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2008年8月

SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿 公式予選2回目は結局中止に。

悪天候とコースコンディション不良のためにディレイとなっていたスーパーGT第6戦の公式予選2回目だったが、結局コンディションが回復しないために中止の決定がなされた。

「雨の中お待たせして申し訳ありません。雨の中ご来場いただきまして、今まで待っていただき、ありがとうございました。我々は雨の中、目一杯、ただし安全に走ります」との坂東正明GTA委員長の挨拶の後、一旦は午後4時10分より実施される予定だった予選2回目だが、結局コンディション不良のためにまず10分の延期がアナウンスされた。
しかし4時20分を迎えてもコンディションは回復せず、結局この時点で中止の判断が出された。

これにより、まだ予選通過基準タイムをクリアしていないチーム、ドライバーたちは明日朝のフリー走行セッションで決勝出走に挑むこととなった。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

 

SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿 悪天候のためスーパーラップは中止に

2008スーパーGT第6戦、ポッカ1000kmのスーパーラップは悪天候のため中止となることが15時15分付けの公式通知で明らかとなった。

午前中の予選1回目の途中で止んだ雨は、お昼のピットウォークが始まったことから再び降り始め、時間がたつにつれて勢いを増してきた。
このため、予選2回目の前に予定されていたF4の決勝レースではコースアウトやクラッシュが相次ぎ、セーフティーカーが導入された挙句8週で赤旗終了となっていた。

その後も雨の勢いは衰えなかったため、審査委員会が上記の判断をしたものだ。

なお、公式予選2回目については、現時点では午後4時10分より30分までGT300、 午後4時30分より50分までGT500の順で行う予定になっているが、これも天候の回復次第であり、 大会審査委員会では午後4時の時点で最終的な判断をするとしている。

もし予選2回目を行えなくなった場合は、明日のフリー走行の時間を予選に充てることとなるが、 これは午前中の予選セッションで走行していない第3ドライバーに配慮した措置だ。

これによりスターティンググリッドに関しては予選1回目の結果がそのまま採用される。
ただし既報のとおり#100レイブリックNSXは予選11番手、#38ZENTセルモ SC430はピットスタートとなる。
これにより午前中2番手タイムを記録した#22モチュールオーテックGT-R(ミハエル・クルム/柳田真孝/ドミニク・シュワガー組)がポールポジションからスタートすることとなった。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿 暫定ポールのレイブリックNSXはグリッド降格!ZENTセルモSCはピットスタートに

公式予選1回目で2分07秒474とダントツのタイムを叩きだし、暫定ポールを獲得した#100RAYBRIG NSX(井出有治/細川慎弥/松浦孝亮組)にグリッド10番降格との裁定が下されていることがわかった。
これは2008スーパーGTスポーティングレギュレーション第11条10(GT500使用エンジンの制限)に基づく処置で、 第6戦を前にエンジン交換を行ったことによる。
この結果、100号車は仮に午後のスーパーラップでポールタイムを記録しても11番手スタートとなり、5位以下なら最後尾スタートとなる。

同時に、予選11番手と惜しくもスーパーラップ進出を逃した#38ZENTセルモSC430(立川祐路/リチャード・ライアン組) もGTAブルテンNo.026-Tにより、予選結果に関わらずピットスタートとすることが決定している。
こちらはチームよりシャシー交換の申請が出されたことによるもの。

本来シャシーは2シーズン連続使用が義務付けられているが、 38号車は昨年の第7戦オートポリスでクラッシュした際にシャシーを大破しており、その後も修復を行って同じシャシーで参戦していた。

しかし今回、チームセルモより「クラッシュのダメージが完全に修復できてないと推定、 継続使用すると重大な問題が起こることが懸念されるため、安全上の理由からシャシーを交換したい」旨の申請があり、 シャシーコンストラクターであるトヨタテクノクラフト(TRD)からも 「再度クラッシュがあった場合にシャシーの安全性を保障することが困難で、現状が非常に危険な状態と判断している。 再度の修復を行ってもコンストラクターとして設計の初期強度への回復が保証出来かねる。」との見解と 「大クラッシュ歴のないシャシーに交換を行う必要がある」との付帯意見も提出されたため、安全性確保の観点からこれを認めたものだ。

38号車は第6戦への参加条件として
1.シャシー交換後に最初に参加する競技会の公式競技車両検査において、テクニカルデレゲートの確認を受けること。
2.シャシー交換後に最初に参加する競技会の決勝レースは、ピットスタートとする。
を受け入れ、今回のレースをピットスタートで戦うこととなった。

なお、#100、#38の両者とも、この予選で獲得したポイントはそのまま有効となる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿公式予選1回目 暫定ポールはレイブリックNSX。 GT300はクスコインプレッサがトップ

2008スーパーGT第6戦、ポッカ1000kmの公式予選一回目はウェットコンディションの下で行われ、#100RAIBRIG NSX(井出有治/細川慎弥/松浦孝亮組)が暫定ポールを獲得。 GT300クラスは#77クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也/佐々木孝太組)がAWDの強みを生かしてトップタイムを記録した。

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今年も伝統の1戦、鈴鹿1000km耐久レースの季節がやってきた。
スーパーGTシリーズの1戦に組み込まれてから3年目を迎える今年の公式予選は朝からあいにくの雨。
ウェット宣言が出される中、午前9時50分より各クラス専有20分、混走20分の計1時間のセッションが開始された。

各車とも当初は深溝タイヤを装着してのタイムアタックを強いられることとなったが、 GT500の専有走行が開始されて10分もすると雨は止み、路面コンディションも徐々に回復してきたため、 浅溝タイヤに履き替えるチームが相次ぎ、混走終了まで目が離せない緊迫した戦いとなった。

GT500クラスは当初#23ザナヴィニスモ、#12カルソニックらのGT-R勢が相次いでトップタイムを記録していたが、 コンディションが良くなるにつれてNSX勢がペースを上げ、専有開始13分で#1ARTAを駆るラルフ・ ファーマンが2分08秒703でトップに躍り出た。

しかし専有走行が終了してGT300との混走が始まっても浅溝タイヤでのアタックは続き、 #17リアルNSXの金石年弘が2分08秒421、#22モチュールGT-Rのミハエル・ クルムが2分07秒753と立て続けにトップタイムを塗り替えていく。

更に残り時間2分30秒で#100レイブリックNSXの井出有治が2分07秒616、 2分07秒474と立て続けにタイムを更新してこのセッションのトップを奪った。

GT300クラスはウェットコンディションに絶対の自信を誇る全輪駆動のインプレッサが終始好タイムを記録、 追いすがる#43ARTAガライヤを振り切って山野哲也が2分22秒432を混走セッションで叩き出して暫定ポールを獲得した。
また、フォーミュラニッポン第6戦で負傷した平手晃平に代わって大嶋和也がドライブする#95ライトニング・ マックイーンMR-Sが3番手に入り、前年チャンピオンの貫禄を見せた。

スーパーGT第6戦の公式予選2回目は午後2時40分から、スーパーラップは午後3時25分より行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo:Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第5戦SUGO決勝 優勝ドライバーのコメント

GT500クラス TAKATA童夢NSX
小暮 卓史

本当に良かったなという感じで、ほっとしています。
スタートしてすぐに1号車が迫ってきて、バトル状態になりましたが、単独走行なら凌げますが周回遅れが入ると難しい状況になります。 それでも何とか凌ぎきれました。ウェイトを積んで重い状態でここまで走れたのはチームのお陰だと思いますので感謝しています。
同じNSX同士でぶつかってもしょうがないので、クリーンなバトルをしようと心がけていたんですが、ラルフもクリーンにやってくれました。
道上さんに代わってからも大変だったと思いますが、「何とか防ぎきってくれ」と思いながら見ていました。
去年のもてぎ以来の勝利ですが、やはり表彰台の一番上は気持ちがいいです。これでチャンピオンシップの可能性も大きく見えてきたので、 あとはどうウェイトを処理していくかをチームと考えながらやっていきたいです。

道上 龍
ほっとしています。
レース後半は伊沢にかなり煽られてました。彼の速さは認めてるし、何度か危ないシーンがありました。
最終コーナーで周回遅れに詰まって、タイヤかすを拾いたくなくてインべたでついてったらアウトにオレンジ色のものが見えたので「もうだめだ」 と思ったら、そのまま消えていってしまいました。菅生の最終コーナーはアウトからいけない、とわかってたんですが、 そのとおりになりましたね。
この週末はずっと雨乞いしてましたが、予選で小暮がタイムを出してきたことで、ドライもいける、って思いました。 でもこれでウェイトも一杯一杯なので、次の1000kmは正直終わってると思います(笑)

GT300クラス ARTA Garaiya
新田 守男

今週末は勝ちに来ていたんですが、事前に予想して準備してきたシチュエーションにことごとくハマらなくて、 昨日になって考えたことが的中した、って感じですね。正直ここで2回目を勝てるとは思ってなかったです。 これで1000kmは終わっちゃってると思いますが、シリーズに関してはずっと状況が良くなりました。
昨日チョイスしたタイヤではもたないと判っていたので、最初から3分の1走って真一に渡して、 履きたかったタイヤに換えた真一に最後までいってもらう作戦でした。序盤で一気に突き放そうと思っていたんですが、 ブロックもままならない状況で順位を落としてしまいました。それでも意外と差は開きませんでしたね。ピットストップを短くしたかったんで、 フル満タンでスタートしたんですけどね。

高木 真一
(勝てたのは)たまたまな気がしますね。日曜は雨、と思っていたので予選でソフトをチョイスしてしまいました。 ですから新田さんがなんとか5位以内で抑えてくれれば僕のスティントで逆転できると思っていました。
実は今日、一回もレースしてないんです(笑)争わずに前に出たかったので、序盤からプッシュしてって、 他がピットに入るたびに順位を上げてったので。
長いスティントで、最後のほうはダイシンに追いつかれてきつかったです。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:2009年は岡山で開幕、最終戦はもてぎに。 GTAが2009年カレンダーを発表

スーパーGT第5戦「SUGO GT 300kmレース」の決勝前フリー走行終了後に行われたGTアソシエイション(以下GTA) の定例会見において、2009年SUPER GTカレンダーが公表された。

レース開催場所、回数は2008年同様の7会場、全9戦。
しかし鈴鹿サーキットの改修、F1やインディ、 WTCCといった国際イベント(更に2009年はアジアンルマンシリーズの1戦が秋に富士スピードウェイで開催されることも発表されている)のスケジュールも考慮し、 またフォーミュラ・ニッポンを運営する日本レースプロモーションとも協議した結果、開催順は大幅に変更さえれることとなった。

まず鈴鹿サーキット改修後の「こけらおとし」として鈴鹿戦を4月18~19日に第2戦として開催。
これに伴い第1戦は3月21~22日に岡山国際サーキットで開催される。
また、従来第7戦を開催してきたツインリンクもてぎと第9戦の富士スピードウェイの日程を入れ替え、 11月7~8日の最終戦はツインリンクもてぎで行われることとなった。

GTAはこのスケジュールでJAFに対して国際カレンダー申請を行っており、JAFからは今月末にもFIAに申請される予定だ。

2009年カレンダーの詳細は下記のとおり。

スーパーGT 2009年カレンダー(JAF申請中)
第1戦  3/21-22 岡山国際サーキット
第2戦  4/18-19 鈴鹿サーキット
第3戦  5/ 3- 4 富士スピードウェイ
第4戦  6/20-21 セパン・インターナショナル・サーキット
第5戦  7/25-26 スポーツランド菅生
第6戦  8/22-23 鈴鹿サーキット
第7戦  9/12-13 富士スピードウェイ
第8戦 10/17-18 オートポリス
第9戦 11/ 7- 8 ツインリンクもてぎ

GTA坂東正明社長のコメント
2009年のスケジュール作成に当たっては、 少しでもお客さんの負担を少なくし、来場していただけるようにと、JRPとも話し合い、 同じ地域でのGTとフォーミュラニッポンの開催日程が近づき過ぎないようにした。また、F1やインディ、 WTCCやルマンといった国際イベントの日程にも考慮した。

SUPER GT

SGT:第5戦SUGOフリー走行 GT500はARTA NSX、GT300はウェットに強いクスコインプレッサがトップタイム

スーパーGT第5戦「SUGO GT 300kmレース」の決勝前フリー走行はウェットコンディションの下で行われ、 GT500は#1ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組)、 GT300クラスは#77クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也/佐々木孝太組)がそれぞれトップタイムを記録した。

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決勝日を迎えたスポーツランド菅生は朝から霧雨が降ったり止んだりを繰り返し、路面は再びウェット状態となった。 予報では最高気温も25度に留まる見込みで、昨日に続いて涼しいレースウィークとなりそうだ。
こうしたコンディションの下、フリー走行はウェット宣言とライト点灯の指示とともに午前9時より30分間で行われた。

最初にトップタイムを記録してきたのは#39デンソーサードSC。タイムは1分28秒194だ。
他のチームも当初概ね1分28秒~30秒台で周回を重ねていたが、セッション後半に入ってから次第にペースを上げてきた。

そんな中、昨年のチャンピオンマシンで昨年の菅生戦を制した#1ARTA NSXが残り時間5分を前に1分27秒471と一気に27秒台前半のタイムを記録してトップに躍り出た。
その直後に#18TAKATA童夢NSXが1分28秒152で2番手に。

フリー走行セッションはこのままNSXの1-2で終わるかと思われたが、 チェッカー直前に#35宝山SCが1分27秒804で2番手に浮上。
トップの1号車はタイムを更に1分27秒207まで縮めて走行を切り上げた。

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GT300クラスは唯一の全輪駆動車の強みを発揮した#77インプレッサが開始早々に1分34秒997とダントツのトップタイムをたたき出してきた。
他のチームも徐々にタイムを上げてきたが、2番手の#43ARTAガライヤでさえ1分35秒707を出すのがやっとの状態で、 このコンディションが決勝まで続けば#77インプレッサの連勝もあり得そうだ。

決勝レースはこのあと午後2時5分から81周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第5戦SUGO ポールシッターのコメント

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GT500クラス #18TAKATA童夢NSX
道上 龍

第1戦、第2戦とGT-Rが速く、連勝しましたが、その後のレギュレーションのこともあって今は3メーカーが同じレベルに居ると思います。 そんななかで僕らは第2戦で僕、第3戦で小暮がスピンをしてしまい、自分たちのミスで結果につながらないレースが続きました。 それでも第3戦富士、第4戦セパンと2戦連続で表彰台に上がれたことで流れは良くなってきたと思います。
今回はウェイトが50kgということもあり、ウェットコンディションのほうがアドバンテージがあると思っていたら、 今日はドライになってしまって。心配はありましたが走ってみればバランスもよく、午後はみんなタイムを落とす中、 ウチだけはタイムを伸ばすことができました。

小暮 卓史
50kgというウェイトハンデの関係でウェットのほうが有利だと思っていたんですが、今日走り出してみると予選1回目からタイムも出たし、 ポールも獲れたので、ドライでもそんなに悪くないのかなと思いました。
(今回同様ポールでスタートした)富士ではスタートから引き離そうと頑張ってクルマの限界を超えてしまい、 ホイールをロックさせてしまいました。だから今回は無理をせず、バトルになれば受けて立つし、どういう状況でも受け入れて、 その中でベストを尽くす走りをしようと思います。

GT300クラス #19ウェッズスポーツIS350
織戸 学
3戦目から投入して、前回のセパンからクルマが決まってきた感じです。 セパンの決勝では最後まで走りきってモディファイのデータを持ち帰ろうと思っていたんですが、残念な結果になってしまいました。
それでも、クルマを直すついでに細かい部分を色々いじっていって、昨日のテストでいい感触を得ましたし、 ヨコハマさんもここに向けてIS専用タイヤを作ってきてくださって、これを今日初めて履いたらすごくいい感じで、 とにかく全てがどんぴしゃに決まってきた、って感じでした。
まだまだ走りこんでモディファイしていかないといけないんですが、ポールを獲れたのでとりあえずハッピーです。

阿部 翼
今年初めてGTに参戦しましたが、 一年目から織戸さんのような良いドライバーと組ませてもらい、良いチームにも迎え入れてもらったので、正直プレッシャーを感じています。 今はとにかくきっちり走ることしか考えれない状況ですが、明日の決勝も確実に頑張ります。
菅生はショートコースだし、タイヤにも負担がかかるので、明日は最後までペースが落ちないよう、 タイヤマネジメントを考えながら最初から落ち着いて走ろうと思います。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第5戦SUGOスーパーラップ GT500はNSXが1-2-3、GT300はウェッズスポーツIS350が記念すべき初ポールを獲得!

スーパーGT第5戦、SUGO GT 300kmレースのスーパーラップは、 GT500の予選1回目結果に関わる審議が長引いた影響で変則的なスケジュール進行を余儀なくされた。
そんな中、GT500クラスは#18TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)が第3戦富士に続く今季2度目のポールポジションを獲得。 2番手に#17REAL、3番手には#1ARTAと、上位3台をNSX勢が占める結果となった。
GT300クラスは#19ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼組)が、レクサスIS350に記念すべき初ポールをもたらした。

080726SLGT500 080726SLGT300

#38ZENTセルモSCに対する審議は予選2回目終了後も結論が出ず、 スーパーラップはとりあえずGT300クラスのみをスケジュールどおり午後3時5分から実施することとなった。
最初に出走するのは#11ジムセンターアドバンF430。アタッカーは田中哲也だ。

田中は午前中の自己ベストを上回る、1分24秒252を記録する。
しかし田中に続いて出走した#4阪口良平、#46星野一樹らは逆に午前中のベストタイムに届かず、 #62黒澤治樹にいたってはアタックに入った直後に、ウォームアップ走行をしていた#26谷口信輝と交錯してスピンしてしまい、 ノータイムに終わる始末。
続く#26谷口、#31坂本雄也、#95平手晃平らもタイムが伸びない。#2加藤寛規は自己ベストこそ上回ったものの、 タイムは1分24秒709に留まり、他のドライバー同様に田中の後塵を拝する結果となった。

これにより11号車は順位を一気に7つ上げて3番グリッドから明日の決勝に臨むこととなった。

午前中2位の#43ARTA Garaiyaを駆る高木真一のタイムは1分23秒985。午前中のタイムを大幅に上回り、 一気に23秒台を叩き出して観衆を驚かせたが、その直後に出走した#19織戸学はこれを更に23秒938まで縮め、 第3戦富士から投入された注目のミッドシップ仕様IS350に初めてのポールポジションをもたらした。

GT500クラスの審議が決着したのは、300クラスのスーパーラップが始まって間もなくのことだった。
この結果、午前中5番手タイムを記録していた38号車はクラス最後尾から明日の決勝をスタートすることとなり、 11番手タイムだった#23ザナヴィニスモGT-Rが10位に繰り上がってスーパーラップに出走することとなった。

GT500クラスのスーパーラップは午後4時15分、その#23本山哲のアタックから開始された。
急遽SL参加が決まった本山だったが、出したタイムは1分20秒162。午前中の自己ベストから2秒半以上遅く、 この時点で明日の10番手スタートはほぼ確定したようなものだった。
続く#39アンドレ・クート、#35ピーター・ダンブレック、#100井出有治らもタイムが伸びず、結局、 このセッションで午前中のタイムを上回ったのは#17金石年弘、#18小暮卓史の2台のNSXのみだった。
なかでもポールを獲得した18号車は50kgのウェイトハンデをものともせず、 小暮のコース幅一杯を使ったアグレッシブなドライビングで1分16秒935をたたき出し、 第3戦富士に続いて今季2度目のポールポジションをもぎ取った。

チャンピオンオンマシンの#1ARTA NSXを駆るラルフ・ファーマンも、自己ベスト更新はならなかったものの、小暮、 金石に次ぐ3番手タイムを記録。これによりトップ3をNSXが占める結果となった。

4~6位には#25エクリプス、#36ペトロナス、#35宝山とSC430勢が続き、GT-Rの最上位は#22モチュールの8位と、 ここでも苦しい戦いが続いている。

第5戦決勝は明日午後2時5分より、81周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第5戦SUGO ZENTセルモSCがタイム削除!GT500暫定ポールはTAKATA童夢NSX

GT300クラスのスーパーラップが行われている最中、審議中だったGT500クラスの裁定が下り、予選1回目の順位が確定した。

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審議対象となったのは午前中5番手のタイムを出していた#38ZENTセルモSC430(立川祐路/リチャード・ライアン組)で、タイム削除により予選不通過とされた。
抗議提出者は暫定ポールを獲得している#18童夢レーシングチームで、審議内容については明記されていないが、バックミラーの寸法が規定以下だったものといわれている。
ただし同一車種を使う他チームに対してのペナルティはなく、特に#25エクリプス、#35宝山の2台は車検通過との公式通知まで出ている状況だ。

この件に関してセルモが今後どういうアクションをとるかは不明だが、これでひとまずGT500の順位が確定したため、午後4時15分よりスーパーラップが行われることとなった。
最初に出走するのは午前中11番手のタイムを出していた#23ザナヴィニスモGT-Rだ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第5戦SUGO公式予選1回目 未だGT500審議中!GT300はウェッズスポーツIS350が暫定ポール

2008スーパーGT第5戦、SUGO GT 300kmレースの公式予選1回目は、アクシデントの頻発により途中3回もの赤旗が出たため、終了時刻が22分も遅延する大荒れの展開となったうえ、終了後にGT500クラスで抗議が出されたことにより、GT300クラスの暫定結果のみが出され、スーパーラップもGT300のみを実施するという異常事態になった。

第5戦菅生の公式予選1回目は7月26日午前11時より開始された。
今回は、市販DVD収録中の事故で負傷した伊藤大輔に代わって飯田章が#6エネオスSCをドライブするほか、#12カルソニックGT-Rも松田次生が今朝になって急な発熱により出場できなくなったため、急遽ドミニク・シュワガーがドライブすることとなっている。
この急なドライバー変更が影響したか、6号車は-25kgの性能引き上げ処置を受けたにもかかわらず12位、12号車もセパン戦の結果でウェイトハンデを10kg降ろしたものの15位でこのセッションを終えた。
また、前回優勝の#24ウッドワンクラリオンGT-Rはウェイトハンデが祟ってか今回14位にとどまり、ランキングトップの#23ザナヴィニスモGT-Rも未だ75kgを抱えての走行では11番手がやっとという状況だ。

そうした中、トップタイムを記録したのは#18TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)。
2番手には#25エクリプスアドバンSC430(土屋武士/石浦宏明組)、3番手に#22モチュールオーテック GT-R(ミハエル・クルム/柳田真孝組)とトップ3を3メーカーが分け合う格好で午前の予選セッションは終了した。

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ところが予選セッション終了後、GT500クラスで抗議が出され、この審議が長引いたため、予選2回目開始時点でも未だこのクラスに関しては審議中という状態となり、午後のスーパーラップは当面GT300クラスのみが行われることとなった。
GT300トップは#19ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼組)。 2番手に#43ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)、3番手に#2プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)がつけている。

公式予選2回目は午後2時30分より、スーパーラップは午後3時5分より行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第5戦SUGO公式予選 前代未聞の珍事!GT500審議中のため、スーパーラップはGT300クラスのみ実施に

スポーツランドSUGOでわれているスーパーGT第5戦は、既に予選2回目が開始される時刻となったが、 未だ予選1回目の暫定結果が出ていないという状況になっている。

これはGT500クラスで抗議が出ており、審議中となっているためで、現時点ではGT300の暫定結果のみが発行されている。
これによりスーパーラップの参加車両や出走順、アタックドライバーなども現時点では明らかになっていない状態だ。

これについて競技団からは当初、予選2回目はオンタイムで進行し、以降のスケジュールに関しては随時公式通知で発表する、 との告知が出ていたが、午後2時36分付けで、とりあえずGT300のスーパーラップのみを実施するとの公式通知が出された。
GT500クラスに関しては未だアナウンスがない状態だ

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ちなみにタイミングモニター上の結果では、#18TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)が暫定ポール、以下、 #25ECLIPSE ADVAN SC430(土屋武士/石浦宏明組)が2位、#22MOTUL AUTECH GT-R(ミハエル・ クルム/柳田真孝組)が3位となっている。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿決勝レース2 上位3人のコメント

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平手晃平(優勝)

fn_r05_r2_pc_hirate 今日は2レースともスタートが良かったので、あとは前についていくだけだと思ってレースしていました。
前回の鈴鹿でのデータがあったので、クルマは金曜日の走り出しから調子が良かったのですが、予選のQ3ではアンダーが強めに出たりして、 うまく1周をまとめ切れませんでした。
本山さんはリスタートが上手くてギャップを広げられましたが、そこから差が広がっていかなかったので、 このまま喰らいついていけばチャンスがあると思いました。最初は130Rで抜こうなんて考えていなかったんですけど、セクター3の、 ヘアピンを抜けてから先は僕のほうが速かったので、抜くならば130Rかシケインで、と決めました。 抜くのはあのときしかなかったと思います。あのワンチャンスだけだと思ってて、それがうまくいきました。
優勝したのは2006年のユーロF3開幕戦以来だったので、表彰台の一番上に立てたのが嬉しかったです。

ロイック・デュバル(2位)

fn_r05_r2_pc_duval すごくいいレースでした。最初のレースではスタートがうまくいかなかったし、ヒラテを抜くこともできませんでしたが、 2回目はスタートが上手くいって、モトヤマサンを抜くこともできましたからね。
昨日の予選結果が良くなかったので、ここ(記者会見場)に居られるのはリバースグリッドというレギュレーションのお陰といえるでしょう。 だから次までに僕らのポテンシャルを上げていかないといけないと思います。クルマのセッティングも、作戦もです。
(2位に上がったときは)ヒラテがすごくいい抜き方をしたあとで、モトヤマサンが少しミステイクをしたので抜きにいきましたが、 彼がフェアにラインを残してくれたので前に出ることができました。

本山哲(3位)

fn_r05_r2_pc_motoyama 今日の結果は、僕自身にとっても、チームにとっても欲しかった表彰台でした。
ただ、クルマの状態は最近の上り調子の中では決して良いものではなく、予選は苦労しました。レース1もペースが挙げられず、 結果的に8位に終わってしまったという感じでした。それでレース2に向けてセッティングを何から何まで大きく変更したのですが、 それが良かったと思います。
(リバースグリッドでのポール獲得について)今までとは全然違ってて、なんとなく「初めて就いた」みたいな感じでしたね。

黒澤琢弥(優勝チーム監督)

fn_r05_r2_pc_kurosawa 晃平がすごく頑張ってくれました。2回ともスタートがよく、レース中のラップタイムも良かったので、 2レース目がチャンスだと思っていました。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum, Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿決勝レース2 平手晃平が殊勲の初優勝!

2008全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦鈴鹿の決勝レース2は、 スタート直後に多重クラッシュが発生する波乱の幕開けとなったが、ルーキーの#20平手晃平(TP Checker IMPUL)がデビュー6戦目にして初優勝を達成した。

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レース2は午後4時にスタートした。
リバースグリッドによりポールポジションを得た本山哲がそのままホールショットを決めて1コーナーへ。
2位には4番グリッドから好ダッシュを決めた平手がジャンプアップしてきた。
3位には#31ロイック・デュバル、4位に#36アンドレ・ロッテラーがつけ、 レース1優勝の#1松田次生はポジションキープの8番手でオープニングラップを終えた。

ところがその後方で多重クラッシュが発生。
目の前で#56伊沢拓也と#40松浦孝亮が接触したのを回避しようと減速した#8石浦宏明に#55井出有治が乗り上げ、 井出の車両は凄まじい勢いで横転を繰り返し、アウト側のグリーンゾーンに飛び出していった。
石浦もスピン状態に陥り、これに後ろから来た#41土屋武士が接触している。
幸い、どのドライバーも無事であったが、伊沢、井出、石浦、土屋の4台がコース脇にストップしたうえ、 パーツがコース上に散乱する状態となったため、これを排除するためにセーフティーカーが導入されることとなった。
また、走行を続けた松浦もデグナーでストップしている。

セーフティーカーランは3周にわたって続き、4周目からリスタート。
本山は一気にペースを上げて平手を引き離しにかかるが、平手も6周目にファステストを更新する勢いでペースを上げて喰らいついていく。
このため一旦は1.727秒まで開いた1-2位の差は7周終わりで1.098秒、8周目には0.413秒と迫ってきた。

その後方では横溝、小暮、松田の3台が団子状態でバトルを繰り広げている。

本山は巧みなライン取りで平手のアタックをかわし続けるが、14周目の130Rで遂に平手が切れ味鋭く本山のインに飛び込み、 見事トップに浮上した。
本山はデュバルにも立て続けに抜かれて3位に後退してしまう。

トップに立った平手は2位デュバルにまったく付け入る隙を与えず、周回を重ねるごとにギャップを広げて20周を走り切り、 念願の初優勝を手にした。
2位にデュバル、3位には本山が入り、横溝、小暮、松田の3台は結局そのまま6位、7位、8位でレースを終えた。

次回第6戦はツインリンクもてぎ。
今回と同じく2レース制で8月10日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿決勝レース1 上位3人のコメント

松田次生(優勝)

fn_r05_r1_pc_matsuda 暑い中、お客さんに集まっていただき、地元でまた勝てて嬉しいです。チームの皆さんや暑い中集まっていただいたお客さんに感謝しています。
スタートは良くなかったですが、その他はパーフェクトでした。次は特にスタートに気をつけます。
本当に暑かったです。タイヤの消耗も激しくて、残り13周になった辺りからオーバーステア状態になり、ずっとクルマと格闘していました。
次のレースはスタートでどこまで前にいけるか、ですね。それ次第では面白いレースになると思いますが、とにかく暑いので危ないと思いますね。

アンドレ・ロッテラー(2位)

fn_r05_r1_pc_lotterer いいスタートが切れました。もう少しでカネイシも抜けそうだったくらいです。タフなレースで、サバイバルゲームになりましたね。 僕のクルマも2、3周終えた辺りからスライドしやすくなり、コントロールに神経を使いましたし、タイヤもセーブしないといけませんでした。
ヘアピンではコグレサンからプレッシャーを掛けられましたし、僕のレース人生で一番タフなレースだったと思います。
次もタフなレースになりそうですが、できればエアコンつきのレンタカーで走りたいですね(笑)

小暮卓史(3位)

fn_r05_r1_pc_kogure スタートでエンジンが止まりそうなくらいのストールをしてしまって、なんとか動き出せはしましたが5位に落ちてしまいました。 タイヤの消耗が激しくて、コントロールするだけで精一杯で、ロッテラー選手を抜くまでには至りませんでした。 近づけばダウンフォースが抜けてしまうし、離れれば届かないしで、ヘアピンくらいでしか近づけませんでした。
次はまたセッティングを見直して、万全の状態でレースに臨みたいです。

星野一義(優勝チーム監督)

fn_r05_r1_pc_hoshino ヨーイドンして松田が遅れましたが、松田のほうがペースが速いことはわかっていたので、 オーダーを出そうかどうしようかと思っていたらブノワにトラブルが出てしまいました。
今日はレース1とレース2の総合結果で賞金500万が出ると思っていたら、300万、 200万に振り分けられると後で知って興味が半減しました。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿決勝レース1 松田が5勝目達成。8位は本山が獲得

全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦の決勝レース1は、ポールポジション#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)が優勝。スタートで順位を落としたものの見事に挽回して30周を走りきった。
また8位には#7本山哲(Team LeMans)が入り、レース2のポールポジションを獲得した。

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レース1は午後1時スタート。
ポールの松田が出遅れ、セカンドポジションの#2ブノワ・トレルイエがトップで1コーナーへ。
2位に松田、3位には4番手スタートの#5金石年弘がつけ、4位に#36アンドレ・ロッテラー、 3番手スタートの#32小暮卓史は5位に後退した。

その後方でも激しく順位が入れ替わる中、相次いでアクシデントが発生していた。
まず1周目のヘアピンで本山と#4J.P.オリベイラが接触、130Rでは#40松浦孝亮が飛び出し、 #48立川祐路も他車との接触からリヤタイヤを切ってピットインを余儀なくされる。
さらに2周目の1コーナーでは#8石浦宏明がコースアウト。
しかしいずれのドライバーもすぐにレース復帰を果たし、順位を取り戻そうと懸命のドライブを続ける。
一方、予選では最後列に沈んだARTAの#55井出有治、#56伊沢拓也は1周目で見事なジャンプアップを果たし、井出15位、 伊沢14位でオープニングラップを終えた。

スタートでトレルイエの先行を許した松田だったが、3周目のシケインからトレルイエの攻略に取り掛かり、 遂に4周終わりのホームストレートでトレルイエを捉えてトップを奪い返すと、そのままハイペースで逃げにかかる。

抜かれたトレルイエは5周目のスプーン手前で金石にインに飛び込まれ、アウト側のグリーンゾーンに飛び出してしまった。 芝生の上をスロー走行しながらコースに戻ったトレルイエはそのままピットイン。一旦はタイヤを交換してコースに戻ったが、 リヤの挙動に違和感を感じ、その後は何度もピットインとピットアウトを繰り返す状態に陥り、 このレースを最下位で終えることとなってしまった。

2位に浮上した金石の後方ではロッテラーと小暮がテール・トゥ・ノーズ状態で周回を重ねるが、 ロッテラーの執拗なブロックを小暮はどうしても切り崩せない。そのうちオリベイラも次第に2台との間隔をつめていき、 三つ巴の3位争いとなっていった。
更にその後方では#20平手晃平に#31ロイック・デュバルが何度も並びかけるが、平手もカウンターステアを当てながら懸命に押さえ込む。

2位浮上を果たし、久々の表彰台が見えてきた金石だったが、14周目にホイールトラブルでスローダウンを余儀なくされる。 一旦はコースに戻った金石だったが、トップが23週を消化したところで再びピットイン、結局トレルイエの前、19位でレースを終えることに。

これでロッテラー、小暮、オリベイラの集団は2位争いということになり、 オリベイラとの接触で9位に後退していた本山が8位を走行することとなった。

こうした後方の混乱をよそに、トップの松田は着々とリードを築いていく。
松田はレース中盤を過ぎた辺りからタイヤの消耗によるオーバーステアに悩まされていたが、2位以下のドライバーにとってもそれは同じであり、 1位と2位の差は一向に縮まる気配を見せない。
結局松田は2位に14秒794もの大差をつけて30周を戦い抜き、今季5勝目を挙げた。

2位には最後まで小暮に付け入る隙を与えなかったロッテラーが入った。

また、レース2のポールポジションとなる8位は、終盤ペースダウンを強いられながらも1.348秒差で松浦を退けた本山が獲得した。

決勝レース2はこのあと午後4時より20周で戦われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第12戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

カルロ・ヴァン・ダム(優勝)

f3_r12_r_pc_van-dam 今日もまたいいレースになりました。でもクニモトもヤマモトもいいスタートを切りましたから、今回のスタートは簡単じゃありませんでした。 序盤は差を広げようと、昨日以上にプッシュしましたが、路面が滑りやすくてまるでラリーをやってるみたいでしたね。
実は最後までクニモトがファステストを出してると勘違いしていたので、最後までプッシュし続けたんです。
今回はフルポイント獲得にこだわっていました。

国本京佑(2位)

f3_r12_r_pc_kunimoto 絶対にスタートで前に出てやろうと思っていたのですが、力みすぎてしまって3番手に落ちてしまいました。でもその後、 接触はありましたが山本君を抜くことができて、ヴァン・ダム選手を追いかけたんですが、最後までペースについていけませんでした。

井口卓人(3位)

f3_r12_r_pc_iguchi 昨日は4位に落ちてしまって悔しい思いをしましたが、今日は気持ちをリセットしてレースに臨みました。
前のほうで接触などがあり3位に上がれたのにはラッキーな面もありましたが、最後まで自分らしい走りができたのはよかったです。
前に1秒以内の間隔でついていくとダウンフォースが抜けて走りにくくなるので、少しラインをずらして風を当てるようにしましたが、 そういうことが学べたという点でも収穫になるいいレースでした。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第12戦鈴鹿決勝 ヴァン・ダム連勝。ナショナルクラスは松下が優勝

全日本F3選手権第12戦決勝は、ポールポジションの#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)が危なげない走りで17周を独走し、昨日に続いて連勝。今回もファステストラップを記録して22ポイントを獲得した。
ナショナルクラスは#18松下昌揮(AIM SPORTS)が山内英輝の追撃を退け、今季2勝目を挙げた。

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第12戦決勝は午前10時25分にスタート。
ポールのヴァン・ダムが後続を押さえてトップで1コーナーに飛び込むと、 その後方では3番手スタートの#7山本尚貴が出足よく#36国本京佑を制して2位に浮上してきた。

序盤から後続を引き離しにかかるヴァン・ダムに対し、山本も懸命に食い下がるが、その後方からは国本と#37井口卓人が迫ってくる。
スタートで山本の先行を許した国本は山本を僅差で追い上げ、6周目のシケインでインに飛び込むが、立ち上がりでこの2台が接触、 国本はそのまま2位を取り戻すが、山本はここで井口、#33ケイ・コッツォリーノにも抜かれて5位に後退してしまった。

トップのヴァン・ダムはフルポイント獲得を目論んでいたが、 国本がファステストを記録しているものと思い込んでいたため最後までペースを落とさずに周回を重ね、 16周目にこのレースのファステストラップである、1分58秒081を記録して今季6勝目を上げた。
2位には機能に続いて国本がつけ、井口が3位。 11周目のダンロップコーナーでコッツォリーノがコースアウトしたために山本が4位に繰り上がった。

ナショナルクラスはポールの山内がスタートで失速、一気に4位に後退する中、#20アレキサンドレ・インペラトーリがトップに立つが、 1周目のヘアピンでスピンした全日本クラスの#8中山友貴を避けようとしてスピードを緩めたところを松下に抜かれ、2位に後退してしまう。
しかもインペラトーリはエンジンのオーバーヒート症状に悩まされてスリップストリームが使えない状態での走行となってしまい、 後方から追い上げてきた山内に9周終わりのホームストレートで抜かれてしまった。

スタートでの失敗を懸命に挽回してきた山内は、ファイナルラップで松下のコンマ5秒背後まで接近、 最後のシケインでオーバーテイクを狙ったものの、僅かに届かない。

結局松下は山内を0.129秒という僅差で抑えきり、今季2勝目を獲得した。

次の舞台はツインリンクもてぎ。8月9日、10日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Phot: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿フリー走行2回目 小暮痛恨のクラッシュ!トップタイムはクインタレッリ

フォーミュラニッポン第5戦のフリー走行2回目は、トップから1秒以内に14人がはいる接戦となったが、 3番手スタートの#32小暮卓史(PIAA NAKAJIMA)がセッション終盤になってクラッシュしており、決勝への影響が心配される。
トップタイムを記録したのは#47ロニー・クインタレッリ(CERUMO/INGING)で、タイムは1分45秒407。 ポールポジションの#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)は4番手だった。

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フリー走行2回目は午前8時より30分間で行われた。
決勝が30周、20周の2レース制ということもあり、全体にペースは速めで、 走り出しから各ドライバーとも1分45秒~46秒台での周回となった。

そんな中、予選では16番手に終わったクインタレッリが3周目に1分45秒407を記録、 これがこのセッションのトップタイムとなった。
2番手には#4J.P.オリベイラ、3番手に#3横溝直輝とコンドウレーシングの二人も好調だ。
5連続ポールを達成した松田もセッション終盤に4番手タイムを叩きだし、決勝への準備は万端のようだ。

その一方で、今回3番手からインパル勢の追撃を図るはずだった小暮が残り時間5分あまりとなったところでコースアウト、 クラッシュバリアに飛び込むというハプニングが起きた。場所はデグナーカーブだ。
小暮はピットアウトした次の周でタイムを出しにいったところ、 デグナーの一つ目の立ち上がりでアウトにはらんで縁石にフロアパネルを乗せてしまい、コントロールを失って飛び出してしまったようだ。
32号車はかなりの速度でクラッシュバリアに後ろから突っ込み、リヤウィングの翼端板が破損しているが、ウィング本体、 足回りなどは無事だったように見える。しかしフロアパネルにダメージが及んでいる可能性もあり、決勝までの僅かな時間で修復が間に合うのか、 どこまでの影響があるのかは不明だ。

30周の決勝レース1はこのあと午後1時にスタートする。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第11戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

カルロ・ヴァン・ダム(優勝)

f3_r11_r_pc_van-dam いいレースだったと思います。暑かったせいでタイヤのライフが短くなることが予想されたので、スタートが何より重要だと思いましたし、 最初の数周で引き離す作戦を採りました。予選のタイムが拮抗していたので差を広げられるかが心配でしたが、作戦どおりうまくいきました。
でも今はもう次のレースに頭を切り替えて集中したいです。明日は5周長いですけど、やはり最初の数周が重要になると思います。

国本京佑(2位)

f3_r11_r_pc_kunimoto スタートでなんとか前に出ようと考えましたが、結局2位になってしまいました。それでも最後まで集中してプッシュできたので、 明日につながるレースになったと思っています。明日も同じ2番手からスタートしますが、明日こそはいいスタートを決めて前に出たいので、 絶対スタート決めてやろうと思います。

山本尚貴(3位)

f3_r11_r_pc_yamamoto スタートが重要だと思っていました。監督からも「スタートに集中するように」と言われていましたので、井口君をパスできてよかったです。
金曜日の午前の走行で飛び出してしまってクルマを壊してしまったのですが、メカニックの皆さんが頑張ってくれて、 午後の走行に間に合わせてくれました。それで午後も走れたことが今日の結果につながり、3位になれたと思うので、 チームの皆さんには感謝しています。
決勝では、後ろを気にせずひたすらプッシュしました。とにかく1周1周ベストを尽くそうと思って走りました。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第11戦鈴鹿決勝 ヴァン・ダムがポール・トゥ・ウィンで今季4勝目!

鈴鹿サーキットで行われた全日本F3選手権第11戦決勝は、ポールポジションの#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)がそのまま後続を引き離して12周を走り切り、今季4勝目を挙げた。
ナショナルクラスは#38山内英輝(TOM'S SPIRIT)が今季5勝目を挙げ、 両クラスともポイントリーダーが2位との差を広げる結果となった。

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第11戦決勝は午後4時スタート。
ポールのヴァン・ダム、2番手スタートの#36国本京佑がそのままの順位で1コーナーに入っていくその後方では、 3番手スタートの#37井口卓人と4番手#7山本尚貴の激しいバトルが展開され、イン側にいた山本が3位で1コーナーに飛び込んだ。

ヴァン・ダムは序盤から一気に後続を突き放す作戦で着実に2位国本との差を広げていき、 10周を終える頃には国本を5秒後方に追いやり、まったく危なげない走りで12周を消化、今季5勝目を挙げた。
3周目にはファステストラップをも記録。これによりヴァン・ダムはポール、優勝、 ファステストラップの計22ポイントを荒稼ぎしてシリーズポイントを184とし、 このレース4位に終わったランキング2位の井口との差を59に広げた。

2位国本も最後まで攻めの姿勢を崩さずにヴァン・ダムを追ったが、最後まで捉えることはできなかった。
その国本を追う山本も、序盤こそ1秒以内の差で国本の隙をうかがう場面があったが、次第に遅れ始め、 終盤は井口に詰め寄られることとなったが、最後まで表彰台の座は明け渡さず、前回岡山ラウンドでの優勝とあわせ、 ホンダ勢の復調を大いに期待させる結果を得た。

ナショナルクラスもポールの山内が最後まで#18松下昌揮、#63安岡秀徒の追撃を退けて優勝。
序盤には3台がトップ集団を形成する場面があったほか、5周目には山内がデグナーでコースアウトするなど危ない場面もあったが、 同じくコースアウトして後方に下がってきた全日本クラスの#62嵯峨宏紀が追い上げてきたことにも助けられ、5度目の勝利を挙げた。

第12戦決勝は明日午前10時より、17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿公式予選 上位3人のコメント

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松田次生(ポールポジション)
記録を作ることができたのは嬉しいです。前回の岡山で流れが変わりそうになりましたが、ここで落ち込んでちゃいけないと、 次の鈴鹿でなんとしても流れを取り戻そうと思うことにしてここに来ました。それがモチベーションになったし、パワーにもなったと思います。
ここでの予選に関しては、5ZIGENにいた頃から使っているスペシャルセットがあって、それを使いましたが、 このセットはレースでは通用しないので、決勝セットは考え方を変えないといけません。でもクルマは調子いいですし、問題はないと思うので、 明日はいいレースをしたいです。

ブノワ・トレルイエ(予選2位)
昨日の走行が終わってからメカニックが頑張ってくれたので、クルマはいいフィーリングになりました。 スタッフのみんなや星野さんに感謝しています。今日結果を出せたことで自信を取り戻せました。やっとフォーミュラニッポンに戻ってきた、 って感じですね。
ただ、予選セットはすごく良かったですが、これはレースのためのものじゃないので、 決勝に関しては今からセッティングをして明日のウォームアップでチェックするしかありません。リスキーですが大丈夫だと思います。

小暮卓史(予選3位)
今回から新しいセッティングを試しています。エンジニアの田坂さんとも相談して作ってきた、可能性のあるセッティングですが、 今日はブレーキング区間で挙動がナーバスになっていました。 それで予選アタックでもブレーキバランスを前に持ってったり後ろにもってったり色々やってましたが、中々思うような状態になりませんでした。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿公式予選 松田がFN初の5連続ポール達成!!

第4戦岡山で連勝記録こそストップしたが、松田の速さは未だ健在だ。
2008全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦の公式予選は7月12日、猛暑の鈴鹿サーキットで行われ、#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)が1分42秒690でポールポジションを獲得した。
松田のポール獲得は開幕以来5戦連続となり、フォーミュラニッポンでの新記録を達成。2位にはチームメイトの#2ブノワ・トレルイエが入り、今季初めてチームインパルがフロントローを独占することとなった。

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第5戦鈴鹿の公式予選は気温はゆうに30度を超え、路面温度も50度以上という厳しい暑さの中、午後2時25分にQ1が開始された。

Q1では午前中のフリー走行で使用したタイヤで1回、ニュータイヤで1回の計2回アタックを行うドライバーが殆どだったが、トレルイエだけは終盤ニュータイヤでの一発アタックのみという作戦を敢行。
金曜の合同テストではタイムが伸び悩んだトレルイエだったが、セッティング変更とこの作戦が功を奏したか、無事10位でQ2進出を果たす。
チームメイトの松田は1アタック目、2アタック目ともトップタイム。相変わらずの好調ぶりだ。

一方、ブレーキング区間での挙動に不安を抱えた#32小暮卓史はユーズドタイヤでのアタックでコースオフを喫してしまう。それでも2アタック目に43秒台を記録して3番手でQ2進出を果たした。

2番手につけたのは#3横溝直輝。チェッカー間際に一気にタイムを縮めてきた。

ルーキー勢では#20平手晃平が13位とぎりぎりでQ2進出を果たしたのに対し、#56伊沢拓也、#67ロベルト・ストレイトが下位に沈んで予選を終えることとなった。

Q2、Q3は僅か10分間のセッションだが、暑さも手伝ってアウトラップだけでタイヤに充分な熱が入ることもあり、残り5分をきるまで誰も走行を始めないという展開が続き、いずれもチェッカー間際に目まぐるしいアタック合戦が繰り広げられた。

Q2トップはやはり松田。2番手には今季苦戦の続いていた5ZIGENの#5金石年弘が入り、#4J.P.オリベイラが3番手という顔ぶれ。
他にトレルイエ、小暮、アンドレ・ロッテラー、平手もQ3進出を果たした。
ここまで開幕以来5戦連続でQ3進出を果たしたのは松田、ロッテラー、平手の3名のみだ。

上位8グリッドを決める最後のセッション、Q3は残り4分で平手がコースインしたのを合図に全車一斉にアタック開始。
みなチェッカーぎりぎりに1周だけのアタックを行う中、最初に走り出した平手だけは2アタック目に入る。
平手はセクター1、セクター2と自己ベストを更新したものの、後半までタイヤが持たず、結局1アタック目のタイムを上回れず、8位で明日の決勝を迎えることに。

松田は1分42秒690とただ一人の42秒台をたたき出して堂々の5連続ポールを達成した。2番手のトレルイエですらコンマ83秒差という圧倒的な速さだ。
これによりチームインパルは今季初、昨年の第5戦鈴鹿以来ちょうど1年ぶりでフロントローを独占することとなった。
3位は小暮。トレルイエまでは僅かコンマ05秒差だった。

第5戦決勝は今季初の2レース制だ。
レース1は明日午後1時より30周、レース2は午後4時より20周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第11戦&12戦鈴鹿公式予選 ヴァン・ダムが連続ポール!

鈴鹿サーキットで行われている、全日本F3選手権第11戦、12戦の公式予選は#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)が連続ポールを獲得、通算獲得数を井口と同じ5に伸ばした。
ナショナルクラスも#38山内英輝(トムススピリット)が連続ポールを獲得した。

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公式予選は午前10時55分から30分間で行われた。
セッション序盤にトップに立ったのは国本。
ベスト、セカンドともにヴァン・ダムを上回り、連続ポールを獲得しそうな勢いをみせる。ベストタイムは1分57秒181だ。
2番手ヴァン・ダムに続いては#7山本尚貴が3番手タイムを記録。トムス勢の一角を切り崩してきた。

全日本勢は数周のアタックを終えた後、一旦ピットに戻ってナショナルクラスの走行終了を待ち、20分過ぎから再びアタックを開始した。

2度目のアタックでは1周目からヴァン・ダムが1分56秒580と、いきなり56秒台を記録、あっさり国本を上回って再びトップに立つ。
直後に国本も56秒台に入るが、1分56秒812と僅かに及ばず。
3番手は嵯峨、山本、コッツォリーノ、井口と目まぐるしく入れ替わっていく。

ヴァン・ダムは更にタイムを上げ、1分56秒404をたたき出してこのセッションを終えた。国本もタイムアップを図るが、56秒613に留まる。しかしこれで連続2番手グリッドは確保した。

一方、3番手争いは最後の最後まで白熱し、結局チェッカー直前に1分56秒806を出した山本がベストタイムでは3番手。しかしセカンドタイムは井口が3番手となり、この結果、第11戦は井口、第12戦は山本が3番グリッドからスタートすることとなった。

第11戦決勝はこのあと午後4時より12周で、第12戦決勝は明日午前10時25分より17周で行われる

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿フリー走行1回目 トップタイムはまたしても松田

フォーミュラニッポン第5戦のフリー走行第1回目は、1分43秒402を出した#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)がトップタイム。
2番手に#32小暮卓史、3番手に#31ロイック・デュバルとPIAA NAKAJIMA勢が続く結果となった。

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公式予選日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から快晴。予選は暑さとの戦いになりそうだ。
2008シーズンのフォーミュラニッポンはこの鈴鹿ラウンドから第7戦富士まで2ヒート制で開催されることになっているため、今回の予選はレース1のスターティンググリッドを決めるセッションということになる。 また今回から5ZIGENの6号車は平中克幸に代わって吉本大樹がドライブすることとなった。

フリー走行1回目は午前10時10分より、30分間で行われた。
気温や路面温度が上がったことにより、各ドライバーとも同じ鈴鹿で開催された第2戦のタイムには届かない結果となったが、それでもトップタイムを記録したのは松田だった。
前回の岡山ラウンドでトラブルにより惜しくも4連勝はならなかったが、その速さは変わっておらず、2番手の小暮にコンマ4秒以上の差をつけてみせた。
しかし2番手の小暮から14番手の土屋武士までは1秒以内に13人が入る接戦となり、予選でも緊迫したアタック合戦が繰り広げられそうだ。

第5戦の公式予選はこのあと午後2時25分より、今回もノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

スーパー耐久

S耐:第3戦富士決勝 優勝ドライバーのコメント

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柳田 真孝(ST1クラス #50PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE)
「チームオーダーはなく#28谷口さんとも良いバトルができました。#28からのいいフィードバックもあって、チーム全員ドライバーもスタッフも頑張ってくれてボクもクルマをいたわって走ることを心がけました。トラブルなく完走してフィニッシュできたのがこんなに嬉しいとは!父の日で、父も来てくれてその前で勝てて嬉しいです。十勝はクラス3で、富士でもスポットでは勝てたんですがクラス1での優勝は初めてです。去年から参戦してここまでがすごく長かったです。最後のスティントが特に長かったですね(笑)タイヤカスを拾ってもトラブルかと思ってしまいました」

スーパー耐久

S耐:第3戦富士決勝 BMW Z4Mクーペが開幕3連勝&2連続1-2を達成!!今回はハイムラン/柳田組が勝利!

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2年越しの待ちに待った勝利!
6月15日、富士スピードウェイで行われた2008スーパー耐久シリーズ第3戦「SUPER TEC」の決勝は、#50PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(フェリーク・ハイムラン/柳田真孝組)が昨年開幕戦以来参戦10戦目にして念願の初優勝を飾った。
2位にも同じZ4Mクーペの#28谷口信輝/吉田広樹組が入り、Z4Mクーペは開幕3連勝とともに前戦仙台ハイランドに続いて2戦連続の1-2フィニッシュをも達成した。

なお、ST2クラスは最後尾グリッドからスタートした#13ENDLESS ADVAN CS-X(峰尾恭輔/鈴木宏和組)が相次ぐ上位陣の脱落にも助けられての大逆転優勝をものにし、ST3クラスは#333エクセディH.I.S.イングスZ(前嶋秀司/佐々木雅弘組)が混戦を制し、ST4クラスは#51AGY ings インテグラ(井尻薫/黒木英春組)が開幕戦鈴鹿に続いて2度目のポール・トゥ・ウィンを達成した。
(天候:晴れのち曇り コース:ドライ 観客動員数:15,000人)

080615Startサポートイベントで赤旗中断があった影響で、第3戦決勝は当初予定より10分遅れの午後1時10分にフォーメーションラップが開始された。
序盤から僅差でランデブー走行を行う2台のZ4Mクーペに、#1エンドレスZが懸命に喰らいついていく。
周回遅れの絡み始めた19周目には、1号車を駆る青木孝行がホームストレートで#28谷口、#50柳田に並びかける場面もあったが、青木はその後徐々に遅れ始め、37周終わりでトラブルにより予定外のピットストップを強いられ、ここでの後退が響いて1号車は5位に終わった。
080615St1Winner替わって3位に浮上した#10セノートZも最後までZ4M2台には追いつくことができず、ST1クラスは2台のZ4Mによるマッチレースとなり、12回にも及ぶリーダーチェンジの末、123周目の1コーナーで#28谷口のインをついた#50柳田がファイナルラップでの谷口のもうチャージを退け、4時間で128周をトップで走りぬけた。

昨年の第1戦に初めてZ4Mクーペで参戦して以来、度重なるトラブルにより何度も優勝のチャンスを逃してきた柳田/ハイムラン組だったが、参戦10戦目、チームメイトの28号車に遅れること2戦目にして遂に勝利を手にすることとなった。

080615St2Winner今回もST2クラスは序盤から荒れに荒れた。
スタートから一気に順位を上げて1周目の最終コーナーでトップに立ったのは#11オーリンズランサーエボXだったが、マシントラブルから5周目にオレンジボールを提示されてピットインを余儀なくされ、一気に周回遅れとなってしまう。

その後は#6新菱オート、#20オガワランサー、#56眠眠打破の3台による激しいトップ争いが展開され、14周目に56号車を駆る服部尚貴が#20オガワランサーの阪口を捉えてトップに躍り出ると、更にその後方からは、クラッチトラブルでBドライバー予選を走れず、最後尾スタートとなった#13エンドレスエボXがみるみる順位を上げて迫ってきた。

28周目、29周目と立て続けにピットストップを強いられ、一旦は後方に退いた13号車だったが、それでも峰尾から交代した鈴木の懸命の走りで再び順位を挽回していき、全車が1度目のピット作業を終えたときにはクラス5位まで戻していた。

その後、64周目に#6新菱オートと#20オガワランサーが接触によって後退、この間にクラス2位に浮上した13号車は、94周目に行った最後のピットストップで見事に56号車の前でコースイン、遂にトップに躍り出た。
しかしその差は僅か1.9秒だ。

#13峰尾を激しく追い立てる#56服部。
両者のバトルは延々と続き、111周目のダンロップコーナー進入でアウトに被せた服部が遂にトップを奪い返す。
その後は徐々に服部が峰尾を突き放していくが、56号車は120周目の1コーナーでまさかのコースアウト。フロントを大破してレースを終えてしまった。

これで再びトップに立った13号車がそのままフィニッシュ。
総合でも5番手と、実に33台抜きの離れ業をやってのけた。

080615St3WinnerST3クラスはポールシッターの#39NSXが序盤ペースが上がらずに徐々に順位を落としていく一方で、5周目にトップに立った#27FINA M3を最初のピットストップを旧友のみで凌いだ#113UNTレーシングZが逆転、さらにこの2台を次々に抜き去った#333エクセディZがそのまま124周を走りきり、見事開幕3連勝を達成した。

080615St4WinnerST4クラスはポールシッターの#51AGYインテグラが58周目から62周目に掛けて入ったSCランの間にピット作業をすませ、タイミングよくコース復帰した結果、2位以下に1周近いアドバンテージを得ることに成功、そのまま逃げ切って開幕戦の鈴鹿以来今季2勝目を挙げた。

スーパー耐久第4戦は恒例となった十勝24時間耐久レース。7月20~21日決勝だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

スーパー耐久

S耐:第3戦富士フリー走行 BMW Z4Mがここでも1-2

2008スーパー耐久第3戦の決勝前フリー走行は、#50フェリーク・ハイムラン/柳田真孝組が総合トップ。
2番手にも#28谷口信輝/吉田広樹組がつけ、ここでもPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEが1-2となった。
ST2クラスは#13ENDLESS ADVAN CS-X(峰尾恭輔/鈴木宏和組)がトップ。しかし13号車は終了直前にコース上でストップしており、決勝への影響が心配される。
このほかST3クラスは#333エクセディH.I.SイングスZ(前嶋秀司/佐々木雅弘組)、ST4クラスは#31J-WAVEエンドレスYH DC5(渡辺明/ピストン西沢組)がトップだった。

080615FreeST1フリー走行は6月15日午前8時20分より30分間で行われた。
始まってすぐに#28Z4Mの谷口が1分47秒828でトップ。#1エンドレスZの青木孝行が1分48秒016で2位につける。
50号車は柳田が開始10分過ぎに1分48秒721で3番手。柳田はそのまま走行を続け、20分過ぎには1分47秒061と、このセッションのトップタイムを記録してハイムランに交代した。
1号車は藤井誠暢に交代してからもタイムを縮めるが、結局1分47秒937で3番手に留まった。

080615FreeST2ST2クラスは昨日クラッチトラブルのためBドライバー予選に参加できなかった13号車のエボXが走行開始早々に1分51秒191を記録。これがこのセッションのクラスベストとなった。ドライバーは峰尾恭輔だ。
今回最後尾スタートながら決勝での巻き返しに大いに期待したいところだったが、フリー走行終了2分前に1コーナー脇でまたしてもストップ。
逆に決勝への影響が懸念される結果となった。
クラス2番手には#11オーリンズランサー、3番手にはポールシッターの#6新菱オートがつけている。

ST3クラスは#333前嶋が1分52秒350を3周目に出してトップ。23分過ぎに小林且雄が1分53秒072を出した#27FINA M3が2番手。ポールの#39NSXが3番手となった。

ST4クラスはここでもインテグラ勢が上位を独占。トップは#31J-WAVEエンドレス、2番手にポールシッターの#51AGY、3番手に#87K'Z AUTOとなり、シビックの最上位は#69J'S RACINGの6番手だった。

第3戦決勝はこの後午後1時より、4時間で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

スーパー耐久

S耐:第3戦富士公式予選 BMW Z4Mが3戦連続のフロントロー独占!ST2も新菱オートが3連続ポール!

2008スーパー耐久第3戦SUPER TECの公式予選は、#50PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(フェリーク・ハイムラン/柳田真孝組)がポールポジションを獲得。
2番手にも谷口信輝/吉田広樹組の28号車が入り、BMW Z4Mクーペが3戦連続でフロントローを独占することとなった。
ST2クラスは#6DIXEL☆新菱オートEVO IX MR(富舛朋広/関豊/野田勝義組)が、こちらも3戦連続でポールを獲得。
このほかST3クラスは#39TRACY SPORTS eeiA NSX(井入宏之/赤鮫オヤジ/宮城光組)、ST4クラスは#51AGY ings インテグラ(井尻薫/黒木英春/黒木健次組)がポールを獲得した。

080614ST1PP第3戦の舞台は富士スピードウェイ。6月14日の公式予選日は朝から快晴だ。
開幕から速さを見せつけているBMW Z4Mの2台だが、今回はルマン24時間に片岡龍也が参加しているため、28号車はAドライバー谷口、Bドライバー吉田という布陣で今週末を戦う。
公式予選は午後0時50分よりA、B両ドライバー各30分間で行われた。
BMW Z4Mの速さはここでも圧倒的で、Aドライバーは谷口が1分46秒791でトップ、ハイムランが1分46秒909で2位につけ、3番手の#1エンドレスZの青木孝行をコンマ3秒引き離した。
Bドライバー予選では50号車の柳田が1分46秒525でトップ。28号車の吉田は1分47秒652。
ここでは#1エンドレスZの藤井誠暢が1分47秒632で2番手に割って入ったものの、A、B両ドライバーのタイム合算では3位に留まった。
これでBMW Z4Mは開幕以来3戦連続でフロントローを独占することとなった。

080614ST2PPST2クラスは#11オーリンズランサーの中谷明彦が1分51秒131を出してAドライバーのトップとなったが、Bドライバーの木下隆之は1分51秒923とクラス4番手に甘んじる結果に。
一方、開幕以来2戦連続でポールを獲得している#6新菱オートはBドライバーの関が1分50秒782というダントツのタイムをたたき出し、合算でも11号車、37号車を逆転して見事3連続ポールを達成した。
クラス2番手にはAドライバー和田久とBドライバー大瀧賢治がそろって2番手タイムを記録した#37シーケンシャル エンドレスがつけ、#11オーリンズは3番手に後退した。
また、Aドライバー4番手の#13エンドレスアドバンCS-Xはクラッチトラブルのためコース上でストップ。
インターバルの間に車両回収は間に合ったものの修復が間に合わず、Bドライバーはノータイムとなった。

080614ST3PPST3クラスはAドライバー井入が1分51秒385という、総合でも8番手に食い込む好タイムを出した39号車がポールを獲得。
Bドライバー佐々木雅弘がクラストップタイムを記録した#333エクセディH.I.SイングスZが2番手、#27FINA BMW M3が3番手となった。

080614ST4PPST4クラスは第2戦欠場の#51AGYインテグラがAドライバー、Bドライバーともトップタイムを記録して開幕戦鈴鹿に続いてのポール獲得となった。
シビック勢最上位は#76Racing Moduloの6番手。ただしこれはAドライバー玉本の黄旗追い越しによる2グリッド降格を受けた上での順位だ。

第3戦決勝は明日午後1時より、4時間で行われる

Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

Formula Nippon

FN:第4戦岡山決勝 上位3人のコメント

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ロイック・デュバル(優勝)

ポディウムに上がれたのが信じられません。というのは、僕は今回二つのミスをしていたからです。
最初のミスは、スタートでラウンチコントロールのボタンを押し忘れていたことですが、幸いポジションはキープできました。
僕らはもてぎみたいに早めにピットストップを済ませる作戦だったのですが、うまくトラフィックの前でピットアウトできました。
その後、二つ目のミスをしてしまい、バックストレートでスローダウンすることになりました。これはピットレーンリミッターを作動させてしまったのが原因で、チームから無線でそのことを知らされ、リミッターを解除してからはそれまでと同じように走ることができました。
ここでモトヤマに抜かれましたが、彼の作戦がどういうものかわかるまではすごく不安でしたね。
それからはもう後ろとのギャップも充分あったので、最後の15周は燃費を考えてペースをコントロールすることができました。

アンドレ・ロッテラー(2位)

今日のレースは特に素晴らしくも悪くもなかったですね。
僕にとってはハードなレースでした。途中でトップに立ちましたが、上位陣が接近していたので、他のドライバーのストラテジーがどういうものかわかるまではまったく安心できませんでした。
僕も予定より早めにピットに入るよう指示されました。そこでいつも早めに入るロイックがもう入ったのかを聞いたら、「入った」と言われたので指示に従いました。
全体的にロイックのほうがグリップがあり、僕のほうがスライドしていたからこういう結果になったのだと思います。
またポディウムに上がれたことは嬉しいし、ポイントランキングのほうも面白いことになったんじゃないかな。

平手 晃平(3位)

スタートはぼちぼちでした。今まではスタートで順位を落とすことが多かったんですが、今回は順位を落としませんでした。
スタートしてからはずっと渋滞に引っかかってる状態でした。僕は35周から40周の間でピットストップする予定で、そのためにタイヤをマネジメントしながら走っていたんですが、思ったよりタレが大きくて、ペースが保てなくなったのであの周回(33周)で入りました。
後半はロッテラーが前にいたので、やっつけてやろうと思って追いかけたんですが、追いつけませんでしたね。
岡山は金曜日に初めて走ったので、表彰台に上がれて嬉しいです。
この先もずっと表彰台を狙っていきますが、トップに上がるにはまだ足りないものがあると感じているので、これから勉強しながら、終盤までチャンピオン争いに加わっていければいいですね。

中嶋 悟(優勝チーム監督)

久しぶりにここ(記者会見場)にきました。今日についてはまぁ結果がよければよしとするかなと。
小暮君のペナルティなどもありましたが、チームの作戦は正解だったのだろうと思います。
本山選手が2ピットだとは思わなかったので心配な面はありました。
今まで残念な結果が続いていたので、今日の勝利は後半に向けてのいいスタートになると思います。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第10戦岡山決勝 上位3人のコメント

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カルロ・ヴァン・ダム(優勝)

嬉しいです。クルマの仕上がりも良かったです。実は金曜の時点ではあまりいい状態じゃなくてドライブするのが大変だったんですが、予選までに上手くセットアップすることができました。
トムスのドライバーが表彰台を独占できたのも良かった。僕自身も後ろとのギャップを広げることができましたし、終盤はペースをコントロールして走れました。

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国本 京佑(2位)

昨日、今日と2番手からスタートすることになりましたが、昨日は100%自分のミスでレースを台無しにしたので、今日結果が出せてよかったです。
毎周毎周プッシュしたんですけど、タイヤの状態がいいときはついていけても、その後は近づくとダウンフォースが抜ける状態になるので厳しかったです。

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井口 卓人(3位)

予選からトムスの3人はペースが良くて上位を独占できましたが、昨日は自分のミスで勝てるレースを落としてしまいました。
ですから今日は挽回しようと思っていましたが、昨日はオーバーステア気味、今日はアンダーステア気味で、前についていくのが苦しかったです。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第4戦岡山決勝 デュバルが1年9ヶ月ぶりに優勝!松田は無念のリタイヤ!

6月8日、岡山国際サーキットで行われた全日本選手権フォーミュラニッポン第4戦の決勝は、#31ロイック・デュバル(PIAA NAKAJIMA)が今季初優勝。
開幕3連勝を達成し、ここでもポールポジションからスタートした#1松田次生はまさかのトラブルでリタイヤに終わった。
2位には#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、3位には#20平手晃平(TP Checker IMPUL)が入った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:14,000人)

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第4戦決勝は午後2時30分スタート。
ポールポジションの松田がホールショットを決め、予選2番手の#32小暮卓史を従えてオープニングラップを駆け抜けた。
3番手には予選4番手のロッテラーが上がってきた。

ところがここで2番手の小暮にドライブスルーペナルティが下される。
小暮はサイティングラップでのピットレーン速度違反を犯していたのだ。
このため、小暮は4周終わりで予定外のピットインを強いられ、最後尾に後退してしまった。
懸命に追い上げる小暮だったが、20周目にルーティンストップを行った際、ピット作業違反をとられて再びドライブスルーペナルティを課せられてしまい、結局9位でこのレースを終えることとなった。

その2周後、今度は松田が右リヤに違和感を感じてピットイン。
19.3秒のピット作業の後、小暮の後ろでコースに復帰するが、ここからの松田のペースは一向に上がっていかない。
実は松田のクルマは右リヤに異常を抱えており、車軸側でホイールの位置決めをするピンが折れていたのだ。
そんな状況で苦しいドライブを続けていた松田だったが、結局50周でクルマを降りざるを得なくなった。
こうして開幕以来続いていた松田の連勝劇は終わった。

これでトップはアンドレ・ロッテラー、2番手に#8石浦宏明、デュバルが3番手となった。
デュバルは序盤から盛んに石浦にプレッシャーを掛けていくが、石浦も必死で抵抗する。
二人の一進一退のバトルはデュバルがピットストップを行う26周目まで続いた。

上位陣では比較的早めにピットに入ったデュバルを、チームスタッフは僅か14.2秒の作業時間で送り出す。
ここで得たアドバンテージと、ピットアウト後のハイペースの走りが功を奏し、31周目に石浦、32周目にロッテラーがピットストップを済ませたとき、デュバルはこの二人の前に位置することとなった。

ところがデュバルは33周目にピットレーンリミッターを誤作動させてしまい、まさかのスローダウン。
ラップタイムにして8秒をロスし、この間にすぐ後ろを走っていた本山の先行を許す。
19番手スタートながら序盤からファステストラップを更新する順調に順位を上げ、18周目にピットストップを済ませた本山は、トラブルに苦しむ松田を23周目のヘアピンで抜き去り、デュバルのすぐ後ろに迫っていたのだ。
40周終わりでロニー・クインタレッリがピットインしたことで本山はトップに立つが、42周目に2度目のピットイン。
本山は2ピット作戦だったのだ。
これでトップはデュバルのものに。
2番手にはロッテラー、3番手には平手が浮上した。

序盤2番手を走っていた石浦は31周目のルーティンストップの後、松田の後ろを走行していたが、サスペンショントラブルにより46周でレースを終えた。
チームメイトの本山も同じトラブルに見舞われ、60周でクルマを降りることになった。

こうした上位陣の相次ぐ脱落にも助けられ、デュバルは終盤15周をクルージングする余裕も見せてチェッカーを受け、自身通算3度目の勝利を手にした。
デュバルの優勝は2006年9月の第7戦スポーツランドSUGO以来1年9ヶ月ぶりだ。
またこれにより、ポイントランキングでも今回3位入賞の平手と同じ27ポイントで並び、3位となった。

フォーミュラニッポン第5戦は7月13日決勝。
この鈴鹿ラウンドは初めての2レース制で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第10戦岡山決勝 ヴァン・ダムがポール・トゥ・フィニッシュで今季3勝目!

岡山国際サーキットで行われた全日本F3選手権第10戦決勝は、ポールポジションからスタートした#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)が優勝。2位に国本京佑(TDP TOM'S)、3位に井口卓人(TDP TOM'S)が入り、トムスが1-2-3フィニッシュを達成した。

f3_r10_r_van-dam 第10戦決勝は晴天の下、午後0時30分にスタートした。
ポールポジションからスタートしたヴァン・ダムが1コーナーを制し、そのまま後続を突き放しにかかる。2番手は国本、3番手は井口、4番手は#7山本尚貴と、ここまでは予選順位のとおりだ。
ヴァン・ダムは終始安定した走りで国本との差を徐々に広げていき、15周終了時点で3秒050、20周終了時点では3.786もの大差を築き上げるとそのままクルージングに入った。
2位の国本も懸命に追い上げたが、2.424秒まで差を縮めるのが精一杯だった。

トムス勢3人の後方では、昨日優勝の山本と#12安田裕信が僅差での4位争いを展開するが、20周目のヘアピンで山本のインに飛び込んだ安田が姿勢を乱してスピン。
接触はあったものの山本はそのまま4位キープでレースを続け、3位井口の16.650秒後方でフィニッシュした。
一方の安田は8位に後退してこのレースを終えた。

この結果、ポール・トゥ・フィニッシュしてファステストラップも記録したヴァン・ダムは22ポイントを獲得してシリーズポイントを162に伸ばし、3位12ポイント獲得に留まった井口との差は47に広がった。

ナショナルクラスは昨日ポールポジションながらメカニカルトラブルによりスタートできなかった、#20アレキサンドラ・インペラトーリが優勝。
2位に#5永瀬貴史、3位に#18松下昌揮が入った。松下は2戦連続の表彰台だ。

全日本F3選手権第11戦&12戦の舞台は鈴鹿サーキット。7月12・13日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第4戦岡山フリー走行2回目 無念のQ1落ちを喫したトレルイエがダントツのトップタイム!

全日本選手権フォーミュラニッポン第4戦岡山のフリー走行2回目は、#2ブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)が1分16秒968でトップタイム。

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当初雨が心配された決勝日だったが、当日朝の予報では午後の降水確率も10%に留まる見通しで、決勝レースはドライコンディションで行われる可能性が高くなった。最高気温も28℃まで上がりそうだ。
フリー走行2回目は朝8時30分より、30分間で行われた。
昨日の予選では惜しくも16番手に終わり、まさかのQ1落ちを喫したトレルイエだが、決勝での巻き返しに意欲を見せた。
2番手には予選11番手の#37荒聖治が1分17秒892でつけ、予選2番手の#32小暮卓史が1分18秒067で3番手。
彼らはいずれも5周目~6周目の間にベストタイムを記録しており、その後は1分18秒~19秒台で周回を重ねた。
小暮から14番手の#56伊沢拓也までの12人が1分18秒台にひしめく、いつもながらの接戦だ。

ポールポジションの#1松田次生は9周目に出した1分18秒410がベストで、このセッションを6番手で終えている。

第4戦決勝はこのあと午後2時30分より、68周で戦われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第9戦岡山決勝 上位3人のコメント

山本 尚貴(優勝)

f3_r09_r_pc_yamamoto 今日は予選3番手という、今までのベストグリッドからスタートすることになりましたが、とにかく周りを気にせず、自分のベストを尽くそうと思ってレースに臨みました。
序盤は前の2台に離されましたが、悔いのないよう、プッシュして走りました。
二人にペナルティがでて、自分がトップに立ったときは正直複雑な部分もありましたが、レースは全てが噛み合って初めて勝てるものなので、今日は喜ぶことにして、明日からはまた気を引き締めて頑張ります。
井口選手も国本選手も勝ってる以上、自分もルーキーって言い訳は使えないと思うので、今日は絶対トップでゴールしてやろうと思ってました。

カルロ・ヴァン・ダム(2位)

f3_r09_r_pc_van-dam 予選5番手からスタートして2位に入れたことは嬉しいですが、本当は勝ちたかったです。
ヤマモトをハードにプッシュしましたが、ホームストレートやバックストレートで差をつけられてしまい、一回だけチャンスがありましたが抜けませんでした。
ポイントを稼げたことは良かったですが、自分ではチャンピオンシップのためにポイントを獲ることより勝ちに行くのが目標なので、明日は気を引き締めて勝ちたいと思います。

中山 友貴(3位)

f3_r09_r_pc_nakayama スタートで山本選手の前に出たかったんですが、ホイールスピンさせてしまい、あの位置になってしまいました。
バックストレートでカルロ選手を抜きにいったんですけど、ヘアピンの次の左コーナーで接触しそうになったので引きました。
ずっと自分が3位だってわかってなくて、ピットから出されてるボードは山本選手のことなんだと思っていました。
今まで常にチームがクルマを少しでも速くしようと努力してくれているので、それが結果になってきたのだと思います。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第9戦岡山決勝 山本念願の初優勝!トムス勢はペナルティに泣く

全日本F3選手権第9戦決勝は、フロントローの2台がペナルティで後退する中、予選3番手からスタートした#7山本尚貴(Honda Team Real)が#1カルロ・ヴァン・ダムの追撃を退けて初優勝を飾った。

f3_r09_r_yamamoto 第9戦決勝は午後4時10分にフォーメーションラップが開始された。 ここでポールシッターの#37井口卓人がグリッドの停止位置を行き過ぎてしまうミスを犯してしまう。 更にはスタートでトップに立った予選2番手の#36国本京佑にもフライングの裁定が下り、国本には2周終わり、井口には5周終わりでドライブスルーペナルティーを指示するボードが提示された。 これでトップに繰り上がったのが予選3番手の山本だ。

山本は井口がピットインした8周目からトップに立つと、背後にポイントリーダーのヴァン・ダムを従えて周回を重ねていく。 予選2番手のタイムを出しながらダブルチェッカーにより3グリッド降格の裁定を受けたヴァン・ダムは、山本の背後にぴったり張り付き、16周目のヘアピンではインを狙っていったが、山本も巧みなライン取りでヴァン・ダムを牽制。 結局最後まで山本がヴァン・ダムを抑え切って18周を走り切り、F3デビュー9戦目にして念願の初優勝を手にした。 3位には山本のチームメイト#8中山友貴が入り、トムス勢のペナルティに乗じた形とはいえ、ホンダ勢が久々に表彰台に二人のドライバーを送り込む結果となった。

なお、ナショナルクラスは#19ザヒール・アリが来日以来初優勝。ポールポジションの#20アレキサンドレ・インペラトーリはフォーメーションラップでエンジンがかからず、そのままリタイヤとなっている。

第10戦決勝は明日午後0時30分より、25周で戦われる。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第4戦岡山公式予選 上位3人のコメント

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松田 次生(ポールポジション)

fn_r04_q_pc_matsuda 昨日からクルマはほとんどイジっていません。昨日は小暮選手が速くてコンマ3秒も差をつけられたし、こっちは何をしても状態が変わらなかったのでちょっとフラストレーションがたまりましたが、セクタータイムは良かったので、今日はイジらないことにしました。
予選ではタイヤの内圧や表面温度の上がり方が期待通りではなかったので、どうやって温めるかを考えながら走りました。
(連勝記録について)雑誌なんかを見ると必ず書いてあるので、なるべく意識しないようにしています。走ってるときは集中してるので大丈夫なんですが、何もしていないときが一番プレッシャーかかりますね。

小暮 卓史(予選2位)

fn_r04_q_pc_kogure 終始松田選手に負ける形で終わってしまいました。今日はタイヤの暖め方がうまくいかなかったんですけど、もしそれがうまくいっていたとしても前にいけたかどうかは判りません。2位を守れただけでも明日のレースを考えればよかったと思います。
(Q3で行った作戦について)ポールポジションがどうしても欲しかったんですけど、タイヤの特にフロントに熱が入るタイミングと、アタックする周回がずれてしまいました。
今日はタイヤの使い方を勘違いしていましたね。他のサーキットだとなるべくタイヤを使わないように意識して走ってるんですけど、ここではタイヤの暖め方に気を使うべきでした。フロントが暖まらない原因がクルマのセットなのか、タイヤの内圧なのかの見極めが遅かったですね。
明日のレースは、スタートからいかにしてついていけるか、ですね。作戦云々よりも、1周1周の走りが重要になってくると思います。

石浦 宏明(予選3位)
fn_r04_q_pc_ishiura 昨日から流れが良かったです。岡山は得意なサーキットなので、シーズン当初から岡山を目標にして準備してきました。
クルマは持ち込みからいい状態でしたが、Q1では思ったとおりの結果ではなく、不安になりました。でもF3での経験を思い出しながらQ2、Q3を走ることにしました。
Q3の最後は服部さんから無線で「もう1周行け」と言われたので、「まだタイムが足りないんだな」と思い、アタックを続けました。
今まで他のルーキーが活躍してるのを見ながら、「あせってもしょうがない、今は着実に勉強して、得意なサーキットに来たときに結果を出そう」と思ってやってきました。
記者会見に来るのは5人のルーキーの仲で4番目ですが、できればもっと早く来たかったですね。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第4戦岡山公式予選 松田が4連続ポールを達成!3番手にはルーキー石浦が入る

全日本選手権フォーミュラニッポン第4戦岡山ラウンドの公式予選は6月7日午後2時35分よりノックアウト方式で行われ、 ここまで3戦連続ポール・トゥ・ウィンを続けている#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)がここでもポールポジションを獲得した。
4戦連続のポール獲得は2006年の小暮卓史、2004年のリチャード・ライアンに続く通算3人目の記録だ。

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第4戦の公式予選はQ1から波乱が待ち受けていた。
2006年王者の#2ブノワ・トレルイエが16番手に終わったほか、4度のチャンピオンを獲得している#7本山哲、 デビュー戦の富士でいきなりフロントローを獲得した#56伊沢拓也らをはじめ、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、 平中克幸らのいずれも上位入賞の常連がQ1落ちを喫することになったのだ。

一方金曜日にトップタイムを記録しながらデファレンシャルの不調で午前中ノータイムだった#32小暮卓史は開始10分過ぎにコースインして一度だけのアタックを敢行、 激しく車体を振り回しながらも1分16秒766を叩きだし、3番手でQ2進出を果たした。
Q1トップタイムは松田。2番手には#36アンドレ・ロッテラーがつけた。
また、#40松浦孝亮も今回10番手で初めてQ2進出を果たした。

10分のインターバルを挟んで行われたQ2で真っ先にコースに飛び出したのは小暮。
誰も居ないコース上でいち早くタイムを出しにいく作戦だったが、 結果的にはアウトラップを走るドライバーを掻き分けながらのアタックになってしまい、1分16秒709に終わる。
代わってアタックに入った松田、ロッテラー、石浦らが好タイムを連発し、結局小暮は4番手に終わった。
ここで#31ロイック・デュバル、#47ロニー・クインタレッリ、#48立川祐路、#37荒聖治、#55井出有治、#67ロベルト・ ストレイト、#41土屋武士、#40松浦孝亮の8人が脱落した。

小暮は最後のQ3セッションでも真っ先にコースイン。 スクラブドタイヤで2周目からいきなりアタックを敢行して1分16秒709を叩き出すと、 そのままピットに飛び込んでニュータイヤに履き替え、2度目のアタックに出て行く作戦を実行、1分16秒213までタイムを縮めてみせる。
しかし松田はここで1分15秒831と、唯一の15秒台を叩き出し、開幕以来4連続のポールポジションを獲得、小暮は2番手に終わった。
予選3番手には、最後の最後に2周連続アタックを行ったルーキーの#8石浦宏明が入った。

フォーミュラニッポン第4戦決勝は明日午後2時30分より、68周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第9戦岡山 ヴァン・ダムに3グリッド降格のペナルティー!

6月7日午前の公式予選で第9戦2番手、第10戦はポールポジションからのスタートを決めていた#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)だったが、セッション終了時にダブルチェッカーを受けていたことが発覚し、3グリッド降格の裁定が下された。

これにより予選3番手だった#36国本京佑が2番手、#7山本尚貴が3番手、#8中山友貴が4番手に繰り上がり、ヴァン・ダムは第9戦を5番グリッドからスタートすることとなった。
なお、第10戦に関しては今のところ降格等の決定はされておらず、そのままポールポジションからスタートするものと思われる。

第9戦決勝は午後4時10分より18周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第9戦&10戦岡山公式予選 第9戦は井口、第10戦はヴァン・ダムがポール獲得

全日本F3選手権第9戦、第10戦の公式予選が6月7日、岡山国際サーキットで行われ、第9戦は#37井口卓人(TDP TOM'S)、第10戦は#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)がそれぞれポールポジションを獲得した。

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公式予選は午前10時45分より30分間で行われた。
トムスの3台はここでも好調で、序盤から国本、井口、ヴァン・ダムが次々にトップタイムを更新しながら予選は進んでいく。 3人のタイム差はごく僅かだ。
このため、自己ベストタイム順ではヴァン・ダムが勝ったものの、セカンドベストでは井口がヴァン・ダムを上回り、第9戦はヴァン・ ダム-井口-国本、第10戦は井口-ヴァン・ダム-国本の順でスタートすることとなった。

一方、ここまで8戦中2勝を挙げ、ランキングでも3位につけているスリーボンドエンジンの#12安田裕信はここではベスト、 セカンドとも6番手。#7山本尚貴、#8中山友貴らホンダ勢の後塵を拝する結果となった。
また今季3度の表彰台を獲得してランキング4位につけている#33ケイ・ コッツォリーノはチームの地元に程近い岡山でのレースということもあり、いやがうえにも好結果が期待されていたにもかかわらず、ベスト、 セカンドとも10番手と、ナショナルクラスの#20アレキサンドレ・インペラトーリにも抜かれる苦しい結果に終わってしまった。

第9戦決勝はこのあと午後4時10分より18周で、第10戦決勝は明日午後0時30分より25周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第4戦岡山フリー走行1回目 3連勝中の松田がここでもトップタイム

全日本選手権フォーミュラニッポン第4戦のフリー走行1回目は、 ここまで3連勝中の#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)がトップタイム。1分15秒808を記録して、 2位の#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)をコンマ8秒引き離して好調ぶりをアピールした。

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第4戦の舞台は通算2回目の開催となる岡山国際サーキット。昨年の予選は雨に祟られたが、 今回はドライコンディションでのタイムアタック合戦が見られそうだ。
フリー走行1回目は午前10時5分より、30分間で行われた。

最初にコースに飛び出したのは伊沢拓也、井出有治のARTA勢、 インギングセルモのロニー・クインタレッリの3人。
他のドライバーは開始10分過ぎ辺りから徐々にコースに入っていった。

ここまで3連勝中の松田はここでも好調で、 走り出してすぐにこのセッションで唯一の1分15秒台を記録。2位にはロッテラー、3位にはここまで不振の続いていた#7本山哲がつけた。

この3人とは対照的に#32小暮卓史は2回のチェック走行のみ、 #37荒聖治に至っては一度もコースインしないままこのセッションを終えている。二人とも何らかのトラブルが出ているようだ。

また、 ここまで3戦連続でQ3進出を果たしているルーキーの#20平手晃平は終了6分前にアトウッドカーブでコースアウト。 グラベルにつかまってそのまま15番手で走行を終えた。

第4戦の公式予選はこのあと午後2時35分より、ノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第2戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

松田次生(優勝)

fn_r02_r_pc_matsuda 前回の富士ではスタートを失敗したので、それが今回の課題でした。そのためにクラッチをアジャストして、それがうまくいきました。
今回は戦略的には最初から1ストップだったので、赤旗もSCも入って欲しくなかったんですが、SCが2度も入ってしまいました。でも、 最初のSCはタイミングもよく、トップのままピットストップを済ませることができて助かりましたし、 2度目のSCはもうタイヤの心配もなかったので、最後は後ろとの間合いをとりながら、ひたすら「壊れないでくれ」と、それだけでした。
ここまで金曜、土曜とずっとトップタイムでしたから、チーム一丸となって速いクルマを作ってくれたこと、 そしてそういう体制を作ってくれた星野監督やスポンサーのローソンさんには感謝しています。
前回は周りにトラブルが起きての勝利でしたが、今回は実力で勝てたと思います。地元の皆さんが沢山応援に来てくださっていたので、 その前で勝ててよかったです。

平手晃平(2位)

fn_r02_r_pc_hirate 本当に、この場(トップ3会見)にいられることがすごく嬉しいです。
前回はトラブルで苦い思いをしましたが、今回はトラブルもありませんでしたし、フォーミュラニッポンで初めて経験する雨も心配でしたが、 うまくいきました。
レース後半はタイヤのタレをコントロールするのが難しかったし、ロッテラーさんにも追い上げられていたので辛かったんですが、 SCが入ってくれたのでラクになりました。
リスタートは落ち着いて切れました。ロッテラーさんとはガソリンの搭載量も同じくらいだと思ったので、最初に差を広げようと思ったんですが、 ずっとついてこられてしまって、今は正直疲れてます。

アンドレ・ロッテラー(3位)

fn_r02_r_pc_lotterer クルマはすごく良かったので、最初からポディウムに上がる自信はありましたが、何台も抜いていかなければならなかったので、 その間にタイムをロスしてしまいました。特にモトヤマとは抜いたり抜かれたりの状態になり、前に出るまでに随分ロスしました。
その後はヒラテに追いつくことができ、すぐにでも追い越せると思ったんですが、いつもいいところでセーフティカーが入ってしまいました。
フレッシュタイヤに換えてからはヒラテのミスを待っていたんですが、 そのうち彼のタイヤが消耗してきたのがわかったのでハードにプッシュしました。そうしたらまたSCが入ってしまって。
でもヒラテもいいレースをしていましたし、今日はおめでとうといいたいです。

星野一義(優勝チーム監督)

fn_r02_r_hoshino ここに来る前の段階では、松田のクルマが一番仕上がっていました。平手も良くここまでこれました。彼にはスタート前に「思い切りやれ」 といいました。松田でもブノワでも「コノヤロー!」と思ってやっていいと。
たまたまSCが入って、2台同時に入れようか迷ったんですが、ブノワはああなってしまいました。ブノワには悪いことをしました。
今日は3人がみんなホームランを打ってくれて、最高の結果になったと思います。
ですがいつまでもここで留まっていてはいけないので、またチーム全員でミーティングして更に上を目指します。
今日は本当にレースしていたと思います。毎回こういうレースをやろうよ、と思いました。
平手は若いのにいい心臓をしていますね。アンドレにアレだけ追いかけられたら、22歳の僕ならどこかでOBしちゃってたかもしれないのに。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第6戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

カルロ・ヴァン・ダム(優勝)

f3_r06_r_pc_van_dam やっと勝てた、という感じです。ここまで随分と時間がかかり、大変なシーズンの幕開けになりましたが、今まで我慢してきてよかったです。
イグチがビッグミステイクをしてくれたお陰で前に出ることができ、クルマの状態も良かったので、後は思い切り走れました。 ここまで仕上げてくれたチームスタッフの皆さんには感謝しています。
今日は同じドライといっても金曜日とは違うコンディションでしたし、土曜日は雨でまったく違うセッティングでしたから、 ウォームアップランでセッティングを調整しなければなりませんでした。かなりいい状態になりましたが、少しだけアンダーが出ていたので、 そこに注意して走りました。
やっと勝ててほっとしています。これでこの先のレースも自信を持ってどんどん勝ちに行きます。

安田裕信(2位)

f3_r06_r_pc_yasuda スタートで前に出て後ろを抑えながら走ろうと思いましたが、うまくいかず、カルロに前に行かれてしまい、 その後も彼にどうしてもついていけなくて、2位に終わってしまいました。
(井口選手は)明らかにフライングだと思いましたが、抜かれたことであせってしまい、ホイールスピンさせてしまったんです。

ケイ・コッツォリーノ(3位)

f3_r06_r_pc_kei 今日は昨日のリベンジがテーマでした。昨日は厳しいコンディションの中、自分の走りができなかったのですが、今日はいい天気の中、 気持ちよくスタートできました。
安田選手は速かったし、後ろからは山本選手が追ってきていたので、アンダーを出さないように気をつけて走り、冷静に対処しました。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第2戦鈴鹿決勝 松田涙の鈴鹿初勝利!! SC2回の混戦を制し、開幕2連勝達成

鈴鹿サーキットで開催された全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の決勝は、2度もセーフティカーが入る荒れた展開の中、 ポールポジションからスタートした#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)が開幕戦富士に続いて2連勝。
スタートから一度もトップを譲らずに43周を走りぬけ、待ちに待った地元鈴鹿での勝利を勝ち取った。
2位は#20平手晃平(TP Checker IMPUL)。フォーミュラニッポンデビュー2戦目のルーキーは#36アンドレ・ロッテラー (PETRONAS TOM'S)の執拗なアタックを最後まで退け、見事表彰台をものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数28,000人)

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第2戦決勝は午後2時30分スタート。
2番手スタートの#4ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがスタートを失敗して5位に後退していくのを尻目にホールショットを決めた松田は、 チームメイトの#2ブノワ・トレルイエを従えて悠々と周回を重ねていく。
その後方では4番手スタートの平手がオープニングラップのシケインで先行する#67ロベルト・ストレイトのインに飛び込んで3位に浮上、 インパル勢の1-2-3でレース序盤は進んでいった。

出遅れたオリベイラは6周目のスプーンでストレイトのインに並びかけて接触。
ストレイトはそのままピットへ向かい、グラベルに飛び出し、フロントウィングを破損したオリベイラも遅れてピットでノーズ交換に入る。
このアクシデントで大きく後退したオリベイラはその後もペースが上がらずに周回遅れとなり、 最後は39周目に彼を抜こうとした立川と接触して左フロントサスペンションを失ってダンロップコーナーでレースを終えた。

インパル勢の3台が快調に周回を重ねる背後からは、予選7番手からスタートしたロッテラーが迫ってくる。 ロッテラーはストレイトとオリベイラのアクシデントに助けられて5位に浮上すると、 先行する4位の#7本山哲を6周にもわたる熾烈なドッグファイトの末、14周目の1コーナーで抜き去り、一気に平手との差を詰めてきた。

ところがレースが19周目に入ったところで、ピットアウトしてきた#40松浦孝亮と#5金石年弘が接触するアクシデントが発生、 金石はコース上にストップし、左後輪を失った松浦はデグナーで飛び出してしまう。
この、金石の車両を回収するため、ここで最初のセーフティーカー(SC)が入った。

トップの松田はこの機会を上手く利用してピットストップを済ませ、タイミングよくトップのままでSCの後ろにつけるが、 トレルイエはピットインの指示が間に合わず、1周遅れで入ることとなってしまった。
トレルイエはこのため、一気に13位に後退してしまった。

24周終わりでSCはコースを外れ、リスタート。
ここでも松田はタイミングよく加速に入り、トップを守って1コーナーへ。
その背後では平手とロッテラー、本山と#32小暮卓史の一騎打ちが展開され、再び松田との差は開いていく。
下位に沈んだトレルイエも、持ち前のアグレッシブな走りで、#6平中克幸、#31ロイック・デュバル、#56伊沢拓也、#47ロニー・ クインタレッリ、#48立川祐路を次々にパスして一気に7番手まで挽回してきた。

2位の平手の背後でプレッシャーをかけ続けた追うロッテラーは、35周目の2コーナーで遂に平手のインに並びかけるが、 平手も懸命にロッテラーを押さえ込んだ。
その後も執拗に平手の隙をうかがうロッテラーだったが、 39周目に入ったところで先述のオリベイラと立川のアクシデントにより2度目のSCが入った。

これによりレース終盤の貴重な2周がSCランに費やされ、残り2周でリスタートとなったことで、 ロッテラーの2位浮上のチャンスは大幅に削られることとなり、フォーミュラニッポンデビュー2戦目のルーキーは見事2位表彰台を勝ちとった。

この2位、3位のバトルに助けられ、トップの松田は一度も後続に脅かされることもなく43周を走りきり、 待ちに待った地元鈴鹿での優勝をフォーミュラニッポンデビュー9シーズン目にして漸く手にすることとなった。
松田はこれで開幕2連勝をいずれもポール・トゥ・ウィンという最高の形で達成し、シリーズランキングも満点の32ポイントを計上、 シリーズ2連覇に向けて大きく前進した。

フォーミュラニッポン第3戦は5月25日、ツインリンクもてぎで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第6戦鈴鹿決勝 ヴァン・ダム初優勝!ポイントランキングもトップ井口と同点に

鈴鹿サーキットで行われた全日本F3選手権第6戦決勝は、#1カルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S)が初優勝。 6周目にはファステストラップも記録して計21ポイントを獲得。ランキングトップの#37井口卓人(TDP TOM'S) が二度にわたるペナルティストップなどで8位3ポイントに終わったため、両者とも88ポイントで並ぶこととなった。
ナショナルクラスは#38山内英輝(TDP SPIRIT)が昨日に続いて連勝した。

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朝にはまだ時折雨がぱらついていた鈴鹿サーキットもF3のスタート進行が始まる頃には綺麗に晴れ上がり、 コースも完全なドライコンディションとなった。
第6戦決勝は午後0時55分にフォーメーションラップが開始された。

スタートでトップに立ったのは3番手スタートの井口。しかしこれは明らかなフライングであり、 井口は2周目のデグナーでコースオフから下位に後退した後、5周終わりでドライブスルーペナルティを受けることとなった。
しかもこのドライブスルーの際、ピットレーンの制限速度を超過したということで、更に11周終わりで30秒ストップが課せられてしまい、 この時点で井口の上位進出の望みは断たれた。あとはファステストラップに与えられる1ポイント獲得を目指すしかない。

代わって2周目からトップに立ったのは2番グリッドからスタートしたヴァン・ダムだ。
ヴァン・ダムは序盤からハイペースで後続を突き放しにかかり、ポールシッターの#12安田裕信にまったく付け入る隙を与えない。

その後方では3番手の#33ケイ・コッツォリーノに#7山本尚貴が迫ってくる。両者はコンマ5~6秒の差を保って周回を重ねていく。

結局ヴァン・ダムは6周目にこのレースのファステストラップを記録すると、その後も安田をまったく寄せ付けずに17周を走り切り、 待ちに待った勝利を来日6戦目にして達成した。
2位には昨日のウィナー、安田。3位には山本の追撃を最後まで凌ぎきったコッツォリーノがつけ、今季3度目の表彰台をものにした。

これによりポイントランキングは、8位3ポイントを獲得するに留まった井口と、 ファステストラップを含め21ポイントを獲得したヴァン・ダムが同じ88ポイントで並び、 勝利数の差でかろうじて井口がトップの座を守るという結果になった。

ナショナルクラスは昨日に続いて山内が全日本クラスをも喰う快走で連勝を飾った。
2位にはクラス5番手スタートながらアグレッシブな走りでオーバーテイクを繰り返した#18松下昌揮がつけ、 #63安岡秀徒が昨日に続いて二日連続の3位となった。

全日本F3第7戦&第8戦は5月24、25日にツインリンクもてぎで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第2戦鈴鹿フリー走行2回目 井出がトップタイム

フォーミュラニッポン第2戦鈴鹿の決勝前フリー走行は、#55井出有治(ARTA)がトップタイム。ポールポジションの#1松田次生 (LAWSON TEAM IMPUL)は2番手だった。

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決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは曇り。雨は時折ぱらつく程度で、決勝の行われる午後の降水確率は20%になっている。
フリー走行は午前8時30分より、30分間で行われた。

路面はまだウェットの状態なので、開始時点ではみなウェットタイヤでの走行となったが、 巻き上がる水しぶきの量は走行を重ねるにつれて徐々に減っていき、 走行終了間際には松田をはじめ何人かのドライバーがスリックタイヤを装着して決勝にそなえた。

ポールシッターの松田がここでも安定した速さをみせ、いち早く2分を切るタイムを出してトップに立つ。
最終的には1分58秒653までタイムを縮めて、最後にスリックを装着して軽く流し、走行を締めくくった。

しかしこのセッションで最速タイムをマークしたのは予選14番手に終わった井出だ。
井出はチェッカーを受ける最後の周回で1分58秒054と松田をコンマ6秒上回るタイムをウェットタイヤで記録した。
同じタイミングで#20平手晃平も区間ベストを更新しながら走行していたものの、こちらは途中で遅いクルマに引っかかり1分59秒738、 6番手に留まった。

その他、昨日の予選Q1で赤旗の原因となるコースアウトを喫してタイムを更新できず、最後尾グリッドとなった#31ロイック・ デュバルがここで4番手に入り、決勝での巻き返しに意欲を見せた。

決勝レースは午後2時30分より43周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

F3:第5戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

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安田裕信(優勝)
金曜の時点ではドライセッティングで遅れをとっていましたが、ウェットには自信がありました。
ポールを獲れたので、あとはスタートさえ決めれば後続は視界も良くないしぶっちぎれると思っていました。
ニュータイヤでスタートしたのは、こっちのほうが発熱がいいので、最初の2~3周で引き離そう、とチームと決めた作戦のためで、 そのとおりに序盤で5秒以上引き離せましたね。
ここまで長かったし、苦労もしましたが、これからはドライでも速くなれるよう、いい流れを作っていきたいですね。
本山さんからは「雨だからチャンスはあるぞ。スタートを決めれば勝てる」とアドバイスしていただきましたし、 松本恵二さんも来てくださってました。松本さんが見てる前で勝ててよかったです。

国本京佑(2位)
予選からいきなり雨でドキドキしましたし、不安でした。決勝は最後までプッシュできたし、楽しめました。
スタートでは順位を上げてやろうと思っていましたが、ホイールスピンさせてしまい、ポジションキープになってしまいました。 そのあとは後ろを気にしないでとにかく前を追いました。
2位という結果よりも、最後までプッシュできたことが良かったですし、今後につながると思います。

カルロ・ヴァン・ダム(3位)
予選6位にはがっかりしましたし、決勝で頑張らなきゃと思いました。スタートは何とかうまくいって5位に上がれましたし、 その後もイグチやサガがミスをしてくれたおかげでポジションをあげることができました。
明日はスタートポジションもいいので、いい結果が出せると思います。
サガは最後のコーナーでワイドになってダートまでいってしまったので、こちらのほうがストレートスピードが伸び、抜くことができたんです。 サガには感謝したいですね、いいプレゼントをくれましたので。

Formula Nippon

FN:第2戦鈴鹿公式予選 上位3人のコメント

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松田次生(ポールポジション)
金曜日にドライでトップタイムだったので、予選も晴れて欲しかったんですが、ウェットになってしまって。
でもフリー走行を走ってみたら雨でもポールが取れそうな感触を得ました。
Q1ではトップタイムでしたが、Q2の前にタイヤを替えたらこれが良くなくて、タイムが出ませんでした。 それでQ3でタイヤを元に戻したらポールが獲れました。実はウェットのタイヤチョイスに迷っていたので、 これで正解が見つかったのは良かったです。
クルマはドライから殆どいじっていません。こんな状態でウェットを走って結果が出せたのは初めてのことです。鈴鹿は走りなれてますし、 ラインも、どこに川ができるかも良くわかってますからね。
いつも「ポールは獲れましたけど」と言われますが、今回は意識せず、最善を尽くすことだけを考えて走ろうと思います。 そうしていれば結果はついてくると思うので、それを目指します。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(予選2位)
雨になったことで、これはいい結果が出せそうだなと期待していました。富士でも好調でしたからね。
クルマはハンドリングも良く、速かったし、予選の前にセッティングをイジったらまた少し速くなったんですが、 ツギオはそれ以上に速かったですね。
Q2ではニュータイヤを履いてみたら、路面との相性が良かったのでタイムが出ました。
Q3のタイヤチョイスも迷ったんですが、ベストなシチュエーションでアタックできてたと思います。 最後のアタックではターンインするのが早すぎたスライドさせてしまい、タイムを更新できませんでしたが、 それまでのセクタータイムでもツギオに負けていたので、それがなくても勝てなかっただろうと思います。
今日はツギオにおめでとうというしかないですね。

ブノワ・トレルイエ(予選3位)
富士からかなりインプルーブされましたよ。
開幕戦では他のドライバーもいろんなトラブルを抱えていたので、特殊な状況でした。
鈴鹿は難しいコースだし、富士とは全然違うシチュエーションでベストパフォーマンスをみせたいと思っていました。
Q1はQ2に進むことが最大の目標なので、コースアウトしないよう注意して走りました。Q2までにカーバランスを変更しましたが、 ウェットのセッティングには自信があったので、Q3に残れてよかったです。
決勝はドライになりそうですが、そうなるともっと頑張らないといけないでしょうね。実は富士での問題点が完全には把握できていないんです。 スタッフみんなで悩んでいるんですが、レースカーにはまあ良くあることです。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

F3:第5戦鈴鹿決勝 安田がポール・トゥ・フィニッシュ!ぶっちぎりの速さで初勝利を挙げる。

鈴鹿サーキットで行われた、全日本F3選手権第5戦の決勝レースは、初めてのポールポジションからスタートした#12安田裕信 (ThreeBond)が序盤から後続をぶっちぎり、F3参戦2年目にして念願の初優勝を達成した。
ナショナルクラスは#38山内英輝(TDP SPIRIT)が今季2勝目。スタートで見事なロケットスタートをみせた#18松下昌揮に一度は先行されたものの、 6周目のシケインでトップを奪い返してそのまま逃げ切った。

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第5戦決勝は午後4時にスタート。
ポールの安田はトップで1コーナーを制すると、そのまま一気に後続を突き放しにかかる。
一方2番手スタートの#37井口卓人はオープニングラップのデグナーで痛恨のコースオフ。なんとかレースには復帰したものの、 一気に8位に後退してしまった。

これで2番手に繰り上がったのが#36国本京佑だったが、すぐ背後には#62嵯峨宏紀が迫っており、 中々ペースをあげることができない。

これによりトップと2位の差はレース半ばの6周終了時点では既に9秒以上に開いてしまった。
国本はレース中盤から徐々にペースを上げ、次々とファステストラップを更新していくが、安田との差はあまりにも大きく、 5.585秒差まで迫るのが精一杯だった。
これにより安田は参戦2年目にして待ちに待った勝利を、ポール・トゥ・フィニッシュという最高の形で勝ち取ることとなった。

一方、終始3番手を走行し、2位国本を抜くチャンスをうかがっていたはずの嵯峨は11周目の最終コーナーでアウトにはらんでしまい、 この隙を突かれる格好でファイナルラップの1コーナーで#1カルロ・ヴァン・ダムにインを差されて4位に転落、念願の初表彰台を逃した。

ナショナルクラスは予選6番手の松下が一気にトップに躍り出るが、ポールシッターの山内は落ち着いて松下の隙をうかがい、 6周目のシケインでインに飛び込んでトップを奪い返すと、そのままペースを挙げて今季2勝目を達成した。 抜かれた松下はその後も2位につけて周回を重ねていたが、ファイナルラップの最終コーナーで突然失速、ここで#5永瀬貴史、 #63安岡秀徒に立て続けに抜かれて4位でフィニッシュすることとなった。

第6戦決勝は明日午後0時55分より17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第2戦鈴鹿公式予選 松田がダントツの速さで連続ポール達成!

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦鈴鹿ラウンドは、#1松田次生(LAWSON TEAM IMPUL) が前戦富士に続いてポールポジションを獲得。
ウェットコンディションの中、1分56秒985と2位以下をコンマ8秒以上突き離した。

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前に行われたFCJの決勝がアクシデントによりスタートディレイとなったため、 公式予選は予定より5分遅れの午後2時30分にQ1が開始されたが、5分が経過したところでロイック・デュバルがスプーンでコースアウト。 これにより赤旗中断となってしまった。

しかしこれによるQ1延長はなし、との判断がなされる。
この時点では立川祐路、アンドレ・ロッテラー、小暮卓史の3人がまだタイムを出しておらず、 再開後の残り時間によってはこの有力ドライバー3名にQ1落ちのおそれがあったが、なんとか残り時間8分で予選は再開された。
これにより真っ先にアタックに飛び出していったロッテラーが2位、小暮は9位、立川は12位のタイムを出すことができ、 3人は無事Q2へ歩を進めた。

一方、チェッカー提示時点でノックアウト圏内に居たのは荒聖治、松浦孝亮、 土屋武士、平中克幸、デュバルの5人。
平中とデュバルはコースオフして走行を終えておりノックアウトが確定していたが、 荒は最後のアタックで10番手タイムをたたき出して見事Q2進出を決め、 この結果それまで15位に居た伊沢拓也がQ1落ちを喫することとなった。

Q1のトップは松田で、1分58秒886だった。

続いて行われたQ2セッションではジョアオ・パオロ・デ・ オリベイラがチェッカー直後のアタックで1分58秒238をたたき出してトップに。同じくコンドウレーシングの横溝直輝が2位につけ、 松田はタイヤ選択を誤って3位となった。
ここで本山哲、金石年弘、石浦宏明、ロニー・クインタレッリ、立川祐路、井出有治、荒聖治が脱落することとなり、 8位で生き残った小暮がホンダ勢で唯一のQ3進出を果たし、ルーキーの平手晃平も2戦連続でQ3進出を果たした。

最後に行われたQ3では、Q1と同じタイヤに戻し、 一番最後にコースインした松田が最初のアタックでいきなり1分56秒985とこのセッション唯一の56秒台をたたき出してポールポジションを確定。
2位にオリベイラ、3位にはトレルイエがつけ、ルーキーの平手が4番手で明日の決勝をスタートすることとなった。
松田のポールは2戦連続。鈴鹿では通算6度目となる。

第2戦決勝は明日午後2時30分より、43周で行われる。現時点の予報では、午後の降水確率は20%とされており、 ドライコンディションでのレースとなりそうだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

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