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1998年9月

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.5/4

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 5 MOTEGI GT CHAMPION RACE                             12 Sep. '98
   Inside Report                インサイドレポート1             FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第5戦もてぎ MOTEGI GT CHAMPION RACE(9/12,13)

☆予選1回目終了後のコメント
No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「昨日が1分59秒6で今日が1分59秒3ですから順調です。タイヤが今回良く
なってきているんですが、昨日はそれに合わせたセットができなかった。午後はそ
れにチャレンジしたい。タイヤのライフは決勝の真ん中でギリギリぐらいですかね。
リストリクターは特例措置の対象になっているんですが、そのままです。決勝は、
今までは頑張ってもトップグループにはついていけなかったのが、今回はトップグ
ループについてトップ争いを考えながら走れそうなので、あとはみんながミスしな
いよう結果を出したいです。結果は何位でもいいです。もし勝ちがついてきたらう
れしいし、2、3位でもいいです。これが5戦目ですが、ちょっとずつ進歩してい
るということですね」
加勢裕二代表「基本的なことを詰めてきただけ。サーキットのセットもダートと考
えかたは一緒だったということですね。最初は戸惑っていたのですが、これまで戦
ってきたラリー、ダートラ、ジムカーナと同じみたい。オーソドックスなことをや
ってるつもりですよ。たまたまこのコースでこのクルマが速いということで、手放
しでは喜べません。まだ先はあるなという感じです」

No.44 アペックスDLモモコルセMR2
ピーター・ダンブレック「昨日は出ていなかったアンダーステアが出た。理由はわか
らないけれど。午後、クルマのセッティングを変えれば良くなるだろう」

No.25 つちやMR2
舘信吾「60kgと80Kgは明らかに違う。重いです。新車でボディ剛性はあるけれど、
ブレーキは効かないし、立ち上がりは遅い。このへんは金曜に感じていたんです
が、合わせていったら、思ったよりもクルマが良くなってきたんです。午後もア
タックしますし、一発はねらっています。タイムが出たらレースセットにします」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX-7
山路慎一「フロントのグリップ感が不足してるみたい。今までのコースではフルタ
ーンが少なくてわからなかったんですが、ここはステアリングの切り増し量が多い
んで(感じられるようになった)。午後は、セッティングを変えてアタックしま
す。タイムはなんとかそこそこに出たという感じです」

No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「赤旗前、オイルが出る直前にベストタイムが出せた。タイミングが良
かったですね。クルマ的にも悪くはない。赤旗中に少しセットをいじったらそれが
裏目に出て、再開後はタイムを上げられませんでしたけど。低速コーナーではター
ンインでアンダーが出たり、出口ではオーバーが出たりしているので、まだ詰めら
れるところがあります。昨日よりは全然良くなっていますけどね。インターバルの
間に、そのあたりを詰めていく方向でセットを変えているので、2回目はもう少し
タイムを上げられるんじゃないですか?」

No.16 Castrol無限NSX
道上龍「クルマは昨日と変わらず、いいですね。昨日はちょっとミッションが固か
ったんですが、それも今日は直っています。エンジンを積み替えたら、異音もしな
くなりましたし。アタックのタイミングも良くて、最後にタイムアップできました。
2回目ももちろん行きますよ。49秒台目指して……。でも、余り気温が上がると難
しいかな~? 朝は涼しかったんで」

No.100 RAYBRIG NSX
高橋国光「ほかのNSXにトラブルがあって、ウチも昨日はちょっとあったんですが、
まあまあ順調にきてます。決勝でもトラブルが出ないように…。おはらいですか? 
いや、それはしてませんけどね」
飯田章「クルマはちょっとアンダーだけど、まぁまぁです。午後は1分49秒台に行
けると思います。ここはパッシングポイントがないので、1列目にいないとね」


☆予選2回目終了後のコメント
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「いやあ、ホントに良かったです。ウチが(アタックを)終わったあと
サードスープラが行ったんで、(上に)いかれちゃうかなぁと思ったんですけど。
サードは1分51秒フラットまできて、次のラップもアタックしてましたからね。前
に1台スープラがいるといないじゃ大違いですよ。(午前と午後の)インターバル
でクルマをいじったら良くなったんです」

No.39 デンソーサードスープラGT
谷川達也「今回、土屋さんがアタックしましたが、順当な位置だと思います。セル
モには前に行かれましたけど。決勝のセットがまだ出ていないので、朝のフリー走
行で決めます。セッティングがうまくいけば表彰台に立ちたいですね。金曜日は
けっこうトラブっていたんですが、解消できました。タイヤも順調に仕上がってい
ますし、チームも勝つ気でいますんで、いい雰囲気です。雨降られると困るんです
けどね」

No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「6位か7位でクオリファイできれば満足、と思っていたけど、そ
のとおりになった。メカニックがすばらしい仕事をしてくれたんだ。昨日も今朝も
ギヤボックスにトラブルが出ていたが、それをうまく解決してくれた。午後のセッ
ションでタイムを出したときは、“ワンラップだけ”と、レースではとてもできな
いくらいブレーキングを遅らせたんだ。グリッドで前に行ければ、少なくとも後ろ
をがんばって抑えるという可能性は出てくるからね。ポイントでトップのエリック
・コマス組があまり良くないようなので、自分たちにとっては状況は悪くない。た
だ、レースは非常に長いのでトラブルに襲われるかもしれない。それにタイヤがキ
ツい。でもチームメイトも好調だし、ベストをつくすよ。目標としては最低限完走
はして、ポイントを得なければならない。できれば4位でフィニッシュしたいんだ。
そうすればハンデウエイトを減らせるからね。70kgというウエイトは重すぎる。我
々には運も必要だ。前がトラブルを起こして潰れてくれないと、5位以内はむずかし
い。べつに他人の不運を望むわけではないけど、だれかが脱落すれば自分たちには
それだけいい結果につながる」

No.6 ESSO Tiger Supra
P-H.ラファネル「スープラのトップとコンマ2秒ちょっとしか違わない。向こうは
新しいクルマでABSつき、我われのは去年のクルマでABSなし。これは我われには良
すぎるポジションだ。昨日は2回とも4位、今朝は5位で今は6位。だんだん下がって
きてしまったけど、それでもいい位置をキープした。非常に満足している。いつも
最初は良くて、フリー走行ではいいところにいくことがあっても、予選ではあまり
いい結果を残せなかった。だが今日は初めて6番手以内でクオリファイすることがで
きた。我われにとってはポールポジションも同様だ」

No.50 ARTAスカイライン
土屋武士「タイヤの一番おいしいラップで、スピンしたクルマがあって、1分51秒5
までしか出せなかった。あれがなければ51秒2までいけたかなとは思います。でも、
次のおいしいところで51秒3が出せました。今回は、中止になった富士を除いて、初
めてボクがアタックしたんです。最初はその予定じゃなかったんですが、昨日たま
たまいいタイムを出せたので、チャンスをもらいました。これまで、いつもテスト
では調子が良かったんですが、予選ではアタックの周にイエローが出たり、遅いク
ルマに引っかかったりと、巡り合わせが悪かった。レースは長いんで荒れそうです
が、自分がその荒れるほうに入らないようにしたいですね。(コンスタントにいけ
ば)上にいける権利は持ってますから。(98年仕様の)スカイラインのなかで表彰
台に上がっていないのはウちだけなんで、今回はぜひ上りたいですね。手強いのは
サードスープラでしょう」

No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「午後は、予選用(セッティング)というか、アライメントを見直してニ
ュータイヤでアタックしました。なにごともなく完走して結果を出したい。それだ
けです」
加勢裕二代表「うれしいです。もし勝ったら、スバルにとっては、サーキットレー
スでの初優勝に近いでしょう。ダートをショートカットしているんじゃないかっ
て? 一応、舗装用にクルマはつくっていますから、ショートカットはしてないです
よ(笑)。たしかにクルマはほかよりも丈夫かもしれませんけどね。エンジンはSTI
チューンですが、エンジン以外は自社製作です。勝つのはムリでも、表彰台には上
がりたいですね」

No.25 つちやMR2
舘信吾「ウエイトハンディがあってもポールは獲れると思ったんですが、ちょっと
届きませんでした。レースでは、インプレッサがどれぐらい速いかわかりませんか
ら、早い段階でトップに出てチャンスをうかがいたい。勝てばシリーズタイトルで
すが、勝ちたいのとチャンピオンは別です。4勝目を挙げたいし、チャンピオンは今
年の目標ですから、別々に考えてます」

No.44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「午後は(クルマも)若干良くなったし、タイムは上がってます。アンダ
ー傾向は残ってるんですが、悪い方向にはいってないです。でも、思ったところま
でたどり着かなかったといったほうがいいでしょう。スタートはピーターがいくと
いう前提で、今回は彼がアタックしてセッティングも決めようということだったん
ですが、セットが見つからなかったのでちょっと不安材料は残っています。レース
でどこまで彼がついていくのか、引き離すか、遅れるか…。あとは、ボクができる
かぎりがんばります」

No.19 ウエッズスポーツセリカ
織戸学「4番手というのはいい結果じゃないかな。ロングでも悪くなさそうだし、
表彰台にいきたい」


*2に続く
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC Rd.5もてぎTV放映時間変更

 先の9月13日に行われた全日本GT選手権第5戦もてぎのTV中継は、
23日の正午~13時15分、テレビ東京系となっています。

◎放映時間が変更になってます!ご注意を


☆GTC第5戦もてぎテレビ放送
 9月23日(水・祝)12:00~13:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州

                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.5/2

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                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 5 MOTEGI GT CHAMPION RACE                             12 Sep. '98
    Qualify Report                予選日レポート                FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第5戦もてぎ MOTEGI GT CHAMPION RACE(9/12,13)

もてぎ初代ポールシッターはNo.16Castrol無限NSX道上龍が獲得!
GT300はNo.77クスコスバルインプレッサがGTC初ポールに!!

好天に恵まれた9月12日、ツインリンクもてぎではAUTOBACS全日本GT選手権第5
戦「もてぎGTチャンピオンレース」の予選が開催された。GTC初開催となるロード
コースでは、初代ポールシッターとなるための激しい争いが展開。午後の予選で
No.16 Castrol無限NSXの道上龍が1分49秒800を記録し、その栄冠を手にした。


◆荒れた路面に悩まされる予選1回目
 青空の見える好天に恵まれ気温も午前中で25度近くまで上がる上々のコンディ
ションとなった。午前11時15分から1時間の予定で始まった予選1回目でまずトッ
プタイムを出したのは、このところ好調のNo.16 Castrol無限NSXの道上龍。テス
トでも記録している1分50秒台に乗せ50秒313を記録。続いて、NSX勢に一矢を報
いようとするNo.38 FK/マッシモセルモスープラの竹内浩典が51秒161で2番手と
なる。だが、これから各車タイムアップというその時にコース上にオイルを撒い
てしまったマシンが出て、その処理のために20分近い中断となってしまった。再
開後も滑りやすい路面にコースアウトするマシンが多く、このためコース上に砂
も出てしまい、さらにコンディションが悪くなりタイムが伸び悩む。その中、
No.50 ARTAスカイライン、土屋武士が51秒901で3番手に。そして、ここまで静観
していたNo.100 RAYBRIG NSXが50秒712で2番手に割り込む。その直後、No.16
Castorl無限NSXの道上は50秒274,次のラップに50秒042までタイムアップし、トッ
プをキープ。暫定ポールを得た。

◆スープラ健闘もNSXに届かず
 午後になると気温は更に上がり27度近くとなる。予選2回目は15時30分から1
時間の予定で行われた。開始7分過ぎにN.38 FK/マッシモセルモスープラ、竹内
が1分50秒939でまずトップに立つ。だが、午前の暫定ポールのNo.16 Castorl無限
NSXの道上もすぐに50秒016とタイムを更新してトップを奪い返す。そして、次の
ラップには目標としていた49秒台の1分49秒800をたたき出した。このタイムを破
るべく各車アタックに入る。まずは、No.39デンソーサードスープラの土屋圭市が
51秒057で3番手に食い込む。そして、No.100 RAYBRIG NSXの飯田が49秒877のNo.16
 Castrol無限に肉薄するがわずかに届かない。この後はコース上が混雑してきたた
め、上位陣ではタイムアップするマシンは現れず、No.16 Castrol無限NSXが第3戦
仙台に続き今季2度目の、ここもてぎではGTC最初のポールポジションを獲得した。

◆ハンディを克服したつちやMR2が予選2位
 GT300クラスの上位想定タイムは2分を切ること。午前の予選でまず飛び出たのは
No.77クスコスバルインプレッサ、小林且雄だった。1分59秒328でクラスのトップ
に立つ。それに追いすがったのは80kgのウエイトハンディを搭載するNo.25つちやMR2
の舘信吾で、1分59秒625で2番手に。しかし、No.44アペックスDLモモコルセMR2の
P.ダンブレックも1分59秒762で3番手となった。午後の予選でもNo.77クスコスバ
ルインプレッサ、小林はさらにタイムを縮めて1分58秒905を記録しトップを固め
る。ハンデをもともせずポールを狙ったNo.25つちやMR2の舘も58秒958まで詰める
が、わずかに届かず。練習走行では58秒台を出しているNo.44アペックスDLモモコル
セMR2、ダンブレックだったが59秒168止まり。この結果、昨年の最終戦からGTCに挑
戦を始めたNo.77クスコスバルインプレッサがGTC初のポールポジションを獲得した。


GT500 POLE POSITION
No.16 Castrol無限NSX  1'49.800
道上 龍「大変うれしいです。タイムを出したときは、ちょっと頑張りすぎて最終
コーナーでダートにちょっと出てしまったんですが、なんとかなりました。予選で
はクルマには全く問題ありませんでした。トップから逃げると言うより、ここは周
回遅れを抜くの時にペースを乱して、タイムを落としがちなのでそこを気を付けて、
安定したペースで行きたいです。でも、ここはホンダの地元ですから…。うん、勝
ちますよ」


GT300 POLE POSITION
No.77 クスコスバルインプレッサ  1'58.905
小林且雄「とてもうれしいですね。チーム自体も去年の最終戦からレース参戦を始
めた初心者チームですからね。以前からコーナーの多いコースでは良かったんです
が、58秒台まで出るとは思ってもいませんでした。今回は特にタイヤがマッチして
いました。これまでも決勝では小さなトラブルが出て結果が残せなかったので、欲
を出さずにとにかくお立ち台に立てるよう頑張ります」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.5/1

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 5 MOTEGI GT CHAMPION RACE                              7 Sep. '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第5戦もてぎ MOTEGI GT CHAMPION RACE(9/12,13)

シリーズ後半戦第1ラウンド!
初のロードコース対決を制するのは誰だ?!

 '98GTCも残すところあと3戦。シリーズ後半の第1ラウンドとなるのが、9月12、
13日にツインリンクもてぎで開催されるGTC第5戦『MOTEGI GT CHAMPION RACE』だ。
 先に行われた第4戦富士では、No.64 Mobil 1 NSX(山西康司/T.コロネル組)が
初優勝。昨年後半戦から速さでは群を抜いていながら、勝利から見放されていたNSX
がついに念願のGTC初勝利を手にした。一方、開幕戦から連勝しこの第4戦に挑んだ
(第2戦は中止)ランキングトップのNo.23ペンズオイル・ニスモGT-R(E.コマス/
影山正美組)は、なんと決勝10位という屈辱のポジション。とは言え、ウエイトハン
ディ100kgを背負った上のこと。ちなみに昨年のチャンピオン決定は同ポイントで入
賞回数で決まったという経緯があるだけに、このGTCでは10位のわずか1ポイントで
も獲得できたことは大事なことだ。また、第4戦ではこのNo.23ペンズオイルを追う
ランキング上位陣がそろって不振だったため、No.23ペンズオイルは41ポイントでラ
ンキングトップをキープすることができた。これに続くのは第4戦優勝したNo.64 
Mobil 1で35ポイント。この優勝経験のある2台は、第5戦もてぎではそれぞれ
90kg、70kgという大きなハンディウエイトを背負うだけに簡単に勝つことはできな
いだろう。いかに上位に生き残り、隙あらば勝ちをということになるだろう。ラン
キングではこの2台の後には20ポイント台で4チームが並んでいる。優勝すれば20
ポイントを獲得できるGTCであるだけに、残り3戦でこのあたりのチームまで逆転は
十分に可能だ。だからこそこの第5戦もてぎで勝つことがチャンピオン争いに生き
残こる第1関門になるわけだ。このランキング上位陣の駆け引きは注目に値するで
あろう。
 さて、この第5戦の開催されるツインリンクもてぎは、昨年GTオールスター戦が
開催されている。だが、GTCシリーズ戦は初開催で、しかもオールスター戦ではオー
バールコースが使用されたが、今回はロードコースで行われる。したがって、第5
戦に先立ち、7月28、29日にロードコースで行われたGTC合同テストが各チームに
とって初走行だった。このテストでは、ラップタイムトップのNo.64 Mobil 1 NSXの
1分50秒743を筆頭に、4台のNSXが上位を独占した。タイトなコーナーが多く、ス
トップ&ゴーが繰り返されるロードコースは、NAエンジンをミドシップに積むNSX
には向いているコースといえるだけに、タイム面では間違えなくNSX勢が有利であろ
う。NSXにとって問題なのは、63周をノートラブルで走りきる耐久性だ。駆動系のト
ラブルでレースを多く失っているNSXにとってストップ&ゴーの多いことは不利とも
いえる。もちろん対策はされているだろうが、アキレス腱であることは間違えない。
 このテストでNSX勢に続いたのはNo.38 FK/マッシモスープラとNo.36&37カスト
ロール・トムス・スープラというスープラ勢だった。トータルバランスの高いスー
プラにとってもてぎは向いているのかもしれない。また、第4戦で3位に入り昇り
調子なNo.12カルソニックスカイラインが、このスープラ勢に続く8番手のタイム
を出している。トップのNo.64NSXから約1秒の間には9台のマシンがひしめいてい
る。予選はともかく、やはり決勝では混戦になることは間違えない。つまり、初め
てのサーキットでもピットワークの優劣、ペナルティなどをもらわないミスのない
ドライブが勝利の重要な鍵になることは、これまでのレースと変わらないはずだ。


つちやMR2の連勝は止められるか!?
好調のアペックスMR2&マツキヨRX7に注目!
 GT300クラスは、ここまでNo.25つちやMR2が3連勝と完全に牛耳っている。だが、
さしものNo.25つちやもこれでハンディ80kgを積むことになり、そうそう簡単には勝
てないだろう。それだけでなく、これを追うNo.44アペックスDLモモコルセMR2とNo.
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が、このところ好調なだけに新たな勝者が生まれそうな
予感がする。No.44アペックスには前戦に引き続き今季のF3チャンピオンであるP.ダ
ンブレックが乗る。そして先のもてぎテストでもクラストップタイムを記録してい
るだけに、最大の優勝候補だろう。テストでNo.44アペックスに続いたのがNo.7 RE
雨宮だ。第3戦3位、第4戦も優勝争うに絡んでいただけに、今季初優勝の可能性
は十分にあるといえる。そして気になるのが、第4戦富士でデビューしたNo.19 ウ
ェズスポーツセリカだ。昨年のGT300チャンピオンチームであるRACING PROJECT 
BANDOHの手により織戸学とM.アンジェレッリのコンビがドライブする。ろくにテス
トも出来ずタイヤもGTC用でない急仕立てのもので予選6位、決勝7位は見事といえ
る。今回は万全の状態での参戦となるだけに、台風の目になる可能性がある。これ
以外も、No.61テイボン・ラリアート・FTO、No.72シグマテック911、No.21ダンロッ
プ-BP-BMWといった他車種も虎視眈々と優勝、上位を狙っていそうだ。
 ランキング的には、3勝のNo.25つちやがこのレースも制してしまえば、なんと早
くもチャンピオンが決定してしまう。それだけに他チームも打倒つちやに燃えてく
るだろう。特に同ポイントで現在ランキング2位を分け合うNo.15 ザナビィシルビ
アとNo.44アペックスは、なんとしてでも勝利が欲しいところだ。このようにGT300
すでに後半戦のデッドヒートに突入したといえるだ。

Reported BY GT INSIDE REPORT Team



☆'98AUTOBACS CUP GTC第5戦もてぎ エントリーリスト
[GT500] 19台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          鈴木亜久里   影山正彦          NISMO             BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ     BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 田嶋栄一          TEAM 5ZIGEN       DL
 6  ESSO Tiger Supra     ピエール・ラファネル(F)   高木真一      INGING            BS
12  カルソニックスカイライン         星野一義     黒澤琢弥          TEAM IMPUL        BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS    YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限       BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     山本勝巳          童夢レーシングチーム     BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      エリック・コマス(F)  影山正美          NISMO             BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE     BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹          TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也            TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           本山 哲   土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI BS
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING  BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC              DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章      チーム国光 with MOONCRAFT  BS
777 バルボリンディアブロDL     和田孝夫   杉山正巳            TEAM VALVOLINE    DL

[GT300] 23台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦            RE雨宮レーシング      DL
 9  大黒屋ぽるしぇ       羽根幸浩   河野尚裕            TEAM大黒屋        DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗             アビリティ            YH
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行            NISMO             YH
17  東京科芸専:REロードスター   長島正明  野上敏彦      KAGEISEN RACING TEAM   DL
19  ウェッズスポーツセリカ   織戸 学  マッシミリアーノ・アンジェレッリ(I)  RACING PROJECT BANDOH YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山幹雄  加藤寛規         HITOTSUYAMA RACING   DL
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   ピーター・ダンブレック(GB)  アペックス            DL
51  コブラポルシェ            石原将光   池谷勝則            コブラレーシングチーム     YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   渡辺 明            KRAFT             DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート  TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ 石橋義三  パトリック・バン・スクート(B) TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911           星野 薫    城内政樹            シグマテックレーシングチーム  DL
72  オークラRX7          マーク・ポーター(NZ)  平野 功        オークラロータリーレーシング   YH
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸            クスコレーシング         YH
81  ダイシンダンロップシルビア    福山英朗   大八木信行          TEAM DAISHIN      DL
99  PCJ大黒屋ぽるしぇ    日置恒文   高橋規一            TEAM大黒屋        DL
91  コーセイ&バーディ・セリカ      松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム    YH
117 ホイールショップALTA・RX-7   深沢寿裕   古在哲雄            アルタレーシングチーム      DL
355 イエローマジックF355GT      須賀宏明   藤原竜之            YELLOW MAGIC      YH
910 ナインテンポルシェ           余郷 敦   木下隆之            910 RACING        DL
911 ナインテンPCJポルシェ        小林正吾   中島廣高            910 RACING        DL

●エントリーは変更される可能性があります。



☆第5戦もてぎチケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは販売店でお求めください

【入場料金】
前売り入場券(土日2日間有効) ●大人:5,000円●中高学生:1,600円●子供:700円
決勝当日券  ●大人:6,000円●中高学生:2,000円●子供:700円
予選当日券  ●大人:3,000円●中高学生:1,000円●子供:700円
パドックパス ●当日:5,000円(2日有効/入場料別/当日売りのみ)
駐車料金 決勝●4輪:2,000円●2輪:1,00円/予選●4輪:1,000円●2輪:500円

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/JR東日本・びゅうプラザ(みどりの窓口)/
ホンダウエルカムプラザ青山/鈴鹿サーキットチケットセンター他

【お問い合わせ】
ツインリンクもてぎチケット&インフォメーション
(TEL:0285-64-0080/FAX 0285-64-0009)まで。


☆タイムスケジュール
 9月11日 練習走行
   GTフリー走行1回目  8:50~10:35
   GTフリー走行2回目 13:55~15:40
 9月12日 公式予選
   シビック東日本予選 10:25~10:55
   GT予選1回目    11:15~12:15
   ピットウォーク   12:25~13:40
   ミラージュInt,予選 13:50~14:20
   FJ1600予選     14:45~15:10
   GT予選2回目    15:30~16:30
 9月13日 決勝レース
   GTフリー走行     8:15~ 8:45
   シビック東日本決勝  9:30~10:10(12周)
   ミラージュInt,決勝 10:35~11:15(15周)
   ピットウォーク   11:30~12:30
   GT決勝スタート   13:30~  63周(終了予定15:30)
   FJ1600決勝     16:00~16:40(12周)


☆テレビ放送
 9月23日(水・祝)11:00~12:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州

以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/5

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 4 JAPAN SPECIAL GT-CUP                                9 Aug. '98
   Inside Report                インサイドレポート3              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 JAPAN SPECIAL GT-CUP(8/8,9)

☆ポイントランキング
ドライバーポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 23 E.コマス/影山正美  41  20  悪   20   1
2 64 山西康司/T.コロネル 35  15  天       20
3 39 土屋圭市/谷川達也  24  12  侯   10   2
4  3 長谷見昌弘/田中哲也 23   8  で       15
5 36 関谷正徳/N.フォンタナ  21   6  中   12   3
6 12 星野一義/黒澤琢弥  20     止    8   12
7  2 鈴木亜久里/影山正彦 19         15   4
8  5 M.グーセン       14  10       4   
8  5 桧井保孝      14  10       4   -
10 37 鈴木利男/K.バート   10   4       6   


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 鈴木恵一/舘信吾   60  20  悪   20   20
2 15 近藤真彦/青木孝行  25  10  天   15
2 44 新田守男      25   4  侯    6   15
4 910 余郷敦       21   8  で   10   3
5  7 山路慎一/松本晴彦  20     中   12   8
5 21 加藤寛規      20     止    8   12
7 51 池谷勝則      16  15          1
7 61 中谷明彦/原貴彦   16  12       4
9 51 袖山誠一      15  15      -   -
9 910 小林正吾*      15   2      10   3
*:Rd.1はNo.911で出場


チームポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Team      合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 2/23 NISMO        41  20  悪   20   1
2 64 Mobil1 NAKAJIMA RACING 35  15  天       20
3 39 TOYOTA TEAM SARD   24  12  侯   10   2
4  3 ハセミ・モータースポーツ    23   8  で       15
5 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S    中
              21   6  止   12   3
6 12 TEAM IMPUL      20          8   12
7  5 TEAM 5ZIGEN     14  10       4
8 18 童夢レーシングチーム    10             10
9 16 Castrol無限      8             8
10 50 オートバックスレーシングチームアグリ 6             6


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 TEAM TAISAN Jr.つちや 40  20  悪   20   20
2 15 NISMO        25  10  天   15
3 44 アペックス     25   4  侯    6   15
3 910/911 910RACING    21   8  で   10   3
5  7 RE雨宮レーシング  20     中   12   8
5 21 HITOTSUYAMA RACING 20     止    8   12
7 51 コブラレーシングチーム    16  15         1
7 61 チーム・テイボン・ラリーアート  16  12       4
9 71 シグマテックレーシングチーム  12          2   10
10 91 ファーストレーシングチーム   11   6       3   2


*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです


*今回のGTインサイドレポートは以上です

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/4

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 4 JAPAN SPECIAL GT-CUP                                9 Aug. '98
   Inside Report                インサイドレポート1              FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 JAPAN SPECIAL GT-CUP(8/8,9)

◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300を現します

☆予選1回目(8日)のトピック
#55 STPタイサン バイパー
松田秀士「昨日は少し固めのタイヤで走って、ソフトは最後に少し使っただけなん
ですが、ソフトのほうが良かった。そこで今日はソフトでアタックしたんですが、
まだセッティングが十分ではないんです。この後もう少し煮詰めて、28秒台前半ま
ではいければいいなと思います。タイヤは、ドライはすごく良くなりましたよ」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
野田英樹「(昨日のクラッシュは)1コーナーの手前でブレーキを踏んだらいきな
りクルマが横を向いて、右の前からコンクリートウォールにクラッシュしてしまい
ました。脳震盪で、昨日は少し頭が痛かったんですが、もう大丈夫です」
佐藤正幸監督「クルマは予備のシャシーを持ってきました。98年仕様です。クラッ
シュの原因はくわしくはわかりません」

*25 つちやMR2
舘信吾「ラストは(前のクルマに)詰まってしまった。スリップもなにも使えなかっ
たんですが、ガムシャラにいきました。クルマはすごくいいし、ポールを獲りたかっ
たんです。午後のアタックは(天候的に)ちょっとムリでしょう。(暫定のポールが)
獲れたんで、3連勝ねらいたいですね」

*61 テイボン・トランピオ・FTO
中谷明彦「タイヤはもうないんですが、午後もやります。ただ、お天気もわかんな
いでしょう。自分たちのパターンを守っているんで、(ラストに逆転された)相手
のことはわからない。MR2は60Kg積んでてあれじゃ速すぎる。明日は、自分たちの
レースをやるつもり。もちろんドライを望みたい」

*44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「3番手なら上等じゃない? 35秒348はピーターのタイム。ダンパーに
問題があったのを直したけれど、完璧じゃない。ずいぶん良くなったけど、しっく
りはきてない。足回りのことがあったんで、予選タイムはさほど意識しては走らな
かった。午後はひっちゃきにポールポジションのタイムはねらわない。天気がわか
んないけど、同じタイヤで本番のセットアップします」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「好調を維持してます。細かいところをセットアップしたらタイムも良
かった。クルマ的にはまだタイムが縮まると思います。ニュータイヤを履いて出た
ら、赤旗出ちゃったんで、もう1回やりたいですね。0.3秒はアップしたいです。
2回目も頑張ります。決勝ラップも調子を崩さずにいきたいですね」

#100 RAYBRIG NSX
飯田章「昨日、エンジンのコンピュータに問題があって、あまりセッティングが進
まなかったんです。今日もまだ完璧という感じではなくて、パワーを綺麗に使い切
れていないですね。まだ他の3台のNSXよりもストレートでは少し遅いと思います。
ベストタイムのときは本山選手のスリップに入れたので、うまくタイムが出まし
た。マシンはちょっとアンダー気味です。まだ満足できるレベルまではいっていま
せん。これで足が決まれば、だれかのスリップに入らなくても、午後は単独であと
コンマ2~3秒は縮められるんじゃないでしょうか? 条件にもよりますけどね」

#16 Castrol 無限 NSX
道上龍「今回は全然マシンが壊れるような気がしませんね。今までは予選中でも
ミッションが渋くなったりクラッチがおかしくなったりしていたんですが、昨日の
練習からまったくそういう問題はありませんね。午後は、気温が上がらなかったら
もう少しダウンフォースをつけていこうと思っています。目標は1分27秒フラット
ですね」

#18 TAKATA童夢無限 NSX
金石勝智「ベストタイムを出した周にヘアピンでブレーキをロックさせてしまい、
コンマ7秒ぐらいロスしてしまっているんです。100Rをすごくいい感じで回れたの
で、そのままブンッて入っていったら、ロックしてしまいました。クルマのバラン
ス自体はいいですよ。午後は条件さえ良ければ27秒フラットを目標にしたいですね」

#39  デンソーサードスープラGT
谷川達也「最後、もうちょっといけるかと思ったんですけどガス欠になっちゃった。
 4番手のタイムには届く要素はありました。でも27秒前半というのはちょっと...。
前回の富士のテストから空力等の調整をやって来て調子は良かったんで、富士はい
けるかな、と思っていました。去年も勝っているのでゲンが良いサーキットなんで
す。今回はアタックは自分がやるというカタチをとっています。午後もそうです。
予選はNSXの1台でも喰えればいいかな、と思っています。NSXはコーナー真ん中、
つまり入ってから立ち上がるまでが速いですね。決勝は、もちろん優勝はねらって
いるんですけど、あまりムリをせず、上位でフィニッシュして選手権ポイントの差
を詰めたいと思っています」

#12  カルソニックスカイライン
星野一義「クルマ? もう必死でやっている。ちょっとでも可能性があればチャレ
ンジしている。それが実を結んできたということ。午後もアタックします。当然タ
イムの向上を目指してチャレンジしていく」
黒澤琢弥「スカイラインのなかでは一番煮詰まっているみたいなんで、なんとかコ
ンスタントにいって表彰台を目指したいです。今年はいまのところ星野さんの足を
引っ張っちゃっているので、今回はいい仕事をしたいな、と思っています」


■太田哲也選手 その後
 太田哲也選手は、この3ヶ月の間に救命のための6回にわたる手術を終え、現在
は一時的に自宅に戻り、身体機能を初歩から取り戻すためのリハビリテーションに
励む日々を送っている。熱傷による痛みや痒み、ストレスなどによって極度の睡眠
不足に陥り、また身体にとっては良くないことなのだが、救命のためにやむなく全
身麻酔を繰り返したこともあり、そのままでは今後の手術に耐えられる体力を確保
できなくなる可能性があったため、少しでも心が安らぐ自宅に一度帰って体力を回
復させようという医師の判断による一時帰宅。その甲斐あってか、ようやく睡眠を
ちゃんと摂ることができるようになり、体力も少しずつ取り戻し始めたようである。
また今後は、損傷のひどい右手、右腕、右足、顔などの機能を回復させるための手
術を行うために、8月の末頃から再び入院する予定となっている。
 太田選手は、ほとんど連日のように通院を重ねてリハビリと治療を繰り返し、ま
た自宅用に医師が作ったリハビリ・メニューをこなすほか、運動不足だからと階段
の上り下り往復10回を何セットというように自分自身で決めたメニューを加え、そ
れらを黙々と繰り返す日々を送っている。近頃では杖を使わずにある程度は歩ける
ようになり、左手で箸を使って食事ができるようにもなっている。だが、依然とし
て右腕と右足を自由に動かすことができないなど大きなダメージが残っており、日
常の生活をおくることすら困難な状態である。
太田哲也「意識が戻って自分の姿を初めて見た頃は、なんで生き残っちゃったんだ
ろうなどとかなり深く落ち込んでいましたが、近頃では自分の置かれた状況を現実
として冷静に受け止めることができるようになりました。まだ身体の機能には不完
全なところが多いのですが、必死でリハビリに励んでいます。
 今はまだそんな状態ですけど、どこまで身体が戻るのかという問題はありますが、
意地でも自分でステアリングを握ってレースに復帰する、ということを目標にして
頑張っていこうと思っています。あの信じられないような状況から生還できたのは
奇跡だといわれますが、奇跡が存在するのだから、今は満足に動かない身体がちゃ
んと動くようになる可能性もゼロではないと信じて、自分にできることをすべて
やっていこうと考えています」  (この項はTipo誌、嶋田副編集長の協力による)


☆予選2回目のトピック
#64 Mobil 1 NSX
山西康司「アタックしたのはトムです。午前中、ボクが出ていってすぐにクラッチ
にトラブルが出てしまって、午後も十分に走れていません。予選3番手ですが、勝
つチャンスは十分あると思います。NSXどうしで潰し合いをしないように、どれか
が勝つようにしたいです。それが自分のところなら一番いいですね」

#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「クルマは現状としてはベスト。できるかぎりのことはやっている。それ
はいつもやっているんだけどね。ただ、タイムが上がらないだけ。あと、できるこ
とと言っても大がかりなことばかりになっちゃうね。決勝のスタートはフォンタナ
で、半分ずつ乗ることになると思います。タイヤが保つかどうかはやってみないと
わかんないね」

*81 ダイシン ダンロップ シルビア
福山英朗「35秒台前半までいきたかったけどね…。現状としては目いっぱいですね。
ミスもなかったしスリップも使えたし。(MR2との差は)あっちはテストで得たも
のをうまく使っているし、こっちは生かせていないということだと思います。決勝
のスタートを二人のどっちでいくかは、今夜じっくり決めます。雨? ウーン、クル
マとしてはドライがあんまり速くないからね。雨のほうがいいかな…。いや、なに
かあるといけないからドライでいきましょう。お客さんのためにもね」

*19  ウエッズスポーツセリカ
マッシミリアーノ・アンジェレッリ「午後は新しいタイヤ・セットで走ってタイム
を向上させることができた。とてもハッピーだよ。明日はもっと速くなるよ。フロ
ント・ドライブのクルマを走らせるのは初めてなんだ。でもF3の経験が役に立って
いる。パワーが低くて、タイヤに負担をかけないように充分注意して走らせなけれ
ばならない。明日? 明日はまず完走。それから表彰台をねらいたい。ミスをしな
ければ表彰台は可能だと思う」
織戸 学「走るたびにタイムは上がっているので、明日は壊さないようにとにかく
完走。そうすればおのずと順位はついてくるから。次回からがほんとうの勝負です。
まだまだ速く走れますよ。持っているポテンシャルをまだまだ引き出せてない部分
があるので、それが出てくればGT300 のトップと対等なレースはできると思います。
ただ、FFというのは長距離を走ったときのタイヤの消耗というものがまだわからな
いですけど、意外とおもしろいかもわからないですよ」

*9 スペックス大黒屋ぽるしぇ
羽根幸浩「これまで使ってきたクルマは金曜にエンジントラブルに見舞われてしま
いました。そのため今回は急遽新車を使うことになりました。本来はもてぎから投
入する予定だったものです。エンジンを積み替えることも考えたんですが、配管の
取り回しなんかが違っていると、かなり大がかりな作業になってしまうので。これ
までのクルマもエンジンを直して、もてぎから2台体制を考えています」

#39 デンソーサードスープラGT
谷川 達也「土屋さんもボクも同じぐらいのタイムだったんですが、今回はエンジ
ニアの宮坂さんからの指示でボクがアタックしました。午前中はアタックの周のB
コーナーでガス欠してしまったんで、午後は条件しだいでもうちょっとタイムを上
げられるかなとは思っていました。それでNSXを1台ぐらいは食えればいいなって。
午後はもちろんクリアラップをとれていますが、終わってみればもう少し伸ばせた
かもしれないなと思いました。ブレーキであと2~3メートル我慢できたかなぁと
か、細かいところで。明日は、スターターをボクがやるんじゃないかと思うんです
が、周りの邪魔にならないように、無事に完走したいですね。このポジションで完
走して、NSXが1台ぐらいいなくなってくれたら、表彰台に上れるんじゃないかと
思うんですけどね。だけど、雨になるとムリかもしれません。雨だと、ほかのサー
キットでもほかのスープラやスカイラインに1周3秒ぐらい離されてしまうんです」

*19  ウエッズスポーツセリカ
マッシミリアーノ・アンジェレッリ「去年のマカオGP以来、バンドウ(RACING 
PROJECT BANDOH)と今シーズン乗れるようにコンタクトをとってきた。今年GT300
でクルマとサーキットの経験を積んで、来年はできればGT500 に乗りたい。
 ボク自身は1995末までシングルシーターしか乗ったことなかった。1990年にイタ
リアF3選手権で3位、1992年にイタリアF3選手権チャンピオン、1993年にドイツF3
選手権2位、1995年にドイツF3選手権3位。1996年はBPRシリーズにミケロット・
エンネア・チームのフェラーリF40で出て4位。
 なぜ日本のレースかって? それは日本のレースのほうがプロフェッショナルだ
と思ったからだ。日本はプロフェッショナルなドライバーが求められているけど、
ヨーロッパではリッチなドライバーが求められている。お金だけなんだ。フォーミュ
ラ・ニッポンにステラから出る予定でテストもしたんだけど、チームの事情で出ら
れなくなってしまった。でも日本で仕事がしたい。来年もね。フォーミュラ・ニッ
ポン、GTCに出たいと思っているんだ。
 クルマはまだ小さいホイールしかないんだけれど、チームのメカニックの仕事ぶ
りは印象的だった。すごく少ない時間のあいだにニューカーを作り上げたのに、ク
ルマの信頼性はすばらしいんだ。なんの問題も起きない。驚くほどだよ。すごくい
い仕事をした。だから来年もバンドウからGT500に出たいね」

*70  外車の外国屋ダンロップポルシェ
パトリック・ヴァン・スクート「今、仕事で日本に住んでいるんですが、以前フェ
ラーリ・チャレンジに出ていたんです。それでGTCのほうがおもしろそうなんで、出
たいと思っていたところ、友だちの紹介でこのチームで走ることになったんです。
友だちというのはエリック・コマス選手です。
 初めてレースに出たのはアメリカで、フォーミュラ・フォード等をやっていまし
た。今はいっぱい乗れるし、走るのは楽しいですよ。仕事はヴィンテージカー等の
輸入なんですが、うまくいってます。だからこうしてレースにも出られるんですけ
どね。仕事を持っていてレースに出ているんですけど、できればセミ・プロという
ような、『どうぞ乗ってください』って言われるようなドライバーになりたいです。
GTCでね」


*2に続く
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/3

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 4 JAPAN SPECIAL GT-CUP                                9 Aug. '98
   Race Report                      決勝日レポート              FMOTOR4版
 
-------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 JAPAN SPECIAL GT-CUP(8/8,9)

またも終盤の大波乱!
危機を乗り切ったMobil1 NSXが念願の初優勝
ユニシアジェックス&カルソニックが久々の表彰台獲得

 波乱は決勝レース前から起こった。レース前に行われたフリー走行で予選8位の
No.38 FK/マッシモセルモスープラがエンジンブローを起こし、決勝レースへ出走
することができなくなってしまった。この時の処理でレース開始が10分ほど遅れた。
そして、ローリング時にうっすらと出ていた霧のせいもあり、ローリング・ラップ
は2周となり周回数は55周となった。
 比較的スローなペースでスタートしたレースは、ポールのNo.100 RAYBRIG NSX
(飯田章)が飛びだし、ハイペースで逃げる。それに予選通りにNo.16 Castrol無
限NSX(道上龍)、No.64 Mobil1 NSX(コロネル)、No.39デンソーサードスープラ
GT(谷川達也)と続く。No.100は4周目には1分28秒219(これがこのレースのフ
ァステストラップ)、その後も29秒台で連発という予選並のハイペースで後続を引
き離していく。後続の2台のNSXも29秒台に入れるが、ジワジワと差が開いて行き、
15周目には5秒近い差が付いた。そして、トップNo.100が17周目を終えた頃、1コ
ーナーでエンジンをブローさせたクルマがオイルを撒いてしまう。そこにNo.100飛
び込んで行ってしまった。コントロールを失った飯田はそのままグラベルの中には
まってしまい、そこでレースを終えてしまった。後続のNo.64コロネルも同じよう
にオイルに乗ったが、コロネルはコースアウトするものの、スピンを免れなんとか
コースに戻る。さらにこのオイルでスピンするクルマが出たために、オイル除去作
業を行うために、5周に渡ってセーフティーカー・ランとなる。
 ここで、作戦を変更し早めのピットインを行うチームが続出。そこでNISMOの
No.2 ZEXELスカイライン、No.23ペンスオイル・ニスモGT-Rはあえて、ピットイン
をせずに先に延ばした。レース再開時には、No.2とNo,23が1,2位となるが、2
台がルーティンのピットインを行った31周終了でトップはNo.39デンソーサードス
ープラGT(土屋圭市)、それを2秒差でNo.16 Castrol無限NSX(中子修)が追いか
ける。30秒台前半のペースで追うNo.16は、31秒台ペースのNo.39に迫り、37周目の
ストレートでついに逆転となる。また、コースアウトで遅れたNo.64Mobil1 NSX
(山西康司)も3番手のNo.3ユニシアジェックススカイライン(長谷見昌弘)、4
番手No.12カルソニックスカイライン(黒澤琢弥)を立て続けに抜き、40周目には
3番手にまで盛り返した。しかし、No.3、No.12を振り切るまではいかず、この3
台は終盤まで僅差で競り合うことになる。
 トップを行くNo.16はコンスタントに30秒台をキープし、2番手No.39を徐々に引
き離していく。さらに47周時点でNo.39に黄旗追い越し禁止区間でのペナルティ30
秒が科されることになり、これでNo.16の勝利が確定したかに見えた。だが、ラス
ト4周でNo.16にも黄旗違反のペナルティとなり、これで上位2台が一気に優勝争
いから消えてしまった。これでラスト1周、No.64 Mobil1 NSXがトップに立つ。追
う2番手No.3ユニシアジェックススカイラインも必死に追いすがるが、No.64山西
はなんとか振り切ってゴール。NSXに待望の初勝利をもたらした。残った表彰台に
は、No.3ユニシアジェックスとNo.12カルソニックのスカイライン2台が入った。


GT300はつちやMR2がポール・トゥ・フィニッシュで3連勝!

 GT300クラスはクラスポールのNo.25つちやMR2(舘信吾)が、好スタートを切り
逃げをうつ。これをNo.61テイボン・トランピオ・FTO(中谷明彦)とNo.44アペッ
クスDLモモコルセMR2(新田守男)、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が追う展開と
なる。この上位陣で最初に脱落するのが、2番手のNo.61だった。23周目にドライ
ブシャフトが壊れリタイア。次にNo.44もセーフティカー・ラン時のピットインを
したのはいいが、ピットアウトのタイミングが悪く隊列の一番最後に付くことにな
ってしまった。これにより一気にNo.25(鈴木恵一)は楽になる。だがピンチはあ
った。ラスト15周時点でリアバンパーが壊れて急遽ピットイン。幸いほとんどダメ
ージはなく、バンパーを外してすぐさま飛び出していった。結果、トップのままレ
ースに復帰しそのまま逃げ切り、3連勝を飾った。2位はNo.44アペックスDLモモ
コルセMR2、3位は終盤の接戦を制したNo.21ダンロップBP-BMWがとなった。



総合優勝
No.64 Mobil1 NSX
トム・コロネル「1コーナーでコースアウトしたときですが、先に100号車が飛び
出すところを見て思わず笑いそうになったんですが、自分がそこに差し掛かった時、
同じようにオイルに乗ってしまったのです。耐久レースですから、コースに戻れれ
ばなんとか挽回できると考えて、とにかくスピンをしないようにしました。で、ブ
レーキを踏みまっすぐ行こうと思いました。それが上手くいってコースに戻ること
が出来ました。今後ですが、ボクはチャンピオンを取るために呼ばれたわけですか
ら、ホンダのためにもチームのために確実にポイントを獲ってチャンピオンを目指
したいです」
山西康司「やっとNSXに勝ちをもたらすことができて、最高の気分ですね。終盤は
ブレーキがキツくなってきたし、クールスーツもなかったし、後ろから黒澤さんた
ちもハードに来たんで苦しかったです。でも、ストレートでは速かったし、負ける
気はしませんでした。特にボクは病気でみんなに迷惑を掛けてしまったので、正直
ホッとしました」


GT300クラス優勝
No.25つちやMR2
舘信吾「(完勝ですね、という問いに)いや、今日はFTOが壊れたし、44号車もピ
ットインの時に出口が閉まってすぐに出れなかったしと、運が良かった。そう、そ
れとチーム力です。こうなったらどうしようとみんなで、いろいろ考えて練習した
で、それがうまくいきました。3連勝は最高の気分ですが、チャンピオンシップを
獲るのが目標ですし、残りのレース全部リタイアしたら意味がないんで、チャンピ
オンを取るために頑張ります」
鈴木恵一「(終盤リアディフューザーが壊れてピットインしたときは?)いや、ボ
クは気づいてなかったんです。急にピットインのサインが出て、またピットでス
ピード違反でもしたかなって(笑)。でも、戻ってからまだ『P1』のサインを見
てホッとしました。もう一度勝って、チャンピオンを取りたいですね。でも次はア
ップダウンもあるコースだし、ハンデも増えるし、確実にポイントを獲りたいです」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/2

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 4 JAPAN SPECIAL GT-CUP                                8 Aug. '98
    Qualify Report                予選日レポート                FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 JAPAN SPECIAL GT-CUP(8/8,9)


3度目の正直!!今度は勝つぞNSX!ポールはNo.100 RAYBRIG NSX
富士に強いデンソーサードスープラGTが予選4位でNSXの独占を阻む
GT300は、60kgハンデを克服してNo.25つちやMR2が奪取!

夏も本番となる8月8日、富士スピードウェイではAUTOBACS全日本GT選手権第4戦
「JAPAN SPECIAL GT CUP」の予選が開催された。前日は時折雨も降っただけに天候
も心配されたが、終始ドライコンディションで行われ、前評判通りNSX勢がトップを
争い、No.100 RAYBRIG NSXがコースレコードの1分27秒316で開幕戦鈴鹿以来のポー
ルポジションを獲得した。

◆午後の天候をにらんで早めのアタック合戦に
予選1回目は、午前10時30分より1時間の予定で始まった。天候は曇り。雨の気配
はないものの雲は暗く、天候の悪化も考えられるためか、各車早めのアタックと
なった。開始わずか7分後にはNo.64 Mobil1 NSX(T.コロネル)が従来のコースレ
コード1分28秒625を更新する1分28秒172を記録。そのわずか20秒にはNo.16 
Castrol無限NSX(道上龍)が28秒056とトップを奪い、この後の激しいタイムアッ
プを予感させた。No.16とNo.64はこの後もアタックを続け、ともに27秒台に突入。
10分過ぎにはNo.16が27秒527までタイムアップ。このNSX勢に続いたのは、No.12カ
ルソニックスカイラインだった。10分過ぎ6周目に星野一義は1分28秒723で、この
時点で4番手と健闘。だが、No.39デンソーサードスープラGTの谷川達也がこれもレ
コード更新の28秒339でカルソニックを抜いて4番手に。そして、15分経過した時点
で第2戦、第3戦と予選で奮わなかったNo.100 RAYBRIG NSXの飯田章が1分27秒316
というスーパーラップを叩き出し、リーダーボードのトップに立った。この後、こ
のタイムを上回るものはなく、No.100 RAYBRIG NSXが暫定ポールを獲得した。

◆ベストコンディションにはならなかった予選2回目
午後2時40分より行われる予定の予選2回目だったが、直前に霧が発生したために
開始が20分遅れて午後3時からのスタートとなった。スタート直後はまだ1コーナー
付近に霧が残り、各車ヘッドライトを点灯させての走行。このため、各車思い切った
アタックが出来ない。その中で午前はNSX勢の最後尾となったNo.18 TAKATA童夢無限
NSX(山本勝巳)が7分過ぎにトップに立つと、さらに1分28秒498まで詰める。だ
が、No.39デンソーサードスープラGTの谷川が直後に28秒460で逆転。はじめてNSXの
トップが脅かされたことにスタンドに喚声が挙がった。しかし、No.18が28秒284で再
度逆転。ところが、No.39も次のラップで1分27秒994で再々逆転。さしものNo.18も
このタイムを更新することができずにこのまま予選を終了した。この他に予選2回
目で注目されたのが、No.12カルソニックスカイラインで28秒551で3番手、そして
V10エンジンのパワーを活かしたNo.55 STPタイサンバイパーが28秒840で6番手と
なった。
 予選総合としては、午前のタイムでNo.100 RAYBRIG NSXがポールポジション。2回
目にトップとなったNo.39デンソーサードスープラGTが総合4位とNSXの上位独占に
くさびを打ち込んだ。

◆GT300はハンデウエイトをものともしないつちやMR2がトップに
GT300クラスは、午前中のセッションが始まってまもなくNo.25 つちやMR2の舘信吾
が1分34秒608を出してトップに立った。続いてNo.61 テイボン・トランピオ・FTO、
No.71シグマテック911、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7などがタイムアップしてく
るが、いずれも1分35秒台。つちやMR2に迫るチームは現れなかった。40分過ぎ、No.
61が1分34秒629を出すが、わずかにトップには及ばなかった。午後のセッションは、
霧の影響なのかタイムアップを果たしたクルマは少なかった。そこで注目を集めた
のはNo.19 ウェッズスポーツセリカ。M.アンジェレッリのドライブで、午前中より
約1秒タイムを縮め、1分35秒725でこのセッションの3番手となった。No.44 ア
ペックスDLモモコルセMR2のP.ダンブレック、No.61 テイボン・トランピオ・FTOもタ
イムを縮めるが総合順位を逆転するにはいたらず、つちやMR2の舘がGTC初のポール
を手にした。



GT500 POLE POSITION
No.100 RAYBRIG NSX
飯田 章 1'27.316(コースレコード)
「金曜日は調子がいまひとつで、ポールは無理かなって思っていたんですが、無限
やチームのみんなが頑張ってクルマを良くしてくれたんです。うまくARTAスカイラ
インのスリップに入れて、タイムが出せました。決勝ですが、まだ十分なセッティ
ングが出来ているわけではありませんが、これまでのデータもあるので大丈夫で
しょう。見えないライバルを追いかけますよ。で1勝出来れば、弾みがつくような
気がしますので、勝ってシリーズ・チャンピオンの争いにも加わりたいです」


GT300 POLE POSITION
No.25 つちやMR2
舘 信吾 1'34.608(コースレコード)
「ウエイトハンデもあって、予選より決勝で表彰台を狙うことを考えてました。思っ
たよりみんなのタイムが速くならなくて、結果的ですね。でも初のポールですから、
うれしいですよ。タイムを出したときはスリップにも入らなかったけど、60kgのハン
デもそんなに気にならないし、まあブレーキングなんかはガンバってみました。明日
は、できれば一番前からブッちぎりたいですね」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/1

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   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 JAPAN SPECIAL GT-CUP(8/8,9)


NSX、悲願の初勝利なるのか?
荒れる富士は、今年もあるのか。波乱のキーはスープラ!?

 97年GTCは全7戦で行われる予定だった。内2回行われるのは、ここ富士だけだ。
しかし、去る5月の第2戦は悪天候のために決勝レースは中止となってしまった。
この結果、シリーズのレース数は6戦となり、この第4戦富士が折り返しポイント
となった。それだけにこの1戦は単なる1戦以上の価値のある。しかも、富士の
レースは"荒れる"というのがここ最近の傾向なのだ。

 さる7月8、9日に行われた富士での合同テストでもNSXが上位タイムを独占して
いた。特にNo.64 Mobil1 NSXのトム・コロネルとこのところ心境著しいNo.16 
Castorl無限NSXの道上龍は要注意。そして、このテストではいまひとつセットが決
まらなかったが、今一番速くNSXを走らせる男No.100 RAYBRIG NSXの飯田章という
この3人からポール・シッターが出ることは間違えないと言っていい。ところがで
はレースの勝者はとなると、全く予想がつかない。序盤は天気がどうであれこの3
人3台がリードするだろうが、これまでもことごとくトラブルやアクシデントで勝
機を逸している。先の富士テストでもNSX勢はみなどこかにトラブルを抱えていた。
ましてや"荒れる"富士だ。NSXが勝つとすれば、思いの外スローなペースで落ち着
いたレース展開になり上位に3台が残った時だろう。
 では、"荒れた"らどこが来るのだろうか? ここまで2戦を連勝しているNo.23
ペンズオイル・ニスモGT-Rはこの勝利と引き替えに100kgという過大なウエイトハ
ンデを背負うことになった。この条件では、相当"荒れ"なくては勝利は無理だろう。
チームとしては確実に中団をキープしてあわよくば表彰台を得てチャンピオンシッ
プを有利にしようとするだろう。となればスカイラインでは、No.2ZEXELスカイラ
インか。いや、ここで推したいのはNo.3ユニシアジェックススカイラインだ。『振
り向けば長谷見さん』という超ベテラン長谷見昌弘ならではの走りと、このところ
速さが板に付いてきた田中哲也のコンビは非常にレベルが高い。しかも、先のテス
トではスカイライン勢トップの6番手のタイムを出している。
 しかし、本当に面白い存在になりそうなのがスープラだろう。先のテストではNo.
39デンソーサードスープラGTがNSXの上位独占を阻止して3番手に食い込んでいる。
また、No.36FK/マッシモセルモスープラも常に上位だ。適度に"荒れ"ればスープラ
勢が上位を占める可能性もないとは言えない。そして、雨ならNo.36カストロール・
トムス・スープラに注目だ。この他、第3戦仙台で9位入賞を果たし、ディアブロ
としては初ポイントを挙げたNo.88ウェディングディアブロGT1も興味深い存在だ
し、富士のストレートをパワーに任せてかっ飛ぶNo.55タイサンアドバンバイパーも
ぜひその目と耳で味わって欲しいマシンだ。


GT300はF3ボーイズ対決に注目!
パワーならテイボン・トランピオFTOが来るか?!
 中止ではあったが、前回第2戦は24台という大量エントリーだったが、今回は更
に増えて25台が予定(7/23現在)されている。クルマのパワー差も少ないGT300だけ
に一層の混戦が予想される。だが、その中で有力な武器を得たのがNo.44 アッペク
スモモコルセMR2だ。今GT300で間違いなく一番速い男、新田守男のセカンドとして
今季全日本F3で活躍しているP.タンブレックが参加。7月28、29日と行われたツイ
ンリンクもてぎでのテストでは早くもトップタイムを叩き出すというパフォーマン
スを見せつけている。一方、連勝したNo.25つちやMR2もこのところ舘信吾が好調な
だけにF3を飛び出してGTCでも過激な対決が見られそうな予感がする。
 長い直線を持つ富士だけに、マシン的にはパワーのあるクルマが有利と言える。
そこで注目したいのがN.61テイボン・トランピオ・FTOだ。ストレートスピードで
は他車より一歩抜きん出ている。先の富士テストでも唯一の1分34秒台と非公式な
がらレコードを超えている。他にも幻の第2戦ポールシッターのNo.71シグマテック
911もパワー的には有利そうだ。そして、もう1台注目したいのがNo.7 RE雨宮マツ
モトキヨシRX7。第3戦仙台で久々の3位表彰台をゲットし、続く富士、もてぎで
のテストでも常に上位に顔を出している。今季導入したニューマシン、ニューエア
ロがようやく効果を発揮してきているようだ。
 第2戦は中止というだけでなく、スタート時のアクシデントという後味の悪さを
残してしまった。それだけにドライバー、チーム・スタッフはじめGTC関係者すべ
てがこの第4戦への意気込みは相当なものだ。いい意味で"荒れた"レースで観客の
度肝を抜くスカッとしたレースを期待したい。


☆NEWS
第4戦富士に98ル・マンを快走したニッサンR390が登場!
レーシング・トラックのデモランも予定

 GTC第4戦には、今年のル・マン24時間耐久レースで3位に入賞を果たしたニッ
サンR390GT1が登場。グランドスタンド裏にて展示される。そして、決勝日のピッ
トウォーク時には、富士スピードウェイをデモ走行するという。日本では目にする
ことができない日本のGT1マシンを間近に堪能するチャンスだ。
 また、ヨーロッパでは人気の大型トラックのヘッド部分をレーシングマシンによ
るデモラン(9日ピットウォーク時)も予定されている。これは関東圏では初登
場で、大馬力の迫力ある走りをぜひ堪能してほしい。この他、GTC恒例の各エント
ラント・ガレージの公道チューニングカーによるデモランなど、第4戦富士 JAPAN
 SPECIAL GT-CUPでは多彩な行事が予定されている。


                      Report by GTインサイドレポート班



☆'98AUTOBACS CUP GTC第4戦富士 エントリーリスト
[GT500] 21台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          鈴木亜久里   影山正彦          NISMO             BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ     BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 桧井保孝          TEAM 5ZIGEN       DL
 6  ESSO Tiger Supra     ピエール・ラファネル(F)   高木真一      INGING            BS
 8  FET SPORTS SUPRA     ワイン・ガードナー(AUS)  田中 実     TEAM POWER CRAFT  BS
12  カルソニックスカイライン         星野一義     黒澤琢弥          TEAM IMPUL        BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS    YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限       BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     山本勝巳          童夢レーシングチーム     BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      エリック・コマス(F)  影山正美          NISMO             BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE     BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹          TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也            TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           本山 哲   土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI BS
55  STPタイサンバイパー        田嶋栄一   松田秀士      TEAM TAISAN with ADVAN  YH
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING  BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC              DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章      チーム国光 with MOONCRAFT  BS
777 バルボリンディアブロDL     和田孝夫   杉山正巳            TEAM VALVOLINE    DL

[GT300] 26台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦            RE雨宮レーシング      DL
 9  スペックス大黒屋ぽるしぇ 羽根幸浩   河野尚裕            TEAM大黒屋        DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗             アビリティ            YH
11  ムラウチカメイスカイライン        石森浩元   三浦雄一          エムファクトリーレーシングクラブ  BS
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行            NISMO             YH
17  東京科芸専:REロードスター   野上敏彦  細野智行      KAGEISEN RACING TEAM   DL
18  ウェッズスポーツセリカ     織戸 学  マッシミリアーノ・アンジェレッリ(I)  RACING PROJECT BANDOH YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山康    加藤寛規         HITOTSUYAMA RACING   DL
24  ヒラノモータースポーツR32M     平野敏行   染葉輝彦            ヒラノモータースポーツ      YH
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   ピーター・タンブレック(GB)   アペックス            DL
51  コブラポルシェ            石原将光   池谷勝則            コブラレーシングチーム     YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   長島正興            KRAFT             DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート  TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ 石橋義三  パトリック・バン・スクート(B) TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911           星野 薫    城内政樹            シグマテックレーシングチーム  DL
72  オークラRX7          マーク・ポーター(NZ)  片山義美        オークラロータリーレーシング   YH
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸            クスコレーシング         YH
79  ナックウエストシルビア         杉山正典   青柳裕易            NAC WEST          DL
81  ダイシンダンロップシルビア    福山英朗   大八木信行          TEAM DAISHIN      DL
91  コーセイ&バーディー・セリカ     松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム    YH
117 ホイールショップALTA・RX-7   深沢寿裕   古在哲雄            アルタレーシングチーム      DL
280 ADVANタルガスポーツNSX    大城 一   鈴木 守     NSX DREAM28 COMPETITION  YH
355 イエローマジックF355GT      須賀宏明   大井貴之            YELLOW MAGIC      YH
910 ナインテンポルシェ           余郷 敦   小林正吾            910 RACING        DL
911 ナインテンPCJポルシェ        高橋規一   中島廣高            910 RACING        DL

●エントリーは変更される可能性があります。



◎第4戦富士チケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは販売店でお求めください

【入場料金】
前売り入場券 ●大人:5,250円●ペア:9,450円(土日2日間有効)
決勝当日券  ●大人:6,000円●中小学生:無料
予選当日券  ●大人:3,000円●中小学生:無料
パドックパス ●前売:15,000円(入場料込)●当日:10,000円(2日有効/入場料別)
駐車料金   ●4輪:1,000円●2輪:500円(当日のみ有効)

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン(関東地区)/
レーシングチケットセンター/赤木屋プレイガイド/丸井チケットぴあ/
神奈川交通営業所/富士スピードウエイ/Mr.クラフト(東京・恵比寿)/
NISMO(東京・大森)/IMPAL(東京・三鷹)/TOM'S(御殿場)他
*一部で取り扱っていないチケットもあります。

【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル(TEL:03-3409-2365/平日10:00-17:00)まで。
富士スピードウェイ(TEL 03-3216-5611)


☆タイムスケジュール
 8月7日 練習走行
   GTフリー走行1回目  9:10~10:30
   GTフリー走行2回目 13:00~14:20
   GTフリー走行3回目 15:20~16:40
 8月8日 公式予選
   GT予選1回目    10:30~11:30
   C/SNC予選      11:50~12:10
   マーチK11予選    12:30~12:50
   GT予選2回目    14:40~15:40
   F4予選       16:00~16:20
 8月9日 決勝レース
   GTフリー走行     8:30~ 9:00
   C/SNC決勝       9:35~10:00(12周)
   マーチK11決勝    10:35~11:00(10周)
   ピットウォーク   11:10~12:10
   F4決勝       12:35~13:05(15周)
   GTウォームアップ  13:25~13:33
   GT決勝スタート   14:20~  56周(終了予定16:10)


☆テレビ放送
 8月22日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州   *テレビ静岡でも放送予定

以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート/Testdays Fuji(2)

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Fuji TEST DAY                                             8- 9 July '98
   GT Inside Report             インサイドレポート               FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
合同公開テスト第4回 富士スピードウェイ

 7月8、9日にGTC第5戦が開催(8/8,9)される富士スピードウェイにおいて、
GTAの公開テストが行われた。両日とも天候に恵まれ、ドライ・コンディション。
午前と午後の各2時間、2日間で4回の走行が実施された。

☆テスト1日目
1回目の走行は午前10時からスタートした。11時30分には気温28度/路温37度と気
温の上昇が早く、蒸し暑い1日になりそうな天候だ。
 今回も、ラップボードの上位にはNSXの車番が刻まれた。No.64 Mobil 1 NSX(ト
ム・コロネル/佐藤浩二組)が開始早々の10周目で1分28秒118をマーク。No.16 
Castrol 無限 NSX(中子修/道上龍組)が28秒799からスタートし、34周目で28秒531
をマークした。出走はやや遅めだったものの、6周目に28秒560を出したNo.100 
RAYBRIG NSX(飯田章)も3番手。午前は第3戦のクラッシュで欠場のNo.18 TAKATA
童夢無限NSXを除くNSX3台で、またもやトップを独占した。4番手につけたのは、
No.2 ZEXELスカイライン(影山正彦)で終盤の36周目に29秒650とスカイライン勢の
トップタイムを記録した。また、5番手にはスープラ勢のトップにNo.6 ESSO Tiger
 Supra(ピエール・ラファネル/高木真一組)が29秒853で入り、6番手にはNo.3 
ユニシアジェックススカイライン(長谷見昌弘/田中哲也組)が29秒865と、ここま
でが30秒を切ってきた。


 300クラスでは、序盤はNo.61 テイボン・トランピオ・FTO(中谷明彦/原貴彦組)
が36秒198からスタート。21周目にNo.44 アペックスDLモモコルセMR2(新田守男/
ピーター・ダンブレック組)が35秒748をマークし、トップタイムとなった。2番手
は、No.81ダイシンシルビア(福山英朗/大八木信行組)が終盤の29周目に35秒975
を出す。3番手は、No.61 テイボン・トランピオ・FTOで、序盤の36秒182がベストラッ
プとなった。前回仙台で久々の表彰台に上がったNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が
11周目に36秒583で4番手につけた。

 そして、午後のセッションは2時から開始された。気温の上昇も予想され、さほ
どタイムの更新はないものと思われた。だが、実際の気温は10時で27.4度だったが、
12時も変わらず、15時でわずかに27.9度まで上がったにとどまった。ただ、湿度は
65%から69%と蒸し暑い1日になった。
 午後は、No.100 RAYBRIG NSXが飯田のドライブで29秒511にまず入れる。15分過
ぎには、No.12 カルソニックスカイラインが29秒371とこの時点での午後のトップ
に。だが、1時間が経過する頃には18周目で28秒700をNo.100 飯田が更新。2番手
にはNo.38 FKマッシモセルモスープラ(竹内浩典/野田英樹組)が14周目に29秒230
を出した。さらに3番手にはNo.3 ユニシアジェックススカイラインものぼってき
た。終了間際に、No.16 Castrol無限NSX(中子修/道上龍組)が28秒185と午後の
トップタイムを更新した。さらに、No.3も長谷見がラストアタックで逆転し総合3
位の午後のセッションのタイムを出した。トップ2は午後もNSXそして、スカイラ
インにスープラというオーダーになった。

 300クラスは、序盤にはNo.25 つちやMR2(鈴木恵一/舘信吾組)がウエイトを積
みながらも35秒743のトップタイムをマーク。2番手はNo.61 テイボン・トランピオ
 FTO(中谷明彦/原貴彦組)が35秒775と続いた。3位にはNo.81ダイシンシルビア
が36秒005を出していた。だが、30周目にNo.61中谷が34秒938のトップタイムを更
新。これがこの日の300クラスのトップタイムとなった。2番手は35秒330のダイシ
ンシルビア、3番手は35秒374のNo.44 アペックスDLモモコルセMR2となった。


No.64 Mobil 1 NSX(1日目午前1位)
林マネージャー「ややマイナートラブルはありましたが、他は問題はなく方向性は
クルマには問題はないです。フィーリングも良いとトムも言っています。暑くなっ
てきちゃったのもあって、トム自身はそれで終わってしまったのですが、この調子
でテストを続けたいです。ライバルNSX同士ではなく、最後までしっかり走るとい
うことが大切です。耐久レースの経験が少ないですが、前へ前へと言う気持ちで取
り組んでいます」

No.2 ZEXELスカイライン(1日目午前4位)
影山正彦「100kg(積んでいるクルマ)に負けたらまずいでしょう。相方はさぼっ
てる(鈴木亜久里は今回欠席)し、逃げられています(笑)。スカイラインの中で
は仕上がりはかなり良いけど、NSXが速すぎる。次元の違う所に行ってるよね。戦
い方を考えないと…。(スカイラインの連勝については)ウサギと亀さんでしょ
う。富士とスカイラインの相性は悪くないし、過去にも勝ってる。技術と信頼性の
日産で、NSXを倒したいですね」

No.23 ベンズオイル・ニスモGTR(1日目午前12位)
影山正美「100kgのウエイトは重くて大変。50kgの上のボディブローが相当に効い
てる感じですね。いかにこの状態で速く走れるかを探さないと…、12番手ですから」

No.44 アペックスDLモモコルセMR2(1日目午前クラス1位)
新田守男「仕上がりは、まだまだ良い方じゃない。やりたい所は足回りのセット
ですね。ハイランドからここへは、空力をちょっとやったぐらいですが、こっちで
はたぶん使わないんで、仙台の確認ですね。今回は、ハコ初挑戦のダンブレック
選手におまかせですね(笑)」

No.61 テイボン・トランピオ FTO(1日目午後クラス1位)
中谷明彦「クルマはパーフェクトで、ほとんど変えていないし何の問題もない。
(クルマを下手に)いじると良いタイヤができないから。パフォーマンスはまだ
まだこれからで、テーマはいっぱいある。熱に強いタイヤを作ってくれているん
で、期待したいです」



☆テスト2日目
 9日は、気温は11時過ぎで28.6度と昨日と同じくらいだったが、日差しが強く路
温45度とよりハードな状況となった。1回目の走行は、午前10時からスタートした。
 開始20分後には、またしてもラップボードの上位にはNSXの車番が刻まれた。No.16
 Castrol 無限 NSX(中子修/道上龍組)が1分28秒466を5周目に記録。昨日のトッ
プタイムを叩き出したNo.64 Mobil 1 NSX(トム・コロネル/佐藤浩二組)も15周目
で1分28秒387。約1時間経過した頃、No.39 デンソーサードスープラGT(土屋圭市
/谷川達也組)が23周目で28秒868のスープラ勢トップタイムの3番手に浮上。だ
が、2時間のセッションのラストアタックで、No.100 RAYBRIG NSX(高橋国光/飯
田章組)が44周目に28秒606と逆転し総合3位に。

 300クラスでは、序盤はNo.44 アペックスDLモモコルセMR2(新田守男/ピーター
・ダンブレック組)が35秒458を出し、No.61 テイボン・トランピオ・FTO(中谷明彦
/原貴彦組)も35秒866を10周目に出す。No.81ダイシンシルビア(福山英朗/大八
木信行組)も35秒887を序盤に出した。20周目には、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
(山路慎一/松本晴彦組)が35秒556を出し2番手に。No.44 アペックスDLモモコル
セMR2も30周目に35秒230をマークし、トップタイムとなった。3番手は、35秒723で
No.61 テイボン・トランピオ・FTOとなった。


 そして、午後のセッションは昨日と同じ2時から開始された。6周目、まず29秒
台に入れてきたのはNo.100 RAYBRIG NSX で飯田のドライブで29秒909を記録する。
だが、その後No.37カストロール・トムス・スープラ(鈴木利男/ケルビン・バート組)
が6周目で29秒674、さらには7周目で29秒341とスープラがトップに立つ。15時を
過ぎてもモニターにはNo.37号車がトップをキープしていた。これより先、No.61テ
イボン・トランピオ・FTO(中谷明彦/原貴彦組)が14時50分頃に、ストレートでエン
ジントラブルでストップ。白煙を上げたため消火作業などのため赤旗で中断。今回
のテストでは、赤旗中断はさほど多くなかったが、昨日100RでNo.911ナインテン
PCJポルシェがクラッシュしたのに続く大きなアクシデントとなった。
 15時を僅かに過ぎた頃、やはりNSXが上位に来た。No.16 Castrol 無限 NSX(中
子修/道上龍組)が29秒041と28秒台目前のタイム。15時10分にはNo.39 デンソー
サードスープラGTが、23周目で午前中の自己のタイムを更新する28秒747でトップ
に浮上。だが、No.16 Castrol 無限 NSXも5分後には28秒651と応酬する。15時20
分にはNo.100 RAYBRIG NSXが32周目で28秒714と2番手につける。15時30分頃には
飯田は37周目で28秒388までタイムを上げた。残り15分を切り、各車は2日間のテ
ストの仕上げのラストアタックに突入する。No.16 Castrol 無限 NSXが33周目に28
秒251とこの日の午後のトップタイムをマーク。残り7分でNo.39 デンソーサード
スープラGTの谷川が38周目で28秒264と2番手のタイムを出す。2台のNSXの間にス
ープラが割って入った形でセッションは終了した。

 300クラスは、No.44アペックスDLモモコルセMR2が35秒567を7周目に新田がマー
クしていて、15時過ぎにNo.81ダイシンシルビアの福山が35秒861の2番手のタイム
を出す。No.61 テイボン・トランピオ FTOがストップしたため、No.15ザナヴィシ
ルビアが近藤のアタックで終盤に35秒914と3番手のタイムをマークした。


No.64 Mobil 1 NSX(2日目午前1位)
佐藤浩二「第3戦ハイランドで急遽NSXをドライブすることになり、昨日のテスト
も35周ぐらい乗りました。クルマはほとんど問題ないし、やっぱり走ると楽しい
ですよね。漠然としていた昔と違って、データーロガーで自分のタイムでも、ど
こが遅いか速いかがすぐにわかりますしね。トムさんは速いですよ。彼は走れば
速いから、今日の午前中のトップタイムも彼のおかげですよ。今回も、山西君は
乗っていません。レースで乗るかどうかはチームが決めることですから」

No.39 デンソーサードスープラGT(2日目午前4位)
土屋圭市「ダウンフォースを減らして、ガーニーとかリアウィングを3枚だったの
を2枚にしたり、余計な物をとっていってます。コーナーは苦しいけど、NSXより
8km/hはやられてるんで、なんとかしないと。コーナーを速くすると、トップスピー
ドが10km/hは遅い。ストレート勝負なんですが、下手すると最終コーナーが踏めな
い。ただ、チャンスはあると思う。ウイングは毎回ピットインする度に変えて、
1km/hでもタイムアップしてる。ロングでどうか、このセットで本番は辛いから、
予選セットかな。昨日は、セッティングに終始していて、ダウンフォースやドラッ
グのセットをやった。午後はタイヤのテストだったんで、ボク本来の走りができた
のは今日の今のセッションだね」

No.44 アペックスDLモモコルセMR2(2日目クラス午前1位)
新田守男「トップタイムですね。ずっと続けば良いな。No.25は昨日で帰っちゃっ
た。昨日からは、ピーターがセットして、元のボクの仕様に戻っちゃった感じ。彼
ともクルマの好みは変わらないし、コメントも同じ。タイムから見ても問題ない
し、違和感もない。フォーミュラでもハコでも速いでしょう、器用だよね。仕上が
り具合は、足回りとタイヤのバランスがうまく決まらないと言うか、妥協点が見つ
からない。前回の富士のテストと似たような感じですね」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(2日目クラス午前2位)
山路慎一「エンジンの調子が良くなって35秒5タイム的にはもうチョイですが、ま
あまあ良い感じで目標達成ですね。特別ストレートが速いんじゃなくて、クルマの
ポテンシャルでタイムアップできましたから。乗りやすさとバランスの良さで、や
ることがうまくはまった感じです」


No.16 Castrol 無限 NSX(2日目午後1位)
道上龍「シフトミスしての28秒251なんで、0.3秒ぐらいは損をしていますから、ミ
スがなければ27秒台に入っていたと思います。まあ、冬に比べては遅いけど調子良
い方だと思います。ロングもしましたし。細かいトラブルも出ず、ノントラブルで
終われて、うまくまとめられました」

No.39 デンソーサードスープラGT(2日目午後2位)
土屋圭市「空力がだいぶ良くなった。ラストのアタックは谷川です」
谷川達也「このテストではやっていく方向がみんな良かった。タイヤも新しい物は
ドライはすごく良かったし、レインも良い方向が見つかったのでタイムにつながっ
ています。ただ、決勝レースではタレや天候もまだわからないですから、このテス
トの結果よりもう少し上をめざしていかないと、NSXももっと来ると思いますから。
昨日は、今日よりも10km/h遅かったんですが、今日は他のスープラと同じぐらいに
なりました。決勝はストレートが速い方が楽ですし、タイムも上がってきますから」

No.100 RAYBRIG NSX(2日目午後3位)
飯田章「クルマの状態がいまいちです。ここでのシェイクダウンの時の感じに戻ら
ないんですよ」

No.44アペックスDLモモコルセMR2(2日目午後クラス1位)
新田守男「ハイランドのレースは、インタークーラーに穴が開いたりして遅かった。
今日は、ニュータイヤではなかったし気温も高かったんで、こんなもんでしょう。
タイムは自分が序盤に出しました。ピーターが後半はロングかけていました。強力
な助っ人なんで、まだ正式には(8月のレースでのドライブは)決まっていません
が期待できそうです」

No.15ザナヴィシルビア(2日目午後クラス3位)
近藤正彦「感触はすごく良いしロングも良い。アタックはひっかかっちゃった。真
ん中ぐらいまでは行ったと思うけど、予選じゃないから。テストは内容も濃かった
し良かった。昨日はMR2に2秒離されていて帰りも(チームが)暗かったんですが、
0.5秒差まで来ましたから。よそのチームは上がってないけど、ウチはタイムアッ
プしていますから。足のセットが決まってきたし、レースは楽しみですね。予選は
仙台みたいにはいかないかもしれないけど、恥ずかしくない予選はできそうです。
36秒台でコンスタントにレースは走れそうですから」

                    Reported by GT INSIDE REPORT Team


☆走行タイム・データ
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
GTC合同テスト第4回 富士スピードウェイ
                 天候:8日・晴れ/ドライ  9日・晴れ/ドライ
                Time
Po No. Machne         7/8 AM   7/8 PM   7/9 AM   7/9 PM
-----------------------------------------------------------------------------
 1  64   Mobil1 NSX             1'28.118*  1'29.985   1'28.387   1'29.846
 2  16   Castrol無限NSX         1'28.531   1'28.185*  1'28.466   1'28.251
 3  39   デンソーサードスープラGT       1'30.701   1'29.289   1'28.868   1'28.264*
 4 100   RAYBRIG NSX            1'28.560   1'28.523   1'28.606   1'28.388*
 5   6   ESSO Tiger Supra       1'29.853   1'29.866   1'28.980*  1'29.504
 6   3   ユニシアジェックススカイライン       1'29.865   1'29.113*  1'29.751   1'29.535
 7   2   ZEXELスカイライン            1'29.650   1'30.989   1'30.084   1'29.215*
 8  38   FK/マッシモセルモスープラ        1'30.285   1'29.230*  1'29.387   1'29.447
 9  12   カルソニックスカイライン           1'30.157   1'29.371   1'29.504   1'29.257*
10  37   カストロール・トムス・スープラ       1'30.277   1'29.641   1'29.879   1'29.341*
11  55   タイサンアドバンバイパー       1'32.130   1'33.108   1'29.968   1'29.615*
12  36   カストロール・トムス・スープラ       1'30.516   1'30.101   1'30.491   1'29.847*
13  23   ペンズオイル・ニスモGTR        1'30.826   1'30.361   1'30.386   1'30.243*
14  13   エンドレスGTR              1'33.297   1'32.707   1'31.743   1'31.358*
15  88   ウェディング ディアブロ GT1   -         -         -         1'32.027*
16  30   綜警PORSCHE            1'32.870   1'32.950   1'32.854   1'32.491*
17  61   テイボン・トランピオ・FTO       1'36.182   1'34.938*  1'35.723   1'36.249
18  44   アペックスDLモモコルセMR2       1'35.748   1'35.374   1'35.230*  1'35.567
19  81   ダイシンシルビア             1'35.975   1'35.330*  1'35.887   1'35.861
20   7   RE雨宮マツモトキヨシRX7       1'36.583   1'36.110   1'35.556*  1'36.822
21  25   つちやMR2              1'36.788   1'35.743*  -         -
22  15   ザナヴィシルビア            1'37.729   1'36.932   1'36.277   1'35.914*
23  21   ダンロップ-BP-BMW         1'36.893*  1'36.968   1'37.381   -
24  72   オークラRX7                1'40.630   1'37.892   1'36.955*  1'39.445
25  77   クスコスバルインプレッサ         1'38.500   1'37.291   1'36.982*  1'37.211
26 777   レイン・XディアブロDL         2'25.423   1'37.115*  1'40.225   -
27 910   ナインテンポルシェ             1'39.021   1'38.541   1'37.882   1'37.763*
28   9   大黒屋ポルシェ            1'39.272   1'38.421*  1'38.975   1'39.003
29  60   TOYOTA CAVALIER        1'40.557   -         -         1'38.974*
30 117   ホイールショップALTA RX-7     -         9'18.980   1'40.225*  1'40.592
31  10   アビリティポルシェ            1'40.912   1'40.292   1'40.381   -
32 911   ナインテンPCJポルシェ          1'40.909*  -         -         -

◎*印は2日間のベストタイム
◎コースレコード  GT500:1'28.625 / GT300:1'35.197
◎タイムは非公式のもの。データ協力:富士スピードウェイ

以上

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/9

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート4                FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎GT-Aが実施したアンケートについて(続き)
■その他
「主催者、サーキット、エントラント、観客というレースを構成する4要素が互い
にバラバラであるということだ。昨年のF3の事故でも様々な立場の人が指摘した
にもかかわらず、いったい何が改善されたというのだろう。自分の立場に火の粉が
飛ばないように責任を他人に押し付け、なんら問題が解決されないのに、またレー
スを続けてしまう。私は、それぞれの立場の人間がまず真剣に反省点を見出すこと
が何より大切だと思う。すべてはそこからだ。今、それぞれの立場で即時に安全を
考えても『自分の身は自分で守れ』という極めて安易な安全対策しか見出せない。
この結論は、事故を起こした者が悪いんだという現状を何ら変えられないものとな
るだろう」(チームマネジャー)

「再発防止にはチーム関係者、主催者、ドライバーがそれぞれ力を合わせる必要が
あります。(中略)人が居ない、金が無い、設備が難しいでは済まされない問題だ
と考えます。(中略)ペースカー先導の場合はペースカー速度を明記する(例えば
DRY条件;80km/h以下、WET条件;60km/h以下)。(中略)安全訓練の義務付け~H
項9.1.2.5安全運転訓練ではF1、F3000、ITCでは予選の前に安全訓練が義務付けられ
ているが、全日本レースでも必要と考える(ル・マンで毎年行っているドライバー
の救出訓練等、安全に対する意識、技術の向上が図れる)。(中略)ピット内水タ
ンクの設置~初期処置対応。(中略)ケガ、ヤケド等に対する応急処置法について
の勉強会」(チーム監督)

「チームマネジメントに関わる者として下記内容を実施したいと思います。(中略)
火災訓練等の実施  各戦ごとにチームを選定し、火災訓練、消火設備のチェック
等を実施し、常にイベントでの安全に対する意識をチーム(含ドライバー)にもた
せる環境を作る」(チームマネジャー)

「時々、ピットをチョコチョコ歩く幼い子供を見るとドキッとします。又、ピット
ウォーク時にも同様に思うことがあり、ピットウォークの人の入れ方や人数、親の
意識(これは観客なので仕方ないと思いますが、例えば7才未満は入場不可とか)
細かな部分においても配慮すべきで、その小さな配慮が拡がって惨事を回避できる
のではないでしょうか」(広告代理店関係者)

「一番いらだちを感じたこととしては、競技長が通訳にブリーフィングの中身をす
べて英語に訳して伝えさせる時間を割くことができなかった、あるいは割きたくな
いと考えたことです。いずれにしてもそのような時間はないの一点張りでした。日
本人ドライバーの生命同様、外国人ドライバーの生命についての配慮もあってしか
るべきではないでしょうか。ちなみにあのときポールを獲っていたのは外国人ドラ
イバーだったのでは??? ブリーフィング後、新しい手順を採用することになり
ましたが、スタートを安全に行うために、その手順をまず熟知していなければなら
なかったのはポールポジションのドライバーにほかならなかったのではないでしょ
うか」(ドライバー)

「ブリーフィングに出席される日本人ドライバーの方のなかには、説明の通訳を
『ブリーフィングを長引かせる迷惑なもの』と考えている方も多いようです。確か
にJGTCは国際格式のレースではないため通訳を用意する義務はないかもしれません。
(中略)一緒にレースをする以上、外国人がブリーフィングの説明を十分に理解す
ることは外国人ドライバー本人の安全だけでなく、彼らとともに走る日本人ドライ
バーの方の安全のためにも重要なことと考えます。(中略)外国人ドライバーの参
加はドライバーの方たちにとっても刺激となるし、レースが国際化されれば観客に
とっての魅力も増す等、よい面もあるのですから、ドライバー、主催者、サーキッ
トの関係者等、全員でレースの真の国際化について考え直す必要があるのではない
でしょうか」(通訳)

「スポンサーなどのゲストが、ピット付近にいるときに危険を感じたことがありま
す。メインレース中はもちろん、むしろサポートレースなどで車両がピットロード
を走行しているときです。クルマやキャンギャルに夢中になって平気で飛び出した
り、写真を撮るなどの行動をとったりします。また、レース中ピットインし作業を
開始したクルマに近寄ることも、特に給油の際などは危険に感じます。ドライバー
もメカニックもレースに集中しているためにそこまで注意ができない状況です。ゲ
ストの中には、その危険性を知らない人も多いと思われるので、チームとしても
『気を付けてくれるだろう』ということではなく、きちんと説明なり、注意なりを
しないといけないと思う」(チームマネジャー)



◎金曜日のピットロードでの事故について
 6月26日(金曜日)のGT練習走行中、ピットロードで人身事故が発生した。事故
があったのは午後0時40分からの2回目のセッションが赤旗で中断された直後(午後
1時45分頃)。事故を起こしたのは、コースサイドに止まっているマシンを回収に
向かうため、ピットロードを走行中だったレスキューカー(小型トラック)で、この
クルマは、荷台に2~3人のメカニック、助手席に仙台ハイランドの職員1人を乗
せていた。目撃者の証言によると、赤旗が提示されたため、次々とマシンがピット
に戻るなか、このトラックはピットインして来るマシン以上に速いスピードでピッ
ト出口に向かった。その途中、自らのピットへと向かっていた#2 ZEXELスカイライ
ンの左リヤに接触。その反動でコンクリートウォール側のガードレールに接触し、
サインガード付近にいた人に突っ込んだ。この事故でもっとも重傷を負ったのはARTA
のチーフメカニック。ZEXELスカイラインを避けるかたちでピットロードをサイン
ガードのほうへ向かったところでトラックに跳ね上げられ、頭部をフロントガラス
助手席側に直撃。トラックが停止したところでピットロードの路面に落下し、意識
を失った。助手席に乗っていた仙台ハイランドの職員もムチウチとなっている。さ
らに、ブリヂストンのサービスマン1人もトラックに跳ねとばされ、肘に11針を縫
うケガを負った。
 ARTAのチーフメカニックと仙台ハイランドの職員は、直ちに救急車でメディカル
センターに運ばれたが、ここには当日、医師はおらず、急遽*911ナインテンPCJポル
シェのドライバーであり、医師でもある高橋規一氏と、ニスモのアシスタントであ
り、普段は看護婦をしている関口千秋さんが初期治療に当たった。その後、事故に
あった2人は、仙台市の救急隊によって、仙台市民病院に運ばれた(午後2時15分
頃)。ARTAのチーフメカニックは硬膜外出血と診断されたが、奇跡的に骨折などは
なく、症状は比較的軽いとのこと。3~4日の入院で、東京都内の病院への移送許
可も下りそうだと言う。また、仙台ハイランドの職員については、頭部を打撲して
いるので念のため精密検査を行ったが、頸椎捻挫と診断された。
 当日、午後4時過ぎから、宮城県警・刑事課によって現場検証が行われた。通
常、レース開催期間中の事故(レーシングアクシデント)については、警察に出動要
請をすることはない。しかし、今回の事故は特殊なケースであり、GT-Aから仙台ハ
イランド側に警察への連絡を要請。仙台ハイランドから宮城県警に出動を依頼する
連絡を行った。


◎今回の救急医療体制について
土曜日に医務室詰めの土井医師に伺ったところによると、レース期間中(土曜日と
日曜日)は医務室に2名、救急車内などに4名、合計6名の医師と、2名の看護婦
が常駐している。医務室内には蘇生処置や気道確保ができる装置、酸素等が備えら
れており、予想される範囲の事故には対応できるとのこと。病院への搬送が必要な
場合には、仙台市内の救急指定病院に連絡を取って救急車で搬送することになると
いう。


■鈴木亜久里(#2 ZEXELスカイラインドライバー、ARTAオーナー) 
(金曜日の事故について)
「状況的には、ピットロードに入ってきて、ピットに入ろうとしたら、左リヤにぶ
つけられたっていうこと。まさかピットロードでレスキューカーに追越しされたり、
追突されるなんて思ってないから、後ろは見ていなかった。ピットロードでミラー
を見ることはほとんどないよ。だから、一瞬何が起こったのかわからなかった。ボ
クのクルマ(#2 ZEXELスカイライン)はリヤのバンパーの角が少し壊れたぐらいだ
から、それほど衝撃はなかったけど、何かのクルマがぶつかったのは分かったよ。
その後、左を見たら、人がバラバラ倒れていて、ウチ(ARTA)のメカニックもそのな
かにいて、『一体何が起こったの?』って考えたんだけど、すぐにわからなかった
よね。
 でも、あれはレースの事故じゃない。サーキットの中で起こった事故だけど、普
通の交通事故と同じだし、傷害みたいなものだよね。レーシング・アクシデントと
か、レース中に不測の事態でピットロードに飛び出したメカニックが轢かれたって
いうのとは、全然違う種類のもの。だから、僕はGT選手権での事故ではないと思っ
ている。ああいう事故は、ピット裏でも起こる可能性がある。個々のモラルの問題
だよね。サーキットのオフィシャル教育の問題でもある。『勘弁してよ』って、思
うよ。今回、たまたまウチのメカニックは、死ななかったし、運良く骨折なんかも
してなかったけど、頭蓋骨陥没とか大腿骨骨折とかいうケガをして、半年も1年も
仕事に復帰できなかったら、大変なこと。でも、それはアイツがたまたま運が良かっ
ただけだから。
 ただ、今回みたいな事故で、またレース全体が危ないって言われちゃたまらない
よ」



                    スペシャル・レポートは以上です



◎先に書きましたとおり、本レポートは出典を明記していただければ、引用して
いただいてもかまいせんが、媒体掲載の際には、古屋までお知らせいただければ
ありがたいです。


☆モータースポーツの安全対策にご意見をお寄せください。
 このレポートにありますように、GT-Aではレースの安全上の問題点と今後の対策
を多くの方に聞いています。これをお読みの方でレースに携わった経験のある方の
ご意見を広く求めます。GT選手権だけに関わらず、気が付いたこと、こうした方が
良いというご意見がありましたら、下記のメールアドレスまでお寄せください。
また、ファンの方でも、こういうことがあった等の体験、目撃談や安全への提言な
どありましたら、これもぜひお寄せください。

GTC Official WebSite メール・アドレス        gtc@imfosim.co.jp
GTインサイドレポート班 古屋知幸 メール・アドレス  QYB04322


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/8

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート3                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎GT-Aが実施したアンケートについて
 GT-Aでは、5月29日付で『98JGTC第2戦の事故を教訓とした今後の安全対策に関す
るアンケート』をGT-A会員に対して行っている。自由回答式で、質問は「貴方が
『事故にそなえて』、『事故防止の為に』、『事故が起こった時に』できること」
というもの。前文として「このGT-Aアンケートは、事故の過失追求や原因究明をす
るのではなく、今回の事故を教訓に二度と同じ事故を繰り返さないよう、今後への
問題提起、改善提案を『それぞれの立場』で書いて頂くものです」とある。アンケー
トは38エントラントおよび8主催者に送付され、うち33エントラント、6主催者から
回答を得た。それぞれ代表者のみでなく、ドライバー、メカニック、オフィシャル
など複数から回答が寄せられているので、その総数は150あまりに上る。ここでは
そのすべてを紹介する紙幅はないため、一部を抜粋して紹介する。なお、明らかな
誤字脱字の訂正など、表記に関してはかならずしも原文どおりでない部分がある。

■競技運営に関する提案
「提案1 ペースカーのドライバーもドラミに参加する。ペースカーのドライバー
は今回後方集団がどのようになっていたかを知っていないと思います。これはドラ
イバーとペースカーのドライバーのコミュニケーション不足(お互いの状況を理解
できていない)が大きな原因ではないでしょうか。ドラミに限らず、お互いの状況
を話し合える場が必要だと思います。(中略)提案2 オフィシャルとのコミュニ
ケーションを深める。たとえば、助けなければならないドライバーが家族や友人、
恋人等、知っている人と、話をしたこともない、知らない人の場合、どうしても違
いがあると思います。たとえば予選日の夕方にオフィシャルの人だけのピットウォー
クがあるとか、ドライバーが順番にサポートレースでのポストに入り、オフィシャ
ルの立場からレースを見るとかして(後略)」(ドライバー)

「天候その他で悪条件下でスタートする場合、ドラミ時にペースカーの最低周回数
を前もって決めておく(3Lapはスタートしない等)。その間に競技団は出来うる限
り状況を把握し安全にスタート出来る環境を作り出す。コントロールタワー・ペー
スカー・車載カメラ・チーム(ドライバーから)等より情報収集し状況に適した指
示をペースカーに与える(ポールポジション車にも)」(エントラント代表)

「他のカテゴリーと違い、車速(ラップタイム)が500と300では違いすぎる。その
あたりも考慮し、コースコンディションが少しでも悪い場合は中止する勇気が必要
ではないか」(チーム責任者)

「ドラミでの通達内容をドライバー、メカニックはもちろんレース関係者も知って
おく必要があると思います」(アドミニストレーター)

「(前略)ローリングスタートの場合、競技長は天候の状況や隊列の状態を見てダ
ンロップ出口付近で判断しますが、もう1周の時、ペースカーに連絡だけでなく、
同時に管制から11ポスト、12ポスト、13ポストに指示して黄旗を出したらどうかと
思います。台数の多いレースは隊列も長く、後続グループは状況が把握出来にくい
時も、最終付近のポストの旗を見て状況判断出来ると思います」(サーキット管制)

「(中略)前回の事故の場合もう少し管制がスムーズに指示してほしいと思いまし
た。各現場にいるオフィシャルは自分の見える範囲は行動できますが、見えない場
所の事故に関しては管制の指示で動くしかありません。たとえば管制では現場の状
況がモニターでわからない場合が有ると思うので、いち早く現場にいったレスキュー
などの人達が現場の事故の状況に応じて各現場に待機している車両(オフィシャル)
に管制を通さないで指示できる体制を取ったらどうかと思います」(救急)

「『ドラミ』をちゃんとやることは当たり前として、レース進行にもドライバーの
意見をもっと取り入れてみたらいい。現在は主催者とエントラント側の隔たりを多
く感じます。異常と思われるレース運営の結果をこのまま野放しにしたくはありま
せん。もちろん、施設の設備やオフィシャルの道具の充実は当たり前として、ちゃ
んと話し合う機会がぜひ欲しいです」(ドライバー)

■レスキュー体制に対する提案
「(プライベートでGT選手権に参加している救急外科、整形外科専門医の立場から)
今から約6~7年前の鈴鹿のF1の時には、予選1日目と2日目、そしてGP当日の3日
間、毎日19名のドクターがパドック内に設置されたメディカルオフィスはもちろん
のこと、コントロールタワーやヘリポート、各主要ポストに常駐する。そしてナー
ス17名、レスキュー46名、消防士39名の救護関係者が3日間、レースを見守る。延
べ人数にして約360名もの人々が、GPレースの救急医療スタッフとしてボランティ
アで働いているのである。3日間続けて働くスタッフもいれば、サーキットに常駐
するのは1日あるいは2日のみといったドクターもいる。だが、サーキットに常駐
しないドクターたちも大学病院や自分が勤務する病院に戻って、メディカルヘリコ
プターで運ばれてくるかもしれない重傷のF1ドライバーのために待機しているのだ。
 メディカルセンターに詰める各ドクターの専門科目は、麻酔科医1名、胸部外科
および一般外科医1名、整形外科医1名、熱傷専門形成外科医1名、脳外科医1名、
その他2名となっている。これだけのドクターが、救急専門に休日にそろっている
病院はあまりないのではないだろうか。小生が一時勤務していた大学病院の救命セ
ンターの休日当直体制でも、これほどのスタッフはいなかった。メディカルオフィ
スだけでなく、各主要ポストにもドクターとナースが常駐しており、酸素ボンベを
はじめとするトランク4個分もの救急セットが配置されている。事故現場でただち
に救命処置が取れるようになっているわけである。事故が発生してドライバーの生
命にかかわるような負傷を負った場合、いかに素早く救命処置が行えるかが、命を
救ううえで重要なポイントである。これらのスタッフの他に、救急医療に必要なレ
スキューカー13台、消防車17台、救急車7台、レッカー車6台、キャリアカー9台、
クレーン車8台、メディカルヘリコプター2機が待機しているのである。
 これほどまでとは云わないが、今や国内レースで最大のエントリーと観客動員を
誇るGT選手権である。メディカルスタッフだけでなく、レースの裏方さんの充実を
図ることも重要な事ではないだろうか。
 レスキューカー、チェイスカー、ドクターカーなどを各サーキット任せにしない
で、GTアソシエイションとして保有することも一つのアイデアかと思われます。も
し、GTアソシエイションで専属のドクターカー兼用のチェイスカーを用意されて
(足の速いステーションワゴンに医療機材をセットしたもの)、各レースを転戦さ
れる用意がおありであれば、小生、ドライバー兼ドクターとしてお手伝いする意向
は持っております。
 勿論、これらの自動車は大きな自動車メーカーからの協賛で行うのです。
 TVでは、なんだかよく訳の解らないお嬢さんが何やらバラエティ番組のノリでイ
ンタビューしたりお話をしているが、そうしたシーンだけでなく、オフィシャルや
メディカルスタッフなどの裏方さんたちをもっとクローズアップして、こうしたス
タッフの仕事を多くの人々に伝えることが必要だと思う」(ドライバー)

「火災事故が起こってしまった時 各ピットに耐火服を着用した給油マンがいるの
でバイクを利用して現場に急行できるルールがほしい(消火は1秒を争い、生命に
つながる)」(チーム責任者)

「スタッフ(マーシャル)のプロメンバー化を… マーシャルやレスキュー作業に
は熟練した知識と経験を生かした瞬時の判断力が求められると思います。しかし、
現在のボランティア(と聞いています)的な活動メンバーでは各サーキット毎にマ
ーシャル教育がさまざまであり、更に同一カテゴリーでの全日本レベルのレースは
一つのサーキットで年に一度しかなく、その結果、各コースでの作業や判断の統一
性に欠け、経験も乏しくなるのは致し方ないことと言えます。(中略)安全で速や
かな処理方法を施すには、多岐に渡り多くの専門知識と経験が必要となります。今
回の事故要因の一つに考えられるローリングスタート時のペースカードライバーな
ども著名なベテランドライバーをスタッフの一員として選び、シリーズを通したGT
レースのウリとしたいものです。正確に公平なジャッジを下し、クラッシュ処理や
負傷者を速やかに安全に対処する。更なる次戦へのレベル向上を目指す為に、厳選
し訓練されたGT専属のマーシャルやオフィシャル、レスキュー組織の誕生を望みま
す」(チーム・ジェネラルマネージャー)

■サーキット設備等に関する提案
「競技運営側は『ポストを見ないドライバーの過失』という一言で処理しますが、
信号旗は安全確保のため非常に重要なものですので、せめて『黄旗』と『赤旗』の
2種類をストロボ式のランプに変更してはいかがでしょうか」(チームマネジャー)

「富士のレースは雨と霧で視界不良が多いので特別に富士ルールを作ってみてはど
うか? 1.最終コーナーに信号(スタンド前と同じ)をつくって2クラスの車が、
1クラスの車がスタートしたかどうかを信号で確認出来るようにする。追い越しは
コントロールラインを通過した後とする。 2.最終コーナーのオフィシャルがス
タートした場合は青旗を振る。やはり追い越しはコントロールラインとする。 3.
シケインと最終コーナーに新しく信号をつける。1クラスがスタートした時に2ク
ラスの最後尾にまだ居るので。 4.インディーカーみたいにコース全周に信号を
つける」(チームマネジャー)

「スタートディレイ時にも、何らかの信号を点灯させる。また、コース上の信号で
は、特に雨に日の水しぶきにより見えづらくなるので、ストレートの両サイドの低
い位置にも補助的に信号を追加する。ドクターカーや消防等は、直ちに出動できる
よう、ピットロードエンドにも待機するべき。また、ポストから遠いところでの事
故発生に備え、オフィシャルがすぐ移動できるよう、各ポストで車に乗り待機する。
車載消火器を持って駆けつけられるよう、外し方等を再確認しておく」(ドライバー)

■ハード面(車両)についての提案
「車内消火器を1本から2本搭載。1本はドライバー保護用、残り1本はエンジン
にボタンひとつでON出来る様改善中。(中略)負傷者が出た場合は他のすべてのチー
ム、又、選手として救済の為の協力(少しでも)が出来たら良いと思います。たと
えお見舞でも…」(チームオーナー)

「車両には自動消火装置のようなものの設置を義務付けるべきではないかと考えま
す」(チーム役員)

「車両後部に雨天用バックフォグランプなどの取付」(メカニック)

「フューエルライン上におけるワンウェイバルブ(IN側、OUT側)の必要性を感じ
た(F3000などでは10年ほど前から付いていたのでは…)」(メカニック)

「性能を均等化するという名目でMAX120kgのウェイトを室内に固定した場合、今回
の事故のような追突で20~30Gかかった時にはたして安全なのかどうか、再検討す
る必要がある! やみくもに重量をのせることしか性能を均一にできないのか。安
全面・ランニングコスト面から再度検討」(チーム責任者)

■ウェア等、装備についての提案
「ツーリングカーでも、フォーミュラと同じバイザーを(ドライバーに)使用させ
る。インナーウェアーもきちんと着用させる。メカニックも可能であれば、耐火スー
ツでレースに参加する。メカニックや限られたスタッフ以外は、なるべくピットの
中に入れないようにする。準備できる限りの消火器をピットの中にも置く」(レギュ
レーションで決められている数以上に)」(チーム関係者)

「ジェットヘルメットの廃止。スーツの防水スプレー等対策。メカニック全員へ防
火スーツ(トリプルレイヤー)の着用。ピットエリアへの入場制限(メカニック以
外の)」(チーム関係者)

「ドライバー、給油マンは安全基準を満たした装備を身につけているが、給油時に
は他のピットクルーも危険にさらされるため、クルー全体の安全装備の充実をはか
る」(チームマネジャー)

■各人の心構え等
「私は、第3戦より給油を担当することになったが、まず、耐熱用の衣類、消火に
必要な物をそろえ、消火器に関しては作業するすぐ近くに常に置き、頭の中ではい
くつかのシュミレーションをして、どのように対応すれば良いかを考えておくこと
が必要である。また、事故に備えて給油の練習、消火する人の配置と、もしもの時
のためにチーム全員でどのように動けばよいかを話し合うことが大切であり、周り
の人々の動きを把握することが大切である。よって、事故が起こった時にどうすれ
ばよいかを考え、チーム全員で話し合い意志の疎通をはかっておくことが大切であ
ると思う。そして、実際に起こった時のために全員の動きをシュミレーションする
必要がある。その中から事故の時に冷静に動ける努力をする」(メカニック)

「ドライバーとしていろいろな事故を見てきて感じることは、レースの前夜はしっ
かりと睡眠をとり、十分にリラックスして、当日は集中して挑まなくてはいけない、
ということです。これがドライバーにとって、まず一番の事故防止策であり、ドラ
イバーの義務であると思っています。もちろん事故は起こって欲しくないですが、
もしもの時のためにフォーミュラーカーでなくともヘルメットのシールドはカット
シールドを使わないようにしようと思います。また、ヘルメットの手入れ、レーシ
ングスーツの中に着るものにも十分に気を使う必要があると思っています。万一、
事故が起こったときは、即座に的確な状況判断ができるためにも集中力と緊張感を
持ち、挑むべきだと思います」(ドライバー)

「富士での事故の際、チームの消火器を持って飛び出したが、いかんせん遠く重い
ために断念してしまった。もう、ドライバーも脱出していたと思ったからもあるが、
今思えば、まだ十分に間に合っていた。個人的には、遠くても消火作業を断念しな
いようにならねばと思う」(メカニック)

「理想をいえば、事故を起こした後続の車両のドライバーが、すぐ対応できるわけ
だし、もっとも早く的確な動きができるのではないかと思う。だが、レスキューも
ともに動くことが望まれる。先の事故では、僕も含め、すべてのドライバーが山路
選手のような判断と行動がとれたら、事はもっと小さく済んでいたと思われる。す
べての関係者がこれからはそうありたいと願う」(ドライバー)

「富士での事故の時は、火が出た瞬間に私たちのチームのピットからも消火器を持
って走りました。ですが、ピット出口でオフィシャルに止められて、消火作業はで
きませんでした。危険であるということは当然だと思いますが、ドライバーだけが
消火作業をしていたという状況では、もっと的確な指示をしてもらえると良いと思
います。私たちのチームは以前火を出したこともあり、安全にはかなり気を使って
います。給油マンのスーツもドライバーと同じものを使用し、給油の練習等も十分
に行っています。ただ、安全についてはやり過ぎということはないので、気が付く
限り今後も安全に心掛けようと思います。また、自分としてはエンジニアとしてチー
ムに指示を出す立場にあるので、このような事態が起きた際に焦らず的確な指示を
出すようにしたいと思います」(エンジニア)

*スペシャルレポート4に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/7

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート2                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎中村靖比古競技長に聞く(GTC第2戦、第3戦の競技長)
-実際のところ競技長という役職はどういうことをされているのでしょうか?
競技長(以下同)「今回のレースを例にとれば、約260人ほどのオフィシャルがお
られまして、その人たちと密に打ち合わせをして、配置や動きを決定する。オフィ
シャルの最高責任者と判断していただいて結構です。そして、競技に入りますとチ
ーム、ドライバーなどの参加者はすべて私のコントロール下にあるという形になる
わけです。ジャッジに関しても私、競技長が最高責任者となります。
 ただ、レースという競技は広い場所で行われますので、野球なのどのようにすべ
てのジャッジをするわけにはいきませんので、基本的には現場のオフィシャルがそ
れぞれ判断します。ただ、人の目で見ますし、判断しかねる場合は、例えばコース
でしたらコース委員長、そして私が違反などがあるかどうかを協議して最終的に判
断します。ただ、これは判断がつかずにゆだねられた場合でして、それなりのライ
センスを持った方が担当するわけですから、あくまでも判定の基本は現場です」

-GT-Aのアンケート回答や私どもの取材ですと、オフィシャルとエントラントとの
相互理解の希薄さが感じられますが、競技長としてはいかがお感じですか?
「私も20年あまり国際レースも含め競技委員をしてますが、オフィシャルとエント
ラントの関係というと、競技が始まってしまうと、どうしても取り締まる側と取り
締まられる側というふうになってしまいます。ざっくばらんに言えば、オフィシャ
ルは警察のようにとられる面もあります。しかし、オフィシャルの基本はレースに
参加している方たちをサポートするためにあると思います。安全に、かつ公平に、
スムーズに競技するためのサポート隊なんです。参加者がキャストで、我々はスタ
ッフなんです。そして、私たちはそのためによりよく改善しながら、できれば最新
のシステムを導入しながら、努力していきます。
 ただ、その裏返しとしては参加されるドライバーもちゃんとレギュレーションを
熟知してほしい。それは頻繁に変るわけですから、それを理解されて、限りなく守
って参加するということがなければ、私どものスタッフは手助けに行けないわけで
す。我々にも責任と義務とがありますが、立場は違いますがドライバーのみなさん
にも同じように責任と義務がある。興奮状態にある彼らがわかっていない場合が多
くて、少し時間をおいて話すとわかっていただけることも結構あるんですけれどね。
彼らのほうにもきちんとルールを守って走るという態度を見せてもらわないと。と
くに走行中にですね。例えば、20台近い緊急車両を配置し、医師も雇っているわけ
ですが、赤旗が出たときにスピードを落とさずにどんどん走っていかれると、緊急
車両を出したくても出せない、そのシステムが活かされないわけです。ドライバー
の命も大切です。それにオフィシャルの命も大切です。それはどちらもイーブンな
んです。それを私がコントロールしているわけですが、そういう態度を彼らが示さ
なければ、そのシステムは生きないのです。何でも自分の身を捨てて行けとは絶対
言えませんよね?
 すべてがそういう他人との信頼関係を保つために、我々も努力するし、お互いに
ちゃんとしましょう、とみんなパラレルに進んで行かないといけないと思います」

-では、前回の事故やこれまでの経験を省みて、競技長を含めオフィシャルはどう
いう対策を行っていかなければと考えますか?
「可能なかぎり用意できる備品、器材を揃えたいです。それとお金のかかることで
すが、ドクターも多く雇っていきたい。ですが、こういうスポーツを経験して対応
してくれるドクターは、全国的にも非常に少ないわけです。そういうドクターに、
より多く協力をいただいて、限りなくどういう場所で何が起こっても専門のドクター
が駆けつけられるというようなシステムをどんどん作りあげていきたいと私は思い
ます。今回(第3戦)もこれまでより3人ほど多くドクターに来てもらっています。
ですが、この方たちもあくまでもボランティアですし、それぞれの時間の都合もあ
ります。今後はJAFも我々も、メディカル委員会というのがありますし、きちっと
詰めて、これまでのサーキットや主催者任せになっている部分がありましたので、
その辺も対策していきたいなと考えています。
 オフィシャルに関しても、ほとんどがボランティアですし、そのなかで自分の身
を守りながらも審判員の立場、レスキューの立場といろいろ職分がありますから、
それぞれに経験を積んでもらい、勉強会を開いて、レスキューに関してはシュミレー
ションなどしていきたい。ただ、1ヶ月に1回とか1週間に1回とか限られた時間
で集まってくる人が9割を占めていますので、実際にレースを経験させないと覚え
ませんので、ちゃんとレースウィークには毎回毎朝打ち合わせをし、実際クルマを
止めてみてシステムの確認をして、修正をしています。また、これまでのこと(事
故など)を教訓にもっともっと組織を固めていきたいと思いますを」

-それ以外では何か具体的な対策はなされましたか?
「まずは人員の増強でしょうね。今回はコース上に6ヶ所、マーシャルを置く場所
を増やしました。JAFと協議しまして、人員は15秒で、車両は90秒で現場に行けるよ
うにといった基本的な事項がありますので、我々も限りなくそれに近いような形で、
これはどこのサーキットでも完全にできるということはないと私は思っていますが、
限りなくそれに近い形ということで、現場に駆けつけるようにしています。先に言っ
たように信頼関係を得るために、我々もそういった姿勢が大切だと思っています。
私たちもこうやって努力しているから、みなさんもルールを守ってくださいという
わけです。今後とも経済情勢が許せる範囲もありますが、どんどんと増やしていき
たいと思います」

-ブリーフィングが形骸化しているという声があることはどうお考えですか?
「最近はGTに限らず、知っているだろうではなく、知らないんだなと思うような形
で細かなレギュレーションを含めてやっています。本当は失礼な部分もあるとは思
いますが、基本からお伝えしています。『すべてあなた方、自分たちの身を守るた
めのレギュレーションなんですよ。我々が違反を取るためのものではなくて、逆な
んです。あなた方のために黄旗を振っているんです』と言えば注目度が違うんです。
また、レギュレーションも2年前からいろいろ変っているんですが、はっきり言っ
て知らないドライバーも多いんです。こんなことをブリーフィングで言っちゃ申し
訳ないと思ったりしますが、でもそれではもう安全につながっていかないと私は思
いまして、昨年の9月の末の全日本のレースからはどんどんと基本的なことも、言
える範囲で言ってきました。
 あと、今はGTのスタート進行に関してはオーガナイザーによってそれぞれ組み立
てられるようになっていますが、それをJAFに一本化するようにお願いしています。
多くのサーキットを転戦するドライバーには、大変だしトラブルにもなります。こ
れはFIA-GTといういいお手本がありますし、対策委員会や事故報告書を通じてJAF
に提案して、今回基本が出てきました。もちろん日本に合うように手直しも必要で
すし、JAFのオーソライズを受けてブリーフィングに出しました」

-その様な決定過程や今回のような問題点を感じた場合にエントラントをはじめと
した方の声が反映される場はないのですか?
「意見に関しては、直接言いに来てくれる方もいます。本来はミーティングを開く
のが一番ですが、現状ではなかなかそういう機会が持てないですね。ですから、今
回(GTC第3戦)は土曜日にもブリーフィングを開きました。新しいレギュレーショ
ンに変わったし、ポストも増やしたので、みなさんも守ってくださいという意味も
含めて報告しました。これまでは土曜のブリーフィングは必要ないという雰囲気も
ありましたが、私が勝手にしてもいいんですが、ちょっとここまで言っていいのか
という遠慮もありました。ただ、もうそういうことを言っていられる状況ではない
ということで、今年は、今回からはきちっとやってどんどんとディスカッションす
る場を作ろうと思っています」

-プレスの側からは、事故などが起こったときにインフォメーションがきちっとし
ていないとう意見がありますが?
「時期が来たときには、ちゃんとした形でインフォメーションしなくてはならない
なと思っています。ただ、それをどこがやるのかということになると、現在JAFの
検討委員会もありますし、我々の側もありますし、それをどういう形でやるかは、
今後検討していくしかないな、とは思います。いろいろ報道していることに関して、
反論が必要かどうかはわかりませんが、事実関係はこうであったと言わないと、我々
を支えてくれている人たちからも、言われっぱなしということに不満を感じている
面もありますから、私の方でどうにかまとめてその機会をつくるように、組織委員
長やJAFと協議して、どういう形でやればいいのか検討している最中です」



◎各ドライバーに聞く
■高橋国光(#100 RAYBRIG NSX)
「近ごろいろいろと起こっている事故については、モータースポーツの本質的なも
のを捉えていない我々全員が反省するときに来ているのではないでしょうか? 金
曜日、フリー走行時のピットロードでの事故についても、基本的にモータースポー
ツを楽しむという要点からは外れたレベルの低い事故だと思います。モータースポー
ツには危険がつきものですが、だからといってピットウォークで入ってくる人やス
ポンサーを規制する方向は意味がない。危険があることをオープンにしたうえで、
事故がないように関係者、ドライバー、チーム、主催者、オフィシャルなどがが気
をつけていかないと。お客さんたちに気をつけろというのは、違うと思います。そ
れも、F1のようなトップのまねをするのではなく、草レースの歴史がある国で行わ
れているような方法で。草レースなら、レスキューカーや救急車があんな勢いで飛
んでいくことはないですよ。日本では、オフィシャルもすべての人が競争的になっ
ちゃっていますね。あわてたってしかたないことでも。とにかく、今、みんなで考
えるときが来ています。まずおのおののモラル向上を目指さないと。GTCは練習走行
日からファンの人が来てくれたり、すごくいい雰囲気で盛り上がっているのだから、
もう少しファンのことをみんなが考えないと。ボク自身もできていないところがあ
るので反省しなくてはいけないんですが、関係者全員が折りに触れて反省しなくては
いけないですね。みんなモータースポーツに対する意識が足りない部分があるので」


■関谷正徳(#36 カストロール・トムス・スープラ)
「F1とか、色々なレースを見ていて思うのは、審判が一番大切だということ。ヒ
ルとシューマッハのバトルで、シューマッハが強引過ぎる、危険だと判断すれば、
審判がちゃんと10秒のペナルティーピットストップを命じるでしょう? あれを見
ていて、F1はやっぱりスゴイと思います。でも日本の現状では、『コレは危険で
すよ』、『コレは大丈夫ですよ』っていう判断ができる審判がいない。基本的には、
みんなルールを守って、各々の立場でやるべきことをやれば、事故は起こらないは
ずなんです。前回の富士での事故についても、横山くんの件も、金曜のピットロー
ドでの事故も、充分防げた。問題なのは、今のルールの中で充分に避けられる事故
が、なぜ起きているのかということです。本当に馬鹿げた事故が多すぎる。サッカー
じゃないですけど、危険か大丈夫かという判断の上で、イエローカードのようなも
のを出すような状況が必要な気もします。それは、ドライバーに対してだけではな
く、オフィシャルに対しても。明確なルールはあるんですけど、パッシングの仕方
ひとつをとっても、個々のドライバーで考え方が違うし、審判でも違うので、統一
した解釈が必要ですよね。
 それから、事故後の処理について言えば、いくらドクターがいても、いくら消防
車がいても、それが機能したというだけでは不十分ですよね。そうしたものの目的
は、『人命を助けること』なので、ただ機能するだけでなく、そこには時間の制約
があるわけです。普通の世の中でも、救急車やドクターが人命を助けるものという
のは、当たり前のことですよね。でも、当たり前のことを当たり前として意識して
いない人が多い。意識していたとしても、意識が甘いという問題があります。金曜
の事故にしても、レスキューカーのドライバーが『ここではスピードを出しちゃい
けないんだ』っていう意識を持つだけでいいわけです。でも、事故が起きてから、
『何でこんなところでスピード出してるんだよ』って、みんな言いますよね。それ
じゃ遅い。物事が起こってからでは遅いんです。個々の意識の問題があると思うん
ですが、その意識を向上させていくのは、とても難しいですよね」


■黒澤琢弥(#12 カルソニックスカイライン)
(仙台ハイランドの危険性について)
「去年、ツーリングカーの時に、僕のマシンは1コーナーの先で火災を起こしたん
ですね。その時、自分で消火器を取りに行ったら、箱の中に消火器が無かったんで
す。それで仕方がないから、次のコーナーまで走って行って見たら今度はあったん
ですが、それをマシンのところまで持っていって、いざ使おうとしたら、ピンが錆
びていて、抜こうとしたら折れちゃったんです。せめて消火器ぐらいはちゃんとし
てもらわないとって、文句はいいましたよ。でも、僕たちはそういう環境でレース
をやっているんです」


■影山正美(#23 ペンズオイル・ニスモGT-R)
(仙台ハイランドの危険性について)
「僕は実際に見たことがないんですけど、ここのシケインの先がガケだと聞いてい
るので、本当にそうならそこは危ないと思いますね。例えばブレーキが抜けたとか
何かで、勢い余って落ちたら、誰が助けてくれるんだろうと不安になります。ピッ
トロードも筑波みたいで危ない。全日本選手権を開催するなら、それなりのピット
を作って欲しいと思います。自分のピットでも、前後にクルマが止まっていたら入
れないでしょう? 高速サーキットじゃないから、レース運営上でどうこうってい
うのは無いんですが、とにかく設備はちゃんとしてもらいたい。練習走行と言えど
も、全日本なら、金曜日にメディカルセンターにドクターがいないなんて、信じら
れません。僕たちは、レースでのお金の動きが分からないから、そういうことを言
えるのかも知れないですけど。でも、とにかくどのサーキットにも、プロのオフィ
シャルを作って欲しいですね。乗っている人間も、チームもプロとしてやっている
わけだし、競技長とかはどれぐらいのお金をもらってやっているか分かりませんが、
オフィシャルがちゃんとしていないと、折角いいレースをしていても、台無しになっ
てしまうと思います」


■金石勝智(#18TAKATA童夢無限NSX)
 (仙台ハイランドの危険性について)
「この台数で、このクラス分けだと、どのサーキットでも危ないのは危ないですよ
ね。ここの場合は、コース全体で狭いんですが、まだそれは仕方無いと思えます。
ただ、ピットは広くして欲しい。クルマがピットの前に止まっていると、そのさら
に前に人が出ますよね。でも、ピットロードが狭くて、ピット前にクルマが止まっ
ていると1台しか通れない。だけど、そこに人が出ているわけですから、危ないで
すよね」



◎メディア責任者に聞く
■レーシングオン誌:梅原康之編集長
-今回の事故を通じてレース関係者に求めることはありますか?
「JAF安全部会および同レース部会会員により構成された安全対策検討会には、事
故原因の究明および安全対策確立の早期実現を大いに期待します。また今回GT-A事
務局が各エントラントやレース関係者に対してアンケートを取られたことは意義あ
るものであり、大きな前進であると考えます。さらに小誌ではこのGT-Aアンケート
がインサイドレポートに掲載されるだけでなく、JAF安全対策検討会に提出される
ことなどによって事故原因の究明および安全対策確立の早期実現に一層有効に活用
されることを期待します」

-貴誌の今回のような事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。現在また
は今後の誌面でどのような展開を考えていますか? 
「小誌では、各エントラントやレース関係者の方々がこの事故を契機に、現在の日
本のレース界の欠陥・問題点を再考することができるよう、改善に向けての働きか
けを小誌誌上にてより積極的に行っていきたいと考えています。同時に、事実の究
明なしに問題提起や対策はありえないとも考えます。従いまして小誌では、事故後
の5月15日発売号より事故状況や競技運営側の対応状況、ローリングスタートのあ
り方など、本件において問題と考えた点に関して、詳細に、かつ継続的に検証を行
い、記事展開していく意向です。これがひいてはレース界に対する貢献となり、以
後の関係各位の適確な対応を促すものとなると信じております」


■オートスポーツ誌:高橋浩司副編集長
-今回の事故を通じてレース関係者に求めることはありますか?
「火災の恐ろしさをまざまざと見せつけられた事故でした。また事故現場が複数箇
所に存在したときの消火・救急活動には、設備や訓練といった面で不十分だったの
ではないかと感じています。今後は、今回よりもさらに厳しい状況を想定しての設
備・人員配置が全サーキットで整うことを期待したいと思います。また、最近では
ヘルメットの下の耐火マスクの着用を嫌う選手の方もいらっしゃるようですが、フ
ェイスマスクと耐火シャツの着用はドライバー自身ができる数少ない防衛手段とし
て、徹底していただきたいと感じています」

-貴誌の今回のような事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。現在または
今後の誌面でどのような展開を考えていますか? 
「事故以来、様々な形で事故の検証の記事が多くの媒体から発表されました。本誌
オートスポーツでも、事故後にはビデオや写真、そして関係者からの証言をもとに、
事故の様子はできる限り正確に調査して記事として掲載してきたつもりです。先日
はTFCJの兼子監督が太田選手と面談を行い、太田選手本人の口から事故当時の様子
や自身の判断・行動が明らかになりました。今後も事故検証などについては事実に
基づき、公正で正確な報道を行っていきたいと考えています」

■ティーポ誌:山崎憲治編集長
-貴誌の今回の事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。
「本誌は、モータースポーツを心から愛する者として、これまで太田哲也選手とと
もにル・マン、鈴鹿1000kmその他のレースに出場することで、モータースポーツの
醍醐味をインサイドから読者に伝えてきました。GTCがスタートしてからは、チーム
FCJの活動を内側からレポートすると同時にメディスポンサーとしても関わってきま
した。また、A.オロフソン、S.アンドスカー両選手の日本国内におけるマネジャー
的な役割も担っています。つまり、メディアとしての立場とチーム関係者としての
立場の両方を持っているという、微妙なところに立っているわけです。
 そういう立場から、あの事故に関しては、日本のモータースポーツがより近代的
なものに移行する流れができるまで、さまざまな角度から検証していこうと考えて
います。これは太田選手が自分たちの仲間だからという個人的な思いから発したも
のではありません。そう受け取られても致し方のないことは承知していますが、そ
うではありません。あの事故の原因がそうとう根深いところにあるという問題意識
がスタート地点です。
 これはあるメカニックの言葉ですが、『レース中のドライバーは湯豆腐のなかの
豆腐のようなもの、非常にはかない命だと思わなければいけない』という現状があ
ります。このことはもっと考えていかなければならない。チームとドライバーばか
りがリスクを負う状況は変えなければいけないのではないか。だれか特定の個人を
攻撃する意図はまったくありませんが、レースに関わる人間にリスク・マネージメ
ントという考えかたがこれまでまったく欠けていたということは指摘しておかなけ
ればならないでしょう。
 あの事故はさまざまな要因が絡み合って起こったのだと思います。それは正しく
検証されなければなりません。そういう点について、オーガナイザーも、チームも、
ドライバーも、その他関係者すべてがお互いに腹を割ってきちんと話をしなければ
ならないと思います。そうしてお互いの信頼関係を作ることが、まず必要でしょう」


*スペシャルレポート3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/6

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート1                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

緊急特集『レースの安全性を考える』

◎はじめに
 1998年全日本GT選手権第2戦「全日本富士GTレース」のフォーメーションラップ
中に起こった多重クラッシュは、GTCに携わる人々のみならず、広く多くの人たちの
関心を集めたと言える。これは事故に遭った負傷者の深刻さだけでなく、この事故
自体に日本のモータースポーツが抱える内在的な問題点が集約されていると、多く
の関係者が考えたからだろう。
 レースに関係する人々の多くが言うように、モータースポーツとは本来数多くの
危険が存在するものであると同時に、安全に行われることを前提に競技され運営さ
れなければならないものである。にも関わらずこれまで事故が起きており、かつそ
の経験が教訓として活かされていない現状がある。今回のレポートは、こうした現
状を関係者がどう受けとめているか、どう変えていこうと考えているかを集約した
ものである。第2戦の事故の原因究明や状況分析を意図しているものではない。
 GTインサイドレポートは、本来GTCを訪れるプレス・サービスを基本とするもの
で、GTCの話題の1次ソースという意図を持って編集されている。しかし、このレ
ポートに関しては、通常より幅広い方々からコメントを集め、プレスのみならず、
レースに携わる人々すべてへのメッセージとして作成した。そして、今回(第3戦
仙台)に限らず、このテーマに関しては、今後も継続的に取材を行い、引き続きレ
ポートして行く予定である。
 また、GT-Aより提供された多数のアンケート回答に関しては、すべてを掲載する
スペースがなく、少しでも読みやすくするため、私どもで編集を行ったものである
ことをお断りしておく。

                                                  GTインサイドレポート班


◎太田哲也選手の現況
兼子眞チームFCJ監督「当初72時間しか生命の保証はできないと言われた状況から、
4~5時間にも及ぶ手術を6回受けて、どうにか命だけは助かりました。身体の皮膚移
植は7割が終了しましたが、あと3割、細かい部分についてはこれから進めなければ
なりません。顔の損傷が激しく、治療はしておりますが、整形は今後の問題です。
まぶたは、1ヶ月あまり縫い合わせてあり、当人は暗闇のなかでの闘病生活を強い
られていました。現在では一部分だけ開き、薄目を開けて回りの状況を少し感じら
れる状態になっています。足は、左足はなんとか立てる状態ですが、右足は挫滅を
受けています。完治にはそうとうの困難が伴うと思われます。右手の機能回復にも、
かなりきびしいリハビリが必要でしょう。こうした身体的ダメージのために、本人
はかなり精神的にまいっていますが、みなさんからインターネット等で寄せられた
応援メッセージを支えに頑張っています。どうか、これからも応援をよろしくお願
いします」


◎GT-A事務局長 加治次郎氏に聞く
第2戦富士での事故を、GTアソシエイションはどのように受け止め、また現在何を
行い、今後このような事故や危険に対し、どのような対策を行っているのかをGTア
ソシエイションの事務局長である加治次郎氏に尋ねた。(インタビューは6月26日
午前に行われたもの)

-GT-Aとして、第2戦富士での事故の原因究明は行っているのですか? また、こ
の事故をどうとらえているのでしょうか?
事務局長(以下同)「個々の事故の原因を究明する事は、我々のすべき仕事ではない
と思います。それよりも『今後こういうことが起こらないように何が出来るか』と
いうことが、本来の仕事だと考えます。また、現在論議されている原因に関しても、
あくまでそれぞれの立場での推測の域を出るものではないと思います。そんなに事
実がたくさんあるわけではなく、起こった事実は1つなんだと思います。この事実
を確定させることは誰かがしなくてはならないと思いますが、これはJAFが競技を
統括しているわけですから、そこはJAFの仕事なんだと思います。ですから、その件
はJAFが設置したレース安全対策検討会に期待し、GT-Aとしてはこれに協力をしてい
き、その報告を受けて今後こういう事故が起こらないようGT-A会員それぞれの立場
で改善への行動をしてもらえるようにリーダーシップを発揮したいと考えます」

-では、GT-Aは現在、事故対策の努力としてどのような行動を起こしているのです
か?
「GT-Aには、各エントラントだけでなく主催団体、サーキットなどレース・イベン
トを支える幅広い職種の会員がいます。また、エントラントの中にもオーナー、ド
ライバー、メカニック、スポンサーなど多くの人がいますから、その個々がそれぞ
れの立場、視点で今回の事故を、そしてGTCに限らず過去の事故も含めて、ですが
思うところがいろいろあると思います。そこで、そのような広い視点で問題提起、
改善提案をしてもらえるように、『'98JGTC第2戦の事故を教訓とした今後の安全
対策に関するアンケート』というアンケートを実施しました。これは評論家のよう
に起こってしまったことを分析するのではなく、自分たちが携わっているもの中で
の出来事として捉え、その上で自分たちの行動の反省材料として、今後まずは事故
が起こらないよう、不幸にも起こってしまったらどう行動・対処していくかを考え
るためのものです。これにJAFが行っている事故原因の究明と対策とをあわせて、今
後の自分たちのためになる対策、改善をしてもらえるコンディション作りをしよう
と考えています。今そういう下地作りを始めたところです」

-今はまだ、そのアンケート以外は具体的な行動には移されていないわけですね?
「事故の原因というのは1つでなく複雑に絡んでいるのは、お解りかと思います。
先に説明したとおり、仮定の段階である今その個々を突き詰めていくことはそこに
軋轢を生じさせるだけだと思います。また、深く論議をするにはある程度テーマを
絞って行う必要があります。ですので、まずは先のJAFによる事実関係の報告を待
ち、それが出たときにレースに携わるみんなが、他の人を非難するのではなく自分
のこととして、何が出来るのかを考えて行動できるようにしたい。現段階では、ま
ずその準備をすべきだと考えています」

-そのアンケートですが、現在どのような状況になっているのですか?
「6月26日の時点で、GT-A会員の38エントラント中の35チームから、主催者等8団
体中6団体より回答がありました。これは1団体1つの回答ではなく、ドライバー、
オフィシャル、チーム関係者、レース関係者と幅広い個人からの回答になっており、
総回答数は150件を超えています。事務局では、これからこれを取りまとめる予定
で、一部抜粋はこの第3戦仙台のGTインサイドレポートで紹介されます」

-先ほどそのアンケートの一部を拝見しましたが、エントラントやドライバーと主
催者、オフィシャルなど立場や利害によって意見の対立や偏った問題点の指摘など
もあるようですが、こういったGT-A会員の幅広さによる対立も見受けられますが?
「確かに目前の事だけを考えていれば、そういうことも考えられますが、レースで
大きな事故があってレースが出来なくなれば、そんな利害など意味がありません。
我々はJGTCというひとつのレース・イベントを成立させることが目的であり、あく
までも安全にスポーツとしての競技が出来なければいけないわけです。例えば、そ
のために施設の改善が必要だとしても、経済的な問題もあるでしょうから何でも無
限に出来るわけはない。では、そこに関わっているすべての人が、何が出来て何が
出来ないかということを分かり合いながら、解決していかなければならないと思い
ます。
 オフィシャルの立場の改善に関しては、これはJGTCを設立したときからの課題の
1つになっていながら何も手が着いていません。私自身は今回の事故の反省として
考えている事項です。これは、オフィシャルが競技をコンダクトしているわけで、
他のスポーツで言えば"審判"なわけです。ですから、もっと審判員としての権威が
あり、ジャッジの絶対性を持っていただけるような環境を作る必要があると考えて
います。現状では、事実上ボランティアでやっていただいてるわけで、これを支え
るには一般の観客が見ても『カッコイイからオフィシャルをやりたい』という環境
にならないとダメなわけです。この辺が海外などとの差になってるとも思いますね。
また、エントラントには技術的レベルの問題で、オフィシャルを審判として信じら
れないと言う意見もありますが、これを言うとタマゴが先かニワトリが先かという
ことになってしまいす。私としては、まず審判として信頼すべきだと思います。事
故にしてもオフィシャルだけの責任ではないと考えられることが、ひいてはレス
キューやジャッジの正確さ、早さに繋がる動きのひとつになっていくのだと考えま
す」

-アンケートの中にはGT-Aが専門のオフィシャルを持つべきだという意見もありま
すが、将来的にはそこまで考えられているのでしょうか?
「海外にはそういう事例もありますから、それも一理あると思います。ただ、サー
キットはそれぞれに環境も違いますし、設備も違いますからサーキットごとにオフ
ィシャルがいことは別に不合理なわけではありません。ですから、シリーズ戦専任
のオフィシャルが良いと言い切れる状況ではないと思います。ただ、参加チームに
してみれば常に同じ競技長なりオフィシャルが同じようにジャッジしてくれれば、
安心感があることは確かでしょう。ですから、今回の事故を契機にそういった点も
論議してくれればと思います。そして、それが安全を確保できて、しかもこのレー
ス・イベントを良くしていけるなら採用したいですね。ですが、一方でボランティ
アで参加してくれているオフィシャルがいなければ、モータースポーツは成り立っ
ていかない部分もあります。ですから、その人たちのやる気を高めて大切にしてい
くということも忘れてはいけないと思います。こういうことは一方から見ていても
ダメなわけで、みんなが分かり合いながらどういう形がいいかを探っていかなくて
はと思います」

-ドライバーの側にも問題点が多いという記述も多く見受けられますが?
「GTCもこれだけ続いてきまして、一定の秩序が出来てきています。また2クラス
の混走というGTC独自の状況もあるわけです。そこでドライバーとしては安心して
走りたいことから、自分の知らないドライバーが入ってくることをいやがる声があ
ることは事実です。一方で、モータースポーツは参加できる間口の広さもひとつの
良さでもあるわけです。ただ、スポーツである以上、必要なレギュレーションは熟
知してもらいたいです。レースの前に基本的なルールの確認などということをして
いるようでは、野球やサッカーといったトップスポーツと較べて恥ずかしいことで
す。そういった基本事項の再確認にドライバーズ・ブリーフィングの時間を使うの
ではなく、その日の天候などの状況の確認やサーキットの特性などを確認すること
で事故の確率を大きく減らせると思うのです。これは新しいドライバーに限ったこ
とではなく、トップ・ドライバーと言われる人の中にも競技規則をちゃんと理解し
ているとは思えない人も残念ながらいます。この点も今回の反省点のひとつだと思
います。ただ、今そういう人たちが危ないから制限すべきというのは、早計だと思
います。ですが、よりレベルの高い競技を行うようになれば、競技者のレベルは必
然的に上がって、技量の足りない人は淘汰されることになる。そういうシステムを
どう構築するか、また混在するならどうすればいいのか、それともそれはいけない
ことなのかに決着をつけるべく、真剣に検討する時期にあるように思います。ただ、
今いきなり結論を出すのは早急すぎるでしょう」

-また、一部ではGT-Aも含め主催者の利益優先から、悪コンディションでの無理な
開催や危険の高いピットへ入れるゲスト数が多くなっている事への批判もあります
が?
「確かに私たちもピットに入るゲストの数が増えていて、事故に巻き込まれること
には不安を感じています。しかし、スポンサーへの配慮や経済的側面からおのおの
に事情があるとは思います。これは各エントラントで十分注意し、ゲストに対して
も安全事項を徹底するようにしてもらいたいです。またゲストだけでなく、エント
ラントにもピット内での喫煙など安全への配慮を欠いた行為があることも非常に危
惧しています。しかし、これをオフィシャルが注意するとか、誰かが監視するとい
うのではなく、我々が自覚を持って考えねばいけないと思います。
 悪コンディションでのレース開催に関しては、GT-Aからその可否を訴えることは
ありません。基本的にはレース・イベントとというものは予選まで終了すれば、そ
の時点でほとんどのコストは掛かってしまっているんです。これはエントラントで
も同じことでしょう。観客だってレースを見たいと思って待っているわけですし。
そういった全体のことを考えて出来るだけの事をしたいとは考えていると思います。
事情を知らないメディアや観客のみなさんは主催者側の都合でゴリ押ししていると
お感じのようですが、決してそういうわけではないんですよ。見方によっても第2
戦の事故であっても、安全な状況を探りながら行った結果であると思います。対立
的な立場というのではなく、それぞれの立場でお互いの立場を分かり合いながら努
力していると思います。そうであるからこそ、レースの中止が決まったときに、あ
あいう状態の中でエントラントのみなさんにすすんで協力していただいて、観客に
ご挨拶する意味でデモ周回を行えたと考えています。決して一方的に誰かが利益だ
けを考えて行っているというわけではないことは、誤解をされないでいただきたい
と思います」

-今回の事故に対するメディアの報道にはどうお感じでしょうか?
「モータースポーツを報道するメディアのみなさんも、これもレースの世界を構成
する一員だと私は考えています。ですから、メディアのみなさんにも我々と同じよ
うに考えていただければと思います。今回のように大きな事故が起こると、事象の
特異性や事故現場や負傷者のケガの具合などショッキングな状況だけをクローズアッ
プして報道することは、レースに対するマイナス・イメージを広めることにもなる
と思います。これにより、『レース=危険』というイメージを固定化してしまうこ
とになり、結果レース・イベントが衰退することになってしまいます。これはメデ
ィアにとっても本意ではないでしょう。私としては、必ずしもすべてを書くことだ
けが正しいことではないと思います。そういう意味でもメディアのみなさんにも今
回を契機に、メディアとしての役割をそれぞれ熟考をしていただきたいと考えます」



◎JAFモータースポーツ局に聞く
「昨年10月のF3での事故をきっかけに、JAF内部にレース安全対策検討会を発足さ
せました。この会はJAFの安全部会とレース部会から、両部会長以下のメンバーを
ピックアップしたメンバーで構成しています。会合は昨年中に1回、年が明けてか
ら数回開かれています。ここで、レースの安全性について、ハードの面と、規則の
運用などソフトの面、両面についての話し合いをしました。ちょうどその矢先に先
日のGTCでの起こったものですから、あらためて会合を開き、さらに対策を検討し
ています。その結果、ローリングスタートの手順についてのブルテンを先日出しま
した。検討会としての最終的な結論というものは、GTCの件についてもF3の件につ
いてもまだまとめきれていませんので、今後も随時会合を開いていくことになりま
す。現在まで検討会で話し合われたことの具体的な内容については、まだ結論をま
とめきれていない段階ですので、公表は控えさせていただきたいと思います。最終
的な結論がまとまった段階でどういうかたちで発表するかは現在検討中です」

 ■レース安全対策検討会メンバー
 大橋孝至 (安全部会長)        鈴木修二 (レース部会長)
 山口義則 (安全部会副部会長)     水野雅男 (レース部会副部会長)
 関谷正徳 (安全部会委員)       木村芳郎 (レース部会委員)
 鈴木隆史 (安全部会委員)       長谷見昌弘(レース部会委員)
 村井正夫 (安全部会委員)


*スペシャルレポート2に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/5

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Inside Report                インサイドレポート2              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

◎決勝日レポート
☆フリー走行後のコメント

#100 RAYBRIG NSX
飯田章「昨日は、タイミングを外しただけ。そういうこともある。誰かがオイルま
いたのが原因。無意味だし、みんなに迷惑かけたでしょう。今回は、テストと違う
ことやってるから、しっくり出ないところもある。詰めないと。淡々と行きますよ。
トラブルなく走りきるのが先です」

#3 ユニシアジェクススカイライン
長谷見昌弘「予選は、天候とクリアラップのタイミングがうまく行かずでした。出
てったらオイルが出てた。アタックは田中がやってた。NSXはミドシップでタイヤ
の負担が少ないから、タイムが落ちないんですよ。GT-Rは一発のタイムは出るけど、
タイムが落ちてくる。維持できない悩みがあるんです。今年のクルマは素性がよく
ないんで、いろいろやってます。スカイラインとスープラはいい勝負でしょう。NSX
はパワーアップしてるしストレートもコーナーもみんな速い。そろそろ、規定を変
えないといけないでしょう。今回は、予選、スタートと田中に任せてるんで彼次第
です。ただ心配なのは、スタートがラインまで抜いてはいけないんで、1コーナー
までに団子になって、はじき飛ばされるんじゃないかって思うんですよ。1コーナー
をうまく抜けれればいんですが、JTCCなんかでも後ろから“ドーン”とぶつかられ
てスピンした経験があるんで、スタートシーンでは今回かなりあるでしょうね。ス
タートラインで、クルマがぎゅっと詰まった状態になりますから。クルマのモディ
ファイは年がら年中やってますよ(笑)。基本的に速いクルマは、どこに行っても
速い。富士で速くて、低速のサーキットで遅いのはおかしい。来年、R34の新型に
代えたとしてもすぐに速いかというと、かならずしもそういうわけではないんです」

#50 ARTAスカイライン
土屋武士「タイヤを持たせる方向でセッティングを進めてきました。今回、スター
トはボクなんで、じっくり行って本山さんに渡します。GT-Rのいい点はブレーキで
すね。それと信頼性かな。まあ、予選の順位が後ろなんで、どうなりますかね」


☆タイヤメーカーに聞く
ブリヂストン
「今日は完全にドライの用意をしてます。ドライのコンパウンドは2種類。ソフト
とハードです。テストでソフトがメインかな、と決めてきたんですが、安全策をとっ
てハードも持ってきました」

ヨコハマ
「ドライ用としては、GT500を5種類持ってきました。使うのは#39デンソーサード
スープラGTがミディアムソフト、#13エンドレスアドバンGTRがミディアムです。事
前テストは今日より路温がちょっと高めだったんですが、ソフトでも大丈夫でした。
ただ、タイム差がなくて、摩耗の点で少し有利だったので、ミディアム系を選択し
ています。GT300は4種類持ってきています。*15 ザナヴィシルビア、*25つちやMR2、
*77クスコスバルインプレッサは一番ソフトなコンパウンド、ほかはミディアムソ
フトを選択してます。ソフトは交換が前提になります。ミディアムソフトは交換な
しでもいけますが、各チームの判断で、最低2輪は交換するのではないかと思いま
す。レインは、テスト用にコンパウンドで4種類、構造で2種類、パターンでいう
と2種類持ってきてます。今日は、一応スープラ用にソフト、スカイライン用に
ハードを用意しています。GT300は全車ミディアムです。ウチとしては雨は降ってほ
しくないですね」

ダンロップ
「ドライはGT500は4種類、GT300は3種類持ってきています。そのなかからテスト
でよかったものを選んでいるんですが、GT500のソフト系は十分なテストができな
かったので、これまで実績のあるややハード寄りのミディアムを選択しています。
GT300はソフトとミディアムの2種類あって、チームによってどちらかを選んでいま
す。GT300のソフトは交換することになると思いますが、ミディアムは無交換でいけ
ます。レインは、GT500はコンパウンドが2種類、溝で2種類あります。GT300は1
種類です。でも今日GT500はドライの用意しかしていません。雨、降りませんよね?」

トーヨー
「ドライ用はソフトとハードの2種類あります。テストのときに性能を確認して、
ソフト用を選んでます。テストのときより温度が低いんですが、問題はないと思い
ます。レイン用はインターミディエイトとノーマルレイン、ヘビーレインの3種類
です。インターミディエイト・レベルの雨ならまあまあなんですが、ヘビーは未確
認なんです。今日も、一応雨の用意だけはしています」


☆決勝スタート直前情報(午後2時)
天気:曇り 気温:26度  路面温度:27度


レース中のおもなできごと(インサイドレポート班調べ)
2L:#18  最終コーナーでスピン、復帰
9L:#8  コースアウト
12L:#16 ピットイン(ハーフシャフトトラブル、リタイア)
12L:#64 ピットイン(クラッチトラブル、リタイア)
16L:#50  ペナルティストップ(違反スタート)
23L:*77 コース上でストップ(電気系?)
24L:*51 コース上でストップ(ドライブシャフトトラブル)
25L:#18 スピン、リアクラッシュ、リタイア
25L:#13   パワーステアリングトラブル
27L:#12 ピットイン(エキゾースト?、復帰)
28L:#38  ピットイン(ターボトラブル、リタイア)
31L:*70 エキゾースト破損、リタイア
32L:*81 ターボトラブル、リタイア
42L:#3   接触によりオイルクーラー破損、リタイア
44L:#100・#6 1コーナーで接触、ともにリタイア
52L:#50 他車と接触、コースアウト、リタイア


*15 ザナヴィシルビア
近藤真彦「序盤に抜かれたのは、まだクルマが重かったのと、タイヤにちょっと問
題があった。ただ、後半はタイヤがたれなかったんで抜き返せた。青木君には2位
か3位で渡せた。ポール・トゥ・2位だけど、(表彰台に立てて)よかったです」
青木孝行「ちょっと首を痛めたのと、左手も上がらなくなってシフトミスしちゃい
ました。ラストまでなんとか乗れてよかったです」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「予想どおりのしんどいレースでしたが、みんな同じ条件ですからね。ツ
キもあったみたいですが、結果オーライです。もうちょっとで前も見えてきました。
課題も見つかったのでこれをはずみにしたいです。表彰台は去年の5月の富士以来
ですね」
松本晴彦「タイヤがフレッシュだった前半はよかったんですが、徐々に後ろから
GT500の速いクルマが来るのでタイムが落ちるんです。抜かせ方がうまく行かなく
て…。クルマがよくなっているんで表彰台に上がれました。後半戦は尻上がりに行
きたいですね」

#2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「2位はうれしいけど、またエリックたち(#23 ペンズオイル・ニスモ
GT-R)にやられちゃったのは悔しいね。それと、#50 ARTAスカイラインがリタイア
しちゃったのが残念です」

#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「今日はすべてメカニックのおかげです。徹夜で頑張ってくれたんです
よ。ボクはなにもしてないよ。クルマもタイヤもまったく問題なかった。次のレー
スでは、もっとよくなると思います」


☆ポイントランキング
ドライバーポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 23 E.コマス/影山正美  40  20  悪   20
2 39 土屋圭市/谷川達也  22  12  天   10
3 37 関谷正徳/N.フォンタナ  18   6  侯   12
4  2 鈴木亜久里/影山正彦 15     で   15
4 64 山西康司/T.コロネル 15  15  中    
6  5 M.グーセン/桧井保孝  14  10  止    4
7 37 鈴木利男/K.バート   10   4       6
8  3 長谷見昌弘/田中哲也  8   8       
8 12 星野一義/黒澤琢弥   8          8
10  8 W.ガードナー/田中実   4   3       1


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 鈴木恵一/舘信吾   40  20  悪   20
2 15 近藤真彦/青木孝行  25  10  天   15
3 910 余郷敦*       18   8  侯   10
4 61 中谷明彦/原貴彦   16  12  で    4
5 51 袖山誠一      15  15  中   -
5 51 池谷勝則      15  15  止    
7  7 山路慎一/松本晴彦  12         12
7 910 小林正吾      12   2      10
9 44 新田守男/水野昇太  10   4       6
10 91 松永雅博/藤原靖久  9   6       3
*:Rd.1はNo.911で出場


チームポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Team      合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 2/23 NISMO        40  20  悪   20
2 39 TOYOTA TEAM SARD   22  12  天   10
3 36/37TOYOTA Castorl TEAM TOM'S    侯
              18   6  で  12
4 64 Mobil1 NAKAJIMA RACING 15  15  中    
5  5 TEAM 5ZIGEN     14  10  止    4
6  3 ハセミ・モータースポーツ     8   8       
7 12 TEAM IMPUL      8          8
8  8 TEAM POWER CRAFT   4   3       1
9 30 TEAM TAKE ONE     3          3
10 38 TOYOTA TEAM CERUMO  2   2       
10 88 JLOC         2          2


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 TEAM TAISAN Jr.つちや 40  20  悪   20
2 15 NISMO        25  10  天   15
3 910/911 910RACING    18   8  侯   10
4 61 チーム・テイボン・ラリーアート  16  12  で    4
5 51 コブラレーシングチーム    15  15  中    
6  7 RE雨宮レーシング  12     止   12
7 44 アペックス     10   4       6
8 91 ファーストレーシングチーム    9   6       3
9 21 HITOTSUYAMA RACING  8          8
10 77 クスコレーシング      3   3       3


*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです


*スペシャルレポートに続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/4

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Inside Report                インサイドレポート1              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

☆練習日(26日)のトピック

#2 ZEXELスカイライン
影山正彦「アタック? ええ自分がやりました。スカイラインのなかでは調子はい
いけど、NSXは全然レベルが違う。セッションの順位は実力どおりだよね。まあ、
ウチのスカイラインは仕上がりはいいし、スカイラインのポテンシャルは出してい
るけど、NSXがレベルが違いすぎるのでショックですね。午後もよほどコンディショ
ンが悪くならないかぎりアタックします。どんどんクルマをよくしていってなんと
か一矢報いたい」

#23 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「昨日と同じだよ。雨が多く降っていると速いけど、上がってく
るとNSX勢の方が若干速くなる。重量配分は当然ミドシップエンジンのホンダNSXが
優れているけど、雨が多いと違いが少なくなる。ただ、スカイラインはブレーキが
非常に優れている。ここは追い抜きが非常に難しいからポールポジションを獲りた
い。午後もアタックするよ」

#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「ベストラップを出したところでポールを獲れる、と少しリラック
スしたんだ。しかし無線でタイムを更新されたことを伝えられて再度アタックしよ
うとした。その時シフトダウンが少し早すぎてリアが滑り出し、スピンしてしまっ
た。この時フロントスポイラーを破損して、ダウンフォースがなくなってしまった。
午後もアタックするよ。ポールポジションを獲りたいからね。マシンの状態はOKだ
けど、ギアボックスにトラブルがあって、オイル漏れが現れているんだ。午後の
セッションが終わってから明日のレースまでにリペアすることになっている。この
サーキットではテストでも最速ラップをマークしたし、問題ない。ただ、レースは
長いからね」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「全然まだまだ(タイムが上がる)余地がある。1回目の20分間は野田が
ウエットでアタックしました。今回は彼がアタッカーなんで。2回目の混走のセッ
ションはボクがインターでいったんです。ウエットだと柔らかすぎて、インターだ
と固いんです。タイヤのマッチィングのバランスを探っています」

*81ダイシンシルビア
福山英朗「コースは、昨日と同じような感じ。エンジンがいいもんで600馬力(笑)!
タイヤもすごくいいよ。(他が)カットスリックで来るかなと思ったけど、来なかっ
た。ウチは普通のレインだよ。最初は水があったのが、減っていった。ウチは先に
タイムを出したのが、結果的にラッキーだった。暫定のPPだし、完走を取りあえず
したい。開幕戦はインジェクションのトラブルで、ボクはレースは走ってない。明
日のレースは、雨だとポルシェだと思うんで、ドライの方が安定していていい。作
戦は、オレに行けっていうかもしれないから、スタートをやるかもね。TIでやった
テストが大きかった。雨もあったし、足回りのセットができたからね」

#18 TAKATA童夢無限NSX
田中弘監督「トップとコンマ6秒も離れているのは問題。昨日、クラッチトラブル
が出てほとんど走れなかったのが痛かった。ローターの慣らしをやって、アタック
3周しただけでトラブルが出たからね。予選終盤で使ったインターミディエイトも昨
日は履けていないし。昨日はアンダーが出ていたのを対策したら、今日の最初の20
分は逆にオーバー傾向になってしまった。それを調整して、最後の20分はまぁまぁ
だったんだけど、あとブレーキングの安定性とか低速コーナーのターンインに、ま
だ詰めきれていない部分があるね」
金石勝智「あのタイムは、ドライバーの技量だけで出しました……? でも、ここ
は(前のクルマに)ひっかかるかひっかからないか、そこでスピードを落とすか落
とさないかでタイムが違ってきますからね。ベストタイムを出したときも1台ひっ
かかりました。それに1つ目のシケインでスピンしかけましたし。オッ危ないと思
ってアクセルを踏んだら立ち直りましたけどね」

#16 Castrol 無限NSX
道上龍「雨のなかでは昨日の練習のときからよかったので、今日も雨が降れば絶対
にポールポジションを獲れると思っていました。今までNSXのなかではよくなかっ
たんですけど、ようやく上のほうに来られましたね。明日、晴れだとツライかもし
れませんけど。今日は、昨日に引き続いてクルマがちょっとアンダー気味でしたが、
それでタイムも出ているのでなにもイジってはいません。午後はもっと土砂降りに
なって、このままポールが決まればいいなと思い、今、雨乞いしてるんです(笑)」

#2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「自分のヘタさがよくわかったよ(笑)。ほかの日産ワークスドライバー
はみんな速いのに。でも、冗談じゃなく、F3000をやっているときからボクは仙台
方面で調子がよかったためしがないの。西のほうはいいんだけど仙台はいいイメー
ジないな~。クルマは正彦がいいと言っているから、いいんじゃない? オレは今
回からアタックやらないことにしたから。これからは影山兄弟とか、若手が日産を
支えていかなきゃ。って、オレがそういうこと言うと、いつもチームの人は『冗談
だろう?』っていう目をするんだけどさ、オレはホントにそう思ってるんだって」
影山正彦「ここでのテストのときにはドニントンに行っていて参加してないので、
昨日、久々にGT-Rに乗ったって感じでした。でも、昨日の走り出しからポンポンと
タイムも出ているし、調子はいいですよ。NSXの存在を考えなければね。今日の予選
では、ちょっとオーバー気味でした。もうちょっとリアが踏ん張ってくれれば、もっ
とタイムが上がると思います」



☆予選1回目のトピック

*910ナインテンポルシェ
余郷敦「アタックさせてもらいました。クルマはエンジンもタイヤもいいんで、ド
ライバーはただ走っただけですよ。砂子さんの分まで頑張らないといけないんです。
ただ、テストはクルマが間に合わなくて、ドライは走っていません。直ったのはレー
スウイーク直前で、金曜が実質のシェイクダウンでした。雨は金曜から調子いいん
です。明日は天気によりますね。雨だったら正吾ちゃんも同じタイムが出ているん
で…。晴れだったら走ってみないとなんとも言えませんね」

*21ダンロップ-BP-BMW
一ツ山幹雄「タイヤ選択に失敗したみたい。福山さんのつけたタイヤがよかったみ
たい。浅溝でいったんだけど、最初は水が残ってたから。序盤いっとけばね…。3
位のグリッドからとしても、耐久だからうまく走るしかない。(決勝は)ドライよ
りはウエットでしょうね」

#3ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「今回は、相棒がアタック担当なので、日本のサッカーみたいにならな
いように(笑)、頑張ってもらいたいですね」
田中哲也「少しでも上にいけるように頑張ります」
長谷見「クルマはちょっとアンダーが強くて、悩んでいます。いろいろ対策はして
いるんですけどね」

#39デンソーサードスープラGT
土屋圭市「雨だとウチは権利ないね。人より3秒ぐらい遅いし、大きいドが付くぐ
らいのアンダー。とにかく人に迷惑をかけないようにしないと。でも、もし決勝で
晴れればまともに勝負できる。そうしたら頑張るよ」

*72  オークラRX7
マーク・ポーター「オークラ・レーシングからの誘いでGTCに参加することになっ
た。日本のレースに参加するのはこれが初めてだ。GTCは非常に大きな選手権で、
非常にプロフェッショナルという印象を受けた。昨日が初走行で、マシンに小さな
トラブルが出たけど、クルマのパフォーマンスは悪くない。だから午後はもう少し
前に行けるだろう。片山さんはマツダ車で豊富な経験があるし、私も(ニュージー
ランドでも)マツダに乗っているので、RX7をGT300 の上位に持っていけるように
がんばりたい。今回は無理でも次の富士からはハードにいきたい。私自身は、レー
スを1987年にカートから始めた。その後ニュージーランドでフォーミュラ・フォー
ドに乗っていた。ニュージーランドのFフォード選手権は大きな選手権なんだ。11
月、12月、1月に行われ、ヨーロッパの選手にとっても恰好のトレーニングになる
ので、アレクサンダー・ヴルツ選手なども参加していた。それからツーリングカー
に乗り、ニュージーランドのGT選手権にRX7で2年間参加していた。何度か2位になっ
ている」


☆予選2回目のトピック

*61テイボン・トランピオ・FTO
原貴彦「アタックは中谷さんです。トップとの差がありすぎるんで、今回はどうし
ようもないですね。今、ウチにあるものを生かし切れた結果でしょう。できれば、
決勝はドライで行きたいです」

*51 コブラポルシェ
池谷勝則「雨だとアンダーが強いんで、キャンバー変えたり車高下げたり、エア圧
も下げてみたりしたんですよ。クルマも乗りやすくはなってるし、安定して走って
いればそこそこの順位でゴールできるでしょう。決勝がドライになれば思いっきり
気持ちよく走れるんですが、晴れるとMR2などの国産勢がいっちゃうんで、あんま
り晴れてもきついかも…。望みは、降ったりやんだり晴れたりの猫の目天気でしょ
うか」

*44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「ドライはそんなに悪い感じはないんだけど、レインのテストが少ないん
ですよ。まだ足回りがうまく決まってなくて、まったくの手探り状態と言っていい
でしょうね。タイヤとクルマのマッチングというか、足が全然できてないし合って
ない。レースも全然わからない。鈴鹿みたいなマージンは絶対取れないだろうしね」

#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「ポール獲れそうだった? いやいやいやいや、もっと乾いてくれば他に
いかれちゃうのはわかってたからね。クルマはすごくいいんだよ。レインよりドラ
イのほうがいいね。レインはどうも合ってないんだ。明日もピーカンがいいね。アッ
プダウンがあるこういうコースは大好き」

#2 ZEXELスカイライン
影山正彦「ボクはテストはやってないんですが、順番でアタック役が回ってきたん
です。クルマはすごくよくなっていて、もっといけそうな感じだったんですが、
コースにオイルが出たりして、最後の詰めがダメだった。クルマはレインでもドラ
イでもどっちでもいいんで、あとは運がほしいですね」

#18 TAKATA童夢無限NSX
金石勝智「ここは抜くのがたいへんなので、予選でもっと前にいきたかったんです
が、最後は少しひっかかってしまった。クルマはいい感じになっています。レイン
でもドライでもどっちでもいけます。自信あります」

*60 TOYOTA CAVALIER
渡辺明「クルマなりに走ったという感じ。いきたいけど、いくと曲がらない。こう
いうカテゴリーのクルマはGr.Aで5~6年前にテイクワンのBMWに乗って以来。でも、
いつも乗っているのと同じFFだからスピードは出るけど怖くはない。クルマは足回
りが課題。もっとよくしないとタイムが出ないよ」

#16 Castrol無限NSX(予選1位)
道上龍「ここまで2戦やってNSX4台のなかで遅れをとっていたし、前回のテスト
でもよくなかったんで今回不安はありました。でも、うちは雨のセッティングはで
てたので、金曜の練習日から雨では調子がよくて、今日の午前でも暫定ポール獲れ
ました。このまま雨になってほしいと思ってたんですが、午後からはドライになっ
て心配だったんですけど、逆に雨上がりの路面ていうのがよかったのか、ポールを
獲れてよかったです」
中子修「このあいだのテストで、中嶋さんのチーム(#64 Mobil 1 NSX)からデー
タを分けていただいて、それがしっかりボクらには合ってたという感じですね。あ
とはレースという結果を残したいですね」

*15 ザナヴィシルビア(予選クラス1位)
近藤真彦「初ポールですか。ようやくここまで来たかなって感じですね。ここまで
テストもこなしてますし、この2日間も雨だったし、その分アドバンテージがあっ
たとは思います。でも、クルマも今すごくいい調子になってますし、その結果ポー
ルも獲れたし、あとはレースで結果を残したいですね」
青木孝行「予選2回目は、前半を走ったんです。ドライだとすごくいいのはわかっ
ていたんですが、コロコロと天候が変わったんで。もう、近藤さんのおかげで、
ポールポジションということになったわけです。レースのあとでもまたインタビュー
してもらえるよう頑張りたいと思います」

#23  ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「ポールポジションを獲りたかった。最後の20分でニュータイヤ
に替えて2周目にタイムを出したんだ。ポールをねらってタイムアップを目指したけ
ど、コース上にオイルが出ていた。それで終わり。もう1周早くニュータイヤにして
いれば....いや、タイミングは悪くなかった、運がなかったんだ。最初の20分間の
走りではトップにつけていたんだけど、最後のラップでヘアピン出口でスープラに
追突してしまった。まあ、50kgの重りを積んで予選2番手だから充分満足しているよ」

#5 5ZIGEN SUPRA
マーク・グーセン「悪くない位置だよね。唯一のミスは2度目にニュータイヤに交
換してコースに出ていったときにコース上にオイルが出ていたこと。その頃はコー
スはもう乾いていたのでここでタイムを出そうと、最後までアタックするつもりだっ
たんだ。でもオイルが出ていた。ミスというより、運が悪かったということだね。
まあ、オイルでアタックできないのはみんな同じだし、3位には非常に満足してい
るよ。明日は晴れてほしいね」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
野田英樹「前半20分はカットスリックでボクがいって4位で、コンディションがよ
くなって竹内さんに乗ってもらいました」
竹内浩典「初めからスリックでいけって言ったのに。2台ぐらいつっかかったし、
オイル出てたし混走だったときのタイムです。タイミングだからしょうがない。い
いポジションで今回は挑めそうです。スタートは野田君の予定です。(インディ)
ライツってローリング?」
野田「スタートライン越えるまで抜いちゃダメなんですよ」
野田「今週から、表彰台ねらえる感じになりました」
竹内「明日は勝ちます」
野田「3位まで上がって渡します」
竹内「13位だったら乗らないからな(笑)」

*25 つちやMR2
舘信吾「ドライになればとは思っていましたが、思った以上の結果です。ドライは
テストしてないから未知だったんです。今年はチーム体制もきびしいんで、富士と
か近いところしかテストはしない予定だったんです。クルマがいいんでしょうね。
ポールは獲りたかったけど、雨の13位よりはずっといい順位ですね。ラスト10分で
逆転されましたが、その後ボクが出ようとしたとき、オイル出てたんで恵一さんに
も止められたので、(アタックは)やめました」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「ドライの合同テストではトップタイムが出ていたんです。クルマとタイ
ヤとボク自身とがうまくかみ合っていたので、ここのサーキットでポールを獲りた
かったんです。ポール以外は意味がないと思ってました。午前に比べたらよくなっ
てますが、まだうまく足が決まっていない。セッティングの難しいコースなので頑
張り甲斐はあります。とにかく勝ちたい。雨よりはドライのほうがねらえるから、
思いを走りに出せればと思います」

*81ダイシンシルビア
福山英朗「ボクが空回りしちゃった。ポールポジションに執着しすぎた。イケイケ
ドンドンで、いきすぎた。丁寧に走っていれば…」

*21 ダンロップ-BP-BMW
一ツ山幹雄「アタックは加藤君。スリックで先に行かせればよかったんだけど、オ
レが基準タイムをクリアするまで走っちゃったんでね。ホントは4番手ぐらいはい
けた。決勝も、スタートさえすればいい感じで走れるでしょう。ドライでこれだけ
上位に食い込めたので、(決勝でも)上をねらえるでしょう。近藤選手がポール獲
るとは思ってなかったね」


*2に続く
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/3

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Race Report                      決勝日レポート              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

またもNSXは勝利の女神に見放される…
そして、ペンズオイル・ニスモGT-Rが2連勝!
3位は激戦をしのいだカストロール・トムス・スープラに

 6月28日、全日本GT選手権第3戦の決勝レースが仙台ハイランドレースウェイ
で開催された。心配された雨もなく、ドライコンディションでレース開始時間を
迎えた。
 いつも以上にゆっくりとしたフォーメーションラップから決勝レースはスタート。
大きなトラブルもなく、予選1、2番手のNo.16 Castrol無限NSXとNo.23 ペンズオ
イル・ニスモGT-Rは順調に走行、後続を引き離していくかに見えた。だが、異変は
早くも起きた。2周目の最終コーナーで、それまで5番手につけていたNo.18 TAKATA
童夢無限NSXがスピン。大きく順位を落とす。そして12周目、トップを行くNo.16が
突然ピットイン。続いてNo.64 Mobil 1 NSXもピットに入ってくる。結局、ともにマ
シトラブルでリタイアとなってしまった。その後方ではスープラ、スカイライン、
NSXが入り乱れての接近戦が繰り広げられていたが、目立ったのはNo.100 RAYBRIG 
NSX。予選では10番手と出遅れていたが、13周目には6位、21周目には3位、22周
目には2位と、次々順位を上げていった。25周目、徐々に順位を挽回しつつあった
No.18がスピンアウトしてリタイア。残るNSXはNo.100のみとなる。この時点でのト
ップ3はNo.23、No.100、No.5 5ZIGEN SUPRAの順。その後方ではNo.2 ZEXELスカイ
ラインとNo.39 デンソーサードスープラGTが激しくバトル、さらにNo.3 ユニシア
ジェックススカイライン、No.12 カルソニックスカイラインが続く。27周目、No.12
が予定より早めのピットイン。マシンに異常を感じてのピットインだったが、トラ
ブルは発見されず、ドライバーを交代して出ていく。これをきっかけとするように、
他の上位車も次々とルーティンのピット作業に入っていった。
 一方、トップ争いを展開するNo,23は1分50秒台といまひとつペースが上がらな
い。これに対して負い上げるNo.100は毎周48秒台とその差は目にみえて詰まっていっ
た。そして、34周目にコーナーで膨らむNo.23のインを突いてNo.100がトップに立っ
た。その直後の35周目にNo.23がルーティンのピットイン。ドライバーは影山正美に
代わる。この時のピット所要時間はわずかに37秒ほどだった。そして、正美に代わっ
たNo.23のペースは49秒台と他のクルマと遜色なくなる。一方トップに立ったNo.100
はピットインをぎりぎりまで伸ばす作戦を取る。ここで飯田がピットインのマージ
ンを稼ぐべく頑張るのだが、No.23との差は開かない。そして、41周目についに
No.100がピットイン。ピットでの所要時間は43秒と差が出てしまった。そして高橋
国光がステアリングを握るNo.100がピットロードに達した時、No.23は既に1コー
ナーに達していた。こうしてNo.23がトップを奪い返した。再び追う立場になった
No.100だが、48秒台をコンスタントに記録しているのに対し、タイムは50秒台と差
は徐々に開いてしまう。そして、なんと45周目の1コーナーで周回遅れと接触し、
コースアウト。これで本命と言われていたNSXは4台すべてレースから姿を消してし
まった。これによって、No.23正美は一気に楽になる。2番手のNo.2、亜久里との差
は約23秒。ラップタイムも互いに49秒台で結局その差は大きく変ることなくチェッ
カーを迎えた。幻の富士を挟んでNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rが連勝した。
 最後の表彰台となる3位争いには、ラスト20周に渡りNo.37カストロール・トム
ス・スープラのフォンタナとNo.36の谷川がサイド・バイ・サイドを展開。しかし、
フォンタナは谷川のアタックをしのぎ切ってコンマ5秒速くでゴールラインを駆け
抜けた。


GT300も鈴鹿に続きつちやMR2が制す!
ザナヴィシルビアの初勝利はお預けに

 GT300クラスは、クラス2番手のNo,25つちやMR2の舘信吾がスタートで出遅れ、
オープニングラップはポールポジションのNo,15 ザナヴイシルビアの近藤真彦、3
番手のNo,7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山路慎一のトップ争いで幕を開けた。3周
目、後方から追い上げてきていたNSXに進路を譲った形のNo,15近藤をインからNo,7
山路がパスし、トップに。4周目は、1分53秒台のNo,7山路に対して、No,15近藤
は55秒台。2台の差は2.4秒まで広がる。だが、4周目には4位、5周目にはNo,7山
路の2.5秒差までNo,25舘は追い上げてきていた。54秒台のNo,7山路に、No,25舘は53
秒台で迫る。6周目は1.8秒差だったが、7周目は0.6秒の僅差まで追い上げてきて
いた。9周目のバックストレートで、とうとうNo,25舘がトップに立つ。10周目に
はトップのNo,25舘とNo,7山路は2.1秒差まで広がる。30周を過ぎ、ルーテーィンの
ピットインで3番手走行のNo,81ダイシンシルビアは、福山英朗から大八木信行に
交替するが、数周で再びピットイン。「ターボ系のトラブルだと思う」と福山。各
車ピットインを行う中、No,44アペックスDLモモコルセMR2の新田守男はピットストッ
プを遅らせる。44周目でピットインを行い、トップはNo,25鈴木恵一に。1.8秒差で
2位は、No,15青木孝行。さらに20秒以上後方に3位のNo,7松本晴彦。60周を走りきっ
たNo,25 つちやMR2が鈴鹿に続く優勝を飾った。2位には、初の表彰台となったNo,
15 ザナヴイシルビア、3位は、昨年の富士以来久々の表彰台となったNo,7 RE雨宮
マツモトキヨシRX7が入った。


総合優勝 No.23ペンズオイル・ニスモGT-R
影山正美「本当に信じられないくらいうれしいです。まず、エリックさんが50kgの
ウエイトを積んで、予選2位なってくれて、なおかつ決勝でもいい順位でクルマを
渡してくれてから勝てたんです。前回の鈴鹿は勝てたけど、自分のミスがあって悔
しい思いをしたんで今回は意地でもポジションをキープしようと思ってたんです。
走り出しても自分の順位というより、とにかくプッシュしていくことだけを考えま
した。で、100番がクラッシュしているのを見て楽にはなったんですが、後ろが亜久
里さんと無線で聞いて、何が起こるかわかりませんし、もう一度気を引き締めて走
りました」
エリック・コマス「私も正美さんも、今日はよくガンバったと思います。予選で本
当はポールになりたかったけれど、ウエイトを積みながらフロントローを獲れたこ
とが良かったと思います。レースでは16号車をプッシュしていくつもりでした。で
も、16号車はレースから去ってしまったので、問題なく正美さんにバトンタッチし
ました。ピットインのタイミングは、僕はもう少し早めがいいかなと思っていまし
たが、結果的にはいいタイミングになって、正美さんがそのポジションをキープし
てくれたので、勝てたと思います」


GT300優勝 No.25つちやMR2
鈴木恵一「勝ててうれしいですね。信吾君が僕にクルマを渡してくれた時は40秒以
上あったんですが、ちょっと出るのに時間が掛かっちゃって、出たときにはほとん
どマージンがなくてちょっと大変レースをしてしまいました(笑)。まあ、出ていっ
てみたら少し後ろが離れたんで、それなりに走ることができました。実は、信吾が
スタートを失敗したんですが、それ以上にいい走りをしてくれて勝ちを取ったって
ことです」
舘信吾「鈴鹿に続いてまたスタートを失敗してしまいました(苦笑)。スターとラ
インの手前で15号車に並びかけて、アクセルゆるめて、ブレーキを軽く踏んだら、
みんながビューっと行ちゃって。まあ、クルマも良かったんで抜けるとは思いまし
たが、タイヤに無理をさせてしまって、ピットで交換することになってしまいまし
た。まあ、結果的に勝てて良かったです」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/2

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              27 June '98
    Qualify Report                予選日レポート                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

本領発揮?! No.16 Castrol無限NSXがGTC初ポールポジションを獲得
2番手No.23ペンズオイル・ニスモGT-R、3番手No.5 5ZIGEN SUPRAと3車種が激闘
マッチ、激走で念願の初ポール!No.15 ザナヴィシルビアがGT300クラス・ポールに


 梅雨も開けきらない6月27日、仙台ハイランドレースウェイで、AUTOBACS CUP全
日本GT選手権第3戦「Hi-land GT Championship」の予選が開催された。降雨確率は
50%と微妙な空模様。予選中にも雨が降ったり、日差しが射したりと状況がころこ
ろと変わっていたった。この中で、NSX、スカイライン、スープラが激しいポールポ
ジション争奪戦を展開。この激戦のなったのは、No.16 Castrol無限NSXの道上龍
だった。道上は安定しない天候に加え、スカイラインのエリック・コマス、スープ
ラのマーク・グーセンと立ちはだかる難敵を次々と打ち破って、チームにとっても
自身にとっても初めてのGTCポールポジションを獲得した。


◆ウェットコンディションとなった予選1回目
 午前11時20分より1時間にわたり、予選1回目が行われた。開始当初は小雨が降
り、路面は完全にウェットだった。この中で、雨には自信があるというNo.16 
Castrol無限NSXの道上龍がこのコンディションで早くも2分を切る1分57秒558を
記録しトップに立つ。これに対してNo.2 ZEXELスカイライン影山正彦が56秒902が
トップに。ここからNo.16とNo.2が周回毎にトップを奪いあう。ここにNo.3ユニシ
アジェックススカイライン、田中哲也、No.64 Mobil1 NSXのトム・コロネルも加わ
り、NSXとスカイラインの激闘が始まった。GT500中心の時間が終わる20分経過時点
で、トップに立ったのがNo.16道上で1分54秒974。そして、No.23、No.2とスカイ
ラインが続いた。そして、ラスト20分になるとNSX勢の巻き返しが始まる。この頃
には雨は完全に止み、路面からの水煙も小さくなっていた。ここでNo.18 TAKATA無
限童夢NSXの金石勝智が55秒台、54秒台とトップのNo.16を追い上げるが、予選終了
直前にNo.16道上は1分53秒477のタイムを叩き出して、暫定ポールとなった。


◆変わりゆく路面状況に翻弄される予選2回目
 予選2回目は、15時20分よりこれも1時間で行われた。雨は止んでいたが、路面
はまだ黒くハーフウェット。しかし、ストレートなどは水煙も上がらず、ドライに
変化していくことは予想された。この状況で元気だったのがスカイライン勢だった。
まずはNo.2 ZEXELスカイラインが1分52秒491でトップに立った15分過ぎから、日
差しが射し出して路面が見る間に乾いていく。そして、19分にNo.23 ペンスオイル
・ニスモGT-Rが49秒台でトップに立てば、1分も経たないうちにNo.100 RAYBRIG NSX
が48秒774で逆転する。ここでGT300クラス中心の時間20分挟むのだが、この間に一
時的に雨が落ちる。しかし、両クラスが今走し始めるころには雨が止み、各車が一
斉にコースに出た。ここで、飛び出したのはNo.39デンソーサードスープラGTの土屋
圭市。チョイ濡れの路面を巧みにカウンターを当てながら、1分48秒263でトップに
駆けあがる。ここから一気にタイムが激しく更新されていく。No.39が46秒787とタ
イムを上げると、ここまでNo.16 Castrol無限NSXの道上が46秒202でトップを奪取。
しかし、No.5 5ZIGEN SUPRAのマーク・グーセンが45秒997とさらに上となる。だが、
これも1分とトップには居られなかった。再度、No.16道上が45秒584で逆転する。
これにNo.23ペンズオイル・ニスモGT-Rのコマスが45秒923を叩き出し、肉薄するが
わずかに及ばない。この頃にコース上にオイルが出てしまい、各車タイムが伸びな
くなってしまった。これで激戦の1日に幕が下りたのだった。


◆マッチが果敢にアタック!自らの手でポール獲得
 GT300クラスでも、ウェット路面の予選1回目ではレインタイヤにアドバンテー
ジがあるといえるNo.81ダイシンシルビア、No.910ナインテンポルシェ、No.21ダン
ロップ-BP-BMWが上位となった。だが、ドライコンディションとなった予選2回目
の後半にNo.15ザナヴィシルビアの近藤真彦が果敢にタイムアタック。昨年の仙台
を制したNo.25つちやMR2を押さえて、コースレコードでクラス・ポールポジション
を獲得した。



GT500 POLE POSITION
No.16 Castrol無限NSX 道上龍  1'45.584
「ここまで2戦やってNSX4台の中で、遅れをとっていたし、前回のテストでも良
くなかったんで今回不安はありました。でも、うちは雨のセッティングはでてたの
で、金曜の練習日からの雨では調子がよくて、今日の午前の予選でも暫定ポール獲
れたんで、このまま雨になって欲しいと思ってたんですが。でも、午後からはドラ
イになって心配だったんですけど、逆に雨上がりの路面ていうのが良かったのが
ポールを獲れて良かったです」


GT300 POLE POSITION
No.15 ザナヴィシルビア 近藤真彦  1'52.992(コースレコード)
「初ポールですか。ようやくここまで来たかなって感じですね。ここまでテストも
こなしてますし、この2日間も雨だったし、その分アドバンテージがあったとは思
います。でも、クルマも今すごくいい調子になってますし、その結果ポールも獲れ
たし、あとはレースで結果を残したいですね」



☆ドライバー変更
No.64 Mobil 1 NSX    山西康司/T.コロネル → 佐藤浩二/T.コロネル
No.60 TOYOTA CAVALIER  佐藤久美/長島正興  → 佐藤久美/渡辺 明
No.51 コブラポルシェ  石原将光/池谷勝則  → 池谷勝則/伊東清彦

☆欠場
No.28 TFCJフェラーリF355GT 山崎正弘/須賀宏明



以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/1

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                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              25 June '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

NSX優位ながら不安材料あり?!
ル・マンで活躍した勢いで日産勢の攻勢が!
仕切り直しの第3戦仙台は要注意レースだ

 悪天候により幻となった第2戦富士。これにより全8戦だったシリーズ戦は7戦
となった。こうなると、1戦の重みが一層増えてくることになる。前半戦の決算と
なるはずだった第3戦仙台ハイランドは、チャンピオンを狙うチームにとっては勝
たなくてはならないレースとなったのだ。
 5月26、27日に仙台ハイランドで行われた事前テストの主役は、やはりNSX勢だっ
た。初日は3台のNSXが上位を独占。最終的にコースレコードを軽く1.5秒以上上
回るタイムでNo.64 Mobil1 NSXとNo.100 RAYBRIG NSXが1、2位のタイムを出した。
とは言え、不安材料も多い。最終日に3台のNSXが同じようにミッショントラブル
を抱え、相次いで走行不能になってしまったのだ。普段ならレースに出ないで練習
で悪いところが出たのだから良いこと、と言うところ。だが、NSXの場合、ミッショ
ンは昨年からのウィークポイントである。それがこの時期になっても、未だに各車
に発生するようでは生半可な対策では克服できないものなのかもしれない。レース
当日までに無限と童夢を中心に各チームで対策を立てるはずだが、一抹の不安が残
ることも事実だろう。
 このNSX勢に対抗するのは、やはり開幕戦を制したスカイラインGT-Rだろう。GT-R
を駆る日産系ドライバーは、先のル・マン24時間レースに大挙出場。星野一義/鈴木
亜久里/影山正彦組の3位表彰台という好成績を筆頭に、黒澤琢弥/影山正美/本山
哲組も9位となり日産チーム4台すべてが10位以内というねばり強さを見せた。この
勢いは、間違いなくこのレースにも反映されるだろう。もちろん、先のテストでも
NSX2台に続く3番手につけたのがNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rであり、4番手
はNo.50 ARTAスカイラインなのだ。ARTAの本山は初挑戦のル・マンでも活躍、そし
てフォーミュラニッポンでも2勝を挙げ現在最もノっているドライバーだ。No,50に
は要注意だろう。
 一方、スープラ勢だが、第2戦より98年型が登場しているが、先のテストではいま
ひとつ奮わなかった。しかし、トリッキーでアップダウンのきつい仙台は、マシンの
バランスに優れたスープラにとっては有利なサーキットだ。一発の速さではNSX、ス
カイラインに先行されるかもしれないが、接近戦の多い仙台ではチャンスありだ。
そして、この時期kになるのが雨だ。雨ならNo.36、37のカストロール・トムス・
スープラに注目だ。


GT300はRE雨宮マツモトキヨシRX7が台風の目に?!
初優勝を狙うテイボン・トランピオ・FTOにも注目

 先の仙台テストでGT300のトップタイムを出したのは、なんとNo.7 RE雨宮マツモ
トキヨシRX7だった。第2戦からニューシャーシとなり空力パーツも一新され、戦闘
力はアップしている。テストでのドライバー山路慎一の意気込みは目を見はるもの
があった。このところ良いところがなかった同チームなだけに、過去に優勝したこ
ともあるゲンの良い仙台で、巻き返しを狙いたいところだ。そして、もう1台注目
したいのが、テイボン・トランピオ・FTOだ。デビュー戦の開幕鈴鹿で3位となり、
仙台テストでも3番手のタイム。極めて安定した速さを見せている。まだ、熟成不
足な現状でこのパフォーマンスなだけに、3戦目の仙台は期待が高まるところだろ
う。
 と言ったが、実はこの2台、どちらかというと対抗馬。では本命はと言うと、や
はりNo.44 アペックスDLモモコルセMR2とNo.25 つちやMR2だろう。現状でGT300最
速と言えるのはNo.44 MR2+新田守男だ。先のテストでも2番手のタイムなだけに本
命なのだが、あとはセカンドドライバーとチーム戦略次第。そして、No.25 つちや
MR2は、昨年の仙台の覇者だ。ドライバーは昨年と違う鈴木恵一と舘信吾ペアだが、
開幕戦を制しているだけに、やはり有力であることは違いない。
 そして、問題の天気。雨ならNo.21 ダンロップBP-BMWを忘れてはならない。昨年
の仙台の予選。強い雨の中で、大方の予想を裏切ってポールを獲得したのがこのNo.
21だ。この他、RRとABSのポルシェも雨では強さを見せる。マシン格差がほとんど
ないGT300クラスは、ちょっとした状況変化で優位が変わってくる。GTCファンなら
この微妙な差を、是非見抜いて欲しい。

                      Report by GTインサイドレポート班


☆'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
予想エントリーリスト(6月22日現在)
[GT500] 19台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          鈴木亜久里   影山正彦          NISMO            BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ    BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 桧井保孝          TEAM 5ZIGEN      DL
 6  ESSO Tiger Supra     ピエール・ラファネル(F)   高木真一      INGING           BS
 8  FET SPORTS SUPRA     ワイン・ガードナー(AUS)  田中 実     TEAM POWER CRAFT BS
12  カルソニックスカイライン         星野一義     黒澤琢弥          TEAM IMPUL       BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS   YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限      BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     山本勝巳          童夢レーシングチーム    BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      エリック・コマス(F)  影山正美          NISMO            BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE    BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹         TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也           TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           本山 哲   土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI  BS
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING   BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC CORSA       DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章     チーム国光 with MOONCRAFT  BS

[GT300] 18台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦             RE雨宮レーシング    DL
 9  MTG大黒屋ぽるしぇ    日置恒文   羽根幸浩             TEAM大黒屋      DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗              アビリティ          DL
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行             NISMO           YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山康    加藤寛規          HITOTSUYAMA RACING DL
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや  YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   水野昇太            アペックス           DL
51  コブラポルシェ            池谷勝則   伊東清彦            コブラレーシングチーム    YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   長島正興            KRAFT   DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ  石橋義三   パトリック・バン・スクート   TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911           星野 薫    城内政樹            シグマテックレーシングチーム  DL
72  オークラRX7          マーク・ポーター(NZ)  片山義美        オークラロータリーレーシング  DL
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸               クスコレーシング     YH
81  ダイシンシルビア           福山英朗   大八木信行             チームダイシン      DL
91  コーセー&バーディークラブMR2  松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム   YH
910 ナインテンポルシェ           余郷 敦   小林正吾            910 RACING       DL
911 ナインテンPCJポルシェ        高橋規一   中島廣高            910 RACING       DL

●GTインサイドレポート班調べによるもので、公式の発表ではありません。
 エントリーは変更される可能性があります。


☆第3戦仙台チケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは仙台ハイランドへ

【チケット料金】
■前売り券 ●大人:4,500円(2日間有効)
■前売ペアチケット:8,500円(2日間有効)
■当日券 ●予選日 大人:2,000円/中高生:1,000円/小人:700円/幼児 500円
     ●決勝日 大人:5,500円/中高生:2,500円/小人:700円/幼児:500円
■駐車料金 ●4輪:1,000円 ●2輪:300円(予選日無料)

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン、ファミリーマート、
セブンイレブン(以上、福島・宮城地区)/
サンクス、サークルK(青森・秋田・岩手地区)
*一部で取り扱っていないチケットもあります。

【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル
TEL:03-3409-2365/FAX:03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。


☆タイムスケジュール
 6月26日 練習走行
   GTフリー走行1回目  9:20~10:50
   GTフリー走行2回目 12:40~14:10
   GTフリー走行3回目 15:40~16:40
 6月27日 公式予選
   GT予選1回目    11:20~12:20
   F TOYOTA予選    12:50~13:10
   ミラージュ東北   13:40~13:55
   シビック東北    14:25~14:40
   GT予選2回目    15:20~16:20
 6月28日 決勝レース
   GTフリー走行     8:30~ 9:00
   ミラージュ東北決勝  9:25~10:00(12周)
   F TOYOTA決勝    10:25~11:00(15周)
   ピットウォーク   11:15~12:00
   シビック東北決勝  12:25~13:00(12周)
   GTウォームアップ  13:20~13:28
   GT決勝スタート   14:10~  63周(終了予定16:15)


☆テレビ放送
 7月4日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州
*宮城テレビでも放送予定

以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート/Testdays SENDAI

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   SENDAI TEST DAY                                           26-27 May '98
   GT Inside Report             インサイドレポート               FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
合同公開テスト第3回 仙台ハイランドレースウェイ

 5月26、27日、仙台ハイランドレースウェイにおいて、GTAの公開テストが行われ
た。両日とも天候に恵まれ、ドライ・コンディション。午前と午後の各2時間、2
日間で4回の走行が実施された。

☆テスト1日目
 初日の1回目の走行は、五月晴れで気温も平年並みの20度程度。この好コンディ
ションの中、今回もラップボードにはまずNSXの車番が刻まれた。4周目には1分46
秒712をNo.100 RAYBRIG NSXが出せば、6周目にはNo.64 Mobil 1 NSXが46秒844を出
す。15分近く経った段階ではNo.8 FET SPORTS SUPRAが46秒422のトップタイムを4
周目に出す。だが、9周目にはNo.100 RAYBRIG NSXが46秒110でトップタイムを更新
する。
 しかし、それはほんの序章にすぎなかった。13周目には、No.18 TAKATA童夢無限
NSXが、13周目で44秒696と44秒台へ突入。24周目にはNo.64 Mobil 1 NSXが44秒645
とわずかながらベストラップを更新。そして、午前中のセッションの終了間近の42
周目でNo.100 RAYBRIG NSXが44秒584、さらに続く43周目では44秒251の午前中のベ
ストタイムを出した。
 そして午後のセッション。50分過ぎの23周目にNo.64 Mobil 1 NSXが1分44秒101
と午前中のタイムを更新するベストタイム。No.23ベンズオイル・ニスモGTRも22周
目で午前中の自己のタイムを上回る44秒971をマーク。このNo.23はエリック・コマ
スが主にテストを行い、影山正美は今回ドライバー2人が欠席しているNo.2 ZEXEL
スカイラインのテストを行っていた。
 その後、26周目には、No.100 NSXが1分43秒695と午前中のタイムを更新し、さら
にアタックをした終盤は28周目で43秒652というこの日の最速ラップを叩き出す。
驚異の1分43秒台には、他のどのマシンも歯が立たなかった。またしてもトップタ
イムはNo.100の飯田章だった。2番手は44秒101のNo.64のNSX、3番手には30周目と
これまたギリギリの終盤に44秒535のNo.18 NSXとトップ3がNSXという1日目の結果
になった。
 また、テスト中シケインをショートカットするクルマが時折現れ、極端なタイム
を出して計時担当者を悩ませていた。このため、レース時には何らかの対策がなさ
れることになるだろう。


1日目トップタイム・コメント
GT500 No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「特に問題なく順調に来ています。富士からクルマもそのままです。まだま
だ、もうちょいと不満を言ったらキリがないですが、良いところまで仕上がってき
ました。足回りと空力を中心に午後はセットしました。ギアはもともと各サーキッ
トの仕様があるんで、それを特には変えていないと言うことです。表彰台に上がれ
るように頑張ります」

GT300 No.61 テイボン・トランピオ・FTO
中谷明彦「富士のままです。思ったより良い感じでタイムが出ているんで、今日の
データを基にやることはいっぱいあります」


☆テスト2日目
 引き続き27日も晴。前日よりも気温の上昇が早く、やや暑い1日となった。
 またも、ラップボードの上位にはNSXの車番が刻まれた。昨日の43秒台には届かな
いものの、20周目にベストタイムの1分44秒302をNo.100 RAYBRIG NSXがマークし、
22周目にはNo.18 TAKATA童夢無限NSXが44秒502をマーク。No.100 飯田章は「特にア
タックしてるわけじゃないんですが、調子がいいですね。クルマの状態も良い」と
クルマのコンディションの良さを語る。29周目にはNo.37 カストロール・トムス・
スープラが44秒732を出した。昨日のスープラのベストタイムはNo.5 5ZIGEN SUPRA
の45秒197だっただけに、44秒台に入ったのはこれが初めてのことだ。だが、No.36
 関谷正徳に聞くと「No.37のタイムは利男が出した。オレはNo.36。NSXと比べて?
全然まだまだ。ポテンシャルの違いって言うか、ベースマシンのNSXがトレッドにし
ても、車高にしても、重心位置ににしても有利でしょう。こっちはタイヤでもやる
かっていうぐらいですから」とまだNSXとの差があることを示した。4番手には10周
目に44秒921をマークしたNo.23 ペンズオイル・ニスモGTRが入った。以下、No.12 
カルソニックスカイラインの44秒938、No.64 Mobil 1 NSXの44秒958まで1分44秒台
のタイムが続いた。午前のセッション終了直前、No.16 Castrol 無限 NSXが35周目
に44秒935に入れ、5番手のタイムとなった。
 GT500クラスでは、さほどのタイムアップはみられなかったが、GT300クラスでは
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が14周目に1分51秒005と、昨日のベストタイムを
マークしたNo.61 テイボン・トランピオ・FTOのタイム51秒601を大きく更新した。2
番手は、No.77 クスコスバルインプレッサが52秒565。3番手には、53秒704でNo.
15ザナヴィシルビアがつけた。

 そして、午後のセッションも前日同様2時から開始された。ここで好調NSX勢に波
乱が起きた。No.100 RAYBRIG NSXとNo.18 TAKATA童夢無限NSXという午前のトップ2
が、共にクラッチトラブルで午後のセッションには姿を見せなかったのだ。
 これで残り2台のNSXにベストラップ更新の期待がかかる。まず3周目にNo.16 
Castrol無限NSXが1分45秒465をマーク。5周目にはNo.64 Mobil 1 NSXが45秒313を
出す。まず44秒台に入れてきたのはNo.23 ペンズオイル・ニスモGTRの7周目、44秒
644だった。12周目には44秒201までタイムアップしたNo.23だったが、やはりNSXが
動いた。9周目には45秒246を出していたNo.64 Mobil 1 NSXが25周目に43秒277と、
昨日のNo.100を上回るスーパーラップを記録した。以下、No.23のGTR、3番手には
No.50 ARTAスカイラインが38周目に44秒398を出す。スープラ勢では、No.5 5ZIGEN 
SUPRAが10周目に44秒488を出すが、最終コーナーでクラッシュ。No.39 デンソー
サードスープラGTが32周目に44秒763を出して、5番手に上がった。
 セッション後半にタイムアップが期待されたNo.16 Castrol無限NSXにも、なんと
クラッチトラブルが発生。テスト途中でクルマはガレージに入れられてしまった。
結局No.64 NSXのタイムが、2日間のベストタイムで、もちろんこの日のトップ。こ
れにNo.23、No.50のスカイラインが2、3番手に続くという最終日の午後のセッシ
ョンとなった。
 また、No.0のTRDのテストカー(開発先行車)が野田英樹選手によってドライブさ
れ、No.38では立川祐路が10周ほど初めてのGTC仕様スープラをドライブした。「JTCC
のチェイサーよりも動きが鈍い感じがしますね。まだちょっと走っただけですが…」
と感想を語った。


2日目トップタイム・コメント
GT500 No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル代理/林秀一郎マネージャー
「渋滞に引っかかってこのタイムということに、トム自身も満足しています。本戦
が晴れならポールポジションを取りたいと言っていました。30kgのウエイトハンデ
ィも影響少なく戦えそうだということです。開幕戦は2位だったので、ここは勝ち
たいと言っています」

GT300 No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「テストと思ってないし、本気で走ってるんです。予選と同じですね。鈴
鹿から富士とマシン的に明るい材料がないんで、きっちりタイムを出してチームも
盛り上げたいんで初日からガンガン行ってます。クルマのポテンシャルは高いんで
すけど、バランスが良くないんでシャープでピーキーなんですよ。エンジンパワー
のない分、NAの特性にシャシーバランスでカバーしたい。FDは3ローターにしても
重量バランスがリアよりなんで、デメリットは出ていないんですよ」

                    Reported by GT INSIDE REPORT Team


☆走行タイム・データ
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
GTC合同テスト第3回 仙台ハイランドレースウェイ
                 天候:26日・晴れ/ドライ、27日・晴れ/ドライ
                Time
Po No. Machne         5/26 AM   5/26 PM   5/27 AM   5/27 PM
-----------------------------------------------------------------------------
 1 64 Mobil1 NSX       1'44.645  1'44.101  1'44.958  1'43.277*
 2 100 RAYBRIG NSX       1'44.251  1'43.652*  1'44.302  -
 3 23 ペンズオイル・ニスモGTR     1'45.814  1'44.875  1'44.921  1'44.201*
 4 50 ARTAスカイライン    1'46.664  1'44.985  1'45.652  1'44.398*
 5  5 5ZIGEN SUPRA      1'47.015  1'45.197  1'45.602  1'44.488*
 6 18 TAKATA童夢無限NSX    1'44.696  1'44.535  1'44.502*  -
 7 37 カストロール・トムス・スープラ    1'47.729  1'45.847  1'44.732*  1'46.633
 8 39 デンソーサードスープラGT    1'48.367  1'45.588  1'46.087  1'44.763*
 9  2 ZEXELスカイライン    1'48.113  1'44.982  1'46.156  1'44.768*
10  8 FET SPORTS SUPRA    1'46.422  1'45.586  1'45.430  1'44.773*
11 16 Castrol無限NSX     1'46.140  1'45.953  1'44.935*  1'45.438
12 12 カルソニックスカイライン      1'46.146  1'45.097  1'44.938*  1'45.089
13  3 ユニシアジェックススカイライン    1'46.627  1'45.117  1'45.430  1'45.029*
14 38 FK/マッシモセルモスープラ     1'47.207  1'45.297  1'46.849  1'45.166*
15 36 カストロール・トムス・スープラ    1'47.490  1'46.431  1'45.813*  1'45.882
16  6 ESSO Tiger Supra    1'53.179  1'50.661  1'46.323*  1'50.811
17 30 綜警PORSCHE       1'50.199  1'48.800  1'48.209  1'47.785*
18 13 エンドレスGTR      1'49.000  1'48.242  1'49.713  1'47.823*
19  7 RE雨宮マツモトキヨシRX7    1'52.602  1'52.786  1'51.005*  1'52.471
20 44 アペックスDLモモコルセMR2    1'54.806  1'52.204  1'53.707  1'51.524*
21 61 ライボン・トランピオ・FTO    1'51.601*  1'51.934  1'54.030  1'52.174
22 77 クスコスバルインプレッサ     1'54.075  1'52.909  1'52.565  1'51.687*
23 15 ザナヴィシルビア    1'55.260  1'52.792  1'53.704  1'52.324*
24 81 ダイシンシルビア    1'55.346  1'52.457*  1'54.883  1'52.471
25 21 ダンロップ-BP-BMW    1'53.454*  -     -     -
26 10 アビリティポルシェ993GT2    1'55.599*  1'56.618  1'57.511  1'56.708
27 28 TFCJフェラーリF355GT  1'59.393  1'58.020  1'57.961  1'57.254*
28 70 外国屋ダンロップポルシェ   1'57.637*  1'58.210  1'59.597  -

◎*印は2日間のベストタイム
◎コースレコード GT500:1'45.745/GT300:1'54.042
◎タイムは非公式のもの。データ協力:仙台ハイランドレースウェイ

以上

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

太田選手、一命をとりとめる


 太田哲也選手の所属しますチーム・フェラーリ・クラブ・オブ・ジャパンより、
太田選手の容体に関する続報リリースを頂きましたので、転載させていただきます。


            太田哲也選手の容体について

                チーム・フェラーリ・クラブ・オブ・ジャパン
                           チーム監督 兼子 眞

~太田選手、一命をとりとめる!~
 全日本GT選手権第2戦の多重クラッシュに巻き込まれて重傷を負った太田選手は、
現在も補助酸素供給のために胸部を切開した状態ではありますが、医師団の懸命な
努力によって一命をとりとめました。
 これもひとえに関係各位の皆様の努力、心からの応援を頂いたためと深く感謝し
ております。
 関係者の声や、GTアソシエーションのインターネットに寄せられたファンの方々
の応援メッセージをカセットに録音し、太田選手へ呼びかけたことなども、精神的
に大きな支えになったと思っています。
 振り返ってみると、不幸中の幸いに助けられた部分もあります。まず、クラッシュ
時にフェラーリの燃料タンクがちぎれて飛んでいったこと。これによりマシンの炎
上はポルシェ一台分の燃料で済んでおります。飛んだ燃料タンクにも引火はしまし
たが、観客の方々や関係者、他のマシンなどに影響を及ぼさなかったことも幸いで
した。また、ゴールデン・ウィークということで、本来は最初に治療を受けたフジ
虎ノ門病院にはインターンの医師しかいない予定だったそうですが副院長がいらっ
しゃって適切な処置をしていただいたこと、関係者の努力で熱傷の専門医がいらっ
しゃる東京女子医大に転院できたことなど、治療に関しても太田選手に有利に働い
た面が数多くありました。
 今後、太田選手には辛いリハビリ生活が控えておりますが、不屈の精神でこれを
乗り越え、一刻も早くレース界に復帰してくれることを期待しております。


以上

転載者補足:
リリース文中、『GTアソシエーションのインターネットに寄せられたファンの
方々の応援メッセージ』となっておりますが、NIFTY SERVEモータースポーツファ
ン・フォーラムに寄せられたメッセージも、私の方でインターネット経由の応援
メッセージと合わせ、一括してお渡ししています。そのためにこのように表現さ
れたものと思われます。この点、ご了承ください。NIFTYメンバーのみなさんの
ご声援には、私からも感謝を表させていただきます。

                       リリース転載
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全日本GT選手権

太田哲也選手の容態・続報3


 短時間ながら集中治療室を出て家族と面会


 GTC第2戦富士(5/3)のローリング中の事故で大やけどを負い、重体となった
太田哲也選手の容態の続報です。

 やけどの治療のために都内の医大病院に入院中の太田選手ですが。心配され
た肺炎は悪化せず沈静化し、経過はおおむね順調なようです。
 先週末には、短時間ですが看護婦付き添いの下、車椅子で治療室の外でご家
族との面会をしたそうです。とはいえ、まだ呼吸補助のチューブは外せず、車
椅子でと言ってもひとりで動けるわけではない状況であり、感染症の心配はい
まだ残っているため安静状態であること変わりはないようです。
 このまま順調に回復すれば、今週末には身体機能回復のためのリハビリに入
れるのではないかということです。

 また、心配された目への影響ですが。右目内にただれがあるものの、最悪で
ある失明の心配はないということです。


 ケガに立ち向かっている太田哲也選手への激励メッセージがありましたら、
下記へお寄せください。
◆モータースポーツファン・フォーラム(FMOTOR4F)の16番会議室(5/31まで)
◆「がんばれ!太田哲也」HP(http://www.win.ne.jp/~t-furuya/ganbare/)
◆古屋あての電子メール(できるだけ上記2つで)


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全日本GT選手権

太田哲也選手の容体について



 太田哲也選手の所属しますチーム・フェラーリ・クラブ・オブ・ジャパンより、
太田選手の容体に関するリリースを頂きましたので、転載させていただきます。


            太田哲也選手の容体について

                チーム・フェラーリ・クラブ・オブ・ジャパン
                           チーム監督 兼子 眞

 5月3日、静岡県・富士スピードウェイで開催された全日本GT選手権・第2戦の
多重クラッシュに巻き込まれて負傷した太田選手は、まず富士スピードウェイ内・
医務室にて、気道を確保するための挿管チューブの挿入などの応急手当を受けた
後、事故発生から約1時間経過してからフジ虎ノ門病院へ搬送されました。
 富士スピードウェイ・医務室では「熱傷を負っているが生命に別状はない」との
説明を受けました。しかし、フジ虎ノ門病院の広田副院長によると、運び込まれた
時点で太田選手は重体・危篤であり。さらに72時間の生命維持は保証できるが、そ
の先は非常に危険な状態であり、その後、48時間以内に最悪の事態に陥る可能性が
高いという説明を受けました。
 事故発生から2日後の5月5日の夕刻、再度正式なコメントを土田院長に求めた
ところ、太田選手が生存できる可能性はフジ虎ノ門病院では奇跡が起きるのを待つ
しかないということでした。
 そのコメントに基づき、関係者間の協議で熱傷の専門医がいる東京女子医大へ翌
6日に搬送することを決定致しました。以前にも他の病院に移送することは検討さ
れていたのですが、ゴールデンウィーク中のため交通渋滞が激しく、ヘリコプター
も気圧の変化などが心配されたために、決断出来ない状態でした。
 また、移送にも危険が伴い、60%の確立で最悪の事態に陥ると言われていました
が、救急車にフジ虎ノ門病院の広田副院長が付き添い生命維持の努力をして頂きま
した。また、交通渋滞にも遭遇せず、搬送は無事に成功しました。

 東京女子医大の中沢医師は、(数時間遅れていたら危険だったが)なんとか生命
を維持できる可能性が存在すると判断され、皮膚表面面積を確保するための緊急手
術を施しました。手術は成功しておりますが、依然、重体中です。
 さらに本日(11日現在)重度の肺炎とMRSA(感染症)を併発しており、これから
1週間が大きなヤマとなりますので、無菌の集中治療室で頑張っている太田哲也選
手への応援をよろしくお願いします。


以上

                       リリース転載
                       GTインサイドレポート班
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全日本GT選手権

砂子智彦選手の容体について



 砂子智彦選手の所属するナインテンレーシングより、砂子選手に容体に関する
リリースを頂きましたので、転載いたします。



          砂子智彦選手の容体について

                          ナインテンレーシング
                          チーム代表 安永 孝

 5月3日 富士スピードウェイで行われました全日本GT選手権 第2戦において、
ナインテンレーシング910号車(ナインテンポルシェ)に乗車の砂子智彦選手が
フォーメーションラップ中のクラッシュで負傷しました。
 事故発生後、富士スピードウェイの医務室にて応急処置を受け、御殿場市内の
フジ虎の門病院に搬送緊急手術を受けました。
 怪我の状態は、右足膝下粉砕骨折、顔面の軽度の火傷、左足、右肩等の軽傷を
負っており病院側の話では全治3ヶ月です。
 5月8日にフジ虎の門病院から川崎市の関東労災病院に移る事となり、同病室
の患者さんやその付き添いの沢山のおばあちゃん達に見送られ、午前10:45搬送
されました。
 右足の腫れがひくのを待ち、再度手術をしギブスをする為に、砂子選手本人は
奥様のユミさんと右足の指を動かす等の努力をしております。そして、6月28日
仙台ハイランド 第3戦のGT選手権への復帰を目指し今後の治療とリハビリを頑張
るとやる気マンマンです。

 本人のコメントとして病室は爆笑の渦、病院生活に飽きてしまい看護婦さんの
目を盗み脱走を企て中と、みなさんに伝えて欲しいと言う事でした。

 最後になりましたが、沢山の関係者やファンの方々のお見舞いとお心遣いに、
チームを代表しまして感謝致します。

追伸
 5月4日の東京中日スポーツ掲載のGTC第5戦の記事の中で、『激突によって車
外に放り出された、砂子車のガソリンタンク…』と報道された事について、事実と
相違しているので、東京中日スポーツに厳重に抗議しました。5月6日担当者よ
り、連絡があり再取材の上、事実を確認し特集記事として掲載するとの連絡を受
けております。
 910号車の燃料タンクは車両に残っております。御殿場警察署及び主催者関係各
位等立ち会い確認済みです。

以上

                       リリース転載
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC第2戦中止のチケットに関して


  全日本GT選手権第2戦の中止に置ける観戦チケットの扱い関して

 中止になりました全日本GT選手権第2戦富士の観戦チケットの取り扱いに関
して、このレースのチケットを扱う(株)日本モーターレーシングセンターより
情報を頂きましたのでお知らせします。


●以下のチケットは下記のレース1戦への振り替え使用が可能です。
 振り替え使用されない場合は無効となります。払い戻しはされません。
 *一般前売り券
 *一般当日券
   以上は振り替えレース当日に半券をご持参ください。

 *一般有料パドックパス:表面に区分番号(1)、PADDOCK PASSと書かれたもの
   以上は振り替えレース当日にパス自体をご持参ください。

 *振り替え可能レース大会
  5月31日 富士フォーミュラニッポン(FN第3戦)
  8月9日 富士GT選手権(GTC第4戦)
  8月30日 富士フォーミュラニッポン(FN第7戦)
  10月18日 富士フォーミュラニッポン(FN第9戦)
  11月8日 インターテック(JTCC)


●以下のパドックパスは無効となりますが、直接の購入者に限り払い戻し
 します。詳しくは、下記問い合わせ先におたずねください。
 *ゲストパドックパス:表面に区分番号(1)、GUESTと書かれたもの
 *ゲストパドックパス:表面に区分番号(2)、GUESTと書かれたもの
 *ゲストパドックパス:表面に区分番号(6)、GUESTと書かれたもの
 *ゲストパドックパス:表面に区分番号(8)、VIPと書かれたもの


●以下のチケットに関しては無効となります。再利用、払い戻しはされません。
 *招待券
 *駐車券


 お持ちのチケットの種類が分からない場合、疑問点が在る場合は下記へお問
い合わせください。購入プレイガイド等の窓口では対応できないそうです。
●お問い合わせ先
 日本モーターレーシングセンター・インフォメーションダイアル
 TEL:03-3409-2365 (FAX:03-3409-2724)


GTインサイドレポート班より注釈:
 上記の通り、一般販売のチケットに関しては、払い戻しは一切されないとい
うことです。払い戻しが可能なのは、関係者のみへ販売されたゲスト・パスの
みで、購入した証明(領収書など)がないと払い戻しはできないと言うことで
す(詳しくは問い合わせ先で)。
 一部で"チケット全般で払い戻し可能"という情報がありましたが、上記の通
りで、これは「中止決定後の記者会見での担当者の説明不足であり、申し訳在
りませんでした」ということでした。


                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

太田哲也選手の容態・続報2


 GTC第2戦富士のローリングスタート中の事故で怪我をした太田哲也選手、
砂子智彦選手の容態の続報です。

 太田選手は、富士スピードウェイの地元・御殿場市の病院から、6日の朝に、
やけど治療で実績のある医師がいる東京都内の東京女子医大付属病院へと急遽
転院しました。
 この医師の下で緊急の手術が行われ、無事成功したということです。これで、
心配されていた危機的状況からは脱したということです。


 右足を骨折した砂子選手の経過は良好なようです。砂子選手は状況が整い次
第、彼の地元である東京都内の病院へ転院するということです。


                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

太田哲也選手の容態・続報


 富士スピードウェイで行われたGTC第2戦のローリングスタート中にクラッ
シュし、炎の上がる車に閉じこめられて怪我をした太田哲也選手の容態ですが。
 身体の広い範囲にやけどを負っており、高温の空気を吸ったために肺にもダ
メージを受けていということです。しかし、意識は比較的ハッキリしており、
3日夜現在、その容態は安定しているということです。
 だが、やけどという怪我の性質上、ここ2日ほどはかなり注意が必要な重体
であることには変わらない状況であるようです。

 もう1人、右足を骨折した砂子智彦選手は、収容先の病院で手術を受けまし
た。軽いとは言えない骨折のようですが、容態的には深刻なものではないとい
うことです。

 両選手の1日も早い回復を祈ると共に、また何か分かりましたらお知らせい
たします。

                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.2/3

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE                               3 May '98
   Race Report                      決勝日レポート              FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第2戦 FUJI GT RACE

悪天候により決勝レースは中止に
ローリング時に多重クラッシュ発生で負傷者が…

 5月3日、富士スピードウェイでAUTOBACS CUP全日本GT選手権第2戦の決勝レー
スが行われる予定だったが、突発的な事故による遅れとその後の霧による視界不良
のため、残念ながら中止されることになった。

 この日、富士スピードウェイは朝から激しい雨が降っていた。だが、午前9時か
ら30分行われたフリー走行時には、一時的に雨も止み決勝レースには差し支えのな
いように思えた。しかし、GTの決勝前に行われたサポートレースの遅れなどで、ス
タートが20分ほど遅れた。悪いことに、その遅れたスタート予定時間前から、また
雨が強く降りだし、路面コンディションはハードなウエット状態となった。
 このためローリングスタートで、先頭を走るペースカーが1周でコースから退去
せずにもう1周となった。その際に中段グループで混乱が生じて、多重クラッシュ
が発生した。
 事故の状況としては、前を走るクルマの巻き上げる水煙による視界不良の中、2
周目のローリングに入ったが、中段以降はレースのスタートが切られたとペースを
上げるクルマと、ペースダウンするクルマがあって混乱。そして、No.71シグマテッ
クにNo.910ナインテンポルシェが追突。No.71は弾かれてコースを横断。一方、コー
ス脇に止まったNo.910に、No.27 TFCJフェラーリF355GTが止まりきれずに激突。こ
の時、火が出たNo.910のガソリンタンクから漏れたガソリンをNo.27が被る形にな
り、No.27はクルマ全体が火に包まれてしまった。深刻な状況にクルマを止めた
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山路慎一が、消火に当たり、オフィシャルと2人
でにクルマの中に取り残されたNo.27 太田哲也を助け出した。

 この処理作業後に、決勝レースを再開する予定だったが、この頃からコース全体
を濃い霧が覆ったために、レースのスタート時間が延期された。だが、最大リミッ
トである時間になっても天候は回復しなかったため、競技規則に基づき決勝レース
は中止されることとなった。

 レースは中止となったが、この天候の中を多数来場してくれた観客のために、各
GTマシンは、ペースカーの先導の下でパレードラップを行い、その後メインスタン
ド前にマシンを止めて、全ドライバーとキャンギャルなどが最後まで残ってくれた
観客に手を振り、手袋や帽子などを投げ入れるなど、感謝のあいさつを行った。観
客からは、それに対して拍手や歓声が送られた。

 ローリング時の事故によりケガをした、No.910の砂子智彦選手は右足を骨折して
重傷。No.27の太田哲也選手は、全身に火傷と打撲を負い、内臓にもダメージを受
けて重体で、2人は御殿場市内の総合病院において手当を受けている。

 なお、今日の入場券(半券)は、富士スピードウェイで行われる8月9日のGTC
第4戦、または3戦行われるフォーミュラ・ニッポン、JTCC(インターテック)に
振り替えられることとなった。


参加ドライバー代表
No.100 RAYBRIG NSX
高橋国光「これだけたくさんのお客さんが集まってくれたなかでレースが中止に
なってしまったことは、天候のせいとはいえ、ホントに申し訳なく思います。に
もかかわらず、ファンのみなさんからブーイングも出ずに、あたたかく受け入れ
てくださったことには頭が下がります。それだけ日本にGTCが定着し、レースファ
ンも成熟してきたということでしょう。ありがとうございました」



*事故状況等に関しては、主催者側、GT-Aの発表ではなく、
 GTインサイドレポート班の取材によるものであることを、お断りいたします。


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC Rd2 決勝レースは中止に


天候の悪化のため、残念ながら決勝レースは中止に


 事故による遅れと、その後の霧による視界不良という天候悪化で再スタート
が順延されていた第2戦決勝レースだが、予定されていた16時30分を過ぎても、
天候が回復しなかったため、競技規則に従って中止されることになった。
 レースは中止となったが、この天候の中を多数来場してくれた観客のために、
各GTマシンは、ペースカーの先導の下でパレードラップを行い、その後メイン
スタンド前にマシンを止めて、全ドライバーとキャンギャルなどが最後まで
残ってくれた観客に手を振り、手袋や帽子などを投げ入れるなど、感謝のあい
さつを行った。

 なお、今日の入場券(半券)は、富士スピードウェイで行われる8月9日の
GTC第4戦、フォーミュラ・ニッポン、JTCC(インターテック)に振り替えられ
ることとなった。

                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
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全日本GT選手権

GTC Rd2再スタートは、天候悪化で順延中


ローリング中の事故によりスタートが中断した決勝レースだが、再開準備中から
霧が発生。コース全体に霧が掛かったために、スタート進行は現在順延中。現在
も天候の回復を待っている状態。最大16時30分まで待つことになる。

 事故でケガをしたNo.27 TFCJフェラーリF355GTの太田哲也選手は、全身に火傷
を負っており重傷。No.910ナインテンポルシェの砂子智彦選手は右足を骨折して
いるということ。2人とも御殿場市内の総合病院に搬送された。
No.71シグマテック911の星野薫選手はむち打ち程度で大きなケガはなかった。

 順次、状況をお知らせします。


                       GTアソシエイション事務局
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全日本GT選手権

太田選手は無事の模様です


ローリング時のクラッシュで炎上した車に乗っていた太田哲也選手ですが、
火傷を負っていますが、意識はハッキリしており、医務室で応急手当を受
けています。この後、病院に搬送されると思います。とりあえずは、命に
は別状がない模様です。

No.71の星野薫選手、No.910砂子智彦選手もむち打ちや打ち身など在るよう
ですが、こちらも大きなケガではないようです。

ドライバーズ・ミーティングで、再度スタートの手順を確認して
いました。レースは、51周に短縮されて再開する予定です。

また、詳しいことが分かり次第お知らせします。


                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
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GTインサイドレポート Rd.2/2

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE                             2 May '98
    Qualify Report                予選日レポート              FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第2戦 FUJI GT RACE

No.64 Mobil1 NSX/コロネルが雨の予選を制する!
富士は任せろ!No.36カストロール・トムス・スープラが3位に

 5月2日、富士スピードウェイで1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権シリーズ第2
戦ALL JAPAN FUJI GT RACEの予選が行われた。
 FISCOはこの日、朝から雨。予報では遅くなればなるほど強くなるということで、
各チーム午前中の予選1回目からハードアタックをかけた。序盤はNo.36カストロー
ル・トムス・スープラ、No.2 ZEXELスカイラインが1分40秒台とトップを競うが、
開始10分過ぎにNo.64 Mobil1 NSXが39秒台を記録し、トップに割り込む。直後にNo.
36も39秒台に入れ、逆転するが、すぐにNo.64、トム・コロネルが1分37秒961を叩
きだし再逆転。この後、No.18 TAKATA童夢無限NSXが1分38秒659で、2番手に浮上
するが、No.64には届かない。予選1回目後半は、雨も強くなり、条件的にタイム
アップはほとんど見込めなくなった。
 午後になるとさらに雨足は強くり、予選2回目は、ペアドライバーのタイムを1
回目に出せなかったチームや、決勝の雨を想定した走行するチームがほとんどだっ
た。2回目開始直後に、No.64 Mobil1 NSX(山西康司)が300Rでコースアウトし、
マシンを止める。山西は1周もしておらず、ペアドライバーの予選通過基準タイム
不足で、あわやポールタイム無効と思われた。が、同時期にメインストレート入り
口でNo.6 ESSO Tiger Supraがスピンしガードレールにヒットし大破。このため、
赤旗中断となりNo.64はピットに戻るチャンスを得た。この後、山西はなんとか基
準タイムをクリアしてNo.64のポールポジションが確定した。

GT300はベテラン星野薫のNo.71シグマテック911がクラス・ポール
 GT300クラスでは、悪コンディションに強いポルシェ勢とレインタイヤにアドバ
ンテージを持つチームが好調。特にNo.71シグマテック911は好調で、黄旗追い越し
違反でトップタイムを取り消されたにも関わらず、2位に1秒以上の差を付けてク
ラス・ポールを獲得した。2番手もポルシェにダンロップタイヤというNo.910ナイ
ンテンポルシェが。3番手には昨年も雨の仙台でポールを獲得し、雨に強さを見せ
るNo.21 ダンロップ-BP-BMWがつけた。


ポールポジション
No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル 1'37.961
「今日は大変な一日でした。今週末初めて富士でNSXに乗って、この雨ですから
ね。ただ、開幕戦でポールを取れなかったから、今日はプッシュするつもりでし
た。予選の1回目にタイムを出した後にエンジントラブルが出て、エンジンを交
換することになり、山西が乗れなくなった。2回目に山西がスピンしましたが、
誰にでもミスはあるわけだし、大丈夫だと思ってましたよ。でも、もし予選落ち
したらチケットを買ってスタンドで観戦しようかと思っちゃいましたよ(笑)。
鈴鹿と今日とで問題もアンラッキーも出尽くしたでしょうから、明日は思い切っ
ていきますよ」

GT300ポールポジション
No.71 シグマテック911
星野 薫 1'47.108
「ポルシェの操縦性の良さ、そしてABS付きということで、レインコンディション
ならポールポジションも行けるかなと思ってました。なので、割とすんなり行け
たな、と思いました。明日は、雨ならレースを上手くまとめていければと。でも、
雨でもドライでも大丈夫、逃げ切る自信はありますよ(笑)」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.2/1

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE                              28 April '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第2戦 FUJI GT RACE(5/2,3)

混戦必死!予測不能のレース展開
ニスモGT-Rの先勝にNSX軍団の巻き返し大か。新型揃うスープラも見逃せない!

 97年開幕戦のSUZUKA GT300kmは、No.100 RAYBRIG NSXとNo.64 Mobil1 NSXの2台
のNSXが予選、レースをリードしながら、結果として自滅によってNo.23 ペンズオイ
ル・ニスモGT-Rがデビューウィンを飾ることとなった。スープラはニューマシンが
熟成不足、97年型車は戦闘力不足と不本意な開幕だった。
 そして、迎える第2戦富士。レースに先立ち、3月25、26日に行われた富士公開
テストでは、NSX勢が一つ抜け出たパフォーマンスを見せた。このテストから、4台
すべてのNSXが98年型となり、開幕戦を97年型ながらポールポジションからレース序
盤のトップを譲らなかったNo.100 RAYBRIG NSXの飯田章は「すごく乗りやすい。26
秒台は楽に走れました」とこのテストディ最速の1分26秒919という昨年のコースレ
コードを大きく上回るタイムを軽く出したと語っている。NSXはNAエンジンゆえに高
速コースの富士では不利がささやかれるが、このテストを見る限り本命であること
は間違えない。NSXの落とし穴は、パワーよりも昨年から勝てそうで勝てない原因の
マシン・トラブルの多さだ。エンジンに負担の掛かる富士では、それこそが最大の
的だろう。
 一方、幸先よく新型で開幕戦を制し、スカイラインGT-Rのパフォーマンスは昨年
型を大きく凌駕していることは疑いない。だが、ライバルの自滅というラッキーが
在ったことも事実。先の富士テストでは、主力ドライバーが欠場という要因からか
NSXだけでなく、スープラ2台にも先行を許した。空力的に洗練された新型だが、直
線スピードがものを言う富士では、空力性能の優れる、NSX、スープラにややハンデ
が在るのだろうか。しかし、本番への対策は行われていると聞くだけに、その判断
は当日にならないと分からない。さらに開幕戦では98年型ながら、時に新型勢を越
えるパフォーマンスを見せていたNo.50 ARTAスカイラインもこのレースから新型と
なり、一躍優勝候補に名乗りを上げそうだ。なお、このレースからGT500のウェイト
ハンデが1位:50kg、2位:30kg、3位:10kgと変更された(GT300は従来通り)た
め、No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rがその最初の苦難を背負うことになった。そ
してスープラだが。富士テストではNo.100、No.18のNSXに次ぐ3番手のタイム、1
分27秒298を記録したのはNo.39デンソースープラの土屋圭市。4番手にもNo.38 
FK/マッシモセルモスープラ(竹内浩典)が入っている。ともに98年型改であり、
富士とスープラの相性の良さをうかがわせるところ。竹内、圭市ともにまだ若干の
タイムアップは可能と見ており、予選はともかく決勝では、他車種に劣らない手応
えを得たようだった。もちろん、間に合えば新型が投入される可能性もあり、そう
なれば、富士でのレース展開はなお一層混戦の度を深めそうだ。


驚き&注目のピンチヒッターズ
 なお、今回の第2戦は、ル・マン24時間レースの予備予選が同日に開催されるた
めに、NISMOを中心に何人かのドライバーが変更されている。特に注目なのが、No.2
 ZEXELスカイラインの鈴木亜久里に代わってスカイラインGT-Rに乗るペドロ・デ・
ラ・ロサとNo.12 カルソニックスカイラインの星野一義に代わるミハエル・クルム
だ。言うまでもなく、この2人は昨年のGT500のチャンピオン。しかも、その時はト
ムス・スープラを駆っており、現在の富士のコースレコードは昨年第4戦でクルム
が記録したものだ。ペドロはすでに3月25、26日の富士公開テストでスカイライン
を体験しており、彼らが、スカイラインでどれほどのパフォーマンスを見せるかは
注目である。また、No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマスに代わっ
て、今年のフォーミュラニッポン第1戦でポールを獲得したラルフ・ファーマンが
参戦。No.50 ARTAスカイラインの本山哲に代わっては全日本F3第2戦で初優勝した
加藤寛規が、土屋武士とフレッシュなコンビを組む。


本命は2台のMR2だが…
要注目はFTOとフェラーリ、ポルシェだ!
 GT300クラスはなんと24台という大量エントリー(4/23現在)となった。この中で、
本命と目されるのは、開幕戦を制したNo.25つちやMR2と開幕クラスポールのNo.44 
アペックスDLモモコルセMR2というMR2の2台だろう。特にベテランの鈴木恵一と新
鋭の舘信吾というコンビも良好に機能しているつちやMR2は最有力だ。舘は先のF3
第2戦で2位入賞と乗れており、この勢いを富士に持って来れればというところ。
問題があるとすれば、開幕戦優勝によるウェイトハンデ30kgの克服だろう。No.44 
アペックスDLモモコルセMR2は、開幕鈴鹿、富士テストと新田守男が好調で、今や
GT300最速の男となっているだけに予選の上位は間違えない。問題はセカンドドライ
バーとチーム戦略だが、ここにそれなりのピースがはまれば間違いなくトップを争
うだろう。
 これ以外に注目になりそうなのが、今季初参戦のNo.61 テイボン・トランピオFTO
と、No.27 TFCJフェラーリF355GTだ。ともにGT300クラスとしては、エンジンパワー
があり、高速の富士では期待が出来そうだ。また、GT500クラスでも走れる力量のあ
るポルシェGT2をディチューンしているNo.71シグマテック911や、カレラベースのポ
ルシェ勢、さらにはNo.81ダイシンシルビアもレースが荒れてくれば、トップ争いに
絡んできそうな予感がある。


                      Report by GTインサイドレポート班


☆'98AUTOBACS CUP GTC第2戦 FUJI GT RACE(5/2,3)
予想エントリーリスト(4月24日現在)

[GT500] 21台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          影山正彦     ペドロ・デ・ラ・ロサ(E)  NISMO            BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ    BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 桧井保孝          TEAM 5ZIGEN      DL
 6  ESSO Tiger Supra     アンダース・オロフソン(S)   高木真一     INGING           BS
 8  FET SPORTS SUPRA     ワイン・ガードナー(AUS)  田中 実     TEAM POWER CRAFT BS
12  カルソニックスカイライン         黒澤琢弥     ミハエル・クルム(D)       TEAM IMPUL       BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS   YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限      BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     山本勝巳          童夢レーシングチーム    BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      影山正美     ラルフ・ファーマン(GB)     NISMO            BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE    BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹         TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也           TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           土屋武士   加藤寛規   AUTOBACS RACING TEAM AGURI  BS
55  STPタイサンバイパー        田嶋栄一   松田秀士      TEAM TAISAN with ADVAN   YH
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING   BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC CORSA       DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章     チーム国光 with MOONCRAFT  BS
777 バルボリンディアブロDL     和田孝夫   杉山正巳            JLOC CORSA       DL

[GT300] 24台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦             RE雨宮レーシング    DL
 9  MTG大黒屋ぽるしぇ    日置恒文   佐々木秀六           TEAM大黒屋      DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗              アビリティ          DL
11  ムラウチカメイスカイライン        石森浩元   三浦雄一             エムファクトリーレーシングクラブ BS
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行             NISMO           YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山康   木下隆之           HITOTSUYAMA RACING DL
24  ヒラノモータースポーツR32M     平野敏行   染葉輝彦             ヒラノモータースポーツ    YH
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや  YH
27  TFCJ フェラーリF355GT  太田哲也 スティーブン・アンドスカー TEAM FERRARI CULB of JAPAN  YH
28  TFCJ フェラーリF355GT     山崎正弘   須賀宏明   TEAM FERRARI CULB of JAPAN  YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   水野昇太            アペックス           DL
51  コブラポルシェ            石原将光   池谷勝則            コブラレーシングチーム    YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   長島正興            KRAFT   DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ  石橋義三   パトリック・バン・スクート   TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911           星野 薫    城内政樹            シグマテックレーシングチーム  DL
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸               クスコレーシング     YH
79  ナックウエストシルビア         杉山正典   青柳裕易               NAC WEST      DL
81  ダイシンシルビア           福山英朗   大八木信行             チームダイシン      DL
89  PORCHE GT-2          川越賢二   金森敏一               川越賢二      DL
91  コーセー&バーディークラブMR2  松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム   YH
117 ホイールショップALTA・RX-7   深沢寿裕   古在哲雄              アルタレーシングチーム   DL
910 ナインテンポルシェ           砂子智彦   余郷 敦             910 RACING       DL
911 ナインテンPCJポルシェ        高橋規一   斎藤和重            910 RACING       DL

●GTインサイドレポート班調べによるもので、公式の発表ではありません。
 エントリーは変更される可能性があります。


☆第2戦富士チケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは富士スピードウェイへ

【チケット料金】
■前売り券 ●大人:5,250円
■前売パドックパス:15,000円
■前売ペアチケット:9,450円
■前売パドックラウンジチケット:35,000円
■前売グランドスタンドサロンチケット:10,000円
■当日券 ●決勝日 大人:6,000円/予選日 大人:3,000円
※中学生以下は無料。
■駐車料(両日共) ●4輪:1,000円●2輪:500円

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン(関東地区)/
レーシングチケットセンター/赤木屋プレイガイド/丸井チケットぴあ/
神奈川交通営業所/富士スピードウエイ/Mr.クラフト(東京・恵比寿)/
NISMO(東京・大森)/IMPAL(東京・三鷹)/TOM'S(御殿場)他
*一部で取り扱っていないチケットもあります。

【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル
TEL:03-3409-2365/FAX:03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。



☆タイムスケジュール
 5月1日 練習走行
   GTフリー走行1回目  9:00~10:00
   GTフリー走行2回目 10:40~12:10
   GTフリー走行3回目 15:30~17:00
 5月2日 公式予選
   GT予選1回目    10:50~11:50
   ザウルスJr.予選   12:10~12:30
   F TOYOTA予選    12:50~13:10
   GT予選2回目    14:50~15:50
 5月3日 決勝レース
   GTフリー走行     9:00~ 9:30
   ザウルスJr.決勝    9:40~10:20(10周)
   F TOYOTA決勝    11:40~12:30(15周)
   ピットウォーク   10:30~11:20
   GTウォームアップ  12:50~12:58
   GT決勝スタート   13:40~  67周(終了予定15:40)


☆テレビ放送
 5月9日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート/Fuji(1) Testday

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   FUJI TEST DAY                                           25-26 March '98
   GT Inside Report             インサイドレポート               FMOTOR4版
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1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
合同公開テスト第2回 富士

 開幕戦鈴鹿の余韻がさめやらない3月25、26日、富士スピードウェイにおいて、
AUTOBACS CUP全日本GT選手権の合同公開テストが行われた。

☆テスト1日目
 初日1回目の走行は、午前10時から開始された。曇りで時々太陽も雲の間から顔
をのぞかせるといった状況だが、気温は8.6度と肌寒い気候だ。
 テストは、序盤からコースレコードに迫る1分29秒連発からスタートした。そし
てNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rの28秒947へ突入、さらには今回がシェイクダウ
ンのNo.100 RAYBRIG NSXもコースイン早々で28秒928のトップタイムを出し、98モ
デルの実力の片鱗をうかがわせた。No.18 TAKATA童夢無限NSXも今回が98モデルと
なり、NSX勢は4台とも98モデルとなった。このセッション約2時間の終了直前に
1分28秒079の好タイムをマークしたのは、開幕戦の覇者No.23 ペンズオイル・ニ
スモGT-Rの影山正美。2番手には1分28秒246のNo.38 FK/マッシモセルモスープラ
の竹内浩典。3番手には1分28秒263とNo.100 RAYBRIG NSXの飯田章がシェイクダ
ウンとは思えない速さを見せつけた。トップ5は、これまでのコースレコード1分
28秒625をいとも簡単に更新してしまった。トップタイムを記録した影山正美は
「まだまだ全然ですよ。他のクルマもこれからでしょうから。クルマはギアの変更
とダウンフォースぐらいで、鈴鹿からほとんど変えていません。足回りもまだい
じっていません。明日は雨かもしれないから、もうちょっといろいろ煮詰めたい。
スカイラインも、まだまだポテンシャルがあるんで、探ってる段階です。去年の
スープラとはタイムが全然違うんで、比較にならないですね」と語った。
 そして、午後のセッションは14時から開始された。10分過ぎに、No.38セルモが
1分28秒252をマークすれば、20分後にNo.100 NSXが1分27秒867とあっさり午前の
タイムを更新。正午で10.8度と気温はさほど上がらない。そして驚異の1分26秒
台、26秒919を出したのはNo.100の飯田章だった。2番手は27秒342のNo.18 NSXと、
シェイクダウンの2台が好タイム。No.18の金石勝智は「新車の感触は良いですね。
クルマの動きがしなやかで乗りやすい。(他チームがNSXが速いと言っていること
には)かなわんなでいいんじゃないですか? 不利とされてる富士で速いんですか
ら。クルマの進化でしょう。ポテンシャルが大分良くなってるんで、ここでも勝ち
を狙えると思います」と次の富士への自信をうかがわせた。また、3番手には午前
中も好タイムを出したスープラ勢トップのNo.38セルモが入った。ドライバーの竹内
は「この条件で7秒05は出たんで、本番は7秒01までは行くかもしれません。あと
はダウンフォースを減らすしか手はないんで、それぐらい追いつめられています。
レースウイークギリギリになるニューマシンに期待するしかないですね。とりあえ
ずスープラの富士のレコードは出したんですが…。対NSXは、向こうがどこが優れて
いるかはわからないですね。スカイラインは、コーナーは、向こうの方がいいかも
しれませんね。ストレートはこっちがちょっと速いでしょう。このテストを最後に
僕らも新車になります。遅い車に引っかかってこのタイムですから、7秒台は入る
でしょう。鈴鹿ほどNSXとの差はなさそうなので、スープラにも勝負権はあると思
います」と、富士でのスープラの利点を語るが、一方で活躍今季モデルの登場を期
待しているようだ。

1日目トップタイム・コメント
GT500 No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「97と98は全然違うし、すごく乗りやすいですね。こんな楽なら鈴鹿でやり
たかった(笑)。前のクルマは動きがシビアで、クルマが暴れ回る感じがしていた
んですよ。針の先ぐらい気を遣ったほど集中して乗っていたのが、楽になりました。
今日は特に問題はないです。6秒台は楽に走れましたよ。順調にシェイクダウンは
進んでいます。何があるかわからないのがレースですが、マシントラブルになりそ
うなことはないんですが、細かいところがまだいろいろ問題があるので、きっちり
仕上げて、取れそうで取れなかった鈴鹿の雪辱にチャレンジします」

GT300 No.44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「基本はギアを変えただけです。後はリアが跳ねているんで、ちょこっと
足回りを変更しました。タイムは結構出ました。JTCCぐらいじゃないんですか? 
やることは確認含めて出来ました。ただ、走っていてやらなきゃ行けないことが出
てきたんで、エンジニアの松岡さんに明日やってもらおうと思っています。良い方
向が出るかどうかですが…」


☆テスト2日目
 前日に引き続き行われた2日目の1回目の走行は、昨日と同じ午前10時から開始
された。快晴の好天に恵まれ、気温は13.2度(午前10時)と昨日よりもずいぶん暖
かい気候に恵まれた。4周目にNo.2 ZEXELスカイラインが1分29秒513をまず出せ
ば、昨日のトップタイムをマークしたNo.100 RAYBRIG NSXが1分28秒118、No.18 
TAKATA童夢無限NSXも28秒130を楽々と出す。約30分が経過して、1分27秒983と27秒
台に食い込んできたのはNo.8 FET SPORTS SUPRAだった。その後にはNo.5 5ZIGEN 
SUPRAが27秒897とさらに更新。約1時間を経過した時点で、やはりNSXの逆襲が始
まった。No.18の金石勝智が27秒635を出したのだ。さらに27秒057を21周目に金石
がマーク。No.100の飯田章も27秒877、さらには27秒136を終了近くの時間で出して
きた。昨日もスープラ勢のトップタイムを出していたNo.38 FK/マッシモセルモスー
プラの竹内浩典が意地を見せ、27秒653とスープラ勢トップを今日も死守する。さ
らに、昨年の富士では2勝しているNo.39 デンソースープラGTも、4番手の27秒747
につけた。
 午前のトップタイムを記録したNo.18 山本勝己は「満タンでの走行をしました。
シェイクダウンなんでまだまだじゃないですか。いろいろやるところがいっぱいあ
るんですが、“良い感じ”ですよ。NSXが速過ぎるというけど、ストレートはスープ
ラが全然速いし、レースは厳しいですよ。クルマの設計上コーナーは速いですけど、
NAなんでストレートはつらいです」と、富士での辛さを語る。また、このテストで
は新スカイラインGT-Rを上回るタイムを記録しているNo.38 スープラの竹内浩典は
「ダウンフォースを減らして、ギアを変えました。ギリギリをせめているんですが、
ダウンフォースの少なさで弊害は出ています。気温が昨日より上がったんで、タイ
ヤが昨日と同じだとちょっとつらいですね。反対に、昨日のタイヤだと5月のレー
スにはグリップ下げないともたないでしょう。今日は、固いコンパウンドなんでデー
タは取れています。なんとかホンダの前に出てやろうと思うんですが、なかなか行
かない。ギリギリですよ結構…」と打倒NSXの策を探っているようだ。

 午後のセッションは、昨日と同じ14時から16時までで行われた。気温は3時に13
度というところ。まず1分26秒950と、26秒台に唯一入れてきたのは、No.18 TAKATA
童夢無限NSX、2番手にはNo.38 FK/マッシモセルモスープラが27秒456、3番手には
No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rが27秒863となった。No.38はさらにタイムアップを
狙っていたが、Aコーナーでスピンし、マフラーが割れたため果たせなかった。一
方、No.39デンソーサードスープラGTは引き続きアタックをかけ、27秒298とスープ
ラ勢トップタイムを更新。No.18もさらなるアタックを予定していたが、こちらはギ
アボックスのトラブルで走行できなかった。このため午後のセッションは、NSXを
トップに2台のスープラが続くという結果になった。
 このテストでNSX2台に続く、スープラのトップタイムを出したNo.39 デンソー
スープラGT。今季からステアリングを握る土屋圭市は「これまでテストでじっくり
乗る機会があまりなかったんで、今日は少し走り込んだ感じだね。リアが暴れる感
じのFRはやっぱり楽しいよ。でも、一発は出るけど、勝負という意味では他のスー
プラ勢に較べてトップスピードが5km/h遅いのは辛いな。去年、サードはここで勝っ
たけど、端で見ていてタナボタって思ったからね(笑)。だから、今年は誰にも文
句言われないように勝たなきゃね(笑)」と、5月3日の本番に向け自信を深めて
いるようだった。

 なお、次戦・富士では、ルマン24時間の予備予選に重なるため、何人かのドライ
バーが変更される。このため今回のテストでも、次戦に向けてのスポット起用ドラ
イバーが参加していた。No.6 ESSO Tiger SupraのP.ラファネルに代わり、No.27 
TFCJフェラーリF355GTに乗っていたにA,オロフソンが、No.23 ペンズオイル・ニス
モGT-RはE.コマスに代わってラルフ・ファーマンが、No.50 ARTAスカイラインは本
山哲に代わって、No.21 ダンロップ-BP-BMWの加藤寛規がドライブしていた。
 そして、なんとNo.2 ZEXELスカイラインの影山正彦に代わっては、昨年スープラ
でチャンピオンとなったペドロ・デ・ラ・ロサが乗ることになり、今日のテストに
も参加していた。


2日目トップタイム・コメント
GT500 No.18 TAKATA童夢無限NSX
山本勝己「昨日からじゃなく結構走り込んでいるクルマですから。1セットの新品
タイヤで見に行ったんですが、クリアラップ取れて2、3周でポンと出た一発のタ
イムです。金石さんが行ったらもっと良いタイムが出たはずです。昨日に比べてク
ルマも大分良くなった良い感じですね。5月はもっと暑くなるんで、目標タイムは
やってみないとわからないでしょう」

GT300 No.44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「午後はクラッチトラブルみたいで午前の34秒197がベストですね。不安残
るところはいろいろ出ているんですが、タイヤの安定性とかダンパーとか気になる
ところはあって、ラストまで走りたかったですね。直ってくれればいい感じになる
と思います」


☆走行タイム・データ
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権
GTC合同テスト第2回 富士スピードウェイ                    3月25,26日
                                     天候:25日・晴/ドライ、26日・晴/ドライ
                                   Time
Po. No.  Machne                    3/25 AM    3/25 PM    3/26 AM    3/26 PM
-----------------------------------------------------------------------------
1  100   RAYBRIG NSX               1'28.263   1'26.919*  1'27.136   1'28.808
2   18   TAKATA童夢無限NSX         1'28.864   1'27.342   1'27.057   1'26.950*
3   39   デンソーサードスープラGT          1'29.698   1'28.238   1'27.747   1'27.298*
4   38   FK/マッシモセルモスープラ           1'28.246   1'27.588   1'27.653   1'27.456*
5   64   Mobil1 NSX                1'28.516   -         1'28.009   1'27.541*
6   23   ペンズオイル・ニスモGT-R          1'28.079   1'27.784*  1'28.349   1'27.863
7   36   カストロール・トムス・スープラ          1'29.014   1'28.265   1'28.790   1'27.839*
8    5   5ZIGEN SUPRA              1'29.543   1'28.192   1'27.897   1'27.884*
9    2   ZEXELスカイライン               1'29.225   1'28.506   1'27.939   1'27.909*
10   8   FET SPORTS SUPRA          1'28.835   1'28.379   1'27.983*  1'28.411
11  16   Castrol無限NSX            1'29.351   1'27.992*  1'28.811   1'28.060
12  37   カストロール・トムス・スープラ          1'28.531*  1'28.964   1'29.212   1'29.247
13   6   ESSO Tiger Supra          1'30.229   1'29.680   1'28.547*  1'28.948
14   3   ユニシアジェックススカイライン          1'30.905   1'29.589   1'29.844   1'28.803*
15  50   ARTAスカイライン                1'29.511   1'29.320   1'29.281   1'29.242*
16  13   エンドレスGTR                 1'33.300   計測出来ず 1'31.328   1'31.234*
17  30   綜警PORSCHE               1'31.663*  1'32.396   1'32.413   1'31.814
18  44   アペックスDLモモコルセMR2          1'35.371   1'33.975*  1'34.197   1'35.440
19  25   つちやMR2                 1'35.396   1'34.435*  -         -
20 777   レイン・XディアブロDL           1'35.035   1'34.666*  -         -
21  61   ライボン・トランピオ・FTO          1'35.805   1'35.924   1'34.691*  -
22  28   フェラーリF355                 1'36.141   1'34.933*  1'39.692   1'38.671
23  21   ダンロップ-BP-BMW            1'35.970   1'35.469*  -         -
24  51   コブラポルシェ                 -         -         1'36.558   1'36.224*
25  81   ダイシンシルビア                1'36.300*  1'38.207   1'37.733   1'36.411
26  77   クスコスバルインプレッサ            1'37.976   1'36.653*  1'36.730   1'37.198
27  15   ザナヴィシルビア               1'38.069   1'36.946   1'37.045   1'36.682*
28  70   外車の外国屋ダンロップポルシェ  1'40.827   1'40.974   1'40.514   1'39.683*

◎*印は2日間のベストタイム
◎コースレコード GT500:1'28.625/GT300:1'35.197
◎タイムは非公式のもの。データ協力:富士スピードウェイ


以上

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/5(InsideRepo.2)


                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    26 March '98
   GT Inside Report           インサイドレポート2              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 開幕戦
SUZUKA GT300km

☆フリー走行のトピックス
#64 Mobil 1 NSX(フリー走行総合トップ)
山西康司「今のはボクが出したタイムです。満タンでした。満タンでのクルマの動
きはいいようです。決勝のペースはまだわからないですね。タイヤが後半どうなっ
てくるか、よくわからないですし。スタートは今回はトムのほうです。2戦目以降
は変わってくるかもしれませんけど」

#100 RAYBRIG NSX(フリー走行総合2番手)
飯田章「朝のセッションは満タンでのタイムです。決勝でも5秒台かって? いや、
もっと速いかもしれませんよ、最初のうちは」

*44アペックスDLモモコルセMR2(フリー走行GT300クラストップ)
新田守男「燃料満タンでのバランスはあまりよくないですね。もっと軽くなったと
きにペースを上げられるように仕上げてくれてますから。スタートはボクがいきま
す。いくだけいきますよ。ただ、はじめはペースアップできないから、ストレート
が速いクルマに逃げられるかもね。ピットインはギリギリまで引っ張る予定です。
マージンを作って渡したいですね。壊さないことを祈るだけです」

*910 ナインテンポルシェ(フリー走行GT300クラス2番手)
砂子智彦「クルマのバランスは悪くない。予選と変わらない。まあ大丈夫でしょ
う。決勝は自分がスタートかな。今、ピットレーンでスピード違反しちゃったみた
い。入り口だけじゃなくて、中間でも計測してた。つい、再加速しちゃいました」

#12 カルソニックスカイライン(フリー走行総合3番手)
星野一義「今朝は満タンでもよかったね。決勝では、タイヤのこともあるからガン
ガンにとはいかないかもしれないけど、結果的にはガンガンになっちゃうだろう
な。スタートはダンゴになっていくだろうけど、そこをうまく抜け出せれば上位を
狙っていけると思う。トップに離されることはないよ」

*25つちやMR2(フリー走行GT300クラス3番手)
鈴木恵一「金曜日に、フリー走行で出ていってすぐにハーフスピンしたら、同じ
チームの田嶋がよけきれずにぶつかって、右足にケガしてしまった。まあ、ボクが
スピンしたのが悪いんだけど…。骨折はしていないんだけどヒビは入ってるかも
ね。アクセル踏むには問題ないんだけど、ブレーキがちょっとつらい。そんなわけ
で、予選のアタックは信吾にやってもらった。朝のフリー走行は二人で乗ったよ。
二人とも17秒台前半で走れているのはウチくらいじゃない? まあ、あんなもんで
しょう。決勝は信吾にスタートから引っ張ってもらって、普通にいけば…。もちろ
ん勝ちたいけど、ポイント取って帰りたい。結果がどうついてくるかでしょう。
(予選での*44アペックスDLモモコルセMR2との差は)ウチが失敗したから。テスト
では2日目にドライバーのほうでミスって走れない状態でテストしきれなかったし、
今回も雨から入って、信吾もボクもスリックで走ったのは昨日の予選からだから
ね。1回目はセットアップで、2回目もいろいろやってみて、今朝不具合を直した
んだ。きちんとできてればあそこ(アペックス)までいくと思うよ」

#23 ペンズオイル・ニスモGT-R(フリー走行総合4番手)
エリック・コマス「今朝は4ラップして6秒0でコンスタントに走った。クルマのバ
ランスは悪くないよ。たぶん知らないだろうけど、ボクらはブリヂストンユーザー
のなかで唯一ハードコンパウンドを選んだんだ。クルマは新しいし、ブリヂストン
の新しいタイヤのロングディスタンステストはどこもやっていない。だから安全策
をとってハードを選んだんだ。それはボクらだけだった。ほかはみなソフトを選ん
でいる。ソフトコンパウンドだと15、18ラップ、20ラップで終わってしまうだろ
う。25ラップしなければならないんだ。純粋にクルマの性能でいうと、今の段階で
はホンダNSXが昨年から開発しているので若干いいだろうけど、こちらはドライを
走るのは今日が3日目だからね。ポールポジションはムリでも、大事なのはコンス
タントに走ることなんだ。そのためにはタイヤの選択は非常に重要だ。それで10
ラップ後でもいいタイムを維持できるようにハードを選んだというわけだ。おそら
くソフトを選んだチームはタイムが落ちてゆくだろう。もちろんまだわからないけ
どね。ハードで今のタイム差は満足している。スタートはマサミがやる。彼はそん
なに乗っていないけどよく走るし、今朝のウォームアップでもいいタイムを出して
いるんだ」

◎GT500クラス最高速度(決勝日フリー走行;協力TRD)
#2   ZEXELスカイライン          261.3km/h
#3   ユニシアジェックススカイライン   257.6km/h
#5   5ZIGEN SUPRA            261.3km/h
#6   ESSO Tiger Supra          256.3km/h
#8   FET SPORTS SUPRA          262.6km/h
#12  カルソニックスカイライン      261.3km/h
#16  Castrol無限NSX           259.7km/h
#18  TAKATA童夢無限NSX          261.5km/h
#23  ペンズオイル・ニスモGT-R       262.8km/h
#36  カストロール・トムス・スープラ    260.5km/h
#37  カストロール・トムス・スープラ    260.8km/h
#38  FK/マッシモセルモスープラ     263.6km/h
#39  デンソーサードスープラGT      261.5km/h
#50  ARTAスカイライン          260.5km/h
#64  Mobil 1 NSX             263.4km/h
#88  ディアブロGT-1           265.4km/h
#100 RAYBRIG NSX             263.9km/h

☆決勝レースのトピックス
◎気象情報  天気:晴れ 気温:14度  湿度:46% 路面温度:25度


◎リタイヤ原因(GTインサイドレポート班調べ)
No.   原因         周回数
------------------------------------
*17   オーバーヒート      5L
*7    コースアウト       6L
*27   駆動系          7L
#6    他車とのクラッシュ   10L
#18   スロットル系      11L
#88   電気系         12L
*18   燃圧          12L
#2    ミッション       17L
*60   ドライブシャフト    12L
*21   ミッション       20L
#16   アクセルワイヤー    23L
#12   他車とのクラッシュ   45L
#30   他車とのクラッシュ   45L
#100   駆動系         45L

◎ペナルティ
#36  ピットロードのスピード違反  ピットストップ10秒
#64  黄旗無視           ピットストップ10秒


◎観客数  入場者数:3/22 43,000人  (3/21  15,000人)


#23 ペンズオイル・ニスモGT-R(総合優勝)
エリック・コマス「たいへんうれしい。チームが頑張っていいレースにしてくれ
た。新しいスポンサーであるペンズオイルのためにもたいへんよかった。レースは
先の見えない展開だったが、いい結果を出すことができた。予選後の記者会見でも
『レースは何があるかわからない』と言ったが、そのとおりになった」
影山正美「とにかくうれしいです。これで、いいシーズンのスタートができたの
で、このままシリーズをとおしていい結果を残したい」

#64 Mobil 1 NSX(総合2位)
トム・コロネル「#16と#18がアクセルワイヤにトラブルが出ていたことは知ってい
た。だから、アクセルをジワーっと踏むようにしていたんだ。だから、前のクルマ
を抜くことができなかった」
山西康司「2位という結果ですけど、いろいろミスがありましたから…。NSXでは唯
一最後まで残ったんで勝ちたかったんですが…。申し訳ないです。残りのレースで
結果が残せるようにしたいです。ただ、トムもボクも初めてのGTですし、そういう
意味では2位という結果はよかったと思います。終盤、タイムが安定しなかったと
いわれましたが、クルマにはとくに問題はありませんでした。フォーミュラと違っ
て周回遅れが多かったからだと思います」
中嶋悟監督「黄旗は痛かったね。でも、デビュー戦で2位だから、よかったです。
ほかのNSXはみんなリタイアしちゃったからね」

#39 デンソーサードスープラGT(総合3位)
土屋圭市「なんだか知らないうちに3位になってました(苦笑)。クルマとタイヤ
と相談しながら、走りきることだけを考えていました。谷川先輩(笑)から引き
継いで、それをちゃんと保って走っただけですよ。終盤の田中(#3 ユニシアジェ
ックススカイライン)とのバトルは楽しかったですよ。マナーがよかったんで、
いいレースができた。お客さんにも楽しんでいただけたんじゃないかな」
谷川達也「今日はF3とのダブルエントリーで、チームや土屋さんには迷惑をかけて
しまいました。初めてスタートドライバーを務めさせてもらったし、正直、3位と
いう結果にはホッとしています。(次は昨年優勝した富士ですが? という問いに、
隣りに座る影山正美を見ながら)正美さん、よろしくお願いします(笑)」


*25 つちやMR2(GT300クラス優勝)
舘 信吾「勝つとは思わなかったんです。普通にいって2位でしょう。テストでは
タイヤが温まっていなかったときにコースアウトしてしまったんです。運が強い
というか、こちらに傾いてくれたと思います。(鈴木恵一さんが、シーズンはじめ
に『親父さんへの恩返しで信吾君を育てたい』と言っていたことに対して)そう
言っていただけるとうれしいです。父に感謝します。富士は、まだ走ったことない
からわからないんですけれど、運をつなげて自力でポールポジションを取って勝ち
たいですね」
鈴木恵一「テスト中にトラブルが出て、土屋さんに迷惑をかけたんで、勝てて非常
にうれしい。ラストは正直言って(足のケガで)きつかった。アペックスが勝って
たらムリにでも抜いたんだけど、必要なかったから。富士は行くよ! 3戦目から
同じMR2のニューカーにしてもらう予定です」

*51 コブラポルシェ(GT300クラス2位)
袖山誠一「残り5周でガス欠症状が出て、調整してチェッカーうけた。レース距離
があと500mあったらFTOに行かれてる」
池谷勝則「2位死守。ほっとしました。新しいスポンサーを迎えて表彰台に立て
て、大変にうれしいです」

*61 テイボン・トランピオ・FTO(GT300クラス3位)
中谷明彦「なんのトラブルもなかった。3位は上デキ。富士では今回よりももっと
いいクルマに仕上がってると思うんで、ねらいたい」
原 貴彦「テストではロングのレースラップの走りはしていなかったんで、メンテ
ナンスの強さが出たと思います。クルマは、初戦とは思えないすごくいい状態でし
た。グループAベースのエンジンで戦闘力のあるように仕上がっていました」

#2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「4速から5速に上げるときにおかしかったんだ。で、結局5速がダメに
なった。ミッションケースの中でバラバラになったかもしれない」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「2コーナーで前にいたフェラーリが急に失速した。僕は右によけたんだ
けどフェラーリが寄ってきて押し出される形になった。クルマは昨日の不調も解決
して、朝も良かっただけにツイてないです」

#12 カルソニックスカイライン
黒澤琢弥「テグナーで前のNSXについて周回遅れを抜こうとしたんだ。で、NSXはす
んなり抜かせたんだけど、後ろを見てなかったのか僕が入っていたときによってき
て追突してしまった」

*44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「最初のピットインで燃料がちゃんと入らなかった。で、余計なピットイ
ンをすることになってしまった。チームがまだ1年生だから勉強しないといけませ
んね。あまくないなぁ。クルマの信頼性はよかった。夏場を迎えるとちょっと考え
ないとね。次は優勝できるよう頑張ります」

#100 RAYBRIG NSX
高橋国光「デフかドライブシャフトじゃないかと思います。S字のあたりでクルマ
の挙動がおかしくなって、最初はスローパンクチャーか、タイヤかすでも拾ったの
かなと思ったんです。最後までなんとかもたせようと思ったんですが、ストレート
で完全に止まってしまいました。それまでクルマは調子よかったんですが…」

#3 ユニシアジェックススカイライン
田中哲也「最後はちょっとトラブルがあって順位を守りきれなかった。どんなトラ
ブルかって? いや、いろんなトラブルです」

#8 FET SPORTS SUPRA
田中実「最後はスピンした。それだけですわ。ミスです」



☆開幕戦SUZUKA GT300km テレビ放送
 4月11日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州


☆AUTOBACS CUP全日本GT選手権 第2戦 富士GTレース大会

 決勝:5月3日(日)  予選:2日(土)
 静岡県・富士スピードウェイ

 *チケット発売は4月2日より
 チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
 CNプレイガイド(03-5802-9999)等の有名プレイガイド、自動車関連ショップ、
 コンビニエンスストアなどで発売予定

 *お問い合わせ
 チケットインフォメーションダイアル(TEL:03-3409-2365/平日10:00-17:00)まで。



以上

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/4(InsideRepo.1)


                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    26 March '98
   GT Inside Report           インサイドレポート1              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 開幕戦
SUZUKA GT300km

                               注:カーNo.前の#はGT500、*はGT300を表します

☆注目のニューカマー(ニューマシン)に訊く
#12 カルソニックスカイライン
黒澤琢弥「テストのときにドライで5周ほど乗っただけですし、今日もセッティン
グを星野さん中心で進めているので、まだクルマをつかみきれていません。ただ、
去年乗っていたNSXはNA、GT-Rはターボなので、フィーリングは違います。とくに雨
の日はNAのほうが走りやすいですね。ターボの場合、突然パワーがかかってホイー
ルスピンしやすいんです。タイヤウォーマーがないので、タイヤが冷えてるときは
よけいに気をつけないと…。予選のアタックは星野さんがすると思います。ボクと
しては、できたばっかりの新車なので、なるべく上位でフィニッシュできるように
頑張りたいと思います。GT-Rでは初めてのレースなので、あんまり足を引っ張らな
いようにしたいですね」

#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「ボクたちのマシンは98年型だけど、乗ってみた感じは去年とあまり変わ
らないね。空力関係が変わってダウンフォースは増えてるしエンジン特性なんかも
変わってると思うんだけど、去年もパワー的にはそこそこ満足してたから。そりゃ
パワーはあるに越したことはないけど、GTの場合はあるていど限られてるし。た
だ練習走行の今日(金曜日)は、ちょっとクルマに変な動きが出てる。オーバース
テアが強いんだよ。だから、それを解消するために、バネ、スタビ、車高などセッ
ティングをいろいろ試してるんだ。3回目がドライになったら、今回どういうタイ
ヤを使うかチェックして、それに合わせてまたセッティングするよ。とにかくまだ
1週間前にできたばっかりのクルマだからね」
伊藤宗治エンジニア「98年型のスープラが97年型と変わった部分は、フロントカウ
ルの形状とロールバーの形状変更による剛性アップ。それからエンジンはインター
クーラーを大型化してパワーアップしています。ただしリストリクター径が絞られ
たので、ちょっとですけどね」

#38  FK/マッシモセルモスープラ
野田英樹「ハコのレースはまったくの初体験なので、まだクルマがつかめていませ
んね。前回のテストで1時間乗っただけですし、ターボもまだフルブーストではやっ
ていないので、もう少し時間が必要です。パワーとか加速はフォーミュラニッポン
ほどではないので全然問題ないんですが、クルマの動きや重量が違うでしょ。そこ
に慣れていないんです。予選のタイムアタックは、もちろん竹内さんが担当です。
ボクは決勝で与えられた仕事を確実にこなし、コンスタントに走りきりたいですね」

#6 ESSO Tiger SUPRA
ピェール・ラファネル「日本でレースをしたかったから来られてよかった。簡単で
はなかったが、新しいチームにシートを見つけることができた。私の経験をチーム
に生かせるだろうし、レース毎に進歩して、将来に向かって一緒によいチームにし
て行けると思う。私は日本のレースの雰囲気が好きなんだ。日本のチームはドライ
バーを大事にしてドライバーに気を配る。私はチームのために走り、チームは私の
ために走る。私はそれが好きなんだ。チームは新しい、小さなチームだが進歩しよ
うとしている」
高木真一「(金曜日は)ハーフウエットでしたが、ようやくグリップ感がつかめて
きたところです。スープラはハコでフロントが長いので、ハンドルをどこで切れば
いいのか、ようやくタイミングがとれるようになってきました。グリップの限界を
探りながら、壊しちゃいけないので、徐々にペースアップして行きたいです」
高木真一:プロフィール
1974年5月6日生まれ
'94年FJ1600鈴鹿、MINEダブルタイトル
'95年 フォーミュラボクソール参戦
'97年 フォーミュラトヨタウエストシリーズチャンピオン
'98年はF3にも参戦

*15 ザナヴィシルビア
近藤真彦「GT500クラスのスカイラインよりいろいろ自分でいじれるから、こっちの
ほうがいいところにいけるチャンスが多いかもしれませんね」
青木孝行「クルマは先週の土曜日にでき上がりました。一昨日(水曜日)セントラ
ルでシェイクダウンしましたが、転がしただけです。こういうクルマは初めてでク
セがまだつかみきれていないので、慣れていければと思います。N1でのシビックは
経験があるんですが、FRは初めてですから。(表彰台に)手が届かないわけではな
いと思います」
青木孝行:プロフィール
1972年10月26日生まれ
'95年 FJ1600(鈴鹿)参戦
'96年 F4(鈴鹿)参戦
      十勝24時間レース参戦 クラス5位
'97年 F4(鈴鹿)参戦 シリーズ2位
      NISMO 検定会で選考される。
   N1耐久最終戦パルサーで参戦

#64 Mobil1 NSX
山西康司「ハコのレースは初めてです。新しいカテゴリーということで、不安もあ
りますが、楽しみですね。クルマは想像していたよりすごく乗りやすかったのでよ
かった。ほかのハコのクルマに乗ったことがないのでわからないんですけど、NSXは
かなりフォーミュラに近い感じがします。とはいっても動きはフォーミュラより鈍
いし、別モノなんですけどね。今回と前回のテストで合わせて3~4時間は乗れた
のでだいぶ慣れてきました。決勝ですか? 耐久レースも初めてなのでレースをし
てみないとわからないこともいろいろあると思います。ドライバー交代では、シー
トの付け外しがあるんですけど、それは今日の練習ではまあまあうまくいってます」

#16 Castrol NSX
中子修「年末に菅生で97年型のテストをしているんですが、それと比べたら98年型
はすごく剛性が上がっています。それが第一印象。クルマは、シェイクダウンのと
きからちょっとアンダーですけど、長いレースでオーバーだと誰も乗れないので、
心地よいアンダーという感じですね。今日(金曜日)は1回目にシケイン、2回目
に1コーナーで縁石に乗り上げてフロントのスポイラーを壊してしまいましたが、
それはボクのミスです。3時間の走行で5周プラス5周しかできなかったんで、話
にならないですよね。でも、3回目はドライで道上選手もそこそこ乗れたのでよかっ
たと思います。前回のテストでは2分6秒しか出ていなかったんですが、予選では
それ以上いきたいですね。でも、一発のタイムより、決勝の51周、なるべくクルマ
が変化しないことのほうがたいせつ。それで、ちゃんと走りきりたいですね」

*25  つちやMR2
舘信吾「ハコのレースは去年のN1のセリカが初めてで、ハコの乗りかたってこうい
うものかな? と思っていたんですけど、MR2は全然それとは違いました。どちらか
というともっとフォーミュラに近くて、ボクとしては乗りやすいですね。動きが
シャープだし、パワーもあるし。去年のオールスター戦ではスープラに乗りました
が、それがいい勉強になっていると思います。スープラの乗りかたと近い感じが
あって、MR2に乗ったときは全然違和感がなかったんです」


☆予選1回目のトピックス
#64 Mobil 1 NSX(予選1回目トップ)
トム・コロネル「昨日から今日にかけてはセッティングを変更している。今日はそ
れが決まってクルマには満足している。タイトコーナーでいくらかアンダーが出る
が、問題はない。ほとんど毎ラップ渋滞に引っかかったけど、2周だけ前にスペース
があったのでアタックできた。トップ3に入ろうとプッシュした。自分がトップに
立ったと聞いたあともさらにプッシュしてあのタイムが出た。決勝は、NSXのタイ
ヤ摩耗が激しいので難しいレースになると思う」

#36 カストロール・トムス・スープラ(予選1回目6番手)
関谷正徳「まだデータがそろっていなくて、何秒出るのか自分のなかで計算できて
いない。今のアタックは3周目と4周目。2台くらい引っかかっているけど、それの
ロスはコンマ1、2秒。2回目の予選で引っかからなければ、もうちょっといけるよ」

*44 アペックスDLモモコルセMR2(予選1回目GT300クラストップ)
新田守男「アタック一発目はタイヤが温まりきっていなくてやめた。次にいった3周
目のタイムがベスト。その後は引っかかってタイムアップできなかった。去年のタ
イムよりコンマ2秒遅いんで不満です。固いタイヤを決勝用にチョイスしている。前
回のテストのときはソフト系のタイヤで13秒台に入っていた。午後はもう1アタック
して、ハード系のタイヤで13秒台に入れたら、と思う」

*910 ナインテンポルシェ(予選1回目GT300クラス2番手)
砂子智彦「アペックスには及ばないだろうと思っていた。このクルマで自分なりに
100%の力が出せれば満足です。ただ、14秒台に入ってくれればいいかなあ…。クル
マのセットアップがもう少し必要。明日は、コンスタントラップは悪くないんで勝
算はある。上位で走って後半に勝負をかけたい」

*61テイボン・トランピオ・FTO(予選1回目GT300クラス3番手)
中谷明彦「今日は予選を通過させるのがとりあえずの目標だったので、それは達成
できた。ドライはあまり走ってないけど、クルマはすごくよくできている。エンジ
ンも完成されている。あとはタイヤをどうマッチングさせるか。決勝は完走してう
まく表彰台でもいければいいね」

#37 カストロール・トムス・スープラ
ケルヴィン・バート「クルマは98のニューモデル。トシオがセッティングしている
が、まだ細かいところをセットアップしていかなければならない。日本のレースは
F3で富士を2回走っているが、鈴鹿は初めて。トムスとは、マカオにトムスのクルマ
で出て以来コンタクトはとっていた。GTCへの参戦に関しては自分のほうからコンタ
クトをとった。ヨーロッパでやる道も考えたが、ギャンブルに出ることにした。今
は日本に住んでいる。ゴテンバだよ」

#36 カストロール・トムス・スープラ
ノルベルト・フォンタナ「クルマは97モデル。セキヤさんがセットアップしている。
GTは、ポルシェカップに2回出たことがあり、今回が3回目だ。行ったり来たりがた
いへんなので、今は日本に住んでいる。せっかく日本にいるんだから、もっと日本
のレースに出たい」


☆予選2回目のトピックス
#100 RAYBRIG NSX(ポールポジション)
飯田章「ポールが取れてすごくうれしいです。ホントはちょっときびしいと思って
ましたが、でも一番になりたかったから。98年型のNSXには性能的にはかなわないけ
れど、97年型には去年1年乗ってましたからその分のノウハウはあるんで、それを
活かしたいと思います。97年型はこのレースまで。このクルマでは勝てそうで勝て
なかったから、今回はポールから勝ちたいです。決勝は、とにかく逃げます。ロー
リングスタートはターボの方が有利ですから、スタートからガンガン、目いっぱい
いきますよ(笑)」
高橋国光「今日の結果は、章くんとチームの力で勝ちとったポールポジションだと
思います。実は、ボク、カゼ気味でして、足を引っ張るんじゃないかと思ってたく
らいですから。レースはクルマ(の台数)も増えているし、走ってみなければまっ
たくわからないです。とにかく今晩はよく眠って風邪を治します(笑)」

#64 Mobil 1 NSX(予選総合2番手)
トム・コロネル「午後はトラフィックに引っかかってタイムアップできなかった。
でも、明日は2番グリッドからスタートできるから、いいレースができると思う」
中嶋悟総監督「初めてのレースで2番手ですから、いいタイムだと思います。クル
マのほうは、なにせ初めてなのでどれが一番いい状態なのかわかりませんが、タイ
ムが出ているということは、まあよかったんでしょう」

#18 TAKATA童夢無限NSX(予選総合3番手)
金石勝智「ボクはこのクルマは初めてなので仕上がりがいいかどうかはよくわから
ないんですが、タイムが出ているんでいいんだと思います。アタックしたラップで
は2台、ちょっと引っかかってしまいました」

*44 アペックスDLモモコルセMR2(GT300クラス予選トップ)
新田守男「ねらいどおり13秒台のタイムが出たんでよかった。ポールがとれてとて
もうれしい。クルマが完成するのが遅れて、チームのみんな、メカニックが徹夜続
きでがんばってくれたので。それと、自分が去年ポルシェで出したレコードを抜き
たかったので、それができましたから…。ただ、FTOも速いんで、本番はかなり苦し
いレースになると思う。FTOがストレート速いんで怖い。開幕戦だからドライバー
もクルマも違うから先が読めません…。とにかく、いくっきゃないですね。満タン
は、アタック後に初めて走ったけれど、バランスがイマイチ。“えびぞり”のよう
に決勝でスタートしてからズルズル下がらなければいいけれど(笑)」
水野昇太「ハコはN1のシビックに乗ったくらいですから、とにかくクルマに慣れる
ことが今は一番です。ですから、そこは新田さんにお任せです。幸い、クルマも、
チームも、一緒に走る新田さんもいいドライバーですから。僕が足を引っ張らない
ようにしたいです。決勝ですか? うーん。今晩はMR2が一番速いクルマなんだって
思って寝ることにします(笑)」

*61テイボン・トランピオ・FTO(GT300クラス予選2番手)
中谷明彦「FTOがこんなに速いとは私も思いませんでした(笑)。雨続きで思うよ
うなテストもできなったですし。ただ、エンジンはGr.Aのランサーのものですから
一からやっているわけではないですし、メンテナンスはノバ・エンジニアリングと
いう強力なスタッフを持っていますから、その点では心配していません。ほんとう
に、とくにどうしなきゃってことはなかったですよ。ストレートはみんなが速いと
いいますし。となると、ボクはこれまでストレートで有利なクルマに乗ったことが
ないんで…ツーリングカーのBMWとか(笑)、ありがたいです」

*81 ダイシンシルビア(GT300クラス予選3番手)
福山英朗「チームのみんながいろいろやってきてくれてるんで、結果にひとつひと
つつながってきている。クルマは昨日より確実によくなっている。午前中はボクは
(アタックを)やってないんだけど、午後に混走のときにたまたまコースが空いて
いた。決勝は確実に表彰台を取っていきたいね。ドライバーもメカもミスなくチェ
ッカー迎えるだけだね。地元だけど、心情的にもいろいろあって、まあ、ドライ
バー人生長生きできるように頑張ります(笑)」

*51 コブラポルシェ (GT300クラス予選5番手)
池谷勝則「今年は石原さんが3戦しかしないというんで、残り4戦を袖山さんに乗っ
てもらうことにしたんだ。クルマは去年からはほとんど変わっていないけど、リア
ガーニッシュとライト周りで8kgぐらい軽量化してます。スタートはたぶんボク。
作戦はこれといってないけど、自分のベストを出せばいい結果が出るでしょう」

*25 つちやMR2(GT300クラス予選7番手)
舘信吾「昨日、ドライで全然走れていなくて、セッティングも全然できていないの
で、今日はセットを出すための走行でした。ボクが2回ともニュータイヤを使った
んですが、アタックというよりは、慣れるための走行でしたね。でも、2回目は1
秒タイムを上げることができました。1回目はオーバーがひどかったんですが、2
回目はそれを消すために車高を下げたら、すごくよくなりました。今日はGTとF3と
かけもちでずっと走りっぱなしだったんですが、どちらもあまりよくなかったの
で、気分的にはちょっとダウンしてますね。でも、寝れば直るので、明日は復活し
てるでしょう」

#12 カルソニックスカイライン(予選総合8番手)
星野一義「昨日ドライで走れてなかったから、今日の午前中はセッティングが煮詰
まってなかった。でも、どんどんよくなってるよ。午後は、昨日目標だっていって
いた4秒台に入ったけど、3秒台までいきたかったね。スカイライン2番手じゃ満足
できない。やっぱりトップをとりたいよね。ベストタイムを出したあとのトラブル
はガソリンの吸い込み不良か電気系かのどちらか。調べてみればすぐにわかると思
う。今年は去年以上に気合いが入ってるから頑張るよ。今日もアタックのときはコ
マスよりコーナーで奥まで入ってるしね。攻めすぎてちょっとキツくなっちゃった
部分もあったんだけど。今年はGTはドライバー、フォーミュラニッポンは監督で、
うまく切り替えができるか心配だったけど、大丈夫。ガーッと血が湧いてきてるか
ら。これから、もっとクルマをよくしていって、トップに喰らいついていきたいと
思ってる。もう全開でいくからね」

#2 ZEXELスカイライン(予選総合16番手)
鈴木亜久里「今日がシェイクダウンみたいなもんだから、いろいろと不具合が出て
タイムが上がらなかった。#23(ペンズオイル・ニスモGT-R)とはまったく同じクル
マなんだけどね。オレ、朝2周したらぎっくり腰になっちゃって、午後はずっと影
山に任せていたんだ。タイヤはソフト系。決勝のスタートはまだどっちでいくかわ
からない。ぎっくり腰だからあんまりスタートはやりたくないんだけどね」


インサイドレポート2に続く
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/3(Race)


                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    22 March '98
   Race Report                      決勝日レポート              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 開幕戦
SUZUKA GT300km

終盤に大波乱が連続!
ペンズオイル・ニスモGT-Rのコマス/正美組が劇的な逆転勝利!
RAYBRIG NSXはラスト5周のトラブルで涙を飲む…

 3月22日、1998AUTOBACS CUP全日本GT選手権開幕戦・SUZUKA GT300kmの決勝レー
スが、好天の鈴鹿サーキットで行われた。
 今年最初のローリングスタートから好スタートを切ったのはポールポジションの
No.100 RAYBRIG NSXの飯田章だった。予選2位のNo.64 Mobil1 NSXのトム・コロネ
ルも初めてのローリングスタートながら、飯田の後について1コーナーへと進入し
た。3番手は予選4位のNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rの影山正美、そして4番
手にはNo.38 FK/マッシモセルモスープラの竹内宏典がジャンプアップ。さらには
No.12 カルソニックスカイラインの星野一義が予選8位から5番手へと意気込み通
りのダッシュを見せる。
 トップを争う2台のNSXは早くも2分4秒台のハイペースで、後続を引き離してい
く。No.64 コロネルは2周目に4秒235というこの日のベストラップを記録しNo.100
 飯田を追うが、飯田も4秒台を連発してその差はなかなか縮まらない。3番手には
No.23 正美を抜いたNo.38 竹内が上がるがトップ2台とは差が広がる一方。そのNo.
38 竹内を頭に6番手のNo.2 ZEXELスカイラインの鈴木亜久里までが1秒ほどの間で
激しいバトルが続いた。中でもNo.12 星野は8周目に4番手に上がると、3番手の
No.38 竹内にも襲いかかる。12周目に竹内が1コーナーで膨らんだインを星野が強
引に突いた結果、2台は接触。、No.12はそのまま走り続けたが、No.38はコースア
ウトし大きく遅れてしまう。これでNo2.亜久里も5番手に上がるが、17周目にミッ
ショントラブルでリタイアとなった。これに代わって5番手にはNo.16 Castrol無限
NSX 中子修が上がるが、こちらはアクセル系にトラブルが生じてピットイン。この
後も走るが結局はリタイアした。
 そろそろ予定のピットインとなる20周過ぎには、No.100、No,64のNSXが3秒ほど
の差でトップグループを形成。15秒ほどの差を付けてNo.12、No.23、No.8 FET SPORTS
 SUPRAのガードナーが続く。上位陣ではNo.23ペンスオイル・ニスモGT-Rが、まず24
周目にピットイン。ドライバーはエリック・コマスに代わり、40秒ほどの素早い作
業でコースに戻した。続いてNo.12カルソニックスカイラインが入るが、作業に49秒
近く掛かってしまう。トップ争いの2台はぎりぎりまでピットインを延ばす作戦に。
そして、30周目にNo.100とNo.64が同時にピットイン。作業終了はややNo.100が早
かったがその差はほとんどない。超ベテランのNo.100 高橋国光と若手のNo.64 山西
康司の一騎打ちとなる。が、No.64 山西は黄旗区間で追い越しをしてしまい、44周
目にペナルティのピットストップ10秒を科せられてしまう。しかも、このピットア
ウト時に1コーナーでスピン。素早くコースには戻れたものの、No.23コマスに抜か
れて3番手に落ちる。
 これで、No,100の逃げ切りと誰もが思ったのだが、なんとその次の周に突然のス
ローダウン。駆動系のトラブルでメインストレート脇にクルマを止めてしまった。
これで、No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rがトップに立つ。No.64 Mobil1 NSX 山西
も必至に追い上げるが、コマスは逃げ切り、新型スカイラインがデビューウインを
飾った。
 上位入賞が期待されたNo.12カルソニックスカイラインも44周目に周回遅れと接
触し、マシンを大きく壊しリタイアとなった。3位には予選14位から着実に順位を
上げたNo.39 デンソースープラGTが入った。


GT300はベテラン鈴木とルーキー舘のコンビのつちやMR2が優勝
テイボン・トランピオ・FTOがデビュー戦で3位に入賞

 ポールポジションからスタートしたNo.44アペックスDLモモコルセの新田守男が
オープニングラップからリード。No.61テイボン・トランピオ・FTOの中谷昭彦、No.
910ナインテンポルシェの砂子智彦と続く。6周目にはNo.910砂子がNo.61中谷をと
らえて2番手に浮上するが、10周目に他者との接触が原因のエア漏れで急遽ピット
イン。11周目には、No.51コブラポルシェの池谷勝則がNo.61中谷をパスし、2位に。
15周目にはスタートで出遅れていたNo.25つちやMR2の舘信吾が3位にあがる。25周
目にはNo.25の舘がNo.51池谷にかわって、2番手に。トップを快走するNo.44新田が
28周目に予定どおりのピットイン。ドライバー交替、給油をすませて水野昇太へ無
事に引き継いだかに見えたが、燃料補給がうまくいかず2度目のピットストップを
32周目に行い、リアタイヤ交換と給油を行う。これに対して31周目にタイヤ交換は
無しで舘から鈴木恵一にバトンを渡していたNo.25つちやMR2がトップに立ち、開幕
戦を優勝で飾ることとなった。同じ31周目にピット作業を終えたNo.51は池谷から袖
山誠一に交替し、2位でチェッカーを受ける。3位には、ニューマシンながら見事
なレースで24周目に中谷から原貴彦につないだNo.61が表彰台に上がった。


総合優勝
No.23 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「たいへんうれしい。チームが頑張っていいレースにしてくれ
た。新しいスポンサーであるペンズオイルのためにもたいへんよかった。レース
は先の見えない展開だったが、いい結果を出すことができた。予選後の記者会見
でも『レースは何があるかわからない』と言ったが、そのとおりになった」
影山正美「とにかくうれしいです。これで、いいシーズンのスタートができたの
で、このままシリーズをとおしていい結果を残したい」


GT300クラス優勝
No.25 つちやMR2
鈴木恵一「テスト中にトラブルが出て、土屋監督に迷惑をかけたんで、勝てて非
常にうれしい。それと、金曜日にクラッシュして足に怪我をしたので、信吾君に
負担を掛けて、今日は彼の勝利ですよ。ラストは正直言って(足のケガで)きつ
かった。アペックスが勝ってたらムリにでも抜いたんだけど、必要なかったから。
富士は行くよ! 3戦目から同じMR2のニューカーにしてもらう予定です」
舘 信吾「勝つとは思わなかったんです。普通にいって2位でしょう。テストでは
タイヤが温まっていなかったときにコースアウトしてしまったんです。運が強いと
いうか、こちらに傾いてくれたと思います。(鈴木恵一さんが、シーズンはじめに
『親父さんへの恩返しで信吾君を育てたい』と言っていたことに対して)そう言っ
ていただけるとうれしいです。父に感謝します。富士は、まだ走ったことないから
わからないんですけれど、運をつなげて自力でポールポジションを取って勝ちたい
ですね」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/2

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    21 March '98
   Qualify Report                予選日レポート              FMOTOR4版
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1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 開幕戦
SUZUKA GT300km

No.100 RAYBRIG NSX/飯田章が最速タイムを叩き出す!
NSX陣に切り込む新GT-R!! No.23ペンズオイル・ニスモGT-R奮闘!

 3月21日、鈴鹿サーキットで1998 AUTOBACS CUP全日本GT選手権シリーズ開幕戦
SUZUKA GT300kmの予選が行われた。
 昨日は残った雨もこの日は全く心配なし。好天の下で午前に行われた予選1回目。
2周目にNo.100 RAYBRIG NSXの飯田章が、前日のフリー走行で自らがマークした2
分04秒696を1秒以上更新する2分03秒172のレコードタイムをマーク。この直後の
3周目にNo.64 Mobil 1 NSX、トム・コロネルが2分02秒975と驚異の2秒台に突入。
No.18 TAKATA童夢無限NSX、山本勝巳が3周目に03秒226とトップ3をNSXが独占する
結果に。これに対して、No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマスが04秒
037を3周目にマークし、5番手のNo.16 Castrol 無限NSXにコンマ088秒の僅差で4
番手に。NSXの上位独占に割って入った。
 午後の2回目では、クリアラップの見つけられないNo.64 Mobil 1 NSXのコロネル
を後目に、 No.100 RAYBRIG NSXの飯田はスーパーラップを敢行。ついにNo.64のタイ
ムを更新する2分2秒939を叩きだし、逆転で昨年の最終戦SUGOに続き連続ポールを
獲得した。一方、No.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rのコマスも自らの午前のタイムを
更新しするが、順位を上げるまでには至らず4位が確定した。


GT300はNo.44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男が2年連続がクラス・ポール

 GT300クラスは、午前の1回目にNo.44 アペックスDLモモコルセMR2の新田守男が2
分14秒106をマーク。4周目にNo.910 ナインテンポルシェの砂子智彦が15秒243を出
すが、2番手にとどまった。午後の2回目は、再びNo.44 新田が6周目に13秒869と
自己の持つGT300のコースレコードをさらに更新。昨年に引き続きクラス・ポールを
手にした。2位には2分14秒379をマークしたNo.61テイボン・トランピオ・FTOの中谷
明彦。そして、終了間近にクリアラップを取ったNo.81ダイシンシルビアの福山英朗
が2分14秒458を叩きだし、3位に浮上した。


ポールポジション
No.100 RAYBRIG NSX
飯田 章 2'02.939(コースレコード)
「ポールが取れてすごく嬉しいです。ホントはちょっときびしいと思ってましたが、
でも1番になりたかったから。98型のNSXには性能的にはかなわないけれど、97年型
には去年1年乗ってましたから、その分のノウハウはありますからそれを活かした
いと思います。97年型はこのレースまで。このクルマでは勝てそうで勝てなかった
から、このクルマでポールから勝ちたいです。決勝は、とにかく逃げます。ローリ
ングスタートはターボの方が有利ですから、スタートからガンガン、メいっぱい行
きますよ(笑)」

GT300ポールポジション
No.44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男 2'13.869(コースレコード)
「今日はトップを取りかったので、とても嬉しいです。クルマが完成するのが遅れ
まして、チームのみんな、メカニックが徹夜続きでがんばってくれたので。それと、
自分が去年ポルシェ出だしたレコードを抜きたかったので、それが出来ましたか
ら…え、抜けなかったかな?(あわてて記者に尋ねる) あ、よかった、抜きまし
たよね(笑)。決勝は全然分かりませんよ。FTO(クラス2位)が、うちよりスト
レート速いし、開幕戦だからドライバーもクルマも違うから先が読めません…。と
にかく、行くっきゃないですね」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/1b(最新エントリー)

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    18 March '98
   Preview Report              プレビューレポート2           FMOTOR4版
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開幕接近! '98AUTOBACS CUP GTC第1戦 SUZUKA GT300km(3/21,22)

最新エントリーリストと練習走行日(3/20)の走行時間変更のお知らせ

☆'98 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 第1戦 SUZUKA GT300km
予想エントリーリスト(3月17日現在)

[GT500] 21台
No. マシン                 ドライバー                    エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン            鈴木亜久里/影山正彦           NISMO          BS
 3  ユニシアジェックススカイライン       長谷見昌弘/田中哲也           ハセミ・モータースポーツ  BS
 5  5ZIGEN SUPRA           マーク・グーセン(B)/桧井保孝         TEAM 5ZIGEN    DL
 6  ESSO Tiger Supra       ピエール・ラファネル(F)/高木真一       INGING         BS
 8  FET SPORTS SUPRA       ワイン・ガードナー(AUS)/田中 実   TEAM POWER CRAFT  BS
12  カルソニックスカイライン           星野一義/黒澤琢弥             TEAM IMPUL     BS
13  エンドレスアドバンGTR        木下みつひろ/藤村満男       ENDLESS SPORTS   YH
16  Castrol無限NSX         中子 修/道上 龍               Castrol無限    BS
18  TAKATA童夢無限NSX      金石勝智/山本勝巳             童夢レーシングチーム  BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR        エリック・コマス(F)/影山正美          NISMO          BS
30  綜警 PORSCHE           山田洋二/岡田秀樹             TEAM TAKE ONE  BS
36  カストロール・トムス・スープラ  関谷正徳/ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ  鈴木利男/ケルビン・バート(GB)   TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FKマッシモセルモスープラ         竹内浩典/野田英樹        TOYOTA TEAM SERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT       土屋圭市/谷川達也          TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン             本山 哲/土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI BS
55  STPタイサンバイパー          田嶋栄一/松田秀士      TEAM TAISAN with ADVAN YH
64  Mobil1 NSX             山西康司/トム・コロネル(NL)  Mobil1 NAKAJIMA RACING  BS
88  ディアブロ GT1            和田 久/古谷直広               JLOC CORSA    DL
100 RAYBRIG NSX            高橋国光/飯田 章     チーム国光 with MOONCRAFT  BS
777 レイン・Xディアブロ DL        和田孝夫/杉山正巳              JLOC CORSA    DL

[GT300] 19台
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7       山路慎一/松本晴彦             RE雨宮レーシング   DL
 9  PCJ大黒屋ぽるしぇRSR   日置恒文/佐々木秀六           TEAM大黒屋     DL
10  アビリティポルシェ993GT2      麻生英彦/石川 朗              アビリティ         DL
15  ザナヴィシルビア            近藤真彦/青木孝行             NISMO          YH
17  東京科芸専:REロードスター   野上敏彦/細野智行      KAGEISEN RACING TEAM  DL
21  ダンロップ-BP-BMW         一ツ山 康/加藤寛規        HITOTSUYAMA RACING  DL
25  つちやMR2              鈴木恵一/舘 信吾  TEAM TAISAN Jr. WITHつちや  YH
27  TFCJ フェラーリF355GT 太田哲也/アンダース・オロフソン(S) TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
44  アペックスDLモモコルセMR2       新田守男/水野昇太             アペックス         DL
51  コブラポルシェ              石原将光/池谷勝則             コブラレーシングチーム  YH
60  TOYOTA CAVALIER        佐藤久実/長島正興              KRAFT         DL
61  ライボン・トランピオ・FTO       中谷明彦/原 貴彦           チーム・ライボン・ラリーアート  TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ  石橋義三/パトリック・バン・スクート  TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911             星野 薫/城内政樹           シグマテックレーシングチーム  DL
77  クスコスバルインプレッサ         小林且雄/玉井秀幸              クスコレーシング     YH
81  ダイシンシルビア             福山英朗/大八木信行            チームダイシン      DL
91  コーセー&バーディークラブMR2    松永雅博/藤原靖久            ファーストレーシングチーム  YH
910 ナインテンポルシェ             砂子智彦/余郷 敦             910 RACING      DL
911 ナインテンPCJポルシェ          高橋規一/小林正吾            910 RACING      DL

*このエントリーリストはGTインサイドレポート班の取材により作成
  されたものです。公式発表ではありませんので、ご注意ください。
*他のホームページやメディアへの無断転載はご遠慮ください。
 マスメディアの方へは別途資料がございますので、古屋までメール
 でご連絡ください。


☆タイムスケジュール(◎走行時間変更あり)
 3月20日 練習走行
   F3フリー走行1回目  8:00~ 8:40
   GTフリー走行1回目  9:00~10:30
   GTフリー走行2回目 12:30~14:00
   F3フリー走行2回目 14:20~15:00
   ミラージュ走行   15:20~16:20
   GTフリー走行3回目 16:40~16:40
 3月21日 公式予選
   ミラージュ予選  9:30~10:00
   F3公式練習   10 20~10:50
   GT予選1回目  11:10~12:10
   ピットウォーク 12:20~14:25
   F3予選     14:40~15:10
   GT予選2回目  15:30~16:30
 3月22日 決勝レース
   GTフリー走行   8:30~ 9:00
   ミラージュ決勝  9:30~10:00 10周
   F3決勝スタート 10:45~    17周
   ピットウォーク 11:40~13:15
   GT決勝スタート 14:15~    51周(終了予定16:10)



☆テレビ放送
 4月11日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州

☆第1戦鈴鹿チケット購入のご案内

 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは鈴鹿サーキットへ

【チケット料金】
■前売り券 ●大人:5,000円●女性:3,200円●高校生:1,600円
■決勝当日券 ●大人:6,000円●女性:4,000円●高校生:2,000円
 *小・中学生は当日券(800円)のみにて、自由席でご観戦いただけます。
■指定席券(決勝日有効・税込み)
 ●S1:4,000円●S2/Aエリア/Eエリア:2,000円
 *レース観戦には観戦券が必要です。指定席券は3才以上から必要です。

【チケット発売所】
鈴鹿サーキットチケットセンター/チケットぴあ/チケットセゾン/
関西プレイガイド/ローソンチケット/CNプレイガイド他

【お問い合わせ】
鈴鹿サーキットチケットセンター TEL:0593-78-1111 FAX:0593-70-4382


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.1/1(Preview/Entry)

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 1 SUZUKA GT300km                                    11 March '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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開幕接近! '98AUTOBACS CUP GTC第1戦 SUZUKA GT300km(3/21,22)

開幕からニューマシン続々登場!!
王者スープラに挑む新型スカイライン&NSX

 1997年はスープラのシーズンだった。全6戦中予選を4度制し、開幕戦を逃
した以外は5つのレースすべてを制した。
 しかし、1998年はどうなるだろうか。スカイラインGT-Rが王座奪還に燃え、
NSXが真の実力を見せだした。その三つ巴の争いにバイパーやディアブロ、ポ
ルシェも間隙を狙っている。GT300には新たな車種の登場が見込まれ、さらに
混線の度を深めそうだ。
 1998年、GTCは「AUTOBACS CUP全日本GT選手権」と銘打たれた。新たなエモ
ーションが動き出した。開幕戦・決勝は3月22日、鈴鹿サーキット。その日、
熱き闘いが始動する。
98型こそ真のNSX。そして"攻撃的進化"を遂げたGT-R
 昨年は制作が間に合わなく、ホンダのお膝元とも言える鈴鹿を欠場・ファン
の失望を買ってしまったNSX。今季はその雪辱を果たすべく、他車種に先駆け
て2月早々に98年型マシンをシェイクダウンした。外見上は一見大きな改革は
ないが、昨年時間が無くて投入できなかった技術や実戦データを基に全く新し
いものになっているという。2月のテストで出したタイムは昨年カストロール・
トムス・スープラが記録したレコード2分5秒426を大きく上回る3秒40。参
戦チームも昨年の2チームに加え、Castrol無限とMobil1 NAKAJIMA RACINGの
2チームが加わって4台が登場する。ドライバーはCastrol無限が98JTCCチャ
ンピオン中子修に道上龍、Mobil1 NAKAJIMAは新鋭の山西康司、97全日本F3チ
ャンプのトム・コロネルが登場する。
 一方、昨年はわずか1勝に終わったスカイラインGT-R。新鋭のNSXの後塵も
浴び、屈辱のシーズンだった。そこで、98年型GT-Rは大幅に変えられた。空力
デザインが一新され、エンジン排気量も140cc拡大され、ウィークポイントと
なっていた直線スピードもかなり改善されそうだ。新しいスポンサーを得た
PENNZOIL NISMOの岡監督が「コンセプトは攻撃的」と言うだけに、その走りが
期待される。しかも開幕戦にはやくもNISMOの2台、TEAM IMPUL、ハセミ・モー
タスポーツの計4台の98GT-Rが登場するということだ。さらにドライバーとし
て、昨年のランキング2位、影山正美がNISMOに移籍。E.コマスとコンビを組
んで、念願のタイトル制覇を目指すことになった。

スープラの敵はスープラ!大量8台が参戦か?
 一方、ディフェンディング・チャンピオンのスープラだが、98年型は大きな
変更をせずに残っていた課題を確実にクリアする方針のようだ。新型車はチー
ム・サードがまずテストを行い、開幕戦にはさらにトムスに1台が手渡される
予定という。また、スープラにおいては今季採用するチームが増える。JTCCで
活躍するINGINGがスープラを得て、開幕戦から登場する。開幕戦でも8台のス
ープラが登場すると予想され、さらに1,2チームがスープラでの参戦を検討
中という。ドライバー陣で注目なのが、今季トヨタでル・マンも目指す土屋圭
市がチーム・サードから参戦。昨年のチャンピオンのM.クルムとP.デ・ラ・ロ
サが抜けたトムスには、昨年フォーミュラニッポンでも活躍したノルベルト・
フォナタナとBTCCでボルボ・ワークスだったケルビン・バートが参加する。
 外国車勢では、昨年第5戦から登場したチーム・タイサンのダッヂ・バイパ
ーが今季も登場し、国産GTの争いに割り込もうと狙っている。JLOC CORSAのデ
ィアブロGT1は今年も参戦し、さらに開幕は一昨年走ったディアブロ・イオタ
だが、新たなディアブロGT1を準備中で今後は2台体制を取るという。ポルシ
ェGT2は残念ながら台数が減りTEAM TAKE ONEの1台だけと思われるが、ドライ
バーとしてはJTCCでも活躍した人気者の岡田秀樹が登場する。


変わるか勢力図!? 戦乱GT300クラス
新たにFTOが参戦決定!

 昨シーズンはシルビア、MR2、ポルシェが激しく覇権を争ったGT300。ディフ
ェンディング・チャンピオンのRACING PROJECT BANDOHだが、昨年とは違う新
たなマシンでGT300へ挑戦することを検討中のようだ(3月当初時点)。チャ
ンピオン・マシンのシルビアを使うチームとしては、昨年に続くチームダイシ
ンと、NISMOによる2台が予定されている。
 ポルシェで昨年ランキング2位となったチーム・タイサンJr.は、昨年1勝
を挙げている土屋エンジニアリングとジョイントし、MR2で参戦する。この他、
MR2ではタイサンで活躍した新田守男がアペックスに移籍して参戦を予定して
いる。3年に渡ってコンビを組んだタイサンの鈴木恵一との新たな対決も注目
だろう。ポルシェではナインテンレーシングがドライバーに砂子智彦を起用。
今季も同じ体制で参加するコブラレーシング、シグマテックレーシングが主力
となるだろう。忘れてはいけないのが、フェラーリF355だ。今季も太田哲也を
中心にシリーズ戦初勝利とチャンピオン獲得に挑む。さらにRE雨宮レーシング
も今季は注目だろう。新スポンサーに話題のドラッグ・ストア・チェーン「マ
ツモトキヨシ」を得て、今季はさらに上の成績を狙ってくるだろう。
 また、昨年の最終戦に登場したクスコレーシングのインプレッサが今季はフ
ル参戦を行う予定だ。WRCで活躍を見せるベース車だけに今後が楽しみだ。そ
して、開幕戦・鈴鹿にはもう1台注目の国産GTカーが登場する予定だ。チーム・
テイボンラリアートから登場する三菱FTOだ。ドライバーには中谷明彦が予定
されており、新たな旋風を巻き起こせるかが期待される。

                    Report by GTインサイドレポート班


☆'98 AUTOBACS CUP全日本GT選手権 第1戦 SUZUKA GT300km
予想エントリーリスト(3月9日現在)

[GT500] 21台
No. マシン                 ドライバー                    エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン            鈴木亜久里/影山正彦           NISMO          BS
 3  ユニシアジェックススカイライン       長谷見昌弘/田中哲也           ハセミ・モータースポーツ  BS
 5  5ZIGEN SUPRA           マーク・グーセン(B)/桧井保孝         TEAM 5ZIGEN    DL
 6  ESSO Tiger Supra       ピエール・ラファネル(F)/高木真一       INGING         BS
 8  FET SPORTS SUPRA       ワイン・ガードナー(AUS)/田中 実   TEAM POWER CRAFT  BS
12  カルソニックスカイライン           星野一義/黒澤琢弥             TEAM IMPUL     BS
13  エンドレスアドバンGTR        木下みつひろ/藤村満男       ENDLESS SPORTS   YH
16  Castrol無限NSX         中子 修/道上 龍               Castrol無限    BS
18  TAKATA童夢無限NSX      金石勝智/山本勝巳             童夢レーシングチーム  BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR        エリック・コマス(F)/影山正美          NISMO          BS
30  綜警 PORSCHE           山田洋二/岡田秀樹             TEAM TAKE ONE  BS
36  カストロール・トムス・スープラ  関谷正徳/ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ  鈴木利男/ケルビン・バート(GB)   TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  マッシモセルモスープラ           竹内浩典/野田英樹             マッシモトヨタチームセルモ  BS
39  デンソーサードスープラGT       土屋圭市/谷川達也          TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン             本山 哲/土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI BS
55  STPタイサンバイパー          松田秀士/T.B.N.       TEAM TAISAN with ADVAN YH
64  Mobil1 NSX             山西康司/トム・コロネル(NL)  Mobil1 NAKAJIMA RACING  BS
88  ディアブロ GT1            和田 久/古谷直広               JLOC CORSA    DL
100 RAYBRIG NSX            高橋国光/飯田 章     チーム国光 with MOONCRAFT  BS
777 レイン・Xディアブロ DL        和田孝夫/杉山正巳              JLOC CORSA    DL

[GT300] 19台
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7       山路慎一/松本晴彦             RE雨宮レーシング   DL
 9  PCJ大黒屋ぽるしぇRSR   日置恒文/佐々木秀六           TEAM大黒屋     DL
10  アビリティポルシェ993GT2      麻生英彦/石川 朗              アビリティ         DL
15  ザナヴィシルビア            近藤真彦/青木孝行             NISMO          YH
17  東京科芸専:REロードスター   野上敏彦/細野智行      KAGEISEN RACING TEAM  DL
21  ダンロップ-BP-BMW         一ツ山 康/加藤寛規        HITOTSUYAMA RACING  DL
25  つちやMR2              鈴木恵一/舘 信吾  TEAM TAISAN Jr. WITHつちや  YH
27  TFCJ フェラーリF355GT 太田哲也/アンダース・オロフソン(S) TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
44  アペックスDLモモコルセMR2       新田守男/T.B.N.               アペックス         DL
51  コブラポルシェ              石原将光/池谷勝則             コブラレーシングチーム  YH
60  TOYOTA CAVALIER        佐藤久実/長島正興              KRAFT         DL
61  ライボン・トランピオ・FTO       中谷明彦/原 貴彦           チーム・ライボン・ラリーアート  TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ  石橋義三/パトリック・バン・スクート  TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911             星野 薫/城内政樹           シグマテックレーシングチーム  DL
77  クスコスバルインプレッサ         小林且雄/玉井秀幸              クスコレーシング     YH
81  ダイシンシルビア             大八木信行/T.B.N.              チームダイシン      DL
91  コーセー&バーディークラブMR2    松永雅博/T.B.N.              ファーストレーシングチーム  YH
910 ナインテンポルシェ             砂子智彦/余郷 敦             910 RACING      DL
911 ナインテンPCJポルシェ          高橋規一/小林正吾            910 RACING      DL

*このエントリーリストはGTインサイドレポート班の取材により作成
  されたものです。公式発表ではありませんので、ご注意ください。
*他のホームページやメディアへの無断転載はご遠慮ください。
 マスメディアの方へは別途資料がございますので、古屋までメール
 でご連絡ください。


☆第1戦鈴鹿チケット購入のご案内

 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは鈴鹿サーキットへ

【チケット料金】
■前売り券 ●大人:5,000円●女性:3,200円●高校生:1,600円
■決勝当日券 ●大人:6,000円●女性:4,000円●高校生:2,000円
 *小・中学生は当日券(800円)のみにて、自由席でご観戦いただけます。
■指定席券(決勝日有効・税込み)
 ●S1:4,000円●S2/Aエリア/Eエリア:2,000円
 *レース観戦には観戦券が必要です。指定席券は3才以上から必要です。

【チケット発売所】
鈴鹿サーキットチケットセンター/チケットぴあ/チケットセゾン/
関西プレイガイド/ローソンチケット/CNプレイガイド他

【お問い合わせ】
鈴鹿サーキットチケットセンター TEL:0593-78-1111 FAX:0593-70-4382


☆タイムスケジュール
 3月20日 練習走行
   GTフリー走行1回目 8:00~09:30  GTフリー走行2回目 12:30~
14:00
 3月21日 公式予選
   F3公式練習  10 20~10:50
   GT予選1回目 11:10~12:10
   ピットウォーク 12:30~14:25
   F3予選    14:40~15:10
   GT予選2回目 15:30~16:30
 3月22日 決勝レース
   GTフリー走行   8:30~ 9:00
   F3決勝スタート 10:45~  17周
   ピットウォーク 11:40~13:15
   GT決勝スタート 14:15~  51周(終了予定16:10)


☆テレビ放送
 4月11日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州


以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GT_NEWS:GTC公開合同テスト開催日程

'98GTC合同走行テスト開催のお知らせ

鈴鹿テストは3月5、6日に。最新マシンを一足早く見るチャンス

 GTアソシエイションは、今季は各GTCレース開催前に参戦チームによる合同
走行テストを行うと発表した。合同走行テストは、GTCが開催されるサーキッ
トで2日間に渡って行われる。また、昨季同様にレースディの直前の金曜日に
もテスト走行時間を設けている。
 このテストは一般にも公開され、サーキットの入場料で見学することが出来
る。詳しくは各サーキットにお問い合わせを。
 第1回は3月5、6日に鈴鹿サーキットで行われ、スープラ、スカイライン
GT-R、ホンダNSXなどの98年型マシンも登場する予定で、第1戦に参戦する27
台のマシンが参加を予定している。走行時間は両日とも午前が10時から12時、
午後が15時から17時の2回。
 なお、鈴鹿の合同テストは鈴鹿サーキットの遊園地入場料のみで見学できる
(グランドスタンドのみ)。料金は大人・1,600円、小中学生・800円、3才~
未就学児・400円。

■'98GTC合同走行テスト日程

テスト日        サーキット
---------------------------------------------------
3月5日(木)  鈴鹿サーキット
  6日(金)  問い合わせ:0593-78-1111
---------------------------------------------------
3月25日(水)  富士スピードウェイ
  26日(木)  問い合わせ:0550-32-5611
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後15:00~17:00
---------------------------------------------------
5月26日(火)  仙台ハイランド
  27日(水)  問い合わせ:022-395-2120
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
7月8日(水)  富士スピードウェイ
  9日(木)  問い合わせ:0550-32-5611
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
7月28日(火)  ツインリンクもてぎ
  29日(水)  問い合わせ:0285-64-0001
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
8月26日(水)  MINEサーキット
  27日(木)  問い合わせ:08375-8-0321
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
9月16日(水)  スポーツランドSUGO
  17日(木)  問い合わせ:0224-83-3111
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
10月13日(火)  TIサーキット
  14日(水)
◎走行時間:午前10:00~12:00/午後14:00~17:00
---------------------------------------------------
*なお、日程、走行時間は事情により変更になる場合があります。
 お出かけの際は、各サーキットにご確認ください。


☆鈴鹿キックオフデーでもGTマシンが走行予定
 鈴鹿サーキットでは、AUTOBACS CUP GT選手権シリーズ第1戦「SUZUKA 
GT300km」(3月21、22日)に先立つ、7日(土)、8日(日)にシーズン開
幕直前のファン感謝イベント「モータースポーツ・キックオフデー」を開催す
る。
 8日には開幕を2週間後に控えたGTマシンのエキジビションレースやフォー
ミュラニッポン、2輪のGPマシンなどもエキジビションレースを行う。GTマシ
ンのエキジビション・レースでは98年型のニューNSXをはじめ、新型マシンが
参加する予定ということだ。
 この他にもお宝続出のフリーマーケットや鈴鹿レースクイーンの撮影会など
見逃せないイベントが開催される。入場料は遊園地入場料のみということだ。
今シーズンの新型GTマシンをいち早くチェックするチャンスなので、お近くの
方はぜひお越しください。
 問い合わせは、鈴鹿サーキット(TEL:0593-78-1111)まで。


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/6

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    16 Nov.'97
   GT Inside Report           インサイドレポート3              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

☆第1レース

◎第1レース・データ
気温:20゚C  路面温度:22゚C  晴れ

ローリングスタート開始:11時ちょうど

No.91  クラッチトラブルで出走できず

*リタイヤ(GTインサイドレポート班調べ)
No.    原因          周回数
-------------------------------------------
No.556  他車との接触         6L
No.25  クラッチペダルステー折損  16L
No.12  他車との接触        24L
No.39  燃料系           28L
No.36  オイル漏れ         31L
No.60  ドライブシャフト      34L

No.2 ZEXELスカイライン(第1レース優勝)
エリック・コマス「スカイラインはレギュラーシーズン中はもうひとつ力を発揮で
きないことが多かったが、今回はコースとの相性がよかったようだ。開幕戦の鈴鹿
で勝って、最後のここでも勝つことができた」
鈴木亜久里「エリックがアドバンテージを築いてくれて、交代してから差を広げる
ことができたので勝ちだと思った。第2レースも頑張ります」

No.27 TEAM FCJフェラーリ(第1レースGT300優勝)
太田哲也「開幕戦の鈴鹿はひどい状況だったんで、ここまで来れて初優勝できて嬉
しい。いいレースだった。うまくシルビアを抜けてナインテンも落ちてくれた。
トップに出られた瞬間に優勝を確信できた。アンダース(オロフソン)選手もいい
ドライバーだからね。ピット作業もうまくいったし、スタッフのおかげです」

No.19 RS☆Rシルビア(第1レースGT300 2位)
福山英朗「シケインは2台行けないから、ヒジョーに危ない。『ほんまかいな』って
感じ。おかげさまでクルマのほうは問題ない。ただ、気温が上がってきたんで若干
タイヤがきつくなってきた。セッティングも変えたいね」

No.81 ダイシンシルビア(第1レースGT300 3位)
木下隆之「おもしろいっすねこれ。シケインで競り合うのは危険。かなりスリリン
グ」

No.25 つちやMR2
第1レース中、クラッチペダルのステーが折れてリタイアとなってしまった。第2
レースまでには直せるだろうとのこと。ところで、左フロントフェンダーにNo.26タ
イサンスターカードRSRのステッカーが貼ってあったので土屋春雄代表に訊いてみる
と「出られなかったから代わりに走ってあげてるんだよ。べつに頼まれたわけじゃ
ないよ」ということだった。

No.910 ナインテンポルシェ
玉本秀幸「(パナソニックシケインをまっすぐ行ってしまったのは)後ろからGT500
のクルマが来たので先にいかせようとフルブレーキングをしたら、6速でギア抜けし
たから。とても怖かった。エンジンは調子はいい。ただ、路温が上がったのでタイ
ヤの滑り出しが感じられる」

No.12 カルソニックスカイライン
金子豊監督「接触によるダメージです。第2レースに間に合うかどうかは、まだ
ちょっとわかりません」


☆第2レース

◎第2レース・データ
気温:17゚C  路面温度:20゚C 曇り
観客動員 11/16 23,000人(11/15 6,500人 曇り)

ローリングスタート開始:14時ちょうど

*リタイヤ(GTインサイドレポート班調べ)
No.    原因          周回数
-------------------------------------------
No.39  他車との接触        8L
No.88  他車との接触        8L
No.34  オーバーヒート      21L

No.2 ZEXELスカイライン(第2レース優勝、総合優勝)
鈴木亜久里「今日はエリックがずっと頑張ってくれて、ボクはミスしないように最
後までもってっただけ。みんなエリックのおかげですよ」
エリック・コマス「今年のGTC開幕戦をニッサン車で優勝して、今年最後のレースも
ニッサン車で優勝できた。最高だよ。クルマは快調だったけど、第1レース優勝で
課せられた30kgのウエイトハンデは若干キツかった。ブレーキングとシケイン内の
グリップでちょっと効いた。でも優勝できてうれしい。ブリヂストンにお礼を言い
たい」

No.27 TEAM FCJフェラーリ(第2レースGT300優勝、GT300総合優勝)
太田哲也「ホントにうれしいときは『うれしい』っていう言葉しか出てこないもん
なんですね。第1戦のときはホントにビリで、どうなっちゃうかと思いましたが、こ
こまで来れたのは応援してくれるみなさんのおかげです」
アンダース・オロフソン「勝ててとてもうれしい。No.81ダイシンシルビアを抜いた
ときは他のクルマとも争っていたので結構ハードだった。マツダ(No.7 RE雨宮
SuperG RX7)もいたし、速いクルマも遅いクルマもいた。コーナーをうまく抜けれ
ばストレートの終わりで追い抜くことができるのはわかっていたが、あのクルマの
ほうがストレートで若干速かったので、かなり接近して脱出スピードをさらに上げ
るようにしなければならなかった」

No.37 カストロール・トムス・スープラ(第2レース2位、総合2位)
舘信吾「表彰台に上がれるなんてビックリですね。大先輩たちをさしおいて、こん
なとこ上がっちゃっていいんだろうかって感じです。利男さんのおかげですよ」
鈴木利男「彼は初めてなのに、よく頑張ってくれたよ」

No.37 カストロール・セルモ・スープラ(第2レース4位、総合3位)
竹内浩典「今年はこれまで場を盛り上げるだけで終わっちゃって、表彰台に上がれ
ていなかったんで、最後に上がれてよかったですね。コースは、シケインがあると
抜けないんでちょっとストレスがたまりました。でも、楽しみのレースとしてはよ
かったんじゃないですかね。一度はシケインなしで走ってみたいですけど」

No.3 ユニシアジェックススカイライン(第2レース3位、総合4位)
長谷見昌弘「第2レースは3位です。総合では4位ですかね。ウチのクルマはストレー
トが遅いよ。NSXより遅いんだもん」

No.81 ダイシンシルビア(第2レースGT300 2位、GT300総合2位)
大八木信行「生き残れたレースという感じ。シーズン後半からエンジンも調子よ
かったし、今日は、トータルででも(表彰台は)まちがいないと思った」
木下隆之「フロントとリア、右側2本のタイヤを交換したのはレギュレーションど
おり。自分のパートではマージンを10秒ぐらいかせいだ。トータルで2回ともトッ
プ3に入れた。シリーズ戦じゃないにしろ、みんな頑張ってくれてようやく“シリ
ーズプラス1”で表彰台に上がれた。クルマはまだまだだけど」

No.910 ナインテンポルシェ(第2レースGT300 3位、GT300総合3位)
袖山誠一「玉本選手が後半頑張ってくれた。ピットアウトしたときは4位で、3位ま
でポジションを上げてくれた。ペースカーが入って、フェラーリとダイシンに1ラッ
プ近く先にいかれたのは痛いですよね」
玉本秀幸「抜かれて追い上げての繰り返し。ペースカーのあの入りかたは悔しい。
GT500クラスに左右されるのはつまらないよね。あれがなければ接近戦ができたは
ずだけど、まあ『時の運』ってヤツかな。計時が混乱して、最後がよくなかったね」

No.34 STPタイサンアドバンバイパー
松田秀士「オーバーヒート。第1レースでボクに代わったときから兆候があったん
だけど」

No.100 RAYBRIG NSX
高橋国光「ハブかなにかのトラブルのようです。ブレーキングでクルマがふらつく
んですよ」

No.7 RE雨宮SuperG RX7
松本晴彦「2レース目スタートとしてすぐに、5、6速が入らなくなって、途中は
4速までで走ってたんです。山路さんはさらに4速も入らなくなってピットインし
ました」
山路慎一「シフトリンケージのピンが折れちゃった。松本さんが5、6速が入らないっ
て言うんだけど、最初は入った。あれ? と思ったらグラグラになって、グルグル
回るようになっちゃった」

No.19 RS☆Rシルビア
福山英朗「シフトリンケージが壊れた。ミッションのケースが壊れて直したんだけ
ど、またおかしくなった」

No.25 つちやMR2
小幡 栄「スタートはボクが行った。クルマはバランスも悪くないし、ズルズル滑
るようなこともなく、そこそこ走れたかな。オーバルは今回初めて走りました。シ
ケインはMR2にとっては得意な所。フェラーリやポルシェだとその先の加速が速い。
パーマネントコースとは違うからね。後半、午前中に修理したクラッチを溶接した
ところがどうしても弱くて、また折れてしまったみたい」

No.91 BuddyClub・MR-2
三原じゅん子「2レース目は私がスタートしました。クラッチのトラブルは完全に
は直ってなかったみたいで、そのうえミッションもおかしくなてきたんです」

No.60 ワイズダンロップBPキャバリエ
佐藤久実「パナソニックシケインでのスピンはブレーキロックでした。第1レース
でのデフトラブルは直したんですが」



☆1997年 全日本GT選手権シリーズ GTインサイドレポート 全戦終了となります。
 また、来シーズンにお会いしましょう。
                        GTインサイドレポート班

P.S.GTインサイドレポート、全日本GT選手権にご感想、ご意見などございましたら
  GTインサイドレポート班・古屋までメール又は、モータースポーツファン・
  フォーラムの国内レース会議室(FMOTOR4F/MES/#10)、GTC Offcial WebSite
  (http://www.gtc.infosim.co.jp/)までご遠慮なくお寄せください。

以上
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                         古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/5

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    16 Nov.'97
   GT Inside Report           インサイドレポート2              FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

☆出場全ドライバー予選日コメント2

No.30 NICOS PORSCHE
山田洋二「初のオーバル体験ですが、アマチュア代表(笑)として頑張ります。コー
ナーで毎周ちょっとずつ、針の先くらいずつギリギリをねらっていくのがおもしろ
いですね。壁が迫ってくるのはちょっと怖いけど、右側を余らせといて右にハンド
ルを切って寄せます(笑)」
茂木和男「オーバルは初めてですが、オールスターに選んでいただけたということ
は名誉なことなので頑張ります」

No.12 カルソニックスカイライン
星野一義「最後の締めくくりだからいいレースをしたいね。クルマはよくなってる
よ。エンジンもいいし、シケインのスラロームのところの動きも。でもタイムはこ
んなものでしょ。オレはもういっぱいだよ。他のスカイラインが速いって? それ
は他のドライバーの腕がいいからでしょう。ウチはドライバーの腕が悪いから
ね(笑)」
土屋武士「あこがれの星野さんと一緒に走れて光栄です。一昨日(木曜日)に電話
がかかってきて、乗せてもらえることになりました。オーバルは、テストでも走っ
ていないんでまったく初めて。どこを走っていいんだかわかんないですね」

No.910 ナインテンポルシェ
袖山誠一「ブレーキングさえ間違えなければシケインの中のターンはジムカーナ。
シケインを出てからはどのラインでも全開ですが、抵抗のないラインを探すのが難
しいかも。GT500はラインによってはテールが流れたりするみたいですけどね。決
勝は、まずチェッカーを受けたい(笑)。相棒にもちゃんと言っておきましたから。
予選では、9月のテストは彼が走っていたんで、ボクのアタック中だったんですが
残りが数分あったんで行ってもらった。明日の朝はやりますよ」
玉本秀幸「袖山さんが『行け』と後半にいってくれたんで、出たらスリップも使い
やすくていいタイムが出た。午前中は速いタイムでは走れなかったので、出てよ
かったですね。コースは、幅が広くて初めて走るとつかみどころがない。GT300クラ
スはパワーもないし、インベタでも回れるぐらい。難しくはないというのが印象で
すね。タイムもブレーキングだけで、シケインの通過速度だけがポイントでしょう」

No.27 TEAM FCJフェラーリ
太田哲也「クルマがコースに合っている。ボクらのクルマはコーナーは速いが加速
が悪いのでスピードが落ちすぎると辛い。だから速く走れるサーキットとそうでな
いサーキットがはっきりしてしまうのだけれど、ここはそれほど落ちすぎないので
いいようだ。ただコースはあまりおもしろくはないね。『さあ抜こう』とするとシ
ケインだから。シケインがないほうがいいよ。それと抜き場がなくてタイム差が2
秒もあっても抜けない。レース? いいとこいくんじゃないか。悪くないと思う」
アンダース・オロフソン「こういうコースというのはひとつの新しいコンセプトで
しょう。おもしろいと思う。GTでオーバルを走るなら安全性を確保するためにシケ
インは必要なのだろうし、タイヤメーカーも心配しているのでわかるが、自分とし
てはシケインがないほうがよい。現在スピードがどのくらいなのかわからないが、
おそらく240~250km/h くらいかな。でも自分としてはもっと速いほうがおもしろ
い。ここは抜き場がないのは確かだけど、もともとオーバルコースでのレースとい
うのはそういうものだ。重要なのはトップ3に入ることで、明日の朝のトップクォ
リファイのアタックです。クルマも良いし自信はある。明日はいいレースができる
と思う。クルマがコースに合っているようだ」

No.81 ダイシンシルビア
大八木信行「コースはウチのクルマにはマッチしてるみたいですね。明日また頑張
ります」
木下隆之「ここ10何年も谷田部を走っているからバンクは慣れてるんだよ。シケイ
ンもジムカーナ上がりだから得意なんだ。いつものレースと違ってGT500のスリップ
が使える最後の混走のセッションがよかったね。5周のうち1周でも使えればタイム
が出ちゃう。単独で走るのバカみたいだよね。なんとか明日もスリップ使いたいね。
え、ダメなの? オレだけずっと走ってて次の人が入ってきてスリップ使って…
ってダメ? トップクオリィファイは、当然ポールねらいます。失うものはないか
らスピン覚悟で。決勝は、初めてのことだし、じっくり回って、せっかくだから勉
強して帰ろうかなと思います」

No.60 ワイズダンロップBPキャバリエ
佐藤久実「オーバルでも変則でしょう。せっかくだから完全なかたちで走りたかっ
たけど、危険という判断だからしょうがないと思う。今回のレースは、シケインで
は絶対に抜けない。GT500がGT300を抜けないし、GT300同士でも抜けない。ストレー
トからのブレーキングしか抜けないし、レースが読めないですね。オールスター戦
なんで楽しみつつ、安全最優先で行きます。予選では、最後の10分から15分のとき
に乗れた。コースに慣れただけ。9月のテストも私が乗ると雨が降った。もてぎとは
相性が悪いみたい(笑)。シケインもキライ!」
田中実「オーバル、ボクは好きですよ。走るの楽しいし、単純だから。シケインは
個人的にはあまり好きじゃないけど。明日はクルマなりに走るしかないでしょう。
ダート、サーキット、オーバルにそれぞれ合ったクルマがあるはずですから。予選
では、トップ3に入っていたのに、逆転されてがっかりでした。でも、クルマもだ
んだんよくなってきますし、決勝はなるようにしかならんやろと思っています。FF
はブレーキングで飛び込めるメリットと、ハンドル切るときの加速のデメリットは
ありますが、このサーキットはFFの苦手な点が少ない。決勝のスタートは久実さん
なんで、彼女の頑張り次第ですね。表彰台ぐらいは行きたいですね」

No.7 RE雨宮SuperG RX7
山路慎一「コース自体はいいんですけど、クルマのセッティングが必要ですね。バ
ランスはいいけどグリップ感がいまいちで、ボディ剛性がバンクに負けてる感じ。
スライドが多いし、スピンしても挙動が乱れないからわからないぐらい。コースは、
あまりにも攻めどころが少なすぎて。そのくせ気を抜かないで走らないとタイムが
ガクンと落ちる。ストップ&ゴーなんで苦手なコースかな。バンクは初めてなんで
すよ。谷田部のテストなんかも全部断ってたから(笑)。ああゆうのはクルマ壊し
たりしてイヤでしょ。観てた方が迫力あっていいでしょう。スピード感もあるし
カッコいい。決勝は、久びさにボクがスタートいくんで、抜けないと思うけどトラ
イはしようかと思ってる。ピットイン・アウトは長いピットロードで制限速度もあ
るし、このあたりもポイントになるでしょう」
松本晴彦「オーバルは11月5日にテストで初めて走りました。フレッシュタイヤで
出て最初のターンはきつかった。シケインのブレーキングポイントにマークがない
んで、探ってたらパイロンに接触しちゃうんです」

No.71 シグマテック911
星野薫「シケインはその辺のジムカーナやってるみたいだし、高速は速いし妙な感
じ。グループCの始まったころにセリカで走ったデイトナは完全なオーバルでした
が…。明日のレースはギアを4800回転でシフトするなど細かいセットをしていきま
す。クルマもよくなってきていて、城内も乗れてきている。バタバタで出場が決まっ
て大変でした」
城内政樹「オーバルは初めてですが、あんまりおもしろくないですね。コーナリン
グ中のすごいGっていうのはない。雨だと全開はガッツ要りますね(笑)。お客さ
んに喜んでもらうレースをしたい。できる範囲で頑張ります」

No.25 つちやMR2
長島正興「CARTのテストは見学に来ましたけど、観てるとおもしろいコースですね。
できればシケインなしで走りたかった。クルマはいつもどおり。与えられた仕事が
できればと思います」
小幡栄「一昨日、電話がかかってきて急遽乗ることになりました。(GTは)'94年に
ケガニポルシェでGT2クラスのタイトルとって以来です。正興くんがファーストなん
で、セカンドドライバーの仕事をするだけです。バンクのなかでフル加速するのは
スリリングで怖い。ロードコースから比べると“大運動会”みたいで、グリーンも
ないし自由自在だけど、速度が高くてフェンスに近いのは不気味。シケインがない
とGT300でも気持ち悪いでしょう。ピットレーンに入るのは新宿の地下駐車場のス
ロープみたいで気持ち悪いね(笑)」

No.91 バーディークラブ・MR-2
松永雅博「1ターンのシケインが追加されたんで、ギアが合わなくなって6速に入
らなくなった。オーバルもシケインがあるから3周で飽きるよね(笑)。踏みっき
りのGT300クラスは、いかにインをうまく走るかが課題ですね。フロントタイヤが温
まらない傾向にあるクルマなんで、冷えているとつらい。レースはやってみないと
わからないけど表彰台に向かって頑張ります」
三原じゅん子「オーバルも、9月は私は2周ぐらいしか走っていないんです。今日
も、最初はちょっと気持ち悪くなったんですけど、予選はそれを感じる間もなく終
わってしまいました。20分ぐらい乗れたから、どこ走っていいのか、だいぶわかっ
てきました。スタート? そんな怖いことはしません。赤旗、クラッシュ、ペース
カー、ペナルティを受けたりして、気づいたらいいところに居れればというシナリ
オがあります。ノーミスでとりあえずいければ。田中実選手には勝とうかな(笑)。
だって、昔はほんとうに優しかったのに、子どもができたら冷たいんですもん。私
と女房と、女房を取ったのね(笑)」

No.17 東京科芸専:REロードスター
野上敏彦「SUGOでオイルクーラーのタンクが壊れて今回は別のものに変えました。
シケインはジムカーナみたいな感じで、バンクにしても谷田部やマツダのテストコー
スに比べたらたいしたことないし、コース幅も広いしどこでも走れる感じですね。
まあバンクの下のほうだけですけど(笑)。遅いクルマですし、ロードスターの
ファンに楽しんでもらえればと思っています」
細野智行「谷田部とかBSのテストコースなんかはよく走ったんですが、ここはそん
なにカントもないし、乗っていて気持ちもいい。シケインは今日が初めてですが、
アイポイントが近いんで、ターンの角ギリギリをねらうと反対側が見づらい。未成
熟なクルマだけど、コーナーが少ないんでチャンスはあると思います」

No.19  RS☆Rシルビア
予選序盤に織戸学が第1シケインでマシン右前部をクラッシュさせてしまった。
「第1シケインの最後のところ、立ち上がりのところで滑って、コース外側の壁に
当たってしまいました。そのまま壁沿いに滑るように行ってしまって…」とのこと。
マシンはモノコックにまでダメージが及んでしまっている。福山英朗によれば、
「選手権戦なら直しちゃうでしょうけど、今回はちょっとムリっぽいかなあ」との
こと。決勝出場は難しいと思われたが、徹夜で修復してきた。

No.88 JLOCディアブロGTR
和田孝夫「またミッショントラブルや他のトラブルが出て、あまりまともに走れな
かった。(最高速が速いといわれるが)速度が乗ってきたところでもうブレーキだ
から、最高速はあんまりスープラなんかと変わらないんですよ。ブレーキがだんだ
ん深くなってきちゃうし…」
和田久「ブレーキがきついですね。フル加速とフルブレーキの繰り返しですから、
一番冷えにくいんですよ。60周走ったら結構ヤバイかも」

No.26 タイサンスターカードRSR
鈴木恵一「エンジンが壊れちゃった。スペアはないし、パーツもないんで出られな
い」
新田守男「オーバルって言えるんですかね? 真っ直ぐが速いクルマが勝つだろう
けど、抜けないんじゃない? ウエットだと思ったよりGT500に離されない」


☆決勝日レポート

◎高橋国光に強力な応援団現る
初のオーバルレースがようやく開催にこぎつけ、ややホッとした表情の高橋国光GT-A
会長。そんな国さんに力強い応援団が現れた。「あさま会」というクラブの皆さん
なのだが、どう見ても全員が国さんよりかなりお歳が上。うかがったところによる
と、日本のモータースポーツ黎明期に行われていた伝説のオートバイレース、「浅
間火山レース」の第1回大会に出場された選手の方と関係者の方のクラブとのこと。
「ボクの大先輩たちですよ。なにしろボクが出たのは18歳のときですからね、ボー
ヤって呼ばれてたんですから…」と国さん。日本の大ベテランも、先輩には頭が上
がらないようすだった。

No.19 RS☆Rシルビア
中村吉明監督代理(RS中春)「フレームまでいっちゃって、アドバンの方の紹介で
茂木町のすぐそばの鈑金屋さんを紹介してもらえたんです。関川さんという茂木町
町会議員の方のところです。持っていったのは夕方の5時頃。フレーム修正をやっ
てもらいました。フレーム修正をやっていただけるところがみつかったのと、NISMO
のほうでスペアパーツが用意されていたのと、スポンサーのほうでも出てほしいと
いう意向があったので、マシンを直すことを決定しました。フレーム修理の後は、
夜中の1時ごろにクルマが戻ってきたんで、ラジエター、インタークーラー、それ
に伴う配管、導風板、ボンネット、フロントスポイラーといった前回りのパーツす
べての修理にとりかかりました。みんながカッティングシートを貼ってくれたりな
ど協力してくれました。決勝までになんとかと思っていたんですが、できれば朝の
ウォームアップまでに間に合えば、クルマを調べられますから。8時20分のフリー
走行に5分遅れでようやくクルマが直りました。フロントスポイラーが間に合わせ
のものなんで、これはこの後、直します」
福山英朗「よくやってくれました。コースイン遅れてタイヤが温まらずでしたが、
大丈夫と思う。スポイラーはこれからやってくれると思います」

No.2 ZEXELスカイライン
エリック・コマス「ボクの昨日のタイムを誰も上回っていなかったのでポールポジ
ションはわかっていた。だからアタックしなかったんだ。レースに向けてタイヤを
いたわるためにね。クルマの調子はいいよ」
鈴木亜久里「昨日のタイムでポールポジションだからムリなアタックはしなくてい
いと言ったの。タイヤをキープするために」

No.556 KURE R33
トップクォリファイでパイロンにタッチ、タイム更新はならなかった。影山正彦は
「タイヤが温まらなくてリアがスライドして当たってしまった。ほんのミリ単位
だったんだけど…。頭からつっこんだわけではないし、昨日は当たってペナルティ
取られなかった人もいるのに、ちょっと納得いかない」と、ややおかんむり。

No.25 つちやMR2
小幡栄「昨日はあまり踏んでいなかったけど、少し踏み出しました。クルマは結構
安定しているし、昨日はターボ系に若干のトラブルが出ていたんですが、状況が少
しよくなったので今日はおもしろいかな、と。昨日は正規のパワーが出ていなかっ
たと思うんです。でも今朝のモーニングプラクティスではフェラーリが速かったの
ですが、そのすぐ後くらいまで行けていたので今日は楽しいかな、と思います」

No.91 BuddyClub・MR-2
松永雅博「ウォームアップでクラッチトラブルが出た。直せるようなら2レース目は
出るが、エンジンを下ろさないといけないんで結構大変だと思う。今までミッショ
ントラブルはあったけれど、クラッチがいっちゃったのは初めて」

No.27 TEAM FCJフェラーリ
アンダース・オロフソン「今朝のトップクオリファイではすごくいいタイムを出し
たはずだったのだけれど、残念ながらパイロンのひとつにタッチしてペナルティを
受けることになってしまった。ラップタイムはかなりいいので、いいレースができ
ると思う。もちろん我われの目標はGT300 クラスで1位になることだ。ポルシェも
シルビアも昨日は速かったのでかなりハードなレースとなるだろうけど。我われの
フェラーリに大きく有利な点はないが、コーナー以外のところではマシンのシェイ
プがいいということで、ストレートのトップスピードが高いということはある。そ
れでも富士よりもトップスピードはかなり低い。だから大きく有利ということはな
い」

No.910 ナインテンポルシェ
玉本秀幸「タナボタだから(笑)。やられたと思った。朝はタイヤが温まらなかっ
た。コーナーは他のクルマのほうが速い。決勝はトップをキープして戻りたい。30
周以上ボクが乗るみたい」

◎GTC最終戦インサイドレポート訂正
No.57 SiFo Spider Ver.GTについて、SiFoの藤井代表の言葉として「エンジンと
ミッションを3基ずつ持っている」旨の記述がありましたが、実際には「エンジンは
クリオ・マキシ用のものをベースに高回転に耐えるようにヘッド部分をチューンし
たものを1基のみ持っています。ミッションはワンメイクレース用6速LSDなしを3基、
LSD付6速を1基持っていますが、今回は交換の容易さからLSDなし6速を持ち込んで
います」ということでしたので訂正させていただきます。またNo.57 SiFo Spider
 Ver.GTは、レース終盤エンジンにトラブルを抱えながらも総合32位で完走しました。

*インサイドレポート3に続く


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全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/4

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    16 Nov.'97
   GT Inside Report           インサイドレポート1              FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

☆出場全ドライバー予選日コメント1

No.2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「オーバルといってもストレートとシケインの組み合わせだけで、立ち
上がってからはほとんど全部全開だからね。まあ、観てるお客さんにはほとんど全
部観られるから、こういうエキジビジョンのレースとしてはおもしろいんじゃない
かな。走るほうとしては、なかなか抜けないし最初はつまんないと思った。でも、
スピードは出ているし、それはそれなりにおもしろいよ。スカイラインも結構調子
いい。選手権のかかったレースなら別だけど、エキジビジョンのレースだからファ
ンの前で気持ちよく抜きつ抜かれつするのが大事。おもしろいレースができればい
いね」
エリック・コマス「オーバルは大好きだよ。でもシケインがあるのが残念だね。安
全性に関しては二つ目のシケインが上りながらのシケインなのでちょっと危険だと
思う。抜き場はまったくない。今日は暫定ポールを決めたが、非常に拮抗した戦い
だった。1回目の公開練習のときはウエットのなかで2位より3秒速かったけど、
2回目はコンマ5秒、予選ではコンマ2秒差もなかった。各マシンの差はほんとう
にわずかだった。ボクのクルマは悪くなかった。速く、そして非常にコンスタント
に走れるんだ。47秒台を4回か5回マークした。競争力には満足しているよ。この
調子でいって明日のトップクオリファイでもポールポジションを奪ってレースでも
勝ちたい。GTCは開幕戦で優勝したので最後のレースも優勝で飾りたい」

No.38 カストロール・セルモ・スープラ
金石勝智「クルマの調子はいいです。シケインや高速区間は、セットアップでだい
ぶフィーリングが変わるんですが、かなりいい感じです。スピンするくらいいって
みようと思うくらいですから(笑)。スピンしたのは、ZEXELスカイラインがシケイ
ンのブレーキングで100mの看板までいってるって聞いたもんで、そこまではいけな
いにしてもシケインって書いてある看板と100mの看板の間でかなり100mに近いとこ
ろまで我慢したら、止まりきれませんでした(笑)。あ、もうムリや、とは思った
んですけどね。でもなんかZEXELだけ立上がり加速が速くありません? あれだけ3
リッターってことはないでしょうね(笑)。明日はスタート順位とピット作業が重
要になるでしょう。できるだけトップクォリファイで前にいて、なんとか優勝した
いですね。このオーバルでのレースというのは、運転している我われもそれなりに
おもしろいですよ。来年以降もやるのならちゃんとしたレースをしたいですね。そ
のためにはオーバルに合わせたちゃんとしたクルマやタイヤが必要となるでしょう
が。でもそれだけの魅力はあると思いますよ」
竹内浩典「シケイン以外は全開なんで、抜けないのが辛い。予選でいいところにい
ければ(決勝も)いけると思います。金石くんはシケインの抜けかたがうまい。自
分はシケインがどうもジムカーナに見えちゃって…。なぎ倒しそうです(笑)」

No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「ほんとうのオーバルじゃないからね。ただ、ハンドルは右だし、そうい
うクルマ(オーバルを走るクルマ)じゃないから(シケイン設置もやむをえない)。
 まあ、これはもう単純にお祭りだから。抜き場所は全然ないし。でもお客さんが
喜んでくれるなら。クルマはまあそれなりです。加速しながらバンクに入って、バ
ンクの中でどれだけ踏めるかで、タイムに差が出るみたいですね。ただだれもレー
ス中にバンクのなかで競り合った経験がないわけでしょ。だから危ないことは危な
いですよね。とくに後半タイヤがタレてきたときは危ないでしょう。GT300のクルマ
を抜くときはスピード差があるのでいいんですけど、GT500同士だと抜くのはかなり
難しいですよ。後ろから抜きに出たら前のドライバーがいったん前に行かせてくれ
ればいいですけど、みんながそう思ってるわけじゃないですからね。ということで
明日はピット作業の勝負になるでしょう。ま、ウチはピット作業いつも完璧ですか
ら、なんてね(笑)」
館信吾「オールスターに出られることになってとっても光栄です。緊張してます
が、利男さんの足を引っ張らないように頑張ります。スープラに乗るのも初めてで
すし、オーバルも初めて。両方に慣れなきゃいけないんで結構大変です」

No.18 avex童夢無限NSX
黒澤琢弥「シケイン作っちゃったらおもしろくないよ。ブレーキは別にキツくはな
いよ、ウチのクルマはね。でもGT-Rは速いよな。なんかインチキしてるんじゃねえ
の(笑)」
山本勝巳「シケインがあるので抜けない。ローリングスタートといってもスタート
してすぐにシケインだから前に出られない。予選で前にいないと苦しいと思う。抜
きどころとしてはシケインの入り口だろうけど、ストレートではスープラにおいて
いかれるので抜けない。とにかくトップクォリファイで前にいくしかないですね」

No.100 RAYBRIG NSX
高橋国光「テストのときより第1シケインの数をひとつ増やしました。これは第2
シケイン手前での最高速度を抑えるためです。シケインを設けるのにはいろいろ意
見があると思いますけれど、現時点ではこれが最善の方法だと思います。このコー
スでNSXは結構いいみたいです。最高速度も高いですし、スラロームもいいです。た
だ立ち上がり加速だけはターボ車においていかれそうですけどね」
飯田章「ホントは3位だったんですけど、パイロンタッチってことでペナルティを
とられちゃいました。パイロンに触った覚えはないんですけどね。このコースはエ
ンジンパワーと、ブレーキの効きと、ドライバーの慣れが重要なポイントでしょう
ね。NSXはシケインのスラロームのところはいいんですけど、立ち上がり加速はやっ
ぱりちょっと鈍いですね。ただ思っていたよりだいぶいいと思いますよ。それと、
このレースそのものも思っていたよりずっとよさそうですね。おもしろいかもしれ
ない。だってどうなるかだれにも展開がわからないし、お客さんはコースが全部見
えるからすごく楽しいでしょうしね。運転するほうはそんなに楽しいわけではない
ですけど、ま、お祭りですから。サービスですよ、サービス(笑)」

No.5 5ZIGEN SUPRA
田嶋栄一「ブレーキがきついということはないが、ストレートから急ブレーキなん
で止まりきれないことはあるかも。タイヤは、ウチとしてはいいんだけど、他との
比較はちょっとわからない」
ヒロ松下「日本のレースは88年のF3以来。ハコのレースは13、4年ぶりです。コース
は、シケインがちょっといやらしいですが、タイヤとか安全性とかを考えればしか
たないでしょう。アメリカのオーバルに比べると路面がスムーズです。パナソニッ
クコーナーは踏みっぱなしでいっても速すぎなくていい感じです」

No.556 KURE R33
影山正彦「気分は“デイズ・オブ・サンダー”のトム・クルーズだね(笑)。オー
ルスターとはいえ、お祭りの雰囲気はないよね。やり出せば真剣勝負だし、適当に
走っていいともいわれていない。クルマは97年モデルのモノコックを直して、本来
の97年モデルを持ってきています(注:GTC最終戦の予選で97モデルをクラッシュさ
せたため、決勝は急遽96モデルを使用した)。オーバルは谷田部とか日産、BSのテ
ストコースで経験しています。思ったよりバンクもついてる。コース幅も広いし路
面の仕上がりもきれい。シケインは危険な部分もあるが、シケインがない場合の全
開も危険だから、一長一短でしょう。走ってみたら、すごくこのコースとスカイラ
インの相性がいいみたいなんですよ。だから俄然やる気出てきちゃいました。まず
はトップクォリファイで前にいきたいですね」
近藤真彦「9月にテストしているので初めて走ったわけじゃないけど、今日(土曜
日)朝チョイ濡れのときは怖かった。オーバルはあんまり慣れていないから怖さは
ある。ドライで走れたときはクルマの感じもいいです。グリップ感のなかったMINE
なんかとはコースも全然ちがうし、クルマを降ろした瞬間からいい状態で、思って
たよりいい感じです。今年のレースの締めくくりなんで、緊張感を持って上位をね
らっていきたい」

No.36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「スープラとこのコースとの相性はまぁそれなりですね。スラロームのと
ころも、比較するものがないからなんとも言えないけど、それなりなんじゃないで
すか。ただ運転してて決して楽しくはないよね。それにレースになったら前のクル
マを抜けないでしょ。抜きに出たら危ないですよ。やればわかると思うけど。とに
かく事故がないことを祈りますね。ま、でも、やるっていうことだから、とにかく
頑張りますよ。あと決勝はピット作業が重要になるでしょうね」
片山右京「オーバルはまったく初めてなんです。怖いですよ。全然慣れてなくて、
(練習走行中)コースインして(左に行くべきところを)右に行こうしちゃったり
とか、そういうレベルですから…(苦笑)」

No.3 ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「今朝(土曜日)来たらシケインがひとつ増えてて驚いちゃったよ。お
かげで全然ギア比が合わなくなっちゃって、大慌てでギア換えたんだけどね。でも
シケインをオーバルコースに作るのは、僕にとっては全然おもしろくないことなん
だ。だってせっかくこういうコースなんだから、そのままやればいいと思うでしょ。
ま、でもレースが始まってしまえば、バンクやストレートでズバッと抜くシーンが
あちこちであると思うんで、お客さんは楽しめると思いますよ」
田中哲也「スカイラインはストレートが遅いからシケインで稼がないとね。遊びの
レースですけどやっぱり勝ちたいですから、始まったらみんな真剣ですよね」

No.34 STPタイサンアドバンバイパー
松田秀士「ドライだと踏んでいるだけという感じだね。コースについていえば、
オーバルを使ってGTをやるということになるとこういう方法しかないでしょう。安
全性に関してはそれなりに保たれていると思う。ただシケインへの進入のブレーキ
ング時と立ち上がり時に当てられると危ないけど。レース? なかなか抜かせてく
れないんじゃないかな」
土屋圭市「いやあ、おもしろくないよ。シケインなんか作っちゃうと、まっすぐ
ガーって行ってUターンして帰ってくるだけでしょ? 茨城の暴走族(笑)みたいな
もんだよ」

No.39デンソーサードスープラGT
影山正美「今年はチャンピオンになれなかったけど、来年はなれるように頑張りま
す」
谷川達也「シケインはうれしくないですね。フルブレーキングして、そこからフル
加速だから、ゼロヨンみたいなもんですよ」

*インサイドレポート2に続く


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GTインサイドレポートALLSTAR/3

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   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    16 Nov.'97
   Race Report                    決勝レース                    FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

☆トップクォリファイ・レポート
 決勝レースに先立ち、参加するのは15日に行われた公式予選上位によるトップ
クォリファイが行われた。ツインリンクもてぎのスーパースピードウェイの上空に
は雲がかかるが雨の心配はないようだ。トップクォリファイは、代表となる1人の
ドライバーが1周のウォームアップの後に1回のアタックラップという1発勝負に
なる。なお、タイムが15日の予選タイムを上回った場合のみ、タイムが更新されて
順位が変動することになる。
 定時の午前9時に、まずGT300クラスの予選クラス1位から3位までがアタック。
最初にアタックしたNo.81ダイシンシルビアは木下隆之が52秒683で予選タイムを更
新して、暫定クラス2位となる。続いてNo.27 TEAM FCJフェラーリのA.オロフソン
が予選タイムを上回ったが、シケインのパイロンに車体が触れてしまったため、ペ
ナルティでタイム無効となった。GT300の最後No.910ナインテンポルシェの玉本秀幸
はタイム更新は成らず。この結果、GT300は予選結果の2、3位が入れ替わり、クラ
ス・ポールがNo.910、2位にNo.81、No.27という順位となった。
 引き続きGT500クラスがアタックに入る。最初は予選7位のNo.556 KURE R33、影
山正彦。影山は47秒台と予選のタイムを更新したが、彼もまたパイロンに触れてし
まいタイム取り消し。続いて、No.5 5ZIGEN SUPRAの田嶋栄一、No.100 RAYBRIG NSX
の飯田章、No.18 avex童夢無限NSXの黒澤琢弥、No.37 カストロール・トムス・スー
プラの鈴木利男、No.38カストロール・セルモ・スープラの金石勝智、そして最後に
暫定ポールポジションを取ったNo.2 ZEXELスカイラインのE.コマスがアタックし
た。だが、昨日より気温が低く、1周のウォームアップではタイヤが十分暖まらな
かったのか、No.37が47秒台に入れたのみで昨日のタイムを上回るマシンはなく、結
果的に昨日の予選のままで終わった。


☆第1レース
 ZEXELスカイラインがポール・トゥ・ウイン
 GT300はFCJフェラーリが初勝利

 No.26タイサンスターカードRSRは15日の練習走行時にエンジンを壊したため、第
1、第2ともの決勝レースを欠場。No.91 BuddyClub MR2は朝のフリー走行時にク
ラッチ・トラブルが発生し、修理が間に合わず第1レースは欠場となった。
 11時ちょうどにローリングスタートが始まった。予定された5周のローリング走
行の後、23台が一斉にスタートを切った。ポールポジションからスタートしたNo.2 
ZEXELスカイライン/E.コマスは先頭を保ったまま、第1ターンに進入。これにNo.
38カストロール・セルモ・スープラ/金石、No.37カストロール・トムス・スープ
ラ/利男の2台のスープラが続く。さらにNo.18 avex童夢無限NSXが続くが、背後に
は予選6位のNo.5 5ZIGEN SUPRAがNo.100 RAYBRIG NSX/飯田をかわして第2ターン
へと向かった。
 No.2、No.38、No.37は一歩抜け出すが、No.18とNo.5、No.100は一団となって走行
し、シケインではサイド・バイ・サイドと接近戦を展開する。3周目にはこれに加
えてNo.556 KURE R33/正彦が加わり、4台のバトルとなる。午前のトップクォリ
ファイではパイロンタッチで無効になったものの47秒台を記録し、好調な様子を見
せていた。だが、7周目に第1ターンのシケインに進入したNo.18とNo.5が接触。
このあおりを受けて、直後に付けていたNo.100とNo.556も接触し、No.556は左のフ
ロントを壊してコース上にストップしてしまった。No.18も一旦ピットへと入る。
No.556をコース上から排除するために全周に渡ってイエローコーション(徐行走
行)となり、4周に渡ってセーフティーカーの先導による走行となった。
 再スタートでも、No.2はトップを譲ることなくレースをリード。これにNo.38、
No.37、そして中団の混乱を上手く抜けたNo.36カストロール・トムス・スープラの
片山が4番手に上がった。24周目に予選13位から7番手まで順位を上げてきたNo.
12カルソニックスカイラインが他車と接触し、ラジエターを壊してピットイン。そ
のままリタイアとなる。28周目にはNo.39デンソーサードスープラGTがエンジント
ラブルでこれもレースを終える。
 30周前後になると各車規定のピットインを行い出す。No.36は31周目にピットイ
ンしたが、マシンにオイル漏れが発見されて関谷に交代することなくガレージへと
入った。
 2番手のNo.38は31周目に。一方、33周目にはトップのNo.2がピットイン。非常
に速やかにドライバーコマスから亜久里へと交代し事実上のトップを保ったまま
コースに戻った。この結果、No.2とNo.38の間隔は約10秒と開く。3位にはNo.37、
続いて後方からじわじわと上がってきたNo.3ユニシアジェックススカイライン、
No.30 NICOS PORSCHE、No.34タイサンアドバンバイパーとなった。そしてレース後
半は大きな波乱なく、そのままNo.2が逃げ切った。
 GT300クラスもスタート後はクラスのポールのNo.910ナインテンポルシェ/玉本
がトップで逃げるが、第1ターンでGT500クラスにパスされる際にギア抜けを起こ
し、シケインをショートカットしてしまい、ペナルティーで後方へと下がる。これ
に代わってトップに立ったのがNo.27 TEAM FCJフェラーリ/オロフソン。予選でク
ラッシュし、一晩でマシンを修復してきたNo.19 RS☆Rシルビア/福山が2番手に、
3番手にはNo.81ダイシンシルビア/木下となった。後半戦は大きな変動はなく、
このままNo.27 TEAM FCJフェラーリが優勝した。


☆第2レース
ZEXELスカイラインがパーフェクト・ウィン!
予選、第1、第2レースを制して総合優勝
GT300はTEAM FCJフェラーリも連勝でクラス総合優勝となる

 第2レースは第1レースの成績順にスターティング・グリッドが決定される。こ
れによって、ポールポジションからは第1レースで勝ったハンデウエイト30kgを背
負いNo.2 ZEXELスカイラインが、セカンド・グリッドには同20kgのNo.38カストロー
ル・セルモ・スープラとなった。
 そして14時定刻に第2レースのローリングが開始される。第1レース同様5周の
ローリングの後、スタートが切られた。No.2 ZEXELスカイライン/コマスはここで
も好スタートを切り、トップを脅かされることなく第1ターン&シケインをクリア。
2番手のNo.38カストロール・セルモ・スープラ/金石もその差1秒ほどでNo.2を追
う。3番手にはNo.37カストロール・トムス・スープラ/利男(ハンデ10kg搭載)、
4番手はNo.3ユニシアジェックススカイライン/田中と続く。7周目に8番手争い
をしていたNo.88 JLOCディアブロGTRとNo.39が第1ターンのシケインで接触。僅差
で競っていたNo.5 5ZIGEN SUPRA/松下を巻き込み3台がスピン。右リアを壊した
No.88はその場でストップ。左フロントを壊したNo.39はピットまで戻ったものの、
結局こちらもリタイアとなった。この直後に第3ターンのシケインでNo.38もスピン
し、クラッシュは免れるものの4番手に順位を下げた。この時にコース上をクリア
にするために、セーフティーカーがコースに入り、7周に渡ってパレードラップと
なった。
 再スタート時点では、トップNo.2、2番手No.37、No.3、No.38、そして8番グリッ
ドから順位を上げてきたNo.18 avex童夢無限NSx/黒澤が5番手に。6番手にNo.30 
NICOS PORSCHE/茂木、そして7番手に付けていたNo.34タイサンアドバンバイパー
/松田が17周目に緊急ピットイン。第1レースから兆候が出ていたエンジンのオー
バーヒートが限界に達したということで、健闘を見せていたが残念ながらリタイア
となった。
 また、驚異的な追い上げを見せていたのはNo.12カルソニックスカイライン/星野
一義だった。スターティングポジションは21番手で、20周時点では8番手にポジショ
ンアップしていた。No.100 RAYBRIG NSXがその後ろ9番手。この後ろに付けるNo.556
 KURE R33/近藤は6速ギアが使えなくなるという状況で苦戦を強いられていた。
 トップ争いではまず33周目にNo.2がルーティンのピットインを行い、約18秒でタ
イヤ交換と亜久里へ交代を果たした。一方、2番手のNo.37も次の周にピットイン
し、こちらも19秒ほどでタイヤ交換と舘信吾へのドライバー交代を行う。差が出た
のはピットアウト後のラップタイムだった。亜久里はすぐに49秒後半から50秒弱で
走行したのに対し、舘は最初の数周を53秒台で走行。この経験の差が差となってし
まった。結局、1、2番手の差はこれで一気に15秒以上となる。この後は両者時に
49秒台中盤で走行したが、No.2 ZEXELスカイラインは全く苦戦することなくマシン
をゴールへと進めた。そして、15日の練習走行、そして予選、今日の第1、第2の
決勝レースをすべてトップで終わり、パーフェクトな総合優勝を飾った。2位はNo.
37カストロール・トムス・スープラ(総合でも2位)、3位には手堅く走りきった
No.3ユニシアジェックススカイライン(総合4位)となった。No.38カストロール・
セルモ・スープラは第2レース4位となり、総合で3位に入った。

 GT300クラスは、第1レース優勝のNo.27 TEAM FCJフェラーリがハンデ20kgを載
せ、クラストップから、2番グリッドからはNo.19 RS☆Rシルビア(ハンデ10kg)か
らスタート。No.27の太田は序盤トップを守るが、2番手のNo.19の福山はシフトリ
ンケージのトラブルで徐々に遅れ出す。これに代わってNo.81ダイシンシルビア/木
下が2番手に上がった。GT500のクラッシュ車両の排除のために行われたセーフ
ティーカー・ランで1、2番手の差は詰まって、再スタート後はこの2台のマッチ
レースとなる。ルーティンのピットストップ時間の差で、No.81(大八木)がトップ
に立つが、38周目にNo.27(オロフソン)が逆転し、そのままゴール。No.27 TEAM 
FCJフェラーリは第1、第2レースを制してGT300クラスの総合優勝となった。第2
レース2位となったNo.81ダイシンシルビアは総合クラス2位に入賞。第1レースで
クラス4位、第2レース3位となったNo.910ナインテンポルシェが、総合クラス3
位でシーズン最後の表彰台を得た。


☆総合優勝
No.2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里
「今日はエリックがずっと頑張ってくれて、ボクはミスしないように最後までもっ
てっただけ。みんなエリックのおかげですよ」
エリック・コマス
「今年のGTC開幕戦をニッサン車で優勝して、今年最後のレースもニッサン車で優勝
できた。最高だよ。クルマは快調だったけど、第1レース優勝で課せられた30kgの
ウエイトハンデは若干キツかった。ブレーキングとシケイン内のグリップでちょっ
と効いた。でも優勝できてうれしい。ブリヂストンにお礼を言いたい」


☆GT300クラス総合優勝
No.27 TEAM FCJフェラーリ
太田哲也
「ホントにうれしいときは『うれしい』っていう言葉しか出てこないもんなんです
ね。第1戦のときはホントにビリで、どうなっちゃうかと思いましたが、ここまで
来れたのは応援してくれるみなさんのおかげです」
アンダース・オロフソン
「勝ててとてもうれしい。No.81ダイシンシルビアを抜いたときは他のクルマとも
争っていたので結構ハードだった。マツダ(No.7 RE雨宮SuperG RX7)もいたし、
速いクルマも遅いクルマもいた。コーナーをうまく抜ければストレートの終わりで
追い抜くことができるのはわかっていたが、あのクルマのほうがストレートで若干
速かったので、かなり接近して脱出スピードをさらに上げるようにしなければなら
なかった」


☆TV放映
11月24日(月・振替休) 11:00am~12:15pm
テレビ東京系6局
テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティー・エックス・エヌ九州


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
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全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/2

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    15 Nov.'97
   Qualify Report                予選日レポート                 FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

GTキングは渡さない!! ZEXELスカイラインが暫定ポールを奪取!
スープラ&NSXはトップクォリファイで逆転を狙う

 11月15日、NICOS CUP GTオールスター戦'97の予選が栃木県・ツインリンクもて
ぎの"スーパースピードウェイ"で開催された。今回のコースには第1ターン、第3
ターンにシケインが設けられている。これは、本来オーバル用に造られていないGT
マシンとタイヤの安全確保のためでもあり、またロードコースにあるブレーキング
競争という楽しみをオーバルに持ち込むという意味があるということだ。

好調スカイラインは雨のためか?!

 午前には2回、各1時間の練習走行が行われた。昨晩降った雨のために、1回目
の走行開始時には路面はウエット状態。しかし、雨は上がっており、各車、インター
ミディエイト(浅溝雨用)タイヤでコースイン。初めてのコースで、しかも雨とい
うことでみな無理をせず、確実な走行だった。それでもGT500クラスのタイムは1分
を切る50秒台。なかでも積極的に周回したNo.2 ZEXELスカイラインは51秒289のトッ
プタイムを記録。2番手はNo.18 avex童夢無限の54秒150を大きく引き離した。3番
手には、No.30 NICOS PORSCHE、4番手にNo.556 KURE R33、5番手にNo.3ユニシア
ジェックススカイラインとスカイラン勢の健闘が目立った第1セッションだった。
引き続き行われた練習走行第2セッションでも、No.2 ZEXELスカイラインが好調な
走りを見せる。雨の心配はほとんどなくなり、走行ラインはほとんどドライとなっ
た終盤には上位勢は50秒を切るタイムを出す。No.2 ZEXELスカイラインは最終的に
47秒573までタイムアップし、先のセッションに続きトップに立つ。2番手にはコン
マ321差の47秒894でNo.556 KURE R33が付け、3番手にはNo.37カストロール・トム
ス・スープラ、続いてNo.38カストロール・セルモ・スープラ、No.36カストロール
・トムス・スープラと3台のスープラが並んだ。6番手にNo.18 avex童夢無限NSXが
入った。GT300では両セッションともNo.81ダイシンシルビアがトップに立ち、第2
セッションでの52秒322が午前のトップタイムとなった。なお、No.26タイサンスター
カードRSRは第2セッション途中でエンジンにトラブルが発生し、午後の予選での走
行も不能となってしまった。

ZEXELスカイラインがパーフェクト制覇

 午後に入ると日差しも強くなり、暑さを感じるほどになる。2時ちょうどから予
選が始まる。路面もこの時点で完全にドライとなった。予選は正味1時間で、最初
の20分をGT500が、続く20分をGT300がそれぞれ走り、最後の20分は両クラスの混走
で行われた。
 まずGT500クラスがコースに出る。ドライコンディションでは、あっさりとタイ
ムは40秒台に入る。8分経過時点で練習走行でも好調だったNo.2 ZEXELスカイライ
ンが47秒955でタイムチャートのトップに立つ。これにNo.18 avex童夢無限NSXが47
秒945で続くが、この直後No.18はピットイン。ミッション・オイルが漏れており、
修復のために以後の走行は不可能となった。これに代わってNo.100 RAYBRIG NSXが
47秒908を出すが、この時にシケインのパイロンに接触があったということでペナル
ティーが科せられこのタイムは無効になってしまい、47秒948のタイムにとどまっ
た。そして20分の走行終了直前にNo.37カストロール・トムス・スカイラインが47
秒794を出して2番手へと飛び込む。No.2は最終的に47秒617までタイムを上げ、全
セッションでトップを取りパーフェクトととなった。そして、5番手にはNo.556 
KURE R33が入り、スカイライン勢の好調さがうかがわれた。


GT300はラスト1分でナインテンポルシェが大逆転

 GT300クラスの20分間では、No.19 RS☆Rシルビアが開始早々に第1ターンのシケ
インでコンクリート・ウォールにヒット。マシンの右フロントをかなり破損し、
レッドフラッグで一時中断。この後もスピンするクルマがあり、各車なかなかタイ
ムアタックができない。その中でNo.81ダイシンシルビアが他車のスリップストリー
ムを使ってタイムアップ。52秒964でトップに立つ。これにNo,27 TEAM FCJフェラー
リが53秒182、No.60ワイズダンロップBPキャバリエの53秒214で続く。
 そして、最後の混走セッション。タイムアップは難しいかと思われた中、最初の
GT500走行時間に電気系のトラブルでコース上に止まってしまったNo.5 5ZIGEN SUPRA
が、修復してサイドコースイン。47秒992までタイムを上げて5番手に上がる。そし
て、残り10分ほどになったところで、No.38カストロール・セルモ・スープラが47秒
714で6番手から一気に2番手に飛び込む。また、GT300でも混走セッション開始直
後にNo.27が52秒816を記録してNo.81を逆転する。だが、終了わずか1分前にNo.910
ナインテンポルシェが52秒460を叩き出し、一気にトップに上がる。そして、そのま
ま終了となった。
 これによって、16日午前に行われるトップクォリファイには、GT500ではNo.2、
No.38、No.37、No.18、No.100、No.5、No.556の7台。GT300からはNo.910、No.27、
No.81の3台が出場する。



暫定ポールポジション
エリック・コマス 47秒617(No.2 ZEXELスカイライン)
「オーバルは大好きだよ。でもシケインがちょっとね(笑)。抜き場? 抜き場は
まったくない。今日は暫定ポールを決めたが、非常に拮抗した戦いだった。1回
目の公開練習の時はウエットの中で2位より3秒速かったけど2回目はコンマ5
秒、予選ではコンマ2秒差もなかった。各マシンの差は本当に僅かだった。僕の
クルマは悪くなかった。速く、そして非常にコンスタントに走れるんだ。47秒台
を4回か5回マークした。競争力には満足しているよ。この調子で行って明日の
トップクオリファイでもポールポジションを奪ってレースでも勝ちたい。シリー
ズ戦では開幕戦で優勝したので最後のレースも優勝で飾りたいよ」


GT300クラス暫定ポール
玉本秀幸 52秒460(No.910 ナインテンポルシェ)
「袖山さんが『行け』と後半に言ってくれたんで、出たらスリップも使いやすく
て良いタイムが出た。午前は速いタイムでは走れず、タイムが出て良かったです
よ」


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/NEWS

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    12 Nov.'97
   Preview Report 2              プレビューレポート2            FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ


☆エントリー変更のお知らせ

 以下の通りにドライバーの変更がありましたので、お知らせします。


 GT500
  No.12 カルソニックスカイライン
  星野一義/本山 哲 → 星野一義/土屋武士

 GT300
  No.25 つちやMR2
  土屋武士/長島正興 → 小幡 栄/長島正興


  以上
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                         古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポートALLSTAR/1

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                       1997  GT INSIDE REPORT
   NICOS CUP GT ALLSTAR RACE                                    10 Nov.'97
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'97GTCスペシャル NICOS CUP GTオールスター戦'97 in ツインリンクもてぎ

GT in The OVAL
GT王座決定戦はオーバルで!!
200km/hバトルは迫力&楽しさのテール・トゥ・ノーズ!

 1997年全日本GT選手権のシリーズ戦は全戦が終了した。そして、シーズンの最後
を飾るスペシャル・イベント『NICOS CUP GTオールスター戦』が今年も開催される。
 今年のGTオールスター戦の舞台は栃木県に新たにオープンした"ツインリンクも
てぎ"だ。しかも、ツインリンクもてぎの2つあるコースの1つ"スーパースピード
ウェイ"を使用する。このスーパースピードウェイは日本唯一のオーバルコースだ。
オーバルとは楕円という意味。4つのコーナーを繋いだ単純なコースはバンクがつ
いており、お馴染みのロードコースとは違って常に高速な走行を強いられる。単純
なレイアウトだがそのスピードゆえ、また異なったハイテクニックが必要になるの
だ。また、オーバルコースは"エンターテイメント"の国アメリカが本場のなだけに
スタンドから全コースが一望できるという、観客に最大限のサービスがなされてい
る。もちろん、このスーパースピードウェイも同様だ。観客とのふれあいを重視す
るGTオールスター戦に、このコースはうってつけといえよう。そして、今回のGTオ
ールスター戦がこのオーバルを使った最初の公式レースとなる。
 今年のGTオールスター戦の参加できるのは、ファン投票と97GTCの実績によって
選抜された26台32選手のみ。この選ばれたチーム、選手、マシンで闘われ今年のGT
キングを決定する。また、通常の選手権シリーズ戦のようなサポートレースは行わ
れず、すべてがGTに関連したイベントが1日中開催される。しかもファンと選手と
の交流の時間やマシン展示などの時間をより多くとってある。とにかく、1日中GT
気分に浸れるのがGTオールスター戦なのだ。

人気実力を兼ね備えたチームが参戦
スペシャル・ドライバーには片山右京(No.36)とヒロ松下(No.5)が登場

 参加チームはファン投票1位のチーム国光(No.100 RAYBRIG NSX/高橋国光・飯
田章組)や同2位ホシノレーシング(No.12 カルソニックスカイライン/星野一義
・本山哲組)などをはじめ、今季GTCで優勝を飾っているトヨタチームサード(No.
39デンソーサードスープラ/影山正美・谷川達也組)、GT300クラスのRS-Rレーシン
グwith BANDOH(No.19 RS☆Rシルビア/織戸学・福山英朗組)など。このほか、話
題の車種であるディアブロGTR(No.88 JLOCディアブロGTR)やフェラーリF355(No.
27 TEAM FCJフェラーリ)なども選出されている。残念ながら総合チャンピオンの
ミハエル・クルム&ペドロ・デ・ラ・ロサ組はスケジュールの都合上参加できない
が、これに代わってNo.36カストロール・トムス・スープラには関谷正徳と、今季で
F1から引退する片山右京が乗ることになった。また、No.37のカストロール・トムス
・スープラには鈴木利男と、F3で活躍している19歳の新鋭・舘信吾が乗ることとな
った。また、No.5 5ZIGEN SUPRAには田嶋栄一と日本人唯一のレギュラー・インディ
ドライバーのヒロ松下が組むことになった。


緊迫の瞬間が連続するオーバル・バトル
総合優勝者の決定はポイント制で

 さて、レースの見どころだが。もちろん、オーバルならではのスリップストリー
ムを多用した高速バトルを堪能して欲しい。そして、今回にかぎり第1ターン(い
わゆるコーナー)と第3ターンに特設のシケインが設置される。これにより単にス
ピードだけでなく、ブレーキングバトルも見どころとなる。このシケインは本来オ
ーバルでの使用を考えていないGTCマシンとそのタイヤに負担を掛けないための特
例である。だがこれにより、マシンのパワー差を吸収し、レース自体を均衡にかつ
バトルの多いものとすることになりそうだ。そして、有力チームだがこれがさっぱ
りわからない。高速連続走行が多いため、スープラやNSXといった空力性能が優れた
マシンが有利なのは、事前のテストでも証明されている。だが、テストでは参加車
両も少なく状況もずいぶん違う。そして、オーバルというバンクが連続するコース
は特殊で経験者が少ない。そのなかで長谷見昌弘、星野一義といったベテランたち
のスカイラインがその経験を生かして上位に進出する可能性もある。そして、直線
と言ったらディアブロGTRも忘れてはいけない。意外な伏兵となりそうだ。
 レース方式はまた選手権シリーズとは違った方法を採用している。まず、予選は
15日(土)の午後に1時間で行われる。ただし、決勝グリッド上位は16日(日)の午前
に行われる"トップクォリファイ"によって決定する。これに参加できるのはGT500
上位7台、GT300上位3台。各チームの代表ドライバーがわずか3周でタイムアタッ
ク。この1発勝負でポールポジションを決定するのだ。また、予選とトップクォリ
ファイそれぞれにもポイント(1位:25p~25位:1p)が与えられ、決勝時のポイ
ントに加算される。
 そして、決勝レースは2レース制。1レースは60周で行われる。各レース中には
必ず1度ピットインし、タイヤ交換とドライバーの交代が義務づけられている。な
お、燃料補給は許されていない。また、選手権でのウエイトハンデは反映されない
が、予選、第1レースの上位には次のレース時にGT5001位:30kg、2位:20kg、3
位:10kg、GT3001位:20kg、2位:10kgのウエイトハンデが搭載されることにな
る。各レースには1位:50ポイント~25位:25ポイントとポイントが与えられる。
この第1,2レースと予選、トップクォリファイの合計ポイントによって、総合優
勝者が選ばれる。

楽しさの瞬間が連続する各種イベント

 このようにレースもオーバルコースと選手権シリーズとは違った方式の採用によ
り、新鮮に楽しめると思う。だが、GTオールスター戦の楽しみはレース以外のイベ
ントにもある。15日(土)には公開車検が行われ、一般の観客も車両検査の状況を
見ることが出来る。また、スタンド裏ではGTメンバーズステージが展開され、キャ
ンギャルの登場やGTグッズの即売会などが開催され、ピットウォークもいつもより
長めに実施される。そして、チューニングカー・デモランにレーシング・トラック
ヘッドのデモレース、トライアルバイクのデモンストレーションなどサーキットイ
ベントも盛りだくさん。ニッサンの協力によりル・マン24時間参加のGT1マシン、
R390GT1や往年の名車R380の展示も行われる。オープニングやエンディングのセレ
モニーや公開記者会見、レースクィーン・パラダイス(オンステージ)なども見逃
せない。
 また、GTオールスター戦の公式プログラムは、'97GTCの総集編的編集になってお
り、今季のレースシーンから選りすぐりのカットを、そして名言を抜き出している。
GTオースター戦のガイドとしても、そして今シーズンの記録としても保存できるも
のとなっているので、購入をお勧めする。

Report by GTインサイドレポート班


◎エントリーリスト
[GT500] 15台
No. マシン                 ドライバー                    エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン      鈴木亜久里/E.コマス         NISMO            BS
 3  ユニシアジェックススカイライン       長谷見昌弘/田中哲也         ハセミ・モータースポーツ    BS
 5  5ZIGEN SUPRA           田嶋栄一/ヒロ松下           TEAM 5ZIGEN      DL
 8  POWERCRAFT SUPRA       W.ガードナー/T.クリステンセン      POWERCRAFT       BS
12  カルソニックスカイライン           星野一義/本山 哲           HOSHINO RACING   BS
18  avex童夢無限NSX        黒澤琢弥/山本勝巳           無限+童夢PROJECT BS
30  NICOS PORSCHE          山田洋二/茂木和男           TEAM TAKE ONE    BS
34  STPタイサンアドバンバイパー    土屋圭市/松田秀士    TEAM TAISAN with ADVAN  BS
36  カストロール・トムス・スープラ       関谷正徳/片山右京        TOYOTA Castrol TEAM BS
37  カストロール・トムス・スープラ       鈴木利男/舘 信吾        TOYOTA Castrol TEAM BS
38  カストロール・セルモ・スープラ       竹内浩典/金石勝智        TOYOTA Castrol TEAM BS
39  デンソースープラGT     影山正美/谷川達也          TOYOTA TEAM SARD  BS
88  JLOC ディアブロGTR     和田孝夫/和田 久           JLOC CORSA       DL
100 RAYBRIG NSX            高橋国光/飯田 章      チーム国光with MOONCRAFT BS
556 KURE R33               影山正彦/近藤真彦           NISMO            BS

[GT300] 11台
 7  RE雨宮SuperG RX7       山路慎一/松本晴彦           RE雨宮レーシング     DL
17  東京科芸専:REロードスター   野上敏彦/細野智行       KAGEISEN RACING TEAM DL
19  RS☆Rシルビア          織戸 学/福山英朗      RS-Rレーシングwith BANDOH YH
25  つちやMR2              土屋武士/長嶋正興           土屋エンジニアリング   YH
26  タイサンスターカードRSR         鈴木恵一/新田守男           TEAM TAISAN Jr.  YH
27  TEAM FCJフェラーリ     太田哲也/A.オロフソン  TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
60  ワイズダンロップBP キャバリエ   佐藤久実/田中 実           KRAFT            DL
71  シグマテック911        星野 薫/城内政樹          シグマテックレーシングチーム  DL
81  ダイシンシルビア       大八木信行/木下隆之         TEAM DAISHIN     BS
91  バーディークラブ・MR-2       松永雅博/三原じゅん子       ファーストレーシングチーム   YH
910 ナインテンポルシェ     袖山誠一/見崎清志           910 RACING       DL


◎タイムスケジュール
11月15日(土)練習・予選日
ゲートオープン     6:00
公開練習1       8:50~ 9:40
公開練習2      10:30~11:20
ピットウォーク    11:30~13:20
&公開車検
トラックヘッド・デモ 13:30~13:45
ウォームアップ    13:50~
予選 GT500      14:00~14:20
   GT300      14:20~14:40
   混走       14:40~15:00
スタート練習     15:10~15:20

11月16日(日)決勝日
ゲートオープン     6:00
ウエルカムトーク    8:00~
モーニングプラクティス 8:20~ 8:40
グランドオープニング  8:40~
トップクォリファイ   9:00~ 9:40
オープニングセレモニー 9:50~
ウォームアップ走行  10:20~
決勝第1レース    11:00~(60Laps)
ピットウォーク    12:00~13:20
ウォームアップ走行  13:20~
決勝第2レース    14:00~(60Laps)
表彰式        15:00~
&グランドフィナーレ

*スケジュールはレース進行などにより変更されることもあります。
 当日の場内放送などでご確認ください。

◎チケット購入のご案内
☆各種前売り券、好評発売中!!
前売券(2日間)●大人:5,000円 ●中・高校生:1,600円 
       ●子供(4歳~小学生):500円 ●駐車券1000円(16日のみ有効)
決勝(16日)当日券●大人:6,000円 ●中・高校生:2,000円 ●子供:500円
予選(15日)当日券●大人:3,000円 ●中・高校生:1,000円 ●子供:500円
 当日駐車券  ●16日:2,000円 ●15日:1,000円
指定エリア券 グランドスタンド
        ●A席:2,000円 ●B席:2,000円(15日は指定席は自由席扱い)
ピットウォーク券●1,000円(当日のみ有効、限定1,000枚)
パドックエリアパス●9,000円(2日間有効、ピットウォーク可、入場料別、
                             限定2,000枚)

☆チケット発売所
 チケットぴあ(03-5237-9999)/JR東日本各駅のびゅうプラザ(緑の窓口)/
ツインリンクもてぎ/GTオールスター実行委員会他

☆お問い合わせ
 GTオールスター実行委員会(TEL 03-3461-9893/FAX 03-3461-9882)
 ツインリンクもてぎ(TEL 0285-64-0001/FAX 0285-64-0009)

☆観戦バスツアー
●東京・仙台発日帰りツアー 15,000円+希望観戦券
 観戦券+往復バス代金、スーパースピードウェイ2周体験走行、記念プログラム付
 集合場所・時間◎東京発:11/16(日)午前7:00/JR新宿駅西口
        ◎仙台発:11/16(日)午前7:00/JR仙台駅東口
●東京・仙台から1泊コース:25,500円+希望観戦券
 観戦券+往復バス代金、1泊宿泊(朝食付)、スーパースピードウェイ2周体験
 走行、記念プログラム付
 集合場所・時間◎東京発:11/15(土)午前7:00/JR新宿駅西口
        ◎仙台発:11/15(土)午前7:00/JR仙台駅東口
■予約お問い合わせ:近畿日本ツーリスト スポーツ交流課(TEL:03-5323-6950)


◎TV中継
 11月24日(月/祝日) 11:00~12:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
 テレビせとうち/ティー・エックス・エヌ九州


以上
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                         古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.6/8

                  ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                     1997  GT INSIDE REPORT
  Round 6 SUGO GT CHAMPIONSHIP                                 26 Oct.'97
  Inside Report Special          インサイドレポート 特集       FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'97GTC第6戦 SUGO GT選手権レース
GTインサイドレポート・スペシャル

◎GT500クラス・エントラントにきく 3
No.13 エンドレスアドバンGTR 松井秀樹監督
「現状の不満はとくにない。ウチのクルマは96モデルだけれど、富士なんか星野さ
んや長谷見さんの97モデルの前を走れたりしたんですよ。ウチの場合は、レギュレー
ションのなかでいかに速くするか、チーム内でまずやれることをやらないといけな
い段階なんです。要望としては、リストリクターの径をもう少し大きくしてくれた
らと思います。対スープラだと1.5秒の差、同じヨコハマタイヤでも1秒差ですか
ら。前回の富士はトップがスープラばかりだったでしょう。スープラのなかに割っ
て入れるようなレースにしてほしいですね。まあ、ニューツーリングに比べれば均
一化が図られてると思います。来年は、なおいっそうプライベーターにも参加しや
すいようにしてほしいですね。プライベーターには部品が高くて予算的には苦しい
です」

No.8 POWER CRAFT SUPRA  尾籠 登 監督
「他のカテゴリーから比べたらレギュレーションはかなりまともでしょう。今まで
の他のカテゴリーでの経験を経て、正常化してきたんじゃないかな。現状では不満
は全然ないです。ただ、もっとファンと近い位置にこないといけないでしょう。ま
だ、エントラントとファンの距離はあります。どういうふうにすればいいか具体的
なアイデアは出ませんけれど。来年は現状維持でOKだと思います」



◎GTアソシエイション事務局長にきく
当インサイドレポートでは、第4戦、第5戦(一部今回)と、GTCの現状と今後に
ついてのエントラントの意見を掲載してきた。今回は、第5戦時に予告したとおり、
GT-Aサイドの考えかたを加治次郎事務局長にきいた。

GTアソシエイション 加治次郎事務局長
「GT-Aの設立当初からのメンバーが同意した考えかたとして、できるだけ多くの車
種が出場できるようにし、お客さんもたくさん集めよう、しかもそれを一時的なも
のに終わらせず、継続できるようにしていこうということがあります。その考えか
たからすれば、現状は必ずしも成功しているとは認識していません。外部から見れ
ば、お客さんはそこそこ入っているし、参加車両も多く、成功しているように見え
るかもしれませんが、それが継続できるかたちにはなっていません。まだ多くの課
題を抱えています。GT300については、多くの車種がそれほどコストかけずに参加し
ており、タイムも接近して比較的いい状況にあるといえますが、GT500はこのとこ
ろ車種が限られてきています。なんらかの対策を考える必要はあると思います。
 車両規則についてはあくまでJAFが決めるものであり、来年の規則がすでに発表さ
れているわけですから、それに沿ってやっていくことになるでしょう。ただ、その
運用については、従来の枠にとらわれない考えかたが必要になってくると思います。
たとえば、トップ争いをするクルマにはきびしく、そうでないところには寛容に、
というのもひとつの考えかたではあります。
 GT500より上のクラスを新設するという考えは、GT-A内部には今のところまったく
ありません。日本のGTCは、そこそこ数が売れているクルマでやるというところに基
本があります。価格の高い少量生産車は、その基本理念から外れることになります。
といっても、FIA GTを走っているようなクルマは絶対に入れないというつもりはあ
りません。プライベートがメーカー系チームに対抗するために持ってくることは、
むしろ歓迎します。もちろんその場合は、日本のGT500の性能に揃うように調整して
もらうようになるでしょう。その意味で車重は1250kg、リストリクターは国内の車
両と同じという規定は妥当といえるのではないでしょうか。ただ、これを車両によっ
て変えることもありうると思います。しかし、メーカーがこういった車両でGT500に
出てくるということは望ましくないでしょう。そうすると先に言ったGT-Aの基本理
念から外れてしまうわけですから。
 日本でモータースポーツをもっとメジャーなものにしていくためにも、従来のよ
うにひとつのカテゴリーを作っては壊しというやりかたをしていたのではいけない
でしょう。お客さんやスポンサーを裏切らないためにも、継続的なかたちでやって
いけるような態勢を自分たちの手で整備していこうというGT-Aの基本理念を、改め
てみなさんにも再確認していただきたいと思います」


*今回のレポートは以上です。
*このレースの模様はTV東京系で11/3 11:30より放映されます(#2963参照)。
 お見逃しないように。


*'97選手権シリーズは以上で終了ですが、
 NICOS CUP GTオールスター戦でもGTインサイドレポートは
 発行されますので、ツインリンクもてぎでのGTオールスター戦(11/15,16)も
 お楽しみに。


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =
*全日本GT選手権シリーズに関するご質問、ご意見はモータースポーツ
 フォーラムの国内レース会議室(FMOTOR4/MES:10)または、上記の古屋までメー
 ルでお寄せください。みなさまのご意見はGT-A関係者のお手元に必ずお届けし
 ます。
 また、インターネット・ホームページ"GTC Offcial WebSite"でも、最新の
 GTC情報をカラー写真入りでお知らせしています。こちらにもメッセージコー
 ナーがございますのでぜひお越しください。
 URLは、"http://www.gtc.infosim.co.jp/"です。

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.6/7

                  ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                     1997  GT INSIDE REPORT
  Round 6 SUGO GT CHAMPIONSHIP                                 26 Oct.'97
   GT Inside Report           インサイドレポート3              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'97GTC第6戦 SUGO GT選手権レース

ドライバーポイント
[GT500]
                  Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5  Rd.6
                  3/30  5/4  6/29 8/10  10/5   10/26
Pos. No. Driver      合計 Suzuka FUJI Hiland FUJI  MINE  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1  36 M.クルム/P.デ・ラ・ロサ    67*      12   20  15  20
2  39 影山正美       67  15   20    8  20       4
3  37 関谷正徳/鈴木利男  64  12    6   12  12  12   10
4   2 鈴木亜久里      60  20   10   15   1   2   12
5  39 谷川達也       52   -   20    8  20       4
6   2 E.コマス       50  20    -   15   1   2   12
7   3 長谷見昌弘/田中哲也 37  10   15    2   6   4
8   8 田嶋栄一/M.グーセン 32   6       6         20
9  100 高橋国光/飯田 章  30   -             15   15
10  38 竹内浩典/金石勝智  27   4    2   10   3   8
*上位入賞回数の差でM.クルム/P.デ・ラ・ロサ組がチャンピオンとなる


[GT300]
                  Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5  Rd.6
                  3/30  5/4  6/29 8/10  10/5  10/26
Pos. No. Driver      合計 Suzuka FUJI Hiland FUJI  MINE  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1  19 織戸 学/福山英朗  90  20   15   15  12  20    8
2  26 鈴木恵一/新田守男  89  10   20   12  20  12   15
3  25 土屋武士       52  12       20   8   -   12
4  25 長嶋正興*       52  12       20   8      12
5  71 星野 薫/城内政樹  51   8    8   -   6  15   20
6  910 袖山誠一       38  15    3   10  10   
7   27 太田哲也**      31      10    2  15   4
8   7 山路慎一/松本晴彦  31  -   12    8      1   10
9   27 A.オロフソン     25      10   -  15       -
10  51 石原将光/池谷勝則  22   8    8   -   4   -    2
*:Rd.5はNo.72で出場、 **:Rd.5はNo.28で出場


チームポイント
[GT500]
                   Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5   Rd.6
                   3/30  5/4  6/29 8/10  10/5  10/26
Pos. No. Team        合計 Suzuka FUJI Hiland FUJI  MINE  SUGO
-----------------------------------------------------------------------------
1 36/37/38TOYOTA Castorl TEAM 89      12    12      20  15  20   10
2 39  TOYOTA TEAM SARD    67      15    20       8  20       4
3 2/556 NISMO         61     20    10      15   2   2   12
4  3  ハセミ・モータースポーツ     37   10  15    2   6   4
5  5  TEAM 5ZIGEN      32    6       6         20
6 100 チーム国光with MOONCRAFT 30    -            15   15
7 12  HOSHINO RACING     24       8            10   6
8  8  POWER CRAFT      21    1       4     10    6
9 510 RYOWA HOUSE Pacific TEAM CERUMO
                11   -  -    3     8
10 13  ENDLESS SPORT      8    3             4   1


[GT300]
                   Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4 Rd.5   Rd.6
                   3/30  5/4  6/29 8/10 10/5  10/26
Pos. No. Team        合計 Suzuka FUJI Hiland FUJI MINE   SUGO
-----------------------------------------------------------------------------
1  19 RS-Rレーシングチームwith BANDOH 90  20  15   15  12  20    8
2  26  TEAM TAISAN Jr    89   10  20   12  20  12   15
3  25  土屋エンジニアリング    52   12      20   8   -   12
4  71  シグマテックレーシングチーム   51   -   6   4   6  15   20
5  910  910 RACING      38   15   3   10  10   
6 27/28 TEAM FERRARI CLUB OF JAPAN
                 31      10   2  15   
7   7  RE雨宮レーシング   31      12   8         10
8  51  コブラレーシングチーム     22    8   8   -   4   -    2
9  72  KRAFT         16                10    6
10  81  TEAM DAISHIN     16    3   4   6          3


*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです


*スペシャルレポートに続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

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