F4地方選手権シリーズ第9戦は20日、鈴鹿クラブマンレース第5戦、同地西コースで決勝を行い予選3位からスタートした太田格之進(自動車工房ミストKKZS)が序盤でトップに立つと圧巻の走りを披露して独走優勝を飾った。
スーパーFJ赤旗の余波で予定より18分遅れの午後2時28分にフォーメーションラップが始まる。雲が広がり少し涼しくなってきた。
スタートではポールポジションの金井亮忠(チームNATS・正義・001)がトップに立つ。2位には予選3位から太田格之進(自動車工房ミストKKZS)が上がり、同2位の山本幸彦(佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516)は3位に落ちた。
後方では、KAMIKAZE(スーパーウインズ .MC090)がショートカットでストップ。早々にセーフティーカー(SC)が導入される。SCは2周を回ってピットイン、レースは3周目から再開された。
4周目には徐々に金井に近づいてきた太田が130Rでトップに浮上。ここから太田は金井より1秒以上速いラップを刻み一気に後続を突き放す。
14周を回って太田は2位以下を13秒近く離してゴール。ぶっちぎりの優勝を飾った。2位には金井が、3位には山本が入った。
太田はこのJAF-F4が今シーズンの初レース。本来はホンダのスカラシップでFIA-F4に出場する予定だったが新型コロナの影響でホンダのレース活動は休止。感覚がにぶりスキルを落とさないための出場だったが、ブランクを感じさせない走りで他を圧倒した。
第10戦はここ鈴鹿サーキットで10月11日に決勝が行われ、フルコースでの争いとなる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Final Race Weather: Cloudy Course: Dry
2020 JAF F4選手権 Round 9 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 11 | 太田 格之進
| 自動車工房ミストKKZS MYST KK-ZS | DL | 14 | 20'22.311 |
| 2 | 72 | 金井 亮忠
| チームNATS・正義・001 NATS 001 | DL | 14 | 12.979 |
| 3 | 2 | 山本 幸彦
| 佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516 MYST KK-ZS | DL | 14 | 18.705 |
| 4 | 33 | 中島 功
| SHINSEI・KK TOKYO R&D RD10W | DL | 14 | 21.495 |
| 5 | 12 | 佐藤 敦
| 佐藤製作所★KK-ZS MYST KK-ZS | DL | 14 | 29.599 |
| 6 | 13 | 米谷 浩
| 佐藤製作所☆(株)ヨネタニ TATUUS FC106 | DL | 14 | 31.853 |
| 7 | 9 | KAMIKAZE
| スーパーウインズ .MC090 MOONCRAFT MC090 | DL | 14 | 56.279 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 12Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.11 太田格之進(自動車工房ミストKKZS) 1'17.289 (10/14) 161.860km/h
F4地方選手権シリーズ第9戦は20日、鈴鹿クラブマンレース第5戦、同地西コースで公式予選を行い金井亮忠(チームNATS・正義・001)がポールポジションを獲得した。
ワンデーレスで行われる鈴鹿クラブマンレースだが、鈴鹿は早朝から小雨。路面はドライだったが、午前8時過ぎに強めの通り雨があり、瞬く間に路面はフルウエットとなった。
前プログラムで赤旗が提示され、F4の予選は予定より3分遅れの午後8時45分より15分間の予定で始まった。全7台がウエットタイヤを履きコースイン。
序盤から予選をリードしたのは金井亮忠(チームNATS・正義・001)。2位には太田格之進(自動車工房ミストKKZS)が付ける。
しかし太田は途中でパドックに戻りタイムアタックを終了。その後、コースアウト車両があり赤旗が提示される。
再開後には山本幸彦(佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516)が2位に上がり、太田は3位に落ちた。
決勝レースは午後2時10分より14周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
鈴鹿クラブマンレース第5戦 -RIJ- (2020/09/20) Qualifying Weather: Cloudy Course: Wet
2020 JAF F4選手権 Round 9 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 72 | 金井 亮忠 | チームNATS・正義・001 NATS 001 | DL | 1'25.899 | - | - | 145.636 |
| 2 | 2 | 山本 幸彦 | 佐藤製作所・ミスト・KEIHAN 516 MYST KK-ZS | DL | 1'26.770 | 0.871 | 0.871 | 144.174 |
| 3 | 11 | 太田 格之進 | 自動車工房ミストKKZS MYST KK-ZS | DL | 1'26.877 | 0.978 | 0.107 | 143.997 |
| 4 | 33 | 中島 功 | SHINSEI・KK TOKYO R&D RD10W | DL | 1'27.744 | 1.845 | 0.867 | 142.574 |
| 5 | 12 | 佐藤 敦 | 佐藤製作所★KK-ZS MYST KK-ZS | DL | 1'29.574 | 3.675 | 1.830 | 139.661 |
| 6 | 13 | 米谷 浩 | 佐藤製作所☆(株)ヨネタニ TATUUS FC106 | DL | 1'29.745 | 3.846 | 0.171 | 139.395 |
| 7 | 9 | KAMIKAZE | スーパーウインズ .MC090 MOONCRAFT MC090 | DL | 1'31.885 | 5.986 | 2.140 | 136.148 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 1'52.469)予選通過 ---- |
今シーズンから始まったフォーミュラ・リージョナル選手権(全6大会14レース)も第4大会となるツインリンクもてぎ戦から後半に入った。すでにレース数としては14レースのうち8レースが終了している。
今大会で注目されたのは、ここまでシリーズリーダーだった高橋知己に代わってSuper Licenseチーム6号車のシートを得た三浦愛(みうらあい/30歳)だ。
小学生のときにカートでレースキャリアをスタートさせた三浦は、2011年の4輪レース転向後は、スーパーFJ、フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン(FCJ)で経験を積んだ後、2014年に全日本F3にステップアップ。旧年式のNクラスで2年走り優勝も経験した後、メインシリーズで4シーズン戦った。しかし才能あふれるドライバーのなかで上位に食い込むことは難しく、悔しく苦しいシーズンを過ごした。
そして全日本F3選手権が終了し、フォーミュラピラミッドの再編が行われた今年、新たなチャレンジの場としてKYOJO CUPに参戦している。
そんなレーシングドライバーとしてのキャリアを積み上げてきた三浦もすでに30歳。レーシングドライバーとしても岐路に立っている三浦に話を聞いた。
- 今回の参戦経緯
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開幕戦からフォーミュラ・リージョナルのシートを得たいと思って現場に足を運び、メカさんやエンジニアさんとも話をするなかで可能性を探っていました。私は岡山を得意としているので、何とか岡山で1戦だけでも出たいと思っていました。
そんなときに国井さん(Super Licenseチーム国井正巳代表)から今回のお話をいただき、びっくりしました。国井さんとは殆ど面識がありませんでしたし、スーパーライセンスチームは高橋選手がフル参戦するものと思っていましたので、正直可能性はないと思っていました。
ここまでの実績が証明しているように強力なサポートをいただけるチームですので、すごく良いお話をいただき感謝しています。
(補足)国井代表によると、今回のドライバー変更は高橋選手の事情によるものだという。チームとしては次の岡山大会までは三浦選手で参戦するが、最終戦のオートポリスは欠場の可能性もあるという。また今シーズンの残るレースは三浦選手以外での参戦は考えていないとのこと。
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- Fリージョナル(マシン)の感触
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一昨日から走り始めました。最初は良い感じだったのですが、異なるクラスのクルマが走って路面状況が変化するなかで、その変化に対応できていないと感じました。クルマは仕上がっているので、自分がもっとクルマに慣れる必要があると思っています。
リージョナルはダラーラ(F3)と比べると機敏さはありませんが、パワーもあって正にF4とF3の中間という感じがします。
ポイントは車重とターボを如何に上手に扱うかということだと思います。車重があるのでブレーキング時の止め方、姿勢のつくり方、また加速時にターボラグがあるので、滑らせずに前に進めるためのコントロールは、これまでのF3とは随分違うと感じています。
またセッティングに関しては、触れられるところが少ないなかで上手くバランスを取るのが難しく、触る場所によって変化が出るところと出ないところもあるので、まだ掴みかねているというのが正直なところです。
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- 今後(レースキャリア)のこと
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正直、今シーズンF3に乗れなくなった時点で引退は近いなと思っていました。プロになれないなかでいつまでもレースを続けるのは金銭的にも厳しいですし、また続ける意味も自分のなかで見いだせなくなりかけています。
ただ、これまでフォーミュラしか知りませんでしたが、KYOJO CUPやツーリングカーにもチャレンジするなかで、やはりまだ上のカテゴリーで走りたい、上を目指したいという気持ちが自分のなかにあることに改めて気付きました。
でも、ドライバーとしての需要がないのに、自分の欲を満たすためだけに走るのでは意味がないとも思っています。走ることで誰かのためになるとかそういうことがあるのであれば、まだ上を目指してもいいのかなという気持ちもあって、正直かなり揺らいでいます。
今年与えてもらったシートで結果を残せないのであれば走る意味はないのかなと。ダラダラ続けるつもりはないので、そこは自分の実力を受け入れて判断しなければいけないと思っています。
その意味で、リージョナルで参戦する今回のもてぎと岡山は今後を決めるための非常に重要なレースだと思っています。
素直な人柄と笑顔が魅力的な三浦だが、言葉の端々からその表情の奥に隠された芯の強さを感じさせる。それは、今回のリージョナルにかなりの覚悟を持って参戦しているからでもあるのだろう。
「人生は選択の連続である」とは、かのシェイクスピアの名言であるが、三浦はリージョナルへの参戦を経てどのような選択をするのだろう。レース参戦に新たな意味を見出すのか、レース経験を生かした居場所を見つけるのか、レースから離れた人生を歩むのか、三浦の選択に興味津々である。
Text:Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
- 優勝 #3阪口晴南(Sutekina #3)
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路温がかなり低かったので、これまでの富士のレースとは違うスタートになるだろうなとは思っていました。僕もあまりスタートが良かったわけではなく、トップを守れて良かったです。序盤(後方)の競り合いで後ろとの間隔が開いたのですが、古谷選手が前に出てからは僕と近いペースで走っていましたので、ユーズドタイヤでのペースは自分としては課題かなと思っています。
ラップは古谷選手に対してコンマ2秒くらい速かったと思いますが、これをコンマ3秒、コンマ4秒へと広げるのが自分の役目だと思います。明日は古谷選手がスタートを決めれば、良い勝負になるかもしれないので気を引き締めて臨みたいと思います。
- マスターズクラス優勝 #4今田信宏(JMS RACING)
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初のポール・トゥ・ウィンです(満面の笑み)。最初からペースを上げて逃げたかったのですが、三浦選手がなかなか離れなくて。ただ、もてぎのコースは抜きづらいので要所さえ抑えておけば、そう簡単に抜かれることはないだろうと思っていました。三浦選手はブレーキングが上手いので、そこを意識して、とにかくミスをしないように気を付けました。途中タイヤがきつくなってタイムが落ちましたが、三浦選手も同じような状況だったようですので、差はあまり変わらなかったように思います
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
9月19日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第9戦の決勝が栃木県・ツインリンクもてぎで行われ、#3阪口晴南(Sutekina #3)が好スタートから独走で優勝。#3阪口はこれで6戦6勝、ポール・トゥ・ウィンを続けている。
マスターズクラスは、初のポールポジションからスタートした#4今田信宏(JMS RACING)が#34三浦勝(CMS F111/3)を抑えきって今季5勝目を飾った。
予選時に降っていた雨は上がったものの、スタート前のサーキット上空は今にも泣き出しそう雲行きで、各チームはグリッド上にレインタイヤを持ち込んで天候の急変に備えた。
結局雨が降ることはなくスタートを迎え、ポールスタートの#3阪口がトップで1コーナーに飛び込み、これに予選3位の#6三浦愛(Super License)が続く。「動き出しは良かったがホイールスピンをしてしまった」という#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)は#6三浦の先行を許すことになってしまった。
3周目までは#6三浦が#28古谷を上手く抑え、この間にトップ#3阪口はラップタイムを1分49秒台から48秒へと上げ、コースレコードを更新しながら一気に逃げる。その差は3周終了時で5.6秒と早くも独走態勢を築く。
4周目、それまで#6三浦に抑えられていた#28古谷は、1~2コーナーで横に並ぶと3コーナーでついに前に出ることに成功。トップ#3阪口に遜色ないタイムで追撃態勢に入る。
しかし、後方との差を無線で聞きながら冷静に走るトップ#3阪口は、#28古谷がタイムアップするとそれに合わせるようにペースを上げ、#28古谷より常に0.2~0.5秒速いラップを刻みながら周回を重ねて14周を走りきり、最終的に2位#28古谷に10秒近い差をつけて貫禄の勝利を飾った。
3位にポジションダウンした#6三浦も、1分50秒台から49秒台にペースを上げて2人を追ったが、48秒台で走るトップ2とは差が開いて単独走行となり、3位フィニッシュでリージョナル初レースを終えた。
優勝した#3阪口はこの勝利でシリーズポイントでもトップに立った。欠場した第2大会菅生戦の3レースはノーポイントだが、それ以外の6レースは満点の25点を取り続けている。
マスターズクラスは、逃げる#4今田の背後に予選2位の#34三浦勝(CMS F111/3)が迫るという展開がスタートからフィニッシュまで続いた。結局、「何度か仕掛けましたが、もてぎで前に出るのは難しい。明日もレースがあるので無理はしませんでした」という#34三浦を#4今田が抑えきって念願のポール・トゥ・ウィンを飾った。
クラス3位争いも、逃げる#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)、追う#11植田正幸(Rn-sports F111/3)が最後まで競り合ったが、こちらも#30DRAGONが抑えきって表彰台を得た。
第10戦の決勝は明日20日の午後1時20分から17周で争われる。
Text:Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
もてぎチャンピオンカップレース第4戦 -RIJ- (2020/09/19) Final Race Weather: Cloudy Course: Half-Wet
2020 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 ツインリンクもてぎ 4.801379km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 3 | | | 阪口 晴南 | Sutekina #3 SUTEKINA RACING TEAM | DL | 14 | 25'24.981 |
| 2 | 28 | | | 古谷 悠河 | TOM'S YOUTH TOM'S YOUTH | DL | 14 | 9.533 |
| 3 | 6 | | | 三浦 愛 | Super License Super License | DL | 14 | 23.299 |
| 4 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING JMS RACING | DL | 14 | 34.752 |
| 5 | 34 | M | 2 | 三浦 勝 | CMS F111/3 CMS motor sports project | DL | 14 | 35.665 |
| 6 | 30 | M | 3 | DRAGON | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 14 | 42.994 |
| 7 | 11 | M | 4 | 植田 正幸 | Rn-sports F111/3 Rn-sports | DL | 14 | 43.427 |
| 8 | 27 | M | 5 | SYUJI | B-MAXエンジニアリング B-MAX ENGINEERING | DL | 14 | 1'30.954 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 12Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.3 阪口晴南(Sutekina #3) 1'48.067 (9/14) 159.95km/h
9月19日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第9,10戦の予選が栃木県・ツインリンクもてぎで行われ、#3阪口晴南(Sutekina #3)がウェットコンディションのなか2レースともポールポジションを決めた。予選2位は#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)、3位には初エントリーの#6三浦愛(Super License)が入った。マスターズクラスは、第9戦は#4今田信宏(JMS RACING)、第10戦は#34三浦勝(CMS F111/3)がともに初ポールポジションを獲得した。
初開催となるツインリンクもてぎのレースはエントリーが8台とやや寂しいものとなってしまった。現在シリーズリーダーの高橋知己はエントリーせず、#6号車はF3経験も豊富な三浦愛がドライブすることになった。チームとしては次の岡山戦まではこの体制でいくとのこと。
予選1回目
開始直前に雨が降り出し各チームはタイヤ選択に悩むことになった。結果的に雨は降り続いたためレインタイヤの選択が正解だったのだが、#6三浦愛はドライを選択したため途中タイヤ交換をしなければならず5分をロス、やや慌ただしい予選となってしまった。
そんなコンディションでも#3阪口の速さは安定しており、他のドライバーが慎重に周回を重ねるなか、コンディションの悪化を見越して早々に2分00秒463をマーク。翌周には1分59秒692とタイムを削り取り、この時点でポールポジションを確実なものにした。
開始9分を経過したところで、マスターズのトップだった#4今田信宏(JMS RACING)が130R立ち上がりでコースオフ。グラベルにはまってしまい、この処理のため予選は中断となった。
中断の間も雨は降り続きコンディションは悪くなる一方。タイヤ交換のためこの時点で最下位だった#6三浦にとっては苦しい状況になるが、残る5分を冷静に走り、ラストアタックでタイムアップ。マスターズのドライバーを一気に抜いて#3阪口、#28古谷に続く予選3位を獲得した。
マスターズクラスは、赤旗の原因をつくってしまったものの#4今田が初クラスポール。第1大会富士以来の参戦となった#34三浦勝が続いた。
予選2回目
予選1回目から僅か10分のインターバルで始まるため、路面状況は相変わらずウェットのまま。各ドライバーは路面状況を探りながらアタックを続ける。
ここでも#3阪口の速さは抜き出ており、悪化したコンディションのなか、2分01秒287、2分00秒052、1分59秒952、1分59秒623と確実にタイムアップを果たしていく。
これに対し、#28古谷も2分03秒434、2分02秒360、2分01秒142、2分01秒066とタイムアップはするものの、各ラップ1~2秒の遅れをとってしまう。その焦りからか予選終盤には3コーナーでコースアウトしてしまった。
3位#6三浦は#28古谷に迫ったものの逆転には至らず、上位は予選1回目と同じ順位となった。
マスターズは、先行した#30DRAGON(B-MAXエンジニアリング)、#11植田正幸(Rn-sports F111/3)を終盤に#34三浦が逆転。通算5戦目にして初ポールポジションを獲得した。
決勝は、第9戦が本日午後3時30分から14周で、第10戦は明日の午後1時20分から17周で争われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE
ル・ボーセモータースポーツが参戦するカテゴリーのうちのひとつ、FIA-F4シリーズの第9・10戦が9月7日(土)~8(日)にオートポリス(大分県)で開催された。今回の舞台オートポリスは標高900mと高地にあり、高低差の激しいコースの中に大小様々なコーナーを持つチャレンジングなコース。昨年は川合が4位と、表彰台まであと一歩に迫る結果で速さを見せ、神も好きなコースにオートポリスを挙げるなど、自信を覗かせている。それだけにふたり揃っての表彰台が期待された。

予選 9月7日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
山間にあるオートポリスは天候の変わりやすさも特徴のひとつ。木曜日からのトレーニングではドライ、ウエット両方での走行となりセッティングの微調整を行った。予選が行われる土曜日は少し雲のある涼しいコンディションの中、8時5分から計測が開始された。
チャレンジングなコースゆえに赤旗が出やすいオートポリス。そのため30分間フルで走り切れる燃料は積まず軽めで臨んだ。神、川合ともに計測2周目からアタック開始、神は1分53秒552、川合は53秒350につけ早々にトップ10圏内に入れ、そのままアタックを続けて行こうというところで赤旗が掲示される。
予選時間が残り10分ほどで再開となり、ラストアタックをしていくが神は53秒628で先のタイムにあと一歩届かず。川合はラストアタックで53秒192を記録しベストを更新する。その結果、第9戦を神は12番手、川合は5番手。第10戦を神は11番手、川合は5番手からスタートすることとなった。

決勝第9戦 9月7日(土)天候/曇り コース状況/ドライ
抜きどころのないオートポリスでは差が詰まっている序盤でいかにポジションを上げられるかがポイントとなる。肝心のスタートでは5番手の川合が出遅れるものの、1コーナーのブレーキングで持ちこたえてポジションキープ。神は1つポジションを上げ11番手となる。
序盤に勝負を掛ける川合は前車にピタリと付いていき、路面状況がダスティなヘアピンのアウト側から並ぶが、タイヤがグリップせず抜くには至らない。神も同じようにヘアピンで攻めていくが攻略できず。川合を含むトップ集団はラップタイムも変わらず、等間隔で相手のミスを誘うように周回を重ね、神は後ろを抑えながら前を追いかけていく展開に終始していく。
最終的にトップ集団の状況は変わらず川合は5位、神は11位でゴールを迎える。
川合は後半ペースを上げ後続を1.5秒離し、神も課題だった走り方の糸口を見つけ、タイヤが厳しくなっているはずの後半にベストタイムを記録した。

決勝第10戦 9月8日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
第10戦決勝は川合が5番手、神が11番手から臨んだ。抜群のスタートを見せた川合は1コーナーで一気に3番手のクルマに並び、ブレーキング勝負で前に出るが相手もしぶとく食いついてくる。神はポジションキープで1コーナーを立ち上がっていくが、順位を入れ替えあいながらの序盤となる。
川合は、すぐ後ろに迫る後続の猛攻を上手くブロックし周回を重ね、徐々に差を築いていく。神は6番手争いの集団の中で、6周目に10番手に上がると翌周にはさらに前車にも追いつき勝負をかけようというところで、2コーナーでクラッシュがありセーフティーカー(SC)が導入されてしまう。
3周に渡りSCランが続き、11周目からレースが再開。川合はコース内に撒かれたオイルの上に乗りオーバランしかけたことから後続に並ばれるもブレーキングで耐えてポジションを守っていく。神もミスなくリスタートをし、12周目に第2ヘアピンのアウトから仕掛け、続くジェットコースターの進入で9番手に上がる。
13周のレースのためリスタート後は3周で争われることとなったが、川合は3位を守りきり、神も9位でチェッカーを受け、表彰台とポイントを獲得した。次戦は2週間後に迫る菅生大会。チームとしても得意とするコースだけに表彰台の頂点が期待される。
- チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
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数週前に行った菅生テストでクルマのベースセットは決まっていたので、路面の変化と天候に惑わされず良いコンディションで走り込めた事が川合の結果に繋がった。神も良いところまで来ているが、特定のコーナーでのロスが響き苦しい戦いになった。後半戦の菅生、茂木はチームの相性が一番良いサーキットだけに何としてもこれまで以上の戦いをしたい。
- Driver 神晴也(Seiya Jin)COMMENT
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予選は、アタックラップにミスがあってタイムロスしてしまい、上手くまとめることができませんでした。レースウィークは走り方に課題があって、第9戦の後半でようやく気付くことができました。それを踏まえて第10戦に臨んで前にも迫っていけたのですが、SCなどのタイミングもありポジションを上げきれませんでした。次戦は自分の走り方を予選までに確立できるようにすることが課題です。
- Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)COMMENT
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予選、決勝ともに細々としたミスがあったことは反省点ですが、第10戦でスタートを決められてそこからの位置取りやブレーキング勝負などでポジションを上げることができたので良かったですし、その後も自分の走りに集中して後ろを離すことができました。菅生も抜けるコースではないので何より予選一発のタイムとミスのない走りができるように集中していきたいと思います。
Le Beausset Motorsports
FIA-F4選手権第9戦の決勝が9月7日、大分県のオートポリスで行われ、ポイントリーダーの#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が今季6勝目を挙げた。ポールシッターの#5三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)が2位、予選3位の#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)が3位で続き、Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクトが今季3度目の表彰台独占を達成した。
第9戦決勝は午後1時15分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライでの戦いとなった。
スタートではポールシッターの三宅が動き出しでエンジンストールしかかる痛恨のミス、その隙をついて佐藤がアウトから並びかけてトップを奪うと、そのまま一気に突き放しにかかった。懸命に佐藤を追う三宅だったが、佐藤はレース中盤にタイヤを温存するためにペースを緩める余裕すら見せて13周を走りきり、富士スピードウェイでの第7戦、第8戦に続いて3連勝を達成、今季通算6勝目を挙げてポイントスタンディングでも2位以下を更に引き離すことに成功した。
一方ランキング2位の#60菅波冬悟(OTG DL F110)はこのレースを7位で終えたため、両者のポイント差は78に広がったため、今後の展開いかんによっては次の第10戦でチャンピオンが決まる可能性が出てきた。
インディペンデントカップは予選トップの#2仲尾恵史(TCS Racing Team)がスタートからトップを快走し、今季3勝目を挙げている。
第10戦決勝は明日朝9時10分より13周で行われる。

- 第9戦優勝 #7佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
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ここは抜けないコースなんで、スタートで抜けちゃえばあとはミスしないで自分の仕事をこなすだけでした。いいレースでした。後半に向けてペースを抑えてタイヤを温存できました。明日はポールスタートなので、またスタートを決めて着実に勝てるように頑張ります。
- 第9戦決勝2位 #5三宅淳詞(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
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スタートでミスをしてしまいました。動き出しでパワーを食われてしまい、エンストしかかって失速しました。その後のペースは悪くなかったので、明日はスタートを決めて勝てるように頑張ります。明日は今日の逆のバージョンをしたいと思います。
- 第9戦決勝3位 #6太田格之進(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
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このコースは抜けないですね。今日は予選失敗してしまったので、それでこの結果になってしまいました。前で二人やりあってくれたらよかったんですけど、うまく抜けていってしまったので、チャンスが無かった感じです。でも後ろもついてこれてなかったので、僕たちホンダ勢の圧倒的な速さは見せつけられました。ただ個人的には表彰台独占よりも自分が勝ちたい気持ちの方が大きいです。
- 第9戦インディペンデントカップ優勝 #2仲尾恵史(TCS Racing Team)
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練習からずっとよかったので、今日は落ち着いていこうと。若手とちょっと絡んだんですけど、うまいこと前に行ってもらって、ロスなく走ることができました。オートポリスは去年のFIA-F4で初めて走って、2連勝しています。他のカテゴリーでは全く走ったことがないんですけど、なんか相性がいいんですよね。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI
AUTOPOLIS GT 300km RACE -RIJ- (2019/09/07) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2019 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 オートポリス 4.674km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 7 | | | 佐藤 蓮 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 13 | 24'49.988 |
| 2 | 5 | | | 三宅 淳詞 | HFDP/SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 13 | 0.965 |
| 3 | 6 | | | 太田 格之進 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 13 | 1.779 |
| 4 | 77 | | | 小川 颯太 | WARMTECH Skill Speed Skill Speed | 13 | 6.040 |
| 5 | 63 | | | 川合 孝汰 | DENSOルボ一セIPG F4 Le Beausset Motorsports | 13 | 7.060 |
| 6 | 20 | | | 木村 偉織 | Silver Star Racing Silver Star Racing | 13 | 8.659 |
| 7 | 60 | | | 菅波 冬悟 | OTG DL F110 OTG MOTOR SPORTS | 13 | 9.008 |
| 8 | 24 | | | 平木 玲次 | Media DoADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 13 | 9.471 |
| 9 | 97 | | | 石坂 瑞基 | BJRacing F110 Bionic Jack Racing | 13 | 10.329 |
| 10 | 36 | | | 野中 誠太 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPILIT | 13 | 10.609 |
| 11 | 62 | | | 神 晴也 | DENSOルボ一セJPM F4 Le Beausset Motorsports | 13 | 12.891 |
| 12 | 37 | | | 平良 響 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPILIT | 13 | 13.763 |
| 13 | 8 | | | 小山 美姫 | #USLETE Honda Racing Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 13 | 18.468 |
| 14 | 39 | | | 岡本 大地 | SACCESS RACING F4 サクセスレーシング | 13 | 19.892 |
| 15 | 80 | | | 大竹 将光 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTOR SPORTS | 13 | 20.618 |
| 16 | 9 | | | 塩津 佑介 | ATEAM Buzz Racing ATEAM Buzz Motorsports | 13 | 21.973 |
| 17 | 25 | | | 堀尾 風允 | SAMURAIサポーターズF4 TEAM SAMURAI | 13 | 23.807 |
| 18 | 14 | | | 桜井 孝太郎 | ZAP SPEEDスカラシップ ザップスピード | 13 | 25.267 |
| 19 | 2 | IC | 1 | 仲尾 恵史 | TCS Racing Team TEAM RIGHT WAY | 13 | 33.690 |
| 20 | 30 | IC | 2 | DRAGON | TEAM DRAGON F4 B-MAX ENGINEERING | 13 | 34.393 |
| 21 | 3 | IC | 3 | 佐藤 セルゲイビッチ | 結婚の学校フィールドモータースポーツ FIELD MOTORSPORTS | 13 | 37.367 |
| 22 | 18 | IC | 4 | 廣田 秀機 | ATEAM Buzz Racing ATEAM Buzz Motorsport | 13 | 48.644 |
| 23 | 98 | IC | 5 | IKARI | BJRacing F110 Bionic Jack Racing | 13 | 49.324 |
| 24 | 28 | IC | 6 | 齋藤 真紀雄 | CS Marketing ES アキランドレーシング | 13 | 52.926 |
| 25 | 86 | IC | 7 | 大阪 八郎 | Dr. Dry F110 ザップスピード | 13 | 53.951 |
| 26 | 43 | IC | 8 | 吉田 基良 | ZAP SPEED F110 ザップスピード | 13 | 55.874 |
| 27 | 33 | IC | 9 | 稲垣 光司 | ASHIDA MFG Co.,Ltd コウゲレーシング | 13 | 56.967 |
| 28 | 10 | IC | 10 | 堀田 誠 | アドヴィックスムータレーシング Rn-sports | 13 | 57.488 |
| 29 | 71 | IC | 11 | 大山 正芳 | ダイワN通商/NAGISA AUTO NAGISA AUTO MOTOR SPORTS | 13 | 1'20.192 |
| 30 | 27 | IC | 12 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING F4 B-MAX ENGINEERING | 13 | 1'21.462 |
| 31 | *31 | | | 甲野 将哉 | NRS F110 NRS | 13 | 1'23.798 |
| 32 | 22 | IC | 13 | DON LUCIANO | L.B.ジャパンレーシング ティ・エム・アール | 13 | 1'31.462 |
| 33 | 23 | IC | 14 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 13 | 1'34.083 |
| 34 | 11 | | | 植田 正幸 | Rn-sports SEIDO-YA Rn-sports | 12 | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 11Laps)完走 ---- |
| - | 16 | | | 渡辺 大祐 | Media DoADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 5 | 8Laps |
- Fastest Lap: CarNo.5 三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング) 1'54.019 (4/13) 147.575km/h
- CarNo.31は、2019 FIA‐ F4Spr第15条1.1)違反により、競技結果に対し40秒加算のペナルティーを科す。
FIA-F4選手権第9戦、第10戦の公式予選が9月7日、大分県のオートポリスで行われ、第9戦は#5三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)、第10戦は#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)がポールポジションを獲得した。
公式予選は午前8時5分にコースイン開始。当初は台風13号の影響が心配され、上空を厚い雲が覆い尽くしていたものの、終始ドライコンディションでの走行となったが、途中2度の赤旗中断という荒れた展開となった。
最初の赤旗は開始約10分が経過したところ。セクター3のブリッジ下で#28齋藤真紀雄(CS Marketing ES)がフロントガラスポンジバリアに突っ込んでしまったことによるものだ。ポイントリーダーの#7佐藤はこの時セクター2まで区間ベストを更新しながらアタックを続けていたが、ピットに戻らざるを得なくなった。この時点でのトップタイムは#5三宅の1'52.722、#7佐藤が1'53.001で続き、#77小川颯太(WARMTECH Skill Speed)が1'53.160で3番手につける。
予選は8時22分に再開されたが、タイヤの消耗が激しいというオートポリスのコース特性を考慮して早めに走行を切り上げるドライバーが相次いだ。ここまでベストタイム2番手、セカンドベストでトップの#7佐藤はタイヤを温存するために再開後の走行を見合わせている。そうした中、中断前は4番手にいた#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)は再開直後に1'53.149を記録して3位に浮上。セカンドタイムでの3番手に浮上した。前日の練習走行ではトップタイムを記録した太田だったが、今回はセクター1の走りでチームメイトに後れを取った格好だ。
その後、#31甲野将也(NRS F110)のコースオフにより残り3分を切ったところで2度目の赤旗が提示され、予選はそのまま終了に。両レースともに三宅、佐藤、太田のHFDP勢が上位を独占する結果となった。
インディペンデントカップは#2仲尾恵史(TCS Racing Team)がトップタイムを記録している。
第9戦決勝はこのあと午後1時15分より13周で行われる。
- 第9戦ポールポジション、第10戦予選2位 #5三宅淳詞(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
- コース入りした時からいつになく調子が良かったので、落ち着いて行ったらいけるかな?と思っていました。今日は予選序盤にたまたま前に人がいなかったのでアタックしに行ったらトップタイムが出た、という印象です。再開後もいけるかなと思ったんですけど、トラフィックの状態が良くなかったのでやめました。監督やアドバイザー、エンジニアのアドバイスもあり、タイヤを温存することにしました。第9戦はそのまま逃げ切りたいですし、第10戦はスタートをうまく決めて前に出て、そのまま抑え切りたいです。
- 第9戦予選2位、第10戦ポールポジション #7佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
- 昨日から赤旗が多くて、アタックできるチャンスは少ないのかなと思っていました。セカンドラップまではうまくタイムを出せて良かったんですが、その次の周で区間ベストが出せていたのに赤旗になってしまったのが残念です。でも2レースともフロントロースタートになったので、ポジティブな結果かなと思います。ここはタイヤが減りやすくて、昨日の様子を見ても再走ではタイムが上がっていかないかなと思っていたので、タイヤ温存のために再開後は出走しないことに決めました。この2、3周が決勝で効いてくると思うので、そのアドバンテージを活かして上がっていきたいと思います。シーズンも佳境となってきて、ポイントでもいい位置にいるので、確実に勝てたらなと思います。今年は調子がいいので、できるだけ早くチャンピオンを決めたいです。
- 第9戦、第10戦予選3位 #6太田格之進(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
- 全くまとめあげられなかったなという感じがします。セクター2、セクター3ではチームメイトとタイムが全く一緒なんですけど、セクター1だけコンマ3くらい負けています。セッティングとかタイヤの内圧がちょっと違うのもありますけど、そんなことより自分のドライビングの正確さが足りないと思います。メカニックに申し訳ないです。僕らのチーム内ではタイム差がほとんどなく、抜きにくいコースでもあるので、スタートを決めてチャンスメイクしていきたいです。決勝は長いし、タイヤに厳しいコースですので、後半に向けてちゃんと組み立てていけるように。何よりぶつかってノーポイントだけは避けたいです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI
AUTOPOLIS GT 300km RACE -RIJ- (2019/09/07) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2019 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 オートポリス 4.674km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 5 | | | 三宅 淳詞 | HFDP/SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'52.722 | - | - | 149.273 |
| 2 | 7 | | | 佐藤 蓮 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'53.001 | 0.279 | 0.279 | 148.905 |
| 3 | 6 | | | 太田 格之進 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'53.149 | 0.427 | 0.148 | 148.710 |
| 4 | 77 | | | 小川 颯太 | WARMTECH Skill Speed Skill Speed | 1'53.160 | 0.438 | 0.011 | 148.696 |
| 5 | 63 | | | 川合 孝汰 | DENSOルボ一セIPG F4 Le Beausset Motorsports | 1'53.192 | 0.470 | 0.032 | 148.654 |
| 6 | 24 | | | 平木 玲次 | Media DoADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'53.192 | 0.470 | 0.000 | 148.654 |
| 7 | 60 | | | 菅波 冬悟 | OTG DL F110 OTG MOTOR SPORTS | 1'53.377 | 0.655 | 0.185 | 148.411 |
| 8 | 20 | | | 木村 偉織 | Silver Star Racing Silver Star Racing | 1'53.398 | 0.676 | 0.021 | 148.384 |
| 9 | 97 | | | 石坂 瑞基 | BJRacing F110 Bionic Jack Racing | 1'53.409 | 0.687 | 0.011 | 148.369 |
| 10 | 36 | | | 野中 誠太 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPILIT | 1'53.473 | 0.751 | 0.064 | 148.285 |
| 11 | 8 | | | 小山 美姫 | #USLETE Honda Racing Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'53.481 | 0.759 | 0.008 | 148.275 |
| 12 | 62 | | | 神 晴也 | DENSOルボ一セJPM F4 Le Beausset Motorsports | 1'53.552 | 0.830 | 0.071 | 148.182 |
| 13 | 37 | | | 平良 響 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPILIT | 1'53.563 | 0.841 | 0.011 | 148.168 |
| 14 | 80 | | | 大竹 将光 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTOR SPORTS | 1'53.716 | 0.994 | 0.153 | 147.969 |
| 15 | 39 | | | 岡本 大地 | SACCESS RACING F4 サクセスレーシング | 1'53.996 | 1.274 | 0.280 | 147.605 |
| 16 | 9 | | | 塩津 佑介 | ATEAM Buzz Racing ATEAM Buzz Motorsports | 1'54.028 | 1.306 | 0.032 | 147.564 |
| 17 | 16 | | | 渡辺 大祐 | Media DoADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'54.208 | 1.486 | 0.180 | 147.331 |
| 18 | 31 | | | 甲野 将哉 | NRS F110 NRS | 1'54.461 | 1.739 | 0.253 | 147.006 |
| 19 | 2 | IC | 1 | 仲尾 恵史 | TCS Racing Team TEAM RIGHT WAY | 1'54.883 | 2.161 | 0.422 | 146.466 |
| 20 | 14 | | | 桜井 孝太郎 | ZAP SPEEDスカラシップ ザップスピード | 1'54.963 | 2.241 | 0.080 | 146.364 |
| 21 | 25 | | | 堀尾 風允 | SAMURAIサポーターズF4 TEAM SAMURAI | 1'55.112 | 2.390 | 0.149 | 146.174 |
| 22 | 11 | | | 植田 正幸 | Rn-sports SEIDO-YA Rn-sports | 1'55.234 | 2.512 | 0.122 | 146.019 |
| 23 | 30 | IC | 2 | DRAGON | TEAM DRAGON F4 B-MAX ENGINEERING | 1'55.270 | 2.548 | 0.036 | 145.974 |
| 24 | 3 | IC | 3 | 佐藤 セルゲイビッチ | 結婚の学校フィールドモータースポーツ FIELD MOTORSPORTS | 1'55.344 | 2.622 | 0.074 | 145.880 |
| 25 | 98 | IC | 4 | IKARI | BJRacing F110 Bionic Jack Racing | 1'55.457 | 2.735 | 0.113 | 145.737 |
| 26 | 18 | IC | 5 | 廣田 秀機 | ATEAM Buzz Racing ATEAM Buzz Motorsport | 1'55.751 | 3.029 | 0.294 | 145.367 |
| 27 | 10 | IC | 6 | 堀田 誠 | アドヴィックスムータレーシング Rn-sports | 1'55.880 | 3.158 | 0.129 | 145.205 |
| 28 | 28 | IC | 7 | 齋藤 真紀雄 | CS Marketing ES アキランドレーシング | 1'56.798 | 4.076 | 0.918 | 144.064 |
| 29 | 86 | IC | 8 | 大阪 八郎 | Dr. Dry F110 ザップスピード | 1'57.181 | 4.459 | 0.383 | 143.593 |
| 30 | 43 | IC | 9 | 吉田 基良 | ZAP SPEED F110 ザップスピード | 1'57.222 | 4.500 | 0.041 | 143.543 |
| 31 | 22 | IC | 10 | DON LUCIANO | L.B.ジャパンレーシング ティ・エム・アール | 1'57.974 | 5.252 | 0.752 | 142.628 |
| 32 | 33 | IC | 11 | 稲垣 光司 | ASHIDA MFG Co.,Ltd コウゲレーシング | 1'58.663 | 5.941 | 0.689 | 141.800 |
| 33 | 71 | IC | 12 | 大山 正芳 | ダイワN通商/NAGISA AUTO NAGISA AUTO MOTOR SPORTS | 1'59.485 | 6.763 | 0.822 | 140.824 |
| 34 | 27 | IC | 13 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING F4 B-MAX ENGINEERING | 1'59.769 | 7.047 | 0.284 | 140.490 |
| 35 | 23 | IC | 14 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 2'00.559 | 7.837 | 0.790 | 139.570 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'04.253)予選通過 ---- |
全日本F3選手権第9戦は22日、スポーツランドSUGOで決勝を行い、ポールポジションからスタートした宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が1度もトップを譲ることなくポールトゥウィンで今季3勝目を飾った。
第9戦決勝は午後3時10分にフォーメーションラップが始まった。雲は低く垂れ込めているものの終始雨が落ちることなくレースは進行した。
トップで1コーナーに飛び込んだのはポールポジションの宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)。2位には小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)、3位にはシャルル・ミレッシ(YTB by Carlin)と予選順通りに続き、4位には予選4位のエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)をかわしたサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)が上がってきた。
4周目には後方でマスタークラスのトップ争いをしていたDRAGON(TEAM DRAGON F3)と山口大陸(タイロクレーシング28号)が1コーナー立ち上がりで接触。DRAGONはその場でストップし、山口は走行を続けたものの最終コーナーでマシンを止めた。
この2台のマシンの排除のためレースはセーフティーカーが導入される。
セーフティーカーが退くと、9周目には1コーナーでミレッシをとらえたフェネストラズが3位に上がる。2位の小高のペースが上がらないためトップの宮田は徐々にリードを広げ、独走態勢を築いていく。
宮田は18周を走って今季3勝目のポールトゥウイン。ファステストラップも記録し今季初のフルマークでレースを締めくくった。
小高は終盤フェネストラズに攻められるが、これをしのいで自身最高位の2位でフィニッシュ。トムスにとっても今季初の1-2体勢となった。3位にはフェネストラズが入った。
4位は大きく遅れて大津弘樹(ThreeBond F318)が、5位には大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が、6位にはアーメドが入った。
マスタークラスはDRAGONと山口がリタイアしたため、久保田克昭(Planex・スマカメF3)が今季初優勝を飾った。
第10戦は明日23日、午前10時20分より25周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
SUPER FORMULA Rd.3 -RIJ- (2019/06/22) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2019 Japanese Fomura3 Championship Round 9 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 36 | | | 宮田 莉朋 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 28'24.149 |
| 2 | 37 | | | 小高 一斗 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 6.146 |
| 3 | 11 | | | サッシャ・フェネストラズ | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F314 | Volkswagen Spiess A41 | 18 | 6.938 |
| 4 | 12 | | | 大津 弘樹 | ThreeBond F318 Dallara F318 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 18 | 12.655 |
| 5 | 2 | | | 大湯 都史樹 | TODA FIGHTEX Dallara F319 | TODA TR-F301 | 18 | 14.042 |
| 6 | 65 | | | エナム・アーメド | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F312 | Volkswagen Spiess A41 | 18 | 14.699 |
| 7 | 8 | | | 片山 義章 | YTB by Carlin Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 18 | 15.969 |
| 8 | 35 | | | 河野 駿佑 | RS FINE K&N F318 Dallara F318 | Mercedes-Benz HWA 414 | 18 | 22.282 |
| 9 | 51 | | | アメヤ・ベイディアナサン | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 18 | 23.021 |
| 10 | 13 | | | 三浦 愛 | ThreeBond F314 Dallara F314 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 18 | 26.194 |
| 11 | 5 | M | 1 | 久保田 克昭 | Planex・スマカメF3 Dallara F315 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 1'03.506 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 16Laps)完走 ---- |
| - | 7 | | | シャルル・ミレッシ | YTB by Carlin Dallara F317 | Volkswagen Spiess A41 | 10 | 8Laps |
| - | 28 | M | - | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 4 | 14Laps |
| - | 30 | M | - | DRAGON | TEAM DRAGON F3 Dallara F314 | Volkswagen Spiess A41 | 3 | 15Laps |
- Fastest Lap: CarNo.36 宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317) 1'13.540 (15/18) 181.334km/h
全日本F3選手権は22日、スポーツランドSUGOで第9,10戦の公式予選を行い、両戦とも宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がポールポジションを獲得した。
公式予選は午前10時15分より。コースはほドライコンディションとなった。ベストタイムで第9戦の、セカンドベストタイムで第10戦のグリッドが決定する。
開始10分前、宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が1分13秒147でトップに立ったところで、山口大陸(タイロクレーシング28号)がSPコーナーでクラッシュしたため赤旗が提示される。
セッションは午前10時34分に、残り16分で再開された。ここでエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)が1分13秒142で宮田を逆転してトップに立つ。
この後、入念にタイヤを暖めてアタックを開始した宮田が1分12秒604と2位以下を大きく上回るタイムでトップ立った。
他のドライバーもアタックを始めるが終盤には再びコースに雨が落ち始めたためタイムが振るわず、。宮田のポールポジションが確定した。2位には小高一斗(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が付け、チームトムスが1-2。3位にはシャルル・ミレッシ(YTB by Carlin)が入った。
第10戦は、赤旗前に出したタイムで宮田がダブルポール。2位には大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が入り、3位には小高が付けている。
ここまでこのシリーズを圧倒しているサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)は第9戦5位、第10戦6位と終盤の雨に泣かされた。
マスタークラスはDRAGON(TEAM DRAGON F3)が両戦ともポールポジションを獲得した。
第9戦は本日22日、午後3時10分より18周で、第10戦は明日23日、午前10時20分より25周で行われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.3 -RIJ- (2019/06/22) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2019 Japanese Fomura3 Championship Round 9 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Driver | Car Maker Model | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 36 | | 宮田 莉朋 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'12.604 | - | - | 183.672 |
| 2 | 37 | | 小高 一斗 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'13.105 | 0.501 | 0.501 | 182.413 |
| 3 | 7 | | シャルル・ミレッシ | YTB by Carlin Dallara F317 | Volkswagen Spiess A41 | 1'13.105 | 0.501 | 0.000 | 182.413 |
| 4 | 65 | | エナム・アーメド | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F312 | Volkswagen Spiess A41 | 1'13.142 | 0.538 | 0.037 | 182.321 |
| 5 | 11 | | サッシャ・フェネストラズ | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F314 | Volkswagen Spiess A41 | 1'13.190 | 0.586 | 0.048 | 182.201 |
| 6 | 2 | | 大湯 都史樹 | TODA FIGHTEX Dallara F319 | TODA TR-F301 | 1'13.223 | 0.619 | 0.033 | 182.119 |
| 7 | 8 | | 片山 義章 | YTB by Carlin Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 1'13.377 | 0.773 | 0.154 | 181.737 |
| 8 | 12 | | 大津 弘樹 | ThreeBond F318 Dallara F318 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 1'13.737 | 1.133 | 0.360 | 180.850 |
| 9 | 35 | | 河野 駿佑 | RS FINE K&N F318 Dallara F318 | Mercedes-Benz HWA 414 | 1'13.904 | 1.300 | 0.167 | 180.441 |
| 10 | 51 | | アメヤ・ベイディアナサン | B-Max Racing with motopark F3 Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 1'14.022 | 1.418 | 0.118 | 180.153 |
| 11 | 30 | M | DRAGON | TEAM DRAGON F3 Dallara F314 | Volkswagen Spiess A41 | 1'14.781 | 2.177 | 0.759 | 178.325 |
| 12 | 13 | | 三浦 愛 | ThreeBond F314 Dallara F314 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 1'15.019 | 2.415 | 0.238 | 177.759 |
| 13 | 28 | M | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F315 | Volkswagen Spiess A41 | 1'15.019 | 2.415 | 0.000 | 177.759 |
| 14 | 5 | M | 久保田 克昭 | Planex・スマカメF3 Dallara F315 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'16.405 | 3.801 | 1.386 | 174.535 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 1'20.232)予選通過 ---- |
Japanese F3 Rd.15,16,17,9 -RIJ- (2018/09/30) Final Race Weather:Rainy Course:Wet
2018 Japanese Fomura3 Championship Round 9 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 36 | | 坪井 翔 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 22'09.840 |
| 2 | 37 | | 宮田 莉朋 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 8.771 |
| 3 | 12 | | 笹原 右京 | THREEBOND Dallara F318 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 15 | 11.006 |
| 4 | 2 | | 阪口 晴南 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 15 | 18.738 |
| 5 | 1 | | 金丸 悠 | B-MAX RACING F3 Dallara F312 | Volkswagen A41(0XY) | 15 | 19.705 |
| 6 | 5 | | 小高 一斗 | Planexスマカメ・F3 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 34.004 |
| 7 | 21 | | 藤波 清斗 | B-MAX RACING F3 Dallara F312 | Volkswagen A41(0XY) | 15 | 35.298 |
| 8 | 35 | | 河野 駿佑 | HubAuto F318 Dallara F318 | Mercedes-Benz 414 | 15 | 36.531 |
| 9 | 8 | | 片山 義章 | YTB F318 Dallara F318 | Mercedes-Benz 414 | 15 | 55.817 |
| 10 | 28 | | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41(0XY) | 15 | 1'03.596 |
| 11 | 30 | | DRAGON | TEAM DRAGON F3 Dallara F314 | Volkswagen A41(0XY) | 15 | 1'16.457 |
| 12 | 3 | | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F317 Dallara F312 | Volkswagen A41(0XY) | 15 | 1'16.514 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13Laps)完走 ---- |
| - | 13 | | 吉田 基良 | B-MAX ENGINEERING F3 Dallara F312 | Volkswagen A41(0XY) | 10 | 5Laps |
| - | 14 | | 根本 悠生 | Albirex-RT Dallara F315 | Mercedes-Benz 414 | 0 | 15Laps |
| - | 10 | N | ジェイク・パーソンズ | NODAレーシング Dallara F312 | Volkswagen A18 | | DNS |
| - | 93 | | 大湯 都史樹 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | | absence |
- Fastest Lap: CarNo.36 坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317) 1'27.750 (6/15) 151.969km/h

ル・ボーセモータースポーツがスーパーFJ、スーパー耐久と併せ挑む、FIA-F4選手権シリーズの第5大会が、9月15日(土)、16日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。シリーズ後半戦となる今大会の舞台は、アップダウンに富み、高速コーナーが連続する難関コース。昨年は川合が入賞を果たしており、小倉は東北が地元でもあることから、目指すは表彰台。この難関コースをどう戦うかが期待された。
予選 9月15日(土)天候/曇り コース状況/ドライ
木曜日から始まった4セッションの専有走行では、コンディションを問わず小倉、川合ともに絶えず上位につけて、ライバルたちに一目置かれる存在となっていた。締めとなる金曜日のセッション2では、小倉がトップからコンマ2秒差で3番手、川合もコンマ3秒差で4番手だったことから、その印象をより強くした。
土曜日の早朝に行われた予選は、ドライコンディションで迎えた。コースオープンと同時にコースインすると、専有走行での印象も踏まえ、入念にウォームアップを行っていく。まずは、6周目にふたりともターゲットである1分24秒台に入れて、これからアタックをかけていくところで、赤旗中断となる。
再開後の残り時間からすると、計測できるのは約7周。まだアタックをしていないこともあり、タイヤのグリップも問題なく、さらなるタイムアップが狙えた。再度コースインをし、周りとの間合いを確認しながら、ふたりともチェッカー直前にベストタイムをマークする。その結果、川合は2戦ともに今季最上位となる3番手につけ、小倉も4番手と、同じく自己最上位。セカンドベストタイムは5番手で、いずれも好位置から決勝レースに臨む。

決勝第9戦 9月15日(土)天候/曇り コース状況/ウエット
予選の後に降り出した雨は、すでに止んでいたとはいえ第9戦決勝を前にして、路面をまだ濡らしたままだった。ふたりもウエットタイヤを選択して、グリッドに並ぶ。それぞれ好スタートを切り、フロントローに並んだドライバーたちに続いて、1コーナーに飛び込み、レースの幕が開けた。
ふたりとも虎視眈々と前についていき、動いたのは6周目。差を詰めた川合は、4コーナーで前車のインに入り、その後のS字の進入で抜ききり2番手に。小倉も川合のバトルに乗じて前との差を詰め、ポジションアップを狙っていく。
しかし、そんな中、スタートからただ1台、ギャンブルでドライタイヤを装着していた車両が、後方グリッドから路面状態の回復と合わせ、太刀打ちできないペースで激しく追い上げて来る。8周目には4番手を走行していた小倉を、12周目には、川合ばかりか、トップをも何の抵抗もさせず抜き去る。それでも川合は2番手浮上を諦めず、最終コーナーでのスピードでは相手に優っていたため、残り2周となったホームストレートで並びかかるも、バックマーカーに行く手を阻まれ、タイミング悪く黄旗が出ていたこともあり、逆転は叶わず。
その結果、川合は3位、小倉は5位でゴールしたが、唯一ドライタイヤを履いたトップチェッカーの車両は追い上げの最中に黄旗区間の追い越しがあったため、ペナルティが課せられ10位に降格し、川合は2位に、小倉は4位へと繰り上がった。川合にとっては2年ぶりの表彰台となり、小倉はベストリザルトを更新した。

決勝第10戦 9月16日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
日曜のSUGOは爽やかな秋晴れに恵まれ、早朝からスタンドは大観衆で埋め尽くされていた。第9戦の好結果もあって、ふたりともテンションは高めだったが、集中力を欠いていなかったことは、ともに第10戦決勝のスタートをそつなく決めていたことからも明らかだ。それぞれ3番手、5番手のポジションをキープしてレースを開始する。
ふたりともオープニングラップのうちに前を行く車両に迫るも、ぴしゃりと扉を閉じられ、逆転するまでには至らない。中盤からの川合は、単独走行となっていたが、コンスタントに周回を重ねていた安定感は、今後への期待材料になるはずだ。その一方で、小倉は前大会で連勝を果たしたドライバーを背後に置いて、最後まで5番手を競い合い、ポジションを守り抜いた。
川合は3位でフィニッシュして2戦連続で表彰台に立ち、小倉も5位に入って連続入賞を果たした。SUGOでつかんだ波を、残る2大会でさらに増幅させてくれることを期待したい。続く第6大会は、10月20〜21日に九州のオートポリスで開催される。

- チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
-
チームの皆が求めている優勝には届かなかったが川合が僅差の2位と3位を獲得出来たことは、チームに携わる全ての方々に感動と喜びを与えてくれた。川合は勝てそうで勝てなかった開幕戦からの流れを己の力で断ち切り、力強いレースをみせてくれた。小倉も練習時から川合やライバルに負けじと踏ん張っていたが初日のレースで抜ききれず、悔し涙を流したが、翌日のレースでは競い合いに一歩も引かず、激戦を戦い抜いてくれた。
- Driver 小倉祥太(Shota Ogura)COMMENT
-
土曜のレースで、今まで走る機会がなかったウエットコンディションを、ぶっつけ本番みたいな感じで迎えたのですが、意外に自信を持って攻められました。前にも着いていって、逆に背後もちょっと離すぐらいだったので、臨機応変に対応できたことは、自分にとっても自信につながりました。日曜のレースは後半に後ろから迫られるような感じになったのですが、いつもより集中して、上手くポジションキープできたと思います。今まで表彰台は全然見えなかったのですが、今回は地元東北のSUGOでベストリザルトを更新できたからには、次はもう1ランク上、表彰台に行きたいと思います。
- Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)COMMENT
-
スタートは2戦とも悪くなくて、特に第9戦は金曜の練習が生きて、1周目からペースが良く、抜きどころである4コーナーや最終コーナーで行けるように、タイミングを計っていました。それでトップが周回遅れに引っかかったタイミングで、チャンスを逃さず4コーナーで仕掛けて抜くことが出来ました。第10戦はドライになって自信もあったのですが、少し、走りをアジャストしきれなかったことが、前を逃した理由だと思います。ですが、レース自体はいつも以上に落ち着いてできたので、後続をほとんど気にせず走り続けることができました。予選も決勝も、走り方がすごく良くなってきたので、この流れをキープしたいです。
Le Beausset Motorsports
ルーキー佐藤蓮ギャンブル大成功も終盤痛恨のペナルティ!!
FIA-F4選手権第9戦の決勝が9月15日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、#6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)が第1戦岡山以来の今季2勝目を挙げた。
第9戦決勝は12時55分より15周で行われた。午前中の雨はすでに上がっていたが、路面はまだウェット。このためほとんどのドライバーがレインタイヤを選択してスタートに臨んだ。
#8佐藤蓮(SRS/コチラレ一シング)と#82庄司雄磨(OTG HubAuto F110)を除いては。
スタートでトップに立ったのはポールポジションの#5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)。しかしなかなかペースが上がらず、予選2位の名取と3位の#63川合孝汰(DENSOルボ一セF4)が背後に迫る。
そして5周目。2コーナーで周回遅れの#23YUGO(S2R Racing)がスピンして止まっているのを回避しようとアウト側のダートに出た角田をかわして名取がトップに浮上。川合も6周目の4コーナーで角田のインに車体をねじ込んで2位に浮上。二人はそのまま角田を引き離して一騎討ちを始めたが、今日のレースはそれだけでは終わらなかった。
周回を重ねるにつれて乾いていく路面に合わせ、ぐんぐんとペースを上げてきたのがスリックタイヤの佐藤。トップの名取を3秒以上上回るハイペースで次々とライバルたちを抜き去り、11周目のホームストレートでは川合をも捉えて2位に浮上すると、12周目の馬の背手前でついに名取をも攻略してトップに浮上。最後は2位以下に19秒もの大差をつけてチェッカーを受けた。
ところが佐藤にはレース終盤に黄旗追い越しにより37秒加算のペナルティが課せられ、10位でレースを終えることに。その結果、繰り上げで名取がこのレースの勝者となった。
またインディペンデントカップは#4佐々木祐一(DayDream Sendai F110)予選トップからスタートしてそのままトップでチェッカー。二輪時代から菅生を知り尽くしたベテランが今季初勝利を挙げている。
第10戦決勝は明日午前9時より15周で行われる。
- 第9戦優勝 #6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
-
出だしだけ悪かったんですけど、そのあとの空転はコントロールできたんで、スタートはポジションキープできました。ペースも悪くなくてチャンスを探したんですけど、周回遅れがいて、自力ではありませんがトップに立てて、運もよかったなと。もっとちゃんと走れれば1分31〜32秒が見えてたんですけど、最終コーナーで黄旗が出てて、ほぼ毎周周回遅れに捕まり、思うようなペースで走れずに川合くんに詰められました。これで大きくポイントも稼げたので、チャンピオン獲得に向けて明日も頑張ります。佐藤選手はグリッドが後ろだったのでああいう選択をしたと思いますけど、僕も少し守りに入ってしまったなと思うので、明日はよくチームと話し合って臨みます。でも同じタイヤの中ではトップだったので、それは自信に繋がりました。
- 第9戦決勝2位 #63川合孝汰(DENSOルボ一セF4)
-
まさか彼(名取)がトップだと思わなかったんで。最後は黄旗出てるわ、周回遅れいるわで、もうダメだと思ってたら彼が1番に誘導されて、僕も2番に誘導されて戸惑いました。2年前のもてぎ以来の表彰台で、しかも天候も一緒。晴れじゃ勝てないのかと。スタートはホイールスピンさせすぎました。タイヤはムッチャきつかったです。最後は曲がんないわ止まんないわで。明日はもう少し雨が降る予報と聞いてるので、タイヤマネジメントがしやすくなると思います。好きなコースなのでビビらずいけるはずです。
- 第9戦決勝3位 #5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
-
ペース的にはめちゃくちゃ悪かったんで、2コーナーのコースオフがなくても抜かれていたかなと思います。あのコースオフでタイヤやクルマにダメージを受けたとは考えていませんが、とにかくずっとペースが上がらなくて辛かったです。明日勝てるかどうかわかりませんが、勝てるように頑張ります。
- 第9戦インディペンデントカップ優勝 #4佐々木祐一(DayDream Sendai F110)
-
途中からほとんどドライになってきていたのでタイヤがかなり厳しかったですが、後ろがずっと離れていたので、前の若い人たちを誰か一人でも食いたいなと思ったんですが、みなさん速いんで難しかったです。地元なので勝てて良かったです。練習走行でエンジンが調子悪かったんですが、予選ではインディペンデントの中でトップを取れて良かったし、決勝もそのままトップを走れました。菅生はずっと走ってたんで、感慨深いものがあります。最近は四輪の走行枠が取れなくて、年一回走れる感じです。昔は二輪をやってて、32歳の時にここの耐久で転んで大怪我をしたのがきっかけて四輪に転向しました。それからずっとFJやFT、JAF-F4をやってきました。仕事を持ってるんで若い人みたいに走れないんで。お金と時間をやりくりしながらやってます。地の利があるので明日がドライでもレインでも大丈夫です。レインなら土砂降りがありがたいです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Hiroyuki MINAMI
SUGO GT 300km RACE -RIJ- (2018/09/15) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2018 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 6 | | | 名取 鉄平 | HFDP/SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 15 | 23'37.830 |
| 2 | 63 | | | 川合 孝汰 | DENSOルボ一セF4 Le Beausset Motorsports | 15 | 0.998 |
| 3 | 5 | | | 角田 裕毅 | HFDP/SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 15 | 4.877 |
| 4 | 62 | | | 小倉 祥太 | DENSOルボ一セJSS F4 Le Beausset Motorsports | 15 | 7.687 |
| 5 | 1 | | | 小高 一斗 | FTRSスカラシップF4 トムススピリット | 15 | 8.272 |
| 6 | 7 | | | 大滝 拓也 | SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 15 | 12.611 |
| 7 | 98 | | | 石坂 瑞基 | TOEI BJ Racing F110 Bionic Jack Racing | 15 | 12.612 |
| 8 | 36 | | | 小川 颯太 | FTRSスカラシップF4 トムススピリット | 15 | 13.990 |
| 9 | 81 | | | 菅波 冬悟 | OTG DL F110 OTG MOTOR SPORTS | 15 | 14.511 |
| 10 | *8 | | | 佐藤 蓮 | SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 15 | 17.480 |
| 11 | 25 | | | 細田 輝龍 | DRP F4 フィ一ルドモ一タ一スポーツ | 15 | 18.323 |
| 12 | 38 | | | 平木 玲次 | 茨城トョペットINGING F4 インギングモ一タ一スポーツ | 15 | 24.368 |
| 13 | 55 | | | 金澤 力也 | SPASHAN Works Racing フイ一ルドモ一タ一スポーツ | 15 | 30.671 |
| 14 | 17 | | | 塩津 佑介 | ATEAM Buzz Racing F110 ATEAM Buzz Motorsport | 15 | 33.636 |
| 15 | 95 | | | 小山 美姫 | DRP F4 フィールドモータースポーツ | 15 | 34.146 |
| 16 | 16 | | | 澤田 真治 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 15 | 34.355 |
| 17 | 77 | | | 大井 偉史 | WARMTECH Skill Speed Skill Speed | 15 | 38.008 |
| 18 | 73 | | | 塙 駿佑 | カロ一ラ新茨城レオンキッズレ一シング C.S.I-REON KIDS RACING | 15 | 48.057 |
| 19 | 4 | IC | 1 | 佐々木 祐一 | DayDream Sendai F110 佐々木 祐一 | 15 | 59.375 |
| 20 | *80 | | | 環 優光 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTOR SPORTS | 15 | 1'04.820 |
| 21 | 15 | | | 早瀬 広道 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 14 | 1Lap |
| 22 | 82 | | | 庄司 雄磨 | OTG HubAuto F110 OTG MOTOR SPORTS | 14 | 1Lap |
| 23 | 86 | IC | 2 | 大阪 八郎 | COLLET F110 ザップスピ一ド | 14 | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13Laps)完走 ---- |
| - | 23 | IC | - | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 12 | 3Laps |
| - | 88 | | | 黒沼 聖那 | SUCCEED SPORTS F110 SACCEED SPORTS | 6 | 9Laps |
| - | 11 | IC | - | 植田 正幸 | Rn-sports制動屋F110 Rn-sports | 6 | 9Laps |
| - | 2 | IC | - | 仲尾 恵史 | TCS Racing Team TEAM RIGHT WAY | | D.N.S |
- Fastest Lap: CarNo.8 佐藤蓮(SRS/コチラレ一シング) 1'27.097 (14/15) 153.109km/h
- CarNo.20は、2018 FIA-F4選手権統一規則第30条7.(ジャンプスタート)によりドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo.8は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.4.5 1 b(黄旗区間での追い越し)により、競技結果に対し37秒(ドライビングスルーペナルティー相当)を加算した。
FIA-F4選手権第9戦、第10戦の公式予選が9月15日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、#5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)がいずれもポールポジションを獲得した。
公式予選は午前8時10分より30分間で行われた。途中他車と接触した#7大滝拓也(SRS/コチラレ一シング)がコース脇にストップしたことによる赤旗中断などもあったが、セッションは時間延長などもなく定刻で走行を終了した。天候は曇り。ハイポイントコーナーの向こうに霧が出るなどしていたが、路面は終始ドライコンディションだった。
練習走行でも常にトップタイムを記録し、好調ぶりを見せていた#5角田がここでも飛び抜けた速さを発揮し、赤旗中断後に1’23.463、1’23.491を立て続けに記録してきた。この予選で1分23秒台を記録したのは角田ただ一人。2番手にはチームメイトの#6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)がつけたが、タイムは1’24.040に留まり、コンマ6秒近い差を角田につけられてしまった。
こちらレーシングの2台に続いたのはル・ボーセの2台。#63川合孝汰(DENSOルボ一セF4)が3番手、ルーキーの#62小倉祥太(DENSOルボ一セJSS F4)は4番手と今季ベストグリッドを獲得。当初は岡山と同じセッティングを持ち込んだが、練習走行のタイムが思わしくなかったために大幅なセッティング変更を実施したことが功を奏したようだ。
なおインディペンデントカップは#4佐々木祐一(DayDream Sendai F110)がトップ。#11植田正幸(Rn-sports制動屋F110)が2番手につけている。
第9戦決勝はこのあと12時55分より15周で行われる。
- 第9戦、第10戦ポールポジション #5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
-
富士のことはあまり思い出したくないというか…あまり頭の良くないレースをしていたので、そういう悔しさとかをずっと抱えて菅生に気持ちをむけてきたので、自信を持ってアタックしました。今回落ち着いてアタックしたのが良かったかなと思います。クルマは悪くないし、いいスペースを見つけられたので、その分いいアタックができました。練習からの反省点も生かせたので、その点でも良かったです。赤旗の時にセクター1でベストが出ていたので、このあとどうなるか気になりましたが、タイヤを労わるために早めに引き上げたのは良かったかなと思います。今回は勝ちたいという強い気持ちを持っているので、チームのためにも、メカニックさんのためにも、自分のためにもいいレースをしたいです
- 第9戦、第10戦予選2位 #6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)
- 順位的には2番で優勝を狙える位置ですけども、タイム差がコンマ6秒開いてしまってるので良くない予選でした。練習では1日目で大きくあったタイム差が昨日は詰められたので、最初に戻っちゃったというか、決勝ではまた詰めていかないとなと思います。自分のアタックの仕方だったり、タイヤの熱の入れ方が良くなかったと思うので、チームとよく話し合って改善していきたいです。菅生はテストで走っていますが、レースは初めてなので、正直レースウィークは不安がありました。昨日改善できたことが今日は元に戻っているので焦りもありますが、レースが始まればそんなことは言っていられないので、悔いのないレースができるようにしたいです。
- 第9戦、第10戦予選3位 #63川合孝汰(DENSOルボ一セF4)
- 自分の思ったタイミングでタイムを出せてなかったんですよ。赤旗の前の周に出てる予定だったんですけど。トップだけ飛び抜けたタイムだったので「どうしようかな」と思ったんですが、とりあえず前は速いメンバーが揃っていたので、その隊列のまま走っていようと思いました。ガソリンが少なくなってきたところでタイムが出ましたが、本当だったらもう1周行ったところでタイムが出るはずだったんですよ。最後の最後にミスしちゃったんで、その一つ前の周がベストになりました。気温が低いんで、タイヤ的にはずっと走ってても問題ありませんでした。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
SUGO GT 300km RACE -RIJ- (2018/09/15) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2018 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 スポーツランドSUGO 3.704256km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 5 | | | 角田 裕毅 | HFDP/SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | R1'23.463 | - | - | 159.775 |
| 2 | 6 | | | 名取 鉄平 | HFDP/SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 1'24.040 | 0.577 | 0.577 | 158.678 |
| 3 | 63 | | | 川合 孝汰 | DENSOルボ一セF4 Le Beausset Motorsports | 1'24.106 | 0.643 | 0.066 | 158.554 |
| 4 | 62 | | | 小倉 祥太 | DENSOルボ一セJSS F4 Le Beausset Motorsports | 1'24.129 | 0.666 | 0.023 | 158.510 |
| 5 | 16 | | | 澤田 真治 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'24.150 | 0.687 | 0.021 | 158.471 |
| 6 | 1 | | | 小高 一斗 | FTRSスカラシップF4 トムススピリット | 1'24.234 | 0.771 | 0.084 | 158.313 |
| 7 | 98 | | | 石坂 瑞基 | TOEI BJ Racing F110 Bionic Jack Racing | 1'24.266 | 0.803 | 0.032 | 158.253 |
| 8 | 95 | | | 小山 美姫 | DRP F4 フィールドモータースポーツ | 1'24.448 | 0.985 | 0.182 | 157.912 |
| 9 | 36 | | | 小川 颯太 | FTRSスカラシップF4 トムススピリット | 1'24.479 | 1.016 | 0.031 | 157.854 |
| 10 | 8 | | | 佐藤 蓮 | SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | 1'24.507 | 1.044 | 0.028 | 157.801 |
| 11 | 38 | | | 平木 玲次 | 茨城トョペットINGING F4 インギングモ一タ一スポーツ | 1'24.546 | 1.083 | 0.039 | 157.729 |
| 12 | 80 | | | 環 優光 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTOR SPORTS | 1'24.633 | 1.170 | 0.087 | 157.566 |
| 13 | 81 | | | 菅波 冬悟 | OTG DL F110 OTG MOTOR SPORTS | 1'24.638 | 1.175 | 0.005 | 157.557 |
| 14 | 25 | | | 細田 輝龍 | DRP F4 フィ一ルドモ一タ一スポーツ | 1'24.728 | 1.265 | 0.090 | 157.390 |
| 15 | 55 | | | 金澤 力也 | SPASHAN Works Racing フイ一ルドモ一タ一スポーツ | 1'24.782 | 1.319 | 0.054 | 157.290 |
| 16 | 17 | | | 塩津 佑介 | ATEAM Buzz Racing F110 ATEAM Buzz Motorsport | 1'24.932 | 1.469 | 0.150 | 157.012 |
| 17 | *77 | | | 大井 偉史 | WARMTECH Skill Speed Skill Speed | 1'25.135 | 1.672 | 0.203 | 156.637 |
| 18 | 88 | | | 黒沼 聖那 | SUCCEED SPORTS F110 SACCEED SPORTS | 1'25.210 | 1.747 | 0.075 | 156.499 |
| 19 | *82 | | | 庄司 雄磨 | OTG HubAuto F110 OTG MOTOR SPORTS | 1'25.435 | 1.972 | 0.225 | 156.087 |
| 20 | 15 | | | 早瀬 広道 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'25.750 | 2.287 | 0.315 | 155.514 |
| 21 | 4 | I | 1 | 佐々木 祐一 | DayDream Sendai F110 佐々木 祐一 | 1'25.782 | 2.319 | 0.032 | 155.456 |
| 22 | 11 | I | 2 | 植田 正幸 | Rn-sports制動屋F110 Rn-sports | 1'25.839 | 2.376 | 0.057 | 155.353 |
| 23 | 2 | I | 3 | 仲尾 恵史 | TCS Racing Team TEAM RIGHT WAY | 1'25.977 | 2.514 | 0.138 | 155.103 |
| 24 | 73 | | | 塙 駿佑 | カロ一ラ新茨城レオンキッズレ一シング C.S.I-REON KIDS RACING | 1'26.112 | 2.649 | 0.135 | 154.860 |
| 25 | 23 | I | 4 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 1'27.934 | 4.471 | 1.822 | 151.651 |
| 26 | 86 | I | 5 | 大阪 八郎 | COLLET F110 ザップスピ一ド | 1'28.398 | 4.935 | 0.464 | 150.855 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 1'32.257)予選通過 ---- |
| - | *7 | | | 大滝 拓也 | SRS/コチラレ一シング Hondaフオ一ミュラ・ドリ一ム・プロジェクト | deleted | - | - | - |
- 'R'マークは従来のコースレコード(1'23.758)を更新しました。
- CarNo.7は、2018 FIA-F4選手権統一規則第23条1.違反(予選中のタイヤ交換)により、タイムを抹消した。
- CarNo.77,82は、黄旗区間でのベストタイムを削除した。
前回の岡山大会で台風のため中止となり、本日の最終プログラムとして組み込まれた全日本F3選手権第9戦は再び中止となった。
午後4時、大会事務局は「全日本F3選手権第9戦決勝レースは、天候および日没を考慮し、2018年国内競技規則10-10.14)に基づき中止とする」というリリースを発表した。
代替戦の開催については未定。
Text: Yoshinori OHNISHI
2018全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦は、9月9日朝8時付けで決勝日のタイムスケジュールを変更することが発表された。
これは今後予想される荒天に対応するための措置であり、スーパーフォーミュラの決勝はスタート時刻を当初予定より10分早めて午後1時55分とし、周回数も68周から54周に減算される。
同時に併催の全日本F3選手権についても、第14戦決勝は25周から18周に、第9戦決勝は午後4時10分にスタート時刻を早め、周回数も18周から13周に減算されることになった。
詳細は下記の通り
※()内は当初予定
SFフリー走行 9:00~9:30(変更なし)
F3第14戦決勝 10:15~18周または35分(10:15~25周)
SF第6戦決勝 13:55~54周または70分(14:05~68周)
F3第9戦決勝 16:10~13周(16:25~18周)
なお、今後の天候状況によってはさらなる変更や中止の可能性も現時点では否定できない状況だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
台風12号の接近に伴い、スケジュールの変更を迫られていた全日本F3選手権岡山大会だが、午後3時25分発行の公式通知により、29日の競技は全スケジュールが中止と正式に決定した。
これにより岡山大会は28日午後の第8戦決勝をもって日程終了となる。
次戦はツインリンクもてぎ。8月18-19日に第10、11、12戦を行う。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
岡山国際サーキットで開催されている全日本F3選手権第7、8、9戦だが、台風の接近に伴いタイムテーブルを大幅に変更することが7月28日12時20分付で大会組織委員回より発表された。
これによると当初午後3時50分スタートとされていた第7戦決勝が午後1時55分スタートに。これに伴い周回数も当初予定の25周から18周に短縮されることとなった。
また当初は29日午前9時45分スタートとされていた第8戦決勝は28日午後5時25分スタートに繰り上げられた。こちらの周回数は予定通り18周とのこと。
なお、29日のタイムテーブルならびに第9戦の周回数については現時点では未定だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
全日本F3選手権第7戦、8戦の公式予選が7月28日、岡山国際サーキットで行われ、第7戦は#37宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)、第8戦は#36坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がポールポジションを獲得した。
公式予選は午前10時20分より30分間で行われた。路面は終始ドライコンディションだったが、台風の接近により上空には雲がかかってきており、前日の専有走行よりも気温、路面温度が下がったことでタイヤのウォームアップに苦労するドライバーもいたようだった。
1本目のアタックでトップに立ったのは#36坪井。1’22.646を4周目に記録したが、3周目のアタックでミスを犯したためにもう1周予定外のアタックを行なった結果だという。#37宮田も同様の理由で4周、5周、6周と22秒台のタイムを連発。1’22.656がこの時点でのベストタイムだった。3番手には#93大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が1’22.793と僅差で続く。
上位陣は残り10分を切ったところで2本目のアタックを開始。ここで#37宮田が1’22.395を叩き出してトップに浮上する。#36坪井は1’22.507で2番手。その後も続けてもう1周行こうとした坪井はセクター1、2と自己ベストを更新したものの、ダブルヘアピンで1台がスピンしたことで提示された赤旗に行く手を阻まれ、タイムアップはならなかった。この赤旗は#93大湯のアタックにも影響を及ぼし、こちらは3番手で予選を終えることに。しかし大湯は前戦富士でエンジンブローに見舞われたためにエンジン交換を行なっており、第7戦決勝での3グリッド降格がすでに決まっている。
また今大会は3レース開催ということでドライタイヤは3セットが使用可能となっており、これに応じて#8片山義章( YTB F318)、#12笹原右京(THREEBOND)らが3セット全てを投入してタイムアタックを行なったが、笹原は5位、片山は6位と、この試みは必ずしも成功したとは言い難い結果となった。
第7戦決勝は今日午後3時50分より25周で行われる予定だが、台風の影響からタイムスケジュールの見直しが検討されており、この結果いかんで3レースのスタート時刻、周回数などが変更となる可能性が大きい。
- 第7戦ポールポジション、第8戦予選2位 #37宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
-
30分間の予選なので、1アタックしてピットインし、また2回目のアタックに行くという作戦でした。1回目は失敗した部分があってタイヤのいいところを使い切れませんでした。2回目のアタックは1回目に比べればまとまっていましたが、それでもまだロスしてる部分があったので、もう1周タイムを出しに行く予定でしたが、赤旗が出てしまいました。あれがなければ2戦ともポール取れたかなとも思いますが、逆に赤旗に助けられた面があったのかもしれません。とりあえずポール取れてよかったです。1本めで3周続けてアタックできたことで、ロングランに対しても自信がつきました。
3セット目を予選で使うことは全然考えていませんでした。限られた時間の中でタイムが出せるかどうかもわからないし、3レース目のグリッドが1レース目の結果で決まることを考えれば、1レースめを新品タイヤで走った方がいいと考えました。
決勝ではスタートを普通に決めて、鈴鹿でのリベンジをしたいです。
- 第7戦予選2位、第8戦ポールポジション #36坪井翔(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
-
練習走行までずっとトップだったし、路面温度が高い時はずっと調子が良かったんですけど、今日の予選では路面温度が下がったことにアジャストしきれず1セット目のアタックではミスをしてしまいました。2セット目のアタックは赤旗でアタックしきれなかったので、第8戦のポールが取れたこと自体が奇跡に近い感じです。いろんなトライはしていたんですけど、なぜか3周めでアタックに行けない状態で、4周め5周目にタイムを出しました。赤旗がなければもうコンマ1いけたかなとは思いますが、まあ2番手スタートなら決勝は悪くないと思うので、決勝では集中して行きます。明日の午前のレースだと難しいので、できれば今日2レースになればと思います。第1レースでは25周きちんと組み立てて勝ちたいです。
3セット目については時間的に間に合わないと思い、最初から考えませんでした。僕らはウォームアップをゆっくり目に行うので、時間が足りないし、決勝にニュータイヤを残した方がいいという判断でした。
- 第7戦予選3位、第8戦予選3位 #93大湯都史樹(TODA RACING)
-
このコンディションだったらタイムが上がるのはわかっていたので、ウォームアップの周のタイヤの熱の入れ方が肝心だと思いました。あとはもう普段通りに走ればいいなと。このレースウィークを通してクルマは悪くありません。気温が低い時は調子いいんですよ、このクルマは。あとはユーズドのレースペースが不安ですね。予選だけで終わっちゃわないように、なんとかしないとと思います。予選中にセット変更の時間を取ることを考えると3セット目を使うことは全く考えませんでした。
次は6番手からスタートしますが、スタートをうまく決めて1周目で4番手くらいで戻ってこれればと思います。そこからチャンスを見て、という感じ上がっていければ、と。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI
Yoshinori OHNISHI

ル・ボーセ モータースポーツが挑むカテゴリーのひとつであるFIA-F4選手権シリーズ第5大会が、8月5日(土)、6日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)で開催され、川合孝汰・平木玲次・平木湧也の3人が参戦した。
今季2回目の開催となる、このハイスピードコースは湧也に優勝経験があり、また第3戦では3人揃って入賞を果たすなど、チームにとって相性もいい。シリーズ後半戦の大量得点に向け、弾みをつけるにはまたとないステージでの活躍に期待がかかる。
予選 8月5日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
前大会のSUGOの練習走行から3人とも確実な進化が見られ、今回の富士大会でも更なる進化を目指してサーキット入り。走り初めとなる木曜日の専有走行では、いずれもセッションごとにタイムを縮め、特に川合は3セッションのすべてでトップ10につけ、セッション2では2番手につけた。金曜日の練習走行においても、早朝のセッション1では揃って自己ベストを更新するなどいい感触を得ていた。
今回の予選は、後半にタイヤが温まり、燃料も軽くなったところでのアタックを狙ったことから、燃料をセーブするためにコースオープンと同時にコースインをせずに、4分ほど待機した後、3人はコースへと送り出された。
しかし、いざアタック開始というタイミングで、目の前にはジェントルマンドライバーの集団が。湧也はその集団をうまくかわしたものの、かわしきれずクリアが取れない状態での走行となった川合と玲次はクールダウンを行いつつ、間隔を広げていく。そうして間合いを保つことでアタックとなったものの、タイヤのピークを使うことが難しい予選となった。
それでも、湧也は第9戦を5番手、第10戦も5番手から臨むこととなり川合は6番手、7番手とトップグループの後に付くポジションとなった。しかし、上位につけたドライバーがペナルティで3グリッド降格となったため、第9戦はひとつずつポジションを上げる。予選中、ほとんどクリアがとれなかった玲次は、第9戦を17番手、第10戦を18番手から挑むこととなった。

決勝第9戦 8月5日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
上空には灰色の雲が浮かぶものの、雲の切れ間からは強い日差しが注がれ、汗ばむようなコンディションとなった第9戦決勝レース。湧也と川合は予選の直後にポジションアップとなったのは前述のとおりながら、さらにポールシッターがマシントラブルでリタイアというアナウンスがあり、ふたりの前にいるマシンは2台だけとあって、またとないチャンスが舞い込んだ。
ともに好スタートを切り、1コーナーには3番手、4番手で飛び込んでいく。そして、いきなり5台でのトップグループが形成され、激しい攻防の中、4周目の1コーナーで川合が5番手に。上位の2台が逃げていく中、湧也は3番手を保ち続けていたが、6周目に4番手に。その後、湧也は7番手、川合が6番手をキープし周回を重ねたが11周目の13コーナーで川合は縁石に乗り、姿勢を乱してしまったため、7番手でチェッカー。湧也は5番手でレースを終えた。
一方、玲次は前を行く車両をとらえ続け、8周目には12番手まで浮上。最終ラップにはもう1台を抜いて11番手に。さらに先行していた車両のペナルティによる降格があったため、ひとつ順位を上げて10位入賞を果たすこととなった。その結果、5位の湧也、7位の川合とともに、トリプル入賞を果たした。

決勝第10戦 8月6日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
この日もドライコンディションが保たれ、そつなくスタートを切った湧也だったが、1コーナーまでに6番手に。そして川合はホイールスピンが大きく、2台に先行されて10番手となる。しかし、2周目に1台が順位を落としたことから9番手に上がり、前の車両から遅れることなく、川合は逆転のチャンスを待った。
一方、湧也も4番手を争う4台の集団の中で激しいバトルを繰り広げながら、やはり逆転のチャンスを待ち続け、コーナーでは差を詰めるも、ストレートで引き離されてしまう。必死に堪え続けたのだが、14周目の1コーナーでついに限界が訪れ、7番手に。そして、その1周前、湧也を含む4番手争いの集団に追いついたことから、いよいよ勝負と前の車両を1コーナーでアウトから抜こうとした川合だったが、並んで前に出たところで追突されてコースアウト。マシンにダメージを負うも、なんとか完走をという執念が実って、21位でチェッカーを受けた。そして湧也は7位でフィニッシュ。
18番手スタートだった玲次は、またしてもオーバーテイクショーを披露していた。11周目には13番手に上がり、さらに13周目には川合
を巻き込んだアクシデントもあったことから、11番手まで浮上し、入賞まであと一歩のところでチェッカーとなった。
結果以上に、大きな収穫がそれぞれにあった第5大会富士。次の戦いは3週間後に控えた鈴鹿となる。残る戦いは少なくなってきただけに、なんとか記録だけでなく、記憶にも残る大会としてくれることが大いに期待される。

- チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
-
常時クルマのバランスも良く、ドライバーが常に攻められる状態ではあったが、思いの外ストレートスピードが伸びず、レースを通して幾つかの対応策を試してみたが決勝では決め手を欠いてしまった。鈴鹿では十分戦えると思うので、ドライバー自身も今持つパフォーマンスを最大限に出し切って貰いたい。
- Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)COMMENT
-
第9戦ではチームメイトとのバトルを含め、レースの組み立ては今までよりもうまくできたと思います。ただ、その直後に自分のミスで13コーナーの縁石に乗り過ぎて、ダートに出てしまい、6位が確実だったところでひとつ順位を下げてしまったことが、残念でした。第10戦はスタートでホイールスピンが大きくて、クルマが前に進んでいかない状況で抜かれてしまったのですが、その後は前のクルマに引っ張って行ってもらう状態で、4番手集団を追いかけていって、最後の4周ぐらいで勝負をかける予定でした。実際、詰まったので1コーナーの立ち上がりでうまく合わせられて、外から抜き去ったんですが横から当てられてしまって。リタイアせずに済んだのは良かったのですが、それが本当に悔やまれます。
- Driver 平木玲次(Reiji Hiraki)COMMENT
-
予選は、ずっと前と後ろと争ってしまい、クリアも取れない状況で、グリッドも下位に沈んでしまいました。ここは今回いちばんの反省点です。レースウィークを通じ、ずっと調子が良くない中、そう行った流れを引きずってしまったのは僕の責任で、そこは今後変えていかなくてはならないところだと思います。第9戦はなんとか10位まで上がることができたので、内容的には良かったです。1台ずつ上がれたというのは、ポジティブな面だったと思います。第10戦も順調に上げられたのですが、中盤にバトルになった時、一発で仕留められず前との距離も空いてしまったので、それがなければ、もうふたつぐらい上げられたかもしれません。
- Driver 平木湧也(Yuya Hiraki)COMMENT
-
このレースウィークを通じて調子はけっこう良くて、コーナー自体はまわりとほとんど変わらなかったと思います。ただ、ストレートで離されてしまって厳しい戦いでした。なかなか難しい中で、自分のできることは精いっぱいやったつもりですし、その中でベストな結果も出せたと思っています。ただ、もうひとつ、もうふたつ前に行きたいという気持ちはありました。第9戦はグリッドも前の方でしたが、トップグループについていくのがやっとで、かなり厳しかったです。第10戦もセット変更も行なって賭けてみたのですけど、なかなか難しかったです。とはいえ今シーズンの中では、前が見えてきたという印象も強く、次の鈴鹿もこの流れのまま、うまく詰めていきたいと思っています。
Le Beausset Motorsports
#8角田待望の2勝目!!
FIA-F4選手権第9戦の決勝が8月5日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、予選2番手からスタートした#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)が#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)の追撃を振り切り、今季2勝目をあげた。
第9戦決勝はポールポジションの#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)のリタイヤというまさかの展開で幕を開けた。チームによればスタート前にマシントラブルが見つかったとのことだが、詳細は不明。明日の第10戦決勝には支障なく出走できるという。
ポールの大湯を欠いたままレースは午後1時30分より15周で行われた。
繰り上げポールの角田が無難にスタートを決め、そのままトップで1コーナーへ。笹原がアウトから並びかけてきたが、角田はそのままトップを守りきった。笹原は2周目の1コーナーでも角田に並びかけるが、またしても前に出るには至らず、立ち上がり加速が鈍ったことで逆に差を広げられることに。
その後はセクター2の速い笹原とセクター3の速い角田による一進一退の攻防が0.4秒〜0.6秒という僅差で続いた。
その後方では予選での走路外走行により3グリッド降格のペナルティを受けた#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が徐々に順位を上げてきていた。宮田は1周目をポジションキープの6位で終えると、5周終わりのホームストレートでインから#60川合孝汰(DENSOルボーセF4)をかわして5位、その後も#62平木湧也(DENSOルボーセF4 FTRS)、#35河野駿佑(HubAuto F110)らを次々に抜き去り、8周目に3位に浮上してきた。しかしトップ2台はその4秒前方。8周目にファステストラップを記録するなど、トップ2台をも上回るハイペースで後半は周回した宮田だったが、この差を埋めるには至らなかった。
そのトップ2台の戦いはファイナルラップをまでほぼ膠着状態。最終コーナーでのトラクションが不足していた、と笹原がレース後に語ったことを裏付けるかのように、笹原はホームストレートであと一伸びが足りず、角田を攻略できないでいた。
ところがファイナルラップのヘアピン立ち上がり、リヤタイヤのグリップを失いつつあった角田のリヤが大きく流れた。
一気に間合いを詰めてきた笹原は続くダンロップコーナーでインを伺うが、ここは角田ががっちり閉めてきた。
最終コーナーでも笹原はアタックを試みたが、角田に近づきすぎたのが影響してかフロントが入っていかずにステアリングを切り足したため、今度は笹原のリヤが立ち上がりで流れて万事休す。角田は第2戦岡山以来のFIA-F4通算2勝目をものにした。2位は笹原、3位には宮田が入った。
次戦第10戦決勝は明日朝8時40分より同じく15周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
FUJI GT 300km RACE -RIJ- (2017/08/05) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2017 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Driver | Car Team | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 8 | 角田 裕毅 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | DL | 15 | 26'51.950 |
| 2 | 6 | 笹原 右京 | HFDP/SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | DL | 15 | 0.343 |
| 3 | 1 | 宮田 莉朋 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPIRIT | DL | 15 | 3.579 |
| 4 | 35 | 河野 駿佑 | HubAuto F110 HubAuto Racing | DL | 15 | 4.660 |
| 5 | 62 | 平木 湧也 | DENSOルボーセF4 FTRS Le Beausset Motorsports | DL | 15 | 5.756 |
| 6 | 7 | 大滝 拓也 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | DL | 15 | 8.284 |
| 7 | 60 | 川合 孝汰 | DENSOルボーセF4 Le Beausset Motorsports | DL | 15 | 8.497 |
| 8 | 16 | 篠原 拓朗 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | DL | 15 | 16.771 |
| 9 | 18 | 名取 鉄平 | ATEAM Buzz Racing F110 Buzz International | DL | 15 | 17.406 |
| 10 | 61 | 平木 玲次 | DENSOルボーセF4 Le Beausset Motorsports | DL | 15 | 17.936 |
| 11 | 80 | 菅波 冬悟 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTORSPORTS | DL | 15 | 18.376 |
| 12 | 3 | 石坂 瑞基 | DADSFC SUTEKINA F4 SUTEKINA RACING TEAM | DL | 15 | 19.054 |
| 13 | 25 | 高橋 知己 | 点天&イーストアップwith Field FIELD MOTORSPORT | DL | 15 | 22.261 |
| 14 | 21 | 神 晴也 | RSS F110 RSS | DL | 15 | 22.310 |
| 15 | 55 | 細田 輝龍 | DRP F4 FIELD MOTORSPORT | DL | 15 | 22.566 |
| 16 | 19 | アカシュ ゴウダ | VSR Lamborghini SC VSR Lamborghini S.C. Formula Jr. | DL | 15 | 25.086 |
| 17 | 17 | 朝日 ターボ | ヴァンガードまるはアイカーズF110 Buzz International | DL | 15 | 25.623 |
| 18 | 77 | 大井 偉史 | Skill Speed スキルスピード | DL | 15 | 26.668 |
| 19 | 39 | 浦田 裕喜 | SACCESS RACING F4 SACCESS RACING | DL | 15 | 28.239 |
| 20 | 70 | 小山 美姫 | Leprix Sport F110 leprix sport | DL | 15 | 35.446 |
| 21 | 68 | チア ウィング ホン | B-MAX RACING F110 B-MAX RACING TEAM | DL | 15 | 38.369 |
| 22 | 63 | 金澤 力也 | VSR Lamborghini SC VSR Lamborghini S.C. Formula Jr. | DL | 15 | 38.956 |
| 23 | 73 | 牛井渕 琴夏 | カローラ新茨城レオンキッズレーシング C.S.I-REON KIDS RACING | DL | 15 | 39.546 |
| 24 | 44 | 小野寺 匠 | NRS F110 NRS | DL | 15 | 43.796 |
| 25 | *50 | 澤田 真治 | B-MAX RACING F110 B-MAX RACING TEAM | DL | 15 | 55.483 |
| 26 | 4 | 佐々木 祐一 | 仙台Day Dream Racing F110 佐々木祐一 | DL | 15 | 1'00.111 |
| 27 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | DL | 15 | 1'02.213 |
| 28 | 54 | ゲルハルド ヴェンツェル リッケルト Jr. | PAM KOTA RACING ARN RACING | DL | 15 | 1'20.951 |
| 29 | 86 | 大阪 八郎 | COLLET F110 ZAP SPEED RACING TEAM | DL | 15 | 1'26.960 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13Laps)完走 ---- |
| - | 15 | 早瀬 広道 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | DL | 3 | 12Laps |
| - | 2 | 仲尾 恵史 | TCS-奈良初参加おっちゃん号 TEAM RIGHT WAY | DL | 2 | 13Laps |
- Fastest Lap: CarNo.1 宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)1'46.865 (8/15) 153.715km/h
- CarNo.50は、FIA-F4 Spr第19条1.2(走路外追い越し)違反により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
FIA-F4選手権第9戦、第10戦の公式予選が8月5日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)がベストタイム、セカンドタイム両方でトップとなり、2戦連続でポールポジションを獲得した。
公式予選は午前8時10分より30分間で行われた。この日の天候は曇り。朝から汗ばむ陽気の中での走行となった。
最初にトップに立ったのは#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)。1'46.516をアタック開始直後に記録してきた。2番手には#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)、3番手に大湯が続く。しかし開始から14分が経過したところで大湯が1'46.111を記録してトップに浮上、結局このタイムを誰一人上回ることができず、大湯は第6戦オートポリス以来、今季3度目のポールポジションを獲得、さらに後半のアタックでも1'46.238を出し、2戦連続でのポールポジションを獲得した。
ポイントリーダーの笹原は第9戦3位、第10戦2位と優勝の狙えるポジションを確保、角田も第9戦2位、第10戦4位となり、このHFDP勢に割って入る形で#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が第10戦で3位のポジションを得た。
第9戦決勝はこのあと午後1時30分より、第10戦決勝は明日朝8時40分より、いずれも15周で行われる。
- 第9戦予選PP、第10戦予選PP #5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)
- みんなペース的な部分は速いと思いますし、その中で僕自身の作戦がうまく決まったかな、というところがあると思います。
僕自身も調子が良いいですし、僕の中では順当です。無理しなくてもポール取れたし、しっかり自分の力を出し切れたという気持ちです。練習走行の段階から路面温度や天気も予想がついていたので、その中でしっかり引き離せたのは良かったです。ホンダとしてもチーム力の底上げをするためにしっかりテストをしてきましたし、レースに向けての気持ちはもチーム全体が強いと思います。トムスの宮田選手も結構速いと思いますし、僕自身のマージンがそれほどあるとは思っていません。接戦になると思います。でも前回の富士ではくらいつくので精一杯って感じでしたが、今回はやれるんじゃないかなと思います。決勝は、焦らず、集中しながらも周りをみることも忘れずに頑張ります。まだ菅生のこと引きずってるんで(笑)
- 第9戦予選2位 、第10戦予選4位 #8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)
- 練習から調子が良かっただけに悔しいのもありますが、ポールをとった大湯選手は練習から予選のことを考えてコツコツと準備をしてきていたので、そこでもう負けていたのかなという感じでした。2位は悔しいけど、納得です。セカンドタイムはもうちょっと行きたかったです。練習から単独走行を意識しすぎて、スリップの練習をしてこなかったので、スリップのつき方がうまくなかったと思います。そこは今後の課題です。富士はスリップが特に重要で、それができないと4位以内に入るのも難しいと思います。第1レースはしっかりスタートを決めて優勝したいと思います。
- 第9戦予選3位、第10戦予選2位 #6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)
- 比較的クリアラップが取りづらい状況でしたが、そうした中でもうまく場所どりができ、結果的に3周連続でほぼ同じくらいのタイムが出ました。ベストを取れるはずのラップは第3セクターで前に引っかかってしまいました。それまではポールを取れるくらいのペースだったので勿体無かったです。今週末は練習走行の順位はあまり良くなかったのですが、いろいろトライした中での順位でした。ですから予選はうまくまとめることができれば3位以内に入ると思っていましたので、最低限の結果は出せたと思います。富士はスリップも効き、オーバーテイクも可能なので。決勝はいつものように、しっかり楽しんで前を目指していければと思います。
- 第9戦予選4位、第10戦予選3位 宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)
- 譲っている時に走行ラインが他の車両と重なったことと、四輪脱輪があったことで1レース目はペナルティで3グリッド降格になりましたが、2レース目は3番ならまあいいかなと。抜けるコースだし、チャンスはあるんで。1レース目はどうなるかわかりませんけど、ベストを尽くしてやるだけなんで。練習走行の木曜日は調子が良かったんですが、金曜にいろいろセッティングを試して、そこから正しい判断ができなくて予選を失敗してしまいました。でも予選の中で原因は見つかったので、そこは良かったです。自分としては去年の8月のように優勝したいし、今年の5月の富士も優勝しているし、とにかく結果を残すしかないと思います。今年2回目のホームコースですからね。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
FUJI GT 300km RACE -RIJ- (2017/08/05) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2017 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 5 | 大湯 都史樹 | HFDP/SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'46.111 | - | - | 154.808 |
| 2 | 8 | 角田 裕毅 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'46.253 | 0.142 | 0.142 | 154.601 |
| 3 | 6 | 笹原 右京 | HFDP/SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'46.302 | 0.191 | 0.049 | 154.530 |
| 4 | *1 | 宮田 莉朋 | FTRSスカラシップF4 TOM'S SPIRIT | 1'46.342 | 0.231 | 0.040 | 154.471 |
| 5 | 62 | 平木 湧也 | DENSOルボーセF4 FTRS Le Beausset Motorsports | 1'46.457 | 0.346 | 0.115 | 154.305 |
| 6 | 60 | 川合 孝汰 | DENSOルボーセF4 Le Beausset Motorsports | 1'46.521 | 0.410 | 0.064 | 154.212 |
| 7 | 35 | 河野 駿佑 | HubAuto F110 HubAuto Racing | 1'46.543 | 0.432 | 0.022 | 154.180 |
| 8 | 16 | 篠原 拓朗 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'46.621 | 0.510 | 0.078 | 154.067 |
| 9 | 7 | 大滝 拓也 | SRS/コチラレーシング Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト | 1'46.720 | 0.609 | 0.099 | 153.924 |
| 10 | 17 | 朝日 ターボ | ヴァンガードまるはアイカーズF110 Buzz International | 1'46.843 | 0.732 | 0.123 | 153.747 |
| 11 | 50 | 澤田 真治 | B-MAX RACING F110 B-MAX RACING TEAM | 1'46.862 | 0.751 | 0.019 | 153.720 |
| 12 | *25 | 高橋 知己 | 点天&イーストアップwith Field FIELD MOTORSPORT | 1'46.877 | 0.766 | 0.015 | 153.698 |
| 13 | 3 | 石坂 瑞基 | DADSFC SUTEKINA F4 SUTEKINA RACING TEAM | 1'46.946 | 0.835 | 0.069 | 153.599 |
| 14 | 18 | 名取 鉄平 | ATEAM Buzz Racing F110 Buzz International | 1'47.020 | 0.909 | 0.074 | 153.493 |
| 15 | 55 | 細田 輝龍 | DRP F4 FIELD MOTORSPORT | 1'47.023 | 0.912 | 0.003 | 153.489 |
| 16 | 80 | 菅波 冬悟 | OTG DL F4 CHALLENGE OTG MOTORSPORTS | 1'47.093 | 0.982 | 0.070 | 153.388 |
| 17 | 61 | 平木 玲次 | DENSOルボーセF4 Le Beausset Motorsports | 1'47.182 | 1.071 | 0.089 | 153.261 |
| 18 | 39 | 浦田 裕喜 | SACCESS RACING F4 SACCESS RACING | 1'47.206 | 1.095 | 0.024 | 153.226 |
| 19 | 21 | 神 晴也 | RSS F110 RSS | 1'47.348 | 1.237 | 0.142 | 153.024 |
| 20 | 63 | 金澤 力也 | VSR Lamborghini SC VSR Lamborghini S.C. Formula Jr. | 1'47.634 | 1.523 | 0.286 | 152.617 |
| 21 | 70 | 小山 美姫 | Leprix Sport F110 leprix sport | 1'47.660 | 1.549 | 0.026 | 152.580 |
| 22 | 77 | 大井 偉史 | Skill Speed スキルスピード | 1'47.729 | 1.618 | 0.069 | 152.483 |
| 23 | 19 | アカシュ ゴウダ | VSR Lamborghini SC VSR Lamborghini S.C. Formula Jr. | 1'47.831 | 1.720 | 0.102 | 152.338 |
| 24 | 15 | 早瀬 広道 | Media Do ADVICS影山F110 Media Do Kageyama Racing | 1'47.867 | 1.756 | 0.036 | 152.288 |
| 25 | 68 | チア ウィング ホン | B-MAX RACING F110 B-MAX RACING TEAM | 1'47.899 | 1.788 | 0.032 | 152.242 |
| 26 | 73 | 牛井渕 琴夏 | カローラ新茨城レオンキッズレーシング C.S.I-REON KIDS RACING | 1'48.043 | 1.932 | 0.144 | 152.039 |
| 27 | 44 | 小野寺 匠 | NRS F110 NRS | 1'48.616 | 2.505 | 0.573 | 151.237 |
| 28 | 2 | 仲尾 恵史 | TCS-奈良初参加おっちゃん号 TEAM RIGHT WAY | 1'48.681 | 2.570 | 0.065 | 151.147 |
| 29 | 4 | 佐々木 祐一 | 仙台Day Dream Racing F110 佐々木祐一 | 1'49.023 | 2.912 | 0.342 | 150.673 |
| 30 | 23 | YUGO | S2R Racing N-SPEED | 1'49.504 | 3.393 | 0.481 | 150.011 |
| 31 | 86 | 大阪 八郎 | COLLET F110 ZAP SPEED RACING TEAM | 1'49.760 | 3.649 | 0.256 | 149.661 |
| 32 | 54 | ゲルハルド ヴェンツェル リッケルト Jr. | PAM KOTA RACING ARN RACING | 1'50.631 | 4.520 | 0.871 | 148.483 |
| ---- 以上基準タイム予選通過 ---- |
| - | 9 | 畑 亨志 | アーネクトwith Field FIELD MOTORSPORT | absence | - | - | - |
| - | 83 | 植木 匠 | NRS・INTERCEPT NRS | absence | - | -0 | - |
- CarNo.1は、FIA-F4 Spr第19条1.2(走路外複数回)により、第9戦のグリッドを3グリッド降格のペナルティーを科す。
- CarNo.25は、FIA-F4 Spr第19条1.2(走路外複数回)により、当該ベストラップ削除および第9戦のグリッドを3グリッド降格のペナルティーを科す。
全日本F3選手権第9戦の決勝が5月28日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#12アレックス・パロウ(THREEBOND)がそのまま逃げ切って今季3勝目を挙げた。
Nクラスは#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が独走でF3初優勝を達成した。
スーパーフォーミュラの公式予選で赤旗中断があった影響で、F3第9戦決勝は当初予定から10分遅れの午前10時50分にフォーメーションラップを開始した。周回数は25だ。
予選2番手の#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)がいいスタートを切ってジャンプアップを図るが、1コーナーを制したのはパロウだった。
その後も僅差で追い上げる宮田だったが、パロウは最後まで付け入る隙を与えずに25周を走りきり、今季3勝目をものにした。宮田の追撃はあと0.936秒及ばなかった。
3位には#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が入った。
Nクラスは予選トップの#11植田が終始トップを快走。順調に後続を突き離し、最後は2位以下に10.829秒もの大差を築いて自身初のF3優勝を達成した。
2位は#22長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)、3位には#5アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)がつけた。
一方、第8戦優勝の#30DRAGON(B-Max Racing F306)は公式予選でエンジンがかからなかったために最後尾スタートとなったが、スタートから見事な追い上げを見せて6周目に3位に浮上、その後も長谷川とテール・トゥ・ノーズのバトルを展開したが、19周目のヘアピンで痛恨のスピン、クラス5位でレースを終えている。
次戦の舞台は鈴鹿サーキット。
6月24-25日開催だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.2 -RIJ- (2017/05/28) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2017 Japanese Fomura3 Championship Round 9 岡山国際サーキット 3.703km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 12 | | 1 | アレックス・パロウ | THREEBOND Dallara F314 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 25 | 34'53.714 |
| 2 | 36 | | 2 | 宮田 莉朋 | カローラ中京Kuo TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 0.936 |
| 3 | 1 | | 3 | 坪井 翔 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 2.966 |
| 4 | 23 | | 4 | 高星 明誠 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 25 | 13.382 |
| 5 | 2 | | 5 | 大津 弘樹 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 14.621 |
| 6 | 3 | | 6 | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F317 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 25 | 21.137 |
| 7 | 78 | | 7 | 片山 義章 | OIRC F315 Dallara F315 | Mercedes-Benz 414 | 25 | 22.079 |
| 8 | 33 | | 8 | イェ・ホンリー | KRC with B-Max F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 25 | 30.225 |
| 9 | 7 | | 9 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F316 Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 32.586 |
| 10 | 21 | | 10 | ブルーノ・カルネイロ | AlbirexRT-WILSON Dallara F315 | Mercedes-Benz 414 | 25 | 38.498 |
| 11 | 11 | N | 1 | 植田 正幸 | Rn山下製作所F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 12 | 22 | N | 2 | 長谷川 綾哉 | Alb新潟第1ホテルSuger Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 13 | 5 | N | 3 | アレックス・ヤン | HuaJiangHU F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 14 | 55 | N | 4 | 久保田 克昭 | Planexスマカメ・F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 15 | 30 | N | 5 | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 16 | 77 | N | 6 | 堀口 誠 | mutaレーシングF306 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
| 17 | 13 | N | 7 | 吉田 基良 | B-Max Racing F306 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 23 | 2Laps |
| ---- 以上規定周回数(90% - 22Laps)完走 ---- |
| - | 28 | | - | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 17 | 8Laps |
- Fastest Lap: CarNo.36 宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317) 1'23.085 (25/25) 160.448km/h
SUPER FORMULA Rd.2 -RIJ- (2017/05/27) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2017 Japanese Fomura3 Championship Round 9 岡山国際サーキット 3.703km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 12 | | 1 | アレックス・パロウ | THREEBOND Dallara F314 | ThreeBond TOMEI TB14F3 | 1'21.892 | - | - | 162.785 |
| 2 | 36 | | 2 | 宮田 莉朋 | カローラ中京Kuo TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'22.061 | 0.169 | 0.169 | 162.450 |
| 3 | 1 | | 3 | 坪井 翔 | カローラ中京Kuo TOM'S F317 Dallara F317 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'22.128 | 0.236 | 0.067 | 162.317 |
| 4 | 23 | | 4 | 高星 明誠 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 1'22.289 | 0.397 | 0.161 | 162.000 |
| 5 | 2 | | 5 | 大津 弘樹 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'22.503 | 0.611 | 0.214 | 161.580 |
| 6 | 3 | | 6 | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F317 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 1'22.728 | 0.836 | 0.225 | 161.140 |
| 7 | 33 | | 7 | イェ・ホンリー | KRC with B-Max F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 1'22.741 | 0.849 | 0.013 | 161.115 |
| 8 | 78 | | 8 | 片山 義章 | OIRC F315 Dallara F315 | Mercedes-Benz 414 | 1'23.039 | 1.147 | 0.298 | 160.537 |
| 9 | 7 | | 9 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F316 Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'23.104 | 1.212 | 0.065 | 160.411 |
| 10 | 28 | | 10 | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 1'23.515 | 1.623 | 0.411 | 159.622 |
| 11 | 21 | | 11 | ブルーノ・カルネイロ | AlbirexRT-WILSON Dallara F315 | Mercedes-Benz 414 | 1'23.863 | 1.971 | 0.348 | 158.959 |
| 12 | 11 | N | 1 | 植田 正幸 | Rn山下製作所F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'26.293 | 4.401 | 2.430 | 154.483 |
| 13 | 5 | N | 2 | アレックス・ヤン | HuaJiangHU F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'26.587 | 4.695 | 0.294 | 153.958 |
| 14 | 22 | N | 3 | 長谷川 綾哉 | Alb新潟第1ホテルSuger Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'26.618 | 4.726 | 0.031 | 153.903 |
| 15 | 13 | N | 4 | 吉田 基良 | B-Max Racing F306 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'26.986 | 5.094 | 0.368 | 153.252 |
| 16 | 55 | N | 5 | 久保田 克昭 | Planexスマカメ・F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'27.091 | 5.199 | 0.105 | 153.067 |
| 17 | 77 | N | 6 | 堀田 誠 | mutaレーシングF306 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'27.603 | 5.711 | 0.512 | 152.173 |

2016年オートバックス全日本カート選手権KF部門の第9・10戦が10月23日、鈴鹿サーキット国際南コース(三重県)で行われ、第9戦を角田裕毅(Drago Corse)が、第10戦を朝日ターボが(MASUDA RACING RROJECT)優勝した。
3月に開幕した2016年オートバックス全日本カート選手権戦は、ツインリンクもてぎ(栃木県)、フェスティカサーキット瑞浪(岐阜県)、茂原ツインサーキット(千葉県)、スポーツランドSUGO(宮城県)と、日本各地を転戦しながら最終ラウンドを迎えた。半年に及ぶ日本最速カートドライバーの称号を懸けた争いは、いよいよ最終決戦の地、鈴鹿で決することとなる。タイトルの可能性を残しているのは、名取鉄平(Team Birel ART)、宮田莉朋(EXPRIT TAKAGI RACING)、朝日ターボ(MASUDA RACING PROJECT)、角田裕毅(Drago Corse)、高橋悠之(TONYKART R.T.J.)、菅波冬悟(SUCCED SPORTS Jr)の6名だ。
【第9戦】 角田裕毅、念願の今季初優勝
土曜日に行われたタイムトライアルでは、ランキング2位の宮田がトップタイムをマークした。タイムトライアルが自身の課題だと常々口にする宮田が、佳境を迎えたタイトル争いに向けて勢いづく形となった。2番手にはランキング3位の朝日が続いた。
予選ヒートでは、タイトル争いをする角田がエンジントラブルでスタートできずにレースを終えてしまう。フロントローの2台、宮田と朝日の順位が入れ替わる形でチェッカーを受け、決勝ヒートのポールポジションを朝日が獲得した。2番手には宮田、3番手には佐々木大樹(TONYKART R.T.J.)、4番手には澤田真治(EXPRIT TAKAGI RACING)と続いた。
迎えた決勝ヒート、ポールスタートの朝日が好スタートを決め、2番手には佐々木が上がる。宮田は5番手まで順位を落としてしまう。朝日、佐々木が後続を引き離すかと思われたが、最後尾から猛烈な勢いで角田が順位を上げてくる。レース中盤、角田は佐々木の後ろについたかと思うと一瞬にして抜き去り、次の周には朝日を抜き去った。そのまま角田は残りの周回数をトップで走り切り、念願の初優勝を飾った。2位には朝日が、3位には宮田が続いた。
- 角田裕毅のコメント
-
「予選を走れなかったのでタイヤは残っていました。茂原と似たような状況ではありましたが、茂原ほどアドバンテージはないのかなと思っていました。公式練習の時から自分に速さがあることは分かっていたので、一つずつ順位を上げていき先頭集団に追いつき勝つことができました。恵まれたチームに恵まれたタイヤ、恵まれたエンジンという環境でレースができていたので、今回ようやく勝つことができてほっとしました」
【第10戦】朝日ターボ逆転優勝、宮田莉朋2度目のチャンピオン獲得
午後に入って少し気温は下がった中、第10戦の予選ヒートは行われた。1番手宮田が好スタートを決める一方、2番手スタートの朝日がスタート直後の1コーナーでスピンをしてしまう。最後尾まで順位を落とした朝日は、15位で予選ヒートを終えることとなる。一方の宮田は、1位でチェッカーを受け決勝ヒートのポールポジションを獲得した。
第10戦の予選ヒートまで消化したところで、チャンピオン獲得の権利は宮田と朝日の2名に絞られた。朝日は後方からのスタートに加え予選ヒートでの獲得ポイントがなく、ポールポジションスタートの宮田が圧倒的に有利な状況で、2016年オートバックス全日本カート選手権KF部門の最終レースはスタートの時を迎えた。
ホールショットを決めたのは2番手スタートの澤田だったが、すぐに宮田がトップを奪い返す。宮田、澤田の2台に佐々木を加えた3台で周回数は消化されていく。3台が三つ巴のバトルを繰り広げる中、後方から朝日が怒涛の追い上げを見せ、4番手まで順位を上げてきた。周回数残り2周のヘアピンにて、澤田が宮田のインを突く。さらにそのインを佐々木が突きトップに浮上する。しかしその直後のクランクコーナーにて佐々木と澤田が接触してしまう。その一瞬の間隙を縫って前に出たのは朝日だった。トップでファイナルラップに突入した朝日は、そのまま宮田を従えトップでチェッカー。名誉挽回の逆転優勝を飾って見せた。2位には宮田が、3位には小高一斗(ADVAN HIROTEX)が入った。
チャンピオン争いを制したのは2位でチェッカーを受けた宮田で、2014年に続く2度目のタイトル獲得となった。
- 朝日ターボのコメント
-
「予選を自分の失敗でダメにしてしまったので、絶対にチームの努力を無駄にしないようにと、15番手スタートではありましたが諦めずに優勝を狙ってプッシュしました。菅生では散々な結果ではありましたが、その反省を踏まえ今大会には本当にいいタイヤを持ち込むことができました」
- 宮田莉朋のコメント
-
「昨年は1勝もできずに終わってしまい、今年は最低でも1勝は上げるという意気込みで臨みましたが、茂原で2連勝をしてからチャンピオンを意識していました。2014年にチャンピオンを獲得した時よりは有利な状況での最終戦でしたので、結果を残せばチャンピオンを獲れると思っていました。ここでは勝つことができなかったので残念ではありますが、チャンピオンを獲得することができて本当に良かったです」
Text & Photo: Hideshi KIKUYAMA
プレスインフォメーション 2016年8月28日
雨のレースでオーバーオール/ジェントルマンクラスともにチャンピオンが決定
鈴鹿. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)とPorsche Carrera Cup Japan (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2016 第9戦 決勝レースを鈴鹿サーキット(三重県)にて、2016年8月28日(日)に開催いたしました。
天候:雨 路面:ウェット
明け方から降り始めた雨のため路面は完全なウェットで、予選を通過した19台のマシーンすべてがレインタイヤを装着してダミーグリッドについた。安全のためスタートはペースカー先導で始まり、各車が入念にタイヤの温度を高めていく。雨は小康状態を保っており、このままであれば各ドライバーのウェットタイヤの使い方によっては、随所で面白いバトルが繰り広げられることが期待された。
2周目のスプーンカーブでペースカーのルーフライトが消え、3周目のコントロールライン通過からグリーンフラッグが振られることになった。シケインの立ち上がりからポールシッターの利点を生かしてベストなタイミングで加速した#78 近藤 翼は、2番手の#9 武井 真司、#14 三笠雄一に充分なギャップを築き上げ、ひとり2分26秒台のハイペースでリードを広げる態勢を整えた。一方で武井と三笠はテールツーノーズの戦いを繰り広げる。4ラップ目の1コーナーでアウトから三笠が仕掛けながら抜けずに食らいつくと、ヘアピンへのブレーキングでまた三笠が一気に詰め寄り、スプーンカーブ入り口で一旦前に出るものの、スプーン2個目で武井が抜き返すという見応えのあるバトルが繰り広げられた。その間一度も接触はなく、各ドライバーがシーズン終盤を迎えて慎重にポジションを守りながら、前車の隙を見てオーバーテイクのチャンスを窺う様子が見て取れた。
スタート直後にはほとんど上がっていた雨がレース中盤になって急激に激しくなるとハイドロプレーニングを起こす車両もあり、コースアウト車両を救出するため、セーフティカーが導入された。ただペースカーのコースインするタイミングがレースリーダーと離れた場所であったため、セーフティカーオペレーション中も中盤以降の車両は充分にペースを落とすことができず単独スピンやコースアウトが発生し、結局セーフティカーオペレーションのままチェッカードフラッグを受けることになった。
トップでフィニッシュしたのは一度も首位を脅かされることのなかった近藤。この第9戦の勝利により2016年のオーバーオール チャンピオンも決定した。2位は三笠、クリーンなバトルの末、三笠にポジションを譲ることになった武井は終盤の大雨に足をすくわれ、13位に終わった。
三笠と武井の背後を脅かしていた#7 星野 敏は危なげなくジェントルマンクラスのトップをキープし、今回の優勝およびオーバーオール3位獲得でシリーズチャンピオンを決めた、2位は落ち着いたレース運びを見せた#24 剛 覇矢人、3位は#98 IKARI GOTOと、同クラスは予選結果と同じ順位でフィニッシュした。
PCCJ第10戦、2016年の最終ラウンドは10月7~9日、F1日本グランプリと併催される予定になっている。
Pos. Car# Driver (Class) Car Name Time
1 78 近藤 翼O スカイレーシング 33'11.470
2 14 三笠 雄一O GARMIN PORSCHE - 02.040
3 7 星野 敏G D’station 991 - 01.340
4 24 剛 覇矢人 G みきゃん スペンダー GT3 - 02.031
5 98 IKARI GOTO G チームトーエイスピリット - 01.249
6 2 田島 剛G タジマレーシング - 06.928
7 47 TAD JUN JUN muta racing - 01.942
8 77 浜崎 大G GRacingVentiler - 01.463
9 99 佐野 新世G SKAD PORSCHE - 01.083
10 19 Yuri HAYASHI ナインレーシング - 01.716
11 25 内山 清士 G エヌケーレーシング - 18.167
12 6 米倉 正憲G GRacing - 00.483
13 9 武井 真司O BINGO RACING - 02.084
14 51 ポール イップG PACE - 02.235
15 10 齋藤 真紀雄 G BINGO RACING - 01.918
16 36 宇佐美 貴章G ミツワオートGT3カップ - 06.364
17 66 ブライアン リーG GTO Racing - 12.601
------- 以上完走-------
32 永井 秀貴 G ナインレーシング - 4LAP
52 春山 次男G はるやまRacing TEAM - 1LAP
* O=オーバーオールクラス G=ジェントルマンクラス
<Tips> ホスピティタリティもPCCJの魅力
日本のワンメイクレースの最高峰であるポルシェ カレラカップ ジャパンはマシーンだけでなくレースを取り巻くソフトウェアの面でもトップクラスにある。その一例がホスピタリティルームの存在だ。開催レースによって設営場所や広さなど多少の違いはあるが、PCCJイベント毎に独立した部屋に設営されるホスピタリティは、PCCJ観戦の楽しみのひとつと言える。
今回の鈴鹿でいえばAパドック中央部のセンターハウス2階に設けられたホスピタリティルームには60以上の席が用意され、チーム関係者やシリーズスポンサーと同じ環境でレースを観戦し、時にはドライバーと言葉を交わすこともできる。ほとんどのイベントで冷暖房が完備されている点も重要なポイントで、特に真夏の鈴鹿1000kmではこのホスピタリティが憩の場となることが多い。他のカテゴリーでは当該レースの決勝と表彰式が終わってしばらくすると、メインレースの進行にかかわらずホスピタリティも終了してしまう場合があるが、今回の鈴鹿1000kmでは午前中にPCCJの表彰式が終了しても、スーパーGTのフィニッシュまでオープンしていることも観戦者には嬉しい配慮だ。ゲストパスを保有している入場者はホスピタリティエリアに入場できるだけでなくPCCJのグリッドウォーク、スーパーGT観戦、さらにスーパーGTのピットウォークまで可能というメリットまである。
ちなみにPCCJのホスピタリティ運営スタッフは、約20名以上におよび、ここ鈴鹿ではキッチンカーを持ち込んで暖かい料理とドリンクがふんだんに提供されていた。
このホスピタリティエリアへのアクセスを含むPCCJ観戦チケットは、各大会の3週間ほど前からポルシェ ジャパン正規販売店で販売されている。
ポルシェジャパンKK.・プレスリリース
プレスインフォメーション 2016年8月27日
鈴鹿. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)とポルシェ カレラカップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2016 第9戦 予選を鈴鹿サーキット(三重県)にて、2016年8月27 (土)に開催いたしました。
PCCJ2016 第9戦(鈴鹿)公式予選
天候:曇り 路面:ドライ
ポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)の2016年シーズン第9ラウンド、鈴鹿が伝統の“鈴鹿1000kmレース” スーパーGT第6戦と併催された。今大会には、20台のエントリーがあり、そのうち出走を取り消した1台を除く19台の車両が金曜日の公開練習から精力的なセットアップを行い、土曜日の予選に臨むことになった
ユーズドタイヤで走る金曜日にも2分8秒台前半のタイムでトップタイムを叩きだした#78 近藤 翼が先頭でコースインし、第9戦の予選は幕を切って落とされた。日差しこそさほど強くはないものの、気温33°C、路面温度41°Cというコンディションの下、ニュータイヤを履くカップカーがどこまでタイムを詰めるか注目されたが、近藤の最初のアタックラップは8秒台にとどまり路面温度の高さがラップタイムに厳しいことが窺われた。その直後にはやはり公開練習で8秒台前半のタイムをマークしていた#7 星野 敏がつける。ジェントルマンクラスで今年安定してトップタイムを出し続ける星野が、オーバーオールクラスのポイントリーダーである近藤を追い詰める展開になることも期待されたが、星野は2回目のアタックラップ中にスロー走行の車両に追いついてしまい、タイムアップがままならない。そこに割って入ったのが昨年度のジェントルマンクラスでチャンピオンを獲得した#9 武井真司であった。この時点でトップタイムは2分8秒539。すかさず近藤がベストラップを一気に1秒以上縮める2分7秒287を記録してトップに立った。ちょうどその頃デグナーカーブで1台の車両がコースオフしたため、主だったチームは1セット目のタイヤでのアタックを終え、続々とピットインを行った。この時点でのトップ3は近藤、武井、ジェントルマンクラスの#25 内山 清士という顔ぶれであった。
予選は30分で争われるため、アタックを急ぐ必要は通常はないものの、強い日差しが路面を照らし始めたことでコンディションは悪化していき、2セット目でもタイムアップを果たせないドライバーが少なくない。そんな状況にもかかわらず10ラップ目にして#14 三笠 雄一が2分7秒827を記録して星野を上回ることに成功、オーバーオールクラスの面目を保つことになった。とはいえ武井には0.013秒及ぶことができず、日曜日の決勝は3番手のポジションからスタートすることになる。
ジェントルマンクラスは2セット目のタイヤでタイムアップを果たした星野が総合4番手となる8秒608でトップに立ち、2番手に9秒016の#24 剛 覇矢人、さらに9秒146を記録した#98 IKARI GOTOというトップ3で日曜日の決勝レースを迎える。
PCCJ第9戦は8月28日(日) 09:15にスタートが切られる予定となっている。
PCCJ公式予選(第9戦スタートグリッド)
Pos. Car# Driver (Class) Car Name Time
1 78 近藤 翼O スカイレーシング 2'07.287
2 9 武井 真司O BINGO RACING 2'07.814
3 14 三笠 雄一O GARMIN PORSCHE 2'07.827
4 7 星野 敏G D’station 991 2'08.608
5 24 剛 覇矢人 G みきゃん スペンダー GT3 2'09.016
6 98 IKARI GOTO G チームトーエイスピリット 2'09.146
7 25 内山 清士 G エヌケーレーシング 2'09.238
8 32 永井 秀貴 G ナインレーシング 2'09.302
9 10 齋藤 真紀雄 G BINGO RACING 2'09.597
10 6 米倉 正憲G GRacing 2'09.900
11 51 ポール イップG PACE 2'10.045
12 47 TAD JUN JUN muta racing 2'10.095
13 2 田島 剛G タジマレーシング 2'10.302
14 19 Yuri HAYASHI ナインレーシング 2'10.303
15 77 浜崎 大G GRacingVentiler 2'10.455
16 99 佐野 新世G SKAD PORSCHE 2'10.499
17 66 ブライアン リーG GTO Racing 2'11.304
18 36 宇佐美 貴章G ミツワオートGT3カップ 2'13.140
19 52 春山 次男G はるやまRacing TEAM 2'14.400
------- 以上予選通過 -------
<Tips> イコールコンディション維持のための弛みない努力
ポルシェ カレラカップは数あるワンメイクレースの中で最も厳格にイコールコンディションを追求しているレースカテゴリーだが、PCCJも世界中で行われているカレラカップと同様、厳格なイコールコンディション化を図るべく様々な機器が運用されている。
テクニカルレギュレーションはドライバーの安全装備をはじめとして数々の規則が30ページ以上にわたって詳細に説明されているが、その中でも車両に関する規定は微に入り細に穿った記述が続いている。本年度のPCCJに参加できる車両は2016年モデルの911GT3 Cup(Type991)および2014~15年モデルに技術的な適合作業を加えた車両が参加を認められている。エンジンは338kW(460PS)/7,500rpmを発生する3.8リッターの水平対向6気筒自然吸気ユニットで、最高回転数は8,500rpmに制限されている。エンジンマネジメントシステムはモトロニック電子制御装置で、プラグインコネクターを含めて封印が施されている。トランスミッションはシングルクラッチながら純レーシングカー用のドッグタイプ6速シーケンシャルで、ギアレシオはファイナルドライブを含めて変更することはできない。さらにエンジンとトランスミッションは封印で管理されており、ボディにマウントするボルト・ナット以外、一切の変更が認められていない。もちろんオーバーホールを行うには分解の必要があるが、分解作業はPCCJ委員会から事前承認を得る必要があり、完成後にはあらためて内容を確認した上で再度封印が施される。
シャシーにも厳格な制限が適用されており、ショックアブソーバーとスプリングは工場出荷状態が指定されており、バンプストップラバーまで前後とも専用部品しか用いることができない。キャンバー調整用のスペーサーワッシャ(シム)はフロントで最大18mm、リア最大15mmと定められており、さらにアッパーアームマウントの調整を行ってもキャンバーアングルはフロント‐4.5°、リア‐4.2°以上に寝かせることはできない。さらにその状態を確認するため、車検・再車検ではポルシェAGが世界共通で推奨しているintercomp社の移動式定盤付コーナーウェイトゲージが毎レースごとにパドックに設置されるという徹底ぶりだ。
車両の最低重量は1210kgとされ、安全装備を施した状態でのドライバーを含む最低重量は1290kgとなっている。タイヤはドライではもちろんミシュランのスリックタイヤを使用し、全レースにおいて構造・コンパウンドともに仕様はひとつに決められている。これはウェットタイヤも同様だ。なお今回の鈴鹿のようなシングルレースの場合、1回のレース(予選・決勝)において1台につき2セットまでの新品スリックタイヤの使用が許されており、当然公式予選前にマーキングされている。タイヤを含めると納品前に封印あるいはマーキングが施される部品は31アイテムにも上る。
ポルシェジャパンKK.・プレスリリース

ル・ボーセ モータースポーツが挑むカテゴリーのひとつ、FIA-F4選手権シリーズの第5大会が8月6日(土)、7日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)で開催された。ドライバー育成を最大の主旨とし、さらなる盛り上がりが期待されるシリーズに、川合孝汰、平木玲次、平木湧也の3人を走らせる。
オートポリスで行われるはずだった第3大会が中止になったことにより、代替レースとして第5戦が今大会に組み込まれることとなった。スケジュールとしては、土曜日に予選を1回、決勝を1回、そして日曜日に決勝を2回実施する、3レース開催はFIA-F4としてはもちろん初めて。ドライバーにとっては、なかなか得がたい経験となるのは間違いなく、大量得点が可能な一方で、逆に大量の差をつけられる可能性もあることから、シリーズの天王山となる可能性は十分にある。
国内最長のストレートを持つ富士は、激しいスリップストリーム合戦が繰り広げられることで知られ、オーバーテイクの機会は他のサーキット以上に多いが、抜きやすい事ばかりをイメージするのは禁物だ。むしろ、抜かれやすいサーキットでもある。どのタイミングで前に出れば、先にチェッカーを受けられるか、逆にここで抜かれても、再逆転は可能である、といった、駆け引きの重要性も大いに問われる。
予選 8月6日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
同じ富士が舞台であっても、第2大会が行われた5月であれば爽やかに映る青空であるが、8月ともなると日差しが強烈すぎて、むしろ猛暑が最大のライバルともなっていた。
専有走行が行われる木曜日から、3人のドライバーは走行開始。セッションごと、それぞれ着実にタイムを縮め、興味深かったのは3人のタイムが程よく揃っていたことだ。
そして迎えた土曜日の予選。3レース行われるが、予選は通常どおり1回だけの計測で、第5戦(第1レース)はベストタイムの、第9戦(第2レース)はセカンドベストタイムの順でグリッドが決まる。そして、第10戦(第3レース)は、第5戦決勝のベストタイム順で決められることになっており、なおかつタイヤも通常より1セット多く使用することが可能とされている。
もちろん、川合も玲次も湧也も予選で使用するのは1セットのみ。計測開始後ピットで3分間待機し、ピットを離れていく。ターゲットとする1分46秒台への突入が最も早かったのは川合ながら、その後の伸びを欠いてしまう。やはり経験の違いか、コンスタントにタイムを刻んでくるのは湧也だったが、予選の前に唯一スプリングを変更していたことが、どうやら裏目に出てしまい、3人の中でベストタイムでは湧也が速かったものの、セカンドベストタイムでは玲次の方が上回った。だが、玲次は黄旗提示区間の減速義務違反があり、ベストタイムを削除されてしまう。
その結果、湧也は第5戦で11番手、第9戦で13番手からのスタートとなり、川合は16番手と17番手、玲次は17番手と16番手と、レースごとポジションをシェアすることとなった。
決勝第5戦 8月6日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
照りつける太陽は、最初の決勝を迎える頃になっても容赦なく降り注ぐ。3人のドライバーが装着していたのは、2セット目のニュータイヤ。もちろん、第10戦で少しでも上位のグリッドを得ようという狙いによるものだ。
それぞれスタートはまずまず。湧也が13番手、玲次が15番手、川合が18番手でオープニングラップをクリアする。バトルを重ねつつ、着実に順位を上げていった湧也が10位でフィニッシュした一方で、川合は5周目のコカコーラコーナーで、接触を回避しようとしてスピン。その後の挽回もなかなかままならず、14位でゴールするのが精いっぱいだった。そして玲次は12位でゴールしたが、ストレートでのオーバーテイク時に走路外走行があったと判定され、ペナルティによるタイム加算で32位にまで降格を余儀なくされることになった。
しかし、そんな状況の中において、湧也はベストラップ2番手を獲得し、第10戦にはフロントローから挑むことが決定した。
決勝第9戦 8月7日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
ゴールデンウィークの第2大会に比べれば少ないとはいえ、今回も日曜日のサーキットには33,500人もの大観衆が詰め寄せていた。 連日の猛暑ではあったが、そんな過酷な条件であっても、ドライバーに集中力を欠くことは許されない。スタートを決めて、2ポジションアップとしていたのが川合だった。後方からのチャージもしのぎ続けて、その後も周回を重ねるうちに、やがて玲次も近づいてくることに。編隊を築いて順位を上げてくることが期待されるも、8周目のダンロップコーナーで玲次は押し出される格好となってスピン。それから間もなく、川合もプリウスコーナーでのオーバーランがあり、順位を落とす。一方、湧也はスタートに出遅れたこともあり、フロントローから挑む第10戦に照準を当て、ドライビングやクルマの操り方を大きくアジャスト。これが新たな方向性の発見となるとともに、終盤のペースも上がっていく。その結果、いったんは大きく順位を落としていたが、着実に順位を上げる要素となり、最終ラップには川合の背後でフィニッシュすることに。
上位陣にペナルティに課せられ、降格もあったことから川合は13位、湧也は14位、そして玲次は23位となった。
決勝第10戦 8月7日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
最後の決勝は、スーパーGTの決勝終了直後に行われた。すでに日は傾いており、やや気温は下がっているとはいえ、ようやく普通の暑さになったという印象だ。それより強烈な西日と、GTカーのラバーがしっかり乗った路面は少なからぬ気がかりになったが、コンディションの大幅な変化に、どうドライバーが対応してくるか注目された。湧也は2番手、玲次は16番手、川合は19番手からのスタートとなる。
そしてレッドシグナルが消えて、レースが開始。好スタートを切った湧也は1コーナーにインから飛び込み、トップ浮上を狙うが、しっかりガードを固められて、ここでの逆転はならない。だが、その後方では逆転もあれば、接触も!2台がコース上に止まったこともあり、即座にセーフティカー導入を示すSCボードが300Rから提示される。だが、血気盛んなドライバーたちの多くに、それは目に留まらなかったようでセクター3で相次ぐ追い越し、そして接触。その餌食に玲次がなってしまい、13コーナーで後続車両に追突されてダメージを負い、力なくピットに戻ってきてリタイアを余儀なくされる。一方、中団に沈んでいたことが、ある意味幸いし、川合は混乱を回避できて14番手に順位を上げる。
5周目でSCランは終了、リスタートも完璧に決めた湧也はトップに続いて、逆転のチャンスを待つ。しかし、そこにポイントリーダーが急接近。湧也は8周目の1コーナーで順位を変えるも、ベストラップをマークし続け、激しく前車を追い上げた13周目のコカコーラコーナーで2番手に再浮上し、今季最上位でのフィニッシュを果たすこととなった。
一方、川合も激しいバトルを繰り広げつつ順位を上げて、10周目には9番手に立つが、最終ラップのヘアピンで接触があってコース脇にストップ。完走扱いとはなったものの、入賞の機会を逸することとなった。
久々の表彰台に立ち、満面の笑みを浮かべていた湧也。しかしながら、結果表が正式はおろか、暫定すら一向に出ない。SCラン中の追い越し、接触の審議に時間がかかっていたためだ。そして、午後10時近くになって、ようやく出された正式結果には追い越し違反でトップの降格が! その結果、湧也が繰り上がって優勝。自身だけでなく、チームにとってもFIA-F4での初優勝を獲得した。

- チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
-
3人とも出入りの激しいレースだったが、大きくセッティングを変えた最終レースでは、クルマ本来のポテンシャルが引き出せ、チームと湧也にとって初優勝を勝ち取ることが出来た。ただ、ライバルと同じ土俵に上るには、更にドライバーを含めたチーム力を上げる必要があると考えている。もっと強いクルマを作り、もっと貪欲に戦わなければならない。
- Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)COMMENT
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走り始めの練習走行から歯車がうまく噛み合わず、どうしたらいいんだろうな、と思っているうちに本番を迎えることになってしまって……。それでも第1レース、第2レースともにスタートは悪くなくて順位は上げられたのですが、予選順位が悪かったせいで普段は戦わない相手とバトルしていたせいか、第1レースでは幅寄せされてスピン。第2レースでは飛び出したりしていました。それでも第3レースではまたスタートも決まり、SCラン後にも順位を上げることができ、シン
グルあたりまで行っていたんです。ところが、最後の最後に接触があって、巻き込んだところを後ろのクルマに突っ込まれて終わってしまいました。第3レースに関しては、感触も良くて追い上げていけたので、非常に悔しいです。この悪い流れを断ち切れるように、次の鈴鹿に向けてしっかり準備していきます。
- Driver 平木玲次(Reiji Hiraki)COMMENT
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第1レースはストレートで抜く時に走路外走行だったということで、ペナルティを受けてしまい、12位ゴールだったんですが、大きく順位を落としてしまいました。内容的には良かったレースだと思います。第2レースはペースもよかったんですが、中盤に相手を抜く時、押し出されてスピンして。それで後方からの追い上げで、25位という結果になってしまいました。第3レースは、SCランの最中に追突されてしまいマシンのダメージが大きくリタイアと、今週はまともにレースができず、本当に悔しいです。このあとは再来週の鈴鹿に向けて、自分がどれだけいい準備ができるかどうかだと思うので、絶対に完璧な状態にして行きます。
- Driver 平木湧也(Yuya Hiraki)COMMENT
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チーム、監督のおかげです。第3レースの前に大幅なセット変更をして、クルマの状態も良かったですし、レースもちゃんと組み立てられましたし、クリーンなバトルもできました。もちろん僕にとって2位も最上位ですから嬉しかったんですが、優勝となると、もっともっと純粋に嬉しいです。正直、今週の始まりは10番手に入るのはやっとという状況で、決して調子は良くなかったんですが、今回は3レース制ということで、唯一チャンスがあるのは第3レースだろうと。そこで勝てるよう、レースウィークを予選から組み立てていき、第1レースでニュータイヤを入れて、良いポジションが得られたことがすべてだったと思います。第2レースを、第3レースに対するセットの調整というか、データ取りで行って、中団に埋もれはしましたが、その状況でクルマの動きを確認できて、大胆なセット変更をしたのが本当に効きました。ラッキーでしたが、こういう位置にいないとチャンスは巡ってこないことを改めて感じたので、もうこの位置から離れないようにします!
Le Beausset Motorsports
#36宮田連勝でついにポイントリーダーに!!
FIA-F4選手権第9戦の決勝が8月7日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、予選2番手からスタートした#36宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が接戦を制し、昨日に続いて2連勝を達成した。
第9戦決勝は午前10時より15周で行われた。
ポールシッターの#37小高一斗(FTRSスカラシップF4)がそのままトップで1コーナーに飛び込む一方で宮田は出遅れて#9阪口晴南(HFDP/SRS-F/コチラレーシング)、#25高橋知己らの先行を許し、一時4番手に後退する。
2周めの1コーナーでは阪口が小高のインをついてトップに。高橋も3周めのダンロップコーナーでインから小高を抜き、2位に浮上。
しかし3周を終えた時点でトップの阪口から4位の宮田までのギャップはわずか1.4秒でしかなく、その後も4周終わりで1.1秒、5周終わりでは0.9秒と4台の間隔はどんどん狭まって行った。
そして6周めの1コーナー。
阪口のインを狙って飛び込んでいった高橋のテールに小高が追突。高橋はたまらずスピン状態に陥り、小高にはドライブスルーペナルティが出されることに。
この混乱をうまく切りにけてトップに立ったのが宮田。しかし阪口も離されずについていき、13周めのヘアピン立ち上がりで宮田がアウトに膨らんだのを見逃さず、300Rからダンロップ手前でアウトから並びかけていく。
しかし宮田もインをがっちり固めてトップを死守。
その後も14周めの1コーナーで阪口はアウトから宮田に仕掛けるが、そこでも宮田はラインを譲らず、そのままトップで15周めのチェッカーを受け、前日の第5戦決勝に続いて会心の2連勝をものにした。
宮田はここで25ポイントを得てシリーズトータル96ポイントとし、25位ノーポイントでこのレースを終えた95ポイントの小高を上回ってランキングトップに浮上した。
一方、レース中盤から#50澤田真治(B-MAX RACING F110)と#16篠原拓朗(Media Do Kageyama F110)によって展開された3位争いも熾烈を極めた。
篠原は14周めのダンロップコーナーで先行する澤田のインをこじ開けて前に出るが、澤田もファイナルラップの1コーナーでアウトに膨らんだ篠原に並びかけて3位を奪い返し、そのままチェッカーを受ける。
しかしレース後、澤田に対しFIA-F4スポーティングレギュレーション第19条3.「危険な進路変更」による40秒加算のペナルティが下り、篠原が3位に繰り上がる結果となった。
篠原は前日の第5戦決勝でファステストラップを記録しており、次の第10戦決勝ではポールポジションからスタートする。
ポイントリーダーの宮田は5番手、1ポイント差で宮田を追う立場となった小高は7番手からのスタートだ。
第10戦決勝は今日の午後、スーパーGT決勝の終了を待って午後5時25分より15周で行われる。
- 優勝 #36宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)
-
昨日やっと開幕を切れたのかなと思って。今までもワンツーできてたんですけど、自分の実力を出し切れてないなという思いがありました。今回やっと出し切れたというか、成長できた部分をみんなに見せられたと思います。自分ではうまくスタートが切れたと思ったんですけど、全然進まなくて。昨日よりも高回転でトルクの出てるところでクラッチをミートしたんですけど、うまくいきませんでした。ちょっとこれはエンジニアさんに伝えてきっちり治したいと思います。序盤仕掛けるチャンスもあったんですけど、小高選手とやりあって前が離れてもしょうがないし、僕がちょっとずついいペースで走っていることも分かったので、行ければ行こうと思って走っていました。次は追い上げるレースってわかっているし、次で使うタイヤは磨耗もそんなに進んでいないので、そこを理解してしっかり進めたいと思います。
- 2位 #9阪口晴南(HFDP/SRS-F/コチラレーシング)
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富士はスリップについた方が速くなるとわかっていたので、最後の最後まで諦めない気持ちで走っていたんですけど、莉朋も昔からのライバルで、僕の癖をよくわかっているので、抑えられてしまいました。(13周目のヘアピンで)莉朋も失敗したんですけど、インをしっかり閉めてきたので、(ダンロップコーナーは)アウトから行くしかありませんでした。それよりも僕は1コーナーの方が惜しかったと思います。完全にフェアなバトルでしたけど、莉朋も僕も絶対負けたくないんで、少しはらんじゃいましたけど、僕はあれに怒ったりはしてません。今週末ここまでスピードを上げてくれたチームに感謝しています。次は6番手スタートで、前の方もいつもと違う顔ぶれなので、ぶつからずに1周目を帰ってこられれば勝つチャンスはあるのかなと思います。しっかりレースしたいです。
- 3位 #16篠原拓朗(Media Do Kageyama F110)
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昨日のレースが前半だらしないことをしてしまったので、今日は前半からきちんと攻めていくという目標を立てて、ちゃんと自分のポジションを守りながらも上を目指すという気持ちで走れたので前半は良かったと思いますが、途中ペースが上がらなくなって後ろがどんどん近づいてきた時に、もうちょっとペースが欲しかったなというのと、3位争いをする時に自分の考えの甘さというか、もうちょっと頭を使わないとなと。今回も繰り上げの3位なので、次は実力で表彰台に立たないとなと。もうちょっと頭を使っていいレースをしたいです。次はFIA-F4で初めてのポールからのスタートなので、どうなるかわからないんですけど、フォーミュラに上がってからポールでスタートした経験はあるので、その時と同じようにちゃんとスタートを決めて、1周目から攻めて、できるだけマージンを作りたいと思います。勝ちにこだわっていきたいです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI
FUJI GT 300km RACE -RIJ- (2016/08/07) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2016 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Driver | Car | Tire | Lap | Total_Time Behind |
| 1 | 36 | 宮田 莉朋 | FTRSスカラシップF4 | DL | 15 | 27'00.995 |
| 2 | 9 | 阪口 晴南 | HFDP/SRS/コチラレーシング | DL | 15 | 0.470 |
| 3 | 16 | 篠原 拓朗 | Media Do Kageyama F110 | DL | 15 | 6.036 |
| 4 | 11 | 大湯 都史樹 | エヴァRT弐号機tanzen Rn-s | DL | 15 | 8.202 |
| 5 | 7 | 石坂 瑞基 | HFDP/SRS/コチラレーシング | DL | 15 | 11.586 |
| 6 | 4 | 河野 駿佑 | グッドスマイル初音ミクF110 | DL | 15 | 12.130 |
| 7 | 14 | 根本 悠生 | 東京トヨペットGUNZE KCMG | DL | 15 | 12.130 |
| 8 | 88 | 川端 伸太朗 | SUCCEED SPORTS F110 | DL | 15 | 13.492 |
| 9 | 8 | 上村 優太 | HFDP/SRS/コチラレーシング | DL | 15 | 13.590 |
| 10 | 75 | 手塚 祐弥 | F&Cアキラレーシングwith Field | DL | 15 | 15.901 |
| 11 | 10 | 大滝 拓也 | SRS/コチラレーシング | DL | 15 | 17.995 |
| 12 | 58 | 阿部 拓馬 | AEONガレージC F110 | DL | 15 | 18.268 |
| 13 | 60 | 川合 孝汰 | DENSOルボーセF4 | DL | 15 | 19.891 |
| 14 | 62 | 平木 湧也 | DENSOルボーセFTRS | DL | 15 | 22.468 |
| 15 | 17 | 加藤 潤平 | ATEAM Buzz Racing F110 | DL | 15 | 22.738 |
| 16 | 18 | 霜野 誠友 | SAccess Racing F110 | DL | 15 | 23.581 |
| 17 | 3 | 池島 実紅 | AUTOBACS SUTEKINA F4 | DL | 15 | 23.884 |
| 18 | 29 | 朝日 ターボ | ヴァンガードGULFまるはF110 | DL | 15 | 25.067 |
| 19 | 21 | DRAGON | RSS F110 | DL | 15 | 26.046 |
| 20 | 83 | 武平 良介 | オートモデラーズカフェ+10・NRS | DL | 15 | 27.808 |
| 21 | 66 | 橋本 陸 | Skill Speed | DL | 15 | 27.831 |
| 22 | 25 | 高橋 知己 | 点天&イーストアップwith Field | DL | 15 | 29.468 |
| 23 | 61 | 平木 玲次 | DENSOルボーセF4 | DL | 15 | 32.995 |
| 24 | 70 | 平 優弥 | Leprix Sport F110 | DL | 15 | 34.002 |
| 25 | *37 | 小高 一斗 | FTRSスカラシップF4 | DL | 15 | 35.956 |
| 26 | 52 | 石澤 浩紀 | 埼玉トヨペットGreen Brave | DL | 15 | 41.496 |
| 27 | 63 | ファン ドユン | VSR Lamborghini SC | DL | 15 | 41.886 |
| 28 | *50 | 澤田 真治 | B-MAX RACING F110 | DL | 15 | 45.889 |
| 29 | 30 | 中根 邦憲 | カーペットなかね家具/GULF | DL | 15 | 47.632 |
| 30 | 55 | 畑 亨志 | F&Cアキラレーシングwithフィールド | DL | 15 | 1'00.372 |
| 31 | 2 | 佐々木 祐一 | 仙台Day Dream Racing | DL | 15 | 1'02.859 |
| 32 | 13 | 吉田 基良 | BMG F110 | DL | 15 | 1'03.390 |
| 33 | 23 | YUGO | S2R Racing | DL | 15 | 1'04.603 |
| 34 | 86 | 鉢呂 敏彦 | COLLET F110 | DL | 15 | 1'05.632 |
| 35 | *38 | 安部 哲 | ガレージ茶畑F110 | DL | 15 | 2'12.676 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13Laps)完走 ---- |
| 36 | 15 | 勝亦 勇雅 | ノムメカルーカストF110 | DL | 2 | 13Laps |
- Fastest Lap: CarNo.25 高橋知己(点天&イーストアップwith Field) 1'47.043 (11/15) 153.417km/h
- CarNo.37は、FIA-F4 SPORTING REGULATIONS第15条1.1(他車への衝突行為)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo.50は、FIA-F4 SPORTING REGULATIONS第19条3.(危険な進路変更)違反により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo.38は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条1.(ピット出口のホワイトラインカット)により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo.38は、ピットレーン速度違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
FIA-F4選手権の第5戦と第9戦の公式予選が8月6日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、第5戦は#36宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)、第9戦は#37小高一斗(FTRSスカラシップF4)がそれぞれポールポジションを獲得。前回のスポーツランドSUGOに続いてトムススピリット勢の好調ぶりを見せつけた。
5月のオートポリス大会が熊本の震災の影響により中止になったため、今回の富士と最終戦のもてぎではその代替レース1戦を追加し、1大会で3レース(シリーズ第5戦、第9戦、第10戦)を開催することになった。
それに伴い競技運用も通常とは異なり、第5戦と第9戦のスターティンググリッドは公式予選のベストタイムとセカンドタイムの順、第10戦は第5戦決勝中に各自が記録したベストタイムの順で決められ、タイヤも2セットの使用が認められることになった。
その公式予選は午前8時10分より30分間で行われた。
この日の富士スピードウェイは朝から強い日差しが降り注ぎ、気温、路面温度ともに前回のSUGO大会とは全く違うコンディションでの走行となり、各ドライバー互いにスリップを使い合いながらのタイムアタック合戦が繰り広げられた。
開始8分でトップに立ったのは#36宮田。最初のアタックで1’46.853。その次の周には1’46.572を記録。
続いて#37小高が1’46.365、1’46.265とタイムを上げてトップに浮上してきた。
しかし小高はそのまま5分以上を残してピットに戻り、早々と走行を終えてしまう。
するとコース上に留まっていた#36宮田がラスト2分で再びタイムアタックを敢行、1’46.051を叩き出して再びトップに立った。
結局この予選は1位宮田、2位小高の順で終了。3番手には#9阪口晴南(HFDP/SRS-F/コチラレーシング)がつけた。セカンドタイムは1位小高、2位宮田、3位阪口の順だ。
しかしトップから1秒以内に21台がひしめく接戦になっており、決勝ではこの3人以外にも優勝のチャンスがありそうだ。
FIA-F4選手権はこのあと午後1時20分より第5戦決勝を15周で行う。
- 第5戦PP、第9戦2位 #36宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)
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最初は待って、路面温度が上がってからアタックしようかなと思っていたんですけど、今年は予選で赤旗が多かったので、最初の7周め8周めあたりでベストが出るように走って、タイヤをクールダウンさせてから最後にまたアタックをしました。場所取りもうまくいき、スリップをうまく使えたんですけど、1コーナーで抜きながらだったので、そこがなければ5秒台も入れたと思います。SUGO終わってからチームメイトに対して何が足りなかったのかをずっと考えていました。いろんな予選パターンを考えてここにきて、それが的中したので良かったです。決勝は5月の富士と同じようにチームメイトとトップ争いすることになると思います。前回はチームメイトということで攻めのライン守りのライン100%でなかった面があり、出し切れなかったという後悔がありましたので、今回は自分の持ってる力を全力で見せたいと思います。
- 第5戦2位、第9戦PP #37小高一斗(FTRSスカラシップF4)
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(早めにピットインした理由は)タイヤ的にも結構後ろがきつかったし、みんなにもマークされててタイムを出せる状態でもなかったので。莉朋は最後まで走るって言ってましたが、僕は初めから最後まで走る気はなかったので、それで莉朋に行かれるんじゃないかと思っていましたが、予想が当たってしまいましたね。
- 第5戦3位、第9戦3位 #9阪口晴南(HFDP/SRS-F/コチラレーシング)
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富士は2回目ということで前回のデータもあり、落ち着いてレースウィークに臨めたんですけど、いまいち調子に乗れず、チームと話し合ってクルマをアジャストしていただき、自分の走りもアジャストしていきました。順位は悪くないと思いますけど、前回と同じようにトムスに差をつけられているので、そこは悔しいですし、決勝はしっかり走りたいと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本F3の第5大会(第9戦、第10戦)が行われ、TDPドライバーの坪井翔(TEAM TOM'S)が第9戦で2位、第10戦も3位と連続表彰台を獲得。同じくTDPドライバーの山下健太(TEAM TOM'S)は第9戦で6位、第10戦は坪井と表彰台を争い、4位でフィニッシュした。

第10戦では坪井翔(TEAM TOM'S #37)と山下健太(TEAM TOM'S #37)による激しい3位争いが展開された
全日本F3選手権の第5大会(第9戦、第10戦)が7月16日(土)と17日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
全8大会、17戦で競われる2016年の全日本F3は、早くもシーズンを折り返し、後半戦に突入した。今季の全日本F3には、TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)支援ドライバーとして山下健太と坪井 翔の2名がTEAM TOM'Sから参戦している。
20歳の山下は全日本F3で2年連続ランキング2位。3年目の今季はチャンピオン獲得が絶対目標となる。第1戦、第2戦、第5戦と今季ここまでに3勝を挙げ、ポイントランキングでは首位につけているが、ライバルの追い上げも激しく、予断を許さない状況となっている。
21歳の坪井は、昨年FIA-F4に参戦し初代チャンピオンを獲得。今季より全日本F3にステップアップした。勝利こそまだないものの、開幕から3度の2位を含む7戦連続表彰台獲得。ランキングでは僅差の3位につけており、初勝利、及びランキング上位を目指す。
16日(土)は未明からの雨で路面はウェットながら、午前10時半からのF3予選開始時には雨も止み、徐々に路面コンディションが向上していく中で決勝グリッドを決めるアタックが繰り広げられた。
第9戦予選(10分間)では山下、坪井共に3周目からの本格アタックでトップタイムを争ったが、今季より新しいエンジンを投入したライバルに、ストレートの長い富士では苦戦。山下が2列目3番手、坪井はその後方5番手につけた。
10分間のインターバルの後に行われた第10戦予選は、更に路面状態が改善。チェッカーが振られるファイナルラップに、めまぐるしくタイムが塗り替えられる展開に。3番手から6番手はコンマ2秒台に4台が入る僅差の争いとなったが、山下と坪井は最後の最後に逆転され、それぞれ5,6番手で3列目に並んでのスタートとなった。
路面がどんどん乾いていったスーパーフォーミュラの予選の後、午後4時15分から第9戦決勝(15周)のフォーメーションラップが開始された。再び雨が降る可能性も残してはいたが、山下、坪井を含むほとんどの車両がスリックタイヤでレースに臨んだ。
スタートでは3番手グリッドの山下がひとつポジションを上げる一方で、5番手グリッドの坪井はTGRコーナー(1コーナー)進入時に行き場を失い、7位へとポジションダウン。
山下は序盤首位に仕掛けるも逆転は叶わず、その後はじりじりと引き離されることとなった。7位に落ちた坪井は前車を攻め、複数台での4位争いを展開。7周目には5位に浮上した。
8周目、Nクラスの車両によるクラッシュが発生し、セーフティカーが導入。12周目に再スタートとなったが、この時、首位の車両と2位山下の間に周回遅れ車両が入っており、山下は再スタートへ向けた加速でこの周回遅れ車両に阻まれる形となり、首位から大きく引き離されてしまった。
加えて、この周回遅れに詰まった後続も一気にTGRコーナーへなだれ込むこととなり、激しい2位争いの中で山下はライバルと接触。車両にダメージを負い、ペースダウンを余儀なくされてしまった。
一方、この再スタートで4位へとひとつポジションを上げた坪井は、ペースの上がらない山下をパスすると、その時点でのファステストラップを更新する速さを見せて猛追。ファイナルラップには2位へ浮上し、チェッカーを受けた。山下は6位フィニッシュとなった。
17日(日)は曇り空。直前に行われたスーパーフォーミュラのフリー走行で路面は乾いていき、ライン上はほぼドライ、部分的にまだ濡れた箇所が残るというコンディションで、第10戦の決勝(21周)を迎えた。スーパーフォーミュラのフリー走行終盤に起きたクラッシュの影響で、予定より15分遅れた午前10時15分にフォーメーションラップが開始され、レースがスタートした。
3列目に並んでスタートした山下と坪井は、やや乾いているアウト側の山下が4位へとひとつポジションアップ。一方、グリッド通りの6位で1周目を終えた坪井は、3周目に5位、7周目には前を行く山下をパスして4位、10周目のTGRコーナーで3位と着実にポジションアップ。坪井にかわされたものの、山下も離されることなく続き、TDPドライバー2台による表彰台を賭けた3位争いが繰り広げられた。
17周目にNクラス車両が接触してコース上に停まってしまったため、セーフティカーが導入。最後の2周でレースは再開された。
再スタートでも山下と坪井は3位を争ったが、坪井がTGRコーナー進入でミス。山下が3位へ。ファイナルラップに入ると、今度は首位の車両がダンロップコーナー進入でミス。これに2位の車両も詰まる形となり、この機を逃さず山下がアタック。立ち上がりでは一旦前に出かけたが、続くコーナーで抜き返され、逆転ならず。2台が交錯する後方で様子をうかがっていた坪井は、このバトルの隙を突き、最終コーナーの手前で山下をパス。3台は接近したまま最終コーナーを立ち上がったが、坪井が3位、山下が4位でフィニッシュとなった。
山下は2戦続けて表彰台を逃すこととなり、ドライバーズランキングでは首位に5ポイント差の2位に後退。トラブルでスタート出来なかった第8戦を除き、出走した9戦全てで表彰台獲得を続けるランキング3位の坪井が、2位山下との差を4ポイントまで詰めることとなった。

第9戦2位、第10戦3位と連続表彰台を獲得した坪井翔(TEAM TOM'S)

第9戦は接触で6位、第10戦は表彰台を争い4位でフィニッシュした山下健太(TEAM TOM'S #36)
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
マーデンボロー独走!!
全日本F3選手権第9戦の決勝が7月16日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#22ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が終始危なげない走りで15周を走りきり、第6戦岡山に続いて今季2勝目を挙げた。
Nクラスはスポット参戦の#25松井孝允(サムライサポーターズF306)がスタートでの失敗を見事に取り返して勝利をものにした。
第9戦決勝は午後4時15分スタート。
Cクラスの#28山口大陸を除く全車がスリックタイヤを装着してのレースとなった。
ポールシッターのマーデンボローがトップで1コーナーに飛び込む一方で、セカンドグリッドの#23千代勝正(B-MAX NDDP)は出遅れて#36山下健太(トムス)、#12牧野任祐(戸田)の先行を許す。
1周目こそ山下の追撃にさらされたマーデンボローだったが、2周目に入ると次第に後続を引き離し始めた。
しかし8周目。1コーナーでNクラスの#30DRAGONと#9廣田築が接触、そのままコース脇にストップしたため、この2台を回収するためにセーフティーカーが導入され、マーデンボローのリードは失われてしまう。
SCランは11周目まで続き、12周目からリスタート。
ここでマーデンボローは周回遅れの#28山口を盾に使い、一気にリードを取り戻す。
一方山下は1コーナーで牧野にアウトからパスされると、13周目にはチームメイトの#37坪井翔、スタートで出遅れた#23千代にも抜き去られ、みるみる順位を落としていった。
結局マーデンボローはそのまま最後までトップを明け渡すことなく15周を走りきり、今季2勝目を上げるとともに、シリーズポイントでもトータル64ptとし、6位に終わった山下に並ぶことになった。
Nクラスは、ポールの松井、2番手の片山義章らが前を走るCクラスのスピンアウトに巻き込まれる格好で順位を落とす中、予選3番手の#10岡崎善衛が序盤トップに立つ。
しかしそこから松井は片山とドッグファイトを繰り広げながら岡崎を追い上げ、12周目のリスタート直後にトップを奪い返すと、そのままCクラスにも迫るハイペースで後続を突き放し、見事初戦を制してみせた。
2位は片山。
しかし#10岡崎は11周目にリタイヤ、アレックス・ヤンはSC中にピットインしてしまい、足止めを食らった結果4周遅れでチェッカーを受けることになり、ともに完走扱いとならなかったため、3位不在という珍しい結果に終わった。
全日本F3選手権第10戦の決勝は明日午前10時より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum