天候:曇り コース:ウェット→ドライ
| P | No | Cls | P | Car/Type | Driver | Tyre | Time | Delay |
| 1 |
21 |
LMP1 |
1 |
DUNLOP Zytec 05S Zytec 05S |
野田 英樹 加藤 寛規 |
DL |
1' 48.151 |
- |
| 2 |
18 |
LMP2 |
1 |
Aim Sports GC-21 GC-21 |
山崎 信介 麻生 裕二 富沢 勝 |
YH |
1' 56.849 |
-8.698 |
| 3 |
4 |
LMP2 |
2 |
MYZダラーラGC-21 GC-21 |
坂本 祐也 行方 由久 藤井 誠暢 |
BS |
2'00.198 |
-12.047 |
| 4 |
16 |
LMP1 |
2 |
無限COURAGE LC70 COURAGE LC70 |
荒 聖治 黒澤 治樹 |
MI |
2'00.473 |
-12.322 |
| 5 |
20 |
LMGT1 |
1 |
DUNLOP Ferrari 550 GT1 Ferrari 550 maranello GT1 |
片岡 龍也 服部 尚貴 田嶋 栄一 |
DL |
2'01.973 |
-13.822 |
| 6 |
9 |
LMGT1 |
2 |
ARKTECH-LEYJUN ans A&S-MT MOSLER |
OSAMU 田中 勝喜 飯島 寛也 |
YH |
2'03.140 |
-14.989 |
| 7 |
15 |
LMP2 |
3 |
真神パワーADVANミストRS倶楽部 SK5.2 |
阪口 良平 植田 正幸 石川 資章 |
YH |
2'04.170 |
-16.019 |
| 8 |
66 |
LMP1 |
3 |
島沢自動車BP・SK93 SK-93 |
島沢 隆彦 甲野 将哉 竹谷 賢二 |
YH |
2'04.533 |
-16.382 |
| 9 |
27 |
LMGT2 |
1 |
シンワサービスRSR Porsche 911 GT3RSR |
青山 光司 高木 真一 新田 守男 |
YH |
2'06.797 |
-18.646 |
| 10 |
5 |
LMGT2 |
2 |
TEAM高見沢BEND PORSCHE PORSCHE 996 GT3 |
高見澤 一吉 堤 明彦 砂子 塾長 |
YH |
2'07.268 |
-19.117 |
| 11 |
3 |
LMP2 |
4 |
ライフワークBOMEX GC-21 GC-21 |
山本 将之 周防 彰悟 山下 潤一郎 |
BS |
2' 21.003 |
-32.852 |
| 12 |
7 |
LMGT2 |
3 |
DREAM ANGELES ADVAN RX7 RX-7 |
萩原なお子 大村 亜津子 |
YH |
5'09.117 |
3'20.966 |
全日本スポーツカー耐久選手権第2戦の決勝前フリー走行が7月2日、ツインリンクもてぎで行われ、昨日の予選でポールポジションを獲得した#21DUNLOP Zytec 05S(野田英樹/加藤寛規組)がここでも最速タイムをマークした。
決勝日を迎えたツインリンクもてぎは蒸し暑い曇り。いつ雨が降ってきてもおかしくない雰囲気の中、フリー走行は開始された。路面は所々に濡れた箇所が残っている。
LMP1の2台、#21ザイテックと#16無限クラージュが真っ先にコースに飛び出し、慎重に周回を重ねる。
しかし開始から10分が経過したところで、黒澤治樹のドライブするクラージュの後部から白煙が上がり、16号車はそのままピットへ。
ミッショントラブルのようだ。
#21ザイテックは野田-加藤の順で順調に周回を重ね、最終的に1分48秒151までタイムを縮めて走行を切り上げた。
LMGTクラスでは、GT1の#20DUNLOP Ferrari 550GT1(片岡龍也/服部尚貴/田嶋栄一組)が2分1秒973でトップだった。
第2戦決勝は午後12時30分より209周で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
LMP1クラス1位 DUNLOP Zytec 05S
野田英樹
前回はトラブルで勝てるレースを落としましたが、一ツ山レーシングのスタッフ全員で問題のあった箇所をキチンと直してここにきました。ハンドリングにも少し問題があったのですが、空力を見直すことで解決してくれました。
(クラージュについて)クルマの性格が違ってて、僕らのザイテックはコーナリングが得意ですが、クラージュは直線が速いので、コースによって合う合わないがあると思います。
でも、向こうはシャシーもエンジンも最新のものなので、正直脅威を感じてます。
ミシュランもヨーロッパでは実績のあるタイヤですし、ね。
でも僕らの履くダンロップさんも毎回最新スペックのタイヤを投入してくれているので、僕らはやれることを精一杯やるだけです。
加藤寛規
野田選手が言ったように、前回のトラブル箇所はきちっと直ってて、ハンドリングの問題も解消されていたので、自信を持って走れるような体制とクルマでここに来ることができました。明日の決勝も楽しみにしています。
クラージュはまだ完成度が今ひとつのようで、今は僕らのほうが速いですけど、無限さんのチーム体制や戦略がどれほどのものかは良く知っているので、決勝は油断できないと思ってます。
それよりも、熊倉さんが現場復帰したことが良かったなぁと思います。
LMGT1クラス1位 DUNLOP Ferrari 550GT1
片岡龍也
またポールをとることができましたが、前回よりも台数が減ってるので、僕らには完走が求められてるのかなと思います。今回も総合優勝を狙ってますけど、さすがに2台の配線を切るのは難しいかなぁ、と(笑)
田嶋栄一
昨日走ってなくて、今日も数周しただけですが、テストでは80周以上走ってるので大丈夫です。
前回も勝ってますので、今回もキッチリ結果を出したいです。
服部尚貴
今日のクルマの状態は完璧でした。
明日は片岡に700㎞走ってもらって、残りを二人で分担しようかと思ってます(笑)
天候:曇り コース:ドライ
| P | No | Cls | P | Car/Type | Driver | Tyre | 0 Time | Delay |
| 1 |
21 |
LMP1 |
1 |
DUNLOP Zytec 05S Zytec 05S |
野田 英樹 加藤 寛規 |
DL |
1' 42.019 |
- |
| 2 |
16 |
LMP1 |
2 |
無限COURAGE LC70 COURAGE LC70 |
荒 聖治 黒澤 治樹 |
MI |
1' 43.704 |
-1.685 |
| 3 |
18 |
LMP2 |
1 |
Aim Sports GC-21 GC-21 |
山崎 信介 麻生 裕二 富沢 勝 |
YH |
1' 51.637 |
-9.618 |
| 4 |
20 |
LMGT1 |
1 |
DUNLOP Ferrari 550 GT1 Ferrari 550 maranello GT1 |
片岡 龍也 服部 尚貴 田嶋 栄一 |
DL |
1' 52.622 |
-10.603 |
| 5 |
4 |
LMP2 |
2 |
MYZダラーラGC-21 GC-21 |
坂本 祐也 行方 由久 藤井 誠暢 |
BS |
1' 53.698 |
-11.679 |
| 6 |
15 |
LMP2 |
3 |
真神パワーADVANミストRS倶楽部 SK5.2 |
阪口 良平 植田 正幸 石川 資章 |
YH |
1' 54.244 |
-12.225 |
| 7 |
27 |
LMGT2 |
1 |
シンワサービスRSR Porsche 911 GT3RSR |
青山 光司 高木 真一 新田 守男 |
YH |
1' 55.927 |
-13.908 |
| 8 |
3 |
LMP2 |
4 |
ライフワークBOMEX GC-21 GC-21 |
山本 将之 周防 彰悟 山下 潤一郎 |
BS |
1' 56.712 |
-14.693 |
| 9 |
5 |
LMGT2 |
2 |
TEAM高見沢BEND PORSCHE PORSCHE 996 GT3 |
高見澤 一吉 堤 明彦 砂子 塾長 |
YH |
1' 57.492 |
-15.473 |
| 10 |
9 |
LMGT1 |
2 |
ARKTECH-LEYJUN ans A&S-MT MOSLER |
OSAMU 田中 勝喜 飯島 寛也 |
YH |
1' 59.754 |
-17.735 |
| - |
66 |
LMP1 |
|
島沢自動車BP・SK93 SK-93 |
島沢 隆彦 甲野 将哉 竹谷 賢二 |
YH |
1' 56.157 |
-14.138 |
| - |
7 |
LMGT2 |
|
DREAM ANGELES ADVAN RX7 RX-7 |
萩原なお子 大村 亜津子 |
YH |
2' 18.730 |
-36.711 |
※大会審査委員会は、No.66及びNo.7のグリッド予選への出走を認めた。
但し、2006年全日本スポーツカー耐久選手権統一規則 第25条 7.により、最後尾スタートとなる。
全日本スポーツカー耐久選手権第2戦のグリッド予選は、前回に続いて#21DUNLOP Zytec 05S(野田英樹/加藤寛規組)がポールポジションを獲得した。
明日の決勝のスタート順を決める20分間のグリッド予選が午後2時40分から開始された。
午後になって天候は回復し、コースは完全にドライコンディションとなった。
LMP2のGC-21やRS、LMGT2のポルシェ911GT3らが一斉にコースに飛び出していく中、LMP1の無限クラージュは開始7分、一ツ山ザイテックは10分過ぎに漸くコースイン。
しかしこのカテゴリーではタイヤウォーマーの使用が認められていることもあり、両者とも1回目のアタックから好タイムを出してくる。
まずはクラージュを駆る荒聖治が1分44秒501、続いて2周目に43秒704を出してくる。
しかしザイテックの野田英樹は最初からいきなり42秒576を叩き出し、更には42秒019までタイムを縮めて無限を圧倒、堂々の連続ポールを獲得することとなった。
もてぎのコースレイアウトでは車重の軽いザイテックに分があったようだ。
LMGTクラスも同じ一ツ山レーシングの#20DUNLOP Ferrari 550 GT1(片岡龍也/服部尚貴/田嶋栄一組)が総合でも5番手となる1分52秒622で2戦連続でクラストップとなった。
決勝は明日12時30分より、1000km(209周)の長丁場だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
天候:曇り コース:ウェット→ドライ
| P | No | Cls | P | Car/Type | Driver | Tyre | Time |
| 1 |
21 |
LMP1 |
1 |
DUNLOP Zytec 05S Zytec 05S |
野田 英樹 加藤 寛規 |
DL |
1' 49.976 |
| 2 |
16 |
LMP1 |
2 |
無限COURAGE LC70 COURAGE LC70 |
荒 聖治 黒澤 治樹 |
MI |
1' 50.722 |
| 3 |
18 |
LMP2 |
1 |
Aim Sports GC-21 GC-21 |
山崎 信介 麻生 裕二 富沢 勝 |
YH |
2' 01.457 |
| 4 |
3 |
LMP2 |
2 |
ライフワークBOMEX GC-21 GC-21 |
山本 将之 周防 彰悟 山下 潤一郎 |
BS |
2' 02.169 |
| 5 |
20 |
LMGT1 |
1 |
DUNLOP Ferrari 550 GT1 Ferrari 550 maranello GT1 |
片岡 龍也 服部 尚貴 田嶋 栄一 |
DL |
2' 05.364 |
| 6 |
4 |
LMP2 |
3 |
MYZダラーラGC-21 GC-21 |
坂本 祐也 行方 由久 藤井 誠暢 |
BS |
2' 07.944 |
| 7 |
15 |
LMP2 |
4 |
真神パワーADVANミストRS倶楽部 SK5.2 |
阪口 良平 植田 正幸 石川 資章 |
YH |
2' 09.038 |
| 8 |
27 |
LMGT2 |
1 |
シンワサービスRSR Porsche 911 GT3RSR |
青山 光司 高木 真一 新田 守男 |
YH |
2' 10.922 |
| 9 |
5 |
LMGT2 |
2 |
TEAM高見沢BEND PORSCHE PORSCHE 996 GT3 |
高見澤 一吉 堤 明彦 砂子 塾長 |
YH |
2' 11.752 |
| 10 |
9 |
LMGT1 |
2 |
ARKTECH-LEYJUN ans A&S-MT MOSLER |
OSAMU 田中 勝喜 飯島 寛也 |
YH |
2' 12.489 |
| - |
- |
- |
- |
以上 予選通過車両 |
-------- |
- |
------- |
| - |
66 |
LMP1 |
0 |
島沢自動車BP・SK93 SK-93 |
島沢 隆彦 甲野 将哉 竹谷 賢二 |
YH |
2' 09.325 |
| - |
7 |
LMGT2 |
0 |
DREAM ANGELES ADVAN RX7 RX-7 |
萩原なお子 大村 亜津子 |
YH |
2' 25.909 |
| - |
17 |
LMGT2 |
0 |
NOPRO・DUNLOP・ロードスター マツダロードスター |
野上 敏彦 関 豊 |
DL |
出走せず |
予選通過基準タイム(125%) 2'22.564
クラス別予選通過基準タイム
(Class LMP1 115%) 2'06.472
(Class LMP2 115%) 2'19.676
(Class LMGT1 115%) 2'24.169
(Class LMGT2 115%) 2'30.560
全日本スポーツカー耐久選手権第2戦のドライバーズ予選がツインリンクもてぎで行われ、#21DUNLOP Zytec 05S(野田英樹/加藤寛規組)がここでも圧倒的な速さを見せて暫定ポールを獲得した。
第2戦の公式予選日を迎えたツインリンクもてぎは朝から雨が降ったり止んだりを繰り返しており、午前のドライバーズ予選はウェット路面で開始されることとなった。
このため、各車レインタイヤでの走行を強いられるが、こうした状況でありながらも、ザイテックは加藤寛規のドライブにより1分52秒583を叩き出す。
今回から参加した、チーム無限のクラージュは黒澤治樹のドライブで2番手につけていながらも、タイムは57秒000と慎重な走行だ。
今回から参戦したチーム無限は最新のLMP-1規定のマシン、クラージュLC70にMF-458エンジンを搭載している。
対する一ツ山レーシングのザイテック05Sは05ハイブリッド仕様ということで、空力や車重などでは若干ザイテックが有利だ。
セッション半ばを過ぎた頃から空は明るくなり、それにつれて路面も徐々に乾いてきた。
レインタイヤで走っているクルマは濡れているところを選んで走行するようになってきたが、ザイテックは51秒台、50秒台とじわじわタイムをあげていく。
クラージュ無限もカットスリックを投入してザイテックとの差をつめてくる。
最終的に一ツ山ザイテックは49秒976、クラージュ無限は50秒722までタイムを縮めて午前のドライバーズ予選を終了、午後のグリッド予選に臨むこととなった。
GTクラスでは、前回総合優勝の#20DUNLOP Ferrari 550 GT1(片岡龍也/服部尚貴/田嶋栄一組)が2分05秒364でGT1クラストップ、総合でも5番手につけた。
明日の決勝スタート順を決める、グリッド予選は午後2時40分から、20分間で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
エイドリアン・スーティル(優勝)
今日もグレートなレースができて嬉しいです。
今週末は全てがパーフェクトで、何一つミスがありませんでしたから、トムスのみなさんには感謝しています。
日本に来てすぐは全てのものが新しく、特にタイヤの特性の違いに戸惑いましたが、テストを重ねることで解決してきて、今ではパフォーマンスを100%引き出せるようになりましたから、日本でレースすることにして良かったと今は思います。
マルコ・アスマー(2位)
今年初めての表彰台を獲得できて嬉しいです。
これまであまりテストができませんでしたが、今回僕らのクルマがドライでも速いことが判ったので良かったです。セッティングのベースはできているんですが、まだ詰めきれない部分があるんです。
今日はハードにプッシュしましたけど、スーティルのほうがコンマ1~2秒速かったので、どうしても追いつけませんでした。
でも、カルボーンとともに表彰台に上がれたのは良かったですし、チームには感謝しています。
ファビオ・カルボーン(3位)
前の二人にはついていけませんでした。
毎回表彰台には上がれているので、クルマは悪くないんですけど、優勝できてるわけではないので、まだ課題は残っています。
次の鈴鹿でも表彰台が狙えるようないいレースをしたいですね。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
岡山国際サーキットで開催されている全日本F3選手権の第8戦決勝は、ポールシッターの#1エイドリアン・スーティル(DHG TOM'S F305)がまたしても圧倒的な速さで後続をぶっちぎって今季4勝目を挙げた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:5,875人)
スーティルの独走が止まらない。
昨日の雨とはうって変わって、強い日差しの照りつける岡山での第8戦をポールポジションからスタートしたスーティルは、1コーナーにトップで飛び込むと、またしても序盤からハイペースで後続を突き放しにかかる。
2位には予選4番手からオープニングラップでジャンプアップしてきた#14マルコ・アスマーがつけ、懸命にスーティルを追うが、レースを折り返すまでに早くも5秒以上の差をつけられてしまった。
スーティルはレース後半にはアスマーとの間隔を見ながらペースをコントロールする余裕すら見せて25周を独走状態で走りきり、今季4度目の、そしてもてぎラウンドの第6戦から3戦連続の勝利を挙げ、ポイントランキングでも独走状態に入った。
3位にはアスマーのチームメイト、ベテランの#12ファビオ・カルボーンが入り、昨年ここで連勝しているスリーボンドが今年も2つの表彰台を獲得することとなった。
レース終盤には3番手スタートながら出遅れた#10塚越広大と、後方グリッドから順位を上げてきた#2伊沢拓也がカルボーンの背後を脅かすが、最後までカルボーンが3位の座を守りきった。
セカンドグリッドからスタートした#3ジョニー・リードは2番手のまま1コーナーに飛び込むが、ヘアピンでアスマー、カルボーンに相次いで抜かれ、その後には塚越にも先行されて5位に落ちた後、後方から追い上げてきた伊沢と3周目のヘアピンで接触してしまう。
伊沢はすぐにコースに戻ったが、リードはパドック裏のストレートでクルマを止めてレースを終えることとなってしまった。
次戦は7月8-9日。真夏の鈴鹿サーキットでの戦いだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
エイドリアン・スーティル(優勝)
また雨のレースになってしまいましたが、今回はエンジョイできました。
他のドライバーがどういう状態か判らなかったので序盤からプッシュしましたが、チームがいいクルマを用意してくれたので、後続とのギャップを広げることもできました。
トムスのスタッフには感謝しています。
塚越広大(2位)
フォーメーションラップに出て行くときのスタートがうまくいったので、本番も同じようにできるかと思ったんですが、うまくいきませんでした。
1コーナーで伊沢さんが横に並んできて、ちょっと無理やりな感じだったので二人ともオーバーランしてしまいました。そこから並んだまま次のコーナーに入ったんですが、ぼくのいるイン側はグリップが低かったので先に行かれてしまいました。
(2位に上がってからは)とにかく1周1周一生懸命走るつもりで最後までやりました。
伊沢拓也(3位)
自分では強引に行ったつもりはなかったんですが、思ったよりもフロントタイヤがグリップしてくれなかったので(塚越に)当たりそうになりました。でも彼がフェアにやってくれたので当たらずに済みました。
(ヘアピンでのコースアウトについて)ブレーキングミスです。前のペースについていこうとブレーキを詰めていったらフロントをロックさせてしまいました。
自分のミスでこうなってしまったのは残念です。
Text & Photo:Kazuhisa SUEHIRO
岡山国際サーキットで行われた全日本F3選手権第7戦の決勝は、予選後に降り出した雨のため、またもやウェットレースとなった。
このレースを制したのは#1エイドリアン・スーティル(DHG TOM'S F305)。序盤から圧倒的なハイペースで後続を突き放し、今季3勝目を飾った。
(天候:雨 コース:ウェット 観客動員数:3,658人)
予報では終日曇りとなっていたにも拘らず、予選終了後から小雨が降り始めてしまい、決勝はまたしてもウェットコンディションで行われることとなってしまった。
このため、スタート進行に先立って10分間のフリー走行セッションが設けられ、これに伴い当初予定より10分遅れの午後3時20分に第7戦の決勝レースはスタートした。
ポールシッターの塚越が出遅れるのを尻目にセカンドグリッドからトップに躍り出たスーティルは序盤から一気に後続を突き放しにかかる。
2番手以降が37秒代後半から38秒台で周回する中、スーティルは序盤から36秒台を連発、12周目以降はただ一人35秒台を記録する圧倒的なペースで後続との間に1周辺り2秒近いリードを築き続け、最終的には2番手に31秒711の大差をつけて今季3勝目を挙げた。
塚越はオープニングラップで伊沢にも抜かれて3番手まで後退するが、伊沢は6周目のヘアピンで痛恨のコースアウトを喫してしまう。
これで順位を一つ挽回した塚越は、そこから徐々にペースを上げていくものの、37秒台に入れるのがやっとの状況では、スーティルのハイペースに全く太刀打ちできなかった。
3位にはコースに復帰した伊沢が入った。伊沢にとっては鈴鹿での初勝利以来、今季2度目の表彰台だが、本人にとっては全く満足できない内容だろう。
続く第8戦の決勝は明日午後2時50分より、25周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本F3選手権第7戦、第8戦の公式予選が6月17日、岡山国際サーキットで行われ、第7戦は#10塚越広大(Honda・無限 F107)、第8戦は#1エイドリアン・スーティル(DHG TOM'S F305)がそれぞれポールポジションを獲得した。
公式予選日を迎えた岡山国際サーキットの天候は曇り。開幕からここまで雨に翻弄されることの多かった2006シーズンだが、予報では今回に関しては雨の心配はなさそうだ。
第7戦の予選は午前10時25分に開始された。
昨日の雨で路面コンディションが悪化しているためか、いつものように全車一斉ではなく、#50磯崎元彦を先頭に、少しづつ間隔をあけながら1台、また1台とコースに飛び出していくF3ドライバーたち。
僅か15分間の予選時間にも関わらず、一番最後に#1エイドリアン・スーティルがコースインしたときには既に開始から5分が経過していた。
このセッションでは塚越と#2伊沢拓也の童夢勢が好調ぶりが目立った。
開始早々から互いにトップタイムを出し合う展開で1-2体制を築き上げ、開始から10分経過したところで伊沢が1分25秒909と、真っ先に25秒台に入れてトップに立つ。
今季2勝を挙げているスーティル、#4ロベルト・ストレイトらの外国勢も次第にタイムを上げ、残り3分のところでスーティルが1分25秒755と伊沢のタイムを上回ってトップに躍り出た。
しかし、予選終了まで10秒あまりとなったところで塚越が25秒685を叩き出してトップの座を奪い返し、今季2度目のポールポジションを獲得した。
10分間のインターバルの後、第8戦の公式予選が開始された。
ここでは#3ジョニー・リード、#14マルコ・アスマーらが好タイムを記録、序盤から上位に名を連ねるが、塚越、スーティルらも徐々にタイムを上げ、最終的にはスーティルが1分25秒627と、第7戦で塚越の記録したタイムを上回ってポールを獲得することとなった。
逆に塚越は25秒787と自己ベストを更新することができず、このセッションでは3番手に甘んじる結果となった。
2番手にはリード、4番手にはアスマーがつけた。
第7戦では3番手だった伊沢もこの予選ではタイムが伸び悩み、1分25秒966で9番手に留まり、ストレイトも26秒033と10番手に甘んじる結果となった。
第7戦の決勝は今日午後3時10分より17周で、第8戦決勝は明日18日、午後2時50分より25周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
アンドレ・ロッテラー(優勝)
スタートはウェットコンディションで、スリックでスタートすることも考えたんですが無理だと判断しました。
これは他のドライバーにとってもそうだと思いますが、今年のレインタイヤはちょっと難しい特性なので、早めスリックに変えてしまいたかったんですけど、天候がどうなるか判らないので長く留まっているほうがいいと思ったんです。燃費も良かったですからね。
レース序盤にタカギと接触して、それでフロントウィングを傷めたせいでクルマのバランスが狂ってしまっていたんですが、それで却って慎重に走ることができたのだと思います。
まぁ完全なドライのレースだったら、また別のストーリーがあったのかもしれませんね。
ブノワ・トレルイエ(2位)
レースの状況については殆どアンドレが話しちゃったので(笑)僕は簡単に話しますけど。
雨がもう一度降ってきたとき、僕もレインタイヤに交換しようかと思いましたが、レース序盤にナカジマのスター(デュバルのこと)がウェットの中をスリックでいいペースで走れていたのを思い出して、そのまま踏みとどまることにしました。
アンドレを抜くのは難しかったですね。彼は馬鹿げたミスをしないドライバーなので、いくらプレッシャーをかけてもチャンスがありませんでした。
まぁ、後方からスタートしたことを考えれば、2位で終われたことは良かったと思います。
本山 哲(3位)
路面が乾いていくことを想定して、クルマをドライ寄りにセットアップしていたためにレインタイヤで走ってるときにペースが上がらなかったことと、ピットストップのタイミングが遅かったことが、勝てなかった要因だと思います。
今回こそは勝たなければ、と思っていたので悔しいですけど、まぁ悪くない結果だとは思います。
舘 信秀(優勝チーム監督)
こんなに早く勝てるとは思ってませんでした。アンドレには感謝しています。
燃費がいいのは判っていたので、無給油でもいけるかと思いましたが、データの裏づけがなかったので、武士の方はタイヤが磨耗する前提でピットタイミングを決めるという両面作戦でした。
アンドレは8~9周でタイヤ交換したいといってきましたが、13周以上しないと燃料が心配だったので、留まるように指示しました。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
ツインリンクもてぎで行われた、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦の決勝は、めまぐるしく変わる天候に上位陣が翻弄される中、16番手からスタートした#36アンドレ・ロッテラー(DHGトムスレーシング)が今季初優勝を遂げた。
(観客動員数:18,000人)
朝のフリー走行が悪天候により15分間しかできなかったため、スタートに先立って10分間のフリー走行セッションが設けられた。
このため、フォーメーションラップは当初予定より5分遅れの午後2時35分にスタートした。
雨は殆ど上がっているが、コース上はウェット。このため、殆どのドライバーがレインを選択してスタートに臨む。
ホールショットを決めたのはポールシッターの小暮卓史(ARTA)。しかしジャンプスタートの判定が下って小暮は4周終わりでドライブスルーペナルティーを受けることになってしまった。
ここで大きく順位を落とした小暮は、更に7周目にはブレーキトラブルに見舞われ、ガレージで修復作業に入ることとなってしまい、完全にレースから脱落してしまった。
これでトップに立ったのが、スタートで本山哲(Artingインパル)の脇をすり抜けて2位にジャンプアップしていた山本左近(KONDO)だ。
その後方では、本山、片岡龍也(Team LeMans)、松田次生(mobilecastインパル)らによる熾烈な2位争いが繰り広げられた。
ドライよりのセッティングが祟ってレインコンディションでのペースが上がらない本山に、片岡と松田が次々に襲いかかり、これを退けると、更に二人はトップの山本にまで詰め寄っていく。
ユーズドのレインを選択した山本は、10周目を過ぎた辺りからペースが落ち、11周目のバックストレッチで片岡が、その後のホームストレートで松田が相次いで山本をパスしていく。
こうして上位陣が激しく順位を入れ替える中、虎視眈々とチャンスをうかがっていたのがロイック・デュバル(PIAA NAKAJIMA)だ。
金曜、土曜と電気系のトラブルに見舞われて予選をフイにし、出走嘆願で最後尾からスタートせざるを得なくなったデュバルは、ただ一人スリックタイヤを装着していたのだ。
デュバルは着実にペースを上げ、順位を稼いでいく。
そのタイムの上昇幅を見た各チームは、9周目の道上龍(5ZIGEN)を皮切りに相次いでスリックタイヤへの交換を決断する。
10周目にはロッテラーが、そして12周目には片岡と松田に立て続けに抜かれた山本が堪らずピットイン。
13周目には松田、ビヨン・ビルドハイム(DoCoMoダンディライアン)、土屋武士(Team LeMans)らが、14周目には片岡、ロニ・クインタレッリ(BOSSインギング)らがスリックタイヤを求めてピットへ殺到した。
これにより立川祐路(レクリスセルモ)がトップに立ち、その背後にはデュバルが上がってくるが、デュバルは15周目の1コーナー立ち上がりで立川をプッシュしてしまい、堪らず立川はスピン、デュバルに対しては10秒ストップのジャッジが下されてしまった。
しかしこの時点で、ピットストップを行った片岡が2位につけていたが、その差は41秒以上あり、デュバルはペナルティストップを行ってもなお、16秒のアドバンテージを持ってトップでコースへ戻っていく。
片岡の後方からは再び松田が追い上げてきた。
松田は21周目の5コーナーでアウトから片岡を抜き去ると、トップを独走するデュバルとの差を1周1秒以上のペースで削り取っていく。
その更に後方では、チームメイトのブノワ・トレルイエが果敢なドライビングでオーバーテイクを繰り返し、順位を上げてきていた。
しかしレースが折り返し点を過ぎた頃、再び雨が降ってきた。
一時は41秒台まで上がっていたラップタイムが瞬く間に55秒台に落ち込む。
そんな中、早めのスリック交換でタイミングよく順位を稼いだロッテラーが濡れた路面に苦しむ片岡の背後に迫り、37周目の90度コーナーで抜き去っていく。
41周目には、トレルイエもヘアピンで片岡を攻略、4番手に順位を上げた。
このコンディション変化に対し、トップ2台はレインタイヤへの交換を決断する。
デュバルは43周目、松田は42周目にピットに飛び込んだ。
デュバルにとってはこれが初めてのルーティンストップ。これで勝負は決したかに見えた。
しかしその後天気は再び回復の兆しを見せ始めた。
この時点でトップに立っているのはロッテラー、2番手にデュバル、3番手トレルイエ、4番手松田の順だ。
次第にペースを挙げていくスリックタイヤ勢に対し、水溜りを選んでの苦しい走行を強いられるレインタイヤ勢。
遂にトップ争いは、16番手スタートのロッテラーと20番手スタートのトレルイエの2台によって繰り広げられることとなった。
トレルイエは何度もロッテラーを揺さぶりにかかるが、ロッテラーは落ち着いてこれに対処し、見事62周をトップで走りきり、トムスにトップフォーミュラ復帰3戦目にして初の優勝をもたらすこととなった。
3位には序盤ペースが上がらず苦しみながらも、乾いていく路面に助けられてペースを上げ、デュバルやビルドハイムを次々と攻略していった本山が入った。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
エイドリアン・スーティル(優勝)
富士に続いて勝てて嬉しいです。ポイントランキングもトップになりましたしね。
今回はウェットコンディションでのタイヤ選択がうまくいきました。
昨日はインギングが速かったですけど、自分たちもどうすればいいのかがわかってきたので、今後もいい戦いができると思います。
コースコンディションはずっと変わりませんでしたが、僕は深溝(新品のレイン)だったので、タイヤの山がなくなるにつれて速く走れるようになりました。
次こそはドライで走りたいものですね。
ファビオ・カルボーン(2位)
いいスタートができて、エイドリアンのすぐ後ろにつけられたんですが、彼の巻き上げる水しぶきで視界を塞がれてしまいました。それに今日の彼は凄く速かったので、僕は2位をキープするしかありませんでした。
昨日はタイヤチョイスを間違えて、全然グリップしてくれませんでしたが、今日はいいチョイスができました。
次の岡山はテストでも速かったので、それをレース結果につなげたいですね。
塚越広大(3位)
ここ4戦表彰台から遠ざかっていたので、今日表彰台に上がれたことは凄く嬉しいです。
昨日はクルマは良かったのに自分が焦ってしまって、普通に走ってれば表彰台に上がれてたレースを落としてしまいましたので、今日は落ち着いて走るように心がけました。
終盤ラップタイムがばらついたのは、一生懸命プッシュしていたせいでいくつか細かなミスが出たからだと思います。
全日本F3選手権第6戦の決勝が5月28日ツインリンクもてぎで行われ、ポールシッターの#1エイドリアン・スーティル(DHGトムスF305)が後続を突き放して今季2勝目を上げ、ポイントランキングでもトップに立った。
当初予定より5分遅れの午前11時にフォーメーションラップがスタートした。
雨は殆ど止んできたが、各車が巻き上げる水しぶきは未だ大きい。
ポールのスーティルがトップを守って1コーナーへ。
塚越はまた出遅れ、カルボーンの先行を許す。
その後ろには伊沢がジャンプアップ。しかしすぐ後ろから大嶋がプレッシャーを欠けてくる。5コーナーでは安岡と池田がスピン。池田はコース復帰後130Rで再びコースアウトし、グラベルの餌食となった。
2周目に入って伊沢と大嶋の間隔は少し開き、大嶋はストレイトに追いつかれてしまう。
ストレイトは執拗に大嶋を追いたてる。
3周目の最終コーナー立ち上がりで伊沢のリヤが流れ、大嶋との差が一気に縮まる。
4位争いは伊沢、大嶋、ストレイトの3台となった。
4周終えてトップ3はほぼ2秒づつの等間隔。
6周目の3コーナーでストレイトが大嶋のインをついて5位に上がった。
ストレイトはさらに伊沢との差を削り取っていき、7周目にはテール・トゥ・ノーズの状態に。
ストレイトは8周目の90度コーナーで大胆なブレーキングで伊沢のインに飛び込み、4位に浮上した。
トップを快走するスーティルは毎周のようにファステストラップを塗り替えながら、後続との差を着実に広げていき、最終的には2位のカルボーンに13秒244もの大差をつけて今季2勝目を上げた。
これでシリーズポイントも84に伸ばし、6位に終わった大嶋を逆転してランキングトップに躍り出た。
3位は塚越。懸命にカルボーンを追い上げたが、どうしてもコース後半の区間タイムが伸びず、背後を脅かすまでには至らなかった。
第7-8戦の舞台は岡山国際サーキット。6月17-18日の開催だ。
Text : Kazuhisa SUEHIRO Photo : Keiichiro TAKESHITA
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの決勝前フリー走行が5月28日朝、15分間に短縮されて行われ、#55金石年弘(ARTA)がトップタイムを記録した。
決勝日を迎えたツインリンクもてぎ周辺は雨が激しく降っており、コースのあちこちに川ができている状態だ。
このため、当初予定では8時50分からの30分とされていた走行時間は、午前9時15分の開始とされ、走行時間も15分に短縮されることとなった。
走行開始と同時に数台がコースに出て行ったが、大半のドライバーは様子をうかがっている。
本山哲、柳田真孝、ブノワ・トレルイエの3人は、結局この時間帯一度も走行をせず、星野一樹も1周したのみで走行を切り上げている。
横溝直輝、道上龍、折目遼らも2周したのみだ。
そんな状況の中、山本左近がS字でコースアウト、クラッシュをしてしまった。
ドライバーは無事だが、クルマのフロント部分を破損してしまったようだ。
結局、チェッカーラップで金石がただ一人2分を切る1分59秒587でトップとなった。
2位はロイック・デュバル。タイムは2分0秒906。
3位はアンドレ・ロッテラーで2分2秒084となった。
第3戦決勝は午後2時30分より62周の予定だが、今後の天候如何では変更もありそうだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
ツインリンクもてぎで開催されている全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦の決勝前フリー走行は、雨のために予定を大幅に変更し、15分間の走行となった。
当初予定では午前8時50分から30分間の予定であったが、昨夜から降り続いている雨によりコースコンディションが思わしくないため、開始時刻を9時15分からとし、走行も15分間に短縮されることとなった。
既に走行は開始されているが、130Rや90度コーナー、最終コーナーなどに川ができている状況で、とてもレーシングスピードでは走れない状態だ。
なお、現在の天気予報では11時頃には天候は回復する模様で、決勝レースには支障が出ないものと予想されている。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
小暮卓史(ポールポジション)
クルマが良くなってきているのは判っていたので、今回こそはチャンスだな、と思っていました。
金曜の合同テストでは、中古タイヤだとバランスが良くて、ニュータイヤだとまだ詰めきれてない感じでしたが、ドライコンディションならいけると思っていましたし、レインでもいけるだろうという気がしてました。
午前中のタイムアタックは、早めに出てしまったためにタイヤが終わってしまってたんですけど、最後の最後にいいタイムが出ました。
本山 哲(予選2位)
今年のここまでの流れを考えると、ここで勝たないとシーズンが厳しくなると思ったので、気合を入れてもてぎに来ました。
金曜は午前中オーバーヒートが出て、セットに失敗したなと思いましたが、午後にはバランスが良くなって思い通りのタイムが出せるようになりました。
今日もアタックはうまくいったんですが、ピットに入るときにトップが入れ替わってしまって。タイミングの差だったのかな、という気がします、負け惜しみを言えば、ですけど。
山本左近(予選3位)
ウチのチームは今回から寺本スペシャルダンパーを入れてきましたが、そのお陰もあってクルマがうまく決まっていました。
それで、ポールは取れませんでしたが、僅差の3位につけることができました。
ポールが取れなかったことは残念ですけど、クルマは決まっているのでいいレースができると思います。
明日は僕のフォーミュラニッポンでの初めての優勝を見せられるよう、頑張ります。
ロベルト・ストレイト(優勝)
トップを走ってるなんて気がつきませんでしたよ。でも2勝目を挙げられて嬉しいです。これからもこんな成績を残せるよう頑張ります。
今回は僕のドライビングがどうこうというよりブリヂストンタイヤがコンディションに合っていたことが一番重要なポイントでした。僕は正しいスペックのタイヤを履いてやるべきことをやっただけです。
明日も雨の予報が出ていて大変なレースになりそうですが、ウェットでも僕らのクルマは大丈夫なので、一つでも多くのポイントを取りに行きます。
ジョニー・リード(2位)
今シーズン2回目の表彰台に上がれて最高ですし、自信にも繋がりました。
予選では他のクルマに引っかかってタイムが出せませんでした。でも富士も後方からスタートして2位に上がれましたからね。
明日もまた雨ということですが、いいレースができれば嬉しいです。
今回はロベルトのクルマが速かったですが、次は僕も勝てるようなレースをしたいです。
エイドリアン・スーティル(3位)
最初のラップはタイヤのグリップの限界を読み間違えたので、フロントもリヤも滑らせてしまい、コースを飛び出してしまいました。
2、3周するとグリップが上がってきて速く走らせることができましたが、そのときにはもうトップ2台には追いつけないくらいの差がついていました。
明日はできればドライで走りたいですね。
(横からストレイトが「ニホンジンは『雨のシーズンが来た』って言ってるぜ」と話しかけてきた)
あ~もう帰りたいよ!(笑)
フォーミュラニッポン第3戦の公式予選2回目は完全なウェットコンディションのもとで行われた。
このセッションでは#19ブノワ・トレルイエ(mobilecast TEAM IMPUL)がトップタイムを記録したものの、タイムは1分45秒695と、午前中のタイムには遠く及ばなかったため、午前中トップタイムを記録していた#56小暮卓史(ARTA)のポールポジションが確定した。
F3の決勝が終わる辺りから雨は小降りになっていたが、路面は完全にウェット状態で予選2回目が開始された。
このコンディションでは、もう午前中のタイムを更新する見込みはないが、明日も雨が予想されているため、決勝を見据え、様々な課題を消化するために各ドライバーとも周回を重ねていく。
予定時間の半分を消化した時点でのトップはロニ・クインタレッリだが、タイムは1分51秒084に留まっている。
残り時間18分のところで本山がスリックタイヤを投入。
しかしタイムは1分52秒866に終わった。これはタイムアタックが目的ではなく、セミウェット状態でのスリックタイヤの限界を探る意図があったようだ。
その後も何人かのドライバーがスリックでの走行にチャレンジしたが、午前中のタイムには遠く及ばず、45分間の予選は終了した。
ここでのトップはブノワ・トレルイエ。タイムは1分45秒696だ。
2番手はロイック・デュバル。1分45秒748。
3番手はロニ・クインタレッリ。1分46秒163。
これにより、午前中のセッションで1分35秒971を記録して暫定ポールだった小暮のポールポジションが確定した。
第3戦の決勝は明日午後2時30分より、62周で行われる。
全日本F3選手権第5戦の決勝は、上位陣が次々と濡れた路面に足元を掬われる中、#4ロベルト・ストレイト(インギングF306)が着実に14周を走りきって今季2勝目を挙げた。
決勝に先立って15分間のフリー走行セッションが設けられたため、当初の予定から大幅に遅れて午後2時40分にフォーメーションラップ開始。
ウォームアップランが始まってすぐに降り出した雨は瞬く間に路面を濡らし、コースは完全なウェットコンディションになった。
そこでドライバー全員がレインタイヤを履いてスタートすることとなったが、スタート進行の途中で雨は止んでしまった。
ポールシッターの塚越はスタートで出遅れて4位に後退し、スーティルと大嶋の二人が3コーナーまで並走状態でトップを争うが、大嶋は4コーナー立ち上がりで大きくはらみ、その間にストレイトと塚越が割ってはいる。
1周目を終えての順位はトップスーティル、2位ストレイト、3位塚越の順。
ところが2周目の1コーナーでスーティルが痛恨のコースアウト。
これでストレイトがトップに立った。
後方ではスリーボンドの二人、カルボーンとアスマーがジャンプアップ。嵯峨を次々と攻略して5-6番手に上がってきた。
しかしカルボーンは最終コーナー立ち上がりで姿勢を乱し、アスマーと大嶋、安岡らに抜かれて8位に後退。
3周目、こんどは塚越がスローダウン、4番手に後退してしまう。
これでトップにストレイト、2位にリードと、インギング勢が1-2体制を築いた。
塚越は4周目の3コーナーでスーティルを抜き返して一旦は3位に上がったものの、同じ周の90度コーナーでコースアウト、順位を一気に7番手まで落としてしまう。
さらに塚越は6周目の5コーナー侵入でも姿勢を乱して、コースを飛び出し、安岡に抜かれて8番手に後退と、ミスを連発して順位を落としてしまう。それでもラップタイムはトップ2と同レベルの2分1秒台を連発、10周目のヘアピンで安岡を抜き返して7位でレースを終えた。
トップ2台はその後もベストタイムを更新しながら14周を走りきり、後続につけ入る隙を全く与えないままチェッカーを受けた。
これでストレイトは鈴鹿で行われた第3戦に続いて今季2勝目。リードも今季2回目の表彰台に上ることとなった。
3番手には2周目のコースアウトが惜しまれるエイドリアン・スーティル。「明日はできればドライで走りたい」と言うが、明日の予報も雨模様だ。
第6戦決勝は明日午前10時55分より、20周で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の公式予選1回目が5月27日、ツインリンクもてぎで行われ、#56小暮卓史(ARTA)が予選終了間際に1分35秒971を叩き出して暫定ポールを獲得した。
F3の公式予選が終了した辺りから、とうとう雨が降りはじめた。
路面コンディションがウェットに変わりつつあるなか、午前11時から1回目の公式予選が開始された。
タイムを出せるうちに出しておこうという目論見か、全車がスリックタイヤでコースインするが、既に東コースでは激しい水しぶきが上がっており、とてもアタックできる状況にはなかった。
山本左近だけは1度目のアタックを試みるが、他のドライバーは堪らずピットへ駆け込み、レインタイヤに履き替えて出て行くこととなった。
山本もすぐにアタックを諦め、1周遅れてレインに履き替えた。
この難しいコンディションの中、ウェットの得意なブノワ・トレルイエがまずはトップに立つ。タイムは1分53秒795だ。
続いて小暮卓史が最終コーナーで激しいテールスライドをねじ伏せながらも2番手タイムをたたき出してきた。
残り30分を切ったところで雨が小降りになり、各車の巻き上げる水しぶきが次第に少なくなってきた。
ここで本山哲が2番手に上がってくるが、小暮もすかさずタイムを更新して再び2番手を取り返す。本山は再度アタックを試みるが惜しくもコースアウト、スロー走行でピットに戻っていく。
コースは次第に乾き始め、大幅にタイムアップするドライバーが相次ぐ。
まずは残り時間25分あまりとなったところで柳田真孝が1分53秒278でトップに立った。
続いてロニ・クインタレッリが1分53秒646で2番手に上がってきた。
その1分後、立川祐路が53秒192でトップに立つ。
トレルイエも52秒045を出してトップを奪い返した。
クインタレッリも52秒台に入り、2番手につけてきた。
しかし残り20分のところでロイック・デュバルが4コーナーでストップしたため、赤旗が提示され、予選は中断されることとなった。
デュバルは昨日の合同テストでもエンジントラブルに見舞われている。
デュバルの改修はすぐに終了し、11時30分、予選が再開された。
中断の間にコースコンディションが回復したため、殆どのドライバーがスリックに履き替えてコースに出て行く。
最初レインで走り始めた小暮やビルドハイムらも、すぐにスリックに履き替えてコースへ戻っていく。
各ドライバーとも凄まじい勢いでタイムを削っていき、めまぐるしくトップが入れ替わる。
しかし残り14分を切ったところで折目遼がヘアピン立ち上がりで東コースのピットウォールに突っ込んで停止したため、再び赤旗中断となってしまった。
この時点でのトップは1分40秒678を出した金石年弘。以下、トレルイエ、松田次生、クインタレッリ、柳田、高木と続いている。
11時40分、予選再開。
中断前トップだった金石はガレージで待機しているが、この間に平中克幸が1分39秒971を出し、トップが入れ替わった。
2番手には武藤英紀が40秒172で続いている。
これを見た金石もエンジン始動。コースに出て行く。
平中は38秒333までタイムを縮めてきた。
それを立川が37秒785で上回る。
残り6分を切ったところで本山が1分36秒119と大幅にタイムアップしてトップに。
山本も2番手に上がってきた。
セッション序盤トップ争いを繰り広げていたトレルイエは終了2分前でストップしてしまい、最終的な順位はなんと20番手にまで後退した。
本山は終了間際に1分35秒980までタイムを縮るが、最後の最後に小暮卓史が35秒971を叩き出し、暫定ポールを奪い取った。
本山との差は僅か1000分の9秒だ。
公式予選2回目は今日午後3時より45分間で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO, Photo:Keiichiro TAKESHITA
全日本F3選手権第5戦、第6戦の公式予選が5月27日、ツインリンクもてぎで行われた。
第5戦は#10塚越広大(Honda無限F107)が1分46秒006のコースレコードを樹立してポールポジションを獲得したが、第6戦では#1エイドリアン・スーティル(DHGトムスF305)が塚越のタイムを更に上回る1分45秒880でポールポジションをもぎとった。
朝から時折小雨の落ちてくる公式予選日のツイリンクもてぎ。
厚い雲に覆われる中、午前10時5分、第5戦の公式予選が開始された。
コースは今のところドライ。各車スリックタイヤでの走行となった。
合同練習から好調な塚越広大が開始早々からタイミングモニターの最上段に陣取る。
ここまで今ひとつ噛み合わず、結果の出ていない塚越だったが、出身地に近いここもてぎでは持ち前の速さを存分に見せつけている。
塚越は走るたびにタイムを更新していき、残り時間3分を切ったところで遂に1分46秒252を叩き出した。これは昨年J.P.オリベイラが樹立したコースレコードを上回るものだ。
更に塚越は1分46秒006までタイムを縮め、堂々のポールポジション獲得で予選を終えた。
2番手には大嶋和也がつけたが、タイムは1分46秒446と塚越にはコンマ44秒もの差をつけられた。
3番手は大嶋のチームメイト、エイドリアン・スーティルが46秒570で続く。
以下、ロベルト・ストレイト、ジョニー・リード、ファビオ・カルボーンと続き、前戦鈴鹿で涙の初優勝を達成した伊沢拓也は7番手だった。
10分間のインターバルの後、第6戦の公式予選が始まった。
相変わらずいつ雨が降ってきてもおかしくない天候のせいもあり、各車一斉にコースイン、早めのタイムアタックに取り掛かる。
ここではまずエイドリアン・スーティルが2回目のアタックで1分46秒221を記録してトップに立つ。
塚越は46秒450と2番手につけている。
さらにスーティルは次のアタックで1分45秒998を叩き出し、つい先ほど塚越が樹立したコースレコードを早くも上回ると、1週おいた次のアタックでは45秒958、45秒880と更にタイムを短縮してみせた。
一方の塚越は思うようにタイムが上がらず、一時は大嶋やカルボーンの先行をも許す苦しい展開となった。
それでも残り2分を切ったところで46秒065までタイムを縮め、予選2番手を奪い返してフロントロースタートを確保した。
3番手は大嶋和也。以下、ファビオ・カルボーン、安岡秀徒、伊沢拓也、ロベルト・ストレイトと続いて第6戦の予選は終了した。
F3第5戦の決勝は今日午後2時15分から14周で、第6戦決勝は明日午前10時55分より20周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO, Photo:Keiichiro TAKESHITA
2006スーパー耐久シリーズ第2戦、スーパー耐久鈴鹿300マイルの決勝が快晴の鈴鹿サーキットで行われ、#1ARTA DENAG GT3(田中哲也/新田守男組)が3位以下を全て周回遅れにする圧倒的な速さで開幕2連勝を飾った。
(観客動員数:14,500人)

第2戦の決勝を迎えた鈴鹿サーキット上空は見事に晴れわたり、スタートの時点で気温は27℃、路面温度は37℃に達し、更に上がりそうな気配を見せている。
午後1時30分、82周の長い戦いが始まった。
ポールの#1ARTA GT3がトップを守って1コーナーへ。スタートドライバーの田中哲也は一気に後続を突き放しにかかる。
その後ろでは7番手スタートの#45Pixy Specsポルシェの羽根幸浩が5位に浮上。さらに3周目には#24Pixy ADVANポルシェをも抜き去って4位に上がってきた。
更にその後方では、オープニングラップのシケインでいきなり#30RSオガワランサーと#913BOMEXコルベットが接触、両者足回りを破損して戦線離脱を余儀なくされた。
トップが15周を消化した時点で路面温度は39℃に達した。
トップは#1ARTA田中のままだが、2番手には#28SEICO GT3の佐々木孝太が上がってきた。
24周目、総合トップのARTAはピットイン。ドライバー交代なしで給油を済ませてピットアウト、#3エンドレスZの後ろ、5番手でコースに復帰。
ここから上位陣が相次いでピットストップを行い、35周まで引っ張った#3エンドレスZが影山正美から青木孝行に交代したところで、再びARTAがトップに返り咲いた。
46周目、#45Pixy Specsポルシェを駆る伊藤真一が#8ニコカットGT3の清水康弘を逆バンクで捉え、3位に上がる。
50周を消化したところで路面温度は遂に40℃を超えた。
ARTAは52周終わりで2度目のピットイン。ここで新田守男に交代してチェッカーを目指す。
これで暫定トップは再び#28SEICOポルシェとなったが、新田は28号車のルーティンストップを待たずに54周目のバックストレッチで抜き去り、トップを奪い返した。
結局ARTAは2位の28号車に2分近い大差をつけてチェッカーを受け、開幕戦の仙台に続いて2連勝を達成した。
3位には#8ニコカットGT3。#45PixyGT3は73周目のデグナーで羽根幸浩がオイルに乗って痛恨のコースアウトを喫し、惜しくも表彰台を逃した。
ST2クラスは#11オーリンズランサーが順調にトップを快走。ピットストップ以外では一度もトップの座を譲ることなく圧倒的な速さで後続を突き放し、こちらも今季2勝目を挙げた。
PCWRCチャンピオン、新井敏弘の参戦で注目の#123エンドレスアライGDBはスタートドライバーの峰尾恭輔が着実に順位を上げ、一時はクラス4位まで上り詰めるが、39周目の2コーナーで#32グループMポルシェと接触、右フロントを大破してレースを終え、結局新井にドライブの機会は回ってこなかった。
今回最も白熱したバトルが展開されたのがST3クラスだ。
レース序盤は予選トップの#15岡部自動車RX-7古谷直広と#23C-WESTアドバンZ山田英二の間で熾烈なドッグファイトが繰り広げられ、一時は山田がトップに立つが、C-WESTは21周目に燃料系のトラブルに見舞われて大きく後退してしまう。
これで15号車が再びトップに立つが、最初のルーティンストップでエンジンの再始動に手間取り、コース復帰してしばらくはペースも上がらなかったために、この間に速めにピットストップを済ませた#83BPアドバンNSXと、10秒ペナルティを課せられたにもかかわらずハイペースで飛ばしていく#33トータルスポーツingsZの先行を許してしまう。
83号車と33号車は延々10周以上もの接近戦を繰り広げ、44周目のスプーンで#83小林正吾をねじ伏せた#33大井貴之が一時はトップに立つ。
しかしこの時点で3位に落ちていた15号車のRX-7は2回目のルーティンストップでタイヤ交換を行わず、僅か34秒の停止時間でコースに復帰してトップを奪い返し、そのままチェッカーまで逃げ切って今季初優勝をもぎ取った。
2位には33号車のZ。大井からバトンタッチされた幸内秀憲が83号車NSXを駆る余郷敦とファイナルラップまで激しく争い、これをギリギリで退けてチェッカーを受けた。
ST4クラスは、スタートからトップを快走していた#999P.MU Racing MACAU YH インテグラ(山野直也/ヘンリー・ホー組)を最後の最後に#73ロイヤルハウスベルノ静岡DC5(前嶋秀司/山本すばる/花岡隆弘組)が追い詰めたが、わずかに届かなかった。
STSクラスは、#99J'S RACING F&M S2000が13周目の2コーナーでクラッシュ。残った#69J'S RACING NSC S2000(梅本淳一/植田正幸組)もトラブルに見舞われるが、懸命に修復作業でかろうじてチェッカーを受けることができた。
TEXT:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
2006スーパー耐久第2戦、スーパー耐久鈴鹿300マイルの決勝前フリー走行は、予選日とは打って変わって爽やかな晴天の下で行われ、ポールポジションの#1ARTA DENAG GT3(田中哲也/新田守男組)がここでもトップタイムを記録した。
例年雨が展開を左右する鈴鹿ラウンド。今年も時折降ってくる雨の合間を縫って予選は行われたが、決勝は絶好のコンディションの下でレースが行われそうだ。
午前8時に30分間のフリー走行が開始された。
全車一斉にコースへ飛び出していくが、#32GruppeMポルシェが走行開始直後にボンネットが開いてしまうトラブルに見舞われてピットへ。修復はすぐに終わって走行を再開した。
開幕戦優勝車で2戦連続ポールの#1ARTA GT3がここでもセッション序盤から総合トップを快走している。
ST2もクラストップの#11オーリンズランサーが快調だ。2番手#6梁山泊、#56ラリーアート京都とランサーが1-2-3を決めている。
ST3は#33トータルスポーツZがトップ。2番手も#23C-WESTがつけ、ここではZが1-2体制を形成。予選で好調だったRX-7勢に対し、決勝での巻き返しが期待できそうだ。
ST4、STSも予選クラストップの#999P.MUレーシングインテグラ、#69J'SレーシングS2000がフリー走行でもトップタイムを出している。
決勝レースは午後1時30分より、82周で行われる。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
2006スーパー耐久第2戦、スーパー耐久鈴鹿300マイルのグリッド予選は、#1ARTA DENAG GT3(田中哲也/新田守男組)が2分11秒385でポールポジションを獲得した。
午後1時30分、第2戦の決勝グリッド順を決めるグリッド予選が開始された。
ドライバーズ予選の終了間際に降ってきた雨はピットウォークが始まる頃には止み、コース上は再びドライコンディションに回復している。
最初の20分間はST1、ST2、STSの3クラスの走行だ。
開始直後にドライバーズ予選トップの#8ニコカットGT3が2分12秒553をマーク。いきなり午前中のベストタイムを更新した。ドライバーは谷川達也だ。
谷川は更に次の周回で12秒550とタイムを縮める。
ST2は梁山泊エボの関豊がトップ。2分16秒691だ。
専有の残り時間が10分を切ったところで#1ARTA GT3がアタックを開始。田中哲也のドライブで1周目2分14秒067、2周目で2分11秒385を叩き出してトップに躍り出る。
続いて#28セイコーポルシェの佐々木孝太が2分12秒632でクラス3位につける。
ST2ではデグナーでST2の#2フジツボインプレッサを駆る吉田寿博がコースアウト、このセッションでのタイムアタックを断念する一方、#11オーリンズランサーを駆る中谷明彦が2分14秒159と、このクラスのコースレコードを更新してトップに立った。
STSは午前中トップの#69J'SレーシングS2000がトップ。タイムは2分23秒729だ。
この時間帯、ST1の#45Pixy SpecsポルシェとST2の56ラリアート京都ランサーは出走せず。最後の混走セッションに賭ける。
ST1、ST2、STSの専有に続いてはST3、ST4の専有セッション。
ST3で最初にトップに躍り出たのは#14岡部自動車RX-7。ドライバーは杉林健一だ。#7イシハラマリーンRX-7の加藤正将が僅差で続き、RX-7が1-2体制を築く。
更に残り時間7分を切ったところで#15岡部自動車洗剤革命RX-7の古谷直広が2分16秒840でトップに立ってRX-7の1-2-3とするが、そこへ#23C-WESTアドバンZの山田英二が2分17秒474で2位に割って入る。更に#33トータルスポーツings Zの大井貴之が3位で続く。
ST4は#999P.MUインテグラ、#18コスモソニックインテグラ、73ロイヤルハウスDC5、#87RISO☆BP DC5らの間で激しいトップ争いが繰り広げられ、999の山野直也がトップに立った。
ここで専有走行は終了、混走による最後の20分間が始まった。
満を持してコースインした#45Pixy Specsポルシェの羽根幸浩は2分14秒708と、クラス6番手に留まった。
ST2では、この時間帯にかけた#56ラリーアート京都ランサーが松本高幸が2分16秒055と2番手タイムを叩き出し、ランサーの1-2とするが、すぐに#2フジツボインプレッサの吉田が2分15秒756でこれを上回ってインプレッサ勢の意地を見せた。
残り5分を切ったところで#39TRACY SPORTS NSXの嶋村馨、#7イシハラマリーンRX-7の加藤正将らがタイムアップ、加藤がクラス2位、嶋村が4位に上がってきた。
なお、日本人初のPWRCチャンピオン、新井敏弘がエントリーして注目される#123エンドレスアライGDBはクラス10位に留まった。
スーパー耐久第2戦の決勝は明日21日午後1時30分より、82周で戦われる。
TEXT:Kazuhisa SUEHIRO
2006スーパー耐久シリーズ第2戦のドライバーズ予選が5月20日、鈴鹿サーキットで行われ、ST1の#8ニコカットGT3(谷川達也/清水和夫組)が2分13秒106で総合トップタイムを記録した。
ST2は#11オーリンズランサー(中谷明彦/木下隆之組)で2分17秒885。総合でも6位となった。
ST3は#33トータルスポーツingsZ(幸内秀徳/大井貴之組)で2分19秒278。
ST4は#999P.MUレーシングインテグラ(山野直也/ヘンリー・ホー組)で2分25秒538。
今回初めて成立したSTSのトップは#69J'SレーシングS2000(梅本淳一/植田正幸組)で2分28秒983だった。
公式予選日を迎えた鈴鹿サーキット。前夜から降り続いていた雨は朝には上がり、時折晴れ間も覗くようになった。
午前10時10分、30分間のドライバーズ予選が始まった。
ウェット宣言が出されているが、レコードライン上はほぼドライだが、立体交差下、ヘアピン進入、スプーン立ち上がりなど、所々路面の濡れたところが残っている。
それでもセッションが進むにつれてコースコンディションは回復し、それにつれてラップタイムも徐々に上がっていったが、残り時間10分となった頃、再び空が暗くなってきた。
バックストレッチには霧も出ている。
天候の悪化に備え、早めにタイムを出しておきたいところだが、#17キーパー&RUNUPGT3(田中/松永/三沢組)がまだ4分24秒台に留まっている。
また#54KONG'sアンクルランサー(山内/浅見/岩倉組)がエンジントラブルから長くピットに留まっている。
残り10秒となったところで遂に西コースから雨が降りはじめ、コース全体がウェットコンディションに逆戻りしたところでチェッカーとなった。
結局、17号車は3分25秒168がベストタイムとなり、基準タイム2分27秒578をクリアできなかった。
54号車も、山内は2分24秒559を出したものの、浅見が9分56秒870に留まり、この2台がグリッド予選に進めないこととなった。
スーパー耐久第2戦のグリッド予選はこの後午後1時30分から、1時間で行われる。
TEXT:Kazuhisa SUEHIRO
Press Release
2006/05/16
GT アソシエイション
SUPER GT 第4戦・マレーシア大会へ向け本番突入!
クアラルンプール市内で記者発表を実施
5 月16 日(火)の午前10 時半から、マレーシア・クアラルンプール市内中心部にあるHotel Equatorial(ホテル・エクアトリアル)において、2006 AUTOBACS SUPER GT Round4 JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA の記者発表が行われた。
日本側から高橋国光GT アソシエイション会長をはじめとして、在マレーシア日本大使館の山本大介一等書記官、マレーシア側から大会主催となるセパンインターナショナルサーキット(SIC)のアーマド・ムスタファジェネラルマネージャー、GTA オフィシャルホテルとして大会関係者を迎え入れるホテル・エクアトリアルのドナルド・リムジェネラルマネージャーらが出席した。
高橋GTA 会長は、「マレーシアと日本は、経済、文化両面で常に良好な関係を築いてきております。来年はマレーシア、日本交流開始50 周年とお聞きします。その記念すべき年に向けスポーツ文化を通して両国の文化交流がますます発展する事に協力できるよう努力する事をお約束します。」と、この日集まった約100 名のマレーシア・メディアと50 名以上の関係者に向けて挨拶した。
ホテル・エクアトリアルではこの日からエントランスにスーパーGT のマシンが飾られるなど、館内全体がスーパーGT一色に染まり、大会終了まで様々な催し物が開催される。
また従業員がスーパーGT マーク入りのシャツを着用して選手、関係者の受け入れを整えるとしている。
クアラルンプール市内では、来月中旬に公道を封鎖してのGT マシン・デモンストレーションランなども行われる予定。今年で7 年目を迎えたスーパーGT マレーシアラウンド、通称『JAPAN GT』への注目度は高い。
スーパーGT第3戦の暫定結果に対し、トヨタ チーム トムスより抗議が出された。
これは36号車に対する度重なるペナルティに対してものだが、大会審査委員会は関係オフィシャル及び対象選手に再調査した結果、この抗議を却下するとの裁定を下した。
トムス側はこれを不服として控訴したため、第3戦GT500クラスの競技結果は暫定結果に留め置かれることとなった。
GT500クラス優勝 #35 BANDAI DIREZZA SC430
服部尚貴
ここまでの2戦、SC430勢の中では一番後ろでしたし、BSタイヤが3台、ダンロップが1台という状況の中、色々と試行錯誤を繰り返してきて、正直うまく行かなかったんですけど、前回のテストからこのレースまでの間に、やっと進むべき方向が判ってきました。
金曜日がウェットだったことで、予選もロングランもぶっつけ本番の状態でしたが、クルマはいい感じに仕上がっていましたから、ダンロップさんにもチームにも凄く感謝しています。
今日は周りがコケたから勝てた、という面もありますが、もしそれがなくても勝てたと思います。
ダンロップユーザーとして絶対中企よりも先に勝ちたかったので、嬉しいです。
ピーター・ダンブレック
前回のTIではスタートで失敗してしまったので、今回のスタートは緊張しましたが、うまくいきましたね。タチカワがストップしてからはトップをキープするために慎重に走りました。
ダンロップには凄く感謝していますし、やっと勝つ番が回ってきた、ということでトヨタやクラフトにも感謝しています。
僕自身、この前がいつだったかすら思い出せないくらい久しぶりの勝利でした。
GT300クラス優勝 #62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R
柴原眞介
去年色々失敗しているのに、今年も僕を使ってくれたチームとスポンサーさんに感謝しています。
ヨコハマさんには今回ついにヴィーマック専用タイヤを作ってもらったんですが、金曜に雨が降ったためにセッティングをつめる時間がありませんでした。
決勝では、前でハンコックが渋滞を作っているのが見えたので、すぐにピットに入ろうと思い、ピットに意思を伝えました。2度目の作業を終えてコースに戻ったら、前が開いていたので思いっきりプッシュしました。
八木宏之
チーム一丸となって良いレースができました。
スタッフが夜遅くまで頑張ってるのは知っていましたから、それに報いることができて嬉しいです。
クルマはよく仕上がっていたと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
2006SUPER GT第3戦、富士GT500㎞の決勝レースが5月4日、大観衆を集めた富士スピードウェイで行われた。
GT500クラスを制したのは、#35BANDAI DIREZZA SC430(服部尚貴/ピーターダンブレック組)。服部にとっては96年の美祢以来実に10年ぶりの、そしてダンロップタイヤにとっては97年菅生以来のGT500優勝となった。
GT300クラスは、#62WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介/八木宏之組)が、的確なピットストップの判断で栄冠をものにした。
(観客動員数:54,300人)

午後1時45分、フォーメーションラップが開始された。
ここで#66サードスープラに早くもトラブル発生、クートはピットロードへ。
スタートを制したのは、ポールシッターの#1ZENTセルモSC。ドライバー立川祐路だ。
しかし順調に見えたセルモSCは4周目に突然スローダウン。大きく順位を落としてピットに向かう。
これでピーター・ダンブレックの駆る#35バンダイDIREZZA SCがトップに繰り上がった。
セルモSCは一旦はタイヤを交換したのみでコースへ戻ったが、すぐにピットに戻ってしまう。今度はクルマをガレージに入れ、リヤカウルをはずした。このトラブル修復には実に2時間半を要し、立川が再びコースに戻った時には、トップの車両は既に96周を走り終えていた。
それでも立川は懸命の走りで1分35秒384とこのレースのファステストラップを叩き出し、チームに3ポイントを持ち帰った。
レース序盤を盛り上げたのはエリック・コマスのドライブする#24ウッドワンKONDO Zだ。
11番手スタートながら序盤から順調に順位を上げていき、瞬く間に3位を走る#32エプソンNSXのロイック・デュバルのテールに張り付いた。
コマスは16周目の1コーナーでデュバルが立ち上がりでアウトにはらんだのを見逃さず、ラインをクロスさせて抜き去っていった。
更には2位を走る#36オープンインターフェースTOM'S SCをも仕留めようと、19周目の最終コーナーでインをついて並びかけるが、トムスSCを駆るロッテラーも簡単には2位の座を明け渡さない。
そのうちタイヤが消耗してきたのか、逆にコマスが遅れ始めた。
コマスに抜かれて4位に落ちたデュバルの背後には#6Mobil 1 SCが一気に追いついてくる。
#6ルマンSCを駆る飯田章は22周目、24周目となんとか1コーナーでデュバルを捉えようとするが、デュバルは接触も辞さない強硬なブロックでこれを退ける。
この一連のバトルの中で、EPSON NSXはリヤバンパー周りを破損してしまい、これがその後のペースに大いに影響を及ぼすこととなる。
飯田は26周目の1コーナーで漸くデュバルを捉え、4位に上がる。
抜かれたデュバルはペースが上がらず、28周目には#8ファーマン、#22クルムに立て続けに抜かれてしまう。
立て続けに順位を落としたEPSON NSXは早くも30周終わりでピットへ。
このあたりからルーティンストップを行うチームが徐々に出始める。
32周終わりには、2位を走っていた#36トムスSCがピットイン。
ドライバーは交代せず、そのままロッテラーが2スティント目を走る。
36周終わりで#22モチュールZがピットイン。ドライバーは山本左近にチェンジ。
レースがちょうど3分の1を消化した38周目、#24ウッドワンZと#6Mobil1SCが相次いでピットイン。
いずれもドライバー交代し、柳田と片岡がステアリングを握る。
しかしウッドワンZは右フロントタイヤ脱落ですぐにピットに戻ることとなり、一時は2位を争っていたウッドワンZは13位まで後退してしまった。
トップを快走していた#35バンダイSCは39周でピットイン。
ここからは服部尚貴にステアリングを委ねる。
続いて#8ARTA NSX、#23ザナヴィZもピットイン。ARTAは伊藤大輔、ザナヴィは本山哲にドライバーチェンジだ。
この間に、先に1回目のピットストップを済ませていた#36ロッテラーがトップに立った。
こうして一旦はトップの座を明け渡したバンダイSCだったが、服部は徐々にロッテラーとの差を削り取っていき、60周を消化したあたりで遂に36号車のテールを捉える。
服部の猛追を受ける中、ロッテラーは66周目に周回遅れの#110ボクスターと激しく接触、左リヤタイヤをバーストさせてしまった。
このために予定外のピットストップを余儀なくされたトムス陣営だったが、ここでルーティン作業を済ませて脇阪寿一をコースに送り出し、失地挽回を図る。
しかし、この接触に対してドライビングスルーの裁定が下され、脇阪は93周目にピットへ。
これでトップを奪還した#35バンダイSCとは決定的な差が開いてしまった。
服部は72周で2度目のピットストップを済ませると、そのまま交代せずにドライブを続行、上位陣が軒並み37~38秒台で走る中、一時は41秒台まで連発するほどの慎重な走りで110周を走りきり、今季初勝利をものにした。
一方、ペナルティストップで大幅なタイムロスを被ったトムスSCは、3位を走る#6Mobil1 SCの猛追を受ける。
この熾烈な2位争いが、トップ独走状態となったレース終盤を大いに盛り上げた。
逃げる脇阪寿一と追う飯田章。
昨年まではチームメイトだった二人は、1コーナー、100R、ヘアピンと、ありとあらゆるコーナーでサイドバイサイドの攻防を繰り広げていく。
そして99周目。
2台の前には再び周回遅れの#110ボクスターが現れた。
最終コーナー手前の13コーナーでこれを抜きにかかった36号車が再び接触。
脇阪はなんとか順位を守って最終コーナーを立ち上がっていったが、ボクスターは堪らずスピンを喫する。
この、白熱の2位争いが決着したのは101周目だった。
100Rの立ち上がりから大胆なライン取りでヘアピンに進入した飯田がアウトから脇阪に並びかけ、両者並走状態のまま300Rへ。ここでイン側に位置した飯田がそのまま自分のラインを守りきり、遂に2位に浮上した。
抜かれた脇阪に対しては、またしても接触の非を問う35秒加算のペナルティが下される。
これにより36号車は一気に8位に後退してこのレースを終えることとなった。
3位には、予選14位スタートと振るわず、序盤にスピンも喫していた#23ザナヴィZがしぶとく這い上がってきた。
GT300クラスは、ポールシッターの#2紫電がトップをキープして1周目を終えるが、2周目の1コーナーで紫電のインをつこうとした#110ボクスターが接触。ボクスターはスピン、紫電はそのままレースを続行する。
しかし紫電に対しては、使用タイヤ規定違反により、ドライブスルーペナルティが課せられてしまった。
これで#11ジムゲイナーフェラーリを駆る田中哲也がトップに繰り上がったが、5周目に早くも#26タイサンポルシェの山路慎一、#14ハンコックポルシェの木下みつひろらが相次いで田中を攻略していく。
更には13周目に#46吉兆宝山Zの番場、14周目には#62ウィルコムヴィーマックの八木らも次々と田中を捉え、前方でテール・トゥ・ノーズ状態でトップ争いを繰り広げる山路と木下に徐々に近づいていく。
33周目、4位のウィルコムヴィーマックがいち早くピットイン。
続いて34周終わりでトップのタイサンポルシェがピットイン。
それぞれ柴原と西澤にドライバーチェンジした。
これでトップに立ったハンコックポルシェは38周終わりでピットイン。
ドライバーは木下のままだ。
これで#46吉兆宝山Zがトップに立った。
#46吉兆宝山Zは43周まで引っ張ってピットイン。佐々木孝太にドライバーチェンジする。
これで#19ウェッズスポーツセリカがトップに立った。
ここは既に坂東監督が1ストップを宣言しており、このまま50周目まで引っ張るつもりのようだ。
2番手には#101トイストーリーMR-Sの新田守男がつけている。
#101MR-Sは51周でピットイン。高木真一にチェンジ
続いて52周終わりでトップのウェッズセリカもピットに入ってきた。こちらも松田晃司から脇阪薫一にチェンジだ。
この2台はこのまま1ストップでゴールを目指す。
これで再びトップは#14ハンコックポルシェに変わった。ドライバーは峰尾恭輔だ。
2位に#11フェラーリの田中哲也、3位は#46Zの佐々木孝太がつけている。
59周目のホームストレートで#11田中は#14峰尾に並びかけるが、ストレートスピードに勝るポルシェを駆る峰尾がトップを守りきる。
逆に田中は60周目の1コーナーで佐々木孝太にアウトからかわされ3位に後退。
佐々木は65周目のヘアピンで峰尾をアウトからかわしてトップに立つが、72周目のダンロップコーナーでピットストップを済ませたばかりの#7雨宮RX-7と激突。フロントを破損してピットインすることとなった。
こうしてトップ3が激しいバトルを繰り広げ、次第にペースを落としていくのを見て取った4番手の#62柴原は早めに2スティント目を切り上げ、62周終わりでピットへ向かう。
結果的にはこの判断が功を奏し、また、ウェッズセリカのアクシデントなどにも助けられ、#62ウィルコムヴィーマックがこの混戦を制することとなった。
2位には1ストップ作戦を敢行した#101トイストーリーMR-S、3位には#14ハンコックポルシェが入り、ポールシッターながら接触やペナルティで順位を落としていた#2紫電が4位まで順位を戻してレースを終えた。
2006スーパーGT第4戦は6月25日、マレーシアのセパンサーキットで行われる。
(TEXT:Kazihisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA)
2006AUTOBACS SUPER GT第3戦、富士GT500㎞の決勝前フリー走行が5月4日、富士スピードウェイで行われ、GT500は#6Mobil 1 SC(飯田章/片岡龍也組)、GT300は#26トモタイサンエンドレスGT3R(山路慎一/西澤和之組)がそれぞれトップタイムを記録した。
午前8時50分、フリー走行がスタートした。
決勝日を迎えた富士スピードウェイは、昨日に引き続いて快晴。降水確率も0%と、絶好のレース日和となった。
各車一斉にコースに飛び出し、決勝に向けての最後のチェックに取り掛かったが、開始から12分すぎにAコーナー立ち上がりで#23ザナヴィZがストップしてしまう。乗っていた松田次生はそのままクルマを降りた。
GT500のトップタイムを記録したのは#6Mobil 1 SCの飯田章。タイムは1分35秒615。セッション終了直前までは2番手に#36オープンインターフェースSCのアンドレ・ロッテラー、3番手に#35バンダイSCのピーター・ダンブレック、4番手にポールシッターの#1ZENTセルモSC立川祐路とレクサスSC430が1-2-3-4体制を築き、速さを誇示していたが、終了間際に#66サードスープラのアンドレ・クートが35秒850で2番手、#24モチュールZの柳田真孝が36秒092で5番手に割って入った。
NSX勢では#100レイブリックの8番手が最上位だった。
GT300は#14ハンコック、#26タイサンのポルシェ911GT3R勢が好調。
山路が1分43秒526を出してトップ、2番手に木下みつひろが続く。
しかし#111ロデオドライブのGT3Rは残り時間7分のところでストップしてしまった。
3番手には黒澤兄弟の乗る#96EBBROマジョーラ350Rが続いた。
ポールシッターの#2紫電は高橋一穂のドライブで21番手と、ここでは慎重な滑り出しだ。
第3戦の決勝は今日午後1時50分より行われる。
今回は110周の長丁場だ。
TEXT:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
GT500クラス #1ZENTセルモSC
立川祐路
(通算ポール獲得数の)記録を更新できたので、嬉しいです。
本来の目標は連覇ですけど、記録もできれば更新したかったので、まずは良かったです。でも予選中は、実際にポールを取るまで(記録のことは)考えてなかったんですけどね。
前回は自分のミスでペナルティを貰って、落としたポイントがいくつかあったので、今回はそれを取り返すつもりでここに来ました。社長にも『今回は絶対勝つ』とマニフェストを出してしまったので(笑)、明日はそれを実行しなければなりません。
そのためにも、今日ポールを取れたことは良かったです。
高木虎之介
今年は開幕から2戦連続でポイントが取れてるし、今日もポールを取れて、いい流れに乗れてると感じています。この流れのままここで勝ってマレーシアに行きたいですね。
去年はかなり多くのウェイトを積んでマレーシアに臨みましたが、今年も幾ら重くなってもいいから、ここでポール、優勝、ベストラップと取れるだけポイントを獲っておきたいですね。
今日はぶっちぎりでトップでしたが、できればコースレコードを更新して欲しかったです。少なくとも32秒台には入れて欲しかった。
明日も立川にいい感じでスタートを決めてもらって、2スティント目は自分の仕事をキッチリこなして、終わったときには笑顔でいたいですね。
GT300クラス #2Prive Zurich・アップル・紫電
加藤寛規
正直ポールを狙える状態じゃありませんでした。
開発途中のクルマなので、足りないところがいくつかあって、それを一つ一つ潰していく作業で手一杯なんですよ。
ですから今回はタイヤメーカーとチームが凄く頑張ってくれたということですね。
自分でも狐につままれたようなタイムが出ましたし、あのタイムでポールが取れるとも思っていませんでした。
決勝については、今までに随分ロングランをやってきてシミュレーションもできてるので、自信はあります。
高橋一穂
ポールポジションというのは、担当するドライバーがいいタイムを出した、ということであって、二人の共同作業ではありませんから、僕はひたすらテレビを見てるだけでした、あと、金策に走ってましたね(笑)
今回ポールが取れたことは、嬉しさ半分、プレッシャー半分、といった感じです。
今回はひとえに加藤さんが頑張ってくれたということです。
クルマ自体は、ストレートは遅いし、特に速いとは思っていないので、今後も変な重りを積まされないようにGTAさんにはお願いしたいですね。
2006スーパーGT第3戦、富士GT500㎞のスーパーラップは、#1ZENTセルモSCを駆る立川祐路が2番手以下を1秒近くも突き放す圧倒的なタイムでポールポジションを獲得、自身のもつ歴代最多ポール獲得数を11に伸ばす結果となった。
GT300は、#2Prive Zurich・アップル・紫電が加藤寛規のドライブによりデビュー以来始めてのポールを獲得することとなった。
午後3時25分、公式予選2回目が始まった。
今回、予選基準タイムをクリアできていないのは、GT300クラスの桧井保孝(#88アクティオ ムルシエRG-1)のみ。
それ以外のチーム、ドライバーはこの後のスーパーラップと明日の決勝を想定したチェック走行を行うこととなる。
GT300の基準タイムは1分50秒371。桧井は開始早々に1分48秒台を出して楽々とクリアし、更には46秒457までタイムを縮めて見せた。
このセッションでのGT300クラストップは#46吉兆宝山Z。佐々木孝太の3連続ポールポジション獲得に期待がかかる。
15分間のGT300専有走行が終わり、GT500の専有走行が始まったが、コース全周にわたってオイルを撒いた車両があったために、開始2分足らずで赤旗中断となった。
20分近い中断の後、本来ならスーパーラップが開始されるはずの午後4時に漸くコースオープン。残り時間は13分だ。
このセッションでも#1ZENTセルモSCの立川がトップだ。タイムは1分35秒266。
2番手には#36オープンインターフェースがつけ、レクサスSC430が1-2位で走行を終えた。
スーパーラップは予定より20分遅れの午後4時20分より開始された。
最初にアタックするのは、前回公式練習でクラッシュしたために出走を断念した#7雨宮RX-7。ドライバーは井入宏之だ。最終セクションでオイル痕に乗り上げながら記録したタイムは1分44秒056。
続いては#96EBBRO350R。黒澤翼のアタックで43秒927を叩き出した。
3番手出走はここまで連続ポールの#46吉兆宝山Z。今回も佐々木孝太がアタックを担当し、1分43秒315を出してみせた。
4番手出走は#26タイサンGT3R。山路愼一のドライブで1分43秒138を出し、佐々木のタイムを上回った。これで佐々木孝太の連続ポール獲得の夢は潰えた。
続いては#777梁山泊MR-S。ルーキー大嶋和也は1分44秒244に終わり、この時点での最下位となった。
6番手出走は#11ジムゲイナーフェラーリ。田中哲也は1分42秒929と、午前中のトップタイムを上回り、この時点でのトップに立った。
7番手出走の#110トータルベネフィットボクスターを駆る菅一乗はセクター2までは田中のタイムを上回ったものの、最終的には42秒959と僅かに及ばなかった。
続いて出走の#14ハンコックポルシェを駆る木下みつひろは43秒794で7番手。
9番手は#62ウィルコムヴィーマック408Rの柴原真介も最終セクションをまとめることができず、43秒058に終わった。
予選2回目で出たオイルの処理痕は、特に最終セクションでは大きくレコードラインにかかっており、各ドライバーともこれへの対処に梃子摺っている。
最後に出走した#2紫電の加藤寛規はセクター2で田中に遅れるも、最終セクションを巧くまとめて42秒889を叩き出し、紫電に初めてのポールポジションをもたらした。
続くGT500クラスのトップバッターは#3イエローハットZ。
アタックを担当したジョアオ・パオロ・デ・オリベイラも最終セクションのオイル痕に乗り上げ、1分35秒931に終わった。
。
2番手出走の#22モチュールZのミハエル・クルムは1分35秒041。
3番手出走は#100レイブリックNSXは、今回初めてアタックを任された細川慎弥のタイムは1分35秒890。この時点でトップのクルムからは大きく遅れた。
続いて出走した#66トリプルaサードスープラを駆るアンドレ・クートはセクター1、3でクルムを大きく上回って1分34秒248を叩き出し、午前中の立川のタイムをも上回ってトップに立った。
しかし次にアタックした#35バンダイSC430の服部尚貴は更にタイムを34秒079まで縮めてみせる。
6番手出走は前回優勝の#18TAKATA童夢NSX。今回アタックするのは小暮卓史だ。
今回最大の115kgのウェイトハンデの影響もあってか、タイムは1分35秒174に留まったが、同じNSXのレイブリックは上回って意地を見せた。
続いては#36オープンインターフェースTOM'S SC430。ドライブするのは脇阪寿一。最終セクションでクルマをスライドさせるも、34秒310とタイムをまとめて3番手に滑り込んだ。
8番手出走は#8ARTA NSX。伊藤大輔は1分34秒588で4番手につけた。
続いては#32EPSON NSX。先日のフォーミュラニッポンで優勝して勢いに乗るロイック・デュバルはコース幅を目一杯使った大胆な走りでセクター2の区間タイムでは服部を大きく上回ったが、最終セクションをまとめきれず、1分34秒606に終わった。
最後にアタックするのは#1ZENTセルモSCの立川祐路。昨年も富士では2回ともポールを獲得している立川は、全ての区間で服部を上回り、1分33秒169と1秒以上もの差をつける圧倒的な速さでポールポジションを奪い取った。
これで立川の通算ポール獲得数は11となり、これまで同数で並んでいた脇阪寿一を上回って歴代単独トップに躍り出ることとなった。
(TEXT:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA)
2006AUTOBACS SUPER GT 第3戦、富士GT500㎞の公式予選1回目が5月3日、富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは#1ZENTセルモSC(立川祐路/高木虎之介組)、GT300クラスは#2Prive Zurich・アップル・紫電(加藤寛規/高橋一穂組)がそれぞれ暫定ポールを獲得した。
公式予選日を迎えた富士スピードウェイは爽やかな五月晴れ。
昨日の公式練習がウェットコンディションで行われたこともあり、15分間のフリー走行セッションが設けられた後、公式予選1回目は予定通り午前10時20分より開始された。
まずはGT300の専有走行から。
初戦優勝の#88ムルシエラゴがまずはトップタイム。1分44秒058。ドライバーはマルコ・アピチェラだ。続いて2番手には#777梁山泊MR-Sの大嶋和也。#10フェラーリ360の尾本直史が続く。
大嶋は更にタイムを縮めて1分43秒277でトップに立つが、すぐに#2紫電の加藤寛規が43秒079を記録してトップに。更に#14ハンコックポルシェの木下みつひろも43秒193と大嶋のタイムを上回ってきた。
4番手には前回の岡山で優勝した#27ディレクシブ320Rの密山祥吾がつけている。
#88ムルシエラゴは9番手まで後退した。
開幕2連続ポールの#46吉兆宝山Zは20番手と今回は出遅れている。
専有残り6分を切った頃、#11フェラーリ360の田中哲也が3番手に上がってきた。
更に#62ウィルコム408Rの柴原真介が43秒180を叩き出し、一気に2番手に上がってきた。
残り3分時点での順位は
#2紫電、#62ヴィーマック、#14ポルシェ、#11フェラーリ、#777MR-S、#26ポルシェの順。
前回公式練習でクラッシュしたために出走を断念した#7雨宮RX-7は8番手、#46Zは14番手に留まっている。
ここでGT300の専有走行は終了、GT500の専有走行が始まった。
最初に飛び出したのは#24KONDO Z。ドライブするのはエリック・コマスだ。
続いて#3ハセミZのJ.P.オリベイラが派手にスライドさせながら果敢にアタックを始めている。しかしタイムは未だ35秒台だ。
専有開始から10分経過した時点でトップに立っているのは#35バンダイSC。服部尚貴の記録した1分35秒341がベストタイムだ。
以下#24、#3、#18の順。この時点ではこの4台しかタイムを記録していない。
他のクルマは専有残り5分を切ろうかというところで漸くコースインしてきた。
ここから本当のアタック合戦が始まる。
まずは#18TAKATA NSXの小暮卓史が1分35秒406で2番手にジャンプアップ。
続いて#66サードスープラのアンドレ・クートが4番手に。
残り3分を切ったところで#32EPSON NSXのロイック・デュバルが1分34秒727と漸く服部のタイムを上回ってきた。さらに#1ZENT SCの立川祐路が34秒385を出してトップに立つ。
デュバルも34秒482までタイムを縮めるが、立川は更に34秒285と後続を突き放しにかかる。
#36トムスSCの脇阪寿一も3番手タイムを出してきた。
更に4番手には#8ARTA NSXの伊藤大輔が入ってきた。伊藤は専有終了間際に更にタイムを縮めて3番手に上がる。
#35バンダイは5番手に後退した。
Z勢の最上位は#22ミハエル・クルムの9番手、タイムは1分35秒250に留まっている。
ここで混走となった。
上位陣は既にセカンドドライバーにバトンタッチし、基準タイムのクリアにかかっているが、スーパーラップ当落線上のチームは残り10分を切ったあたりから再びファーストドライバーにステアリングを委ね、最後のチャンスを生かすべくタイムアタックを続行している。
GT300クラスでは、#46吉兆宝山Zの佐々木孝太が残り10分を切ったところで7番手タイムを出し、スーパーラップ進出を果たした。
さらに、残り時間3分を切ったところで#110ボクスターの菅一乗が一気に4番手タイムを叩き出してきた。これにより前回優勝の#27ディレクシブ320Rが11番手に後退、そのままチェッカーを受けることとなり、今回はスーパーラップに進むことができなかった。
公式予選2回目は午後3時25分から、スーパーラップは午後4時から行われる。
(TEXT:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA)
2006/4/27
GTアソシエイション
2006AUTOBACS SUPER GT Round3[FUJI GT 500km RACE]より、スーパーGT出場全車両に1st/2ndドライバー識別のための装置を装着いたします。この装置は、LEDランプの点灯表示/点滅表示により、運転するドライバーを識別して表示するもので、1stドライバー運転時には『点灯表示』、2ndドライバー運転時には『点滅表示』されます。表示ランプの位置は、観客席からの視認性を高める為、左斜め前方に取り付けられます(下記参照)。

観客やTV視聴者は、これまでの車両識別表示(ゼッケン)、クラス識別表示(ゼッケン下地色、フロントウィンドシールド下地色、ヘッドライト点灯色)と合わせ、エントリーリスト等と対比することにより、走行する車両と走行クラス、運転するドライバーの名前を知ることが可能となります。スーパーGTを、より一層分かり易くご観戦頂けるようになるものと存じます。
以上
ロイック・デュバル(優勝)
グレートなレースでしたね。
緊張していたためにスタートがうまくいかず、レース序盤はクインタレッリにずっと抑えられていましたが、ピットストップの判断がよく、クルーもいい仕事をしてくれたので、いいポジションでコースに戻ることができました。
最後の20周は非常に難しいコンディションで、ボクも残り10周のところでスプーンでスピンしてしまいましたが、なんとかビルドハイムを再び抜き返してトップに立てました。
今までスーパーGTや富士のレースではいい結果が出ていなかったので、今回優勝できたことはボクだけでなくチームにとってもいいことだと思います。
ビヨン・ビルドハイム(2位)
僕のキャリアの中でも最高のレースになりました。
レース前半は、フルタンク時のパフォーマンスに問題がありましたが、周回を重ねるうちに良くなっていきました。ピットストップもうまくいきましたね。最後の20周は非常に難しいコンディションで、1コーナーで飛び出すんじゃないかと心配しながら走っていました。
予選結果がよくなかったことを考えれば、表彰台に上がれたことは本当に最高です。
チームにとってもハッピーな結果になりました。
ブノワ・トレルイエ(3位)
クルマは最高の状態でした。グリップも充分にありましたし。
スタートでは、赤ランプが点灯した瞬間に思わず動いてしまいました。自分でジャンプスタートだと判っていたので、ドライブスルーを命じられるまでは150%でプッシュしましたよ。
ペナルティを受けた後は、ロイックと同様、クインタレッリにずっと前を走られてしまい、なかなか抜けませんでした。
その後はピットストップでもフロントタイヤの交換がうまくいかなかったりで、レース終盤は自分が何位を走ってるのか全然把握できてませんでした。ファイナルラップになって無線で4位だと知らされたので、どうにかしてヤマモトを抜いてやろうと頑張ってシケインで抜きました。
順位を落としたり上がったりで、ファンも楽しめたんじゃないでしょうか。ボクもレースを楽しめましたからね。
でも、ここには優勝するつもりでやってきたので、正直3位に終わったことは残念に思います。
中嶋悟(優勝チーム監督)
まずはJRP会長として、今日のレースが無事に行われたこと、22台もの参加台数を集められたことに感謝します。
レースも白熱した展開になったことを喜ばしく思いますし、ましてやウチ(のチーム)が勝ったんですから尚更嬉しいですね。
こんな凄いレースをご覧にならなかったお客様は大変勿体無いことをしたと思いますよ。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
鈴鹿サーキットで行われた2006全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の決勝は、レース中盤から降り始めた雨のためにアクシデントが頻発する波乱の展開となった。
このレースを制したのは今季初来日の#31ロイック・デュバル(PIAA NAKAJIMA)。
巧みなレースコントロールと絶妙のピットタイミングで波乱の相次ぐ51周のレースを見事に制した。
2位には#40ビヨン・ビルドハイム(DoCoMo DANDELION)が入り、ポールシッターの#19ブノワ・トレルイエ(mobilecast TEAM IMPUL)はペナルティやピット作業のトラブルに見舞われながらも3位を確保した。
(観客動員数:29,000人)
併催レースの赤旗中断が相次いだため、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、当初予定より大きく遅れ、15時20分スタートとなった。
スタートで2番グリッドの本山哲と15番グリッドの高木虎之介らがエンジンストールし、大きく順位を落とす中、1コーナーにトップで飛び込んだのはポールのトレルイエ。
2番手にはアンドレ・ロッテラーが続き、以下、ビルドハイム、松田次生、土屋武士、山本左近、金石年弘、ロニー・クインタレッリの順で1周を終了。
この時点で本山は21位、高木は22位に落ちている。
トップに立ったトレルイエは一気に後続を引き離しに掛かり、3周終了時点で2番手のロッテラーとの差を3.02秒、4周で4秒と、1周当たり1秒づつ突き放していくが、彼のスタートはフライングと判定され、5周目にドライブスルーペナルティのボードを提示されてしまう。
これにより、7周終わりでトレルイエはピットインすることとなり、平中の後ろ、13番手まで後退してしまった。
これでロッテラーがトップに立ったものの、右リヤタイヤがバーストしたために8周目のシケインでオーバーランしてしまう。
怒り心頭のロッテラーは緊急ピットイン。タイヤ交換と給油を行い、最後尾でコースに復帰した。
これでトップはビルドハイムとなった。
しかしすぐ後ろでは、松田が隙をうかがっている。その後ろにも土屋が迫っており、この3台がトップ集団を形成している。
10周目の1コーナーでトレルイエが平中のインをこじ開けて前に出た。これで順位を11位に戻した。更に12周目の1コーナーで立川のインを突いて9位に。
14周目のデグナーで平中がコースアウト、順位を15位まで落とした。
15周目にトレルイエは武藤を抜いて8位に。更に先行するデュバルに迫っていく。
16周終わりでデュバルがピットイン。タイヤ4本交換で18.1秒の作業時間。柳田の前でピットアウトしていく。
その柳田の後ろには既にピットストップを終えた本山が迫ってきた。
このあたりから気温と路面温度が下がりだした。
18周終わりで高木がピットイン。作業中にエンジンをストールしたため、26.5秒でピットアウトしていく。この影響で高木は最後尾に落ちた。
20周終わりでトレルイエがピットイン。しかし右フロントタイヤの締め込みに手間取り、37秒で漸くピットアウトすることとなった。これでほぼ、トレルイエの上位入賞の可能性はなくなったかに思われたが、トレルイエ自身はその後も諦めずに全開走行を続け、23周目には47秒台のファステストラップをたたき出してきた。
21周終わりで武藤がピットイン。タイヤ4本交換ながら、たった13秒で作業を終えてピットアウト、しかし出てすぐの1コーナーでコースアウトを喫してしまった。
23周目の1コーナーで小暮が立川を攻略して8位に上がる。
その前を行くのは、エンジン交換のためにグリッドを21番手に下げられながら、しぶとい走りで上位に上がってきた片岡だ。
25周終わりで3位の土屋と5位の金石が相次いでピットイン。しかし金石は作業時間が34秒もかかってピットアウト。
28周終わりで遂にトップのビルドハイムがピットイン。タイヤ4本交換で15秒9の作業時間。9位でコースに戻っていった。
これで松田がトップに立った。
松田は29周目に自己ベストを更新。
29周目の1コーナーでトレルイエが柳田のインを突いて14位に。
30周目に入ったところでピットレーンを雨粒がぬらし始めた。
ここで3位クインタレッリと4位片岡が相次いでピットへ。クインタレッリが先に作業を終え、片岡を抑えてピットアウト。
しかし片岡は34周目の1コーナーでクインタレッリを捉え、アウトから抜き去っていく。
クインタレッリは堪らずコースアウト。バリアに突っ込んでクルマを降りた。
この時点での順位は、1位松田、2位山本、3位小暮、4位デュバル、5位密山。
このうち、ピット作業を終えた中での最上位はデュバルだ。
松田は一向にピットに入るそぶりを見せず、31周、32周、33周と立て続けに自己ベストを更新していく。
35周終わりで松田は漸くピットイン。17秒4の作業時間でコースに戻っていくが、その鼻先をデュバルがかすめていく。
このあたりからラップタイムが一気に落ちてきた。とうとう雨の影響が出てきたようだ。
ポストからはオイル旗が出ている。
この時点でのトップは山本。20秒の間隔をおいて小暮が2番手だ。
しかし一旦落ちたラップタイムは37周目には持ち直した。
不安定な天候に翻弄され、各チームともレインタイヤへ交換すべきかどうかの判断がつかない。
39周目、金石のリヤから白煙が。エンジントラブルからオイルを吹き上げている。
これに乗り上げた星野が1コーナーでコースアウト。
この周の終わりでトップの山本がピットイン。19秒の作業時間でピットアウト。
これでピットストップを済ませていないのは小暮だけとなった。
しかし小暮はトップに立った直後のデグナーでコースアウト。
進入から完全に横を向いた状態だった。再び雨脚が強まり、かなり滑りやすくなってきたようだ。
これでビルドハイムに追いつかれた小暮は、41周目の1コーナーでトップの座を奪われる。続いてデュバル、松田、片岡らにも抜かれ、小暮は一気に5番手にまで落ちてしまった。
一方、2位に上がったデュバルはその勢いにのってビルドハイムとの差を詰めていき、この周のスプーンでインに車体をねじ込んでトップを奪い取る。
抜かれたビルドハイムの後ろには松田が迫ってきた。
消耗したタイヤでウェット路面を走っていた小暮は42周終わりで漸くピットイン。タイヤ交換はせずに作業時間19秒でコースに戻るが、大きく順位を落としてしまった。
43周目の130Rで松田がコースアウトするが、なんとか片岡を抑えてシケインを立ち上がっていく。
44周目のデグナーで本山がコースアウト。その脇をトレルイエがすり抜けていく。
この時点でトレルイエは5位に浮上した。
この時点でレインを装着しているのは密山と武藤だけだが、路面はかなり滑りやすくなっており、45周目の1コーナーで松田、片岡に続いて数台が相次いでコースアウトしてしまった。
これに乗じたトレルイエは遂に3位、表彰台圏内まで上がってきた。
路面コンディションの悪化に耐えかねた片岡、本山、松田、道上らは45周終わりでピットイン。レインタイヤに交換してコースに戻っていった。
スリックタイヤのままコースに留まり、3位を走行していたトレルイエは46周目のデグナーでコースアウト、続いて47周目の1コーナーでもコースアウト。これにより再び5位まで後退してしまった。背後にはレインを履いた武藤が迫ってきた。
残り周回は4周が時点でもトップのデュバル、2番手のビルドハイム、3番手の山本はまだスリックで粘っている。
しかしこの判断が功を奏し、48周目には山本が1分57秒台までタイムを戻してきた。更にはトレルイエが54秒台をたたき出す。
路面コンディションは再び回復の兆しをみせてきた。
この勢いを駆ってトレルイエは49周目の1コーナーでロッテラーのインに車体をねじ込み、4位を奪い返した。この周なんと51秒台だ。
続いてこの時点で6.5秒あった3位山本との差を50周目では1.5秒まで差を詰め、ファイナルラップのシケインでは遂に山本をねじ伏せて3位を取り返してみせた。
こうした激しいバトルが後方で繰り広げられる中、デュバルは後続を全く寄せ付けない走りで51周を走りきり、デビュー2戦目で日本での初勝利を飾った。
2位にはビルドハイム、3位にはトレルイエが入り、久々に外国人ドライバーが表彰台を独占する結果となった。
以下、4位山本、5位ロッテラー、6位にはルーキーの武藤が入り、デビュー2戦目にして初のポイントを挙げた。
次回第3戦は5月28日、ツインリンクもてぎで開催される。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
ロベルト・ストレイト(第3戦優勝 第4戦5位)
昨日はパーフェクトでした。スタートのときは位置取りはよくなかったんですが、上手い具合にポジションがキープできました。難しい路面コンディションだったので、後続とのギャップを保つよう心がけて走るのが大変でしたが、それ以外は何の問題もなく、いいレースでした。でも、今日はアンダーに悩まされていいレースができませんでした。走るにつれてフロントタイヤに負担がかかってしまい、いいレースになりませんでしたね。
次のもてぎでも勝つに越したことはないので、頑張ります。
伊沢拓也(第3戦4位 第4戦優勝)
昨日はフリーのときはいい状態でしたが、人の後ろに入ると挙動が不安定になったので、雨の中での走りが小さくなってしまいました。
今日は走り出しからクルマが凄く調子がよかったので、「今日はいける」と思ってました。
今まで負けて泣くことはあっても、勝って泣いたことはなかったんですが、さすがに今日はグっときちゃいましたね。
次のもてぎは一度も走ったことがないので、合同テストで速くコースを憶えて、頑張ります。
ファビオ・カルボーン(第3戦3位 第4戦2位)
昨日は予選2位からいいスタートができました。クルマもウェットでは調子がよかったです。
今日はポールからのスタートだったのに勝てなくて残念です。No.2のクルマは速くて、追いつくことができませんでした。
次のもてぎは優勝あるのみです。
大嶋和也(第3戦2位 第4戦6位)
昨日は難しいコンディションでしたが、自分はミスが全くなくて、スタートも上手く決まりました。
逆に今日はミスが多く、前のストレイトも抜けそうで抜けませんでしたので、反省点の多いレースになってしまいました。スタートのときの反応はよかったんですが、ホイールスピンをさせてしまい、順位を落としてしまいました。
次のもてぎは得意なコースなのでなんとしても勝ちたいです。
エイドリアン・スーティル(第3戦5位 第4戦3位)
今日は気分がいいです。自分のベストを尽くしたし、スタートもよかったので。
でもレース後半にカルボーンが抜けなかったのは残念です。こっちの方がストレートが遅かったので、何とかコーナーで詰めていこうとしたんですが、そのうちタイヤが厳しくなってしまって。
(次のもてぎは)勝ちます。表彰台が最低限の目標ですが、できることなら勝ちたいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本F3選手権第4戦の決勝は、ルーキーの#2伊沢拓也(Honda 戸田・FIGHTEX)がポールシッターのファビオ・カルボーンを見事なオーバーテイクで仕留めて初優勝を遂げ、戸田レーシングに8年ぶりの勝利をもたらした。
午前9時45分、フォーメーションラップがスタートした。
#75池田大祐(EMS)のクルマはグリッド上でエンジンが掛からず、ピットに押し戻された。
スタートではポールのトレルイエが堅実にトップをキープして1コーナーへ。
2番手アスマーと、スリーボンドが1-2体制を形成した。
大嶋は5番手に後退。
逆に10番手スタートの塚越は7番手にジャンプアップしてきた。
1周目のシケインで伊沢拓也が大外からアスマーをパスして2番手に浮上。
トップのカルボーンと2番手の伊沢のギャップは1.7秒。
伊沢から7番手の塚越までは1秒以内の差で集団を形成している。
2周を終えたところで伊沢とアスマーの間隔が1秒に広がった。
トップが3周目に入ったところで池田がエンジン始動に成功して戦列に加わった。
この周のダンロップコーナーで塚越がオーバーランからスピン。エンジンを再始動して再スタートするが、これで12番手に後退してしまった。
4周目の130Rでストレイトが大嶋を抜いて5位にあがる。
更に大嶋の背後には石浦が迫ってきた。
しかしこの周で塚越がファステストラップを記録。1分56秒408だ。
5周目の130Rでエイドリアン・スーティルがアスマーを捉えて3位に浮上。
5周を終えたところで一時2秒近かったトップと2番手の差がコンマ6秒に縮まってきた。
6周目のシケインで伊沢がアウトから並びかけるが、ここではカルボーンを捉えることはできなかった。
塚越が更にファステスト更新。1分56秒180。
7周目のシケイン進入で伊沢がタイヤスモークを上げる。
伊沢はなんとしてもシケインで勝負を仕掛けていきたいようだ。
しかしこれでカルボーンとの差が1秒3に開いてしまった。
残り周回は10周だ。
アスマーを抜き去って3番手に上がったスーティルも徐々に伊沢の背後に接近してきた。
8周目、塚越は岡田暁と磯崎元彦を一気に抜き去って10番手に浮上してきた。
9番手のジョニー・リードとの差は10秒7。
9周目。伊沢は再びカルボーンとの差をコンマ6秒に戻してきた。
その1.2秒後ろにはスーティルも迫っている。
塚越はリードとの差を一気に2.7秒詰め、8.040秒とした。
10周のシケインで三度仕掛ける伊沢。しかしカルボーンも必死で抵抗する。
しかし最終コーナーでしぶとく差を詰めた伊沢は、次の1コーナーでアウトからかぶせてトップを奪い取った。
トップに躍り出た伊沢は一気に後続を突き放しに掛かる。
11周を終えたところで2番手との差は1.4秒だ。
抜かれたカルボーンの背後にはスーティルが張り付き、隙をうかがっている。
12周目、伊沢とカルボーンの差は1.89秒になった。
14周目、遂に塚越がリードを捉え、9番手に浮上した。8位の安岡までは7秒ある。
カルボーンはスーティルを抑えるのが精一杯、とても伊沢を追える状況ではない。
結局伊沢は2番手に2.549の差をつけてフィニッシュ、見事デビュー4戦目にしてF3初優勝を達成した。
また、伊沢の所属する戸田レーシングの優勝は1998年第2戦筑波の加藤寛規以来、実に8年ぶりとなる。
次戦はツインリンクもてぎ。5月27・28日に第5戦、第6戦が行われる。
ここまで4戦を終えて4人のウィナーが誕生、シリーズの行方は混沌としてきた。
(TEXT : Kazuhisa SUEHIRO)
2006全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の決勝前フリー走行が4月15日、快晴の鈴鹿サーキットで行われた。
トップタイムは#41平中克幸(DoCoMo DANDELION)。タイムは1分49秒477だった。
2番手には#31ロイック・デュバル(PIAA NAKAJIMA)、3番手は#55金石年弘(ARTA)だった。
昨日降り続いた雨も朝には止み、決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは時折青空の覗く好天に恵まれた。
気温は13℃、路面温度は16℃
午前8時40分、決勝前のフリー走行が始まった。
晴れたとはいえ、未だ路面は大部分が濡れており、片岡龍也を除く全車がウェットタイヤで走行を開始する。
開始8分、道上龍がスリックに交換。
まだ時折水しぶきの上がるコンディション故、ラップタイムはブノワ・トレルイエの2分2秒093を筆頭に7番手の金石年弘までが2分2秒台だ。
残り18分、ロイック・デュバルが2分00秒888でトップに。
続いて平中克幸も2分1秒821とタイムを縮めて2番手に。
更に続いて高木虎之介が2分1秒606、ビヨン・ビルドハイムが1秒168と次々にタイムアップしてきて2番手が入れ替わる。
残り15分を切ったところでビルドハイムが最初に2分を切ってきた。1分59秒852。
既にスリックで走行している道上も2分0秒193にタイムアップ。
残り時間は14分を切った。そろそろスリックタイヤへの交換時期に入ったようだ。
ここで遂に本山もスリックを投入してきた。
ウェットタイヤで走っていたドライバーはこのあたりから次々にピットイン。
残り10分を切ったところでスリックタイヤのロニー・クインタレッリが1分56秒415でトップに立つ。トレルイエが1分58秒199でそれに続く。
高木虎之介が57秒183で2番手に。それを更に小暮卓史が57秒137で上回る。
トップのクインタレッリは更に1分52秒550までタイムを短縮してきた。
2番手の高木も54秒408まで短縮している。
残り5分を切ったところでデュバルが52秒886で2番手に立つが、その直後に高木虎之介が1分52秒513でトップに立った。
この頃にはもう、レコードライン上は完全にドライ。
残り時間は少ないが、まだまだタイムは短縮されていく。
残り2分を切ったところで片岡が1分52秒259。
しかしデュバル50秒186、高木51秒241、松田次生51.295、平中51秒745と次々にタイムを更新してきた。
ここでチェッカー。
このチェッカーラップで平中が1分49秒477を出して最後の最後にトップに立った。
以下デュバルが49秒565、金石49秒840、高木50秒476と各車最後までタイムを更新しながらフリー走行を終えた。
フォーミュラ・ニッポン第2戦決勝は今日午後2時30分より、51周で戦われる。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
鈴鹿サーキットで行われている全日本F3選手権第3戦の決勝は、#4ロベルト・ストレイト(INGING)がスタートから後続を突き放し、昨年7月以来の勝利を挙げることとなった。
2位には第2戦優勝の#36大嶋和也(TOM'S)、3位にはベテランの#12ファビオ・カルボーン(ThreeBond)が入った。
午前中の予選は常時ウェットコンディションで行われたが、フォーミュラニッポンの予選2回目の途中からレコードライン上はほぼドライコンディションになり、第3戦の決勝はスリックでの走行となった。
このため、決勝に先立って急遽10分間の特別フリー走行が設けられることとなり、スタート時刻は当初予定の午後4時から20分遅れの4時20分にフォーメーションラップがスタートした。
スタートはポールシッターのストレイトがトップをキープ。大嶋が2番手につけ、カルボーンは3番手に後退。
塚越がデグナーでフロントウィングを失ってスローダウン。そのままピットへ直行、最後尾に後退することになってしまった。
さらにスプーンでは嵯峨宏紀がスピン。こちらはすぐに戦列に復帰した。
1周を終わっての順位は、トップがストレイト、以下、大嶋、カルボーン、伊沢、スーティルの順。
ストレイトは徐々に後続を引き離しに掛かる。
2周終了時点で大嶋との差を2秒170に広げた。
大嶋の背後からはカルボーンがコンマ6秒の差で追走している。
3周終了時点では1-2位の差は2.769秒差に。
大嶋の後ろは1秒未満の差を保ってカルボーン、伊沢が続く。
伊沢を追っていた5番手のスーティルは5周目の逆バンク、9周目のスプーンと何度もコースを飛び出し、逆に伊沢との差を広げてしまった。
苦戦する大嶋の背後には相変わらずカルボーンがぴったりとつけて隙をうかがっている。
後方集団ではアスマー、石浦の7番手争いが過熱。
石浦は何度もアスマーに仕掛けるそぶりを見せる。
6周目のスプーンで遂に石浦がアスマーを捕らえた。両者バックストレッチをサイドバイサイドで走行の後、石浦が130Rでアスマーのインをつくが、アスマーも一歩も譲らない。
結局石浦は攻略のきっかけをつかめず、8位のままでチェッカーを受けることとなった。
その後もストレイトはじわじわとリードを築き上げ、6周で3秒3、7周で4秒、8周で4秒4とその差は開く一方だ。
ファイナルラップを迎える頃には、大嶋との差は5秒となった。
こうなっては大嶋にはなすすべもない。
懸命の追い上げでファイナルラップにその差を3秒9まで縮めるのが精一杯だった。
結局ストレイトは大嶋に全くつけ入る隙を与えず、独走状態でチェッカーを受け、昨年7月の鈴鹿以来全日本F3での2勝目を挙げた。
3位にはカルボーン。
4位にルーキーの伊沢拓也が入った。
次戦、第4戦は明日午前9時45分より17周で戦われる。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
2006全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の公式予選2回目は、めまぐるしく変化する路面コンディションの下で行われ、何度もトップが入れ替わる激戦となった。
この激しいアタック合戦を制したのは、#19ブノワ・トレルイエ(mobilecast TEAM IMPUL)。タイムは1分45秒697だった。
2番手には#1本山哲(Arting TEAM IMPUL)、3番手に#20松田次生(mobilecast TEAM IMPUL)が入り、開幕戦に続いてインパル勢がトップ3を独占した。

午後2時40分、公式予選2回目が開始された。
まだ小雨は降っているものの、路面は乾き始めており、この天候が悪化しないうちにタイムを出しておこう、とばかりに各ドライバーともセッション序盤から一斉にタイムアタックに取り掛かる。
ここでトップタイムを記録したのは本山。1分58秒778と、ウェットで行われた午前中のタイムを大きく更新した。
以下、金石年弘が1分58秒834、小暮卓史1分59秒032とつづき、最後尾の密山祥吾まで全車が午前中のベストタイムを上回った。
開始8分、130Rで密山がスピン。コースに掛かった状態で真横を向いてストップしてしまった。
これをみて各車ピットイン。
ここで早速トレルイエがスリックタイヤを投入。
残り時間は34分だ。
さらに車高を調整したARTAの2台が残り31分でコースイン。
この間、本山はニュータイヤ(レイン)を装着して2度目のアタックを敢行、1分57秒708を叩き出した。
残り28分で松田がトップタイム。1分57秒620だ。
その直後、区間ベストを更新しながらスリックタイヤでアタックしていたトレルイエが57秒515を叩き出して一躍トップに。会心の走りに拳を突き上げるトレルイエ。
これを見た各チームは一斉にスリックタイヤの装着に取り掛かった。
2番手タイムの松田もピットに飛び込んでスリックへ交換。併せてフロントウィングの調整に掛かる。
トレルイエはなおもタイムを書き換えながらアタックを続行。しかし西コースで立川祐路に引っかかってしまう。それでもタイムは1分55秒430を記録し、さらにアタックを継続する。
タイムは遂に52秒795まで短縮された。
続いてアンドレ・ロッテラーが55秒872を記録して2番手に。
更にそのタイムを平中克幸が塗り替え、53秒410で2番手に上がってきた。
チームメイトの03年国際F3000チャンピオン、ビヨン・ビルドハイムも4番手につけてきた。
平中は次のラップでセクター1の区間ベストを塗り替えるが、デグナーで痛恨のコースアウト。すぐにコース復帰して仕切りなおしだ。
ここでロッテラーが1分52秒609を出してトップに。残り時間は17分だ。
一旦はコースオフした平中だったが、次のラップで再び区間ベストを立て続けに更新、一気に51秒478でトップに躍り出た。
続いて片岡龍也が52秒125で2番手につける。
その直後、本山が一気に50秒台を叩き出し、トップに戻ってきた。1分50秒324だ。
それを残り15分を切ったところで松田が49秒963で上回るが、本山も48秒881とやり返す。
さらに片岡もタイムアップ。49秒328を出して2番手に。
そして残り12分を切ろうか、というところでトレルイエが48秒671を叩き出して再びトップに上がってきた。
残り10分の時点の順位は
トップがトレルイエ、2位本山、3位片岡、4位にルーキーの武藤英紀、5位松田、6位デュバルの順。午前中ノータイムに終わった山本左近も7番手タイムを出してきた。
先ほどまでトップ争いを繰り広げていた平中は一気に11番手にまで後退している。
残り時間は5分を切った。
各車最後のアタックが始まった。
まずは松田が1分47秒856を叩き出してトップに立つ。
続いて本山が48秒250で2番手に。
それを一気にロイック・デュバルが上回り、47秒646でトップに躍り出る。
さらに残り3分を切ったところでロニー・クインタレッリが47秒545を記録するが、本山も46秒405と46秒台に入れてきた。
しかしここでまた、トレルイエが45秒697までタイムを削ってトップを奪い返す。
残り時間は1分を切った。
ここで道上龍がヘアピンでスピン。
この区間で黄旗が提示されて事実上この慌しい予選はここで決着。
ポールポジションはトレルイエ、2番手に本山、3番手に松田と、終わってみれば今回もまたインパル勢の1-2-3というグリッド順になった。
トレルイエは開幕戦の富士に続いて2戦連続のポールポジションから、明日の51周の戦いに臨む。
フォーミュラニッポン第2戦の決勝は明日2時30分スタートだ。
TEXT : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
鈴鹿サーキットで行われている全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の公式予選1回目において、複数のドライバーがイエローフラッグ中にタイム更新があったとして、タイム抹消のペナルティが下されることとなった。
このセッションでは、開始早々に#3山本左近(KONDO RACING)がヘアピンでコースアウトし、タイムを記録できなかったが、この山本選手の車両が排除されるまでの間、11番ポストでイエローフラッグが提示されていた。
にもかかわらず、#7片岡龍也、#8土屋武士、#31ロイック・デュバル、#33ロニー・クインタレッリ、#55金石年弘の5名がこの間にタイムを更新していた。
同様にF3第4戦の公式予選においても、イエローフラッグ提示中にタイム更新があったため、#1エイドリアン・スーティル、#4ロベルト・ストレイト、#36大嶋和也の3名に、同様のペナルティが課せられた。
| Pos. | No. | ドライバー | エントラント | シャシー | エンジン | Time | Delay | Gap |
| 1 |
12 |
ファビオ・カルボーン |
ThreeBond |
DALLARA F305 |
SR20VE |
2'07.285 |
- |
- |
| 2 |
14 |
マルコ・アスマー |
ThreeBond |
DALLARA F305 |
SR20VE |
2'08.096 |
0.811 |
0.811 |
| 3 |
2 |
伊沢 拓也 |
Honda・戸田FIGHTEX |
DOME F107 |
MF204C |
2'08.391 |
1.106 |
0.295 |
| 4 |
*36 |
大嶋 和也 |
TDP TOM'S F305 |
DALLARA F305 |
3S-GE |
2'08.638 |
0.828 |
0.247 |
| 5 |
62 |
嵯峨 宏紀 |
DENSO・ルボーセF306 |
DALLARA F306 |
3S-GE |
2'08.826 |
1.541 |
0.188 |
| 6 |
*4 |
ロベルト・ストレイト |
INGING F306 |
DALLARA F306 |
3S-GE |
2'09.113 |
0.672 |
0.287 |
| 7 |
*1 |
エイドリアン・スーティル |
DHG TOM'S F305 |
DALLARA F305 |
3S-GE |
2'09.300 |
0.845 |
0.187 |
| 8 |
75 |
池田 大祐 |
EMS F306 |
DALLARA F306 |
3S-GE |
2'09.422 |
2.137 |
0.122 |
| 9 |
37 |
安岡 秀徒 |
TDP TOM'S F305 |
DALLARA F305 |
3S-GE |
2'09.459 |
2.174 |
0.037 |
| 10 |
10 |
塚越 広大 |
Honda 無限 F107 |
DOME F107 |
MF204C |
2'10.065 |
2.780 |
0.606 |
| 11 |
3 |
ジョニー・リード |
INGING F306 |
DALLARA F306 |
3S-GE |
2'10.178 |
2.893 |
0.113 |
| 12 |
33 |
石浦 宏明 |
広島トヨタDALLARAF305 |
DALLARA F305 |
3S-GE |
2'10.313 |
3.028 |
0.135 |
| 13 |
74 |
岡田 暁 |
EMS F306 |
DALLARA F306 |
3S-GE |
2'12.389 |
5.104 |
2.076 |
| 14 |
50 |
磯崎 元彦 |
GOLDON ZAP F305 |
DALLARA F305 |
3S-GE |
2'12.969 |
5.684 |
0.580 |
予選通過基準タイム(110%) 2'20.716
2006年全日本選手権レースブルテンNo.002-2006に基づき、T4で提示された黄旗により、
下記のラップタイムを削除した。
No. 1 2'08.609 2'08.130
N0. 4 2'07.957 2'08.256
No.36 2'08.113
| Pos. | No. | ドライバー | チーム名 | エンジン | Time | Delay | Gap |
| 1 |
56 |
小暮 卓史 |
ARTA |
HONDA HF386E |
2'01.414 |
- |
- |
| 2 |
41 |
平中 克幸 |
DoCoMo DANDELION |
HONDA HF386E |
2'01.418 |
0.004 |
0.004 |
| 3 |
19 |
ブノワ・トレルイエ |
mobilecast IMPUL |
TOYOTA RV8J |
2'01.460 |
0.046 |
0.042 |
| 4 |
20 |
松田 次生 |
mobilecast IMPUL |
TOYOTA RV8J |
2'01.470 |
0.056 |
0.010 |
| 5 |
1 |
本山 哲 |
arting IMPUL |
TOYOTA RV8J |
2'01.569 |
0.155 |
0.099 |
| 6 |
*33 |
ロニー・クインタレッリ |
BOSS・INGING |
TOYOTA RV8J |
2'02.443 |
1.029 |
0.874 |
| 7 |
32 |
武藤 英紀 |
PIAA NAKAJIMA |
HONDA HF386E |
2'02.467 |
1.053 |
0.024 |
| 8 |
4 |
柳田 真孝 |
KONDO |
TOYOTA RV8J |
2'02.664 |
1.250 |
0.197 |
| 9 |
36 |
アンドレ・ロッテラー |
DHG TOM'S |
TOYOTA RV8J |
2'02.710 |
1.296 |
0.046 |
| 10 |
37 |
土屋 武士 |
DHG TOM'S |
TOYOTA RV8J |
2'02.835 |
1.421 |
0.125 |
| 11 |
40 |
ビヨン・ビルドハイム |
DoCoMo DANDELION |
HONDA HF386E |
2'02.912 |
1.498 |
0.077 |
| 12 |
*55 |
金石 年弘 |
ARTA |
HONDA HF386E |
2'03.091 |
1.677 |
0.179 |
| 13 |
*8 |
高木 虎之介 |
LeMans |
TOYOTA RV8J |
2'03.135 |
1.721 |
0.044 |
| 14 |
2 |
星野 一樹 |
arting IMPUL |
TOYOTA RV8J |
2'03.189 |
1.775 |
0.054 |
| 15 |
*7 |
片岡 龍也 |
LeMans |
TOYOTA RV8J |
2'03.226 |
1.812 |
0.037 |
| 16 |
34 |
横溝 直輝 |
BOSS・INGING |
TOYOTA RV8J |
2'03.300 |
1.886 |
0.074 |
| 17 |
11 |
立川 祐路 |
RECKLESS CERUMO |
TOYOTA RV8J |
2'03.654 |
2.240 |
0.354 |
| 18 |
*31 |
ロイック・デュバル |
PIAA NAKAJIMA |
HONDA HF386E |
2'03.726 |
2.312 |
0.072 |
| 19 |
5 |
道上 龍 |
5ZIGEN |
HONDA HF386E |
2'04.382 |
2.968 |
0.656 |
| 20 |
27 |
密山 祥吾 |
DPR Direxiv |
HONDA HF386E |
2'04.485 |
3.071 |
0.103 |
| 21 |
6 |
折目 遼 |
M&O 5ZIGEN |
HONDA HF386E |
2'06.833 |
5.419 |
2.348 |
| - |
- |
以上予選通過 |
基準タイム ( 107% ) |
- |
- - |
- |
- |
| - |
3 |
山本 左近 |
KONDO |
TOYOTA RV8J |
計測できず |
- |
- |
2006年全日本選手権レースブルテンNo002-2006に基づき、T11で提示された黄旗により、下記のラップタイムを削除した。
No. 7 2'02.911
No. 8 2'02.993
No.31 2'02.735 2'03.605
No.33 2'01.631
No.55 2'02.281
全車ともシャシー:ローラFN061、タイヤ:ブリヂストン
全日本F3選手権第4戦の公式予選は、#12ファビオ・カルボーン(ThreeBond)が2分7秒285を記録してポールポジションを獲得した。
2番手には第3戦ポールの#4ロベルト・ストレイト(INGING)、3番手には#14マルコ・アスマー(ThreeBond)がつけた。

第3戦の予選から10分間のインターバルをおいて、第4戦の公式予選が開始された。
レコードライン上はだいぶ乾いてきたようで、各ドライバーとも走り出しから第3戦よりも大幅にタイムを短縮してきた。
ここでもストレイトが快調に周回。
2回目のアタックで2分9秒113をマークしてトップに立つが、残り5分の時点でカルボーンが9秒098を出してトップを奪い取る。
カルボーン、ストレイトに続くのは大嶋。続いてアスマーと、ここまでが9秒台だ。
残り時間が4分を切ったところでカルボーンが大嶋が相次いで8秒台を叩き出し、1-2番手につける。
カルボーンは次の周で更にタイムを8秒190まで短縮し、大嶋を突き放しに掛かる。
大嶋もタイム短縮を図るが、逆にストレイト、スーティルに先行されて4番手に。
大嶋はチェッカーを受けるラップで2分8秒113出して一時トップタイムに躍り出るが、カルボーンとストレイトは最後の最後に相次いで7秒台を叩き出して再び1位、2位を奪い返した。
さらにアスマーも8秒096を記録し、大嶋は最終的に4番手でこの予選を終えた。
5番手にはスーティル、6番手に伊沢、7番手に嵯峨、8番手に池田、9番手には安岡が入った。塚越はここでもタイムが伸び悩み、10番手に終わった。
第4戦の決勝は明日午前10時45分より、17周で戦われる。
Text : Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
全日本F3選手権第3戦の公式予選が4月15日、鈴鹿サーキットで行われ、#4ロベルト・ストレイト(INGING)がポールポジションを獲得した。タイムは2分9秒361だった。
2番手には#12ファビオ・カルボーン(ThreeBond)、3番手には第2戦優勝の#36大嶋和也(TOM'S)がつけた。
フォーミュラニッポンと同じく予定より5分遅れの11時20分、F3第3戦の公式予選が開始された。
富士に続いて大嶋が速い。最初の計測から2分11秒892でトップに立つ。
2番手に塚越広大、3番手に伊沢拓也とFD出身ドライバーが続く。
4番手は2年目の安岡秀徒だ。
大嶋は2周目に10秒776までタイムを削り、3周目も区間最速をマークして走行していたが、スプーンで姿勢を乱してスピン。しかしすぐに走行を再開、次の周で10秒689とタイムアップする。
しかしこの間にロベルト・ストレイトが2分10秒276と大きくタイムを縮めてトップを奪った。更にストレイトは次の周で9秒936を出し、一気に後続を突き放しに掛かる。
予選も終盤に差し掛かって大嶋、カルボーン、伊沢らが立て続けに自己ベストを更新して順位を上げていくなか、塚越はタイムが伸び悩んで徐々に順位を落とし、一時は6番手にまで後退してしまう。塚越は最後の最後にタイムを削ってきたものの、11秒058が精一杯で5番手で予選を終えた。
結局このセッションはストレイトがポールのままチェッカー。
2番手にカルボーン、3番手に大嶋、4番手伊沢、5番手塚越、開幕戦優勝のスーティルは6番手でこの予選を終えた。
第3戦の決勝は今日午後4時から12周で戦われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: FMOTOR
2006 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の公式予選1回目が4月15日、鈴鹿サーキットで行われ、#56小暮卓史(ARTA)が2分1秒414で暫定ポールを獲得した。
2番手には#41平中克幸(DoCoMo DANDELION)、3番手には#19ブノワ・トレルイエ(mobilecast TEAM IMPUL)がつけ、ルーキーでは#32武藤英紀(PIAA NAKAJIMA)の8番手が最上位だった。

公式予選日の鈴鹿は朝から小雨が降り続いていたが、スーパーバイクの予選の途中から小降りになり、フォーミュラニッポンの予選が始まるまでには雨は上がった。
しかし路面はまだウェット状態だ。
今日の気温は一日中10度前後で推移するとの予報が出ている。
フォーミュラニッポンの公式予選は当初予定より5分遅れの10時20分に開始された。
ロイック・デュバルを先頭に各車一斉にコースイン。
全車ウェットタイヤでの走行。メインポストからは「WET PRACTICE」のボードが提示されている。
開始5分で早くも山本左近がヘアピンでコースアウト。コース復帰できない状況だ。
松田次生が3周目に2分1秒622を出してトップに。ロニー・クインタレッリが2分1秒631で続く。松田は5周目に1秒498、6周目に1秒470までタイムを縮める。
開始から15分経過したところで小暮卓史が2分1秒414を出してトップに立つ。
平中克幸が2分1秒418の僅差で2番手につけるが、タイムを出した翌周にデグナーで大きくはらんで縁石に乗り上げ、ピットイン。
第1戦ではトヨタエンジンを積むインパル勢の速さが際立っていたが、鈴鹿ではホンダ勢も巻き返してきているようだ。
開始からしばらくは様子を見ていた昨年王者の本山哲だが、20分経過したところで漸く5番手タイムを出してきた。
立川祐路は7周走ったところでピットへ。クルマはガレージに引っ込められ、エンジンカウルを開けられた。ミッションから煙が出ており、修復に時間が掛かりそうだ。
35分経過したところで高木虎之介がデグナーでコースアウトしたが、そのままコースへ復帰してピットへ戻る。
残り10分の時点での順位は
小暮、平中、松田、クインタレッリ、本山、金石、トレルイエ、武藤の順。
トップ8はトヨタエンジンとホンダエンジンが4台づつと互角の状態になっている。
残り7分を切ったあたりから各車ニュータイヤに履き替えて最後のアタックに出て行く。
残り3分を切ったところで、本山、トレルイエが相次いで区間ベストを更新して走行、しかしセクター3、4が伸び悩んだ本山は2分1秒台には入ったものの順位は変わらず。
続いてトレルイエが1秒460を出して3番手に。
本山は2周連続でタイムアタックを敢行するが、1秒569に留まり、このセッションを5番手で終えた。
ここでチェッカー。
結局上位陣で最後に順位を上げたのはトレルイエのみとなり、4周目にベストタイムを記録した小暮の暫定ポールが決定した。
2番手に平中、3番手にトレルイエ、4番手松田、5番手本山、6番手クインタレッリの順で午前中の予選は終了した。
ルーキー勢では武藤英紀が8番手で最上位、9番手に柳田真孝がつけている。
公式予選2回目は今日午後2時40分から、午前中と同じく45分間で行われる。
(TEXT:Kazuhisa SUEHIRO)