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2024年5月

SUPER FORMULA LIGHTS

第4戦オートポリス公式予選結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦九州大会 -RIJ- (2024/05/18) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 4 オートポリス 4.674km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Team
TimeBehindGapkm/h
138小林 利徠斗モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC
TOM'S
1'37.276--172.976
236野中 誠太PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC
TOM'S
1'37.383 0.107 0.107172.786
313荒川 麟TEAM DRAGON 324
TEAM DRAGON
1'37.396 0.120 0.013172.763
437古谷 悠河Deloitte. HTP TOM'S 320
TOM'S
1'37.413 0.137 0.017172.733
550小出 峻HFDP WITH B-MAX RACING
B-MAX RACING TEAM
1'37.484 0.208 0.071172.607
62荒尾 創大HFDP WITH TODA RACING
TODA RACING
1'37.557 0.281 0.073172.478
735中村 仁モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC
TOM'S
1'37.580 0.304 0.023172.437
81ケイレン・フレデリックPilot ONE Racing with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1'37.962 0.686 0.382171.765
94M1今田 信宏JMS RACING TEAM
JMS RACING TEAM
1'40.324 3.048 2.362167.721
1030M2DRAGONTEAM DRAGON 324
TEAM DRAGON
1'40.885 3.609 0.561166.788
118M3清水 康弘GNSY 324
GNSY RACING
1'41.869 4.593 0.984165.177
---- 以上基準タイム(110%- 1'47.086)予選通過 ----

SUPER FORMULA

第2戦オートポリスフリー走行1回目結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦九州大会 -RIJ- (2024/05/18) Free Practice 1 Weather:Sunny Course:Dry
2024 SUPER FORMULA Round 2 オートポリス 4.674km

PosGrDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
15B牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'26.903--193.623
215A岩佐 歩夢Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'27.088 0.185 0.185193.211
336A坪井 翔VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'27.215 0.312 0.127192.930
416B野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'27.309 0.406 0.094192.722
564B山本 尚貴PONOS NAKAJIMA RACING SF23
PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'27.434 0.531 0.125192.447
66A太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'27.494 0.591 0.060192.315
78A福住 仁嶺Kids com KCMG Elyse SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'27.576 0.673 0.082192.135
83A山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'27.606 0.703 0.030192.069
937B笹原 右京VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'27.618 0.715 0.012192.043
1039A大湯 都史樹VERTEX CERUMO・INGING SF23
VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'27.654 0.751 0.036191.964
1114A大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'27.818 0.915 0.164191.605
1265A佐藤 蓮PONOS NAKAJIMA RACING SF23
PONOS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'28.051 1.148 0.233191.098
137B小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'28.111 1.208 0.060190.968
1420B国本 雄資ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'28.116 1.213 0.005190.957
1555B松下 信治TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'28.239 1.336 0.123190.691
1619Aベン・バーニコートITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'28.243 1.340 0.004190.683
1738B阪口 晴南VERTEX CERUMO・INGING SF23
VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'28.732 1.829 0.489189.632
1812B三宅 淳詞ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'28.751 1.848 0.019189.591
194B小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'28.952 2.049 0.201189.163
2050B木村 偉織San-Ei Gen with B-Max SF23
San-Ei Gen with B-Max
Honda M-TEC HR-417E
1'29.545 2.642 0.593187.910
2153AJujuTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'35.235 8.332 5.690176.683

FCR-VITA

第1戦富士決勝ドライバーコメント 優勝・藤原大暉「3位まで落ちた時は焦りました」

藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)

優勝 藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)
 「中盤くらいからちょっと(バトルが)落ち着いたと思ったのですけれど、警戒をしつつ抑えるとこを抑えられれば勝てると思ったので。後ろから翁長選手も来ていたので、3位まで落ちた時は焦りましたけど(笑)。1コーナーをイチかバチかで行ったら皆さんお上手なので、しっかり見ていてくれて、ぶつからすにクリーンなレースできて、すごい楽しかったです」
2位 翁長実希(CBP RSS VITA)
 「(終盤のバトルは?)けっこうしびれて楽しめました。なかなか単独で追いつくスピードはなかったのですけれど、最後(前が)バトルした隙に、いっしょに混じってポジション上げることができてよかったです。(ファイナルラップの3ワイドは?)スリリングでしたね(笑)、とっても楽しかったです」
3位 徳升広平(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)
 「やられちゃいましたね、僕の考えが間違いました。戦略ミスです。どういう展開がベストだったか、もう一回見直して、同じことをしないように、頑張ります」
4位 大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)
 「まずスタートで(翁長)実希ちゃんに行かれちゃって。その後はついて行こうと思ったのですけれど、なかなか前の3台のペースには、ついて行くのが難しかったですね。その後(齋藤)愛未ちゃんとはいいバトルできて、なんとかポジションそのまま4位で、予選通り。でもよかったと思います。まだまだ詰められるところがあって、レースペースももっと良くしていければ、もっと上に行けると思うので」
5位 斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)
 「最初5周目まではすごくよかったのですけれど、その後やっぱり自分の技量も足りず、クルマをしっかり走らせることができなかったので、そこは悔しい部分なのですけれど。明日に向けていいデータが取れたと思うので」
6位 武村和希(ZENKAIRACING VITA)
 「まわりがスピンしたり、というので棚ボタの6位です(笑)。僕ホントに何もしていないのですよね。レースそのものは足のセットが決まっていなくて、けっこう苦しい状態で、レースタイム見てもけっこう厳しかったのですけれど、耐えのレースでなんとか6位貰ったという感じで。でも次に向けて課題点はいっぱい見つかったので、得るものは多かったレースかな、と思います」
Text & Photo: Junichi SEKINE

FCR-VITA

第1戦富士決勝 3ワイドのバトルを制した藤原大暉が優勝

優勝は藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)

 富士スピードウェイを舞台に行われるFCR-VITAシリーズの開幕戦決勝が5月11日(土)に開催され、10周のレースで終始トップ争いを演じた藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)がバトルを制して優勝を飾った。

 午前8時からの予選に続いて決勝は午前10時45分コースイン。予定より10分程度遅れて42台のVITAがグリッドに整列した。5月らしいさわやかな気候の富士スピードウェイの気温は19度で絶好のレースコンディションだ。

 11時ちょうどにフォーメーションラップ開始。しかしここで10番グリッドの富下李央菜(KTMS VITA)が最終パナソニックコーナー手前で停車してしまう。富下は再スタートが切れずそのままコース外に押し出され無念のリタイヤ。チームによるとエンジントラブルとのことだ。

 富下を除く41台でレースが開始。ポールポジションの徳升広平(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)、フロントロウの#51藤原共に好発進。しかしセカンドロウの斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)と大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)はやや蹴り出しがにぶく、逆に出足のよかった5番グリッドの翁長実希(CBP RSS VITA)、7番グリッドの下野璃央選手(DrDry☆VITA)が並びかけて4ワイドとなりTGR(第1)コーナーへなだれ込む。齋藤はなんとか3位の座を守ったが、大野は翁長に4位を奪われる。さらに下野がコカ・コーラコーナーで並びかけるが大野は何とかこらえて5位を守る。

 同じくスタートで出遅れた6番グリッドの佐藤元春(恒志堂レーシング CLASS VITA)も武村和希(ZENKAIRACING VITA)に第1コーナーでかわされて7位にポジションダウン、さらに100Rでアウト側にオーバーランして大きく順位を落としてしまう。

 後方でも3ワイド、4ワイドのバトルが随所で繰り広げられ、その中で順位を上げたのがバトルに強いベテランのイノウエケイイチ(ワコーズED NILZZ VITA)で21番グリッドから12位までポジションアップ、ジェントルマンクラスのトップに立つ。

 オープニングラップを終えてトップ徳升と2位藤原はテール・ツー・ノーズ状態。バトルを展開した3位グループとは2秒以上の差がつき早くも一騎討ちの構図ができ上がる。さっそく藤原は徳升をロックオン、ストレートで左サイドに出て0.062秒差で2周目に入り、プレッシャーをかけ続けるとダンロップコーナーへのブレーキングでインを狙うがここは徳升が押さえる。しかし続くパナソニックコーナーからの立ち上がりで再度徳升のテールを捕らえると、ストレートの加速で並び0.043秒と僅かに前に出てコントロールラインを通過、トップを奪い取る。

 徳升はポジションを取り戻すべくチャンスを窺うが藤原はスキを見せない。その後方では齋藤と翁長選手の3位争いが続く。

 ストレートに戻ったトップ2台は 3周目に入り今度は徳升がスリップストリームを使って藤原の前に出てTGRコーナーへ入りトップを奪回、このバトルの間に3位グループが近づき、徳升~藤原~齋藤~翁長が連なってのトップ争いになる。そこから1.2秒差の5位大野を追い回していた下野だったコカ・コーラコーナーでスピン、武村和希(ZENKAIRACING VITA)が6位に上がる。

 4台になったトップグループはまず翁長が4周目のパナソニックコーナーで齋藤のインを突いて3位にポジションアップ。そしてストレートでは藤原が再度徳升をかわしてトップに立つ。齋藤も翁長と並んでコントロールラインを通過するとその差は0.009秒。2台はTGRコーナーからコカ・コーラコーナーまでサイド・バイ・サイドで走り抜けると翁長が前を取る。この2台がやりあっている間に5位の大野も接近し、齋藤選手は今度は防戦に追われることになる。

 ジェントルマンクラスではトップのイノウエがさらに順位を上げて全体9位、オープニングラップで大きく順位を落としていた山本龍(お先にどうぞ☆VITA)が全体12位までポジションを戻してクラス2番手につける。

 徳升は再逆転のチャンスを狙って藤原の背後につけるが、チャンスはなかなか訪れない。3位グループは齋藤に大野が仕掛けている間に翁長が差をひろげ、むしろ単独走行の利を活かして徳升に接近、6周目に0.711秒差まで詰め寄る。この上位3台が1分59秒台で走っており齋藤以下は2分0秒台だ。

 7周目の100Rでは大野齋藤選手を大外刈りでオーバーテイク、4位に浮上する。

 膠着状態になったトップ争いに変化が訪れたのは9周目、トップ藤原と2位徳升は0.187秒の差。3位翁長もそこから僅か0.557秒差と三つ巴となり、まずTGRコーナーでインから徳升選手が前に出る。しかし藤原も引かずサイド・バイ・サイドで第2コーナーを通過するが、コカ・コーラコーナー出口で藤原がアンダーを出してアウトにはらんでいったん後退。そこに今度は翁長襲いかかり、300Rでインか藤原を差すとダンロップコーナー進入のブレーキング争いで仕留めて2位へ。3台は0.3秒もない集団を形成してファイナルラップへ突入する。

 ストレートエンドで徳升のスリップストリームから抜け出した翁長と藤原が3ワイドになってTGRコーナーへ飛び込む。インに藤原、真ん中に翁長、アウト側に徳升という並びでターンインすると、立ち上がりで藤原がトップ、2位翁長という順で徳升選手は3位にドロップする。しかし徳升は逆転のチャンスを狙って翁長にプレッシャーをかけ続け、翁長選手がディフェンシブになったスキに藤原選手が2台をじわりと引き離して残り区間を走り抜けてそのままフィニッシュまで逃げ切り、0.495秒差で優勝を飾った。 2位は0.214秒差で翁長がポジションを死守して徳升は3位、以下4位大野、5位齋藤、6位武村というトップ6となった。

 ジェントルマンクラスの優勝は総合11位のイノウエ、以下同20位の山本、同22位のYOSHIMA選手(NKGワコーズED NILZZ VITA)という順になった。

 FCR-VITA第2戦は8月17日に開催予定だ。

決勝2位は翁長実希(CBP RSS VITA)

決勝3位は徳升広平(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)

決勝4位は大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)

決勝5位は斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)

決勝6位は武村和希(ZENKAIRACING VITA)

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

Text & Photo: Junichi SEKINE

FCR-VITA

第1戦富士公式予選ドライバーコメント 3位・斎藤愛未「場所取りを間違えると全然タイム出せない」

ポールポジション 徳升広平(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)1分58秒261
 「無事に先頭からスタートできます。昨日まではどうなることかと思いました。調子がいまいちで、なかなかタイム出ませんでしたけれど、今日の早朝までチームの方が定盤立ててクルマ仕上げてくれたおかげで、なんとか好位置でスタート出来ることになったので、ホント「ありがとうございます!」って感じですね。あとは決勝をミスなくこのままの順位で終われるように。絶対に混戦になるので、クリーンなレースで頑張らせて貰おうと思います」
2位 藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)1分58秒293(+0.032秒)
 「(途中のピットインは?)アタック中にコーナーの途中でクラッシュした車両があったりしてたので。本命のアタックというのはできなくて。その後また出ていったのですけれど、目の前にスペースが空いたり場所取りがよくなくて。でも決勝のアドバンテージはこっちにもあると思うので、巻き返したいですね。たぶんトップ(徳升選手)との争いになると思うので、気を引き締めて頑張りたいと思います」
3位 斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)1分58秒816(+0.555秒)
 「タイムはもうちょっと出したかったな、というのが正直なところですけれど、現状やれることはやったかな、という感じで。いい位置も取れて、場所取りもよかったので、満足いく結果なのかな、と思っています。FCRは台数も多いので、そこの場所取りを間違えると全然タイム出せなかったりしちゃうので、今日はちょっと運がよかったなと思います(笑)」
4位 大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)1分58秒820(+0.559秒)
 「ちょっと位置取りが悪くて、単独で走ったタイムだったのですけれど。もうちょっとスリップストリーム使いたかったな、ってところですかね。もうちょっと行けたと思いますけど、しょうがないかな。前2台がすごく速いので、決勝に向けてはちょっと頑張ってついて行こうと思っています」
5位 翁長実希(CBP RSS VITA)1分58秒980(+0.719秒)
 「タイムは 仮想ベストももっと行けたので、ホントはもっと出たはずですが。引っかかったのと、自分の運転が合わせ切れなかったので、ちょっと悔しい5番手です。決勝は気持ちで負けないように、頑張ります」
6位 佐藤元春(恒志堂レーシング CLASS VITA)1分59秒098(+0.837秒)
 「計測3周目のタイヤが一番おいしいところで、けっこう(前方が)クリアだったので。スリップストリームの恩恵は受けられなかったけれども自分なりのていねいなドライビングできて、納得いくタイムは出せました。決勝は上位陣はみんな速いですし、バトル慣れしているので、ミスなく、スリップストリームを使ってチャンスをうかがうということで、ジャンプアップできるように頑張りたいです」
Text & Photo: Junichi SEKINE

FCR-VITA

第1戦富士公式予選 シリーズ4連覇をめざす徳升広平が開幕戦のポールポジションを獲得

 富士スピードウェイを舞台に行われるFCR-VITAシリーズの開幕戦予選が5月11日(土)に開催され、昨年までシリーズを3連覇している徳升広平(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)がポールポジションを獲得した。

 今年も全4戦で行われるFCR-VITAレースシリーズ。他の地域と比べて5月位開幕とやや出足は遅いが、ここから8月、10月、12月と全4大会が開催される。エントリーは42台。今回は同時開催イベントとして、女性ドライバーだけによる「KYOJO CUP」、そして往年の名選手たちによる「AIM Legend's Club Cup」と3つのVITAによるレースがある。

 そんな中で注目の選手、チームに予選後インタビューを行った。

 まずは719号車の大島良平(栄建設 TBR VITA)。2022年のVITA十勝シリーズチャンピオンの他スーパー耐久ST-5クラスでも活躍。時にS耐では個性的なカラーリングから「公団ちゃん」の愛称で人気を博している。今回のVITA-01も同じく道路公団を彷彿されるカラーリングだ。

 「今年は(富士に)出られるときには出ようと思っていますけど、今のタイム見ても分かる通り、富士はすごくレベル高い。北海道で一所懸命何年もやってきて、いつかはこっちに挑戦したいという夢がようやくかなって。やっぱり上の方に行きたいのでこちらに集中しようかなと思っていて、ちょっと北海道は我慢している感じです。(S耐の中継でカラーリングが全国区になってきたが?)やっぱりありがたいですよね。ただ目立つかわりに、結果も残していかないと格好悪いかな、って思う所もあるから、もうちょっと、10番以内を目指して(予選は13番手)。S耐でもこっち(VITA)でも走っているけど実力もあるよ、と思って貰えるような順位まで行ける努力はしないとならないと思っているところです。(S耐のハコとVITAのドライビングの違いは?)VITAはもう長いので、割とアジャストできるのですけれど、S耐のクルマはFFを使っていて、そっちがちょっとまだ詰め切れていないというか、どうセッティングすればどう動くかわかっていないので、どちらかといえばS耐で苦労しています」

 続いては新規参戦の「HIGHSPEED Etoile Racing」から出場の2台のVITAを率いる川合孝汰総監督。「HIGHSPEED Etoile(ハイスピードエトワール)」は現在地上波で放映されているテレビアニメで、環境問題への配慮により、化石燃料に頼らない新時代の動力を使った次世代レースが舞台となっており、作成にスーパーフォーミュラも協力している。このテレビアニメとコラボレーションした、女性ドライバーによるレーシングチームでで、その総監督として、昨年のスーパーGT GT300クラスとS耐ST-Zクラスチャンピオンの川合孝汰が就任した。

 「(初監督は?)かなり大変ではありますが、運営側と共に日々勉強しながら取り組んでいます。ドライバーはレースが初めての子もいますが、練習を重ねながら開幕戦を迎える準備が出来ました。まず開幕戦に関しては、それぞれレースに対する勉強段階なので色々なことを吸収して、しっかり完走ができればと思っています」

 「(予選タイム(2分3秒と4秒)の印象は?)もうちょっと出るのでしょうけれど、週末通して彼女たちのベストタイムを更新してきているので楽しみです。後はまだ不安定なドライビングが出ることがあるので、その辺りを決勝に向けて走り切ってもらいたいです。まず安全にゴールまで運んでもらいたいですね。チーム結成から日も浅くいまの車両で走行時間が確保できていない中、ドライバーたちもベストを尽くして頑張ってきてくれています。今は吸収量の多い時期です、一秒でも多く走って、まず彼女たちの中で多く吸収してもらいそこに対して監督として、チームとして僕らがしっかりサポートして、今後レースを重ねていく中で、少しずつ結果やタイムに結びついていければと思っています」

 「(監督業は慣れた?)まだまだ全然です(苦笑)。今回開幕戦なので、監督業もやっとスタートラインに立てたかなという段階です。僕も探り探りでありますけれど、いろんな関係者の方に教えられてやっているので、そういうのも今後に繋げられたらいいかな、と思います」

 20分間の予選は午前8時開始。すっきりと晴れ上がった富士スピードウェイは気温15度。日差しはあるがやや肌寒く、路面温度も低そうだ。各車ウォームアップから5分を経過した頃からタイムアタックを開始。

 まずは翁長実希(CBP RSS VITA)が2分0秒043のトップタイムを出す。続いて徳升が2分を切る1分58秒953でトップに立ち、下野璃央(DrDry☆VITA)が59秒328で2番手につける。さらに佐藤元春(恒志堂レーシング CLASS VITA)が59秒098で下野を上回り、4番手は斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)、5番手富下李央菜(KTMS VITA)、6番手大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)と続く。

 残り11分で藤原大暉(ACELINES KFMS VITA)が1分58秒293でトップに立ち、徳升も58秒775から58秒324へと自己ベストを削り続けるが藤原から0.031秒の差で2番手。3番手には大野選手が58秒820で上がってくる。ここで藤原はピットイン。

 8台が参加しているジェントルマンクラスはこの時点で総合9番手の山本龍(お先にどうぞ☆VITA)がトップ。クラス2位の富田栄造(CPホールディングスEDニルズVITA)は総合18番手で、山本と0.702秒差の間に8台のマシンがひしめいている。

 残り6分、アタックを続けていた徳升が1分58秒261をマークしてついにトップの座に戻る。藤原は2番手にドロップするとおもむろにピットアウト、残り4分で再逆転を狙う。

 3番手は大野で変わらず4番手に齋藤が再浮上。5番手の翁長、6番手佐藤と続き、7番手から10番手までは下野~永井歩夢(BRM VITA)~山本~岩岡万梨恵(フクダ電子VITA)と女子選手が続く。42台中女子選手19台、全員が「KYOJO CUP」とのダブルエントリーだ。

 残り2分で徳升はピットイン、一足早く予選を終了。それに対して藤原はチェッカーまでタイムアタックを続けるがベストタイム更新はならず、徳升のポールポジション、藤原のフロントロウが確定した。 チェカードフラッグが振られる中、最後のアタックでタイムを更新したのが齋藤で1分58秒816を叩き出して3番手へ上がって予選は終了。以下4番手大野、5番手翁長、6番手佐野という結果に。

 ジェントルマンクラスは総合12番手の山本がトップ、以下総合20番手の富田、同21番手のイノウエケイイチ選手(ワコーズED NILZZ VITA)という順になった。

 FCR-VITA第1戦は本日午前10時45分フォーメーションラップ開始予定だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Central Medience Communications

KYOJO CUP

第1戦富士 初ポールポジションの斎藤愛未を決勝最終ラップで逆転した翁長実希が優勝を飾る

 2024年のKYOJO CUP第1戦が5月12日(日)に富士スピードウェイで開催され、#114 翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)が逆転で優勝を飾った。

 今年で8年目を迎えたKYOJO CUPは、過去最高となる28台が年間エントリー。このうち9人が新規参戦のドライバーと、顔ぶれも大きく変わったなかでシーズン開幕を迎えた。また昨年チャンピオンの三浦愛が今季のKYOJO CUPでは自身が立ち上げたTeam Mの監督に専念することとなり、新王者をかけた熱戦にも注目が集まるシーズンとなる。

 午前8時00分から始まった公式予選では、2022年チャンピオンの翁長が最初に1分58秒台を記録しトップに立つが、それを#17 斎藤愛未(Team M 岡部自動車D. D. R VITA)が僅差で逆転。その後も2人がタイムを更新し合う展開となったが、最終的に1分58秒704を記録し、0.037秒差で翁長に競り勝った斎藤が、参戦5年目で初のポールポジションを獲得した。

 10時45分から決勝レース。予選とは変わって曇り空となり、メインストレートでは追い風も強く吹くなど、肌寒いコンディションで12周のバトルが始まった。スタートではグリッド最前列を獲得した斎藤と翁長が横並びの状態でTGRコーナーに進入。そのまま、コカ・コーラコーナーを過ぎるところまで2台が一歩も引かないバトルをみせ、最終的に翁長がトップを奪う。2番手に下がった斎藤の後方には1年ぶりに参戦となる#86 下野璃央(Dr.DRY VITA)がつけ、序盤から3台によるトップ争いが展開された。また、後方集団でも各所で接近戦のバトルが繰り広げられた。

 スタートでトップの座を明け渡す形となった斎藤だが、徐々に間隔を詰めていき、4周目のTGRコーナーでオーバーテイクに成功。そこから1分58秒台のペースを維持し、後続を少しずつ引き離しにかかった。対する翁長は斎藤との間隔を1秒以内に保ち、必死に食らいつく。3番手の下野は中盤を過ぎたあたりから少しずつトップ2台に離されていき、優勝争いは斎藤と翁長の2人に絞り込まれる展開となった。

 両者とも一進一退の攻防戦が続くなか、残り2周を迎えたあたりから斎藤との間隔を縮めていった翁長は、終盤で勝負をかける。最終ラップのメインストレートで斎藤の真後ろにつくと、直後のTGRコーナーでイン側から飛び込んでいき、前に出ようとする。2人の攻防はコカ・コーラコーナーまで続き、翁長がトップに浮上した。斎藤も再逆転を狙って最後までチャンスを探ったが、わずか0.2秒届かず。翁長がトップチェッカーを受け、2024シーズンの開幕戦を制した。2位には斎藤が入り、自身ベストリザルトタイを獲得。3位には下野が入った。

 28台で争われた開幕戦はトラブルで2台の脱落があったものの、26台が完走。ルーキードライバーでの最上位は北海道から参戦する#779 関あゆみ(栄建設 TBR VITA)の14位となった。

 次回は7月20日・21日に開催される全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の併催レースとして、第2戦と第3戦が予定されている。

第1戦優勝:#114 翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)
「優勝することはできましたが、まだまだ良くできるところがあったレースだったかなと思います。最終ラップでの逆転も“狙い通り”というものではなかったです。斎藤選手が速くて、後半にタイヤが苦しくなるところでチャンスが出てくるかなと思っていましたけど、本当にミスなく走り続けていたので、こちらが差を詰めていく機会が少ない中で少しずつタイムを稼いでいきました。最後はどこで仕掛けるか。すごく考えましたが、1コーナーで狙おうと決めて、最後は意地の張り合いになりましたけど、何とか前に出ることができました。チームも良いクルマを作ってくれているので、次戦に向けてもっとアジャストして、勝利を確実なものにできるようにしたいです」
株式会社インタープロトモータースポーツ

Inter Proto Series

第1、2戦富士 SUPER GTドライバーも多数参戦、2024開幕大会は福住仁嶺が2連勝を飾る

 2024インタープロトシリーズPOWERED by KeePer第1・2戦が5月11日(土)・12日(日)に富士スピードウェイで開催され、#37 福住仁嶺(キーパー号)が終始安定した走りでライバルを引き離し、2連勝を飾った。

 今シーズンも全4ラウンドが予定されているインタープロトシリーズ。専用の参戦車両「Kuruma」を使ったクラスには過去最多タイの12台がエントリーしたが、参戦するドライバー顔ぶれが変わったのが一番の特徴。#55 人馬一体ドライビングアカデミーには、2020年にSUPER GT(GT500)でシリーズチャンピオンに輝き、今年も国内トップカテゴリーで活躍する牧野任祐が初めてインタープロトに参戦。#7 KIプロモートには藤波清斗が2021年以来となるエントリーを果たし、#8 ルーニーダイワNアキランドIPSには石川京侍、#3 INGING MOTORSPORTは卜部和久が初参戦した。

 11日(土)9時50分から行われた公式予選では、最近のトレンドとなっている前走車の後ろにつくことで空気抵抗を減らし、直線スピードを上げるスリップストリームを使うために、大半の車両が隊列を組んで走ったが、集団から離れて単独でタイムアタックした#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)が1分44秒763でポールポジションを獲得した。

 12日(日)14時40分から9周(もしくは17分)で争われた第1戦決勝。スタートではポールポジションのクインタレッリがトップのままTGRコーナーへ進入し、予選では0.008秒差で2番手となった福住が順位をキープして通過していく。その後方では、牧野、卜部、#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)の3台が横並びでバトルを展開するが、ADVANコーナーで3台が接触。この影響で卜部がマシンにダメージを受けピットインしたほか、スピンを喫した小高もスロー走行でピットに戻り戦線離脱となった。

 1周目の混戦で、クインタレッリと福住が一歩リードし、2台によるトップ争いが白熱。その中で着々とペースを上げてきた福住が6周目のTGRコーナーで仕掛けるも、クインタレッリが応戦し抜きつ抜かれつのバトルを繰り広げた。最終的にダンロップコーナーでイン側の狭いスペースに飛び込んだ福住がトップに浮上。7周目には1分45秒497のファステストラップを記録して後続を引き離し、第1戦のトップチェッカーを受けた。2位にはクインタレッリが入り、3位には7番手からスタートした昨年王者の#44 山下健太(NAVUL)が入った。

 第1戦の順位をもとに、すぐグリッド再整列が行われ、第2戦の決勝レース(9周もしくは17分)がスタートした。TGRコーナーではクインタレッリと山下の2番手争いが白熱したが、順位は入れ替わらず。その後も2番手争いが接近した状態でレースが進んでいき、5周目のパナソニックオートモーティブコーナーで山下がイン側からオーバーテイクし、2番手に浮上。さらに背後に迫っていた#96 阪口晴南(岡山トヨペットK-tunes)も6周目にクインタレッリを追い抜き、3番手に上がった。

 後続でバトルが繰り広げられている間に、福住は着々とリードを広げていき、最終的に3.5秒差に広げてトップチェッカー。見事、開幕2連勝を飾った。2位には山下、3位には阪口が入った。

 またGR Supraクラスは#38 坪井翔(2W GR Supra GT4 EVO)がライバルを寄せ付けない走りをみせて2連勝を記録。今回は立川祐路が#31 SNK GR Supra GT4 EVOでスポット参戦し、昨シーズンでSUPER GTを引退して以降、初めてのレースに臨んだ。2レースとも#72 阪口良平(アキランド GR Supra GT4 EVO)とのバトルとなったが、最後まで3番手を死守して表彰台を獲得した。

 CCS-Rクラスは#51 石浦宏明(TR CCR-S)と#28 大湯都史樹(KK CCS-R)の2台が参戦。SUPER GTでのチームメイト同士のバトルに注目が集まったが、2レースとも石浦がトップチェッカーを受け、大湯は第2戦の終盤にトラブルで大きく遅れをとっての2位となった。

IPS第1・2戦優勝:#37 福住仁嶺(キーパー号)
 「決勝レースでのロングランはある程度自信がありましたし、なるべく早くロニー選手に仕掛けて前に出ることができれば、2レースで前からスタートして逃げ切れるかなと期待していました。1レース目の途中からロニー選手のペースが落ちて、そこで僕にチャンスがやってきて、けっこうギリギリのスペースでしたけど、しっかり追い抜くことができました。チームが素晴らしいクルマを用意してくれましたし、今回はレース展開にも恵まれたと思っています。久しぶりに2連勝できて良かったです」
株式会社インタープロトモータースポーツ

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第5戦鈴鹿決勝ドライバーコメント 渡会太一「SCが入らなくても勝てた」

優勝した渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

優勝 渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

 「1レース目からセットを変えたのがうまくはまりました。ペースはすごくよかったので、セーフティーカーが入らなくても勝てる自身はありました。鈴鹿は初優勝でやっと勝ててうれしいです。全部は出ない予定なので、ポイントを追っているわけではありません」

2位 迫隆眞(制動屋)

 「また悪天候のレースで、雨の抜きにくいコンディションでポジションを上げることができました。表彰台に乗れたのはよかったですが、実力不足でトップに離されてしまいました。シリーズポイント的にはいいんですが、毎レース勝つことを狙っているので、悔しいです」

3位 小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)

 「天候の変化もあったので、しょうがないといえばしょうがないです。一度、迫選手の前に出ましたが、ラインをつぶされたので抜き返されました。その後はペースが同じくらいになってしまいました」

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第5戦鈴鹿決勝 渡会太一が鈴鹿初優勝 レジェンド太田浩が引退

スタート直後のS字コーナー

 スーパーFJ地方選手権鈴鹿シリーズ第5戦は12日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、セーフティーカーが3度入る荒れたレースを制した渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が優勝した。

 決勝は午後4時35分にフォーメーションラップが始まる。第4戦でマシンを壊した地崎壱星(レプリスポーツKKS-II)を除く29台がドライタイヤを履いてグリッドを離れたが、この頃からぽつりぽつりと場内に雨が落ち始めた。

 スタートでは2番グリッドの渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が蹴り出しよく、インからポールポジションの板倉慎哉(AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII)の横をすり抜け1コーナーまでにトップに立つ。さらに2コーナーでは板倉のアウトから3番グリッドの松本拓海(EAGLE ERS)が並びかけ、S字で松本が2位に浮上した。4位には5番グリッドから迫隆眞(制動屋)が上がり、5位に小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)が、6位に八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)が続く。逆バンクでは迫が板倉を攻略し3位に浮上した

 その後方では、このレースで引退する太田浩(ミスト・セキグチ・制動屋)がクラッシュ。早くもセーフティーカーが導入された。1周目の順位は、トップ渡会、2位松本、3位迫、4位小田、5位板倉、6位八巻、7位鈴木七瀬(FORM with 雅企画)、8位杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)、9位酒井翔太(ファーストガレージKK-SII)、10位三瓶旭(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SII)だ。

 雨は降り続くが、SCは2周目に退きレースは3周目から再開された。トップの渡会はリスタートを決め2位の松本を引き離していく。松本は2コーナーで迫に、ヘアピン入口で小田にパスされ4位に落ちた。5位板倉と10位の三瓶はピットインしてウェットタイヤに交換。

 ここで2コーナー立ち上がりのイン側でストップした車両の回収のため1周を周回することなく、再びSCが導入されることとなる。

 SCは6周終わりで退き、レースは7周目から残り4周で再開された。6周目の順位は、トップ渡会、2位迫、3位小田、4位松本、5位鈴木、6位酒井、7位八巻、8位杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)だ。

 トップ渡会はこのリスタートも決め、2位迫を引き離す。迫と小田は2位争い、松本と鈴木は4位争いで接近戦だ。その後ろに6位酒井、八巻をパスした杉田が7位、8位に八巻が続く。

 7周目、トップ渡会は2位迫を3秒1離して独走状態に持ち込む。8周目の1コーナーではアウトから小田が迫をパスして2位に浮上するが、S字入口では迫が抜き返し、順位は変わらず。

 8周目、トップ渡会と2位迫との差は4秒2となる。4位争いを繰り広げていた松本と鈴木だったが、松本が2コーナー立ち上がりでイン巻してクラッシュ。ここで3度目のSCが導入された。

 この時点でのSCでは、再スタートはできず、SC先導で10周を回り各車ゴールを迎えた。

 優勝は渡会で、鈴鹿では初。迫と小田は本日2度目の2位と3位に入った。4位には鈴木が、5位には酒井が入った。第4戦トラブルで26番グリッドだった加納康雅(イーグルスポーツ)が20台抜きを演じ、6位に入った。

 ジェントルマンクラスは総合17位の中嶋匠(Aviator A one)が優勝。2位に総合19位の山根一人(光精工TK-Sport MYST)が入った。

 この結果、連続2位の迫は選手権ポントを90と伸ばし、ぶっちぎりのトップ。連続3位で2位の小田は57ポイントとなりその差は33ポイント。残り2戦だが、早くもチャンピオンの可能性はこの2人に絞られることとなった。

 第6戦は、鈴鹿クラブマンレース第3戦として、6月16日にここ鈴鹿サーキットで決勝が行われる。

渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

決勝2位は迫隆眞(制動屋)

決勝3位は小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)

決勝4位は鈴木七瀬(FORM with 雅企画)

決勝5位は酒井翔太(ファーストガレージKK-SII)

決勝6位は加納康雅(イーグルスポーツ)

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

 なお、レース終了後にこのレースでの引退を表明している太田の引退セレモニーが、ミストのピットで行われ、JSS畑川治会長から長年の功績をたたえ、花束が贈呈された。

引退する太田浩の横断幕

太田浩、最後のスターティンググリッド

太田浩の引退セレモニー

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第5戦鈴鹿決勝結果

鈴鹿クラブマンレース第2戦 -RIJ- (2024/05/14) Final Race Weather:Rain Course:Wet
2024 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 5 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
181渡会 太一FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
1033'39.126--
2*562迫 隆眞制動屋
MYST KK-S2
1033'40.161 1.035 1.035
3433小田 優Drago CORSE TAKE FIRST
MYST KK-S2
1033'40.758 1.632 0.597
4184鈴木 七瀬FORM with 雅企画
MYST KK-S2
1033'41.906 2.780 1.148
5225酒井 翔太ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
1033'42.476 3.350 0.570
6316加納 康雅イーグルスポーツ
MYST KK-S2
1033'43.335 4.209 0.859
7107杉田 悠真LAPS with REV RACING GARAGE
MYST KK-S2
1033'44.119 4.993 0.784
8888八巻 渉中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ
MYST KK-S2
1033'48.000 8.874 3.881
979松井 啓人FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
1033'49.95810.832 1.958
105110永原 蒼翔ピットワークながはら/MYST
MYST KK-S2
1033'50.49711.371 0.539
11111元山 泰成ECOTEH WORKS
MYST KK-S2
1033'51.89012.764 1.393
125512板倉 慎哉AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII
MYST KK-S2
1033'53.08213.956 1.192
135713東 慎之介サンセルモMYST ORM
MYST KK-S2
1033'54.83515.709 1.753
14314Aki JitranuwathATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
1033'55.41816.292 0.583
15215吉田 紘大ATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
1033'56.00516.879 0.587
161116梅本 幸汰Rn-sports制動屋KK-S2
MYST KK-S2
1033'57.33118.205 1.326
1717G1中嶋 匠Aviator A one
MYST KK-S2
1033'58.60519.479 1.274
184417宮園 拓真ABBEY RACING
WEST 17J
1033'59.58920.463 0.984
1947G2山根 一人光精工TK-Sport MYST
MYST KK-S2
1034'00.73821.612 1.149
207218久保 直也だーはまAQUA-DL
WEST 07J
1034'02.75323.627 2.015
217019Rainy MedinaLuckyChanecesRacefor
MYST KK-S2
1034'03.95324.827 1.200
22420古里 拓TAKE FIRST KK-SII
MYST KK-S2
1034'08.94229.816 4.989
23*4521山岡 正輝PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
1034'31.59152.46522.649
247922三瓶 旭中日本自動車短期大学MSE学科KK-SII
MYST KK-S2
933'53.8631Lap 1Lap
251223及川 正人PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
934'05.6601Lap 11.797
---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ----
-2924松本 拓海EAGLE ERS
MYST KK-S2
827'10.2572Laps1Lap
-*7125宮本 颯斗leprix sport KKS-II
MYST KK-S2
27'26.1058Laps6Laps
-3226天谷 伶奈TODOROKI☆KKSII
MYST KK-S2
13'46.4059Laps1Lap
-21G-太田 浩ミスト・セキグチ・制動屋
MYST KK-S2
0-10Laps1Lap
  • Fastest Lap: CarNo. 8 渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ) 2'30.376 (8/10) 139.020 km/h
  • CarNo. 7は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.10(リスタート時の追い越し)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 45は、鈴鹿クラブマンレースシリーズ規則第60条1.2(ピットレーン速度)違反により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 56は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.11(SC中のオーバーラン)により、訓戒とした。

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿決勝ドライバーコメント 八巻渉「迫くんブレーキがうまい」

優勝した八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

優勝 八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

 「迫くんが序盤速いのが分かっていたので、タイヤが暖まってから仕掛けようと思っていました。スリップを使って抜きつ抜かれつでした。迫くんはブレーキがうまくて、絶対来られないという位置から横に並んでくるので、びびって引いて、ストレートから1コーナーで抜き返しました。雨が来てからは迫くんも苦戦したのか引き離せました。予想以上に雨が強くなってセーフティーカーが入ったので助かりました」

2位 迫隆眞(制動屋)

 「前半はいい感じでバトルもできていたんですが、途中からの雨が予想外でした。セーフティーカーチェッカーだったので不完全燃焼で、もやもやしています。もう1回レースがあるので気持ちを切り替えます」

3位 小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)

 「序盤にもうちょっと順位を上げていたらよかったんですけど。最後、再開することを祈ってタイヤを暖めていたので残念です。昨日の予選でタイムが離されて心配してたんですが、ペースは自分のほうがいいのが分かったので、次はドライでもレインでも大丈夫だと思います」

4位 松本拓海(EAGLE ERS)

 「小田くんを抜きたかったので、いい4位じゃないですが、オーバーテークは何回かできたので、内容はよかったのかと思います。。残り1周でレースが再開されると勘違いをしていて、入念にタイヤを暖めていたら、ヘアピンでスピンしてしまいました」

5位 渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

 「あのままセーフティーカーが入らなければポジションを落としそうだったのでよかったです。周りに比べるとペースはきついですね。2レース目はドライかレインかわからないですが、セットとか見直して合わせたいと思います」

6位 板倉慎哉(AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII)

 「6位を走ってたので、このままだったら次のレースはポールだと思っていました。セーフティーカーもあって、たまたまいい位置にいましたね。次のレースは危なくない程度に適度に頑張ります」

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿決勝 八巻渉がうれしいバースデーウイン 迫隆眞4連勝ならず

優勝は八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

 スーパーFJ地方選手権鈴鹿シリーズ第4戦は12日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、降雨で赤旗終了となる荒れたレースをポールトゥウインで制した八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)が優勝した。

 決勝レースは、小雨が落ちるなか午後1時20分にフォーメーションラップが始まる。トラックは、ほぼドライのため、参加30台全車がドライタイヤを履いてグリッドを離れた。

決勝レースがスタートした

 シグナルブラックアウトでスタートが切られると、上位陣はポジションを守って1コーナーに進入。トップ、八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)、2位迫隆眞(制動屋)、3位渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)、4位小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)、5位加納康雅(イーグルスポーツ)、6位松本拓海(EAGLE ERS)、7位板倉慎哉(AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII)の順でS字に向かう。

バックストレートでは、4位の小田が渡会を攻略して3位に浮上。5位の加納はシフトレバーが折れ、ピットインし、レースを終えた。続くシケインでは、2位の迫が八巻のインにずばっと切り込みトップに立った。

 1周目、トップは迫、2位八巻、3位小田、4位渡会、5位松本、6位板倉の順でコントロールラインを通過。

 2周目の1コーナーでは2位に落ちた八巻に3位渡会が並びかけるが、ここは八巻も譲らず2位を死守。その後ろ4位につける小田も含めた4台が接近戦を演じ、少し離れて5位松本が、さらに離れて板倉が6位に続く。

 3周目の1コーナーでは、2位に落ちた八巻が迫を捉えてトップを奪還。5位の松本も前の集団に追いつき、トップ5台がトレイン状態となる。また、予選13位から9位まで追い上げて来た松井啓人(FTKレヴレーシングガレージ)が、さらに上位を目指しべくヘアピンで前車のインを差したが接触してスピン。大きく順位を落とした。

 続くシケインでは、再び2位迫がトップ八巻に襲いかかる。ここでもインを差すと八巻も抵抗せず、再び迫がトップに立った。

 4周目の1コーナーでは再びトップ迫に並びかけた八巻が、2コーナーまで並走。S字の手前で3度目のトップに立つことに成功した。また5位の松本も1コーナーで渡会に並びかけ、2コーナーでアウトから4位に浮上した。

 この頃から、小康状態を保ってた雨の勢いが徐々に強くなった。東コースまではトップ八巻の背後につけていた迫だったが、西コースからは徐々に八巻との差が開いていく。

 4位に上がった松本は、130Rで小田にピタリとつけると、シケインでインから小田をパス。しかし続く5周目の1コーナーでは小田が松本をアウトから攻略して3位を奪い返した。

 5周目、雨脚はさらに強くなる。7位を走っていた元山泰成(ECOTEH WORKS)がヘアピン手前でシフトレバーが折れてスロー走行となり順位を落とす。その後方グループではデグナー2個目で2台のマシンが絡んで、そのうちの1台、地崎壱星(レプリスポーツKKS-II)がグラベルに埋まった。ここでセーフティーカー(SC)が導入された。

 雨はやむこと無く降り続き、全車ドライタイヤを履いているため再開は厳しくSCランは延々と続く。8周目には4位を走っていた松本がヘアピンでスピンしてイン側にストップ。

 結局、レースは9周目を走行中に赤旗が提示され終了した。8周を完了していたレースだったが、赤旗運用規定により1周減算の7周での順位認定となった。

 優勝は八巻で通算2勝目。今日30歳の誕生日を迎えた八巻にとってはうれしいバースデーウインとなった。

 ここまで開幕から3連勝の迫は4連勝ならず、2位でレースを終えた。3位には迫が入った。

 8周目にスピンを喫した松本は、7周での順位認定に救われ4位。5位には渡会が、6位には板倉が入った。

 このレースから設けられた40歳以上のドライバーを対象とするジェントルマンクラスは、優勝が山根一人(光精工TK-Sport MYST)、2位に中嶋匠(Aviator A one)が入っている。

 このレース、規定周回数は10周で75%(小数点以下切り捨て)の7周を消化しているため選手権はフルポイントが与えられる。

 第5戦は、本日午後4時35分より10周で行われる。決勝グリッドはこのレースのゴール順となるが、上位6台がリバースグリッドとなるため、ポールポジションが板倉、2番グリッド渡会、3番グリッド松本、4番グリッド小田、5番グリッド迫、そして優勝した八巻は6番グリッドからのスタートとなる。

優勝は八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

決勝2位は迫隆眞(制動屋)

決勝3位は小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)

決勝4位は松本拓海(EAGLE ERS)

決勝5位は渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

決勝6位は板倉慎哉(AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII)

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿決勝結果

鈴鹿クラブマンレース第2戦 -RIJ- (2024/05/12) Final Race Weather:Rain Course:Wet
2024 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 4 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
1881八巻 渉中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ
MYST KK-S2
720'03.810--
2562迫 隆眞制動屋
MYST KK-S2
720'05.067 1.257 1.257
3433小田 優Drago CORSE TAKE FIRST
MYST KK-S2
720'05.932 2.122 0.865
4*294松本 拓海EAGLE ERS
MYST KK-S2
720'07.203 3.393 1.271
585渡会 太一FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
720'09.457 5.647 2.254
6556板倉 慎哉AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII
MYST KK-S2
720'10.703 6.893 1.246
7107杉田 悠真LAPS with REV RACING GARAGE
MYST KK-S2
720'11.316 7.506 0.613
8188鈴木 七瀬FORM with 雅企画
MYST KK-S2
720'12.176 8.366 0.860
9519永原 蒼翔ピットワークながはら/MYST
MYST KK-S2
720'12.966 9.156 0.790
105710東 慎之介サンセルモMYST ORM
MYST KK-S2
720'14.31310.503 1.347
117911三瓶 旭中日本自動車短期大学MSE学科KK-SII
MYST KK-S2
720'14.63210.822 0.319
122212酒井 翔太ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
720'15.46311.653 0.831
134413宮園 拓真ABBEY RACING
WEST 17J
720'16.51712.707 1.054
1447G1山根 一人光精工TK-Sport MYST
MYST KK-S2
720'19.58515.775 3.068
1517G2中嶋 匠Aviator A one
MYST KK-S2
720'20.41916.609 0.834
163214天谷 伶奈TODOROKI☆KKSII
MYST KK-S2
720'22.69318.883 2.274
17*7115宮本 颯斗leprix sport KKS-II
MYST KK-S2
720'23.39419.584 0.701
18116元山 泰成ECOTEH WORKS
MYST KK-S2
720'24.94521.135 1.551
19*1117梅本 幸汰Rn-sports制動屋KK-S2
MYST KK-S2
720'25.81422.004 0.869
20*318Aki JitranuwathATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
720'26.16222.352 0.348
21719松井 啓人FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
720'28.31124.501 2.149
22220吉田 紘大ATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
720'29.07025.260 0.759
237021Rainy MedinaLuckyChanecesRacefor
MYST KK-S2
720'30.28226.472 1.212
244522山岡 正輝PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
720'31.89928.089 1.617
25*7223久保 直也だーはまAQUA-DL
WEST 07J
720'33.44629.636 1.547
---- 以上規定周回数(90% - 6 Laps)完走 ----
-1224及川 正人PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
512'51.8852Laps2Laps
-425古里 拓TAKE FIRST KK-SII
MYST KK-S2
49'27.9793Laps1Lap
-1626地崎 壱星レプリスポーツKKS-II
MYST KK-S2
49'30.2193Laps 2.240
-3127加納 康雅イーグルスポーツ
MYST KK-S2
12'29.9636Laps3Laps
-*21G3太田 浩ミスト・セキグチ・制動屋
MYST KK-S2
-失格--
  • Fastest Lap: CarNo. 88 八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ) 2'15.720 (2/7) 154.032 km/h
  • CarNo. 71は、鈴鹿クラブマンレースシリーズ規則第56条4(規定外のコース走行)により、決勝結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 21は、鈴鹿クラブマンレースシリーズ規則第14条(ドライバ装備品)違反により、失格とした。
  • CarNo. 3, 11, 72. 29は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.11(SC中のスピン)により、訓戒とした。

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第2戦SUGOレース5決勝結果

SUGOチャンピオンカップレースシリーズ第2戦 -RIJ- (2024/05/12) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 5 スポーツランドSUGO 3.5865km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Team
LapTimeBehindGap
13堀尾 風允Sutekina Racing
SUTEKINA RACING TEAM
2229'46.747--
255セバスチャン・マンソンG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
2229'48.462 1.715 1.715
35ミハエル・サウターG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
2229'49.896 3.149 1.434
451アルフィー・ブリッグスG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
2230'07.54420.79717.648
528中村 賢明TOM'S FORMULA F111
TOM'S FORMULA
2230'08.06421.317 0.520
653ジェシー・レイシーG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
2230'14.31627.569 6.252
762猪爪 杏奈ユピテル羽衣6 F111/3
HELM MOTORSPORTS
2230'31.09444.34716.778
823M1YUGOS2R Racing
N-SPEED
2030'39.3322Laps2Laps
---- 以上規定周回数(75% - 16 Laps)完走 ----
  • Fastest Lap: CarNo. 5 ミハエル・サウター(G FORCE F111/3) 1'19.983 (6/22) 161.427 km/h

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿公式予選ドライバーコメント PP・八巻渉「スリップストリームをフルで使えた」

ポールポジション 八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

ポールポジションの八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

 「10年くらいやって優勝は1回ありますが、初ポールです。まさかこんな形でポールを取れるとは思っていませんでした。集団のなかにいて、1周スリップストリームをフルで使うことができました。単独ではこのタイムは出てないので、うまいこと隙間に入れたのが大きかったと思います。決勝ですがレース1は曇りでレース2は雨っぽいみたいです。レース1はこのままの勢いで2勝目をもぎ取りたいと思います」

2位 迫隆眞(制動屋)

予選2位の迫隆眞(制動屋)

 「赤旗が出る前にリアのスタビライザーが折れて、思うようにペースアップできませんでした。赤旗中にマシンを直してもらって、ラスト1周でペースを上げ、順位も上げることができました。決勝はここまで3連勝できたので、全勝を目指したいと思います」

3位 渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

予選3位の渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

 「めちゃ悔しいです。赤旗だったり、場所取りもうまくいかなくて、アタックラップは微妙な感じでした。赤旗後はぼくの目の前でチェッカーが振られたので1周しか行けませんでした。もう1周行けたらもうちょっと上がれたかなと思います。運とタイミングですね。あしたは2レースあるのでうまく行けると思います」

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿公式予選 八巻渉がうれしい初ポールポジション 2位に迫隆眞が、3位に渡会太一が続く

ポールポジションは八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)

 スーパーFJ地方選手権鈴鹿シリーズ第4戦は11日、鈴鹿サーキットで公式予選を行い、八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)が初ポールポジションを獲得した。

 公式予選は午後1時20分より20分間の予定で始まった。鈴鹿は午前中かかってた薄雲もはけ、ほぼ快晴、過ごしやすい絶好のレース日和となった。参加台数も単独のシリーズ戦としては近年では最大と思われる30台を集めた。

 まず2周目にトップに立ったのは2分16秒497で小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)。2位に16秒837で迫隆眞(制動屋)が、3位に16秒994で松井啓人(FTKレヴレーシングガレージ)がつける。

 3周目、開幕戦のポールシッター渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が2分15秒577でトップに浮上。迫はタイムを15秒639まで縮めたものの2位に、小田も15秒768で3位に落ちた。

 4周目、ここでスリップストリームを巧みに利用したベテランの八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ)が2分15秒094でトップに立つ。渡会は2位に後退し、小田もタイムを更新したものの3位のまま。

 終了まで8分余り。ここで山岡正輝(PONOS M2 KK-2)がS字でコースアウトしたため赤旗が提示され、各車いったんピットイン。

 予選は1時38分から残り5分で再開された。ぎりぎり2周計測ラップが取れるかどうかという残り時間だ。

 この赤旗が幸いしたのは4位につけていた迫。迫は予選中にリアのスタビライザーが折損するというトラブルを抱えていたが、このインターバルで修復。最後のアタックで2分56秒380を計測し2位に滑り込んできた。

 ポールポジション(PP)を獲得したのは八巻。S-FJ参戦10年ほどになる八巻にとってはうれしい初のPPとなった。2位には迫が、渡会は3位に落ちた。

 4位小田、5位加納康雅(イーグルスポーツ)が、6位松本拓海(EAGLE ERS)という結果となった。

 決勝は明日12日、午後1時20分より10周で行われる。八巻が自身2度目の勝利をつかむのか、迫が開幕からの連勝を4と伸ばすのか、渡会の逆襲はあるのかに注目だ。

予選2位は迫隆眞(制動屋)

予選3位は渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

予選4位は小田優(Drago CORSE TAKE FIRST)

予選5位は加納康雅(イーグルスポーツ)

予選6位は松本拓海(EAGLE ERS)

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Atsushi BESSHO

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第4戦鈴鹿公式予選結果

鈴鹿クラブマンレース第2戦 -RIJ- (2024/05/11) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 4 鈴鹿サーキット 5.807km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
TimeBehindGapkm/h
1881八巻 渉中日本自動車短期大学MSE学科KK-SⅡ
MYST KK-S2
2'15.094--154.746
2562迫 隆眞制動屋
MYST KK-S2
2'15.380 0.286 0.286154.419
383渡会 太一FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
2'15.478 0.384 0.098154.307
4434小田 優Drago CORSE TAKE FIRST
MYST KK-S2
2'15.582 0.488 0.104154.189
5315加納 康雅イーグルスポーツ
MYST KK-S2
2'15.871 0.777 0.289153.861
6296松本 拓海EAGLE ERS
MYST KK-S2
2'15.971 0.877 0.100153.747
7557板倉 慎哉AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII
MYST KK-S2
2'16.081 0.987 0.110153.623
8108杉田 悠真LAPS with REV RACING GARAGE
MYST KK-S2
2'16.112 1.018 0.031153.588
9119梅本 幸汰Rn-sports制動屋KK-S2
MYST KK-S2
2'16.149 1.055 0.037153.546
101810鈴木 七瀬FORM with 雅企画
MYST KK-S2
2'16.170 1.076 0.021153.523
11111元山 泰成ECOTEH WORKS
MYST KK-S2
2'16.213 1.119 0.043153.474
125112永原 蒼翔ピットワークながはら/MYST
MYST KK-S2
2'16.241 1.147 0.028153.443
13713松井 啓人FTKレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
2'16.254 1.160 0.013153.428
145714東 慎之介サンセルモMYST ORM
MYST KK-S2
2'16.578 1.484 0.324153.064
152215酒井 翔太ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
2'16.865 1.771 0.287152.743
167916三瓶 旭中日本自動車短期大学MSE学科KK-SII
MYST KK-S2
2'17.029 1.935 0.164152.560
174417宮園 拓真ABBEY RACING
WEST 17J
2'17.044 1.950 0.015152.544
18318Aki JitranuwathATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
2'17.219 2.125 0.175152.349
197119宮本 颯斗leprix sport KKS-II
MYST KK-S2
2'17.802 2.708 0.583151.705
2017G1中嶋 匠Aviator A one
MYST KK-S2
2'17.898 2.804 0.096151.599
21420古里 拓TAKE FIRST KK-SII
MYST KK-S2
2'18.128 3.034 0.230151.347
2247G2山根 一人光精工TK-Sport MYST
MYST KK-S2
2'18.267 3.173 0.139151.194
23221吉田 紘大ATEAM Buzz Racing KKS2
MYST KK-S2
2'18.377 3.283 0.110151.074
243222天谷 伶奈TODOROKI☆KKSII
MYST KK-S2
2'18.600 3.506 0.223150.831
2521G3太田 浩ミスト・セキグチ・制動屋
MYST KK-S2
2'18.882 3.788 0.282150.525
261623地崎 壱星レプリスポーツKKS-II
MYST KK-S2
2'19.744 4.650 0.862149.596
277024Rainy MedinaLuckyChanecesRacefor
MYST KK-S2
2'20.957 5.863 1.213148.309
287225久保 直也だーはまAQUA-DL
WEST 07J
2'21.074 5.980 0.117148.186
294526山岡 正輝PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
2'24.329 9.235 3.255144.844
301227及川 正人PONOS M2 KK-2
MYST KK-S2
2'25.30310.209 0.974143.873
---- 以上基準タイム(110% - 2'55.912)予選通過 ----

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第2戦SUGOレース4決勝結果

SUGOチャンピオンカップレースシリーズ第2戦 -RIJ- (2024/05/11) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 4 スポーツランドSUGO 3.5865km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Team
LapTimeBehindGapkm/h
13堀尾 風允Sutekina Racing
SUTEKINA RACING TEAM
2229'55.940-- 7.189
25ミハエル・サウターG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
2230'08.52612.58612.586 7.139
353ジェシー・レイシーG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
2230'13.48517.545 4.959 7.120
451アルフィー・ブリッグスG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
2230'15.41419.474 1.929 7.112
555セバスチャン・マンソンG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
2230'26.98931.04911.575 7.067
662猪爪 杏奈ユピテル羽衣6 F111/3
HELM MOTORSPORTS
2230'27.64531.705 0.656 7.065
723M1YUGOS2R Racing
N-SPEED
2030'44.4762Laps2Laps 7.000
828中村 賢明TOM'S FORMULA F111
TOM'S FORMULA
1723'58.7465Laps3Laps 8.974
---- 以上規定周回数(75% - 16 Laps)完走 ----
  • Fastest Lap: CarNo. 5 ミハエル・サウター(G FORCE F111/3) 1'20.916 (5/22) 159.565 km/h

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第2戦SUGOレース5公式予選結果

SUGOチャンピオンカップレースシリーズ第2戦 -RIJ- (2024/05/11) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 5 スポーツランドSUGO 3.5865km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Team
TimeBehindGapkm/h
155セバスチャン・マンソンG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
1'18.396--164.695
23堀尾 風允Sutekina Racing
SUTEKINA RACING TEAM
1'18.456 0.060 0.060164.569
35ミハエル・サウターG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
1'18.725 0.329 0.269164.006
428中村 賢明TOM'S FORMULA F111
TOM'S FORMULA
1'19.233 0.837 0.508162.955
553ジェシー・レイシーG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
1'19.236 0.840 0.003162.949
651アルフィー・ブリッグスG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
1'19.699 1.303 0.463162.002
762猪爪 杏奈ユピテル羽衣6 F111/3
HELM MOTORSPORTS
1'21.079 2.683 1.380159.245
---- 以上基準タイム(110% - 1'26.236)予選通過 ----
-23M-YUGOS2R Racing
N-SPEED
1'28.79410.398 7.715145.408

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第2戦SUGOレース4公式予選結果

SUGOチャンピオンカップレースシリーズ第2戦 -RIJ- (2024/05/11) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2024 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 4 スポーツランドSUGO 3.5865km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Team
TimeBehindGapkm/h
13堀尾 風允Sutekina Racing
SUTEKINA RACING TEAM
1'19.255--162.910
25ミハエル・サウターG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
1'19.294 0.039 0.039162.829
353ジェシー・レイシーG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
1'19.448 0.193 0.154162.514
451アルフィー・ブリッグスG FORCE F111/3
Bionic Jack Racing
1'19.575 0.320 0.127162.254
555セバスチャン・マンソンG FORCE F111/3
BIRTH RACING PROJECT【BRP】
1'19.579 0.324 0.004162.246
628中村 賢明TOM'S FORMULA F111
TOM'S FORMULA
1'19.949 0.694 0.370161.495
762猪爪 杏奈ユピテル羽衣6 F111/3
HELM MOTORSPORTS
1'22.822 3.567 2.873155.893
---- 以上基準タイム(110% - 1'27.181)予選通過 ----
-23M-YUGOS2R Racing
N-SPEED
1'30.98211.727 8.160141.912

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波決勝ドライバーコメント 4位・センドラ船戸アレックス翔太「レースは勝つばかりじゃないってのがある」

優勝 角間光起(ELEVレーシング10VED)

優勝した角間光起(ELEVレーシング10V ED)

 「SC入ったのがちょうど伊藤選手とバトルしていたタイミングだったので、正直いったん中断で自分のペースを取り戻すことがてきたので、そこは運に助けられたのも大きいかなと思います。クルマの調子はほんとによかったですね、週末通して時間がない中だったのですけれど、エンジニアの方だったりメカニックの方だったりが、みんな知恵を絞って、クルマをいい状態に仕上げてくれていたので後は自分次第だというところで。自信をもって予選から決勝まで走れていたので、ベストで、いい結果だったと思います」

優勝チーム監督 ELEV Racing Dream代表・前田大道

 「正直厳しい戦いでした。去年以上に今年の筑波シリーズはレベルが高いと思っています。レースラップも、ライバルたちも上位4人は58秒9に入れてくる、すごいレベルの高い戦いで、この面子のなかで優勝できるというのは、本当に嬉しいですし、自信にもつながりました。(だんだん強くなってきた気がするが?)そうですね、やっぱりドライバーの力だけに頼るのではなくて、逆境を跳ね返すためには、みんなで一致団結してやらなきゃいけないな、と。もちろんお金もかかりますし、今回エンジンもオーバーホールしたのですけれど、それも結果として、こういうふうにつながりましたし、やっぱり前日練習の1本目とかは全然マシンの状態がよくなくて、季節が変わって暑くなってきて、セッティングも今まで通りだとどうもうまくいかない。そこはやっぱりチームのエンジニアの子たち、あとドライバーとコミュニケーション取ってここまでいいクルマを作り上げられたというのは速さ以外にも強い部分かなと思っています。(1年ぶりの木下選手はどうだった?)昨日練習が3、4周しかできなかった(ミッショントラブルでストップ)なかで、ぶっつけ本番で挑んだレースで、自己ベストの58秒台もちゃんと予選で出して、レースペースもまわりに劣らずよかった。まだまだ伸びしろがあると思いますし、もうちょっと時間があれば、もっともっといい順位で戦えたんじゃないかな、と思っています。夢はダブル表彰台ですね」

2位 伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)

決勝2位の伊藤駿(ZAP SPEED 10V ED)

 「むちゃくちゃ惜しかったですね。エンジンが向うの方が速くって、インフィールドで詰めてもストレートで離れちゃうみたいな感じで、スリップついても向うの方が速くて。割と(ギャップが)縮まる場面も多くて、行けるかなと思ったのですけれど、SCランとかもあって、チャンスが減っちゃったな。あれ(SCラン)の前ではけっこういい感じに詰められていたのですけれど、悔しいですね」

3位 石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)

決勝3位の石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)

 「ポールポジションの人(アレックス)がミスって、その後に伊藤さんがミスって(アレックスに)つかえて、その影響で2位に上がれたのですけれど、その後ブレーキが早すぎて(苦笑)、抜かされてしまいましたね。トップに肉薄したペースだったので、調子はよかったと思いますけれど、抜き切れなかったのは不満足です。(4位→3位と来たら次は?)優勝めざして頑張ります」

4位 センドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)

決勝4位のセンドラ瀬戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)

 「スタートはミスりましたね。しょうがない、レースは勝つばかりじゃないってのがあるので、でも悔しいです。1速はよくて蹴り出しがよかったのですけれど、2速に入れる時にアレで(ミスして)。最後の方はギアが抜けちゃう感じで、最終ラップもブレーキ踏んだ時にギアが抜けてしまったので、黒川選手に抜かれそうになって、そこもキツいなっていうか、危ないし。富士でもそういうギアが抜けるっていうのがあって。スタートはただのミスなので、でもその後の最終ラップ(ギア抜けは)気になって、クルマ的にもちょっと大丈夫なのか?って。でも何とか頑張るしかないので、次のレースに向けて、スタート練習をしてスタートを決めて、スタートがなんとかなれば(勝てる)。今回はしょうがないですね」

5位 黒川史哉(ZAP SPEED 10V)

決勝5位の黒川史哉(ZAP SPEED 10V)

 「終始ペースがよくなかったので、トップ集団に追いつけずにちょっとずつ離れて行ってしまった感じだったので、ちょっと今回はよくなかったな。(リスタートでのオーバーテイクは?)あれは単純に、SCが入った時点でリスタート狙おうって思っていたので、あれは自分の予想通りの動きができました。(前を追うには速さが足りなかった?)あとコンマ3秒くらいは速いペースで行きたかった、という感じがあって、コンマ3から4秒くらい(速さが)あればギリ、トップ集団に追いつけたかなって感じだったので。次までにはちゃんとトップ争いできるようにがんばります」

6位(マスターズクラス優勝) 秋山健也(スーパーウィンズKKS2)

決勝6位の秋山健也(スーパーウィンズKKS2)

 「(KKS2はどう?)前(KKS)よりずっと乗りやすいですし、トップにもある程度はついて行けてたので、けっこういいかな、と思います。(SC明けは?)まぁあれは、ちょっと向うがけっこう決めて来たのでやられちゃいましたね(苦笑)。SCまでの間はペースはトップグループと変わらなかったので。(今後が楽しみ?)そうですね。(真っ白のカラーリングはいつまで?)そのうち前と同じ(青ベース)ようにします(笑)」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波決勝 フロントロウから好スタートの角間光起がSCにも救われて優勝を飾る

優勝は角間光起(ELEVレーシング10V ED)

 2024年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第3戦決勝が5月5日(日・祝)に筑波サーキットで開催され、ポールシッターのセンドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)がみたびスタートに失敗。隣から好スタートを切った角間光起(ELEVレーシング10VED)がトップに立つと、セーフティカー(SC)ラン明けのリスタートをうまく利用し後続との差を開きフィニッシュ。今シーズン初優勝を飾った。

 子供の日のイベントとして開催される本大会。普段のスーパーFJでは見られない数の家族連れが筑波サーキットを訪れ、メインスタンドもピット上の観戦エリアも大入り。パドックも無料開放され、子供を相手にスーパーFJについて説明する親の姿も見かけた。

 他のレースでクラッシュがあった関係で当初予定から30分ほど遅れた午後2時にコースイン開始。本日のレース開始前には歌手「RAN」による国歌独唱、ドライバーがコントロールライン上に整列しての集合写真撮影とセレモニーがあり普段と違う雰囲気。いつもであればパドックで黙々とマシンに乗り込むドライバー達だが、観客の前でマシンに乗り込む前にライバルに近寄り握手やfist bump(拳固をぶつけ合う挨拶)を交わし健闘を誓いあう姿も見られた。

 午後2時23分フォーメーションラップ開始。気温は午後2時時点で30度ちょうど、路面温度50.2度と共に本日の最高値。全長2,045メートル、2本の短いストレート以外は曲がりくねっている筑波サーキットで、ドライバーは第1コーナー進入から第2ヘアピンまでの区間では呼吸を止めて集中するそうで、これを18周続けるのはタイヤにもドライバーにも厳しい環境だ。

 レーススタート、ポールシッターのアレックスは蹴り出しこそよかったが、そこからの加速がのびず、またしてもスタートに失敗。2番手スタートの角間がスルスルと前に出てトップで第1コーナーへ。アレックスの背後3番手スタートの伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)はアレックスに詰まった格好になる、右に左にと激しく動いてオーバーテイクする進路を求める。角間同様加速が良いのが4番手スタートの石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)で、角間に続いて2位で第1コーナーへ進入。3位伊藤と続きアレックスは4番手までドロップする。

 アレックスはS字で伊藤に並びかけるが、伊藤はS字出口からの加速が伸びて、第1ヘアピン進入で石井をインから仕留めて2位浮上。アウトに追いやられた格好のアレックスはいったん引いて4位キープ。後方ではグリッド降格で9番手スタートとなった津田光輝(ファーストガレージKK-SII)、津田の後ろ11番グリッドから発進の塚本凛世(F-BrainウインズS2ED)が共に出足が良く、8番手の水谷誠(HC桶川MRPYTTZAPED)、10番手の内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)をそれぞれにかわして津田8位、塚本9位にポジションアップしている。内藤は第2ヘアピンでインから水谷をオーバーテイク。10位にポジションを戻す。

 オープニングラップを終えてトップ角間は2位伊藤に0.665秒の差をつけてコントロールラインを通過。3位石井1.167秒、4位アレックスは1.578秒の差で角間を追う。さらに5位黒川史哉(ZAP SPEED 10V)、6位マスターズクラストップの秋山健也(スーパーウィンズKKS2)とグリッド通りに続く。

 トップに出た角間だが後続を突き放すスピードはなく、2周目0.555秒、3周目0.502秒差と2位伊藤がじわじわと間合いを詰めている。3位石井と伊藤のギャップも1周目0.322秒から3周目0.767秒と広がりトップグループの中で伊藤が僅かだが速い。4位アレックスは石井に0.489秒の差でここはいったん様子見か。5位のポジションを争う黒川と秋山は2周目の第1コーナー手前で秋山が前に出る。ジェントルマンクラスのトップだ。

 4周目、伊藤は59秒151とここまでのファステストラップで角間とは0.435秒の差。0.05秒ずつとはいえ着実に角間との距離を縮めて、5周目には0.1秒詰めて0.338秒差と指呼の間に入って来る。S字から第1ヘアピン~ダンロップコーナーと続くあたりで伊藤が間合いを詰めるが、バックストレートで角間が伸びて突き放すように見える。石井は伊藤に1秒離され、アレックスもいつもの勢いがなく石井と0.396秒の差をキープする。5位秋山はこの4台から遅れてトップから3.687秒の差がついている。

 6周目、伊藤はさらに角間とのギャップを削り取り0.230秒の差。ヘアピンではテール・ツー・ノーズ状態でオーバーテイクは時間の問題か。3位石井と4位アレックスは0.561秒の差。そして7周目、伊藤は勝負所とみたか第1コーナーから角間をロックオン、S字でも左右に揺さぶりをかけると第1ヘアピンへのブレーキングではブレーキをロックアップ、タイヤスモークを出しながら角間を攻め立てる。しかし角間は落ちついてタイトにコーナーを抜けるとバックストレートでは伊藤との間合いを僅かだがひろげ、伊藤に決定的なチャンスは与えない。

 レースは9周目に突入。ここで9位を走っていた津田光輝(ファーストガレージKK-SII)が第1コーナーでスピン。アウト側で半分コースに車体が残った状態で停止してしまう。津田によるとコーナー進入でリヤタイヤをロックさせてしまって、そこでミッションが壊れてしまったようだとのこと。その間に伊藤はバックストレートで角間に食い下がり、最終コーナーでアウト側からサイド・バイ・サイドに持ち込こんでメインストレートに戻ってくる。僅かに角間のノーズが前で0.096秒差でコントロールラインを通過。しかし第1コーナーはイエローフラッグが出ているのでここは伊藤が身を引くがペースは明らかに伊藤に分があり、角間のトップの座は風前の灯火に見えながら18周のレースは後半戦に入る。

 しかしここでSCランが宣言される。第1コーナーで止まった津田が動けない状態のためだ。これで全車スローダウンしトップ争いはいったん水入りに。この時点でのトップ6台は角間~伊藤~石井~アレックス~秋山~黒川の順だ。このSCランは10周目から14周目まで及び、15周目に入るところでグリーンフラッグが振られ、残り4周でレースは再開される。

 トップ角間はリスタートをうまくコントロール、ポジションの利を生かして最終コーナーから加速を開始、そのまま2位伊藤につけ入るスキを見せずに0.326秒の差をつけて15周目を終了。3位石井もうまくスピードを乗せて第1コーナーで伊藤に迫り0.448秒差で続き、4位アレックスは石井に0.552秒の遅れで16周目に入る。リスタートをうまく使ったのが6位黒川で、最終コーナーからの加速で前を行く秋山に近寄ると並びかけた状態でコントロールラインを通過。そのままストレートを並走すると、インから第1コーナーへ飛び込みオーバーテイク。5位のポジションを奪い取る。黒川は予選終了後長い時間スタッフと話し込んでいて、マシンの仕上がりに不満があった様子だがようやく復調したか。

 16周目、角間は58秒905とファステストラップを更新、伊藤との差を0.506秒までひろげる。角間によると前半トップを守りながらもタイヤを温存していたそうで、そのアドバンテージがここで活きたようだ。逆に伊藤は第1ヘアピンへのブレーキングでタイヤをロックさせるなど苦しそうで、石井から0.39秒差とプレッシャーをかけられている。

 それでも伊藤は17周目には最終コーナーからアウト側四脱ぎりぎりのコーナリングを見せて0.391秒まで角間とのギャップを削り取りファイナルラップへ突入する。

 しかしながら角間は最後まで伊藤にチャンスを与えずに、終わってみれば一度もトップを譲らない完勝でレースをフィニッシュ、優勝を飾った。昨年終盤戦2勝をあげ、今年は勝負の年と言いながら第1戦ではアレックスに3.3秒の差をつけられて3位に終わり、本人いわく「初心に帰るために頭をまるめた」そうで、確かに昨年見せたスキのない走りがよみがえった感がある。

 2位伊藤は第2戦富士に続いての2位フィニッシュ、前戦では好バトルの末の2位で満足したような表情だったが、今回ははっきりと悔しさをにじませて表彰台に上がった。

 3位石井はデビューイヤーの第1戦7位、第2戦4位と順位を上げて初の表彰台だ。アレックスは前戦までの勢いが見られず4位、5位はリスタートで秋山を仕留めた黒川、秋山は6位でマスターズクラス優勝となった。

 筑波/富士スーパーFJ選手権第4戦は 3週間と短いインターバルで5月26日(日)に筑波で開催される。昨年は小村明生が一人勝ちのシリーズ前半だったが、今年は群雄割拠な予感が漂う。

Ranさんの国歌独唱

スタート前の集合写真

決勝のスタートシーン

角間光起と伊藤駿の争い

スピンする津田充輝(ファーストガレージKK-SII)

決勝2位は伊藤駿(ZAP SPEED 10V ED)

決勝3位は石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)

決勝4位はセンドラ瀬戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)

決勝5位は黒川史哉(ZAP SPEED 10V)

決勝6位は秋山健也(スーパーウィンズKKS2)

表彰式

マスタークラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波決勝結果

筑波サーキット・カーフェスティバル2024 -RIJ- (2024/05/05) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 3 筑波サーキット 2.045km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
191角間 光起ELEVレーシング10V ED
TOKYO R&D RD10V
1823'11.601--
214伊藤 駿ZAP SPEED 10V ED
TOKYO R&D RD10V
1823'11.773 0.172 0.172
353石井 大雅ファーストガレージ制動屋S2
MYST KK-S2
1823'12.427 0.826 0.654
473センドラ瀬戸 アレックス翔太TRS・10V・ED
TOKYO R&D RD10V
1823'15.285 3.684 2.858
515黒川 史哉ZAP SPEED 10V
TOKYO R&D RD10V
1823'15.438 3.837 0.153
63M1秋山 健也スーパーウィンズKKS2
MYST KK-S2
1823'15.649 4.048 0.211
739塚本 凜世F-BrainウィンズS2 ED
MYST KK-S2
1823'15.756 4.155 0.107
872木下 祐希ELEVレーシング制動屋S2
MYST KK-S2
1823'16.497 4.896 0.741
955酒井 翔太ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
1823'17.492 5.891 0.995
1022内藤 大輝RaiseUP RCIT ED
MYST KK-S2
1823'18.573 6.972 1.081
1138M2畠山 退三ZAP SPEED KK-S2
MYST KK-S2
1823'18.950 7.349 0.377
1218水谷 誠HC桶川MRPYTT ZAP ED
TOKYO R&D RD10V
1823'30.88619.28511.936
---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ----
-52津田 充輝ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
88'07.05910Laps10Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 91 角間光起(ELEVレーシング10V ED) 58.905 (16/18) 124.981 km/h

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波公式予選ドライバーコメント 3位・伊藤駿「早めに終わらせちゃったのはちょっともったいなかった」

ポールポジション センドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)58秒384

ポールポジションのセンドラ瀬戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)

 「(狙い通りのタイム?)気温に対して毎回(状況が)変わるので、その中でできるだけ、って感じで走っていました。(タイムの出し方は?)やっぱりこの気温だと、ずっと走っているとタイヤもダメになってくるので、待つというかタイヤを殺さないように。(そういうことを考える余裕が出てきた感じ?)そういうことはないですね、暑いといろいろ厳しくなってくるので、一回ミスするとタイヤが滑ったりしてしまうので、そこらへんはやっぱり余裕ないですね、難しいです。(連勝目指している?)はい、目指しています。(ところで「ALEX COOLERは冷えるの?)走っていると集中しているので分からないです(笑)」

2位 角間光起(ELEVレーシング10VED)58秒429(+0.045秒)

 

予選2位の角間光起(ELEVレーシング10V ED)

 「クルマもいい感じで、昨日の練習でセットをいろいろ試した中で、今まで一番いいくらいに仕上がっている。アレックス君とコンマ05秒差くらいだったらチャンスはあるなと思うので、これはレースで巻き返して今度こそ優勝狙っていきたいと思います」

 

3位 伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)58秒454(+0.070秒)

 

予選3位の伊藤駿(ZAP SPEED 10V ED)

 「一番最初にパっと出たタイムがよくて、ちょうどタイヤも終わりかけだったので大人しくピット入ろうと思っていたら、それがちょっと早かったですね(苦笑)。もうちょいだったかな。感触は悪くないですけれど、なんと言いますか、暑さじゃないですかね。勘違いじゃないですけれど、さすがに後半は(タイム)出ないだろ、みたいに高をくくっていたところがあって、早めに終わらせちゃったのは ちょっともったいなかったかな。でも早めに(アタックを)やめた分、決勝のタイヤの余力に賭けて、なんとかいいポジション行けたら、もちろん一番前へ行くのが望みですけれど」

 

4位 石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)58秒572(+0.188秒)

 

予選4位の石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)

 「あまり納得はしていなくて、第2ヘアピンまではすごく良くて、ロガー見たらタイムはベストくらいじゃないかって感じで出てたのですけれど。第2ヘアピンでけっこうミスしちゃって、そこからだんだんタイムも落ちちゃった感じなので、ちょっともったいなかったです。決勝はここは抜きずらいので、スタートをばっちり決めて、前の富士のようにストールしないでちゃんと決めて、表彰台か優勝狙ってがんばります」

 

5位 黒川史哉(6位から繰り上がり)(ZAP SPEED 10V)58秒739(+0.355秒)

 

予選5位の黒川史哉(ZAP SPEED 10V)

 「(セッション直後に話し込んでいたが?)まったくもってセットが決まっていなくて。昨日の最後に「これぐらいかな?」ってセット出したのですけれど。今日朝いちで、そのセットじゃない持ち込みのセットで走ったら、またダメになっちゃったので、タイムが止まっちゃったって感じで。(決勝にむけて見直す?)そうですね。(自分自身の調子は?)あんまりよくないかなぁ(苦笑)。前回調子よかった(3位)ので、ここでもせめて表彰台くらいは取りたいなと思います」

 

5位→9位(ペナルティで4グリッド降格) 津田光輝(ファーストガレージKK-SII)58秒670(+0.286秒)

 

ペナルティーで予選9位の津田充輝(ファーストガレージKK-SII)

 「(暑いからタイヤきつい?)タイヤ(のつらさ)もあるのですけれど、どちらかと言うと、それより自分の走りの中で改善できる点がいろいろあって、それは昨日からも気付いていたことだったので、それを今の予選でも改善しながら走っている感じがありました。それでちょっとまだ未完成というところではあるのですけれど、改善しながら決勝も乗りたいと思います。決勝はひとつでもポジション上げられたらいいなと思います」

 

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波予選 好調センドラ船戸アレックス翔太が0.045秒差でポールポジションを獲得

ポールポジションはセンドラ瀬戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)

 2024年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第3戦公式予選が5月5日(日・祝)に筑波サーキットで開催され、終盤のタイムアタアック合戦を制したセンドラ船戸アレックス翔太(TRS・10V・ED)が残り1分を切ってトップタイムを叩き出し、開幕3連勝に向けてポールポジションを獲得した。

 毎年5月5日こどもの日に行われる「筑波サーキット・カーフェスティバル」。今年は入場料無料、パドックフリーで、フェラーリや往年のスポーツカーの展示やデモラン、子供向けのアトラクションなども行われて多くの家族連れでサーキットは賑わった。

 朝から雲一つない好天気で初夏の雰囲気の筑波サーキットは、予選開始時刻の午前9時25分時点で気温24.5度、路面温度39.6度のドライコンディション。前回のレースのフィニッシュ順に、アレックスを先頭に13台がコースイン。20分間の予選が開始された。

 各車ウォームアップを終えて4分経過あたりからタイムアタックが始まり、まずはアレックスが58秒916をマークするが、ただちに伊藤駿(ZAP SPEED 10VED)が58秒915と0.001秒差でトップ、さらに石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)が58秒781、角間光起(ELEVレーシング10VED)が58秒71と立て続けにトップタイムが更新される。今回必勝を期しているという角間は髪をバッサリと切ったスポーツ刈りで現れた。

 残り14分、伊藤が58秒765で2番手。津田光輝(ファーストガレージKK-SII)が58秒864の4番手タイム。そしてアレックスが58秒708で再度トップに浮上するも伊藤が58秒567を出して再びトップ、津田も58秒572までタイムを縮め2番手、石井58秒694で3番手となりアレックスは一気に4番手へドロップ。後方では今回からついに「MYST KKS-2」を導入したマスターズクラスの秋山健也(スーパーウィンズKKS2)が13位から7位までポジションを上げる。残り13分、アレックスが58秒644まで自己ベストを縮め3番手へ上がると角間がそれを上回る。

 残り11分、1年ぶりにスーパーFJ参戦の木下祐希(ELIVレーシング制動屋S2)が59秒175で8位進出。木下のマシンは前日のスポーツ走行の際にミッショントラブルに見舞われ、ガレージで深夜まで修理を行い出走にこぎつけたという。

 残り10分を切って予選は折り返し。ここまでの順位は

  • トップ 伊藤    58秒567
  • 2番手  石井    58秒572(+0.005秒)
  • 3番手  角間    58秒596(+0.029秒)
  • 4番手  アレックス 58秒644(+0.077秒)
  • 5番手  津田    58秒678(+0.111秒)
  • 6番手  内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)58秒754(+0.187秒)

 上位6台が0.2秒以内にひしめく筑波らしい予選が続く。

 ここでアレックスが58秒530を出して再びトップ浮上。2番手に落ちた伊藤はここでピットイン。タイヤの内圧を調整した模様で、すぐにピットアウトする。

 アレックスの「東京R&D RD10V」は他のチームのマシンと違って、ノーズコーンに空気を取り込むダクトが設けられ「ALEX COOLER」との表示がある。チームによると暑がりのアレックスの為にコックピットへ導風するように改造したという。その効果があったかアレックスはトップタイムを58秒482まで短縮する。

 残り6分、伊藤が58秒454でみたびトップ。2番手以下は変わらずアレックス~石井~角間~津田と続き、6番手にここまで下位に埋もれていた黒川史哉(ZAP SPEED 10V)が58秒739で上がってくる。残り4分で角間が58秒547で3番手へ。マスターズクラストップは全体8番手の秋山、クラス2位の畠山退三(zap speed KK-S2)は12番手につける。

 気温と路面温度はさらに上昇してタイヤに厳しいコンディションになりつつあるようで、各車タイムが伸び悩んできており、これで予選グリッドは確定かと思われたが残り1分5秒、アレックスが58秒384を叩き出して逆転、トップに立つ。そしてチェカードフラッグが出て最後のタイムアタックが行われる中、角間が58秒429をマークしてフロントロウを獲得する。伊藤は0.025秒及ばすセカンドロウへ。以下4番手石井、5番手津田、6番手黒川という順位で予選は終了した。

 その後津田は走路外走行のペナルティで4グリッド降格、9番手ヘダウン。替わって6番手に上がった内藤も同様に2グリッド降格で、3列目には黒川とマスターズクラストップの秋山が並ぶことになった。

 決勝は午後1時30分コースイン予定。気温、路面温度ともに本日の最高になると予想される時間帯で、ドライバーの敵はライバルより暑さかもしれない。そして気になるのはここまで2戦ともフロントロウから出遅れているアレックスのスタートだ。

予選2位は角間光起(ELEVレーシング10V ED)

予選3位は伊藤駿(ZAP SPEED 10V ED)

予選4位は石井大雅(ファーストガレージ制動屋S2)

予選5位は黒川史哉(ZAP SPEED 10V)

予選6位は秋山健也(スーパーウィンズKKS2)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

筑波・富士S-FJ選手権

第3戦筑波公式予選結果

筑波サーキット・カーフェスティバル2024 -RIJ- (2024/05/05) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2024 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 3 筑波サーキット 2.045km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
TimeBehindGapkm/h
173センドラ瀬戸 アレックス翔太TRS・10V・ED
TOKYO R&D RD10V
58.384--126.096
291角間 光起ELEVレーシング10V ED
TOKYO R&D RD10V
58.429 0.045 0.045125.999
314伊藤 駿ZAP SPEED 10V ED
TOKYO R&D RD10V
58.454 0.070 0.025125.945
453石井 大雅ファーストガレージ制動屋S2
MYST KK-S2
58.572 0.188 0.118125.691
5*52津田 充輝ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
58.670 0.286 0.098125.482
615黒川 史哉ZAP SPEED 10V
TOKYO R&D RD10V
58.739 0.355 0.069125.334
7*22内藤 大輝RaiseUP RCIT ED
MYST KK-S2
58.754 0.370 0.015125.302
83M1秋山 健也スーパーウィンズKKS2
MYST KK-S2
58.808 0.424 0.054125.187
9*39塚本 凜世F-BrainウィンズS2 ED
MYST KK-S2
58.810 0.426 0.002125.183
1072木下 祐希ELEVレーシング制動屋S2
MYST KK-S2
58.901 0.517 0.091124.989
11*55酒井 翔太ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
59.086 0.702 0.185124.598
12*38M2畠山 退三ZAP SPEED KK-S2
MYST KK-S2
59.139 0.755 0.053124.486
1318水谷 誠HC桶川MRPYTT ZAP ED
TOKYO R&D RD10V
59.432 1.048 0.293123.873
---- 以上基準タイム(130% - 1'15.949)予選通過 ----
  • CarNo.52は、筑波サーキット一般競技規則第19条1.違反(走路外走行4回)により、4グリッド降格とする。
  • CarNo. 22, 39, 55, 38は、筑波サーキット一般競技規則第19条1.違反(走路外走行2回)により、2グリッド降格とする。

SUPER GT

第2戦富士優勝記者会見 三宅淳詞「本当にびっくりしているし、とても嬉しい」

GT500クラス 3号車Niterra MOTUL Z(NISMO NDDP)

高星明誠(NISMO NDDP)

GT500クラスで優勝した高星明誠(NISMO NDDP)

 「優勝できて嬉しいです。今年から僕たちはチームメイトとタイヤが変わったことで、パフォーマンスのいいところを見つけられずに苦戦していたんですけど、その中でも予選2位が取れて、ロングランのペースも比較的安定していました。次戦以降につなげられるいいデータも取れて、全てにおいて収穫のあったレースだったと思います」

 「タイヤのマネジメントには苦戦しました。今年はテストで雨が多かったので、ブリヂストンタイヤになってからロングランをやれていませんでしたから。本格的なロングランをできたのは前回のレースという状況で、タイヤチョイスについて常にチームと話し合いながらやっていましたから」

三宅淳詞(NISMO NDDP)

GT500クラスで優勝した三宅淳詞(NISMO NDDP)

 「僕自身GT500クラスにステップアップできて2戦目に優勝できたということに本当にびっくりしていますし、とても嬉しいです」

 「今週を振り返ると、予選でも思った以上のパフォーマンスを発揮できたと思いますし、フロントローに並ぶことができました。ファーストスティント、セカンドスティントで高星選手がスタートダッシュを決めてくれて、かなりマージンを作って僕にパスをしてくれたので、僕自身慌てることなく、接触とか凡ミスをしないように本当に落ち着いてレースすることができました」

 「僕はかなりのマージンを作っていただいたので、特に苦戦はしませんでしたが、いきなりトップで出て行くので、そこでドキドキはしました」

GT300クラス 88号車JLOC Lamborghini GT3(JLOC)

元嶋佑弥(JLOC)

GT300クラスで優勝した元嶋佑弥(JLOC)

 「本当に嬉しいです。自分のスティントは後ろを一度も見ることなく、自分のラップタイムだけを見て走るだけでした。プッシュしながらも、タイヤを壊さないように、他のクルマと当たらないようにと、すごく冷静に走ることができました。プッシュしていても、それに応えてくれるヨコハマタイヤさんのおかげで、2時間疲れたなあというよりも、最後の最後まで楽しく走ることができました」

 「自分が乗り終わって、小暮さんが走っているのを見ているのが苦しかったです(笑) もう早く終わんないかな、何事も起きてほしくないなって。僕らはそもそも四輪交換する予定ではなかったですし、二輪交換で行ってタイムを稼いでいこうと思っていましたが、思った以上にクルマの調子が良くてギャップが作れたので」

 「実は僕、宿題を出されていたんですよ。後続に20秒以上のマージンを作らないと四輪交換はさせないぞって。そんな宿題を出したのは小暮さんじゃないかなと思って、頑張ってプッシュしました」

小暮卓史(JLOC)

GT300クラスで優勝した小暮卓史(JLOC)

 「昨年度の最終戦で優勝できまして、1レース挟んで第2戦でまた優勝できたことが本当に嬉しいですね。チームスタッフをはじめスポンサーさん、ヨコハマタイヤさんに感謝したいなと思ってます」

 「レースは前半のスティントで元嶋選手にマージンを作って貰ったので、僕としてはすごく気が楽でした。それでも何かがあるかもしれないという危機感を持ちながら、タイヤを使いすぎず、状況を見ながら確実に走って、狙い通り優勝できたのでホッとしています」

※ なお、会見前に行った抽選により、第3戦の公式予選Q1ではGT300クラスはグループB(このレースの決勝順位偶数のチーム)が先に走行することが決まった。

GT500クラスのフォトセッション

GT300クラスのフォトセッション

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第2戦富士決勝 GT500クラスはニッサン勢が1-2フィニッシュを達成! 優勝は3号車Niterra MOTUL Z

GT500クラス優勝はNiterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)

 2024オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT3時間レース」の決勝が5月4日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは予選2位からスタートした3号車Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が今季初優勝を達成。今年GT500にステップアップしたばかりの三宅はデビューわずか2戦目で勝利を手にした。

(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日34,500人/決勝日53,900人/大会総入場者数88,400人)

 第2戦決勝は午後1時30分より、静岡県警の先導による1周のパレードラプに続いてフォーメーションラップを1周してスタートした。スタート時の気温は23℃、路面温度は41℃だ。

 すると予選2位の高星明誠(Niterra MOTUL Z)が最初の1コーナーでいきなりポールシッターの塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)にアウトから並びかけてトップに躍り出ると、1周目だけで1秒494の差をつけてコントロールラインに戻ってきた。

 17号車の塚越も離されまいと懸命に食い下がり、10周を終えてもその差は1秒189に留まるが、その後方からは予選3位の千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が追い上げてきてテール・トゥ・ノーズの状態に持ち込む。

 レースが16周目に入ったところで、後方を走っていたGT300クラスの11号車GAINER TANAX Z(富田竜一郎/石川京侍)がトラブルにより2コーナーの内側でストップしたため、競技団はフルコースイエローを宣言する。

 レースは18周目にリスタート。すると予選11位から9位まで順位を上げていた坪井翔(au TOM'S GR Supra)がホームストレート上で関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)を捉えて8位に浮上する。

 そして23周目。ついに23号車の千代が1コーナーで17号車の塚越に大外から並びかけ、コカコーラコーナーの手前で2位に浮上した。

 その後方では、31周目に36号車の坪井が1コーナーで山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)に並びかけ、コカコーラコーナーで抜き去って7位に浮上している。

 そしてこの辺りからGT500クラスは最初のピット作業を行うチームが相次ぐ。

 まずは30周目に16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)がピットイン。佐藤から大津にした。続いて31周目に12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)がピットイン。こちらはスタートドライバーのバゲットがそのまま第2スティントを走る。

 33周目には4位を走行していた8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)がピットイン。松下から野尻へ交代した。

 そして34周目に3位の17号車がピットイン。塚越がそのまま2スティント目を走る。

 2位の23号車は38周目にピットインするが、彼らはここから2スティント目を長めに引っ張る作戦をとり、多めの給油とライフの長いタイヤを装着してクインタレッリを送り出した。

 このため、最初のピット作業を終えた時点で17号車が再び23号車に先行する形となる。

 39周目に38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)、36号車、19号車WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が相次いでピットイン。ここで36号車は38号社に先行することとなり、6位に浮上した。

 トップの3号車は40周目にピットイン。こちらは高星がダブルスティントを担当、23号車とは作戦を変えてきた。

 その後は3号車が着実に後続との差を広げて行く展開となり、55周目には15秒132、61周終わりでは20秒260の大量リードを築き上げる。

 2位の17号車と23号車の差はこの時点で7秒704。23号車の背後には8号車の野尻が0秒398差に迫ってきた。

 トップの3号車が70周目にリードを23秒453まで広げる一方で、71周目の1コーナーでは野尻がクインタレッリをアウトから抜き去り、3位に浮上する。そしてこの辺りから各チームは2回目のピット作業に取り掛かることとなる。

 まずは72周目に19号車がピットイン。続いて73周目に12号車がピットイン。バゲットから平峰に交代する。64号車もこの周でピットインするが、大草はそのまま2スティント目を担当することに。

 そして74周目に17号車がピットイン。塚越から太田に交代したが、ここでAstemo REAL RACINGは給油とタイヤ交換に手間取って10秒近いタイムロスをしてしまう。この結果、77周目に給油とタイヤ交換、ドライバー交代を迅速に行なった23号車、そして78周目にピット作業を行なった8号車の先行を許すこととなり、17号車は4位に後退してしまった。この時点での2位は23号車、3位は8号車だ。

 しかし最終スティントを担当した太田はここから猛然と8号車を追い上げ、93周目の最終コーナーで8号車のインに飛び込む。これに対し8号車の松下も一歩も引かぬ構えで、2台は並走状態のまま1、2コーナーを駆け抜けるが、ここは松下が粘り勝ちでコカコーラコーナーで前に出た。

 しかし太田は95周目のGRスープラコーナーで再び松下のインに飛び込む。すかさず最終コーナーで並び替えす松下。ここでも松下が太田をねじ伏せた。

 こうしてコースの至る所で激しいバトルを繰り広げた2台だったが、残り時間が10分を切った110周目の最終コーナーを立ち上がったところで8号車はミッショントラブルに見舞われてスローダウン、そのままピットに戻って松下はクルマを降りた。

 一方、トップの3号車は三宅が80周目までに36秒082の大量リードを築き上げると、その後は堅実な走りに切り替えて周回を重ねて3時間で117周を走り切り、3号車Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が今季初勝利をものにした。高星とNISMO NDDPにとっては昨年8月の第4戦富士以来の勝利。今季からGT500クラスに抜擢された三宅にとってはわずか2レース目での優勝となった。

 また23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)も最終スティントを担当した千代が3号車を上回るペースでじわじわとその差を詰めていき、最後は13秒738差でフィニッシュ。ニッサン勢が昨年4月の第1戦岡山以来の1-2フィニッシュを達成した。

 ポールシッターの17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)は8号車のトラブルにも助けられて最後は3位でフィニッシュ。しかし後半を担当した太田は「8号車を捉えきれなかったのは悔しかった」とレースを振り返る。

 そして前回岡山大会優勝の36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は予選11位と苦しい位置からのスタートとなったが、坪井と山下の積極果敢な走りで着実に順位を稼ぎ、最後はスープラ勢最上位の4位でフィニッシュ。8ポイントをもぎ取ってドライバーズランキングトップの座を守った。

 次戦の舞台は三重県の鈴鹿サーキット。6月2日に今回同様の3時間レースを行う。

GT500のスタートシーン

GT500クラス決勝2位はMOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)

GT500クラス決勝3位はAstemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第2戦富士決勝 GT300クラスはJLOC Lamborghini GT3がポールtoウィン

GT300クラス優勝はJLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

 2024オートバックススーパーGT第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」の決勝が、5月4日、静岡県・富士スピードウェイで行われ、GT300クラスは、ポールスタートの88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が、独走で優勝を飾った。

 好天に恵まれたゴールデンウィークの富士大会には、2日間延べ88,400人(予選日34,500人、決勝日53,900人)という多くの観客が訪れた。

 スタンドに詰めかけたファンが見守るなか、午後1時30分にレースがスタート。上位陣に大きな順位変動はないまま、ポールスタートの88号車JLOC Lamborghini(元嶋)が、2位の4号車グッドスマイル 初音ミクAMG(片岡龍也)以下を引き離しにかかる。

 3位は開幕戦優勝の2号車muta Racing GR86 GT(平良響)、以下、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥)、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹)、96号車K-tunes RC F GT3(高木真一)と続く。

 ハイペースで周回する88号車は、2位の4号車に毎周1秒近いマージンを築きながら、徐々に独走態勢に持ち込んでいく。その差は18周経過時点で16秒まで広がる。

 しかし、この頃から、好天のせいもあって多くの車両がタイヤのグリップ低下に苦しみ始める。トップを走る88号車も例外ではなく、何とか我慢の走行を続け、1時間が経過した34周目にピットに滑り込みタイヤ交換を敢行。ドライバーは元嶋のままだ。

 その後も各チームが続々とタイヤ交換を行うなか、最後まで引っ張る作戦を取った2号車muta Racing GR86 GTが45周目にピットイン。

 すべての車両が1回目のピットインを済ませた46周目の順位は、88号車JLOC Lamborghini、31号車apr LC500h GT、4号車初音ミクAMG、65号車LEON PYRAMID AMG、87号車METALIVE S Lamborghini GT3、52号車Green Brave GR Supra GT。

 トップを独走する88号車が2回目のピットに滑り込んだのは69周目。規定ギリギリの1時間5分を残してドライバーを元嶋から小暮にチェンジ。すでに貯金は20秒と十分あるので、あとはペースを保ったままチェッカーまで走り切るだけだ。

 そして、全車2回目のピットインを済ませた84周目、残り時間36分となった段階での順位は、88号車Lamborghini、52号車Supra、4号車AMG、56号車GT-R、31号車RC F、2号車GR86。

 終盤、熾烈だったのは52号車(吉田)、4号車(谷口)、56号車(オリベイラ)の3台による2位争い。特にタイヤの状態が良い56号車のペースが良く、93周目に4号車を、97周目にはやや強引に52号車をパスして、2位に浮上。

 最後はややペースを落としてチェッカーを受けた88号車は、昨年の最終戦に続く2勝目。ロングランをこなした元嶋は「楽しい2時間でした」と笑顔で、小暮は「チームに感謝したい」と喜びを噛みしめるように語った。

 大きなアクシデントもなく盛況のうちに終了した富士大会。次戦の舞台は6月1〜2日の鈴鹿。今回と同じ3時間レースとして行われる。特性の違うコースで繰り広げられる戦いに注目だ。

GT300クラスのスタートシーン

GT300クラス決勝2位はリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)

GT300クラス決勝3位はGreen Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)

GT300クラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorspots Forum

SUPER GT

第2戦富士決勝結果

■GT500クラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/04) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2 GT500 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireSWLapTimeBehindGap
13高星 明誠
三宅 淳詞
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NISMO NDDP
BS101173:01'16.898--
223千代 勝正
ロニー・クインタレッリ
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
BS121173:01'30.63613.73813.738
317塚越 広大
太田 格之進
Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS1173:01'53.25236.35422.616
436坪井 翔
山下 健太
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS461173:01'54.90038.002 1.648
538石浦 宏明
大湯 都史樹
KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS161173:01'58.53541.637 3.635
612平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z GT500
TEAM IMPUL
BS1173:02'05.26248.364 6.727
7100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS241173:02'07.25950.361 1.997
814大嶋 和也
福住 仁嶺
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1173:02'11.56454.666 4.305
939関口 雄飛
中山 雄一
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS341173:02'31.4811'14.58319.917
1019国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1173:02'43.4201'26.52211.939
11*37笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS81163:02'08.0991Lap 1Lap
1264伊沢 拓也
大草 りき
Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL21163:02'46.5231Lap 38.424
1324松田 次生
名取 鉄平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z GT500
KONDO RACING
YH1163:02'46.6761Lap 0.153
148野尻 智紀
松下 信治
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS61102:51'20.7307Laps6Laps
1516大津 弘樹
佐藤 蓮
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-G
ARTA
BS4962:43'29.94021Laps14Laps
---- 以上規定周回数(70% - 81 Laps)完走 ----
  • Fastest Lap: CarNo. 3 Niterra MOTUL Z(NISMO NDDP) 1'29.559 (44/117) 183.419 kmh
  • CarNo. 37は、SpR.27-3(ジャッキアップ中のエンジン始動)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。

■GT300クラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/04) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2 GT300 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireWHLapTimeBehindGap
188小暮 卓史
元嶋 佑弥
JLOC Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2
JLOC
YH61083:02'17.680--
256佐々木 大樹
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1083:02'35.38217.70217.702
352吉田 広樹
野中 誠太
Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS161083:02'37.41019.730 2.028
44谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH41083:02'43.63125.951 6.221
531小高 一斗
中村 仁
根本 悠生
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS121073:01'20.2471Lap 1Lap
62堤 優威
平良 響
muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS441073:01'20.8851Lap 0.638
718小林 崇志
小出 峻
三井 優介
UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH1073:02'03.6441Lap 42.759
887松浦 孝亮
坂口 夏月
METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH81073:02'17.1491Lap 13.505
945ケイ・コッツォリーノ
リル・ワドゥー
PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
MI1073:02'39.8541Lap 22.705
1062平手 晃平
平木 湧也
平木 玲次
HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH1073:02'57.0821Lap 17.228
117荒 聖治
ニコラス・クルッテン
ブルーノ・スペングラー
Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW M Team Studie × CRS
MI221073:03'00.8681Lap 3.786
129阪口 良平
冨林 勇佑
藤原 優汰
PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1063:01'42.6082Laps1Lap
136片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
Team LeMans
YH21063:02'15.9332Laps33.325
14*50イゴール・オオムラ・フラガ
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH1063:03'01.3532Laps45.420
1561井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1052:58'51.9233Laps1Lap
16777藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL1053:01'23.5683Laps2'31.645
1796新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL101053:01'34.3343Laps10.766
185藤波 清斗
塩津 佑介
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1053:01'37.9743Laps 3.640
1920平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI1053:01'42.7023Laps 4.728
2060吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL1053:01'43.2343Laps 0.532
21360大滝 拓也
青木 孝行
荒川 麟
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1053:01'46.4323Laps 3.198
2230永井 宏明
小林 利徠斗
織戸 学
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH1053:01'52.6253Laps 6.193
2325菅波 冬悟
松井 孝允
佐藤 公哉
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1053:02'08.6753Laps16.050
2448井田 太陽
柴田 優作
眞田 拓海
脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1043:02'01.0354Laps1Lap
2522和田 久
加納 政樹
城内 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1043:02'22.0794Laps21.044
2665蒲生 尚弥
篠原 拓朗
黒澤 治樹
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS361023:01'18.8156Laps2Laps
---- 以上規定周回数(70% - 75 Laps)完走 ----
-11富田 竜一郎
石川 京侍
GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL322:26'31.11076Laps70Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 777 D'station Vantage GT3(D'station Racing) 1'37.526 (101/105) 168.435 km/h
  • CarNo. 50(イゴール・オオムラ・フラガ)は、SpR.13-1.a.(他車への衝突行為)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第2戦富士決勝 大量リタイヤの理由は原因不明のエンジントラブル?! GTAが経緯を説明

ぶらさがり会見でMCS4-24のエンジン問題について説明する服部尚貴オブザーバー

 5月4日朝に行われたFIA-F4選手権第2戦は、チャンピオンクラス8台、インディペンデントクラス1台からスタート前にリタイヤ届が提出されるという異例の事態が発生した。

 この原因となったのが、今季から導入されたMCS4/24に搭載されるトムスTMA43エンジンのトラブルだ。

 これについて、スーパーGTのレースディレクターであり、FIA-F4のドライビングスタンダードオブザーバーでもある服部尚貴氏が、これまでの経緯と今後の見通しについてメディアの質問に答えた。

 問題が起きたのは今週に入ってから。公式予選日の前に行われた専有走行、そしてその前に行われたスポーツ走行において燃焼室内のピストンやスリーブにダメージが及ぶエンジントラブルが相次いでいる。公式予選や決勝においても同様のトラブルは発生しているとのことだが、同じ富士で3月に行われたスプリングトレーニングでは問題は発生していないという。

 また、このトラブルはエンジンの走行距離に関係なく発生しており、エンジン本体というよりは電気系や制御系に起因するものではないかというのが服部氏の見解だ。

 これを受けてGTAは第1戦の決勝終了後にエントラントを集めて緊急ミーティングを開催し、これまでの経緯を説明したという。

 その結果、4日朝になってTGR-DC Racing SchoolとHFDP WITH B-max Racing Teamのメーカー系チームとPONOS RACINGから選手の安全を優先するという主旨でリタイヤ届が提出され、第2戦はチャンピオンクラス13台、インディペンデントクラス11台で戦われることになった。

 配線の問題なのか、点火系のトラブルなのか、現時点で原因は特定できていないが、第2戦はECUの変更で混合比を5%リッチにし、回転数を300回転低くして燃焼室温度を下げる応急処置を行なって決勝レースを行った。

 チーム側の要望として今大会を中止にする提案もあったというが、すでに第1戦決勝を実施していることもあり、ここで第2戦を行わないことは考えられなかったという。また、有効ポイント制にとの提案もあったが、JAFの地方選手権として行われているシリーズである以上、シーズン途中でのレギュレーション変更はGTA単独では行えないとの見解。

 今後の行方については、原因の特定と対策が重要であり、それが判明しない時点で次大会の中止や延期を判断することは現時点ではできないが、FIAのスーパーライセンスポイントがかかるシリーズであることを考えると、中止ではなく延期の形で年間14レースという形は守りたいという。過去には熊本地震の影響でオートポリス大会が中止となった2016年や、コロナ禍で10月開幕となった2020年には1大会3レースというフォーマットを採用した前例もあることから、今回もそうした措置をとる可能性もありそうだ。

 いずれにせよドライバーの安全にも関わる事案であり、早急な原因の究明と対策が待たれるところだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第2戦富士決勝 Cクラスは森⼭冬星、IクラスはKENTAROがともに初優勝を飾る

優勝した森山冬星とチーム代表の平木兄弟

 5月4日、2024年FIA-F4選手権シリーズの第2戦が静岡県・富士スピードウェイで行われ、チャンピオンクラスは、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)が清⽔啓伸(Drago CORSE MCS4-24)の追走をかわして初優勝を飾った。

 インディペンデントクラスは、トップ2車が接触で後退するなか、クラス3位スタートのKENTARO(Baum Field F4)が、迫る齋藤真紀雄(CSマーケティングAKILAND)を抑えて初優勝を飾った。

 なお、この第2戦に関しては「より確実な安全確保のため、自主的な判断でレース出場を見合わせる」として、トヨタ(TGR)、ホンダ(HRC)の育成ドライバーを走らせるチームなどは出走しなかった。エンジンが壊れる事例が複数の車両に出ていることが理由とのことだが、その原因は現時点では不明のようだ。

■チャンピオンクラス

 奇しくも昨日の第1戦でトップを争いながら接触で優勝を逃した2人、森⼭と新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)がフロントローに並んだ。

 好勝負が期待されたが、新原はスタートでエンジンストール。大きく出遅れてしまう。一方、森山は好スタートからトップを守って1周目を終え、逃げの態勢を築こうとする。

 ところが、2周目にインディペンデントクラスの接触により、セーフティカーが導入されたことで、レースは仕切り直しに。

 4周終了時にSCランが解除され、リスタート。トップ森山に、2位清⽔啓伸(Drago CORSE MCS4-24)、3位佐藤樹(Drago CORSE MCS4-24)が1秒間隔で続き、やや遅れて熊⾕憲太(OTG DL F4CHALLENGE)と⼩松響(Rn-sports MCS4)が4位を争うという展開が続いた。

 10周目になると、熊谷、小松の4位争いに、スタートで遅れた新原が加わる。ハイペースで追い上げてきた新原は、勢いそのままに12周目には2人をかわして4位に浮上。

 終盤、2位清水がファステストラップをマークしながら、トップ森山に迫る場面はあったものの、背後に迫るまでには至らず、森山が初優勝のチェッカーを受けた。

 優勝した森山は昨年ホンダの育成ドライバーだったものの、今シーズンはその座を継続することができず、プライベートの雄、HELM MOTORSPORTSに移籍。それだけに今季に懸ける思いは強い。育成ドライバー不在のなかでの優勝ではあったが、タイトル争いにとって大きな1勝となった。

■インディペンデントクラス

 2周目の1コーナーで、トップを争う仲尾恵史(TCS AKILAND)とIKARI(Bionic Jack Racing )が接触。仲尾はスピンを喫し2台は大きく遅れてしまう。

 代わってトップに立ったKENTAROだったが、それを脅かす存在として6周目に2位に浮上してきたのが、予選はトラブルで満足に走れず最後尾スタートとなっていた実力者の齋藤。

 齋藤は、逃げるKENTAROをジワジワと追い詰め、12周目には背後に迫るが、初優勝の懸かったKENTAROも必死に防戦。最後は0.3秒という際どい差だったが、逃げ切りに成功した。

 3位には、僅差で争っていた3位⾚松昌⼀朗(SHOEI-GIGS Ride with ES)と4位KEN ALEX BUZZ RACING)が13周目のダンロップコーナーで接触。漁夫の利を得た⼩⾕素弘(TEAM 5ZIGEN F4)が入った。

決勝がスタートした

1コーナーでアクシデントが発生

レースはセーフティーカーが導入された

優勝は森山冬星(HELM MOTORSPORTS F4)

決勝2位は清水啓伸(Drago CORSE MCS4-24)

決勝3位は佐藤樹(Drago CORSE MCS4-24)

表彰式

インディペンデントクラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第2戦富士決勝上位3人のコメント 森山冬星「とりあえず平木さんたちに恩を返せたかなと思う」

第2戦優勝 森山冬星(HELM MOTORSPORTS)

優勝した森山冬星(HELM MOTORSPORTS)

 「メーカー系のチームが出ていないので、なんとも言えないですけど、嬉しいのは嬉しいです。勝ちは勝ちなんで。去年から苦しんだ分嬉しいですし、平木さんたちにも恩があります。とりあえず恩を返せたかなと思います」

 「鈴鹿は本当に得意で、スクールでも主席でしたし、他のドライバーには負けない自信があります。去年は三井(優介)選手に取られて悔しい思いをしたので、勝ちたいという思いは強いです。鈴鹿には他とは違う気持ちを持っています」

第2戦決勝2位 清水啓伸(Drago CORSE)

決勝2位の清水啓伸(Drago CORSE)

 「去年も参戦していましたが、ポイントすら取ることができませんでした。今年はシーズンに入る前から絶対優勝してチャンピオンを取る気持ちでいました。去年のことを考えれば表彰台は嬉しい結果ではありますが、目指しているのは優勝でした。チームも一番速いクルマを用意してくれたのに勝ちきれなかったのは悔しいなと思います」

 「鈴鹿は自分が一番勝ちたいと思っているサーキットです。まだ優勝できていないので、優勝できるように。これから1ヶ月準備して頑張ります」

第2戦決勝3位 佐藤樹(Drago CORSE)

決勝3位の佐藤樹(Drago CORSE)

 「レースウィークの流れ的にはあんまり良くなくて、予選の前日もトラブルが出ていました。予選もあまり良くなくて、レース1も飛んで終わっちゃって、流れは悪かったんですけど、最後に3位で終われたのは、今後のことを考えるとよかったなと思います。レースペースは良くなくて、苦しい展開でしたが」

 「次の鈴鹿大会はしっかり準備して、今度は自力で表彰台に上がりたいです。逃げ切れるくらいのレースをして勝ちたいです。去年までHELMにいて、今日はHELMが勝ったので、それも悔しいです。まだ開幕戦が終わっただけですから、しっかり準備して、次も頑張ります」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第2戦富士決勝結果

■Championクラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/04) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 2 Champion class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
162森山 冬星HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1427'17.634--
234清水 啓伸Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
1427'18.338 0.704 0.704
333佐藤 樹Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
1427'21.005 3.371 2.667
416新原 光太郎YBS Verve 影⼭ MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
1427'31.20513.57110.200
560熊谷 憲太OTG DL F4CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
1427'33.83916.205 2.634
610小松 響Rn-sports MCS4
Rn-sports
1427'33.87616.242 0.037
726三枝 拓己FALCON MOTORSPORT
FALCON MOTORSPORT
1427'36.55018.916 2.674
877松田 大輝WARMTECH SKILLSPEED
SKILL SPEED
1427'38.10120.467 1.551
964HIROBONHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1427'41.28023.646 3.179
1090Lin ChenghuaATEAM Buzz Racing
AKIRAND RACING
1427'43.18625.552 1.906
1187下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1427'49.85432.220 6.668
---- 以上規定周回数(90% - 12 Laps)完走 ----
-14村田 将輝湘⼯冷熱 ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
1122'51.9453Laps3Laps
-97白崎 稜Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
511'59.7799Laps6Laps

■Independentクラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/04) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 2 Independent class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
155KENTAROBaum Field F4
FIELD MOTORSPORTS
1427'44.784--
296齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
1427'45.153 0.369 0.369
35小谷 泰弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1428'00.85616.07215.703
486大阪 八郎Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1428'05.23820.454 4.382
598IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1428'06.85722.073 1.619
640⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
1428'12.48927.705 5.632
7*9ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
1428'14.27429.490 1.785
8*23YUGOS2R Racing
N-SPEED
1428'57.5811'12.79743.307
961坂井 フォックス・ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1328'15.6031Lap 1Lap
102仲尾 恵史TCS AKILAND
AKILAND RACING
1328'18.5771Lap 2.974
---- 以上規定周回数(90% - 12 Laps)完走 ----
-71大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
12'29.41513Laps12Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 34 清水啓伸(Drago CORSE MCS4-24) 1'45.439 (11/14) 155.794 km/h
  • CarNo. 9は、シリーズ規則第15条1.1(衝突を起こしたもの)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 23は、H項違反(黄旗区間でのオーバーラン)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 71は、シリーズ規則第15条1.1(衝突を起こしたもの)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。

Forumula Beat

第2戦もてぎ 福永亜希子事務局長に聞く「Formula Beatは人を育てるカテゴリー」

作業体験で参加した工業高校の生徒たち

 4月28日にモビリティリゾートもてぎで開催された「2024年Formula Beat(F-Be)地方選手権第3戦」において、揃いのTシャツを着てクレデンシャルを首にかけた高校生たちの姿があった。彼らはF-Beを主催する「日本F4協会」の招待に応じて学校から授業の一環として派遣された県立宇都宮工業高校と県立青森工業高校の学生で、現場で作業の手伝いを経験している。F-Beではこうした公立高校の生徒に対するサーキットの現場での職場体験や学校を訪問しての出張講義などに2019年から取り組んできている。

 F-Beを運営する株式会社日本フォーミュラー・フォー協会の福永亜希子会長に話をうかがった。

 ――取組について

 「宇都宮工業高校さんとは2019年ごろから一緒にやらせて頂いていて、今回初めて2校いっしょに来ていただきました。うちとしてはお預かりした生徒さんに全チームとタイヤサービスさんの方に入って頂いてお手伝いをやってもらっています。特にハンマーレーシングさんのようなモノ作りに特化しているチームの方では生徒さんたちが一緒にパーツの制作もやっていて、そのパーツをハンマーレーシングさんが使ってそれをフィードバックし、それをうけて生徒さんが改良しながら授業とレースを連動させて参加してもらうことを行っています。F-Beがマルチメイクということとモノ作りができるカテゴリーとしては貴重だなと思っているので、そういうところでメカニックさんだとかエンジニアさんが育つ環境として活用できると私は思っていて、そういうところに生徒さんを招いて一緒に育って行けるカテゴリーとして「Formula Beatは人を育てるカテゴリーです」というのを全面に出して皆さんに知って頂く活動をしていきたいなと思っています」

 ――サーキットの近くの学校に声をかけている?

 「私の方でサーキットの担当者や(サーキットの)地元の公立高校の高校生を対象に声をかけさせていただいていますが、効果的に学校に声掛けして、先生がそれに応じてくれるところというのがまだまだ少ないです。今は青森の青森工業高校と栃木の宇都宮工業高校ではこのもてぎとスポーツランドSUGO、あと岡山国際サーキットから地元の勝間田高校を紹介いただき、岡山国際を中心に、行けるのであれば鈴鹿サーキットでも活動して頂いています。あと前回とか次回の富士にも、宇都宮工業高校の生徒さんたちに継続して来ていただく調整をさせてもらっているところです。秋のSUGOでは再び両校での取り組みを調整しています。オートポリスと十勝の方はまだそういうことをやって頂ける学校さんが探し切れてなかったり、ちょっとご縁のない土地なので、私としてはこういう活動を知っていただくようには常に模索はしていて、賛同して頂ける学校があれば、こちらとしては絶賛大募集中です」

F4協会の福永亜希子事務局長

 ――事務局の体制は?

 「今まで事務局って実質わたしひとりでやっているような感じでやらせてもらっていたのですけれど。アドバイザーで2、3年前から土屋武士さんがいろいろ来て下さり、谷川(達也)さんが武士さんの来られない大会ではサポートしてくださっていたのですけれど、武士さんがチームの方の運営が大変な状態なので、今年は谷川(達也)さんがメインとなり、アドバイサーで入っていただいています。あとはホンダ学園の学生さんもご縁があって、意気投合したので、テクニカルスタッフとして勉強してもらう形で来てもらっています。彼は4回生でこれから就職しても可能な限りテクニカルスタッフとして来てもらえないかと相談中です。あともうひとり女性がいて、彼女は去年宇都宮工業高校さんでこのインターンシップに参加した生徒さんなのですよ。それでいっしょにレースウィークを過ごすときに事務局をいっしょにやってみようか、ということで事務局のサポートで入ってもらったら、このF-Beの世界観とやっている仕事に彼女なりにやりがいを見つけてくれたみたいで。私もびっくりしたのですけれど(インターンシップ)終えて帰る時に「私F4協会に就職したいです!」と言って来て。その時が初めてサーキットに来た子なので、何も知らなかったけれどこういう仕事があるんだって知った時に、高校を卒業したらここで働いてみたいと興味をもってくれたので、今年の春からF-Beの事務局を手伝ってもらうために入ってもらいました。そういう形で若い子が育って行ってほしいなと思っていて、そうすることでJAF-F4の時代から30年を超えて継続しているカテゴリーの世界観を私といっしょに学んでもらって、この先すっとバトンを渡して続いていけるといいな、と思っています」

 FIA-F4が始まったことで存在を問われた時期もあったJAF-F4だが、Formula Beatと名前を変えてステップアップを目指す若手からレースを楽しむジェントルマンまでが参加するカテゴリーとして続いている。マルチメイク、マルチエンジン、モデファイも可能という現代のフォーミュラカーレースでは貴重な「クルマ作りを見る視点からも楽しめる」ルールが評価されており、今後さらなる人材輩出も期待される。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝ドライバーコメント 4位・長嶋重登「初めてのレースでめっちゃ楽しかった」

優勝 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

優勝したハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 「スタートはもうどうしようもないですね(苦笑)。(挽回は早かった?)何と言うか、なんですかね、よくわからないけれど。やっぱり暑くてみんなペース上がらなかったのですかね? そういう感じでした。今シーズン残りは全部出る予定ですのて、次も頑張ります」

2位 下村剛司(ファーストガレージRK01)

決勝2位の下村剛司(ファーストガレージRK01)

 「スタートが自分もうまく行けなかったのですけれど、ハンマーさんもけっこう失速していて。それで何とか前に出たのですけれど、やっぱり向うがベテランというのもあって、タイヤの熱入れというか、オープニングラップの走りとかはまだまだ課題だなと思ったし。その後もついて行けたらよかったのですけれど、思った以上に気温が上がって、かなりコントロールが難しかったので、ぎりぎりだったのですけれど、なんとか(順位を)守れたのでよかったな、と」

3位 ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

決勝3位のISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

 「公約通りの表彰台でよかったです。下村君からけっこう離されると思っていたのですけれど、ずっとバトルできたので。予選から決勝に向けて改善点があって、そこを直していったらついて行けたので、よかったです。まあ無理はせず、3位表彰台が欲しかったので(笑)」

4位 長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP) ジェントルマンクラス1位

決勝4位、ジェントルマンクラス優勝の長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)

 「スタートはめっちゃ決まって、ジェントルマンのポールの人を抜かすことができたので。前の総合の人には離されちゃいましたけど、初めてのレースでめっちゃ楽しかったです。今後もこういう調子でやっていきたいと思います、次は富士に行きます」

5位 KAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W) ジェントルマンクラス2位

決勝5位、ジェントルマンクラス2位のKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

 「スタートがやっぱり、すごく難しくて。今回はエンストはしましたけれど、同一周回で戻れて、追い上げられてよかったです。ラップタイム的にもよかったと思います(2番手)。決勝はこの暑さでも走れることがわかったので、次回は頑張りたいと思います。やっぱりスタートですかね。スタートさえよければ、って感じです。(クルマの側の問題が大きい?)エンジンを一回戸田さんに送らないとダメなんですよね。4千回転以下(のトルク)が何もないのですよ、リミッター当たるまで踏み切っても止まってしまうので、そこが課題です。時間が無いので十勝はあのまま行かなくちゃいけないので、十勝が終わって次の富士まで一か月あるので、そこでエンジン送って調整して貰おうかな、と思っています。僕のクルマだけシングルスロットルの新製品で、他のK20Aのクルマは4連スロットルで、フォーミュラ・ルノーみたいに下から回るように、というのが、その下がないので(苦笑)。600キロ近いクルマですから、下からトルクが要ると思うので」

6位 みきてぃ(LP・Shop kts24)ジェントルマンクラス3位

決勝6位、ジェントルマンクラス3位のみきてぃ(LP・Shop kts24)

 「(終盤KAMIKAZEさんにやられたが?)すごい驚きました、怖かったです(笑)。調子はすごくいいです、ウイング作った甲斐がありました。この後は富士に出て、後はまだ考えていないのですが、毎年アップデートしてパーツ作って、このクラス改造できるので、なんかいろいろやりたいな、と思っています」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝 ハンマー伊澤がスタートに失敗するも直ちに挽回、独走で優勝を飾る

優勝はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 2024年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第3戦の決勝レースが4月28日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ポールポジションからスタートのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)がスタートで出遅れ2位に落ちるもすぐにリカバリーしてトップを奪回。以降ラップ毎に後続を突き放す快走で12周を走り切り、13秒以上の大差で優勝した。

 予報通りの晴天で気温がぐんぐん上昇したモビリティリゾートもてぎは午後2時5分のコースイン時点で気温28度、路面温度も50度以上というタイヤに厳しいコンディションだ。エントリーした13台のうち、予選で7番手、ジェントルマンクラス4位のタイムを出した昨年のチャンピオン河野靖喜(ファーストガレージFG108)は体調不良により出走を取り消し。12台によって決勝は戦われることになった。

 午後2時15分フォーメーションラップ開始、各車グリッドに戻ってくるとレッドライトが消灯してレーススタート。

レースがスタートした

 常日頃「スタートが課題だ」と話しているポールシッターのハンマー伊澤はやはりというべきかスタートで出遅れ、フロントロウから出た下村剛司(ファーストガレージRK01)の後塵を拝して第1コーナーへ進入。後方では予選4番手、セカンドロウから発進のKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)が予選後に危惧していた通りエンジンストールで動けず、後続車が右に左にと回避している。前戦富士でも同じようにグリッドに釘付けになったKAMIKAZEだが、幸いなことに今回はエンジンが再始動し後続車が接触することもなく、最後尾からスタートを切った。

 出足がよかったのが下村と5番手スタートの長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)で、下村はトップ、長嶋は4番手スタートのISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)をストレートでかわすと第1コーナーでハンマー伊澤のアウトから被せるようにターンイン、ハンマー伊澤がインを抑え込んで第2コーナーを抜けると長嶋がやや引いたか加速が鈍り、ISHIKENが第3コーナーで長嶋のインを突いて3位のポジションを奪い返す。

 トップをみすみす明け渡したハンマー伊澤だが、ただちに下村攻略を開始。第5コーナーでアウトから並びかけると、ファーストアンダーブリッジをサイド・バイ・サイドで通過、130Rのコーナリングで下村の前に出てトップの座を奪回す。そこからぐいぐいと下村を引き離し、1.413秒の差をつけてオープニングラップを終了。下村の0.448秒後方にはISHIKENが迫り、4位長嶋も0.585秒差で続き、5位三浦勝(NUTECルノー)、6位みきてぃ(LP・Shop kts24)がそれぞれ1.4秒、0.9秒の間合いでコントロールラインを通過した。

 スタート失敗のKAMIKAZEはトップから21秒以上遅れた12位から挽回を開始する。前回の富士での談話でエンジンの低速トルクがまったくない状態で、ちょっとでもラフにクラッチをつなぐとエンストしてしまうそうで、今回も同じ状況のようだ。

 2周目に入りトップ、ハンマー伊澤と2位下村の差は2.891秒、下村はトップを追うことよりも0.564秒後方につける3位ISHIKENからのプレッシャーにさらされている。3周目に入りハンマー伊澤のリードは4.205秒。下村より1.4秒速いラップタイムでギャップを拡大していく。

 4周目、5周目とハンマー伊澤はただひとり1分55秒台のペースで走りリードは8秒以上、2位下村は依然としてISHIKENから0.38秒差とつけ狙われている状態で逃げられない。4位長嶋はそこから1.7秒の差でジェントルマンクラスのトップ、以下5位三浦、6位みきてぃとオーダーは変わらない。

 折り返しの6周目、ハンマー伊澤のリードは9秒364。下村とISHIKENは0.573秒差、3位以下も膠着状態の中で順位を上げているのがKAMIKAZEで、2分前後のラップタイムの集団の中を1分57~8秒でかき分けつつ9位までポジションを戻し、0.213秒差で前を走るDクラスの鈴木雅人(ハンマーレーシング・ハッピー号)を仕留めようとしている。Dクラスのもう一台、旧FIA-F4マシンの杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)は12位を走っている。

 7周目にハンマー伊澤のリードは10秒を超え完全な独走状態。ハンマー伊澤が90度コーナーへターンインする頃に2位の下村はヘアピンを立ち上がる。下村と3位ISHIKENは依然として0.317秒の差でつかず離れずだが、決定的な場面は訪れない。4位長嶋、5位三浦、6位みきてぃは3.3秒~6.6秒~2.8秒とそれぞれ単独走行になっている。

 8周目、9周目、10周目もハンマー伊澤のペースに衰えは見えず、下村との差は13秒。KAMIKAZEはさらに順位を上げて7位、ジェントルマンクラスの表彰台が見えてくる。

 11周目、5位を走っていた三浦がピットイン、トラブルの模様でピットロード入口でマシンを止めてしまう。これでKAMIKAZEが全体6位、クラス3位に上がると、さらにファイナルラップに前を走るみきてぃも攻略、総合5位クラス2位まで順位を押し上げた。

 トップのハンマー伊澤は最後の2周ほど僅かにペースを緩めたが盤石の走りで2位下村に13秒以上の差をつけて優勝。下村はハンマー伊澤の影すら踏めなかったがISHIKENからのプレッシャーには屈せず0.3秒の差を守って2位。3位ISHIKEN。4位は長嶋で初のレースでジェントルマンクラス優勝。5位KAMIKAZEは全体2番手のベストラップを叩き出しており、返す返すもスタートの失敗が悔やまれるジェントルマンクラス2位。最後にKAMIKAZEに仕留めれれたものの、みきてぃは全体6位、クラス3位となった。

 初開催のF-Be Dクラスのトップは全体9位の杉山、全体10位の鈴木がクラス2位となった。

 F-Be第4戦、第5戦は舞台を北海道に移し、十勝スピードウェイで5月19日に行われる。

決勝2位は下村剛司(ファーストガレージRK01)

決勝3位はISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

決勝4位は長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)

決勝5位はKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

決勝6位はみきてぃ(LP・Shop kts24)

フィニッシュシーン

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

ダッシュクラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝結果

もてぎチャンピオンカップレース第2戦 -RIJ- (2024/04/28) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 Formula Beat Round 3 モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
119ハンマー 伊澤アルカディア☆ハンマーRハヤテ
疾風
1223'26.066--
292下村 剛司ファーストガレージRK01
B-MAX RK01
1223'39.40913.34313.343
316ISHIKENHMRハンマーR☆ハヤテ
疾風
1223'39.74313.677 0.334
463G1長嶋 重登ミスト☆T.U.CGROUP
Dallara F301
1223'48.45622.390 8.713
59G2KAMIKAZEFIRST GARAGE & 04W
TOKYO R&D SYNERGY RD04W
1224'01.47735.41113.021
622G3みきてぃLP・Shop kts24
kts24
1224'02.15336.087 0.676
735G4髙橋 忠克髙宮商事ミストKK-ZS
MYST KK-ZS
1224'08.40842.342 6.255
876G5松本 隆行SHOUEI☆ミスト
Dallara F307
1225'21.6021'55.5361'13.194
933D1杉山 寛ミスト☆菱洋商事株式会社
DOME F110
1225'25.7971'59.731 4.195
1024D2鈴木 雅人ハンマーレーシング・ハッピー号
WEST 006
1123'29.2841Lap 1Lap
1134G6三浦 勝NUTECルノー
Renault FC106
1019'59.8572Laps1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ----
-0G7渡辺 義人エクシズレーシングWXR-MkII
WXR MK-II
714'17.9535Laps3Laps
-3G8河野 靖喜ファーストガレージFG108
FG108
-d.n.s--
  • Fastest Lap: CarNo. 19 ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ) 1'55.810 (5/12) 149.241 km/h

Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選ドライバーコメント ポールポジション・ハンマー伊澤「他の皆さんも苦労している」

ポールポジション ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)1分54秒688

ポールポジションのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 「(絶好調?)そういう訳じゃないですけれど、路面コンディションがレースウィーク入って急激に変わったので、それになかなか対応し切れなくて。自分的にはいまいちな感じなんですけれど、他の皆さんも苦労している、ってことだと思います。(まだベストコンディションではない?)そうですね、でもこれから気温上がっていく傾向なのでしょうから、そうも言っていられないと思います。(後はスタートが決まれば?)そうですね(苦笑)お決まりのスタートです」

2位 下村剛司(ファーストガレージRK01)1分55秒385 +0.697秒

予選2位の下村剛司(ファーストガレージRK01)

 「54秒台くらいには入れたかったですけれど、今年に入ってF-Be初めてがこのレースだったので、今初めて予選で新品タイヤ履いた感じで、昨日練習した時もバランスが(以前と)変わっていて、合わせ込めなかったというか。あと気温が上がり過ぎて後半タイヤがタレてきた中で、なんとか(タイムを)出したという感じなので、満足はしていないですけれど、とりあえず2番手は取れたので、決勝は頑張ります」

3位 ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)1分55秒832 +1.144秒

予選3位のISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

 「とりあえずこの予選は3番手が最低でも、できたら下村君を越せたらいいなと思ったのですが。途中までは越していたのですけれど、後半で抜かれちゃって。でもこれまでで一番の予選3番手で、55秒8もベストで、練習走行から予選で55秒8を目標にやって来たので、とりあえず目標クリアできたので、よかったです。決勝は表彰台(争いが)初めてなので、そこをなんとか死守したいかなというところです」

4位 KAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)1分55秒837 +1.149秒

予選4位のKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

 「クルマはすごく足回り決まっていていいですね。決勝は普通にスタートできればいいですけれど、富士はスタートできなかったので。相変わらず富士と同じような現象が出ているので、いろいろ、クラッチとかクラッチカバーも変えて来たのですけれど、症状(エンジンストール)が変わらないので、決勝はスタートが心配ですね。そこさえ決まって、みんなと楽しく走れれば、と思っています」

5位 長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)1分55秒971 +1.283秒

予選5位の長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)

 「最後に抜かされちゃったか。でも55秒台には入れたかったので、狙い通りです。このクルマに乗るのまだ4回目で、レース出るのは初めてなので、決勝はどうなるかわからないですけれど、安全に行きます」

6位 三浦勝(NUTECルノー)1分56秒617 +1.929秒

予選6位の三浦勝(NUTECルノー)

 「ちょっと(前に)詰まっちゃったので、そこで何度か引いたりしているので、一番いいとこをそこで逃しているので、あまりよくはなかったですね。久しぶりに乗っているので、アジャストするのがなかなかアレ(大変)でしたけれど、昨日よりはだいぶ落ち着いてきたので、慣れてきた感じはあります。決勝はひとつでも上をめざして、頑張りたいと思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選 シーズン初参戦のハンマー伊澤がポールポジションを獲得

ポールポジションはハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 2024年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第3戦の公式予選が4月28日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が2番手に0.697秒の差をつけてポールポジションを獲得した。

 ゴールデンウイークに入り、春というより初夏めいた気候のモビリティリゾートもてぎは朝から好天に恵まれ、F-Beの予選が始まる午前9時25分にはすでに気温22度。エントリーは13台で、うちオーバーオールを競う3台に加えてジェントルマンクラス8台と、今年から新設された「F-Be D(ダッシュ)クラス」に初めて2台のエントリーがあった。

初登場のDOME F110を駆る杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)

 「F-Be Dクラス」は昨年までFIA-F4に出ていたDOME F110をメインに、その他にもフォーミュラ・ビート選手権で承認された10種類以外のエンジンを搭載したマシンの参加を認めるもので、旧FIA-F4車両については、フラットボトム化や軽量化、エンジンのパワーアップ、LSDの装着などにより昨年末のもてぎで約3.5秒あったラップタイムの差を短縮して戦うことが可能になると目されている。

 今回参加したF-Be Dクラスのマシンの1台はこの旧FIA-F4マシンで車体は童夢F110、エンジンはトムスのTZR42を搭載し、杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)がドライブ。一方のもう一台は車体は元々JAF-F4向けでアルミモノコックのWEST006に戸田レーシングのB18Cが搭載されていて、鈴木雅人(ハンマーレーシング・ハッピー号)が搭乗する。F110のコンバートについては「とりあえずフラットボトムにしただけ」という状態で、他の適合作業については今後の取り組みなので目算通りのポテンシャルが出るかはまだわからないとのことだ。

 なお鈴木のWEST006は先日の練習走行で燃料系のトラブルでエンジンが始動せず、ハンマーレーシングでは急遽千葉県のファクトリーまでパーツを取りに行くことになったが、予選開始までに間に合った模様だ。

 コースオープンが宣言されて、オレンジのメタリックカラーに快獣ブースカが目立つ長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)を先頭にコースイン、予選が開始される。

 まずは残り15分、ハンマー伊澤が1分57秒672のトップタイム、2番手に本大会唯一の20代、下村剛司(ファーストガレージRK01)が58秒812で続く。ハンマー伊澤はここから56秒050、55秒841と順調にタイムを上げていく。2番手には「SYNARGY RD04W」をドライブするジェントルマンクラスのKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)が56秒716で上がってくる。3番手以下は周を追うごとに入れ替わり、ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)の57秒861に対して三浦勝(NUTECスノー)が57秒280で上回り、いったんは7番手まで落ちた下村が57秒380で5番手に上がる。

 折り返しの残り10分を切り。ハンマー伊澤はベストタイムを1分55秒331まで上げる。2番手は下村が56秒488で浮上したが、すぐにISHIKENが56秒217とこれを上回る。ハンマー伊澤とは0.886秒の差がある。4番手KAMIKAZE 56秒716(G-1位)、5番手三浦57秒280(G-2位)、6番手長嶋57秒471(G-3位)と続くが直後にコントロールラインを通過した河野靖喜(ファーストガレージFG108)が57秒336で長嶋を上回る。河野は昨年のジェントルマンクラスのチャンピオンだ。

 残り7分、トップ3台はそれぞれベストタイムを更新するが序列は変わらず、ハンマー伊澤1分55秒109、ISHIKEN 55秒913、下村56秒205の順。ジェントルマンクラストップの4番手KAMIKAZE 56秒382に続いて、長嶋56秒635で5番手に上がり三浦が6番手にドロップ。長嶋はさらにタイムを削り55秒971で下村を上回り3番手へ。しかし下村も残り4分を切って1分55秒台に入れて55秒768と2番手タイムを出す。

 残り2分、トップのハンマー伊澤は55秒を切って1分54秒825をマーク。下村も55秒765から55秒385まで自己ベストを短縮するが0.560秒の差。さらにチェカードフラッグが振られる中でハンマー伊澤は駄目押しの1分54秒688を叩き出しポールポジションを確定させる。2位下村とは0.697秒の差をつけた。以下3番手にISHIKEN 55秒832、4番手ジェントルマンクラストップのKAMIKAZE 55秒837でセカンドロウを獲得、5番手長嶋55秒971、6番手三浦56秒617で3列目という結果になった。

 Dクラスのトップは総合10番手の鈴木で2分0秒381、杉山は総合13位の2分5秒830というタイムだった。

 F-e第3戦決勝は午後2時5分コースイン予定。終始トップを守りチェッカーまでベストタイムを更新し続けたハンマー伊澤に死角はあるのか? 本日の最高気温となるであろう時間帯で路面コンディションに合わせ込めるかがカギになりそうだ。

予選2位は下村剛司(ファーストガレージRK01)

予選3位はISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

予選4位はKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

予選5位は長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)

予選6位は三浦勝(NUTECルノー)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

SUPER GT

第2戦富士公式予選 GT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTが久々のPP獲得!!

GT500クラスポールポジションはAstemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)

 2024オートバックススーパーGT第2戦「富士GT3時間レース」の公式予選が5月3日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)がポールポジションを獲得。塚越とREAL RACINGにとっては2019年9月の第7戦SUGO(当時はKEHIN NSX-GT)以来5年ぶりのポール獲得となった。

予選Q1 ホンダ勢が1-2-3を独占!

 GT500クラスの予選Q1は午後2時58分より10分間で行われた。

 コースオープンと同時に続々とコースに出ていく各車。やや遅れてコースインしたのが高星明誠(Niterra MOTUL Z)。残り6分30秒を切ったところで大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)がようやくピットを離れた。これで全車がコース上に。

 するとその直後、名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)が僅か3周でピットイン。3号車はそのまま走行を終えることに。

 コース上では、ベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)が1分27秒243、高星明誠(Niterra MOTUL Z)が1分27秒134とまずはニッサン勢が好タイムを連発。

 しかし公式練習トップの太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)がここでも1分26秒737とこの日最初の1分26秒台のタイムを叩き出すと、次の周では1分26秒709までタイムを縮めてきた。

 続いて野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)も1分26秒973、1分26秒825と17号車に迫るタイムを記録。大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)も1分26秒944を記録し、終わってみればQ1はホンダシビックがトップ3を独占する結果となった。

 4番手には福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が1分27秒050がつけ、高星明誠(Niterra MOTUL Z)が5番手で続いた。

予選Q2 ニッサン勢が1-2となるも、タイム合算では17号車が上回る

 GT500の予選Q2は午後3時54分から10分間の走行。ここで最初にアタックに入った佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が4周目の1コーナー手前で痛恨のスピンを喫する。すぐにコースに復帰して次の周で仕切り直しのアタックを行った佐藤は1分27秒366を記録したが、この時コース上では別のクルマがスピンアウトしていたために黄旗が提示されており、残念ながらここでのタイムは無効になってしまった。

 続いてアタックに入ったのは8号車の松下で4周目に1分27秒969、5周目には1分27秒573と着実にタイムを縮めるが、三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)が3周目にこれを上回る1分27秒205を記録してきた。

 続いて17号車の塚越広大が1分27秒222を記録、その直後に千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が1分27秒077を叩き出してQ2のトップに立ったところでチェッカーフラッグが提示され、Q2は終了した。

 Q2のタイムではトップが23号車、2位に3号車がつづき、17号車が3位だったが、Q1とのタイム合算では17号車が2分53秒931、3号車が2分54秒339、23号車が2分54秒359となり、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)が5年ぶりのポールポジションを獲得、3号車Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が2位、23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)は3位という結果となった。

 トヨタGRスープラ勢の最上位は14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)の7位、前戦岡山大会で優勝した36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は11位と後方からのスタートを強いられることとなっている。

 1994年5月1日のJGTC第1戦から丁度30年目の節目のレースで勝利するのは果たしてどのチームか。第2戦決勝は4日の午後1時30分より3時間(約118周)で行われる。

GT500クラス予選2位はNiterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)

GT500クラス予選3位はMOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo Motorsports Forum

SUPER GT

第2戦富士予選 GT300クラスはJLOC Lamborghini GT3がポールポジションを獲得

GT300クラスポールポジションはJLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

 2024オートバックス スーパーGT第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」の予選が、静岡県・富士スピードウェイで行われ、GT300クラスは、88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が、ポールポジションを獲得した。

 今シーズンから、ドライバー2名のタイムを合算して予選順位を決める方式になった当シリーズ。特に台数の多いGT300クラスは、まずはA、B組に分けられたQ1で上位8台に入らないとQ2上位グループに進むことができない。

 Q1に出走するドライバーは重責だが、それぞれの組でトップ3に入ったのは、(A組)4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)。(B組)88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)、96号車K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)という顔ぶれ。

 どのチームも実力の拮抗するドライバーが乗ることを考えると、Q1で生じたタイム差を逆転するのは容易ではなく、Q1上位6台のうちポールポジションの候補となる車両は、1分36秒台前半をマークした、4号車AMG(1分36秒156)、56号車GT-R(1分36秒254)、そして88号車Lamborghini(1分36秒084)の3台に絞られると思われた。

 Q2では、88号車を駆る小暮が終了間際に見事なアタックを見せ、Q2でもトップタイムを叩き出し、文句なしのポールポジション。以下、65号車AMG(蒲生) 、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(山内英輝)、96号車RC F(高木)、4号車AMG(谷口)が続いた。

 合算の結果、Q1の貯金が効いた形となり、Q2では5位だった4号車AMGが予選2位、同様に56号車GT-R(Q2:7位)が予選3位、65号車AMG(Q2:2位)が予選4位となった。

 ただ、決勝は予選で使用したタイヤでスタートする規定も導入されたことで、予選上位陣が崩れる可能性も十分残している。

 決勝は、明日5月4日の午後1時30分から3時間で争われる。

GT300クラス予選2位はグッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)

GT300クラス予選3位はリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第1戦富士決勝 Cクラスは上位に波乱、佐野雄城が初優勝を飾る、IクラスはDRAGONが逃げ切り

優勝は佐野雄城(TGR-DC RS F4)

 5月3日、2024年FIA-F4選手権シリーズの第1戦が静岡県・富士スピードウェイで行われ、チャンピオンクラスは、トヨタ育成2年目の佐野雄城(TGR-DC RS F4)が初優勝を飾った。2、3位はホンダ育成の野村勇⽃(HFDP Racing Team)、洞地遼⼤(HFDP Racing Team)が入った。

 インディペンデントクラスは、クラスポールスタートのDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が危なげなく逃げ切って優勝を飾った。

■チャンピオンクラス

 ポールポジション(PP)スタートの新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)が逃げ、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)が追う形で幕を開けた。

 この2人に続いたのは、2周目の1コーナー手前でポジションを上げた予選4位の佐野雄城(TGR-DC RS F4)。かわされた野村も必死に食らいつき、その背後にはチームメイトの洞地が続く。

トップ走行中の新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)がプッシュされスピン

 波乱が起きたのは5周目。トップ新原に接近していた森山が、コカ・コーラコーナー手前でリアに接触。新原は大きくバランスを崩してクラッシュ。その場でリタイアとなってしまった。

 レースは、森山、佐野、野村、洞地、⽩崎稜(Bionic Jack Racing)、⼤宮賢⼈(PONOS RACING MCS4)の順で進むが、7周目のアドバン(ヘアピン)コーナーで2台が絡むような形でコース上にストップ。

 このアクシデントでセーフティカー(SC)が導入され、11周終了までSCランが続いた。

 この間に、トップ森山には5周目のアクシデントに対して、ドライブスルーペナルティが課され、これでトップの座は佐野が手にすることとなった。

 リスタート後は、3周のスプリントとなったが順位変動はなく、佐野が初優勝のチェッカーを受けた。

■インディペンデントクラス

 予選の三強による攻防が見られるのでは、と思われたが、予想に反して決勝はクラスPPスタートのDRAGONの横綱レースだった。

 好スタートを決めたDRAGONは、3周目には早くも2位仲尾恵史(TCS AKILAND)との差を1秒に開くと、その後も0.5秒速いラップタイムを刻んでSCランの始まる前には3秒のマージンを築いて独走状態。

 SCラン後のリスタートも決めたDRAGONは、13周目にミスからかややタイムを詰められる場面はあったものの、手を緩めることなく再度差を開いて逃げ切った。

 2位は、最終ラップに3位IKARI(Bionic Jack Racing )に背後まで迫られたものの仲尾が入り、三強が表彰台を占めた。

 第2戦の決勝は明日5月4日午前8時から、14周で行われる。

決勝がスタートした

レースはセーフティーカーが導入された

決勝2位は野村勇斗(HFDP Racing Team)

決勝3位は洞地遼⼤(HFDP Racing Team)

表彰式

インディペンデントクラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第1戦富士決勝上位3人のコメント 佐野雄城「まだ改善すべき点はあるが、ペースは良かった」

第1戦優勝 佐野雄城(TGR-DC RS F4)

優勝した佐野雄城(TGR-DC RS F4)

 「まだ改善すべき点はありますが、レースペースは良かったです。早い段階で野村選手をオーバーテイクして、森山選手と新原選手を追っていました。接触があって2台ともいなくなったのは残念でしたが、勝てて良かったです」

 「第2戦ももちろん優勝を目指して頑張ります。手応えはあります」

第1戦決勝2位 野村勇斗(HFDP Racing Team)

決勝2位の野村勇斗(HFDP WITH B-max Racing Team)

 「自分が想定していたよりもペースが厳しかったので、そこが悔しいです。今週末はフィーリングが全然違っていて、そこにアジャストしきれていないので、もう一回セットアップを見直したいです」

 「今は前のクルマについては行けても抜けない感じです。練習走行ではロングランのペースも悪くなかったんですが」

第1戦決勝3位 洞地 遼大

決勝3位の洞地遼⼤(HFDP WITH B-max Racing Team)

 「今回はすごく悔しい表彰台です。勝てる感触のあったレースですので。予選ももっと走れていたらポールやセカンドポジションが狙える速さがありましたから、初表彰台が嬉しい気持ちもちょっとありますが、やはり悔しいです」

 「クルマ自体は良かったんですが、最初の3周はシステム上のトラブルで燃圧が上がらくて、ガス欠みたいな症状が出ていて、前のクルマに追いつけませんでした。後半は直ったので追い上げたんですが、最後は1コーナーのイン側でロックアップさせてしまいました。悔しいですね。明日はもっと後ろからのスタートなので、厳しいですが、最後まで優勝目指して頑張ります」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第1戦富士決勝結果

■Championクラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/03) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 1 Champion class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
135佐野 雄城TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1429'07.564--
250野村 勇斗HFDP Racing Team
HFDP WITH B-max Racing Team
1429'08.362 0.798 0.798
351洞地 遼⼤HFDP Racing Team
HFDP WITH B-max Racing Team
1429'08.790 1.226 0.428
434清水 啓伸Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
1429'10.691 3.127 1.901
536卜部 和久TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1429'11.661 4.097 0.970
697白崎 稜Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1429'12.255 4.691 0.594
737鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1429'14.069 6.505 1.814
826三枝 拓己FALCON MOTORSPORT
FALCON MOTORSPORT
1429'17.256 9.692 3.187
977松田 大輝WARMTECH SKILLSPEED
SKILL SPEED
1429'17.84910.285 0.593
10*60熊谷 憲太OTG DL F4CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
1429'19.44511.881 1.596
1146有村 将真フジタ薬局アポロ電⼯
フジタ薬局レーシング
1429'24.98217.418 5.537
1245大宮 賢人PONOS RACING MCS4
PONOS RACING
1429'28.20520.641 3.223
1314村田 将輝湘⼯冷熱 ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
1429'38.65531.09110.450
14*54佐藤 凛太郎PONOS RACING MCS4
PONOS RACING
1429'43.62536.061 4.970
15*62森山 冬星HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1429'43.85236.288 0.227
---- 以上規定周回数(90% - 12 Laps)完走 ----
-64HIROBONHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1021'18.0194Laps4Laps
-90Lin ChenghuaATEAM Buzz Racing
AKIRAND RACING
611'16.8768Laps4Laps
-33佐藤 樹Drago CORSE MCS4-24
Drago CORSE
611'53.8478Laps36.971
-16新原 光太郎YBS Verve 影⼭ MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
47'06.63810Laps2Laps
-10小松 響Rn-sports MCS4
Rn-sports
24'01.02412Laps2Laps
38梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
24'04.59412Laps 3.570
-87下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
- d.n.s14Laps2Laps

■Independentクラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/03) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2024 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 1 Independent class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
130DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
1429'22.193--
22仲尾 恵史TCS AKILAND
AKILAND RACING
1429'24.060 1.867 1.867
398IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1429'25.454 3.261 1.394
455KENTAROBaum Field F4
FIELD MOTORSPORTS
1429'26.645 4.452 1.191
571大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
1429'26.663 4.470 0.018
640⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
1429'27.823 5.630 1.160
796齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
1429'29.512 7.319 1.689
85小谷 泰弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1429'30.619 8.426 1.107
99ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
1429'35.26613.073 4.647
1086大阪 八郎Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1429'35.30213.109 0.036
1123YUGOS2R Racing
N-SPEED
1429'40.19117.998 4.889
---- 以上規定周回数(90% - 12 Laps)完走 ----
-61坂井 フォックス・ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
611'16.7768Laps8Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 51 洞地遼⼤(HFDP Racing Team) 1'45.513 (7/14) 155.685 km/h
  • CarNo. 60は、H項違反(黄旗中のコースアウト)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 54は、シリーズ規則第15条1.1)2)(コースアウトを強いるもの)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 62は、シリーズ規則第15条1.1)2)(コースアウトを強いるもの)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。

SUPER GT

第2戦富士公式練習 GT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTがトップタイム

公式練習:GT500クラストップタイムはAstemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)

 2024オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT3時間レース」の公式練習が5月3日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)がトップタイムを記録した。

公式練習は午前9時よりに混走85分間、専有走行各10分間で行われた。天候は晴れ。気温は14℃とやや涼しい気候の中、GT500は15台、GT300は27台が走行を開始した。

 まずは太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)が1分28秒590を4周目に記録してトップに。続いて笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)が開始8分で1分36秒506で2番手(2周目)。これ以外の13台はまだタイムを出しに来ていない。

 開始から10分が経過すると、太田は5周目に1分28秒281を記録。2番手の笹原も1分32秒634を3周目に記録。佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が3周目に1分33秒385で3番手、4周目には1分31秒605までタイムを縮めて2番手に浮上してきた。

 続いて伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分30秒786を4周目に記録して2番手に。山下健太(au TOM'S GR Supra)も1分31秒589を3周目に記録して3番手に浮上するが、佐藤は1分29秒517で再び2番手に。これを山下が4周目に1分29秒231で上回る。

 そして開始から14分が経過したところで佐藤は1分27秒642を6周目に記録してトップに浮上。結局これが混走でのトップタイムとなった。

 笹原も6周目に1分27秒976を記録して2番手、7周目には1分27秒920までタイムを縮める。大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が5周目に1分28秒028を記録して3番手に上がってきた。

 そして開始から40分が経過したところで阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)が15周目に1分27秒831を記録して2番手に上がってきた。

 その後は大きな順位変動もなく混走は終了。この時点での順位は16号車がトップ、19号車が2番手、37号車が3番手で、以下14号車、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)、36号車と続いて、23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)が日産勢トップの7番手だった。

 しかし午前10時35分にGT500の専有走行が始まると、それまで鳴りを潜めていた日産勢が一斉に好タイムを連発する展開となる。

 まずはベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)が1分27秒639でトップに浮上。すかさず太田が1分27秒564で上回るが、その直後に高星明誠(Niterra MOTUL Z)が1分27秒205で太田を上回る。

 しかしチェッカーフラッグが提示された直後に太田は1分27秒126を叩き出してトップを奪い返す。野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)も最後の最後に1分27秒298を叩き出した。

 この結果、公式練習のトップは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)、3号車Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が2番手につけ、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が3番手という結果となった。

 また福住仁嶺が1分27秒568を記録した14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がGRスープラ勢の最上位の5番手だった。

 スーパーGT第2戦はこのあと午後2時25分より公式予選を行う。

公式練習:GT500クラス2位はNiterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)

公式練習:GT500クラス3位はARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第2戦富士公式練習 GT300クラスはリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがトップタイム

公式練習:GT300クラストップタイムはリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)

 2024オートバックス スーパーGT第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」の公式練習が静岡県・富士スピードウェイで行われ、GT300クラスは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が、序盤にマークした1分36秒242でトップとなった。

 開幕戦の岡山では、性能調整のウェイトにも苦しめられ、思うような結果が残せなかった56号車だが、今大会は滑り出しから好調。開始早々の計測6周目にはベストタイムを叩き出し、以降は予選、決勝のために周回を重ねた。

 2番手タイムは、88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)。開幕戦は予選10位から手堅く完走してポイントを稼いだものの、シリーズを考えるとサクセスウェイトの軽いうちに上位フィニッシュを果たしたいところだ。

 3番手タイムは、6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)。以下、52号車Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)と続き、開幕戦で入賞を果たした車両が引き続き好調を維持しているようだ。

 なお、開幕戦を制した2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)は9位、開幕戦2位の65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)も10位につけている。

公式練習:GT300クラス2位はJLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

公式練習:GT300クラス3位はUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メルヒ・ムンタン)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第2戦富士公式練習結果

■GT500クラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/03) Official Practice Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2 GT500 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireSWTimeBehindGapkm/h
117塚越 広大
太田 格之進
Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS1'27.126--188.541
23高星 明誠
三宅 淳詞
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NISMO NDDP
BS101'27.205 0.079 0.079188.370
38野尻 智紀
松下 信治
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS61'27.298 0.172 0.093188.169
423千代 勝正
ロニー・クインタレッリ
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
BS121'27.345 0.219 0.047188.068
514大嶋 和也
福住 仁嶺
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'27.568 0.442 0.223187.589
619国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'27.600 0.474 0.032187.521
712平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z GT500
TEAM IMPUL
BS1'27.639 0.513 0.039187.437
816大津 弘樹
佐藤 蓮
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-G
ARTA
BS41'27.642 0.516 0.003187.431
938石浦 宏明
大湯 都史樹
KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS161'27.823 0.697 0.181187.044
1037笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS81'27.920 0.794 0.097186.838
1139関口 雄飛
中山 雄一
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS341'27.987 0.861 0.067186.696
1236坪井 翔
山下 健太
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS461'28.079 0.953 0.092186.501
13100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS241'28.202 1.076 0.123186.241
1424松田 次生
名取 鉄平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z GT500
KONDO RACING
YH1'28.502 1.376 0.300185.609
1564伊沢 拓也
大草 りき
Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL21'28.510 1.384 0.008185.593

■GT300クラス

FUJI GT 3Hours RACE -RIJ- (2024/05/03) Official Practice Weather:Sunny Course:Dry
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2 GT300 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireSWTimeBehindGapkm/h
156佐々木 大樹
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'36.242--170.682
288小暮 卓史
元嶋 佑弥
JLOC Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3 EVO2
JLOC
YH61'36.328 0.086 0.086170.530
36片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
Team LeMans
YH21'36.539 0.297 0.211170.157
452吉田 広樹
野中 誠太
Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS161'36.578 0.336 0.039170.088
561井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'36.644 0.402 0.066169.972
645ケイ・コッツォリーノ
リル・ワドゥー
PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
MI1'36.703 0.461 0.059169.869
787松浦 孝亮
坂口 夏月
METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH81'36.778 0.536 0.075169.737
84谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH41'36.853 0.611 0.075169.605
92堤 優威
平良 響
muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS441'36.854 0.612 0.001169.604
1065蒲生 尚弥
篠原 拓朗
黒澤 治樹
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS361'36.957 0.715 0.103169.424
1196新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL101'37.095 0.853 0.138169.183
12777藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL1'37.132 0.890 0.037169.118
1331小高 一斗
中村 仁
根本 悠生
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS121'37.156 0.914 0.024169.077
147荒 聖治
ニコラス・クルッテン
ブルーノ・スペングラー
Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW M Team Studie × CRS
MI221'37.182 0.940 0.026169.031
1560吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL1'37.428 1.186 0.246168.605
1650イゴール・オオムラ・フラガ
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH1'37.621 1.379 0.193168.271
175藤波 清斗
塩津 佑介
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1'37.708 1.466 0.087168.121
189阪口 良平
冨林 勇佑
藤原 優汰
PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'37.720 1.478 0.012168.101
1918小林 崇志
小出 峻
三井 優介
UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'37.829 1.587 0.109167.913
2020平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI1'37.977 1.735 0.148167.660
2162平手 晃平
平木 湧也
平木 玲次
HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH1'38.161 1.919 0.184167.345
2230永井 宏明
小林 利徠斗
織戸 学
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH1'38.232 1.990 0.071167.225
2348井田 太陽
柴田 優作
眞田 拓海
脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1'38.453 2.211 0.221166.849
2425菅波 冬悟
松井 孝允
佐藤 公哉
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1'38.463 2.221 0.010166.832
25360大滝 拓也
青木 孝行
荒川 麟
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'38.532 2.290 0.069166.715
2622和田 久
加納 政樹
城内 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1'38.959 2.717 0.427165.996
-11富田 竜一郎
石川 京侍
GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DLd.n.s---

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第1戦、第2戦富士予選後のコメント 新原光太郎「第1戦はポール・トゥ・ウィン、第2戦もスタートでトップに立ちたい」

第1戦ポールポジション、第2戦予選2位 新原 光太郎(YBS Verve 影山 MCS4)

 「新型車両ということで、練習走行から悩む部分が多かったですが、エンジニアの方に色々教えていただき、走り方を見直したらだんだん調子が上がっていきました。それを結果に結びつけられてまずは一安心ですが、決勝で結果を残すことが大事なので、このまま頑張っていきたいです」

 「前半の場所どりが良くなかったのですが、タイヤにしっかり熱が入った中盤にはいい場所で走れるようになりました。後半も場所取りは良かったんですが、タイヤがたれてきてしまって、セカンドベストを更新することができませんでした。今でも場所取りは課題ですね」

 「去年までは表彰台には一度も上がったことがなく、入賞が精一杯でしたが、今年こそは結果を残せるよう頑張ります。第1戦の目標はポール・トゥ・ウィン。第2戦もスタートでトップに立って逃げ切りたいです」

第1予選2位、第2戦ポールポジション 森山冬星(HELM MOTORSPORTS F4)

 「マシンが決まっていました。昨日からペースが徐々に上がってきて、フィーリングも良くなってきました。エンジニアさんがうまくアジャストしてくれたので、予選も決まったという感じです」

 「タイヤの特性なのか、後半に向けてタイムが出る印象でしたので、序盤からずっとフルプッシュという作戦で最後まで全然タイムが落ちずに走れました。だから決勝はチャンスがあると思います」

 「HELMさんのおかげでここまでこれていますし、優勝して恩返ししたいです。チームとしてもまだ優勝したことないと思いますので、最初の勝利を捧げたいです」

第1戦予選3位 野村勇斗(HFDP Racing Team)

 「練習では調子が良かったんですが、予選になって急にグリップ感がないというか。セットアップもベストの状態だったはずなのに、感覚が結構違っていました。もちろん路面コンディションは変わってると思いますが、それにしても感覚が違いすぎるので、データを見直して決勝に臨みます」

 「ここは3番手からでも優勝が狙えるので、チームと話し合いながら詰めていきたいと思います」

第2戦予選3位 佐野雄城(TGR-DC RS F4)

 「昨日の練習走行は全然良くなかったので、それを考えるとこの順位まで上げられたのはすごく良かったです。ですが、うまくまとめればもう一つくらい順位は上がられたはずなので、そこは反省点ですね」

 「タイムは2周まとめることができたので、2レースとも優勝が狙えるポジションが取れました。クルマ自体のフィーリングは悪くないので、決勝頑張ります」

Text: Kazuhisa SUEHIRO

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