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2014年7月

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士公式予選 上位3人のコメント

ポールポジション #8アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
sf_r03_q_pc-caldarelli 昨日の専有走行から少しセッティングを変更して、午後の予選に臨みました。
予選Q1からQ2にかけて路面コンディションが変化したので個々でも調整をしましたが、走ってみたらまだ足りない部分があったので更に変更を加えたら、Q3ではぴったりはまりました。昨日からチームスタッフはいい仕事をしてくれていましたので感謝しています。
僕の後でJPがアタックしていたので、彼のタイムが気になってタワーを見ていましたが、無線でケンジサンからトップだと言われて凄く嬉しかったです。
去年の11月以来のフォーミュラカーでしたが、自分の出来ることを全て出し切れたと思います。
予選2位 #19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)
sf_r03_q_pc-oliveira 昨日はトラブルで走れなかったので、今朝のフリー走行では遅れを取り戻すために頑張りました。クルマが速いことはわかったので、殆どセッティングは変えずに予選に臨みました。
Q1では頑張り過ぎてスピンしてしまいましたね。
明日は僕の誕生日なので、他のドライバー達からの贈り物に期待しています。最初の1周だけゆっくり走ってくれたら嬉しいんですけどね(笑)
予選3位 #3ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
sf_r03_q_pc-rositer 今日のクルマは昨日とは全然違っていました。1カーエントリーのチームなので、色んなことをトライしながら方向を模索しなければならないんです。
それでもQ3に行く自信はあったので、今朝のフリー走行を終えてから予選までには殆どクルマを触っていません。
Q3ではAコーナーでクラッシュしそうになったりして、あとちょっとスピードがたりませんでしたね。
明日はJPの誕生日だけど、何もプレゼントする気はありませんよ(笑)
タイヤのこととか、気温とか、どうなるか予測がつかないのでタフなレースになると思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士公式予選 代役参戦の#8カルダレッリが初のPP獲得!!

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦富士は、ロイック・デュバルの代役で参戦した#8アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が1’23.667を記録、日本のトップフォーミュラに参戦して初めてのポールポジションを獲得した。
(天候:曇り コース:ドライ)

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公式予選は午後2時45分よりノックアウト方式で行われた。 空を厚い雲が覆い尽くし始めたものの、予選は終始ドライコンディションでの走行となった。

予選Q1

予選Q1は開始7分で#18中山雄一が第13コーナーでストップしてしまったために赤旗中断という波乱の幕開け。 車両撤去の後2時56分より残り時間13分で走行は再開されたが、ここで速さを見せたのはフリー走行トップの#37中嶋一貴。1’24.092と23秒台に後僅かのところまで迫り、金曜の専有走行から連続でトップを維持する。 2番手にはメカニカルトラブルにより金曜日の専有走行に殆ど参加できなかった#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。3位には#36アンドレ・ロッテラーがつけ、ルマン24時間でのアクシデントにより欠場したロイック・デュバルの代役で参戦の#8カルダレッリが4番手と今回も上位陣をトヨタエンジン勢が占めた。 一方のホンダエンジン勢は、トップからコンマ5秒差の7位に食い込んだ#1山本尚貴を筆頭に#40野尻智紀、#31中嶋大祐、#10塚越広大、#2中山友貴の5台がQ2進出を果たした。
予選Q2
Q1での赤旗により当初予定より4分遅れの午後3時19分より、予選Q2が7分間で行われた。 各車2周のウォームアップの後、タイムアタックに取りかかったが、ここでいちはやく1分24秒の壁をぶち破ったのが#38石浦宏明。しかしすぐに#19オリベイラが1’23.751と石浦を上回ってトップに。 Q1トップの#37中嶋は3番手につけた。 ホンダエンジン勢ではチェッカー提示後に1’24.259を叩き出して8位に滑り込んだ#1山本が唯一Q3進出を果たした。 トヨタ勢では#7平川亮、#20クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤンがここでノックアウトされてしまった。
予選Q3
ポールポジションを争う最後の7分間。予選Q3は午後3時36分開始 気温が下がって来たこともあり、ここでは8台中7台が1分23秒台を記録。唯一のホンダエンジン搭載車の#1山本も1’23.965を叩き出してみせたが7位に終わった。しかしトップとの差は僅か0.298秒と健闘した。 最初に23秒台に入れて来たのは#36ロッテラーで1’23.943。しかしすぐに#37中嶋が1’23.751、#8カルダレッリも1’23.798で続く。 そしてカルダレッリは2周目のアタックで1’23.667までタイムを縮めてトップに立つ。
続いてアタックを行った#19オリベイラは1723.729と僅かに及ばなかった。
これによりカルダレッリは2011年の第1戦鈴鹿でフォーミュラニッポンに参戦を開始して以来初のPPを今回の代役参戦で獲得することになった。
3番手には昨年までカルダレッリが所属していたコンドーレーシングの#3ジェームス・ロシターがつけている。

第3戦決勝は明日午後2時より55周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第3戦富士JRPサタデーミーティング オフィシャルファンクラブが発足。正式発表は第4戦もてぎで

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スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)主催のサタデーミーティングが7月12日、第3戦の開催されている富士スピードウェイで行われた。 今回の出席者はジェームス・ロシター(KONDO RACING)、ヴィタントニオ・リウッツィ(HP REAL RACING)、国本雄資(CERUMO INGING)、野尻智紀(DOCOMO DANDELION)の4人のドライバーと白井裕JRP社長。 今シーズンの第1戦、第2戦の総括と、今大会への抱負をそれぞれに語った。

ジェームス・ロシター
sf_r03_sm-rositer 第2戦の富士は学習の機会だったと捉えています。
予選は6位につけ、レース1も6位とノーマルな結果に終わりましたが、レース2ではピットストップに問題があって順位を落としてしまいました。
一方第1戦の鈴鹿はいいレースが出来たと思います。
第1スティントではロイックといいバトルが出来たし、第2スティントもセーフティーカー明けからアンドレやロイックといいレースが出来て、2位でフィニッシュできましたから。
ヴィタントニオ・リウッツィ
sf_r03_sm-liuzzi ここまでの2戦は面白かったです。 セッティングについては頑張って取り組んでいるのですがまだまだ満足の行くものではなく、特にタイヤの使い方が難しいです。
そのため予選結果は良くないのですが、レースペースは悪くなく、2戦ともポイントが獲得できたのは良かったです。
タイヤの特性がヨーロッパとは全く違うので、それにセッティングを合わせるのが難しいです。
スーパーGTならメーカーどうしの競争があるのでハイグリップになるのは理解できますが、スーパーフォーミュラはスタンダードタイヤなのに信じられないくらいグリップしますから。
国本雄資
sf_r03_sm-kunimoto 開幕戦の鈴鹿は持ち込みのセットが良くなくて、そのままずるずると予選までいってしまってQ2で落ちてしまいました。
決勝レースのペースは良かったのですが、セーフティカーが入った時に石浦選手と一緒にピットに入ってしまって順位を落としてしまいました。
その後は順調に追い上げていたんですが、最後は接触で終わってしまいました。
それでもトータルではいいレースだったと思います。
ただ接触の影響で第2戦の富士はトラブルが出て、ブレーキが変な感じになっていたため、その修正に金曜日の走行時間をだいぶ使ってしまいました。
土曜日のフリー走行でもエンジンにトラブルが出て、テストメニューをこなすことが出来ませんでしたが、予選までには解消できました。
決勝はレース1、レース2ともスタートが全然だめで、その後のペースも上がらず、開幕戦のようには行きませんでした。
クルマとしてはオーバーテイクがしやすいので、お客さんは観ていて面白いでしょうし、僕らもチャンスが広がると思います。
野尻智紀
sf_r03_sm-nojiri 開幕戦から僕らは調子が良くて、予選でもいきなりQ3に進むことが出来ました。
レースではタイヤの使い方でミスをしてしまい、その点では課題が残りましたが、他のドライバーと戦うことが出来たことで自信に繋がりました。
第2戦は予選でトラブルが出たためQ3に進むことは出来ませんでしたが、レースではトヨタエンジンのトップグループと変わらないペースで走ることが出来たし、ほんの少しですがラップリードも出来たので良かったです。
僕の中では一歩一歩前に進めている実感があります。エンストもしましたが、そういうのも含めて経験だと思いますし、今後は同じミスをしないように心がけています。
今週末もここまで多少トラブルは出ていますが大事には至っていないので、このあとの予選が楽しみです。
白井裕JRP社長
sf_r03_sm-shirai SF14の元々のコンセプトである「クイック・アンド・ライト」ということと「オーバーテイクしやすいクルマ」という点については初期のターゲットを達成できたと思っています。
ただ、個々のパーツについてはまだまだ良くしていってレースをスポイルしないようにしないとと思っています。
また、今年はシリーズのオフィシャルファンクラブも立ち上げることになり、現在会員を募集しています。
正式な発表に着いては次のもてぎで行います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士フリー走行1回目 #37中嶋一貴がトップタイム!デュバルの代役カルダレッリも2位に付ける

全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第3戦のフリー走行1回目は#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が1’24.325でトップ。2番手には今回スポット参戦の#8アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)がつけた。

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当初は台風8号の影響も懸念された第3戦だったが、それも11日午前には関東地方を抜けて温帯低気圧に変わり、レースウィークは金曜日の専有走行から好天に恵まれることになった。 公式予選日も雲は多いものの早朝から気温、湿度ともに高く、蒸し暑いコンディションに。 直前に行われたGTアジアの公式予選で赤旗中断があった影響でスーパーフォーミュラのフリー走行は当初予定より15分遅れて午前9時30分より60分間で行われた。

金曜日の専有走行から好調ぶりを見せていた#37中嶋はコースオープンから10分が経過してから漸くコースインすると、いきなり1’25.555を叩き出してトップに立つ。

するとその5分後に中嶋のタイムを上回って来たのが#8アンドレア・カルダレッリだった。 カルダレッリは先月開催されたルマン24時間レースの公式予選でクラッシュしたロイック・デュバルが今大会への参加を見合わせたため、急遽チームルマンの8号車をドライブすることになったのだが、昨年の富士スプリントカップ以来のスーパーフォーミュラ参戦というブランクを感じさせない走りで終始タイミングモニターの上位に最後まで居続けた。

しかしセッションが進むに連れてトムス勢が好タイムを連発、開始27分で#37中嶋が1’25.215、1’25.160と立て続けにトップタイムを更新すると、開始42分で#36ロッテラーが1’24.981といち早く1分24秒台に入れて来た。 しかし終了3分前に#37中嶋は1’24.325を叩き出して再びトップに。 すると他のドライバーも立て続けに1分24秒台を記録し始め、チェッカー直後に#8カルダレッリが1’24.564で2番手に滑り込んで来た。 3位には#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが付けた。

なお、開幕戦から苦戦の続いているホンダ勢は、#1山本尚貴の8位が最高位と順位だけみれば今回もトヨタ勢に上位を独占された格好だが、セッション中盤では#1山本、#40野尻らが時折2位、4位に浮上する場面もあり、その差は着実に縮まっているようにも見受けられる。

第3戦の公式予選はこのあと午後2時45分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス決勝 優勝ドライバーのコメント

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GT500クラス #23MOTUL AUTECH GT-R
松田次生
移籍してこの2戦本当に悔しい思いをして。ミーティングを重ねてきました。
今回も空力がロードラッグになって「どうだろうな?」って本当に不安でしたが、今回は予選からすごく流れがよくて、セッティングに関しても僕とロニーの要望した通りのクルマになっていて、それがタイヤともすごくマッチしていました。
終わってみればこんなに完勝できるとは思いませんでした。
ただ今年は移籍して、先に12号車に勝たれてしまって、自分の中では本当にフラストレーションがたまっていました。
セーフティーカーが入った時には「なんで簡単に勝たせてくれないんだろう」と思ったりもして、なんか勝てないジンクスでもあるのかな?という気がしたんです。
リスタートではとにかくフルプッシュしました。ロニーも頑張ってくれてるし、クルマもタイヤもいい状態で「ここで勝たなきゃいつ勝つんだ?」って自分に言い聞かせて猛プッシュしたんですが、まさか36秒台が出るとは思いませんでした。
そういった気持ちが勝利に繋がったし、僕はレースで勝って泣くことはあまり無いんですが、今回は感動していました。
今日勝ったことは嬉しいんですが、まあ通過点として、12号車に早く追いついてチャンピオン争い出来るように、気を引き締めてクルマを開発していきたいと思います。
今回本当にいいベースセットを見つけたので、ここをベースにクルマを上手く作っていければ、菅生では結果を出せると思います。 ブリヂストンもいいタイヤを作ってくると思いますが、ミシュランも負けないように作っていきたいと思います。
ロニー・クインタレッリ
ニッサンとニスモファンにはお待たせしました。やっと勝つことが出来ました。去年も何回も優勝のチャンスがありましたが勝てませんでした。
今年も第3戦でやっとまともなレースが出来て優勝することもできました。
レースは序盤から思ったより調子が良くて、気持ちよくプッシュできました。僕のスティントの中で46号車に追いつかれたときは、周回遅れが中々譲ってもらえなくて、あり得ないようなブロックをされました。その時に接触があったんですけど、スピンしなくて、クルマにも問題はありませんでした。
後半のスティントでセーフティーマージンを得られたんですが、残り15周でセーフティーカーが入って「簡単に勝たせてくれないな」と思いました。
クルマのベースはいいものを見つけたので、このベースでいいレースが出来ると思います。 菅生ではリストリクターが小さくなることでウェイトは積まないし、暑い夏のレースも菅生ももともとミシュランと相性がいいので、いいタイヤを選んで12号車との差を詰められるようなレースをしたいです。
GT300クラス #55ARTA CR-Z GT
高木真一
昨日の予選は2位。事前にテストが出来なかった割にチームが頑張っていいクルマを作ってくれました。
2回目のアタックで引っかかったというのはありましたが、これは運というか、僕の日頃の行いが悪かったというか、レースアクシデントみたいなものだと思っています。
最初のアタックの後、2回目はやめてタイヤを温存しようと思っていたら、スバルとの差がコンマ何秒ってことで、チームがどうしてもポールポジションをとりたいということだったので、アタックの指令が出た矢先のことだったので。ただ僕はこう言うこともあると思ってレースをやってるので、納得した上での2位でした。
練習走行からブリヂストンタイヤのもちがいいということを感じてました。クルマのセットアップを考えつつ攻めていった結果、決勝ではいいパフォーマンスのクルマに仕上がりました。 クールスーツが壊れたり、セーフティーカーが入ったりで小林は疲れていますが、僕はクルマの調子が良かったのですごく楽させてもらったような印象です。
この流れで言うと、去年のことを思い出してしまって、流れ的に優勝しか無いのかなと。事前テストでも菅生は路面改修されていい感じになって、500の気持ちでコーナリングできるて、いいデータも取れたので、ウェイトは載りますがCR-Zとしては菅生は相性もいいですし、狙えると思います。
小林崇志
昨日の予選は他のクルマに引っかかったというのはありましたが、2番手スタートというのは悪くない位置だったので、「明日勝てばいいだろう」と気持ちを切り替えることが出来ました。
クルマは持ち込みから調子がよく、タイヤのフィーリングもよく、予選、決勝といい状態でした。
高木さんがスタートで後ろのGT-Rに抜かれなければ勝てると思いましたが、高木さんはしっかり押さえて、2番手のまま僕に渡してくれたので。
満タンスタートということでペースは悪くなると思いましたが、給油時間を短くするためにあえてそういう作戦にしました。
アウトラップでBRZの前に出ることが出来て、向こうのペースは速かったんですけど、何とか押さえることが出来、その後は突き放すことが出来ました。
その後はタイヤを労りながら走っていましたが、SCが入ってペースが落ち、走行風が入らなくなって暑くてしんどかったです。 リスタートでは間に1台ポルシェが入っていたこともあり、突き放すことが出来ました。 このままいけるかなと思ったんですが、終盤61号車がすごく追い上げて来たので、精神的にはしんどいレースでしたが、こうやってトップで戻って来れて良かったです。 これだけいいクルマを作ってくれたチームに感謝していますし、ブリヂストンさんにも感謝しています。
こうやって優勝することが出来たので、シリーズ争いも出来るようになりました。次からまた優勝争いをして、今年こそはチャンピオンを獲りたいと思います。
テストでいい手応えがあって、うまくいってると思うので、ウェイトが載ってもチャンスはあると思います。 去年のように優勝争いが出来ると思うので、自分の出来ることをやっていきます。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス決勝 #23モチュールGT-Rが2年8ヶ月ぶりの優勝。GT-Rが18年10ヶ月ぶりに表彰台を独占!!

2014オートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGTイン九州300km」の決勝レースが6月1日、大分県のオートポリスで行われ、ポールポジションからスタートした#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がそのまま逃げ切り、NISMOに2年8ヶ月ぶりの優勝をもたらした。
また、2位には#46S Road GT-R(本山哲/柳田真孝組)、3位に#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)とニッサンGT-Rが18年10ヶ月ぶりに表彰台を独占した。 GT300クラスは#55ARTA CR-Z GT(新田守男/小林崇志組)が今季初優勝。ポールポジションの#61SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人組)は2位に終わり、ピット作戦の違いが明暗を分けた格好だ。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日/13,800人 決勝日/24,400人 二日間合計/38,200人)

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決勝レースは午後2時より65周で行われた。
ポールポジションからスタートした#23クインタレッリがホールショットを決め、そのまま快調に後続を引き離しにかかり、序盤に早くも2位#46本山に5秒以上の差をつけるが、GT300の周回遅れが出て来た辺りからその処理に手こずり、徐々にその差は詰まっていった。
25周を終えた時点でその差は2.3秒。その2周後には僅かコンマ3秒、完全にテール・トゥ・ノーズの状態となった。
しかし28周目の第2ヘアピンで周回遅れに詰まったクインタレッリに本山が追突。 46号車は左のヘッドライト付近にダメージを負って30周終わりでピットへ。ガムテープでフロント周りを修復し、柳田が乗り込んでコースへ戻っていった。
一方、トップの23号車も右側のリヤバンパー周りを破損していたものの、そのままコース上に留まり、37周目まで引っ張って漸くピットへ。
この作戦が功を奏し、23号車はそのままトップでコースに復帰しただけでなく、2位の46号車に14秒もの大差をつけることに成功。 そのまま独走で逃げ切るかに思われたが、47周目に入ったところでGT300クラスの#30IWASAKI apr GT-Rがブレーキトラブルにより1コーナーで飛び出し、そのままタイヤバリアとガードレールを突き破るという大クラッシュが発生。
ドライバーの岩崎祐貴は命に別状なかったものの、この車両回収のためにセーフティーカーが導入され、23号車のマージンは一気に帳消しになってしまった。

SCは55周終わりでピットイン。56周目からレースが再開されると、#23松田は猛然とダッシュ。 立て続けに1分37秒台を叩き出すハイペースで、58周目には1’36.895とこのレースのファステストラップを叩き出し、再び#46柳田との差を広げていった。
結局#23松田は#46柳田とのギャップを5.7秒に広げて65周を走りきり、今季初勝利を達成した。 これはNISMOにとっては2011年10月の第8戦もてぎ以来、実に2年8ヶ月ぶりの勝利だ。

2位には#46S Road GT-R、3位には2台のトムスRC Fとのドッグファイトを制した#12カルソニックGT-Rがつけ、終わってみればニッサンGT-Rが表彰台を独占する結果に。 これは1995年8月の第4戦富士以来。実に18年10ヶ月ぶりの快挙となった。

23号車が終始圧倒的な速さを見せつけたGT500クラスとはうって変わり、GT300クラスは序盤から上位陣による接戦が展開された。
それでもポールシッターの#61BRZは佐々木孝太の懸命な走りでトップをキープし続けていたが、61号車が29周目でピットに入ったのに対し、55号車は給油時間を短く撮るために32周まで引っ張ってピットイン。
このわずか3周分の給油量の差が功を奏し、#55CR-Zは#61BRZの前でピットアウトすることに成功した。
後半のスティントを担当した#55小林はじわじわと#61井口との差を広げにかかり、39周を終えた時点では8.6秒もの大差をつけることに成功したが、こちらもセーフティーカーの影響で一気にアドバンテージを失ってしまった。
クールスーツの不調に苦しみながら走行を重ねていた小林だったが、リスタート後も井口につけいる隙を与えず、2秒の差をキープして残り周回数を消化、昨年7月の第4戦SUGO以来の優勝をものにした。
2位に#61BRZ、ビヨン・ビルドハイムが20周目に#3B MAX NDDP GT-Rのルーカス・オルドネスをオーバーテイクし、終盤は星野一樹の猛追を平中克幸が退けた#11GAINER DICXELL SLSが3位に入った。

次戦はスポーツランドSUGO、7月20日決勝だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス 坂東代表のコメント(3)GT500クラスの空力パッケージについて

我々としては現在のモノコックを2016年まで続けて使いたいと思っているが、現在のコーナリングスピードでそこまでもつのか、またこのモノコックとダウンフォースの中での定期交換部品のサイクルが短くなってくるかどうか、そこの確認がまだ出来ていない。結果的に耐久性の部分でコストアップになるのではないかと危惧している。

また、コーナリングスピードの上昇により、スピンしたクルマがバリアまで言ってやっと止まる状態になっている。 この状況下でドライバーに対する安全性の問題はどうなのか。

この2点に着目してローダウンフォース、ハイダウンフォースのテストをして来た。 安全性を最優先で考えて、そのうえで今後も規則を考えていこうという方向性だ。 タイヤ屋さんの開発なども考えて、ここと菅生は今の仕様でやることにした。富士は富士仕様があるし、その後の鈴鹿、タイ、もてぎについては、開催までに安全の確認がとれるのであれば、今迄通り規則を変えずに今季はやりぬこうと思っている。 鈴鹿、タイ、もてぎについては空力を触れる部分が出てくると思うが、あまり規則をばたたばた変えたくはない。 鈴鹿までにはきちんと回答を出して、安全性に配慮した、なおかつ最速のクルマでレースをやっていきたい。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:第3戦オートポリス 坂東代表のコメント(2)ルマンシリーズとの関係について

ルマンシリーズはカテゴリー的には歴史と文化のあるものと承知しているが、そこの中にわれわれ島国のものが入ってやれればいいなと思って交渉して来た。 しかし向こうには向こうのルールがあり、その規定に従ったものをもってくれば走らせるとは言っていただいている。 ただ自分としてはGT500をそのまま持っていきたかった。無理難題を言っているのは承知の上での交渉だったが、バーターとしてアジアンルマンへの協力などをやって来た。 しかし正直去年までのクルマならともかく、今季からはITRの規則によるものになり、これはスーパーGTとDTMには参加できるが、それ以外には参加できないという約束事がある。それをACOにこれを持ち込むというのは難しい問題になるので、そこは断念します。 ただ日本のチームやドライバーがヨーロッパに行けるような道は今後も模索していきたい。

アジアンルマンやGTアジアとの交流も続ける。 富士でやる今季のアジアンルマンも本当は混走を考えていたが、台数的にもピットの設備などを同一条件では用意できないので併催という形にした。 GTアジアも台数が増えて来て、パドックにテントを張るだけでは満足してもらえない状況が出ている。 向こうの意向も尊重するということに今はなって来た。 今後はお互いの存在を尊重し合いながら共存していこうと考えている。ACOとも同じスタンスで考えており、現時点では規則を統一しよう、などの具体的な話にはなっていないが、WECやアジアンルマン、それから国内と、お互いを尊重し合えるような関係を築いていきたい。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:第3戦オートポリス 坂東代表のコメント(1) GT300クラスのBOPについて

FIA-GT3のBOPについては、ブランパンシリーズを運営するSROと話をし、同じ規則でレースをしていくという方針でやっており、7月のオランダでアポを取って、ステファン(ラテル)と話をしてくることになっている。 GTアジアもそうだが、同じSROのレギュレーションを使うということを徹底しようとしている。 SROのBOPはサーキットによってABCと三つのパターンを使い分けるようになっており、それに対して日本のGT300、GT3も含めた形で規則を決めて欲しいと要望することにしている。 そうやって定めたGT3という枠に対してJAF GTの性能調整をしっかりやり、コンペティションの状態を保てるようにしていく。

クルマによっては向こうで遅くてこっちで速いとか、向こうで速くてこっちで遅い、などの状況はあるが、そこに手を入れていくとまた個別の性能調整という話になってしまうので、現時点ではFIAのGT3に関してはSROの規則に合わせる。 コースによってABCと三段階のダウンフォースのメニューがあるので、それを日本のコースに置き換えてやっていく。

JAF GTに関してはBRZのターボやプリウス、CR-Zのハイブリッドなど、様々な条件があるが、ターボ係数は1.7とし、ハイブリッドの調整もデータを取りながら、それを元にやっていく。

これまでビーエムが2回続けて勝っているが、前回は戦略的にCR-Zが失敗したという側面もあった。 4号車は河野エンジニアの立てた戦略を始めとしたチームワークの部分と、ドライバーが考えながらレースをやっているという部分で速かったと考えている。 それに加えてBMWの人間が来ているという点も大きい。 飯田章がポンともって来てあれだけ速いということは、クルマのベースの部分が相当レベルが高いということだと思う。 あまりワークス同士の戦いにしたくはないが、そこは今コントロールできていない部分だ。 もうちょっと均衡して欲しいとは思っているが、現状で「おかしい」と感じる部分では無い。

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SGT:第3戦オートポリスGTA定例会見 鈴鹿1000km以降はハイダウンフォース仕様復活か?

スーパーGTシリーズを運営するGTアソシエイション(GTA)の定例会見が第3戦オートポリスの決勝日にも開催され、坂東正明代表が出席して今後の課題について語った。

今回のテーマはGT300クラスのBOP(性能調整)について、ルマンシリーズを統括するACOとの交渉について、今回GT500クラスでローダウンフォース仕様の空力パッケージを採用するに至った経緯の3点。

BOPについては今後もSROのラテル代表と話し合いの場を設けて調整を進めるが、基本的にはSROの規則に沿って実施すること。
また現在SROがコースレイアウトに合わせてABCと三段階のメニューを使用していることに対応し、日本のコースレイアウトに合わせてこれを採用していくとした。

ルマンシリーズについては、従来からGT500車両の混走を働きかけて来たが、ITRとの規則統一により断念したこと。
しかし今後も日本のドライバーやチームがヨーロッパで活躍できるような道は模索していくことなどを明らかにした。

GT500についてはドライバーの安全性やモノコックを始めとする各パーツ類の耐久性に考慮したものであることを説明。
ドライバーの安全性やパーツの交換サイクルなどのデータを収集し、第6戦鈴鹿までには回答を出したいとのこと。
その上で鈴鹿、タイ、もてぎについてはハイダウンフォース仕様の空力パッケージを使用することもあり得るとコメントした。

(詳細については別途掲載します)

Text:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:第3戦オートポリスフリー走行 今度はレクサス勢が1-2。トップは#19ウェッズスポーツRC F

スーパーGT第3戦オートポリスのフリー走行は#19Wed’sSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛組)がトップタイム。
GT300は#31OGT Pnanasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)がトップだった。

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決勝日を迎えたオートポリスは昨日に続いて好天に恵まれ、朝から汗ばむ陽気の中で午前9時より30分間のフリー走行が行われた。
走り出しから好タイムを記録したのは#19ウェッズスポーツRC Fで、関口雄飛が1’36.851を記録。これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。
昨日の予選ではアタック中に姿勢を乱して#36ペトロナスRC Fの平川亮に接触、14番手に終わった関口だったが、決勝での巻き返しに期待できそうな状況だ。
その36号車はジェームス・ロシターが1’37.370を記録して2番手につける。 ここまでGT-R勢の速さばかりが目立っていた今週末、決勝セッティングではその勢力図がどう変わっていくかに注目だ。
予選でフロントローを独占した#23モチュール、#46S RoadのGT-R勢も3、4番手につけた。

一方、今季不振にあえぐNSX勢は、#18ウイダーモデューロNSXが9番手と今回も厳しいレースになりそう。
高低差のあるコースレイアウトに70kgの性能調整が重くのしかかるが、18号車はフロントローの2台と同じミシュランタイヤを装着しており、これを生かしてどこまで順位を揚げられるかがポイントになりそうだ。

一方、GT300クラスは走り出しでルーカス・オルドネスの駆る#3B MAX NDDP GT-Rが1’47.597でトップに立ったが、セッション中盤に#31嵯峨宏紀が1’47.429を記録してトップに立った。
2番手は#3GT-R、3番手に#60TWS LM corsa BMW Z4がつけ、ポールシッターの#61SUBARU BRZ R&D SPORTは7番手で朝の走行を終えている。

第3戦決勝はこのあと午後2時より65周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式予選 ポールシッターのコメント

GT500クラス #23MOTUL AUTECH GT-R

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松田次生
朝のフリー走行からクルマの調子がすごく良くて、タイヤのフィーリングも良かったので、予選も結構自信を持っていっていました。 少しタイヤの暖まりの問題とアンダーステア現象が出ていましたが、Q2でそこを直せれば速いタイムが出せるとエンジニアとロニー選手に伝えたら、ロニー選手が素晴らしい、文句の付けどころの無いタイムを出してくれました。 予選は良かったんですけど、明日のレースは長いですし、明日が一番大事だと思うので、気を引き締めてレースに臨みたいと思います。 この2戦つまづいて、表彰台が見えていても難しい結果に終わりましたので、このオートポリスはそのためにチーム全員機を引き締めて臨みました。予選では結果は出ていますが、明日も気を引き締めて、レースでも結果が残るように。オートポリスは天気がいいと気が抜けないレースになるので、また記者会見に来れるように頑張りたいと思います。
ロニー・クインタレッリ
ツギオが言ってた通り、朝のフリー走行で調子が良くて、ダウンフォースを減らしましたが、それに対してのセッティングとタイヤの選択がとても良く、この前に比べて乗りづらさは感じませんでした。 予選に関してはQ1でツギオがすごく頑張って、もう1台のミシュランタイヤのGT-Rもいいタイムが出ていたので、相当頑張らないとポールポジションはとれないと思い、もう少しクルマが曲がるように微調整を行いました。完璧じゃなかったけど、プッシュできる状態になっていました。 予選はうまくいきましたが、このクルマでの1スティントの距離のデータは皆ありません。僕らは朝のフリー走行で10周のロングランをやって、そのアベレージは悪くなかったし、前からのスタートでマネジメントはしやすいので、まともなレースをして、トラブルなしでフィニッシュしたいと思います。

GT300クラス #61SUBARU BRZ R&D SPORT

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井口卓人
フリー走行以前の、テストのときからクルマは調子が良くて、ミシュランタイヤも路面にマッチしていました。その結果500も300もポールということで、非常にほっとしたし、嬉しいんですけど、明日の決勝に向けてもしっかりチームとコミュニケーションとって、作戦についても判断したいと思います。 僕は九州出身ということで、地元ということもありますし、スバルさんにも応援スタンドも作っていただいて、沢山の方にきていただいているので、かなり厳しいレースになると予想していますが、孝太さんと力を合わせて、青くてカッコいいBRZがトップでチェッカーを受けられるように頑張りたいです。
佐々木孝太
去年は年間最多ポール記録を作れたんですけど、今回やっと自分の300の中でのポール記録を作れたということで素直に嬉しいです。 でも去年もそうでしたが、僕らはポールを獲ることが目的じゃなく、レースを勝つことを優先してセットアップを進めて来たので、ポールポジションは僕らにとってのおまけみたいなものだと思っています。 今日の天気は本当にミシュランデーでしたね。ミシュランタイヤが非常にいい仕事をしてくれました。 このいいタイヤを決勝でもしっかりもたせて、トップでチェッカーを受けたいと思います。 このサーキットでは僕はすごくアウェー感を感じるというか、全てが井口よりなので(笑)ここは仕方ないという感じで。その代わり鈴鹿ではきっちり協力してもらいます(笑) いい天気でレースできるのは嬉しいですが、タイヤはしっかりマネジメントしないといけないので、簡単なレースじゃないと思います。油断せず、最後の1周まできっちりコントロールしたいと思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式予選 ミシュラン勢が両クラスを制す。GT500は#23モチュールGT-R

2014オートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGTイン九州300km」は1’34.523のコースレコードを記録した#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がポールポジションを獲得、2番手に#46S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝組)がつけ、ニッサンGT-R&ミシュランタイヤのコンビネーションがフロントローを独占した。 GT300クラスも同じくミシュランタイヤを履く#61SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人組)が今季初めてのポールを獲得した。

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照りつける初夏の日差しのもと、公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。 ここ数年悪天候に祟られたオートポリスだったが、今回は終始ドライコンディションのもと、真夏を思わせる高い気温の中での走行となった。

予選Q1
15分間の走行で上位8台のQ2進出枠を競う予選Q1は、今回も残り時間が8分を切ってから漸く各車がコースインするという展開に。 しかし今回はこれが明暗を分ける結果になってしまった。
最初にアタックを行ったのは#23モチュールGT-Rの松田。1’35.662と早くも公式練習のタイムを上回って来た。 続いて#46S Road GT-Rの柳田が1’34.999を叩き出してトップに立つ。
ところがその直後、#6エネオスRC Fを駆る国本雄資がターン14でコースオフ。前からバリアに突っ込んで止まってしまった。
これにより赤旗が提示されてしまい、約半数のチームがタイムアタックの機会を失ってピットに戻ることになってしまった。
6号車はその後自力でピットへ。 セッションは規定により残り時間3分で再開されることになった。
この時点でタイムを出せていないチームに撮ってはまさに一発勝負となった訳だが、ここで前年王者の#1ZENT RC F(平手晃平)、#12カルソニックGT-Rの安田裕信、#17ケーヒンNSXの塚越広大らがタイムアップに成功、それぞれ6位、7位、8位でQ2に歩を進めた。
一方、中嶋一貴の欠場で全戦富士に続いて起用された平川亮の駆る#36ペトロナスRC Fはアタック中に姿勢を乱した#19ウェッズスポーツRC F(関口雄飛)に巻き込まれる格好でアタックの機会を逃してしまった。

一方GT300クラスは順調に15分間を消化。 地元九州出身の井口卓人(#61BRZ)がいきなり1’45.717のコースレコードを叩き出してトップに立つと、終盤には#55ARTA CR-Zの小林崇志が1’45.969で2位に上がって来た。 一方、ここまで常にトップ争いを展開していたBMW Z4の2台はウェイトハンデの影響もあってか今回は苦戦を強いられることになった。 その結果、開幕2連勝中の#4初音ミクZ4(片岡龍也)は16番手、#7Studie Z4に至っては電気系のトラブルでコースインすることすら出来ず、ノータイムに終わってしまった。

予選Q2
Q1の赤旗の影響もあり、予選Q2は当初予定より8分遅れて開始された。
ここでもタイヤの消耗を嫌ってか、残り時間6分で漸く各車一斉にコースイン。 ほぼ一発勝負のタイムアタックとなったが、ここで速さを見せつけたのがミシュラン勢だ。
#23クインタレッリ、#46本山哲がそろって1分34秒台のタイムを叩き出し、1’34.523のクインタレッリがポールポジション。本山は1’34.792と一歩及ばなかったが、今季初のフロントロースタートをものにした。
3番手にはレクサス勢最上位として#1ZENT RC F(立川祐路)がつけ、ホンダ勢最上位は#100レイブリックNSX(武藤英紀)の6位だった。

GT300クラスは、最初に#3星野一樹(B MAX NDDP GT-R)が1’46.551でトップに立ったが、#55高木真一(ARTA CR-Z)がこれを1秒以上上回る1’45.503を叩き出し、続いて#61佐々木が1’45.335とタイムを更に縮めて来た。
#55高木は1周のクールダウンののち、再びアタックを開始、セクター1、セクター2と佐々木を上回るペースで走行していたが、最終セクションでスロー走行していた#2高橋一穂(シンチウムMP4-12C)に頭を押さえられてしまい、タイム更新はならなかった。
これにより佐々木孝太が今季初、自身通算11回目(GT300クラス最多)のポールポジションを獲得することになった。

第3戦決勝は明日午後2時より65周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式練習 空力制限をものともせず、各車コースレコードを更新。トップタイムは#23モチュールGT-R

スーパーGT第3戦の公式練習が5月31日、大分県のオートポリスで行われ、GT500クラスは#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)、GT300クラスは#61SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人組)がトップだった。

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例年はシーズン終盤に組み込まれているオートポリス戦だが、今年は初夏の開催となった。
公式予選日は快晴。夏を思わせる強い日差しのもと、午前9時より2時間の公式練習がスタートした。

シャシー、エンジンともに一新されたことにより、開幕以来コースレコードの更新が相次いでいるGT500クラスだが、GTAから発行された5月19日付けのブルテンにより、今回と第4戦SUGOにおいては、第2戦富士で使用した空力パッケージを装着しての走行が義務づけられた。
ランオフエリアの狭い両サーキットでの安全性を確保することが目的であり、先日のSUGOテストでも、この空力パッケージは試験的に使用されている。
これによりコーナリングスピードの削減が期待されたが、いざ走り出してみると#23モチュールGT-Rが1’35.708と昨年のポールタイム(そしてコースレコード)の1’38.174を2秒半も上回る驚異的なタイムを記録したのを始め、上位13台がレコードを更新する結果となった。
これは従来の自然吸気エンジンのように標高差の影響を受けにくい今季の直噴ターボエンジンの特性によるものかもしれない。
GT500クラス2番手には、専有走行終了間際に平川亮が1’36.098を記録した#36ペトロナスRC Fがつけた。
第2戦に続いての平川の起用は、ほぼ同日程で開催されているル・マン24時間レースのテストデーに中嶋一貴が参加するため第3戦を欠席したことによるものだ。

一方、GT300クラスは地元九州出身の井口卓人のドライブする#61スバルBRZが1’46.140を記録してトップに。
2番手には#2シンティアム・アップル・MP4-12がつけ、こちらもターボエンジン勢が好調ぶりをアピールした格好だ。

公式練習は二度の赤旗中断を挟み、当初予定より12分遅れて終了したが、午後からの公式予選は当初予定通り2時よりノックアウト方式で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER FORMULA

SF:第2戦富士決勝レース2 #36ロッテラーがポール・トゥ・ウィンで開幕戦の雪辱を果たす

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦。決勝レース2は35周で行われ、ポールポジションの#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)が#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)の追撃を退け、ピット作業ミスで失った開幕戦の雪辱を果たした。
3位には#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が入った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選9,000人/決勝14,500人/二日合計23,500人)

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決勝レース2は午後2時30分スタート。このレースでは最低1回のタイヤ交換義務が課せられる。
残念ながらレース1でメカニカルトラブルによりリタイヤとなった#32小暮卓史はクルマの修復が間に合わず、レース2の出走を見合わせることになってしまった。

レースはポールポジションの#36ロッテラーが綺麗にスタートを決めてトップで1コーナーへ。その後ろでは予選2位の#19オリベイラと同3位の#37中嶋が並走状態で1コーナーに飛び込んだが、立ち上がりでオリベイラが前に出た。

ロッテラーとオリベイラはそこから他の追随を許さないハイペースで周回を重ね、その差は一進一退を繰り返す。
7周目にはダンロップコーナーでフロントタイヤをロックさせてフラットスポットを作ってしまったロッテラーだったが、すぐにペースを取り戻して11周目にピットイン。タイヤ交換と給油を9.2秒でやり終えてコースに復帰する。
オリベイラはその1周後、12周目にピット作業を行うが、ピット出口では僅かにロッテラーが前に。そこからは1スティント目と同じくコンマ1秒を争う神経戦が展開された。 17周目にこのレースのファステストラップとなる1’25.047を記録するなど、懸命にロッテラーを追うオリベイラだったが、ロッテラーも安定したペースで周回を重ね、僅かずつではあるが両者のギャップは広がり始める。

結局ロッテラーはオリベイラに3.497秒のリードを築いて35周を走り切り、今季初優勝を獲得、フロントタイヤの組み違えで大幅に順位を落とした開幕戦鈴鹿の無念を晴らした。
3位にはチームメイトの#37中嶋が入ったが、2位オリベイラとの差は13秒にまで開いてしまっていた。

ハイペースの神経戦を展開していた上位陣とはうって変わり、中断以下のグループではコースの至るところで激しいバトルが展開された。
特にここまで苦戦の続いていたホンダ勢の中では前年王者の#1山本尚貴が#20ナレイン・カーティケヤンとドッグファイトを展開するなど上位争いに加わり、最終的に5位でフィニッシュしている。
ルーキーながらここまで予選でも決勝でも目覚ましい速さをアピールしている#40野尻智紀も、山本を上回るハイペースで周回を重ねていたが、19周まで引っ張って行ったピット作業で痛恨のストール。一気に17位まで後退してしまった。 それでも野尻は1分25秒6前後のトップグループと遜色の無いペースで追い上げを開始、先行する#3ジェームス・ロシター、#18中山雄一らを次々に抜き去って15位でチェッカーを受けている。

スーパーフォーミュラシリーズは第3戦も同じく富士スピードウェイにて7月13日に決勝を行う。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦富士決勝レース1 PPの#19オリベイラが独走で2年ぶりの勝利!

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第1戦の決勝レース1は#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)がポールポジションから他を寄せ付けない速さで逃げ切り、今季初勝利をものにした。
2位には#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)、予選2番手からスタートした#8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)はスタートでの失敗が祟って3位に終わった。

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決勝レース1は5月18日午前10時05分より25周で行われた。
この日も富士スピードウェイは快晴に恵まれ、気温、路面温度とも次第に上昇する中でのスプリントレースとなった。
ポールポジションから快調にスタートを切ったかに見えた#19オリベイラだったが、実は彼のクルマにはウォームアップ走行の時点で1速からニュートラルにギヤが勝手に落ちてしまう症状が出ていた。 そのためチームではグリッド上でステアリング交換も検討されたが、操作のフィーリングを重視してオリベイラは交換を見送った。
その「賭け」が奏功し、オリベイラはトップをキープして1コーナーに飛び込むことに成功、そのまま一気に後続を突き放していった。

一方、予選2番手からスタートした#8デュバルはレース後の会見で「クラッチのバイトポイントが昨日とは違っていた」と語っており、その影響でホイールスピンを起こしてしまったため、完全に出遅れてしまった。 後続に飲み込まれ、一時は5位付近まで後退しそうになったものの、デュバルは1コーナーへのブレーキングで挽回、3位でオープニングラップを終えて来た。

その脇をすり抜けて2位に躍り出たのは予選5番手からスタートした#37中嶋だった。 しかし中嶋は周回を重ねるごとに徐々にオリベイラに引き離されてしまう。
一方、3位のデュバルも中嶋のスリップに入るまでには至らず、結局上位陣はこのままの順位出淡々と周回を重ね、25周を消化。

結局オリベイラは中嶋に5.203秒の大差をつけ、2年ぶりの勝利をものにした。

なお、ホンダ勢の最上位は#11ヴィタントニオ・リウッツィの8位。 #1山本尚貴、#40野尻智紀、#32小暮卓史、#10塚越広大らが相次いでトラブルでリタイヤするなど、今回も苦しい戦いとなった。

決勝レース2はこのあと午後2時30分より35周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第2戦富士公式予選 レース1は#19オリベイラが2年ぶりのPP、レース2は#36ロッテラーがコースレコードを更新してPP獲得

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦の公式予選が5月17日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
今回は2レース制で開催されるということで、Q1の順位がそのままレース1のグリッド順に。従来のQ1、Q2、Q3の順位でレース2のグリッド順を決めるという最終戦鈴鹿と同じ予選方式がとられ、レース1は#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)が、レース2は#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がポールポジションを獲得した。

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公式予選は午後2時15分開始。 最初のQ1は20分間の走行でレース1のグリッドとレース2の15位以下のグリッドを決定する。
天候は快晴。気温、路面温度とも上昇する中で、各ドライバーとも3月の合同テストとのコンディションの違いに合わせ込みながらの走行となった。
フリー走行から好調な#36ロッテラー、#19オリベイラ、#8デュバルの3人がここでも好タイムを記録し、最後のアタックで1’23.108を記録したオリベイラが2年ぶりにポールポジションを獲得。
0.103秒差でデュバル、0.217秒差でロッテラーが続いた。
日本人選手の最上位は#39国本雄資、開幕戦で苦戦の目立ったホンダ勢では#1山本尚貴、#10塚越広大をはじめ、金曜の専有走行でターボチャージャーのトラブルに見舞われた#31中嶋大祐やルーキーながら開幕戦でQ3進出を果たした#40野尻智紀らがQ2に駒を進めた。

予選Q2は午後2時45分に開始されたが、プリウスコーナーで#31中嶋大祐が横を向いてストップしてしまった影響で終了1分前に赤旗中断に。
この時点でアタックを開始していたドライバーは改めて最初からアタックをやり直す羽目に陥った。
セッションは2分50秒延長されて2時55分に再開。 結果的には中断前に1’23.075を記録していた#19オリベイラがトップに。
#37中嶋一貴、#39国本が続き、ホンダ勢では唯一#1山本が6位でQ3に駒を進めた。 トップのオリベイラと山本のタイム差は0.321秒に留まり、決勝での巻き返しに期待のもてそうな結果となった。

予選Q3もまた7分間の走行。
朝のフリー走行からリヤのグリップ不足の解消に取り組んで来た#19オリベイラが真っ先にアタックを開始したが、プリウスコーナーで姿勢を乱して大きくタイムをロスし、1分24秒台のタイムに終わる。
一方、朝の走行から今ひとつ足りないものを感じていたと語る#36ロッテラーはQ1、Q2の走行を通じてベストのセッティングに辿り着き、1’22.572というタイムを叩き出して一気にトップに躍り出た。 このタイムは昨年の富士スプリントカップで#39国本が記録した1’22.718のコースレコードを上回るものだ。
最初のアタックを失敗したオリベイラはそのまま2周目のアタックを敢行、セクター1、セクター2とロッテラーに迫る区間タイムを記録してきたが、最終コーナーで僅かにリヤをスライドさせてしまい、0.134秒及ばず。 それでも1’22.706と従来のレコードタイムを更新し、フロントローの一角を占めた。
予選3番手には#37中嶋一貴が入り、ホンダエンジンの#1山本は1’23.234で7位に終わったが、トップとのタイム差は0.662秒に留まっている。

第2戦決勝は明日18日午前10時05分よりレース1が25周で、午後2時30分よりレース2が35周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦富士JRPサタデーミーティング 第5戦、第6戦ではエンジンの出力制限を検討中

スーパーフォーミュラでは恒例となった、日本レースプロモーション(JRP)主催のサタデーミーティングが5月17日、富士スピードウェイで行われた。
今回の出席メンバーは白井裕氏(JRP社長)、永井洋治氏(トヨタ自動車スーパーフォーミュラプロジェクトリーダー)、佐伯昌浩氏(本田技研スーパーフォーミュラ・プロジェクトリーダー)の3名。
質疑応答も交えながら現在までのエンジンの開発状況や今後のスケジュールなどについて語った。

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その中で永井氏は今朝のフリー走行でトヨタエンジン勢が相次いでコース上にストップしたトラブルについて言及。
トヨタでは今回のレースに向けてECUのプログラムをバージョンアップしてきたのだが、これに起因してセンサが誤作動し、スロットルが閉じてしまったとのことだ。
スーパーフォーミュラでは今シーズンよりスロットル制御をフライ・バイ・ワイヤ化したが、これに伴ってスロットルがドライバーの意志に反して開きっぱなしになるなどのリスクを回避するために何重もの安全対策が講じられている。
今回はこれがプログラムの僅かな違いに反応してしまったことが原因だったようだ。

また、金曜日のフリー走行で中嶋大祐選手のエンジンから出火した件について佐伯氏はタービンのトラブルに寄るものと説明。
詳細な原因はまだ明らかになっていないものの、エンジン本体には問題は無いとのこと。
ホンダ勢は信頼性を重視した仕様で開幕戦を戦ったが、今回はそこからパフォーマンス重視に振った仕様を持ち込んでいるという。

また、両陣営とも先週ツインリンクもてぎでテストを実施したことが明らかになったが、この目的は第4戦に向けたブレーキの性能チェックと、その後のSUGO戦、オートポリス戦での燃料流量値の検討だったとのこと。
ストップ・アンド・ゴーのレイアウトであるもてぎのロードコースではブレーキへの負担が大きいため、事前にデータを取る必要があったとのこと。
またスポーツランドSUGOはテクニカルなレイアウトでコーナー間の距離が短いため、パワーを絞ることによりドライバーの操作に余裕を持たせることが狙い。
一方オートポリスは標高の高い場所に立地するため昨年までの自然吸気エンジンでは約8%の性能低下が見られたが、今季はそれがターボチャージャーによって補完されるため、エンジンの信頼性に配慮して制限を行う模様だ。

第4戦もてぎは8月23-24日、第5戦オートポリスは9月13-14日、第6戦SUGOは9月27-28日に開催される。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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SF:第2戦富士フリー走行 トップタイムは#19オリベイラ。ルーキーの#40野尻が5番手とホンダ勢も健闘

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第2戦のフリー走行が5月16日、快晴の富士スピードウェイで行われ、#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)が1’23.601でトップタイムを記録。
開幕戦で苦戦の目立ったホンダ勢ではルーキーの#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION)が1’24.035で5番手に食い込んだ。

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フリー走行は午前9時55分より60分間で行われたが、始まってすぐに#18中山雄一、#20ナレイン・カーティケヤンがコース上、#39国本雄資がピット出口でストップしてしまったため赤旗が提示されることになった。

車両回収ののち、走行は10時3分に再開された。
始まってすぐに#36アンドレ・ロッテラーが1’24.675を記録すると、#8ロイック・デュバルが1’24.021でこれを上回り、 開始20分で#19オリベイラが1’23.897といち早く23秒台に入れて来た。

対するホンダ勢は前日の専有走行では最上位の#1山本尚貴がトップから1.1秒落ちと開幕戦に続いて劣勢が目立っていたものの、ここでは30分経過時点で0.73秒落ちの6位とやや差を詰めて来た様子。
タイム的にも前日ベストの1’25.619から1’24.636と大幅にタイムアップを果たしている。

午後の予選を想定したタイムアタックは残り時間が8分を切った辺りから始まった。
まずは#36ロッテラーが1’23.687とオリベイラのタイムを上回ってトップに立つが、#19オリベイラも終了間際に1’23.601と更にタイムを縮めて再びトップに立った。
3番手には#8デュバルがつけ、#37中嶋一貴が4番手とここまでが23秒台。
続いて#40野尻がホンダ勢最上位となる1’24.035を記録して5番手につけた。
また前年王者の#1山本も1’24.263で7番手とまずまずの位置に付けており予選での健闘が期待できそうな雰囲気になって来ている。

公式予選はこのあと午後2時15分よりノックアウト方式で行われる。
今回は2レース制ということで、Q1の結果がレース1の、Q3までの結果がレース2のグリッド順となる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝 アクシデント相次ぐ乱戦を制し、#12カルソニックGT-Rがポール・トゥ・ウィンを達成!GT300は#4初音ミクZ4が開幕2連勝

2014オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」は、序盤からアクシデントが相次ぎ、2回もセーフティーカーが入る大荒れの展開となった。
そうした中、ポールポジションからスタートした#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が周回遅れとの接触なども乗り越えて110周の長丁場を戦い抜き、昨年の第3戦セパン以来の優勝を獲得した。
GT300クラスは最終ラップまで目の離せない接戦が繰り広げられ、予選9番手からスタートした#4グッドスマイル初音ミクZ4(谷口信輝/片岡龍也組)が僅差で逃げ切って今季2連勝を達成した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選/32,200人 決勝/57,200人 二日間合計/89,400人)

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第2戦決勝は5月4日午後2時より110周で行われた。
スタートでポールシッターの#12オリベイラが後続を大きく突き放して1コーナーへ。その後方も2位#46S Road GT-R、3位#23モチュールGT-Rと上位陣はほぼグリッド順だ。
しかし後方ではGT300クラスの#88マネパランボルギーニGT3がホームストレート上で#9国立音ノ木学園ポルシェと接触、フロントからウォールに突っ込んで大破するアクシデントが発生。
乗っていた青木孝行は自力でクルマを降りたが、88号車はここでレースを終えることになった。
この車両回収とコース上に散乱したパーツの撤去のためにセーフティーカーが導入される。

セーフティーカーは8周目にピットイン。 9周目からレース再開となったが、18周目に入ったところでこんどは2位を走行していた#46S Road GT-Rの左フロントホイールから出火するアクシデントが発生。
46号車のフロント周りはたちまち炎に包まれたが、ドライバーの本山哲は無事車外へ。
これにより2度目のセーフティーカーが導入されることになった。

レースは22周目にリスタート。 ここでも#12オリベイラは無難にスタートを決めてトップを守る。
しかし42周目に行った最初のピット作業に1分以上を要し、この間に35周終わりに作業を済ませていた#23モチュールGT-Rがトップに立つ。
#12カルソニックGT-Rは3位につけていた#36ペトロナスRC Fにも1コーナーで並びかけられるが、このレースがGTデビュー戦となる#36平川亮はその先のコカコーラコーナーで前を走っていた周回遅れの#11ゲイナーSLSと接触、痛恨のスピンを喫して後退してしまった。

この間にトップの#23松田次生は後続との差を一気に広げて独走状態に入ったが、69周目に入ったところで突然失速、ヘアピン先の300Rでクルマを止めてしまった。 しばらくしてゆっくりと再始動した23号車だったが、このアクシデントで一気に7位まで後退してしまった。

これによりトップは再び#12カルソニックGT-Rに。 2スティント目を担当した安田は40℃近い発熱に見舞われるなど今週末体調に不安を抱えていたが、それでも後続との差を大きく広げて80周終わりでピットイン、オリベイラにステアリングを託すと、オリベイラも安定したペースで着実にリードを広げ、最後は2位に24秒半もの大差を付けて110周を走り抜き、昨年の第3戦セパン以来の優勝をチームにもたらした。

2位には上位陣の脱落が相次ぐ中、堅実なレースを展開した#1ZENTセルモRC F、3位には前回2位の#6エネオスRC Fが入った。

一方、予選から苦戦の続いていたNSX勢は決勝でも相次いでトラブルに見舞われ、唯一完走扱いとなった#18ウイダーNSXですら15周遅れという厳しい結果に終わった。

12号車の独走に終わったGT500クラスとは対照的に、GT300クラスはファイナルラップまで激しいドッグファイトが展開された。
まずホールショットを奪ったのはポールシッターの#3B-MAX GT-Rだったが、16周目に入ったところで予選7番手から追い上げてきた#31OGTパナソニックプリウスに13コーナーでインをつかれてトップを奪われてしまう。
3号車はその後も17周目の1コーナーで#2シンチウムMP4-12にインをつかれて3位に。 その直後、46号車のアクシデントにより2度目のセーフティーランとなった時に最初のピットストップを行った。
ここでは#7スタディZ4、#22グリーンテックSLS、#11ゲイナーSLS、#0無限CR-Z、#4初音ミクZ4、#55無限CR-Zらが3号車と同じタイミングで早めのピット作業を済ませている。

こうした中、レースがリスタートして間もなくの23周目、#2MP4-12が#31プリウスのインをついてトップに。 ドライバーは2号車が加藤寛規、31号車は嵯峨宏紀だ。
#31嵯峨は一旦は#2加藤を抜き返したものの、24周目の1コーナーで再び加藤の先行を許してしまう。
その後は31号車が36周目、2号車が44周目に最初のピットストップを行ったことで、このクラスのトップは再び#3B-MAX GT-Rのものに。
しかし60周目に2度目のピット作業を行った際、同時に入ってきた#0無限CR-Zに前に出られてしまい、実質2番手に後退した。
その後もタイヤと燃料をセーブする走りを強いられた#3星野一樹はペースを上げることが出来ず、最終的に5位でレースを終えることとなった。

その後は#11ゲイナーSLSが61周目、#4初音ミクZ4が62周目に2度目のピットストップを行ったが、先にピットストップを済ませていた#0無限CR-Zがこれらを次々にかわし、77周目に#31プリウスが最後にピットインしたことにより0号車がトップに浮上した。2位の#4初音ミクZ4は5秒後方だ。

しばらくの間は4号車と同等以上のペースを維持していた0号車だったが、レースが終盤に差し掛かるに連れて次第にペースが落ち、95周終了時点では2.8秒差にまで迫られる。
すると0号車をドライブしていた中山友貴が96周目のダンロップコーナーで痛恨のスピン、4号車だけでなく11号車にも抜かれて3位に後退してしまった。

これでトップに立った#0初音ミクZ4だったが、2位#11ゲイナーSLSとの差は1秒余り。 98周終了時点では僅か0.7秒差となった。 しかし11号車をドライブするビヨン・ビルドハイムは最後まで4号車攻略の糸口を掴むことが出来ず、1位#4片岡、2位#11ビルドハイムの順でチェッカー。
#4初音ミクZ4は開幕戦岡山に続いて2連勝を飾った。

スーパーGT第3戦は九州のオートポリス。 6月1日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
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SUPER GT

SGT:第2戦富士フリー走行 500クラスはここでもGT-Rが1-2を占める トップは#23モチュール

スーパーGT第2戦「富士500kmレース」のフリー走行は#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がトップタイム。
GT300クラスは#31OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)がトップだった。

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富士スピードウェイは決勝日も快晴に恵まれた。
朝から多くのレースファンがスタンドにつめかけるなか、フリー走行は朝8時30分より30分間で行われた。

ポールシッターの#12カルソニックGT-Rはここでも好調で、序盤からジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが1’30.641と予選並のタイムを記録してトップに立つ。
開始15分でこれを上回ってきたのが#23モチュールGT-Rだ。 GT500クラスでは一番最後にピットアウトすると、ロニー・クインタレッリが1’30.537を出し、これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。

この2台がタイム的に頭一つ抜け出したものの、3位以下はニッサン勢、レクサス勢はほぼ互角の状況だ。

一方ここでも苦戦が目立つのがホンダ勢。 #18ウイダーNSXの11位に最上位に5台全てが下位に沈む状況で、タイムもトップから2秒以上はなされてしまった。

GT300クラスは開始10分で新田守男が1’38.643を記録して#31プリウスがトップに。
2位には#2シンチウムMP4-12Cがつけ、3、4位を2台のBMW Z4が占める結果となった。
ポールポジションの#3B-MAX GT-Rは7番手に終わったが、トップとの差は僅かコンマ5秒。
300クラスはトップから1秒以内に12台がひしめく接戦となっており、決勝レースでも激しいバトルが期待できそうだ。

決勝レースはこのあと午後2時より110周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式予選 GT-Rが上位独占!GT500は#12カルソニック、GT300も#3B-MAX NDDPがポールを獲得

2014オートバックス スーパーGT第2戦「富士500kmレース」の公式予選は、#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が1’28.799という驚異的なタイムでポールポジションを獲得。 上位3台までをニッサンGT-Rが占める結果となった。
GT300クラスも#3B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス組)が1’37.841をルーキーのオルドネスが記録、両クラスをニッサンGT-Rが制する結果となった。
(天候:晴れ コース:ドライ)

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公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。
少し雲が増えてきたため気温は23℃、路面温度は33℃とやや涼しくなり、好タイムが期待できるコンディションでの走行となった。

予選Q1
スーパーGTの公式予選の直前に行われたポルシェ・カレラカップ・ジャパンの公式予選で1台の車両がヘアピンでクラッシュし、路面に冷却液をまき散らしたため、これを処理するためにコース上に石灰が散布された。
この影響を嫌って両クラスとも計測が始まっても中々コースインせず、セッション序盤をガレージの中で過ごすことになった。
GT500クラスは残り時間が9分を切ったところで漸く各車コースイン、入念なウォームアップランの後、タイムアタックを開始した。
すると今回がデビュー戦となる#36ペトロナスRC Fの平川亮がいきなり1’29.903といち早く1分29秒台のタイムを叩き出してトップ躍り出る。
さらに残り時間1分を切ったところで#12安田が1’29.832と平川を上回ってトップに。
続いて#23モチュールGT-Rの松田次生も1’29.932を出して3番手につけてきた。

結局このクラスは上位10台が従来のコースレコードを上回ることになり、#19ウェッズスポーツRC Fの関口雄飛、前回優勝の#6エネオスRC Fの国本雄資が好タイムを記録しながらもQ1で予選を終える結果となった。
また、今季ミドシップレイアウトのハイブリッドカーNSX GTコンセプトを投入してきたホンダ勢は11位の#18ウイダー(山本尚貴)を筆頭に全車が下位に沈んでここで予選を終えてしまった。

GT300クラスも序盤は様子見という滑り出しとなったが、終盤のめまぐるしいアタック合戦の中から#55ARTA CR-Zが1’38.078を記録してトップに。
これに終了直前に1’38.109を叩き出した加藤寛規の#2シンティアムMP4-12C、1’38.537の#3星野が続いた。
前回優勝の#4初音ミクBMW Z4(片岡龍也)は7番手、前年王者の#0無限CR-Z(中山友貴)も13位ギリギリでQ2進出を果たした。

予選Q2
続いて行われた予選Q2もGT500クラスは残り8分を切ってから漸く全車が出走する展開となったが、ここでも#12カルソニックGT-Rが速さにおいて他を圧倒する。
J.P.オリベイラは最初のアタックで1’29.361を記録すると、次の周では最高速度300km/hを記録したうえ、1’28.799と唯一の28秒台を記録してトップに立った。
続いて#46S Road GT-Rの本山哲も1’29.272と公式練習のタイムを大幅に上回って2番手につけ、#23モチュールGT-Rのロニー・クインタレッリが1’29.380で3番手と、上位3台を全てニッサンGT-Rが占めた。
とはいえタイムそのものは8位に終わった#37KeePer RC Fのアンドレア・カルダレッリでさえも1’29.987と全車が1分30秒の壁を打ち破っており、2014規定車両の速さをあらためて証明することになった。

一方、GT300クラスは#4初音ミクBMW(谷口信輝)がまずトップに立ち、これを#30IWASAKIaprGT-R(岩崎祐貴)が上回る展開となったが、終了3分前ににオルドネスが1’37.841を記録してトップに立った。
これに対し、昨年5回のPPを獲得した#61スバルBRZを駆る佐々木孝太が終了間際にセクター3でオルドネスをコンマ3秒上回るタイムを記録して果敢にアタックを観光したが、トータルタイムは1’38.034と僅かコンマ1秒及ばなかった。
3番手には、佐々木と同様に終了間際に1’38.188を叩き出した#55ARTA CR-Z(高木真一)がつけている。

スーパーGT第2戦は、このあと明日午後2時より決勝レースが110周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式練習 上位7台がレコード更新!トップは#24D'station GT-R

2014スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで開幕。
合同テストや第1戦岡山で驚異的なタイムを記録し続けている今年のGT500車両はここでも速く、公式練習では上位7台がコースレコードを更新、トップ3に至っては1分29秒台を記録してみせた。
トップは#24D’station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹組)で1’29.682だった。
GT300クラスは終盤の専有走行で1’38.835を記録した#3NDDP B-MAX GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス組)がトップだった。

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毎年大勢の観客がつめかけるゴールデンウィークの500kmレース。
公式予選日を迎えた富士スピードウェイは朝から快晴。汗ばむ陽気の中、午前9時から2時間の公式練習が開始された。

第1戦岡山では開始早々からあっさりとコースレコードを上回ったGT500クラスは、今回も開始30分で#36ペトロナスRC-Fのジェームス・ロシターが1’30.257を記録。昨年の富士スプリントカップで大嶋和也が#6エネオスSCで記録した1’30.701をあっさりと上回ると、#23モチュールGT-R、#12カルソニックGT-Rも次々に1分30秒台前半のタイムを記録してそれに続いた。
更には終盤の専有走行で#24ミハエル・クルムが1’29.682を叩き出すと、#23松田次生も1’29.836でそれに続き、更には今週末スパ・フランコルシャンで開催されているWEC第2戦に参戦する中嶋一貴に代わって#36ペトロナスRC-Fをドライブすることになった平川亮も1’29.937と、これがスーパーGTデビュー戦とは思えない速さを見せつけた。

結局、このクラスは7位の#39デンソーサードRC-Fまでが従来のレコードタイムを上回ったが、彼らとは対照的にタイムが伸び悩んだのがNSX勢。
1’31.450を記録した#17ケーヒンNSXを筆頭に全5台が11位以下という結果に終わり、このあとの予選でも苦戦が予想される状況になっている。

一方、GT300クラスは開幕戦で苦戦したGT-R勢が息を吹き返した格好で上位に名を連ね、そこへ#2マクラーレンMP4-12C、#4BMW Z4らが割って入る展開に。
最終的にはルーカス・オルドネスが1’38.836までタイムを縮めてクラストップで走行を終えると、昨年から苦戦の続いていたポルシェ勢の中から#9国立音ノ木坂学院NACポルシェを駆る坂本祐也が2番手につける結果となった。
なお、JAF-GT勢では#61スバルBRZの6番手が最上位となっているが、前年チャンピオンの#0無限CR-Zがセッション序盤にトラブルに見舞われ22位に終わっており、予選への影響が懸念される。

スーパーGT第2戦はこのあと午後2時より公式予選がノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント

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優勝 #8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
sf_r01_r_pc-duval 最高の気分です。多くの選手といいファイトをしましたが、どれもフェアな接近戦でした。予選の状態が良くなかったので、少しセッティングを変更したら、朝のフリー走行から完璧な状態になりました。
セーフティーカーが入ったあとで2台をオーバーテイクして、その後トップに立ちましたが、今年のレギュレーションで作られたクルマはトラック上でのバトルがしやすくなっています。ダラーラやトヨタはいい仕事をしたと思いますし、今シーズンの残りのレースも楽しみです。
2位 #3ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
sf_r01_r_pc-rossiter 今朝はずっとフルタンクで走っていました。僕たちは1カー体制なのでデータが少なくて、そこは難しいポイントです。色んなことをひとつひとつ確かめながら走っていました。
スタートに失敗したアンドレにつき合わされる形になったので、スタートはそんなに良くなくて、そのせいでJPに抜かれてしまいましたが、クルマの調子自体は良かったので、その後は本当にいいバトルを楽しめました。
ダラーラのシャシーもブリヂストンのタイヤも優れていて、オーバーテイクのしやすいクルマになっていて最高です。
3位 #38石浦宏明(CERUMO INGING)
sf_r01_r_pc-ishiura 2年ぶりのフォーミュラですが、最後に乗ったJAFグランプリは2位だったので、また表彰台に復帰できてほっとしていますし、「チームを強くするために乗ってくれ」と誘ってくれたチームには感謝しています。
最初はスピートに戸惑ったり、上手く乗れなくて悩みましたが、テストするごとに慣れてきて、今週始まってからはゆっくりに感じてきて、攻められる状態になっていたので、そこからはチームとも打ち合わせながら、クルマのセットもテストから今まで積み重ねてきたものをまとめあげるような形でやっと予選に間に合ったという感じで、ロングランもピット練習もやる余裕もありませんでしたから、レースが上手くまとまって本当に良かったなと思います。
スタートもうまくいったし、ピット作業は遅れましたが山本選手を抜いてからは40秒台で追い上げることが出来て速さも見せられたので、自分としてはいいレースが出来たのかなと思います。
優勝チーム監督 土沼広芳(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
sf_r01_r_pc-donuma ずっとテストから調子よくて、第1戦もいい結果が出るのかなと思っていたら、予選では不本意な結果でした。去年からチームも良くなってきていて、スポンサーさんもドライバーも去年から継続してきた形で、唯一違うのはクルマだけ、という状態でしたが、スタッフが非常にいい感じで仕上げてくれました。
本当に「継続は力なり」を証明できたかな、と思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 波乱の開幕戦を制したのは#8デュバル!

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第1戦「鈴鹿2&4レース」の決勝が4月13日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。
シャシー、エンジンを一新して行われる最初のレースを制したのは予選7番手からスタートした #8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。2位には#3ジェームス・ロシター(KONDO RACING)がつけ、2年ぶりのフォーミュラ復帰となった#38石浦宏明(CERUMO INGING)が3位。復帰初戦で表彰台を獲得した。
(天候:くもり コース:ドライ 観客動員数:予選23,000人/決勝28,000人)

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末松則子鈴鹿市長のスタートコマンドのもと、第1戦決勝は午後3時より43周で行われた。
ポールシッターの#36アンドレ・ロッテラーの動き出した遅れた隙に#37中嶋一貴が先行して1コーナーへ。

#37中嶋は僅かずつだが着実に#36ロッテラーとの差を広げにかかったが、14周目の逆バンクで#20ナレイン・カーティケヤンがスピン。コースを塞ぐ形でストップしてしまったため、ここでセーフティーカーが導入された。
この機に乗じて多くのドライバーが相次いでピットに飛び込み、タイヤ交換と給油を済ませて隊列に復帰したが、トップの#37中嶋と3位を走行していた#19オリベイラはコース上に留まった。

セーフティーカーは17周終わりでピットイン。18周目からリスタートとなったが、3位を走行する#36ロッテラーのペースが上がらない。ピット作業の際に左右逆にフロントタイヤを装着してしまったことがその原因だった。
そのため、22周終わりのホームストレートでオーバーテイクシステムを使って#3ロシターを抜き去ってきた#8デュバルに一気に差を詰められ、25周目の1コーナーでアウトから抜かれてしまった。
その後、ピットストップを済ませていなかった#37中嶋と#19オリベイラが30周目に相次いでピットイン。
これでデュバルがトップに浮上した。
快調に差を広げにかかる#8デュバルの後方で苦しい走りを強いられていた#36ロッテラーに、更に追い討ちをかけるように#3ロシターが襲いかかる。
130Rで、シケインで、1コーナーで、懸命に押え込む#36ロッテラー。
しかし#3ロシターはレース残り2周となった41周目のヘアピンで遂に#36ロッテラーのインに飛び込み、2位に浮上した。

その頃後方では、前年チャンピオンの#1山本尚貴を先頭に長い車列が形成され、コースのあちこちで激しいドッグファイトを展開していた。
ペースの上がらない#1山本を抜きあぐねる#38石浦、#7平川亮、#11ヴィタントニオ・リウッツィたち。
周回を重ねるうちにここに#39国本雄資、#40野尻智紀らも追いついてきた。
更にその後方からはピットストップによって後方に沈んだ#37中嶋、#19オリベイラの2台も加わる。
30周目のシケインで#38石浦は漸く#1山本をパスして4位に。
続いて34周目のヘアピンで#7平川が#1山本のインに飛び込んで5位に浮上する。
#11リウッツィ、#39国本も激しく#1山本を攻めたてる。
それに堪え兼ねたか、#1山本は38周目のスプーンでオーバーラン、一気に12位まで後退してしまった。

山本を抜き去ってペースを上げた#38石浦はとうとう3位を走行する#36ロッテラーにも追いつき、42周目のダンロップコーナー立ち上がりでインを奪って3位に浮上する。
ロッテラーはその後ファイナルラップのヘアピンで#7平川にも抜かれて5位でレースを終えた。

結局レースは#8デュバル、#3ロシター、#38石浦の順で43周を消化。
デュバルは2位以下に16秒の大差を付けて開幕戦を勝利で飾った。

なお、苦戦の続くホンダ勢の最上位は#11リウッツィの8位。
F3からのステップアップ組では#40野尻智紀が9位に入ったが、#18中山雄一は1周目のシケインでスピンを喫して早々と戦列を去っている。

スーパーフォーミュラシリーズはこのあと富士スピードウェイに舞台を移し、5月17-18日にシリーズ第2戦を2レース制で開催する。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝 各クラス上位3人のコメント

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総合優勝 #22高星明誠(B-MAX NDDP)
f3_r02_r_pc-takaboshi 昨日は自分のミスから不甲斐ない結果でチームに迷惑をかけてしまったことを謝りたいです。すいませんでした。 その結果も踏まえて、レースで自分のベストを尽くせるように、昨日の夜は自分もチームと考えてきました。 その結果スタートが上手く決まり、トップで1コーナーに入れました。序盤からプッシュしていこうと思いましたが、勝田選手を引き離せなかったので、そこは反省点ですね。 前半勝田選手に抜かれたときは、すぐに抜き返さないと次はないと思ったので、1コーナーで差しました。 その結果、後半は勝田選手のペースが落ちてきて、僕は勝田選手よりタイヤの落ち幅が少なくて、少しマージンがある中で勝てたのは良かったと思います。 今のポジションにいられることはいいことですが、トムスは速いので絶対油断はせず、驕らずに戦っていきたいです。次のもてぎは鈴鹿以上に抜きにくいので、予選をとにかく頑張ります。
総合2位 #1勝田貴元(トムス)
f3_r02_r_pc-katsuta 金曜日、そして昨日と流れが掴めなかったので、一昨日の夜も昨夜もドライビングや精神面のことなどを考えて今日に臨みました。少し戻せてきたかなと思いますが、まだ思うようにいっていません。 レースではスタートで前に出て押さえてやろうと思いましたが、上手く決められず、トップに立てませんでした。 それでも序盤のペースは高星選手より良かったので、ペースのいいうちに抜いてやろうと思いました。スプーンで追いつく場面があり「これはシケインで抜けるな」と思って差しましたが、立ち上がりでスリップにつかれて抜き返されたので、そこは立ち上がりを考えないとと思いました。その後はタイヤを傷めないように心がけて走ったんですけど、ペースダウンしてしまい、山下選手に迫られてしまいました。 次のもてぎでは悪い流れを断ち切って勝ちたいです。
総合3位 #36山下健太(トムス)
f3_r02_r_pc-yamashita ポールポジションからのスタートでしたが、昨日よりも悪いスタートで4位に落ちてしまいました。前を走る松下選手は速いところ、遅いところで押さえるのが上手くて、中々前に出られませんでした。それが全てだったと思います。 今後はスタートを上手くしないといけないと思いました。タイヤの管理やレースペースには自信があるんですけど、今回の3位には満足いっていません。
Nクラス優勝 #3三浦愛(EXEDY)
f3_r02_r_pc-miura 昨日は3位でしたが、今日は昨日のレースで自分のミスが多かった部分や改善していくべき部分を考えながら走りました。昨日から今日にかけてマシンのセッティングを大きく変えること無く、自分自身が今までやってきたものを全部出し切れるように考えながら走りました。 スタートでトップに立つことが出来て、久保君や小泉さんがついたり、離れたりで結構プレッシャーはありましたが、最後まで安定して走れました。 昨日ミスが多かった部分は改善できたのかな、という面で今日の結果には満足しています。昨日は3位で今日は優勝と、少し良過ぎて怖いくらいです。でもまだまだやることは沢山あるので、気を抜かないで次も優勝できるよう頑張ります。 昨日は予選が2回あり、気温も高かったし、自分自身も力が入り過ぎていたので体力的にはきつかったんですが、今日は路面温度やセッティングが合っていて走りやすかったです。「女性だから」とは思われたくないので、体力的な面もきちんと準備をして次のレースに臨みます。
Nクラス2位 #62久保凛太郎(ル・ボーセ)
f3_r02_r_pc-kubo 昨日はスタートを失敗して前に行かれてしまいました。今日のスタートは悪くなかったんですが、それでも愛ちゃんに前に行かれてしまいました。序盤で前に出ようと思いましたが、抜くことが出来ませんでしたし、自分のミスも多かったことが反省点です。 今日は追いかけていくレースだったので体力的にきつかったです。これからはトレーニングを重ねて準備したいです。 もてぎはスーパーFJでチャンピオンをとっていますし、抜きどころもよく分かっていますが、F3ともなると次元が違うので、しっかり準備していきたいです。
Nクラス3位 #6小泉洋史(ハナシマ)
f3_r02_r_pc-koizumi 非常に悔しいです。愛ちゃんおめでとう。 今日は最後尾スタートだったので、スタートを決めないとどうにもならないと思っていたのにエンジンをストールさせてしまいました。あわててエンジンをかけて何とか間に合いました。 今回はとにかくプッシュしないと話にならないので、タイやマネジメントどうこうじゃなくて、ずっとプッシュし続けました。久保君にも何回か仕掛けましたが抜くまでには至らず、最後の5、6周はタイヤが終わってしまい、大陸君に迫られてしまいました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿決勝 #22高星初の総合優勝。そしてNクラスは#3三浦愛が女性ドライバー初の快挙を達成!

#3三浦愛、女性ドライバー初の快挙!
全日本F3選手権第2戦の決勝レースが4月13日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#22高星明誠(B-MAX NDDP)がスタートでトップに立ってそのまま逃げ切り、初の総合優勝を達成した。
Nクラスは今季デビューしたばかりの#3三浦愛(EXEDY)が#62久保凛太郎(ル・ボーセ)の追撃を最後まで退け、女性ドライバーとして初のF3優勝という快挙を2戦目にして達成した。

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第2戦決勝は午前10時40分より17周で行われた。
ポールポジションの#36山下健太(トムス)がスタートで出遅れるのを尻目に#22高星がトップで1コーナへ。
#36山下は#1勝田貴元、#7松下信治らの先行をも許し、4位に後退してしまった。

序盤からリードを広げようとプッシュしていった#22高星だったが、#1勝田も離れずに高星を追走、6周目のシケインでアウトから抜き去ってトップに立つ。
しかし#22高星はすかさず勝田のスリップに入り、次のホームストレートで並びかけ、1コーナー手前で再びトップを奪い返した。
この間に3位の#7松下、4位の#36山下も次第に追いついてきて、10周を終えた頃には4台がほぼ等間隔になってきた。

4台の均衡が破れたのは12周目の1コーナー。
ここで#7松下をアウトから抜き去った#36山下がそのままの勢いでチームメイトの#1勝田に迫る。
テール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねるトムスの2台。
その間に少しずつリードを広げる#22高星。

#1勝田との差はファイナルラップを迎えた時点で1.1秒となり、#22高星はそのまま逃げ切ってステップアップ2戦目で初勝利をものにしたが、その背後では最後の最後まで激しいバトルが繰り広げられた。
シケインのブレーキングで並びかける#36山下を押え込む#1勝田。
すかさず最終コーナーでインにノーズをねじ込む#36山下。
かろうじて2位を守り切った#1勝田だったが、フィニッシュラインを超えた時点での2台の差は僅か0.089秒にすぎなかった。

一方Nクラスでも終盤まで激しいトップ争いが展開されることになった。
スタートでトップに立ったのは昨日と同じく#3三浦。そこに#62久保が続く展開になったところまでは第1戦と同じだ。
しかし今回の#3三浦は久保と遜色内ペースで周回を重ね、常にコンマ9秒前後のリードを保つ。
その間に最後尾からスタートした#6小泉洋史が8周目に#28山口大陸を抜いてクラス3位に浮上。
次第に#62久保の背後を脅かし始めると、#3三浦と久保の差は1.2秒程度にまで広がった。

しかし#6小泉はここまで追い上げるために相当タイヤを使ってしまっていたため、残り5周あたりからはペースダウンを強いられることに。

これで楽になった#62久保は再び#3三浦の追撃に取りかかり、ファイナルラップのヘアピンで並びかけていく。
しかし#3三浦も落ち着いて立ち上がりでインを塞ぎ、そのままトップでバックストレートへ向かうと、130Rや死刑んでもつけいる隙を与えず、F3参戦2戦目で早くも勝利を挙げることに成功した。
1979年から始まった全日本F3選手権にはこれまでにも何人か女性ドライバーが参戦をしてきたが、優勝下ケースはこれが初めてのことだ。
2位には#62久保、3位には#6小泉が入った。

全日本F3選手権はこのあとツインリンクもてぎに戦いの場を移し、第3戦、第4戦、第5戦を行う。
5月10-11日開催だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:フリー走行2回目 ルーキーの#18中山雄一がトップタイム!

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第1戦「鈴鹿2&4レース」2回目のフリー走行は、今季F3からステップアップしてきた#18中山雄一(KCMG)が1’39.820のトップタイムを記録。 午後からの決勝レースに向けて好調ぶりをアピールした。

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決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは次第に雲が上空を覆い尽くすようになり、肌寒さをましてきた。 それでも一応天気予報では雨の心配は無いとのこと。 フリー走行2回目はJSB1000のウォームアップ走行に続いて午前9時05分より30分間で行われた。

昨日の予選ではトヨタ、ホンダと搭載するエンジンによって明暗が分かれる結果となったが、決勝を想定したロングランでは#10塚越広大や#41武藤英紀らが健闘、時折上位に食い込む展開となった。 それでもセッションが進むにつれて、#19J.P.デ・オリベイラや#8ロイック・デュバル、#20ナレイン・カーティケヤンらがタイムを上げてきた。 ペースは1分40秒台前半から1分41秒台前半といったところ。

ルーキー勢では#18中山雄一がセッション中盤からコンスタントに5番手前後のタイムを記録していたが、その中山が終盤になってペースアップ、チェッカー提示直前になって1’38.820を叩き出し、一気にトップに躍り出た。 ポールシッターの#36アンドレ・ロッテラーも終盤にペースを上げて39秒台に入ったが、1’39.933と中山には一歩及ばなかった。 さらに終了間際になって#20カーティケヤンがデグナーでコースオフ、グラベルに捕まってしまい、そのままチェッカー。 結局フリー走行は#18中山、#36ロッテラー、#19オリベイラの順で終了。 ホンダ勢の最上位は8位に入った#41武藤英紀という結果になった。

スーパーフォーミュラ第1戦の決勝はこのあと午後3時より43周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿決勝 各クラス上位3人のコメント

総合優勝 #36山下健太(トムス)
f3_r01_r_pc-yamashita 予選はもう少しタイムが出るはずでしたが赤旗が出てしまい、2番手スタートになりました。
スタートがうまくいかないのは過去のレースから判っていたのですが(笑)、予想通り下手くそでした。悪くても3位だろうと思っていたのに4位まで落ちてしまって。ただそれでもタイヤが冷えているときのバランスが良かったし、前と接近しても速かったので、これは上に上がっていけるかも知れないと思い、まずオープニングラップのシケインで1台抜いて、前の二人にも段々追いついてきたので、なるべくタイヤを使わないよう意識して走っていました。ファイナルラップでギリギリ抜くことが出来て良かったです。
クルマのバランスは最後まで良かったですし、あとはスタートをもっと上手くなりたいです。
総合2位 #22高星明誠(B-MAX NDDP)
f3_r01_r_pc-takaboshi 予選は1位がとれたのでいい流れだと思ったんですが、スタートしてみて序盤は苦しいけどいけるかなと思いましたが、思った以上に後半タイヤがきつくて、セッティングを間違えたのもあると思います。中盤勝田選手と山下選手がバトルになったので、ここはプッシュして差を広げようと思ったんですが、山下選手が思った以上に速くて、ストレートスピードの差もあり過ぎて抜かれてしまったという感じです。
今日は勝てて当然のレースだったのを勝てなかったので、それを踏まえて明日は1コーナーをトップで通過してそのまま優勝をもぎ取りたいと思います。
総合3位 #1勝田貴元(トムス)
f3_r01_r_pc-katsuta 去年の中山選手と同じ、あるいはそれ以上の結果を求められる中で、プレッシャーは感じつつも、それなりの自身もあって臨んだシーズンでしたが、今週末は予想外の不調で、これといった決めても見つかりませんでした。それでもレースは気持ちを切り替えてスタートで前に出て押さえ切ろうと思いましたが、トップに出られず2番手で押さえられてしまいました。序盤は高星選手もS字で不安定だったので、このままタイヤがたれてくれば抜けるんじゃ無いか、と思っていたんですが、後ろから山下選手がどんどん追い上げてきて、ペースもコンマ5秒くらい速かったので、不味いと思い軽くプッシュしていきましたが、5周目辺りからバイブレーションが酷くなってきてバランスも悪くなりました。130Rで抜かれたときはストレートでの差が考えられないくらいあったので、そこはチームと一緒にデータを見て改善していかないとと思っています。
今回は求められた結果を出せなかったので、明日のレースも含めて、僕なりに考えないといけないなと思っています。
Nクラス優勝 #62久保凛太郎(ル・ボーセ)
f3_r01_r_pc-kubo 予選でポールを獲れたんですが、スタートが練習からうまくいかずに安全策をとってしまったこともあってか、1コーナーまでに愛ちゃんにいかれてしまいました。序盤抜くに抜けない状況が続いていて、F3は前のクルマに近づくとダウンフォースが抜ける、というのを経験したので、これは今後にいかせると思います。抜いた後はペースも良かったので、明日に向けてはいい流れが出来たのかなと思います。
Nクラス2位 #6小泉洋史(ハナシマ)
f3_r01_r_pc-koizumi 予選中に赤旗の原因となるクラッシュをしてしまい、皆さんに迷惑をかけてしまいました。申し訳ありませんでした。
予選結果はあのタイムが私のタイムですので。結果を見ると久保くん、湯澤くん、愛ちゃんといいタイムを出していて、1台でも抜ければなあと思っていたので、この結果には満足しています。スタートは自信があったんですが愛ちゃんの方が前に行ってしまったので、久保君とずっと後ろを走っていたんですが、何とか抜けて良かったです。
ニュータイヤのアドバンテージはあったと思いますが、バトルをしているうちにそれは関係なくなったかもしれません。
明日はどう考えても厳しいですが、こつこつ1台ずつ抜ければなあと思っています。
Nクラス3位 #3三浦愛(EXEDY)
f3_r01_r_pc-ai 昨日までの結果を考えると、今日の3位表彰台という結果にはすごく満足しています。
決勝レースはスタートが上手く決まって、運良くトップに立つことが出来たので、この場所にいられるのかなぁと思っていますが、まだまだ勝つために自分に足りないものが沢山見えてきたので、もっともっと自分自身努力もしないといけないなあと思いましたし、腕も磨いていかないといけないと痛感しました。
一番最初にF3に乗ったときから考えると、走るたびにタイムも良くなっていますし、クルマのポテンシャルも上がってきているので、今回はすごく良かったですし、流れも良かったので、自分としてはもっともっと上にいけると思っていますし、目指していきたいと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿決勝 #36山下、#62久保がそれぞれF3デビュー戦を勝利で飾る

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全日本F3選手権第1戦の決勝レースが4月12日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選2番手からスタートした#36山下健太(トムス)がデビューウィンを飾った。 Nクラスも今季からF3にステップアップした#62久保凛太郎(ル・ボーセ)が優勝した。

第1戦決勝は午後3時20分にスタート。 ホールショットを決めたのはポールポジションの#22高星明誠。 高星に続いて#1勝田貴元が2位、#2清原章太が3位で1コーナーへ。 一方予選2番手の#36山下は出遅れて4番手に後退するが、シケインで#2清原をパスして3位に。その後もハイペースでチームメイトの#1勝田を追い上げる。

2位を走行していた#1勝田は一時0.5秒差まで#22高星に詰め寄ったが、その後方から#36山下も迫ってきており、8周目の130Rでアウトから#36山下の先行を許してしまった。 2位に浮上した#36山下はそのままの勢いでトップの#22高星との差を詰めていき、11周目にはテール・トゥ・ノーズの状態に。 シケインの飛び込みでアタックしてきた#36山下を何とか防いだ#22高星。 しかし続く1コーナーで#36山下はアウトから#22高星を抜き去り、そのまま逃げ切ってF3デビュー戦を見事勝利で終えた。 2位は#22高星。3位は終盤#7松下信治の猛追を受けながらも最後まで防ぎ切った#1勝田がつけた。

Nクラスはトップの#62久保が出遅れる中、上手くスタートを決めた#3三浦愛が一時トップを快走するが、ペースに勝る#62久保が5周目のシケインでインをついてトップを奪い返し、そのまま12周を逃げ切ってこちらもデビューウィンを飾った。 #3三浦は6周目のシケインで#6小泉洋史の先行をも許したが、その後はコンスタントに走り切ってクラス3位でフィニッシュ。こちらもF3デビュー戦で表彰台獲得とまずまずの結果を得た。

全日本F3第2戦決勝は13日午前10時40分より17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿公式予選 上位3人のコメント

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ポールポジション #36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)

sf_r01_q_pc-lotterer シーズンをいい形でスタートできて嬉しく思います。
全てのセッションでトップを獲れて非常に満足していますが、実はポールポジションをとるまですごく緊張していました。今シーズンはコンペティションが激しくなってきましたからね。Q2ではベストの走りが出来ました。Q3はスプーンでミスをしてしまって、あそこでコンマ1秒はロスしたと思います。素晴らしいクルマを用意してもらいましたし、カズキもいい結果を残しているので、これはチームのお陰だと思います。

予選2位 #20クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)
sf_r01_q_pc-karthikeyan 朝からクルマをいろいろ調整して予選に臨みました。Q2ではダウンシフトに少し問題がありました。クルマのトラブルなのか、僕の操作ミスなのかは現時点では判りません。Q1からQ2にかけてはクルマを大きく弄ってはいませんでしたが走るたびに良くなっていました。予選2番手につけることが出来て非常に嬉しいです。星野レーシングの一員として戦えることに感謝しています。
今シーズンどうするかを考えるにあたっては、インディカーも視野に入れていました。ダラーラに昔一緒に戦ったエンジニアがいたので相談したところ、12月にSF14のテストがあることを知り、星野さんのチームからオファーをいただきました。
インドではまだこのレースのことはあまり知られていませんが、第2戦からはライブ中継が始まりますし、僕も多くのファンに対して
予選3位 #37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)
sf_r01_q_pc-kazuki 昨日の専有走行から朝のフリー走行、そして予選とコンディションが毎回違い、ドライビングの面では難しかったんですが、クルマは走り出しから出来上がっていました。ずっとアンドレのタイムを追っかけている状況でしたが、自分だけではどうしようもない部分もあったので、彼とのタイム差や明日のスタート位置を考えれば悪くない予選だったと思います。レースは長丁場になりますし、スタートも今までとは違ったやり方になるので、そこらへんを明日に向けて上手く合わせ込んでいければな、と思います。
以前は鈴鹿との相性があまり良くありませんでしたが、クルマが変わったことで良くなった気がします。
  • カーティケヤン選手は予選結果では2位ですが、ペナルティによりスターティンググリッドの広角が決まっているため、明日の決勝は5番手からスタートします。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿公式予選 コースレコード続出!Q2で1分36秒台を出した#36ロッテラーがPP獲得!

全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第1戦「鈴鹿2&4レース」の公式予選が4月12日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がQ2で唯一の1分36秒台に入るなど、全セッションを通じて圧倒的な速さを見せつけ、見事ポールポジションを獲得してみせた。
予選2番手には久々の国内トップフォーミュラ参戦となる#20クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)がつけたが、カーティケヤンはフリー走行でのペナルティにより3グリッド降格が既に決まっており、予選3番手の#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が繰り上げでフロントロースタートとなる。

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公式予選は午後1時50分よりノックアウト方式で行われた。
天候は快晴。やや気温の上がる中での走行となった。

予選Q1
ここでは20分間の走行で上位14台がQ2へ駒を進める。
現状では、合同テストから苦戦の続くホンダ勢が何台生き残るかもここでの注目点となった。
午前中の走行で赤旗の原因となるクラッシュを喫した#62嵯峨宏紀もクルマの修復を間に合わせ、どうにかコースへ。
しかしわずか3周の走行に留まり、1’39.615で最下位となった。
一方、フリー走行から好調な#36ロッテラーは4周目に1’37.931を記録すると、ニュータイヤを投入して臨んだ終盤のアタックで1’37.244までタイムを縮め、昨年の最終戦で#1山本尚貴の記録した1’37.774を大幅に上回ってトップに立った。
更には#8ロイック・デュバル、#37中嶋、#19J.P.デ・オリベイラ、#20カーティケヤンらも山本のレコードを上回り、上位に名を連ねる。
その#1山本は1’38.130で7位につけ、久々のトップフォーミュラ参戦となった#38石浦宏明が8番手。
以下、#7平川亮、#40野尻智紀、#18中山雄一、#39国本雄資、#10塚越広大、#41武藤英紀と続き、トヨタ勢は嵯峨を除く全車が、ホンダ勢は4台がQ2に進出した。

予選Q2
Q2は7分間の走行で上位8台がQ3に出走を許される。
時間が少ないこともあってコースオープンと同時に各車相次いでコースへ。
ここで#36ロッテラーは前走車との距離を大きくとってアタックに向かい、1’36.996とただ一人36秒台に入ってみせた。これは奇しくも1990年のF1日本グランプリでアイルトン・セナが記録したポールタイムと全く同一だ。
更にここでは#19オリベイラ、#37中嶋、#38石浦、#3ロシター、#8デュバル、#7カーティケヤンの7台がコースレコードを更新することになった。
そしてホンダ勢からはルーキーの#40野尻智紀が8位につけてただ一人Q3に生き残った。

予選Q3
ポールポジションを決める最後の7分間も#36ロッテラーの速さは変わらず、1’37.022を3周目に叩き出してトップに。これに#20カーティケヤンが1’37.148で続き、1737.159の#37中嶋が3番手。
しかし#20カーティケヤンはフリー走行でスーパーフォーミュラ統一規則第28条10項に抵触したことにより3グリッド降格が既に決まっていたため、明日の決勝は#36ロッテラー、#37中嶋とトムス勢が揃ってフロントローからスタートすることになった。
注目のルーキー、#40野尻はこのセッションをユーズドタイヤで走行し、8位に終わっている。

第1戦決勝は明日午後3時より43周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿 JRPサタデーミーティング。「SF14は一部のF1を凌駕していると思う(カーティケヤン)」

日本レースプロモーション(JRP)恒例のサタデーミーティングが4月12日、スーパーフォーミュラ第1戦の開催されている鈴鹿サーキットで行われた。
今回は白井裕JRP社長、2013年チャンピオンの山本尚貴、ルーキーの野尻智紀、中山雄一と、元F1ドライバーのクマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン、ヴィタントニオ・リウッツィが出席。
新車SF14の印象や今シーズンにかける思いをそれぞれに語った。

白井裕社長
fn_r01_sm-shirai いよいよ2014年の開幕ということで非常に楽しみにしております。
一番楽しみにしていたのは5年ぶりにエンジン、車体を入れ替えたこと。今まで色んな方のご意見を伺って、いいところは残し、悪いところは改善しながらSF14を作り上げてきました。
去年から何度かテストをして、いい方向に来ていると感じています。
漸くここで19台がグリッドについてスタートするということになり、その瞬間が楽しみですし、今年はドライバーもF1から新たに2名が参加し、非常にエキサイティングなレースになると思います。
山本尚貴
fn_r01_sm-yamamoto 今年のクルマはクラッチを手で操作することになり、足で操作するよりも簡単になりました。
SF14は車体が軽くなったことでコントロールの幅が広がったので、攻めがいがあるし、せめて言った時にビックリするようなタイムが出ることは、このクルマのポテンシャルの高さを物語っていると思います。
ただ僕自身は現状はスウィフトの方が好みですね。
スウィフトの方が速く走れていますから。
ただ、現状は現状としてしっかり受け入れて。モチベーション的にはこれ以上悪くなることはないと思うので、ここからどれだけよくしていけるか、それがドライバーの力だと思うので、現状を打破できるようにしていきたいなと思っています。
野尻智紀
fn_r01_sm-nojiri SF14はすごくコントロールしやすいクルマで、今まで乗っていたF3と比べても違和感もないし、今のところすんなり馴染めています。乗っていてもカートみたいに走らせられるので、すごく好みな、いいクルマだと思います。
今まではクラッチ操作を足でやっていたのを手に切り替えることは、世界の主流になっていることなので、割り切って慣れないといけないなと。もうちょっと練習は必要だと思いますが明日のスタートは慎重にやりたいと思います。
中山雄一
fn_r01_sm-nakayama 同じダラーラということで、ターンインの感覚などはF3と変わらないんですが、ターボエンジンなので立ち上がりのコントロールがまだ難しくて、悩んでいる状態です。
ハンドクラッチはまだ慣れてない部分があって慣れないといけないんですが、それよりもエンジンパワーが大きいのでホイールスピンのコントロールが難しく、まだ自分のF3のベストより遅い状態です。明日はもっと速くなればいいなと思います。
クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン
fn_r01_sm-karthikeyan SF14はすごく速くて楽しいクルマです。過去の経験からも、この選手権がコンペティティブになるだろうと思います。SF14はF1を除けば最も速いフォーミュラーカーだと思いますし、一部のF1を凌駕しているとも思います。
鈴鹿や富士など日本の素晴らしいチャレンジングなコースを走れることも楽しみです。
クラッチのバイトポイントを把握するのが難しいと感じましたが、僕自身はスタートには何も問題は無いと考えています。
ヴィタントニオ・リウッツィ
fn_r01_sm-liuzzi 去年比較対象になるクルマに乗っていないのですが、ダラーラはすごく速いクルマを作ったなと思います。
初めて乗ったときから強烈なグリップを感じました。タイヤも車体もグリップに高いものに仕立てられていて、エンジンもいいものになっていると思います。
F1と同じくらいのスピードがあり、いくつかのコーナーではF1よりも速いと感じました。
競争の激しいチャンピオンシップだと思いますし、面白いシーズンになると思います。
昨日はシステムにバグがあったためにエンジンが止まってしまい、スタート練習が出来ませんでした。
明日の決勝はハンドクラッチを以下に上手く操作するかが鍵になると思いますが、2、3戦経験することで皆上手くなるだろうと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第2戦鈴鹿公式予選 ルーキーの#36山下が早くもPP獲得!

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全日本F3選手権第2戦の公式予選はルーキーの#36山下健太(トムス)が1’52.269でポールポジションを獲得、第1戦ポールの#22高星明誠(B-MAX NDDP)が2番手につけた。
Nクラスは#62久保凛太郎(ル・ボーセ)が第1戦に続いてトップだった

セッション中に赤旗が提示され、予定時間より速く終了となった第1戦の公式予選につづいて、第2戦の公式予選は
オンタイムで10時40分より開始された。こちらも走行時間は10分間だ。

アウトラップから1周のウォームアップを経て、各車3周目からアタックを開始、最初にトップに立ったのはCクラス2年目の#1勝田貴元だったが、すぐに#22高星が1’52.354を記録、それを#36山下が1’52.269と上回り、トップに立つ。
#22高星は次の周もセクター1で全体ベストを記録するが、そこからタイムを伸ばすことが出来ず、2番手に留まる。#36山下もその後がタイムを伸ばすことが出来なかったが、そのままトップで明日の決勝に臨むことになった。
3番手には#1勝田が続き、2年目のF3を戦う#7松下信治、ルーキーの#8高橋翼のHFDP勢が4-5位を占めた。

Nクラスはここでも#62久保が速さを見せ、1’55.686でトップに。#19湯澤が2位、#3三浦が3位とこちらは第1戦と同じ顔ぶれとなった。

第2戦決勝は明日午前10時40分より17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第1戦鈴鹿公式予選 Nクラスの前年王者#22高星がコースレコードを更新してPP獲得!

全日本F3選手権も2014年シーズンが開幕。
第1戦の公式予選は4月12日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#22高星明誠(B-MAX NDDP)が1’51.877のコースレコードを記録してポールポジションを獲得した。
Nクラスは今季初参戦の#62久保凛太郎(ル・ボーセ)がトップだった。

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今季は昨年までNクラスに参戦していたNDDPがB-MAXと組んでCクラスにステップアップ、昨年Nクラス王者の#22高星に加え、今季からGT500にステップアップした#23佐々木大樹の2台体制となったほか、FCJから#36山下健太、#8高橋翼、#3三浦愛らがステップアップ。
また昨年は全日本カート選手権で活躍、シーズン終盤にFCJに参戦した#62久保凛太郎や1997シーズン以来17年ぶりの参戦となる#28山口大陸も加わり、Nクラス6台を含む全15台がエントリーと参戦台数が増加。例年以上に激しい戦いが大いに期待できそうだ。

その第1戦の公式予選は12日午前10時20分より10分間で行われた。
ここでいきなり好タイムを出してきたがルーキーの#36山下。1’52.066とコースレコード(1’52.032)に迫る好タイムを3周目に記録すると、次の周には#22高星がコースレコードを更新、1’51.877を記録してトップに立った。
その後も各ドライバー事故ベスヲを更新しながら走行を続けていたが、残り時間2分を切ったところで#6小泉洋史と#19湯澤翔平がデグナーでコースアウト、これにより赤旗が提示され、そのまま予選は終了となってしまった。
#19湯澤はその後自走でピットに戻ってきたが、#6小泉はそのままコースサイドに取り残されて次の第2戦公式予選にも出走できなかった。

なお、Nクラスはルーキーの#62久保が1’55.559でトップ。2番手に#19湯澤、唯一の女性ドライバー#3三浦が3位につけた。

第1戦の決勝は本日午後3時20分より12周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿フリー走行 早くも1分36秒台を記録!トップは#36ロッテラー

全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦「鈴鹿2&4レース」のフリー走行が4月12日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)が従来のコースレコードを大幅に上回る1’36.994を記録してトップに立った。
2番手にも#37中嶋一貴がつけ、トムスが1-2を占めた。

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シャシー、エンジンともに一新して注目の集まるスーパーフォーミュラの2014年シーズンがいよいよ開幕。
公式予選日最初の走行は午前9時05分より60分間で行われた。
天候は快晴。絶好のレース日和だ。

合同テストから昨年型のSF13を上回るタイムを連発していた今季のSF14は金曜日に行われた専有走行でもトップの#36ロッテラーが1’37.433と従来のコースレコード(1’37.774)を上回っており、このセッションでも開始早々にそのロッテラーが1’37.533を記録。新たなレコード樹立への期待が大いに高まってきた。

ところが開始22分で#62嵯峨宏紀がデグナーでスピンアウト、クルマはバリアに激しく突っ込み、この車両を改修するために赤旗が提示されてしまった。
走行は9時37分に再開され、各車再びコースへ。
しばらくはロングランが続けられていたが、残り時間7分を切った辺りでニュータイヤが投入され、予選シミュレーションが始まる。

すると#37中嶋一貴が1’37.014を記録、#36ロッテラーは更にペースを上げ、1’36.994と唯一の36秒台に突入してこのセッションをトップで終えた。
3番手にはチェッカー提示後に1’37.554を出した#8ロイック・デュバルがつけた。

一方、テストから苦戦の続いていたホンダ勢は、ここでも最上位が#10塚越広大の11位と完全にトヨタ勢に遅れを取った格好。タイムも1’38.538とふるわなかった。

また、ルーキードライバーの#10中山雄一は10位、#40野尻智紀は13位、久々の日本参戦となった#20クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤンは7位、元F1ドライバーのヴィタントニオ・リウッツィは14位だった。
しかしカーティケヤンはピットレーンの速度違反により35,000円の罰金が科せられた他、全日本選手権スーパーフォーミュラ統一規則第28条10項(不必要な低速走行、不規則な走行、あるいは他のドライバーにとって潜在的に危険と見做される運転の禁止)違反により、決勝での3グリッド降格の裁定が下っている。

スーパーフォーミュラはこのあと午後1時50分より公式予選をノックアウト方式で行う。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 優勝ドライバーのコメント

GT500クラス #37KeePer TOM’S RC F
伊藤大輔
gt_r01_r_pc-ito.jpg 本当に嬉しいです。去年トムスに移籍してキーパーさんと一緒にやらしてもらうことになりました。アンドレアとの息もぴったりあっていましたが、中々勝てませんでした。ですから今回は一日も早く優勝をキーパーさんとチームにプレゼントしたい、という強い思いで挑んだレースでした。
レース中はアンドレアの雨の中の走りに勇気づけられました。 最後は300クラスと出会うタイミングが悪くてペースを落としましたが、自分を信じて最後まで走り切ることが出来ました。
このクルマに去年初めてテストで乗ったときはまさかレースが出来るとは思えないレベルの仕上がりでしたが、TRDさんやチームスタッフが頑張ってここまでやってきました。 ダウンフォースがあるので高速コーナーが速く、乗ってる感覚はフォーミュラに近いです。ただエンジンはターボラグがあるので300に詰まったときなどは立ち上がりで置いていかれる場面もあり、その辺で自分がどれだけ努力するかという難しい面もあります。
今後は熱対策など、どこまで攻められるか、という部分でどのメーカーも苦労すると思います。
アンドレア・カルダレッリ
gt_r01_r_pc-caldarelli.jpg 待ちに待った優勝で、もちろん嬉しいです。日本に来て3年目で初めて勝てました。
また今回はスーパーGTが新しい時代に入って最初のレースということで、そこで勝てたことは素晴らしいです。レクサスとTRDには感謝しています。 今まで2回しかテストが出来ませんでしたが、その時からクルマの調子は非常に良かったので、勝つべくして勝ったレースだと思います。
予選で選んだタイヤの特性から序盤は厳しいことが判っていたので、スタートでは無理をしないで後半にプッシュするつもりでした。雨が降ってきてもペースはそんなに落とさずに済みました。
去年のクルマとはエンジンもシャシーも全く違いますが、タイヤのマネジメントやレース戦略などは似ている面があります。ただ300クラスを追い越すときや、前のクルマに接近したときのダウンフォースの掛け方などはフォーミュラに近い感覚で、その辺が違いますね。
GT300クラス #4グッドスマイル初音ミクZ4
谷口信輝
gt_r01_r_pc-taniguchi.jpg 去年は予選でQ1を通過するだけでも大変でしたが、今年新車にしたら何だかすごく調子が良くて。コーナーが速くなった感じですごく高いポテンシャルを感じます。新車になってしゃきっとしたことや、タイヤが進化した影響が大きいと思いますが、フロアの空力がよくなったことで走りが安定するようになりました。
ただ、ライバルの7号車は僕らよりも調子が良さそうで、あっちに勝たれるのは嫌だなと。僕らが勝ちたいよりもあっちに勝たれたくないという気持ちの方が大きい感じ。たぶんあちらもそう思ってると思います。
GT300の戦いも面白いと思いますけど、4号車と7号車とのガチな戦い、負けず嫌いな展開も面白いと思います。
今日は片岡選手のパートで素晴らしい仕事をしてもらって、貯金を作ってもらって、チームもピットワークで頑張ってくれて、あとは僕がその貯金を使うだけ、みたいな(笑)。残り周回数とギャップを聞きながら、ペースを考えてタイヤマネジメントをしつつ走りました。あと1、2周あったら困ったなぁという展開でした。
何とか最後まで逃げ切れて良かったです。
片岡龍也
gt_r01_r_pc-kataoka.jpg 勝てて良かったです。特に最後の数ラップは接戦というか、ぐいぐい7号車がきていまして。
ご存知の通り7号車は今シーズンから分かれた、めっちゃライバルなチームなので僕らとしても一番意識していますし、テストから今週の練習、予選とずっと押され気味だったので、なんとかしたい、決勝で勝ちたいと思っていました。
レースでは狙い通りトップで1コーナーを曲がれたんですが、その後予定外というか、自分のペースが上がらなくて後ろに追いつかれる展開になり、雨が落ちてきてからはプリウス、ゲイナー、7号車の全部に煽られました。ただ雨の辛い時間は2周ぐらいで終わったので凌ぐことが出来ました。あれがもしあと数周続いていたらだいぶ展開も代わっていたと思います。その意味では運もありましたね。
2014年のBMWはテストから手応えもよく、今までのレースでは待っていてこぼれてきたクルマを抜くようなレースをしていましたが、今シーズンは積極的に攻めていくことが出来るようになりました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 ドライ・ウェット・ドライの荒れた展開を制したのは#37KeePer RC F!#6エネオスRC Fはまさかのトラブルに泣く

2014オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月6日、岡山県の岡山国際サーキットで行われ、予選5番手からスタートした#37KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)が55周目にトップに立ち、そのまま逃げ切って見事開幕を制した。
GT300クラスは#4グッドスマイル初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)が同じBMW Z4を走らせる#7Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)の追撃を退けて優勝した。
(天候:曇り/雨/晴れ コース:ドライ/ウェット/ドライ 観客動員数:予選9,000人/決勝18,000人/二日間合計27,000人)

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第1戦決勝は午後2時にスタート。
GT500クラスにカーボンブレーキが採用されたこともあり、今シーズンからはスタート方式が一部変更になり、セーフティーカーによる先導の前に1周のウォームアップが行われることになった。
しかしこの日は正午前に激しい雹が降るなど、不安定な天候であり、気温も僅か8℃と4月初旬とは思えない寒さ。
こうしたことから安全を期してSCランは2周行われることになり、それに伴って規定周回数も1周減算されて81周で戦われることになった。

ホールショットを奪ったのはポールシッターの#6エネオスRC F。
その後方ではリボルバーコーナーで予選4番手の#36ペトロナスRC F(ジェームス・ロシター)と#23モチュールGT-R(松田次生)が接触、更には2周目に#12カルソニックGT-R(J.P.デ・オリベイラ)を#46S Road GT-R(本山哲) が押し出すなど大荒れの展開に。
この間に#6大嶋和也は後続を一気に突き放しにかかり、最初の10周で4.7秒のマージンを築き上げる。
2位は#46S Road GT-R、3位には#37KeePer RC Fが上がってきた。

ところがレースが15周を過ぎた辺りからコース上に雨が降り始め、各車ペースダウンを強いられることに。
この影響で#46本山は20周目の2コーナー先で#37カルダレッリの先行を許し、その後も#12オリベイラに激しく迫られる展開に。
たまらず22周目にピットに飛び込んでウェットタイヤに交換した本山だったが、運悪くこの頃から再び天候が回復、46号車はスリックタイヤに戻すために2度目のピット作業を強いられることとなった。

そしてこの雨はトップ争いにも多いに影響を及ぼした。
#37カルダレッリの快走で一時は6秒以上あった6号車とギャップがこの間に一気に縮まり、22周目には1.1秒差になり、28周目にはテール・トゥ・ノーズの状態に。
周回遅れが間に挟まるなど、中々攻略のきっかけを掴めない37号車は37周目にピットイン、前の開けた状態で逆転を期す。
しかし続く38周目にピットインした6号車は37号車の遥か前方でピットアウト、アウトラップで37号車を押え込むことに成功する。

そのまま伊藤との差を広げたい国本雄資だったが、6号車はピットアウトしてすぐにダウンシフトに不具合が生じはじめており、国本は苦しい走りを強いられていた。
そして55周目。
アトウッドカーブに進入したところで6号車のギヤが4速にスタックしてしまった。
そのまま4速固定で走らざるを得なくなった#6国本を#37伊藤がバックストレートで悠々とかわしていく。
6号車のギヤボックスはダブルヘアピンの手前で漸く復旧、それに連れてペースも次第に戻ってきた。
一時は#37伊藤に6秒ものリードを許したものの、#37伊藤が周回遅れに詰まる度に#6国本は少しずつその間合いを縮めていく。60周を終えてその差は3.8秒まで接近してきた。

しかしそこからは伊藤もペースを上げ、両者は一進一退を繰り返しながら周回を重ねていく。
それでも国本は75周目には2.66秒差に、78周目には2.14秒差まで迫ってきた。
しかしそこで周回遅れが間に入ってしまい再び両者の差は開いてしまった。

結局#37伊藤は最後まで#6国本の追撃を凌ぎ切り、2012年7月の第4戦SUGO以来の優勝をものにした。
カルダレッリにとっては来日3年目にして待望の初優勝だ。
2位は#6エネオスRC F、3位には#12カルソニックGT-Rがつけ、ホンダ勢の最上位は#18ウイダーモデューロNSXの5位だった。

GT300クラスは予選2番手からスタートでホールショットを奪った#4初音ミクBMW(片岡龍也)を#31OGTプリウス(新田守男)、#11ゲイナーSLS(ビヨン・ビルドハイム)らが追う展開でスタート。
しかし#31プリウスは22周目のヘアピンで#7Studie BMW(荒)の先行を許した上、メカニカルトラブルにより24周目のダブルヘアピンでストップしてしまった。
更には35周目に#11ゲイナーSLSの左フロントタイヤがバースト、大きく後退することに。

これで優勝争いは#4初音ミクと#7Studieの2台のBMWに絞られた。
レース中盤には8秒以上あったが両者の差を、今季初参戦の#7ヨルグ・ミューラーは次第に削っていったが、#4谷口も最後までミューラーの追撃を退け、僅か0.3秒差ながらトップでチェッカーを受けた。
2位は#7Studie BMW、3位には#11ゲイナーSLSが入った。
なお、JAF-GT勢の最上位は#55ARTA CR-Zの5位だった。

スーパーGT第2戦は5月4日決勝。富士スピードウェイでの500kmレースだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:ZFが各レースで一番活躍したメカニックを表彰する「ZFアワード」の創設を発表

ギヤボックスを始めとする駆動系部品や「ザックス」ブランドで知られるショックアブソーバーなど、自動車関連部品の製造販売で世界的に有名なゼット・エフ・フリードリヒスハーフェンAG(以下ZF社)は4月6日、スーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで会見を開き、昨年以上にスーパーGTとの関わりを深めていくことを明らかにした。

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ZF社は昨年からシリーズパートナーとしてスーパーGTに参画し、様々なプロモーションを行ってきたが、GT500クラスがITRとの規則統合を行ったことにより、レクサスRC FとニッサンGT-Rの全車に対して同社のクラッチシステムを供給することになった。

更に今シーズンからは「ZFアワード」を新設し、スーパーGTの各レースにおいて最も活躍したメカニック(チーム)を各レース1チーム(年間8チーム)選出して特典を授与することになった。
また、新たに採用した「ZFモータースポーツアンバサダー」がシーズンを通してサーキットを訪れ、各種イベントに参加してレースファンに同社の活動をPRする。

会見にはZFレースエンジニアリング社のノルベルト・オーデンタールCEO、モーリッツ・ノーディング氏(モータースポーツ・コミュニケーション担当シニアマネージャー)が出席し、今年のモータースポーツ活動の概要説明とZF社のプロフィール紹介を行った。

Text & Photo: Kazuhisa SUEIRO

SUPER GT

SGT:第1戦岡山GTA定例会見 「規則統合はモータースポーツの将来を保証する」(アウフレヒトITR議長)DTMとの交流戦開催に向けてITRとの話し合いが進行中

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GTアソシエイション(GTA)はスーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで定例会見を開き、今季より導入されたGT500車両の現状や10月にシリーズ戦の開催予定しているタイのブリーラム・インターナショナルサーキットの進捗状況などについて坂東正明代表がコメントした。 またこの会見にはドイツツーリングカー選手権(DTM)を運営するITRからハンス・ヴェルナー・アウフレヒトチェアマンが同席。 今回の車体共通化の狙いや、現在GTAと進めている2017年の技術規則完全統合、更にはDTMとの交流イベントについて語った。

坂東代表のコメント
gt_r01_gta-bando (GT500の2014車両について)これまでパーツの確保や輸送、エンジン出力の違いによって発生した駆動系のトラブルなどの問題が出ています。今後もこの問題には取り組んでいかなければなりません。
新しい車両は見ればすぐに判るようにコーナリングスピードが格段に高くなっていますが、これはダウンフォースの力です。 さらにDTMより高出力のエンジンを積むことにより、モノコックの剛性にも影響が及んでいます。今のところこれと言った問題は出ていませんが、今後はこのモノコックの剛性や、駆動系へのストレスの問題、これに起因するパーツの交換周期やコストについて、GTAとしてデータを出していかなければと思っています。
こうした中で、最高峰というにふさわしいツーリングカーが出来たと確信していますし、富士のテストで19号車がシェイクダウンを済ませたことで全車が開幕に間に合いました。 チームの努力のお陰と感謝しています。
これからは2017年のDTMとの技術規則の完全統合や、DTMとの交流戦開催など、今後に向けてITRときちんと打ち合わせたいと思います。
まずはエンジンのフォーマットを合わせること。我々が行っているセミ耐久における燃料タンクやハンドルの位置、ドライバー交替に置ける乗降性の問題など、お互いが一緒のものを作るのであれば考えていかなければなりません。タイヤも我々は17年以降もコンペティションを行う以降です。
ミドシップレイアウトでハイブリッドシステムを搭載したホンダNSXについては、あくまでJAF-GT車両としての参加であり、2017年以降もホンダからFR車が出てくるのであれば共通規定でやってもらうが、GTのコンセプトは市販されているクルマが参加する、というものなので、FR車が出てこないのであれば今後もJAF-GTでの参加を続けることになります。
ブリーラムについては、4月1日から舗装工事に入っています。今後は7月1日にFIAの査察を受ける予定ですが、3ヶ月で高速道路を作ってしまうような国柄なので、全く心配はしていません。 今後はチームやメディアの皆さんを含めた移動やホテルの確保を進めていきます。
アウフレヒト議長のコメント
gt_r01_gta-aufrecht (日本語で)「桜の咲き誇る季節となりました」 今回の規則統合によりスーパーGTが新しい時代に入りました。 DTMではこの車両規則を2012年から導入して成功し、新たな高みに登ったと自負しております。 今回岡山国際サーキットに来て、思い描いたビジョンが現実になったことをを目の当たりにすることが出来ました。
こうして異なる大陸で開催されているカテゴリーが共通の規則をもつことは、モータースポーツの将来を保証するものです。コストダウンを実現し、自動車メーカーが開発した最高の技術を様々なマーケットで利用することを可能にします。実際これを用いてIMSAは新しいカテゴリーを立ち上げようとしています。
今後は8月に鈴鹿で2017年の規則統合に向けた話し合いを行うことになっています。その中で、スーパーGTとDTMの交流イベントについても話し合うことにしています。
交流戦の開催は、DTMとスーパーGTに参加する6つのメーカー全てが望んでいるはずです。 今後はGTAとジョイントテクニカルグループを結成して取り組んでいきます。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER GT

SGT:第1戦岡山フリー走行 雹も降るハーフウェットでの走行で#24D'station GT-Rがトップに

2014スーパーGT第1戦、「岡山GT300kmレース」の決勝前フリー走行が4月6日、岡山県の岡山国際サーキットで行われた。
開始間際に雹が降り、路面はハーフウェットという状況で各車浅溝タイヤを装着しての走行となったが、#24D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹組)が終盤1’28.638を記録してトップに立った。
GT300クラスはチェッカー提示直後に1’33.635を記録した#10GAINER Rn-SPORTS SLS(植田正幸・山内英輝組)がGT500クラスに割って入る形でクラストップとなった。

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開幕戦の決勝日は朝から晴れたり曇ったりを繰り返す予測の難しい天候となった。
午前9時から始まったフリー走行では開始直後に突然雹が降り始め、各車浅溝タイヤを装着してコースに出て行くことになった。
雹や雨はほどなくして収まったが、結局路面は最後まで乾くことは無く、また気温、路面温度とも非常に低い中での走行となったこともあり、どのドライバーも中々ペースを上げることが出来ない。
開始10分時点でのトップは#18ウイダーモデューロNSXだったが、タイムは1’34.777。
走行が進むに連れて徐々にペースは上がったが、スリックタイヤを投入できる状況には最後まで至らず、終盤トップに立った#24D’station GT-Rでさえ1分28秒台に留まった。

一方、GT300クラスはFIA-GT3にABSやトラクションコントロールの使用が許されている車種があることも影響して、しばしばコース上でGT500を煽る形になる場面も見受けられた。
実際、トップタイムを記録した#10ゲイナーSLSと、クラス2番手の#3NDDP GT-Rは#17ケーヒンNSXと#19ウェッズスポーツRC Fを上回るタイムを記録して総合14、15番手につけるほどだった。

スーパーGT第1戦はこのあと午後2時より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式予選 ポールシッターのコメント

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GT500クラス #6ENEOS SUSTINA RC F
大嶋和也
gt_r01_q_pc-oshima 正直ここまでいいタイムが出せるとは本当は思っていませんでした。Q1を見ていたら国本がいいペースで走っていたので、僕が完璧な仕事さえ出来ればポールも獲れるかな、と思い始めたらドキドキしてきました。今までで一番興奮しながらアタックした1周でしたが、それが空回りせずにうまくハマってくれました。
クルマに関してはシェイクダウンからものすごく調子が良くて、チームがかなりいい仕事をしてくれたと思うので、予選で恩返しが出来て良かったです。
今年のクルマはシェイクダウンからいい印象を持っています。高速コーナーが速く、ダウンフォースがあって、フォーミュラカーみたいな動きをするので、フォーミュラ育ちの僕らには合ってるなと思います。
ブレーキもカーボンになって、軽くなったこともあって、ブレーキングの精度も上がりました。ちょっとターボラグがあるのが難しいのと、エンジン屋さんが触るとすごく特性が変わり、僕らがそれを掴み切れていないのでそこは不安ですが、すごく良い印象をもっています。
ロングランも「こんなペースで走ってていいのかな?」ってペースで走れているので、最後まで集中力を切らさずに走りきれるかが心配ですが、乗っててすごく楽しいクルマです。
国本雄資
gt_r01_q_pc-kunimoto なんとかQ2に残れました。朝のフリー走行からクルマの調子は良かったです。GT-Rなど他のクルマと少し差があったんですが、テストの段階でも持ち込みの状態も良かったので、ミス無く走れば結果はついてくると思いました。
Q1では少しトラブルがあり、完璧ではありませんでしたが、なんとか大嶋選手に繋ぐことが出来ました。
シーズンオフからチームルマンとTRDが全力でクルマを用意してくれて、一番最初の予選でポールをとることが出来たので、嬉しいし、満足しています。
今年のクルマは遅くなると聞いていたんですが、乗ってみたらダウンフォースがすごくあるし車体も軽くなったので高速コーナーは速くなったし、ターボエンジンになって自然吸気とは違ったパワーの出方をするので、すごく楽しいですし攻めがいのあるクルマだと思います。
GT300クラス #31OGT Panasonic PRIUS
新田守男
gt_r01_q_pc-nitta テストから比較的いい状態でしたが、その時点ではレギュレーションに性格に合致していない部分があったので、本来のレギュレーションに合わせた時にどういう状態になるか不安な部分もありました。
今までプリウスが開幕を迎えるときは殆ど走ることが出来ない状態でレースを迎えていましたが、今年はチームのスタッフやトヨタ自動車さんのお陰で始めのテストから殆どトラブルのない状態で、どんどんクルマの開発が進んだのが非常に大きかったと思います。
あとヨコハマタイヤさんが今回に向けて非常にいいタイヤを作ってきて下さったので、いい状態で走れました。
Q1でビーエムが出したタイムには正直届かないだろうなと思いましたが、目をつぶって、GT500と同じスピードでコーナーを曲がれたらな、ぐらいの気持ちで思いっきり走ったらポールポジションが獲れました。
嵯峨宏紀
gt_r01_q_pc-saga 岡山ではテストでもトップで終えることが出来ていて、持ち込みの状態でもそんなに悪くはないだろうと思っていました。実際フリー走行でも悪いタイムではなかったんですが、ちょっと予選に向けてジオメトリーを変更したことが良くなくて戻したり、ということがあって、Q1では完璧なバランスではありませんでしたが、タイムは出ていました。あと僕自身はあんまり練習できない状態で予選を走ったので、自分としては不本意なタイムでしたが、新田さんがトップタイムを出すことが出来たので、チームとしては良かったなと思います。
今シーズンはすごく軽量化をしてきました。去年まで1300キロ以上あるクルマだったので、ハイブリッドのパワーを使って直線でタイムを稼いでいましたが、今年は丁度真逆の特性になっています。
岡山というテクニカルサーキットでの結果を見る限り、チームが頑張ってきたことの結果が出たんじゃないかなと思います。

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Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第1戦岡山 大嶋渾身の1アタックで新レコード樹立!#6エネオスRC Fがポールポジション

2014スーパーGT第1戦、「岡山GT300kmレース」の公式予選が4月5日、岡山国際サーキットで行われ、#6ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)が1’19.404という驚異的なタイムを叩き出し、見事ポールポジションを獲得した。 GT300クラスも車体を軽量化して臨んだ#31OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)が従来のレコードを大幅に上回る1’26.774でポールだった。

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公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われた。 当初心配された雨は最後まで降ることは無く、終始ドライコンディションでの走行となり、Q1、Q2とも好タイムが相次ぐ見所の多い展開となった。

予選Q1 GT500クラスはこれまでセッション後半に一気にアタックをかける戦略が大半を占めていたが、今回は全くの新車を使うこと、熱入れに時間のかかるカーボンブレーキが採用されたことなどが影響してか、序盤から各車積極的に周回を重ねる展開となった。 それでも本格的なアタックが始まったのは残り時間が5分を切ってからのこと。 #18ウイダーNSXの山本尚貴が1’20.315を記録すると、その直後に#23モチュールGT-Rの松田次生が1’19.876を叩き出し、一気に1分20秒の壁を破ってきた。 するとその直後、#6国本も1’19.946、#18山本も1’19.968と19秒台に突入、終わってみれば上位5台が1分19秒台、13位までが1分20秒台で、最下位に終わった#32エプソンNSXの中嶋大祐でさえ1’21.306と従来のコースレコード(1’22.404)を1秒以上上回るという結果に。 そうした中、トップタイムを記録したのは#37KeePer RC Fの伊藤大輔で1’19.862だった。 一方で先月の合同テストで総合トップだった#39デンソーサードRC Fや前年チャンピオンの#1ZENTセルモRC Fらが惜しくもノックアウトされる結果となった。

GT300クラスもまたコースレコードを大幅に上回るタイムが相次いだ。 中でも#4初音ミク、#7StudieらのBMW Z4の速さが目立ち、開始7分で#4谷口信輝が1’27.389と公式練習のトップタイムをいきなり上回ると、#7荒聖治は残り時間5分で1’26.750と新たなコースレコードを樹立した。 3番手には#55ARTA CR-Zの小林崇がつけ、出走23台中21台が従来のコースレコード(1’28.975)を上回る結果となった。 なお、公式練習でクラッシュした #67STPタイサンGT-Rは修復が間に合わず、この予選には出走できなかった。

予選Q2 上位8台によって12分間で争われたGT500クラスの予選Q2は、決勝を睨んでタイヤ温存のために早めに走行を切り上げるチームが見受けられた。 ポールポジションを獲得した#6大嶋もその一人だった。 大嶋はウォームアップに2周を費やした直後にいきなり1’19.404とQ1で#37伊藤の出したタイムをいきなりコンマ4秒以上上回ると、次の周にはペースを落としてそのままピットへ。この時点ではまだ残り時間が5分以上あったにもかかわらず、である。 その後は#12カルソニックGT-RのJ.P.デ・オリベイラが2周連続で渾身のアタックを試みたが、1’19.475と大嶋には僅かに及ばず、#46S Road GT-Rの本山哲も1’19.574とコンマ17秒及ばなかった。 一方でミドシップレイアウトにハイブリッドシステムを搭載と独自の道を歩んだホンダ勢は#17ケーヒンNSXの塚越が7位、#18ウイダーNSXのジャン・カール・ベルネが8位という結果に終わった。

GT300クラスは最初のアタックで#31新田が1’27.369を叩き出すと、次のアタックでは1’26.774とQ1の#7荒に続いて1分26秒台のタイムを記録してトップに踊り出る。 #4片岡龍也も新田に先んじて1分26秒台のタイムを記録したが、1’26.869と僅かに及ばなかった。 3番手には、2009年のWTCC以来5年ぶりに岡山を走った#7ヨルグ・ミューラ-がつけ、自身のポテンシャルの高さとBMW Z4の好調ぶりをアピールした。 この他、前年王者の#0無限CR-ZはQ2を担当した野尻智紀がセッション終盤に1’27.367を叩き出して5位に食い込んだが、その一方で昨シーズン5度のポールポジションを獲得した#61スバルBRZは走路外走行によりベストタイム抹消のペナルティを科せられ、予選12位に終わっている。

スーパーGT第1戦決勝は4月6日午後2時より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:ZFジャパンが技術セミナーを開催 GT500/DTMで採用された同社クラッチシステムの優秀性をアピール

ゼット・エフ・ジャパンは4月5日、スーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで技術セミナーを開催し、2014シーズンからGT500クラスに参戦するレクサスとニッサンの全車両に供給することになったレーシング・クラッチシステムについてプレゼンテーションを行った。

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同セミナーにはZF社のノルベルト・オーデンダールCEOとZFレースエンジニアリング社のテオ・ロッテンバーガープロダクトマネージャーが出席。
ロッテンバーガー氏がCG動画などを用いてプレゼンテーションを行った。

GT500クラスは今シーズンからDTM(ドイツツーリングカー選手権)と同一の車両規定が採用されることになったが、これに伴って共通部品として導入されたのが同社のクラッチシステムだ。

このシステムは4対のカーボンプレートによって構成され、DTMで採用されているスタンディングスタートにより高いエネルギー入力や、熱伝導性、耐熱性において優れた特性を持つ。

特に耐熱性については600℃~1000℃での使用にも耐える上、耐摩耗性においては年間を通じてプレートの交換を必要としないほどだという。

この過酷な条件で使用されるプレートを支えるハウジング部分の素材には、耐熱性と耐久性を考慮してスチールが採用された。
それでもシステム全体の重量は同社が市販スポーツカー用に販売しているメタルクラッチの半分以下、プレートの直径は140mmと市販品の約6割程度と非常にコンパクトなものになっている。
回転部分の慣性モーメントに至っては僅か5分の1だ。

また、クラッチ接続にはEPR(Elastic Pressure Ring)が採用されており、路面状況やドライバーの感覚に応じて伝達特性を調整することが可能だ。

スーパーGTはこのシステムを全てのGT-RとRC Fに搭載して今シーズン全8戦を戦う。

Text & Photo:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式練習 GT-R勢が1-2-3!トップは#23モチュール

スーパーGTの2014シーズンが遂に開幕!
第1戦の舞台となった岡山国際サーキットでは4月5日朝から2時間の公式練習が行われ、新レギュレーション導入で注目のGT500クラスは全車が従来のコースレコードを上回る猛烈な速さをみせつけた。
その中でトップタイムを記録したのは#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)で1’20.023だった。
また、GT300クラスも#7Studie BMW Z4(荒聖治/ヨルグ・ミューラー組)の1’27.851を筆頭に上位19台までがコースレコードを上回る速さを見せつけた。

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公式予選日を迎えた岡山国際サーキットは朝から快晴。予報では午後から雨が降るとのことではあったが、午前9時に開始された公式練習は終始ドライコンディションで行われた。

合同テストの行われた全てのサーキットでコースレコードを上回ってきた2014規定のGT500車両はここでも序盤から速さを見せつけ、開始から20分で早くも#46S Road GT-Rを駆る本山哲が1’20.871と、コースレコードはおろか先月岡山で行われた合同テストの総合ベストタイムをも上回ってきた。
しかしその4分後、#12カルソニックGT-Rを駆るJ.P.デ・オリベイラが1’20.769、開始30分の時点で#23モチュールGT-Rを駆るクインタレッリが1’20.465とタイムを縮めてくる。
しかしここで密山祥吾の駆る#67STPタイサンGT-Rがダブルヘアピン2つめでクラッシュ、この車両改修のために赤旗中断となった。

走行再開は10時7分。
ここからは各車ロングランに入り、混走終了までは目立った順位変動は無かったが、専有走行に入ってからは再び各車タイムアタックを行い、松田に交代した#23モチュールGT-Rが終了間際に1’20.330、1’20.023と立て続けにトップタイムを更新してトップのままで走行を終えた。
2番手には合同テストでも好調だった#12カルソニックGT-R、3番手も#46S Road GT-Rとニッサン勢が1-2-3を占める結果となった。
以下、4番手には#18ウイダーモデューロNSX、5番手にはGT500初参戦の佐々木大樹の駆る#24D’station GT-Rがつけ、レクサス勢の最上位は#6エネオスRC Fの6番手だった。

GT300クラスは、今季からグッドスマイルレーシングと分かれ、BMWジャパンの支援をあおぐことになった#7Studieが終始トップに居続け、合同テストで好調だった#31OGTパナソニックプリウスが2番手、#2シンティアプム・アップルMP4-12Cが3番手という結果に。
GT500にステップアップした武藤英紀に代わり新たに野尻智紀を迎えた前年チャンピオンの#0無限CR-Z(中山友貴/野尻智紀組)は9番手だった。

スーパーGT第1戦はこのあと午後2時より公式予選がノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

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富士スピードウェイが名古屋グランパスとコラボレーションイベントを開催

富士スピードウェイと名古屋グランパスは、4月12日(土)に愛知県豊田市の豊田スタジアムで開催されるJリーグ ディビジョン1第7節、名古屋グランパスvs浦和レッズ戦にて、コラボレーションイベント「モータースポーツフェスタ」を実施する。

この日はスタジアムに隣接する西イベント広場内にFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦したTS030 HYBRIDをはじめ、
DENSO KOBELCO SARD RC F(GT500)、KYGNUS SUNOCO Team LeMans(スーパーフォーミュラSF13)など、国内外で活躍するトヨタのモータースポーツ車輌が展示され、昨年のGT500クラスチャンピオンである平手晃平選手(LEXUS TEAM CERMO)と今年ダカールラリー市販車クラスで優勝した三橋淳選手によるトークショー&サイン会も行われる。
またDENSO KOBELCO SARD RC Fを使用したタイヤ交換実演や、子供限定でSF13とトヨタ ランドクルーザーへの乗車記念撮影会などの来場者もが参加型のイベントや、スーパーGT第2戦(5/3~4)、スーパーフォーミュラ第2戦(5/17~18) の特別割引前売観戦券の販売などが予定されている。
さらに試合開始前のオープニングセレモニーでは、平手選手、三橋選手及びクレインズが、 両チームキャプテンと主審への花束贈呈を行う。
詳細はモータースポーツフェスタ専用ページを参照のこと。

富士スピードウェイプレスリリースより抜粋

SUPER GT

SGT:公式テスト岡山セッション4 セッション3に続いて#12カルソニックGT-Rがトップに

岡山国際サーキットで行われたスーパーGT2014年最初の公式テストは最後のセッション4を終了。
ここでのトップはセッション3に続いて#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)だったが、ラップタイムは1'21.586に留まったため、二日間総合でのトップはセッション1で1'21.072を記録した#39DENSO SARD RF-C(石浦宏明/オリバー・ジャービス組)となった。

セッション4は午後1時30分よりスタート練習を行い、そのまま計時に移行した。
ところが2周目に#100レイブリックNSXコンセプトGTが、続いて3周目に#8ARTA NSXコンセプトGTがマシントラブルにより相次いでピットイン。そのまま走行を終えることになった。
8号車についてはエンジンがブローしたため、その後の走行を見送ったとのこと。

こうしてホンダ勢が相次いで姿を消す中、ニッサンGT-RとレクサスRF-Cは快調に周回を重ね、開始から30分が経過したところで#12オリベイラが1'21.586を記録してトップに立つ。
しかしその直後、1コーナーで#23モチュールGT-RとGT300クラスの#2シンティアム アップルMP4-12Cが接触。2号車がコースを塞ぐ形でストップしたため赤旗中断となった。

車両改修の後セッションは再開。23号車はフロント周りを交換してコースに復帰したが、#2マクラーレンはそのまま走行を終えることになった。

その後は各車ロングランに入ったため、タイムの更新は見られず、そのまま#12カルソニックGT-Rがトップで二日間の走行を締めくくった。

GT300クラスは昨日のセッション2に続いて#31OGTパナソニックプリウスがトップ。
しかしタイムは1'28.147に留まったため、この日の総合では#55ARTA CR-Zがトップとなったが、二日間お総合ではセッション2で1'27.847を記録している31号車がトップとなっている。
FIA-GT3勢では新たに参戦する#60TWS LM Z4(飯田章/吉本大樹組)が1'28.761でこのセッション2番手につけており、二日目総合では#11ゲイナーSLSが3番手につけている。

またこの日もいくつかのチームが第3ドライバーのオーディションやルーキーテストを実施。
#50WAKO'S Exe アストンマーチンは昨年全日本F3選手権Nクラスに参戦したナニン・インドラ・パユーングを昨日に続いて走らせたが、残念ながらパワーステアリングのトラブルにより僅か2周でピットに戻ってきてしまった。

スーパーGTはこの後9月23-24日に富士スピードウェイで2回目の公式テストを行い、4月5-6日にこの岡山国際サーキットで開幕戦を迎える。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:公式テスト岡山セッション3 トップタイムは#12カルソニックGT-R

岡山国際サーキットで行われているスーパーGT公式テストは3月16日、第二日目を迎えた。
この日も午前中に120分間のセッション3が行われ、#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が1'21.442でトップ。GT300クラスは#55ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)が1'27.998でトップだった。

岡山での公式テストは二日目も好天に恵まれ、早朝から多くのファンが観戦に集まった。
セッション3は午前9時よりセーフティーカーランの訓練を10分間行った後、9時10分に開始された。
各チームとも精力的に周回を重ね、60周以上も消化するチームもある中で、#23モチュールGT-Rが残り40分のところでダブルヘアピンにストップ。わずか35周の走行に留まった。
それでも32周目には1'21.878を記録しており、23号車は4番手につけている。
なお、この23号車のトラブルにより、赤旗が提示され、セッションは約5分中断されることとなった。

午前10時36分にセッションは再開されたが、残り5分というところで今度は#48Dijon Racing GT-Rが1コーナーで飛び出したため、2度目の赤旗が出されることになった。結局セッションはこのまま終了となり、GT500クラスは昨日のセッション2でトップタイムを記録した#12カルソニックGT-Rが1'21.442を23周目に記録してトップとなった。2番手には1'21.462と僅差で#6エネオスRC-Fが続き、#37KeePer RC-Fが3番手と、上位にはニッサンGT-RとレクサスRC-Fがほぼ互角の状態で並ぶ。昨年王者の#1ZENT RC-Fは6番手だ。

一方のホンダ勢は#18ウイダーNSXコンセプトGTの7位が最高とやや苦戦か。
勿論テストメニューの違いもあるため、この序列だけで判断することは出来ないが、午後での巻き返しに期待したいところだ。

GT300クラスは昨日のプリウスに続いて今日は#55ARTA CR-Zがトップタイムを記録。昨シーズンに続いてJAF-GTのハイブリッドカーが速さを見せつけているが、2番手以下には#11ゲイナーSLSを始めFIA-GT3勢が続く。
今季から性能調整の運用方法が変わるため、昨年のようにJAF-GT勢が予選で圧倒することは無くなるかも知れない。

スーパーGT公式テストはこのあと午後1時30分より15分間のスタート練習と、120分間のセッション4を行い、日程を終了することになる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:公式テスト岡山セッション2 ニッサンGT-Rが1-2。トップは#12カルソニック

岡山国際サーキットで行われているスーパーGTの2014年公式テストセッション2は、#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が1'21.103でトップ。2番手にも#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がつけ、ニッサンGT-Rが1-2という結果になった。

セッション2は午後2時より、2クラス混走110分間、専有走行各10分間の予定で行われた。
混走セッションは開始1時間余りで#22グリーンテックSLSが2コーナー手前にストップしたことにより赤旗中断となったが、それ以外はほぼ順調に進行した。
天候はセッション1に続いて快晴。絶好のコンディションの中で例年にないハイペースで周回を重ねていく。
前半にトップに立ったのは#12カルソニックGT-Rの安田。15周めに1'21.973を記録、22周目には1'21.544までタイムを縮めた。
2番手には#6エネオスRC-F、3番手には#36ペトロナスRC-Fとレクサス勢が続き、#23モチュールGT-Rが4番手。
ホンダ勢の最上位は#17ケーヒンNSXの5位という状況。

しかしGT300のアクシデントで開始時刻が5分遅れた専有走行では#100レイブリックNSXを駆る小暮卓史が奮闘。1'21.362を叩き出すが、#12オリベイラは1'21.103、#23モチュールGT-Rのクインタレッリも1'21.122を記録したため3番手に留まった。
レクサス勢の最上位は大嶋和也が1'21.649を記録した#6エネオスRC-Fの5位だった。

GT300クラスはセッション序盤は#21アウディR8が1'28.423でトップ。2番手には#88マネパランボルギーニが1'28.490とFIA-GT3が速さを見せたが、混走後半で#31aprプリウスが1'27.847でトップへ。
専有走行が開始5分余りで赤旗中断となり、そのまま走行終了となったため、31号車がこのセッションのトップとなった。

スーパーGT公式テストは明日16日も午前、午後の2セッションが予定されており、各セッションの冒頭でSCラン訓練やスタート練習が行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

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SGT:公式テスト岡山セッション1 早くもコースレコード続出!#39デンソーRC-Fがトップタイム

スーパーGTの2014年公式テストが岡山国際サーキットで3月15-16日の二日間、岡山国際サーキットファン感謝デーとして開催される。
その第一日目、最初のセッションは開始早々からコースレコードを大幅に上回るタイムが相次ぎ、1'21.072を叩き出した#1DENSO KOBELCO RC-F(石浦宏明/オリバー・ジャービス組)がトップだった。

多くのパーツをヨーロッパのDTMと共通規格としたGT500クラスの2014年車両は、2月末に鈴鹿サーキットで行われた公式テストでもコースレコードを大幅に上回るタイムを相次いで記録しており、ここ岡山でもどれだけのパフォーマンスを発揮するかが大いに注目された。
そのせいもあってか、好天に恵まれたテスト初日は、観戦に詰めかけたレースファンが早朝からゲート前に長蛇の列が出来る盛況ぶりとなった。

そんな中セッション1は午前9時30分より120分間で行われたが、始まってすぐにロニー・クインタレッリの駆る#23モチュールGT-Rが1'21.983を記録すると、その直後に大嶋和也の#6エネオスRC-Fが1'21.706で上回る。
これは2004年にミハエル・クルムが#22モチュールZで叩き出した1'22.404のコースレコードを上回るものだ。
更にはセッション半ばに#39デンソーサードRC-Fの石浦宏明が1'21.072と更にタイムを削ってきた。

これらはいずれもセッションの前半で記録されており、その後は目立ったタイム向上は見られず、終盤に予選シミュレーションを行うチームも無かったため、この石浦のタイムがこのセッションのベストとなった。

このあとどこまでタイムが短縮されるのか、予選を想定した走行ではどれだけのタイムが記録されるのか、GT500クラスは全く目が離せない状況になってきた。

一方、GT300クラスは#65LEON SLSが自身の30周目に記録した1'27.883がトップタイム。こちらも2012年に横溝直輝が#911エンドレスタイサンポルシェで記録した1'28.975のコースレコードを上回っている。

スーパーGT公式テストはこのあと午後2時からセッション2が混走110分間、専有各クラス10分間で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

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