全日本F3選手権第2戦の決勝が4月15日、鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#4平川亮(広島トヨペットF312)が独走優勝。昨日に続いて開幕2連勝を飾った。
第2戦決勝は午前10時20分スタート。 昨日は出遅れた#4平川だったが今回はうまくスタートも決まり、トップで1コーナーに入っていく。
一方、予選2番手の#1山内英輝は出遅れて4位に後退してしまう。その横をすり抜けてジャンプアップを果たしたのが#8野尻智紀、#37リチャード・ブラッドレーの2台だ。
平川はオープニングラップから一気に後続を突き放しにかかり、5周目には2位に2.8秒差、10周終わりには7.7秒の大差を付けて周回を重ねていく。
その後方では#8野尻と#37ブラッドーレ、#1山内と#36中山雄一が接近戦を展開していた。
#37ブラッドレーはレース中盤から#8野尻に完全に追いつき、コースの至る所で車体を左右に振ってプレッシャーをかけていく。 巧みなライン取りで追撃を退ける#8野尻だったが、15周目のシケインで遂に#37ブラッドレーにインを差されて、コース外にはみ出してしまった。一旦はブラッドレーの前でコースに復帰したが、続くホームストレートで再び先行を許し、3位に後退。そのままチェッカーを受けることになった。
その後方でも#1山内と#36中山がテール・トゥ・ノーズで周回を重ねていたが、こちらは最後まで#1山内が4位をキープする結果に終わった。
こうした後続の戦いを尻目にトップの#4平川は快調に周回を重ね、最後は2位#37ブラッドレーに15秒672の大差を付け、見事開幕2連勝を飾った。
Nクラスはスタートで一旦は#7平峰一貴がトップに立つが、#1山内、#36中山の4位争いに前を押さえられる格好でペースを上げられないうちに後方から#23佐々木大樹に追いつかれ、5周目のホームストレートでトップを奪われてしまった。
#7平峰はレース終盤に再び#23佐々木に追いついたものの、#23佐々木も隙を見せずに17周を走りきり、こちらも開幕2連勝を達成した。3番手は序盤のアクシデントで昨日のレースを落とした#35勝田貴元が入った。
次回第3戦&第4戦の舞台はツインリンクもてぎ。5月12-13日決勝だが、今回Cクラス2連勝の#4平川は併催のFCJを優先してF3を欠場するとのことだ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Motorsports Forum, Katsuhiko KOBAYSHI
全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦の決勝前フリー走行は、#1アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が1分41秒029でトップ。2番手には#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がつけた。
小雨に見舞われた昨日とはうって変わって、決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から快晴。絶好のレース日和となった。
フォーミュラニッポンのフリー走行は併催のJSB1000のフリー走行に続いて午前9時10分より30分間で行われた。
ここでは#1ロッテラー、#32小暮、#31中嶋大祐等、予選で今ひとつの結果だったドライバー達が序盤からハイペースで周回、好タイムを記録した。
中でもロッテラーは走り出して5周目に唯一の41秒台となる1分41秒029を叩き出してみせる。
それとは対照的だったのがフロントローを独占したダンディライアンの二人。
ポールの#40伊沢拓也は7番手、予選2位の#41塚越広大はこのセッション14番手に留まる。
また予選Q3でクラッシュした#16山本尚貴もここでは慎重な走りに終始して1分43秒390の10番手に留まった。
また、このセッションでは前後アンチロールバーを交換した#32小暮、パッカーを調整した#19オリベイラ、車高を変更した#41塚越等、足回りに変更を加えるチームが相次いだ。これは開幕戦であること、雨から晴れへの路面の変化等、様々な事情があるものと思われる。
なお、走行終了後にスタート練習を行った際、東コースのショートカット部分で#38平手晃平がコースアウトをしており、決勝への影響が懸念される。
第1戦決勝は午後2時30分より43周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第1戦の決勝レースが4月15日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、これがデビュー戦となる#4平川亮(広島トヨペットF312)がファイナルラップで逆転して見事でビューウィンを飾った。
Nクラスは#23佐々木大樹(S Road NDDP F3)が終始トップを独走、総合でも4位に入ってみせた。
第1戦決勝は午後3時30分にフォーメーションラップを開始。ホールショットを奪ったのはポールの#1山内英輝。しかし1コーナー進入では好スタートを決めた#36中山雄一が並びかける場面もあった。
一方、初戦をフロントローからスタートした#4平川は一歩出遅れて3番手に後退、更にその後方では予選6番手の#37リチャード・ブラッドレーがエンジンストールしてしまい、最後尾に後退していた。
序盤からトップの#1山内に対して2位#36中山はコンマ6秒前後の間隔を保って追走、そのコンマ5秒後方に#4平川と、トップ3は僅差で周回を重ねていく。その1秒強後方に今季からF3に復帰したMF204エンジンを駆る#8野尻智紀が続く。
上位陣に動きが見られたのはレースも終盤に差し掛かった10周目。
ここで2位を走行していた#37中山のエンジンが突然ヘアピンでストップ。再始動を試みる中山だったが、エンジンは息を吹き返さず、惜しくもここでリタイヤとなった。
トップの#1山内も8周目に入った辺りからエンジンのノッキングに悩まされており、だましだましの走行を強いられていた。
しかし遂にファイナルラップのスプーンを立ち上がったところで山内のエンジンは加速しなくなり、平川の先行を許してしまった。
これにより#4平川は2004年の中嶋一貴以来8年ぶりのデビュー戦ウィナーとなった。
2位には#1山内、3位には#8野尻が入った。
Nクラスは序盤から#23佐々木がトップを快走。Cクラスの車両2台を従えて総合4位でフィニッシュした。
2位にはこれがデビュー戦となる#7平峰一貴が入り、15年ぶりのF3参戦となった#77阪口良平がこちらも初の表彰台を獲得した。
第2戦決勝は明日午前10時20分より17周で戦われる。
初戦を制した平川は今度はポールポジションからのスタートだ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum, Katsuhiko KOBAYASHI
全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦の公式予選が4月14日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、デビュー5年目の#40伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION)が1分39秒583で自身初のポールポジションを獲得した。2番手には#41塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION)がつけ、チームダンディライアンがフロントローを独占した。
前に行われた二輪の全日本ロード選手権、JSB1000の公式予選が赤旗により大幅に遅延したものの、これを今日最後の走行にまわすことでフォーミュラニッポンの公式予選は予定通り午後2時にノックアウト方式で開始された。
予選Q1
ここでは参加17台中上位13台が次のQ2に進出する。 午前中の雨は完全に上がっていたものの、路面はまだ所々にウェットパッチが残っている状況で、#31中嶋大祐ら数台がウェットタイヤでコースインしたが、大半のドライバーは最初からスリックでタイムアタックに出て行った。 最初にトップに立ったのは#2中嶋一貴。しかしすぐに#40伊沢拓也、#16山本尚貴らがこれを上回り、10分経過時点では#41塚越広大が1分41秒178でトップに。 ここで各車一旦はピットイン。 再びアタックに出て行ったのは残り7分を切ったところだった。 結局、20分の走行を終えてトップに立ったのは#41塚越。2位#2中嶋、3位#1アンドレ・ロッテラーという結果になり、ここで#10金石年弘、#31中嶋大祐、#62嵯峨宏紀、#18折目遼が予選を終えた。
予選Q2
Q2は7分間の走行で上位8台がQ3進出の権利を得る。 慎重に周回を重ねてタイヤに熱を入れる作業を行う#19J.P.オリベイラとは対照的に、#41塚越は2周目でいきなり1分41秒508を叩き出すと次の周には1分40秒004までタイムを削ってきた。 しかしそれを上回ったのが#16山本。チェッカー直後のアタックで1分39秒603でトップに躍り出ると、#2中嶋も1分39秒988でこれに続いた。 結局ここでは2年ぶり参戦の#8ロイック・デュバル、#39国本雄資、#32小暮卓史、#38平手晃平、#3安田裕信の5台が脱落した。
予選Q3
ポールポジションを決める最後のアタックはQ2終了から10分間のインターバルをおいて7分間で行われた。 各車ニュータイヤを装着し、2周のウォームアップの後にアタックに入ろうとしたが、#16山本がS字一つ目の進入で左後輪をアウト側の縁石に載せてスピンアウト、後ろからバリアに突っ込んでコース上に跳ね返されたため、赤旗中断となってしまった。 走行が再開されたのはおよそ8分後の午後3時丁度。残り時間僅か2分30秒。これではアウトラップを含めて2周でチェッカーを受けることとなる。まさに一発勝負だ。 この戦いを制したのは#40伊沢だ。タイムは1分39秒583。チームメイトの#41塚越はセクター1で伊沢と同タイム。セクター2では上回ったものの、結局今一歩及ばず1分39秒681、2番手に終わり、#2中嶋が3番手となった。
伊沢のポール獲得はこれが初めて。フロントローは2009年の開幕戦富士以来だ。 第1戦決勝は明日午後2時30分より43周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第2戦の公式予選は、第1戦でフロントローを獲得したルーキーの#4平川亮(広島トヨペットF312)が2位以下を1秒以上突き放す圧倒的な速さを見せ、見事ポールポジションを獲得した。 Nクラスは#23佐々木大樹(S Road NDDP F3)が2戦連続でトップだった。
第1戦の公式予選から10分間のインターバルをおいて第2戦の公式予選が開始された。 雨は幾分弱まってはいたものの、路面は依然としてウェットだ。
今度は#4平川が真っ先にコースイン。走り始めてすぐに2分06秒台を叩き出し、トップに躍り出ると、その後も快調にタイムを縮め、最後はただ一人2分05秒台となる2分05秒493を叩き出し、デビュー2戦目にして見事ポールポジションを獲得してみせた。 平川は2週間前のポルシェ・カレラカップ・ジャパンの第1戦、そして先週のフォーミュラチャレンジ・ジャパンの第1戦と第2戦でもポールを獲得しており、これで3週連続でポールを獲得したことになる。
予選2番手には第1戦ポールの#1山内英輝、3番手には久々の無限エンジンを駆ってNクラスからステップアップしてきた#8野尻智紀(HFDP RACING F312)がつけた。
Nクラスは第1戦に続いて#23佐々木がトップ。2番手にはルーキーの#7平峰一貴(HFDP RACING F307)がつけた。
第2戦決勝は明日午前10時20分より17周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第1戦の公式予選が4月14日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#1山内英輝(B-MAXF312)がポールポジションを獲得した。予選2番手には、これがデビュー戦となる#4平川亮(広島トヨペットF312)がつけた。
このセッションの前に行われたフォーミュラニッポンのフリー走行でコースアウトした車両の回収作業が行われたため、公式予選は予定より10分遅れ、午前10時30分から行われた。 朝から小雨が降り続いたために路面はウェットだ。
最初にコースインしたのはチャンピオンカーの1号車を駆るB-MAXの山内。2分09秒071、2分06秒682と快調にタイムを削っていき、終始トップのまま10分間の走行を終えた。 2番手以降は昨年のNクラスからCクラスにステップアップしてきた#36中山雄一、今季いきなりCクラスに参戦してきた#4平川、そしてNクラスの#23佐々木大樹が接戦を展開。 最終的には2分07秒016を記録した平川が、デビュー戦を見事フロントローからスタートすることになった。
NクラスはCクラスをも食う好タイムを記録した#23佐々木がトップ。2番手にはFCJからステップアップしてきた#7平峰一貴がつけた。
第1戦決勝は今日午後3時30分より12周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦のフリー走行1回目は#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が1分49秒456でトップタイム。2番手には#20松田次生がつけ、インパル勢が1-2という結果になった。

フォーミュラニッポンの2012シーズンがいよいよ開幕。今シーズンは#1アンドレ・ロッテラー、#8ロイック・デュバル、#19オリベイラ、#20松田と4人のチャンピオン経験者が揃い、昨年以上の激戦が期待できる。
第1戦の舞台は鈴鹿サーキット、恒例の2&4だ。
しかし公式予選日はあいにくの雨。ウェットコンディションで午前9時5分より一回目のフリー走行を迎えた。
走り出してすぐにトップに立ったのは、2年ぶりの参戦となる#8デュバル。1分53秒561、1分52秒712と快調にタイムを上げていくが、開始15分で#1ロッテラーが1分51秒259、20分過ぎに#19オリベイラが1分50秒537と相次いでトップに立つ。
コース上は時折雨が強く降る難しいコンディションであったが、それでもトップの#19オリベイラはその後も1分49秒653、1分49秒456とタイムを更新して最後までトップの座を守った。
2番手にはチームメイトの#20松田、3番手には#8デュバルとトヨタエンジン勢がトップ3を独占、ホンダ勢のトップは4番手の#41塚越広大だった。
なお、ルーキー勢では#3安田裕信が14番手、#18折目遼はセッション半ばにS字でスピンアウト、そのまま走行を終えてしまい最後尾の17番手に終わった。
第1戦の公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
2012オートバックス スーパーGT第1戦「OKAYAMA GT 300KM RACE」の決勝レースが4月1日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われた。
優勝はポールポジションからスタートした#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)。レース前半に#2MOTUL AUTECH GT-R、中盤に#100RAIBRIG HSV-010の選考を許したが、終盤果敢な追い上げでファイナルラップで逆転、見事開幕戦を制した。
GT300クラスは、序盤から逃げるポールシッターの#911エンドレスTAISAN911を終盤追いつめた#11GAINER DIXCEL R8 LMS(田中哲也/平中克幸組)が優勝。アウディR8を投入した初めてのレースを勝利で飾った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数16,000人)
ピットウォークの直前にわずかに雨がぱらついたものの、決勝レースは終始ドライコンディションの下、午後2時に82周の戦いがスタートした。
ホールショットを奪ったのは#38ZENT。昨日の予選Q3で使ったタイヤの特性の影響もあり平手晃平が序盤から一気に逃げにかかる。 しかし一方で、2番手スタートとなった#100レイブリックは1−2コーナーで#36ペトロナスSCと#23モチュールGT-Rに挟み撃ちにされるような格好で順位を落とし、1周目を4位で戻ってきた。
23号車のスタートを担当した本山は4周目にこのレースのファステストラップとなる1分24秒450を叩き出すと、そこから一気に#36ロイック・デュバルとの間合いを詰め、6周目の2コーナーで前に出た。
その後も本山はハイペースで周回を重ね、9周目には#38平手の1秒後方まで迫っていく。
平手も懸命に本山を突き放しにかかり、15周終わりではその差を4.2秒とするが、徐々にタイヤが厳しくなっていく38号車とコンスタントに追い上げる23号車の差は20周を過ぎた当たりから 再び縮まり始め、23周を終える頃には僅か0.7秒となった。
その後も懸命に本山を押さえにかかる平手だったが、33周目のヘアピンで周回遅れのGT300クラスに追いついたところで本山にインに並ばれ、トップの座を明け渡してしまった。
その後方では、一時5位まで後退していた#100伊沢拓也が追い上げを開始していた。
伊沢は23周目のアトウッドカーブで周回遅れに詰まった#1SRoad GT-Rを抜き去ると、28周目の最終コーナーで#36ペトロナスSCのインを突き、3位まで順位を挽回した。
2位に後退した#38ZENT SCは36周終わりでピットイン。立川にステアリングを託す。
一方、#23モチュールGT-Rと3位の#100レイブリックHSVは次の37周終わりでピットイン。
2台はそろって#38ZENTの前でコースに復帰した。
しかしミハエル・クルムに交代した23号車のペースが上がらない。
バックストレートで#100山本尚貴にインから並ばれて先行を許すと、続くホームストレートでは立川の後塵を拝することになってしまった。
そして44周目に#24D'station GT-RがGT500勢では最後にピットインしたことにより、#100レイブリックHSVはトップに繰り上がる。
このままゴールまで逃げ切りたい山本だったが、立川は徐々に間隔を詰めていき、残り周回数が20を切ったところで1.5秒差に迫る。 65周終わりでは僅か0.164秒。 山本も66周目には0.419秒差と懸命に逃げる。
しかし69周目のバックストレートで立川がアウトから並びかけ、そのまま軽い接触を伴いながら並走状態でリボルバーコーナーへ。ここでは立川がイン側。そのままトップを奪い返した。
しかし山本も諦めない。
その後も立川のテールに食らいつき、78周目にはその差を0.5秒とした。
そして81周目のダブルヘアピンで巧みにクロスラインをとって立川を抜き返した。 次はいよいよファイナルラップ。
しかしドラマはまだ終わっていなかった。
立川は69周目にトップを奪ったのと同じヘアピンで今度はインに飛び込み、三度トップを奪い返すと、その後も山本に挽回の機会を全く与えず、きっちり最終コーナーまで押さえきってそのままゴールへ。見事開幕戦を勝利で飾った。
惜しくも2位に終わって悔し涙にくれる山本の後方、3位には#17ケーヒンHSVがつけ、終わってみれば上位7台までがブリヂストンユーザーという結果になった。
チーム・セルモの優勝は昨年9月の第6戦富士以来、6ヶ月ぶりのことだ。
FIA-GT3車輛が大挙参戦して雰囲気を一新したGT300クラスでも終盤まで激しいバトルが展開された。
ポールポジションから逃げにかかる#911エンドレスポルシェであったが、7周目に#33ハンコックポルシェを抜いて2位に浮上した#11アウディが徐々に追い上げてきた。
燃費性能の差からピットストップの時点で一旦は9秒以上に開いた両者の差であったが、11号車の後半を担当した平中はみるみるうちにこのギャップを削り取り、66周終わりでは3秒差に迫ると、続く67周目には1.5秒まで縮めてきた。
69周を終える頃には遂に1秒を切り、完全に#911峰尾を射程圏内に納めた平中は、71周目のヘアピンでアウトから並びかけ、そのまま半ば強引にリボルバーコーナーでインをこじ開けてトップに立つと、そのまま一気に78周目のゴールまで逃げ切り、アウディでの初戦を勝利で飾った。
2位#911タイサンポルシェに続く3位には昨年のシリーズ覇者、#0初音ミクBMWが入ったが、こちらは77周と周回遅れに終わっている。
一方、JAF-GT勢の最上位は#43ARTAガライヤだった。43号車は予選でのスピンでタイヤにフラットスポットを作ってしまったために交換を余儀なくされ、ピットスタートとなっていたが、そこから見事順位を挽回してみせた。
なお、注目の#31プリウス、#61BR−Zはいずれもトラブルにより、残念ながら完走はならなかった。
スーパーGT第2戦は来月4日富士スピードウェイで再び500kmの耐久レースとして行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA & Katsuhiko KOBAYASHI
GTアソシエイション(以下GTA)はスーパーGT第1戦が開催されている岡山国際サーキットで定例記者会見を行った。
今回の会見では、今シーズンのテーマを「リアルエキサイトメント」とし、より見応えのあるレースを目指すこと、昨年に引き続いて全8戦+特別戦(JAF GP)を「復興支援大会」と位置づけ、「日本を元気に」を合い言葉に被災地への訪問活動やTシャツ等の提供を継続すること、そして今シーズンのみどころ等を坂東正明代表が明らかにした。
その他、中長期的な取り組みとして、中国、韓国や東南アジアでの開催に向けての取り組みやDTMとの交流についての進捗状況等が明らかになった。
それによれば、今年12月に中国の珠海(ズーハイ)、来年5月をめどに韓国の霊岩(ヨンアム)でのエキジビジョンレース開催の話を現地プロモーターと進めているとのこと。 特に来年開催に向けて企画作りに取り組んでいる韓国開催については、博多港からフェリーを使い、チームのトランスポーターで自走していくことを考えているという。 この他、東南アジアで既に開催されているFIA-GT3によるレース等も考慮し、ゆくゆくは各国でのGT300車輛によるシリーズ戦開催や、その上に位置づけるチャンピオンシップ戦、そしてスーパーGTシリーズ戦の開催等、いっそうの市場拡大に取り組んでいく。
DTMについても、既にBMWからは参戦の意思表示があったと語り、「くるならこいや、いつでもいいぞ、という心構えで」と坂東氏ならではの表現で交渉が進んでいることを語った。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
岡山国際サーキットで開催されているスーパーGT第1戦は、朝のフリー走行、サーキットサファリ、そしてGTアソシエイションの定例記者会見が滞り無く終わり、あとは決勝スタートを待つばかりになっているが、ここでとんでもない情報が飛び込んできた。
当初予定されていた82周(300km)のレース距離を820周(3,000km)に延長するというのだ。 これに伴い大会名称も「OKAYAMA GT 3000KM RACE」に改められることになった。 あまりに突然な発表に、現地では動揺が広がっている。
今日は4月1日です。 大変お騒がせして申し訳ありませんが、そういうことですので。
(※ この件につきましてGTアソシエイションならびに岡山国際サーキットは一切関与しておりませんので、くれぐれも誤解の無いよう、お願いいたします)
Text:Kazuhisa SUEHIRO
岡山国際サーキットで行われているスーパーGT第1戦の決勝前フリー走行は、ポールシッターの#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)がセッション終盤に1分23秒700を記録し、ここでもトップに立った。 GT300クラスは#15ART TASTE PORSCHE(ティム・ベルグマイスター/土屋武士組)がトップタイム。ポールシッターの#911エンドレスTAISAN911はクラス10位にとどまった。
荒れに荒れた昨日の公式予選人はうって変わり、決勝日を迎えた岡山国際サーキットは朝から快晴。少し冷たい風が吹いているものの、絶好のレース日和となった。 フリー走行は午前8時20分より45分間で行われた。
開始早々にトップタイムを記録したのは#18ウイダーHSVのカルロ・ヴァン・ダムで1分29秒884。しかしすぐに#1SRoad GT−Rのロニー・クインタレッリが1分25秒486と大幅に上回ってきた。更に開始10分すぎに#23モチュールGT-Rの本山哲が1分24秒077、15分過ぎには#12カルソニックGT-RのJPオリベイラが1分23秒785を記録。ニッサン勢が1-2-3を形成する。 各チームともそれ以降はドライバー交代やロングランを開始したため、ベストタイムの更新はなかなか見られなかったが、終了5分前になって38号車を駆る立川が1分23秒700を記録。これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。
GT300クラスは序盤からチャンピオンチームの#0初音ミクBMWと#15ART TASTEが交互にベストタイムを塗り替え合う展開に。結局トップに立ったのは15号車となり、#43ARTAガライヤが3番手。これがJAF-GT勢の最高位となった。 一方ポールシッターの911号車は10番手に留まっている。
第1戦決勝はこのあと午後2時より、82周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
■GT500クラス
#38ZENT CERUMO SC430
- 立川祐路
- 何がなんだかわからないくらい、めまぐるしくコンディションが変わって。その中で生き残ることができて、嬉しいというよりほっとしている感じですね。 Q1からどうしていいか分からない状況で、ドライだなと思ってたら急に雨が降ってきたのでウェットタイヤで出て行きましたが、クルマは完全にドライ仕様なので状態が良くなくて。ただ路面は次第に乾き始めたので、最後はドライタイヤでいきました。 その分Q2はユーズドのドライでアタックしなければならなくなり、周りはニュータイヤでアタックしてくるので厳しいな、と予想していましたが、平手君がきっちりクリアしてくれました。クルマはテストでしっかりできてたのでQ3はまったくそのまま走るだけでトップがとれました。 めまぐるしく変わるコンディションの中、しっかりトップで終えられてよかったです。 チームは予選中半分パニック状態で、予選終わってほっとしているような状態でしたから、「おめでとう」じゃなく「え?ポールなの?」って感じでした。(笑) 決勝のことはこれから考えます。正直まだ何も分からない状況なので、これからしっかり作戦を練ってやらないといけません。テストでもドライのロングランがしっかりできてない状況なので。でもそれは周りも一緒ですから、そこをきっちりやったところが勝つんじゃないでしょうか。
- 平手晃平
- 正直、Q1を見ているときから、走る前からドキドキで緊張していました。 うちだけQ1の最後でスリック使うことになって、Q2は中古タイヤで走ることになり、大丈夫かな?と思いましたが、テストでいい結果が出ていたので自信を持ってアタックに臨んで、ギリギリではありましたがQ2を突破できました。そこを突破できれば立川さんがやってくれると分かっていたので、頑張りました。 Q3は前を18号車が邪魔するような格好になっていて大丈夫かなと思っていましたが、戻ってきたらすごいタイムが出ていて、アレが無ければどんなタイムが出てたんだろうと。 これも2012仕様を一番最初に導入して今までテストを重ねてきた結果なのかなと思います。 決勝は、朝のフリー走行でしっかりロングランをやって見極めをできれば、500にきて初めてポールからスタートしますから、そっから逃げて開幕戦を飾れると思います。
■GT300クラス
#911エンドレスTAISAN911
- 横溝直輝
- テストは順調できていましたが、予選はすごく難しいコンディションで、タイミングがずれればQ1敗退もあり得たので、緊張しましたし、特に300はQ2が一番大変な状況だったので緊張しながら見ていました。 クルマはテストから順調だったので、Q3は自分が行くだけでした。特に何も考えずに全開でアタックしました。 去年一年間参戦できなくて、今年千葉監督とエンドレスとヨコハマタイヤのバックアップでGTを走れることになって、その復帰戦でこのステージに戻って来れて嬉しいというか、やっと帰って来れたなという思いで一杯です。 ロングランができていませんが、手持ちの中では決勝に向けたタイヤを選択しているので、フリー走行でロングランをやりながらセッティングを考えます。
- 峰尾恭輔
- コンディションがめまぐるしく変わったんで、難して緊迫した予選になりました。あせらず走ったのが良かったのだと思います。 クルマは非常に良く作られていて、ポルシェはすごいな、という感じです。コースとタイヤに合わせてセッティングをちょっと変えるぐらいでも本当にポテンシャルが高くて、運転しやすくて良いクルマです。 テストから良いタイムが出ていたのでポール獲れるかな、とは思っていましたが、今日のQ1からの流れが難しかったので、結構頑張ってもどうかな?という状況だったため、ポールを撮れた喜びはいっそうすごかったです。 去年からタイサンにお世話になってるんですが、千葉監督の喜んでいただけるような走りを横溝君がしてくれたので、良かったです。 タイサン、エンドレス、ヨコハマタイヤと、こういう素晴らしい体制で走れているので、勿論優勝目指して走りたいと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2012オートバックス スーパーGT第1戦「OKAYAMA GT 300KM RACE」の公式予選が3月31日、岡山国際サーキットで行われた。 朝から続く不安定な天候に全チームが翻弄される中、ポールポジションを奪ったのは#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)。立川にとっては久々の、平手にとってはGT500で初の最前列を得た。 FIA-GT3規格の車輛が大挙して参戦し、これまで以上の注目を集めるGT300クラスは、今年新車を投入した#911エンドレスTAISAN911(横溝直輝/峰尾恭輔組)がコースレコードを更新してポールポジションとなった。
公式予選は午後2時30分よりノックアウト方式で行われた。 朝から雨が降ったり止んだりを繰り返す不安定な天候は、スーパーGTの予選が始まっても一向に安定せず、各チームともタイヤ選択やセッティングに頭を悩ます展開となった。
予選Q1
予選Q1は各クラス20分間の走行。ここでGT500は上位11台、GT300は上位16台が次のQ2に駒を進める。 最初に行われたGT300の走行は、当初ドライコンディションで走り始めたが、10分が経過した当たりで少しずつ雨が降り始めた。このため、ウェット宣言が出る直前に1分30秒780を叩き出した#0初音ミクBMW Z4の谷口信輝がトップタイムとなり、今季からアウディR8を投入した#11ゲイナーを駆る平中克幸が2番手となった。 今季から新たに投入された#31プリウス、#61BR−Zの2台のJAF-GT車輛もそれぞれ8位、11位で無事Q2に駒を進めた。
GT500クラスはウェットコンディションの中で走り始め、次第に路面が乾いていく状況での走行となったが、開始10分で国本雄資の駆る#35Keeper Kraft SC430がアトウッドカーブでスピン、真横を向いたままコースを塞ぐ形でストップしたために赤旗中断となった。 これにより35号車にはタイム抹消のペナルティが下り、唯一の予選落ちを喫することに。 上位陣では終盤にスリックタイヤを装着した#38ZENT SCが1分27秒834を記録してトップ。アンドレ・クートの駆る#19ウェッズスポーツSCが2番手とレクサス勢が久々に好調ぶりを見せた一方で、#39デンソーSC、#17ケーヒンHSV、#24D'station GT-Rらがここで予選を終えた。
予選Q2
Q1の終了間際に再び雨が強まり、それどころか霙まで落ちてくる状況となったため、予選Q2は開始時刻を午後3時20分まで遅らせて実施された。 GT300クラスは徐々に乾き始める路面に応じて途中からスリックタイヤを投入する展開となったが、ここでいち早く対応したのがFIA-GT3仕様の#3ニッサンGT−Rを駆る千代勝正だったが、ここでトップタイムを記録したのは#61BR-Zを駆る佐々木孝太だった。 しかしセッションが進むにつれて他のGT3勢がタイムを上げ、走行終了間際に1分31秒146を記録した藤井誠暢の#33ハンコックポルシェがトップに立ち、#0BMW Z4が2番手につける結果となった。
GT500クラスはセッション終盤に熾烈なアタック合戦が展開されたが、ここでトップに立ったのは今季初めてレクサス陣営に加わったロイック・デュバルの駆る#36ペトロナスSC。1分23秒452だった。Q1でいち早くスリックタイヤの投入に踏み切った38号車は、ユーズドタイヤでの走行を強いられたものの、平手が1分23秒771を記録してどうにか6番手に滑り込み、Q3進出を果たしている。 一方、#12カルソニックGT−Rはリボルバーコーナーで松田次生がスピンアウトした際に左リヤの足回りにダメージを負ってしまい、ここで敗退となってしまった。
予選Q3
Q2終了から10分間のインターバルをおいて開始されたQ3は混乱のQ1、Q2とはうって変わって終始ドライコンディションの下で行われた。 GT300クラスはここまでJAF-GT勢が健闘を見せていたが、ここではFIA-GT3勢の独壇場となってしまい、#33、#911の2台のポルシェに#11アウディ、#87ランボルギーニが入り乱れての熾烈なアタック合戦が展開された。 その中でポールポジションを獲得したのは#911タイサンポルシェ。丸一年GTから遠ざかっていた横溝直輝が8年ぶりのコースレコード更新となる1分28秒975を叩き出した。2位に影山正美の駆る#33ハンコックポルシェ、3位には平中克幸の駆る#11アウディR8がつけた。
GT500クラスは7台中4台が1分22秒台後半にひしめく激戦となった。 序盤好タイムをマークしたのは#100レイブリックHSVをドライブする伊沢拓也。しかし終了1分前に#38ZENT SCの立川が1分22秒572を記録して一躍トップに。 他のドライバーも相次いで22秒台を叩き出したものの、いずれも立川のタイムには届かず、セルモは2009年10月の第8戦オートポリス以来、実に2年半ぶりにポールポジションに返り咲くこととなった。 2位には#100レイブリックHSV、3位には#36ペトロナスSCがつけた。
第1戦決勝は明日午後2時より82周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGTの2012シーズンがここ岡山でいよいよ開幕。
朝からのあいにくの雨模様の中、最初の走行となる公式練習では、#1S Road Reito Mola GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)と#39DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明組)のミシュランタイヤを履く2台が去年に引き続いてウェット路面での強さをアピール、それぞれ1位、2位で走行を終えた。
GT300クラスはFIA-GT3勢が上位を独占。トップは今季から初参戦となるアウディR8の1台、#11GAINER DIXCEL R8LMS(田中哲也/平中克幸組)だった。対するJAF-GT勢は43ARTA Garaiyaの7位が最上位だった。
公式予選日は未明からの雨で完全なウェットコンディションのもと、午前9時から2時間の走行が行われた。
予報では午後は晴れるとされていたため、開始当初はコースインしないチームが半数以上を占める。そうした中、バックストレートで300クラスの車輛がスピン、そのままストップしてしまったために赤旗が提示されてしまった。
走行は15分後に再開。この頃から空は次第に明るくなり、それにつれて雨も小降りになり始めた。それに伴い、ラップタイムも徐々に短縮されていく。
中断前は1分50秒をやっと切る程度のペースであったが、開始1時間を目前に#17ケーヒンHSVが1分41秒台を記録すると、続いて32エプソン、8ARTA、36ペトロナスらが続々とタイムを更新、ついに36号車が1分39秒台を記録する。
その後もタイム更新は続き、結局#39デンソーSC、#1エスロードGTーRの2台が1分34秒台までタイムを縮め、ミシュランタイヤの強さを 改めて見せつけた。
車輛規則の変更を受けて続々と海外からFIA-GT3仕様の車輛が上陸してきたGT300クラスは、今季初参戦のアウディR8を投入した#11ゲイナーが一時500クラスをも上回る快走を見せ、最終的に1分40秒633までタイムを縮めて終始クラストップのまま走行を終えた。
2番手には#88ランボルギーニガヤルド、3番手には#911ポルシェGT3がつけ、注目のGT3仕様のニッサンGT-Rが4番手と好位置につけた。
それに対してJAF-GT勢は#43ガヤルドの7番手が最高と苦戦が目立つ。#62レガシィに変わって投入された#61BR-Zはクラス17番手にとどまった。
スーパーGT第1戦はこのあと午後2時30分より公式予選がノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパー耐久第6戦の大会事務局は16時40分付けで、#20RSオガワより#3に対し、技術規則に関して抗議が提出されたとの通知を発行した。
現在は協議会審査委員会で審議中とのことだが、もし3号車にレース除外などの処分が下された場合、#20RSオガワADVANランサーが繰上げで優勝、シリーズタイトルも逆転で20号車のものとなる可能性が出てきた。
なお、他のST1、ST3、ST4、ST5については間もなく正式結果が出揃う見込みだ。
Kazuhisa SUEHIRO

スーパー耐久シリーズ2011第6戦「もてぎスーパー耐久ファイナル」の決勝レースが11月27日、ツインリンクもてぎで行われ、昨日タイトルを決めたばかりの#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/ドミニク・アン/柳田真孝)組がチームメイトの#28片岡龍也/ファリーク・ハイルマン/フェイ・ホーン・オオイ組とのトップ争いを制してポール・トゥ・ウィンを達成した。
第6戦決勝は午後1時スタート。
昨日のオーバル戦とは違って今日はロードコースを使用した300kmレースだ。
ホールショットを奪ったのはポールの#1谷口。しかし3コーナーで#28片岡がインを突いて早くもトップに躍り出る。
抜かれた#1谷口は#28片岡の背後にぴったり張り付いて周回を重ね、6周目の3コーナーでインをついてトップを奪い返すが、#28片岡も同じ周の90度コーナーでインに飛び込み、再びトップに。しかし#1谷口は続く7周目の3コーナーでまたもや#28片岡のインを突いてトップに立つ。
この間に3位以下はぐんぐんと後方に追いやられてしまい、レースは完全に2台のマッチレースとなった。
トップの1号車は25周目に最初のピットイン。谷口からアンに変わってコースに復帰する。対する28号車は片岡が全周回のほぼ半分、30周まで引っ張って漸くピットへ。ハイルマンに交代した。
異なるピット戦術を採った2台だったが、1号車が36周、28号車が53周目で2度目のドライバー交代を終えたときには両者の差は大きく開いてしまった。
結局1号車の最終スティントを担当した柳田は2位28号車に24.354秒もの大差をつけて63周を走り切り、今季6勝目をものにした。
ST2クラスは、ランキングトップの#3エンドレスADVANコルトスピードX(峰尾恭輔/高木真一/村田信博)組が#20RSオガワランサー、#6新菱オート☆DIXCELの追撃を振り切って今季5勝目を挙げ、2011年王座を獲得した。
一方、波乱のあいつぐ展開となったのがST3クラスだ。,br>
予選でトップに立ったのはランキング2位のGPO+KOTA RACING NSX(北野浩正)。序盤からトップを快走するが、その一方でランキングトップの#15岡部自動車Zは22周目に左フロントタイヤのバーストに見舞われて大きく後退、ランキング3位の#14岡部自動車RX-7も25周目にエンジンブローによりスローダウンを余儀なくされ、そのままガレージに入ってレースを終えた。
総合29位から猛烈な追い上げをみせた15号車。一方の339号車は終盤になってユーロf3帰りの佐藤公哉の駆る#34assetテクノZ34に背後を脅かされるが、34周目からステアリングを握った佐々木孝太は最後まで佐藤に付け入る隙を与えず、僅か0.8秒差で逃げ切り、ST3クラスチャンピオンを獲得した。
ST4クラスは昨日タイトルを決めた#62ホンダカーズ東京のインテグラが終始トップを快走、2位の#60RCBwith KRPウィンマックスに50秒以上の大差をつけて今季4勝目。
ST5クラスは予選トップの#19BRP制動屋のフィットが7周目に左フロントタイヤのバーストで後退、代わってトップに立った#36エンドレスアドバントラストヴィッツがそのまま逃げ切って優勝した。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパー耐久シリーズ2011第6戦「もてぎスーパー耐久ファイナル」の公式予選が11月27日、ツインリンクもてぎで行われ、昨日ST1クラスのチャンピオンを決めた#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/ドミニク・アン/柳田真孝)組がここでもポールポジションを獲得した。
昨日のオーバルバトルに続いて今日はロードコースでのワンデー開催。最終戦は300kmの耐久という通常フォーマットで行われる。
公式予選は午前8時35分よりグループA(ST1、ST2、ST3)のAドライバー予選から行われた。
ここでトップに立ったのは#1ペトロナスBMWの谷口。15分のセッションの中盤で1分57秒401をたたき出し、昨日に続いて速さを見せつける。2番手にはチームメイトの#28片岡龍也が続き、#11KEISHIN☆JIM GAINERの川口正敬が3番手。昨日のレース2で優勝した#9Faust Racingは堀主知ロバートが2分01秒626とクラス4番手、総合5番手に留まる。
ST2クラスは#3エンドレスアドバンコルトスピードXの峰尾恭輔、ST3は#339GPO+KOTA RACING NSXの北野浩正がトップだ。
一方、ここまでST2クラスのランキング4位につけている#26エンドレスアドバンOCSランサーは残り時間3分を切ったところでエンジントラブルのためセカンドアンダーブリッジ下でストップ。
これによりコース上にオイルが撒かれたため、赤旗中断となってしまった。
予選は9:00に再開されたが、残り2分56秒でのタイムアップは極めて困難。ここでボード提示前ファーストレーン進入により#20RSオガワADVANランサー、#30森永チルミルBLINE RSオガワADVANランサー、#39TWS PETRONAS C-WEST LEXUS IS350にベストタイム抹消、#77B-MAX Z33にはセカンドタイムまで抹消の裁定が下された。
続いて行われたグループ2の予選ではST4は#100百式自動車のインテグラ、ST5は#36エンドレスアドバントラストヴィッツがトップだった。
15分間のインターバルをおいて行われたBドライバー予選では、昨日優勝の9号車を駆る山野直也が1分58秒329でトップ。2番手に#1ドミニク・アンがつける展開となったが、AB合算では9号車はクラス4位に留まり、1号車がポールポジションを獲得することとなった。
ST2クラスはここでも3号車の高木真一がトップタイムを記録して文句なしの総合トップ。
ST3も#339佐々木孝太がトップタイムだった。
ST4は昨日タイトルを決めた#62ホンダカーズ東京の太田侑弥がトップに立ち、AB合算でもトップに躍り出た。
ST5は#19BRP☆HYPER ECU C72制動屋の前山亘がコースレコードとなる2分21秒659を記録、合算でもトップに立った。
第6戦決勝はこのあと午後1時より63周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
ツインリンクもてぎのスーパースピードウェイを使って開催された、スーパー耐久シリーズ2011第5戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の決勝レース2は、#9Faust Racing BMW Z4M COUPE(佐藤茂/山野直也/堀主知ロバート組)が今季初勝利。2位には#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/ドミニク・アン/柳田真孝)組がつけ、最終戦を待たずしてST1クラスのシリーズチャンピオンを獲得した。
決勝レース2は午後2時10分、定刻にローリングを開始した。
このレースのスターティンググリッドは公式予選の2番手タイムで決定されたが、ここでも#28ペトロナスZ4Mがポールポジションを獲得、ホールショットを決めてチームメイトの1号車を従えながら序盤トップを快走する。
ところがトップが16周を終えたところで、ST2クラスの#6新菱オート☆DIXCEL☆EVO IXがトラブルのためバックストレートイン側にストップしたことにより、セーフティーカーが導入されることになった。
ここですかさず動いたのが、1号車と9号車、11号車の3台だ。
彼らは全周回の3分の1を消化した17周終わりでドライバーチェンジを済ませてピットアウト。これに対してトップの28号車はスタートドライバーの片岡龍也が29周終わりまで引っ張る作戦を採った。
この結果、ドライバーチェンジを済ませた時点では1号車に5秒のリードをつけることに成功した28号車だったが、その後徐々に1号車、9号車に差を詰められ、34周目にターン3手前のシケインで2台に一気に抜かれてしまった。この結果、2位#9山野、3位#1アン、4位#28ハイルマンという状況に。
この時点でトップに立っていたのはST2クラスの#505KYOSHOアリスモータース ランサーX。絶妙のタイミングでピット作業を済ませた格好だったが、2秒以上ものラップタイム差は如何ともしがたく、38周目のターン4であっさり#9山野にかわされてしまった。
#9山野はその後もペースを緩めず、2位以下を突き放しにかかり、最後は#1アンに12.822秒差をつけて今季初の表彰台を勝利で飾った。
2位は1号車のペトロナスZ4M。これによりシリーズポイントを111とし、3位に終わった28号車に29.5ポイントの差をつけたため、最終戦を待たずしてST1クラスのシリーズタイトルをものにした。
これで谷口はスーパーGTのGT300クラス、シビックインターと合わせて今季3冠。
柳田もGT500クラスと共に2冠を達成することになった。
ST2クラスはランキング3位の#6新菱オートが先述のトラブルでリタイヤに終わり、このときのSCランでトップに立った#505KYOSHOアリスモータースがそのまま逃げ切ってこちらも今季初優勝。シリーズランキングを5位に浮上した。
2位は#3エンドレスアドバンコルトスピードX、3位には20RSオガワADVANランサーがつけ、シリーズポイント差は5.5と依然として接戦のままだ。
ST3クラスはランキングトップの#15岡部自動車Zが7周目にトラブルでピットイン、そのままレースを終える一方で、クラストップのグリッドからスタートした#339GPO+KOTA NSXを39周目に#14岡部自動車RX-7が抜き去って今季初優勝。
ST4クラスも#12無限CIVIC D-Lab SSR TEIN ATS EDが今季初優勝、ST5クラスも#230WAKO'S アクレ オクヤマ Vitzが初優勝と全クラスが初優勝で埋め尽くされた。
またST4は#62ホンダカーズ東京が2位に入ったため、ここも最終戦を前にタイトルを確定している。
第6戦決勝は明日午後1時よりロードコースで300km(63周)の通常フォーマットで行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパー耐久シリーズ2011第5戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の決勝レース1は、予選2番手からスタートした#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/ドミニク・アン/柳田真孝)組が後続を全て周回遅れにする圧倒的な速さで50周を走りぬけ、今季クラス5勝目を挙げた。
ポールシッターの#28(片岡龍也/ファリーク・ハイルマン/フェイ・ホーン・オオイ組)は駆動系トラブルによりストップ。4位に終わっている。
公式予選での赤旗中断により、オーバルバトルのレース1は当初予定より15分遅れの11時45分にスタートした。
ポールシッターの#28片岡は周回遅れを巧みに利用して#1谷口を押さえ込み、トップを快走して23周目にピットイン、右側の前後輪を交換してハイルマンに交代した。
これに対し1号車は谷口が25周目にピットインすると、右後輪のみの交換で柳田に交代、28号車の5秒前方でコースインすることに成功した。
追い上げを図る28号車だったが、35周目にデファレンシャルのトラブルによりピットインを余儀なくされ、ここでレースを終えてしまった。
#1柳田はその後もハイペースで周回を重ね、2位以下を全て周回遅れにして50周を走りぬけた。
2位には#9Faust Racing、3位には#11KEISHIN☆JIM GAINERが入り、28号車は4位に終わった。
これによりシリーズポイントは1号車100、28号車72となった。ST2クラスはクラストップからスタートした#3エンドレス・アドバン・コルトスピードX(峰尾恭輔/村田信博/高木真一組)が#20RSオガワADVANランサーの追撃を振り切って今季4勝目を挙げた。
なおST3クラスは#339GPO+KOTA RACING NSX、ST4は#62ホンダカーズ東京G/Mインテグラ、ST5は#36エンドレスアドバントラストヴィッツが優勝している。
第5戦のレース2はこのあと午後2時10分より50周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパー耐久シリーズ2011第5戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の公式予選が11月26日、ツインリンクもてぎで行われ、#28PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(片岡龍也/ファリーク・ハイルマン/フェイ・ホーン・オオイ)組がポールポジションを獲得した。
スーパー耐久最終ラウンドは1日目にオーバルで2レース、2日目にロードコースを使っての300km耐久と3レースが開催される。
今日はオーバルでの予選、決勝が予定されており、午前8時15分より各グループ15分ずつの公式予選が開始された。
最初の走行はグループ1(ST1,2,3)のAドライバー予選から。
出だしから各クラスともコースレコードを更新する好タイムが相次ぎ、ST1は49秒532を記録した#1谷口信輝がトップタイム。同じペトロナスBMWの#28片岡龍也が2番手で続き、ST2クラスの#3エンドレス・アドバン・コルトスピードXの峰尾恭輔が50秒780総合3位という結果に。
ST3クラスは#14岡部自動車マイロード協新計測RX-7の杉林健一が52秒151とこれまたST3のレコードを更新してトップタイムを記録した。
続いて行われたグループ2(ST4,5)のAドライバー予選は、開始早々に#60RCB with KRPウィンマックス テインの小林康一が右フロントからウォールに当たって老いるクーラーを破損したためコース上にオイルが撒かれてしまい、赤旗中断に。
再開後は#18コスモソニックFK・ings DC5の浅野武夫が54秒935でトップだった。
Bドライバー予選では、山野直也の駆る#9Faust Racing BMW Z4M Coupeが49秒391とレコードタイムを更新してトップに。ファリーク・ハイルマンの#28Z4Mが2位につけ、タイム合算では28号車がレース1のポールポジションを獲得することとなった。
ST2クラスは村田信博の駆る3号車がコースレコードを更新してクラストップに。ST3は#339GPO+KOTA RACING NSXの佐々木孝太が51秒976でレコードを更新、合算でもトップとなった。
ST4クラスは#62ホンダカーズ東京G/Mインテグラの太田侑弥が54秒960を記録、合算でもトップに。ST5クラスはA、Bドライバー共に#230WAKO'SアクレオクヤマVit'sがトップだった。
第5戦のレース1は赤旗中断により当初予定より15分遅れの11時45分より50周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
- 優勝 アンドレ・ロッテラー(トムス)
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「ご覧のように非常に難しいコンディションの中で、視界の良い先頭というアドバンテージはありましたが、レース中は安全を考えて走りましたが、クルマの状態もよく、僕自身はエンジョイできました。今週末は2レースとも勝てましたし」
- 2位 中嶋一貴(トムス)
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「アンドレのようにはエンジョイできるレースではなかったです。思った以上に水の量も多く、難しいレースでした。スタートで前に出られなかったのが一番響きました。そこからは失うものもないので出来る限りプッシュしましたし、集中力を切らさずに最後まで走れたという部分では満足しています。ただアンドレとスピードの差があるので、そこを見直して来年に繋げられたらと思います」
- 3位 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル)
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「第1レースでは僕が大きなミスをしてしまって、それについてはチームに謝りたいです。第2レースはトリッキーなコンディションでのレースになりました。クルマも良くなかったし、前についていくのが精一杯でした。先頭とちがって後続のドライバーは水しぶきで視界が遮られるので、いつでもブレーキを踏めるように心がけて走らなければならず、非常な緊張を強いられます。ただ、今週を振り返ると、良かったりよくなかったり様々なことがあり、まるで今シーズンを振り返っているようでした。その中では、トップ2を除けばベストな結果は出せたのかなと思います」
- 優勝チーム監督 舘信秀(トムス)
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「二人のドライバーに心からお礼を言いたいと思います。それから全てのスタッフ、メカニックやエンジニアもよくやってくれたなと。JPが1回勝った以外は全部ウチが勝つなんてのは信じられない話で、ただ今までポールポジションがなかったというのは残念でした。それも今回は2レースともポールを取れて、それも2回とも1-2という素晴らしい成績で、自分自身驚いております」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
2011年全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦の決勝レース2は11月6日午後、ツインリンクもてぎで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がレース1に続いてポール・トゥ・ウィンを達成。今季通算5勝目を挙げて2011シーズンを最高の形で締めくくった。
2位にはレース1に続いて#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が入り、3位には#1ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が入った。
(天候:雨 コース:ウェット 観客動員数:9,000人)
決勝レース2は午後2時30分スタート。周回数は34で本来ならタイヤ交換義務が特別規則書で定められていたが、スタート進行と同時に降り始めた雨によりウェット宣言が出され、この義務はなくなった。
ホールショットを奪ったのはまたしてもロッテラー。
3番手スタートの#41塚越広大が勢いよく飛び出して中嶋一貴に並びかけるが、一貴はこれを巧みに抑えて2番手でオープニングラップを終える。
塚越に対しては即座にジャンプスタートの裁定が下り、3周終わりでピットへ。これにより#18アレキサンドレ・インペラトーリの後ろ、15番手に後退することとなった。
その後方では、スタートで出遅れたオリベイラがアグレッシブな走りで追い上げを開始、90度コーナーで#32小暮卓史を抜き去ってスターティンググリッドと同じ4番手まで挽回してきた。
レース1では接戦を演じたトップ2台だったが、今回はロッテラーがじわじわと一貴を引き離す展開となった。
ロッテラーは7周目には8.367秒のリートを築き上げ、更に一貴を引き離しにかかる。
ところが9周目、降りしきる雨のために視界が悪化していたこともあって#40伊沢拓也がヘアピンで#16山本尚貴に追突、2台は揃ってグラベルに飛び出し、コース上には大量のパーツが散乱する状況となった。
このため10周目からセーフティーカーが導入されたが、これが結果的に更なるアクシデントを引き起こすこととなった。
セーフティーカーに先導された隊列が11周目のバックストレートにさしかかったところで、この隊列に追いつこうとペースを上げていた#33国本雄資が前を走る#3アンドレア・カルダレッリに気付かず追突、勢い余ってその前の#62嵯峨宏紀に乗り上げ、#2平手晃平の車体後部に激突。
この3台が大破してコース上にストップしたため、14時55分より19分間の赤旗中断となってしまった。
国本には失格とペナルティポイント3点の裁定が下ったうえ、車体の破損状況から来週の富士スプリントカップへの出場も絶望視される状況になってしまった。
カルダレッリ、嵯峨、平手もここでレースを終えることになった。
15時15分、セーフティーカーの先導の元でレースは再開、15周目から追い越しOKとなった。
ロッテラーは再びペースを上げて一貴を引き離しにかかる。レース1では背後を脅かした一貴だったがここでは全く歯が立たず、最後は10秒902の大差をつけられて34週のレースは終了。ロッテラーはルマン24時間出場のために欠席した第2戦オートポリス、J.P.オリベイラの先行を許した第4戦もてぎを除く全てのレースで優勝を飾るという圧倒的な結果で2011シーズンを締めくくった。
2位には中嶋一貴、3位には塚越のペナルティで繰り上がったオリベイラが入った。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
Fニッポン第7戦 -RIJ- (2011/11/06) Race 2 Weather:Rainy Course:Wet
2011 Formula Nippon Round 7 ツインリンクもてぎ(ロードコース) 4.801379km
| P | No | Driver | Team | Engine | Lap | Time / Behind |
| 1 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | TOYOTA RV8K | 34 | 1:29'10.870 |
| 2 | 37 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TEAM TOM'S | TOYOTA RV8K | 34 | 10.902 |
| 3 | *1 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | TEAM IMPUL | TOYOTA RV8K | 34 | 21.493 |
| 4 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING | HONDA HR10E | 34 | 50.693 |
| 5 | 7 | 大嶋 和也 | Team LeMans | TOYOTA RV8K | 34 | 1'06.866 |
| 6 | 8 | 石浦 宏明 | Team KYGNUS SUNOCO | TOYOTA RV8K | 34 | 1'12.178 |
| 7 | 31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING | HONDA HR10E | 34 | 1'16.282 |
| 8 | *41 | 塚越 広大 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | HONDA HR10E | 34 | 1'22.361 |
| 9 | 11 | 武藤 英紀 | HP REAL RACING | HONDA HR10E | 34 | 1'51.262 |
| 10 | *40 | 伊沢 拓也 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | HONDA HR10E | 34 | 1'33.767 |
| 11 | 10 | 小林 崇志 | HP REAL RACING | HONDA HR10E | 33 | 1Lap |
| ---- 以上規定周回(30 Laps)完走 ---- |
| - | 18 | アレキサンドレ・インペラトーリ | SGC by KCMG | TOYOTA RV8K | 27 | 7Laps |
| - | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 | HONDA HR10E | 24 | 10Laps |
| - | 2 | 平手 晃平 | TEAM IMPUL | TOYOTA RV8K | 10 | 24Laps |
| - | 62 | 嵯峨 宏紀 | Le Beauest Motorsports | TOYOTA RV8K | 10 | 24Laps |
| - | 3 | アンドレア・カルダレッリ | KONDO RACING | TOYOTA RV8K | 10 | 24Laps |
| - | *33 | 国本 雄資 | Project μ/cerumo・INGING | TOYOTA RV8K | - | 失格 |
- シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
- Fastest Lap: CarNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S) 1'48.246 (2/34) 159.68km/h
- CarNo.41は、2011年全日本フォーミュラ・ニッポン統一規則第28条.1)違反により競技結果に60秒を加算した。
- CarNo.33は、2011年全日本フォーミュラ・ニッポン統一規則第28条12.2)違反により、失格およびペナルティポイント3点とした。
- CarNo.1は、2011年全日本フォーミュラ・ニッポン統一規則第27条4.1(スタート手順)違反により訓戒とした。
- 優勝 アンドレ・ロッテラー(トムス)
-
「すごくいいレースだったと思います。スタートもすごく良かったし、最初の何ラップかはプッシュしたが、その後は自分のペースを掴み、リズムをキープして走ろうと思いました。一貴は僕に追いつこうとずっとハードにプッシュしてきて、特に後半の2つのセクターでは接近してきましたが、それでも僕のコントロール下にはあったので、追い抜かれることはありませんでした。クルマの状態はすごく良くて、レースを楽しんで勝つことが出来ました」
- 2位 中嶋一貴(トムス)
-
「3番手からのスタートということで、抜き辛いサーキットですし、スタートで前に出ることを一番の目標にしていたんですが、アンドレにスタートを決められてしまいました。その後は少しでもプッシュして、アンドレがミスをすればすぐに抜けるようにしていたのですが、結局トップには届かなかったので、そこは課題としては残ります。それでも22周ずっと予選を闘ってるような走りを続けられたので清々しい気持ちではあります」
- 3位 塚越広大(ダンディライアン)
-
「スタートで後ろになってしまい、チャンスを失ってしまいましたし、その後もペースが上らなかったので厳しいレースだったと思います。最終的に3位になり表彰台に上れたのは良かったのですが、内容的にはペースも上らなかったし、大嶋選手にも抜かれてしまったので、次のレースは内容をよくして、まだ一回も優勝がないので、優勝目指して頑張ります」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
2011年全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦の決勝レース1が11月6日午前、ツインリンクもてぎで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がポール・トゥ・ウィンで今季6勝目を挙げて2011年のシリーズチャンピオンを獲得した。
2位にはランキング2位の#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、3位には#41塚越広大(DoCoMo TEAM DANDELION RACING)が入った。
(天候:曇り コース:ハーフウェット>ドライ 観客動員数:9,000人)
前夜から降っていた雨のための路面はハーフウェットの状態。それでも殆どのドライバーがスリックタイヤを選択して23周の戦いに臨んだ。
ただし#16山本尚貴、#3アンドレア・カルダレッリ、#62嵯峨宏紀の3名だけは朝溝タイヤを選択。この判断がどちらに味方するのか注目されるなか、午前10時15分にフォーメーションラップが開始された。
ところが5コーナーで#31中嶋大祐、V字コーナーでは#1J.P.オリベイラが濡れた路面に足を取られてスピンアウト、大祐はそのまま最後尾グリッドに並んだが、オリベイラは間違って自分のグリッドに戻ってしまい、そのままレースはスタートする。
ホールショットを奪ったのはポールシッターのロッテラー。
セカンドグリッドの塚越は出遅れて中嶋一貴が2番手に浮上、3番手はオリベイラで1コーナーを通過していく。塚越は#16山本尚貴に次ぐ5番手まで後退してしまった。
さらにその後方でカルダレッリが#8石浦宏明に追突。揃ってグラベルに飛び出してしまい、大きく後退することに。
2周目には山本が5コーナーでオリベイラのインに飛び込むが、オリベイラは130Rで抜き返して再び3番手。しかしここでオリベイラに対してスタート手順違反の裁定が下り、ドライビングスルーペナルティが課せられた。
しかし山本も乾き始めた路面にペースが上がらず、3周目の90度コーナーで塚越の先行を許す。
更に山本は4周目に#7大嶋和也、#33国本雄資に、5周目には#40伊沢拓也にもなすすべなく抜かれてしまい、堪らず山本は8周目にピットに飛び込みスリックタイヤに履き替えざるを得なくなった。
一方トップ争いは、中嶋一貴がロッテラーの背後にぴったりとつけて周回を重ね、ファステストラップを連発、16周目には0.618秒差にまで迫ってきた。
するとすかさずロッテラーが17周目にファステストラップを更新して突き放しにかかり、20周目には1.5秒差とするが、一貴も22周目にこのレースのファステストラップとなる1'36.384を叩き出してロッテラーを追走、しかし一歩及ばず、ロッテラーが0.656秒差で23周を逃げ切り、このレースの優勝と2011年シリーズタイトルをものにした。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
2011年全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦の公式予選が11月5日、ツインリンクもてぎで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がコースレコードを連発する快調な走りでレース1、レース2ともにポールポジションを獲得した。
公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。
今回は2レース制ということで、いつもとは違い、予選Q1の結果がそのままレース1のグリッドに反映されることになっている。
レース2に関しては、従来どおりQ1で14位以下、Q2で9位以下のグリッドを決め、Q3で上位8台のグリッドを争うことになっている。
予選Q1
予選Q1は20分間の走行。コースオープンと同時に各ドライバー一斉にコースに飛び出して1回目のアタックを行った後、ニュータイヤに履き替えて2度目のアタックを行う展開となった。
最初のアタックでトップに立ったのは#36ロッテラーで、タイムは1分33秒698。2番手には#32小暮卓史、3番手に#1J.P.オリベイラがつけて一旦ピットへ。
2度目のアタックは残り時間が7分を切ったところから始まった。最初にコースインしたのは#18アレキサンドレ・インペラトーリ。しかしすぐに#36ロッテラー、#1オリベイラ、#37中嶋一貴らも続く。
ここでロッテラーは1分33秒483を記録。フリー走行に続いてトップで明日午前に行われるレース1のポールポジションをものにした。
2番手には#41塚越広大がつけ、ロッテラーのチームメイトで共にタイトルを争う#37中嶋一貴が3番手につけた。
一方、ここで予選を終えたのは#18インペラトーリ、#11武藤英紀、#62嵯峨宏紀、#10小林崇志の4台。フリー走行では好調にみえた武藤だったが、Q2進出はならなかった。
予選Q2
ここから先はレース2のグリッドを決める戦いとなる。
10分間のインターバルをおいて始まったQ2の7分間では、上位8台がQ3進出を許され、9位から13位までがここで走行を終える。
ここでもロッテラーは速さをみせ、2周のアタックを行って1分33秒010とそれまでの1分33秒167をうわまわるコースレコードを樹立して再びトップに立った。2番手にはチームメイトの中嶋一貴がつけ、トムスが1-2体制でQ3に駒を進めた。
3番手には塚越、4番手には小暮とホンダ勢が続き、ここで#2平手晃平、#40伊沢拓也、#3アンドレア・カルダレッリ、#33国本雄資、#31中嶋大祐がここで予選を終えた。
予選Q3
上位8台を決める最後のセッションもまた7分間で行われた。
Q2でコースレコードを叩き出したロッテラーはここでも圧倒的な速さを見せ、1分32秒989とタイムを更に縮めて連続ポールをものにした。
2番手には中嶋一貴が1分33秒114で続き、塚越が3番手。オリベイラが4番手につけた。
第7戦決勝は明日朝10時15分よりレース1が23周で、レース2は午後2時30分より34周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦のフリー走行が11月5日、ツインリンクもてぎで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が1分33秒340でトップ。2番手には#41塚越広大(DoCoMo TEAM DANDELION RACING)がつけた。

2011年のフォーミュラニッポンもいよいよ最終戦。
昨年に続いて2レース制が導入され、タイトルの行方もまだまだ予測がつかない状況だ。また、8月の第4戦に続いて今回も武藤英紀がHPリアルの11号車を駆ってスポット参戦と、見どころの多い最終戦となりそうだ。
公式予選日を迎えたツインリンクもてぎは朝から快晴。絶好のコンディションの下、フリー走行は午前9時25分より60分間で行われた。
ポイントランキングでトップに立っている#36ロッテラー、同2位の#37中嶋一貴のトムス勢が開始早々から好タイムを連発、ディフェンディングチャンピオンの#1J.P.オリベイラもロッテラーに継ぐタイムを記録してトヨタエンジン勢がここでも好調ぶりをみせる。
一方のホンダ勢も#11武藤がセッション序盤に5番手前後のタイムをマークするなど快調な滑り出しをみせ、レギュラードライバーたちも#41塚越広大が終盤に入って2番手タイムを記録してきたほか、#16山本尚貴が3番手、#40伊沢拓也が4番手、#32小暮卓史が5番手と上位に名を連ね、午後の予選に向けて快調な仕上がりぶりを見せた。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
9月4日、鈴鹿サーキットで開催される予定だった2011年全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦は、台風12号による悪天候のため、午前11時30分に中止の決定がなされた。
今回は台風接近に伴い3日の公式予選を4日に繰り延べる判断が2日の段階でなされたが、結局決勝日の4日を迎えても天候は回復せず、9時からのフリー走行、公式予選が中止になったうえ、周回数を33周に短縮して午後2時30分より行われる予定だった決勝レースについても中止を余儀なくされた。
なお、現時点で代替レースの予定はない。チケットの払い戻しについては後日鈴鹿サーキットの公式HPで発表するとしている。
次回はスポーツランドSUGO。9月25日決勝だ。
Kazuhisa SUEHIRO
台風12号の影響による悪天候のため、既に午前中の公式予選については中止が決定していた全日本F3選手権第13戦、フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)第9戦だが、天候の回復状況が思わしくないため、残念ながら決勝レースについても中止の決定が下された。
なお、フォーミュラニッポン決勝についても、午前11時の時点で開催の可否を発表するとしている。
Kazuhisa SUEHIRO
9月4日午前に予定されていた全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦の公式予選は台風12号の影響による悪天候で中止となった。
これに伴い、今回のスターティンググリッドは現時点でのポイントランキング順で決定された。
なお、13位以下のドライバーについては獲得ポイントが0のため、第4戦もてぎの決勝結果で決定した。
また、午後2時30分からの決勝レースに先立って、午後1時45分より20分間のウォームアップ走行が実施されること、周回数が当初予定の43周から33周へ短縮されること、これに伴いドライタイヤの交換義務も2回から1回に減らされることも併せて発表になっている。
第5戦スターティンググリッド
Formula NIPPON Round 5 -RIJ- (2011/09/04) Starting Grid
2011 Formula Nippon Round 5 鈴鹿サーキット 5.807km
| P | No | Driver | Team | Engine |
| 1 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | TOYOTA RV8K |
| 2 | 37 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TEAM TOM'S | TOYOTA RV8K |
| 3 | 1 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | TEAM IMPUL | TOYOTA RV8K |
| 4 | 41 | 塚越 広大 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | HONDA HR10E |
| 5 | 2 | 平手 晃平 | TEAM IMPUL | TOYOTA RV8K |
| 6 | 7 | 大嶋 和也 | Team LeMans | TOYOTA RV8K |
| 7 | 40 | 伊沢 拓也 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | HONDA HR10E |
| 8 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING | HONDA HR10E |
| 9 | 8 | 石浦 宏明 | Team KYGNUS SUNOCO | TOYOTA RV8K |
| 10 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 | HONDA HR10E |
| 11 | 18 | アレキサンドレ・インベラトーリ | SGC by KCMG | TOYOTA RV8K |
| 12 | 31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING | HONDA HR10E |
| 13 | 3 | アンドレア・カルダレッリ | KONDO RACING | TOYOTA RV8K |
| 14 | 33 | 国本 雄資 | Project μ/cerumo・INGING | TOYOTA RV8K |
| 15 | 10 | 小林 崇志 | HP REAL RACING | HONDA HR10E |
| 16 | 62 | 嵯峨 宏紀 | Le Beauest Motorsports | TOYOTA RV8K |
- シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
鈴鹿サーキットで開催されている全日本選手権フォーミュラニッポン、全日本F3選手権、フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)は台風12号の影響により、昨日の走行予定が全てキャンセルとなったが、今日4日朝も依然として強い雨と風が収まっていない。
このため、今日午前8時から開始される予定だったFCJ第9戦の公式予選、午前8時30分からのF3第13戦の公式予選、そして9時から開始予定だったフォーミュラニッポン第5戦のフリー走行と公式予選は中止と決定した。
なお、FCJ第9戦については第7戦富士決勝でのベストラップ順、F3第13戦は現在のポイントランキング順で決勝をスタートすることになっている。
フォーミュラニッポンについては現時点では未定。決まり次第ここで報告します。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
2011オートバックススーパーGT第5戦「インターナショナルポッカGTサマースペシャル」の決勝が8月21日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。
昨日から続く不安定な天候によりコースコンディションが目まぐるしく変化する中、コースのいたるところでクラッシュやアクシデントが相次ぎ、レースは規定により午後6時30分に86周で終了。
この厳しい戦いを制したのは#1ウイダーHSV(小暮卓史/ロイック・デュバル組)。#46S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)の猛追を退け、第3戦セパンに続く今季2勝目を挙げた。
GT300クラスは昨年のポッカGTを制した#62R&D SPORT LEGACY B4(山野哲也/佐々木孝太組)が終盤まで展開された#33ハンコックポルシェ(影山正美/藤井誠暢組)とのバトルを制し、2年連続優勝を達成した。
(天候:雨>曇り>雨 コース:ウェット 観客動員数27,000人)
決勝レースは午後3時10分にスタート。
コース上はウェットながら、スタート時点では雨がおさまりつつあったため、グリッド上で足回りのセッティングに手を加えるチームがいくつもみられる中、500kmの長い戦いが始まった。
ホールショットを奪ったのはポールシッターの#46エスロードGT-R。2番手に#17ケーヒンHSVがつけ、4番手スタートの#12カルソニックGT-Rが3番手でオープニングラップを終える。12号車は3周目のシケインで17号車を抜いて2位に浮上、その後方では浅溝タイヤで5番手からスタートした#23モチュールGT-Rが5周目に入った辺りから急速にペースを上げて上位4台を切り崩しにかかった。
23号車のスタートを担当したトレルイエは5周目のダンロップで#1ウイダーHSVのインをこじ開けて4位に浮上すると、続くヘアピンでは#17ケーヒンHSVのインに飛び込み、一気に3位に浮上。更に7周目の1コーナーで#12カルソニックGT-Rを抜き去り、そのままの勢いでトップ46号車を追い上げにかかる。
こうしたバトルが展開している間に一時は8秒以上のマージンを築き上げていた46号車のクインタレッリだったが、11周を終える頃にはその差は1.1秒に縮まり、12周終わりではわずか0.6秒、そして遂に15周目の2コーナーで46号車が周回遅れに詰まったところをすかさずついてトレルイエはトップに立った。
これを見て他のチームも最初のピットストップで続々と浅溝をチョイス。#23モチュールの追い上げにかかる。
逆に23号車は28周目のピットインで雨脚の強まりを考慮してフルウェットに交換。
ところがこれが裏目に出て、2番手の本山は苦戦を強いられ、43周目のダンロップコーナーで#1ウイダーHSVを駆る小暮に捉えられてトップを明け渡してしまう。
ここで4番手を走行していた#100レイブリックHSVがヘアピン先200Rでクラッシュしたため、セーフティーカーが導入された。ドライブしていた山本尚貴は無事救出されたが、昨夜遅くまでかかって修復された100号車のレースはここで終わってしまった。
レースは47周目に再開。
ここで一気に後続を突き放しにかかる#1小暮。追う#23本山はペースが上がらず#36ペトロナス、#39デンソーの2台のレクサスSCに追いつかれて接近戦に持ち込まれた挙句、50周目のスプーンで痛恨のコースオフ。トップ争いから脱落してしまった。
この間に8秒以上のマージンを2位以下につけた#1ウイダーHSVだったが、53周目のシケインでなんと周回遅れのGT300クラス、#2エヴァンゲリオンRT初号機と接触のうえスピンアウト、2位につけていた#36ペトロナスSCの先行を許してしまった。
しかし36号車は54周終わりで早々と2度目のピットストップを行ったため、1号車は再びトップに返り咲くことに。ここで小暮は猛然とプッシュ、2分4秒台のファステストラップを叩き出しながら62周終わりでデュバルに交代する。
この時点では路面が乾き始めており、先にピットインした#46エスロードGT-R、#24コンドウGT-Rらがスリックタイヤを装着していたが、ウイダーのスタッフは敢えて浅溝を選択。
このことが終盤の展開に大きく影響することとなった。
序盤トップを快走していた46号車は、最初のピットストップを終えた辺りからペースが上がらず、一時は7位にまで後退していた。トップとの差は50秒以上。しかし乾き始めた路面にいち早く対応し、スリックタイヤを投入したことで、中盤に生じたビハインドを一気に削り取り始める。
最後のスティントを担当したクインタレッリは、2分フラットから1分59秒台のハイペース飛ばしに飛ばし、先行するクルマを次々にパス、77周を終える頃には#36ペトロナスSC、#12カルソニックGT-Rの2位集団に追いつくことに成功した。
そして78周目。併走状態でスプーンに進入した12号車が36号車を押し出してしまった隙に46号車は3位に浮上。さらに12号車との差を縮めて80周目の2コーナーでインをこじ開け、順位を2位まで挽回することに成功した。
トップを行く1号車との差はこの時点で15秒になっていた。
残り周回は7周。
浅溝タイヤの1号車とスリックの46号車では1周当たり4秒以上の差があったため、この15秒のギャップはあっという間に縮まってしまい、82周を終える頃には4.3秒、84周を終えた頃には1.8秒となった。
ところがここで再び雨が降り始め、46号車はペースダウンを余儀なくされる。
懸命に追い上げるクインタレッリだったが、ウェット路面になってはなすすべもなく、先行する#1デュバルとの差は徐々に広がり始めた。
更に、雨によるスローペースと中盤のセーフティーカーランの影響で、周回数の如何に関わらず午後6時30分をもってレースは終了することとなったため、86周でチェッカーが出され、#1ウイダーHSVは第3戦セパンに続く今季2勝目を、ホンダのホームコースである鈴鹿で手にすることとなった。
GT300クラスはポールポジションからトップに立った#43ガライヤを8周目の最終コーナーで抜き去った#62レガシイが終始好位置を快走。一時は#33ハンコックポルシェの先行を許すが、71周目のバックストレートで佐々木孝太が影山正美を攻略、再びトップを奪い返してそのまま逃げ切り、昨年に続いて2年連続でポッカGTを制することとなった。
2番手には#33ハンコックポルシェ。ポールシッターの#43ガライヤは60周目のダンロップに差し掛かったところでエンジントラブルによりストップ。完走扱いとはなったものの20位でレースを終えることとなった。
次戦は富士スピードウェイ。今季ウェイトハンデが課せられる最後のレースとなる。
9月11日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第5戦の開催されている鈴鹿サーキットで、今回もGTアソシエイション(GTA)による定例記者会見が行われ、坂東正明代表が前半戦の総括や震災復興活動の状況、来年以降のGT300クラスに関する考え方などを語った。
概要は下記の通り。
前半戦の評価
3月11日の東日本大震災は大きな影響を車業界にもたらしたが、我々モータースポーツ業界としてはそんな日本を少しでも元気付けるべく、日々取り組んでいる。先日は被災地宮城県のSUGOで第4戦を行ったが、石巻などの被災地からバスで現地にお越しいただいた。そうした取り組みによって被災した皆様が一日だけでも笑顔を取り戻していただければと思っている。
そのためにも、我々はきちんとレースをやり、一人でも多くのお客様にお越しいただけるようにしなければならない。企業協賛についても一生懸命取り組んでいる。
ここまでの観客動員は厳しい結果となったが、マレーシア戦に関しては前年比150%以上を動員した。競技運営自体は大変で、お互いに怒号も飛び交う場面もあったが、みんなの努力でできたと思っている。
後半戦も、チームやドライバーの真剣勝負をしっかりお客様にお見せしていきたいと考えている。
4大会平均の動員数は前年比97%。厳しい折だがこれからもプロモーションに努力していく。
復興支援活動について
GTAでは義援金の口座を設け、3月から5月までで2309万円、6月から7月で37万円を集めた。これらは全て日本赤十字に送っている。
2012年以降のGT300クラスについて
現状ではFIA-GT3が世界のメインになっているが、我々には国産メーカーに対する期待がある。GT3はレース車両の販売自体が目的のビジネスだが、JAF-GTには日本のものづくりへの思いがある。しかしJAF-GTの手法でFIA-GTと同等の車両を製作すると多くのコストが掛かってしまう。そこでGTAとしては国産メーカーやJAFに対して、「JAF-GTを作れる環境作り」を申し入れている。
GTAが開発したパーツを各エントラントに販売するようなやり方を考えているし、メーカーにはベースとなるシャシーの提供をお願いしている。ホワイトボディの提供のほか、市販車の名称だけでも使えないかと。また今までの車両についてはインディペンデントクラスの創設なども視野に入れている。
「日本は(性能調整などで)クルマをいじりすぎるので海外メーカーが売るのを嫌がっている」という噂があるようだが、具体的にどこのメーカーか言っていただければこちらから説明に行く用意がある。
来年はFIA-GT3のストレートスピードが上がる方向になると思うが、それに対応してGT500クラスの調整も考えている。
来年のレース距離について
基本的には以前の距離に戻す方向だ。今年はあくまで震災対応であり、また燃料供給の問題などに考慮したものだ。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
鈴鹿サーキットで行われている2011スーパーGT第5戦のフリー走行は、昨日の予選でクラッシュした#100RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)がトップタイム。今日の早朝までかかってクルマを修復したチームスタッフの頑張りが報われる結果となった。
GT300クラスはポールシッターの#43ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮組)がここでも他を圧倒する速さをみせている。

昨日の予選から降り始めた雨は夜半を過ぎても降ったりやんだりを繰り返し、決勝日を迎えても天候回復の兆しは見られない。
今日最初の走行となったスーパーFJ決勝はスタート直後に雨が土砂降りとなったために4周で赤旗終了となってしまった。
この雨のためにコースやピットのいたるところに川ができてしまう状況の中、スーパーGTの決勝前フリー走行は午前10時より45分間、定刻で行われた。
前回のSUGO、昨日の公式予選と、ウェットでの強さを見せ付けていた#46エスロードGT-R、#39デンソーSCのミシュラン勢ここでも序盤から好タイムを連発し、開始11分で#39石浦宏明がトップに立つと、予定時間の半分が経過したところで#46ロニー・クインタレッリがこれを上回り、ミシュラン勢が1-2を形成する。
しかしホンダHSV勢もホームコースの意地を見せ、セッション終盤には全5台が区間ベストを更新する積極的な走りで上位タイムを狙っていく。
その中には昨日の公式予選Q3で大クラッシュに見舞われ、フロント部分を大破した#100レイブリックHSVもいた。修復の今朝の4時までかかったという100号車を駆り、山本尚貴は終了3分前に4位に浮上すると、次の周で2分08秒490を叩き出し、トップに躍り出た。
さらには#32エプソンHSVも、道上龍のドライブにより2分08秒585を記録して2番手に食い込み、#46エスロードGT-Rを挟んで#1ウイダーHSVが4番手と、ホンダ勢が上位を占める結果となった。
一方、#12カルソニックGT-Rは開始早々にトラブルが出て殆ど走行できない状況に。決勝への影響が懸念されるフリー走行となった。
GT300クラスは、ポールシッターの#43ガライヤが序盤からトップに立ち、2位以下を1.5秒突き放す圧倒的な速さを見せ付けた。
2番手には今回Q1で基準タイムを満たせず、嘆願書での決勝出走となった#69サンダーアジアMT900がつける。サードドライバーの横溝直輝が意地を見せた格好だ。
第5戦決勝はこのあと午後3時10分より87周(500km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA

■GT500クラス
S Road MOLA GT-R
- 柳田真孝
-
「天気予報が雨だったので、『早く降らないかな~』と思っていました。ドライでも調子は良かったんですが、ウェットだったらチャンスだと。先に走ったGT300でガライヤがポールをとり、松浦選手が頑張ってたんで『負けられない』と思いました。今回持ち込んだミシュランタイヤも良かったです。明日の決勝はクルマが重いのでどうなるか判りませんけど、折角一番前からスタートできるので、この位置を生かしてレースをしたいですね。正しい判断をすることを心がけて走ります。ミシュランタイヤには去年23号車が作ったベースが勿論生かされています。今年もニッサン勢一丸となってチャンピオンを獲りにいっていますよ」
- ロニー・クインタレッリ
-
「マー(柳田)が言ったとおり、ドライでも4番手といいタイムが出ていたので、Q2はハンデが強くて厳しかったけどなんとかQ3に行きたかった。雨が降って、タイヤ選択がうまくいって、Q3でマーが頑張ったからポールが獲れました。チームの作戦が当たった。マーがウェットで速いので、今回もいけると思った。明日はドライだと簡単じゃないけど、自分のペースでミスしないように走って、なるべく上位で完走したいです」
■GT300クラス
ARTA Garaiya
- 松浦孝亮
-
「このメンバーでまた記者会見にこられてすごく嬉しいです。GTではアタックのチャンスがあまりなかったので、このポールは嬉しいです。自分が、というよりチームが獲ったポールだと思います。明日は天気次第ですが、自分たちの全力を尽くします。今晩エンジニアがいいセットを考えてくださると思うので。朝の仕上がりからQ1は楽じゃないと思いました。赤旗中断のあと、出しちゃいけないタイミングで高木さんを出してしまい、タイヤのいいところが使えませんでした」
- 高木真一
-
「松浦が僕の言ったとおりに走ったから(笑)。完璧な走りでした。予選落ちから繰り上がって、Q1突破して、空を見上げたら雨雲が。地獄から天国に上がったような感じでしたね。Q2ではクラッシュしないように、松浦に無傷でクルマを渡すことを心がけて走りましたが、それでもマージンのあるタイムが出せました。明日のセットは雨とドライの中間になると思います。前回は3位で終わったので、今回こそは有償をと思っていますよ」
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
2011オートバックススーパーGT第5戦「インターナショナルポッカGTサマースペシャル」の公式予選が8月20日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。
ノックアウト方式で行われた今回の予選はQ1がドライ、Q2、Q3がヘビーウェットという難しいコンディションでの走行となったが、終わってみればGT500は#46S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)、GT300は#43ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮組)と両クラスとも前回のSUGO戦と同じチームが2戦連続ポールを達成することとなった。

予選Q1が終了し、サポートレースのGTアジア決勝が行われている間にコース上には強い雨が降り始めたため、午後3時25分より行われた予選Q2、Q3は、完全なウェットコンディションでの走行となった。
予選Q2ではGT500クラスは上位7台、GT300クラスは上位10台がQ3進出の権利を得る。
GT500クラスでは序盤から#46エスロードGT-R、#39デンソーサードSCのミシュラン勢が1位2位につけていたが、39号車をドライブする石浦宏明がチェッカー直前に2分07秒586でトップに。更に終了間際には小暮卓史が2分08秒768を叩き出した#1ウイダーHSVが2番手、金石年弘の駆る#17ケーヒンHSVが3番手に割って入り、46号車は早めにピットインしたこともあってこのセッション6位ながら、無事Q3進出の権利を得た。
一方、レクサス勢はQ2に進出した5台のうち、ミシュランを履く#39デンソーを除く4台がここで下位に沈み、Q3進出を逃す結果となっている。
GT300クラスはQ1を17位で終えながら、#69サンダーアジア、#7エヴァ弐号機の2台の予選落ちによって繰り上げ出走を果たした#43ARTAガライヤが好調ぶりをみせ、見事トップでQ3進出を果たした。ドライバーは高木。終了間際に2分20秒957を記録した。2番手には#62レガシィの山野哲也がつけ、3位、4位を#88、#86のランボルギーニ勢が占める。
一方、Q1をトップで通過し、ここにエースの加藤寛規を投入した#2エヴァンゲリオンRT初号機は2分24秒094で11番手と、ここでまさかの脱落となってしまった。ランキングトップの#11JIMゲイナー458もQ2への繰上げ出走には成功したものの、平中克幸のタイムが2分25秒439に留まったため、13位に終わっている。
10分間のインターバルをおいて予選Q3が行われた。
GT500クラスは46号車を柳田、39号車を井口、1号車をデュバル、23号車をトレルイエがドライブする。
路面は依然としてウェットで、激しい水しぶきの舞い上がる中、SUGOで圧倒的な速さを見せ付けた46号車がここでも好タイムを連発、最後は2分08秒206までタイムを縮めて堂々の2戦連続ポールを達成した。
2番手には塚越広大の駆る#17ケーヒンHSV、3番手には1ウイダーHSVとホンダ勢が続き、12カルソニックGT-Rが4番手。もう1台のミシュランユーザー、#39デンソーSCは井口卓人が何度か区間ベストを更新してみせてはいたものの、最終的には7番手に終わっている。
GT300クラスは残り3分のところで松浦のドライブする#43ガライヤが2分20秒794トップに浮上、そのままタイムを2分20秒696まで縮めてこちらもSUGOに続く2戦連続ポールを達成した。
2番手には影山正美の駆る#33ハンコックポルシェ、佐々木孝太の#62レガシィが3番手と難しいコンディションを経験豊富なドライバーが制した格好だ。
第5戦決勝は明日午後3時10分より87周(500km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2011オートバックススーパーGT第5戦鈴鹿の公式予選1回目は#1ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)が専有走行の終盤にトップタイムを記録。1分53秒991だった。
GT300クラスは#2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂/加藤寛規組)が2分6秒873だった。
一方、GT500では昨年の優勝者である#8ARTA HSVをはじめ、#24コンドウGT-R、#32エプソンHSV、#19ウェッズスポーツSCらがここでノックアウトされることとなった。

公式予選一回目は午後0時55分より、2クラス混走30分間、専有走行各10分間で行われた。
今回はこのセッションがノックアウト予選のQ1を兼ねることとなっており、ここでGT500は上位11台、GT300は上位16台が次のQ2に進むことになっている。
ところが開始10分で#41タイサンフェラーリがシケイン手前でタイヤバリアに突っ込み、コースにかかった状態でストップしたために赤旗中断となった。
41号車は自力でピットに戻り、走行は1時9分に再開。
ここで松田次生の駆る#12カルソニックGT-Rが1分55秒278を叩き出してトップに浮上。2番手には#39デンソーサードSCがつけるが、混走終了9分前に#38ZENTセルモSC、チェッカー直前には伊沢拓也の駆る#100レイブリックHSVがここに割って入り、結局12、100、38、39の順で10分間の専有走行に臨むこととなった。
GT300の走行を挟んで開始されたGT500クラスの専有走行では、終了1分前に#17ケーヒンHSVが塚越広大のドライブで1分54秒286を記録してトップに躍り出ると、それを石浦宏明の#39デンソーSCが1分54秒062上回り、最後にデュバルが唯一の53秒台となる1分53秒991を記録してトップに立った。
一方、ノックアウトゾーンの争いは#6エネオスSC、#24コンドウGT-R、#8ARTA HSVらによって争われたが、生き残ったのは#6エネオス。終盤タイム更新できなかった#24、#8、#32、#19がここで予選を終えることとなった。
GT300は一時#88、#87のランボルギーニ勢が1-2を形成したが、次第にタイムを挙げてきた#2紫電が加藤寛規のドライブにより2分6秒873を残り5分のところで記録してトップに立ち、谷口信輝の駆る#4初音ミクZ4が2分6秒887と僅差で続く展開に。
その一方で#31カローラアクシオ、#41タイサンフェラーリ、#15アートテイスト、#5マッハ号、#22R'Qsがここで予選を終えることになった。
また#69サンダーアジアMT900と#7エヴァンゲリオンRT弐号機は2名のドライバーが予選通過基準タイムをクリアできず、予選落ちとなった。69号車は横溝直輝に交代してピットアウトしたところで突如スローダウン、130R手前でストップしたため、まともにタイム計測ができない不運に見舞われている。
なお、この2台の予選落ちにより、終了時点ではノックアウトゾーンにいた#43ARTAガライヤ、#66triple aヴァンテッジらが繰上げでQ2出走を果たした。
公式予選Q2、Q3はこのあと午後3時25分より各10分間で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2011オートバックス スーパーGT第5戦「第40回インターナショナルポッカGTサマースペシャル」の公式練習は#38ZENT CERMO SC430(立川祐路/平手晃平組)がトップタイム。GT300クラスは#69サンダーアジアMT900M(メルビン・チュー/吉田広樹/横溝直輝組)がトップだった。

伝統の耐久レース、ポッカGTは当初1000kmの耐久レースとして行われてきたが、リーマンショックに端を発する不況の影響で2009年よりレース距離を700kmに短縮、更に今回は震災の影響により500kmに縮めての開催となった。なお、二輪の鈴鹿8時間耐久ロードレースも今年はナイトセッションをなるべく行わない方向でスタート時刻を1時間早めている。
そうした中、スーパーGTの公式練習は午前9時55分より開始された。
当初の予定では11時40分までの1時間45分の走行であったが、開始10分余りで#86、#88の2台のランボルギーニガイヤルドがトラブルによりコース上にストップしたため、早々と赤旗が出され、走行は10分間にわたって中断された。
この時点でのトップはGT500が#46エスロードGT-Rで1分55秒515、GT300はサードドライバーの横溝直輝が2分6秒534を出した#69サンダーアジアMT900がトップだった。
車両回収の後、10時20分に走行は再開されたが、コースのいたるところでコースアウトやスピンが頻発する荒れた展開となった。
そんな中、走行再開から8分が経過したところで#38ZENT SCが1分55秒424を記録して一気にトップに躍り出る。ドライバーは立川祐路だ。立川はセッション終盤に1分55秒423とタイムを更に千分の1秒縮め、トップでこの公式練習を終えた。
2番手には#46エスロードGT-R、3番手には#39デンソーSCとミシュランタイヤ勢が続き、SUGOに続いて鈴鹿でも好調ぶりをみせつけた。
ホンダHSV-010勢の最上位は#1ウイダーHSVの4位。残り5分でロイック・デュバルが果敢にアタックを行ったが、惜しくもタイム更新はならなかった。
GT300クラスは序盤に横溝の出したタイムがそのまま最速タイムとなり、69号車がトップのまま午後の公式予選に臨むことに。前回のSUGOから加入した横溝がきちんと結果を出した格好だ。
2番手には昨年のこのレースで優勝した#62レガシィがつけ、#4初音ミクZ4が3番手につけた。
第5戦の公式予選はこのあとノックアウト方式で行われ午後0時55分より公式予選Q1が、午後3時25分よりQ2とQ3が行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2011オートパックススーパーGT第4戦「SUGO GT 250kmレース」決勝は7月31日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、ポールポジションからスタートした#46S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が終始独走状態で68周を走り切って今季初勝利を挙げた。これは今季からGT500クラスにステップアップしてきたMOLAにとっては初の快挙だ。
またGT300クラスも今季から参戦を開始した#14SG CHANGI IS350(折目遼/アレキサンドレ・インペラトーリ組)が初優勝を達成した。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:27,000人)
決勝レースは午後2時にスタート。
朝から降っていた雨は上がり、終始ドライコンディションでの戦いとなった。
ポールシッターの#46エスロードGT-Rはスーパーラップで抜群のタイムを叩き出したロニー・クインタレッリがスタートを担当。序盤から一気に逃げにかかり、2位以下との差をぐんぐんと広げていく。
2番手には同じくミシュランタイヤを履く#39デンソーサードSCの石浦宏明がつけるが、クインタレッリのペースには歯が立たない状況。
その後方では#24ADVANコンドーGT-Rと#32エプソンHSVが序盤から激しいドッグファイトを展開、ここに#36ペトロナスSCも加わっていたが、36号車は7周目のバックストレートで痛恨のコースオフを喫し、一気に後方に沈んでしまった。
更にその後方では#35D STATION SC、#1ウイダーHSV、#19ウェッズスポーツSC、#12カルソニックGT-Rが接近戦を展開していたが、こちらも20周目の1コーナーでコースアウトした#1ウイダーに#12カルソニックが追突、1号車は右リヤタイヤにダメージを負って予定外のピットストップを強いられたうえ、アウトラップのピット出口で前からウォールに突っ込むと言う散々な内容でそのままレースを終えてしまった。
こうした後方の混乱を尻目に#46クインタレッリは後方とのギャップを13秒以上に広げ、39周を終えたところで柳田に交代した。
その後はピットストップのタイミングで24号車の前に出た#32エプソンHSVが#39デンソーSCに追いつき、ドッグファイトを展開したこともあり、#46エスロードGT-Rのリードは20秒以上に広がり、柳田は悠々と残り29周を消化。最後は22秒360ものマージンを築いてチェッカーを受け、今季久々にGT500クラスに復帰した自分自身にとっても、そして今季からGT500にステップアップしてきたモーラにとっても初めての勝利をものにした。
2位には#39デンソーSCが逃げ切り、ミシュランタイヤが1-2を達成。3番手には500クラスで唯一のダンロップユーザーとなった#32エプソンHSVが入った。
GT300クラスはポールスタートの#43ARTAガライヤに対し、#14SGチャンギが序盤からドッグファイトを挑む展開となった。
14号車のスタートを担当した折目はスタート直後に#11JIMゲイナー458を1コーナーで抜いて2位に浮上すると、すぐさま43号車を駆る高木真一とのギャップを縮めにかかり、4周目の1コーナーでアウトから並びかけていく。
懸命に押さえ込む高木だったが、その後も執拗に仕掛けてくる折目のアタックに9周目の1コーナーで遂に陥落、トップを明け渡すこととなった。
更には#62レガシィB4の山野哲也、#4初音ミクZ4Mの谷口信輝らも高木を攻略、#43ガライヤは一時4位まで後退することになったが、#62レガシィがトラブルにより23周でリタイヤしてしまったために再び3位に。
その後はピットストップのタイミングで#74カローラアクシオaprの先行を許すも#4BMW Z4がGT500クラスの#12カルソニックGT-Rと交錯したことなどもあって3位でフィニッシュすることとなった。
一方トップに立った14号車はピットストップを行った時点で一時7位まで後退したが、それ以外はライバルたちの脱落にも助けられ、トップで63周を逃げ切って今季初勝利をものにした。2位には#74カローラアクシオがつけた。
スーパーGT第5戦は真夏の鈴鹿、POKKA GT。
今回はレース距離が更に短縮されて500kmの戦いとなる。8月21日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第4戦SUGOの決勝前フリー走行は終始ウェットコンディションの下で行われ、#32EPSON HSV-010(道上龍/中山夕貴組)がトップタイムを記録した。
GT300クラスは終了直前に#33HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)が1分33秒521を叩き出してトップだった。

決勝日を迎えたスポーツランドSUGOは朝から小雨が降り続くコンディション。
フリー走行開始直前には雨はやんだものの、路面は完全なウェット状態。このため主催者から「ウェット宣言」が出される中、9時10分より45分間の走行が開始された。
コースオープンと同時に各車一斉にウェットタイヤを装着してコースに飛び出していったが、始まってすぐに#46エスロードGT-R、#32エプソンHSV、#39デンソーSC430らが相次いで3コーナーでコースアウト。
このうち39号車がスピンしてグラベルに捕まったため、この回収のために早々と赤旗が提示されることとなった。
この際、コース上にも大量のオイルが出ていたためにこの処理作業に時間がかかり、走行は9時40分に漸く再開された。
路面は当初激しい水しぶきが上がっていたが、雨が上がっていたこともあって次第にコンディションが向上し、タイムもそれにつれて上がっていく。
最初にトップに立ったのは#36ペトロナスSCで1分31秒446。しかしすぐに#32エプソンHSVが1分30秒301でトップに躍り出る。更に再開後15分が経過しようかというところで#39デンソーSCが1分27秒659と一気に30秒を切ってきた。ドライバーは石浦宏明だ。
ここからは1分29秒台を記録する車両が相次ぐが、中々石浦のタイムを上回るものは現れない。
このまま39号車トップで走行は終了するかと思われたが、残り時間5分をきったところでポールシッターの#46エスロードGT-Rが1分27秒455でトップに浮上すると、次の周では1分26秒409とタイムを更に縮めてきた。
しかし終了まで2分をきったところで#32エプソンHSVを駆る中山夕貴が1分26秒355を叩き出し、最後の最後でトップに立って走行を締めくくった。
GT300クラスは当初#43ARTAガライヤが1分36秒811でトップに立っていたが、残り時間5分を切ったところで今回好調な#14SGチャンギIS350が1分34秒774でトップに。更に#62レガシィB4、#69サンダーアジアMT900らがタイムを上げ、チェッカー間際に#33ハンコックポルシェを駆る藤井誠暢が1分521でトップに躍り出た。
第4戦決勝はこのあと午後2時より68周(250km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
■GT500クラス
S Road MOLA GT-R
- ロニー・クインタレッリ
-
「朝の公式練習も速かったのでポールを獲ろうと思っていましたが、スーパーラップではタイヤが温まり難くて、頑張って熱を入れました(笑) 他のドライバーを見ていても運転し難そうだったし、コースの前半はグリップが完全じゃなかったので、まさかあんなタイムが出るとは思っていなくて、26秒というタイムを聞いてビックリしました。ポールは獲りたいと思っていました。菅生では前のほうでスタートできたほうが有利ですから。(初めてGT500に参戦したチームについて)プレシーズンのテストのときから手ごたえを感じていました。やりやすいチームだし、技術力もありますよ」
- 柳田真孝
-
「ドライコンディションではちょっとしか走れませんでしたが、感触は良かったです。ウェットの状態も良かったですね。スーパーラップは前半は雨が少なくて、後からどんどん降ってくる中、ロニーの腕でタイムを出した感じです。ミシュランタイヤのポテンシャルをロニーが引き出してくれて、素晴らしいタイムを出しました。明日もロニーに前半リードを稼いでもらって、僕は今日の午後みたいに楽をしたいですね(笑)」
■GT300クラス
ARTA Garaiya
- 高木真一
-
「今年からブリヂストンを使うことになって、フロントタイヤの外径も変わり、充分なテストもできない状況で苦しい開幕を迎えましたが、そんな中でも岡山では高いパフォーマンスのタイヤを用意していただきました。結果は残念なことになりましたけども。未知数の状況の中で非常に良くあわせこんでいただいてると思います。今回も富士に続いて二回目のレインなのに、タイヤはすごくいい状態でしたし、クルマもアップデートされていました。午前中にもタイムが出ていたので、予選では120%まで行き過ぎないように落ち着いて走りました」
- 松浦孝亮
-
「すごく嬉しいです。自分でとったわけじゃありませんが、ポールポジションは嬉しいです。先日の鈴鹿テストでは『もう少し』という感触でしたが、今回のウェットタイヤは抜群に良くて、タイヤに助けられて出したタイムだと思います。ブリヂストンさんの技術力には驚いています。ウェットではアドバンテージがありますが、ドライでも自信はあります。今回は前のほうにJAF-GTが集まっているので、いつもみたいにFIA-GTに抜かれ続ける展開とは違うでしょうね」
Text : Kazuhisa SUEHIRO
2011オートバックススーパーGT第4戦「SUGO GT 250kmレース」は7月30日、宮城県のスポーツランドSUGOでスーパーラップを行い、#46S Road MOLA GT-R(ロニー・クインタレッリ/柳田真孝組)がGT500クラス三戦初年度にして初のポールポジションを獲得した。なお2番手には#39DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人組)がつけ、フロントローをミシュランタイヤ勢が占拠する結果となった。
GT300クラスは#43ARTAガライヤ(高木真一/松浦孝亮組)がブリヂストンタイヤを装着して初めてのポールを獲得している。
相次ぐ赤旗により予定を大幅にオーバーすることとなった予選1回目だったが、その後に予定されていたポルシェカップの決勝を繰り延べることによってスーパーラップは当初予定通り午後2時30分より開始された。
再び降り始めた霧雨によりコースコンディションはヘビーウェット。
各車激しい水しぶきを上げての走行を強いられたうえ、出走順によって目まぐるしく変わる路面状況に翻弄される厳しい予選となった。
そんな中、第2戦富士で威力を見せ付けたミシュランのウェットタイヤがここでもそのパフォーマンスを遺憾なく発揮する。
まずは2番手に出走した#39デンソーSCを駆る石浦宏明が1分28秒601と、最初にアタックした#35DステーションSCの脇阪寿一のタイムをいきなり4秒も上回ってみせる。
後に続く#38ZENT SCの立川祐路、#17ケーヒンHSVの金石年弘、#36ペトロナスSCのアンドレ・ロッテラーらが31~33秒台に苦しむ中、ヨコハマタイヤを装着した#24KONDO GT-Rの安田裕信は1分30秒219、ダンロップタイヤの#32エプソンHSV道上龍が1分30秒625とまずまずのタイムを記録する。
その後は次第に強くなる雨により#12カルソニックGT-RのJ.P.オリベイラーがコースオフによりノータイム、#100レイブリックHSVの伊沢拓也もピットレーンでドリフト状態になるなど苦しい走りを強いられて1分31秒台に終わり、もうこれ以上のタイム更新は不可能かと思われたが、最後に出走した#46エスロードGT-Rのクインタレッリはセクター1だけで石浦のベストタイムを1.7秒上回った上に1分26秒355と2位以下を2秒以上突き放す圧倒的なタイムを叩き出し、参戦4戦目にして初のポールポジションをもぎとってみせた。
GT300クラスは最初の3台がヘビーウェット路面でのアタックを強いられ、3番手出走の#25ZENTポルシェを駆る土屋武士のコースオフにより赤旗が提示される展開で幕を開けたが、その後は次第に天候が好転し、#74カローラの国本雄資、#11JIMゲイナー458の平中克幸、#43ガライヤの高木真一と走るたびにタイムが上がっていく状況に。
しかしその後再び雨は強くなり、霧も出てきたために#33ハンコックポルシェの影山正美以降のドライバーはタイムが低迷、その結果#43ガライヤが2009年10月のオートポリス戦以来、ブリヂストンタイヤを装着して初めてのポールポジションを獲得することとなった。
第4戦決勝は明日午後2時より68周(250km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2011オートバックススーパーGT第4戦の公式予選1回目は7月30日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、#46S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が1分16秒145で暫定ポールを獲得した。
GT300クラスは#2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(加藤寛規/高橋一穂組)がトップだった。

第4戦SUGOの予選はスーパーラップ方式。
混走25分間と専有走行10分間のアタックを行い、上位10台がSL進出の権利を得る。
そのための予選1回目は12時25分に混走から開始された。
公式予選日を迎えたスポーツランドSUGOは朝から雨が降ったりやんだりの難しいコンディション。公式練習はウェットで実施され、その後一旦はやんだ雨も予選1回目の開始直前に再び降り始めてウェット宣言が出されたものの、実際のコースインが始まる直前には再びやんで、全車スリックタイヤでの走行となった。
最初の25分間で好タイムを記録したのは#12カルソニックGT-R。1分17秒102と午前中のタイムを13秒短縮してみせた。続いて2番手には混走終了直前にタイムを挙げてきた#35DステーションSC430が1分17秒321で続く。一方昨年の覇者#1ウイダーHSVはこの時点では12番手、#23モチュールGT-Rが14番手、#36ペトロナスSCは15番手と有力チームが下位に沈む波乱の展開となった。
混走セッションは終了5分前にS字でスピンアウトしたGT300クラスの#88ランボルギーニを回収するために赤旗中断となった。
この時点でGT300クラスのトップは#14SGチャンギレクサスIS。
2クラス混走は残り5分から再開となったが、ここでタイムを更新する車両はなく、そのままGT300の専有に移行した。
GT300クラスの10分間の専有走行では#2紫電を駆る加藤寛規が1分24秒202を記録してトップに立つ。2番手は#14のIS、3番手には#62レガシィがつけ、#33ハンコックポルシェが4番手。しかし走行が進むにつれてハイポイントコーナー方向に霧が出始めたうえ、馬の背コーナーでは#5マッハ号RD320、#69サンダーアジアのモスラーMT900が相次いでコースアウトしてしまい、69号車の回収で再び赤旗が提示されることとなった。この時点で残り時間は1分を切っており、GT300クラスの走行はそのまま終了となった。
69号車は自力でコースに復帰したものの、コース上に大量のオイルを撒き散らしてしまったために、この処理に多くの時間が費やされ、GT500の専有走行は予定を大幅にオーバーして13時39分に漸く開始された。
この時点でSL圏外に追いやられていたのは#8ARTA HSV、#19ウェッズスポーツSC、#1ウイダーHSV、#23モチュールGT-R、#36ペトロナスSCの5台。
コースオープンと同時に各車果敢なアタックを敢行した。
その結果#36ペトロナスSCはアンドレ・ロッテラーのドライブにより1分17秒245を記録、6番手に浮上したが、#1ウイダーは11番手と一歩及ばず、#23モチュールも13番手という結果に終わり、昨年トップ争いを展開した2台がここで脱落することとなった。
一方、トップに躍り出たのは午前中の公式練習でトップタイムを記録した46号車。1分16秒145と2位以下をコンマ7秒も突き放すタイムを叩き出した。2番手には#100レイブリックHSVがつけ、混走トップの#12カルソニックは3番手でこの後のスーパーラップに臨むこととなった。
公式予選2回目のスーパーラップはこのあと午後2時30分より行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
GTアソシエイション(GTA)、日本レースプロモーション(JRP)、富士スピードウェイの3社は7月17日、全日本選手権フォーミュラニッポン第3戦が開催された富士スピードウェイで会見を行い、「JAFグランプリ スーパーGT&フォーミュラニッポン 富士スプリントカップ2011」の概要を発表した。

昨年に続く第2回大会となる今年は11月11日(金)~13日(日)の3日間で行われ、フォーミュラニッポン、GT500、GT300の各クラスで100km(22周)のスプリントレースを行う。
スーパーGTの2クラスは昨年同様2レースを土曜、日曜に分けて行うが、フォーミュラニッポンはGTとダブルエントリーするドライバーの負担を考慮して今回日曜1回のみとなった。
また今回もGT500クラス優勝チームと併催のF4日本一決定戦出場の最多優勝コンストラクターには国土交通大臣賞が送られることになっている。
会見には坂東正明GTA代表、白井裕JRP社長、加藤裕明富士スピードウェイ社長の他、ドライバーを代表してアンドレ・ロッテラー、松田次生、小暮卓史の3名が出席。それぞれ抱負を語った。
GTA
坂東正明代表
「今年のスーパーGTはシリーズ戦全レースを復興支援大会としていますが、それは特別戦も同様です。我々モータースポーツ界にできることを一つ一つ進めていくことで元気な日本、ものづくりの日本、を世界にアピールしていきたいと考えています。2年目を迎える本大会ですが、これを静岡県の大きな祭りとして育てていこうと思っています。その為にも感動を与えるレースを作り上げていきたいです」
JRP
白井裕社長
「昨年開催したこのレースは多くのファンの皆様にフォーミュラカーの素晴らしさ、面白さを体験していただけたと思っております。今年もより一層多くの皆様にそれを伝えたい。そして今回の大震災に対し、このレースを支援大会として位置づけ、モータースポーツ界が一丸となって日本の元気さをアピールするとともに、被災地の皆様のお役に立ちたいと考えております」
富士スピードウェイ
加藤裕明社長
「昨年のクロージングでお約束したとおり、今年もこの大会を開催できることを嬉しく思います。昨年のアンケートでも96%の方から『またやってほしい』『GT300だけのスプリントって面白いんだな』『フォーミュラニッポンってあんなに速いんだな、面白いんだな』との回答を戴いております。更に今年は一段とパワーアップした形でお客様に楽しんでいただけるものにしたいと思います」
アンドレ・ロッテラー
「昨年の大会は本当に楽しかった。シリーズ戦とは違い、リラックスした中にも戦いの醍醐味を味わうことが出来ました。昨年はフォーミュラニッポンでは連勝しましたが、GT500は結果が出せなかったので、今年は是非GT500で頑張りたいですね」
松田次生
「昨年はGT500でポールポジションを獲りました。今までにないスタンディングスタートを楽しみにしていましたが見事に失敗してしまって(笑)でも500クラスだけの戦いを楽しんでいただけたと思います。今年はポールを獲るだけでなく優勝もできたらと思います」
小暮卓史
「ここにきた3人の中では唯一結果を出せませんでした(笑)今年こそは結果を出したいです。この大会ではGT500をフォーミュラカーのように一人で自由に扱えるので凄く新鮮だし、いい意味での緊張感もあってすごくやりがいがあります」
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI