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2013年10月

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス EXE ASTON MARTIN、チーム結成から奇跡を重ねて、九州でとうとう本当の「奇跡」が起きた! 「チーム一丸」でまさかの表彰台、2位ゲット (ARNAGE)

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gt_r07_arnage-01.jpg  前戦富士ラウンドのあと車両がアジアン・ルマンに貸し出さていたため、メンテナンスに一週間のブランクができてしまい、チームはこの九州ラウンドに向けて急ピッチで車両を間に合わせることになりました。しかし、アジアン・ルマンの結果(*GTCクラスにてクラス優勝)からも車両の状態はたいへん良好であることが伺われ、またチームにとっても車両にとっても、オートポリスは苦手なサーキットではないだけに、気合十分で初の九州遠征に臨むことになりました。

 しかし、予選日となる10/5は、かねてより懸念されていた台風23号の影響で朝から大雨に見舞われ、9時からの公式練習も開始から48分で強い雨と霧のため赤旗中断となり、そのまま回復することなく終了してしまったためほとんどの車両が満足な走行をすることができませんでした。しかも、この悪天候は午後になっても回復せず、午後の予選もキャンセルされ、翌日午前中に実施されることとなりました。

October 6th Qualifying
  • 天候:曇り 路面状況はウエット/ドライ
  • 気温:開始時20℃→終了時21℃ / 路面温度:開始時21℃→終了時22℃

gt_r07_arnage-13.jpg  この日もサーキットは朝から雲に包まれ、霧のような雨がフロントガラスを濡らすコンディション。前日の予選キャンセルを受け決勝日の朝9時から25分間にわたって行われた予選はいずれかのドライバーが走行すればよいというルールだったので、安岡選手が予選アタックを担当することになりました。前日満足な走行ができなかったため車両のチェックもかねて、まず慎重かつ果敢に、車両の感触を確かめながらインターミディエットで走行した後、5Lapでドライタイヤに交換してアタックにかかり、予選後半にはGT-R勢と1‘48秒台の熾烈なポールポジション争いを演じました。しかし終了まで残り4分のところで47秒台を出したGT-R勢に一歩及ばず、その後10Lap目にベストラップを更新する1’48.036を出しましたが、惜しくも予選を3位で終えました。

なお300クラス予選の結果は下記のとおりとなりました。

  • P1 #3 S Road NDDP GT-R 星野 一樹 / 佐々木 大樹
  • P2 #48 DIJON Racing IS GT-R 高森博士 / 千代勝正
  • P3 #50  Exe ASTON MARTIN 加納政樹 / 安岡秀徒
October 6th  Finals
  • 天候:くもり 路面状況はドライ
  • 気温:22度→22度(レース中盤)/ 路面温度:24度→25度(レース中盤)
  • 入場者:決勝日22,100人

gt_r07_arnage-08.jpg  午前中の予選後、サーキットサファリと15分間に延長されたウォームアップ走行時間に、前日から全く走行する機会のなかった加納選手が走行し、車両の感触を確認することができました。

 そして定刻14時にフォーメーションスタートで決勝がはじまります。スタートを切るのはセパン以来ずっとスターティングドライバーを担当している安岡選手。鈴鹿以来の3番グリッドからスタートした車両は、1周回後すぐに2番手の48号車をかわして2番手に浮上、この際記録したタイム1‘49.297がこの九州ラウンドのベストラップとなりました。その後安岡選手は1分49~50秒台のハイペースでトップを行く3号車に迫り、ついに7Lap目に3号車をパス。トップに立ちました。

 その後、安岡選手はぐいぐいと後続車両を引き離し独走状態に入ります。レースの3分の1を過ぎた26Lap目の頃から弱い雨が降り始め路面は滑りやすくなっていましたが、他の車両が続々ルーティンのピットインをする中、安岡選手は変わらず1分50~51秒台を中心にトップを独走し、後続とのマージンを広げ続けました。

gt_r07_arnage-12.jpg  ピットインは38Lap目。ドライバーを加納選手に交代し、フロント左側タイヤを1本のみ交換する作戦で41秒という非常に速いピット作業時間を終え、車両はトップのままコースに戻りました。すでに温まっているタイヤでリスクは少なく、加納選手は交代直後から1分52秒台の好タイムで安定した走行を見せました。その後惜しくも45Lapのところで4号車の名手谷口選手にパスされ、順位を一つ落としました。

 弱い雨が降ったりやんだりの悩ましいコンディションはその後も続きましたが、加納選手は順位を後退させることはなく、むしろ安岡選手から引き継いだタイヤを守りながら前半に築かれたマージンを活かして守りの走りに徹し、2位をキープし続けました。そして61Lap目、Arnage Racingとしては最高位の2位でチェッカーを受けることができました。

gt_r07_arnage-15.jpg  今回の九州ラウンドでは、天候に恵まれなかったために土曜日の公式練習から予選までまったく走行ができず、セットアップもままならない状況でしたが、これまでにない順調な車両の仕上がりと、加納、安岡両選手の無心の走りが、チームにとって望むべくもなかったポディウムに立つという結果を産み出すことができました。たくさんのご支援や応援と、レース後のたくさんのお祝いのお言葉に心より感謝いたしますとともに、最終戦となります次戦11月のMOTEGI GT 250km Raceにおきましても、変わらぬ応援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

  • P1 #4  GSR 初音ミク BMW  谷口 信輝 / 片岡 龍也
  • P2 #50  Exe ASTON MARTIN 加納政樹 / 安岡秀徒
  • P3 #52  OKINAWA IMP SLS  竹内浩典 /土屋武士
チーム代表 伊藤宗治
gt_r07_arnage-20.jpg  今回のオートポリスは天候に振り回されてイレギュラーなスケジュールになってしまいましたが、珍しくこれといったトラブルに見舞われることもなく、チームとしては終始順調にレースを終えることができました。タイヤ一本交換作戦をとったわけなのですが、交換したタイヤもじつは午前中使ってたタイヤでNEWじゃなかったんですよ。結局1レース300kmはもつタイヤをヨコハマタイヤ様は出してくださっているわけで、素晴らしいというしかありません。スタートドライバーの安岡にしても、タイヤを苛めずに走るようにというこちらの要求を呑んでくれたから最後までタイムを落とさずにトップを走れたわけだし、そのあとの加納さんも順位にこだわらずに自分の走りをキープしてくれたからこそ、あの路面状況でもアクシデントもなく最後まで走れて、結果2位でチェッカー受けることができました。こういう守りの作戦でいこうと決めさせてくれたチーム、レース全体の構成を俯瞰したうえで自分の走りを見失わない冷静でクレバーなドライバー、そして素晴らしいタイヤを供給してくださるタイヤメーカー様、ほんとにありがとうございます。それからたくさんの声援を送ってくださったスポンサー様とファンの皆様にも感謝、感謝です。シーズン当初からすべてが「奇跡」でやってきたチームですが、またまた奇跡がおきてしまいました(笑)次戦のもてぎは今回のオートポリスでの結果は忘れて、心置きなくやり残しのないような最終戦になるようがんばりますので、応援よろしくお願いします。
ドライバー 加納政樹
gt_r07_arnage-18.jpg  フリー走行から赤旗中断になってそのまま予選がキャンセルになって全く乗れてなかったんですけど、安岡くんが予選で決めてくれて、午前中の短い時間(サファリとウォームアップ走行)に15分ずつでしたけど30分くらい練習する時間があって、その時の感触でなんとなくいけそうな感じはしてました。レースでは安岡くんがたくさんマージンを作って帰ってきてくれて、しかもタイヤ1本交換作戦でトップでコースに戻って、谷口さんが後ろから来た時に無線で監督から(谷口さんを)先に行かせて2番手をじっくり守ればいいからと言ってもらったので、そのあとはタイヤを大事にして余裕をもって走りました。サーキットの特性を知り尽くしたチームの作戦がこの結果を導いたと思います。チーム一丸でずっとシーズン当初からやってきましたけど、こんなに早く表彰台に乗れる日がくるというのは、もう感無量です。チームみんなで勝ち取った表彰台です。早いもので次戦のもてぎは最終戦ですが、さいごまでチーム一丸で戦い抜きます。
ドライバー 安岡秀徒
gt_r07_arnage-19.jpg  オートポリスは僕も加納さんも好きなサーキットだったし天候的にも期待できそうな雨模様ではあったんですが、予選が今日になって、僕が自信を持ってアタックするのは鈴鹿とここだけだっていうことを考え併せると、結果的には昨日のキャンセルは良かったと思います。3番手からレースをスタートして、監督からは早めに前に出て自分のペースで走るように言われていたのですが、7Lap目で一番前に出ることができたので、それからはマイペースで、無線でタイヤと後続の状況を確認しながら走ることができました。とにかく僕たちは優勝を目指してレースをしていたわけではなく、欲もなくレースをしていました。ポジションが落ちても仕方ないと思っていたし。無心の走りがこの結果につながりました!タイヤも素晴らしかったし、僕自身オートポリスのコースが好きで、加えて九州には応援してくださっている人も多いので、こんなうれしいことはないです。レースの最後は祈るような気持ちで加納さんの走りを見守るだけ、ドキドキして心臓が止まりそうでした(笑)次戦は最終戦になりますが、またいつものように完走を目指して加納さんと、チームのみんなと頑張ります。

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 第8戦もてぎラウンドは11月2日~3日にツインリンクもてぎ(栃木県)に於いて開催されます。最終戦となりますが、さいごまでより一層のご声援、宜しくお願いします。

Arnage Racing 2013 SUPER GT Race reports

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス GAINER DIXCEL SLS、執念の走りで4位をゲット! 念願のチャンピオンを最終戦で獲る! (GAINER)

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  • GAINER DIXCEL SLS
  • DRIVER: KATSUYUKI HIRANAKA / BJORN WIRDHEIM
  • 予選:6位 決勝:4位
  • 予選日入場者数:11,600人 決勝日入場者数:22,100人
2013年10月5日(土曜日)
  • 公式練習 9:00~10:50 気温:16度・路面温度:17度・天候:雨路面状況:ウエット
  • 公式予選 キャンセル

gt_r07_gainer_11-02.jpg  台風23号は暴風雨を置きみやげに日本から遠ざかっていたため、オートポリスは搬入日から雨は降っていなかったが、強風に見舞われていた。

 予選日は朝から雨が降り、風も強い。オンタイムで練習走行は開始されたが、開始10分で赤旗中断。再開はされたが、雨、霧共に酷くなりほとんどの車がピットで待機。結局9時50分頃練習走行が出来る状況ではなく走行は終了。 しかし、GAINERの2台は、走り出しから調子は悪くなく、10号車田中哲也が1分58秒162でトップタイム。 11号車は1分58秒640で2番手のタイムで走行を開始していた。

 午後から行われる予定の予選は、濃霧と雨の影響でキャンセル。明日日曜日に、1発勝負の予選が行われることになった。 練習走行でのタイムが良かったので、今日予選が出来なかったことは、Teamにとって少し残念ではあった。

平中 克幸コメント
 予選がキャンセルになったのは残念でしたが、特にウエットでの調子が良かったのでこのまま予選がやれてれば、結構ポールポジションの可能性もあったと思うので残念ですが、明日は明日で、ウエットなのかドライなのかは現時点ではわからないのですが、ドライになってもテストでは良いデーターも取れていますし、やれるだけのことはやってきたので、自信をもって予選に臨みたいです。
2013年10月6日(日曜日)
  • Qualifying 9:00~9:25 平中 克幸 気温:20度・路面温度:21度・天候:曇・路面状況:ウエット/ドライ
  • 決勝65周(61周):14:00~ 気温:22度・路面温度:24度・天候:曇・路面状況:ドライ

 昨日に予定されていた予選が、決勝日朝のフリー走行の時間帯に振り分けられた。25分間の予選で、ドライバーは1人だけのアタックでOK。平中がアタックを担当する。

 オンタイムで開始されたが、まだ路面は濡れており、ウエット宣言が出される。平中はドライタイヤでまず様子を見ながらアタックを開始。徐々にタイムを上げていき、4周目に1分49秒630で暫定2番手のタイム。次周にピットに入り、タイヤに交換し再びアタックを開始。

 3周目に1分48秒564でこの時点での暫定2番手。しかしこの後タイムアップすることが出来ず、25分間の1発勝負の予選は終了し、午後からの決勝は6番手のグリットが確定した。

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平中 克幸コメント
 6番手という結果は余り満足はしてないのですが、難しいコンディションということもあって、車も凄くアンダーステアがひどく、なんとか6番手で踏みとどまったという状況でした。ダメージは最小限に抑えられたのかなと思っています。16号車が後方にいるということで、ポイントを詰めるチャンスもかなりあるのす、レースラップはメルセデスは凄く良いので、その辺りをしっかりと刻んで良いレースをすれば優勝も出来ると思うので、しっかりと頑張りたいと思います。

gt_r07_gainer_11-05.jpg  天候は相変わらずドンヨリとし、霧雨の様な雨が時折路面を濡らす。決勝はウォームアップ走行を普段より7分多く時間を設けられ、マシンの最終チェックに充てられた。

 スタートを担当するのはBjorn WIRDHEIM。今回は朝の予選後に行われたサーキットサファリでしか走行することが出来なかった。グリッドがすぐ前のNo.61BR-Zは予選時にタイヤを痛めたようで、ピットスタートを選択。

 オンタイムで決勝レースは開始され、1周目で5番手、2周目には3番手までポジションを上げる激走を披露。しかし、5周目を過ぎた頃から急激なグリップダウンに見舞われ、徐々に2番手との差を広げられていき、8周目にNo.4BMWに1コーナーでパスされ、10周目にははペースの良かった他車3台にパスされ7番手まで後退。

 一人が走行しなければいけない最低周回数まで、踏ん張って走行を続けるがラップタイムが徐々に落ちていく。かなりのアンダーステアが出ているようで、ポジションキープもかなり大変な作業に。19周目にピットへ戻り平中と交代したときには、10番手までポジションを下げてしまう。

 ロングランを担当することになった平中だったが、ラップタイムは悪くなく、徐々にポジションを上げていく。30周目には実質6番手を走行。全てのルーティーンが終わった時には、5番手までポジションを戻し、前車を追いかける。

 17秒以上あったNo.33Porscheとの差も、ぐんぐん差を縮め最終ラップにとうとうパス。4番手に浮上にチェッカーを受けた。貴重な8ポイントを獲得した。

 No.4BMWが連勝しシリーズランキングも2位に浮上したが、No.16CR-Zが9番手とポイント加算も少なかったために、11号車との差は10ポイントに縮まり、最終戦では5台がチャンピオン争いに生き残ることとなった。

平中 克幸コメント
 残念な気持ちの方が強いですが、Teamが出来る限りの事は出来たのかなと思います。16号車が9位で終わっていることを考えるとポイント差を詰めることが出来ましたし、ダメージも最小限に抑えられたと思っています。表彰台に上れてたと考えると、どうしてこのような結果になってしまったのかをきちんと考えて、最終戦のもてぎはこんな結果にならないように、しっかりと臨みたいと思っています。
Bjorn Wirdheimコメント
 今日は最終的には良かったと思う。スタート直後からマシンのフィーリングは良かったです。3周目で3位に上がり上位2台を射程圏内に納められると思った矢先の、4周目を過ぎたあたりからフィーリングが悪くなってしまいました。なんとか我慢して走って19周を終えたところでピットインしたが、ポジションをかなり落としてしまっていました。交代した平中克幸選手が見事な走りでロングスティントを担当してくれ、最終ラップにポジションを4位まで上げてくれました。10号車の田中哲也選手も、フェアな運転をしてくれました。10ポイント差はありますが、チャンピオンシップでもチャンスはまだありますので、平中選手と最終戦はチャンピオンを狙って戦いたい。

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Text & Photo: GAINER

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス GAINER Rn-Sports DIXCEL SLS、残り3周の悲劇、追突され無念のストップ (GAINER)

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  • GAINER Rn-Sports DIXCEL SLS
  • DRIVER: TETSUYA TANAKA / MASAYUKI UEDA
  • 予選:9位 決勝:20位
  • 予選日入場者数:11,600人 決勝日入場者数:22,100人
2013年10月5日(土曜日)
  • 公式練習 9:00~10:50 気温:16度・路面温度:17度・天候:雨・路面状況:ウエット
  • 公式予選 キャンセル

gt_r07_gainer_10-02.jpg  台風23号は暴風雨を置きみやげに日本から遠ざかっていたため、オートポリスは搬入日から雨は降っていなかったが、強風に見舞われていた。

 予選日は朝から雨が降り、風も強い。オンタイムで練習走行は開始されたが、開始10分で赤旗中断。再開はされたが、雨、霧共に酷くなりほとんどの車がピットで待機。

 結局9時50分頃練習走行が出来る状況ではなく走行は終了。 しかし、GAINERの2台は、走り出しから調子は悪くなく、10号車田中哲也が1分58秒162でトップタイム。11号車平中克幸は1分58秒640で2番手のタイムで走行を開始していた。

 午後から行われる予定の予選は、濃霧と雨の影響でキャンセル。明日日曜日に、1発勝負の予選が行われることになった。練習走行でのタイムが良かったので、今日予選が出来なかったことは、Teamにとって少し残念ではあった。

田中哲也コメント
 周回数が少ない中でもトップタイムと2番手をGAINERが取れたことはうれしかったですね。そんなに攻めてたときのタイムではなかったのですが、車のフィーリングも悪くなく、ウエットでのバランスなど結構良かったのです。走って無い車もある中でのタイムですから、非公式のような1-2ですが、車のバランスが悪かったら無理なことですからね。ウエットで予選はやりたかったですね。
2013年10月6日(日曜日)
  • Qualifying 9:00~9:25 田中 哲也 気温:20度・路面温度:21度・天候:曇・路面状況:ウエット/ドライ
  • 決勝65周(61周):14:00~ 気温:22度・路面温度:24度・天候:曇・路面状況:ドライ

 昨日に予定されていた予選が、決勝日朝のフリー走行の時間帯に振り分けられた。25分間の予選で、ドライバーは1人だけのアタックでOK。田中がアタックを担当する。

 オンタイムで開始されたが、まだ路面は濡れており、ウエット宣言が出される。コースインしてからの1周目に急にシフトが動かなくなったと無線機から田中が訴える。急に3速に入ったまま、どうにもならなくなったようだ。急遽ピットに戻り、HWAのエンジニアがチェック。何とか10分のタイムロスで再び予選を開始。

 1周計測で再びピットへ。タイヤを替えてコースへ。徐々にタイムは上げていくが、思ったようにアップしない。1分49秒229のタイムで予選は9番手が確定した。

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田中哲也コメント
 予選はちょっと不本意な結果でした。トラブルがあり流れを掴めませんでした。トップなどは無理でしたが、もう少し流れの良い予選に出来たかとは思うのですが、中途半端なコンディションの中、初めてに近い状態での走行でしたし、アンダーステアは強く上手くタイムが出せませんでした。

 天候は相変わらずドンヨリとし、霧雨の様な雨が時折路面を濡らす。決勝はウォームアップ走行を普段より7分多く時間を設けられ、マシンの最終チェックに充てられた。

 スタートを担当するのは田中。オンタイムで決勝レースは開始され、1周目では2番手を走るNo.48GT-Rが、ふたをする形でそれ以降が団子状態に。

 田中は1周目には7番手までポジションをあげ、2周目には6番手、3周目には4番手と、11号車の後ろまでポジションを上げてきた。やはり11号車と同じようにグリップダウンに見舞われ、せっかく上げたポジションも徐々に後退。しかし、なんとか31周まで引っ張り植田と交代。

 植田のペースも悪くなく、1分51秒から52秒台でラップを刻む。全車のルーティーンピットが終わった時点で9番手を走行。ポジションをキープしながら前車を追いかける。

 しかし、不運にもタイヤカスを踏んでしまい、コースオフ。No.16CR-Z、No.55CR-Z、No.61BR-Zにかわされてしまう。

 しかし、その後は安定したラップを刻み一つでもポジションを上げようと走行を続けていた58周目の第2ヘヤピンを回っているところで、後続のNo.86ランボリギーニに追突され大きくスピン。全周に渡って破損。ストレートの右側のコースサイドにマシンを止めた。良いペースで走行していただけに非常に残念な結果となった。

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田中哲也コメント
 決勝は最悪な結果になってしまいましたね。内容的にも僕らの10号車に関しては良いところがなかったし、本当に悔しい1戦でした。次の最終戦は悔いの残らないように、良いところ見せられるように頑張ります。
植田正幸コメント
 天候が不安定で、フリー走行から良い流れでは無かったですね。決勝は哲也選手が入賞圏内で走ってくれていたので、ピットが終わった時点で9番手をはしていましたので、アンダーステアが厳しかったものと、タイヤカスを踏んでしまったことで飛び出してしまいました。最後は86号車に第2ヘアピンでインを突かれて追突され、クラッシュしてしまったことが悔しいです。次回はもっと上でフィニッシュ出来るように頑張ります。
福田洋介エンジニアコメント
 土曜日の雨で路面にラバーが乗り切らない状態での決勝レーススタートで、タイヤ磨耗が厳しくなるのは予想していましたが、他チームも同様で持ち込みタイヤの種類が明暗を分けた感じでした。あとは付着しやすいタイヤカスでの振動・グリップダウンを何処まで我慢出来るかが勝負所でした。最終的には追突されスピン・クラッシュで終えてしまいましたが、後半のペースも良く、ウマく流れが噛み合えば確実に上位を獲れる手応えを感じたので、最終戦の茂木では今期最高位を獲得出来ると思います。チームとしては、最後までワン・ツーフィニッシュ出来るよう全力で戦います!

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Text & Photo: GAINER

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス決勝 優勝ドライバーのコメント

GT500クラス優勝 #36PETRONAS TOM'S SC430
中嶋一貴
今日は本当にいいレースになりました。予選はかなりフラストレーションがたまりましたが決勝でうまく返すことが出来ました。
ジェームスがいいスティントをしてくれて、ピットストップで折角抜いたクルマに前に行かれたりはしましたが、その後じっくりと前に上がっていくことが出来ました。
2位に上がった時は前との差が大きかったのでどうかな?と思ったんですが、前が思った以上にペースが辛そうで、最後は周回遅れがスピンしているところで上手く前に出ることが出来ました。
シーズンの頭から最終戦のもてぎは自信があると言ってきたし、テストも良かったので、最終戦にチャンピオンの権利を残して臨みたいと思っていましたが、最高の結果になりました。
この勢いで最終戦も勝ってチャンピオンを決めたいです。

ジェームズ・ロシター
とてもいい結果でしたし、レースを楽しむことが出来ました。予選も決勝も予想外の展開でしたが、コースの至る所でアグレッシブなファイトを楽しめて、これぞスーパーGTって感じでした。
一貴もパーフェクトな仕事をしました。
チャンピオンシップを考えれば今回は勝たなければならない状況で、勝つことが出来ました。今回同様もてぎも勝ちたいです。クルマは完璧な状況です。

GT300クラス優勝 #4GSR初音ミクBMW
谷口信輝
スタートから2台ピットスタートだったりで前が開けていたし、片岡選手が3番手まであげてくれていたので、アウトラップでGT-R勢の前に出ようという作戦で、その後もアストンマーチンを追う予定でしたが、その通りに出来て、僕らとしては完璧なレースが出来ました。
富士で優勝して、チャンピオンの望みが繋がって、ここともてぎと3連勝したいと思っていましたが、ここで勝てたことでランキング2番まで上がりました。ここはなんとしてももてぎでチャンピオンがとりたいですね。
鈴鹿の車検落ちとか、アジアンルマンの欠場など、たらればをいえばキリがありませんが、先ほどの車検でエンジンが止まったと聞いてほっとしています。
なんとしても僕らがチャンピオンをとるんだ、という意思だけは持っています。

片岡龍也
非常に楽しいレースでした。
今回はスケジュールが変則的になって、タイヤも選べてなくて、予選は苦しかったんですが、レースが始まってみると、周りよりも安定したペースで走れるタイヤだったので、自分のスティントとしては楽しかったし、クルマも良かったです。
自分たちとしては最大限のポイントをとって相手を待つ状況なので、出来ることをやるだけです。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス決勝 終盤まさかの大逆転で#36ペトロナスSCが今季2勝目を挙げる!

2013スーパーGT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の決勝レースが10月6日、大分県のオートポリスで行われ、予選10番手からスタートした#36PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)が終盤見事な大逆転劇を演じ、今季2勝めを挙げた。
GT300クラスも#4GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)が前戦の富士に続いて今季2勝目を挙げた。
(天候:曇り時々雨 コース:ドライ>セミウェット 観客動員数:予選11,600人/決勝22,100人/
総動員数33,700人)

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悪天候により公式予選が日曜朝に順延された今回のレースだったが、決勝は当初予定通り午後2時より65周で行われた。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの#38ZENT SC。2位以下が序盤から激しいドッグファイトを展開するのを尻目にスタートドライバーの平手晃平は着実にリードを広げ、2位以下に10秒以上のマージンを築き上げて規定周回数半ばすぎの33周目にピットイン、立川祐路に交代した。

その後方では4番手スタートの#1REITO GT-Rを駆る本山哲が3周目に#18ウイダーHSVの山本尚貴をかわして3位に浮上。続いてGT300車輛の周回遅れが出始めた8周過ぎから一気に2位#23モチュールGT-Rとの差を詰め、23号車を駆るロニー・クインタレッリが10周目にコースをはみ出した好きを見逃さずに前に出る。
しかしその周の最終コーナーで本山は後方から接近してきた#12カルソニックGT-Rにかわされてしまった。
12号車のスタートを担当していたのは松田次生だった。

レース前半はこのまま#38ZENT SC、#12カルソニックGT-R、#1REITO GT-Rの順で順次ピットストップに入ることに。38号車は前述の33周目。
12号車と1号車はそれに先立つ30周目に揃ってピットイン。更には#36ペトロナスSC、#18ウイダーHSVも同時にピットに飛び込んできた。
この結果#18ウイダーHSVが#1REITO GT-Rの前でピットアウトすることに成功したが、1号車の後半を担当した関口雄飛が35周目の第3コーナーでアウトから#18フレデリック・マコヴィッキィに並びかけ、4コーナーで前に出た。
更にその後方からは#36ペトロナスSC、#23モチュールGT-Rが接近し、38周目に立て続けに18号車を攻略して順位を上げた。
一方、レース前半を2位で折り返した#12カルソニックGT-Rは33周目にスピンアウトを喫し、ガードレールにつっこんで大きく順位を下げ、そのままピットに戻ってレースを終えている。

この時点でのトップ38号車と2位1号車のギャップは17秒。
このまま独走で前戦富士に続いて今季2連勝を飾るかと思われたが、レース終盤に入って#38立川は周回遅れと接触してしまい、この影響でハンドリングに異常を来してペースが上がらなくなってしまった。

一方、2位以下の集団は激しいバトルを繰り返しながらも徐々にトップとの差を縮め始める。
中でも後半目覚ましいペースで順位を上げてきたのが36号車だった。
後半を担当しな中嶋は44周目のに#23モチュールGT-Rをかわして3位に浮上すると、48周目の最終コーナーで周回遅れに詰まった#1関口をアウトからかわして2位に浮上。
その後もトップの#38立川との差を徐々に詰めていき、60周を過ぎる頃には完全にテール・トゥ・ノーズの状態に持ち込んだ。

そして62周目。
中嶋は周回遅れに詰まった立川を遂に捉えてトップに浮上すると、そのまま一気に38号車を突き放して65周を走り切り、第2戦富士500km以来の今季2勝目を挙げた。

一方、GT300クラスはポールポジションの#3S Road GT-Rを#50アストンマーチンを駆る安岡秀徒が7周目に捉えてトップに浮上、その後も着実にリードを広げ、最初のスティントを38周目まで引っ張ってピットストップを行い、そのままトップでコースに復帰したが、予選8番手からスタートして#4初音ミクBMWが安定したペースで着実に順位を上げて50号車に追いつき、45周目の1コーナーで#4谷口が#50加納政樹のインをついてトップに立つと、そのまま62周を走り切って第6戦富士に続く今季2勝目をものにした。
惜しくも破れた安岡/加納組だったが、参戦初年度のアルナージュレーシングにとってはこれが初の表彰台獲得となった。
またレース資金不足からドライバー二人が交代でレース車輛を陸送するという事態に陥った#52OKINAWA SLSが竹内浩典、土屋武士の両ベテランの懸命の走りで3位に入っている。

次戦はいよいよ最終戦もてぎ。
11月3日決勝だ。
昨年はここオートポリスでGT500クラスのドライバーズタイトルが決着したが、今シーズンはトップの#38ZENT SCが58ポイント、2位の#36ペトロナスSCが54ポイントという僅差で最後の戦いに臨むことになる。
GT300クラスもトップの#16無限CR-Zが9位に終わったため、2位#4初音ミクBMWとの差は一気に詰まった格好だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス決勝結果

■GT500クラス

SUPER GT IN KYUSHU 300km -RIJ- (2013/10/06) Final Weather:Cloudy Course:Semi-Wet
2013 AUTOBACS SUPER GT Round 7 オートポリス 4.674km

PosNoCar
Model
DriverTireWhLapTotal_Time
Behind
136PETRONAS TOM'S SC430
LEXUS SC430
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
BS34651:55'03.612
238ZENT CERUMO SC430
LEXUS SC430
立川 祐路
平手 晃平
BS43652.622
317KEIHIN HSV-010
HONDA HSV-010 GT
塚越 広大
金石 年弘
BS41652.811
41REITO MOLA GT-R
NISSAN GT-R
本山 哲
関口 雄飛
MI206511.227
518ウイダー モデューロ HSV-010
HONDA HSV-010 GT
山本 尚貴
フレデリック・マコヴィッキィ
MI466511.841
624D'station ADVAN GT-R
NISSAN GT-R
安田 裕信
ミハエル・クルム
YH76512.326
739DENSO KOBELCO SC430
LEXUS SC430
脇阪 寿一
石浦 宏明
BS376512.735
8*23MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R
柳田 真孝
ロニー・クインタレッリ
MI446524.134
937KeePer TOM'S SC430
LEXUS SC430
伊藤 大輔
アンドレア・カルダレッリ
BS406524.474
1032Epson HSV-010
HONDA HSV-010 GT
道上 龍
中嶋 大祐
DL36548.935
116 ENEOS SUSTINA SC430
LEXUS SC430
大嶋 和也
国本 雄資
BS326552.084
12*100RAYBRIG HSV-010
HONDA HSV-010 GT
伊沢 拓也
小暮 卓史
BS37651'18.304
13*19WedsSport ADVAN SC430
LEXUS SC430
荒 聖治
アンドレ・クート
YH8641Lap
148ARTA HSV-010
HONDA HSV-010 GT
ラルフ・ファーマン
松浦 孝亮
BS31614Laps
---- 以上規定周回数(45 Laps)完走 ----
-*12カルソニックIMPUL GT-R
NISSAN GT-R
松田 次生
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
BS463233Laps
  • Fastest Lap: CarNo.38 平手晃平(ZENT CERUMO SC430) 1'40.434 (3/65) 167.537km/h
  • CarNo.100は、2013SGT-SpR 第32条 1.違反により、罰金50,000円を課した。(裁定時刻 14:27)
  • CarNo.12 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは、2013SGT-SpR 第30条 1.違反によりドライビングスルーペナルティを課したが、リタイアにつき罰則は留保とする。(裁定時刻 15:19)
  • CarNo.23は、2013SGT-SpR 第33条 3.違反により、ドライビングスルーペナルティを課した。(裁定時刻 15:20)
  • CarNo.19は、2013SGT-SpR 第33条 違反により、訓戒とする。(裁定時刻 15:41)
■GT300クラス

SUPER GT IN KYUSHU 300km -RIJ- (2013/10/06) Final Weather:Cloudy Course:Semi-Wet
2013 AUTOBACS SUPER GT Round 7 オートポリス 4.674km

PosNoCar
Model
DriverTireWhLapTotal_Time
Behind
14GSR 初音ミク BMW
BMW Motorsport Z4 GT3
谷口 信輝
片岡 龍也
YH42621:55'53.345
250Exe Aston Martin
ASTON MARTIN V12 Vantage GT3
加納 政樹
安岡 秀徒
YH4611Lap
352OKINAWA-IMP SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
竹内 浩典
土屋 武士
YH45611Lap
411GAINER DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
平中 克幸
ビヨン・ビルドハイム
DL52611Lap
533HANKOOK PORSCHE
PORSCHE 911 GT3 R
影山 正美
藤井 誠暢
KH5611Lap
630IWASAKI OGT Racing GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
岩崎 祐貴
イゴール・スシュコ
YH6611Lap
761SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
山野 哲也
佐々木 孝太
MI51611Lap
80ENDLESS TAISAN PORSCE
PORSCHE 911 GT3 R
峰尾 恭輔
横溝 直輝
YH21611Lap
916MUGEN CR-Z GT
HONDA CR-Z
武藤 英紀
中山 友貴
BS68602Laps
1087ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山内 英輝
吉本 大樹
YH21602Laps
112エヴァRT初号機アップルMP4-12C
McLaren MP4-12C GT3
高橋 一穂
加藤 寛規
YH3602Laps
1288マネパ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
織戸 学
青木 孝行
YH16602Laps
13*86クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山西 康司
細川 慎弥
YH24602Laps
1422グリーンテック SLS AMG GT3
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
和田 久
城内 政樹
YH602Laps
1531Panasonic apr PRIUS GT
TOYOTA PRIUS
新田 守男
嵯峨 宏紀
YH35602Laps
1655ARTA CR-Z GT
HONDA CR-Z
高木 真一
小林 崇志
BS40602Laps
17*48DIJON Racing IS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
高森 博士
千代 勝正
YH2602Laps
1862LEON SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
黒澤 治樹
黒澤 翼
YH37593Laps
199NAC攻殻機動隊ARISE DR ポルシェ
PORSCHE 911 GT3 R
密山 祥吾
横幕 ゆぅ
YH584Laps
2010GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
田中 哲也
植田 正幸
DL11575Laps
21*21ZENT Audi R8 LMS ultra
Audi R8-LMS ultra
都筑 晶裕
リチャード・ライアン
HK3575Laps
225マッハGoGoGo車検 GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
玉中 哲二
山下 潤一郎
YH2548Laps
23360RUN UP GROUP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
白坂 卓也
田中 篤
YH4715Laps
---- 以上規定周回数(48 Lpas)完走 ----
-3S Road NDDP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
星野 一樹
佐々木 大樹
YH123626Laps
  • Fastest Lap: CarNo.61 山野哲也(SUBARU BRZ R&D SPORT) 1'48.799 (2/61) 154.656km/h
  • CarNo.48 高森 博士は、2013SGT-SpR 第30条 1.違反により、ドライビングスルーペナルティを課した。(裁定時間 14:31)
  • No.21は、2013SGT-SpR 第33条 5.違反により、訓戒とした。(裁定時刻 14:57)
  • No.86 細川 慎弥は、2013SGT-SpR 第30条 1.違反により、競技結果に対し30秒加算した。(裁定時刻 16:08)

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス公式予選 #38ZENT SCの立川が今季2度目のポール!

2013スーパーGT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の公式予選が10月6日、大分県のオートポリスで行われた。
GT500クラスは上位12台が従来のコースレコードを更新する激戦となったが、#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)が1'38.174をポールポジションを獲得した。
GT300クラスは#3S Road NDDP GT-R(星野一樹/佐々木大樹組)がポール。こちらも上位6台がレコードを更新する激戦だった。

gt_r07_q-38

gt_r07_q-23

gt_r07_q-18

gt_r07_q-3

gt_r07_q-48

gt_r07_q-50

当初予定されていた公式予選が雨と濃霧のためにキャンセルとなったため、第7戦の公式予選は決勝日の朝、本来ならフリー走行が予定されていた時間に行われることになった。
これに伴い、実施方法も当初のノックアウト方式ではなく、各クラス25分間の走行が1回だけ行われた。

まずは午前9時よりGT300クラスの走行がスタートした。
雨は時折霧雨が降っていたものの、コース上はセミウェットの状況。
ウェット宣言は出されていたが、最初にウェットタイヤでコースインしたチームもすぐにスリックに履き替えてタイムアタックを行った。
序盤から好タイムを連発していたのは#48DIJONレーシングのGT-R。ドライバーは千代勝正だ。
千代は1'48.862から走り始めて徐々にタイムを上げ、開始から10分が経過したところで1'47.238とコースレコードを更新した。
しかしこれと前後して#3S Road GT-R、#50Exeアストンマーチン、#11ゲイナーSLS、#30IWASAKI GT-Rらも1分48秒台にペースを上げ、終了3分前に3号車を駆る星野一樹が1'47.222と千代を上回ってトップに立った。
結局、終わってみればトップの#3S Roadから6位の#11ゲイナーSLSまでが従来のレコードを更新する結果となったが、一方で今シーズン常に予選上位につけていたJAF-GT勢は#31aprプリウスを除く3台がリストリクター1ランクダウンのBOPが課せられた影響もあってか今回は苦戦を強いられ、#61スバルBRZの4位が最上位という結果に終わった。

9時25分にメインポストから「GT500」ボードが提示され、ここからはGT500クラスのアタックが始まった。
GT300クラスで好タイムが相次いだのと同様に、GT500クラスも開始早々に#23モチュールGT-Rを駆るロニー・クインタレッリが1'39.361といきなりコースレコードを上回ってきた。
続いて開始8分で#1REITOモーラGT-Rの本山哲が1'39.347、更にその3分後には#18ウイダーHSVをドライブするフレデリック・マコヴィッキィが1'39.171を叩き出す。
奇しくもこの3台は全てミシュランタイヤユーザーだった。

最初のアタックを終えた後、各チームは残り10分のところで一旦はピットへ。
2セット目のスリックタイヤを装着して最後のアタックに取りかかった。
すると今度はブリヂストン勢が好タイムを連発。
残り時間1分のところで#12カルソニックGT-RのJPオリベイラが1'38.385、続いて#37KeePer SCの伊藤大輔も1'38.573を叩き出す。
#18マコヴィッキィも1'38.220までペースを上げたが、その直後に#38ZENT SCを駆る立川が1738.174を叩き出して一気にトップに躍り出た。更には#23クインタレッリも1'38.209を記録。終わってみればトップの#38立川から11位の#24安田裕信までが1秒以内にひしめく接戦となり、更には12位の#6大嶋和也までがコースレコードを更新する結果となった。
なお、#1REITO GT-RについてはスーパーGTスポーティングレギュレーション第34条4項(燃料補給)違反という裁定が下されたが、ペナルティは監督への訓戒と本件作業までのタイム抹消というものに留まったため、本山がセッション終盤に記録したタイムは有効となり、午後の決勝を4番手からスタートすることとなった。

第7戦決勝は午後2時より65周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス公式予選結果

■GT500 Class

SUPER GT IN KYUSHU 300km -RIJ- (2013/10/06) Qualifying GT500 Weather:Cloudy Course:Wet-Dry
2013 AUTOBACS SUPER GT Round 7 オートポリス 4.674km

PosNoCar
Model
DriverTireWHTimeDelayGapkm/h
138ZENT CERUMO SC430
LEXUS SC430
立川 祐路
平手 晃平
BS43R1'38.174--171.394
223MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R
柳田 真孝
ロニー・クインタレッリ
MI44R1'38.209 0.035 0.035171.333
318ウイダー モデューロ HSV-010
HONDA HSV-010 GT
山本 尚貴
フレデリック・マコヴィッキィ
MI46R1'38.220 0.046 0.011171.313
4*1REITO MOLA GT-R
NISSAN GT-R
本山 哲
関口 雄飛
MI20R1'38.346 0.172 0.126171.094
512カルソニックIMPUL GT-R
NISSAN GT-R
松田 次生
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
BS46R1'38.385 0.211 0.039171.026
6100RAYBRIG HSV-010
HONDA HSV-010 GT
伊沢 拓也
小暮 卓史
BS37R1'38.566 0.392 0.181170.712
737KeePer TOM'S SC430
LEXUS SC430
伊藤 大輔
アンドレア・カルダレッリ
BS401'38.573 0.399 0.007170.700
817KEIHIN HSV-010
HONDA HSV-010 GT
塚越 広大
金石 年弘
BS41R1'38.661 0.487 0.088170.548
98ARTA HSV-010
HONDA HSV-010 GT
ラルフ・ファーマン
松浦 孝亮
BS311'38.725 0.551 0.064170.437
1036PETRONAS TOM'S SC430
LEXUS SC430
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
BS34R1'38.856 0.682 0.131170.211
1124D'station ADVAN GT-R
NISSAN GT-R
安田 裕信
ミハエル・クルム
YH7R1'39.012 0.838 0.156169.943
126 ENEOS SUSTINA SC430
LEXUS SC430
大嶋 和也
国本 雄資
BS32R1'39.227 1.053 0.215169.575
1339DENSO KOBELCO SC430
LEXUS SC430
脇阪 寿一
石浦 宏明
BS371'39.569 1.395 0.342168.992
1419WedsSport ADVAN SC430
LEXUS SC430
荒 聖治
アンドレ・クート
YH81'39.893 1.719 0.324168.444
1532Epson HSV-010
HONDA HSV-010 GT
道上 龍
中嶋 大祐
DL31'40.606 2.432 0.713167.250
  • 'R'マークは従来のコースレコード(1'39.424)を更新しました。
  • CarNo.1は、2013SGT-SpR 第34条4.(燃料補給違反)により、監督に対して訓戒、及び本件作業までのタイム削除とする。
■GT300 Class

SUPER GT IN KYUSHU 300km -RIJ- (2013/10/06) Qualifying Out Q1 GT300 Weather:Cloudy Course:Wet-Dry
2013 AUTOBACS SUPER GT Round 7 オートポリス 4.674km

PosNoCar
Model
DriverTireWHTimeDelayGapkm/h
1*3S Road NDDP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
星野 一樹
佐々木 大樹
YH12R1'47.222--156.930
2*48DIJON Racing IS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
高森 博士
千代 勝正
YH2R1'47.236 0.014 0.014156.910
350Exe Aston Martin
ASTON MARTIN V12 Vantage GT3
加納 政樹
安岡 秀徒
YH4R1'48.036 0.814 0.800155.748
461SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
山野 哲也
佐々木 孝太
MI51R1'48.408 1.186 0.372155.214
530IWASAKI OGT Racing GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
岩崎 祐貴
イゴール・スシュコ
YH6R1'48.416 1.194 0.008155.202
611GAINER DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
平中 克幸
ビヨン・ビルドハイム
DL52R1'48.564 1.342 0.148154.991
74GSR 初音ミク BMW
BMW Motorsport Z4 GT3
谷口 信輝
片岡 龍也
YH421'48.906 1.684 0.342154.504
821ZENT Audi R8 LMS ultra
Audi R8-LMS ultra
都筑 晶裕
リチャード・ライアン
HK31'49.073 1.851 0.167154.267
910GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
田中 哲也
植田 正幸
DL111'49.229 2.007 0.156154.047
1052OKINAWA-IMP SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
竹内 浩典
土屋 武士
YH451'49.243 2.021 0.014154.027
1133HANKOOK PORSCHE
PORSCHE 911 GT3 R
影山 正美
藤井 誠暢
KH51'49.363 2.141 0.120153.858
1287ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山内 英輝
吉本 大樹
YH211'49.423 2.201 0.060153.774
1322グリーンテック SLS AMG GT3
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
和田 久
城内 政樹
YH1'49.473 2.251 0.050153.704
1462LEON SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
黒澤 治樹
黒澤 翼
YH371'49.547 2.325 0.074153.600
152エヴァRT初号機アップルMP4-12C
McLaren MP4-12C GT3
高橋 一穂
加藤 寛規
YH31'49.557 2.335 0.010153.586
16360RUN UP GROUP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
白坂 卓也
田中 篤
YH1'49.727 2.505 0.170153.348
17*5マッハGoGoGo車検 GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
玉中 哲二
山下 潤一郎
YH21'49.754 2.532 0.027153.310
1886クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山西 康司
細川 慎弥
YH241'50.032 2.810 0.278152.923
1988マネパ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
織戸 学
青木 孝行
YH161'50.125 2.903 0.093152.794
2031Panasonic apr PRIUS GT
TOYOTA PRIUS
新田 守男
嵯峨 宏紀
YH351'50.406 3.184 0.281152.405
2116MUGEN CR-Z GT
HONDA CR-Z
武藤 英紀
中山 友貴
BS681'50.561 3.339 0.155152.191
229NAC攻殻機動隊ARISE DR ポルシェ
PORSCHE 911 GT3 R
密山 祥吾
横幕 ゆぅ
YH1'51.310 4.088 0.749151.167
230ENDLESS TAISAN PORSCE
PORSCHE 911 GT3 R
峰尾 恭輔
横溝 直輝
YH211'51.352 4.130 0.042151.110
2455ARTA CR-Z GT
HONDA CR-Z
高木 真一
小林 崇志
BS401'51.414 4.192 0.062151.026
  • 'R'マークは従来のコースレコード(1'48.847)を更新しました。
  • CarNo.3,48は、2013SGT-SpR 第33条2.(作業要員の装備違反)により、訓戒とした。
  • CarNo.5は、2013SGT-SpR 第33条2.及び第33条1.2)(作業要員の装備及び作業違反)により、罰金1万円を課す。

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリスの公式予選は決勝日の朝実施と決定

大分県のオートポリスで開催されている、スーパーGT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の大会審査委員会は10月5日14:00付の公式通知で、悪天候によりキャンセルとなった公式予選を決勝日の朝9時より行うことを決定したと発表した。

これに伴い、予選方式は当初予定されていたノックアウト方式ではなく、各クラス25分間の走行を1回だけ行うことになった。
まず、午前9時より9時25分までがGT300クラスの予選走行。続いて9時25分より9時50分までがGT500の走行となる。両クラスの走行時間帯の切り替えはクラスボードの表示により行う。

また通常であれば参加ドライバー全員が予選に出走しなければならないが、今回はいずれかのドライバーが出走すれば可とされた。

使用できるマーキングタイヤは、当初のタイムスケジュールに伴って識別のマーキングを受けたQAタイヤおよび、5日中に実施される識別マーキングを受けたQBタイヤのみとなり、決勝スタート時に使用するタイヤもこのどちらかでなければならない。
これを決定するための抽選は今後大会事務局により行われ、審査委員会の承認を持って公式通知にて公示される。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス公式予選は悪天候のためキャンセルに!

10月5日午後2時から予定されていたスーパーGT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の公式予選は、雨と切りによる視界不良のため、13時50分に審査委員会の判断でキャンセルとなった。

沖縄に上陸した台風23号の影響により、第7戦の舞台となった大分県のオートポリスは朝から強い雨と濃い霧がコースを覆い尽くした。
このため、朝9時からの公式練習は予定時間の半分も消化できずに終了となったが、公式予選の開始予定時刻が迫っても天候は一向に回復の兆しを見せなかった。

こうした中、各チームはQ1出走タイヤ(=決勝スタートで使用するタイヤ)のマーキングや出走ドライバーの申請など、いつも通りの準備を進めて予選開始時刻を待ったが、結局開始10分前の段階で残念な決定がなされることになった。

なお、今後のスケジュールについてはこのあと行われる監督ミーティングの結果を待って決定される模様だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス公式練習は悪天候により赤旗終了に

スーパーGT第7戦の公式練習が10月5日、大分県のオートポリスで行われたが、コースアウト車輛の改修のため開始早々に赤旗中断となり、一旦走行は再開されたものの、間もなく天候悪化による視界不良のため二度目の赤旗が出され、結局そのまま終了となった。

gt_r07_p-1 gt_r07_p-33

懸念された台風23号の直撃は無くなったものの、公式予選日を迎えたオートポリスは朝からあいにくの雨模様。
このため午前9時から始まった公式練習は、開始早々に#18ウイダーHSV-010を駆る山本尚貴がクラッシュ。
これにより開始13分で早くも赤旗中断となった。
18号車の回収の後、9時22分より走行は開始されたが、次第に雨脚が強まり、霧による視界不良なども重なって9時48分に二度目の赤旗が提示され、結局そのまま終了の判断がなされた。

このため各車とも僅か3~5周の計測となったが、その中で#36PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ジェームズ・ロシター組)がGT500クラスのトップ、GT300は#10GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS(田中哲也/植田正幸組)がトップだった。

午前11時45分現在もコース上は依然として霧がたちこめており、サポートイベントとして予定されていた86/BRZワンメイクレースの公式予選は中止されているが、スーパーGTの公式予選は現時点では実施の方向で準備が進められている。
ただし現在の状況を考えれば、予定通り予選を行うのはかなり難しいと思われる。

公式予選は午後2時よりノックアウト方式で行われる予定だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス公式練習結果

SUPER GT IN KYUSHU 300km -RIJ- (2013/10/05) Official Practice Weather:Rainy Course:Wet
2013 AUTOBACS SUPER GT Round 7 オートポリス 4.674km

PosNoClsCls
Pos
Car
Maker Model
DriverTireWhTimeBehindkm/h
1365001PETRONAS TOM'S SC430
LEXUS SC430
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
BS341'53.312-148.496
2385002ZENT CERUMO SC430
LEXUS SC430
立川 祐路
平手 晃平
BS431'54.056 0.744147.528
3245003D'station ADVAN GT-R
NISSAN GT-R
安田 裕信
ミハエル・クルム
YH71'54.075 0.763147.503
465004 ENEOS SUSTINA SC430
LEXUS SC430
大嶋 和也
国本 雄資
BS321'54.116 0.804147.450
5185005ウイダー モデューロ HSV-010
HONDA HSV-010 GT
山本 尚貴
フレデリック・マコヴィッキィ
MI461'54.445 1.133147.026
61005006RAYBRIG HSV-010
HONDA HSV-010 GT
伊沢 拓也
小暮 卓史
BS371'54.698 1.386146.702
785007ARTA HSV-010
HONDA HSV-010 GT
ラルフ・ファーマン
松浦 孝亮
BS311'55.090 1.778146.202
8375008KeePer TOM'S SC430
LEXUS SC430
伊藤 大輔
アンドレア・カルダレッリ
BS401'55.155 1.843146.120
9395009DENSO KOBELCO SC430
LEXUS SC430
脇阪 寿一
石浦 宏明
BS371'56.497 3.185144.436
103250010Epson HSV-010
HONDA HSV-010 GT
道上 龍
中嶋 大祐
DL31'56.647 3.335144.251
11103001GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
田中 哲也
植田 正幸
DL111'58.162 4.850142.401
12113002GAINER DIXCEL SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
平中 克幸
ビヨン・ビルドハイム
DL521'58.640 5.328141.827
1333003S Road NDDP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
星野 一樹
佐々木 大樹
YH121'58.758 5.446141.686
14483004DIJON Racing IS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
高森 博士
千代 勝正
YH21'58.784 5.472141.655
15213005ZENT Audi R8 LMS ultra
Audi R8-LMS ultra
都筑 晶裕
リチャード・ライアン
HK31'59.435 6.123140.883
16863006クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山西 康司
細川 慎弥
YH241'59.562 6.250140.734
17503007Exe Aston Martin
ASTON MARTIN V12 Vantage GT3
加納 政樹
安岡 秀徒
YH42'00.074 6.762140.134
18523008OKINAWA-IMP SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
竹内 浩典
土屋 武士
YH452'00.326 7.014139.840
19883009マネパ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
織戸 学
青木 孝行
YH162'00.509 7.197139.628
203030010IWASAKI OGT Racing GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
岩崎 祐貴
イゴール・スシュコ
YH62'00.562 7.250139.566
212230011グリーンテック SLS AMG GT3
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
和田 久
城内 政樹
YH2'00.702 7.390139.404
226230012LEON SLS
Mercedes-Benz SLS AMG GT3
黒澤 治樹
黒澤 翼
YH372'01.081 7.769138.968
231950011WedsSport ADVAN SC430
LEXUS SC430
荒 聖治
アンドレ・クート
YH82'01.163 7.851138.874
24430013GSR 初音ミク BMW
BMW Motorsport Z4 GT3
谷口 信輝
片岡 龍也
YH422'01.985 8.673137.938
25030014ENDLESS TAISAN PORSCE
PORSCHE 911 GT3 R
峰尾 恭輔
横溝 直輝
YH212'03.75910.447135.961
261630015MUGEN CR-Z GT
HONDA CR-Z
武藤 英紀
中山 友貴
BS682'04.41711.105135.242
271750012KEIHIN HSV-010
HONDA HSV-010 GT
塚越 広大
金石 年弘
BS412'04.43511.123135.222
28930016NAC攻殻機動隊ARISE DR ポルシェ
PORSCHE 911 GT3 R
密山 祥吾
横幕 ゆぅ
YH2'06.17812.866133.354
293130017Panasonic apr PRIUS GT
TOYOTA PRIUS
新田 守男
嵯峨 宏紀
YH352'08.76615.454130.675
30230018エヴァRT初号機アップルMP4-12C
McLaren MP4-12C GT3
高橋 一穂
加藤 寛規
YH32'09.13115.819130.305
313330019HANKOOK PORSCHE
PORSCHE 911 GT3 R
影山 正美
藤井 誠暢
KH52'09.55216.240129.882
32150013REITO MOLA GT-R
NISSAN GT-R
本山 哲
関口 雄飛
MI202'10.13416.822129.302
336130020SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
山野 哲也
佐々木 孝太
MI512'14.50621.194125.098
348730021ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3
Lamborghini GALLARDO GT3
山内 英輝
吉本 大樹
YH212'21.02827.716119.312
3536030022RUN UP GROUP GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
白坂 卓也
田中 篤
YH2'27.58734.275114.010
36530023マッハGoGoGo車検 GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
玉中 哲二
山下 潤一郎
YH23'00.5541'07.24293.193
371250014カルソニックIMPUL GT-R
NISSAN GT-R
松田 次生
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
BS464'21.5382'28.22664.336
385530024ARTA CR-Z GT
HONDA CR-Z
高木 真一
小林 崇志
BS408'30.9636'37.65132.931
392350015MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R
柳田 真孝
ロニー・クインタレッリ
MI449'05.3147'12.00230.856

PORSCHE CARRERA CUP JAPAN

PCCJ:ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013 第7戦 公式予選

MJ13_0194_fineプレスインフォメーション 2013年7月27日 
 
菅生. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:黒坂 登志明)とポルシェ カレラ カップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013年シリーズ 第7戦 公式予選を、2013年7月27日(土) スポーツランドSUGO(宮城県)にて開催いたしました。

天候:曇り 路面:ウェット 気温:24℃ 路面温度:24℃(スタート時)

第6戦から約1カ月のインターバルを経て、7月27日(土)~28日(日)にポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)はスポーツランドSUGO(宮城県)で2013年シリーズ第7戦、第8戦ミシュランチャレンジを迎えた。今回はスーパーGTのサポートレースとして組み込まれ、土曜日に20分間の予選と第7戦決勝、日曜日に第8戦ミシュランチャレンジ 決勝というダブルヘッダー開催のレースとなる。

レースに先駆けて金曜に行われた専有走行はあいにくの天候。まだ梅雨明け宣言のない東北地方は、時折激しい雨が降り注いだ。ウェットコンディションでスタートした1回目の専有走行はセッション途中から豪雨となり、コースアウト車両も出た影響で赤旗終了。全車10周前後の周回の中、#19 永井宏明が1分39秒171でトップ、#7 星野敏、#14 川端伸太朗、#12 小河諒、#78 近藤翼というオーダーとなった。午後からの2回目のセッションはその後の天候悪化によってキャンセルされた。

迎えた土曜日の公式予選。コースは薄ら霧に包まれたものの、オンタイムの午前8時5分にスタート。#78 近藤、#12 小河、#14 川端ら若手を先頭に全車がコースイン。様子を探るように周回した後、「ニュータイヤでのアタック1周目でタイムを出そうと狙っていた」と語る#78 近藤がまずは1分36秒663でトップタイムをマークする。#12 小河、#14 川端、#19 永井、#10 川口正敬がそれに続く。その計測1周目をベストタイムに、各車ともに苦しむ時間帯が続く。計測5周目、#12 小河が1分36秒981にタイムを縮めるが、#78 近藤には0.3秒ほど届かなかった。
 
コースは最終コーナー付近が乾き始めている以外はウェットコンディションながら、雨は降っていないのでタイヤを冷やすクーリングラップを入れたり、コース上で水の多い場所を探すなど、レインタイヤのマネジメントに多くのドライバーが苦戦。ジェントルマンクラス3番手に入った#21 高田匠が「徐々にペースを上げ、タイミングをみてアタックを始めましたが、イエローフラッグが出てしまいタイヤの一番おいしいところを使えませんでした。まだまだ勉強が必要ですね」と語るように、その後も各車周回を続けるもタイム更新までには至らず、大きな順位変動もなくセッションを終えた。

最終的にポールポジションを奪ったのは#78 近藤。「2セット目でのタイム更新を狙いましたが、前に引っかかってしまいました。午後の決勝はどんなコンディションになるか分かりませんが、この順位を守りたいと思います」。僅差の2番手ながら、マシンを降りた#12 小河は悔しさをにじませながら「昨日の専有走行2本目がキャンセルになったので、今日の予選はニュータイヤの感覚を確かめながらのアタックになってしまいました。それが近藤選手に0.3秒届かなかった理由だと思います」と語る。ジェントルマンクラスのトップは「リヤが流れるなどミスが多かったので、もう少しタイムを上げられたはず」と語る#7星野。#27 眞野壮一郎、#21 高田が#7星野に続く結果となった。

第7戦決勝レースは同日13時15分から12周で争われる。雨は落ちておらず路面コンディションは乾いていく方向だが、この日は1日中降雨の予報が出ている。天候やコンディション変化など総合的な状況判断をする能力も問われる難しい一戦となりそうだ。

■第7戦 公式予選結果
Pos. Car# Driver Class Car Name Time
1 78 近藤 翼 C インプロブレーシング 1’36.663
2 12 小河 諒 C ブライトモータースポーツ 1’36.981
3 14 川端 伸太朗 C GARMIN PORSCHE 1’38.039
4 32 飯田 太陽 C KRM ケーズフロンティアGT3 1’38.398
5 19 永井 宏明 C ナインレーシング 1’38.763
6 10 川口 正敬 C ケイシンゲイナー 1’39.190
7 7 星野 敏 G D’station HAI997 1’39.631
8 27 眞野 壮一郎 G 港成会 ディレクション 1’40.304
9 21 高田 匠 G TAKUMI RACING 1’40.431
10 2 田島 剛 G TAJIMA RACING 1’40.637
11 33 Ogino Tetsuo G KRM ケーズフロンティアGT3 1’40.951
12 25 神取 彦一郎 C 25レーシングXチームサムライ 1’41.281
13 3 江本 玄 G アキラレーシング GT3 1’41.617
14 24 GO MAX G たかのこ みきゃんGT3Cup 1’42.287

ポルシェジャパンKK.・プレスリリース

PORSCHE CARRERA CUP JAPAN

PCCJ:ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013 第7戦-8戦 プレビュー

プレスインフォメーション 2013年7月22日 
 
MJ13_0185_fine東京. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:黒坂 登志明)とポルシェ カレラ カップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013年シリーズ 第7戦及び、第8戦 ミシュランチャレンジを、2013年7月27日(土)、28日(日) スポーツランドSUGO(宮城県)にて開催いたします。

シリーズを折り返し 、チャンピオン争いに向けて一層激しさを増すポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)は、7月27日(土)〜28日(日)に第7戦-8戦を迎える。舞台となるのはスポーツランドSUGO(宮城県)。コース前半には攻略が難しい低速セクションがあり、後半には車のバランスとコントロール能力が要求されるSPコーナー、最終コーナーといった高速セクションが待ち構える国内随一のテクニカルサーキットとして知られている。また、タイトなコース幅と相まってドライバーのチャレンジを間近で見ることができる国内では数少ないサーキットでもある。今大会は大観衆を集めるスーパーGT第4戦のサポートレースとして、第7戦は土曜日に、第8戦は日曜日に決勝が行われる。尚、第8戦は例年通り「ミシュランチャレンジ」という大会名で開催され、当日のホスピタリティエリアはミシュラン色に染まる。

シリーズ戦として初のセミ耐久形式で開催されたツインリンクもてぎ(栃木県)での第6戦は、チャンピオンクラスの#78 近藤翼、#25 神取彦一郎が同点首位という状況で迎えたが、結果は#12 小河諒の圧勝によりランキングが大きく動いた。優勝した#12 小河と3位フィニッシュとなった#78 近藤が同点で首位に並び、7pt差の#19 永井宏明、12pt差の#25 神取彦一郎、そして20pt差の#32 飯田太陽がそれを追いかける展開に。2人の若手ドライバーがシリーズを引っ張る形とはいえ、この3人も隙あらば初優勝を狙えるポジションにつけている。いずれにしても、まだまだチャンピオン争いは接戦の真っ只中にあり、ここから誰が抜け出すかが終盤戦の見所となる。今回のダブルヘッダーの結果次第ではシリーズチャンピオン候補が絞り込まれてくるのも間違いないだろう。シリーズ争いは厳しいものの、第6戦で2位に入ったPCCJ育成ドライバーの#14 川端伸太朗の実力は誰もが認めるところ。このSUGOでも優勝戦線に加わってくる可能性は十分に秘めている。

一方、ジェントルマンクラスも第6戦で流れが変わった。第2戦、3戦、4戦を連勝してランキングをリードしていた#2 田島剛だが、第6戦ではクラス4位に終わり、後続とのポイント差が縮まった。ここでランキング2位に浮上したのは、第6戦で歓喜のクラス初優勝を挙げた#3 江本玄。同点の#21 高田匠とともに7pt差で#2 田島に迫る。その後方には#33 Ogino Tetsuo、#27 眞野壮一郎が共に15pt差で並ぶなど、ランキング2位争い、4位争いは1ptで順位が変動するシビアな展開が繰り広げられている。#2 田島が再び勝ち名乗りを挙げトップの座を守り切るのか、それとも混戦を勝ち抜き首位争いに名乗りを上げる新たなドライバーが現れるのかにも注目したい。

迎えるスポーツランドSUGO戦の難しさはコースレイアウトだけでなく、路面コンディションへの対応にもある。昨年の第1レースは気温33℃、路面温度49℃まで上昇する過酷な条件となり、温度管理を含めたタイヤマネジメントが重要な一戦だった。そして一昨年は雨がらみのレースとなり、低グリップでのコントロール能力が勝敗を左右する結果となるなど、天候の善し悪しに関わらずこの時期のSUGOでのレースは難しい。PCCJシリーズ「真夏の天王山」とも言えるこの2連戦を終えて笑うのは果たして誰か。表彰台の頂点に立つカレラカップパイロットの姿に注目したい。

ポルシェジャパンKK.・プレスリリース

Japanese F3

JF3:第6,7戦岡山 中山雄一が6連勝! 勝田貴元は第6戦首位快走も無念のトラブル (TOYOTA)

  • コース:岡山国際サーキット(3.703km)
  • 予選:6月29日(土)晴:ドライ
  • 第6戦決勝:6月29日(土)晴:ドライ
  • 第7戦決勝:6月30日(日)曇:ドライ
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第7戦、6連勝を飾った中山雄一(PETRONAS TEAM TOM'S:中央)と
2位に入った勝田貴元(PETRONAS TEAM TOM'S:左)

 全日本F3選手権の第3大会(第6戦、第7戦)が6月29日(土)と30日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。  1ヶ月半ぶり、再びF3をメインレースとして開催された今大会、前大会もてぎで3レースを完全制覇し、目下4連勝中の中山 雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)の快進撃が続くか、誰が中山を止められるかに注目が集まった。

 今大会は、TOYOTA TOM'S TAZ-31エンジン搭載車両が2台出場、F3-Nクラスは参戦車両6台全てがTOYOTA TOM'S 3S-GEエンジンを使用している。

 29日(土)は好天に恵まれ、まだ若干涼しさを感じる朝9時45分から、第6戦、第7戦の予選セッションが10分間ずつ行われた。

 第6戦の予選は、まず中山がマークしたトップタイムを、チームメイトの勝田 貴元(PETRONAS TEAM TOM'S)が逆転。中山はこれを上回るべく最後までアタックを続けたが、アタックラップで痛恨のコースオフ。これにより唯一1分24秒台をマークした勝田が初のポールポジションを獲得。中山の今季開幕からの連続ポールポジション記録を5で止めることとなった。中山は2番手で続き、トムス勢が最前列を独占した。

 10分間のインターバルを経て開始された第7戦の予選では、今度は中山がトップタイムをマークし、そのままポールポジションを獲得。勝田はアタックラップで他車に阻まれタイムアップならず。2番手となった。  Nクラスのナニン・インドラ・パユーング(TOM'S SPIRIT)は、第6戦クラス3番手。第7戦はセッティングを詰めていきクラス2番手グリッドを獲得した。

 予選に続き、決勝が行われる頃には気温も上がり、夏の陽気の下、午後1時50分から第6戦決勝(18周)がスタートした。  2番手スタートの中山が、ポールポジションの勝田を逆転すべく好スタートを切ったが、叶わず、勝田が首位をキープ。中山も諦めず、バックストレートからヘアピンまで勝田を攻めたが、勝田もこれをしのぎ、1周目から激しい首位争いを繰り広げた。

 1周目の後半から勝田のペースが上回り、中山を引き離す展開に。5周目には2台の差は2秒近くまで広がった。

 勝田の独走許さじと、中山もペースを上げ、2台のマッチレースになるかと思われた7周目、勝田が突然白煙を上げ見舞われスローダウン。開幕以来の勝利を目指し首位を快走しながらも、無念のリタイアを余儀なくされてしまった。

 これで首位に立った中山は、最後は2位に11秒もの大差を付けトップでチェッカー。5連勝を達成したが、トムスの連続1-2記録は5戦で途切れることとなった。レース中のファステストラップは勝田がマークし、ポールポジションとあわせ、リタイアながらも勝田は2ポイントを獲得した。

 Nクラスでは、クラス3番手グリッドのナニンがスタートで遅れ、5位に後退。その後激しい3位争いを展開し、開幕から6戦連続の表彰台を獲得した。

 30日(日)は朝から空は雲に覆われ、雨も心配されたが、ドライコンディションでレースは行われたた。  午後3時、前日よりもかなり涼しい気温の下で25周で争われる第7戦決勝レースがスタート。ポールポジションの中山が順当に首位をキープし、勝田がそれを追う展開。

 勝田は序盤こそ中山と同程度のペースでついて行ったが、中盤以降は差が広がっていき、最後は8秒以上の大差を付ける圧勝で、中山が6連勝を飾った。勝田は5度目の2位。

 Nクラスでは、クラス2番手グリッドのナニンが、今度は順当なスタートを切り、首位の車両を追った。ナニンは最後まで離されることなく、終盤は差を詰めていったが、逆転までには至らず、2位でフィニッシュ。開幕から7戦連続での表彰台記録を継続している。

トヨタモータースポーツニュース

Japanese F3

JF3:第7戦岡山決勝記者会見 総合&Nクラス上位3名のコメント

優勝 中山雄一(トムス)
f3_r07_r_pc-nakayama  「ポールポジションからのスタートで、難しいクラッチをうまく合わせることができトップで1周目を終えることができました。昨日のペースは勝田選手よりよくなかったですが、今日はよかったと思います。加速が鈍ったりすることがあると壊れるんじゃないかと思いましたが、トラブルがなく走ることができました。開幕戦の2位が痛いですが、その後はスタートもミスなくできているので、富士は金曜日に走ってしっかりレースに挑みたいと思います」
決勝2位 勝田貴元(トムス)
f3_r07_r_pc-katsuta  「昨日エンジンが壊れたんですが、しっかり直してくれたメカニックやエンジン屋さんに感謝したいです。そういうこともあり、勝って喜んでもらいたかったんですが、クラッチミートの感覚が違っていてミスをしてしまいました。金曜日の練習もよくて自信をもっていたんですが、中盤から急にグリップが落ちてタイヤも中山選手より摩耗していたので、チームと原因を追及して同じことがないようにしていきたいと思います」
決勝3位 野尻智紀(戸田)
f3_r07_r_pc-nojiri  「今日も非常にラッキーな形で表彰台に登ることができました。ただ、トムスの2台とは差があるし、普通にやっていたら追いつけないので、今後に向けてぼくもチームも何かを捜していかないといけないです。チームと相談してセッティングを変更したんですが、序盤からペースを上げることがでず、松下選手とも離れてしまいました」
Nクラス優勝 高星明誠(NDDP)
f3_r07_r_pc-takaboshi  「昨日のレースでナニン選手より後半のペースが悪いのはわかっていたので、タイヤを温存して後半に備えていました。その作戦は長谷見監督からアドバイスをもらったので感謝しています。ペースを押さえてもベストラップを取れる自信はありました。次戦の富士は一番練習をしているコースなので心配はしてません」
Nクラス決勝2位 ナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)
f3_r07_r_pc-nanin  「昨日からのデータを見てクルマを使いやすくしました。いいスタートを切ることができてそのまま最後までがんばりました。前回のもてぎもコンマ5秒差で、今回もコンマ7秒差でしたが、次回の富士もいいバトルをしたいと思います」
Nクラス決勝3位 湯澤翔平(ノバ)
f3_r07_r_pc-yuzawa  「練習走行からペースはぜんぜん追いつかなくってセットアップを変えたんですが、技術的な問題もあって基本のセットで行きました。1台1台抜いていって、必死に残ってチェッカーを受けようと思っていました。スタートは決まってドラゴン選手を抜いたんですが、ヘアピンで抜かれてしまいました。進歩も安定もしてきているので、その先の壁を越えて追いつきたいと思っています」
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第7戦岡山決勝 中山雄一が破竹の6連勝、Nクラスは高星明誠が無敵の7連勝!

 全日本F3選手権第7戦は30日、岡山国際サーキットで25周の決勝レースを行い、総合で中山雄一(トムス)が、Nクラスでは高星明誠(NDDP)が優勝した。

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 レースはフォーメーションラップから波乱含み。昨日初参戦ながらNクラスで2位に入った小河諒(ルボーセ)がアトウッド立ち上がりでクルマを止めると、13周目には3位を走る松下信治(HFDP)が、14周目にはNクラス3位を走っていたドラゴンがトラブルのためマシンをコース脇に止めた。しかし昨日1台がトラブルに泣いたトムスチームは今日は盤石、2台とも完走を果たした。

 岡山国際サーキットは朝から曇天。昨日と比べて幾分過ごしやすい中で15時、フォーメーションラップが始まった。

 レースは12台が参加。いきなり小河がフォーメーションラップで止ったためグリッドに着いた11台でスタートが切られ、ポールシッターの中山雄一(トムス)がダッシュよく1コーナーでホールショットを奪う。2位には勝田貴元(同)が付け、3位松下、4野尻智紀(戸田)と続き、ここまでは予選順。5位には千代勝正(B-MAX)が上がり、清原章太(HFDP)は6位に落ちた。

 トップに立った中山は序盤勝田を1秒半前後離してのレースを展開していたが、中盤からペースの上がらない勝田を徐々に引き離し、終わってみれば8秒差で今季6勝目を飾った。勝田は2位。

 3位でレースを始めた松下は上位2台のトムス勢について行くことができず、また、4位の野尻も松下には及ばす後方から千代、清原に迫られることになる。松下が13周目にリタイアして野尻が3位に上がると、トムス勢との差は16秒と大きく開いてしまい、そのままゴールを迎えることになった。4位は千代、5位には清原が入った。

 Nクラスは高星明誠(NDDP)が好スタート。2位にナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)が付ける展開で始まる。ところがこのレースはパユーングを引き離すことができず、終始1秒前後の差での争いとなった。しかし、タイヤを温存し、パユーングとの差を巧みにコントロールした高星はそのままパユーングを従えてゴール。開幕から無傷の7連勝を飾ることとなった。2位にはパユーングが入り、3位には周回遅れながら湯澤翔平(ノバ)が初表彰台をものにした。

 第8,9戦は舞台を富士スピードウェイに移し、7月13日~14日にスーパーフォーミュラのサポートレースとして開催される。

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Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第7戦岡山決勝結果

SUPER F3 RACE & GT ASIA in 岡山 -RIJ- (2013/06/30) Race Results Weather:Cloudy Course:Dry
All Japan F3 Championship Round 7 岡山国際サーキット 3.703 km

PNoClsDriverCarChassisEngineLapTime/
Behind
136中山 雄一PETRONAS TOM'S F312Dallara F312TOYOTA TOM'S TAZ312536'15.601
237勝田 貴元PETRONAS TOM'S F312Dallara F312TOYOTA TOM'S TAZ31258.784
32野尻 智紀TODA FIGHTEXDallara F312TODA TR-F3012529.272
450千代 勝正B-MAX・F312Dallara F312TODA TR-F3012532.603
58清原 章太HFDP RACING F312Dallara F312HONDA MF204D2534.400
623N高星 明誠S Road NDDP F3Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE251'05.183
738Nナニン・インドラ・パユーングPIT SPIRIT F307Dallara F307TOYOTA TOM'S 3S-GE251'05.916
811N湯澤 翔平Nova with IMM F306Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE241 Lap
913吉田 基良B-MAX・F312Dallara F312TODA TR-F301241 Lap
---- 以上規定周回数 ( 22 Laps ) 完走 ----
-30NDRAGONB-MAX・F306Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE1312 Laps
-7松下 信治HFDP RACING F312Dallara F312HONDA MF204D1213 Laps
-62N小河 諒Le Beausset F308Dallara F308TOYOTA TOM'S 3S-GE 025 Laps
  • Fastest Lap: CarNo.36 中山雄一(PETRONAS TOM'S F312) 1'25.592 (3/25) 155.748km/h

Japanese F3

JF3:第7戦岡山公式予選 中山雄一が指定席のPPに復帰、Nクラスは高星明誠が無傷の6連続PP!

 全日本F3選手権第7戦の公式予選が29日、第6戦に引き続き行われた。ここでは中山雄一(トムス)が総合でのポールポジションを獲得。Nクラスはまたもや高星明誠(NDDP)がポールポジションの座に着いた。

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 第6戦の公式予選から10分のインターバルを置いて、第7戦の公式予選が9時55より10分間で行われた。

 岡山上空には雲が広がってきたが、路面温度は上がり気味。各車第6戦よりタイムが伸びない中での公式予選となった。

 まずは中山雄一(トムス)が1分25秒442でトップに立つと、そのタイムを1分25秒415と縮め予選をリード。チームメートの勝田貴元(同)は1分25秒791から25秒672、25秒513とタイムを更新するも中山には届かず、中山が今季5度目のポールポジションを獲得、勝田の連続ポールはならなかった。

 ここでは予選3位に松下信治(HFDP)が入り、野尻智紀(戸田)は4位に後退。5位に清原章太(HDFP)、千代勝正(B-MAX)は6位と振るわなかった。

 Nクラスポールポジションは1分27秒223でまたもや高星明誠(NDDP)が獲得。高星は開幕からのポールポジション記録を6まで伸ばした。

 Nクラス2位にはここではナニン・インドラ・パユーング(トムススピリット)が入り、ルーキー小河諒(ルボーセ)がクラス3位に付けた。

 第7戦決勝は明日30日、15時より25周で争われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第7戦岡山公式予選結果

SUPER F3 RACE & GT ASIA in 岡山 -RIJ- (2013/06/29) Qualify Weather:Fine Course:Dry
2013 All Japan F3 Championship Round 7 岡山国際サーキット 3.703 km

PNoClsDriverCarChassisEngineTimeDelayGapkm/h
136中山 雄一PETRONAS TOM'S F312Dallara F312TOYOTA TOM'S TAZ311'25.415--156.07
237勝田 貴元PETRONAS TOM'S F312Dallara F312TOYOTA TOM'S TAZ311'25.5130.0980.098155.89
37松下 信治HFDP RACING F312Dallara F312HONDA MF204D1'25.7910.3760.278155.39
42野尻 智紀TODA FIGHTEXDallara F312TODA TR-F3011'25.8630.4480.072155.26
58清原 章太HFDP RACING F312Dallara F312HONDA MF204D1'26.1650.7500.302154.71
650千代 勝正B-MAX・F312Dallara F312TODA TR-F3011'26.2200.8050.055154.61
723N高星 明誠S Road NDDP F3Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE1'27.2231.8081.003152.84
838Nナニン・インドラ・パユーングPIT SPIRIT F307Dallara F307TOYOTA TOM'S 3S-GE1'27.7282.3130.505151.96
962N小河 諒Le Beausset F308Dallara F308TOYOTA TOM'S 3S-GE 1'27.8742.4590.146151.70
106N小泉 洋史Net Move Hanashima RacingDallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE1'28.5583.1430.684150.53
1113吉田 基良B-MAX・F312Dallara F312TODA TR-F3011'28.9183.5030.360149.92
1230NDRAGONB-MAX・F306Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE1'29.0933.6780.175149.63
1311N湯澤 翔平Nova with IMM F306Dallara F306TOYOTA TOM'S 3S-GE1'29.6254.2100.532148.74
以上予選通過 基準タイム ( 110% ) 1'34.1308.7154.505141.62

D1 GRAND PRIX

D1:TOKYO DRIFT in お台場 シリーズ総合優勝は熊久保信重、シリーズ単走優勝は高橋邦明 (D1 Corp.)

12月1日(土)グランツーリスモD1GPシリーズ第7戦は末永直登が優勝! 12月2日(日) D1GPエキジビション「D1チャンピオンズ」単走チャンピオン決定戦・チャンピオンズ追走ベスト12斎藤太吾が両競技を完全制覇!

 12月1日(土)~2日(日)の2日間、TOKYO DRIFT in お台場」が東京・お台場特設会場(東京都江東区青海)で開催された。

 1日(土)のD1GPシリーズ第7戦(最終戦)には、5,520人が、2(日)のエキジビションマッチ「D1チャンピオンズ」には7,476人もの観衆で会場は歓声に包まれた。

 1日(土)、シリーズ最終戦となるグランツーリスモD1GPシリーズ第7戦。午前中の単走はドライ路面で行われたが、その後一時的に雨が降り、午後の追走前には上がるという不安定な天候の中行われた。単走決勝は、前日の予選をトップ通過した内海彰乃(TOYO/RC926)が、1本目はクラッシュするも2本目はうまくスピードをコントロール、99.63をマークし優勝した。第6戦終了時にシリーズ単走ポイントリーダーだった高橋邦明(GOODYEAR Racing With Kunny'z)は、迫力ある走りをみせるもテールをガードレールにかすめ減点となり、単走7位という結果に終わった。しかし、シリーズポイントランキング2位のたかやまけんじ(EXEDY R Magic D1 Racing)に8ポイントの差をつけ、シリーズ単走優勝を決めた。

 午後に行われた追走トーナメントでは、単走終了時点で、熊久保信重(YUKE'Sチームオレンジ with BEAST EYE)が7位以上に入れば、シリーズ総合チャンピオンが決定する状況になっていた。熊久保はベスト8で内海と対戦し敗北。しかし、シリーズ総合ポイントランキング2位の斎藤太吾(ダイゴ)に12ポイントの差をつけ、シリーズ総合優勝を果たした。

 第7戦の追走トーナメントは、熊久保のチームメイトの末永直登(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)が第4戦エビス大会以来、今シーズン2度目の優勝を飾った。翌2日(日)は、D1GPエキジビション「D1チャンピオンズ」を開催。歴代のシリーズチャンピオン、大会優勝者、各国でチャンピオン経験のある海外選手ら計23名が出場し、ハイレベルなドリフトテクニックを披露した。この日、「失敗しても勢いある走りを見せたかった」という斎藤太吾(ダイゴ)がその言葉通り、豪快な走りをみせ、単走チャンピオン決定戦、チャンピオンズ追走ベスト12とも優勝を飾った。

~D1GPシリーズ第7戦~
【11月30日(金)天候:晴れ 路面:ドライ】
■予選

 最終戦のコースレイアウトは、4月の開幕戦とは異なり、直線から振り出して審査席前に飛び込む設定となった。そして加速区間のアウト側が狭くなり、1コーナーへの進入もやや狭いコース幅で行うことになった。

 予選出走選手は、このコースレイアウトに苦戦し、振り出しで角度がつけられずに車両が流されてしまったり、逆にサイドブレーキを多用して減点されるケースが多かった。その中でまず高得点を出したのが、田中省己(e-net TAKA Neostyle with D-MAX)。振り出しの鋭さには欠けたが、大きな角度をつけてスムーズに走行ラインを描いた。しかしその得点を唄和也(ORIGIN Labo.RACING & B-West with GOODYEAR)が上回る。唄は鋭い振り出しで手前からドリフトを開始したものの、スピードと距離をピッタリ合わせることができ、勢いよく審査席前へ飛ばした。しかし、内海彰乃(TOYO/RC926)がさらに99.83の高得点をマーク。内海は高い車速から鋭い振り出しを見せ、車両を止めきれるのかと思わせる勢いで1コーナーに進入したが、見事に回りきって予選トップ通過を果たした。

 また、今回、イタリアのフェデリコ・シェリフォ(Dk17 with Team Orange)、台湾の馮仁稚(NICHIEI レーシングプロジェクト with DUNLOP)、そしてD1タイシリーズ上位3名、ドレー(PTT PERFORMA DRIFT TEAM)、エス(GOODYEAR DRIFT TEAM THAILAND)、エム(PTT PERFORMA DRIFT TEAM)が参戦したが、サイドブレーキの多用が目立つ選手が多かった。エスは高い車速から鋭い飛び込みを見せたが、オーバースピードでスポンジバリアにクラッシュ。外国勢の予選通過はならなかった。

【12月1日(土)天候:曇り 路面:ドライ】
■単走決勝

 決勝が行われた土曜日は、曇りで朝から気温が上がらず、路面温度も低いままであった。リヤタイヤはホイールスピンをさせることでグリップ力を発揮する温度まで温めることができるが、フロントタイヤを温めるのは難しく、1コーナーに向かって振り出してから、フロントタイヤが滑りドリフトが戻ってしまうというミスをした選手が多かった。

 前日の予選をトップ通過した内海彰乃(TOYO/RC926)は、1本目にオーバースピードでクラッシュしたものの、2本目はスピードコントロールに成功し、アウト側ギリギリで回りきって高得点を出した。その後、谷口信輝(HKS)が高い車速とアクセル全開度でアピールし高得点をマーク。また、末永直登(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)もキレのある振りから高い車速で回り切り高得点を獲得。そして佐久間達也(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)も高い車速から鋭い振りと大きな角度を見せたものの、いずれも内海の得点には及ばず、内海が予選に続いてトップに立った。

 シリーズ総合ランキング首位の熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)、さらに3位の斎藤太吾(ダイゴ)は問題なく予選を通過したが、2位の川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)は、1本目に振り出しからスピンし、テールからクラッシュしてしまう。2本目もゆるい振り出しになり、単走敗退。タイトル争いから脱落した。

 単走シリーズタイトル争いは、2位につけるたかやまけんじ(EXEDY R Magic D1 Racing)が、鋭い振りとスムーズで速いドリフトを見せて6位。そしてランキング首位の高橋邦明(GOODYEAR Racing With Kunny'z)はガードレールにテールをかすめて減点をとられるものの迫力のドリフトで7位に入る。たかやまの逆転はならず、高橋が単走のシリーズチャンピオンを獲得した。

内海彰乃選手コメント
d1_td_01.jpg  「人並みですが、嬉しいです。12年ずっと(D1に)出場してきましたが、うまいこといかないことが多かったです。しかし、今日までの努力が結果につながったのだと思います。」


2012グランツーリスモD1GP単走シリーズ優勝【高橋邦明選手コメント】
d1_td_02.jpg  「ドリフトは主観の競技なので、審査員に対して「おっ」と思わせる走りを心がけてやってきました。誰がみてもカッコイイと思ってくれる単走をやりたかったので、インパクトをどれだけ与えられるかをテーマにおいてやってきました。今日、本当は単走優勝をしてチャンピオンを獲りたかったですね。」


■追走トーナメント(天候:曇り 路面:ハーフウェット→ドライ)

 午前中の単走終了後、一時雨が降った。追走開始前には上がったものの、路面は乾ききらず濡れた場所が残っている状態で追走が開始された。

 単走終了時点で、熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)が7位以上に入れば、熊久保のシリーズチャンピオンが決定する状況になっていた。その熊久保はベスト16で日比野哲也(Team UPGARAGE with DRoo-P)と対戦。熊久保はミスなく走りきり熊久保が勝利した。この時点で、シリーズランキング3位の斎藤太吾(ダイゴ)がチャンピオンを獲るには優勝するしかなくなった。その斎藤は松川和也(Team UPGARAGE with DRoo-P)と対戦。斎藤が松川の走りに合わせて勝利し、シリーズチャンピオンの可能性を残した。

 ベスト8で熊久保は内海彰乃(TOYO/RC926)と対戦。熊久保は内海に接近ドリフトをされて敗れてしまう。ここで優勝すれば、チャンピオンが決まる斎藤は谷口信輝(HKS)と対戦。1本目斎藤はストレートで谷口に離され、インをさすことができず五分。2本目は谷口が斎藤とのマシンの距離を詰め、谷口が勝利した。この瞬間に熊久保のシリーズチャ ンピオンが決まった。

 ベスト4に進出したのは、内海、谷口、末永直登(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)、佐久間達也(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)。準決勝最初の対戦は内海vs谷口。この日ハイスピードで大きな角度をつける安定した走りを見せていた内海が谷口のインにマシンをギリギリまで寄せて勝利する。一方、末永(直)vs佐久間の戦いは、佐久間がベスト8までいい走りをしていたが、ここで後追いの振り出しで引っかかるミスをし末永(直)に敗れた。

 3位決定戦では谷口が佐久間のマシンギリギリに迫る追走をみせ勝利した。

 決勝は内海vs末永(直)。1本目は内海が先行。内海の車速は高く、末永(直)はインに入ることができない。内海にアドバンテージがついた。しかし2本目、末永(直)のインにつけていた内海が2コーナーでマシントラブルが発生し急に失速。これによって末永(直)が逆転し、第4戦エビス大会以来、シリーズ2勝目を挙げた。

末永直登選手コメント
d1_td_03.jpg  「今年を振り返ると、前半戦はマシントラブルもあり決まらなくて苦しかったですが、エビス戦からクルマの仕様変更をしてもらい、とてもよくなりました。エボIX、エボXと乗り継いできて、世界に1台だけのクルマでセッティングデータもない中、自分が思うことをトライさせてくれるチームの環境があるのでセットアップも進みますし、本当に感謝していますし、今日の勝利もチームみんなのおかげだと思っています。」

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第7戦追走トーナメント決勝戦 (左:内海彰乃選手 VS 右:末永直登選手)

2012グランツーリスモD1GPシリーズランキング総合優勝【熊久保信重選手コメント】
d1_td_05.jpg  「こうやってチャンピオンが獲れたのは、チームオレンジを多くのスポンサー、ヨコハマタイヤの方々が支えてくださったからだと思っています。今年は何度もクルマを壊しましたが、メカニックが一生懸命直してくれて、チャンピオンを獲得することができました。昨年、大きな地震があり、東北地方は大打撃を受けました。しかしD1ファンのみなさんの温かいご支援のもと、なんとか走ることができ、そしてエビスサーキットで開催することもできました。なにがなんでも東北の方々、そしてみなさんに恩返しがしたく、チャンピオンカップを東北に持って帰りたいと願っていました。実現できたのは本当にみなさん の応援のおかげだと思っています。ありがとうございました。」
~D1GPエキジビション「D1チャンピオンズ」~
【12月2日(日)天候:晴れ路面:ドライ】
■単走チャンピオン決定戦

 2日(日)、D1GPエキジビションマッチ「D1チャンピオンズ」には、歴代のシリーズチャンピオン、大会優勝者、各国でチャンピオン経験のある海外選手が参戦。午前中の行われた単走チャンピオン決定戦は、通常の単走と同様に2本の走行で良かった方の得点で順位を決定し、優勝を争う。また上位8名と、9位以下の海外選手のうち上位3名が追走トーナメントに進出できる。審査には「車速の最大値」、「平均車速」、「平均角度」、「角度の変化」、「車両の振りの鋭さ」などを機械計測して採点を行うGPS機能を応用した車載計測器「DOSS(通称ドス)」が採用された。

 この日、調子がよかったのは、時田雅義(GOODYEAR Racing ZEROCROWN with Bee★R)。迫力のある振り出しからいい角度をつけ、スピードを保って97.94の高得点をマークした。一方シリーズ単走優勝者の高橋邦明(GOODYEAR Racing With Kunny'z)は、1本目は振り出しミス。2本目も角度をつけすぎてしまい敗退した。またシリーズ総合チャンピオンを決めた熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)もいい走りを見せたが、時田の得点には及ばなかった。しかし、斎藤大吾(ダイゴ)が迫力ある振り出し、大きな角度から勢いのある飛び込みを見せて99点を叩き出し時田を逆転。これにより斎藤が単走チャンピオンを獲得した。

斎藤太吾選手コメント
d1_td_06.jpg  「今日は失敗しても勢いをアピールしたかったので、振り出しから審査席前まで狙い通りの走りができました。2本目はもうちょっと勢いをつけようと思ったら失敗してしまいましたが、追走も前日のモヤモヤが晴らせるような走りを見せたいと思います。」


■角度番長決定戦/チャンピオンズ追走ベスト12

 単走チャンピオン決定戦後は、「角度番長決定戦」が行われた。これは、単走チャンピオン決定戦で敗退した選手が出走し、走行は1本のみで行われ、飛び込みの角度を「DOSS」で計測し、競う。ただし角度が大きくても2コーナーまでドリフトを維持できなければ失格となる。ここでの優勝者は追走トーナメントに進出することができる。

 またセントレア大会「D1チャンピオンズ」角度番長決定戦で1位となった斎藤太吾(ダ イゴ)はディフェンディングチャンピオンとして最後に出走した。まず織戸学(DRIVE M7 ADVAN MAX ORIDO RACING)が鋭い角度からきれいなラインを描き、83.8度を叩き出す。しかし、末永直登(YUKE'S チームオレンジwith BEAST EYE)がそれを上まわる角度で飛び込み、1コーナーではやや修正舵が入ったものの、なんとかドリフトは維持して87.1度という驚異的な角度をマークし、トップに立つ。日比野哲也(Team UPGARAGE with DRoo-P)も87度を出したが2コーナーまでドリフトを維持できず失格。その後出走した選手は末永を上回る角度をだせず、末永(直)が優勝した。

 そして最後にディフェンディング番長の斎藤が登場。振り出し直後に大きな角度をつけたものの、末永には及ばない78.5度。末永が新番長の座についた。

 追走トーナメントは12名で争われた。単走の上位4名は1回戦がシードとなり、2回戦からの登場となる。

 海外からの招待選手は、すべて1回戦からの登場となった。その中でノン(OVERDRIVE M150-STORM SINGHA)と戦った馮仁稚(アーツー)(NICHIEI レーシングプロジェクト with DUNLOP)は再戦の末に勝利。海外選手ではただひとりベスト8に進出した。

 ベスト8では熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)と川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)が対戦。1本目に川畑は1コーナーでフロントが流れるミスをしてしまう。2本目先行となった川畑は勢いある走りで熊久保を寄せつけないが、挽回にはいたらず熊久保が勝った。

 ベスト4に勝ち上がったのは斎藤、熊久保、時田雅義(GOODYEAR Racing ZEROCROWN with Bee★R)、佐久間達也(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)。斎藤vs熊久保は、熊久保が斎藤とのマシン距離を詰めたものの、斎藤はそれ以上にマシンを寄せてみせ斎藤が競り勝った。時田vs佐久間は、佐久間が1コーナーからマシンの角度が浅くなり、2コーナーで失速してしまう。これにより時田が勝った。

 決勝は斎藤vs時田。1本目は斎藤が先行。時田はストレートでも斎藤についていき、同時振りから斎藤のマシンに寄せ、見事にドリフトを合わせた。しかし2本目は斎藤も時田のマシンギリギリにインを突き、勝負は再戦にもつれる。ここで斎藤はタイヤを交換。時田はタイヤ無交換で走行するが、直線で斎藤に離されてしまい、アドバンテージがとれない。2本目はストレートではマシン間隔が開きぎみだった斎藤が飛び込みで一気に詰め、アドバンテージを取って勝利。斎藤が優勝を決めた。

斎藤太吾選手コメント
d1_td_07.jpg  「昨日の分までうっぷんを晴らす走行をしたかったのですが、決勝の最後は後追いでシフトミスして遅れてしまい失敗でした。結果的に合わせられたのでよかったのですが、リスキーでした。」


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D1GP東京ドリフト製作委員会

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

SFJ:最終戦鈴鹿 優勝は坂口夏月

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 25日、鈴鹿サーキットでSF-J決勝レースは参加台数22台で14時10分にスタートした。 SF-Jクラス優勝は坂口夏月が獲得して初優勝、2位には石川が入りチャンピオンを決め、3位は山下が入った。逆転チャピオンの可能性があった加藤は5位だった。  ポールポジションの石川がスタートを決め山下がそれに続き序盤トップ2台は何度も激しい争い、山下は中盤に石川を抜いてトップに立ったが7週目の最終コーナーでシフトミスをして順位を落とし、その隙を3番手の坂口が2台抜いてトップ立った。その後は落ち着いたレース運びでトップチェッカーを受けた。 優勝した坂口夏月のコメント「始めは前に付いて行くのが大変で、トップに立ってからは自分ペース走りました」 チャンピオン、石川京侍のコメント「なかなかペースが上がらず厳しいレースでした。前の車がシフトミスしたので自分はアウト側に行ったらダートに出てしまい抜かれてしまいました」

Text: Nobumitsu OHTAKE
Photo: Yoshinori OHNISHI

鈴鹿・岡山S-FJ選手権

SFJ:最終戦クラブマン鈴鹿 公式予選 石川京侍がPP獲得

 11月24日鈴鹿サーキットフルコースでSFJ最終戦の公式予選が行われ石川京侍がポール・ポジションを獲得した。

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もてぎシリーズチャンピオンの山下健太も参戦した予選は22台で行われた。

 現在82ptでポイントランキングトップにつける石川京侍が予選開始早々に上位につけ、そのままポール・ポジションを獲得した。 それを追うのがランキング2位の71ptの加藤智。逆転を狙う為にも、石川の前で予選を終えたいが加藤はなんと6位に沈んだ。

 僅差で2位入ったのは、もてぎチャンピオンの山下健太、3位には坂口夏月が続いた。

 ポール・ポジション石川京侍のコメント「車が決まってるので勝ってチャピオンを決めたいです」

Text: Nobumitsu OHTAKE
Photo: Yoshinori OHNISHI

S-FJ日本一決定戦

SFJ:元嶋佑弥、CAMPFIREスーパーFJ日本一決定戦参戦支援プロジェクト

 2010年、2011年とFCJに参戦し通算2勝を飾った元嶋佑弥が、12月初旬に行われるスーパーFJ日本一決定戦に参加するため、CAMPFIREで参戦支援プロジェクトを行っている。

 CAMPFIREとは、夢やアイデアを実現するために必要な資金を、共感した友達・ファンそして不特定多数の人々から少額ずつ募ることができるクラウドファンディング。

 今シーズン資金難のためFCJに継続参戦できなかった元嶋は、地元オートポリスのスーパーFJシリーズに参戦、ここで3勝を上げ12月初旬にツインリンクもてぎで行われるスーパーFJ日本一決定戦の参戦権を手に入れている。

 数々の特典も用意されているようなので参加されてみてはいかがだろうか。詳細は以下のURLから。

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿 名車デモランでノバ532Pが鈴鹿を走る

 11月4日、フォーミュラ・ニッポン最終戦の行われた鈴鹿サーキットで往年の名車デモ ンストレーションランが行われ、ノバ532PとローラT98がコースを走行した。

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 デモンストレーションランはフォーミュラ・ニッポンのレース1とレース2の間、ピットウォーク時に行われた。当時のドライバーだった星野一義がノバ532Pに、野田英樹がローラT98/51に乗り込み東コースを3周した。ノバ532Pは和歌山のコレクターが所蔵。50周年イベントに続いて鈴鹿サーキットを走るのは2度目となった。

■ノバ532Pとは

 1970年中盤から後半にかけて、当時のトップフォーミュラだったF2000/F2はマーチ、シェブロン勢などの外国製シャーシーにノバエンジニアリング、コジマエンジニアリングなどの国産シャーシー勢が戦いを挑んでいた。

 ノバは1974年、シャーシーが解良喜久雄、ボディーワークが由良拓也で国産のF2000、ノバ02を制作。その後継となる、ノバ512以後のシリーズはシャーシーが宮坂宏、ボディカウルは引き続き由良が担当した。そしてマシンは512B、522と発展してゆく。前2桁は昭和の年号だ。

 1977年11月、F2000最終第8戦の鈴鹿JAFグランプリ、今回鈴鹿をデモランした、ノバシリーズの最新マシン532Pが星野一義(ヒーローズレーシング)のドライブでデビュー。GCマシンで成功を収めた由良が「前後タイヤ間を埋めてスポーツカーに近いフォーミュラを目指した富士・鈴鹿スペシャルの集大成」というマシンは華麗なフォルムで注目の的となった。

 レースは現役F1ドライバー、リカルド・パトレーゼ、後にF1に乗ることとなるディディエ・ピローニ、ケケ・ロズベルグ、ステファン・サウス、後のインディーカーチャンピオン、ダニー・サリバンなど並み居る強豪を押しのけ、ノバ532Pを駆る星野一義がデビュー戦で予選からいきなりポールポジションを獲得。ポテンシャルの高さを証明した。

 しかし決勝は雨。後方スタートのピローニが序盤からレースをリードするもマシントラブルでリタイア。代わってトップに立ったのがシェブロンB42のパトレーゼ。2位に付けていた星野はパトレーゼを追い切れずそのままレースはゴールを迎えた。

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 翌1978年F2シリーズ初年度、ヒーローズレーシングは星野に加え2年目の中嶋悟にも532Pを与え、2カー体制で参戦することとなる。3月の第1戦鈴鹿ビッグ2&4では星野がポールトゥウィン。続く5月の第2戦富士JAFグランプリでも星野がポールトゥウインとノバ532Pはいよいよその真価を発揮することとなる。

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 そして5月の第3戦鈴鹿フォーミュラジャパンレース。予選でポールポジションを獲得したのは星野ではなくチームメートの中嶋悟。中嶋はレースでもそのまま逃げ切り自身初のトップフォーミュラで優勝を飾ることとなる。星野対中嶋の伝説が始まった瞬間でもあった。

 好調ノバ532Pはこのレースの後、星野とともにヨーロッパF2に遠征。本場ヨーロッパに挑む532Pに日本中のレースファンが注目したが、遠征は苦戦の連続。初戦のフランス・ルーアンでは予選1回目に雨の中、いきなり2位につけヨーロッパ勢を驚かすことになるが、ドライの決勝では、富士・鈴鹿スペシャルのマシンは石畳の公道サーキットではグリップせず、競争力を発揮することはできなかった。

 ヨーロッパ2戦目はイギリス・ドニントン。ここもテクニカルコースのため富士・鈴鹿スペシャルの532Pではセッティングの幅が狭く苦戦。結局、決勝ではドライブシャフトが折れてリタイア、「ヨーロッパで全否定された」と由良が語る遠征は2戦で終了することとなった。

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 日本に戻ったノバ532Pと星野は7月のF2第4戦鈴鹿ルビートロフィーに出場。ここでは練習走行中にノバ513Pをデグナーでクラッシュさせ、ノバ512Bを持ち出し予選でポールポジションを獲得するものの決勝はリタイアに終わる。優勝はマーチ782のマーク・シュラー。

 しかし、続く9月の第5戦鈴鹿グレート20で星野は再びポールトゥウインを飾り、532Pの日本での戦闘力の高さを証明した。また、このレースでは酒井レーシングから桑島正美が3台目のノバ532Pで出場。結局ノバ532Pはこの3台が作成されたのであった。

 F2第6戦は西日本サーキットで開催されたが、ヒーローズレーシングは出場せず、次戦最終第7戦JAFGP鈴鹿が国産シャーシ対外国シャーシーの決戦の舞台となった。

1978_f2_r07  最終戦は、F2チャンピオンを獲得したブルーノ・ジャコメリがマーチワークスから782で参戦。予選では後に「ジャコメリショック」と呼ばれるようになる衝撃がパドックを走る。なんと、コースレコードを大幅に上回るタイムでジャコメリがポールポジションを獲得し、国産勢はまったく歯が立たなかったのである。しかし決勝ではそのジャコメリがトラブルで後退。国産シャーシー、ノバ532Pの中嶋とコジマKE008の高橋国光との争いとなったが、終盤で高橋が中嶋をかわして優勝した。このシーズン、星野が全日本F2選手権で、中嶋が鈴鹿F2選手権でタイトルを獲得。ノバ532Pがダブルタイトルを獲得する原動力となった。

 翌1979年はノバ、コジマともニューシャーシーは投入せず。星野の所属するヒーローズレーシングなどトップチームはこぞってマーチ792を買い求めた。それでも6月の第4戦富士では、ストレートスピードで利があるとみたヒーローズレーシングがノバ532Pを引っ張り出し、星野のドライブで臨んだが、792勢のフロントウイングを外すという奇策を行った他チームに歯が立たず、ノバ532Pはこのレースを最後にサーキットに姿を現すことはなかった。

 その後、国産シャーシーはF2後継のF3000で童夢、ムーンクラフトが製作したが、1996年から行われたフォーミュラ・ニッポン以後は国産シャーシーは作られていない。新生スーパーフォーミュラも2014年からイタリア製のダラーラシャーシーが採用されることが決定しており、将来国産シャーシーが日本のサーキットを走る日は来るのであろうか?

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿フォトギャラリー(決勝日)

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Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿フォトギャラリー(予選日)

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Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿 9番手スタートからの大逆転! 中嶋一貴がレース2を制しシリーズチャンピオンを獲得 (TOYOTA)

  • コース:鈴鹿サーキット (5.807km)
  • 予選:11月3日(土)曇り:ドライ
  • 決勝:11月4日(日)晴れのち曇り:ドライ
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シリーズチャンピオンを獲得した中嶋一貴

 フォーミュラ・ニッポンの第7戦が11月3日(土)、4日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。

 2012年シーズンの、選手権がかかったシリーズ最終戦となる今大会は、2レース制として実施される。ポイントは1レース毎に通常の半分が与えられるが、各レースの優勝者には3ポイントのボーナスが加えられる。このため、2レースで最大18ポイントを獲得することが可能。理論的には7名がタイトル獲得の可能性を残しての最終戦を迎えた。

 今季のタイトル争いは近年まれに見る接戦となっており、第6戦終了時点でポイントリーダーの中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、5ポイント差のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、7ポイント差のJ.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)を含む、わずか7ポイント差の中にいる5人が事実上タイトルを争う形で最終戦に臨むこととなった。

 3日(土)午前中のフリー走行を経て、午後1時30分からノックアウト方式での予選が行われた。今大会は2レース制のため、Q1の順位でレース1のグリッドが決定。上位13台で競われるQ2及び、上位8台によるQ3でレース2のグリッドが決定された。

 曇り空で若干肌寒いコンディションの中、Q1では松田次生(TEAM IMPUL)がトップタイムをマークし、レース1のポールポジションを獲得。チームメイトのオリベイラが3番手で逆転タイトルへ向け2列目グリッドにつけた。

 タイトルを争うロッテラーは5番手につけたものの、中嶋一貴は13番手とまさかの後方グリッドに。また、中嶋一貴はこのQ1で2度チェッカーフラッグを受けるというミスを犯し、レース1のスタートは更に3グリッド降格、16番手からの追い上げを強いられることとなった。

 10分間のインターバルを経て7分間で行われたQ2でも中嶋一貴はタイムを伸ばせず、9番手でQ2敗退。Q3では、逆転タイトルを狙うオリベイラがコースレコードを破る速さでトップタイムをマークし、レース2のポールポジションを獲得。同じくコースレコードを破った松田が3番手。ロッテラーは7番手スタートとなった。

 4日(日)は好天に恵まれ、気温17度、路面温度23度という過ごしやすい気候の下、午前10時20分にレース1決勝がスタート。周回が20周と少なく、ピット義務のないレース1ではスタートが重要となるが、ポールポジションの松田は2番手スタートの伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の先行を許し、2位に後退。オリベイラも4位へと一つポジションダウン。これにロッテラーが続く形となった。

 その後は大きな順位変動は無く、そのまま松田が2位、オリベイラが4位、ロッテラーが5位でフィニッシュ。

 16番手スタートの中嶋一貴はスタートで3つ順位を上げ、その後1台パスしたものの12位。ノーポイントに終わり、タイトル争いは、レース1で1位、3位に入った伊沢と塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が同ポイントでトップに浮上。中嶋一貴は2点差の3位に後退。ロッテラーは5点差の4位、オリベイラが6.5点差の5位で最終レースとなるレース2を迎えることとなった。

 好天だったレース1とはうってかわって空には雲がかかり、路面温度がレース1に比べ3度ほど低下するコンディションの中、午後2時半にレース2(28周)のスタートが切られた。レース2はタイヤ4本の交換義務があるため、各チームピットタイミングの戦略も注目となった。

 スタートではポールポジションのオリベイラがポジションを守りホールショット。松田も3位をキープ。しかし、松田は1周目を終えて戻って来たシケイン手前でスローダウン。駆動系トラブルのため1周目にしてレースを終えることとなってしまった。

 9番手スタートの中嶋一貴ら数台が、1周目終了のタイミングでピットへ。タイヤを交換した中嶋一貴は、ピットに入った車両の中でトップでピットアウトすると、猛烈な速さで追い上げを開始した。

 首位を行くオリベイラは8周終了時にピットインし、中嶋一貴の前でピットアウト。しかし、翌周にもピットに戻り、再度タイヤを交換したため後退。13周目にもピットへ向かったオリベイラは、リアウィングのトラブルでそのままリタイアとなり、タイトル争いから脱落してしまった。

 その後は、各車が順次ピットへ向かっていったが、ハイペースで周回を重ねる中嶋一貴がライバル勢に先行し、徐々にポジションアップ。最後までピットインを引っ張った平手晃平(Project μ/cerumo・INGING)が23周目にピットインすると、中嶋一貴がついに首位に立った。

 中嶋一貴は安定したペースで首位を快走。最後は若干ペースを落としながらも、猛追するロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)に1秒以上の差を付けてトップチェッカー。9番手スタートからの大逆転で開幕戦に続く今季2勝目を挙げ、逆転で今季のシリーズチャンピオンを獲得した。2位にはデュバル、終盤ファステストラップをマークする好走を見せた平手が5位。後半バトルを続け、ファイナルラップにロッテラーをかわした大嶋和也(Team LeMans)が7位、ロッテラーが8位でポイントを獲得した。

 昨年シリーズ2位に終わった中嶋一貴にとって、フォーミュラ・ニッポン2年目のシーズンで念願の初チャンピオン獲得となった。PETRONAS TEAM TOM'Sは昨年のロッテラーに続き、2年連続のドライバータイトル獲得。

 日本のトップフォーミュラとして1996年以来17年に渡り争われてきたフォーミュラ・ニッポンは、来季より「全日本選手権スーパーフォーミュラ」と名称が変更されることが発表されており、中嶋一貴はフォーミュラ・ニッポン最後のチャンピオンとして名を刻むこととなった。

Text & Photo: TOYOTA

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿決勝 レース1で伊沢拓也が2連勝を達成、ダンディライアンがチームチャンピオン! (HONDA)

  • 2012年11月4日(日)・決勝  会場:鈴鹿サーキット(5.807km)  天候:晴れ  気温:17℃(10:20時点)/17℃(14:30時点) 路面温度:23℃(10:20時点)/20℃(14:30時点)  コースコンディション:ドライ  観客:1万4000人(主催者発表)

 11月4日(日)、三重県・鈴鹿サーキットにおいて、2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦の決勝レースが開催されました。

fn121104006L.jpg  前日の予選時とは打って変わって、この日の三重県はさわやかな秋晴れに恵まれました。風も穏やかで、絶好のレース観戦日和となりました。

 フォーミュラ・ニッポン最終戦となるこの大会では、2レース制が採用されました。2つのレースはいずれも4日(日)に開催され、レース1は約116km(20周)のスプリントレースでピットストップの義務づけなし、レース2は約162km(28周)でタイヤ4本を交換するピットストップが義務づけられます。

 土曜日の予選はノックアウト方式で行われ、レース1のスターティンググリッドはQ1の順位、レース2のスターティンググリッドはQ1-Q3の順位に基づいて決められました。この結果、レース1では#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番グリッド、#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3番グリッド、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)が6番グリッド、#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)が7番グリッド、前戦に続いてスポット参戦した#15 佐藤琢磨選手(TEAM 無限)が9番グリッド、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)が12番グリッド、#10 金石年弘選手(HP REAL RACING)は16番グリッドからスタートすることが決まりました。

 一方のレース2では、#41 塚越選手が2番グリッド、#16 山本選手が4番グリッド、#32 小暮選手が5番グリッド、#40 伊沢選手が6番グリッド、#15 佐藤選手が11番グリッド、#31 中嶋選手が12番グリッド、#10 金石選手が16番グリッドから出走します。

 チャンピオン争いに目を移すと、前戦が終わった段階で計算上は7人のドライバーにタイトル獲得の可能性が残されていました。このうち、Hondaドライバーの中では、ポイントリーダーと1点差でランキング2番手につけている#41 塚越選手と、同じく6点差でランキング4番手につけている#40 伊沢選手にタイトル獲得の可能性が残されていました。前戦の第6戦SUGO大会では、#40 伊沢選手が優勝し、#41 塚越選手が2位入賞を果たすなど、Hondaエンジン並びにDOCOMO TEAM DANDELION RACINGは好調で、最終戦での逆転チャンピオンに大きな期待がかかっています。

 1大会2レース制で開催される最終戦では、レース1とレース2のポールシッターに1ポイントが与えられるほか、各レースのウイナーには特別に3ポイントが追加で与えられます。このため、ポイントの配分はレース1、レース2ともに1位8点、2位4点、3位3点、4位2.5点、5位2点、6位1.5点、7位1点、8位0.5点となります。

 午前10持20分のスタートが予定されていたレース1では、フォーメーションラップで波乱が起きました。#15 佐藤選手がエンジンをストールさせてしまったため、最後尾からフォーメーションラップに参加することになったのです。このため、#15 佐藤選手は予選で決まっていた9番グリッドではなく、最後尾の18番グリッドからスタートすることになりました。

 全車がスターティンググリッドに整列したのに続いて、5個のレッドシグナルが消灯し、20周のレースが始まりました。ここで抜群のスタートを決めたのが2番グリッドの#40 伊沢選手。ポールポジションスタートのライバルをストレート上で追い抜くと、トップで1コーナーに進入していきました。一方、#41 塚越選手もこのライバルを攻略すべく、ほぼ横並びとなりながら1コーナーに進入していきましたが、わずかにライバルが先行し、#41 塚越選手は3番手のポジションを保ってレースを続けていきます。

 フォーメーションラップ前にエンジンをストールさせて最後尾スタートとなった#15 佐藤選手は、レース1のスタートでも再びエンジンがストール。このため、大きなビハインドを背負った状態から20周のレースに挑むことになりました。

 オープニングラップが終わった段階で、トップは#40 伊沢選手。#41 塚越選手は3番手で、以下、#32 小暮選手は6番手、#16 山本選手は7番手、#31 中嶋選手は11番手、#10 金石選手は15番手、#15 佐藤選手は18番手となりました。

 トップを走る#40 伊沢選手は快調で、2番手とのギャップを5周目に2.5秒、10周目には4秒と徐々に広げていきます。3番手の#41 塚越選手も懸命の追走を試みますが、前を走るドライバーとの差を詰めるまでには至らず、10周目には3.2秒の差をつけられていました。

 一方、エンジンストールにより大きく遅れてスタートした#15 佐藤選手は、トップグループに匹敵する1分43秒台のペースで猛追。目の前を走る17番手との差を次第に詰めていきます。そして11周目にはついに攻略し、17番手に浮上します。

 このあと、7人のHondaドライバーは懸命の力走を続けましたが、結果的に順位を上げるまでには至らず、レースはこう着状態に陥りました。

 レースが残り1周となった20周目に、7番手を走行していた#16 山本選手のマシンにギアボックスのトラブルが発生します。このため、#16 山本選手はギアチェンジができなくなり、15番手まで順位を落としました。

 #16 山本選手を除く6人のHondaドライバーはこのまま最後まで走りきり、#40 伊沢選手は前戦に続く2連勝を果たしました。また、#41 塚越選手も3位でフィニッシュし、2人のHondaドライバーが表彰台に上ることになりました。さらに、#32 小暮選手は6位入賞を果たし、1.5点を獲得しました。

 この結果、ドライバーズチャンピオンをかけたポイント争いでは、#40 伊沢選手と#41 塚越選手が40点で並びましたが、優勝回数の多い#40 伊沢選手がこの時点での首位、そして#41 塚越選手は2番手となりました。

 タイトルの行方を決めるレース2は、午後2時30分にスタートが切られました。2番グリッドの#41 塚越選手はこのポジションを守って1コーナーに進入。一方、5番グリッドの#32 小暮選手はロケットスタートを決め、一気に3番手に浮上します。11番グリッドからスタートした#15 佐藤選手も9番手へとポジションを上げましたが、4番グリッドの#16 山本選手と6番グリッドの#40 伊沢選手はやや出遅れ、それぞれ5番手と10番手に後退してしまいました。さらに、#31 中嶋選手も1つポジションを落として13番手。スタートでエンジンをストールさせた#10 金石選手は18番手となってオープニングラップを終えました。

 レース2で義務づけられたタイヤ4本の交換を行うため、1周目を終えたところで計7台のマシンがピットストップを行いました。Hondaドライバーでは、#40 伊沢選手と#31 中嶋選手の2人がこのタイミングでタイヤ交換を実施しました。ピット作業後、#40 伊沢選手はピットロード上でチャンピオン争いを繰り広げるライバルとほぼ横並びとなりましたが、コースに復帰する際にライバルがわずかに先行し、これを#40 伊沢選手が追走する形となります。続いて2周目の終わりにライバル陣営の1台がピットインした結果、コース上は義務づけられたタイヤ交換を行ったドライバーと、まだ行っていないドライバーが入り交じった状態となります。

 4周目、#16 山本選手が突如としてスロー走行となります。レース1で問題が起きたギアボックスを交換してレース2に臨んだ#16 山本選手でしたが、再びギアボックスにトラブルが発生したため、4周目を走り終えたところでピットに入り、そのままリタイアを余儀なくされました。

 2番手を走行していた#41 塚越選手は7周目を走り終えたところでピットイン。この時点ではまだタイヤ交換を実施していないドライバーもいたため、9番手となってコースに戻りました。

 10周目には、この時点で4番手までポジションを上げていた#15 佐藤選手もピットストップを行います。そして、この時点で30秒近く後続を離してトップを走っていた#32 小暮選手が14周目を走り終えてからピットイン。小暮選手は燃料が少ない状態でスタートして後続を突き放し、タイヤ交換とともにフィニッシュまでに必要な燃料を補給することで追い上げを図る作戦を選択したため、タイヤ交換に加え、義務づけられていない給油も行いました。さらに17周目を終えたところで#10 金石選手がピットイン。これで6人のHondaドライバーはそろってタイヤ交換を消化する形となりました。

 21周目を終えたところでトップを走っていたライバル陣営のドライバーがピットに入り、ようやく各ドライバーのポジションが明らかになります。この時点でHonda陣営のトップは3番手の#41 塚越選手。続いて#32 小暮選手が4番手、#40 伊沢選手は6番手、#15 佐藤選手は10番手、#31 中嶋選手は11番手、#10 金石選手は14番手につけています。

 ここからフィニッシュまで、#41 塚越選手と#32 小暮選手は1秒以内のギャップを保ちながら緊迫したバトルを演じましたが、最終的に#41 塚越選手は自分のポジションを守りきり、3位でチェッカーフラッグを受けました。#32 小暮選手は4位、#40 伊沢選手は6位、#15 佐藤選手は10位、#31 中嶋選手は11位、#10 金石選手は14位でそれぞれ完走を果たしました。

 この結果、レース2で優勝して8ポイントを獲得した#2 中嶋一貴選手(トヨタ)が計46点となり、43点の#41 塚越選手、41.5点の#40 伊沢選手を上回り、ドライバーズチャンピオンとなりました。一方、チームを対象としたチャンピオン争いでは、#40 伊沢選手と#41 塚越選手が所属するDOCOMO TEAM DANDELION RACINGが計81.5点を獲得。ライバルチームを2点しのいでタイトルを勝ち取りました。

坂井典次(Tenji Sakai)|「HR12E」開発責任者
 「結果的にドライバーズタイトルを獲得できなかったのは残念でした。レース2では、ピットストップのタイミングが勝敗のカギを握ることが分かっていましたので、チームとともにさまざまな作戦を検討しましたが、結果的にライバルの先行を許すことになりました。これは大誤算でした。最終的にドライバーズタイトルには手が届きませんでしたが、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGがチームタイトルを勝ち取ったことはとてもうれしく思っています。チームの皆さんには心より『おめでとうございます』と申し上げます。また、第3戦オートポリス大会、第6戦SUGO大会、そして今回と、Hondaエンジンを搭載するマシンが速さを示して栄冠を勝ち取ったことにも深い達成感を覚えています。来年からはシリーズ名がスーパーフォーミュラシリーズに改められますが、ここでもHondaとして新たな気持ちで挑戦していくつもりです。引き続き、国内トップフォーミュラを戦うHondaにご声援をよろしくお願い申し上げます」
伊沢拓也選手(レース1/優勝、レース2/6位 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「レース1では、チャンピオンシップを獲得するためには絶対に勝たないといけないと思って臨みました。スタートもレース展開も完ぺきで、これ以上ないくらいのレースができました。前大会に引き続いて2連勝が達成できたことは自分にとって自信になりました。ただ、レース2では、レース1であれだけ速く走れたのに、マシンとドライビングを合わせることができず、難しいレースとなりました。チームタイトルを獲得できたことは、僕たちがシーズンを通じて強く戦えたということですが、チームタイトルを獲得できるマシンがありながら、ドライバーがチャンピオンを獲得できなかったということは、ドライバーとしてはとても悔しいことですので、来シーズンに必ず取り返したいと思います」
塚越広大選手(レース1/3位、レース2/3位 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「レース1では、スタートでポジションを上げたかったのですが、それができず、トップ2台になかなかついていけないレースとなりました。レース2ではとにかく前でゴールすることだけを考えていましたが、ペースを上げられませんでした。必死にプッシュして全力を尽くしましたが、力が及びませんでした。今大会では2レースともにポールポジションも取れませんでしたし、優勝もできなかったので、悔しい思いでいっぱいです。今年はシーズンを通じてランキング上位でチャンピオン争いを繰り広げられて、いい経験になりました。チームも一生懸命がんばっていましたので、チームタイトル獲得に貢献できたことはよかったです。しかし、ドライバーズランキング2位という結果については本当に悔しい思いしかないです。今後、この悔しさを自分の走りにしっかりとつなげられるようがんばります」
Text & Photo: HONDA

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FN:2012年度シリーズチャンピオンのコメント

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ドライバーズチャンピオン 中嶋一貴(トムス)
fn_r07_r2_pc_nakajima2 「開幕戦からずっとダンデライアンの2台とやり合ってきたようなシーズンでした。今回も予選もレース1も本当に相手が速かったので厳しいシーズンでした。去年はランキング2位で終わっているので、今年こそはチャンピオンを穫るんだ、と決めて。自分ではこうしたいとか言わない方なんですが、今年のFポンに関しては自分で言って、有言実行という感じで一年間やってきたので。最後ちょっと気持ちが折れそうになりましたが、最終的に言ってきたことを達成できて良かったですし、今年はチームとしてのアドバンテージも無い中で色々試行錯誤して、最後までいろいろとやってきたことが生きたと思うので、エンジニアを始めチームの皆に感謝したいと思います」
チームチャンピオン ダンデライアン/村岡潔監督
fn_r07_r2_pc_muraoka 「何度も言うんですけど、若い経験の無い二人がよく頑張ってくれたなと。チームはドライバーのために、ドライバーはチームのために、という一年だったと思います。
一貴君がチャンピオンになるということはやはり相当な力があると思うし、勝つことへの執着と言う面でやっぱり我々のチームの二人よりも大きかったのかなと思うんですけども、逆に経験が少なくてもいい子達だったので、チームタイトルをくれたのかなと思いますし、どこかで最後はチームのために、というようなところがあったのだと思うので、それがチームタイトルになりました。チームタイトルの表彰式で見たことも無いようながっかりした姿を見たので、来季に向けて二人は一貴君のようなしぶとい走りが出来るようになるのかなと。
我々のチームは皆さんご存知のように弱小チームから少しづつ積み上げてきてるので、来年また少しステップアップしてドライバーもチームも強くなれるかなと。
ゼロから立ち上げてメーカーの力も借りずにここまで来れるというのを示した一年だったと思います。これからはホンダさんとパートナーシップを強く持って、トヨタさんと戦っていけるようになれると期待しています」
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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FN:第7戦鈴鹿決勝レース2 上位3人のコメント

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優勝 中嶋一貴(トムス)
fn_r07_r2_pc_nakajima 「自分のポジションからして1周目で入らなければならないだろう、というのは決めてたことなんですが、アンドレもにたような状況だったので、その時点で前にいた方が先に入ろうと決めていました。周りの状況を見ながら、ということで非常に判断は難しかったのですが、幸い僕の前は誰も入らなかったので。
良いスタートを切れて、1周目のピットイン、そこからの自分のペース、というのがこのレースのキーになったと思いますし、そこからは今週見られなかった非常に良いペースで走ることが出来たので、28周があっという間に感じるぐらい、本当に気持ちよくプッシュできました。
チームとしては朝までは非常にきつい流れで、僕のエンジニアもがっくりとしたムードでいましたが、最後まで諦めずに、クルマのセットアップも詰めていったのが結果的に上手くハマったのかなと。チームに恩返しできて今はほっとしています。
スタート前は『いくっきゃない』状況で、9番手からやれることをやるしか無かったので、プレッシャーはありませんでした」
2位 ロイック・デュバル(キグナススノコ)
fn_r07_r2_pc_duval 「両レースとも凄く良いスタートが出来ました、1コーナーまでに何台かパスしたら前にコグレがいたので、そこから先はコンサバに行きました。ダウンフォースを削るという難しいストラテジーを採りましたが、12周目にピットインしてからは、前がクリアな状態で自分のペースで走ることが出来、どんどん追い上げてツカコシをオーバーテイクするチャンスをつかめました。その時点では何位にいるのかも分かっていませんでしたが、カズキが前に見えてきたときには『もしかして』と感じました。
シーズンを通じてチームは凄く良い仕事をしてきて、ステップアップもしていました。今日は優勝したかったけど、カズキが優勝したことを嬉しく思うので、この場を借りておめでとうと言いたいです」
3位 塚越広大(ダンデライアン)
fn_r07_r2_pc_tsukakoshi 「スタートして2位のまま1コーナーに入りましたが、ペースが上がらずJPに置いていかれる状況で、必死に運転していたんですけど。
ピットに入って出て行った瞬間に一貴さんが前に行っちゃったので、『こりゃやばい』という感じになり、プッシュはしましたが力及ばず、デュバル選手にも前に行かれてしまい、ベストは尽くしましたが結果に結びつかない悔しいレースになりました。
自分の中では、とりあえず前に行こうというシンプルな気持ちでしたし、チャンピオンがどうこうよりも勝ちたいなぁ、という気持ちで頑張りました」
優勝チーム監督 舘信秀
fn_r07_r2_pc_tachi 「一貴は『諦めないでよかった』と言ってますけど、僕は1レース目が終わった時点で諦めてました(笑)その諦めたレースがこういう結果に終わったので非常に感動しました。
レースは脚本の無いドラマなんで面白いな、とつくづく感じた一日でした」
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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FN:第7戦鈴鹿決勝レース2 #2中嶋一貴が逆転優勝でドライバーズチャンピオンを獲得!

全日本選手権フォーミュラニッポンという名称での最後のレース、第7戦の決勝レース2は、予選9番手からスタートした#2中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が巧みなピット戦略でトップに立ち、今季2勝目を挙げるとともに、参戦2年目にして初のドライバーズチャンピオンに輝いた。
2位には#8ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)、3位は#41塚越広大(DoCoMo TEAM DANDELION)が入った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:土曜日12,000人、日曜日14,000人)

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レース2は午後2時30分より、28周で行われた。
このレースはタイヤ交換義務があり、レース中のどこかで最低1回のピットストップを行わなければならない。給油については義務は無く、各チームの判断に委ねられていた。
このことが影響し、レースは#40伊沢拓也の独走に終わったレース1とは全く異なる展開となった。

スタートでトップに立ったのはポールポジションの#19JPオリベイラ。#41塚越が2番手で続いて#20松田次生が3番手。
しかし松田はドライブシャフトのトラブルにより1周でピットへ、そのままリタイヤとなった。
その後方では予選9番手から#1アンドレ・ロッテラー、#40伊沢拓也を抜いて7位に浮上してきた#2中嶋が1周終わりで早々とタイヤ交換を敢行。伊沢、大嶋、嵯峨、国本らもこれに続いた。
交換作業に手間取ったトムス陣営だったが#2中嶋はなんとか伊沢の前でピットアウトし、上位2台を上回るハイペースで追い上げを開始、見事7周目にタイヤ交換を行った塚越の前に出ることに成功する。

一方、トップのオリベイラは周回を重ねるごとに2位塚越との差を広げていき、8周終わりでピットへ。
ところがこの前後からオリベイラはハンドリングに異常を感じていたようで、1周しただけで再びピットへ戻り、二度目のタイヤ交換を行った。
しかしトラブルの原因はそこではなかったようだ。

13周目に3度目のピットインを行ったオリベイラのリヤウィングはフラップを根こそぎ失った状態だった。
この時点でチームインパルの2012シーズンは終わりを告げた。

これにより#2中嶋の逆転優勝の可能性が大いに高まった。
彼の前にいたのはタイヤ交換をすませていない#32小暮卓史、#8ロイック・デュバル、#38平手晃平、そして前戦SUGOに続いてスポット参戦の#15佐藤琢磨の4台のみ。

21周目まで引っ張った平手がピットに戻ったところで、遂に#2中嶋はトップに浮上すると、その後も後続に付け入る隙を与えず、開幕戦鈴鹿に続いて今季2勝目をものにした。
2位には18周目のシケインで塚越をオーバーテイクしたデュバルが入り、塚越は3位に終わった。

これによりシリーズポイントは#2中嶋がトータル46となり、見事フォーミュラニッポンとしての最終シーズン、2012年のドライバーズチャンピオンを獲得。
同時に1986年に中嶋悟氏が全日本F2選手権の最後のチャンピオンを獲得して以来、親子二代での国内トップフォーミュラ制覇という快挙を達成した。

シリーズポイントでも43に留まり、ランキング2位に終わったが、チームタイトルについては、このレースで伊沢が6位、ロッテラーが8位に終わったため、ダンデライアン84.5ptに対しトムス81.5ptで、ダンデライアンのものとなった。

「フォーミュラニッポン」としての全日本選手権はこのレースを持って終了。あとは再来週のJAFスプリントカップを残すのみとなった。
来年からは新たにスーパーフォーミュラという名称で開幕を迎える。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿レース2決勝結果

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/04) Race 2 Weather:Fine Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineLapTime /
Behind
12中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K2849'10.946
28ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K281.289
341塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E286.547
432小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E287.272
538平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K2810.716
640伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E2828.463
77大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K2828.899
81アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K2829.218
93安田 裕信KONDO RACINGTOYOTA RV8K2830.466
1015佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E2831.813
1131中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E2835.871
1239国本 雄資Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K2843.852
1362嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beauest MotorsportsTOYOTA RV8K2856.345
1410金石 年弘HP REAL RACINGHONDA HR12E281'22.451
1518折目 遼SGC by KCMGTOYOTA RV8K281'40.677
---- 以上規定周回(25 Laps)完走 ----
-19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K1315Laps
-16山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E424Laps
-20松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8K127Laps
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • Fastest Lap: CarNo.38 平手晃平(Project μ/cerumo・INGING) 1'42.872 (23/28)

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿決勝レース1 上位3人のコメント

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優勝 #40伊沢拓也(ダンデライアン)
nf_r01_r1_pc_izawa 「2番手スタートということもあり、チャンピオンシップのことを考えると、このレースで絶対勝たないといけないと思ってましたし、自分は比較的スタートが得意だと思っているので、まずスタートで絶対前に出ようと思って臨みました。レースは前半非常に良いペースで走っていたと思いますし、そこでできるだけ離せば絶対勝てると思ったので、最初の10周は猛プッシュで頑張りましたが、最後の5周ぐらいはタイヤが辛くなってペースを落としたので、そこが2レース目に向けての過大になるかなと思っています」
2位 #20松田次生(インパル)
nf_r01_r1_pc_matsuda 「ここで真ん中に立つ予定だったんですけど、ちょっと伊沢選手に良いスタートを決められて。僕自身もそんなにミスした訳じゃありませんが、伊沢選手がそれを上回ったのが敗因でした。ただ伊沢選手の前半のペースにうちはついていけなかったですね。後半伊沢選手はタイヤがタレたと言っていましたが、うちはタレるってことはなく、一定のまま落ちていくという状況だったので、その分最後追いつけました。ただ前半のペースを考えると、もし前に出ていても押さえるのは難しかっただろうと思います。そのぐらい『速いな』という印象を受けました。次は3番手スタートなんで。ピットで上手く順位が変われるように、良いレースをしたいと思います」
3位 #41塚越広大(ダンデライアン)
nf_r01_r1_pc_tsukakoshi 「僕もスタートでポジションを上げたかったんですけど、それができなくて3番手でずっとレースすることになりました。トップ2台に最初からついていけなくて、非常に厳しいレースになりました。今聞く感じだと、クルマの状態は伊沢さんと同じなので、このあと第2レースに向けていい幹事に進められたらと思います」
優勝チーム監督 村岡潔(ダンデライアン)
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まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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FN:第7戦鈴鹿決勝レース1 #40伊沢が今季2勝目を挙げ、#41塚越と同ポイントでランキング首位に立つ!

全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦の決勝レース1が11月4日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選2番手からスタートした#40伊沢拓也(DoCoMo DANDELION)がスタートでトップに立ち、そのまま20周を逃げ切って今季2勝目を挙げた。
2位にはポールシッターの#20松田次生(TEAM IMPUL)が入り、#41塚越広大(DoCoMo DANDELION)が3位につけた。

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決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から快晴。絶好のレース日和のもと、レース1決勝は午前10時20分にスタートした。周回数20の超スプリントだ。
ところが前回のSUGOに続いてスポット参戦を果たした注目の#15佐藤琢磨がフォーメーションラップ開始の際にエンジンストール。隊列に加わることが出来ずに最後尾に後退してしまう。

スタートでトップに立ったのは予選2番手の#40伊沢。ポールポジションの#20松田が2番手、#41塚越が3番手で1コーナーを通過した。
前回のSUGOで念願の初優勝を達成した伊沢は序盤から一気に後続を突き放しに掛かり、最初の10周で松田に4秒の差を付けると、そのリードを最後までキープして20周を走り切り、今季通算2勝目を挙げ、シリーズポイントを40に伸ばした。
チームメイトの塚越もこのレースを3位で終えたことで3ポイントを獲得。合計40で伊沢に並ぶ。

一方ここまでポイントリーダーだった#2中嶋一貴はこのレース12位とノーポイントに終わったため、38ポイントのままランキング3位に後退することになった。
ここまで33ポイントだった#1アンドレ・ロッテラーは5位2ポイントを獲得して35ポイント、#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは4位2.5ポイントを追加して34.5ポイントと上位5人が5.5ポイントという僅差で最後のレース2に臨むこととなり、タイトルの行方は更に分からなくなってきた。

第7戦決勝レース2はこのあと午後2時30分より28周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿レース1決勝結果

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/04) Race 1 Weather:Fine Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineLapTime /
Behind
140伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E2034'27.682
220松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8K203.249
341塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E2010.293
419ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K2011.814
51アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K2012.817
632小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E2018.385
78ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K2026.297
87大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K2027.398
938平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K2029.236
1031中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E2030.263
1139国本 雄資Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K2032.372
122中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K2034.710
133安田 裕信KONDO RACINGTOYOTA RV8K2035.510
1410金石 年弘HP REAL RACINGHONDA HR12E2038.576
1516山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E2047.071
1662嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beauest MotorsportsTOYOTA RV8K2048.630
1715佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E2052.594
1818折目 遼SGC by KCMGTOYOTA RV8K201'14.905
---- 以上規定周回数(18Laps)完走 ----
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • Fastest Lap: CarNo.40 伊沢拓也(DoCoMo TEAM DANDELION RACING) 1'42.818 (2/20) 203.32km/h

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿公式予選 レース1で伊沢拓也選手が2番グリッド、レース2では塚越選手が2番グリッドから出走し、初のタイトル獲得に挑む (HONDA)

  • 2012年11月3日(土)・予選 会場:鈴鹿サーキット(5.807km) 天候:曇りときどき晴れ 気温:14℃(14:00時点) 路面温度:16℃(14:00時点) コースコンディション:ドライ 観客:1万2000人(主催者発表)

 11月3日(土)、三重県・鈴鹿サーキットにおいて2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦の公式予選が開催されました。

 全7戦で競われる本年度の全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは今回が最終戦となります。すでに発表されているとおり、フォーミュラ・ニッポンは2013年から「スーパーフォーミュラシリーズ」と名称を変更するため、1996年に始まったフォーミュラ・ニッポンの公式戦は今回が最後のレースとなります(11月16~18日に富士スピードウェイで開催される富士スプリントカップは選手権に含まれない特別戦となります)。しかも、計算上は7人のドライバーにタイトル獲得の可能性が残されていることもあり、とりわけ注目度の高い1戦となっています。

 6名がシリーズ参戦しているHondaドライバーの中で、ポイントリーダーと1点差でランキング2番手につけている#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と、6点差でランキング4番手につけている#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の2人にタイトル獲得の可能性が残されています。前戦の第6戦スポーツランドSUGO大会では#40 伊沢選手が優勝、そして#41 塚越選手が2位と、Hondaエンジン並びにDOCOMO TEAM DANDELION RACINGは好調で、最終戦での逆転チャンピオン獲得に強い期待がかかっています。

 フォーミュラ・ニッポンの最終戦は昨年に続いて1大会2レース制で開催されます。決勝レースはいずれも4日(日)に行われますが、レース1は約116km(20周)のスプリントレースでピットストップの義務づけなし、そしてレース2は約162km(28周)でタイヤ4本を交換するピットストップが義務づけられるなど、競技の形態に変化がつけられています。

 3日(土)は、午前9時35分から1時間にわたってフリー走行を行ったあと、午後1時30分からは3段階のノックアウト方式による公式予選が行われます。その第1段階にあたるQ1は20分間にわたって行われ、全ドライバーが参加。上位13名のドライバーが第2段階のQ2に進出します。続くQ2は7分間にわたって行われ、上位8名のドライバーが同じく7分間にわたって繰り広げられるQ3に駒を進めます。

 1大会2レース制で開催される本大会では、Q1の成績に応じてレース1のスターティンググリッドを決定。レース2のスターティンググリッドは、上位8名はQ3の結果、9位から13位はQ2の結果、14位以下はQ1の結果に従って決められます。なお、レース1並びにレース2のポールシッターには1ポイントが与えられるほか、各レースのウイナーには特別に3ポイントが追加で与えられます。このため、ポイントの配分はレース1、レース2ともに1位:8点、2位:4点、3位:3点、4位:2.5点、5位:2点、6位:1.5点、7位:1点、8位:0.5点となります。

 11月を迎えて冷え込みが増し、3日(土)はやや肌寒い1日となりました。午前9時35分に始まったフリー走行では、各ドライバーとも最初にマシンのセッティングに取り組み、セッション終盤にニュータイヤに履き替えて予選を見据えたタイムアタックを行いました。ここでトップに立ったのが1分39秒009を記録した#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)。以下、2番手に#40 伊沢選手、5番手に#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)、7番手に#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)、8番手に#41 塚越選手、前戦に続いてスポット参戦した#15 佐藤琢磨選手(TEAM 無限)は11番手、#10 金石年弘選手(HP REAL RACING)は17番手となりました。

 午後1時30分に始まったQ1では、セッション開始直後にほとんどのドライバーがコースインしてマシンの感触を確かめると、およそ10分が経過したところでいったん全ドライバーがピットに戻り、コースコンディションの改善を待ちました。そしてセッションが残り6分20秒を切ったころに再度一斉にコースイン、本格的なタイムアタックを行いました。ここでHondaドライバーのトップに立ったのは#40 伊沢選手。1分39秒244をマークしたものの、トップとわずか0.013秒差の2番手となり、惜しくもポイントの上積みはなりませんでした。以下、#41 塚越選手は3番手、#32 小暮選手は6番手、#16 山本選手は7番手、#15 佐藤選手は9番手、#31 中嶋選手は12番手となり、Q2進出を決めました。一方、#10 金石選手は16番手に終わり、Q2進出はなりませんでした。

 午後2時ちょうどに始まったQ2でも、残りがおよそ6分30秒となったころに各ドライバーはアタックを開始しました。ここでHondaドライバーのトップに立ったのは1分38秒904を記録して2番手となった#16 山本選手。続いて#41 塚越選手は3番手、#32 小暮選手は5番手、#40 伊沢選手は7番手となり、Q3進出を決めました。なお、#15 佐藤選手は11番手、#31 中嶋選手は12番手で、Q3進出は果たせませんでした。

 Q3のスタートは午後2時17分。ここでも各ドライバーはギリギリまでコースインを遅らせてからタイムアタックを開始しました。#41 塚越選手は1分38秒774の好タイムをマークしましたが、惜しくも0.074秒差でポールポジション獲得はならず、明日のレース2には2番グリッドから出走することが決まりました。これに#16 山本選手は4番手、#32 小暮選手は5番手、#40 伊沢選手は6番手で続きました。

 この結果、レース1には#40 伊沢選手が2番グリッド、#41 塚越選手が3番グリッド、#32 小暮選手が6番グリッド、#16 山本選手が7番グリッド、#15 佐藤選手が9番グリッド、#31 中嶋選手が12番グリッドからスタートすることが確定。なお、Q1で16番手だった#10 金石選手は、ライバルのひとりがペナルティにより3グリッド降格の処分を受けたため、1つ繰り上がって15番グリッドからスタートすることとなりました。

 一方のレース2には#41 塚越選手が2番グリッド、#16 山本選手が4番グリッド、#32 小暮選手が5番グリッド、#40 伊沢選手が6番グリッド、#15 佐藤選手が11番グリッド、#31 中嶋選手が12番グリッド、#10 金石選手が16番グリッドから出走することが決まりました。

 明日4日(日)は午前10持20分にレース1、そして午後2時30分にレース2のスタートが切られます。

坂井典次(Tenji Sakai)|「HR12E」開発責任者
 「今回がフォーミュラ・ニッポンとして最後の公式戦なので、予選でポールポジションがとれなかったのは大変残念でした。ただし、チャンピオン争いを演じるライバルが予選で下位に沈んだため、チャンピオン争いの面では有利な展開になっています。明日は取りこぼしのないように、スタートからフィニッシュまでしっかりとレースを戦うつもりです。目標は優勝してタイトルを獲得することです」
伊沢拓也選手(レース1/2番手、レース2/6番手 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「朝からマシンの調子がよく、優勝した前戦のスポーツランドSUGO大会と同じような感覚で走れていました。Q1に関しては自分の中ではうまくいったと思っていました。わずかの差で2番手になってしまいましたが、明日のことを考えれば悪いポジションではないと思います。ただ、Q3で6番手になってしまったことが今は非常に悔しいです。理由はどうであれ、このポジションには満足できません。明日の決勝では、チャンピオン争いを意識するというよりは、まずはレース1で絶対に勝つ、という方が気持ちとしては大きいです。また、チームのチャンピオン争いもありますが、自分と塚越選手がシーズン通していい戦いをお見せできているので、チームのがんばりに応えるという意味でも、チームタイトルは絶対に獲得しなければならないと思っています」
塚越広大選手(レース1/3番手、レース2/2番手 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「ポールポジションを狙ってがんばったのですが、Q1、Q3共に少しの差で前に行けなかったので、悔しいです。マシンの調子はいいですし、長い距離を走った方がアドバンテージのあるマシンなので、明日のレースでは全力で挑みたいと思います」
山本尚貴選手(レース1/7番手、レース2/4番手 #16 TEAM 無限)
 「得意としている鈴鹿でのレースなので、自信を持って予選に臨みましたが、思ったよりもマシンのパフォーマンスを引き出せませんでした。Q2までは苦しんでいましたが、Q3に関しては、自分の経験とチームの経験を合わせてセッティングを微調整したらいい方向へと向かいました。タイムもポジションも上げる事ができたので、流れとしては悪くはないと思います。ただ、ポールポジションを狙っていたので、正直悔しいです。今年は結果を残せていないので、自分のためにもチームのためにも、そして応援して頂いている方々のためにも、いいレースをして最低でも表彰台に上がりたいです」
Text & Photo: HONDA

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FN:第7戦鈴鹿公式予選記者会見 第1,第2レーストップ3のコメント

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第1レースポールポジション、第2レース予選3位 松田次生(インパル)
fn_r07_q_pc_matsuda  「第1レースは周回数が短いのでポールを取らないと勝てないと思ったので必死になって走りました。朝からクルマのアジャストをしてそれがうまく当たってQ1でポールポジションを取れました。Q2もその方向でトライしたら8秒台に入りましたが、Q3にはもうワンステップやったときに裏目に出てしまいました。セクター1は手応えはあったんですが、セクター2,3はうまくいきませんでした。Q3は3位ですがレース2の距離が28周でタイヤ交換義務づけなので、優勝も狙えると思います。明日はレース1、2ともスタートを決めて表彰台で終えたいと思います。小林可夢偉選手と一緒で来年が決まってないのでいいところを見せたいですね」
第1レース予選2位、第2レース予選6位 伊沢拓也(ダンディライアン)
fn_r07_q_pc_izawa  「朝から調子が良くて、フィーリング的には前回のSUGOのような感じで走れていました。Q1に関しては自分の中でうまくいってたと思ったんですが、わずかの差で負けてしまいました。明日のことを考えるとレース1で2番手というのは悪いポジションじゃないんですが、何よりもQ3で6番手になってしまったので今は非常に悔しい気持ちでいっぱいです」
第1レース予選3位、第2レース予選2位 塚越広大(ダンディライアン)
fn_r07_q_pc_tsukakoshi  「走り始めの練習からそんなに悪くなくて、Q1に関しては失敗した部分もありましたが、自分のベストは出せたと思うのでいい予選でした。Q2でもQ3でもセットを変更していきましたが、今回すごく楽しいと思いながら乗れているので、明日も大丈夫じゃないかと思います」
第1レース予選4位、第2レースポールポジション ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル)
fn_r07_q_pc_oliveira  「理想的な予選になったと思います。Q1に関してはトップ3には入れなかったのは残念でしたが、Q1からQ3でセッティングをすこしづつ変えたのがうまくいきました。Q1では足りない部分があってそれを改善したことによってQ3ではトップタイムを出すことができました。ラップタイムはみんなすごく近いので、明日のレースに向けてはいいセッティングが必要です。レース1はスプリントレースで、スタートがすべてだと思いますが、レース2は戦略を考えないといけません。今週末にかけて前回のレースからエンジニアとディスカッションをして、リスクを背負ってインプルーブしましたが、その結果がよかったと思います」
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿公式予選 松田次生(第1レース)、JP.オリベイラ(第2レース)とインパル勢がPP!

 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは3日、三重県の鈴鹿サーキットでノックアウト方式の公式予選を行い、第1レースは松田次生(インパル)が、第2レースはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(同)がポールポジションを獲得した。

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 午後になっても鈴鹿は相変わらず肌寒い。路面温度16度というコンディションで13時30分、ノックアウト方式の公式予選が始まった。今回はQ1の順位で明日の第1レースのスターティンググリッドが、総合順位で第2レースのスターティンググリッドが決定する。

■Q1

 まずはノックアウト予選Q1が20分間。ユーズドタイヤを履いて各車コースイン。中盤までのタイムは塚越広大(ダンディライアン)が1分39秒828でトップに付ける。2位も伊沢拓也(同)でダンディライアン/ホンダ勢がリードでQ1は推移する。

 Q1終了6分あまりで各車ニュータイヤを投入してコースイン。ウォームアップに2周を費やして3周目からアタックラップに突入。ここでもダンディライアン勢が好調。伊沢が1分39秒244でトップに立つと、2位には塚越が1分39秒336で付ける。しかし、彼ら2台を上回り一気にトップに浮上したのが地元三重県出身の松田次生(インパル)。1分39秒231をたたき出し、明日第1レースのポールポジションを決めた。

 伊沢は2位、塚越は3位。4位にジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル)、5位にアンドレ・ロッテラー(トムス)、6位に小暮卓史(ナカジマ)と続いた。

 Q1でノックアウトされたのは国本雄資(セルモ・インギング)、安田裕信(コンドー)、金石年弘(リアル)、嵯峨宏紀(ルボーセ)、折目遼(KCMG)の5台となった。

 松田は2008年7月の鈴鹿以来4年ぶりのポールポジションでマシンがFN09に替わってからは初。ポイントリーダーの中嶋一貴(トムス)は13位でぎりぎりQ1を通過したもののダブルチェッカーで3グリッド降格のペナルティを受け、明日の第1レースは16位グリッドからスタートする。

■Q2

 Q1から10分間のインターバルでQ2は7分間。開始まもなくして各車コースイン。2周のウォームアップを行い3周目からアタックに入る。

 ここでも塚越が好調。まずは1分39秒018でトップに立つも、これを上回ってきたのはやはり松田で1分38秒873。38秒台に入るコースレコードでQ2でもトップに立った。

 2位は塚越、3位にオリベイラ、4位に小暮、6位にロイック・デュバル(キグナス・スノコ)、7位に伊沢、8位にロッテラーが入りQ3へと駒を進めた。

 ここQ2でノックアウトされたのは中嶋一貴、平手晃平(セルモ・インギング)、佐藤琢磨(無限)、中嶋大祐(ナカジマ)、大嶋和也(ルマン)の5台となった。

■Q3

 Q2から10分のインターバルでこのQ3も7分間。Q2の上位8台で争われる。

 3周目からのアタックラップでまずは小暮が38秒台に入る1分38秒934を出しトップに出る。しかしこのタイムを上回ってきたのがオリベイラで1分38秒700。

 伊沢、松田、塚越、山本も39秒台を刻むも誰もオリベイラのタイムに届かず。オリベイラが僅差でQ3を制し、明日の第2レースをポールポジションからスタートすることとなった。

 2位には塚越、3位が松田、4位に山本、5位に小暮、6位に伊沢、7位にロッテラー、8位にデュバルと続いた。

 明日4日は第1レースが10時20分から20周、第2レースが14時30分から28周で争われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿ノックアウト予選総合結果(Race2グリッド)

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/03) Knock Out Total Weather:Fine Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineQ1Q2Q3
119ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.4411'39.195R1'38.700
241塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.3361'39.018R1'38.774
320松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.2311'38.873R1'38.870
416山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E1'39.5741'39.2091'38.904
532小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.5251'39.1961'38.934
640伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.2441'39.3191'38.958
71アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.4601'39.3811'39.092
88ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K1'39.6211'39.2171'39.259
92中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.9791'39.452
1038平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'39.9581'39.511
1115佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E1'39.7841'39.533
1231中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.9631'39.592
137大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K1'39.9001'39.861
1439国本 雄資Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'40.267
153安田 裕信KONDO RACINGTOYOTA RV8K1'40.626
1610金石 年弘HP REAL RACINGHONDA HR12E1'41.227
1762嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beauest MotorsportsTOYOTA RV8K1'41.494
1818折目 遼SGC by KCMGTOYOTA RV8K1'43.736
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • 'R'マークはコースレコードを更新しました。従来のコースレコード: 1'38.873

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿ノックアウト予選Q3結果

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/03) Knock Out Q3 Weather:Cloudy Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineTimeDelayGapkm/h
119ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8KR1'38.700--211.81
241塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12ER1'38.7740.0740.074211.65
320松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8KR1'38.8700.1700.096211.44
416山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12ER1'38.9040.2040.034211.37
532小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'38.9340.2340.030211.30
640伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'38.9580.2580.024211.25
71アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.0920.3920.134210.97
88ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K1'39.2590.5590.167210.61
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • 従来のコースレコード: 1'38.873

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿ノックアウト予選Q2結果

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/03) Knock Out Q2 Weather:Cloudy Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineTimeDelayGapkm/h
120松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8KR1'38.873--211.43
241塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.0180.1450.145211.13
319ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.1950.3220.177210.75
432小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.1960.3230.001210.75
516山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E1'39.2090.3360.013210.72
68ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K1'39.2170.3440.008210.70
740伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.3190.4460.102210.49
81アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.3810.5080.062210.35
---- 以上Q3進出 ----
92中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.4520.5790.071210.20
1038平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'39.5110.6380.059210.08
1115佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E1'39.5330.6600.022210.03
1231中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.5920.7190.059209.91
137大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K1'39.8610.9880.269209.34
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • 従来のコースレコード: 1'38.917

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿ノックアウト予選Q1結果(Race1グリッド)

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/03) Knock Out Q1 Weather:Cloudy Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineTimeDelayGapkm/h
120松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.231--210.67
240伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.2440.0130.013210.64
341塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.3360.1050.092210.45
419ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.4410.2100.105210.23
51アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.4600.2290.019210.19
632小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.5250.2940.065210.05
716山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E1'39.5740.3430.049209.95
88ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K1'39.6210.3900.047209.85
915佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E1'39.7840.5530.163209.50
107大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K1'39.9000.6690.116209.26
1138平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'39.9580.7270.058209.14
1231中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.9630.7320.005209.13
13*2中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.9790.7480.016209.10
---- 以上Q2進出 ----
1439国本 雄資Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'40.2671.0360.288208.50
153安田 裕信KONDO RACINGTOYOTA RV8K1'40.6261.3950.359207.75
1610金石 年弘HP REAL RACINGHONDA HR12E1'41.2271.9960.601206.52
1762嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beauest MotorsportsTOYOTA RV8K1'41.4942.2630.267205.97
1818折目 遼SGC by KCMGTOYOTA RV8K1'43.7364.5052.242201.52
以上予選通過 基準タイム ( 107% ) 1'46.1776.9462.441196.89
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • 従来のコースレコード: 1'38.917
  • CarNo.2は、2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン統一規則第28条14.(H項違反)により、Race1のグリッドを3グリッド降格とする。

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿フリー走行1回目 小暮卓史、完全復活?!

 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦(最終戦)は3日、鈴鹿サーキットでフリー走行1回目を行い、小暮卓史(ナカジマ)が1分39秒009でトップタイムを記録した。

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 最終第7戦の行われる鈴鹿サーキットは朝からどんよりと曇り。ほぼ無風だが肌寒い中で9時35分から1時間のフリー走行が行われた。

 フリー走行序盤、塚越広大(ダンディライアン)が1分40秒413でトップに立つ。中盤にこれを上回ってきたのが1分40秒140で地元の松田次生(インパル)。すかさず伊沢拓也(ダンディライアン)が39秒台に入る1分39秒989でトップに立つ。ホンダエンジン勢はここ鈴鹿に戻ってきても好調のようだ。

 フリー走行終盤、ポイントリーダーの中嶋一貴(トムス)が1分39秒812でトップに立つが、ここから次々と中嶋一貴のタイムを上回るドライバーが続出。最終的には、ここまで不振にあえいでいた小暮卓史(ナカジマ)が1分39秒009とコースレコードに迫るタイムをたたき出しトップでフリー走行を終えた。

 2位には伊沢、3位に松田、4位にアンドレ・ロッテラー(トムス)、5位に山本尚貴(無限)が入り、中嶋一貴は6位まで後退した。

 公式予選はこのあと13時30分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿フリー走行1回目結果

Fニッポン第7戦 -RIJ- (2012/11/03) Free Session #1 Weather:Cloudy Course:Dry
2012 Formula Nippon Round 7 鈴鹿サーキット 5.807km

PNoDriverTeamEngineTimeDelayGapkm/h
132小暮 卓史NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.009--211.14
240伊沢 拓也DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'39.2260.2170.217210.68
320松田 次生TEAM IMPULTOYOTA RV8K1'39.2750.2660.049210.58
41アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.5540.5450.279209.99
516山本 尚貴TEAM 無限HONDA HR12E1'39.6520.6430.098209.78
62中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'STOYOTA RV8K1'39.8120.8030.160209.45
731中嶋 大祐NAKAJIMA RACINGHONDA HR12E1'39.9650.9560.153209.13
841塚越 広大DoCoMo TEAM DANDELION RACINGHONDA HR12E1'40.1171.1080.152208.81
938平手 晃平Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'40.2761.2670.159208.48
1019ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPULTOYOTA RV8K1'40.3611.3520.085208.30
1115佐藤 琢磨TEAM 無限HONDA HR12E1'40.4191.4100.058208.18
127大嶋 和也Team LeMansTOYOTA RV8K1'40.5831.5740.164207.84
138ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCOTOYOTA RV8K1'40.7031.6940.120207.59
1439国本 雄資Project μ/cerumo・INGINGTOYOTA RV8K1'40.7151.7060.012207.57
1562嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beauest MotorsportsTOYOTA RV8K1'41.0362.0270.321206.91
163安田 裕信KONDO RACINGTOYOTA RV8K1'41.0402.0310.004206.90
1710金石 年弘HP REAL RACINGHONDA HR12E1'42.0883.0791.048204.78
1818折目 遼SGC by KCMGTOYOTA RV8K1'43.8064.7971.718201.39
  • シャーシーは全車Swift FN09、タイヤは全車BSです。
  • 従来のコースレコード: 1'38.917

Formula Nippon

FN:第7戦鈴鹿 懐かしのフォーミュラマシンがデモラン、ノバ532Pを星野一義がドライブ

11月3〜4日に鈴鹿サーキットで開催される、全日本選手権フォーミュラニッポン第7戦で、かつて国内トップフォーミュラで活躍した2台の名車がデモンストレーションランを行う、と鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎを運営するモビリティランドが10月30日明らかにした。

今回走行するのはノバ532P(F2)とローラT98/51(フォーミュラニッポン)。
ノバ532Pは1978年にノバエンジニアリングが製造、ヒーローズレーシングが走らせた国産F2で、当時のドライバーは星野一義と中嶋悟。のちの国内トップフォーミュラを牽引する2大スターも当時はチームメイトとして戦っており、この年は全日本F2選手権を星野が、鈴鹿F2選手権を中嶋が制するという接戦のシーズンとなった。
今回のデモランではその星野がステアリングを握る。

ローラT98/51は国内フォーミュラが欧州のF3000と袂を分かって3年目のシーズンにローラがデビューさせたもの。
この年はフラットボトム規定の最終年に当たり、ローラとレイナードが勢力を2分する状況の中、新たにGフォースが参戦してきたシーズンだった。
ドライバーでは現在もスーパーGTで活躍する本山哲、道上龍、脇阪寿一、ラルフ・ファーマンらに加え、当時F1へもスポット参戦したノルベルト・フォンタナや現在もWTCCで活躍するトム・コロネルらが参戦。そこへこのシーズンから加わったのが、英国F3や国際F3000での活躍をステップに、ラルースからF1デビューを果たした野田英樹だった。
今回はその野田が久々にフォーミュラカーをドライブする。

デモンストレーションランは11月4日のピットウォークの時間帯に東コースで実施される。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス ZENT Audi R8 LMS、現状ベストの6位入賞 (Hitotsuyama)

 Hitotsuyama Racingは9月29~30日にオートポリスで開催されたSuper GT第7戦「Super GT in KYUSHU 300km」に参戦致しました。#21 ZENT Audi R8 LMSが今シーズンベストとなる6位でフィニッシュし、チームに開幕戦以来の入賞をもたらしました。一方、#99 investors Audi R8 LMSはGT500マシンとの接触によりリタイヤとなり、第4戦菅生から結果を残せない厳しいレースが続いています。

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9月29日 公式練習 / 公式予選
#21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / リチャード・ライアン

 第4戦菅生からトラブルが続発し思うような結果を残せていない#21 ZENT Audi R8 LMS。いずれのレースも完走さえ果たせば入賞が確実なレースを落としてきただけに、名誉挽回を懸けた重要な1戦となった。オートポリスには週末にかけて大型の台風が接近し、公式練習から終始天候に左右されるレースとなった。公式練習では前戦同様、まずはリチャード・ライアンがセットアップを担当。刻々と変化する天候ゆえ、ライバルのタイムを直接比較することは難しいものの、リチャードはマシンとタイヤの相性がサーキットと合うことを確認すると、すぐに都筑に交代。都筑は走行前、不慣れなオートポリスに多少の不安を覗かせていたものの、いざコースインすると持ち前のドライビングセンスを発揮。ライバルたちと遜色ないタイムを記録しパートナーのリチャードを安心させた。公式練習はセッション中盤にリチャードが記録した1分57秒451がベストタイムとなり、GT300クラス17位に沈んだが、午後の公式予選に期待を持てるセットアップを見つけ出しセッションを終えることができた。今回もノックダウン方式で行われた公式予選。Q1は雨を得意とする都筑が担当。Q1をトップ10で通過することが確実と思われたが、都筑はタイムアップできないどころか、マシンを真っすぐ走らせることすら困難な状況に陥る。クラス上位が2分00秒前後のタイムを記録する中、都筑は2分10秒を記録するのが精一杯。まさかのクラス21位、Q1敗退という不本意な結果に終わった。公式予選後の検証により、同じメーカーのタイヤを履く#30 IWASAKI MODAクロコ apr R8も 同様の症状に悩まされたことから、公式予選前の雨量・路温の若干の変化がタイヤのマッチングを狂わせ、タイヤが全く発熱しなくなってしまったことが判明した。

#99 investors Audi R8 LMS フランク・ユー / 安岡秀徒

 第5戦鈴鹿でのクラッシュが完治せず、第6戦富士を急遽欠場した#99 investors Audi R8 LMS。第3戦セパンを最後に完走から見放された厳しい状況が続いており、#21 ZENT Audi R8 LMS同様、完走が必須となる1戦だ。第1ドライバーは第3戦以来の登場となるフランク・ユーが務める。フランクは併催のGT Asiaに自身のFord GT GT3で参戦しており、今回もダブルエントリーとなった。公式練習前半は安岡がセットアップを担当。同時に雨量によるマシンバランスの変化も確認し、セッション中盤でフランクに交代する。久々にAudi R8 LMSのステアリングを握ったフランクだが、数々のGT3マシンを乗りこなしているからか、すぐにAudi R8 LMSのフィーリングを取り戻し順調に周回を重ねていく。GT Asiaの第1レースがこの公式練習の直後に控えていたこともあり、フランクは公式練習での走行を10周のみに抑え、残り時間を安岡に託した。この後、安岡はタイムアップを果たせず、セッション中盤に記録した1分59秒284、クラス21位で公式練習を終えた。公式予選では安岡がQ1を担当。#21がタイヤとのマッチングの問題で下位に沈んだ一方、#99安岡はこのQ1で激走。タイムモニター上位から何度も消えかかってはまた這い上がってくる姿に、チーム内は歓喜が。結果2分3秒419、クラス6位のタイムを記録し、今シーズン初となるQ2進出を決めた。16台中上位10台までが生き残ることが出来るQ2。Q2を担当するフランクにはセッション開始前に緊張の様子も見えたが、いざコースインしてからは慎重なドライビングを披露。刻々と変化する雨量、赤旗中断と波乱含みの展開となったが、Q2再開後のラスト1周のチャンスではしっかりとベストラップを記録し15位で公式予選を終えた。シーズン初のQ2進出と上々のマシンフィーリングにドライバー、そしてスタッフたちは決勝への期待を膨らませた。

9月30日 決勝
#21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / リチャード・ライアン

 決勝当日も台風による不安定な天候が続き、さらに濃霧が発生。フリー走行が開始早々8分のところで視界不良で中止になったほか、併催のGT Asiaもレースがキャンセルされるなど、午後の決勝レース中止すら危ぶまれる状況となった。しかし、正午過ぎから天候・視界ともに徐々に回復。スケジュール通りスタート進行が行われることに決定した。小雨が降り続いていたことも有り、スタート後2周はペースカー先導のもと隊列を整えて走行するペースカースタートが導入された。#21のスタート担当は都筑。予選での不本意な結果を払拭したい都筑はスタート早々に#14 Team SGC IS350と#22 R'Qs Vemac 350Rをパスし19位に。さらに5周目には#85 JLOC Verity ランボ RG3をパス。本来のペースを取り戻した都筑は自らが在るべきポジションを目指し、先を急ぐ。その後10位を走る#5 マッハGoGoGo車検Ferrari458を先頭に都筑まで6台のマシンが縦一列に並び心理戦を展開。都筑は前を行く#4 GSR ProjectMirai BMWの番場琢選手とテール・トゥ・ノーズの争いを繰り広げるが、マシンパワーでAudiを上回るBMWを相手に苦戦。コーナーでは背後まで詰め寄ることができても、ストレートでその差は次第に開いてしまう。現状のペースは決して悪くないことをエンジニアが無線で伝え、ストレスが溜まる状況でも現状維持の冷静なドライブを続けるよう、都筑に促す。都筑は自身のスティントで#4を捕えるには至らなかったものの、一切ミスのないドライブを続け、33周目にピットイン。リチャードに後半スティントを託した。前戦富士ではピットイン時にエンジンが再始動せずにリタイヤした苦い経験もあり、エンジン再始動の瞬間にはチームスタッフから安堵の表情も見受けられた#21 ZENT Audi R8 LMS。ここからリチャードは鈴鹿で見せた激走を再現。ライバルが全車ピットインを済ませた時点で既に入賞圏内の10位までポジションアップ。51周目に#31 apr HASEPRO PRIUS GTを交わし9位に上がると続く52周目には#88 マネパ ランボルギーニ GT3をあっさりとパス。55周目に#3 S Road NDDP GT-Rがトラブルによりストップすると7位に。翌56周目には#27 PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリも交わし遂に6位まで浮上。ここから先、前を行く#0 GSR 初音ミクBMWとのタイム差は20秒ほどあり、残り6~7周ではさすがに自力で追いつくことは不可能であることをエンジニアが説明。6位死守をリチャードに告げるが、リチャードの勢いは留まることを知らず。残りの3ラップで自己ベストを連続更新する走りを見せ、自身のパフォーマンスを強烈にアピール。レースはそのままフィニッシュし、#21 ZENT Audi R8 LMSは今シーズンベストとなる6位入賞を果たした。

#99 investors Audi R8 LMS フランク・ユー / 安岡秀徒

 #99 investors Audi R8 LMSのスタート担当は安岡秀徒。公式予選で光る走りを見せ、チームはこれまでにない明るい雰囲気に包まれた中でのスタートとなった。スタートを慎重にこなした安岡は5周目にペースの上がらない#43 ARTA Garaiyaをパス。その後#5 マッハGoGoGo車検Ferrari458を先頭にした隊列が出来上がりテール・トゥ・ノーズの争いを展開。安岡はハイペースを維持し、#5の背後に迫る。28周目に#5の一瞬の隙をつき攻略。この時点でライバルの脱落も有り、9位までポジションアップ。安岡が想定以上にハイペースでドライブを続けていることから、エンジニアはピットインのタイミングをギリギリまで遅らせて上位進出を狙う作戦に変更。レースが中盤に差し掛かった辺りでも安岡のペースは衰えず、上位勢を凌ぐ1分55秒台半ばでの走行を続ける。ピットでモニターを見つめるパートナーのフランクにも笑みが溢れSuper GT初ポイント獲得に期待がかかる。41周目に暫定トップに躍り出た時点で翌周ピットインの指示が出され、ピット内には緊張が走る。しかしその矢先、コース上でスピンしマシン右リヤ部分をもぎ取られた格好の#99がサーキットモニターに映し出された。単独スピンを喫しコース上にストップしたところに、それを避けきれなかったGT500マシンが接触したとのことだ。安岡はピットまでマシンを戻したものの、右リヤの足回りを始めバンパーやウイングに大きなダメージを負っており、とてもレースを続けられる状況にはかった。残念ながら#99 investors Audi R8 LMSはフランクをコース上に送り出すことが出来ないまま、またしてもレースを終えることになった。

チーム代表 一ツ山幹雄
#21 ZENT Audi R8 LMSについて
「やっと満足のいく結果が出せました。もちろん本当はもっと上を目指したいのですが、今回のレース距離と現状のBOPではこれがベストに近いと思います。予選でタイヤの問題を抱えて下位に沈んでしまったので、それがなければもしかしたら表彰台も有りえたのかもしれません。でも予選21位から6位入賞ですから、予想を上回る結果です。都筑選手、リチャードともに一切ミスをせずに走りきってくれたおかげです。今後は来シーズンも含め、毎戦トップ6に入れるようなチームにしていきたいです。ここまで支えてきてくださった皆様には本当に感謝しています。」
#99 investors Audi R8 LMSについて
「予選までは非常に満足していました。安岡選手のQ1での走りは見ていて楽しめましたし、Q2で一発のアタックでしっかりとしたタイムを記録して帰ってきたフランクも評価に値します。決勝も最初は良かったのですが・・・。レースは一時的に速くてもゴールしないと意味がないですからね。鈴鹿ではマイク(マイケル・キム選手)と都筑選手(都筑善雄選手)が走れずにリタイヤ。今回はフランクが走れずにリタイヤ。本人はGT500に当てられたと言っていますが。そもそもスピンしなければ当てられないわけですよね。いったいどうなっているのでしょうか?走ることが出来なかったフランクにも、ご支援くださっているスポンサー様やファンの方々にも、弁明の余地すらありません。」

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Hitotsuyama Racing Press release

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス GAINER DIXCEL R8 LMS、好走もアクシデントにより16位。タイトルの夢絶たれる (GAINER)

予選:7位 決勝:16位

予選日入場者数:11.200人 決勝日入場者数:21.100人

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2012年9月29日(土曜日) 雨
  • 公式練習:9:00~10:50 気温:15度・路面温度:16度・路面状況:ウエット
  • ノックアウトQ1:14:00~14:15 平中克幸 気温:15度・路面温度:19度・路面状況:ウエット
  • ノックアウトQ2:14:40~14:50 田中哲也 気温:15度・路面温度:18度・路面状況:ウエット
  • ノックアウトQ3:15:10~15:20 平中克幸 気温:15度・路面温度:17度・路面状況:ウエット

gt_r07_gainer_01.jpg  ここオートポリスはGAINERにとって相性の良いコースで、毎年ここで表彰台に立ち、チャンピオンシリーズに生き残ってきた実績がある。

 今回もランキングトップとの差を少しでも縮めて、最終戦に繋いでかなければならない大事な一戦だ。台風17号の接近により、朝からしとしとと雨が降り、練習走行が始まる頃にはしっかりとした雨になっていた。前回の富士戦と比べてもかなり気温が低く、真夏から一気に冬になってしまったような肌寒さを感じるスタートとなった。

 走り出しは平中克幸から。マシンはかなりのオーバーステアで、タイムアップが難しく、フロントの足回りのセット変更を繰り返し、マシンのセットアップを行う。

 徐々にマシンバランスも良い方向になり、田中哲也と交代。途中路面状況もめまぐるしく変わり、ウエットタイヤ、インターミディエイトのタイヤと変更し、確認を繰り返す。占有時間中に赤旗中断もあったが、久しぶりに6番手でこのセッションは終了した。

 今回の予選も前回富士に引き続きノックアウト方式が採用された。この予選は2人のドライバー共にタイムを出していかなければ予選のQ3に残ることが出来ず、Team全体の力が必要になる。

 GAINERはRd3から、BOPの変更とウエイトハンディによりなかなかQ3に進むことが出来ず、苦戦を強いられて来たが、このオートポリスはハンディウエイトが半減し、上位グリッドに期待が掛かる。

 まずQ1は平中が担当しスタート。計測1周目で8番手、2周目で7番手と徐々にポジションを上げ、計測5周目に2分5秒069のタイムで5番手に浮上。16番手までQ2に進出できるため、タイムアップしている他車を考えてもQ2は通過できると判断し、残り1分30秒でアタックを終了した。

 Q2は田中が担当。Q1よりは若干雨が弱くなり、田中も計測2周目に1分59秒457をマークし暫定4番手に。10分間の内残り2分で赤旗中断。残り3分30秒のアタックが与えられ田中もアタックするが、タイヤが暖まりきらずタイムを更新することが出来なかったが、8番手で久しぶりのQ3進出となった。

 Q3は平中が担当し、スタートと同時にコースへ。計測1周目に4番手に名前を連ねるが、ここに来てもやはりストレートスピードの速いマシンには敵わず、計測4周目に1分55秒299のベストタイムを計測するが、明日は7番手のポジションからのスタートが決まった。

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田中哲也コメント
 正直ウエットでもう少し上にいきたかったのですが、今までの何戦かと比べれば良いですが、残り2戦のレースでもう少し前のポジションからというのがあったので、ちょっと不本意です。
平中克幸コメント
 久しぶりにQ3に残れたので、それに関しては良かったと思います。もう少し上のポジションに行けると思っていましたが、今までのことを考えたら良い方なので明日は追い上げのレースをお見せいたします。
2012年9月30日(日曜日) 雨
  • フリー走行:9:20~9:50 気温:16度・路面温度:17度・路面状況:ウエット
  • 決勝65周(62周):14:00~ 気温:16度・路面温度:17度・路面状況:ウエット

gt_r07_gainer_04.jpg  台風17号は四国沖に移動し、心配された開催中止は免れた。しかし、台風が通り過ぎたにも関わらず雨は降ったり止んだりを繰り返し、路面状況は完全なウエット。その上オートポリス名物の霧が発生し視界を遮る。

 朝のフリー走行は予定通り開始されたが、開始後8分で霧と雨による視界不良の為、赤旗が提示される。その後、20分ほど回復の経過をみていたが、改善の見込みがないと判断され、午前11時から改めて30分間のフリー走行が行われる事になった。

 しかし、この11時からの走行時間になっても、視界は改善することなく、この走行もキャンセルとなった。決勝前に走行できるのは、ウォームアップ走行の8分だけとなってしまった。

 正午頃から徐々に霧も晴れ始め、決勝レースがオンタイムでスタートすることとなった。しかし、相変わらず雨が降ったり止んだりで、セーフティーカー先導でのスタートとなる。

 セーフティーカーが2周の周回後、3周目に一斉にスタートを切る。スタートを担当するのは田中。1コーナーにそのままのポジションで消えていく。

 前を行くNo.52メルセデスを追いかけ、後ろのNo.33ポルシェを引き離していく。11周目にNo.52がマシントラブルでコースアウトし、セーフティーカーが入る。後ろの№33とは10秒近く離していたが、一気にそれも帳消しに。

gt_r07_gainer_05.jpg  15周目にSCが外れ、レースが再スタート。後ろから来る№33はストレートが速く、タイヤも路面と合ってきたのか、あっという間にパスされてしまう。しかし、3番手から8番手までが5秒以内で走行し離されることなく、数珠つなぎで周回を重ねていく。このままではラップタイムが上がらず、団子状態の中で周回を重ねるより、予定より早めにルーティーンのピット作業を行い、平中でプッシュする作戦に変更し、28周目に45秒のピット作業で平中にハンドルを託す。

 それでも給油時間の短いJAF-GT勢に前を行かれてしまうが、40周目には9番手までポジションを上げ、表彰台目指して平中劇場が始まるはずだった41周目の立体交差を過ぎた50Rで、事もあろうか同じDUNLOPタイヤユーザーのGT500クラスに後ろから接触され、スピンさせられたあげくに、コース外まで押し出されてしまう。

 この接触によりエンジンが掛からず、一気に16番手まで後退。この接触によりサスペンションアームが曲がってしまい、まっすぐ走らせることも非常に困難になってしまった。すでにこの時には周回遅れになり、表彰台に登るどころかポイント圏内でチェッカーを受けることも難しくなってしまっていた。

 悲願だったシリーズチャンピオンはこの時点で潰えてしまったが、とにかく完走することを優先し、平中も最後まで走行を続ける。

 しかし、雨も徐々に上がり始め、心配されたタイヤが悲鳴を上げ始める。平中のラップタイムも一気に落ち始め、最終ラップにはNo.85ランボルギーニにパスされてしまい、かろうじて16番手でチェッカーを受けた。

平中克幸コメント
 決勝中は500の車に当てられて終わってしまいました。レースなので色々有るのは仕方がないですが、ちょっと酷かったですね。チャンピオン争いからも弾き出されてしまいましたし、僕自身のオートポリスでの連続表彰台記録も止まってしまいました。これにめげずに最終戦も、JAF-GPも優勝出来るようにチーム一丸で最後を締めくくれるようにしたいです。
田中哲也コメント
 結果は何を言っても変わらないので。良い悪いも関係ない状況になってましたからね。最終戦でのチャンピオン争いは出来なくなりましたが、もう一度優勝目指して頑張るだけです。
Text & Photo: GAINER

SUPER GT

SGT:第7戦オートポリスフォトギャラリー(決勝日)

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Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

SGT:吉本大樹レースレポート2012(SGT_第7戦_オートポリス)

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【Hiroki Yoshimoto Race Report 2012】
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2012.9.29-30
Round_7 AUTOPOLIS

triple a vantage GT3、今季2勝目をマーク!!
トップから4ポイント差のランキング2位で最終戦へ

【Result】

9.29  FP : 1 st (1'52"977)
9.29  Q1 : 12 th (2'04"625)
9.29  Q2 : 2 nd (1'58"111)
9.29  Q3 : 2 nd (1'53"113)

Starting Grid : 2 nd

9.30  FP : 2 nd (1'58"444)
9.30  Final : 1 st (20 pt)

Series Ranking (Driver's / Team's) : 2 nd (67 pt) / 2 nd (80 pt)

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【公式練習・予選】 2012.9.29 (Sta)
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triple a vantage GT3、オートポリスでも速さは健在
PPは逃すも、予選2番手を獲得

【公式練習】 天候:雨 | コース:ウェット | 気温/路面温度 開始:15度/16度>終了:15度/17度
【公式予選】 天候:雨 | コース:ウェット | 気温/路面温度 Q1開始時15℃/19℃、Q3終了時15℃/17℃

2012 AUTOBACS SUPER GT第7戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の舞台は、大分県に位置するオートポリス。シリーズ中唯一の九州地区での開催とあって、あいにくの天候ながら観客席には大勢のファンが詰めかけた。

早朝は小雨程度で収まっていたものの、台風17号の接近で雨が徐々に強まる中、気温15℃、路面温度16℃という肌寒いコンディションで午前9時にフリープラクティスが始まった今回のレースウィーク。triple a vantage GT3は、前戦富士の決勝で一時トップに立ちながらもトラブルでリタイヤとなっており、チャンピオンシップ争いへの生き残りを賭ける為には今回のレースは絶対に落とせない1戦となる。そんな緊張感のなか、triple a vantage GT3はこの最初の公式セッションから速さを発揮する。

全車がウエットタイヤを履いてのコースイン、路面温度の低さから中々タイヤに熱が入らず各車2分台でのラップが続いていたセッション序盤、まだ路面の水が多い段階でトップタイムを競ったのはNo.3 S Road REITO NDDP GT-Rとtriple a vantage GT3。開始から10分でNo.3 S Road REITO NDDP GT-Rが1'58"890と2分台を切り、まずはこれがターゲットタイムに。するとここから徐々に各マシンがタイムアップ、まずはNo.11 GAINER DIXCEL R8 LMSが1'57"710、さらにNo.33 HANKOOK PORSCHEも1'57"288までタイムを削ってくる。しかし最終的にこのタイムを上回ってきたのがtriple a vantage GT3。セッション開始から25分程が経過したところで1'56"373をマーク、一気にトップに浮上する。

この頃から雨が少なくなり走行ラインの水も捌けてきたコース上。するとここでNo.2 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電が1'56"119にタイムアップ、チャンピオンを争うチームが入り乱れるトップ争いに割りこんでくる。しかしここから各マシンがそれぞれさらにタイムアップ、予選前のフリー走行ながら、熾烈なトップタイム争いが始まった。そんな中最終的にタイミングモニター最上段に返り咲いたのはtriple a vantage GT3。唯一1分52秒台に入る1'52"977の最速タイムをマーク、予選に向け大きな弾みをつけてこのセッションを終える。

その後、午後に入り始まった予選Q1セッションは定刻通り14時ちょうどにスタート。ここでは15分の走行で上位16台がQ2へ進出する事になる。このセッションでtriple a vantage GT3に乗り込んだのは星野選手。ところがコース上はこのセッションが始まる前に降った大雨の影響でヘビーウェットコンディション。アタック2周目に入る頃にはさらに雨量が増え、A Speedは「コンディション的に計測1周目以上のタイムは出ない」と判断。この時点で4番手に着けていた星野選手をピットに呼び戻し、そのままセッションの終了を待つ事に。するとセッション終盤にかけ徐々にコンディションが回復、各マシンがタイムアップし始め若干冷やりとしたものの、最終的にtriple a vantage GT3は12番手に残り、無事Q2へと進出する事に成功する。

GT500クラスのQ1で赤旗中断があったため、14時45分と遅れて開始されたGT300クラスの予選Q2セッション。ここでの走行時間は10分間、上位10台がQ3へと進むことになる。この頃になると雨は小降りとなり、Q1より路面状況は向上。とは言え、滑りやすい難しい状態であるのは変わらない。ここでtriple a vantage GT3のアタックを担当したのは吉本大樹。Q2セッション中盤まで8番手辺りにつけていた吉本は「なかなかタイヤが温まらずタイムアップさせることが出来なかったけど、赤旗中断の際に変更したセットアップが功を奏してセッション再開後の1周でタイムアップさせることが出来た」と、赤旗中断終了後の唯一のラップでタイムアップを果たし1'58"111をマーク。見事2番手に飛び込み、Q3進出を決定づける。

そして15時05分から始まった予選Q3。このセッションは10分間のセッションとなる。ここでのアタックを担当したのは星野選手。するとその星野選手は回復し始めたコンディションに合わせ、インターミディエイトタイヤでコースイン。「元々インター(ミディエイト)には自信があった」と、吉本に続いて見事なアタックラップを披露。トップのNo.3 S Road REITO NDDP GT-Rにはわずかに届かなかったものの、見事1'53"113のタイムで決勝2番グリッドを確保。最終戦を前にどうしても欲しい優勝を視野に捉え、公式予選を終了する事となった。

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【決勝】 2012.9.30 (Sun)
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triple a vantage GT3、今季2勝目をマーク!!
トップから4ポイント差のランキング2位で最終戦へ

【決勝】 雨 | コース:ウェット | 気温/路面温度 開始:16度/17度>途中:16度/18度

決勝日朝、9時20分より30分間で予定されていたフリープラクティスが深い霧と雨による視界不良で8分ほどで赤旗が提示され、そのままセッションが終了となる等、前戦に続き波乱の予感がした決勝日。結局11時より30分の走行が行われるスケジュール変更となったが、開始時間になっても霧の状況は改善せず、結局このセッションもそのままキャンセルとなり、各マシンは最後のマシン調整が出来ないままに決勝のグリッドにつく事となった。

フリープラクティスはキャンセルとなってしまったものの、正午を過ぎる頃にはようやく霧が晴れ、第7戦決勝のスタート進行はオンタイムで進行が進み、セーフティーカー(SC)先導の下にはなったものの、定刻通りの午後2時に決勝の戦いの幕が切って落とされた。SCがコース上を離れたのはスタートから3周目。するとその直後から熾烈なトップ争いが始まった。このスタートでtriple a vantage GT3のステアリングを握ったのは星野選手。その星野選手はPPスタートのNo.3 S Road NDDP GT-Rの背後でオーバーテイクのチャンスを伺いながら、3番手以下の後続をぐんぐん引き離していく。

ところがレース11周目、ここでNo.52 GREEN TEC & LEON SLSがスロットルリンケージのトラブルで4コーナーを曲がれずにクラッシュ。幸いドライバーに大きな怪我は無かったものの、大破したマシンを回収するためにコース上にはSCが。これで対3番手以降のマシンへのリードが一旦リセットされてしまったが、星野選手は16周目にリスタートが切られると、またも3番手以降を引き離しトップのNo.3 S Road NDDP GT-Rとマッチレースを展開していく。この2台はレース中盤に差し掛かる頃まで1~0.5秒ほどの僅差で攻防。両車ともにチャンピオン争いに残るべく、さらにはここで優勝し、有利な条件で最終戦に挑みたいだけに、その戦いも熾烈を極めていく。しかし勢いに優ったのはtriple a vantage GT3。星野選手は21周目の1コーナーのブレーキングでNo.3 S Road NDDP GT-Rに並びかけ、2台はそのままサイドバイサイドで並走。そして続く3コーナーでついにS Road NDDP GT-Rのインを突いてトップを奪還。その後ジワジワとS Road NDDP GT-Rを引き離していく。

2番手S Road NDDP GT-Rとの差を8秒程に広げた30周目には、そのS Road NDDP GT-Rがピットイン、52秒の作業でコースに復帰してくる。トップのtriple a vantage GT3はその4周後にピットに向かい、ここで吉本大樹へとドライバーチェンジを行っていく。ところがここで若干のハプニングが発生。燃費の悪いアストンマーチンだけにライバルチームより20秒以上のロスは覚悟していたが、何と給油中に火災が発生。メカニック達の素早い対応で最小限のロスで留めたものの、ピットで70秒程を費やしてしまい、コースに戻った時点でNo.3 S Road NDDP GT-Rに前に出られてしまう。それでもこの日のtriple a vantage GT3には、そのロスをも取り戻す速さと強さがあった。吉本は一時8秒以上のギャップを築かれたS Road NDDP GT-Rにすぐさま追いつき、背後からプレッシャーをかけ始める。「わりとすぐに追いつけたけど、キャラクターの違うマシンで、なかなか簡単には抜けなかった」とは言うものの、「ずっと後ろにいたお陰でGT-Rの事が色々分かりました」と、落ち着いてチャンスを伺っていく。

この展開には、誰もが「守るS Road NDDP GT-R」と「攻めるtriple a vantage GT3」の息詰まる戦いが最後まで続くと予想した。しかし結末はレースのチェッカーを待たずに訪れた。レースも残り8周となったところでS Road NDDP GT-Rの左リアタイヤが突如脱落。これで難なくトップに躍り出た吉本はそのまま残り周回を走り切り、最後は2番手のマシンに13秒の大差をつけて、第5戦鈴鹿に続く今季2勝目を挙げる事となった。

これでtriple a vantage GT3はシリーズランキングでトップから4ポイント差の2位に浮上。シリーズは最終戦もてぎを残すのみで、チャンピオン獲得の可能性を残すマシンはtriple a vantage GT3を含む上位3台に絞られた。現在のランキングトップはNo.33 HANKOOK PORSCHE、2位に4ポイント差のtriple a vantage GT3、3位はNo.911 エンドレスTAISAN 911。最終戦ではこの3チームがGT300クラスの覇権を懸けて争うことになる。チームA Speedはチーム参戦僅か3年目で悲願のチャンピオン獲得なるか。ツインリンクもてぎで行われる最終戦(10月27日(予選)28日(決勝))でのtriple a vantage GT3の活躍に大きな期待がかかり、オートポリスラウンドは幕を下ろす事となった。

12' SUPER GT SERIES Round_7 / AUTOPOLIS
2012.9.29 (Sat) Free Practice & Qualify
2012.9.30 (Sun) Final
Text : www.hiroki-yoshimoto.com

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【吉本大樹コメント】
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単純に、純粋にとても嬉しいです!! 前戦の富士でノーポイントだったことで、最終戦へ向け今日は絶対に勝たなければならなかった。今回は3号車がとても速く、決勝は離されてしまうかもしれないと感じていたし、簡単ではなかったけど全てを出し切ったことで勝つことができたのだと思います。

今回は最初のフリー走行から決勝終了までマシントラブルもなく、常に難しいコンディション変化にチームのアジャスト力も素晴らしかった。ピットで火が出た時の冷静な対処、ヨコハマタイヤさんの最後まで高いレベルで安定し続けてくれた浅溝タイヤ、星野選手のこれ以上にない予選アタックや決勝ラップ、全てにおいてほぼ完璧だったと思います。

これで事実上3台の争いになった訳です。まずはチャンピオン獲得の可能性をかけた切符を手に入れられた事にほっとしています。最終戦もてぎはノーウェイトのガチンコ勝負。絶対に勝ってチャンピオンを決めたいと思います!!

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