カテゴリー

ニュース内検索

2013年7月

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士フリー走行2回目 #2ロッテラーがトップタイム。PPの#8デュバルも2番手につける

sf_r03_f2-lotterer

sf_r03_f2-duval

sf_r03_f2-nakajima

sf_r03_f2-2

sf_r03_f2-8

sf_r03_f2-31

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦富士のフリー走行2回目は、#2アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が1'26.207でトップ。ポールシッターの#8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は2番手につけた。

フリー走行は午前9時5分より30分間で行われた。
コースは朝から曇天で時折小雨が落ちてくる状況だったが、このセッションは終始ドライ路面での走行となった。
各ドライバーとも走り始めから2分26秒台のハイペースで、このあとの決勝に対する意気込みが伝わってくる。
15分が経過した時点でのトップは#38平手晃平で1'26.652。これをポールシッターの#8デュバルが残り7分を切ったところで上回って1'26.536を記録。更に#2ロッテラーが残り4分で1'26.303を叩き出した。その後もロッテラーは1'26.207までタイムを縮めてトップのまま走行を終えた。

一方、ホンダエンジン勢では終了間際に1'26.604を記録して3番手につけた#31中嶋大祐が最上位に。
ルーキーの#7平川亮はトップから0.6秒差の7位につけている。

第3戦決勝は午後2時15分より55周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士公式予選 上位3人のコメント

sf_r03_q_pc-top3

ポールポジション #8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
sf_r03_q_pc-duval 「全体的に良かったと思います。クルマはコンペティティブでしたし。スーパーフォーミュラはどこのレースでも力が均衡していて、特に富士は毎回接戦になるので細かいところまで大切にしていこうと思っていました。
今朝と予選では路面の状態が変化していたので、Q1それに合わせて少しずつ調整を加えましたが、Q2、Q3は大きくいじるところはありませんでした。Q3では自分のベストを出し切ろうと思い切っていったんですが、やりすぎてしまってAコーナーで少しワイドになってしまい、ポールは無理かなと思ったんですが、他のドライバーも同じような状況だったのかも知れませんね。
予選2位 #39国本雄資(P.MU/CERUMO INGING)
sf_r03_q_pc-kunimoto フリー走行ではあまりクルマの調子が良くなかったので、予選に向けてかなりセッティングを変えていきました。予選走り始めからすごく良い方向に行っていて、Q1、Q2は殆どセッティングを変えずに、Q3に残るために走った様な感じでした。Q2でトップとの差が凄く近かったので、ポールが穫れるんじゃないかと思ってクルマをアジャストして狙っていったんですが僅差で穫れませんでした。でも自身最高位だったので満足しています。
予選3位 #19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)
sf_r03_q_pc-oliveira 今朝のフリー走行では出て行くたびにクルマをアジャストしてるような状態で、クルマは少しずつ良くなっていきました。チームメイトも同じような状況でした。
でもQ1、Q2とクルマは良くなっていって、Q3ではポールポジションを獲る自信がありましたが、ヘアピンでミスをしてしまいました。そこがタイムを出すには重要な箇所だったので、それが悔やまれます。何年か前のレースでトップ5がコンマ1秒差だったときがありましたが、明日のレースもそうなってくれればと思います。富士はみんな走り込んでいて熟知しているので明日は良いレースが出来ると思い、楽しみにしています。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士公式予選 #8デュバルが全セッショントップでPP獲得。#39国本も初のフロントローに

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦の公式予選が7月13日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、先月のルマン24時間レースで優勝したアウディR18をドライブした#8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が接戦を制し、ポールポジションを獲得した。
(天候:曇り コース:ドライ)

sf_r03_q-8

sf_r03_q-19

sf_r03_q-duval

sf_r03_q-kuimoto

sf_r03_q-oliveira

sf_r03_q-duval_pp

公式予選は午後1時50分よりノックアウト方式で行われた。

予選Q1
いつもは開始から暫くコースインせずに互いに様子をうかがう事の多いQ1だが、今回は開始早々から各車積極的にアタックを繰り返す展開となった。
前半の10分が終了した時点でのトップは#39国本雄資。
しかし各車一旦ピットに戻った後、残り6分で再びコースインして行われたタイムアタック合戦を制したのは#8デュバルだった。タイムは1'24.993。2番手は#38平手晃平、ディフェンディングチャンピオンの#1中嶋一貴を挟んで4番手に#39国本とセルモインギング勢の好調ぶりが目立った。
またこのセッションもフリー走行に続いてトップから1秒以内に15人のドライバーが集中する接戦となり、#41武藤英紀が14位の#32小暮卓史にわずか0.002秒及ばずQ1敗退となったほか、#11中山友貴、#62嵯峨宏紀、#18リチャード・ブラッドレー、#15小林崇志がここで予選を終えた。

予選Q2
7分間の走行となる予選Q2では、各ドライバー大幅にタイムを更新し、上位6人が1分24秒台に突入。
ここでも2周目から全開アタックを敢行したデュバルが1'24.557を叩き出してトップに立った。
そこから1秒以内に全車が入る接戦の中、8位#16山本尚貴に僅か0.08秒及ばなかった#20松田次生がまさかの脱落。開幕戦でポールトゥウィンを達成した#40伊沢拓也、#10塚越広大、#32小暮卓史とホンダ勢の有力ドライバーやルーキーの#7平川亮のほか、#3安田裕信がここで予選を終える事になった。

予選Q3
Q2同様7分間の走行となるQ3でもデュバルとインギング勢の好調ぶりは変わらず。
デュバルは2周目からの全開アタックをここでも披露。Aコーナーで僅かにラインがワイドに膨らんだとはいえ、1'24.708を記録。これに対し#39国本は1'24.734、#19オリベイラ1'24.748と僅かに及ばず、デュバルのポールポジションが確定した。
なお、このセッションで最後尾の8番手に終わった#31中嶋大祐とデュバルの差も僅か0.331秒に過ぎず、決勝レースも激しい戦いになる事が予想される。

第3戦決勝は明日午後2時15分より55周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士サタデーミーティング SF14は鈴鹿で1分34秒台を目指す

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦の公式予選日である7月13日、日本レースプロモーション(JRP)主催による恒例のサタデーミーティングが行われた。
今回の話題は勿論先日シェイクダウテストが実施されたニューマシン、SF14について。
出席者は白井裕JRP社長とテストを担当した中嶋一貴(トムス)、伊沢拓也(ダンデライアン)の両選手のほか、トヨタからは永井洋治プロジェクトリーダー、ホンダからは坂井典次プロジェクトリーダー、佐伯昌浩LPLが出席。
今回のテストの感想と今後の予定について語った。

sf_r03_jrp_pc-nakajima

sf_r03_jrp_pc-izawa

sf_r03_jrp_pc-nagai

sf_r03_jrp_pc-sakai

sf_r03_jrp_pc-saiki

sf_r03_jrp_pc-shirai

永井プロジェクトリーダー(トヨタ)
シェイクダウンテストにしては順調でした。ペンチテストでは判らない実車テストならではのこと、例えば振動であり、ターボがついた事によるスロットルレスポンスや熱の問題など、色んな事問題の洗い出しをやったんですが、大きな問題はありませんでした。
良いシェイクダウンでした。

中嶋一貴(トムス)
初日はシェイクダウンテストらしく、色々ありましたが、二日目は非常に順調でした。
エンジンは色々やるたんびに速くなるし、クルマの方はまだしっくり来ない部分があるんですけど、タイムは出せてましたし、出だしとしては良かったんじゃないかなと。この先に期待の持てるテストだったと思います。
フロントウィングが大きくて、低いところについているので、ダウンフォースの抜けが少ないのかなあ、という気がしています。
今までのクルマよりレースがしやすいかなあと思っています。

坂井プロジェクトリーダー(ホンダ)
エンジンやギヤボックス、パワステ、車体のロガー、ディスプレイなど、全部のコントロール系が新しくなっています。それぞれの協調制御や、我々に取っての新しいECUの確認をメインに進めていって、初日はその制御の部分にいろいろ不具合が出て充分に走れませんでした。二日目になって漸くタイムが出せるようになりましたが、ここで頑張っていると色々いわれるので(笑)ほどほどに、と。そんな状況でした。
ここで、これから担当していく新しいエンジニアを紹介します。
LPLの斉木です。

佐伯昌浩LPL(ホンダ)
やはり走ってみないと判らない事が出ていまして、今回は9割弱ぐらいのパワーで走っていました。早急に帰って対策をして、次のもてぎではフルパワーで走れるようにしたいです。
引き継ぐ。という形になっていますが、おそらくこれからも坂井と二人三脚でやっていく事になると思いますので、よろしくお願いします。

伊沢拓也(ダンデライアン)
エンジンについては坂井さんのいった通りですが、車体は走り始めからすごく調子が良くて、動きはクイックだし、ブレーキはよく止まるし、非常にフォーミュラらしい乗り物だなと思いました。
今週末改めてSF13に乗ってみたら特性の違いを改めて感じました。
今乗ってるクルマとは全く違う乗り物になっています。
基本的にフォーミュラカーは空気を使って走っていますし、レースは速いもの順で並んでスタートするので、追い抜きは簡単じゃ無いという前提がありますが、ダラーラの方が空力の感度はダルに作られてると思うし、ダウンフォースが抜けたところの作りもしっかりしているので、意外と踏ん張れるように感じています。

白井裕社長(JRP)
今回はシェイクダウンですから問題点の顕在化、というところがメインでしたが、そんな中でタイム的には良いところまでいっていました。
これからも国内3レースの前後にテストを実施していきますが、鈴鹿の最終戦前のテストで1分34~35秒台に入れれば嬉しいなと思います。
ドライバーのレースだから、極限状態でどこまでのタイムが出るか、という点が楽しみですね。そこに向けてドライバーの皆さんもトレーニングしていって欲しいし、車体が軽い分タイヤもソフトにできると思うので、より面白いレースになれば、と思います。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士フリー走行1回目 トムス1-2ながら上位16台が1秒以内の大接戦。トップは#2ロッテラー

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦のフリー走行1回目は、トップから1秒以内に16台がひしめく接戦のなか、 #2アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が1'24.996のトップタイムを記録、#1中嶋一貴も2番手につけ、F3に続いてトムスが1-2という結果となった。

sf_r03_f1-2 sf_r03_f1-1 sf_r03_f1-19

公式予選日を迎えた富士スピードウェイは朝から薄曇り。
下界の猛暑よりは幾分過ごしやすい気候の中で60分間のフリー走行が開始された。

前半のトップは#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラで1'25.674。#8ロイック・デュバルが2番手につけ、#32小暮卓史が3番手と、ベテラン勢が上位を占める。
一方、今シーズンも世界耐久選手権との掛け持ちで第2戦からの参戦となったロッテラーは残り時間が30分を切ったところで漸くコースイン、順調にタイムを削っていき、残り10分の時点でトップに立った。

終盤の予選シミュレーションでも#41武藤英紀、#40伊沢拓也、#32小暮卓史らのホンダエンジン勢が相次いでトップタイムを記録する中、ロッテラーは1'24.986のタイムを記録して再びトップにつけると、チームメイトの中嶋一貴も1'24.994を叩き出す。結局1分24秒台に入ったのはこの二人だけで、トムスが1-2という結果で予選に臨む事になったが、他のドライバーも25秒台ながら僅差で続き、1'25.963を記録した#15小林崇志までの実に16人がトップから1秒以内につけており、午後の予選も大いに接戦が期待できそうだ。

第3戦の公式予選は午後1時50分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsprots Forum

Japanese F3

JF3:第9戦富士公式予選 黄旗提示により#2野尻のPPは幻に。#36中山が8度目のポールを獲得

全日本F3選手権第9戦の公式予選は#2野尻智紀(戸田)が1'35.758のトップタイムを記録したが、これが黄旗提示中のものとして抹消扱いとなり、その結果#36中山雄一(トムス)がポールポジションを獲得する事になり、野尻は予選3番手に終わった。

第8戦の公式予選から10分間のインターバルをおいて、午前8時30分より第9戦の公式予選が開始された。

f3_r09_q-36

f3_r09_q-37

f3_r09_q-2

f3_r09_q-23

f3_r09_q-38

f3_r09_q-6

最初のアタックでトップに立ったのは1'35.874を記録した#36中山。
しかし2回目のアタックで#37勝田貴元が1'35.765、#2野尻も1'35.758と中山のタイムを上回ってきた。
その後は各ドライバーともタイム更新が進まず、このまま野尻が昨年8月の岡山以来、今季初のポールポジション獲得かと思われた。
しかし#7松下信治がエンジントラブルによりコース上でストップしたため、プリウスコーナーではセッション中盤から黄旗が提示されており、この影響で当該区間走行中のタイムが無効という裁定が下された。
この結果、セカンドベストタイムでトップだった中山が第8戦に続いてポールポジションを獲得することに。
2番手には勝田がつけ、野尻は残念ながら予選3番手から明日の決勝に臨む事となった。

一方Nクラスはここまで1'37.838を記録した#23高星明誠がトップ、#38ナニン・インドラ・パユーングがコンマ4秒差で2番手につけた。

第9戦決勝は明日午前11時25分より21周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第8戦富士公式予選 #36中山が7度目のPP。 Nクラスは#38パユーングが初ポール!

f3_r08_q-36

f3_r08_q-37

f3_r08_q-50

f3_r08_q-38

f3_r08_q-23

f3_r08_q-62

全日本F3選手権第8戦の公式予選が7月13日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ここまで6連勝中の#36中山雄一(トムス)が1'35.472で今季7度目のポールポジションを獲得した。

今シーズンもいよいよ中盤戦。
第8戦の公式予選は午前8時10分より10分間で行われた。

ここまで全戦でポールポジションを獲得し、第2戦から6連勝と他を圧倒する結果を残している中山はここでもいち早く1分35秒台の好タイムを記録、快調にペースを上げて最終的には1'35.472でポールポジションを獲得した。
これに対し、戸田エンジンの#50千代勝正、無限エンジンの#7松下信治らも序盤は中山に食い下がったが、最終的には#37勝田が1'35.683とタイムを上げて2番手に浮上、終わってみればトムスのフロントロー独占という今シーズン幾度も繰り返された結果に終わった。

一方Nクラスはここまで連戦連勝の#23高星明誠と#38ナニン・インドラ・パユーングが最後まで熾烈なトップ争いを展開、パユーングがF3初のNクラストップタイムを記録して午後の決勝に臨む事となった。

第8戦決勝はこのあと12時55分より15周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Inter Proto Series

IPS:第1戦富士プロフェッショナルドライバー決勝 #4平川が独走優勝

インタープロトシリーズ第1戦、プロフェッショナルドライバー決勝は、ポールポジションからスタートした#4平川亮(RSS)が圧倒的なハイペースで後続に20秒近い大差を付けて優勝した。
2位には#37蒲生尚弥(東名スポーツ)がつけ、3位には#19平中克幸(YUSHIN TEAM A.Q.MF+)が入った。

プロフェッショナルドライバー決勝は午後4時5分より22周で行われた。

ホールショットを奪ったのはポールの平川だったが、予選4番手から見事なスタートダッシュを見せた平中が1コーナーでアウトから並びかけ、コカコーラコーナーでトップに立つ。
しかし平川は負けじと13コーナーで平中のインを突き、トップを奪い返してホームストレートに戻ってきた。

平中の背後には#3横溝直輝が迫り、4周目の1コーナーでアウトから並びかけて2位に浮上する。
更にその後方からは蒲生も追いついてきて5周目の1コーナーで同様にアウトから並びかけ、コカコーラコーナーで前に出た。続く100Rで抜き返そうとした平中だったが、ヘアピン進入では蒲生がポジションを守り切る。なおも僅差で追いかける平中。

両者の3位争いが続く間にトップの平川、2位の横溝は少しずつ差を広げて行ったが、7周目のダンロップコーナーで突然横溝がスピンアウト、何とかリカバーしてコースには戻ったものの、そのままピットに戻ってクルマを降りてしまった。

これで2位に浮上した蒲生はそれまでの平川のラップタイムとほぼ同等の1分47秒台までペースを上げるが、そこから平川は更にペースを上げ、16周目には1分46秒台のタイムを叩き出して一気に差を広げて行く。
これには蒲生もたまらず、両者の差は終盤じわじわと広がっていき、最後は19.933秒差で平川が逃げ切り、新カテゴリー最初の勝者となった。
2位は蒲生。3位の平中は終盤追い上げて蒲生の0.89秒差にまで迫ったが、最後まで抜くことは出来なかった。

インタープロトシリーズ第2戦は8月24-25の両日、富士スピードウェイで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO

Inter Proto Series

IPS:第1戦富士ジェントルマンドライバー決勝レース2 #3卜部が独走優勝!

インタープロトシリーズ第1戦、ジェントルマンドライバーによる決勝レース2は、#3卜部治久(INGING MOTORSPORT)が後続を23秒以上引き離す圧倒的な速さで優勝、2位には昨日の欠場でピットスタートとなった#4AKIRA(RSS)がつけ、決勝レース1優勝の#16渡邊久和(東名スポーツ)は3位だった。

決勝レース2は午前9時25分より15周で行われた。
スターティンググリッドは決勝レース1の順位とされ、#16渡邊がポールポジションからスタート。
渡邊はそのままホールショットを奪ってトップでオープニングラップを戻ってきた。
その後方では2番手スタートの#19伊藤良男と3番手スタートの#37澤田透が昨日に続いて接触、伊藤がスピンを喫して後方に沈む。
この間に2位に浮上したのは昨日のレースで#36三浦勝と接触してリタイヤとなった卜部。
卜部はトップの渡邊を上回るペースで追い上げ、3周目の1コーナーでインを突いてトップに立つと、そのまま一気に予選タイムをも上回るハイペースでリードを広げて行く。
一方の渡邊は後方から迫ってきた澤田にも抜かれて3位に後退してしまった。

その後方では、ピットスタートとなったAKIRAが卜部に匹敵するハイペースで周回を重ね、4周目に4位、9周目のヘアピンで渡邊を抜き去って3位、10周目の1コーナーでは澤田をも攻略して2位に浮上してきた。
しかしトップの卜部は全く付け入る隙を与えず、終始独走状態のまま15周を走り切り、初勝利を挙げた。
3位には澤田のスピンにより渡邊が入った。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

Inter Proto Series

IPS:第1戦富士 新シリーズ「インタープロトシリーズ」が遂に開幕。初戦から大荒れの中、#16渡邊久和が最初のウイナーに

スーパーGT500クラスの監督としてチームトムスを率いる関谷正徳氏が提案する全く新しいレース、「インタープロトシリーズ」が6月22日、富士スピードウェイで開幕した。

ips_r01-01.jpg ips_r01-02.jpg

このレースは1台の車両をアマチュア(ジェントルマンドライバー)とプロフェッショナルドライバーがシェアしてそれぞれ別のレースを戦うというもので、2013シーズンは今回を入れて3大会が予定されている。 使用されるのはカーボンモノコックとパイプフレームのハイブリッド構造でドライバーの安全確保に重点を置いて専用設計されたワンメイク車両。その名も「Kuruma」で国内のコンストラクターが製造し、3,950ccのV6エンジンを搭載する。 大会初日は公式予選とジェントルマンドライバーの決勝レース1が行われた。

公式予選は午前9時45分よりジェントルマンドライバーの走行が15分間、プロドライバーは10分間の走行でタイムアタックを行った。 ジェントルマンドライバーのトップは1'52.708を記録した#3卜部治久(INGING MOTORSPORT)。卜部氏はスーパーフォーミュラで活躍するインギング・モータースポーツのチームオーナーだ。 以下、2番手には#19伊藤良男(YUSHIN TEAM A-Q-MF+)、3番手には#36三浦勝(MYZ)がつけた。 なお、#4AKIRAこと平川晃(RSS)は二日目からの参加ということでこの日は走行せず、#50DRAGON(B-MAX ENGNEERING)は今回のエントリーを見送っている。

続いて行われたプロフェッショナルドライバーの予選では今季スーパーフォーミュラにステップアップした#4平川亮(RSS)が1'46.671と2位以下を1秒以上も突き放すダントツのタイムでポールポジションを獲得、2番手には#3横溝直輝(INGING MOTORSPORT)、3番手には#37蒲生尚弥(東名スポーツ)がつけた。

続いて午後1時25分からはジェントルマンドライバーの決勝レース1が10周で行われたが、こちらは序盤からコースアウトやクラッシュが相次ぐ荒れた展開となった。 まずスタート直後の1コーナーで#37澤田透が#19伊藤良男に追突されてスピンアウト、澤田はコースに復帰するが、これで一気に最後尾に後退してしまう。これにより伊藤にはドライビングスルーペナルティが課せられた。

ホールショットを奪ったのはポールポジションの#3卜部だったが、1周目のダンロップコーナーで#36三浦がオーバーテイク、トップに浮上する。 卜部は4周目の100Rで三浦のインに並びかけ、トップ奪還を計るが、三浦も一歩も引かず、両者並走状態のままヘアピンを過ぎ、300Rを抜けていく。 ところがダンロップコーナー手前でアウトに寄ってきた卜部を避けながらブレーキングに入った三浦が姿勢を乱してスピンアウト、イン側のガードレールに当たって跳ね返ってきたところで卜部のフロントに接触してしまう。 これにより走行不能となった2台がコース上でストップしたため、セーフティーカーが導入されることになった。

車両が撤去された後、SCは5周終わりでピットイン、レースは再開される。 ここで一挙にトップに浮上したのはSC中にドライブスルーペナルティを消化した伊藤。一挙に後続を引き離しに掛かり、2位に21秒の大差を付けてファイナルラップに入ったが、ここでリスタート時の伊藤の動きに対し反則スタートの裁定が下され、レースタイムに30秒加算のペナルティが課せられた。 これにより2位を走行していた#16渡辺久和(東名スポーツ)が繰り上げでレース1の勝者に。2位は#19伊藤、3位には2度のスピンを喫しながら粘り強く走行を続けた#37澤田が入った。

23日の大会二日目は午前9時25分よりジェントルマンドライバーの決勝レース2が15周で、午後4時10分からはプロフェッショナルドライバーの決勝レースが22周で行われる。

Text & Photo: Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第5戦もてぎ決勝 各クラス上位3人のコメント

総合優勝 #36中山雄一(トムス)
f3_r05_r_pc-nakayama 朝のレースと午後のレースで路面の感触が変わっていましたが、最後のレースでニュータイヤを履いたせいなのかどうか判断がつかなかったので、そのままいきました。
レースのペースとしては納得していませんが、勝てたことは嬉しいです。
朝よりいいスタートが決まったんですが、クラッチに違和感があって思うような加速は出来ませんでした。そこで追いつかれたんじゃないかと思ったんですがあれだけのマージンがあればトップのまま1コーナー回れると思っていました。
岡山はまだF312と新しいエンジンでは走ったことがありませんが、鈴鹿、もてぎと走ってそんなに悪くなくて微調整だけで済んでいるので、次のレースでもチームはいいクルマを用意して下さると思います。自信を持って頑張ります。
総合2位 #37勝田貴元(トムス)
f3_r05_r_pc-katsuta スタートで並ぶことは出来ませんでしたが、イメージ通りでした。長いレースなので、何とか序盤から1秒以内の差を保ってプレッシャーをかけられる位置で食らいついていきたかったんですが、サイティングラップからフロントタイヤにバイブレーションがあって、序盤は思うようなペースでラップできませんでした。
それ以上にタイムにばらつきがあったり、ミスがあったりでドライビングの面でまだ足りないな、という部分が見えました。後半はバイブレーションも無くなったので、プッシュして中山選手に追いつくことはできましたが、同じチーム、同じクルマでの結果なので、ドライバーの差を痛感した週末でした。
まだシーズンの半分も消化していないので、ポイントは気にせず、残り全部を勝つつもりで、レースの無い時もチームとミーティングをやったりして、改善して、次の岡山で勝てるようにしていけば、クルマもエンジンも凄いいいものを用意して下さっているので、チームには感謝していますし、これからも毎戦1-2で、次こそは勝てるように、頑張りたいと思います。
総合3位 #50千代勝正(B-MAX)
f3_r05_r_pc-chiyo 4番手からスタートが決まって野尻選手のインを突いて3位に上がりました。そのあとトップ2台についていきたかったんですが、自分のペースが追いつけなくて離されてしまい、4番手も離れていたので、常に自分のベストを尽くして毎ラップ攻めていきました。
前のレースでパドルシフトがトラブってたので、午後のレースではシーケンシャルシフトに交換したので、ハンデもあったのかなと思います。最近はGTでもパドルシフトなので、シーケンシャルは久しぶりでしたが、すぐに慣れました。
何とか表彰台に乗れて良かったです。
Nクラス優勝 #23高星明誠(NDDP)
f3_r05_r_pc-takaboshi 朝は失敗したスタートも決まって、一度抜かれましたがすぐに抜き返せました。その後は自分のペースで走れたんですけど、中盤以降バランスがおかしくなり、苦しくなって最後ナニン選手にコンマ9まで追いつかれてしまいましたが、その中でも自分のベストを尽くして走れたので良かったです。
本当に苦しいレースでしたが、勝てて本当に良かったです。
岡山は走ったことがありませんが、この間練習させていただいて、いい感触を掴んだので、岡山も2連勝できると思います。
Nクラス2位 #38ナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)
f3_r05_r_pc-nanin スタートは良くなかったですが、その他の面では一番いいレースをしたと思います。順位やタイムのことだけじゃなく、緊張もしなかったし、自分のフィーリングとクルマが一体になれたように感じました。
高星選手に追いつきましたが、高星選手も速いので、簡単に抜くことは出来ませんでした。抜くのは本当に難しいです。
(FCJと合わせて5レースを戦ったことについて)全然疲れていません。F3に乗るドライバーなら何レースやっても大丈夫ですよ。
Nクラス3位 #19武平良介(KCMG)
f3_r05_r_pc-takehira 午前中の課題だったスタートは上手くいって、その勢いで5コーナーでトップにも立てましたが、すぐに高星選手に抜き返されて、ナニン選手にも抜かれてしまいました。クルマのバランスもそれほどいいとは思えないまま、差がどんどん広がって、3番手になってしまって。最後までプッシュはしたんですけど、タイムは上がりませんでした。
次のチャンスがあれば、もっと攻めて、いい走りをできるようにしたいです。
クルマの走らせ方は二日間で良くなったと思います。F3がどういう動きをするか掴めてきたと思います。
次どうなるか判りませんけど、今日のチャンスを下さったKCMGチームに感謝していますし、3戦連続で表彰台に上がることで感謝の気持ちを示せたと思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第5戦もてぎ決勝 #36中山が4連勝!トムスは5戦連続の1-2フィニッシュ達成

ツインリンクもてぎで行われた全日本F3選手権の第5戦決勝は#36中山雄一がポールポジションから全く危なげのない走りで20周を走り切り、第2戦富士からの連勝記録を4に伸ばした。
Nクラスも#23高星明誠が開幕5連勝を達成した。

f3_r05_r-start1

f3_r05_r-start2

f3_r05_r-start3

f3_r05_r-start4

f3_r05_r-36

f3_r05_r-37

f3_r05_r-50

f3_r05_r-8

f3_r05_r-finish

1大会3レースで行われた今回のもてぎ大会。
最後のレースは午後4時10分より20周で行われた。

午前中の第4戦では#37勝田に並びかけられた中山だったが、今回は綺麗にトップで1コーナーへ。
2位の勝田に続いたのは4番手スタートの#50千代勝正。会心のスタートダッシュで#2野尻智紀のインをすり抜け、一気に表彰台圏内へ。

このレースのスタートを前にニュータイヤを装着した中山は、路面に違和感を感じたというが、それでも他の誰よりも速いペースで周回を重ねていく。
懸命に食らいつこうとした勝田だったが、スタート前の試走から感じていたバイブレーションのためペースを挙げることが出来ず、僅かずつ両者の差は開いていき、5周終了時点で1.9秒差となった。

その後方では、第4戦でパドルシフトに問題が生じたため、シーケンシャルシフトに載せ換えてこのレースに臨んだ戸田エンジンの2台、千代と野尻が苦しい走りを強いられており、徐々にトムスの2台においていかれるようになってしまった。

野尻の背後には#7松下信治、#8清原章太の2台の無限エンジン勢が迫ってきた。
2周目の3コーナーでは野尻のアウトに並びかけようとした松下のインに清原が飛び込み、5位に浮上する。
野尻は3周目からペースを上げて千代を追い上げに掛かったが、6周目のS字立ち上がりでシフトレバーからステアリングに右手を持ち替えた際に誤ってピットレーンリミッターのボタンに触れてしまったためにスローダウン。清原、松下の先行を許してしまった。

こうした中、トップの中山は1分45秒台後半までペースを上げていったが、2位の勝田も周回を重ねるうちにバイブレーションが解消されていくと、中山と遜色の無いペースにまでスピードアップ。時折中山を上回るタイムを記録するようになる。
それでも序盤に構築された2秒のギャップを解消するには至らず、中山は第2戦富士からの連勝記録を4に伸ばし、チームトムスは開幕から5戦連続の1-2フィニッシュを達成した。
3位にはシーケンシャルシフトで奮闘した千代が入った。

一方Nクラスは、今回スポット参戦ながら第3戦、第4戦と立て続けに表彰台に上がった#19武平良介が1周目の5コーナーで一時トップに立つ場面があったものの、すぐにS字で抜き返した#23高星明誠がそのままトップを走り続け、デビュー戦から負け無しの5連勝を達成した。
しかしレース後半はマシンバランスの悪化により苦しい走りを強いられ、これまでのような独走優勝と言う訳にはいかず、武平を抜いて2位に上がった#38ナニン・インドラ・パユーングに最後は0.9秒差にまで迫られる結果となった。
3位には武平良介がつけ、今大会全てのレースで表彰台に上がる快挙を成し遂げた。
しかし今回はあくまでスポット参戦ということであり、次の岡山戦へ参戦出来るかどうかは未だ決まってないという。

第6戦、第7戦は6月29-30日に岡山国際サーキットで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第3戦もてぎ決勝 各クラス上位3人のコメント

f3_r03_r_pc-top3 f3_r03_r_pc-top3n f3_r03_r_pc-winners

総合優勝 #36中山雄一(トムス)
f3_r03_r_pc-nakayama 予選では二つともポールポジションをとることが出来て、コースレコードも更新しました。これは新しいエンジンのお陰とコンディションが良かったことよるものですが、良かったです。
今日のレースは今年初めての雨でしたが、サイティングラップからマシンのバランスは良かったので、タイヤの皮剥きと熱を入れることに集中することが出来ました。
スタートもミス無くクリアすることが出来て、その後はトップなので視界もいいですし、最後までいいペースで走りきることが出来たと思います。
マシンが走ってくれてるのが大きいと思いますが、自分に迷いが無くて、1周目からトライすることが出来た。それでミスも無くコーナー一つ一つを抜けていくことが出来ているので、マシンと自分が一体になっている、そういうドライビングが出来ていることが結果になっている感じです。
明日のコンディションがどうなるかわかりませんが、今日みたいにスタートを決めて落ち着いていきたいと思います。
総合2位 #37勝田貴元(トムス)
f3_r03_r_pc-katsuta 今回は金曜日から流れが良くなくて、タイム的にも中山選手は勿論、他のチームの選手にも抜かれている状況でした。クルマは決まっていて、自分のミスやトラブルの影響だったので、土曜に向けては不安要素も無く自分次第という感じで臨むことが出来ました。今日の予選でも一回目はクルマもよく、コンディションに合っていて、僅差だったんですけどアタックラップで自分の中でまとめ切れていない部分がありました。
これからはそういう点を直していかないと、という反省点です。
決勝もセカンドグリッドからのスタートで、しかもF312で雨を走るのが初めてだったんですが、チームが凄くデータをもっているので不安要素はなく、1周目から不安無くプッシュすることが出来ました。それでもトップの選手のしぶきの掛かる悪状況で不満の残る走りでした。雨量の少ないときにタイムを伸ばすことが出来なくて、後半少しずつ(前が)離れていってからは見えるようになったんですけど、そこまでに大きくはなされてしまったのが敗因でした。
もてぎは抜けないコースなので、明日もスタートが重要だと思うので、集中して走ります。
クルマが調子いいのは証明できてると思うので、後はドライバー次第です。
総合3位 #2野尻智紀(戸田)
f3_r03_r_pc-nojiri 金曜日からまずまずの調子でスタートできて、ミーティングでクルマの方向性も話し合ったのがばっちり決まってて、予選ではトップの2台と僅差でした。予選に関しては僕がもうちょっと何かできたと思うし、完璧なアタックを決められればポールを穫れたと思います。ドライバーで決まるような差でしかないと思いますし、そこで3位と4位で終わったというのは悔しいし、もうちょっと小さいところを詰めていかないとなと思いました。
決勝に関してはスタートでなるべく前に行きたいと思っていましたが叶わなくて、その後自分のミスで飛び出して千代選手に迫られる場面もあったんですけど、その後は落ち着いて離すことが出来ました。
前の2台が凄く速くて、一生懸命プッシュしても追いつけない状況でした。
今後に向けてチームと話し合ってやっていかないといけないなと思いました。
Nクラス優勝 #23高星明誠(NDDP)
f3_r03_r_pc-takaboshi 予選はプッシュもできて、良かったなと思います。2回目の予選では最後に黄旗が無ければもっといいタイムが出せたと思いますが、自分の中では満足しています。
決勝は初めてF3で雨を走りましたが、マシンはすごく良くていいスタートも切れたので、序盤からアドバンテージがあったんですけども、自分がプッシュできない部分があって、ハイドロの影響もあってタイムを上げることが出来ませんでした。でも他の選手も同じ状況だと思ったので、その中でスピンしないように心がけて走った結果がこの優勝だったので、凄く嬉しいです。
Nクラス2位 #38ナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)
f3_r03_r_pc-nanin 1回目の予選は全然良くなかったです。2回目の予選とコンマ7秒もタイム差がありました。
FCJとF3の予選のインターバルが10分しかなかったので、ブレーキングポイントの違いなど、うまく切り替えることが出来ませんでした。2回目の予選でもまだ自分のベストじゃなかったと思います。
決勝はスタート位置が9番手だったので、水しぶきで前が全然見えませんでした。高星選手は凄く速くて、自分は自分のベストを尽くして、最後まで走り切ることを目標にしていますが、その結果2位に入れたのは凄く嬉しいです。
コンディションが常に変化する中で、まだまだ慣れることが出来ていません。まだまだ高星選手の方が速いですね。
Nクラス3位 #19武平良介(KCMG)
f3_r03_r_pc-takehira 予選はまとめきれなくてグリッド位置も良くなくて、雨のレースになり、しぶきが酷くて中々ペースが上げられませんでした。終盤になって徐々にペースを上げていたところで最終コーナーの川に乗ってしまって、3番手に落ちてしまいました。それが残念ですが、ペース的には悪くなかったので、次回同じ状況があれば、行けると思います。
F4とはダウンフォースの違いが大きく、S字や1コーナーのコーナリングスピードが遥かに高かったです。動きが全然違うので、そこのコントロールの仕方などが変わっているなと思いました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第3戦もてぎ決勝 #36中山独走でポール・トゥ・ウィン!トムスが開幕から3戦連続で1-2フィニッシュ

f3_r03_r-start

f3_r03_r-start4

f3_r03_r-36

f3_r03_r-37

f3_r03_r-2

f3_r03_r-23

f3_r03_r-nakayama

f3_r03_r-takaboshi

全日本F3選手権第3戦の決勝が5月11日、ツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした#36中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)が圧倒的な速さで後続を引き離し、第2戦鈴鹿に続いて2連勝を飾った。
2位には#37勝田貴元がつけ、トムスは開幕から3戦連続で1-2フィニッシュを達成した。
Nクラスは#23高星明誠が開幕3連勝を果たした。

第3戦決勝は午後2時15分スタート。
昼過ぎから降り始めた雨のため、コースは予選とはうって変わって完全なウェットコンディションとなった。
ポールの#36中山はホールショットを決めるとそのまま一気に後続を突き放しに掛かる。3周を終えたところで2位の#37勝田に3.8秒の差をつけると、6周目にはその差を4.9秒に広げてきた。
その後ろには9秒離れて#2野尻智紀、#50千代勝正の戸田エンジン勢。無限エンジンの#7松下信治が5位で続く。

その後も中山は後続に全く付け入る隙を与えず、最後は2位以下に6.5秒の差を付けて14周のレースを制した。
2位は#37勝田、3位には#2野尻が入った。

Nクラスは#23高星がトップを快走する後方で、2位に今回からF3に参戦してきた#19武平良介がつけ、これをFCJとダブルエントリーの#38ナニン・インドラ・パユーングが追う展開。
10周目の最終コーナーで川に乗り上げた武平をパユーングが抜いて2位に浮上、そのままチェッカーを受けている。武平もF3デビュー戦で表彰台を獲得した。

また、3レース開催となった今大会の特別規則により、このレースの順位がそのまま第5戦のスターティンググリッドになるため、優勝した中山は開幕戦から5戦連続でのポールスタートが決まった。

第4戦決勝は明日午前11時10分より14周で、第5戦決勝は午後4時10分より20周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第4戦もてぎ公式予選 #36中山が連続ポール記録を4に伸ばし、トムスも4連続フロントロー独占

全日本F3選手権第4戦の公式予選もまた#36中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)がポールポジションを獲得、開幕からの連続記録を4に伸ばした。また#37勝田貴元も2番手につけ、ここでもトムスがフロントローを独占した。

f3_r04_q-36

f3_r04_q-37

f3_r04_q-7

f3_r04_q-23

第4戦の公式予選は午前10時より10分間で行われた心配された雨はここでもまだ落ちてくることは無く、終始ドライコンディションでこの10分間も進行した。
#36中山の速さはこのセッションでも他を圧倒しており、開始6分で先ほどのベストタイムを上回る1'44.235を叩き出すと、さらに次のアタックで1'44.078までタイムを縮め、開幕戦から4戦連続でのポールポジションをものにした。#37勝田も1'44.488で続き、トムスが開幕から4戦連続でフロントローを独占した。
3番手には#7松下信治。勝田のタイムに0.013秒差まで迫り、決勝での逆転に望みを残した。
開幕戦の鈴鹿ラウンドでは思うようにタイムアタックが出来なかった#2野尻智紀もチームとともにクルマを仕上げてきており、このセッションでは松下に0.002秒差に迫る1'44.501を記録している。

Nクラスは#23高星明誠が4戦連続のトップ。最早このクラスでは敵無しの状況だ。
FCJとのダブルエントリーで今大会に臨む#38ナニン・インドラ・パユーングがクラス2番手で続いた。

第4戦決勝は明日午前11時10分より14周で戦われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第3戦もてぎ公式予選 #36中山が3連続ポール!トムスがフロントロー独占

全日本F3選手権第3戦の公式予選が5月11日、ツインリンクもてぎで行われ、#36中山雄一(PETRONAS TOM'S F312)が開幕から3戦連続でポールポジションを獲得、#37勝田貴元も2番手につけ、トムスがフロントローを独占する結果となった。
Nクラスは#23高星明誠(S Road NDDP F3)がトップ。開幕3連勝に期待のかかる結果となった。

f3_r03_q-36

f3_r03_q-37

f3_r03_q-2

f3_r03_q-23

第3戦の公式予選は午前9時40分より10分間で行われた。
今回は1大会3レース制となっており、通常の計時予選で第3戦、第4戦のグリッドを決め、第5戦については第3戦決勝の結果に基づいてグリッドを決める規定になっている。
その意味でも第3戦の予選結果はこれまで以上に重要なものになった。
また、今日は午後から雨の予報が出ており、この予選セッションもいつその影響を受けるか判らない不安な空模様のもとでの走行となったが、幸い最後まで路面はドライのままだった。

最初にトップに立ったのは#37勝田。1分49秒台から走り始め、残り3分の時点で1'44.519と、従来のコースレコードである1'45.269を大幅に上回ってみせたが、その直後に#36中山が1'44.400と勝田を上回り、鈴鹿大会から3戦連続でのポールポジションを獲得してみせた。
更には3番手の#2野尻智紀、4番手の#7松下信治、5番手の#50千代勝正と上位5人がコースレコードを更新する結果となった。

第3戦決勝はこのあと午後2時15分より14周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝 優勝ドライバーのコメント

gt_r02_r_pc-winners gt_r02_r_pc-gt500winners gt_r02_r_pc-gt300winners

GT500クラス優勝 #36PETRONAS TOM'S SC430
中嶋一貴
gt_r02_r_pc-nakajima 一言で言うと完璧な週末を送れたかな、と思いました。チームも最高のクルマを用意してくれて、いいタイヤも用意してくれて、チョイスも間違うこと無く選択できて、朝のウォームアップまでいい流れてきていたので、レースでは楽をさせてもらえると思いましたが、残念ながらそうはなりませんでしたし、プレッシャーもある中で最後トップでフィニッシュできたのは自分の中でも大きかったです。
いいスタートを切ることが出来たんですが、前でスピンしているクルマがあって、それをよけている間に39号車に前に行かれてしまいました。ペースには自信があったので、落ち着いていこうと思っていたら、前のクルマが止まりきれなくて、またリードが戻ってきました。
第1スティントはペースが良かったので本当はもっと差を広げたかったんですけど、中々トラフィックの引っかかり方が良くなくて、思ったほどリードが広げられなかったのは気がかりでしたが、ジェームスがいい仕事をしてくれて、トップでバトンを受け取って、大嶋に追いつかれたんですけど、次第にペースを上げることが出来て、最後は立川さんとバトルになりました。タイヤマネジメントには自信を持って走っていましたが、最後まで気は抜けませんでした。ピットストップで差を築くことが出来たのは大きかったと思うので、そこはチームに感謝したいです。
ジェームス・ロシター
gt_r02_r_pc-rossiter 素晴らしいチームで走るために、そしてそこで勝つために日本に来て、それが実現できたのはとても嬉しいです。
個人的にも久しぶりの優勝だったし、レクサス勢は全て完璧な走りを見せていたので、非常に強いな、と思っていました。そこで一貴選手と一緒に勝つことが出来て嬉しいです。サンキュー、カズキ。
ニュータイヤで走り出すのは大変でした。アウトラップは特に集中して慎重に走りました。そしてGT300のトラフィックも心配で、特に最後のセクターでタイムをロスしてしまいました。出来るだけタイヤを大事に、ミスをせず、トップでクルマを戻したいと思っていましたが、最後の2周でトラフィックに引っかかって38号車とのギャップが縮まってしまいました。
交替してからはモニターを見ていて非常に緊張しました。乗ってるよりもです。あんな重いをするんだったら自分が乗っていた方がいいと思ったくらい緊張しましたよ。
GT300クラス優勝 #31Panasonic apr PRIUS GT
新田守男
gt_r02_r_pc-nitta 正直可能性が薄いかなという状況で。CR-Zがかなりペースも良くて、去年同様「2位なのかな?」という気持ちもありましたけど、最後までとにかく諦めないでプッシュして、もし何かチャンスが拾えるなら、拾えるような状況を作れるまで諦めないで頑張ろうと思ってやりました。みなさんからハイブリッド対決ということでさんざん煽っていただいて(笑)気持ちを入れてもらいました。CR-Zより我々の方が早く登場しましたが、勝てそうで中々勝てないレースが続いて、なんとかハイブリッドで最初に優勝したいと思ってやってきたことが、本当にミラクルだと思いますけど、そのミラクルが僕たちのところに転がり込んできて、それを拾えたということが凄く嬉しくて。
バトルして勝ったら嬉しかったんでしょうけど、幸運の女神が微笑んでくれたというのが嬉しくて。
プリウスを応援して下さった皆さん、このハイブリッドに関わってくれたトヨタのスタッフの皆さん、本当に徹夜の連続で頑張って下さったので、この優勝をプレゼントできたことが非常に嬉しいです。
嵯峨宏紀
gt_r02_r_pc-saga 正直流れの良くない週末で、ウォームアップも芳しくない順位だったんですけど、終わってみればこの位置にこれたというのは奇跡に近いような出来事だと思っていますし、3年前にaprというチームに在籍することが出来るようになって、去年から新田さんとチームを組むことになったんですけど、過去に高木真一さんというベストパートナーと組んでらっしゃった訳ですが、僕として何が出来るか、チームにとって何がベストかを考えて一年間続けてきたんですけど、今回優勝したことで少しは(高木選手に)近づくことが出来たのかな?という思いはあります。
何より、このプロジェクトにトヨタのハイブリッドチームの皆さんが凄く頑張って取り組んできて下さったので、本当に感謝の気持ちで一杯です。
今回優勝することが出来ましたので、今後は、プリウスは非常に完走率が低いので、これから信頼性を上げていって、シーズンを通して戦える体制をチーム一丸となって作っていきたいと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝 レクサス勢が1-2-3-4フィニッシュ!チームトムス2年半ぶりの勝利

2013スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の決勝レースが4月29日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#36PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)が110周の戦いを制し、チームトムスにとっては2年半ぶりの勝利を挙げた。
GT300クラスは#31Panasonic apr PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)がハイブリッド車で初の優勝をものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:土曜日/31,600人、日曜日/48,500人 二日間合計/80,100人)

gt_r02_r-gt500start

gt_r02_r-gt300start

gt_r02_r-17

gt_r02_r-36

gt_r02_r-38

gt_r02_r-6

gt_r02_r-31

gt_r02_r-16

gt_r02_r-86

gt_r02_r-500winner

gt_r02_r-300winner

gt_r02_r-500.podium

gt_r02_r-300podium

決勝レースは晴天の下、午後2時にスタートした。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの#36ペトロナスSC。スタートドライバーは中嶋一貴が担当。
中嶋は9周目の最終コーナーでスピンしていた#31プリウスを回避した際に一旦は#39デンソーSCの石浦宏明に先行されるが、11周目の同じ1コーナーで同じくGT300車両に詰まった石浦がオーバーランしたことで、再びトップを奪い返す。
その後方では#23モチュールGT-Rのロニー・クインタレッリと#6エネオスSCの大嶋和也が激しい3位争いを展開、11周目に大嶋がクインタレッリを攻略して3位に浮上する。
更に大嶋は前を走る石浦との差を詰めていき、23周目の最終コーナーで前に出た。
3位に後退した石浦はそこから一気にスローダウン、25周目に早めのピット作業を行い、脇阪寿一を送り出す。
この時点でタイヤが限界に来ていた模様だ。

トップの#36ペトロナスSCは39周終わりでピットイン、ロシターに交替するが、アウトラップで追いついてきた#39デンソーSCに100Rでかわされて2位に後退してしまった。
しかし最初のピットストップを前倒しにした#39デンソーは67周終わりで2度目のピットインを余儀なくされ、この間に#36ペトロナスが再びトップに立つ。後方には67周目の1コーナーでオーバーランした#6エネオスSCに変わって3位に浮上した#38ZENT SCが続く。

上位2台は78周終わりで同時にピットイン。ここで給油量をギリギリまで切り詰めた36号車の作業時間は34秒。
38秒を費やした38号車に対して4秒のマージンを得て、中嶋はトップでピットアウト。
そして38号車の最終スティントを担当した立川との間には3周早く作業を済ませていた#6エネオスSCを駆る大嶋が割って入った。

タイヤを労り、燃料をセーブしつつ、周回遅れをかわしていく中嶋と大嶋の差は80周を終えた時点で僅か0.8秒。
しかしそこから中嶋は1分33秒台のタイムを連発、一気に大嶋を突き放しに掛かった。
逆に大嶋は84周目の最終コーナーで立川にインを突かれて3位に。
この時点で中嶋との差は5秒近くに広がっていたが、燃料をセーブしながら走る中嶋を立川が猛追、105周を終えたところで両者の差は僅か0.967秒に急接近した。

しかしゴールまで燃料がもちこたえるとの確信を得た中嶋は再びそこからペースを上げ、107周目からは1分33秒台を連発、最後は立川との差を3.373秒まで広げてチェッカーを受けた。
シリーズ戦での勝利はチームトムスにとっては2010年10月の第8戦もてぎ以来のもの。
2011年から加入した中嶋や、今年スーパーGTにデビューしたロシターにとってはもちろん初のGT500優勝だ。
また2位には#38ZENT 3位には#6エネオス、4位には#39デンソーとレクサスSC430が上位4位までを占め、ホームレースで圧勝劇を演じた。
予選でのトラブルから最後尾スタートとなった#37KeePerも着実に順位を上げ、最後は5位を走行する#12カルソニックGT-Rの背後を脅かしつつ、6位でフィニッシュしている。

なお、ホンダHSV勢の最上位は前戦優勝の#100レイブリックHSVの獲得した8位だった。

一方GT300クラスは、予選2番手からスタートした#16無限CR-Zがホールショットを奪うと、その後も着実に後続を突き放し、一時は2位以下に40秒以上のリードを築き上げたが、レース終盤になって16号車は予定外のピットインを強いられる。
原因はタイヤカスを拾ったことによるフロントタイヤのバイブレーション。
無限のピットクルーは大急ぎでタイヤ交換を済ませて武藤英紀をピットに送り出したが、時既に遅し。
#16無限CR-Zはトップから16秒遅れの2位に後退してしまった。

代わってトップに立ったのは、同じハイブリッド車の#31プリウスだった。
31号車はスタートを担当した新田がレース序盤に最終コーナーでスピン。ここで一旦は18位まで後退したが、そこから着実に順位を上げ、また上位陣にタイヤバーストが相次いだこともあって41周目には2位に浮上する。
#16無限CR-Zが後退してからは1周あたり約1秒のペースで差を詰められたが、何とか最後まで逃げ切ってハイブリッド車として初めての優勝を、CR-Z勢に先んじてホームコースの富士で獲得した。
2位は#16CR-Z、3位には#86クリスタルクロコランボルギーニGT3が入った。

なお、ポールシッターの#61スバルBRZはメカニカルトラブルのため僅か3周でレースを終えている。

5月に予定されていた韓国大会が延期となったため、スーパーGTの次なる舞台はマレーシアのセパンサーキットとなった。
6月16日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI
Motorsports Forum

Inter Proto Series | SUPER GT

新カテゴリー「インタープロト・シリーズ」が発足

スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」が開催されている4月29日、富士スピードウェイは新しいレースカテゴリー、"Inter Proto Series"の開催を発表、2台のデモカーを場内で公開した。

inter_proto-02 inter_proto-01

このシリーズは以前より関谷正徳氏(PETRONAS TEAM TOM'S スーパーGTチーム監督)が提唱し、3年の歳月をかけて車両開発を進めてきたもの。
富士スピードウェイ周辺のレーシングガレージが長年培ってきた知識と技術を集結し、設計・制作された車両はカーボンモノコックとパイプフレームのハイブリッド構造のシャシーに3,950ccのV6エンジンを搭載している。
初年度は8台の生産が予定されているとのこと。

レースはジェントルマンドライバーとプロドライバーがペアでマシンをシェアする業界初の「プロ・アマシリーズ」として毎戦二日間で開催される。
1日目はジェントルマンドライバーによる予選と決勝(10Lap)、2日目はそれぞれが決勝レースを行う(ジェントルマン15Lap,プロ22Lap)

今シーズンは6月22〜23日の富士チャンピオンレースで開幕、以降第2戦を8月24〜25日の富士チャンピオンレース、第3戦を9月21〜22日にアジアンルマン第5戦と併催で実施する。

お問い合わせは運営事務局(Inter Proto Motor Sport事務局/Tel 0550-84-0512)まで。

Text : Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER FORMULA | SUPER GT

SGT:GTA定例会見 DTMとのエンジン規定統一に向けては更なる話し合いが必要か

今回のGTA定例会見では、2014年からスーパーGTとスーパーフォーミュラで導入が決まっており、DTMでも導入が噂されている2Lターボエンジンについても坂東正明代表が言及した。

日本においてはNRE(Nippon Racing Engine)として2014年導入を目指し、各メーカーで開発を進めている2L直列4気筒ターボエンジンだが、DTMでは2015年からの導入を考えているという。
しかし基本骨格を決めた後はある程度各メーカーに開発の自由度を残したいGTAの方針とは異なり、DTMを運営するITRは車体同様に共通部品を増やし、イコールコンディションに近づけたい意向があるようだ。
そのため、それぞれに参加するメーカーが今後交流していく上ではすりあわせ作業が必要となることが予想される。

こうした件も含めて、今年7月にはITR側からメルセデス、アウディ、BMWから各一人、GrandAm、GTAの代表者で会議を行うことになっているとのことだ。

この話し合いが決着し、GT500クラスに海外メーカーの参戦が実現すればスーパーGTは今まで以上に盛り上がりそうだ。

Text : Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:GTA定例会見 GT300共通シャシーは近日公開予定

富士スピードウェイで4月29日に行われたGTアソシエイション(GTA)による定例会見において、坂東正明代表はGT300クラスにおけるBOP(性能調整)にも言及。併せて、以前から計画されているマザーシャシーの進捗状況についても明らかにした。

まずBOPについては、実施のタイミングや各チームのホモロゲーションの取得などの面でFIAの対応が遅れがちであるとのこと。間に合わない場合は北米のGrandAmシリーズなどを参考に対応しているのが実情だが、今後も方針としてはFIAによるBOPを推奨していくとのことだ。
また今回、#61スバルBRZがポールポジションを獲得するなどJAF-GT勢が健闘していることについても「GT3に漸く追いついてきた」と調整の成果を評価しており、今後もより多くのJAF-GTに参加して欲しいと語った。
同時に、ニッサンだけでなくトヨタやホンダからもGT3仕様が出てくることも希望するとのこと。

また、JAF-GTの共通シャシー(マザーシャシー)については、8月をめどにモノコックが完成する見込みであり、最初の1台となるトヨタ86のデザイン画は来月にも公開できるだろうとのこと。
今後はこのシャシーをベースに様々なボディを取り付けてレースで使用していく方向だ。

Text : Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:GTA定例会見 タイでの開催案が浮上

GTアソシエイション(GTA)は4月29日、スーパーGT第2戦の開催されている富士スピードウェイで定例会見を行い、5月に予定されていながら延期となった韓国大会の状況を始めとする今後の海外展開について坂東正明代表がコメントした。

まず4月18日に延期が発表された韓国大会については、現地プロモーターとの契約において、いくつか合意に至らなかった条項があり、時間的な制約も考慮して今回は残念ながら延期という結論になったとのこと。
しかしGTAとしては今後も開催に向けて交渉を継続していくとのことで、「決して諦めた訳ではない」と坂東代表は強調した。

10年以上の開催実績を持つマレーシアのセパン大会についても、昨年で一旦契約期間が終了し、改めて交渉を始めているとのこと。これまで「レース開催を通してのマーケティング」という側面から様々な取り組みをしてきたが、中々思うような結果がだせていないこともあり、交渉は難航している模様。
ただし今シーズンの第3戦については開催が決定している。

またこの他、タイでのレース開催という計画もあるようだ。
バンコックの東300kmにあるブリーラムという都市でヘルマン・ティルケ設計のサーキット建設が予定されており、来年の5月に竣工するという。
ブリーラムはサッカークラブがあり、日本との交流も盛んとのことであり、日本の自動車メーカーにとってもタイは生産拠点や市場としてなじみ深い国。
GTAとしてはここでのシリーズ戦開催を模索しているとのことだ。

Text : Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第2戦富士フリー走行 GT500は#23モチュール、GT300は#7Bonds。両クラス揃ってニッサンGT-Rがトップタイム

スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の決勝前フリー走行は#23MOTUL AUTECH GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が1'33.379でトップ。GT300も#7OGT Bonds Racing GT-R(イゴール・スシュコ/井出有治組)が1'38.779でトップと、両クラスでニッサンGT-Rが速さを見せつける結果となった。

gt_r02_f_23 gt_r02_f_7

決勝日を迎えた富士スピードウェイも昨日に続いて快晴。降水確率は午前午後とも0%という絶好のレース日和となった。
決勝前フリー走行は午前8時30分より30分間で、その後のサーキットサファリは午前9時10分より15分間で行われた。

公式予選ではレクサスSC430の速さが目立ち、フロントロー独占という結果に終わったが、このセッションではニッサンGT-R、ホンダHSVも好タイムを記録、上位に名を連ねた。
序盤トップに立ったのは#12カルソニックGT-R。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが1'33.661を記録、立川祐路の駆る#38ZENT SCが1'33.672で続き、3番手には1'33.891で本山哲の駆る#1REITO GT-Rがつける。

予定時間の丁度半分が経過した当たりで各車次々にピットイン。ピット作業の練習とドライバー交替を行った。
すると残り5分を切ったところでクインタレッリが1'33.379を記録、#23モチュールGT-Rがトップに躍り出る。
続いてジェームス・ロシターも1'33.608とタイムを縮めて#36ペトロナスSCを2位に押し上げ、#12カルソニックGT-Rは3位でこのセッションを終えた。

GT300クラスはこのレースから#7Bonds GT-Rに加入した井出有治がブランクを感じさせない快走を見せ、昨日の予選タイムを上回る1'38.779を叩き出してトップで走行を終えた。
2番手にはポールシッターの#61スバルBRZが続き、#31プリウスが3番手だった。

第2戦決勝はこのあと午後2時より110周(500km)で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式予選 ポールシッターのコメント

gt_r02_q_pc-pps gt_r02_q_pc-500pp gt_r02_q_pc-300pp

GT500クラス #36PETRONAS TOM'S SC430
中嶋一貴
gt_r02_q_pc-nakajima GT500での初ポールを富士でとることが出来て良かったです。チームにとっても10年近い間が空いていたので。
37号車がトラブルで止まってしまいましたけど、これで悪い雰囲気も吹き飛ばせたんじゃないでしょうか。
クルマは文句のつけどころの無い仕上がりでしたが、他にも富士が得意なドライバーが沢山いたので、どちらかというと、ポールが獲れてほっとしている感じですね。トラブルで公式練習は充分に走れませんでしたが、そこは2台体制の強みで37号車のデータを移植してくれば大丈夫だと思います。
明日もこの位置からスタートして、そのままこの位置で戻って来れたらと思います。ミスさえしなければずっと前にいられる筈です。
ジェームス・ロシター
gt_r02_q_pc-rossiter 最後の5分間で赤旗中断になり、たった1ラップで勝負しなければならなくなりプレッシャーを感じましたが、クルマが完璧だったのでQ2に進むことが出来ました。一貴選手もポールをとってくれてハッピーです。
富士は去年WECで走ったことがありますけど、スーパーGTでは初めてでした。
明日はいいスタートを決めて、いいラップを刻んで、ピットストップも上手くいけば勝てると思いますよ。
GT300クラス #61SUBARU BRZ R&D SPORT
山野哲也
gt_r02_q_pc-yamano 信じられないくらいの嬉しさです。2戦連続のポールなんてGTでは中々出来ないことですから、驚きつつも嬉しく思います。Q2では孝太選手が凄い走りをしてくれて、モニターで区間タイムを見ていて「どんな運転をしたらあんなタイムが出るんだ?」とずっと思っていました。
Q1では、とにかくQ2に進んで孝太選手に気持ちよく走ってもらうことと、同時に50%の確率でQ1で使ったタイヤを決勝で使うことになる筈なので、傷めないように心がけて走りました。ここまでの感触では強いタイヤを選んできたと思っています。
佐々木孝太
gt_r02_q_pc-sasaki ポールが穫れるなんて本当に思っていませんでした。ましてや苦手な富士ですから。チームがクルマを仕上げてくれて、ミシュランタイヤとのマッチングも良かったのかなと思います。
扁桃腺が腫れて40度の三日続いたので先週の水曜まで入院していたんです。スーパー耐久のチームには迷惑をかけましたが、今週末もチームの皆さんにフォローしていただいて、本当に恵まれたチームでレースをしているなと思います。
今回はポールポジションは難しいだろうと思いましたが、とにかく一つでも前に行こうと。公式練習でいい感じをつかんで、得意な区間でタイムを稼ごうとプッシュしました。
決勝はまだ未知数だし、勝つ自信はありませんけど、表彰台には上がりたいと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式予選 #36中嶋一貴(ペトロナスSC)がGT500初ポール!GT300は#61BRZが2戦連続のポール獲得!

2013スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」は#36PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)がポールポジションを獲得。トムスとしては2004年以来、中嶋にとってもGT500で初のPP獲得となった。
GT300クラスは開幕戦岡山に続いて#61SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太組)が2戦連続でポールを獲得した。
(天候:晴れ コース:ドライ)

gt_r02_q-36

gt_r02_q-39

gt_r02_q-23

gt_r02_q-61

gt_r02_q-16

gt_r02_q-55

公式予選は午後2時よりQ1とQ2のノックアウト方式で行われた。

予選Q1は各クラス15分間の走行。
今回もGT500は上位8台、GT300は13台が次のQ2に駒を進める。
最初に行われたGT300の走行は、開始10分で千代勝正の駆る#48DIJON GT-Rが1'38.879でトップに立つと、それを#3S ROAD GT-Rの佐々木大樹が上回る展開に。公式練習でタイヤバーストを喫してリヤフェンダー周りを大きく破損した3号車だったが、修復が間に合ったようだ。
3番手には#33ハンコックポルシェの藤井誠暢がつけ、前回PPの#61BRZもあわやQ1落ちかと思われたが、最後の最後に山野哲也が10番手に滑り込んだ。
一方、岡山を制した#11ゲイナーSLSはウェイトハンデの影響もあってか18番手に終わった。

続いて行われたGT500クラスの走行は、開始10分過ぎに#37KeePer SCがメカニカルトラブルにより最終コーナー立ち上がりでストップ。この回収のために赤旗中断となってしまう。
この時点では#18ウイダーHSVの山本尚貴が1'32.924を記録した以外は漸くタイヤのウォームアップが終わったところというタイミングであり、各チームとも残り5分で仕切り直し。僅かな時間でいきなり全開アタックを強いられることになってしまった。
そうした中でトップに立ったのは脇阪寿一が1'31.977を叩き出した#39デンソーSC。ロシターの駆る#36ペトロナスSCが2番手につけ、#12カルソニックGT-Rの松田次生が3番手。
一方ホンダ勢は、前回優勝の#18ウイダーHSVが7位に踏みとどまった他は揃って下位に沈み、ここで予選を終えてしまった。

赤旗中断の影響もあり、予選Q2の開始時刻は予定より10分遅れて午後2時50分に開始された。
GT300クラスはJAF-GT勢が好タイムを連発、一時は#16無限、#55ARTAのホンダCR-Zがフロントローを独占するかと思われたが、終盤になって#61BRZがトップに躍り出た。Q2を担当した佐々木孝太は扁桃腺の疾患で水曜日まで入院していたという状態であるにもかかわらず、最後にはコースレコードとなる1'37.610を叩き出し、前回の岡山大会に続いて2戦連続のポールポジションを獲得してみせた。
2位には#16無限、3位には#55ARTAとCR-Zが続き、#52OKINAWA-IMP SLSの竹内浩典を挟んで5位に#31プリウスの高木真一と、JAF-GTが本来不利な筈の富士で上位に名を連ねる結果となった。

続いて行われたGT500の予選Q2はスパ・フランコルシャンで行われる世界耐久選手権第2戦を間近に控え、日本とヨーロッパを慌ただしく往復している中嶋一貴がその疲れを感じさせない見事な走りで1'31秒大前半のタイムを連発。おしくもコースレコードには届かなかったものの1'31.040と2位以下をコンマ4秒近く突き放してGT500のシリーズ戦では初めてのポールポジションを獲得してみせた(JAFグランプリでは獲得経験あり)。同時にこれはチームトムスにとっても2004年以来、レクサスSCを使い始めてからは初めてのPPでもあった。
2番手には昨年この富士で優勝している#39デンソーSCの石浦宏明が続き、レクサスSC430がホームコースの富士でフロントローを独占する結果に。
昨年のドライバーズチャンピオン、ロニー・クインタレッリの駆る#23モチュールGT-Rが3番手につけた。

第2戦決勝は明日午後2時より110周(500km)で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式練習 レクサスSCが上位独占!トップは#38ZENT

スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」の公式練習が4月27日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)が1'31.760を記録してトップに。以下5位までをレクサスSC430が独占する結果となった。
GT300クラスは#61SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太組)が1'38.880でトップだった。

gt_r02_p_mt-fuji

gt_r02_p-38

gt_r02_p-61

gt_r02_p-38b

gt_r02_p-61b

毎年大勢の観客で賑わうゴールデンウィーク恒例の富士500kmは、今年も前夜から泊まり込みで開門を待つ車が多数詰めかけ、ゲート前の通路では収まり切らずに道路を挟んだ向いの臨時駐車場に溢れ出す事態に。
このためゲートオープンは早朝の4時30分に行われ、レースファン達はまだ暗いうちから思い思いの観戦ポイントに陣取って走行の開始を待つことになった。

公式予選日の富士は雲一つない快晴。
2時間の公式練習は午前9時から行われた。
開始早々にトップに立ったのは#36ペトロナスSC。中嶋一貴が1'32.403を記録。
しかし2クラス混走終了間際に平手が1'31.943を記録して#38ZENT SCがトップを奪い取ると、専有走行にはいってからも立川が1'31.760とタイムを更に縮めた。#36ペトロナスもジェームス・ロシターが終盤1分31秒台にタイムを縮めるも一歩及ばず、以下、#39デンソー、#6エネオス、#37KeePerと公式練習はレクサスSC430がトップ5を独占する結果となった。
ニッサンGT-Rの最上位は#23モチュールの6位、ホンダHSV-010の最上位は#17ケーヒンの7位だった。

GT300クラスは序盤に#48DIJON GT-Rの千代勝正が1'39.053でトップに立ったが、こちらも終盤に#61BRZの佐々木が1'38.880を記録してトップに立った。
2位には#16無限CR-Zがつけ、JAF-GTが1-2という結果に。
#48GT-Rは後半高森博士のスピンなどもあり、3位に終わった。

なお、#23モチュールGT-Rの関口雄飛は全開の岡山大会決勝で#32エプソンHSVと接触したためにモラルハザードポイントの累積が6となり、このセッションの走行を禁じる処置がとられた。
また、今季からGT300にスイッチしKRAFTからBonds Racingにチーム名も改まった#7OGT Bonds Racing GT-Rは折目遼に変わって今回から井出有治がステアリングを握っている。

スーパーGT第2戦は、このあと午後2時より公式予選がノックアウト方式で行われる。

Text :Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

sf_r01_r_pc_top3

優勝 #40伊沢拓也(ダンデライアン)
sf_r01_r_pc_izawa 絶対スタート決めるつもりでした。1周目で小暮さんとは作戦が違うのが判りましたが、最初から最後までプッシュし続けました。
小暮さんとは結果どうこうよりも、GTのチームメイトだし、最後はプライドだけで詰めていこうと思っていました。
小暮さんにトラブルがあってこういう結果になりましたが、僕としては勝負に勝ったことよりも走りで負けたという感じで、心の中では悔しく思っています。
ただ、シーズンオフにホンダさんがいいものを作って下さって、この結果を得られたので、そういう意味では嬉しいです。
2位 #20松田次生(インパル)
sf_r01_r_pc_matsuda 朝のフリー走行で新しいタイヤの状態を見るために最初から最後まで1セットで走ってみました。
スタートも決まって小暮選手の真横に並ぶとこまで行けて、3番手に上がれましたが、燃料が重いときにプッシュし続けたせいかフロントタイヤにブリスターが出来てしまって、クルマをコースに留めるのがやっとの状況になりました。
ピットでタイヤを交換した後も、また同じようにブリスターが出てしまい、レース後半は同じように厳しい状況になりました。
最後に小暮選手に追いつきましたが、最後までフェアに戦ってくれましたね。
ただ、今年のホンダは強くて、このままじゃやられる、と危機感を感じました。この3位は苦しい中での最大限の結果だと思います。同じトヨタエンジンで次の順位と言えば中嶋一貴選手の5位ですし。
3位 #32小暮卓史(ナカジマレーシング)
sf_r01_r_pc_kogure ご覧の通りで悔しいレースになりました。最後の最後にあんなドラマが待っているとは思いませんでした。
伊沢選手とは作戦が違っていたので、序盤からかなりプッシュしたんですが、予想以上に差を詰められました。
30周を過ぎた当たりから時折エンジンが吹けなくなって、最後の3周で上が全くつかえなくなりました。スイッチを切ったり入れたり、車体を揺すったりして治そうと思いましたが、駄目でした。
最後は山本選手を抑えるのが精一杯で3位に終わりました。
優勝チーム監督 村岡潔(ダンデライアン)
sf_r01_r_pc_muraoka ドライバーにはそれぞれの戦いがありましたが、チームとしてはスポンサーさん、ホンダさん含めて本当に総合力で勝ったな、というレースでした。
最後までトラブルを出さずに一定のペースで走り、トヨタさんにも勝てました。
今後も伊沢君にリードしてもらってタイトルを穫れればと思います。それまでは淡々と、ただし目標を高く持っていければ、と。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 トップ快走の#32小暮にまさかのトラブル!#40伊沢拓也が終盤大逆転で初戦を制す

全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦「鈴鹿2&4レース」の決勝レースが4月14日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#40伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)が終盤見事な逆転劇を演じて新名称となった最初のレースで優勝した。
2位もまたファイナルラップで見事なオーバーテイクをみせた#20松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)が入り、レースの大半をリードした#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は3位に終わった。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選21,000人、決勝29,000人、二日合計50,000人)

sf_r01_r_start3

sf_r01_r_32vs40

sf_r01_r_40

sf_r01_r_20

sf_r01_r_32

sf_r01_r-16

sf_r01_r-1

sf_r01_r-19

sf_r01_r-8

sf_r01_r-7

sf_r01_r-15

sf_r01_r_finish

sf_r01_r_winner

sf_r01_r_podium

1996年から昨年までフォーミュラニッポンとして開催された国内トップフォーミュラは今シーズンから新たにスーパーフォーミュラという名称で開催されることになった。
その最初のレースの舞台は鈴鹿サーキット。全日本ロードレース選手権JSB1000と併催で恒例の2&4レースとして行われた。

決勝レースは午後2時30分スタート。久々に51周300kmでの戦いとなった。
ホールショットを奪ったのはポールシッターの伊沢。しかし2周目の1コーナーで早くも小暮が大外から伊沢をかわし、1周あたり1秒のハイペースでギャップを広げていく。
この時点で両者の作戦の違いは露になった格好だ。

軽めの燃料搭載量で逃げを打つ小暮は22周終わりでピットイン。ここで34秒と給油時間を長めにとってコースに復帰した。
対する伊沢は27周終わりでピットへ。こちらは作業時間20.2秒とほぼ満タンでスタートした格好だ。
伊沢はピット出口では小暮に先行したものの、続くS字の一つ目でかわされてしまう。
この間に続々と各車のピット作業が行われ、32周終わりで#1中嶋一貴がピットインしたところで再び小暮がトップ、2位伊沢の順となった。
その後方には#20松田がつけ、#16山本尚貴が続く。
スタート時点で4位に居た#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラはピット作業で停止位置をオーバーしてしまい、この間に山本の先行を許してしまった。

伊沢に対して3秒前後のリードを保って周回を重ねていた小暮だったが、30周を過ぎたあたりから時折エンジンが吹けなくなる症状に見舞われる。
片っ端からスイッチ類を切ったり、車体を揺すったりして復旧を試みたものの、症状は次第に悪化。
35周目あたりから伊沢とのギャップも徐々に縮まり始める。

更にその後方では山本が松田を猛追。
2秒以上あった差は38周目に1.7秒に縮まり、40周目に0.8秒、44周目には0.5秒を割り込んだ。
オーバーテイクボタンを使って逃げを打つ松田に対し、山本は周回を重ねるたびに区間ベストを更新して食い下がる。
その前方では伊沢が47周終わりで1.9秒差と少しずつ小暮との差を縮めていた。

そして遂に49周目。小暮と伊沢の差は1.097秒となった。
この辺りから小暮のエンジンは完全に高回転域が使えなくなり、ショートシフトで懸命に逃げる小暮と追い上げる伊沢の差はみるみる縮まっていき、50周目には完全にテール・トゥ・ノーズの状態に。
そして遂に130Rで伊沢がオーバーテイクボタンを作動させながらアウトから小暮を抜き去ってトップに立つ。
更に後方からは接近戦を展開しながら松田、山本の3位争いが小暮に急接近してきてファイナルラップへ。
そして最後のシケインで松田がオーバーテイクシステムの最後の一発を使って小暮に並びかけ、アウトから抜き去っていった。

この間に伊沢は後続を突き放してフィニッシュ。
昨年の最終戦第1レースに続いてトップフォーミュラ通算3勝目を挙げた。
2位に松田、小暮は最終コーナーで並びかけようとする山本を抑えてどうにか3位表彰台をものにした。

なお、このレースがデビュー戦となった2012全日本F3チャンピオンの#7平川亮(KYGNUS SUNOCO TEAM LeMans)は8番手スタートから一時順位を落とすも粘り強く300kmを走りきり、8位入賞で第一歩を記した。
また、昨年に続いてスポット参戦したインディカ-ドライバーの#15佐藤琢磨(TEAM無限)はスタート違反によるドライビングスルーペナルティーの影響もあって15位に終わっている。

スーパーフォーミュラ第2戦の舞台は九州のオートポリス。
6月2日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝 各クラス上位3人のコメント

優勝 #36中山雄一(トムス)
f3_r02_r_pc_nakayama 昨日はスタートが駄目で2位に落っこったんですけど、今日もそんなにいいスタートじゃなくてチームメートの方が動き出しは良かったんですが、前に出ることが出来ました。
後半はタイヤの状態が悪くなってペースが落ちました。僕より3番手のドライバーの方がいいペースで走っていましたから、そうなった原因をこれから探っていきます。
タイヤの状態がいい時はクルマのバランスも良かったんですが、予選使ったタイヤが熱の入れ方が不安定だったのもあったからか、レース後半でタイヤがタレてしまいました。
今シーズンはオフのテストからクルマの状態がよく、新しいエンジンもトラブルが無く、しっかり走り込めていますから、後は自分が予選、決勝とベストを出せるかだと思います。
2位 #37勝田貴元(トムス)
f3_r02_r_pc_katsuta 昨日と同じでスタートが重要だと思っていたので、今日もスタートを決めれるようにと思っていたんですが、失敗してしまって真横に並ぶまではいかず1コーナーを2位で通過してしまいました。
昨日以上にタイヤマネジメントが大事だと思っていたので、序盤はなるべくタイヤを傷めないように、アタックをしないよう、抑えるところは抑えて走っていたんですが、自分が気をつけていた以上にタイヤが消耗してしまい、レース中盤からバランスが崩れてしまって、デグナーで2回ミスをして止まりきれず、千代選手にも追いつかれてしまいました。
昨日に続いて勝ちたかったのに、勝てなかった。タイヤマネジメントなど、もっと勉強する必要があると判りました。
今週末は持ち込みからクルマの状態が良かったし、次のもてぎでもいい状態で走れると思うので、あとはタイヤマネジメントをしっかりやって走りたいです。
3位 #50千代勝正(B-MAX)
f3_r02_r_pc_chiyo 昨日はスタートを失敗して5位に落ちてしまいましたが、今日は上手く決まって3位に上がれました。
レース前半で離されてしまいましたが、昨日からセットアップを変えていったので後半のペースは良かったです。
テストではエンジントラブルなどもあってセッティングを煮詰めきれませんでしたが、今週末この結果で終われたんでチームや戸田レーシングさんには感謝したいです。
CクラスはNクラスのように自分の腕だけでは勝てなくて、クルマの開発も含めて勉強になります。
Nクラス優勝 #23高星明誠(NDDP)
f3_r02_r_pc_takaboshi 昨日スタートを失敗しましたが、レース後に長谷見監督にアドバイスを貰ったり、チームと話し合いをして今日のレースに臨みました。スタートで後続に追いつかれましたが、抜かれずにトップに立つことが出来ました。クルマのバランスがおかしくて、タイヤもバイブレーションが出ていましたが、最後まで走りきれました。
序盤は後続にコンマ3秒とか4秒しか差を付けられませんでしたが、後半に向けて差を広げることが出来たのは良かったです。
次のもてぎも得意なので、もっと差を付けられるように頑張ります。
Nクラス2位 #38ナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)
f3_r02_r_pc_nanin 昨日よりいいレースだったと思います。
スタートでミスをして10位か11位までドロップしましたが、そこから2台抜いてこのリザルトを得られたのは良かったです。
F3はダウンフォースが大きいので、まだタイヤマネジメントがうまくできていません。まだまだ勉強していきます。
次のもてぎではFCJと併せて5レース走る予定です。
着替えが大変ですけど、ヘルメットはそのままです。
Nクラス3位 #6小泉洋史(ハナシマ)
f3_r02_r_pc_koizumi 合同テストはまずまずの結果で終われたんですが、レースウィークに入ってからの流れが何をやっても悪くて、予選では赤旗を出して周りに迷惑をかけてしまいました。予選2番手を穫れましたが、悪い流れはそのままで、フライングでペナルティを受けてしまいました。
ですから今日のレースではチームのためにも結果を残したいと思い、スタートでフライングしないように注意していきました。こう言ってはあれなんですけど、序盤でナニン君には抜かれると思っていました。そこから後半に向けて挽回していくつもりでしたが、結局3位をキープする走りになってしまいました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝 #36中山がポール・トゥ・ウィン!昨日の雪辱を果たす

f3_r02_r_start1

f3_r02_r_start2

f3_r02_r_36

f3_r02_r_37

f3_r02_r_50

f3_r02_r_23

全日本F3選手権第2戦の決勝は#36中山雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)がポール・トゥ・ウィン。見事昨日の雪辱を果たした。
Nクラスは#23高星明誠(NDDP)が2位に14秒もの大差を付ける独走で昨日に続いて2連勝を飾った。

第2戦決勝は4月14日、午前10時20分より17周で行われた。
昨日スタートで#37勝田貴元の先行を許した#36中山だったが、今回も本人にとっては納得のいくスタートではなかったとはいうものの、なんとかトップで1コーナーに飛び込むことでき、その後はトップのまま快調に周回を重ねていく。

2番手につけた勝田はレース中盤までは中山とのギャップを2秒以内に留めていたが、予想以上にタイヤの消耗が激しかったため、レース後半に入って徐々にトップに引き離されてしまう。
更にはレース終盤、デグナー進入で止まりきれず、後続の#50千代勝正の接近を許してしまった。
それまで2秒以上あった両者の差は14周が終わった時点で1.3秒に。続く15周目には0.3秒と完全にテール・トゥ・ノーズの状態になった。
レース後半に焦点を当ててセットアップしてきたと語る千代はシケインや1コーナーでしきりに勝谷揺さぶりをかけたが、勝田もそこから懸命に踏ん張り、最後まで2位のポジションを守り抜いて17周を走りきり、昨日に続いてトムスが1-2フィニッシュを達成した。

Nクラスも昨日スタートで出遅れた#23高星がこの日はトップで1コーナーに飛び込むと、その後も後続に付け入る隙を与えず、最後は2位の#38ナニン・インドラ・パユーングに14秒の大差を付けてF3デビュー2連勝をものにしている。

次回の舞台はツインリンクもてぎでの3連戦。
5月11-12日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿フリー走行2回目 トップタイムは#3安田

全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦のフリー走行2回目が4月14日、鈴鹿サーキットで行われ、#3安田裕信(KONDO RACING)が1'40.298でトップ、2番手はスポット参戦の#2ジェームス・ロシター(PETRONAS TEAM TOM'S)だった。

sf_r01_f2_yasuda

sf_r01_f2_3

sf_r01_f2_2

sf_r01_f2_32

決勝日を迎えた鈴鹿サーキットも朝から快晴に恵まれ、最高気温は21℃に達すると予想されている。
決勝前のフリー走行は併催のスーパーバイク(JSB1000)の走行に続いて午前9時10分より30分間で行われた。

ところが、コースインが始まって間もなく、今シーズンからダンデライアンに加入した#41武藤英紀のクルマが駆動系のトラブルによりピット出口にストップ。武藤は1周もせずにクルマを降りることになってしまう。
一方、コース上では昨日の予選Q1でノックアウトされた#3安田が開始早々に1'40.298を記録してトップに躍り出ると、同じく予選Q1でクラッシュしてしまい14番手スタートに終わった#2ロシターも2番手につける。3番手には合同テストから好調で今回の予選でも2番手の#32小暮卓史がつけた。

なお、このセッションでは1分40秒台が5人、41秒台が6人、42秒台が6人、43秒台が1人という状況。
決勝レースのペースはだいたいこの辺りかと思われる。
今回は燃料タンク容量の調整は無く、最大で約110L(83kg)の搭載が可能。
周回数は51であるため、不足分の40Lを消費する15,6周から燃料を使い切る35,6周の間でピットストップが行われるものと思われる。
決勝スタートはこのあと午後2時30分だ。

Text : Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿決勝 各クラス上位3人のコメント

優勝 #37勝田貴元(トムス)
f3_r01_r_pc_katsuta 予選の1回目でスピンアウトしてしまい、ベストラップが刻めませんでした。このときにクルマを壊してしまって、時間が無かったのでそのままの状態で2回目の予選を走ったので、タイムが伸び悩んでしまいましたが、お昼の時間にチームの皆さんがクルマを直して下さって、決勝には万全の状態で臨みました。
スタートはイメージ通りにいって、中山選手の加速が鈍かったこともあり、上手く前に出ることが出来ました。その後は集中してミスをしないように心がけて走りました。2回ミスをして追いつかれましたが、他のドライバーも苦しいコンディションの中で走っていたので、最後まで抑え切れたのは良かったと思います。
今年から新しいエンジンを使いますが、チームがプロフェッショナルなので車両に関して不安はありませんでした。
チームに二人いるということも生かしてセッティングも進めていけました。
今回は運もよく、色々決まってトップに立てましたが、明日は今日みたいに上手く行くとは思えません。それでもチャンスがあれば抜きにいきます。落ち着いてレースを運べたらいいと思います。
2位 #36中山雄一(トムス)
f3_r01_r_pc_nakayama このオフは新しいトムスの作った新しいエンジンのテストも順調に進めてこられました。
今日はポールポジションからのスタートでしたが、新型エンジンになってパワーが上がった分、ホイールスピンを気にしすぎて、ストール気味になってしまって出遅れました。
決勝のペースは悪くなかったんですが、前のクルマの後ろにつくとダウンフォースが抜けてしまって、抜くことが出来ませんでした。
明日もポールからのスタートなので、そこでミスをしなければ勝てると思います。全てはスタートに掛かっていると思います。
3位 #8清原章太(HFDP)
f3_r01_r_pc_kiyohara スタートで出遅れてしまい、松下選手が上手く抜いていきましたが、中盤、後半と、おそらくタイヤマネジメントの違いだと思いますが、彼のペースが落ちてきたので抜くことが出来ました。
F3のクルマにまだまだ慣れていなくて、自分の走りに疎かな部分があるので、これからも課題を克服できるように頑張ります。
デビュー戦で表彰台に上がれて正直ほっとしていますが、まだ勝てていないので、勝てるように最善を尽くします。
Nクラス優勝 #23高星明誠(NDDP)
f3_r01_r_pc_takaboshi クルマは調子が良くて、予選では2位のクルマに1秒弱の差を付けられたので良かったです。
スタートでミスをして順位を落としましたが、気負うこと無く抜いていくことが出来ました。そこからは自分のペースを取り戻すことが出来たので、絶対にミスしないでポジションをキープし続けることと、後続を1周あたり1秒ずつ離そうという意識を持って走りました。
明日も持てる力を出し切って走ります。
Nクラス2位 #38ナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)
f3_r01_r_pc_nanin 今週末は自分のベストの走りが出来たのではないかと思います。去年からFCJで走っていますが、F3は全然違ってて、色んな勉強になりました。
今日の予選では1周しかアタックできなくて、ベストな結果を出せませんでした。
今はまだ、他のドライバーとファイトするよりも、自分のベストを尽くして走ろうと思っています。スタートでフライングしないよう、リタイヤしないようにと心がけて、セーフでフェアなレースをしたいです。
Nクラス3位 #30DRAGON(B-MAX)
f3_r01_r_pc_dragon 感無量です。完走することの大切さを皆さんに再認識してもらったレースになりました。
予選で失敗して飛び出してしまい、タイヤを4本駄目にしてしまったので、その後は最後までタイヤを温存するつもりで慎重に走っていたら、ここへ来ることが出来ました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿公式予選 予選上位3人のコメント

sf_r01_q_pc_top3

ポールポジション #40伊沢拓也(ダンデライアン)
sf_r01_q_pc_izawa 朝のフリー走行は3番手でしたが、クルマのフィーリングが悪くて、合同テストで36秒台で走った時のイメージが残りすぎてていまいち上手く行かず、攻めると滑ってしまい、何が何だか分からないような状態でした。それでもセッティングは大きく変えずに予選に臨みました。Q1はニュータイヤで出て行ったらタイミングが遅れてアタックできずにQ2を迎える形になって、僕としてはQ1でバランスを確認してQ2へというステップを踏みたかったのに、それができなくてヒヤヒヤしましたがなんとか通って、Q3は多少クルマをアジャストして走りました。1-2コーナー曲がったら思いのほか調子が良かったので、後は信じて頑張りました。先週のGTで一緒に走った小暮選手がずっと速かったので、「彼には負けたくないな」という思いが強かった気がします。
予選2位 #32小暮卓史(ナカジマレーシング)
sf_r01_q_pc_kogure 今日の走り出しから36秒台のイメージは無くて、全然フィーリングが変わっちゃったんですけど、それでも午前中はバランスが良くて、タイムも最後ハーフスピンしなければトップが穫れたと思います。
予選に関してはQ1でトップタイムを出して、Q2はセッティングを変えて試したら駄目だったので、元に戻してQ3を走りました。オーバーステアの出てる場所もあったんですが、自分の中ではタイムアタックはそこそこ決まったんですが、伊沢選手がトップでした。
彼とはGTのチームメイトで、切磋琢磨していきたいと思っていたので、こういう結果になったのは嬉しいです。
予選3位 #19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(チームインパル)
sf_r01_q_pc_oliveira ベースセットは合同テストのままで走り始めましたが、グリップレベルもギヤレシオも今日のコンディションに合っていなかったので、予選Q1,Q2,Q3と徐々にセッティングを詰めながら走りました。
Q3でいけるかな、と思いましたが、まだ理想とはほど遠い状態です。
1位と2位のドライバーはテストの時から速かったので、今日の3位という結果は悪くないと思います。
明日は長いレースになりますが、チームと色々戦略も考えているので自信はあります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿公式予選 GT開幕戦の優勝コンビがフロントロー独占!ポールポジションは#40伊沢

2013スーパーフォーミュラ第1戦「鈴鹿2&4レース」は、#40伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)が1'38.217のコースレコードを樹立してポールポジションを獲得。予選2位には#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がつけ、先週のスーパーGT第1戦の優勝コンビがフロントローを独占する結果となった。

sf_r01_q_40

sf_r01_q_32

sf_r01_q_izawa

sf_r01_q_kogure

sf_r01_q_oliveira

sf_r01_q-2

sf_r01_q_40b

sf_r01_q_32b

sf_r01_q_19b

sf_r01_q_pp_izawa

sf_r01_q_pp_izawa_muraoka

公式予選は4月13日午後1時50分よりノックアウト方式で行われた。

予選Q1

ここでは上位14台が次の予選Q2へ駒を進める。走行時間は20分間だ。
気温16℃、路面温度は29℃とまずまずのコンディションだったが、1分36秒台のタイムが続出した合同テストとはグリップレベルが違ったようで、各ドライバーとも朝のフリー走行からセッティングの修正に苦心したようだ。
そうした中、今回WEC第1戦シルバーストーンに出場するアンドレ・ロッテラーに変わってトムスの2号車に起用されたジェームス・ロシターがS字コーナーで激しいクラッシュを起こしたため、開始6分で赤旗中断となってしまった。
ロシターはこの時点で14位に相当するタイムを記録していたが、前後サスペンションとも大破させていたため、ここで走行を終えてしまった。
午後2時4分に走行は再開された。この時点では大半のチームがユーズドタイヤを使用した模様で、ラップタイムもトップの#32小暮ですら1'38.855と、午前中のベストタイムに遠く及ばない状況。
ここでは#3安田裕信、#11中山友貴、#31中嶋大祐、#62嵯峨宏紀、#18リチャード・ブラッドレーの5名が敗退することになった。

予選Q2

赤旗中断の影響でQ2は当初予定より8分遅れの午後2時28分より7分間で行われた。
最初にコースに飛び出していったのはルーキーの#7平川亮。昨年度の全日本F3チャンピオンで合同テストでも好タイムを連発していた平川は、ここでも6番手と健闘、見事デビュー戦にして予選Q3に駒を進めることになった。
インディカ-ドライバーの#15佐藤琢磨も1'38.570の好タイムを記録、一時リーダーボードのトップに躍り出るが、これを上回ってきたのが#16山本尚貴。このセッションは終わってみればTEAM無限の二人が1-2という結果になった。
ここでは#38平手晃平、#39国本雄資、#8アンドレア・カルダレッリ、#10塚越広大、#41武藤英紀が脱落。
しかし9位に終わった平手とトップ山本との差は僅か0.37秒という接戦だった。

予選Q3

ポールポジションを決める最後のアタック合戦は午後2時45分開始。
ここでもタイヤのウォームアップに2周を要し、残り2分を切ったあたりから、たった1周のアタックを行うことになる。
最初にアタックに入ったのは#40伊沢。全ての区間でベストタイムを叩き出し、1'38.217を記録。
結局このタイムを誰も上回ることが出来ず、スーパーフォーミュラ第1戦のポールポジションは伊沢のものになった。
そして2番手には#32小暮がつけ、3番手は#19J.P.デ・オリベイラという結果に。
奇しくもフロントローは先週岡山国際サーキットで行われたスーパーGT第1戦で優勝した#100レイブリックHSV-010を駆ったドライバー二人が占める結果となった。
なお、デビュー戦にしてQ3進出を果たした#7平川は結局このセッションを8位で終え、4列目から明日の決勝をスタートすることとなった。

第1戦決勝は明日午後2時30分より51周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Katsuhiko KOBAYASHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿公式予選 #36中山が2連続ポール獲得

2013全日本F3選手権第2戦の公式予選も#36中山雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)が第1戦に続いて2戦連続でポールポジションを獲得、#37勝田貴元も2位につけ、ここでもトムスがフロントローを独占した。

f3_r02_q_36

f3_r02_q_37

f3_r02_q_7

f3_r02_q_23

第1戦の公式予選から10分間のインターバルをおいて第2戦の公式予選が開始された。
走行時間は第1戦と同じく10分間だったが、全車がコントロールラインを通過してアタックに入った直後に#38ナニン・インドラ・パユーング(PTT SPIRIT)がヘアピン先の200Rでストップしたためにまたしても赤旗中断となってしまう。
パユーングはすぐに再スタートして自走でピットに戻ってきたため、直ちに予選は再開された。
残り時間は6分間だ。

走り始めて最初にタイムを出してきたのはここでも中山。
タイムは1'52.243と第1戦の記録には及ばなかったが、2位の勝田も1'53.194に留まったため、2戦連続でトムスがフロントローを独占することになった。
3番手には昨年FCJ参戦初年度でチャンピオンを獲得し、今季無限エンジンを搭載するHFDPからF3にステップアップしてきた#7松下信治がつけ、4番手には2011年にNクラスチャンピオンとなり、今季戸田エンジンを搭載するB-MAXから2年ぶりにF3に参戦する千代勝正がつけた。
Nクラスは#23高星明誠が2戦連続でトップとなっている。

第2戦決勝は明日午前10時20分より17周で戦われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿公式予選 コースレコード続出の中、#36中山がPP獲得!

4月13日、鈴鹿サーキットで行われた2013全日本F3選手権第1戦の公式予選は#36中山雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)が1'52.032のコースレコードを樹立してポールポジションを獲得したほか、上位3台が従来のコースレコードを上回る好タイムを記録した。

f3_r01_q_36

f3_r01_q_37

f3_r01_q_8

f3_r01_q_23

全日本F3選手権は今シーズンから世界に先駆けて新たなエンジン規定が採用された。(ユーロF3では来シーズンから導入予定)
排気量は2000ccまでと変わらないものの、直噴化され、量産ブロックの仕様義務が無くなり、エアリストリクター径も28mmと従来より2mm拡大されている。
これにより大幅なパワーアップが見込まれ、ラップタイムの向上が期待できる状況となった。
事実開幕前に行われた合同テストでも1分51秒台の驚異的なタイムが出ており、今週末も好タイムが大いに期待された。

そして実際に午前10時20分から行われた公式予選では、計測2周で中山が1'52.032を記録、#37勝田貴元も1'52.179で続き、トムスがフロントローをしめる結果に。
しかし勝田はこのタイムを出した直後に逆バンクでコースオフ、グラベルに捕まってしまう。
更にその先のデグナーでは#30DRAGONも飛び出しており、この2台を回収するために赤旗が提示され、予選は中断されてしまった。
結局、走行は再開されたものの残り時間は3分間と短く、各ドライバーともタイムアップを果たせぬまま予選は終了、中山がポールポジションを獲得。昨年終盤からの連勝記録を6に伸ばす可能性が大いに高まった。
またNクラスは今季FCJよりステップアップを果たした#23高星明誠が1'55.480でトップだった。

第1戦決勝はこのあと午後3時20分より12周で戦われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿フリー走行1回目 上位11名がコースレコード更新!トップは#16山本

2013スーパーフォーミュラ第1戦のフリー走行1回目が4月13日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、上位11名がコースレコードを更新、トップタイムを記録したのは#16山本尚貴(TEAM無限)で1'38.127だった。

sf_r01_f1_16 sf_r01_f1_20 sf_r01_f1_40

新たにスーパーフォーミュラという名称で開催される2013シーズン。
鈴鹿での開幕戦は恒例の2&4。全日本ロードレースとの併催だ。 
公式予選日は快晴。早朝に淡路島を震源とするM6の地震が発生してスケジュールへの影響が懸念されたが、フリー走行1回目は当初予定通り午前9時05分より1時間で行われた。

シャシー、エンジンは昨年のフォーミュラニッポンそのものではあったが、ブリヂストンタイヤの仕様が変わった影響もあってか、開始早々から各ドライバーとも好タイムを連発、開始わずか15分で#20松田次生が1'38.585とコースレコードを更新してトップに立つ。(従来のレコードは1738.700)
開始19分で#32小暮卓史が1'38.563と一旦は松田を上回ったが、松田は開始28分で1'38.504を記録、更に小暮は1'38.386にタイムアップ。ベテラン二人が周回を重ねるごとにタイムを上げてセッションは進行していく。

そして残り時間が5分を切ったあたりから各ドライバーが予選シミュレーションに入ると、#40伊沢拓也、#10塚越広大、#15佐藤琢磨らもコースレコードを上回るタイムを連発、終わってみればトップの#16山本から11番手の#41武藤英紀までがコースレコードを更新、14番手の#31中嶋大祐までがトップから1秒以内という大接戦で、午後から行われる公式予選が大いに楽しみな展開となった。

公式予選は午後1時50分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 優勝ドライバーのコメント

gt_r01_r_pc_winners gt_r01_r_pc_500_winners

GT500クラス優勝 #100RAYBRIG HSV-010
伊沢拓也
gt_r01_r_pc_izawa 昨年辛いシーズンを送ったので、このオフはホンダさん、ブリヂストンさんともに勝利のために開発に取り組んできました。そうした全ての思いがこの結果になったのかなと思います。
GT500クラスで一番勝利から遠ざかっていたチームなので、嬉しいの一言です。
レース前半はちょっとだけ順位を上げて3位につけましたが、その後18号車に抜かれてしまいました。そこからは兎に角前に離されないようについていってピットストップを引っ張りました。
今シーズンは絶対チャンピオンをとりたいです。ここで勝ったことでウェイトを積むことになりますけども、富士は得意なコースなのでこの勢いを保ってがんがん行きます。
小暮卓史
gt_r01_r_pc_kogure GT500に乗るようになって殆ど初めての移籍みたいなもので、オフのテストから新鮮な気持ちで取り組めました。
今日のレースでは色々ありましたが、勝てて良かったです。
終盤は17号車に迫られて、向こうの方が速かったのでこれは抜かれると思いました。雨が降ってきたせいでアトウッドはかなり滑りやすかったですし、ダブルヘアピンでは周回遅れを抜こうとしてアウトにはじかれたような格好になり、17号車に並ばれて接触してしまいました。悪いことしちゃったな、と思いましたがこれもレースかなと。
今年はHSVの最後の年なので、なんとしてもチャンピオンをとりたいです。
GT300クラス優勝 #11GAINER DIXCEL SLS
平中克幸
gt_r01_r_pc_hiranaka 一言でいうなら、ほっとしています。
すごく速いビヨンと組むことになって、チームに新しいメルセデスを用意してもらい、ダンロップさんも開発に力を入れていただいて、シーズンオフからテストで走り込んでいました。これで勝たないと今までやってきたことは何だったのか、ということになりかねないので、今回は優勝しか無いと思っていました。
オフのテストはもてぎで2日、鈴鹿で2日、岡山は4日です。こんなの走り込んだのは初めてです。
ビヨン・ビルドハイム
gt_r01_r_pc_wirdheim 去年のオフから大きな環境の変化があり、チームメイトも、クルマも、タイヤも違う中でシーズンをスタートすることになりましたが、チームはGT300ではベテランで膨大なテストスケジュールを用意してくれたので慣れる時間は充分にあると思ったし、チームメイトはフォーミュラニッポンをやってた頃からの親友なので、不安はありませんでした。
今週末はフリー走行のスピードを見た時点でいけると思いました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 チーム国光6年半ぶりの勝利!!#100レイブリックHSVが接戦を制す。

チーム国光6年半ぶりの勝利!!
2013オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月7日、岡山国際サーキットで行われ、#100RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/小暮卓史組)が接戦を制し、2006年9月の第7戦もてぎ以来、実に6年7ヶ月ぶりの勝利を挙げ、見事昨年の雪辱を果たした。
GT300クラスはGAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)が優勝。昨年はアウディR8、今シーズンはメルセデスSLSとクルマを変えながら岡山2連勝を達成した。

gt_r01_r_grid

gt_r01_r_500_start

gt_r01_r_300_start

gt_r01_r_100

gt_r01_r_17

gt_r01_r_23

gt_r01_r_11

gt_r01_r_4

gt_r01_r_87

gt_r01_r_winner

gt_r01_r_300_winners

gt_r01_r_500_podium

gt_r01_r_300_podium

決勝レースは晴天に恵まれたものの、強風と肌寒い気候の中、午後2時にフォーメーションラップを開始したが、最初の1コーナーで#32エプソンHSVがコースアウトしたこともあり、更にもう1周フォーメーションラップを行ってスタート。このため当初82周だった決勝レースは規定により1周減算され、81周で戦われることになった。

ホールショットを奪ったのはポールシッターの#23モチュールGT-R。
その後方では#32エプソン、#17ケーヒン、#100レイブリック、#18ウイダーの4台のホンダHSVが激しい2位争いを展開、5周目のヘアピンで#17ケーヒン、#100レイブリックが相次いで#32エプソンのインをつくと、つづくダブルヘアピンで#18ウイダーも32号車を攻め落として4位に。さらに15周目のダブルヘアピンで今度は#100レイブリックのインに#18ウイダーが並びかけて3位に浮上する。
今季チーム国光から移籍し、18号車のスタートを任された山本尚貴はそのままファーストスティントを42周まで引っ張ってピットイン。
この作戦が功を奏し、#18ウイダーHSVはフレデリック・マコヴィッキィがピットアウトした時点で実質2位に浮上した。

トップに立った23号車を駆るロニー・クインタレッリはこの間に後続との差を着実に広げ、43周まで引っ張って漸くピットへ。柳田真孝にステアリングを託した。
後半を担当した柳田もトップを快走。これにより一時は後続に6秒もの大差を付けるが、レースが終盤に向かうにつれてタイヤの消耗からか次第にペースが落ち、62周終了時点で2位#18ウイダーHSVとの差は3秒あまりに接近してきた。
18号車のすぐ後ろには小暮の駆る#100レイブリックHSVが迫り、激しくマコヴィッキィを追い立てる。そのすぐ後ろからは#17ケーヒンHSVを駆る塚越広大が2台の様子をうかがってついてきていた。

巧みなブロックで小暮を抑えに掛かるマコヴィッキィだったが、68周めのアトウッドカーブで痛恨の単独スピンを喫し、小暮と塚越の先行を許す。
2位に浮上した小暮は更にペースを上げ、トップを走る柳田を追いつめていく。
70周を終了した時点で2.8秒あった両者の差は71周目では2秒丁度。72周を終えた時点では僅か0.7秒、そして73周目には僅か0.3秒となり、完全にテール・トゥ・ノーズの状態になった。
更にこの頃からコース上には小雨が落ち始め、路面は次第に滑りやすく変化していく。
苦しい走りを強いられながら懸命にトップを守ろうと奮闘する柳田。
隙あらばノーズを突っ込もうと待ち構えている小暮。
その2台を後ろから冷静に観察している塚越。

3台による緊迫したトップ争いが動いたのは77周目だった。
ヘアピンの先のリボルバーコーナーで半ば強引に小暮が柳田のインをこじ開け、両者は並走状態に。
そのままパイパーを過ぎ、レッドマンを立ち上がってホッブスの手前で漸くトップに躍り出ると、その立ち上がりで塚越がすかさず柳田に並びかけ、2位を奪い取る。
スタートからトップを守り続けた23号車はここで一気に3位に後退した。

しかしバトルはまだ終わらない。
小暮と塚越の2台はテール・トゥ・ノーズのままファイナルラップへ突入。
レッドマンコーナーで周回遅れに詰まった小暮に果敢に仕掛けていった塚越だったが、小暮も懸命に抵抗。軽い接触もありながら2台は最終コーナーを駆け下りていく。
ここで僅かに小暮が塚越を引き離し、そのままフィニッシュラインへ。
塚越はわずか0.5秒及ばず、開幕戦を2位で終えた。
柳田は4.9秒もの大差を付けられながらもかろうじて表彰台の一角をものにした。

一方、GT300クラスはオープニングラップで#3SロードGT-Rがポールシッターの#61BRZを抜いてトップに躍り出ると、それをシーズンオフにタイヤテストを入念に行った#11ゲイナーSLSが11周目に抜いてトップに立つ。

#3GT-Rはスタートドライバーの星野一樹が#61BRZをヘアピンで抜く際に接触があったとして白黒旗の提示を受けた上、交代した佐々木大樹も同じく接触によりドライブスルーペナルティの裁定を受けたが、結局それを遂行する前に44周でストップしてしまった。
#61BRZもドライ路面でのペースに難があって徐々に順位を落とし、最後は5位でフィニッシュすることになった。
この2台に変わって2位争いを展開したのは#87ランボルギーニと#4初音ミクBMWだった。

トップに立った11号車はその後も後続との差を着実に広げ、最後は2位に11秒の大差を付けてフィニッシュ。昨年に続いて岡山2連勝を達成した。
2位には#4初音ミクBMW、3位には#87ランボルギーニGT-3が入った。

第2戦決勝の舞台は富士スピードウェイ。
4月29日決勝の500kmレースだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:ZFが2013年のシリーズ・パートナーに加わる

gt_r01_zf_

自動車関連備品の総合メーカーであるドイツのZF社は、2013年よりシリーズパートナーとしてスーパーGTに参画することを発表。
シリーズ第1戦の開催されている岡山国際サーキットにZFレースエンジニアリングGmbHのノルベルト・オーデンダールCEOが来訪し、同社のこれまでのモータースポーツへの関わりや、スーパーGTへの期待などを語った。
また同時に、同社のモータースポーツ活動を紹介するための日本語ウェブサイトがオープン。
スーパーGTの舞台裏をファンの視点で紹介してくれる「ZFスーパーGTレースレポーター」の募集を開始した。
興味のある方は(www.zfmotorsportsjapan.com )まで。

なお、スーパーGTでは2014年より導入されるGT500車両において、ZFクラッチを共通部品として採用することも併せて発表されている。

オーデンダールCEOのスピーチ(要約)
2013年はモータースポーツ活動を欧州以外、特に日本へ拡大するとても重要な年です。
ZFは世界に120の工場を持ち、72,000人の従業員が働いています。創立は1915年で、昨年の売り上げはおよそ170億ユーロで、ボッシュ、デンソー、アイシンらに続き、世界9位の規模です。
ZFにとってモータースポーツ活動は昔から重要であり、我々の製品ブランドの一つである「ザックス」のクラッチとショックアブソーバーは1937年の最初のメルセデス「シルバーアロー」で使用され、この数年はスーパーGTでも使われています。
ZFグループにはZFレースエンジニアリングという、モータースポーツ活動の全てを取り仕切る会社があり、F1のフェラーリ、WRCのフォルクスワーゲン、ル・マン24時間レースのアウディなどへ最先端のクラッチとショックアブソーバを供給していますし、DTMに参加する全ての車両にクラッチを供給しております。
昨年からは「ZFレースレポーター」という企画を始め、ファンの方々にDTMの見学と取材をしていただいております。
そして今年、スーパーGTにシリーズ・パートナーという形で参加させていただくことになりました。
アジア太平洋地域最大、かつ最も人気のあるハコのレースであるスーパーGTは、ZF製品の技術の先進性をお見せできる絶好の舞台です。同時に、スーパーGTのメディア露出と観客動員数の多さも、当社のコミュニケーション活動にとても役立つと考えております。
このたび、当社のモータースポーツ活動をご紹介する日本語のウェブサイトを立ち上げました。
このウェブサイトでは「ZFスーパーGTレースレポーター」の募集をしております。レポーターに選ばれたファンの方々には、スーパーGTの舞台裏をレポートしていただきます。

私たちはスーパーGTとの新しいパートナーシップと、エキサイティングな2013年シーズンをとても楽しみにしています。

まとめ & Photo: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第1戦岡山GTA定例会見 2014仕様は8月の鈴鹿1000kmで公開予定

GTアソシエイション(GTA)は4月7日、スーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで定例会見を開催。
来年から導入することになっている新規定のGT500車両や、共通規定での開催が発表されているDTM、Grand Amシリーズについての現状と今後の予定について坂東正明代表が明らかにした。

まず、新たに導入される共通モノコックについては5月中に各マニファクチャラーに1台ずつが供給されることになっており、既にITRに発注している共通部品とともに組み立てが完了した時点でそれぞれ1日4時間程度のシェイクダウンテストを行う予定だ。
メディアへの公開は既報の通り8月の鈴鹿1000kmでデモンストレーションランの形で行われる。

また、3月の26日にITRと調印式を行ったGrand Amシリーズについても、「北米地域でのレース開催は各メーカーやパートナーにとってもマーケティング的に大きな意義があり、世界一決定戦のような形での3シリーズの統一戦や各シリーズへの相互乗り入れができればベストだと前向きに考えている」と坂東代表はコメントした。

なお、先日DTMでテストを行ったDRSについては、「タイヤのレギュレーションが違うことから、もう少し実態がはっきりしてから考えたい。今すぐの導入は考えていない」としており、2リッター直4ターボというエンジンの規定についても、「向こうが導入時期を決定してから考えるが、当面は日本主導で譲るつもりは無い」とした。

その他、今年から開催されることになった韓国戦については、昨今の北朝鮮情勢なども鑑みて判断するが、当面は開催の方向で間違いないとのこと。
レースフォーマットも通常のシリーズ戦と同じく300kmのレース距離で開催される。

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第1戦岡山フリー走行 待望のドライ路面で#6エネオスSCがトップタイムを記録!

スーパーGT第1戦岡山のフリー走行は、終了間際に1'24.849を記録した#6ENEOS SUSTINA SC430(大嶋和也/国本雄資組)がトップタイム。
GT300クラスは#4GSR 初音ミク BMW(谷口信輝/片岡龍也組)がトップだった。

gt_r01_f_6 gt_r01_f_4

雨と強風により大荒れの展開となった公式予選日だったが、決勝日を迎えた岡山国際サーキットは雨も上がって青空が顔を覗かせてきた。
しかしそれでも路面は濡れたままの状態で、 午前9時15分からのフリー走行は各車浅溝タイヤを装着して走り始めることになった。それでも走行を重ねるに連れて路面は急速に乾いていき、10分をするとスリックタイヤを投入するチームが相次ぎ、それにつれて当初1分30秒台だったラップタイムも28秒、27秒、26秒と周回を重ねるに連れて上がっていく。
そしてチェッカーフラッグが提示された最後の周で#6大嶋和也が1分24秒849を記録。これがトップタイムとなった。
2番手には#24ミハエル・クルム、3番手には#23ロニー・クインタレッリとGT-R勢が続き、HSVの最上位は昨年型のエキゾーストシステムを搭載した#18ウイダーの山本尚貴だった。

一方、GT300クラスは公式練習でクラッシュした#55ARTA CR-Zやミッショントラブルにより予選アタックを途中で断念した#50アストンマーチンも修復が間に合って走行に参加、それぞれクラス22位、24位に入った。
クラストップは谷口信輝が1分30秒254を記録した#4初音ミクBMW、ポールシッターの#61BRZは山野哲也が1'33秒016で10位につけた。

第1戦決勝は午後2時より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式予選 ポールシッターのコメント

gt_r01_q_pc_pp gt_r01_q_pc_500pp gt_r01_q_pc_300pp

GT500クラス #23MOTUL AUTECH GT-R
柳田真孝
gt_r01_q_pc_yanagida 移籍して最初のレースで結果を出すことは僕らにとってもチームにとっても重要だと思っていましたが、まさかQ1の結果で決まるとは思わなかったので、落ち着いてタイムを出しにいっていました。
ロニーや、チームと一緒にやってきた結果が出たのかなと思います。
ニスモに移籍したからどうこう、というのは正直ありませんでした。やるべきことをやって、チームと一緒になって取り組む。それだけです。
テストを含め、今までやってきたこと、一緒になって頑張れば結果は残るということでしょうね。
ロニー・クインタレッリ
gt_r01_q_pc_quintarelli ニスモに移籍して最初のレースから勿論ポールは狙っていましたけど、それが実現してとても嬉しいです。
チームが変わったと言っても、同じチームメイトだし、タイヤも同じだから、テストの時からすぐにチームは一つになれました。
明日は間違いなく一番有利なポジションからスタートするから、チーム皆で考えて、一番正しいタイヤを選ぶことが出来れば、結果はついてくると思います。
Q2が無くなったことで身体はセーブできました(笑) でももし走ったとしてもポールをとる自信はありましたよ。
GT300クラス #61SUBARU BRZ GT300
山野哲也
gt_r01_q_pc_yamano チームの皆が頑張ってくれた成果がでました。去年からはフレームもサスペンションも新しくなったし、エンジン搭載位置もより低く、車体の中心に近づけたし、燃料タンクの位置も下げました。スバルの得意とする低重心化をより進化させたクルマになっています。
Q1は条件の苦しい中での走行になりましたが、なんとか孝太につなげたいと思って走りました。
ポールが獲れてすごく嬉しいです。
明日の決勝も有利な位置からスタートで来ますから、なるべくいい形で中盤を迎えたいと思いますが、ドライでの走りはまだまだライバルたちに追いつけていないので、もっと努力してクルマを鍛えていくような決勝にしたいですね。
佐々木孝太
gt_r01_q_pc_sasaki 久しぶりにポールポジションがとれて嬉しく思います。
BRZは去年発売される前から開発してきましたが、時間が足りずに苦しいシーズンを送りました。ですからシーズンオフのテストでは徹夜の連続でクルマを作ってきたような状態で、チーム皆の力で準備が整いました。
Q1ではあの状況の中で13位ギリギリでつないでくださった山野さんに感謝しましたし、なんとしても結果につなげたいと思って走りました。
テレビの「GT+」の企画でタイムアタックをやり、勝った方が本番のアタックを担当するという取り決めをしましたが、今回はQ1通過を最優先に考えて、山野さんにお願いしました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式予選 悪天候で中断が相次ぎGT500の予選Q2はキャンセルに。PPはQ1トップの#23モチュールGT-Rが獲得

2013スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の公式予選が4月6日、岡山国際サーキットで行われた。
接近する低気圧の影響で終始風雨に翻弄され、何度も赤旗中断が入る難しいコンディションの中、スケジュールは遅れに遅れ、結局GT500は予選Q2がキャンセルとなってしまう残念な結果に。
これにより予選Q1でトップタイムを記録した#23MOTUL AUTECH GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)がポールポジションを獲得することになった。
GT300はデビュー2年目を迎えた#61SUBARU BRZ GT300(山野哲也/佐々木孝太組)が初のPPを獲得している。

gt_r01_q_23 gt_r01_q_61 gt_r01_q_1

荒れに荒れた午前中の公式練習に続き、ノックアウト方式で行われた公式予選もまた強風と雨でアクシデントが相次ぎ、何度も赤旗中断が入る展開となった。

まずはウェット宣言とライトオンの指示が出される中、開始時刻が10分遅れて午後2時10分よりGT300の予選Q1がスタートしたが、各車がコントロールラインを通過してアタックに取りかかったところでいきなり#88マネパランボルギーニGT3がコースアウト。これにより最初の赤旗が出されることに。ドライバーは青木孝行だった。
車両回収の後、予選は午後2時25分に再開したが、ここでも#22メルセデスSLS、#61BRZ、#48GT-Rらが相次いでスピンやコースアウトを喫し、#30IWASAKI R8がスピンアウトしてコース上にストップしたところで2度目の赤旗が。
これにより残り3分で再開した予選セッションだったが、今度は#86クリスタルクロコランボルギーニGT3がコース上にストップしたために3度目の赤旗が出され、そのまま予選Q1は終了となってしまった。
この混乱の中でトップタイムを記録したのはディフェンディングチャンピオンの#0エンドレスタイサンポルシェ。以下13位の#61BRZまでが次のQ2に進むこととなった。

このように3度の赤旗中断でスケジュールの遅れたGT300クラスの影響もあり、当初午後2時15分から行われる筈だったGT500クラスの走行は午後3時になって漸く開始され、序盤から#23モチュールGT-R、#1REITO MOLA GT-R、そして#32エプソンHSVらがめまぐるしくトップを奪い合う展開となったが、ここでも開始10分で#39デンソーSC430が1コーナーで飛び出したことにより赤旗が出されてしまう。この時点でトップに立ったのはGT500クラスにステップアップしたばかりの関口雄飛の駆る#1モーラGT-Rだった。
ところが車両回収の後3時16分から残り時間6分で予選が再開した直後、関口は23号車を駆る柳田とバックストレートエンドで交錯し、ヘアピンのイン側でスピンして止まってしまう。更に運の悪いことにこのときにリヤウィングの翼端板がガードレールに食い込んでしまったため、自力で脱出することが出来ずに2度目の赤旗の原因を作ってしまった。
これにより好タイムを連発して上位につけていた1号車はQ2進出の権利を失い、後方スタートとなってしまった。

この1号車を回収した後、GT500クラスの走行は3時27分に残り5分で再開され、ここで1'35.273を叩き出した#23モチュールGT-Rがトップに。1号車、39号車を除いて8位の#8ARTA HSVまでがQ2進出の権利を得た。

そしてGT300クラスの予選Q2が3時45分に始まった。
最初にトップタイムを叩き出したのは#3SロードNDDP GT-Rを駆る星野一樹。
しかしすぐに#11ゲイナーSLSを駆る平中克幸がこれを上回り、更に#61BRZを駆る佐々木孝太が1'41.040と、2位以下を1秒以上引き離す圧倒的なタイムを記録したところでチェッカー。
昨年市販モデルが発売されたのと時を同じくして実戦投入されたBRZは参戦二年目の初戦で早くもポールポジションをものにした。
2位には千代勝正の駆る#48DIJON GT-R、#11ゲイナーSLSが3位で続いた。

しかしGT300の走行が終わった頃から雨と風は一層強さを増したため、GT500の予選Q2は残念ながらキャンセルとなり、明日の決勝グリッドはQ1の結果順と決まった。
これにより#23モチュールGT-Rがポールポジションから、2番グリッドからは#32エプソンHSV、3番グリッドからは#24D'station GT-Rがスタートすることになった。

第1戦決勝は明日午後2時より82周で行われる。
公式予選日に続いて天候の影響が懸念される状況だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式練習 荒天で赤旗5回の大混乱。トップタイムは#38ZENT SC

gt_r01_p_38 gt_r01_p_87

スーパーGTの2013シーズンがいよいよ開幕。
第1戦の舞台は岡山国際サーキット。
しかし残念ながら公式予選日は低気圧の接近によりあいにくの雨模様。予選に先立っての公式練習は午前9時より2時間で行われたものの、途中5回もの赤旗が出る大荒れの展開となった。
この状況の中、トップタイムを記録したのは序盤にスリックタイヤで1'25.758を記録した#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)。
GT300クラスも#87ラ・セーヌランボルギーニGT3(山内英輝/吉本大樹組)が序盤に総合でも7位に相当する好タイムを記録してトップとなった。

公式練習の始まった午前9時の時点では雨は小康状態になっており、各車スリックタイヤで走行を開始したものの、30分と立たないうちに雨脚は強まり、相次いでウェットタイヤを投入することに。
この影響でセッション開始当初からスピンする車両が続出、ついには開始45分でバイパーコーナーでスピンアウトした#38ZENT SCを回収するために赤旗中断となってしまった。ドライバーは平手晃平だ。

38号車はマーシャルの手を借りて自走でピットに戻り、セッションは9時50分に再開となったが、わずか6分後に今度は#19ウェッズスポーツSCが最終コーナー手前でスピン。イン側の縁石に乗り上げて身動きが取れない状態になったため、再び赤旗が提示された。

さらに午前10時には#9攻殻機動隊ポルシェが単独スピンでウォールに突っ込み、左フロントフェンダーを破損したことにより三度目の赤旗。
すぐに走行は再開されたが、こんどはモスSで#55ARTA CR-Zがスポンジバリアに突っ込み、コース上にパーツがまき散らされたために四度目の赤旗が残り30分を目前に出されることになった。
ドライバーの小林崇志は自力では下りられなかったものの、無事。
しかし車両は前も後ろも酷く破損しており、公式予選への影響が懸念される。

走行は10時43分にGT300の専有走行から再開されたが、すでに路面コンディションはタイムアップを期待できる状態ではなくなっており、8分後に再び赤旗が。
結局この赤旗を持って公式練習は終了となり、開始早々に#38号車がスリックタイヤで記録した1'25.758がこのセッションのベストタイムとなった。

第1戦の公式予選はこのあと午後2時よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER FORMULA

SF:Rd.0鈴鹿 多重クラッシュ発生でレースは大幅短縮に。勝ったのは#15佐藤琢磨

昨年までフォーミュラニッポンとして開催されてきた国内トップフォーミュラは、今年から名称を「スーパーフォーミュラ」に改め、韓国戦を含む全7戦で新たなスタートを切ることになった。
その前哨戦とも言うべきエキジビジョンレース「ラウンド0」が3月3日、「2013モータースポーツファン感謝デー」のアトラクションとして鈴鹿サーキットで開催された。
このレースを制したのは今シーズンもスポット参戦が決定しているインディカ-ドライバーの#15佐藤琢磨(TEAM無限)。
開始直後の多重クラッシュでレース距離が3周に短縮されたこともあり、ポールポジションから飛び出してそのままトップでチェッカーを受けた。

sf_r0_r_start

sf_r0_r_top3

sf_r0_r_15

sf_r0_r_8

sf_r0_r_2

今シーズンのスーパーフォーミュラにエントリーするのは19台。
その中には昨年の全日本F3チャンピオンの平川亮や同ランキング4位のリチャード・ブラッドレーの他、昨年スポット参戦をした中山友貴、前述の佐藤琢磨らが含まれる。
また、かつてフォーミュラニッポンでも活躍し、アメリカのインディカーシリーズでも表彰台を経験した武藤英紀が今シーズンからカムバックすることになっている他、WEC(世界耐久選手権)との掛け持ちとなるアンドレ・ロッテラーが出場できない大会では、F1でのテストドライバー等を経験してきたジェームズ・ロシターが参加することになっており、今回もトムスの2号車のステアリングを握った。
また、名称変更に伴い、車名もこれまでのFN09からSF13に改まったが、実質的には昨年と同スペックの車両が使用される。

ラウンド0決勝は午後1時よりフォーメーションラップを開始。今回は予選等は行わず、主催者判断で決められたグリッドからスタートすることになった。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの佐藤琢磨。4番手スタートの#2ロシターがそれに続き、2番グリッドの#7平川が3番手につける。
ところが1周めの130R立ち上がりで#18ブラッドレーがスピンを喫し、シケイン手前のコース上でストップ、これを回避しようとした#19J.P.オリベイラ、#20松田次生、#38平手晃平、#39国本雄資、#62嵯峨宏紀らが相次いでコースオフしたため、すぐに赤旗が提示されることになった。

これにより当初10周で予定されていたレースは3周に短縮され、車両回収の後1時52分に再開された。スタート順は1周めの通過順とされた。
ホールショットは今回も佐藤。そのまま後続を突き放しトップのままでフィニッシュしたが、その後方では#8ロイック・デュバルが見事なスタートダッシュで3位に浮上すると、3周めのシケインで#2ロシターのインに飛び込み、2位でフィニッシュした。3位はロシター、昨年王者の#1中嶋一貴は最後尾から追い上げて6位、F3王者の#7平川はじりじりと順位を落とし、結局7位でフィニッシュすることになった。

スーパーフォーミュラ開幕戦は来月14日、同じく鈴鹿サーキットで決勝を行う。
なお、このレースには佐藤琢磨の参戦が予定されている

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

JAF Grand Prix | SUPER GT

SGT:JAFGP富士 総合優勝チームのコメント

gt_jaf_tw_ps

GT500クラス総合優勝 #38 ZENT CERUMO SC430
監督 高木虎之介
gt_jaf_tw_takagi 記者会見に呼ばれるのは現役で乗ってた頃以来です。立川はこの2年、JAFグランプリは最初の1コーナーで終わってて、今日も気楽にいくと言ってはいましたが、本当はすごくプレッシャーかかってたんですよ。兎に角今日は1コーナーをクリーンに抜けて、と緊張してたんで、スタートが決まって1コーナーを抜けた瞬間に今日は勝てるのかなという話をしていました。
平手はあのストールが無ければ...最終戦で雨の中すごい良いレースをしていたんで、ストールさえ無ければあの走りができてたと思うんで、もう本当にガッカリですね(笑)
とにかくあの、大臣賞だっけ? 貰えてよかったです(笑)
監督3年目で、最初の年は全然悪くて、着実に良くなってきて今年はチームのトラブルもミスも殆どなく、ドライバーのミスも無くいけたんで、チャンピオンは獲れなかったんですけど、シーズン2勝でき、上り調子なので、この勢いで来年もう一回、2005年以来のチャンピオンを獲りたいと思います。頑張ります。
立川祐路
gt_jaf_tw_tachikawa 今年は本当にチームも完璧で、平手も完璧にレースしてくれて、最終戦もそうですけどそれ以外もかなり良い走りでした。今年成績が残ってるレースの半分は平手の力です。そういう意味では、チームも完璧。僕も良い仕事ができたんで、駄目だったのはまぁ監督だけ(笑)
来年はその辺をちょっと考え直して(笑)チャンピオンを来年こそは、という思いで臨んでいきたいと思います。
平手晃平
gt_jaf_tw_hirate 何で僕が総合優勝?って最初思ったんで。嬉しくないっていうか(笑)
自分は昨日あまり良いレースが出来なくて、せっかくもてぎの最終戦で勝ったのに、昨日レースして残念な結果に終わっちゃったんで。そういった意味で今日立川さんが勝っていい形で終わったんで、それは良かったんですけど、自分の中では「あぁ…」という部分があります。
今年一年間、チームが力を出し切って、の結果で、最終的には負けてしまって悔しい思いをしていますし、その思いの分、来年はチャンピオンを獲ってやる、という気持ちでオフシーズンを戦って開幕に備えたいと思います。
GT300クラス総合優勝 #33HANKOOK PORSCHE
影山正美
gt_jaf_tw_kageyama (平手と)以下同文で(笑) 本当にもう晃平と同じ気持ちです。ただ晃平と違うのは、もてぎで勝ってないこと。
ここの予選でポール獲って、昨日のレースでも藤井が雨の苦しい中、結果を残してくれて、自分もドライの中で結果を残したかったんですけど、ちょっとタイヤの温度レンジとのマッチングが悪かったのでこういう結果になってしまったと。本当に悔しいです。
今シーズンは2勝してチャンピオンを獲るのが目標で、2勝はしたんですけどチャンピオンは獲れませんでした。第2戦のリタイヤが響いたのかなと思います。
ここまでトラブルも無く、チームも藤井も物凄く成長したし、ハンコックタイヤもすごく良くなっています。それでもチャンピオンが獲れないっていうのはやはりまだ足りない部分があって。その足りない部分はもう充分分かっている状況です。オフシーズンにその力不足だった部分を補って来シーズンに向けたいなと。去年3位、今年2位と確実にレベルは上がっているので良かったです。ただ自分の気持ちは、もてぎとこの富士の結果が悪かったんで、良い正月が迎えられないなと(笑)藤井君は良いなと。僕は来年開幕戦で勝つまでは、このもやもやの気持ちで過ごさなければならないのが辛いです。でもまぁ、ウチの監督は非常に良い監督なんで(笑)できれば来年もこのスタッフ、ドライバー、チームでチャンピオン目指して頑張りたいなと思います。
藤井誠暢
gt_jaf_tw_fujii 立川さん達と同じで僕たちもシリーズ戦は悔しい思いをして2位に終わりまして、そういう中、このレースで総合優勝できたことはすごく嬉しいです。レースに関しては、ドライでセパンと富士、2勝できて、オートポリス、最終戦とウェットで悔しい思いをしていたので、昨日ウェットで勝ったことがすごく嬉しかったですし、チーム、ハンコックタイヤさん、一緒に悔しい思いをした仲間とウェットで嬉しい思いが出来たので、すごく嬉しいです。
今年一年間、チャンピオンこそ逃しましたが、チームとしては苦しい時を凌げたのが大きかったです。去年苦手だったたサーキットで勝てたり、表彰台に上がることが出来、全体的にレベルアップしてきたので、それが最終戦をトップで迎えることに繋がったと思います。最終戦は残念な結果でタイトルを逃してしまったんですけど、昨日はその悔しさを全部ぶつけて、雨が苦手だと思われてた部分も見返すことが出来たんで、今はすごく気持ちがいいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

JAF Grand Prix | SUPER GT

SGT:JAFGP富士第2レース決勝記者会見 優勝ドライバーのコメント

gt_jaf_r2_ps

GT500優勝 #38立川祐路(ZENT CERUMO SC430)
gt_jaf_r2_pc_tachikawa とにかく嬉しいです。
今回はシリーズ戦じゃないのでプレッシャーも一切無く、楽しもう、という気持ちでレースに臨みましたが、一貴選手とのバトルがあそこまで面白くなるとは思いませんでした。スタートは上手く決まったんですけど、そのあと一貴選手に追いつかれて、抜かれて。その後も結構なバトルがありましたし、最後は抜き返して勝てたんで、やってる方も楽しかったし、みんなにも楽しんでもらえかなと思います。
今年レクサス勢、とくにウチのチームは一年間色んな綾があってチャンピオンは取り逃がしましたが、特に大きなミスも無く、トラブルも無く、チームは完璧でしたし、クルマも速かったので、最終戦は勝てたし、今回もチームが完璧な仕事をしてくれた結果、優勝できたので、本当に良かったです。
GT300優勝 #66吉本大樹(triple a VANTAGE GT-3)
gt_jaf_r2_pc_yoshimoto 元々アストンはローギヤがすごくロングなので、スタートでポジションをを落とすことは想定してたんですけど、前で多重クラッシュがあって。仮にスタートが決まっていたらあそこに巻き込まれた可能性もあると思うので、運があったのかなと。そのあとは早々に911号車の前に出れて、あとは正美さんとの戦いかなと思っていたら、正美さんタイヤがすごい苦しそうだったんで前に出て。紫電もラストレースということすごく速くて。加藤さんもすごくプッシュしてただろうし、僕も毎週予選アタックぐらいの勢いでずっとプッシュし続けた。周回数の割にはすごく疲れるレースでした。
今シーズンを振り返ると、開幕戦に届く筈のGT3の到着が遅れ、去年使っていたGT2で岡山を走り、にっちもさっちもいかずノーポイントに終わりました。第2戦から投入したGT3は思った以上に速く、これで流れが来たと思ったらトラブルに泣かされ続けました。それでもオートポリスで勝てたことでチャンピオン争いに踏みとどまれて、最後は911号車と正々堂々戦って勝ちたかったんですがああいう形で終わってしまいました。最終的には負けてしまいましたけども、すごく充実した一年でした。
Aスピードが解散するという話は最終戦の決勝が終わってまだ汗を拭ってるようなときに聞かされました。残念だし、勿体ないと思います。今シーズンだってトラブルが無ければチャンピオン取れてたと思うし、来シーズンもこのままやっていけばチャンピオン取る確率は高かったと思います。まぁ決まったことは仕方ないですし、最高の形で最後を終われたのはよかったなと。
GT300は今すごく競争が激しくて、今から探してトップチームが簡単に入れるとは思っていませんが、頑張って営業活動して、留年することも覚悟した上で、なんとしてもいい環境、体制でレースが出来るところを諦めずに探したいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon | SUPER GT

FN:JAFGP富士決勝記者会見 上位3人のコメント

fn_jaf_r_ps

優勝 #40伊沢拓也(ダンデライアン)
fn_jaf_r_pc_izawa 見ていただいた通り、完全にアンドレに負けたレースですが、彼が失格になり、優勝したレースなので、本当は戦って倒したかったというのが感想です。ホンダで開発していただいた人たち、頑張ってくれたチームに対し、またこうして最後に良いレースが出来たのは良かったです。
昨日は広大がポールポジション、今日は僕が優勝したので、チームとしては非常にいい結果だったと思いますし、僕個人としても最後の菅生、鈴鹿、今回と3連勝みたいなもんだったので、シーズン後半はすごく良かったと思います。来年は前半戦から飛ばしていきます。

2位 #19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル)
fn_jaf_r_pc_oliveira いつも通りスタートで決まってしまうレースでした。今回もタービュランスの影響を受けてしまい、1周0.5秒速いくらいじゃオーバーテイクできませんでした。みんなそれぞれが同じ問題を抱えて走っていたと思います。今後に向けて、可能かどうか分かりませんが例えばF1のような技術的な対策がとられると良いのではと思います。
フォーミュラニッポンという長い歴史のある、多くの素晴らしいドライバーが戦ってきたカテゴリーの最後のレースで2位になれたことは嬉しいです。勝ってたらもっと良かったんですが。
来シーズンは「スーパーフォーミュラ」という名前に変わりますけど、そこで最初に勝つドライバーになって歴史に名前を残していきたいです。
3位 #8ロイック・デュバル(チームスノコ)
fn_jaf_r_pc_duval 第3セクターの速さが足りませんでした。タービュランスについてはJPと同じ意見で、特にハードタイヤを履いていると影響が大きく、もどかしいレースでした。
今シーズンを振り返ると、最後の3レースでポディウムにあがれたので、チームはすごく頑張ってくれたと思うし、今日最後のレースで3位という結果を得られたことは良いプレゼントになりました。来年の新しいチャンピオンシップも基本的にクルマは変わらないので、ドライバーとしては同じ気持ちでチャレンジしていきます。
優勝チーム監督 村岡潔(ダンデライアン)
fn_jaf_r_pc_muraoka まずは勝てて嬉しいの一言につきます。
レース内容については、いまJPやロイックが言ったように問題はありますし、我々もそうした状況の中で戦ってきています。これからファンが楽しめるような形に改善されることを我々も望んでいます。エキサイティングなレースが実現し、本当に速いドライバーが勝つという形とを望んでいます。
ただ、現状この中で予選を戦い、スタートが重要だということ理解し、集中してスタートを上手く出たものが結果勝つんだ、と。その中でチームがレギュレーションをきちっと守って、その中で速いドライバーが勝つべきだった。その形が今回整わなかったということはここにいる三人のドライバーが残念に思っているし、ファンも残念に思っている訳で、暫定と正式で結果が変わったというのはすごく残念だと思ってます。
二人のドライバーについては、良い形で一年を締めくくってくれたので、ありがとうといいたいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

JAF Grand Prix | SUPER GT

SGT:JAF GP富士決勝レース2 #38立川祐路が#36中嶋一貴との接近戦を制して優勝、同時に国土交通大臣賞も獲得

JAFグランプリ「富士スプリントカップ」最後の決勝レースとして行われたGT500クラスの決勝レース2は、予選4位からスタートした#38立川祐路(ZENT CERUMO SC430)が熾烈な接近戦を制して優勝。2位には#36中嶋一貴(PETRONAS TOM'S SC430)、3位には#100伊沢拓也(RAYBRIG HSV-010)がつけた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:金曜日8,000人、土曜日19,000人、日曜日41,300人。合計68,300人)

gt_jaf_500_r2_start

gt_jaf_500_r2_38

gt_jaf_500_r2_36

gt_jaf_500_r2_100

gt_jaf_500_r2_winner

gt_jaf_500_r2_podium

この日最後の決勝レース、GT500レース2は午後3時30分にフォーメーション開始。好天に恵まれた大会最終日だったが、この時間になると日も傾き始め、気温13℃、路面温度14℃というコンデションのもと、22周の戦いが始まった。

予選4位、2列目のイン側からスタートした立川は見事な加速でフロントローの2台をイン側から抜き去ってトップで1コーナーに飛び込んでいく。2番手には同じく2列目からスタートの#12松田次生が続くが、すぐに中嶋一貴がこれを捉えて2位にポジションを挽回してきた。
更に松田に対しては競技団よりジャンプスタートの裁定が下され、ドライブスルーペナルティーを余儀なくされて後方に沈むことに。
その後方では予選2位からスタートした#35アンドレア・カルダレッリに2年連続チャンピオンの#1柳田真孝がヘアピンで追突、1号車はフェンダーにダメージを負ってオレンジディスクを提示され、こちらもピットへ。

トップに躍り出た立川は序盤からハイペースで飛ばし、後続を突き放そうとするが、中嶋もしぶとく追い上げ、3周終了時点で1.6秒と開いた両者のギャップは4周目には1.2秒、5周目には0.4秒と一気に縮まり、6周目のプリウスコーナーで遂に中嶋が立川のインに飛び込む。すかさず最終コーナーで差し返す立川。サイド・バイ・サイドのままで飛び込んだ7周目の1コーナーを制したのは中嶋だった。

しかし立川は離されずに中嶋のテールに食らいつき、1秒未満のギャップを保ったまま周回を重ねていく。
そして16周目のヘアピンで立川は中嶋のインに飛び込むが、中嶋一貴も一歩も引かず、両者並走状態でダンロップへ。ここでは中嶋が前に出た。

テール・トゥ・ノーズの攻防はその後も続き、立川は18周目の最終コーナーで再びインから仕掛け、トップを奪い返す。
トップを取り戻そうと続く1コーナーでインに飛び込んだ中嶋は勢い余ってコースを飛び出し、逆に立川との差を広げられてしまった。
更には後方から2台を上回るハイペースで追い上げてきた伊沢が中嶋のテールに張り付き、中嶋は防戦一方の状況に。
この間に一気にリードを広げた立川はそのままトップで22周を走り切り、JAFグランプリを制覇するとともに、この大会の目玉企画でもある東西対抗戦においても西軍の6戦全勝を阻止してみせた。

なお、WTCCマカオ戦に出場のアンドレ・クートに変わって#19ウェッズスポーツSC430をドライブしたALMSドライバー、マリノ・フランキッティはこのレースを13番グリッドからスタートし、そのまま13位でフィニッシュしている。

なお、二日間合計での総合ポイントでは昨日のレースが10周で終了したこともあり、獲得ポイントが半分にされたことから、#38ZENT CERUMO SC430が20ポイント、#36PETRONAS TOM'S SC430が15ポイント、#100RAYBRIG HSV-010が14ポイントで、総合優勝および国土交通大臣賞は38号車が獲得した。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

検索

最新ニュース