてしまうと
思うよ。それに今回はスカイライン勢が速いから厳しいレースになりそうだ。天候も荒
れてくれた方が僕にはチャンスが出てくるけど、晴れになりそうだし。僕にとっては苦
しい戦いになりそうだな。でもレースは分らないからね。ベストを尽くすだけだよ」
47.#34 鈴木恵一
「イタリアから持ってきたクルマに乗っているんだけど、セッティングはだいぶ決まっ
てきた。前後スプリングを柔らか目のものに変えて、キャンバーが5度なんで信じられ
ない角度がついていたんだけどそれを3度に変えた。ダンパーもいじった。心配なのは
ミッションなんだ。でも僕等はそれを注意して走れるけどね。秀ちゃんも僕も丁寧にギ
ヤ入れて走っているよ。明日は淡々と走るつもりなんだ。レースは終わってなんぼだか
らさ」
48.わずか2レース目でポールポジションを獲得
#39 SARDスープラを操るジェフ・クロスノフのMINE攻略作戦
「この美祢のコースで難しいところは低速コーナー。ホイールスピンをしないように注
意しないといけない。それとブレーキングが重要なポイントで、ハードに、もちろん出
来るだけ奥まで我慢してから踏まないといけない。第1コーナーは150 メートル手前か
ら、第2コーナーでは110 メートル手前からブレーキングする。姿勢変化が起きやす
いからバランスを考えながらブレーキングしなければならないんだ。それと高速コー
ナー。このコースではここをどう抜けるかがタイムに大きく影響する。コンセントレー
ションを高めて行かないといけない。シケイン手前で4速から3速へ落とすけど、ここ
でリミッターが当たる。回転数? シークレット! 僕らのスープラはここではコース
全体でライバルに対してアドバンテージがある。つまりこのコースではどこも速いん
だ。細かいコーナーも速いし、大きなコーナーも速い。ストレートも速くてトップス
ピードは240km/h をマークする」
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/23
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 9 For FMOTOR4
49.#14 由良拓也
「今回はコロコロ変わる天候のリズムに乗れなくてね、木曜には頼みの綱の6速ミッシ
ョンが壊れちゃって、スペアが無いから一生懸命直して走っているから、でも'94年仕
様シルビアとしては最高の状態に仕上がっているんだ。天気のせいでうまくいかなかっ
たけど、ちゃんとドライで新しいタイヤであれば1分32秒は確実だったから。このマ
シンは車重が軽いからリストリクターを小さくしてGT2クラスで出れば、来年は勝て
るよね。でも、来年の計画はまだこれからだから、噂のスーパーマシンももちろん探り
を入れていますよ」
「カッコイイマシンじゃなきゃイヤだよ!」(服部尚貴選手の叫び)
50.フリー走行タイム(暫定)
マシン ドライバー タイム
1 #2 ZEXELスカイライン 鈴木利男 1’30.651
2 #39 TOYOTA SUPRA GT J・クロスノフ 1’30.733
3 #35 タイサン スターカード962C A.レイド/近藤真彦 1’30.973
4 #40 タイサン スターカードF40 太田哲也/O.ララウリ1’31.433
5 #10 Johnson SKYLINE 飯田章 1’31.610
6 #9 acomポルシェRSR M・マルティニ 1’32.055
15 *55 ハヤシスポーツ964 林雅弘/柏原浩一 1’38.200
51.#34 タイサン スターカードF40
アドバン・カラーの2台目のF40は、ターボトラブルのためフリー走行を行うこと
が出来なかった。「セッティングが決まってきたしドライバーも調子が良いのに、マシ
ンの体調が悪くてね」(鈴木恵一 談) 「クルマの問題ではなくて自分自身が走り込
んでないのが問題、ようやくコツがつかめてきたところかな」(松田秀士 談)
52.#1 影山正彦
「朝は満タンセッティングを行いました。一度ピットインしてタイヤ2本の交換作業と
給油の練習もしました。上手くいってます。無理せず、マイペースで行きますよ」。
”チャンピオン取ってください!”というファンの声に「どこで見てるの? チャンピ
オンが決まったら、君たちに手を振るからさ」と、早くも心はウイニングランのシミュ
レーションに入っている影山正彦だった。
53.#88 寺井恒俊
「昨日のコースアウトの後遺症は完全に修復しました。ついでにリアのショックアブ
ソーバーを4本から1本仕様に変更して操縦性を改善しています。まあ1分40秒以下
でコンスタントに走れそうだから良しとしましょう。ところで、リストリクターの大き
さはパワーだけではなくて、パワーとトルクを掛け合わせて決めてくれるといいんだけ
どな。パワーは同じでもターボの方がNAよりもトルクが大きいからね」
テライ・エンジニアリングでは、来年の全日本GT選手権にディアブロで参戦する準
備を行っている。既にイタリアのランボルギーニ本社では日本のGT仕様ディアブロの
製作が始まっており、リストリクターを取り付けていない状態では600馬力を越える
出力を発生しているという。まだ完全にフィックスされたわけではないが、テライ・エ
ンジニアリングでは複数のこのディアブロを日本に導入することを計画している。
54.#24 山路慎一 “雨のヤマジ”無念
「雨だったら、少々無理してもギンギンで行っちゃうんだけどな。雨ならレースは俺の
ものだよ。俺はフォーミュラ・トヨタに乗る前から“雨のヤマジ”って言われていたん
だから」と自信を見せていた山路慎一の望みは、今日の晴天でもろくも崩れさってし
まった。
「4WDには今年始めて乗ったけれど、機械的な動きを4WDはするからドライバーの
感性だけで操ってもだめなんだ。メカを考えて走らないと限界まで攻めることが出来な
いから。それに1200kg以上もあるマシンは重さも考えて走らないとうまくいかない
しね。これまでもうちのマシンはストレートで速かったんだけど、今回は全体的に決
まってきている。リアが少し滑るかな、前後のトルク配分をいろいろ変えてセッティン
グしているんだけど、完全な直結の4WDも金曜日には試しているほどなんだ。来年は
まだ分からないけど、人気のあるGTかニューツーリングに出たいね」
美祢GTレース -RIJ- (1994-10-23) Provisional Racw Results
For All Japan GT Championship Rd.5 美祢サーキット:(3.239km)
P No. Driver------------- Car-------------------- Lap-- GoalTime- -km/h--
1 40 太田哲哉/O.ララウリ Ferrari F-40 92 2:24'52.876 123.406
2 100 高橋国光/土屋圭市 Porsche RSR 92 - 20.557 123.115
3 35 A.レイド/近藤真彦 Porsche 962C 92 - 49.524 122.707
4 1 影山 正彦 Nissan Skyline GT-R 92 - 1'00.045 122.560
5 3 長谷見昌弘 Nissan Skyline GT-R 91 - 1Lap
6 24 袖山誠一/山路慎一 Nissan Skyline GT-R 91 - 1Lap
7 25 影山 正美 Nissan Fairlady Z 89 - 3Laps
8 34 鈴木恵一/松田秀士 Ferrari F-40 86 - 6Laps
9 72 牧口規雄/岡本幸夫 BMW M3 85 - 7Laps
10 29 上原秀郎/小幡 栄 Porsche Carrera 85 - 7Laps
11 55 柏原浩一 Porsche Carrera 85 - 7Laps
12 10 飯田 章 Nissan Skyline GT-R 84 - 8Laps
13 70 石橋義三/水野文則 Nissan Skyline GT-R 75 - 17Laps
14 39 J.クロスノフ Toyota Supra 73 - 19Laps
15 5 T.クリステンセン Toyota Supra 65 - 27Laps
--------------------------- DNC ------------------------------------------
9 M.マルティニ Porsche RSR 56 - 36Laps
22 水沼克夫/秋元光男 Nissan Skyline GTS 34 - 58Laps
2 鈴木 利男 Nissan Skyline GT-R 24 - 68Laps
14 大井貴之/服部尚貴 Nissan Silvia 24 - 68Laps
88 和田孝夫/池沢さとし Lamborghini Countack 18 - 74Laps
**************************************************************************
* Fastest Lap : 太田哲哉 (Ferrari F-40) 1'30.743 (128.499 km/h)
提供:美祢サーキット
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686) *
美祢GTレース -RIJ- (1994-10-22) 予選総合結果
For All Japan GT Championship Rd.5 美祢サーキット:(3.239km)
*コース:1st/DRY&WET 2ed/WET
P No. Cl Driver(s)----------- Car-------------------- 1st-LapT ---2ed-LapT -
1 39 1 J.クロスノフ Toyota Supra 1'29.628* 1'42.935
2 40 1 太田哲哉/O.ララウリ Ferrari F-40 1'30.171* 1'45.755
3 10 1 飯田 章 Nissan Skyline GT-R 1'30.448* 1'52.615
4 35 1 A.レイド/近藤真彦 Porsche 962C 1'30.696* 1'56.318
5 100 1 高橋国光/土屋圭市 Porsche RSR TURBO 1'30.774* 1'50.442
6 34 1 鈴木恵一/松田秀士 Ferrari F-40 1'31.078* -
7 2 1 鈴木 利男 Nissan Skyline GT-R 1'31.219* 1'50.110
8 2 1 影山 正彦 Nissan Skyline GT-R 1'31.360* -
9 2 1 長谷見昌弘 Nissan Skyline GT-R 1'31.590* -
10 24 1 袖山誠一/山路慎一 Nissan Skyline GT-R 1'31.742* 1'43.700
11 9 1 M.マルティニ Porsche RSR 1'32.824* -
12 25 1 影山 正美 Nissan Fairlady Z 1'33.074* 1'48.268
13 14 1 大井貴之/服部尚貴 Nissan Silvia 1'34.049* 1'49.761
14 70 2 石橋義三/水野文則 Nissan Skyline RS 1'37.059* -
15 5 1 T.クリステンセン Toyota Supra 1'38.019* 1'56.558
16 55 2 柏原浩一 Porsche CARERA RS 1'38.434* -
17 29 2 上原秀郎/小幡 栄 Porsche Carrera 1'38.493* 1'56.618
18 72 2 牧口規雄/岡本幸夫 BMW M3 1'39.548* 1'54.066
19 88 1 池沢さとし@/和田孝夫 Lamborghini Countack 1'37.189* -
20 22 2 水沼克夫@/秋元光男 Nissan Skyline GTS 1'37.059* -
*****************************************************************************
@のドライバーは予選通過基準タイムを満たさず不通過
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート担当 古屋 知幸
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 7 For FMOTOR4
36.#39 ジェフ・クロスノフ
「ポールポジションを取れて満足している。マシンの調子は良くて、ライバルに比べる
とコース全体でアドバンテージがあるよ。バランスも良くなっているし、ギヤ・レシオ
も合っている。ストレートも速いしね。今回で2戦目だけど事前のテストでチームがす
ごく良い仕事をしてくれて、トラブルの出た箇所をうまく解決してくれた。良いテスト
が出来たと思うよ。ポールポジションを取れたことがそれを証明している。明日? も
ちろんレースだから分からないけど今度は完走出来ると思うよ。F40は速いけどタイ
ヤが苦しいんじゃないかと思うよ。僕はね」
37.#35 A・レイド
「午前中にターボのベアリングが壊れるというトラブルが出たけどランチタイムの間に
直してくれたので今はパワフルになっている。ポール・タイムは1分29秒6だけど僕
は昨日1分29秒1を出しているんだ。それもセッティングが決まらない状態でね。今
はマシンはその時より良くなっているので明日は行けると思う。マッチは4か月もレー
シングカーに乗っていなかったけど日に日に速くなっている。明日はもっと速くなるだ
ろう。僕等は優勝を狙えると思うよ。明日の作戦としては最初からトップに立ってピッ
トに入るまでに出来るだけリードを広げておきたい、というところだ」
38.#9 M・マルティニ
「1、2速のレシオの関係でスタートは苦しいんだ。たぶん何台かに抜かれてしまうと
思うよ。それに今回はスカイライン勢が速いから厳しいレースになりそうだ。天候も荒
れてくれた方が僕にはチャンスが出てくるけど、晴れになりそうだし。僕にとっては苦
しい戦いになりそうだな。でもレースは判らないからね。ベストを尽くすだけだよ」
39.#34 鈴木恵一
「イタリアから持ってきたクルマに乗っているんだけど、セッティングはだいぶ決まっ
てきた。前後スプリングを柔らか目のものに変えて、キャンバーが5度なんで信じられ
ない角度がついていたんだけどそれを3度に変えた。ダンパーもいじった。心配なのは
ミッションなんだ。でも僕等はそれを注意して走れるけどね。秀ちゃんも僕も丁寧にギ
ヤ入れて走っているよ。明日は淡々と走るつもりなんだ。レースは終わってなんぼだか
らさ」
40.#100 高橋国光
「今日はほとんど仕事していないなぁ 午前も午後も4、5周しか走ってないから車の
ことは圭ちゃんに聞いてよ」。先週のF3000で久々の表彰台に上がった54歳は、
今日も元気だった。「マシンはいいよ。午前はギアの問題があったけど、メカニックが
昼の食事もしないで交換してくれたから午後は大丈夫。そんなことより雨はしょうがな
いけど、サーキットが静かすぎるな。景気のいい音楽でも流してくれないと困るよ」と
GTA会長としての苦言を呈する余裕も。
41.ドリキンビデオで盛り上がる”チークニ”ピット
午後の雨の予選の中を走行した土屋圭市のADVAN PORCHEには、プロモー
ションに使う映像を撮るためビデオカメラが積まれていた。予選後のピットでは早速、
ドリキンビデオの上映会が始まった。「ストレートは前の車のウォータースクリーンで
全然前が見えないんだよ。ほら、そこから突然車が現れるんだ」と土屋は解説者に早変
わり。ギャラリーと化したメカニックやチーム関係者は、雨の中、右に左にドリフトす
る車からの風景に「ウワーァ」と歓声上げていた。
42.#1 カルソニックスカイライン
チャンピオンに最も近い位置にいるチームであるカルソニック。チーム内の緊張感も
適度に高まっているようだ。監督の宮坂氏は言う。「今日の予選もほとんどが雨だった
し、満足のできる走行をしていません。だからといって、守る走りとか、がむしゃらに
とかそう言うことはしたくありませんね。いつものようにきちっと走って、最後に結果
を出せれば良いわけですから。いつものとおりですよ。うちは4駆ですから、明日は雨
のほうが有利ですよ。でも、今シーズン闘って、マシンに結構疲労がきているし、不安
材料はないわけはありません。また、ハンデウエイトも辛いです。この点は、ドライ
バーの影山がよくやっていますよ。自分たちのペースを守って、最後にきちっと結果を
出せればそれで良いと思ってますよ」
43.#2 ZEXELスカイライン
予選2回目にピットに戻ってきたZEXELスカイラインのエンジンからは、いやな
感じの音がしていた。予選終了後、エンジニアの岸氏は「低回転でミスファイアを起こ
したようです。水を吸い込んだだけでしょうから、それほど深刻な問題ではありませ
ん。前回、SUGOで悔しい思いをしましたからね。対策はきちっとやってきていま
す。マシンのセッティングもだいぶ良い方に行っていますし、懸案のブレーキも大丈夫
ですよ」と決勝に向け、前向きなコメントをしてくれた。
44.決勝に向け、必死の修復を行った2台
午前の予選中にクラッシュした#88 レインX・アート・カウンタックと*70
外国屋スカイラインは、午後の予選をキャンセルしてマシンの修復を行った。外国屋ス
カイラインはFRPの補修材を使って、割れたフロントエアダムを直していた。深刻な
ダメージはない模様で明日の決勝は元気な走りを見せてくれるだろう。一方、カウンタ
ックは、右のサスペンションを壊してしまい、アームを溶接し直すなど以外と大がかり
な修理となった。それでも、午後5時頃には大まかな修理を終え、こちらも決勝は大丈
夫なようだ。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 5 For FMOTOR4
23.#35 タイサン・スターカード962C
29mmのリストリクターの効き目は相当なようで、チームによれば最高出力も400馬
力を大きく下回っているはずだという。さらに第3戦で優勝したため今回30kgのウエ
イトハンデが課されており、パワー不足に追い打ちをかけている。
午前中の予選1回目はまず近藤真彦がコースイン。5ラップしてベストタイムは1分
33秒78(チーム計測)。タイヤがまだ温まっていない状態でのタイムだった。マシンを
降りたマッチはパワー不足を訴える。「最終コーナーではシルビアにもついて行けるか
どうか、という状態。このマシンのアドバンテージ? このコースで? と言っても
ね……高速コーナーは速いけど、ここにはそういうコーナーはあまりないし。スロー
コーナーは苦しいし。それに最終コーナーは登り坂になっているからなおさらだし。第
1コーナーは安定していますけどね」
この後ステアリングを引き継いだA・レイドがタイムアタックを開始。1分30秒696
をマークした。しかしマシンを降りたレイドはブレーキのフィーリングが軽いことを訴
える。また、右側のターボのブーストが上がらないというトラブルも出ていた。
24.#9 acomポルシェRSR
「ここでは菅生よりハンドリングが少し苦しい。低速コーナーでアンダーが出るんだ。
菅生では完走していればトップと同ラップでゴール出来たけど、ここでは無理だね。1
ラップで2秒も離されてしまうから。ウエットとドライとどっちが良いかって? 両方
あるのが良いね。皆がタイヤ交換に入るような荒れたレースになれば僕にもそれだけチ
ャンスも生まれるからさ」(M・マルティニ談)
25.#5 BLITZ SUPRA
昨日の午前中の走行がシェイクダウンだったブリッツ・スープラ。1回目の予選は2
ラップしたのみでピットへ。ダンパーの交換作業に入った。昨日出たエンジンの吹け上
がりの問題と、ギヤレシオが合っていない問題もほぼクリアされた。現在サスペンショ
ンを中心としたセットアップが急ピッチで進められている。チームによれば、「方向性
は見えた」という。
26.TV中継のゲスト解説は黒澤琢弥
今回のテレビ中継では黒澤琢弥がゲストとして解説を行う。そこで、黒澤は今日午前
の予選から、早速ピットを歩き回っての”取材”を開始していた。「本当は午後から来
てくれれば、いいと言われたけど、ちゃんと1回目から見ようと思って。GT選手権は
第3戦の富士で1回だけ走ったけれど、実は細かいレギュレーションとか分からなく
て。影山君にいましっかり聞いてきました。でも、サーキットってドライバーとして来
ないと、緊張感が無くてやだなぁ」
27.#34 松田秀士
午前は4周しか走ってないよ。フェラーリをサーキットで初めて乗ったけど、やっぱ
り面白い車だね。パワーがあるし、ストレートも速いよ。でも、F40はセッティング
幅が狭いね。少しでも外すとガクッとタイムが落ちるんだ。午前中はちょっとアンダー
が出てたけど特に問題なし。午後はもう少しタイムが上がるね。できればNo.40の隣
りに並びたいな。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 6 For FMOTOR4
28.来年のGT選手権は全6戦で
好評のうちに幕を閉じようとしている全日本GT選手権は、来年、4月にSUZUK
A、5月にFUJI、6月にハイランド、8月にFUJI、9月にSUGO、10月に
最終戦のMINEの、全6戦が行われることになるだろう。
29.予選2回目タイム(暫定)
マシン ドライバー タイム
1 #39 TOYOTA SUPRA J・クロスノフ 1’42.935
2 #24 コクピット 館林GTR 袖山誠一 1’43.700
3 #40 タイサン スターカードF40 O.ララウリ 1’45.755
4 #25 FEDEX 300ZX-LM 影山正美 1’48.268
5 #14 CCIあめんぼうシルビア 大井貴之 1’49.761
6 #2 ZEXELスカイライン 鈴木利男 1’50.110
9 *72 IPF WAKO’S M3 牧口規雄 1’54.066
30.#40 O・ララウリ
「80%の出来かな。サスペンションについてはやっとどうにか満足出来る状態になっ
た。でもブレーキがまだ納得行かないんだ。ハードブレーキング時のリヤの姿勢変化を
ダンパーでうまく調整したいんだけどまだ出来ていない。まだまだ細かい点でやるべき
ことはたくさんあるんだ。ひとことで言って時間がない。それに尽きるよ」
31.太田哲也
「今回はオスカーがナンバーワンということで、好きなようにやらせようというチーム
の方針なので僕は端から見ていることが多いんですよ。コメント出来ることもあまりな
いなあ。午後の予選で2ラップしたら雨が降ってきてスピンしちゃった」
32.#35 近藤真彦
「タイムはどんどん上がっている。表賞台には登りたいね。明日は32秒台の前半で走
ることが出来れば優勝が狙えると思うし、後半なら3位争いだろうと思う。32秒台の
後半で走り続ける自信はありますよ。ライバル? 富士と違ってここではまわりが皆速
く見えますよ。でもレイドが調子良さそうだし、良いところに行けるんじゃないかな」
33.またも“猫の目天気”のいたずらにあったGT予選
午前中に行われた1回目の予選はドライコンディションでスタートした。開始早々
J.クロスノフの#39 TOYOTA SUPRAが1分29秒台のタイムを叩きだ
した。他のチームはこのタイムを目標にタイムアップを狙って果敢にアタックを行う
が、30分過ぎから雨が降り出し、クロスノフのタイムを上回るチームは現れなかっ
た。午後の2回目の予選でのタイムアップを各車は狙っていたが、開始直前にまたも激
しい雨が降り出したため、午前中のタイムで予選順位は決定されることとなった。
34.予選総合タイム(暫定)
マシン ドライバー タイム
1 #39 TOYOTA SUPRA J・クロスノフ 1’29.628
2 #40 タイサン スターカードF40 太田哲也/O.ララウリ1’30.171
3 #10 Johnson SKYLINE 飯田章 1’30.448
4 #35 タイサン スターカード962C A・レイド/近藤真彦 1’30.696
5 #100 ADVAN PORSCHE 高橋国光/土屋圭市 1’30.774
6 #34 タイサン スターカードF40 鈴木恵一/松田秀士 1’31.078
*70 外国屋スカイラインGTS-R 石橋義三/水野文則 1’37.059
35.土屋圭市にはやはり“ドリキン”の名がふさわしい!!
2回目の予選で激しい雨が降る中、土屋圭市は雨のセッティングを確認するために果
敢にコースに出ていった。マシンがややアンダーステアであるため有り余るポルシェ・
ターボのパワーでアンダーをねじ伏せて、コーナーというコーナーでは4輪ドリフトの
連続でクリアして行く。雨の中熱心に見守るファンからは歓声が上がった。土屋圭市は
ドリキンの健在ぶりを証明した。“ドリキン”によると、レースでは2位、3位狙いで
闘うという。「スープラだけは抜けない。コーナーの立ち上がりと、コーナーの連続す
るインフィールドではまったく歯が立たない。ただし、スープラ、スカイライン、フェ
ラーリもブレーキがきついから、ブレーキが垂れてくる後半、150km過ぎかな、勝負
をかける」という作戦であるという。
美祢GTレース -RIJ- (1994-10-22) 1st Qualify-Session
For All Japan GT Championship Rd.5 美祢サーキット:(3.239km)
P No. Driver(s)----------- Car------------------- Best-LapT --Behind -km/h-
1 39 J.クロスノフ Toyota Supra 1'42.935 113.279
2 24 袖山誠一/山路慎一 Nissan Skyline GT-R 1'43.700 0.765 112.444
3 40 太田哲哉/O.ララウリ Ferrari F-40 1'45.755 2.820 110.259
4 25 影山 正美 Nissan Fairlady Z 1'48.268 5.333 107.699
5 14 大井貴之/服部尚貴 Nissan Silvia 1'49.761 6.826 106.234
6 2 鈴木 利男 Nissan Skyline GT-R 1'50.110 7.175 105.898
7 100 高橋国光/土屋圭市 Porsche RSR 1'50.442 7.507 105.579
8 10 飯田 章 Nissan Skyline GT-R 1'52.615 9.680 103.542
9 72 岡本幸夫 BMW M3 1'54.066 11.131 102.225
10 35 A.レイド/近藤真彦 Porsche 962C 1'56.318 13.383 100.246
11 5 T.クリステンセン Toyota Supra 1'56.558 13.623 100.039
12 29 上原秀郎/小幡 栄 Porsche Carrera 1'56.618 13.683 99.988
*****************************************************************************
* 天候:雨 コース:ウェット
提供:美祢サーキット
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686) *
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 4 For FMOTOR4F
12.エントリーリスト
No Cla マシン ドライバー
1 Ⅰ カルソニック・スカイライン 影山正彦
2 Ⅰ ZEXELスカイライン 鈴木利男
3 Ⅰ ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘
5 Ⅰ BLITZ SUPRA Tom Kristensen
9 Ⅰ acomポルシェRSR Mauro Martini
10 Ⅰ Johnson SKYLINE 飯田章
14 Ⅰ CCIあめんぼうシルビア 服部尚貴/大井貴之
22 Ⅱ 橋本車体ダンデライオンGTS 水沼克夫/秋本光男
24 Ⅰ コクピット 館林GTR 袖山誠一/山路慎一
25 Ⅰ FEDEX 300ZXーLM 影山正美
29 Ⅱ KORG KEGANIポルシェ 小幡 栄/上原秀郎
34 Ⅰ タイサン スターカードF40 鈴木恵一/松田秀士
35 Ⅰ タイサン スターカード962C Anthony Raid/近藤真彦
39 Ⅰ TOYOTAスープラGT Jeff Krosnoff
40 Ⅰ タイサン スターカードF40 太田哲也/Oscar Larrauri
55 Ⅱ ハヤシスポーツ964 林雅弘/柏原浩一
70 Ⅱ 欧州車販売の外国屋スカイライン 石橋義三/水野文則
72 Ⅱ IPF WAKO'S M3 牧口規雄/岡本幸夫
88 Ⅰ レインX・アート・カウンタック 池沢さとし/和田孝夫
100 Ⅰ ADVAN PORSCHE 高橋国光/土屋圭市
13.飯田章
#10 Johnson SKYLINEに乗る若手ドライバーの飯田章が、今年の全日本
F3000の残り2レースに“NOVA with AFP”から参加することに決定した。
マシンはブランニューのローラT94、エンジンはマルティニと同じ無限ホンダ・エン
ジン、タイヤはブリヂストン、スポンサーはジャックス・カードである。十勝24時間
レースに参加した時にノバの森脇監督が“アキラ”の走りを見てF3000を乗りこな
す力量が十二分にあると判断したことからプロジェクトがスタートした。この参戦はま
ったくスポットというわけではなく、来年以降のF3000活動も予定されている。来
週の火曜と水曜に行われる鈴鹿テストが彼のF3000初体験となる。F3の経験が全
く無い若手ドライバーのF3000参戦は大変希であり、活躍が期待される。
14.予選1回目タイム(暫定)
マシン ドライバー タイム
1 #39 TOYOTA SUPRA J・クロスノフ 1’29.628
2 #40 タイサン スターカードF40 太田哲也 1’30.171
3 #10 Johnson SKYLINE 飯田章 1’30.448
4 #35 タイサン スターカード962C A・レイド 1’30.696
5 #100 ADVAN PORSCHE 土屋圭市 1’30.774
6 #34 タイサン スターカードF40 鈴木恵一 1’31.078
14 *70 外国屋スカイラインGTSーR 福嶌稔大 1’37.059
15.O.ララウリとポルシェ962C
今回962Cに近藤真彦と共に乗り込むA.レイドは、O.ララウリのアドバイスを参
考にしてマシンをセッティングしている。ララウリは956/962Cで10年間も世
界選手権を闘ってきたベテランであり、962Cについては全てを知りつくしている。
ララウリは特にスプリングの硬さやサイズ等を詳しくアドバイスしているが、スペアパ
ーツに限りがあるため他のチームから急遽スプリングを借りてセットアップを行って、
サスペンションはほぼ満足出来る状態まで仕上がってきた。
16.*70 外国屋スカイライン
予選中頃に第1ヘアピンでコースアウトし、クラッシュしてしまった。ドライバーの
石橋義三は「いや、ちょっと滑ちゃって。フロントのエアダムが壊れてしまった。ま
あ、交換すれば何とかなりますから、午後はがんばりますよ」と語った。
17.*29 KORG KEGANIポルシェ
シリーズ序盤戦で大活躍をしてしまったKEGANIポルシェは、今回も60kgの重
りを当然乗せて走行している。マネージャーの西川さんによると「うちは開幕戦の優勝
は実力ですけど、次のハイランドは他が潰れちゃって、棚からぼたもちどころか東京タ
ワーから落ちたぼたもちを食べさせてもらって勝っていますから、他のマシンが決まっ
てきて今回も“後ろから見守り走り”でいくしかないですよ。6ポイントしか差が無い
からM3にがんばってもらわないと……。金曜のエンジン・トラブルは電気系です。来
年のルマンは残念ながらまだ見えてきていません。もう少し時間がかかると思います」
18.#1 影山 正彦
午前は雨が降ったり止んだりで、走りにくかった。コースアウトする車もあって、コ
ンディションは良くないですよ。でも、マシンの方はいい。というか、いつもと変わら
ないですよ。アタック走行は1回だけやったんですけど、遅い車に引っかかって上手く
行きませんでした。いや、ほんと、いやですよ。もし決勝で、周回遅れに引っかかった
り、ぶつけられたら目も当てられませんからね。
19.#10 飯田 章
昨日はエンジンにトラブルがあったけれど、今日はもう問題はない。でも昨日走れな
かったから午前の走行は、セッティングしながらでした。まあ、それでこのタイムなら
まずまずでしょう。午後はがんばって、もう少し前に行きたいですね。うちの車はN1
仕様エンジンだから、決勝はむずかしいから、予選ぐらいいいとこ見せないとね。
20.#100 土屋圭市
午前はやっぱり、ギアが合ってなくて、ちょっと苦しかったです。メカニックに今交
換してもらってます。だから、午後の予選はもっといきますよ。
22.明日は大入り袋の用意が必要!?
今回のGTレースは、“西日本サーキット”からコースが変わって“MINEサーキ
ット”となって以来最高のチケット前売り状況を示している。春に行われたF3000
の決勝の入場者数はすでに前売りのみで越えているという。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 1 For FMOTOR4
好評のシーズンを送ってまいりました'94全日本GT選手権も、いよいよ10月22
~23日の第5戦MINEで最終戦を迎えることとなりました。
GTアソシエイションでは、全日本GT選手権において子細な生の情報を提供すべ
く、GTインサイドレポートを全日本GT選手権のレース期間中に随時(計20~30
回)発行しています。
同様のものはドイツのDTMやアメリカのIMSAでも発行されており、プレスサー
ビスの域を越えてレースの面白さを広めるための新しいメディアとして確固たる地位を
築いています。
日本ではGTアソシエイションが初めて発行に成功いたしました。
プレスルームにて配布している他、MINEサーキットの場合はピット裏とグランド
スタンド裏の2ケ所でも掲示しております。
2.'94全日本GT選手権のこれまで
誰もが不安の中でスタートした第1戦富士では、ニューマシン達がトラブルに苦しむ
サバイバルゲームとなった中、ディフェンディング・チャンピオンの影山正彦のカルソ
ニック・スカイラインが一日の長のあるところを見せて優勝しました。
第2戦ハイランドでは、吸気制限によってパワーが抑えられているにも関わらず、昨
年のグループAのタイムを破ったことにより、新制GTの速さを証明いたしました。
レースは長谷見昌弘のユニシアジェックス・スカイラインがピットインのタイミングで
混戦を抜け出して優勝しました。
第3戦富士では質量共に役者が出揃った中、近藤真彦の乗るポルシェ962Cが優勝
し、選手権に華やかな話題を提供してくれました。このレースを転機として選手権は大
幅な飛躍を遂げました。
第4戦SUGOでは、上位4台(フェラーリ、スープラ、ポルシェ、スカイライン)
ががっぷり四つに組んだ熱戦を展開しました。生き残ったADVAN PORSCHE
とZEXELスカイラインはレース史に残る名勝負を展開し、ZEXELスカイライン
がピットストップで些細なトラブルで出遅れた隙にADVAN PORSCHEが逃げ
きって優勝しました。
シリーズ開幕前には“スカイラインのワンマンショーとなる”、と心配する声もあり
ましたが、全くの取り越し苦労であったことを証明したばかりか、現在では世界一面白
いスポーツカーレースへと急成長を遂げつつあります。
3.全日本GT選手権の特徴
全日本GT選手権では、レースをより活気ある面白いものとするために、これまでの
日本のレースではみられなかった工夫がなされています。
1つはエンジンが取り入れる空気の量を制限することによって馬力を同程度にコント
ロールしています。具体的にはGT1クラスが450馬力前後、GT2クラスが330
馬力程度となっています。この吸気制限で規制することによって、どのような形式/大
きさのエンジンであってもほぼ同じ戦闘力に整えることが出来るため、カウンタックの
ような大排気量でノンターボのマシンからスープラのような小排気量のターボエンジン
のマシンまで、バラエティー豊かな参加車を実現し、レースも各車の特徴を生かした
“ダイナミック”なものとなっています。
もう1つは、それでも特定のマシンやチームのみが勝ち続けてシリーズがマンネリ化
してしまわないように、上位3位内に入賞したマシンにウエイトハンデ(1位30kg、
2位20kg、3位10kg)を科して、常にシリーズを活気あるものとしています。この
ハンデは100kgになるまで加算され、4位以下になると10kgが減量されます。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 2 For FMOTOR4
4.2台目のフェラーリF40が登場
チーム・タイサンは、新たにイタリアの選手権を闘っていたフェラーリF40を手に
入れ、最終戦のMINEに投入することになった。ドライバーもこのマシンをイタリア
で操っていた(スポーツカーレースのベテラン)O.ララウリを招き、従来から参戦し
ているF40と比較を行った上でララウリと太田哲也を良好な方のマシンに乗せてチー
ムタイトルに挑戦する。
5.シリーズチャンピオン争いはMINEの結果次第
GT1クラスは序盤戦に強さを見せつけた影山正彦のカルソニック・スカイラインが
ドライバー/チーム共にポイントリーダーとなっているが、12ポイント差でベテラン
の長谷見昌弘が執ように食い下がっている。ドライバー・タイトルはこの2人にしぼら
れてきたが、チームタイトルとなると第3戦FUJIで962Cが優勝しているチー
ム タイサン、ダークホースの山路慎一と腕っこきの袖山誠一のRACING TEA
M中春にもチャンスが出てくる。しかしRACING TEAM中春のチャンスは、影
山正彦が10位に入ることで自動的に消滅してしまう。3台の精鋭をMINEに送り込
むチーム タイサンも、今年最大の激戦となることが確実なMINEで優勝し、かつタ
イサン軍団の総力を上げて影山正彦を7位以下に抑えることが条件となる。
GT2クラスは、序盤戦でワンサイドゲームを行ったKEGANIポルシェが独走し
てしまうかに見えたが、夏以降大量のウエイトハンデに苦しみ石橋義三の外国屋スカイ
ラインに追い上げられ6ポイント差の接戦となっている。
6.最強のスカイライン軍団健在
一口にスカイラインと言っても、トップグループだけでも昨年までのグループA仕様
をベースとして開発した“カルソニック”や“コクピット 館林GTR”のようなオリ
ジナルに近い4WD GTR、今年新しい考えに基いて開発された“ZEXEL”や
“ユニシアジェックス”のようなFRスカイライン、改造範囲は狭められる代わり吸気
制限から解放されるNI仕様エンジンの“Johnson”と3種類ある。4WDのGTRは
シリーズ序盤戦で安定した強さを見せつけた。新しいFRスカイラインは熟成が進むに
つれて新世代のスカイラインとしての貫禄が出てきた。SUGOのADVAN POR
SCHEとの一騎討ちも、この最新のテクノロジーあってのこと。N1エンジンのマシ
ンは吸気制限が無いため予選で大幅に馬力を上げられるのが特徴であり、予選ではスカ
イラインの最速タイムをマークするだろう。
今年のGT人気の根底には、これらのスカイラインの存在があることは言うまでもな
い。
7.“グループCカーの中身を持ったスープラ”に続いてブリッツ・スープラGTも
現在最も気合いが入っているマシンは、SUGOでデビューしていきなり戦力分布図を
塗り換えてくれたSARDスープラである。その中身が最後のプロトタイプ・スポーツ
であるTS010とイーグルMKⅢから受け継いでいるだけでなく、10月に入ってか
らだけでも3日間のテストをMINEで実施している。SARDに続いてブリッツも3
SGエンジン搭載の完全なGTスープラを完成させており、T.クリステンセンのドラ
イブでMINEに挑戦する。
スープラGTはまだ耐久性が未知数とはいえ、スピードだけは完全にライバル達に匹
敵しているため、ライバル達は新たな脅威の出現を決して忘れてはならない。
8.前回のMINEのスポーツカーレースは最後のJSPCだった。
MINEサーキットでのスポーツカーレースは、JSPC時代の2年前に続いて2回
目である。前回の'92年の時は、恐竜と言われたグループCカーによるJSPCの最後
のレースとして行われ、そのレースが最初で最後のレースとなったNA3.5リッター
V12を搭載したニッサンNP35が登場した他、トヨタからはNA3.5リッター世
界戦略マシンであるTS010、マツダからはMXR-01が参加して、今回のGT選
手権同様華やかなエントリーで賑わった。雨の中でスタートしたレースは、その年のチ
ャンピオン・マシンである星野一義のニッサンR92CPとトヨタのTS010の闘い
となり、雨の中では熟成されたニッサンR92CPが速かったが、雨が止んでコースが
乾いてくるにしたがってトヨタTS010がNA3.5リッターマシンの実力を発揮
し、優勝した。
'94全日本GT選手権
Rd.5 MINE Date 10/22
10月22~23日
GT インサイド・レポート No. 3 For FMOTOR4F
9.シリーズポイント
#GT1クラス
エントラント ポイント ドライバー ポイント
1 ホシノレーシング 60 1影山正彦 60
2 ハセミ・モータースポーツ48 2長谷見昌弘 48
3 TEAM TAISAN 44 3太田哲也 36
4 RACING TEAM 中春 41 4山路慎一 33
5 TEAM ZEXEL 27 5袖山誠一 33
6 チーム国光 20 6アンソニー.レイド 32
7 Johnson NISMO RACING 17 7鈴木利男 27
8 MOON CRAFT 11 8鈴木恵一 24
9 ACOM RACING TEAM NOVA 13 9土屋圭市 20
10 Team Le Mans 6 10高橋国光 20
11 BLITZ RACING TEAM 4 11近藤真彦 20
12 KEN WOLF with TERAI ENG. 3 12飯田章 17
13 ハンターレーシングチーム 2 13服部尚貴 14
14 マックストライ レーシング 1 14大井貴之 14
15マウロ.マルティニ 13
16山田英二 8
17影山正美 6
マシン ハンデウエイト 18石川朗 6
#1 カルソニック・スカイライン 60kg 19福山英朗 4
#100 ADVAN PORSCHE 30kg 20和田孝夫 3
#50 タイサン スターカード962C 30kg 21池沢さとし 3
#3 ユニシアジェックススカイライン 30kg 22佐野宏明 2
#40 タイサン スターカードF40 20kg 23吉本博雪 2
#2 ZEXELスカイライン 20kg 24大山茂 1
25前原信之 1
*GT2クラス
エントラント ポイント ドライバー ポイント
1 KEGANI RACING 65 1小幡 栄 65
2 石橋義三 59 2石橋義三 59
3 スクーデリア 43 3上原秀郎 50
4 東名スポーツ 18 4水野文則 44
5 牧口エンジニアリング 15 5川崎哲哉 35
7 アムゼレーシングチーム13 6林雅弘 30
8 吉本博雪 12 7福嶌捻大 28
9 ナックウエスト 10 8柏原浩一 18
ダンデライオン 4 9松田秀士 15
10牧口規雄 15
11青柳裕易 15
12早川篤 13
マシン ハンデウエイト 13白鳥哲次 13
*29 KORG KEGANI ポルシェ 70kg 14吉本博雪 12
*70 外国屋スカイライン 40kg 15杉山正典 10
*12 FKマッシモERC RX7 30kg 16黒沢琢弥 10
*72 IPF WAKO'S M3 20kg 17水沼克夫 4
18須永剛 4
10.SARDスープラは集中テストを実施
SUGOで衝撃的なデビューを行ったSARDスープラは、仙台から戻るとすぐにレ
ースで発生したデフのオイルラインや冷却のトラブルの対策を行った。そしてトヨタの
東富士のテストコースでチェック走行を行った後、10月6、7、8日の3日を使って
MINEで集中テストを敢行した。トラブルの対策は解決され、レスポンス向上のため
に行った小径のターボチャージャーも威力を発揮したようだ。タイムはレース仕様で1
分28秒8まで詰めたため、実際のレースの予選では1分26秒台に入ることと思われ
る。残念なのはすべての開発が始まったばかりであるため、個々のチェックに時間を取
られてしまいレース距離を走り切る長距離テストを実施出来なかったことである。
11.チャンピオンに一番近い男“影山正彦”コメント
「GTRは十分熟成されているので変える必要はないと思っています。しかし、ウエイ
トハンデがホント辛いんですよ。後でジワジワ効いてくるから、我慢のレースになりま
す。雨が降れば4駆のGTRが有利というけど……、もちろん勝つつもりで走りますけ
ど、勝つのは難しいと思います。美祢はフラットだから、フェラーリに有利かもしれな
い。僕にとっては勝てればもちろんですけど、ひとつでも前でゴールしたい。そしてチ
ャンピオンを取りたい。去年はあんな状況ですから、今年勝ってはじめて認めてもらえ
ると思っています。それに2年続けてバックアップしてくれた、カルソニックをはじめ
としたスポンサー、ホシノレーシングのスタッフのためにもチャンピオンを取らなきゃ
と思ってます。とにかく今年最後のGTレースですから、悔いの残らないようがんばり
ます」
COSMO OIL RACING TEAM CERUMO
'94全日本F3000選手権第5戦 決勝
黒澤、歓喜の初優勝!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1994年7月31日 スポーツランドSUGO
観客:39,500人 天気:曇り
コース:ドライ 気温:32゚C 路面:47゚C
1994年全日本F3000選手権第5戦の決勝レースが7月31日、スポーツランドSUGOで開催さ
れた。COSMO OIL RACING TEAM CERUMOのドライバー、黒澤琢弥は1列目のからスター
ト、2周目でトップに立つとそのまま首位を守り切り、全日本F3000レースでの初優勝
を飾った。この結果、黒澤はシリーズポイントを16とし、ランキングで日本人最上位の
4位となった。
■モーニング・プラクティス(10:15~10:45)
空には雲があるものの、予選のような雨の心配はない。走行開始とともに黒澤は1
番でコースイン。4周目には1分11秒710でトップに。17分経過時点で10秒822まで
タイムを上げて、ピットイン。リア・サスペンションの微調整とタイヤ空気圧の確
認だけで再度コースに入る。そして、18周目に10秒397を記録して、フリー走行を2
番手で終了した。
■決勝レース(13:30~/54周)
予選2番手からスタートした黒澤は、1コーナーを2位で通過し、トップのチー
バー選手の背後にピタリと付けた。そして、2周目の1コーナーでアウトから彼を
抜くと、1分11秒台のハイペースで後続との差を開いた。一時は2番手に16秒以上
のマージンを得て、タイヤをいたわる走りに切り替えた。このまま楽勝かと思えた
30周過ぎに、前を譲らない周回遅れに手こずり、2番手のギルバート・スコット選
手との差は、一気に2秒と縮まった。しかし、黒澤はここで最後のがんばりをみせ、
終盤としては驚異的な1分10秒台を連発。最終的には2番手に15秒もの大差を付け
フィニッシュした。
◆黒澤琢弥選手のコメント
まず、僕に優勝できるマシン、タイヤ、オイルなどを提供してくれたみんなにあり
がとうと言いたいです。マシンは午前中からすばらしい出来で、あとは自分次第と
思い、レース中もミスせず、丁寧に走ることを心がけました。序盤が勝負と思い、
前半はかなりハイペースで行ったので、リアタイヤが痛んで中盤ちょっとペースが
落ちました。周回遅れにブロックされ、後ろとの差が詰まったときも、落ちついて
冷静に走れと自分に言い聞かせました。最後の数周は、本当に必至で走りました。
ラストラップの最終コーナーで、ようやく勝ったと思った時には、思わず涙が出て
しまいました。次戦も優勝を目指し、がんばりたいと思います。
◆チーム監督のコメント
マシンは、前回のテストでの好調さを再現することができました。あとは、ドライ
バーにすべて託しました。そして、彼は本当に最高のレースをしたと思います。シ
リーズ後半戦に向けて最良のスタートが切れました。昨年逃したチャンピオンを目
指して、これからがんばっていきます。
●記 録
No.11 黒澤 琢弥 コスモオイル ローラT93 無限 BS
決勝:優勝/54周 タイム:1:05'00.092 ベストラップ:1'10.738/52周
全日本F3000選手権第5戦 菅生
決勝 取材メモから
トップ3のコメント
優勝 11 黒澤 琢弥(予選:2位)
F3000デビューから5年目での初勝利。
汗だくでマシンから降り、さらに水をアタマからかぶるように飲む黒澤。
「あれ、涙?」という問いに「えっ、うん。最終コーナー抜けたときはちょっとね」
でも顔は満面の笑み。あとは、「うれしいよっ」と「ありがとう」の連発。
記者会見の席に黒澤が座るイスがない。
先に座っていた服部は「今日はバツとして正座でやんなさい」と一言。
「お前はもうこの前に勝ってるからいいだろうっ」と黒澤。
「昨日、ポールを取ったと思ったのにチーバーにひっくり返されて、悔しくてしょう
がなかった。だから、レースでは絶対出し抜いて勝ってやろうと思ったんだ。スタート
はまあまあ。上手くチーバーの後ろに付けたからすぐに勝負に出た。ここで行かない
とまたチーバー・スクールになってしまうから。ちょっと強引だったけど、チーバー
が最後は引いてくれた。この気温だからサバイバルレースになると思ったので、最初
の10周ぐらいはペースアップした。だけど、僕が無理しすぎたのか10周過ぎから右リア
タイヤが傷んだので、中盤はキープする走りにした。そしたらスコットとの差が一気
に詰まちゃって、最後はもう必死に走った。特にラスト5周くらいは、もうタイヤも
何とかなるだろうと思ったし」
今後の展望はという問いに
「次の鈴鹿に勝つことしか考えていない。それと今回取れなかったPPもね」
周回遅れの影山にブロックされたことに対しての質問
「あれはちょっとアタマにきたよ。だから無線がないからピット寄りを走ってアピー
ルしたんだ。ずっと、ピッタリ付いて走ると水温が上がるから、一度間をおいたんだ。
そしたらその間にスコットに詰められちゃって。でもね、とにかく冷静になろうと
自分に言い聞かせた。マシンは最高に良かったから、あとは僕の問題だとレース前に
セルモの佐藤社長と話し合ったからね」
2位 20アンドリュー・ギルバートスコット(予選:5位)
「1コーナーで黒澤さんとチーバーがあたってくれなかったのが、
今日の最大の敗因だね」とまずジャブを一発。
「黒澤は最高のレースをしたと思うよ。僕はチーバーをすぐに抜けなかったのが痛かっ
た。彼はギアの調子が悪かったのか、2回ミスシフトしたんだ。1回目は危うく当たり
そうになって、2回目の時に抜いたんだ。このあと、チャージして10周くらいは良かっ
たんだけど、周回遅れをかわしたころにはタイヤがもう終わっていて、黒澤を追いかけ
ることは出来なかったんだ。でも、予選が上手く行かなかったことを考えれば、いい
結果だ。一晩でマシンをここまで仕上げてくれたメカニック達に感謝してるよ」
マルコが不本意な違反から後方スタートとなり
シリーズポイントが詰まった点に対しては?
「うーん。ポイント云々より、あの裁定はちょっと納得がいかないね。いぜん僕も
身に覚えのない違反でペナルティを取られたことがあるし。ときどきこういう理不尽な
ことがあるのは、オフィシャルももう少し上手くやって欲しいよ。チャンピオンは
まだまだ分からないよ。とにかく僕は最善を尽くすだけだ」
3位 24服部 尚貴(予選:4位)
疲れているのか、主役が黒澤なので静かにしているのか、おとなしい服部。
「スタートはうまくいったけど、星野さんの出遅れに押さえられる形になって、
スコットに先に行かれてしまった。で、すぐ星野さんを抜きにかかったけど、
サイドバイサイドになって、最後は星野さんに引いてもらったみたい。
そのあとは、前があの二人(Gスコットとチーバー)でしょ。
絶対、絡むと思ったんだ(場内笑い)。レースも厳しくなると思ったからここは、
ひとまず静観することにしたんだ。結果的にはこれが裏目に出てしまった。
今日は黒澤さんにしてやられたわけです」
明日、菅生で講習会の講師を務める服部選手。
このため、SUGO内のロッジに宿を取っているのでレース後はかなり暇だったらしい。
ふらりとプレスルームを訪れ、ちょうど放映していた今日のレース中継をTV観戦。
自分のマシンに搭載されていたTVカメラからの映像が映ると
「あ、こんなとこ、撮ってんの。やだなぁ。あっ、ここはちゃんとクリップに
つかなきゃダメだよ。へたくそだなぁ」と解説をしておりました。
このコメントは、トップ3記者会見の会話を中心に、
チームリリースと古屋が拾った話を加え、再編したものです。
7月31日
スポーツランドSUGOにて
古屋 知幸 = MGG01235 =
全日本F3000選手権 第5戦 -RIJ- (1994-07-31) Provisional Results
For All Japan F3000 Championship Rd.5 スポーツランド菅生 : (3.737km)
P No. Driver----------------- Car---------------- Lap GoalTime--- -km/h--
1 11 黒澤 琢弥 (J) Lola T94/Mugen 54 1:05'00.092 186.271
2 20 A.G.スコット (GB) Lola T93/MF308 54 1:05'15.191 185.552
3 24 服部 尚貴 (J) Reynard 94D/Mugen 54 1:05'18.008 185.419
4 25 R.チーバー (USA) Reynard 94D/Mugen 54 1:05'20.448 185.304
5 9 M.マルティニ (I) Lola T94/Mugen 54 1:05'20.639 185.294
6 8 M.アピチェッラ (I) DOME F104/Mugen 54 1:05'36.122 184.566
7 3 金石 勝智 (J) Lola T93/DFV 54 1:05'51.359 183.854
8 6 光貞 秀俊 (J) DOME F104/MF308 54 1:05'57.482 183.569
9 16 影山 正彦 (J) Reynard 94D/Mugen 53 - 1Lap
10 5 中谷 明彦 (J) Lola T94/Mugen 53 - 1Lap
11 27 T.クリステンセン (DK) Reynard 94D/Mugen 53 - 1Lap
12 17 M.サロ (SF) Lola T93/DFV 51 - 3Laps
13 15 檜井 保孝 (J) Reynard 94D/Mugen 21 - 33Laps
14 18 T.ダニエルソン (S) Lola T94/Judd 21 - 33Laps
15 1 星野 一義 (J) Lola T93/Mugen 20 - 34Laps
**************************************************************************
* Fastest Lap : A.G.スコット 1'10.702 (190.280 km/h)
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *
結果が掲載されていないようなので、簡単な結果だけ上げておきます。
1位 黒沢琢弥
2位 アンドリュー・ギルバート・スコット
3位 服部尚貴
4位 ロス・チーバー
5位 マウロ・マルティニ
6位 マルコ・アピチェラ
7位 金石勝智
8位 光貞秀俊
9位 影山正彦
10位 中谷明彦
11位 トム・クリステンセン
12位 ミカ・サロ
-以上完走-
檜井保孝
トーマス・ダニエルソン
星野一義
PAF00313 宮下 敦
COSMO OIL RACING TEAM CERUMO
'94全日本F3000選手権第5戦 予選
今季初のフロントロー獲得!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1994年7月30日 スポーツランドSUGO
天気(午前/午後):曇り
気温(午前/午後):26゚C/28゚C
全日本F3000選手権第5戦の予選が7月30日、スポーツランドSUGOで開催された。心
配された天候も好転し、激しい予選が展開された。COSMO OIL RACING TEAM CERUMOのド
ライバー、黒澤琢弥は予選1回目に1分8秒989を記録し、この結果で予選総合2位を
獲得した。黒澤は、7月31日の決勝レースを1列目からスタートすることとなった。こ
のレースでは前戦で使用した94年型でなく、サスペンションをモディファイした昨年型
のローラT93シャシーを使用した。
■予選1回目(11:00~12:00)
予選開始前には雨は上がり、コースの一部がウェット。まずレインタイヤでコース
イン。そして、徐々に乾いていく路面に合わせ、インターミディエイト、カットス
リックへとタイヤを換えて22分過ぎに1分13秒771までタイムを縮めた。この後、黒
澤は状況を見るためピットで待機、終了15分前にスリックタイヤを装着し、本格的
なアタックを行う。このアタックで1分9秒513のトップタイム。一度ピットに戻
り、サスペンションのバランスを調整。この間にトップを奪われるが、予選終了直
前のアタックで1分8秒989を叩きだし、トップを奪還した。
■予選2回目(15:00~16:00)
午後には青空も見え、雨の心配はなくなった。午前にトップタイムを出した黒澤
は、他チームの状況を見ながらアタックのタイミングを計る。30分過ぎに午前に使
用したタイヤを履きコースインし、1分9秒中盤のタイムを記録。そして、ニュー
タイヤを装着し、終了10分前に最後のアタックに入った。その直後に、チーバー選
手が黒澤のタイムを更新しトップに立つ。黒澤も最終コーナーでフロント翼端版が
芝生にはみ出るほどのハードなアタックを行うが、午前に出した自己ベストタイム
を更新できなかった。
◆黒澤琢弥選手のコメント
マシンは非常によく仕上がっていました。午前の感じでは、まだ余裕のあるようで
タイムアップできると思ったんですが。これはドライバーがまだまだ力不足なんで
しょう。しかし、結果的に決勝レースは1列目の外側スタートとなったので、スター
トダッシュには有利だと思います。1コーナーに1番に飛び込んで、そのままゴー
ルまで行くつもりです。
◆チーム監督のコメント
フロントローからのスタートですので、予選はまずますでしょう。テストで決勝用
のセッティングも上手くいっているので、いい結果が残せると思っています。マシ
ンの変更は、6月にここで行ったテストで94年型よりも良いタイムが出せたからで
す。94年型も現在改良を加えており、両方のシャシーをテストをしていい方を次戦
に使用する予定です。
◆予選結果
No.11 黒澤 琢弥 コスモオイル ローラT93 無限 BS
予選1回目:1'08.989(1位) 予選2回目:1'09.125(5位)
予選総合2位 決勝スタート:1列目アウト側
全日本F3000選手権 第5戦 -RIJ- (1994-07-30) Qualify-Session
For All Japan F3000 Championship Rd.5 スポーツランド菅生 : (3.737km)
P No. Driver----------------- Car --------------- Best-LapT Behind -km/h-
1 25 R.チーバー (USA) Reynard 94D/Mugen 1'08.740 195.711
2 11 黒澤 琢弥 (J) Lola T94/Mugen 1'08.989 0.249 195.005
3 1 星野 一義 (J) Lola T93/Mugen 1'09.047 0.307 194.841
4 24 服部 尚貴 (J) Reynard 94D/Mugen 1'09.103 0.363 194.683
5 20 A.G.スコット (GB) Lola T93/MF308 1'09.390 0.650 193.878
6 15 檜井 保孝 (J) Reynard 94D/Mugen 1'09.398 0.658 193.856
7 9 M.マルティニ (I) Lola T94/Mugen 1'09.780 1.040 192.794
8 16 影山 正彦 (J) Reynard 94D/Mugen 1'09.780 1.040 192.794
9 3 金石 勝智 (J) Lola T93/DFV 1'09.847 1.107 192.610
10 17 M.サロ (SF) Lola T93/DFV 1'10.123 1.383 191.851
11 27 T.クリステンセン (DK) Reynard 94D/Mugen 1'10.205 1.465 191.627
12 5 中谷 明彦 (J) Lola T94/Mugen 1'10.218 1.478 191.592
6 光貞 秀俊 (J) DOME F104/MF308 --------
8 M.アピチェッラ (I) DOME F104/Mugen --------
18 T.ダニエルソン (S) Lola T94/Judd --------
****************************************************************************
* #6.#8.#18は予選タイム無効 (決勝進出)
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *
「オブジェクトT モータースポーツニュース」
全日本ツーリングカー選手権 第5・6戦
日時 1994年6月17日(金)~19日(日)
場所 十勝インターナショナルスピードウェイ
チーム オブジェクトT
マシン 11 BPオイル・トランピオシビック/33 トランピオ・コロナ
ドライバー 原 貴彦/村松康生
6月19日(土)決勝
11 BPオイル・トランピオシビック 第一レース 16位 BEST TIME 1'27"800
第二レース 15位 BEST TIME 1'28"212
ドライバー 原 貴彦のコメント
1レース目は、スタートがうまくいって、自分のラップタイムよりも速い集団の中でのバトルになった。このため、マシンにちょっと無理をかけてしまったようだ。その分、レース後半になって辛くなり、結局スタートで抜いたマシンに抜き返されてしまった。
2レース目もスタートで5台位抜くことができた。今度こそ順位を保って走るゾと考えていたのに、タイヤのビードが落ちるトラブル。原因はわからないけど、とても残念だった。
チーム監督 鈴木 哲雄のコメント
マシンは現状やれる範囲の中でそこそこセッティングが煮詰まっている。タイヤはもちろんタレるけど、前後が均等にタレているので、前後のバランスもいいはず。現状の中では満足している。あとは、絶対的なタイヤのポテンシャルとマシンのポテンシャルをあげなければならない。次までには、もう少しよくなるだろう。
33 トランピオ・コロナ 第一レース リタイヤ
第二レース 出走せず
TIME 1'26"883 予選19番手
ドライバー村松康生のコメント
ミッショントラブル。壊れちゃった。でも、前回は0周だったのに2周走ったから進歩してるでしょ?! 抜群のスタートは切れて、足回りもよかった。こういうときにトラブルが出るんだよね。今回、関谷さんのスゴクお世話になった。気にかけてくれて、引っ張っていただいたり、感謝している。だから、“まってろヨ 関谷。 いつかいっしょにバトルするゾ”
チーフメカニック 隠岐武司のコメント
フロントサスに少しおかしいところがあったので、走行前に直して。どんな風になるかと期待していたら、ミッションが壊れた。足回りの方向性が見えてきているので、トラブルが直れば……。ミッションのトラブルも原因がわかったので、対策して次に望みたい。CCS(N)>
全日本ツーリングカー選手権 -RIJ- (1994-06-19) Official Race Results
For All Japan Touring Car Championship Rd.5 十勝モーターパーク:(3.400km)
P No. Driver-------------- Car------------------- Lap-- GoalTime- -km/h--
1 87 A.レイド (GB) Vauxhall Cavalier 27 39'11.961 140.513
2 36 関谷 正徳 (J) Toyota Corona 27 39'13.564 140.417
3 37 鈴木 亜久里 (J) Toyota Corona 27 39'14.581 140.356
4 39 T.クリステンセン(DK)Toyota Corona 27 39'18.014 140.152
5 25 鈴木 恵一 (J) Toyota Callola Ceres 27 39'27.020 139.619
6 10 S.ソーパー (GB) BMW 318i 27 39'29.081 139.497
7 12 星野 一義 (J) Nissan Premera 27 39'31.363 139.363
8 73 J.ヴィンケルホック (D) BMW 318i 27 39'33.237 139.253
9 3 長谷見 昌弘 (J) Nissan Premera 27 39'33.854 139.217
10 14 服部 尚貴 (J) Honda Civic Ferio 27 39'34.876 139.157
11 7 長坂 尚樹 (J) Toyota Callola 27 39'55.943 137.933
12 16 中子 修 (J) Honda Civic Ferio 27 39'58.050 137.812
13 30 中谷 明彦 (J) BMW 318i 27 40'03.869 137.478
14 19 松永 雅博 (J) Toyota Sprinter Marino 27 40'04.025 137.469
15 8 見崎 清志 (J) Toyota Callola 27 40'13.162 136.949
16 11 原 貴彦 (J) Honda Civic 27 40'13.424 136.934
17 5 真田 睦明 (J) Mazda Lantis 27 40'23.376 136.372
18 21 一ツ山幹雄 (J) BMW 318i 26 - 1Lap
--------------------------- DNC ------------------------------------------
23 飯田 薫 (J) Nissan Skyline GTS 22 - 5Laps
15 田中 哲也 (J) Honda Civic Ferio 21 - 6Laps
35 A.G.スコット (GB) BMW 318i 17 - 10Laps
17 金海 辰彦 (J) BMW 318i 16 - 11Laps
33 村松 康生 (J) Toyota Corona 2 - 25Laps
38 黒澤 琢弥 (J) Toyota Corona 0 - 27Laps
2 茂木 和男 (J) BMW 318i 0 - 27Laps
**************************************************************************
* Fastest Lap : 鈴木 亜久里 (Toyota Corona) 1'26.009 (142.311 km/h)
提供:十勝モーターパーク
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *
「オブジェクトT モータースポーツニュース」
全日本ツーリングカー選手権 第5・6戦
日時 1994年6月17日(金)~19日(日)
場所 十勝インターナショナルスピードウェイ
チーム オブジェクトT
マシン 11 BPオイル・トランピオシビック/33 トランピオ・コロナ
ドライバー 原 貴彦/村松康生
6月18日(土)公式予選
11 BPオイル・トランピオシビック TIME 1'26"599 予選18番手
ドライバー 原 貴彦のコメント
1回目の予選は、26秒台に入れることが目標だったので、とりあえず目標達成という感じ。2回目は、なんとかコンマ5秒縮めて25秒台に入れるように頑張った。だけど、新品タイヤが使えない要因もあって、思うようにはいかなかった。明日は、守ることが何もないので、めいっぱい行きたい。結果、マシンのセッティングもやタイヤの開発につながるものが見つかれば、次につながっていく。
チーム監督 鈴木 哲雄のコメント
今までの問題は解決してきた。目標の26秒台にも入り、予選結果は順当。シーズン半ばになれば、他のマシンが使っているシーケンシャル ミッションが装着できるようになる。そうすれば、各コーナーやストレートに合わせてギアを変えられるので、グンとタイムアップが望めるはず。現段階ではいい方向に進んでいると思う。
33 トランピオ・コロナ TIME 1'26"883 予選19番手
ドライバー村松康生のコメント
2回目の予選は頑張りすぎてしまった。タイムも自分の感覚と1秒くらい違っていた。タイムアップできなかった要素は、マインドコントロールが完璧でなかったことも大きい。1回目はタイヤをロックさせ、2回目は最終コーナーでダートにはみ出している。タイムを詰めるところでミスを犯していてはダメだ。しっかり反省して明日の決勝に望みたい。
チーム監督 中部博
シャシー、エンジン、チーム体制、ドライバー、すべてが50%ほど手の内に入ってきた。ベースが固まったので、これを維持して積み重ねていきたいと思っている。トップクラスのレースだから壁は厚いけれども、士気はまったく落ちていないし、いい方向に向かっていると確信している。
「オブジェクトT モータースポーツニュース」
全日本ツーリングカー選手権 第5・6戦
日時 1994年6月17日(金)~19日(日)
場所 十勝インターナショナルスピードウェイ
チーム オブジェクトT
マシン 11 BPオイル・トランピオシビック/33 トランピオ・コロナ
ドライバー 原 貴彦/村松康生
6月17日(金)公開練習
11 BPオイル・トランピオシビック BEST TIME 1'27"22
ドライバー 原 貴彦のコメント
今までに比べてマシンがかなり進歩した。セッティングもいい方向に進んでいる。
今日のタイムは、だいたい15~16番手のポジション。全体的にトップとのタイム差
が縮まっているから、マシンとタイヤの開発段階としてはいいと思う。このまま順調
に進んで行けば、ちゃんとレースができるようになるはず。
チーム監督 鈴木 哲雄のコメント
このサーキットに限ってかもしれないが、足回りのセッティングがそこそこまで
煮詰まり、前回ひどかった“跳ね”の問題もタイムに影響がでるほどではなくなった。タイヤにしても、フロントタイヤのグリップ力を除けばだいぶ良くなり、ターンイン
さえ速くなればタイムアップが望めるだろう。明日の予選は26秒台がでれば、まずま
ずといったところ。
33 トランピオ・コロナ BEST TIME 1'27"36
ドライバー村松康生のコメント
ニューサスペンションを導入、エンジンはパワー&トルクをアップ、タイヤはニュ
ースペックに変更。コレは、という万馬券コースだったけど、予想したほどタイムア
ップしなかった。だけど、今までの一番遅いコロナから脱皮したし、全体的にも今ま
でで一番速い。新しいマシンセッティングでのシェイクダウンとしては、かなり良い
方向に煮詰まっていると思う。このコースは走り方で随分変わるので、ひらめけば10
人抜きも夢じゃない。
チーフメカニック 隠岐武司
今は理論で攻めたセッティングをためしている。新しいサスペンションでの様子見
なので、これからどうなるか。エンジンを始め、その他の細かな部分はどんどん良く
なっている。タイムアップは徐々にしているんだけど、他のチームも同様に速くなっ
ているから大変だ。
全日本F3選手権第5戦 -RIJ- (1994-06-12) Provisional Race Results
For All Japan F3 Championship Rd.5 仙台ハイランドレースウェイ :(4.0296km)
Pos.- Driver------------- Car------------------- Lap-- GoalTime- -km/h--
1 7 M.クルム Tom's 034F/Toyota 24 41'42.043 139.149
2 16 影山 正美 Tom's 033F/Toyota 24 41'59.484 138.186
3 3 R.ディーン Dallara F393/Opel 24 42'13.245 137.435
4 13 中野 信治 Dallara F393/Mugen 24 42'14.087 137.390
5 8 高木 虎之介 Tom's 033F/Toyota 24 42'24.981 136.802
6 17 R.インガル Dallara F394/Toyota 24 42'29.792 136.543
7 62 早田 岳史 Dallara F393/Mugen 24 42'31.541 136.450
8 15 土屋 武士 Tom's 033F/Toyota 24 42'38.134 136.098
9 37 柴原 眞介 Dallara F394/ ? 24 42'38.593 136.074
10 64 田中 哲也 Ralt RT94/ ? 24 42'49.223 135.511
11 4 西宮 圭一 Dallara F393/Opel 24 42'49.888 135.476
12 100 羽根 幸浩 Dallara F393 310E 24 43'00.535 134.917
13 73 川本 篤 Dallara F393/Mugen 24 43'01.817 134.850
14 45 加藤 寛規 Dallara F393/ 24 43'04.518 134.709
15 60 伊藤 勝一 Dallara F393/Mugen 24 43'08.521 134.501
16 36 木下みつひろ Dallara F394/ 24 43'11.857 134.327
17 18 島守 広 Dallara F394/ ? 24 43'16.229 134.101
18 11 田嶋 栄一 Dallara F393/Mugen 24 43'18.670 133.975
19 5 加藤 寛規 Dallara F393/Mugen 24 43'41.595 132.804
20 19 井出 有治 Tom's 033F/Toyota 23 - 1Lap
21 21 勝間田 健一 Dallara F393/Mugen 23 - 1Lap
-------------------------- DNC -----------------------------------------*
33 道上 龍 Dallara F394/Toyota 17 - 7Laps
31 小泉 和寛 JKR-614/Mugen 13 - 11Laps
9 山本 将之 Dallara F393/Mugen 7 - 17Laps
10 大西 太一郎 Tom's O33F/Toyota 1 - 23Laps
*************************************************************************
* Fastest Lap : M.クルム (Tom's 034F/Toyota) 1'43.618 (140.000 km/h)
提供:仙台ハイランドレースウェイ
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686) *
全日本F3選手権第5戦 -RIJ- (1994-06-11) Provisional Starting Grid
For All Japan F3 Championship Rd.5 仙台ハイランドレースウェイ :(4.0296km)
P No. Driver------------- Car-------------------- Best-LapT -Behind -km/h--
1 7 M.クルム Tom's 034F/Toyota 1'42.371 141.706
2 16 影山 正美 Tom's 033F/Toyota 1'42.915 0.544 140.957
3 3 R.ディーン Dallala F393/Opel 1'43.942 1.571 139.564
4 13 中野 信治 Dallala F393/Mugen 1'43.967 1.596 139.530
5 8 高木 虎之介 Tom's 033F/Toyota 1'44.601 2.230 138.685
6 62 早田 岳史 Dallala F393/Mugen 1'44.670 2.299 138.593
7 33 道上 龍 Dallala F394/Toyota 1'44.687 2.316 138.571
8 17 R.インガル Dallala F394/Toyota 1'44.702 2.331 138.551
9 15 土屋 武士 Tom's 033F/Toyota 1'44.948 2.577 138.226
10 73 川本 篤 Dallala F393/Mugen 1'45.161 2.790 137.946
11 10 大西 太一郎 Tom's O33F/Toyota 1'45.400 3.029 137.633
12 100 羽根 幸浩 Dallala F393 310E 1'45.498 3.127 137.506
13 37 柴原 眞介 Dallala F394/ ? 1'45.541 3.170 137.450
14 64 田中 哲也 Ralt RT94/ ? 1'45.606 3.235 137.365
15 18 島守 広 Dallara F394/ ? 1'45.821 3.450 137.086
16 4 西宮 圭一 Dallala F393/Opel 1'45.893 3.522 136.993
17 31 小泉 和寛 JKR-614/Mugen 1'45.895 3.524 136.990
18 11 田嶋 栄一 Dallala F393/Mugen 1'46.092 3.721 136.736
19 60 伊藤 勝一 Dallala F393/Mugen 1'46.289 3.918 136.482
20 5 加藤 寛規 ? / ? 1'46.399 4.028 136.341
21 36 木下みつひろ Dallala F394/ 1'46.426 4.055 136.307
22 45 加藤 寛規 Dallala F393/ 1'46.563 4.192 136.131
23 19 井出 有治 Tom's 033F/Toyota 1'46.697 4.326 135.960
24 21 勝間田 健一 Dallala F393/Mugen 1'48.154 5.783 134.129
25 9 山本 将之 Dallala F393/Mugen 1'52.804 10.433 128.600
****************************************************************************
提供:仙台ハイランドレースウェイ
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686) *
*******************************************************************************
* Fuji International Speedway(4.470km) *
* 全日本富士1000Kmレース大会 *
* 全日本富士1000Km レースLD-2正式結果表 *
* 1992.10.04 天候 : 曇り コース状況 : ドライ 発表 : 18:00 SEIKO TIMING *
*******************************************************************************
位 車番ドライバー 1 ドライバー 2 ドライバー 3
車 名 周回 所要時間 トップ差 Av.km/h ベストタイム
-------------------------------------------------------------------------------
1 1 星野 一義 (J) 鈴木 利男 (J)
カルソニックニッサンR92CP 223 5:17'02.640 1 Lap 188.644 1'19.766
2 36 関谷 正徳 (J) PIERRE H RAPHANEL (F)
エッソトヨタ92CV 223-1 5:17'11.110 2 Laps 187.715 1'19.726
3 39 ROLAND RATZENBERGER(A) EJE ELGH (S) EDDIE IRVINE (GB)
キッツ トヨタ 92C-V 222 5:16'06.397 2 Laps 188.355 1'19.509
4 24 長谷見 昌弘 (J) 影山正彦 (J)
YHPニッサンR92CP 218 5:16'07.709 6 Laps 184.949 1'19.758
5 61 岡田 秀樹 (J) THOMAS DANIELSON (S)
コクヨ・テイクワン・ニッサン 218 5:16'17.936 6 Laps 184.849 1'20.300
6 230 白鳥 哲次 (J) 清水 正智 (J) 鈴木 せい作 (J)
Trident767 ZAHREN 158 5:16'53.301 66 Laps 133.724 1'27.491
----------------------------- *** 以上 完走 *** -------------------------------
27 MAURO MARTINI (I) 金石 勝智 (J) HEINZ H FRENTZEN (D)
フロム・エーR91CKニッサン 9 215 Laps 1'19.592
-------------------------------------------------------------------------------
スタート 11:18'00 フィニッシュ 16:33'59.024
参加台数 : 8 台 出走台数 : 7 台 完走台数 : 6 台
ベストタイム No. 39( R.Ratzenberger ) 1'19.509 3/222 202.392 km/h -------------------------------------------------------------------------------
*******************************************************************************
* 全日本富士1000Kmレース大会 *
* 全日本富士1000Km レースLD-1正式結果表 *
*******************************************************************************
1 7 GEOFF LEES (GB) JAN LAMMERS (NL)
デンソートヨタTS010 224 5:15'59.024 190.126 1'18.487
2 5 従野 孝司 (J) 寺田 陽次朗 (J)
レナウン・マツダMX-R01 217 5:16'35.258 7 Laps 183.833 1'20.802
-------------------------------------------------------------------------------
参加台数 : 2 台 出走台数 : 2 台 完走台数 : 2 台
ベストタイム No. 7 ( JAN LAMMERS ) 1'18.487 195/224 205.028 km/h
-------------------------------------------------------------------------------
総合順位
1 CarNo. 7
2 . 1
3 .36
4 .39
5 .24
6 .61
7 . 5
8 .230
27 クラッシュ
99 予選 クラッシュの為出走せず。
-------------------------------------------------------------------------------
☆☆☆ 提供 : 富士スピードウェイ ☆☆☆
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」情報 Vol.5
4回目のピット作業を行なっていたYHPに思わぬアクシデントが発生した。
順調にN-C1クラスの2位(総合3位)を走行していたYHPが作業を終えて
再びコースインしようとしたときにブレーキランプが点灯しないというトラブル
が発生。 メカニックによって電気系、配線のチェックが行なわれたがランプは
点灯せず、最終的に配線を交換これによって大きく出遅れてしまい、総合で3位
だったYHPは7位でコースに復帰していった。
1000kmの長丁場とはいえ各チームの実力が均衡しているJSPCにとっては、
このようなトラブルは大きく順位を下げてしまう。
一方、クラストップ、総合の2位を走行しているカルソニックは安定したラップ
タイムを刻み、ピット作業も問題なく消化してゴールを目指している。
提供:日産自動車
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」情報 Vol.4
レースは半分の距離、500km を消化して中盤戦に突入してきた。
2台のニスモチームのマシンの前にはトヨタ TS010とキッツトヨタがいるが、TS010
はクラス違い。 そしてキッツは序盤にタイヤトラブルでイレギュラーなピットイン
を行なっているので実質上カルソニックがN-C1クラスのトップ。
そしてYHPが2位を走行していることになる。
しかし、レースのオーバーオール順位でも最終的にはトヨタ TS010がニスモチーム
より多くピットインすることになるだろうと予想されるので、チェッカードフラッグ
が誰の頭上に降り降ろされるのかまだわからない。
ピットインの間でトヨタ TS010とカルソニック・ニッサンとの差が数秒になる。
レースは最後の最後に決着の時をむかえることになるだろう。
提供:日産自動車
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
*******************************************************************************
* Fuji International Speedway(4.470km) *
* 全日本富士1000Kmレース大会 *
* 全日本富士1000Km レース暫定結果表 *
* 1992.10.04 天候 : 曇り コース状況 : ドライ 発表 : 16:55 SEIKO TIMING *
*******************************************************************************
位 車番ドライバー 1 ドライバー 2 ドライバー 3
車 名 周回 所要時間 トップ差 Av.km/h ベストタイム
-------------------------------------------------------------------------------
1 7 GEOFF LEES (GB) JAN LAMMERS
デンソートヨタTS010 224 5:15'59.024 190.126 1'18.487
2 1 星野 一義 (J) 鈴木 利男 (J)
カルソニックニッサンR92CP 223 5:17'02.640 1 Lap 188.644 1'19.766
3 36 関谷 正徳 (J) PIERRE H RAPHANEL (F)
エッソトヨタ92CV 223-1 5:17'11.110 2 Laps 187.715 1'19.726
4 39 ROLAND RATZENBERGER(A) EJE ELGH (S) EDDIE IRVINE (GB)
キッツ トヨタ 92C-V 222 5:16'06.397 2 Laps 188.355 1'19.509
5 24 長谷見 昌弘 (J) 影山正彦 (J)
YHPニッサンR92CP 218 5:16'07.709 6 Laps 184.949 1'19.758
6 61 岡田 秀樹 (J) THOMAS DANIELSON (S)
コクヨ・テイクワン・ニッサン 218 5:16'17.936 6 Laps 184.849 1'20.300
7 5 従野 孝司 (J) 寺田 陽次朗 (J)
レナウン・マツダMX-R01 217 5:16'35.258 7 Laps 183.833 1'20.802
8 230 白鳥 哲次 (J) 清水 正智 (J) 鈴木 せい作 (J)
Trident767 ZAHREN 158 5:16'53.301 66 Laps 133.724 1'27.491
----------------------------- *** 以上 完走 *** -------------------------------
27 MAURO MARTINI (I) 金石 勝智 (J) HEINZ H FRENTZEN
フロム・エーR91CKニッサン 9 215 Laps 1'19.592
-------------------------------------------------------------------------------
スタート 11:18'00 フィニッシュ 16:33'59.024
参加台数 : 10 台 出走台数 : 9 台 完走台数 : 8 台
ベストタイム No. 7 ( JAN LAMMERS ) 1'18.487 195/224 205.028 km/h
-------------------------------------------------------------------------------
☆☆☆ 提供 : 富士スピードウェイ ☆☆☆
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」情報 Vol.3
スタートのグリーンランプの点灯と共にスタートダッシュしたYHPニッサン
R92CP のスターティングドライバー長谷見選手が、1コーナーでエッソトヨタを
捕らえ、1位に躍りでた。 そして2周目にはカルソニック・ニッサン R92CPが
同じくエッソトヨタをパスし、序盤から2台のニスモチームのマシンが積極的な
レース展開を見せた。
やがてハイペースで飛ばしてきたキッツトヨタがトップに躍りでるが、キッツ
トヨタはタイヤトラブルを抱えて後退、カルソニックがトップに立った。
ところがニッサンが支援しているプライベートチームのフロムエーが、5位を
走行中に最終コーナーでスピン、コースアウトしてクラッシュしてしまった。
このマシンを排除するためにペースカーがコースイン、15周目から19周目までレー
ス走行が中断されてしまった。 その時点までトップのカルソニックは、2位の
エッソトヨタに5秒以上のマージンを稼いでいたのにすべてが消えてしまった。
ペースカーがピットロードに退いてレースが再開され、YHPが2位に上がり
ニスモチームの1-2フォーメーションが形成された。 すぐにNAマシンのト
ヨタ TS010が2台をパスしていくが、このマシンはクラスが異なるCクラスのマ
シンであり、N-C1クラスでは依然としてニスモチームがレースをリードした。
☆ 星野選手のコメント
すべては順調に進んでいる。
いつも通りにピットからの指示の通りにレースをしているだけだ。
NAマシンがパスしていったけれど、あのマシンはクラスが別だし気にしていない。
自分のペースを守ってレースをするだけ。 それにしてもペースカーが入ってそ
れまでのマージンがパーになってしまった。
ペースカーがコースインしてきたとき追い抜きそうになってしまったが、ペナ
ルティを受けたら大変と思ってすぐに後ろについた。 ちょっと良い子になりす
ぎたかな。
☆ 長谷見選手のコメント
自分のマシンは順調。
それにしてもNAは速い。 直線ではこちら(ターボ)のほうが速いけれどコー
ナーでは全然NAが速い。特に100Rでは歯が立たない。 やはり、車重が軽い
というのはコーナリングがしやすいということだね。
提供:日産自動車
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
トヨタTS010 JSPC初レース初優勝!
1 7 デンソー・TOYOTATS010
2 1 カルソニック・NISSAN
3 39 キッツ・TOYOTA
4 36 エッソ・TOYOTA
5 24 YHP・NISSAN
6 61 コクヨ・テイクワンNISSAN
7 5 レナウン・MAZDAMX-01
16:35頃フィニッシュ
尚、39キッツトヨタは燃料切れにより、最後は車体を揺らしながらのゴールの
為、3位と4位は逆転してるかもしれないとのことです。
FMOTOR4&F会員からの電話リポートですので、詳細は正式結果をお待ち下さい。
☆PDF02310 大川 亜喜子☆
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) On 200Laps
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver(s)------------- Car----------------- Lap -Time------ -km/h--
1 7 リース/ラマース デンソー TOYOTA TS010 200 4:43'36.663 189.132
2 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 199 - 1Lap
3 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 199 - 1Lap
4 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 199 - 1Lap
5 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 195 - 5Laps
6 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 195 - 5Laps
7 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 194 - 6Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 144 - 56Laps
9 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 9 - 191Laps
**************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) On 160Laps
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver(s)------------- Car----------------- Lap -Time------ -km/h--
1 7 リース/ラマース デンソー TOYOTA TS010 160 3:46'09.401 189.745
2 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 158 - 2Laps
3 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 158 - 2Laps
4 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 158 - 2Laps
5 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 157 - 3Laps
6 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 156 - 4Laps
7 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 153 - 7Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 131 - 29Laps
9 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 9 - 151Laps
***************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
サーキットの上空は晴れ渡っているが、富士山方面は曇っていて雄大な富士山の
姿は見えないながらも、のどかな本日の富士スピードウェイ。
JSPC第5戦は、序盤に幾つかのドラマがあった模様です。
スタート直後の1コーナーで、リース選手ドライブのJSPC初登場、デンソー・
トヨタTS010がスピンし1コーナーに突っ込むが、無事復帰し今もかん高い音を上げ
ながら周回を重ねている模様です。
その初お目見えのTS010は、ストレートはいまいちながらも、それ以外のところでは
異常に速いとのことです。
また、気が付いたらフロントカウルに穴が開いているようだとのことです。
9周目には、マルティニ選手ドライブのフロムANISSANが、最終コーナーでオー
バースピードによりコースアウト、空を飛んだ模様でリタイアしております。
またトップ争いではありませんが50周近辺に、岡田選手ドライブのコクヨ・テ
イクワンNISSANと寺田選手ドライブのレナウンMAZDA MX-R01が、2-3周に渡り
好バトルを展開した模様。
ある周のヘアピン、前を走っていた岡田選手のインを寺田選手が突いた所、岡田選
手がアウトから突っ込み軽い接触。順位を入れ替えてそのまま2台グランドスタンド
前のストレートまで追走し、ストレートエンドで岡田選手が抜き返し、また順位を
替えヘアピンへ。そして、再度寺田選手が抜き返す。で、またもやストレートへ。
今度もストレートで岡田選手が抜こうとしたら、スリップを嫌って寺田選手がコー
スを外して、バトルは終了とのことです。
以上14:20現在約120LAPの、富士スピードウェイ1コーナーアウト側出口にいる
FMOTOR4&Fの会員による電話リポートを、代理掲載させて頂きました。
尚、その場に数名いるにもかかわらず、ラジオを持参しているものがなく、周回数
などははっきりしないとのことです。あしからずご了承下さい。
☆PDF02310 大川 亜喜子☆
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) On 120Laps
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver(s)------------- Car----------------- Lap -Time------ -km/h--
1 7 リース/ラマース デンソー TOYOTA TS010 120 2:50'48.731 188.417
2 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 120 2:52'07.101 186.988
3 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 119 - 1Lap
4 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 119 - 1Lap
5 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 118 - 2Laps
6 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 118 - 2Laps
7 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 117 - 3Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 98 - 22Laps
9 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 9 -111Laps
**************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) On 80Laps
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver(s)------------- Car----------------- Lap -Time------ -km/h--
1 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 80 1:55'10.176 186.299
2 7 リース/ラマース デンソー TOYOTA TS010 80 1:55'24.007 185.927
3 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 80 1:56'22.502 184.369
4 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 79 - 1Lap
5 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 79 - 1Lap
6 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 78 - 2Laps
7 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 78 - 2Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 69 - 11Laps
9 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 9 - 71Laps
**************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) On 20Laps
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver(s)------------- Car----------------- Lap -Time------ -km/h--
1 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 40 58'22.055 183.801
2 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 40 58'44.099 182.651
3 7 リース/ラマース TOYOTA TS010 40 1:00'00.333 178.783
4 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 39 - 1Lap
5 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 39 - 1Lap
6 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 39 - 1Lap
7 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 38 - 2Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 37 - 3Laps
9 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 9 - 31Laps
**************************************************************************
※ #36 はH項違反(黄旗追い越し)により1周減算のペナルティ (39-1)
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
富士 1000kmレース -RIJ- (1992-10-04) Warmup-Session
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.5 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver---------------- Car ---------------- Best-LapT Behind -km/h-
1 7 リース/ラマース TOYOTA TS010 1'18.033 206.220
2 27 マルティニ/金石勝智/フレンツェン フロムA NISSAN R91 1'18.374 0.341 205.323
3 24 長谷見昌弘/影山正彦 YHP NISSAN R92CP 1'18.526 0.493 204.926
4 39 ラッツェン/エルグ/アーバイン キャッツ TOYOTA 1'18.707 0.674 204.454
5 1 星野一義/鈴木利男 カルソニック NISSAN R92CP 1'18.726 0.693 204.405
6 36 関谷正徳/ラファネル ESSO TOYOTA 92C-V 1'18.753 0.720 204.335
7 61 岡田秀樹/ダニエルソン コクヨ・テイクワン NISSAN 1'19.810 1.777 201.629
8 5 従野孝司/寺田陽次朗 レナウン MAZDA MX-R01 1'20.655 2.622 199.516
9 230 白鳥哲次/清水正智/鈴木せい作 Tridens MAZDA 1'27.284 9.251 184.364
10 99 フーシェ/アンドスカー トラスト TOYOTA 92C-V --------
****************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」INFORMATION
レナウン・マツダMX-R01は9位で通過
-----------------
10月3日に富士スピードウェイで行なわれたJSPC第5戦「全日本富士1000km
レース」公式予選で、マツダスピードからエントリーしたレナウン・マツダMX-R01
(ドライバー:従野孝司、寺田陽次朗)は、1分19秒929 のタイムを記録し、参加
台数10台中、9位のポジションを得た。
☆ 公式予選1回目
第1回目の公式予選では、従野がマツダMX-R01を駆り、前日に引き続きセッティン
グを行なった。 10周の走行の後、従野は予選用タイヤを装着しタイムアタックに
臨んだ。 しかし、決勝用タイヤでのタイムを大きく詰めることができず、ベスト
ラップタイムは1分20秒070 に留まった。 その後、寺田がクォリファイを受ける
ため5周走行し、50分間の公式予選1回目を終えた。
☆ 公式予選2回目
マツダMX-R01は、前後のダウンフォースを若干減らした仕様で第2回目の公式予選
に臨んだ。 途中、最終コーナーでアクシデントがあり、予選は約20分間中断され
たが、寺田が合計17周走行し、従野にドライバー交替。1回目の予選で使った予選
用タイヤで3周確認走行した後、新しい予選用タイヤで再度タイムアタックを試み
た。 コースはクリア、2周目に1回目のタイムをわずかに上回る1分19秒929 を
記録した。
提供:マツダスピード
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」情報 Vol.2
ウォームアップ走行、終了
------------
決勝のスタートに向けて、10月4日(日)午前8時45分からウォームアップ走行
が30分間行なわれた。
最終的なマシンチェックを中心として、決勝で使うタイヤの皮剥きを行ない、2
台のマシンはピットインを繰り返して周回した。
また決勝の燃費走行のチェックを行ない、1号車カルソニック・ニッサン R92CP
は1分18秒726 、24号車YHPニッサン R92CPが1分18秒526 をマークした。
☆ 水野和敏監督のコメント
金曜日の練習走行がウェットコンディションであったため、そこで行なえなかっ
たタイヤの皮剥きをウォームアップ走行中に行なったわけですが。
2台のマシンともに全く問題なく決勝を迎えられます。
今回トヨタさんのNAマシントヨタ TS010が参戦してきて、優勝争いはそのTS010
との闘いになると思われます。 TS010はスタートからハイペースで逃げて行くでしょ
う。 しかし、NAマシンはピットインの回数がわれわれよりも1回か2回多くな
るでしょうから、さしづめ「兎と亀」というようなレース展開となっていくでしょ
う。 レースの序盤は1分19秒台で周回、中盤からは相手の出方を見ながらの展開
となることでしょう。
☆ ドライバー&メーカー両選手権に王手
コンディションとし行なわれたレースのすべてのポイントが加算されてドライバー
ずチャンピオンが決定するJSPCでは、現在、カルソニック・ニッサン R92CPを
ドライブする星野一義、鈴木利男選手が63ポイントを獲得して選手権をリードして
いる。 2番手には15ポイント差で長谷見昌弘選手が続く。
この第5戦でカルソニック・ニッサン R92CPの2名が2位に20ポイント以上の差
をつけて終了すると、ここでチャンピオンが決定する。
同一ポイントのドライバーが複数いる場合、走行距離が長い方がチャンピオンとな
る。 現在まで星野選手が鈴木利男選手より走行距離は長い。
また、メーカーによる製造者部門のチャンピオン争いでも第4戦を終了して日産
自動車が2位のトヨタ自動車に30ポイントの差をつけて首位に立っている。
ドライバー選手権と同じく、ここで20ポイント以上の差をつけて終了すればチャン
ピオン決定となる。 もし、今回日産車のいずれかが4位でフィニッシュすれば、
最終戦でライバルと同ポイントとなったとしても優勝回数の多さから日産がチャン
ピオンとなる。
提供:日産自動車
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
'92 JSPC第5戦
「全日本富士1000kmレース」情報 Vol.1
連続ポールポジション獲得ならず
---------------
全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権第5戦、全日本富士1000kmレース
大会の予選が10月3日(土)晴天の富士スピードウェイで行なわれた。
ニスモの2台、1号車のカルソニック・ニッサン R92CPと24号車YHPニッサン
R92CPは、いつものように2回行われる予選セッションの1回目、午前中にタイム
アタックを行なった。
今年の第2戦(5月)でカルソニック・ニッサンがすでに富士スピードウェイの
スポーツカーによるコースレコードを樹立しているが、コンディションとしては空
気も冷え、路面温度が上がりすぎないため、タイムが更新しやすくなり、1号車は
星野一義選手、24号車は長谷見昌弘選手が各々タイムアタックした。
しかしタイムは、24号車が1分14秒183 、1号車が1分14秒293 と第2戦のコース
レコード1分14秒088 を上回ることはできなかった。
今回の目標タイムは13秒を切って12秒台にまでタイムを伸ばしたかっただけに、
大いに不満の残る結果となってしまった。
1回目の予選順位では暫定的に1、2位となったが、ライバルが午後にタイムア
タックすることが予測され、連続のポールポジション獲得は難しくなってしまった。
スケジュール通りに2回目には決勝に向けての最終チェックを行なったために、
タイムアタックは行なわず、最終的に2番手、3番手の決勝スターティンググリッド
を獲得した。
また、日産が支援するプライベーターのフロムエー R91CKニッサンは5番手、そ
してコクヨ・テイクワン・ニッサンは7番手から決勝をスタートすることとなった。
☆ 水野和敏監督のコメント
完全にチームの作戦ミスでした。
コンディションからいってもマシンの仕上がり具合からいっても、コースレコード
を樹立しなくてはならない状況だったのですが、14秒台しか出なかったのです。
固めのタイヤをチョイスして予選ブーストでコースインしたのですが、柔らかめ
のタイヤをチョイスすべきだったでしょう。
☆ 予選結果
-- 省略 --
提供:日産自動車
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065) *
曇天の中、午前11時から行われた予選1回目。
ニッサンはこの1回目にアタックを敢行。24YHP、1カルソニックの2台が3
位以下を大きく離す1分14秒台をマーク。暫定フロントローを占めた。
トヨタは36エッソが開始まもなくに1コーナーでスピン。グラベルに捕まり予選
中断の原因をつくるなどいいところなく終わった。
しかし、午後の2回目ではその36エッソが気を吐いた。開始早々ラファネルが1
回目のニッサンのタイムを僅かに上回る1分14秒161を叩き出し逆転。タイヤを
使い切っていたニッサンは挽回する手立てはなく、結局トヨタが今季初のポールポ
ジションを獲得。39KITZも14秒台までタイムを上げ、トヨタ-ニッサン-ニッ
サン-トヨタのグリッドが決定。
なお、この2回目の予選中99トラストトヨタが最終コーナーを立ち上がったとこ
ろでコントロールを失い大クラッシュ。幸いドライバーのフーシェは無事だったが、
マシンの損傷はモノコックまで及んだため、明日の決勝には出走しないものと思わ
れる。
また、JSPCに初登場のTS010、注目の7デンソーは1分17秒台。予選で
はターボカーのパワーにかなわなかった。しかし、トヨタ、ニッサン両陣営とも、
決勝ではおそらくこの7デンソーがレースを引っ張り、ターボカーがこれに続く展
開となると予想している。
TS010は、ターボカーより燃費が劣るため、コース上で稼いだマージンをピッ
トインではきだすことの繰り返しになると考えられ、ここが勝負のポイントとなる
ようだ。そして、些細なトラブルが勝負の分かれ目になるかもしれない。
国内最長1000kmレースのスタート予定は、明日午前11時18分。224
周で争われる。
リポート/北島滋穂(MGG02472)