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2000年5月

Japanese F3

2000 ALL JAPAN FUJI GT RACE F-3公式練習

*******************************************************************************
*                                        Fuji International Speedway(4.400km) *
*              2000 ALL JAPAN FUJI GT RACE              *
*                               F-3 公開練習                               *
* 2000.05.03    天候 : 晴れ       コース状況 : ドライ         SEIKO TIMING *
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位車番ドライバー       車     名                      ベストラップ 周  km/h
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 1 10 S.フィリップ (F) カストロール無限F300           1'27.318 15 181.406
 2 64 本庄 康幸 (J)    PIAA DALLARA 無限              1'27.393 16 181.250
 3  7 黒澤 治樹 (J)    MTCI TOM'S F300                1'27.553 17 180.919
 4  3 B.トレルイエ (F) カストロール富士通テンF300     1'27.741 18 180.531
 5  5 高木 真一 (J)    ペプシPiPit F399               1'27.788 18 180.435
 6 20 峰尾 恭輔 (J)    DTM  ダラーラ                  1'27.825 17 180.359
 7  2 荒 聖治 (J)      戸田無限ホンダF300             1'27.840 18 180.328
 8  1 R.レヒナー (A)   TOM'S F300                     1'27.875 18 180.256
 9 11 井出 有治 (J)    FドリームARTA無限              1'27.909 16 180.186
10 17 佐々木孝太 (J)   LIAN 戸田無限HONDA             1'28.145 17 179.704
11  8 サトウカイチ (J) ESSO TOM'S F399                1'28.215 16 179.561
12 32 富澤 勝 (J)      WAKO'SマエジマF399             1'28.247 15 179.496
13 77 平野 功 (J)      スキルF399ホンダ無限           1'28.567 17 178.848
14 18 密山 祥吾 (J)    イエローハット399              1'28.815 15 178.348
15 19 黒澤 翼 (J)      ダラーラ  F399                 1'28.828 17 178.322
16 24 西澤 和之 (J)    MTCIレーシングF399             1'29.018 17 177.942
17 37 樋口 統也 (J)    NFRT MSAUTO397                 1'29.483  9 177.017
18 15 永守 正 (J)      5ZIGEN MJ F399                 1'29.673 17 176.642
19 33 山口 明 (J)      Deo DEO・DALLARA               1'37.398  2 162.632
-------------------------------------------------------------------------------
   38 五味 康隆 (J)    芙蓉実業WAKO'S F300             
-------------------------------------------------------------------------------
                    ☆☆☆ 提供 : Fuji International Speedway ☆☆☆

全日本GT選手権

JGTC_Rd.3:富士 野田英樹リポート

全日本GT選手権
第5戦富士スピードウェイ
野田英樹  関連リポート

《予選》

1999年8月7日(土) 天候:晴れ  コースコンディション:ドライ
観客動員数:16,500人(主催者発表)

NO.6 エッソ・タイガー・チーム・ルマン
ドライバー:野田 英樹/ワイン・ガードナー

予選  1回目  10:30~11:30
1分29秒922   10番手

予選 2回目 14:45~15:45

1分27秒052  4番手

総合予選結果  
1分27秒052   4番手

  めまぐるしく天候が変わる中で1回目の予選が始まり、雨の中でアタックし
た野田のタイムは、後半の晴れ間にアタックしたドライバーに追い越され、
10位で終わりました。2回目の予選も不安定な天候の中、野田のアタック中は
天候にも恵まれたのですが、タイヤの違いから上位3台を追い越すことはでき
ず、4位に終わりました。

【野田 英樹 選手コメント】

  全力で頑張りましたが、順位は4位に終わりました。しかし、トップからコ
ンマ1秒しか変わらず、ウェイトハンディのペナルティーも科せられない順位
なので良かったと思います。天候がめまぐるしく変化する1日だったので、セッ
ト・アップもままならず、タイヤも予選結果からみて1~3位のメーカーのも
のの方が良かったようで、この日は残念ながら完敗でした。



《決勝》

1999年8月8日(日)天候:晴れ コースコンディション:ドライ
観客動員数:62,700人(主催者発表)

決勝  14:15~15:40

NO.6 エッソ・タイガー・チーム・ルマン
ドライバー:野田 英樹/ワイン・ガードナー

  優勝
  ----

  朝のフリー走行も不安定な天候の中、野田は雨の中で2番手タイムをマーク
し、車の状態もまずまずのようでした。決勝レースはスタートで1台追い越さ
れたものの、その後、1台1台パスしていき、10周目にトップに立つと、その
差を広げ、交代したガードナー選手も安定した走りでその差を縮めることなく、
トップでチェッカーを受けました。


【野田 英樹 選手コメント】

  セット・アップ変更で、マシンのバランスはとても良くなりました。チーム・
ワークも良く、何度もピット・ストップの練習をした事も成果があったと思いま
す。レースはスタートでポジションを落としましたが、その後、1台1台確実に
追い越して、トップになってからはその差を広げ、チーム・メイトのガードナー
選手もミスなく後半のレースを走りきってくれ、パーフェクトな優勝ができたと
思います。

  これまで何度もトップを走りながら勝てませんでしたが、ようやく結果に結び
つきました。完璧な仕事をしてくれたエッソ・タイガー・スープラのチーム・ル
マン、TRD、トヨタ、ガードナー選手、また、これまで支援して頂いたスポン
サー各社の皆様、いつも応援してくれたファンの皆様に感謝いたします。


【Project Royal Oak 談話】

  なかなか結果が出せず、皆様にはご心配をおかけましたが、とりあえず、最
初の一歩を踏み出す事ができました。これも皆様のご支援の賜物と深く感謝す
る次第でございます。しかしながら、野田のレベルはまだまだ高いところにあ
ると思います。この1勝を手始めに、今後、より一層の努力をし、更なる飛躍
を目差し頑張っていきたいと思います。

  何度も申し上げますが、今まで本当に有り難うございました。そして、これ
からもご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


  資料提供:

  Project Royal Oak       [URL : http://home.att.ne.jp/red/noda/]

全日本GT選手権

RE:JGTC_Rd.3:SUGO 無限+童夢リリース

                                                            1999年 5月31日
                                                      無限+童夢プロジェクト

'99 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ROUND 3 "SUGO GT CNAMPIONSHIP"

            Castrol 無限 NSX、今季初の表彰台!

○開催日  :1999年 5月29(土)~30(日)
○開催地  :宮城県 スポーツランドSUGO(コース全長:3.704km)
○決勝レース :81周(約302.94km)
○天 候  :予選日/晴れ 決勝日/晴れ
○コースコンディション :予選日/ドライ 決勝日/ドライ
○気温 :予選日/17℃(11時) 決勝日/22℃(13時)
○観客数 :40,600人(決勝日/主催者発表)


 1999年全日本GT選手権第3戦「SUGO GT CHAMPIONSHIP」が、5月29~30
日、快晴の空の下、宮城県スポーツランドSUGOにおいて開催された。
 第1戦、第2戦と連勝を飾ったホンダNSX勢は、レギュラーの3チーム4台が東北
のスポーツランドSUGOに勢揃いした。
 29日(土)の公式予選では、RAYBRIG NSXが予選2位フロントローを獲得。TAKATA 
童夢 NSXが5位、Castrol 無限 NSXが9位、Mobil 1 NSXが10位とそれぞれ好位置に
つけ、決勝レースに期待を持たせた。
 30日(日)の決勝レースは、9番手スタートから追い上げたCastrol 無限 NSXが3
位、10番手スタートのMobil 1 NSXが4位に入賞。連勝記録は途切れたものの選手権
を戦うに十分なポイントを獲得した。


●SUGO GT CHAMPIONSHIP 出場チームと戦績
 No. マシン名           エントラント名         ドライバー     予 決
                                                                   選 勝
  16 Castrol 無限 NSX     無限×童夢プロジェクト  中子 修       9 3
                                                     道上 龍       位 位
 18 TAKATA 童夢 NSX                              脇阪寿一       5   R
                              金石勝智       位
  64  Mobil 1 NSX        Mobil1 Nakajima Racing   トム・コロネル 10 4
                                                     山西康司       位  位
  100 RAYBRIG NSX   チーム国光                    高橋国光       2  13
                           with MOONCRAFT            飯田 章       位 位

 第1戦、第2戦と連勝を飾ったN-GT仕様ホンダNSXは、今回も3チーム4台の体制で、
「SUGO GT CHAMPIONSHIP」に勢揃いした。
 金曜日のフリー走行では、快晴の下各チームとも積極的に走り込み、セッティング
をつめていった。その中、Mobil 1 NSXがハブトラブルの修復のため午前の走行のほ
とんどを走れず、決勝レースに向けてセッティング不足が心配された。

○公式予選第1回[5月29日(土) 10:45~11:45 出走:37台]
 いよいよ、東北地方の大勢のファンの待ちわびた1999年全日本GT選手権第3戦の公
式予選が、薄曇りの空の下開始された。
 予選開始とともにGT500クラスの各チームともコースイン、一斉にタイムアタックが
開始された。
 NSX勢では、Castrol 無限 NSXの中子修選手、Mobil 1 NSXのトム・コロネル選手が
コースイン。激しいタイムアタックが開始された。
 50kgのハンディウェイトを積むTAKATA 童夢 NSXは脇阪寿一選手がアタックを行った。
5分過ぎくらいにスタートした脇阪選手は、4周目に1分21秒837をマーク、3番手に
食い込んできた。
 70kgのハンディウェイトを積み、今回もNSX勢の最後でコースインしたRAYBRIG 
NSXの飯田章選手は、懸命のアタックを見せ2周目1分22秒072、3周目1分22秒006を
マーク。6番手につけて最初の20分を終了した。
 Mobil 1 NSXのトム・コロネル選手は1分27秒台からアタックをスタート。一時5番
手につけていたが、1分22秒259の6番手で最初の20分を終了した。
 Castrol 無限 NSXは、中子修選手が予選開始早々からスタートし、再三アタックを
繰り返していたが、結局13番手で最初の20分を終了した。
 GT300クラスとの混走となる最後の20分は、各チームともドライバーを交代し予選基
準タイムをクリア、Mobil 1 NSXの山西選手は、レインボーコーナーでスピン、基準
タイムはクリアしていたもののタイムアタックのチャンスを逃してしまった。
 予選第1回の暫定ポールポジションは、1分21秒607でEsso Tiger Supraが獲得した。

○公式予選第2回[5月291日(土) 14:45~15:45 出走:36台]
 インターバルの間に空は晴れ気温も上昇する中、公式予選第2回が開始された。
 NSX勢ではCastrol 無限 NSX、RAYBRIG NSXがトップグループでコースイン。懸命
のアタックを展開した。
 RAYBRIG NSXは飯田選手がアタックし、第1回のタイムを更新する1分21秒554まで
タイムアップし、その時点でトップに立ったが直後に逆転され、2番手で最初の20分
を終了した。
 Mobil 1 NSXは、トム・コロネル選手が再度アタックを行ったが、予選1回目のタ
イムを更新することはできず、10番手で最初の20分を終了した。
 TAKATA 童夢 NSXも、予選1回目のタイムを更新できず、8番手で終了した。
 Castrol 無限 NSXは道上龍選手がアタックし、1分22秒071をマーク、6番手に浮上
した。
 GT300クラスとの混走となる最後20分は、決勝レースに向けセッティングの確認とな
り、上位陣の順位変動は見られなかった。
 この結果、GT500クラスでポールポジションから13位までが1秒差という激しい予選
を制したのは、ESSO Tiger Supra。NSX勢ではRAYBRIG NSXが予選2位につけ、TAK
ATA 童夢 NSXが5位、Castrol 無限 NSXが9位、Mobil 1 NSXが10位となり、明日の
決勝レースに備えていた。

○決勝レース[14時00分スタート 81周 出走:37台]
 前戦に引き続き快晴の下、JGTC第3戦のスタート進行がほぼオンタイムで開催
された。
 その決勝レース前のフリー走行でRAYBRIG NSXが突然スピン、コースアウトを喫して
しまった。幸いにマシンにダメージは無く、ピットに戻りチェックを受けた後、スタ
ーティンググリッドに向かっていった。
 午後14時00分、フォーメーションラップから1周して、決勝レースの幕が切って落
とされた。全車きれいにスタートを切り、81周の決勝レースがスタートした。
 予選9番手スタートのCastrol 無限 NSXは道上選手のハンドルでスタート。8番手
で1周目のグランドスタンド前に戻ってきた。その後も道上選手は着実にポジション
を上げ、45周目に3番手でルーチンのピットイン。ハンドルを受け取った中子選手は、
8番手でレースに復帰。その後も着実に追い上げ49周目には5番手、55周目に
は4番手と順位を上げていった。63周目、トップを快走していたESSO Tiger Supra
が突然発火。最終コーナーの二輪用シケインにマシンを止めた。この処理のためペー
スカーが導入され、中子選手は3番手を淡々と走行していった。73周目、グリーン
フラッグが振られ、レースは残り9周のスプリントレースとして再開。中子選手は2
番手を行くマツモトキヨシ・トムススープラを追いつめていった。テール・トゥ・ノ
ーズで激しく攻める中子選手であったが抜くにはいたらず、0.229秒差でチェッカーフ
ラッグを受け第3位となった。
 Mobil 1 NSXはトム・コロネル選手のドライブでスタート。序盤11位と順位を一つ
落としたが、13周目10番手、18周目8番手と徐々に順位を上げ、48周目、2番手
でルーチンのピットイン。山西選手にバトンタッチ。8番手でレースを再開したMobil
1 NSXの山西選手は、徐々に順位を上げ、5番手に浮上したところでペースカーラン。
グリーンフラッグが振られたラップに前を行くARTAゼクセルスカイラインがピットイ
ンしたため4番手に浮上。その後も3番手の中子選手を追ったがそのままチェッカー
フラッグを受け、第4位入賞となった。
 飯田選手のドライブでフロントロー第2位からスタートしたRAYBRIG NSXは、そのポ
ジションを守り順調に走行しているかに見えたが、18周目、「リアタイヤが振れる」
と突然ピットイン。リアタイヤを交換してスタートしたが、次周再びピットインし、
「フロントからバイブレーションがでる」とフロントタイヤを交換していった。その
後は順調に走行し、51周目ルーチンのピットイン。高橋国光監督兼選手と交代。
コースに戻っていった。高橋監督兼選手は1分23秒台を記録しながら追い上げたが、
結局2周遅れの13位でレースを終了した。
 予選5位スタートのTAKATA 童夢 NSXは、脇阪寿一選手のドライブでスタート。1周
目に順位を一つ落としたが、10周目に元の5番手に復帰。その後も前を追っていった
が、14周目、馬の背コーナーで周回遅れのGT300クラスのマシンと接触、コースアウト
してしまった。すぐにコースに戻った脇阪選手はピットインし、タイヤを交換。直ち
にピットアウトしていったが、ピットロード出口でガードレールにクラッシュ。左フ
ロントを破損しレースを終えた。

 レースは63周目までトップをキープしていたESSO Tiger Supraがリタイアした後を
受けて、カストロールトムススープラがトップでチェッカーフラッグを受け、今季初
優勝を飾った。

○熊倉淳一監督(Castrol 無限 NSX)のコメント
「何とか帳尻の合うレースができてホッとしました。第1戦、第2戦とポイントが取
れずにハンディウェイトだけ増えるというちぐはぐなレースをしてきましたので、レ
ースの進行方法を反省していました。このレースはセミ耐久といったレースで二人の
ドライバーで戦いますから、今回はどちらかのドライバーに合わせるのではなく、二
人が歩み寄った形のセッティングをしました。二人とも100%満足できるセッティ
ングではないので、不満はあるでしょうが、結果はまずまずだと思います。後4戦あ
りますからコンスタントにポイントを稼ぎ選手権を狙ってがんばります。今後も、応
援よろしくお願いします。」


資料提供:無限×童夢プロジェクト

全日本GT選手権

GTインサイドレポート 99Rd.3/7

■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP                           FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT     インサイドレポート・特集      99/05/30
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'99AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO SUGO GT選手権(5/29,30)


☆特集 GTへの提言 ~チーム関係者に訊く~
 前回、第2戦富士のインサイドレポートでは、最近のGTCマシンの性能向上および
コストの高騰について、福山英朗(*81 ダイシンシルビア)、鈴木恵一(98年GT300
チャンピオン)、木下隆之(#32 cdmaOneセルモスープラ)、松田秀士(#55 STPア
ドバンタイサン バイパー)の各氏に意見を訊いた。今回は、チーム監督その他、前
回とは立場の異なる方々の意見を掲載する。

長谷川勇(*25 モモコルセ・アペックスMR2)総監督
「全体の盛り上がりを削がないようにしながら規制していくことはつねに必要だと
思いますよ。ただ、現状でもGT300のMR2は危険だということはないと思います。
GT500では微妙な空力でグランドエフェクトでやってますが、GT300の空力はまだそ
こまでいってません。従来のツーリングカーのレベルですよ。絶対速度が知れてま
すから、ブレーキ性能も決して悪くないです。レギュレーションは、今年は現行の
ままでいいと思います。車両の安全規定を強化するとしたら、剛性確保とか前後の
クラッシャブルバリアとかそのあたりでしょう。あと言いたいのは、内輪だけじゃ
なくてお客さんに喜ばれるレースをしないといけないということです。レースファ
ンがそんなに急激に増えるとは思えないんで、チューニングカーを楽しむユーザー
を動員しないといけない。(ユーザーが)走るチャンスを多くするなど、そのあた
りの運営も強化すべきだと思います。うちは部品メーカーなんで、お客さんに喜ん
でいただくことを考えています。チームもクルマも、日曜日に走らせるだけってい
うんじゃマンネリだし、地方を転戦しているんだからディーラーの人たちが走る機
会を作るとか、いろいろな努力が必要だと思いますよ。『これでいいや』じゃ衰退
しますよ」

土屋春雄(*25 モモコルセ・アペックスMR2)監督
「GTのタイムが上がってきているのは正常進化しているだけ。世界中でマシンを遅
くしようという傾向があるけれど、遅ければ安全ということではない。今このシリー
ズは成功してるんだからむやみにいじらないほうがいい。コストだってウチは今一
番安い。ポルシェは設計が20年前のクルマでしょ。開発らしい開発をやってないそ
のまんまのクルマ。そのクルマにあわせて遅くしちゃって(進歩が)止まってたら
レースはなにもおもしろくない。ターボだから速いという理屈も、そうは思わない。
ほんとうにオレがやりたいのは3リッターNA。今のレギュレーションを考えたらこれ
が一番速くなると思ってる。だからといってNAはカネがかかるとも思わないよ。ウ
チなんか確実にエンジンを2レースは使ってるし、コストもそんなに上がってない
よ。要するにアイデアの問題。ウチのクルマなんか溶接さえできればだれにでも作
れるはず。決まった予算のなかでのカネの使いかたしだい。ウチがカネかけるよう
になっちゃったらGTは悪くなると思うよ。でもオレがほかのクルマやったら、もっ
ともっと速くなるよ」

坂東正明(*19 ウェッズスポーツセリカ)監督
「GTCってのはいっぱいエントラントがいるから盛り上がるんだろ? どうやってエ
ントラントを増やすかもっと考えたほうがいいと思うんだよな。べつに速すぎるか
らカネがかかるとは思わねェよ。NAは軽くしていいっていうけど、軽くするのには
ウンとカネがかかる。土屋さん(土屋エンジニアリング)はカネかかってねェって
いうけど、あそこはノウハウの蓄積があって自分のところでやってるからだろ。土
屋さんに同じクルマを作って同じメンテナンスしてくれって言ったらウンとかかる
んだから。カネがかかるのはある意味しょうがねェんだけど、もう少しエントラン
トを増やしたかったら、もっとGT300をTVに映せと言いたい。今のGTCってGT300がい
て成り立ってるんだろ。メーカーが争っているGT500だけでレースをやってみな。台
数は少ないし、どこかがやめたら終わりだろ。GT300はメーカーがいなくてもでき
る。だからといってGT300だけでレースをやったら今度はお客さんが入りますか、と
いう点も見逃せない。つまりだな、GT500とGT300両方いねェと成り立たないんだ
よ。そういうコミュニケーションがあってGTCってのは成り立ってるんだ。同じ上納
金払ってるのになんでGT300はTVにちゃんと映らねェんだよ。全員が盛り上げてるっ
ていうのをちゃんと伝えろよな。GT300じゃ視聴率が取れないなんていうのはやりか
たを知らないだけだよ。もしそんなこというヤツがいたらクビにしちまえばいいん
だよ。それくらいGT-AがTV局に言ってもいいんじゃないの」

平岡寿道(*86 BP・KRAFT・トレノ)監督
「カネがかかるって言うけれど、速くしようとするとあるていどはしかたないんで
す。スポンサーへのソフト費用がかかるということもあるでしょう。ウチや土屋さ
んのところ(*25 モモコルセ・アペックスMR2)みたいだったら問題はないけど、
GT500のチームみたいにトレーラーでクルマ運んでテント出すとおカネがかかる。ハ
コ(のレース)の最高峰ということを考えると、その部分をカットすることはでき
ないでしょう。コスト削減のために、GT-Aが金曜日にもタイヤ規制をしてるし、
メーカー占有のテストもなくなってる。このあたりは現状でいいと思います。
 車両側の安全という点で言えば、NASCARやFIA-GTではドライバーの保護のために
サイドストラクチャーが3本入っているし、ドアの材料は変えちゃいけないという
規制がある。これだとドライバーの安全性は高められるでしょうが、今度は乗り降
りの問題とかも出てくるんです。ただ、GT500とGT300の速度差が開くと危険です。
昔はスタートから15周ぐらい周回遅れにならなかったのが、今は8~9周で周回遅
れになるんです。つねに後ろを気にしなきゃいけないくらいのタイム差がある。こ
の差が近づいてくれればバックマーカーがそうそうは出てこない。GT300とGT500を
分ける話もありますけど、興行的に成功するかどうかでしょうね」


高橋規一(*99 大黒屋ぽるしぇ/氏は現役の救急医でもある)
「安全面で一番気になるのはシートベルトのちょうど股のあいだの部分のベルトで
す。5、6点目っていうんですか? このベルトだけは、ドライバーが変わると調
整できない。3点式のELRみたいになればシートを動かしてもベルトが合わなくて
困ることはないんですけどね。今はレギュレーションでだめだという調整機能なん
ですが、ここが合わなきゃ死ねというようなものですよ。
 あとは、レース中になにかあればボクが止まって(救護措置を)しますよ。今回
ボランティアドクターを買って出たんですが、レースウイークは富士もここも金曜
日から手配してくれていて、あとは合同テストのときだけ来ればいいのかなという
体制になっています。
 (速度を抑えるということでは)タイヤをレギュレーションで変えてコーナリン
グスピードを下げたりすることも考えられるだろうけど、(それが)安全面に結び
つくかどうかなって思いますね。速すぎるから危険というより、速さを維持するた
めにおカネがかかりすぎ。コントロールするとすればエンジンに対する型式認定で
す。まあ、封印しろとまでは言わないけれど、スペアエンジンをボンボン使うチー
ムと、われわれみたいにエンジン1基でオイル交換ぐらいしかやりようのないチー
ムの戦いですから…。なんらかの規制というか、たとえば壊れたときだけ乗せ換え
を認めるとかしたらどうでしょう」

ピエール・アンリ・ラファネル(#35マツモトキヨシ・トムススープラ/BPRシリー
ズ、FIA GT選手権、全日本GT選手権のそれぞれにフル参戦した唯一のドライバー)
「BPRシリーズ(消滅したヨーロッパのGTシリーズ)、そしてFIA GT選手権が経験し
た問題と同じことが、今ここで起こっていると思う。BPRでは当初、コンストラク
ターがマシンをプライベーターに供給していたので、どのチームにもチャンスがあ
った。(ワークスと)同じマシンを入手できたので、多少高くてもそれを購入して
レースに参加していればチャンスはあったんだ。毎年エボリューションモデルが出
て、チームはそれを購入した。ただ、ワークスチームがワークスマシンで参加する
ようになって、マシンを供給するにしても1年落ちのものしか出さなくなってプラ
イベーターが上位に入れなくなり、やる気をなくして去っていった。ボクがいたGTC
レーシングもそうだった。これでFIA GT選手権からGT1クラスがなくなったんだ。
今、全日本GT選手権はこれと同じ方向に向かっているように思える。選手権のレベ
ルはどんどん上がっている。去年ホンダが圧倒的に速くて、トヨタはそれに対抗す
べく戦闘力の高いニューマシンを開発した。今年、トヨタはそのニューマシンを6
台も供給しているが、仮にホンダ、ニッサンが来年2台だけで参加するようになり、
トヨタもそれに合わせてプライベーターに供給しなくなったら、選手権は消滅して
しまうだろう。プライベーターがワークスと同じマシンを購入できなければいけな
い。ニッサンのようにワークスマシンを2台しか出さないというのは選手権にとっ
てはよくないと思う。あれがすごく速くて選手権を圧倒するようになり、ほかのコ
ンストラクターも少ない台数に集中するようになるとメーカー同士の争いになり、
プライベートチームはいなくなって選手権はなくなってしまうだろう。BPRや、FIA 
GTのGT1クラスのようにね。
 この選手権のいい点としては、リストリクターのサイズとウェイトハンディもう
まく機能しているようで、同じマシンが勝ちつづけるということがないことが挙げ
られる。いろいろなクルマ、チームにチャンスがある。決して同じチームの1台の
クルマがシリーズを圧倒してしまうということがない。3つのコンストラクターが
参加しているし、プロモーションもいい。多くのプロフェッショナル・ドライバー
が参加している。だから観客動員数も多い」

和田孝夫(#11 エンドレスアドバンGTR)
「今は天気がよければお客さんはたくさん集まるだろうし、おもしろいレースがで
きるだろうけど、はたして来年、再来年とこれが続いていくかどうか。実際に去年
出ていて今年いないチームもけっこうあるし。みんな見栄張ってやってるけど内情
はどこも苦しいと思いますよ。主催者も雨降ってお客さんが来なくて大赤字になれ
ば一気に苦しくなってしまうだろうし…。
 ちょっと別のことを言えば、トップレースはお客さんも集まって興行自体成功し
ているかもしれないけど、底辺のレースはエントラントも集まらなくて大変なんで
すよ。たとえばGTCの前座などは集まるんですけど、それ以外はどのカテゴリーも軒
並み参加台数が減っているんです。ボクも最近底辺のレースにどんどんかかわって
いるんですが、台数集めるのが大変なんですよ。宣伝も足りないからいつやってい
るかもわからないですし。ボクが底辺のレースに出ていたころはもっと観客も集まっ
ていました。底辺のレースがなかったらトップレースもありえないんですよ。トッ
プレースがあるのもトップドライバーがいるのも底辺のレースがあるからなんです。
GTCの関係者もそのことをもっと考えてほしいです。前座でいろいろなカテゴリーの
レースをやるとか。今もやっていると言われるかもしれないけど、もっともっとやっ
てほしいですよ。それと雑誌の人にとくに言いたいですけど、モータースポーツ誌
を買っているのはそういう(底辺の)レースに関わっている人なんですよ。彼らは
名前が載ればうれしいんだから、もっと扱ってほしいです」

長谷見昌弘(#3ユニシアジェックススカイライン/ハセミ・モータースポーツ代表)
「今のGTCはずいぶんおカネがかかるようになっちゃってるのはたしか。速すぎる
ことよりもそのほうが問題だと思う。モータースポーツというのはスポンサーから
おカネをもらわないとやっていけないんだけど、今、スポンサーから出る金額って
いうのは正直いってバブルのころの約半分でしょう? だったらクルマの値段も半
分にしないとやっていけないんだけど、もうその範囲を完全に超えてるんです。も
うひとつは、技術開発の速度が速すぎて1年落ちのクルマがまったく売れなくなっ
てる。GTCには、かならずしもトップ争いには加わらなくてもいいっていうチームも
あるんだから、そういうチームに1年落ちのクルマを安く売るという市場が成立す
れば、いい循環ができる。でも今は1年落ちのクルマではなんの楽しみもないから
それが成立しない。(技術開発を追いかける)トップチームも大変だけど、そうい
うチームも大変なんですよ。
 GTアソシエイションのなかでもJAFのなかでも、メーカー関係者には、10年、20年
とレースを続けていけるレギュレーションを考えてほしいですね。今の規定ではひ
とつのメーカーがやめてしまうとエントリーが減って、CカーやJTCCの二の舞になっ
てしまいます。GTCがスタートしたころはよかったんですよ。とにかく台数を集め
て、いいレースをしようとしていた。それが台数が増えてお客さんが集まるように
なると、次は勝つことを最優先に考えるようになっちゃった。結局、メーカーの担
当者というのは上からいわれて勝つことを優先しなくちゃいけなくなっちゃうんで
すね。ほんとうにレースを愛していたら、長く続けられるように考えるはずなんで
すけどね。プライベートの人たちはレースを愛しているんです。そういう人たちを
だいじにしないとGTCはなくなっちゃいますよ。これからもお客さんを集めていくた
めには、続けることがだいじなんです。GTCも10年続いたら大したものだと思いま
すよ」

千葉泰常(#55 STPタイサンアドバンバイパー/*26 タイサンアドバンポルシェ)チー
ムタイサン監督
「メーカーが車両規則を独自に解釈しすぎていると思います。第一の問題として街
を走っているクルマとあまりにもかけ離れてしまっている。その第一はウェイトだ
と思います。昨年までの最低重量は1150kgだったものが、1100kgになった。生産車
はスープラもNSXも1300kg以上あるわけだから、レースカーが1100kgというのはおか
しいです。それとエンジンの搭載位置によって重量を変えるという規定があります
が、それについてもNSXは生産車からミドシップだが、スープラも生産車とは違って
いてフロント・ミドシップになっている。あれをなぜミドシップと見なさないのか。
非常におかしいと思います。それと安全性の問題をあまりにも度外視していると思
います。われわれが大切に育ててきた信吾(舘信吾選手)の死をきちっと受け止め
なければいけないと思う。
 それと重量ハンデは非常にいいと思いますが、たとえば車両重量とリストリクター
径のことについても、あまりにも国産車のことしか考えていない。さらに、今年エ
アボックスのサイズの規定がありますが、それも2リッターなどの国産車を対象とし
た規定であって、FIAの規定より小さく、われわれのようなV10の8リッターのエンジ
ンでは収まりきれないサイズです。そういうことも踏まえてもらいたいです。それ
とわれわれは当初ポルシェのGT1を持ってくるつもりだったが、はじめからリストリ
クターの径が38mmなどと言われる。それでまず鈴鹿(の開幕戦)を走ってみろ、そ
の結果で軽減するから、と言われる。だがその『まず走ってみろ』ができないんで
すよ。
 どんなクルマでもナンバープレートのついたクルマならいい、というふうにして
いかないとお客さんにとっての魅力もなくなってきてしまいます。逆にワークスは
2台というふうに制限してもいいと思う。今やGT300クラスまでGT500と同じ傾向に
なってしまっている。プロモーションも、たとえばポラロイド・チャリティーのよ
うにお金を取ることばかりではなく、なにか考えないといけない。中学生や高校生
にとっては1000円というのは大変だと思います。それとフォーミュラ・ニッポンに
F3があるように、ジュニアクラスを、たとえば3年落ちのクルマを使ってやるとか
して、次の人たちを育てたほうがいいと思います。ペーパー上はありましたけど、
シーズンおわったらマシンを売らなければいけないとかということをほんとうにやっ
たほうがいいと思います」

以上


◎この特集第3回は第4戦MINEで行う予定です。


*今回のGTインサイドレポートは以上です

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート 99Rd.3/6

■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP                           FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート4       99/05/30
 -------------------------------------------------------------------------
'99AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO SUGO GT選手権(5/29,30)


☆ポイントランキング(第3戦終了)
ドライバーポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3  Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/21  5/2  5/30  7/11  8/8  9/26 10/24
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI  SUGO  MINE  FUJI TI  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 36 関谷正徳/黒澤琢弥 32  10    2   20
2  1 E.コマス      29  15    8   6
3 37 鈴木利男      22  12   10
4  1 本山 哲      21  15   -   6
5 12 星野一義/影山正美 21   1   12   8
6 18 金石勝智/脇阪寿一 20  20
7 100 高橋国光/飯田 章 20      20
7 38 竹内浩典/立川祐路 19   4   15
9 35 P.H.ラファネル/山路慎一 15          15
10 3 長谷見昌弘/田中哲也 14   6    4   4


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3  Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/21  5/2  5/30  7/11  8/8  9/26 10/24
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI  SUGO  MINE  FUJI TI  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 新田守男      38   3   20   15
2 19 織戸学/原 貴彦  35  20   15
3 25 高木真一      35  -   20   15
4 61 R.ファーマン      23  15       8
4 61 中谷明彦      23  15   -   8
6 15 土屋武士/井手有治 22   2       20
7  7 松本晴彦/山野哲也 20  10   10
8 71 城内政樹/河野尚裕 18      12   6
9 14 古在哲雄/小宮延雄 18   6    8   4
10 910 余郷敦/玉本秀幸  16  12    4



チームポイント
[GT500]
                 Rd.1  Rd.2  Rd.3  Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                 3/21  5/2  5/30  7/11  8/8  9/26 10/24
Po. No. TEAM       合計 Suzuka FUJI  SUGO  MINE  FUJI TI  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
               42  12   10   20
2 16/18無限×童夢プロジェクト  32  20      12
3 1/2 NISMO        29  15   8   6
4 12 TEAM IMPUL       21   1   12   8
5 100 チーム国光with MOONCRAFT 20      20
6 38 TOYOTA TEAM CERUMO  19   4   15
7 35 マツモトキヨシ TEAM TOM'S  15         15
8  3 ハセミ・モータースポーツ     14   6   4   4
9 32 cdma one TOYOTA TEAM CERUMO with key's
               12   3   6   3
10 64 Mobil1 NAKAJIMA RACING 10          10


[GT300]
                 Rd.1  Rd.2  Rd.3  Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                 3/21  5/2  5/30  7/11  8/8  9/26 10/24
Po. No. TEAM       合計 Suzuka FUJI  SUGO  MINE  FUJI TI  SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 MOMOCORSE Racing with Tsuchiya
              38   3   20   15
2 19 RACING PROJECT BANDOH 35  20   15
3 61 チーム・テイボン・ラリーアート   23  15       8
4 15 NISMO        22   2       20
5  7 RE雨宮レーシング   20  10   10
6 71 シグマテックレーシングチーム   18      12   6
7 14 アルタRACING TEAM  18   6    8   4
8 910 910RACING       16  12    4
9 81 TEAM DAISHIN     13   1       12
10 70 TEAM GAIKOKUYA    13   4    6   3



*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです


☆第4戦MINEのウエイトハンディ

[GT500]
No. Car        Weight (kg)
-----------------------------------
 1 ペンズオイル・ニスモGTR   10
 6 ESSO Tiger Supra   20
12 カルソニック・スカイライン    10
16 Castrol無限NSX    40
18 TAKATA童夢NSX    30
36 カストロール・トムス・スープラ   50
37 カストロール・トムス・スープラ   10
38 FK/マッシモセルモスープラ   30
39 デンソーサードスープラGT   10
64 Mobil 1 NSX     10
100 RAYBRIG NSX     70


[GT300]
No. Car        Weight (kg)
-----------------------------------
 7 RE雨宮マツモトキヨシRX7   20
15 ザナヴィARTAシルビア    60
19 ウエッズスポーツセリカ     50
25 モモコルセ・アペックスMR2    90
61 テイボン・トランピオ・FTO    0
71 シグマテック911       0
77 クスコスバルインプレッサ    20
81 ダイシンシルビア      40
910 ナインテンアドバンポルシェ   20



*特集に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート 99Rd.3/5

■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP                           FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート3       99/05/30
 -------------------------------------------------------------------------
'99AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO SUGO GT選手権(5/29,30)

■タイヤメーカーに訊く
ブリヂストン
「今回持ってきたタイヤは2種類。ソフトとハードという分けかたになりますが、
この気温、路温を想定してのソフトでありハードですから、富士のときとは違うも
のです。金曜日と今日の朝にロングのテストをやって、耐久性は確認できています。
ソフトでも、路温が40度を超えるような状況になっても大丈夫です。スカイライン
勢は前回同様、前後同サイズのタイヤを履いています」
(各チームのチョイスはスカイライン勢とスープラ勢は全車ソフト、NSX勢は#100 
RAYBRIG NSXと#64 Mobil 1 NSXがハード、#16 Castrol無限NSXと#18TAKATA童夢NSX
はソフト、#30綜警McLaren GTRはハード:以上インサイドレポート班調べ)

ヨコハマ
「GT500はハード、ミディアム、ソフトの3種類を用意しましたが、全車ソフトを
選んでいます。路温が高くなっても、金曜日にテストしたときと走りかたが極端に
変わらないかぎり耐久性は大丈夫です。GT300は富士のときと同じタイヤです。基
本的にはワンスペックですが、FFのセリカ(*19ウェッズスポーツセリカ)はやや
ハード目のもの、*77クスコスバルインプレッサはコンパウンドは同じですが構造
が異なるものを装着しています。GT300でも全車交換は必要となります。チームに
よっては無交換でいきたいと考えているところもあるようですが…」

トーヨー
「今回からハチロク(*86 BP-KRAFT-トレノ)が加わってユーザーが1台増えまし
た。用意してきたタイヤは、GT500用がソフトとミディアムの2種。選んだのはミ
ディアムのほうです。GT300はFTO(*61テイボン・トランピオ・FTO)用が構造違い
を含めて4種、BMW(*21 BP-トランピオ-BMW)とハチロク用がソフトとミディアム
の2種です。BMWとハチロクではサイズが異なり、ハチロクのほうが外径の大きい
ものを履いています。チームが選んだのはFTOが一番ハードなもの、BMWがミディア
ム、ハチロクはソフトです」

ミシュラン
「今回からフロントタイヤの外径が大きくなり、トヨタの推奨値に合わせられるよ
うになりました。これまでは推奨値より小さかったんです。内径(リム径)は19イ
ンチです。18インチよりレスポンスがよく、ステアリングの舵角を小さくして摩耗
を減らすこともできます。コンパウンドは2種類用意していますが、#35(マツモト
キヨシ・トムススープラ)がミディアムソフト、#36と#37(カストロール・トムス
・スープラ)がミディアムハードを選んでいます。(この時期のSUGOは)JTCCと同
じスケジュールですので、気温などのデータはあります。金曜日にロングのテスト
をやって、耐久性に問題がないのは確認していますが、路温が40度を超えるようだ
とミディアムソフトのほうはちょっとだけ心配です」

☆決勝スタート直前情報
 天気:晴れ  路面状況:ドライ  気温:26度  路面温度:36度
 入場者数 5月30日:4万0600人    5月29日:9,300人


■レース中のコメント
#39 デンソーサードスープラGT(13周リタイア)
土屋圭市「原因はミッションかデフ。走りはじめはよかったんだけど、フロントタ
イヤがタレてよれ始めて、ヤバイと思ったから自分のペースで走ろうとした。でも
ハイポイントコーナーでアクセルを踏んだら突然駆動が路面に伝わらなくなってし
まった」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(33周リタイア)
松本晴彦「原因はデフです。シケインの手前のヘアピンでデフオイルっぽい匂いが
したんだけど自分だとは思わなかったんです。その少し先で後ろを見たら煙が出て
たんでピットインしたんですが、ピットロードの入り口でデフがロックして止まっ
ちゃった。そのあとなんとかピットに戻ったんですけど、もう完璧に壊れていてダ
メでした」

*19ウェッズスポーツセリカ(47周リタイア)
織戸学「今日は暑いせいなのかタイヤがたれてきたとたんにロールがすごくなった。
この3日間で一番バランスが悪かった」
原「ドライバー交代のときにエンジンがかからなくなって、その後も警告ランプが
ずっとついていた。突然電気が全部落ちた」

#12カルソニックスカイライン
星野一義「朝は(ブレーキトラブルで)走れなかったけど、今はまったくノープロ
ブレム。ポジション的には目一杯いってあれ。ミスもないし文句はない。あれがホ
ントの力だよ。ピット作業も(約28秒と)早いのに、もっと力つけないとダメだな。
スカイラインは遅いよ」

#36カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「調子はいいよ。なにも問題はないし、タイヤも暑さも問題はない。でも
#6(ESSO Tiger Supra)は速いね。ちょっと今日は手に負えないな」

#16 Castrol無限 NSX
道上龍「ウチは完走していないんで、ここで完走しとかないと。タイヤのせいなの
か、フロントが曲がらない。我慢して淡々と完走ねらいで走ってます」


*リタイヤ(GTインサイドレポート班調べ

No.   原因        周回数
------------------------------------------
*910  エンジントラブル     3L
*355  #26と接触        6L
#39  ミッショントラブル   13L
#18  クラッシュ       15L
*26  接触の影響       18L
*7   デフ          33L
#38  プロペラシャフト    45L
*19  電気系         47L
*99  電気系         59L



■レース後のコメント

#35 マツモトキヨシ・トムススープラ(総合2位)
ピエール・アンリ・ラファネル「すごくうれしいよ。今日の結果には大満足だ。自
分が乗っているとき、35周目すぎにミスファイアが出てしまって、これじゃムリだ
と思ったら直ったり、また出たり。後半にはABSが効かなくなってしまった。ペー
スカーが入る前は後ろに10秒先行していたが、レース再開したときには差がなくなっ
たうえにABSが使えなくなっていた。彼(山路慎一選手)はすごくよく走ったよ。
あの難しい状況のなかでミスもなかったし、クルマはいい状態ではなかったのにトッ
プとあまり変わらないペースで走ったし。残るは優勝しかないけど、去年の菅生は
ボクは事故で病院に入院して、その後で今日のいい結果を残せたんだから、よかっ
たよ。これで事故のことは忘れられるよ」
山路慎一「トラブル自体は早くから出ていたので対処できたんですが、ペースカー
が入ったのが良かったのか悪かったのか…。結果的にポジションはキープできたの
でよかったんですが。最後はかなりハードに攻められたんですけど、こちらはベス
トな状態じゃなかった。でもありったけの力でがんばりました。みんなの顔が目に
浮かびましたよ。今回はラッキーなところもありましたし、チームのみんなががん
ばってくれました。今回の表彰台でがんばればいい結果が得られるという自信につ
ながりましたし、次への励みにもなります。結果には本当に満足しています」

#16 Castrol無限NSX(総合3位)
中子修「クルマは問題なかったけど、途中でSOKのマクラーレン(#30綜警McLaren 
GTR)を抜くときに4コーナーあたりでブレーキをロックさせてしまって、その後
は気分的に攻めきれなかったね。セーフティーカーが入って差が詰まっていたの
に、#35のスープラ(マツモトキヨシ・トムススープラ)を抜けなくて残念だった。
うまくブレーキを使っていたらもっと違うレースができたんじゃないかと思うけ
ど。今までの2戦でドジを踏んでるから、気持ち的にドンドン行けるような雰囲気
じゃなかったんだ。次はもっと自分を盛り上げていかないとね。ファイナルラップ
はもうねらってなかったよ。あのポジションでゴールしようと決めてたし、チーム
とも無線でそういうやりとりをしていた。でも、道上もオレも、だれも抜かないで
淡々と走って3位になれるレースなんだから、いいよね」

#64 Mobil 1 NSX(総合4位)
トム・コロネル「いいポイントを獲得できたし、いいレースができたと思う。はじ
めはハードコンパウンドのタイヤで出ていったのもいい作戦だったと思う。はじめ
は少しスライドしたけど前へ前へとプッシュしていった。セーフティーカーが入ら
なければ表彰台に立てたと思う。次のレースに向けて自信を持ったよ。最後に周回
遅れのマシンが間に入ってしまったけど、あれがなければヤマニシ(山西康司選手)
は#16(Castrol 無限NSX)にチャレンジできたはずだ。残念だけど、これもレース
のうちだよ。ボクらのチームが勝つ能力を持っていることを知っているからね。ノー
プロブレムだよ」
山西康司「最後のあれはちょっと…。(#11エンドレスアドバンGTRのドライバーが)
ちゃんと見てないんじゃないかな。ちゃんと見てないとね。あれがなければ前と争っ
ていたと思うんですよ。クルマは悪くなかったです。次がんばります」

#12カルソニックスカイライン(総合5位)
星野一義「ポイントを獲って重量が減って一番よかったと思う。正美の走り(#1ペン
ズオイル・ニスモGT-Rとのバトル)は、オレはブロックだと思っていないよ。#64の
NSX(Mobil 1 NSX)とやりあったときにタイヤも傷めていただろうけど、セーフ
ティーカーが入ってしばらく休めて、その後の周回はよくがんばってくれた。それ
よりも、とにかくスカイラインのポテンシャルを上げないとマズイね」
影山正美「5位というポジションはよかったが、内容的には納得がいきませんでし
た。最後の5周は、完全に本山をブロックしていたかたち。できればああいうレー
スはしたくないですね。先週のMINE(フォーミュラ・ニッポン)で光貞とやったよ
うなフェアなバトルが理想なんだけどな」

*25モモコルセ・アペックスMR2(GT300 2位)
新田守男「自分が思っていたよりトップについていけた。もっと離されるかと思っ
た。コーナーで詰まるとストレートで離される感じ。タイヤを痛めるわけにはいか
なかったから、プッシュはそこそこで、差すまではいけない。2位に入れたけど、
ストレートが遅いのがつらい。このへんでシルビアがポイントを獲るだろうってい
う計算はあったけど、(自分たちも)できるだけたくさんポイントがほしかった」
高木真一「前半はきびしかった。(セーフティカーラン中のピットインは)スロー
パンクチャーていうんですか、あれがそうだったんだって、初めて経験しました。
タイヤを温めるためにクルマを左右に振ると揺れがだんだん大きくなる。タイヤが
なにかを踏んだんでしょうけど…。ピットアウトしてペースカーラン中に最後尾に
つけたんですが、まあ、結果はオーライで、超ラッキーでしたね」

*81ダイシンシルビア(GT300 3位)
福山英朗「チームから(セーフティカーラン中に)タイヤを換えても(前車に)追
いつく可能性があるという無線連絡を受けてピットインしました。前後の関係に気
づいたチームの勝利です。後ろのクルマ(#61テイボン・トランピオ・FTO)は周回
遅れになっていて、前のインプレッサ(#77クスコスバルインプレッサ)はタイヤ
がきつそうだったんです。途中からブレーキが効かなくなってきて、29秒台でいけ
るはずだったのが30秒台でしかいけなかったというこちらの事情もあって、そのま
まいったらあきらめるしかなかったところで、思わぬチャンスを生かしきったチー
ムに感謝します」
大八木信行「やりました。自分としても満足です」

*77 クスコスバルインプレッサ(GT300 4位)
小林且雄「ペースカーのこの野郎って感じですね(笑)。リスタート手前ぐらいで
急に3速がいっちゃって全然ダメ! ここからスタートっていうときだった。谷川
くんはがんばってくれていいポジションにいた。後ろとの差が30秒ぐらいあったか
ら、3位キープでいければと思ってたんだけど…。ダイシンも同じペースだったか
らね。今季初完走で4位。残り全戦完走をめざして、さらに上をねらいます」

*71 シグマテック911(GT300 6位)
城内政樹「バックストレートエンドで抜かせようとよけたのに、脇阪選手(#18 
TAKATA童夢NSX)が左に寄せてきて、右のフロントホイールと当たった。ピットイン
してフロントを2本交換したので1周ぐらい遅れた。フロントだけ新品で(前後の)
バランスが崩れたけど、10周ぐらいで平均化しました」


#100 RAYBRIG NSX
飯田章「1回目のピットインは、タイヤのバランスがおかしくなってまともに走れ
なくなっちゃったんで急いで入った。このときはリヤしか換えなかったんですけど、
換えときゃよかったですね。2回目のピットのときはロックナットがゆるまなくて
時間がかかっちゃいましたから。ポイントはとれないし、そのくせウェイトは10kg
しか減らない(インサイドレポート班注:暫定結果によれば決勝ラップベスト3に
入っているため軽減はゼロ)し、もう最悪」

#6 ESSO Tiger Supra
ワイン・ガードナー「おそらく燃料系のトラブルだと思う。裏のストレートで急に
ブルブルブルってパワーがなくなって…。そしたら無線で『ファイアー、ファイ
アー!』って言われてバックミラーを見たら、オーッ! どこか止まれるところを
探したんだ。燃料のにおいがして目が痛くなって手探りでドアを開けてスイッチ
切った。オフィシャルが消火器を持って来たんだけど、もたついているのでそれを
取り上げて自分で消火した。ボク自身にケガはない。大丈夫だよ。ほんとうにほん
とうに、ほんっとうにガックリだよ。クルマの調子はどのセッションもよかったし、
ノダ(野田英樹選手)も速いし。信じられないよ。すごくいいチームだし、クルマは
すばらしいし、ドライバーも速い。勝てるチームだと思うよ。でもいつになるか…」


■勝利者インタビュー
GT500ウイナー
#36カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「95年にミハエル・クルムと仙台で勝って以来。ぶっちぎって勝ったわけ
じゃなくていろんな要素がからんで優勝できたんですけども、大きな要因としては
メカニックがピットの仕事を一番短くやってくれたんじゃないかと思うんですよ。
それが勝敗を分けたと思います。われわれのクルマはトラブルがまったくなく、ク
ルマは完璧だし、作業も完璧だし、運転手もミスがなかったし、みんながちゃんと
自分たちの仕事をした結果なので、今日はほんとうによかったと思います。とはい
え#6(ESSO Tiger Supra)のほうが速かったというのは事実として残って、順調に
いってたら#6のスーブラが勝ってたわけですから、そういう意味では悔しい思いも
課題も残しましたね。スープラがNSXを凌駕したとはまだ思えないですよね。MINEや
TIのようなところでスープラが速いか遅いか、テストにいってみないと現実はわか
らないですから」
黒澤琢弥「最終ラップにちょっとこみあげてくるものがあって集中するのが大変で
した。まあ、今年はいろんなことがあってトムスに入ったんで…。すべてが完璧だっ
たんでボクがミスしたらなんにもならないですから。すべてがいい方向に回ったと
思います。ただ、実際最初から1位にいたわけじゃないんで、まだ課題はあると思う
んですけど、こういう方向に向いてきたっていうのは、この後すごくいい展開になっ
たと思います。ガートナー選手の火災のときは、ボクもオイルにのって危なかった
んで、すぐわかりました。彼が消火作業をしているのが見えたのでドライバーが無
事でよかったなとまず思いました。(トップに立って)やったという感覚はなかっ
たですね。ボクらのクルマも朝のウォームアップでちょっとトラブルがあったので、
最終ラップの最終コーナーから坂を上るまでは気持ちをゆるめないようにしていま
した」

GT300ウイナー
*15ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「前回ですごく悔しい思いをしたので、その気持ちが今回のレースに集約
されて勝ててよかったです。とにかくチーム全体の気持ちがすごくはいっていたの
で、ボクも井出君も絶対結果を出そうと思ってたんです。MR2(*25 モモコルセ・ア
ペックスMR2)はボクが開発したクルマなんで、どういう展開になるか予想がついた
なかで、ま、決勝はきびしいだろうなと思ってました。とにかくどこかでスパート
をかけてかわそうと思ってたんですけれど、幸いにも周回遅れの処理で1秒くらい開
いたときがあって、そのときにプッシュした差を開いて集中力を切れさせようとが
んばりました。完璧な勝利だと思います。井出選手はハコでは初めてのドライのレー
スだったんですが、まったくミスをおかさずに完璧だったと思います」
井出有治「前回土屋さんが一番悔しい思いをしていると思います。メカニックの人
も一生懸命やってるし、とにかくボクは迷惑をかけないようにきちっと仕事をした
かったので、今日それができてうれしいです。途中(ピットで)モニターを見てい
るときはすごくプレッシャーを感じたんですけど、ヘルメット被って交替の準備を
しているときに『絶対勝ってやる』という気持ちに変わったんで負ける気はしなかっ
たです」


*その4に続く

                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート 99Rd.3/4

■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP                           FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート2       99/05/30
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'99AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO SUGO GT選手権(5/29,30)

■ポールシッターインタビュー
 土曜日の予選終了後、恒例のポールシッター・インタビューが行われた。出席し
たのは初ポールを獲得した#6 ESSO Tiger Supraの野田英樹とワイン・ガードナー、
GT300クラストップとなった#15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士と井出有治の4人。
以下は、この4人の発言のダイジェストである。

GT500クラス ポールポジション
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「昨年から屋根のついたクルマのレースをはじめて、今日初めてポールを
獲ったんですけど、冬のあいだからトヨタの開発のテストをまかされてクルマの仕
上がりもよくなってきてたので、こういう結果は時間の問題で出るとは思っていま
した。チームにとっても、前回富士で初めてGTレース参戦たったんですけど、前回
はいろいろなトラブルがあったり、自分自身チームとのコミュニケーションでまだ
わからない部分があったりして、今回2戦目になりまして、スムースにいくように
なってこういう結果になったと思います。ボクはいつもと同じように運転していた
だけでこういう結果になったので、いいクルマを作ってくれたトヨタとチーム・ル
マンに感謝したいです。タイムは出せるとは思っていたんですが、一番いいラップ
でスカイラインに引っかかっちゃって、その後タイヤが悪くなってたんで、もしか
したらヤバイかなって思ったんだけど、とりあえずいくしかないなと目一杯いった
らタイムが出たんで、よかったなと思います。前回スープラに出たトラブルに関し
てすべて対策してきていますし、この週末はその兆候もでていませんので、今の所
すべてに関して順調にいってます。この流れでいけば問題ないと思います。2回目
の予選、後半20分満タンにして決勝のセットアップをしたらそれがバッチリいって
22秒台で走ろうと思ったら走れちゃうんで、タイヤのことを考えたらそんなペース
ではいかないとは思いますが、そういう状況を考えたら決勝はうまくいくと思いま
す」
ワイン・ガードナー「今日はノダが全部仕事をやってくれたので私はほんとうに楽
でした。トヨタもいいクルマを作ってくれたし、いいパートナーもいて、パッケー
ジもすごくいいのでほんとうに楽しく仕事ができました。ポールポジションを獲れ
てすごくうれしいです。でもノダが全部やったので、とても感謝しています。彼は
テストドライバーでクルマのこともよく知ってるし、何マイルも走っているのに対
して、自分自身はテストもやっていなくてフリー走行と予選、決勝しかやっていま
せん。私のなかでクルマのことがよくわかっていないながら、オールドタイヤで走っ
たときのタイムはそれほど違いはないと思いますが、もうちょっとこなしていくと
もう少し差がなくなっていくと思います。決勝はスタートでも後でもどっちでもい
いです。ノダがナンバー1ドライバーで私の役目はノダをサポートすることです。
決勝はハードになると思います。トヨタは予選では速いんですけど、レースになる
とホンダがノッてくるんじゃないかと思います。ですから明日はそう楽にいかない
と思ってます」

GT300クラス ポールポジション
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「とにかくうれしいです。前回までけっこうトラブルが多くて、そんなな
かでチームもがんばってくれて、メカニックもがんばってくれて、ノートラブルで
週末を過ごせてるんで、それが一番の(ポールを獲れた)要因になってると思いま
す。アタックとしては計測3周目にいくように組み立てていたんですけど、(予選
の)1回目も2回目もちょうどその周にクリアがとれずに、おいしいところが終わっ
たタイヤで1回冷やしてもう1回アタックしたんですけど、それでなんとか僅差で勝
てたんです。MR2(*25モモコルセ・アペックスMR2)はこのサーキットがすごくあっ
てるんで、そういう意味で勝てた事はすごくうれしいです。とにかく明日もう一度
この記者会見に来れるように、チームのためにがんばります」
井出有治「土屋さんがすごくがんばってたんで、ポール獲れてすごくうれしいで
す。決勝は土屋さんからクルマを受け取ったら、きっちり仕事をして帰ってきたい
です」


■決勝日朝のフリー走行後のコメント
#30 綜警McLaren GTR(フリー 2位)
岡田秀樹「フリー走行で2番手といってもクリアラップがとれただけ。クルマは97
年にル・マン24時間と鈴鹿1000kmを走っただけなんですよ。GTCではウェイトも積
んでいるしリストリクターも小さいので、そのときのデータはゼロに近いんですよ。
チームががんばっているのでよくはなっていますよね。ただ、まだまだやらなけれ
ばならないことはたくさんありますよ。一発のタイムは出るようになってきました
けど、ドライバーの運動量はすごく多いんですよ。ABSはついてないし、パワース
テアリングもないし。ある程度みんなと同一条件でレースができるようになるまで
には夏ごろまでかかってしまうんじゃないかと思っています。ドライを完走してな
いのタイヤがどうなるのか、ブレーキがどうなるのかわからないので、努力してデー
タを残したいです」
山田洋二「ひとこと? 腕が痛い(笑)。パワステがないんですよ。ポルシェは指
一本で動くパワステだったけど、マクラーレンは腕と足を使わないと回らないんじゃ
ないかな。それがちょっとつらいです。スピードよりパワステがほしいです。だん
だんよくなってきている? 岡田選手はね(笑)。去年まで乗っていたポルシェと
比べるとはるかに恐くないですね。ポルシェは不安定になるともとに戻らないから。
マクラーレンのほうがはるかに運転しやすいです。あと今日の目標ですか? 1分
25秒から26秒でコンスタントに走れれば、岡田くんのいい結果を持って帰れるんじゃ
ないかなと。今年は鈴鹿で2、3周、富士はスタートから6秒でレースが終わりま
したから。その意味では今日がボクの今シーズンのスタートだと思っています」

#1 ペンズオイル・ニスモGT-R(フリー 4位)
エリック・コマス「ニュータイヤだとアンダーステアがかなり出るんだ。予選セッ
ティングだとつらいけど、決勝セッティングはいいよ。決勝セッティングで7、8
周、あるいは20周、25周と走ったタイヤだとバランスがいいんだ。奇妙だけどニュー
タイヤで走るより使ったタイヤで走るほうがバランスがいい。だから今朝のフリー
走行でも予選とあまり違わないタイムを出せたんだ」

*81 ダイシンシルビア(フリーGT300 1位)
福山英朗「たぶんみんな(ほかのチームは)昨日まで予選セットを追いかけていて、
今朝になって決勝セットを詰めてたんじゃないかな。ウチは昨日からずっと決勝セッ
トだけを煮詰めてきたので、現時点でほかのチームよりも一歩進んでいるんじゃな
いかと思います。気温が高いのはドライバーの仕事として解決しなければいけない
でしょう。タイヤを自分の手のひらと思ってデリケートにいきますよ。ポイントは
10点はとりたいですね。今回はそれくらいで勘弁しておきましょう(笑)」
大八木信行「身に覚えのないタイムです(笑)」

*15 ザナヴィARTAシルビア(フリーGT300 2位)
土屋武士「なにも問題なし。レース用の満タンで普通に(走った)。ボクがスター
トです。チャンプのMR2に肉迫できるいいレースができそうだな。現状は、勝てる
要素は少ないけど、チャンスはあると思う」
井出有治「クルマもバランスがいいんで、ちゃんと走ればタイムも出る。レースは
きっちり走って結果を残したいです」

*77 クスコスバルインプレッサ(フリーGT300 3位)
谷川達也「満タンで決勝用のセットを試したんですが、むしろ予選よりもバランス
がいいです。満タンでシルビアと互角に走れましたし。コースとの相性も相対的に
いいみたいだし、ウエイト(10kg)の影響もほとんどありません。最終コーナーは
速いんですが、ストレートエンドの伸びがほかとくらべると今ひとつ。そこが難点
です。でもあせらず着実にいけばチェッカーのときにはいいところにいけると思い
ます」

*19ウェッズスポーツセリカ(フリーGT300 4位)
織戸学「最初はいい感じでタイムが出たんだけど、(ほかのクルマに)引っかかっ
た。それからクルマのバランスがいきなり悪くなったけど、原さんが乗るときにセッ
トを変えたらいい方向になったので、問題ないかな。トップとの差は少ないんで、
今回はおもしろいレースになると思う。(NAなので)立ち上がりと上り坂がハンデ
があるんで、序盤ミスしないようにいきたい。タイヤは去年と比べたら太くなって
るんでライフも問題ない。ただ、ウチらのソフトはFRのハードぐらいの一番ハード
なコンパウンドなんだけど、路温が上がると合わなくなるんで、そのへんはちょっ
と気がかりだね」

*25 モモコルセ・アペックスMR2(フリーGT300 6位)
新田守男「超満タンで、クルマのバランスは重い。パワステがおかしいのか、なに
か噛み合わないものがあるんで、すりあわせようとしています」

#39デンソーサードスープラGT
影山正彦「エンジントラブルです。くわしくは今調べていますが、昨日からバラツ
キが出たり、ABSが突然きかなくなってロックしたり、それがさらにひどくなった感
じ。最後は1気筒死んで点火しなくなった。今はエンジンを積み換えるかそのまま
直すか検討している。正直いって深刻な状況です」


*その3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート 99Rd.3/3

■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3  SUGO GT CHAMPIONSHIP                           FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート1       99/05/30
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'99AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO SUGO GT選手権(5/29,30)

◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300を現します

■予選1回目終了後のコメント
#6 ESSO Tiger Supra(1回目GT500 1位)
野田英樹「セットを少し変えたら悪い方向にいってしまったみたいですね。それか
ら、3周目にほかのマシンに引っかかってしまって、タイヤの一番おいしいところ
を使えませんでした。その後また何回かアタックしたんですけど、ちょっといきす
ぎたり、ほかのクルマに引っかかったりで、いいラップが一度もありませんでした。
でも、ポールを獲ることより明日のレースのほうがだいじですから、午後になって
ポジションが落ちても、3列目以内にいられればいいと思っています。予選2回目
はまた違うセットを試そうと思っています。タイム的には上がったとしても21秒前
半までじゃないですか?」

#18 TAKATA童夢NSX(1回目GT500 3位)
脇阪寿一「フロントの足回りを昨日と少し変えてよくなりました。でも、3位だっ
たらポールのほうがよかった。クルマが(ウェイトハンディで)重いからアタック
でタイムが出るのは1周だけなんですけど、それに気づいたときには遅かったんで
す。午後はだれか(ほかのチーム)がタイムアップして、4番手になりたいな。今
回はポールも優勝もねらいにいってないんです。勝負は次のMINEだと思っています
から。そりゃあ決勝は流れがあるから、勝てるものなら勝ちますよ。去年のこと
(トップでフィニッシュしながら失格)があるから勝ちたい気持ちもあるんです。
でも、それでウェイトを積まれるとそこからの何戦かがパーになってしまうので、
ここではがまんして次で勝って、それでまたウェイトを減らしてっていうふうに、
シリーズを考えてやっていかないとね」

#30 綜警McLaren GTR(1回目GT500 4位)
岡田秀樹「今回はセッティングもそこそこ決まってきたけど、1秒の間に何台もい
るのでワンミスで4番手が11番手か12番手になってしまう。第1戦は雨でひどい目
にあって、第2戦はアクシテントにあってしまって、ウチはまだ完走していないの
で決勝のデータがない。だから今回は、速く走ることももちろんだけどゴールして
どうなるのか見たいです。マクラーレンは見た目が明らかにほかのマシンと違うけ
ど、このレースはみんなに勝てるチャンスを作ろうということと、混戦になるとい
うことを目指したルールになっているので、もともと速いクルマでもレギュレーシ
ョンで束縛されると、能ある鷹が爪を隠しているのではなくて、縛られている状態
になって速く走れなくなるわけです。そのへんは見ているお客さんにも理解しても
らいたいですね」

*15 ザナヴィARTAシルビア(1回目GT300 1位)
土屋武士「計測2周目にアタックにいくつもりだったんですけど、遅いクルマにひっ
かかってしまって…。タイヤのおいしいところがなくなってヤバイと思いながらも
1回クールダウンをしてからムリヤリいきました。午後は気温との相談です。一応ア
タックしますが、あくまでも決勝をにらんでのセットアップをメインにやります。
決勝のセッティングはまだまだ全然。かなりリスキーな走りかたをしています。今
いろいろいじくりまわしいるさいちゅうで、午後はジオメトリーから変えて、かな
り大胆なトライをするつもりです。(土屋春雄氏が昨日のポール宣言を受けて『武
士の言うことはあてになんねェ。獲らせないよ』と言っていることに対して)むこ
うはけっこうマジでしょ。1000分の2秒差でトップだけど、ちょっと中途半端。ど
うせなら1000分の1秒差がよかったな。そのほうがギャフンと言わせられるでしょ」

*25 モモコルセ・アペックスMR2(1回目GT300 2位)
新田守男「2周目にとりあえずアタックしたけれど、午後もまたやりますよ。4位
ねらいとかはない。できることなら前へいきたい。クルマの仕上がりはいいと思う。
今のところ問題はないし、本番もこれぐらいの暑さでしょうし。午後はアタックを
やってから、本番のバランスをとります」

*19 ウェッズスポーツセリカ(1回目GT300 3位)
織戸学「(最初のアタックは)ハチロク(#86 BP・KRAFT・トレノ)に最終コーナー
で引っかかった。タイミングさえ合えばスリップ使って抜けると思ったけど、全然
踏んでなかったのに追いついちゃって28秒7。あれがなければ27秒5ぐらい出たはず。
納得できなくて、もう1回(アタックに)出た。富士では2秒差あったのに、クル
マもまとまってきて満タンセットはそんなに差がない。この勢いでMINEにいければ
『なめんなよターボ勢!』って感じで楽しみになってきた。午後はRX-7(*7 RE雨
宮マツモトキヨシRX7)やダイシン(*81ダイシンシルビア)がくるだろうから、4
番手ねらいで決勝セットしますよ。抜かれるのは不満だけど、ウエイトこれ以上積
みたくないから」

*86 BP・KRAFT・トレノ
田中実「全国1000万のハチロクファンへ、ようやくここまで来たよという感じで
す(笑)。ハチロクって安いし、だれもがとおる道やと思うんです。走らせてオモ
ロイ根源のクルマですね。乗ったことのある人も多いと思うんで、夢というか、乗っ
てる人に勇気を与えられればと思うんです。ロータスの工場のようでしょう(笑)。
まだまだ動き出したばかりでわからないんですが、フィーリングはフォーミュラっ
ぽいです。ショートホイールベースでピーキーで、リアの動きがいいクルマですね。
これから煮詰まればおもしろいクルマになると思います。武器は応答性。姿勢を作
るときの時間が短くて済むんです。セッティングには時間がかかると思いますけれ
ど、カリカリしたGTCのなかでこんなんが出たらおもしろいじゃないですか。個人
的にはハチロクを街乗りで乗っていたことはないんですが、イギリスでTE71に乗っ
ていました。7、8年落ちでもけっこう高かったですよ。富士では出られなかった
んですが、スタンドに『いけいけハチロク』ていう横断幕が出ていてうれしかった
です。今回はデビューレースなんで最後まで走りたいですね。速かったらおもしろ
いじゃないですか。MR2ぶち抜いたら怒られるかな(笑)。まあ、そこまではいけ
ないでしょう。以前に乗ったGT500のスープラはピーキーなエンジンでしたが、ハ
チロクは同じ3SGターボでもマイルドで乗りやすいです。パワーもパワーの出かた
も違うし、同じFRといってもウェイトもまったく違いますから。走行会で(ストリー
トチューンの)ハチロクに乗るけど、けっこう乗り味はGTマシンと似てるんですよ。
味つけが似てるのかな」
平岡寿道クラフト代表「昨日までアンダーパネルのバイブレーションでまともに走
れずにいたので、実際にはこれから(予選で)セッティングです。去年のもてぎの
ころからFRでやりたいという話は出ていましたが、トヨタ車というとソアラ、クラ
ウン、スープラ、プログレなんていう選択しかなかった。そこへたまたまハチロク
が出られるということを聞いて、じゃあこれでやろう、と。ボディ剛性に関しては、
通常はパイプフレームに(アウターボディを)被せるようなクルマづくりをすると
ころなんですが、レギュレーションでできないんで、シャシーのなかにパイプをと
おしてロールケージ自体で剛性を100%近く出したいということです。それでも、
GT500クラスに比べるとそれほどの数は入ってないです。でも、GT300クラスはGT500
クラスほどマシンが進化していないんで、入っているほうかな。ミッションはチェ
イサーの流用。デフの中身はJTCCのもので、ケースは作り直しています。坂東さん
のところのセリカはJTCCエクシブのまんまですけど、いい勝負ですかね…。人気投
票ナンバー1ですから(笑)。今回はあくまでもシェイクダウンなんで、今後に備
えてデータ収集できればと思います。動いたばっかりで、現場でまだ作っている状
況です。苦労したのは、エンジンルームの中身でいかにおさめるかということでし
たね。冷却系なんか苦労のあとが見えるでしょ? 登場が遅くなったけど、今回は
顔見せなんで長い目で見てください。予選1回目では、もっとずっと値段の高いク
ルマより前でしたからね。80万円のハチロクのほうが勝ったということで、15年前
のクルマでもここまでやれるんですよね(笑)」

■予選2回目終了後のコメント
#100 RAYBRIG NSX(予選総合 2位)
飯田章「普通にアタックしただけ。たまたまだよ。朝からセットもイジッてないし
路面もそれほどよくなかったけど、目一杯いった。ただ、ニュータイヤを履いたと
きに乗りかたは変えてみたよ。通るラインを変えた。ウチはハードタイヤを選んで
いてトラクションがかからないから、なるべく滑らさないようにして走ったんだ。
それでも滑ってたけどね。ベストタイムを出した周は、最終コーナーで4速から5
速に入れるときにシフトミスしてる。それでデータ上ではコンマ1.5秒ロスしてる
んだよね。決勝はストレートが伸びないから苦しい闘いになるな、きっと」

#37 カストロール・トムス・スープラ(予選総合 3位)
鈴木利男「今週の月曜日に富士でシェイクダウンをしたんだけど、そのときは雨で
ほとんど走れなかったし、昨日の午前中もトラブルが出てた。それに、今日の朝も
オーバーステアだったんだよね。だから午後はリヤをもっとグリップさせてもらう
ようにセッティングを変えてあのタイムが出た。中古(タイヤ)で出ていったとき
はこんなにオーバーじゃ乗れないって思ったけど、ニュータイヤを履いたらよくなっ
たね。クリアラップは取れてるけど、縁石の乗せかたはちょっと甘かったかな(笑)。
ここまで来れたのはスタッフのおかげ。あんなに時間がないなかでよくここまでク
ルマを仕上げてくれたと思うよ」

#36 カストロール・トムス・スープラ(予選総合 4位)
関谷正徳「ちょっと集中力に欠けてたね。ベストタイムを出したあともアタックは
続けていたけど、ほかのマシンにつかえてしまったし、タイムを伸ばせなかった。
マシンの挙動自体はいいよ。路面も朝よりはよくなってた。予選ポジション的には、
ぼちぼちでんなっていう感じ。でも、レースでは1番になりたいね。レースセッティ
ングは問題なく決まっているし。今回はサイズが大きいほうのタイヤを選んだ。そ
のほうがよかったから。50~60周は保つからペースを落とさずに走れる予定だよ」

#39 デンソーサードスープラGT(予選総合 5位)
土屋圭市「アタックでは1回ほかのクルマに引っかかってしまった。あれがなけれ
ばあとコンマ2、3秒はいけたと思う。決勝は、ウチはスニーカーじゃないからね。
革靴だから。スニーカーがほしいよ」

#2 ARTAゼクセルスカイライン(予選総合 9位)
ミハエル・クルム「今朝セットアップを変えたのだが、トラクションをかけたとき
のハンドリングが悪くて、午後に向けて再度セッティングを変えたんだ。チームと
エンジニアがいい仕事をしてくれてハンドリングが非常によくなり、ほぼ1秒タイ
ムを短縮することができた。まだまだトップとはタイム差があるけど、レースディ
スタンスでは悪くないと思う。アグリ(鈴木亜久里選手)もフルタンクでいいタイ
ムを出しているので、明日はボクらは期待できると思う。ポイントを獲得したい」

*
25 モモコルセ・アペックスMR2(予選総合GT300 2位)
新田守男「予選トップじゃないから、そりゃ不満はありますよ。目一杯いったけど、
けっこうきびしい。明日は、シリーズ考えたらトップをとりたいし、(シリーズトッ
プの*19ウェッズスポーツセリカが)下がってくれればそれにこしたことはない。
いつになく暑いコンディションになるんじゃない? 作戦は、これといってないで
すよ。タイヤをたらさないよういくしかないかな」

*19 ウェッズスポーツセリカ(予選総合GT300 3位)
織戸学「そんなに(タイムを)上げる予定はなかったけど。怒られちゃいましたよ」
原貴彦「タイムが上がったのは気温のせいですかねえ? 決勝セットで燃料積んで、
リアタイヤは程度の悪いのをつけていきました。エンジンはよく回ったし、コースの
ほうも悪くはないと思いました。ただ、クルマのセットが午前とは違ったんで正確な
ことはわからないですけどね」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(予選総合GT300 4位)
松本晴彦「午前に出ていたフロントのアンダー傾向をセットアップし直して、もう
ちょっと(タイム)アップするかと思ったんですが、0.1秒ぐらいしか上がらなかっ
た。タイヤがニューのときはまあまあだったんですが…。もっと上位でウェイト積
みたかったですよ。スタートはたぶん自分です。前回接触があったんで、ミスしな
いように山野さんに渡したいです。午前も4番手だったので決勝はもっと上に!」

#55 STPアドバンタイサン バイパー
ドミニク・シュワガー「本来のドライバーの松田秀士選手がインディ500に出るの
で、その代わりとしてタイサン・チームから声をかけてもらって今回乗れることに
なりました。フォーミュラーカー以外でレースをするのはこれが初めてです。GTカー
も初めてなら菅生も初めてです(笑)。フォーミュラカーと比べるとGTカーはコー
ナーでスポンジーですね。パワーはほとんど同じぐらいです。トヨタやニッサン、
ホンダに対しては、ボクらのマシンはABSもないし、ローテクなので対抗できない
けれど、与えられた条件のなかでベストをつくすつもりです。それと、レースを楽
しみますよ」

*70 外車の外国屋アドバンポルシェ
酒井浩「今回とMINEとTIの3戦、このチームから出場できることになりました。こ
れまでフォーミュラを中心にレースしてきたので、GTCは初めて、ポルシェで決勝
レースを走れるのも初めてです。昨年の鈴鹿1000kmではチェンバレンのバイパーに
乗っています。これに比べると、今回のポルシェのほうが乗りやすいです。セッティ
ングについてはまだよくわからないことが多いのですが、とにかく自分の役割をきっ
ちりこなしたいです」


*その2に続く

                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

RE:JGTC_Rd.3:SUGO 高木真一リリース

1999  AUTOBACKS CUP ALL JAPAN GT CHANPIONSHIP
 '99 全日本GT選手権第3戦
  SUGO  GT CHANPIONSHIP
sugo international racing course(3.704256km)

*************************************************
●日時  1999/5/29~30
●場所  宮城県 スポーツランド菅生(1周 3.704256×81周)
●天候 晴れ(決勝日) ●レースコンディション  ドライ  ●気温21度
●観客数 40.600人 (公式発表)
*************************************************
モモコルセ・アペックスMR2レースレポート
「優勝は逃すがポイントリーダに!」

年間7戦行なわれる全日本GT選手権は、ここスポーツランド菅生の3戦目で中盤を
迎える。
そして、モモコルセアペックスMR2は、現在ポイントランキング第2位。ランキン
グリーダーのウェッズスポーツセリカとの差は、12ポイントであり、この第3戦で
差を一気に縮めたいところである。
前回の富士での優勝によってウェイトハンディを50Kg背負う事になったMR2が、
ここのところ好調なシルビア勢、そしてセリカに対してどのような戦い方をするのか
が見所である。

●5月28日  公式練習
前日の列島全体で被害を受けた強風は、ここ宮城県にはなにも爪痕は残さなかった。
厚い雲に覆われて雨が心配されたが、コンディションに影響は出ないまま、公式練習
は行なわれた。
まず、午前中のセッションではいつものように新田選手が乗り込み、車の状態と路面
状況を読みながら周回を重ねていった。
開始15分ほどに、トップタイムの1分28秒218をたたき出す。先日行なわれた公式
練習では1分27秒6までタイムは出ているので、ピットでモニターを眺める高木真一選
手は首をかしげる。
何回かセッティング調整を繰り返し、新田守男選手は最終的に1分27秒595までタイム
をつめた。
次に乗り込んだ、高木選手もまずまずのタイムを残して午後のセッションをむかえる
ことになる。

午前に比べると、幾分体感温度が低く感じられる中、午後のセッションははじまっ
た。
足回りのセッティングを変更し、決勝タイヤの選択を兼ねて新田選手から周回を重ね
ていく。
数周ラップを重ねてピットイン。入念に空気圧の調整と、コンパウンドのちがうタイ
ヤを試していく。
新田選手の走行したタイヤを見て「これで12周? このタイヤじゃ、さすがに決勝は
もたないね」と、高木選手。次に高木選手も車に乗り込み周回を重ねていく。
タイムは、午前中を若干上回る1分27秒364。しかし、他車が大幅なタイムアップをし
ている中けして、満足できるものではなかった。事実、No15 ザナヴィシルビアが、
0.210差で2番手のタイムを出して来ていた。「直線がもう少し伸びればね」とメカニ
ックは語る。前回の富士でも参加車両の中でも、最高速では上位陣のなかでは大きな
差を付けられていた。

新田守男選手
「午前中はウェイトのせいか、おもったよりしっくりこなかった。午後は足まわりの
セットを変えたらそこそこのバランスは出たけど、これだなっていう所まではきてい
ない。明日の予選1回目でもうちょっとつめて、2回目で決まればいいな、と思ってま
す。今日のトップタイムはあまり意味がありませんね」


●公式予選
前日とはうって変わって、気温はかなり上がり路面コンディションはややきついもの
になった。
まず、新田選手からアタックを開始する。3周ほどタイヤを温めるために1分30秒前後
で走行。
その後、1分27秒317をマーク。予選終盤にザナヴィーシルビアが、なんと1000分の2
秒さでMR2のタイムを上回られてしまった。一方高木選手も、1分27秒750をマーク。
「ウェイト? あぁ、挙動はワンテンポ遅れる感じがするけど慣れたから大丈夫。ブ
レーキは心配ないからぎりぎりまで踏んでいきます」 と、高木選手。

2回目の予選は、路面温度が約40度というコンディションの中行なわれた。
全車が、午前中のタイムを更新してくる中、モモコルセ・アペックスMR2も例外で
はない。
新田選手が、1分27秒126をマークしトップに躍り出る。それに続いて、No.19
ウェッズスポーツセリカ、No.7RE雨宮RX-7も、27秒台をたたき出し上位に食い込ん
でくる。
続く高木選手はまずまずのタイムをマークし、セッションは順調に経過しこのままい
けると思っていた。しかし、No.15ザナヴィーシルビアの土屋武士選手に、1分26秒
999をたたき出され、ポールポジションは、またしてもお預けとなった。
「車の状態は、全然悪くない。でも、あれ以上のタイムを出すのは、タイヤを考える
とちょっと・・・。いけないわけでは無かったのですが。」と、両ドライバーは不満
顔。
「セカンドドライバーのタイム差がカギ」と、土屋春雄監督が話すようにアペックス
MR2は両ドライバーが、ほぼ同等のものであるため決勝のレース展開を優位に進めら
れる事は、間違いないであろう。

新田守男選手
「予選トップじゃないから、そりゃ不満はありますよ。目一杯いったけどけっこう厳
しい。
  明日はいつになく暑いコンディションになるんじゃない? 作戦はこれといったこと
はないですタイヤをたらさないようにいくしかないかな」


●決勝レース
レースウィークで、一番暑い一日となった。朝8時半現在で気温は21度、路面温度も
時間が経過する毎に、上昇していった。
まず、朝のフリー走行ではトップタイムは、No.81ダイシンシルビア、それに続くは
ポールポジションのザナヴィーシルビア。アペックスMR2は、全くといって精彩を欠
いていた。
「とにかく車が重い」と、新田選手。タイムも1分29秒306で、300クラス6番手であった。
土屋監督が、タイヤを眺めセッティングの若干変更を指示、そして積載燃料もメカ
ニックが入念な計算を繰り返し、少しでも車を軽い方向に持っていった。

そして、午後13時53分3秒ローリングスタートで決勝の火蓋は落とされた。
この時路面温度は50度弱。どの車にとっても、厳しいものになっていたであろう。
スタートドライバーの新田選手は、前を走るNo.15ザナヴィーシルビアとほぼ同じタ
イムで追っていった。それに続くNo.19ウェッズスポーツセリカ、No.7RE雨宮RX-7、
No.77クスコインプレッサとは一周1秒弱のタイムマージンを稼ぎ、シルビアとの
一騎打ちでレースは進んでいく。
8週目に、タイム差を1秒0まで縮めるとその後17周目には0秒3と肉迫!トップが入れ
替わるのも時間の問題と思われた。しかし、後ろからくる500クラス、そして300クラスの
周回遅れの影響で28周目には2秒2と、大幅に差を付けられる格好となった。
最終コーナーから立ち上がりホームストレートの勾配は10%。やはり、15Km/hのトッ
プスピードの差は明白で、ストレートでは離されコーナリングで若干詰めるという、
すこし厳しい展開は続く。
レースも中盤に差し掛かる32周目No.7 雨宮RX-7がディファレンシャルにトラブルを
抱えリタイヤ。
38周目には、現在ポイントリーダのNo.19ウェッズスポーツセリカもピットインす
るが、エンジンがかからず、大きく順位を落としていった。これで、モモコルセ・
アペックスMR2はポイント差を縮めるには有利な展開になる。有力チームが続々ド
ライバー交換を行なうなか、46周目にモモコルセ・アペックスMR2もピットイン。
前日までのタイヤの摩耗度から右リアを残し3本のタイヤを交換。しかし、手間取り
シルビアとの差は8秒4まで広げられてしまった。
一方48周目には、No.19ウェッズスポーツセリカが、オルタネータートラブルによ
り、戦線離脱。
ポイント圏外でのリタイヤとなった。その後、セカンドドライバーの高木選手が、
No.61テイボンFTOのR・ファーマンとをパスする際に接触。タイムロスを強いられ、
シルビアとの差は15秒1になっていた。しかし、61周目に、No,6エッソタイガースー
プラが、SPインコーナーで炎上し始め、最終コーナーまでオイルを撒き散らし、黄色
信号が掲示、セーフティーカーの導入となった。
セーフティーカーの影響で、その時点でのタイム差は縮まったが間には500クラス、300ク
ラスの5台を挟んでいたため、「これじゃ、差はたいして変わらない」と、土屋監督。
隊列走行に入って4周目、「右リアがバースト!」と高木選手からの無線が入りそのま
ま緊急ピットイン。リアタイア2本を交換してなんとか同一周回のまま、隊列最後方
に戻る事はでき、次の周回にはレース再開。「2位で戻れた事で、良しとしなきゃね」
と新田選手。
しかしこのスローパンクは、手痛いタイムロスとなってしまった。そして、レースは
そのままチェッカーフラッグが振られ、モモコルセ・アペックスMR2はクラス2位の成
績で、GT第3戦を終える事になった。

優勝は逃したものの、セリカがノーポイントでおわったおかげでとうとうポイントラ
ンキングリーダーに立つ事になった。2位との差は3ポイントと、まだまだ油断できな
いものではあるが、この調子でトップを維持していって欲しい。

新田守男選手
「周回遅れのパスに失敗してしまった。それにタイヤもけっこうきつかった」

高木真一選手
「とにかく走りはじめから、オーバーステアが強く出てしまっていた。踏みたいけれ
どそれができなくてどうしてもペースアップはできなかったです。でもバースト後の
交換で若干は良くなりましたけどね。
 欲求不満のままおわってしまったのが、すごく悔やしいです。」


次のレースは、山口県 CP MINEサーキットで行なわれる。
80Kgのフルウェイトのハンディーを積む事になり、ブレーキには厳しいものになる
がそれは、上位チームならどこにとっても悩みの種になることはまちがいない。
ウェイトハンディーをどう克服するか、両ドライバーに期待したい。

☆バイオニックレーサーShin高木☆


  提供:高木真一選手

全日本GT選手権

JGTC_Rd.3:SUGO野田英樹リポート

全日本GT選手権
第3戦スポーツランドSUGO
野田英樹  関連リポート

《予選》

1999年5月29日(土) 天候:晴れ  コースコンディション:ドライ
観客動員数:9,300人(主催者発表)

NO.6 エッソ・タイガー・チーム・ルマン
ドライバー:野田 英樹/ワイン・ガードナー

予選  1回目  10:45~11:45
1分21秒607  トップ・タイム

予選 2回目 14:45~15:45

1分21秒398 トップ・タイム

総合予選結果  
1分21秒398 ポール・ポジション

 1回目の予選でトップ・タイムをマークする事ができました。金曜日から車
の状態も良いようでトラブルも無く順調に終了できました。2回目は1回目の
タイムを更新できるチームは出ないのではと思い安心していたところ、ホンダ
NSX にトップを奪われ一瞬緊張しましたが、終了間際に再び抜き返しポール・
ポジションを獲得できました。

【野田 英樹 選手コメント】

 金曜日のフリー走行から車の仕上がりも良く、今回の予選は期待できると思っ
ていました。ただ2回目の予選でタイヤが1番良い状態のときにスカイライン
に押さえられてしまい、今一つ満足できる結果ではありませんでした。もっと
タイム・アップはできたと思います。

 今回の予選はトラブルも無く、車の仕上がりも、チームのまとまりも良かっ
たので当然の結果といえるかと思います。明日はトヨタ1年半ぶりの優勝目差
し頑張りたいと思います。


《決勝》

1999年5月30日(日)天候:晴れ コースコンディション:ドライ
観客動員数:40,600人(主催者発表)

決勝  14:00~16:00

NO.6 エッソ・タイガー・チーム・ルマン
ドライバー:野田 英樹/ワイン・ガードナー

リタイア

  野田がスターティング・ドライバーを努め、一度もトップを譲ことなく40周
目にピット・イン、ガードナー選手と交代しました。交代後、ガードナー選手
も順調にペースを上げトップをキープ。今回のレースは優勝できると確信して
いたところ、突然のトラブルで火を噴きストップしてしまいました。残り周回
数が17周だっただけに驚きと共に悔しさと無念さが残るレースになってしまい
ました。

 今回も、レース前のテストから非常に調子が良く、皆様に期待が持てるとお
話していただけにとても残念です。ただ、金曜日の練習から予選、フリー走行、
決勝の殆どを一度もトップをゆする事無く走行できたので、今回のレースでは
速さをアピールする事はできたと思います。結果を残せなかった事は皆様には
大変申し訳なく感じますが、今回のレースは次ぎこそ優勝できるという確信の
ようなものを感じる事ができました。

 どうか引き続き野田英樹へご支援、ご声援のほどよろしくお願い申し上げま
す。

【野田 英樹 選手コメント】

 朝のフリー走行はトラブルも無くトップ・タイムをマークする事ができ、今
回のレースはかなりいけると思っていました。前半で後続車を離して後半は間
隔を見ながらタイヤをいたわって走るという予定の通りに事が進み、ガードナー
選手と交代しました。

 ガードナー選手と交代してからパワー・ステアリングに問題が出たようです
が、非常に良いペースで周回できていたので安心していました。ここまでは完
璧なレース運びでかなり期待していましたが、63周目に突然火を噴き、その場
でリタイアとなってしまいました。詳しい事はまだ分かりませんが、それまで
はチームも完璧な仕事をしてくれましたし、ドライバーも完璧に仕事をこなし
ました。それだけに非常に残念です。トヨタ1年半ぶりの優勝はできませんで
したけど、1番速いという事は証明できたと思います。

  美祢では20kgのウェイトが載りますので若干不利にはなるかもしれませんが、
気を取り直して優勝目差して頑張りたいと思います。


  資料提供:

  Project Royal Oak       [URL : http://home.att.ne.jp/red/noda/]

全日本GT選手権

JGTC_Rd.3:SUGO 無限×童夢Pリリース

                                                       1999年 5月31日
                                               無限+童夢プロジェクト

'99 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ROUND 3 "SUGO GT CNAMPIONSHIP"

            Castrol 無限 NSX、今季初の表彰台!

○開催日  :1999年 5月29(土)~30(日)
○開催地  :宮城県 スポーツランドSUGO(コース全長:3.704km)
○決勝レース:81周(約302.94km)
○天 候  :予選日/晴れ決勝日/晴れ
○コースコンディション:予選日/ドライ決勝日/ドライ
○気温   :予選日/17℃(11時)決勝日/22℃(13時)
○観客数  :40,600人(決勝日/主催者発表)

 1999年全日本GT選手権第3戦「SUGO GT CHAMPIONSHIP」が、5月29
~30日、快晴の空の下、宮城県スポーツランドSUGOにおいて開催された。
 第1戦、第2戦と連勝を飾ったホンダNSX勢は、レギュラーの3チーム4台
が東北のスポーツランドSUGOに勢揃いした。
 29日(土)の公式予選では、RAYBRIG NSXが予選2位フロントローを獲得。
TAKATA 童夢 NSXが5位、Castrol 無限 NSXが9位、Mobil 1 NSXが10位とそ
れぞれ好位置につけ、決勝レースに期待を持たせた。
 30日(日)の決勝レースは、9番手スタートから追い上げたCastrol 無限 
NSXが3位、10番手スタートのMobil 1 NSXが4位に入賞。連勝記録は途切れ
たものの選手権を戦うに十分なポイントを獲得した。

●SUGO GT CHAMPIONSHIP 出場チームと戦績
 No. マシン名           エントラント名         ドライバー   予選 決勝
---------------------------------------------------------------------------
 16 Castrol 無限 NSX     無限×童夢プロジェクト  中子 修       9 3
                                                  道上 龍       位 位
---------------------------------------------------------------------------
 18 TAKATA 童夢 NSX                              脇阪寿一        5  R
                           金石勝智        位
---------------------------------------------------------------------------
 64  Mobil 1 NSX        Mobil1 Nakajima Racing   トム・コロネル  10 4
                                                  山西康司        位  位
---------------------------------------------------------------------------
100  RAYBRIG NSX      チーム国光               高橋国光        2  13
                           with MOONCRAFT         飯田 章        位 位
---------------------------------------------------------------------------

 第1戦、第2戦と連勝を飾ったN-GT仕様ホンダNSXは、今回も3チーム4台の体
制で、「SUGO GT CHAMPIONSHIP」に勢揃いした。
 金曜日のフリー走行では、快晴の下各チームとも積極的に走り込み、セッティ
ングをつめていった。その中、Mobil 1 NSXがハブトラブルの修復のため午前
の走行のほとんどを走れず、決勝レースに向けてセッティング不足が心配され
た。

○公式予選第1回[5月29日(土) 10:45~11:45 出走:37台]
 いよいよ、東北地方の大勢のファンの待ちわびた1999年全日本GT選手権第3
戦の公式予選が、薄曇りの空の下開始された。
 予選開始とともにGT500クラスの各チームともコースイン、一斉にタイムア
タックが開始された。
 NSX勢では、Castrol 無限 NSXの中子修選手、Mobil 1 NSXのトム・コロネ
ル選手がコースイン。激しいタイムアタックが開始された。
 50kgのハンディウェイトを積むTAKATA 童夢 NSXは脇阪寿一選手がアタック
を行った。5分過ぎくらいにスタートした脇阪選手は、4周目に1分21秒837
をマーク、3番手に食い込んできた。
 70kgのハンディウェイトを積み、今回もNSX勢の最後でコースインしたRAYBRIG 
NSXの飯田章選手は、懸命のアタックを見せ2周目1分22秒072、3周目1分22
秒006をマーク。6番手につけて最初の20分を終了した。
 Mobil 1 NSXのトム・コロネル選手は1分27秒台からアタックをスタート。一
時5番手につけていたが、1分22秒259の6番手で最初の20分を終了した。
 Castrol 無限 NSXは、中子修選手が予選開始早々からスタートし、再三アタ
ックを繰り返していたが、結局13番手で最初の20分を終了した。
 GT300クラスとの混走となる最後の20分は、各チームともドライバーを交代し
予選基準タイムをクリア、Mobil 1 NSXの山西選手は、レインボーコーナーで
スピン、基準タイムはクリアしていたもののタイムアタックのチャンスを逃し
てしまった。
 予選第1回の暫定ポールポジションは、1分21秒607でEsso Tiger Supraが獲
得した。

○公式予選第2回[5月291日(土) 14:45~15:45 出走:36台]
 インターバルの間に空は晴れ気温も上昇する中、公式予選第2回が開始され
た。
 NSX勢ではCastrol 無限 NSX、RAYBRIG NSXがトップグループでコースイン。
懸命のアタックを展開した。
 RAYBRIG NSXは飯田選手がアタックし、第1回のタイムを更新する1分21秒554
までタイムアップし、その時点でトップに立ったが直後に逆転され、2番手で
最初の20分を終了した。
 Mobil 1 NSXは、トム・コロネル選手が再度アタックを行ったが、予選1回
目のタイムを更新することはできず、10番手で最初の20分を終了した。
 TAKATA 童夢 NSXも、予選1回目のタイムを更新できず、8番手で終了した。
 Castrol 無限 NSXは道上龍選手がアタックし、1分22秒071をマーク、6番手
に浮上した。
 GT300クラスとの混走となる最後20分は、決勝レースに向けセッティングの確
認となり、上位陣の順位変動は見られなかった。
 この結果、GT500クラスでポールポジションから13位までが1秒差という激し
い予選を制したのは、ESSO Tiger Supra。NSX勢ではRAYBRIG NSXが予選2位
につけ、TAKATA 童夢 NSXが5位、Castrol 無限 NSXが9位、Mobil 1 NSXが10
位となり、明日の決勝レースに備えていた。

○決勝レース[14時00分スタート 81周 出走:37台]
 前戦に引き続き快晴の下、JGTC第3戦のスタート進行がほぼオンタイム
で開催された。
 その決勝レース前のフリー走行でRAYBRIG NSXが突然スピン、コースアウトを
喫してしまった。幸いにマシンにダメージは無く、ピットに戻りチェックを受
けた後、スターティンググリッドに向かっていった。
 午後14時00分、フォーメーションラップから1周して、決勝レースの幕が切
って落とされた。全車きれいにスタートを切り、81周の決勝レースがスター
トした。
 予選9番手スタートのCastrol 無限 NSXは道上選手のハンドルでスタート。
8番手で1周目のグランドスタンド前に戻ってきた。その後も道上選手は着実
にポジションを上げ、45周目に3番手でルーチンのピットイン。ハンドルを受
け取った中子選手は
、8番手でレースに復帰。その後も着実に追い上げ49周目には5番手、55
周目には4番手と順位を上げていった。63周目、トップを快走していたESSO
 Tiger Supraが突然発火。最終コーナーの二輪用シケインにマシンを止めた。
この処理のためペースカーが導入され、中子選手は3番手を淡々と走行してい
った。73周目、グリーンフラッグが振られ、レースは残り9周のスプリント
レースとして再開。中子選手は2番手を行くマツモトキヨシ・トムススープラ
を追いつめていった。テール・トゥ・ノーズで激しく攻める中子選手であった
が抜くにはいたらず、0.229秒差でチェッカーフラッグを受け第3位となった。

 Mobil 1 NSXはトム・コロネル選手のドライブでスタート。序盤11位と順位
を一つ落としたが、13周目10番手、18周目8番手と徐々に順位を上げ、48
周目、2番手でルーチンのピットイン。山西選手にバトンタッチ。8番手でレ
ースを再開したMobil 1 NSXの山西選手は、徐々に順位を上げ、5番手に浮上
したところでペースカーラン。グリーンフラッグが振られたラップに前を行く
ARTAゼクセルスカイラインがピットインしたため4番手に浮上。その後も3番
手の中子選手を追ったがそのままチェッカーフラッグを受け、第4位入賞とな
った。

 飯田選手のドライブでフロントロー第2位からスタートしたRAYBRIG NSXは、
そのポジションを守り順調に走行しているかに見えたが、18周目、「リアタ
イヤが振れる」と突然ピットイン。リアタイヤを交換してスタートしたが、次
周再びピットインし、「フロントからバイブレーションがでる」とフロントタ
イヤを交換していった。その後は順調に走行し、51周目ルーチンのピットイ
ン。高橋国光監督兼選手と交代。コースに戻っていった。高橋監督兼選手は1
分23秒台を記録しながら追い上げたが、結局2周遅れの13位でレースを終了し
た。

 予選5位スタートのTAKATA 童夢 NSXは、脇阪寿一選手のドライブでスタート。
1周目に順位を一つ落としたが、10周目に元の5番手に復帰。その後も前を追
ったが、14周目、馬の背コーナーで周回遅れのGT300クラスのマシンと接触、コ
ースアウトしてしまった。すぐにコースに戻った脇阪選手はピットインし、タ
イヤを交換。直ちにピットアウトしていったが、ピットロード出口でガードレ
ールにクラッシュ。左フロントを破損しレースを終えた。

 レースは63周目までトップをキープしていたESSO Tiger Supraがリタイアし
た後を受けて、カストロールトムススープラがトップでチェッカーフラッグを
受け、今季初優勝を飾った。

○熊倉淳一監督(Castrol 無限 NSX)のコメント
「何とか帳尻の合うレースができてホッとしました。第1戦、第2戦とポイン
トが取れずにハンディウェイトだけ増えるというちぐはぐなレースをしてきま
したので、レースの進行方法を反省していました。このレースはセミ耐久とい
ったレースで二人のドライバーで戦いますから、今回はどちらかのドライバー
に合わせるのではなく、二人が歩み寄った形のセッティングをしました。二人
とも100%満足できるセッティングではないので、不満はあるでしょうが、
結果はまずまずだと思います。後4戦ありますからコンスタントにポイントを
稼ぎ選手権を狙ってがんばります。今後も、応援よろしくお願いします。」


資料提供:無限×童夢プロジェクト

             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***

Japanese F3

SKILLSPEED F3 REPORT 4/29

SPEEDMASTER SKILLSPEED INFORMATION

ALL JAPAN F3 CHAMPIONSHIP SERIES/ ROUND3
TESTING REPORT
29th APRIL 1999
FUJI SPEEDWAY

不安定なコンディションによって、
収穫少ないテストセッション


 朝一番の天気予報では、全国的に晴れとのことだったが、窓を開けるとなぜ
か富士スピードウエイ周辺は未明から大雨。正直言って「またか」の気分であ
る。全日本F3選手権シリーズもこの週末で3戦目、今回こそは雨は降らずに
晴天のもとレースをしたいところなんだが、初日からコレ、である。せっかく
のゴールデンウイークだというのに。今日からオフの予定を立てていた方々に
は、ご同情いたします。なんて、言っている余裕は我々にはなく、朝からピッ
トガレージでは、フルウエット仕様へセッティングを変えるため大忙しとなっ
た。

 11時から始まった1回目の走行は、まさに水煙の中でのセッションとなっ
た。毎ラップ雨量も変わりコンディションはネコの目のように変わる。スキル
スピードと伊藤大輔は、タイヤの選択、空力バランス、メカニカルグリップは
どうかなど、ひとつひとつメニューをこなした。雨の中で伊藤はコンスタント
にトップ3、4集団に加わり順調にマシンを煮詰めていった。結果的には4番
手で終わったが、まずまずの出足と言えた。

 午後の走行は2時から行なわれたが、雨は止んでいた。しかし、時折り遠く
の雨雲から風に乗って雨粒が落ちてくる。気温も低く、路面が乾くペースが遅
く、スリックタイヤで走れたもののところどころ濡れていた。特に1コーナー
のブレーキングから立ち上がりの区間、ヘヤピンから最終シケインにかけての
2区間で、いわば富士攻略の“肝”の区間が濡れてしまっていた。こうなって
しまうと。テストするには不向きな状況だ。コンディションが変わっていく中
で、ドライバーが正確にマシンの状態をとらえ、その都度エンジニアがセット
アップを変更していくと、セッティングの方向性を失いかねない。いたずらに
周回を重ねても、得るものは少ないと考えた我々は、ブレーキパッドの焼き込
みや、ウエット路面での予選、決勝に向けての「タイヤつくり」など各部のチ
ェックをメインとしたプログラムに変更することにした。タイムも11番手に留
まった。

 常にトップグループにいるというのも大切ではあるが、今日のところは、お
楽しみは後で、ということで……。


伊藤大輔:「午後には完全に乾くことを願っていたんですが、とても中途半端
なコンディションでしたね。ウエットではまずまずの感触があり、同じ状態で
ももっとタイムを出せたと思います。今日は欲求不満気味に終わってしまった
から、明日はすっきりとしたコンディションで走りたいですね」

百田義弘チーム監督:「午後はあまり参考になりませんが、午前でいろいろと
試したウエットセッティングでは、いろいろと収穫がありました。明日の天気
はどうなっているかわかりませんが、明日からはウエットでもドライでもトッ
プを狙って弾みをつけていきたいですね」

深尾栄一チームマネージャー:「午後の走行は別にして、雨でも晴れでも周囲
に列ねる名前は変わりませんね。結局サーキットのタイプは違っても、筑波戦
と同様タイトな予選、そして決勝となるでしょう。今日は収穫が少ない1日で
したが、緊張を保って週末を乗り越えたいです」


■合同テスト結果/1回目午前(トップ10)
 1:松田 次生    1分38秒911 F399/無限  NAKAJIMA HONDA
 2:金石 年弘    1分39秒823 F399/無限  DOME CO LTD
 3:W・エブラヒム  1分39秒905 F399/無限  TODA RACING
 4:伊藤 大輔    1分40秒133 F399/無限  SPEEDMASTER SKILLS
PEED
 5:D・マニング   1分40秒408 F399/トヨタ TOM'S
 6:R・ビルタネン  1分40秒795 F399/トヨタ TEAM 5 ZIGEN
 7:谷川 達也    1分41秒285 F399/トヨタ PAL SPORT
 8:R・ファーマン※ 1分41秒515 F399/三菱  HKS CO LTD
 9:M・メディアーニ 1分42秒035 F399/三菱  HKS CO LTD
10:黒澤 治樹    1分42秒199 F399/無限  LIAN RACING TEAM

■合同テスト結果/1回目午後(トップ10)

 1:D・マニング   1分30秒075 F399/トヨタ TOM'S
 2:金石 年弘    1分30秒126 F399/無限  DOME CO LTD
 3:松田 次生    1分30秒137 F399/無限  NAKAJIMA HONDA
 4:S・フィリップ  1分30秒489 F399/無限  TODA RACING 
 5:谷川 達也    1分30秒572 F399/トヨタ PAL SPORT
 6:R・ファーマン※ 1分30秒649 F399/三菱  HKS CO LTD
 7:R・ビルタネン  1分30秒656 F399/トヨタ TEAM 5 ZIGEN
 8:荒  聖治    1分30秒713 F399/無限  TODA RACING 
 9:黒澤 治樹    1分30秒830 F399/無限  LIAN RACING TEAM
10:W・エブラヒム  1分30秒935 F399/無限  TODA RACING
11:伊藤 大輔    1分31秒239 F399/無限  SPEEDMASTER SKILLS
PEED
※テスト参加。レースには参戦せず。


                         SKILL SPEED F3 TEAM
                         深尾栄一



全日本GT選手権

'98JGTC_Rd.3:仙台 JGTCドライバー別データ

  1998 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP Rd.3
 Hi-land GT Championship 3
                            1998. 6.27
                          Hi-land 4.0296km
                     主催   VICIC/奥州VICIC
                     天候      曇り
                     コース    ドライ
 JGTC                           
                     スタート    14時15分
                     フィニッシュ  16時11分
 正式結果(ドライバー別データ)

Pos  No クラス順 所要タイム  周回 ドライバー      ベストラップ  周回
  1  23 500 1 01:56:04.709 63 エリック.コマス         01:46.725  35 ペンズオイル・ニスモGT-R
                              影山  正美       01:47.910  28
  2   2 500 2 01:56:25.646 63 鈴木亜久里       01:47.829  30 ZEXELスカイライン
                              影山  正彦       01:48.433  33
  3  36 500 3 01:56:44.978 63 関谷  正徳       01:48.231  27 カストロール・トムス・スープラ
                              ノルベルト.フォンタナ     01:47.444  36
  4  39 500 4 01:56:45.411 63 土屋 圭市       01:48.530  32 デンソーサードスープラGT
                              谷川 達也       01:48.345  31
  5※12 500 5 01:57:16.474 63 星野  一義       01:47.426  36 カルソニック スカイライン
                              黒澤  琢弥       01:48.560  27
  6  37 500 6 01:56:11.276 62 鈴木  利男       01:48.533  33 カストロール・トムス・スープラ
                              ケルビン.バート       01:48.122  29
  7   5 500 7 01:56:12.966 62 マーク グーセン        01:47.527  30 5ZIGEN SUPRA
                              檜井 保孝       01:49.644  32
  8  30 500 8 01:56:14.000 60 山田  洋二       01:53.502  29 綜警 PORSCHE
                              岡田 秀樹       01:51.290  31
  9  88 500 9 01:56:48.900 60 和田  久       01:50.414  29 ウェディングディアブロ 
                              古谷 直広       01:54.131  31
 10  25 300 1 01:57:50.421 60 鈴木 恵一       01:54.568  20 つちやMR2
                              舘  信吾       01:53.574  40
 11  15 300 2 01:56:14.751 59 近藤  真彦       01:54.990  30 ザナヴィシルビア
                              青木 孝行       01:55.083  29
 12   7 300 3 01:56:50.562 59 山路 慎一       01:53.313  30 RE雨宮マツモトキヨシRX7
                              松本 晴彦       01:55.298  29
 13 910 300 4 01:57:31.764 59 余郷  敦       01:55.504  31 ナインテンポルシェ
                              小林 正吾       01:56.089  28
 14  21 300 5 01:57:39.738 59 一ツ山幹雄       01:55.992  22 ダンロップ-BP-BMW
                              加藤 寛規       01:54.938  37
 15  44 300 6 01:57:46.130 59 新田 守男       01:54.695  42 アペックスDLモモコルセMR2
                              水野 昇太       01:56.347  17
 16  61 300 7 01:57:55.864 58 中谷  明彦       01:55.387  26 テイボン・トランピオ・FTO
                              原  貴彦       01:57.065  32
 17※91 300 8 01:57:45.774 57(58-1)松永 雅博  01:56.144  38 コーセイ&バーディークラブ
                              藤原 靖久       02:00.271 19(20-1)
 18   8 50010 01:56:05.550 57 ワイン.ガードナ-      01:48.369  41 FET SPORTS SUPRA
                              田中  実       01:48.974  16
 19  71 300 9 01:56:56.912 57 星野  薫       01:56.139  22 シグマテック 911
                              城内 政樹       01:54.884  35
 20  60 30010 01:57:57.942 57 佐藤 久実       02:00.982  20 TOYOTA CAVALIER
                              渡辺  明       02:00.091  37
 21 911 30011 01:56:28.395 56 高橋 規一       02:01.649  23 ナインテン PCJポルシェ
                              中島 廣高       01:58.110  33
 21  10 30012 01:57:53.394 56 麻生 英彦       02:06.734  19 アビリティポルシェ993GT
                              石川  朗       01:56.724  37
 22※50 50011              52 本山  哲       01:48.750  21 ARTAスカイライン
                              土屋 武士       01:48.450  31
 23   9 30013 01:57:30.252 48 日置 恒文       02:04.199  17 MTG大黒屋ぽるし
                              羽根 幸浩       01:56.330  31
 24 100 50012              44 高橋  国光       01:50.356   4 RAYBRIG NSX
                              飯田  章       01:47.637  40
----------------以上完走--------------------------------------------------------
--------------------------------------------
      6 500                43 ピエール.ヘンリ.ラファネル  01:49.251  36 ESSO Tiger Supra
                              高木 真一       01:50.832   7
      3 500                42 長谷見昌弘       01:47.898  12 ユニシアジェックススカイライン
                              田中  哲也       01:48.396  30
     81 300                32 福山  英朗       01:54.460  29 ダイシン シルビア
                              大八木信行       05:08.798   3
     13 500                32 木下みつひろ     01:49.933  25 エンドレス アドバンGTR
                              藤村 満男       01:50.500   7
     70 300                31 石橋 義三                     外車の外国屋ダンロ
                              パトリック.ゥ゙ァン.スクート 01:58.070  31
     38 500                28 竹内  浩典       04:13.301   1 FK/マッシモセルモスープラ
                              野田 英樹       01:48.810  27
     18 500                25 金石  勝智       01:46.500  25 TAKATA 童夢 無限
                              山本 勝巳             
     51 300                24 池谷 勝則       01:56.085  24 コブラポルシェ
                              伊藤 清彦
     77 300                23 小林 且雄       01:55.240  23 クスコスバルンイプレッサ
                              玉本 秀幸
     16 500                12 中子    修                     Castrol 無限 NSX
                              道上  龍       01:46.141  12
     64 500                12 佐藤 浩二                     Mobil 1 NSX
                              トム.コロネル          01:47.966  12

参加台数 37台  予選出走台数 37台  決勝出走台数 36台

※ No.50 の車両は全日本GT選手権統一規則第3章第46条5.①(不正スタート)により、
    ペナルティストップ10秒が課された。
※ No.12 の車両は国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章違反により、ペナルティ
    ストップ10秒が課された。
※ No.91 の車両は.2nd.ドライバーのH項違反により1周減算のペナルティを課す。



                                データ提供 ビクトリーサークルクラブ(VICIC)
                報   告 CXJ12556 吉本 学(広島VICIC)

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/9

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート4                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎GT-Aが実施したアンケートについて(続き)
■その他
「主催者、サーキット、エントラント、観客というレースを構成する4要素が互い
にバラバラであるということだ。昨年のF3の事故でも様々な立場の人が指摘した
にもかかわらず、いったい何が改善されたというのだろう。自分の立場に火の粉が
飛ばないように責任を他人に押し付け、なんら問題が解決されないのに、またレー
スを続けてしまう。私は、それぞれの立場の人間がまず真剣に反省点を見出すこと
が何より大切だと思う。すべてはそこからだ。今、それぞれの立場で即時に安全を
考えても『自分の身は自分で守れ』という極めて安易な安全対策しか見出せない。
この結論は、事故を起こした者が悪いんだという現状を何ら変えられないものとな
るだろう」(チームマネジャー)

「再発防止にはチーム関係者、主催者、ドライバーがそれぞれ力を合わせる必要が
あります。(中略)人が居ない、金が無い、設備が難しいでは済まされない問題だ
と考えます。(中略)ペースカー先導の場合はペースカー速度を明記する(例えば
DRY条件;80km/h以下、WET条件;60km/h以下)。(中略)安全訓練の義務付け~H
項9.1.2.5安全運転訓練ではF1、F3000、ITCでは予選の前に安全訓練が義務付けられ
ているが、全日本レースでも必要と考える(ル・マンで毎年行っているドライバー
の救出訓練等、安全に対する意識、技術の向上が図れる)。(中略)ピット内水タ
ンクの設置~初期処置対応。(中略)ケガ、ヤケド等に対する応急処置法について
の勉強会」(チーム監督)

「チームマネジメントに関わる者として下記内容を実施したいと思います。(中略)
火災訓練等の実施  各戦ごとにチームを選定し、火災訓練、消火設備のチェック
等を実施し、常にイベントでの安全に対する意識をチーム(含ドライバー)にもた
せる環境を作る」(チームマネジャー)

「時々、ピットをチョコチョコ歩く幼い子供を見るとドキッとします。又、ピット
ウォーク時にも同様に思うことがあり、ピットウォークの人の入れ方や人数、親の
意識(これは観客なので仕方ないと思いますが、例えば7才未満は入場不可とか)
細かな部分においても配慮すべきで、その小さな配慮が拡がって惨事を回避できる
のではないでしょうか」(広告代理店関係者)

「一番いらだちを感じたこととしては、競技長が通訳にブリーフィングの中身をす
べて英語に訳して伝えさせる時間を割くことができなかった、あるいは割きたくな
いと考えたことです。いずれにしてもそのような時間はないの一点張りでした。日
本人ドライバーの生命同様、外国人ドライバーの生命についての配慮もあってしか
るべきではないでしょうか。ちなみにあのときポールを獲っていたのは外国人ドラ
イバーだったのでは??? ブリーフィング後、新しい手順を採用することになり
ましたが、スタートを安全に行うために、その手順をまず熟知していなければなら
なかったのはポールポジションのドライバーにほかならなかったのではないでしょ
うか」(ドライバー)

「ブリーフィングに出席される日本人ドライバーの方のなかには、説明の通訳を
『ブリーフィングを長引かせる迷惑なもの』と考えている方も多いようです。確か
にJGTCは国際格式のレースではないため通訳を用意する義務はないかもしれません。
(中略)一緒にレースをする以上、外国人がブリーフィングの説明を十分に理解す
ることは外国人ドライバー本人の安全だけでなく、彼らとともに走る日本人ドライ
バーの方の安全のためにも重要なことと考えます。(中略)外国人ドライバーの参
加はドライバーの方たちにとっても刺激となるし、レースが国際化されれば観客に
とっての魅力も増す等、よい面もあるのですから、ドライバー、主催者、サーキッ
トの関係者等、全員でレースの真の国際化について考え直す必要があるのではない
でしょうか」(通訳)

「スポンサーなどのゲストが、ピット付近にいるときに危険を感じたことがありま
す。メインレース中はもちろん、むしろサポートレースなどで車両がピットロード
を走行しているときです。クルマやキャンギャルに夢中になって平気で飛び出した
り、写真を撮るなどの行動をとったりします。また、レース中ピットインし作業を
開始したクルマに近寄ることも、特に給油の際などは危険に感じます。ドライバー
もメカニックもレースに集中しているためにそこまで注意ができない状況です。ゲ
ストの中には、その危険性を知らない人も多いと思われるので、チームとしても
『気を付けてくれるだろう』ということではなく、きちんと説明なり、注意なりを
しないといけないと思う」(チームマネジャー)



◎金曜日のピットロードでの事故について
 6月26日(金曜日)のGT練習走行中、ピットロードで人身事故が発生した。事故
があったのは午後0時40分からの2回目のセッションが赤旗で中断された直後(午後
1時45分頃)。事故を起こしたのは、コースサイドに止まっているマシンを回収に
向かうため、ピットロードを走行中だったレスキューカー(小型トラック)で、この
クルマは、荷台に2~3人のメカニック、助手席に仙台ハイランドの職員1人を乗
せていた。目撃者の証言によると、赤旗が提示されたため、次々とマシンがピット
に戻るなか、このトラックはピットインして来るマシン以上に速いスピードでピッ
ト出口に向かった。その途中、自らのピットへと向かっていた#2 ZEXELスカイライ
ンの左リヤに接触。その反動でコンクリートウォール側のガードレールに接触し、
サインガード付近にいた人に突っ込んだ。この事故でもっとも重傷を負ったのはARTA
のチーフメカニック。ZEXELスカイラインを避けるかたちでピットロードをサイン
ガードのほうへ向かったところでトラックに跳ね上げられ、頭部をフロントガラス
助手席側に直撃。トラックが停止したところでピットロードの路面に落下し、意識
を失った。助手席に乗っていた仙台ハイランドの職員もムチウチとなっている。さ
らに、ブリヂストンのサービスマン1人もトラックに跳ねとばされ、肘に11針を縫
うケガを負った。
 ARTAのチーフメカニックと仙台ハイランドの職員は、直ちに救急車でメディカル
センターに運ばれたが、ここには当日、医師はおらず、急遽*911ナインテンPCJポル
シェのドライバーであり、医師でもある高橋規一氏と、ニスモのアシスタントであ
り、普段は看護婦をしている関口千秋さんが初期治療に当たった。その後、事故に
あった2人は、仙台市の救急隊によって、仙台市民病院に運ばれた(午後2時15分
頃)。ARTAのチーフメカニックは硬膜外出血と診断されたが、奇跡的に骨折などは
なく、症状は比較的軽いとのこと。3~4日の入院で、東京都内の病院への移送許
可も下りそうだと言う。また、仙台ハイランドの職員については、頭部を打撲して
いるので念のため精密検査を行ったが、頸椎捻挫と診断された。
 当日、午後4時過ぎから、宮城県警・刑事課によって現場検証が行われた。通
常、レース開催期間中の事故(レーシングアクシデント)については、警察に出動要
請をすることはない。しかし、今回の事故は特殊なケースであり、GT-Aから仙台ハ
イランド側に警察への連絡を要請。仙台ハイランドから宮城県警に出動を依頼する
連絡を行った。


◎今回の救急医療体制について
土曜日に医務室詰めの土井医師に伺ったところによると、レース期間中(土曜日と
日曜日)は医務室に2名、救急車内などに4名、合計6名の医師と、2名の看護婦
が常駐している。医務室内には蘇生処置や気道確保ができる装置、酸素等が備えら
れており、予想される範囲の事故には対応できるとのこと。病院への搬送が必要な
場合には、仙台市内の救急指定病院に連絡を取って救急車で搬送することになると
いう。


■鈴木亜久里(#2 ZEXELスカイラインドライバー、ARTAオーナー) 
(金曜日の事故について)
「状況的には、ピットロードに入ってきて、ピットに入ろうとしたら、左リヤにぶ
つけられたっていうこと。まさかピットロードでレスキューカーに追越しされたり、
追突されるなんて思ってないから、後ろは見ていなかった。ピットロードでミラー
を見ることはほとんどないよ。だから、一瞬何が起こったのかわからなかった。ボ
クのクルマ(#2 ZEXELスカイライン)はリヤのバンパーの角が少し壊れたぐらいだ
から、それほど衝撃はなかったけど、何かのクルマがぶつかったのは分かったよ。
その後、左を見たら、人がバラバラ倒れていて、ウチ(ARTA)のメカニックもそのな
かにいて、『一体何が起こったの?』って考えたんだけど、すぐにわからなかった
よね。
 でも、あれはレースの事故じゃない。サーキットの中で起こった事故だけど、普
通の交通事故と同じだし、傷害みたいなものだよね。レーシング・アクシデントと
か、レース中に不測の事態でピットロードに飛び出したメカニックが轢かれたって
いうのとは、全然違う種類のもの。だから、僕はGT選手権での事故ではないと思っ
ている。ああいう事故は、ピット裏でも起こる可能性がある。個々のモラルの問題
だよね。サーキットのオフィシャル教育の問題でもある。『勘弁してよ』って、思
うよ。今回、たまたまウチのメカニックは、死ななかったし、運良く骨折なんかも
してなかったけど、頭蓋骨陥没とか大腿骨骨折とかいうケガをして、半年も1年も
仕事に復帰できなかったら、大変なこと。でも、それはアイツがたまたま運が良かっ
ただけだから。
 ただ、今回みたいな事故で、またレース全体が危ないって言われちゃたまらない
よ」



                    スペシャル・レポートは以上です



◎先に書きましたとおり、本レポートは出典を明記していただければ、引用して
いただいてもかまいせんが、媒体掲載の際には、古屋までお知らせいただければ
ありがたいです。


☆モータースポーツの安全対策にご意見をお寄せください。
 このレポートにありますように、GT-Aではレースの安全上の問題点と今後の対策
を多くの方に聞いています。これをお読みの方でレースに携わった経験のある方の
ご意見を広く求めます。GT選手権だけに関わらず、気が付いたこと、こうした方が
良いというご意見がありましたら、下記のメールアドレスまでお寄せください。
また、ファンの方でも、こういうことがあった等の体験、目撃談や安全への提言な
どありましたら、これもぜひお寄せください。

GTC Official WebSite メール・アドレス        gtc@imfosim.co.jp
GTインサイドレポート班 古屋知幸 メール・アドレス  QYB04322


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/8

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                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート3                FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎GT-Aが実施したアンケートについて
 GT-Aでは、5月29日付で『98JGTC第2戦の事故を教訓とした今後の安全対策に関す
るアンケート』をGT-A会員に対して行っている。自由回答式で、質問は「貴方が
『事故にそなえて』、『事故防止の為に』、『事故が起こった時に』できること」
というもの。前文として「このGT-Aアンケートは、事故の過失追求や原因究明をす
るのではなく、今回の事故を教訓に二度と同じ事故を繰り返さないよう、今後への
問題提起、改善提案を『それぞれの立場』で書いて頂くものです」とある。アンケー
トは38エントラントおよび8主催者に送付され、うち33エントラント、6主催者から
回答を得た。それぞれ代表者のみでなく、ドライバー、メカニック、オフィシャル
など複数から回答が寄せられているので、その総数は150あまりに上る。ここでは
そのすべてを紹介する紙幅はないため、一部を抜粋して紹介する。なお、明らかな
誤字脱字の訂正など、表記に関してはかならずしも原文どおりでない部分がある。

■競技運営に関する提案
「提案1 ペースカーのドライバーもドラミに参加する。ペースカーのドライバー
は今回後方集団がどのようになっていたかを知っていないと思います。これはドラ
イバーとペースカーのドライバーのコミュニケーション不足(お互いの状況を理解
できていない)が大きな原因ではないでしょうか。ドラミに限らず、お互いの状況
を話し合える場が必要だと思います。(中略)提案2 オフィシャルとのコミュニ
ケーションを深める。たとえば、助けなければならないドライバーが家族や友人、
恋人等、知っている人と、話をしたこともない、知らない人の場合、どうしても違
いがあると思います。たとえば予選日の夕方にオフィシャルの人だけのピットウォー
クがあるとか、ドライバーが順番にサポートレースでのポストに入り、オフィシャ
ルの立場からレースを見るとかして(後略)」(ドライバー)

「天候その他で悪条件下でスタートする場合、ドラミ時にペースカーの最低周回数
を前もって決めておく(3Lapはスタートしない等)。その間に競技団は出来うる限
り状況を把握し安全にスタート出来る環境を作り出す。コントロールタワー・ペー
スカー・車載カメラ・チーム(ドライバーから)等より情報収集し状況に適した指
示をペースカーに与える(ポールポジション車にも)」(エントラント代表)

「他のカテゴリーと違い、車速(ラップタイム)が500と300では違いすぎる。その
あたりも考慮し、コースコンディションが少しでも悪い場合は中止する勇気が必要
ではないか」(チーム責任者)

「ドラミでの通達内容をドライバー、メカニックはもちろんレース関係者も知って
おく必要があると思います」(アドミニストレーター)

「(前略)ローリングスタートの場合、競技長は天候の状況や隊列の状態を見てダ
ンロップ出口付近で判断しますが、もう1周の時、ペースカーに連絡だけでなく、
同時に管制から11ポスト、12ポスト、13ポストに指示して黄旗を出したらどうかと
思います。台数の多いレースは隊列も長く、後続グループは状況が把握出来にくい
時も、最終付近のポストの旗を見て状況判断出来ると思います」(サーキット管制)

「(中略)前回の事故の場合もう少し管制がスムーズに指示してほしいと思いまし
た。各現場にいるオフィシャルは自分の見える範囲は行動できますが、見えない場
所の事故に関しては管制の指示で動くしかありません。たとえば管制では現場の状
況がモニターでわからない場合が有ると思うので、いち早く現場にいったレスキュー
などの人達が現場の事故の状況に応じて各現場に待機している車両(オフィシャル)
に管制を通さないで指示できる体制を取ったらどうかと思います」(救急)

「『ドラミ』をちゃんとやることは当たり前として、レース進行にもドライバーの
意見をもっと取り入れてみたらいい。現在は主催者とエントラント側の隔たりを多
く感じます。異常と思われるレース運営の結果をこのまま野放しにしたくはありま
せん。もちろん、施設の設備やオフィシャルの道具の充実は当たり前として、ちゃ
んと話し合う機会がぜひ欲しいです」(ドライバー)

■レスキュー体制に対する提案
「(プライベートでGT選手権に参加している救急外科、整形外科専門医の立場から)
今から約6~7年前の鈴鹿のF1の時には、予選1日目と2日目、そしてGP当日の3日
間、毎日19名のドクターがパドック内に設置されたメディカルオフィスはもちろん
のこと、コントロールタワーやヘリポート、各主要ポストに常駐する。そしてナー
ス17名、レスキュー46名、消防士39名の救護関係者が3日間、レースを見守る。延
べ人数にして約360名もの人々が、GPレースの救急医療スタッフとしてボランティ
アで働いているのである。3日間続けて働くスタッフもいれば、サーキットに常駐
するのは1日あるいは2日のみといったドクターもいる。だが、サーキットに常駐
しないドクターたちも大学病院や自分が勤務する病院に戻って、メディカルヘリコ
プターで運ばれてくるかもしれない重傷のF1ドライバーのために待機しているのだ。
 メディカルセンターに詰める各ドクターの専門科目は、麻酔科医1名、胸部外科
および一般外科医1名、整形外科医1名、熱傷専門形成外科医1名、脳外科医1名、
その他2名となっている。これだけのドクターが、救急専門に休日にそろっている
病院はあまりないのではないだろうか。小生が一時勤務していた大学病院の救命セ
ンターの休日当直体制でも、これほどのスタッフはいなかった。メディカルオフィ
スだけでなく、各主要ポストにもドクターとナースが常駐しており、酸素ボンベを
はじめとするトランク4個分もの救急セットが配置されている。事故現場でただち
に救命処置が取れるようになっているわけである。事故が発生してドライバーの生
命にかかわるような負傷を負った場合、いかに素早く救命処置が行えるかが、命を
救ううえで重要なポイントである。これらのスタッフの他に、救急医療に必要なレ
スキューカー13台、消防車17台、救急車7台、レッカー車6台、キャリアカー9台、
クレーン車8台、メディカルヘリコプター2機が待機しているのである。
 これほどまでとは云わないが、今や国内レースで最大のエントリーと観客動員を
誇るGT選手権である。メディカルスタッフだけでなく、レースの裏方さんの充実を
図ることも重要な事ではないだろうか。
 レスキューカー、チェイスカー、ドクターカーなどを各サーキット任せにしない
で、GTアソシエイションとして保有することも一つのアイデアかと思われます。も
し、GTアソシエイションで専属のドクターカー兼用のチェイスカーを用意されて
(足の速いステーションワゴンに医療機材をセットしたもの)、各レースを転戦さ
れる用意がおありであれば、小生、ドライバー兼ドクターとしてお手伝いする意向
は持っております。
 勿論、これらの自動車は大きな自動車メーカーからの協賛で行うのです。
 TVでは、なんだかよく訳の解らないお嬢さんが何やらバラエティ番組のノリでイ
ンタビューしたりお話をしているが、そうしたシーンだけでなく、オフィシャルや
メディカルスタッフなどの裏方さんたちをもっとクローズアップして、こうしたス
タッフの仕事を多くの人々に伝えることが必要だと思う」(ドライバー)

「火災事故が起こってしまった時 各ピットに耐火服を着用した給油マンがいるの
でバイクを利用して現場に急行できるルールがほしい(消火は1秒を争い、生命に
つながる)」(チーム責任者)

「スタッフ(マーシャル)のプロメンバー化を… マーシャルやレスキュー作業に
は熟練した知識と経験を生かした瞬時の判断力が求められると思います。しかし、
現在のボランティア(と聞いています)的な活動メンバーでは各サーキット毎にマ
ーシャル教育がさまざまであり、更に同一カテゴリーでの全日本レベルのレースは
一つのサーキットで年に一度しかなく、その結果、各コースでの作業や判断の統一
性に欠け、経験も乏しくなるのは致し方ないことと言えます。(中略)安全で速や
かな処理方法を施すには、多岐に渡り多くの専門知識と経験が必要となります。今
回の事故要因の一つに考えられるローリングスタート時のペースカードライバーな
ども著名なベテランドライバーをスタッフの一員として選び、シリーズを通したGT
レースのウリとしたいものです。正確に公平なジャッジを下し、クラッシュ処理や
負傷者を速やかに安全に対処する。更なる次戦へのレベル向上を目指す為に、厳選
し訓練されたGT専属のマーシャルやオフィシャル、レスキュー組織の誕生を望みま
す」(チーム・ジェネラルマネージャー)

■サーキット設備等に関する提案
「競技運営側は『ポストを見ないドライバーの過失』という一言で処理しますが、
信号旗は安全確保のため非常に重要なものですので、せめて『黄旗』と『赤旗』の
2種類をストロボ式のランプに変更してはいかがでしょうか」(チームマネジャー)

「富士のレースは雨と霧で視界不良が多いので特別に富士ルールを作ってみてはど
うか? 1.最終コーナーに信号(スタンド前と同じ)をつくって2クラスの車が、
1クラスの車がスタートしたかどうかを信号で確認出来るようにする。追い越しは
コントロールラインを通過した後とする。 2.最終コーナーのオフィシャルがス
タートした場合は青旗を振る。やはり追い越しはコントロールラインとする。 3.
シケインと最終コーナーに新しく信号をつける。1クラスがスタートした時に2ク
ラスの最後尾にまだ居るので。 4.インディーカーみたいにコース全周に信号を
つける」(チームマネジャー)

「スタートディレイ時にも、何らかの信号を点灯させる。また、コース上の信号で
は、特に雨に日の水しぶきにより見えづらくなるので、ストレートの両サイドの低
い位置にも補助的に信号を追加する。ドクターカーや消防等は、直ちに出動できる
よう、ピットロードエンドにも待機するべき。また、ポストから遠いところでの事
故発生に備え、オフィシャルがすぐ移動できるよう、各ポストで車に乗り待機する。
車載消火器を持って駆けつけられるよう、外し方等を再確認しておく」(ドライバー)

■ハード面(車両)についての提案
「車内消火器を1本から2本搭載。1本はドライバー保護用、残り1本はエンジン
にボタンひとつでON出来る様改善中。(中略)負傷者が出た場合は他のすべてのチー
ム、又、選手として救済の為の協力(少しでも)が出来たら良いと思います。たと
えお見舞でも…」(チームオーナー)

「車両には自動消火装置のようなものの設置を義務付けるべきではないかと考えま
す」(チーム役員)

「車両後部に雨天用バックフォグランプなどの取付」(メカニック)

「フューエルライン上におけるワンウェイバルブ(IN側、OUT側)の必要性を感じ
た(F3000などでは10年ほど前から付いていたのでは…)」(メカニック)

「性能を均等化するという名目でMAX120kgのウェイトを室内に固定した場合、今回
の事故のような追突で20~30Gかかった時にはたして安全なのかどうか、再検討す
る必要がある! やみくもに重量をのせることしか性能を均一にできないのか。安
全面・ランニングコスト面から再度検討」(チーム責任者)

■ウェア等、装備についての提案
「ツーリングカーでも、フォーミュラと同じバイザーを(ドライバーに)使用させ
る。インナーウェアーもきちんと着用させる。メカニックも可能であれば、耐火スー
ツでレースに参加する。メカニックや限られたスタッフ以外は、なるべくピットの
中に入れないようにする。準備できる限りの消火器をピットの中にも置く」(レギュ
レーションで決められている数以上に)」(チーム関係者)

「ジェットヘルメットの廃止。スーツの防水スプレー等対策。メカニック全員へ防
火スーツ(トリプルレイヤー)の着用。ピットエリアへの入場制限(メカニック以
外の)」(チーム関係者)

「ドライバー、給油マンは安全基準を満たした装備を身につけているが、給油時に
は他のピットクルーも危険にさらされるため、クルー全体の安全装備の充実をはか
る」(チームマネジャー)

■各人の心構え等
「私は、第3戦より給油を担当することになったが、まず、耐熱用の衣類、消火に
必要な物をそろえ、消火器に関しては作業するすぐ近くに常に置き、頭の中ではい
くつかのシュミレーションをして、どのように対応すれば良いかを考えておくこと
が必要である。また、事故に備えて給油の練習、消火する人の配置と、もしもの時
のためにチーム全員でどのように動けばよいかを話し合うことが大切であり、周り
の人々の動きを把握することが大切である。よって、事故が起こった時にどうすれ
ばよいかを考え、チーム全員で話し合い意志の疎通をはかっておくことが大切であ
ると思う。そして、実際に起こった時のために全員の動きをシュミレーションする
必要がある。その中から事故の時に冷静に動ける努力をする」(メカニック)

「ドライバーとしていろいろな事故を見てきて感じることは、レースの前夜はしっ
かりと睡眠をとり、十分にリラックスして、当日は集中して挑まなくてはいけない、
ということです。これがドライバーにとって、まず一番の事故防止策であり、ドラ
イバーの義務であると思っています。もちろん事故は起こって欲しくないですが、
もしもの時のためにフォーミュラーカーでなくともヘルメットのシールドはカット
シールドを使わないようにしようと思います。また、ヘルメットの手入れ、レーシ
ングスーツの中に着るものにも十分に気を使う必要があると思っています。万一、
事故が起こったときは、即座に的確な状況判断ができるためにも集中力と緊張感を
持ち、挑むべきだと思います」(ドライバー)

「富士での事故の際、チームの消火器を持って飛び出したが、いかんせん遠く重い
ために断念してしまった。もう、ドライバーも脱出していたと思ったからもあるが、
今思えば、まだ十分に間に合っていた。個人的には、遠くても消火作業を断念しな
いようにならねばと思う」(メカニック)

「理想をいえば、事故を起こした後続の車両のドライバーが、すぐ対応できるわけ
だし、もっとも早く的確な動きができるのではないかと思う。だが、レスキューも
ともに動くことが望まれる。先の事故では、僕も含め、すべてのドライバーが山路
選手のような判断と行動がとれたら、事はもっと小さく済んでいたと思われる。す
べての関係者がこれからはそうありたいと願う」(ドライバー)

「富士での事故の時は、火が出た瞬間に私たちのチームのピットからも消火器を持
って走りました。ですが、ピット出口でオフィシャルに止められて、消火作業はで
きませんでした。危険であるということは当然だと思いますが、ドライバーだけが
消火作業をしていたという状況では、もっと的確な指示をしてもらえると良いと思
います。私たちのチームは以前火を出したこともあり、安全にはかなり気を使って
います。給油マンのスーツもドライバーと同じものを使用し、給油の練習等も十分
に行っています。ただ、安全についてはやり過ぎということはないので、気が付く
限り今後も安全に心掛けようと思います。また、自分としてはエンジニアとしてチー
ムに指示を出す立場にあるので、このような事態が起きた際に焦らず的確な指示を
出すようにしたいと思います」(エンジニア)

*スペシャルレポート4に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/7

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート2                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
緊急特集『レースの安全性を考える』

◎中村靖比古競技長に聞く(GTC第2戦、第3戦の競技長)
-実際のところ競技長という役職はどういうことをされているのでしょうか?
競技長(以下同)「今回のレースを例にとれば、約260人ほどのオフィシャルがお
られまして、その人たちと密に打ち合わせをして、配置や動きを決定する。オフィ
シャルの最高責任者と判断していただいて結構です。そして、競技に入りますとチ
ーム、ドライバーなどの参加者はすべて私のコントロール下にあるという形になる
わけです。ジャッジに関しても私、競技長が最高責任者となります。
 ただ、レースという競技は広い場所で行われますので、野球なのどのようにすべ
てのジャッジをするわけにはいきませんので、基本的には現場のオフィシャルがそ
れぞれ判断します。ただ、人の目で見ますし、判断しかねる場合は、例えばコース
でしたらコース委員長、そして私が違反などがあるかどうかを協議して最終的に判
断します。ただ、これは判断がつかずにゆだねられた場合でして、それなりのライ
センスを持った方が担当するわけですから、あくまでも判定の基本は現場です」

-GT-Aのアンケート回答や私どもの取材ですと、オフィシャルとエントラントとの
相互理解の希薄さが感じられますが、競技長としてはいかがお感じですか?
「私も20年あまり国際レースも含め競技委員をしてますが、オフィシャルとエント
ラントの関係というと、競技が始まってしまうと、どうしても取り締まる側と取り
締まられる側というふうになってしまいます。ざっくばらんに言えば、オフィシャ
ルは警察のようにとられる面もあります。しかし、オフィシャルの基本はレースに
参加している方たちをサポートするためにあると思います。安全に、かつ公平に、
スムーズに競技するためのサポート隊なんです。参加者がキャストで、我々はスタ
ッフなんです。そして、私たちはそのためによりよく改善しながら、できれば最新
のシステムを導入しながら、努力していきます。
 ただ、その裏返しとしては参加されるドライバーもちゃんとレギュレーションを
熟知してほしい。それは頻繁に変るわけですから、それを理解されて、限りなく守
って参加するということがなければ、私どものスタッフは手助けに行けないわけで
す。我々にも責任と義務とがありますが、立場は違いますがドライバーのみなさん
にも同じように責任と義務がある。興奮状態にある彼らがわかっていない場合が多
くて、少し時間をおいて話すとわかっていただけることも結構あるんですけれどね。
彼らのほうにもきちんとルールを守って走るという態度を見せてもらわないと。と
くに走行中にですね。例えば、20台近い緊急車両を配置し、医師も雇っているわけ
ですが、赤旗が出たときにスピードを落とさずにどんどん走っていかれると、緊急
車両を出したくても出せない、そのシステムが活かされないわけです。ドライバー
の命も大切です。それにオフィシャルの命も大切です。それはどちらもイーブンな
んです。それを私がコントロールしているわけですが、そういう態度を彼らが示さ
なければ、そのシステムは生きないのです。何でも自分の身を捨てて行けとは絶対
言えませんよね?
 すべてがそういう他人との信頼関係を保つために、我々も努力するし、お互いに
ちゃんとしましょう、とみんなパラレルに進んで行かないといけないと思います」

-では、前回の事故やこれまでの経験を省みて、競技長を含めオフィシャルはどう
いう対策を行っていかなければと考えますか?
「可能なかぎり用意できる備品、器材を揃えたいです。それとお金のかかることで
すが、ドクターも多く雇っていきたい。ですが、こういうスポーツを経験して対応
してくれるドクターは、全国的にも非常に少ないわけです。そういうドクターに、
より多く協力をいただいて、限りなくどういう場所で何が起こっても専門のドクター
が駆けつけられるというようなシステムをどんどん作りあげていきたいと私は思い
ます。今回(第3戦)もこれまでより3人ほど多くドクターに来てもらっています。
ですが、この方たちもあくまでもボランティアですし、それぞれの時間の都合もあ
ります。今後はJAFも我々も、メディカル委員会というのがありますし、きちっと
詰めて、これまでのサーキットや主催者任せになっている部分がありましたので、
その辺も対策していきたいなと考えています。
 オフィシャルに関しても、ほとんどがボランティアですし、そのなかで自分の身
を守りながらも審判員の立場、レスキューの立場といろいろ職分がありますから、
それぞれに経験を積んでもらい、勉強会を開いて、レスキューに関してはシュミレー
ションなどしていきたい。ただ、1ヶ月に1回とか1週間に1回とか限られた時間
で集まってくる人が9割を占めていますので、実際にレースを経験させないと覚え
ませんので、ちゃんとレースウィークには毎回毎朝打ち合わせをし、実際クルマを
止めてみてシステムの確認をして、修正をしています。また、これまでのこと(事
故など)を教訓にもっともっと組織を固めていきたいと思いますを」

-それ以外では何か具体的な対策はなされましたか?
「まずは人員の増強でしょうね。今回はコース上に6ヶ所、マーシャルを置く場所
を増やしました。JAFと協議しまして、人員は15秒で、車両は90秒で現場に行けるよ
うにといった基本的な事項がありますので、我々も限りなくそれに近いような形で、
これはどこのサーキットでも完全にできるということはないと私は思っていますが、
限りなくそれに近い形ということで、現場に駆けつけるようにしています。先に言っ
たように信頼関係を得るために、我々もそういった姿勢が大切だと思っています。
私たちもこうやって努力しているから、みなさんもルールを守ってくださいという
わけです。今後とも経済情勢が許せる範囲もありますが、どんどんと増やしていき
たいと思います」

-ブリーフィングが形骸化しているという声があることはどうお考えですか?
「最近はGTに限らず、知っているだろうではなく、知らないんだなと思うような形
で細かなレギュレーションを含めてやっています。本当は失礼な部分もあるとは思
いますが、基本からお伝えしています。『すべてあなた方、自分たちの身を守るた
めのレギュレーションなんですよ。我々が違反を取るためのものではなくて、逆な
んです。あなた方のために黄旗を振っているんです』と言えば注目度が違うんです。
また、レギュレーションも2年前からいろいろ変っているんですが、はっきり言っ
て知らないドライバーも多いんです。こんなことをブリーフィングで言っちゃ申し
訳ないと思ったりしますが、でもそれではもう安全につながっていかないと私は思
いまして、昨年の9月の末の全日本のレースからはどんどんと基本的なことも、言
える範囲で言ってきました。
 あと、今はGTのスタート進行に関してはオーガナイザーによってそれぞれ組み立
てられるようになっていますが、それをJAFに一本化するようにお願いしています。
多くのサーキットを転戦するドライバーには、大変だしトラブルにもなります。こ
れはFIA-GTといういいお手本がありますし、対策委員会や事故報告書を通じてJAF
に提案して、今回基本が出てきました。もちろん日本に合うように手直しも必要で
すし、JAFのオーソライズを受けてブリーフィングに出しました」

-その様な決定過程や今回のような問題点を感じた場合にエントラントをはじめと
した方の声が反映される場はないのですか?
「意見に関しては、直接言いに来てくれる方もいます。本来はミーティングを開く
のが一番ですが、現状ではなかなかそういう機会が持てないですね。ですから、今
回(GTC第3戦)は土曜日にもブリーフィングを開きました。新しいレギュレーショ
ンに変わったし、ポストも増やしたので、みなさんも守ってくださいという意味も
含めて報告しました。これまでは土曜のブリーフィングは必要ないという雰囲気も
ありましたが、私が勝手にしてもいいんですが、ちょっとここまで言っていいのか
という遠慮もありました。ただ、もうそういうことを言っていられる状況ではない
ということで、今年は、今回からはきちっとやってどんどんとディスカッションす
る場を作ろうと思っています」

-プレスの側からは、事故などが起こったときにインフォメーションがきちっとし
ていないとう意見がありますが?
「時期が来たときには、ちゃんとした形でインフォメーションしなくてはならない
なと思っています。ただ、それをどこがやるのかということになると、現在JAFの
検討委員会もありますし、我々の側もありますし、それをどういう形でやるかは、
今後検討していくしかないな、とは思います。いろいろ報道していることに関して、
反論が必要かどうかはわかりませんが、事実関係はこうであったと言わないと、我々
を支えてくれている人たちからも、言われっぱなしということに不満を感じている
面もありますから、私の方でどうにかまとめてその機会をつくるように、組織委員
長やJAFと協議して、どういう形でやればいいのか検討している最中です」



◎各ドライバーに聞く
■高橋国光(#100 RAYBRIG NSX)
「近ごろいろいろと起こっている事故については、モータースポーツの本質的なも
のを捉えていない我々全員が反省するときに来ているのではないでしょうか? 金
曜日、フリー走行時のピットロードでの事故についても、基本的にモータースポー
ツを楽しむという要点からは外れたレベルの低い事故だと思います。モータースポー
ツには危険がつきものですが、だからといってピットウォークで入ってくる人やス
ポンサーを規制する方向は意味がない。危険があることをオープンにしたうえで、
事故がないように関係者、ドライバー、チーム、主催者、オフィシャルなどがが気
をつけていかないと。お客さんたちに気をつけろというのは、違うと思います。そ
れも、F1のようなトップのまねをするのではなく、草レースの歴史がある国で行わ
れているような方法で。草レースなら、レスキューカーや救急車があんな勢いで飛
んでいくことはないですよ。日本では、オフィシャルもすべての人が競争的になっ
ちゃっていますね。あわてたってしかたないことでも。とにかく、今、みんなで考
えるときが来ています。まずおのおののモラル向上を目指さないと。GTCは練習走行
日からファンの人が来てくれたり、すごくいい雰囲気で盛り上がっているのだから、
もう少しファンのことをみんなが考えないと。ボク自身もできていないところがあ
るので反省しなくてはいけないんですが、関係者全員が折りに触れて反省しなくては
いけないですね。みんなモータースポーツに対する意識が足りない部分があるので」


■関谷正徳(#36 カストロール・トムス・スープラ)
「F1とか、色々なレースを見ていて思うのは、審判が一番大切だということ。ヒ
ルとシューマッハのバトルで、シューマッハが強引過ぎる、危険だと判断すれば、
審判がちゃんと10秒のペナルティーピットストップを命じるでしょう? あれを見
ていて、F1はやっぱりスゴイと思います。でも日本の現状では、『コレは危険で
すよ』、『コレは大丈夫ですよ』っていう判断ができる審判がいない。基本的には、
みんなルールを守って、各々の立場でやるべきことをやれば、事故は起こらないは
ずなんです。前回の富士での事故についても、横山くんの件も、金曜のピットロー
ドでの事故も、充分防げた。問題なのは、今のルールの中で充分に避けられる事故
が、なぜ起きているのかということです。本当に馬鹿げた事故が多すぎる。サッカー
じゃないですけど、危険か大丈夫かという判断の上で、イエローカードのようなも
のを出すような状況が必要な気もします。それは、ドライバーに対してだけではな
く、オフィシャルに対しても。明確なルールはあるんですけど、パッシングの仕方
ひとつをとっても、個々のドライバーで考え方が違うし、審判でも違うので、統一
した解釈が必要ですよね。
 それから、事故後の処理について言えば、いくらドクターがいても、いくら消防
車がいても、それが機能したというだけでは不十分ですよね。そうしたものの目的
は、『人命を助けること』なので、ただ機能するだけでなく、そこには時間の制約
があるわけです。普通の世の中でも、救急車やドクターが人命を助けるものという
のは、当たり前のことですよね。でも、当たり前のことを当たり前として意識して
いない人が多い。意識していたとしても、意識が甘いという問題があります。金曜
の事故にしても、レスキューカーのドライバーが『ここではスピードを出しちゃい
けないんだ』っていう意識を持つだけでいいわけです。でも、事故が起きてから、
『何でこんなところでスピード出してるんだよ』って、みんな言いますよね。それ
じゃ遅い。物事が起こってからでは遅いんです。個々の意識の問題があると思うん
ですが、その意識を向上させていくのは、とても難しいですよね」


■黒澤琢弥(#12 カルソニックスカイライン)
(仙台ハイランドの危険性について)
「去年、ツーリングカーの時に、僕のマシンは1コーナーの先で火災を起こしたん
ですね。その時、自分で消火器を取りに行ったら、箱の中に消火器が無かったんで
す。それで仕方がないから、次のコーナーまで走って行って見たら今度はあったん
ですが、それをマシンのところまで持っていって、いざ使おうとしたら、ピンが錆
びていて、抜こうとしたら折れちゃったんです。せめて消火器ぐらいはちゃんとし
てもらわないとって、文句はいいましたよ。でも、僕たちはそういう環境でレース
をやっているんです」


■影山正美(#23 ペンズオイル・ニスモGT-R)
(仙台ハイランドの危険性について)
「僕は実際に見たことがないんですけど、ここのシケインの先がガケだと聞いてい
るので、本当にそうならそこは危ないと思いますね。例えばブレーキが抜けたとか
何かで、勢い余って落ちたら、誰が助けてくれるんだろうと不安になります。ピッ
トロードも筑波みたいで危ない。全日本選手権を開催するなら、それなりのピット
を作って欲しいと思います。自分のピットでも、前後にクルマが止まっていたら入
れないでしょう? 高速サーキットじゃないから、レース運営上でどうこうってい
うのは無いんですが、とにかく設備はちゃんとしてもらいたい。練習走行と言えど
も、全日本なら、金曜日にメディカルセンターにドクターがいないなんて、信じら
れません。僕たちは、レースでのお金の動きが分からないから、そういうことを言
えるのかも知れないですけど。でも、とにかくどのサーキットにも、プロのオフィ
シャルを作って欲しいですね。乗っている人間も、チームもプロとしてやっている
わけだし、競技長とかはどれぐらいのお金をもらってやっているか分かりませんが、
オフィシャルがちゃんとしていないと、折角いいレースをしていても、台無しになっ
てしまうと思います」


■金石勝智(#18TAKATA童夢無限NSX)
 (仙台ハイランドの危険性について)
「この台数で、このクラス分けだと、どのサーキットでも危ないのは危ないですよ
ね。ここの場合は、コース全体で狭いんですが、まだそれは仕方無いと思えます。
ただ、ピットは広くして欲しい。クルマがピットの前に止まっていると、そのさら
に前に人が出ますよね。でも、ピットロードが狭くて、ピット前にクルマが止まっ
ていると1台しか通れない。だけど、そこに人が出ているわけですから、危ないで
すよね」



◎メディア責任者に聞く
■レーシングオン誌:梅原康之編集長
-今回の事故を通じてレース関係者に求めることはありますか?
「JAF安全部会および同レース部会会員により構成された安全対策検討会には、事
故原因の究明および安全対策確立の早期実現を大いに期待します。また今回GT-A事
務局が各エントラントやレース関係者に対してアンケートを取られたことは意義あ
るものであり、大きな前進であると考えます。さらに小誌ではこのGT-Aアンケート
がインサイドレポートに掲載されるだけでなく、JAF安全対策検討会に提出される
ことなどによって事故原因の究明および安全対策確立の早期実現に一層有効に活用
されることを期待します」

-貴誌の今回のような事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。現在また
は今後の誌面でどのような展開を考えていますか? 
「小誌では、各エントラントやレース関係者の方々がこの事故を契機に、現在の日
本のレース界の欠陥・問題点を再考することができるよう、改善に向けての働きか
けを小誌誌上にてより積極的に行っていきたいと考えています。同時に、事実の究
明なしに問題提起や対策はありえないとも考えます。従いまして小誌では、事故後
の5月15日発売号より事故状況や競技運営側の対応状況、ローリングスタートのあ
り方など、本件において問題と考えた点に関して、詳細に、かつ継続的に検証を行
い、記事展開していく意向です。これがひいてはレース界に対する貢献となり、以
後の関係各位の適確な対応を促すものとなると信じております」


■オートスポーツ誌:高橋浩司副編集長
-今回の事故を通じてレース関係者に求めることはありますか?
「火災の恐ろしさをまざまざと見せつけられた事故でした。また事故現場が複数箇
所に存在したときの消火・救急活動には、設備や訓練といった面で不十分だったの
ではないかと感じています。今後は、今回よりもさらに厳しい状況を想定しての設
備・人員配置が全サーキットで整うことを期待したいと思います。また、最近では
ヘルメットの下の耐火マスクの着用を嫌う選手の方もいらっしゃるようですが、フ
ェイスマスクと耐火シャツの着用はドライバー自身ができる数少ない防衛手段とし
て、徹底していただきたいと感じています」

-貴誌の今回のような事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。現在または
今後の誌面でどのような展開を考えていますか? 
「事故以来、様々な形で事故の検証の記事が多くの媒体から発表されました。本誌
オートスポーツでも、事故後にはビデオや写真、そして関係者からの証言をもとに、
事故の様子はできる限り正確に調査して記事として掲載してきたつもりです。先日
はTFCJの兼子監督が太田選手と面談を行い、太田選手本人の口から事故当時の様子
や自身の判断・行動が明らかになりました。今後も事故検証などについては事実に
基づき、公正で正確な報道を行っていきたいと考えています」

■ティーポ誌:山崎憲治編集長
-貴誌の今回の事故に対する報道姿勢、方針をお聞かせください。
「本誌は、モータースポーツを心から愛する者として、これまで太田哲也選手とと
もにル・マン、鈴鹿1000kmその他のレースに出場することで、モータースポーツの
醍醐味をインサイドから読者に伝えてきました。GTCがスタートしてからは、チーム
FCJの活動を内側からレポートすると同時にメディスポンサーとしても関わってきま
した。また、A.オロフソン、S.アンドスカー両選手の日本国内におけるマネジャー
的な役割も担っています。つまり、メディアとしての立場とチーム関係者としての
立場の両方を持っているという、微妙なところに立っているわけです。
 そういう立場から、あの事故に関しては、日本のモータースポーツがより近代的
なものに移行する流れができるまで、さまざまな角度から検証していこうと考えて
います。これは太田選手が自分たちの仲間だからという個人的な思いから発したも
のではありません。そう受け取られても致し方のないことは承知していますが、そ
うではありません。あの事故の原因がそうとう根深いところにあるという問題意識
がスタート地点です。
 これはあるメカニックの言葉ですが、『レース中のドライバーは湯豆腐のなかの
豆腐のようなもの、非常にはかない命だと思わなければいけない』という現状があ
ります。このことはもっと考えていかなければならない。チームとドライバーばか
りがリスクを負う状況は変えなければいけないのではないか。だれか特定の個人を
攻撃する意図はまったくありませんが、レースに関わる人間にリスク・マネージメ
ントという考えかたがこれまでまったく欠けていたということは指摘しておかなけ
ればならないでしょう。
 あの事故はさまざまな要因が絡み合って起こったのだと思います。それは正しく
検証されなければなりません。そういう点について、オーガナイザーも、チームも、
ドライバーも、その他関係者すべてがお互いに腹を割ってきちんと話をしなければ
ならないと思います。そうしてお互いの信頼関係を作ることが、まず必要でしょう」


*スペシャルレポート3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/6

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Special Report                 特別レポート1                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

緊急特集『レースの安全性を考える』

◎はじめに
 1998年全日本GT選手権第2戦「全日本富士GTレース」のフォーメーションラップ
中に起こった多重クラッシュは、GTCに携わる人々のみならず、広く多くの人たちの
関心を集めたと言える。これは事故に遭った負傷者の深刻さだけでなく、この事故
自体に日本のモータースポーツが抱える内在的な問題点が集約されていると、多く
の関係者が考えたからだろう。
 レースに関係する人々の多くが言うように、モータースポーツとは本来数多くの
危険が存在するものであると同時に、安全に行われることを前提に競技され運営さ
れなければならないものである。にも関わらずこれまで事故が起きており、かつそ
の経験が教訓として活かされていない現状がある。今回のレポートは、こうした現
状を関係者がどう受けとめているか、どう変えていこうと考えているかを集約した
ものである。第2戦の事故の原因究明や状況分析を意図しているものではない。
 GTインサイドレポートは、本来GTCを訪れるプレス・サービスを基本とするもの
で、GTCの話題の1次ソースという意図を持って編集されている。しかし、このレ
ポートに関しては、通常より幅広い方々からコメントを集め、プレスのみならず、
レースに携わる人々すべてへのメッセージとして作成した。そして、今回(第3戦
仙台)に限らず、このテーマに関しては、今後も継続的に取材を行い、引き続きレ
ポートして行く予定である。
 また、GT-Aより提供された多数のアンケート回答に関しては、すべてを掲載する
スペースがなく、少しでも読みやすくするため、私どもで編集を行ったものである
ことをお断りしておく。

                                                  GTインサイドレポート班


◎太田哲也選手の現況
兼子眞チームFCJ監督「当初72時間しか生命の保証はできないと言われた状況から、
4~5時間にも及ぶ手術を6回受けて、どうにか命だけは助かりました。身体の皮膚移
植は7割が終了しましたが、あと3割、細かい部分についてはこれから進めなければ
なりません。顔の損傷が激しく、治療はしておりますが、整形は今後の問題です。
まぶたは、1ヶ月あまり縫い合わせてあり、当人は暗闇のなかでの闘病生活を強い
られていました。現在では一部分だけ開き、薄目を開けて回りの状況を少し感じら
れる状態になっています。足は、左足はなんとか立てる状態ですが、右足は挫滅を
受けています。完治にはそうとうの困難が伴うと思われます。右手の機能回復にも、
かなりきびしいリハビリが必要でしょう。こうした身体的ダメージのために、本人
はかなり精神的にまいっていますが、みなさんからインターネット等で寄せられた
応援メッセージを支えに頑張っています。どうか、これからも応援をよろしくお願
いします」


◎GT-A事務局長 加治次郎氏に聞く
第2戦富士での事故を、GTアソシエイションはどのように受け止め、また現在何を
行い、今後このような事故や危険に対し、どのような対策を行っているのかをGTア
ソシエイションの事務局長である加治次郎氏に尋ねた。(インタビューは6月26日
午前に行われたもの)

-GT-Aとして、第2戦富士での事故の原因究明は行っているのですか? また、こ
の事故をどうとらえているのでしょうか?
事務局長(以下同)「個々の事故の原因を究明する事は、我々のすべき仕事ではない
と思います。それよりも『今後こういうことが起こらないように何が出来るか』と
いうことが、本来の仕事だと考えます。また、現在論議されている原因に関しても、
あくまでそれぞれの立場での推測の域を出るものではないと思います。そんなに事
実がたくさんあるわけではなく、起こった事実は1つなんだと思います。この事実
を確定させることは誰かがしなくてはならないと思いますが、これはJAFが競技を
統括しているわけですから、そこはJAFの仕事なんだと思います。ですから、その件
はJAFが設置したレース安全対策検討会に期待し、GT-Aとしてはこれに協力をしてい
き、その報告を受けて今後こういう事故が起こらないようGT-A会員それぞれの立場
で改善への行動をしてもらえるようにリーダーシップを発揮したいと考えます」

-では、GT-Aは現在、事故対策の努力としてどのような行動を起こしているのです
か?
「GT-Aには、各エントラントだけでなく主催団体、サーキットなどレース・イベン
トを支える幅広い職種の会員がいます。また、エントラントの中にもオーナー、ド
ライバー、メカニック、スポンサーなど多くの人がいますから、その個々がそれぞ
れの立場、視点で今回の事故を、そしてGTCに限らず過去の事故も含めて、ですが
思うところがいろいろあると思います。そこで、そのような広い視点で問題提起、
改善提案をしてもらえるように、『'98JGTC第2戦の事故を教訓とした今後の安全
対策に関するアンケート』というアンケートを実施しました。これは評論家のよう
に起こってしまったことを分析するのではなく、自分たちが携わっているもの中で
の出来事として捉え、その上で自分たちの行動の反省材料として、今後まずは事故
が起こらないよう、不幸にも起こってしまったらどう行動・対処していくかを考え
るためのものです。これにJAFが行っている事故原因の究明と対策とをあわせて、今
後の自分たちのためになる対策、改善をしてもらえるコンディション作りをしよう
と考えています。今そういう下地作りを始めたところです」

-今はまだ、そのアンケート以外は具体的な行動には移されていないわけですね?
「事故の原因というのは1つでなく複雑に絡んでいるのは、お解りかと思います。
先に説明したとおり、仮定の段階である今その個々を突き詰めていくことはそこに
軋轢を生じさせるだけだと思います。また、深く論議をするにはある程度テーマを
絞って行う必要があります。ですので、まずは先のJAFによる事実関係の報告を待
ち、それが出たときにレースに携わるみんなが、他の人を非難するのではなく自分
のこととして、何が出来るのかを考えて行動できるようにしたい。現段階では、ま
ずその準備をすべきだと考えています」

-そのアンケートですが、現在どのような状況になっているのですか?
「6月26日の時点で、GT-A会員の38エントラント中の35チームから、主催者等8団
体中6団体より回答がありました。これは1団体1つの回答ではなく、ドライバー、
オフィシャル、チーム関係者、レース関係者と幅広い個人からの回答になっており、
総回答数は150件を超えています。事務局では、これからこれを取りまとめる予定
で、一部抜粋はこの第3戦仙台のGTインサイドレポートで紹介されます」

-先ほどそのアンケートの一部を拝見しましたが、エントラントやドライバーと主
催者、オフィシャルなど立場や利害によって意見の対立や偏った問題点の指摘など
もあるようですが、こういったGT-A会員の幅広さによる対立も見受けられますが?
「確かに目前の事だけを考えていれば、そういうことも考えられますが、レースで
大きな事故があってレースが出来なくなれば、そんな利害など意味がありません。
我々はJGTCというひとつのレース・イベントを成立させることが目的であり、あく
までも安全にスポーツとしての競技が出来なければいけないわけです。例えば、そ
のために施設の改善が必要だとしても、経済的な問題もあるでしょうから何でも無
限に出来るわけはない。では、そこに関わっているすべての人が、何が出来て何が
出来ないかということを分かり合いながら、解決していかなければならないと思い
ます。
 オフィシャルの立場の改善に関しては、これはJGTCを設立したときからの課題の
1つになっていながら何も手が着いていません。私自身は今回の事故の反省として
考えている事項です。これは、オフィシャルが競技をコンダクトしているわけで、
他のスポーツで言えば"審判"なわけです。ですから、もっと審判員としての権威が
あり、ジャッジの絶対性を持っていただけるような環境を作る必要があると考えて
います。現状では、事実上ボランティアでやっていただいてるわけで、これを支え
るには一般の観客が見ても『カッコイイからオフィシャルをやりたい』という環境
にならないとダメなわけです。この辺が海外などとの差になってるとも思いますね。
また、エントラントには技術的レベルの問題で、オフィシャルを審判として信じら
れないと言う意見もありますが、これを言うとタマゴが先かニワトリが先かという
ことになってしまいす。私としては、まず審判として信頼すべきだと思います。事
故にしてもオフィシャルだけの責任ではないと考えられることが、ひいてはレス
キューやジャッジの正確さ、早さに繋がる動きのひとつになっていくのだと考えま
す」

-アンケートの中にはGT-Aが専門のオフィシャルを持つべきだという意見もありま
すが、将来的にはそこまで考えられているのでしょうか?
「海外にはそういう事例もありますから、それも一理あると思います。ただ、サー
キットはそれぞれに環境も違いますし、設備も違いますからサーキットごとにオフ
ィシャルがいことは別に不合理なわけではありません。ですから、シリーズ戦専任
のオフィシャルが良いと言い切れる状況ではないと思います。ただ、参加チームに
してみれば常に同じ競技長なりオフィシャルが同じようにジャッジしてくれれば、
安心感があることは確かでしょう。ですから、今回の事故を契機にそういった点も
論議してくれればと思います。そして、それが安全を確保できて、しかもこのレー
ス・イベントを良くしていけるなら採用したいですね。ですが、一方でボランティ
アで参加してくれているオフィシャルがいなければ、モータースポーツは成り立っ
ていかない部分もあります。ですから、その人たちのやる気を高めて大切にしてい
くということも忘れてはいけないと思います。こういうことは一方から見ていても
ダメなわけで、みんなが分かり合いながらどういう形がいいかを探っていかなくて
はと思います」

-ドライバーの側にも問題点が多いという記述も多く見受けられますが?
「GTCもこれだけ続いてきまして、一定の秩序が出来てきています。また2クラス
の混走というGTC独自の状況もあるわけです。そこでドライバーとしては安心して
走りたいことから、自分の知らないドライバーが入ってくることをいやがる声があ
ることは事実です。一方で、モータースポーツは参加できる間口の広さもひとつの
良さでもあるわけです。ただ、スポーツである以上、必要なレギュレーションは熟
知してもらいたいです。レースの前に基本的なルールの確認などということをして
いるようでは、野球やサッカーといったトップスポーツと較べて恥ずかしいことで
す。そういった基本事項の再確認にドライバーズ・ブリーフィングの時間を使うの
ではなく、その日の天候などの状況の確認やサーキットの特性などを確認すること
で事故の確率を大きく減らせると思うのです。これは新しいドライバーに限ったこ
とではなく、トップ・ドライバーと言われる人の中にも競技規則をちゃんと理解し
ているとは思えない人も残念ながらいます。この点も今回の反省点のひとつだと思
います。ただ、今そういう人たちが危ないから制限すべきというのは、早計だと思
います。ですが、よりレベルの高い競技を行うようになれば、競技者のレベルは必
然的に上がって、技量の足りない人は淘汰されることになる。そういうシステムを
どう構築するか、また混在するならどうすればいいのか、それともそれはいけない
ことなのかに決着をつけるべく、真剣に検討する時期にあるように思います。ただ、
今いきなり結論を出すのは早急すぎるでしょう」

-また、一部ではGT-Aも含め主催者の利益優先から、悪コンディションでの無理な
開催や危険の高いピットへ入れるゲスト数が多くなっている事への批判もあります
が?
「確かに私たちもピットに入るゲストの数が増えていて、事故に巻き込まれること
には不安を感じています。しかし、スポンサーへの配慮や経済的側面からおのおの
に事情があるとは思います。これは各エントラントで十分注意し、ゲストに対して
も安全事項を徹底するようにしてもらいたいです。またゲストだけでなく、エント
ラントにもピット内での喫煙など安全への配慮を欠いた行為があることも非常に危
惧しています。しかし、これをオフィシャルが注意するとか、誰かが監視するとい
うのではなく、我々が自覚を持って考えねばいけないと思います。
 悪コンディションでのレース開催に関しては、GT-Aからその可否を訴えることは
ありません。基本的にはレース・イベントとというものは予選まで終了すれば、そ
の時点でほとんどのコストは掛かってしまっているんです。これはエントラントで
も同じことでしょう。観客だってレースを見たいと思って待っているわけですし。
そういった全体のことを考えて出来るだけの事をしたいとは考えていると思います。
事情を知らないメディアや観客のみなさんは主催者側の都合でゴリ押ししていると
お感じのようですが、決してそういうわけではないんですよ。見方によっても第2
戦の事故であっても、安全な状況を探りながら行った結果であると思います。対立
的な立場というのではなく、それぞれの立場でお互いの立場を分かり合いながら努
力していると思います。そうであるからこそ、レースの中止が決まったときに、あ
あいう状態の中でエントラントのみなさんにすすんで協力していただいて、観客に
ご挨拶する意味でデモ周回を行えたと考えています。決して一方的に誰かが利益だ
けを考えて行っているというわけではないことは、誤解をされないでいただきたい
と思います」

-今回の事故に対するメディアの報道にはどうお感じでしょうか?
「モータースポーツを報道するメディアのみなさんも、これもレースの世界を構成
する一員だと私は考えています。ですから、メディアのみなさんにも我々と同じよ
うに考えていただければと思います。今回のように大きな事故が起こると、事象の
特異性や事故現場や負傷者のケガの具合などショッキングな状況だけをクローズアッ
プして報道することは、レースに対するマイナス・イメージを広めることにもなる
と思います。これにより、『レース=危険』というイメージを固定化してしまうこ
とになり、結果レース・イベントが衰退することになってしまいます。これはメデ
ィアにとっても本意ではないでしょう。私としては、必ずしもすべてを書くことだ
けが正しいことではないと思います。そういう意味でもメディアのみなさんにも今
回を契機に、メディアとしての役割をそれぞれ熟考をしていただきたいと考えます」



◎JAFモータースポーツ局に聞く
「昨年10月のF3での事故をきっかけに、JAF内部にレース安全対策検討会を発足さ
せました。この会はJAFの安全部会とレース部会から、両部会長以下のメンバーを
ピックアップしたメンバーで構成しています。会合は昨年中に1回、年が明けてか
ら数回開かれています。ここで、レースの安全性について、ハードの面と、規則の
運用などソフトの面、両面についての話し合いをしました。ちょうどその矢先に先
日のGTCでの起こったものですから、あらためて会合を開き、さらに対策を検討し
ています。その結果、ローリングスタートの手順についてのブルテンを先日出しま
した。検討会としての最終的な結論というものは、GTCの件についてもF3の件につ
いてもまだまとめきれていませんので、今後も随時会合を開いていくことになりま
す。現在まで検討会で話し合われたことの具体的な内容については、まだ結論をま
とめきれていない段階ですので、公表は控えさせていただきたいと思います。最終
的な結論がまとまった段階でどういうかたちで発表するかは現在検討中です」

 ■レース安全対策検討会メンバー
 大橋孝至 (安全部会長)        鈴木修二 (レース部会長)
 山口義則 (安全部会副部会長)     水野雅男 (レース部会副部会長)
 関谷正徳 (安全部会委員)       木村芳郎 (レース部会委員)
 鈴木隆史 (安全部会委員)       長谷見昌弘(レース部会委員)
 村井正夫 (安全部会委員)


*スペシャルレポート2に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/5

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Inside Report                インサイドレポート2              FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

◎決勝日レポート
☆フリー走行後のコメント

#100 RAYBRIG NSX
飯田章「昨日は、タイミングを外しただけ。そういうこともある。誰かがオイルま
いたのが原因。無意味だし、みんなに迷惑かけたでしょう。今回は、テストと違う
ことやってるから、しっくり出ないところもある。詰めないと。淡々と行きますよ。
トラブルなく走りきるのが先です」

#3 ユニシアジェクススカイライン
長谷見昌弘「予選は、天候とクリアラップのタイミングがうまく行かずでした。出
てったらオイルが出てた。アタックは田中がやってた。NSXはミドシップでタイヤ
の負担が少ないから、タイムが落ちないんですよ。GT-Rは一発のタイムは出るけど、
タイムが落ちてくる。維持できない悩みがあるんです。今年のクルマは素性がよく
ないんで、いろいろやってます。スカイラインとスープラはいい勝負でしょう。NSX
はパワーアップしてるしストレートもコーナーもみんな速い。そろそろ、規定を変
えないといけないでしょう。今回は、予選、スタートと田中に任せてるんで彼次第
です。ただ心配なのは、スタートがラインまで抜いてはいけないんで、1コーナー
までに団子になって、はじき飛ばされるんじゃないかって思うんですよ。1コーナー
をうまく抜けれればいんですが、JTCCなんかでも後ろから“ドーン”とぶつかられ
てスピンした経験があるんで、スタートシーンでは今回かなりあるでしょうね。ス
タートラインで、クルマがぎゅっと詰まった状態になりますから。クルマのモディ
ファイは年がら年中やってますよ(笑)。基本的に速いクルマは、どこに行っても
速い。富士で速くて、低速のサーキットで遅いのはおかしい。来年、R34の新型に
代えたとしてもすぐに速いかというと、かならずしもそういうわけではないんです」

#50 ARTAスカイライン
土屋武士「タイヤを持たせる方向でセッティングを進めてきました。今回、スター
トはボクなんで、じっくり行って本山さんに渡します。GT-Rのいい点はブレーキで
すね。それと信頼性かな。まあ、予選の順位が後ろなんで、どうなりますかね」


☆タイヤメーカーに聞く
ブリヂストン
「今日は完全にドライの用意をしてます。ドライのコンパウンドは2種類。ソフト
とハードです。テストでソフトがメインかな、と決めてきたんですが、安全策をとっ
てハードも持ってきました」

ヨコハマ
「ドライ用としては、GT500を5種類持ってきました。使うのは#39デンソーサード
スープラGTがミディアムソフト、#13エンドレスアドバンGTRがミディアムです。事
前テストは今日より路温がちょっと高めだったんですが、ソフトでも大丈夫でした。
ただ、タイム差がなくて、摩耗の点で少し有利だったので、ミディアム系を選択し
ています。GT300は4種類持ってきています。*15 ザナヴィシルビア、*25つちやMR2、
*77クスコスバルインプレッサは一番ソフトなコンパウンド、ほかはミディアムソ
フトを選択してます。ソフトは交換が前提になります。ミディアムソフトは交換な
しでもいけますが、各チームの判断で、最低2輪は交換するのではないかと思いま
す。レインは、テスト用にコンパウンドで4種類、構造で2種類、パターンでいう
と2種類持ってきてます。今日は、一応スープラ用にソフト、スカイライン用に
ハードを用意しています。GT300は全車ミディアムです。ウチとしては雨は降ってほ
しくないですね」

ダンロップ
「ドライはGT500は4種類、GT300は3種類持ってきています。そのなかからテスト
でよかったものを選んでいるんですが、GT500のソフト系は十分なテストができな
かったので、これまで実績のあるややハード寄りのミディアムを選択しています。
GT300はソフトとミディアムの2種類あって、チームによってどちらかを選んでいま
す。GT300のソフトは交換することになると思いますが、ミディアムは無交換でいけ
ます。レインは、GT500はコンパウンドが2種類、溝で2種類あります。GT300は1
種類です。でも今日GT500はドライの用意しかしていません。雨、降りませんよね?」

トーヨー
「ドライ用はソフトとハードの2種類あります。テストのときに性能を確認して、
ソフト用を選んでます。テストのときより温度が低いんですが、問題はないと思い
ます。レイン用はインターミディエイトとノーマルレイン、ヘビーレインの3種類
です。インターミディエイト・レベルの雨ならまあまあなんですが、ヘビーは未確
認なんです。今日も、一応雨の用意だけはしています」


☆決勝スタート直前情報(午後2時)
天気:曇り 気温:26度  路面温度:27度


レース中のおもなできごと(インサイドレポート班調べ)
2L:#18  最終コーナーでスピン、復帰
9L:#8  コースアウト
12L:#16 ピットイン(ハーフシャフトトラブル、リタイア)
12L:#64 ピットイン(クラッチトラブル、リタイア)
16L:#50  ペナルティストップ(違反スタート)
23L:*77 コース上でストップ(電気系?)
24L:*51 コース上でストップ(ドライブシャフトトラブル)
25L:#18 スピン、リアクラッシュ、リタイア
25L:#13   パワーステアリングトラブル
27L:#12 ピットイン(エキゾースト?、復帰)
28L:#38  ピットイン(ターボトラブル、リタイア)
31L:*70 エキゾースト破損、リタイア
32L:*81 ターボトラブル、リタイア
42L:#3   接触によりオイルクーラー破損、リタイア
44L:#100・#6 1コーナーで接触、ともにリタイア
52L:#50 他車と接触、コースアウト、リタイア


*15 ザナヴィシルビア
近藤真彦「序盤に抜かれたのは、まだクルマが重かったのと、タイヤにちょっと問
題があった。ただ、後半はタイヤがたれなかったんで抜き返せた。青木君には2位
か3位で渡せた。ポール・トゥ・2位だけど、(表彰台に立てて)よかったです」
青木孝行「ちょっと首を痛めたのと、左手も上がらなくなってシフトミスしちゃい
ました。ラストまでなんとか乗れてよかったです」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「予想どおりのしんどいレースでしたが、みんな同じ条件ですからね。ツ
キもあったみたいですが、結果オーライです。もうちょっとで前も見えてきました。
課題も見つかったのでこれをはずみにしたいです。表彰台は去年の5月の富士以来
ですね」
松本晴彦「タイヤがフレッシュだった前半はよかったんですが、徐々に後ろから
GT500の速いクルマが来るのでタイムが落ちるんです。抜かせ方がうまく行かなく
て…。クルマがよくなっているんで表彰台に上がれました。後半戦は尻上がりに行
きたいですね」

#2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「2位はうれしいけど、またエリックたち(#23 ペンズオイル・ニスモ
GT-R)にやられちゃったのは悔しいね。それと、#50 ARTAスカイラインがリタイア
しちゃったのが残念です」

#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「今日はすべてメカニックのおかげです。徹夜で頑張ってくれたんです
よ。ボクはなにもしてないよ。クルマもタイヤもまったく問題なかった。次のレー
スでは、もっとよくなると思います」


☆ポイントランキング
ドライバーポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 23 E.コマス/影山正美  40  20  悪   20
2 39 土屋圭市/谷川達也  22  12  天   10
3 37 関谷正徳/N.フォンタナ  18   6  侯   12
4  2 鈴木亜久里/影山正彦 15     で   15
4 64 山西康司/T.コロネル 15  15  中    
6  5 M.グーセン/桧井保孝  14  10  止    4
7 37 鈴木利男/K.バート   10   4       6
8  3 長谷見昌弘/田中哲也  8   8       
8 12 星野一義/黒澤琢弥   8          8
10  8 W.ガードナー/田中実   4   3       1


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 鈴木恵一/舘信吾   40  20  悪   20
2 15 近藤真彦/青木孝行  25  10  天   15
3 910 余郷敦*       18   8  侯   10
4 61 中谷明彦/原貴彦   16  12  で    4
5 51 袖山誠一      15  15  中   -
5 51 池谷勝則      15  15  止    
7  7 山路慎一/松本晴彦  12         12
7 910 小林正吾      12   2      10
9 44 新田守男/水野昇太  10   4       6
10 91 松永雅博/藤原靖久  9   6       3
*:Rd.1はNo.911で出場


チームポイント
[GT500]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Team      合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 2/23 NISMO        40  20  悪   20
2 39 TOYOTA TEAM SARD   22  12  天   10
3 36/37TOYOTA Castorl TEAM TOM'S    侯
              18   6  で  12
4 64 Mobil1 NAKAJIMA RACING 15  15  中    
5  5 TEAM 5ZIGEN     14  10  止    4
6  3 ハセミ・モータースポーツ     8   8       
7 12 TEAM IMPUL      8          8
8  8 TEAM POWER CRAFT   4   3       1
9 30 TEAM TAKE ONE     3          3
10 38 TOYOTA TEAM CERUMO  2   2       
10 88 JLOC         2          2


[GT300]
                Rd.1  Rd.2  Rd.3 Rd.4  Rd.5 Rd.6 Rd.7
                3/22  5/3  6/28 8/9  9/13 10/11 10/25
Po. No. Driver     合計 Suzuka FUJI SENDAI FUJI MOTEGI MINE SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 25 TEAM TAISAN Jr.つちや 40  20  悪   20
2 15 NISMO        25  10  天   15
3 910/911 910RACING    18   8  侯   10
4 61 チーム・テイボン・ラリーアート  16  12  で    4
5 51 コブラレーシングチーム    15  15  中    
6  7 RE雨宮レーシング  12     止   12
7 44 アペックス     10   4       6
8 91 ファーストレーシングチーム    9   6       3
9 21 HITOTSUYAMA RACING  8          8
10 77 クスコレーシング      3   3       3


*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです


*スペシャルレポートに続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/4

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Inside Report                インサイドレポート1              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

☆練習日(26日)のトピック

#2 ZEXELスカイライン
影山正彦「アタック? ええ自分がやりました。スカイラインのなかでは調子はい
いけど、NSXは全然レベルが違う。セッションの順位は実力どおりだよね。まあ、
ウチのスカイラインは仕上がりはいいし、スカイラインのポテンシャルは出してい
るけど、NSXがレベルが違いすぎるのでショックですね。午後もよほどコンディショ
ンが悪くならないかぎりアタックします。どんどんクルマをよくしていってなんと
か一矢報いたい」

#23 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「昨日と同じだよ。雨が多く降っていると速いけど、上がってく
るとNSX勢の方が若干速くなる。重量配分は当然ミドシップエンジンのホンダNSXが
優れているけど、雨が多いと違いが少なくなる。ただ、スカイラインはブレーキが
非常に優れている。ここは追い抜きが非常に難しいからポールポジションを獲りた
い。午後もアタックするよ」

#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「ベストラップを出したところでポールを獲れる、と少しリラック
スしたんだ。しかし無線でタイムを更新されたことを伝えられて再度アタックしよ
うとした。その時シフトダウンが少し早すぎてリアが滑り出し、スピンしてしまっ
た。この時フロントスポイラーを破損して、ダウンフォースがなくなってしまった。
午後もアタックするよ。ポールポジションを獲りたいからね。マシンの状態はOKだ
けど、ギアボックスにトラブルがあって、オイル漏れが現れているんだ。午後の
セッションが終わってから明日のレースまでにリペアすることになっている。この
サーキットではテストでも最速ラップをマークしたし、問題ない。ただ、レースは
長いからね」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「全然まだまだ(タイムが上がる)余地がある。1回目の20分間は野田が
ウエットでアタックしました。今回は彼がアタッカーなんで。2回目の混走のセッ
ションはボクがインターでいったんです。ウエットだと柔らかすぎて、インターだ
と固いんです。タイヤのマッチィングのバランスを探っています」

*81ダイシンシルビア
福山英朗「コースは、昨日と同じような感じ。エンジンがいいもんで600馬力(笑)!
タイヤもすごくいいよ。(他が)カットスリックで来るかなと思ったけど、来なかっ
た。ウチは普通のレインだよ。最初は水があったのが、減っていった。ウチは先に
タイムを出したのが、結果的にラッキーだった。暫定のPPだし、完走を取りあえず
したい。開幕戦はインジェクションのトラブルで、ボクはレースは走ってない。明
日のレースは、雨だとポルシェだと思うんで、ドライの方が安定していていい。作
戦は、オレに行けっていうかもしれないから、スタートをやるかもね。TIでやった
テストが大きかった。雨もあったし、足回りのセットができたからね」

#18 TAKATA童夢無限NSX
田中弘監督「トップとコンマ6秒も離れているのは問題。昨日、クラッチトラブル
が出てほとんど走れなかったのが痛かった。ローターの慣らしをやって、アタック
3周しただけでトラブルが出たからね。予選終盤で使ったインターミディエイトも昨
日は履けていないし。昨日はアンダーが出ていたのを対策したら、今日の最初の20
分は逆にオーバー傾向になってしまった。それを調整して、最後の20分はまぁまぁ
だったんだけど、あとブレーキングの安定性とか低速コーナーのターンインに、ま
だ詰めきれていない部分があるね」
金石勝智「あのタイムは、ドライバーの技量だけで出しました……? でも、ここ
は(前のクルマに)ひっかかるかひっかからないか、そこでスピードを落とすか落
とさないかでタイムが違ってきますからね。ベストタイムを出したときも1台ひっ
かかりました。それに1つ目のシケインでスピンしかけましたし。オッ危ないと思
ってアクセルを踏んだら立ち直りましたけどね」

#16 Castrol 無限NSX
道上龍「雨のなかでは昨日の練習のときからよかったので、今日も雨が降れば絶対
にポールポジションを獲れると思っていました。今までNSXのなかではよくなかっ
たんですけど、ようやく上のほうに来られましたね。明日、晴れだとツライかもし
れませんけど。今日は、昨日に引き続いてクルマがちょっとアンダー気味でしたが、
それでタイムも出ているのでなにもイジってはいません。午後はもっと土砂降りに
なって、このままポールが決まればいいなと思い、今、雨乞いしてるんです(笑)」

#2 ZEXELスカイライン
鈴木亜久里「自分のヘタさがよくわかったよ(笑)。ほかの日産ワークスドライバー
はみんな速いのに。でも、冗談じゃなく、F3000をやっているときからボクは仙台
方面で調子がよかったためしがないの。西のほうはいいんだけど仙台はいいイメー
ジないな~。クルマは正彦がいいと言っているから、いいんじゃない? オレは今
回からアタックやらないことにしたから。これからは影山兄弟とか、若手が日産を
支えていかなきゃ。って、オレがそういうこと言うと、いつもチームの人は『冗談
だろう?』っていう目をするんだけどさ、オレはホントにそう思ってるんだって」
影山正彦「ここでのテストのときにはドニントンに行っていて参加してないので、
昨日、久々にGT-Rに乗ったって感じでした。でも、昨日の走り出しからポンポンと
タイムも出ているし、調子はいいですよ。NSXの存在を考えなければね。今日の予選
では、ちょっとオーバー気味でした。もうちょっとリアが踏ん張ってくれれば、もっ
とタイムが上がると思います」



☆予選1回目のトピック

*910ナインテンポルシェ
余郷敦「アタックさせてもらいました。クルマはエンジンもタイヤもいいんで、ド
ライバーはただ走っただけですよ。砂子さんの分まで頑張らないといけないんです。
ただ、テストはクルマが間に合わなくて、ドライは走っていません。直ったのはレー
スウイーク直前で、金曜が実質のシェイクダウンでした。雨は金曜から調子いいん
です。明日は天気によりますね。雨だったら正吾ちゃんも同じタイムが出ているん
で…。晴れだったら走ってみないとなんとも言えませんね」

*21ダンロップ-BP-BMW
一ツ山幹雄「タイヤ選択に失敗したみたい。福山さんのつけたタイヤがよかったみ
たい。浅溝でいったんだけど、最初は水が残ってたから。序盤いっとけばね…。3
位のグリッドからとしても、耐久だからうまく走るしかない。(決勝は)ドライよ
りはウエットでしょうね」

#3ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「今回は、相棒がアタック担当なので、日本のサッカーみたいにならな
いように(笑)、頑張ってもらいたいですね」
田中哲也「少しでも上にいけるように頑張ります」
長谷見「クルマはちょっとアンダーが強くて、悩んでいます。いろいろ対策はして
いるんですけどね」

#39デンソーサードスープラGT
土屋圭市「雨だとウチは権利ないね。人より3秒ぐらい遅いし、大きいドが付くぐ
らいのアンダー。とにかく人に迷惑をかけないようにしないと。でも、もし決勝で
晴れればまともに勝負できる。そうしたら頑張るよ」

*72  オークラRX7
マーク・ポーター「オークラ・レーシングからの誘いでGTCに参加することになっ
た。日本のレースに参加するのはこれが初めてだ。GTCは非常に大きな選手権で、
非常にプロフェッショナルという印象を受けた。昨日が初走行で、マシンに小さな
トラブルが出たけど、クルマのパフォーマンスは悪くない。だから午後はもう少し
前に行けるだろう。片山さんはマツダ車で豊富な経験があるし、私も(ニュージー
ランドでも)マツダに乗っているので、RX7をGT300 の上位に持っていけるように
がんばりたい。今回は無理でも次の富士からはハードにいきたい。私自身は、レー
スを1987年にカートから始めた。その後ニュージーランドでフォーミュラ・フォー
ドに乗っていた。ニュージーランドのFフォード選手権は大きな選手権なんだ。11
月、12月、1月に行われ、ヨーロッパの選手にとっても恰好のトレーニングになる
ので、アレクサンダー・ヴルツ選手なども参加していた。それからツーリングカー
に乗り、ニュージーランドのGT選手権にRX7で2年間参加していた。何度か2位になっ
ている」


☆予選2回目のトピック

*61テイボン・トランピオ・FTO
原貴彦「アタックは中谷さんです。トップとの差がありすぎるんで、今回はどうし
ようもないですね。今、ウチにあるものを生かし切れた結果でしょう。できれば、
決勝はドライで行きたいです」

*51 コブラポルシェ
池谷勝則「雨だとアンダーが強いんで、キャンバー変えたり車高下げたり、エア圧
も下げてみたりしたんですよ。クルマも乗りやすくはなってるし、安定して走って
いればそこそこの順位でゴールできるでしょう。決勝がドライになれば思いっきり
気持ちよく走れるんですが、晴れるとMR2などの国産勢がいっちゃうんで、あんま
り晴れてもきついかも…。望みは、降ったりやんだり晴れたりの猫の目天気でしょ
うか」

*44 アペックスDLモモコルセMR2
新田守男「ドライはそんなに悪い感じはないんだけど、レインのテストが少ないん
ですよ。まだ足回りがうまく決まってなくて、まったくの手探り状態と言っていい
でしょうね。タイヤとクルマのマッチングというか、足が全然できてないし合って
ない。レースも全然わからない。鈴鹿みたいなマージンは絶対取れないだろうしね」

#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「ポール獲れそうだった? いやいやいやいや、もっと乾いてくれば他に
いかれちゃうのはわかってたからね。クルマはすごくいいんだよ。レインよりドラ
イのほうがいいね。レインはどうも合ってないんだ。明日もピーカンがいいね。アッ
プダウンがあるこういうコースは大好き」

#2 ZEXELスカイライン
影山正彦「ボクはテストはやってないんですが、順番でアタック役が回ってきたん
です。クルマはすごくよくなっていて、もっといけそうな感じだったんですが、
コースにオイルが出たりして、最後の詰めがダメだった。クルマはレインでもドラ
イでもどっちでもいいんで、あとは運がほしいですね」

#18 TAKATA童夢無限NSX
金石勝智「ここは抜くのがたいへんなので、予選でもっと前にいきたかったんです
が、最後は少しひっかかってしまった。クルマはいい感じになっています。レイン
でもドライでもどっちでもいけます。自信あります」

*60 TOYOTA CAVALIER
渡辺明「クルマなりに走ったという感じ。いきたいけど、いくと曲がらない。こう
いうカテゴリーのクルマはGr.Aで5~6年前にテイクワンのBMWに乗って以来。でも、
いつも乗っているのと同じFFだからスピードは出るけど怖くはない。クルマは足回
りが課題。もっとよくしないとタイムが出ないよ」

#16 Castrol無限NSX(予選1位)
道上龍「ここまで2戦やってNSX4台のなかで遅れをとっていたし、前回のテスト
でもよくなかったんで今回不安はありました。でも、うちは雨のセッティングはで
てたので、金曜の練習日から雨では調子がよくて、今日の午前でも暫定ポール獲れ
ました。このまま雨になってほしいと思ってたんですが、午後からはドライになっ
て心配だったんですけど、逆に雨上がりの路面ていうのがよかったのか、ポールを
獲れてよかったです」
中子修「このあいだのテストで、中嶋さんのチーム(#64 Mobil 1 NSX)からデー
タを分けていただいて、それがしっかりボクらには合ってたという感じですね。あ
とはレースという結果を残したいですね」

*15 ザナヴィシルビア(予選クラス1位)
近藤真彦「初ポールですか。ようやくここまで来たかなって感じですね。ここまで
テストもこなしてますし、この2日間も雨だったし、その分アドバンテージがあっ
たとは思います。でも、クルマも今すごくいい調子になってますし、その結果ポー
ルも獲れたし、あとはレースで結果を残したいですね」
青木孝行「予選2回目は、前半を走ったんです。ドライだとすごくいいのはわかっ
ていたんですが、コロコロと天候が変わったんで。もう、近藤さんのおかげで、
ポールポジションということになったわけです。レースのあとでもまたインタビュー
してもらえるよう頑張りたいと思います」

#23  ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「ポールポジションを獲りたかった。最後の20分でニュータイヤ
に替えて2周目にタイムを出したんだ。ポールをねらってタイムアップを目指したけ
ど、コース上にオイルが出ていた。それで終わり。もう1周早くニュータイヤにして
いれば....いや、タイミングは悪くなかった、運がなかったんだ。最初の20分間の
走りではトップにつけていたんだけど、最後のラップでヘアピン出口でスープラに
追突してしまった。まあ、50kgの重りを積んで予選2番手だから充分満足しているよ」

#5 5ZIGEN SUPRA
マーク・グーセン「悪くない位置だよね。唯一のミスは2度目にニュータイヤに交
換してコースに出ていったときにコース上にオイルが出ていたこと。その頃はコー
スはもう乾いていたのでここでタイムを出そうと、最後までアタックするつもりだっ
たんだ。でもオイルが出ていた。ミスというより、運が悪かったということだね。
まあ、オイルでアタックできないのはみんな同じだし、3位には非常に満足してい
るよ。明日は晴れてほしいね」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
野田英樹「前半20分はカットスリックでボクがいって4位で、コンディションがよ
くなって竹内さんに乗ってもらいました」
竹内浩典「初めからスリックでいけって言ったのに。2台ぐらいつっかかったし、
オイル出てたし混走だったときのタイムです。タイミングだからしょうがない。い
いポジションで今回は挑めそうです。スタートは野田君の予定です。(インディ)
ライツってローリング?」
野田「スタートライン越えるまで抜いちゃダメなんですよ」
野田「今週から、表彰台ねらえる感じになりました」
竹内「明日は勝ちます」
野田「3位まで上がって渡します」
竹内「13位だったら乗らないからな(笑)」

*25 つちやMR2
舘信吾「ドライになればとは思っていましたが、思った以上の結果です。ドライは
テストしてないから未知だったんです。今年はチーム体制もきびしいんで、富士と
か近いところしかテストはしない予定だったんです。クルマがいいんでしょうね。
ポールは獲りたかったけど、雨の13位よりはずっといい順位ですね。ラスト10分で
逆転されましたが、その後ボクが出ようとしたとき、オイル出てたんで恵一さんに
も止められたので、(アタックは)やめました」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山路慎一「ドライの合同テストではトップタイムが出ていたんです。クルマとタイ
ヤとボク自身とがうまくかみ合っていたので、ここのサーキットでポールを獲りた
かったんです。ポール以外は意味がないと思ってました。午前に比べたらよくなっ
てますが、まだうまく足が決まっていない。セッティングの難しいコースなので頑
張り甲斐はあります。とにかく勝ちたい。雨よりはドライのほうがねらえるから、
思いを走りに出せればと思います」

*81ダイシンシルビア
福山英朗「ボクが空回りしちゃった。ポールポジションに執着しすぎた。イケイケ
ドンドンで、いきすぎた。丁寧に走っていれば…」

*21 ダンロップ-BP-BMW
一ツ山幹雄「アタックは加藤君。スリックで先に行かせればよかったんだけど、オ
レが基準タイムをクリアするまで走っちゃったんでね。ホントは4番手ぐらいはい
けた。決勝も、スタートさえすればいい感じで走れるでしょう。ドライでこれだけ
上位に食い込めたので、(決勝でも)上をねらえるでしょう。近藤選手がポール獲
るとは思ってなかったね」


*2に続く
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 無限+童夢Pリリース

                                                        1998年 6月29日
                                                無限+童夢プロジェクト

'98 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権シリーズ第3戦“Hi-land GT Championship"

                NSX勢 連続ポールポジションを獲得
                  決勝はトップを独走するもリタイア

○開催日 :1998年6月27(土)~28日(日)
○開催地 :宮城県 仙台ハイランドレースウェイ
(コース全長:4.02960km)
○決勝レース:63周/253.865km)
○天 候 :予選日/雨決勝日/曇り
○コースコンディション:予選日/ウェット→ドライ決勝日/ドライ
○観客数:35,100人(決勝日/主催者発表)

 1998年全日本GT選手権の第3戦が、2ヶ月近いインターバルをおいて宮
城県仙台市の仙台ハイランドレースウェイで開催された。4チーム4台のホンダ
NSXは、27日(土)に行われた公式予選において、Castrol 無限 NSXを駆る道
上龍選手がポールポジションを獲得。TAKATA 童夢無限 NSXが予選4位と好位置に
つけ、決勝レースに期待を持たせた。

 28日(日)の決勝レースは、序盤Castrol 無限 NSXがトップを独走するも、12
周目リタイア。その後を受けて33周目からトップを走ったRAYBRIG NSXも44周
目、スピンからリタイアとなり、残る2チームもトップを走る力は見せたものの結
果を残すことはできず、初優勝は次戦に持ち越された。

●Hi-land GT Championship 出場チーム
No. 車  名             エントラント名           ドライバー
16 Castrol 無限 NSX    Castrol 無限            中子 修/道上 龍
18 TAKATA 童夢無限 NSX  童夢レーシングチーム        金石勝智/山本勝巳
64 Mobil 1NSX     Mobil1 Nakajima Racing      T・コロネル/佐藤浩二
100 RAYBRIG NSX     チーム国光 with MOONCRAFT   高橋国光/飯田 章

 「無限+童夢プロジェクト」による4チーム4台のN-GT仕様ホンダNSX
は、終日雨の中で行われた金曜日のフリー走行でも揃って好タイムをマーク、
RAYBRIG NSXがトップタイムをマークした。その中、Mobil 1 NSXの山西康司選手
が、体調不良のため欠場し、佐藤浩二選手がトム・コロネル選手とコンビを組み
出場する事となった。

○5月2日(土) 公式予選
     [第1回/11:20~12:20 第2回/15:20~16:20]
 心配されていた天候は昨日から引き続き雨となり、コースコンディションはウ
ェット、気温は高く蒸し暑い中、11時20分からの公式予選第1回、最初の20
分間がGT500クラスの専用として開始された。
 小雨の中更なる天候の悪化を危惧して各チームとも開始と同時にコースイン、
激しいタイムアタックが始まった。その中、道上選手がドライブするCastrol 無
限 NSXが、1分56秒台でトップに立つ。その後も少しづつタイムをつめ最初の
20分間をトップで終了。暫定ポールポジションを手中に収めたかに思われた。

 TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手がドライブ、終始3~4番手のタイムをマーク
していたが最後にかわされ4番手。Mobil 1 NSXはトム・コロネル選手がドライ
ブし、予選開始10分過ぎ頃には一時トップに位置していたが結局5番手。RAYBRIG
 NSXは飯田選手がドライブし6番手で、それぞれ最初の20分を終了した。

 GT300クラスの20分間の間に路面こそウェットであったが雨はほとんど
やみ、GT500の各チームは浅溝のレインタイヤを装着しスタートしていった。
 Castrol 無限 NSXは中子選手が乗車してスタート。予選基準タイムをクリアす
ると道上選手に交代、1分55秒台から54秒へとタイムをつめ、チェッカーフ
ラッグの用意された最終ラップに1分53秒474のベストタイムをマーク。暫
定ポールポジションを手中に収めた。

 TAKATA 童夢無限 NSXは、山本選手からスタートし途中金石選手に交代、懸命に
アタックを行ったがわずかにとどかず1分54秒053で2番手につけた。Mobil
1 NSXは佐藤選手がスタートし、予選基準タイムと義務周回数をクリアすると、
コロネル選手にチェンジ、1時2番手に位置していたが、結局3番手で予選第1
回を終了した。

 公式予選第2回は、また降り始めた小雨の中ウェットコンディションでスター
トしたが、GT300クラスの専用時間帯の間に雨は上がり、最後の混走の20分
間で予選は全てしきり直しとなった。混走の20分がスタートする直前に一時的
小雨は降ったが、路面はドライで最後の20分がスタートした。

 Castrol 無限 NSXの道上選手は、トップを堅持すべく懸命のアタックを行い、
1分45秒584をマーク、見事にポールポジションを獲得した。道上選手にと
っては'95年のF3第2戦以来のポールポジション獲得で、「いやー気持ちがい
いすね。」と、笑顔を見せた。
 TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手がアタックしたが、終盤コース上にオイル漏
れが発生し、タイムアタックのタイミングを逸し4番手で公式予選を終了した。

 RAYBRIG NSXは、突然ドライとなった路面にセッティングを乱し、10番手で
予選を終了した。 Mobil 1 NSXはコロネル選手が最後の20分にスタートして
いったが、スピンしフロントアンダーカバー部を破損、サスペンション・セッテ
ィングにもわずかに狂いが見られタイムアップできず、15番手からのスタート
となった。

 この結果、NSX勢は昨年から引き続き4戦連続(中止となった第2戦を含め
れば5戦連続:参考記録)のポールポジションを獲得。また、参戦4チームが1
回づつポールポジションを獲得し、平均したスピードを証明した。

○6月28日(日) 決勝レース
   [14時10分スタート 63周 出走:36台]
 薄曇りではあるがドライ・コンディションとなった8時30分からのフリー走
行では、昨日のうっぷんを晴らすかのようにRAYBRIG NSXがトップタイムをマーク。
2番手もTAKATA 童夢無限 NSXが記録し、4台のNSXは金曜日のフリー走行から
このフリー走行までの全セッションでトップタイムをマークしスタートを待つ。

 定刻通りスタート進行が開始され、8分間のウォームアップランがスタート。
14時10分、フォーメーションラップが開始された。ゆっくりとした1周のフ
ォーメーション後、全車きれいにスタート。Hi-land GT Championshipの幕が切っ
て落とされた。
 ポールポジションからスタートしたCastrol 無限 NSXの道上選手は、きれいな
スタートを切り、トップをキープして1周目を終了。そのまま後続を引き離し、
レースベストラップタイム1分46秒141を叩き出しながら、6周目には4秒
689、11周目にはその差5秒747と独走態勢を築くかと思われた12周目、
突然のピットイン。駆動系のトラブルでその場での修復はできずリタイアとなっ
てしまった。

 同じ12周目、予選15番手からのスタートにもかかわらず驚異の追い上げを
見せ、この時点で7番手にまで浮上していたトム・コロネル選手のMobil 1 NSX
もピットイン。クラッチトラブルでリタイアとなってしまった。

 RAYBRIG NSXは、飯田章選手のドライブでスタート。予選10番手と後方からの
スタートではあったが、ラップを重ねるごとに着実に順位を上げ、12周目には
6番手に浮上していた。その後も飯田選手は追撃の手をゆるめず終始1分47秒
台のラップタイムで前車を追い、18周目には3番手、22周目には2番手にま
で浮上。21秒差のトップを追っていく。33周目、最終コーナーからストレー
トでトップのペンズオイルGT-Rをパス、ついにトップに立った。
  40周目、ルーチンのピットイン。ドライバーを飯田選手から高橋監督兼選手
に交代、タイヤを替えガソリンを補給してコースに戻ったが、その間にペンズオ
イルGT-Rに先行され2番手でレースに復帰。コースに戻ったRAYBRIG NSXは再度追
い上げを開始したが、44周目、第1コーナーでスピン。ガードレールに接触して
リタイアとなってしまった。

 TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手のドライブでスタート。スタート直後の2周
目、最終コーナーで他車との接触からスピン。再走はしたものの19番手まで下
がってしまった。懸命の追い上げを見せた金石選手であったが、10番手にまで
戻した20周目、前車をパスしようとしてハーフスピン。その後もさらに激しい
追走を見せたが、25周目に登りのS字コーナーでまたもやスピンを喫しガード
レールにリアから接触。マシン後部を破損しこれまたリタイアに追い込まれてし
まった。

 これにより今大会でのNSX勢は全チームリタイアとなり、初優勝は次戦の富
士に持ち越されることとなった。
 レースは、Castrol 無限 NSXとRAYBRIG NSXがリタイアした後トップをキープ
した、ペンズオイル・ニスモGT-Rがそのまま優勝した。


情報提供:無限+童夢プロジェクト「株式会社無限」「株式会社童夢」

                              *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***

全日本GT選手権

全日本GT選手権レースレポート


シリーズ名:全日本GT選手権
大会名:第3戦・Hi-land GT Championship
距離:4.02960km ×63周
予選:6月27日 雨のち曇 ・観衆:    2400人(主催者発表)
決勝:6月28日 曇       ・観衆:3万5100人(  同  )

NSXが連続ポールポジション獲得!!
決勝でも圧倒的な速さを見せたNSX勢の中、Mobil 1 NSXも激しい追い上げを見せ
るが、駆動系トラブルでリタイア。

 さくらんぼの季節も終わりを迎えようとしている6月27日~28日、宮城県・仙台ハ
イランドレースウェイで全日本GT選手権第3戦が開催された。
 第2戦が中止となったことで開幕戦の結果課せられた30kgのハンデウェイトをその
まま搭載して戦うことになった。また今回、山西康司が体調不良によりドライブでき
ないため、佐藤浩二が代わってトム・コロネルと組むことになった。
  予選前日の走行は雨ということもあり、レインコンディションでのセッティングが
中心に行われた。そして、雨の中で行われた予選1回目、GT500のみの走行となる最
初の20分間、アタッカーを務めることになったコロネルだが序盤に痛恨のコースオフ、
満足の得られない20分間を過ごしてしまうこととなってしまう。雨足が弱くなり、
路面状況も良くなりはじめていた。そしてGT300との混走となる最後の20分、走り
はじめは佐藤浩二がドライブ、ベテランの貫禄を見せ、計測数周で予選通過基準タイ
ムをクリア。GT選手権は、チームワークが大切であることを十分に熟知した落ち着
いた仕事ぶりを見せた。そして、再びコロネルに交代、走行台数の多いこの時間帯に
もかかわらずコロネルは、終盤ライン上の水がはけ始めると、1分54秒791 のタイム
を出してポジションをジャンプアップさせることに成功する。結局、道上龍選手のド
ライブするCastrol無限NSXが1分53秒474 を出してトップに立ち、Mobil 1 NSXは3
番手で予選1回目を終えた。
  雨がすっかり上がり時折晴れ間の見えるほどに天候の回復した予選2回目は、路面
がどんどん乾いてゆき、計測終了間際がベストコンディションになるであろうことが
予想された。時間が進むにつれタイムが続々行進する中、コロネルもポールポジショ
ン獲得をめざして激しくアタック。が、しかしプッシュしすぎて縁石に乗り上げてし
まいクルマを軽く飛び上がらせてしまう。その着地の際、フロアーパネルに大きなダ
メージを受けてしまい、その後走行は可能だったものの、後半にはリアのブレーキも
なくなってしまう。大きなダメージを受けた車で、何とか1分47秒813までタイムを詰
めるパフォーマンスを見せたコロネルだが予選総合15番手に終わってしまう。その夜
Mobil 1 NAKAJIMA RACINGのチームスタッフは、夜通しの作業で、激しいダメージを
受けた車両を完璧に修復。このことは翌日の走行で証明されることとなる。
 決勝日早朝に行われたフリー走行の路面はドライ。コロネルは数周して戻ってくる
と一言「車は完璧!」その後はドライでの走行が初めてとなる佐藤を中心にこのセッ
ションをこなし、チームは確かな手応えをつかんでいた。
 そして曇り空の下でスタートした決勝は、コロネルがスタートドライバーを務める。
ゆっくりとしたフォーメーションでスタートがきられ、無難に1コーナーに飛び込ん
でいくと、ここからコロネルMobil 1 NSXの快進撃が始まる。1周目に#37 スープラ
を抜き、さらに2周目には#36 スープラとRAYBRIG NSX を抜いて11番手にポジション
を上げた。大応援団の声援を受け、まだまだMobil 1 NSXの快進撃は続く。3周目に
は、#8スープラ、4周目には#3スカイラインGT-Rを抜き9番手、5周目には#50
スカイラインGT-Rを抜いて8番手、8周目には#38 スープラを抜いて7番手と、
快調にポジションを上げてゆく。そしてさらに上位を狙いペースを上げようとする
Mobil 1 NSX。しかし悪夢は12周目に発生してしまう。突然駆動系のトラブルが発生
しスロー走行をしいられピットへと滑り込む。症状を確認し、修復不能と判断し残念
ながらリタイアとなってしまう。  予選順位こそ良くなかったが、事前テストでは
トップタイムを出し自信を持って臨んだレースだっただけにチームの落胆は大きかっ
たが、序盤に見せた快走は8月8日~9日に開催される富士スピードウェイでの第4
戦での活躍を予感させてくれる。


●Mobil 1 NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
「大応援団の前で結果を残せなかったのが残念です。次戦富士はハンディーウェイト
が10kg軽くなります。前回の富士でポールポジションを獲得しています。ライバルた
ちも確実にパフォーマンスアップしていますが、次戦、応援してくださる皆様を満足
させられるよう、チーム一丸となってがんばります。」

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/3

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              28 June '98
   Race Report                      決勝日レポート              FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

またもNSXは勝利の女神に見放される…
そして、ペンズオイル・ニスモGT-Rが2連勝!
3位は激戦をしのいだカストロール・トムス・スープラに

 6月28日、全日本GT選手権第3戦の決勝レースが仙台ハイランドレースウェイ
で開催された。心配された雨もなく、ドライコンディションでレース開始時間を
迎えた。
 いつも以上にゆっくりとしたフォーメーションラップから決勝レースはスタート。
大きなトラブルもなく、予選1、2番手のNo.16 Castrol無限NSXとNo.23 ペンズオ
イル・ニスモGT-Rは順調に走行、後続を引き離していくかに見えた。だが、異変は
早くも起きた。2周目の最終コーナーで、それまで5番手につけていたNo.18 TAKATA
童夢無限NSXがスピン。大きく順位を落とす。そして12周目、トップを行くNo.16が
突然ピットイン。続いてNo.64 Mobil 1 NSXもピットに入ってくる。結局、ともにマ
シトラブルでリタイアとなってしまった。その後方ではスープラ、スカイライン、
NSXが入り乱れての接近戦が繰り広げられていたが、目立ったのはNo.100 RAYBRIG 
NSX。予選では10番手と出遅れていたが、13周目には6位、21周目には3位、22周
目には2位と、次々順位を上げていった。25周目、徐々に順位を挽回しつつあった
No.18がスピンアウトしてリタイア。残るNSXはNo.100のみとなる。この時点でのト
ップ3はNo.23、No.100、No.5 5ZIGEN SUPRAの順。その後方ではNo.2 ZEXELスカイ
ラインとNo.39 デンソーサードスープラGTが激しくバトル、さらにNo.3 ユニシア
ジェックススカイライン、No.12 カルソニックスカイラインが続く。27周目、No.12
が予定より早めのピットイン。マシンに異常を感じてのピットインだったが、トラ
ブルは発見されず、ドライバーを交代して出ていく。これをきっかけとするように、
他の上位車も次々とルーティンのピット作業に入っていった。
 一方、トップ争いを展開するNo,23は1分50秒台といまひとつペースが上がらな
い。これに対して負い上げるNo.100は毎周48秒台とその差は目にみえて詰まっていっ
た。そして、34周目にコーナーで膨らむNo.23のインを突いてNo.100がトップに立っ
た。その直後の35周目にNo.23がルーティンのピットイン。ドライバーは影山正美に
代わる。この時のピット所要時間はわずかに37秒ほどだった。そして、正美に代わっ
たNo.23のペースは49秒台と他のクルマと遜色なくなる。一方トップに立ったNo.100
はピットインをぎりぎりまで伸ばす作戦を取る。ここで飯田がピットインのマージ
ンを稼ぐべく頑張るのだが、No.23との差は開かない。そして、41周目についに
No.100がピットイン。ピットでの所要時間は43秒と差が出てしまった。そして高橋
国光がステアリングを握るNo.100がピットロードに達した時、No.23は既に1コー
ナーに達していた。こうしてNo.23がトップを奪い返した。再び追う立場になった
No.100だが、48秒台をコンスタントに記録しているのに対し、タイムは50秒台と差
は徐々に開いてしまう。そして、なんと45周目の1コーナーで周回遅れと接触し、
コースアウト。これで本命と言われていたNSXは4台すべてレースから姿を消してし
まった。これによって、No.23正美は一気に楽になる。2番手のNo.2、亜久里との差
は約23秒。ラップタイムも互いに49秒台で結局その差は大きく変ることなくチェッ
カーを迎えた。幻の富士を挟んでNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rが連勝した。
 最後の表彰台となる3位争いには、ラスト20周に渡りNo.37カストロール・トム
ス・スープラのフォンタナとNo.36の谷川がサイド・バイ・サイドを展開。しかし、
フォンタナは谷川のアタックをしのぎ切ってコンマ5秒速くでゴールラインを駆け
抜けた。


GT300も鈴鹿に続きつちやMR2が制す!
ザナヴィシルビアの初勝利はお預けに

 GT300クラスは、クラス2番手のNo,25つちやMR2の舘信吾がスタートで出遅れ、
オープニングラップはポールポジションのNo,15 ザナヴイシルビアの近藤真彦、3
番手のNo,7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山路慎一のトップ争いで幕を開けた。3周
目、後方から追い上げてきていたNSXに進路を譲った形のNo,15近藤をインからNo,7
山路がパスし、トップに。4周目は、1分53秒台のNo,7山路に対して、No,15近藤
は55秒台。2台の差は2.4秒まで広がる。だが、4周目には4位、5周目にはNo,7山
路の2.5秒差までNo,25舘は追い上げてきていた。54秒台のNo,7山路に、No,25舘は53
秒台で迫る。6周目は1.8秒差だったが、7周目は0.6秒の僅差まで追い上げてきて
いた。9周目のバックストレートで、とうとうNo,25舘がトップに立つ。10周目に
はトップのNo,25舘とNo,7山路は2.1秒差まで広がる。30周を過ぎ、ルーテーィンの
ピットインで3番手走行のNo,81ダイシンシルビアは、福山英朗から大八木信行に
交替するが、数周で再びピットイン。「ターボ系のトラブルだと思う」と福山。各
車ピットインを行う中、No,44アペックスDLモモコルセMR2の新田守男はピットストッ
プを遅らせる。44周目でピットインを行い、トップはNo,25鈴木恵一に。1.8秒差で
2位は、No,15青木孝行。さらに20秒以上後方に3位のNo,7松本晴彦。60周を走りきっ
たNo,25 つちやMR2が鈴鹿に続く優勝を飾った。2位には、初の表彰台となったNo,
15 ザナヴイシルビア、3位は、昨年の富士以来久々の表彰台となったNo,7 RE雨宮
マツモトキヨシRX7が入った。


総合優勝 No.23ペンズオイル・ニスモGT-R
影山正美「本当に信じられないくらいうれしいです。まず、エリックさんが50kgの
ウエイトを積んで、予選2位なってくれて、なおかつ決勝でもいい順位でクルマを
渡してくれてから勝てたんです。前回の鈴鹿は勝てたけど、自分のミスがあって悔
しい思いをしたんで今回は意地でもポジションをキープしようと思ってたんです。
走り出しても自分の順位というより、とにかくプッシュしていくことだけを考えま
した。で、100番がクラッシュしているのを見て楽にはなったんですが、後ろが亜久
里さんと無線で聞いて、何が起こるかわかりませんし、もう一度気を引き締めて走
りました」
エリック・コマス「私も正美さんも、今日はよくガンバったと思います。予選で本
当はポールになりたかったけれど、ウエイトを積みながらフロントローを獲れたこ
とが良かったと思います。レースでは16号車をプッシュしていくつもりでした。で
も、16号車はレースから去ってしまったので、問題なく正美さんにバトンタッチし
ました。ピットインのタイミングは、僕はもう少し早めがいいかなと思っていまし
たが、結果的にはいいタイミングになって、正美さんがそのポジションをキープし
てくれたので、勝てたと思います」


GT300優勝 No.25つちやMR2
鈴木恵一「勝ててうれしいですね。信吾君が僕にクルマを渡してくれた時は40秒以
上あったんですが、ちょっと出るのに時間が掛かっちゃって、出たときにはほとん
どマージンがなくてちょっと大変レースをしてしまいました(笑)。まあ、出ていっ
てみたら少し後ろが離れたんで、それなりに走ることができました。実は、信吾が
スタートを失敗したんですが、それ以上にいい走りをしてくれて勝ちを取ったって
ことです」
舘信吾「鈴鹿に続いてまたスタートを失敗してしまいました(苦笑)。スターとラ
インの手前で15号車に並びかけて、アクセルゆるめて、ブレーキを軽く踏んだら、
みんながビューっと行ちゃって。まあ、クルマも良かったんで抜けるとは思いまし
たが、タイヤに無理をさせてしまって、ピットで交換することになってしまいまし
た。まあ、結果的に勝てて良かったです」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 決勝レース正式結果

全日本GT選手権第3戦 仙台ハイランド-RIJ-(1998-06-28) Race Results
For All Japan Grand Touring Car Championship Rd.3 仙台HR(J) : 4.02960km
Weather:Cloudy  Course:Dry
 P--No.Cls----Car----------------------Drivers-------- Lap-GoalTime----
 1  23 500  1 ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  63 1:56'04.709
 2   2 500  2 ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  63 1:56'25.646
 3  36 500  3 カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  63 1:56'44.978
 4  39 500  4 デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    63 1:56'45.411
 5 *12 500  5 カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    63 1:57'16.474
 6  37 500  6 カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  62    - 1 Lap
 7   5 500  7 5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    62    - 1 Laps
 8  30 500  8 綜警 PORSCHE             山田/岡田        60    - 3 Laps
 9  88 500  9 ディアブロGT-1           和田久/古谷      60    - 3 Laps
10  25 300  1 つちやMR2                鈴木恵一/舘      60    - 3 Laps
11  15 300  2 ザナヴィシルビア         近藤/青木        59    - 4 Laps
12   7 300  3 RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本        59    - 4 Laps
13 910 300  4 ナインテンポルシェ       余郷/小林        59    - 4 Laps
14  21 300  5 ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤      59    - 4 Laps
15  44 300  6 アペックスDLモモコルセMR2新田/水野        59    - 4 Laps
16  61 300  7 テイボン・トランピオFTO  中谷/原          58    - 5 Laps
17 *91 300  8 コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原      57(58-1)- 6 Laps
18   8 500 10 FET SPORTS SUPRA         ガードナー/田中  57    - 6 Laps
19  71 300  9 シグマテック911          星野薫/城内      57    - 6 Laps
20  60 300 10 TOYOTA CAVALIER          佐藤/渡辺        57    - 6 Laps
21 911 300 11 ナインテンPCJポルシェ    高橋/中島        56    - 7 Laps
22  10 300 12 アビリティポルシェ993GT2 麻生/石川        56    - 7 Laps
23 *50 500 11 ARTAスカイライン         本山/土屋武士    52    -11 Laps
24   9 300 13 MTG大黒屋ぽるしぇ        日置/羽根        48    -15 Laps
25 100 500 12 RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    44    -19 Laps
--------------以上完走-----------------------------------------------------
     6 500    ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  43
     3 500    ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      42
    81 300    ダイシンシルビア         福山/大八木      32
    13 500    エンドレスアドバンGTR    木下/藤村        32
    70 300    外車の外国屋DLポルシェ   石橋/スクート    31
    38 500    FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        28
    18 500    TAKATA童夢無限NSX        金石/山本        25
    51 300    コブラポルシェ           池谷/伊藤        24
    77 300    クスコスバルインプレッサ 小林/玉本        23
    16 500    Castrol無限NSX           中子/道上        12
    64 500    Mobil 1 NSX              佐藤/コロネル    12
-----------------------------------------------------------------------
参加台数37台  予選出走台数37台  決勝出走台数36台

* #12は国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章違反によりペナルティストッ
  プ10秒が課された。
* #50は全日本GT選手権統一規則第3章題46条5(1)(不正スタート)によりペナルテ
  ィストップ10秒が課された。
* #91は2ndドライバーのH項違反により1周減算のペナルティを課す。


                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 決勝レースレポート

        '98 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP Round3
             ハイランドGT選手権レース大会

       NSXまたしても速さを結果に結び付けられず
      ペンズオイル・ニスモGTRが開幕戦に続き連勝!

 梅雨の合間、蒸し暑さも風のおかげで和らいでいる。6月28日、全日本GT
選手権は仙台で第3戦を迎えた。といっても前戦富士はアクシデント、悪天候の
末中止となっており実質は2戦目。
 今季開幕から優勝候補筆頭となっているものの、開幕戦の鈴鹿では惜敗したN
SXがテクニカルな仙台ハイランドで念願の初優勝を遂げるのか。それともスカ
イライン、スープラがそれにストップをかけるのか注目された。
 また、混戦のGT300では強豪を抑えて#15ザナヴィシルビアがPPを奪取
しており、こちらの戦いも見逃せない。

 予定どおり午後2時10分。ゆっくりとしたペースから1周のローリングの後
スタート。#16NSX、#23GTR、#5スープラと予選順に1コーナーをクリ
ア。

1周目 最終コーナー、5位走行の#18NSXスピン、再スタート。
4周目 最終コーナー、GT300クラストップの#15シルビアを#7RX7がかわ
    しトップへ。#15シルビアは5周目さらに順位を落とす。
5周目 #38スープラ、#64NSX、#100NSX、#50GTR……と続く7位
    集団の争いが熾烈だ。7周目、この集団から2台のNSXが抜け出す。

12周目  トップ快走中の#16NSXがスロー走行、ピットイン。そのままガレー
    ジへ。#64NSXもピットイン。両車とも駆動系のトラブルの模様。早
    くもNSX勢に暗雲が垂れ込める。
16周目 #50GTR、ペナルティのピットイン(不正スタート)。
17周目  #100NSXの追い上げが激しい。前車を次々に抜き現在4位。
19周目  #100NSX、#2GTR抜き3位へ。
20周目 トップ#23GTRは2位#5スープラを17秒引き離し連勝へ向け快走。
    しかし、#100NSXがトップをラップ1秒以上上回るペースで追い上
    げている。

●20周目順位
 No.Cls--Car----------------------Drivers----------
 23 500  ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  
  5 500  5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    
100 500  RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    
  2 500  ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  
 39 500  デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    
 12 500  カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    
  3 500  ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      
 36 500  カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  
 37 500  カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  
  6 500  ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  
 38 500  FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        
---------------------------------------------------
 25 300  つちやMR2                鈴木恵一/舘     
  7 300  RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本       
 81 300  ダイシンシルビア         福山/大八木     
 44 300  アペックスDLモモコルセMR2新田/水野       
 15 300  ザナヴィシルビア         近藤/青木       
---------------------------------------------------

23周目  #100NSX、#5スープラ抜き2位へ。トップとの差21秒。
25周目  #23GTRと#100NSXの差16秒。
26周目  序盤の遅れを挽回して10位走行中の#18NSX、コントロール失いクラッ
    シュ。ダメージひどくその場でリタイア。
27周目  ルーティンのピットインが始まる。まずは#12GTR。
28周目  #23GTRと#100NSXの差13秒。
29周目  #23GTRのペースが落ち、#100NSXの差8秒
30周目  #23GTRと#100NSXの差5秒。追いつくのは時間の問題だ。
    #2GTRと#39スープラの3位争いが激しい。
33周目  #100NSXついに#23GTRのテールにつくと、あっさりと抜き去りト
    ップへ。ラップタイム差3秒では抑えきれない。
    3位#2GTRピットイン(ルーティン)。正彦から亜久里へ。
35周目  2位#23GTRピットイン(ルーティン)。コマスから正美へ。
36周目  3位#6スープラ、ピットイン。しかし、コースに戻った途端に他車と
    接触しスピン。大きく遅れる。
40周目 トップ#100NSXようやくピットイン。飯田から国光へ。ピット作業に
    手間取り。#23GTRの先行を許す。

●40周目順位
 No.Cls--Car----------------------Drivers----------
100 500  RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    
 23 500  ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  
  2 500  ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  
 36 500  カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  
 39 500  デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    
  3 500  ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      
 12 500  カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    
  5 500  5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    
 37 500  カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  
 50 500  ARTAスカイライン         本山/土屋武士    
---------------------------------------------------
 25 300  つちやMR2                鈴木恵一/舘     
 44 300  アペックスDLモモコルセMR2新田/水野       
 15 300  ザナヴィシルビア         近藤/青木       
  7 300  RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本       
 91 300  コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原        
---------------------------------------------------

41周目 #3GTRが他車(#12?)と接触してコースオフ。コース復帰に手間
    取るがどうにかピットに戻る。
45周目  1コーナー。2位#100NSXと#6スープラが絡んでコースアウト。
    かなり激しく当たったため、2台共その場でリタイア。
    どうやら国さんのミスらしく、車を降りて高木に謝っている。
    これでNSXの優勝は次戦以降に持ち越しとなった。
47周目  5位#12GTRがペナルティのピットイン(プッシング)。
50周目  順位GT500(TOP10) #23-#2-#36-#39-#12-#5-#37-#50-#88-#30
            GT300(TOP 5) #25-#15-#7-#910-#44
        トップ#23GTRは連勝へ向け独走態勢を固めつつある。
51周目  #50GTR、#37スープラ抜いて7位へ。
53周目  #50GTR、GT300の#91MR2を抜こうとして接触。コースオフして
    ガードレールに接触。リタイア。
56周目  GT300の2位#15シルビア、他車と接触したらしく右フロントを傷めて
        タイヤと干渉している。
57周目  #36スープラと#39スープラの3位争いが激しい。#39(谷川)が盛ん
    に仕掛けるが#36(フォンタナ)も巧みにブロック。

●フィニッシュ(63周目)順位(TOP15)
 No.Cls--Car----------------------Drivers----------
 23 500  ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  
  2 500  ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  
 36 500  カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  
 39 500  デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    
 12 500  カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    
 37 500  カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  
  5 500  5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    
 30 500  綜警 PORSCHE             山田/岡田        
 88 500  ディアブロGT-1           和田久/古谷      
 25 300  つちやMR2                鈴木恵一/舘     
 15 300  ザナヴィシルビア         近藤/青木       
  7 300  RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本       
910 300  ナインテンポルシェ       余郷/小林        
 21 300  ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤      
 44 300  アペックスDLモモコルセMR2新田/水野       
---------------------------------------------------

 安定した速さを保った#23GTRが開幕戦鈴鹿に続き連勝。
 GT300クラスも#25MR2が連勝。

(結果は暫定。レポート中の周回数はトップのものです)

                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 予選結果(訂正版)

全日本GT選手権第3戦 仙台ハイランド-RIJ-(1998-06-27) Qualifying-Session
For All Japan Grand Touring Car Championship Rd.3 仙台HR(J) : 4.02960km
Weather:Fine/Rain  Course:Dry
 P--No.Cls----Car----------------------Drivers-------- Best-LapT-
 1  16 500  1 Castrol無限NSX           中子/道上        1'45.584
 2  23 500  2 ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  1'45.925
 3   5 500  3 5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    1'45.997
 4  18 500  4 TAKATA童夢無限NSX        金石/山本        1'46.161
 5  38 500  5 FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        1'46.396
 6  12 500  6 カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    1'46.534
 7   2 500  7 ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  1'46.544
 8  39 500  8 デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    1'46.787
 9   8 500  9 FET SPORTS SUPRA         ガードナー/田中  1'46.945
10 100 500 10 RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    1'46.977
11  50 500 11 ARTAスカイライン         本山/土屋武士    1'46.994
12   3 500 12 ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      1'47.011
13  36 500 13 カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  1'47.335
14  37 500 14 カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  1'47.617
15  64 500 15 Mobil 1 NSX              佐藤/コロネル    1'47.813
16   6 500 16 ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  1'49.595
17  13 500 17 エンドレスアドバンGTR    木下/藤村        1'49.694
18  30 500 18 綜警 PORSCHE             山田/岡田        1'50.678
19  88 500 19 ディアブロGT-1           和田久/古谷      1'51.554
20  15 300  1 ザナヴィシルビア         近藤/青木       R1'52.992
21  25 300  2 つちやMR2                鈴木恵一/舘     R1'53.116
22   7 300  3 RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本       R1'53.413
23  81 300  4 ダイシンシルビア         福山/大八木     R1'53.537
24  44 300  5 アペックスDLモモコルセMR2新田/水野       R1'53.777
25  21 300  6 ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤     R1'53.874
26  71 300  7 シグマテック911          星野薫/城内      1'54.550
27  77 300  8 クスコスバルインプレッサ 小林/玉本        1'54.810
28 910 300  9 ナインテンポルシェ       余郷/小林        1'55.178
29  51 300 10 コブラポルシェ           池谷/伊藤        1'55.325
30  61 300 11 テイボン・トランピオFTO  中谷/原          1'55.493
31   9 300 12 MTG大黒屋ぽるしぇ        日置/羽根        1'55.689
32  91 300 13 コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原        1'55.691
33  10 300 14 アビリティポルシェ993GT2 麻生/石川        1'57.416
34  60 300 15 TOYOTA CAVALIER          佐藤/渡辺        1'59.003
35 911 300 16 ナインテンPCJポルシェ    高橋/中島        1'59.297
36  70 300 17 外車の外国屋DLポルシェ   石橋/スクート    2'00.024
------------------------------D.N.Q.----------------------------
    72 300    オークラRX7              ポーター/片山    2'00.935
*******************************************************************

予選通過基準タイム(総合130%) 2'17.585
※ Rマークはコースレコード。従来のコースレコードは1'54.042

注) #72オークラRX7の予選不通過は、仙台ハイランドのフリグリッドが36台のため

                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 フリー走行結果

        '98 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP Round3
             ハイランドGT選手権レース大会

●フリー走行
  決勝日朝、仙台ハイランドの天候は曇り。雨の心配はなさそうだ。
 8時半から行われたフリー走行では昨日の予選で奮わなかった#100RAYBRIG
NSXが予選タイムを上回るタイムでトップ。予選同様NSX勢が主導権を握った
が、スカイラインがその後ろにずらっと続き、決勝に向けての意気込みを感じさ
せた。

全日本GT選手権第3戦 仙台ハイランド-RIJ-(1998-06-28) Free Practice-Session
For All Japan Grand Touring Car Championship Rd.3 仙台HR(J) : 4.02960km
Weather:Fine/Rain  Course:Dry
 P--No.Cls----Car----------------------Drivers-------- Best-LapT-
 1 100 500  1 RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    1'46.595
 2  18 500  2 TAKATA童夢無限NSX        金石/山本        1'46.759
 3  50 500  3 ARTAスカイライン         本山/土屋武士    1'46.845
 4   3 500  4 ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      1'46.997
 5  23 500  5 ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  1'47.214
 6   2 500  6 ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  1'47.321
 7  12 500  7 カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    1'47.326
 8  16 500  8 Castrol無限NSX           中子/道上        1'47.473
 9   8 500  9 FET SPORTS SUPRA         ガードナー/田中  1'47.516
10  37 500 10 カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  1'47.545
11  64 500 11 Mobil 1 NSX              佐藤/コロネル    1'47.630
12  38 500 12 FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        1'47.953
13  39 500 13 デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    1'47.998
14  36 500 14 カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  1'48.496
15   5 500 15 5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    1'48.724
16  13 500 16 エンドレスアドバンGTR    木下/藤村        1'49.636
17   6 500 17 ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  1'50.471
18  30 500 18 綜警 PORSCHE             山田/岡田        1'51.131
19  88 500 19 ディアブロGT-1           和田久/古谷      1'51.658
20  25 300  1 つちやMR2                鈴木恵一/舘      1'53.663
21  81 300  2 ダイシンシルビア         福山/大八木      1'53.707
22  15 300  3 ザナヴィシルビア         近藤/青木        1'54.432
23  71 300  4 シグマテック911          星野薫/城内      1'54.836
24  77 300  5 クスコスバルインプレッサ 小林/玉本        1'54.896
25  44 300  6 アペックスDLモモコルセMR2新田/水野        1'54.926
26   7 300  7 RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本        1'54.989
27  61 300  8 テイボン・トランピオFTO  中谷/原          1'55.319
28   9 300  9 MTG大黒屋ぽるしぇ        日置/羽根        1'55.546
29  51 300 10 コブラポルシェ           池谷/伊藤        1'56.017
30  91 300 11 コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原        1'56.141
31  21 300 12 ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤      1'56.349
32 910 300 13 ナインテンポルシェ       余郷/小林        1'56.657
33  10 300 14 アビリティポルシェ993GT2 麻生/石川        1'57.880
34  70 300 15 外車の外国屋DLポルシェ   石橋/スクート    1'59.286
35 911 300 16 ナインテンPCJポルシェ    高橋/中島        1'59.649
36  60 300 17 TOYOTA CAVALIER          佐藤/渡辺        1'59.718

    72 300    オークラRX7              ポーター/片山    出走せず
-----------------------------------------------------------------------

                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/2

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              27 June '98
    Qualify Report                予選日レポート                FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

本領発揮?! No.16 Castrol無限NSXがGTC初ポールポジションを獲得
2番手No.23ペンズオイル・ニスモGT-R、3番手No.5 5ZIGEN SUPRAと3車種が激闘
マッチ、激走で念願の初ポール!No.15 ザナヴィシルビアがGT300クラス・ポールに


 梅雨も開けきらない6月27日、仙台ハイランドレースウェイで、AUTOBACS CUP全
日本GT選手権第3戦「Hi-land GT Championship」の予選が開催された。降雨確率は
50%と微妙な空模様。予選中にも雨が降ったり、日差しが射したりと状況がころこ
ろと変わっていたった。この中で、NSX、スカイライン、スープラが激しいポールポ
ジション争奪戦を展開。この激戦のなったのは、No.16 Castrol無限NSXの道上龍
だった。道上は安定しない天候に加え、スカイラインのエリック・コマス、スープ
ラのマーク・グーセンと立ちはだかる難敵を次々と打ち破って、チームにとっても
自身にとっても初めてのGTCポールポジションを獲得した。


◆ウェットコンディションとなった予選1回目
 午前11時20分より1時間にわたり、予選1回目が行われた。開始当初は小雨が降
り、路面は完全にウェットだった。この中で、雨には自信があるというNo.16 
Castrol無限NSXの道上龍がこのコンディションで早くも2分を切る1分57秒558を
記録しトップに立つ。これに対してNo.2 ZEXELスカイライン影山正彦が56秒902が
トップに。ここからNo.16とNo.2が周回毎にトップを奪いあう。ここにNo.3ユニシ
アジェックススカイライン、田中哲也、No.64 Mobil1 NSXのトム・コロネルも加わ
り、NSXとスカイラインの激闘が始まった。GT500中心の時間が終わる20分経過時点
で、トップに立ったのがNo.16道上で1分54秒974。そして、No.23、No.2とスカイ
ラインが続いた。そして、ラスト20分になるとNSX勢の巻き返しが始まる。この頃
には雨は完全に止み、路面からの水煙も小さくなっていた。ここでNo.18 TAKATA無
限童夢NSXの金石勝智が55秒台、54秒台とトップのNo.16を追い上げるが、予選終了
直前にNo.16道上は1分53秒477のタイムを叩き出して、暫定ポールとなった。


◆変わりゆく路面状況に翻弄される予選2回目
 予選2回目は、15時20分よりこれも1時間で行われた。雨は止んでいたが、路面
はまだ黒くハーフウェット。しかし、ストレートなどは水煙も上がらず、ドライに
変化していくことは予想された。この状況で元気だったのがスカイライン勢だった。
まずはNo.2 ZEXELスカイラインが1分52秒491でトップに立った15分過ぎから、日
差しが射し出して路面が見る間に乾いていく。そして、19分にNo.23 ペンスオイル
・ニスモGT-Rが49秒台でトップに立てば、1分も経たないうちにNo.100 RAYBRIG NSX
が48秒774で逆転する。ここでGT300クラス中心の時間20分挟むのだが、この間に一
時的に雨が落ちる。しかし、両クラスが今走し始めるころには雨が止み、各車が一
斉にコースに出た。ここで、飛び出したのはNo.39デンソーサードスープラGTの土屋
圭市。チョイ濡れの路面を巧みにカウンターを当てながら、1分48秒263でトップに
駆けあがる。ここから一気にタイムが激しく更新されていく。No.39が46秒787とタ
イムを上げると、ここまでNo.16 Castrol無限NSXの道上が46秒202でトップを奪取。
しかし、No.5 5ZIGEN SUPRAのマーク・グーセンが45秒997とさらに上となる。だが、
これも1分とトップには居られなかった。再度、No.16道上が45秒584で逆転する。
これにNo.23ペンズオイル・ニスモGT-Rのコマスが45秒923を叩き出し、肉薄するが
わずかに及ばない。この頃にコース上にオイルが出てしまい、各車タイムが伸びな
くなってしまった。これで激戦の1日に幕が下りたのだった。


◆マッチが果敢にアタック!自らの手でポール獲得
 GT300クラスでも、ウェット路面の予選1回目ではレインタイヤにアドバンテー
ジがあるといえるNo.81ダイシンシルビア、No.910ナインテンポルシェ、No.21ダン
ロップ-BP-BMWが上位となった。だが、ドライコンディションとなった予選2回目
の後半にNo.15ザナヴィシルビアの近藤真彦が果敢にタイムアタック。昨年の仙台
を制したNo.25つちやMR2を押さえて、コースレコードでクラス・ポールポジション
を獲得した。



GT500 POLE POSITION
No.16 Castrol無限NSX 道上龍  1'45.584
「ここまで2戦やってNSX4台の中で、遅れをとっていたし、前回のテストでも良
くなかったんで今回不安はありました。でも、うちは雨のセッティングはでてたの
で、金曜の練習日からの雨では調子がよくて、今日の午前の予選でも暫定ポール獲
れたんで、このまま雨になって欲しいと思ってたんですが。でも、午後からはドラ
イになって心配だったんですけど、逆に雨上がりの路面ていうのが良かったのが
ポールを獲れて良かったです」


GT300 POLE POSITION
No.15 ザナヴィシルビア 近藤真彦  1'52.992(コースレコード)
「初ポールですか。ようやくここまで来たかなって感じですね。ここまでテストも
こなしてますし、この2日間も雨だったし、その分アドバンテージがあったとは思
います。でも、クルマも今すごくいい調子になってますし、その結果ポールも獲れ
たし、あとはレースで結果を残したいですね」



☆ドライバー変更
No.64 Mobil 1 NSX    山西康司/T.コロネル → 佐藤浩二/T.コロネル
No.60 TOYOTA CAVALIER  佐藤久美/長島正興  → 佐藤久美/渡辺 明
No.51 コブラポルシェ  石原将光/池谷勝則  → 池谷勝則/伊東清彦

☆欠場
No.28 TFCJフェラーリF355GT 山崎正弘/須賀宏明



以上
                       GTアソシエイション事務局
                       GTインサイドレポート班
                       古屋 知幸 = QYB04322 =

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 予選結果

        '98 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP Round3
             ハイランドGT選手権レース大会

   GT500はCastrol無限NSX!GT300はザナヴィシルビア!ともに初PP

●予選2回目
  午後になって天候は好転。日が射すようになってきた。これに伴いコースコン
ディションも回復。午後3時20分から行われた予選2回目は若干濡れてはいる
もののほぼドライでスタートすることとなった。
 気まぐれな空は予選後半になって雨を落としたが、コースコンディションを悪
化させるほどではなく、コンディションの良くなった予選終盤に熾烈なタイムアッ
プ合戦が繰り広げられた。

 この結果、2回目の予選タイムがそのままグリッドになり、1回目の予選で暫
定PPについていた#16Castrol無限NSX(道上)がその座を守ってポールポジショ
ン。ドライになって巻き返した#23ペンズオイル・ニスモGT-R、#55ZIGEN SUPRA
がそれに続いた。
 GT300クラスは、#15ザナヴィシルビア(近藤)が最後の10分で大逆転
を果たしPPを獲得。

 明日は好天が伝えられ、絶好のレース日和となる予定だ。決勝スタートは午後
2時10分、63周で争われる。

全日本GT選手権第3戦 仙台ハイランド-RIJ-(1998-06-27) Qualifying-Session
For All Japan Grand Touring Car Championship Rd.3 仙台HR(J) : 4.02960km
Weather:Fine/Rain  Course:Dry
 P--No.Cls----Car----------------------Drivers-------- Best-LapT-
 1  16 500  1 Castrol無限NSX           中子/道上        1'45.584
 2  23 500  2 ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  1'45.925
 3   5 500  3 5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    1'45.997
 4  18 500  4 TAKATA童夢無限NSX        金石/山本        1'46.161
 5  38 500  5 FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        1'46.396
 6  12 500  6 カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    1'46.534
 7   2 500  7 ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  1'46.544
 8  39 500  8 デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    1'46.787
 9   8 500  9 FET SPORTS SUPRA         ガードナー/田中  1'46.945
10 100 500 10 RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    1'46.977
11  50 500 11 ARTAスカイライン         本山/土屋武士    1'46.994
12   3 500 12 ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      1'47.011
13  36 500 13 カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  1'47.335
14  37 500 14 カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  1'47.617
15  64 500 15 Mobil 1 NSX              佐藤/コロネル    1'47.813
16   6 500 16 ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  1'49.595
17  13 500 17 エンドレスアドバンGTR    木下/藤村        1'49.694
18  30 500 18 綜警 PORSCHE             山田/岡田        1'50.678
19  88 500 19 ディアブロGT-1           和田久/古谷      1'51.554
20  15 300  1 ザナヴィシルビア         近藤/青木        1'52.992
21  25 300  2 つちやMR2                鈴木恵一/舘      1'53.116
22   7 300  3 RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本        1'53.413
23  81 300  4 ダイシンシルビア         福山/大八木      1'53.537
24  44 300  5 アペックスDLモモコルセMR2新田/水野        1'53.777
25  21 300  6 ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤      1'53.874
26  71 300  7 シグマテック911          星野薫/城内      1'54.550
27  77 300  8 クスコスバルインプレッサ 小林/玉本        1'54.810
28 910 300  9 ナインテンポルシェ       余郷/小林        1'55.178
29  51 300 10 コブラポルシェ           池谷/伊藤        1'55.325
30  61 300 11 テイボン・トランピオFTO  中谷/原          1'55.493
31   9 300 12 MTG大黒屋ぽるしぇ        日置/羽根        1'55.689
32  91 300 13 コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原        1'55.691
33  10 300 14 アビリティポルシェ993GT2 麻生/石川        1'57.416
34  60 300 15 TOYOTA CAVALIER          佐藤/渡辺        1'59.003
35 911 300 16 ナインテンPCJポルシェ    高橋/中島        1'59.297
36  70 300 17 外車の外国屋DLポルシェ   石橋/スクート    2'00.024
37  72 300 18 オークラRX7              ポーター/片山    2'00.935
-----------------------------------------------------------------------

                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTC_Rd.3:仙台 予選1回目結果

        '98 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP Round3
             ハイランドGT選手権レース大会
●予選1回目
  時折雨のぱらつくハーフウェットのコンディションの中、午前11時20分か
ら始まった予選1回目は、今年の予選の勢力分布どおりNSXが上位を占め、こ
れに、GTR、スープラが続く結果となった。
 なお、#64Mobil 1 NSX は体調不調で欠場の山西に代わって、ベテラン佐藤浩
二がステアリングを握っている。

全日本GT選手権第3戦 仙台ハイランド-RIJ-(1998-06-27) 1st Qualifying-Session
For All Japan Grand Touring Car Championship Rd.3 仙台HR(J) : 4.02960km
Weather:Rain  Course:Wet
 P--No.Cls----Car----------------------Drivers-------- Best-LapT-
 1  16 500  1 Castrol無限NSX           中子/道上        1'53.474
 2  18 500  2 TAKATA童夢無限NSX        金石/山本        1'54.053
 3  64 500  3 Mobil 1 NSX              佐藤/コロネル    1'54.791
 4  23 500  4 ペンズオイル・ニスモGT-R コマス/影山正美  1'55.415
 5   2 500  5 ZEXELスカイライン        亜久里/影山正彦  1'55.544
 6  38 500  6 FK/マッシモセルモスープラ竹内/野田        1'55.562
 7 100 500  7 RAYBRIG NSX              高橋国光/飯田    1'55.631
 8  12 500  8 カルソニックスカイライン 星野一義/黒澤    1'55.676
 9  36 500  9 カストロールTOM'Sスープラ関谷/フォンタナ  1'55.782
10   3 500 10 ユニシアJECSスカイライン 長谷見/田中      1'55.848
11  50 500 11 ARTAスカイライン         本山/土屋武士    1'55.880
12   6 500 12 ESSO Tiger Supra         ラファネル/高木  1'56.083
13   8 500 13 FET SPORTS SUPRA         ガードナー/田中  1'56.290
14   5 500 14 5ZIGEN SUPRA             グーセン/桧井    1'56.430
15  37 500 15 カストロールTOM'Sスープラ鈴木利男/バート  1'56.611
16  30 500 16 綜警 PORSCHE             山田/岡田        1'57.311
17  39 500 17 デンソーサードスープラGT 土屋圭市/谷川    1'58.810
18  13 500 18 エンドレスアドバンGTR    木下/藤村        2'00.599
19  81 300  1 ダイシンシルビア         福山/大八木      2'01.591
20 910 300  2 ナインテンポルシェ       余郷/小林        2'02.533
21  21 300  3 ダンロップ-BP-BMW        一ッ山/加藤      2'02.558
22  88 500 19 ディアブロGT-1           和田久/古谷      2'03.257
23  61 300  4 テイボン・トランピオFTO  中谷/原          2'04.731
24  51 300  5 コブラポルシェ           池谷/伊藤        2'05.122
25  91 300  6 コーセイ&バ-ディクラブMR2松永/藤原        2'05.169
26  44 300  7 アペックスDLモモコルセMR2新田/水野        2'05.381
27  71 300  8 シグマテック911          星野薫/城内      2'05.542
28  77 300  9 クスコスバルインプレッサ 小林/玉本        2'06.211
29   9 300 10 MTG大黒屋ぽるしぇ        日置/羽根        2'06.274
30  10 300 11 アビリティポルシェ993GT2 麻生/石川        2'06.276
31   7 300 12 RE雨宮マツモトキヨシRX7  山路/松本        2'06.775
32  25 300 13 つちやMR2                鈴木恵一/舘      2'07.003
33  15 300 14 ザナヴィシルビア         近藤/青木        2'07.326
34  60 300 15 TOYOTA CAVALIER          佐藤/渡辺        2'08.722
35 911 300 16 ナインテンPCJポルシェ    高橋/中島        2'08.815
36  72 300 17 オークラRX7              ポーター/片山    2'10.305
37  70 300 18 外車の外国屋DLポルシェ   石橋/スクート    2'10.855
-----------------------------------------------------------------------

                          *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/1

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                              25 June '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
 -------------------------------------------------------------------------
'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)

NSX優位ながら不安材料あり?!
ル・マンで活躍した勢いで日産勢の攻勢が!
仕切り直しの第3戦仙台は要注意レースだ

 悪天候により幻となった第2戦富士。これにより全8戦だったシリーズ戦は7戦
となった。こうなると、1戦の重みが一層増えてくることになる。前半戦の決算と
なるはずだった第3戦仙台ハイランドは、チャンピオンを狙うチームにとっては勝
たなくてはならないレースとなったのだ。
 5月26、27日に仙台ハイランドで行われた事前テストの主役は、やはりNSX勢だっ
た。初日は3台のNSXが上位を独占。最終的にコースレコードを軽く1.5秒以上上
回るタイムでNo.64 Mobil1 NSXとNo.100 RAYBRIG NSXが1、2位のタイムを出した。
とは言え、不安材料も多い。最終日に3台のNSXが同じようにミッショントラブル
を抱え、相次いで走行不能になってしまったのだ。普段ならレースに出ないで練習
で悪いところが出たのだから良いこと、と言うところ。だが、NSXの場合、ミッショ
ンは昨年からのウィークポイントである。それがこの時期になっても、未だに各車
に発生するようでは生半可な対策では克服できないものなのかもしれない。レース
当日までに無限と童夢を中心に各チームで対策を立てるはずだが、一抹の不安が残
ることも事実だろう。
 このNSX勢に対抗するのは、やはり開幕戦を制したスカイラインGT-Rだろう。GT-R
を駆る日産系ドライバーは、先のル・マン24時間レースに大挙出場。星野一義/鈴木
亜久里/影山正彦組の3位表彰台という好成績を筆頭に、黒澤琢弥/影山正美/本山
哲組も9位となり日産チーム4台すべてが10位以内というねばり強さを見せた。この
勢いは、間違いなくこのレースにも反映されるだろう。もちろん、先のテストでも
NSX2台に続く3番手につけたのがNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rであり、4番手
はNo.50 ARTAスカイラインなのだ。ARTAの本山は初挑戦のル・マンでも活躍、そし
てフォーミュラニッポンでも2勝を挙げ現在最もノっているドライバーだ。No,50に
は要注意だろう。
 一方、スープラ勢だが、第2戦より98年型が登場しているが、先のテストではいま
ひとつ奮わなかった。しかし、トリッキーでアップダウンのきつい仙台は、マシンの
バランスに優れたスープラにとっては有利なサーキットだ。一発の速さではNSX、ス
カイラインに先行されるかもしれないが、接近戦の多い仙台ではチャンスありだ。
そして、この時期kになるのが雨だ。雨ならNo.36、37のカストロール・トムス・
スープラに注目だ。


GT300はRE雨宮マツモトキヨシRX7が台風の目に?!
初優勝を狙うテイボン・トランピオ・FTOにも注目

 先の仙台テストでGT300のトップタイムを出したのは、なんとNo.7 RE雨宮マツモ
トキヨシRX7だった。第2戦からニューシャーシとなり空力パーツも一新され、戦闘
力はアップしている。テストでのドライバー山路慎一の意気込みは目を見はるもの
があった。このところ良いところがなかった同チームなだけに、過去に優勝したこ
ともあるゲンの良い仙台で、巻き返しを狙いたいところだ。そして、もう1台注目
したいのが、テイボン・トランピオ・FTOだ。デビュー戦の開幕鈴鹿で3位となり、
仙台テストでも3番手のタイム。極めて安定した速さを見せている。まだ、熟成不
足な現状でこのパフォーマンスなだけに、3戦目の仙台は期待が高まるところだろ
う。
 と言ったが、実はこの2台、どちらかというと対抗馬。では本命はと言うと、や
はりNo.44 アペックスDLモモコルセMR2とNo.25 つちやMR2だろう。現状でGT300最
速と言えるのはNo.44 MR2+新田守男だ。先のテストでも2番手のタイムなだけに本
命なのだが、あとはセカンドドライバーとチーム戦略次第。そして、No.25 つちや
MR2は、昨年の仙台の覇者だ。ドライバーは昨年と違う鈴木恵一と舘信吾ペアだが、
開幕戦を制しているだけに、やはり有力であることは違いない。
 そして、問題の天気。雨ならNo.21 ダンロップBP-BMWを忘れてはならない。昨年
の仙台の予選。強い雨の中で、大方の予想を裏切ってポールを獲得したのがこのNo.
21だ。この他、RRとABSのポルシェも雨では強さを見せる。マシン格差がほとんど
ないGT300クラスは、ちょっとした状況変化で優位が変わってくる。GTCファンなら
この微妙な差を、是非見抜いて欲しい。

                      Report by GTインサイドレポート班


☆'98AUTOBACS CUP GTC第3戦 ハイランドGT選手権レース(6/27,28)
予想エントリーリスト(6月22日現在)
[GT500] 19台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          鈴木亜久里   影山正彦          NISMO            BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ    BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 桧井保孝          TEAM 5ZIGEN      DL
 6  ESSO Tiger Supra     ピエール・ラファネル(F)   高木真一      INGING           BS
 8  FET SPORTS SUPRA     ワイン・ガードナー(AUS)  田中 実     TEAM POWER CRAFT BS
12  カルソニックスカイライン         星野一義     黒澤琢弥          TEAM IMPUL       BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS   YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限      BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     山本勝巳          童夢レーシングチーム    BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      エリック・コマス(F)  影山正美          NISMO            BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE    BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹         TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也           TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           本山 哲   土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI  BS
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING   BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC CORSA       DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章     チーム国光 with MOONCRAFT  BS

[GT300] 18台
No. マシン              ドライバー                      エントラント   タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦             RE雨宮レーシング    DL
 9  MTG大黒屋ぽるしぇ    日置恒文   羽根幸浩             TEAM大黒屋      DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗              アビリティ          DL
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行             NISMO           YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山康    加藤寛規          HITOTSUYAMA RACING DL
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや  YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   水野昇太            アペックス           DL
51  コブラポルシェ            池谷勝則   伊東清彦            コブラレーシングチーム    YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   長島正興            KRAFT   DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ  石橋義三   パトリック・バン・スクート   TEAM GAIKOKUYA  DL
71  シグマテック911           星野 薫    城内政樹            シグマテックレーシングチーム  DL
72  オークラRX7          マーク・ポーター(NZ)  片山義美        オークラロータリーレーシング  DL
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸               クスコレーシング     YH
81  ダイシンシルビア           福山英朗   大八木信行             チームダイシン      DL
91  コーセー&バーディークラブMR2  松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム   YH
910 ナインテンポルシェ           余郷 敦   小林正吾            910 RACING       DL
911 ナインテンPCJポルシェ        高橋規一   中島廣高            910 RACING       DL

●GTインサイドレポート班調べによるもので、公式の発表ではありません。
 エントリーは変更される可能性があります。


☆第3戦仙台チケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは仙台ハイランドへ

【チケット料金】
■前売り券 ●大人:4,500円(2日間有効)
■前売ペアチケット:8,500円(2日間有効)
■当日券 ●予選日 大人:2,000円/中高生:1,000円/小人:700円/幼児 500円
     ●決勝日 大人:5,500円/中高生:2,500円/小人:700円/幼児:500円
■駐車料金 ●4輪:1,000円 ●2輪:300円(予選日無料)

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン、ファミリーマート、
セブンイレブン(以上、福島・宮城地区)/
サンクス、サークルK(青森・秋田・岩手地区)
*一部で取り扱っていないチケットもあります。

【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル
TEL:03-3409-2365/FAX:03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。


☆タイムスケジュール
 6月26日 練習走行
   GTフリー走行1回目  9:20~10:50
   GTフリー走行2回目 12:40~14:10
   GTフリー走行3回目 15:40~16:40
 6月27日 公式予選
   GT予選1回目    11:20~12:20
   F TOYOTA予選    12:50~13:10
   ミラージュ東北   13:40~13:55
   シビック東北    14:25~14:40
   GT予選2回目    15:20~16:20
 6月28日 決勝レース
   GTフリー走行     8:30~ 9:00
   ミラージュ東北決勝  9:25~10:00(12周)
   F TOYOTA決勝    10:25~11:00(15周)
   ピットウォーク   11:15~12:00
   シビック東北決勝  12:25~13:00(12周)
   GTウォームアップ  13:20~13:28
   GT決勝スタート   14:10~  63周(終了予定16:15)


☆テレビ放送
 7月4日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州
*宮城テレビでも放送予定

以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =

Formula Nippon

フォーミュラ・ニッポン レースレポート

シリーズ名:全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
大会名:第3戦・富士
距離: 4.470km×45周
予選:5月30日 雨のち曇り・観衆:    7250人(主催者発表)
決勝:5月31日 晴れ      ・観衆:4万1900人(  同  )

初のスペシャル・ステージ進出を果たしたトム・コロネル選手!決勝では、ポイント
圏内につけていたが、トラブルでレースを終える。
追い上げが期待された山西康司選手はスタート直後他車と接触、リタイアを喫す。


 4月に開幕した98年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(略称:FN)は第1戦
の鈴鹿(三重県)、第2戦の美祢(山口県)に続いて第3戦は静岡県にある富士ス
ピードウェイが舞台。オフシーズンのテストでトップタイムを連発するなど、上々の
手応えをつかんでいたPIAA NAKAJIMA RACINGだが、前回の美祢
において、97年全日本F3チャンピオンのビッグルーキー、トム・コロネル選手が初
のポイントをゲット。FN2シーズン目の山西康司選手も狂ったリズムを修正しつつ
あった。また、直前に行われたGTの合同テストでもトップタイムをマークするなど、
上昇機運に乗ってサーキット入りしており、好成績が期待されていた。
 開幕の鈴鹿、そして前回の美祢でもそうだったが、今シーズンのFNは、土曜日の
公式予選が雨に見舞われるケースが続いていたが、今回もまた走り初めとなる土曜日
午前の公式練習はウェットコンディションで始まった。コロネル選手はまだ今回でF
Nが3レース目、山西選手にしてもまだフル参戦を始めて1年あまり、特に雨での走
行経験が少ないのは事実で、ドライコンディションでは好タイムを連発しているにも
かかわらず、ウェットとなるとこれまでは下位に後退してしまっていた。今回も午前
中のセッションでは山西選手が7番手、コロネル選手が14番手と低迷してしまった。
しかし、意外にも2人のドライバーは悲壮感に包まれることはなかった。ウェットコ
ンディションでの走りも、少しずつコツをつかんできつつあったし、何よりも雨が上
がって午後の公式予選はドライコンディションに変わることが予想されていたからだ。
 事実、午後1時50分から行われた公式予選でのコースコンディションは、周回を重
ねる毎にウェットからドライに変わっていった。しかも、途中で2度3度、赤旗によ
る中断があったので、最終的には完全なドライコンディション/スリックタイヤでの
タイムアタックとなった。先ずは浅ミゾのレインタイヤで走りはじめた2人は、1回
目の中断までに足ならしを済ませていて、再開後にアタック。コロネル選手が、この
時点で2番手となる26秒台をマーク、山西選手も27秒台に入れると早々にピットイン。
ともにスリックタイヤに交換してコースコンディションが良くなるのを待ち、残り20
分を切ったところでピットアウトしてタイムアタックに掛かった。まず好タイムを
マークしたのはコロネル選手。ピットアウト後の4周目に1分20秒を切り、5周目に
は19秒738 まで短縮してこの時点で5番手に進出した。その直後に2度目の赤旗が出
されてしまったが、すでに2周のアタックを終えていたからほぼ予定通りのピットイ
ンということになったが、山西選手のほうは悔しいことにタイムアタックの最中に赤
旗中断のため、この時点ではまだ1分23秒台で20番手以下だったのだ。
 公式予選の『残り10分』は、午後3時に再開されることになり、すでに2周アタッ
クしているコロネル選手は2セット目のスリックで、完全なアタックラップが取れて
いない山西選手は1セット目のままスタートしたが、再スタート後5分で3度目の赤
旗が出されてセッションは3度目の中断となってしまう。この“ラスト5分のファイ
ナルアタック”でコロネル選手は集中力を高め、ハードプッシュし、2周目には1分
18秒837 をマークして2番手に進出。最終的には4人に追い越されたものの初のスペ
シャル・ステージ(SS=上位6人による1台ずつのタイムアタック)への進出を果
たした。一方、山西選手は、残り時間がわずか5分間しかない為、“皮ムキ”から始
める必要のある2セット目のタイヤを選ばず、敢えて1セット目のタイヤで再スター
トし、2周目に1分20秒304 をマークしたものの3周目にはむしろタイムが落ちてし
まい、13番手に止まった。
 初のSSに出走したコロネル選手は、初進出ということもあってか、自己の公式予
選タイムを更新できず、6番手のまま決勝レースを迎えることになった。
 決勝が行われた日曜日は、朝から晴れ。2人のドライバーにとっては好きなドライ
コンディションだったが、雲ひとつない青空が広がる…とはいかなかった。午前8時
半から行われたフリー走行ではコロネル選手が6番手につけたものの、山西選手は、
まるでこの日の空模様のようにタイムが今ひとつで16番手と冴えない。午後2時前に
スタートした決勝レースでは、6番手スタートで、序盤戦をポイント獲得圏内で戦っ
ていたコロネル選手のほうも僅か10周余りでエンジンが不調を訴えるようになりピッ
トイン。どうやら電気系のトラブルのようでそのままリタイアとなってしまった。一
方、山西選手はスタートで出遅れてポジションを下げてしまい、しかも1コーナーで
他車と接触。マシンは押し出される恰好でコースオフ、グラベルにつかまってその場
でレースを終わらざるをえなかった。「これもレースですから…」。言葉少なにレー
スを総括した山西選手だが、その悔しさは充分伝わってきた。ネクスト・ラウンドは
2週間後のツインリンクもてぎ。悔しさをバネに心機一転、テスト時の好調さを取り
戻すしかない!


■PIAA NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
「トムは、電気系のトラブルでレースを終えてしまいました。不運といえば不運です
がこれもレースです。山西選手は、スタートの混乱をうまく処理できずレースを終え
てしまいました。次戦のもてぎは、事前のテストで良い感触をつかんでいます。次戦
での活躍を期待したいと思います。」

●次戦は、6月13日~14日栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。

Formula Nippon

'98F_NIPPON ドライバーズポイント( 3/10戦

                                                    (第3戦まで)
 
     1998                   4   5   5   6   7   8   8   9  10  11
      Japan                 /   /   /   /   /   /   /   /   /   /
       Formula Nippon      19  17  31  14  05  02  30  20  18  29
        Championship       鈴  美  富  茂  富  美  富  鈴  富  鈴
         Drivers-point     鹿  祢  士  木  鹿  生  士  祢  士  鹿
Po -No ----Driver ------Rd.-1 --2 --3 --4 --5 --6 --7 --8 --9 -10 ---総合P
 1  8     本山 哲           0  10  10                                   20
 2 55     金石 勝智         3   2   6                                   11
 3 20     影山 正彦        10   0   0                                   10
 4 14     道上 龍           0   4   3                                    7
 5 56     脇阪 寿一         0   6   0                                    6
 5  1     影山 正美         6   0   0                                    6
 7  7     N.フォンタナ     4   0   1                                    5
 8 19     黒澤 琢弥         0   0   4                                    4
 9  5     M.グーセン       1   3   0                                    4
10 11     野田 英樹         2   0   2                                    4
11 65     T.コロネル       0   1   0                                    1
    3     川本 篤           0   0   0                                    0
    2     R.ファーマン     0   0   0                                    0
   21     田中 哲也         0   0   0                                    0
   62     柴原 眞介         0   0   0                                    0
   17     近藤 真彦         0   0   0                                    0
   64     山西 康司         0   0   0                                    0
   36     玉中 哲二         0   0   0                                    0
    6     脇阪 薫一         0   0   0                                    0
   22     石川  朗          0   0   0                                    0
   18     高橋 毅           0   0   -                                    0
   63     大西 太一郎       -   0   0                                    0
   37     山田 政夫         -   0   0                                    0
   35     惣田 季靖         0   -   -                                    0
   63     OSAMU        0   -   -                                    0
   12     飯田 章           -   -   0                                    0
   22     立川 祐路         -   -   0                                    0
**************************************************************************
  * 1位から6位までに10-6-4-3-2-1のポイント
  * 全10戦総ポイント制
  * 予選通過基準タイム(110%)
 
 
                                        ///// PDD01523 伊東 昭雄 /////

Formula Nippon

FN_Rd.3:富士 決勝レポート

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦 富士スピードウェイ

          本山、ポールトゥウィンで連勝!

 5月31日、天気予報は全国的に晴れ。富士スピードウェイも午前中は薄曇り
だったが、決勝のスタート時刻が近づくにつれて陽も射して気温も上がってきた。

 スタートを制したのはPPスタートの#8本山、好スタートの#7フォンタナ
がこれに続きチームルマンの1-2態勢。
 スタート直後の1コーナーで#64山西、#24石川がストップ。

 朝のフリー走行でクラッシュをしてしまった注目のGフォースに乗る#2ファ
ーマンはフォーメイションでピットイン。再度コースインするがまともに走れず。
結局リタイア。

2周目ダンロップコーナー#1影山スピンストップ。
10周目1コーナー#20影山スピン、グラベルストップ

●10周終了時点(TOP10)
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308 - 2.2
19  黒澤琢弥        ローラT98-51 /無限MF308  - 3.8
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308  - 5.3
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308  - 9.0
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308  -10.0
 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308  -11.6
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308  -14.4
56  脇阪寿一        ローラT97-51 /無限MF308  -20.4

12周目#65コロネル、ピットイン(マシントラブル)
19周目追い上げの期待された#56脇阪はペース上がらず、ピットイン、リタイ
アとなってしまった。

勢いづく#8本山は独走態勢を固めつつある。

●20周終了時点(TOP10)
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308 - 4.8
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308  - 4.9
19  黒澤琢弥        ローラT98-51 /無限MF308  - 5.5
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308  - 9.9
 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308  -13.3
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308  -19.8
21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308  -24.8
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308  -30.2
18  立川祐路        レイナード97D/無限MF308  -33.1

20周を過ぎて2位争いが激化。#7フォンタナ、#19黒澤、#55金石がバトルを
繰り広げる間に#14道上もこの集団に追いつく。

26周目1コーナー、#19黒澤、#55金石が続けて#7フォンタナをパス。
28周目サントリーコーナー、#14道上が手こずりながらも#7をパス。

●30周終了時点(TOP10)
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
19  黒澤琢弥        ローラT98-51 /無限MF308  - 6.5
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308  - 7.2
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308  -12.2
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308 -13.4
 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308  -15.9
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308  -23.1
21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308  -28.6
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308  -30.9
18  立川祐路        レイナード97D/無限MF308  -40.8

35周目1コーナー、#55金石が#19黒澤を抜き2位へ。しかし、抜かれた#19
黒澤はその後も食い下がる。
36周目1コーナー、#12飯田が#12田中を抜き8位へ。
37周目サントリーコーナー、#5グーセンが#7フォンタナを抜き5位へ浮上。
と思ったら、その後に#5はスローダウン。ピットインしてリタイア。
41周目1コーナー、#11野田、#7フォンタナをパスし6位へ。

40周過ぎからトップ#8本山のペースが鈍る。#55金石との差は、40周目5
秒4、41周目4秒8、42周目3秒8、43周目2秒2、44周目1秒7。最
後は0秒8まで詰まったが、これは#8本山の意識的なペースダウン。
 「連勝は嬉しいけど、本当に喜ぶのはもっと先」という#8本山はMINEに
続く2連勝。一気にチャンピオン最有力候補となった。

●暫定決勝結果(TOP10)
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308  -   0.8
19  黒澤琢弥        ローラT98-51 /無限MF308  -   3.0
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308  -  12.5
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308  -  28.1
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308 -  31.8
21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308  -  31.9
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308  -  32.3
18  立川祐路        レイナード97D/無限MF308  -  54.0
 6  脇阪薫一        ローラT97-51 /無限MF308  -1'30.1


 なお、結果は暫定です。

             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

Formula Nippon

98全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦 レース結果

*******************************************************************************
*                                        Fuji International Speedway(4.470km) *
*              1998年全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦 富士スピ-ドウェイ              *
*                        フォーミュラ・ニッポン レース結果表                            *
* 1998.05.31    天候 : 曇り       コース状況 : ドライ         SEIKO TIMING *
*******************************************************************************
位車番ドライバー         車      名                    周回   所要時間    km/h
-------------------------------------------------------------------------------
 1  8 本山 哲        (J) LEMONed Le Mans                45 1:00'28.148 199.329
 2 55 金石 勝智      (J) ARTA                           45 1:00'28.982 199.284
 3 19 黒澤 琢弥      (J) MAZIORA IMPUL                  45 1:00'31.193 199.162
 4 14 道上 龍        (J) JACCS MOONCRAFT                45 1:00'40.675 198.644
 5 11 野田 英樹      (J) COSMO OIL CERUMO               45 1:00'56.321 197.794
 6  7 N. フォンタナ (RA) LEMONed Le Mans                45 1:01'00.046 197.592
 7 21 田中 哲也      (J) BE BRIDES                      45 1:01'00.121 197.588
 8 12 飯田 章        (J) COSMO OIL CERUMO               45 1:01'00.453 197.570
 9 18 立川 祐路      (J) TMS                            45 1:01'22.163 196.405
10  6 脇阪 薫一      (J) 5ZIGEN                         45 1:01'58.303 194.496
11 17 近藤 真彦      (J) TMS                            44 1:00'39.230 194.301
12 62 柴原 眞介      (J) LEYJUN                         44 1:01'32.056 191.521
13 63 大西太一郎     (J) LEYJUN                         43 1:00'43.553 189.654
14 36 玉中 哲二      (J) タカギ B-1                     43 1:01'34.411 187.043
15 37 山田 政夫      (J) タカギ B-1                     41 1:01'23.077 178.880
----------------------------- *** 以上 完走 *** -------------------------------
    5 M. グーセン    (B) 5ZIGEN                         37
   56 脇阪 寿一      (J) ARTA                           19
   65 T. コロネル   (NE) PIAA NAKAJIMA                  12
   20 影山 正彦      (J) MAZIORA IMPUL                   9
    3 川本 篤        (J) ASAHI KIKO                      9
    2 R. ファーマン (GB) SHIONOGI  NOVA                  3
    1 影山 正美      (J) SHIONOGI  NOVA                  1
   64 山西 康司      (J) PIAA NAKAJIMA                   0
   22 石川 朗        (J) BE BRIDES                       0
-------------------------------------------------------------------------------
スタート  13:44'42     フィニッシュ  14:45'10.148
参加台数 : 24 台    出走台数 : 24 台    完走台数 : 15 台
ベストタイム  No. 55 ( 金石  勝智 )   1'19.388  45/45  202.701 km/h
                       変更なき場合このまま正式結果とします。
-------------------------------------------------------------------------------
CHIEF TIMEKEEPER :  HISAO GOMI
                    ☆☆☆ 提供 : Fuji International Speedway ☆☆☆

Formula Nippon

98全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦 フリー走行

*******************************************************************************
*                                        Fuji International Speedway(4.470km) *
*              1998年全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦 富士スピ-ドウェイ              *
*                           フォーミュラ・ニッポン フリー走行                           *
* 1998.05.31    天候 : 曇り       コース状況 : ドライ         SEIKO TIMING *
*******************************************************************************
位車番ドライバー         車     名                      ベストラップ 周  km/h
-------------------------------------------------------------------------------
 1 56 脇阪 寿一 (J)      ARTA                           1'18.773 14 204.283
 2  8 本山 哲 (J)        LEMONed Le Mans                1'19.010 10 203.670
 3  7 N. フォンタナ (RA) LEMONed Le Mans                1'19.026 16 203.629
 4 55 金石 勝智 (J)      ARTA                           1'19.039 13 203.596
 5 20 影山 正彦 (J)      MAZIORA IMPUL                  1'19.093 15 203.457
 6 65 T. コロネル (NE)   PIAA NAKAJIMA                  1'19.374 17 202.736
 7 19 黒澤 琢弥 (J)      MAZIORA IMPUL                  1'19.461 13 202.514
 8 14 道上 龍 (J)        JACCS MOONCRAFT                1'19.505 16 202.402
 9  5 M. グーセン (B)    5ZIGEN                         1'19.612 18 202.130
10  1 影山 正美 (J)      SHIONOGI  NOVA                 1'19.679 14 201.960
11 12 飯田 章 (J)        COSMO OIL CERUMO               1'19.687 18 201.940
12 21 田中 哲也 (J)      BE BRIDES                      1'19.704 17 201.897
13 11 野田 英樹 (J)      COSMO OIL CERUMO               1'19.755 13 201.768
14 18 立川 祐路 (J)      TMS                            1'19.971 19 201.223
15  6 脇阪 薫一 (J)      5ZIGEN                         1'20.402 19 200.144
16 64 山西 康司 (J)      PIAA NAKAJIMA                  1'20.446 14 200.035
17 17 近藤 真彦 (J)      TMS                            1'20.748 17 199.287
18  3 川本 篤 (J)        ASAHI KIKO                     1'21.077 15 198.478
19 62 柴原 眞介 (J)      LEYJUN                         1'21.424 16 197.632
20 36 玉中 哲二 (J)      タカギ B-1                     1'22.420 14 195.244
21 63 大西太一郎 (J)     LEYJUN                         1'22.466 14 195.135
22  2 R. ファーマン (GB) SHIONOGI  NOVA                 1'23.349  3 193.068
23 22 石川 朗 (J)        BE BRIDES                      1'23.973 10 191.633
24 37 山田 政夫 (J)      タカギ B-1                     1'27.381  8 184.159
-------------------------------------------------------------------------------
                    ☆☆☆ 提供 : Fuji International Speedway ☆☆☆

Formula Nippon

98全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦予選結果

*******************************************************************************
*                                        Fuji International Speedway(4.470km) *
*              1998年全日本選手権フォ-ミュラ・ニッポン第3戦 富士スピ-ドウェイ              *
*                       フォーミュラ・ニッポン 公式予選正式結果表                       *
* 1998.05.30    天候 : 曇り       コース状況 : セミウェット&ドライ  SEIKO TIMING *
*******************************************************************************
位車番ドライバー         車     名           S・Sタイム     ベストラップ 周  km/h
-------------------------------------------------------------------------------
 1  8 本山 哲 (J)        LEMONed Le Mans    1'17.851    1'18.305 19 205.504
 2 55 金石 勝智 (J)      ARTA               1'17.928    1'18.303 20 205.509
 3 19 黒澤 琢弥 (J)      MAZIORA IMPUL      1'17.986    1'18.604 22 204.722
 4  7 N. フォンタナ (RA) LEMONed Le Mans    1'18.144    1'18.290 26 205.543
 5 20 影山 正彦 (J)      MAZIORA IMPUL      1'18.247    1'18.377 25 205.315
 6 65 T. コロネル (NE)   PIAA NAKAJIMA      1'18.873    1'18.837 25 204.117

 7 12 飯田 章 (J)        COSMO OIL CERUMO               1'19.125 26 203.374
 8 11 野田 英樹 (J)      COSMO OIL CERUMO               1'19.278 26 202.982
 9 14 道上 龍 (J)        JACCS MOONCRAFT                1'19.427 24 202.601
10 21 田中 哲也 (J)      BE BRIDES                      1'19.833 26 201.571
11 17 近藤 真彦 (J)      TMS                            1'19.881 21 201.450
12* 5 M. グーセン (B)    5ZIGEN                         1'19.991 29 201.173
13 56 脇阪 寿一 (J)      ARTA                           1'20.278 11 200.453
14 64 山西 康司 (J)      PIAA NAKAJIMA                  1'20.304 22 200.389
15  6 脇阪 薫一 (J)      5ZIGEN                         1'20.363 25 200.241
16  2 R. ファーマン (GB) SHIONOGI  NOVA                 1'20.700 16 199.405
17  1 影山 正美 (J)      SHIONOGI  NOVA                 1'20.725 17 199.343
18  3 川本 篤 (J)        ASAHI KIKO                     1'21.035 24 198.581
19 62 柴原 眞介 (J)      LEYJUN                         1'22.307 14 195.512
20 36 玉中 哲二 (J)      タカギ B-1                     1'22.892 23 194.132
21*63 大西太一郎 (J)     LEYJUN                         1'23.364 19 193.033
22 37 山田 政夫 (J)      タカギ B-1                     1'25.727 24 187.712
23 18 立川 祐路 (J)      TMS                            1'30.580  5 177.655
24 22 石川 朗 (J)        BE BRIDES                      0'07.354  3  13.328
-------------------------------------------------------------------------------
予選通過基準タイム ( 110% ) 1'26.129
* H項違反:ベストラップ削除
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                    ☆☆☆ 提供 : Fuji International Speedway ☆☆☆

Formula Nippon

FN_Rd.3:富士 SSレポート

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦 富士スピードウェイ

       夕暮れのSSを制したのは好調本山!
    逆転初ポールで連勝に向け最高の位置からスタート

 予選上位6選手によるスペシャルステージ(SS)は、予定より1時間遅れて
午後4時30分から開始された。天候は曇っているが、雨の心配はなさそうだ。
-------------------------------------------------------------
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308  1'20.223(1周目)
(SS初進出)                               1'19.111(2周目)
                      *1'18.873(3周目)
-------------------------------------------------------------
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308  1'19.123(1周目)
(今季初SS)                               1'18.423(2周目)
                                            *1'17.986(3周目)
フォンタナの暫定PPタイムを上回り17秒台。星野監督も大喜び。
-------------------------------------------------------------
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308  1'19.440(1周目)
(今季2度目のSS)                         1'18.479(2周目)
                                            *1'18.247(3周目)
自身の予選タイムは更新したものの、黒澤のタイムは上回れず。
-------------------------------------------------------------
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308  1'19.319(1周目)
(全戦SS進出)                             1'18.254(2周目)
                                            *1'17.851(3周目)
黒澤のタイムを更新。トップ3確定。
-------------------------------------------------------------
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308 1'19.289(1周目)
(今季初SS)                               1'18.231(2周目)
                                            *1'17.928(3周目)
本山のタイムに僅かに届かず。亜久里監督悔しそうな顔。
-------------------------------------------------------------
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308  1'19.255(1周目)
                                             1'18.346(2周目)
                                            *1'18.144(3周目)
予想外にタイムは伸びず、4位に沈む。
-------------------------------------------------------------

SSの結果により、上位6台のグリッドは以下のとおり。( )は予選順位

 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308  1'17.851(3)
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308 1'17.928(2)
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308  1'17.986(5)
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308  1'18.144(1)
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308  1'18.247(4)
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308  1'18.873(6)

 なお、結果は暫定ですので、後に掲載されるリザルトをご覧ください。

             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

Japanese F3

F3_Rd.3:富士 予選レポート

全日本F3選手権第3戦 富士スピードウェイ

        ダンブレック、加藤とのPP争いを制する

 5月30日、予選日。午後3時45分、予選開始。
 使用制限のされたタイヤを温存するため、10分を経過したところでタイム計
測されたのは9台のみ。優勝候補の一角#2加藤が唯一29秒台でトップ。

●10分経過時点の順位(TOP6)
 2  加藤  寛規      DALLARA F398/トヨタ 1'29.951
64  松田  次生
 5  高木  真一
 6  松浦 佑亮
51  清水 剛
18  密山 祥吾

 開始10分を過ぎて、続々とコースイン。全車がアタックを開始。

●20分経過時点の順位(TOP6)
 1  P.ダンブレック  DALLARA F398/トヨタ   1'29.272
 2  加藤  寛規      DALLARA F398/無限
 7  舘  信吾        DALLARA F398/トヨタ
77  伊藤  大輔      DALLARA F397/無限
 4  R.ヴィルタネン  DALLARA F397/トヨタ
38  平野  功        DALLARA F398/トヨタ

 白熱したのは最後の2分。#2加藤が、そこまでトップだった#1ダンブレッ
クを逆転してトップに立つが、#1ダンブレックも最後の最後、チェッカーの周
に再度逆転。2強の争いを制してPPの座を手に入れた。

●予選終了時の順位(TOP6)
 1  P.ダンブレック  DALLARA F398/トヨタ   1'28.911
 2  加藤  寛規      DALLARA F398/無限     1'29.068
77  伊藤  大輔      DALLARA F397/無限
 7  舘  信吾        DALLARA F398/トヨタ
 4  R.ヴィルタネン  DALLARA F397/トヨタ
16  R.デルフラー    DALLARA F397/トヨタ


 なお、結果は暫定ですので、後に掲載されるリザルトをご覧ください。

             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

Formula Nippon

FN_Rd.3:富士 予選レポート

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦 富士スピードウェイ

        フォンタナ、最後の最後で暫定PPを獲得!

 5月30日、、予選日。
 予定よりやや遅れ午後1時50分、予選が始まった。
 先ほどまで降ったり止んだリを繰り返していた雨もあがり、天候は曇り。路面
はハーフウエットだが徐々に乾きはじめている。

 開始10分経過したところで、#18立川祐路がダンロップコーナーでスピン、
ストップ。コースを塞いだため赤旗が提示され予選は中断。新ルールにより、自
力でコース復帰できなかった#18立川はここで予選を終了。

●10分経過時点の順位(TOP6)
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308 1'27.735
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308

 午後2時9分、予選再開。残り50分。陽も射してきており路面状況は急速に
回復しているが、各マシンはまだレインタイヤ。濡れた箇所を選んで走っている。

●20分経過時点の順位(TOP6)
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308 1'25.520
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308
56  脇阪寿一        ローラT97-51 /無限MF308
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308

 注目のGフォースを駆る#2  R.ファーマンも健闘し11位につけている。

 コースは殆ど乾いているが300R付近が濡れており、各チームスリックタイ
ヤへの変更のタイミングを計っている。すでにスリックに変えてピットで待機す
るチームが多くなってきた。
 #7  N.フォンタナはスリックに履き替えてコースイン。

●30分経過時点の順位(TOP6)
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308 1'23.997
 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308
 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308
 1  影山正美        ローラT97-51 /無限MF308
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308

  スリックを履いた#7  N.フォンタナが更に21秒台へとタイムアップ。各チ
ーム続々とスリックへと交換を始める。ここから予選開始ということろ。

 セルモの2人#11野田、#12飯田が元気だ。次々にタイム更新をしている。

●40分経過時点の順位(TOP6)
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308 1'19.366
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308

 残り20分を切ったが、ここからがいよいよ予選本番。SS進出を賭けた激し
いアタックが始まった。
 PP候補の1人だった#56脇阪がダンロップコーナー手前でコースアウト。ク
ラッシュは免れたがここで予選を終えた。
 天候は完全に回復。晴れてきた。アタックも益々白熱し、最後の最後まで順位
は決まりそうもない気配だ。

●50分経過時点の順位(TOP6)
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308 1'19.240
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308

 残り10分を切ったところで、またしても赤旗。予選を中断してダンロップコ
ーナー手前のコースサイドに止まっている#56脇阪車を排除。
 予選は残り10分間の勝負となった。

 午後3時2分予選再開。ピットロードに並んで出番を待っていたマシンが次々
とコースイン。

 #7フォンタナが2位に浮上。
 残り5分となったところで、サントリーコーナーで#1影山と#14道上がコー
スアウト、ストップ。最終コーナーでは#62柴原が激しくクラッシュして、三たび
予選は中断。この3者はここで予選を終えた。

 午後3時20分、予選が再開。残り5分。
 チェッカー間際になって、#20影山、#7フォンタナ、#8本山、#55金石、
#7フォンタナと目まぐるしくトップが交替して予選は終了。

 7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308  1'18.290
55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308 1'18.303
 8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308  1'18.305
20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308  1'18.377
19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308  1'18.604
65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308  1'18.837
--------------------以上SS進出-----------------------
 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308
12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308
11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308
14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308
21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308
17  近藤真彦        レイナード97D/無限MF308
           ・
           ・
           ・

 なお、結果は暫定ですので、後に掲載されるリザルトをご覧ください。

             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***

Formula Nippon

FN_Rd.3:富士、最新エントリー状況

    Fニッポン第3戦富士、Gフォースは1台、鈴木利男はまたも欠場に

  5月30、31日、富士スピードウェイで行われるフォーミュラ・ニッポン第
3戦のエントリーだが、本日(26日)までに次のような変更があった。

●欠場
  MIRAI                 15  鈴木利男  →  欠場
  KYOETSU STELLAR       35  惣田季靖  →  欠場

●マシン変更
  SHIONOGI TEAM NOVA     1  影山正美  Gフォース98-N  →  ローラT97-51
  タカギB-1             37  山田政夫  ローラT95-50   →  ローラT94-50
  LEYJUN                62  柴原眞介  レイナード95D  →  レイナード96D


第3戦エントリーリスト(5/26現在)

チーム              車番  ドライバー      車両
------------------------------------------------------------------------------
SHIONOGI TEAM NOVA     1  影山正美        ローラT97-51 /無限MF308
(SHIONOGI NOVA)        2  R.ファーマン    Gフォース98-N/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
ASAHI KIKO             3  川本  篤        レイナード96D/無限MF308
-----------------------------------------------------------------------------
5ZIGEN                 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308
                       6  脇阪薫一        レイナード96D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
LEMONed Le Mans        7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308
                       8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
COSMO OIL CERMO       11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308
                      12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
JACCS MOONCRAFT       14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
TMS                   17  近藤真彦        レイナード97D/無限MF308
                      18  立川祐路        レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
MAZIORA IMPUL         19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308
                      20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
BE BRIDES             21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308
                      22  石川  朗        レイナード94D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
タカギB-1             36  玉中哲二        ローラT96-51 /無限MF308
                      37  山田政夫        ローラT94-50 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
ARTA                  55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308
                      56  脇阪寿一        ローラT97-51 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
LEYJUN                62  柴原眞介        レイナード96D/無限MF308
                      63  大西太一郎      レイナード95D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
PIAA NAKAJIMA         64  山西康司        レイナード97D/無限MF308
                      65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
計  13チーム  24台

  情報提供:日本レースプロモーション(JRP)

                              *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***

Japan Touring Car Championship

JTCC-Rd3:JTCC第3戦菅生レース結果

JTCC第3戦 -RIJ- (1997-05-24) Provisional Race-Results
For All Japan Touring Car Championship Rd.3 スポーツランド菅生(J) : 3.704km

 P No. Driver----------- Car-------------------- Lap --GoalTime-- -km/h--
 1  37 関谷 正徳   (J)  Toyota Chaser            25  0:37'33.109 147.956
 2  39 竹内 浩典   (J)  Toyota Chaser            25    -   0.244 147.940
 3  19 金石  勝智   (J)  Toyota Exiv              25    -  20.019 146.653
 4  36 K.バート   (GB)  Toyota Chaser            25    -  20.356 146.631
 5  25 土屋 圭市   (J)  Toyota Chaser            25    -  21.423 146.562
 6  38 立川 祐路   (J)  Toyota Chaser            25    -  29.554 146.040
------------------------ DNC ---------------------------------------------
 7  11 中谷 明彦   (J)  Toyota Exiv              16    -    9Laps       
 8  68 R.デルフラー(D)  Toyota Exiv               7    -   18Laps       
 9  24 土屋  武士   (J)  Toyota Exiv               2    -   23Laps       
------------------------ DNS --------------------------------------------
10  66 C.マルティノ(I)  Subaru Impreza W          0    -   25Laps       
**************************************************************************

* Fastest LapTime : 1'28.882  関谷 正徳   On 3/25 Lap

             提供:竹下 恵一郎(JCG00146)/菅生
           * FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *

Japan Touring Car Championship

JTCC-Rd3:JTCC第3戦菅生予選結果

JTCC第3戦 -RIJ- (1998-05-23) 1st Qualify-Session
For All Japan Touring Car Championship Rd.3 スポーツランド菅生(J) : 3.704km

 P No. Driver----------- Car-------------------- Best-LapT -Behind -km/h--
 1  37 関谷 正徳   (J)  Toyota Chaser           R1'27.282         152.774
 2  39 竹内 浩典   (J)  Toyota Chaser            1'27.549   0.267 152.308
 3  36 K.バート   (GB)  Toyota Chaser            1'27.606   0.324 152.209
 4  38 立川 祐路   (J)  Toyota Chaser            1'28.043   0.761 151.453
 5  19 金石  勝智   (J)  Toyota Exiv              1'28.131   0.849 151.302
 6  68 R.デルフラー(D)  Toyota Exiv              1'29.119   1.837 149.625
 7  24 土屋  武士   (J)  Toyota Exiv              1'29.131   1.849 149.605
 8  11 中谷 明彦   (J)  Toyota Exiv              1'29.392   2.110 149.168
 9  25 土屋 圭市   (J)  Toyota Chaser            1'29.697   2.415 148.660
10  66 C.マルティノ(I)  Subaru Impreza Wagon     1'33.724   6.442 142.273
**************************************************************************

* Rマークはレコードタイム
  これまでのコースレコードは 1'27.528

             提供:竹下 恵一郎(JCG00146)/菅生
           * FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (SDI00686)-RIJ *

Formula Nippon

FN_Rd.3:富士に飯田章が復活エントリー

              Fニッポン第3戦富士、飯田章復活!

  第2戦MINEではフレッシュな顔触れが表彰台を占めたFニッポン。第3戦
は5月30、31日、富士スピードウェイに舞台を移して行われるが、今季シー
トを失っていた飯田章がセルモからエントリーしている。また、第2戦でそのセ
ルモからエントリーをしていた立川祐路は高橋毅に代わってTMSからエントリ
ーすることとなった。

COSMO OIL CERMO
#12  立川祐路  →  飯田  章
TMS
#18  高橋  毅  →  立川祐路

  また、先日ノバがシェイクダウンを行った注目のマシン、Gフォースもエント
リーリストに登場しており、富士で実戦投入されるのかが気になることろだ。

第3戦エントリーリスト

チーム              車番  ドライバー      車両
------------------------------------------------------------------------------
SHIONOGI TEAM NOVA     1  影山正美        Gフォース98-N/無限MF308
(SHIONOGI NOVA)        2  R.ファーマン    Gフォース98-N/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
ASAHI KIKO             3  川本  篤        レイナード96D/無限MF308
-----------------------------------------------------------------------------
5ZIGEN                 5  M.グーセン      レイナード97D/無限MF308
                       6  脇阪薫一        レイナード96D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
LEMONed Le Mans        7  N.フォンタナ    レイナード97D/無限MF308
Team Le Mans           8  本山  哲        レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
COSMO OIL CERMO       11  野田英樹        ローラT98-51 /無限MF308
                      12  飯田  章        ローラT96-52 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
JACCS MOONCRAFT       14  道上  龍        レイナード96D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
MIRAI                 15  鈴木利男        レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
TMS                   17  近藤真彦        レイナード97D/無限MF308
                      18  立川祐路        レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
MAZIORA IMPUL         19  黒澤琢弥        ローラT98-52 /無限MF308
                      20  影山正彦        ローラT96-52 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
BE BRIDES             21  田中哲也        ローラT95-50 /無限MF308
                      22  石川  朗        レイナード94D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
タカギB-1             36  玉中哲二        ローラT96-51 /無限MF308
                      37  山田政夫        ローラT95-50 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
ARTA                  55  金石勝智        ローラT98-51 /無限MF308
                      56  脇阪寿一        ローラT97-51 /無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
LEYJUN                62  柴原眞介        レイナード95D/無限MF308
                      63  大西太一郎      レイナード95D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------
PIAA NAKAJIMA         64  山西康司        レイナード97D/無限MF308
                      65  T.コロネル      レイナード97D/無限MF308
------------------------------------------------------------------------------


  情報提供:日本レースプロモーション(JRP)

                              *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***

Japanese F3

全日本F3選手権 レースレポート

●レース名: 1998年全日本F3選手権第3戦MINE
●サーキット:セントラルパークMINEサーキット/3.3308km×28Laps=93.26km
●開催日:  5月16日~17日
●天候:   16日(予選日)/雨    観客1万2300人
       17日(決勝日)/晴れ   観客4万4700人

#64 松田次生選手、課題を克服し6位入賞。2戦連続でポイント獲得に成功


 SRS-F(鈴鹿レーシングスクール)のスカラシップを受賞、中嶋悟率いる「N
AKAJIMA HONDA」のマネージメントによって、本年度の全日本F3選手
権に参戦することとなった松田次生選手(18歳)、3月21日に行われた鈴鹿サー
キットでの開幕戦、松田選手は4輪初レースながらも5位に入賞するなど健闘を見せ
ており、このセントラルパークMINEサーキットでの第3戦でもポイント獲得を狙
い、チームはレースウィークに備えて5月7~8日と2日間のテスト走行を実施。2
日間ともに午前が雨で午後に晴れるという難しいコンディションとはなったが、初
コースとなるMINEのコースレイアウトの習熟に集中した。
 そして迎えたレースウィークでは、決勝に向けた大事な練習走行となる木曜日、金
曜日と、テスト時のデータを基に順調にセットアップを進めた松田選手は、金曜日の
午後にニュータイヤを装着。ライバルとなる各選手もニュータイヤでセッティングを
煮詰める中、開幕戦の覇者であるチームトムスのピーター・ダンブレック選手に0.
2秒及ばずトップは譲ったものの、1分22秒831という好タイムをマークして2
番手に着けた。ちなみにこの松田選手のタイムは、これまでのMINEのF3コース
レコードを0.5秒も上まわるもので、翌日に控えた予選、決勝に向けチーム、ドラ
イバーともに好感触を掴んで土曜日を迎えることとなった。
 ところが翌日はあいにくの雨。午前中に予定されていたF3の公式練習の段階では、
かなりの強い雨が降っており、路面はヘビーウエットとなったためにチームは公式練
習の出走を見合わせ、午後の予選に臨むこととなった。
 そして始まった公式予選。その頃には雨は止んでいたものの、路面は相変わらず濡
れており、各車レインタイヤでのアタックとなった。松田選手は、公式練習をパスし
たこともあって真っ先にコースイン。序盤からタイミングモニターの上位に着けてい
たが、ある程度のタイムを出したところでいったんピットインし、タイヤを交換して
再度アタックへ向かった。この時履いたタイヤはニュータイヤではなく、中古のレイ
ンタイヤ。テスト走行の時に同様のコンディションの際、速かったというデータに基
づき、あえて溝のすり減った〝浅溝〟をチョイスした。予選も残り8分という状況な
がら、松田選手は早速タイムを縮めて1分40秒241で6番手に着けると、予選終
了間際には1分39秒596へとさらにタイムアップを果たす。しかし、どんどん乾
いて好転していく路面コンディションの中で他のドライバーもタイムアップしたため、
公式予選を6位で終えることとなった。ポールポジションは筑波に続いて好調の#2
加藤寛規選手(DALLARA F398/無限HONDA)が獲得、予選2位に#
1ダンブレック選手(DALLARA F398/TOYOTA)、予選3位に#55
金石年弘選手(DALLARA F398/無限HONDA)、予選4位は#5高木
真一選手(DALLARA F397/TOYOTA)、予選5位は#9谷川達也選手
(DALLARA F397/TOYOTA)で、これに#64松田選手が続く形とな
った。
 翌日の決勝レース当日は一転して快晴に恵まれた。前日がウエットでの走行であっ
たため急遽決勝前に設けられた10分間のフリー走行では、金曜日に好タイムをマー
クしたセッティングを基に、当日の路面コンディションへの対応を図り決勝に備えた
松田選手だったが、今回、チームからは『集団の中でレースを戦うこと』という課題
が与えられていた。開幕戦ではエンジンストールから終盤見事な追い上げで5位に入
賞して見せた松田選手だが、そこで追い上げるレースができることは証明済みという
ことで、今度は最初から最後まで集団と集中力を切らさずにレースを戦ってフィニッ
シュしようという、新たなテーマが与えられたわけだ。
 迎えた決勝は午前11時33分にスタート。今回は無事にスタートを切った#64松
田選手だったが、1コーナーでイン側のラインを通ったためにアウト側の大外から回
ってきた#7舘信吾選手(DALLARA F398/TOYOTA)、#4リスト・
ヴィルタネン選手(DALLARA F397/TOYOTA)の2台に2コーナー
でかわされ、1周目は8番手でホームストレートに戻ってきた。3周目に先行してい
た#9谷川選手のリタイアで7番手に上がっていた#64松田選手は、#5高木選手、#7舘
選手、#4ヴィルタネン選手らと4~5台が数珠つなぎとなった集団の中でバトルを展
開。10周目には#4ヴィルタネン選手をかわしてポイント圏内である6位にポジシ
ョンアップを果たす。しかし、今回の舞台、ストップ&ゴーのテクニカルコースであ
るMINEは、抜きどころのないコースとしても有名。しかも前を行くのはここを
ホームコースとしている#5高木選手ということで、#64松田選手になかなかチャンス
は訪れず4位グループのまま走行を続けることに。結局さらなる上位進出はならず、
#64松田選手は28周を走りきり6位でフィニッシュ。激戦の続く全日本F3選手権シ
リーズにおいて、開幕戦の鈴鹿に続いて2戦連続ポイントとなる1ポイントを獲得し
た。
 課題であった『集団の中での戦い』を無事にクリアした松田選手。順位的には6位
で開幕戦の5位には及ばなかったものの、レース中のベストラップ1分25秒571
は優勝した#1ダンブレック選手に次ぐ2位の素晴らしいタイムだった。集団の中で
の戦いは、とかく自分のペースで走れずに、前車のペースに巻き込まれてしまうケー
スが少なくはないが、初めての集団戦であったことを考え合わせれば、松田選手のベ
ストラップは非常に高く評価されるものだった。次戦はわずか2週間後の5月31日
の富士スピードウェイ。ここでは例年、スリップストリームを使った集団でのバトル
が毎戦のように展開されている超高速コース。松田選手にとっては今回の課題をクリ
アしたことによって、次戦に向けて何事にも替えがたい自信がついたことだろう。
 なお、レースはポールポジションから#2加藤選手が好スタートを決めたものの、#
1ダンブレック選手がこれをかわして優勝。#2加藤選手は2位に。3位には#7舘選
手という結果となった。


●チーム総監督 中嶋悟のコメント
「レースウィーク中、気負わずに順調にメニューをこなし、少しずつ結果を出してい
く姿勢は評価できます。次戦以降の更なる活躍を期待したくなります。」

※次戦は、5月30日~31日富士スピードウェイで開催されます。

スーパー耐久

SUZUKA N1-500km:N1 ラップチャート

スーパー耐久シリーズ’98第3戦                       98-05-17
SUZUKA SUPER N1-500km             WEATHER :  Cloudy    
スーパー耐久                                              COURCE  :  Dry       
                                  決勝 Lap Chart

Laps St    1    2    3    4    5    6    7    8    9   10   11   12   13   14  
-------------------------------------------------------------------------------
 1   32:   32   32   32   32   32   32   32   32   32   32   23p   1p  32   32 
 2    1:    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1   32   32   11   43 
 3   23:   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23    1   11   43   11 
 4   11:   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   43   20   20 
 5   37:   36   36   33   33   20   43   43   43   43   43   43   20   33   33 
 6   36:   33   33   36   20   33   20   20   20   20   20   20   33   36   36 
 7   33:   20   20   20   36   43   33   33   33   33   33   33   36   37   37 
 8   20:   37   37   37   37   36   36   36   36   36   36   36   37   27   38 
 9   38:   38    2    2   43   37   37   37   37   37   37   37   27   38   52 
10    2:    2   38   38    2    2    2   27   27   27   27   27   38   52    2 
11   27:   27   27   27   38   38   27    2   38   38   38   38   52   77   77 
12   31:   52   52   43   27   27   38   38   52   52   52   52   77    2   87 
13   77:   17   17   52   52   52   52   52   77   77   77   77    2   87   17 
14    4:   31   43   87   87   77   77   77   87    2    2    2   87   17   39 
15   52:   39   87   77   77   87   87   87    2   87   87   87   17   54   23 
16   17:   87   77   17   17   17   17   17   17   17   17   17   54   39    1 
17    9:    4.  39   39   39   39   54   54   54   54   54   54   39    9   91 
18   87:   77   31   54   54   54   39   39   39   39   39   39    9   91    7 
19    7:   29   54   60   60   60    9    9    9    9    9    9   91    7   73 
20   60:   54   29   29   31    9   60   60   91   91   91   91    7   73    9 
21   29:   60   60   31   91   91   91   91   60    7    7    7   73   48   48 
22   39:    9    9    7    9   31    7    7    7   60   73   73   48   71   76 
23   91:   76   55   55   55    7   55   55   55   73   48   48   71   76   71 
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 39   39   73   73   73   73   73   73   73   73   73   73   73   73   73   73 
 73   73    7    7    7    7    7    7    7    7    7    7    7    7    7    7 
  7    7   29   29   29   55   55   55   55   55   55   55   55   55   55   55 
 29   29   55   55   55   29   29   29   29   29   29   29   29p  93   93   93 
 71   55   71   48   48   48   48   48   48   48   93   93   93   29   29   29 
 55   71   48   16   16   16   16   16   16   16   48p  16p  49   49   49   49 
 48   48   16   93   93   93   93   93   93   93   16   49   48   48   48   48 
 16   16   93   71p  49   49   49   49   49   49   49   48   17   17   17   32 
 93   93   49   49   17   17   17   17   17   17   17   17   32   32   32   17p
 49   49   17   17   78   78   78   78   32   32   32   32   78   78   78   78 
 17   17   78   78    6   32   32   32   78   78   78   78   16   16   16   16 
 78   78    6    6   32    6.  28   28   28   28   28   28   28   28   28   28 
  6    6   32   32   28   28   21p  21   21   21   21   21   21   21   21   21 
 28   28   28   28   21   21   67   67   67   67   67   91   91   91   91   91 
 21   21   21   21   67p  67   91   91   91   91   91   67   67   67   67   67 
 67   67   67   67   91   91    9    9    9p   9    9    9    9    9    9    9 
  9    9p  91   91    9    9   76   76   76   76   76   76   76   76   76   76 
 91   91    9    9   76   76                  
 76   76   76   76   71   71p                 
                      
                      
61   62   63   64   65   66   67   68   69   70   71   72   73   74   75   76   
--------------------------------------------------------------------------------
  1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1    1  
 23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23   23  
 43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43   43  
 11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11   11  
 37   37   37   37   37   37   37   37   37.  20   20   20   20   20   20   20  
  2    2    2    2   20   20   20   20   20    2    2    2    2    2    2    2  
 20   20   20   20    2    2    2    2    2   38   38   38   38   38   38   38  
 38   38   38   38   38   38   38   38   38   52   52   52   52   52   52   52  
 52   52   52   52   52   52   52   52   52   77   77   77   77   77   77   77  
 87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87   87  
 77   77   77   77   77   77   77   77   77   39   27   39   39   39   39   39  
 39   39   39   39   39   39   39   39   39   27   39   27   27   27   27   27  
 27   27   27   27   27   27   27   27   27   73   73   73   73   73   73   73  
 73   73   73   73   73   73   73   73   73   55   55   55   55   55   55   55  
  7    7    7   55   55   55   55   55   55    7    7    7    7    7    7    7  
 55   55   55    7    7    7    7    7    7   93   93   93   93   93   32   32  
 93   93   93   93   93   93   93   93   93   29   29   32   32   32   93   93  
 29   29   29   29   29   29   29   29   29   32   32   29   29   29   29   29  
 49   49   49p  48   48   48   48   48   32   48   48   48   48   48   48   48  
 48   48   48   32   32   32   32   32   48   49   49   49   49   49   49   49  
 32   32   32   49   49   49   49   49   49   78   78   78   78   78   78   78  
 78   78   78   78   78   78   78   78   78   17   17   17p  17   17   17   17  
 17   17   17   17   17   17   17   17   17   28   28   28   28   28   28   28  
 28   28   28   28   28   28   28   28   28   16   16   16   16   16   16.      
 16   16   16   16   16   16   16   16   16   21   21   21   21.              
 21   21   21   21   21   21   21   21   21p  91   91   91.               
 91   91   91   91   91   91   91   91   91   76.                 
 67   67   67    9    9p  76   76   76   76                   
  9    9    9   76   76    9    9    9    9.                  
 76   76   76   67   67   67   67   67.                   
                                                       


77   78   79   80   81    82   83   84   85   86 
--------------------------------------------------------------
  1    1    1    1    1     1    1    1    1    1. 
 23   23   23   23   23p   23   23   23   23   23. 
 43   43   43   43   43    43   43   43   43.  
 11   11   11   11   11    11   11   11   11.  
 20   20   20   20   20    20   20   20.   
  2    2    2    2   38    38   38.    
 38   38   38   38    2p    2    2.    
 52   52   52   52   52    52   52.    
 77   77   77   77   77    77   77.    
 87   87   87   87   87    87   39.    
 39   39   39   39   39    39   87.    
 27   27   27   27   27    27.     
 73   73   73   73   73    73. 
 55   55   55   55   55. 
  7    7   32   32   32. 
 32   32    7    7.      
 93   93   93   93.      
 29   29   29   29.      
 48   48   48   48.      
 49   49   49.        
 78   78.         
 17.          
 28.                       提供:鈴鹿サーキットランド 

スーパー耐久

SUZUKA N1-500km:N1 決勝

スーパー耐久シリーズ’98第3戦                      98-05-17     
SUZUKA SUPER N1-500km            WEATHER  : Cloudy
スーパー耐久                     正式決勝結果表          COURSE   : Dry
                                                      国際レーシングコース     
P. No.Cls.    A Driver      B Driver  C Driver   Type          Lap    Total 
--------------------------------------------------------------------------------
 1  1 クラス1  1 粕谷 俊二     見崎 清志            ニッサン・スカイラインGT-R86  3:40'38.712 
 2 23 クラス1  2 福山 英朗     木下 隆之            ニッサン・スカイラインGT-R86  3:41'40.710 
 3 11 クラス2  1 中谷 明彦     小幡  栄             三菱ランサーエボⅤ  85  3:42'57.011 
 4 20 クラス2  2 伊藤 勝一     細野 智行 小川 日出生ミツビシ・ランサーエボⅤ84  3:41'36.951 
 5 38 クラス2  3 雨宮 栄城     鈴木  学             トヨタ・セリカ        83  3:40'40.033 
 6  2 クラス2  4 清水 和夫     渋谷  勉             スバル・インプレッサ   83  3:40'44.285 
 7 52 クラス4  1 西垣内 正義   渡辺  明             ニッサン・パルサー     83  3:42'33.027 
 8 77 クラス4  2 山本 泰吉     辻本  聡             ホンダ・シビック R   83  3:42'44.481 
 9 39 クラス3  1 井田 雅彦     磯田 尚孝            ホンダ・インテグラ R  83  3:43'11.764 
10 87 クラス4  3 桂  伸一      菊地  靖             ニッサン・パルサー     83  3:43'13.128 
11 73 クラス4  4 前嶋 秀司     中村  旬             ホンダ・シビック     82  3:43'11.770 
12 55 クラス4  5 福田 よしのぶ 萬雲 恒明            ホンダ・シビック     81  3:42'00.506 
13 32 クラス1  3 横島  久      竹内 浩典            ニッサン・スカイラインGT-R81  3:42'56.908 
14  7 クラス3  2 元谷 宏大     黒木 健次 檜井 保孝  ホンダ・プレリュード  80  3:40'55.270 
15 93 クラス4  6 山本 弘幸     長野 賢也 中嶋 廣高  ホンダ・シビック     80  3:41'22.484 
16 29 クラス3  3 中谷 誠志     大橋 正澄            ホンダ・インテグラ R  80  3:42'02.090 
17 48 クラス2  5 大橋 昌樹     近田 直人 佐藤 理之  ミツビシ・ランサーエボⅣ80  3:42'37.078 
18 49 クラス2  6 新谷 栄章     西川 正明            ニッサン・シルビア     79  3:41'00.184 
19 27 クラス2  7 牧口 規雄     志村  久             BMW M3         78  3:41'09.417 
20 78 クラス4  7 丸山  浩      宮城  光             ホンダ・シビック R   78  3:41'14.478 
21 17 クラス2  8 萩原 英明     内田 政宏 小林  聖   スバル・インプレッサ   77  3:41'41.095 
22 28 クラス3  4 佐藤 清治     佐藤  淳             ホンダ・インテグラ R  77  3:42'42.027 
23 43 クラス1  4 山田 英二     青木 孝行            ニッサン・スカイラインGT-R76  3:41'18.918 
24 16 クラス3  5 中村  仁      松浦 俊之            トヨタ・セリカ        75  3:42'08.581 
25 21 クラス3  6 福岡 博人     能城 重之 島崎 三樹彦トヨタ・MR2        73  3:42'16.671 
26 91 クラス4  8 阪口 良平     兼子 謙一            ホンダ・シビック     72  3:41'23.373 
27 76 クラス4  9 佐藤 久実     吉田 寿博            ホンダ・シビック R   70  3:42'51.240 
28  9 クラス2  9 保田 健雄     関口  智音           マツダ・RX7       69  3:41'23.258 
29 67 クラス4 10 三好 孝志     大野 尊久 輿水 敏明  トヨタ・カローラレビン   68  3:41'55.562 
以上 順位認定:
   37 クラス2    山路 慎一     藤田 隆之            トヨタ・セリカ GT-Four69  3:04'01.003 
    6 クラス2    冨桝 朋広     柳生 治男            ミツビシ・ランサーエボⅣ50  2:28'57.232 
   71 クラス4    関根 基司     山梨 順一            ニッサン・パルサー     50  3:01'17.795 
   60 クラス4    赤尾 文夫     鈴木 恵一            ホンダ・シビック     43  2:12'29.211 
   36 クラス2    村尾 真吾     S・マルティーノ             トヨタ・セリカ GT-Four39  1:47'27.006 
   33 クラス2    村松 康生     三好 正己            ミツビシ・ランサーエボⅤ36  1:48'40.705 
   54 クラス4    山内 伸弥     浅見  武             ホンダ・シビック R   16  1:20'07.066 
   35 クラス2    青砥 浩史     袖山 誠一 姫野 聖也  トヨタ・MR2        10    30'18.236 
   31 クラス2    小林 正吾     竹添 謙枝            ニッサン・シルビア      7    19'59.210 
    4 クラス3    山野 哲也     西   翼              ホンダ・インテグラ R   1     2'45.426 
 
開始時刻: 13:07'10      終了時刻: 16:47'48
参加台数 39 台                 出走台数 39 台
Fastest Lap 
No.  32  日産プリンス千葉GTRファルケン    2'21.009   2/81   149.71Km/h
規定周回数 60
 
ペナルティ No.77 
           特別規則書第42条~10)④の違反により、ペナルティ・ストップ10秒を課した。
      No.43
      特別規則書第35条~4)の違反により、競技結果より9周減算した。
      No.27 
      特別規則書第35条~4)の違反により、競技結果より4周減算した。
 
                           提供:鈴鹿サーキットランド

Japanese F3

'98_JF3 ドライバーズポイント( 3/10戦)

                                                    (第3戦まで)
 
  1998                    3   4   5   5   6   7   8   8   9  10
   Japan                  /   /   /   /   /   /   /   /   /   /
    Formula 3            22  19  17  31  14   5   2  16   6   4
     Championship        鈴  筑  美  富  茂  鈴  菅  T  仙  鈴
      Drivers-point      鹿  波  祢  士  木  鹿  生  I  台  鹿
Po-No-Driver----------Rd -1 --2 --3 --4 --5 --6 --7 --8 --9 -10-総合P-有効P
 1   1 P.ダンブレック    9   4   9   0   0   0   0   0   0   0    22    22
 2   2 加藤 寛規          4   9   6   0   0   0   0   0   0   0    19    19
 3   7 舘 信吾            3   6   4   0   0   0   0   0   0   0    13    13
 4  77 伊藤 大輔          6   3   0   0   0   0   0   0   0   0     9     9
 5  55 金石 年弘          0   0   3   0   0   0   0   0   0   0     3     3
 6  64 松田 次生          2   -   1   0   0   0   0   0   0   0     3     3
 7   9 谷川 達也          0   2   0   0   0   0   0   0   0   0     2     2
 7   5 高木 真一          0   0   2   0   0   0   0   0   0   0     2     2
 9   8 藤原 靖久          0   1   0   0   0   0   0   0   0   0     1     1
 9  14 S.マルティノ      1   -   -   0   0   0   0   0   0   0     1     1
    38 平野 功            0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
     6 佐藤 琢磨          0   -   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    17 黒沢 治樹          0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    33 井出 有司          0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    16 R.デルフラー      0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    51 清水 剛            0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    15 歌川 拓            0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    39 水谷 竜也          0   -   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    18 密山 祥吾          0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    25 長島 正興          0   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    19 佐々木 孝太        0   -   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    53 五味 康隆          0 DNS   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    24 佐藤 雅洋          0   -   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
     4 静間 大典          0   -   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    66 関 昌之            0   -   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    27 三沢 伸輔          -   -   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    24 蔵本 信之          -   -   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
     4 R.ヴィルタネン    -   0   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
     6 松浦 佑亮          -   -   0   0   0   0   0   0   0   0     0     0
    24 山田 英雄          -   0   -   0   0   0   0   0   0   0     0     0
***************************************************************************
  * 1位から6位までに9-6-4-3-2-1のポイント
  * 全10戦中ベスト7戦(70%)有効ポイント制
 
 
                                        ///// PDD01523 伊東 昭雄 /////

Japanese F3

JF3-Rd3:MINE F3決勝結果

全日本F3選手権第3戦 美祢 -RIJ- (1998-05-17) Provisional Race-Results
For 1998 All Japan F3 Championship Rd.3 美祢サーキット(J) : 3.239km
Weather:Cloudy  Course:Dry

 P No. Driver----------- Car---------------------- Lap --GoalTime- -km/h--
 1   1 P.ダンブレック(GB)Dallara F398/Tom's-Toyota  28   40'28.460  134.444
 2   2 加藤 寛規     (J) Dallara F398/Toda-Honda    28   40'30.628
 3   7 舘  信吾      (J) Dallara F398/Tom's-Toyota  28   40'31.379
 4  55 金石 年弘     (J) Dallara F398/Mugen-Honda   28   40'33.400
 5   5 高木 真一     (J) Dallara F397/Tom's-Toyota  28   40'33.946
 6  64 松田 次生     (J) Dallara F397/Mugen-Honda   28   40'34.804
 7  77 伊藤 大輔     (J) Dallara F397/Toda-Honda    28   40'35.693
 8   4 R.ヴィルタネン(SF)Dallara F398/Torii-Toyota  28   40'35.700
 9   6 松浦 佑亮     (J) Dallara F398/Mugen-Honda   28   40'40.103
10   8 藤原 靖久     (J) Dallara F398/Tom's-Toyota  28   40'45.813
11  25 長島 正興     (J) Dallara F397/Tom's-Toyota  28   40'47.340
12  16 R.デルフラー (RA) Dallara F397/Torii-Toyota  28   40'53.891
13  17 黒沢 治樹     (J) Dallara F397/Toda-Honda    28   40'59.252
14  15 歌川  拓      (J) Dallara F396/Torii-Toyota  28   40'59.727
15  38 平野  功      (J) Dallara F398/Torii-Toyota  28   41'00.236
16  33 井出 有司     (J) Dallara F396/Tom's-Toyota  28   41'00.707
17  18 密山 祥吾     (J) Dallara F397/HKS-三菱      28   41'10.944
18  39 水谷 竜也     (J) Dallara F395/Torii-Toyota  28   41'14.722
19  24 蔵本 信之     (J) Dallara F395/HKS-三菱      27      - 1Lap
---------------------以上完走-----------------------------------------------
    53 五味 康隆     (J) Martini MK73/Tom's-Toyota  21      - 7Laps
     9 谷川 達也     (J) Dallara F397/Tom's-Toyota   2      -26Laps
    27 三沢 伸輔     (J) Dallara F395/HKS-三菱       0
    51 清水  剛      (J) Dallara F397/HKS-三菱       0
****************************************************************************

* Fastest LapTime : P.ダンブレック 1'25.290  11/28 Lap


  情報提供:CP MINEサーキット

                       *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***

Japanese F3

SKILL SPEED F3 REPORT 05/17


☆☆☆ SKILL SPEED  F3 REPORT ☆☆☆

****全日本F3選手権第3戦****
公式予選
場所:美祢サーキット/山口県
日時:5月17日  天候:晴れ(路面/ドライ)


伊藤大輔の熱走実らず7位完走

『全日本F3選手権第台3戦決勝/セントラルパーク美祢』

 一夜明けての美祢は快晴に恵まれた。前日とコンディションが異なるため、
ウオームアップの前にフリー走行の時間が10分間設けられた。このフリー走
行は、ほんの数周しかしないがマシンの確認には充分で、伊藤は2番手タイム
をマークすることができ決勝に向けての自信を伺わせた。問題はそのスターテ
ィングポジションだ。序盤戦にいいポジションにつけなければ、上位集団に逃
げられてしまうのだ。
 迎えた決勝レース。今年の混戦シリーズを象徴するかのようなレース展開と
なった。今回も抜群のスタート決めた伊藤は松田選手の後ろ8番手で1周目の
メインストレートを通過し、さらなる上位進出を狙う。
 やがて金石選手を先頭とした3番手集団が形勢され文字通りダンゴ状態とな
る。誰もがミスは許されない。ワンミスでいっきに順位が入れ代わってしま
う。そんな状況であった。8周目、チームからこの集団のペースに合わせない
ようにするためにアップサインを出すようになる。トップ2はすでに離れはじ
めてしまっており、この3位集団のペースにはまってしまうと抜け出るチャン
スを逸してしまうからだ。いち早くこの集団から抜け出す必要があった。
 しかし、ツイスティな美祢のコース、並びかけることができるがあともう少
しだけ距離が足りない。そんな状況の中でゲームは進んだ。9周目、5番手を
走っていたヴィルタネン選手のミスでグループ内に変動が起きるものの、伊藤
はこのチャンスをものにできず、伊藤の前のドライバーがヴィルタネン選手に
変わっただけだった。
 終盤に入るとこのグループは徐々にヒートアップ。8番手の伊藤から4番手
の金石選手までの差はわずか2秒弱という大接近戦だったわけだ。
 結局、このオーダーは最終ラップまで続いたわけだが、伊藤は最後の最後で
ずっと抜きあぐねていたヴィルタンネン選手をストレートでかわし7位でフィ
ニッシュした。
 結局予選のポジションがすべてのレースと言えた。たらねばは禁物ではある
が、予選の順位がもう少し上であれば混戦にまきこまれることなく上位だけを
みつめて走れただろう。手痛いノーポイントで終わってしまったが、しかし、
決勝において最後の最後で見せた伊藤の踏ん張りは次のレースにつながるもの
だった。次の富士こそは、露骨に優勝を狙う。

伊藤大輔:「スタートは決まったけれど、どうしても前の集団を攻略すること
ができなかった。最後には意地で抜いたけれど、それをもっと早い段階ででき
なかった、少し引き気味なレースをしてしまったのが情けない。次の富士で
は、もうガンガン行きますので応援をよろしくお願いします」

百田義弘監督:「予選の失敗がすべてでしたね。やはりウエットでのセッティ
ングはダメと判断している。そういった意味で伊藤には申し訳ないことをし
た。次のレースでは、セッティングを完璧にして彼に預けたい」

深尾栄一チームマネージャー:「最後まで伊藤もベストをつくしてくれました
が、シリーズを考えるとこのノーポイントは手痛いですね。この悪い流れを断
ち切る意味においても次のレースは絶対に逃すことができません。体制を立て
直し、なんとか次のレースでは今年前半戦のベストレースにしたい」

以上

               SKILL SPEED F3 TEAM
               深尾栄一

Japanese F3

SKILL SPEED F3 REPORT 05/16


☆☆☆ SKILL SPEED  F3 REPORT ☆☆☆

****全日本F3選手権第3戦****
公式予選
場所:美祢サーキット/山口県
日時:5月16日  天候:曇り(路面/ウエット)

伊藤大輔+スキルスピード失速 まさかの10番手スタート

 98年F3シリーズにおいて3人目のウィナーになるべく1週間前に美祢サー
キットでテストを行ない、万全の体制を整えて美祢に乗り込んだスキルスピード
+伊藤大輔だったが、予選は充分なパフォーマンスを見せることができないまま
終わってしまった。
 通常どおり木曜日からの走行となった第3戦美祢ラウンド、その初日のセッショ
ンは前回のテストの確認とさらなるタイムアップを模索するために費やされた。
ポジション的には、8~10番手にとどまったものの、伊藤自身はマシンのフィー
リングに対して悲観的な部分はなく、金曜日からのアタックに自信を深めていた。

 事実、金曜日に入ると伊藤は午前のセッションで、昨年のレコードタイムを上
回る1分23秒フラットをマークし、トップに立った。午後のセッションで本格
的なアタックに入る予定でいたが、午後のセッション開始早々に金属疲労からく
ると見られるギヤの破損に見舞われストップ。マシンはピットに戻された。本来
であれば、慎重を喫してそのまま走行を断念する以外ないのだが、午前からの流
れを崩したくないチームスタッフは、このトラブルを驚異的な速さで修復。残り
15分でコースに送りだすことに成功した。タイム的には5番手ではあったが、
予選に向けてモチベーションを保つために極めて重要な15分間だったといえる。

 予報どおり、土曜日は雨に見舞われた。朝の走行ではヘビーウエット状態であっ
たが、予選開始間際に雨は止んだ。しかし、予選はウエット状態のままスタート。
いつまた天候が悪化するかわからないため、各ドライバーはウエイティングする
ことなくいっせいにコースイン。すぐさまアタックに入った。コンディションは
ラップ毎に変わる。順位モニターのゼッケンは目まぐるしく入れ代わった。
 時間の経過とともに上位陣が安定したポジショニングを見せるようになる。い
つものメンバーだ。路面状況の変化にリニアに反応するようになってきたのだ。
そんな中で伊藤は上位陣の動きから取り残されるようにポジションをダウンして
しまう。タイムの上がり方が鈍いのである。やきもきするスタッフ、焦る伊藤。
時間だけが刻一刻と過ぎて行ってしまった。結局、伊藤はラストラップに出した
1分39秒902がベストとなるのだが、その時点で上位グループはとっくに3
8秒後半から39秒前半のタイムをマークしていた。伊藤はまさかの10番手で
明日の決勝を迎えることになった。伊藤の話を総合すると、もっとタイムを出せ
る自信はあったものの、変わる路面状況と若干変更を施したマシンのフィーリン
グ変化に対応しきれなかったということらしい。隠さずに言うとこの辺はかねて
から伊藤のウィークポイントとしてチームは神経を尖らせていたのだが、それ
が今回の予選で露呈してしまったわけだ。明日の決勝も同様のコンディションに
なりかねない。混乱も予想される。速さ、しぶとさなどレースを勝ち進むために
必要な条件が集約されたようなレース展開となるのは必至だ。そんな中で伊藤は
どう戦うか、注目してほしい。

伊藤大輔
「路面状況とマシンに対応しきれなかった。手応えとしては充分39秒台前半は
見えていた。でもそんなことを言っても出せていないわけだから、何を言っても
しかたがない。自分で反省すべき点はわかっている。テストもして、昨日もマシ
ンをなおしてくれたチームのスタッフに申し訳ない。そんな自分に対して悔しす
ぎて気が狂いそうな気分ですが、明日は絶対にいいレースをしてみせます」

百田義弘監督
「どうもリズムに乗り切れませんね。とても悪いパターンにはまってしまってい
るような気がします。マシンに対しても、もう少し情報を彼からアウトプットし
なくてはトップを狙えません。そんな状態です。これからすべてのデータを引っ
繰り返して伊藤と問題点について話し合って行きます」

深尾栄一チームマネージャー
「このレースはこれから続く隔週3連戦に向けて非常に重要なレースです。それ
が予選で出ばなを挫かれてしまった。百田のいうように第1戦からの流れを見る
と、とても悪い方向に向かってしまっています。チームの活動資金における絶対
的な体力不足が全体にも大きく響いています。明日の決勝では、苦戦を強いられ
そうですが、なんとかシリーズトップ2に肉薄できるよう、チーム一丸となって
臨みます。まだ予選が終わっただけなんですからね」

以上

               SKILL SPEED F3 TEAM
               深尾栄一

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