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【Hiroki Yoshimoto Race Reprot 2011】
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2011.05.21-22
11' SUPER GT SERIES Round_1
Okayama International circuit

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【公式練習・予選】 2011.05.21 (Sta)
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triple a vantage GT2 岡山でも速さは健在!
2番手タイムで決勝フロントローを獲得!!
前戦富士、triple a vantage GT2は公式練習から速さを見せ、予選では見事決勝の3番手スタートを手に入れた。しかし迎えた決勝日、悪天候の中で下したタイヤ選択が完全に裏目に出てしまい結果はまさかのクラッシュ&リタイヤ。レース直後はさすがに落胆の色を隠す事が出来なかった吉本大樹であったが、「この借りは必ず岡山で返します・・・」とのコメントを残しサーキットを後にした。
そして迎えた本来の開幕戦、岡山ラウンド。東日本大震災の影響から当初の予定では開催されず、第2戦富士の後に回る5月3週目での開催となったラウンドであるが、今回のレースも前回同様、金曜日に特別走行枠が設けられる形でのレースウィークスタートとなった。その金曜日の走行枠では前戦のクラッシュの影響を全く感じさせない走りを見せたtriple a vantage GT2。今回の岡山ラウンドはコース特性から「JAF-GT車両勢有利」とも言われてきた中、吉本大樹、星野選手ともに順調に周回を重ね、翌日土曜日の走行にまずまずの仕上がりで挑む事となった。
迎えた土曜日の練習走行は午前9時ちょうどにスタート。このセッションは全時間帯GT500、GT300両クラスの混走で行われた。この日の岡山は早朝に小雨が降ったものの、走行開始時間には雨は上がりコースもドライ。朝の時点でウェット宣言が出されておりレインタイヤの使用も許されたものの、結局レインタイヤを装着する車両はいなかった。triple a vantage GT2はこの走行で予選、決勝に向けたセッティングの調整と最終確認を行いながら10番手のタイムをマーク。トップとは0.7秒差と、まずまずの状態を保ちこの公式練習セッションを終える。そして午後に入り、公式予選は心配された雨も降ることなく予定通りの12時30分に始まった。
今回の予選はQ1、Q2、Q3という3セッションから成るノックアウト方式。予選Q1は合計1時間の走行時間があるが、最初の40分間は500・300クラスの混走セッションとなり、ここでは全ドライバーが予選通過基準タイムをクリアする必要がある。そしてその後行われる各クラス10分間の占有セッションでQ2進出を賭けたアタックを行い、GT300クラスは16位までがQ2に進出する事が出来る。そのQ1セッション占有走行枠でtriple a vantage GT2のステアリングを握ったのは吉本大樹。その吉本はQ1終了後に「マシンが全然曲がらなくて、正直(Q1を通過出来るか)危なかった・・・」いうとコメントを残したものの、ここは悪いながらにしっかりと12番手タイムをマークしQ2に進出。さらに今度は直後のQ2セッションを担当した星野選手が7番手のタイムで上位10台が進出するQ3に危なげなく駒を進めると、最終Q3セッションでは吉本大樹が素晴らしいアタックを魅せる。
Q3セッションはQ2で使用したユーズドタイヤを使用しなければならないが、吉本は8分間のセッションの残り3分となったところでまず1"33"428をマーク、何と一気にトップに躍り出る。その直後には#43 ARTA Garaiya(高木真一選手)が1"33"389をマークし一時逆転を許すも、吉本は続くアタックラップでさらにタイムを更新、1'33"380を叩き出す圧巻のアタックで再度タイミングモニターの最上段へ返り咲く。「これで初PP獲得か!」と思われた#66 triple a vantage GT2。ところがセッション終了直前、このタイムは無情にも#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458にわずか0.1秒上回られ、最終的には惜しくもPP獲得とはならず。しかしそれでも決勝フロントロースタートとなる2番手を確保した吉本は、 チームに参戦以来最高グリッドを持ち帰り、公式予選を終了する事となった。
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【決勝】 2011.05.22 (Sun)
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トップ浮上~スピン、そして残り5周での逆転劇
波乱の展開を乗り切り、triple a vantage GT2、GT初優勝!!
前日の予選では、戦前の「JAF-GT車両有利」の下馬評を完全に覆す素晴らしいアタックを魅せたtriple a vantage GT2。しかし決勝日となった日曜日は朝から土砂降りの激しい雨が降り午前の公式練習が中止となる等、サーキットは前戦富士を彷彿させる波乱の予感に包まれた。
しかし朝から激しくサーキットを濡らした雨は昼前にあがり、スタートまで15分程となった時点でコース状況はドライコンディション。雲は多いながら時折日差しも差し込み、路面温度もじわじわと上がっていく気配をみせる。そして午前のフリー走行が中止となった事を受け決勝前に行われた25分間のウォームアップセッションを経てグリッドに着いたtriple a vantage GT2のステアリングを握ったのは星野選手。その星野選手は吉本大樹、チームスタッフの見守る中、チーム移籍後、初のスタート担当に昨年度のGT300クラスチャンピオンの堂々たる風格を携えスタートの時を待つ。そして迎えた注目のスタート。
天候は曇り、気温23度、路面温度29度、コース状態はドライというコンディションの中、時計の針が13時58分を差したところでフォーメーションラップへと動き出した各マシン。今回のレース距離は250Km。前回富士よりも50Km短く、スプリント的な要素も色濃く出てくる。当然スタート直後のポジションもレース結果に大きな影響を及ぼす為、各マシンはスタートでのジャンプアップを虎視眈々と狙い最終コーナーを立ちあがってくる。そして迎えたホームストレート上、グリーンシグナルの点灯と共に2011 SUPER GT SERIES 第1戦の戦いの火蓋が切って落とされた。
するとtriple a vantage GT2のスタートドライバーを務めた星野選手はこのスタートを落ち着いて乗り切り2番手のまま1コーナーに侵入。後続に追撃の隙を与えずオープニングラップを終えると、ここからトップの#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也選手)と約2秒差のまま周回を重ね、8周目を過ぎたあたりでペースアップ。トップを行くフェラーリ458にプレッシャーをかけ始め、その差は9周目に1.8秒、12周目には1.3秒、13周目には0.8秒となる。その後自身のタイヤカス等の影響でその差は3秒程になったものの、星野選手はトップとの差を射程距離内に収めたまま周回を重ね21周目にピットイン。ここで吉本大樹にステアリングを託す。
するとステアリングを受けた吉本はアウトラップから見事なラップタイムを並べ、7周後にピットへ向かった#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458がピット作業を終えコースに戻ると吉本が前!見事事実上トップへの浮上を果たす事に。その後吉本は徐々に後続との差を広げていき、35周目の時点で2番手#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458との差は約10秒。チーム初優勝に向け星野選手と共に築いた盤石の態勢を確固たるものとしていく。しかしレースも終盤に近付いた54周目、ここでピットで戦況を見つめるチームにとって目を疑う光景がモニターから飛び込んでくる。
モニターに映し出されたのは何と500クラスの#38 LEXUSTEAM ZENT CERUMOとの接触でスピンを喫し、#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(平中克幸選手)にトップの座を奪われたtriple a vantage GT2の姿。この接触に関しては即座に#38 LEXUSTEAM ZENT CERUMOへペナルティーの裁定が出されたものの、これで失ったポジションが返ってくるわけではない。まさかの展開にピット内関係者は一瞬言葉を失う。しかしこの状況で全く諦めの色を見せなかったのはマシンをドライブしている吉本大樹本人であった。盤石の展開から一転、追う立場となった吉本は、ポジションを落とした後すぐにトップのマシンへの追撃を開始。その差を2周後には1.9秒差、そこからの3周で1秒差に、さらにその2周後には0.5秒差にまで縮めていく。そしてその吉本が#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(平中克幸選手)にアタックを仕掛けたのはレースも残り5周となったアドウッドコーナー。立ち上がりでピタリと背後に付けた吉本はスリップストリームから抜け出し、ヘアピンのブレーキングで#11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458に並びかける。吉本は昨年のFUJI SPRINT CUPでのトップ争いを演じた因縁の2選手が交錯したこのバトルを見事に制し、再度トップに浮上する事に成功する。
そしてその後吉本は危なげのないラップを刻みながら2番手以降とのギャップを広げ、いよいよ迎えた最終ラップ。GT参戦10戦目(FUJI SPRINT CUPを含む)で遂に迎えたトップチェッカーの瞬間が近付いてくる。しかしレースはチェッカーを受けるまで何が起こるか分からない。そんな緊張感の中、逸る気持ちを抑えながら手に汗を握り見つめるチームスタッフや星野選手の視線の先、最終コーナーに姿を見せたtriple a vantage GT2。マシンはそのままホームストレートを駆け抜け、この瞬間triple a vantage GT2は見事にSUPER GT SERIES初優勝を獲得。吉本大樹は「この借りは必ず岡山で返す」という富士でのコメント通り、最高の形で借りを返す事となった。
これでドライバーズランキングで3位、チームランキングでも3位に浮上したtriple a vantage GT2。次戦セパンラウンドは吉本大樹にとってGT優勝経験もあるサーキットであり、ここから次なる頂、「シリーズチャンピオン」への挑戦が始まる事となる。
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【吉本大樹コメント】
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最高の気分です!今日は本当に特別な一日になりました。富士のレースでマシンを壊してしまい、メカニックやスタッフの懸命の作業で岡山に間に合わせてもらいました。借りは結果でしか返せないと思っていたのでホッとしています。
正直、岡山では表彰台は狙いたいと思っていましたが、優勝に手が届くとは思っていませんでした。でもマシンのセットも回を重ねるごとに良くなり、ヨコハマタイヤもとくにレースシュミレーションでとても良い方向性を見せていたのでこれはいけるかも?!と思い始めたら、もう勝つことしか考えられなくなりました。
予選のQ1ではハード側のタイヤでアタックしたのですが、これが気温との関係でグリップを引き出す事ができず、正直突破ギリギリでした...。Q2は星野選手がバッチリとキメてくれてQF3へと駒が進みました。Q3はQ2で使ったユーズドタイヤではあるものの、ウォームアップの必要がないので心おきなく全開アタックが出来ました。チェッカーが振られた後、監督が「お前がトップや~!」(笑)って無線が入りましたが、まだチェッカーを受けていないマシンもあると分かっていたので「塗り替えるな!」と願っていましたが、残念ながら初ポールポジションはお預けとなりました。それでもフロントローは絶好のポジションですし、良い予選ができたと思います。
決勝は、金曜日からの走行で燃料を多く積んでもあまりバランスが変わらない事を確認していたので、ドライになった時点で全く心配はありませんでした。スタートを担当した一樹君(星野一樹選手)が履いているタイヤはQ2, Q3で使用したタイヤ。他のマシンも状況は同じですが、タイヤの垂れやタイヤカスと戦いながら11号車との距離を保ってくれたのが本当に大きかったです。また今回はピットストップもほぼ完ぺきだったと思います。一樹君からフロントタイヤの熱垂れが酷いと情報をもらっていたのでとにかくタイヤをいたわりつつ最初の数周は攻めました。トップに出てからは11号車との差をコントロールしつつ差を詰められてもギリギリまでタイヤを温存しておこうと思ってセーブしていたのですが、それが500との接触後の追い上げに利をもたらしたのだと思います。あの接触のおかげで勝てなくなってたら怒り狂っていたことでしょう(苦笑)
A SPEEDという新参チームはこれで有力チームの仲間入りが出来たのではないかと思います。チームA SPEED、初優勝おめでとう!!
高木オーナー、瀬口監督、伊藤エンジニア、メカニック・スタッフの皆、そして星野選手に感謝したいと思います。この一勝で気を緩ませることなくどんどん攻めたレースをします。皆さん、応援ありがとうございました!
エイチワイ・マネージメント有限会社

Andrea Caldarelli (C)GP3 Series Media Service
拡大します
KONDO RACINGの今シーズンのレギュラードライバーが決定しました。
21歳のイタリア人ドライバー、アンドレア・カルダレッリ選手で、昨年はイタリアF3に参戦しシリーズ3位。トヨタ/フェラーリのF1マシンをテストドライブした経験もある期待の若手ドライバーです。
以下、KONDO RACINGからの発表です。
KONDO RACINGの2011年全日本選手権フォーミュラ・ニッポンのレギュラードライバー決定。
東日本大震災に端を発した原子力発電所事故等の影響もあり、2011年のKONDO RACINGフォーミュラ・ニッポンのドライバーの発表が遅れましたことをお詫び申し上げます。
2011年、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン #3 KONDO RACINGのレギュラードライバーが決定しましたのでお知らせ致します。
昨年イタリア Formula 3に参戦しシリーズ3位、年間3勝の好成績を獲得した、アンドレア・カルダレッリをレギュラードライバーに抜擢し、2011年の全日本選手権フォーミュラ・ニッポンに参戦する事を発表致します。
■近藤 真彦監督のコメント
今シーズンのフォーミュラ・ニッポン、KONDO RACINGレギュラードライバーの発表が遅れましたことをまずお詫び致します。
これまで複数名の外国人ドライバーと接触し、今シーズンのチーム体制の協議を重ねた結果、このアンドレア選手の起用がBESTなものと判断し決定致しました。
アンドレア選手はまだ21歳と若く、今後が大いに期待出来る若手有望ドライバーです。
2007年から2009年までトヨタ・ヤング・ドライバー・プログラム(TDP)の一員としてフォーミュラ・ルノー、ユーロF3に参戦し、08年/09年にはトヨタF1のテストドライブも実施しています。
2010年はイタリアF3に参戦し、シリーズ3位の好成績を獲得。これによりフェラーリF1マシンのテストドライブも行いました。
この若手有望なドライバーを今回KONDO RACINGのレギュラードライバーとして抜擢しました。
まだ21歳と若いですが、ヨーロッパで実績をあげたアンドレア選手が一日も早くこのフォーミュラ・ニッポンのマシンに慣れ、今シーズンの台風の目になることを期待していますしその実力を備えた選手だと思っています。
最後にアンドレア・カルダレッリ選手をGP3の契約からリリースしてフォーミュラ・ニッポンへのチャレンジを実現させてくれたTech1チームならびに関係者に感謝しています。
■アンドレア カルダレッリ / Andrea Caldarelliプロフィールと主な戦績
○出身地:イタリア
○生年月日:1990年2月14日(21歳)
○主な戦績
2010年 イタリア Formula 3参戦 (シリーズ3位 3勝)
2009年 Formula 3ユーロシリーズ参戦 (シリーズ14位)
2008年 Formula Renault Eurocup参戦 (シリーズ3位)
2007年 Formula Renault Eurocup参戦
2006年 Formula Renault Italia Champioship参戦
2005年 Formula Azzurra 参戦
*2000年Karting Categoria Minikark 60ccにてレースデビュー
※カルダレッリ選手は、先日イスタンブールで行われたGP3開幕戦で第1レース2位、第2レースで5位に入賞している。
2011年2月14日
日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社
2011年 グローバルモータースポーツ体制を発表
(C) FIA-GT1/DPPI 拡大します
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス・ゴーン 以下、日産)及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(本社:東京都品川区南大井 社長:宮谷正一 以下、ニスモ)は、14日、2011年度のグローバルモータースポーツの活動概要を発表した。
日産は、クルマの楽しさと走る悦びをお客様に提供するために、モータースポーツ活動を事業の重要な一部と位置付け、本年も国内最高峰のチャンピオンシップであるSUPER GTシリーズGT500クラスをメインに取り組み、チャンピオン奪還を目指す。
また、昨年から開始されたFIA GT1世界選手権に「NISSAN GT-R」で参戦するプライベートチームに技術支援を行う。
さらに、若手ドライバー育成プログラムの実施や国内外のプライベートチームをサポートする活動を実施していく。
1. SUPER GT
■車両
R35型「NISSAN GT-R」にて、SUPER GTのGT500クラスに出場する。
参戦チームへの技術支援及び車両開発はニスモが行う。2011年型「NISSAN GT-R」は、以下の3点に重点を置いて開発を行った。
1.VRH34Aエンジンを改良し、より最適なトルク特性と出力向上の実現
2.ダウンフォース向上のためのボディ細部のデザインのリファイン
3.駆動系の信頼性の向上
■チーム体制
日産系チームとしては、NISMO、TEAM IMPUL、KONDO RACINGに加え、新たにMOLAが参戦し、計4台の「NISSAN GT-R」で同シリーズGT500クラスに出場する。日産系チームの総監督は引き続き柿元邦彦が務める。
| No. | エントラント | 監督 | ドライバー | 車両名 | タイヤメーカー |
| 23 |
NISMO |
鈴木 豊 |
本山 哲/ブノワ・トレルイエ |
MOTUL AUTECH GT-R |
ブリヂストン |
| 12 |
TEAM IMPUL |
星野一義 |
松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ |
カルソニックIMPUL GT-R |
ブリヂストン |
| 24 |
KONDO RACING |
近藤真彦 |
安田裕信/ビヨン・ビルドハイム |
TBA |
ヨコハマ |
| 46 |
MOLA |
大駅俊臣 |
柳田真孝/ロニー・クインタレッリ |
S-Road MOLA GT-R |
ミシュラン |
2. FIA GT1世界選手権
昨年に引き続き、FIA GT1世界選手権に参戦するプライベートチームに対し、ニスモが4台のR35型「NISSAN GT-R」を供給し、技術支援を行う。昨年1勝したSUMO POWER GTは引き続き参戦する。新たにJR MOTORSPORTS(JRM)がNISSAN GT-Rで参戦する。
■チーム体制 No. エントラント 監督 ドライバー
| No. | エントラント | 監督 | ドライバー |
| TBA |
SUMO POWER GT |
アンディ・バーンズ |
エンリケ・ベルノルディ(BRA)/リカルド・ゾンタ(BRA) |
| TBA |
TBA/TBA |
| TBA |
JR MOTORSPORTS |
ジェームズ・ラムゼイ |
ミハエル・クルム(DEU)/ルーカス・ルアー(DEU) |
| TBA |
ピーター・ダンブレック(GBR)/リチャード・ウェストブルック(GBR) |
■車両
FIA GT1の技術規則は公認制度に基づいている為、大幅な仕様変更は許されていないが、2011年仕様では空力の性能向上を目的にフロントバンパーの改良を行うとともに車両の軽量化を実施した。
3. ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム(NDDP)
世界で活躍できる若手ドライバー育成を目的とし、2006年に始まったフォーミューラーチャレンジ・ジャパン(FCJ)に日産自動車が本年も引き続き協賛する。
NDDPアドバンススカラシップ対象ドライバーのうち、2名は全日本F3選手権ナショナル(N)クラスに、1名はF3ユーロシリーズへの参戦をサポートする。また日産スカラシップドライバー3名についてFCJへの参戦サポートを行う。
佐藤 公哉 (C)Motorsports Forum 拡大します
■NDDPアドバンススカラシップ対象ドライバー:
全日本F3(Nクラス)参戦:千代勝正(23)、佐々木大樹(19) F3ユーロシリーズ参戦:佐藤公哉(21)
■NDDP FCJスカラシップ対象ドライバー:近藤翼(21)、朱戴維(20)、高星明誠(18)
4. カスタマープログラム
1.NISMO LMP2エンジン
2011年のACO LMP2規則に準拠したレース専用エンジン「NISSAN VK45DE」をILM(Intercontinental Le Mans Cup)、ルマン24時間レース、LMS(Le Mans Series)に参戦するカスタマーチームへ供給し、技術支援を行う。
2.NISSAN GT-R FIA GT3車両
ニスモではNISSAN GT-RのFIA GT3仕様車を開発中であり、2011年に欧州および日本のレース数戦にテスト参戦を行い、2012年からカスタマーチームに供給予定である。
3.フェアレディZ GT4車両
GT4 European CupにフェアレディZ(現地名370Z)で参戦するRJN Motorsportsにニスモが技術支援を行う。
4.スーパー耐久
スーパー耐久シリーズに参加するカスタマーチームにニスモが技術支援を行う。
「日産モータースポーツ」サイト
2011/01/14
Audi R8 が日本のレースに参戦します。Audi Sport(Audi AG直轄のモータースポーツ部門/本拠地: ドイツ、インゴルシュタット)がプライベート レーシングチームに販売するAudi R8 LMSを使用し、 静岡県富士市を本拠とするHitotsuyama Racingが、本年度のスーパー耐久シリーズST-Xクラスに参戦します。
ST-Xクラスはスーパー耐久シリーズに今年から新設されたカテゴリーで、FIA GT3レギュレーションに 準拠したFIA公認車両が参加できるクラスとなっています。今年のST-Xクラスはスーパー耐久シリーズ全10戦(ASIA Round含む)のうち、7戦に設置されます。
Audi R8 LMS
2009年、Audi Sportはルマン、DTM(ドイツ ツーリングカー選手権)に続き、新たなモータースポーツ カテゴリーとしてFIA GT3に参戦すべく、R8のクワトロシステム(四輪駆動方式)を後輪駆動に変更しFIA GT3レギュレーションに準拠させ、国内外のレースに参戦を計画しているプライベートチーム向けに開発したAudi R8 LMSをリリースしました。Audi R8 LMSは、世界各国76大会のGT選手権で合計23回の優勝と3つのチャンピオンシップを獲得しました。特に、世界でも過酷な「緑の地獄」と称されるニュルブルクリンク24時間レースでは、初参戦でGT3クラス優勝、総合順位2位の成績を残し、かつ参加した4台全てのAudi R8 LMSが完走するなど、初年度からその高い戦闘力が実証されました。
2010年からは、プライベートチームに対してAudi R8 LMSの供給が開始され、完璧なレーシングマシンを提供するために、Audi SportはFIA GT3レギュレーションへの対応を強化。数々の技術的改良を施した進化型Audi R8 LMSで、FIAホモロゲーションを取得しました。Audi R8 LMSは、この年開催されたニュルブルクリンク24時間レースにおいて、クラス優勝を成し遂げました。
Audi Sportの責任者、Dr. ウルリヒッヒは「新型の開発において、我々はサービス インターバルの延長と、メンテナンス性の向上に主眼を置いてきました。進化したAudi R8 LMSには、前シーズンにパートナーたちと得た教訓が注ぎ込まれています。プライベートチームに優れた信頼性と扱いやすさを提供することで、アウディ ブランドの高い品質基準を証明することができると確信しています」とコメントしました。
アウディ ジャパンは今回のAudi R8 LMSの参戦により、日本におけるアウディの持つ「スポーツ イメージ」がより強固なものとなることを期待しています。
<ご参考>
アウディ カスタマースポーツセンター
2010年4月にはアウディ カスタマースポーツセンターがオープンし、モータースポーツに参戦するカスタマーへのサポート体制が整いました。同時期にはアウディ カスタマー スポーツ プログラムも立ち上がり、ベルリン郊外の飛行場跡、グロースドリン専用サーキットにおいて、「Audi Sport Experience」としてサポートが始まりました。2011年からは、これまで主軸だったヨーロッパ市場に加え、アジア市場にでも販売強化を開始します。
Audi R8 LMSベースマシン仕様
エンジン: 90°V型 10気筒 5,200cc
最高出力: 500hp
最大トルク: 500Nm
トランスミッション: シーケンシャル6速ギヤボックス
タイヤサイズ: フロント:29/66-18 リア:31/71-18
車重: 1,300kg
Audi R8 LMS主な参戦レース(2010年)
24h Nürburgring(ドイツ)、24h Spa-Francorchamps(ベルギー), Belcar(ベルギー), ADAC GT Masters(ドイツ), Australian GT Championship(オーストラリア), Campeonato de Espana Iber GT(スペイン), Campeonato de Portugal de GT(ポルトガル), Campionato Italiano Gran Turismo(イタリア), Championnat de France GT(フランス), FIA GT3 European Championship(欧州各国), International GT Open(欧州各国), VLN enduarance championship(ドイツ)
スーパー耐久シリーズ2011 シリーズ日程表
Round Date Distance ST-X Circuit
Rd.1 2011/4/9-10 400km ○ ツインリンクもてぎ
Rd.2 2011/5/21-22 400km ○ スポーツランドSUGO
ASIA Round
2011/6/11-12 300km ○ Kore Int. Circuit(KOREA)
2011/6/25-26 200km ○ Ordos Int. Circuit(CHINA)
2011/7/2-3 200km ○ Beijing City Circuit(CHINA)
Rd.3 2011/7/23-24 4Hours ○ 富士スピードウェイ
Rd.4 2011/8/27-28 400km ○ 岡山国際サーキット
Rd.5 2011/9/17-18 400km 仙台ハイランドレースウェイ
Rd.6 2011/10/22-23 300km 鈴鹿サーキット
Rd.7 2011/11/25-26 50Lap×2 もてぎSuper Speed Way
Hitotsuyama Racing
静岡県富士市依田橋152-1に本拠を構える日本の純プライベート レーシングチーム。全日本ツーリングカー選手権、全日本GT選手権(現SUPER GT)、全日本スポーツカー耐久選手権などに長年にわたり参戦し、数々の勝利を収めています。
ノバ・エンジニアリング
Audi Sportと日本国内におけるサテライト契約を締結し、今後の車両購入、サポートの窓口を務めます。
ノバ・エンジニアリング株式会社
窓口責任者:中村 誠(ナカムラ マコト)
〒410-1308 静岡県駿東郡小山町大御神220-1
Tel : 0550-78-0329
E-Mail : nova-eng@mail.wbs.ne.jp
スーパー耐久シリーズ ST-Xクラス
スーパー耐久シリーズは、STOスーパー耐久機構が主催する、市販車を改造した車両によって行われる ツーリングカーレースです。同じく市販車を改造した車両のカテゴリにSUPER GTがありますが、SUPER GTがエンジンや車体等に大幅な改造が認められているのに対し、スーパー耐久シリーズは小規模の改造のみを認めるレギュレーションとなっています。
従来のST1、ST2、ST3、ST4、ST5クラスに加え、今年から新設されたクラスで、FIA GT3レギュレーションに準拠しています。また、プラチナドライバー(FIA F1選手権、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン、SUPER GT・GT500クラスの走行経験者等)のチーム登録を1名までと制限し、チームの均衡化を図るなど、新しい試みがなされています。
今年はASIA Roundを含む前半7戦が設定レースとなっています。
アウディジャパン・プレスリリース
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【JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP 2010】
13-15 November, 2010
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(C)triple a
SUPER GT Special Round
JAF-GP 富士スプリントカップ
シリーズ最終戦から3週間。最終戦もてぎで今年のシリーズランキングは決定した2010年スーパーGTシリーズだが、今年最後の戦いはJAF杯を賭けた今回のスペシャルラウンド「富士スプリントカップ」となる。シリーズでは第3戦でチーム初の表彰台を獲得する等、1戦ごとにその存在感を増していったtriple a Vantage GT2。今回のレースはシリーズランキングには関係しないものの、シーズン中のレースとは違いレース距離は100km、ドライバー交代を含むピットストップは一切無しという完全スプリントレース。まさに速さのみを追求する真っ向勝負となるだけに、チームや各ドライバーもここでは真のスピードを見せつけたいところ。開催地もチーム初表彰台を獲得した富士スピードウェイという事もあり、triple a Vantage GT2の走りに期待がかかる。
【金曜日】
公式練習 : 1 st / 1'43"660
公式予選 : 5 th / 1'43"731
グリッド : 5 th
【土曜日】
決勝レース1 : 13 th
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【公式練習】
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(C)triple a
天候:晴|コース:ドライ|気温/路面温度 開始時:15℃/20℃ 終了時:16℃/24℃
吉本大樹が好発進。公式練習でトップタイムをマーク!
通常のシリーズ戦では土曜日に公式練習&公式予選が行われ、日曜日に2人のドライバーがレースの途中で交代する耐久レーススタイルで争われるスーパーGTシリーズであるが、今回はレース距離にして約100kmのスプリントレースが土曜日、日曜日に1戦ずつ行われ、その各レースを2人のドライバーが1回ずつ戦う変則スケジュール。予選も通常の2ドライバーでの共同作業ではなく、金曜日に各ドライバーが別セッションでそれぞれアタックを行う事となる。
迎えた初日の金曜日。シーズン最後のビッグレースを迎えたこの日の富士スピードウェイは早朝から青空が拡がる好天に恵まれ、若干風の冷たさは感じられたものの、空からは穏やかな日差しが降り注ぎ路面は完全なドライコンディション。まさに絶好のレース日和となった。そんなコンディションの中、公式予選を前に行われた公式練習セッションは、10時30分~11時20分までの50分間、全時間帯GT500&300両クラスの混走で行われた。
ここでまず素晴らしい走りを見せたのが吉本大樹。土曜日の決勝レース1への出走となる吉本は、予定通り10時30分からセッションが開始されると早々にピットを後にコースイン。アタックへと向かう。するとまずアタック計測1周目に1'44"251をマーク、この時点でのトップタイムを叩き出すと、そのまま更にペースアップ。続く計測2周目には1'43"859までタイムを削り、タイミングモニター最上段に名前を刻んだままピットへと戻ってくる。その後ピットでの作業を終えNEWタイヤで再度コースに向かった吉本大樹。すると吉本はこのアタックでも素晴らしいタイムを刻んで見せる。2周のウォームアップラップから迎えたアタック1周目。まずはここで自身がマークしたトップタイムを0.2秒短縮する1'43"690でコントロールラインを通過すると、そのまま切れ味鋭く1コーナーへと侵入、連続アタックに突入していく。
吉本はここから勢いをそのままに第1、第2セクターを駆け抜けると、最終のテクニカルセクションとなる第3セクターも見事なセクタータイムをマーク。マシン特性的にはストレートスピードに注目が集まりがちなVantage GT2であるが、全てのセクションでバランスのとれたタイムを刻み叩き出したベストタイムは1'43"660。「(5月に富士で行われた)第3戦のセットをベースに、これまで戦って得たデータで改良を加えた」というマシンで見事堂々のトップタイムをマーク、予選に大きな期待を抱かせこのセッションを終了する事となった。
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【公式予選】
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(C)triple a
天候:晴|コース:ドライ|気温/路面温度 開始時18℃/25℃ 終了時16℃/24℃
吉本大樹、午前中からのコンディション変化が影響し予選は5番手
今回のレースは通常のシリーズ戦とは異なり、土曜日に第1レース、日曜日に第2レースが行われるが、それぞれのレースは各ドライバーが一人ずつ単独でのレースとなるため、予選はそれぞれのグリッドを決めるために、各ドライバーが20分ずつの別セッションでアタックするスタイルとなった公式予選。
午前中の公式練習セッションは見事トップタイムで終えた吉本大樹。当然この公式予選には決勝のポールポジション獲得を目論み挑む事となった。その吉本はセッション開始からしばらくしてコースイン、アタックラップへと向かっていく。すると計測3周目、吉本は第1セクターを23秒0、第2セクターも31秒台で通過、この時点でのトップタイムをマークするかに思われた。ところが最後の第3セクターでタイムが伸びず、翌周にアタックを持ち越すことに。しかし翌周も第1セクターこそベストタイムとなる22秒台で駆け抜けたものの、第2セクターでスピードに乗れず。ここまできちんとアタックを出来ていない吉本はセッション残り6分となったこの時点で19番手。好調であった午前中の公式練習セッションから一転、難しい戦いを強いられる展開となっていく。
それでも吉本は続く計測で第1セクターを23秒0、第2セクターを32秒0で通過、共にセクター毎のベストタイムではなかったものの、最後の第3セクターを48秒6でまとめ、ようやくタイミングモニター上位の3番手に着ける事に成功する。ここからさらにタイムアップを目指した吉本大樹。しかし午前中から風向きを含めたコンディションが変化した事も影響しその後はタイムを伸ばす事が出来ず。逆にセッション終盤にタイムを伸ばしてきた2台にタイムを更新され、最終的にこの予選を5番手で終える事となった。
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【決勝】
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(C)triple a
天候:曇|コース:ドライ|気温/路面温度 開始時15℃/18℃ 終了時15℃/18℃
吉本大樹、トップ快走&見事なバトルで観客を魅了
金曜日に行われた公式予選の結果、自身が出走する決勝レース1を5番手からスタートする事となった吉本大樹。そのGT300クラス第1レースはスケジュール通りの土曜日14時にフォーメーションラップがスタート。上空には薄雲が広がっていたものの、幸い雨が落ちる事もなく、路面コンディションはドライの状態でスタートの時を迎える事となった。
予選、決勝共に、シーズン中とは異なるスタイルが多く取り入れられた今回のレース。その中でも「普段は見る事の出来ないシーン」として注目されていたのが「決勝スタンディングスタート」である。シーズンで通常行われているローリングスタートとは趣の違う緊張感に包まれたグリッド上には、フォーメーションラップを終えた各マシンが一旦グリッドに整列しスタンバイ。レッドシグナルの点灯と共に各マシンのエンジン音が急速に高まっていき、スタンドに詰めかけた2万人以上の観客が固唾を飲んで見守る中全てのレッドシグナルが消灯。この瞬間、22周に渡る決勝第1レースの戦いの火蓋が切って落とされた。
(C)triple a
このスタートで素晴らしい動き出しを見せたのが吉本大樹。GP2やフォーミュラニッポンで見せてきたロケットスタートは今だ健在、スタートから第1コーナーまでの距離が短いここ富士スピードウェイながら、その短い区間で一気に2台をパス、3番手で第1コーナーへと切り込んでいく。吉本は混戦の中ヘアピンで1つポジションを落としたものの、ここは落ち着いてその後のポジションをキープ、まずは4番手で2周目へと入っていく。するとここからが吉本劇場の幕開けとなる。ストレートから前のマシンとの距離を計っていった吉本は、第1、第2コーナーの先、コカコーラコーナーのアウト側からという難しいラインでNo.46 アップスタートMOLA Z(阿部翼選手)をパス、まず3番手のポジションを取り戻すと、続く3周目にはまたしても同じコーナーで、今度は予選トップタイムをマークしていたNo.43 ARTA Garaiya(高木真一選手)に仕掛けていく。
サイドバイサイドの手に汗握る攻防にスタンドからも大歓声が上がる中、吉本はここでも見事なオーバーテイクを決めこれで2番手にポジションアップ。ここからさらにペースを上げると、この時点でただ一人1分44秒台のラップタイムを並べトップのNo.74 COROLLA Axio apr GT(国本雄資選手)との差を詰めていく。そして迎えた10周目、「レース序盤からオーバーステアがきつくてタイヤが傷むのが早かった」という吉本であったが、それを全く感じさせないスピードでNo.74 国本選手の背後に近づいていくと、最終テクニカルセクションでは完全なテール・トゥ・ノーズ状態に。さらに最終コーナー立ち上がりからスピードに乗ったtriple a Vantage GT2はNo.74 国本選手のスリップストリームに入り込み、続く11周目の1コーナー手前でイン側のラインへ。この完璧なアタックにはNo.74 国本選手も抵抗できず、吉本はこれで遂にトップに浮上、スタンドからの大歓声を背にチェッカーを目指していく。
しかし、このころにはすでにタイヤのライフからペースが上がらなくなってしまっていた吉本大樹。苦しい状況を感じさせない完璧なオーバーテイクでトップには立ったものの、今度は数周に渡りNo.74 国本選手のアタックを受け続ける展開になってくる。それでも今度は経験の差を感じさせるライン取りを見せ、ペースで上回るNo.74 国本選手を巧みにブロック。スピードだけでなく巧さも如何なく発揮しながらトップのポジションを守り周回を重ねていく。ところがレースも終盤に近付いてきた17周目、後続の集団を抜け出してきたダンロップタイヤユーザーのNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(平中克幸選手)がトップの2台に追いついた事でレースが大きく動き出す。
(C)triple a
18周目にNo.74 国本選手を交わしたNo.11 平中選手が吉本大樹の背後に忍び寄ってきたのは19周目。それでも吉本はここでも見事なライン取りを見せ、タイヤと路面のマッチングから全くペースの落ちないNo.11 平中選手を抑え込んでいく。しかし迎えた20周目、「もうタイヤが限界に達していた」という吉本は平中選手と1コーナーの侵入からサイドバイサイドに。そして次のコカコーラコーナー手前でNo.11 平中選手のアタックを受ける。レース後には「あそこで押さえていてもどこかで抜かれていたかもしれない。今日のダンロップは強かった(吉本大樹)」とコメントを残した場面であったものの、吉本も簡単には譲らない。するとここで平中選手の右フロントがわずかに吉本の左リアに接触、さらにこの接触で吉本の姿勢が乱れ両者は再度接触。それでも2台はこの極限状態でマシンをコントロール、すぐさま体制を整え無傷でコース上に留まり続く100Rへと入っていく。結果的に吉本はここでポジションを落とす事になったものの、この2台の争いにはスタンドからも「まさに「4輪格闘技」の代名詞を公言するGTレースに相応しいバトル」という声と共に大歓声が湧き上がった。
さらにレースはこれで終わらない。残り3周、ポジション2番手の吉本に今度は再度No.74 国本選手がアタックを仕掛けてくる。それでも吉本はここから巧みなライン取りを続けながら付けいる隙を与えず、最後はNo.74 国本選手に「ミスを誘ってはみましたが、吉本さんもすごいうまくて、ムリでした。」と言わせる走りでポジションを死守。バトルに次ぐバトルが展開された22周の激戦を戦い抜き、最後は2番手のポジションでチェッカーを潜り抜ける事となった。
しかしレース終了後、吉本大樹にはまさかの結果が待っていた。20周目の平中選手との接触がペナルティー対象とされ、何と吉本のみにレース結果に30秒のタイム加算が言い渡される。さすがにこのジャッジにはチームも納得できずすぐさま抗議の為にコントロールタワーへ向かう。しかし一度出された判定に抗議は受け入れられず。吉本大樹の魅せた素晴らしいレースがリザルトに反映される事はなく、正式結果は13位という結果でレースを終える事となった。
これで今季の全レース日程を終えたtriple a Vantage GT2&A Speed。参戦1年目ながらフリー走行を含めた公式セッションで度々トップタイムを記録、第3戦富士ラウンドでは表彰台も獲得する等、新規参戦チームとしては目覚ましい活躍を見せてきた。さらに今回の富士スプリントカップで見せた快走でA SPEEDにとって来季以降の更なる活躍を期待させるに十分なインパクトを残す一年となった。
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【吉本大樹コメント】
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スプリントレースはやはり楽しいですね。非常に楽しめたし、ファンの皆さんにとっても普段とは違うレースを見れて楽しんで頂けたのではないかと思います。
フリー走行は路面状況がよくありませんでしたが、グリップ力は悪いながらも我々は非常に順調でトップタイムで終える事ができました。でもこの時の風向きを全く頭にいれずにマシンバランスをコメントしてしまった事で、予選のセットで少しミスをしてしまいました。それでも5番手からのスタートは十分に狙える位置だと思っていたので決勝は絶対に勝ちにいくつもりでした。
スタートはマシンの特性でもあるトルクも味方して1コーナーまでに2台かわす事ができました。ヘアピンで阿部に抜かれてから次のコカコーラまでの間に3回も接触しながら、すぐにポジションを3位に戻す事が出来たのですが、最初からオーバーステアが酷かった為、終盤にはタイヤが厳しくなることが予想できたので序盤に全開プッシュしました。やはりトップに立った頃にはリアタイヤがきつくなってその後はポジションを守る事でいっぱいでしたが、守りきれる展開でした。予想していなかった11号車が来るまでは...。
平中が凄い勢いで追い付いてくるのが見えたので絶対にバトルになると覚悟していました。こちらはタイヤが厳しくなってきている状態で、逆に平中のダンロップはかなりイケてる状態なのは間違いなかったので、いずれにしてもどこかで抜かれていたと思います。加速はこちらの方が速いんですが、中間からの伸びが平中(11号車)の方が速くて1コーナーで並ばれてしまいました。お互いフェアなプレーでしたが、コカコーラまでの間で少し押されてふらついた後に再度接触しポジションを落としてしまいました。大きな衝撃でしたしお互い危ないシーンではありましたが、どちらも飛び出す事なくレースを続行させました。ここでポジションを落としてしまい、それ以上はポジションを落とせないので3番手を走る国本(74号車)をいやらしくブロックしてなんとか2位のままチェッカーを受けました。
その後のペナルティーの判定には本当に驚きました。すぐにコントロールタワーへ行きましたが、確かに映像を見ると僕が寄せているように見えます。が、まずそこで寄せる必要も無いし、僕はそんなことはしません。最初の接触でふらついたのが原因で再度接触してしまっているのに、「ステアリングを切りこんでぶつけに行っている様に見える」とのことで、何の反論も受け入れられないまま正式結果を出されてしまいました。未だに納得できていません。まずカメラの位置が僕にとっては不利だったと思います。放送をスローで確認してみるとどちらの方が切りこんできているかよく分かります。別に平中を責め立てている訳ではありません。最初の接触でお互いがふらついたんでしょうから。しかし、最後の接触の原因はそもそもどこにあるのかという部分を無視してペナルティーが出された事は非常に残念です。これがカメラの位置の問題で運が無かったというのであればそれまでですが、客観的に見てもペナルティーが出されるレベルでは無いと思うし、故意にやった訳でも自らが引き起こしたことでもないことに対して危険とみなされた事は心外です。そもそも四輪格闘技って何なんでしょう?面白いレース展開だったと思うんですけどね。本当に残念でした。
でも自分やチームのパフォーマンスには非常に満足しています。解ってくれる人にだけ解ってもらえたらそれで十分です。賞金でスタッフを食事に誘う事はできなくなってしまいましたが(苦笑)、2010年最後のレースはめちゃめちゃ楽しめました。
今期も応援してくださった各スポンサー様、ファンの皆様、2010年初参戦のA SPEEDを応援して下さった全ての皆さん、そして一年間一緒に戦った松田さんとチームの皆、本当にありがとうございました!これに懲りず来季以降も引き続き魅せるレースをしていきたいと思います!!
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(C)アンリミテッド
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【2010年スーパーGTシリーズ最終戦(もてぎ)】
23-24 October, 2010
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2010年スーパーGTシリーズ最終戦
台風被害で第7戦が中止になったため1戦減って全7戦となった2010年スーパーGTシリーズ。その最終戦の舞台となるのは栃木県に位置するツインリンクもてぎ。今回のレースはオーバーテイクが難しいとされるツインリンクもてぎが舞台だが、ウェイトハンデは0kg。まさに各陣営全力での真っ向勝負となる。さらにレース距離は通常のSUPER GTのレース距離よりもやや短い250km。それだけにワンミスが致命傷となることも考えられる。この真っ向勝負の1戦をtriple a Vantage GT2はどう戦うか。見逃せない1戦となる。
【Result】【土曜日】
公式練習1回目 : 12 th / 1'56"452
公式予選1回目 : 1 st / 1'56"346
公式予選(Q1) : 16 th / 1'56"368
公式予選(Q2) : 1 st / 1'54"381
公式予選(Q3) : 9 th / 2'14"120
グリッド : 9 th
【Result】【日曜日】
フリー走行 : 2 nd / 1'56"499
決勝 : 23 th (Driver's Point : 0 pt / Team's Point : 0 pt)
シリーズランキング : 14 th (11 pt) / Team's Ranking : 15 th (20 pt)
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【公式練習、予選】
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【公式練習】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時10℃/19℃ 終了時20℃/25℃
【公式予選1回目】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時19℃/22℃ 終了時22℃/25℃
【ノックダウン予選】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時20℃/22℃ 終了時19℃/21℃
triple a Vantage GT2、予選1回目とQ2でトップタイムをマーク
3月に開幕したスーパーGT 2010年シリーズは7ヶ月に渡る激闘を経ていよいよ最終戦を迎える事となった。マシン特性的には今回のもてぎよりも得意と目された第7戦富士が台風被害の影響で中止となった事はtriple a Vantage GT2にとってポイント獲得のチャンスが減ってしまったという意味で痛手ともなったものの、チーム、ドライバーは気持ちを新たに、ウェイトハンディが0kgとなり真っ向勝負となる今回のレースでの「初優勝」を狙いサーキットへとやってきた。そして迎えた土曜日公式練習セッション。
このセッションでまずステアリングを握ったのは松田選手。その松田選手はコースインからマシンのチェックを行いながら徐々にペースアップ。まずは計測3周目に1'57"117のタイムをマークする。そしてその後吉本大樹にバトンタッチ。その吉本はピットインアウトを繰返しながらマシンセットを煮詰めていき1'56"452までタイムアップ。しかし「セットが決まってこなかった」と、この後でのタイムアップはならず。このセッションを12番手で終える事となった。
しかし午後に入り行われた公式予選1回目。公式練習からのインターバルでマシンセットを変更してきたtriple a Vantage GT2は午前中から大きくステップアップした走りを見せる事となる。まずマシンに乗り込んだのは松田選手。この公式予選1回目はこの後に行われるノックダウン予選に進む為の基準タイムをクリアする事がまず第一の目的となる為、松田選手は無理をする事無く1'57"498をマークしたところでピットイン、吉本大樹とドライバーチェンジを行う。するとその吉本は計測2周目に1分56秒台に乗せる1'56"992をマーク。更に翌々周には1'56"346までタイムアップ。「他もまだまだタイムアップの余地は残して走っているから・・・」とは言うものの、見事このセッションをトップでクリアする事となった。
そしてそこから1時間弱のインターバルで迎えたノックダウン予選。、まず最初のQ3に挑んだのは松田選手。その松田選手は計測3周目に1'56"368をマーク、4周目でのタイムアップはならなかったものの、16番手でQ2進出を決める。するとこの後Q2に出走した吉本大樹が公式予選1回目に続き驚きのタイムを叩き出して見せる。わずかに7分間のセッション、ワンチャンスを物にしなければならない緊張のアタックラップで何と1'54"381のトップタイムをマーク。1周のみのアタックでまさにスーパーラップを決め、トップでQ3へと進出を果たす事となった。その後最後のQ3は再び松田選手がステアリングを握ったが「タイヤを温存するために」アタックは行わなかったtriple a Vantage GT2。翌日の決勝は優勝に向けた作戦を携え9番グリッドからスタートを切る事となった。
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【決勝】
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天候:曇 | コース:ドライ | 気温19℃ | 路面温度21℃
triple a Vantage GT2、速さはアピールも最後は無念のギアトラブル
前日の予選では公式予選1回目とQ2でトップタイムをマークする等、見事な走りを見せたtriple a Vantage GT2。そのtriple a Vantage GT2はこの日朝に行われたフリー走行でも2番手タイムをマーク。Q3でタイヤを温存した為スタートは9番手からながら、決勝スタート前からその存在に大きな注目が集まった。
この日のもてぎはコースコンディションはドライながら上空は曇空。それでも各陣営の今シーズンの集大成がぶつかり合う最終戦には、この日だけで3万2千人、前日からの延では4万5千人もの観客が詰めかけ、まさに日本最高峰のレースイベントに相応しい盛り上がりの中でスタートの時を迎える事となった。その決勝レースは14時ちょうどにフォーメーションラップがスタート。2列縦隊に並んだ24台のGT300マシンが最終コーナーに姿を見せると、ホームストレート上ではローリングからのスタートを知らせるグリーンシグナルが点灯。大歓声の中、今シーズン最後の雌雄を決する250kmの戦いが始まった。
このスタートでtriple a Vantage GT2のステアリングを握ったのは松田選手。この日のtriple a Vantage GT2の作戦は、「集団での走行を避け早めのピットストップ~クリアラップでプッシュしポジションアップを狙う」というもの。しかし燃料を多く積んだ状態の序盤戦、マシンを操る松田選手からは「アンダーステアがキツイ。バイブレーションも出ている」との無線が。それでも松田選手は大きくポジションを落とすことなく周回を重ねると、出走全車の先陣を切って15周目に作戦通り早めのピットイン。吉本大樹に最後のレースを託していく。
その吉本は停止時間を少しでも短縮する為にアンダーステアが強い事は理解しつつもタイヤはリアの2本のみを交換しピットアウト、すぐさまプッシュを開始する。ここからは他のマシンがピットに入り始めるまでにその差を削り、更にプラスのマージンを稼がなければならない時間帯。ところがマシンの挙動はアンダーステアとフロントタイヤから出るバイブレーションが強いうえ、リアタイヤのみを交換した事も影響しアンダーステアが更に顕著に表れてくる事に。それでも吉本はわざとリアタイヤを消耗させる走り方をする等マシンバランスの修正を試みながらも好ペースを維持。スタートからの数周で2番手を走行したマシンのペースが上がらずその間にトップのマシンは逃げてしまっていたものの、この時点で自力での単独2番手浮上が見える位置でレースを展開していく。
ここまで最終戦での有終の美を飾るべく積極的なレース運びでポジションアップを狙ってきたtriple a Vantage GT2。ところがその直後、吉本から「6速が無くなった」との無線連絡が...。それでも「それ以外は使える。このまま走り続けてもいいですか?」との問いにチームは最後まで諦めない姿勢を崩さず、吉本に引き続きGOサインを出した。6速のギアが無くなり1速~5速のみでの走行を強いられることになってしまった吉本であったが、あきらめる事無く自らの知恵と経験を駆使しながら手負いのマシンで周回を重ね、何とこの状況の中、6速が無いとは思えないタイムで周回を重ね、レース終盤の42周目時点で6番手に付ける意地の走りを披露する。
ところがチェッカーまで残り6周となった43周目。満身創痍の状態ながら5番手のすぐ背後まで迫ってきたところで、遂にギアが悲鳴を上げマシンストップ。最終的に規定周回数は周回していた為、結果上は23位完走というリザルトで2010年最終戦を終える事となった。
これで11月の富士特別戦を除く全てのシリーズ戦日程が終了した2010年のスーパーGTシリーズ。チームとしてのデビューシーズンながら第3戦富士では初の表彰台を獲得、その他にも幾度となく要所で光る走りを見せ、世界でも最高レベルと評されるGTシリーズにおいて確かな存在感を刻みこんだtriple a Vantage GT2。この活躍は11月の富士特別戦でも発揮される事が期待される。
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【吉本大樹コメント】
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富士がキャンセルになってしまったことで、我々には余裕がありませんでした。チャンピオンシップにはかかわっていませんでしたが、第3戦以降表彰台に乗っていなかったし、第3戦以上の結果が欲しかった。そして今回のレースはその可能性がありました。短い距離のレースで、我々のマシンの様な燃費の悪いマシンは不利ですが、ストラテジーとチームの持つパフォーマンスでそれを埋める事ができると思っていました。
土曜日のフリー走行では思った以上にマシンがキマっていなかったんですが、予選へ向けて幾度もセッティングの変更を行い、結果的に凄く良いマシンが仕上がり、同日に2度のセッショントップタイムを出す事が出来ました。決勝に向けたセッティングも良い具合に進んだんですが、実際の決勝ではコンディションの変化が影響したのか、アンダーステアが酷くなってしまいました。松田さんはアンダーと戦いながら2番手の団子のままバトンを渡してくれました。バイブレーションが出ている事も報告はしてくれていたのですが、「勝負」をする意味ではフロントタイヤを変える事は頭にありませんでした。実際、変えなかった事は正解だったと思います。ただ、朝のフリー走行でもっと決勝のコンディションを見据えたセッティングが出来ていたら良かったのに...ということだけです。自分の判断が甘くて良いバランスで決勝を迎えることができなかった。それでも、自分の中に掲げていたペースよりは大幅に遅いラップながら徐々に前との差を縮めながらポジションアップしていけましたが、途中で6速が無くなったり、色々ありました。最終的にはギアが1速でスタックしてしまいレースを終えました。5速でスタックしていたらなんとか完走は出来たんですけどね...。でもしかたがない。皆やりきったレースだから悔い無しです!
本当にあっという間のシーズンでした。よく考えたら全日本GT選手権、及びSuper GTで1シーズンを戦ったのは今期が初めてです。初参戦のチームでVantageを操る事ができ、チーム皆で喜びや悲しみを分かち合う事ができ、非常に内容の濃いシーズンでした。
残るノンタイトルのJAF戦では普段のSuper GTとは全く違うレース展開になるでしょうが、とにかく勝ちたいので「勝利」の二文字にこだわって立ち向かいたいと思います。賞金ガッポリ獲ってチームメンバーをご馳走に連れて行きたいです!!
まずは2010 Super GTでtriple a Vantage GT2を応援して下さった皆さん、ありがとうございました。そして来月の富士特別戦は今年最後の戦いの地。皆さん応援宜しくお願いします!

■スーパーGTシリーズ公式サイト http://www.supergt.net/jp/
■A speed http://www.aspeed.co.jp/
■A speedブログ http://ameblo.jp/a-speed/
10月26日、日本ツーリングカー選手権(JTCC)の発表記者会見が東京のUDXシアターで行われ、2012年からのシリーズスタートが正式に発表された。1998年に幕を閉じたJTCCは14年のブランクを経て復活することになった。
発表会はコンコルド・マネージメントと日本の広告代理店アサツーDK(ADK)により行われ、FIA WTCC代表のジョナソン・アシュマンと同プロモーターのマルチェロ・ロッティの両氏も出席し、FIA S2000の技術規定による新シリーズのコンセプトについてのスピーチを行った。
ジョナソン・アシュマン:「FIAと日本のメーカーとの関係は常に良好だった。JTCCはこの協力関係を高めることを助けることになるだろう。そして、メーカーが近い将来に評価することができるプラットホームを提供することになる」
マルチェロ・ロッティ:「今回コンコルドとADKが日本でのツーリングカーレースを復活させ、技術的な規則面においてFIAによって示される方式を採用することをとても喜ばしく思う。特に1.6リッターのターボエンジンへの急進的な革新を近く見られることを楽し
みにしている」
コンコルド・マネージメント代表の水野雅男:「現在、日本のモータースポーツ界には閉塞した状況がある。JTCCの再出発は、将来に向けての新たなフィロソフィーを作り上げることになるだろう」
会見には中国のツーリングカー選手権(CTCC)主催者のXia Qing氏も出席し、JTCCとCTCCはイベント開催について協力して行っていくことが確認された。
2012年に行われる6レースのうち、今回以下の5つのコースでの開催が発表された。
富士スピードウェイ
スポーツランド菅生
岡山国際サーキット
オートポリス
マカオ
ただし、現在までのところ日本のメーカーでJTCCへの参戦を表明しているところはない。
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【2010年スーパーGTシリーズ第6戦(鈴鹿)】
21-22 August, 2010
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スーパーGT真夏の祭典、第6戦ポッカ700km

今年で39回目の開催となり、鈴鹿で行われる夏の風物詩としても定着した伝統の一戦、ポッカ700km。スタートからチェッカーまでの道のりは約4時間という長丁場、そして夏の猛暑。毎年様々なドラマを生んできた過酷な一戦は、まさにシリーズの天王山となる。第3戦富士での初表彰台獲得以降、決勝でのレースペースで光る走りを見せてきたtriple a Vantage GT2だが、第4戦、第5戦ではその速さを結果に結び付ける事が出来なかっただけに、この鈴鹿での巻き返しが期待される。
【Result】【土曜日】
公式練習1回目 : 4 th / 2'09"569
公式予選1回目 : 20 th / 2'11"417
公式予選(Q1) : 18 th / 2'10"341
公式予選(Q2) : DNS
公式予選(Q3) : DNS
グリッド : 18 th
フリー走行(夜間) : 11 th / 2'11"270
【Result】【日曜日】
フリー走行 :10 th / 2'10"853
決勝 : DNF (Driver's Point : 0 pt / Team's Point : 0 pt)
シリーズランキング : 14 th (11 pt) / Team's Ranking : 13 th (19 pt)
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【公式練習、予選】
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【公式練習】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時:31℃/36℃ 終了時:32℃/44℃
【予選1回目】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時 32℃/47℃ 終了時 33℃/47℃
【ノックダウン】 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時 34℃/47℃ 終了時 35℃/46℃
triple a Vantage GT2、公式練習は4番手タイムを出すも
予選はQ1通過ならず18番手
毎年8月に開催され、鈴鹿真夏の風物詩としても定着しているポッカ700km。レース距離の長さもさることながら、1年のうちで最も暑くなる時期での開催ということもあり、その苛酷さからこれまでにも様々なドラマを生んできたレースである。今シーズンからスーパーGTに参戦を開始したtriple a Vantage GT2にとっては初挑戦となるが、吉本大樹、松田選手、さらには今回助っ人としてチームに加入した藤井選手という経験豊富な3ドライバーを擁しての挑戦ということもあり、周囲からは高い期待を受けながら初日の公式練習を迎える事となった。
空には真夏の青空が広がり、走行が開始された9時55分にはすでに気温30℃を超えていたこの日の鈴鹿サーキット。このセッションで最初にステアリングを握ったのは吉本大樹。その吉本は、まず確認やブレーキ焼きを行う為のスロー走行から徐々にペースアップ。そしてコースインから4周目、最初のアタックラップでいきなり2分9秒台に乗せる2'09"596をマーク。まずは2番手につけ上々の滑り出しを見せる。吉本は続くラップでも立て続けに2分9秒台をマークし、その後8周目にピットイン。ここで松田選手とドライバーチェンジを行う。そしてその松田選手はそのまま5周の計測を行いピットイン、今度は今回の助っ人、藤井選手にステアリングを渡す。これがtriple a Vantage GT2初ドライブとなる藤井選手は、まずは4周の計測を行いピットイン。これでまずは3人がそれぞれマシンに乗り込んだtriple a Vantage GT2は、その後も3ドライバーが順次マシンに乗り込みセットアップを進めるべく走行を重ねて行く。最終的に2回の赤旗中断を挟んだこのセッション。セッション終盤に差し掛かるところでタイムアップを果たしたマシンがいた為、triple a Vantage GT2の最終的な順位は4番手となったものの、過酷な戦いが予想される今回のレースの出だしとしてはまずまずのポジションでこのセッションを終了する事となった。
その後昼のピットウォークを挟み迎えた公式予選1回目。このセッションは、各ドライバーが次の公式予選に進む為の基準タイムをクリアすることがメインの目的となるが、triple a Vantage GT2の3ドライバーは松田選手→吉本大樹→藤井選手の順にユーズドタイヤで計測を行い、共にピットアウト後すぐに2分11秒台のタイムをマーク、危なげなく基準タイムをクリアし、続いて行われるノックダウン予選に挑む事となった。
迎えたノックダウン方式の公式予選Q1セッション。このQ1セッションでマシンに乗り込んだのは藤井選手。その藤井選手はこの日午前中の数周がtriple a Vantage GT2初ドライブ、当然NEWタイヤでのアタックは初めてという状況でコースイン。まずは計測2周目に2分10秒台に乗せる2'10"724をマークするがコンマ3秒足りない。しかし翌周には2'10"341までタイムを伸ばし、Q1突破ギリギリの16番手へ躍り出る。ところが「このマシンはNEWタイヤを履いた時のフィーリングの変化が大きい(吉本大樹)」事もあってか、マシンのアンダーステアに苦しんだ藤井選手はここからタイムを伸ばす事が出来ない。それでもそのままQ2進出の期待は持たれたものの、最後の最後、チェッカーと同時にタイムを伸ばしたマシンがいたためtriple a Vantage GT2の最終順位は18番手となりQ2進出はならず。翌日の決勝は18番グリッドからスタートを切る事となった。
※18時30分から行われた夜間走行セッションは藤井選手と吉本大樹が走行、2'11"270の11番手タイムをマークした。ところが翌日に向けたセットアップに専念したいチームの思いとは裏腹に、このセッションで藤井、吉本の両ドライバーがギアボックスへの違和感を訴える。チームクルーはギアボックスのリペアの為、翌朝4時まで作業を行うこととなってしまった。
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【決勝】
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天候:晴|コース:ドライ|気温36℃|路面温度48℃
triple a Vantage GT2、序盤で見事な追い上げを見せるも
ドライブシャフトの破損で無念のリタイア
前日に引き続き真夏の酷暑に見舞われた鈴鹿サーキット。さらに今年も延べ5万8千人の観客が観戦に訪れた熱気も重なり、スーパーGT第6戦決勝は日本最大のレースイベントの名に恥じない盛り上がりの中で行われる事となった。
この日朝に行われたフリー走行では前日に出ていたギアのトラブルも解消され10番手タイムをマークしたtriple a Vantage GT2。ピット内にもトラブルが解消された事で勢いを取り戻してきた雰囲気が漂い始める。さらにここ数戦、決勝のレースペースでは常にトップと遜色のないスピードを見せてきた事もあり、後方からのスタートとは思えない期待感に包まれスタートの時を迎える事となった。その大きな期待感を背にスターティンググリッドに着いたのは吉本大樹。スタートまでのグリッドウォークの時間帯はリラックスした一面も覗かせつつ、その表情はスタートが近づくに連れ「追い上げを期する決意」が感じられるものになっていく。そして迎えた注目のスタート。
時刻は酷暑を避ける15時スタートだったものの、気温は36℃、路面温度も48℃というコンディション。決勝はサバイバルレースになる事も予想された。するとその第1スティントで吉本大樹が魅せた。18番グリッドから切ったスタートで、まずは1コーナーで1台をパス、その後も混戦のオープニングラップを絶妙のポジション取りで切り抜け16番手で2周目に突入すると、2周目に15番手、3周目~7周目にかけて11番手までポジションアップ、そのままハイペースを保ち周回を重ね、10周目に10番手、12周目9番手、そして15周目には8番手にまでポジションを上げてくる。さらに勢いの止まらない吉本は、この時間帯でのトップタイムに相当するラップタイムを刻みながら走行、モニター上の#66表示は16周目に7番手、19周目に5番手、ルーティーンのピットストップを目前に控えた23周目には、他チームのルーティーンストップのタイミングの関係もあったものの、トップから10秒差にまでその差を縮めた4番手にまで上がっていた。
ピットでモニターを見つめるチームも驚く追い上げを見せ、作戦通りに事が進めば最終スティントも走る予定をしていた吉本は、その後周りのチームよりも若干早めの25周目にピットイン。ここで藤井選手にステアリングを託していく。するとその藤井選手もこれがtriple a Vantage GT2での初ロングスティントとは思えない好ペースで周回を重ね始める。見た目上16番手のポジションでコースに戻ると、周囲のマシンが2分13~14秒台で周回をする中で2分12秒台前半のタイムをマーク。まだピットストップを終えていなかった他のマシンがルーティーンを行い正確な順位が把握しづらい状況のなか、27周目に14番手、29周目13番手、31周目12番手と順調にポジションを上げていく。コース上でも7号車のRX-7をパスするなどオーバーテイクも魅せると、その後は2分11秒台にペースも上がり、34周目には10番手、39周目には8番手でコントロールラインを通過していく。
このままのペースでいけば18番グリッドからの上位フィニッシュも見え始めたtriple a Vantage GT2。ピットの中にも「このまま何事もなく走り続ければ・・・」という期待感が漂い始める。しかしその直後、突如切り替わったピットのモニターに信じ難い映像が飛び込んでくる。そこには何とコース脇のグリーンゾーンにゆっくりとマシンを止める藤井選手の姿が。まさかの映像にピット内も一瞬言葉を失う。しかし無線が通じづらい場所でストップした為すぐには原因が解らない。ピット内には「何とか再スタートを切ってピットに戻ればレース続行も・・・」という期待も持たれたが、結局マシンはそのまま動く事が出来ず。これまでにも数々のドラマを演出してきた鈴鹿の魔物の仕業か、原因はライフ的にも壊れるとは予想されていなかったドライブシャフトの破損であった。結果、さすがにこのトラブルではピットに戻ってくる事すら叶わず、triple a Vantage GT2は序盤の追い上げも虚しくここでレースを終える事となってしまった。
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【吉本大樹コメント】
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結果からいうと残念の一言に尽きます。これまでの夏の鈴鹿は毎回優勝争いに絡んでいました。昨年に引き続き今年も予選はノックダウン方式で、Q1藤井、Q2吉本、Q3藤井と言う戦略で臨みました。結果Q1で落ちてしまいましたが、藤井選手は癖のあるアストンで数周しか走っていないうえにいきなりNEWタイヤ。VantageはNEWタイヤを履くと一気にバランスが変わってしまうことがよくあるのですが今回はアンダーがきつくなってしまった様です。フリー走行で唯一NEWを履いていた僕がもう少し路面に合わせてセッティングできていれば良かったんですが...藤井選手には重荷を背負わせてしまいました。
ともかくその時点で18番手スタートが決定したので色々と戦略を立てました。勝負とリスクのバランスを考えた割り振りでストラテジーを決め込み、スタートは僕が担当したんですが、今回の鈴鹿はかなり荒れていましたね。その中、マシンバランスも良く、少しずつポジションを上げていくことはできたんですが、その間2度500クラスと接触があり、1回目の接触は半分コース外に出てしまいポジションをいくつか落としてしまいました。2回目の500との接触もスピンしそうになりましたがなんとかセーフ。ポジションを上げていく際も他の300クラスと数回接触がありました。そんな荒れたレースだったのでポジションを確実に上げて、最後は脱水気味でしたが1スティント目を着実に走り切れたのは良かったのですが...。藤井選手にバトンを渡してしばらくしてからドライブシャフトが壊れてしまいリタイヤとなってしまいました。3人とも意気込んでいましたし、確実に全員が良いタイムで走れたはずなので残念です。
まだしっかりと聞いていないのでアバウトでしかありませんが、Vantageの今までの総走行距離で言ってもドライブシャフトが折れるとは皆思っていませんでした...。オーバーテイクの為とはいえレースでも縁石をガンガン使って走っていたのでもう少し優しく使って走っていたらダメージは少なかったのかもしれないと少し後悔しています。Vantage GT2はヨーロッパを含めあまりデータが無い分こういう所では損をしてしまっているかもしれません。残念ですが仕方がありません。でもこれまでと同様に我々はレースでのペースがとにかく良いので、すぐにやってくる次戦の富士は期待していて下さい。そろそろ全ての流れを纏めて残り2戦のどちらかで勝ちたいです!
| 2011年FIA国際スポーツカレンダー登録申請一覧 2010年8月1日現在 |
| № |
開 催 日 |
競 技 会 の 名 称 |
オーガナイザー |
格式 |
開催場所 |
| 1 |
4/2~3 |
2011 SUPER GT Series OKAYAMA GT300KM RACE (JAF-GT) |
㈱岡山国際サーキット AC |
国際 |
岡山国際 |
| 2 |
4/16~17 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン 鈴鹿サーキット (FN) |
GSS SMSC ㈱モビリティランド |
国際 |
鈴 鹿 |
| 3 |
4/30~5/1 |
2011 SUPER GT Series (JAF-GT) |
富士スピードウェイ㈱ FMC |
国際 |
富 士 |
| 4 |
5/14~15 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン ツインリンクもてぎ (FN) |
M.O.S.C. ㈱モビリティランド |
国際 |
ツインリンク もてぎ |
| 5 |
6/4~5 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン オートポリス (FN) |
APC ㈱オートポリス |
国際 |
オートポリス |
| 6 |
7/16~17 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン 富士スピードウェイ (FN) |
富士スピードウェイ㈱ FMC |
国際 |
富 士 |
| 7 |
7/30~31 |
2011 SUPER GT Series SUGO GT 300km レース (JAF-GT) |
㈱菅生 奥州VICIC S.S.C |
国際 |
スポーツランドSUGO |
| 8 |
8/5~6 |
FIA Alternative Energies Cup ソーラーカーレース鈴鹿2011 (ソーラーカー) |
㈱モビリティランド JAF |
国際 |
鈴 鹿 |
| 9 |
8/6~7 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン ツインリンクもてぎ (FN) |
M.O.S.C. ㈱モビリティランド |
国際 |
ツインリンク もてぎ |
| 10 |
8/20~21 |
2011 SUPER GT Series 第40回インターナショナルSUZUKA GT サマースペシャル (JAF-GT) |
KSCC SMSC ㈱モビリティランド |
国際 |
鈴 鹿 |
| 11 |
9/10~11 |
2011 SUPER GT Series (JAF-GT) |
富士スピードウェイ㈱ FMC |
国際 |
富 士 |
| 12 |
9/16~18 |
2011 Indy Japan 300 Miles (IRL) |
M.O.S.C. ㈱モビリティランド |
国際 |
ツインリンク もてぎ スーパー スピードウェイ |
| |
予備日9/19) |
|
|
|
|
| 13 |
9/24~25 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン スポーツランドSUGO (FN) |
㈱菅生 奥州VICIC S.S.C |
国際 |
スポーツランド SUGO |
| 14※ |
9/30~10/2 |
2011FIAアジアパシフィックラリー選手権 RALLY HOKKAIDO (FIA Gr. A,N) |
AG.MSC北海道 |
国際 |
北海道 十勝地方 |
| 15 |
10/1~2 |
2011 SUPER GT Series (JAF-GT) |
APC ㈱オートポリス |
国際 |
オートポリス |
| 16 ※ |
①10/7~9 |
2011FIAフォーミュラ1 世界選手権シリーズ日本グランプリ (F1) |
SMSC |
国際 |
鈴 鹿 |
| |
②9/30~10/2 |
|
|
|
|
| |
③10/14~16 |
|
|
|
|
| 17 |
10/15~16 |
2011 SUPER GT Series もてぎGT250kmレース (JAF-GT) |
M.O.S.C. ㈱モビリティランド |
国際 |
ツインリンク もてぎ |
| 18 |
10/22~23 |
2011 アジアンルマンシリーズ ジャパン (LMP-1,2、LMGT-1,2) |
富士スピードウェイ㈱ FMC |
国際 |
富 士 |
| 19 ※ |
10/29~30 |
2011FIA世界ツーリングカー選手権 (FIA-S2000) |
SMSC |
国際 |
鈴 鹿 |
| 20 |
11/5~6 |
2011全日本選手権フォーミュラ・ニッポン 鈴鹿サーキット (FN) |
NRC SMSC ㈱モビリティランド |
国際 |
鈴 鹿 |
| 21 |
11/12~13 |
2011 SUPER GT & Formula NIPPON 特別戦 (JAF-GT、FN) |
富士スピードウェイ㈱ FMC |
国際 |
富 士 |
| 「競技会名称」欄に記載されている( )内の記号は、競技車両を指します。 |
| ※本日程はFIA世界モータースポーツ評議会にて最終決定となります。 |

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【2010年スーパーGTシリーズ第5戦(SUGO)】
24-25 July, 2010
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【Result】
【土曜日】
公式練習1回目 : 13 th / 1'26"250
公式予選1回目 : 20 th / 1'26"856
グリッド : 20 th
【日曜日】
フリー走行 :15 th / 1'26"696
決勝 : 11 th (Driver's Point : 0 pt / Team's Point : 3 pt)
シリーズランキング : 12 th (11 pt) / Team's Ranking : 11 th (19 pt)
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【公式練習、予選】
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公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時33℃/44℃ 終了時34℃/49℃
公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時32℃/43℃ 終了時33℃/49℃
triple a Vantage GT2、予選セッションはアタックを出来ずに20番手
早くもシーズンの折返しを迎えた2010年スーパーGTシリーズ。その後半戦初戦の舞台となるのは、毎年波乱のレースが展開されるスポーツランドSUGO。triple a Vantage GT2は、コースレイアウト的には相性が良くないとされた前戦セパンでトップと遜色のないレースペースを見せた事もあり、同じく相性はあまり良くないと思われたここSUGOにも自信と期待を持って挑む事となった。迎えた最初の公式練習セッション。
練習走行は9時ちょうどから10時45分まで。全時間帯がGT500、GT300両クラスの混走で行なわれた。連日の猛暑に見舞われていた日本列島においてここSUGOも例外ではなく、走行開始の時点で気温はすでに33℃。タイヤの選択とセッティングに加えて、この暑さにどう対処するかもこのセッションでの重要なポイントとなった。triple a Vantage GT2はまず吉本大樹がステアリングを握りコースイン、1度のピットインを挟み周回を重ねていく。吉本はこの走行でまず1'27"202をマークすると、ここで一旦松田選手にドライバーチェンジ。その松田選手はここから15周を走行、その後再度吉本と交代する。最終的に吉本は1'26"250までタイムを縮めたものの、「セットはいまいちまとまりきれていない」状態で、このセッションを13番手で終了する事となった。
今回の予選はスーパーラップ方式。予選1回目の各クラス上位8台が残り、1台ずつのタイムアタック(スーパーラップ)を行う。これでポールポジション以下、上位8番手までのグリッドが決定。9番手以降は予選1回目のタイムで決まる。そのSL進出を賭けて行われた公式予選1回目。この予選1回目は12時45分から、気温は32℃、路面温度は43℃という暑さの中で始まった。するとこの公式予選1回目は波乱の展開を見せる事となる。最初に25分間のGT500・GT300両クラス混走、つづいて10分間ずつのGT300、GT500各クラスの専有走行というスケジュールで行われた同セッションは、混走時間帯の終了間際にコースサイドにストップした車両があり赤旗中断。さらに、GT300専有時間帯終盤にもコースアウトした車両があり再び赤旗が提示される事となった。
するとこの混乱の煽りをまともに受けてしまったのがtriple a Vantage GT2。混走の時間帯こそ松田選手、吉本大樹共に基準タイムを順調にクリア。ところがその後占有走行セッションに入りセッション終盤のアタックに向け徐々にタイムを上げていった矢先、「じっくりフロントタイヤを温めて、いざアタックに入ろうと思ったら最終コーナーでギアが抜けてしまった・・・(吉本大樹)」と最初のアタックのタイミングを逸すると、その後コース上には先に挙げたコースアウト車両の影響で黄旗が出され翌周もアタックを出来ず。さらにセッションはこのまま赤旗が出され終了する事になってしまった為、結局triple a Vantage GT2はまともなアタックを1周足りとも出来ないまま、まさかの20番手で予選を終了する事となってしまった。
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【決勝】
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天候:晴 | コース:ドライ | 気温33℃ | 路面温度44℃
triple a Vantage GT2、まさかの「誤審」でポジションダウン
11位でレースを終える
前日の予選は全くの不完全燃焼で終えたtriple a Vantage GT2。それでも前戦セパンは決勝でマシンバランスが最も良くなった事もあり、チームとドライバーは期待と自信を失うことなく決勝のスターティンググリッドにマシンを並べる事となった。そして迎えた注目の決勝スタート。
3万人近い観衆が見守る中、スタートドライバーとしてマシンに乗り込んだのは松田選手。ところがスタート直後、triple a Vantage GT2は何とも理不尽な不運に見舞われる事になる。「フライングをしたマシンに前を行かれた」と1コーナーまでに1つポジションを落とした松田選手。するとその後、何故かtriple a Vantage GT2に対し「フライングペナルティー」のアナウンスが。この全く不可解なペナルティーにはチームも一時混乱したものの、開幕戦での1件(ペナルティー不履行による黒旗失格)もあった為、チームはまず出されたペナルティーを消化する事を優先。これにより松田選手はドライブスルーペナルティーでピットロードを通過、大きく集団から引き離されてしまう事になってしまう。
これで完全に勝負権を失ってしまったtriple a Vantage GT2。それでも松田選手はその後33周目までを安定したペースできっちりと走りぬき吉本大樹にドライバーチェンジ。ステアリングを受けた吉本も、「上位を争っている他車に迷惑をかけないように」という走行ながら、ラップタイムは1分26秒台も刻むペースで周回を重ねていく。しかし、上位陣と変わらないペースで走れるものの置かれた状況からそれほどのペースアップは出来ず、「バランスとしてはこの週末で1番良かった」というマシンで我慢のレースを強いられ、最終的に11位でチェッカーフラッグを受ける事となった。
(レース終了後、チームがスタート直後に課せられたペナルティーについての確認を主催者に行ったところ、やはりこのペナルティーはスタート直後の混乱で判断を誤ったマーシャルの情報を確認無しにそのままペナルティーとしてアナウンスしてしまった「誤審」であった事が判明。とはいえ、すでにレースは終了してしまっている為、主催者からはチームへの謝罪のみ。当然の事ながら失ったレースを取り戻すことにはならず、triple a Vantage GT2にとっては何とも悔しいレースとなってしまった。)
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【吉本大樹コメント】
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SUGOのコースの特徴上、長くリアに荷重が乗るコーナーが多いので、リアがよく動くVantageにはセットアップ面で厳しいものがありました。とはいえ、予選では10番手辺りは狙えたのですが、結局残念な状況のまま予選を終える事になってしまい、決勝ではポジションを一つでも多く上げてポイントを確実なものにしたいと思っていました。セットアップも良い方向に進み、通常で考えれば非常に良いレースが出来たと思います。実際、ペナルティーが下る前は少し前を走っていたZENT Porsche RSR(#25)が4位。終盤このZENT Porsche RSRに道を譲り後ろを走っていましたが、いつでも前に出られる程に我々の方がペースは良かった。それを考えると4~5番手は狙えたレースだったと思います。
だからあってはならない今回の誤審については非常に残念に思いますが、それだけ混乱しやすい順位で予選を終えた僕が悪い。終わってしまった事は仕方ないので次にぶつけたいと思います。改めてレースペースが良い事も確認できましたし、次の鈴鹿700kmは期待して下さい!
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2010 SUPER GT 第5戦 SUGO
7月25日(日)、宮城県のスポーツランドSUGOでSUPER GT第5戦「SUGO GT 300KM RACE」が開催され、RE雨宮レーシングのRX-7 GT300(谷口信輝・折目遼組)は80kgのハンディウェイトを積みながらも、予選ではスーパーラップに進出し、5位番手を獲得。決勝レースでも終盤まで4位を堅守していたがアクシデントにより後退、7位でフィニッシュとなった。
夏休み最初の週末を迎えるスポーツランドSUGOは家族連れも多く、決勝日は東北地方のファンを中心に2万7千人以上の観客が約3ヶ月ぶりに国内で開催されるSUPER GTレースの行方を見守った。スタートドライバーの谷口はオープニングラップで順位を1つ上げ4位を走行、3位のマシンを捉えるべくプッシュを続けたが、重いウェィトに阻まれ順位をあげることができない。2番手の折目は左側2本のみタイヤを交換してピットアウト、4位を守ってコースに復帰し、プッシュを続けた。しかし、終盤に最終コーナーでGT500マシンに押し出される形でコースアウト。スピンすることなくもちこたえてコースに復帰するも、大量の芝生がラジエータを覆ってしまい、オーバーヒートを招くことに。さらにはエンジンがバラつきだし、ラスト3周で3台に抜かれ7位でフィニッシュラインを通過。それでも4ポイントを加え、#3と同ポイントながらランキング首位を守っている。
レース後、雨宮勇美代表は「公開練習から調子は良かったので、予選、決勝ともに(この条件の中では)良い結果が残せるかなと感じていました。決勝では結果的に7位に後退してしまいましたが、あの状況でマシンを壊すことなくコントロールした折目のファインプレーに助けられ、リタイヤすることなく、貴重なポイントを獲得することができました。RX-7最後のシーズンなので後半戦も全開で攻めていきますので引き続きの応援よろしくお願いします」と語った。
MZ Racingプレスリリース

マレーシア・セパンインターナショナルサーキットで行われたSUPER GT第4戦。このレースで過去4勝と、圧倒的な強さを誇るGT300クラスのRE雨宮RX-7は、フロントロウから谷口信輝がスタート。オープニングラップでは影山正美のハンコック・ポルシェにかわされ3位に下がるが、9周目には田中哲也のフェラリーリF430をパスして2位に。さらに15周目にはハンコック・ポルシェをも抜き返して首位に立った。27周目にピットに戻り、給油とともにタイヤ4本交換。折目遼に交代して、暫定6位でコースに戻った。昨年からタイヤ無交換作戦で後半勝負に出る戦略をとっていたが、今回は交換して万全を期した。全車のピットインが一巡したのちトップに復帰。終盤はサスペンショントラブルでペースダウンしたが、2位以下を引き離しての優勝を飾った。
谷口は、「セ パンに来る前の鈴鹿テストでエンジニアの河野さんが悩んだ末に選んだタイヤがはまりました。もし、フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなどに先行されて、抜けなかったらタイヤ無交換で行こうと決めてました。だから、僕がマージンを作って、タイヤ交換して、折目に渡すという絵を描いてました。そこまでは 順調でした」と語り、折目は「僕も当初はペース良く走っていました。ラスト7周でフロントサスペンションにトラブルが出たんです。だから、縁石を踏まないようにして、ラップタイムも2秒近く落として走りました。だからトップでゴールできたのは、奇跡に近いです」と話した。
http://www.mzracing.jp/supergt/201006.html
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【2010年スーパーGTシリーズ第4戦(セパン)】
19-20 June, 2010
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【Result】
【土曜日】
公式練習1回目 : 1 st / 2'10"714
公式予選1回目 : 12 th / 2'11"493
グリッド: 12 th
【日曜日】
フリー走行:5 th / 2'11"229
決勝: 12 th (Driver's Point : 0 pt / Team's Point : 3 pt)
シリーズランキング : 10 th (11 pt) / Team's Ranking : 11 th (18 pt)
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【公式練習、予選】
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公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時30度/35度 終了時33度/40度
予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時34℃/41℃ 終了時34℃/42℃
triple a Vantage GT2、公式練習トップタイムも予選は12位
今年で通算10回目の開催となったスーパーGTシリーズ海外ラウンドのセパン戦。今年のシリーズは例年よりも1戦少ない全8戦という事もあり、今回が早くもシリーズの折返しとなる。triple a Vantage GT2は前戦富士でチーム初表彰台を獲得し、勢いに乗ってこのセパンラウンドを迎える事となった。
練習走行は10時ちょうどから11時45分まで、全時間帯GT500、GT300両クラスの合同で行なわれた。毎年暑さとの戦いとなるマレーシア・ラウンド。今回も、朝方こそ比較的涼しく感じられたものの、走行が始まる頃には気温は30度にまで上昇。路面温度も終了時には40度まで上がる厳しいコンディションでの走行となった。しかしtriple a Vantage GT2はこの厳しいコンディションをものともせず素晴らしい走りを披露する。各チームがタイヤのウォームアップと初期セッティングの確認に時間を費やす中、まずは計測3周目に2分11秒台のタイムをマークすると、その後もマシンのフィーリングを確かめながら順調に周回。セッション序盤~中盤にかけてはNo.19(ウェッズスポーツIS350)、No.7(M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7)、No.86(JLOCランボルギーニRG-3)等に先行されていたものの、セッションも後半に入ったところで吉本大樹がタイムアタック。「2か所でタイムロスした」とはいうものの、コントロールラインを通過し表示されたタイムは2'10"714。マシンの特性的には若干の苦戦を強いられるかと思われた戦前の予想を覆し、見事このセッションをトップタイムで終える事となった。
前戦表彰台獲得の勢いを保ち挑んだ最初のセッションでトップタイムをマーク、大きな期待を抱かせ迎える事となった公式予選。予選方式は前戦同様スーパーラップ(SL)方式で、予選1回目の上位8台がSLに進み、ここでポールポジション以下上位8番手までのグリッドが決定。9番手以降は予選1回目のタイムで決まることになる。ところがその公式予選1回目、triple a Vantage GT2は好調だった練習走行から一転、予想外の苦戦を強いられる事になる。まずは14時15分から最初の30分間で行われたGT500・GT300両クラス混走でのセッション。練習走行からセッティングはいじらずにコースイン、計測2周目に2分12秒台のタイムをマークするも、ここから何故かタイムが伸び悩む。原因は「路面状況が上がった事で通常ならリアのグリップが上がってアンダー気味になるのに、逆にフロントがくってしまってオーバーステアになってしまった(吉本大樹)」事に加え、ギアにもトラブルを抱えていた為。練習走行のフィーリングから予選では2分10秒フラット近辺のタイムを狙っていたものの、結局占有走行の時間帯も含めたこのセッションでマークしたベストタイムは吉本のアタックによる2'11"493。結果はまさかの12番手、2戦連続でのスーパーラップ進出はならず、この日の予選を終了する事となった。
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【決勝】
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天候:晴れ時々曇り| コース:ドライ | 気温:34℃ |路面温度:41℃(決勝開始時)
triple a Vantage GT2、レースで復調の兆しを見せるも
まさかのドライブスルーペナルティーで降順、最後は12位チェッカー
前日土曜日は練習走行でトップタイムをマークするも、予選ではマシントラブルもあり12番手に甘んじたtriple a Vantage GT2。それでもメカニックの夜を徹した懸命の修復もあり、この日朝に行われたウォームアップ走行セッションでは5番手タイムをマーク、決勝に向け復調の兆しを見せスターティンググリッドに着く事となった。
前日同様、セパンラウンド特有の気温と湿気に包まれたセパンインターナショナルサーキット。それでも通算10回目の開催という事もあってか、現地マレーシアでもスーパーGT人気が定着している事を象徴するように、この日はスタンドに3万人近いファンが詰めかけた。迎えた注目の決勝スタート。予定通り午後4時にフォーメーションラップが始まると、1周のローリングラップから各マシンが隊列を整え最終コーナーを立ち上がる。そしてグリーンシグナルの点灯と共にレースがスタート、一斉に1コーナーへとなだれ込んでいく。ここで素晴らしい動き出しを見せたのが吉本大樹。「チームからは接触やミスなく絶対に完走しようと言われていたけど、混戦の序盤に出来るだけポジションを上げておきたかった」と、スタート直後から果敢な攻めの走りを披露。タイヤのライフは気にしながらも、わずか10周足らずで一気に4番手を争う位置にまでポジションを上げていく。しかしその直後、triple a Vantage GT2の好調な出だしを振り出しに戻す悪夢が待ち構えていた。
スタート直後、積極果敢に1コーナーのポジション争いに出た吉本大樹。ところがそのスタートが「ジャンプスタート」と判断され、triple a Vantage GT2にまさかのドライブスルーペナルティーの裁定が。このペナルティーにより大きくポジションを落とすことになったtriple a Vantage GT2は、ここからの仕切り直しを余儀なくされてしまう。それでも吉本は集中力を途切れさせる事無くここから再度追い上げを開始。ラップタイムもトップ集団と変わらぬ2分12秒台に入れすぐさま前を行く集団に追いつくと、次々とオーバーテイクを仕掛けていく。結局吉本はそのままレースの3分の2以上に相当する35周を走破、タイヤは労わりながらも「最後は脱水症状で指が硬直してステアリングから手が離れなかった・・・」というまでにプッシュを重ねピットイン。そしてここでタイヤ無交換作戦という更なる勝負を賭けて松田選手にドライバーチェンジ。最後の追い上げを託していく。
吉本が極力労わったとはいえ、タイヤ無交換という過酷な状態でステアリングを受けた松田選手。しかし、やはりこの厳しいコンディションのセパンでの追い上げの代償は大きく、松田選手はコースに戻って7周目、ラップタイムが大幅に落ちたところでタイヤ交換の為ピットイン。これによりポジションはポイント圏外の12番手に。この時点でレースは残り6周。さすがにここからの追い上げは叶わず、triple a Vantage GT2は最終的に12番手でチェッカーフラッグを受ける事となった。
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【吉本大樹コメント】
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フリー走行は自分達はフルアタックしたのに対し、他のチームがまだプッシュしきっていないことは分かっていました。が、予選でスーパーラップへ進む事は堅いと思っていたので予選は残念でした。コンディション変化で想像とは逆の方向へ行ってしまった事と、ギアにトラブルを抱えていたことで最後はシフトロックによるスピンも起こしました。
メカニックがほぼ徹夜でギアボックスを修復してくれ、それを無駄にしない為にもとにかく序盤に前へ出ようと決めていたんですが、その気持ちが空回りしてしまった様です...。決勝はセットアップもキマっていて、スタート直後もペナルティー消化後もかなり良いペースで追い上げられていたので、タラレバですが表彰台にも届いたかもしれないレースでした。自分のミスでそのチャンスを逃してしまい申し訳ないです。
35周と300クラスの中では多分一番ロングスティントを走りましたが、最後まで良いペースを保てました。これは次に似た条件下で走る鈴鹿ラウンドに向けても大きなデータ収集になったかと思います。何より苦労を覚悟して行ったセパンであそこまでのパフォーマンスを見せられた事に少し驚いていますが、これで次の菅生も自信を持って迎えられます。
次戦も応援宜しくお願いします!
スーパー耐久シリーズ2010 第2戦 @スポーツランドSUGO
5月9日(日)にスーパー耐久シリーズ第2戦「SUGO スーパー耐久400kmレース」がスポーツランドSUGO(宮城県)で開催され、ST-3クラスに岡部自動車からエントリーした2台のRX-7は、#7が3位表彰台に入賞し、#15はブレーキトラブルに見舞われ7位でレースを終えた。
今シーズン2戦目となるここSUGOインターナショナルスピードウェイは、アップダウンに富んだ2本のストレートをテクニカルセクションと高速コーナーで結んだテクニカルなコース。RX-7にとって相性がよく得意とされているコースである。岡部自動車の2台のRX-7はカラーリングも一新し、SUGOへ賭ける意気込みが感じられた。
5月のさわやかな風を感じる天候の下、今回も1デイレースのため、午前中の予選から3時間あまりで決勝レースが行われた。#7「岡部自動車JDSメーカーズRX-7」(碓井久彦/白井剛/加藤正将)は予選中のタービンブローにより、クラス最後尾9位からのスタートとなった。レースは序盤からトップを走行するBMW、NSX 2台のマシンのコースアウトやSCカー導入など波乱の中、#7のRX-7は着実にポジションをアップし、ラスト3周には前を走行していた#51 Zを交わし3位でチェッカーを受けた。予選4位スタートの#15「岡部自動車ディクセルIWASAKI RX-7」(長嶋正明/岩崎祐貴/杉林健一)にはブレーキトラブルが発生しバックストレートでコースアウト。コース復帰と修復に時間を要し、トップに17ラップの遅れをとって7位でフィニッシュした。
レース終了後チーム代表の長島は「FDに有利と思っていたけど他のマシンも速くて苦戦しました。でも#7が表彰台に立てたので面目は果たせたかな」と語った。
MZ Racingプレスリリース
SUPER GT第3戦(富士)

5月2日(日)、富士スピードウェイでSUPER GT第3戦「FUJI GT 400KM RACE」が開催され、RE雨宮レーシングのRX-7(谷口信輝・折目遼組)はGT300の15位からスタート。しかしジャンピングスタートとのジャッジからドライブスルーペナルティが課せられ、序盤から苦しい戦いとなった。一時7位まで順位を回復したものの、レース終盤のタイヤグリップダウンにより、最終的には11位でフィニッシュとなった。
GW中ということもあり、決勝日は5万3千人以上の観客がシリーズ前半戦のマヤ場となる第3戦の行方を見守った。高速コースの富士では40kgのウェイトハンディにプラスして今回から課せられた特別性能調整(リストリクター径1mm縮小)により更なる苦戦が予想された。しかし、前戦がリタイヤによるノーポイントであったため、チャンピオンシップに向けては1ポイントでも多く獲得することがチームの目標となった。
スタートドライバーの折目は一時最下位まで後退するが、これを取り戻すためプッシュを続け順位回復に努めた。今回のレースでは2回のドライバー交代が義務付けられているが、RX-7はここでも400kmの長丁場をタイヤ無交換で走りきる作戦をたてた。これにより谷口がドライブする2スティント目、そして折目の3スティント目と順調に順位を上げた。しかし、7位でのフィニッシュが確実に見えた終盤、グリップが極端に減少しペースが維持できなくなり無念の後退。チームの目標であったポイント獲得には至らなかった。
レース後、雨宮勇美代表は「今回は完全にチームのタイヤマネジメントの失敗です。特別性能調整も痛いですが、今月の鈴鹿での合同テストでは、よいセッティングを見つけ、得意のセパンでは優勝を目指してガンバリます。応援よろしくお願いします」と語った。
MZ Racingプレスリリース http://www.mzracing.jp/supergt/201005.html

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【2010年スーパーGTシリーズ第3戦(富士スピードウェイ)】
1-2 May, 2010
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【Result】
【土曜日】
公式練習1回目 : 2 nd / 1'44"145
公式予選1回目 : 5 th / 1'44"180
スーパーラップ : 4 th / 1'43"575 (吉本大樹)
グリッド : 4 th
【日曜日】
フリー走行 :9 th / 1'45"619
決勝 : 3 rd (Driver's Point : 11 pt / Team's Point : 14 pt)
シリーズランキング : 9 th (11 pt) / Team's Ranking : 9 th (15 pt)
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【公式練習、予選】
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公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路温 開始時20℃/34℃ 終了時20℃/35℃
スーパーラップ 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路温 開始時19℃/32℃ 終了時19℃/30℃
triple a Vantage GT2、今季ベストの予選4番手獲得!
ここ数年恒例となっているGW期間中の富士スピードウェイ開催となった2010年スーパーGTシリーズ第3戦。開幕戦はまさかの失格、第2戦もトラブルから通常のスタートを切れず6周遅れでのチェッカーと、ここまでは不完全燃焼が続いてきたtriple a Vantage GT2。それでも第2戦岡山では参戦2戦目にして予選S3に進出、さらに決勝ラップペースではトップと遜色ないペースであった事もあり、チーム、スタッフ、ドライバーは、この第3戦に「今度こそ」という想いを抱きサーキットへと入る事となった。
迎えた初日の公式練習セッション。天候は晴天に恵まれ、コースコンディションも完全なドライ。するとtriple a Vantage GT2はこのセッションで幸先の良いスタートを切って見せる。まず最初にマシンに乗り込んだのは吉本大樹。その吉本は2度のピットインを挟んで13周を走行。タイムもまずまずの1'44"807をマークし、松田選手へとステアリングを渡す。ここから松田選手も順調に走行を重ねると、その後セッションも残り15分程となったところで再度吉本にドライバーチェンジ。すると吉本はここで更にタイムを縮める1'44"145をマーク。GT300 総合で2番手に飛び込み、予選~決勝に向け期待を抱かせる内容でこのセッションを締めくくった。
その後昼のピットウォークを挟み13時50分から始まった公式予選1回目。今回の第3戦予選はこれまでの2戦で行なわれてきたノックダウン方式とは異なり従来型のSL(スーパーラップ)方式。この公式予選1回目では、8位以下の決勝スターティンググリッドが決定(決勝出走には両ドライバーがトップタイムの107%の予選通過基準タイムをクリアする事が義務付け)、8位以内に入ったマシンは後に1台ずつのアタックによって争われるSLに進出する事となる(※公式予選1回目・・・25分間のGT500>300混走セッション&10分間のGT300占有セッション=計35分間)。このセッションでまずマシンに乗り込んだのは松田選手。その松田選手はGT500との混走でクリアラップが取りづらい時間帯ながら、2周の計測で危なげなく基準タイムをクリア。ここでピットへと戻り吉本へとステアリングを託していく。吉本もこの混走時間枠で1周の計測を行ない1'45"479をマークし一旦ピットへ。さらにGT300占有の時間帯に入り本格的にアタックを開始した吉本は、計測3周目に1'44"180をマーク。5番手に飛び込み見事SL進出を決めて見せた。
初のSL方式予選で見事いきなりのSL進出を果たしたtriple a Vantage GT2。このSLでは翌日決勝のPP~8番グリッドを賭けて公式予選1回目8位のマシンから順番に1台ずつでタイムアタックを行う。当然完全なクリアラップでのアタックとなる為、ここではマシン&ドライバーの純粋な速さが競われることになる。このSLでのさらなるポジションアップを狙うtriple a Vantage GT2のステアリングを握ったのは吉本大樹。するとその吉本は周囲から寄せられる期待のプレッシャーに屈することなくVantageをねじ伏せるかの様に攻めた見事なアタックラップを披露。公式予選1回目のベストタイムをコンマ6秒上回る1'43"575をマークし、1発勝負のSLで見事4番手を獲得。公式予選1回目の5番手からポジションをひとつ上げ、翌日の決勝4番グリッドを確保する事となった。
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【決勝】
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決 勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温21℃ | 路面温度32℃
triple a Vantage GT2、堂々の3位チェッカーでチーム初の表彰台獲得!!
前日の予選では参戦以来の不振を払拭、ようやくその実力の一端を結果に結び付けたtriple a Vantage GT2。そのtriple a Vantage GT2は、決勝を前に行われた朝のフリー走行でも松田選手、吉本大樹の両ドライバーが決勝を見据えたマシンセットを確認しながら順調に走行を重ね9番手タイムをマーク。周囲からの期待も高まる中、今シーズン2番目の長丁場レース(400Km)となる決勝を迎える事となった。
最高の天候となったゴールデンウィーク真っ只中、5万人を超す大観衆が見守る注目の決勝スタートでまずマシンに乗り込んだのは吉本大樹。スタートの時を迎えた各マシンは富士スピードウェイの名物ストレートをローリング、そしてグリーンシグナルの点灯と共に一斉に1コーナーへと飛び込んでゆく。すると吉本は1周目にNo.74 COROLLA Axio apr GT、2周目にはNo.33 HANKOOK PORSCHEをパスし早々に2番手へとジャンプアップ。さらに、唯一前を走るトップのNo.25 ZENT Porsche RSRにぴたりと付け周回を重ねると、16周目にはこれもパス!なんとレース序盤ながらトップに浮上する。その後はそのままレース中盤までトップをキープした吉本であったが、今度は後方からペースを上げてきたミシュランタイヤユーザーのNo.74 COROLLA Axio apr GTに迫られる。31周目のAコーナーで周回遅れのマシンに引っ掛かった吉本はこのタイミングでNo.74に先行を許したものの、その差はわずかなまま2番手で36周目にピットイン、松田選手にステアリングを託していく。

しかしFIA-GT車両は燃費が悪い分、JAF-GT車両に比べピット作業に時間がかかってしまう。このロスタイムの差もあり、後ろを走っていたNo.43 ARTA Garaiyaとは同ラップにピットへ入ったものの、ここでNo.43にも逆転を許してしまったtriple a Vantage GT2。タイヤ4本交換を行ないピットを後にした松田選手のポジションはこの時点で4番手。その後No.2 アップルK-ONE・紫電をパスし3番手へとポジションを上げたものの、1回目のピットインでは最初のスティントを短めにするチームやタイヤ交換をせずにピット作業時間を短縮するチームなどが入り乱れ順位がめまぐるしく変動していた事もあり、triple a Vantage GT2を含む数台が絡んだ表彰台獲得を賭けた争いは、見た目の位置関係では判断できない緊迫した僅差の争いとなっていく。そんな中松田選手はこの緊迫した展開のスティントを安定したペースで走りぬき61周目にピットイン(※今回のレースは決勝中2回以上のピットインが義務付け)、給油のみのタイヤ無交換で吉本大樹に最後のスティントを託す。
このピットインを終えた時点でtriple a Vantage GT2のポジションは4番手。チーム初の表彰台獲得までポジションあと1つという展開でステアリングを受け取った吉本は、ここから1'45台中盤のラップタイムを並べタイヤ無交換とは思えない程の好ペースで周回、前を行くNo.19 ウェッズスポーツIS350との差を少しずつ縮めていく。そして迎えた73周目。吉本はレースも残り8周となったところで1コーナーのブレーキング勝負に出ると見事オーバーテイクに成功、再度表彰台圏内にポジションアップを果たす。しかしこの時点でトップ2台は40秒以上前を走っていた為、ここからの残り周回でこれ以上のポジションアップは不可能。さらにはNo.19 ウェッズスポーツIS350も負けじとtriple a Vantage GT2の後方1秒以内に着け虎視眈々と逆転を狙ってくる。この緊迫した状態はチェッカーまで続き、ピットではスタッフが祈るような表情でモニターを見つめる。そして迎えた最終ラップ。ピットクルーが固唾を飲んで見つめる先、富士スピードウェイの長い直線に先に姿を見せたのはtriple a Vantage GT2。吉本は最後に奪い返した3番手のポジションを守ったままチェッカーフラッグを潜り抜け、参戦3戦目にして、遂にチーム初の表彰台を獲得する事となった。
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【吉本大樹コメント】
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実は富士では思っていた程ストレートスピードが伸びず、有利に働くと思っていた部分が有利に働かなかったのですが、マシンのフィーリングは走り始めから素晴らしいもので、トラブルもまったく無く、全てが完璧と言っていい程まとまりました。
予選で出した44秒1は殆ど限界と思っていたのですが、スーパーラップでは更にタイムを上げ2列目からのスタートを切る事ができました。そのポジションからスタート出来た事で早々に2番手へ上り、その後トップへも出る事ができましたが、終盤には74号車や43号車、2号車そして33号車が必ず上がってくると思っていたし、出来るだけのリードを奪いたかったのですがそこまでには至らなかったかな。最後の僕のスティントで19号車を抜く事が出来て3位を獲得できましたが、最後の10周位はグリップがなくて本当に大変でした。でもとにかく何がなんでも表彰台には乗りたかったので意地で前に出ました。最後の交代でタイヤ交換をしない作戦だったから、松田さんがタイヤを十分労わって走ってくれたおかげで最後に19号車の前に出れたと言っても過言ではないです。だって19号車の前に出た直後からさらにフラフラになって逆に突っつき返されてましたからね(苦笑)。それくらいタイミングも全てキマったレースでした。僕らドライバー二人ばかりが目立ってしまうかもしれないけど、本当にチームの力です。
一から手作りのチーム、新体制、新車、スペアのパーツも無い状態で参戦を始めて、たった3戦で表彰台に上がれた事は言葉で言う、もしくは見た目以上に凄い事なのではないかと感じています。それはチームに携わる各々の見えない努力であったり気持ちの部分であったり、A speedがまるで一家の様なチーム体制を築けているからこそ成し得た結果だと思います。
応援して下さった皆さんありがとうございました!
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【2010年スーパーGTシリーズ第2戦(岡山国際)】
3-4 April, 2010
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【Result】
【土曜日】
公式練習1回目 : 8 th / 1'33"598
公式練習2回目 : 9 th / 1'33"462
公式予選1回目 : 17 th / 1'35"619
S1 : 16 th / 1'33"212 (松田選手)
S2 : 4 th / 1'31"960 (吉本大樹)
S3 : 10 th / 1'33"477 (松田選手)
グリッド : 10 th
【日曜日】
フリー走行 :19 th
決勝 : 15 th (0 pt / Team's Point : 1 pt)
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【公式練習、予選】
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公式練習 天候:晴 | 路面:ドライ
公式予選 天候:晴 | 路面:ドライ | 気温:14℃ | 路面温度:23℃(ノックダウン予選開始時)
仕切り直しの第2戦、triple a Vantage GT2は初の予選S3進出
鈴鹿で開催された開幕戦から2週間。2010年のスーパーGTシリーズは岡山国際サーキットへと舞台を移し第2戦を迎える事となった。大きな注目を集めながら挑んだ開幕戦ではまさかの結果に終わったtriple a Vantage GT2。それでもチーム&ドライバーは気持ちを新たにこの岡山へとやってきた。そして迎えた公式練習1回目。
曇り空の下、この時期にしては気温も低くなった岡山国際サーキット。この公式練習でまずマシンに乗り込んだのは吉本大樹。ところがtriple a Vantage GT2にはこの第2戦でも試練が待ち構えていた。公式練習の1回目、2回目こそタイム的には8番手、9番手、開幕戦から変更した足回りのセットアップもまずまずの状態になっていったものの、マシンにわずかな違和感を感じていた吉本大樹と松田選手。すると午後に入り行われた公式予選では、この違和感が完全なマシントラブルとなって出てきてしまう。
今回の予選は開幕戦と同じノックダウン方式。公式予選1回目は決勝のグリッドには影響しないものの、後のノックダウン予選に出る為には両ドライバーが基準タイムをクリアする事が必要になる。ところがその公式予選1回目、最初にステアリングを握った松田選手は計測3周目に1'35"619をマーク、基準タイムをクリアしピットへと戻ってきたものの、マシンはその松田選手がピットを後にした時点でエンジンから異音が出始めており、吉本がアタック入るころにはこのトラブルがさらに悪化。エンジンは急速にパワーを失っていくと、ストレートでも全くスピードが出ず、トラブルの原因を探るためにピットイン・アウトを繰り返すことに。「このままでは吉本が基準タイムをクリア出来ないのでは・・・?」という程深刻な状態になったものの、吉本はパワーを完全に失ったマシンで無理やり1周のみのアタックを行い辛うじて1'36"666のタイムをマーク、何とか基準タイムをクリアする事に成功した。
薄氷の基準タイムクリアを演じたtriple a Vantage GT2。しかしその後もトラブルの原因を究明する事が出来ず、考えられる応急処置を施した状態で迎えたノックダウン予選S1セッション。ここでステアリングを握ったのは松田選手。その松田選手は、良くはなったもののトラブルが完全に消えたとは言えないマシンを巧みに操り最後の最後アタックでベストタイムをマーク、S2に進むにはギリギリの16番手につけ何とかS2へと進出する。すると今度はS2セッションで吉本がスーパーラップを決めて見せる。「本当にあの一周だけだったけど症状が少しマシで、同時に限界のアタックをキメられた」というラップでマークしたタイムは1'31"960。なんとこのセッション4番手につけ、見事S3へと駒を進める事に成功する。最後のS3セッションでは、マシンがトラブルを抱えていた事や決勝を睨んだタイヤ選択をした事で10番手となったものの、終わってみれば基準タイムクリアすら危ぶまれた状態から決勝10番グリッド獲得するという、翌日の決勝での巻き返しを期待させるに十分な結果で予選を終了する事となった。
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【決勝】
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天候:晴れ | 路面:ドライ | 気温:17℃ | 路面温度:28℃(決勝開始時)
triple a Vantage GT2、トラブルでスタートを切れずも、15位完走
前日ほど気温も下がらず、晴天に恵まれ迎えた決勝日。前日予選ではトラブルを抱えたままで見事S3進出を果たしたtriple a Vantage GT2。しかしその後、メカニックは夜を徹してトラブルの原因究明に取りかかったものの、結局最後までトラブルの原因を特定する事が出来ず。朝のフリー走行でもまともに周回を重ねる事が出来ないまま決勝のスタートを迎える事となってしまった。
今回トラブルを抱えたアストンマーティンのエンジンは英国のプロドライブ製で、チームは国内でのエンジンメンテナンスに関してはどことも契約を結んでいない。故に今回の様なトラブルをレースウィーク中に解消するのは困難を極める。それでもその状況下、チームはあきらめる事無く決勝直前まで様々な解決策を試し、更にはトラブル解決の為の情報収集に吉本、松田の両ドライバーまでもがパドックを走り回る。しかし無情にも解決への決定打となる処置が見つからぬままマシンはスターティンググリッドに着く事に。マシンの状態はレースを完走出来る状態にはなく、スタート前のグリッド上ながら「開幕戦に続いてリタイヤか・・・」という雰囲気すら流れ始める。
するとここでスタートを務める予定であった吉本が、「このままスタートしてリタイヤするより、可能性があるのならその可能性に賭けてピットにマシンを戻し、最後に考えられる処置をしてレースに戻ろう」とチームに提案。ピットスタートとなれば当然10番グリッドは捨てる事になり、良くても全車が1コーナーを過ぎた後、すなわち最後尾からのスタートという事になる。更にはピットスタートを選択したからといってトラブルが解消される保証はどこにもない。それでもチームは吉本の強い提案を受け入れマシンをピットに押し戻すことを選択。スタート時刻が刻一刻と近づく中、前日からほとんど休みなく作業を続けてきたメカニック達が最後の望みを託しマシンへと応急処置を施していく。作業はレースがスタートして6周目が過ぎたところで完了。エンジンに火が入れられると、triple a Vantage GT2のV8エンジンは前日から続いた点火系のトラブルを解消し息を吹き返した。 この時点で勝負権は完全に失ってしまっていたものの、チーム、ドライバー、メカニックスタッフ達は微塵もあきらめを感じさせる事無くレースに復帰した。
すると6周遅れでレースをスタートさせた吉本は、チームの頑張りに応える素晴らしい走りを披露。コースイン直後に無線で「エンジンちゃんと回ってる!」との報告を入れた以降は懸念されたマシントラブルについての無線報告はなく、さらに予選S2を彷彿させる走りでトップを行くマシンとほぼ変わらないラップタイムを連発していく。結局吉本はそのまま45周を好ペースで走り切り、その後松田選手にドライバーチェンジ。するとその松田選手も今回のレースを制した#46(アップスタート MOLA Z)をコース上でオーバーテイクするなど、ポジション的には大幅な周回遅れであったものの意地の走りを披露。最終的にそのまま6周遅れでレースを走りきったtriple a Vantage GT2は、結果15位ながら、スタートすら危ぶまれた状況から一転、見事なレースを見せ今シーズン初の完走を堂々と果たした。
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【吉本大樹コメント】
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これまでシェイクダウン、プライベートテスト、合同テスト、開幕戦とよく考えると全て鈴鹿でした。だから岡山に来て急にエンジンが不調になった原因が解らず、本当にメカニックは大変だったと思います。
今回は殆どセットなんてする余裕も無かったですから、岡山に持ち込んだセットがほぼキマっていた事にも助けられて予選は8気筒の内7気筒しか動いていない中でギリギリ基準タイムをクリアしました。ノックダウンの時はバラつく程度に回復していた事と、アタックラップだけ更に調子が良くて良いタイムが出せました。これは「週末の奇跡その一」です。
ただ、何が問題かというと、このノックダウンで調子が良くなったこと。これを理由に我々は更にどこに原因があるのかの判断が難しくなりました。メカニックは殆ど徹夜で作業をしてくれたにも関わらず、無情にも日曜日のフリー走行は相変わらず7気筒しか動いていない状態。8つある内の1つとはいえ、バランスも崩れればパワーも大幅にダウン、更にはエンジンにダメージを与えてしまう。決勝前に松田さんの親友のエンジン屋さんに見てもらった事で原因がほぼ解り、その後はひたすら全員で動きまくりました。それでもピットレーンオープンまでにマシンが直ることはありませんでした。グリッドに着く段階でもやはり7気筒。このままでは良くても2~3周しか出来ないし、まずレースにはならない。それにエンジンも完全に壊れてしまうかもしれないということでピットにマシンを押し戻す決断をしました。
スタートまでの30分間が作業にあてられた事は大きかったですが、本当に短い30分間でした。レースはスタートしてしまっていたけど、6周遅れでレースに復帰できたことは本当に嬉しかったし、チーム全体が完全に一つになっていました。レース中は好ペースで走れました。正直「普通にスタートしていたならば...」と思う部分もありますが、逆に言うとこれで次から更に自信を持って戦えます。結果は無くとも本当に意味のある最高の週末だったと思います。
スペアパーツはありません。エンジンやECUを見る為にプロドライブから常にスタッフが来るわけでもありません。データもあまりありません。ピカピカの一年生です。
けど第3戦は優勝しにいきます。A speedが頂きます。引き続きA speedの応援宜しくお願いします!
SUPER GT第2戦(岡山)
4月4日(日)にSUPER GT第2戦「OKAYAMA GT300km RACE」が岡山国際サーキットで開催され、GT300クラスにRE雨宮レーシングから出場した谷口信輝・折目遼組のRX-7は、11位スタートながら一時首位に立ち、開幕連勝を手中にするかと思われたが、マシントラブルのためリタイヤとなった。
周囲の山々に山桜が咲き誇る春らしい陽気の中、SUPER GT第2戦のウィークエンドを迎えた。土曜日・日曜日ともに雨の心配はなく、観客は地元中国地方だけでなく、近畿地方や四国からも多数が訪れた。コース幅が狭く、タイトターンが多い岡山は、抜きどころが少ないことでも知られている。さらに、RX-7は開幕戦の鈴鹿で優勝しているためハンディウェイトを積んでおり、苦戦が予想されていた。しかし、その状況下でも高ポイントが取れればチャンピオンシップに向けて大きく前進するはずであった。
決勝レースは、ポールシッターのランボルギーニが逃げ切るレースを展開するかと思われた。一方、雨宮RX-7は前半を担当した谷口が怒濤の勢いで次々と前車をパス。給油で戸惑うランボルギーニを尻目に、タイヤ無交換でピットをあとにした折目のRX-7は首位でコースに戻ることとなった。折目もまた力強いドライビングで周回を重ねていた。ところが、55周目に突然コースアウトし、スポンジバリアをヒットしてRX-7のレースは終了となった。ドライバーの折目にはけがはなくマシンのダメージも大きくはない。コースアウトの原因は、ステアリング系の故障だった模様。RX-7が次々ライバルを抜き去る姿は、REファンならずとも誰もが溜飲を下げるものであった。次回富士での健闘を期待したい。
MZ Racingプレスリリース
グランドスタンドでゆったり観戦!! パドックパスに豪華特典!!
ST-5クラスの新設、ヨコハマタイヤによるワンメイク化、立川祐路や青木拓磨の参戦など、20周年を迎え話題豊富なスーパー耐久・鈴鹿500kmの観戦チケットが3月30日(火)に発売されます。今年のスーパー耐久・鈴鹿500kmは観戦券のみでグランドスタンドV席からも観戦できます。またパドックパスのみでホスピタリティテラスへのご入場も可能となりました。
スーパー耐久の熱いバトルをお好きな席で、思う存分お楽しみください!!
※詳細は3ページ以降のチケット情報をご覧ください。
ST-1クラスにSUPER GT最速男、立川祐路がポルシェで参戦!
王者BMW Z4Mとのバトルに注目
今年から5クラスのマシンが混走して争われることになったスーパー耐久だが、その総合トップを争うのがエンジン排気量3501cc以上のマシンで争われるST-1クラスだ。フェアレディZとの戦いを制し昨年、一昨年とPETRONAS SYNTIUM TEAMのBMW Z4Mクーペがタイトルを獲得。今年も谷口信輝/柳田真孝組、片岡龍也/F・ハイムラン組の強力ラインアップで3連覇を狙っている。
だがここに強力なライバルが現れた。SUPER GTで最多ポール・ポジション記録を持つ立川祐路が最新のポルシェ911GT3タイプ997で参戦するのだ。かつてSUPER GTでコンビを組んでタイトルを獲得した竹内浩典、そして昨年のポルシェカレラカップジャパンでチャンピオンとなった清水康弘とトリオを組む。開幕戦もてぎでは見事ポール・ポジションを獲得。
決勝では結果を残せなかったが、マシン的にもドライバー的にもまさに最強チームと言っていいだろう。Z4M対911GT3、テクニカルコース鈴鹿でどんな戦いを見せてくれるのだろうか。
2010/3/29 配信
詳しくは鈴鹿サーキットプレスリリースをご覧下さい。
スタート直前に雨が降り、難しいコンディションとなったGT300クラス決勝レースは、ポールスタートの#7 RE雨宮RX-7(谷口信輝)が直後にコースアウトしポジションダウンする波乱のスタートとなった。
しかし、一時5位まで落とした谷口は21周目の逆バンクで#86ランボルギーニをパスすると、その次の周には他車のピット作業のロスなどで、2番手に浮上。これに対し、25周終わりでピットインした#7 RX-7はタイヤ無交換で時間を短縮し、トップを奪った。
後半を受け持った#7 折目遼は、タイヤをいたわりつつプッシュ。安定したラップを最後まで刻み続け、優勝を飾った。#7 RE雨宮RX-7は2008年開幕戦鈴鹿以来の優勝。昨年から表彰台の常連となっていたが、優勝は2年ぶりとなった。
谷口信輝のコメント :
結果的に優勝できて、すごくホッとしています。嬉しい気持ちとホッとしている気持ちの両方です。スタート直後は、路面が良くなる前に他のクルマを引き離そうと思ったんですが、まんまと僕がハマリ、コースアウトしてしまいましたね。前を行く3台に追い付けば、タイヤ無交換作戦なのでピットで抜けるとは思いました。
折目遼のコメント :
鈴鹿は僕にとって非常に特別なサーキット。ここでポール・トゥ・ウインできたことは、とても自信になり、今後にプラスになると思います。僕がコースインするときに後ろとのマージンが10数秒なので、アウトラップに集中して走りました。あとはマージンを計りながらプッシュすることが、完璧にできたかなと思います。
MZ Racing プレスリリース http://www.mzracing.jp/supergt/201003.html
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【2010年スーパーGTシリーズ開幕戦(鈴鹿サーキット)】
20-21 March, 2010
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吉本大樹 & 新規参戦A speed triple a Vantage GT2
予選はS2進出も、決勝はほろ苦デビュー
【Result】
【土曜日】
公式練習 : 6 th
公式予選1回目 : 7 th
S1 : 15 th
S2 : 15 th
予選総合 : 15 th
【日曜日】
フリー走行 :10 th
決勝 : 失格 (0 pt / Team's Point : 0 pt)
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【公式練習、予選】
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公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時17℃/28℃ 終了時18℃/28℃
ノックダウン予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時18℃/28℃ 終了時17℃/23℃
triple a Vantage GT2、初陣予選は15番手

シーズンオフの期間中から、使用するマシン(アストンマーティンV8ヴァンテージ)、ドライバーラインナップ(吉本大樹&松田秀士選手)、新規参戦のチーム体制(A speed)等で大きな注目を集めてきたtriple a Vantage GT2。開幕前のテストでは新規参戦チームながら順調にプログラムを消化、そして迎えた3月20日。春の陽気も感じさせたこの日、いよいよスーパーGTシリーズでの初陣を鈴鹿サーキットで迎える事となった。
新規参戦チームとして迎えたレースウィーク初の公式セッション。ここでまずステアリングを握ったのは吉本大樹。その吉本は走りだし最初の計測ラップから2'08"009をマーク、ずまずの滑り出しを見せる。その後2度目のピットインで松田選手にドライバーチェンジ。松田選手はピットインアウトを繰返しながら走行を重ね、セッション終盤に再度吉本にバトンタッチ。吉本はこの走行で「テストの時と比べるとフィーリングが今一つ・・・」としながらも、最後のアタックで2'06"850までタイムを伸ばし、最終的にこのセッションを6番手で終了した。
初の公式セッションとしては上々の滑り出しを見せたtriple a Vantage GT2。迎えた公式予選1回目。まずこのセッションのステアリングを握ったのは松田選手。その松田選手は計測2周目に2'08"274をマーク、この時点での7番手に付けピットへと戻ってくる。ここからマシンに乗り込んだ吉本は、2度のピットインを挟み周回を重ねると、最後のアタックで2'08"055をマーク。トップの#2(アップル・K-ONE・紫電)からは1"555秒遅れながら、7番手でこのセッションを終了した。
その後午後に入り行われたノックダウン方式の予選2回目。昨年の鈴鹿ポッカ1000Kmで行われたこの予選方式は、まずS1で全車がアタックし17番手以下の決勝グリッドが決定される。その後残りの16台でS2を行い、ここでは11番手以下のマシンが脱落、11~16番手のグリッドが決まる。さらにS3ではS2を突破した10台で順位が争われ、最終的にここでPP~10番手までの決勝スターティンググリッド順が決まることとなる。ドライバーは連続したセッションに出走する事が認められず、S1出走ドライバーはS2には出走できず、逆にS2を走ったドライバーはS3には出走できない。

このノックダウン方式予選最初のセッションとなるS1でマシンに乗り込んだのは吉本大樹。各セッションの時間はわずかに10分ずつ、計測は2~3周が限界となる。すると吉本は最初の計測ラップで2'08"133をマーク、この時点での4番手に飛び込むと、さらに次のラップで2'07"849をマーク。まずは危なげなくS2進出を決めて見せる。その後GT500クラスの走行と10分間のインターバルを挟み迎えた予選S2。ここでステアリングを握ったのは松田選手。その松田選手は計測2周目に2'08"357を記録。しかしこのタイムはこの時点で11番手。S3進出は10位までとなるため、松田選手は更なるタイムアップを狙い最後のアタックへと入っていく。ところが午前中の公式練習からマシンセットが今一つに詰め切れていなかった事も影響し、最後のアタックラップではベストタイムを更新する事が出来ず。さらに最終アタックでタイムアップしたマシンがいたため、最終的な順位は15番手となり、triple a Vantage GT2は翌日の決勝に15番グリッドから挑む事となった。
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【決勝】
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天候:曇 | コース:ドライ | 気温14度 | 路面温度19度
triple a Vantage GT2、決勝はほろ苦デビューに

前日夜に降った雨は朝の時点で一旦止んでいたものの、フリー走行後のピットウォークの時間帯にはまたしても空から雨粒が落ちてくる等、不安定な天候となったこの日の鈴鹿サーキット。そんな中、前日の予選でマシンセットを今一つに詰め切れずに15番手となったtriple a Vantage GT2は、朝のフリー走行で決勝を見据えたマシンセットを確認。吉本が10番手タイムを出す等、追い上げを期し決勝のスタートを迎える事となった。
傘をさすほどにはならないものの、時折落ちてくる雨粒が波乱を予感させた決勝スタート前のグリッド上。15番グリッドに付いたtriple a Vantage GT2は、ピットウォークやキッズウォークにも駆け付けたファンやチームのパーソナルスポンサーを含めた関係者等、大勢の応援者達に囲まれた。吉本大樹、スタートを務める松田選手の両ドライバーもこれら大勢の声援に笑顔で応える等落ち着いた雰囲気を見せつつも、初陣となる決勝スタート時刻が近づくに連れ、徐々にその闘争心を高めていく。
その後国歌斉唱等のセレモニーも終わり、いよいよ迎えた注目の決勝スタート。隊列を整え最終コーナーを立ち上がってきた19台のGT300マシンはシグナルグリーン点灯と共にホームストレート上を一気に加速。19台のエンジン音が重なり合った轟音が響き渡る中、1コーナーから激しいポジション争いが始まった。するとレースはオープニングラップから大荒れの展開に。スタート直前から数周の間にわずかに降った雨がコースコンディションを更に難しくした為かコースアウトを喫するマシンが続出、更にデグナー2つ目のコーナーでは4台のGT300マシンが絡み内3台がリタイヤとなるクラッシュが発生。そんな荒れ模様の中、スタートを務めた松田選手は落ち着いた走りを見せ、オープニングラップで11番手までポジションを上げホームストレートへと戻ってくると、その後2周目以降は前を行くマシンの隙を伺いながら周回を重ねていく。ところが迎えた9周目、ホームストレート上でGT500のマシン3台が絡む大クラッシュが発生し、コース上にはSC(セーフティーカー)が。するとこれがtriple a Vantage GT2にとっての悪夢の始まりとなる。
チームからの無線とコーナー脇のポストの「SCボード」でSCのコースインを知った松田選手はここで即座に減速。ところが黄旗&SCボード提示が遅れたポストがあった為、後ろから来た1台のマシンがこれに気付かずダンロップコーナーで松田選手を追い抜いていく。その後これがSC中の追い越しである事に気付いたこのマシンはスプーン手前で減速、ポジションを元に戻すため松田選手に先行を促した。これを見た松田選手はここで再度このマシンを追い抜きポジションを元の状態へと戻し、レースはそのポジションでリスタート。松田選手はこのリスタート後も11番手に付け20周目にピットイン。吉本へとステアリングを託していく。
するとその直後、何と先のSC中の松田選手のポジション復帰が「SC中の追い抜き行為」とみなされ、66号車にドライブスルーペナルティーの裁定が下ってしまう。ところが先にダンロップコーナーで追い抜きをしたマシンについてはオフィシャルの通達が上がっておらず、ペナルティーが下ったのは66号車のみ。オフィシャルが全ての状況を把握しきれずに下した裁定と判断したチームは、コース上の吉本には「ペナルティーについての抗議を上げているので、最終の裁定が出るまでそのまま走行を続けてほしい」と指示。これによりコース上に留まった吉本は提示され続けるペナルティボードを横目に走行を続けていく。
ところが迎えた27周目。結局チームの抗議は受け入れられず、66号車には「ペナルティー不履行」を理由に黒旗が提示されてしまう。これによりレース続行不可能となったtriple a Vantage GT2はピットイン。ここでレースを終える事となってしまった。このペナルティーについては、レース終了後に競技委員会において先に追い越しをしたドライバーも含めた協議の場が持たれ、最終的には様々な状況が加味されたうえで「ペナルティー不履行についての当該ドライバー(吉本大樹)に対するペナルティーポイントは一切付かない」という判定となったものの、このレースでの「失格」という結果が覆るわけではなく、新規参戦チームとしては、あまりにもほろ苦いデビュー戦となってしまった。
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【吉本大樹コメント】
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テストを含め確実に進歩を続けて迎えたtriple a Vantage GT2デビューとなる開幕戦は思った通りには行きませんでした。
セッティングの面に関しても思った様に進まず苦労はしていましたが、ネガティブな要素ばかりではなかったし、チェッカーが出る時点でのポジションに集中した戦略を立てていました。完走は絶対だったし、ポイントも確実に取りにいくつもりだったんですが残念な結果となってしまいました。
課題は生まれましたが次戦への活力となりますし、この悔しさはチーム全体で噛みしめていますので引き続き今後のtriple a Vantage GT2に注目して下さい!
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2010年3月17日
富士スピードウェイ株式会社
Formula NIPPON 第2回公式合同テストを開催

富士スピードウェイでは3月25日(木)と26日(金)の2日間、2010全日本選手権Formula NIPPONの2回目となる公式合同テストが開催されます。
今シーズンのエントリーを済ませた全9チーム(14台)が参加予定で、鈴鹿サーキットでの開幕戦(4/17~18)に向けた最終調整となります。
レーシングコースを疾走するFN09のエンジンサウンドをご堪能いただけるほか、パドックエリアからのピット内作業もご覧いただけます。
また、3月24日(水)には全日本F3選手権の公式合同テストが開催されます。
入場料はいずれも1,000円(含駐車料/FISCOライセンス会員および保護者同伴の中学生以下無料)です。
(注)開催時間はいずれも各日10:00~12:00と14:00~16:00の2回を予定
以上
★★★Press Information★★★―――――――――――――――――――
■2010 AUTOBACS SUPER GT Round1 SUZUKA GT300km
3月20日(土)、21日(日)開催 直前情報
SUPER GT戦国バトル勃発!!!
HSV-010 GT、GT-R、SC430戦力拮抗!
選ばれし者たちのハイスピードバトルが幕を開ける!!
ついに、話題のHondaニューマシンHSV-010 GTがその実力を見せるときがきた。
ニッサン、レクサスともに、このHondaのニューマシンを迎え撃つ。
テストでは分からなかった各チームの真のスピードがいよいよ鈴鹿が見られる!!
■シーズン幕開けを告げる2010 SUPER GT開幕前夕祭
「Twilight party」で興奮が最高潮に!!
18時からグランドスタンドで行なわれるTwilight partyでは
予選結果などから決勝レースを予想するなどスーパーGT
ファンにも初めてのお客様にも楽しめるイベントです。
※詳細はリリースをご参照ください。
トヨタ自動車、2010年のモータースポーツ活動および支援計画を発表
~ 参加するモータースポーツを強化 ~
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、モータースポーツ活動をクルマの持つ「夢」や「感動」をお客様にもたらす大切なものと位置づけ、クルマを通じてお客様とより多くの「喜び」を分かち合うための重要な活動の一つとして、引き続きモータースポーツ活動を推進する。そのため、従来からの「見るモータースポーツ」に加え、本年より、お客様が「参加するモータースポーツ」活動を強化推進し、より多くの方々が気軽にクルマの楽しさを体感いただけるよう機会の創出を図る。
<見るモータースポーツ>
日本では、SUPER GTにおいて、昨年ドライバーおよびチームのダブルタイトルを獲得したGT500クラスのLEXUS SC430で、タイトルの連続獲得に挑む。またフォーミュラカーのトップカテゴリー、フォーミュラ・ニッポンへの参戦では、継続してエンジンを供給し、トヨタエンジン搭載車のタイトル奪還を狙う。
米国のNASCARについては、最高峰のスプリント・カップ・シリーズ、並びに昨年2年連続のマニュファクチャラーズタイトルと初のドライバータイトルを獲得したネイションワイド・シリーズにおいて、トヨタ カムリで引き続き参戦し、シリーズチャンピオンを目指す。またキャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは、昨年4年連続のマニュファクチャラーズタイトルを獲得した同シリーズに、引き続きトヨタ タンドラで参戦し、更なる連覇を目指す。
<参加するモータースポーツ>
クルマの「楽しさ」と「夢」を広げる取り組みであるGAZOO Racing*1の活動として、参加型モータースポーツを推進する。気軽に楽しめる複数のプログラムを3月末のFuji Speedway Motorsports Dream 2010で実施し、お客様の声を取り入れながら、より良いプログラム提供をしていくなど、多くの方々に参加できる機会を増やす活動を行う。 また、ニュルブルクリンク24時間耐久レース*2への参戦は、LEXUS LFAで3回目となり、過酷なモータースポーツにチャレンジすることを通じて、クルマを鍛え、社員自らも参加することにより、いいクルマづくりのための人材育成にも活用する。
上記の活動に加え、世界のトップクラスドライバーの育成を目指し、トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(以下TDP)を推進する。今季活躍が期待される小林可夢偉など、本年は8名のドライバーを選出し、支援する。 また、環境に配慮したモータースポーツの推進と量産車両を含めたハイブリッドシステムの高効率化のために、モータースポーツ用ハイブリッドシステムの開発を継続する。
*1 GAZOO Racing : クルマの楽しさを広げる自動車ポータルサイトGAZOO.comから生まれた活動。 トヨタ自動車(株)のマスターテストドライバーである成瀬弘を頂点とするテストドライバーがレースへの 参戦を通じて車両開発を行うとともに、モータースポーツ活動のサポートなども行っている
*2 正式名称:38th ADAC Zurich 24h Race 2010
【活動および支援計画概要】
1.SUPER GT
・国内レースのトップカテゴリー。GT500クラスにレクサスブランドで参戦。V8 3.4L エンジン(RV8KG)搭載のLEXUS SC430について、TRDを通じチーム支援を行う。
・また、GT300クラスでは、V8 3L(RV8J)を搭載するLEXUS IS350、V6 3.5L(2GR)を搭載するトヨタ カローラアクシオが参戦する。
チーム名 カー
No. 車両 ドライバー 備考 タイヤ
GT
500 レクサス チーム ペトロナス トムス
(LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S) 1 LEXUS
SC430 脇阪 寿一
(Juichi Wakisaka 日本) BS
アンドレ・ロッテラー
(Andre Lotterer ドイツ)
レクサス チーム ルマン エネオス
(LEXUS TEAM LeMans ENEOS) 6 LEXUS
SC430 伊藤 大輔
(Daisuke Ito 日本) BS
ビヨン・ビルドハイム
(Bjorn Wirdheim スウェーデン)
レクサス チーム クラフト
(LEXUS TEAM KRAFT) 35 LEXUS
SC430 石浦 宏明
(Hiroaki Ishiura 日本) TDP BS
大嶋 和也
(Kazuya Oshima 日本) TDP
レクサス チーム ゼント セルモ
(LEXUS TEAM ZENT CERUMO) 38 LEXUS
SC430 立川 祐路
(Yuji Tachikawa 日本) BS
リチャード・ライアン
(Richard Lyons 北アイルランド)
レクサス チーム サード
(LEXUS TEAM SARD) 39 LEXUS
SC430 アンドレ・クート
(Andre Couto ポルトガル) DL
平手 晃平
(Kohei Hirate 日本) TDP
GT
300 レーシング プロジェクト バンドウ
(RACING PROJECT BANDOH) 19 LEXUS
IS350 織戸 学
(Manabu Orido 日本) YH
片岡 龍也
(Tatsuya Kataoka 日本)
エーピーアール
(apr) 31 トヨタ
カローラ
アクシオ 嵯峨 宏紀
(Koki Saga 日本) YH
松浦 孝亮
(Kosuke Matsuura 日本)
エーピーアール
(apr) 74 トヨタ
カローラ
アクシオ 井口 卓人
(Takuto Iguchi 日本) TDP MI
国本 雄資
(Yuji Kunimoto 日本) TDP
TDP:トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム
タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/YH:ヨコハマ/MI:ミシュラン
TDPドライバー
2.全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン
・ 国内フォーミュラレースのトップカテゴリー。V8 3.4Lエンジン(RV8K)を5チーム8台に供給。
・ タイヤは全車ブリヂストン製を使用する。
TDP:トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム
タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/YH:ヨコハマ/MI:ミシュラン
2.全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン
・ 国内フォーミュラレースのトップカテゴリー。V8 3.4Lエンジン(RV8K)を5チーム8台に供給。
・ タイヤは全車ブリヂストン製を使用する。
チーム名 カーNo. ドライバー 備考
チーム ルマン (Team LeMans) 7 ケイ・コッツォリーノ
(Kei Cozzolino イタリア)
8 石浦 宏明 (Hiroaki Ishiura 日本) TDPドライバー
ケーシーエムジー (KCMG) 18 平中 克幸 (Katsuyuki Hiranaka 日本)
チーム インパル (TEAM IMPUL) 19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
(Joao Paulo de Oliveira ブラジル)
20 平手 晃平 (Kohei Hirate 日本) TDPドライバー
デリッツエフォリエ/セルモ・インギング
(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING) 29 井口 卓人 (Takuto Iguchi 日本) TDPドライバー
ペトロナス チーム トムス
(PETRONAS TEAM TOM'S) 36 アンドレ・ロッテラー
(Andre Lotterer ドイツ)
37 大嶋 和也 (Kazuya Oshima 日本) TDPドライバー
詳しいリリースはこちらをご覧下さい。

★★★Press Information★★★―――――――――――――――――――
■2010年 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦 ツインリンクもてぎ
◇さらに進化を遂げたフォーミュラ・ニッポン!
超高速バトルがツインリンクもてぎで炸裂する!!
◇チームメイトから最大のライバルへ!
2人のツインリンクもてぎマイスター小暮卓史、L・デュバル、
もうひとりのマイスターA・ロッテラー、三つ巴の対決に注目!!
◇地元パワーさく列! 2年目の塚越広大、ルーキー山本尚貴
栃木県出身の精鋭がツインリンクもてぎを攻める!
◇地元の魅力満載の 栃木県・茨城県感謝DAY を開催!
とちぎ和牛が当たる「とちぎ和牛」ポール・ポジション当て
プレゼントクイズや、チーム監督や名ドライバーによるミニレース、
いばらきメロンカップ「コチラレーシングドリームマッチ」を開催!
◇3月18日(土)チケット発売開始!
・高校生以上の学生にうれしい学割チケットをご用意!
・みんなで観戦するとお得なグループ割をご用意!
・特典いっぱいの「チームサポーターズシート」を2010年も販売!
特典① あなたのシートにドライバーがやってくる!
特典② 優勝したら祝勝会に参加できる!
特典③ 決勝レース直後のコースに入場できる!
特典④ 優勝したら表彰式プレゼンターになれる!
特典⑤ 優勝したらポディウム下の専用エリアに入場できる!
特典⑥ オリジナルグッズプレゼント!
特典⑦ チームグッズプレゼント
※詳細はリリースをご参照ください。
【リリース】
http://mls.mobilityland.co.jp/ct/mg.aspx?id=1003060011
開催概要のご案内
2010 FIA F1世界選手権シリーズ 日本グランプリレース
「もっと鈴鹿 もっと感動」
平素は当社事業に多大なるご支援、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年は、鈴鹿サーキットで3年ぶりとなるF1日本グランプリを、皆様のご支援のもと無事開催させていただく事が出来ました。
重ねて御礼申し上げます。
昨年の日本グランプリは、「安心・安全・快適」をテーマに、ご来場いただくお客様全てにシートをご用意する「全席座席指定」に取り組むことで、生まれ変わった鈴鹿サーキットとともに新しいF1観戦スタイルを提案させていただきました。
また、全国からご来場いただくファンの皆様、そして世界を転戦するチームへのおもてなしの取り組みとして、地元の行政と企業からなる「鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会」が立ち上がり、地域を挙げて皆様をお迎え、お見送りをすることもできました。
22回目となる2010年は、もっと鈴鹿をお楽しみいただきたい、もっとF1で感動していただきたい、という私共の思いを「もっと鈴鹿 もっと感動」のテーマに乗せ、多くの方から寄せられたご意見のもと、観戦環境・イベント・地域連動などをさらに進化させ、これまで以上の感動をお持ち帰りいただけるよう、様々な施策を進めて参ります。
観戦チケットにつきましては、皆様から頂戴したご意見にお応えし、観戦スタイルに合ったチケットをお求めいただけるよう、観戦席の区分と価格を見直し、ファミリー・女性・カメラ愛好家の皆様に向けた対象毎の企画席など、豊富なチケットバリエーションをご用意いたしました。
加えて、より多くのコーナーでF1の走りが見たいという声にお応えして、フリー走行の金曜日はグランドスタンドを除く全ての席を自由席といたしました。
また、秋の3連休開催となる今年の日本グランプリは、期間を通してお楽しみいただけるよう様々なイベントをご用意いたします。
そして決勝翌日のハッピーマンデーにF1日本グランプリの余韻をお楽しみいただけるよう、昨年にも増して充実したイベントを開催する予定です。
金曜日の自由席化と併せて、一日も長く"鈴鹿F1"をお楽しみいただければと存じます。
さらに、鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会には、「地元・地域と密着した『鈴鹿F1日本グランプリ』を日本最大のお祭りに」をテーマに、ご来場いただくお客様の目線に立った最高のおもてなしを目指し、様々な事業に着手いただく予定です。
昨年の日本グランプリでは10万人を超えるファンの皆様にお越しいただきました。
F1をこよなく愛するファンの皆様の声援に鼓舞されたF1ドライバーたちの素晴らしい走りを目の当たりにし、あらためてファンの皆様のパワーが鈴鹿F1の大きな原動力であることを強く確信いたしました。
あの感動を忘れることなく、いつまでも皆様に愛されるよう、鈴鹿F1は進化し続けて参ります。
最後になりますが、ファンの皆様、メディアの皆様ならびに関係各位には、今後も長きにわたり、弊社へのご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
株式会社モビリティランド 取締役社長
大島裕志
2010年F1日本GPプレスリリースの詳細はこちら。
2010年3月2日
富士スピードウェイ株式会社
富士スピードウェイ "リニューアル5周年企画"の概要を発表
2005年春のリニューアルオープンから、今年で5周年を迎えることができた富士スピードウェイでは、今シーズン、"ご愛顧いただきました全てのお客様に、心からの感謝!"をテーマに、リニューアル5周年を記念した各種キャンペーンを実施します。
1.リニューアル5周年記念キャンペーン
2.主要5レース※ご来場キャンペーン
3.FISCOライセンスキャンペーン
4.グラスルーツ(草の根レース)応援キャンペーン
※主要5レース
①SUPER GT 第3戦(5/1-2)、②スーパー耐久第4戦(6/26-27)、③Formula NIPPON 第3戦(7/17-18)
④SUPER GT 第7戦(9/11-12)、⑤SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010(11/13-14)
レース観戦やイベント、サーキット走行などでご来場いただくお客様に、よりサーキットライフを楽しんでいただく内容をご用意いておりますので、ご期待ください。
1.リニューアル5周年記念キャンペーン
(1)5周年記念抽選プレゼント
富士スピードウェイで開催する、主要5レースと富士チャンピオンレース第1戦(3/14)~同第5戦(9/26)、FUJI SPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM(FMD) 2010(3/28)、ザ・ワンメイクレース祭(6/12-13)・同レース祭夏の陣(8/28-29)にご来場いただくお客様を対象に、"5周年記念抽選プレゼント"を実施します。
会場内で応募いただくと(アンケート付)、抽選で旅行券(10万円相当)などの豪華賞品が当たります。
(2)5周年記念オリジナルステッカープレゼント
富士チャンピオンレース第1戦(3/14)以降、富士スピードウェイにご来場いただくお客様全員を対象に、"5周年記念オリジナルステッカー"をプレゼントします。5周年にちなみ5種類(計30万枚)を順次制作し配布します(無くなり次第終了)。
2.主要5レースご来場キャンペーン
富士スピードウェイで開催する主要5レースを対象に、お得な観戦チケットの販売やお子様向け企画を実施します。
(1)55 Passport (ゴーゴーパスポート)
主要5レースをまとめてお楽しみいただける観戦チケットを、特別価格13,200円 (通常27,500円)で販売します。
特典としてお友達招待券(SUPER GT 第3戦)1枚をプレゼントするほか、レース当日にはパドックパスを9,000円(通常11,000円)でご購入いただけます。
3月19日(金)~4月20日(火)の期間限定販売で、富士スピードウェイ公式サイト(http://www.fsw.tv)およびSUPER GT 第1戦(3/20-21 鈴鹿サーキット)会場内FSW ブース、FUJISPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM(FMD) 2010(3/28)の会場内にて販売します。(数量限定のため完売次第終了)
55 Passport、お友達招待券
(2)5周年早割りチケット
SUPER GT 第3戦(5/1-2)の観戦チケットを特別価格4,000円(通常5,500円)で販売します。特典としてレース当日にはパドックパスを10,000円(通常11,000円)でご購入いただけます。
SUPER GT 第1戦(3/20-21 鈴鹿サーキット)会場内FSW ブース、FUJI SPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM(FMD) 2010(3/28)会場内にて販売します。
その他主要レースでも早割りチケットの販売を予定しています。(詳細別途発表)
※なお、3/14(日)にお台場MEGA WEBで開催される「2010年 SUPER GT 開幕直前イベント」で、55 Passport、5周年早割りチケット(SUPER GT第3戦)の先行販売を予定しています。
(3)お子様向け企画
主要5レースおよびFUJI SPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM(FMD) 2010(3/28)では、ご来場いただくお子様を対象に富士スピードウェイの人気キャラクター"チェカ"を描いたチェカ風船と チェカ飴をプレゼントします(無くなり次第終了)。
また、主要5レースではチェカの着ぐるみも登場し、イベント広場やピットウォーク等でお子様との触れ合いを予定しています。
チェカ
詳しくは富士SWプレスリリースをご覧下さい。
2010年2月24日
富士スピードウェイ株式会社
"FUJI SPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM (FMD) 2010"
春休み期間中の3月28日(日)に富士スピードウェイで開催するお客様参加型ファン感謝イベント"FUJI SPEEDWAY MOTORSPORTS DREAM (FMD) 2010"では、トップドライバーや人気キャラクター、お笑い芸人などが 多数参加して大会を盛上げます。
数多くの体験型プログラムに加え、普段のレースではなかなか味わえないレーシングドライバーとの触れ合いや歌あり、笑いありで、モータースポーツやクルマ好きのお客様はもちろん、お子様連れのファミリーにも楽しんでいただけるイベントですのでご期待ください。
入場チケットは前売り1,000円で2月18日(木)より各コンビニエンスストア、プレイガイドで販売中です。(当日券1,500 円、駐車料:4輪1,500 円/台、2輪750 円/台は当日現地にて販売。FISCOライセンス会員および同伴者は入場・駐車料とも無料。また、FISCO ライセンス会員以外も中学生以下は保護者同伴に限り入場無料。)
なお、前日の3月27日(土)は、FISCOライセンス会員を対象とした特別スポーツ走行会を開催します。(一般入場者のみ入場料1,000 円)
1. ドライバーイベント
現在はチーム監督などを務めながら後進の指導をしている元レーシングドライバーや現役のトップドライバーやが多数参加して、トークショーや握手&サイン会が行われます。
現役時代は「日本一速い男」と呼ばれた星野一義氏や1995年のル・マン24時間レースで日本人初の総合優勝を果たした関谷正徳氏、日米のトップカテゴリーで活躍した黒澤琢弥氏をはじめ、現役ドライバーでは、2007 年スーパーGT500 クラスシリーズチャンピオンの伊藤大輔選手、2007 年・2008年フォーミュラ・ニッポン連続シリーズチャンピオンの松田次生選手、2007 年スーパーGT300 クラスシリーズチャンピオンの石浦宏明選手、2008 年フォーミュラ・ニッポンルーキー・オブザイヤーの平手晃平選手他、井口卓人選手、国本雄資選手など豪華メンバーが勢ぞろいします。
星野一義氏 / 関谷正徳氏 / 黒澤琢弥氏
2. イベントステージ
お子様連れのファミリーにも楽しんでいただける人気キャラクターショーやお笑い芸人、ミュージシャンやパフォーマーによる各種ステージも多数予定しています。
(1) キャラクターショー
今年2月14日より、テレビ朝日系列で放送を開始したスーパー戦隊シリーズ第34作目の「天装戦隊ゴセイジャーショー」を実施します。
地球を護るため、侵略と破壊を繰り返す「宇宙虐滅軍団ウォースター」にゴセイパワーで立ち向かう護星天使"ゴセイジャー"の活躍を一緒に応援しましょう。
(2) 爆笑! お笑いライブ
お笑い芸人によるお笑いライブも実施します。
2006 年と2007 年のエアギター世界選手権で連続チャンピオンに輝いた大地洋輔と大谷ノブ彦のお笑いコンビ"ダイノジ"や劇団四季のミュージカル「ライオンキング」の物真似で有名な"大西ライオン"、「違うか!?」を連発しながらのコントで笑いを誘う横山きよしと吉田サラダのお笑いコンビ"ものいい"、
世田谷キヨシと鍵盤ハーモニカをおでこで弾くカオルコの夫婦ユニット"めおと楽団ジキジキ"が、会場に笑いを振り撒きます。
(3) ライブステージ
著名なアーティストに愛され続ける人気アコースティックギター"ギブソンJ45"とともに弾き語るシンガーソングライター"AZUKI(アズキ)"が、郷愁あふれる歌詞と世界観と素直で伸びやかな歌声で聴く人の心に語りかけます。
また、日本初の女性ダブルダッチプロパフォーマンスグループ"Girl's Double Dutch Team!!viva女!!"が、2本の回る縄跳びの中でジャンパー(飛び手)が色々な技を繰り広げるスポーツ「ダブルダッチ」を披露します。パフォーマンス披露のほか、普及活動の一環として講習会や体験会、お子様への指導も実施しており、当日もお客様参加の体験会を実施します。

AZUKI / viva女!!
3. 富士スピードウェイ イメージガール"クレインズ"お披露目
2006年に誕生した富士スピードウェイイメージガール"クレインズ"の第5期メンバーのお披露目を実施します。
第3期からクレインズを務める ます あや をメインMC&リーダーに、新たに南まこと(みなみまこと)と鴻上聖奈(こうがみ せな)の2名を加えた3名が、1年間、富士スピードウェイで開催する各種イベントを盛上げます。(詳細は別途発表) 以上

南まこと / ます あや / 鴻上聖奈
★★★Press Information★★★―――――――――――――――――――
■2010 AUTOBACS SUPER GT Round1 SUZUKA GT300km
3月20日(土)、21日(日)開催 最新情報
レクサス、ニッサン、Hondaの次代を担う若手エース3人が
火花を散らす!!
【リリース】
http://mls.mobilityland.co.jp/ct/mg.aspx?id=1002190008
1月、2月に鈴鹿サーキットで実施されたメーカー合同テストでは好タイムが続出するとともに、各チームのタイムが拮抗。まさに大接戦、大混戦の戦いが予想される結果となった。
その中で気を吐いたのが各陣営の実力派若手だ。ユーロ3、GP2で培ったヨーロッパ仕込みの平手晃平(レクサスSC430)。2008年にGT300クラスでタイトルを取ると2009年GT500クラスにステップアップ、初年度で1勝を挙げた安田裕信(ニッサンGT-R)。注目のNEWマシンHonda HSV-010 GTのNo1ドライバーとなった伊沢拓也。
この3人のうち伊沢はGT500クラス、フル参戦3年目、平手、安田はともにフル参戦2年目。それぞれ開幕戦、鈴鹿ラウンドでの優勝、そしてシリーズチャンピオンをも見据えている。
その若手の前に立ち塞がるのは、2009チャンピオン・レクサスの脇阪寿一、ニッサンのエースに君臨する本山哲、日本最速男の異名をとるHondaの小暮卓史らのベテラン勢。
2010年は若手とベテランという、GT500クラスではこれまであまり見られなかった世代交代を賭けた激しい戦いが見られそうだ。
2010.02.19
2010年Hondaモータースポーツ活動の概要
Hondaは、チャレンジングスピリットの象徴であるモータースポーツ活動に対し、創業当時から世界の頂点を目指して様々なレースカテゴリーに挑戦してきました。昨年は、ロードレース世界選手権(WGP)のマン島T.T.レースへの初出場から50年の節目を迎えました。Hondaは、これまでに培ったノウハウとチャレンジングスピリットを持って、それぞれのカテゴリーでより多くのお客様の期待に応え、喜んでいただけるモータースポーツ活動を展開し、そこから生まれる夢と感動をお客様と共有して参ります。
1.モータースポーツ参戦体制
○二輪のモータースポーツ活動
ロードレース世界選手権シリーズ(WGP)の最高峰MotoGPクラスは、ワークスチームである「レプソル・ホンダ・チーム」のダニ・ペドロサとアンドレア・ドヴィツィオーゾに加え、サテライトチームからは3チーム4名のライダーが参戦します。投入するマシンの"RC212V"は、熟成を重ねより一層戦闘力を高めたモデルを開発。チーム体制とマシンの双方を強化し、ライダー、コンストラクター、チームタイトルの3冠獲得に挑戦いたします。
また、WGPには今シーズンからMoto2クラスが新設されます。Hondaはこのカテゴリーにおいて、唯一のオフィシャルエンジンサプライヤーとして参画いたします。エンジンは、市販スーパースポーツ車"CBR600RR"の直列4気筒エンジンをベースに、Moto2専用に開発したエンジンを全チームに供給します。
トライアル世界選手権シリーズ(WCT)には、「レプソル・モンテッサ・ホンダ」が参戦。圧倒的な強さを発揮するトニー・ボウとベテラン日本人ライダーの藤波貴久の2名体制で、昨シーズンに引き続き、ライダーズタイトルとマニュファクチャラーズタイトルの2冠を狙います。
その他、鈴鹿8時間耐久ロードレース、全日本選手権の各カテゴリー、そして海外の選手権など幅広いレース活動を展開し、それぞれ頂点を目指し戦って参ります。
○四輪のモータースポーツ活動
北米地域において、2003年より参戦し、2006年より唯一のエンジンサプライヤーとなったIRL インディカー・シリーズにおいて、今年も100%エタノール燃料のHondaV8エンジン"HI10R"を全チームに供給します。IRLに参戦する日本人ドライバーとしては、武藤英紀が「ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング」に移籍し、またF1で活躍した佐藤琢磨が今シーズンより「ケーブイ・レーシング・テクノロジー」から参戦します。
国内では、SUPER GTシリーズにおいて、新型車"HSV-010 GT"を投入し、5チーム5台体制で参戦します。「Honda GTプロジェクト」として、(株)本田技術研究所が主体となってマシンを開発し、(株)M-TECと(株)童夢の協力のもと、新型車参戦初年でのタイトル獲得を目指します。
昨シーズン、ドライバーとチームのダブルタイトルを獲得したフォーミュラ・ニッポンでは、3.4L V8エンジン"HR10E"を、3チーム5台に供給します。
また、国内外の頂点レースで表彰台を競えるドライバーの育成を目的に、「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」として、若手選手の輩出に積極的に取り組みます。「鈴鹿サーキットレーシングスクール カート(SRS-K)」「鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ(SRS-F)」のレーシングスクールや、「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」「全日本F3選手権」「フォーミュラ・ニッポン」を通して、活動して参ります。
2.モータースポーツの普及
(株)モビリティランドは、今後もレースの開催や「見て、遊んで、体感する」場と機会の創出に積極的に取り組み、日本のモータースポーツ文化のさらなる発展に寄与して参ります。
ツインリンクもてぎでは「ロードレース世界選手権シリーズ第2戦 日本グランプリ」「トライアル世界選手権シリーズ第3戦 日本グランプリ」を開催。また、鈴鹿サーキットでは「2010 F1世界選手権シリーズ第16戦 日本グランプリ」を開催。二輪、四輪それぞれの最高峰レースをはじめ、国内外の様々なモータースポーツを観戦し、体感いただく機会を提供して参ります。
また、Honda車オーナーに向け、「観て」「参加して」「楽しむ」ことを目的とした、「Enjoy Honda」を引き続き開催いたします。鈴鹿サーキットでは、4月17日(土)〜18日(日)に「鈴鹿2&4レース」と併催で、ツインリンクもてぎでは8月7日(土)〜8日(日)に「フォーミュラ・ニッポン第4戦」との併催で、開催する予定です。
また引き続き、「ホンダ エキサイティングカップ ワンメイクレース〜シビックシリーズ〜」を開催するなど、お客様が参加して楽しんでいただく様々なイベントを各地域で開催をする予定です。
■モビリティランドが開催する主な国際レース
| カテゴリー |
開催日程 |
大会名 |
開催会場 |
| WGP |
4月23日(金)〜25日(日) |
2010 FIMロードレース世界選手権シリーズ |
ツインリンクもてぎ |
| 第2戦 日本グランプリ |
(栃木県) |
| WCT |
6月5日(土)〜6日(日) |
2010 FIMトライアル世界選手権シリーズ |
ツインリンクもてぎ |
| 第3戦 日本グランプリ |
(栃木県) |
| EWC |
7月22日(木)〜25日(日) |
FIM世界耐久選手権シリーズ |
鈴鹿サーキット |
| 第3戦 鈴鹿8時間耐久ロードレース |
(三重県) |
| IRL |
9月17日(金)〜19日(日) |
2010 IRL インディカー・シリーズ |
ツインリンクもてぎ |
| 第16戦 インディジャパン300マイル |
(栃木県) |
| F1 |
10月8日(金)〜10日(日) |
2010 F1世界選手権シリーズ |
鈴鹿サーキット |
| 第16戦 日本グランプリ |
(三重県 |
《四輪参戦体制概要》
◆IRL インディカー・シリーズ
アメリカン・ホンダ・モーターの子会社であるホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)が、IRL インディカー・シリーズ唯一のエンジンサプライヤーとして、3.5L V8エンジン"HI10R"を全チームに供給します。
IRLに参戦する日本人ドライバーは、3年目を迎えた武藤英紀が本年は「ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング」から、さらにF1で活躍した佐藤琢磨が「ケーブイ・レーシング・テクノロジー」からIRL インディカー・シリーズに初挑戦します。
| チーム名 |
ナンバー |
ドライバー |
年齢 |
国籍 |
2009年の戦績 |
| ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング |
− |
武藤 英紀 |
27 |
日本・東京都 |
IRL 11位 |
| (Newman/Haas/Lanigan Racing) |
(Hideki Mutoh) |
| ケーブイ・レーシング・テクノロジー |
− |
佐藤 琢磨 |
33 |
日本・東京都 |
− |
| (KV Racing Technology) |
(Takuma Sato) |
◆SUPER GT
これまで13年間※12にわたりに参戦してきたNSX-GTに代わり、新型車"HSV-010 GT"を投入し、5チーム5台体制でGT500クラスに参戦します。また今シーズンからは、「Honda GTプロジェクト」として、(株)M-TECと(株)童夢の協力のもと、(株)本田技術研究所が主体となってマシンを開発し、チームとドライバーのダブルタイトル獲得を目指します。
※12 SUPER GTの前身である全日本GT選手権を含む
| チーム名 |
ナンバー |
ドライバー |
年齢 |
国籍 |
2009年の戦績 |
| オートバックス・レーシング・チーム・アグリ |
8 |
ラルフ・ファーマン |
34 |
イギリス |
GT500 2位 |
| (AUTOBACS RACING TEAM AGURI) |
(Ralph Firman) |
| |
井出 有治 |
35 |
日本・埼玉県 |
GT500 13位 |
| |
(Yuji Ide) |
| ケーヒン リアル レーシング |
17 |
金石 年弘 |
31 |
日本・大阪府 |
GT500 5位 |
| (KEIHIN REAL RACING) |
(Toshihiro Kaneishi) |
| |
塚越 広大 |
23 |
日本・栃木県 |
GT500 5位 |
| |
(Kodai Tsukakoshi) |
| ウイダー ホンダ レーシング |
18 |
小暮 卓史 |
29 |
日本・群馬県 |
GT500 6位 |
| (weider Honda Racing) |
(Takashi Kogure) |
| |
ロイック・デュバル |
27 |
フランス |
GT500 16位 |
| |
(Loic Duval) |
| エプソン・ナカジマ・レーシング |
32 |
道上 龍 |
36 |
日本・奈良県 |
GT500 6位 |
| (EPSON NAKAJIMA RACING) |
(Ryo Michigami) |
| |
中山 友貴 |
22 |
日本・石川県 |
GT500 16位 |
| |
(Yuhki Nakayama) |
| チームクニミツ |
100 |
伊沢 拓也 |
25 |
日本・東京都 |
GT500 2位 |
| (Team Kunimitsu) |
(Takuya Izawa) |
| |
山本 尚貴 |
21 |
日本・栃木県 |
F3 Nクラス |
| |
(Naoki Yamamoto) |
チャンピオン |
◆フォーミュラ・ニッポン
(株)日本レースプロモーションを通じ、昨年度ドライバーとチームタイトルの獲得に貢献した、3.4L V8エンジンの今年型"HR10E"を3チーム5台に供給します。
| チーム名 |
ナンバー |
ドライバー |
年齢 |
国籍 |
2009年の戦績 |
| ドコモ チーム ダンディライアン レーシング |
1 |
ロイック・デュバル |
27 |
フランス |
FN チャンピオン |
| (DOCOMO TEAM DANDELION RACING) |
(Loic Duval) |
| |
2 |
伊沢 拓也 |
25 |
日本・東京都 |
FN 8位 |
| |
(Takuya Izawa) |
| エイチ エフ ディー ピー レーシング |
10 |
塚越 広大 |
23 |
日本・栃木県 |
FN 7位 |
| (HFDP RACING) |
(Kodai Tsukakoshi) |
| ナカジマ レーシング |
31 |
山本 尚貴 |
21 |
日本・栃木県 |
F3 Nクラス |
| (NAKAJIMA RACING) |
(Naoki Yamamoto) |
チャンピオン |
| |
32 |
小暮 卓史 |
29 |
日本・群馬県 |
FN 4位 |
| |
(Takashi Kogure) |
●カーナンバーについては、暫定のため変更になる場合があります
◆全日本F3選手権
全日本F3選手権 C(チャンピオン)クラスに、「トダ レーシング」がHondaエンジンをベースとした"MF204C"を搭載し参戦します。
| カテゴリー |
チーム名 |
ドライバー |
年齢 |
出身地 |
2009年の戦績 |
| フォーミュラ・ |
エイチ エフ ディー ピー レーシング |
塚越 広大 |
23 |
栃木県 |
FN 7位 |
| ニッポン |
(HFDP RACING) |
(Kodai Tsukakoshi) |
| 全日本F3 |
エイチ エフ ディー ピー レーシング |
小林 崇志 |
22 |
広島県 |
F3 Nクラス 4位 |
| Nクラス |
(HFDP RACING) |
(Takashi Kobayashi) |
| |
|
三浦 和樹 |
21 |
岩手県 |
FCJ チャンピオン |
| |
|
(Kazuki Miura) |
| 英国F3 |
ライコネン ロバートソン レーシング |
中嶋 大祐 |
21 |
愛知県 |
英国F3 7位 |
| (Raikkonen Robertson Racing) |
(Daisuke Nakajima) |
◆人材の育成:フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト
国内外で活躍する有能な若手ドライバーの発掘・育成を目的に、人材育成プログラム「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」を展開しています。今シーズンは、フォーミュラ・ニッポンに参戦する1名と、全日本F3選手権 N(ナショナル)クラスに参戦する2名、そしてBritish F3 International(英国F3)に参戦する1名のドライバーをそれぞれサポートしています。
2009年、全日本F3 Nクラスチャンピオンを獲得した山本尚貴は、SUPER GTおよびフォーミュラ・ニッポンに、フォーミュラチャレンジ・ジャパンのチャンピオンを獲得した三浦和樹は、全日本F3 Nクラスにそれぞれステップアップして参戦します。
また、「世界で活躍する有能な若手ドライバーの発掘と育成」を目的に、自動車メーカー3社※13が協力して設立した、ジュニア・フォーミュラレース「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」に引き続き協力していくとともに、スカラシップとして4名のドライバーの参戦をサポートします。
※13 FCJは2006年より、Honda、Toyota、Nissanの自動車メーカー3社が協力して創設した新しいジュニア・フォーミュラカーレース。その理念は「世界で活躍する有能な若手ドライバーの発掘と育成」および「日本のモータースポーツの裾野を広げ将来を支える人材の育成」という点に置かれています
■鈴鹿2&4レース 4月17日(土)~18日(日)開催

[2輪 ロードレース JSB1000][4輪 フォーミュラ・ニッポン]
国内最高峰レース競演!!
【リリース】
http://mls.mobilityland.co.jp/ct/mg.aspx?id=1002180001
毎年本格的なモータースポーツシーズン突入を告げるのが鈴鹿2&4レースだ。
2輪、4輪の国内トップクラスのレースが同時に開催される、唯一の
ビッグイベントであると同時に、長い歴史を誇る伝統のイベントでもある。
昨年はGTレースの頂点、SUPER GTと国内2輪ロードレースの頂点、
JSB1000の開催だったが、今年は4輪が07年以来3年ぶりに
国内フォーミュラの頂点、フォーミュラ・ニッポンとなって
国内最速バトル、夢の競演が実現。
フォーミュラ・ニッポンの驚異的なスピード、JSB1000の息詰まる
デッドヒートは、モータースポ―ツファンはもちろん、全ての人を
魅了するはずだ。
・2月18日(木)チケット発売開始!
前売観戦券が3,900円(大人)でパスポート付!
お求めやすい価格になりました!
全席自由席!観戦券のみでグランドスタンドからもご覧いただけるように
なりました!
※詳細はリリースをご参照ください。

英autosport.comによれば、ゲイリー・トンプソン(17歳:アイルランド)は、今シーズン、KCMGから全日本F3選手権(JF3)ナショナルクラスヘ参戦することになった。アイルランド人ドライバーのJF3出場は初めてのものとなる。
トンプソンは、昨年フォーミュラBMWアジアシリーズでルーキーカップを獲得している。KCMGとは2年契約で、来月にはテストを開始する予定となっている。
KCMGは昨シーズンJF3ナショナルクラスにACHIEVEMENT by KCMGとしてエントリー、アレキサンドラ・インベラトリーと黒田吉隆の2名が出場したが、トンプソンはチームの3台目のマシンで出場する。また、KCMG代表のポール・イップは、今シーズン、チームはトヨタ・モータースポーツの後援を受けてフォーミュラニッポンへ進出、KCMGのドライバーがトヨタのドライバー育成プログラムに組み込まれることを明らかにした。
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吉本大樹、2010年もSUPER GT SERIES
GT300クラスに参戦
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この度、吉本大樹が「10'SUPER GT SERIES」に、新規参戦チーム「A speed」よりFIA GT2仕様の「アストンマーティン・ヴァンテージ」で参戦することが決定いたしました。
参戦概要につきましては下記の通りとなります。
今シーズンも皆様のご期待に沿う活躍をお見せ出来るよう、吉本大樹並びにスタッフ一同全力を尽くして参りますので、ご声援の程、何卒宜しくお願い致します。
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【参戦概要】
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■ カテゴリー : 2010 SUPER GT SERIES (GT300)
■ チーム名 : A speed
■ マシン : triple a VANTAGE GT2
■ ドライバー : 吉本 大樹・松田 秀士 選手
Aspeed公式サイト:http://www.aspeed.co.jp
スーパーGTシリーズ公式サイト:http://www.supergt.net/jp/
吉本大樹オフィシャルサイト:http://www.hiroki-yoshimoto.com/
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【吉本大樹コメント】
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1月の早い段階で発表が出来て非常に嬉しく思います。昨年の最終戦終了後にコンタクトを頂いてから、年末に行われたシェイクダウンを訪問させて頂き、一日しっかり見させて頂いた後にその場で返事をさせて頂きました。明日鈴鹿で初ドライブするのを楽しみにしています。
少年の頃はテレビでインディーカードライバーだった松田選手を熱く応援していましたが、その松田さんとパートナーが組めるということも非常に楽しみですし、昨シーズン活躍が目立っていたFIA GT2マシンであるアストンは戦闘力を秘めているはずです。新規参戦チームということもあり、全員で一つずつ経験を積んでいかなければならないかとは思いますが、確実に進歩させながら着実に進んでいけば、必ずどこかで勝てるレースがあると思います。そして最終的には2010年のチャンピオンシップに絡んでいきたいと思います。
早々に起用を決めて頂いた借りをしっかりと結果でお返ししたいと思っています。皆さん応援宜しくお願い致します!
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2010 SUPER GT SERIES暫定スケジュール】
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第1戦 3月20日-21日 【鈴鹿サーキット】
第2戦 4月3日-4日 【岡山国際サーキット】
第3戦 5月1日-2日 【富士スピードウェイ】
第4戦 6月19日-20日 【セパンインターナショナルサーキット】
第5戦 7月24日-25日 【スポーツランドSUGO】
第6戦 8月21日-22日 【鈴鹿サーキット】
第7戦 9月11日-12日 【富士スピードウェイ】
第8戦 10月23日-24日 【ツインリンクもてぎ】
特別戦 11月13日-14日 【SUPER GT & Formula Nippon FUJI SPRINT CUP 2010】

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【スーパー耐久シリーズ第8戦(ツインリンクもてぎ)】
28 November, 2009
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5ZIGEN NSX 貫禄の2戦連続ポールtoウィン!
最終ラウンドをパーフェクトで飾り、シリーズチャンピオン獲得!!
【Result】
(Sun) QF : 1 st (1pt) (Sun) Race1 : 1 st (12pt) Race2 : 1 st (12pt)
(Ranking) Series Champion
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【Report】
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今シーズンは開幕戦での表彰台獲得を皮切りに2度の優勝を含む4度の表彰台を獲得、この最終戦に2位に15pt差をつけるランキングトップで挑む事となった5ZIGEN NSX。その最終戦はツインリンクもてぎが舞台。しかしながら今回はいつものロードコースではなく昨年のスペシャルステージとして開催されたスーパースピードウェイ(オーバルコース)を使用。第1ターンと第3ターンにシケインを置く特設コースでの「オーバルバトル」としての開催となった。
迎えた初日フリープラクティスの行われた金曜日。この日のもてぎは初冬の到来を忘れさせるような温かい陽気に包まれ、セッションは開始直後からしばらくは数台のマシンがコースに出るだけの比較的静かなセッション序盤となった。しかしここでアクシデントが発生する。路面温度が16度と低く、路面がまだダスティでラバーも乗っていなかったこのタイミングで走行をしていた#34(asset.テクノファーストZ)が第1ターンでスピンを喫しフロント側面からウォールに激しくクラッシュ。これによりセッションは一時中断されるも、幸いドライバーは自力でメディカルセンターに向かい大事には至らず。しかし各陣営はオーバルコースの怖さを目の当たりにする事となった。
その中ST3クラスタイトル獲得に向け着々と走行を重ねたのが5ZIGEN NSX。赤旗中断のあった1本目を吉本、平中、松浦の3選手がそれぞれ各5~6周ずつ走行。このセッション2番手のタイム(55"103)をマークすると2本目は走行を見送り、迎えた最終3本目。ここでは平中選手の走行中に左の足周りにトラブルが出たもののこれは運良く大事には至らず、このセッションも2番手タイム(53"867)をマークしてこの日の走行を終了。トップタイムこそ#16(T-MANOILディクセル岡部自動車Z)に譲ったものの、「僕らは僕らの戦いをするだけです」とまずまずの状態で翌日の予選、決勝を迎える事となった。
迎えた翌日の公式予選。今回はレース1、レース2と2回のレースが行われる為、この予選ではファーストタイムがレース1の予選結果に、セカンドタイムがレース2の予選結果に採用されることとなる。この日も前日同様の温かい陽気に包まれたツインリンクもてぎ。そのコンディションの中まずAドライバー予選に出走したのは平中選手。ここで平中選手は53"9のベストタイムをマークすると、セカンドタイムも54"1をマーク。まずはクラストップにつけBドライバー予選の吉本にステアリングを託していく。するとステアリングを受けた吉本も「今回からマフラーを換えエンジンもよく回るようになった気がします」と53"6のベストタイム、53"8のセカンドタイムをマーク。シリーズタイトル獲得に向け、まさに盤石の走りで見事両レースのPPを獲得する事となった。
その後、公式予選終了からわずか2時間弱のインターバルでのスタートとなった決勝レース1。50周で争われるこのレースで5ZIGEN NSXのスタートドライバーを担当したのは平中選手。その平中選手は危なげのないスタートを切ると、レース序盤こそ#15(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)の追撃を受けたものの、50周レース(ST3クラスは最終的に47周チェッカー)の3分の2以上となる32周目まで走行を続け、最後は後続に大差をつける形でピットイン。吉本大樹へとステアリングを託していく。するとその吉本も残りの15周を後続の追撃を許さぬ盤石の走りで駆け抜けそのままトップでゴール。今シーズン3度目の優勝を飾ると同時に、最終の決勝レース2を残すこの時点で2009年スーパー耐久シリーズ(ST3クラス)のシリーズチャンピオンに輝く事となった。
最後は2009年のシリーズチャンピオンとして迎えた最終決勝レース2。タイトルは決定しているものの、やはりここは最後に優勝で有終の美を飾りシーズンを終えたいところ。その5ZIGEN NSXのレース2スタートドライバーを担当したのは吉本大樹。しかしその吉本はスタートこそまずまずの出足を見せたものの、その後オーバルコースでは致命傷ともなりかねないブレーキがフェードする症状が現れ始めると、ブレーキングで20メートル程のアドバンテージを誇る#15(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)の先行を許しその差も徐々に開いてしまう展開に。燃料が軽くなればブレーキの温度も下がり楽になるのは確実だが、序盤無理をしすぎると後半もたない可能性もある。結局吉本は自分のスティントを最後まで大事に走り、レースも丁度半分となる24周目にピットイン。この時ブレーキ温度上昇のためABSが誤作動してしまったのか、指定位置に止められず5メートル程オーバーシュートしたものの、ここは大きなロスもなく松浦孝亮選手にステアリングを託していく。
するとステアリングを受けた『ミスターINDY』こと松浦選手がここから猛スパート。「ブレーキがフェードしてたけど、止まりきれなくて逆に速かった(笑)」とST3クラスの予選タイムを上回る程のハイペースで#15(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)を追い詰めていく。するとレースも残り3周となったところでチャンスが訪れる。このプレッシャーからミスの出始めた#15(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)がシフトミス!ターン3の立ち上がりで並びかけるとそのまま見事にオーバーテイク。これでトップに返り咲く事に成功すると、松浦選手は残り周回も全く危なげのない走りでそのままチェッカーを潜り抜け、2009年シリーズタイトル獲得に華を添える2連勝で最終戦を締めくくる事となった。
【リザルト】
Qualify Result : http://www.so-net.ne.jp/s-taikyu/2009/round8/yosen.html
Final Result : http://www.so-net.ne.jp/s-taikyu/2009/round8/kesyo.html
Point Ranking : http://www.so-net.ne.jp/s-taikyu/ranking/index.html
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【吉本大樹コメント】
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金曜日の走り初めから良い感触がつかめ、トラブルを解消しつつ向かえた予選では3人のタイムがそろい、しっかりとタイムをまとめる事が出来ました。
Race1ではしっかりシリーズチャンピオンだけを狙ったのですが、結果的には大きなアドバンテージを残したまま勝つことができ、Race2でもブレーキのフェードで序盤苦しみましたが、後半の松浦選手がオーバルマイスターぶりを発揮してくれて、土曜日の一日だけでポールtoダブルダブルウィンを味わわせてもらいました!
5ZIGENとプロのドライバー3人で参戦した以上、結果を出さない訳にはいきませんでした。チームの皆、5ZIGEN社員の皆さん、スポンサーの皆さん、そしてファンの皆さん、応援ありがとうざいました!
We are the Champion!!!!!!!!!
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【スーパーGTシリーズ第9戦(ツインリンクもてぎ)】
7-8 November, 2009
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紫電、ラスト2戦のトラブルが響き
タイトルには手が届かず

【Result】
(Sta) FP : 3 th / QF : 11 th
(Sun) FP : 4 th / Final : 16 th (0 pt / Team Point : 1 pt)
Driver's Ranking : 8 th (吉本大樹)
Team's Ranking : 7 th (Cars Tokai Dream 28)
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【Qualify】
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天候:曇|路面:ドライ|気温:21℃|路面温度:24℃(ノックダウン予選開始時)
紫電、タイヤと路面のマッチングに苦しみ予選は11番手
遂に雌雄を決する最終戦を迎えた2009年のスーパーGTシリーズ。タイトル獲得の可能性は残すものの、ランキングトップとのポイント差等、立場的にはやや苦しい状況でこの最終戦を迎える事となったカーズ東海ドリーム28&紫電。しかし、チーム&ドライバーは「まだシーズンが終わったわけではない」と、逆転タイトル獲得に向け必勝を期しこの最終戦に挑むこととなった。
迎えた土曜日のフリープラクティス。上空はやや雲が多かったものの、日差しは強く、セッションが進むにつれて気温、路面温度とも上昇。11月とは思えないほどの暖かさの中での走行となった。このセッションでまずステアリングを握ったのは加藤選手。その加藤選手は予選、決勝に向けマシンのセットを確認~調整していくと、NEWタイヤでは1'56"218をマーク。セッション後半でステアリングを握った吉本大樹もこの後のセッションに向けたセットアップを進めて行き、最終的にこのセッションを4番手で終えることとなった。
その後12:50から45分間(GT500、GT300両クラスの混走)で行われた公式予選1回目。この予選はこの後のノックダウン方式での予選に進むための予選通過基準タイムを両ドライバーがクリアすることが求められる他、そのノックダウン予選までにマシンのセットを最終調整する為にも大事なセッションとなる。予選通過基準タイムに関しては両ドライバー共危なげなくクリアしたカーズ東海ドリーム28&紫電陣営は、このセッションでは吉本大樹がNEWタイヤでアタック。最終的にこのセッションのトップから0.2秒差の3番手となる1'56"850をマークする。しかし「コースが混雑していてまともなアタックを出来たラップがなかった事もあるけど、今一タイムが伸びなかった。マシンのセットというより、コースとの相性という感じですが・・・」と、後のノックダウン予選に向けては幾分の不安も残しつつこのセッションを終了する事となった。
そして迎えたノックダウン予選。この予選方式はセッション1(Q1)、セッション2(Q2)、セッション3(Q3)の3回に分けられ、それぞれのセッションで上位タイムをマークしたチームのみが次のセッションへの出走が許され、セッション2までで脱落したチームはその時点で決勝スターティンググリッドが確定。セッション3でトップタイムをマークしたチームがポールポジションとなる。更に一人のドライバーが2回続けてのセッションに出走する事は認められない。この予選Q1で紫電のステアリングを握ったのは吉本大樹。その吉本はこのセッションで6番手タイムとなる1'55"807をマークし、まずは危なげなくQ2進出を決めて行く。そして迎えたQ2セッション。ここでは加藤選手がNEWタイヤを履きコースイン、Q3進出を賭けたアタックへと入って行く。しかし午前のフリープラクティスから懸念していたタイヤと路面とのマッチングに苦しむこととなり、マークしたタイムは1'56"248。セッション終盤まではぎりぎりQ3進出圏内となる10番手につけていたものの、最後の最後にタイムアップを果たしたマシンにそのポジションを奪われQ3に進出する事が出来ず、翌日の決勝は11番グリッドからスタートを切る事となった。
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【Final】
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天候:晴|路面:ドライ|気温20℃|路面温度24℃
紫電、トラブルで今シーズン最後のチェッカーを受けることは叶わず
前日の予選では無念の11番手に留まった紫電。タイトルを争うチームの多くが予選上位につけたこともありタイトル争いでは窮地に立たされる事になったものの、この日午前のフリープラクティスでは4番手のタイムをマーク。決勝での巻き返しを狙いマシンをスターティンググリッドへと並べた。
迎えた注目のスタート。ここで紫電のステアリングを握ったのは加藤選手。しかしその加藤選手はスタートこそまずまずの動きを見せたものの、オーバーテイクポイントの少ないコース特性も影響し、その後は思ったようににポジションを上げることが出来ず。それでも粘り強く8番手近辺までポジションを上げて行くと、レース折り返しよりも若干早目の周回数ながらピットイン。今シーズン最後のピット作業を行っていく。すると紫電はここで何とタイヤ交換を行わず給油とドライバーチェンジのみでコースイン。ピット作業でのロスタイムを削り、タイトルを争う#19(ウェッズスポーツIS350)と#43(ARTA Garaiya)の間でコースに復帰すると、最後のスティントを吉本大樹のドライビングに賭けていく。
ここから最後の追い上げを期しステアリングを握った吉本大樹。しかし前戦オートポリスに続きここでも不運が紫電を待ち構えていた。「ピットアウト直後から異音がし始めた」というマシンはその後程なくして明らかな異音と共にエンジンが一気にパワーダウン、元々劣勢であったストレートスピードが更に落ちていく。吉本は一度はアウトラップだった#7(M7 MUTIARA MOTORS雨宮 SGC7)を交わし前に出ると、その後巧みなブロックで数周に渡り何とかそのポジションを守ったものの、結局徐々に悪化していったトラブルには成す術もなく、#7(M7 MUTIARA MOTORS雨宮 SGC7)に抜き返された後、#11(JIMGAINER)にもポジションを奪われてしまう。更にその後方から来ていた#74(COROLLA Axio apr GT)にも1コーナーで接触されながら交わされ、最後は「エンジンが止まりかけるガス欠のような症状も出てきた」とピットインを余儀なくされてしまう。
トラブルの原因はマフラーの破損で、タコ足状に分かれたマフラーパイプのうち1本にクラック(亀裂)が入った事によるものであった。それでも最後のガス欠のような症状はその破損がエンジンの燃調にも異常を来した為引き起こされたものでエンジン自体のトラブルではなかった為、チーム、ドライバー共に「もう一度コース復帰を・・・」との思いはあったものの、ピットに戻りその破損状況を目視すると、すでにクラックの入ったマフラーは完全に折れてしまっていた。この状態で走行を続ければエンジン自体のトラブルに繋がる可能性もある他、エンジンルーム内やその周りの配線類に引火しマシンの火災に発展する可能性もある。結局この破損状況を見たチームはこの時点で続走を断念。2009年のカーズ東海ドリーム28&紫電の戦いは、無念にもここで幕が下ろされる事となった。
今シーズン紫電&カーズ東海ドリームは第2戦鈴鹿から吉本大樹を迎え入れ、第4戦(セパン)での最後尾からの劇的逆転優勝を含み3度の表彰台を獲得。ウェイトが加算され劣勢が予想された後半戦も、チームの戦略の功もあり着実にポイントを加算、第7戦終了時点ではドライバーズランキングでトップと同ポイントの2位、チームランキングでも2pt差の3位につける等、大混戦のタイトル争いの中心的存在ともなった。最終戦の時点で6台ものマシンがタイトル獲得圏内に残った大混戦のタイトル争いの中、最後の2ラウンドはトラブルに泣くレースが続いたため惜しくもタイトルは逃したものの、最終的にはドライバーズランキング6位(加藤選手)&8位(吉本大樹)、チームランキングは7位という結果で2009年のシーズンを締めくくる事になった。
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【吉本大樹コメント】
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今回は、前回オートポリスを落とした事、このもてぎが紫電との相性が良くない事等も含め、タイトル争いと今回のレースはかなり厳しいものになるだろうとの覚悟でのぞみましたが、マシンはタイヤと路面との相性でタイムが伸びず、予選からレースにかけては想像していた以上に厳しい展開でした。
それでも決勝はチームがこれまで幾度となく当ててきた作戦とコンスタンシーで勝負をかけ、スタートの位置とコースの特性から、トップを逃がさない為にも早いピットインを行ったのですが、その直後にトラブルが出てしまいました。最後は燃調が狂ったまま走るとエンジン自体が壊れてしまう可能性、ハーネス類に引火する可能性等もあり走行を断念しましたが、あの状態で、更にはタイヤも交換せずに走ってあのラップタイム(1分58秒台)が刻めていた事を考えると、トラブル無しで思惑通り進めば間違いなく19号車や11号車と争う位置、悪くても3位表彰台を争うところには行けたと思います。それだけにこの結果は非常に残念ですが、今回のような事前に防ぐのが難しいトラブルが出るのは仕方のない事ですし、チーム、ドライバー共に皆が最後まで力を出し切れたと思います。
また今シーズン、こうして僕が第2戦から紫電で走り、最終戦までタイトル争いを出来たのも、チーム全員の努力、スポンサー様の協力、ファンの皆さんの応援があったからに他なりません。非常に苦しい状況もあったなか頑張り続けてくれたチーム、応援していただいたスポンサー様、毎戦声援を送ってくれたファンの皆さんに本当に感謝します。
応援、本当にありがとうございました。
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【スーパーGTシリーズ第8戦(オートポリス)】
17-18 October, 2009
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紫電、トラブルでまさかのノーポイント
タイトル奪取に向けては、最終戦もてぎに全てを賭ける事に
【Result】
(Sta) FP : 7 th / QF : 5 th / SL : 4 th
(Sun) FP : 8 th / Final : 16 th (0 pt / Team Point : 1 pt)
(Drivers Ranking) 加藤選手:5 th (63 pt) 吉本大樹:6 th (58 pt)
(Teams Ranking) 5 th (83 pt)
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【Qualify】
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天候:曇|路面:ドライ|気温:17℃|路面温度:19℃(予選開始時)
■紫電、予選はセカンドロー4番手を確保
近年稀に見る大混戦となった2009年スーパーGTシリーズのタイトル争い。悲願のタイトル獲得を狙うカーズ東海ドリーム28&紫電も、最終戦もてぎに少しでも優位な位置で挑むため、この第8戦での必勝を期しここオートポリスへとやってきた。
迎えた土曜日のフリープラクティス。この日のオートポリスは朝から小雨の混じる冷たい風が吹いていたものの、その雨はコースを濡らすほどではなく、セッションはドライコンディションで行われる事となった。紫電はまず加藤選手がコースイン。しかし直後にハブから出るバイブレーションの影響でブレーキが深くなってしまうトラブルが出たためすぐにピットイン。この修復には30分程を要したものの、修復が済むと再度加藤選手がコースイン。その後吉本大樹、もう一度加藤選手とドライバーをチェンジしながら周回を重ね、マシンの確認&セットアップを進めていき、最終的にトップから0.498秒差の7番手でこのセッションを終えることとなった。
そして午後の公式予選1回目。空には厚い雲が残っていたものの、その隙間からは時折日も差し気温は上昇。路面コンディションはドライ、気温17℃、路面温度19℃というコンディションでセッションが開始された。紫電はまず吉本がステアリングを握りコースイン。その吉本は、気温が低かったため2周の計測を行うと、この時点で2番手となるタイムをマークしピットへと戻ってくる。そしてここで加藤選手にドライバーチェンジ。加藤選手は300クラスの占有走行となったところでNEWタイヤでのアタックをかけると、このアタックで最終的にこのセッション5番手となる1'52"718をマーク。スーパーラップ(SL)へと駒を進めることとなった。
そして公式予選1回目から1時間程のインターバルを挟み迎えたSL。このセッションでは、コンディションの変化から、このSLに進出したほぼ全てのマシンが先の公式予選1回目より1秒前後もタイムを上げてくる事となった。その中8台中の4番目にアタックを行った加藤選手も予選1回目のベストタイムから大きくタイムを伸ばす1'51"552をマーク。このタイムは7台のアタックが終わった時点で3番手。しかし最後は#43(ARTA Garaiya)がトップタイムを更新し、これにより紫電は4番手に。それでも他陣営から「一発のタイムでは太刀打ちできない」と言われていたミシュラン勢に対しても僅差となるタイムで予選1回目の5番手からひとつポジションを上げることに成功、翌日の決勝に挑むこととなった。
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【Final】
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天候:晴|路面:ドライ|気温17℃|路面温度26℃
■紫電、レース中盤のトラブルでまさかのノーポイント
■タイトル争いは最終戦もてぎに全てを賭ける事に
朝に行われたフリープラクティスでは気温11℃、路面温度13℃というコンディションのなか、決勝スタート時には上昇するであろう気温と路面温度を予想しながら走行を重ねた紫電。決勝のスタートは4番グリッドからながら「レースではタイヤの持ちが鍵になる」と、逆転優勝を狙いスターティンググリッドへとマシンを着けた。
そして迎えた注目のスタート。スタートドライバーを務めた加藤選手は綺麗なスタートを決めると4番手のポジションのままオープニングラップを終え、その後も常にトップから4秒程の差をキープ。逃げきりを計る事が予想されたトップの2台から大きく遅れることなく、逆に前を行く#11(JIMGAINER ADVAN F430)にプレッシャーを与え続けていく。その後レースはトップから9番手までが10秒差以内で続く接戦となっていったものの、中盤が近づき各マシンのペースが落ちてくると、紫電はこの団子状態で走り続ける展開を避け、レース折り返しよりも若干早目の26周目にピットイン。ここで吉本大樹へとドライバーチェンジを行っていく。
ところがここでまず最初の不運が紫電を襲う。ピットインの周に直前まで紫電のすぐ前を走っていた#11(JIMGAINER ADVAN F430)が500クラスのマシンと接触しポジションを落とした後、このマシンが紫電のすぐ後からピットに入ってくると、何と両マシンはピットが隣同士だったことから、#11(JIMGAINER ADVAN F430)が紫電の前を塞ぐ形でピットストップ。これはピットの配置やスペースを考えればどうしようもなく、紫電にとってはまさに「不運」としか言いようのない展開であったものの、ここはメカニックがすぐさまマシンを後ろに押し戻しピットアウト。何とかロスタイムを最低限に抑えたかに思われた。
しかしこの直後、紫電には更なる不運が待ち構えていた。何とピットアウトしようと吉本がマシンをスタートさせたところ突然クラッチが滑る症状が。結局ピットロードを出た後もその症状が全く治まらず、「いたわりながら走り続ける事も出来ない状態だった」とクラッチが滑ったままの状態で1周を走り再度ピットイン。ここで完全にトップ争いからは脱落する事となってしまった。しかしチームはそれでもレースを諦めることなく、完全に温度が上がりきってしまったクラッチの温度をエアガンで冷やす等の対処を施すと、トップから5周遅れで再度マシンをコース上へと送りだしていく。その後は、一度動き出せば後はマシンが停止しない限りクラッチは使用しない為、コース復帰後にストップする事も無く、更にペース的にはトップグループを上回る程のペースでチェッカーまでの28周を走りきり、最終的には16番手でレースを終えた。
トラブルは重量が重い事でクラッチに負担がかかっていたことが原因だと思われるが、レースを制したのが紫電よりも5秒後方でピットストップを終えた#11(JIMGAINER ADVAN F430)であったこと、トラブルを抱えながらも追い上げた後半でのペースを考えると、まさに「確実に勝てる」レース展開であっただけに、今回の第8戦は紫電にとって何とも悔しい、そして何とも痛いノーポイントでのレースという事になってしまった。
シリーズは今回の第8戦を終え、いよいよ最終戦を残すのみとなった。紫電は今回のノーポイントでタイトル獲得に向け非常に厳しい立場に置かれることになったものの、トップとの差はドライバーズランキングで11pt(加藤選手)、チームランキングでも15pt差と、完全にタイトルの可能性が無くなったわけではなく、チーム&ドライバーは次戦、最終戦のもてぎに全てを賭けて挑むことになる。シリーズの流れを変えたセパンでの優勝は最後尾からの大逆転優勝であったが、シリーズにおいても奇跡の大逆転劇を見せることは出来るか。最終戦での紫電の走りに期待がかかる。
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【吉本大樹コメント】
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フリー走行の走り始めはグリップレベルが低くて少し焦りましたが、周りの状況や自分達の状況を冷静に見ていくことで、チェッカーで帳尻を合わせる戦略やセットアップが出来ました。予選も加藤さんカッコイイ走りでセカンドローでしたし、レースも序盤は常にプッシュしてトップグループで争っていてくれた事で、トップから4秒差の状態でピットイン。それは全車がピットストップを終えた時点で確実に我々がトップに立っているという完璧のシナリオでした。
不運にも500クラスのマシンと絡んでスピンした11号車が同じタイミングでピットインし、すぐ目の前のピットだったのでこの2台が絡む形で作業を行い、少しタイムロスしてしまいましたが、それでも11号車の5秒前でコースインしていますからね。
ピットからクラッチが滑って加速しなかった時は頭が真っ白になりました。滑り続けた状態で一周走ってピットに戻ったのでかなり温度が上がってしまっていましたが、皆諦めずに走り続ける事を選択してくれました。クラッチの温度を冷まし、5周遅れで再度コースインした後は、トップ2台にも追いついていっていました。完全に勝っていたレース...本当に悔しいレースになりました。が、もっと僕がクラッチにかかっている負担を理解して安全に、確実にピットからマシンを発進させていたらクラッチの状態は悪化していなかったかもしれません。自分にも責任があります。
後からいくらでも「ああしていたら...、こうしていたら...」と悔やみが耐えませんが、これで完全にタイトルの可能性が無くなった訳ではありません。我々が優勝しても他のマシンがどのポジションでチェッカーを受けるか次第。そんなレースになるかとは思いますが、諦めません。意地を見せます。引き続き最後まで応援宜しくお願いします!
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【吉本大樹 SGT第8戦(オートポリス)プレビュー】
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【残り2戦!タイトル争いは天王山、オートポリスラウンドへ】

毎年接戦が繰り広げられるスーパーGTシリーズとしても、近年稀に見る大接戦となっている今年のシリーズタイトル争い。その混戦の中、開幕3戦での出遅れを取り戻し、現在ドライバーズランキングで加藤選手が首位と同ポイントでの2位(吉本大樹は第2戦から出場のため単独4位)、チームランキングでもトップから2pt差の3位につけているカーズ東海ドリーム28&紫電。
シリーズは今回を含め残り2戦となり、いよいよタイトル争いも大詰めを迎えつつある。紫電としては、最終戦が行われる茂木が決して相性の良いサーキットとは言えない事もあり、悲願の王座獲得に向けてはこのオートポリスでの結果が非常に重要となってくると思われ、まさに今回のレースが一つの正念場となる。
現在紫電を含むチームランキングトップ3はいずれもミッドシップマシン、そして今回は3台が同じ重量のハンディウェイト(63kg)を積んでの戦いとなるが、紫電はこのハンディウェイト以外に特別性能調整分のウェイト(80kg)が搭載されている事に加え、それ以外にも、未だタイトル獲得の可能性を残す複数のチームもこのオートポリスでの優勝を狙っており、この第8戦ではタイトル獲得への生き残りを賭けた熾烈な戦いが展開される事が予想される。
逆にこのレースでの脱落はタイトル争いからの脱落にも繋がる可能性もあるが、この大一番で紫電がどのような戦いを見せるか。その走りに注目が集まる。
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【参戦概要】
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■ カテゴリー : 09'スーパーGTシリーズ第8戦(オートポリス)
■ 開催日 : 2009年10月17日(土)(予選)、18日(日)(決勝)
■ チーム名 : カーズ東海ドリーム28
■ マシン : アップル・K-one・紫電 (Car No. 2)
■ ドライバー : 加藤 寛規 選手 / 吉本 大樹
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【Time Schedule】
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【Saturday 17th October】
09:05-10:50 Free Practice
11:30-12:15 Pit Walk
12:40-13:10 Qualify(GT300&GT500)
13:10-13:20 Qualify(GT300)
13:20-13:30 Qualify(GT500)
14:35- Super Lap(GT300/GT500)
16:50-17:30 Kids Walk
【Sunday 18th October】
08:30-09:00 Free Practice
09:10-09:25 GTサファリ
10:45-11:30 Pit Walk
13:05- スタート進行
14:00- Final(65 Laps)
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【メディア】
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【TV放送予定】
■予選 10月17日 (土) 14:25~16:30 J sports 2(生放送)
■予選 10月17日 (土) 22:00~23:00 J sports ESPN
■予選 10月18日 (日) 12:30~13:30 J sports Plus
■決勝 10月18日 (日)13:30~17:00 J sports Plus(生放送)
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【スーパー耐久シリーズ第7戦(仙台ハイランド)】
11 October, 2009
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5ZIGEN NSX 盤石のポールtoウィン!
タイトル獲得に向け大きく前進!!

【Result】
(Sun) QF : 1 st (1 pt) (Sun) Final : 1st (24 pt)
(Ranking) 1 st (86 pt)
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【Qualify】
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■ 5ZIGEN NSX 開幕戦以来のPP獲得!
直前に日本列島を縦断した台風の影響も心配された2009年スーパー耐久シリーズ第7戦。それでも台風はレースウィーク直前に仙台を通過。金曜日には天候も回復し、無事予定通り金曜日から各マシンの走行が開始される事となった。
5ZIGEN NSXは前戦終了時点で同ポイントでのランキング首位につけていたものの、最終戦はマシンとの相性が良いとは言えないもてぎのオーバルコースでの開催。タイトルを争う上では、この第7戦の結果が非常に大きな意味を持つことになる。そんな状況の中、5ZIGEN NSXは金曜日に平中選手がマシンセットを確認。土曜日の占有走行でも、平中選手、吉本大樹、松浦選手の3ドライバーがマシンに乗り込みさらにマシンセットを煮詰めていく。そして迎えた日曜日の公式予選。
台風通過後は一旦天候も回復したため、今週末はこのままドライコンディションでのレースウィークになるかと思われたものの、この日は朝から雨が降り注いだ仙台ハイランド。9時からのAドライバー予選開始時には雨も止み陽が差し込み始めたものの、結果としてはこのコンディションが各マシンの予選アタックを一層難しくする要素となった。まずAドライバー予選に出走したのは平中選手。このセッションの路面コンディションは朝からの雨がコース上に残っていた為、全車ウェットタイヤでアタックへと出て行く。ここで平中選手はクラストップとなる2'05"244をマーク。まずはPP獲得に向け上々のポジションにつけ、Bドライバー予選の吉本へと期待を託していく。
Aドライバー予選が終了するころには一部の路面が乾き始めたコース上。しかしまだコースの大半は水が残っており、ウェットタイヤかドライタイヤか、その選択は非常に微妙な状況でセッションが開始される事となった。すると、やはりウェット路面と乾いたライン等が混在するコンディションで各マシンはタイムが伸び悩み、チームによってはスリックタイヤでのアタックに出て行くマシンも出始める。しかし吉本は「まだスリックのタイミングではない」と判断、ウェットタイヤでのアタックを行うと、この判断が的中。他のマシンが難しいコンディションでAドライバー予選のタイムを更新できずにいる中、クラス2番手タイムながら2'04"895をマーク、ABドライバー合算タイムでは5ZIGEN NSXが開幕戦以来の予選PPを獲得する事となった。
さらにその後はCドライバー予選で松浦選手が決勝に向けマシンセットを確認、盤石の体制で午後の決勝を迎えることとなった。
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【Final】
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■ 盤石のレースで今季2勝目を獲得!
■ タイトル獲得に向け、ランキング単独首位で最終戦へ。
今回も1day開催となった為、予選からおよそ3時間程のインターバルで迎えた決勝のスタート。予選終了後は空から陽も差し込み気温も少しずつ上昇。予選で各ドライバーを悩ませたコース上の雨も乾き、第7戦決勝は完全なドライコンディションで行われる事となった。
予選終了後には「燃料が重たい状態でのマシンバランスはまだあまり良くない」というコメントもあったものの、「タイトルを争う16号車(T-MAN OILディクセル岡部自動車Z)や27号車(FINA ADVAN M3)の前でゴールしなければならない」と、タイトル争いを意識しつつ、このレースでのポールtoウィンを狙いスタートの時を迎えた5ZIGEN NSX。そのスタートでステアリングを握った平中選手は、今シーズン常に苦しんできた序盤の重い状態でのマシンバランスの悪さから1周目、5周目にひとつずつポジションを落とし3番手に後退。しかしそれでも、これ以降は前を行く2台との差を最小限に留めながらポジションを守り切り、ガソリンが軽くなる後半での追い上げを狙い苦しい序盤戦を耐えていく。
すると追撃態勢に入ったレース25周目にトップを行く27号車(FINA ADVAN M3)がマシントラブルでストップ。労せずしてポジションを一つあげると、レースも3分の1強を終えたところでピットに戻り吉本大樹にドライバーチェンジ。吉本はリア2本のみのタイヤ交換でコースへと復帰していく。「とくに最初の数周はビックリするくらいアンダーが酷かった」というマシンながらハイペースで追い上げを開始すると、この時点でトップに出ていた39号車(TRACY SPORTS NSX)のタイヤがバーストした事等もあり、51周目にはついにトップのポジションを取り戻す。その後もペースをコントロールしながら走行を続けた吉本は、その勝利を確実にする為スティント終盤にペースを上げ、ただ一人1分59秒台のラップを重ねていくと、最後のルーティーンストップを行った2番手の15号車(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)に1周差をつけてその背後に追い付くと、自らのルーティーンストップを前にこれをパス、2番手以降を周回遅れとする大差を築き、その後は「タイヤがバーストしたマシンもあったし十分マージンもあったので、念のため4本交換を提案した」と、チェッカーまで15周程を残しピットイン、最終スティントを再び平中選手に託していく。
するとその後はNEWタイヤ&軽い状態のマシンでコースに入った平中選手が危なげない走りでチェッカーまでを走り抜き、そのままトップでフィニッシュ。レース序盤こそポジションを落としたものの、これまで5ZIGEN NSXが作り上げてきたパターンでもある中盤以降にポジションを上げてゆく形でレースを進め、第5戦に続く今季2勝目を獲得すると同時に、ポイントも今回のレースで予選PPのポイントも含め25ポイントを獲得。タイトル争いにおいて大きな意味を持つと思われたレースを完勝で終え、最終戦を目前にランキングでも単独の首位に浮上。4年ぶりのS耐復帰初年度での王座獲得に向け、大きく前進をする事となった。
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【吉本大樹コメント】
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今回の結果次第では最終ラウンドに行かない可能性もありました。でも今回は足回りを見直した事でフィーリングも進化したし、実際コース上でのバランスも予選までに良い形が作れていました。
ウエットとなった予選でも我々は良い判断が出来ていたと思うし、決勝に向けてもいくつかのパターンでの戦略も考えていたので仮にライバル達が不運に見舞われていなかったとしても僕たちは勝てていたと確信しています。久しぶりの仙台ハイランドはもともと好きなコースですが、更に好きになりました。応援ありがとうございました!
最終戦の舞台はもてぎのオーバル。2つのシケインが設けられるとの事ですが、いずれにしても排気量の小さい我々のNSXが不得意とするハイスピード戦です。が、Team 5ZIGENにはINDYでオーバルの実戦を積んだ松浦選手がいますからね!とにかくチャンピオンを確実に獲りにいきたいと思います。引き続き応援の程宜しくお願い致します!
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【吉本大樹レースレポート】
【スーパーGTシリーズ第7戦(富士)】
12-13 September, 2009
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□ 紫電、最終2戦に望みをつなぐ5位チェッカー
【Result】
(Sta) FP : 11 th / QF : 14 th
(Sun) FP : 12 th / Final : 5 th (9pt)
(Ranking) 3 rd (82 pt)
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【Free Practice & Qualify】
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□ 紫電、予選はウェットコンディションで14番手
第4戦セパンから前戦第6戦の鈴鹿まで3戦連続表彰台を獲得し、チームランキングでトップから4pt差の2位に浮上したカーズ東海ドリーム28紫電。シーズンは今回を含め残り3戦。第8戦オートポリスは比較時紫電との相性も良く、その後の最終戦は特別性能調整分以外のウェイトが無くなり全車真っ向勝負となる。しかしそのシリーズ終盤の決戦を目前にした今回の富士ラウンドはストレートが長く紫電にとっては苦しい展開になる事が予想され、悲願のタイトル獲得に向けてはまずこのレースが正念場。周囲からはこのラウンドでどれだけポイントを獲得できるか、その紫電の戦いぶりに注目が集まった。
迎えた土曜日のフリープラクティス。9時5分から10時45分まで行われたこのセッションは開始直前に雨が降り始め、途中雨脚が弱まる時間帯はあったものの、その後雨は再び強くなり、結局セッションは終始完全なウェットコンディションで行われる事となった。紫電はこのセッションではウェットタイヤの浅溝タイヤと深溝タイヤの比較を行っていく。ところが「深溝のタイヤは雨の量が少ないとダメ。かといって浅溝のタイヤは雨の量が少なくてもしっくりこない・・・」とタイムも伸びず、ベストタイムは1'56"443で11番手。タイヤ選択に頭を悩ませたまま午後の公式予選を迎えることとなった。
そして迎えた午後の公式予選。フリープラクティス終了後には雨脚が弱まったものの、結局完全に雨が上がりきることはなく、セッションはフリープラクティスに続いてウェットコンディションでの走行となった。ここでまずステアリングを握ったのは吉本大樹。その吉本は「午前中に比べタイヤが温まりにくかった」という状況の中、まずは1分57秒台のタイムをマーク。セッション終盤にコンディションが良くなり周囲のタイムが上がった場合を想定するとこれが基準タイムクリアに相当するかはこの時点では確実ではなかったものの、ここはひとまずピットイン。加藤選手へとドライバーチェンジを行う。
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【Final】
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□ 紫電、九州&最終もてぎ決戦に望みをつなぐ5位チェッカー
前日からの雨は上がり、予想されたとおり朝から晴天に包まれたこの日の富士スピードウェイ。
前日の予選ではウェットタイヤの選択に頭を悩ませた末にタイムが伸びず14番手に沈んだ紫電は、このレースウィークで初めてコンディションがドライとなった朝の公式練習で加藤選手が決勝を見据えたマシンセットを確認。ところが紫電はここでも今一タイムが伸び悩みこのセッションは12番手。苦しい展開が予想される決勝を前に「周りのガソリン搭載量が分からないが、決勝のペースは恐らく1分47秒台程度だろう」と予測、その後のサーキットサファリの時間帯は吉本が最終のチェックを行い、決勝のスタートを迎える事となった。
午後2時のスタート時点で気温は27℃。空には若干の雲が残るものの風はほぼ無く、日向に出れば夏の再来を思わせるコンディションとなった第7戦決勝。この決勝スタートのステアリングを握ったのは加藤選手。このスタートではチャンピオンシップを争う13番手スタートの#7(M7 MUTIARA MOTORS雨宮 SGC7)がエンジントラブルによりグリッドに着かず、更にスタート後2周目には#43(ARTA Garaiya)と#26(UP START タイサンポルシェ)が接触する等、荒れ模様のスタートとなった。この荒れた序盤戦、加藤選手は単独でのペースは悪くないものの、集団の中ではストレートでいとも簡単に他車に交わされてしまう苦しい展開に。それでも100Rやヘアピン等ストレート区間以外の頑張りで何とか順位は保つと、予定からは少し早目の29周目にピットイン、12番手で吉本とのドライバーチェンジを行う。
1周前にピットに入ったタイトル争いの一角#43(ARTA Garaiya)の前でコースに復帰した吉本であったが、タイヤの冷えたアウトラップにはそのポジションを奪われてしまう。更に、一時はトップを走っていた#87(giraffa ガイヤルド RG-3)がピットストップを終え吉本らのグループの中で復帰し、紫電を含む第二集団は6番手から10番手までが2秒差にひしめく大混戦。吉本はまず前を走る#87(giraffa ガイヤルド RG-3)を数周に渡るバトルの末に抜き去ると、アウトラップで抜かれた#43(ARTA Garaiya)を再度自力で抜き返し、43周目の時点でそのポジションは7番手。さらに吉本の勢いは止まる事を知らず、#33(HANKOOK PORSCHE)に猛チャージを仕掛けていく。しかし相手に対しストレートスピードが圧倒的に劣る状態では中々オーバーテイクには至らず、しばらくポジションは膠着状態が続いていく。それでも吉本はその後もチャンスを伺い続け、Bコーナーから差を詰めていき最終一つ手前のプリウスコーナーで無理やりインに飛び込んでいくと、直後のストレートではいとも簡単に抜き返されたものの、その後100Rでアウトから仕掛けヘアピンのブレーキング勝負でこれを再度抜き返す。
続くストレートではまたもや前に出られるものの、1コーナーのブレーキングで再び抜き去ると、ここからはストレートスピードの勝るポルシェに対し最終コーナーまでにどれだけ差をつけてこられるかが重要なキーであったが、今度はそのままこのポジションを死守。さらに前を行っていた#55(J-TRUST F-PRO おうとキット ポルシェ)が脱落した事もあり、この時点で5番手にまでポジションを上げる。さらにここから前を行くマシンの追撃態勢に入った吉本は、ピットストップ時間を短縮する為にマシン左側のみのタイヤ交換で走行していた#19(ウェッズスポーツIS350)との10秒以上あった差を1周1秒近いペースで詰めていく。しかしここはこちらもタイトル争いの一角を争う強豪。#19(ウェッズスポーツIS350)も合わせる様にペースを上げ、紫電は4番手に0.9秒届かず、最終的にこのレースを5番手のポジションで終えることとなった。
この結果を受け、加藤選手は63ポイントになり、首位と同ポイントの2位(同ポイントながら2位獲得回数の差で#43(ARTA Garaiya)の新田選手・高木選手がランキング1位)、第2戦から出場の吉本は58ポイントで単独4位。チームランキングでは3位ながらトップとの差を2pt差にまで縮めた紫電。残るレースは2戦、予想以上の大混戦となったシリーズタイトル争いはいよいよ終盤戦に突入する。次戦オートポリスは紫電にとって相性も良いと思われるコース。それだけにここでの結果がタイトル獲得に向けては非常に重要になってくる。ここで紫電がどのような戦いを見せるか。期待と共に注目が集まる。
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【吉本大樹コメント】
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苦しい展開になるだろうと思って富士に入りましたが、これが予想以上で、結局最後までフィーリングも中々良くならずタイムも伸び悩んだので、決勝に向けても少なからず不安を抱えた状態で挑むことになりました。でも前半のスティントでは加藤さんが苦しいながらにトップとの差を終始15~16秒位に保ってくれた事が大きかったです。ピットのタイミングも良かったですね。何度か接触もありましたが、頭を使わなければならないバトルも楽しめましたし、最終的に4番手を争う5番手までポジションをあげることが出来ました。
やっぱり最後19号車に届かなかったのは悔しいですが、正直思っていた以上のレースが出来たし、この結果は二重丸。加藤さんのドライバーズランキングも点数でいえばトップタイ、チームランキングでもトップとの差を2ptにまで詰められた。チャンピオンシップを考えたら、不得意と思われた富士でのこの結果は素晴らしいです。
レースは残り2戦ですが、次のオートポリスは紫電との相性も良いはずなので、ここで勝ちに行きたいと思います。
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【吉本大樹 SGT第7戦(富士)プレビュー】
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【シリーズは後半戦に突入。S-GT第7戦/富士ラウンド】
気がつけば残すところ3戦となった2009年のスーパーGTシリーズ。
第2戦から吉本大樹を起用してきた紫電は、第4戦セパンでの優勝を皮切りに3戦連続での表彰台を獲得。元から課せられている特別性能調整&ウェイトハンディが重く圧し掛かる苦しい状況の中、現在チームランキングではトップからわずか4pt差の2位につけることとなった。
今回の第7戦富士では今期レギュレーションにより前戦までのウェイトが全車共に半分になり、紫電が積むウェイトハンディは80kg+57kg、トータル137kg。鈴鹿でのウェイトからは若干軽くなるものの、これは全車共通で軽くなるため依然として苦しい状況である事に変わりはい。更にストレートの長い富士は紫電にとって決して相性の良いコースとは言えず、レースは難しい展開になる事も予想されるが、残りレースは今回を含め3戦。今回の第7戦と第8戦終了後の最終戦は全車ウェイトハンディがなくなることもあり、そこまでタイトル争いに関わる為にも、今回は何としても出来る限りのポイントを獲得しておきたいところ。
それでも紫電は第5戦(SUGO)、第6戦(鈴鹿)共劣勢が予想されながらレース展開や戦略の功で見事表彰台を獲得しているだけに、今回の第7戦でもその流れを維持できるかに注目が集まる。
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【参戦概要】
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■ カテゴリー : 09'スーパーGTシリーズ第7戦(富士スピードウェイ)
■ 開催日 : 2009年9月12日(土)(予選)、13日(日)(決勝)
■ チーム : カーズ東海ドリーム28
■ マシン : アップル・K-one・紫電 (Car No. 2)
■ ドライバー : 加藤 寛規 選手 / 吉本 大樹
【スーパーGTシリーズ公式サイト】 http://www.supergt.net/jp
【カーズ東海ドリーム28】 http://www.hondacars-tokai.com/carstokairacing/index.html
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【Time Schedule】
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【Saturday 12th September】09:05-10:45 Free Practice
11:30-12:20 Pit Walk
12:50-13:15 Qualify(GT300&GT500)
13:15-13:25 Qualify(GT300)
13:25-13:35 Qualify(GT500)
14:35-15:05 Super Lap(GT300)
15:10-15:40 Super Lap(GT500)
16:40-17:30 Kids Walk
【Sunday 13th September】08:30-09:00 Free Practice
09:10-09:25 GTサファリ
10:40-11:30 Pit Walk
13:05- スタート進行
14:00- Final(66 Laps)
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【吉本大樹レースレポート】
【スーパー耐久シリーズ第6戦(岡山)】
05-06 September, 2009
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■5ZIGEN NSX 苦戦を強いられるも
■4位フィニッシュでランキング同点首位に浮上
【Result】
(Sun) QF : 4 th (Sun) Final : 4 th (10 pt)
(Ranking) 1 st (61 pt)
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【Free Practice & Qualify】
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■5ZIGEN NSX 予選は金曜好調の波から一転4番手
2009年スーパー耐久シリーズ第6戦岡山。Team 5ZIGEN NSXは金曜日に岡山入り、金曜、土曜の2日間でテストを行い、日曜日の公式予選&決勝を迎えた。
金曜日のスポーツ走行枠で行ったテストは全ての走行を吉本が担当。日曜日に向けたセットアップ等を行い、「セットも思うように出来たし、明日、そして日曜日の予選と決勝に向けても良い流れで進んだと思う(吉本大樹)」とコメント。しかし土曜日に入り状況は一転。ほぼ同じ状況下での走行に関わらず、何故かグリップレベルが落ちてしまいタイムが上がらず、日曜日の予選、決勝に向けては若干の不安を残す形でテストを終えることとなった。そして迎えた予選&決勝当日。
この日の岡山国際サーキットは晴天に恵まれるも、空からは残暑の強い日差しが射し込む暑い一日となった。前戦の優勝からランキングも2位に浮上している事もあり、チームとしてはタイトル争いが過熱し始めた後半戦もそのままの勢いで行きたいところ。そしてその第6戦岡山最初の公式セッションとなったAドライバー予選に出走したのは平中選手。しかし前日同様マシンは「強オーバーステア」の症状が出てしまい、平中選手のタイムはクラス3番手。続くBドライバー予選に出走した吉本大樹も、Aドライバー予選後にマシンのセッティングを変更したものの症状がさらに悪化する結果となってしまい、マークしたタイムは1'41"849。両ドライバー共に思ったようにタイムを伸ばせなかったTeam 5ZIGEN NSXは、この予選総合を4番手で終了する事となった。
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【Final】
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■粘りに粘って4位フィニッシュ
■ランキングは同点ながら首位に浮上!
予選では思ったようなパフォーマンスを見せることができず予選4番手に沈んだ5ZIGEN NSX。しかし5ZIGEN NSXと直接タイトルを争うT-MANOILディクセル岡部自動車Z(No.16)は後方クラス9番手であった事もあり、シリーズタイトル争いを見据えた上でも、虎視眈眈とポジションアップを狙い迎えた決勝スタート。
この決勝スタートでまずステアリングを握ったのは松浦選手。ところがマシンは前戦同様にガソリン搭載量の多い序盤戦でペースが上がらず、今回のレースでもまたしても苦しい出だしを強いられる展開となってしまう。松浦選手は4番手スタートながら2周目にポジションを一つ落とすと3周目にもポジションダウン。更にこの後もスティント前半はペースが上がらず、一時は7番手までポジションを落としてしまう。ガソリンが軽くなりだすスティント後半は逆にペースの落ち始めた前方集団との差を縮め始めたものの、チームは予定よりも若干早目の31周目に松浦選手をピットインさせると、オーバーステア傾向が強いマシンに合わせリアタイヤのみを交換、平中選手をコースへと送りだす。
この早目のピットインもあり一時は8番手にまでポジションが落ちた5ZIGEN NSX。しかし平中選手はガソリン搭載量の多かったスティント序盤こそペースが伸び悩んだものの、この苦しい状況のなかスティント中盤から後半にかけては安定して1分45秒台のラップをマーク。淡々とではあるものの徐々にポジションを取り戻していく事に成功し、最後は71周目のピットインまでに5ZIGEN NSXと直接タイトルを争うT-MANOILディクセル岡部自動車Z(No.16)の後方となる5番手にまで浮上、最後のスティントを走る吉本へと望みを繋いでいく。
タイトル争う上では最も抜かしておきたい相手を一つ前のポジションに置きステアリングを託された吉本大樹。このピットインではストップ時間を短縮し、少しでも前のポジションでコースに復帰する為にリアタイヤのみを交換。平中選手のスティントではそのバランスも悪くなかったものの、吉本のスティントに入る頃にはスタートから使い続けていたフロントタイヤの摩耗も大分進んでおり、マシンは極度のアンダーステアが出始める事に。それでも吉本はリアタイヤを消耗させてマシンのバランスを取る為にわざとリアタイヤをスライドさせる等の工夫をしながらも1分45秒台で安定したラップを重ね、前を行くT-MANOILディクセル岡部自動車Z(No.16)との差を徐々に縮めて行く。すると87周目。その背後に近づいた吉本は「ストレートでは勝負にならなかったので、小さいコーナーで仕掛けるしかないと思っていた」と一気に背後に迫りダブルヘアピンひとつ目の入口で勝負をかけると、ここで前に出ることに成功。このまま引き離しにかかるかと思われた。
ところが「相手が無理な動きを見せているのがわかっていたので、ダブルヘアピン2つ目では相手に対し1台分のスペースを空けておいた(吉本大樹)」にも関わらず、ここで後方から右リアをヒットされた吉本大樹。ここは何とかそのポジションを守ったものの、マシンは右リアのホイールにダメージを抱えることとなってしまった。その後このアクシデントが原因でバイブレーションの出始めたマシンを操り走行を続けた吉本大樹。最後はそのままのポジション4番手でチェッカーフラッグを受けることとなった。
思ったようにペースの上がらなかったマシン、レース終盤でのアクシデント等苦しい展開を強いられることとなった今回の岡山ラウンド。それでも直接タイトルを争う相手の前でチェッカーを受けたことでランキングでは同点ながら首位に浮上、底力でタイトル争いに望みを繋いだTeam 5ZIGEN NSX。シリーズは残り2戦。次戦仙台ハイランドと最終もてぎは共にタイトルを争う上で絶対に落とせないラウンドとなるが、これまで苦しい状況を幾度となく跳ね返してきたTeam 5ZIGENの4年ぶりのスーパー耐久シリーズ復帰初年度でのタイトル奪還はなるか。その戦いぶりに期待がかけられる。
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【吉本大樹コメント】
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マイナートラブルはいくつかあったものの、金曜日のテストではセットも思うように進んで、予選、決勝に向けて良いフィーリングを得られたと思ったのですが、土曜日に入ってほぼ同条件にも関わらずマシンのフィーリングが大きく変わってしまいました。
それでもレースでは松浦選手、平中選手共に苦しいながらに頑張ってくれて、一度は落としたポジションをタイヤ無交換で前に出てきた16号車のすぐ後ろまで取り戻す事が出来ました。接触については、嫌な予感がしたのでダブルヘアピン2つ目のイン側に一台分のスペースを空けておいたのですが・・・。まぁ、でもあれだけの勢いでヒットされたにも関わらずダメージが足回りやタイヤに及ばず済んだことは運が良かったと思うし、最後まで走りきったことで、同点ではありますがランキング首位に着けられたことは一歩前進だと思います。
でも残り2戦、27号車(FINA ADVAN M3)等も速さを見せているし全く油断は出来ませんが、マシンの改善できる部分は少しでも改善して、厳しい戦いになるかもしれませんが、取りこぼしがない様に、さらにはチャンピオンを確実なものに出来るように頑張りたいと思います。
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【吉本大樹レースレポート】
【スーパーGTシリーズ第6戦(鈴鹿)】
22-23 August, 2009
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■ 紫電、残り1周に無念を残すも
■ 3戦連続の表彰台を獲得!【Result】
(Sta) FP1 : 9 th / QF : 12 th / FP2 : 10 th
(Sun) FP3 : 4 th / Final : 3 rd (14 pt)
(Ranking) 2 nd (73 pt)
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【Free Practice & Qualify】
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■ ポッカサマースペシャル、紫電は決勝12番手スタート
例年の1000kmから700kmに距離が短縮された今年のGTポッカ戦。現在チームランキングで3位につけるCars Tokai Dream28&紫電にとって、今回のレースはここからのシリーズタイトル争いの主導権を握るためにも大事な1戦となる。しかし特別性能調整と第4戦、第5戦で積まれたウェイトはトータルで実に172kg。車輛のトータル重量では実に1300kgを超すことになり、この鈴鹿はさすがに苦しい戦いを強いられるだろう事が予想された。
迎えた初日フリープラクティス。朝から曇天だったこの日の鈴鹿サーキット。セッション中にコースの一部で細かな雨がぱらぱらと落ちてくるシーンもあったものの、この雨は路面を濡らすには至らず、終始ドライコンディションでの走行となった。紫電はいつもとは異なるノックダウン方式の予選、そしてシリーズ最長となる700kmのレースに向けてマシンを仕上げるため加藤、吉本の両選手が精力的に走行、最終的にトップから0.6秒差の2'09"493をマーク。まず最初のセッションを9番手で終了し、午後の公式予選にのぞむ事となった。
そして迎えた公式予選。今回はこれまでのスーパーラップ方式とは違うノックダウン方式。このノックダウン方式とは、最初のセッション(Q1)では両ドライバーが基準タイム(トップ3平均タイムの107%)をクリアする事が絶対条件となる他、ここでまず17番手以下のマシンが振り落とされる。更にQ2では11番手以下がドロップアウト、ここで生き残った10台のマシンがPP~10番グリッドまでを決める最終Q3に進出することとなる。更にQ2に出走したドライバーはQ3には出走できないというルールもあり、各陣営はこれまでとは完全に違う予選での戦い方を求められることになる。
迎えた注目の予選、最初のQ1セッション。ウェイトの重量やストレートスピード等を考えると苦しい展開が予想された紫電であるものの、ここは加藤選手がアタックを担当し、吉本も軽々と基準タイムをクリア。何なくQ2へと駒を進めていく。そしてQ3進出をかけたQ2セッション。このQ2セッションはわずか10分間、アタックにして計測3周が時間的な限界となる。そしてこのセッションに挑んだのは吉本大樹。その吉本はセッション開始早々にコースイン、Q3進出をかけたアタックへと向かう。ところが各陣営がQ1からタイムを上げてきたこのセッションでいよいよマシンハンディの差が色濃く出てくる事となってしまう。吉本はQ3進出を賭けヘビーウェイトのマシンを巧みに操りアタックを仕掛けたものの、2周のアタックでマークしたタイムは2'09"341。結局Q3進出にはわずかに及ばず結果は12番手。翌日の決勝には12番グリッドから挑むこととなった。
その後各マシンは翌日決勝の夜間走行に備え設けられたナイトセッションに出走。紫電はここで翌日の決勝を想定しマシンを調整、タイム的には10番手に着けこの日の走行を締めくくった。
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【Final】
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■ 紫電、残り1周に無念を残すも
■ 3戦連続での表彰台を獲得!
この日の鈴鹿は予選日に続く快晴に恵まれた。今回は決勝が午後3時スタートということもあり、昨年ほどの過酷な状況とはならなかったものの、スタート直前には空からわずかながら雨が降りだす等、波乱を予感させるスタートとなった。
前日の予選ではマシンに課せられたハンディが大きく影響し12番グリッドに沈んだ紫電。それでも決勝はシリーズ最長となる700km。4時間を超える長丁場では、1発の早さも必要ながら、タイヤマネージメントやピット戦略、更にはマシンの信頼性、ドライバーの体力や集中力等を含み、如何にトータルアベレージを高められるかにかかってくる。Cars Tokai Dream28&紫電の戦略はここ数戦常にピタリとハマり続けている事もあり、今回の鈴鹿700kmにおいてもその追い上げに期待がかけられた。そしてまずその期待を背にマシンに乗り込んだのは加藤選手。その加藤選手はスタート直後、集団の中でペースを落とすよりも早々に1回目のピットストップを終わらせ、前がクリアな状態でラップタイムを上げていく方が得策と判断。今回のレースで義務付けられていた「3回以上のピットイン」のうち1回目を2周目終了時点で消化する。そしてコースに戻った加藤選手は、トップグループが2分11秒台~12秒台前半で周回を重ねるなか、2分10秒台のラップを連発。実質最初のスティントとなった38周目までに6番手近辺までポジションを上げ第2スティントの吉本にステアリングを繋いでいく。
ここでステアリングを受けた吉本はコース上見かけの順位9番手でコースに復帰、ここから更にポジションアップを狙っていく。ところがここで紫電にトラブルが発生。何と無線が一切通じず、ピットから吉本へはサインボード等での情報のみ、ドライバーサイドからは全く情報が入らない状態となり、チームは燃費に関する情報も把握出来ず、吉本に的確なペースを指示する事も出来ない。更にはスティント前半はオーバーステアが酷く思ったようにペースが上がらないという状況も重なり、機転を利かせたスタートから一転、紫電にとっては苦しい展開となっていく。しかしこの苦しい状況のなかでも冷静さを失わなったチームと吉本は、完全にペースを崩しきることなくこの状況を切り抜けると、スティント後半にはペースを取り戻し、逆にペースの落ち始めたTEAM NISHIZAWA MOLA Z(No.46)を追い詰めていく。完全に勢いに勝る吉本は2度に渡りシケインアウト側からオーバーテイクを試みるもここはイン側をガッチリと閉められオーバーテイクはならず。ならばと今度はデグナー1つ目のアウト側から仕掛けるとここで見事にオーバーテイク。さらにその後スティントも終盤、ピットインまでの2周でさらにプッシュした吉本は、紫電と同様の作戦に出ていた74号車との差をこの2周で詰めていき、ピットに入る時点では背後に貼りつくところまで挽回。その後76周目にピットイン、再度加藤選手とドライバーチェンジを行う。するとこの直後、苦しいスティントを乗り切ったこの粘りが見事に実る展開となっていく。
吉本からステアリングを受けた加藤選手がコースに戻った直後、何と500クラスのマシンがトラブルからコース上で炎上。幸いドライバーに大きな怪我はなかったものの、コース上にはSC(セーフティーカー)が。すると早めにピットストップ義務を果たす作戦を取っていた紫電はこの間にまだピットストップ回数の1回少ないマシン群に追い付くと、これらのマシンがピットに向かった時点でポジションアップ。同様の作戦を取っていたマシンの中では一番先頭を走っていた為、この展開によりトップの位置を確実なものにする事になった。この時点で紫電の背後に着けたのはARTA Garaiya(No.43)と吉本がコース上で交わしたTEAM NISHIZAWA MOLA(No.46)。優勝争いはこの3台による争いに絞られる事となり、ここから三つ巴の激しい接近戦が始まった。逃げる紫電と85周目に2番手に上がってきたTEAM NISHIZAWA MOLA Z(No.46)の差は残り15周程となった時点で約1秒。ペース的には完全にMOLA Z(No.46)が紫電を上回っていたものの、加藤選手は500クラスのマシンを巧みに利用し相手に付けいる隙を与えない。この攻防は日が沈み各マシンがライトを点灯し始めた終盤にかけてさらに激しさを増していき、そしていよいよ夕闇のラスト5周、モニターには三つ巴のデッドヒートが映し出される。終盤に入りさらにペースの上がってきたZの猛攻を耐え続ける紫電。ピットにはこの日一番の緊張感が走る。ところがファイナルラップに入る手前のカシオトライアングルで目を疑う光景が飛び込んでくる。
何と裏ストレートで後方から迫ってきたため先に行かせたはずのGT500マシンがアウトラップだった事から130R手前で急減速。さらにその後のシケインでも予想を上回る程の早いブレーキング。このマシンがアウトラップだとは知らない加藤選手はこのマシンのすぐ背後に着けていたため、行き場を無くしパニックブレーキ。するとこの混乱からの隙をTEAM NISHIZAWA MOLA Z(No.46)につかれてしまった紫電は残り1周あまりというところで2番手にポジションダウン。更にこの攻防で加速の鈍ったところをARTA Garaiyaにもつかれファイナルラップの1コーナーで3番手に。さすがにこのファイナルラプだけではそのポジションを取り戻すことは叶わず、手がとどきかけていた優勝はその手からこぼれ落ち、最後は3番手でのチェッカーフラッグを受けることとなった。
最後の最後は無念を残す形でのチェッカーとはなったものの、それでも終わってみれば3戦連続での表彰台を獲得しポイントも14ptを追加、ランキングでもトップから4pt差の2位に浮上したCars Tokai Dream28&紫電。タイトル獲得に向けては未だ困難も多く残されているものの、確実にタイトル争いのトップには近づいてきており、同チームの今後の動向からは目を離せない。
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【吉本大樹コメント】
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とにかく車が重たくて、非常に厳しい状態ではありましたが、決勝は渡辺エンジニアの戦略が完璧にはまった事と、セーフティーカーに助けられ最後のピットを終えた時点でトップになった時は鳥肌が立ちました。
内容としては、加藤さんが重いマシンながらも好ペースでトップとの差を保ってくれていたのに対して、僕のスティントでは思った以上に序盤のペースを上げらませんでした。序盤のオーバーステアをうまくコントロールできなくて辛かったんですが、終盤は逆に悪くないペースで、ペースが落ちてきた46号車を接触しながらもパスでき、一度前に出られてしまった74号車の背後にぴたりとつけた状態でピットインできました。僕のスティントでは無線が不調でドライブ中は状況が把握できていなかったのでマシンを降りたあともしばらくは細かい状況を把握するのに少し時間がかかりました。最後は本当にハラハラしながらモニターを見つめていました。
環境としては絶対的に劣る状況ながらトップを維持し続けてくれた加藤さんに不運が訪れ、ラスト一周でトップを奪われてしまったことは非常に残念ですが、表彰台に上がれる程のパフォーマンスは無いと思っていたので十分ハッピーです。トップに居たことは確かなので、もちろんとても残念ですが・・・。
でも今回のレースはチーム戦略のおかげ!!
チームの皆、そして応援してくれた皆さん、ありがとうございました!
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【吉本大樹レースレポート スーパー耐久シリーズ第5戦(富士)】
1-02 August, 2009
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■ 5ZIGEN NSX
■ 最終ラップの劇的逆転劇で今シーズン初優勝!!
【Result】
(Sta) QF : 3 rd (Sun) Final : 1st (20 pt)
(Ranking) 2 nd (51 pt)
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【Qualify】
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■ 5ZIGEN NSX
■ ブレーキにトラブルを抱え、予選はクラス3番手
7月18日~20日に行われる予定であった第4戦「十勝24時間」が中止となったため、前戦鈴鹿からは約2か月ぶりの開催となった今期のスーパー耐久シリーズ。
今シーズンは開幕からの3戦を終えた時点で2度の表彰台に上っているTeam 5ZIGEN NSX。しかしながら未だ表彰台の頂点には手が届いておらず、チーム、ドライバーはこの富士に必勝を期して乗り込んできた。金曜日に設けられた走行枠では、1本目に松浦選手が主にウィング等のテスト、2本目は平中選手と吉本大樹がマシンに乗り込み新仕様のダンパーの確認やセットアップ、3本目は雨でNEWタイヤでのアタックこそ出来なかったものの、ガソリン積載量によるマシンバランスチェック等を行った5ZIGEN NSX。そして迎えた土曜日の公式予選。
まずAドライバー予選に出走したのは平中選手。ところがその平中選手は数周はクリアな状態でアタックをしたものの終盤にはブレーキのフィーリングに違和感を感じ始め、タイムはトップに0.09秒届かず1'53"133。それでもまずは2番手つけBドライバー予選の吉本へと繋いでいく。ところがこのブレーキトラブルはBドライバー予選までに解決できず、さらにアタック1周目にはステアリングのチルトが動いてしまうトラブルも発生したため吉本はここでのアタックを断念。その後もブレーキに違和感を感じながらもアタックを試みたものの、左フロントだけがロックしてしまう症状が続きタイムを伸ばせず、結局A+Bドライバー合算タイムでの予選結果はクラス3番手。その後ブレーキに抱えていた問題はブレーキバランスをコントロールするPバルブという装置の認識にあった事がわかったため、Cドライバー予選までにはトラブルも何とか解消。「まだブレーキは完璧ではなかった」とはいうものの、ここで松浦選手が決勝に向けてのセットアップを行った。
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【Final】
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■ 5ZIGEN NSX、 雨中の劇的大逆転!!


一夜明け迎えた決勝日。予選はトラブルにより満足のいくポジションを得られなかったものの、ドライバーは「マシンバランスはこれまでのレースの中で一番良いフィーリング」とコメント。さらに予選終了後には不安のあったクラッチの調整の他、ドライブシャフトやハブなど駆動系の部品を全て交換。予報の出ていた雨を意識したセッティングも進め、必勝を期してこの日を迎える事となった。
ところがこの日の富士スピードウェイは朝から目まぐるしく天候が変化する難しいコンディション。朝のフリー走行は完全なウェット路面だったものの、スタート直前には寸前まで降っていた豪雨がやみ路面は徐々に乾き始めていく方向へ。しかしその後またすぐに雨が降り出しウェットコンディションに戻っていく等、レースはまさに天候が展開を大きく左右するレースとなった。そんな状況の中、まずスタートを担当したのは平中選手。その平中選手はこれまでのレースにも見られたガソリン満タン時の挙動が安定しない状態でスタート後一時はポジションを落としたものの、途中からまた雨が強まりだすとペースを上げて徐々にポジションをアップ。その後もスタート直後に失ったポジションを果敢に取り戻していくと最後は実質2番手でピットイン、松浦選手にステアリングを託していく。さらに松浦選手は2位のままコースへと入ったものの、このピットインで更に順位を上げると、この時点でついにトップに躍り出ることに成功する。松浦選手はその後、レース前から不安を抱えていたクラッチとギアのフィーリングが少しづつ悪化していくなか、それでも安定したペースを守りこのスティントを危なげなく走り切りると、後続との差が50秒程となったところで、いよいよ最後の第3スティント吉本へとステアリングを繋いでいく。
その吉本は降り続ける雨の中、前の二人が作り上げたマージンを持って今期初のトップチェッカーに向けコースイン。しかし程なくして吉本からは「ギアがやばい。多分クラッチが完全に切れていない」との無線が。それでも吉本は1コーナーやヘアピン、最終コーナー等、通常は2速で抜けるコーナーも3速までしかシフトダウンをせずに抜けていく等、ギアをいたわる走りで周回を重ねながら、ペースは2位とのマージンを保つペースで走行。マシンに不安を抱えながらも、今期初のトップチェッカーに向けひた走っていく。ところがレースもチェッカーまで残りわずかというところにまさかの展開が待ち受けていた。なんと黄旗区間中での追い越しがあったとして5ZIGEN NSXに10秒ストップのペナルティ裁定が下され、この裁定については「全く身に覚えがない」裁定であったものの、一度出されたペナルティを無視するわけにもいかず吉本はここでやむなくピットイン。すぐさまコースに復帰したものの、このピットインで順位は逆転、2番手にいたマシンにトップの座を明け渡し、4時間レースの残り10分を切った時点で10秒前方を行かれる事となってしまった。
しかしここから吉本は猛然と追い上げを開始、それまでギアを労わっていたため2分10秒~12秒程であったペースを一気に上げると、この時点のコース上でただ一人2分8秒台のラップタイムをマークしながらすぐさまその差を7秒にまで縮め、前を行くマシンに対し精神的なプレッシャーをかけていく。ところがその直後、吉本は「プッシュしすぎた」とBコーナーの侵入でオーバーラン。これでここまでに縮めたトップとの差は再度12秒にまで広がってしまい、さすがにピットには暗い空気が張り詰める。しかし迎えた最終ラップ、ここに最後のドラマが待ちかまえていた。
吉本はオーバーラン後もあきらめる事なく追い上げを見せたものの、最終ラップに入った時点でのトップとの差は約7秒程。さすがにその差は優勝への黄色信号が灯り始めたと誰もが思ったその時、何と突然雨脚が急激に強まり出すと、そのあまりの雨量にコース上ではスピンやコースアウトをするマシンが続出。この日一番の豪雨で各マシンのペースが極端に落ちていく。するとその中でただひとりペースを落とすことのなかった吉本が猛然とその差を一気に詰めていき、何と最終コーナーまでにトップを行くBMWの背後にまで接近。すると次の瞬間、5ZIGEN NSXの執念が伝わるかのようにトップを行くBMWがハイドロプレーニングを起こし最終コーナーでスピンアウト!これにより吉本は最後の最後、土壇場でポジションを取り戻し最終コーナーを立ち上がると、最後は全開でアクセルを踏むことすら出来ない程の雨量になっていたストレートを通過し見事にトップでチェッカー。ピットのスタッフ・ドライバー達は、映像モニターには映っていなかったこの大逆転劇をチェッカーと同時に切り替わったタイミングモニター表示で把握、一瞬の間を置き、喜びの雄叫びを爆発させる事となった。
まさかのペナルティ後退から最後まであきらめることなく追走を続けた5ZIGEN NSXが土壇場での大逆転劇で今期初優勝を遂げた今回のレース。これで5ZIGEN NSXは4戦中3戦で表彰台を獲得したことになると同時にポイントも大きく追加。ランキングも首位から2ポイント差の2位に浮上し、シーズン後半のタイトル争いに向け大きく弾みをつけこの第5戦を締めくくる事となった。
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【吉本大樹コメント】
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めっちゃ嬉しいです!今回のレースで勝たなければ参戦を取り止める話もあったんです。マシンは古いのでくたびれているかもしれないけど、プロのチーム、そしてプロのドライバーが揃っているのに一度も勝てないのはやはり格好がつきませんから。そんな皆の思いが一つになって得た最高の結果でした。
初走行の時からブレーキには不安を抱えていて、それは今現在も続いています。さらにクラスの中では排気量も小さい我々のNSXでは、ストレートの長い富士での勝負は厳しいと思っていました。でも雨の予報を信じていたし、金曜日、土曜日と続いた良くない流れも鵜呑みにせず決勝を迎えられました。平中選手は辛かった序盤のスティントをしっかり成し遂げポジションを回復させてくれたし、松浦選手もクラッチとギアの状況が少しずつ悪化していくなか良いペースをコンスタントに進めてくれました。
自分が受けたペナルティーに関しては、手前のポストと黄旗が出ていたポストも確認しているのでまったく納得していません。そもそも40秒以上もギャップがあって全く焦る必要の無い場所でわざわざ危険な行為を起こす訳が無い。2位のまま終わっていたなら暴れてしまっていたかもしれませんが、最後は勝てたのでもういいです。喜んで、怒って、キレて、また喜んで。今、間違いなく流れが良いのでこの勢いでスーパー耐久もチャンピオンを目指して頑張ります。
チームの皆、応援してくれたファンの皆さんありがとうございました!すぐにマレーシアで行われる12時間耐久レースのMMEに5ZIGEN CIVICで、同じ5ZIGENメンバーで参戦するのでこちらも勝ちに行きます!4レースもかかってしまったけど、応援してくれた皆さんありがとうございました。引き続き頑張ります!
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【吉本大樹レースレポート スーパーGTシリーズ第5戦(菅生)】 25-26 July, 2009
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■アップル・K-one・紫電■
■決勝終盤の追い上げで、殊勲の2位表彰台獲得!!■
【Result】
(Sta) FP : 2nd / QF : 5 th / SL : 4 th
(Sun)FP : 2nd / Final : 2nd (18pt)
(Ranking) 3 rd (59 pt)
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【Free Practice】
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過酷なハンディを抱えながらも、紫電2番手発進!
前戦マレーシアで劇的な大逆転優勝を果たしたアップル・K-one・紫電はチームランキングでも一気に4位に浮上、一躍今シーズンのタイトル争いに名乗りを上げた。しかし今回、元からの特別性能調整と前戦の結果から積まれたウェイトはトータル142kg(車輛のトータル重量は実に1292kg)。さらに紫電が負うハンディは重量だけではなく、エンジンパワーを大きく左右する「リストリクター」のサイズにもある。ここからのシリーズタイトル争いの主導権を握るには今回のSUGOラウンドの結果も大きく影響してくると考えられるなか、300クラスに出場している全GTカー中「最高重量、最低リストリクター」での戦いを強いられる事となった紫電。今回のSUGOラウンドは、その紫電がどんなパフォーマンスを見せるかに注目が集まった。
迎えた土曜日午前の公式練習。この日は前日まで降っていた雨もやみ、セッションは青空も覗く天候のなか開始された。紫電は加藤選手⇒吉本⇒加藤選手の順にドライブ。チェックや予選へ向けたセットアップを行っていく。しかし砂埃などで路面コンディションが悪く、セッション開始から1時間ほどが経過したところではスピンやコースアウトをするマシンが続出。途中1台のマシンがスピンを喫しそのままバリヤにクラッシュした事でコース上には赤旗が提示され、セッションが8分程中断される一幕も。そんななか紫電は最終的に37周を走行、ウェイトやパワーで抱えるハンディを埋めるセットアップを模索していくと、最後はトップから0.122秒差の2番手タイムをマーク。予選、決勝では厳しい戦いも予想されるなか、何とか上々のスタートを切る事に成功した。
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【Qualify~Super Lap】
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予選1回目を5番手で通過、SLでは4番手を確保
午前中に比べさらに青空が広がり、気温も上昇するなか始まった公式予選1回目。
まずは吉本が基準タイムクリアのための計測を2周行い、その後すぐさまピットイン。代わってステアリングを握った加藤選手がアタックへと出て行く。するとその加藤選手は午前のフリー走行同様、ここでも完璧なアタックをみせる。確実に厳しい状態となっていたマシンを巧みに操り、「ここからはさすがにウェイトが響いてくるのでは・・・」というチームの心配を吹き飛ばす1'25"193をマーク。何と5番手に飛び込みスーパーラップ(SL)に駒を進めることとなった。
そしてその後1時間半弱のインターバルを挟み行われた注目のSL。朝からの日差しも若干和らぐ上々のコンディションのなか、紫電は加藤選手がステアリングを握り8台中の4番目でタイムアタックへと向かう。すると加藤選手はここでも抜群の集中力を発揮、またしても「完璧な」アタックを成功させ、予選1回目のベストタイムを更新する1'24"699をマーク。後からアタックを行ったNo.81(ダイシンアドバンFerrari)、No.33(HANKOOK PORSCHE)、No.43(ARTA Garaiya)には上を行かれたものの、最終的に予選1回目の5番手からひとつポジションを上げ、翌日の決勝をフロントローとなる4番グリッドからスタートする事となった。
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【Final】
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不安定な天候で見せた快走!
最後の最後は優勝に一歩届かずも、見事な2位フィニッシュ!
ウェイトやリストリクター径で抱えるハンディから、今回のSUGOはかなりの苦戦が予想されたアップル・K-one・紫電。しかし、ウェイトやパワーで抱えるハンディを埋めるセットアップを模索し続け初日から常にトップ5圏内でレースウィークを組み立ててきた紫電は、この日午前中のフリー走行でも2番手タイムをマーク。「決勝はタフな戦いになる(吉本大樹)」としながらも、一つでも前のポジションを奪還するための戦略を練り、午後のスタートを迎えることとなった。
決勝直前のコースコンディションは気温30℃、路面温度は42℃。ストレートにはやや強めの向かい風が吹いているものの、天候は晴れで路面もドライ。最終コーナー後方には黒い雲も確認されたが、予報では「18時から雨」と、まだ雨が降りだす気配はない。そして迎えた14時ちょうど、各マシンがゆっくりとしたローリングから最終コーナーを立ちあがってくるとストレート上ではグリーンシグナルが点灯、いよいよスーパーGT第5戦の決勝の幕が切って落とされた。
紫電のスタートドライバーを務めたのは加藤選手。ところがこのスタートではトップ車輛がかなり手前から加速し始めてしまったため、パワーの劣る紫電は最終コーナーの登りで加速が鈍り1コーナーまでにひとつポジションダウン。その後も加藤選手は抱えたハンディが影響しペースを上げられず、No.26(UP START タイサンポルシェ)等にも交わされ一時は7番手にまでポジションを落とす等、その後の厳しい展開が予想される序盤戦となっていく。ところがレースも中盤に差しかかろうかという24周目、サーキットの上空はとうとう黒い雲が覆いはじめ、その2周後にはついに最終コーナー付近で雨が落ちはじめる。さらにその雨は27~29周目にかけてコースの全域で降りだす展開となり、その後一気に雨脚が強まっていくと、ここで各マシンが一斉にピットイン。紫電もさらに雨脚の強まった33周目にピットに戻りタイヤ交換&吉本へとドライバーチェンジを行う。
するとその吉本はコースイン後のアウトラップで果敢にオーバーテイクをしかけていき3番手までポジションアップ。「フロントガラスが曇ってドライブが難しい状況だった(吉本大樹)」とはいうものの、タイヤをセーブしつつも好ペースを維持、ドライでは不可能だった「トップ集団に勝るペース」で走行を重ね、36周目にはNo.11(JIMGAINER ADVAN F430)をパスし2番手にポジションアップ、そのまま前を行くトップNo.81(ダイシンアドバンFerrari)を追っていく。
ところがここからはまたしても天候とコースコンディションが変わりはじめ、レースは50周を終えたあたりから更なる動きを見せていく。まずレース中盤から強まり続けた雨が徐々に弱まり始めると、58周目には各マシン後方からの水けむりも上がらなくなり、吉本からは「タイヤの状況が渋くなってきた。ドライタイヤを用意しておいてほしい。」との無線が入る。そしてすでにドライタイヤへ交換していたマシンのペースが上がってきたあたりで、吉本は「ドライでも十分走れる」と判断しすぐさまピットイン。難しい状況判断ではあったものの、タイヤをドライタイヤに履き替え4番手でコースに復帰すると、ここからレース終盤にかけての劇的な追い上げが始まった。
ドライタイヤに履き替えた吉本は、アウトラップではタイヤの冷えた状態で後ろから迫るマシンに着かれたものの、ここは何とかポジションをキープ。この後空からはまたしても雨粒が落ち始めたものの、レース中盤程の雨量にはならず、吉本はウエットタイヤ勢よりも明らかに速いペースでラップを刻んでいく。途中「ハイポイントコーナーで500クラスのマシンにぶつけられた」とコースオフする一幕もあったものの、終盤に入ると吉本はさらにペースアップ。ウエットタイヤのままだったNo.81(ダイシンアドバンFerrari)の1分44秒台のラップタイムに対し、1分31秒台でのラップを重ね、背後に追い付くとすぐさまこれをパス。再度2番手のポジションを取り戻すと、さらにトップを行くNo.33(HANKOOK PORSCHE)との差も一気に詰めていく。
No.33(HANKOOK PORSCHE)はインターミディエイトを履いていたため他のウェットタイヤ装着マシンよりも若干ペースが早かったものの、ドライタイヤの吉本は1周につき10秒程も速いペースで追い上げ、その差はラスト2周となった時点で20秒。さらにこのラップを1分29秒台で駆け抜けると、最終ラップに入った時点でその差は10秒に。計算上では最終コーナー辺りでトップが見える状況となり、ピットではチームスタッフが固唾を呑んでモニターを見つめる。しかし最後の最後でウエットタイヤを履く500クラスのマシンが間に入ってしまったためコーナリングスピードを上げられず、最後は2.299秒及ばず2位でフィニッシュ。惜しくも優勝は逃したものの、ドライでは到底成しえなかった結果を手中に収めこのSUGOラウンドを終えることとなった。
これで紫電のチームランキングは3位に浮上。トップとの差はわずか6ポイントとなり完全にタイトル争いの渦中に身をおくこととなった。次戦は鈴鹿の700Km耐久レース。今回の結果でさらにウェイトが積まれる事にもなるため依然厳しい状況が続く事は予想されるが、序盤戦の出遅れから勢いを完全に取り戻した紫電の、さらなる快進撃が期待される。
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【吉本大樹コメント】
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我々のマシンは現在1290kgオーバーという300クラスではもっとも重いマシンで、正直SUGOは相当苦しい戦いになると覚悟していました。
フリー走行では相手が何をしているのか分からなかったので2番手ではあったものの楽観視はできませんでした。予選でセカンドローに入れたのは加藤さんの完璧中の完璧のアタックのおかげです。正直驚きました。
それでもレースが厳しい展開になることは朝のウォームアップで覚悟しました。案の定レース序盤は苦しい展開が続きましたよね。でも雨が近づいているのは分かっていたし、それが我々にとってプラスになればと思っていたら本当に恵みの雨になってくれました。ピットインのタイミング、アウトラップからのタイヤのパフォーマンス、ウエット中のペース、ドライタイヤへの交換のタイミング、ピット作業、全てが完璧に働きました。
途中の接触がなければ必ずトップに追いつけていたとは思いますが、2位でも大満足のレースです。本当に全てが完璧でした。
チームの皆、スポンサー様、加藤さんと得た結果です!
ここ2戦は良い流れできているので、更に重く厳しいレースになる次戦もこの流れを維持していける様に頑張ります!
応援してくださった皆さんありがとうございました!!
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【吉本大樹オフィシャルリリース】 ? 2009.7.11
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■ 吉本大樹、SーGT第5戦(SUGO)も紫電で参戦
この度、吉本大樹が「09'スーパーGTシリーズ第5戦/SUGO」も引き続き「カーズ東海ドリーム28」より参戦いたします。
第2戦の鈴鹿以降、今回が4戦目の参戦となりますが、最後尾からの優勝を果たした前回のセパンラウンド同様、今回も皆様のご期待に沿う活躍をお見せするべく全力を尽くして参りますので、ご声援の程、何卒、宜しくお願い申し上げます。
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【参戦概要】
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■ カテゴリー : 09'SUPER GT SERIES 第5戦(SUGO)
■ 開催日 : 2009年7月25日(土)(予選)、26日(日)(決勝)
■ チーム名 : カーズ東海ドリーム28
■ マシン : アップル・K-one・紫電 (Car No. 2)
■ ドライバー : 加藤 寛規 選手 / 吉本 大樹

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【吉本大樹コメント】
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もともと80Kgプラスの状態でスタートしているのに加えて、前回のセパンラウンドでの劇的な優勝のおかげでウェイトが重いので、セパン程の強さは無いかもしれませんが、シーズンはまだ折り返しです。シリーズ最後での逆転を目指してチーム一丸となってSUGOラウンドでも頑張りますので応援宜しくお願い致します!
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【吉本大樹レースレポート SUPER GT SERIES第4戦(セパン)】
20-21 June, 2009
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【Result】
FP(Sta) : 4th
QF : -
FP(Sun) : 1st
Final : 1st (23pt)
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【FreePractice】
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巻返しの「優勝」を狙う紫電は、FP4番手発進
来る2009年6月20日、スーパーGTシリーズ年に一度の海外イベントとなるマレーシアラウンドが、セパンインターナショナルサーキットで開幕した。
開幕戦からここまで、マシントラブルやレース中のアクシデント等で思うようにいかないレースが続いてきたCar No.2のカーズ東海ドリーム28&紫電。それだけにチームもドライバーもこのマレーシアラウンドには「絶対に優勝を!」という強い思いを胸に乗り込んできた。そして迎えた最初のフリープラクティス。
天候は晴れ、気温33℃、路面温度46℃というコンディションの中始まったこのセッション。しかしセッション開始直前から雲行きが怪しくなり始め、各マシンがコースへと入ったあたりで空からはポツリポツリと雨粒が落ち始めた。すると直後に突然のスコールが襲いコース上は完全なウェットコンディションとなった為紫電はピットで待機する事に。その後セッション残り時間も30分程となった頃から雨脚が弱まり始め、ここでマシンに加藤選手が乗り込みコースイン。すると加藤選手は数周を走りその時点でのトップタイムとなる2'26"024をマーク、その後吉本とドライバーチェンジを行うと、その吉本はレースで雨が降った場合を想定してのチェック走行を行い、最終的には4番手のタイムでこのセッションを終了した。
【Result】 http://www.supergt.net/jp/
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【Qualify】
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ポールタイム奪取から一転、紫電にまさかの失格裁定
午後に入り行われた公式予選。午前のフリープラクティス時に降ったスコールが過ぎた後はマレーシア特有の強い日差しが差し込み路面状況も一気に回復。予選は完全なドライコンディションで行われる事となった。
迎えた公式予選1回目。カーズ東海ドリーム28陣営は、午前中のセッションが雨に祟られたこともあり、予選アタックを行う予定の加藤選手のドライブに重点を置きこのセッションを進めていく。そのため吉本は基準タイムをクリアする為に1周の計測を行ったのみ。するとその後、最後のアタックでは加藤選手が3番手のタイムをマーク。順当にSL(スーパーラップ)への進出を決めて見せる。
そして1時間強のインターバルで行われたスーパーラップ。紫電は予選1回目からセットを少し調整し、300クラスの8台中の6番目でコースイン。するとこのスーパーラップでステアリングを握った加藤選手は完璧とも言えるアタックを披露。なんとこの時点で2番手に0.4秒の差をつけるトップタイムをマークして見せる。すると紫電の後からアタックを行う予定のCar No.81(ダイシン アドバン Ferrari)はトラブルからアタックを行えず、さらに最終アタックのNo.87(giraffaガイヤルドRG-3)はアタック中にスピン。これで紫電が今シーズン初のPP獲得を成し得たかと思われた。
ところがその後の車検で紫電に悪夢が待ち構えていた。ルール認識の不一致からブルテンには記載されていない部分のウェイト搭載に関する点が審議の対象となり、結果オフィシャルの判断によりペナルティーが確定、何とこの時点で紫電の予選タイムは抹消される事になってしまう。しかも予選1回目終了後の車検は通過していたにも関わらず、スーパーラップでのタイムのみならず全てのタイムを抹消される事になった為、紫電は決勝を最後尾からスタートする事になってしまった。
【Result】 http://www.supergt.net/jp/
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【Final】
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全ての鬱憤を晴らす快走!
紫電、最後尾からの劇的逆転V!!
まさかの失格裁定を受けた予選から一夜明けた日曜日。このレースウィーク、初日から常にトップ争いをする好調さを見せてきた紫電ではあるものの、前日の裁定によりスタート位置は最後尾からとなり、さすがに「優勝」への可能性は遠のいたと思われた。しかしそれでもチームと両ドライバーは「昨日のことは悔しいがそれがレースの最終的なものじゃない。最後まであきらめずにやりたい」とあくまで「優勝」への強い思いを胸にスタートの時を迎えた。
スタート直前のコンディションは気温30℃、路面温度37℃。天候は曇りであるものの、予報では「スコールの可能性もあり」とされていた。このマレーシアでは突然のスコールも珍しくはなく、これまでもそのスコールがレースの波乱を呼んできたことも少なくない。そんな状況の中、紫電はハーフウェットでのセッションとなったこの日朝のフリープラクティスでトップタイムをマーク。ドライでもウェットでもマシンのバランスが良い状態である事を伺わせ、決勝ではそのスピードでどこまで追い上げるかに注目が集まった。そして迎えた注目のスタート。するとここでまず最初の驚きがサーキットを包むことになる。
1周のフォーメーションラップの後、ホームストレート上ではグリーンシグナルが点灯~レースがスタート、各マシンはきれいに1コーナーへと進入していく。ところがその直後、オープニングラップの激しいポジション争いの末、4コーナーでアクシデントが発生。コース上はそれを避けようとしたマシンが入り乱れることに。するとこれをうまく潜り抜けた加藤選手は、何とこのオープニングラップで一気に10番手にまでポジションをあげることに成功する。
これで一気に波に乗った加藤選手は、このスタートで装着していたソフト目のタイヤで前を行くマシンを猛追。他車の脱落にも助けられながら、6周目には6番手、9周目には3番手、その後11周目には何と2番手にまでポジションを上げていくと、最後はトップを行くCar No.19(ウェッズスポーツIS350)の背後にピタリと着けプレッシャーをかけていく。そしてレース折り返しよりも若干早いタイミングとなる20周目にピットイン。トップ浮上への期待を吉本に繋いでいく。
するとステアリングを受けた吉本もここから素晴らしい走りを披露。インラップから果敢にプッシュしていくと、この時点でトップを走行していたCar No.19(ウェッズスポーツIS350)が25周目のピットインを行うまでにその差を逆転、ルーティーンでトップに出ることに成功する。その後は30周のロングスティントに備えタイヤをセーブしつつ、それでも後続とは4~5秒程のマージンを保ったままペースをコントロールしていく。更にスティント後半も「マシンとタイヤは完璧な状態だった」と2番手以下の追随を許さず。終盤にはこのレースのファステストラップとなる2'11"971というラップタイムもマークしながら逃げきり体制を固めていく。最後は2番手との差を10秒近くまで広げ最終ラップに突入。そのまま最終ラップも無事走りきった吉本は、ピットウォールで待ち構える加藤選手やメカニック、スタッフ達の目の前を堂々の1位で通過。紫電にとっては2007年ポッカ1000Km以来となる優勝を、最後尾からという劇的な大逆転で果たすこととなった。
これまで吉本の参戦した第2戦、第3戦は共にトラブルやアクシデント等で落としてきた紫電&カーズ東海ドリーム28。そしてこのセパンには「絶対に勝つ!」との意気込みで乗り込んだものの、予選ではまさかの失格。ともすれば「また・・・」という雰囲気にもなりかねない状況の中、それでも「勝つ」事への執念をなくすことのなかったドライバー、チームの力がようやく結果として現れたこの第4戦。ポイントでも一気に23ポイントを追加しランキングも4位に浮上、第5戦以降のシリーズ後半戦での活躍次第ではシリーズチャンピオンの可能性も十分に残されており、周囲からは次戦以降での更なる活躍を期待する声が高まってきた中でこのセパンラウンドを終える事となった。
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【吉本大樹コメント】
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昨日の事があったから尚更嬉しい!まさか最後尾から勝てるなんて信じられない!序盤のレース展開と加藤さんの判断力が、そして僕ら全員の執念がミラクルを引き起こしました。
加藤さんカッコよかったですね。まさか2番手までポジションを上げるとは思っていませんでしたが、ピットを後にしたとき「勝ち」をほぼ確信しました。僕のスティントに入ってからはペースを保ちつつも、とにかくタイヤを労りながら走りました。後ろとのギャップは毎周教えてもらっていたんで意識はしていましたが、セーブしているから後半更に差を広げられると思っていました。でも片岡君も上手くタイヤを使っていましたね。全然楽な展開にもっていかせてはもらえませんでした。
最後は半脱水で指がしびれてきたんですがマシンもタイヤも完璧でペースは落とさず走れました。これ程全てがうまくいくレースってあるんですね!総合力でもぎ獲った勝利です。3度目の正直!皆さん応援ありがとうございました!!
先日のルマン24時間レースで午前4時過ぎ、大クラッシュを起こして心配されたブノワ・トレルイエ(No.17ペスカルロ・プジョー908)は、幸い体には大きなダメージはなく今週末のセパンでのスーパーGTに出場することになった。
トレルイエのブジョーは4位を走行中、サルテ・サーキットのダンロップブリッジ先でスピン、マシンは宙を舞ってバリアに激突、マシンはコクピット以外は原形をとどめない状態だった。クラッシュ直後からトレルイエの意識はハッキリしており、今週のスーパーGTでのリベンジを狙っている。
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【吉本大樹オフィシャルリリース】 2009.5.25
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■ 吉本大樹、スーパーGT第4戦/セパン戦への参戦決定

この度、吉本大樹が「09'スーパーGTシリーズ第4戦/セパン」に、第2戦鈴鹿、第3戦富士に引き続き「カーズ東海ドリーム28」より参戦することが決定いたしました。
第2戦鈴鹿から引き続いて3戦目の参戦となる今回のセパンラウンドにおきましても、前戦まで同様、皆様のご期待に沿う活躍を見せるべく全力を尽くして参りますので、ご声援の程、何卒、宜しくお願い申し上げます。
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【参戦概要】
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■ カテゴリー : 09'SUPER GT SERIES 第4戦(セパン/マレーシア)
■ 開催日 : 2009年6月20日(土)(予選)、21日(日)(決勝)
■ チーム名 : カーズ東海ドリーム28
■ マシン : プリヴェ アップル 紫電(Car No. 2)
■ ドライバー: 加藤 寛規 選手 / 吉本 大樹
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【吉本大樹コメント】
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セパンへの参戦、純粋に嬉しく思っています。今回も起用してくれた『カーズ東海ドリーム28』さん並びに『ムーンクラフト』さんへ感謝します!
第2戦の鈴鹿、第3戦の富士ではアンラッキーが続きリベンジの場は必ずほしいと思っていたので尚更です。
セパンのキャラクター自体は鈴鹿に似ていて我ら紫電にとっては得意なコースなはず。過去に紫電が唯一表彰台に上がっていないのが意外にもこのセパンだそうなので、必ずその表彰台に上がります。
皆さん応援の程、宜しくお願い致します!
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【吉本大樹レースレポート スーパー耐久シリーズ第2戦(SUGO)】 10 May, 2009
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【Result】
FP(Sta) : 3rd
QF(Sun) : 4th
Final(Sun) : DNF
====================================================================【Report】
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❏ 5ZIGEN NSX 決勝で見事な追い上げ披露も ❏
❏ 最後は駆動系トラブルにより無念のリタイヤ ❏
前回の開幕戦もてぎではマシンのシェイクダウンがレースウィーク直前となったこともあり、予選はPPを獲得も決勝は2位となった5ZIGEN NSX。その後今回までのインターバルの間にマシンのシートポジション等にも改良を加え迎えた第2戦SUGO。
今回も前戦と同じく土曜日に1時間×3本の占有走行が行われ、日曜日に予選~決勝が行われる1day開催となったスーパー耐久シリーズ。その土曜日フリープラクティスの1回目。前回浮上したセットアップに関する問題点を改善していくために少しでも多く走行を重ねたいTEAM 5ZIGENは、まず平中選手がステアリングを握りコースへと向かう。ところがコースイン後すぐにブレーキが戻りきらないトラブルが発生。アタックを行うことなくすぐさまピットインを余儀なくされてしまう。しかもこの後原因をすぐに突止めることが出来ず、確認のため何度かアウトインを繰り返したものの、結局症状は改善されないままこのセッションが終了。前回逃した「優勝」をこのSUGOで捕りたいTEAM 5ZIGEN陣営ながら、レースウィークの始まりは暗雲の立ち込める雰囲気から始まる事となってしまった。その後2本目の走行となったセッションではマシンに応急処置を施し平中選手がコースイン、完全に症状が改善された訳ではないものの、わずかに状態が良くなった事を確認し、その後平中選手の後を継ぎ吉本、松浦選手の両ドライバーも走行。しかし結局このセッションでもトラブルの原因を特定することは出来ず、3本目の走行で吉本が本格的なセットアップ作業を始めるも、マシンは依然としてコントロールしづらいブレーキタッチのまま。吉本はここでニュータイヤでのアタックを試みるも「若干の引きずりが残った状態」では本来のスピードで攻めきれず、ここは一旦アタックを中止しピットへと戻る事に。するとこのピットインでようやくトラブルの原因が判明。すぐさまその部分に応急処置を施しセッションも残り数分となった時点で再度コースへと戻っていく。結局このセッションはそのまま吉本のみがステアリングを握る事となり、その吉本は最終的にトップから0.031秒差の1'31"772をマーク。順位的には3番手に食い込んだものの、結局セットアップに関しては走り出しから抱えたトラブルの影響でほとんど何も出来ずに1日の走行を終えることとなってしまった。
一夜明け迎えた日曜日。この日はA、B,C各ドライバーの予選からピットウォークを挟み決勝スタート、と1day開催ならではの慌ただしさの中スケジュールが進む。そしてこの日最初に行われたのはAドライバー予選。このセッションでの出走となった平中選手はここまでトラブルによりニュータイヤでのアタックを一切行えなかった為、今回のSUGOでは初めてのニュータイヤでの本格アタックとなる。それでも決勝を良いポジションからスタートする為にも好タイムを狙いところ。しかしセッティングも進んでいない状況でマシンはオーバーステアの症状が強く、マークしたタイムは1'31"675のクラス3番手。スターティンググリッドはBドライバーとの合算タイムによって決まるため、その後のBドライバー予選に出走する吉本にポジションアップの期待を託すこととなった。そして迎えたBドライバー予選。吉本はセッション開始早々にコースイン、アタックへと向かう。その吉本はまず1'30"9のタイムをマークした後、トラフィックを避けるため一旦クールダウン。再度クリアな状態でアタックを開始し、順調にセクターベストを更新していく。ところがSPコーナーに差し掛かったところで同じクラスのマシンがライン上でスロー走行をしていたため、このアタックは不発に。これで完全にタイヤの「おいしいところ」を失ってしまった吉本は、仕切り直しの最終ラップで1'30"861をマークしたものの、最終的なA,Bドライバー合算タイムはクラス4番手。その後のCドライバー予選ではレースに向けたセットアップを意識した状態で松浦選手が出走。予選セッションではあるものの、事実上決勝に向けたセットアップをこのセッションで行う事となった。
その後、約3時間のインターバルで迎えた決勝レース。TEAM 5ZIGENはスタートドライバーに吉本大樹、その後を平中選手、松浦選手と繋ぐ作戦。しかし「引っ張る」か「短く刻む」かの各スティント距離については状況を見ながら判断する戦略のため、スタート時マシンに積まれた燃料は満タン。しかしそのスタートで5ZIGEN NSXにはまたしても逆風が吹くことになってしまう。「グリーンシグナルが灯き全車加速をし始めたんですが、前を行くマシンがシフトアップに戸惑っていた様で、それと一緒に減速することを選ばず普通にスタートしてしまった」という吉本大樹。するとこのスタートがフライングと判断されてしまい、5ZIGEN NSXにはピットスルーペナルティの裁定が。結局5ZIGEN NSXはこれによりポジションを一気に最後尾まで落とすことになってしまい、さらに「満タン時のグリップレベルがとにかく低い。とてつもないオーバーでこれ以上タイムを上げられない・・・」と前回のもてぎ同様に燃料満タン時のタイムが全く伸びず、ライバル勢が1分32秒台後半~33秒台でラップを重ねていくなか1分35秒台での走行が精一杯という状態でレース序盤を戦う事になってしまう。それでもここから粘り強く走行を重ねた吉本は、周回を重ね燃料すなわち重量が減ってくるとマシンのグリップレベルが回復してきてスティント後半に向けタイムアップ。逆にタイムの落ち始めたライバル勢とは対照的に好ペースを取り戻していく。こうなると吉本のスティントを伸ばせば伸ばした分だけ「次のドライバー交代時にかかる給油時間がライバル勢に比べ格段に早くなり、尚且つ残る二人は軽い状態で速いラップが刻める」という状況が出来上がる為、TEAM 5ZIGENにとっては「優勝」に向け一気にチャンスの広がる展開が見えてくることに。更に吉本はその後スティント終盤になっても1分33秒台前半のペースでラップを刻む好走を披露、一旦はペナルティーにより最後尾までポジションを落としながら、最終的には42周を走り事実上の4番手にまでポジションを取り戻して平中選手にドライバーチェンジ。するとTEAM 5ZIGENはこのピットストップでリアタイヤのみを交換&必要な量だけの少ない燃料を補給。平中選手がコースに戻った時には3番手となっており、戦略でひとつポジションを上げることに。さらに「オーバーステアがきつい状態なのでリアタイヤのみの交換」という選択が的中し、平中選手も1分33秒台前半のタイムを連発しながら2番手のマシンとの差を確実に詰めていく。
これで更に優勝への可能性が膨らんだと思われた5ZIGEN NSX。ところがその矢先、今度はトラブルが5ZIGEN NSXを襲う。61周目のバックストレートに入った平中選手から「いきなり駆動が無くなった・・・」という無線が入り、モニターにはコース脇に停められた5ZIGEN/NSXの姿が。にわかには信じ難い光景にピットクルーや吉本、松浦の両ドライバーは一時呆然としたものの、マシンは完全に動力を失っており、さすがにこの状態からレースに復帰することは叶わず。この決勝では土曜日のブレーキトラブルやセットが進まず4番手に甘んじた予選から一転、粘り強く戦い抜いた末に「優勝」の二文字も現実的に思われるところまで追い上げてきた5ZIGEN NSXであったが、レースも約45周程を残したこの時点で突然のリタイヤとなり、最後はあまりにも唐突な幕切れを迎えることとなってしまった。
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【吉本大樹コメント】
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ブレーキトラブルの原因が分からずに一日が終わってしまったのは正直辛いですね。セットアップに使える時間は少ないですから。でも土曜日の時点でその理由がわかって良かったです。予選ではSPコーナーで60kmで走っているのにライン上でまったくよけてくれないZに引っかかってしまい狙ったタイムは出せませんでしたが、ST3トップタイムの30秒1は正直見えませんでした。
決勝はスタートで判断を誤りペナルティーを受けてしまいました。それで余計な時間を使ってしまったことは間違いありません。序盤の状態は本当に過酷で「タイヤも10周くらいで終わっちゃうんじゃないの?」というくらいにオーバーステアが酷かったんですが、燃料が軽くなってくる度にオーバーステアの頻度も軽くなり、タイムも上げていくことが出来ました。セットも全然ダメでしたが、オーバーステアはごまかすドライビングをすればなんとかなったし、我々の戦略面を考えると「これは再度トップに立てるぞ!」と皆が思っていたんですが、最後はトラブルでリタイヤとなり残念です。
次の鈴鹿へ向けてもこなさなければならないメニューがたくさん出来ましたが、次も頑張ります!
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【吉本大樹レースレポート SGT第3戦(富士)】 3-4 May, 2009

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【Result】
FP(Sta) : 3rd
QF : 18th
FP(Sun) : 1st
Final : 9th (2pt)
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【Report/Free Practice~Qualify】
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紫電、FP3位と好調滑り出しも、予選はトラブルでまさかの18番手
第2戦鈴鹿に続き、この第3戦富士でも紫電のステアリングを握る事となった吉本大樹。前戦鈴鹿では決勝直前に出たマシントラブルにより結果は7位に甘んじたものの、レースでは怒涛の追い上げを見せ、そのスピードが確実に優勝を争えるレベルにある事を証明してみせた。第3戦の舞台となる富士スピードウェイは直線距離も長く、マシン特性から見れば決して紫電に有利なレイアウトとは言えないものの、周囲からは優勝候補の一角として注目を集める中で迎えたレースウィーク初日。
この日の富士は空にうっすらと雲がかかり、最終コーナーから1コーナー寄りに向けての風が吹くコンディション。朝の時点で気温は15℃、日陰に入れば若干の肌寒さすら感じさせる中、予定通りの9:15にこのレースウィーク最初のセッションとなるフリー走行が開始された。ここでまず紫電のステアリングを握ったのは加藤選手。その加藤選手は、セッション開始から10分程が経過した時点で1'45"772をマーク、まずは6番手につけピットへと戻ってくる。そして更にここからマシンに調整を加え再度コースイン、2周のアタックを行うと、ここで1'44"673の3番手タイムをマークする。この後もピットインアウトを繰り返しながら予選、決勝に向けたマシンセットを煮詰めていった加藤選手。セッション中盤過ぎにはNEWタイヤでのアタックも行い、最終的にこのセッションの3番手タイムとなった1'44"265までタイムを削ると、その後マシンを吉本へと託す。
ここでステアリングを受けた吉本は決勝レースでの使用を見据えたコンパウンドのタイヤを履きコースイン。まずは5周の計測を行い、ユーズドタイヤを履く他のマシンが1分46秒台中盤~47秒台前半のタイムで走行するなか、安定して1分46秒台前半~中盤のラップタイムを刻んでいく。その後も決勝レースを見据えたマシンのセッティングを煮詰めていき、最終的には「無理をせず、あくまでもレースラップを見据えて走らせた」としながらも1'45"773をマークしこのセッションを終了した。
その後3時間程のインターバルを置いて迎えた公式予選1回目。フリー走行終了後には徐々に日差しも差し込み始め、午前中に比べ温かさを感じる中で始まったこのセッション。セッション開始30秒前にピットを後にした紫電のステアリングを握るのは吉本大樹。その吉本はコースイン後早々に、確実に予選通過基準タイムをクリアする1'46"298をマーク。そしてすぐさまピットに戻り加藤選手とドライバーチェンジ。ステアリングを受けた加藤選手は、まずSL(スーパーラップ)で使う予定のタイヤの皮むきを行うためピットを後にする。ところがここで加藤選手から「今ネッツコーナーで一瞬パワステがおかしかった・・・」という気になる無線が。ピットに若干不穏な空気が流れ始める中、一旦ピットに戻った加藤選手は最初の予選アタックを行うためNEWタイヤを履き再度コースイン、3周の計測予定でコースへと向かう。
しかしこの直後、前のラップで加藤選手が感じた違和感は現実のトラブルとなってしまう。コースに入って程なくしたところで電気式のパワステモーターが完全に作動しなくなってしまい、マシンはパワステのアシストが全くない状態に。ステアリングを動かすことすら難しい状態となってしまった加藤選手は急遽アタックを中止、ここで緊急のピットインを余儀なくされてしまう。この時点でセッション残り時間は15分。この時点で加藤選手は1周の計測も行えておらず、順調だったフリー走行から一転、今度は時間内に最低限のアタックを行えなければ「予選落ち」すらあり得る状況に追い込まれてしまう。しかしこのモーターの交換には時間がかかる為、加藤選手は基準タイムをクリアさせるためだけにパワステのないマシンのまま再度コースイン。予選アタックとは程遠い走行ながら、想像を絶する重さのステアリングを操り1分47秒台のタイムを出して何とか基準タイムはクリアする。しかし「せめてトップ5には入っていたかった」という思惑とは裏腹に、紫電はまさかの予選18番手に沈むことになってしまった。
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【Report/Final】
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紫電、18番手スタートからの追い上げ
アクシデントにも見舞われながら、最後は9位フィニッシュ
晴天に包まれたGW中日という事もあり、スタンドやパドックが5万人を超える観戦者に埋め尽くされたスーパーGT第3戦決勝日。コンディションも気温17℃、湿度46%と、観戦者にとっては絶好のレース観戦日和となる中、まさかのトラブルで決勝18番手スタートに沈んだ紫電もこの日午前中のフリー走行ではトップタイムをマーク、更に13:05から行われた決勝直前のフリー走行でもトップタイムをマークし、スタートのステアリングを握る加藤選手も「必ず追い上げる」という気迫に満ちた表情でマシンに乗り込んだ。
スタート進行イベントも順調に進み、定刻通りの14:00に開始されたフォーメーションラップ。そして1周の隊列走行を終えたマシン群がゆっくりと最終コーナーを立ち上がってくると、ホームストレート上ではレッドシグナル消えがグリーンに点灯。21台のGT300マシンも1コーナーに向け各車が一気に加速、サーキットが爆音に包まれる中、いよいよレース距離400Km、約2時間半に渡るスーパーGT第3戦決勝の戦いが始まった。するとファーストスティントを受け持った加藤選手はスタートから果敢にポジションアップ。18番手スタートから2周目に15番手、3周目には14番手と、最初の3周でまずは4台のマシンをオーバーテイクして見せる。しかし迎えた4周目、今度はアクシデントが加藤選手を襲う。後ろにいたポルシェ(111号車)が紫電に追突、紫電はリアウィング、テールランプ、リアガーニー周りを破損してしまう。結局この接触については111号車にドライブスルーペナルティーが言い渡されたものの、これで紫電のポジションを取り戻せるわけでもなく、結局振り出しに戻る19番手にまでポジションを落とす事となってしまった。
それでも加藤選手はあきらめることなくここから再度追い上げを開始。徐々にポジションを取り戻していくと、レース開始から10周目の時点では再度14番手までポジションを盛り返し、更にここからトップグループよりも速い1分46秒台前半のラップタイムを連発。15周目には11番手、16周目には10番手にまで浮上し、この後も前を行くマシンよりも1周1秒~2秒ほど速いペースで差を縮め、1回目のピットイン直前の数周で更にポジションをアップ。このスティントをハイペースで駆け抜けた加藤選手は、最終的に7番手までポジションを上げピットへと戻ってきて見せる。ところが4周目の追突で破損したリア周りへの応急処置が必要になった為、無常にもこのピットストップで大幅に余計な時間がかかってしまった紫電。交代した吉本が再度コースへと戻った時には、またしても17番手にまでポジションが落ちてしまっていた。
それでもレースを諦めないカーズ東海ドリーム28陣営。このスティントを任された吉本も加藤選手に負けじとトップグループを凌駕するラップタイムを並べながら3度目の追い上げを見せていく。ステアリングを受けた2周後の31周目には14番手にまで浮上、更に33周目には最終的にこのレースの紫電のベストラップとなる1'45"503のラップをマークし、35周目に13番手、38周目には12番手と、戦前には苦戦も予想されたこの富士で着実にポジションを取り戻していく。その後も吉本の勢いは衰えず、2回目のピットストップではタイヤを交換しない作戦だった為タイヤをいたわりながらの走行となったにも関わらず、トップを行くマシンと変わりないラップタイムをマークし続けBOXサインの出された55周目には9番手までポジションアップ、ここで最後のスティントを加藤選手に託すためピットへと戻ってくる。そして再度ステアリングを受けた加藤選手は最終26ラップのスティントで最後の追い上げへ。その加藤選手はタイヤ無交換ながら、やはりトップグループのマシンと遜色のないタイムを刻みつつ8番手のマシンとの差を詰めていく。しかし、このスティントでコースに復帰した時点で8番手を行くマシンとの差は30秒以上。さすがにこの差を残り周回数で詰めることは叶わず、最後は9番手のポジションでチェッカーフラッグを受けることとなった。
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【吉本大樹コメント】======================================================================

18位からのスタートではありましたが、レース序盤でのアクシデントがなければ5位、悪くても6位には入れていたと思います。あのアクシデントでポジションを落とした事は勿論、ピットストップでの修復作業に必要のない時間がかかってしまいましたから...。やはり後方からスタートすればこういったアクシデントの確率も上がってしまいますから予選でのトラブルが何よりも痛かったですね。
レースでは1回目のピットストップを終えて僕がコースに戻った時には既に周回遅れでした。前をゆくマシンが何番手なのかあまり把握できていない状況でしたが、とにかく前へ出ることばかり考えていました。1周前を行くRX7が前を走っていて、そのペースが目に見えていたので、最初からまともに走れてさえいれば...。と悔しい気持ちになりましたが、仕方がありません。タイヤ無交換で最後に走った加藤さんのペースはかなり良かったんですが、レースが終わってみればタイヤからは既にワイヤーが見えていました。出来る限りの仕事はしたと思います。
2戦続けてまともにレースが出来なかった悔しさはありますが、チームのモチベーションが更に高まった事は間違いないです。次のセパン、まだ決まっていませんが、もし乗れる事になれば確実に勝ちにいきます。
応援ありがとうございました!