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2025年11月

KYOJO CUP

第5戦富士ファイナル記者会見 3位・斎藤愛未「家庭と両立できるドライバーに」

優勝 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

ファイナルレースで優勝した下野璃央(Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL)

 ――今季10戦8勝、最終戦も勝ちました、今の気持ちを

 「振り返ってみたら、10戦中8勝という結果で終われて、第2大会で勝てなかったのがすごく悔やまれるところです。それ以外のレースは実力を発揮する走りができたので、よかったと思います」

 ――前回大会でタイトル獲得を決めての最終戦ということでしたが、この週末はどんな気持ちで臨んだか?

 「プレッシャーはまったくなくて、ただチャンピオン取って最終戦いどむからには優勝しないといけない、という思いはあったので、プレッシャーはなかったけれど、真剣にテストから取り組んで、予選も決勝も走りました」

 ――シリーズチャンピオンという称号を得て、来年以降の活躍が楽しみですが、これからどんなドライバーになっていきたいといった展望はありますか?

 「まずはKYOJO Formula初代チャンピオンを取れたので、チャンピオンとして女子の中で一番速いドライバーで、これからプロを目指す女子たちに憧れられるような、ドライバーになりたいです」

2位 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

ファイナルレース2位の翁長実希(Kids com Team KCMG)

 ――今日のレースを終えた今の気持ちをお聞かせください

 「このまま勝ち逃げさせない、という気持ちで挑んだのですが、ちょっとこの週末はスピードが足りない所があった中でもしっかりたて直して、予選では3番手だったのですが、スプリントでは2番手、決勝でも2番手を守ることができた。そこで1番を追っていけなかったというのは自分のなかですごくつらい景色が12周あったので、この悔しさを忘れずに。いいところもシーズン通してあったと思うので、そこは自信を持って。足りないものも明確に、今シーズンたくさん学ばせてもらったので、チームや支えてくれた皆さんに、すごく申し訳ないシーズンになったのですが、しっかり恩返しができるように、来シーズンに向けて準備をしていきたいとおもいます」

 ――この週末を通してご自身の中でハイライトになるシーンや気持ちが動いた場面はありますでしょうか?

 「週末通して練習では9番手とかそういうところからスタートしたので、どうにもこうにも、というところから、予選の前でもまだ自信を持って挑めかなった自分の弱さもありましたし、どうにか、シーズン途中で落ち込んだ自分の成績と、気持ちをどうにか上げて終わりたい、と思って。スプリントではタイミングもよく仕掛けられて抜くこともできて、ペースもよかったので、そこは自信となるものを取り戻せたし、でもまだ足りない部分も確かにあるので、そこをオフシーズンでちゃんと準備して、来年はこれで成績出なかったら辞めるぐらいの覚悟でいきだいです」

 ――課題を克服した先に、どんなドライバーになりたいと思っていますか?

 「下野選手と似たような流れになってしまいますが、やはり憧れられるドライバー。私も憧れる人を見て今ここにいるので、自分がそういう姿を見せ続けて、自分がなりたい、夢を持ってもらえるような、ふるまいだったりレースだったり、もっと子供たちとか来てくれれば。レベルも上がるでしょうし、もっと盛り上げて、ここにいろいろな人が関わって行きたいと思われるようなドライバーになりたいです」

3位 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

ファイナルレース3位の斎藤愛未(BigBoss W TEAM TOM’S)

 ――今日の3位という結果は今どう受け止めているでしょうか?

 「3位ということで負けた、という結果ではありますが、今年通して、初めてのフォーミュラのシーズンなので、わからないことだらけで、最初は大変で。最初はディフェンディングチャンピオンとして、時間に追われる前半戦になってしまって、雨もあまり得意じゃなくて順位を落としてしまったり、なんてこともあった中で、今日は雨での走りも少し成長した自分を見せられたのではないかな、と思います。ただやっぱりバトルの面では足りない部分もありましたし、まだまだ来年に向けて、成長できるところはたくさんあるな、としみじみ感じた決勝になりました」

 ――今シーズンを振り返った中で、ハイライトや印象に残っているシーンはありますか?

 「自分としては悪いハイライトになってしまうのですが、スプリントの最終コーナーでスピンしてしまったというのを自分の中で忘れてはいけないミスだし、そこはハイライトなのですが、逆にスプリントでフォーミュラで初めて勝てた時もハイライトです。その二つのハイライトを胸に刻んで来年につないでいきたいなと思います」

 ――来シーズン以降、将来的にどんなドライバーになりたいですか?

 「私は唯一の既婚者ということで家庭を持っている身であります。女性だとなかなか、結婚するとキャリアを築けない部分が世の中的にあると思うのですが、そんなことはないんだよ、というのを自分が体現していきたいなと思っているので、そこはしっかり結果を出して、家庭と両立できるようなドライバーになりたいと思います」

ファイナルトップ3のドライバーたち

2025年度KYOJO CUPチャンピオン・下野璃央(Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL)

2025年度のチャンピオン・下野璃央(Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

KYOJO CUP

第5戦冨士ファイナル チャンピオン下野璃央がポール・ツー・ウインで完全制圧

ファイナルレース優勝は下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

 KYOJO CUP Round5、Finalが11月9日(日)富士スピードウェイで行われ、下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が優勝した。

 土曜日の予選、Sprintレースに続いて行われるFinalはSprintのリザルトによってスターティンググリッドが決定。ポールポジションにはSprint優勝の下野、フロントロウ2番手には翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)が並ぶ。以下3番手斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)、4番手佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)、5番手佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、6番手Burton Hana(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)というグリッドに。

 後方もSprintレースでの結果順のグリッドとなるが、ペナルティによってSprint7位フィニッシュの岩岡万梨恵(FUKUDA racing KC-MG01)は8番手、9位フィニッシュの平川真子(docomo business ROOKIE KC-MG01)は13番手にとそれぞれ降格。さらに1周目のクラッシュでDNFとなった6台については予選での順位によって、14位以下に白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)、金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01)、永井歩夢(NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラ KC-MG01)、富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、Kelsey Pinkowski(SatisPie KDDP KC-MG01) 、Flame Airikkala (CUBE FUNDER KDDP KC-MG01)の順で並び、最後尾20番手にDNSだった池島実紅(TGM Grand Prix KC-MG01)が、それぞれ出走を許可され20台全員がグリッドについた。

 富士スピードウェイは朝から立ち込めていた霧が晴れて視界が開けたものの、雨は小降りになったり強くなったりを繰り返している。SC先導によるスタートが決定され、定刻の午後1時に全車レインタイヤで12周のレースが開始された。気温、路面温度ともに14度で、これだけ気温の低いウエットコンディションはおそらく経験がないだろうという事で、各車SCの後方でタイヤの熱入れに余念がない。6番手スタートのHanaが出遅れたが、最後尾になっていなかったので、SC中に元の位置まで戻ることができる。

ファイナルレースはセーフティーカースタートとなった

 コースコンディションを見きわめるようにSCランは3周目まで続き、ここでSCのフラッシュライト消灯、下野がSprintの時と同様にGR GTコーナー出口から加速を開始。コントロールラインを通過し4周目にはいったところからバトル開始。今回も2位翁長はうまく合わせ込んで0.763秒差で続く。3位斎藤も1.330秒差だ。4位以降もリスタート時のポジションを守って4周目を走る中で、13番手の平川が1周の間に前を行く選手を次々と仕留めて10位までポジションアップ、さらに5周目には織戸茉彩(TGM Grand Prix KC-MG01)も片付けて9位。

 トップ下野はただ一人ウオータースクリーンのないアドバンテージを活かして4周目に早くも2.330秒、5周目に3.066秒とギャップを築きあげていく。2位翁長と3位斎藤は0.999秒差。以下2.916秒差で佐々木、1.802秒差で佐藤、Hanaが佐藤と0.421秒と接近している。下野のペースは2位翁長より0.7秒以上速いラップタイムを刻んでいて6周目4.440秒、7周目5.264秒と独走状態に。各車ペースが上がってきているが、毎ラップ下野が最速ラップを更新し続けている。そして後方では平川が6周目に岩岡、7周目に山本龍(ARF⭐おさきにどうぞ⭐KC-MG01)をオーバーテイクして7位まで上がってきた。

 9周目、ダンロップコーナーへのブレーキングで、11位のSitarvee Limnantharak(INGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01)が前を行く織戸に追突、Sitarveeはノーズを破損したまま再スタート。織戸も走り出すが19位までドロップ。そして下野は10周目にセクター1、セクター2と最速タイムを出して、コントロールライン上で1分54秒723と本日のファステストラップを叩き出して2位翁長との差を7.551秒まで拡大。翁長は一時1.5秒以上引き離していた斎藤に0.652秒と迫られていたが、ここで踏ん張りオーバーテイクのチャンスは与えず11周目も0.638秒差でファイナルラップ突入。

 下野は最後わずかにペースを緩めたがそれでも差を広げ、最終的に9.456秒の大差でチェカードフラッグの下を通過。危なげない勝利を飾った。翁長対斎藤の2位争いはテール・ツー・ノーズ状態で続いたが斎藤は0.427秒届かずで、翁長2位、斎藤3位に。以下4位佐々木、5位佐藤、6位Hanaというトップ6となった。

 新たにフォーミュラマシン「KC-MG01」を導入した2025年KYOJO CUPはこれにてシーズン終了。下野は今シーズン5大会10レースで8勝をマーク。シリーズポイントは149点と2位の翁長98点に大差をつけて、新生KYOJO CUPの初代チャンピオンを獲得した。

ファイナルレース優勝は下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

ファイナルレース2位は翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

ファイナルレース3位は斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

ファイナルレース4位は佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)

ファイナルレース5位は佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)

ファイナルレース6位はハナ・バートン(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)

ファイナルレースの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

KYOJO CUP

第5戦富士ファイナル結果

富士チャンピオンレースシリーズ第5戦 -RIJ- (2025/11/09) Final Race Weather:Rain Course:Wet
2025 KYOJO CUP Round 5 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
LapTimeBehindGap
186下野 璃央Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01
Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL
1226'34.332--
27翁長 実希Kids com KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1226'43.788 9.456 9.456
31斎藤 愛未BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM’S
1226'44.215 9.883 0.427
48佐々木 藍咲LHG KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1226'52.39218.060 8.177
538佐藤 こころOPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
1226'54.67920.347 2.287
637ハナ・バートンBigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM'S
1226'56.94222.610 2.263
74平川 真子docomo business ROOKIE KC-MG01
docomo business ROOKIE
1227'01.05926.727 4.117
833岩岡 万梨恵FUKUDA racing KC-MG01
FUKUDA racing
1227'08.83334.501 7.774
912細川 由衣花富士山静岡レーシングKC-MG01
富士山静岡レーシング
1227'14.18239.850 5.349
1017白石 いつもAIWIN Re-Kobe KC-MG01
AIWIN Re-Kobe
1227'15.36441.032 1.182
1132金本 きれいミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01
MIHARA RACING TEAM
1227'16.80642.474 1.442
1239富下 李央菜OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
1227'18.68444.352 1.878
1353池島 実紅TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
1227'19.13244.800 0.448
1487山本 龍ARF☆おさきにどうぞ☆KC-MG01
Autolook Racing
1227'20.32845.996 1.196
1510フレイム・アイリッカラCUBE FUNDER KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1227'30.07855.746 9.750
1646永井 歩夢NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラKC-MG01
Dojo Racing
1227'35.2201'00.888 5.142
1755織戸 茉彩TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
1227'39.5561'05.224 4.336
18*59シタルウイ・リムナンタラクINGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01
INGING 2W Zoomies Singha Sittipol Nexzter
1227'51.9261'17.59412.370
1957ジャオ ユンチェンATEAM Buzz Racing KC-MG01
ATEAM Buzz Racing
1227'53.3911'19.059 1.465
---- 以上規定周回数(70% - 8 Laps)完走 ----
-9ケルシー・ピンコウスキーSatisPie KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
39'30.8119Laps9Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 86 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01) 1'54.723 (10/12) 143.187 km/h
  • CarNo. 59は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第16条5.1.a/b(他車への衝突行為+コースアウト)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。

KYOJO CUP

第5戦富士スプリントドライバーコメント 優勝・下野璃央「タイヤ暖めるのに疲れました」

優勝 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

スプリント優勝の下野璃央(Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL)

 「(SCが長かった?)『この周でリスタート』と思っていたのより1周多くて、タイヤ暖めるのに疲れました(笑)。でもリスタート無事に切ることができてよかったです。(安定していた?)けっこう集中力も高かったですし、毎回なのですが、今年はけっこういいメンタル状態で、できていると思います。それは自信とかからくるのですかね? 明日は雨ですけれど(苦笑)。第4大会のスプリントも雨で勝てたので、頑張ります」

2位 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

スプリント2位の翁長実希(Kids com Team KCMG)

 「スタートはよく反応できて、その後はしっかり。1コーナーは無理せずついて行ったのですが、早めに愛未ちゃんを抜いて行こうとヘアピンで仕掛けて、抜くことができました。そこからSC入ってきてしまったので、またタイヤ暖めからやりなおしました。リスタートはちょっと反応しきれない部分があって、少し差があったのですが、そこから置いて行かれるシチュエーションになってしまって。内圧もちょっと低めで出て行ったので、最後にフィーリングよくなったのですが、上がり切らないで終わってしまったな、という感じです。リスタートは落ち着いて集中していきました」

3位 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

スプリント3位の斎藤愛未(BigBoss W TEAM TOM’S)

 「スタートではタイヤが暖まり切っていなくて。Aコーナーうまく回れなかったことで接近されて抜かれてしまったので、明日はもっと気合入れて(笑)頑張ろうと思います。(雨は慣れている?)この間練習したときも雨で走れたので、しっかり走れると思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Mizune NOINE

KYOJO CUP

第5戦富士スプリント SCラン明けも盤石の下野璃央が優勝

スプリントトップ3のドライバーたち

 KYOJO CUP Round5 Sprintが11月8日(土)富士スピードウェイで行われ、予選トップからスタートの下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が優勝。Finalでのポールポジションを獲得した。

 今シーズンのKYOJO CUPはひとつのラウンドが予選、Sprint、Finalで構成されており、今回のRound 5では土曜日に予選とSprint、日曜日にFinalが行われる。Sprintは10周で争われ上位8人にシリーズポイントが付与される。

 また、スターティンググリッドについては向かって右の1番が空グリッドとなり、トップタイムを出した下野が2番グリッドにつくことになる。

 午前中の予選結果に対して、走路外走行複数回によるペナルティによるスターティンググリッドの変動があり、上位では4番手タイムを出した佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)が8番手へ、5番手タイムの佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)が9番手へ、それぞれ4グリッドずつの降格になった。これによって、4番手は白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)、5番手に金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01)がそれぞれ繰り上がった。なお池島実紅(TGM Grand Prix KC-MG01)はトラブルにより不出走となり19台で10周のスプリントレースが行われる。

 午後2時40分、フォーメーションラップ開始。KYOJOはローリングスタートでレースが始まる。時折陽が差すことがあるが天候は曇り。気温13度のドライコンディション。各車タイヤに熱をいれながらスタートを待つ。ここで5番手スタートの金本がTGRコーナーからの立ち上がりで単独スピン。ガードレールに接触してフロントを破損してストップ。幸い止まった個所がガードレールの開口部だったのでただちに移動され、ペースカーは1周で退きグリーンシグナル点灯、レーススタート。

スプリントレースがスタートした

 ポールシッター下野、2番手斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)、3番手 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)と上位はクリーンスタート。後方で加速がよかったのが7番手スタートの平川真子(docomo business ROOKIE KC-MG01)で、スルスルと上位に進出するとTGRコーナーへのブレーキングでアウトから大外刈りで4位の白石に並びかけると4位を争ってコカ・コーラコーナーへとターン、インの平川が僅かに前に出る。

 しかしここで両車僅かに接触、白石はスピン。さらに後方でもコーナーアウト側に複数台が飛び出して接触やスピンを誘発してしまう。白石の他、金本、永井歩夢(NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラ KC-MG01)、富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、Kelsey Pinkowski(SatisPie KDDP KC-MG01) 、Flame Airikkala (CUBE FUNDER KDDP KC-MG01)の6台が何らかのダメージを負ってその場でストップ。平川と細川由衣花(富士山静岡レーシング KC-MG01)は再スタートを切ったが最後尾。ただちにセーフティカー(SC)が投入され、車両の移動作業が開始される。この時点での上位はトップ下野、SC投入が宣言されるまでの間に翁長が斎藤とオーバーテイクしており2位翁長、3位斎藤。4位佐々木と続き、コカ・コーラコーナーでの混乱をかいくぐって5位にBurton Hana(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)、6位佐藤が順位を上げている。

 SCランは5周目まで続き、レース折り返しの6周目からリスタート。トップを先導する下野は5周目のGR GTコーナーから加速を開始。これに2位以下もうまく合わせて、コントロールライン上では2位翁長0.623秒差、3位斎藤1.267秒差でレース再開。4位以降もそれぞれ0.4秒程度の間隔でバトルを再開。しかし下野は「タイヤが冷えている間も速い」という評判通りさっそくリードを拡大。6周目を終えると2位翁長に早くも1.140秒の差、3位斎藤は1.972秒差だ。リスタートで順位を上げたのが山本龍(ARF⭐おさきにどうぞ⭐KC-MG01)で、織戸茉彩(TGM Grand Prix KC-MG01)を仕留めて9位にポジションアップ。

 7周目、トップ下野は1分45秒298のラップタイムで翁長との差を1.606秒に拡大。後方では佐藤がHanaをTGRコーナーでアウトからオーバーテイクして5位に上がる。TGRコーアーでは岩岡万梨恵(FUKUDA racing KC-MG01)もSitarvee Limnantharak(INGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01)を仕留めて7位へアップ。下野は8周目もラップタイムを更新、45秒274で翁長と2.301秒の差とする。

 下野はファイナルラップもペースを緩めることなく1分45秒台で走行しトップチェッカー。最後に45秒268と下野を0.001秒上回るファステストラップを出して意地を見せた2位翁長だが2.276秒の差がついた。以下3位斎藤、4位佐々木、5位佐藤、6位Hanaというトップ6となった。

 Sprintのリザルトをもって明日11月9日(日)午後1時にスタートするFinalのスターティンググリッドが決定。ポールポジションから出る王者下野に挑む選手が現れるか?

スプリント優勝は下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

スプリント2位は翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

スプリント3位は斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

スプリント4位は佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)

スプリント5位は佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)

スプリント6位はハナ・バートン(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)

スプリントで優勝した下野璃央と星野一樹監督、鉢呂敏彦オーナー

スプリントレースの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

KYOJO CUP

第5戦富士スプリント結果

富士チャンピオンレースシリーズ第5戦 -RIJ- (2025/11/08) Sprint Race Weather:Cloudy Course:Dry
2025 KYOJO CUP Round 5 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
LapTimeBehindGap
186下野 璃央Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01
Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL
1023'24.974--
27翁長 実希Kids com KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1023'27.250 2.276 2.276
31斎藤 愛未BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM’S
1023'28.346 3.372 1.096
48佐々木 藍咲LHG KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1023'30.254 5.280 1.908
538佐藤 こころOPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
1023'32.045 7.071 1.791
637ハナ・バートンBigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM'S
1023'35.80210.828 3.757
787山本 龍ARF☆おさきにどうぞ☆KC-MG01
Autolook Racing
1023'39.89314.919 4.091
8*33岩岡 万梨恵FUKUDA racing KC-MG01
FUKUDA racing
1023'42.18117.207 2.288
955織戸 茉彩TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
1023'42.48017.506 0.299
1059シタルウイ・リムナンタラクINGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01
INGING 2W Zoomies Singha Sittipol Nexzter
1023'43.90118.927 1.421
1112細川 由衣花富士山静岡レーシングKC-MG01
富士山静岡レーシング
1023'47.55822.584 3.657
1257ジャオ ユンチェンATEAM Buzz Racing KC-MG01
ATEAM Buzz Racing
1023'51.48026.506 3.922
13*4平川 真子docomo business ROOKIE KC-MG01
docomo business ROOKIE
1024'09.92544.95118.445
---- 以上規定周回数(70% - 7 Laps)完走 ----
-17白石 いつもAIWIN Re-Kobe KC-MG01
AIWIN Re-Kobe
0-10Laps10Laps
-32金本 きれいミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01
MIHARA RACING TEAM
0-10Laps-
-46永井 歩夢NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラKC-MG01
Dojo Racing
0-10Laps-
-39富下 李央菜OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
0-10Laps-
-9ケルシー・ピンコウスキーSatisPie KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
0-10Laps-
-10フレイム・アイリッカラCUBE FUNDER KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
0-10Laps-
-53池島 実紅TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
-d.n.s--
  • Fastest Lap: CarNo. 7 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01) 1'45.268 (10/10) 156.047 km/h
  • CarNo. 33は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条1(危険な追い越し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 4は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第16条5.1.a/b(他車への衝突行為+コースアウト)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。

KYOJO CUP

第5戦富士公式予選ドライバーコメント 2位・斎藤愛未「決勝になるとまた違った景色が見えてくる」

※予選直後のコメント

ポールポジション 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)1分44秒707(コースレコード)

ポールポジションの下野璃央(Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL)

 「昨日の練習から調子は悪くなかったので、想定通りのタイムです。シーズンはじめよりもみんなタイム差が縮まってきて、いつトップ取られてもおかしくないような状態が第3大会くらいから続いていたので、緊張はずっとしていたのですが、無事に(第4大会で)チャンピオンを取れて、この最終戦はちょっと気楽に行けますね」

2位 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)1分44秒923(+0.216秒)

予選2位の斎藤愛未(BigBoss W TEAM TOM’S)

 「(タイヤの)ピークはしっかり使えたのですが。『たられば』になりますが、スリップ(ストリーム)が使えない位置にいたので、使いたかったなと思います。でも下野選手も単独でタイム出しているので、そういう意味では単純にコンマ2秒足りなかったのだなと思います。決勝になると周回数が伸びて、一発(のタイム勝負)ではないので、そこはまた違った景色が見えてくるのかなと考えています」

3位 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)1分45秒001(+0.294秒)

予選3位の翁長実希(Kids com Team KCMG)

 「自分で思ったようには走れなくて、ベストなタイムを出せなかったので、そこは悔しいです。ホントはもっとタイム出たでしょうね。そこを出し切れなかったのが残念です。決勝はベストを尽くすだけです」

4位(8番手へ降格)佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)1分45秒115(+0.408秒)

予選4位の佐々木藍咲(Kids com Team KCMG)

 「フィーリングはよくなくて、四脱とか飛び出したりとか結構多かったので、そこがうまくまとめ切れなかったのが悔しいと思います。タイムはいろんなところで詰める余地がまだあって、Aコーナーとか第3セクターとかまだけっこう余っているところがあって、そこをもっと詰められれば上にいけたかなと思います」

13位 岩岡万梨恵(FUKUDA racing KC-MG01)1分45秒803(+1.096秒)

予選13位の岩岡万梨恵(FUKUDA racing)

 「今まで一番、トップとの差が1秒程度で、今回目標の10番手以内に行けたかなと思ったのですが、全然そんなこともなく、その差で今ちょっと落ち込んでいます(苦笑)13位の呪いが切れません。決勝は前にいるひとたちとコンマ1、2とか差があまりないので、落ち着いて淡々と行くだけかなと思います」

Text & Photo: Junichi SEKINE

KYOJO CUP

第5戦公式予選 下野璃央がポールポジションを獲得

ポールポジションは下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

 今年から新たにフォーミュラマシン「KC-MG01」によるシリーズとなった「KYOJO CUP」。シーズン最終戦となるRound5が11月8日(土)富士スピードウェイで行われ、上位9台がコースレコードを更新する激しい予選で、すでにRound4で王座獲得を決めている下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)がポールポジションを獲得した。

 10月のRound4から約1カ月のインターバルで迎えた本大会には20台がエントリー。シリーズチャンピオンは確定しているが、今シーズンの締めくくりということで各選手気合が入っている。

 20分間の予選は定刻の午前9時30分コースオープン。天候は曇りで気温12度、路面はドライコンディションだ。ここまでドライコンディションだった第2戦、第3戦でマークされたベストタイムは1分45秒台だが、昨日の練習走行では1分44秒台が出ていたという事で、今日の予選でレコードブレイクが期待される。

 各車ウオームアップから残り時間14分、計測3周目で下野が早くも1分45秒818をマーク、2番手は昨年のVITAによるKYOJOシリーズチャンピオンの斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)が46秒347で続く。3番手佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、4番手金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01)と続いている。

残り12分40秒、下野が1分45秒320と、早くも斎藤が第2戦で出した45秒343を上回るコースレコードを出す。2番手には佐々木が45秒563で上がってくるが、すかさず佐藤が45秒402で逆転、斎藤も45秒665と自己ベストを更新するも4番手にドロップ、5番手 白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)45秒914、6番手平川真子(docomo business ROOKIE KC-MG01)46秒184。

 下野は続く周回で1分45秒167までレコードタイムを短縮するが、残り10分50秒に斎藤がこれを上回る45秒036を叩き出して元レコードホルダーの意地を見せる。さらに佐藤が45秒204で3番手、白石も4番手の45秒326と次々レコードブレイクする。5番手永井歩夢(NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラ KC-MG01)45秒446、6番手翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)544とポジションアップ。

 残り10分を切って予選は後半戦。下野は第1セクター、第2セクターと全体ベストを出すと1分44秒781と1分44秒台へレコードタイムを引き上げてトップを奪回。斎藤も44秒960と44秒台に入れるが2番手。3番手佐藤に続く4番手には45秒218の翁長、5番手45秒230の金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01)6番手45秒326の白石とここまでが従来のレコードタイムを上回っている。下野はここでピットイン、タイヤの内圧を調整するとピットアウト。

 残り5分を切って佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)1分45秒212までタイムアップ、翁長を上回り4番手へ浮上。白石も45秒219と自己ベストを短縮するが6番手変わらず。5番手に落ちた翁長だが残り3分に45秒001と44秒台に迫るタイムで3番手へ浮上する。4番手佐々木45秒115、5番手佐藤45秒135、6番手白石45秒219と続く。

 チェカードフラッグが振られて20分間の予選が終了。最後のタイムアタックで下野はさらにタイムを短縮。1分44秒707と従来の記録を0.636秒上回るコースレコードを叩き出してポールポジションを決めた。以下斎藤~翁長~佐々木~佐藤~白石というトップ6に加えて、7番手金本、8番手永井、9番手平川までがこれまでのレコードを超えるハイペースな予選となった。

 この後10周のSprintが本日の午後2時40分スタート予定。12周のFinalは明日11月9日(日)午後1時スタート予定だ。

予選2位は斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

予選3位は翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

予選4位は佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)

予選5位は佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)

予選6位は白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

KYOJO CUP

第5戦富士公式予選結果

富士チャンピオンレースシリーズ第5戦 -RIJ- (2025/11/08) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 KYOJO CUP Round 5 富士スピードウェイ 4.563km

PosDriverCar
Team
TimeBehindGapkm/h
186下野 璃央Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01
Dr.Dry with ITOCHUENEX WECARS TEAM IMPUL
R1'44.707--156.883
21斎藤 愛未BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM’S
R1'44.923 0.216 0.216156.561
37翁長 実希Kids com KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
R1'45.001 0.294 0.078156.444
4*8佐々木 藍咲LHG KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
R1'45.115 0.408 0.114156.275
5*38佐藤 こころOPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
R1'45.135 0.428 0.020156.245
617白石 いつもAIWIN Re-Kobe KC-MG01
AIWIN Re-Kobe
R1'45.219 0.512 0.084156.120
732金本 きれいミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01
MIHARA RACING TEAM
R1'45.230 0.523 0.011156.104
846永井 歩夢NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラKC-MG01
Dojo Racing
R1'45.321 0.614 0.091155.969
94平川 真子docomo business ROOKIE KC-MG01
docomo business ROOKIE
R1'45.326 0.619 0.005155.961
1053池島 実紅TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
1'45.375 0.668 0.049155.889
1139富下 李央菜OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01
TEAM OPTIMUS CERUMO・INGING
1'45.377 0.670 0.002155.886
1237ハナ・バートンBigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01
BigBoss W TEAM TOM'S
1'45.441 0.734 0.064155.791
1333岩岡 万梨恵FUKUDA racing KC-MG01
FUKUDA racing
1'45.803 1.096 0.362155.258
14*10フレイム・アイリッカラCUBE FUNDER KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1'45.879 1.172 0.076155.147
1559シタルウイ・リムナンタラクINGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01
INGING 2W Zoomies Singha Sittipol Nexzter
1'45.961 1.254 0.082155.027
16*55織戸 茉彩TGM Grand Prix KC-MG01
TGM Grand Prix
1'46.284 1.577 0.323154.556
1712細川 由衣花富士山静岡レーシングKC-MG01
富士山静岡レーシング
1'46.339 1.632 0.055154.476
18*87山本 龍ARF☆おさきにどうぞ☆KC-MG01
Autolook Racing
1'47.167 2.460 0.828153.282
19*57ジャオ ユンチェンATEAM Buzz Racing KC-MG01
ATEAM Buzz Racing
1'47.325 2.618 0.158153.057
209ケルシー・ピンコウスキーSatisPie KDDP KC-MG01
Kids com Team KCMG
1'47.652 2.945 0.327152.592
---- 以上基準タイム(130% - 2'16.340)予選通過 ----
  • 'R'マークは従来のコースレコード(1'45.343)を更新した。
  • CarNo. 8, 38, 57は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条3(走路外走行複数回)により、4グリッド降格のペナルティーを科す。
  • CarNo. 10, 55は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条3(走路外走行複数回)により、3グリッド降格のペナルティーを科す。
  • CarNo. 87は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条3(走路外走行複数回)により、5グリッド降格のペナルティーを科す。

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦富士決勝ドライバーコメント 2位・濵邊誠己「あと一つというところを必ず取り切れるように」

※レース直後の談話

優勝 吉田馨(TAKE FAST KKS-2)

優勝した吉田馨(TAKE FIRST KKS-2)

 「いい感じでした。うまく後ろがやりあってくれていたので、楽なレースができました。日本一決定戦に向けていい滑り出しだと思うので、このまま日本一も取れるように、頑張ります」

2位 濵邊誠己(ELEVレーシングKKS2制動屋)

決勝2位の渡辺誠己(ELEVレーシングS2制動屋)

 「(最後のオーバーテイクは?)数周前からこの流れで2位に上がれるかどうかというのを試していて、行けるのがわかっていたので、それをちゃんと最終ラップに決めるために計算してやれたのはよかったと思います、狙い通りですね。ただ前が逃げちゃったのが悔しいところで残ったので、次の日本一決定戦では、この、あと一つというところを必ず取り切れるように頑張ります」

3位 切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)

決勝3位の切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)

 「最後にやられてしまって、でもあれはしょうがないと思うので。できることはやったのかなと思うので。日本一決定戦にむけては優勝できるように頑張ります」

6位→4位 YOSHIDA KODAI(T's TECHNO)

決勝4位のKODAI YOSHIDA(T's TECHNO )

 「最終戦ということもあってすごい熱いレースで楽しかったのですが、ペースが追いつかなくて、だんだん落ちて6番手になったというのはすごく残念です。でも入賞できたというのはいいことだと思います。先週新しいことをいろいろ試したので(調子が)ぜんぜんダメだったのですが、今週になって合わせられるようになって、それでペースを上げて、予選が8番という事で微妙なところだったのですが、今回はちゃんとスタート決められたので、バトルもいろいろあったけれど6番だった、という感じです。日本一決定戦で表彰台狙うという気持ちでやろうと思います」

4位→5位 箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

決勝5位の箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

 「バトルがだいぶ激しくて、自分は序盤クルマが決まっていなかったので、けっこう苦戦しました。トップが序盤からすごく速かったので(頑張って)アタックしたのですが、その分ミスもあって、それで後ろに追いつかれてしまう展開で接触もあったので、それで一度(前と)離れてしまったのですが、1台絡んでいる選手がいる間に後ろの選手も来てしまって、富士はホームストレートが長くて、バトルで前に出ても抜き返されてしまって難しかったので、勉強にはなりました。来月(日本一決定戦)はセッティングとか決めてコンディションがいい状態で優勝したいと思います」

4位→18位 武者利仁(KF MOTORSPORT KK-S2)

決勝18位の武者利仁(KF MOTORSPORT KKS-2)

 「バトルの強さは前回と比べて出せなかったな、と。まだまだツメが甘いところがありますね。オンボードとか見て、反省したいなと思います。スタートは鈴鹿の反省を踏まえて、すごい練習したので、うまくいったかなと思います。次鈴鹿の最終戦があって、それを挟んで日本一決定戦です。今日は悪くない感触でしたが、大きい問題点が、ドライバーもですしセットもまだ。時間があるので、詰めていきたいと思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Junichi SEKINE

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦富士決勝 吉田馨が独走でポール・ツー・ウイン 日本一決定戦に向けて手ごたえ

優勝した吉田馨(TAKE FIRST KKS-2)

 2025年JAF筑波・富士スーパーFJ選手権シリーズ地方権第8戦決勝が11月8日(土)に富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートの吉田馨(TAKE FAST KKS-2)がホールショットを奪うと12周のレースを制して優勝を飾った。

 決勝のスタートは定刻の午前10時40分。予選終了からわずか2時間のインターバルでコースインが始まった。予選開始早々にストップしてしまった津田充輝(ファーストガレージKK-SII)はデフのトラブルが修復できずリタイヤとなり、29台がスリックタイヤで決勝にのぞんだ。時折陽がさすもののほぼ曇天のコースは気温12度、ドライコンディションの路面温度も低いままのようだだ。

 フォーメーションラップを終えて全車スタートを切ると、フロントロウの吉田、箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)は好発進、一方3番手スタートの濵邊誠己(ELEVレーシングKKS2制動屋)の蹴り出しがやや悪く4番グリッドの切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)が先行して加速する。

決勝がスタートした

 ポールポジションの吉田がホールショットを奪ってTGRコーナーへ飛び込む。箕浦に続いて切替が並びかけてターンインするが、インを押さえた箕浦が前。4位に落ちた濵邊の後方で7番グリッドからダッシュを決めた武者利仁(KF MOTORSPORT KK-S2)がストレートエンドまでに6番手杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)を仕留めて、さらに5番手石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)のインからTGRコーナーへ。石井は粘って武者と並んでターンするが、出口では武者が5位に浮上する。

 箕浦と切替は勢い余ってコカ・コーラコーナーでアウトに飛び出すがそのままコースに復帰。後方でも武者と濱邊のラインがワイドになりコース外へ。これで石井が武者を逆転、濱邊のアウト側に並んで100Rを通過、アドバンコーナーでは濱邊のインから4位を狙うが立ち上がりで加速のよかった濱邊が順位を守る。ラインがタイトになった石井に対して武者が迫るとダンロップコーナー入り口でインを突いてオーバーテイク、5位を奪い返す。

 2位以下のバトルをよそにトップ吉田はどんどんギャップを築いて1.820秒差でオープニングラップを終了、2位箕浦と3位切替は0.365秒差と接近戦。4位濱邊と5位武者はそれぞれ0.6秒の間合いで続く。6位に落ちた石井に今度はYOSHIDA KODAI(T's TECHNO)が襲い掛かり、GR GTコーナーでオーバーテイク。これで6位YOSHIDA、7位石井の順に。今回6台が出場のジェントルマンクラスでは畠山退三(Hobby Base& zap-ED)が15番グリッドから14位にひとつ順位を上げてクラストップ。

 2周目、吉田は早くもラップタイムを1分51秒台に入れて2位箕浦と2.709秒の差。切替が第3セクターで箕浦に接近するとストレートではテール・ツー・ノーズ状態の0.126秒差。4位濱邊~5位武者~6位YOSHIDA~7位石井までが0.3~0.6秒程度の差で続いている。3周目に入ったストレートエンドでは箕浦のスリップストリームから抜け出た切替が右サイドから並びかけると、サイド・バイ・サイドでTGRコーナーへ。インを押さえた切替が箕浦の前に出る。YOSHIDAに6位を奪われた石井もストレートエンドで逆転、6位を奪い返す。

 さらに後方では松原将也(ZAP MARUTOKU 10VED)~板倉慎哉(AMORE with Racing F)~杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)の8位グループと林零仁(KSJC KK-SII)~畠山~藤井翔大(Drago CORSE)の11位グループがそれぞれコンマ数秒のワンパックになってTGRコーナーに殺到する。8位グループのバトルは3ワイドでコカ・コーラコーナーへ飛び込むと立ち上がりで真ん中から先行した杉田がスピン、松原と板倉はそれぞれに回避する。オープニングラップに6番グリッドから8位まで順位を落としていた杉田は再スタートするも28位まで順位を落としてしまう。さらに後続の11位グループでも畠山がスピン。こちらも19位まで落ちるが、ジェントルマンクラストップはかろうじて死守、しかし1.2秒後方にクラス2位の秋山健也(スーパーウィンズKKS2)が迫る。

 2位に上がった切替だが箕浦の攻めが厳しく防戦一方。ここに濱邊と武者も追いつき4台がトレイン状態で3周目のダンロップコーナーを通過。ストレートに戻ってくると4台が0.8秒以内に連なって4周目へ。ストレートエンドでは切替~箕浦~濱邊が3ワイドになってTGRコーナーへ。ブレーキングでイン側切替、アウトに箕浦がつけてターンイン。濱邊はいったん引いて2台のバトルを見守るが、コーナリングで前2台がややワイドなラインでやりあうスキに仕掛けて箕浦を仕留めて切替に並ぶ。さらに武者も箕浦に先行。一瞬の攻防で箕浦は5位にドロップ。コカ・コーラコーナーでは切替が前で進入するがアウト側のラインでスピードを乗せた濱邊がサイド・バイ・サイドから前に出て100Rへ。しかしアドバンコーナーでは切替がインから差し返して2位を奪い返す。箕浦も武者のインから仕掛けるが、武者が粘って4位を守る。3位に落ちた濱邊だがダンロップコーナーに向けてアウトからブレーキング勝負を挑むとここに武者が割り込んでいく。これで濱邊はディフェンスラインを取らざるを得ず切替を逃がしてしまう。濱邊~武者~箕浦、さらに石井とYOSHIDAまで5台がワンパックになって13コーナーへ飛び込む。パナソニックオートモーティブコーナーではYOSHIDAが石井のインから並んで出口からの加速勝負へ。わずかに石井が前に出てコントロールライン上では0.096秒の差。

 2位グループが激しくやりあう間にトップ吉田は4.972秒の大差をつけて4周目を終了。切替~濱邊~武者~箕浦~石井~YOSHIDAの2位グループは約2秒の中に6台が連なって5周目に入ってもバトルを継続。まずTGRコーナーで濱邊がアウトから切替に仕掛けるがここは切替が守る。アドバンコーナーでは箕浦が武者のサイドに並びかけるとダンロップコーナー出口からのシケインでサイド・バイ・サイドになりGR GTコーナーでインからノーズを前に出す。2台はそのままコーナーを抜けようとするがここで箕浦が武者を押し出すような恰好になり武者コース外へ。すぐにコースに戻った武者が箕浦を抑えるが、パナソニックオートモーティブコーナーで箕浦がクロスラインを取る取って差すとで出口では再び武者を牽制。この動きの間に石井とYOSHIDAも2台にくらいつき4ワイドでストレートを加速。ピットウォール側からYOSHIDA~箕浦~武者~石井が並走するとコントロールライン上ではYOSHIDA~(0.012秒)石井~(0.016秒)武者~(0.008秒)箕浦という順になって6周目へ。TGRコーナー進入では武者が先行、他の3台は3ワイドのままでターンするも真ん中の箕浦とアウト側石井が接触。石井はハーフスピンで大きくポジションを落としてしまう。これで4位武者、5位YOSHIDA、6位箕浦の順に。

 トップ吉田は6周目6.303秒差と独走状態でレースは後半戦へ。いつの間にか2位切替に3位濱邊が0.230秒とテール・ツー・ノーズに接近。7周目なると4位武者を挟んで5位YOSHIDA0.391秒、6位箕浦0.053秒と再び緊張が増してくる。箕浦は7周目に1分51秒000という本日のファステストラップを出して、続く8周目に入るとストレートでYOSHIDAの右サイドに出てTGRコーナー進入でインからサイド・バイ・サイドでコーナーを抜けてオーバーテイク、5位に上がる。10周目に入ると切替と濱邊の2位争いが0.268秒差と白熱。TGRコーナーで濱邊がインから切替をオーバーテイク、2位を奪い取る。切替はダンロップコーナーへのブレーキングでインから差し返して2位を奪回するが、ストレートに戻って濱邊が再び前に出て0.071秒差でコントロールラインを通過して11周目へ。しかし濱邊のスリップストリームを使った切替がTGRコーナー入り口で再逆転。これで切替2位、濱邊3位。4位武者と5位箕浦も背後につけている。一触即発のまま第2セクターを通過。ダンロップコーナーへ向かう300Rで箕浦が武者のアウトから大外刈りでオーバーテイクして4位。2位切替と3位濱邊が0.005秒差、4位箕浦と5位武者が0.118秒差でファイナルラップへ突入する。

 まず濱邊が切替の左サイドに出て横並びに。そして武者は箕浦の右サイド、ピットウォールぎりぎりから前を狙っていく。濱邊はストレートエンドまでにいったん2位に上がるが仕掛けが早すぎたかTGRコーナーへのブレーキングで切替にインから差されてしまう。武者はコーナーへのエントリーで箕浦を仕留めて4位を奪い返すと、さらに表彰台を目指して切替とバトルを続ける濱邊にコカ・コーラコーナーでインを差しに行く。ここに箕浦も参戦、出口でアウト側にコースアウトしながら武者の前に出る。テール・ツー・ノーズでシケインを抜けた切替と濱邊はそのままパナソニックオートモーティブコーナーを出てチェカードフラッグが待つフィニッシュラインへと加速。ぎりぎりまで切替のスリップストリームを使った濱邊が直前で抜け出し左サイドに並びかけると僅かに鼻先を前に出して2位に先着。切替は0.060秒の差で3位となった。優勝の吉田はこの2台のはるか前方、8.960秒の差で優勝した。

 以下箕浦、武者、YOSHIDAというトップ6でレースはフィニッシュしたが、箕浦はファイナルラップのオーバーテイクがランオフエリアからだったということでゴールタイムに5秒加算のペナルティが課せられ5位に降着、これでYOSHIDAが4位、さらに武者についても危険な追い越しがあったとのことで30秒が加算されてリザルト上は18位ということになり、替わって酒井翔太(ファーストガレージkks2)が6位ということになった。

 ジェントルマンクラスは総合16位の畠山がクラス優勝、総合20位の秋山がクラス2位、総合22位の野村大樹(WRS NOMURA KKS-2)がクラス3位となった。

 2025年S-FJ筑波・富士シリーズはこれにて終了。シリーズタイトルは 津田充輝がチャンピオンを獲得した。富士スピードウェイでは12月20-21日にスーパーFJ日本一決定戦が行われる、熱いシーズンはまだ終わらない。

スピンする石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)

4位争い

中段の争い

優勝は吉田馨(TAKE FIRST KKS-2)

決勝2位は渡辺誠己(ELEVレーシングS2制動屋)

決勝3位は切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)

決勝4位はKODAI YOSHIDA(T's TECHNO )

決勝5位は箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

決勝6位は酒井翔太(ファーストガレージKK-S2)

ジェントルマンクラス優勝は畠山泰三(Hobbybase & ZAP-ED)

ジェントルマンクラス決勝2位は秋山健也(スーパーウインズKKS2)

ジェントルマンクラス決勝3位は野村大樹(WRS NOMURA KK-SII)

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦冨士決勝結果

富士チャンピオンレースシリーズ第6戦 -RIJ- (2025/11/08) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2025 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 8 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
16吉田 馨TAKE FIRST KKS-2
MYST KK-S2
1222'21.218--
272渡辺 誠己ELEVレーシングS2制動屋
MYST KK-S2
1222'30.178 8.960 8.960
351切替 悠喜ファーストガレージRSD制動屋
MYST KK-S2
1222'30.238 9.020 0.060
42KODAI YOSHIDAT's TECHNO
MYST KK-S2
1222'33.18211.964 2.944
5*56箕浦 稜己MYST SEIDOYA KK-SII
MYST KK-S2
1222'35.62414.406 2.442
655酒井 翔太ファーストガレージKK-S2
MYST KK-S2
1222'39.56718.349 3.943
714松原 将也ZAP MARUTOKU 10V ED
TOKYO R&D RD10V
1222'39.98018.762 0.413
884林 零仁KSJC KK-SII
MYST KK-S2
1222'43.22422.006 3.244
95板倉 慎哉AMORE with Racing F
MYST KK-S2
1222'43.87922.661 0.655
1034藤井 翔太Drago CORSE
MYST KK-S2
1222'43.89022.672 0.011
1133磐上 隼斗アルビレックス富士吟景GIA・KKS2
MYST KK-S2
1222'43.91922.701 0.029
1223宇高 希テイクエヌエーティー
TOKYO R&D RD10V
1222'48.81027.592 4.891
1336小林 留魁アルビ新潟第一ホテルGIA ED
TOKYO R&D RD10V
1222'49.13427.916 0.324
1422内藤 大輝RCIT RaiseUP ED
MYST KK-S2
1222'50.77829.560 1.644
1561一宮 總太朗MYST KK-SII
MYST KK-S2
1222'50.86929.651 0.091
1638G1畠山 泰三Hobbybase & ZAP-ED
MYST KK-S2
1222'55.27234.054 4.403
1753石井 大雅ファーストガレージ制動屋SII
MYST KK-S2
1222'55.48334.265 0.211
18*13武者 利仁KF MOTORSPORT KKS-2
MYST KK-S2
1223'01.07539.857 5.592
1910杉田 悠真LAPS with REV RACING GARAGE
MYST KK-S2
1223'04.35743.139 3.282
203G2秋山 健也スーパーウインズKKS2
MYST KK-S2
1223'06.39545.177 2.038
2115相田 有羽音ZAP SPEED 10V ED
TOKYO R&D RD10V
1223'06.39945.181 0.004
228G3野村 大樹WRS NOMURA KK-SII
MYST KK-S2
1223'06.40245.184 0.003
2331木曽川 一輝新潟国際自動車ワコーズED RD
TOKYO R&D RD10V
1223'08.61547.397 2.213
2459村上 太晟ファーストガレージKK-S2
MYST KK-S2
1223'16.94055.722 8.325
25*12宮本 颯斗自動車工房ミスト
MYST KK-S2
1223'18.33257.114 1.392
264G4古里 拓Fleetレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
1223'20.55659.338 2.224
2716G5大貫 直実Grade1・AutoLet・KKS
MYST KK-S2
1223'39.4091'18.19118.853
2825G6フェリペ昌WRS MASA KKS-II
MYST KK-S2
1223'39.6281'18.410 0.219
2930菅原 遙希新潟国際自動車大学校ワコーズED KKS
MYST KK-S2
1122'25.9951Lap 1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ----
  • Fastest Lap: CarNo. 56 箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII) 1'51.000 (7/12) 147.989 km/h
  • CarNo. 56は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条1.3(ランオフエリア走行後追い越し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 13, 12は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条1(危険な追い越し)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦富士ドライバーコメント ポールポジション・吉田馨「難しいレースになると思う」

ポールポジション 吉田馨(TAKE FAST KKS-2)1分51秒115

ポールポジションを獲得した吉田馨(TAKE FIRST KKS-2)

 「赤旗が出ましたが、タイヤはまだ暖まっていなかったので、そこまで影響はなかったです。それでうまく熱入れして、最後にタイムが出せたという感じです。調子はたぶんいいのかな、と思います。レースになるとスリップストリーム(の影響)とかあるので、難しいレースにはなると思うのですが、何事もないように、しっかりトップでチェッカーを受けることができたらなと思います」

2位 箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)1分51秒268(+0.153秒)

予選2位の箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

 「昨日からクルマが全然決まっていなくて、曲がらないのです。今日も朝序盤はしんどかったのですが、後半スリップストリームを使ってできるだけのことをしてタイムが出せたので、よかったですね。セッティングが、オーバー(ステア)に持っていってもアンダー(ステア)に持っていってもクルマが曲がっていなくて、そこが悩んでいるところなのです。それでも2番手ならまぁいいかなと思いました。決勝に向けてはセッティング変えていこうと思います」

3位 濵邊誠己(ELEVレーシングKKS2制動屋)1分51秒900(+0.632秒)

予選3位の渡辺誠己(ELEVレーシングS2制動屋)

 「1周に賭けて。予選が荒れたので、イエローや赤旗でアタックできない周や ほぼ全周でトラフィックもあったので、自分の中で間隔をつくって、この周で行こうというところでちゃんと3番手タイムが出せたのはすごくポジティブだったと思います。調子はそれほど良くないのですが、この週末テストを重ねてきて、たぶん他のチームよりもずっと迷いながら試していた週だったと思うので、なんとかまとまってきてはいるな、とは思いつつも、まだやらなきゃいけないことがたくさんあるのという印象です。(スリップが効く)富士で3番手は自分の中ではいいポジションだと思っています」

4位 切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)1分51秒954(+0.839秒)

予選4位の切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)

 「隊列の中に入って詰まってしまったのもありますが。それを考えてもトップの子は速いので、そこにどれだけドライビングとクルマで詰められるか、暖まりきる前に予選が終わってしまった感じだったので、そのあたり、これからやれることをやってみるという感じすね。でも富士なので、離されなければなんとかなるというところで、そこはいろいろ考えてやって行きたいと思います。(前回の初優勝で気持ちは変わった?)余裕というか、元々緊張しやすいタイプだったのが多少は、いい意味で余裕ができたと思います」

5位 石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)1分52秒151(+1.036秒)

予選5位の石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)

 「最初Bコーナーで振り返そうとして回ってしまいました。そこは失敗だったです。SUGOでもそうでしたが、回って(スピン)から順位を上げることがあって、そこはちょっとなんとかしないといけないと思うのですが(苦笑)。そこからは気持ちも落ち着いて走れるようになりました。決勝はトップ2台が速いので、そこを注視しつつ、でも優勝も狙える位置なので、頑張ります」

6位 杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)1分52秒209(+1.094秒)

予選6位の杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)

 「昨日の練習走行でクラッシュしてしまって、一時はどうなることかと思ったのですが。メカニックさんのおかげで修復することができて、幸いセットもよくて、今の予選では前に詰まってしまったり、あと0.3秒はいけるかなと思ったのですが、イエローがあったりちょっと不運なところもありました。決勝では優勝目指して、なるべくクリーンな走りを目指していきたいと思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Junichi SEKINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦富士公式予選 吉田馨がポールポジションを獲得 箕浦稜己が2番手で鈴鹿勢がフロントロウを独占

ポールポジションは吉田馨(TAKE FIRST KKS-2)

 2025年JAF筑波・富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第8戦公式予選が11月8日(土)に富士スピードウェイ行われ、吉田馨(TAKE FAST KKS-2)が2位の箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)に0.154秒の差でポールポジションを獲得した。

 筑波での第7戦から僅か2週間のインターバルで行われるシリーズ最終第8戦。今年は12月20-21日に開催される「S-FJ日本一決定戦」がここ富士スピードウェイで行われるため、本大会がその前哨戦ともいえる位置づけで他シリーズを戦っていた選手も大挙出場、30台が出場した。

 20分間の予選は定刻の午前8時コースオープン。富士山も隠れる曇り空で気温8.4度とやや寒いドライコンディション。路面温度も低くタイヤの発動に時間がかかりそうとの声もあったなか、コースイン直後に石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)がダンロップコーナー直後のシケインでスピンするがすぐにコースに復帰。

 各車計測ラップに入るが、直後にTGRコーナー出口で津田充輝(ファーストガレージKK-SII)が駆動力を失ってグリーンにストップしてしまう。第7戦で筑波・富士シリーズのチャンピオンを獲得し、本大会に向けた練習走行でも調子が良かったという津田だったがマシントラブルに見舞われた。ただちに赤旗が提示されてセッションは中断。この時点でラップタイムを記録していたのは濵邊誠己(ELEVレーシングKKS2制動屋)~切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)~箕浦~一宮總太朗(MYST KK-SII)~宮本颯斗(自動車工房ミスト)~松原将也(ZAP MARUTOKU 10VED)の6台のみだ。

 津田のマシンが移動されて、残り時間11分から予選再開。各車再度ウオームアップから仕切り直して残り時間7分、吉田が1分53秒730のトップタイム。2番手に酒井翔太(ファーストガレージkks2)が53秒883。酒井は本日午前に行われる決勝の後ただちに移動し、明日大分県のオートポリスで行われるゴールドカップレースのS-FJにも出場するという強行スケジュールを予定している。以下3番手武者利仁(KF MOTORSPORT KK-S2)、4番手石井~5番手宮本~6番手相田有羽音(ZAP SPEED 10VED)までは1分54秒台だ。今回7台が出場のジェントルマンクラスのトップは総合16番手の野村大樹(WRS NOMURA KKS-2)。

 残り5分10秒、吉田はトップタイムを1分52秒997まで短縮。2番手には53秒291で石井が進出。コースイン直後のスピンは影響ないようだ。さらにその直後に武者が52秒917でトップに浮上。今年は鈴鹿のS-FJにスポット参戦している武者だが2年前には富士で優勝経験がある。吉田2番手に続いて宮本53秒027で3番手、石井53秒291で4番手に続いて第7戦で初優勝を飾った切替が53秒300で5番手へ、6番手は53秒532で 林零仁(KSJC KK-SII)。ジェントルマンクラスの争いは総合17番手の畠山退三(Hobby Base& zap-ED)が野村を上回りクラストップ。

 残り3分、吉田が1分51秒999を出して再びトップに立つも直後に切替が51秒954と刻んで逆転。3番手に杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)が52秒209で順位を上げて武者は52秒274まで自己ベストを更新するも4番手までドロップ。5番手に YOSHIDA KODAI(T's TECHNO)の52秒586、石井も52秒771までタイムを詰めたが6番手。ジェントルマンクラス首位の畠山は53秒429で総合9番手までアップ。

 残り30秒、18番手に沈んでいた箕浦が51秒768のトップタイム、同じく13番手だった濵邊が51秒900で2番手とトップ2台が一気に塗り替わると20分が経過しチェカードフラッグ。各車が最後のタイムアタックに打って出ると、まず吉田が51秒115を叩き出してトップに返り咲き。続いて石井が52秒151の5番手タイム。武者52秒274も7番手変わらず、箕浦が51秒268と吉田に0.153秒まで迫るも2番手変わらずで、吉田のポールポジションが確定した。箕浦がフロントロウに並び濱邊と切替が2列目、石井と杉田が3列目に並ぶトップ6となった。ジェントルマンクラスは総合16番手の畠山がクラストップ、野村、秋山健也(スーパーウィンズKKS2)という顔ぶれとなった。

 第8戦決勝は午前10時40分スタート予定。いよいよシリーズ最終戦。フロントロウの鈴鹿勢にセカンドロウに並んだレギュラー陣がどう挑むか注目だ。

予選2位は箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)

予選3位は渡辺誠己(ELEVレーシングS2制動屋)

予選4位は切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋)

予選5位は石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)

予選6位は杉田悠真(LAPS with REV RACING GARAGE)

ジェントルマンクラスポールポジションは畠山泰三(Hobbybase & ZAP-ED)

ジェントルマンクラス予選2位は野村大樹(WRS NOMURA KK-SII)

ジェントルマンクラス予選3位は秋山健也(スーパーウインズKKS2)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

筑波・富士S-FJ選手権

第8戦富士公式予選結果

富士チャンピオンレースシリーズ第6戦 -RIJ- (2025/11/08) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2025 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 8 富士スピードウェイ 4.563km

PosClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
TimeBehindGapkm/h
16吉田 馨TAKE FIRST KKS-2
MYST KK-S2
1'51.115--147.836
256箕浦 稜己MYST SEIDOYA KK-SII
MYST KK-S2
1'51.268 0.153 0.153147.633
372渡辺 誠己ELEVレーシングS2制動屋
MYST KK-S2
1'51.900 0.785 0.632146.799
451切替 悠喜ファーストガレージRSD制動屋
MYST KK-S2
1'51.954 0.839 0.054146.728
553石井 大雅ファーストガレージ制動屋SII
MYST KK-S2
1'52.151 1.036 0.197146.470
610杉田 悠真LAPS with REV RACING GARAGE
MYST KK-S2
1'52.209 1.094 0.058146.395
713武者 利仁KF MOTORSPORT KKS-2
MYST KK-S2
1'52.274 1.159 0.065146.310
82KODAI YOSHIDAT's TECHNO
MYST KK-S2
1'52.586 1.471 0.312145.904
914松原 将也ZAP MARUTOKU 10V ED
TOKYO R&D RD10V
1'52.739 1.624 0.153145.706
1012宮本 颯斗自動車工房ミスト
MYST KK-S2
1'52.821 1.706 0.082145.601
1134藤井 翔太Drago CORSE
MYST KK-S2
1'52.915 1.800 0.094145.479
1233磐上 隼斗アルビレックス富士吟景GIA・KKS2
MYST KK-S2
1'52.991 1.876 0.076145.381
135板倉 慎哉AMORE with Racing F
MYST KK-S2
1'53.022 1.907 0.031145.342
14*55酒井 翔太ファーストガレージKK-S2
MYST KK-S2
1'53.027 1.912 0.005145.335
1584林 零仁KSJC KK-SII
MYST KK-S2
1'53.128 2.013 0.101145.205
1638G1畠山 泰三Hobbybase & ZAP-ED
MYST KK-S2
1'53.153 2.038 0.025145.173
1722内藤 大輝RCIT RaiseUP ED
MYST KK-S2
1'53.280 2.165 0.127145.011
1823宇高 希テイクエヌエーティー
TOKYO R&D RD10V
1'53.387 2.272 0.107144.874
1961一宮 總太朗MYST KK-SII
MYST KK-S2
1'53.463 2.348 0.076144.777
20*36小林 留魁アルビ新潟第一ホテルGIA ED
TOKYO R&D RD10V
1'53.617 2.502 0.154144.580
2115相田 有羽音ZAP SPEED 10V ED
TOKYO R&D RD10V
1'54.567 3.452 0.950143.382
2231木曽川 一輝新潟国際自動車ワコーズED RD
TOKYO R&D RD10V
1'54.679 3.564 0.112143.242
23*8G2野村 大樹WRS NOMURA KK-SII
MYST KK-S2
1'55.342 4.227 0.663142.418
24*3G3秋山 健也スーパーウインズKKS2
MYST KK-S2
1'55.890 4.775 0.548141.745
254G4古里 拓Fleetレヴレーシングガレージ
MYST KK-S2
1'56.577 5.462 0.687140.909
2659村上 太晟ファーストガレージKK-S2
MYST KK-S2
1'58.070 6.955 1.493139.128
2716G5大貫 直実Grade1・AutoLet・KKS
MYST KK-S2
1'59.465 8.350 1.395137.503
2825G6フェリペ昌WRS MASA KKS-II
MYST KK-S2
2'02.58811.473 3.123134.000
2930菅原 遙希新潟国際自動車大学校ワコーズED KKS
MYST KK-S2
2'03.82412.709 1.236132.662
---- 以上基準タイム(130% - 2'24.855)予選通過 ----
-52津田 充輝ファーストガレージKK-SII
MYST KK-S2
no time---
-1G7三浦 和寿RacngF
MYST KK-S2
d.n.s---
  • CarNo. 55, 36は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第17条3(走路の安全規定、走路外走行複数回)により、3グリッド降格のペナルティーを科す。
  • CarNo. 8は、富士スピードウェイ一般競技規則第5章第16条5.1.a(他車への衝突行為)により、4グリッド降格のペナルティーを科す。

SUPER GT

第8戦もてぎGTA定例会見 金曜走行の可能性やE10燃料の導入、XT-1の採用可能性 来季以降の展望を坂東代表が明らかに

GTA定例記者会見: 坂東正明GTA代表取締役

 スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは11月2日、シリーズ最終戦の行われているモビリティリゾートもてぎで定例会見を行った。

 会見の冒頭ではシリーズパートナーである霞ヶ関キャピタルよりGT500、GT300各クラスのシリーズチャンピオンに副賞が贈られることを前回のオートポリス大会に続いて発表した。

 これは石垣島にある同社運営のホテル「SEVEN by SEVEN」での3泊4日の宿泊券が贈られるもので、提供される部屋は最大で400平米あり、一泊あたり50万から100万円相当の価値があるとのこと。併せて8人乗りのプライベートジェットで石垣島へ移動する権利も含まれる。

GTA定例記者会見: 霞ヶ関キャピタル、樋口達夫執行役員

 会見に出席した霞ヶ関キャピタル執行役員樋口達夫氏によると、今回の副賞は日本一のドライバーやチームに、F1チャンピオンのようなステータスや環境を提供することで、スーパーGTチャンピオンの価値を高めることを目的としており、これが子供たちやファンにとっての強い憧れを生み、シリーズ全体の盛り上がりにつながることを期待しているという。

 各チームへは12月5日に開催される年間表彰式「GTA Heroes」にて正式に贈呈される予定だ。

 続いてGTAの坂東正明代表より、今大会の動員状況と今シーズンの振り返り、来季のFIA-F4選手権の開催フォーマット、国産燃料の導入進捗と、ドイツのADACが発表した次世代車両コンセプト「XT-1」についてのGTA側の検討状況などが語られた。

 まず最終戦もてぎ大会の動員数は公式予選日の時点で前年を上回っており、コロナ禍以前の2019年の水準に近づいているとのこと。運営については、日没の早さに伴う帰りの渋滞や寒さといった点が今後の課題として挙げられた。

 続いてマレーシア大会の復活やスプリント制の導入など、新しい試みに取り組んだ2025シーズンを振り返って、来季に向けて明確な方向性を作り出せた年であったと評価し、2027年以降を見据え、タイヤのワンメイク化や環境対応、コスト削減といった持続可能なシリーズ運営のための重要な一年であったと総括した。

 その上でより多くのファンに来場してもらうため、サーキットと連携して受け入れ態勢やプロモーション活動を強化すること、そのための付加価値向上に取り組んでいくことなどが示された。

 FIA-F4については、オートポリス大会で試験的に実施された、チャンピオンクラスとインディペンデントクラスを予選から決勝まで完全に分離する開催方式について、今月開催されるオーガナイザー会議で来季への導入を正式に決定する予定であり、併せてFIAが定める「6大会以上14戦」の規定を満たすため、6月に岡山国際サーキットで予定されているスーパーフォーミュラ・ライツとF4を併催とする方向でオーガナイザーと調整を進めていることなどが明らかとなった。

 これを実現するため、F4の公式予選を金曜日に実施すること、それを前提にスーパーGTも金曜日に練習走行を行なうことも検討しているという。水曜に搬入を行い、木曜に設営して、金曜練習走行、ということになれば、サーキットでの1日の滞在時間を短縮できれば、チームスタッフやメカニックの負担軽減にもつながり、スタンド裏での新たなプロモーション活動が可能となることも期待できる。

 ただしこれには一部のチームからは、金曜日走行に反対する意見が出ており、特に他カテゴリーに参戦するチームにとっては、水曜日搬入となると、前の週のレースからの準備期間が非常に短くなり、かえって過酷になるとの懸念が示されているという。

 このためもう少し情報収集と議論を進めていくとのことだ。

 またスーパーフォーミュラが導入を決めた国産のエタノール混合燃料について、現在エネオスのE10燃料をマニファクチャラーがベンチテストを実施しており、オクタン価などの材料データも入手しているとのこと。今後はベンチテストの結果を詳細に調査した上で、どのように進めていくかを幅広く検討する方針だという。

 先月DTMのホッケンハイム大会でADACが公表した次世代車両コンセプト「XT-1」についての見解と、スーパーGTでの採用可能性について問われた坂東代表は、今後のGT500クラスの方向性を考える上での一つの選択肢として捉えられており、具体的にこの方向性で進めるという決定には至っていないものの、マニファクチャラーが賛同すれば、別クラスでこの車両を走らせる可能性も考えられると回答した。

 XT-1は4輪または2輪にモーターを搭載し、水素バッテリーや既存のエンジン(4気筒や8気筒)からのエネルギーで駆動させるもの。

 2030年頃の実用化を目指しており、コンセプト発表会にはポルシェを含む各マニファクチャラーが参加していた。坂東代表もこれに出席しており、発表会の資料は日本のトヨタ、日産、ホンダの関係者にも共有済みだという。

GTA定例記者会見: 坂東正明GTA代表取締役と樋口達夫霞ヶ関キャピタル執行役員

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

VITA筑波

第5戦筑波決勝ドライバーコメント 2位・ICHIRO KIMURA「スタートが決まった、もうそれだけです」

優勝 兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)

優勝した兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)

 「スタートも無事に決めることができて、その後のペースも悪くなかったので。何台かラップダウンにも無事にできたし、自分のベストを尽くしてウエットの中ではいいレースができたのではないかな、と思います。これで筑波シリーズ5戦5勝、すべてファステストも出せたと思います。最終戦は出場できないので、また来年出られたらなと思います」

2位 ICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)

決勝2位のICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)

 「スタートが決まった、もうそれだけです(笑)。それがすべてだったかもしれません。西濱さん速いから(苦笑)、もう焦りました。でも楽しかったです。最後までフェアにしていただいて、楽しかったです」

3位 西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

決勝3位の西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

 「スタートでKIMURAさんに前に出られてしまって、様子見ながら走っていたのですが。最後2回ぐらいアタックのチャンスがあったけれど、行ききらず、という感じでしたね。KIMURAさん上手なドライビングしていたし、フェアなバトルだったので、楽しめました。雨の中鈴鹿から来てそれほど経験のない人に先に行かれてしまったのは反省で、もっと勉強しなければいけないな、と思うのですが、いいレースだったし悔しくはないです」

4位 樋尻勝利(ABBEY★BON)

決勝4位の樋尻勝利(ABBEY★BON)

 「どこのラインを走ったら一番タイムが上がっていくのかを探りながらでした。前半はちょっとラインをずらしていたのですが、後半は雨のラインを走るように心掛けました。(後ろからのプレッシャーは?)後ろはもう見る余裕なくて、前の2位と3位の人をずっと見ていました。あそこがやりあっている間にちょっとでも近づきたいと思っていたのですが」

5位 並木海和(ViVa ETA VITA)

決勝5位の並木海和(ViVa ETA VITA)

 「僕のペースが後ろの2台より遅くて、ずっとせっつかれていました。後ろのサトウさんもHanaさんがバトルしてくれていたので、なんとか順位をキープしてゴールできました。ヘアピンでぜんぜんグリップが感じられなくて、めちゃ遅かったです(苦笑)。なんとかブロックして、という感じでした」

6位 サトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)

決勝6位のサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)

 「終盤に1台どうにかパスできて、その後前に詰まってしまって抜くことができなかったのですが。スタートもうまく行ったような、行ってないような感じで。チャンスは何回かあったけれど、そこで僕も失敗したりして、あまりうまく行かなかったな。でも10番手スタートだから、ポジションは上げられたので、よかったかなとは思っています。この順位で納得はしていませんがので、もうちょっと上げたいですね。(Hanaへのオーバーテイクはきれいだったが?)でも最終ラップに失敗してしまって、またオーバーテイクされかけて、最終コーナーに2ワイドで入って行って、どうにかそこで前に出ることができたので、ぎりぎりポジション上げられたという感じです」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

VITA筑波

第5戦筑波決勝 兒島弘訓がポール・ツー・ウインの完勝でシリーズチャンピオンを確定

優勝は兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)

 VITA筑波シリーズ第5戦決勝は10月26日(日)に行われ、ポールポジションからスタートの兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)がホールショットを奪うとそのまま後続を引き離してぶっちぎりで18周を走り切りフィニッシュ、開幕5連勝でシリーズチャンピオンを決めた。

 第5戦決勝は午前10時52分にフォーメーションラップ開始。依然として小雨が降り続け、気温15.4度、路面温度17.5度と肌寒いコンディション。予選時に比べると路面の水量はかなり減っているように見える。予選終了から約2時間と慌ただしいタイムスケジュールで各車準備を整える。スターティンググリッドへの試走で本日鬼門の第2ヘアピン出口で樋尻勝利(ABBEY★BON)が姿勢を乱してスピン、タイヤバリアに接触する一幕もあったが無事にコースに戻り6番グリッドについてレーススタート。

決勝がスタートした

 ポールポジションの兒島が好スタートでホールショットを奪ったのに対してフロントロウから出た西濱康行(ETA白波ワークスVITA)の出足が鈍く、逆に蹴り出しのよかった3番手スタートのICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)がストレートで前に出て2位を奪って第1コーナーへ。さらに後方では5番グリッドのBurton Hana(Circuit Orange)の加速が鈍く、6番手スタートの樋尻と7番手スタートの山本龍(お先にどうぞ⭐︎VITA)が先行する。樋尻はその勢いのままに4番手スタートの並木海和(ViVa ETA VITA)とサイド・バイ・サイドで第1コーナーを立ち上がるとS字の進入でオーバーテイク、4位に上がる。

 下位グループでも10番手スタートのサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)が第1コーナーで8位に上がると7位にドロップしたHanaを追い立てるが、焦りが出たか第2ヘアピンからの立ち上がりで姿勢を乱して一瞬失速。逆に渡邉顕(ELEVレーシングVITA01)を前に出してバックストレートへ。しかし今度は渡邉が最終コーナー入り口でコースオフ、すぐにコースに復帰したものの最下位まで順位を落としてしまう。

 オープニングラップを終えてトップ兒島は2位KIMURAに0.812秒の差。3位7西濱はそこから1.123秒離されて、0.517秒差で追う4位樋尻のプレッシャーにさらされている。5位#木はそこからやや離されトップから4.313秒差。その0.320秒後方6位で山本がチャンスを伺っている。

 2周目に入り兒島はさらに加速、セクター1、2、3とギャップを築いてKIMURAとの差を1.346秒に拡大。3位西濱と4位樋尻は0.5秒差と依然接近戦。5位並木を挟んで6位の山本に対してHanaが接近。バックストレートで前に出て最終コーナー手前で6位を奪い返すことに成功。ここで失速した山本サトウ、土屋伊津季(ディープレーシングVITA)が次々とオーバーテイク。7位サトウ、8位土屋の順となり山本は9位までドロップ。

 順位変動こそ少ないがバトルが静かに進んでいる中で、トップ兒島は一人旅を続け、4周目1分12秒816、5周目12秒609、6周目12秒428と最速ラップを更新し続けて、7周目で2位 KIMURAとは8.011秒の大差。3位西濱、4位樋尻はそれぞれ前と1.388秒、1.956秒差とややギャップが拡がり単独走行に。そこから7秒以上後方で並木、Hana、サトウの5位グループはそれぞれ0.351秒、0.491秒の間合いとバチバチの接戦を演じている。

 この5位グループのバトルはレース後半戦に入っても続き、3台のギャップは8週目1.03秒、9周目0.479秒といよいよ三つ巴のテール・ツー・ノーズ状態。そして迎えた11周目、まずサトウがメインストレートの加速でHanaのスリップストリームから抜け出し、並走でコントロールラインを同タイムで通過すると第1コーナー入り口でインから攻略、6位に上がる。さらに12周目、13周目と前を行くチームメイト並木に接近、0.262秒まで肉薄する。

 そして中団のバトルに耳目が奪われている間に反転攻勢に出ていたのが3位西濱で、9周目に1.682秒まで開いていた2位KIMURAとの差を10周目1.157秒、11周目0.706秒、13周目0.496秒と削り取りプレッシャーをかける。

 トップ兒島は12周目にラップタイムを1分11秒台に入れて11秒933、さらに13周目に11秒795、14周目11秒727とタイムを削り突けて迎えたファイナルラップ。11秒499とこの日のファステストラップを叩き出して2位以下に21秒の大差をつけてフィニッシュラインを通過。圧倒的な速さで勝利を掴んだ。2位KIMURA、大差はついたがスタートでつかんだ2位のポジションを西濱から0.716秒の差で守り切り、1年ぶりの筑波で表彰台を獲得した。3位西濱、4位初めての筑波で健闘した樋尻。5位はサトウを0.7秒差に振り切った並木、サトウは10番手スタートから6位までポジションを上げた。

 優勝した兒島選手はこれで5戦すべてポール・ツー・ウイン、各レースのファステストラップも叩き出しての完勝で100ポイントを獲得。11月23日の最終戦は欠場とのことだがランキング2位の西濱選手とは36ポイントの差があり、最終戦を待たずにVITA筑波シリーズのチャンピオンが確定した。

 VITA筑波シリーズ最終戦は11月23日(日)に開催される。

決勝2位はICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)

決勝3位は西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

決勝4位は樋尻勝利(ABBEY★BON)

決勝5位は並木海和(ViVa ETA VITA)

決勝6位はサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)

表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

VITA筑波

第5戦筑波公式予選ドライバーコメント ポールポジション・兒島弘訓「ウオームアップしていたら予選が終わった」

ポールポジション 兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)1分15秒443

ポールポジションを獲得した兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)

 「コースに出る位置が前の方だったので、その恩恵もありますが、普通にウオームアップしていたら予選が終わったという感じなので(苦笑)なにがコレというところはないですね。ちょっと気になるのはニュータイヤの皮むきのタイミングの時の西濱さんのペースが割とよさそうだったので、そこは決勝のスタートの時のペースを意識して後ろを見ておかないといけないかな、という気はしました。チャンピオンに向けてはポールポジションからスタートできるので、いい材料とおもって、このまま全戦全勝で終われるように、頑張ります」

2位 西濱康行(ETA白波ワークスVITA)1分15秒766(+0.343秒)

予選2位の西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

 「雨の予選なんでね、トップを狙っているというよりはポジションをキープするというのが大事ですから。その意味ではライバルとの位置関係はいいところで予選を終えられたかなと思います。もっと走りたかったけれど、走れば走るほどリスクが高まるから、これでよかったのかな。(タイトル争いについては)予選タイムを見ても兒島さんだんだん離れていく感じがあって、逆転できるように頑張りますが、自力で行けるかは分からないですね」

3位手 ICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)1分16秒201(+0.758秒)

予選3位のICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)

 「何なんでしょう、予選であってなかったようで(笑)。路面は皆さんフロントが入らないのが苦労されているのがよくわかりました。自分もそうですが、その中でどこ(位置取り)が一番いいかを探すのが大変かな。決勝はこれ(雨)ですからね、精いっぱい最後まで無事に前について行きたいです」

4位 並木海和(ViVa ETA VITA)1分16秒352(+0.909秒)

予選4位の並木海和(ViVa ETA VITA)

 「1周しか走れずに終わったので、それでよかったのかな? 今回4位で、いつも9番とか10番なので、このまま予選が続いていたら順位下がったかもしれないので、赤旗でよかったのかなっていうのもちょっとありますね。決勝に向けては 目の前に同じチームの西濱さんがいるので、頑張ってついて行きたいですね」

5位 Burton Hana(Circuit Orange)1分16秒373(0.930秒)

予選5位のBurton Hana(Circuit Orange)

 「昨日も練習走行で路面がいい時に1周目で飛び出してしまったから(苦笑)ちょっと残念で。まだまだ限界まで行けていないと自分で分かっています。でもこういうレースに出るのはバトルとかの練習のために来ているから、ちゃんと限界で走って安全に帰ってくるのが目標です」

6位 樋尻勝利(ABBEY★BON)1分16秒756(+1.313秒)

予選6位の樋尻勝利(ABBEY★BON)

 「雨の日のニュータイヤなので、皮むきを先にしようかなと思って、それを重点に置いていたら、もう終わっちゃったって感じです(笑)」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

VITA筑波

第5戦筑波公式予選 赤旗連発でアタックチャンスがない中、兒島弘訓がポールポジションを獲得

 VITA筑波シリーズ第5戦予選は10月26日(日)に行われ、開幕4連勝中の兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)がポールポジションを獲得した。

 10月最後の週末の筑波サーキットは前日から雨ですっかり気温が下がり、肌寒い気候となっている。

15分間の予選は午前8時20分コースオープン。雨は相変わらず降り続いており気温14度、路面温度16度で、路面はウエットコンディションだ。

 前戦優勝の兒島を先頭に12台のVITAがコースインするが、第2ヘアピン進入でサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)がスピン。バリアに接触して止まってしまい、ただちに赤旗が提示。予選中断となる。

 サトウの車両が移動されて午前8時28分に残り時間12分から予選再開。雨はかなり小降りになってきて、各車仕切り直しに向けてウオームアップを始める。

 計測1周目、今回シリーズチャンピオン確定を狙う兒島が1分15秒433のトップタイム、2番手に現在シリーズ2位の西濱康行(ETA白波ワークスVITA)が15秒786で続く。3番手ICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)16秒201、4番手並木海和(ViVa ETA VITA)16秒352、5番手筑波初見参のBurton Hana(Circuit Orange)16秒373、6番手こちらも初筑波の樋尻勝利(ABBEY★BON)16秒756と1分16秒台で続く。

しかしここでまたもアクシデント。第2ヘアピンへ向けて80Rを立ち上がる所で内田美保乃(miiisuke VITA)がスピン、芝生でストップ。さらに後続の渡邉顕(ELEVレーシングVITA01)もほぼ同じ場所でスピン、内田との接触は避けられたもののこちらもストップ。直前に行われたツーリングカーの予選でもアクシデントがあり、今回第2ヘアピンが鬼門になってしまった。ただちに赤旗が提示されて予選は再度中断。

2台の車両の移動作業が行われたが終了時点で残り時間4分を切っており、ここから再度コースインしてもタイムアタックの時間がないため、予選はここで終了ということになり、中断前の計測1周目のタイムで予選順位が確定。ポールポジションは兒島、0.343秒差で2番手西濱がフロントロウに並んだ。以下セカンドロウ3番手がKIMURA、4番手並木、3列目5番手Burton Hana(Circuit Orange)6番手樋尻と筑波初レース組が並んだ。

 なお予選タイムが計測できなかった、サトウ、渡邉、内田は決勝出場が認められ、それぞれ10、11、12番グリッドからスタートすることとなった。

 決勝は午前11時10分コースイン予定。雨は次第に小降りになる予報だがウエットレースになりそうだ。

Text: Junichi SEKINE

SUPER GT

2025シリーズチャンピオン会見 坪井翔「快挙の中の一員でいられてよかった」

GT500クラス 1号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)

伊藤大輔(TGR TEAM au TOM'S)

GT500クラスチャンピオン記者会見: 伊藤大輔監督(TGR TEAM au TOM\'S)

 「この体制だったら取れるだろうとかっていうような、言葉をシーズン前からいただいてたりとかもしたんですけども、その分、プレッシャーもある中で、きちんと3連覇取れたということに、正直ホッとしております。今年からエンジニアが変わったというところもあって、毎戦毎戦、もちろん優勝もしてきましたし、コツコツポイントも取りながら来たわけですけども、すべてのレースで完璧というふうにはいかない部分がありました。常に反省点がありながら次のレースに挑むというような形で今シーズン毎戦毎戦やってきましたけども、結果として最後こういう形で終われて本当に良かったなと思ってますし、このドライバー2人が最後まで素晴らしい走りをしてくれて、タイトルに導いてくれた部分で本当に感謝してます。」

坪井翔(TGR TEAM au TOM'S)

GT500クラスチャンピオン記者会見: 坪井翔(TGR TEAM au TOM\'S)

 「嬉しいです。今の1号車は、誰もが多分空いたら乗りたいって思うシートの一つなのかなと思うので、そこに乗れているのはありがたいですし、その中でしっかりプレッシャーはありますけど、山下選手と共に結果を出し続けられているっていうのはすごくいい環境かなと思いますし、今年監督も言ってましたけど、エンジニアが変わって、エンジニアが変わるとガラッと変わるんで、いろいろ試行錯誤しながら、完璧なシーズンではなかったとはいえ、しっかりチャンピオンという結果を出しました。エンジニアにとっても初めてのGTトラックで、今までチャンピオンを取ってきて、それが当たり前になってきた1号車をいきなり背負うっていうことの重大さというか重さっていうのは分かってるつもりでいるので、エンジニアにとってすごく大変な年だったと思うんですけど、しっかり仕事をやってのけてくれたので、チームのみんなに感謝ですし、史上初の3連覇はすごい快挙だったと思うので、その中の一員として居られてよかったなと思います」

山下健太(TGR TEAM au TOM'S)

GT500クラスチャンピオン記者会見: 山下健太(TGR TEAM au TOM\'S)

 「坪井選手は今回で4回目で、自分が3回目のチャンピオンです。これだけ接戦の今のGT500の中で、ちょっと抜けたような、結果を出し続けている1号車チームに、自分が居させてもらっていることにまず感謝したいなというのと、今年も完璧なシーズンではなかったんですけど、もう本当に全員が常に100パーセント以上のパフォーマンスを出しているなっていう印象がやっぱりありました。苦しい時もミスも最小限にしてきたと思うし、できる限りのことしてきたと思っています。本当に全員の力で取ったチャンピオンだなっていうのを改めて思いました」

GT300クラス 65号車LEON PYRAMID AMG(K2 R&D LEON RACING)

黒澤治樹(K2 R&D LEON RACING)

GT300クラスチャンピオン記者会見: 黒沢治樹監督(K2 R&D LEON RACING)

 「本当にうれしいという,単純な言葉で片付けていいのかっていうくらい嬉しいですし、チャンピオン、自分でファクトリーを構えて、チームオーナーと一緒に組織を作り、そして自分のスタッフとともにドライバーでチャンピオンを取って、今度は監督としてチャンピオンを取らせていただいて、 まあもう本当にこれ以上何があるんだっていうぐらいの、本当に何て言うかな。まあ目標達成できてるし、またブリヂストンさんにね、素晴らしいタイヤ、いつも用意していただいて。ええ、もうそこの組織というか、チームを持たせていただいてて、こんな結果を与えてくださったんで、もうこれ以上のことはないかなって思いますね。嬉しいです。」

 「2018年にチャンピオンを取った時は、蒲生が誕生日当日だったんですよ。で、今日僕誕生日なんですよって言った菅波っていうのがいて、そうなのって言って。で、まあ取れるか取れないかは、持ってるか持ってないかにかかってんじゃないのって言って取ったんで。まあ2人とも持ってるドライバーなんで、いいドライバーが2人とも頑張ってくれたなっていう」

蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING)

GT300クラスチャンピオン記者会見: 蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING)

 「気持ちとしてはもうホッとしているのが大きいですかね。今日のレース展開的には結構ペースが厳しくて、まあ自力でなんとかなるような展開ではなかったのですけど、まあその中でもちゃんともう持てる全てを使って、予選順位からまあ決勝順位を上げることもできましたし、もうあの、もうこれ以上ない展開のレースだったかなと思います。嬉しいです」

菅波冬悟(K2 R&D LEON RACING)

GT300クラスチャンピオン記者会見: 菅波冬悟(K2 R&D LEON RACING)

 「本当に嬉しいです。僕、スーパーGTでチャンピオン取るの初めてなので、そこがまず嬉しいのと、もちろん今年、開幕戦優勝させていただいて、シリーズランキングを常にリードした状態できましたけれども、やっぱり前回のオートポリスラウンドぐらいから、チャンピオン取れるかどうかっていうところを意識したくなくてもしてしまうようなポイント差であったり、そういうところで意識して過ごしてきて、このもてぎ、LEONレーシングとしては結構得意にしている部類だと思うんですけれども、そのイメージで入ってきた中で、昨日走り出しとか予選であんまり順位が良くなかったので、どうなるんだろうなっていう不安の方が大きかったです。今日決勝を終えてみて、チャンピオンを獲得できたということで、なんか嬉しさも倍増したなという感じがありますし、僕は前半スイントを担当させていただいて、後半ずっと蒲生選手の走りをモニターでずっとタイムチェックしたりしながら見てたんですけど、自分たちでどうしようもない展開で、周りの結果次第っていうところでしたし、そこがもうかなりの混戦だったので、本当に残り20周ぐらいはなんか見るのもしんどくて、疲れました」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ優勝記者会見 山下健太「抜かれて終わってもモヤッとするんで」

GT500クラス 1号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)

坪井翔(TGR TEAM au TOM'S)

決勝記者会見: GT500クラスで優勝した坪井翔(TGR TEAM au TOM\'S)

 「実際2位以上でチャンピオン確定の条件での2位スタートだったので、無理して抜かなくてもチャンピオン取れる状況でしたけども、やっぱり勝って終わりたいというところがありましたし、予選はちょっと悔しい結果になってしまったので、なんとか抜きたいなと思ってました。朝のウォームアップの段階で、路面温度が想定したより低かったかなっていう感じで。タイヤのウォームアップは結構大変な状況だったので、逆に言うともう1周目しかないなと。チャンスめちゃくちゃあるなと思ってたので、そこに全集中していき、1周目で抜くことができたので、計算通りなレース展開で、その後も5秒、6秒ぐらいギャップを開いて山下選手に渡すことができました。もしかしたらどこかのクルマが無交換で来るかもしれないっていうのはなんとなく想像してたので、なるべく僕らとしてはギャップを開いておきたいっていうところはあったので、僕の役目としてはちゃんとしっかりトップでギャップを作って渡すっていうところの任務はしっかり果たせたので、すごくいいスティントだったかなと思います。」

 「今年の流れとしては、間にスプリントレースがあったっていう、ノーウェイトレースができたっていうのは一つ大きかったかなと思います。なので、開幕と最終戦と富士スプリントと、そこで大量得点を取ることができたので、チャンピオンにつながったかなと思うので、そういったシーズンだったかなと思います。印象に残ったレースとしては、ノーウェイトのレースの開幕戦、最終戦で勝つってことは、同条件でレースをして勝つことになりますので、それをしっかり2つとも今年も取れたっていうのは、すごく印象としては大きいかなと思います」

山下健太(TGR TEAM au TOM'S)

決勝記者会見: GT500クラスで優勝した山下健太(TGR TEAM au TOM\'S)

 「坪井選手がトップで渡してくれたので、トップ守らなきゃいけないなとは思っていたんですけど、ちょっと選んでるタイヤの種類的にも、ピックアップとかいろんな問題があって、ぺース的に厳しくなるかもしれないなっていうのはちょっと思ってました。そうなりたくないなと思ってたんですけど、実際かなりそういう状態になってしまって。その状態でもまあみんな選んでるタイヤ似てるしと思ってたんですけど、ちょっと日産勢が思ったよりもすごい速くて、2台に30周近くずっと真後ろ走れる展開になりました。まあ状況的には別に後ろ2台いかしても、チャンピオンになれるっていうのは、分かってはいたんですけど、最後だしと思って、抜かれて終わってもちょっともやっとするんで、ブロックしようかなと思って結構頑張って走ってたんですけど、ちょっと疲れました。でも勝てて良かったです」

 「今日のもてぎが思い出に残るレースだなと思ってて。自分たちの要因っていう感じではないんですけど、オートポリスとSUGOで結構ポイントを落とすええ形で、なんかすごい悪い流れになりそうだったところを、しっかりこのもてぎで予選も決勝もいつも通りの形に戻すことができたので、そこは良かったかなと思います」

GT300クラス 5号車マッハ車検エアバスターMC86マッハ号(TEAM MACH)

塩津佑介(TEAM MACH)

決勝記者会見: GT300クラスで優勝した塩津佑介(TEAM MACH)

 「素直にもうあの嬉しいが勝って、何をしゃべっていいのかちょっとわかんないぐらいなんですけど。去年からチームマッハに加入させてもらって、玉中オーナーの下で、2年間出させてもらいました。昨年はなかなか結果を残すことができなかったんですけど、積み上げてきたものが徐々に形になって、今年はシーズン序盤から上位で争えるレースができるようになりました。鈴鹿で3位は3位だったんですけど、2人で表彰台に立てなくて、すごい悔しい思いをしたので、どうにか勝ちたいっていうのをずっとやってきました。このもてぎですごく流れがよく、チームも、木村選手もすごい速くて。木村選手のおかげでここに立つことができたのがすごく嬉しいです。」

 「レースに関しては、まず僕がスタートで、もう最初から無交換で行くからっていうので、タイヤ使うなよって玉中さんには言われてました。なおかつ後ろにも抜かれるなって言うので、ペースも頑張って守りながら、タイムも守りながらでやってたんですが、途中で500に抜かれるタイミングで後続に抜かれちゃったのは、僕としてはちょっと悔しい部分はあったんですけど、まあそれでも木村選手になんとか、いい位置でバトンを渡せることができたのは、良かったかなと思ってますはい」

 「今年の最初に木村選手と組むってなって、もともとの出会いは今回Xでちょっと判明したんですけど、12年前のカート時代の写真が出てきて、そこでたまたま一緒にレースに出ていたことがわかって、すごい懐かしいねみたいな話をしてたんです。全然その時は全く知らなかったっていうのが後で写真で発覚したっていう。 その後は鈴鹿サーキットレーシングスクールで一緒になって、そういう流れがあって、年齢も近いですし、体格もほぼ一緒でシートもぴったりで、コンビとしても本当に一年、木村選手と組めて、すごい経験も多い中で、いろいろ僕も勉強になりましたし、本当に良かった一年だったなって思います。思い出に残るのは本当に今日かなと思うんですけど、鈴鹿が一番悔しい思いが一番残ってます。木村選手がメディカルに行ったために一緒に表彰台に立てなかったのが本当に悔しくて一緒に泣いたんです。今日は嬉し泣きで一緒に泣けたかな。本当にすごい幸せだなと思います。チームも、応援してくれている人も、本当ここまで関わってくださった皆さんに本当に感謝しています」

木村偉織(TEAM MACH)

決勝記者会見: GT300クラスで優勝した木村偉織(TEAM MACH)

 「まずはこのチャンスをくれたチームに感謝したいなと思ってますし、支えてくれるスポンサーさんだったり、本当に日頃サポートしてくださる皆様に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。自分のスティントを振り返ると、後半を担当させてもらって、タイヤ無交換だったんで、どこまで行けるのかっていうところを常にタイヤと会話しながら、GT500やスーパーフォーミュラで生かしきてたタイヤマネジメントの経験を活かしました。本当に自分の経験をフルに活用して、勝てて良かったですし、MC86って1台しかいないクルマですけど、ヨコハマタイヤさんが一生懸命開発してくれて、本当に最後までペースが良い、本当にいいタイヤ作ってくれたんで感謝したいですし、本当みんなに感謝だなって思いながら、最後のラップまでアクセル踏んでましたね」

 「思い出っていっぱいありますけどね。塩津選手と体格も似てるし、性格も優しくて面白くてっていうところも似てるっていうところで。移動の車内でいつもなんか面白い話してたなっていうのが僕の中では思い出としては大きいんですけど、レースだとやっぱり鈴鹿で表彰台乗れなかったのが、悔しかったっていうところで。何よりも、ずっと玉中さんが勝ちたい、勝ちたいって言い続けてたんで、僕たちドライバーとしては、オーナーの期待に応えるためにここにいるので、今日22年越しの優勝ができたっていうところと、玉中オーナーって割とこう、サバサバしてるんですよ、九州男児って感じで。その玉中さんが、なんかちょっと目から汗が出てるっていう話を、塩津選手から聞いて、玉中さんを泣かせちゃったことが本当に嬉しいです。玉中さんの涙が出たっていうところが僕の思い出です」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ 決勝前に新型プレリュードのGT500仕様車のデモランが実施される

来シーズンからホンダがスーパーGTに投入するホンダ・HRC・プレリュードGTのデモランが行われた

 ホンダレーシング(HRC)は11月2日、スーパーGT最終戦が行われている栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎにおいて、ホンダプレリュードGT500クラスプロトタイプ車両のデモンストレーションランを行った。

 これは2026シーズンからの実戦参加を目的に開発が進められているもので、今年9月より販売が開始された6AA-BF1型がペースとなる。すでにスポーツランドSUGOで牧野任祐(STANLEY TEAM KUNIMITSU)のドライブによりシェイクダウンを済ませており、今回も牧野がステアリングを握ってコースを2周して観客へのお披露目を行った。

来シーズンからホンダがスーパーGTに投入するホンダ・HRC・プレリュードGTのデモランが行われた

来シーズンからホンダがスーパーGTに投入するホンダ・HRC・プレリュードGTのデモランが行われた

来シーズンからホンダがスーパーGTに投入するホンダ・HRC・プレリュードGTのデモランが行われた

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ決勝GT500クラス 1号車au TOM'S GR Supraが今季3勝目を挙げ、史上初の3連覇を達成!!

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

 2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmグランドファイナル」の決勝レースが11月2日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは予選2位からスタートした1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が今季3勝目を挙げ、チームと坪井翔は見事3連覇、山下健太は2連覇を達成した。

(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日18,000人/決勝日32,000人/大会総入場者数50,000人)

決勝に先立ち栃木県警によるパレードラップが行われた

 第8戦決勝は午後1時に栃木県警の白バイ5台、パトカー5台の先導でパレードラン開始。スタート時の気温は20℃、路面温度は22℃だ。

GT500クラスのスタートシーン

 ホールショットを奪ったのは石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)。坪井翔(au TOM'S GR Supra)がアウトから隙を窺うが、石浦はこれを押さえて2コーナーを立ち上がる。しかし坪井はすかさず3-4コーナーで38号車を捉えてトップに立った。

 後方では予選7位の山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1周目に順位を2つ上げて5番手に浮上。2周目には福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)を捉えて10番手と、チャンピオンの権利を残すチームが順位を上げてきている。

 トップの坪井は序盤なかなかリードを広げられず、6周目でようやく1秒343差を2番手につけられたが、7周目の90度コーナーでチャーリー・ファグ(D'station Vantage GT3)と片山義章(UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI)が絡むアクシデントが発生。両者グラベルに飛び出し、777号車はコースに復帰したが、6号車がグラベルに捕まったため8周目からフルコースイエロー(FCY)が宣言されたことで、1号車のリードが4.591秒に広がった。

 8周終わりでFCYは解除。9周目から追い越しが可能となると、1号車のリードは一旦2秒232まで縮まるが、坪井はそこから徐々にリードを広げ、15周目にはその差を5秒047とする。

 後方では14号車が14周目に大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)を捉えて8番手に浮上してきた。

 レースは規定周回の3分の1となる21周を終えたところから俄に慌ただしくなった。

 まずは22周目に12号車、38号車、3号車Niterra MOTUL Z、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8そして19号車WedsSport ADVAN GR Supraがピットイン。ここで38号車が12号車の前でピットアウトすることに成功するが、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)と平峰一貴(TRS IMPUL with SDG Z)は揃って最初の1コーナーを飛び出してしまう。

 なんとか順位をキープしてコースに復帰した2台であったが、大湯はその周の90度コーナーでも飛び出してしまい、大きくタイムロスをしてしまった。

 続いて23周目に1号車、23号車MOTUL AUTECH Z、14号車、16号車がピットイン。1号車は右フロントの交換に少し手間取った様子だったが、大きなタイムロスはなく山下健太がコースへ。

 続いて24周目に100号車、64号車がピットイン。ここで100号車はタイヤ無交換作戦を敢行、見事1号車に先行してコースに復帰してみせた。

 しかし山下はすぐに牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)に追いつき、29周目の3コーナー進入で大外からこれを抜き去って実質トップを奪い返す。続いて平峰も同じ周のヘアピンでアウトから100号車を抜いて実質2番手に浮上した。

 100号車はその後も33周目に千代勝正(MOTUL AUTECH Z)にも抜かれて4番手に後退する。

 GT500クラスは最後までコースに留まっていた笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)が37周目にピットインしたことで全車がドライバー交代を完了。この時点で1号車が再びトップへ返り咲いた。

 しかしそこからの道のりも非常に険しいものとなる。

 山下は平峰と千代の猛追を受け、彼らを押さえこみながらの走行をしいられたのだ。

 44周目の90度コーナーで1号車のインをつく平峰。しかしすかさず山下は立ち上がりで抜き返してトップを奪い返す。平峰は49周目に今度はアウトから1号車を抜きにかかるが、山下はこれも退けた。

 すると今度は千代がホームストレートで12号車に並びかける。懸命に押さえ込む平峰。

 その後も3台はテール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねながら互いにオーバーテイクのチャンスを窺っていたが、56周目の3コーナーで大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)に追突するアクシデントが発生。この影響でコース上にパーツが散乱したためこの日2回目のFCYが宣言される。

 FCYはすぐに解除になったが、この影響は1号車は2秒333のリードを得ることとなり、同時に12号車と23号車の間隔も1秒157まで広がってしまった。

 平峰はその後も1号車との間隔を詰めてきたが、山下は最後までリードを譲らず、最後は0秒254の僅差でチェッカーを受け、第4戦富士大会のレース1に続いて1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が今季3勝目を挙げた。

 そして2番手でチェッカーを受けた12号車はレース後の車検でスキッドブロックの厚みが不足しているとのことで失格の裁定が下されることに。

GT500クラス決勝2位はMOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)

GT500クラス決勝3位はSTANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)

 この結果、2位は23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)のものとなり、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が3位でCIVIC TYPE R-GT最後のレースを締め括った。

 これにより2025シーズンのドライバーズタイトルはトータル80.5ポイントを獲得した坪井翔/山下健太組のものとなった。坪井とTGR TEAM au TOM'Sはこれで史上初の3連覇を達成。坪井にとっては通算4回目のチャンピオンで、これはロニー・クインタレッリに並ぶ最多記録だ。山下も今回で2連覇。通算では3回目のタイトルとなった。

 スーパーGTの2025シーズンは今大会をもって全日程が終了。2026シーズンの開幕戦は4月10~12日に岡山国際サーキットで開催される予定だ。

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ決勝GT300クラス マッハ車検MC86が初優勝、ドライバーズタイトルはLEON AMGの蒲生尚弥・菅波冬悟が獲得

GT300クラス優勝はマッハ車検エアバスターMC86マッハ号(塩津佑介/木村偉織)

 2025オートバックスSUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」の決勝が、11月2日、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、マッハ車検エアバスターMC86マッハ号(塩津佑介/木村偉織)が初優勝を飾った。

 最終戦までもつれ込んだドライバーズタイトルは、6位でフィニッシュしたLEON PYRAMID AMGを駆る蒲生尚弥と菅波冬悟が獲得した。

GT300クラスのスタートシーン

 秋のモビリティリゾートもてぎは、やや肌寒いものの、過ごしやすい天候となった。午後1時、チャンピオンの決まる最終戦のスタートが切れらた。

 序盤は、予選から抜き出た速さを見せていた61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人)が逃げ、5号車マッハ車検 MC86(塩津)、52号車Green Brave GR Supra GT(野中誠太)、56号車リアライズGT-R(平手晃平)、4号車グッドスマイル初音ミクAMG(片岡龍也)、666号車seven×seven PORSCHE GT3R(藤波清斗)が追うという展開が続いた。

 15周目、快調に飛ばす61号車SUBARU BRZが、2位の52号車に対し7秒という大量リードを築き、56号車、5号車、4号車が2〜3秒間隔で続いた。ここまでは完全にSUBARUがレースの主導権を握っていた。

 この状況に変化が生じたのは、19周目から始まったピットイン。いの一番にピットに飛び込んだ5号車マッハ車検は、タイヤ無交換作戦を敢行。ステアリングは木村に託され、残る約40周を走り切る作戦だ。

 これを皮切りに、20周目に11位を走行していたポイントリーダーの65号車LEON AMG(菅波→蒲生)、21周目に6位の666号車seven×sevenポルシェ(藤波→キング)、23周目に3位の56号車リアライズGT-R(平手→JPオリベイラ)と5位の4号車グッドスマイルAMG(片岡→谷口)、26周目にトップの61号車SUBARU(井口→山内)、27周目に2位の52号車Green Brave(野中→吉田)と、次々にピットイン。

 レース後半にピットインをする作戦をとったチームもあったが、上位グループは前半でピットインを済ませた。

 レース折り返しとなる30周目。ピットインしていない車両はあったものの、実質のトップは5号車マッハ車検(木村)、3秒遅れて61号車SUBARU(山内)、さらに3秒遅れて52号車Green Brave(吉田)という順となった。

 ここから5号車の快走が始まる。マザーシャーシを使用する旧型とも言えるマシン、さらにタイヤ無交換という状況で、木村は、GT500にかわされながらも安定して1分50秒台のタイムを刻み、61号車SUBARU(山内)との差を、40周目4秒、45周目6秒、50周目には8秒と、確実に開いていった。

 終盤には、61号車SUBARU(山内)に追いついた52号車Green Brave(吉田)、666号車seven×sevenポルシェ(キング)、56号車リアライズGT-R(JPオリベイラ)が、4台による2位争いを繰り広げ、これもトップの5号車マッハ車検(木村)にとっては有利に働いた。

 最後までペースの落ちなかった5号車(木村)は、独走で59周を走りきって初優勝。チーム発足から22年、マザーシャーシを使い始めてから11年の悲願の勝利だった。

GT300クラス決勝2位はSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

GT300クラス決勝3位はseven × seven PORSCHE GT3R(ハリー・キング/藤波清斗)

 2位には61号車SUBARU、3位には、58周目に52号車を抜いた666号車seven×sevenポルシェが入った。

 最後まで攻め続けたリアライズGT-R(JPオリベイラ)は、3位と0.3秒差の4位。もし、3位に入っていれば、チームメイトの平手晃平がドライバーズチャンピオンになる計算だったが、僅かに届かなかった。

 今季チーム・マッハに加入した木村は、昨年末にスーパーフォーミュラのシートを失い、一時は、今シーズンのレース参戦が危ぶまれた。しかし、PCCJ(ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン)でチャンピオンを獲得、スーパーGTでも優勝するなど、与えられたチャンスを確実にものにし、ドライバーとしてのポテンシャルを証明してみせた。

GT300クラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ決勝結果

GT500クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/02) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT500 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireLapTimeBehindGap
11坪井 翔
山下 健太
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS631:51'05.545--
223千代 勝正
高星 明誠
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO
BS631:51'06.814 1.269 1.269
3100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS631:51'32.49026.94525.676
439関口 雄飛
サッシャ・フェネストラズ
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS631:51'32.91227.367 0.422
537笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS631:51'44.66139.11611.749
68野尻 智紀
松下 信治
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS631:51'55.68350.13811.022
738石浦 宏明
大湯 都史樹
KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS631:52'07.0661'01.52111.383
816大津 弘樹
佐藤 蓮
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS631:52'07.2791'01.734 0.213
93佐々木 大樹
三宅 淳詞
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO NDDP
BS631:52'11.5131'05.968 4.234
10*24松田 次生
名取 鉄平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z NISMO GT500
KONDO RACING
YH631:52'16.7651'11.220 5.252
1119国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH631:52'21.1531'15.608 4.388
1264伊沢 拓也
大草 りき
Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL631:52'25.1101'19.565 3.957
13*17塚越 広大
小出 峻
Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS631:52'32.8841'27.339 7.774
14*14大嶋 和也
福住 仁嶺
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS631:53'04.0821'58.53731.198
---- 以上規定周回数(70% - 44 Laps)完走 ----
-*12平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
TRS IMPUL with SDG Z
NISSAN Z NISMO GT500
TEAM IMPUL
BS-失格--
  • Fastest Lap: CarNo. 23 高星明誠(MOTUL AUTECH Z) 1'38.884 (3/63) 174.787 km/h
  • CarNo. 24(名取鉄平)は、SpR13.1.a(CarNo. 37への接触)により、タイムペナルティー5秒を科した。
  • CarNo. 14(大嶋和也)は、SpR13.1.a(CarNo. 16への接触)により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 17は、SpR28.13(チェッカー後のコース上停止)により、罰金10万円を科す。
  • CarNo. 12は、技術規則3.22.4A(スキッドブロック5mm以上)違反により、失格とした。

GT300クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/02) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT300 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireLapTimeBehindGap
15塩津 佑介
木村 偉織
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH591:52'23.835--
261井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL591:52'33.052 9.217 9.217
3666ハリー・キング
藤波 清斗
seven × seven PORSCHE GT3R
PORSCHE 911 GT3R
seven × seven Racing
YH591:52'33.545 9.710 0.493
456ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
平手 晃平
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH591:52'33.813 9.978 0.268
552吉田 広樹
野中 誠太
Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS591:52'35.91012.075 2.097
665蒲生 尚弥
菅波 冬悟
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS591:52'49.90126.06613.991
77ザック・オサリバン
小林 利徠斗
CARGUY FERRARI 296 GT3
Ferrari 296 GT3
CARGUY MKS RACING
YH591:52'57.13833.303 7.237
84谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH581:51'05.8081Lap 1Lap
92堤 優威
平良 響
HYPER WATER INGING GR86 GT
TOYOTA GR86
HYPER WATER Racing INGING
BS581:51'17.6501Lap 11.842
10*18小林 崇志
野村 勇斗
UPGARAGE AMG GT3
Mercedes AMG GT3
TEAM UPGARAGE
YH581:51'23.3951Lap 5.745
1187松浦 孝亮
坂口 夏月
METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH581:51'23.4861Lap 0.091
12777藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL581:51'32.2521Lap 8.766
1396新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL581:51'38.5051Lap 6.253
140小暮 卓史
元嶋 佑弥
VENTENY Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH581:52'06.7481Lap 28.243
15*62平木 湧也
平木 玲次
HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH581:52'12.1581Lap 5.410
1660吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa LC500 GT
TOYOTA LEXUS LC500
LM corsa
DL581:52'17.2611Lap 5.103
179冨林 勇佑
藤原 優汰
PACIFICアイドルマスターNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH581:52'21.0881Lap 3.827
1831オリバー・ラスムッセン
小山 美姫
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS581:52'30.7881Lap 9.700
19360荒川 麟
清水 啓伸
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH581:52'30.8701Lap 0.082
2026イゴール・オオムラ・フラガ
安田 裕信
ANEST IWATA RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing
YH581:52'42.4751Lap 11.605
2145ケイ・コッツォリーノ
篠原 拓朗
PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
DL581:52'45.3141Lap 2.839
2248井田 太陽
柴田 優作
脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH571:51'21.5392Laps1Lap
2330永井 宏明
織戸 学
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
MI571:51'52.5462Laps31.007
2411富田 竜一郎
大木 一輝
GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL571:52'30.5202Laps37.974
2520平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI571:52'47.8122Laps17.292
---- 以上規定周回数(70% - 41 Laps)完走 ----
-22和田 久
加納 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH2755'12.01832Laps30Laps
-*6片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
VELOREX
YH59'43.88554Laps22Laps
-25松井 孝允
佐藤 公哉
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH-d.n.s--
  • Fastest Lap: CarNo. 61 井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT) 1'48.018 (4/59) 160.007 km/h
  • CarNo. 6(片山義章)は、SpR13.1.a(CarNo. 777への接触)により、ドライビングスルーペナルティーを科したが、リタイアのため未消化。
  • CarNo. 6(片山義章)は、SpR付則4.4(FCY中のピットイン)により、ペナルティーストップ60秒を科したが、リタイアのため未消化。
  • CarNo. 18(野村勇斗)はSpR13.1.a(CarNo.11への接触)により、タイムペナルティー5秒を科した。
  • CarNo. 62(平木玲次)は、SpR13.1.a(CarNo. 31への接触)により、タイムペナルティー5秒を科した。

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

チャンピオンクラス2025年シリーズチャンピオンのコメント 鈴木斗輝哉「佐藤選手の前に出ることしか考えてなかった」

チャンピンクラスでチャンピオンを獲得した鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)

2025年チャンピオンクラスシリーズチャンピオン 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)

 「無線がよく聞こえなくて、ボードを見たらペナルティって書いてありました。何秒か知らなかったんですけど、10秒は取らねえだろうなみたいな。それでも前半からずっとプッシュしてたんで、その貯金経験がうまいこと、ランキングにつながって、最終的には良かったかなと」

 「第2大会の富士から鈴鹿にかけては本当にマシン的にもペース的にも苦しかったです。やっと運が良くて表彰台とかで、予選は基本的に10番手前後を彷徨うような速さしかなかったんで、正直焦ってたはいたんですけど、気温が下がるにつれて僕らのクルマは速くなるっていうのがあったんで、SUGO大会あたりから僕らのクルマにマッチしてきたかなっていう感じでした。もちろんクルマは進化してくれてるんですけども、気温の変化が非常に大きくて、周りとの差が少なくなっていったのかなという印象はあります」

 「(チャンピオンに対する意識はどんな感じだったか?)とりあえずもう佐藤選手の前でゴールするっていうのを、SUGO大会から続けてましたし、本当に苦しい場面でも6ポイントとか小さいポイントでもいいから毎戦積み重ねるっていうのを目標にしていました。もう何としてでも完走する、佐藤選手の前で必ず毎戦ゴールするっていう。それがあの苦しい状況から、SUGO大会から最終戦までを通して、まあずっとできてたな、本当に自分的には成長したなって思います」

 「(来期以降に向けては)非常にチャレンジングな1年になる気がします。まだ来年何に乗るか決まってないんですけれども、どのカテゴリーであっても自分のスタイルっていうのを貫いて、速さっていう部分を見せたいな、周りの人に見せたいです」

 「(今日のレースについて)スタートでトップのドライバーがちょっと出だし悪くて並んでる状態だったんですけど、昨日走ってない分タイヤが残ってるっていう面で、僕は正直スタートで仕掛けるしかなくて。そこで僕はスタートをうまく決めて、彼がミスしてくれたおかげでサイドバイサイドで並ぶことができたんです。2コーナー部分では横に並んでたんですけど、彼がスペースを残してくれなかったっていう面があって。ですが昨日の僕の状況から見ると、タイヤがいくら昨日走ってるからと言って、最初の1周目から2周目までは絶対ペースあるっていうのが分かってたんで、そのタイヤが冷えてる状況でいかに前に出れるかっていうので、3コーナーの立ち上がりでクロスライン取って、4コーナーは正直スペース厳しかったんですけど、ギリギリねじ込んで、ちょっと軽い接触があったんですけど、それでも前に出れたっていうことで。ちょっと激しすぎて、自分でもなんかちょっとよくあんまりよく覚えてないし、もう無の感情で走ってました。絶対こいつの前に出て、ゴールしなくちゃいけないっていう気持ちがもう入りすぎちゃって。アドレナリンが出ててもあんまり記憶が残ってないです。両方ともペナルティはもらったんですけども、本当にスタートの混雑は個人的には今までのレースで一番だったんじゃないかなと思ってます」

 「(佐藤選手を)絶対前に出て抜かなくちゃと思ってて、気持ちでは絶対負けてなかったですし、今日の日のためにたくさん準備してきたんで。それはもちろんチームの方々への恩返しもしたかったですし、本当一年間で苦しい戦いの中、こうやって逆転チャンピオンできてるのも間違いなく僕一人の力では絶対できなかったんで、本当にTGRの方々の関係者の方々に感謝してるんですね。(昨夜は)不安の部分が大きくて、スタートでストールしないかとか、両方とも接触して、リタイヤで終わっちゃったりしないかなっていう、そういう余計な考えがすごい多くて、あまり眠れない夜でしたね。FIA-F4でチャンピオンを取るっていうのを基本に、2年目は戦ってきました。僕がトヨタのドライバーとして今後走っていく中で、どのクラスでもチャンピオンを取るっていうのは非常に難しいことですし、それを背負って2年目残してもらえたんで、片岡さんとかの気持ちを背負って走ってたんで、もう本当にその恩返しの気持ちでレースしてましたし、何よりも自分が来年もっとあの幅広い活躍ができるようにっていう意味でもチャンピオンになりたかったんで、それ成し遂げることができて、今はもう信じられないなっていう感じですね」

 「専有走行の時点では本当に絶望的な状況で、もう12番とか良くても8番ぐらいで、今週末はもう終わったなみたいな感じがありました。メンタル的にもかなり来てたんですけど、予選のコンディションがああいうダンプコンディションになってっていうので、自分の強みを生かしました。圧倒的に彼の方が優位でしたし、今日のレースも彼が勝つ確率っていうのはものすごい高かったと思います。ポールスタートでタイヤが残ってる分、1周目さえ守ってしまえば、あとはもう勝てるっていう、そういうすごいシンプルなレースだったんで。ただ、その状況に自分が持ち込めたっていうのも、今までの自分の成績の積み重ねがあってのことなんで、そういう部分も含めてなんかいろいろドラマチックな週末だったのかなと思ってます」

 「チャンピオンをとっている歴代ドライバーはで今もプロドライバーで、GT500のドライバーだってF1ドライバーだっているんですよね。自分も海外を目標というか視野に入れてるんですけども、とりあえずは日本で活躍して、みんなに名前を知ってもらえるドライバーになりたいなっていうのが目標です。今後もいい成績を積み重ねて、シリーズランキング、シリーズチャンピオンに名前が残るようなドライバーになりたいなっていうふうに思ってます」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第14戦もてぎ決勝 優勝は白崎稜、タイトルは大逆転で鈴木斗輝哉に! INDPクラスはKENTAROが勝利するも、タイトルは今田信宏が獲得!

チャンピオンクラスでチャンピオンを獲得した鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)

インディペンデントクラスでチャンピンを獲得した今田信宏(B-MAX RACING TEAM)

 11月2日、2025FIA-F4選手権シリーズの第14戦(最終戦)が、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、チャンピオンクラスは白崎稜(Kageyama YBS Verve MCS4)が、インディペンデントクラスは、KENTARO(Baum Beauty Clinic)が制した。

 最終戦までもつれ、5.5ポイント差で迎えたチャンピオンクラスのタイトル争いは、今シーズンをリードし続けた佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4)と鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)の意地がぶつかり合う展開となったが、大逆転で鈴木が獲得した。

 同様に7.5ポイント差で迎えたインディペンデントクラスのタイトルは、今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が、KENTARO(Baum Beauty Clinic)を僅か0.5ポイント差で下して、初のFIA-F4タイトルを手にした。

 この結果、両クラスとも最終大会で逆転によりタイトルが決まるという、劇的な幕切れとなった。

決勝がスタートした

■チャンピオンクラス

 タイトルを争う二人がフロントローに並ぶという絵に描いたようなシチュエーションとなったが、オープニングラップはさらに劇的な展開が待っていた。

 ポールポジションの佐藤はやや出遅れ、鈴木が前に出るが、2コーナーでインに入った佐藤が鈴木を押し出す形で前に出る。二人の先陣争いはこれでは終わらず、続く3〜4コーナーでは、今度は鈴木がインから佐藤を押し出し、佐藤はたまらずコースオフして順位を大きく落としてしまった。

 この接触で、ややスピードの鈍った鈴木は、続く5コーナーで白崎に先行を許してしまい、2位へ後退。しかし、佐藤の脱落でタイトル争いでは俄然有利な状況になった。

 レースは、コースオフした車両の処理で、2周から4周目までセーフティカーランとなるが、5周目のリスタート後は、白崎、鈴木、梅垣清(TGR-DC RS F4)、三浦柚貴(TGR-DC RS F4)、洞地遼⼤(PONOS RACING MCS-24)、迫隆眞(PONOS RACING MCS4-24)の順で進んだ。

 折り返しを迎えた7周目に、1周目の押し出し行為に対し、佐藤と鈴木に両成敗となるプラス5秒のペナルティが課された。

 上位陣は、その後も順位に変動はなく、白崎が13周を走りきって、今シーズン3勝目のチェッカーを受けた。2位フィニッシュの鈴木はプラス5秒ペナルティを加えて4位。12ポイントを加算し、逆転でチャンピオンに輝いた。

 一方、25位まで落ちた佐藤は、鬼神の追い上げで順位を挽回し、13位でゴールしたものの、ペナルティで最終結果は14位。昨日のリタイアに続き、2レース続けてノーポイントという、佐藤とチームにとっては悪夢のような週末になってしまった。

レースは途中セーフティーカーが導入された

チャンピオンクラス優勝は白崎稜(Kageyama YBS Verve MCS4)

チャンピオンクラス決勝2位は梅垣清(TGR-DC RS F4)

チャンピオンクラス決勝3位は三浦柚貴(TGR-DC RS F4)

チャンピオンクラス決勝で4位に入りチャンピオンを獲得した鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)

チャンピオンクラストップでゴールする白崎稜(Kageyama YBS Verve MCS4)

チャンピオンクラスの表彰式

■インディペンデントクラス

 クラスポールのKEN ALEX(BUZZ RACING)がエンジンストール、2番グリッドの清水康弘(ART TASTE F4)もミスで遅れ、今田がトップでオープニングラップを終える。

 5周目にSCランからリスタートすると、逆転チャンピオンに向けて勝つしかないKENTAROが意地を見せ、5周目に清水を、7周目に今田をかわしてトップに躍り出る。2位に下がった今田だが、この順位のままでもタイトル獲得はできるため、無理にKENTAROを抑えることはせず、以降は確実に2位をキープすることに徹した。

 11周目、3位清水がチャンピオンクラスの車両と絡む間に、追い上げてきたDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が3位に浮上。その際、両者が接触し、清水はフロントウィングを失い、ペースダウン。徐々に順位を落とすことになる。

 レースは、KENTAROが制し今季6勝目。今田、DRAGONの順でチェッカーを受けた。

 KENTAROは、14戦中6勝と最も多い勝ち星をあげたが、3勝ながらコンスタントにポイントを稼いだ今田に僅か0.5ポイント及ばなかった。

 初めてFIA-F4のチャンピオンとなった今田は、これで、フォーミュラ・リージョナル、SFライツ、FIA-F4と、フォーミュラ3クラスの制覇を成し遂げた。

インディペンデントクラス優勝はKENTARO(Baum Beauty Clinic)

インディペンデントクラス決勝2位は今田信宏(JMS RACING with B-MAX)

インディペンデントクラス決勝3位はDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)

インディペンデントクラスの表彰式

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第14戦もてぎ決勝上位3人のコメント 白崎稜「必ずインシデントはあると思っていた」

第14戦優勝 白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)

チャンピオンクラスで優勝した白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)

 「必ずインシデントはあると思っていたので、間隙を縫って前に出るということをずっと集中して見てました。それが案の定あったので、5コーナーでブレーキング勝負で前に出れたので良かったですね。昨日は5コーナーですごい悪い状態で飛び込んだので、あれをしないようになんとかかぶせて頑張りました」

 「すごい調子は良かったですね。やっぱり速さはありました。(鈴木斗輝哉選手は意識しなかった?)速いとこがどこかは見たいんで、後ろはチラチラ見ながらです。まあでもそんなに心配することはなかったです。(ペナルティの件は)ストレートでTペナルティー29って出てたし、無線も入ってましたから、そこは知ってました 」

 「チャンピオン目指してやってきたので、正直悔しいは悔しいので、そう考えると言葉詰まりますね。でも、去年に比べたらランキング3位で終えることができて、去年お世話になった高木さんのところのBJレーシングのおかげでマイルは稼げましたし、それが今年に活かせたような感じになっています。HYDRANGEA kageyama Racingのチームの皆さんにも感謝して、スポンサーの皆さんにもありがとうございます 」

 「ちろんステップアップできるのであれば。SFライツ以上、フォーミュラリージョナル以上は出たいなというのは考えてます。ただ、今後の活動次第ですね。まだ決まっていません。これからの身の振り方次第で決まると思うので、頑張ります」

第14戦決勝2位 梅垣清(TGR-DC Racing School)

チャンピオンクラスで決勝2位の梅垣清(TGR-DC Racing School)

 「(2位だということは)SC後くらいに知りました。それまでは3位走ってて、ペースは練習の段階からあったので、構抜くつもりではいたんですけど、昨日のレースでタイヤだいぶ使っちゃって、今日も後半はきつかったです。(後ろの三浦選手は)全然気にしてない。前だけ見てました。フロントが特にきつかったんで、アンダーが強い方向に来ちゃってて、しょうがないかなっていう。諦めてはないですけど、タイヤもきついし、もう今あるベストを尽くすしか。昨日も追い上げてやってたんで、タイヤもかなり使ってますし、最後とかもだいぶプッシュはしてたんで、かなりきつかったです」

 「ランキング的にもあんまりよくなかったですし、優勝できなかったし、ちょっと悔しい1年だったなって思うし、苦しかったなっていうのはあります。ただ自分の中で課題や目標を設定して、まあ、それに向かってやることもできたし、ものすごいいい経験になりましたし、今後のレース人生に生かしていきたいなと思っています」

 「マカオとフォーミュラリージョナルで、しっかり結果を残すことを前提として、今年学んだことを来季以降に活かしたいです。まだ来年が決まってないですし、わからないんですけど、もし来年やることであれば、去年、今年で得たフォーミュラーでの経験をしっかり活かして頑張りたいと思います」

第14戦決勝3位 三浦柚貴(TGR-DC Racing School)

チャンピオンクラス決勝3位の三浦柚貴(TGR-DC Racing School)

 「表彰台ってことはピットに入ってきてわかってたんです。レース中はずっと4位やと思ってて、本当に直前までは信じ込めなかったんですけど、3位ってことがわかって、本当に今まで苦しくて、いっぱい練習したけど、悔しい思いばっかりしたけど、最後の最後でちょっと芽が出たっていう部分を見せれたので、そこに関しては本当に嬉しいって言葉だけじゃ表現できないですけど、本当に嬉しいです」

 「前(梅垣選手)、後ろ(洞地選手)とも本当に自分の苦手なドライバーで、プレッシャーを感じていました。僕は本当にプレッシャーに弱いドライバーなんで、それでも一つでも前に行きたいっていう思いで、今回のレースができました。昨日はずっと課題が多い中のレースで、少しでも向上できたっていうところは良かったなと思います」

 「一応スーパーFJはやってたんですが、カートは全く経験してなくて、シミュレーターからレースを始めました。そういった部分でレースの弱さっていう部分が周りとは出てたんですけど、そこの穴埋めするためにもっともっとこれからも経験積んでレース強くなっていこうと思います。でも自分を信じて一年頑張ってきた甲斐がありました。来年何に出られるかわからないですが、とりあえず初戦から自分の強さっていう部分を全ドライバーにアピールして、前後に譲らないような強いドライバーになって、あとはまあ誰にも負けないような速いペースで走れるドライバーになります」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第14戦もてぎ決勝結果

Championクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/02) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 14 Champion class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
116白崎 稜Kageyama YBS Verve MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
1327'56.998--
228梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1327'58.914 1.916 1.916
338三浦 柚貴TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1328'02.402 5.404 3.488
4*29鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1328'03.307 6.309 0.905
545洞地 遼⼤PONOS RACING MCS-24
PONOS RACING
1328'03.665 6.667 0.358
651百瀬 翔HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
1328'05.365 8.367 1.700
750新原 光太郎HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
1328'05.841 8.843 0.476
835鈴木 恵武TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1328'07.36210.364 1.521
98落合 蓮音TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
1328'08.37811.380 1.016
1034田中 風輝Drago CORSE
Drago CORSE
1328'08.77011.772 0.392
11*54迫 隆眞PONOS RACING MCS4-24
PONOS RACING
1328'09.57912.581 0.809
1243森山 冬星JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1328'10.39313.395 0.814
1333鈴木 悠太Drago CORSE
Drago CORSE
1328'14.09017.092 3.697
14*17佐藤 樹KageyamaチームスタイルMCS4
HYDRANGEA Kageyama Racing
1328'15.64418.646 1.554
1562中井 陽斗HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1328'15.95618.958 0.312
1653酒井 翔太TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
1328'16.50819.510 0.552
1797三浦 愛Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1328'17.02420.026 0.516
1860熊谷 憲太OTG DL F4 CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
1328'17.54720.549 0.523
1937武藤 雅奈TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1328'19.55922.561 2.012
2052岩崎 有矢斗B-MAX RACING F4
B-MAX RACING TEAM
1328'20.94823.950 1.389
2163岸 風児HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1328'22.21525.217 1.267
2246有村 将真アポロ電⼯フジタ薬局Bellona
フジタ薬局レーシング
1328'23.20126.203 0.986
2380翁長 実希OTG Motor Sports MCS4
OTG MOTOR SPORTS
1328'23.52526.527 0.324
2487下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1328'24.81627.818 1.291
253山本 聖渚TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1328'27.19630.198 2.380
26*36菊池 貴博TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1328'44.44247.44417.246
---- 以上規定周回数(90% - 11 Laps)完走 ----
-14村田 将輝湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
818'27.0115Laps5Laps
-19松井 啓人ATEAM Buzz Racing
AKILAND RACING
12'10.51612Laps7Laps
-15中里 龍昇Kageyama AMEROID MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
0-13Laps1Lap

Independentクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/02) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 14 Independent class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
155KENTAROBaum Beauty Clinic
FIELD MOTORSPORTS
1328'31.222--
244今田 信宏JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1328'33.469 2.247 2.247
330DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
1328'34.202 2.980 0.733
461坂井 ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1328'35.652 4.430 1.450
540⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
1328'36.040 4.818 0.388
664清水 剛HELM MS Ginza Astra F4
HELM MOTORSPORTS
1328'40.301 9.079 4.261
76ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
1328'40.405 9.183 0.104
84佐々木 祐一仙台DayDream & Dr Dry
DAYDREAM RACING
1328'42.73711.515 2.332
988清水 康弘ART TASTE F4
B-MAX RACING TEAM
1328'43.86612.644 1.129
1010中島 功Rn.SHINSEI.MCS4
Rn-sports
1328'44.41513.193 0.549
1171大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
1328'49.87718.655 5.462
1274小嶋 健太郎Rn-sports ELPA朝日電器
Rn-sports
1328'51.12519.903 1.248
135小谷 素弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1328'55.44924.227 4.324
14*96齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
1329'24.02852.80628.579
1511植田 正幸Rn-sports MCS4
Rn-sports
1228'51.2401Lap 1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 11 Laps)完走 ----
-98IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
0-13Laps12Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 17 佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4) 1'57.824 (12/13) 146.690 km/h
  • CarNo. 29は、FIA-F4シリーズ規則第15条1.1(CarNo. 17への接触)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 54は、FIA-F4シリーズ規則第15条1.2(CarNo. 50を押し出し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 17は、FIA-F4シリーズ規則第15条1.1(CarNo. 29への接触)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 36は、FIA-F4シリーズ規則第15条1.1(CarNo. 60への接触)により、競技結果に対して10秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 96は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.10.11(SC中の走路外走行)により、競技結果に対して40秒加算のペナルティーを科した。

SUPER GT

第8戦もてぎポールポジション記者会見 石浦宏明「大湯の力に本当に助けられた」

GT500クラス 38号車KeePer CERUMO GR Supra(TGR TEAM KeePer CERUMO)

石浦宏明(TGR TEAM KeePer CERUMO)

予選記者会見: GT500クラスでポールポジションを獲得した石浦宏明(TGR TEAM KeePer CERUMO)

 「今回はチャンピオンシップも争っているので、ポール・トゥ・ウィンをもちろん目標にしてここまで来たんですけど、本当にこんなことがあるんだなっていうぐらい、ここにいることが不思議で。大湯の力に本当に助けられて、すごいミラクルが起きている気がするので、すごい嬉しいなというふうに思っています。来る前からですね、僕のラストレースのために、みんなで頑張ろうって、チーム内でも声かけて、みんなを引っ張ってやってきてくれて、今日も走り出しからクルマをすごい仕上げてくれて。自分が乗ってる時からそんなに触ってないんですけど、本当に予選でも気持ちよく走れたし、自分が予選走ってる時のフィーリングからしても、大湯ならこのままのセットで触らずにいけるなっていう感覚がありました。そういうクルマを大湯だけじゃなく、チームみんなが用意してくれたので、本当にありがたいお膳立てをしていただいて、明日、緊張感がめっちゃ高まったなっていう。最後までなんか追い込まれ感を感じながら走りましたね。この記者会見に、あの昔からの仲良しのメンバーがみんないてくれて、あの楽しくこの場に来れたのもすごい嬉しいです。応援に本当に感謝しています」

 「このもてぎで先頭からスタートできるっていうのは本当に価値あることです。ここまで順調に来たんで、もちろんそれを結果に繋げられるのが一番いいなと思ってます。チャンピオンシップに関しては、まあ、敵がいることなんで。終わってみないとわかんないですけど、僕にとってはラストイヤーで2勝できたら、本当にそんな最高なことはないなと思うので、それを目指したいと思います」

 「個人的には今回最後ということで家族が来てくれてて。子供たちも見て覚えててくれる年にもうなっているので、そういう子供たちの前で、かっこいい姿を最後見せて終わりたいなと。500降りるって言ったら、子供たちの中で泣いちゃった子もいて、僕ももうちょっといいところを見せてあげたかったなって思ってたのが正直なところでした。まずは今日こうして活躍しているところを見てもらえたし、この先ずっと記憶に残るようなレースになれば一番いいなと思ってますし、最後終わった時にファンの方も本当にいいレースだったなって思ってもらえるような、そういう走りを明日もしたいなと思います。」

大湯都史樹(TGR TEAM KeePer CERUMO)

予選記者会見: GT500クラスでポールポジションを獲得した大湯都史樹(TGR TEAM KeePer CERUMO)

 「石浦さんのラストレースっていうこともありますし、なおかつチームとしてもチャンピオン争いに絡めるところまで、成長してきているので、なんとしてでも最後の最後まで望みをつなげた状態で、石浦選手にバトンを渡して走ってもらいたいっていう気持ちもありました。だから何が何でもまずポールっていうところを、すごい意識して、このレースウィークに臨んでました。チームとしても、すごく士気が高まっている中で、集中力切らさず、クルマを走らせています。トラブルとかも、なかったわけじゃないんですけど、それも柔軟にね、あの、対応してくれてるんで。それがあってこそのポールだなと噛み締めています」

 「最終戦のもてぎのレースはポールポジションからのスタートの価値がかなり高いので、だからこそ取りたかったボールを取れた以上、僕らとしてはそれを活かして今シーズン2勝目っていうところを狙いたいです。チャンピオン取れるかどうかっていうのは、もちろんレースの流れもありますので、(石浦選手に)ラストランとして本当にいいレースを飾って終わってもらえたらいいかなというふうに思ってます。はい、頑張ります。」

GT300クラス 61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(R&D SPORT)

井口卓人(R&D SPORT)

予選記者会見: GT300クラスでポールポジションを獲得した井口卓人(R&D SPORT)

 「すごく練習走行から調子よかったですし、その流れが予選でも続いてくれて本当に良かったです。ドライバー2人とも、今すごくセンサーが研ぎ澄まされてます。音だったり、耳もすごく良くなってて、エンジンが壊れないかずっとドキドキしながら走ってるんですけど、今日はなんとか予選中持ってくれました。本当オートポリスから気持ちの浮き沈みが大きいですけど、今回こういう形で山内選手は記録も更新できましたし、EJ20(エンジン)ラストランでポールポジションということで華を添えられてよかったなと思います。明日もこの流れでいきたいですし、石浦さんもラストランということで、EJ20もラストランということで、ラストランチームがここに集結して、明日は面白いレースできれば嬉しいです。(ラストランの方、まだいらっしゃいますけど)一番仲いいんで(笑)」

 「チーム自身もこのEJ20を十数年使ってきている中で、本当にすごい頑張ってくれたと思っていますし、最後まで僕たちドライバーはアクセルを踏み抜きたいと思っています。ファンの皆さんにEJ20のこのエンジンサウンドを堪能していただけるように精一杯頑張りたいと思います」

山内英輝(R&D SPORT)

予選記者会見: GT300クラスでポールポジションを獲得した山内英輝(R&D SPORT)

 「いま井口選手が言われた通り、本当、EJが最後の予選でこうやってポールポーション取れたのはすごく嬉しく思います。あと個人的に、多分1週間以内に妻が出産になるので、そのタイミングでこうやって取れたこともすごく僕にとっては嬉しいなと思います。また明日、どういうレースになるかわかんないんですけど、EJのエンジンいーじぇーって言えるように頑張りたいなと思います」

 「今日は練習から本当にクルマもダンロップタイヤもすごくいいパフォーマンスで走れてますので、この流れでEJのラストランを素晴らしい結果で終われるように頑張りたいなと思います」

予選フォトセッション: 両クラスのポールシッター

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ公式予選GT500クラス 38号車KeePer CERUMO GR SupraがPP獲得で逆転王座に一歩前進 

GT500クラスポールポジションはKeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)

 2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmレースグランドファイナル」の公式予選が11月1日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは今大会をもってGT500クラスから退くことを表明している石浦浩明の乗る38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が見事ポールポジションを獲得した。

(天候:晴れ コース:ドライ)

予選Q1 ポイントリーダーの山下健太がトップタイム!

 GT500クラスのQ1は午後2時33分にコースオープン。いつもなら路面コンディションの向上を待ってほとんどのチームがガレージに留まるところだが、今回は低い路面温度への対応か、序盤からコースに出てスローペースのウォームアップ走行を2周から3周行って、残り2分あたりからアタックが始まるという展開に。

 まずは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が1分36秒517でトップ。大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分36秒546、ベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)が1分36秒655でこれに続く。

 これを高星明誠(MOTUL AUTECH Z)が1分36秒507で上回ると、名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)も1分36秒487、山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)は1分36秒377と次々にトップが入れ替わる。

 この時点でチェッカーが提示され、各車最後のアタックに。

 ここで2周連続でアタックを行っていた高星が1分36秒210までタイムを縮めるが、山下健太(au TOM'S GR Supra)はウォームアップ3周から一発アタックで1分35秒675を叩き出してトップでQ1突破を果たす。

 さらに38号車の石浦も1分36秒022でこれに続くが、最後の最後に名取が2本目のアタックで1分35秒895までタイムを縮めて2番手に割って入った。

 この結果トップは1号車、2位は24号車、3位は38号車となり、石浦は最後の予選で見事Q2進出を果たす。

 また石浦と同様に今大会がラストレースとなる松田次生もQ2アタックのチャンスを得ることとなった。

予選Q2 大湯都史樹圧巻のアタックでPP獲得!!

 Q2も当初の予定通り午後3時11分にコースオープン。ここでも各車揃って最初から次々にコースに飛び出していき、残り3分を切ったあたりで本格的なアタック合戦が始まった。

 まずは千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が1分37秒303。続いてこれがラストアタックとなる伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分37秒252。松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)は1分36秒796で、このセッションで最初の1分36秒台を記録。

 その直後、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)がウォームアップ2周から1分35秒796といきなりの1分35秒台のタイムを叩き出すと、次の周には1分35秒768までタイムを縮めてみせた。

 千代も2周目に1分36秒069までタイムを削ってきたが、最後の最後に坪井翔(au TOM'S GR Supra)が1分35秒943と大湯に次ぐタイムを叩き出した。

 この結果、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がポールポジションを獲得。1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が予選2位となり、スープラ勢がフロントローを独占。

 3位には23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が入った。

 この結果、石浦/大湯組はドライバーズポイント1を追加してトータル52とし、前回優勝の山本/牧野組に並ぶランキング3位に浮上した。リーダーの坪井/山下組(60.5ポイント)とは8.5ポイント差となった。

 一方、ランキング2位の大嶋/福住組(54.5ポイント)はQ1落ちを喫して13番手と苦しい位置からのスタートを余儀なくされることに。

 このほか関口/フェネストラズ組(44ポイント)、笹原/アレジ組(43.5ポイント)までの6台にチャンピオン獲得の可能性が残っている。

 果たして栄冠を手にするのはどのチームか。第8戦決勝は2日の午後1時より63周で行われる。

GT500クラス予選2位はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

GT500クラス予選3位はMOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦もてぎ決勝 新原光太郎がポールtoウィンで今季2勝目、INDPクラスは清水康弘が初優勝を飾る

チャンピオンクラス優勝は新原光太郎(HFDP with B-Max Racing)

インディペンデントクラス優勝は清水康弘(ART TASTE F4)

 11月1日、2025FIA-F4選手権シリーズの第13戦が、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、チャンピオンクラスは、新原光太郎(HFDP with B-Max Racing)がポールポジションから逃げ切って今季2勝目を飾った。

 インディペンデントクラスは、前大会でFIA-F4にデビューした清水康弘(ART TASTE F4)が3レース目にして優勝を飾った。

 注目のタイトル争いは、チャンピオンクラスは、ランキングトップの佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4)が電気系トラブルでリタイア。ランキング2位の鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)が2位に入ったことで、23.5ポイントあった両者の差が、一気に5.5ポイントとなり、勝負は最終戦に持ち込まれることになった。

 インディペンデントクラスは、ランキングトップのKENTARO(Baum Beauty Clinic)が5位、今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が2位となったことで、今田が逆転。7.5ポイントのリードを築いて、明日の最終戦を迎えることになった。

全車グリッドに着いてスタートを待つ

■チャンピオンクラス

 全車がグリッドについたところで、スタートシグナルのトラブルがあり、再度フォーメーションラップから仕切り直しとなったため、12周レースとして行われた。

 ポールシッターの新原が好スタート。2位鈴木との差を広げながらオープニングラップを終えるが、2周目に後方でコースオフした車両があり、セーフティカー(SC)が導入され、リードは一旦リセットされた。

 5周目に入るところで先導していたSCがコースを外れ、リスタート。ここでも新原は上手くスタートを決め、鈴木に1.1秒のギャップを築いて5周目を終える。3位は6番グリッドからポジションを上げた洞地遼⼤(PONOS RACING MCS-24)、以下、4位三浦柚貴(TGR-DC RS F4)、5位梅垣清(TGR-DC RS F4)、6位迫隆眞(PONOS RACING MCS4-24)と続く。

 7周目、5位梅垣が、前を行く三浦を捕らえて4位に浮上。以降、上位陣での順位変動は起こらず。新原が、毎周ファステストラップを更新する走りで、徐々に独走状態に持ち込み、最後は4秒近い差をつけてチェッカーを受けた。

 新原は、第7戦鈴鹿大会に続く、今季2勝目。鈴鹿ではSC先導でのゴールだったため、初めてガッツポーズでチェッカーを受けることができた、と喜んだ。

チャンピオンクラスのトップでゴールする新原光太郎(HFDP with B-Max Racing)

チャンピオンクラス決勝2位は鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)

チャンピオンクラス決勝3位は洞地遼⼤(PONOS RACING MCS-24)

チャンピオンクラスの表彰式

■インディペンデントクラス

 クラスポールスタートのKEN ALEX(BUZZ RACING)がオープニングラップで遅れ、清水、今田、SAKAI WILLIAM(HELM MOTORSPORTS F4)、DRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)、KENTARO(Baum Beauty Clinic)、ALEXの順で1周目を終える。

 SCランを終えても上位陣の順位は変わらなかったが、トップ清水のペースが速く、折り返しの6周目には、今田に対し1.4秒のギャップを築いた。今田もタイトルがかかっており無理に追うことはせず、両者の差は、レース後半に入るとさらに開いていった。

 このレースがFIA-F4での3レース目となる清水だが、堂々たる走りで独走に持ち込み、そのままチェッカーを受けた。

 2位以下は僅差の戦いになったが、順位は変わらず、今田、SAKAI、DRAGONの順でフィニッシュ。しかし、DRAGONは複数回他車を押し出したとして、ペナルティが課され降格となった。

インディペンデントクラスのトップでゴールする清水康弘(ART TASTE F4)

インディペンデントクラス決勝2位は今田信宏(JMS RACING with B-MAX)

インディペンデントクラス決勝3位は坂井ウィリアム(HELM MOTORSPORTS F4)

インディペンデントクラスの表彰式

 第14戦決勝は、明日の午前8時25分から、13周(または30分間)で行われる。

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦もてぎ決勝上位3人のコメント 新原光太郎「もっと勝ちたかったなと思うシーズンだった」

第13戦優勝 新原光太郎(HFDP with B-max Racing Team)

 「やっぱりもっと勝ちたかったなとは思うシーズンであったんですけど、最終戦で勝つことができてよかったです」

 「SCが入ったのは残念だったなって思ったんですけど、スタート決められたことが結構自分の中で満足だったんで。スタンディングスタートに苦手意識はないですね。得意だなって思ってやってる方がスタートミスしないんです。そこからは少々ミスしたりもしたんですけど、そんな大きなミスにはつなげずに12周走り切れたので、集中力も見せられたかなと思います。で、最後フルプッシュしてファステスト取りに行ったって感じで」

 「問題は明日です。僕は予選でちょっと組み立て方をミスって、クルマのポテンシャル自体ではダブルポール取れそうだったのに、セカンドベストがちょっと下に沈んでしまったんで、スタートとバトルでできるだけ取り返せたらなと思います。もてぎがそんなに抜きやすいコースではないんで、だいぶペースがないと厳しいんで。スタートで前に上がって、バトルでちょい抜いてみたいなのが理想ですね。追い上げることもできるんだぞっていうことを見せて終わりたいです。ここまでの2勝はいずれもポール・トゥ・ウィンなので、そこはまだ課題なんで頑張ります」

第13戦決勝2位 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)

 「スタートの出だしは良かったです。白崎君がちょっとミートをミスったのか、出だしはそんな良くなかったので、1コーナーか2コーナーでクロスして抜かそうと思ったんですけど、自分が体制崩してしまって、その1、2コーナーをミスったので、逆に三浦選手に後ろから結構迫られてたんですけど、3、4コーナーはポジションを守ることに専念しました。5コーナーで白崎君に追いついたんですが、彼が全く警戒していなかったので、インを差しました」

 「(SC明けのリスタートについて)初動がそんなに良くなかったかなと思います。まあでも、新原選手は結構速かったので。それ以外の選手については後ろとも差が広がってましたし、悪くなかったかなと。新原選手には追いつけなかったし、もてぎ自体がそもそも抜けないですよね。スタートの最初の混雑の中で、どれだけ前に出れるかっていうだけで、それ以外そんなにレース中に抜くっていうのは難しいので」

 「明日はね、佐藤選手のタイヤが残ってるんで、有利な状況だなと思ってるんですけど、スタートでちゃんとチャンスがあると思うんで、そこできっちり抜かして、いいレースができればいいかなと思います」

第13戦決勝3位 洞地遼⼤(PONOS RACING)

 「梅垣君のペースが結構速くて、きつかったんですけど、ミスだけはしないように走って。最後まで守り切れてよかったです」

 「次のレースは11位からの追い上げなんですけど、最終戦なんで、できる限りのことして、いい結果で終われるように頑張りたいです」

Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第8戦もてぎ公式予選GT300クラス 驚速SUBARU BRZが今季2度目のポールポジションを獲得

GT300クラスポールポジションはSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

 2025オートバックスSUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」の公式予選が、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、GT300クラスは、SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が、第5戦鈴鹿大会に続いてポールポジションを獲得。CARGUYフェラーリの連続ポールを阻止した。

 予選で、SUBARU BRZが躍動した。今シーズン、予選では上位につけながらも、なかなか結果が残らないレースが続いていたが、その鬱憤を晴らすチャンスがノーウェイトとなった最終大会で巡ってきた。公開練習、予選Q1でもトップタイムを奪い、予選までは順調に進んでいる。あとは決勝で結果を残すだけだ。

 2位は、マザーシャーシを使用し、今や旧型とも言えるマッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/木村偉織)。Q2の木村のアタックでフロントローを得た。

 なお、前回、前々回と予選で速さを示し、連続ポールを獲得してきたCARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)は、10位に沈んだ。

■予選Q1

 A、Bグループに分けられたGT300クラスの予選は、各グループ上位9台までがQ2に進出。

 Aグループでは61号車SUBARU BRZ(井口卓人)が2位を0.8秒近く引き離す1分46秒048でトップ。前大会で優勝を飾った666号車seven × seven PORSCHE GT3R(藤波清斗)、4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝)が続いた。

 ランキング2位の56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(平手晃平)は9位でQ1を通過した。

 Bグループでは、前回の大クラッシュから復活を遂げた11号車GAINER TANAX Z(富田竜一郎)が1分46秒417のトップタイムをマーク。2位、0号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史)、3位、96号車K-tunes RC F GT3(高木真一)と続き、7位にポイントリーダーの65号車LEON PYRAMID AMG(菅波冬悟)がつけ、ランキング上位陣は順当にQ2に駒を進めた。

 5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介)は、最後に9位に滑り込み、ギリギリでQ1を突破した。

■予選Q2

 Q2では、最初に1分46秒台に入れた18号車UPGARAGE AMG GT3(野村勇斗)がマークした1分46秒411をターゲットに、各車が次々にアタック。

 4号車グッドスマイルAMG(片岡龍也)1分46秒466、0号車VENTENYランボルギーニ (元嶋佑弥)1分46秒600と、46秒台半ばのタイムが続くなか、61号車SUBARU BRZ(山内英輝)が他を圧倒する1分45秒192と驚速タイムを叩き出す。

 さすがに、このタイムに迫る者は出なかったが、最後に僅差の2位争いに終止符を打ったのは、5号車マッハ車検 MC86 (木村偉織)。渾身のアタックで、1分46秒341、1分46秒263と、削り取るようにタイムを短縮し、表彰台に上った第5戦鈴鹿大会の予選順位3位を上回った。

 決勝は、明日2日の午後1時から63周(300km)で行われる。

GT300クラス予選2位はマッハ車検エアバスターMC86マッハ号(塩津佑介/木村偉織)

GT300クラス予選3位はGreen Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎノックアウトQ2結果

GT500クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Knock Out Q2 Weather:Sunny Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT500 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
138大湯 都史樹KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS1'35.768--180.474
21坪井 翔au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS1'35.943 0.175 0.175180.144
323千代 勝正MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO
BS1'36.069 0.301 0.126179.908
412平峰 一貴TRS IMPUL with SDG Z
NISSAN Z NISMO GT500
TEAM IMPUL
BS1'36.188 0.420 0.119179.686
53佐々木 大樹Niterra MOTUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO NDDP
BS1'36.212 0.444 0.024179.641
624松田 次生リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z NISMO GT500
KONDO RACING
YH1'36.284 0.516 0.072179.506
7100牧野 任祐STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS1'36.377 0.609 0.093179.333
88松下 信治ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'36.570 0.802 0.193178.975
916佐藤 蓮ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'36.767 0.999 0.197178.610
1064伊沢 拓也Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'37.115 1.347 0.348177.970

GT300クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Knock Out Q2 Weather:Sunny Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT300 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
161山内 英輝SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'45.192--164.305
25木村 偉織マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1'46.263 1.071 1.071162.649
352野中 誠太Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS1'46.379 1.187 0.116162.472
456ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'46.384 1.192 0.005162.464
518野村 勇斗UPGARAGE AMG GT3
Mercedes AMG GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'46.411 1.219 0.027162.423
64片岡 龍也グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'46.466 1.274 0.055162.339
7666ハリー・キングseven × seven PORSCHE GT3R
PORSCHE 911 GT3R
seven × seven Racing
YH1'46.515 1.323 0.049162.264
80元嶋 佑弥VENTENY Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'46.600 1.408 0.085162.135
911大木 一輝GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL1'46.611 1.419 0.011162.118
107小林 利徠斗CARGUY FERRARI 296 GT3
Ferrari 296 GT3
CARGUY MKS RACING
YH1'46.714 1.522 0.103161.962
1160吉本 大樹Syntium LMcorsa LC500 GT
TOYOTA LEXUS LC500
LM corsa
DL1'46.762 1.570 0.048161.889
1287松浦 孝亮METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'46.798 1.606 0.036161.834
132堤 優威HYPER WATER INGING GR86 GT
TOYOTA GR86
HYPER WATER Racing INGING
BS1'46.800 1.608 0.002161.831
1465蒲生 尚弥LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'46.862 1.670 0.062161.738
1531小山 美姫apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'46.866 1.674 0.004161.732
169藤原 優汰PACIFICアイドルマスターNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'47.192 2.000 0.326161.240
17777チャーリー・ファグD'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL1'47.441 2.249 0.249160.866
1896新田 守男K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'47.711 2.519 0.270160.463

SUPER GT

第8戦もてぎノックアウトQ1結果

GT500クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Knock Out Q1 Weather:Sunny Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT500 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
11山下 健太au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS1'35.675--180.649
224名取 鉄平リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z NISMO GT500
KONDO RACING
YH1'35.895 0.220 0.220180.235
338石浦 宏明KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS1'36.022 0.347 0.127179.996
423高星 明誠MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO
BS1'36.103 0.428 0.081179.845
53三宅 淳詞Niterra MOTUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO NDDP
BS1'36.210 0.535 0.107179.645
664大草 りきModulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'36.340 0.665 0.130179.402
7100山本 尚貴STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS1'36.377 0.702 0.037179.333
88野尻 智紀ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'36.491 0.816 0.114179.121
916大津 弘樹ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'36.517 0.842 0.026179.073
1012ベルトラン・バゲットTRS IMPUL with SDG Z
NISSAN Z NISMO GT500
TEAM IMPUL
BS1'36.655 0.980 0.138178.817
---- 以上Q2進出 ----
1119国本 雄資WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'36.681 1.006 0.026178.769
1239サッシャ・フェネストラズDENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS1'36.706 1.031 0.025178.723
1314大嶋 和也ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'36.707 1.032 0.001178.721
1437笹原 右京Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS1'36.710 1.035 0.003178.716
1517塚越 広大Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS1'36.963 1.288 0.253178.249

GT300クラス(Aグループ)

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Knock Out Q1 Gr.A Weather:Sunny Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT300 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
161井口 卓人SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'46.048--162.979
2666藤波 清斗seven × seven PORSCHE GT3R
PORSCHE 911 GT3R
seven × seven Racing
YH1'46.845 0.797 0.797161.763
34谷口 信輝グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'46.885 0.837 0.040161.703
487坂口 夏月METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'47.019 0.971 0.134161.500
59冨林 勇佑PACIFICアイドルマスターNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'47.157 1.109 0.138161.292
62平良 響HYPER WATER INGING GR86 GT
TOYOTA GR86
HYPER WATER Racing INGING
BS1'47.182 1.134 0.025161.255
7777藤井 誠暢D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL1'47.227 1.179 0.045161.187
860河野 駿佑Syntium LMcorsa LC500 GT
TOYOTA LEXUS LC500
LM corsa
DL1'47.415 1.367 0.188160.905
956平手 晃平リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'47.522 1.474 0.107160.745
---- 以上Q2進出 ----
106片山 義章UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
VELOREX
YH1'48.002 1.954 0.480160.030
1125松井 孝允HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1'48.015 1.967 0.013160.011
1262平木 湧也HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH1'48.091 2.043 0.076159.899
1348柴田 優作脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1'48.427 2.379 0.336159.403
1430織戸 学apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
MI1'49.892 3.844 1.465157.278

GT300クラス(Bグループ)

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Knock Out Q1 Gr.B Weather:Sunny Course:Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT300 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
111富田 竜一郎GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL1'46.417--162.414
20小暮 卓史VENTENY Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'46.852 0.435 0.435161.753
396高木 真一K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'46.955 0.538 0.103161.597
47ザック・オサリバンCARGUY FERRARI 296 GT3
Ferrari 296 GT3
CARGUY MKS RACING
YH1'47.003 0.586 0.048161.524
552吉田 広樹Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS1'47.029 0.612 0.026161.485
618小林 崇志UPGARAGE AMG GT3
Mercedes AMG GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'47.031 0.614 0.002161.482
765菅波 冬悟LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'47.228 0.811 0.197161.186
831オリバー・ラスムッセンapr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'47.339 0.922 0.111161.019
95塩津 佑介マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1'47.342 0.925 0.003161.014
---- 以上Q2進出 ----
1026イゴール・オオムラ・フラガANEST IWATA RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing
YH1'47.556 1.139 0.214160.694
1120清水 英志郎シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI1'48.274 1.857 0.718159.628
1245篠原 拓朗PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
DL1'48.326 1.909 0.052159.552
13360荒川 麟RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'48.785 2.368 0.459158.879
1422加納 政樹アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1'49.197 2.780 0.412158.279

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦もてぎ決勝結果

Championクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 13 Champion class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
150新原 光太郎HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
1226'07.407--
229鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'11.331 3.924 3.924
345洞地 遼⼤PONOS RACING MCS-24
PONOS RACING
1226'13.340 5.933 2.009
428梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'13.611 6.204 0.271
538三浦 柚貴TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'16.982 9.575 3.371
654迫 隆眞PONOS RACING MCS4-24
PONOS RACING
1226'18.79411.387 1.812
716白崎 稜Kageyama YBS Verve MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
1226'19.47212.065 0.678
835鈴木 恵武TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'20.29812.891 0.826
943森山 冬星JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1226'22.68415.277 2.386
1034田中 風輝Drago CORSE
Drago CORSE
1226'23.18415.777 0.500
1160熊谷 憲太OTG DL F4 CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
1226'24.20716.800 1.023
1251百瀬 翔HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
1226'24.75517.348 0.548
1314村田 将輝湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
1226'25.53418.127 0.779
1433鈴木 悠太Drago CORSE
Drago CORSE
1226'26.39018.983 0.856
15*19松井 啓人ATEAM Buzz Racing
AKILAND RACING
1226'26.80519.398 0.415
1636菊池 貴博TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'28.29220.885 1.487
1752岩崎 有矢斗B-MAX RACING F4
B-MAX RACING TEAM
1226'28.88221.475 0.590
1837武藤 雅奈TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
1226'29.27721.870 0.395
1962中井 陽斗HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1226'33.17425.767 3.897
2063岸 風児HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1226'33.48726.080 0.313
2197三浦 愛Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
1226'33.71626.309 0.229
2280翁長 実希OTG Motor Sports MCS4
OTG MOTOR SPORTS
1226'33.94726.540 0.231
2353酒井 翔太TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
1226'34.34726.940 0.400
2487下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
1226'34.76527.358 0.418
253山本 聖渚TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1226'35.46328.056 0.698
2646有村 将真アポロ電⼯フジタ薬局Bellona
フジタ薬局レーシング
1226'35.95128.544 0.488
2715中里 龍昇Kageyama AMEROID MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
1226'38.43831.031 2.487
---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ----
-8落合 蓮音TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
24'19.53210Laps10Laps
-17佐藤 樹KageyamaチームスタイルMCS4
HYDRANGEA Kageyama Racing
0-12Laps2Laps

Independentクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Final Race Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 13 Independent class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamLapTimeBehindGap
188清水 康弘ART TASTE F4
B-MAX RACING TEAM
1226'40.184--
244今田 信宏JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
1226'44.652 4.468 4.468
361坂井 ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
1226'45.179 4.995 0.527
46ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
1226'46.355 6.171 1.176
555KENTAROBaum Beauty Clinic
FIELD MOTORSPORTS
1226'46.742 6.558 0.387
611植田 正幸Rn-sports MCS4
Rn-sports
1226'47.777 7.593 1.035
740⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
1226'48.244 8.060 0.467
864清水 剛HELM MS Ginza Astra F4
HELM MOTORSPORTS
1226'49.302 9.118 1.058
94佐々木 祐一仙台DayDream & Dr Dry
DAYDREAM RACING
1226'49.732 9.548 0.430
1010中島 功Rn.SHINSEI.MCS4
Rn-sports
1226'57.32917.145 7.597
1171大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
1226'59.16018.976 1.831
125小谷 素弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
1227'01.25921.075 2.099
13*30DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
1227'05.86225.678 4.603
14*96齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
1227'18.79938.61512.937
---- 以上規定周回数(90% - 10 Laps)完走 ----
-98IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
0-12Laps12Laps
-74小嶋 健太郎Rn-sports ELPA朝日電器
Rn-sports
0-12Laps-
  • Fastest Lap: CarNo. 50 新原光太郎(HFDP with B-Max Racing) 1'58.225 (12/12) 146.192 km/h
  • CarNo. 19は、FIA-F4 SpR.15.1.2(CarNo. 60を押し出し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 30は、FIA-F4 SpR.15.1.1,2(CarNo. 6に接触し押し出し)により、競技結果に対して10秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 30は、FIA-F4 SpR.15.1.2(CarNo. 55を押し出し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 30は、FIA-F4 SpR.15.1.2(CarNo. 98を押し出し)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
  • CarNo. 96は、FIA-F4 SpR.15.1.1(CarNo. 98への接触)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。

SUPER GT

第8戦もてぎ公式練習GT300クラス SUBARU BRZ R&D SPORTがトップタイム

公式練習: GT300クラストップタイムはSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

 2025オートバックスSUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」の公式練習が、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、GT300クラスは、SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がトップタイムをマークした。

 夜半に降った雨も上がり、絶好のレース日和となった予選日。午前9時10分から2時間の公開練習が行われた。

 今シーズン、トラブルに泣かされている61号車SUBARU BRZは、第5戦鈴鹿で2位表彰台は得たものの、第2戦富士では優勝を目前にしてストップ、前オートポリス大会でも予選でエンジンが悲鳴を上げてしまうなど、厳しいレースが続いている。

 そんな不運を振り払うように、走行開始から計測6ラップ目に山内が1分46秒404のトップとなるタイムをマークすると、残る時間は決勝想定のロングランに終止した。タイトル争いからは離脱してしまっているが、最後に一矢報いたいところだ。

 2番手は、0号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)。こちらも現時点でシリーズ11位と厳しい位置にいるが、昨年のもてぎ戦では優勝しているだけに、ノーウェイトとなる今大会で優勝を飾る可能性はありそうだ。

 3番手は、4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)。今シーズン優勝はないものの、トップから12.5ポイント差のランキング4位と、好位置につけている。最終戦の大逆転はあるのか、注目したい。

 4番手以下は、ランキング5位の56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平)、666号車seven × seven PORSCHE GT3R(ハリー・キング/藤波清斗)、52号車 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)と続いた。

 気になるランキング上位陣は、ランキングトップの65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が12位、7号車CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)が9位につけている。

 ただ、多くの車両が、序盤にベストタイムを出しており、殆どの走行時間を決勝セットに費やしていると思われ、公式練習の順位はあまり気にすることはないようだ。

 予選は、本日午後2時から行われる。

公式練習: GT300クラス2位はVENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

公式練習: GT300クラス3位はグッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)

公式練習: GT300クラス4位はリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ公式練習GT500クラス 3メーカーがトップ3を分け合い、14号車ENEOS X PRIME GR Supraがトップタイム!

公式練習: GT500クラストップタイムはENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)

 2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmグランドファイナル」の公式練習が11月1日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がトップタイムを記録した。

 公式予選日のもてぎは晴れ。しかし昨夜の雨で路面には90度コーナーをはじめ、まだ濡れた箇所が残っているなか、公式練習は午前9時10分より混走85分、フルコースイエローテスト15分に続いて各クラスの専有走行10分ずつで行われた。開始時の気温は17℃、路面温度は21℃だ。

 コースオープンと同時に続々とコースに出ていったGT500クラスの各車だったが、この路面コンディションを嫌って続々とピットイン、ガレージでコンディション回復を待つ作戦に出た。

 千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が唯一コースに留まっていたものの、こちらも4周を走ってピットへ。代わって伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)がコースイン。伊沢が6周目に1分39秒687を記録し、その時点でのトップに立つ。大湯のタウイムは1分41秒681だ。

 続いて佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)がコースイン1分42秒071で3番手につける。

 その後は続々と走行を開始するチームが相次ぎ、開始から間も無く30分が経過しようというところで松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)が1分37秒366を7周目に記録してトップに。大湯も6周目に1分37秒381を記録してきた。

 続いてサッシャ・フェネストラズ(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分37秒283を7周目に叩き出してトップに浮上。

 この頃にはもう全てのチームがコースに出ており、各々ピットイン、ピットアウトを繰り返しながら粛々と周回を重ねていく。

 開始から1時間が経過したところで37号車Deloitte TOM'S GR Supraはジュリアーノ・アレジから笹原右京に交代。笹原はモラルハザードポイントが累積4に達したことで、公式練習の最初の1時間で走行することを禁じられていたのだった。

 結局、混走は39号車がトップ、24号車が2番手、38号車が3番手のままで終了。フルコースイエローテストを経て、GT500クラスは午前11時より専有走行を行った。

 GT500ボードが提示されるや否や一斉にピットを離れる各車。低い気温と路面温度を考慮して、各車与えられた時間をフルに使ってウォームアップ走行を行い、残り2分となったあたりでタイムアタックを開始した。

 まずは山下健太(au TOM'S GR Supra)がウォームアップ3周から1分37秒236といきなり公式練習のトップタイムを更新するが、すぐに大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分37秒131でこれを上回る。福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)は1分37秒235。しかし福住はそのままアタックを続行し、次の周で1分37.007を叩き出し、トップに躍り出た。

 ここでチェッカー。この結果GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がトップタイム。64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が2番手。3番手には専有走行を担当したベルトラン・バゲットが1分37秒188を記録した12号車TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が続いた。

公式練習: GT500クラス2位はModulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)

公式練習: GT500クラス3位はTRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

第8戦もてぎ公式練習結果

GT500クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Official Practice Weather:Cloudy Course:Wet/Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT500 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
114大嶋 和也
福住 仁嶺
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'37.007--178.169
264伊沢 拓也
大草 りき
Modulo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'37.131 0.124 0.124177.941
312平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
TRS IMPUL with SDG Z
NISSAN Z NISMO GT500
TEAM IMPUL
BS1'37.188 0.181 0.057177.837
41坪井 翔
山下 健太
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS1'37.236 0.229 0.048177.749
5100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
STANLEY TEAM KUNIMITSU
BS1'37.256 0.249 0.020177.712
639関口 雄飛
サッシャ・フェネストラズ
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS1'37.283 0.276 0.027177.663
724松田 次生
名取 鉄平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z NISMO GT500
KONDO RACING
YH1'37.366 0.359 0.083177.512
816大津 弘樹
佐藤 蓮
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'37.370 0.363 0.004177.504
938石浦 宏明
大湯 都史樹
KeePer CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM KeePer CERUMO
BS1'37.381 0.374 0.011177.484
1023千代 勝正
高星 明誠
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO
BS1'37.464 0.457 0.083177.333
113佐々木 大樹
三宅 淳詞
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z NISMO GT500
NISMO NDDP
BS1'37.472 0.465 0.008177.319
1237笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS1'37.610 0.603 0.138177.068
1317塚越 広大
小出 峻
Astemo CIVIC TYPE R-GT
Honda CIVIC TYPE R-GT
Astemo REAL RACING
BS1'37.706 0.699 0.096176.894
1419国本 雄資
阪口 晴南
小高 一斗
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'37.774 0.767 0.068176.771
158野尻 智紀
松下 信治
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
Honda CIVIC TYPE R-GT
ARTA
BS1'38.438 1.431 0.664175.579

GT300クラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Official Practice Weather:Cloudy Course:Wet/Dry
2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8 GT300 class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
161井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'46.404--162.434
20小暮 卓史
元嶋 佑弥
VENTENY Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'47.323 0.919 0.919161.043
34谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'47.331 0.927 0.008161.031
456ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
平手 晃平
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'47.379 0.975 0.048160.959
5666ハリー・キング
藤波 清斗
seven × seven PORSCHE GT3R
PORSCHE 911 GT3R
seven × seven Racing
YH1'47.390 0.986 0.011160.942
652吉田 広樹
野中 誠太
Green Brave GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉Green Brave
BS1'47.462 1.058 0.072160.835
79冨林 勇佑
藤原 優汰
PACIFICアイドルマスターNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'47.651 1.247 0.189160.552
818小林 崇志
野村 勇斗
UPGARAGE AMG GT3
Mercedes AMG GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'47.676 1.272 0.025160.515
97ザック・オサリバン
小林 利徠斗
CARGUY FERRARI 296 GT3
Ferrari 296 GT3
CARGUY MKS RACING
YH1'47.680 1.276 0.004160.509
105塩津 佑介
木村 偉織
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1'47.715 1.311 0.035160.457
112堤 優威
平良 響
HYPER WATER INGING GR86 GT
TOYOTA GR86
HYPER WATER Racing INGING
BS1'47.729 1.325 0.014160.436
1265蒲生 尚弥
菅波 冬悟
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'47.758 1.354 0.029160.393
1345ケイ・コッツォリーノ
篠原 拓朗
PONOS FERRARI 296
Ferrari 296 GT3
PONOS RACING
DL1'47.769 1.365 0.011160.376
1411富田 竜一郎
大木 一輝
GAINER TANAX Z
NISSAN FAIRLADY Z
GAINER
DL1'47.823 1.419 0.054160.296
1587松浦 孝亮
坂口 夏月
METALIVE S Lamborghini GT3
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2
JLOC
YH1'48.020 1.616 0.197160.004
1626イゴール・オオムラ・フラガ
安田 裕信
ANEST IWATA RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing
YH1'48.027 1.623 0.007159.993
1760吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa LC500 GT
TOYOTA LEXUS LC500
LM corsa
DL1'48.210 1.806 0.183159.723
1848井田 太陽
柴田 優作
脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1'48.210 1.806 0.000159.723
196片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
Ferrari 296 GT3
VELOREX
YH1'48.278 1.874 0.068159.622
2031オリバー・ラスムッセン
小山 美姫
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'48.487 2.083 0.209159.315
2196新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'48.566 2.162 0.079159.199
2225松井 孝允
佐藤 公哉
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1'48.776 2.372 0.210158.892
23360荒川 麟
清水 啓伸
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'48.833 2.429 0.057158.808
2462平木 湧也
平木 玲次
HELM MOTORSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
HELM MOTORSPORTS
YH1'48.970 2.566 0.137158.609
2522和田 久
加納 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1'49.186 2.782 0.216158.295
26777藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
D'station Vantage GT3
Aston Martin Vantage GT3 EVO
D'station Racing
DL1'49.267 2.863 0.081158.178
2720平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
MI1'49.416 3.012 0.149157.962
2830永井 宏明
織戸 学
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
MI1'49.828 3.424 0.412157.370

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦、第14戦もてぎ公式予選上位3人のコメント 新原光太郎「もてぎに間に合わせられて良かった」

第13戦ポールポジション 新原光太郎(HFDP with B-max Racing Team)

 「本当に嬉しいです。鈴鹿で初めてポールが取れて、今回で2回目です。まとめきれて良かったなって。(今までは)多分ドライビングの問題も結構あって、そこがうまくアジャストできたのかなってことは思いますね。走り方自体もだいぶ良くなってると自分では思うので、それをちゃんともてぎまでに間に合わせてよかったです」

 「最後の2周を続けてアタックしようと思ってたんですけど、前のクルマが残り3周ぐらいでミスで下がってきて、ちょうど詰まっちゃったんで、残り2周のところのラップを捨てて、残り1周でアタックしたって感じです。みんな残り2周でセカンドベストを出してますけど、僕だけ残り3周の時に出したタイムがセカンドベストなんで、それで結構下の方に沈んじゃったなっていう感じがあります。そこはもう少し早めに判断しておくべきだったなと思います」

 「本当に最後までずっとドライアップしていく感じで、そこは難しかったです。ドライタイヤは正解だったとは思うんですけど,90度コーナーは難しかったです。2レース目も6位で、勝負を諦めるスタート位置ではないので、両方とも優勝目指して頑張りたいです」

 「」

第13戦予選2位、第14戦予選3位 白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)

 「もちろん今週末は優勝しか狙ってないんで、前だけ見て、スタートで抜いてっていうのを意識したいと思います。日陰になってるセクター4はもうブレーキングも結構繊細に行かないといけなくて、セットアップの差が如実に出て、速いとこ遅いとこ全車両で違ったんで、どこでまとめるべきか難しかったですね」

 「(90度コーナーは)結構水が残ってましたね。もうポイントブレーキングポイントから出口まで濡れてて、出口が微妙に乾いてるんで、アクセル踏みつつグリップしてくれることを祈ってっていう」

 「今週末すごい調子いいですね。もう何も変更することないくらい。自分次第ですね。決勝はスタートで決めて、優勝目指して頑張ります。目標は3連勝です」

第13戦予選3位、第14戦予選2位 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)

 「結構路面が濡れてたんで、なるべく早くタイヤを発熱して、1周目からもう常に全開でプッシュしていました。多分前半の方が速かった、正直めっちゃ良かったと思うんですけど、やっぱり路面が乾いていくと後続の方がかなりタイムを出してきましたね。乾いてきたらそうなるだろうなって予測してたんですけど、最後に自分がタイム決めきれなかったっていうのもあって、あまりうまくはいかなかなかった」

 「ラストラップはミスしました。本来なら多分ぶっちぎりでトップだったはずです。ヘアピンの進入でロックにさせてしまって、そこでアンダーが出ちゃいました。 (決勝は)彼(佐藤樹選手)の前でとりあえず絶対ゴールしなくていけない。僕はもうやれることをやるしかない。それに向けて頑張ろうかと」

第14戦ポールポジション 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)

 「最初は想像してたよりかなり路面が濡れてて、なかなか序盤(タイヤを)温められなくて、序盤タイムを出せる気配は全くなかったんで、最後出せればいいかなというふうに思って走っていました。最終ラップ途中までは良かったんですけど、奥のヘアピンでフロントがロックしてしまって、そのミスで4番手になってしまいました。ミスがなかったら充分ポールが狙えたと思うんで、そこはちょっと悔しいんですけど、攻めた結果なんで、そこは仕方がないかなっていうふうに」

 「切り替えて、決勝を走るしかないんで。しっかりスタート決めて、ちゃんとレースができればいけるかなっていう風に思ってるんで。ダンプだったんでちょっとあれですけど、ドライに関しては昨日もすごい調子良かったですし、自信を持って走れると思うんで。もう全然ダンブです。昨日よりも3、4秒落ちてるんで、路面は結構まだかなり濡れてるところがありました。90度とかもうずっと日陰なんで、かなり濡れててという感じでした。」

Text: Kazuhisa SUEHIRO

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦、第14戦もてぎ公式予選 Cクラスは新原光太郎と佐藤樹がPPを分け合い、IクラスはKEN ALEXがダブルPPを獲得

チャンピオンクラス: 第13戦ポールポジション、14戦予選6位は新原光太郎(HFDP with B-Max Racing)

チャンピオンクラス: 第13戦予選4位、第14戦ポールポジションは佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4)

インディペンデントクラス: 第13戦、第14戦ともポールポジションはケン・アレックス(BUZZ RACING)

 11月1日、FIA-F4選手権第13、14戦の予選が、モビリティリゾートもてぎで行われ、チャンピオンクラスは、ベストタイムは新原光太郎(HFDP with B-Max Racing)、セカンドベストは佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4)がトップを取り、それぞれ第13戦、14戦のポールポジションンを獲得した。

 インディペンデントクラスは、KEN ALEX(BUZZ RACING)が、ベスト、セカンドベストともにトップタイムをマークし、両レースでポールポジションを獲得した。

 いよいよ最終大会を迎えた。タイトル争いは、チャンピオンクラスは、佐藤樹212.5p、鈴木斗輝哉189pと、二人の一騎討ち。一方、インディペンデントクラスは、KENTARO190.5p、今田信宏190p、DRAGON175.5pと、こちらは三人の闘いとなっている。

 前日の夜半にかなり強い雨が降ったものの、早朝には日が差して快晴となった。ただ、路面はうっすらと濡れた状態のまま予選を迎えた。

■チャンピオンクラス

 午前8時から始まった予選は、最初はスリッピーだったものの、刻々と乾いていく難しい路面状況となった。

 まず、予選をリードしたのは、新原と鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)。二人は、2分05秒台、03秒台、01秒台と、予選終盤まで競い合うようにタイムを出し合った。

 終盤、路面状況が改善されてくると、ここに白崎稜(Kageyama YBS Verve MCS4)と佐藤樹(KageyamaチームスタイルMCS4)が絡んで、最後は4人が100分の数秒という僅差で争うという展開となった。

 結局、全員ベストタイムは最終周に記録することになり、新原、白崎、鈴木、佐藤という順で、第13戦のグリッドが決まった。

 セカンドタイムで決まる第14戦のグリッドは、最後の2ラップを上手くまとめた佐藤がポールを奪い、鈴木が2位。新原は、前車に引っかかりタイムが出ずに6位だった。

 逆転チャンピオンに向け、23.5ポイント差を埋めなければならない鈴木にとっては、佐藤のグリッド位置が気になるところだったが、佐藤が第13戦で鈴木の1つ後ろ、第14戦ではポールを獲得したことで、逆転はかなり厳しくなった。

 第13戦予選結果(Top10):新原-白崎-鈴木斗-佐藤-三浦-洞地-迫-鈴木恵-落合-梅垣

 第14戦予選結果(Top10):佐藤-鈴木斗-白崎-梅垣-三浦-新原-迫-百瀬-落合-鈴木恵

チャンピオンクラス: 第13戦予選2位、第14戦予選3位は白崎稜(Kageyama YBS Verve MCS4)

チャンピオンクラス: 第13戦予選3位、第14戦予選2位は鈴木斗輝哉(TGR-DC RS F4)

■インディペンデントクラス

 SFライツレギュラーで、前大会からFIA-F4にも参戦を開始した清水康弘(ART TASTE F4)が、序盤から、やや抜き出たラップタイムをマークして、このままポールを奪いそうな勢いを見せた。

 これに食い下がったのが、KEN ALEX(BUZZ RACING)。途中、赤旗提示による中断を挟んだ最後の2ラップでは、見事なアタックを見せ、2分00秒748、00秒458と、清水を抑えて両レースでポールポジションを奪うことに成功した。

 タイトル争いを繰り広げる今田信宏(JMS RACING with B-MAX)は、第13戦、第14戦ともに、ポイントリーダーのKENTARO(Baum Beauty Clinic)の1つ前のグリッド、4位と3位を獲得し、逆転チャンピオンに向けて、まずは1つハードルを超えた。

 シリーズ3位につけ、この週末は連勝を目論んでいたDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)は、ちょい濡れの路面にクルマを合わせ切れずに9位、5位に沈み、タイトル奪取はかなり厳しくなった。

 第13戦予選結果(Top8):ALEX-清水-SAKAI-今田-KENTARO-IKARI-赤松-齋藤

 第14戦予選結果(Top8):ALEX-清水-今田-KENTARO-DRAGON-SAKAI-赤松-IKARI

 第13戦の決勝は、本日の午後0時50分から、第14戦の決勝は、明日の午前8時25分から13周(または上限30分)で行われる。

インディペンデントクラス: 第13戦、第14戦とも予選2位は清水康弘(ART TASTE F4)

インディペンデントクラス: 第13戦予選3位、第14戦予選6位は坂井ウィリアム(HELM MOTORSPORTS F4)

インディペンデントクラス: 第13戦予選4位、第14戦予選3位は今田信宏(JMS RACING with B-MAX)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kazuhiro NOINE

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第14戦もてぎ公式予選結果

Championクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 14 Champion class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamTimeBehindGapkm/h
117佐藤 樹KageyamaチームスタイルMCS4
HYDRANGEA Kageyama Racing
2'00.637--143.269
229鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.692 0.055 0.055143.204
316白崎 稜Kageyama YBS Verve MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
2'00.847 0.210 0.155143.021
428梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.920 0.283 0.073142.934
538三浦 柚貴TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.969 0.332 0.049142.876
650新原 光太郎HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
2'01.050 0.413 0.081142.781
754迫 隆眞PONOS RACING MCS4-24
PONOS RACING
2'01.246 0.609 0.196142.550
851百瀬 翔HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
2'01.252 0.615 0.006142.543
98落合 蓮音TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
2'01.265 0.628 0.013142.528
1035鈴木 恵武TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'01.362 0.725 0.097142.414
1145洞地 遼⼤PONOS RACING MCS-24
PONOS RACING
2'01.530 0.893 0.168142.217
1219松井 啓人ATEAM Buzz Racing
AKILAND RACING
2'01.709 1.072 0.179142.008
1353酒井 翔太TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
2'01.797 1.160 0.088141.905
1460熊谷 憲太OTG DL F4 CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
2'01.871 1.234 0.074141.819
1533鈴木 悠太Drago CORSE
Drago CORSE
2'02.016 1.379 0.145141.650
1643森山 冬星JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
2'02.044 1.407 0.028141.618
1752岩崎 有矢斗B-MAX RACING F4
B-MAX RACING TEAM
2'02.186 1.549 0.142141.453
1836菊池 貴博TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'02.238 1.601 0.052141.393
1934田中 風輝Drago CORSE
Drago CORSE
2'02.468 1.831 0.230141.127
2062中井 陽斗HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.724 2.087 0.256140.833
2197三浦 愛Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
2'02.739 2.102 0.015140.816
2263岸 風児HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.754 2.117 0.015140.799
2314村田 将輝湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
2'02.761 2.124 0.007140.791
2446有村 将真アポロ電⼯フジタ薬局Bellona
フジタ薬局レーシング
2'02.984 2.347 0.223140.535
253山本 聖渚TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
2'03.105 2.468 0.121140.397
2687下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
2'03.177 2.540 0.072140.315
2780翁長 実希OTG Motor Sports MCS4
OTG MOTOR SPORTS
2'04.014 3.377 0.837139.368
2815中里 龍昇Kageyama AMEROID MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
2'05.071 4.434 1.057138.190
2937武藤 雅奈TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'05.381 4.744 0.310137.849
---- 以上基準タイム(105% - 2'06.761)予選通過 ----

Independentクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 14 Independent class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamTimeBehindGapkm/h
16ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
2'00.748--143.138
288清水 康弘ART TASTE F4
B-MAX RACING TEAM
2'01.155 0.407 0.407142.657
344今田 信宏JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
2'01.269 0.521 0.114142.523
455KENTAROBaum Beauty Clinic
FIELD MOTORSPORTS
2'01.857 1.109 0.588141.835
530DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
2'02.036 1.288 0.179141.627
661坂井 ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.090 1.342 0.054141.564
740⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
2'02.248 1.500 0.158141.381
898IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
2'02.285 1.537 0.037141.339
911植田 正幸Rn-sports MCS4
Rn-sports
2'02.322 1.574 0.037141.296
1096齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
2'02.330 1.582 0.008141.287
1164清水 剛HELM MS Ginza Astra F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.597 1.849 0.267140.979
1210中島 功Rn.SHINSEI.MCS4
Rn-sports
2'03.156 2.408 0.559140.339
134佐々木 祐一仙台DayDream & Dr Dry
DAYDREAM RACING
2'03.162 2.414 0.006140.332
1471大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
2'03.220 2.472 0.058140.266
1574小嶋 健太郎Rn-sports ELPA朝日電器
Rn-sports
2'03.692 2.944 0.472139.731
---- 以上基準タイム(105% - 2'07.110)予選通過 ----
-5小谷 素弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
2'14.01113.26310.319128.972
-86大阪 八郎Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
2'18.96418.216 4.953124.375
-23YUGOS2R Racing
N-SPEED
2'25.14424.396 6.180119.079

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦もてぎ公式予選結果

Championクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 13 Champion class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamTimeBehindGapkm/h
150新原 光太郎HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
2'00.232--143.752
216白崎 稜Kageyama YBS Verve MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
2'00.299 0.067 0.067143.672
329鈴木 斗輝哉TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.351 0.119 0.052143.610
417佐藤 樹KageyamaチームスタイルMCS4
HYDRANGEA Kageyama Racing
2'00.353 0.121 0.002143.608
538三浦 柚貴TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.562 0.330 0.209143.359
645洞地 遼⼤PONOS RACING MCS-24
PONOS RACING
2'00.568 0.336 0.006143.351
754迫 隆眞PONOS RACING MCS4-24
PONOS RACING
2'00.585 0.353 0.017143.331
835鈴木 恵武TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.717 0.485 0.132143.175
98落合 蓮音TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
2'00.759 0.527 0.042143.125
1028梅垣 清TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'00.770 0.538 0.011143.112
1160熊谷 憲太OTG DL F4 CHALLENGE
OTG MOTORSPORTS
2'00.804 0.572 0.034143.071
1251百瀬 翔HFDP with B-Max Racing
HFDP with B-max Racing Team
2'00.897 0.665 0.093142.961
1353酒井 翔太TGM Grand Prix F4
TGM Grand Prix
2'01.054 0.822 0.157142.776
1443森山 冬星JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
2'01.170 0.938 0.116142.639
1519松井 啓人ATEAM Buzz Racing
AKILAND RACING
2'01.274 1.042 0.104142.517
1652岩崎 有矢斗B-MAX RACING F4
B-MAX RACING TEAM
2'01.341 1.109 0.067142.438
1733鈴木 悠太Drago CORSE
Drago CORSE
2'01.433 1.201 0.092142.330
1836菊池 貴博TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'01.506 1.274 0.073142.245
1914村田 将輝湘⼯冷熱ZAP SPEED MCS4-24
ZAP SPEED
2'01.693 1.461 0.187142.026
2034田中 風輝Drago CORSE
Drago CORSE
2'01.746 1.514 0.053141.964
2197三浦 愛Bionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
2'01.961 1.729 0.215141.714
2262中井 陽斗HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.026 1.794 0.065141.639
2387下野 璃央Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
2'02.036 1.804 0.010141.627
2463岸 風児HELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'02.236 2.004 0.200141.395
2546有村 将真アポロ電⼯フジタ薬局Bellona
フジタ薬局レーシング
2'02.568 2.336 0.332141.012
263山本 聖渚TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
2'02.698 2.466 0.130140.863
2715中里 龍昇Kageyama AMEROID MCS4
HYDRANGEA kageyama Racing
2'03.616 3.384 0.918139.817
2880翁長 実希OTG Motor Sports MCS4
OTG MOTOR SPORTS
2'03.681 3.449 0.065139.743
2937武藤 雅奈TGR-DC RS F4
TGR-DC Racing School
2'03.995 3.763 0.314139.389
---- 以上基準タイム(105% - 2'06.308)予選通過 ----

Independentクラス

MOTEGI GT 300km RACE -RIJ- (2025/11/01) Qualifying Weather:Sunny Course:Dry
2025 F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 13 Independent class モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoDriverCarTeamTimeBehindGapkm/h
16ケン・アレックスBUZZ RACING
Buzz Racing
2'00.458--143.482
288清水 康弘ART TASTE F4
B-MAX RACING TEAM
2'00.902 0.444 0.444142.955
361坂井 ウィリアムHELM MOTORSPORTS F4
HELM MOTORSPORTS
2'00.936 0.478 0.034142.915
444今田 信宏JMS RACING with B-MAX
B-MAX RACING TEAM
2'00.964 0.506 0.028142.882
555KENTAROBaum Beauty Clinic
FIELD MOTORSPORTS
2'01.204 0.746 0.240142.599
698IKARIBionic Jack Racing
Bionic Jack Racing
2'01.220 0.762 0.016142.580
740⾚松 昌⼀朗SHOEI-GIGS Ride with ES
イーグルスポーツ
2'01.296 0.838 0.076142.491
8*96齋藤 真紀雄CSマーケティングAKILAND
AKILAND RACING
2'01.447 0.989 0.151142.314
930DRAGONB-MAX TEAM DRAGON
B-MAX RACING TEAM
2'01.470 1.012 0.023142.287
1064清水 剛HELM MS Ginza Astra F4
HELM MOTORSPORTS
2'01.720 1.262 0.250141.995
1111植田 正幸Rn-sports MCS4
Rn-sports
2'02.119 1.661 0.399141.531
1210中島 功Rn.SHINSEI.MCS4
Rn-sports
2'02.261 1.803 0.142141.366
1371大山 正芳ダイワN通商AKILAND
AKILAND RACING
2'02.338 1.880 0.077141.277
144佐々木 祐一仙台DayDream & Dr Dry
DAYDREAM RACING
2'02.393 1.935 0.055141.214
1574小嶋 健太郎Rn-sports ELPA朝日電器
Rn-sports
2'02.943 2.485 0.550140.582
---- 以上基準タイム(105% - 2'06.803)予選通過 ----
-5小谷 素弘TEAM 5ZIGEN F4
Team 5ZIGEN
2'08.442 7.984 5.499134.563
-86大阪 八郎Dr.Dry Racing Team
Dr. Dry
2'09.816 9.358 1.374133.139
-23YUGOS2R Racing
N-SPEED
2'17.11616.658 7.300126.051
  • CarNo. 96は、国際モータースポーツ競技規則付則H項2.5.5.b(黄旗中のスピン)により、2グリッド降格とする。

筑波・富士S-FJ選手権

第7戦筑波注目選手インタビュー 鈴木大翔「雨のレースは楽しかった」

 2025年JAF地方選手権、スーパーFJ筑波・富士シリーズ第7戦は10月26日に筑波サーキットで開催された。15台のエントリーの中に今回初のS-FJレースを迎えた選手が2名いた。

 66号車「アラロッサ・コヤマG10VED」のジュンは、以前筑波でVITAレースに参戦経験がある。予選終了後に話を聞いた。

ルーキーのジュン(アラロッサ・コヤマG 10V ED)

 ――今までのモータースポーツ歴は?

 「VITAずっと乗っていましたが、S-FJは初めてですね。VITAはチームメイトに譲って、久しぶりにレースに出ようということでS-FJに乗り始めました」

 ――練習はどのくらい積んだ?

 「3回ぐらいしか乗ってないです(苦笑)。準備期間が全然取れなくて」

 ――66号車はチャンピオンカーだが?

 「そうなんですよね(笑)。なのでこれからも参戦し続けようと思っています」

 ――予選はどうだった?(15台中14位)

 「ほとんど最後尾だと思いますが、レインはもっと乗らないとだめですね。練習3回だけで今日は雨で。決勝はとりあえずチェッカーをきちんと受けるというところからです。

 15号車「ZAP ROBINSUE 15」をドライブする鈴木大翔はモータースポーツ未経験でS-FJに乗り込んだとのこと。レース後に話を聞いた。

ルーキーの鈴木大翔(ZAP ROBINSUE 15)

 ――今までのモータースポーツ歴は?

 「まったくなくて、カートにも乗っていません、それで今日がレースデビューです」

 ――練習はどのくらい積んだ?

 「練習はけっこうしたつもりだったのですが、練習でやっていたことがまったくできなかったです」

 ――雨のレースはどうだった?

 「楽しかったです。次に活かせるミスをたくさんしたと思うので、そこを次のレースに活かしたいです」

 デビュー戦で雨、さらに最後尾から追い上げてきた酒井と津田にオーバーテイクされるという洗礼も受けた両名だが無事にフィニッシュした。今後に期待だ。

ルーキーの鈴木大翔(ZAP ROBINSUE 15)

ルーキーのジュン(アラロッサ・コヤマG 10V ED)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Junichi SEKINE
Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

筑波・富士S-FJ選手権

第7戦筑波決勝ドライバーコメント 優勝・切替悠喜「早く終わらないかなと思っていた」

優勝 切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)

優勝した切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)

 「スタートは(タイヤが)空転しすぎてしまいました。新品タイヤで出たのですが、路面が乾いてきてしまって、レースを通して厳しかった。SC明けに築いたギャップを活かすことができたので、そこはよかったなと思います。リスタート後は周回が今までで一番長く感じて、ずっとリーダーボードを見て早く終わらないかなと思っていたのですが、それが(精神的に)かえってよかったと思います」

2位 津田充輝(ファーストガレージ制動屋S2)

決勝2位の津田充輝(ファーストガレージ制動屋S2)

 「(1周目のスピンは?)タイヤの内圧をだいぶ下げたのですが、全然発熱していなくて、思ってなかったところで滑ってしまって、対応できなかったです。そこからの追い上げは、楽しんでというか(笑)、チャンピオン取ることを目指していたので、追い上げるレースも体験しておこうかな、ということで頑張りました。スピンは正直悔いが残りますが、チャンピオン取れたということで、今日のレース悔いはありません」

ファーストガレージ 佐々木孝太アドバイザー

佐々木孝太監督(ファーストガレージ)

 「津田君チャンピオン取れてよかったです。今年ちゃんと集中して、去年の反省を活かせていました。彼は頭もいいので、クルマの理解度をすごく深めながら自分はどういう走りがいいか、すごく研究してやっていました。すごく上手にステップを踏んでいけたかなと思います。今日はちょっと焦って回ってしまったけれど、そこから心折れずに。前の彼だったら折れていたと思うので、ここまで追い上げられたというのは気持ちの面でも成長している、自信の表れですね。切替選手の初優勝は、まず予選であの位置に行けたということ。速い津田君と酒井君の後ろで彼はずっと勉強していたと思うので、予選であの位置に行けたということが勝利につながったし、タイヤも新品を入れて、一か八かだったかもしれないけれど、それをプラス要素にできたという、そうした気持ちの強さというのがやっとこのレースで出せたかな、と思います。来年に向けてのいい勝利だったと思います」

3位 相田有羽音(ZAP SPEED 10VED)

決勝3位の相田有羽音(ZAP SPEED 10V ED)

 「スタートがうまく決まって、一瞬トップが見えたぐらいでしたが、第1コーナーの立ち上がりでミスしてしまって3位に落ちてしまいました。その後津田君がスピンして2位に上がってここまま終われればよかったのですが。後ろから津田君が来て、そこは実力差ですぐ行かれてしまいました。それでも今年表彰台を目標にしていたので、非常にうれしいです。後ろから酒井君がミラー越しに迫ってきていたので、プレッシャーも感じてはいたのですが、そこはなんとか逃げ切りました」

4位 酒井翔太(ファーストガレージKKS2)

決勝4位の酒井翔太(ファーストガレージKK-S2)

 「決勝を走らせてくれたメカさんに感謝しなければいけないですね。予選のペースがそこまでよくなかったし、クラッシュもあったので、決勝は当たらずに、完走しなければなと思っていたので、無理せずクリーンなバトルができたのかな、と思います。表彰台には乗りたかったですが、あと一歩届かなかったので、そこは悔しいです。でもチームの切替選手が初優勝して、津田選手がチャンピオン決めてくれたし、そこはチームとしてすごくよかったと思います」

5位 佐藤颯太(ELEVレーシング10VED)

決勝5位の佐藤颯太(ELEVレーシング10V ED)

 「スタートの蹴り出しはよかったですね。ただその後トラクションのコントロールに失敗して、前を抜ききるまでにはいかなかったです。80Rの立ち上がりがよくて、第2ヘアピンで畠山選手をオーバーテイクできて、その前でファーストガレージのクルマがスピンしていて3位まで上がったという状況でした。とはいえSCが入って後ろとのギャップが詰まってしまって、ファーストガレージの2台は速いのは承知で、来るのもわかっていたので頑張って防戦したのですが、差がありすぎましたね。今後のいい経験にはなったと思います。(前田代表の誕生日だが?)表彰台プレゼントしたかったですね」

6位 村上太晟(S-FJ KKS2)

決勝6位の村上太晟(S-FJ KKS2)

「雨の中コンディション的には悪かったですが、ミスなしで、相手のミスを待って走って6番手ということで、いい結果になりました。でももうちょっと、どこかタイムが削れそうな場所があって、そこを頑張らないと、トップには行けないかな、と思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

筑波・富士S-FJ選手権

第7戦筑波決勝 切替悠喜が待望の初優勝 ポールシッター津田充輝がオープニングでまさかのスピンも最下位から怒涛の挽回で2位、チャンピオンを確定

初優勝の切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)

チャンピオンを決めた津田充輝(ファーストガレージ制動屋S2)

 2025年JAF筑波・富士スーパーFJ選手権シリーズ地方権第7戦決勝が10月26日(日)に筑波サーキットで行われ、ポールポジションからスタートの津田充輝(ファーストガレージ制動屋S2)が1周目にスピンした後をうけてトップに立った切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)がポジションを守って18周を走り切りフィニッシュ。S-FJでのキャリア初優勝を飾った。スピンで最下位まで落ちた津田は怒涛のオーバーテイクショーを演じて2位まで挽回。最終戦を待たずに筑波富士シリーズチャンピオンを決めた。

 決勝のスタートは定刻からやや遅れた午前11時33分。予選終了から約2時間30分のインターバルとなった。この間予選でクラッシュしたランキング2位の酒井翔太(ファーストガレージKKS2)を擁するファーストガレージではサーキットに隣接するファクトリーからパーツを取り寄せるなどして大々的な修復作業を実施。当初は間に合わないのではないかとの声もあったが短時間で修復を完了。車両改修を行ったため最後尾からとはなるが決勝への出走が認められた。これによって予選3位以下が繰り上がりとなり、フロントロウには切替がつき、以下3番グリッド相田有羽音(ZAP SPEED 10VED)、4番畠山退三(KKSⅡ)、5番佐藤颯太(ELEVレーシング10VED)、6番内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)と続く。

 朝からの雨はほとんど止んでおり、それまでに行われた予選/決勝でコース上の水もかなりはけたが依然としてウエットコンディション。グリッド上で見たところ15台全てがレインタイヤを装着していたが、予選で使用したユーズドタイヤではなく新品タイヤも何台かあった。気温15.7度、路面温度18.3度。

決勝がスタートした

 全車グリッドに整列してレーススタート。フロントロウの切替の出足が悪く、3番手スタートの相田が並びかけ、サイド・バイ・サイドで第1コーナーへ。インに相田、アウトに切替でターンイン。切替粘るがコーナー後半で大きくアウトにはらんでしまい相田が先行。しかし続くS字で切替がポジションを奪い返して2位で第1ヘアピンへ。後方では8番グリッドからスタートのマスターズクラスの秋山健也(スーパーウインズKKS2)が7番グリッド村上太晟(S-FJ KKS2)、6番グリッドの内藤大輝(RCIT RaiseUP ED)をかわして6位に浮上、内藤は村上にもオーバーテイクを許して8位までドロップして第1ヘアピンを通過。内藤の背後には最後尾15番手スタートから早くも6台を仕留めた酒井が上がってきている。

 ポールポジションから発進の津田は後方2台のバトルの間に間合いを広げるが、なんと第2ヘアピンで単独スピン。再スタートは切れたものの最下位までドロップしてしまう。これでトップは切替に。津田を回避した相田にやや差をつけて、オープニングラップのコントロールライン上では1.148秒の差。3位には第2ヘアピンの混乱に乗じて畠山をオーバーテイクした佐藤が0.989秒差でつけているが、畠山も0.244秒差に張り付いている。さらに秋山もベテランらしい沈着さで混乱を乗り切り畠山の1.055秒後方の5位に続いている。マスターズクラスの1-2、6位には村上。酒井はトップから4.779秒差の8位、津田は11.104秒差の15位だ。

 2周目に入りトップ切替と2位相田の差は1.735秒。オープニングラップに7台抜いてポジションを上げた酒井だがこの周は内藤を攻めあぐねたか8位で変わらず。一方で津田はさっそくポジションを取り返しにかかり、この周11位まで挽回。3周目には酒井が内藤を料理して7位、津田は池田悠亮(トップランクスーパーウィンズ)を片付けて10位入り。トップ切替は相田に2.223秒の差をつける。4周目、酒井は第1セクターで村上をオーバーテイク、総合5位でマスターズクラストップの畠山を追い上げていた秋山が第2ヘアピンでアウト側にコースアウト、グリーン上で止まってしまう。

 これで酒井5位、村上6位。内藤を挟んで8位に津田が上がってくる。秋山の車両移動の為にセーフティカー(SC)投入が宣言されレースはいったんリセット。4周目終了時点のトップ6は切替~相田~佐藤~畠山(マスターズクラストップ)~酒井~村上という順で津田は8位につけている。酒井とトップ切替の差は10.193秒、津田は13.980秒の差があったが、SCランの間にギャップはそれぞれ約5秒、約10秒まで縮まった。

 SCランは5周目から8周目まで続き、9周目からレース再開。トップ切替はリスタートをうまくこなしてギャップを作って第1コーナーを通過。後方では酒井が早くも畠山に仕掛けるとオーバーテイクに成功。4位に上がるとさらに10周目の第1コーナーで佐藤のインを差してこれも仕留めて3位へ。津田も内藤、村上を抜き去り6位へ上がると、続いて10周目の第1セクターで畠山も片付け5位、チャンピオンを争うファーストガレージの二人の無双状態が続く。中でも津田の勢いはとどまることを知らず、第2ヘアピンで酒井と佐藤の3位争いに追いつくとバックストレートで一気にオーバーテイク。佐藤も酒井からポジションを奪い返す。これで津田3位、佐藤4位、酒井5位となるが、酒井はメインストレートで佐藤に並びかけて再逆転。4位を取り戻す。

 リスタートをうまく決めた切替は11周目に相田に3.266秒の差をつけてトップをひた走る。3位津田は相田と1.340秒差。しかし1秒近く速いペースで走っており相田を喰うのは時間の問題か。4位酒井は津田と1.511秒差。5位佐藤、6位マスターズクラストップの畠山。秋山が離脱したマスターズクラスの2位は総合9位の本間隆史(MATレーシングPJ10V)だ。

 12周目、予想通り津田は相田との間合いを0.529秒に縮めると続く13周目の第3セクターでオーバーテイク。ついにオープニングラップの最後尾から2位まで順位を取り戻した。相田3位に続く酒井は2.801秒差。今回S-FJデビューの鈴木大翔(ZAP ROBINSUE 15)とジュン(アラロッサ・コヤマG10VED)が順位を争っており、鈴木がジュンを仕留めて13位へ。ジュンは14位でマスターズクラス3番手だ。

 ハイペースで2位まで這い上がってきた津田だが、トップ切替も1分4秒台と速いペースで走っており、13周目に4.544秒あったギャップは15周目に1分4秒079と本日のファステストラップで追っても3.737秒差。それでも津田は最後まであきらめず、16周目3.329秒差とコンマ数秒ずつ切替のマージンを削り続ける。3位相田、4位酒井、5位佐藤は変わらずだが、6位を走っていた畠山が16周目の第1コーナーで単独スピン、これで6位は村上。畠山はすぐに走り出すが9位まで順位を落としてしまい、マスターズクラスのトップは総合8位の本間が立つが、続く17周目に畠山が順位を取り戻して8位、本間9位。

 ファイナルラップ。津田はこの周もプッシュを続けたが2.022秒届かず2位でフィニッシュ。切替がキャリア初優勝を飾った。

 切替は今年5月の筑波の第2戦で酒井に次ぐ2位フィニッシュと鮮烈にS-FJレースデビュー、続く筑波の第3戦でも津田に次いで2位と酒井を抑えた。以降も第4戦富士6位、第5戦筑波3位、第6戦筑波4位と上位フィニッシュを重ねていたが、津田と酒井という高い壁の前にレース後はしきりと自分の力不足を悔やんでいた。しかし今回二人がクラッシュやスピンで序盤出遅れたとはいえ後続をしっかり抑え込み、終盤は津田のプレッシャーにも屈せずトップの座を守り切っての初優勝となった。

 3位相田、昨年の筑波最終戦でレースデビュー。今年は開幕戦6位をはじめ筑波ではコンスタントに入賞してきて期待されていて、待望の初表彰台を獲得した。4位酒井、予選でのクラッシュから短いインターバルで復活、最後尾スタートから這い上がってきた。5位佐藤も切替同様第2戦でデビュー4位。その後もスポット参戦ではあったが今回再び5位。6位村上、9月の第6戦でデビューしたばかりだが早くも入賞。今後が期待される。

 マスターズクラスはスピンで順位を落としたもののすぐにリカバーした畠山が総合8位でクラス優勝、クラス2位本間、そしてデビュー戦のジュンがクラス3位となった。

 今回のリザルトによって津田のポイントは120点、酒井87点となり逆転の目がなくなり最終戦を待たずに津田のチャンピオンが確定した。

 2025年S-FJ筑波・富士シリーズ最終戦は11月9日、舞台を富士スピードウェイに移して開催される。今年は12月のS-FJ日本一決定戦が富士で行われるため、その前哨戦として多くのエントリーが期待される。

優勝は切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)

決勝2位は津田充輝(ファーストガレージ制動屋S2)

決勝3位は相田有羽音(ZAP SPEED 10V ED)

決勝4位は酒井翔太(ファーストガレージKK-S2)

決勝5位は佐藤颯太(ELEVレーシング10V ED)

決勝6位は村上太晟(S-FJ KKS2)

決勝8位、マスタークラス優勝は畠山泰三(KKSII)

決勝9位、マスタークラス2位は本間隆史(MATレーシングPJ 10V)

決勝12位、マスタークラス3位はジュン(アラロッサ・コヤマG 10V ED)

トップでゴールする切替悠喜(ファーストガレージRSD S2)

マスタークラスの表彰式

表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

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