スーパーGT第5戦「ポッカ1000km」の決勝レースが12時30分にスタート、予定の4分の1にあたる250km(44周)を終了した。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの#1S Road MOLA GT-R。
スタートドライバーのロニー・クインタレッリは快調に後続を引き離し、2位以下に12秒以上の大差を付けて33周終わりに最初のピットイン、柳田真孝に交代したが、周回遅れの#4GSR BMWと接触してホイールを破損してしまい、43周目に予定外のピットインを強いられて7位に後退してしまった。
代わってトップに立ったのは#12カルソニックGT-R。予選5番手スタートながら、松田次生が徐々に順位を上げ、3位で32周目にピットイン。交代したJ.P.オリベイラもピットアウトしたばかりの39デンソーサードSCを35周目のスプーン侵入で抜去って2位に浮上、その後の1号車のアクシデントでトップに立った格好だ。
2位には#39デンソーサード、3位には6エネオスとレクサス勢が続く。
GT300クラスはポールシッターの#16無限CR-Zのペースがあがらない中、#0初音ミクBMWと#3S Road NDDP GT-Rが1周目に前に出てトップ集団を形成する。
しかし予選後の車検落ちで最後尾スタートとなった#66triple a Vantage GT3を駆る星野一樹が猛然と追い上げ、遂に15周目の1コーナーでトップに立った。
一方0号車はガス欠により35周でストップしてしまった。#3GT-Rも10周目のスプーンでGT500に進路を譲る際にコースをはみ出し、順位を落としている。これにより2位には#66BRZがつけている。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
GTアソシエイション(GTA)は8月19日、スーパーGT第5戦の開催されている鈴鹿サーキットで、西部自動車クラブ(ACO:ルマン24時間や各国のルマンシリーズのプロモーター)と共同記者会見を開催した。
今回の会見は2013年に開催予定のアジアンルマンシリーズ全6大会にスーパーGTのGT300クラス車両の参加を可能とすることについてGTA、ACO双方で合意に至ったとするもので、壇上には坂東正明GTA代表の他、ACOからはレミー・ブルアール氏(グローバル・デベロップメント・ディレクター)、ダニエル・ペルドリ氏(インターナショナル・テクニカル・デレゲート)の2名が出席、今後のアジア展開について語った。
2013年のアジアン・ル・マン・シリーズはLMP2、LMGTE、LMGTCの3クラスで構成され、GT300車両はこの中のGTCクラスに参加できる。GTCはこの他FIA-GT3や各種カップカー(ポルシェ911やフェラーリ458など)が参加するカテゴリー。GT300車両の性能は既存のカテゴリー体系の中で、特にLMGTEとのバランス維持を図りつつ(具体的にはGTEより速くなりすぎないように)、ACOとGTAによって調整される。
なお、世界耐久選手権(WEC)とルマン24時間についてはLMP1、LMP2、LMGTEProとLMGTEAmのみで構成されるためにGT300の参加は許可されないが、アジアン・ルマン・シリーズのチャンピオンについてはルマン24時間レースに招待されることになっている。
9月22日には富士スピードウェイでシリーズの1戦が開催されるが、このレースに関してはスーパーGTのシリーズポイントを付与することもGTAでは前向きに考慮中とのことだ。
- 坂東正明GTA代表のコメント
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伝統と格式を誇るルマン24時間レースの主催者であるACOが2013年からスタートさせるアジアン・ルマン・シリーズにGT300車両を受け入れて下さったことに心からお礼を申し上げたい。この中にはJAF-GT車両も含まれ、これにより日本のもの作りが広くアジアで認められることになる。
この連携によりGT300車両によるアジアでのレースシリーズ開催、チームとドライバーの育成、それによるレース産業の発展の一助となりたいというGTAのアジア戦略は大きく前進すると確信している。
- レミー・ブルアール氏のコメント
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15年前にアメリカン・ルマン・シリーズが発足し、7年前にはヨーロピアン・ルマン、そして2009年には岡山でアジアン・ルマンが開催された。今年は富士でWECが開催される。
そして2013年からは遂にアジアン・ルマン・シリーズ全6大会が開催される。
GT300車両に関するGTAとの合意をとても嬉しく思っている。スーパーGTを今回初めて見たが、クルマもコンペティションも素晴らしいし、観客数の多さにも感心した。また夕方行われたキッズウォークには将来のお客様を育てるという意味で大いに勉強になった。これはアメリカやヨーロッパの関係者にも学んでほしいことだ。
- ダニエル・ペルドリ氏のコメント
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今回の合意に関して、FIA-GT3車両についてはFIAの性能調整に従えば良いが、GT300についてはGTAのもつ豊富なデータをベースにこれから勉強していきたい。
GT500については日本の間にファクチャラーの作った素晴らしいクルマが接近したコンペティションを行っていることに感銘を受けた。ただGT500は非常に高価な車両でLMP1に相当するため、今すぐの共存共栄は難しい。今後コストを下げたクルマの開発が達成されればこちらの参加も可能性はあると思う。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
スーパーGT第5戦「ポッカ1000km」の決勝前フリー走行は、#24D'station ADVAN GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム組)がトップタイム。
GT300クラスは昨日の予選で惜しくも車検落ちとなった#66triple a Vantage GT3(星野一樹/吉本大樹/吉田広樹組)がトップだった。
昨夜からの雨もやみ、決勝日の鈴鹿サーキットは曇天から徐々に青空が顔をのぞかすコンディションとなった。
このままいけば決勝レースはドライコンディションで行えそうだが、フリー走行の時点ではコースの大半で水たまりが残っている状況。
このため各車浅溝タイヤを装着して8時からのフリー走行に臨んだ。
最初にトップに立ったのは#18ウイダーHSV。
しかしすぐに今回ポールの#1S Road GT-Rがこれを上回る。ドライバーはロニー・クインタレッリだ。
セッションが進むにつれてコースは徐々に乾き始め、終盤にはスリックタイヤに履き替えるチームも出始めたが、ラップタイムは2分を切ることができず、完全なドライとは言えない状況。
結局チェッカー直後に24号車の出した2'02.458がこのセッションのベストタイムとなった。
GT300クラスは昨日の予選後に燃料タンク容量の規定違反によって車検落ちとなった#66アストンマーチンがここでも速さを見せ、2'07.878でトップタイム。決勝では最後尾からどこまで挽回できるか、要注目だ。
決勝レースはこのあと12時30分より173周(1000km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
2012スーパーGT第5戦「ポッカ1000km」の公式予選が8月18日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、前年チャンピオンの#1S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が今シーズン初のポールポジションを獲得した。
GT300クラスは#66triple a Vantage GT3(星野一樹/吉本大樹/吉田広樹組)がコースレコードを更新してトップタイムを記録したが、予選後に行われた車検で不合格となったため、#16無限CR-Z GT(武藤英紀/中嶋大祐組)が繰り上げでポールを獲得することとなった。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数25,000人)
公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。
予選Q1では#19ウェッズスポーツSCがデグナーカーブで飛び出したために赤旗中断となり、残り3分で再開という波乱の展開になった。
これにより各ドライバー1周だけのアタックを強いられる結果になり、最終コーナー寄りにピットを構えた#1S Road GT-Rと#23モチュールGT-Rが終了2分前でピットアウトという、一歩間違えば計測前に予選終了となりかねない厳しい状況でのアタックとなった。
ここでトップに立ったのは公式練習トップの#36ペトロナスSCで1'52.557。ドライバーはロイック・デュバル。結局このセッションはトップから9位までが1秒以内という僅差の戦いとなり、コースアウトした19号車のほか、#8ARTA、#32EPSON、#100レイブリックとホンダHSV勢3台が予選を終えた。
上位7台が次のQ3進出の権利を得る予選Q2では、紙一重のタイミングでQ1突破を果たしたGT-R勢が好タイムを連発、#1モーラGT-Rを駆る柳田がトップに立ち、#36ペトロナスSCを挟んで#12カルソニックGT-Rが3位という結果になった。
そして予選Q3は残り7分で7台が一斉にコースに飛び出す、まさに一発勝負の戦いとなり、この日初めての1分51秒台を上位4台が叩き出す接戦となった。
この戦いを制したのは#1S Road GT-Rのクインタレッリ。石浦宏明の#39デンソーサードSCが2位につけミシュランタイヤがフロントローを独占する結果となった。
GT300クラスは公式練習から好調な#66アストンマーチンが好タイムを連発。
すべてのセッションでトップタイムを記録する貫禄の走りでポールポジションを獲得した。
また、前回のSUGOから参戦を開始した注目のハイブリッドカー、#16無限CR-Zも予選Q3でコースレコードを更新するなど健闘したが、66号車には一歩及ばなかった。
ところが予選終了後の車検で66号車は2012GTAブルテンNo.11-T FIA-GT3車両の燃料タンク容量の違反により不合格となった。
このため、GT300クラスは#16無限CR-Zが繰り上げでポールポジションから明日の決勝をスタートすることになる。
第5戦決勝は明日12時30分より173周(1000km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
スーパーGT第5戦「ポッカ1000km」が三重県の鈴鹿サーキットで開幕、公式練習は#36PETRONAS TOM'S SC430(中島一貴/ロイック・デュバル組)がトップタイムを記録した。
伝統の鈴鹿1000kmは2009年にリーマンショックの影響を受けてレース距離を700kmに、更に昨年は東日本大震災の影響から500kmに短縮されて開催されてきたが、今年遂に1000kmレースとして復活した。
そのことも影響してか、今年は公式予選日の朝から大勢の観客が詰めかけ、グランドスタンドを埋めつくした。
そんな中、公式練習は朝9時20分より2時間で行われた。
走行開始当初は曇天だった天候も、セッションが進むにつれて日が射し始め、気温、路面温度ともに上昇する中、36号車は始まって30分足らずで1'52.983を記録、結局これが唯一の52秒台となった。
2番手には最後の専有走行でタイムアップを果たした#38ZENT CERUMO SC430、3番手は#39DENSO SARD SC430とレクサス勢がここでも速さを見せて1-2-3となり、4番手が#18ウイダーHSV、5番手にはMOTUL AUTECH GT-R、前回優勝の#6ENEOS SC430が6番手という結果になった。
GT300クラスも、セッション序盤に好タイムを記録した#66triple a Vantage GT3(星野一樹/吉本大樹組)がトップに、昨年王者の#0GSR 初音ミク BMWが2番手、#61SUBARU BRZ R&D SPORTが3番手につけ、前回優勝の#3S Road NDDP GT-Rが4番手という結果になった。
第5戦の公式予選はこのあと午後2時より、ノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
平川の快進撃が止まらない!
全日本F3選手権第8戦の決勝レースが8月5日午後、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#4平川亮(広島トヨペットF312)がポール・トゥ・ウィンを達成。今季の通算勝利数を6に伸ばした。
Nクラスも予選トップの#23佐々木大樹(S Road NDDP F3)がそのまま逃げ切って優勝した。
第8戦決勝は午後4時05分より20周で行われた。
フォーミュラニッポンの決勝の後ということもあり、路面には多くのラバーが載り、ハンドリングにも影響の出る難しいコンディションでのレースとなった。
スタートでは、今季初のフロントロースタートとなった#8野尻智紀が動き出しでストール気味になり、車速が伸びなかったこともあり、ポールポジションの平川がトップで1コーナーに飛び込んだ。2番手は#8野尻、3番手は#36中山雄一、4番手は#1山内英輝とここまでは予選順位どおりだったが、3コーナーで#1山内が路面状況をうまく利用して#36中山を攻略、3位に浮上した。
昨日は序盤から一気に後続を突き放した#4平川だったが、今回はこの路面のラバーの影響をうけてなかなかペースを上げることができず、最初の7周の#8野尻との差は1秒前後で推移する。
しかし8周を過ぎたあたりから徐々に両者の差は広がり始め、11周目では2.1秒、15周目では2.9秒に。 結局#4平川は#8野尻との差を4.021秒まで広げて20周を走りきり、今季6勝目を上げた。 これによりシリーズポイントも85となり次の岡山で早くもタイトルが確定する可能性が出てきた。
Nクラスは予選トップの#23佐々木が序盤から#7平峰一貴を突き放し最終的には6.336秒差として今季3勝目を挙げ、ポイントランキングでも#7平峰を逆転してトップに立った。 3位には第7戦で優勝した#20ギャリー・トンプソンが入った。
次戦は岡山国際サーキット。8月25-26日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
日本フォーミュラスリー協会は8月4日付けのプレスリリースで、「2012アチーブメント全日本F3選手権シリーズ」 第14戦、第15戦の日程を発表した。
第14戦、15戦は10月12-13-14日に富士スピードウェイで開催される「WEC富士6時間耐久レース」のサポートイベントとして開催される。 これは当初予定されていた中国戦のキャンセルにより、「後日発表」とされていた代替戦に相当するものだ。
レーススケジュールは10月13日(土)に公式予選と第14戦決勝、同14日(日)に第15戦決勝が行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
日本レースプロモーション(JRP)は8月5日、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦が開催されている栃木県のツインリンクもてぎで会見を行い、かねてより一般公募していた2013年からのシリーズ新名称を「全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ(略称SF)」とすると発表した。
応募総数は3500通、海外からも問い合わせがあったといい、925種類の名称が集まったという。 その中から、19名から寄せられた「スーパーフォーミュラ」という名称が協議の結果採用されたとのこと。
商品については規定により抽選で愛知県の男性1名に贈呈される。
なお、使用するロゴ、書体については11月鈴鹿の最終戦で発表され、商品(Honda CR-Z タイプα または、TOYOTA86 グレードG)の贈呈は富士スプリントカップで行われる。
会見には白井裕JRP社長と松田次生FRDA会長が出席。 「ヨーロッパのF1、北米のインディカーと並ぶアジアのスタンダードとして更なる発展をさせていきたい」と白井社長が抱負を述べると、松田会長も「シンプルで覚えやすい名称。フォーミュラニッポンはチャレンジングで最高峰のフォーミュラだったが、今後はもっと激しい戦いをやっていきたい」と感想を語った。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
平川またも圧勝!
全日本F3選手権第7戦の決勝レースが8月4日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、#4平川亮(広島トヨペットF312)が2位以下を11秒以上突き放す圧巻の走りで今季5勝目を挙げた。
Nクラスは#20ギャリー・トンプソン(KCMG)が昨年8月のもてぎ以来1年ぶりの勝利をものにした。
第7戦決勝は午後3時40分にスタート。
ポールシッターの#4平川がそのままトップで1コーナーに飛び込んでいく一方で、予選2番手の#1山内英輝は出遅れて#37リチャード・ブラッドレーの先行を許す。
トップのまま1周を走り終えた#4平川はその後も後続にまったく付け入る隙を与えず、1周1秒近く突き放す圧倒的なペースで周回を重ね、最後は2位に11秒655もの大差をつけて14周のレースを逃げ切り、今季5勝目を挙げた。
2位には#37ブラッドレー、3位には終盤追い上げてきた#2ラファエル・スズキを最後まで抑えきった#1山内が入った。
一方、Nクラスはファイナルラップまで上位3台によるドッグファイトが繰り広げられた。
スタートでは予選トップの#23佐々木大樹が半クラッチの状態を長く保ちすぎて出遅れる中、#20トンプソンが予選4番手から見事なスタートダッシュで一気にトップに躍り出ると、予選2番手の#7平峰一貴もそれに続き、#23佐々木は3番手に後退してしまう。
それでも上位陣の中では最もペースの速かった#23佐々木は6周目の3コーナーで#7平峰のインに飛び込み2位に浮上すると、そのまま一気に#20トンプソンとの間隔をつめ、コントロールラインではコンマ3秒差にまで接近してきた。
タイヤの消耗でペースの落ちた#20トンプソンだったが、再三にわたって並びかけてくる#23佐々木のアタックを半ば強引なブロックでことごとく退けて14周を逃げ切り、1年ぶりの通算2勝目を挙げた。
2位は#23佐々木。#7平峰はファイナルラップ手前の最終コーナーで一旦は#23佐々木の前に出ることに成功したが、続く1コーナーで#20トンプソンを攻略しようとしてアウトにはらみ、逆に#35勝田貴元の先行を許してしまった。
第8戦決勝は明日午後4時5分より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
平川速し!貫禄の連続ポール。
全日本F3選手権第8戦の公式予選も第7戦に続いて#4平川亮(広島トヨペットF312)がポールポジションを獲得。 Nクラスも佐々木大樹(S Road NDDP F3)が連続でトップだった。
第7戦の公式予選から10分間のインターバルを置いて第8戦の公式予選は午前10時10分より、同じく10分間で行われた。
#4平川と#1山内英輝による熾烈なトップ争いとなった第7戦と違い、ここでは序盤から一貫して#4平川がトップに居座り続けた。
路面温度の上昇も影響してか、平川自身も最初のアタックでベストタイムを記録し、その後は伸び悩む格好となり、その記録自体も1'47.614と第7戦には及ばなかったが、他の誰一人としてこのタイムを上回ることはできず、#4平川は今季8戦して7度目のポールをものにした。
なお、予選2番手にはこれが初のフロントローとなる#8野尻智紀がつけ、#36中山雄一が3番手と、Nクラスからのステップアップ組が占める結果となった。
Nクラスは第7戦と同様に1位#23佐々木、2位##7平峰一貴の順に。3番手には#20ギャリー・トンプソンがつけた。
第8戦決勝は明日の午後4時05分より20周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
平川亮、ここでもポール獲得!
全日本F3選手権第7戦の公式予選が8月4日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、ポイントリーダーの#4平川亮(広島トヨペットF312)が今季6度目のポールポジションを獲得した。
この日の茂木町は快晴。朝から強い陽射しが降り注ぐ中、公式予選は午前9時50分より10分間で行われた。
最初にトップに立ったのは#1山内英輝。すぐにそれを#4平川が上回り、このセッションはこの二人のトップ争いがチェッカー寸前まで展開された。
結局#4平川が1'47.495までタイムを縮め、今季6度目のポールポジションを獲得。#1山内は2位に終わり、3番手には#37リチャード・ブラッドレーという結果になった。
Nクラスは#23佐々木大樹がトップ。前戦富士で2連勝の#7平峰一貴が2番手、3番手は#35勝田貴元という結果に終わった。
第7戦決勝は今日の午後3時40分より14周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
チームルマン、9年ぶりの勝利を同じSUGOで達成!
2012スーパーGT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」の決勝レースが7月29日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、#6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)がポール・トゥ・ウィンを飾った。
またGT300クラスは#3S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)が参戦4戦目で初勝利を挙げた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:27,500人)
ピットウォークが行われている間に一時激しい雨がスポーツランドSUGOを見舞ったものの、スタート進行までには再び晴れ間が顔をのぞかせ、コースのあちこちに川を作っていた路面も8分間のウォームアップ走行が進行する間に徐々に乾いていった。
そうした中、決勝レースは14時丁度にフォーメーションラップが開始された。
スタートでは、3番手グリッドから猛然と加速してきた#12カルソニックGT-RのJPオリベイラがポールポジションの#6エネオスSCの鼻先をかすめて1コーナーに飛び込んでいったが、アウトから進入してきた#23モチュールGT-Rと接触、両者揃ってリタイヤという波乱の幕開けとなった。
この結果、トップは再び#6エネオスのものに。スタートドライバーは伊藤大輔だ。
伊藤はレース序盤#35KeePer SCのアンドレア・カルダレッリに背後を脅かされ、周回遅れのGT300クラスを利用してその差を広げにかかるが、6号車のタイヤの消耗はチームが予想した以上に激しく、20周を過ぎた辺りから再び後続車の接近を許してしまう。
この間に2位は昨年の覇者#1SロードGT-Rのロニー・クインタレッリに変わっていた。
クインタレッリは前方で接近戦を繰り広げる#35カルダレッリと#36ペトロナスSCのロイック・デュバルを22周目に2台一気に抜き去ると、その後も次第にペースを挙げて33周目には6号車のテールに食らいついた。更には31周目の1コーナーでカルダレッリを抜き去ったデュバルもこれに加わり、トップ争いは一時3台の団子状態となった。
伊藤はたまらず37周目にピットイン、大嶋にステアリングを委ねた。
1スティントめの状況から、後半を担当した大嶋は走り始めからタイヤを労る走りを心がけつつも、39周終わりでピットストップを行った#1Sロード、#36ペトロナスの2台を抜き去ることに成功し、徐々にその差を広げていく。
一時はその差を8秒以上に広げた大嶋だったが、終盤に向けて#36ペトロナスSCを駆る中嶋一貴が徐々にその差を詰め始め、ファイナルラップで遂にテール・トゥ・ノーズの状態に持ち込んだ。
しかし大嶋は最後まで中嶋に付け入る隙を与えず、0.626秒差で逃げ切って、チームルマンに2003年5月の第3戦SUGO以来の優勝をもたらした。
この勝利は大嶋にとっても2010年の第3戦富士以来の勝利。伊藤大輔にとっては2007年10月の第8戦オートポリスで優勝してARTA NSXにシリーズチャンピオンをもたらして以来の、実に4年9か月ぶりの勝利となった。
また3位には#1SロードGTーRが入った。
GT300クラスは、ポールポジションからスタートした#33ハンコックポルシェがスタートからトップを快走し、後続に8秒以上の大差をつけたが、早めのピットストップを行った#31aprプリウスや、タイヤ2本交換作戦という奇策を講じた#52グリーンテックSLSと#3SロードGT-Rらにレース後半逆転を許してしまった。
これにより40周を過ぎた時点での順位は#31プリウス、#52メルセデス、#3GT-Rの順に。
そうした中、3号車の後半を担当した関口は51周目のバックストレートで#52メルセデスの黒澤治樹をインからパスして2位に浮上すると、57周目にも同じくバックストレートで#31プリウスの嵯峨宏紀にインから並びかけてトップを奪い取り、そのまま一気に後続を突き放しにかかって2位以下に31秒以上の大差をつけてフィニッシュ。今季初投入されたFIA-GT3仕様のGT-Rに参戦4戦目で待望の初勝利をもたらした。
関口にとってもこの勝利は2007年7月の第5戦以来の勝利。場所は同じくスポーツランドSUGOで、ウェッズスポーツセリカを勝手の優勝だった。また今季GT初参戦となる千代にとっては勿論初勝利となった。
2位は#52メルセデス。3位には#88ランボルギーニがつけた。
次戦第5戦は8月19日決勝。舞台は鈴鹿サーキット、久々に復活の1000km耐久レースだ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI
2012スーパーGT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」の決勝前フリー走行は、ポールシッターの#6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)がトップタイムを記録、GT300も同じくポールの#33HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)がトップだった。
スポーツランドSUGOは決勝日も朝から快晴に恵まれ、気温、路面温度ともに上昇。ドライバーにもタイヤにも厳しい走行が予想される。また、昨日の予選で問題となった馬ノ背コーナーイン側の路面剥離箇所には、今朝までにアスファルト舗装が施され、本日の走行には支障はなさそうだ。
決勝前のフリー走行は朝9時05分より行われ、途中#48DIJON音々コルベットのコースアウトによる赤旗中断を挟んで9時58分に終了した。
各チーム決勝へ向けてロングランやピットストップの練習に取り組む中、昨年優勝の#1SロードGT-Rが1'16.576でトップに立つが、走行終了8分前に大嶋が1'16.489を記録して#6エネオスSCをトップに押し上げた。結局#1Sロードは2番手、3番手には#35KeePer KRAFT SCがつけた。
GT300はポールシッターの#33ハンコックが早々とトップタイムを刻み、決勝への自信をうかがわせた。2番手には昨日の予選1回目でコースレコードを更新した#2エヴァンゲリオンRT紫電がつける。
今回から参戦の#16無限CR-Zはクラス12番手で走行を終えた。
第4戦決勝はこのあと午後2時より81周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
2012オートバックス スーパーGT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」のスーパーラップが7月28日午後、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、公式練習から好調だった#6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)がポールポジションを獲得した。
GT300クラスは#33HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)が予選1回目で樹立されたコースレコードを更に上回るタイムでトップに立った。
スーパーラップは当初14時30分開始予定であったが、馬ノ背のイン側でアスファルトが剥離する等、路面の損傷が激しいためにその対応に時間を取られ、20分遅れの14時50分に開始された。
結局最も損傷の激しい馬ノ背コーナーについては問題個所に白線で×印が書かれ、ここを回避して走行するよう指示が下された。
最初に走行したのはGT300クラス。
予選1回目で10位だった#66アストンマーチンの吉本大樹を先頭にタイムアタックが行われた。
ランキング上位のチームがウェイトハンデに苦しみ、いいタイムを出せない中、6番目に出走した#88マネパランボルギーニGT3を駆る青木孝行が1'22.333の好タイムを記録してトップに立つ。88号車はここまで不運が続き、ウェイトハンデは無し。しかも第4戦を前に実施されたBOP(性能調整)によりエアリストリクター径が38mm×2から41mm×2に緩和されたことも有利に働いた格好だ。
しかし予選1回目を2番手で終え、スーパーラップを9番目に走行した#33号車は52kgのウェイトを積みながらも、アタックを担当した影山が予選に強いハンコックタイヤの特性を遺憾なく発揮して1’22.138を叩き出してみせた。これは予選1回目で#2紫電の加藤寛規が記録したコースレコードである1'22.162を更に上回るものだった。
その#2紫電のアタックを担当した高橋一穂が1'25.089に終わったため、#33ハンコックポルシェのGT300クラスポールが確定。以下#88ランボルギーニ、#31aprプリウスの順となった。
また、今回初参戦ながら見事SL進出を果たした#16無限CR-Zは武藤英紀が昨年のモラルハザードにより公式練習に参加出来ず、ぶっつけ本番でアタックに臨んだことも影響してか1'24.267、9位に終わっている。
続いて行われたGT500クラスは、3番目に出走した#35KeePer KRAFT SCのアンドレア・カルダレッリが1'15.537を記録。これを8番目に出走の#23モチュールGT-Rを駆る本山哲が1’15.191と大幅に上回ってトップに立つが、最後に出走した#6エネオスSCを駆る伊藤大輔が1'14.978と唯一の14秒台を叩き出し、公式練習、予選1回目に続いて教行われた全てのセッションでトップに立った。
#6号車は前戦セパンでもマシントラブルにより最後尾スタートを余儀なくされたものの、決勝では圧倒的な速さをみせて3位表彰台を獲得しており、今最も好調なチームと言えるだろう。
なお、このポールポジションは伊藤大輔にとっては2007年第1戦鈴鹿以来、つまりレクサス陣営に移ってから初めてのポールとなる。
また、チームルマンは2010年の特別戦、富士スプリントカップを例外として2003年のSUGO以来シリーズ戦での勝ち星から遠ざかっており明日優勝すれば9年ぶりの快挙となる。
予選2番手には#23モチュール、3番手には#12カルソニックとGT-R勢が続き、ホンダHSVの最上位は#17ケーヒンの8位と苦しい結果となった。
第4戦決勝は明日14時より81周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI
スポーツランドSUGOで行われている2012スーパーGT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」の公式予選1回目は、#6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)がGT500クラスのトップ、#2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂/加藤寛規組)がGT300のトップだった。
公式予選1回目は12時40分にGT300クラスの専有走行から開始された。
今回はスーパーラップ方式ということで、各クラス上位10台ずつが公式予選2回目に駒を進めることが出来る。11位以下はこのセッションでスターティンググリッドが決まってしまう上、ここで使用したタイヤをスタート時に装着することが求められる。
走行時間は15分だ。
今回25台のエントリーがあり、2台が予選落ちとなる激戦となったGT300だったが、公式練習でトラブルの出た22RQ'Sヴィーマックと86ランボルギーニの2台が修復が間に合わずに不出走となってしまった。これで22号車の予選落ちが確定したが、86号車についてはシード車両のため決勝出走が保証されているため、アタックに参加した車両のうちの1台が予選落ちすることになった。
更にセッション半ばで#30アウディの坂本雄也がSPコーナーで、残り5分のところでは#99アウディの安岡秀徒が最終コーナーでそれぞれストップしたために2回の赤旗中断が入る荒れた展開になった。
こうした中、#2紫電をドライブした加藤寛規はセッション前半に1'22.162を記録してコースレコードを更新、一気にトップに立った。加藤はその後の走行には参加しなかったが、誰一人このタイムを破るものは現れなかった。
また、今回初参戦の#16無限CR-Zも中嶋大祐のドライブにより終了間際に7番手に飛び込み、見事スーパーラップ進出を決めている。
結局GT300クラスは#2紫電、#33ハンコックポルシェ、#31aprプリウス、#911タイサンポルシェ、#88マネハランボルギーニ、 #52グリーンテックSLS、#16無限CR-Z、#3SロードGT-R、#87JLOCランボルギーニ、#66triple aヴァンテッジがスーパーラップ進出を果たした。
一方、2度目の赤旗の原因となった#99アウディは最下位に終わり、予選落ちとなった。
続いて行われたGT500の走行は、タイヤ温存を狙ってか、開始から5分過ぎまで1台もコースインせず、セッション終盤にタイヤ1セットのみを使っての一発勝負となった。
ここでいち早く好タイムを記録したのは#23モチュールGT-Rのミハエル・クルム。アタック2周目に1'15.549を記録したが、すぐに#6エネオスSCを駆る大嶋和也が1'15.079を叩き出してトップに立った。更に#12カルソニックGT-Rの松田次生が2番手に食い込み、その結果#6エネオスSC、#12カルソニックGT-R、#23モチュールGT-R、#36ペトロナスSC、#17ケーヒンHSV、#1SロードGT-R、#38ZENT SC、#35KeePer SC、#39デンソーSC、#100レイブリックHSVの10台がスーパーラップ進出を果たした。
公式予選2回目は14時30分よりスーパーラップ方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
2012スーパーGT第4戦が7月28日、宮城県のスポーツランドSUGOで開幕。
午前8時15分より2時間で行われた公式練習では#6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)が1'15.376でトップタイム。GT300クラストップは#33HANKOOK PORCHE(影山正美/藤井誠暢組)で1'22.603だった。
公式予選日を迎えたスポーツランドSUGOは快晴。
ここ最近は不安定な天候の下で開催されることの多かったSUGOラウンドだが、今年は好天に恵まれての戦いが期待出来そうだ。
今回からは注目の#16MUGEN CR-Z GTが遂に参戦を開始。ドライバーは既に発表になった通り元インディカードライバーの武藤英紀とフォーミュラニッポン参戦中の中嶋大祐というコンビとなった。また昨年優勝の#14Team SGC IS350も久々に戦列復帰。ドライバーは昨年同様折目遼とアレキサンドラ・インペラトーリのコンビだ。
これによりGT300クラスはエントリー台数が25台に増え、GT500と合わせて40台となったため、今回は2台の予選落ちが出ることとなった。
セッション前半のトップは昨年のウィナー、#1S Road GT-Rだったが、終盤の専有走行で大嶋和也の駆る#6エネオスSCが1'15.376を叩き出してトップに立った。
続いて#36ペトロナスSCのロイック・デュバルも1'15.697で2番手につけ、1号車は3番手で走行を終えた。
GT300クラスは序盤から安定した速さを見せた#33ハンコックポルシェがトップタイム。2番手には#2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電が付けたが、#2紫電はセッション中盤に左リヤタイヤのバーストで予定外のピットインを強いられており、午後の公式予選への影響が懸念される。
#16無限CR-Zはクラス15番手、#14IS350はクラス17番手だった。
第4戦の公式予選は12:30分より予選1回目が、14:30よりスーパーラップが行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

会見に出席したのは左から中嶋一貴選手、坂東正明GTA社長、堤健吾富士スピードウェイ社長、白井裕JRP社長、アンドレ・ロッテラー選手
GTアソシエイション(GTA)と日本レースプロモーション(JRP)、富士スピードウェイの3社は7月15日、フォーミュラニッポン第4戦の開催されている富士スピードウェイで会見を行い、11月16(金)〜18日(日)に予定されているJAFグランプリ SUPER GT & Formula NIPPON"富士スプリントカップ"の開催概要を発表した。
3年目を迎える今回のキャッチコピーは「シーズンエンドの超・真剣勝負」とし、昨年同様にスーパーGTは各クラス2レースずつの計4レース、フォーミュラニッポンは日曜日に1レースを、それぞれ22周(100km)で行う。
今回はまた、地元小山町の町制施行100周年にも当たるため、記念事業として11月15日(木)、小山町総合文化会館で公開車検を行うことになった。
併催レースはVitzレースグランドファイナル、F4コンストラクター日本一決定戦などが例年通りに行われ、往年の名ドライバーが参加してのレジェンドカップも予定されている。こちらの使用車両については未だ調整中としながらも、富士スピードウェイからは「今年はどうしても使いたいクルマがあるので」と思わせぶりな発言も飛び出している。
おそらくは「あの」クルマを指しているのだろう。
こちらの動向にも要注目だ。
観戦チケットは9月12日(水)より富士スピードウェイ公式サイト、全国のコンビニエンスストアで一斉に発売を開始する。一般観戦権は土日二日間有効で5500円、ペアチケットは10000円等、各種用意されている。
会見に出席した中嶋一貴選手のコメント
去年同様の忙しい週末になりそうです。去年はフォーミュラニッポンでは3位でしたが、GTでは悔しい結果に終わったので、そのリベンジを果たしたい。シリーズ戦のようなプレッシャーが無いので、思い切ったレースが出来ます。
アンドレ・ロッテラーのコメント
一昨年は自分に採って非常にいい結果が出せましたが、去年は思い通りにならなかったので、今年こそはそのリベンジをしたいです。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
7月15日に行われた全日本F3選手権第6戦富士の決勝レースは、スタートでトップに立った#4平川亮(広島トヨペットF312)が後続に大差をつけて21周のレースを制し、今季4勝目を挙げた。
Nクラスはトップグループのうち2台にペナルティが下される荒れた展開となったが、終わってみれば昨日に引き続いて#7平峰一貴が優勝する結果となった。
第6戦決勝は午前10時スタート。
昨日の予選でただ一人スリックタイヤを履き、見事ポールポジションを獲得した#20ギャリー・トンプソンだったが、Cクラスとのパワー差はいかんともしがたく、スタートして間もなく#4平川、#36中山雄一に抜き去られ、続くコカコーラコーナーで#1山内英輝にも先行を許してしまった。
#4平川はその後も順調に周回を重ねるが、2位の#36中山はタイヤの急激なグリップダウンに苦しみ、#4平川のペースについていけない。その結果2台のギャップは徐々に広がっていく。
結局#4平川は#36中山に8.645秒の大差をつけて今季4勝目を挙げた。
3位には7番手スタートながら快調に順位を上げてきた#2ラファエル・スズキが入り、昨日に続いての2戦連続表彰台を戸田レーシングにもたらした。
一方、序盤から大荒れの展開となったのがNクラスだ。
ポールシッターながら続々とCクラスのドライバーにパスされていく#20トンプソン。その後方では目前で激しいバトルを展開する#37リチャード・ブラッドレーに、#8野尻智紀の2台のCクラスに混じって#23佐々木大樹、#35勝田貴元らが集団を形成、その結果2周目のヘアピンで#23佐々木が#8野尻と接触してコース外にはじき出してしまうアクシデントが発生してしまう。この間に佐々木の前に出た#35勝田も、#7平峰に抜かれてクラス2位に後退してきた#20トンプソンに4周目のダンロップコーナーで並びかけた際、トンプソンを押し出してしまった。この結果トンプソンはスピンを喫してしまい、大きく順位を落とすことに。
その後クラストップを走行していた#7平峰を抜いてトップ争いを展開した#23佐々木と#35勝田だったが、両者ともに10秒ストップのペナルティを受けることになり、後退を余儀なくされる。
この結果、一旦はコースアウト等で順位を落としていた#7平峰がトップに返り咲き、昨日に続いて連勝する結果になった。2位には#19マシュー・ホーソーン、3位には#6小泉洋史といずれもこれが初表彰台となるドライバーが続いた。
全日本F3選手権第7戦・第8戦は8月4-5日、ツインリンクもてぎで行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第5戦の決勝が7月14日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#4平川亮(広島トヨペットF312)が序盤から後続を突き放し、今季3勝目を挙げた。
Nクラスは#7平峰一貴(HFDP RACING F307)がCクラスをも上回るペースで周回を重ねて優勝、総合でも4位につけた。
第5戦決勝は午後1時20分スタート。メカニック退去の直後から細かな雨粒が落ち始めてはいたが、全車スリックでフォーメーションラップを開始。その後も特に大きなアクシデントもなくレースは進行した。
スタートではほぼ同時に動き出したフロントローの2台は#4平川がイン、#36中山雄一がアウトの並走状態で1コーナーへ。ここでは#4平川が#36中山を押さえてトップを守ると、そのまま一気に突き放しにかかった。
その後方では3番手スタートの#7平峰がCクラスの#1山内英輝、#8野尻智紀に飲み込まれる形で団子状態となったが、かろうじて#7平峰がポジションを守った。
更にその後方では8番手スタートの#2ラファエル・スズキが好スタートをみせ、1周目で早くも#8の事理を攻め落として5位に浮上してきた。
#2スズキの勢いはこれだけに留まらず、3周目の1コーナーでは#1山内をアウトから抜き去り、レース中盤には3位を走る#7平峰をもパスすると、そのまま2位#36中山とのギャップも削り取っていった。
#36中山はトップの#4平川のペースに全く太刀打ち出来ず、後半はペースも上がらずに苦しい走りを強いられたが、かろうじて#2スズキの追撃を退けて2位を守った。
これで#4平川は今季通算3勝目を挙げ、シリーズポイントでも2位以下を大きく引き離した。
Nクラスは、総合でも4位の平峰が今季3勝目。2位には見事なテクニックでパワー差を跳ね返し、#8野尻、#1山内の2台のCクラスを抜き去った#23佐々木大樹が入った。
第6戦決勝は明日午前10時10分より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
日本レースプロモーション(JRP)は7月14日、フォーミュラニッポン第4戦の開催されている富士スピードウェイで定例会見を行った。
今回出席したのは白井裕社長と、第4戦、第5戦にスポット参戦する中山友貴選手。
まず初めに中山選手から参戦の経緯とフリー走行を終えての感想、レースへの意気込み等が語られ、次に白井社長よりスポット参戦についての基本的な方針、海外開催の進捗状況、2014年に導入が予定されている新型車についての現状等の説明があった。
- 中山友貴選手(#11 HP REAL RACING)
フォーミュラニッポンは日本のトップカテゴリーですから、参戦したいという思いはずっとありました。今回こうした機会を戴いて、ホンダさん、リアルレーシングの皆さんには感謝しています。
GTも4年目に入り、アタックを任せてもらえるようにもなって、速さを見せるという点では一応の結果が残せたと思ったので、前々回のフォーミュラニッポンの時にホンダさんに話を聞いてもらい、「乗りたい」と自分から働きかけました。
ルーキーテスト等では何度かドライブしたことがあったので、今日乗り始めてからはすぐに感覚を取り戻せました。フリー走行の1時間はあっという間でしたね。トラブルというか、ハプニングがあって最後まで走れなかったのは残念でした。
今回の2戦はとにかくホンダさんにデータをフィードバックすることを最優先して走りますが、願っても無いチャンスが来たので結果も出したい。レースでは全員がライバルです。負けたくありませんが、F1やGP2と並ぶレースですから、ポンと乗って前を走れるものでもないとは思います。それでも表彰台には上りたいです。まずはチームメイトの金石年弘さんには負けないようにしたいです。- 白井裕社長
(中山友貴と佐藤琢磨のスポット参戦について)本当は年間通じての台数を増やしたいのですが、こういう状況なのでスポット参戦という形になるのは仕方ないと思っています。
(等々力競技場でのデモランについて)何回か計画を立てて人の集まるところで見てもらおうということで企画をしました。今回は5分しか時間が無い中、アンツーカのトラックという条件でしたが、二人のドライバーは上手くトラクションをコントロールして、コースを傷めないように走ってくれました。1万8千人のお客さんには非日常的な体験をしていただけたと思います。
(海外戦について)順調に進んでいますが、あとは日程の調整が残っています。GTと合わせれば1年52週のうち15週を使っている中で、更にもう一つということになりますし、韓国側は8月開催を希望していますから、調整は大変です。輸送については、各チームのトランスポーターでもって行くという案は物理的に難しいということになりました。オートポリス戦が終わったところでコンテナに積み込んで発送することになると思います。
(2014年に入れ替えが予定されている新車両について)シャシーに関しては現在、ヨーロッパ、アメリカ、日本それぞれのコンストラクターから話が来ており、絞り込みを行っているところです。これに併せてエンジンの変更も検討しています。エコ、という視点で考えるとV8の3.4リッターが主流でいいのか?という点に疑問が残ります。しかし音の良さを考えればマルチシリンダーは魅力的です。国内、海外を問わず様々なメーカーに参戦してもらってアジアンスタンダーとを作り上げられれば。ただしまだ打診等はしていません。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
富士スピードウェイで開催されている全日本F3選手権第6戦の公式予選は第5戦に続いてウェット宣言の下で10分間の走行を行ったが、ここでスリックタイヤの豆乳に踏み切った#20ギャリー・トンプソン(KCMG)がチェッカー直後に1'48.387を叩き出し、Nクラスながら見事ポールポジションを獲得してみせた。
これにより#4平川亮(広島トヨペットF312)の連続ポール記録は5でストップすることになった。
第5戦の公式予選終了から10分間のインターバルをおき、第6戦の公式予選は午後8時20分より10分間で行われた。
ここでも「ウェット宣言」は出され、殆どのドライバーがウェットタイヤを装着してコースイン、当初は第5戦と同じく#4平川がトップのまま周回を重ねる毎にタイムを上げ、それに#36中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)と#7平峰一貴(HFDP RACING F307)が続く展開に。更に#23佐々木大樹(S Road NDDP F3)も時折上位に食い込み、CクラスNクラスほぼ互角のタイムアタック合戦が展開されてチェッカーを迎えることに。
いずれもタイムは1粉48秒台前半から1粉49秒台前半の接戦だ。
ところがここで#20トンプソンがいきなり1分48秒387を叩き出して一気にトップに躍り出た。
他のドライバーが第5戦同様にウェットタイヤを選択したのに対し、トンプソンはスリックを選択。
10分間という短いセッションの中で見事にギャンブルを的中させた格好だ。
ここまで5連続ポールの#4平川は2番手に終わり、終盤追い上げを見せた#1山内英輝(B-MAX・F312)が3番手に食い込んだ。
第6戦決勝は明日午前10時10分より21周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第5戦の公式予選が7月14日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#4平川亮(広島トヨペットF312)が1'49.822でポールポジションを獲得した。
Nクラスのトップは#7平峰一貴(HFDP RACING F307)で総合でも3位に付けた。

第5戦の公式予選は午前8時より10分間で行われた。
公式予選日の富士スピードウェイは前夜からの雨も上がり、時折雲の切れ間から青空をのぞかせるまでに天候が回復していたものの、路面が乾くまでには至らなかった。
このため競技団から「ウェット宣言」出される中全車ウェットタイヤを装着してコースに出て行った。
デビューシーズンながら開幕2連勝を達成して目下ポイントリーダーの#4平川は序盤から好タイムを連発、終始トップのままタイムを1分49台まで縮め、開幕以来5戦連続でポールポジションをものにした。
2番手には#36中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)が1'49.944で続き、3番手にはなんとNクラスの#7平峰が続いた。
第5戦決勝はこのあと午後1時20分より15周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
鈴鹿サーキット南コースで開催された世界カート選手権2日目は、1日目と同様のスケジュールでレース3、レース4が行われた。
レース3をトップでフィニッシュしたのは#4佐々木大樹(KOSMIC RACING DEPT)だったが、ゴール後に反則スタートの裁定が下り、惜しくも4位に後退。
これにより2番手でフィニッシュした#2フラビオ・カンポネスキ(TONYKART RACING TEAM)が1位に繰り上がり、昨日に続いて3連勝を達成することになった。
レース4では上位4台による熾烈なドッグファイトが最後まで続けられたが、ファイナルラップでアクシデントが発生、この結果37歳のベテラン、#20ダビデ・フォレ(CRG S.P.A.)が鈴鹿では3年ぶりの勝利をものにした。
(天候:曇り コース:ドライ)

第3レースのスタートシーン
快晴の下で行われた1日目とは違い、大会2日目は時折小雨の落ちてくる難しいコンディション。それでもコース上は終始ドライのまま、全クラスの走行が消化された。
KF1クラスで行われる世界選手権はこの日も朝の1周計測のタイムトライアル(クオリファイングプラクティス)の順位を元に分けられた3つのグループが総当たり戦で予選レース(クオリファイングヒート)を行うスケジュール。
ここでは#36マックス・フェルスタッペンが総合トップ、#4佐々木が3位、#9カロル・バスが3位という結果になった。
予選レースではB-C組のヒートを#4佐々木、A-C組のヒートを#36フェルスタッペン、A-B組のヒートを#14フリッチ・ティニが制し、予選総合結果は#14ティニ、#36フェルスタッペン、#4佐々木の順に。ここまで2連勝中の#2カンポネスキが4番手から決勝レース3をスタートすることになった。

第3レースの表彰式。そこにトップでゴールした佐々木の姿は無かった
決勝レース3は午後3時25分にローリング開始。
スタートで4位に後退した#4佐々木は6周目のヘアピンで3位、9周目の4コーナーで2位と着実に順位を上げ、14周目の最終コーナーで#36フェルスタッペンのインに飛び込んで遂にトップに浮上する。
そこから20周目のゴールまでは、#36フェルスタッペンを抜いて2位に上がってきた#2カンポネスキの激しい追い上げを受けるが、佐々木は最後までトップを守りきってフィニッシュ。
これにより日本人としては昨年の金丸悠に続いて二人目のウィナーが誕生したかに思われたが、ゴール後、佐々木に対して反則スタートの裁定が下され、3秒が加算されることに。これにより#4佐々木は4番手から次の決勝レース4に臨むことになってしまった。
代わって表彰台の最上段には昨日2連勝している#2カンポネスキが上がることになった。これで開幕3連勝を達成だ。

第4レースのスタートシーン
併催のFP-jr、KF2クラスの決勝に続いて午後5時35分からスタートした決勝レース4は、ポールポジションからスタートした#2カンポネスキが1周目のヘアピンで#36フェルスタッペンに押し出される格好でコースアウト、一気に14番手まで後退する波乱で幕を開けた。
これによりトップ争いは#14ティニ、#36フェルスタッペンの2台によって展開されることになった。少し離れて3番手には#20フォレが浮上。#4佐々木もスタートで順位を落としたが、5周目の25Rでスタート順位の4位まで挽回してきた。

第4レースの表彰式
テール・トゥ・ノーズで周回を重ねる#14ティニと#36フェルスタッペン、そこから少し離れて#20フォレ、#4佐々木が後を追うという状態で周回は進み、ファイナルラップを迎えた。
ここで動いたのが#36フェルスタッペンだ。
1コーナーでブレーキを遅らせて#14ティニのインに飛び込むfが、このアタックは強引過ぎた。#14ティニをグラベルに押し出す結果となり、この間に#20フォレ、#4佐々木が2台をかわしていく。トップに立ったのは#4佐々木だ。
しかし#4佐々木は2コーナーを立ち上がる際にフェルスタッペンに激しく追突されてフレームにダメージを負っており、コースに留まるのがやっとの状態。
到底#20フォレの追撃を退けられるような状態ではなく、ヘアピンであっさりインをとられて2位に後退、そこからは完走を目指して走らざるを得なかった。
これにより、#20ダビデ・フォレが2008年以来の鈴鹿での優勝をものにした。
ランキング首位のフラビオ・カンポネスキのコメント
「ずっといい結果が続いて、本当に良い週末でした。3連勝できたし、4戦目もいい結果でした。この流れをそのまま引き継いで、マカオでもいい結果を残し、チャンピオンシップを狙いたいです。今日の第4レースは良いスタートを切ったんですが、1周目で僕がミスをしてしまい、コースをワイドに膨らんでしまいました。それでも、その後の展開で速さを見せることは出来ていたと思います」
2位の佐々木大樹のコメント
「1レース目はトップでフィニッシュできましたが、自分のミスでペナルティを貰ってしまって反省しています。今週末はチームが頑張っていいクルマを用意してくださったお陰で、良いレースが出来ました。マカオでも去年勝っていますし、今日の1回目のレースでは結果こそ残念でしたが、レース展開自体はうまくもっていけたので、自信はあります。ただ、フラビオもマカオは速いので、結果はそのとき次第でしょうね。とにかく一生懸命頑張るだけです」
ランキング3位のフリッチ・ティニのコメント
「ずっと良い週末をおくれて、自分もクルマも順調でしたが、勝つことは出来ませんでした。でもマカオではチャンスがあると思っています。フラビオや佐々木やダビデなど強いドライバー達がいるので勝てるかどうかまでは分かりませんが、とにかく頑張ります」
第4戦で優勝したダビデ・フォレのコメント
「2008年のスーパーKFクラスでの勝利以来の優勝です。鈴鹿は僕にとって相性のいいコース。ここでの勝利は僕にとってもチーム全員にとっても励みになります。KF1の世界選手権はチャレンジしがいのあるカテゴリーです。年齢のこと、体重のこと等、大きな賭けになると思っていましたし、準備や走り込みが充分かどうか不安を抱えたままここに来ました。強力なドライバーが多く、苦戦を覚悟していました。その中で、できるだけいいモノを揃え、ディティールにこだわって取り組むことを心がけました。それを考えれば、今回は良い週末を送れたと思います」
Text:Kazuhisa SUEHIRO
2012CIK-FIA世界カート選手権の第1戦と第2戦が5月19日、三重県の鈴鹿サーキット南コースで開催され、#2フラビオ・カンポネスキ(TONYKART RACING TEAM)が2連勝。日本人選手の#4佐々木大樹(KOSMIC RACING DEPT)も両レースを2位と好成績を挙げた。
(天候;晴れ コース:ドライ)

第1レース決勝がスタート
日本で2度目の世界選手権開催となる今年、世界選手権のかかるKF1クラスには38台がエントリー。日本からは全日本F3選手権Nクラスに参戦中の佐々木や、今年から伝統あるフレームメーカー、ビレルのワークスチームの一員としてイタリアを拠点に活動している#10石井一也ら13名が参戦、世界の強豪達と熱い戦いを繰り広げた。
この日のスケジュールは午前9時から行われた1周計測のタイムトライアル(クオリファイングプラクティス)でのベストラップ順で全車をA、B、Cの3つのグループに分け、
12周のレース形式の予選(クオリファイングヒート)を2グループずつの総当たり戦で行い、各ヒートの獲得ポイント上位28台が決勝レースへ進出。
残りのドライバーは12周の敗者復活戦を戦って上位6台が決勝に駒を進める、というものだ。
クオリファイングプラクティスは全ドライバーをゼッケン順で2グループにわけて各8分間で行われ、佐々木が見事トップタイムを記録、予選レースをポールポジションからスタートすることとなった。
ところがその予選レース、佐々木はA-Cのヒートで2位に入ったものの、A-Bのヒートではスタート直後の1-2コーナーで後方から並びかけてきた#36マックス・フェルスタっぺン(元F1ドライバー、ヨス・フェルスタッペンの息子)に当てられてスピン、大きく順位を落とすことになってしまった。懸命に追い上げた佐々木だったが、このヒートは18位に終わった。この結果、佐々木は決勝レース1を12番手グリッドからスタートすることになった。このアクシデントにより、フェルスタッペンには10秒加算のペナルティが課せられ、その結果フェルスタッペンは敗者復活戦に回されることとなった。
決勝レースの日本人最上位は#10石井。公式練習でエンジントラブルに見舞われたため、クオリファイングプラクティスをならし運転に充てざるを得ず、最後尾からのスタートとなった石井だったが、A-Cグループのヒートを7位、A-Bグループのヒートを11位でフィニッシュ、ポイント合計で10位となった。
なお、ポールポジションはA-C、A-Bの両ヒートをトップでフィニッシュしたカンポネスキだった。

この日は第1レース、第2レースともカンポネスキが優勝、佐々木大樹が2位という結果に
20周で行われた決勝第1レースは午後3時30分にローリングが開始されたが、ここで#10石井が電気系のトラブルに見舞われてストップ。レースを1周も戦わないまま戦列を去ることになってしまった。
スタートでトップに立ったのはポールポジションのカンポネスキ。後方で熾烈なドッグファイトが展開される中、序盤から悠々とリードを築き上げていく。
その後方集団では佐々木が他を圧倒するハイペースで凄まじい追い上げを展開、最終コーナーの飛び込みで何度も前車を攻略して15周目に2位に浮上したが、その時点で前を行くカンポネスキとの差は2秒以上に広がっており、これを捉えることはほぼ不可能。それでも佐々木はカンポネスキとの差を1.1秒まで縮めてみせた。
この第1レースの順位でスタートした決勝第2レースでは、スタートで佐々木がトップに躍り出るが、すぐにカンポネスキが抜き返されてしまう。その後はカンポネスキ背後にぴったりつけて隙をうかがっていた佐々木だったが、5周目の25Rで追突しそうになり、これを回避しようとしてハーフスピンを喫し、6位に後退してしまった。
しかし佐々木は海外のジャーナリストをも唸らせる見事なブレーキングを駆使し、1-2コーナーで前車を次々にパス、12周目には2位に復帰する。
しかしこの間にカンポネスキとの差は3秒に広がっており、第1レースから激しい追い上げを繰り返した佐々木のタイヤにこれを追うだけのポテンシャルは残っていなかった。
世界カート選手権は20日も同様のスケジュールで第3レース、第4レースを開催する。

第1レースの表彰式
優勝したフラビオ・カンポネスキのコメント
「2レースともポールポジションからスタートして優勝することができ、本当に嬉しいです。明日も同じ状況でレースできれば良いなと思っています。世界選手権はヨーロッパラウンドが無くなり、次のマカオが最終戦となりますが、どんな状況でもレースに集中する点では同じです。明日も勝ってマカオも勝ち、シリーズチャンピオンを獲得したいです」
2位の佐々木大樹のコメント
「 昨日からずっと調子が良かったので、できれば2回とも勝ちたかったです。惜しいレースをしました。明日は2回とも勝ちたいです。25Rで前に近づきすぎて追突しそうになり、右に回避しようとしましたが間に合わずに引っ掛けてしまい、ハーフスピン状態になってしまいました。第1レースが12番手からのスタートだったので、多少は無理をしないと第2レースも結果が残せないと思い、フルにプッシュし続けました」
Text:Kazuhisa SUEHIRO
全日本選手権フォーミュラニッポン第2戦の決勝が5月13日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした#1アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が今季初優勝を遂げた。
2位にはピット作戦を見事に決めた#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)がつけ、前回優勝の#2中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が3位だった。
決勝レースは午後2時30分スタート。
ポールシッターの#1ロッテラーがホールショットを決め、2番手スタートの#2中嶋が2位。その後方では#40伊沢拓也と#19オリベイラが並走状態で1コーナーに飛び込んだ結果、#19オリベイラが3位に浮上した。
以下、5位#41塚越広大、6位山本尚貴とホンダ勢が続く。
上位陣はこの順位のまま淡々と周回を重ねていたが、その後方では5周目の1コーナーで#8ロイック・デュバルがコースオフ、これに驚いた#32小暮卓史がスピンアウトしてしまうアクシデントが発生。
デュバルは14位でコースに復帰したが、#32小暮はグラベルに捕まってこの日唯一のリタイヤとなってしまった。
トップの#1ロッテラーは18周目から一気にペースを上げにかかり、それまで1.2〜1.5秒だった#2中嶋との差を2.5秒弱に拡大するが、それまで#1ロッテラーの後ろで燃料をセーブしながら走行していた#2中嶋、同様の作戦をとっていた#19オリベイラもペースを上げ、#1ロッテラーとの差は1.8秒程度で推移する。
上位陣がピットストップを行ったのはレースが後半に入ってからだった。
まずは#2中嶋が29周終わりでピットイン、しかし給油作業に手間取り、21秒以上かかってようやくピットアウトすることに。
続いてトップの#1ロッテラーが31周終わりでピットへ。こちらも作業に20秒を要してピットアウト。
#19オリベイラはその次の32周終わりでピットへ。 ここまでの数周で猛プッシュを行った#19オリベイラにピットクルーも17秒の作業時間で応え、#19オリベイラはなんと#2中嶋だけでなく#1ロッテラーの前でコースに復帰することに成功した。
しかし#1ロッテラーはすかさず2コーナー立ち上がりでオーバーテイクボタンを作動させ、一気に#19オリベイラを仕留めにかかる。ブレーキを遅らせて3コーナーに飛び込み、#1ロッテラーを押さえにかかった#19オリベイラだったが、続く4コーナーでインを突かれてあっさり陥落、再び#1ロッテラーがトップを奪い返した。
結局、これがこの日のレースのハイライトとなり、#1ロッテラーはその後も1分35秒台のハイペースで猛然と追い上げてくる#19オリベイラを巧みに押さえ込んで52周を走りきり、今季初優勝をものにした。
ファステストラップを連発して#1ロッテラーを追い上げた#19オリベイラだったが、あと僅か0.659秒届かなかった。
ピットタイミングの差で#19オリベイラの先行を許した#2中嶋は、その後ブレーキバランスの不調から先行する2台に全く太刀打ちが出来ず、最後は12秒以上の大差を付けられて3位に終わる。 しかしそれでも2戦連続で表彰台に上がったことでランキング首位の座は守った格好だ。
次回の舞台は九州のオートポリス。5月27日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第4戦決勝は5月13日、ツインリンクもてぎで20周で行われ、予選2番手からスタートした#36中山雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)がホールショットを決め、そのまま逃げ切ってCクラス昇格初勝利を挙げた。
第4戦決勝は午前10時25分より20周で行われた。
ポールポジションの#4平川亮、2番手スタートの#36中山の動き出しはほぼ同時だったが、そこからの車速の伸びで中山が上回り、2台は並走状態で1コーナーへ。ここではイン側の中山が前に出た。
アウト側にいた平川は2コーナー立ち上がりで後ろからきた#8野尻智紀に並びかけられるが、3コーナーでかろうじて野尻を押さえ込み、前を行く中山の追撃に取りかかる。
そこからは1位中山と2位平川の一進一退の攻防がコース上で展開され、両者の差はコンマ5秒〜1秒の間を行き来しながらレースは進行していく。
ところが今大会FCJとのダブルエントリーを敢行した平川はレース終盤に入って脱水症状に見舞われていた。
それでも懸命に中山を追いかける平川だったが、中山に0.9秒差まで詰め寄ったところで惜しくもチェッカー。
それでもシリーズランキング首位を守った。
中山にとってはこれが昨年のNクラスからCクラスに昇格して初めての勝利となった。
3位には、終盤#1山内英輝の追撃を受けつつも最後までポジションを守り抜いた#8野尻が入った。
Nクラスは予選2位の#7平峰一貴(HFDP RACING)がポールの#23佐々木大樹をスタートで抜き、そのまま最後まで逃げ切って昨日の第3戦に続いての2連勝を達成した。
2位は#23佐々木、3位には#35勝田貴元が入った。これで勝田は開幕戦から4戦連続で3位という結果になった。
次戦は富士スピードウェイ。7月14-15日開催だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第3戦の決勝レースが5月12日、栃木県のツインリンクもてぎで14周で行われ、予選2番手からスタートした#1山内英輝(B-MAX F312)が最後まで#4平川亮(広島トヨペットF312)の追撃を退けて今季初優勝を達成した。
第3戦決勝は午後4時30分にスタート。 ポールシッターの#4平川が出遅れ、#1山内がホールショットを決める。
その後方では3番手スタートだった#36中山雄一も1-2コーナーでの位置取りがうまくいかなかったか6位に後退していた。
それでも#36中山は1周目の90度コーナーで#7平峰一貴をパス、次の周では#8野尻智紀を同じ90度コーナーでパスして4位まで挽回、チームメイトの#37リチャード・ブラッドレーの追撃に取りかかる。
その前方では#4平川が#1山内を懸命に追い上げていた。
レース前半はトップとの差を0.4〜0.7秒前後に留めてついていった#4平川だったが、8周目にコースを飛び出してしまい、その差は1.3秒に広がってしまう。
それ以降、#4平川は終始#1山内を上回るペースで周回を重ね、再びギャップを1秒以内とした平川だったが、#1山内を追い抜くまでには至らず、#1山内が今季初勝利を挙げる結果となった。
3位には最後まで#36中山に付け入る隙を与えなかった#37ブラッドレーが入った。
Nクラスは予選トップから飛び出した#7平峰一貴がCクラスをも凌ぐペースで周回を重ね、F3参戦3戦目にして初勝利をものにした。 予選2番手の#23佐々木大樹は間に入ったCクラスの#2ラファエル・スズキの攻略に手こずり、平峰を追うまでには至らなかった。
クラス3位には前回の鈴鹿に続いてルーキーの#35勝田貴元が入った。
全日本F3第4戦は明日午前10時25分より18周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
ツインリンクもてぎで行われている全日本F3選手権第4戦の公式予選は、#4平川亮(広島トヨペットF312)が1分46秒484でポールポジションを獲得。
平川は開幕戦からの連続ポール記録を4に伸ばした。
第3戦の予選終了から10分間のインターバルをおいて第4戦の公式予選が開始された。
#4平川の勢いはここでも止まらず、セッション中盤に1分46秒484を記録してトップに立った。
2番手には#36中山雄一が続き、無限エンジンを駆る#8野尻智紀が3番手という結果に。
Nクラスは第3戦に続いて#23佐々木大樹と#7平峰一貴によるトップ争いが展開されたが、ここでは#23佐々木に軍配が上がった。
第4戦決勝は明日午前10時25分より20周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第3戦の公式予選が5月12日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、開幕2連勝中の#4平川亮(広島トヨペットF312)が開幕以来3戦連続でポールポジションを獲得した。
第3戦の公式予選は午前11時45分より15分間で行われた。
コースはドライ。気温、路面温度は幾分上昇したものの、好タイムが期待できる絶好のコンディションだ。
序盤トップに立ったのは#36中山雄一。しかし残り3分を切ったところで#4平川が1分45秒347を記録してトップに浮上した。
平川は今回、FCJとのダブルエントリー。二日間で4レースを消化するハードスケジュールを自らに課していたが、その影響を微塵も感じさせない堂々たる走りでポールポジションをもぎとってみせた。
つづいて2番手には#1山内英輝が上がってきた。山内は最後までアタックの手を緩めず平川を追ったが、結局1分46秒444と一歩及ばなかった。3番手には#36中山がつけた。
また、Nクラスはルーキーの#7平峰一貴が1分47秒167でトップだった。
第3戦決勝はこのあと午後4時より14周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
2012オートバックス スーパーGT第2戦「FUJI GT 500KM RACE」の決勝レースが5月4日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
レースはスタート直前とゴール間際に雨が降ったために大荒れの展開となったが、終盤ハイペースの追い上げを見せた#39DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明組)が110周の長丁場を制し、チーム・サードに8年ぶりの勝利をプレゼントした。
GT300クラスもめまぐるしく順位が入れ替わる混戦の中、終盤に見事なオーバーテイクを連発した#0GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)が優勝した。
(天候:曇り時々晴れ コース:ウェット>ドライ>ウェット 観客動員数:57,000人)
直前になって小雨が降り始めたため、決勝レースは午後2時にセーフティーカーの先導でスタートした。
このため1周目からウェットタイヤに履き替えるためにピットインする車両が続出、2周目にはピットに殺到した車両達が出口で渋滞する事態も発生した。
セーフティーカーは3周でピットに飛び込み、4周目から追い越しが可能になると、1周目でタイヤ交換を行った#36ペトロナスSCが一気にトップに躍り出る。スタートドライバーは中嶋一貴だ。
ところが5周を終える頃には空が再び明るくなり始め、9周辺りから再びスリックにタイヤを履き替えるチームが相次ぐ。この混乱の中、15周目に36号車と同時にピットインした#23モチュールGT-Rがピットレーン上で前に。こちらは本山哲がスタートを担当した。
先行を許した#36中嶋は#23本山を猛追するが16周目の最終コーナー立ち上がりで僅かにリヤを滑らせてしまう。この隙に中嶋のインに飛び込んできたのが39号車の石浦だった。
#39石浦はリスタート直後に他車との接触により一時は9位まで順位を落としていたが、そこから見事な追い上げを見せ、17周目のダンロップ進入でアウトにはらんだ本山のインをついて抜き去って4位に浮上した。
前を走る3台、#12カルソニックGT-R、#38ZENT SC、#6エネオスSCはいずれも浅溝タイヤで走行を続けており、スリックに交換するのは時間の問題であった。
結局12号車は21周目、38号車は26周目にスリックへの交換とドライバーチェンジを同時に行い、6号車にはなんとピットアウトしてきた#0初音ミクBMWとの接触によりドライビングスルーペナルティが課せられてしまった。
これで#39デンソーSCがトップに。しかし?#39石浦は45周終わりで#36中嶋とともにピットイン。ここで給油とドライバー交代を行ったため、#12カルソニックGT-Rが再びトップに立つ。2番手には#100レイブリックHSVがつけた。
この2台はスリックへの交換をできるだけ引き延ばし、以降のピットストップを1回で済ませる作戦をとっていたため、残り周回数から逆算すれば1スティントで45周近くを走らなければならないことになる。
これは相当なギャンブルになるかと思われたが、61周目に入ったところで#15アートテイストポルシェがホームストレート上でスピンを起こし、ピット出口のガードレールに激突するアクシデントが発生、これにより再びセーフティーカーが導入されることになった。
このことで燃費的には幾分楽になった#12カルソニックGT-Rは65周目で予定通りピットへ。松田次生から再びオリベイラに交代して隊列の最後尾に復帰した。
セーフティーカーは66周目でピットイン。67周目からレースはリスタートとなる。
この時点での順位は#39、#23、#36、#17、#12、#100の順。
上位4台が最後のピットストップを終えた84周目には再び12号車がトップに立った。
レースはこのまま#12カルソニックGT-Rの優勝で決着するかと思われたが、残り20周となったところで再び雨が降り始めた。
全てのドライバーがスリックタイヤで苦しい走行を強いられる中、トップの#12オリベイラは102周終わりでとうとうピットへ。浅溝タイヤを装着してコースに飛び出して行った。
これでトップに立ったのは#100レイブリックHSV。#12オリベイラは36秒のビハインドを残り周回で取り戻さなければならなくなった。
一時は1周で6秒以上上回るラップタイムを記録した#12オリベイラだったが、雨はそれ以上激しくはならず、徐々にペースが落ち始める。
一方、#39石浦はこの難しいコンディションの中でミシュランタイヤの性能を遺憾なく発揮して前を走る#100伊沢拓也との差を一気に縮め、106周目の1コーナーで抜き去ってトップに立ち、そのまま逃げ切った。
チーム・サードにとってこの勝利は2004年6月のJGTC第3戦セパン以来のもの。実に8年ぶりの勝利だった。
GT300クラスも天候に翻弄されてめまぐるしく順位の変わる展開となったが、序盤に#6エネオスSC、終盤には#18ウイダーHSVとの接触により順位を落とした#0初音ミクBMWが緻密なピット戦略と谷口の積極果敢な走りで見事に挽回、97周目に高木真一の駆る#43ARTAガライヤをダンロップ手前で抜き去ってトップに立ち、今季初勝利をものにした。
次回の舞台はマレーシアのセパンサーキット。6月10日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
GTアソシエイション(GTA)はスーパーGT第2戦の開催されている富士スピードウェイで定例記者会見を行った。
今回は年末に予定されている中国でのノンタイトル戦、FIA-GT3車両についての考え方、DTMとの提携の進捗状況の3点について坂東正明代表がコメントした。
その要点は以下の通り。
中国でのノンタイトル戦開催について
昨日から現地プロモータのBCCの人間が来て、GTAとの話し合いを行っているし、今日はDTM招致の際の担当者も合流する予定だ。
話し合いは順調に進んでおり、近いうちに契約を交わしたいと思っている。
開催日は12月23日で、向こう2~3年は継続したいと考えている。
レースフォーマットは現地のテレビ放映等も考慮して50分~1時間程度のレースとしたい。
競技形態やロジスティクス、通関、現地や日本のスポンサー探しについてはこれから考えていきたい。
FIA-GT3車両について
FIA-GT3をGT300クラスへ迎え入れるにあたっては、11年モデルについては12年仕様へのアップデート、12年モデルはそのままで、FIAのBOP(性能調整)に対応させてもらい、以降のモディファイは不可ということで各エントラントには了承してもらっている。
BOPに関してはADACなどで独自の調整を行っている事例もあるが、GTAとしてはFIAヨーロッパ選手権を主催しているSROものを規則とする。
DTMとの提携について
DTM側ではGRAND-AMなどとの規則統合を考えているが、我々としてはドライバーが二人人組で戦うレースフォーマットを崩したくはないし、タイヤについてもワンメイクにするつもりは無い。
それらの点で向こうと衝突している点もあるが、話し合いは前向きに進めている。
今後BMWなどが前倒しでGT500に参戦してくることも考えられるが、その場合はエンジンが違うので性能調整が必要になる。そのことをBMW側が理解してくれるのであれば受け入れたいと思っている。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の決勝前フリー走行は、#1S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)がトップタイム。 GT300クラスは#66triple a Vantage GT3(星野一樹/吉本大樹組)だった。
昨日から降り続いていた雨は止んだものの、コース上はまだ乾いておらず、朝8時30分から行われた30分間のフリー走行ではスリック、浅溝、どちらのタイヤを装着するかで判断の分かれる難しい走りだしとなった。
しかしそれでもセッションが進むにつれて路面は乾き始め、スリックタイヤを装着した車両が好タイムを記録し始めると様相は一変、各車相次いでスリックを投入することとなった。
セッション前半でトップに立ったのは#39デンソーSC、タイムは1分43秒156だった。
しかし浅溝で走り始めた1号車の柳田が終了間際にスリックタイヤで1分42秒716を叩き出してトップに立った。
GT300クラスはアストンマーチンが序盤でトップタイムを叩き出し、上位9台がFI-GT3という結果に。
予選トップの#11ゲイナーR8は終了間際に平中が5番手タイムを記録している。 JAF-GT最上位は#31プリウスだった。
決勝レースは午後2時より110周(500km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
5月3日午後に実施されたスーパーGT第2戦のスーパーラップ後に実施された公式車検で、GT300クラス2位のタイムを記録した#3S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)に規定違反が発覚、タイム抹消となる事態が発生した。
今回問題とされたのはエアリストリクターの規定(FIA国際モータースポーツ競技規則附則J項257条A第5項5.2.2)。
吸気口を塞いだ際に正常にエンジンが停止しなかった模様だ。
これにより、関口雄飛の記録したタイムは抹消となり、予選順位は不出走だった#88JLOCランボルギーニの前、9番手で明日の決勝をスタートすることになった。
両ドライバーとも朝の公式練習から好調だっただけに、非常に残念な結果だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
2012オートバックス スーパーGT第2戦「FUJI GT 500KM RACE」は各クラス10台でスーパーラップを行い、#32EPSON HSV-010(道上龍/中山夕貴組)が1'43.699を記録してポールポジションを獲得した。
GT300クラスは#11GAINER DIXCEL R8 LMS(田中哲也/平中克幸組)がポール。 奇しくも両クラス揃ってダンロップタイヤ装着車がトップに立つ結果となった。
(天候:雨>曇り コース:ウェット)
スーパーラップは午後2時30分、GT300クラスから行われた。
ところが走行が始まる直前になって#88JLOCランボルギーニと#12カルソニックGT-Rが出走しないことが明らかになる。
88号車はオイルラインのつまりが原因。症状としては軽微な物だったが、後続車量への影響を考慮して走行を取りやめた。
12号車はエンジン交換を実施したことによるもの。いずれもこれによって予選10番手が確定した。
朝から降り続いていた雨は収まってきたものの、路面には未だ多くの水が残っており、依然として滑りやすい難しいコンディションでの走行となったが、#43ARTAガライヤの松浦孝亮、#3S Road NDDP GT-Rの関口雄飛らが好タイムを記録して上位に名を連ねる。 しかし開幕戦岡山を制した#11ゲイナーの速さは群を抜いていた。
平中は岡山戦の後で実施された性能調整やウェイトハンデの影響を感じさせない堂々たる走りで1分50秒249という圧倒的なタイムを叩き出し、自身初のポールポジションを獲得してみせた。
GT500クラスは最初に出走した#18ウイダーHSVの小暮卓史が1コーナーでまさかのオーバーランを喫し、ノータイムとなる波乱で幕を開けた。
続く#1S Road MOLA GT-Rのロニー・クインタレッリは1分45秒128と平凡なタイムに終わったが、それとは対照的に富士をホームコースとするレクサス勢の若手三人、#6エネオスの大嶋和也、#36ペトロナスの中嶋一貴、#39デンソーの石浦宏明らは揃って1分43秒台のタイムを記録して上位に名を連ねる。
しかしその後に出走した#32中山は、こちらも平中と同様初めてのスーパーラップとは思えない堂々たる走りで彼ら三人を凌駕し、トップに躍り出た。
そして最後に出走した#23モチュールGT-Rの本山哲はセクター1こそ中山を上回ったが、セクター2、セクター3と後れをとり、終わってみれば4番手という結果となった。
NAKAJIMA RACINGがポールポジションを獲得するのは2009年9月の第7戦富士以来2年8ヶ月ぶりのことだ。
第2戦決勝は明日午後2時より110周(500km)で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の公式予選1回目は、#23MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム組)が暫定ポールを獲得。#12カルソニックGT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)も2番手につけ、GT-R勢が1-2という結果になった。 GT300クラスは#87JLOCランボルギーニGT3(山西康司/山内英輝組)がトップだった。

今回の公式予選はスーパーラップ方式が採用された。各クラス上位10台のみが次のスーパーラップへの参加を許される。 公式予選1回目は午後1時より各クラス15分間の専有走行のみで争われた。
最初に行われたのはGT300クラスの走行。 コースコンディションが午前中よりも良くなってきたためか、各チーム走り始めから午前中のベストタイムを上回ってきた。 この時点のトップは#87ランボルギーニの山西。2番手には#11アウディの田中哲也がつけ、#15ポルシェの土屋武士が3番手と、ここまではFIA-GT3の独壇場だ。 午前中トップの#3GT-Rは千代勝正が午前中のベストを上回ってみせたが、ここでは4番手に留まった。 GT500クラスは走り始めてすぐに #23モチュールGT-Rのクルムと#100レイブリックHSVの山本がタイヤ交換のためにピットに戻ってきた。
限られた時間内でのギャンブルだったが、これが功を奏してクルムは1分43秒640を終了間際に叩き出して堂々のトップに。#100山本も同様の作戦をとったが、ピットアウトのタイミングもあって7番手と、こちらもスーパーラップ進出を決めてきた。 しかしこれにより敗退することになったのは#100レイブリックの塚越だった。 昨年はミシュラン勢の強さばかりが目立ったウェットコンディションだったが、今回ばかりはブリヂストンが意地を見せた結果と言えるだろう。
スーパーラップはこのあと午後2時30分より、GT300クラスから行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO/ Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の公式練習は5月3日の午前、富士スピードウェイで行われた。
昨夜から降り続く雨により非常に滑りやすい路面での走行となったため、コースの各所でコースアウトやクラッシュが続出、4度も赤旗中断が入る荒れた展開となったが、そうした中で#19ウェッズスポーツADVAN SC430(荒聖治/アンドレ・クート組)が1分45秒138をチェッカー寸前に記録してトップとなった。
GT300クラスは序盤からGT500に匹敵する好タイムを記録していた#3S Road NNDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)が1分52秒844でトップだった。

ゴールデンウィークに開催される人気の一戦。今回は久々の500kmレースが復活ということもあり、公式予選日はあいにくの雨模様ながら早朝から熱心なファンが詰めかける中、午前9時より2時間の公式練習が開始された。 昨夜からの雨により、コース上はヘビーウェットの状態。
このため、コーナー進入で姿勢を乱すドライバーが相次ぐ。 開始早々に#39デンソーSCがヘアピン手前でスピンアウトしたのを皮切りに、ダンロップコーナーでは#4初音ミクBMWがフロントからバリアに突き刺さり、最初の赤旗の原因を作った。
続いて#35KeePer KRAFT SC、#5マッハ号らが相次いでコースを飛び出し、その都度回収のために赤旗が提示された。
この時点でのGT500のトップは#18ウイダーHSV、GT300は#3GT-Rが18号車の3秒落ちという好タイムでクラストップに立っていた。
公式練習は最後の20分間を各クラスの専有走行に充てていたが、GT300の専有が始まって間もなく、#31プリウスが1コーナーで飛び出し、グラベルに捕まってしまったため、ここで4度目の赤旗中断となった。
残り8分間で再開した走行では、それまでもトップだった#3GT-Rが関口のドライブによりタイムを更に縮め、1分49秒844でトップのまま午後の予選に臨むこととなった。
続いて行われたGT500の専有走行では、次第に回復してきた路面コンディションの影響で終盤各車タイムアップを果たし、#36ペトロナスSC、#19ウェッズスポーツ、#24D'Station、#100レイブリックらによる熾烈なトップ争いが展開され、最後の最後に1分45秒138を荒聖治が叩き出した#19ウェッズスポーツがトップで走行を締めくくった。
公式予選はこのあと午後1時より予選1回目が、午後2時30分よりスーパーラップが行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
全日本選手権フォーミュラニッポンの第1戦決勝レースが4月15日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選3位からスタートした#2中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が巧みなピット戦略でトップに立ち、FN通算2勝目を挙げた。2位には予選2位の#41塚越広大(DOCOMO DANDELION)、3位には#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が入った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:28,000人)
決勝レースは午後2時30分にスタート。
ホールショットを奪ったのは予選2位の#41塚越。ポールシッターの#40伊沢拓也は出遅れて3位に後退、2番手には#2中嶋が上がってきた。
その後方では#7大嶋和也、#1アンドレ・ロッテラー、#19オリベイラが集団を形成して周回を重ねていく。
トップの#41塚越は序盤快調に2位の#2中嶋を引き離していたが、14周を過ぎた辺りから排気系にトラブルが生じたためか、エンジン音に異変が生じる。
その後も暫くは#41塚越のラップタイムも少しづつ上がり続けていたが、20周を過ぎた辺りから#2中嶋のペースが#41塚越を上回り始め、徐々にギャップが縮まり始めた。
これをみたチームダンディライアンは23周終わりで#41塚越をピットに呼び戻し、タイヤ交換と燃料補給を行う。作業時間は22秒6。少し長くかかってしまった。
この間にも#2中嶋は毎周ファステストラップを更新するほどのハイペースで走り続け、ほぼ燃料が無くなるギリギリの26周めでピットに飛び込んだ。
ここでチームトムスは#2中嶋を18秒1の作業時間でコースへ送り出す。
この作戦が功を奏し、#2中嶋は見事#41塚越の前でコースに復帰、トップに躍り出た。
懸命に追い上げる#41塚越だったが、ここから先のペースでは#2中嶋が上回り、30周を消化する頃にはギャップは2秒以上に開く。
結局、#2中嶋は#41塚越に3.996秒の差を付けて43周を走りきり、フォーミュラニッポン通算2勝目をものにした。
同時にこれは中嶋にとって2004年3月の全日本F3以来の鈴鹿での勝利となった。
2位には塚越。3位にはこちらもピットストップをうまく利用して順位を上げた#19オリベイラが入った。
次戦はツインリンクもてぎ。5月13日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum, Katsuhiko KOBAYASHI