■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 5 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 2000/09/10
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2000AUTOBACS CUP JGTC第5戦TI(09/09,10)
☆ポイントランキング(第5終了)
ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 16 道上 龍 49 15 3 15 1 15
2 1 E.コマス/影山正美 48 20 6 10 12
3 38 竹内浩典/立川祐路 42 10 12 20
4 64 伊藤大輔/D.シュワガー 38 12 4 20 2
5 16 中子 修 34 15 3 15 1 -
6 12 星野一義/本山 哲 34 8 8 12 6
7 18 脇阪寿一/金石勝智 31 20 10 1
8 2 M.クルム 27 6 15 6
9 8 鈴木亜久里/土屋圭市 24 4 20
10 39 影山正彦/R.ファーマン 22 1 6 15
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 910 余郷 敦/和田 久 55 10 15 10 20
2 26 福山英朗 60 20 20 2 4 4
2 81 大八木信行/青木孝行 50 8 12 15 15
4 26 松田秀士 48 20 20 - 4 4
5 19 脇阪薫一/原 貴彦 44 12 20 12
6 7 山野哲也/松本晴彦 35 15 8 12
7 10 桧井保孝 31 4 4 15 8
8 77 小林且雄/谷川達也 22 - 10 12 8
9 28 須賀宏明/柴原真介 30 - 10 12 20 3
10 10 山岸 大 23 4 4 15 - -
チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. TEAM 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 16/18無限×童夢プロジェクト 66 15 20 15 1 15
2 1/2 NISMO 57 20 15 10 12
3 38 TOYOTA TEAM CERUMO 42 10 12 20
4 64 Mobil 1 NAKAJIMA RACING
38 12 4 20 2
5 12 TEAM IMPUL 34 8 8 12 6
===========================================================================
6 8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI
24 4 20
7 39 TOYOTA TEAM SARD 22 1 6 15
8 6 ESSO ULTORON TOYOTA Team LeMans
17 3 10 4
9 35 マツモトキヨシTEAM TOM'S 14 12 2
10 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
13 2 3 8
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. TEAM 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26/28 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
66 20 20 2 20 4
2 910/911 910RACING 55 10 15 10 20
3 81 DAISHIN RACING 50 8 12 15 15
4 19 RACING PROJECT BANDOH
44 12 20 12
5 7 RE雨宮レーシング 35 15 8 12
6 10/11 アビリティ・モータースポーツ 31 4 4 15 8
7 77 CUSCO RACING 30 - 10 12 8
===========================================================================
8 71 シグマテックレーシングチーム 20 - 10 10
9 31 SuperAUTOBACS RACING TEAM with A'PEX
19 6 1 6 6
10 70 TEAM GAIKOKUYA 11 3 2 4 1 1
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
☆第6戦MINEのウエイトハンディ
単位:kg
[GT500]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 40 = 20 + 20
2 カストロール・ニスモGT-R 20 = 0 + 20
6 エッソウルトロンタイガースープラ 40 = 0 + 40
8 ARTA NSX 40 = 30 + 10
12 カルソニックスカイライン 0 = 0 + 0
16 Castrol無限NSX 90 = 50 + 40
18 TAKATA童夢NSX 60 = 0 + 60
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 0 = 0 + 0
36 カストロール・トムス・スープラ 20 = 0 + 20
38 FK/マッシモセルモスープラ 80 = 50 + 30
39 デンソーサードスープラGT 20 = 10 + 10
64 Mobil 1 NSX 30 = 10 + 20
100 RAYBRIG NSX 20 = 0 + 20
[GT300]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 60 = 0 + 60
10 アビリティ・マリオポルシェ 0 = 0 + 0
19 ウェッズスポーツセリカ 30 = 30 + 0
26 シェルタイサンアドバンGT3R 80 = 40 + 40
28 イクリプスRDタイサンGT3R 50 = 20 + 30
31スーパーオートバックスアペックスMR-S 10 = 0 + 10
77 クスコスバルインプレッサ 0 = 0 + 0
81 ダイシンADVANシルビア *80 = 40 + 50
86 BP・KRAFT・トレノ 10 = 0 + 10
910 ナインテンアドバンポルシェ *80 = 30 + 80
911 ダイヤモンドアドバンポルシェ 10 = 0 + 10
*GT300クラスの最大搭載ウエイトは80kg
*性能調整分はシーズン中軽減されない
*ウエイト計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
*インサイドレポート以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 5 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 2000/09/10
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2000AUTOBACS CUP JGTC第5戦TI(09/09,10)
■朝のフリー走行のコメント
No.100 RAYBRIG NSX(1位)
服部尚貴「けっこう使いこんだタイヤであのタイムですから、ロングではまあまあ
いいということかもしれないですね。でも、このコースは抜きどころが少ないんで
後ろ(のグリッド)からだときびしいことはきびしい。他人のミスにつけこむ走り
をしないとね。雨だとレースは荒れるだろうけど、その混乱に乗じてというより、
NSXが真っ先に飛び出しそうな気がする(笑)。そうならないよう、上位目指して
がんばります」
No.39 デンソーサードスープラGT(2位)
影山正彦「予選の一発のタイムは出にくかったですけど、決勝用のラップタイムは
いいタイムで走れます。ストレートがウチはちょっと速くできない状態なんで、パ
スしていくのはむずかしいかもしれないんですけど、コンスタントにはいいタイム
で走れるのでしぶとくいきたいな、と思っています。前回よかったし、やってきた
ことが結果につながってきているんで、ポイントを積み重ねていきたいです」
No.8 ARTA NSX(3位)
土屋圭市「上でき上でき、いい感じ。ドライだと10周まではいいけど後半タイヤが
つらい。たぶん後半勝負になるんでだいじにいく。やっぱり6位ねらいかな。でも雨
降ったらぜーーーったい勝ちにいくよ!」
No.2 カストロール・ニスモGT-R(4位)
片山右京「(フリー走行の順位は上位でも)内情はよくはないです。古いタイヤで
フルタンクで走ったんですけど、バランスがあまりよくなかったんです。これから
対策を考えないと…。満足できる状態ではなかったです。それにまた雨が降りそう
ですよね」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「(フリー走行でタイムが出なかった原因は)チョット…、いえない…。
いまからそれを解決するためのミーティングをはじめます」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S(クラス1位)
新田守男「トップタイム? 意味なーいじゃーん。満タンもしっくりこない。雨だ
と走ってないんでまったくわからない。ドライよりもかなりつらいと思うよ」
No.77 クスコスバルインプレッサ(クラス2位)
小林且雄「絶好調だったのが突然きた。たぶんタービンでしょう。時間的にはなん
とかだいじょうぶだと思うけど、原因がわからないと不安だよね。2番手タイムは、
雨を想定してウェット用に足を変えたら、それがドライでも良かった。100リッター
近く入ってたフルタンクの状態でも、バランスがまあまあよくて、いいかなあと思っ
たら…」
■決勝スタート直前情報(13時45分現在)
天候:曇り 路面状況:ドライ 気温:32度 路面温度:42度
決勝日(10日)入場者数:4万9200人 (予選日:1万8000人)
■レース終了後のコメント
No.16 Castrol無限NSX(2位)
道上龍「NSX にとってはちょっとタイヤにきびしかった。光貞さんがソフトでいっ
たんですけどすぐにダメで,予定より早めに入ってボクはミディアムに換えたけれ
ど、やっぱりきつかったです。後半ちょっとずつ追いついて、姿は見えてきたんで
すけど、遅すぎましたね」
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R(3位)
エリック・コマス「フロントロウからスタートしてハイペースで逃げて、ピットス
トップまでに15秒近いマージンを築いたのに…。レース中の最速ラップをマークし
て、予選が2位でレースが3位。これで次にレースでは40kgのウエイトハンデが課
せられる。MINEではフロントロウからスタートすることはむりだろうから、不可能
ではないが選手権を考えるときびしいことになってしまった。まあ、これもレース
だけどね」
柿元邦彦監督「(1号車がピットでエンジンがかからなかった)原因はまだわかり
ません。調べているところですが、ベーパーロックではありません。熱はなかった」
No.30 綜警McLaren GTR(4位)
岡田秀樹「松田はよくがんばった。はじめてのGTとは思えない冷静さだった。体力
もあるし、超合格点じゃない? オレが乗っていたときは亜久里(No.8)とやり合っ
ていたんだけど、コーナーごとに速いとこ遅いとこが違うので抑えてもしょうがな
いから先にいかせた。ウチのクルマはピットロードのリミッタースイッチがついて
いなくて、50km/hくらいでソロソロ入ってこなくちゃならない。それで20秒くらい
損してるので、いまの状態ではこれ以上は望めない。そのハンディを除いたらパー
フェクト」
松田次生「本山さん(No.12)はプロのブロックだった。クルマはノバさんのセット
ですばらしかったです。タイヤはタレていたけど、抑えて走って、ずっと本山さん
をどこで抜こうか考えていました。でもボクが抜こうとするポイントをきっちりと
抑えられたんで、そこに実力差を感じましたね。もっと勉強しないと。でも、おも
しろいっすね、GT」
No.100 RAYBRIG NSX(5位)
服部尚貴「ギアが壊れて、もったいなかった。アキラ(飯田)のときから2速でス
タックして使わない状態で走っていた。そのうち使えるようになったけど、レーシ
ングシフトダウンができなくて、ゆっくり落とすしかなかった。本山くんは、裏の
ストレートの先でちょっとロックさせてふくらんだんで抜けた。本山くんだけでな
く、マクラーレン(No.30)も抜きたかったけど、向こうはストレートが速いしこっ
ちはミッショントラブルを抱えてるしで、むりだった。でも、次は表彰台」
飯田章「アーよかった。ペースはいけるけど予選順位が悪かったからね。スピンし
たときはシフトロックしちゃった。その前からミッションはおかしかった。今回は
走りきれただけでよかったよ。残り2戦は地道にいきます。いまはそれしかないで
しょう」
No.12 カルソニックスカイライン(6位)
星野一義「もう離される一方だった。クルマがアンダーオーバーで、でもいいわけ
いっててもしょうがない。遅いんだから。1コーナーで飛び出したのは、リアを
ロックさせちゃったから。でも、みんながなんかミスってくれてるし、ポイントは
獲っときたいね」
No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300クラス2位)
青木孝行「バーストしたような状況になってしまって、あわててピットに入りまし
た。大きなタイヤかすかなにかを拾ったんだと思います」
No.19 ウェッズスポーツセリカ(GT300クラス3位)
脇阪薫一「途中までよかったんですけど、ブレーキがおかしくなっちゃって追い上
げられなかった。その前まではFFではあれが精一杯。全員FFで勝負したい心境です。
ボクらのマテリアルのなかでは速いことがわかってもらえると思う。セッティング
があったときのポルシェはレースとかそういうレベルじゃないです」
原貴彦「決して悪いタイヤじゃないんですけど、このサーキットはFFにとってはタ
イヤにきつかった。結果はうれしいです。昨日までブレーキトラブルでほとんど走
れなくて、最後尾から追い上げての3位ですから。ボクは去年乗ってますけど、シ
ゲ(脇阪)はセリカ自体テストも今回もあまり乗ってない。そのなかでこういう結
果になったのはセンスのあるドライバーだと思うし、あいつの才能とか実力のおか
げだと思います」
No.8 ARTA NSX
鈴木亜久里「クルム(No.2)が周回遅れにひっかかって急ブレーキを踏んだ。オレ
もおカマを掘りそうになって逃げ場がなくなった。けっしてむりやりドアを閉めら
れたとか、そういうことではない。たぶん右リアの足が折れているんじゃないかな」
No.39 デンソーサードスープラGT
影山正彦「クルムにオレンジボールが出されたのを知らなかった。知ってたらあん
なとこで一生懸命にならなくてもよかった。スピンしたときは抜こうと思ったわけ
じゃなくて、プレッシャーでノーズを入れただけだけど、クルムがぶつけてきた。
ワザとだとしか思えない。痛えな、この0点は」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
高木真一「駆動系が壊れて、ギアは入るんだけど伝達しなくなった。ダブルヘアピ
ンの2個めくらいから調子が悪くなって、ピットに入ろうと思えば入れたけど、修
理してたらどっちにしろ勝負権がなくなるんで、万が一これが2速だけならなんと
かなると思って最終コーナーを回ってみた。そしたら全部だめだった」
■優勝者コメント
GT500優勝
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「やっとですね。長かったです。前回はトップちぎれそうでリタイア。今
回はちぎられてたのにトップ。足して2で割ってちょうどいいんじゃないかな。し
かし立川のセットは乗りにくい。自分にはきびしかったですよね。エリック(No.1)
にあんなに離されるなんて…。どうやったらあんなセッティングで乗れるのか教え
てほしいよ(笑)」
立川祐路「クルマは順調で問題なかったです。クールスーツが壊れちゃって、それ
で暑くて…。ただマージンがあったんで、うしろとのタイム差をみながら、クルー
ジングほどではなかったですけど、余裕をもって走れました。今回TRD、チームの
皆さんがすごくがんばってくれた。それに加えてスポンサーのみなさんに感謝した
いです」
GT300優勝
No.910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ
余郷敦「序盤3番手で、前の2台がそこそこ速くて離されないようについていって
勝負できるかなと思ったら、先にNo.31のタイヤがつらくなったみたいでズルズル
いって1コーナー突っ込みでハーフスピンしてくれました。天気とトラブルが心配
でしたが、クルマもなにもかもすべてミスなくいってよかった。ホントうれしい!」
和田久「まずはチームにもスタッフにも感謝したい。余郷くんがマージンを築いて
くれて、クルマをチェッカーまでらくに運べた。こんならくなレースはいままでに
ないですよ(笑)。持つべきは良いパートナードライバーですね」
安永孝監督「富士では後半にタイムが上がらなかったんで、今回は後半寄りのセッ
トをしたら、けっこう安定して走れました。ピットストップも順調にいきました。
今年初の優勝で5年ぶりですね。今日は9月10日のナインテンの日ですから(笑)」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 5 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 2000/09/09
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2000AUTOBACS CUP JGTC第5戦TI(09/09,10)
■予選1回目のコメント
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「全部のセッションが終わってトップに立っていることが大事だ
からね。雨が降らなければ午後はおそらくあと1秒くらいタイムは上がるだろうし。
でもあと1セットタイヤは残っているからね。今朝のセッションはマサミ(影山正
美)のクオリファイが重要だった。ボクはずっとスリックで走ったけど、マサミは
インターミディエイトを履いていい走りをした。それからもういちど自分が乗った
んだけど、いったん最速タイムを出してから順位を落としてしまった。でも最後の
20分のためにタイヤを温存していた。そこでは路面はそれまでより乾いていたけど、
コース上が渋滞していた。それでも十分にクリアなラップが1ラップとれたんだ」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「いいんじゃないすか? テストからそのままの調子を維持してますんで、
いいと思いますよ。今回はどっちかというと敵はホンダじゃなくて日産なのかな?
そうするとピットストップが向こうは速いんで、そのぶんをどうしようかな。クル
マは順調です。スープラて唯一順調なんじゃないでしょうか。強いていえば(問題
は)このサーキットでは立川のセットとボクのセットの差が大きいんで、予選は立
川のセットですけど、決勝はお互いに歩み寄ったセッティングて妥協しなければな
らないことですかね」
No.16 Castrol無限NSX
光貞秀俊「突然電話がかかって来たときはビックリしたけど、(タイトルの)可能
性があるなかで呼ばれたんだから、責任重大だよね。今年のNSXは去年型よりダウン
フォースが安定していると思う。ブレーキが思いきり踏みやすいし、コーナリング
も安定してるよ。去年のいいところはそのままで、悪いところは削ったような感じ。
セッティングに関してもいろいろいわせてもらってる。道上とはけっこう意見も同
じだね。去年は基本的にトム(コロネル)がセッティングしたマシンにボクが合わ
せて乗っていたけど、いまは共同作業的にやっているって感じだよ」
No.12 カルソニックスカイライン
本山哲「最後の20分はタイムアタックしていません。いろいろとセッティングを試
していたし、午後にタイムが上がればいいかなと思ったので。今朝の予選はクルマ
がどうこうより路面状況の変化が大きかったです」
No.64 Mobil 1 NSX
伊藤大輔「GT300クラスが一緒に走ってたから、自分がいいと思っている周にひっ
かからないか心配しました。案の定いっぱいひっかかったんですが、ベストの周だ
けはあまりひっかかりませんでしたね。残り10分をきってからのほうがGT300との
めぐり合わせはいいなと思っていたんですが、連続走行でタイヤのグリップが落
ちてしまったので、最後の10分ではタイムアップできませんでした」
No.30 綜警McLaren GTR
松田次生「山田(洋二)選手が乗らなくなったから乗らないかって電話があったの
は8月。鈴鹿1000kmの前です。それまで、ハコに乗るということを意識したことは
まったくなかったです。いまはすごく緊張しています。乗ってみて、ハコはクルマ
が重いし、むずかしいですね。Fポンみたいにクルマが融通きかないし、勉強の意味
でがんばります。乗りかたも変えなきゃだめだし、とまどいます。ドライバー交替
もはじめて。でも岡田さんがいいタイムを出してるし、けっこうおもしろいレース
になると思いますよ」
No.39 デンソーサードスープラGT
ラルフ・ファーマン「はじめ8番手につけていたけど、そこから少し落ちてしまっ
た。クルマはいいし、レースセッティングはすごくいいよ。午後ももういちどアタッ
クするつもりだ。でもドライになればホンダ勢が速いだろうから、トップ10以内で
クォリファイできれば、と思う。ともかくベストをつくすだけだよ」
No.32 cdma One セルモスープラ
近藤真彦「ウチはほかのチームよりスプリングが柔らかめなんで、跳ねるのは跳ね
るんだけどほかとは跳ね方が違う。硬いものもテストで試したんだけど、柔らかい
ほうがタイムが安定するんで、そうしてるんです。決勝は雨だときついね」
No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「クルマのほうは足回りにセッティングの余地があって、完全に攻めきれ
た状態ではなかったんです。雨上がりで路面がよくなかったので、そのせいでバラ
ンスがくずれているのかな、とも思います。とりあえず昨日想定したタイムは出せ
てホッとしています。まわりがもっと来るかなと思ったんですけど、意外に来なく
て…」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「よくないっす。全体のバランスが全然とれてないんで、タイヤをちゃん
と使ってない。悩んでます。クルマが思ってるとおりになってくれたら優勝もねら
えるんだけど、今のままじゃきびしいね。よくなってきてはいるんでしょうけどね。
MR-Sなりにかなり進化している。富士も、成績には結びつかなかったけどよかった
ですよ。でもほかはウェイトを積んでるし、それを考えるとまだまだだね」
No.910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ
余郷敦「まずはよしという感じですね。昨日午後にギアかなんかのトラブルがあっ
たんですが、そのわりにはメカがセットアップも仕上げてくれました。午後にもド
ライ(タイヤ)を1セット残してます。天気しだいですけどね。1回目は、2コー
ナーかな、左コーナーだけセミウェットで、他のラインはドライでした」
No.20 ネッツアペックススピリットMR-S
松永雅博「クルマは富士のときと変わりないです。まだ煮詰めている最中。アンダー
オーバーで攻めきれない。富士もつまらないことでデータを採りきれなかったし、
もうちょっとテストをしないといいところがみつけられないでしょう。このレース
ウィークはテスト代わりという感じです。MR-Sはそれなりのポテンシャルはあると
思うんで、もうちょっと煮詰めていけばもっとタイムアップすると思います。エン
ジンはすごくいい。ストレートも速いです」
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
福山英朗「今回はきつそうですね。原因はウエイトハンディだけじゃなさそうです。
ちょっと足が決まってないんですよね。コースのレイアウトはポルシェにとって悪
くないんですけど、バンプがひどい。路面が悪すぎますね。低重心のほうが有利な
のかな」
松田秀士「ここは運転が忙しいから(骨折した)足が痛い。富士のようにはいかな
いね。フットレストで踏んばっちゃうところが多いせいもある」
No.24 986ボクスター
マルコ・アピチェラ「今朝のアクシデントは西澤サンが乗っているときに裏のスト
レートでクラッシュしたんだ。おそらくブレーキトラブルだろう。クルマはダメー
ジを受けて、いまリペアしているところ。クルマの開発はかなり進んでいて、レイ
ンだけでなくドライでもかなりよくなっている。昨日も好タイムをマークしたし、
たぶん6~7番手のタイムは記録できると思う。エンジンはすでに変更しているけ
ど、それに加えてシャシーを完全にモディファイしたことが大きい」
No.86 BP KRAFTトレノ
田中実「クルマはなにも変わっていないのに昨日より遅くなっちゃった。(決勝は)
雨が降るならひどいほうがいいね。ダンロップのレインタイヤがすごくいいらしい
んで、アドバンテージあると思います。午後、予選順位をもうちょい上げといて決
勝は雨っていうのがいちばんいいね」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「S字の先で右前のタイヤが外れちゃったんです。その前から動きがおかし
かったんで、ピットに戻ろうとゆっくり走ってたんですが…。それ以外にクルマは
問題ありません。こういうストップ&ゴーのサーキットはFFには不利なんですが、
ポルシェやシルビアはウェイトハンディが重いですからね。チャンスはある」
■予選2回目のコメント
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「もうちょっとがんばればコマス(No.1)ぐらいは喰えそうだったんですけ
ど、タイヤがタレてベストの次の周はコンマ5秒落ちてしまいました。コーナーは
いいんですけど、ストレートはターボ車に置いていかれていますね。レースでは、
昨日そこそこ使ったタイヤでもよかったしクルマのバランスは悪くないので、満タ
ンでもいいんじゃないかと思います。光貞さんとのコンビもうまくいっていますし、
ドライバー交代もすごく早かった。ただ、ちょい濡れの路面ではホントに遅いので、
明日はドライの方がいいですね」
No.2 カストロール・ニスモGT-R
ミハエル・クルム「ポールポジションを獲るポテンシャルがないことはわかってい
たので、ウェイトハンディがかからない4位をねらっていた。2位、3位にはなり
たくなかった。今年ずっと20kg積んでいるからね。ちょっとヘンなルールですね。
エリックはそういうルールだとわかっていたからウェイトハンディなし。でももう
わかった。今日は完璧(笑)。このコースはボクは好きです。それにスカイライン
に合っているので、レースは楽しみです。レース用のセットアップもいいです」
No.8 ARTA NSX
土屋圭市「4~5番手ねらいだったから予選はバッチリ。(ウェイトハンディ)60
kgで結構つらいから。ここまでくると10kgのウェイトは残りのレースに響くからね。
雨が降るとウェイトはだいじょうぶだけど、晴れると後半タイヤがつらくなる。60
kg積むまでなかった動きをするし、むりするとタイヤが保たない。とくにリヤタイ
ヤにくるね。ブレーキもタイヤよりはまだましだけど、つらいよね。晴れたら6位
以内が目標。でも雨ならば表彰台のまん中をねらっていくよ。スカイラインとスー
プラはまっすぐが速いね。ひさびさに3メーカーのバトルになるんじゃないかな。
バトルがあったほうがおもしろいでしょ。ウチは亜久里が先に乗る。富士の勝ちパ
ターンでいくよ」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「キビシー。今年に関しては迷路から抜けられない。タイヤとコースのマッ
チングですね…。まあ、迷路の途中にあって戻ってはいないんだけど、進歩はして
いるけど迷ってるような状態。決勝は今回はホントに我慢のレースです。我慢して、
我慢して、我慢してっていうところで、プッシュもできないですね」
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「2回目はいろいろセットを変えたけどストレートが伸びない。なんでかが
わからないですね。コーナーは悪くなかったんですけど。決勝はがんばります。3
位になるくらいなら4位で終わってMINEで勝ちたい。前半戦は速さをアピールした
ので、後半はシビアにまとめないと」
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「今日はぜんぜんだめでした。クルマもぜんぜん決まってないし、ストレー
トも伸びていない。アタックでもエッソスープラ(No.6)にひっかかってタイムが
出せませんでした」
No.12 カルソニックスカイライン
本山哲「セッティングを変えて失敗したね。フィーリングはよかったけど、全体の
限界が低くて…。これからミーティングしてレースのセッティングを決めて、明日
はできるだけ上の順位でポイントを獲りたいです」
No.32 cdma Oneセルモスープラ
木下隆之「予選1回目でNo.35が後ろ、No.6が目の前でコンマ3秒差だったでしょ。
ちょっと欲を出して00年型を抜きにいった。それにはギリギリまで攻めないとと
思っていった結果オーバースピード(で最終コーナーでスピン、クラッシュ)。
ニュータイヤのアタックが午前中できなかったんで、午後ニューでのアタックラッ
プに賭けてみたかった。そのぐらいギリギリまで攻めないと、予選では抜けないか
らね」
No.88 ノマドディアブロGT-1
高橋毅「午後はちょっとミッションに問題があって、雨のなかを走ってもしょうが
ないんで走りませんでした。決勝はまったく問題ありません。このコースは結構ター
ボが効くんで国産勢が速いんですけど、最後まできちんと走りきりたいです。鈴鹿
1000kmの3位入賞でチームも上り調子になっていますんで、好調をキープしたい」
No.77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「クルマが曲がらない。ステアリングをきった瞬間の反応が悪くてワンテ
ンポ遅れるんです。それ以外は問題ないんですけど、そこがタイムに響くので、
ちょっともったいなかったかな? セットしていって2回目はちょっとよくなりま
したが、まだ全然ダメですね。ポールをねらっていたんですけど」
No.910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ
和田久「予選3位で、また10kg増えちゃった。問題なのは明日の決勝レースです。
(予選タイムが)みんな並んでるからね。ウチはウチのレースを確実にやるだけで
しょう。神にまかせるのみです(笑)。むりはしないこと、むりするからミスが出
る。自分のパートを確実にこなしたい」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「午前中は5位だったんですけれど、ひとつ下がってしまいました。2回
目は最初にセットしてようすを見て、いざフレッシュ(タイヤ)を履いて出たら雨
ですぐにオイル旗が出るような状況で、タイムアップができなかったんです」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
脇阪薫一「昨日からブレーキなどいくつかトラブルが出ていて、今日も2回目にボ
クが出ていったときも完全には解決していなかったんです。で、1周して確かめた
らだいじょうぶだったんで、とにかく基準タイムをクリアしようとしたら、裏のス
トレートあたりですごい土砂降りになってしまって、次の2コーナーへいったらも
う赤旗が出ていてだめでした。嘆願書で最後尾からのスタートになってしまいます
が、ぜんぜんあきらめてはいません。勝つつもりで追い上げます」
■ポールポジション・コメント
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「前回の富士から、TIのテスト、MINEのテストとトップタイムを出してい
るので、ここで後ろにいったらカッコ悪いからがんばりました。クルマはとくに変
えてきていませんが、完璧といえます。ここで速いスカイラインをマークしてはい
ますが、それよりも自分たちのベストを出すだけです。この予選もこれ以上は出な
いというタイムを出せたから、ポールになったのだと思います」
竹内浩典「富士でウェイトをたっぷり積むはずだったのが、なぜか軽いですか
ら(笑)。テストでもよかった調子を維持してきています。あとは、立川の一発で
ポールを獲ったと(いうこと)。決勝も前から出る優位を生かして、エリック
(No.1)より前で立川に渡したい。満タンのセッティングも悪くないので、あとは
逃げるだけです」
No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「8月にあったテストからタイムが出ていましたし、『ポールをねらって
いこう』と大八木さんからいわれてました。プレッシャーもありましたが、いいタ
イムが出せてよかったです。1回目はラインはドライでしたが、そこを外すと砂も
出ていてコースはスリッピーでした。だからコースが乾く(予選時間の)後半をね
らってアタックしました」
大八木信行「前回の富士に続き、ここもポールをねらって8月のテストからやって
きました。だから予選1回目でチャレンジしてみたんです。青木選手がシミュレー
ションどおりタイムを出してくれたのでポールが獲れました」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート特集2 2000/08/06
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2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)
■『JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA』について
加治次郎GT-A事務局長に訊く
さる6月24、25日にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでJGTC
にとってはもちろん、日本のレース界にとっても初の試みとなる海外レース開催は
なされた。サーキットには3万人あまりの観客を集め、マレーシアを初め国内外の
メディアにも紹介、報道された。このイベントに関して、加治次郎GTアソシエイ
ション(GT-A)事務局長に聞いた。
-JGTC初の海外開催として、成功したといえるのでしょうか?
「われわれが海外に進出した"理由"にあてはめれば成功したのではないかと思いま
す。なんでこういう歯切れの悪いいいかたをするかといえば、やはり課題も多く残っ
たからです。もう少し多くの観客動員がほしかったとか、経済的な面、手続き上で
チームに迷惑をかけたなど、思うようにならなかった部分が意外とあった。初めて
の試みということを考慮すればある意味でしょうがないといってくれる方もいます
が、われわれがいってはいけないですから。だから、手放しで成功とはいえないの
です。最初のことですし、われわれも勉強させてもらったし、チームもよくわから
ないからこちらがいろいろやってあだになったとか、それはお互いに勉強したわけ
です」
-マレーシアの観客、関係者の反応はどう感じましたか?
「純粋にレースを観に来ていただいたお客さんにも、ビジネスとしてレースを考え
ている人にも、とてもエキサイティングでおもしろいのでまた来年も来てほしいと
いう言葉はいただきました。公式発表の観客動員は3万460人ありまして、初回とし
て認知されていなかった、あまり知られていなかったレースをいきなりやったとい
うことを考えれば、多くの人に来ていただけたと思います。
ただ、これまで英語でのJGTCの情報発信や海外へのTVなど映像情報が十分でなく、
これが認知の面で足りなかった一因ということは痛感しています。われわれとして
はアジアの一員だと思っていても、やはり日本は少し違って見られていまして、彼
らにとってみれば、ヨーロッパのレースも日本のも同じなんです。アジア人の顔を
したのが行っているということでは意味が違いますけれど、(映像もないまま)遠
くから間接的に見ていると、同じなんです。そうなると日本のレースは十分に英語
で情報発信もしていないという基本認知の部分でヨーロッパのDTMやBTCCに比べて負
けているわけです。そういうなかでは健闘したし、(日本のレースを)見直してく
れた、日本のクルマやドライバーのレベルの高さを知ってもらえたと思います」
-今後もJGTCの海外イベントは行われるのでしょうか?
「われわれとしては最初からこのセパン1回で終わらせるつもりで始めたわけでは
ありません。今後、セパンでやるかはともかく、アジアで毎年やっていかないとア
ジアのレースにはなれません。ですから、毎回やろうという決意を持って、今回出
ていったわけです。では来年はどこで、どういうかたちで実現するかですが、それ
は、これから関係者のみなさんと相談してしてなるべく早めに決めたいと思ってい
ます」
-次回は中国の珠海での開催というウワサもあるようですが?
「たしかにそういう提案もいただいています。一方で関係者の多くから、せっかく
セパンでいい反応が得られたのでほんとうの意味で成功を収めるまでセパンで続け
てはどうかという意見もいただいています。もちろん、このような提案だけで決め
るわけではありません。今後もみなさんと相談し、広く意見をいただいて、状況を
考えて決めたいと思います」
-今後、他のカテゴリーも海外開催を予定していると思われますが?
「他のカテゴリーがどういうニーズで海外進出を考えているかがわかりませんから、
私としてはなんともいえません。ただ、日本のモータースポーツが、このままでは
孤立してしまい日本だけものになってしまうことは危惧しています。このまま限ら
れたものになってしまうのではなく、ちゃんとした地位を確立して欧米なみになる
ためには、日本のレースがアジアに出ていくことはマストだと思うのです。そうい
う思いがあって、われわれは毎年アジアで開催しようと決めたんです。ただ、これ
はわれわれの思いであって、他のカテゴリーがどう考えているかはわかりません。
ただ日本のモータースポーツ界を牽引していくJGTCとフォーミュラ・ニッポンは基
本的に同じ考え方をしているとは思います。
われわれの海外開催は、準備が整ったから出ていったというわけでなく、バック
にある自動車産業、チームや大会を現在サポートしてくれているスポンサーやこれ
からとり込まなければならないスポンサーの環境など求めるものに対し、JGTCでは
緊急性があったからなのです。だから多少準備が足りない部分もありましたが、そ
れを承知で思いきって外に出たわけです。他のカテゴリーに関して、そういう緊急
性があるかは私にはわからないですし、余計なことをいうべきではないと思ってい
ます」
-今後も海外開催を行うとなると、国内でのオールスター戦などはなくなるのです
か?
「海外での開催が続くことで、国内のイベントが減るということはありません。今
年は海外でのレースがオールスター戦ということになりましたが、本来オールス
ター戦は新しい開催地域や観客層を開拓するという意味や、新しいイベント運営の
手法をつくるといった要素があるものなのです。そういう意味では現在のかたちで
のオールスター戦を、何度も同じサーキットで続けてやるという考え方はありませ
ん。今後もシリーズ戦の行われていないサーキットや市街地でやる可能性はありま
す。とくに市街地でのレース開催はぜひ行いたいと考えています。この場合の市街
地は海外ではありません。日本の市街地でないとやる意味はありませんから」
-今後のJGTCとアジア地域との関わり方はどうお考えですか?
「今回、レースに参加したチームなど関係者も、メディアも、観てくれた日本のファ
ンも、みなさんマレーシアのイメージが変わったのではないかと思います。マレー
シアには本格的なサーキットが3つもあり、高速道路も整備されています。また東
南アジアのビジネスの中心になれる可能性を持っており、英語、マレー語、中国語
とアジアで通用する言語が定着しています。ですから、アジアでは今後もマレーシ
アがモータースポーツの中心になっていくと思います。これを考えれば、アジア地
域への情報発信の拠点としてはうってつけだと確信しましたので、いい関係を保っ
ていきたいと考えています。
また、今回のJGTCイベントを観ていただいたことで、マレーシアとお隣のタイな
どと連携して、GT300クラスをベースにしたレースイベントを実現したいという提案
もされています。そうなれば、日本からクルマやパーツ、人材などを提供できます
し、またぎゃくに人材が日本に来るなど、互いに協力しあった関係で発展できると
思います」
*第4戦富士スピードウェイのGTインサイドレポートは以上です。
☆JGTCやGT-A、そしてGTインサイドレポートにご意見・ご希望などございます方は、
古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@infosim.co.jp)まで
電子メールでお寄せください。
なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはJGTCインターネットのホームページ(http://www.jgtc.net)のパドック
フォーラムでご質問ください。
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 2000/08/06
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2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)
☆ポイントランキング(第4戦終了)
ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 64 伊藤大輔/D.シュワガー 38 12 4 20 2
2 1 E.コマス/影山正美 36 20 6 10
3 16 中子 修/道上 龍 34 15 3 15 1
4 18 脇阪寿一/金石勝智 30 20 10
5 12 星野一義/本山 哲 28 8 8 12
6 2 M.クルム 27 6 15 6
7 8 鈴木亜久里/土屋圭市 24 4 20
8 39 影山正彦/R.ファーマン 22 1 6 15
8 38 竹内浩典/立川祐路 22 10 12
10 2 片山右京 21 - 15 6
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 福山英朗 46 20 20 2 4
2 26 松田秀士 44 20 20 - 4
3 7 山野哲也/松本晴彦 35 15 8 12
3 910 余郷 敦/和田 久 35 10 15 10
3 81 大八木信行/青木孝行 35 8 12 15
6 19 脇阪薫一/原 貴彦 32 12 20
7 77 小林且雄/谷川達也 30 - 10 12 8
8 10 桧井保孝/山岸 大 23 4 4 15
9 28 須賀宏明/柴原真介 21 - 10 12 20
10 31 新田守男 19 6 1 6 6
チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 16/18無限×童夢プロジェクト 51 15 20 15 1
2 1/2 NISMO 45 20 15 10
3 64 Mobil 1 NAKAJIMA RACING
38 12 4 20 2
4 12 TEAM IMPUL 28 8 8 12
5 8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI
24 4 20
6 39 TOYOTA TEAM SARD 22 1 6 15
6 38 TOYOTA TEAM CERUMO 22 10 12
8 6 ESSO ULTORON TOYOTA Team LeMans
13 3 10
8 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
13 2 3 8
10 35 マツモトキヨシTEAM TOM'S 12 12
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
62 20 20 2 20
2 7 RE雨宮レーシング 35 15 8 12
2 910/911 910RACING 35 10 15 10
2 81 DAISHIN RACING 35 8 12 15
5 19 RACING PROJECT BANDOH
32 12 20
6 77 CUSCO RACING 30 - 10 12 8
7 10 アビリティ・モータースポーツ 23 4 4 15
8 31 SuperAUTOBACS RACING TEAM with A'PEX
19 6 1 6 6
9 71 シグマテックレーシングチーム 10 - 10
9 70 TEAM GAIKOKUYA 10 3 2 4 1
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
☆第5戦TIのウエイトハンディ
単位:kg
[GT500]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 0 = 0 + 0
2 カストロール・ニスモGT-R 20 = 0 + 20
6 エッソウルトロンタイガースープラ 40 = 0 + 40
8 ARTA NSX 60 = 50 + 10
12 カルソニックスカイライン 20 = 20 + 0
16 Castrol無限NSX 40 = 20 + 20
18 TAKATA童夢NSX 70 = 10 + 60
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 10 = 0 + 10
36 カストロール・トムス・スープラ 20 = 0 + 20
38 FK/マッシモセルモスープラ 10 = 0 + 10
39 デンソーサードスープラGT 10 = 0 + 10
64 Mobil 1 NSX 70 = 30 + 20
100 RAYBRIG NSX 20 = 0 + 20
[GT300]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 70 = 10 + 60
10 アビリティ・マリオポルシェ 10 = 10 + 0
19 ウェッズスポーツセリカ 20 = 20 + 0
26 シェルタイサンアドバンGT3R *80 = 40 + 50
28 イクリプスRDタイサンGT3R 50 = 30 + 20
77 クスコスバルインプレッサ 0 = 0 + 0
81 ダイシンADVANシルビア 50 = 20 + 30
86 BP・KRAFT・トレノ 10 = 0 + 10
910 ナインテンアドバンポルシェ 60 = 0 + 60
911 ダイヤモンドアドバンポルシェ 10 = 0 + 10
*GT300クラスの最大搭載ウエイトは80kg
*性能調整分はシーズン中軽減されない
*ウエイト計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
*インサイドレポート特集1に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート特集1 2000/08/06
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2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)
■真夏の暑さ対策
真夏の富士のJGTCでは、その暑さをいかに克服するかが、勝利のポイントとなる。
そこで各チームのオリジナル暑さ対策を尋ねてみた。
No.81 ダイシンADVANシルビア
中村吉明チーム監督「運転席のペダルにパッドを貼って熱が伝わらないようにした
り、ドライバーに当たる風を流すためのダクトを、運転席側(の窓)から1本ドラ
イバーの襟首に向けて、助手席側から1本を足許に向けて取りつけています。青木
選手がコンタクト(レンズを)しているので直接顔に風が当たるのがよくないみた
いなんですよ。あと、パワステが電動なのでそのモーターを冷やすダクトもつけて
います。クールスーツは当然のことですけど、これはオーソドックスな水冷式です。
水温は、もともとシルビアはラクなんでラジエターの容量を増すようなことはして
いません」
No.24 986ボクスター
野間徹メカニック「今回からエンジンがGT3Rのものになったんです。それにとも
なって、いままでインタークーラーのあったところにもラジエターを取りつけてい
ます。テストデーの走りはじめに水温がちょっと上がってしまったんですけど、バ
ンパーの横のエアを逃がすところに手を加えたり、フロントフード上のアウトレッ
トのルーバーを追加したりして水温は安定しました。ドライバー用にはクールスー
ツと、リアウィンドウに穴を開けています」
No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ
柏原規人チーフメカニック「まずインタークーラーの容量を大きくしています。そ
れとベーパーロック対策。デフクーラーなどのクーラー類も全部大きくしています。
ドライバーに関してはクールスーツだけですね。これはガスタイプではなく水です。
それとTRD純正で今年のスープラにはみなはじめから装備されているんですが、サ
イドウィンドウのところにあるダクトから入った空気をファンで強制的にドライバー
の首のところに送る装置がつけられています。ファンはアルテッツァの純正ファン
です。ふつうラジエターに当たる風がドライバーに当たるわけです。これはかなり
能力あります」
No.77 クスコスバルインプレッサ
大溝敏夫監督「今回はセパンで起きたパーコレーション対策をしてきました。マ
レーシアではピットインしたときにエンジンがかからなかったんです。具体的には、
燃料ラインを熱でやられないように断熱したのと、取り回しも変更しています。ド
ライバーに対しては、空気の取り入れとフロンのクールスーツ。でも、フロンのクー
ルスーツはよく故障するので、もしかしたら使わないかもしれません。ドリンクは
普通のスポーツドリンクに氷をたっぷり入れたもの。ひとり700ccぐらい用意して、
(レース後に)残るのは3分の1ぐらいですね」
小林且雄「(クールスーツは)最初は冷たく感じるんだけど、体が慣れちゃうし運
転に一生懸命だと暑くなってきちゃう。スイッチを手動で切ってまたつけたりする
と効果的です。そのためのタイマーなんかもあります。ただ、ほんとうは体に風を
当てるほうが涼しいと思うんですけれどね。ダクトで風を送り込んだりするのがい
いと思いますよ」
No.39 デンソーサードスープラGT
才木祐二チーフメカニック「インタークーラーの容量を大きくしています。あとド
ライバー用にはクールスーツは積んでます。水冷式です。いままではずっとフロン
ガスのものを使っていたんですけど、いろいろありまして水になっちゃいました。
あともちろんドリンクボトルは積んでいます」
No.16 Castrol無限NSX
熊倉淳一監督「今回のクルマはセパン仕様。ラジエターの開口部を拡大してありま
す。それ以外に用意してきたのはクールスーツだけですね。ウチのは氷のヤツです。
ドリンクは道上も中子もスポーツドリンク。小さいペットボトルを途中で交換しま
す」
No.12 カルソニックスカイライン
高橋紳一郎チーフメカニック「セパンにいく前に、ドライバーの暑さ対策としてフ
レッシュエアのダクトをつけましたが、今回はストレートで抵抗になるのでつけま
せん。クールスーツはフロンのものを使います。去年からフロンに変えたんですよ。
ドリンクはスポーツドリンクと水を混ぜたもの。水にちょっと味がつくぐらいにし
ています。クルマのほうではサブラジエターを追加してきましたが、それ以外はナ
イショ」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
坂東正明監督「暑さ対策としては、ドライバーの体力をつけてきた。だけど原はト
シだからこれ以上の体力アップは望めないかもしれない(笑)。ま、ドライバーの
代わりはいくらでもいるから、体力のあるヤツを選べばいい。強いていえば少しは
アタマのいいヤツがいいな(笑)。冗談はともかく、クールスーツ、ドリンク、ダ
クトなどはひととおり全部備えている。クルマのほうは今回けっこういっぱいいっ
ぱいだと思う。木曜日なんかセパンよりも暑かったから。温度が気になる部分はセ
パンよりすべて10℃ぐらいは高い。でも、それはどの車輌でも同じ。そうなると、
車体の基本的なポテンシャルがどこにあるかだろうね。入ってきた空気をどう出す
かはクルマをつくる段階で決まる。どのクルマも対策していることは同じだよ。と
はいうものの、じつはウチもギンギンにやっている。ダクトを空気の取り入れ口に
移したり、考えられることはすべてやってきた。あとはドライバーの体力と部品を
信頼するだけだね(笑)」
No.86 BP・KRAFT・トレノ
平岡寿道監督「ウチはダクトを引っぱったりとか、そういう単純なことをしてきた
だけ。レースが250kmで短いから。ドライバーもクールスーツのみだね。ウチのド
ライバーは毎日トレーニングしてるもん。もうバッチリ(笑)。クールスーツもス
タンダードなヤツなので壊れにくいと思う。ボンベのヤツのほうが壊れやすいじゃ
ない。ドリンクは氷水。糖分の入ったものを使うと電動のドリンクシステムが壊れ
やすくなるから」
田中実「ドリンクが氷水なのは甘いものだと気持ち悪くなるから。お茶も原液より
水割りにしたほうが飲みやすい。で、最後にレモンをキュッと絞ってもらわないと
ね(笑)」
No.88 ノマドディアブロGT-1
伊藤章裕チーフエンジニア「今回はラジエターが新品になりました。いままでのヤ
ツは目詰まりしてたので。あとは、もともと熱に対してきびしくないクルマなんで
(問題ない)。ただドライバーは暑がっているので、セパンの前にダクトを引いた
ぐらいですね。予選では使いませんが、本番は水のクールスーツもつけます。シー
トベルトでラインが締まるとあまり効きませんが、普通に動けば大丈夫でしょう。
ドリンクはドライバーが自分で調合しています(古谷直広「スポーツドリンクと水
とあと粉を混ぜてます」高橋毅「ボクはスポーツドリンクだけです」)。ウチの
(ドリンクシステム)は電動ではなく、自力で吸うヤツですよ」
*インサイドレポート特集2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 2000/08/06
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2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)
■朝のフリー走行終了後
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「ピットロードを出てアクセルを踏んだら突然エンジンが止まった。原因は
まだわからない。その後はぜんぜん問題なかった。大丈夫だと思うよ。予選では、
アタックそのものはとくに引っかかることもなかったんだけど、テストデーからト
ラブルが多くて、ぜんぜん満足いってない」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
高木真一「きびしいのはきびしいですね。タイヤがタレてきたときにバランスがき
びしくなりそう。スピンするとしたら高速コーナーの立ち上がりだから、けっこう
やばい」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「回りも速いけれどこっちも悪くはないんで…。スタートでマージンをつ
くってボクにラクさせてくれるって竹内さんがいってるってトーチュー(東京中日
スポーツ)に書いてあったんで、ちゃんと走りこなせれば大丈夫だと思います。暑
さは朝走ってても十勝に比べたら快適でしたよ。十勝では頭がクラクラしてきて、
死んじゃうかもって思ったぐらい暑かったですから」
竹内浩典「スタートでマージンつくって立川にラクさせられればいいなあ、っていっ
ただけ。それが『ラクさせる』に変わってるんだから、マスコミはちゃんとコメン
トを伝えましょう(笑)」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「調子はまぁまぁなんですけど、当たってしまいました。燃料をたくさん積
んだらリアが不安定で、ブレーキングしたらストレートでスピンしてしまって、外
側にいたポルシェ(No.70)と当たってしまったんです。こっちはバンパーとエグ
ゾーストだけだったんですけど、向こうは足が曲がってしまったということで、悪
いことをしました。朝の状態だとリヤがナーバス過ぎるので、レースではそれを抑
える方向にしていこうと思っています。今のままだとラップタイムが安定せず、落
ちていってしまうんです」
No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「今朝は調子よかったね~。ダウンフォースを減らして、燃料もカラカラ
状態(笑)。温存してたタイヤを使ったし。本番もいくよ」
東条力エンジニア「燃料はハーフタンクぐらいですよ。タイヤも20周ぐらい使った
ものなので、満タンにする必要はなかったんです」
No.12 カルソニックスカイライン
星野一義「いまのところ順調だね。ピットインとか、いろいろな総合力で表彰台に
いきたい。スープラは車重を重くしてリストリクターを大きくしてるけど、中盤タ
イヤもブレーキもキツイだろうし燃費も悪いはずだから、こっちは最後に笑いたい。
それは、もう綿密な計算が立ててある(笑)。オレだってスープラの引き立て役じゃ
ないからね」
■決勝スタート直前情報(13時50分現在)
天候:晴れ 路面状況:ドライ 気温:34度 路面温度:52度
決勝日(6日)入場者数:5万9200人(予選日:1万4700人)
*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No. 原因 周回数
---------------------------------------------------
21 クラッシュ 8L
19 クラッシュ 12L
20 クラッシュ 12L
9 ミッション 16L
38 エンジン 16L
71 タービン 16L
10 クラッシュ→炎上 23L
32 クラッシュによるダメージ 43L
■ウイナーズ・コメント
No.8 ARTA NSX(GT500優勝)
鈴木亜久里「レース全般的にきびしかったね。抜けないんだもん。ピット作業の早
さは完璧だった。とにかく圭ちゃんも『ピットだけは絶対に勝とう』といってた。
それに集中していたよ」
土屋圭市「左フロントがすごいアンダーだった。サード(No.39)との差が3秒をきっ
てから、本気でいこうと気合いをいれた。涼しくなったら速くなるから、交代した
直後の暑いうちにできるだけ引き離そうと思ったんだけど、サードはしつこいわ。
無線で『3秒きりました』っていわれて、ミラーにでかく写ってきて『来たよー!』
って。運もツキもセーフティカーのタイミングも周回遅れの流れも、全部きた。カ
ンペキ」。
No.28 イクリプスRDタイサンGT3R(GT300優勝)
須賀宏明「ありがとうございます。昨日千葉監督にもらった“一番”というお守り
をおいてきたのがよかったのかな(笑)。セーフティカーのコーションのあいだに
ピットインしたんですが、ほんとうにいつ入れるんだろうとハラハラしてたんです
が、絶妙なタイミングで入れて、1位の位置につけてもらって…。まあ、ボクのラッ
プタイムの不足を、チームがみごとにやってくれたおかげで、たいへんラクなかた
ちで優勝させてもらったと思っています」
柴原真介「GTは今年初めて参加させてもらって、しかもタイサンというトップチー
ムでいいクルマに乗せいただいて、前回のレースからポルシェになったわけですが、
2戦目で優勝なんて順調すぎますね。はじめのペースもRX7(No.7)に追いかけら
れたんですがなんとか抑えられて、2回目のスタートも同じチームの松田さんがい
ましたので(スリップを)使わせてもらって、そういう意味でもチームの優勝だと
思います」
■レース終了後
No.39デンソーサードスープラGT(GT500 2位)
影山正彦「いや、力及ばずで…。もう少し盛り上げるレースをやりたかったんです
けど、周回遅れが引っかかってきて、自分もスピンしかかったりして、周回遅れを
パスするのもけっこうリスクを負っていってたから、あれがいっぱいいっぱいでし
た。久しぶりの表彰台で、これが今後につながっていけばいいですね。ラルフもか
なり速かったし、ふたりのコンビネーションがいいんで、このまま後半いきたい」
ラルフ・ファーマン「セーフティカーが入ってからはリードを広げることに務めた。
でも2度目にセーフティカーが入ったときにトップに出ていられれば、おそらくボ
クらが優勝できたでしょう。でもすごくいい結果で、チームのためにもよかった」
No.12 カルソニックスカイライン(GT500 3位)
本山哲「クルマはまずまずだった。なんとか表彰台に上りたくって、2番手が見え
ていたから追いつくかと思ってがんばった。だけど、周回遅れが入るタイミングが
悪くて、離れてしまった。とりあえず結果オーライ。荒れたレースのなかで生き残
れてよかった。フォーミュラもGTもチーム全体で上向きになっている兆しがあるか
ら、この調子でがんばっていきたい」
星野一義「長いレースで最初にからんだらダメだから、コマスが来ても避けたし、
じっくりうしろからようすを見ていた。本山があとでいってくれるから、それまで
は壊さないようにしていた。結果的には3位だったけれども、本山ががんばったか
らすごくいいレースだった。ピット作業はご愛敬(笑)。これでチームのムードが
よくなってきた」
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R(GT500 4位)
エリック・コマス「Bコーナーでアクシデントを起こしたポルシェを見たとき、こ
れはセーフティーカーが入ると思った。それでセーフティーカーがコースインした
ときすぐにピットに入ったんだ。これでかなりかせげた。4位に入って、レース中
のベストタイムでも4位。これで選手権ポイントで1位とわずか2ポイント差の2
位に上がれたし、ウェイトハンディなし。このあとのレースは美祢、TI、鈴鹿とス
カイラインが得意のコースで行われるから、ここで10ポイントを獲得したことはす
ごくよかった。富士ではあまり欲張ってはいけないから、いい結果だと思う」
影山正美「チームは喜んでるけど、自分は不満足。クルマはちょっとオーバーっぽ
かったけれど、エリックが速く走れるんだからオレの走り方(の問題)なのかも。
ほんとうはもっといけるはず。スカイラインのなかでトップじゃないことがいちば
んくやしい。アニキ(No.39)はよかったと思う。だからこそいっしょに表彰台に上
がりたかった」
No.36カストロール・トムス・スープラ(GT500 5位)
土屋武士「セフティカーが入る瞬間にピットインしたけど、無線が混信していてと
まどいがあった。後半、関谷さんが追い上げてくれて意味ある5位だけど、次です
ね…」
No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300 2位)
大八木信行「Bコーナーの失速は一瞬シフトが抜けた。すぐに入って、その後は大
丈夫。前半は作戦どおりだったけれど、セーフティーカーが入って狂ってしまった。
今回はピットストップ、他車との差、全部シミュレーションどおりだった。交替し
たときは勝ったと思った。1周近い差ができちゃうとラップタイムではつめられな
いよね。TIはねらえると思う。後半戦は予選からねらっていきますよ。リストリク
ターとか重量とか、まだまだ変える余地があるから」
青木孝行「クルマの速さは十分あったんで、No.7だけに注意して走りました。でも、
ピットタイミングがよくなくて、トップとは結果的に1周近く開いてしまいました。
セーフティカーが出たとき60秒ほどの差があったのが25秒ほどに詰めたところで
チェッカーになってしまいました。2位は手放しではよろこべないけど、次のTIで
がんばります」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(GT300 3位)
松本晴彦「まあしょうがないですね。ピットのタイミングでしたね。No.28のうし
ろにいたんですけど、ピットのタイミングがずれちゃった。No.28はあんまり気に
してなくて、うしろばっかり気にしてましたが、思ったよりポルシェが速いんで…。
ペースカーが入ったりしてリズムも乱れちゃいましたね。ほんとうは勝ちたかった
んですけどね」
No.910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ(GT300 4位)
余郷敦「重いからしょうがないっていえばそうだけど、70kgはホントにつらい。シ
リーズ展開ではポイントで上にいればっていうのはあるから、4位で次は10kg下ろ
せるから、よしとしないとしかたないですかね」
No.77 クスコスバルインプレッサ(GT300 5位)
小林且雄「ストレートが伸びなくて、裏で詰まってた。No.7、No.81、No.910に抜か
れちゃって、後半はポジションキープでいったけど、パワステにトラブルが出てハ
ンドルは重いし、ドリンクタンクがとれちゃってなにも飲めないしでたいへんでし
たよ。今日はガス式のクールスーツだったけど、タイマーのセットをこまめに変え
てたらよく効いてました(笑)。ほかより1秒遅いベストタイムでこのポジション
は上できでしょう。ウェイト下ろせるんだよね? 後半に向けてがんばります」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「原因はわからないけど、再スタートして1周目にエンジンが吹けなくなっ
てしまった。セーフティカーのあいだにGT300のクルマが挟まったんで、ちょっとわ
ざを使わしてもらったんだけど…。残念ですが、次回がんばります。だけど、セー
フティカーが(入っているのが)ちょっと長すぎるよね。あれじゃ、熱がこもって
クルマが壊れちゃうよ」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「完全に自分のミスです。松永選手にはほんとうに悪いことをしました。メー
ターをチェックしていたんです。追いつくまでは前を見ていたんですが、ストレー
トで一定のスピードになったんでメーターを見ていました」
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「(序盤は)No.8のペースが遅かった。同じチーム同士だからあまりむりせ
ずに抜けるだろうと思っていたら、セフティカーが入って…。いつでも抜ける感じ
だったけれどね。No.36とNo.8でスローペースのレースをしてた。予選であそこの前
に並ばないと…。ピットもタイヤ交換がちょっと遅かった」
No.2カストロール・ニスモGT-R
片山右京「大失敗しました。ブレーキのタッチのフィーリングがおかしくて、タイ
ヤとブレーキ(のトラブル)と誤解していてペースを上げられなくて…。おまけに
再スタートのときにミスしたりして、まあそれはもう一度セーフティーカーが入っ
て詰まったので結果的には帳消しになったんですけど、その前に自分のミスがひど
すぎて、いい勉強しました。マイケルが追い上げてくれて、ポイントをとってくれ
たのでよかったです」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「(ピット作業で時間がかかったのは)去年から多かったシートベルトのト
ラブル。肩のベルトだけバックルの爪が下がったままになってしまって、うまく入
らなかったんです。もういい、そのままいくといったんだけど、インカムとかつけ
てるので聞こえなかったんですね。ドライバー交代が重要ということは意識してて、
練習では20秒くらいでできてたんですけど、失敗してしまいました。(早めにピッ
トインしたのは)中子さんがダートに飛び出したりして抜かれたので早めたんです。
クルマは、ブレーキがつらかったですけど、ボクはむりしませんでした。レースセッ
ティングでのバランスもあまりよくなかったんで、このあとのテストでもういっぺ
ん見直します。なんとか1ポイントだけとれたからよかったけど、“たられば”で
いうと、コースアウトなくベルトトラブルなくいってたら6位以内にはいってたと
思います。ほかのNSXがどんどん勝っているんで、早く勝ちたいですね。このまま
じゃかっこ悪いですから」
No.31スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「トータル的なレースマネージメントができてないと思う。だからこうい
う結果なると思う。セッテイングも全部含めてこれがいまのウチの実力じゃないで
すか? 今回は新車のデータをとるという意味もあったので、それはできたんじゃ
ないかな。」
伊藤宗治エンジニア「クールスーツはむずかしい。グリッド上で壊れたんで、手の
打ちようがなかった。新田は脱水症状で口もきけない状態、真一は医務室で点滴打っ
てます。きっちり壊れたのならまだわかったけどね。クルマのほうは大きな問題は
なかった」
No.64 Mobil 1 NSX
伊藤大輔「スピンは避けられないものだからしょうがないけど、前半のアレがなけ
ればもう少し上位でフィニッシュできたと思う。再スタートしてからは、GT300に
引っかかるタイミングも悪かったし、最後はリアタイヤもきびしくて、オーバーに
なってた。悪いレースのなかで2ポイントだけでも獲れたのはよかったと思うけど、
次からは20kg減るし、今回ほどウェイトを積んでいるNSX勢が崩れることはないと
思うので、挽回できるようがんばります」
No.6 エッソウルトロンタイガースープラ
ワイン・ガードナー「(コースアウトしたのは)コーナーでバイパー(No.55)に
押し出されたんだ。抜きかかって横に並んだときに。いいペースで走っていたから、
あのままいけば2位か、あるいは優勝できたのに…」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 2000/08/05
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP JGTC第4戦FUJI(08/05,06)
■予選1回目終了後のコメント
No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「昨日まで自分のほうでブレーキがうまく操作できなくて不安があったの
で(予選も)抑えていきました。昨日までは、ブレーキを踏むところとステアリン
グをきるタイミングが合わなくて、ロックさせてたんです。でも、重いわりにはみ
んなと同じレベルまで来れましたね。午後もう1回いけばタイムは上がるでしょう。
26秒台は、うまくいったとしてもカツカツのタイムかな。富士は加減速のコースだ
から90kg(のウェイトハンディ)がいちばん効くんですよ。それでも6番手以内に
は入りたいです」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「クルマのバランスがちょっと期待してたとおりにはいかなかったですね。
リヤがちょっと滑りました。予選重視のタイヤと決勝重視のタイヤがあって、昨日
は予選重視のタイヤでタイムが出ているんですが、今日はレース重視のタイヤをチョ
イスしているんです。そしたら期待したほどグリップしていませんでした。でも想
像はできていたことなんでしょうがないです。ベストラップのときも、クリアはと
れましたが、おいしいところは使えていませんね。最初のアタックに入ろうとした
ときに1コーナーで黄旗が出ていたので1回やめてるんです」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「ダメですねェ。今回はちょっとしんどいと思っていましたけど、案の定苦
しかった。クルマのほうでもちょっと問題があって…。ブレーキロックがひどかっ
たんですけど、それを調整すればバランスじたいは悪くないので、もっとタイムは
上がると思います。午後は10位以内に入りたい。でも、順位よりも、目標タイムを
目安にアタックしますよ。涼しくなると仮定したら、26秒台に入れたいですね」
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「自信はあります。前とはギャップがあるけど、それほど大
きくもないし、トヨタ勢は1、2ラップはすごく速いけど、レースでの信頼性は高
くないのがわかっていますからね。普通に走れば5位以内でフィニッシュできると
思います。5位以内でフィニッシュしてポイントを得ることがボクらの目標です。
これは可能だと思います。予選についていちばん重要なのは、選手権ポイントで争っ
ている直接のライバルより前に位置することです。もちろんスタート位置は前にい
ければそれにこしたことはないけど、5位から9位のあいだにいられれば、レース
のスタート位置としてはいい位置だと思います」
No.6 エッソウルトロンタイガースープラ
野田英樹「いまの状態のなかで一所懸命走っています。セルモ(No.38)が同じタイ
ヤで速いから、ウチはもっといけなければいけないんだけど、これだけ差をつけら
れているというのはちょっと納得いかない。セッティングについてはバランス的に
ぜんぜん納得いくレベルまでいってない。それがいい方向にいけば負けないくらい
はいくと思うんだけど…。今週はいまのところ苦戦してます」
No.39 デンソーサードスープラGT
ラルフ・ファーマン「昨日の直前テストでも速かったし、クルマもタイヤもフィー
リングはすごくいいです。まだかなりアンダーステアが出ているので、これが解決
すればもっともっと速くなると思います。午後のセッションはもっとハードに攻め
るつもりです。フロントロウからスタートできればすごくいいけど、ポールポジショ
ンならもっといいですからね。トップ3以内に入れればボクにとってGTでの最高の
ポジションということになります。明日も暑くなるでしょうけど、フォーミュラ・
ニッポンのほうがもっとハードですから」
No.81 ダイシンADVANシルビア
大八木信行「(今回から車両重量を増してリストリクターの径を拡大。予選第1回
目GT300クラス1位)今回はテストを多くやっているし、クルアのバランスもこれで
とれてきた。それにプラスして最高速が上がっているということで、バランスと速
度がいい感じでかみ合っているということですね。やるだけのことをやりますよ。
暑さについてはいろいろ対策を練ってもらっているんですけど、鈴鹿1000Kmでクラ
ス2連勝しているから、暑いのは強いですよ(笑)。でも暑いです、やっぱり」
No.20 ネッツアペックススピリットMR-S
佐藤久実「噂どおりの乗りにくいクルマでした。いままでFFをやってたでしょ。そ
ういう意味ではレーシングカーっぽくて気持ちはいいんですけど…。すごくピーキー
なクルマで、予選の一発(のタイム)はそこそこ出てるんですけど、決勝のコンス
タントラップはむずかしそう。とにかくスピンしないようにしたいな」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「予定どおりです。そんなにポールにはこだわってません。ほんとうのア
タックは涼しくなる2回目でしょう。2回目にむけてとくになにもいじってません。
1回アタックして、あとは決勝セットに専念します」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「予定どおり。ダイシン(No.81)は来ると思ってましたから。できれば
ポールは獲りたいけど、そんなにこだわってはいません。予選用のセットがちょっ
とオーバー気味なのでそれを戻してます。決勝セットにいまのところ変更はありま
せん」
■予選2回目終了後のコメント
No.28 イクリプスRDタイサンGT3R
柴原真介「クルマが速いんです。ボク自身は、フォーミュラとぜんぜん動きが違う
んでまだむずかしいと感じてます。でも燃料を積むと速いんで、決勝はコンスタン
トに走りきれればいいところまでいけそうです。がんばります」
No.25 エンドレスアドバンスープラ
木下みつひろ「暑さは気にならないし、対策もとくにやってないです。予選ではクー
ルスーツは着ないし。(予選)1回目はパワステが効かなくて辞めちゃいました。
クルマの仕様変更もとくにないです。99モデルもウチとNo.32とNo.37の3台だけに
なっちゃいましたね。00スープラは速いけど、データを見比べてもしょうがない。
ドライバーの本音としては、同じ条件で戦いたい。やるほうも盛り上がるし観てる
ほうもそうでしょう。遅いからそういうんだろうって見られがちですけど、イコー
ルにすることを考えたほうがいいという意見もあると思いますよ」
No.910 ナインテンウエディングアドバンポルシェ
余郷敦「なんせ(ウェイトハンディが)重いっすね。決勝に向けては、ラップ自体
はそんなに悪くないはずなんでコツコツいくしかない。暑さとかいろいろあるんで、
敵じゃなくて自分(との戦い)ですよ。ダイシン(No.81)とセブン(No.7)がむ
ちゃくちゃ速いですね。たぶん、ボクがスタートだと思います」
No.911 ダイヤモンドアドバンポルシェ
砂子智彦「(予選1回目は)昨日(No.28とヘアピンで)クラッシュして、まずは
走れるかチェックをして、そのまま少しアタックしたけれど、引っかかっちゃった。
クルマのほうもおかしなところはなく問題ないはず。決勝はけっこう自信あるんで、
予選はこだわってないです」
No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「1回タイムを出したあとにクールダウンして最後にもう1回いこうと思っ
たら、1コーナーで遅いクルマに引っかかって台無しになってしまった。クルマは
午前中よりよかったし、ブレーキも1周目から止まっていていい感じだったから、
26秒台に入るだろうと思ったのに…。レースではまず生き残るのが先決。最初はつ
いていくような感じで後半がんばれば簡単に抜けるだろうし、ひとつでも前でゴー
ルしたいですね」
No.88 ノマド ディアブロGT-1
高橋毅「最後のアタックの周に帰って来いっていわれちゃいました。でも、もう1
周いってても順位はそんなに変わらないから。クルマのセットアップはいい方向に
なってきてますよ。最後まで詰められてない部分はありますけど。まだまだこのマ
シンはポテンシャルがあると思うんですけど、それを引き出すための時間がないん
です。最終戦には新車になると思うので、いまはそれを待ちたいですね。明日のレー
スはとりあえず完走目指してがんばります」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「あと1ラップほしかったですね。最後の赤旗が残念です。タイヤがぜんぜ
ん問題なかったので混走のときにもう一度アタックしたんですが、路面もよかった
し1周だけクリアラップもとれてタイムは上がったんですけど、ポジションが上が
らなくてちょっとダメでした。クルマはセットを変えたのでよくなりました。ブレー
キのフィーリングもよくなったので、そのぶん突っ込めるようになりましたしね。
それに、レースセッティングでのバランスがすごくいい。明日はセパンのときと同
じようにボクが後に乗ると思いますが、タイヤの保ちもいいし、追い上げますよ」
No.12カルソニックスカイライン
本山哲「クルマは予選用もレース用もいいよ。星野さんもコンスタントに走ってる
し。アタックのときは前後にクルマがいたけど、タイミングはよかったと思う。2
回目の予選では、最初ブレーキに振動が出て、それを直していたら時間がなくなっ
ちゃって、あせってしまった。細かく全体的にタイムもロスしていると思う。もう
ちょっと冷静にいけば6番手まではいけたね。明日はそれなりに走れば、表彰台は
見えてる。GT-Rのなかでも調子はいいみたいだし、とにかく表彰台に乗りたい」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「2回目はスリップも使ってタイヤのおいしいとこも使って、満足いくア
タックができました。ベストタイムを出したときにブレーキでがんばりすぎて、そ
のあとはタイムが上がりませんでしたけど。(スリップを使わせてくれた)利男さ
ん(No.37)のおかげです。1回目の予選ではバランスがちょっとズレていたのを修
正できて、問題を全部解消できたので、そういう意味でもすごくよかった。4番と
いうポジションは、ベストをつくした結果だから満足です」
No.77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「1回目はアタック中に300Rで右フロントタイヤがバーストしてしまった
んです。2回目はタイミングが悪すぎましたね。ボクたちのクルマはストレートが
遅くて250km/hぐらいしか出ていないんですが、トップは270km/hぐらい出ていて、
スリップが使えないんです。決勝でもスリップについても抜けないのでつらいで
しょうね。みなさん、スリップ使わせてください(笑)。Aコーナーやヘアピンの
ブレーキングでがんばらないと、1コーナーではブレーキング競争できないと思い
ます。確実にポイントをとることを目標にがんばります。欲張るといいことないの
で…」
No.86 BP・KRAFT・トレノ
田中実「1回目の予選は“ハッスル”したんだけど、昨日までトラブっていたハブ
に合わせてセッティングしていたら、ハブが直った途端にグリップしすぎて“ビッ
クリ仰天”。2回目は出ていこうとしたらピットロードでターボが壊れた。いまの
気持ちを一言で表すと“ちかれたび~”って感じ。でも、明日は“モーレツ”にが
んばります」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「午後のほうが路温が下がっていると思ったら、思ったほど下がっていな
くて、あまりタイムアップできなかったですね。決勝セットはけっこういいんで、
ほかとからまないように淡々と走っていけば結果はついてくると思います。不安な
部分はありません。ミスしないようにします。ダイシン(No.81)のポールはあまり
気にしいないし、勝つ自信はあります。できれば早い時期に抜きたいですね」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「2回目の予選では、スリップを使うタイミングがなくて8番手まで落ちて
しまいました。ウチのクルマはストレートが遅いぶんスリップを使える相手も限ら
れてくるし、そういう部分でタイミングがうまくとれませんでしたね、いいわけに
なりますけど。シルビア(No.81)に届くとは思いませんでしたが、2番手ぐらい
にはいきたいという希望があったので残念です。でもレースでは、ストレートが遅
いぶん2~3番手にいてもすぐに抜かれていまのポジションまで落ちてくるだろう
し、そうなるとダンゴの後ろについてコーナーの速さも生かせなくなるので、ぎゃ
くにこのポジションからスタートしたほうが前方集団の走りのリズムにつられず、
接触のリスクもなく走れると思います。とにかくだいじなのはレースなので、うま
くまとめて表彰台を目標にがんばります」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「午後になってよくなったね。ウィングもいろいろ試して、アライメント
を含めた足回りもちょっと変えたのが成功しました。とくに高速コーナーが安定し
ました。くやしいのはベストラップのときに赤旗が出て計時されなかったこと。手
計測では2番手にいけたんじゃないですか? でもウェイトを考えるとぎゃくに4
番手でよかったのかもしれない。予選1回目はスターターのトラブルでなかなか出
られなかったけれど、よくなりました。もともと一発のポテンシャルはありました
けど、本番仕様もいまの状態でいけそうな感じになりました。ブレーキングのとき
の安定性がちょっと問題があるので、明日の朝試してみます。暑くなって路温が高
くなったほうがいいてすね」
No.20 ネッツアペックススピリットMR-S
松永雅博「走り始めはけっこういい。でも今日はパワステのトラブルが出て、ちゃ
んと動いている状態の挙動を解析するところまで手をつけられなかったというのが
ほんとうのところです。3~4周はすごくいいんで、予選は初めてにしてはよかっ
たですけど、ロングも満タンもまったく試していない状態。パワステが壊れると4
~5秒は遅くなっちゃうんで、まず壊れないことを祈りたい。そのうえで、成績よ
りも最後まで走りきってデータをしっかりとることが目標ですね」
No.8 ARTA NSX
鈴木亜久里「NSXはGTRと180°特性が違うからいままでの自分の感性で走ると遅い。
これの走らせかたっていうのがだいぶわかってきたよ。最初はアキラ君(No.100飯
田章)の走りかたを圭ちゃんから聞いてそれをなぞっていたけど、もう慣れたね。
新型になって、特性は(99モデルと)だけど限界が高くなってる。レースになった
ら速いよ。いいレースができると思う」
土屋圭市「スープラは速いよ。めちゃくちゃ速い。でも決勝はわかんないよ。ガソ
リン積んだコンスタントラップはウチのほうが速い。BSとミシュランがどうタレが
違うかが影響すると思う。アドバンは3~40周でタレるんじゃないか。久しぶりに
明日楽しみだね。ターゲットはセルモ(No.38)。セルモがくるね。スタートから
ターゲットを絞りこんで、ぜったいぶっちぎられないようにマークしていきたい」
■ポールポジション
[GT500]
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「クルマがとてもよくなってきているので、ボクは自分の仕事をきちっと
こなせてよかったというところです。諸先輩にもプレッシャーをかけられて緊張し
ましたけど(笑)、普通に走ることを心がけました。だから、このポールはクルマ
がよくなった結果を表しているのだと思います。決勝は竹内さんがトップで渡して
くれるというのでそのへんはぜんぜん心配していません」
竹内浩典「第3戦から今回までインターバルがずいぶんあったので、トヨタ、TRD、
セルモがかなりクルマを全体的にかなり改良しました。それでスープラ勢がよく
なったと思います。とくにエンジンは体感的にもかなりパワーアップしていて、ス
トレートでNSXを抜き返せるスピードがあります。トヨタやTRDさんたちのおかげで
ポールが獲れたと思います。予定ではボクがスタートなのでトップで立川に渡し
て、今日がんばってくれた立川にラクをしてもらいたいですね。これからドライ
バー交代の練習をみっちりやろうと思います」
[GT300]
No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「今まではウェイトハンディを嫌って4番手ねらいを続けてたんですが、
今回はいっていいという指令が出たんで、めいっぱいいかせてもらいました(笑)。
チームがポールをねらえるクルマをつくってくれたんで、その結果が出せたと思い
ます。決勝の目標は優勝です。クルマがひじょうにバランスよくしあがっているの
で、きっとねらっていけると思います」
大八木信行「1回目にシュミレーションどおりの33秒台が出たので満足していたん
ですけど、午後もドライで気温が下がったのでもう少しタイムを詰めてみようと、
チームや青木選手が努力した結果ポールが獲れたと思います。これまでクルマはよ
かったんですが結果が出なかったので、後半戦に向けて流れを変える結果を出した
いですね」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA FMOTOR4 EDITION
RACE REPORT 決勝レポート 2000/06/25
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JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA(06/24,25)
決勝レース
マレーシアにスカイライン伝説が生まれた日…
No.2 カストロール・ニスモGT-Rが大逆転で優勝を決める!
壮絶!!No.18 TAKATA童夢NSXは灼熱地獄に苦しむ
日本レース初の試みであるJAPAN GT FESTIVAL im MALAYSIAの決勝レースが6月25
日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで3万人以上の大観衆
の下で開催された。
早朝にひとしきり降った雨雲も流れ、暑い日差しがセパンに戻ってきた。エンジ
ンを換装を行っていたNo.55 エクリプススリランカバイパーGTSRを除く、23台がス
ターティング・グリッドに並んだ。14時ちょうどにローリングスタートが開始され
ると、グランドスタンドに詰めかけた1万数千人の大歓声がメインストレートを駆
けるマシンたちに注がれた。そして、1周のローリングの後、歴史的な決勝レース
のスタートが切られた。
ポールスタートのNo.18 TAKATA童夢NSX(脇阪寿一)は見事にスタートを決め、1
コーナーにトップで飛び込む。対照的に予選2位のNo.16 Castrol無限NSX(道上)
は失敗というか、予選4位のNo.36 カストロール・トムス・スープラ(土屋武士)
が好スタートでジャンプして2番手に、そして予選5位のNo.64 Mobil 1 NSXが3番
手に。予選3位のNo.32 トヨタセルモスープラ(近藤)と7位のNo.12 カルソニッ
クスカイライン(星野)がスタート直後の混戦で接触。この2台はこのトラブルも
あって大きく後退した。
トップに立ったNo.18は2分4秒台というハイペースで、いつものように逃げを打
つ。2番手は2周目にNo.36をかわしたNo.64となるが、No.18との差はじわじわと広
がっていく。
4番手には予選8位から上がってきたNo.8 ARTA NSXだったが、スタート時のフラ
イングを取られてペナルティストップを命じられ、上位から脱落する。これに代わっ
て4番手になったのは予選6位のNo.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン(田中)、
5番手が予選9位と出遅れたNo.2 カストロール・ニスモGT-R(片山)だった。
しばらく上位の順位はそのまま動かなくなる。特に20周を過ぎた頃にはトップの
No.18と2番手のNo.64の差は8秒弱まで開いてしまう。そして迎えたルーティンの
ピットインでレースは動いた。No.2 カストロール・ニスモGT-R(クルムに交代)と
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R(コマスに交代)は速やかにピットインを終え
た。だが、2番手のNo.64 Mobil 1 NSX(伊藤に交代)、3番手につけていたNo.36
カストロール・トムス・スープラ(関谷に交代)はピットから出る際にエンジンが
ストールしかけて、No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン(長谷見に交代)もピッ
トで時間が掛かってしまい、No.2、No.1が一気に2、3番手に躍進。後塵を浴びる
ことになった、3台は一団となって争いさらにしまう。この中でNo.3はエンジンに
トラブルが出て、No.36もペースが上がらずに、No.64がなんとか抜けだすが、トッ
プ争いからは絡むことは出来なくなっていた。
2番手に上がったNo.2だったが、無難にピットインをこなしたトップのNo.18
TAKATA童夢NSX(金石に交代)との差は、この時点で6秒近く開いていた。No.18の
金石、No.2のクルム共に2分5秒台前後を出していたために、この差は詰まらない
かと見えた。ところが、35周を過ぎたあたりから急にNo.18のペースが乱れて時には
8秒台まで落ちてしまう。これを知ったNo.2クルムは4秒台も出すペースで一気に
その差を縮めていった。No.18金石のクールスーツは交代した時点からまともに動い
ておらず、この時金石は体力的に限界に近づいていたのだ。そして40周目にNo.2ク
ルムはNo.18の隙をついてトップに立つ。そしてその後も2分5~4秒台のペース
で、後続を引き離していた。さらに3番手のNo.2コマスもペースの落ちたNo.18を抜
くべく猛然とペースを上げていく。そして残り4周となった49周には、周回遅れを
2台挟んでNo.18の背後に付けた。そして50周目の1コーナーで周回遅れをまとめて
かわしに掛かったNo.1スカイラインのテールが大きく流れた。これでタイヤにダメー
ジを負ってしまったNo.1は、ここに来てタイヤ交換せざるおえなくなり、表彰台を
逃すことになった。これで2番手のNo.18を追うのはNo.64になるのだが、残り3周
で差は16秒。結局No.18は辛くも逃げ切って2位を確保してゴール。3番手はNo.64
となった。記念となる優勝を飾ったのはNo.2 カストロール・ニスモGT-R、片山右京
/ミハエル・クルム組。シリーズ戦ではないが、クルムにとってはNISMOでの、片山
にとってはGTでの初勝利を手にすることになった。
圧勝!No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7がSUGOのリベンジを果たす
GT300クラスでは、ポールポジションのNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(山野>松
本)が好スタートを切って逃げる。これをNo.19 ウェッズスポーツセリカ(原>脇
阪薫一)とNo.77 クスコスバルインプレッサ(谷川>小林)が追う展開。
序盤こそトップNo.7に食い下がった両車だったが、No.19は他車との接触で出遅
れ、No.77はピットイン時にエンジンが掛からなくなってしまい、2分近いロスで
勝利から遠ざかってしまった。一方、No.7は山野、松本共にコンスタントに2分16
~17台を記録し、この暑さの中でノントラブルで走りきり最終的には40秒近い差を
付けて優勝した。5月28日に行われた第3戦SUGOで勝利を目前にしながらリタイア
となったレースの雪辱を果たす形となった。
☆優勝者インタビュー
■GT500
No.2 カストロール・ニスモGT-R
片山右京「ここ(セパン)に来る前に考えたり、聞かれたりしていたんですが、表
彰台はあると思ってました。とにかく前半がんばっていけばクルムがやってくれる
と思っていました。JGTCが初めて海外で行ったレースで勝てたことで、スカイライ
ンや自分たちの力を証明できたと思います。F1以後はモチベーションが高く保てま
せんでしたが、ル・マンでの2位とこの勝利で、F1とは(モチベーションは)違う
けど、もっともっと上にいきたいと思えるようになりました」
ミハエル・クルム「右京ががんばってくれて、予選9位が5位になって帰ってきて
くれたので、うまくやれば表彰台が見えると思った。ピット作業がうまくいって2
位で復帰できた。それでもトップの18号車に追いつくのはむずかしいとは思ったが、
プッシュした。18号車のペースが落ちてきて、ミスも増えたから抜けました。この
サーキットはひじょうにすばらしいし、クルマのなかにいても観客の声援が聞こえ
てきて、それがとてもうれしかったですね」
■GT300
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「(ポール・トゥ・フィニッシュでしたが楽勝でしたか?)そんならくな
もんじゃないですよ。ボクたちは前のSUGOで1番を走りながらリタイアしてますし、
ここへはリベンジじゃないですけど、そのくらいのつもりでRX7とチームの実力を
見せたいと思っていました。だから、今日もここ(優勝インタビュー)に来れたの
がひじょうにうれしいです。レースではていねいに走ることを心がけてましたし、
それができたこともあってほんとうにうれしいんです」
松本晴彦「(セパンでの初代勝者ですね?)ここにいられることは、とても光栄で
す。ここで勝つためにチームもドライバーも一丸となってやってきましたから、と
てもうれしいです」
■レースTV中継
7月1日(土) 16:00~17:15
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビ瀬戸内/ティーエックスエヌ九州
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000JGTC SPECIAL EVENT
■ GT INSIDE REPORT
■ JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA FMOTOR4 EDITION
QUALIFY REPORT 予選レポート 2000/06/24
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JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA(06/24,25)
公式予選レポート
記念ポールもその手中に納める…
No.18 TAKATA童夢NSXが暑さをものともせずにポール奪取!
GT300はNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が逆転ポール獲得
日本のレース・イベントとして初の海外開催であるJAPAN GT FESTIVAL in
MALAYSIAが、6月24日マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで幕
を開けた。この日は午前と午後に2回の公式予選が行われた。
■予選1回目
公式予選1回目は午前10時30分からスタート。時間は45分間で、すべての時間帯
でGT500とGT300が混走するという、シリーズ戦とは違う形で行われる。
セパン上空は時折雲が流れるが、天気は晴れ。東南アジアらしい強い日差しが照
りつけ、気温は30度、路面温度35度という日本で言うなら真夏の日中という気候だ。
記念すべきイベントの開始は、静かに始まった。各チーム様子見なのか、最初の
5分間はどこもマシンをコースに出さなかった。その中でまず飛び出したのがNo.6
エッソウルトロンタイガースープラだ。No.6は昨日の公式練習でエンジントラブル
が相次ぎ、わずか十数周ほどしか走れなかった。No.6は2周目で2分07秒712を記
録。さらに03秒490までタイムを縮める。
そして、開始10分。シリーズ開幕戦から3連続ポールを獲得している大本命No.18
TAKATA童夢NSXがコースイン。練習日でも2分02秒273でトップを手にしているだ
けに、その走りに注目が集まった。その期待に違わず、No.18はわずか2周目にし
て、2分01秒056とあっさり昨日のタイムを更新する。それに続き、No.12 カルソ
ニックスカイラインも03秒191で2番手に飛び出てくる。だが、トップNo.18は次の
ラップで2分00秒523と、ついに0秒台に到達して、トップを不動のものとする。
これに対して、まずはNo.36 カストロール・トムス・スープラが2分02秒814で
2番手に上がるが、すぐにNo.16 Castrol無限NSXも01秒571を記録し、さらに01秒
514まで上げてNo.18に続くポジションに入る。さらにNo.64 Mobil 1 NSXも02秒259
で3番手に上がり、これでトップ3がNSXによって占められる。4番手にはNo.12が
02秒606、5番手には99年型で健闘するNo.32 トヨタセルモスープラが02秒780で食
い下がる。
セッションも残り15分となった時点で、6番手まで下がっていたNo.36が再度ア
タックを開始。2分02秒129を出してNSXに割り込む3番手へと飛び込んだ。これに
応戦したのが99スープラのNo.32だ。終了まで8分となったところで、なんと2分01
秒904とトップ2台のNSXに続く01秒台を叩き出して3番手を奪った。No.12は02秒
471までタイムアップするが6番手止まり。
ラスト5分でNo.16もアタックを行うが、タイムを更新できずにセッションが終
了。これでNo.18 TAKATA童夢NSXの暫定ポールポジションが決定し、マレーシア・
セパン・サーキットの公式記録にその名が刻まれることになった。
GT300クラスでは、開始7分でまずNo.26 シェルタイサンアドバンGT3Rが公式練
習でのトップタイムを更新する2分13秒937を出し、クラス・リーダーとなる。
だが15分過ぎに、No.19 ウェッズスポーツセリカが2分12秒637と12秒台まで上
げてトップを奪う。これにNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が13秒022、No.26 シェル
タイサンアドバンGT3Rが13秒584と続く。
このまま大きな変動なく、セッション終了かと思われた残り10分。No.26が最後
のアタックに入り2分12秒846とタイムを更新し、クラス2番手まで上がるがトッ
プには届かない。これでNo.19 ウェッズスポーツセリカが、GT300の暫定ポールを
決めた。
■予選2回目
午後2時30分から公式予選2回目が行われた。午後はやや雲が多くなり、日差し
の強さはさほどでもなかったが、気温は37度まで上昇。路面温度は48度とほぼ予想
の数値のようだ。
午後の予選では、開始と同時にかなりのマシンがコース上に飛び出した。まず
No.36 カストロール・トムス・スープラで2分03秒764と2分3秒台を出す。だが、
午前の2番手No.16 Castrol無限NSXが早くも01秒656と午前に匹敵するタイムを記
録して、トップに立った。No.36も02秒502までタイムを上げるがNo.16とはまだ差
が残った。そして、開始15分経過時点で、暫定ポールシッターのNo.18 TAKATA童夢
NSXが2分01秒901でNo.16に迫る2番手となる。
そして、19分過ぎに今季ただ1台99年型スカイラインGT-Rで頑張るNo.3 ユニシ
ア・ザナヴィスカイラインが2分02秒286を叩き出して、スカイライン勢のトップ、
総合順位でも6番手のポジションにつけた。
セッションの中盤を過ぎる28分でトップのNo.16が00秒616までタイムを更新する
が、No.18の暫定ポールタイムにわずかコンマ1秒届かない。そのNo.18 TAKATA童
夢NSXは終了11分前、ついに午前のタイムを上回る2分00秒431を記録。その次の周
回には00秒426まで刻んできた。この後、このタイムを更新できるものは現れず、
セッションを終了。記念すべきレースのポールポジションはNo.18 TAKATA童夢NSX
が手にすることとなった。
GT300クラスでは、17分過ぎにNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が2分12秒630と、
午前No.19が記録したトップタイムをわずかに上回り、クラストップとなる。また、
このセッションではNo.31 スーパーオートバックスMR-Sが13秒392と自己タイムを
大きく更新して2番手、クラス総合でも3番手にアップしてきた。午前4番手だっ
たNo.77 クスコスバルインプレッサはドライブシャフトにトラブルが生じて、この
セッションを走行することが出来なかった。結局GT300はこのままのタイムでセッ
ションを終了。これでNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が、セパンでのGT300クラス・
ポールポジションを獲得した。
☆ポールポジションインタビュー
■GT500クラス
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「アパ・カバ(マレー語でこんにちは)。とりあえずこれだけ覚えてきま
した(笑)。クルマはものすごく速いんで、明日(決勝)は問題ないと思います。
予選2回目はちょっとクリアラップがとれなかったので、タイムはさほど伸びなかっ
た。ボクたちのクルマはかなりアドバンテージがあると思うので、落ち着いて走れ
ば、トラブルさえなければ勝てると思います。(GTでポールポジションを獲ること
は有利なのか?)ローリングスタートなので、スタートで前に出ると、レースをコ
ントロールできますから。あと今年になってからいつも同じ位置からスタートでき
ているというのは、ボクらにとってアドバンテージになっています。(ライバル
は?)やはり同じチームの16号車ですね」
金石勝智「(ライバルは?)決勝レースはやはり16号車と、ウチの場合はトラブル
ですかね。あと人間もアツいですけど(笑)、クルマも暑いでしょうから。(セパ
ンの暑さはどうですか?)日本でも8月のレースはこれぐらいの感じなるので、と
りあえずだいじょうぶです。クルマとしてはとくに暑さ対策というのはしていませ
ん。日本から持ってきたままです」
■GT300クラス
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「SUGOもポールを獲れましたけど、セパンもコース図を見るかぎりRX7に
有利なコースじゃないかなと思っていましたが、それがうまくハマったって感じで
すね。とくにRX7は高速コーナーでの安定性がいいんで、そこの部分でアドバンテー
ジがとれたと思います。(セパンは暑さはどうですか?)ボクには問題ないです。
まるで故郷に帰ってきたような快適さですね(笑)。むしろ寒がりなのでこの冷房
の利いた部屋のが辛いです(笑)。RX7はクルマ的にはなにもしていませんが、ドラ
イビングをするうえで、今までと同じ(エンジンの)回転域を使うとちょっと油温
が上がりすぎてしまう傾向があるので、少し抑えめにして走っています」
松本晴彦「クルマ的にはセパンはマッチするコースですね。それとメカニックたち
が予選までにだいぶがんばってくれたので、それも大きいと思います。(決勝のラ
イバルは?)ナンバー19のセリカですね」
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート特集 2000/05/28
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2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)
Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP 28 May '00
特別レポート1 Special Report 1
◎長谷見昌弘、JGTCから引退
すでに新聞等で報道されているが、去る5月23日、No.3 ユニシア・ザナヴィスカ
イラインの長谷見昌弘が来季以降はドライバーとしてはJGTCに出場しないことを発
表した。昨年の高橋国光に続くベテランドライバーの現役引退表明である。
長谷見昌弘(No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン)
「長いあいだトップで活動してきたのに、この2年マシンが型落ちでしょ。ボクの
がまんの限界が2年だったてことですよ。今年も新型が出ないってわかった時点で、
挑戦意欲もなくなっちゃったし、年齢的にももういいかな、と。だれにも話さず、
ボクと女房しか知らなかったけどね。開幕戦の前に発表しようかと思ったけれど、
まだスポンサー契約が正式に決まっていなかったので、それを待って今回のタイミ
ングになりました。ニスモには(事前に)なにもいってない。この発表をしたこと
で安達(ニスモ)社長はずいぶん気にされていると聞いたんですけれど、ニスモだっ
て日産からおカネが出ないんだし、現状ではしょうがないところもあると思うしね。
ボクが辞めるっていっても、ハセミモータースポーツとしては(JGTCを)続けま
すよ。日産とケンカする気はまったくないし、トヨタとかホンダとか、ほかのメー
カーでJGTCをやろうという気は全然ない。チームオーナーとしてはちゃんとスポン
サーを集めてメーカーと交渉するのも責任。今のご時世でスポンサーもままならな
いけどね。
フォーミュラを降りたときはふたつ理由があったんです。ひとつは当時使ってた
ダンロップがブリヂストンに全然かなわなくて、おもしろくなくなっちゃった。同
じ条件でトップを争うレースができないっていう点では今回と一緒だよね。もうひ
とつは同じタイヤ、同じクルマのE.アーバインに、何回やっても0.2~0.3秒負ける
んですよ。くやしくってしょうがない。でも、M.シューマッハはそれよりさらに0.2
~0.3秒速かった。シューマッハのドライビングの世界はわからないですね。アーバ
インはその後フェラーリに入って、自分がナンバー2であることを認めちゃったで
しょ。あれは、アーバインじしんシューマッハには勝てないっていうことがみえた
んだと思うんです。(自分とアーバインの関係は)それと一緒ですよ。
今は、パリダカにまたいきたいね。前のほうに土煙りがあがってて、あそこまで
たどりつこう、あいつを追い抜こうってがんばってると、後ろ姿が見えてくる。そ
んなことを一日中繰り返してる。JGTCなんか(自分のパートは)せいぜい1時間だけ
ど、一日中レースしてられるんだよ。それが何日間も続く。ものすごく楽しいよ。
(2000年型パリダカ用テラノを製作した)NME(ニッサン・モータースポーツ・ヨー
ロッパ)の日置(NME代表)さんともずっと話してきたし、マメにアプローチしてき
たんだけど、NMEも(2001年は)引き上げちゃうんでしょ。がっかりしちゃった。ラ
リーレイドモンゴルはなんとか出られそうだけどね。今年はできれば息子と乗りま
すよ。ナビゲーターに払うおカネもないし、そのために去年二輪で出場させたんだ
から(笑)」
田中哲也(No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン)
「長谷見さんの件は、はっきり聞いたのは発表のときでしたけれど、高橋国光さん
の引退のときにそれらしいことをいってました。そのときは本気だとは思いません
でしたけれど。すごい決断で決められたことでしょうし、ボクなんかがなにかをい
える立場でもないんですけど、こういう状態ではなくて、最後なら最後で、他人と
同じ道具で全力をつくしてやってもらいたかったなという気持ちは正直いってあり
ますね。そういう意味ではものすごくくやしいです」
高橋国光GT-A会長
「長谷見ちゃんはホントにレース好き、クルマ好き。辞める必要はないね。辞めろ
といってもむりだし、アイツのは死ぬまで治らない。治す薬はないよ。星野、長谷
見、それとボクなんかはいつまでもやっていたいほうだし、回りから見たらやって
いてほしいというのもあると思う。でも、ボクも含めて昔からやっている人たちは、
走ることもさることながら日本のモータースポーツ界でやらなければいけないこと
もあると思うので、みんなで協力していかないと。だからボクは長谷見ちゃんの件
は引退とは受けとってない。今まで以上に仕事してもらわないと。思い出? 日産
のファクトリー時代から一緒で、本当に兄弟分っていう感じだからね。八王子と小
金井で、同じ町内会という感じもするし。いい後輩だなと思って、感謝してます。
最近では(二輪の)もてぎの7耐にも一緒に出たしね」
星野一義(No.12 カルソニックスカイライン)
「ずっと先輩として目標にしてきたから、さみしいという気持ちもあるし、その反
面お疲れさまという気持ちもあるし…。まあ、長谷見さんには長谷見さんのやり方
があって、ボクなんかは一歩引いた立場でやろうと思っても神経がグーっと入っちゃ
うんだけど、長谷見さんにはゆっくりしてください、ということかなあ。とにかく
ずっと目標にして『追いつけ追い越せ』でやってきたからね。ボクにとってホント
にいい目標だったけど、長谷見さんにとっても2年下の星野の存在っていうのが自
分にむち打つ材料になってたんじゃないかな。とにかくお疲れさまでした」
*第3戦スポーツランドSUGOのGTインサイドレポートは以上です。
☆JGTCやGT-A、そしてGTインサイドレポートにご意見・ご希望などございます方は、
古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@infosim.co.jp)まで
電子メールでお寄せください。
なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはJGTCインターネットのホームページ(http://gtc.infosim.co.jp/)の
パドックフォーラムでご質問ください。
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 2000/05/28
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)
☆ポイントランキング(第3戦終了)
ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 64 伊藤大輔/D.シュワガー 36 12 4 20
2 16 中子 修/道上 龍 33 15 3 15
3 18 脇阪寿一/金石勝智 30 20 10
4 1 E.コマス/影山正美 26 20 6
5 38 竹内浩典/立川祐路 22 10 12
6 1 M.クルム 21 6 15
7 6 野田英樹/W.ガードナー 17 3 10 4
8 12 星野一義/本山 哲 16 8 8
9 2 片山右京 15 - 15
10 35 山路慎一/P.A.ラファネル 12 12
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 松田秀士 42 20 20 2
2 26 福山英朗 40 20 20 -
5 19 脇阪薫一/原 貴彦 32 12 20
2 910 余郷 敦/和田 久 25 10 15
3 7 山野哲也/松本晴彦 23 15 8
7 10 桧井保孝/山岸 大 23 4 4 15
6 77 小林且雄/谷川達也 22 - 10 12
4 81 大八木信行/青木孝行 20 8 12
8 31 新田守男/五十嵐勇大 13 6 1 6
10 71 城内政樹/河野尚裕 10 10
チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 16/18無限×童夢プロジェクト 50 15 20 15
2 64 Mobil 1 NAKAJIMA RACING
36 12 4 20
3 1/2 NISMO 35 20 15
4 38 TOYOTA TEAM CERUMO 22 10 12
5 12 TEAM IMPUL 16 8 8
6 6 ESSO ULTORON TOYOTA Team LeMans
13 3 10
7 35 マツモトキヨシTEAM TOM'S 12 12
8 3 ハセミ・モータースポーツ 10 8 2
9 39 TOYOTA TEAM SARD 7 1 6
10 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
5 2 3
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
42 20 20 2
2 19 RACING PROJECT BANDOH
32 12 20
3 910/911 910RACING 25 10 15
4 7 RE雨宮レーシング 23 15 8
5 10 アビリティ・モータースポーツ 23 4 4 15
6 77 CUSCO RACING 22 - 10 12
7 81 DAISHIN RACING 20 8 12
8 31 SuperAUTOBACS RACING TEAM with A'PEX
13 6 1 6
9 71 シグマテックレーシングチーム 10 - 6 10
10 70 TEAM GAIKOKUYA 9 3 2 4
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
☆第4戦富士のウエイトハンディ
単位:kg
[GT500]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 20 = 10 + 0
2 カストロール・ニスモGT-R 30 = 10 + 20
6 エッソウルトロンタイガースープラ 20 = 0 + 20
16 Castrol無限NSX 60 = 40 + 20
18 TAKATA童夢NSX 100 = 50 + 50
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 20 = 20 + 0
36 カストロール・トムス・スープラ 20 = 0 + 20
64 Mobil 1 NSX 70 = 50 + 20
100 RAYBRIG NSX 20 = 0 + 20
[GT300]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 30 = 0 + 40
10 アビリティ・マリオポルシェ 20 = 20 + 0
19 ウェッズスポーツセリカ 30 = 30 + 0
26 シェルタイサンアドバンGT3R *80 = 50 + 50
77 クスコスバルインプレッサ 10 = 10 + 0
81 ダイシンADVANシルビア 10 = 0 + 10
86 BP・KRAFT・トレノ 10 = 0 + 10
910 ナインテンアドバンポルシェ 70 = 10 + 60
911 ダイヤモンドアドバンポルシェ 10 = 0 + 10
*GT300クラスの最大搭載ウエイトは80kg
*性能調整分はシーズン中軽減されない
*ウエイト計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
*インサイドレポート特集に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 2000/05/28
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)
■朝のフリー走行終了後のコメント
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「昨日からセッティングをちょっと変えたんだ。タイヤ、満タン、
悪くないよ。1周クリアラップがとれて問題なかった。(フリー走行で4番手とい
う好位置の理由は)スカイラインGT-Rは満タンではいつも速いということだよ。こ
れはまちがいない。それにボクのセッティングは決勝用はいつもうまく決まってい
るからね。昨日もクルマは悪くなかったけどアタックのタイミングが悪かった。そ
れにしてもコースの状態がものすごく早く変わってしまう。信じられないほどだよ。
でも15位からスタートというのはね…。まあだいじょうぶでしょう」
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
福山英朗「(3番手のタイムは)あの(渋滞の)なかでクリアがとれるかどうかだ
けで、どこも似たようなタイムでしょう。レースでも30秒台で連続どこまでいける
かがかぎになるでしょうね。ポルシェは一発(の速さが)ないわりに安定性がある
から、後半勝負でしょう。スタートはたぶんボクです。RX-7いいんだろうね。ここ
以外はダメかもしれないけど(笑)。レースは安定した天気でいきたいよね」
No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「金曜の朝からターボ系のトラブルが出てほとんど走れないのが今日まで
尾を引いてる感じ。イマイチの流れだね。予選2回目もターボ系の別のちょっとし
たトラブルが出た。今日は雨と踏んで夜のうちにセットしてもらった。(朝は)雨
セットで走って5番手で、決勝に向けてこれからまたいろいろやってみます」
No.16 Castrol無限NSX
中子修「昨日まで抱えていたオーバーステアがかなり解消されました。いまの時点
では晴れでも雨でもいいかな。朝みたいなタイムなら、No.18にこれだけハンデをも
らってるんだから、なんとかしたいですね」
No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「午前は満タンチェックをしましたけれど、タイム的には悪くても、ただ
たんにずっとひっかっていただけなんでぜんぜんだいじょうぶ。調子はいたってい
いです。このクルマはあまり雨で走っていないので、ドライのほうが無難かな」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「昨日からなにも変えてない。うーん、いけそうないけなさそうな…。やっ
ぱり100%ではないですよね。ずっとフィーリング的にしっくりこないところがある。
ある程度の妥協点までたどりついたってところでしょうか」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「満タンにしてもバランスはいいですね。コンスタントにラップを刻めると
思う。6番手からのスタートになりますが、とにかく目いっぱいいって、抜けるト
コで抜いていきたい。タイヤ(のグリップ)は落っこっていくと思うけどそれはほ
かのマシンもあるだろうし、クルマにもタイヤにも不安はないです。昨日のポール
がなくなった件に関してはもちろんガクッと来ましたが、予選は予選。目標は決勝
で1位になることなので気持ちをすぐ切り替えました。過去にも別のレースでそう
いうことがあったし、しょうがないことだから。とにかく決勝で1番になれるよう
にがんばります」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「昨日タイムアタックが終わったところでロングをやっています。そのと
きは満タンじゃなかったんですが、今朝は満タン。若干重いんですが、バランスは
そこそこまできているので問題ないと思います。暑さも問題ないですね。フリー走
行では3~4番手だったと思うんですが、コンスタントラップはいいと思うので、
ノーミスならいいところにいけると思います。もちろんトップをねらいます」
No.86 BP KRAFTトレノ
田中実「チョロッと走ってセット確認しただけだけ。そんなにプッシュはしていな
いけどバランスはよかった。でも駆動系のどこかが壊れちゃったみたい。監督、レー
スまでには直ります?(平岡寿道監督『さぁね』) そういう状態。なかで壊れて
いる物によってはもうダメかもしれない。でも、直って雨が降ったら◎(本命)、
ドライなら▲(単穴)だよ」
No.8 ARTA NSX
鈴木亜久里「昨日までの予想と違って雨じゃなくなったのでタイヤがどこまで保つ
か試してたんだけど、終わったね。それで2回スピンした。途中でタイヤ替えてな
いから」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「出ていってすぐにエンジンが回らなくなって走れなくなっちゃった。3
周ほど計測してタイムは30秒7ぐらいでしたが、だいたいセットの確認はできまし
た。でもレースはちょっとキツいかな? 結果的にロングもやってないし、バラン
スがどうなるかわからない。目標としてはちょっとでもポジションを上げることで
すね」
■レース終了後のコメント
No.16 Castrol無限NSX(2位)
道上龍「(自分のパートの)後半、リアタイヤが摩耗してオーバーがきつくなって
きて、トムス(No.37)にあおられてたので、へんに抑えてるとペースが上がらない
のでピットインしました。ピット作業は、前回は遅かったけど毎回練習してたんで、
今回はその成果が出ました。中子さんががんばってくれたのでなんとか2位を守れ
ましたけど、きびしいレースでしたね。64号車を逆転するのはむりでした。向こう
のほうがラップが速かったですしね。次、勝ちます」
中子修「今日まで3点ぐらい不安定な要素があって、そのうち2点までは解決して
たんだけど、かんじんなあと1点が直らなかった。コーナーの立ち上がりでちょっ
と待たないとリアが踏んばれない。その度合いがちょっとキツかった。金曜日にク
ラッシュして、ちょっと(解決の)時間が足りなかった」
No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ(3位)
山路慎一「クルマの調子がよかったのでしぶといレースをすれば順位は上がってい
くと思っていたんですが、3位というのはむりかなと思っていました。最後はラッ
キーなところもあって、結果的に3位というのは考えていたなかではベストの結果
です。自分が乗っているときはブレーキがやや柔らかくはなっていたんですけど、
それはトラブルというほどのことではなく、レースではよくあることです。長いレー
スなのでハードにブレーキを使うよりも、ピエールさんにいいコンディションで使っ
てもらえるように、なるべくクルマのコンディションを変化させないように走りま
した。ポジションを上げるチャンスもあったんですけど、クルマのコンディション
をキープすることに努めたのが結果的によかったと思います」
No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「差を詰められたのはラップ遅れにひっかかるタイミングの違いです。タ
イヤにフラットスポットができて、ブレーキングで不安定になってた。4位じゃあ
かんでしょう、アタマで交代したんやから。そういう意味ではオレのミス。次の富
士は90kgのウェイトが効いてくるかもしれない。でもがんばります」
No.12 カルソニックスカイライン
星野一義「スカイラインは(このコースでは)ぜんたいに苦しいからね。NSXがあ
れだけ速いときびしいよ。まあ、JGTCはいろんなクルマをレギュレーションでむり
やり合わせているわけだから、そのときどきでどこかのクルマが有利になったり不
利になったりはしょうがないけど。次はなにか(速くするための)ネタがほしいね」
No.10 アビリティ・マリオポルシェ(クラス2位)
桧井保孝「暑いなんてもんじゃないです。ミッションがむちゃくちゃに暑い。イン
プレッサ(No.77)に追いつかれましたけど、ほかがこけてくれたのでラッキーで
す。セリカ(No.19)もタイヤがダレダレだったし、自分のときも最後はズルズルで
した。ギリギリがまんして保たせる走りをしました」
No.77 クスコスバルインプレッサ(クラス3位)
谷川達也「けっこうトラブルが出てて、ブーストが上がらずストレート遅かったし、
ギア抜けもしてました。完走できれば表彰台だと思っていましたけれど。前半はコー
ナーでがんばったんです。路面もオイルが出ていて、1回(オイルに)乗って飛び
出しました。ストレートが遅いから抜くのもたいへんでした。まあ、完走しただけ
ですよ」
No.71 シグマテック911
城内政樹「スタートで前のほうでグチャグチャしてて、むりやりいけば2、3台抜
けたと思うんですが、『今日は完走』と思って抜かなかったんです。ラップタイム
もついていくのがいっぱいぐらい。タイヤカスもすごかったし、GT500に抜かれるに
もいかにロスなくいくかという感じで手堅くがまんして走りました」
No.24 986ボクスター
中野啓吉監督「SUGOについてはこういう方向っていうのが見えたので、次回に向け
てエンジンを含めたモディファイを検討したいといったところです。(予選タイム
が)1分30秒台まできて、トップまであと1~2秒っていうところまできましたから
ね。5位という結果はドライバーもがんばったしラッキーもありました。西澤さん
もコースアウトしながらクルマのコントロールが見えてきたんじゃないかなと思い
ます」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「8周目くらいからオーバーステアが出て、場所によってはアンダーも出
た。(レース距離の)3分の2まで自分が引っぱる予定で苦労して走ってたんだけ
ど、ピットに入る3~4周前でスピンしてしまった。MR-Sはポテンシャルはあるん
だけど、まだぜんぜん引き出せていない。正直いってまだレースになっていない」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「ボクに代わってからオイルプレッシャーのランプがついていたし、(最
初から)症状は出ていたね。たまにエンジンの吹けが悪かったりしたし。(最後に)
ピットに入る前はエンジンのふけ方が調子悪いとかいうレベルじゃなかった。どこ
か壊れている雰囲気だったんで『エンジンが吹けません』っていったら入ってこいっ
ていわれて…。ピットにもオイルの跡が残っていて、チームも(もうむりだと)判
断したみたい。セリカ(No.19)を抜き返したし、自信になった。次がんばるよ」
No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「このクルマは最初右コーナーがアンダーで、フロント右タイヤの摩耗が
早いんです。それをずっとかばって走ってました。右コーナーのなかでアンダーが
出るのでがんばっても(NSXと)同じタイミングでしか踏めない。こっちはターボラ
グがあるけど向こうはNAだから、どうしても立ち上がりで離されちゃうんだよ」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「(10周目にNo.21とNo.16に抜かれたのは)遅いクルマにひっかかって、
ブレーキングで前にいかれちゃった。(No.37のときは)砂かオイルかで滑って、
チームメイトなんで前にいってもらったんです。まあ今回はボクのミスですね」
No.1ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「6速に入れたところで急にエンジンパワーがなくなった」
■ウイナー・コメント
GT500優勝
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「スタートでかなりプッシュして童夢の18号車に迫ったんだ
けど、はじめはオーバーステアと格闘していた。第1コーナーで18号車がすごく安
定していたのを見て、彼らのセッティングがすごくいいと思った。彼らは2000年仕
様のマシンでの経験が長いからね。すぐ後ろに迫ることもあったんだけど、相手が
ホンダのマシンじゃなかったら下がらなかったけど、接触を避けて次のチャンスを
待ったんだ。ボクらはミスをしなかったが、彼らはそれをした。ラッキーというこ
とではなく、チーム全員がいい仕事をしてクルマもよく走った。チームの勝利とい
うことだと思う」
伊藤大輔「ドライバーチェンジはそんなに速くなかったけど、落ち着いて走れば抜
けると思った。GT300に引っかかったが、少しプッシュしたら、先にNo.18がミスし
てくれてよかった。TAKATAが90kg積んでこれだけ速いんだから、70kg積んでも速く
なるようこれからチームと相談してきちっとやりたいです」
GT300優勝
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「予選はああいう結果になって少しがっかりしました。でも、予選と決勝は
別と、気持ちを切り替えて走りました。直線ではポルシェに勝てないから、セリカ
はコーナーで稼ぐようにしたんです。ポルシェと接触はしたけど2番手で脇阪に交
代できたし、ピット作業も早く、この勝利はスタッフみんなSUGOで勝とうと頑張っ
た結果とだと思います」
脇阪薫一「今回、スタートが原さんからということで、ボクの仕事はいかに安定し
て結果を出すかということでした。セブン(No.7)がピットインしたら、ボクの後ろ
になったんですが、GT300のポルシェやGT500のクルマで最終コーナーでごちゃごちゃ
して、これに引っかかってセブンを抜かれてしまった。でも、セブンの後ろから煙
が上がっていたのでオーバーレブしたのかな、と思った。混戦になると思って追い
込んでいったのがよかったかな」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 2000/05/27
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2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)
■予選1回目終了後のコメント
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「(予選1回目3番手について)もっと前にいけるはずだっ
たんだけど、セッティングがまだ決まってなくて、それを進めながらタイムを詰め
ていったので…。いろいろ試しているんで、うまくいけば午後にタイムを短縮させ
るチャンスはかなりあると思います。チームのメカニックがいい仕事をしてくれて
いるので、ニューマシンに起こりがちな漏れや温度の異常な上昇といったトラブル
はまったく起こっていない。すごく驚いていますよ。レースが終わるまでこのまま
いってほしいですね」
No.6 エッソウルトロンタイガースープラ
野田英樹「タイム的には、まあこんなもんでしょう。セッティングはそこそこはい
い方向に来ているので、午後もう1回、もうひとふんばりやってみます。明日は雨?
大雨は嫌だけど、ドライでも雨でもどっちでもいいです。今朝の予選は5番手なん
で、あとひとつだけ順位を上げて、ウエイトハンデのない4番手でトヨタでトップ
というのがベストかな」
No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ
山路慎一「テストは充分ではないんですけど、36号車のデータ等をそのまま流用さ
せてもらっているので、そういう意味では新車といっても不安はないです。まだ自
分のものになるまでには完成していないんですけど、基本的なところはちゃんとし
ています。2000年仕様は滑り出してからの修正がすごくやりやすくなってます。と
くにフロントのグリップ感がしっかりしている。ダウンフォースは減るような話だっ
たんですけど、乗っているとそうは感じないし、高速コーナーではフィーリングは
すごくいいです。低速コーナーはまだ煮詰まってないので、これからの課題です。
それが煮詰まってくれば充分NSXとも勝負できるかな、と」
No.8 ARTA NSX
土屋圭市「オレがコースインして、2周目から4周目まで、cdmaOne(No.32)のス
ピンで黄旗が出てた。それが解除されたところでいこうと思ったら、最終コーナー
でコマス(No.1)が会長(No.30)とぶつかって、また黄旗が出てた。昨日の21秒7
出したときの走りが頭のなかにあったから『いくぞ』っと思ってたんだけどね(鈴
木亜久里『でも、黄旗はみんな同じ条件じゃない?』)。ほら、オレは育ちがいい
から。『他人思いの土屋くん』はそこでアクセルをちゃんと戻してるもん。あれが
なければ21秒5までいけたんだけど」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「排気量が大きくなって下のトルクが増えてるからいいよ。ストレートス
ピードも伸びてるし。でも、足回りの煮詰めにはもう少し時間がかかると思う。午
後はもう1回アタックするけど、タイムアップできるかどうかはわからないな。本
番も晴れることを想定してセッティング中心に走るしね」
No.32 cdmaOneセルモスープラ
近藤真彦「昨日とはまったくクルマを変えていないのに予想外のオーバーステアだっ
た。ピットに入ってどうにかしようかなとも思ったんだけど、タイヤのおいしいと
ころがあんまりないし、昨日の感触がよかったのでそのままいこう、と。それで3
周目が24秒台。昨日は簡単に22秒台が出てたから、4周目にちょっとがんばらなきゃ
と思ったらオーバーが出て、3コーナーでスピンしちゃった。22秒まんなかから前
半ぐらい出てもおかしくないと思っていたのに、参ったよ」
No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「調子いいすよ。最初ちょっとオーバーステア気味だったんですけど、混
走のときにセッティングかえてチェックしたほうがよくなった。午後はポール獲れ
るでしょう。90kg積んでこれだけいけるんだから、すごいクルマを作ってくれたと
いうことでしょうね」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「よくない。オーバーステアがひどくて、その打開策をしないとこれ以上い
かない。90kg積んでる童夢(No.18)にやられちゃうでしょうね。いろいろ対策を考
えているところです。童夢には前戦1秒以上離されて、今回むこうが90kgですから、
そのままでもコンマ5秒ちぎって当たり前だと思ってるんですけど…。どこかまち
がってるんでしょうね」
No.25 エンドレスアドバンスープラ
織戸学「今回からアドバンがスープラ用タイヤの形状を変えてきています。いまま
でタイヤのトレッドを使いきれてなかったんで、タイヤの幅を有効に使えるように
開発してくれました。テストのときはバランスがイマイチだったけど、それもあっ
てけっこういい方向にきてると思います。目標は一歩でも上にいきたい。最低でも
シングル。99年型はうちとNo.37、No.32だけになっちゃったんで、99のなかではトッ
プを走りたいです」
■予選2回目終了後のコメント
No.86 BP KRAFT トレノ
田中実「ちょっとだけミスもあったんですけど、クルマのほうももういっぱいいっ
ぱいの状態だったんで、まあタイム的にはこんなところでしょう。これまでずっと
オーバーぎみだったんで、昨日から満タンでアンダーにセッティングしていってる
んです。今度はガソリンが減ってくるとアンダーがきつくなりそうですけどね。雨?
重馬場と不良馬場は二重丸ですよ。ヒヅメが大きいですからね(笑)。デカ足は重
で二重丸(笑)」
No.12 カルソニックスカイライン
岡寛監督「昨日の感触ではもう少しいけると思ったんですけどね。クルマにはまっ
たく問題はなかったんですが、ほかのクルマが速かったということでしょう。予選
タイムにはアタックのタイミングなど運もありますから、しょうがないですね。ホ
ントは3列目くらいをねらってたんですけどね。でも、決勝ではスカイラインは強
いですから。晴れでもだいじょうぶですが、雨になったらもっと強い。表彰台?
いきたいですね」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「やっと楽しくなってきました。午前中ちょっとオーバーステア気味だっ
たんで、午後に向けて補正をしたことがうまくいったのと、路面が午後のほうがよ
かったですね。それでも計測2周目のアタック中に赤旗が出たのでつらかった。あと
コンマ2、3秒いけたんじゃないでしょうか。でも、ほかもそうだったかもしれない
んで、条件的には一緒なのかもしれないですけど。がんばりすぎちゃったんで(スー
パー耐久でケガをした)体は痛いです。最終コーナーやSPで圧迫されるんで。でも
これでようやくレースになりそうです。雨はタイヤ的には心配ないし体も全然楽な
んで、いいですね」
No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「午前中からなにも変えてないよ。アタックラップで午前午後とも全部ひっ
かかっちゃったのと、午後は計測2周目で赤旗が出ちゃったんで、タイミングがわる
かった。でも上がってもコンマ数秒ですけどね。雨のテストでそこそこよかったし、
ミシュランのレインタイヤがいいんで、セットさえまちがわなければ雨のほうがい
いだろうね。ただ、スタートがドライで途中から雨っていうのはいちばん困る。ど
しゃぶりも恐い。99スープラのなかではほかに比べたらいいほうなのかもしれない
けれど、表彰台に届くレベルじゃないでしょう。昨日の午後のほうがよかったんで、
その状態が再現できれば…。今日はブレーキングがおかしくなった。(原因は)荷
重バランスがあるのかな。もう99じゃごまかしきれないよ。それでもなんとかごま
かしごまかししながらいかないと。左フロントタイヤだけ減っちゃって、今も荒く
んに代わってから左だけタイヤがなくなっちゃった」
No.88 ノマド・ディアブロGT-1
古谷直広「クルマ的にはまだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるんです。
明日は、雨でテストをしたことがないのでどうなるのかわからないんですが、朝の
フリー走行で降っていたらそこでウェットセッティングを試してみます。ダンロッ
プタイヤになってから雨で走ったことがないので、いいか悪いかまだわからないん
ですよ」
No.910 ナインテンアドバンポルシェ
余郷敦「合同テストに来ていなかったし、金曜日の朝にはエンジントラブルで走れ
なかったんです。ですから午後にちょっと(ようすを)見て、今日でセッティング
という状態だったんですが、1回目を走って方向性はわかりました。なにかを失敗
したとかじゃなくて、時間がなくてセッティングができていなかった。タイサンか
ら後ろがダンゴなのでそのなかに入りたいと思っていました。午後は遅れたぶんを
取り戻せて、ホッていう感じですよね。雨もテストに来ていないので走れてないん
で、朝から降ってくれれば…。ホントテストしてないんだから! それだけに、やっ
てみないとわかんないっすね。とてつもなく恥ずかしい結果ではなくなったから、
よしとしましょうか」
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
福山英朗「クルマにとっても、レイアウト、コンセプトからも苦手なコースですか
らね。今回アタックをやることになったんですが、それはクルマの限界を知るのに
重要なんです。これで次の富士からクルマをコンスタントに速く走らせることがで
きると思うんです。(予選順位は)予想どおりというか、上できですね。決勝は天
気しだいですけれど、雨ならなおさら手堅くいくしかない。30秒リードされてもな
にが起きるかわからない。勝ってない連中はテンパっていくし、カッ飛んでいくか
らなにかやるでしょう。ウチは2勝してるんで、確実にいきますよ。スタートはボ
クにいけと(水野選手の)目が訴えていますね(笑)。なぜ、タイサンが水野さん
を起用したかっていうと、大人だからなんです。大人のレースをしましょうよ」
No.10 アビリティ・マリオポルシェ
桧井保孝「今回はロシナンテじゃないんですよ。お馬さんはいます。羽根(リアウィ
ング)を立てられますから。でも、久々に立てたら立てすぎて、ダウンフォースが
強すぎて全然曲がらないクルマになってしまいました。(テスト時に)雨ではバラ
ンスがよかったんで、しぶとくポルシェの味を出せるようにがんばります。スター
トは自分です」
No.39 デンソーサードスープラGT
影山正彦「クルマは、足回りのセッティングをやり直して、かなりいい方向にはき
ています。まだまだ煮詰めは必要ですが、いい感触ではありますよ。予選アタック
もうまくいきました。(「明日は雨ですが?」)もう、みんなそれを訊くんだよ
ね(笑)。まったく問題ないですから(笑)。『トップで帰ってきてやる』と自信
をもって語ったと書いといてよ(笑)」
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「言葉もないよ。アタック中に道上にひっかかったし、クルマもよくないね。
2000年モデルに気持ち的には負けてないつもりだしスタッフもがんばってくれてい
るんだけど、新体制になったこともあってまだうまくチームが回っていない感じ。
ベストはつくしたんだけど出た結果があれだからしかたないね。ちょっと思ったよ
うな結果が出なくて不満。決勝は雨になったらきつい。クルマがピーキーだから。
でも、ボク自身は雨が嫌いじゃないし、なんとかいくしかないでしょう」
No.21 ZEROマクラーレンGTR
中谷明彦「タイヤが1種類しかないからこのぐらいの温度になるとダメかと思った
けど、なんとか1周だけいけたね。その後はコンスタントなタイムは出るんだけど
瞬間的なタイムが出なくなるんだ。クルマは基本的にはぜんぜん変わっていないの
で、コーナリングは前回同様、いいね。ベストラップの周もクリアラップはとれて
ない。ピットアウトしてきたクルマにインフィールドでひっかかったから。明日は
雨が降るのでどうなるかわからないけど、ワークス勢が殺気立ってるんで、それに
巻き込まれないようにしないと。クルマはレインでも速いし、ポイントが獲れる順
位でフィニッシュしたいね」
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「今日はアタックのタイミングが悪かった。朝の1回目の予選で
はニュータイヤを履くタイミングがちょっと遅かった。トラフィックと、それから
マクラーレン(No.30)とからんでしまった。午後はまず古いタイヤで出ていってか
らニュータイヤに換えた。これで1分21秒6を出したが、タイヤはまだ温まってい
なかった。2ラップ目にタイムを短縮しにいったんだけど最終コーナーでエンジン
を壊したクルマがいた。これでこのラップはだめになり、ボクのアタックは終わっ
た。それから赤旗が出てセッションが中断された。その後もセッションは15分ほど
残っていて、路面温度が若干下がっていたので他がどんどんタイムを詰めていった。
タイミングが悪かった。まあ、こういうこともある。いずれにしても明日は雨にな
るようだから15位からのスタートでもあまり大きな問題ではない」
No.2 カストロール・ニスモGT-R
ミハエル・クルム「今朝のセッションはコースコンディションが悪かった。みな同
じ条件だけど、滑りやすかったんだ。午後はセットアップを若干変えたし、コース
コンディションも若干よくなっていて、路面のグリップが上がっていた。まず古い
タイヤでウォームアップしてからニュータイヤに換えて出ていった。そしたらレッ
ドフラッグ。でもこのあいだに路面温度が下がってコンディションがよくなった。
グリーンフラッグが出てからすぐにクリアラップがとれていいタイムをマークする
ことができた。クルマもよかった。6、7位を目標にしていたけど、届かなかった。
かなり近かったけどね。でも10位からならそれほど問題はない。ポイントを獲れる
と思う。50kgのウェイトを積んでいるので、次のレースに向けて、これを下ろせれ
ばいいと思う」
No.24 986ボクスター
マルコ・アピチェラ「いまはGT2用のターボエンジンを搭載しているんだけど、次の
レースからGT3Rのエンジンに変えることになっている。これで40~50馬力は大きく
なるはずだ。いまは問題がふたつあって、最大の問題はエンジンパワーなんだ。こ
れはだいぶよくなるはずだよ。ふたつ目の問題はシャシー。ほかのポルシェはGT2に
してもGT3Rにしてもポルシェが作ったものだけれど、このクルマは日本で作った試
作車のようなもので、テストを繰り返している最中なんだ。これはシーズンを通し
て解決していくことになる。来年に向けてね。明日のレースはともかく完走したい。
レースでもテストの場だからね」
■ポールポジション・インタビュー
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「前回のテストのままのバランスだったら問題ないかなと思っていたんで
すが、金曜日の練習走行から今日の予選1回目にかけてオーバーステアがかなりキ
ツかったのでちょっとまずいかなと思ったんです。でもそれをちょこっと直したら
前回のテストと変わらないタイムが出たのでイケると思いました」
金石勝智「土曜日のボクにはあまりやる仕事がないですね。予選はクルマのセッティ
ングを変えて反応が良くなったので、いけるかなと思いました。ポールポジション
が取れてよかったです」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「今回は松本選手ががんばってアタックしてくれて、いい結果を出してく
れたのでボクはハッピーです。コンスタントラップはもともといいんで、決勝では
いいところにいけると思ってます。SUGOはRX7に合っていて、チームの志気もSUGOで
は勝とうと高まっているところだったんで、とりあえず予選でいい結果を出すこと
ができてうれしいです。明日もインタビューを受けたいですね」
松本晴彦「ここでのテストでは50kgのウェイトを積んで走ったんですけど、富士が
5位に終わってウェイトが減ったんですが、そのセッティングもいい感じに決まり
ました。すべてチームのおかげです。雨のセッティングもばっちりです。テストの
雨のときもベストでしたしね。結果的にポールを獲りましたから、ガンガンいきま
すよ」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 2000/05/26
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2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)
前半戦を区切る陸奥決戦
パワーサーキットSUGOを制するには誰だ!
あっと言う間に今年も5月の半ば、いわゆる折り返し点に近づいて来た。2000年
AUTOBACS CUP全日本GT選手権(JGTC)も、前半最後の山場といえる第3戦SUGO GT
CHAMPION RACEが5月27、28日に宮城県・スポーツランドSUGOで開催される。序盤で
遅れたチームにしてみれば、ここで勝負を賭けないと今季後半での追い上げが間に
合わなくなる可能性があるだけに必死でくる。もちろん1、2戦で成績を残したチー
ムにしてもここで突き放せば、今後自分のペースを作ることもできる。長丁場の選
手権シリーズとしてもここが折り返し点なのだ。
ついに強さを手にしたのか?!NSX
スープラの逆襲は果たしてあるのか…
開幕戦で圧倒的な"速さ"を見せながらマシン・トラブルで失ったNo.18 TAKATA童夢
NSXだったが、早くも第2戦でそのアキレス腱を克服し、まさにブッちぎりの速さで
勝利を手にした。もちろんこの1戦だけでNSXのウィークポイントが解決されたと断
言は出来ないが、今後NSX勢が憂いなくスピード勝負に出てくると言えよう。ただ、
この勝利でNo.18はウエイトハンディをさらに課せられることとなり、アップダウン
のキツイSUGOでは、やや不利と考えられる。そこでNo.16 Castrol無限NSX、そしてこ
のレースから2000年型になるNo.64 Mobil 1 NSXなどが勝負を賭けてきそうだ。
ただ、先に述べたとおりSUGOは急勾配のストレートがあるだけにターボのマシンが
やや有利と考えられる。となると、第2戦で2位に入ったNo.2 カストロール・ニス
モGT-RやチャンピオンカーNo.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rといったあたりが今季
後半を有利に闘うために思い切った走りを見せてくれそうな気もする。また、今季は
昨年ほどのパフォーマンスが発揮できないスープラではあるが、第2戦でNo.6 エッ
ソウルトロンタイガースープラが予選2位、決勝でもNo.38 FK/マッシモセルモスー
プラが3位と徐々にだが先行する国産2車種に追いついてきた。ことにNo.6は、昨年
もマシントラブルでリタイアするまでトップを快走し、4月に行われたSUGOテストで
NSX勢に割ってはいる2番手を記録しており、期待を感じさせる。
さらに、第2戦では国産GT勢を驚かせたNo.21 ZEROマクラーレンGTRも侮れない存
在となってきた。いままでマクラーレンF1GTRはストレートが長い富士でこそ健闘し
たと言われたが、先のレースではコーナーでも十分な速さを見せており、このパワー
がモノを言うSUGOでもかなり楽しみな存在になりそうだ。
ドライバーの面から気になる存在を探すとすれば、No.100 RAYBRIG NSXの飯田章
か。このところ"GT最速"の名をNo.18の脇阪寿一に奪われた感があるが、昨年は予選
2位、先のSUGOテストではセッション最速を記録するなどSUGOとの相性はいい。ま
た、No.16の道上龍も、予選はチーム戦略としてNo.18に譲る形で来ていたが、No.18
が90kgものウエイトハンディを背負っているだけに、今度は攻守所を変えて予選で
アタッカーとなり勝負してくるかも。これに昨年ポールのNo.6の野田英樹を交えた
ポールを巡る争いが注目だ。
決勝では、上記のドライバーたちに加え、チャンピオンであるエリック・コマス
の走りに注意したい。前戦では6位となりポイントこそ大きく増やせなかったが、
代わりにウエイトを20kgと減らした。それだけにこのSUGOは一気にポイントを稼ぎ
に来るはず。さらには、このところ精彩を欠いているTOM'S勢の関谷正徳/土屋武
士組も巻き返しを狙ってくるはずだ。ともあれ、このところ車種によるタイム差が
それほど大きく出ないだけに、決勝が混戦となるのは必死であろう。
シェルタイサンアドバンGT3Rの3連勝はあるのか?!
ニューエンジンのウェッズスポーツセリカが面白い存在に!
開幕戦に続き第2戦もNo.26 シェルタイサンアドバンGT3R(松田秀士/福山英朗
組)が、ポール・トゥ・ウィンを決めてしまった。第2戦の2位もNo.910 ナイン
テンアドバンポルシェ(余郷敦/和田久組)となり、GT300クラスではポルシェGT3R
の優位が固まった感もある。だが、この2台に関してはそれぞれウエイトハンディ
がそれぞれ100kg、60kgと搭載されることになり、今度はそうそう逃げ切れない可能
性もある。だが、ポルシェはそのマシン・レイアウトからウエイトハンディの効き
にくい車種とも言われており、このSUGOもNo.26とNo.910がある程度流れを握ってく
ることは確かだろう。
国産GT300で注目なのは、No.19 ウェッズスポーツセリカ(脇阪薫一/原貴彦組)
だ。この第3戦には秘密兵器と言える2.2リッターの3S-G改を持ち込むことも検討
されており、このエンジンがもくろみ通りのパフォーマンスを発揮すればGT3Rに肉
薄することも不可能ではなさそうだ。ことに先のSUGOテストでもNo.19はGT3Rを差
し置いて、クラストップタイムを叩き出しており、期待を感じさせる。また、同じ
ボアアップ版の3S-G改にターボを載せたバージョンをNo.31 スーパーオートバック
スアペックスMR-S(新田守男/五十嵐勇大組)が用いる可能性もあり、弱点だった
トップスピード不足がこれで解消されるとMR-Sも大きくパフォーマンスアップする
こともあり得るだろう。
この他にも、先のSUGOテストでは、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(山野哲也/
松本晴彦組)、No.81 ダイシンADVANシルビア(大八木信行/青木孝行組)も好タイ
ムを記録しているだけに、今回はGT3Rの独壇場とは行きそうにない予感がする。
毎年SUGOは波乱の多いレース展開になるだけに、最後まで見てみなければ分から
ない。え、そんなの当たり前だろうって。そうだ。だから、気になる君は5月28日
スポーツランドSUGOに来るしかないのだよ。
Report by GTインサイドレポート班
☆2000 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト
第3戦 SUGO GT CHAMPIONSHIP スポーツランドSUGO(05/27,28)
[GT500] 22台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
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1 ロックタイト・ゼクセルGT-R エリック・コマス(F) 影山正美 NISMO BS 30
2 カストロール・ニスモGT-R 片山右京 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 50
3 ユニシア・ザナヴィスカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
6 エッソウルトロンスープラ 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
エッソ ウルトロン トヨタ チーム ルマン BS 20
8 ARTA NSX 鈴木亜久里 土屋圭市 オートバックスレーシングチームアグリ BS
12 カルソニックスカイライン 星野一義 本山 哲 TEAM IMPUL BS
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS 30
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS 90
21 ZEROマクラーレンGTR 一ツ山幹雄 中谷明彦 HITOTSUYAMA RACING DL
25 エンドレス アドバン スープラ 木下みつひろ 織戸 学 ENDLESS+土屋エンジニアリング YH
30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 土屋武士 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 荒 聖治 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 20
39 デンソーサードスープラGT 影山正彦 ラルフ・ファーマン(GB) TOYOTA TEAM SARD YH
55 イクリプスRDタイサンバイパー 須賀宏明 柴原真介 TEAM TAISAN ADVAN YH
64 Mobil 1 NSX 伊藤大輔 ドミニク・シュワガー(D) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS
69 RGS-MIRAGE ディランタ・マラガムワ(SL) 玉本秀幸 TEAM SRILANKA YH
88 ノマドディアブロGT-1 古谷直広 高橋 毅 JLOC DL
100 RAYBRIG NSX 飯田 章 服部尚貴 チーム国光 with MOONCRAFT BS 20
[GT300] 15台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 30
10 アビリティ・マリオポルシェ 檜井保孝 山岸 大 アビリティモータースポーツ YH
19 ウェッズスポーツセリカ 脇阪薫一 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH
24 986ボクスター 西澤和之 マルコ・アピチェラ(I) MTCI RACING TEAM YH
26 シェルタイサンアドバンGT3R 松田秀士 福山英朗 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH 80
28 イクリプスRDタイサンGT3R アンソニー・リード 水野文則 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH
31 スーパーオートバックスアッペクスMR-S 新田守男 五十嵐勇大
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX YH
51 オートスタッフアドバンシルビア 袖山誠一 山田英二 AUTO STAFF RACING YH
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 小宮延雄 TEAM GAIKOKUYA YH
71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH
81 ダイシンシルビア 大八木信行 青木孝行 TEAM DAISHIN YH 20
86 BP・KRAFT・トレノ 田中 実 松田晃司 KRAFT DL 10
910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 和田 久 910 RACING YH 60
911 ダイアモンドアドバンポルシェ 石原将光 砂子智彦 910 RACING YH 10
○略号 WH:ウエイトハンディ
タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、YH:ヨコハマ
国 籍 AUS:オーストラリア、D:ドイツ、F:フランス、GB:イギリス、
I:イタリア、SL:スリランカ
*)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
☆タイムスケジュール
5月26日(金) 練習走行
☆GTフリー走行1回目 9:00~10:30
☆GTフリー走行2回目 13:40~15:10
5月27日(土) 公式予選
ヴィッツ予選(1組) 9:30~ 9:50
ヴィッツ予選(2組) 10:10~10:30
☆GT予選1回目 11:30~12:30
シビック東北予選 12:50~13:10
アルテッツァ予選 13:30~13:50
ヴィッツコンソレーションレース 14:20~14:35 4周
☆GT予選2回目 15:30~16:30
5月4日(日) 決勝レース
☆GTフリー走行 8:30~ 9:00
ヴィッツ決勝 9:45~10:10 10周
シビック東北決勝 10:40~11:10 12周
アルテッツァ決勝 12:35~13:10 17周
☆ピットウォーク 11:15~12:15
GTコースイン 13:43~
☆GT決勝スタート 14:15~ 81周(終了予定16:20)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■前売り観戦券
大人 5,000円/ペア 9,000円
■決勝当日券
2日間通し:大人 6,500円
決勝日:大人 6,000円/高校生 3,000円
予選日:大人 1,500円/高校生 550円
※中学生以下入場無料(但し、保護者同伴に限る)
駐車券(決勝日・税込み)
4輪 1,000円/2輪 300円
※予選日無料
【チケット発売所】
●チケットぴあ●CNプレイガイド●JR東日本びゅうプラザ(要電話予約)
●ローソンチケット●ファミリーマート●サンクス
●セブンイレブン(福島・宮城地区)●サークルK(青森・秋田・岩手)
●SAVE ON●ミニストップ(東北地区)●東北地区RTN加盟店
☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中
大人 5,000円
【お問い合わせ】
インフォメーションダイヤル 022-391-1410
スポーツランドSUGO 0224-83-31111
【TV放送】
6月3日(土) 16:00~17:15(予定)
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州
6月4日(日) 24:55~26:10
東日本放送(KHB)
5月28日(日) 23:00~25:30
CS:Jスカイスポーツ(スカイパーフェクTV/CATV他
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート4 2000/05/04
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士 全日本富士GTレース(5/3,4)
☆ポイントランキング(第2戦終了)
ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 1 E.コマス/影山正美 26 20 6
2 38 竹内浩典/立川祐路 22 10 12
3 1 M.クルム 21 6 15
4 18 脇阪寿一/金石勝智 20 20
5 16 中子 修/道上 龍 18 15 3
6 64 伊藤大輔/D.シュワガー 16 12 4
7 37 片山右京 15 - 15
8 36 野田英樹/W.ガードナー 13 3 10
9 37 長谷見昌弘/田中哲也 10 8 2
10 12 星野一義/本山 哲 8 8
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 松田秀士/福山英朗 40 20 20
2 910 余郷 敦/和田 久 25 10 15
3 7 山野哲也/松本晴彦 23 15 8
4 81 大八木信行/青木孝行 20 8 12
5 19 脇阪薫一/原 貴彦 12 12
6 77 小林且雄/谷川達也 10 - 10
7 10 桧井保孝/山岸 大 8 4 4
8 25 新田守男/五十嵐勇大 7 6 1
9 86 田中 実/松田晃司 6 - 6
10 70 石橋義三/P.V.スクート 5 3 2
チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 1/2 NISMO 35 20 15
3 16/18無限×童夢プロジェクト 35 15 20
5 38 TOYOTA TEAM CERUMO 22 10 12
5 64 Mobil 1 NAKAJIMA RACING
16 12 4
9 6 ESSO ULTORON TOYOTA Team LeMans
13 3 10
7 3 ハセミ・モータースポーツ 10 8 2
6 12 TEAM IMPUL 8 8
8 8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI
4 4
9 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
2 2
10 39 TOYOTA TEAM SARD 1 1
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
4/2 5/4 5/28 8/8 9/10 10/1 10/22
Po. No. Driver 合計 MOTEGI FUJI SUGO FUJI TI MINE SUZUKA
----------------------------------------------------------------------------
1 26 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
40 20 20
2 910/911 910RACING 25 10 15
3 7 RE雨宮レーシング 23 15 8
4 81 DAISHIN RACING 20 8 12
5 19 RACING PROJECT BANDOH
12 12
6 77 CUSCO RACING 10 - 10
7 10 アビリティ・モータースポーツ 8 4 4
8 25 SuperAUTOBACS RACING TEAM with A'PEX
7 6 1
9 86 KRAFT 6 - 6
10 70 TEAM GAIKOKUYA 5 3 2
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
☆第3戦SUGOのウエイトハンディ
単位:kg
[GT500]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 20 = 20 + 0
2 カストロール・ニスモGT-R 50 = 30 + 20
6 エッソウルトロンタイガースープラ 20 = 0 + 20
16 Castrol無限NSX 30 = 10 + 20
18 TAKATA童夢NSX 90 = 50 + 40
38 FK/マッシモセルモスープラ 20 = 20 + 0
39 デンソーサードスープラGT 10 = 10 + 0
100 RAYBRIG NSX 20 = 0 + 20
[GT300]
No. Car トータル ハンディ 性能調整
--------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 30 = 10 + 20
26 シェルタイサンアドバンGT3R 100 = 60 + 40
81 ダイシンADVANシルビア 20 = 10 + 10
86 BP・KRAFT・トレノ 10 = 0 + 10
910 ナインテンアドバンポルシェ 60 = 30 + 30
911 ダイヤモンドアドバンポルシェ 10 = 0 + 10
*性能調整分はシーズン中軽減されない
*ウエイト計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
*特集に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート特集 2000/05/04
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2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士 全日本富士GTレース(5/3,4)
◎太田哲也の近況
98年第2戦の事故で重傷を負った太田哲也は、のべ約100時間にわたる手術とリハ
ビリを経て、現在はMT車を運転できるまでに回復した。だが、まだ体の一部に機能
障害が残っており、依然としてリハビリと手術を繰り返す毎日を送っている。
99年11月には、主催者、レース運営者らの事故に関しての責任を追及する民事訴
訟を東京地方裁判所に起こした。訴えられたのは日本モーターレーシングセンター、
ビクトリーサークルクラブ(VICIC)、富士スピードウェイ、FISCOクラブ、日本自
動車連盟、テレビ東京と中村靖比古競技長の6団体・1個人。初公判は2000年1月、
第2回公判は3月に行われ、被告側は訴えの棄却または却下を求めている。3回目
の公判は5月22日に行われる予定。以下は、提訴にあたって太田から発表されたコ
メントと、各被告のコメントである。
◎太田選手の提訴コメント
提訴にあたって
平成11年11月12日
主催者が規則を遵守してレースを運営してくれていたなら、こんな目に遭わなく
てすんだのにと思い続けた18ヶ月でした。延べ約100時間にわたる十数回の手術を受
け、現在も顔と全身に火傷の跡と重い運動機能障害があります。
提訴の動機は、「真実を公にしたい」ということです。主催者は、事故原因はド
ライバーたちにあったと一方的な見解を発表しました。その後、レースを管轄する
JAFの調査によって誤りが正されることを期待していましたが、本年九月に出さ
れたJAF調査報告書は、私を含む事故の当事者から事情を聴取することなく、重
大な事実誤認を含んだまま、基本的に主催者発表を追随する結論を出したに過ぎま
せんでした。レースの運営団体、あるいは管轄団体が真実を明らかにしようとしな
い限り、今後も安全対策が誠実に実施されることはないと考えます。
かつて私自身、過去の富士スピードウェイにおける重大事故について、その多く
が「ドライバーのミスが原因」と結論づけた主催者発表に疑いをはさんだことはあ
りませんでした。しかし、今回の経験から、それらの事故に関しても、実は運営側
に過失があった事例が含まれているのではないかと考えるようになりました。疑問
を抱かなかった過去の自分を反省すると同時に、このまま黙っていてはいけないと
思ったのです。
日本のレース運営が正しく実施されるようになり、第二、第三の私が出ないこと
を切望し、私が人生を賭けてきた愛するレース界が真の発展を遂げることを願い、
訴訟を提起いたしました。
太田哲也
◎訴えられた側のコメント
日本モーターレーシングセンター/VICIC/中村靖比古競技長
「事実関係を含めて、裁判のなかですべて明らかにしていく」(本田耕介VICIC会長)
富士スピードウェイ/FISCOクラブ
「裁判はまだ始まったばかりですので、これからお互いの主張をはっきりさせてい
くことになると思います。現時点ではコメントできることはありません」(南沢和
也富士スピードウェイ総務部係長)
日本自動車連盟
「事故に関しては『事故報告書』がJAFとしての公式見解です。裁判に関しては現在
係争中につき、お答えしかねます」(原島清隆モータースポーツ局事業課長)
テレビ東京
「現在裁判が進行中であります。私どもの考えは裁判の中で明らかにしていく所存
です」(広報部)
以上
*第2戦富士スピードウェイのGTインサイドレポートは以上です。
☆GTCやGT-A、そしてGTインサイドレポートにご意見・ご希望などございます方は、
古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@info.sim.co.jp)まで
電子メールでお寄せください。
なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはGTCインターネットのホームページ(http://gtc.info.sim.co.jp/)の
パドックフォーラムでご質問ください。
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 2000/05/04
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2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士(05/03,04)
●朝のフリー走行終了後のコメント
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「まぁ、あんなもんでしょう。ウチのクルマはガスを積んだときに速い。
予選よりもアドバンテージがあるんじゃないかな。走ってたらちょっと煙臭くなっ
てピットに戻ったけど、大したことじゃないし、だいじょうぶです(トラブルはベ
ルト関係)」
No.30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「(決勝セッティングは)とくになにもいじってないから。昨日のトラブ
ルはメカニックががんばって直してくれた。朝、走った感じでは思ったより油温も
上がらないし、悪くなさそう。でもレースは長いからね、どうなるか…。なんとか
がんばって上位に入ります」
No.911 ダイヤモンドアドバンポルシェ
砂子智彦「(トップタイムは)たまたま。みんなが引っかかっただけ。単なる目安
ですよ。昨日から悪いことはないし、セットアップも順調に来てる。(接触したの
は)Bコーナーの進入。石原さんが普通に走っていたところに正美がドンと来ちゃっ
た。単純にオカマですよ。予選アタックしているわけじゃないんだし、プロならよ
けなきゃ、とオレは思うよ。クルマは大丈夫だと思う。スタートはオレがいきます。
かならずトップで帰ってきますよ」
☆決勝スタート直前情報(14時20分現在)
天候:曇り 路面状況:ドライ 気温:17度 路面温度:24度
決勝日(4日)入場者数:4万8500人(予選日:1万4500人)
●決勝中のコメント
No.37 カストロール・トムス・スープラ
1周目、1コーナー立ち上がりで他車と接触、リタイア。
鈴木利男「マッチ(No.32cdmaOneセルモスープラ)が横にいたのはわかってたんで
開けて並んで走っていたら、突然うしろから、だれだかわかんないけどガンとあて
られて、マッチと接触してしまった。自分はスピンしてうしろからガードレールに
あたった」
No.32 cdmaOneセルモスープラ
1周目、他車と接触。応急修理でいったんは復帰するが、リタイア。
近藤真彦「利男さんがあてられてハーフスピンしてボクのところにきて、ボクは縁
石に乗ってハーフスピンしてしまった。すごいスタートがよかったので今日はいけ
ると思ってたのに…」
No.100 RAYBRIG NSX
服部尚貴「オレとコマス(No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R)がバトルしていてB
コーナーに続いて入ったら出口の加速の時点で突然コマスが失速した。あわててブ
レーキを踏んでよけたら、そこに加速状態のシルビア(No.51 オートスタッフアド
バンシルビア)がいて右リアにあたってしまった。アームが折れているのを修理し
てアキラは出ていったけれど、アライメントがどうか…」
●レース終了後のコメント
☆GT500クラス優勝
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「予選では差がなかったけど、ペースをコントロールして走った。勝てて
よかったです。タイヤからバイブレーションが出たりなくなったりしてたけど、問
題はなかった。スタートではペースカーがちょっと速かったんで、ボクが後続をナ
イスコントロール(笑)したんです」
金石勝智「最初からペースを落として走ってたんだけど、ピットからはもっとペー
スを落とせという指示が出てたんです。今回は最後まで気の抜けないレースでした
ね。最終コーナーを抜けて、やっと"勝った"という感じがしました。(58周目にペー
スが落ちたのは)慎重になりすぎてたんです。30秒台で走ってたらみんなよろこぶ
だろうなと思ったんで(ちょっとよろこばせておいて)次の周ではまたペースを上
げたんです」
☆GT300クラス優勝
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
松田秀士「ダンパーのセッティングをミスって、ナインテン(No.910 ナインテン
アドバンポルシェ)に抜かれて、もう勝てないなと思ったんだけど、いいかたちで
勝ててよかったです。Bコーナーで左手がシートベルトにあたって外れてしまった
んです。左足で支えてベルトをはめるのに4周かかってしまいました」
福山英朗「合わせて89歳のベテランコンビがこんなに速いクルマに乗っちゃいけな
いなんていわれてるみたいですけど、今回はピットストップの差で勝てましたね。
ボクも松田選手も時差ボケであまり調子が出なかったんですけど、チームに救われ
ました」
No.2 カストロール・ニスモGT-R(2位)
ミハエル・クルム「今日できるかぎりの最高の結果だったと思う。とてもうれしい。
ウキョウもすごくいい仕事をしてくれた。セットアップが100%よかったわけでは
ないので最後はオーバーステアがひどかったけど、ニューカーになって十分なテス
トができなかったからね。もっと開発を続けなければ」
片山右京「2位に入れましたけど、ちょっと辛かったです。鞭打ち症で頭が痛くて。
でも、マイケルがすごく差を作ってくれたし、ピット作業がすごく早かったんで12
秒もマージンがあったからだいじょうぶかなと思ったら、アキラ(No.100 RAYBRIG
NSX)がなかなか抜かせてくれなくて…。なんとか抜いたら立川くん(No.38FK/マッ
シモセルモスープラ)たちが来て、鞭打ちの首で走っているのにそんなにイジメな
いでよって(笑)。でもよかったです」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ(3位)
立川祐路「星野さん(No.12 カルソニックスカイライン)を抜いたときは、コーナー
なんかは星野さんより速かったんですけど、ストレートは向こうのほうが速くて手
こずるかなと思ってたんですが、それ以上にブレーキングがよかったんで1コーナー
で勝負することにしました。あまりずっとうしろにいるとエッソ(No.6)が迫って
きてたんで。土屋さん(No.8 ARTA NSX)とあたったときですけど、ボクはイン側、
土屋さんがアウト側で並んで1コーナーに入っていって、1コーナーから2コーナー
までのあいだはじょじょに狭くなってきていますよね。そこでアンダーが出て、けっ
して故意ではないんですが、多少寄ったときにあたってしまって…。でも完璧にア
ウトまでいったわけじゃないんです。結果的に向こうが縁石に乗ってしまって大き
なクラッシュとなってしまったことは、悪いことをしたと思っています」
No.6 エッソウルトロンタイガースープラ(4位)
ワイン・ガードナー「クルマがよくなったんでレースを楽しめた。優勝はむりでも
表彰台の可能性はあったんだけど、ピットで給油に時間がかかってロスしてしまっ
た。No.38(FK/マッシモセルモスープラ)を抜こうとプッシュしたらタイヤがタレ
て、タイムが落ちてしまった」
No.1ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「ピットストップに備えるためにも、トップグループから離れな
いようについていくことが大事だった。ともかくプッシュした。コーナーではマシ
ンは非常によかった。次のレースでは20kg落とせるし、選手権ポイントでもたしか
6ポイントのリードを保てると思うので、悪くないよ」
影山正美「エンジンなのか重さなのかわからないけど…。完走できたからいいけど、
今週のレースは(自分は)最低のレースだった。自分も最低だし、クルマを壊した
こともあるし…。まず自分ですね。自分のことだけ反省して(次戦を)やろうと思
います」
No.910 ナインテンアドバンポルシェ(GT300 2位)
余郷敦「ちょっとくやしい。予選でやられたし、ボクのパートのときはきっちりで
きたんだけど、あとで松田さん(No.26 シェルタイサンアドバンGT3R)の話を聞い
たらフラットスポットができてたり、シートベルトに不具合があったりしたそうで、
(それで負けたのだから)全然勝負になってない。また次あるけど、なんとかしな
いとね」
No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300 3位)
大八木信行「上できのレースやね! 前半の展開としてはGT500とのからみもあっ
て思いどおりいかない部分もあったけど、終盤は挽回できた。まあ、順調やったね」
青木孝行「予定どおりとはいかなかったし、速いポルシェ2台にいかれてしまいま
した。思っていたようなレース展開。ストレートを速くするために車重を重くして
50kg積んだのが後半はボディブローのようにきいてきて、きつかったです」
No.77クスコスバルインプレッサ(GT300 4位)
小林且雄「(No.81 ダイシンADVANシルビアに抜かれたのは)いやもう全然ストレー
トスピードが違う。一生懸命コーナーでかせいで、Bコーナーでぴったりついていっ
てもストレートであっという間に離れてしまうんだから」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「シグマテック(No.71)が突然スピンして、必死によけたんだけどよけら
れなかった。アライメントが狂っちゃたみたいで、コーナリング特性が変わって、
アンダーのところとオーバーのところが極端で運転しづらかった。慣れたらコンス
タントに走れるようにはなりましたけど、苦しかったです。次の菅生はクルマにも
合ってるコースだし、テストもよかったんで、今度こそ勝ちにいきます」
No.86 BP・KRAFT・トレノ
松田晃司「実さんが乗っているときに、原因はわからないんですけど右のリアフェ
ンダーがタイヤにあたってしまうトラブルがあって、『アライメントが狂ってる』っ
ていわれたんです。実際、ボクが乗ったときもバランスが悪かったんでむりはしま
せんでした。前のクルマとは20秒くらいありましたしね。最初、ちょっとだけプッ
シュしてみたんですけどAコーナーの立ち上がりで1回スピンしちゃって…。すぐに
戻れたからよかったんですが。予選では、接触があったりして悪い流れにいきかけ
たところを、実さんが3番手のタイムを出してくれていいムードになってました。経
験のないボクを雇ってくれたチームに応えるためにも、もっともっと勉強して、次
はいい成績を残したいです」
No.8 ARTA NSX
土屋圭市「(No.38 FK/マッシモセルモスープラとの接触は)1コーナーでインに
入ってきたから、オレは1台分空けて並んでいったんだよ。そしたら2コーナーの
立ち上がりでそのまま外にはらんできたんて外に押し出されたんだ。前の周からあっ
たんだよ。ヘアピンからコツコツあたってきてたし…。あたるのはいいっていうん
だ。でも押し出すなよ。体はだいじょうぶ。首が動かないだけ」
*GTインサイドレポート4に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 2000/05/03
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2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士(05/03,04)
◎予選2回目終了後のコメント
No.30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「昨日、ミッションオイルをオイルクーラーに循環させるためのポンプが
壊れてしまって、いったんは直したんですが予選1回目にまたそれが出て…。機械
式のポンプなんですが内部のギアが欠けてしまって、スペアがないんで、今、電磁
式のポンプを外付けしてそのかわりにする作業に入ってます。決勝には間に合うと
思いますが、油温が上がってしまいそうなんで、ちょっと苦しいですね。せっかく
テストから好調だったのになあ…」
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「クルマはいい感じですね。第1戦よりもさらにバランスがよくなった感
じ。ウェイト(30kg)は、効いてはいるんでしょうが気になるほどではないですよ。
これが50kgを超えると重いなっていう感じになるんでしょうけどね。予選順位はよ
くありませんが、タイム差はそんなにないので、決勝ではいいところにいけると思
います」
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
松田秀士「(PPタイムは)白いポルシェ(No.11 アビリティ・マリオポルシェ)が
クラッシュしたあと、タイヤがおいしいうちのあの1ラップしかない出ないタイム
だった。明日はブレーキがきびしいから、だましだまし走ります」
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「今朝はコースがかなり速い状態だったので、マシンは完璧では
なかったけど、タイヤを2セット使った。午後になって気温が上がるのが気になっ
たんだ。でも午後に古いタイヤで走って朝のタイムを更新してしまったよ。ここは
いずれにしてもグリッドはあまり重要ではない。もちろん、10位以内からスタート
できればそれにこしたことはないけどね今回の目標は4位でゴールすること。明日
はおもしろいレースになると思うよ」
No.2 カストロール・ニスモGT-R
ミハエル・クルム「すごくうれしい。ニッサンでは自己最高の予選位置につけたか
らね。今朝のセッションのあとセッティングを変更したんだ。走り出してすぐにコー
スコンディションが若干よくなっていることを感じとった。グリップのレベルでね。
セットアップもよかった。古いタイヤで1分26秒6はすでに出ていたけど、まさか
1分25秒5が出るとは思わなかった。驚いたよ。プッシュしたし、完璧なラップが
とれた。すべてが考えたとおりにいって、ラインもうまくとれた」
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「クルマはよかった。決定的なミスだったのは朝のセッショ
ンで2セットタイヤを使ったこと。午後のほうがコースは明らかによかったからね。
(午後に)ニュータイヤを使うべきだった。でもチームの決定だからしかたないで
すけどね。ともかく明日はベストをつくすだけです。次のレースからはニューマシ
ンになるし、フロントロウからスタートしたいと思っています」
No.39 デンソーサードスープラGT
影山正彦「今回、2000年仕様を実戦投入したんですけど、持ってきてすんなり走る
かと思っていたんですけど、ちょっときびしいですね。アンダーステアでフロント
が入っていかなくて、いろいろ苦労します。ストレートスピードはスープラ勢のな
かではある程度満足できる速度にはなってますが、いかんせん曲がらないんで苦し
いんです」
No.6 エッソウルトロンタイガースープラ
野田英樹「救済措置もあるし、直線はけっこういい感じです。トヨタ自動車さんか
らも“なんとか頼むね”っていわれてますからね。チームも気持ち入れてきている
し、なんとか結果につなげたいな、と思っているんですけど…。できればポールを
獲ろうと思って必死になって走ったけど、今日はもうあれ以上はむりでした。明日
レースでTAKATA(No.18 TAKATA童夢NSX)についていってがんばるだけです」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「問題点を出して開発していかなければならないんですけど、今年はちょっ
と遅れている感じなんで…。開幕戦でストレートが伸びなかった問題は解決してい
ます。少しずつ少しずつよくなっていますから、ちゃんとステップアップはしてい
ます。今年の仕様は剛性がしっかりしているし、トラクションもいいし、問題点を
直していけばほんとうのいいところが出てくると思います。車体がいいんで、悪く
ないですよ」
No.37 カストロール・トムス・スープラ
荒 聖治「まあ、悪くないと思います。以前のテストや前回のもてぎのときと比べる
とずいぶんよくなっているんで、レースでいいタイムを維持できれば、かなりいい
ところをねらえると思うんですけどね。決勝レースのセッテイングでは今までのな
かではけっこういいんで、ちょっと期待しているんですよ」
No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ
ピエール・ラファネル「時差ぼけは大丈夫(日曜日にル・マン24時間テストデーに
参加)。ストレートが伸びないね。原因はエンジンだと思う。わからないけど本体
ではなく、コンピューターのセッテイングの問題だろう」
No.910 ナインテンアドバンポルシェ
和田久「もてぎのときみたいにやられて(予選順位を逆転されて)悔しいけれど、
決勝でコンビネーションがうまくいけば手堅く表彰台をねらいたい。前回表彰台に
乗れなかったんで。まあ、欲かけば勝ちたくなりますけどね。決勝は、ちゃんと走
りきれれば表彰台はいけると思う。余郷がスタートもアタックもやっているんで、
ボクは自分のパートをキッチリ走ります」
No.16 Castrol無限NSX
道上龍「2回目はバッチリ。ええんちゃいます~? ちょっと自分でも攻めたし、
午前中ちょっとオーバー傾向だったので、リヤを安定させるためにリヤ回りのセッ
ティングを変えていったんです。せめて25秒台には入れたかったけど、まぁいいで
す。マクラーレンを1台は喰っておきたかったんで。マクラーレンはストレートが
速いし、コーナーで押さえられたら抜けないですからね。レースではチームのみん
なが4位といっているので4位を目標にしていますが、それよりも上にいけるよう
ならいきます。ウェイトをもらったら、また考えますよ」
No.8 ARTA NSX
鈴木亜久里「1回目の予選ではブレーキングでミスしちゃった。2回目のアタック
でもあれ以上はむりだったね。クルマ自体は乗りやすいけど。決勝ではむりしない
で着実に走ってゴールしたい。新車が来るまでは我慢。でも見せ場は作ります」
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「1回目の予選はパワステが壊れて走れないぐらいステアリングが重かっ
たのでタイムが出せませんでした。2回目はいい方向に来ていると思います。足回
りはまだ決まりきってはいないけど、ストレートスピードも伸びましたしね。今は
これ以上の欲はないです。ただ、決勝ではかならず後ろから差します。暴れるので
見ていてください」
No.12 カルソニックスカイライン
本山哲「予選は犠牲にしても、いいレースセッティングを出したいと思って昨日か
らやっていました。予選のセッティングはまだ決まっていませんでしたが、そうい
うこともあって1回目に2セット使ってアタックしたんです。コンディションはよ
かったですね。3列目にいきたかったですけど、それより1戦目に完走していない
し、とにかくレース重視。午後は決勝セットをやってだいぶしあがりました。クル
マ的には安定して走れると思います。1周のタイムより、10周、20周のトータルタ
イムがたいせつですから。明日は表彰台をめざしてがんばります」
No.86 BP・KRAFT・トレノ
松田晃司「クルマのバランスがすごくいい。富士は、コンパクトなクルマのほうがス
トレートは伸びるんです。空力面で有利なんで、ダウンフォースを増やしてもトッ
プスピードがそんなに遅くならないんですね。あとはタイヤがいいんじゃないです
か? FRはライフにもやさしいし。初めてだから気合いが入りまくりっていうよう
なことはないです。データがチームに残ればいいなという気持ちです」
No.77 クスコスバルインプレッサ
大溝敏夫監督「4位のポジションは実力以上ですよ。富士の合同テストに来られな
くてデータが少なかったんですが、昨日一日だけのデータでエンジニアとメカニッ
ク、STIのメカが協力して一晩でいい仕事をしてくれました。予選も、2回目は谷川
くんのスリップの使い方がすごくうまかった。さあアタック! というときに赤旗が
出て止められてつらかったでしょうが、コンセントレーションを維持できたことも
大きいでしょう」
◎ポールポジション・コメント
ポールポジション
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「今回はもてぎと違って、結構回りとタイム差がなかったんで、まずはポー
ルが獲れてよかったです。チームではコースレコードを意識していたんで、獲れな
かったことは残念で、悔しいです。明日は壊れずに走って優勝したいと思います」
GT300ポールポジション
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
松田秀士「ポールタイムは白いポルシェ(No.11 アビリティ・マリオポルシェ)が
クラッシュしたあと、タイヤがおいしいうちのあの1ラップしかない出ないタイム
だった。明日はブレーキがきびしいから、だましだまし走ります」」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 2000/05/03
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士(05/03,04)
◎予選1回目終了後のコメント
No.16 Catrol無限NSX
道上龍「今日は追い風もあってストレートスピードも伸びましたね。昨日はあまり
伸びていなかったんですが、エンジンも調整してもらったし、ギヤ比もショート目
に変えました。1号車(ロックタイト・ゼクセルGT-R)より前でよかったですね。
でも、向こうはレースラップが速そう。午後の予選では、もう1セットありますし、
あと0.2秒上げれば予定どおりの4位。25秒台に入れられればいいなと思います」
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「アタックはちょっと失敗でしたね。3周続けて同じようなタイムだった
から。昨日、今ひとつバランスがよくなかったので今日はそれを直してもらって、
それでタイヤの温め方もちょっと変わってたんです。でも、そこを解析できてなかっ
た。それが自分のなかでは反省点ですね。もうちょっと2番手を離しておかないと。
メカニックにも安心感を与えたいし。午後は気温の問題がありますけど、もう1回
アタックしますよ」
No.30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「もう目いっぱい。25秒台は、条件にもよるだろうけどウチは出ないんじゃ
ないかな? 21番(No.21 ZEROマクラーレンGTR)のほうが速かったけど、ウチがま
とまってなかったかといったらそんなことはない。向こうのほうがタイヤとの相性
がいいのかもしれないし。朝イチということを考えたら100点近いアタックができた
んじゃないかな」
No.21 ZEROマクラーレンGTR
中谷明彦「クルマはすごくいい。アタックのときはAコーナーでスローカーにひっ
かかったけどタイムは出たね。25秒台に入るとは思わなかった。10kgもらうならポー
ルを獲れってチームにはいわれたけどね。一応、スリップを使ったかたちではある
けど、ウチのクルマはスリップを使うとラム圧が下がってスピードが落ちるから、
それでとくにタイムが伸びたということはない。ストレートは童夢やESSOのほうが
速い。ウチはそれよりもコーナーがいい感じだね」
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
松田秀士「(タイムは)セッティングをやりながらだし、重いの(ウェイトハンディ
50kg)をさっぴいたらそんなに悪くない。とりあえず表彰台をめざしたい。午後は
セッティングを進めることがだいじなんで、PPとかは気にしてない」
No.910 ナインテンアドバンポルシェ
余郷敦「まあ、うまくいったんで…。午後は雨が降らなければ、気温も下がるだろ
うしちょっと微調整だけでタイムも出ると思います。もう一発いきますけど、この
前の二の舞にならないようにしたいです(笑)。タイサン(No.26 シェルタイサン
アドバンGT3R)は重いのになんであんなタイムになるの? 国産勢もこのままじゃ
ないだろうし、セリカ(No.19 ウェッズスポーツセリカ)やセブン(No.7 RE雨宮マ
ツモトキヨシRX7)が来るでしょうね」
No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「予選は0.2秒ぐらい足りなかった。昨日からセッティングを大幅に変え
たら悪い方向にいってしまいました。これからもとに戻します」
No.77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「5秒前半の予選タイムを予想していたけど、まわりが速すぎますね。昨
日の段階でストレートが20km/hくらいほかより遅かったのが、今日はがんばって
12km/hぐらいまでになりました。ただ、富士ではブレーキを我慢して突っ込めない
ので、決勝はつらいかも。(タイヤは)残り1セットあるんで、うまくいけば0.3秒
~0.4秒ぐらい上がると思います」
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「コンディションもよかったし、メカニックもがんばっていいクルマを作っ
てくれて、思ったよりもタイムが出ましたね。コーナリング性能のよさを生かした
セッティングは昨日できていたし、そういうとこはよかったと思います」
No.3 ユニシアザナヴィスカイライン
長谷見昌弘「タイムはもう少しいけると思う。田中が『26秒台半ばはいける』といっ
ていたからね。でも順位的にはあまり変わらないかな。ちょっときびしいよね」
No.38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「午前はちょっと失敗しちゃったんでもう少しいけると思うんですけど、
4、5番手が一番いいんじゃないですか。ストレートがあまり速くないんで、ウエ
イトを積むと決勝がきびしくなっちゃいますから。クルマはそんなに悪くないです」
No.100 RAYBRIG NSX
飯田章「これでめいっぱいです。マシンの調子が悪いんじゃなくて、99年モデルじゃ
これがせいいっぱい。とくに富士はストレートが遅いと、どうにもならないです。
NSXにも救済措置をください。ストレートでペダルをつけて漕ぎたい心境です」
No.32 cdma Oneセルモスープラ
近藤真彦「バッチリ。今年乗ったなかでは今いちばんいい状態ですね。高速コーナー
のバランスがいいし、ブレーキング時のリアの不安感もなくなりました。決勝はい
いと思うよ」
◎ストレート最高速計測
練習走行(5月2日)中の最高速を1コーナー寄りピット前から計測
データ提供:TRD
GT500 Top 10
Po No Car 最高速 AM PM
--------------------------------------------------------------------
1 88 ノマド ディアブロ GT-1 289.9 - 289.9
2 30 綜警McLaren GTR 289.1 289.1 286.0
3 2 カストロール・ニスモGT-R 288.3 287.3 288.3
4 64 Mobil 1 NSX 286.3 286.3 281.6
5 6 エッソウルトロンタイガースープラ 285.4 285.4 281.3
6 18 TAKATA童夢NSX 284.4 284.4 283.1
7 3 ユニシア・ザナヴィスカイライン 284.2 282.6 284.2
8 100 RAYBRIG NSX 283.7 283.7 273.0
9 1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 283.4 283.4 278.5
10 8 ARTA NSX 282.8 282.8 280.5
GT300 Top 6
Po No Car 最高速 AM PM
--------------------------------------------------------------------
1 81 ダイシンADVANシルビア 268.6 268.6 264.2
2 910 ナインテンアドバンポルシェ 265.4 走行せず 265.4
3 86 BP・KRAFT・トレノ 263.1 263.1 260.0
4 31 スーパーオートバックスアペックスMR-S 262.1 262.1 256.3
5 7 RE雨宮マツモトキヨシRX-7 260.0 258.7 260.0
6 26 シェルタイサンアドバンGT3R 259.7 走行せず 259.7
※ -は計測不能
No.88ノマド ディアブロGT-1(GT500最高速トップ)
古谷直広「ピットエンドだからこのスピードですけど、第1コーナー手前だったら
300km/hは優に超えていると思います。ただ、いくら(直線の長い)富士といっても
前後ともダウンフォースをかけて、コーナーで稼いでいかないと話にならないです
からね。ほかのコースは当然ですけど、富士でもストレートよりもダウンフォース
かけて100Rでも最終コーナーでも全開でいけるくらいにしないとダメですよ。直線
だけ速くてもね…。とりあえずほかで1位をとれないので、直線だけでも1位をとれ
てうれしいです(笑)」
No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300最高速トップ)
青木孝行「クルマを富士用にするため、ストレートを稼ぐために、レギュレーショ
ン上50kg積めばリストリクターを大きくできるんで、今回その方法をとってきたん
です。それが数値に現れてきているということだと思います。ただ、50kg積んでい
る分のハンデは裏(コーナー)で背負っていると思ってもらっていいです。それを
ストレートで返しているということです。決勝になるとポルシェもストレートが速
くて後ろについてしまうとどうしても抜けないんで、まずはストレートをなんとか
ということでこういう手段をとってきたわけです」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 2000/05/01
-------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第2戦富士(05/03,04)
今シーズンの流れを決める重要な一戦
決戦はゴールデンウィーク!
2000年シーズンも開幕戦から波乱の嵐が吹き荒れるAUTOBACS CUP全日本GT選手
権(JGTC)。そのJGTCがゴールデンウィークのまっただ中に、今年も富士スピード
ウェイで開催される。GTフリークは5月3、4日「全日本富士GTレース大会」に
集まれ!
速さではNSXとスカイラインは有利?!
お待たせしました!片山右京の開幕戦
開幕戦もてぎにおいて、各チーム、ニューマシンの今季の状況はある程度把握
できたと思う。空力規制や電子補助システムの禁止など、例年以上に厳しい規制
が掛かった今季の車両規定がありながら、無限×童夢プロジェクトの送り込んだ
NSXは、相変わらずの速さを見せつけ、No.18 TAKATA童夢NSXがポールポジション、
ファステストラップと速さの称号を独占した。だが、決勝ではアキレス腱と言わ
れたミッションにトラブル抱えて、トップを走りながらリタイアとなった。この
開幕戦後に行われた富士、SUGOでの合同テストでもドライコンディションでは圧
倒的な速さを見せつけているNo.18と脇阪寿一&金石勝智のコンビは、まさに"GT
SPEED MASTER 2000"だ。だが決勝レースではまたしても"GT最強KING"スカイライ
ンGT-R+エリック・コマス&影山正美にしてやられた。"ガラス製"と揶揄される
NSXのミッションをいかに鍛えるか、これがNo.18 TAKATA童夢NSXだけでなく、NSX
ユーザーの今年の鍵となるだろう。
開幕戦を見事な逆転勝利で飾ったのは、もはや"キング"の風格すら感じさせる
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rだった。今季から新たなスポンサーを迎え、開
幕前から「勝利をプレゼントする」と公言してはばからなかったコマスが、それ
を鮮やかにやってのけた。NSXの自滅という言い方もあるが、その隙を絶対逃さな
いのが"強さ"だろう。また、昨シーズンは予選ではトップ5に入ることすら至難
と言われていたスカイラインGT-Rが今季は予選からNSXに迫る速さを見せた。"強
さ"に"速さ"が加わったとしたら、これは大本命といえることになる。だがこの結
論を出すには、まだ1レースだけの段階では早すぎるだろう。それを見極める上
でも、第2戦富士は注目のレースだ。
国産GT2車種に差を付けられてしまった感のあるのが、スープラ勢だ。ドライ
バー陣のコメントからも決して昨年より劣っているわけでないのだが、トータル
的にライバル達より伸び率が少なかったのか…。だが、この現実がマシン開発を
担当するTRDや各チームのプライドを大いに傷つけたのは事実。開幕から第2戦ま
でわずか1カ月間だが、持てる限りの技術で対応してくるはず。4月19、20日に
行われたSUGO合同テストでは、ドライでNo.6 エッソウルトロンタイガースープラ
が2番手、No.36 カストロール・トムス・スープラが雨の中でトップタイムを記
録するなど、明るい兆しは見えている。それだけにこの第2戦の結果が今季の状
況を決めそうだ。
今季は、これら国産GT勢に対して海外GT勢も健闘を見せている。特にNo.30 綜
警McLarenGTRは開幕戦で予選6位と健闘し、トラブルでリタイヤしたものの決勝
でも好パフォーマンスを見せていた。今後の活躍が楽しみといえよう。また、こ
の第2戦にはTEAM SRILANKAからNo.69 RGS-MIRAGEというマシンが登場する予定だ。
このマシンに関してはまだ詳しい情報が入っていないが、イギリスで登録された
ワンオフのスーパーGTカーということだ。マシンは4月下旬に到着しするという
ことで、時間的に厳しいものもあるだろうが、サーキットに登場したら注目した
い1台となるだろう。
ドライバーとして注目は、開幕戦前日のテスト走行で思いも掛けぬブレーキト
ラブルで260km/hで大クラッシュし、負傷したNo.2 カストロール・ニスモGT-Rの
片山右京だろう。これによって開幕戦に参加できなかった右京だが、この第2戦
には身体も全快、気持ちも新たに登場する。さらにマシンも2000年型スカイライ
ンGT-Rとなり、その活躍が楽しみだ。そして、富士でポール争い本命のNo,18
TAKATA童夢NSXの脇阪寿一に対するドライバーとして、注目されるのがNo.6 エッ
ソウルトロンタイガースープラの野田英樹だ。不調を見せるスープラ勢にあって
4月7、8日の合同テストでセッションによってはトップタイムを叩き出すとい
う活躍を見せている。また、最近寿一にNSXのエースを奪われている感のあるNo.16
Castrol無限NSXの道上龍、No.100 RAYBRIG NSXの飯田章のライバル心むき出しの
アタックにも注目したい。
ストレートが速いポルシェGT3Rが富士は有利か?!
ウェッズスポーツセリカとニューマシン・クスコスバルインプレッサが要注意!
開幕戦はNo.26 シェルタイサンアドバンGT3R(松田秀士/福山英朗組)が、
No.910 ナインテンアドバンポルシェ(余郷敦/和田久組)に追撃されながらも
ポール・トゥ・ウィンで圧勝の様相だった。だが、その後方ではNo.7 RE雨宮マツ
モトキヨシRX7(山野哲也/松本晴彦組)、No.10 アビリティマリオポルシェ(桧
井保孝/山岸大組)、No.19 ウェッズスポーツセリカ(脇阪薫一/原貴彦組)、
No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S(新田守男/五十嵐勇大組)、
No.81 ダイシンADVANシルビア(大八木信行/青木孝行組)が終始激しいバトルを
繰り返していた。
第2戦富士では、圧勝したNo.26 シェルタイサンアドバンGT3RとNo.910 ナイ
ンテンアドバンポルシェのGT3R勢と2位に入ったNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
がウエイトハンディを搭載することになり、苦戦が予想される。その中で注目さ
れるのが、No.19 ウェッズスポーツセリカだろう。開幕戦予選4位、決勝も3位
と堅実なところを見せ、富士の合同テストでもコンスタントな速さを見せている。
そして、もう一台気になるのは、開幕戦欠場したNo.77 クスコスバルインプレッ
サ(小林且雄/谷川達也組)だ。ニューマシンの完成が間に合わなかった欠場だっ
たが、先のSUGOテストでは真新しいインプレッサを走らせ、元気なところを見せ
た。そして、気になるのがNo.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S。開幕
こそブランニューのMR-Sの熟成不足からストレートが全く伸びずに苦戦したが、
SUGOテストではディフェンディングチャンピオン新田守男が好走を見せ、何かが変
わった雰囲気を漂わせていた。そして、昨年ファンの絶大な支持を受けていたNo.86
BP・KRAFT・トレノ(田中実/松田晃司組)が、この富士からJGTCに戻ってくる。
GT300クラスは、相変わらずの激戦、混戦が予想され、レース展開は全く予想が
つかないというのが、正直なところだ。ともあれ、その結果を知りたいなら、ゴー
ルデンウィーク、富士へ来るか、テレビ中継を見逃すな!
Report by GTインサイドレポート班
☆2000 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト
第2戦 ALL JAPAN FUJI GT RACE 富士スピードウェイ(05/03,04)
[GT500] 22台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
1 ロックタイト・ゼクセルGT-R エリック・コマス(F) 影山正美 NISMO BS 50
2 カストロール・ニスモGT-R 片山右京 ミハエル・クルム(D) NISMO BS
3 ユニシア・ザナヴィスカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
6 エッソウルトロンスープラ 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
エッソ ウルトロン トヨタ チーム ルマン BS
8 ARTA NSX 鈴木亜久里 土屋圭市 オートバックスレーシングチームアグリ BS
12 カルソニックスカイライン 星野一義 本山 哲 TEAM IMPUL BS
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS 50
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS 20
21 ZEROマクラーレンGTR 一ツ山幹雄 中谷明彦 HITOTSUYAMA RACING DL
25 エンドレス アドバン スープラ 木下みつひろ 織戸 学 ENDLESS+土屋エンジニアリング YH
30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 土屋武士 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 荒 聖治 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS
39 デンソーサードスープラGT 影山正彦 ラルフ・ファーマン(GB) TOYOTA TEAM SARD YH
55 イクリプスRDタイサンバイパー 須賀宏明 柴原真介 TEAM TAISAN ADVAN YH
64 Mobil 1 NSX 伊藤大輔 ドミニク・シュワガー(D) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 20
69 RGS-MIRAGE ディランタ・マラガムワ(SL) スティーブ・ヤング(GB) TEAM SRILANKA YH
88 ノマドディアブロGT-1 古谷直広 高橋 毅 JLOC DL
100 RAYBRIG NSX 飯田 章 服部尚貴 チーム国光 with MOONCRAFT BS 20
[GT300] 17台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 30
9 大黒屋ARCぽるしぇ 羽根幸浩 日置恒文 TEAM大黒屋 DL
10 アビリティ・マリオポルシェ 檜井保孝 山岸 大 アビリティモータースポーツ YH
11 アビリティ・マリオポルシェ 宮城 光 北浦健吾 アビリティモータースポーツ YH
19 ウェッズスポーツセリカ 脇阪薫一 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 10
24 986ボクスター 西澤和之 マルコ・アピチェラ(I) MTCI RACING TEAM YH
26 シェルタイサンアドバンGT3R 松田秀士 福山英朗 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH 50
31 スーパーオートバックスアッペクスMR-S 新田守男 五十嵐勇大
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX YH
51 オートスタッフアドバンシルビア 袖山誠一 山田英二 AUTO STAFF RACING YH
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 P.V.スクート(B) TEAM GAIKOKUYA YH
71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH
81 ダイシンシルビア 大八木信行 青木孝行 TEAM DAISHIN YH 10
86 BP・KRAFT・トレノ 田中 実 松田晃司 KRAFT DL
111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH
910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 和田 久 910 RACING YH 20
911 ダイアモンドアドバンポルシェ 石原将光 砂子智彦 910 RACING YH
○略号 WH:ウエイトハンディ
タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、YH:ヨコハマ
国 籍 AUS:オーストラリア、B:ベルギー、D:ドイツ、F:フランス、
GB:イギリス、I:イタリア、SL:スリランカ
*)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
☆タイムスケジュール
5月2日(火) 練習走行
☆GTフリー走行1回目 9:00~10:30
☆GTフリー走行2回目 14:00~15:30
5月3日(水) 公式予選
F3 練習 8:40~ 9:10
ヴィッツ予選(1組) 9:25~ 9:45
ヴィッツ予選(2組) 10:00~10:20
FT 予選 10:35~10:55
☆GT予選1回目 11:10~12:10
ヴィッツコンソレーションレース 12:40~12:50 4周
ヴィッツ決勝 13:20~13:40 8周
F3 予選 14:00~14:30
アルテッツァ予選 14:45~15:05
☆GT予選2回目 15:20~16:20
5月4日(木) 決勝レース
☆GTフリー走行 8:30~ 9:00
FT 決勝 9:35~10:00 15周
アルテッツァ決勝 10:45~11:15 15周
F3 決勝 12:50~13:25 21周
☆ピットウォーク 11:20~12:20
GTコースイン 13:45~
☆GT決勝スタート 14:30~ 67周(終了予定16:15)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■前売り観戦券
大人 5,000円/ペア 9,450円
■決勝当日券
大人 6,000円/中学生以下 無料(保護者同伴)
■パドックパス(予選・決勝2日間有効)
15,000円(入場料込)
【チケット発売所】
●チケットぴあ●チケットセゾン●丸井チケットぴあ●CNプレイガイド
●ローソンチケット●サークルK●am pm●有名タイヤショップ
●オート用品ショップ●関東地区RTN加盟店
☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中
大人 5,000円
【お問い合わせ】
インフォメーションダイアル
TEL.03-3409-2365/FAX.03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。
【TV放送】
5月13日(土) 16:00~17:15(予定)
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州
*J-スカイスポーツ (CS):5月4日(木) 14:00~16:30(予定)
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 1 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
Qualify REPORT 予 選 2000/04/01
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2000AUTOBACS CUP GTC開幕戦もてぎ(04/01,02)
No.18 TAKATA童夢NSXがパーフェクト・ポール!
2年連続で開幕戦をトップからスタート
GT300はNo.26 シェルタイサンアドバンGT3Rがハードアタックで逆転ポールに
4月1日、栃木県・ツインリンクもてぎで2000年AUTOBACS CUP全日本GT選手権開幕
戦MOTEGI GT CHAMPION RACEの公式予選が行われた。
予選1回目は定刻通り10時55分からスタート。予選時間は1時間で、20分ずつ3つ
のセッションに分けられ、GT500占有、GT300占有、両クラス混走の順に行われる。も
てぎの天気は晴れ。気温は13度、路面温度24度。日差しは暖かいもののやや強い北西
の風が冷たい。
まず20分間のGT500占有セッションでは、No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rと
No.16 Castrol無限NSX、No.18 TAKATA童夢NSXのトップ争いとなる。この中でNo.18
TAKATA童夢NSXがこの占有セッションの終了直前に1分47秒776と昨年のコースレコー
ド(1'48.374)を約コンマ6秒縮めるタイムで、トップを決めた。この後、GT300との
混走セッションでもこのタイムを上回るものは出ずに、暫定のポールポジションを決
めた。
続いてGT300占有セッションの20分間が行われた。ここでは、ポルシェGT3RのNo.26
シェルタイサンアドバンGT3RとNo.911 ナインテンアドバンポルシェにNo.7 RE雨宮マ
ツモトキヨシRX7、No.19 ウェッズスポーツセリカが絡んでトップタイムを争う形と
なった。この中で、No.910 ナインテンアドバンポルシェが1分57秒280とこちらも昨
年のGT300レコード(1'57.485)を更新するタイムでトップに立つ。No.19 ウェッズス
ポーツセリカも57秒610まで迫るがわずかに及ばず、占有セッションでもトップタイ
ムを更新するものは現れずに、No.910 ナインテンアドバンポルシェのGT300暫定ポー
ルが決まった。
なお、昨日の練習走行中にクラッシュしたNo.2 カストロール・ニスモGT-Rは、ま
だマシンの修復が間に合わず、この予選1回目は出走できなかった。
予選2回目は、前に行われたサポートレースの遅れで5分遅れの15時5分から1時
間で行われた。午後も午前に続き好天に恵まれ、気温は16度まで上がり、路面温度も
26度となった。
GT500占有セッションがスタートすると、午前トップタイムのNo.18 TAKATA童夢NSX
(脇阪寿一)が開始10分弱で1分48秒383の好タイムでトップに立つ。続く2番手に
は、このレースウィーク少し出遅れているNo.36 カストロール・トムス・スープラ
(土屋武士)が1分49秒448で入ってくる。だがセッション中盤を過ぎるとNo.12 カ
ルソニックスカイライン(本山哲)、No.30 綜警McLarenGTR(岡田秀樹)が49秒台前
半に2、3番手に入ってくる。15分経過時点でNo.100 RAYBRIG NSX(飯田章)が48秒
574で2番手にジャンプ。そして、ミッショントラブルで走行スタートが遅れたNo.16
Castrol無限NSX(道上龍)も48秒824で3番手とNSXが上位を独占。これにNo.12 カル
ソニックスカイラインが49秒075で4番手、続いてNo.30 綜警McLarenGTRが続く。
そして、占有セッションのラスト1分で、No.16 Castrol無限は48秒442へとタイム
アップして2番手と順位を入れ替え、そして最後のアタックでNo.18 TAKATA童夢NSX
が1分46秒976と、午前に宣言した通り46秒台に突入してトップを確実にした。この
後、混走のセッションでこのタイムに届くマシンはなく、これでNo.18 TAKATA童夢
NSXの2年連続の開幕戦ポールポジションが決定した。
スープラでは、No.38 FK/マッシモセルモスープラ(立川祐路)が49秒371の7番手
が最上位だった。午前2番手だったNo.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rは、この2回
目は決勝想定の走行に徹し、1分49秒864で13番手に留まった。
続いて行われたGT300占有セッションでは、No.26 シェルタイサンアドバン(松田
秀士)GT3Rが精力的にアタックを掛け、これにNo.81 ダイシンシルビア(青木孝行)
が絡む。一時は1分57秒393でトップに立ったNo.81 ダイシンだったが、終盤にNo.26
シェルタイサンアドバンGT3Rと、GT3RのNo.910 ナインテンアドバンポルシェ(余郷
敦)がグッとタイムを上げ、1、2番手に。No.26 シェルタイサンアドバンGT3Rは1
分56秒733というただ1台56秒台に入れる走りを見せた。この後このタイムを上回る
ものは現れず、GT300のポールポジションを確定した。
なお、昨日のクラッシュで午前の走行をキャンセルしたNo.2 カストロール・ニス
モGT-Rは、2回目の混走セッションでようやく走行を開始。クルムが1分50秒242を
出して15番手となった。
ポールポジション
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一 1'46.968(コースレコード)
「普通に乗ったら、普通のタイムが出た。予想通りです。去年のクルマはピーキーだ
ったんやけど、今年のクルマは幅が拡がったんで、無理が利くんです」
金石勝智「決勝は、寿一が1周1秒ずつ離してくれるから、ボクに代わるまでに30秒
は離してくれるでしょう。(脇阪「え、ボクが先ですか」)うん、今決めた(笑)」
GT300ポールポジション
No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
松田秀士 1'56.733(コースレコード)
「今日は気合いが入っていました。というのは、チームオーナーがあさって55回目の
誕生日なんです。なんとかポールポジションが獲れたって感じです」
福山英朗「今日のポールは芸術的でしたね。ポールを獲られたセカンド(ドライバー)
の気持ちがよぉくわかりました(笑)。しかしポルシェは難しいです。まだ手に馴染
んでいませんね」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 1 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 2000/03/28
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2000AUTOBACS CUP GTC開幕戦もてぎ(04/01,02)
未知の力が今明らかになる!
ミレニアムGT決戦のスタートはもてぎから…
今世紀最後のGTチャンピオンを決める2000AUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)が
いよいよ開幕する。今季の開幕戦の舞台となるのは、栃木県・ツインリンクもてぎ
だ。4月1、2日、MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACEからミレニアム・チャンピオン・
ロードはスタートする。
■NSX、スカイライン、スープラ。ニューマシンの実力が試される…
昨シーズンは最終戦が行われたもてぎ。GT500、GT300両クラス共にチャンピオン
を争うもの同士が、直接バトルを繰り広げたのは、記憶に新しいところだ。パッシ
ングが難しいと言われるもてぎのロードコース。この難コースでもGTマシンはコー
ナーごとに激しいバトルを展開した。
高速から低速まで各種コーナーが配されているこのコースで、今年はまたひとつ
注目すべきポイントが現れた。それは、今季から新規定となったABSやトラクショ
ン・コントロールなど電子デバイス類の禁止だ。特にブレーキに厳しいもてぎでは、
ABS禁止は、勝負の明暗を分ける鍵になりそうだ。これまで、ABSによってより深い
位置での安定したブレーキングができたわけだが、これが禁止されたことによって、
ドライバーのテクニックがブレーキングに如実に現れてくるだろう。また、ブレー
キの使い方が上手くないと終盤にブレーキ・トラブルを招く事にもなりかねない。
コースと車種の組み合わせで単純に得意、不得意が現れることがあったが、今シー
ズンはチームごとに、そして同じマシンでもドライバーによってコーナリングが大
きく違ってくる可能性がある。「ブレーキング・ポイントに注目!」。これが今年
のGTC観戦の重要ポイントと言えよう。
もちろん、このMOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACEはシリーズの開幕戦。各車種にも
2000年型の新型車が投入される。先の通り、今季は電子デバイスの禁止、そしてエ
アロダイナミックスにも制限が課せられ、エアリストリクターのサイズ見直しによ
りエンジンパワーの面でも厳しさが増した。これらの課題をどう克服してくるかが
注目である。ここを見極めることにより、各チームの今季の方向性が見えてくるだ
ろう。テクニカル・コースであるもてぎは、この舞台としてまさにうってつけであ
ろう。
去る3月14、15日に行われたもてぎでのGTC合同テストでは、ニューNSXがトップ
タイムを記録している。これに先立つ鈴鹿テストでもNSXは驚異的なタイムを叩き出
しており、今季もGTC最速マシンとなりそうだ。だが、細かなトラブルが頻発してい
るのも事実で、開幕までの短期間にどこまで対策できるかが、NSXのポイントとなり
そうだ。一方で、昨年のコマスに連続チャンピオンを獲らせたスカイラインGT-Rは、
今季は大きなモデルチェンジでなく細かなリファインを中心とした進化をしてきたよ
うだ。ニューGT-Rは、もてぎテストで、ほとんどシェイクダウンでありながら、あっ
さりと初日のトップ・タイムを刻み、トータルでも2番手と完成度の高さを伺わせ
る。今年も開幕に"強い"GT-Rがみられそうな予感がする。この2車種に較べ、合同
テストではさほどの衝撃を与えなかった2000年型スープラ。だが、テストではタイ
ムよりも開幕戦を考えたセッティングを第一にしていたという。決して、NSX、GT-R
に対し後れをとっているということはなさそうだ。
ともあれ、新型ゆえのアドバンテージと引き替えに、初期トラブルもあり得るだ
けにレースは波乱が生じることも十分考えられる。熟成の進んだ旧型車種が、新型
を喰ってしまうことも、開幕戦ではあり得るかもしれない。
外国車勢では、今季から第2のマクラーレンF1GTRが登場する。また、久々登場
のバイパーも楽しみな存在だ。
■注目すべきは、亜久里&ドリキンだけじゃない!
ドライバーとして、やはり楽しみなのはNo.8 ARTA NSXの鈴木亜久里/土屋圭市
組だろう。ベテランであり魅せる走りも心得ているこのコンビが、NSXを得てどん
な活躍をするかは、誰もが注目するところだろう。逆にフレッシュなコンビと言え
ば、No.64 Mobil 1 NSXの伊藤大輔/D.シュワガー組だ。2人そろって20代前半で
あり、GT500は初挑戦。だがテストで中嶋悟監督を納得させて得たシートだ。ひょっ
としたらということもあるかもしれない。一方で本命視されるのはNo.100 RAYBRIG
NSXの飯田章/服部尚貴組。GTCでの速さでは定評のある飯田と、アメリカンレー
シングで鍛えられた服部。この強力タッグも要注意だろう。
強力タッグという意味では、チャンピオンであるエリック・コマスにも心強い相
棒が帰ってきた。一昨年、チャンピオンを獲得したときに組んだ影山正美とともに
また、No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rを駆ることになった。気心しれたこのコン
ビで3年連続の栄冠を目指す。また、今季からNISMOに加わった片山右京(No.2 カ
ストロール・ニスモGT-R)も注目の1人。昨年はライバルのコマスとデッドヒート
を繰り広げた右京だが、今季は同じGT-Rを得てどう闘うのか非常に興味深い。
この右京が抜けたTOM'Sだが、今季はフレッシュな顔ぶれが加わった。No.36 カス
トロール・トムス・スープラにはお馴染みの関谷正徳と土屋武士。No.37には鈴木利
男に荒聖治という、共にベテランとニューカマーのコンビだ。とは言え、武士は
ニューカマーとは簡単に言えないキャリアがある。一昨年はGT-RでGT500を闘い、昨
年はGT300で最多勝を挙げ、シリーズ戦ではないがなんとNSX、スープラで実戦を経
験しているのだ。これまでタイトルに縁がないのが不思議なくらいで、その実力は
誰もが認めるところ。それが、今回の抜擢に繋がった。今年はもう目指すものはチャ
ンピオン以外ないはずだ。
■MR-Sのデビュー戦はどうなるか?優勝争いはポルシェとRX7、シルビア、セリカ!?
GT300で今季の注目マシンと言えば、チャンピオン新田守男が駆るNo.31 トヨタ
MR-Sだろう。昨年のチャンピオンマシンMR-2から思い切って、マシンをチェンジ。
昨秋デビューしたばかりのMR-Sを早くもレーシングGTとして走らせることになっ
た。ただ、全くゼロからのスタートとなるだけに、開幕戦は苦戦を強いられそうだ。
また、No.31には今季、フォーミュラで活躍する若手、五十嵐勇大が加わるのも楽
しみだ。
ディフェンディング・チャンピオンの苦戦が予想されるとなれば、開幕戦もてぎ
の闘いは昨年から実績を挙げてきたマシンが有力となりそうだ。その筆頭に挙げら
れるのが、昨シーズンのデビュー戦で優勝し、3戦2勝という戦績をもつNo.36
シェルタイサンアドバンGT3Rだろう。ドライバーも昨年からの松田秀士に、今季か
らは福山英朗が加わりベテラン・コンビとなる。このパッケージングは非常に強力
に思える。これに対するのが、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山野哲也/松本晴
彦組とNo.19 ウェッズスポーツセリカの脇阪薫一/原貴彦、No.81 ダイシンシルビ
アの大八木信行/青木孝行組だろうか。昨シーズンはコンスタントに表彰台をゲッ
トしたNo.7 RE雨宮。ドライバーも変わらずに安定度が高いチームとなりそうだ。
No.19 ウェッズ、No.81 ダイシンはマシンは変わらないものの、昨年主力となって
いたドライバーが変わっただけに未知数な部分がある。だが、今季のドライバーも
実績がある。十分、トップを争ってくるだろう。さらに、No.77 クスコスバルイン
プレッサ(小林且雄/谷川達也組)も忘れてはならない存在だ。今季はニューシャ
シーを投入し、より一層の戦力アップが期待されるが、この新車の完成が開幕戦直
前になるだけに、マイナートラブルが若干心配される。こういったチームを中心に
今季も混戦、激戦が展開されそうなGT300だ。
この他にも今季からポルシェGT3Rを投入するNo.910 ナインテンアドバンポルシェ
(余郷敦/和田久組)や、2輪レースで大活躍したライダーでもある"ドライダー"
宮城光が駆るNo.10 アビリティ・マリオポルシェ(桧井保幸/宮城組)にも注目し
たい。
また、ポルシェ・ボクスターをベースにGTマシンとしたNo.24 386ボクスター(西
澤和之/アピチェラ組)も楽しみな1台だ。
Report by GTインサイドレポート班
☆2000 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト
開幕戦 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE ツインリンクもてぎ(04/01,02)
[GT500] 21台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
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1 ロックタイト・ゼクセルGT-R エリック・コマス(F) 影山正美 NISMO BS
2 カストロール・ニスモGT-R 片山右京 ミハエル・クルム(D) NISMO BS
3 ユニシア・ザナヴィスカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
6 エッソウルトロンスープラ 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
エッソ ウルトロン トヨタ チーム ルマン BS
8 ARTA NSX 鈴木亜久里 土屋圭市 オートバックスレーシングチームアグリ BS
12 カルソニックスカイライン 星野一義 本山 哲 TEAM IMPUL BS
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS
21 ZEROマクラーレンGTR 一ツ山幹雄 T.B.N. HITOTSUYAMA RACING DL
25 エンドレス アドバン スープラ 木下みつひろ 織戸 学 ENDLESS+土屋エンジニアリング YH
30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 土屋武士 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 荒 聖治 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS
39 デンソーサードスープラGT 影山正彦 ラルフ・ファーマン(GB) TOYOTA TEAM SARD YH
55 イクリプスRDタイサンバイパー 須賀宏明 柴原真介 TEAM TAISAN ADVAN YH
64 Mobil 1 NSX 伊藤大輔 ドミニク・シュワガー(D) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS
88 ノマドディアブロGT-1 古谷直広 高橋 毅 JLOC DL
100 RAYBRIG NSX 飯田 章 服部尚貴 チーム国光 with MOONCRAFT BS
[GT300] 17台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH
9 大黒屋ARCぽるしぇ 佐々木秀六 日置恒文 TEAM大黒屋 DL
10 アビリティ・マリオポルシェ 檜井保孝 宮城 光 アビリティモータースポーツ YH
11 アビリティ・マリオポルシェ 山岸 大 北浦健吾 アビリティモータースポーツ YH
19 ウェッズスポーツセリカ 脇阪薫一 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH
24 986ボクスター 西澤和之 マルコ・アピチェラ(I) MTCI RACING TEAM YH
26 シェルタイサンアドバンGT3R 松田秀士 福山英朗 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH
27 ダンテールプロジェポルシェ 佐々木孝太 西澤誠剛 TEAM大黒屋 DL
31 T.B.N 新田守男 五十嵐勇大
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX YH
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 P.V.スクート(B) TEAM GAIKOKUYA YH
71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH
81 ダイシンシルビア 大八木信行 青木孝行 TEAM DAISHIN YH
86 BPアペックスKRAFTトレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT
111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH
910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 和田 久 910 RACING YH
911 ダイアモンドアドバンポルシェ 石原将光 砂子智彦 910 RACING YH
○略号 WH:ウエイトハンディ
タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、YH:ヨコハマ
国 籍 AUS:オーストラリア、B:ベルギー、D:ドイツ、F:フランス、
GB:イギリス、I:イタリア
*)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
☆タイムスケジュール
3月31日(金) 練習走行
FD フリー走行 8:15~ 8:45
☆GTフリー走行1回目 9:00~10:30
F4 フリー走行 10:45~11:05
FD フリー走行 11:20~12:20
シビック フリー走行 12:30~12:50
F4 フリー走行 13:05~13:35
☆GTフリー走行2回目 14:00~15:30
FD フリー走行 15:45~16:45
シビック フリー走行 17:00~17:30
4月1日(土) 公式予選
F4 予選 10:10~10:40
☆GT予選1回目 10:55~11:55
☆ピットウォーク 12:05~13:05
シビック予選 13:15~13:45
FD 第1戦決勝 14:15~14:45 13周
☆GT予選2回目 15:00~16:00
4月2日(日) 決勝レース
☆GTフリー走行 8:30~ 9:00
シビック決勝 9:25~ 9:55 10周
F4 決勝 10:20~11:00 12周
FD 第2戦決勝 11:25~12:00 15周
☆ピットウォーク 12:10~13:10
GTコースイン 13:15~
☆GT決勝スタート 14:00~ 63周(終了予定16:00)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■前売観戦券(2日間有効)
大人 5,000円/4歳~高校生700円
■グランドスタンド入場券付観戦券
大人 7,000円/4歳~高校生2,700円
■前売駐車券(2日間有効)
4輪 1,000円/2輪 500円
*前売駐車券をお買い求めの上、1台に4人以上乗車で来場すると
ツインリンクもてぎ内で利用できるお買い物券を1台につき1,000円
を相当を進呈。
■グランドスタンド入場券(決勝日有効)
2,000円
■決勝当日券
大人 6,000円/4歳~高校生700円
■駐車券
4輪 2,000円/2輪 1,000円(前売り駐車券優先)
【チケット発売所】
●チケットぴあ●CNプレイガイド●ローソンチケット●ファミリーマート
●ローソン・am/pm・セーブオン(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、長野県)
●JR東日本のみどりの窓口/びゅうプラザ●ショッピングセンターもぴあ
●道の駅もてぎ●ホンダウエルカムプラザ
●ミリオンチケットセンター(ミリオンカード会員専用)
●ホンダ4輪販売店にて斡旋
☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中
大人 5,000円
【お問い合わせ】
ツインリンクもてぎ チケット&インフォメーション
03-3278-0777 / 0285-64-0080
【TV放送】
4月8日(土) 16:00~17:15(予定)
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州
*J-SPORTS (CS):4月2日(日) 19:30~22:00(予定)
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
98JGTC第2戦事故の裁判第2回公判
2000年3月8日、霞ヶ関の東京地方裁判所・民事第721号法廷おいて太田哲也選
手による自動車レース中の多重衝突炎上事故(1998年5月3日、静岡県・富士ス
ピードウェイで発生)による被害に対するレース主催者ら6団体、1個人に対する
損害賠償訴訟裁判の第2回公判が行われました。
この裁判を古屋が傍聴しましたので、その報告をお知らせします。なお、このレ
ポートの内容は、原告とも被告ともまったく無関係に行われているものです。文責
は、古屋にあるものです。
初公判の時よりも若干傍聴者は減りましたが、それでも30人近い方が第2回公判
を傍聴しました。今回もまだケガの癒えない太田選手に代わり、篤子夫人が傍聴席
で裁判を見守りました。
午前11時5分に大橋弘裁判長以下3人の裁判官が入廷し、この日公判が始まりま
した。初公判と同様に左手に原告代理人(太田選手の弁護士)、右手に被告代理人
(訴えられた側の弁護士)が着席しています。
まず原告側から、この事故の現状を説明する証拠となる品が提出されました。こ
れは、2000年2月3日にテレビ朝日系列で放映された「報道Jチャンネル」内の同
事故を扱った特集を録画したビデオテープ、事故発生直後に同事故を報道した雑誌
6誌の記事コピーです。この雑誌は、レーシング・オン、オートスポーツ、ティー
ポ、カーグラフィック、ナビ、F1レーシングの各誌です。
また、裁判官から、本件の参考となる自動車レースの競技規則の抜粋を提供して
欲しいという発言があり、被告側のJAF(日本自動車連盟)より証拠として一般
に配布されている自動車競技規則書一式を提出することとなりました。これに原告
は同意しています。
また、この過程で6団体1個人の被告を、それぞれの関係から4つのグループと
して扱うことが了解されました。Aグループは「ビクトリーサークルクラブ(VICIC)」
「日本モーターレーシングセンター」「中村靖比古(該当レース競技長)」、Bは
「FISCOクラブ」「富士スピードウェイ」、Cは「テレビ東京」、Dを「JAF」と
しました。
なお、初公判及び今回も被告代理人の上座(裁判官寄り)に着席し、被告の代表
格として発言されていた弁護士は、このAグループの代理人の方でした。
次に被告が、原告の提訴に対する反論を書面で提出しました。本来ならこれらは
読み上げられるものですが、被告が複数であり、量が多くなったために読み上げた
形だけを行いました。
これに対し、原告側からの反論を行うべきところですが、原告(弁護士)へ全て
の被告から反論が届いたのが、公判前日だったため内容を十分吟味できていないと
いうことで、これに対する反証は次回公判までに用意するということになりました。
次回公判は、この反証のために原告側が若干長めの時間が必要として、5月22日
(月)午前10時より民事第709号法廷で行われることになりました。
これで今回の公判は終了。約25分ほどでした。
なお、公判終了後に原告弁護士より今回の説明と補足が行われました。
この際に被告側からの反論書面の一部を見せていただきました。
主催者などAグループからの書面には「先導車は規則に反していない。救助活動
も過酷な状況下でオフィシャルは最善を尽くした」と主催者側に責任の無いことを
主張。加えて「フォーメーションラップ時の降雨量は毎時5mm程度でドライバーの
前方が見えない状況ではなく、他の車両は少なくとも1周継続すると思って淡々と
走っていた。原告の車が急加速した」ことが事故の主な原因であることを示唆した
ものと思われます。
なお、この事故は大きく分けて2つの衝突事故からなっており(これはJAF報
告書でも明記している)、太田車が関係したのは第2次の事故であるのだが、この
反論では第1の事故に関してはさほど触れられていません。
JAFは「サッカーの選手が雨が降っているのに試合を強行したことが原因だと
主催者を責めるのは筋違い」と、他のスポーツと較べ「モータースポーツに限らず、
どんなスポーツでも競技者は競技するにあたって自己責任に徹するべきで、これで
は事故のたびに責任のなすりあいが起きて収拾がつかない」などとしていました。
なお、この反論のより詳しい内容は後日、下記のこの裁判を報告するホームペー
ジに掲載されるということです。
原告の弁護団は、これらの反論書面を検討し、次回公判よりなるべく早めに反証
を被告側に提示して、被告側が次回すぐに反証できるようにしたいと述べ、必要以
上に裁判に時間を掛けないように努力すると発言しました。
また、今回の公判は書面や証拠物のやりとりだけに、特に法廷自体では論議の応
酬はありませんでした。弁護士の説明によると、しばらく(2、3回くらい)はこ
のような書面などのやりとりが続き、裁判の論点を明らかにすることになる。この
上で、重要な争点を出せば、今後それを証明するためにより微細な証拠品や証人の
喚問になるということです。
加えて弁護士から、このような地道な公判が続くが、こういったときに多くの傍
聴人がしっかりと裁判を見つめることで被告側も、そして裁判官や原告弁護士もよ
り緊張感を持って公正な裁判ができるので、ぜひ今後も少しでも多く方に裁判を傍
聴してもらいたい、との発言がありました。
裁判の傍聴に関しての案内は、下記のこの裁判を報告するホームページに掲載さ
れています。
今回、前回の法廷の模様、この事故の概要、問題点他、各種資料を掲載した
「5・3富士炎上事故を考えるWebSite」というホームページか開設されていま
す。興味のある方は、こちらも合わせてご覧いただければと思います。このホー
ムページは、この裁判と事故の検証をするものことで、太田選手を支援し、日本
のモータスポーツを改善しようという有志によって作成されたものです。
アドレスは『http://www.interq.or.jp/sun/fuji9853/』です。
フリー・モータースポーツ・ライター
古屋 知幸 = QYB04322 =
t-furuya@first.win.ne.jp
1月19日、東京地方裁判所・民事第721号法廷おいて太田哲也選手による全日本GT
選手権第2戦の多重衝突炎上事故(1998年5月3日、静岡県・富士スピードウェイで
発生)による被害に対するレース主催者ら(VICIC、FISCOクラブ、テレビ東京、日本
モーターレーシングセンター、富士スピードウェイ、中村靖比古競技長)に対する損
害賠償訴訟裁判の初公判が行われました。
この裁判を古屋が傍聴してきましたので、ここで報告させていただきます。なお、
これは古屋個人によるレポートであり、太田選手および原告、被告どちらとも直接は
関係ないものであることをお断りしておきます。
法廷の傍聴席は、40席ほどありましたが、ほぼ埋まってしまう35名ほどの傍聴人が
入りました。その中にはTV、新聞、雑誌、ジャーナリストなどのメディア関係者も10
名あまりいました。また、太田選手を応援するファンの方も4,5人来られていまし
た。
残念ながら、太田哲也選手ご本人は、まだケガの回復が十分でないために法廷には、
来られませんでしたが、太田夫人の篤子さんが傍聴席より法廷を見守りました。
公判は午前10時20に開廷。まず、原告代理人(太田選手の弁護士)が原告の訴状
(太田選手の訴え)を、続いて被告代理人(訴えられた側の弁護士)が各被告の答弁
書(訴えられた側の最初の回答書)を裁判官に提出。そして原告代理人から原告弁護
団の『提訴提起にあたって』という太田選手と弁護団の真意を述べた書面を読み上げ
ました。これは、提訴時に太田選手の言葉として伝えられたものと同意のもので、こ
の裁判が賠償金を得ることが真意ではなく、レース界の健全化を狙うものというもの
でした。
そして、被告側の代理人(弁護士)の代表とおぼしき方(名乗られなかったのでど
この代理人かは不明)から、答弁書の主旨が述べられました。
これによると「事故のあったレースはルールに従って行われたものであり、参加者
もプロであり、レース中の事故は自己責任において処理されるもの。運営側には責任
がないものと考える」ということでした。さらにJAFとテレビ東京は、「原告(太
田選手)は、レース参加時に『参加誓約書』にサインしており、これには『競技中の
事故(死亡事故でも)において(運営側の手違いであっても)損害賠償はしないこと
を約束する』とあるので、この訴え自体が無効であり、裁判所は提訴を却下すべきだ
としました。
また、「レースはその中に定められたルールで行われており、裁判で争うことはお
かしい」ということも述べていました。
「レース中の事故に関して救済措置(JAF内にか?)もあるので、裁判にする前に
利用すべきだった」と言ってましたが、原告代理人も知らないということなので、説
明を求めました。しかし、肝心の代理人氏ははっきりとしたことを言えず、もちろん
裁判官もこれに関しては関心ありということで、彼は次回までに調べてくると約束し
ました。
次回公判に関して、被告代理人(代表)は訴状に盛られた懸案が多いことと被告人
が多いことから調査や意見調整に時間が欲しいので、4月以降を求めました。ですが、
さすがに原告代理人も裁判官も時間を使いすぎということで、結局3月8日午前11時
からに決まりました。
今回はここまで終了。約35分ほどでした。
公判終了後に太田選手の弁護士が説明会を用意してくれました。この説明では、先
の『誓約書』のことはもちろん承知しているもので、その内容の理不尽さから法的な
有効性ははなはだ疑問であり、そのような契約書面が法廷で認められるとは思えない。
レースの事故ではないが過去の事例でも、同様な書面が無効になったことはある。と
していました。
次回3月8日から、本格的な答弁が始まるものと思います。時間の取れる方がおら
れましたら、ぜひ傍聴に参加してください。
この法廷の模様をもう少し詳しく書いた記事と、原告弁護団の『訴訟提訴にあたっ
て』の全文、被告側が訴え却下の理由となった『参加誓約書』の主たる文面が、「5・
3富士炎上事故を考えるWebSite」というホームページに掲載されていますので、興
味のある方は、こちらも合わせてご覧いただければと思います。このホームページは、
この裁判と事故の検証をするものことで、太田選手を支援しようという有志によって
作成されたものです。アドレスは『http://www.interq.or.jp/sun/fuji9853/』です。
フリー・モータースポーツ・ライター
古屋 知幸 = QYB04322 =
t-furuya@first.win.ne.jp
すでに報道されているように、1998年5月3日に富士スピードウェイで
開催された全日本GT選手権第2戦富士の決勝フォーメーション・ラップ中
に多重衝突炎上事故に遭い、重傷を負った太田哲也選手が、主催者、JA
F、競技長、サーキットなどを相手取って損害賠償訴訟(民事裁判)を起
こしています。
この裁判の初公判が、1月19日午前10時から東京地裁の民事第721号法廷
で行われることになりました。
裁判の傍聴(つまり見学)は誰でも自由に出来ます。先の通り意義のあ
る裁判だと思いますので、平日の午前ではありますが、興味ある方はぜひ
傍聴されてはと思います。
希望者があれば、裁判後に太田選手の弁護士により状況の説明(会見)
を行うということです。マスコミの方はもちろん、興味がある方が居られ
れば一般の方も参加しても構わないそうです。
ただ、人数が分からないと会場や資料の手配が出来ないそうなので、参
加したい方は古屋までメールでお知らせください。
連絡しないと入れないと言うことではないので、急遽行けるようになった
という方は現場で合流してもかまいません。
この初公判の案内は「がんばれ!太田哲也」ホームページのニュース・
ページでも取り上げています。地裁への案内や裁判傍聴に関しても取り上
げてますので、よろしければこちらもご参考にしてください。
「がんばれ!太田哲也」ホームページ・アドレス
http://www.win.ne.jp/~t-furuya/ganbare/
P.S.
なお、古屋はGTインサイドレポートというGT-A発行のニュースリリースの
スタッフですが、この活動およびGT-Aと、今回の裁判に関する告知に関し
て行動はまったく無関係であり、古屋個人によるものであることを、お断
りしておきます。
この発言に何か疑問、問い合わせ等がありましたら、下記のメールアドレス
で古屋まで直接お願いします。
モータースポーツ・ライター
古屋 知幸 = QYB04322 =
e-Mail: t-furuya@first.win.ne.jp
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート特集 99/11/28
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
■コンストラクター、チームに2000年シーズンの構想を訊く
TRD 木村芳郎部長(スープラ コンストラクター)
「99年のスープラは98年に比べて大幅に戦闘力が上がったと言われて、われわれも
それを認めていたんですが、細かいトラブルが多くて後退してしまうことが多かっ
たですね。それはわれわれの反省すべき点です。(GTCは)完全な耐久レースとは言
えないまでも距離が長いわけですから、安定して走れるということがだいじですよ
ね。今、来年のクルマを開発している段階ですが、そこにそうとう力を入れてます。
今年の性能を維持したままで、つまらないトラブルをなくすことを目指しています。
98年型から99年型のときのように、ガラッと変えてしまうということはないですね。
チーム体制についてはほぼ今年と同じとお考えいただいていいと思います。台数
的には、増やしたいという話が持ち上がっているチームもあるんですが、エンジン
を供給するのがウチだけですから物理的に可能かどうかということと、チーム側の
スポンサーなどの問題で、確定はしていません。それは新規チームではなくて、既
存のチームが台数を増やすという話が出ているということです。
2000年モデルは、開幕に何台間に合うかということとトータルで何台作るかとい
うことがありますんで、99年型をモディファイして混走させることも考えています。
まだ2000年モデルの戦闘力もわかりませんから、そのへんのようすも見ながら、と
いうことになるでしょう。明らかに戦闘能力が違えば全部2000年モデルになるんで
しょうけど、逆に99年モデルのほうが速かったら…どうしたらいいかわからないで
すね(笑)。今のところは2000年モデルは5台は作ろうと考えています。
GT300については、基本的にはプライベートのために空けておこうという考え方な
んですが、できれば新しい車型で動きたいものですから、今年走っているセリカが
新しいセリカになるとか、MR2がMR-Sになるとか、そういうかたちで新しい車種を投
入することは考えていますし、現実にそれで動いてもいます。今はMR-Sのほうが先
行してますね。今までのユニットがそのまま使えてスタイルが新しい車両になると
いうことを考えています。エンジンは3Sターボです。オープンボディで不利な面も
あるんですが、ディーラーオプションでハードトップがあるんで、そんなものも活
用しようかなと考えています。とりあえずは1台、A'PEXチームが名乗りを上げてい
ますので、われわれとの共同開発ということで動いています。あとから増やしても
いいな、と思っています。
セリカのほうはFFでターボというのはむずかしいので、NAの2リッターの新型セリ
カということが考えられます。今年セリカでやっているチームが2チームあります
が、それがそのまま新型に移行するかどうかはまだわからないんですが、われわれ
としてはできれば新型でやっていただきたいとは思っています。それ以外にはFRで
やりたいという話もあるんですが、GT500で使っているスープラをGT300でも走らせ
るのもおかしいですし、ほかに適当なFRのクルマもありませんしね…。ハチロ
ク(AE86トレノ)に関しては、チームのほうでは来年もやりたいと考えているよう
です」
NISMO 岡 寛監督(スカイラインGT-R コンストラクター)
「来年のことは今検討中です。でも、GTはやりますし、R34のニューマシンも、少し
遅れてはいますが、現在開発しています。どういうクルマになるかということです
が、今年の結果を見ていただければわかるように、スカイラインは一発の速さが足
りなかったですよね。だから、来年型では一発のタイムを出せるクルマにするよう、
開発陣にネジを巻いているところです。予選でもっと上のポジションにいければ今
までよりもラクに戦えますから。コスト、効率などを考えなければいけないので台
数などはまだわかりません。1号車は早ければ1月に仕上がると思います。今年より
もちょっと遅れ気味ではありますが、ちゃんとしたものができてくれば、その遅れ
はカバーできると思いますよ。
GT300のシルビアについてもやる方向で検討中ですが、今はっきりしたことは言え
ないですね。スポンサー活動を含めて活動中なので、年末には、はっきりするんじゃ
ないでしょうか。
会社としてはドライバーラインナップも検討中です。今年ももちろん速かったん
ですが、来年も速いドライバーを乗せたいですね」
無限 技術部 永長 真マネジャー(NSX コンストラクター)
「クルマを供給する側としては、来年も現在の4台という規模は維持したいと考え
ています。ただ、その中身はチーム側の体制作りですとかスポンサーさんの意向な
どもある話ですので、今のところはなんとも言えません。ドライバー構成も含めて、
このオールスター戦が終わって、シーズンが終了してから考えるということになる
と思います。今あるチーム以外からもNSXでやりたいという話をいただいています
が、われわれのキャパシティとしては台数を増やすのはむずかしいですね。
クルマのほうですが、設計にはもう取りかかっています。来年のレギュレーショ
ンは空力的ダウンフォースを減らす方向になっています。NSXは、ターボ勢に対する
エンジンパワーの不利を足回りや空力などでおぎなってきたわけです。つまり来年
のレギュレーションでは空力面での影響を一番大きく受けることになりますから、
その影響をいかに減らすかということがひとつのテーマですね。足回りについても、
98年から99年と基本的に同じクルマでやってきたなかで『ここをこうしたい』とい
うことが出てきていますから、それを改良していきます。それから、来年はABSが禁
止になるわけですが、その点に関してはわれわれ(NSX勢)はABSがある状態とない
状態の両方を経験していますから、アドバンテージがあると思います。エンジンの
ターボ化は選択肢のひとつとしてありうるとは思います。ですが、ひとまずは手持
ちの(技術の)なかで見きわめようということですね。
今年は昨年同様、4チームに対してまったく同じクルマを供給しデータも共有す
る、またチャンピオンシップポイントについて各チーム間にオーダーは出さないと
いう方針でやってきました。結果的には3チームが1勝ずつ挙げるかたちになり、
タイトルはコンスタントにポイントをかせいだところが獲得しました。ある意味で
(この結果は)なるべくしてなったと言えると思います。われわれとしてもニスモ
さんを見習わなければならない点はあります。ただ、(ニスモと)同じことをでき
るかと言われれば、できないでしょう。われわれもタイトルを獲ることを第一にす
るのならこれまでと違ったアプローチのしかたもあるとは思います。ですが、すべ
てのチームが同じアプローチをするのではなく、チームごとに特色を出していくこ
とでシリーズがおもしろくなるという面もあると思います。
今のレギュレーションについては、お客さんが満足してくれているのだったら、
いいと思います。技術的にはハンディなしでやりたいという気持ちはありますけれ
どね。
(S2000がGT300クラスに出る可能性は)個人的にはたいへん興味はあります。た
だ、今のGT300でトップを争うのはむずかしいでしょう。小排気量のNAでは勝ちにく
い状況にありますからね。仮にターボをつけてパワー面をクリアにしても、オープ
ンボディですから空力面でのむずかしさがある。お客さんから期待されているクル
マであることは理解していますが、だからこそ簡単には出ていきにくいでしょう」
No.26/55 チーム・タイサン 千葉泰常監督
「来年はGT500はやめ、GT300クラスを2台態勢でやることになるでしょう。1台は
ポルシェGT3Rで、もう1台はシーズン序盤の3戦はRSR、ル・マンのあとは新車の
GT3Rということになると思います。ドライバーは、1台は松田秀士とドミニク・シュ
ワガーの予定ですが、シュワガー選手はあくまでフォーミュラ・ニッポンが最優先
ですので、そちらの動向しだいになるでしょう。もう1台は、ポルシェから『若手
を育ててください』と言われていることもあって、若手組になると思います。こち
らの人選についてはまだ白紙です。今回(オールスター戦で)乗る本庄康幸も候補
の一人ですが、いずれにしてもスポンサーしだいという部分があります。スポン
サーについてもまだわかりません。
ル・マンは、来年はポルシェ・ワークスが出場しないので、これと組んで出場で
きるよう話し合っていきます。いずれにしても組んでやらないと、日本から全部持っ
ていくというのはできませんからね。やるからにはクラス優勝したいですね。ドラ
イバーは、今のところ松田秀士と近藤真彦を予定しています。あともう一人はポル
シェとの話し合いで決めることになると思います」
No.81 チーム・ダイシン 大八木信行代表
「今年使ったクルマそのもので、もう1年やる予定です。ただ、来年はレギュレー
ションが少し変わりますから、エンジンもシャシーもそれに合わせた改良をして、
そのテストをオフのあいだにやるようになるでしょう。ドライバーも今年と同じで
す。カラーリングも、これから大きいスポンサーでもつけば別ですが、今のところ
はそのままの予定です。GTC以外には例年どおり鈴鹿1000kmなどをやりたいな、と
思ってます」(福山英朗「まだ大八木さんとそういう話はしていないんですけど、
ボクの感じではチームとしてのスキルアップを考えているのかな、と感じていま
す。スタッフも、ドライバーも、施設も、少しずつステップアップしていかないと
ね」)
No.19 RACING PROJECT BANDOH 坂東正明監督
「来年のことはカネしだいということでまだはっきりは決まっていないが、スポン
サーが集まればGT500クラスに出たいと思う。スポンサーがちょっとだったらGT300
クラスだけど、車種変更の可能性はあるね。来年はレギュレーションが変更になる
から、その内容しだい。NAが今より50kg重くなってセリカでも925kgから975kgにな
るけど、ターボは重量も積まれたうえにリストリクターの径も絞られる。どちらが
戦闘力があるのか考えて、セリカからMR-Sに変える可能性があるね。ドライバー
は、織戸は今年でウチのチームを卒業。だから12月8~9日にTIであるヨコハマの
テストでは何人か乗せる予定にしている。今言える範囲では脇阪薫一、青木孝行、
藤原靖久が乗ることになってるよ」
No.77 クスコレーシング 加勢裕二代表
「このままGT300クラスで、インプレッサのニューマシンを投入します。このマシ
ンは、重量配分や基本のレイアウトを詰めて、今年型をいい方向に進化させていこ
うと思っています。マシンの仕上がりは開幕1ヶ月前をメドにしています。テスト
など細かい予定はまだ決まっていませんが、チャンスがあればいっぱい走りたいで
すね。来シーズンの目標は全戦表彰台。高い目標を持たないとね。ターボは来年リ
ストリクターが小さくなるんですが、それがウチのマシンのエンジンにとってはい
い方向だと思うので、期待していてください。ドライバーは今のところ未定です。
チームとしては今年と同じメンバーでいきたいんですが、ドライバーのほうにもい
ろいろ都合があると思いますし。いずれにしても、年明けの早いうちに決めたいで
すね」
No.7 RE雨宮レーシング 雨宮勇美代表
「マツダスピードはサポートしてもらったわけじゃなくて、おカネを払ってたお客
さんの立場だから。パーツは来年できるぐらい十分ある。N1(スーパー耐久)も考
えたけど、お客さんがあれぐらいの入り方だしね…。プライベートでがんばりたい
気持ちはあるけど、予算の状況からいって現状では(来年もGTをできるかどうか)
五分五分ぐらい。来年はきびしいかもしれないなあ。今のところはわからない」
No.25 MOMOCORSE Racing Team with Tsuchiya 土屋春雄監督
「まだ、正式にはなにも決まってない。(シーズン途中での新車投入の話があった
が)MR2は新車を作っても速くなる可能性が見込めなかったからやめた。TIは予定外
だったけれど、タイトルは獲れたから。現状では、MR2のパーツがそっくりそのまま
使えるのでMR-Sをやろうかと、とりあえず思っている。GT500の可能性はゼロではな
いけど、2~3%かな…」
@99年のGTインサイドレポートは以上です。1年間ありがとうございました。
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート4 99/11/28
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
■朝のフリー走行後のコメント
*81ダイシンシルビア
福山英朗「タイヤの温度が低すぎてセッティングが出てこないし、合ってない。コ
ンディションがまた変わちゃって、詰めている時間がないんですよ。ここ(オート
ポリス)はグループA、F3000で5、6回走っていて、いいコースだと思う。嫌いじゃ
ないですね。でもホントはちゃんとセッティングしてからじゃないと言えないんだ
けどね。決勝ですか? オールスターに選ばれたんですから、来てくれたお客さん
によろこんでもらえる走りをしたいですね」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「(予選を走れなかったのは)外人さんがぶつかっちゃったみたい(笑)。
クルマにけっこう大きいダメージがあって、メカは寝てないんですよ。でも、おか
げで今朝に間に合いました。ウェットに関しては状況しだいだからなんとも言えま
せん。でも、今のタイムはあと2、3秒は縮まるでしょう。今朝はクルマの状態を
把握するために走ったというレベルですから。うちはドライだときびしいと思う。
このあと仮に晴れても、雪解け水でウエットになるだろうし。そういえば、大昔に
鈴鹿でそんなことがあったね。スタートはボクです」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「今朝は(高木)真一がセッティングを担当した。スタートも彼がいくこ
とになってる。でもね、実はさっき真一がピットサインを見逃して、ボクは乗れな
かったんだよ(苦笑)。決勝レース? ちょっとわからないな。MR2にとってはきつ
い状況。クルマがピーキーで、ウエットだとちょっと辛いね。予選はタイヤを温存
して決勝を考えてセッティングしていたんだけど、今日のこの天気で意味なし。裏
目に出たちゃったな」
*15 ザナヴィARTAシルビア
井出有治「クルマがコースに合ってないみたいですね。ここは免許取ったころにス
クールで来て以来です。レースカーで走るのは初めて。クルマのバランスは悪くな
いんだけど、タイムに結びついていない。朝は2番手ですが、土屋さんが路面状況
のよくなった終盤に出したタイムです。スタートはボクです。決勝は粘りづよい走
りをして、ゴールに入ったときに前にいられるようにしたいですね」
#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「クルマはアンダーが少し強すぎましたね。たぶんほかのクルマのほうが
決まってると思います。トップタイムが出せたのは、走ったタイミングだけじゃな
いかな。でも、決勝はアンダーを直せば大丈夫だと思います。今は雨も降ってない
し、決勝ではがんばります」
#64 Mobil 1 NSX
光貞秀俊「出ていこうとしたらなかなかエンジンがかからなくて、セッションの半
分ぐらいしか走れませんでした。でも、たいした問題ではなかったし、クルマは雨
でもバランスがいいから大丈夫。決勝は微妙なコンディションになると思うので、
作戦はぎりぎり直前になってから決めますけどね」
☆決勝スタート直前情報
天候:曇り時々雨 路面状況:ウェット 気温:5度 路面温度:6度
決勝日(28日)入場者数:4万8800人(予選日:1万4800人)
■レース中のコメント
#18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「(スピンアウトし、ピットに戻るもリタイア)カットスリックで出ていっ
て、けっこう(雨が)降ってきたときにいきなり足許をすくわれたという感じでス
ピンしてしまった」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「ドライバー交替のときにシートベルトの爪が1個外れなくて、それで時間
がかかって抜かれてしまいました。あれがなければトップだったんだけど…」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「エンジンが壊れちゃったみたいね。(シュワガーに)交替してピットア
ウトするときにスピード違反しちゃったみたいで1回ペナルティで入って、そのあ
とインプレッサ(*77)の後ろに入ってテール・トゥ・ノーズになっていたんだけ
ど…」
No.32 cdmaOne セルモスープラ
木下隆之「みんなタイヤで悩んだようだけど、オレはインターミディしかないと思っ
てた。ドーンと降ることも晴れることもないだろうし。心配だったのはスープラは
タイヤが温まるのに時間がかかるから、それだけだった。99(年型)でレースがで
きて、上位でやれるのはほんと楽しいよ」
*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No. 原因 周回数
---------------------------------------------
72 接触によるダメージ 14L
18 コースアウトによるダメージ 23L
37 コースアウトによるダメージ 24L
26 エンジントラブル 39L(完走扱い)
■レース終了後のコメント
#100 RAYBRIG NSX(GT500 2位)
飯田章「(#64に)追いつくかと思ったけど甘かったですね。国さんに表彰台の一
番高いところをプレゼントしたかったんで、目いっぱい追ったんですけど…。出て
いってすぐ、みんななんでこんなに速いんだろうって思いましたよ」
#2 ARTAゼクセルスカイライン(GT500 3位)
ミハエル・クルム「スタートでレインを選んだら序盤はペースが上がらなかったん
だけど、雨が降ってきたのでこのタイヤでできるだけ引っぱろうと決めて、そうし
た。アグリに交替してからはインターミディエイトに換えたが、ABSが効かなくなっ
た。それでもラップタイムが速くてペンズオイル(#1)を抜くことができた。今年
最後のレースで表彰台に乗ることができてうれしい」
鈴木亜久里「ピットアウトするときホイールスピンさせてしまってABSのスイッチが
切れてしまった。入れ直すには1回エンジンを切んなきゃなんないんで、しょうが
なくABSなしで走った。今回は予選がよくなかったし、レース自体を楽しもうと思っ
てたから、楽しむことができて、よかったよ」
*15 ザナヴィARTAシルビア(GT300 2位)
土屋武士「コンディションがむずかしかったレースでした。これが1年の最後なん
で、また来年がんばります」
井出有治「最後に、土屋さんが(順位を)上げられてよかったです。ほんとうに最
後だったんで、1年いろいろ教えてもらって、できれば勝ちたかったです」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(GT300 3位)
松本晴彦「2ヘア(第2ヘアピン)でつまったんです。ESSO(#6)が失速して、そ
の時に*15ザナヴィに(先に)いかれてなかなかパスできなくて、1コーナーで1回
スピンしました。そこから追い上げたけど、リアタイヤがズルズルで、また雨が降っ
てきて思うような走りもできなかった。できれば勝ちたかったんで、くやしいです」
山野哲也「ラップは安定して重ねるしかなかった。リアタイヤが横Gがかかるとズ
ルズル滑って、ペースを上げられなかった。自分たちにとってよかったのは天候が
味方をしてくれたこと。クルマにとっては得意なコンディションだった。いい気分
で1年が終われた。あとは、やっぱり雨さんはいい人だった(笑)」
#16 Castrol無限NSX
中子修「タイヤ交換なしでいったのがウラ目に出てしまったかな…。ぜんぜんタイ
ムが上げられなかった。ピットでもベルトで時間くっちゃったし…。練習でも出な
かったトラブルが出ちゃうんだね」
#37 カストロール・トムス・スープラ
片山右京「NSXが速いから、ついついつられてミスっちゃった。序盤でタイヤが温ま
りきってなかったのもあるかもしれないけど、自分のミスなんで…。またがんばり
ます。ピットロードの手前でクルマを止めたのは、タイロッドが曲がっていたので
ピットロードに入ってから止まっちゃうとみんなに迷惑をかけると思ったからです」
#36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥「BSにやられちゃったね。今回は(ミシュラン勢は)3台じゃなくて2台
か…。それしかやってないからしょうがない」
*81 ダイシンシルビア
福山英朗「タイヤは柔らかめのレインを選んだんだけど、早めにブローしちゃった
から、それが失敗といえば失敗だったかな。(*72との接触は)まさに譲ったところ
でぶつけられちゃったからね。あとで謝りに来てたみたいだけどね。そのあとはア
ライメントが狂っちゃったみたいで、クルマがカニ走りをしてました」
#3 ユニシアジェックススカイライン
田中哲也「長谷見さんのときインターミディエイトでいって、ボクに交替してレイ
ンに換えたんですが、最後のほうはけっこう路面状況がよくなってきたので、ウラ
目に出ちゃった格好ですね。最悪ですよ。ウーン、おもしろくない」
長谷見昌弘「ボクが走っているときはワイパー使うくらいだったんだけど、田中に
交替してピットアウトしたら日が射してきたんだよ。田中はつらかっただろうね。
まあ、あの状況はまったく読めないからしょうがない。クルマはまったく問題なかっ
たんだけどね。今年はR33とR34とではクルマがまったく違ったからね。来年はレギュ
レーションが変わって、ズバ抜けたクルマはなくなると思うから、なんとかウチも
いい方向で話が決まってくれればいいけどね。あと1週間ちょっとで決まってくる
んじゃないかな」
#12 カルソニックスカイライン
星野一義「ケンカになんなかったね。雨が上がると思ってスリックにかけたんだけ
ど、路面がよくならなかった。我慢して走ってたけど、ガードナー(#6)と二人で
ツルツルやってたね。レインに換えてからも、朝と同じでアンダーがひどくてやん
なっちゃったよ」
*19ウェッズスポーツセリカ
織戸学「タイトルがかかってないし、おもしろいレースができるかなと思ってスリッ
クを選んだんです。5周もすればラインができると思ったんですが、まったく逆に
なっちゃった。コースにいるのがやっとで、よくスピンしなかったと思う。ちょっ
と失敗でしたね」
#1ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「インターミディエイトを選んで、20周くらいまではよかったん
だけど、そこで雨が降ってきてペースを上げられなくなったので早めにピットに入っ
てレインに換えて、モトヤマに交替した。そのレインタイヤが温まらなくて、グリッ
プがなくてペースが上がらなかった」
■優勝者インタビュー
#64 Mobil 1 NSX(GT500優勝)
光貞秀俊「まずは、ほんとうに1年間お疲れさまでした。スタート前のタイヤの選
択はとてもむずかしかった。トムとじっくり考えて決めたのがうまくいったという
ことですね。スタートもうまくいって、序盤は道上(#16)とペースを作れました。
いいレースの流れができたことが勝利につながったと思います。選んだタイヤはレ
インだったんですが、途中でブロー気味になってアンダーが出たんですが、ちょう
どそのころに霧雨が降り出して、ストレートでも水のあるところを走るなど、タイ
ヤをいたわって走りました。道上とは抜きつ抜かれつってバトルではなかったけど、
緊張感ある戦いができたかな。自分としてはリラックスできていて、間合いを見な
がら走れていました」
トム・コロネル「今日のような展開では、レースをコントロールすることがだいじ
で、それがうまくいきました。ボクとしては、コースに出て最初の2、3周を速く
走れたことがよかったですね。ウェットタイヤだったので、途中からコースが乾き
出したのは苦労しました。それと終盤にクラッチがおかしくなってシフトダウンが
スムーズにできなくなって、スロットルを使ってごまかしました。飯田選手が追い
上げてきたのは中嶋さんから無線で聞いていまして、その差をつねに伝えてもらい
ました。最後にまた優勝できて、今年はたいへんいい年でした。来年はステップアッ
プするつもりでいますので、日本では走らないと思います。でも、現実はむずかし
い。まだF1が少し可能性がありますし、インディも検討しています。でも、1年も
したらまた日本が恋しくなりそうで、中嶋さんには、来年のオールスターのときは
電話をくれって言っておきました(笑)」
*77 クスコスバルインプレッサ(GT300優勝)
谷川達也「セリカ(*19)がスリックを選んだのを見て、これは大丈夫だと思ったん
ですが、今朝RX7(*7)やシルビア(*15)が速かったんで、抜かれるかなってそっ
ちが心配でした。ポルシェ(*26)はぜんぜん考えていなかった(笑)。クルマのほ
うは朝はぜんぜんダメだったんですが、サスのセットを変えたらガラッと変わりま
して、これが当たりました。チームのみんなのおかげですね。スタートで前へ出ら
れたので、最初は思いきってプッシュしていきました」
小林且雄「今年はもう勝てないかと思いましたよ。このクルマのボディは2シーズ
ン使って疲れているんです。だからこれが最後で、それで勝てたのはよかったです。
ボクに替わってから、すでにトップのポルシェ(*26)には差をつけられていたの
で、後ろのRX7(*7)との差だけを(無線で)聞いていました。だから、自滅しない
程度にいこうと。そしたら、ピットの出口で突然ポルシェが目の前に現れて。彼ら
のペナルティのことは聞いていなかったんで、びっくりしましたよ。でも、これ抜
けばトップかって『よしっ!』って攻めました。それで、抜いて2、3周したら来
なくなっちゃったんで、また気が抜けちゃいました。あとはタイヤをいたわってい
きました。クルマは完璧でしたね。ドライバーとしてはだいじにいく部分が多かっ
たんで、ちょっとつまらなかったですね」
*特別インタビュー
#100 RAYBRIG NSX(GT500 2位、このレースで現役引退を表明)
高橋国光「今日はもうみなさんに感謝する気持ちでいっぱいです。今日は天候が微
妙だったので、急遽ボクが先にいくことに変わりました。走る前に見上げたスタン
ドには観客がいっぱいで『ああ、よかった』って思いました。スタートしたときは、
ひょっとしたらおいていかれちゃうかなと思ったんですが、なんとか3、4番手を
キープできました。自分としては、力いっぱいいくと言うよりあまりむりしないで
いったんです。チェッカーは受けたいと思ったから。でも表彰台に、2位にまでな
れてほんとうにうれしかった。これはアキラ(飯田章)とチームのおかげです。ア
キラと交代するとき(の気持ち)は…。一言では言えないですね。2輪のホンダ時
代、ニッサン、プライベート、またホンダで走れて…。自分で言うのもなんですが、
世界を見回してもこれだけ走ったのはいないだろうな、と。走り屋としてドライバー
として、職人になれた。そして、チームを持ってケイちゃん(土屋圭市)やアキラ
を走らせて…。現実を見つめると、歳を取ったなって。それで、降りるんです。で
も、野球の長嶋さんじゃないけど、チーム国光は永遠で、これからもモータースポー
ツをエンジョイして、楽しむモータースポーツには関わっていきたいです。もて耐
(もてぎ7時間耐久)とか出たいですね。(鈴鹿1000kmは?)そうですねぇ、また
出たいですねぇ。あとル・マンとか…(場内笑)」
*GTインサイドレポート特集に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 99/11/27
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
■予選終了後のコメント
#88 ノマドディアブロGT-1
和田久「エンジンがバラバラいっちゃって3500rpm以上回らなくなってしまった。燃
料系なのか電気系なのか、原因はこれから調べます。牛がミルクロードで放牧に出
てしまったのかも(笑)」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「赤旗でリズムが狂った。1分52秒台は絶対に出る予定だった。じょうずに
タイヤを温めていたのに、フロント・リアのバランスが狂っちゃったんで、くやし
い。初のポールなんでよろこんでもいいんだけど、ちょっとくやしかった。ここは
昨日初めて走ったコース。それでポールが獲れたから、まあいいかなあ。満タンで
もクルマのバランスは問題ないんで、勝ちたい。シルビアはハンドルが重くてダメ
みたい。MR2がライバルかな…。ウチらは2人そろって速いから。オールスター戦と
いっても、メカニックも気合い入ってるし、いい結果になるんじゃないかな? コー
スはおもしろい。攻め甲斐、走り甲斐がある感じ。箱根のターンパイクの下りを全
開で走ってる雰囲気。ただ、レースだと抜くポイントが限られて苦しそう」
原貴彦「基準タイムクリアだけの予選でした。コースは好きですよ。グループAで
勝ってるし、JTCCでも走ってる。明日は勝ちたいですよね。タイトルには関係ない
けど」
*77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「明日は雪でしょう。スタッドレスタイヤ用意しないと(笑)。最終戦ぐ
らいまともにいきたいよね。ウチがリストリクターの救済措置をオールスターまで
やってもらってるということはあるけど、ほかが意外と来なかった。シルビアもい
つもほどはやってないのかなあ? アタックは、ニュータイヤでオレも1回やった
けど、GT500と一緒だったんでクリアがとれなかった。コースはテクニカルだけどハ
イスピードのコーナーもあっておもしろい」
谷川達也「気温が低くてタイヤがちゃんと働いてないせいもあるかもしれないけど、
クルマがすごくはねるんですよ。バランス自体はそんなに悪くないんだけど。選手
権はかかってないんで、楽しみながら、お客さんの顔を見ながらレースをしたいで
す。チーム、ドライバーみんなで楽しくラストを飾れればと思います。(このコー
スは)FJで走ったのは7年前で、今朝久しぶりに走ったら、全然コースが違うんで
あせりました。以前は、もうちょっと路面もよかったんですが、思い出しながら楽
しんで走れました」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「計測1周のアタックをしてきました。クルマのバランスはだいぶいいん
で、決勝もいい結果を出せると思うんで、がんばります。スタートはたぶん自分な
んで、ミスしないように山野くんに渡したいです。最後はいいところにいたいです
ね。コースは、昨日一発目は先が見えなくてどこを走っていいかわかんなかったけ
ど、今は楽しく走っています。峠みたいでおもしろいですね」
山野哲也「くやしいなあ…。昨日はけっこう調子がよかった。最初からよかっただ
けに伸び悩んだかな。といっても、今季の予選最上位。シルビアをやっつけたし、
上位メンバーは変わらないなかでやってるからね。明日はいつものようにハルピー
(松本晴彦)がスタートでいくと思うけど、ロング(レース)なんで安定して速く
走っていいところ見せたい。立ち上がり加速で苦しいところのないRX-7のよさが生
かせるコースなんで、トップ集団を走れる。ラストは表彰台の真ん中に立ちたいね」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「練習走行はレース用のセッティングでずっと走っていましたが、午後は予
選用にしてタイムが出ました。でも、トムに負けたのはくやしいですね。一体トム
はどこが速いのかなあ? あとでデータを見て研究してみます。昨日はGT300に当て
られたりしてあんまり走れなかったんですけど、今日は走りはじめからクルマがす
ごくはねていました。それをダンパーとスタビなどで調整して、午前中はタイヤを
いたわるセットにしてたんです。それで45~46秒台をコンスタントに出せていたの
で、レースではがんばります」
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「セッション前半では2番手だったので、後半で4番手に落ちてしまった
のはくやしいですね。でも、NSXが速すぎる。スープラもストレートでは負けてい
ないけど、右に左にとクネクネ曲がってるコーナーではNSXのほうがよく曲がってい
ますね。ボクとしては、今日の予選ではウチのクルマのポテンシャルを120%出せた
と思います。目いっぱいでした。とりあえずNSXが速いのは昨日からわかっていたこ
とだけど、その一角に食い込めたのはよかったですね。明日はまた違うセットを試
して表彰台に乗れるようにがんばります」
#100 RAYBRIG NSX
飯田章「(予選は)今年、最悪の失敗。最初のアタックではスピンしちゃうし、最
後はアタックをやめていたヤツに引っかかってしまった。結果に残っちゃうからな
あ…」
高橋国光「アキラにとっては不満足だったかもしれませんが、チームとしてはまあ
まあじゃないでしょうか。(レースは)結果はわかりませんが、九州のファンのみ
なさんの前で精いっぱいやるしかないでしょう。天気がちょっと心配ですが、なん
とかいい状況になってほしいです。お客さんに『いいレースを見た』と思ってもら
えるレースになってほしいですね。ここはグループAでケイちゃん(土屋圭市)と
勝ったコースなんですよ。でも、(久しぶりに走って)あれ、こうなっていたのか
な、という感じですね。やはりいいサーキットだなと感じました」
#30 NICOS McLaren
岡田秀樹「やることはやっているので、とにかく明日雪が降らないことを祈ってま
す。レースは天気がわからないし、みんなデータがないし、それはわれわれも同じ
なんですが、予測がつかないけれど、ドライならステディにミスなくやることです。
それはいつも同じなんですけどね」
■ポールポジションインタビュー
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「昨日昼に初めてこのサーキットに来たんです。あまりコースを見
る時間がなかったんですが、アップ&ダウンもあるし、ハードなブレーキングポイ
ントもあるし、さまざまなコーナーがあって、非常にすばらしいサーキットだと思
いました。自分が今まで見たなかで、どこよりもすばらしいと思います。(10%のダ
ウンヒルは)登りならサーキットでも一般道でもありますけどね。明日、雪が降っ
たらスキーができますね(笑)。今日はとても寒いということがわかっていたので、
コースに出て最初の3周のあいだはタイヤを温めることに専念しました。その後の
2周でアタックをかけたんです。ですが、クルマがコーナーで止まりにくいんです。
明日も同様でしょうから、スタート直後はドライバーは注意しないといけませんね。
ボクらはどちらがスタートを担当するのかはまだ決まっていません。(ウェイトハ
ンディの有無は)ウェイトが積まれていればたしかにクルマが遅く感じますし、ブ
レーキを踏んでから止まるまで時間がかかります。でもブレーキがすぐかかるわけ
で、ブレーキングポイントを遅くできるということもある。軽いときは非常にクイッ
クでフォーミュラカーに近い感じになりますね。今回はシリーズではありませんし、
ドライバーたちも冗談を言い合ったりと楽しげですが、でもやはり意義のあるレー
スですし、去年のオールスターでも勝ったんですが、1年をしめくくるという意味
でいいレースにしたいなと思います」
光貞秀俊「一応オートポリスは2回目、(初めては)JTCCの一番初めのレースなん
ですけど、そのときはレース出るつもりで乗り込んだんですが、土曜日に帰ったと
いう…(笑)。初めてじゃあないんですけど、2回目でもないような(笑)。でも、
わりと好きなコースです。(タイムは)予定としてはこのへんかなと思ってました
から、チームの作戦どおりですね。タイヤのことですか? トムが言ったとおり。
完璧なコメントです(笑)。ウェイトに関しても、トムの言うとおり、完璧で
す(笑)。今回、NSXはみな調子いいですね。ですから、来てくれたお客さんたち
がやっぱりNSXがいいクルマだなと、よそさんには負けないなと思ってもらえるよ
うに、決勝はブッちぎりで勝ちたいです。…壊れなければ(笑)」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「今回クルマがすごく調子がいい。最終戦を終わってウェイトを下ろせたこ
とで、軽くなったのがいいですね。このコースはスロットルワークを使うので、NA
でFFというのがクルマ的にあっていたかな。タイム的には52秒台に入れるつもりだっ
たんですが、赤旗でリズムが狂ってしまいました。ボクもこのコースは初めてです
し、セリカとしては最後になると思うので、このポールはよかったなと思います。
気温とタイヤのことですか? ボクらのはFFですから、リアタイヤが温まるまで時
間がかかって、それまでは怖いんです。それで、今日の予選のときも十分に温めて
アタックにいこうとしたら赤旗になっちゃって、タイヤが冷えてフロント・リアのバ
ランスが狂ってしまって、失敗したんです。(タイヤが)温まってしまえば気温が
低いのは気にならない。逆にエンジンパワーが上がりますから、乗ってて涼しくて
気持ちいいですよ(笑)。(ウェイトについては)ボクらのクルマはNAでトルクも
ないんで、シリーズ中は最大70kgまで積んだんですが、今回は最終戦の50kgから下
ろせたのでかなり違いますね。クルマが軽く感じるし、ステアリングにしても、ア
クセル、ブレーキにしても、すごくレスポンスがよくなってます。50kgというと女
の子1人分ですからね。あ、でもそう想像するといないのは寂しいですね(笑)。
(光貞秀俊「うちはこの前90kg積んだからお相撲さんだね」)お相撲さんはやだ
なぁ(笑)。だから、やっぱり軽いほうがぜんぜんいいですね。
オールスターはやるほうも雰囲気いいんですが、でも走り出しちゃうとみんな本
気になっちゃうんですよね。見てもらいたいポイントとしては、GT300はGT500に抜
かれることになるんで、抜かせるポイントというのも見てほしい。ここはむずかし
いからヘタに抜かれるとタイムが大きく落ちてしまう。だから、GT500がどう抜く
か、GT300がどう抜かさせてあげるかというところ、そしてそのときのラップタイム
差なんかもおもしろいと思う。あと、ボクらとしてはFFでもここまでがんばれると
いうのを見てほしいですね。二人とも満タンでも速く安定したペースで走れている
んで、ぜひ勝てるように応援してほしいです」
原貴彦「オートポリスはJTCCとグループAで走っています。グループAのシビックで
は勝ってますのでゲンのいいサーキットというか、好きなほうですね。予選は織戸
選手ががんばってくれてポールを獲れて、決勝(想定)のラップタイムも2人とも
いい感じで走れているので、勝ちたいと思います。ウェイトに関してですか? 織
戸選手の言うとおり、完璧です(笑)。このレースは(シリーズ)ポイントには関
係ないんですが、だからこそなおさら勝ちたいです。それと、寒いのは逆にタイヤ
の消耗が少なくなることになって、思いっきり走ってもタイヤが最後まで保ちそう
なんで、最初から最後まで常に全力で走れると思いますので、そこも見てほしいで
すね」
*GTインサイドレポート4に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 99/11/27
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
■GTオールスター戦'99 全ドライバーに訊く(2)
「今年、GTCで一番印象に残っていることは?」
#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「惜しかった1年ですね。ちゃんとまとめないといけないなと思ったし、
ミスしちゃいけないなと思った1年でした。スピンしたりABSが壊れたり、ドライ
バーとしてもクルマとしてもポイントを落としているのが大きいですね。コンビを
組んだ琢弥は、経験も豊富だし速いし、なにも心配することはありませんでした。
二人とも身長、足の長さ、体重も似たようなもんだし、乗り方も似ているし、非常
にやりやすかった。先輩を立ててくれて。シリーズ2位になれたのもそういう部分
だと思う。もちろん来年もできることなら琢弥とパートナーを組んでタイトルをね
らいたいね」
黒澤琢弥「前半の4戦で取りこぼしが多かったのが痛かったと思います。9位、10
位がそれぞれ1回あるんですが、あれが4位、5位なら…。それを言い出したらみ
んな同じですけどね。トムスは実家に戻ったような気持ちで、精神的にはラクだっ
たと思います。クルマが軽くていい状態のときにアタッカーを任せてもらって、ポー
ルを2回獲ることもできましたし優勝も2回できました。カムバックサーモン1年
目としては上デキじゃないでしょうか? できれば来年もこのまま関谷さんと組ん
で、取りこぼしのないようにしたいですね。そのために重要なのがオフのテスト。
いっぱい走り込んで悪いところを洗い出すのがたいせつですね。そうすればタイト
ルを獲れると思います」
#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「勝てそうで勝てない。GTはむずかしいとあらためて思った1年でした。
シーズンを通して下ろせなかった50kgのウェイトがとても大きかったですね。もち
ろん勝てなかったのはそれだけが原因じゃないですよ。今のGTはレベルがすごく高
くなってる。だからワンミスがあればダメだし、クルマがちょっと決まらなくても
ダメ。いいときと悪いときの波がありました。1回も勝てなかったのはショック
だったな」
片山右京「自分が悪いんですが、今年はまだGTに出ることをどこかで割りきれてい
なくて、努力しきれていなかったと思います。でも最終戦のもてぎで、マシンの調
子が悪い状態のなか一生懸命走ったらすごくおもしろかった。少しずつクルマを作っ
たり、セッティングを煮詰めたり、マジメにやろうと思ったら、気持ちよかったで
すね。まだハコのクルマはヘタだし、もう一度雑草のようにがんばろうと思いまし
た。だからGTに勝つまでは趣味の山(登山)は断ちます。今は恥も外聞もなく一生
懸命練習して、"絶対勝ってやる"って気持ちですね」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「1回も勝てなかったという意味で最悪のシーズンでした。レースまでに
セッティングを煮詰められないこともあったし、自分たちのミスもあったし、ピッ
トでの失敗もありましたしね。立川とはいいコンビでコミュニケーションもとれて
いたと思います。GTは二人で乗るカテゴリーなので、セッティングの好みが違って
いないことが重要なんですけど、その部分でも立川とは好みが近くてよかったと思
います」
立川祐路「ハコのレース自体、本格的に参戦したのはスーパーツーリングに続いて
2年目なので、いろいろ勉強になりました。GTはハイレベルなカテゴリーで、タイ
ヤやマシンの開発もしなければならないし、そういう部分でも学んだことは多いと
思います。今のフォーミュラは決まったタイヤ、決まったパーツのなかでのセッ
ティングになりますからね。シーズン序盤はスープラが初めてということもあり、
竹内さんの作ったクルマに乗るだけでしたが、後半はセッティングもやらせてもら
えるようになったし、できることが増えました。多くのことを吸収した1年でした
ね。ただ、テストでよくてもその結果をレースに生かせなかったのは残念でした。
タイヤ選択などの判断をミスしたこともありましたし。でもそれも、同じことを何
回も繰り返さないようにということで、勉強になりました」
#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「GTで1年間1度も入賞できなかったのは初めてだよ。だからレースをして
ないんだよね。これじゃあいいも悪いもないよ。とにかく争いに参加できなかった
のがくやしいよね。今回も与えられたものでベストをつくす。それだけ」
影山正彦「第2戦の富士でタケちゃん(#38 竹内浩典)とポール争いをしたことで
すかね。たしか100分の何秒って差だったでしょ(0.044秒差)。タケちゃんが先に
タイム出してて、ボクが後から追いかけたんだけど、100Rをすぎたところからタワー
の電光掲示を見たら2位のまんま。くやしかったなぁ。その後のシーズンは、ツキ
もなくて全体的に波に乗れなかったですね」
#55 ECLIPSEタイサンバイパー
田嶋栄一「結果うんぬんは別にして、自分としては最後まできっちりと走りきった
という意味で、(第5戦の)富士とTIですかね。(GT300の)ポルシェに替わってか
らのこの2戦は、自分のなかでは納得のいく走りができました」
本庄康幸「今回がGTCデビュー戦になります。94年にここ(オートポリス)のフォレ
スト・モータースポーツクラブの1期生としてFJを始めたのがレースキャリアのス
タート。95年にはオートポリスのFJチャンピオンになって、96年には鈴鹿F4にステッ
プアップしました。開幕戦では予選、決勝とも2位になっています。この年は5ZIGEN
からF3にもスポット参戦しています。97年は鈴鹿F4でシリーズ4位。98年は鈴鹿F4
シリーズをメインにシビックインターなどに参戦、F3の最終戦にもスポット参戦し
ています。そして今年はフォーミュラ・ドリームとスーパー耐久シリーズに参戦し
ました。S耐では開幕はインプレッサだったんですが、シリーズ終盤でkg/mmアルテッ
ツァに田嶋選手と一緒に乗りまして、今回もその縁でGTデビューできました。出身
は京都で、74年生まれの25歳です。とりあえずはトップクラスの人たちと一緒の
レースをすることが目標。今回はデビュー・サーキットであるオートポリスで、
きっちりと走りきりたいです」
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「最初のころは、予選は悪くなかったけど決勝は結果が残せず、ど
うもかみ合ってなかった。でも、ミツサダが来て2レース目(第6戦TI)で勝てた
ことはうれしかったね。『これなんだよ!』て思ったよ。しかもウエイトハンディ
を積んでいたんだから、これは意義があると思う」
光貞英俊「やっぱりTI(第6戦)で勝てたことはうれしかったですよ。ボクもまだ
GTで2レース目だったし、自分をアピールできたと思えましたしね。でもそれ以上
に、完璧なレース運びで勝てたことがうれしかった。そういう意味ではその次のも
てぎも誇れるレースです。成績としては予選10位だし決勝も5位だったけど、90kg
のウエイトを積んで、レース中は3、4番手で走れましたから。もちろん、これは
自分がっていうわけではなく、トムやチームのみんなの実力があってできたことで
すから、チームに恵まれたことに感謝してます」
#88 ノマドディアブロGT-1
和田久「1戦目。うまくいけば前にいけたのに、予選でタイヤ選択を失敗して、
もったいなかった」
古谷直広「去年はポイントが獲れたのに、(今年は)タイムは上がったんだけどGT
500のビリが多い。さらなる飛躍をしないとレースにならないですね」
#100 RAYBRIG NSX
高橋国光「第2戦の富士で勝ったのはうれしかったですよ。とても多くのお客さん
が入っていたなかで、いただきって感じで、これは感動できましたね。それなりに
エンジョイできた1年間でした。ただついガンガン行くってかたちになっちゃっ
て…。GTは1年間を通した作戦を立てて戦っていかないといけないと反省しました
ね。あと、TI(第6戦)では、エキサイティングな走りができなかったのも反省で
すね」
飯田章「よかったレースっていえば、やっぱ勝った富士(第2戦)でしょう。悪かっ
たって意味では第3戦のSUGOかな。予選はすごくうまくいった(予選2位)けど、
決勝は自分の判断ミスからちょっと早めに(ピットへ)入っちゃって、それで勝利
を逃したかたちになったから。シーズン全体でいえば、もうひと踏んばり足りなかっ
たかなぁ」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「チームワーク、クルマとすごくいいレベルに来てますから、シリーズは
4位でしたが、最後に力を発揮できれば」
山野哲也「GT1年生としては直線が速いのでビックリした。加速が止まらないんだ
よ! N1レベルだと200km/hで頭打ちになるのに、永遠に加速し続けるクルマだね。
あとは、雨さんがいい人だった。もっと怖い人だと思ってた(笑)」
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「思いっきりできたんで、このチームで一緒にやれてよかった。全戦一生
懸命やって、やり残したこともなくて、『こうすればよかった』ということもなく
て、こういう体制を作ってくれたニスモに感謝しています」
井出有治「ドライバーとして成長できたことを実感できるような1年でした。GTCで
もフォーミュラ・ドリームのほうでも、集中のしかたとか、いい方向にいってたん
でよかったです。GTCで印象に残っているのはやっぱり最終戦かな。結果はタイトル
を獲れませんでしたけれど、チーム全員が一生懸命になって、気持ちよくレースが
できましたから」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「最終戦。順位うんぬんじゃなくて、チーム、メカ、ドライバー、監督とみ
んなが気持ちいいレースが最後にできた。それが一番」
原貴彦「第1戦で優勝できたこと。繰り上げでも勝ちは勝ちでしょう。GTでの初優
勝でしたから」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「いろんなかたちで接近戦になって、ファンの方からみてもドキドキした
レースができたと思う。ピット作業での接戦になったり、そこで入れ替わりがあっ
たり、ボクらにとってはきついシーズンだったけど、おもしろいレースになったん
じゃないかな」
高木真一「第2戦から助っ人としてわけもわからない状態で出て、その後も2位、
2位と順調にいったんですけど、ウェイトを積んできびしい状態になって、そのな
か最終戦はセカンドドライバーとしてチャンピオン争いのお手伝いができて、いい
レースができた。チャンピオンが獲れてよかった」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「やっぱり新車でデビューウィンしたことかな。このときはウチの子ども
が見に来てたんですよ。初めて優勝をみせることができたんで、子どもにとっても
印象に残ったんじゃないかな」
ドミニク・シュワガー「富士で初めて勝ったことはもちろん印象に残っています
が、TIも勝てなかったけれどいいレースでした。GTC以外ではちょっと残念な1年で
した」
*72 オークラRX7
石川朗「クルマは満タンにするといつも調子がよかった。TI、富士、もてぎと、決
勝でトラブルなければ、上に上がってるんだけど…。しょうもないトラブルが出て
しまった」
平野功「トラブルが多かったこと。TIがけっこう普通にレースできたんで、おもし
ろかった」
*77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「SUGOで3番手を走っていて、再スタートでギアが割れたのがくやしかっ
たね」
谷川達也「MINEで2位を走ってて、シフトリンケージがグラグラになったこと」
*81 ダイシン シルビア
福山英朗「S15は速いクルマです。全戦ポールでしょう。こんなに速いクルマに乗
れてありがたい。いろいろ活躍できてよかったですね」
大八木信行「今年は新型マシンで序盤から速かった。クルマとしては成功したかな」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 99/11/27
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300です
■GTオールスター戦'99 全ドライバーに訊く(1)
「今年、GTCで一番印象に残っていることは?」
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「チャンピオンを獲れたことです。2年連続でチャンピオンに
なったのは初めてです。これまで、F3でもF3000でも、1回ずつしかチャンピオンに
なっていません。でも、ホントはモトヤマと二人でチャンピオンになりたかった。
GTは二人でするレースで、去年はマサミと二人でチャンピオンになれましたから。
MINEのレースでは、ホントにたいへんだったけど、優勝できてホントにうれしい。
雨の鈴鹿も、ウェイトハンディが軽かったので、楽しかった」
本山哲「MINEで優勝できたことです。クルマに致命的なトラブルがあったのに、全
員の力で勝つことができたから。ボクにとってはGT初優勝でしたしね。コマスが
チャンピオンを獲るためにチームに貢献できたし、いい1年でした」
#2 ARTAゼクセルスカイライン
鈴木亜久里「そんな急に訊かれてもね、すぐには出てこないよ」(といって、ス
ケートボードに熱中。「20年ぶりくらいだけど、けっこう体が覚えてるもんだね」)
ミハエル・クルム「TIのレースで2位になれたことです。今年初めて完璧なレース
ができました。勝ちたかったけど、予選が13番手だったからそれはムリでした。も
てぎもいいレースができましたが、やはり勝つことはできませんでした。だから今
回は勝ちたいけど、NSXは速すぎるね」
#3 ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「7戦全部、完璧に走りきったことかな。オレも田中もミスなく走れた
し、スタッフにもミスはなかったし、トラブルもなかった。それであの成績だから
ね(苦笑)。R33の限界だね」
田中哲也「MINEの4位ですかね。どのレースも自分の仕事はできたと思うんですけ
ど、やはり結果を出せたレースが一番印象に残りますから。今年は、メカも運転手
もなんもミスはなかったし、どのサーキットでも去年よりタイムは上がっているん
ですけどね…」
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「トヨタとTRDがサポートしてくれていい体制を作ってくれたし、ESSOがい
いかたちでスポンサードしてくれたと思います。開幕前にアクシデントがあったん
ですが、それを乗り越えてチームとスタッフみんながよくがんばりました。今年一
番印象深かったのはSUGOのレース。あのときはみんな勝てると思っていたのに、最
後に燃えてしまった。その結果、泣き出してしまうメカもいて、みんなが一生懸命
やってくれているんだな、というのが伝わってきました。あのSUGO戦があったから
こそ次の富士での優勝のよろこびもひとしおでした。全体的にはトラブルが多く
て、予選がよくても結果につながらないことが多かったけれど、来年はチーム体制
もチームメイトも今年と同じということなので、タイトルをねらいたいです」
ワイン・ガードナー「印象という意味では、SUGO(第3戦)がいちばん思い出深い
ね。クルマもよかったし、レースももう勝ったと思っていたから。それで、いきな
りクルマから火を噴いたんだからね。でもベストなのは、やっぱり勝ったとき(第
5戦富士)だ」
#12 カルソニックスカイライン
星野一義「意欲的にタイトルをねらっていったシーズンだけど、獲れなかったのは
残念だった。正美とのコンビはぜんぜん問題なかったけど、鈴鹿の第1戦で結果を
残せなかったのが尾を引いたと思う。その点、同じGT-Rのなかでもコマスのところ
(#1)はうまくまとめたよね。ピット作業をはじめ、すべての点でトータルにニス
モが勝っていたんだと思うよ。そういう意味では、これからやることがいっぱいあ
ると思う。来年もタイトルを獲るつもりでがんばるよ」
影山正美「今年はカッコ悪い1年でした。タイムが出ないときでも自分でなんとか
しようという気持ちがあって、リズムを崩してしまったと思います。その原因は自
分のなかでは解析できているつもりなんですが、言葉にするのはむずかしいですね。
オレがもっとしなければいけないことがあったのにできていなくて、星野さんに迷
惑をかけてしまった部分もありました。でも、星野さんと初めて組んだことで勉強
になったことも多かったと思います。意欲、それからレースに対してのシミュレー
ションは、星野さんから学びました。星野さんは、セッティングにしても、レース
での自分でのパートでの走りにしても、すべてシミュレーションができている。そ
れが一番学んだことですね」
#16 Castrol無限NSX
中子修「今年のシリーズは1回も勝てなかったのが心残りですね。とくに最後のも
てぎではマシンが新車になったんですが、あれだけいいものをもらっていただけに
勝てなかったのが余計にショックです。それまでのマシンは長く使っていてセッ
ティングをしても敏感に反応してくれない部分もあったのですが、新車に変わって
セッティングも出たし、ちょっと触ってもすごく変化してくれました。それなのに
結果につなげることができなくて辛かったですね」
道上龍「ボクにとってはGTもフォーミュラ・ニッポンも去年に比べると苦労したき
びしい1年でした。でも、フォーミュラでもGTでも、マシンの開発をしたり勉強に
なったこともありました。どっちのレースも優勝がなくてくやしくはありましたが、
こういう1年もあると思います。来年のことはまだ決まっていませんが、(GTCで
は)たぶん無限で乗ると思います。来年はレギュレーションが変わってダウンフォー
スが抑えられる分マシンは遅くなると思いますが、12月から早速テストがあるので、
また一からやって、来年は勝ちたいと思います」
#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「チャンピオンが獲れなくて残念でしたね。リタイアが多かったのがくや
まれます。もっと速く走ろうと思ってプッシュした結果が中盤戦のリタイアにつな
がりました。でも、ミノルさん(林ミノル童夢社長)から『クルマなりに走ればい
い』と言われてふっきれたので、後半戦は安定したと思います。去年は表彰台に乗っ
ていませんが、今年は何回も乗れたし、役割は果たせたと思います」
金石勝智「1回勝ててよかったなというシーズンでした。チャンピオンになれなかっ
たのでくやしいシーズンでもありましたよ。ドライバーズタイトルもチームタイト
ルも持っていかれましたからね。でも、いつもいい闘いはできていたと思います。
寿一とのコンビは、オレが大人だからうまくいったと思っています(笑)。バラン
ス的に他チームよりよかったのかなとは思います。セッティングの好みも似ていま
したしね。来年、同じコンビでGTをやるなら、もちろんタイトルを獲りたいです」
#30 NICOS McLaren
岡田秀樹「GTCのシーズンとしては、成績が残らなかったからね。たしかにクルマ
的にはちょっと辛かったけど、もう少しがんばりたかった。個人的、チーム的には
鈴鹿1000kmがよかったね。ボクもチームもミスなくうまくいったし、2位になれた
から」
山田洋二「辛かったっていえば最後のもてぎかな。けっこう暑かったでしょ。レー
ス中にクールスーツが壊れちゃって、蒸し風呂状態になっちゃったんだ。ラスト7
周くらいはもう酸欠っていうか、意識もうろうとなってきて。なんとか完走できた
けど、クルマから降りたときは一人で歩けなかったから。シーズン全般としては、
やはり国産勢と差がありすぎたね。ライバルがディアブロしかいない(笑)。もう
少しこのクルマで戦えるよう考えてほしいね」
#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「旧型のナンバー1を目指して(笑)、苦しい思いもしてきたが、このオー
ルスター戦からは99年型になったので、田中(哲也)選手(#3 ユニシアジェックス
スカイライン)さようなら(笑)。今年のシーズンはすべて初めてづくしで、自分
のチームとしてやったのも初めてでしたが、そのわりにはまとまっていたと思いま
す。初年度チームとしては上デキだと思うし、スポンサーにも恩返しできたんじゃ
ないでしょうか? 来年もこのままスポンサーさんが継続してくれる可能性は大だ
と思っているので、そうなればニューシャシーで上位争いをしたいですね」
近藤真彦「勉強になった1年だと思います。短い時間で木下選手のセッティングを
把握して、そのマシンに慣れなきゃいけなかったので。とくにシリーズ前半はスター
トドライバーを務めたのでたいへんでした。初めてのパートナーだし、二人ともスー
プラが初めてということで、お互いの好みの違いもわからなかったけど、後半はお
互いのセッティングを近づけてクルマを作ってくれたのでラクになりました。でも、
クルマが98年型なので、後半になるとトラブルが出始めてしまいました。来年のこ
とはまだ決まっていませんが、このままの体制でニューマシンになるのがベストだ
と思います」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
Race Report 決勝日レポート 99/11/28
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
Mobil 1 NSXが完璧なレース運びでGTオールスター戦連覇!!
RAYBRIG NSX2位で、国さんのラストランを飾る
今シーズンを締めくくるビッグイベント、NICOS CUP GTオールスター戦'99 in
AUTOPOLISの決勝レースが11月28日、大分県・上津江オートポリスで開催された。
昨晩から早朝までは小雪がちらつくあいにくの天候だったが、決勝レースが始ま
る昼過ぎには時折雨が降るもののおおむね曇りという状況となった。
とは言え、やはり気温は5度程度。路面温度も6度。しかもレース前に一端、雨
は止んだもののコースはウエットのまま。初開催のサーキットだけに天候の変化の
予測が出来ず、各チームタイヤ選択に頭を悩ませた。
そして、定刻の13時30分にフォーメーションラップがスタート。気温の低さを考
慮してフォーメーションは2周行われた。そして、スタートではポールポジション
のNo.64 Mobil 1 NSX(光貞秀俊)が好スタート。これに予選2位のNo.16 Castrol
無限NSX(道上龍)がピタリと付ける。この2台は浅溝のレインタイヤ。ところが、
予選3位のNo.18 TAKATA童夢NSX(金石勝智)はカットスリックを選択したのだが、
これが裏目に出て2周目にスピンし大きく出遅れる。また、予選4位のNo.6 ESSO
Tiger Supra(ワイン・ガードナー)、No.12 カルソニックスカイライン(星野一
義)はスリックタイヤを使うというギャンブルに出たが、思うように路面は好転せ
ずに、一気に最後尾まで順位を下げてしまった。しかもNo.6 ESSOは10周目にスピン
アウトし、コースに復帰するもののレースからは脱落した。
トップNo.64、No.16は僅差で、ともに1分55秒から54秒のハイペースで後続に差
を付けていく。予選で中段に付けたNo.38 FK/マッシモセルモスープラ(竹内浩
典)、No.36 カストロール・トムス・スープラ(黒澤琢弥)らスープラ勢は低い路
面温度にタイヤがマッチせず、順位をさげ、代わって3番手を争うのはNo.100
RAYBRIG NSX(高橋国光)とNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-R(エリック・コマ
ス)。そして、予選12位のNo.2 ARTAゼクセルスカイライン(ミハエル・クルム)、
No.3 ユニシアジェックススカイライン(長谷見昌弘)が一気にジャンプアップして
この後ろに付けた。
レース序盤は雨が降ったり止んだりと、微妙な状況。雨がおさまった序盤はイン
ターミディエイト・タイヤのNo.1 ペンズオイルが、No.100 RAYBRIGを抜き、トップ
2台のNSXに1秒差程度までグッと迫るが、また雨が強く降り出すと、引き離されて
しまう。このような天候に悩んだ、No.1 ペンズオイルは思い切って20周で早くも
ピットイン。ドライバーは本山哲に、タイヤもレインに代えた。24周目には3番手
走行のNo.100 RAYBRIG NSXもピットイン。今季で引退する高橋は、ステアリングを
飯田章に譲り、最後の走りを終えた。
一方、トップを行くNo.64 Mobilと2番手No.16 Castrolはピットインを先に延ば
す作戦に出た。No.64は31周目にピットイン。ドライバーはトム・コロネルに代わ
る。追い上げるNo.16 castrolは規定ギリギリの34周目にピットイン。タイヤを換
えずにピット作業時間短縮を狙った。だが、ドライバーが中子修に代わる時に、シー
トベルトのバックルが不調になり時間を使ってしまい、せっかくの作戦がムダにな
る。コースに戻ったときにはすでに、トップNo.64 Mobilは6秒以上前を行ってし
まった。とは言え、後半の追い上げに期待を掛けたが、なんとこの頃から雨が完全
に上がって日差しも出てくるなど、無交換のタイヤには一気に不利となり、追うど
ころかペースはどんどん落ちてしまう。
ペースが2分1秒程度と上がらないNo.16 Castrolに対して、No.100 RAYBRIGと
No.1 ペンズオイル、No.2 ARTAゼクセルスカイラインは1分56~57秒と急激に差が
詰まる。中でもNo.100 RAYBRIG NSXは55秒台を連発し、43周目にはNo.16をかわし
て、トップのNo.64に迫っていく。とは言え、この時点でNo.100に20秒以上の差を
付けていたNo.64だったため、簡単に逃げ切るかと思えた。だが、No.64はシフトに
トラブルを抱え、思うようにペースは上がらない、なんとかNo.100との間を考えな
がらコロネルが残りを走りきろうと頭脳戦に出る。そして、ラストラップには3.5秒
差まで迫られたが、なんとか逃げ切って、No.64 Mobil 1 NSXそしてコロネルにとっ
ては2年連続のGTオールスター戦勝利となった。3位には終盤No.16とNo.1をかわ
したNo.2 ARTAゼクセルスカイラインが入った。
クスコスバルインプレッサがオールスター初勝利!
STPアドバンタイサンGT3Rはペナルティとトラブルに沈む
GT300クラスでは、クラスポールのNo.19 ウエッズスポーツセリカが、スリック
タイヤを選択するというギャンブルに出たが、見事に裏目に出て、最後尾に落ち
る。代わってトップに出てきたのは予選2番手のNo.77 クスコスバルインプレッサ
だった。しかし、土曜日午前の練習走行でクラッシュし、予選に出走出来なかった
ために最後尾スタートとなったNo.26 STPアドバンタイサンGT3Rが驚異的なスピー
ドで追い上げ、2番手No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7、そしてトップのNo.77 クス
コスバルインプレッサを相次いでかわしてトップに立つ。このまま逃げ切ると思わ
れたNo.26だったが、なんとピットでの制限速度違反でペナルティを受け、さらに
エンジントラブルでコース上にストップし、勝利を逃してしまった。これでNo.77
クスコスバルインプレッサは一気に楽になり、そのまま逃げ切ってGTオールスター
戦初勝利を挙げた。2位には序盤にスピンして、一度は順位を大きく下げながらも
追い上げたNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が入り、3位にはねばり強く走りきった
No.15 ザナヴィARTAシルビアが入った。
GT500優勝
No.64 Mobil 1 NSX
光貞秀俊「スタート前のタイヤの選択はとてもむずかしかった。トムとじっくり
考えて決めたのがうまくいったということですね。スタートもうまくいって、序盤
は道上(#16)とペースを作れました。いいレースの流れができたことが勝利につ
ながったと思います。選んだタイヤはレインだったんですが、途中でブロー気味に
なってアンダーが出たんですが、ちょうどそのころに霧雨が降り出して、ストレー
トでも水のあるところを走るなど、タイヤをいたわって走りました」
トム・コロネル「今日のような展開では、レースをコントロールすることがだいじ
で、それがうまくいきました。ボクとしては、コースに出て最初の2、3周を速く
走れたことがよかったですね。ウェットタイヤだったので、途中からコースが乾き
出したのは苦労しました。それと終盤にクラッチがおかしくなってシフトダウンが
スムーズにできなくなって、スロットルを使ってごまかしました。飯田選手が追い
上げてきたのは中嶋さんから無線で聞いていまして、その差をつねに伝えてもらい
ました」
GT500優勝
No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「最後はドライになってきて、タイヤを保たせるのを気にした走りになっ
て、走りはつまらなかったけど、結果はオーライだったね」
谷川達也「午前中も雨だったんですが、ぜんぜんダメでした。本気で走ってもタイ
ムでちぎられていました。でも決勝に向けてセットを変えたら楽しく走れるように
なった。これだけコロッと変えてくれたんで、チームのおかげです。金曜にエンジ
ンが壊れて載せ換えてるんで、壊れないことを祈って、最後までヒヤヒヤしてみて
いました。シリーズでいいことなかったんで、(今回の優勝は)来年にもつながる
結果になったと思います」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
Qualify REPORT 予 選 99/11/27
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
初開催のコースでNo.64 Mobil 1 NSXが魅せた!
GT300はNo.19 ウェッズスポーツセリカが最後を締める
1999年を締めくくる国内モータースポーツ最後のイベント、NICOS CUP GTオールス
ター戦'99の公式予選が、11月27日に大分県・上津江オートポリスで行われた。GT500
クラスではNo.64 Mobil 1 NSXのトム・コロネルが1分43秒235でGTオールスター戦2
年連続のポールポジションを獲得。GT300クラスはNo.19 ウェッズスポーツセリカが
僅差の戦いを制してクラスポールを手にした。
■NSX勢同士のポール争いはMobilに軍配
シリーズ戦では午前と午後に1回ずつ計2回の予選が行われるが、今回のGTオール
スター戦では、午後に1時間の予選1回でスターティンググリッドが決定されること
になった。
この日は朝からどんよりとした曇り空で気温も4~7度と非常に冷え込んだ。午前
中2時間に渡って行われた練習走行では、No.18 TAKATA童夢NSXが1分44秒258でトッ
プタイム。これにNo.64 Mobil 1 NSX、No.100 RAYBRIG NSXと上位をNSXが独占。これ
にNo.6 ESSO Tiger Supraが4番手、6番手にNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rと続い
た。
そして、いよいよ迎えた予選。午後2時15分からスタート。この予選時間は20分ず
つ3つのセッションに分けられ、最初がGT500、GT300両クラス混走、次がGT300クラ
ス占有、最後がGT500占有となる。これは通常のシリーズ戦と逆のパターンになって
いる。
予選最初の混走セッション。路面温度が6度程度と非常に低かったために、開始序
盤はみなタイヤを温めるために慎重な走行となる。そうして7分過ぎにまずは、No.6
ESSO Tiger Supraが最初に1分44秒台に入れトップに立つ。だが、それもつかの間
No.18 TAKATA童夢NSXが44秒401でトップを奪う。しかし、次のラップではNo.6 ESSO
がさらに44秒268とタイムを詰めて再度トップに。No.100 RAYBRIG NSXも44秒342で2
番手に。15分過ぎになるとこの2台を上回る43秒963でNo.16 Castrol無限NSXがリー
ダーへと駆け上る。この混走セッション終了2分前にNo.38 FK/マッシモセルモスー
プラが44秒403、No.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rが45秒265を記録し4、5番手とな
る。このままこの混走セッションは終了し、トップはNo.16 Castrol無限、続いて
No.6 ESSO Tiger、No.100 RAYBRIG、No.38 FK/マッシモセルモ、No.1 ペンズオイル
と強豪が接戦を繰り広げた。
そして、最後のGT500占有タイムに入る。ここでも序盤はタイヤを温めるために静
かな滑り出しとなる。そして10分経過時点で、No.64 Mobil 1 NSXのトム・コロネル
が1分43秒789を叩き出してトップに立つ。トムはさらに43秒235までタイムを刻んで
くる。これに対してNo.18 TAKATA童夢NSXの脇阪寿一も43秒216、No.16 Castrol無限
NSXの道上龍も43秒573まで迫るが、No.64 Mobilには届かず、このまま予選時間が終
了した。これでNo.64 Mobil 1 NSXとコロネルはGTオールスター戦2年連続のポール
ポジション獲得となり、この勢いでオールスター連覇を目指す。予選2位はNo.16
Castrol無限NSX、3位はNo.18 TAKATA童夢NSXと上位3位をNSXが独占。4番手には
No.6 ESSO Tiger Supraが、スカイライン最上位は99ドライバーズ・チャンピオンの
エリック・コマスの率いるNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rの9位となった。
■GT300はコンマ265秒差に上位3台の大接戦
GT300クラスでは、今季クラスチャンピオンとなったNo.25 モモコルセ・アペック
スMR2(新田守男)が混走セッションを終始リード。1分53秒626までタイムをアップ
する。これにNo.77 クスコスバルインプレッサ、No.15 ザナヴィARTAシルビアが続く。
そしてGT300占有セッションに入ろうとしたとき、コース施設にトラブルが発生し、
約20分間の中断があった。そして、再開後に一気にアタックに入ったのがNo.19 ウェ
ッズスポーツセリカの織戸学だった。10分経過時点で1分53秒358を出してNo.25 モ
モコルセ・アペックスからトップを奪う。そしてNo.77 クスコスバルも53秒546まで
タイムアップし2番手に飛び込む。そして混走セッションをほとんど走らずに満を持
してこの占有セッションに賭けたNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山野哲也が53秒
623まで迫るが上位2台にわずかに届かず3番手。このままこのセッションは終了し、
No.19 ウェッズスポーツセリカがクラスポールを獲得した。上位3台の差はわずかに
コンマ265秒。明日の決勝でGT300クラスはシリーズ戦同様に接近した戦いを繰り広げ
そうだ。
GT500 POLE POSITION
No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル(1'43.235)
「このサーキットは自分が走ったなかで一番いいコースだと思います。アップダウン
もあって高速低速といろいろなコーナーもありますからね。今日は気温が低かったの
でコースに出て3周のあいだはタイヤを温めることを心がけました。明日も同様でし
ょうから、スタート直後はみんな大変でしょう。ボクらはどちらがスタートを担当す
るのかまだ決まっていません。決勝レースはオールスターらしく楽しいレースにした
いです。でも、今年を締めくくるレースですから、やっぱり勝ちたいですね」
光貞秀俊「このオートポリスは2回目なんですけど、前は金曜日だけで帰っちゃいま
したから、初めてみたいなもんですよ。でも、わりと好きなコースです。タイムは43
秒台になると思ってましたから予定通りです。NSXはみな調子いいですね。ファンの
みなさんに『やっぱりNSXはいいクルマだな』と思ってもらえるように、決勝はブッ
ちぎりで勝ちたいです」
GT300 POLE POSITION
No.19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学(1'53.358)
「1分52秒台は絶対に出る予定でしたが、セッション早々の赤旗で、温めていたタイ
ヤを冷やしてしまい、フロント・リアのバランスが狂ってしまい、僕にとっては初の
ポールなんでよろこんでもいいんだけど、ちょっとくやしかった。ここは昨日初めて
走ったコースだし、まあいいかな。満タンでもクルマのバランスは問題ないんで、勝
ちたいですね。僕らは2人そろって速いし、オールスター戦といっても、メカニック
も気合い入ってるし、いい結果になるんじゃないかな?」
原貴彦「僕は基準タイムクリアだけの予選でした。このコースはグループAのシビッ
クで勝っているし、JTCCでも走っています。だから好きなコースです。気温が低いか
らタイヤの心配もなさそうだし、最後まで思いっきり行きますよ。そして、勝ちたい
ですよね」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 99/11/20
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
今年最後のビッグイベントだ!!
GTオールスターズが九州初上陸!舞台はオートポリス
未知のコースでどんなドラマが待っているのか…
熱戦の続いた1999年のAUTOBACS CUP 全日本GT選手権もGT500のエリック・コマス
(No.1 ペンズオイル・ニスモGT-R)、GT300の新田守男(No.25 モモコルセ・ア
ペックスMR2)がチャンピオンを獲得して終了した。国内のビッグレースもほとん
どが終了したが、GTファンのお楽しみはまだまだある。
そう、今年もNICOS CUP GTオールスター戦が開催されるのだ。今年はついにGT
オールスターズが九州の地に上陸する。時は11月27、28日。場所は大分県上津江村
のオートポリス・サーキットだ。F1開催も可能な施設を持ちながら、諸般の都合か
ら95年以来ビッグレースから遠ざかっていたオートポリスだったが、今回のGTオー
ルスター戦で久々にビッグマシンの爆音が帰ってくることになる。
■実力と人気で選ばれた25チームが真剣勝負
今年、GTオールスター戦に参加できるのは、まずは実力&実績組として、GTCシ
リーズ戦の各クラスの勝利経験チームとスペシャル・ステージのPokka鈴鹿1000km
レースでのGT500/GT300クラスの勝利者が選ばれる。そして、ファン投票で支持を
集めた上位チームを合わせて全25チーム50人のドライバーたちが選抜された。今
季、ドライバーズタイトルを獲ったコマス、新田をはじめ、惜しくも涙を呑んだ関
谷正徳/黒澤琢弥組(No.36 カストロール・トムス・スープラ)、土屋武士/井出
有治(No.25 ザナヴィARTAシルビア)など有力チームがシリーズ戦での屈辱を晴ら
すべく、全力で来るだろう。
また、GTオールスター戦では、シリーズ戦で義務づけられているウエイトハン
ディ制は採用されない。このため、各マシンのパワーが掛け値なしで発揮されるだ
ろう。ハンデによって苦戦を強いられたNo.18 TAKATA童夢NSX(脇阪寿一/金石勝
智組)などNSX勢にとっては、その実力を見せつけるチャンスかもしれない。
とは言え、このオートポリスはかなり長いメインストレート(904m)と低速のヘア
ピン2カ所にいくつかの高中速コーナーが巧みに組み合わされ、適度なアップダウ
ンもあるなかなかの難コースだ。こういった、総合力が問われるコースはスープラ
の得意とするところだ。また、ここでは最近ビッグマシンでのレースが行われてい
ないし、もちろんGTマシンで走るのは初めてだけにGTドライバーズたちにとっては
未知のコースといえる。27日午前の公式練習後、午後に1回だけの予選というスケ
ジュールだけに、マシンのセッティングに手間取ると下位に埋もれてしまう可能性
だってある。この辺を考えるとスピードではやや不利なスカイラインGT-Rでも、操
縦性の良さを考えると、決して侮れない存在になるだろう。
GT300クラスでは、ウエイトがないだけにシリーズ戦で絶対的な速さを見せたシル
ビア勢が有利に感じられる。特にシリーズ戦で勝ちを逃しているNo.81 ダイシンシ
ルビアは一発を狙ってきそうだ。さらにシリーズ後半に速さを発揮したNo.26 STPア
ドバンタイサンGT3R(松田秀士/D.シュワガー組)、No.7 RE雨宮マツモトキヨシ
RX7(松本晴彦/山野哲也組)なども注目だ。
シリーズ戦において、皆が勝手知ったるサーキットですら勝者の予想がつかない
GTCだ。まったく未知のコースといえるオートポリスでは、勝者どころか、どのマシ
ンが有利かも正直予測もつかない。ただ言えるのは、今年のモータースポーツ・
シーズン最後のビッグレースだけに各チーム、ドライバー思いっきり攻めてくるは
ずだから、とんでもなく迫力ある、激しいレースになることだけは請け合おう。
■国さん、ついに本当のラストランに
そして、もう一つ忘れてはならないことがある。それは日本、いや世界のレーシ
ング・シーンで41年間に渡り活躍してきた、日本の誇るレーサー、高橋国光がこの
GTオールスター戦をもって、ビッグレースから引退するということだ。引退レース
であるのだが、国さんと飯田章のNo.100 RAYBRIG NSXは、きっと勝利を狙って激走
を見せてくれるはず。我らが愛すべき"国さん"のラストランをその目に焼き付けて、
この偉大なる"レースの鉄人"に大いなる拍手を送って欲しい。
■GTオールスター戦ならのお楽しみも盛りだくさん
メインイベントのレースは真剣勝負だけど、NICOS CUP GTオールスター戦はファ
ンのための夢の祭典だ。このオールスター戦だからこそというイベント、アトラク
ションも数多く用意されている。さらに、シーズン最後ということもあって、ドラ
イバー、チームスタッフ、キャンギャルたちもとっておきの大サービスをしてくれ
るかも。ともあれ、1日中GT漬けになって楽しめること請け合いだから、レース・
マニアはもちろん、クルマ好きからその家族、友達に彼女までみんなで楽しめるぞ!
27、28日はオートポリスへGOだ!
Report by GTインサイドレポート班
以上
☆予想エントリーリスト
NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
[GT500] 17台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ *
------------------------------------------------------------------------------
1 ペンズオイル・ニスモGT-R エリック・コマス(F) 本山 哲 NISMO BS *4
2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 6
3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS 9
6 ESSO Tiger Supra 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
ESSO Tiger Team LeMans BS *
12 カルソニックスカイライン 星野一義 影山正美 TEAM IMPUL BS 2
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS+12
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS*10
30 NICOS McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS 19
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS 7
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI*16
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 5
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 14
39 デンソーサードスープラGT 土屋圭市 影山正彦 TOYOTA TEAM SARD YH 3
55 CLIPSEタイサンバイパー 田嶋栄一 本庄康幸 TEAM TAISAN with ADVAN YH 17
64 Mobil 1 NSX トム・コロネル(NL) 光貞秀俊 Mobil1 NAKAJIMA RACING BS*13
88 ノマドディアブロGT-1 和田 久 古谷直広 JLOC TY 8
100 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT BS *1
[GT300] 8台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ *
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 11
15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 NISMO YH*15
19 ウエッズスポーツセリカ 織戸 学 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH *
25 モモコルセ・アペックスMR2 新田守男 高木真一
MOMOCRSE Racing Team with Tuchiya YH *
26 STPアドバンタイサンGT3R 松田秀士 D.シュワガー(D) TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH *
72 オークラRX7 石川 朗 平野 巧 オークラロータリーレーシング YH 20
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 18
81 ダイシンシルビア 福山英朗 大八木信行 TEAM DAISHIN YH +
○略号
*)最後の数字はファン投票順位(20位まで)、*はシリーズ戦勝利、+は鈴鹿1000km優勝
※タイヤ BS:ブリヂストン、MI:ミシュラン、TY:トーヨー、YH:ヨコハマ
※国 籍 AUS:オーストラリア、D:ドイツ、F:フランス、NL:オランダ
※このエントリーはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
GTオールスター戦ではシリーズ戦のウエイトハンディは反映されません。
☆タイムスケジュール
11月26日(金) 練習走行
N1/カート フリー走行 9:00~12:00
☆GTフリー走行 14:00~16:00
11月27日(土) 公式予選
カート予選 8:15~ 8:30
N1予選 8:40~ 9:10
☆GT練習走行 9:35~11:35
☆ピットウォーク 11:45~12:45(ガードナー・バイクデモラン)
N1-1決勝 13:10~14:00 20周
☆GT予選 14:15~15:15
11月28日(日) 決勝レース
☆GTフリー走行 9:00~ 9:30
N1-2決勝 9:55~11:00 20周
カート決勝 11:20~11:50 7周
☆ピットウォーク 11:55~12:40
(ガードナー・バイクデモラン、スパーカー・デモラン、高橋国光セレモニー)
スターティングセレモニー 13:00~
☆GT決勝スタート 13:30~ 54周(終了予定15:15)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■入場観戦券(中学生以下は無料)
◎前売入場観戦券(27、28両日有効):4,500円
◎当日販売チケット
28日(決勝)入場観戦券:5,500円、27日(予選):2,500円、26日(練習):1,500円
※観戦場所は制限エリア(パドック、ピットエリア、タワー、ロイヤルルーム他)
以外は第1、最終コーナースタンドと、どこでも自由に観戦可能。
■前売ロイヤルルーム入場観戦券(限定2,000枚)は完売致しました。
■パドックエリアパス(パドックパス):6,000円(27、28両日用、当日売りのみ)
※パドックエリア券はピットウォークの入場もできます。
■ピットウォークパス:2,000円(1日有効、当日売りのみ)
※パドックパス、ピットウォークパスには、観戦券が別途必要です。
【チケット発売所】
●ローソンチケット(ダイエー内ローソンも含む)●チケットぴあ
●ファミリーマート●JTB●オートバックス(中国、四国、九州地区各店)
●その他最寄りのチケットショップでお買い求め下さい。
☆チケットのお問い合わせ先:
ローソンチケット 092-844-5945、チケットぴあ 092-708-9999、
JTB海外旅行九州支店 092-712-0700
☆現地宿泊及び各地区からのツアーをご希望の方:
JTB海外旅行虎ノ門支店 03-5512-0530、JTB海外旅行九州支店 092-712-0700
(熊本駅、大分駅からの当日日帰りツアーもあります。お申し込みはお早めに)
【お問い合わせ】
●オートポリスサーキット TEL:0973-55-1111/FAX:0973-55-1113
●GTオールスター実行委員会 TEL:03-3461-9893/FAX:03-3461-9882
【TV放送】
12月4日(土) 16:00~17:15
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州
大分放送(OBS):12月11日(土) 25:40~/長崎放送(NBC):12月18日(土) 25:40~/
熊本放送(RKK):12月22日(水) 25:50~/宮崎放送(MRT):12月18日(土) 26:10~/
南日本放送(MBC):12月12日(日) 25:20~
※放映日時は予定です。
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 7 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート4 99/10/24
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
■レース終了後のコメント
#36カストロール・トムス・スープラ(GT500 優勝)
関谷正徳「優勝はうれしいです。チャンピオンを逃したことについては、自分たち
のやるべきことをやって、ベストな状態でベストな結果を出したわけですから、し
かたないですね。チーム(タイトルが獲れたこと)はよかったと思います。これ以
上ない最高の仕事をしたということでしょう」
黒澤琢弥「結果的には勝ててうれしいんですけど、ボクがプッシュして走っても道
上クンに抜かれて、自分のパートも予定よりも5周ぐらい早く入っちゃたんで、ボ
クは関谷さんに優勝をプレゼントしてもらったかな、という感じです。16番が想像
以上に速くて、つらいレースてしたけれど、今はホッとしてます」
*26 STPアドバンタイサンGT3R(GT300 優勝)
松田秀士「最高ですね。前回のTIも勝てるなって実感があったんですけど、トラブ
ルが出てしまってリタイアしてしまったので。とにかくウチのクルマはコンスタン
トにいい状態で走れるのと、ヨコハマタイヤが最初から最後までグリップが変わら
ないので、すごく楽でした。シュワガーもがんばってくれたので、ボク自身はほん
とうに楽なレースでした。今日はとてもいい気分で帰れます」
ドミニク・シュワガー「当初来日したのはJGTC参戦のためではありませんでした。
こういったチャンスを与えられたのはラッキーだと思います。全体的にはついてい
ない1年でしたが、こういったかたちで2回優勝できて、ほんとうによかったと思
います。まだこのクルマのレースがあと1戦残っていますので、ぜひともいい成績
をおさめて、来年がいい年になるようにつなげていきたいと思っています」
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R/No.2 ARTAゼクセルスカイライン(GT500 2位/3位)
岡寛NISMO監督「シリーズを通してチャンピオンを獲るというのが目標でしたから、
ドライバータイトルを獲れたということで目標は達成できたと思います。当然、コ
マス選手も本山選手もがんばっているんですが、チーム全体が力を出せたというこ
とだと思います。今年、クルマとしては残念ながらほかより1秒も遅れるものしか
造れませんでした。そういう状況でチャンピオンを獲れたということは、昨年より
価値があると思います。(ピット作業の速さなど)小さなことを拾い集めていった
結果です。まあ、欲をいえばチームタイトルもほしかったですけどね。
今日のレースで、最後にNo.2が前に出たのはドライバーにまかせていた結果です。
No.1のほうは4位以内にいればチャンピオンになれることは知っていましたからね。
GT300のほうは、くわしくは調べてみないとわからないんですけどちょっとトラ
ブルが出てしまいました。まあ、シリーズチャンピオンは獲れませんでしたが、新
型シルビアが出たときに速さをアピールしようという考えがあったので、それは充
分見せられたと思います。シリーズ全戦ポールポジション、7戦3勝ですからね。
土屋選手はきっちり仕事をしたし、井出選手も成長しました。得るものは大きかっ
たと思います」
*19 ウエッズスポーツセリカ(GT300 2位)
織戸学「今までのなかでもこれだけ迫力のあるレースができたのはなくて、いい
レースでした。ボクの目標であり夢であったMR2の前を走れたし、2位を譲っても
らったかたちだけどチャンプの可能性はあったし、ベストをつくせた。シリーズ
(タイトルを)逃したのは惜しかったけれど、まあまたひとつ成長できた。終わり
よければすべてよしですね」
原貴彦「勝てなかったけれど、なんかすっきりしました。勝てるつもりでがんばっ
て、チームもドライバーも精一杯やりました」
坂東正明監督「No.25は最後ブレーキがつらかったみたいだし、スローパンクチャー
もしてたみたいなんだけど、ウチはもうプッシュするだけ、ガンガンいくだけの状
況だった。そこで当たったちゃったらなんにもならないから、土屋(春雄No.25監
督)さんと『バンちゃんとこ何点? ウチは何点』って相談して、ウチが前にいっ
てもNo.25がチャンピオンということがわかったんで、先にいかせてもらった。で
も、ホントは最後ピットウォールに立ってポルシェ(No.26)に念力を送ってたんだ
けどね。最後にポルシェがガス欠で止まってウチが先にゴールしてチャンピオンっ
ていう予定だったんだけどな(笑)。そういうことは抜きにして今回のレースはお
もしろかったね。今年1年タイヤを開発してきて、タイヤ屋さんもよろこんでいる
と思うよ」
*25 モモコルセ・アペックスMR2(GT300 3位)
長谷川勇総監督「最後の最後はNo.19はもう前へいかせようという話になった。高木
がスピンしたときは心臓が止まるかと思ったよ(笑)。でも、井出くんも突っ込ん
でしまったようだからお互いさまかな。新田だったら安心だけど、高木だと胃が痛
いよ(笑)。タイヤのエアが抜けてきちゃって、保つか保たないかもわからなかっ
た。チームもタイトルが獲れたし、新田はドライバーでも獲れたから(よかった)」
*15 ザナヴィARTAシルビア(GT300 4位)
土屋武士「ボクが乗っているときはクルマはまったく快調だったんだけど、井出選
手に代わってからABSがおかしくなっちゃってペースが上げられなかった。チャンピ
オンを獲れなかったのは残念ですけど、精一杯やったから悔いはないです。シリー
ズチャンピオンというのは1年間を通しての結果だから、それが向こう(No.25)の
ほうが上だったということです。親父(土屋春雄No.25代表)には『ニギリはいって
こいだな』と言われました。今回、予選はこっちが上で決勝は向こうが上だったん
で」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(GT300 5位)
松本晴彦「最初はついていくつもりがポルシェにスッといかれて、ダイシンさんを
抜いてからもちょっとペースが上がらなくて、今いちプッシュできなかった。もっ
といきたかったですね。シーズンは、けっこうクルマを仕上げてもらって、戦闘力
もトップを走れるポテンシャルになって、2位1回、4位2回でしたか。今年から
Aドライバーになってプレッシャーはありましたけれど、山野さんとお互いにいい
ところを探って、ベストな状態にクルマを仕上げて、入賞もできました。でも勝ち
たかったです」
#12カルソニックスカイライン(GT500 7位)
星野一義「スタートはアウトからズバッといっちゃったよ。クルマはすごくよかっ
たけど、タイヤはきつかったね。それはほかもいっしょだけど。ピットインでNo.1
と順位が入れ替わったのは、ピットロードで前に遅いクルマがいてつっかえちゃっ
たから。ガソリン(補給量)をギリギリせめてたから、最後に足りなくなってもう
1回はいらなきゃいけなかった」
#100 RAYBRIG NSX(GT500 9位)
高橋国光「たいへんいい雰囲気で終わったんじゃないかな。クルマの状態はよかっ
たけど、ブレーキはちょっと深かった。なにがなんでもチェッカーを受けなきゃい
けないと思ったんで、とにかくチェッカーを受けることだけを考えました。ホンダ
で育って、鈴鹿から4輪を始めて、ホンダのモータースポーツの夢が詰まっている
もてぎでフィニッシュできたのはうれしい。かなえられなかったことはあるけれど、
ここまで来られたんで、みなさんに感謝してます」
飯田章「もうちょっと上のポイント圏内でゴールできればよかった。今日は密集し
たところにいたんで、前に詰まって抜けなかった。ボクはまだまだ(未熟)ですね」
#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「エンジンがいってしまったのでしょうがないですね。(ハンディウェイ
トを)90kg積んでるとエンジンにも負担がかかるみたい。朝、ブレーキが調子よかっ
たからそこそこ追い上げられると思ってた。3位にはなれると思ってたのに…。そ
のかわり、オールスターではブッちぎる。(オートポリスは未経験だが)走ったこ
とないとこで速よ走らなあかんのや」
■タイトルホルダー・インタビュー
○GT500 ドライバーズ・チャンピオン
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「今回のレースに関しては、4位でフィニッシュすればチャンピ
オンシップはとれるということがわかっていましたので、4位狙いでレースを考え
ていました。予選の順位は6位だったんですけど、その順位に関しては、後方から
チャンピオンシップを狙えるいい順位であると考えていました。チームも本当にい
い仕事をしてくれましたし、ピットストップの際も、本当にいい仕事をしてくれた
と思いました。ちょうど前後にいたのが日産のクルマだったので、チャンピオンを
とれるように応援してくれるという話がありましたので、不安には思っていません
でした」
○GT300ドライバーズ・チャンピオン
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「最高にうれしいです。チャンピオンを獲ることを目的にずっとやってき
たので、すごくうれしいです。今年のGT300はつねに接近戦が続いてたんでかなり苦
しい状態だったんですけど、そのなかでチャンピオンが獲れたので、ほんとうにチー
ムのスタッフに感謝します。正直、最後の最終コーナー立ち上がってくるまで、ずっ
と不安には思ってたんですね。完璧な状態のクルマで走ってたわけではなかったの
で。高木真一クンが最後に『バイブレーションが出てきた』っていうんで、スロー
パンクチャーじゃないかっていう疑いも出てきて、土屋(春雄監督)さんと二人で
最終コーナー出てくるまでドキドキしてました」
○GT500チーム・チャンピオン
#36/37 TOYOTA Castrol Team TOM'S
館信秀監督「(シーズン)前半はクルマのトラブルが多かったんですね。2台つね
に完走することができなくて、片方、もしくは両方ダメなときもあったんですけど、
ちょっと前半戦苦しかったのが、(最終戦までもつれこむ)こういう結果となった
んじゃないかと思います。来年に向けては、もう少し早い時期から開発をしなけれ
ばいけないんじゃないかな、と思います。No.36(のドライバーズタイトル)に関し
ては、コマス選手がずっといいところにいましたからね。最後の最後まで『つぶれ
ろつぶれろ』と思ってましたけど(笑)、非常にコマス選手は今年安定していまし
たし、正直いいまして、獲れればいいな、という油断がありましたね。台数的には
NISMOさんと互角にやってたわけですから、そのなかでチームチャンピオンを獲れた
ことは充分だと思います」
○GT300チーム・チャンピオン
*25 MOMOCORSE Racing Team with Tsuchiya
土屋春雄監督「序盤の展開からいってこんなにうまくいくとは思ってなかった。新
田くんが乗ってる序盤にエンジンがちょっとバラつきまして、いつ止まるのかな、
という不安があって、今日はほんとうに疲れました。ラスト2周ぐらいのところで
タイヤのバイブレーションが出てきて、スローパンクチャーじゃないかってうこと
だったんですね。でもなんとかゴールできたんで(ホッとしました)。
親子でチャンピオンを争えるのは、ありがたいことですね。こういうチャンスっ
てなかなかないと思いますんで。ただ、サーキットに来ちゃうと関係ないですね。
この仕事やってるかぎりは、どっちが上に立つか、親子ということは関係なくいつ
も勝負です」
☆ポイントランキング(全戦終了、全7戦)
◎ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. Driver 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
-----------------------------------------------------------------------------
1 1 E.コマス 77 15 8 6 20 12 4 12
2 36 関谷正徳/黒澤琢弥 73 10 2 20 1 10 10 20
3 1 本山 哲 69 15 - 6 20 12 4 12
4 18 脇阪寿一/金石勝智 47 20 15 12
5 64 T.コロネル 41 10 3 20 8
6 12 星野一義/影山正美 40 1 12 8 6 8 1 4
7 2 鈴木亜久里 38 8 15 15
8 2 M.クルム 38 8 - 15 15
9 37 鈴木利男 38 12 10 15
10 16 中子 修/道上 龍 36 12 12 2 10
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. Driver 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
-----------------------------------------------------------------------------
1 25 新田守男 73 3 20 15 15 8 12
2 15 土屋武士/井手有治 72 2 20 20 20 10
3 25 高木真一 70 - 20 15 15 8 12
4 19 織戸学/原 貴彦 70 20 15 12 8 15
5 7 松本晴彦/山野哲也 58 10 10 15 15 8
6 61 R.ファーマン 42 15 8 12 3 4
6 61 中谷明彦 42 15 - 8 12 3 4
8 26 松田秀士/D.シュワガー 40 - - - - 20 20
9 81 福山英朗/大八木信行 33 1 12 10 10
10 77 小林且雄/谷川達也 31 10 3 12 6
◎チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. TEAM 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
-------------------------------------------------------------------------------
1 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
97 12 10 20 15 10 10 20
2 1/2 NISMO 76 15 8 6 20 12 15 15
3 16/18無限×童夢プロジェクト 71 20 12 12 15 12 10
4 64 Mobil 1 NAKAJIMA RACING 33 10 3 20 8
5 12 TEAM IMPUL 36 1 12 8 6 8 1 4
6 100 チーム国光with MOONCRAFT 32 20 4 8 2
7 6 ESSO Tiger Team LeMans 31 - 3 8 20 2
8 38 TOYOTA TEAM CERUMO 31 4 15 3 6 3
9 35 マツモトキヨシ TEAM TOM'S 21 15 6 6
10 3 ハセミ・モータースポーツ 24 6 4 4 10 3
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. TEAM 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
------------------------------------------------------------------------------
1 25 MOMOCORSE Racing with Tsuchiya
73 3 20 15 15 8 12
2 15 NISMO 72 2 20 20 20 10
3 19 RACING PROJECT BANDOH 70 20 15 12 8 15
4 7 RE雨宮レーシング 58 10 10 15 15 8
5 26 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
48 8 20 20
6 61 チーム・テイボン・ラリーアート 42 15 8 12 3 4
7 81 TEAM DAISHIN 33 1 12 10 10
8 77 CUSCO RACING 31 10 3 12 6
9 14 アルタRACING TEAM 27 6 8 4 - 6 - 3
10 70 TEAM GAIKOKUYA 24 4 6 3 10 1
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
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GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 99/10/24
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
■朝のフリー走行終了後のコメント
#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「クルマはボチボチ。いや、完璧かな? クルマも人間も全部快調。最初
は遅いクルマがいっぱいいたからタイムが出なかったけど、最後に帳尻は合わせた
でしょ? あのタイムが出るってことは大丈夫ってこと。ぜんぜん問題ない。勝つ
自信? あるある! オレっちは勝ちに来たんだから。ハッキネンの例もあるから
レースはわからないけど、100点満点の走りをするから大丈夫。でも、スピンしたら
ごめんね(笑)」
黒澤琢弥「最初は昨日50周以上走ったタイヤだったからタイムが出なかったけど、
後半関谷さんに代わったときは7~8周しかしてないタイヤだから、最後にタイム
が出た。タイヤが減ってない状態と減った状態を見ただけだよ。ハンドリングはどっ
ちでも変わらない。ウチのクルマは金曜日からギヤ比も足回りもなんにも変えてな
いんだけど、いいときってそんなもんだよ。今のところオレがスターターの予定だ
けど、当てられないように気をつけないとね。NSXが全体的に速いから、ブレーキン
グで突っ込まれないぐらいのマージンを1周目で稼がないと。16号車は失うものが
ないから強引に抜いてくるかもしれないけど、オレたちは当てられたら困る。オー
プニングラップをトップで帰ってこられたら、その後は徐々にマージンを稼げると
思う。とにかく今日は勝ちたい」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「ベストタイムはもっと出せたと思いますが、ちょうど36号車の後ろについ
たので、そのままずっとついて走っていました。向こうは昨日走り込んでタイヤを
使っていたと思うので、タイムが出てなかったんでしょう。でも後ろについて走っ
たことでスープラの速さを見ることができました。コーナー自体はNSXのほうが速い
と思いますよ。でもストレートは負けてますね。だからブレーキングやコーナリン
グを生かせるように走りかたをいろいろ考えないと。でも、今日は勝ちます」
*19 ウエッズスポーツセリカ
織戸学「金曜の満タンセットとは違っているけれど、クルマはそんなに悪くはない。
トータルで走れるようなセットです。午後、レースに向けて温度しだいでセットを
変えます。(事前の)テストではタイム的によくなかったけど、材料を集めて金曜
に持ってきて、いい方向でそれを合わせていって、予選は僅差だったけれど3位に
上がれて、シリーズ1―2―3のグリッドになった。観てるほうはおもしろいんじゃ
ないかな。ポイントは、ウチは2台から離れてるけれど、チャンプの可能性があれ
ば獲りたいし、そのためにはいい順位でゴールしないと可能性はない。トップに実
力で入ってチェッカーを受けたい。まわりのことはその後でしょう」
原貴彦「テストは悪くはなかったけれど、ここまで調子はよくなかった。でもタイ
ヤがうまく使えるようになったし、いいタイヤなんで目一杯(性能を)引き出す方
向でセットしてます。スタートは織戸くんです。ウチが勝っても向こうが2位、3
位だとタイトルは獲れないけど、とにかく勝つレースをしたい。開幕戦から勝って
ないんで、最後を勝って締めくくりたい」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「こんなもんじゃないですかね。特別、速くも遅くもない。このペースを
どこまで維持できるかで勝負は決まるんで、どこまで集中して走れるかですね。ド
ミニクがスタートで遠慮なくかき回すだろうからね。チャンピオン争いなんか知っ
たこっちゃないから(笑)。辛抱強くいって、後半勝負でしょうね」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
高木真一「早めにピットインしたのはシフトのフィーリングが変わったから。戻っ
てくるバネが強くて、ちょっと気になっただけです。ちゃんと入るし戻ってくるん
だから問題はないんだけど。(チャンピオン争いの3台が)満タンでみんな同じぐら
いのタイム。決勝はムチャムチャおもしろいと思いますよ」
新田守男「すごいレースになるよ。これだけ3台とも調子いいことってないんだか
ら。しかも最終戦だよ。カギを握っているのはGT500のマシンと*26のタイサン。あ
いだに入ってくるとややこしくなるね。決勝がすごく楽しみです」
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「おあつらえむきのレース。意識的にやろうとしてもムリっていうレース
になるだろう。でもウチはみんなより一手一手先手を打ってるから。昨日も午前中
にタイムを出して、午後は決勝用セッティングをやってるし。やるべきことはやっ
たので、自分たちのやってきたことを信じるだけです。いつも勝たなきゃいけないっ
ていうレースをして来たから、自信があります。プレッシャーもやる気もいつもと
同じ。ただ違うのは、今日の一戦で今年全部の成果が出るということ。チャンピオ
ン獲ったところから来年をスタートさせたいんで、今日は次のスタートを切るため
のレースだと思ってます」
#100 RAYBRIG NSX
高橋国光「クルマは問題ない。快調。ただ、やはり重いね。ボクの走りは軽いとき
も重いときも同じなんだけど、アキラはガンッといくからね。ブレーキがきつそう
だね。なんせトラブルが恐いんでトラブルなしでいきたい。後半ブレーキがハード
だろうから、そのぶん遅れないようにしないと」
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「昨日トラブルが出てフルタンクのテストができなかったんで、ちょっと
ギャンブルをしてセッティングを変えたんですけど、それがいい方向にいきました。
フルタンクにして今朝走ってみてすごくよくなっていたので、昨日テストできなかっ
たことも影響ないです。前回のTIではタイヤチョイスに問題があったんですけど、
それも今回は大丈夫です。このままいけばかなりいけそうです」
#1ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「フリー走行でポジションが後ろなのは、古いタイヤを履いて出
てそのまま換えないで走ったから。ライバルは古いタイヤでスタートしてその後で
タイヤを換えた。はじめはボクらのほうが速かったよ。最初の15分は5位以内にいた
からね。そうとう走ったタイヤでのタイムだから、タイムに非常に満足している
よ」
#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「(フリー走行中)プロペラシャフトが折れて止まってしまった。今、ス
ペアに交換しているので決勝は大丈夫です。でも予選グリッドが悪くていろいろセッ
ティングを変えたのが確認できないまま終わってしまいました。決勝はボクがスター
トで、40周くらいまで引っぱる予定。タイヤは固めを選んでいるんで大丈夫」
#88ノマドディアブロGT-1
和田久「カムシャフトにトラブルが出て、走行中にストップしてしまった。今、反
対側のバンクからパーツを取って直していますがグリッドに並べられるかどうか…」
*61 テイボン・トランピオ・FTO
駒塚守エンジニア「ファーマンが走行中、1コーナーでコースアウトしてしまった
ようです。今、ディフューザーなどをちょっと直してますが、大きな問題はありま
せん」
■タイヤメーカーに訊く
◎ブリヂストン
「今回持ってきたのは2種類。ソフトとハードという分けかたをしてます。選んで
いるのはNSXが4台ともソフト、スカイラインもソフトですが#3だけソフトとハード
のコンビネーション。スープラは#6がソフト、#32、#38がハード。マクラーレン
(#30)はソフトです。構造的にはNSX、スカイライン、スープラはそれぞれ異なっ
ています。マクラーレンはいろいろテストしたんですが結果的にNSXと同じものに
なっています」
◎ヨコハマ
「今回、GT500は1台だけ(#39)です。従来の構造に加えて新しい構造のものを1
種類持ってきました。選んだのはリア用が新構造のソフト、フロントが従来構造の
ソフトです。GT300はほとんどソフトを選んでいますが、*20はミディアム、*25と*15
はその中間くらいのものを使っています。いつも固めを使っている*19も今回はソフ
トです。金曜の感触がよかったのと、今日の気温がそれほど上がらないとチームが
判断したようで…。*19はこのくらいの気温だと、タレがちょっと心配ですね」
◎トーヨー
「GT500(#88)はソフト、ミディアムのうちソフトをチョイス。GT300は*61がミディ
アム、*86がソフトです。*61は、ここでのテストに間に合わなかった構造のものを
持ってきて使っています。前回(TI)はアンダーが強くて摩耗がひどかったんです
が、今回はレースディスタンスは大丈夫です」
◎ミシュラン
「今回用意したタイヤは、プレスリリースにあるとおりドライが4種類。選んだの
は3台ともミディアムです。金曜の天候が安定していてロングのテストができたの
で、レースディスタンスでの保ちも大丈夫です。
今年1年間の目標は『トヨタ車で一番になる』ことでした。スープラはタイヤメー
カーが3社ありますから、そのなかで一番になればミシュランのパフォーマンスを
示すことになります。その意味では、(シーズン)序盤はスケジュール的に追われ
ながらやらなければいけない状況だったんですが、ここまでよくやってこれたと思
います。総合チャンピオンというのは、そのほかにいろいろなファクターがありま
すから…。もちろん獲れればそれにこしたことはありませんけれどね」
■決勝スタート直前情報
天候:晴れ 路面状況:ドライ 気温:24度 路面温度:31度
決勝日(24日)入場者数:4万2300人 予選日(23日):1万3000人
*86 BPアペックスKRAFTトレノはブレーキ系トラブルのためピットスタート
*71シグマテック911はエンジントラブルのためスタートできず
■レース中のコメント
#18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「V字コーナーあたりで急にエンジン(の回転)が重くなった。メーターで
は水温はそんなに上がっていなかったんだけど…」
#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「10周くらいでブレーキがなくなっちゃった…」
#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「おととい出たのと同じ、ブレーキの前後バランスが狂っちゃう症状がま
た出てしまった。今、右京ががまんしながら走っている状態。目一杯踏まないよう
にいかないといけない。路面はホコリっぽいけどライン上は大丈夫だよ」
#100 RAYBRIG NSX
飯田章「クルマもブレーキも大丈夫。でも、密集したところにいたんでコツコツ当
たってしまって、ペースを上げられなかった。もっとペースを上げたかったんだけ
ど、前につかえてしまって抜けなかった」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「思ったより気温が高かったけどクルマの調子はよかった。序盤は前のクル
マについていけなかったんだけど、後ろが離れてからはラクなレースになった。ポ
ルシェがすごく速かったんで、ムリしないで先にいかせた。MR2とシルビアはそんな
にペースが速くなかったんでついていった。いいバトルができたよ」
●リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No. 原因 周回数
----------------------------------------------------
*71 エンジントラブル 0L
*86 駆動系トラブル 2L
#39 エキゾースト破損 4L
#18 オーバーヒート 11L
*355 ステアリングトラブル 24L
*81 エンジントラブル 32L
*72 デフトラブル 37L
*111 ミッショントラブル 37L
*GTインサイドレポート4に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 7 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 99/10/23
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
■予選2回目終了後のコメント
*61 テイボン・トランピオ・FTO
中谷明彦「午後も一応アタックはしたんですが、気温が上がると思って午前中にタ
イヤを使っちゃったのでタイムアップできませんでした。タイヤは、TIでベースゴ
ムまで出ちゃうくらい摩耗してしまったので、今回は固めのものです。もちろん柔
らかいほうがタイムはいいんですが、保たなきゃしょうがないですからね」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「2回目は、午前中悪かったところを直して中古タイヤで出ていったんだけ
ど、気温と路面温度が下がったので結局朝の状態に戻した。それでニュータイヤを
履いてアタックにいったんだ。コース上にはけっこう砂利とか出ていたね。だけど、
確実にタイムを出そうと思って気合いを入れていったよ。そうしたらハーフスピン
しちゃって…。その後仕切り直して、もう2周アタックしたらベストタイムが出た。
自分のなかでは久々にいい走りだったと思うし、おもしろい予選だった。タイム的
にも、2回目はザナヴィに勝ってるし、MR2ともコンマ1秒差。最終戦だから、予選
から1-2-3にいないとおもしろくないもんね。明日はどこまでいけるかわから
ないけど、プッシュしていくしかないでしょう」
#12 カルソニックスカイライン
星野一義「もう一声だったね。午前中とはちょっとセットを変えてよくなったんだ
けど。予選アタックをやったのは久々だからね。どんどん乗らないようにしてきて
るから。でも、ちょっと乗れば大丈夫。体力的にはぜんぜん大丈夫だし、明日はが
んばるよ」
*111 JIM GAINER F355
真希遊世「午前中に電圧が上がらなくなってエンジンが吹けなくなってしまったん
です。そのまま走ってもタイムが出ないんで、午後は走行をせずにエンジンの積み
替えをやってました。明日には間に合います。間に合わせるために午後走らなかっ
たんですから。予定どおりに走れていれば2分は切れたはずなんですが…」
#88ノマドディアブロGT-1
和田久「午前中はデフのトラブルで走れませんでした。アッセンブリーで交換した
んで午後は問題なかったんですが、タイム的にはもうちょっといけたと思います。
ちょっと失敗してしまったんで…。でも上のほうには届かないですね。速すぎます
よ(苦笑)。決勝は、例によって燃費がきびしいので2回ピットになると思います」
*20 オートレットセリカ
松永雅博「午前中は1段低いギアで走ってたんですよ。2速でいくべきところを1
速とかね。午後には変えたんだけど、気づくのが遅かったですね。気づいていれば
ギア比もそれに合わせられたし、ちょっと残念。ここでのテストができていなかっ
たのが痛かったです。決勝は3分の2くらいまでボクが引っぱってピットインする
予定です。タイヤが保たなければ早めに入りますが、2回ピットというのは今のと
ころ考えていません」
佐藤久実「ここのコース自体はわりと走っているんですけど、このクルマではあま
り周回できてないんです。昨日もちょっとトラブルがあって思うように走れなかっ
たし…。予選2回終わってようやくリズムがつかめてきたところです」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「午後はセットを変えていきましたが、よくもなく悪くもなくでしたね。午
前中失敗したなと思っていたS字もうまくまとめたし、出口のシフトアップもいい
感じで、回転を見てても悪くなかったんですが、ほかのところが遅かったんでしょ
う。明日のレースはけっこう荒れる気がするので、気をつけないとね。満タンです
ごくいいので、スタートで前に出たらこっちのもんなんですけどね」
#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「1回目より若干ダウンフォースをつけていったら、クルマはかなりよく
なったけど、ブレーキがロックするみたいな感じでちょっとおかしかった。でも、
その後直して満タンでいったらすごくよかったので、まぁ明日を楽しみにしててく
ださい」
#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「朝から右コーナーがアンダーステアで、2回目も直らなかった。午前中
とはいろいろ変えたけど効果がなかったね。でもぜんぜん平気。ペンズオイルが
ピットインして、出てきたときにオレが1コーナーにいるようにすればいいんで
しょ(笑)。オレの頭のなかには黄色いのしかないから(笑)」
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「1回目はクラッチのトラブルがあって走れなかったけど、メカ
ニックがいい仕事をしてくれて直してくれたのでよかった。2回目の予選について
はとても満足しているよ。タイムもよかったし、クルマのバランスもよかった。た
だ、80kg積んでいるのでABSの具合がちょっとおかしかったんだけどね。明日のレー
スでは4位か5位でフィニッシュできると思う。タイムはみんなすごく拮抗してい
るから。ブレーキに関してはちょっと不安が残っているけど、明日はブレーキをい
たわりながら走るよ」
#2 ARTAゼクセルスカイライン
ミハエル・クルム「朝考えていたとおりタイムを更新できてうれしいよ。今朝は
セッティングに不満があったのでそれを変えて、それがいい方向で決まった。さい
わい気象条件は午前中と同じだったのでペースをキープすることができた。明日は
すごくエキサイティングなレースになるよ。チームプレイ? 状況によってはあり
うるだろう。チームが決めることでボクはまだ知らない。ボクは自分のレースにベ
ストをつくすだけだよ。チームが決めたらそうするけど、エリック(コマス)たち
にはその必要はないと思う」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
長谷川勇総監督「予選2番手だし、タイム的にも悪くない。トップともそんなにタ
イム差がないんで、(決勝は)ねばり強くいくことでしょう。あとはポルシェが中
盤から攻めてくるんで、それがからんでくるとややこしいけれど、最終戦らしい戦
いをやりたいね。土屋(春雄監督)さんも言ってたけれど、肩の力を抜いて開き直
れるかどうか、これにつきると思う。今日の予選も、最後はドライバーがそうとう
力を出していたと思うよ。新田も予選でドライビングミスをやっちゃって、そのな
かでの100分の1秒とか2秒の差でしょう。ここまでやればいいレースになるで
しょう」
*72 オークラRX7
石川朗「オイルポンプのボルトが飛んでハウジングがゆるんでしまった。歯車が噛
んじゃっていて、そのパーツがなくて直しているところです。平野が予選走ってな
いんですよ。嘆願書が通れば決勝にも出られると思いますけど。調子が上がってき
たところでブレーキがかかってしまった感じですね」
*77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「決勝ラップは人並みなんで、あとは序盤でどこまでプッシュできるか。
ラップを落とさないで最後までつまらないトラブルが出なければ、という感じです
ね。ウチは去年のタイムまでいってないのに、みんな速くなりましたね。このコー
スは砂が出るし、タイヤカスもあるんで、GT500が来てもよけたくないですよ」
谷川達也「ポジション的には変わってないんです。なにをやってもダメでした。満
タンはいい状態なんで、(上位が)壊れるのを待つだけ。淡々とムリせずいきます」
*81 ダイシンシルビア
福山英朗「今日はもうチャンピオン争いをしているチームの底力にビックリした。
やっぱりタイトルがかかってると一発でここまで上げてくるんだからすごい。タイ
サン(*26)とウチとRX7(*7)の位置関係はこれまでどおりだったのに3台(*15、
*25、*19)が上がってきたのがすごいよね。明日は、後ろからバトルを見せてもら
いましょう(笑)。後半勝負ですね。大八木さんがスタートの可能性が高いですね」
大八木信行「スタートはどちらでもええのと違うかな。予選ポールにもこだわりは
持ってなかったし、レース重視の方向で予選をこなしたけれど、それなりに得るも
んはあったですよ。クルマも、午前よりもよくなってます。ハンドリングもクリア
になりました。トップ争いはチャンピオン争いやから、中盤競り合いも多いやろう
な」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
ドミニク・シュワガー「このクルマで予選のタイムアタックを担当するのは初めて
です。ただ、クルマの状況はあまりよくなくて、すごくバンピーなんです。それに
午後のセッションでタイムを上げたところが2チームありましたから、結局GT300ク
ラスでは4位だったと思います。ボクらのクルマはABSがついていないので、ほかの
クルマと比較すると各コーナーで20mほどは早くブレーキングしている。もちろん限
界のブレーキングしていますけどね。ほかのサーキットはスムースでも、ここはス
トップ&ゴーで、ほとんどつねにフルブレーキ。それとサスペンションがまだスポ
ンジー。レースではどのくらいのタイムで走れるかわかりませんけど、楽ではない
です。明日はボクがスタートを担当します」
*55 アドバンタイサンポルシェRSR
田嶋栄一「もともとついていたABSを外したので、今までとの違いで違和感がある
し、クルマのバランス的にも難しいですね。まあ、あるものでがんばるしかないん
です。予選もまったく納得いく順位ではないんですが、エンジンのパワーがないの
でつらいですね。トラブルが出てないのがさいわいですけど。今回でこのクルマは
3回目で、はじめの2回はポルシェ993のなかでトップも走っているんですど、今回
はパワーの差がちょっとありすぎるのできびしいですね」
#30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「このところ国産勢がまた速くなっていますね。ホンダがABSをつけたし、
トヨタも速くなっているし。それにランボルギーニとウチだけですからね、ABSが
ついてないのは。ここのようにストップ&ゴーのサーキットではつらいですよ、
トーコントロールが。午後にタイムが上がりましたが、ほんとうはもっといけたは
ずなんです。2周目に砂がコース上に出たときに、ほかのチームは最初はオールド
タイヤで出ていっていたようだけどウチははじめからニュータイヤをつけて出ていっ
てたんで、タイミングがズレてしまった。パーフェクトな状態で走れていれば1分
49秒台のまんなかぐらいは出ていて、8位から10位くらいに入っていたと思います」
■ポールポジションインタビュー
◎GT500
#36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥「とりあえずポールポジションが欲しかったんでねらってたんです。ねらっ
て獲れるものでもないとは思いますけれど、スタッフがいい仕事をしてくれて、結
果的にポールが獲れてホッとしてます。昨日一番速いクルマが(1分)48秒7か8だっ
たので、48秒4ぐらいだろうなっていうのは想像してたんですけど、昨日はアタック
の練習をしてなかったので、想像でしかなかったんです。クルマがよくなったんで
ミスしなければなんとかいけるだろうと。まあ、ミスしなかったんで(タイムが出
せた)。(早めのアタックでタイムが出たのは)ボクは昔からそうなんですけど、
走れば走るだけタイムがよくなるんじゃないんで…。走るほど砂利が出てきたり、
コンディションがよくなっていかないんで、すぐにいっちゃおうってことで。午後
は涼しくなっきたんで、ちょっとヤバイかな、と思ったんですけど、まあ、結果的
に抜かれなかったんでよかったかな。2回目のタイムがよくなかった原因はちょっと
わからないですね。一所懸命走ったんですけど。ただ路面があまりよくならなかっ
たんで、こういう結果になったんだと思います。決勝で気になるのは自分の運転で
すね。まず、いいスタートがきれて、ミスしないで自分の担当を終えて関谷さんに
チェンジする、ま、ボクがスタートかどうかまだわからないですけれど、もしスター
トだとしたら、それが一番重要な仕事で、ペンズオイルがどうのっていうのは終わっ
てから考えます。クルマの心配は今のところないんですが、レースですからスター
トしてなにが起きるかわからないんで、それよりも自分がすべての状況に応じてド
ライビングをミスなくできるかどうか、それが課題です」
関谷正徳「黒澤選手がいい仕事したということですね。セットアップはここのとこ
ろずっとエンジニア、メカニックががんばってくれてたし、スープラではまとまっ
たクルマに仕上がってるということなんでしょうね。ウェイトハンディはここにき
たら、ああだこうだ言えないですよね。30kgの人もいれば40kgの人もいるし、軽け
りゃ軽いほどいい感じになるでしょうけど、それはそれでしょうがないですよね。
ブレーキがきびしいサーキットですけど、トラブルは心配してないです。心配して
るのは運転手のミスですね。レースに対しては余裕ですが、チャンピオンシップを
考えるときびしいものがありますから。GTCのチャンピオンはまだないんで欲しいで
すね。そういうものはなんでも欲しいです。作戦はなにもないですよ。一所懸命走
るのが一番いい方法だと思います」
◎GT300
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「チャンピオンがかかっているだいじなレースを一番前からスタートでき
るんで、有利なポジションからスタートできるのは、よかったです。2回目にタイム
が伸びなかったのは、決勝を想定したセッティングをしていたからです。1回目がす
ごくいいタイムが出てたんで、予選順位はだいじだったんですけど、まあ、なんと
か(大丈夫だろう)というチームの判断です。まちがっても3番手や4番手から落ち
ることはないだろうということで」
井出有治「土屋さんがすごくがんばっていいタイムを出してくれたんで(よかった)。
ほかのチームが(2回目に)タイムを上げてきたんで、もしかしたらっていうの(不
安)はあったんですけど、ポジションがそのままでよかったです。余裕はないです
ね。(プレッシャーは)今までずっとかかってたんで、いつもどおりです。初の全
日本タイトルは意識してないといったらウソになります。欲しいですね」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 7 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 99/10/23
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300です
■予選1回目終了後のコメント
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「昨日の時点でやるべきことを一所懸命考えて、それを突き詰めてやった
結果だから、それがまちがってなかったということですね。このタイムは満足どこ
ろじゃないですよ。自分でもびっくりしてます。セッティングは昨日からほとんど
変えてません。路面温度に対する微調整ていどです。昨日はタイムを見るよりだい
じなことがあるからそれをやっていたんですけど、(今日は)自分たちが思ってい
た100%以上のタイムが出たから、これが限界なんて思ってはいけないんだな、と」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「昨日タイムが出たバランスでいったけど、昨日より気温、路面温度が上がっ
てアンダーが出ちゃったね。ウチはFFだから。でももう1回あるからもうちょっと
順位を上げたい。2回目がんばります。それにしてもやっぱりザナヴィは速いね」
#12 カルソニックスカイライン
星野一義「クルマの調子は悪くないから、2回目は気温が上がらなければもう少し
タイムを上げられると思う。でも、49秒台前半っていうのはちょっとキツイね」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「けっこう完璧でしたが、負けました。クルマは問題ないので、2回目は自
分で走りを考えます。S字とか、ちょっと失敗してるなって思うところがあるんで
すよ。風が出てきたし、午後はギヤ比を変えたり、ちょっとクルマのセッティング
もいじります。裏のストレートが向かい風になっていて、1回目の予選でもちょっ
とエンジンが回らない感じだったし。ボクたちはまだ1セットタイヤが残っている
ので、がんばります」
#36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥「予定どおり。涼しいから1回目でタイヤは2セット使った。結果的に2
セット目はタイムが上がらなかったけど。でもそれは結果論だから。最初から任せ
られていて、コンディションがよかったら2セットやろうって言っていて、走り始
めたらよかったので使ったんだ。TIでも1回目で2セット使ったし、ウチはけっこ
うやってるよ。タイム的には(1分)48秒5~6ぐらいかなと思ったんだけど、48秒3
までいくとは思わなかったね。2回目はまわりがタイムアップしてくるようだった
らもう1回プッシュする。1セット目のタイヤは3周しか使ってないから。なんと
してもポールは死守したい。ここはパッシングポイントが少ないし、トップで1コー
ナーに入りたいんだ。オレの今回の役目はまずポールを獲ること。それから明日は
どっちがスターターになるかわからないけど、もしオレがスタートだったらトップ
で関谷さんに渡すことだね。作戦としてはどっちがスターターでも対処できるし、
ウチのチームはコンビネーションもいいと思う。とにかくベストをつくすだけだよ」
#100 RAYBRIG NSX
飯田章「もう目一杯。スープラやスカイラインのあの速さはなんなの? 昨日まで
とぜんぜん違うじゃない。#16は新車だよ。新車じゃないとついていけないなんて信
じられない。いったいなにが起きたんだ!?」
#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「自己ワーストだね。そんなにセッティングも悪くないはずなんだけど
ね。ブレーキがきかないとか、剛性がないとか、要するにクルマがもう古くなっ
ちゃってるってことなんだよ。もうこれ以上何も残されていないって気がします。
でもあきらめずにがんばりますけど。このあいだ99(年型スープラ)に富士1000km
のテストで乗ったけど、マッチの言うとおり、オレって天才って思った(笑)」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「フレッシュタイヤでアンダーが強くなったので、今それを解消しても
らってます。それ以外は問題ないです。予選は5番手以内に入りたい。まだ(1分)
57秒台は見えないんで、58秒台前半にはいきたいです」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「べつだんクルマは悪くない。昨日よりちょっとストレートが遅くなっ
ちゃったかな。ザナヴィ(*15)にベストの走りをされちゃったら抜けないだろう
ね。なんでテストのときよりこんなに速くなっちゃえるんだろう? やっぱりワー
クスだから? ウチはもうちょっと予選ポジションを上げないと」
#3 ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「午後はたぶん(1分)49秒台には入るよ。昨日食いつきが悪かったリ
アはもとに戻したから今までといっしょ。今年はもうあらゆることをやったけど…。
決勝は6位が目標。昨日走った感じだと、もてぎはコースが荒れるね。コースアウト
してもすぐ引っ張ってくれて走らせてくれちゃうから、コース上に砂利がすごい。
砂利やタイヤカスが出やすいから、GT300クラスもよけるによけられなくなっちゃう
だろうね。決勝ではそのへんを注意しないと、けっこうスピンするんじゃないかな」
*86 BPアペックスKRAFTトレノ
雨宮栄城「予想どおりのタイムだと思います。クルマもぜんぜん問題ない。今10番
手ですが、予選で10番手以内にいないと決勝は苦しいから、午後はもう少しタイム
アップをしないと。決勝も後半勝負になるでしょう」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「クルマのフィーリングが問題ですね。テストのときのセッティングに戻
したんですけれど、コンディションが違うんで…。決勝に向けてハードタイヤを選
択したので、それもありますね。ほとんどのところがソフトみたいなんですよ。暑
くなるぶんにはウチに有利なんですが、今の段階ではちょっと固かったかなって感
じです。午後はもう1回アタックします。ちょっとでも順位を上げておきたいんで」
*10 アビリティ・マリオポルシェ
桧井保孝「午前中は、間が悪かったみたいでクリアが取れず、今からいこうという
ときに引っかかっちゃう。上位は柔らかいタイヤを使ってるようですね。ラストの
レースですからポールポジションを獲りたいですねえ。獲れるといいなあ…。なる
ようにしかならないですけれどね。午後は仕様変更してがんばります」
*77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「アタックしてもしなくてもタイムが変わらなかったんです。合同テスト
はいい感じだったけど、レースウイークに入って昨日からなにが悪いのか、はまっ
てしまっている状態です。セット変えてもう1回違うことをやってみようと。気温
や路温じゃなく、ドライバーもどっか寄り道をしてるんじゃないですか(笑)。ま
わりがなんであんなに速いのかわからない。午後は今ぐらいか、上がっても1、2
番手でしょう」
*81 ダイシンシルビア
福山英朗「3番手(というポジション)はいいけれど(1分)57秒台に入れたい。
でも57秒4はぜんぜん見えない。クラスが違うねぇ。GT500も昨日よりタイムが上がっ
てるし、ウチも0.2秒くらいは上がってるんだけど…。クルマは昨日よりちょっとよ
くない。ハンドリングが路面と合ってない。ピタッと合っても57秒4はでない(苦
笑)。午後も一応やりますけれど、レースラップを速くできれば」
*355 イエローマジックF355GT
井上隆智穂「彼(高橋選手)のセットでやってます。クルマも進歩してきてるんで
すが、大きくは変わってないんでハンディキャップがあるような状態ですね。レー
スラップで足手まといにならないようにいきたいです。スローなサーキットですし、
砂がけっこう出ますからね…。うまく道を譲りながらレースしますよ」
*910 ナインテンアドバンポルシェ
砂子智彦「できることやってるつもり。セットアップで大きく悩んでるわけではな
い。最終戦まで来ちゃったけれど、ポルシェでは着実に仕事すればタナボタ的に上
位にいけるという図式も考えられなくなってきた。ポルシェ勢はテンションが落ち
てるよね。来年はGT3を投入する予定。GT3が何台か増えればGT300の情勢も変わるで
しょう。(今回は)きっちり走りきってがんばろうってところですね」
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「いいタイム? でもトムス(#36、#35)が速いから…。でも2列目くら
いでスタートできれば上デキでしょう。上位は#16以外はみなタイヤを2セット使っ
ているでしょ? ウチはもう1セットあるので午後もう1回アタックします。まあ、
なんとかあとコンマ5秒くらい上げられるといいけど…。でもけっこう限界の走り
はしてますよ。まあ充分でしょう、60kg積んで2列目からスタートできれば」
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
本山哲「ウエイト積んでもクルマのフィーリングはぜんぜん悪くないし、この調子
で明日もいければと思っています。タイヤはもう2セット使ったので午後はもうア
タックはしません。タイム的には充分満足しています」
#35 マツモトキヨシ・トムススープラ
P-H.ラファネル「午後は速いタイムを出せるコンディションではなくなると思った
のでタイヤはすでに2セット使った。今朝は条件がよかったのでアタックしたん
だ。ここはコンディションがよく変わるコースなんだ。路面の状況、気温でクルマ
の動きが大きく変わってしまう。ボクらは順調だけど、#1がすぐ後ろにいるのが気
になる。いつもずっと後ろにいてもレースでは5位、6位に上がってくる。今回は
すでに5番手にいるからね。関谷組をチャンピオンにするためのチームプレー? す
るよ。関谷さんが来たら抜かせるし、#1が来たら抜かせない。もちろん妨害はしな
いけど、簡単には抜かせない」
#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「2周ブレーキに焼きをいれて、アタック1回したところでハブがガタガタ
いいだした。午後もう1回アタックいってみるけれど、変わんないんじゃないかな。
アンダーオーバーが強くて。(タイムを詰めたとしても)コンマ2秒くらいかな。あ
とは満タンの決勝セットをやるよ」
*14 ホイールショップアルタシルビア
古在哲雄「予選一発(でのタイム)はきびしくて、いつもマイペースなんですが、も
うちょっといきたいですね。せめて2分フラットは…。メカ的には信頼性が高いん
で、本番になれば大丈夫だと思います。最終戦なんで荒れるだろうから、トラブルの
ないようにいきたい。ターボ勢には気温の上昇はきびしいんで、午後はつらいかも」
*71 シグマテック911
城内政樹「昨日よりタイムアップしたんですが、失敗した部分があった。あと0.2~
0.3秒はいけたと思うんです。2回目も(アタックに)いきます。アベレージタイム
はそんなに落ちないし、去年までのレースみたいな『終わったら上位にいられる』
作戦でいきたいです。よそはコーナリングスピードがすごい速いです。ウチはリス
トリクターが緩和されたのでストレートが速くなりましたね」
*72 オークラRX7
石川朗「クルマがオーバーステアになっちゃって、グリップがちょっと上がらない。
(ストップしたのは)油圧が下がってタイヤにオイルがかかったんでクルマを止め
た。大事には至ってないようです」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 7 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
Race Report 決勝日レポート 99/10/24
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
カストロール関谷/黒澤組が優勝するも
コマスがGTC連覇を果たす!
10月24日、ツインリンクもてぎで、AUTOBACS CUP全日本GT選手権最終戦(第7
戦)MOTEGI GT CAMPION RACEの決勝レースが開催された。秋晴れの快晴に恵まれた
ツインリンクもてぎには、4万人を越えるモータースポーツ・ファンが集まった。
この大観衆の目前で1999年のGTC最終戦の好バトルが期待された。
午後1時30分に決勝レース参加37台がグリッドに向かった。だが、No.71 シグマ
テック911がウォームアップでエンジントラブルが発生し、で結局決勝に間に合わ
ず。No.86 BPアペックスKRAFTトレノはブレーキトラブルでピットスタートとなっ
た。また、No.39 デンソーサードスープラGTはグリッドに着いたものの、エキゾー
スト(排気管)にトラブルを抱え、不安のスタートとなった。
2時2分に各車グリッドを離れ、1周のフォーメーションラップでローリングス
タートが切られた。ポールスタートのNo.36 カストロール・トムス・スープラ(黒
澤琢弥)はきれいなスタートを切り、予選2位のNo.16 Castrol無限NSXを従えたま
ま1コーナーへと向かった。3番手には、スタート直後の混戦を抜け出した予選5
位のNo.6 ESSO Tiger Supra(野田英樹)。また、No.39 デンソーサードスープラGT
(影山正彦)も6番手と予選順位を1つ上げた。だが、No.39 デンソーはスタート
直前のエキゾーストの亀裂が十分に修理出来ておらず、コクピットに排ガスが入っ
てしまい影山は満足なドライビングが出来ずに急遽ピットイン。残念ながら修理不
能ということで4周でリタイアとなった。
レース序盤はNo.36 カストロールとNo.16 Castrolが激しくトップを争い、少し間
が空きNo.2 ARTAゼクセルスカイライン(クルム)とNo.6 ESSO Tiger、No.35 マツ
モトキヨシ・トムススープラ(ラファネル)が3番手を争うという展開。この後ろ
にNo.12 カルソニックスカイライン(星野一義)、No.1 ペンズオイル・ニスモGT-R
(本山哲)が続く。この中で、10周目にNo.6 ESSO Tigerがスピンし、大きく順位を
下げて優勝争いから脱落。
レース中盤になるとトップ争いはNo.36とNo.16、3番手争いをNo.35とNo.2が、5
番手争いをNo.12とNo.1と分かれて展開されていく。
チャンピオン争いを考えるとNo.36としてはなんとしてでも優勝をしたいし、No.1
ペンズオイルは4位以内を目指すそれぞれの争いが進んでいく。一方、わずかなが
らチャンピオンのチャンスを残していたNo.18 TAKATA童夢NSXは、オーバーヒートを
起こしてわずか11周でリタイアとなって夢は潰えた。
No.36は19周目にNo.16の先行を許し2番手にと後退。トップに立ったNo.16はペー
スを一気に上げて、後続を振り切りにかかる。
2番手となったNo.36 カストロール・トムス・スープラは29周目に、上位陣に先
んじてルーティンのピットイン。ドライバーは関谷正徳に交代。そのストップタイ
ムはわずか35秒程度と非常に速かった。31周目にはNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-R
もピットイン。本山からチャンピオン連覇を狙うコマスへとバトンタッチ。No.1の
前を走行していたNo.12 カルソニックスカイラインもピットインした(影山正美に
交代)も、同じ周回にピットインしたが、No.1の34秒に対し、No.12はわずかに長く、
ピットアウト時点で順位が逆転。コースに戻った時点では、先にピットインを済ま
せていたNo.36の後ろとなり、この時点の実質の2位となった。続いて、No.2 ARTA
ゼクセルスカイラインも33周目にピットイン。ドライバーは鈴木亜久里に。このピッ
トアウトでNo.2はNo.1の前でコースに復帰したものの、まだタイヤが十分に暖まっ
ていないところで、No,1 ペンズオイルにかわされ順位をひとつ下げることになっ
た。トップを走っているNo.16 Castrol無限NSXは上位陣で最も長い34周までピット
インを延ばす。ドライバーは中子修に交代し、このままコースに戻れればトップを
譲らずに済んだのだが、なんと再スタート時にエンストしてしまいタイムロス。こ
れで、No.36 カストロールに先行を許し、コースに戻った時点では2番手となった。
これで上位陣はピットインが終了し、順位を整理するとトップはNo.36 カストロー
ル・トムス・スープラ、2番手No.16 Castrol無限NSX、3番手にNo.1 ペンズオイル
・ニスモGT-R、4番手No.12 カルソニックスカイライン、5番手No.2 ARTAゼクセル
スカイラインとなった。このまま、No.36 がトップでゴールしても、No.1がこの順
位をキープすればコマスのドライバーズタイトルが決定することになる。
とにかく優勝を目指すNo.36 カストロールたっだたが、追いかけるNo.16 Castrol
に徐々に詰められていく。No.16はその差が3秒まで詰めたのだが、49周目になんと
痛恨のコースアウト。コース復帰は出来たもののNo.1,No.2に先行を許し4番手に
後退した。
これでNo.1 コマスは2位となり、あとはマシントラブルや周回遅れとの接触さえ
なければ、チャンピオンを決められる。さらには直後に付けるNo.2 もNISMOのチー
ムメイトということで、これでコマスは非常に楽に走れることとなった。
そして、ラスト6周で最後の波乱があった。ここまで5番手に付け、直前のNo.16
Castrolに迫っていたのだが、なんとここでガス欠症状が出て、急遽ピットインす
ることになり、順位を下げてしまった。
だが、結局トップ3には大きなアクシデントなく、最終ラップに突入。No.36 カ
ストロール・トムス・スープラが優勝を決め、続いてNo.1 ペンズオイル・ニスモ
GT-RとNo.2 ARTAゼクセルスカイラインが並んでゴールラインを通過。コマスはゴー
ル直前にアクセルを抜いて、No.2を前に行かせる余裕を見せて3位でレースを終了。
ライバルのNo.36に優勝を許したものの、これでもコマスの昨年に続き1999年シーズ
ンのGT500ドライバースタイトルを手にすることになった。
GT300は逆転でモモコルセ新田が制覇!
優勝はSTPアドバンタイサンGT3Rの手に
GT300クラスは、スタートはクラスポールのNo.15 ザナヴィARTAシルビア(土屋
武士)がレースをリードするものの、No.26 STPアドバンタイサンGT3R(シュワ
ガー)が予選4位から猛烈な追い上げを見せて、7周目でNo.15 からトップを奪う。
この後、No.26はピットイン(ドライバーは松田秀士に交代)時にも、トップをまっ
たく譲ることなくレースをリードして、今季2勝目を挙げた。
一方、シリーズタイトル争いは、激烈をきわめた。わずか1ポイントのリードで
このレースを迎えたNo.15 はトップこそNo.26 に譲ったが、ピットインまでは2番
手をキープ。ライバルのNo.25 モモコルセ・アペックスMR2(新田守男)とNo.19 ウ
エッズスポーツセリカ(織戸学)は、その後方で互いに激しくバトルを展開しため、
No.15との差が差は開き、チャンピオンに再接近したかに見えた。だが、No.15はピッ
トイン後(井出有治に交代)にブレーキ系にトラブルが発生、順位を徐々に落とし
ていった。これに代わって、No.25(高木真一)が2位に浮上。直後にNo.19(原貴
彦)が付けるものの、ポイント差からNo.19に抜かれても3位ならチャンピオンを決
められるNo.25は競り合いを避け、あっさりとNo.19を先行させる。終盤、No.25のタ
イヤに振動が生じるなど見えないアクシデントがあったものの、なんとかこのまま
ゴールを迎え、No.25 新田守男のドライバーズタイトルが決定した。
GT500優勝
No.36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「優勝はうれしいです。チャンピオンを逃したことについては、自分たち
のやるべきことをやって、ベストな状態でベストな結果を出したわけですから、し
かたないですね。チーム(タイトルが獲れたこと)はよかったと思います。これ以
上ない最高の仕事をしたということでしょう」
黒澤琢弥「結果的には勝ててうれしいんですけど、ボクがプッシュして走っても道
上クンに抜かれて、自分のパートも予定よりも5周ぐらい早く入っちゃたんで、ボク
は関谷さんに優勝をプレゼントしてもらったかな、という感じです。16番が想像以
上に速くて、つらいレースてしたけれど、今はホッとしてます」
GT300優勝
No.26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「最高ですね。前回のTIも勝てるなって実感があったんですけど、トラブ
ルが出てしまってリタイアしてしまったので。とにかくウチのクルマはコンスタン
トにいい状態で走れるのと、ヨコハマタイヤが最初から最後までグリップが変わら
ないので、すごく楽でした。シュワガーもがんばってくれたので、ボク自身はほんと
うに楽なレースでした」
ドミニク・シュワガー「当初来日したのはJGTC参戦のためではありませんでした。
こういったチャンスを与えられたのはラッキーだと思います。全体的にはついてい
ない1年でしたが、こういったかたちで2回優勝できて、ほんとうによかったと思い
ます」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 7 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
Qualify REPORT 予 選 99/10/23
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
連覇は許さない!
No.36 カストロール・トムス・スープラが意地のポール奪取!!
ランキングトップ3がコンマ3秒差にひしめく!混沌のGT300チャンプ争い…
10月23日、栃木県・ツインリンクもてぎで1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権最終
戦(第7戦)MOTEGI GT CHAMPION RACEの公式予選が行われた。今季最後のポール
をゲットしたのは逆転チャンプを狙うNo.36 カストロール・トムス・スープラの黒
澤琢弥。GT300クラスは前戦に続き、No.15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士がク
ラスポール。ザナヴィは今季4度目のポールで、これはGT300の新たな年間最多記
録となる。
■連覇に向けて好位置を得たNo.1 コマス
予選第1回目は午前10時45分から1時間で行われた。天気は晴れ、気温も21度と
まずまずのコンディションの中、予選が始まる。開始と同時にNo.1 ペンズオイル・
ニスモGT-R(本山哲)にランキング2位のNo.36 カストロール・トムス・スープラ
(黒澤琢弥)が相次いでコースイン。そのNo.36 カストロールは1分48秒868で、
早くもコースレコード1分49秒800を1秒近く更新するタイムでトップに立つ。No.1
ペンズオイルも49秒363で、この時点の2番手に。No.36 カストロール・トムス・
スープラはこの後、さらに48秒374までタイムアップし、後続との差を開く。15分
に昨年のポールシッターNo.16 Castrol無限NSX(道上龍)が48秒596を記録し2番
手に迫る。No.1 ペンズオイルは49秒158までタイムを詰めたが、ポジションは5番
手と下がる。この後、上位陣では大きくタイムアップするものはなく、No.36 カス
トロールの暫定ポールが決定した。
予選2回目は午後3時ちょうどから開始。空には薄く雲が掛かり晴れではあるも
のの気温は23度と予想ほど上がらない。まずNo.36 カストロール・トムス・スープ
ラが1分49秒578でトップに。12分時点でNo.6 ESSO Tiger Supra(野田英樹)が49
秒505がトップを奪う。だが、すぐにNo.2 ARTAゼクセルスカイライン(クルム)が
1分49秒015でトップ交代。だが、17分経過時点に、No.16 Castrol無限NSXが1分48
秒837を出して、再度トップが入れ替わる。No.39 デンソーサードスープラGT(土
屋圭市)も49秒223までタイムを詰めて3番手に。これでトップはNSX、2番手スカ
イライン、3番手スープラと3車種が均衡することとなった。このままGT500占有
時間を終了し、GT300との混走時間でも上位陣に大きな変動はなくこの予選を終了。
2回目はNo.16 Castrol無限NSX(道上)がトップとなったが、1回目のNo.36 カ
ストロール・トムス・スープラのタイムを上回ることが出来ず、これでNo.36 カス
トロール・トムス・スープラの第5戦富士以来、今季3度目のポールポジションが
確定した。
No.36 カストロールの関谷/黒澤組がチャンピオンとなるには優勝もしくは2位
が条件なだけに、このポールは貴重だ。一方、ランキングトップのNo.1 ペンズオ
イルのコマスも予選6位と、決勝を3列目からスタートする。コマスは4位以内に
入れば、チャンピオンを確定できるだけに、これも好位置といえる。決勝では激し
いバトルが展開されるだろう。
■速い!ザナヴィ土屋が今季4度目のポール獲得
GT300クラスは、予選1回目にNo.15 ザナヴィARTAシルビア(土屋武士)が1分
57秒485と、昨年のクラスポールタイム1分58秒905を大幅に上回るタイムで暫定ポ
ールを獲得。予選2回目には、ザナヴィとタイトルを争うNo.25 モモコルセ・ア
ペックスMR2(新田守男)が1分57秒653、No.19 ウェッズスポーツセリカ(織戸
学)が57秒776と、共に57秒台入れるものの、ザナヴィの午前のタイムには届かず。
これでNo.15 ザナヴィARTAシルビアの今季4回目のクラスポールが決まった。だ
が、チャンピオンを争うNo.15、No.25、No.19がわずかコンマ3秒で上位3グリッ
ドを占め、こちらも目を離せないレースとなりそうだ。
GT500 POLE POSITION
No.36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥 1'48.374(コースレコード)
「チャンピオンシップでペンズオイル(No.1)に12ポイント負けているんで、ポール
ポジションは狙ってました。でも、狙ってとれるものでもないとは思いますけれど、
スタッフがいい仕事をしてくれて、獲れてほっとしてます。決勝でボクがスタート
かどうかまだわからないですけれど、いいスタートがきれてミスしないで関谷さん
にチェンジする、それが一番重要な仕事で、ペンズオイルがどうのっていうのは終
わってから考えます。クルマの心配は今の所ないんですが、レースですから何が起
きるかわからないんで、それよりも自分がすべての状況に応じてドライビングをミ
スなくできるかどうか、それが課題です」
GT300 POLE POSITION
No.15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士 1'57.485(コースレコード)
「チャンピオンがかかってて、大事なスタートを一番前からスタートできるんで、
有利なポジションからスタートできるのは、良かったです。2回目にタイムがのび
なかったのは、決勝を想定したセッティングをしていたんで、1回目がすごくいい
タイムが出てたんで、予選順位は大事だったんですけど、まあ、なんとか…とチー
ムの判断で…。まちがっても3番手4番手から落ちることはないだろうという事で」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 99/10/20
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'99AUTOBACS CUP GTC第7戦(最終戦)もてぎ(10/23,24)
最終決戦迫る!!
コマスの連覇か、関谷組の大逆転か?!
ツインリンクもてぎですべてが決まる…
3月21日に鈴鹿から始まった1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)も、つい
に最終戦を迎える。泣いても笑ってもこの1戦限り。10月23、24日に開催されるGTC
シリーズ最終戦。チャンピオンの争奪に、来季への希望をつなぐために、最後の激戦
が行われるその舞台は栃木県・ツインリンクもてぎだ。
ツインリンクもてぎは、国内で唯一のオーバルコースと、従来型のロードコースを
2つ持ったサーキットだ。もてぎでは昨年からGTCシリーズ戦が開催されているが、
今回も昨年同様ロードコースでの開催となる。このロードコースは、様々なコーナー
が巧みに配されており、非常にテクニカルなレイアウトとなっている。このため、
パッシングは難しさが伴い、予選での順位、ドライバーの駆け引きが非常にポイント
となるコースだ。また、パワーというより総合性能が問われるために、車種間の性能
格差はかなり小さくなる。このため、ドライバー本位の激しい争いが展開されるだ
ろう。
あえてコースに合うだろう車種を考えると、それはNSXだろう。今季中盤ではスー
プラにスピードキングの座を奪われた感のあるNSXだが、第6戦TIサーキット英田か
らABSやワイドトレッド化を行い、復活の兆しを見せた。もてぎもTIと比較的似た性
格を持つコースと言われるだけに、ここでもその速さが見られそうだ。
■コマス優位は確かなのだが…
この最終戦もてぎでの、見どころはなんと言ってもチャンピオン決定の瞬間だろ
う。GT500クラスでは、ドライバーズ・チャンピオン候補は1人と2組に絞られてい
る。まず、ここまでランキングトップでGTC連覇を狙うNo.1 ペンズオイル・ニスモ
GT-Rのエリック・コマス(獲得ポイント65)。ランキング2位はコマスの相棒の本
山哲であるため、コマスが出場する限り彼はサポート役となるので、ここでは除外。
コマスの闘うべきライバルは、ランキング3位のNo.36 カストロール・トムス・スー
プラの関谷正徳/黒澤琢弥組(ポイント53)、そして同4位のNo.18 TAKATA童夢NSX
の脇阪寿一/金石勝智組(ポイント47)だ。
◇GT500クラス・シミュレーション
Rd.6 Rd.7 Pos.
No. Driver 合計 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
------------------------------------------------------------------------
1 コマス 65 *85 *80 *77 *75 73 71 69 68 67 66
36 関谷/黒澤 53 73 68 /65 /63 /61 /59 /57 /56 /55 /54
18 脇阪/金石 47 67 /62 /59 /57 /55 /53 /51 /50 /49 /48
*印はコマスが自力でチャンピオン決定 /印は自力チャンプ獲得の消滅
このポイント差から考えると、No.1 コマスが最終戦で4位以上に入れば、他に関
係なくチャンピオンを決めることになる。No.36 関谷/黒澤組がチャンピオンになる
には優勝してコマスが4位以下、もしくは2位でコマスが9位以下である必要があ
る。No.18脇阪/金石組は、優勝してコマスが10位以下、関谷組が3位以下にならな
ければならない。このように、追うNo.36 関谷/黒澤組、No.18脇阪/金石組は優勝
しなければまずチャンピオンの可能性がないといえる。このため、この2チームは
予選から積極的に来ることが予想される。一方、No.1 コマスは4位入賞が目標とな
るため、これまでの実績からすれば比較的楽と思える。だが、このレースでNo.1 ペ
ンズオイル・ニスモGT-Rは60kgのウエイトハンディを搭載することもあり、またス
カイライン自体が決して今季他車種に較べ絶対的なアドバンテージを持っていない
だけに予断は許さない。
さらに、チーム・チャンピオン争いでもTOYOTA Castrol TEAM TOM'S(No.36&37、
77ポイント)とNISMO(No.1&2、76ポイント)、無限×童夢プロジェクト(No.16&18、
71ポイント)がドライバーズ同様に競っており、もう1台のマシンの出来が勝負の
アヤを生み出しそうだ。
■No.15 ザナヴィとNo.25 モモコルセの決戦か…
GT300クラスのドライバーズ・タイトルを争うのは、1人と3組となった。ランキ
ングトップはNo.15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士/井出有治組(62ポイント)、
これにNo.25 モモコルセ・アペックスMR2の新田守男(61ポイント)、No.19 ウエッ
ズスポーツセリカの織戸学/原貴彦組(55ポイント)、No.7 RE雨宮マツモトキヨシ
RX7の松本晴彦/山野哲也組(50ポイント)。なお、ランキング3位の高木真一は
No.25 新田のセカンドドライバーのため、ここでは除外する。
◇GT300クラス・シミュレーション
Rd.6 Rd.7 Pos.
No. Driver 合計 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
------------------------------------------------------------------------
15 土屋/井出 62 *82 77 74 72 70 68 66 65 64 63
25 新田守男 61 *81 76 73 71 69 67 65 64 63 /32
19 織戸/原 55 75 70 67 65 63 /61 /59 /58 /57 /56
7 松本/山野 50 70 65 /62 /60 /58 /56 /54 /53 /52 /51
*印は自力でチャンピオン決定 /印は自力チャンプ獲得の消滅
まず無条件でチャンピオンが決まるのが、No.15 土屋/井出組かNo.25 新田が優
勝した場合。ただ、どちらのマシンもウエイトハンディ上限いっぱいの80kgを搭載
しており、そう簡単なことではない。また、この2チームの差はわずか1ポイント
ゆえ、ライバルの前でゴールすることも大事となる。この2チームの駆け引きは最
大の注目と言えよう。
一方、No.19 織戸/原組はトップと7ポイント差があり、上位の2チームがリタイ
アしても5位以上に入る必要がある。優勝すれば、No.15、No.25は2位に入らないと
逆転できないため、チャンスは高くなる。ゆえにNo.19は優勝、悪くても表彰台に乗
るレースをすることになるだろう。ランキング5位のNo.7 松本/山野組はトップと
12ポイント差。優勝してもNo.15が5位に入れば同点で並ばれ、優勝回数の多いNo.15
にチャンピオンをさらわれることになる。No.15 は今季3勝を稼いでいるだけに同点
ならNo.15の勝ちとなるわけで、この点でも非常に有利な立場にいるのだ。
ちなみに、No.15のエースドライバー土屋武士の最大のライバルNo.25のチーム監
督である土屋春雄は父親だ。普段は仲のいい親子だが、この週末だけは許されざる
敵となる。この2人の勝負の行方も見どころかもしれない。
■予想のつかない勝負の行方…
GTCのレースプレビューは、各自動車専門誌でも多く取り上げられているが、その
専門記者、評論家たちも、今季は揃って『予測不可能』と勝者の明言を避けている。
今年のGTCはそれほど難しいのだ。事実、GT500ではシーズン当初スープラが圧倒的
に優位と言われながら、現時点でランキングトップはスカイラインユーザーである。
勝ち星もスープラ2勝、NSX2勝、スカイライン1勝で、それぞれチームとして2勝
したところはない。GT300でもNo.15のシルビアが3勝しているが、なんと勝ち星以
外は9位入賞が1回だけという不安定さだ。このようにそれぞれ車種ごとの特色が
はっきり出ており、その長所をコースに合わせて発揮できたところが勝っていると
言えよう。
また、先にもてぎのコース特性からNSXが優位としたものの、2クラスの混走で
多くの台数が走るGTCでは、一瞬の不手際ですべてをふいにする。また、ピットで
の作業時間が勝負を左右する傾向も最近多くなっている。チームの総合力。GTCで
は、そこに注目して欲しい。
さらにこの最終戦では、チャンピオンを争う各チームはもちろんだが、来季に向
けてパフォーマンスを見せる必要のあるチーム、ドライバーも多い。有力チームが
チャンピオン争いの駆け引きに終始すれば、伏兵が勝つことも多いありうるのだ。
ともあれ、この最終戦もてぎでも激しいバトルがコーナーごとに、ピットでのつ
ばぜり合いが繰り広げられることだろう。1999年のGTCシリーズ戦は、これが見納
め。存分に堪能してくれたまえ。
Report by GTインサイドレポート班
☆99 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト
第7戦 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE ツインリンクもてぎ(10/23,24)
[GT500] 17台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
1 ペンズオイル・ニスモGT-R エリック・コマス(F) 本山 哲 NISMO BS 60
2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 30
3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
6 ESSO Tiger Supra 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
ESSO Tiger Team LeMans BS 60
12 カルソニックスカイライン 星野一義 影山正美 TEAM IMPUL BS 10
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS 30
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS 90
30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS
35 マツモトキヨシ・トムススープラ ピエール・ラファネル(F) 山路慎一 マツモトキヨシTEAM TOM'S MI 30
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 20
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 50
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 20
39 デンソーサードスープラGT 土屋圭市 影山正彦 TOYOTA TEAM SARD YH 20
64 Mobil 1 NSX トム・コロネル(NL) 光貞秀俊 Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 90
88 ノマドディアブロGT-1 和田 久 古谷直広 JLOC TY
100 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT BS 60
[GT300] 21台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 80
10 アビリティ・マリオポルシェ 麻生英彦 檜井保孝 アビリティモータースポーツ YH
14 ホイールショップアルタシルビア 古在哲雄 小宮延雄 アルタ RACING TEAM YH
15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 NISMO YH 80
19 ウエッズスポーツセリカ 織戸 学 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 50
20 オートレット セリカ 松永雅博 佐藤久実 SPIRIT TOM'S YH
21 BP-トランピオ-BMW 一ツ山幹雄 伊藤大輔 HITOTSUYAMA RACING TY
25 モモコルセ・アペックスMR2 新田守男 高木真一
MOMOCRSE Racing Team with Tuchiya YH 80
26 STPアドバンタイサンGT3R 松田秀士 D.シュワガー(D) TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH40
55 アドバンタイサンポルシェRSR 須賀宏明 田嶋栄一 TEAM TAISAN with ADVAN YH
61 テイボン・トランピオ・FTO 中谷明彦 ラルフ・ファーマン(GB) チーム・テイボン・ラリーアート TY 10
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 P.V.スクート(B) TEAM GAIKOKUYA YH
71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH 10
72 オークラRX7 石川 朗 平野 巧 オークラロータリーレーシング YH
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 40
81 ダイシンシルビア 福山英朗 大八木信行 TEAM DAISHIN YH 70
86 BPアペックスKRAFTトレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT TY
99 大黒屋ARCぽるしぇ 吉富 章 日置恒文 TEAM大黒屋 DL
111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH
355 イエローマジックF355GT 井上隆智穂 高橋 毅 クラブ:イエローマジック YH
910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 砂子智彦 910 RACING YH 20
○略号 WH:ウエイトハンディ
タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、
TY:トーヨー、YH:ヨコハマ
国 籍 AUS:オーストラリア、B:ベルギー、D:ドイツ、F:フランス、
GB:イギリス、NL:オランダ
*)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
☆タイムスケジュール
10月22日(金) 練習走行
☆GTフリー走行1回目 9:00~11:00
シビック フリー走行 11:40~12:00
シビック フリー走行 13:00~13:40
☆GTフリー走行2回目 14:00~16:30
10月23日(土) 公式予選
SK/F100フリー走行 10:00~10:30
☆GT予選1回目 10:40~11:40
☆ピットウォーク 11:55~12:55
F100予選 13:00~13:20
SK予選 13:35~13:50
シビック予選 14:10~14:45
☆GT予選2回目 15:00~16:00
10月24日(日) 決勝レース
☆GTフリー走行 8:40~ 9:10
F100決勝 9:40~10:00 7周
SK決勝 10:25~10:45 7周
シビック決勝 11:15~11:45 16周
☆ピットウォーク 12:10~13:05
GTコース 13:15~
☆GT決勝スタート 14:00~ 63周(終了予定16:00)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■前売観戦券(2日間有効)
大人 5,000円/4歳~高校生¥700
■前売駐車券(2日間有効)
4輪 1,000円/2輪 500円
*前売駐車券をお買い求めの上、1台に4人以上乗車でご来場のお客様には、
1台につきツインリンクもてぎ内でご利用いただけるお買い物券1,000円
相当を進呈します。
■グランドスタンド入場券(決勝日有効)
¥2,000
■決勝当日券
大人 6,500円/4歳~高校生¥700
■駐車券
4輪 2,000円/2輪 1,000円
■パドックパス(土日2日間有効)
¥5,000
■ピットウォーク券(観戦券別途/当日のみ有効)
1,000円
■パドックパス(観戦券別途)
2日間有効:大人 9,000円/決勝日:大人 7,000円/予選日:大人 3,000円
*料金はすべて税込み
*車、バイクでお越しの方は必ず前売駐車券をお求め下さい。
前売駐車券をお持ちでない場合は場内駐車場をご利用できない場合があります。
【チケット発売所】
●チケットぴあ●チケットセゾン●CNプレイガイド●ローソンチケット
●ファミリーマート
●ローソン・am/pm・セーブオン(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、長野県)
●JR東日本のみどりの窓口/びゅうプラザ●ショッピングセンターもぴあ
●道の駅もてぎ●ホンダウエルカムプラザ
●ミリオンチケットセンター(ミリオンカード会員専用)
●ホンダ4輪販売店にて斡旋
☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中
大人 5,000円
【お問い合わせ】
ツインリンクもてぎ チケット&インフォメーション
03-3278-0777 / 0285-64-0080(通信販売可)
【TV放送】
10月30日(土) 16:00~17:15
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州
大分放送(OBS):11月20日(土) 16:00~/長崎放送(NBC):11月13日(土) 25:40~/
熊本放送(RKK):11月17日(水) 25:50~/宮崎放送(MRT):11月20日(土) 26:10~/
南日本放送(MBC):11月7日(日) 25:20~
*J-SPORTS (CS):10月24日(日) 13:45~ 生中継
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
GTC OFFCIAL WEBSITE/HOT NEWSより
高橋国光、今季限りで引退!
GTC最終戦もてぎ&GTオールスターがラストランに
『クニさん』の愛称で広くファンから親しまれ、長年日本を代表するレーシング
ドライバーとして第一線で活躍し続けている高橋国光(チーム国光)が、今季の
AUTOBACS CUP GTC最終戦もてぎ、NICOS CUP GTオールスター戦をもって、全日本選
手権などのメジャーレースからの引退が、10月6日にチーム国光より公表された。
今後高橋は、日本のモータースポーツの普及活動に従事していくという。詳しくは
後日に記者会見を行い、発表される。
高橋国光は1940年1月29日、東京生まれの59歳。1958年に日本で初めて開催された
二輪レース「第1回 全日本モーターサイクル・クラブマンレース」でデビュー&
ウィンし、その後日本人初の世界グランプリレース優勝など、2輪界で輝かしい成
績を挙げた。1965年からはニッサンのワークス・ドライバーとして4輪レースへ転
向。以後、フォーミュラ、ツーリングカーを問わず日本や世界のトップ・レーシン
グシーンで活躍。1985~87年、89年と4度の全日本耐久選手権チャンピオン、95年
にル・マン24時間レースでクラス優勝。全日本GT選手権には1994年より参戦し、通
算3勝を挙げるなど、現時点まで41年間で480レース以上に参加し、通算71勝という
前人未踏の成績を残している。
1992年からは、自らのレーシングチーム「チーム国光」を設立して若手ドライ
バー、ライダーの育成やモータースポーツの振興活動などにも活躍を見せている。
また、1993年存続が危ぶまれていたGT選手権シリーズの現状と日本のモータース
ポーツ界を憂い、GTアソシエイション(GT-A)の設立の中心的存在となり、1994年の
GT-A設立以来その会長職を努めている。
■以下チームのリリースより抜粋
NEWS RELEASE 1999 10 6
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株式会社チーム国光
http://www.9231.com/
各 位
拝啓
益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、当チーム代表 高橋国光が本年度、全日本GT選手権最終戦ツインリンクも
てぎ大会及びGTオールスター戦をもちましてレーシングドライバーとしての第一線
から退くことになりましたのでご報告申し上げます。
1958年第1回全日本モーターサイクルクラブマンレース以来41年の間、大過なく
走り続けることができましたのも、ひとえに皆様の御高庇のたまものと、深く感謝
しております。
今後は、日本のモータースポーツの普及活動に従事していく所存でございますの
で何卒、旧に変わらぬ御芳情を賜りたくお願い申し上げます。
上記レース開催の際には、御多用とは存じますが、是非ともお運びいただけますよ
う、お願い申し上げます。
敬具
以上
記事、リリース抜粋文責
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート・特集 99/09/26
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
■GTアソシエイション事務局長に訊く
過日、JAFが来季のGTCの技術規則を決定した。またGTアソシエイション(GT-A)
は、来年6月、スペシャルイベントとして初の海外レース開催を計画している。こ
れらを踏まえて、GT-Aの加治次郎事務局長に話を訊いた。
―まず、GT-AとしてはGTCの現状をどうお考えになっていますか。
加治事務局長(以下略)「今、日本のレースはみんな、おカネが回らない、お客さ
んが集まらないという状況になってしまっています。ある意味でGTC頼みという状況
になってしまっている。モータースポーツが世の中で認められるための責任が、今、
全部GTCにかかってきていると考えなければならないでしょう。
そういう目で見たとき、今は国内のトップレベルのドライバーもチームもすべて
GTCに集結してきていると思いますが、その材料をどう組み立てて、スポンサーや観
客に見せていけるかが大事だと思います。今までは全部揃っていたとはいえなかった
んですが、これからはもう名実ともに(モータースポーツ全体を)引っぱっていか
なければならない。ほんとうにこれからの世の中に受け入れてもらえるようにしな
けらばいけない。また、ドライバーやチームや、その他の関係者の生活を担えるよ
うなものにしなければいけない。ですから絶対潰しちゃいけないんです。育ってい
けるかたちにしなけりゃいけない。そういう意味では今までとは違うと思っている
わけです。
そのためにはレースのやりかたを少しずつ変えていく必要がある。世の中の変化
に合わせて、今ついてきてくれているお客さんやスポンサーの期待に応えていける
ものにしていく必要があると思います。
今までは、なにか新しいものが出てくればそっちへ乗り換える、あっちの水がお
いしそうだからそっちへ行くというかたちでやってきたんですが、これからはそれ
では立ちゆかない。今は自動車メーカーもタイヤメーカーもずいぶん環境が変わっ
てきて、ほんとうの意味でグローバル化してきている。日本の市場のためだけにそ
んなにおカネが落ちるというわけにはいかなくなっているわけです。ましてこれか
ら日本の市場が伸びていくわけでもない。そういう意味でも、今までと同じことを
自動車メーカーやタイヤメーカーに期待していくことは間違っていると思うんです。
したがって(モータースポーツは)メーカーさんがおカネを使うだけの価値のある
ものにしていかなければいけない。そのためには、まず基本的にはお客さんの心を
とらえているかが一番大きな課題だと思います。自動車メーカーにとっても観客は
お客さんなわけですから。
そういう意味では、今GTCはそれをとらえかけてる。今までのレースは内部の人
間だけおもしろかったんですよ。ごく限られた人だけね。それが今、多くの人にお
もしろいねと言っていただいてきている。さらにそれが、よくわかっている人には
さらにおもしろく感じられるし、そうじゃない、パッと見に来た人でもおもしろい、
というふうにしていかなければいけない。
そのためには情報をもっと与えていかなければいけないと思います。テレビの放
送は現場に来たら見られない部分を見せなければいけないし、サーキットへ来たら
サーキットへ来ただけの情報を持って帰ってもらわなければいけない。たとえば、
迫力だとか音だとかというものはテレビではなかなか表せないけれども現場では表
せますよね。でも、それだけではダメで、ドライバーの技術とかチームの技とか、
クルマのすごさとかいうものを見てもらわなければいけない。そのしかけや設備も
必要だし、そういうこともやっていかなければいけないと考えています。
たとえば、内側にいるわれわれはラップタイムも見てるしモニターも見てる。だ
からおもしろいと思っている。それだけの情報を与えられる状況になっているわけ
です。ところがお客さんはなにも情報が与えられていなくて、すごい迫力だろうと
いうことしか伝えてられていない。しかし、迫力だけだったらもっとすごいものは
いくらでもある。そんなことでお客さんの心がつかまえられるわけではない。問題
は人間が技としてやっている部分をいかに知ってもらうか、見せられるかというこ
とでしょう。チームがどういう工夫をしてるかとか、ドライバーがどういう悩みを
持って、なにと闘っているかとかいうことがもっと伝えられなければいけない。そ
のための素材としてはラップタイムも必要でしょうし、モニターにドライバーの顔
やチーム監督の顔が映ることも必要でしょう。野球の中継を見ててもいろいろな情
報が伝えられているわけですから。
モータースポーツは、自分たちが遊ぶために造ってきたものですから、お客さん
は関係なかったんです。モータースポーツを職業としている人たちは自分の道楽で
おカネを落とす範囲でしかやってきていなかった。それでは、その人の気持ちが変
われば明日はなくなる。自動車メーカーが落としているおカネだってある意味では
同じです。そこにしがみついているかぎりは、たとえば前年比で半分になっちゃっ
たりするわけです。
ところが一般の人たちの支持というものは急に半分にはならない。だから、つね
に自分たちの姿を知って、自分たちを支持してくれるお客さんたちはどっちを向い
ているのかを常に気にしてリサーチしていくことが大切です。ですからGT-Aでは観
客調査というものをずっと続けてきています。これはすごく大切なことです」
―GTCにプライベーターが参加しにくくなってきているという批判もありますが?
「誤解されやすいことなんで注意してほしいんですが、プライベーターのために
レースがあるわけではないんです。だからといってメーカーのためにやっているわ
けでもない。プライベーターだとかファクトリーだとかいうことにこだわるのは、
内輪の論理でしかないと思います。肝心なのは、どう一般の支持を得るのかという
ことです。一般のお客さんにとっては、プライベーターだとかメーカーだとかとい
う区別があるわけではない。だから、メーカーをバックにパフォーマンスの高いク
ルマを造れるチームがあるとすれば、それに対してプライベーターはどういうかた
ちでお客さんの支持を得るかを考えなければいけない。それはドライバーのキャラ
クターであったり、監督やチームとしてのキャラクターであったり、めずらしいク
ルマを持ち込んたりということだと思うんです。今、日本のGTCは、それを可能にす
るために特認車両制度を設けたり、遅いクルマを助ける措置をとったり、いろんな
かたちでそれをやっているわけです。
今、GTCは表彰台に立てればなんとかスポンサーの支持を得られるようになった。
しかもそれがずっと独占されることのないように(さまざまな規則を)作っている。
今までの考えかたからしたら、そういう規則はおかしいと考える人もいるわけです。
だけど、おかしくったって、成立しなくてすぐ潰れちゃったら話にならないわけで、
そんなことよりは一般のお客さんに支持される、おもしろい、また見に来ようと思
わせる、それで(レースを)やっている人たちの地位が上がっていくことのほうが
大切なんです。
自動車メーカーは、クルマを速くして勝つためにおカネを費やしています。しか
し、そのことは決してみんなの幸福ににはつながりませんよ、ということですよね。
かといって、それがなければ自動車メーカーにとって魅力が半減することになるで
しょう。われわれにとって自動車メーカーもスポンサーのひとつですから、スポン
サーにとっての魅力をどう作るかという視点も必要です。
具体的に言えば、このレースにクルマが使われていることがメーカーとしてのス
テータスにつながるようになれば、自動車メーカーとしても関与せざるをえないわ
けじゃないですか。GT-Aの観客調査でも、スポンサーにどういう印象を持ちますか
という設問があって、かなりの人が『好感を持つ』という答えてくれてるわけです。
一般のお客さんが、レースの楽しみを自動車メーカーが支えてくれるんだという見
かたをしてくれるようになればいいということです。自動車メーカーがアピールす
べきことは、『勝った勝った』ということじゃなくて、別の領域だってあるはずな
んです。お客さんもそういうことに賛辞を与えてくれるように育ってくれることが、
モータースポーツを大きくしていくことだと思います。
もっと多くの人たちの支持を受けるためには、ハードとしてのクルマに頼りすぎ
ていてはダメだと思います。ドライバーのすごさとか、チーム運営のすごさとか、
メカニックの仕事だとか、戦略だとか、それからモータースポーツにはビジネスゲー
ムという側面がありますから、そういう部分も伝えていくべきなんです。選手の努
力とかチーム戦略とか、それこそスポーツじゃないですか。そういうスポーツとし
ての魅力を伝えていく努力をしなければ、モータースポーツの発展はないというこ
とですよ」
―来年の車両規定については?
「車両規定については、GT-Aからも提案を出し、だいたいそれにそって決めていた
だいています。基本はハイテク競争のようになっていかないように、ということで
す。技術競争で勝負がつくのではなく、スポーツとして勝負がつくようにしていき
たい。もし、技術競争こそがモータースポーツだという意見があれば、私は別に反
対はしない。ですがそうであれば、その技術を、つまりわれわれはこういう工夫を
したということをもっとアピールすべきですよね。ただ、それに魅力を感じる人が
どれほどいるかということを考えると、それを重点にすべきではないと考えるわけ
です。
安全面については、一般の人から見れば訓練されたドライバー、訓練されたメカ
ニック、訓練されたエンジニアが普通の人にはできないことをやっているからこそ
見てもらえる。それが危険なものであることは確かですが、それが生命の危険の領
域までいってはいけない。そのためにできるだけ安全なクルマにしたいということ
です。
そのあたりはバランスだと思っているんです。NASCARだって昔からああいう格好
だったわけじゃなくて、だんだんにああなっていったと思うんです。ですが、日本
のマーケットだとか日本のファンにとってあのかたちがいいかどうかというと、現
状ではちょっと違うなと思っているんです。あそこまでを目指しているんではなく
て、ただ考えかたとして、開発すべきテーマというのを絞って、技術として取り組
んでもらうということになるんじゃないでしょうか」
―GTCのありかたを考える際に、参考にしているカテゴリーはありますか。
「NASCARとか、アメリカのモータースポーツのありかたというのは当然参考になり
ますし、ヨーロッパだって参考になる。ただ、日本的なものというのは当然あるだ
ろうと思っているんです。NASCARだって50年からの歴史があるわけでしょ? 50年
前から同じ形態でやっているわけじゃないんです。お客さんの支持があって少しず
つ変えてきている。日本にはそういう歴史がないんです。外から押しつけられて、
なんだかわからないままに潰しちゃって、また一から仕切りなおしになる。そのつ
どチームも潰れちゃうという格好でやってきたんだけど、もうそれは通用しない。
そういう意味ではF1だとかNASCARだとかCARTだとか、すこしずつ姿は変えながら自
分たちを維持していくというやりかたは参考になると思います」
―海外でのイベントについて教えてください。
「来年の6月下旬にマレーシアで開催する予定です。やるからには興行として成功
させなければいけませんから、F1やFIA-GTやアメリカン-ル・マンなどとバッティ
ングせずに安定して続けていける時期として、6月下旬から7月上旬に設定しまし
た。
アジアに進出するのは、この地域の自動車マーケットが日本のマーケットと似た
姿をとっていくだろうと予測しているからです。GTCはアフターパーツマーケット
の活力を基盤としています。日本にはそういうマーケットが今あるわけで、それは
ヨーロッパともアメリカとも違っています。アジアの市場はそういう格好で進んで
きています。今後もそういう方向で進むでしょうから、われわれとしてもそれを当
然取り込みたいし、われわれを支えているパーツメーカーにとっても魅力的な市場
たりうるわけですから、その足がかりとしてGTCを使っていくというのはビジネスと
して当然の成り行きです。
また、日本の国内だけでモータースポーツを考えていると、相対的にどんどん小
さくなってしまうわけです。これ以上大きくなるとは思えない。片方で韓国や中国
などアジアの経済発展がある。そこにヨーロッパやアメリカからいろんなメーカー
が来るでしょう。そんななかで日本がアジアを放っておいたら世界で孤立してしま
います。
モータースポーツには、いわゆるクルマ文化という側面もあります。海外に進出
するということは文化を輸出するわけです。日本は、これまで音楽にしろなんにし
ろ欧米から大量に輸入してきました。ところが、最近はアジアのアーティストがど
んどん入って来ていますし、同時にアジアには日本のアーティストが進出していま
す。アジアの人たちは日本の情報を知っているし、日本のアーティスト、俳優に憧
憬を持っている。ところがモータースポーツはなんにもやっていないんですよ。
また、スポンサーという側面でいうと、今は生産拠点がみんなアジアにいっちゃっ
てる。そういうスポンサーに対して魅力を保つためにも、国内だけでやっていては
もう限界なんです。大きな会社はみんなグローバル企業になってる。そういうグロー
バル企業がどういう戦略を持っているかというと、ほとんどヨーロッパ、アメリカ、
アジアという三極に分けている。日本はアジア地域のなかに組み込まれているんで
す。タイヤメーカーもそうです。アジアにどんどん魅力的な市場が育っているわけ
で、そのなかで日本の相対的地位というのはどんどん下がる。絶対的に小さくはな
らなくてもね。だからアジアに出ていくことはマストなんです。もう遅いくらいで
すよ」
―ヨーロッパのFIA-GTやル・マンとの連携については?
「クルマの供給元などが交流することは大事です。ただ、どういう人たちがレース
をするか、どういうマーケットがあるかということが日本とは基本的に違う。ヨー
ロッパのスポンサーと日本のスポンサーには違いがちょっとあるし、チームにも違
いがある。ドライバーだって違います。
クルマについては、今年の鈴鹿1000kmで言えば、空力的には日本が有利になって
いる。ヨーロッパの場合には少量生産車でやっているからもともとのクルマの性能
は高いけれど改造範囲は狭い。パワーウェイトレシオは向こうのほうがいいけれど、
ラップタイムは日本のほうが速いというかたちだったんですね。ただ、来年の規則
になれば空力的な差もそんなになくなるから、リストリクターと重量で合わせれば、
同じクラスで走ってもそんなにおかしくないわけです。そのくらい近いところにい
るわけですから、ムリヤリ合わせる必要もないだろうと思います。
それから、ル・マン24時間というのは世界的に見ても非常に特殊なレースなんで
す。富士スピードウェイのストレートが4本連続してある、そういう感じなんです。
あそこでそれなりにパフォーマンスするためにはかなりのトップスピードを維持し
なければならない。そういうクルマでシリーズ戦をできるかというと、過去から明
らかなように、できないんです。日本のシリーズ戦のように密度の高いレースとい
うのはとても成り立たないことがわかっているから今のGTCを作っているわけで、そ
れを今さらル・マンに合わせようという気はありません。
実は、同じことはFIA-GTの人たちも考えているわけです。FIA-GTの人たちも、ル・
マンよりはむしろ日本のGTCと一緒にできないかと考えています。先日もミーティン
グをしましたけれども、彼らもわれわれの考えはよく理解してますね。クルマのレ
ギュレーションを完全にイコールにはできない、それはマーケットが違うからだ、
ということは彼らも理解しています」
以上
*第6戦TIサーキット英田のGTインサイドレポートは以上です。
☆GTCやGT-A、そしてGTインサイドレポートにご意見・ご希望などございます方は、
古屋あて(QYB04322)もしくは、GT-A(インターネット:gtc@info.sim.co.jp)まで
電子メールでお寄せください。
なお、メールへの個別の回答は出来かねますので、ご了承ください。回答をご希望
の方は、モーターレーシング・ファン・フォーラム(FMOTOR4F)の全日本レース会議
室、もしくはGTCインターネットのホームページ(http://gtc.info.sim.co.jp/)の
パドックフォーラムでご質問ください。
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート4 99/09/26
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
☆ポイントランキング(第6戦終了、全7戦)
ドライバーポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. Driver 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 1 E.コマス 65 15 8 6 20 12 4
2 1 本山 哲 57 15 - 6 20 12 4
3 36 関谷正徳/黒澤琢弥 53 10 2 20 1 10 10
4 18 脇阪寿一/金石勝智 47 20 15 12
===========================================================================
5 37 鈴木利男 37 12 10 15
6 12 星野一義/影山正美 36 1 12 8 6 8 1
7 64 T.コロネル 33 10 3 20
8 6 野田英樹/W.ガードナー 33 - 3 8 20 2
9 100 高橋国光/飯田 章 32 20 4 8
10 38 竹内浩典/立川祐路 31 4 15 3 6 3
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. Driver 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 15 土屋武士/井手有治 62 2 20 20 20
2 25 新田守男 61 3 20 15 15 8
3 25 高木真一 58 - 20 15 15 8
4 19 織戸学/原 貴彦 55 20 15 12 8
5 7 松本晴彦/山野哲也 50 10 10 15 15
===========================================================================
6 61 R.ファーマン 38 15 8 12 3
6 61 中谷明彦 38 15 - 8 12 3
8 81 福山英朗/大八木信行 33 1 12 10 10
9 77 小林且雄/谷川達也 25 10 3 12
10 14 古在哲雄/小宮延雄 24 6 8 4 - 6 -
チームポイント
[GT500]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. TEAM 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 36/37 TOYOTA Castorl TEAM TOM'S
77 12 10 20 15 10 10
2 1/2 NISMO 76 15 8 6 20 12 15
3 16/18無限×童夢プロジェクト 71 20 12 12 15 12
===========================================================================
4 12 TEAM IMPUL 36 1 12 8 6 8 1
5 6 ESSO Tiger Team LeMans 31 - 3 8 20 2
6 Mobil 1 NAKAJIMA RACING 33 10 3 20
7 100 チーム国光with MOONCRAFT 32 20 4 8
8 38 TOYOTA TEAM CERUMO 31 4 15 3 6 3
9 3 ハセミ・モータースポーツ 24 6 4 4 10
10 35 マツモトキヨシ TEAM TOM'S 21 15 6
[GT300]
Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
3/21 5/2 5/30 7/11 8/8 9/26 10/24
Po. No. TEAM 合計 Suzuka FUJI SUGO MINE FUJI TI SUGO
----------------------------------------------------------------------------
1 15 NISMO 62 2 20 20 20
2 25 MOMOCORSE Racing with Tsuchiya
61 3 20 15 15 8
3 19 RACING PROJECT BANDOH 55 20 15 12 8
4 7 RE雨宮レーシング 50 10 10 15 15
===========================================================================
5 61 チーム・テイボン・ラリーアート 38 15 8 12 3
6 81 TEAM DAISHIN 33 1 12 10 10
7 26 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN
28 20
8 77 CUSCO RACING 25 10 3 12
9 14 アルタRACING TEAM 24 6 8 4 - 6 -
10 70 TEAM GAIKOKUYA 24 4 6 3 10 1
*ポイント計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
☆第7戦もてぎのウエイトハンディ
[GT500]
No. Car Weight (kg)
-----------------------------------
1 ペンズオイル・ニスモGT-R 60
2 ARTAゼクセルスカイライン 30
6 ESSO Tiger Supra 60
12 カルソニックスカイライン 10
16 Castrol無限NSX 30
18 TAKATA童夢NSX 90
35 マツモトキヨシ・トムスープラ 30
36 カストロール・トムス・スープラ 20
37 カストロール・トムス・スープラ 50
38 FK/マッシモセルモスープラ 20
39 デンソーサードスープラGT 20
64 Mobil 1 NSX 90
100 RAYBRIG NSX 60
[GT300]
No. Car Weight (kg)
-----------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 80
15 ザナヴィARTAシルビア 80
19 ウエッズスポーツセリカ 50
25 モモコルセ・アペックスMR2 80
26 STPアドバンタイサンGT3R 40
61 テイボン・トランピオ・FTO 10
71 シグマテック911 10
77 クスコスバルインプレッサ 40
81 ダイシンシルビア 70
910 ナインテンアドバンポルシェ 20
*ハンディ計算はGTインサイドレポート班による非公式のものです
*特集に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート3 99/09/26
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
■朝のフリー走行終了後のコメント
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「満タンと80kgのハンディウェイトじゃ、すごい重量になってし
まうよ。でもクルマには問題はない。快調だよ。レースは長いしね。スタートは今
回ボクがやる」
#2 ARTAゼクセルスカイライン
ミハエル・クルム「昨日に比べてクルマはかなりよくなった。昨日はターボ・トラ
ブルでパワーが出てなかったんだ。それでアグリはいいタイムが出せなかった。で
も今朝はトラブルはクリアになったし、ブレーキも昨日よりよくなっているので、
クルマはかなりコンペティティブになった。レースではいいと思うんだけど、問題
なのはスタート位置が13番目ということだね」
#64 Mobil 1 NSX
光貞秀俊「今朝はコンディションがよかった。レースも涼しいにこしたことはない
ね。気温が上がればタイヤにもきびしいだろうし。今回は、97年の十勝24時間レー
ス以来2度目のローリングスターターを務めることになると思うんだけど、別に心
配はしていない。トップのままトムに代わってそのまま逃げきりたい。周回遅れの
処理には気をつけないとね。周回数がけっこう長いので、途中で集中力を途切れさ
せることなく走りたい。集中が切れるとミスしやすくなるからね」
#36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥「昨日の予選が終わったときの状態よりは少し明るいね。昨日はタイヤと
クルマのマッチングが今ひとつだったけど、今日はイケるかも。ただ、自力で抜く
のは難しいかもしれない。NSXにABSがついたから歯が立たないよ。今までは予選で
負けても、レースになったら(NSXが)ブレーキングでどこかにいっちゃうとかあっ
たけど、今ははコーナーもストレートも速いし、ブレーキもよくなっちゃったから。
だけど、耐久だから、二人で走ってチェッカー受けてナンボ。ボクたちはドライバー
二人のバランスもとれてると思うから、ハプニングとかアクシデントがなければい
いトコいけるんじゃない? 関谷さんとボクとのタイム差もコンマ1~2秒ぐらい
だし。優勝は自力だとちょっと難しいかもしれないけど、表彰台は充分ねらえる。
今回はスターターを務めると思うけど、とにかく接触事故だけは避けたい。もちろ
んポジションを落とさないようにはしたいけど、ぶつかりそうになったら、ポジショ
ンを落としてでも接触を避けるよ。チャンピオンシップがかかってるしね」
#100 RAYBRIG NSX
飯田章「調子いいつもりだったけれど、ポールを獲れなかったわけだし、わかんな
いよ。40kg積んでるわりには速いのかな。決勝はとりあえずスタートからガンガン
いきます」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「昨日は立川がオーバー、ボクがアンダーとコメントが食い違っていたん
ですが、今はお互いアンダーで一致しています(笑)。ウォームアップでアンダー
を消そうと対策したんですが、思ったほど効果があがらなくて、まだアンダー傾向
です。決勝までにもう少し対策するつもりです。現状ではNSXに離されちゃってま
すし、ちょっと辛いですね」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「絶好調ですね。昨日問題になっていた、テスト不足でセッティングが決
まらないというのは解消しました。予選中にいろいろ極端なセットを試したら、ド
ンピシャと当たってしまいました。加速もよくなってるし、ブレーキもよくなって
います。今回はとくにフロントの舵角が効くセッティングになっていて、(クルマ
の)雰囲気がいいですね。予選アタックを初めてまかされて、それがキョーレツう
れしいです。決勝はたぶんいろいろあると思うし、松本晴彦選手がスタートでいく
んで、前のほうにうまくくっついていってもらって、ピットワークで詰めて、最後
にボクが追い上げられればベストてすね」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「2周目のWヘアピンの先の高速コーナー(マイクナイトコーナー)でス
テアリングを切ったら、いきなり根元の溶接部分がばっきり折れちゃってどうしよ
うもなかった。当たりかたはそんなにひどくないし、なんとか間に合わせてくれる
でしょう。体は全然平気です」
*86 BPアペックスKRAFTトレノ
田中実「(朝、走行しなかったのは)タービンのトラブルです。サカキチ(雨宮栄
城)が出ていって1周目から調子が悪かったようです。交換するのに時間がかかる
んで、レース前のウォームアップじゃなくてよかった。スタートはサカキチの予定
です。気温が思ったより低いようなんで、クールスーツはよく効きますよ(笑)。
今回はいろんな問題があって(決勝は)キツいんですが、しぶとくいきます。今回
は幅広のリアタイヤ、大径タイヤを投入してきました。リアのグリップは上がって
るしフロントも安定していますよ。でも、もてぎのほうがクルマとのマッチングは
いいみたいですね。テストもあんまりできていないんです。ビシッと決まれば速い
んですけれど」
■タイヤメーカーに訊く
ブリヂストン
「NSX用はタイヤ構造で2種類に分かれています。#100と#16が同じ構造、#64と#18
が同じ構造です。(コンパウンドは)それぞれにソフトとハードがありますが、全
車ハードを選んでいます。昨日、#64がポールを獲れたのは、タイヤとクルマとドラ
イバーとがちょうどマッチしたということですね。
スープラ、スカイライン、マクラーレンについては構造は車種ごとに違います。
(コンパウンドは)スープラでは#6がソフト、セルモの2台(#32、#38)はハード。
マクラーレンはソフトです。スカイラインは#3がハードで、それ以外はソフトです」
ヨコハマ
「GT300はいいんですけど、GT500で苦戦しています。GT500クラスはコンパウンドは
ソフトとミディアムソフトの2種類で構造は3種類ありますが、今回使っているのは
新作のソフトで、構造は従来タイプです。全体的に一発のタイムは出ないんですが、
タレも出ずにロングでも安定しています。
GT300はオートレットセリカ(*20)とウエッズスポーツセリカ(*19)がミディア
ム、あとはソフトを選択しています。全車タイヤ交換は必要で、FF車はフロントの
み、ポルシェはリアのみ、FR車とMR2(*25)は4輪交換になるでしょう」
トーヨー
「GT500(#88)はソフト、ミディアムの2種類がありますが、選んでいるのはソフト
コンパウンドです。ガソリンが保たないそうで2回ピットインするということなの
で、そのときの状況によって、同じコンパウンドでいくかどうかを決めます。
GT300ではFTO(*61)用は3種類持ってきています。新構造を選んで、予選はそこ
そこいけたんですが、ロング(でのテスト)があまりできていないので後半のタイ
ヤはハードにするかもしれません。今はミディアムです。ソフトというのは今回は
ないです。ハードのほうは旧構造だけです。*86はソフトとミディアムの2種類でミ
ディアムを選んでいます。BMW(*21)もミディアムです。全車4輪とも交換すること
になります。
来年から休止というのは残念です。今年4台に増えて、これからだったんですが…」
ミシュラン
「今回、レースに向けてはコンパウンドはミディアムハード、ミデァムソフト、ソフ
トの3種類で、ミディアムハートとミディアムソフトをマーキングしています。#36
と#37がミディアムハード、#35がミディアムソフトです。昨日の路面温度が40度で、
前回のテストでも40度で走っていますし、富士のときのようにデータなしではない
のでミディアムソフトでも大丈夫です。トヨタ車のなかでは最速はとれると思いま
すが、ここはホンダ車が速いんで、そのなかにどこまで食い込めるかというところ
ですね。来年のことは、車種、供給台数についてはまったく白紙ですが、ミシュラ
ンとしてGTCをやることはまちがいないです」
☆決勝スタート直前情報
天候:晴れ 路面状況:ドライ 気温:30度 路面温度:37度
決勝日(26日)入場者数:4万8800人(予選日:1万5500人)
*20オートレットセリカは、ウォームアップ走行中のエンジンブローのため出走せず
■レース中のコメント
#37 カストロール・トムス・スープラ
片山右京「根性出してもう1台くらい抜いてやろうと思ったんだけど、クルム(#2)
と当たってしまった。今週はずっとクルマの調子が悪かったんだけど、セッティング
を変えたら調子よくなった。だからちょっと悔しい」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「(51周リタイア)クルマの調子は悪くなかったんだけど、アクセルワイ
ヤが切れてしまった。トラブルはしょうがないよね。でも、*15には全然ついていけ
ない。あれはクルマが別モノだよ」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「ブレーキが全然なくなってしまった。中子さんもムリしないで走ってます」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「タイヤがタレてきてペースが上がらなかった。ヘアピンでクルム(#2)に
はじき飛ばされてしまいました。それで順位を落としてしまったんで、悔しいです」
#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「予選のときからタイヤが2周しか保たなかった。ウェイトハンディもた
しかにきついけど、ほかのチームと同じタイヤを選んでいればまだ勝負ができたと
思う。金曜日にテストができなかったのがつらいけど、これはほかも同じことだし」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「リタイアはしょうがない。ちょっと予想外のところが壊れてるよね。デ
フのケースが割れてるみたい。スローダウンする1周前ぐらいから音は出ていて、
無線でなにか変な音がするとは言ってたんだよ。それで次の周になったら、もう走
れないぐらいとんでもないバイブレーションが出た。ここで*15に逆転されると最終
戦はキツイね」
*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No. 原因 周回数
-----------------------------------------
*25 デフトラブル 25L
#88 コースアウト 26L
*71 タービントラブル 30L
*72 駆動系トラブル 36L
*26 アクセルワイヤ 51L
*111 周回数不足 48L
■レース終了後のコメント
#2 ARTAゼクセルスカイライン(総合2位)
ミハエル・クルム「すごくうれしい。昨日はトラブルがあったのでスタート位置が
悪かったけど、今日はドライバー二人とも完璧なレースができたと思う。アグリも
最高の仕事をしてくれた。アグリのおかげで表彰台に立てたよ。今回はピットストッ
プも完璧で、これがすごく早かった」
鈴木亜久里「今日は歯車がかみ合った。予選のときはターボのアクチュエーターが
割れていて、ターボのコントロールができていなかった。あれで1秒はロスした。で
も今日は問題なかった。クルムが速かったねえ。ピットワークの周が速かった。あ
れで一気に前に出られた」
#18 TAKATA童夢NSX(総合3位)
金石勝智「決勝はいいペースで前の2台になんとかついていけてたけど、周回遅れ
に引っかかって差が開いてしまった。でも目一杯がんばっても、トップ2台には1
周コンマ3秒遅れぐらいのペースだった。ピット作業のミスがなければ、そのまま
2位で戻れたと思うけど、外したホイールナットがマシンの下に滑り込んでしまっ
た。それを取ることができなかったので新しいナットを入れたんだけど、クルマの
下に落ちたほうのナットが噛んでしまって、それで10何秒もロスしちゃったんだ」
脇阪寿一「ボクに代わってからはABSにちょっと問題があって、ブレーキがなかっ
た。だから、ずっとダブりながら走ってたんだ。関谷さんを抜いたのは裏の下りの
コーナー(リボルバーコーナー)」
#36 カストロール・トムス・スープラ(総合4位)
関谷正徳「ファイナルラップで負けちゃうのはバツが悪いね。最後は#18を押さえら
れると思ってたんだけど、当たってはじき出されちゃった。一言、悔しいね」
黒澤琢弥「タイヤは大丈夫だったんだけどね。オレのほうはなんだか原因はわかん
ないんだけど、エンジンが1回とまっちゃった…」
#100 RAYBRIG NSX(総合5位)
竹林康仁エンジニア「アキラのペースはそれほど問題なかったが、ブレーキはちょっ
とフェード気味だったと思う。それより相手のペースが速かったんだと思う。32秒
台にペースが落ちているときに抜かれてしまいましたね。今回はブッちぎるほどの
パフォーマンスがありませんでした」
#35マツモトキヨシ・トムススープラ(総合6位)
山路慎一「すごく難しいレースだった。タイヤチョイスを右側ソフト、左側ミディ
アムというコンビにしたんだよね。序盤のグリップがあるうちはよかったけど、だ
んだん右コーナーと左コーナーでバランスがおかしくなってきた。その影響ですご
いオーバーステアになって、どうしようもなかった。最後はヘロヘロだったね」
#1ペンズオイル・ニスモGT-R(総合7位)
エリック・コマス「4位を目指していたので、完璧とはいえない。ただ、リタイアす
るクルマが少なかったからね。それに#36が、とくに関谷さんが速かった。シリーズ
2位と12ポイント差で最終戦を迎えることになった。状況は昨年と同じようになった」
本山 哲「やはり(ウェイトハンディが)重いからタイヤが辛かった。(クールスー
ツなしは)全然問題ない」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(クラス2位)
松本晴彦「最初はよかったんですが、そのうちガス欠症状みたいに7000回転ぐらい
で全然吹けなくなって、タイムが落ちたんです。山野さんに代わってからはいいペー
スで走ってくれて、今年2回目の表彰台に、しかも2位で上がれてうれしいです」
山野哲也「エンジンがバラついていて、アクセル踏んでも調子が悪かったけれど、
あとは大丈夫だった。且雄さんもね、すごいジェントルでいいバトルができたよ。
何度もあきらめようかと思ったけれど、ここまで来れてよかった」
*77 クスコスバルインプレッサ(クラス3位)
小林且雄「(終盤、*7と)ちょっと当たったけど、しかたないよね。オレも逃げ場
がなくなっちゃうから。パワステにトラブルが出て、終盤が重ステになって、ハン
ドル切るのが大変だった。最後のバトルはすぐに離されたけど、おもしろかった」
谷川達也「今年初の表彰台なので、最後に抜かれたのは悔しいけどしかたないで
しょう。もてぎも、優勝はムリだと思うんですけれど、表彰台はねらえる位置でが
んばります」
■優勝者インタビュー
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「計画はいつもこのように立てているんですが、なかなか予定通り
にいかないのがいつもだったんですが、このサーキットに関しては無敵だと思って
います。ポールポジションをとっても、レース中に問題があることもあるんですが、
今回はそういうことがまったなくて、すべて完璧なレースだったと思います。もち
ろんタイヤが減ってくると、どういうトラブルが出るかわからないので不安はあっ
たので、センシティブに運転してたんですが、中嶋監督とは常に無線で話していたん
ですか、無理しないでハードブレーキングしないように言われていました。今日は
渋滞が非常に多かったのでそれに巻き込まれないように注意していました。#3とタッ
チしてしまったのですが、最終的になんのトラブルもなく勝てて良かったと思います」
光貞秀俊「最高のクルマを与えてくれたチームとスポンサーに感謝したいです。全
日本選手権で2週連続優勝もうれしいですね。うまく歯車が回っているんだと思い
ます。スタートで飯田選手が結構プッシュしてる感じがしたんで、ドンパチやって
もしょうがないんで、後ろについてようすをみていました。抜き返したときはボク
のほうがペースがよかったんで、あの時点で自分のベストのプッシュをして抜きま
した。一発で勝負がついたんでよかったと思ってるんです。やっぱりトップでバト
ンを渡すのと渡さないのとでは、チームにピット作業の部分で変にプレッシャーが
かかって欲しくなかったし、そういう部分でなんとかトップで渡して、というのが
自分のなかでありました。(次回の)ウェイトの90kgは積んだことがないのでわか
りませんが、たぶん重いと思います。昔富士でJTCCのクルマに助手席をつけて40kg
か50kgぐらいの女性を乗せたことがあるんですが、最終コーナーでメチャクチャ恐
い思いをしたんで、でも、かける2ですよね…。無理かな(笑)」
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「こうしなきゃ勝てないというのはあると思うんですけど、自分たちがお
もいっきりいって、回りかどう出てくるかというので、とにかく勝ちたいという気
持ちでプッシュしました。井出クンにも『もしかしたら早く入るかもしれないよ』
と伝えて、なにも考えずに速く走ることだけを考えていました。そうしないと勝て
ないときってあると思うんです。前半で無理してプッシュして、中盤で抑えようと
思っていたんですけど、やつばりポルシェは速くて、抑える間もなくずっとプッシュ
しっぱなしでした。*25が止まったのは無線で聞いていましたけど、自分のことで
精一杯でした。最終戦で2位のつちやMR2と1ポイント差、12ポイント差に4台もい
て、親子対決とか言われてますが、このまま引き下がるような親父じゃないですし、
ボクもこのまま引き下がるような息子じゃないんで、どっちの勝ちたいという気持
ちが強いかということだと思います」
井出有治「(昨日10秒差があれば大丈夫と言っていたんですが)土屋さんから渡さ
れたときに15秒、その後少しつまったんで、プッシュしてある程度タイムを上げよ
うと思ったんですけど、ポルシェが止まったんで、後はタイヤをいためないように
走りました。クルマのトラブルはなかったんですけど、途中10周目ぐらいからドリ
ンクが飲めなくなってしまって、脱水症状でつらかったです」
*GTインサイドレポート4に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート2 99/09/25
-------------------------------------------------------------------------
'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300です
■予選2回目終了後のコメント
#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「今朝はちょっとミスしたけど、午後のセッションではミスなく
完璧な走りができた。ここでのテストのときよりコンマ5秒速いタイムが出たよ。こ
このテストの後でツインリンクもてぎでテストがあったんだけど、そこでかなりい
い仕事ができた。そのセッテイングをここにも少し持ち込んでいるんだ。あのもて
ぎでのテスト以来クルマは少しよくなっているよ。明日は4位に入れればいいんだ
けどね。それに36号車が5位だったらもっといい(笑)」
#2 ARTAゼクセルスカイライン
鈴木亜久里「ダメだねぇ。なんかうまくいかないんだ。朝はギアボックスがちょっ
と調子悪かったけど午後は大丈夫だったし、クルマの調子は悪くないんだけど…。
遅いクルマに引っかかったということもそれほどなかったんだけど、ホイールスピ
ンしたりアンダーが出たりして、なんか踏んでいけないんだ。ここのところ運が悪
かったんで、レースは大事にいくよ。前向きにいきます」
#6 ESSO Tiger Supra
ワイン・ガードナー「タイトコーナーの多いこのサーキットでは、80kgのウェイト
ハンディはきつい。ニッサンの1号車も同じだけど、ニッサンのほうがエンジンの
トルクがあるから、ボクらのほうが大変だと思う。ただ今回はタイヤチョイスを失
敗した。前回ここでテストしたときとクルマは同じなのにタイムがすごく落ちてい
るんだ。少しソフト過ぎてクルマがスライドするし、ホイールスピンしてしまう。
明日の決勝レースではセカンドスティントでハードコンパウンドのタイヤに換える
ことになるだろうけど、タイヤチョイスの問題さえなければ4位はねらえると思う」
#35 マツモトキヨシ・トムススープラ
ピエール=アンリ・ラファネル「午前中はアタックのタイミングが悪くてタイムが
出なかった。昨日の天候で路面が汚れていたのに出ていくのが早すぎたんだ。あと
からアタックしたところがどんどんタイムを更新したからね。でも、ここはターボ
がなくてミドシップのホンダが速い。スープラはターボが急激に効いてくるので、
タイトコーナーが多いコースではトラクションに問題が出てくる。ツインリンクも
てぎのような、もう少し大きなコーナーのほうがスープラにはいい。クルマにトラ
ブルはないけどレースはタイヤにもギアボックスにもきびしそうだし、ハードな戦
いになるだろうね」
#88 ノマドディアブロGT-1
古谷直広「朝の予選ではセッティングで新しい試みをしたんですが、合同テストの
ときのタイムより悪かったんです。それで午後は合同テストのときのセッテイング
に戻したんですけど、クルマの基本的な特性が変わってしまったかのように、挙動
がまるで違ってしまったんです。セッティングも混乱に陥ってしまうし、悩んでい
ます。ディアブロの場合、直線スピードの速さを生かすためにコーナーで姿勢を整
えて出口でアクセルを踏んでいけるような走りをしないといけないんですけど、今
回は進入のバランスがテストのときと逆になってしまっているんで、ちょっと悩ん
でいます。レインかインターミディエイトだと4~6番手のところにいると思うし、
実際昨日(金曜日)はそうだったんですけど、スリックだと落ちちゃうんですよ」
*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「ここに来る前にもてぎでもテストしていて、そこでクルマの方向性が見
えたので、だいぶいいところまで来ています。ここ(TI)の問題としては、コース
にバンピーなところがあって(クルマが)跳ねるんです。それがまだ解決できてい
ないので、それを煮詰めるのがちょっと大変です。ただ小さいコーナーでは、(こ
のクルマは)トラクションが大きいのですごくいい感じて走れます。テストで履い
たタイヤと違うタイヤを履いているのでその合わせ込みをやっています。午後には
ハンドリングがよくなったんで、それがタイムにも現れたということです。イエロー
フラッグで(速度を)落とさなければならないことろがかならずあったんで、どう
せ2位ならトップになってもよかったかなと、それが残念です。でもフロントロー
ですからね。ここは抜くの大変ですから。ただあのシルビア(*15)は速いね。レー
スではあのクルマをどうにかしないと」
*70 外車の外国屋アドバンポルシェ
星野薫「ちょっといろいろトラブルがありまして…。タービンが割れちゃっている
ようで、ストレートが伸びないんです。それさえなければ、もうちょっといったと
思うんですけど。これからタービンを交換して決勝に臨みます。がんばります」
*61 テイボン・トランピオ・FTO
中谷明彦「クルマは全然問題ないです。トラブルもありません。クルマのポテンシャ
ルは引き出していると思います。タイム的にはちょっと遅いんですけど、タイヤの
ほうが進んでいないのでしかたないところですね。明日は淡々といきます」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「クルマは悪くないんだけど、タイヤと路面の状況があわなかったのか
な…。とくにミスはないし、ストレートも悪くない。決勝は淡々といくしかないで
しょう。レースラップなら、テストなんかから想像してもシルビアとそれほどの差
はないと思う。抜くのは難しいけれど、攻めようかな」
高木真一「いきます! ホントはポールの予定だったんですよ。決勝はセカンドド
ライバー勝負になると思うんで、今のクルマの状態をキープしてもらって、あとか
ら追いかける展開に持ち込みたいです。このクルマでがんばれるだけがんばろう、
そうすれば表彰台に上がれる、という予定です。このコースは地元(山口県)に近
くて、ファンのかたやオフィシャルとも中国地方の言葉で話せるので落ち着けるん
です。鈴鹿がホームコースなんですが、第2のホームコースですかね」
*111 JIM GAINER F355
井倉淳一「もてぎのテストでそこそこだったので同じようなセットにしたらダメで
したね。ここと鈴鹿は地元みたいなものですから、がんばります」
*72 オークラRX7
石川朗「テストでは、これまでアンダーだオーバーだといっていたのが方向性が見
えたんですが、(金曜日に)やってきたら雨で答えが見えなくなってしまう状態で
した。でも、今日の午前中はニュータイヤでのタイムは(上位と)僅差でした。36
秒台半ばが見えていて、そこまでいければトップ6はねらえるという計算でした。
ただ、しょうもないエアジャッキのトラブルが出てしまいました。決勝はストレー
トが速いんで抜かれる心配はないですよ(笑)。予選でも速さを見せないといけな
かったんですけれどね」
*20 オートレットセリカ
松永雅博「テストのときより全然遅い。オーバーステアが出ているし、昨日も今い
ちだったしね。とりあえずはこないだのテストのときのセットに戻すしかないかな
というところ。全然クルマの性格が変わっちゃったんですよ。今日は外しちゃった
かな」
*86 BPアペックスKRAFTトレノ
田中実「昨日、ウエットではすごくバランスがよかった。ただテストに来ていない
んで、なにがなんだかわからない状態でドライの予選になってしまった。走れば走
るだけクルマはよくなるでしょうけれどね。鈴鹿1000kmでみせたようなポテンシャ
ルはあると思いますよ」
■ポールポジションインタビュー(予選終了後の記者会見より)
GT500ポールシッター
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「テストのときから非常に状態がよかった。ここでは、去年のオー
ルスターで勝っているので、今回のレースも自信を持って臨んでいる。予選に関し
ては、天気の状態が違ったということと、タイヤがどれがベストかという確信を持
てていなかったが、結果的にはいいタイヤチョイスができたと思う。スタート直後
からクイックに調子にのることができたので、いいタイムが出せた。ただ若干アン
ダーステア気味だったのが気になった。去年もレースの終盤からアンダーステアに
悩まされていたので、レースもそうなるんではないかという不安はある。ABSがつい
たことでは、ドライビングの集中力をさらに保つことができるようになったと思う。
出ていった直後のラップでもフラットスポットを作ることなく(タイヤを)温めて
いくことができる。タイヤが冷えているときでもすぐにペースを上げていくことが
できるというのは便利だ。このサーキットは非常にブレーキングポイントが多いの
で、そういった意味では(ABSは)生かされていると思う。こことかMINEとか、ブレ
ーキングポイントが多いサーキットは自分でも好きなので、それには適している。
プログラムにも書いてあるが、今回のレースは絶対勝つもりで来ている。チームに
も自分にもその態勢が整っているし、テストでも予選でもまったくミスがないので、
クルマがこの状態をキープしてくれれば、表彰台の一番高いところでふたたび皆さ
んにお目にかかれるでしょう」
光貞秀俊「GTの雰囲気は大好きですし、だいぶ慣れました。トムとはフォーミュラ
ニッポンでは常にライバルで、お互いがお互いを意識しあってきたし、いい意味で
はりあってきてる。でもここでははりあう必要がないんで、すごくいい雰囲気にな
っています。アタックはトムのほうでしたけど、ボクはユーズドタイヤで1周目からどれ
くらいで走れるかとか、自分のなかで課題を持って(予選を走って)いました。NSX
で、2回目に乗ったドライバーのなかでは一番速かったし、だれかに負けてるとい
う気はしなかったですね。レースは気持ちが先にいってもダメだし、クルマが先にいって
も飛んでっちゃうし、落ち着いていけば結果はちゃんとでるんじゃないかなと思っ
てます。ライバルは同じNSX。ドンパチやらないように気をつけます。ABSは、簡単
に思いっきり突っ込めるなという感じです。踏力を全然調整しなくていいんですよ。
普段ボクらはロックするかしないかというところで自分の足でABSをやってるわけ
ですけど、それが感じられるときと感じられないときがあったりするんです。それ
をかしこいコンピューターが感じてくれるので、ただボクはマックスの足の力でペ
ダルを踏むという感じです。今までの自分のブレーキングポイントより何10mも奥
まで全開で突っ込めますし、不安がないですよね。突っ込みすぎてもオットットっ
ていうことはあっても、コースアウトすることはないですね。トライもしやすいで
すし。ABSそのもののトラブルは今まで一度もないですし、信頼性は非常にいいで
すから、(これからも)ないと思います。あってもらっては困ります。骨折りたく
ないですから(笑)」
GT300ポールシッター
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「残り2戦でチャンピオンの可能性があって、それを意識していかなきゃ
ダメなんですが、(シリーズポイントの)トップとは差がひらいているんで、とに
かく今回勝たなきゃいない。ここは抜くポイントが少ないんでポールポジションを
獲らなきゃいけないという状況のなかで、獲れたのはよかったと思います。ウェイ
ト(80kg)はきびしいてす。TIのテストできびしいなと思って、もてぎのテストま
でにチームとミーティングをしたことで、もてぎのテストから今回になってすごく
よくなりました。ジオメトリーを変えたり、クルマの補強をしたりという類のこと
です。それでもウェイトはすごく気になります。予選2回目は、決勝用セッティン
グをしようとフル満タンで走ったら、どこいっちゃうかわらないような状態だった
んで、これから帰ってミーティングをします。でもたぶん大丈夫だとは思います。
もちろん勝ちにいきます。ボクが先に乗ります。2番手がポルシェで、ストレート
が速いんでどういう展開になるのかわからないですけど、自分たちの力をつくして
がんばります」
井出有治「プレッシャーには慣れました。予選は土屋さんが出ていけばタイムを出
してくるのはわかっていたので、ま、安心していました。燃料をけっこう積んでも、
重さはかなり感じましたが思っていたよりバランスが悪くなかったので大丈夫じゃ
ないですか。いつものパターンで土屋さんが引き離して戻ってきてくれれば…。ピッ
トアウトしたときに(後続と)10秒差があれば大丈夫です」
*GTインサイドレポート3に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
GT INSIDE REPORT インサイドレポート1 99/09/25
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300です
■予選1回目終了後のコメント
*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「MINEに続いてクルマもアタックも完璧です。昨日ドライで走れなかった
のにタイムが出せたのは、もてぎのテストでいろいろ試したことに加え、チームが
TIの路面を考えた味つけを予測してがんばってくれたことと、まったくノーミスで
アタックできたため。決勝は逃げるだけ逃げたいです」
*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「思ったよりもタイムが出なかったですね。本来ならタケシ(*15土屋武
士)のタイムまで出るはずだったんですけど、ヘアピンや1コーナーでミスもして
るんで…。バランスが悪いわけじゃないんで、(午後は)もっといけるでしょう」
#3 ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「いろいろサスペンションをいじってきたんだけど、リアがよくない方
向にいってしまって、パワーをかけるとオーバーステアになってしまいました。ク
ルマが横には進むけれど前に進まない(笑)」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
立川祐路「予選は午後に照準をあわせていますが、午前はオーバーがきつくて全然
ダメでした。やっぱりNSXが速い。(NSXが)ABSをつけてきて、ブレーキングで詰め
てきた(スープラの)アドバンテージもなくなったし、飛び出さなくなりましたか
らね。でも負けてられないですよ」
#100 RAYBRIG NSX
高橋国光「前回のテストよりも感じはよくなったんじゃないかな。タイトコーナー
が多いサーキットなんで、ちょっとのミスでハッキネンのようなスピンをしちゃう。
気を抜いてると簡単に回っちゃうんだよ。だからちょっとのミスもしないようにし
ないとね」
飯田章「午前の予選は遅いクルマにひっかかったんで、もっともっとタイムアップ
できます。タイトコーナーが多いしストレートが短いんで、かなりチャンスがある
と思います。クルマも悪くないです」
#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「金曜日の雨のなかではスープラのトツプで、NSXに次いで速かったんで
す。だからかえすがえすも雨が上がってしまつたのが悔しい。もてぎのテストでの
データを持ってきたんだけど、路面にうねりがあるTIではボディがよれちゃうん
で、ここのテストでのセッティングに戻してます。(決勝は)晴れなら淡々と6位
を目指します」
*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「テストに来なかったんで、まだクルマが煮詰められていない。(このコー
スでは)去年のオールスター以来ドライは走ってないですから。単にセッティング
だけの問題。(ウェイトが増えたが)その分軽量化しましたから問題ないですが、
ウェイトをバランスを考えて積んだおかげで、クールスーツのモーターを積めない
らしいんです。この暑さだと決勝はそうとう体がキツいと思います」
*71 シグマテック911
城内政樹「合同テストに来ていないし、去年はここを走っていないので、ドライで
のデータが足りないんです。昨日、雨のなかではまあまあよかったんですが…。(レ
インタイヤの)新しいパターンを出してもらえましたしね。このあと足回りを見直
して、明日の決勝までにはコンスタントにタイムを出せるようにします。暑くなる
とタイヤにはキツいんですが、それはほかも一緒ですから。エンジンは暑くても涼
しくてもまったく問題ありません」
*9 大黒屋プロキダイポルシェ
羽根幸浩「午前中はちょっとデフにトラブルがあって、今、直しているんですが、
午後は走れないかもしれません。テストではボクは走っていないんですが、一応ド
ライでの走行はしています。ただ、このまま予選を走れないとなると(決勝は)
ちょっとつらいレースになってしまいそうですね…」
*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「テストではわりとよかったんですけど、タイヤを変えて足回りをやり直し
たら、それがあまりいい方向にいかなかった。午後はあと1秒くらいはタイムアッ
プできると思いますけど、ほかも(タイムを)上げてくるだろうし、どうなります
かね。午前中は、昨日の雨と、カートが走ったあとだったんでかなり路面がスリッ
ピーでした。午後は少しよくなると思うんだけど、あ、またカートが走るのか…。
60kgのウェイトハンディはなければないにこしたことはないですけど、ほかも速い
ところはみんな積んでますからね。条件は一緒です。決勝は淡々といくだけです。
あとは運(笑)」
*77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「TIはレースを始めたころから走ってます。'91年か'92年ころですか。知
りすぎて怖い部分もあります。テストは、ちょっとトラブルがあってあんまり走れ
なかったんですが、F3などほかのクルマでは走っていますし、GTカーの動きや走ら
せ方もわかっているつもりです。走った感じは、バランスがあまりよくないんです
が、ほかのクルマも一緒だと思います。昨日までの雨でラバーグリップがないんで
す。午後は気温にもよるけれど、タイムが上がると思います」
*81 ダイシン シルビア
福山英朗「クルマは今日のコンディションにピタッと合ってるわけじゃない。残念
な部分があるんです。予選順位でトップをねらうよりは、決勝のハンドリング優先
なんで、このまま3位で充分です」
大八木信行「(もてぎのS耐で初優勝して)チームの流れはいいね。決勝へ向けた
メニューも予選でやってみました。ここでのテストで出ていたハンドリングの問題
は50%クリアできました。70kgのウェイトを積んでいますが、ほか(の速いクルマ)
も70~80kgある。軽いクルマもいるし、流れがどう組み合わされていくかですね」
*10 アビリティ・マリオポルシェ
桧井保孝「新しいロシナンテがアラブ産で、競争になっています(笑)。タービン
が変わってロシナンテ(パワー)が増えました。体感的には下のほうが増えていま
すね。中間加速がよくなったんでしょうか。予選でここまで来たのは初めて。今ま
ではかならずトラブっていました。エンジン、ミッションがわかってきたっていう
のが大きいですね。麻生さんも予選通ったし、まあ*15は無理としても、2~3位
ねらいで午後もアタックします。昨日は雨のなかでずっとトップタイムだったんで
すよ。シーズン半ばからシーケンシャルミッションにしたんですが、ポルシェでは
大きくは変わらないですが、ブーストが下がらないのがいいですね」
#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「期待どおりの結果だった。前回のテストのときからクルマのバラ
ンスはすごくいい。ここは去年のオールスター戦で勝っているし、ボク自身も好き
なサーキット。何ヶ所もブレーキングポイントがあって楽しい。レースでは1列目
からスタートすることが大切だと思う。このサーキットはオーバーテイクが難しい
からね。チームメイトの光貞もレースではストロングだし、ボクも自信を持ってる。
ピット作業を素早くやれば、きっと勝てると思うよ」
#30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「一生懸命やったけど、ちょっと路面がよくなくて、テストのときの感じ
が出なかった。台風の影響もあるし、カートが走ったこともあるね。いつもよりク
ルマがナーバスになってしまった。午後はタイムアップすると思う。できれば10番
手ぐらいにはいきたい。ポールはムリだけど、がんばります」
#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「最悪。ほとんどドベだよ。いやんなるね。天皇陛下状態だよ。耐え難き
を耐え、忍び難きを忍びっていう感じ(笑)。タイヤのセットが路面状況や気温に
合ってなかった。クルマは悪くないと思うんだけど。ベストタイムを出したのはオ
レだよ。混走の時間帯になってからね。それはオレが上手だから(笑)」
■予選2回目終了後のコメント
*55 アドバンタイサンポルシェRSR
須賀宏明「田嶋が37秒台を出してくれたけど、ホントはもう少しいきたかった。テ
ストではボクとシュワガーが乗って38秒台までしか出してないんですが、クルマと
してはもう少しいけたはずなんです。でも、セッティングを変えたらなかなかいい
バランスが見つけられなくて。弱オーバーなんですよ。決勝は、ボクのがんばり次
第ですね。ボクが38秒台をキープできれば、そこそこはいけると思います」
#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「NSXには届かないですねェ…。もてぎのテストでは負けてなかったんで
すけど、このコースに(NSXが)合ってるのかな。ウチのクルマとしては、まあ100%
といったらウソになりますけど、80%くらいには仕上がってるんで、それを100%に
持ってくにはどうしたらいいか、今ミーティングしてたところです。(決勝は)NSX
はコンスタントラップも速いですからね。一発だけ速くてコンスタントが遅いとい
うんならなんとかなるんですけど、トータルで速いと、まともにいったら勝つのは
難しいですね。でも、なにがあるかわからないのがレースですからね」
#12 カルソニックスカイライン
影山正美「午前中はほかが遅かったんだと思う。路面も悪かったし。ボクたちとし
ては、あのコンディションのなかではねらったとおりのタイムが出た。ただ、NSXは
28秒台に入っているマシンもあるし、ツラいね。午後は1回目にちょっとリヤが出
ていたので足回りのセットを変えていった。だけど、今いちタイヤをうまく使えて
ないし、満足いかない結果だったね。オレは目一杯いったんだけど。ポジション的
にも納得いかない。スカイラインでトップじゃなかったのも悔しいね。レースでは
自分の仕事をきっちりやりたいよ」
#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「(1回目を終えて)今は、クルマはいい感じだけど路面が悪かった。で
も、前回の(TIの)テストのときは64号車ともっと差があったのを詰めてきている。
64号車はウチのクルマより軽いしね。ただ、予選であんまり勝ちにいこうとして深
追いしてもしょうがない。だから、これぐらいのポジションでいいと思ってる。タ
イトルがかかってるから、4位でいいぐらい。ここでどれだけ有利な状況にして、
もてぎに持っていくかが重要だから。
(2回目を終えて)午後のセッションは路面と気温の影響でクルマがオーバーに変
わると思っていたのでダウンフォースをつけていった。そしたら、コンディション
があまり変わらなかったのでアンダーになっちゃった。逆にダウンフォースを減ら
していったほうがよかったね。でも明日のレースは大丈夫。クルマの動きも完璧に
把握したしね」
#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「(1回目を終えて)ダメだね。ちょっと早めにタイムを出しにいったら、
昨日の雨で路面状況が悪かった。失敗したね。午後はタイムアップしないとマズイ
な。テストのときよりカラッとしてるけど、路面が悪いからトータルで1秒落ちぐ
らいかなと思ってたんだけど。テストでは28秒9まで出てたからね。
(2回目を終えて)もうちょっとタイムアップしたかったけど、テストと同じタイ
ムだから、まずまずかな。路面がよくなった分、タイムが上がったね。路面温度も
テストのときと同じぐらいだったし、クルマはグッドバランス。タイミング的にも
よかったよ。ただ、あれが目一杯。4番手のマシンとはコンマ1秒差だけど、それ
を詰めるのは苦しかったと思う。明日はとにかくベストをつくしてレースをする。
結果はどうでるかわからないけどね」
#16 Castrol無限NSX
道上龍「ちょっと納得いかない結果でしたね。1回目はリヤが出てオーバー気味だっ
たんで2回目はセットを変更したんですけど、そしたらどアンダーになってしまい
ました。イジらないほうがよかったかもしれません。(NSX勢は)みんなそういう感
じだったみたいですけど、失敗したかなと思っています。でも、4位ということで
ウェイト積まなくていいし、タイムを出すならポールでないと意味ないと思ってい
たので、ポジション的にはベストじゃないですか?」
#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「なんでタイムが出ないのかわからない。これという原因はないけど、今
いちよくないね。午前中とは、バネをはじめ、かなり足回りのセットを変えた。そ
れで違いは出たけど、タイムに結びつかないんだよね。どうもグリップが足りない。
ストレートも36号車に比べると遅いんだ。ウェイトのせいもあると思うけど。レー
スではひとつでも前を目指して、とりあえずがんばるだけだよ」
*77 クスコスバルインプレッサ
谷川達也「セットは午前中と変えたんですけれど、(タイムは)さほど変わらなかっ
たのが残念。予選3位より、決勝で成績残さないと…。最近、ボクもクルマも存在
を忘れられているんで(笑)、高いところは望まず、完走してポイントを獲れるよ
うに慎重にいきたいです。ファンのかたにも、ボクのことを忘れないでねと言いた
いです(笑)」
*81 ダイシン シルビア
福山英朗「ハンドリングは向上したけれど、サスペンションのマイナートラブルが
出て今使っているパーツが使えなくなるのがつらい。細かなトラブルがあちこち出
てるんですよ。あと1秒ぐらいいっときたかったですね。レースはちょっと悲観的
です」
*GTインサイドレポート2に続く
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
Race Report 決勝日レポート 99/09/26
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
パーフェクト・ウィン!
Mobil 1 NSX&ザナヴィARTAシルビア
共にポール・トゥ・フィニッシュを飾る
9月26日、TIサーキット英田で、AUTOBACS CUP全日本GT選手権第6戦GT CAMPION
SHIP in TIの決勝レースが開催された。
午前中はどんよりした曇りだったが、午後になると晴れ間ものぞくまずまずの天
気。気温は30度、路面温度は37度とこの季節にしてはやや高め。
決勝直前のウォームアップ走行でNo.20 オートレットセリカがエンジンブローを
起こし、ストレートから1コーナーにかけてオイルをこぼしてしまうアクシデント
が発生し、走行は一時中断。このオイル処理のため、レースのスタートが12分遅れ
ることになった。また、No.20 オートレットセリカはトラブルは致命的なもので、
残念ながらチームはスタートすることなくレースを終えることになった。
この1台を除く36台すべてがグリッドに並び、決勝レースは午後1時27分にロー
リングスタートが切られた。
1周で隊列が整い、決勝レースがスタート。まずはポールのNo.64 Mobil 1 NSX
(光貞秀俊)、予選2位のNo.100 RAYBRIG NSX(飯田章)がサイド・バイ・サイド
でホールショットを争い、わずかにNo.100 RAYBRIGがリードしてトップに。3番手
もNo.16 Castrol無限NSX(道上龍)、No.18 TAKATA童夢NSX(金石勝智)、No.36 カ
ストロール・トムス・スープラ(黒澤琢弥)の3台が一団となってバトル。この中
からNo.18 TAKATA童夢がわずかに抜け出した。この後、トップのNo.100 RAYBRIGは
逃げをはかるべく1分29秒中盤から30秒台のハイペースで、後ろのNo.64 Mobil1と
の差を少しずつ開く。15周時点では最大4秒のマージンを作ったNo.100 RAYBRIG
だったが、この後はペースが落ちだし、ここからはNo.64 Mobil1が差を詰めていく。
この2台のペースは後続のNo.18 TAKATA以降とは明らかに違い、3番手以降は大き
く差が開く。
そして30周が経過すると、トップNo.100 RAYBRIGとNo.64 Mobil1との差はほとん
どなくなり、そしてNo.100 RAYBRIGが32周目に周回遅れにつっかえると、その隙を
突いてNo.64 Mobil1がパッシング。トップ座を奪い返した。
この後、No.64 Mobil1は39周目に予定のピットインを行い、光貞からトム・コロ
ネルへとバトンタッチ。No.100 RAYBRIGは42周目にピットイン。ドライバーは飯田
から高橋国光へとチェンジ。だが、このピットインの差の間にNo.64 Mobil1の稼い
だマージが大きくものをいって、トップNo.64とNo.100の差は一気に21秒と開いたの
だった。No.64 コロネルは、あとは後続との差を計りつつ、悠々と逃げ切って今季
初勝利を飾った。
一方、2位争いは終盤大激戦となる。今ひとつペースの上がらないNo.100 RAYBRIG
に対して、No.18 TAKATA童夢NSXと一時はトラブルで遅れたNo.36 カストロール・ト
ムス(関谷正徳)と予選で出遅れながら、激しい追い上げで順位を上げてきたNo.2
ARTAゼクセルスカイライン(ミハエル・クルム&鈴木亜久里)の4台がラスト20周
で激しいバトルを展開。この中でNo.2 ARTAゼクセルが49周目に2番手のNo.100
RAYBRIGを抜き、2番手を確保。抜かれたNo.100 RAYBRIGはこの後ズルズルと順位を
下げてしまう。また最後の表彰台の争いはラスト3周から激しくなり、タイヤが厳
しくなったNo.36 カストロールをNo.18 TAKATA童夢(脇阪寿一)が最終ラップにか
わして、その座を手にした。
GT300クラスは、ポールのNo.15 ザナヴィARTAシルビアが終始、トップをキープ。
これを追っていたNo.26 STPアドバンタイサンGT3Rは51周目に、アクセルワイヤーの
トラブルでストレートでストップ。これで楽になったNo.15 ザナヴィARTAはそのま
ま逃げ切って今季3勝目を挙げた。No.26 STPアドバンタイサンが消えた後の2番
手争いはNo.77 クスコインプレッサとNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が終盤サイド
・バイ・サイドで激しく争いう。これに競り勝ったNo.7 RE雨宮マツモトキヨシが前
戦富士に続き連続の2位を獲得。No.77 クスコスバルは3位ながらも今季初の表彰
台に挙がることになった。
チャンピオン争いでNo.1ペンズオイルは貴重な4ポイントを獲得
No.25 モモコルセ・アペックスMR2はリタイアでランキング2位に
チャンピオン争いだが、第5戦終了時にGT500ランキングトップだったNo.1 ペン
ズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマスは、パートナーの本山哲と共にウエイト
ハンディ80kgを背負いながらもしぶとい走りを見せて7位完走。貴重な4ポイント
を得てランキングトップを守った。一方、No.36 カストロール・トムス・スープラ
の関谷正徳/黒澤琢弥組は表彰台を逃したために、その差を12ポイントまでに詰め
るに止まり、最終戦もてぎでは、No.1 コマスが優位に戦えることになった。
GT300では、やはりこのレース前のランキングトップのNo.25 モモコルセ・アペッ
クスMR2の新田守男がマシントラブルで痛恨のリタイア、ノーポイントとなって、優
勝したNo.15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士/井出有治組がわずか1ポイントの
差でトップに立った。これで最終戦はこの2チームにの一騎打ちとなるか、それとも
7ポイント差でしぶとく食らいつくNo.19 ウエッズスポーツセリカの織戸/原組が
大逆転するか、予断を許さない最終戦となりそうだ。
■ウイナーインタビュー
GT500優勝
No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「計画はいつもこのように立てているんですが、なかなか予定通
りにいかないのがいつもだったんですが、このサーキットに関しては無敵だと思っ
ています。ポールポジションをとっても、レース中に問題があることもあるんで
すが、今回はそういうことがまったなくて、すべて完璧なレースだったと思いま
す。もちろんタイヤが減ってくると、どういうトラブルが出るかわからないので
不安はあったので、センシティブに運転してたんですが、中嶋監督とは常に無線
で話していたんですか、無理しないでハードブレーキングしないように言われて
いました。今日は渋滞が非常に多かったのでそれに巻き込まれないように注意し
ていました。No.3とタッチしてしまったのですが、最終的になんのトラブルもな
く勝てて良かったと思います」
光貞秀俊「最高のクルマを与えてくれたチームとスポンサーに感謝したいです。
全日本選手権で2週連続優勝もうれしいですね。うまく歯車が回っているんだと
思います。スタートで(No.100)飯田選手が結構プッシュしてる感じがしたんで、
ドンパチやってもしょうがないんで、後ろについてようすをみていました。抜き
返したときはボクのほうがペースがよかったんで、あの時点で自分のベストのプッ
シュをして抜きました。一発で勝負がついたんでよかったと思ってるんです。やっ
ぱりトップでバトンを渡すのと渡さないのとでは、チームにピット作業の部分で
変にプレッシャーがかかって欲しくなかったし、そういう部分でなんとかトップ
で渡して、というのが自分のなかでありました」
GT300クラス優勝
No.15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「こうしなきゃ勝てないというのはあると思うんですけど、自分たちが
おもいっきりいって、回りかどう出てくるかというので、とにかく勝ちたいとい
う気持ちでプッシュしました。井出クンにも『もしかしたら早く入るかもしれな
いよ』と伝えて、なにも考えずに速く走ることだけを考えていました。そうしな
いと勝てないときってあると思うんです。前半で無理してプッシュして、中盤で
抑えようと思っていたんですけど、やつばりポルシェは速くて、抑える間もなく
ずっとプッシュしっぱなしでした。No.25が止まったのは無線で聞いていましたけ
ど、自分のことで精一杯でした。最終戦でランキング2位のつちやMR2と1ポイン
ト差、12ポイント差に4台もいて、親子対決とか言われてますが、このまま引き
下がるような親父じゃないですし、ボクもこのまま引き下がるような息子じゃな
いんで、どっちの勝ちたいという気持ちが強いかということだと思います」
井出有治「(昨日10秒差があれば大丈夫と言っていたんですが)土屋さんから渡
されたときに15秒、その後少しつまったんで、プッシュしてある程度タイムを上
げようと思ったんですけど、ポルシェが止まったんで、後はタイヤをいためない
ように走りました。クルマのトラブルはなかったんですけど、途中10周目ぐらい
からドリンクが飲めなくなってしまって、脱水症状でつらかったです」
■GTC 第6戦TIサーキット英田 TV放映
テレビ東京系全国6局ネット
10月2日(土) 16:00~17:15
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビせとうち/ティー・エックス・エヌ九州
*CS衛星放送
J-SPORTS
10月9日(日)22:30~23:45 再放送 10日(日) 14:30~ 12日(火)24:30~
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
P.S.掲載が遅くなって申し訳ありません。
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
Qualify REPORT 予 選 99/09/25
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
スープラの連続ポールストップ!
No.64 Mobil 1 NSXが今季初ポールをゲット!
GT300はザナヴィARTAシルビア今季3度目のGT300ポール獲得
9月25日、岡山県・TIサーキット英田で1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権第6戦
GT CHAMPIONSHIP in TIの公式予選が行われた。予選2回目に1分28秒203を記録し
たNo.64 Mobil 1 NSXのトム・コロネルがポールポジションを獲得し、4戦続いた
スープラの連続ポールを阻んだ。GT300クラスではNo.15 ザナヴィARTAシルビアの土
屋武士が1分35秒381でクラスポール。シルビアは今季開幕以来6連続ポールだ。
■NSX4台による激しいポール争奪戦
公式予選第1回目は定刻通り午前10時20分から1時間で行われた。前日は台風に
見舞われた岡山県地方だが、この日は台風一過の快晴。気温も29度と夏のような暑
さとなった。GTCでは1時間の予選時間を20分ずつ3つに分け、最初がGT500占有、
次にGT300占有、最後は両クラス混走となる。
GT500占有セッション開始から飛び出したのはスープラ勢だった。まず開始8分過
ぎにNo.36 カストロール・トムス・スープラの関谷正徳が1分30秒355でトップに。
これに対し、NSX勢は10分過ぎからアタックを開始。走り出すとすぐにNo.64 Mobil
1 NSXのトム・コロネルが1分30秒043であっさりとNo.36からトップを奪い、さらに
次の周には28秒989までタイムアップする。2番手には29秒423でNo.16 Castrol無限
NSXの道上龍がつけるが、すぐにNo.18 TAKATA童夢NSXの脇阪寿一が29秒350とNo.16の
タイムを更新。この後、この2台が交互に順位を替える激しいアタックを行うが、
トップのNo.64コロネルには届かない。コロネルは、さらに1分28秒959までタイム
アップしトップを堅持。このまま占有セッションは終了し、後の混走セッションで
もこのタイムを上回るものは現れず、No.64 Mobil 1 NSXが暫定ポールを決めた。
一方、2番手争いは、No.18 TAKATA童夢NSXの29秒183で決着。3番手には、もう
1台のNSX、No.100 RAYBRIG NSX(飯田章)が29秒303、5番手はNo.16と上位4台を
NSXが独占した。4番手にはここTIに相性のいいNo.12 カルソニックスカイライン
(影山正美)がスープラ勢を抑えて入った。スープラ最上位は6番手のNo.36 カス
トロール、これにNo.38 FK/マッシモセルモスープラと続く。だが、スープラ勢のほ
とんどは午後の予選をメインと考えていたようだ。
■激走!コロネル。他車を寄せ付けずポール獲得
予選2回目は、午後3時ちょうどからスタート。午前と同様1時間で行われた。
この2回目でもまずNo.36 カストロール・トムス・スープラの関谷が1分30秒729で
リーダーとなるが、その優位は1分と続かなかった。No.16 Castrol無限NSXの道上
が、あっさりとNo.36を上回る29秒836を記録すると、ここからはNSX勢の独壇場と
なる。No.64 Mobil 1 NSXのコロネル、No.100 RAYBRIG NSXの飯田がポンポンとタイ
ムを上げ、開始10分を過ぎたときにはトップ4はNSXで占められた。そして12分過ぎ
にNo.64 Mobilが1分28秒957とついに28秒台に突入。No.64はさらに28秒413までタ
イムアップする。
これに対し、スープラ勢でもNo.38 FK/マッシモセルモスープラの立川祐路が29秒
035、No.36 カストロールが28秒987とタイムを上げて迫る。だが、それもつかの間、
No.100も28秒613まで上げ2番手に、No.16も28秒822へ、No.18も28秒649とアップ
し、またもや上位はNSXに。そして、最後はNo.64 Mobil 1 NSXのコロネルがハード
にアタックし、GT500占有セッション終盤に1分28秒290まで刻んでいった。他のNSX
もこれに追いつけるものはなく、占有セッションは終了。GT300との混走セッション
でも上位陣にはタイムを更新するものはなく、No.64 Mobil 1 NSXの今季初ポールが
決定した。
一方、GT500ドライバーズ・ランキングトップのエリック・コマスが駆るNo.1 ペ
ンズオイル・ニスモGT-Rはスカイライン最上位ながら予選8位。優勝すれば連覇が
決まるが、この位置からは少々辛いところだろう。逆転チャンプを狙うNo.36 カス
トロール・トムス・スープラの関谷/黒澤組は5位、3列目からのスタートとなっ
た。
■ザナヴィ土屋は年間最多ポール記録樹立
GT300クラスでここまで今季2勝、2ポールのNo.15 ザナヴィARTAシルビアは、制
限いっぱいのウエイトハンディ80kgを搭載している。だが、そんなことはお構いな
しに、午前、午後共に土屋武士のドライブで終始クラストップをキープ。結局、午
前の1分35秒381がこの日の最高タイムとなり、今季3回目のポールポジションを
獲得した。年間3回のポールはGT300クラスの最多タイ記録だ。
第5戦富士でデビューウィンを果たしたNo.26 STPアドバンタイサンGT3Rが、午後
の予選で35秒549を記録して予選2位に。3位にはTIを得意とする谷川達也のドラ
イブするNo.77 クスコスバルインプレッサがつけた。GT300クラスのランキングトッ
プのNo.25 モモコルセ・アペックスMR2の新田守男は午後に出した35秒907で6位か
らのスタートとなる。
GT500 POLE POSITION
No.64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル 1'28.203
「テストから非常に状態がいいね。ここでは、去年のオールスターで勝っている
ので、今回のレースも自信を持って臨んでいる。予選に関しては、天気の状態が
違ったということと、タイヤがどれがベストかという確信を持てていなかったが、
結果的にはいいタイヤチョイスができた。プログラムの記事でも書いてあるが、
今回のレースは絶対勝つもりだ。チームにも自分にもその態勢が整っているし、
テストでも予選でもまったくミスがないので、クルマがこの状態をキープしてく
れれば、表彰台の一番高いところでふたたび皆さんにお目にかかれるでしょう」
GT300 POLE POSITION
No.15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士 1'35.381
「残り2戦でチャンピオンの可能性があって、それを意識していかなきゃダメな
んですが、(シリーズポイントの)トップとは差がひらいているんで、とにかく
今回勝たなきゃいない。ここは抜くポイントが少ないんでポールポジションを獲
らなきゃいけないという状況のなかで、獲れたのはよかったと思います。ウェイ
ト(80kg)はきびしいてす。もちろん勝ちにいきます。ボクが先に乗ります。2
番手がポルシェで、ストレートが速いんでどういう展開になるのかわからないで
すけど、自分たちの力をつくしてがんばります」
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =
■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 6 GT CHAMPIONSHIP in TI FMOTOR4 EDITION
PREVIEW REPORT プレビュー 99/09/22
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'99AUTOBACS CUP GTC第6戦TI(9/25,26)
ペンズオイル・ニスモGT-RのGTC連覇なるか?!
国内屈指のテクニカルコースでNSXの巻き返しか…
シリーズの天王山に注目せよ!
1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)も、残すところあと2戦となった。シ
リーズ・チャンピオン候補も絞られ、また今季の実績を残すために、この2戦で勝
負を賭けた熱いバトルが展開されることは間違えない。
この終盤戦の火蓋を切るのが9月25、26日に岡山県のTIサーキット英田で開催さ
れる第6戦GT CHAMPIONSHIP in TIだ。昨年11月15日にNICOS CUP GTオールスター
戦が開催されたTIサーキットだが、GTCシリーズ戦は初の開催となる。第6戦の舞
台となるTIサーキット英田は、様々なタイプのコーナーが巧みに配置された国内屈
指のテクニカルコース。エンジンパワーよりもマシンの総合的なセッティング能力
が問われることになる。また、ブレーキを酷使し、参加台数の多いGTCゆえにコー
ナーではパッシングの連続となるため、ドライバーのマシン・コントロール能力も
問われることになる。このため、車種間の格差は狭まり、一層の混戦、数多くのバ
トルが生じると予想される。
この第6戦TIでの最大の注目点は、まずGT500のチャンピオン争いだろう。第5
戦終了時点でのドライバーズランキング首位はNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rの
エリック・コマス。第2位はコマスの相棒の本山哲なので、真のライバルはNo.36
カストロール・トムス・スープラの関谷正徳/黒澤琢弥組となる。両者の差は、18
ポイント。もし、No.1 コマスが優勝すれば、その時点で2年連続のGT500チャンピ
オンが確定してしまう。ゆえにNo.36 関谷/黒澤組、そして第4位のNo.37 カスト
ロール・トムス・スープラの鈴木利男、第5位のNo.18 TAKATA童夢NSXの脇阪寿一/
金石勝智組らは、なんとしてもNo.1 コマスの優勝を阻まねばならない。そして自
らが最大限にポイントするためにも、優勝を狙ってくると思われる。一方、No.1
コマスの陣営としては、正直80kgのウエイトハンディもあり、優勝することはかな
り難しいと思われる。となれば、無理な勝負には出ずに、ウエイトが増やされず最
大限にポイント出来る4位を狙い、最終戦に勝負する作戦にでるかもしれない。も
しそうなれば、ライバルチームもそれに併せて戦略が変わることも考えられる。こ
のランキング上位4チームの動向、駆け引きは要注意だろう。
GT300クラスでも、チャンピオン候補は絞られてきた。栄冠へ最短距離にいるの
がランキングトップのNo.25 モモコルセ・アペックスMR2の新田守男だ。これに迫る
のはNo.19 ウエッズスポーツセリカの織戸学/原貴彦組とNo.15 ザナヴィARTAシル
ビアの土屋武士/井出有治組。事実上、この上位3チームからチャンピオンは出る
だろう。トップNo.25 新田としては、No.19 ウエッズ、No.15 ザナヴィの出方を見
ながら確実にポイントを稼ぐ作戦に出そうだ。一方、No.19 ウエッズは最低でもNo.
25 新田の前、出来れば表彰台に乗って少しでもNo.25 新田とのポイント差を詰め
たいところ。No.15 ザナヴィとしてはNo.25 新田とのポイント差が19もあるため
に、ここは優勝を狙い一気にポイント差を詰めないと最終戦での可能性が一気に小
さくなってしまう。この3者3様の立場の違いを知って、GT300のチャンピオン争
いを見るとレース観戦のおもしろさが違ってくるはずだ。
伏兵、Mobil 1 NSXとダイシンシルビアの活躍に要注意!
チャンピオン争いも楽しみだが、レース自体の勝負も見逃せない。タイトなコー
ナーが続くTIサーキット英田は、軽快なミドシップに有利と言える。となると、
GT500ではNSX、GT300ではMR2が有利か。また、狭いコースに多くのマシンが走るゆ
えに、レースが荒れてくる可能性もある。となれば、スカイラインGT-Rやポルシェ
が躍進することも考えられる。8月に行われた合同公開テストでは、No.64 Mobil 1
NSXが好タイムを記録している。昨年、TIではNICOS CUP GTオールスター戦が開催
されており、このときポール・トゥ・フィニッシュを飾ったのが、このNo.64 Mobil
なのだ。ここにチャンピオン争いも絡むNo.18 TAKATAなどのNSX勢と、No.36 カスト
ロールなどのスープラが加わった闘いになるだろうか。
GT300では、コース的にはNo.25 モモコルセ・アペックスMR2が有利と思えるが、
いかんせんウエイトハンディ80kgを追っているだけに、少々厳しいところ。となる
と、前戦第5戦富士で優勝したNo.26 STPアドバンタイサンGT3RやNo.7 RE雨宮マツ
モトキヨシRX7あたりが注目となりそうだ。先の合同公開テストでは、No.81 ダイシ
ンシルビアやNo.15 ザナヴィのシルビア勢も好調だった。また、8月22日の鈴鹿1000
kmで優勝したNo.81 ダイシンと互角とも言える闘いしたNo.86 BPアペックスKRAFTト
レノも面白い存在になりそうだ。GT300は相変わらずの接戦、混戦模様と言えそうだ。
第6戦TIラウンドは、熱いバトル連続する見どころ多いレースとなりそうだ。ま
た、チャンピオン争いの天王山となることも間違えなく、ぜひ中もして欲しい1戦
と言えよう。
Report by GTインサイドレポート班
☆99 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト
第6戦 GT CHAMPIONSHIP in TI TIサーキット英田(9/25,26)
[GT500] 17台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
1 ペンズオイル・ニスモGT-R エリック・コマス(F) 本山 哲 NISMO BS 80
2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 ミハエル・クルム(D) NISMO BS
3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
6 ESSO Tiger Supra 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS)
ESSO Tiger Team LeMans BS 80
12 カルソニックスカイライン 星野一義 影山正美 TEAM IMPUL BS 10
16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS 50
18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS 40
30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS
32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦
cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS
35 マツモトキヨシ・トムススープラ ピエール・ラファネル(F) 山路慎一 マツモトキヨシTEAM TOM'S MI 30
36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 30
37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 60
38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 60
39 デンソーサードスープラGT 土屋圭市 影山正彦 TOYOTA TEAM SARD YH 20
64 Mobil 1 NSX トム・コロネル(NL) 光貞秀俊 Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 20
88 ノマドディアブロGT-1 和田 久 古谷直広 JLOC TY
100 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT BS 40
[GT300] 21台
No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH
------------------------------------------------------------------------------
7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 50
9 大黒屋プロキダイポルシェ 羽根幸浩 徳田照幸 TEAM大黒屋 DL
10 アビリティ・マリオポルシェ 麻生英彦 檜井保孝 アビリティモータースポーツ YH
15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 NISMO YH 80
19 ウエッズスポーツセリカ 織戸 学 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 60
20 オートレット セリカ 松永雅博 佐藤久実 SPIRIT TOM'S YH
21 BP-トランピオ-BMW 一ツ山幹雄 伊藤大輔 HITOTSUYAMA RACING TY
25 モモコルセ・アペックスMR2 新田守男 高木真一
MOMOCRSE Racing Team with Tuchiya YH 80
26 STPアドバンタイサンGT3R 松田秀士 D.シュワガー(D) TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH40
55 アドバンタイサンポルシェRSR 須賀宏明 田嶋栄一 TEAM TAISAN with ADVAN YH
61 テイボン・トランピオ・FTO 中谷明彦 ラルフ・ファーマン(GB) チーム・テイボン・ラリーアート TY 20
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 星野 薫 TEAM GAIKOKUYA YH
71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH 10
72 オークラRX7 石川 朗 平野 巧 オークラロータリーレーシング YH
77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 20
81 ダイシンシルビア 福山英朗 大八木信行 TEAM DAISHIN YH 70
84 アイエーテックシルビア 袖山誠一 中村善州 I.A.Tec. Racing Team YH
86 BPアペックスKRAFTトレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT TY
99 大黒屋ARCぽるしぇ 吉富 章 日置恒文 TEAM大黒屋 DL
111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH
910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 D.マラガムア(SL) 910 RACING YH 20
○略号 WH:ウエイトハンディ
タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、
TY:トーヨー、YH:ヨコハマ
国 籍 AUS:オーストラリア、D:ドイツ、F:フランス、GB:イギリス、
NL:オランダ、SL:スリランカ
*)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、
公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。
☆タイムスケジュール
9月24日(金) 練習走行
マーチ フリー走行 9:00~ 9:30
シルビア/180SXフリー走行 9:40~10:10
☆GTフリー走行1回目 10:20~11:50
マーチ フリー走行 12:10~12:40
シルビア/180SXフリー走行 12:45~13:15
SK/F100フリー走行 13:20~13:50
☆GTフリー走行2回目 14:00~15:30
マーチ/シルビア/180フリー走行 15:40~16:10
SK/F100フリー走行 16:15~16:45
9月25日(土) 公式予選
SK/F100フリー走行 8:30~ 9:00
マーチ/シルビア/180フリー走行 9:10~ 9:40
SK/F100予選 9:50~10:05
☆GT予選1回目 10:20~11:20
シルビア/180SX予選 11:35~11:50
マーチ 予選 12:00~12:15
☆ピットウォーク 12:25~13:10 *ミニスカポリス・参加イベントあり
F100決勝 13:30~13:50
SK決勝 14:10~14:30
☆GT予選2回目 15:00~16:00
*予選終了後 ミニスカポリス・参加イベント(総合インフォメーションにて)
9月26日(日) 決勝レース
☆GTフリー走行 9:00~ 9:30
シルビア/180SX決勝 9:55~10:20 10周
マーチ 決勝 10:45~11:15 8周
☆ピットウォーク 11:25~12:15
(チューニングカー デモラン 11:30~11:50/レーシング・トラック デモラン 11:55~12:10)
GTウォームアップ 12:35~
☆GT決勝スタート 13:15~ 82周(終了予定15:55)
☆観戦チケットのご案内
【チケット】
■前売観戦券(2日間有効)
大人 5,000円
■決勝当日券
大人 6,500円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴)
■予選当日券
大人 3,000円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴)
■ピットウォーク券(観戦券別途)
2,000円
■パドックパス(観戦券別途)
2日間有効:大人 9,000円/決勝日:大人 7,000円/予選日:大人 3,000円
*パドックパス、ピットウォーク券はいずれも当日発売、限定各1,000枚
■駐車料金:4輪 1,000円(決勝日)/4輪 500円(予選日)/2輪 500円(両日とも)
*駐車場には限りがあります
上記料金は全て消費税込みです。
【チケット発売所】
●チケットぴあ●チケットセゾン●ローソンチケット●ファミリーマート
●サークルK●ポプライエローハット●モンテカルロ
●岡山県下有名プレイガイド、カー用品店他
☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中
大人 5,000円
【お問い合わせ】
TIサーキット英田チケットセンター TEL.08687-4-3434/FAX.08687-4-2600
【TV放送】
10月2日(土) 16:00~17:15
テレビ東京系全国6局ネット
放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/
テレビ瀬戸内/ティーエックスエヌ九州
J-SPORTS (CS):10月9日(土) 22:30~24:45
*再放送:10/10 14:00~ 10/12 24:30~
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =