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2017年7月

SUPER GT

SGT:第4戦SUGO公式予選 圧巻の速さで#8ARTA NSXが今季2度目のポール!!GT300も#25Vivac 86が2戦連続ポール達成!

NSX勢強し!!

宮城県のスポーツランドSUGOで行われているオートバックス スーパーGT第4戦「SUGO GT 300knレース」の公式予選は7月22日午後に行われ、#8野尻智紀/小林崇志組(ARTA NSX-GT)が第1戦岡山に続いて今季2度めのポールポジションを獲得。GT300クラスも#25松井孝允/山下健太組(VivaC 86 MC)が58kgものウェイトハンデをものともせず2戦連続でポールポジションを獲得した。 (天候:曇り コース:ドライ)

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第4戦の公式予選は午後2時10分よりノックアウト方式で行われた。当初の天気予報では雨が心配され、先に行われたFIA-F4の決勝中には雷や若干の小雨も地面を叩いてはいたものの、予選が始まる頃にはそれも収まり、終始ドライコンディションのもとでの走行となった。

予選Q1
GT500クラスの各チームは残り時間が7分を切ったあたりからいつものようにタイムアタックを開始。朝の公式練習では#6大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組(WAKO'S 4CR LC500)がトップタイムを記録したものの、予選Q1が始まってみるとNSX勢の健闘ぶりが目立つ結果となった。

まず#64ベルトラン・バゲット(Epson Modulo NSX-GT)が1'12.400と朝のタイムを大幅に更新してトップに立つと、#8小林崇志(ARTA NSX-GT)は1'11.579とこの日初めて1分11秒台に入れて来た。さらに#16中嶋大祐(MOTUL MUGEN NSX-GT)も1'11.699をチェッカー寸前に叩き出してこれに続く。結局5台中4台がQ2に駒を進め、唯一の脱落者は最初にトップタイムを出した64号車のみという結果になった。

対するレクサス勢は#19関口雄飛(WedsSport ADVAN LC500)が1'11.597で2位につけるが、そのほかのチームはウェイトハンデが祟ってかタイムが伸び悩み、#1ヘイッキ・コバライネン(DENSO KOBELCO SARD LC500)が6位、#6アンドレア・カルダレッリ(WAKO'S 4CR LC500)が8位でなんとかQ2進出を果たしたが、トムス勢の2台は揃ってここで予選を終えることになった。

日産GT-R勢の状況はさらに深刻だ。今大会にアップデートされた新エンジンを持ち込んだにもかかわらず、ヨコハマタイヤを履く#24佐々木大樹(フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R)が7位に入った他は全車Q1落ち。特にミシュランタイヤを履く#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)は14位、#46千代勝正(S Road CRAFTSPORTS GT-R)は最下位という結果に終わっている。

GT300クラスはJAF-GT勢が上位を独占。#61山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)がトップタイムを記録した他、#18川端伸太朗(UPGARAGE BANDOH 86)が2位、#25山下健太(VivaC 86 MC)が3位につける。しかもトップと2位の差はわずか0.105秒、トップと3位ですら0.198秒という僅差だった。

予選Q2
Q2に入ってもNSX勢の速さは他を圧倒した。特に#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)は1'10.915と唯一の1分10秒台を叩き出し、第1戦岡山に続いて今季2度目のポールポジションを獲得して見せた。今季ドライバーの移籍があり、チーム内での立場にも変化があったと予選後に語った野尻は開幕以来チームリーダーとして意識しながらチームづくりに取り組んで来たといい、今回持ち込んだクルマに対してもリヤのグリップ向上をテーマに「攻められるクルマ」に仕上げて来たとのこと。それが実を結んで今回のポールポジションにつながったようだ。さらには#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)が1'11.469で2位、#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)が1'11.491で3位と、トップ3をホンダNSXが占め、今季初勝利が大いに期待できそうな結果となった。

GT300クラスは開始間もなくで#88織戸学(マネパランボルギーニ GT3)がSPコーナーでクラッシュ、これにより赤旗中断となる波乱の展開に。同時に#21柳田真孝(Hitotsuyama Audi R8 LMS)もセンサートラブルによりピット入口手前でストップ、まともにアタックできずに予選を終えてしまった。

GT300の走行は車両回収ののち午後3時15分より残り7分で再開。ここでもやはり2台のマザーシャシーが速さをみせつけた。まずは#18中山友貴(UPGARAGE BANDOH 86)が1'18.753でトップに。これを#25松井孝允(VivaC 86 MC)がわずかに上回り、1'18.657でトップに立った。結局これがトップタイムとなり、松井/山下組は第3戦オートポリスに続いて2戦連続のポールポジションを達成した。また朝の公式練習でトップタイムを記録した#60吉本大樹(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3)はトップから0.211秒差の1'18.868を記録、見事FIA-GT3勢最上位の3位につけた。

第4戦決勝は明日午後2時30分より81周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIAF4:第7戦SUGO決勝 ライバルの自滅を尻目に#6笹原が今季3勝目!

スタート直後にまさかのアクシデント!!

FIA-F4選手権第7戦の決勝が7月22日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、予選3番手からスタートした#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)が序盤の混乱を切り抜けてトップに立ち、今季3勝目をあげた。 2位には#7大滝拓也(SRS/コチラレーシング)、3位には#3石坂瑞基(DADSFC SUTEKINA F4)がつけた。

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第7戦決勝は午後1時5分にスタート。

予選3番手の笹原はポールシッターの#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)と予選2番手の#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)が直後の1コーナーでトップを争ってコースを飛び出すのを見逃さず、インにラインをクロスさせてトップに立つと、そのまま一気に後続を突き放しにかかる。2位には予選4番手の石坂が浮上、3位にはなんと予選8番手の大滝がジャンプアップして来た。

一方揃ってコースをはみ出した角田と大湯の2台は、角田が5位に後退、大湯は後続の#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)と接触してしまい、第4コーナー手前でストップしてしまった。このほか、 #18加藤潤平(ATEAM Buzz Racing F110)、#44小野寺匠(NRS F110)、#70小山美姫(Leprix Sport F110)らが1周目の混乱の中でコース上にストップしてしまったため、2周目から早くもセーフティーカーが導入されることになった。

コースのいたるところにストップした車両の回収には時間がかかったためSCランは10周目まで続き、11周目にようやくリスタート。この結果レースは30分経過時点の14周目で終了することになった。

トップの笹原が最終コーナーからタイミングよく再加速していく一方、2位の石坂はSCランの影響でタイヤの内圧が充分に上がらず苦しい走りを強いられる。大滝はそれを見逃さずに追い上げ、11周目の馬の背で石坂を仕留めて2位に浮上、そのまま笹原を追い上げにかかった。大滝は山形市の出身。今回は地元東北のレースということで応援団やスポンサー企業が菅生を訪れており、この一戦にかける想いは人一倍強かったが、笹原を追い詰めるにはあと一歩及ばなかった。

3位に後退した石坂の背後には予選7番手から浮上して来た#50澤田真治(B-MAX RACING F110)が迫って来たが、石坂は落ち着いてこれを抑え、そのまま3位でフィニッシュした。

勝った笹原は今季3勝目。ランキング上位の宮田や大湯が相次いでリタイヤしたため、シリーズポイントで35もの大量リードを築き上げることに成功した。

次戦第8戦は明日午前11時45分より15周で行われる。

優勝 #6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)
スタート自体良かったので。角田選手は失速して、大湯選手は僕と同じくらいでした。二人がイン側で争っていたので、僕はアウトから行こうと思いましたが、それだと一番割りを食うのは僕だと気づいて、考えを入れ替えてイン側にクロスをかけたら案の定膨らんで来て、トップに立てたという形です。このコースは特性上オーバーテイクが難しいので、とにかく前に出てしまえば、そのあとは流れに乗って自分で押さえられますから。大湯選手と角田選手が後退したのはチームとしては残念ですが、代わりに大滝選手が2位に上がったのは良かったです。
2位 #7大滝拓也(SRS/コチラレーシング)
木曜の持ち込みの状態から調子のいいマシーンを用意してもらって。走り方も今までとガラッと変えてみたら思ったよりうまくいきました。まだ安定しない部分もありましたが、その走りには自信があったので。とにかく地元東北のコースってことで応援隊もたくさん来てくださってて。また僕はスポンサーさんで成り立ってるドライバーなので、どうしても恩返ししたいなという思いがあったので、あの距離で負けたのは悔しかったです。
3位 #3石坂瑞基(DADSFC SUTEKINA F4)
スタート4番手で、アウトから行こうかインから行こうか迷ったんですけど、アウト側でごちゃごちゃやってたので、自分はインから行こうと選択しました。そしたら前の方で接触があって2位に上がれました。すぐSCが出てしまいましたが、その周回が長くてタイヤが冷えてしまったというのもありますし、自分が設定した内圧の数値が間違っていたので、スタートで遅れてしまって大滝選手に抜かれてしまいました。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIAF4:第7戦、第8戦SUGO公式予選 #8角田が初の2連続ポールを達成!!

FIA-F4選手権第7戦、第8戦の公式予選が7月22日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)が自身初のポールポジションを2戦連続で獲得した。

公式予選は午前8時10分から30分間の予定で開始された。
ここまでHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト所属のドライバーの活躍が目立つ今シーズンだが、この菅生ラウンドの予選でも角田、#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)、#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)の活躍が目立つ30分間となった。
まずは走行3周めに大湯が1'23.963を記録。セッションが終盤を迎えるまではこれがトップタイムとなった。それでも大湯にすれば「一番いいラップではトラフィックに引っかかってしまった」とのことで、まだまだタイムを詰める余地が多かったようだ。

前日の専有走行で午前午後を通じてトップのタイムを記録した角田は4周めに1'24.003を出し、この時点で2番手につける。しかし角田も序盤にベストタイムを叩き出すつもりでアタックしていたといい、このタイムには満足していない様子。ここでタイヤの美味しいところを使ってしまったとのことで、その後はセカンドベストタイムを出すことを目標に第8戦のポールを狙ってコンスタントに24秒前半のタイムで周回を重ねる。

ところが開始から8分が過ぎたところで#80菅波冬悟(OTG DL F4 CHALLENGE)と#4佐々木祐一(仙台Day Dream Racing F110)がレインボーコーナーで接触、これにより赤旗が提示されセッションは中断、再開後の26分すぎにも#39浦田裕喜(SACCESS RACING F4)がSPアウトコーナーでクラッシュしたために2どめの赤旗中断が入ることになった。
このため予選は終了時刻を延長して8時47分まで行われることに。

この2度の赤旗中断があったことでタイヤの温度が下がったことが影響したか、角田は走行再開後に1'23.868を記録してトップに浮上、FIA-F4では初のポールポジションを獲得した。さらに大湯のセカンドタイムが伸びなかったこともあって角田は第8戦においてもポールポジションから決勝をスタートすることとなった。

また国内復帰初年度ということで走り慣れないサーキットの連続ながら安定した成績でランキングトップの座にある笹原は今週末を通じて不調に悩んでおり、金曜日の走行でも総合6位と不本意な結果に終わっていたが、チームの懸命の調整作業が実を結んだか、予選ではベストタイム、セカンドタイム共に3位とまずまずの結果を残すことに成功、終わってみればトップ3をホンダ勢が占めるという結果になった。

一方、前年王者の#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)は今一つ波に乗れていない印象。2度の赤旗が入る前まではトップ10にすら入れない状況。終盤には大幅なタイムアップを果たしたものの、いずれも6番手から第7戦、第8戦の決勝をスタートするという苦しい結果に終わっている。

第7戦決勝はこのあと午後1時5分から、第8戦決勝は明日の午前11時45分から、いずれも15周または30分間で行われる。

第7戦予選PP、第8戦予選PP  #8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)
最初の3周めとか4周めにパッと出したかったんですけど、うまくいかず、24秒フラットぐらいで赤旗を迎えて。タイヤも使ってしまったんでセカンドポールを目標にして赤旗後に臨んだんですけど、直後の周にまた24秒フラットが出て、タイヤが冷えてるのかな?もう一回行ったらあるかもしれない、と思って行ってみました。そしたらうまくまとめることができました。オートポリスの件もあるんで、決勝はスタートをしっかり決めて、着実にポイントを取りたいです。
第7戦予選2位 、第8戦予選2位  #5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)
なんとかできた部分もあったと思うんですけど、もう終わったことなのでしょうがないです。本来であればもっとタイムが出てるはずだった周回でトラフィックに引っかかってしまって。けど自分が対処できそうな感触はあったので、もうちょっと余裕持って走れればよかったです。あとセカンドタイムが伸びなかったのももったいなかったです。他の選手とあまり差がない中で、こういうミスがあると大きいです。次のレースに向けていい経験になったというか、成長できる予選になったと思います。
第7戦予選3位、第8戦予選3位  #6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)
今週末入ってからずっと調子の良くない状態が続いてて、昨日一昨日ととにかく不調だったんで。でもチームの人が一生懸命働いてくれて、予選で両方3番手というのはベストなリザルトだったのかなと思います。今までとクルマのフィーリングが違ってて、何故なのかは不可解なんですけど、なんとか予選までに仕上げてもらいました。このコースは抜きづらいんで、より一層スタートに集中して、その後の展開は流れに任せるしかないと思います。オートポリスに続きヨーロッパに似ていて、個人的には好きなコースです。決勝は今まで通りベストを尽くし、楽しんで走れば自ずといい結果が出ると思います。
Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士決勝 独走#1国本にまさかのトラブル!#2石浦が今季初勝利を挙げてポイントリーダーへ

7月9日に静岡県の富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝レースは、#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)がスタートでの出遅れを見事に挽回して今季初優勝。ルーキーの#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)が2位に入り、日本での初表彰台を獲得した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日13,400人/決勝日21,200人/大会総入場者数34,600人)

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第3戦決勝は午後2時10分より55周で行われた。気温は32℃、路面温度44℃という今年一番の暑さの中での厳しい戦いとなった。

スタートからトップを快走したのはポールシッターの#1国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)。予選2番手の石浦は出遅れて4位に後退、代わって予選3番手の#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が2位、#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が3位に浮上してきた。その後方では予選12番手だった#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が一気に7位に浮上、予選10番手のローゼンクヴィストもロッテラーの先行は許したが1周目に順位を一つ上げ、3周目には8位に浮上してきた。

周回を重ねるごとに2位以下との差を着実に広げていく国本に対し、チームメイトの石浦を除く上位陣は早めのピット作業を敢行。最初にロッテラーが9周目にピットインして給油のみを行い、続いて中嶋一貴が13周目、関口は14周目にピットに飛び込んだ。彼らはいずれもタイヤ無交換を選択。結局これが裏目に出てレースペースに苦しむことになる。

トップを快走していた国本は関口に1分以上の差をつけて31周目にピットへ。給油とタイヤ4本を交換しながらも実質的にはトップのままでコースに復帰。この時点までは国本がそのまま今季初勝利を挙げるものと思われた。

ところが。

ピットアウトして間も無くの33周目に国本は突然ピットに飛び込んできた。右フロントタイヤを外してブレーキキャリパーの裏側に手を伸ばすメカニック。おそらくはキャンバーシムと呼ばれるアライメント調整に用いられる部品の不具合ではないかと思われる。このトラブルは結局解消せず、国本は何度もピットインを繰り返した挙句、36周目にガレージへ。そのままクルマを降りてしまった。

これでトップに繰り上がったのがスタートで出遅れた石浦。そのまま38周目まで引っ張ってピットイン。国本と同じくタイヤ4本交換と給油を行なってコースに復帰、最後までピットストップを引き伸ばした#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)が42周目にピットインしたことで再びトップに返り咲くと、そのままペースを緩めずに55周を走りきり、今季初勝利を挙げた。

2位は36周目に給油とタイヤ2本交換を選択したローゼンクヴィスト。終盤まで石浦に迫るハイペースで走り続け、来日以来初めての表彰台を獲得した。タイヤ無交換勢の最上位はロッテラー。前を走る中嶋一貴や関口を次々に抜き去り、9ポジションアップを達成。観客を大いに沸かせる走りをみせた。

これによりシリーズポイントは石浦が20.5ポイント、ロッテラー18ポイントとなり、石浦がトップに浮上して第4戦に臨むことになった。

第4戦の舞台はツインリンクもてぎ。昨年に続いてソフトタイヤが導入される注目の一戦は8月20日決勝だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第3戦富士フリー走行2回目 トップタイムは予選最下位の#8大嶋

富士スピードウェイで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦のフリー走行2回目は#8大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)が1'25.139でトップ。2位も#64中嶋大祐(TCS NAKAJIMA RACING SF14)が1'25.737といずれも予選で下位に沈んだドライバーが続いた。

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決勝日を迎えた富士スピードウェイは快晴。強い日差しのもとで朝のフリー走行が午前9時40分より30分間で行われた。

レース距離が55周(約250km)でタイヤ交換義務のない今回、各チームは様々な戦略を取ってくることが予想され、実際このフリー走行でも給油あり、給油なし、タイヤ2本交換など、様々な試みがなされていた。

そうした中、セッション前半にトップタイムを記録した大嶋だったが、1'25.139というタイムは2位の中嶋大祐に対して0.598秒差、3位の#3ニック・キャシディ(FUJI x raffinee KONDO SF14)に対して0.805秒差であり、毎戦千分の1秒レベルの接戦が続くスーパーフォーミュラにおいては飛び抜けて早いタイム。おそらくは決勝を想定したものではなく軽いタンクで走行した結果ではないかと想像される。

一方、キャシディと4位の#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は0.079秒の僅差であり、最下位の#10塚越広大(REAL SF14)までの17台が0.87秒の間にひしめいており、そこから決勝ペースは1分25秒後半〜1分16秒台で推移するものと予想される。

ポールシッターの#1国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は1'26.405でここでは11番手だった。

第13戦決勝はこのあと午後2時10分より55周で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第13戦富士決勝 接戦を制し、#1坪井が雪辱の3勝目

接戦を制したのは#1坪井!!
全日本F3選手権第13戦の決勝が7月9日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)の追撃を振り切り、今季3勝目を獲得した。 Nクラスは1周目にでトップに立った#30DRAGON(B-Max Racing F306)が独走で今季8勝目を挙げた。

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第13戦決勝は午前8時35分より21周で行われた。この日の富士スピードウェイは朝から快晴。強い日差しのもとでの戦いとなった。

スタートでトップに立ったのはポールの坪井。予選2番手の#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)をインからかわして高星がそれに続いた。

宮田はその後も#12アレックス・パロウ(THREEBOND)、#2大津弘樹(TODA FIGHTEX)らにも立て続けにかわされて、5位で1周目を終えた。順位を挽回しようと奮闘する宮田だったが、大津は冷静に宮田を押えこみながら、徐々に3位を走るパロウとの差を詰めて行く。

そして8周目。1コーナーでアウトに膨らんだパロウを見逃さず、大津は2コーナー立ち上がりで並びかける。コカコーラコーナーではパロウが順位を守ったが、続く100Rでインから大津が前に。ダンロップコーナーで抜き返すパロウ。しかし大津はプリウスコーナーで再びインをつき、両者並走のまま最終コーナーへ。ここで宮田は2台のさらにインを狙って行ったが、行き場をなくして痛恨のスピン、一気に8位に後退してしまった。一方の大津はパロウを再び抜き去って3位に浮上。次第にリードを広げて行った。

そしてレースが中盤に差し掛かった頃、坪井と高星のトップ争いにも変化が訪れる。

大きなギャップは築けないまでも1秒程度の差をつけていた坪井は次第にリヤタイヤのグリップダウンに悩まされはじめ、徐々に高星が差を詰めはじめた。10周終了時点でその差は0.75秒、11周終了時点で0.653秒、12周終了時点では0.509秒差となった。

しかし今週末、セクター3でのタイムアップを狙ってセッティングとドライビングの改善に取り組んで来た坪井は、最終コーナーまでに充分なリードを高星に対してつけることができたため、高星はスリップストリームの効く距離まで近づくことがなかなかできず、追い越しのチャンスはなかなか訪れなかった。その上18周終わりのホームストレートでトップ2台は周回遅れのNクラスに遭遇、1コーナーまでに全車を抜き去った坪井に対し、2コーナーまで引っかかってしまった高星はこの周だけで1.6秒ものビハインドを追ってしまい、万事休す。坪井は今季3勝目をあげ、見事前日の雪辱を果たした。

敗れた高星もファステストラップを記録して8ポイントを獲得、4位に終わったパロウに対して28ポイントのリードを築き上げることに成功した。

Nクラスはスタート直後の1コーナーでDRAGONがトップに浮上。#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が#5アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)と2い争いを展開している間に着々とリードを築いて今季8勝目を挙げた。

次戦の舞台はツインリンクもてぎ。

7月29-30日に第14、15、16戦の3レースが行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA | その他

「富士は地元だから神様が味方してくれるだろうし、変な偽マーシャルも来ないだろうと思っている」(小林可夢偉) WEC富士6時間のプレスカンファレンスにSFドライバー3人が出席

WECプレスカンファレンスに出席した寺田陽次郎アンバサダーと中嶋一貴、小林可夢偉、アンドレ・ロッテラー、澤圭太の各選手

スーパーフォーミュラ第3戦が開催されている7月8日、富士スピードウェイは10月13-15日に開催される世界耐久選手権第7戦「富士6時間耐久レース」のプレスカンファレンスを行なった。

会場にはWEC富士アンバサダーの寺田陽次郎氏のほか、スーパーフォーミュラのレギュラードライバーでWECにも参戦している中嶋一貴、小林可夢偉、アンドレ・ロッテラー、の3選手と、今季からWECにフル参戦を始めた澤圭太選手が出席。 今シーズンのこれまでと、富士6時間への抱負を語った。

寺田陽次郎(WEC富士アンバサダー)
早いもので富士でWECが行われるようになって6回目を迎えます。富士は今年で50周年。みなさんご存知のように「耐久の富士」にふさわしいイベントとして6回目のWECが行われる。
ルマンでは残念ながらああいう結果に終わりましたが、10月はトヨタさん頑張ってきっと勝つでしょう。ポルシェもそうさせまじと、非常に白熱したいいレースができると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
中嶋一貴(TOYOTA GAZOO Racing)
開幕2戦は勝てていい形でルマンに臨みましたが、残念ながらああいう結果に終わってしまいました。とはいえ、少なからずポイントが取れたので、チャンピオンシップを目指して戦っていかないといけないと思います。そういう意味でも富士は重要な一戦になると思います。
小林可夢偉(TOYOTA GAZOO Racing)
僕はもう散々というか...勝てるだけのスピードがあるのに全然勝ててなくて、ポイント的にも大きく水をあけられています。クルマのパフォーマンスはあるのに、全然結果に結びついてない。それが残念ではあるのですが、富士は地元なので神様も味方してくれるだろうと、変な偽マーシャルも来ないだろうと思っています。
アンドレ・ロッテラー(PORSCHE LMP TEAM)
トヨタが本当に強くて難しいシーズンを送っています。シルバーストーン、スパ共に悪くはなかったんですが、目標には到達できていません。ルマンでも去年一貴に起きたようなトラブルが僕たちに起きてしまいました。
今日はルマンで優勝したドライバーが一人もここに来ていなくて、プロモーション的にもどうかと思うんですけど(笑)富士は大好きなサーキットだし、お客さんもたくさん来てくれると思うので、頑張りたいです。
澤圭太(CLEARWATER RACING)
私たちはWECをフルで出るのは今回が初めてでした。シルバーストーンのデビューレースで勝つことができたのはすごく思い出深く、次のスパも手堅く戦って3位。連続表彰台を取れたし、ルマンは2回目の挑戦だったので「行くぞ」という思いでしたが、序盤のパンクで作ってしまったロストのぶんだけ表彰台に届きませんでした。残念でしたがWECフルシーズン組の中ではトップだったので、チャンピオンシップはリードできています。初挑戦にしては上出来だし、チームオーナーのアマチュアがいて、二人のプロがいるチームですが、オーナーのウェン選手が富士と上海はよく知っているので、非常に楽しみにしているし、僕らがいい成績を出すためのチャンスでもあるかなと思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第12戦富士決勝会見 「正直ラッキー、という気持ちはあります」(#23高星)

優勝 #23高星明誠(B-MAX Racing Team with NDDP)
f3-rd12-r-pc-takaboshi ありがとうございます(笑)
予選は3位ということで僅差でしたが実際にはタイム以上の差があったと感じていて、鈴鹿からずっと厳しい状況が続いている印象がありました。予選ではフルプッシュしてあそこまでのタイムを出せましたが、まだまだ足りないな、と思います。
決勝に関してはスタートを成功させればいつもの流れで勝てると思っていたのに失敗してしまい、ついていくしかない状況になってしまいましたが、そこでアクシデントが起きて、正直ラッキーという気持ちはありますね。そのあとマシンバランスがすごく悪くて、明日に向けてのことを考えながら走っていた状況ですけど、それでもファステストを取れましたし、レースを通してみれば優勝できて、ファステスト取れてよかったのかな、と思っています。
今はトムスに速さがあるので、マシンバランスをどこまで修正していけるか、に明日も取り組んでいきます。僕の中では次のもてぎがターニングポイントになると思っていて、そこでどれだけポイントを取れるかだと思います。
今日は勝てるような展開にはならないと思っていたので、そこで勝てたのはラッキーだと思います。明日同じ展開には絶対ならないので、自力で追い上げられるように、速さを磨いてレベルアップしていきたいです。
2位 #2大津弘樹(TODA RACING)
f3-rd12-r-pc-otsu 鈴鹿からのインターバルでチームがクルマをすごくよく仕上げてくれたので、金曜日から上位に入ることができました。今日はトムスの2台がアクシデントでいなくなったので表彰台に上がれたんですけど、自分の走りに関してはペースにばらつきもあって、ミスも多かったので、そこは悔しいところです。
前回の富士も前の2台がペナルティだったので、表彰台は自分の力じゃなかったんですけど、自分のレースをして表彰台に上がれたのは嬉しいです。明日も4番手からですが、また表彰台と優勝を目指して頑張ります。
3位 #12アレックス・パロウ(ThreeBond Racing with DRAGO CORSE)
f3-rd12-r-pc-palou 今日は厳しい一日でしたが、運もありました。自分のペースにも問題がなくレースを終えることができ、表彰台に上がれたという点は良かったと思います。予選も悪くはなかったんですが、トムスのペースについていけませんでした。まだまだデータを見直して、細かい部分を詰めていって明日のレースも頑張ります。
明日も5番手からのスタートになりますが、富士では自分たちにスピードがあればまだまだチャンスがあると思うので、トムスとのギャップを詰めるために色々改善していきます。応援に来てくれている家族には優勝するところを見せたいです。特に彼らは日本に来るのが初めてなので、共に喜びを分かち合いたいです。
Nクラス優勝 #30DRAGON(B-MAX RACING TEAM)
f3-rd12-r-pc-dragon 予選はコース外走行ということでペナルティをいただきましたが、スピードそのものはアドバンテージがあったので、決勝もとにかく落ち着いていけば大丈夫だろうという心持ちで臨みました。
一周1台くらいのペースでじっくりやろうと思っていて、トップに立ってからは引き離してやろうというつもりでした。明日はニュータイヤを1セット残しているので、まず今日のアクシデントのようなことがなければ必ず勝てると思います。
Nクラス2位 #11植田正幸(B-MAX with Rn-Sports山下製作所)
f3-rd12-r-pc-ueda 予選はラッキーというか(笑)ポールが二つも取れたので、勝つなら今日だなと思っていたんですけど、スタートで出遅れて、一度トップに返り咲いたんですが、プリウスコーナーでミスがあって、そこで一気にDRAGON選手に詰められて前に行かれてしまいました。そのあとはアレックスとずっとやり合っていて、その間にDRAGON選手に逃げられるばっかり。でもクルマのペース的には最後までタレるようなことはなかったので、明日はスタートに掛けて頑張ります。
Nクラス3位 #5アレックス・ヤン(HuaJiangHU Racing)
f3-rd12-r-pc-yang 今日はとても暑かったですが、成績には非常に満足しています。序盤は慎重にいきましたが、厳しい暑さだったこともあり、後続に次々に抜かれてしまいました。明日も頑張ります。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第12戦富士決勝 トムス勢まさかの大失態!#23高星が今季6勝目、#30DRAGON今季7勝目でB-MAXが今季4度目の両クラス制覇

トムス勢まさかのアクシデント!
全日本F3選手権第12戦決勝が7月8日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。
スタートではポールポジションの#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)と#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)がまさかの同士討ち。その結果トップに浮上した#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)が今季6勝目をあげることになった。
Nクラスも予選での走路外走行により最後尾に降格となった#30DRAGON(B-Max Racing F306)が見事なリカバリーで序盤にトップに浮上、そのまま逃げ切って今季7勝目をあげた。

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第12戦決勝は午後1時30分より15周で行われたが、スタートでポールの坪井に2番手スタートの宮田がインから並びかけるが、直後の1コーナーで宮田のフロントウィングと坪井のリヤタイヤが接触、両者アウトに飛び出して大きく順位を落とした上、坪井は右リヤをバーストさせてしまってレースを落とすことになってしまった。
コースに復帰し、1周目を9位で戻ってきた宮田は懸命に追い上げたが6位まで挽回するのが精一杯だった。

フロントローの二人が脱落した間隙を縫ってにトップに浮上したのは3番手スタートの高星。予選4位の#2大津弘樹(TODA FIGHTEX)が2位で続く。
高星は徐々に大津を引き離しにかかり、一時はその差を4.5秒差にまで広げるが、フリー走行からマシンバランスに問題を抱えていた模様で、終盤には2.715秒差にまで迫られることになった。
それでも今季6勝目をあげ、ファステストラップも記録して選手権を大きくリードすることに成功した。
大津も一時は#12アレックス・パロウ(THREEBOND)に背後に迫られる場面もあったが、落ち着いてこれを押さえ込み、自己最高タイの2位でフィニッシュした。

Nクラスでは予選のペナルティにより最後尾スタートになったDRAGONが見事な追い上げで4周目にトップに浮上、そのまま後続を振り切って今季7勝目。
B-MAXレーシングは今季4度めの両クラス制覇を達成してみせた。
2位には#11植田正幸(Rn山下製作所F308)、3位には#5アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が入った。

次戦第13戦決勝は明日朝8時35分より21周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:2017シーズンは第4戦、第5戦の2戦でソフトタイヤを導入へ(第3戦富士JRPサタデーミーティング)

全日本スーパーフォーミュラ選手権を主催する日本レースプロモーション(JRP)は7月8日、第3戦が開催されている富士スピードウェイで行われたサタデーミーティングにおいて、昨年の第4戦もてぎで導入されたソフトタイヤを今シーズンも使用することを発表した。

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今回は第4戦もてぎに加え、第5戦オートポリスの計2戦での採用となる。
使用セット数、運用方法などは現在JRPとチーム側とで調整を行なっているとのことだが、もてぎでは金曜の練習走行での1セットを含んで3セット、オートポリスでは2セットのニュータイヤを使用することになりそうだ。

この日は倉下明JRP社長とヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル 開発本部 ジェネラルマネージャーの渡辺晋氏が出席。
渡辺ジェネラルマネージャーによると、今回のソフトタイヤは従来のミディアムタイヤと同一の構造でコンパウンドのみを変えているとのことで、昨年9月にスポーツランドSUGOでテストした時点で約0.5~0.8秒のラップタイム向上が見られたとのこと。コンセプトは「より速く、なるべく1レースもたないタイヤ」とのこと。

sf-rd3-jrp-soft-tire また昨年は「ADVAN」のロゴと赤い線が混じってしまい、見分けがつきにくいということで不評だったサイドウォールのデザインも一新され、ロゴの外周に赤いアドバンストライプが入ったものとなった。
さらに今回はオンボード映像でも見分けやすいように、内側にも赤いペイントがされるという。

この新しいソフトタイヤは今月19日にオートポリスでテストされてスペックが確定したのちに量産に入り、レースウィークの金曜日に各チームにデリバリーされるという。

今回のソフトタイヤがもてぎやオートポリスの戦いにどういう影響を及ぼすか、大いに期待したい。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:2018年よりNクラスはダラーラF312/VWエンジンに。 日本F3協会が概要を発表

全日本F3選手権を運営する日本フォーミュラスリー協会は7月7日付でプレスリリースを発行し、来シーズンからF3-Nクラスで使用される車両の概要を明らかにした。

F3-NはF3参戦の門戸を広げることを目的に2008年より設定された日本独自のクラスであり、ダラーラF306、F308などの旧型シャシーにトヨタトムス3S-Gのコントロールエンジンを使用することでコストの抑制を図っている。
これまでにも2013年スーパーフォーミュラチャンピオンの山本尚貴(無限)をはじめ、スーパーGTで活躍する小林崇志(ARTA)や平峰一貴(JLOC)など、数多くの若手ドライバーを輩出してきた。

しかし発足当初から現在まで使用され続けてきた車両の老朽化に加え、2012年に新世代に移行し、今年のアップデートにより空力性能を大幅に向上させたJ項適合のF3マシンとのラップタイム差が広がってきていることから、Nクラスにおいても安全性とパフォーマンスの向上が求められてきていた。

そこで2018シーズンからはシャシーをダラーラF312世代のものに更新、エンジンもフォルクスワーゲンA18-CNエンジンに変更されるという。
厳密には「2016年FIA J項適合車両」とのことで、F314やF315など、昨年までいわゆるCクラスで使用されていたシャシーなら使用可能といえそうだ。
A18-Cエンジンは数年前までヨーロッパF3などで使用されていた1世代前のモデルで、これを指定チューナー(コックス株式会社)の管理のもとで供給することになる。リストリクター径は28mmとされ、約220PSを発揮するとのことだ。
F3協会では今後できるだけ早期のシェイクダウンを実現するべく、準備を進めているという。
またコスト抑制策についても現在検討中とのこと。

近年では若手の育成だけでなくベテランドライバーのスキルアップの場としても活用されつつあるF3-Nクラスがこの車両更新でどう変わっていくか、今後の動向にも注目していきたい。

Text: Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第12,13戦富士公式予選 トムス勢がフロントロー独占!!好調坪井が連続ポールを獲得

トムスの逆襲が始まった!
全日本F3選手権第12戦、第13戦の公式予選が7月8日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がベストタイム、セカンドベストいずれも他を上回り、2戦連続でポールポジションを獲得した。
2番手には#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)が続き、トムス勢が2戦連続でフロントローを独占した。

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公式予選は午前8時30分にスタート。
今大会では30分間の走行1回で2レースのグリッドを決める方式が採用された。
当日の天候は快晴。朝から汗ばむ陽気の中での走行となった。

昨年の富士大会では新たにフォルクスワーゲンエンジンを搭載して来たB-MAX勢が他を圧倒、4戦全てでポールポジションと優勝をさらって行った。
そして今年5月に行われた第6戦、第7戦においても今季全日本に復帰して来たスリーボンドエンジンを使用する#12アレックス・パロウ(THREEBOND)が連続ポールと第6戦優勝、第7戦は#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)が優勝し、トムス勢は第7戦で坪井が2位、宮田が3位に入賞するにとどまった。

しかし今回は様相が一変。
B-MAX勢とのセクター3でのタイム差に着目してセットアップの方向性を見直したという坪井が金曜日の専有走行で午前、午後共にトップタイムを記録。
今日の予選でも走り出しから1'34.322といち早く1分34秒台に入れてくると、セッション後半のアタックでは1'34.156までタイムを縮め、最後までトップの座を明け渡さなかった。
チームメイトの宮田も最初のアタックで1'34.516、後半の走行では1'34.256までタイムを縮めてフロントローを確保した。

対する高星は1'34.290と僅かに及ばず3位。4位には#2大津弘樹(TODA FIGHTEX)がつけた。

Nクラスは#30DRAGON(B-Max Racing F306)が1'38.286でトップタイム、セカンドベストでも1'38.494でトップだったが、予選終了後に走路外走行と判定され、この二つのタイムは不採用となった。
この結果、第12戦、13戦ともに#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が予選トップに繰り上がり、DRAGONは予選2位から決勝に臨むことになった。

全日本F3選手権第12戦決勝はこのあと午後1時30分より15周で行われる。

ポールポジション #1坪井翔(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)のコメント
昨日もトップタイムでしたし、鈴鹿からいい流れが来ているので、普通にやれば大丈夫かなと思っていました。昨日の午後も時間がない中で最後にアタックしてあのタイムだったので、マージンがあるなと自信を持って臨んだのが今回の予選でした。
昨日の午後とは路面温度がだいぶ違うので、そこをどうアジャストできるか、がポイントで、そこをしっかりアジャストできたのでポールを取れました。
2本目のタイヤの方がグリップ感があったので、ここでタイムを出さないと抜かれてしまうと思い、意識して2周アタックしました。うまくタイムを出すことができ、貴重な2点を取れました。
スーパーフォーミュラの練習走行があった影響で、路面コンディションは昨日とは違っていましたが、それがいい方向に進んでいてグリップを感じましたし、スリップ合戦をどう使うかという部分では2回目はうまく使えませんでしたが、その中でちゃんとタイムを出せたのは大きいかなと。
いつもセクター2はこっちが速いんですけど、セクター3で劣っている部分があったので、そこをどう改善していくか、という風にセットアップを考えていきました。それがいい方向に決まってセクター3は速くなりました。逆にセクター2はみんなと同じか少し遅いくらいになりましたが、それよりセクター3で稼げる幅の方が大きくて、このような結果になりましたから、方向性は間違っていなかったと思います。ただ決勝ペースになると後半はB-MAXさんの方が速いので、そこをどうにかしないと。ストレートも長いので抜かれる危険性もありますし、スリップも使えるのでどれだけ逃げられるかが勝負だと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦岡山レース2決勝 上位3人のコメント 「SUGOは自分で勝ちとったという感覚でしたが、今回はクルマと作戦に勝たせてもらった感が強いので、チームにめちゃめちゃ感謝してます」(#19関口)

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優勝 #19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
sf-rd2-r-pc-sekiguchi 昨年のSUGOでは自分でも良い走りができて、百点満点の内容。自分で勝ち取ったという感覚があったんですが、今回は良いクルマと作戦に勝たせてもらった感が強いので、チームにめちゃめちゃ感謝してます。
ピットインのタイミングはチームでもいろんな意見がありました。最初は僕が1周目で入りたいといって、いろんな話を聞いて一旦は諦めたんですが、グリッドで(星野)一樹さんに「やっぱ1周目いけんじゃね?」って言われて、またそういう気分になって、と直前までドタバタやってたんです。最後は石浦さんが速くて、自分はアトウッドとかダブルヘアピンでインにつけない状態でしたが、ここは1秒遅くても抜かれないとわかっていたんで、余裕でした。ミスさえしなければ大丈夫って。
(終盤のセーフティーカーについて)SUGOの時もそうでしたが、調子いい時に限ってセーフティーカーが入るんですよ。一体誰だよ?!!って。やめてくれよって、そういう気持ちでした。痛いのはもちろん本人ですけど、僕も痛いんで。そういう運というか、たまたまそういうのが多いんですよね。
2位 #2石浦宏明(P.MU/CERUMO · INGING)
sf-rd2-r-pc-ishiura 今日は悔しいですけど完敗っていう感じで。スタートでトップに立って可能な限りプッシュする作戦でしたが、関口選手はピットに入って、前がクリアな状態でプッシュしていて。そのペースが僕よりも速いというのを無線で知らされ、それからは後ろのクルマと戦ってるというよりは関口選手と戦っているという気持ちで走っていました。途中でコースアウトしそうになるくらい全力でプッシュしていたんですけど、最初にタイヤを変えたとは思えないくらい関口選手のペースが速くて、本当に完敗という感じです。
3位 #36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)
sf-rd2-r-pc-lotterer 正直がっかりしているけど、まあOKです。スタートはうまくいったし、3位にも上がれましたが、関口選手の作戦がよく、ペースも速くて追いつけませんでした。またブレーキの食いつきが今一つで、苦戦していた面もありますが、セーフティーカーが入った後はローゼンクヴィストとエキサイティングなバトルができましたね。石浦選手が目の前に出てきたこともあり、それに引っかかるなど、なかなかクリアラップの取れないレース展開でした。
優勝チーム監督 星野一義(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
sf-rd2-r-pc-hoshino 完璧にすごく良かった。関口がスタートラインに着いた時に実はピットの裏では作戦を巡って揉めに揉めてて。本当はそんな作戦が活かされないでスタートを決めてくれるのが一番だけど、それも期待薄で(笑)結果的に作戦が的中しましたが、ドライバーがピットに入ってからのあの速さ、あの集中力、プロの根性が勝利を引き寄せたと思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦岡山レース2決勝 1周目交換が見事的中!#19関口が今季初勝利

「ぶっちぎってやる」

関口は無線でそう言い残し、ピットアウトしていった。

2017全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦のレース2決勝が5月28日、岡山国際サーキットで行われ、予選3番手からスタートした#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)がピット作業を前倒しにする作戦で見事トップに立ち、今季初勝利をものにした。

ポールシッターの#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は僅差の2位。3位にはレース1を制した#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が入った。

(天候:晴れ コース:ドライ 観客数:11,000人)

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レース1決勝は午後2時20分より51周で戦われた。

昨日に続いて見事なスタートダッシュを見せたのは予選4番手のロッテラー。しかし予選2番手の#4山下健太(フジ・コーポレーションKONDO SF14)が懸命にこれを押さえ込み、この間に石浦はトップで1コーナーへ。

ここで出遅れた関口は当初からチームと話し合っていたという1周目でのタイヤ交換を決断、#10塚越広大(REAL SF14)、#1国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)、#15ピエール・ガスリー(TEAM無限SF14)、#8大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)、#50小暮卓史(B-Max Racing team SF14)、そしてアトウッドでコースアウトした#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)らがそれに続いた。

1周目を3位で終えたロッテラーも関口の動きをみて6周目にタイヤ交換を行い、関口の直後でコースに復帰している。

2位の山下を引き離し、順調にリードを広げているかに見えた石浦だったが、その後方では前が開けた関口がオーバーテイクボタンを4発も使用して飛ばしに飛ばし、その差を着実に削り取っていた。

セルモインギングのピットが動いたのはレースも終盤に差し掛かろうかという34周目。

35秒以上あった両者のギャップは20数秒にまで縮まっており、関口は石浦を大きくリードして35周目に突入していった。

ここで勝負は決したかに見えたが、38周目の2コーナーで#41伊沢拓也(DOCOMO DANDELION M41Y SF14)がコースを飛び出し、ウレタンバリアに激しく突っ込んでしまう。
これにより39周目からセーフティーカーが導入され、関口のアドバンテージは完全に失われてしまった。

レースは43周目にリスタート。

フレッシュタイヤを得て猛然と追い上げる石浦。

40周以上を走って消耗したタイヤで懸命に逃げる関口。

すでにアトウッドやダブルヘアピンではクリッピングポイントにつけない状況に陥っていた関口だったが、本人曰く「1秒速くても絶対に抜けない」岡山のコース特性を信じて落ち着いて走り続け、見事51周のレースを逃げ切ってみせた。

石浦の追撃はわずか0.408秒及ばず。

3位には終盤#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)の追撃を受けながらも、これを0.666秒差で退けたロッテラーが入った。

なお、参戦2戦目、3レース目でフロントローを獲得した山下は、レースペースが上がらず、31周目に行ったピット作業で左リヤのタイヤ交換に手間取ったことも祟って6位に終わっている。

次戦の舞台は富士スピードウェイ。

7月9日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第9戦岡山決勝 上位3人のコメント 「これで自分のモチベーションも上がったので、後半戦は頑張ります」(#12パロウ)

優勝 #12アレックス・パロウ(ThreeBond Racing with DRAGO CORSE
f3-rd9-r-pc-palou 3回目の優勝は嬉しいです。本当はもっとたくさん勝てると思っていましたが。今日は後ろの宮田選手が速くて、厳しいレースになりました。でもタイヤの消耗は昨日ほどではなかったので、着実に進歩しているのを感じます。これで自分のモチベーションも上がったので、後半戦に向けて頑張っていきます。
昨日はジャンプスタートを取られて残念な結果になりました。2位は狙えたと思ったんですけど。今後は同じミスをしないように気をつけていきたいと思います。
鈴鹿では前回予選で作戦ミスをしてしまいましたが、僕もクルマも着実に進歩しているので、次はうまくいくと思います。
2位 #36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
f3-rd9-r-pc-miyata 今日もスタートをうまく決めてトップに立とうと考えていたんですけど。スタートでちょっと失敗したかなと思いましたが、パロウ選手も同じようなスタートで、1コーナーの駆け引きで僕が前に出ることができませんでした。1周目のバトルで結果は決まると思って頑張ったんですけど、追いつけませんでした。そのあとは常にトップから離されないように攻めていきました。最後にファステストの1ポイントが取れたので、そこはよかったなと思います。
前回の鈴鹿は予選でトラブルが出て、決勝も出走できませんでしたが、そのトラブルが起きるまではセクターで速かったのもわかったし、専有走行でもかなり感触が良かったので、いい印象を持っています。今日の課題を克服して、優勝できるように準備したいと思います。
3位 #1坪井翔(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
f3-rd9-r-pc-tsuboi 今日は珍しくスタートが決まって、多分前の二人よりも速かったと思いますが、1コーナーの場所どりが良くなくて、アウトから行こうと思ったらグリップしていませんでした。あそこで抜けていれば展開も違ったのかなと思いますが、レースペースが他の二人よりも良くなかったのでそこが課題ですね。課題だった後半のペースが良くなったのは少し改善されたポイントかなと思います。
順位は同じですが、昨日より収穫が多かったレースだと思うので、次の鈴鹿では残った課題をクリアしていって、予選が勝負なので、そこでどんだけ前に行けるかを意識していきたいと思います。
Nクラス優勝 #11植田正幸(B-MAX with Rn-Sports山下製作所)
f3-rd9-r-pc-ueda DRAGON選手がマシントラブルで昨日の予選を走れなかったので、たまたまポールポジションが獲れて。ただ長谷川くんとヤン選手のタイムが拮抗していたので、スタートさえ決めればあとは逃げれるんじゃないかなと思っていて、その通りになりました。
去年の岡山で初めてF3のNに乗った時は最下位だったし「体力的にきついなあ」と思ったので、トレーニングをして、最近はちょこちょこ表彰台に上がれるようにもなり、今日ここで優勝できたのは長かったような短かったような。これからもどんどん一番になりたいと思います。
鈴鹿はここと同じくホームコースで、一番走り込んでもいるので、前回はマシンのセッティングとかも悩みましたけども、なんとかここ(記者会見場)に戻ってこれるようにがんばりたいと思います。
Nクラス2位 #22長谷川綾哉(ALBIREX RACING TEAM)
f3-rd9-r-pc-hasegawa スタートで失敗しちゃって出遅れたんですけど、なんとか順位をキープすることができました。植田さんがすごく速くてどんどん置いてかれちゃいました。優勝することはできませんでしたが、昨日と違って完走することができたのは良かったです。
鈴鹿も表彰台には上がっていますけど、次こそは優勝できるようにがんばります。
Nクラス3位 #5アレックス・ヤン(HuaJiangHU Racing)
f3-rd9-r-pc-yang 今日の出来は昨日より良くありませんでした。今日は天候も暑くて、体調も良くありませんでしたから。
鈴鹿では前回より良い結果を出せると思います。中国では練習の機会が少ないんですが、次のレースまでになんとか中国でも練習をして来ようと思っています。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第9戦岡山決勝 #12パロウがポール・トゥ・フィニッシュで前日の雪辱を果たす

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全日本F3選手権第9戦の決勝が5月28日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#12アレックス・パロウ(THREEBOND)がそのまま逃げ切って今季3勝目を挙げた。

Nクラスは#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が独走でF3初優勝を達成した。

スーパーフォーミュラの公式予選で赤旗中断があった影響で、F3第9戦決勝は当初予定から10分遅れの午前10時50分にフォーメーションラップを開始した。周回数は25だ。

予選2番手の#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)がいいスタートを切ってジャンプアップを図るが、1コーナーを制したのはパロウだった。

その後も僅差で追い上げる宮田だったが、パロウは最後まで付け入る隙を与えずに25周を走りきり、今季3勝目をものにした。宮田の追撃はあと0.936秒及ばなかった。

3位には#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が入った。

Nクラスは予選トップの#11植田が終始トップを快走。順調に後続を突き離し、最後は2位以下に10.829秒もの大差を築いて自身初のF3優勝を達成した。

2位は#22長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)、3位には#5アレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)がつけた。

一方、第8戦優勝の#30DRAGON(B-Max Racing F306)は公式予選でエンジンがかからなかったために最後尾スタートとなったが、スタートから見事な追い上げを見せて6周目に3位に浮上、その後も長谷川とテール・トゥ・ノーズのバトルを展開したが、19周目のヘアピンで痛恨のスピン、クラス5位でレースを終えている。

次戦の舞台は鈴鹿サーキット。

6月24-25日開催だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦岡山レース2公式予選 上位3人のコメント「GTでトヨタ勢調子いいっていうけど、クルマだけが速いんじゃないって証明できました(#19関口)」「マザーシャシー速いってみんな言いますけど....(#3山下)」

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ポールポジション #2石浦宏明(P.MU/CERUMO · INGING)
sf-rd2-q2-pc-ishiura 今年のタイヤになってから、なかなかここ(記者会見場)に来れるようなパフォーマンスが出ず、開幕戦では表彰台にも上がれませんでした。いいところがなくて結構フラストレーションが溜まっていましたが、エンジニアと意見を出し合いながらセットアップを進めて、今回はここに来れたのは「助かった」という気持ちです。あとはいつも通りやりたいなと思います。
昨日から関口選手のタイヤのあっため方を参考にしていましたが、Q2のアタックラップに入ったら砂利に出ちゃって、ギリギリタイヤバリアと縁石の真ん中に出たまんまコースに出られましたが、その時はもう終わったと思いました。でも早めにコースに出ていたのでもう1周いけると思って走ったらトップのタイムがでました。
予選2位 #4山下健太(KONDO RACING)
sf-rd2-q2-pc-yamashita このレベルの高いスーパーフォーミュラで2戦目で、予選は3回目ですけど、そこで2位を獲れて本当に嬉しいです。昨日の予選は8番で、クルマが鈴鹿からずっと同じ問題を抱えていたんですが、チームの方が一生懸命考えてくださって、今はすごくいい状態になりました。
ポールが獲れそうだったという状況はわかっていませんでしたが、まあ3戦目で2位なんで、これでいいっす。あんまり最初から調子良すぎても、来年とかにハマって遅くなるとクビになっちゃうので。最後に向けてじわじわ行った方が、伸び率が大事なので(笑)
予選3位 #19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
sf-rd2-q2-pc-sekiguchi 去年中嶋(一貴 )選手が土曜日でぶっちぎりだったのに、日曜日Q2行けなかったことがあったので、自分はそうならないようにエンジニアの人と対策をしたつもりだったんですが、うまくいかなくてQ1はギリギリ通過した状態でした。Q2に向けて修正はしましたが、昨日ほどのマシンバランスにはなっていなくて3位に終わりました。ただトップとのタイム差を考えたら大きな進歩があったし、まだ3位なら優勝を狙えるので、とりあえず良かったかなと思います。
Q2のアタックで2コーナーに入ったら砂煙が見えたので「頼むからクラッシュしてないでくれ」と思いましたが、止まっているクルマがいなかったので「これはポールを獲れる」と思ってアタックしたのに、その砂煙を出した人がポールだったので、「なんだよクラッシュしない程度にスピンしてくれてれば良かったのに」と思いました(笑)
GTでトヨタ勢は調子がいいんですけど、スーパーフォーミュラでもこうやって予選上位を独占しているので、クルマだけが速いんじゃないってことが証明できたと思います。(笑)
(これを受けて山下が)「マザーシャシー速いってみんな言いますけど、ドライバーだって速いんだってわかってもらえたと思います」
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第2戦岡山レース2公式予選 ルーキー#3山下がフロントロー獲得の快挙!ポールは昨年に続いて#2石浦が獲得

2017全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦レース2の公式予選が5月28日朝、岡山国際サーキットで行われ、#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)が昨年の同大会に続いて2年連続でポールポジションを獲得した。
2位にはルーキーの#4山下健太(フジ・コーポレーションKONDO SF14)がつけ、3レース目にしてフロントロー獲得の快挙を成し遂げた。

土曜、日曜でそれぞれ予選と決勝を1回ずつ行う変則日程の岡山大会。

そのレース2の公式予選は午前9時20分よりノックアウト方式で行われた。

予選Q1

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Q1では#10塚越広大(REAL SF14)と#64中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)の二人が序盤からニュータイヤを投入、他の17人はユーズドタイヤで1本目のアタックを行った。ここでコンドーレーシングの2台はコースインのタイミングを遅らせる作戦を採り、#4山下が開始10分で1'14.657を記録して一時トップに立つ。

そして残り時間が7分30秒を切ったところで各車ニュータイヤを装着、2本目にアタックに取りかかったが、ダブルヘアピンで#65ナレイン・カーティケヤン(NAKAJIMA RACING SF14)と#3ニック・キャシディ(フジ・コーポレーションKONDO SF14)が接触、カーティケヤンはその場でスピンしたもののすぐに走行を再開したが、グラベルに飛び出しながらも走行を続けたキャシディは接触の影響からか次の周のウィリアムズコーナーでクラッシュ、赤旗中断の原因を作ってしまった。

車両回収ののちに再開されたQ1だったが、残り時間はわずか2分30秒。

タイヤに充分な熱を入れることも許されない状況での一発アタックが求められる中、石浦が1'14.248でトップ。#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)が2位につけ、レース1優勝の#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が3位という結果に。

レース1でポールポジションを獲得した#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)はセッティング変更が裏目に出てタイムが伸びなかったが、それでも10位に滑り込み、なんとかQ2進出を果たした。

一方、前年チャンピオンの#1国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は混乱に翻弄される格好で13位に終わり、Q2進出を逃してしまった。

予選Q2

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赤旗中断の影響で当初予定から10分遅れの午前10時より始まった予選Q2は、残り時間が7分30秒を切ったところでようやく各ドライバーのコースインが始まるといういつもの展開に。

ここで最初にコースインしたのが石浦と関口。

最後にピットアウトした#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)にウォームアップの途中で追いついてしまうというハプニングはあったが、なんとかやり過ごして5周目にアタックを開始、しかし石浦は2コーナー立ち上がりでグラベルに飛び出してしまったため、そこで一旦アタックを中断し、6周目に再アタックを行なった。

一方の関口はQ1終了後にセッティングを調整し直したのが功を奏し、1'14.918とまずまずのタイムを記録した。

しかしQ1同様遅めにピットアウトする作戦をとった山下が1周早くアタックに入っており、1'14.104でトップに立つ。

しかし6周目に再アタックを敢行した石浦がチェッカー提示後に1'13.918と唯一1分13秒台のタイムを叩き出し、見事昨年の最終戦鈴鹿以来のポールポジションを獲得した。

惜しくもポール獲得はならなかった山下だが、デビュー2戦目、3レース目でのフロントロー獲得は賞賛に値する快挙と言えるだろう。

3位には関口がつけ、昨日の雪辱をと闘志を燃やす。

レース2決勝は午後2時25分スタート。ピットストップ義務の課せられた51周の戦いだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第2戦岡山決勝レース1上位3人のコメント 「もう今日でレースは終わりにして日曜は家で楽しみたい気分だよ」(#36アンドレ・ロッテラー)

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優勝 #36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)
sf-rd2-r1-pc-lotterer 久しぶりに優勝できてすごく嬉しいです。一年間全く勝てなかったのは辛かったですよ。やっと調子が戻ったような気がします。それもいいスタートのおかげですね。クルマはスタートからすごく良かったです。前半はセキグチさんが速くて接近してきたけど、タンクが軽くなればプッシュしようと考えていたので、その通りに頑張りました。皆さんからは楽に勝てたように見えたかもしれませんが、実際には厳しい戦いでした。最後までペースを保って勝つことができて嬉しいです。
明日のレースも今日の経験を踏まえてクルマをインプルーブしていかないといけませんが、今の時点でクルマは完璧だと感じているので、あとどこをいじったらいいのか見当もつかないんです。もう今日でレースは終わりにして日曜は家で楽しみたい気分ですよ。
2位 #19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
sf-rd2-r1-pc-sekiguchi 思った通りスタートが本当に重要でした。そこで出遅れて1コーナーで2位になってしまい、そこから抜くのはほぼ無理でしたね。精一杯頑張ったんですけど、ダメでした。ピットストップがあれば1秒以内の差はピットでどうにかできたかもしれませんが、ないと絶対抜けないので。これが5周で終わろうが、30周で終わろうが、100周あろうが変わんないな、というのは走って感じました。自分の方がペースが速くても、1秒以内に近づくとダウンフォースが抜けちゃって自分の走りができなくなるんですよね。
今日のクルマでも良かったんですけど、まだ微調整すべき点が見つかったので、チームと話し合って明日もポールからスタートできるように準備します。
3位 #3ニック・キャシディ(KONDO RACING)
レースは本当につまんなかったけど、僕は3位に入れてハッピーです。最初の10周は後ろとのギャップを作ること、そのギャップを保つことが目標でした。そのあともペースを保ち、ギャップを保って最後まで走りました。チェッカーを見た瞬間が一番嬉しかったですね。
明日に向けてクルマをセットアップしていかないといけないんですけど、その一方でデビュー2戦目で表彰台に上がったので、明日のことなんか考えずにお祝いをしたい気分でもあるんです。その二つに頭を悩ませています。
優勝チーム監督 舘信秀(VANTELIN TEAM TOM’S)
sf-rd2-r1-pc-casidy ご存知のように第1戦は(中嶋)一貴が勝って、今回はアンドレが勝ってくれたんですけど、なかなか両方が上位にくるのは難しいってことを痛感しました。なんでだかはわかりませんが。でも連続してうちのドライバーが勝ってくれたということで嬉しく思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第2戦岡山決勝レース1 得意のロケットスタートが炸裂!!#36ロッテラーが一年半ぶりの勝利

ロケットスタートいまだ衰えず!

2017全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦岡山決勝レース1が5月27日、岡山国際サーキットで行われ、予選2番手の#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が見事なスタートでトップに立ち、そのまま一年半ぶりの勝利をものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数7,100人)

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決勝レース1は午後3時30分より30周で行われた。
得意のスタートを見事に決めてトップに立ったのはロッテラー。
ポールシッターの#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)は出遅れてロッテラーの先行を許したばかりか、予選4番手の#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)にも1コーナーでインに飛び込まれたが、なんとか石浦を退けて2位でロッテラーを追う展開に。
逆に関口に押さえ込まれ、行き場を失った石浦はその後8位まで後退を余儀なくされ、苦しい戦いを強いられることとなった。

レース序盤は快調にロッテラーとの差を詰めにかかっていた関口だったが、周回を重ねてタンクが軽くなるに従ってロッテラーがペースを上げ、一時はコンマ8秒まで縮まった両者のギャップは10周を過ぎたあたりから次第に広がり始める。

それでも関口は24周目に1'15.320、28周目に1'15.307とそれまでのファステストラップを更新してみせるが、追撃もそこまで。
ロッテラーは29周目に1'15.233と関口を上回る余裕すら見せて30周のレースを走りきり、2015年11月の最終戦鈴鹿レース1以来、実に1年6ヶ月ぶりの勝利をものにした。
2位関口との最終的なさは1.948秒だった。
なお、3位にはこれがデビュー2戦目の#3ニック・キャシディ(フジ・コーポレーションKONDO SF14)がつけ、30周目に1'15.072を叩き出した#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)がファステストラップを獲得するなど、オーバーテイクのほとんどない神経戦ながらルーキーの活躍の目立つ決勝レースとなった。

次戦レース2は明日午前9時20分よりノックアウト方式の予選を行い、午後2時25分よりピットストップ義務有りで51周の決勝を戦う。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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JF3:第8戦岡山決勝上位3人のコメント 「明日も富士同様に後ろから優勝できるよう、諦めずにチームと作戦を練ります」(#23高星明誠)

優勝 #23高星明誠(B-MAX Racing Team with NDDP)
f3-rd8-r-pc-takaboshi ポールを取れたので、いつも通りスタートを決めて1周目をトップで帰って来れば勝てると思ってたので、スタートに集中していました。そのあとはラッキーなことにパロウ選手がドライブスルーということで、ポイント的にも離れたのはよかったし、気持ち的にもリラックスできました。ファステストも取れたし、いいレースでしたが、中盤以降は宮田選手も結構速かったので、そこが明日に向けての課題だと思いました。
明日は予選4番手になってしまったので、何としても今日勝たないとという思いが強くなりました。明日は今日と違った展開に必ずなるので、今日のようにスタートを決めて、富士同様に後ろから優勝できるよう、諦めないでチームと作戦を練って臨みたいと思います。
2位 #36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
f3-rd8-r-pc-miyata 今日はスタートが決まって坪井選手の前に出られたんですけど、予選が4番手だったので、もし予選順位が良ければもっと上に行けたと思います。中盤以降は高星選手と同じペースで走れていたので、そこはよかったです。同時に序盤からもっと速いペースで走れないと行けないなと思いました。
明日は2番手スタートですし、今日みたいにスタートを決めれば優勝も見えなくはありません。25ラップもあるので、その距離を踏まえてセットアップもしなければいけないと思っていますが、焦らずに落ち着いて考えていきたいと思います。
3位 #1坪井翔(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
f3-rd8-r-pc-tsuboi スタートで全てが決まってしまったなという感じです。1周目のうちに順位を取り戻そうと思ったんですけど、できませんでした。ペースもそんなに良くなくて、前について行けない状態でした。今日は3位を走るのが精一杯という感じでした。
明日に向けて改善すべきポイントはイメージできていますが、まずはスタートを意識して臨みたいと思います。
Nクラス優勝 #30DRAGON(B-MAX RACING TEAM)
f3-rd8-r-pc-dragon 1回目の予選はCクラスとの間合いに問題があっていいアタックができなかったんですが、タイム的にはポールを取れたということでよかったです。ですが2度目の予選の時にエンジンがかからなくて、出走することができず、最後尾スタートになったのが残念です。決勝はとりあえずアトウッドまでにトップでいられれば、その先は逃げられるなと思って、スタートに集中していたんですけど、せっかくいいスタートができたのに、出遅れたCクラスのクルマに寄せられて、その間に植田さんに前に行かれてしまいましたが、ここはもう冷静にチャンスを待とうということで、アトウッドで抜き返すことができました。一旦は引き離すことができたんですが、後半はフロントタイヤの消耗が激しくて、バランスが厳しかったです。
今日も暑かったけど、明日はもっと暑くなるという予報も出ているので、不安はありますが、ニュータイヤを1セット残せていることもあるので、ニュータイヤを使って頑張りたいと思います。
Nクラス2位 #11植田正幸(B-MAX with Rn-Sports山下製作所)
f3-rd8-r-pc-ueda スタートはチャンスだと思って前に出たんですけど、さすがはポイントリーダー、すっとかわされてしまいました。その後は追いかけてはいたんですけど、後ろから見てたらアンダーステアが出てるみたいだったんで、そこでプッシュしてみたんですが、何か所もイエローが出ていたので、前に出るのは厳しかったですね。
明日はポールなので、なんとか逃げ切って優勝したいです。
Nクラス3位 #55久保田克昭(HANASHIMA RACING)
f3-rd8-r-pc-kubota 今日もスタートがうまく行かず、2台に抜かれて淡々と走っていましたが、ハナシマレーシングのエース、アレックスがスピンしてしまって、そのあとは長谷川さんとやりあったんですけど、まさか止まってしまうとは。自分でも意外な表彰台です。
タイムがダメなので、明日はみなさんに迷惑かけないように、できる限り努力します。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第8戦岡山決勝 B-MAXが両クラスで勝利!#23高星が今季6勝目を挙げる。

B-MAXの完全勝利!!
全日本F3選手権第8戦の決勝が5月27日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)がそのまま逃げ切って今季6勝目を獲得。Nクラスでも#30DRAGON(B-Max Racing F306)が優勝し、B-MAXが両クラスを制する結果となった。

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第8戦決勝は午後1時55分にフォーメーション開始。
ポールの高星がそのままトップで1コーナーへ、予選2位の#12アレックス・パロウ(THREEBOND)がそれに続いたが、パロウは反則スタートを取られて2周目にドライビングスルーペナルティを受けることになり、代わって#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)が2位に浮上した。

宮田は1周目のヘアピンでアウトから並びかけてきた#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)を退けると、何度もファステストラップを更新する走りで高星を追い上げたが、高星もペースを緩めずに逃げを打つ、結局両者1.155秒の僅差で18周を走り切ることになり
高星は早くも今季6勝目を獲得。シリーズチャンピオン獲得に向けて着実に前進した。

3位の坪井に続いたのは予選5位の#3三浦愛(EXEDY B-Max F317)。
終盤#2大津弘樹(TODA FIGHTEX)の追撃を受け、16周目のヘアピンで激しく接触する場面もあったが、最後までポジションを落とさず、自己最高の4位入賞を達成した。

Nクラスは予選トップのDRAGONがスタートで出遅れ、#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が一時トップに立つが、アトウッドカーブでDRAGONが抜き返してトップに。
その後も僅差の戦いを繰り広げてDRAGON1位、植田が2位でフィニッシュ。
14周目まで3位を走行していた#22長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)がダブルヘアピンでストップしてしまったため、#55久保田克昭組(Planexスマカメ・F308)が第7戦富士に続いて今季3度目の表彰台を獲得した。

第9戦決勝は明日午前10時40分より25周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第2戦岡山レース1公式予選 上位3人のコメント「セキグチさんタイヤの空気圧は幾つでしたか?(キャシディ)」「普通だよ(関口)」

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ポールポジション #19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)
sf-rd2-r1-q-pc-sekiguchi 1セット目でトップが取れなくて、クルマの方で直したいところがあったので、2セット目のアタックまでにセッティングを変えてもらいました。最後のアタックは初めに出ていったのでトラフィックの影響もなく、アトウッドで埃が出ていたのが辛いなと思いましたが後続との差もすごく開いたので、いいクルマを用意してもらったチームに感謝しています。
予選2位 #36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)
sf-rd2-r1-q-pc-lotterer セットアップでコンマ7秒は得をしたかな?いい予選でしたが簡単じゃありませんでしたね。タイヤ性能のピークをうまく使えなくて、難しいアタックになりました。セキグチさんはきっとセッティングが合っててタイヤのピークをうまく使えたのでしょうね。でも2番手ということでレースに向けてはいいポジションを得られたと思います。
予選3位 #3ニック・キャシディ(フジ・コーポレーションKONDO SF14)
sf-rd2-r1-q-pc-casidy (日本語で)ありがとうございます。今日の結果をすごく嬉しく思っています。スーパーフォーミュラを初めて2回目の予選で素晴らしい結果を得られました。鈴鹿でのパフォーマンスの方が今回より上だったとは思いますけど、3位を獲得できました。チームも僕もまだまだインプルーブしていかないといけないことがたくさんありますが、少しずつレベルアップしていけたらと思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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SF:第2戦岡山レース1公式予選 絶妙のタイミングでトラフィックをかいくぐった#19関口が通算3度目のポール獲得!

初日のポールは関口!!

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦レース1の公式予選が5月27日、岡山国際サーキットで行われ、#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が昨年9月の第6戦SUGO以来、通算3度目のポールポジションを獲得した。

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二日間で2レースを行う変則日程の第2戦岡山。

公式予選も通常のQ3までのノックアウト方式とは異なり、レース1は20分間の計時セッションのみでグリッドを決定、レース2はQ2までのノックアウト方式となる。
その20分間の計時セッションは午前10時30分より10時50分までで行われた。

ほとんどのドライバーがニュータイヤを装着してピットロードに整列する中、#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)はユーズドタイヤでコースイン。しかしすぐにピットに戻ってニュータイヤに交換、結局朝のフリー走行終盤にニュータイヤを投入した#10塚越広大(REAL SF14)のみがユーズドでの走行となった。

その最初のアタックでは走り出して5周目に1'14.117を記録した#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)がトップ。2番手にルーキーの#20ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が1'14.194で続いた。
タイヤ交換によりアタックタイミングが後ろにずれた#18小林も1'14.319で5番手とまずまずの滑り出した。

続いて残り7分を切ってから始まった2回目のタイムアタックは、真っ先にコースに飛び出した関口がうまくクリアラップを確保して1'13.387を叩き出し、一気にトップに躍り出る。関口に続く早めのタイミングでコースに出ていった#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)が1'13.943で2番手に。3番手には1本目のアタックを一番最後に行ったコンドーレーシングの1台、#3ニック・キャシディ(フジ・コーポレーションKONDO SF14)がつける。キャシディはスーパーフォーミュラ参戦わずか2戦目での快挙だ。

一方、フリー走行でトップタイムを記録した#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)は2本目のアタックを行っている最中に痛恨のスピン、コースには復帰したもののタイムアップはならず、1本目の1'14.434がベストで14位に止まった。
同じく注目の新人#15ピエール・ガスリー(TEAM無限SF14)も金曜日の専有走行でクラッシュした影響からか13番手という残念な結果に終わっている。

第2戦レース1決勝はこのあと午後3時30分スタート。
ピットイン義務のない30周のスプリントで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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JF3:第9戦岡山公式予選 #12パロウが今季5度目のポール獲得。Nクラスは#11植田が今季初ポール

全日本F3選手権第9戦の公式予選は5月27日、岡山国際サーキットにて第8戦の公式予選に続いて行われ、1'21.892を記録した#12アレックス・パロウ(THREEBOND)が今季5度目のポールポジションを獲得した。

Nクラスは#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が1'26.293を記録、今季初のポールポジションを獲得した。

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第8戦の公式予選終了から10分間のインターバルをとり、午前10時05分より10分間で第9戦の公式予選が行われた。

第8戦では予選終盤にタイムを上げてきたトムス勢が今度は序盤から好タイムを連発下が、4月の同じ岡山大会で2連続ポールを獲得した#12パロウが1'21.892とこの日唯一の1分21秒台を記録、今季5度目のポールポジションを獲得した。

予選2番手は#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)。先週はオートポリスでFIA-F4を戦った宮田がここでもフロントローを獲得してみせた。3番手には同じトムスの坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がつけた。

第9戦決勝は明日午前10時40分より25周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第8戦岡山公式予選 総合は#23高星。Nクラスは#30DRAGONとB-MAXが両クラスでPP獲得!

全日本F3選手権第8戦の公式予選が5月27日、岡山国際サーキットで行われ、#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)が1'22.315で今季3度目のポールポジションを獲得した。
Nクラスは#30DRAGON(B-Max Racing F306)が1'26.421でトップだった。

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先月岡山で開幕した全日本F3選手権は早くも中盤戦。
第8戦、第9戦の舞台は今年2回目の開催となる岡山国際サーキットだ。
第8戦の公式予選は午前9時45分より10分間で行われた。

真っ先にアタックを開始したのは#12アレックス・パロウ(THREEBOND)。
1'23.148、1'22.667、1'22.405と着実にタイムを縮めていったが、#23高星はパロウを上回るペースで周回を重ね、終了直前に1'22.315を記録して第5戦鈴鹿以来、今季4度目のポールポジションを獲得した。
2位はパロウ、3位には#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)と、スリーボンド、フォルクスワーゲン、トムストヨタの3マニファクチャラーが互角の速さを見せる結果となった。

第8戦決勝は今日午後1時50分より18周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF:第2戦岡山フリー走行1回目 全車0.8秒以内の接戦!!トップはルーキーの#7ローゼンクヴィスト

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦が5月27日、岡山国際サーキットで開幕。
1回目のフリー走行では#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)が1'14.059でトップだった。

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昨年の第2戦決勝があいにくの雨により赤旗終了となったことも影響してか、今大会では土曜、日曜にそれぞれ1回ずつの予選と決勝を行うという変則的な日程が採用された。
これは昨年9月にオートポリスの代替戦として開催された時とほぼ同様だ。

27日土曜のフリー走行は午前8時40分より45分間で行われた。
天候は晴れ。日差しは強いが気温はいくぶん低めだ。
序盤からハイペースで走り始めたのはルーキーの#7ローゼンクヴィスト。
走り出して2周目には早くも1'15.963を記録してきた。
続いて#10塚越広大(REAL SF14)が1'15.284を記録、#20ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が1'14.758と最初に1分14秒台を記録してきた。

このあと各車一旦ピットへ。
何度かのピットイン、ピットアウトを繰り返しながらセッティングの調整やデータ収集を行い、ラスト10分間で予選シミュレーション、と進めていったが、ここではいわゆる「ほぼ新品」の持ち込みタイヤを使用してニュータイヤを温存するドライバーが目立った。
これは前戦鈴鹿のノックアウト予選で使用しなかった(できなかった)ニュータイヤを決勝朝に皮むきだけして持ち込むというもので、規則上はユーズドタイヤの扱いになるが、性能上は新品と遜色ないものだ。

この終盤のアタック合戦では全車が1分14秒台のタイムを記録、トップから最下位までの差がわずか0.8秒といういつもながらの接戦となったが、結局チェッカー寸前に1'14.059を記録した#7ローゼンクヴィストがトップに。2番手には#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40S SF14)が1'14.140とわずか0.081秒差で続き、1'14.177を記録した#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)が3番手に入った。

スーパーフォーミュラ第2戦はこのあと午前10時30分より20分間の公式予選を行う。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス決勝 優勝ドライバーのコメント 「JAF-GTは速すぎる、みたいなことを言ってる人たちにだけは負けないようにしないと」(山下健太)

GT500クラス #36au TOM'S LC500

ジェームス・ロシター
最初からイベントが盛りだくさんの一日でした。序盤から6号車や37号車とバトルになりましたが、SCがピットインしてからが勝負だと思って、そこで追い越すことができました。今日はもうアタッククレイジーモードで走りました。攻めて攻めて攻めて、本当にエキサイティングでレースを楽しむことができましたよ。
中嶋一貴
昨日の予選で余計なミスをしてしまったので、今回ばかりは今でも軽口を叩く気にはなれません。ジェームスが順位を上げてくれるとは思っていましたが、まさかトップでバトンを受けるとは思ってなかったので。今日はジェームスの走りに尽きると思います。2スティント目はタイヤ的に未知数なところがありましたが、ペース的には悪くありませんでした。トラフィックに引っかかって1号車に追いつかれましたけど、接触に関しては同じレクサス同士ということで残念ではありますが、こちらとしてはどうしようもできなかったので。このところミスが続いていたので、とにかくホッとしています。

GT300クラス #25VivaC 86 MC

山下健太
自分がスタートを担当しましたが、もう少し楽にスバルとの差を広げられると思っていました。自分でも結構いいタイムを出していたのについてこられてしまって、ギャップを作るのに苦労しました。500との絡みでうまくギャップを作ることができ、その間にピットに入って松井さんにバトンを渡しました。そのあとは松井さんの素晴らしい走りでしたが、チームもドライバーも本当にギリギリのところで戦っていました。GT300はJAF-GTとGT3で得意なサーキット、苦手なサーキットがあるとかないとか言われるんですけど、オートポリスに関してはJAFが有利っぽくて。他のドライバーでJAF-GTは速すぎる、みたいなことをブログで書いてる人がいるようですが、SUGOではそういう人たちには負けないようにしたいです。
松井孝允
山下選手がぶっちぎってくれるかなと思ったんですけど、そううまくはいきませんでした。後半タイヤを替えて、ウォームアップが速かった部分で僕が前に出れました。終盤はスバルとの戦いになるなと思っていました。タイヤ交換のところで55号車が前に出ましたが、それは抜けると思っていました。最後は燃料ポンプのトラブルが出たので井口選手が迫ってくることはわかっていました。工場で対策をとって来ていなかったら勝てなかったと思います。本当にギリギリでしたが、勝てて良かったです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス決勝 激戦を制したのは#36auトムスLC500!NSXも今季初の表彰台を獲得

2年ぶりの九州大会を制したのは、またしてもレクサス!!
オートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGT in 九州300km」の決勝レースが5月21日、大分県のオートポリスで開催され、予選7番手からスタートした#36中嶋一貴/ジェームス・ロシター組(au TOM'S LC500)が序盤から積極的に順位を稼ぎ、最後は2位以下に26.592秒もの大差をつけて接触やアクシデントの相次ぐ激しい戦いを制した。
GT300クラスはポールポジションからスタートした#25松井孝允/山下健太組(VivaC 86 MC)が終盤燃料ポンプのトラブルに見舞われるも、#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)を僅差でかわして今季初勝利を挙げた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:土曜日10,470人/日曜日18,200人/大会総入場者数28,670人)

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第3戦決勝は午後2時より65周で行われた。
スタートではポールシッターの#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)がトップに立ち、そのまま後続を引き離そうとしたが、6周目に入ったところで#8小林崇志(ARTA NSX-GT)
のスピンをきっかけとした多重クラッシュが最終コーナーで発生、これによりセーフティーカーが導入されることになり、100号車のリードは帳消しとなった。
8号車はウォームアップ走行で電気系のトラブルが発生、この影響でピットスタートとなっており、序盤からGT300を抜きながらの苦しい走行を続けいていたのだった。

セーフティーカーランは13周目まで続き、14周目から追い越し解除となる。
すると予選7番手からスタートした#36ジェームス・ロシター(au TOM'S LC500)が接触をも辞さない激しいバトルを立て続けに仕掛けてみるみるうちに順位を上げてきた。
まずは15周目の3コーナーで#6アンドレア・カルダレッリ(WAKO'S 4CR LC500)のインに半ば強引に車体をねじ込んで6位、続いて16周目の1コーナーで#37ニック・キャシディ(KeePer TOM'S LC500)をも捉えて5位、そして19周目の1コーナーで#16武藤英紀(MOTUL MUGEN NSX-GT)のインに飛び込んで4位に浮上した。

その前方では予選3番手の#1ヘイッキ・コバライネン(DENSO KOBELCO SARD LC500)が21周目の1コーナーで#46本山哲(S Road CRAFTSPORTS GT-R)のインに飛び込んで2位に浮上するが、ロシターはその本山を同じ周の第2ヘアピンで捉え、一気にコバライネンとのギャップをも削り取っていった。

その結果24周目に入ると#100山本、#1コバライネン、#36ロシターが三つ巴のトップ争いを展開する状態に。
周回遅れを巧みに使って必死で逃げる山本は34周目にピットイン、後半を伊沢拓也に託したが、その給油作業が手間取る間に同じ周でピットインしていた#1平手晃平(DENSO KOBELCO SARD LC500)の先行を許してしまった。

さらには36周終わりでピット作業を行なった#36中嶋一貴(au TOM'S LC500)も1号車の前でピットアウト。これにより100号車は実質3位に後退することになった。
#36中嶋を追い上げる#1平手は51周目の15コーナーで中嶋のインに並びかけるが、中嶋も一歩も引かずに両者は接触。これにより平手はスピンを喫し、後ろから来た#50新田守男(Ferrari 488 GT3)とも接触してしまい、その場でレースを終えてしまった。

この接触でフロントバンパーを破損した36号車だったが、その後も中嶋はコンスタントに周回を重ね、今季初の勝利を36号車にもたらした。

2位には#17塚越広大/小暮卓史組(KEIHIN NSX-GT)がつけた。
17号車は予選でのクラッシュによりタイヤ交換を強いられ、規定によりピットスタートとなっていたが、レース序盤のセーフティーカーランで運よくビハインドを挽回、その後も小暮と塚越の果敢な走りで順位を上げていた。
終盤にはガス欠症状に見舞われたため、惜しくも優勝争いには持ち込めなかったが、3位でフィニッシュした#100レイブリックNSXとともに、ホンダ勢に今季初の表彰台をもたらすことになった。

GT300クラスは#25松井孝允/山下健太組(VivaC 86 MC)、#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)、#55高木真一/ショーン・ウォーキンショー組(ARTA BMW M6 GT3)が序盤からテール・トゥ・ノーズの息詰まるバトルをチェッカー寸前まで展開。最後は#25松井孝允(VivaC 86 MC)が#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)を0.091秒差でかわしてトップでチェッカーを受けた。

次戦の舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。
7月23日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第6戦オートポリス決勝 #5大湯が会心のポール・トゥ・フィニッシュで通算3勝目

FIA-F4選手権第6戦の決勝が5月21日、大分県のオートポリスで行われ、ポールポジションからスタートした#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)が後続を最後まで押さえ込み、今季初優勝を挙げた。

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第6戦決勝は午前9時10分より13周で行われた。
スタートではポールポジションの大湯がそのままトップで1コーナーへ。その後方では2番手スタートの#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が進路を大きくインに振って#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)を牽制、その間に4番手スタートの#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)が3位に浮上した。

昨日の決勝で右リヤサスペンションにトラブルを抱えながら宮田との2位争いを制した大湯、そしてスタートで順位を大きく落としながら懸命の挽回を図った角田らはタイヤの消耗が進んだ状況、チームメイトの笹原もこの日の気温が下がったことで強いオーバーステア傾向を感じたといい、ホンダ勢の3台はリヤに不安を抱えながらの走行を強いられる。

一方の宮田も慎重に大湯の隙を伺いながらの走行で、上位陣はこう着状態のまま周回を重ねていったが、ファイナルラップに入ったところでついに宮田が動いた。

1コーナーでインを固めてきた大湯に対し、宮田は2コーナーでアウトから大湯に並びかける。しかしここで宮田は痛恨のオーバーランを喫し、トップに浮上するどころか角田の先行を許してしまった。
さらに続く第1ヘアピンでは背後に迫ってきた笹原も宮田を退け、そのまま宮田の追撃を抑え切って3位でフィニッシュすることに成功した。

この結果、第2戦岡山に続いてHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクトのドライバーが表彰台を独占するという快挙を達成、大湯はFIA-F4通算3勝目をあげ、ポイントリーダーの笹原も獲得ポイントを113とし、2位の宮田に対しそのリードを10ptと広げることに成功した。

次戦の舞台は東北のスポーツランドSUGO。
7月22-23日開催だ。

優勝 #5大湯都史樹(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
fiaf4-rd6-r-oyu 昨日タイヤを使ってしまったので、序盤はセーブしながら走りました。後半は頑張って走りましたが、どうやっても厳しい状況になってしまい、その結果宮田選手がきましたが、バトルに競り勝つことができました。マシンバランスがすごく良かったので、ここまで支えてくださってる皆さんに感謝したいです。
岡山では予選で失敗して結果を残せず、富士では最善を尽くしたのに2位で終わってしまい、昨日も途中までは良かったのに右リヤのタイロッドにトラブルが出てしまい、と悪い流れが続いていたので、ここで勝てたことでホッとしました。
もちろんタイトルは狙っていますが、簡単なことではないと思っているので、しっかり準備をして次の菅生も頑張っていきたいです。
2位 #8角田裕毅(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
fiaf4-rd6-r-tsunoda スタートはうまくいったというより無難にこなせた感じで。1コーナーで笹原選手を抜くことができて、その流れに乗って宮田選手も抜きたかったんですが、そこから先は宮田選手のペースが一気に上がったので、ついていくのが精一杯でした。最終ラップで宮田選手がコースアウトしたので、そこでいくしかないと思って、うまく抜くことができて良かったです。
宮田選手のドライビングが、というよりも彼のクルマのバランスが良くて、最後までリヤのグリップが持ちこたえてる印象でした。僕は昨日のレースでタイヤを使ってしまったし、ホンダ勢はみんなリヤが厳しかったです。でも次のレースに向けていい課題ができたと思います。
菅生では絶対2連勝してポイントを稼ぎ、チャンピオン争いに加わりたいと思います。
3位 #6笹原右京(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
fiaf4-rd6-r-sasahara スタート自体は昨日より良かったのに、1コーナーで行き場がなくて。
昨日とは気温が違うせいか、僕のクルマはオーバーステア傾向が非常に強く出てたし、なかなか抜きにくいコースレイアウトなため前についていくのでいっぱいいっぱいでした。
最後はラッキーもあって3位でフィニッシュでき、大きくロスせずに終われたので、ドライバーとして最低限の仕事はできたと思います。
菅生はカートコースしか走ったことがありませんが、アップダウンがあり、ツイスティなレイアウトなので、個人的に非常に楽しみなコースです。
岡山の第2戦と今回のレースでホンダ勢が1-2-3でしたが、毎回僕は2位3位ばっかなので、次表彰台を独占することがあったらその時は僕が真ん中に立ちたいです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第5戦オートポリス決勝 独走の#6笹原が今季2勝目。再びポイントリーダーに

笹原再びランキングトップへ。
5月20日に大分県のオートポリスで行われたFIA-F4選手権第5戦の決勝は、ポールポジションからスタートした#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)がそのまま逃げ切り、今季2勝目を上げた。

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先に行われたスーパーGTの公式予選で赤旗中断があったため、第5戦決勝は当初の予定より10分遅れ、午後3時40分より13周で行われた。
当日の天候は晴れ。気温は公式予選の時よりは幾分下がっている印象だった。

スタートでトップに立ったのはポールの笹原。
予選2番手の#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)が痛恨のストールで一気に10位まで後退するのを尻目に2位に浮上したのは予選3番手の#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)、そして予選4番手の#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が3番手につける。

レース序盤こそ僅差で笹原を追い上げ、オーバーテイクの隙を伺っていた大湯だったが、4周目にこのレースのファステストラップを記録した直後に左のリヤサスペンションにトラブルが発生、そこからじりじりと引き離されざるを得なくなってしまう。
一時はピットインも考えたという大湯だったが、苦しい状況の中でなんとかポイントを獲得しようと懸命の走りで追いついてきた宮田を抑えにかかる。

そうした大湯の状況を知らない宮田は第2ヘアピンをオーバーテイクポイントと決めてタイミングを計っていたが、8周目にここで#77大井偉史(Skill Speed)が#7大滝拓也(SRS/コチラレーシング)に激しく追突するアクシデントが発生、これによりこの区間で黄旗が提示されてしまった。
それでも宮田は黄旗解除となったファイナルラップでオーバーテイクを試みるが、大湯もそこはがっちり押さえてそのまま2位でフィニッシュ。2位18ポイントを獲得した。
こうして3位に終わった宮田に対し、笹原はタイヤを労わりつつも後続を3.6秒引き離す
盤石の走りで今季2勝目をあげ、シリーズポイントを98に伸ばして再びポイントリーダーの座に就いた。

次の第6戦決勝は21日午前9時10分より13周で行われる。

優勝 #6笹原右京(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
ポイントのことももちろん頭には入っているんですが、今日やるべき仕事はしっかりスタートを切ってコンスタントに走ることでした。予想外に後ろが離れてったというか、本当はもっと接戦になるかと思っていたんですけど、自分が速かったのか、他が遅かったにかは今の時点ではわかりませんけど。タイヤのマネジメントもできたし、良いレースができました。序盤プッシュはしていましたが、あまりタイヤに負担をかけすぎると後半辛くなっちゃうんで、その辺の様子を見つつ、抜かれない程度にプッシュしました。明日に向けてはいい状態が作れたと思います。
2位 #5大湯都史樹(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
いやもうかなり悔しいです。ベストラップを出したあとにリヤのサスペンションアームが曲がっちゃって、そのせいでブレーキングも安定しないし、トラクションも全くかからなくて、スライド量も激しくて、本当に辛い状況で走っていました。ピットに入ろうかと迷うくらい厳しい中で、しっかりポイントを取ることを優先させました。苦しい中で2位に入れたのは良かったかなと思います。
3位 #1宮田莉朋(TOM'S SPIRIT)
2年前の表彰台は最年少だったってことで、目指しているものが違ってましたね。今日のレースはいいスタートが切れたんですけど、目の前のクルマが止まっていたので、そこで失速しちゃったのが痛かったですね。大湯選手のトラブルはわかりませんでしたね。ちょっとタイヤがたれてるのかな?くらいにしか見えなかったので。パッシングポイントとしては第2ヘアピンと決めていたんですけど、イエローが出ていたので、そこが厳しかったです。
今日と同じようなスタートができれば明日は勝てると思います。あとは序盤のペースが上げられなかったのが僕の原因なのかクルマの原因なのかをしっかり突き止めてスタートに臨みます。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式予選 ポールシッターのコメント「ここで今こうしてレースをできていることは何よりだと思います」(山本尚貴)

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GT500クラス #100RAYBRIG NSX-GT

伊沢拓也
gt-rd3-q-pc-izawa ポールポジションは初めてです。22回もとってる立川さんなんかに比べると、だいぶ時間かかったなあとは思います。テストから好調なのがわかっていて、それがプレッシャーにもなっていたんですけど、うまくまとめることができたので、自分にとってもいい予選でした。チーム体制が変わった中で、どうしても結果を彼らにプレゼントして上げたいという気持ちがあったので、それができたのはすごく嬉しいです。
山本尚貴
gt-rd3-q-pc-yamamoto 伊沢選手のアドバイスを受けてQ2に向かいました。思いのほか朝のフリー走行とフィーリングが違っていたのでセクター1、セクター2と戸惑いましたが、セクター3に入ってからは落ち着いて走ることができました。今回条件が変わって、いろんな声が聞こえてきていますが、どんな状況であれ、レーシングドライバーとしてポールポジションを獲るとか、結果を残すことができたのは素直に嬉しく思います。この結果を与えてくれたチームと研究所のみんなに感謝しています。

GT300クラス #25VivaC 86 MC

山下健太
gt-rd3-q-pc-yamashita Q1もQ2も一番でとても嬉しいです。自分がQ1を走っているときはタイヤを温めて次の周でアタック、という時にいきなり赤旗が出て、ちょっとヤだなと思いましたが、リカバリはうまくできました。位置どりが難しくて前に詰まったりしたんですけど、それでも他を0.3秒を離せたので、チームが本当にいいクルマを作ってくれたんだなって思いました。
松井孝允
gt-rd3-q-pc-matsui Q2ではクリアラップを取るのに手間取りましたが、アタックラップはうまくまとめられました。ほぼ毎日ガレージでクルマを見ているので、その中でクルマがどう変わっていってるのか、どう走らせればいいのかが前もって準備できていたのがこの結果につながったんだなと、そういう意味ですごく嬉しいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式予選 #100レイブリックNSXが全セッショントップの快挙!GT300クラスはJAF-GTの1-2-3

チーム国光8年9ヶ月ぶりのPP獲得!!
2017オートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGT in 九州300kmレース」の公式予選が5月20日、大分県のオートポリスで行われ、#100山本尚貴/伊沢拓也組(RAYBRIG NSX-GT)が朝のフリー走行、予選Q1、Q2とこの日のすべてのセッションでトップタイムを叩き出し、同チームとしては2008年8月の第6戦「Pokka1000km」以来のポールポジションを獲得した。
GT300クラスは予選Q2で1'43.702を出した#25松井孝允/山下健太組(VivaC 86 MC)がポールポジションを獲得したほか、上位3台をJAF-GTが独占する結果となった。

公式予選は午後1時30分よりノックアウト方式で行われた。
この日のオートポリスは朝から快晴、気温26度、路面温度41度というコンディションでの走行となった。

予選Q1

GT500クラスは残り時間が9分を切ったあたりで#16武藤英紀(MOTUL MUGEN NSX-GT)がピットアウト。これを合図に各車続々とコースに出て行った。
#100レイブリックNSXはここでも速く、伊沢が1'34.333を記録してトップに立った。
2番手は#36ジェームス・ロシター(au TOM'S LC500)で1'34.962、3番手には前回優勝の#38石浦宏明(ZENT CERUMO LC500)が続いた。
一方、午前中の走行で2位と好調だった#17塚越広大/小暮卓史組(KEIHIN NSX-GT)は、Q1を担当した小暮が第2ヘアピン手前でクラッシュ、そのまま最下位で予選を終えることになってしまった。
結局、NSX勢でQ2進出を果たしたのは100号車と16号車の2台、GT-R勢では#46本山哲/千代勝正組(S Road CRAFTSPORTS GT-R)のみとなり、ここでもLC500が多数派を占める結果となった。

GT300クラスは開始から4分で#52番場琢(埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC)がクラッシュ、これにより赤旗が提示されることとなった。
車両回収ののち1時43分に予選は再開され、ここで1'44.346を記録した#25UCHIYA)
がトップに。#4谷口信輝(グッドスマイル初音ミクAMG)が2番手、#7荒聖治(Studie BMW M6)が3番手につけた。
結局、Q2進出を果たしたのはJAF-GTが7台、FIA-GT3も同じく7台と両者互角の結果となった。

予選Q2

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GT500クラスは残り時間が7分を切ったあたりから各チームのコースインが始まり、#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)が1'33.740を記録してトップに立ったが、その直後に#36中嶋一貴(au TOM'S LC500)が14コーナーで右フロントタイヤを縁石に引っ掛けて姿勢を乱し、コースアウト。これにより黄旗が提示されることになった。
この影響をもろに受けたのが#38立川祐路(ZENT CERUMO LC500)だ。立川は終盤一発だけのアタックを敢行して1'34.841を記録、4番手で走行を終えたが、このアタック中に黄旗区間での原則義務違反があったとしてベストタイム削除の裁定が下され、8位に降格となってしまった。
この罰則は#6アンドレア・カルダレッリ(WAKO'S 4CR LC500)にも適用されたが、彼はセカンドベストタイムで立川のそれを上回るタイムを記録していたため、逆に順位を一つ上げて6番手で明日の決勝に臨むことになった。
結局ポールポジションは山本で自身初。チーム国光によっても2008年8月以来久々のポールとなった。2番手には#46本山哲(S Road CRAFTSPORTS GT-R)がつけ、#1ヘイッキ・コバライネン(DENSO KOBELCO SARD LC500)が3番手につけた。

GT300クラスは#25松井孝允(VivaC 86 MC)が終了3分前に1'43.702を記録、Q1の山下に続いてトップで予選を終え、見事今季初のポールポジションを獲得。2番手には#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)、3番手に#5藤波清斗(マッハ車検MC86 GTNET)が続き、上位3台をJAF-GTが占める結果となった。

第3戦の決勝は21日午後2時より65周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第5戦、第6戦公式予選 好調ホンダ勢が1-2-3。第5戦ポールは#6笹原、第6戦は#5大湯

FIA-F4選手権の第5戦、第6戦の公式予選が5月20日、大分県のオートポリスで行われ、第5戦は#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)、第6戦は#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)がそれぞれポールポジションを獲得した。

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昨年の同大会が熊本大地震の影響で中止となったため、2年ぶり2回目の開催となったFIA-F4の公式予選は午前11時30分より30分間で行われた。

今週末は気温、路面温度共に高かったことも影響し、上位のドライバーはいずれもタイヤの消耗が早いと感じており、セッション序盤から積極的にアタックしていく作戦をとる選手が多かったが、それゆえにトラフィックに捕まって思うような走りができなかったものも少なくなかったようだ。
このタイミングでベストタイムを叩き出したのが#6笹原で、タイムは1'50.427。
一方チームメイトの#8角田裕毅(SRS/コチラレーシング)はトラフィックを嫌ってアタックを1周遅らせる作戦をとり1'50.669、#5大湯は最終コーナーで前のクルマを抜く際にタイヤカスを拾ってしまい、タイヤ性能のピークをうまく使えなかったと語りつつも1'50.697とまずまずのタイムを記録してきた。
一方、前年王者の#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)はこの時点で1'50.769で4番手につけた。

この予選は開始から9分が経過したところで#80菅波冬悟(OTG DL F4 CHALLENGE)のコースアウトにより赤旗中断となり、再開後も#30DRAGON(DRAGON F110)が最終コーナーでスピンしたことで二度目の赤旗という荒れた展開となったが、終盤には大湯や宮田が自己ベストを更新、これによりセカンドベストタイムで決定される第6戦のスターティンググリッドでは大湯がポールポジション、宮田が2番手という結果になった。
第5戦のポールポジションを獲得した笹原はその後ペースが上がらずに第6戦は3番手からスタートすることになった。

第5戦ポールポジション、第6戦予選2位 #6笹原右京(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
ここは面白いコーナーが沢山あるので好きなコースです。今日の予選は赤旗が多発することをある程度は予想していたので、早めにコースに出て行きましたが、まさか1周目であんなに沢山ピットアウトしてくるとは思わなくて。そこは予想外だったんですけど、その中でも一発のタイムを出すことができたので、その点に関してはよかったと思います。
ベストタイムを出したあとにそのままセカンドベストを出しにいきましたが、タイヤのグリップを失っていました。赤旗が二回出たあとセカンドベストの短縮はできたんですけど、タイミングだったり、グリップのピークがなかなか合わず、思うようなタイムは出ませんでした。ただ最後の周の感触は悪くなかったので、決勝は問題ないと思います。
第5戦予選2位、第6戦予選4位 #8角田裕毅(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
このコースはだいぶタイヤにきついので、1周目2周目しかベストタイムは出ないと思って1周目からアタックに行きましたが、セクター2で遅い車につかえてしまい、すぐ次の周に頭を切り替えて50秒6が出ました。ただセカンドタイムの走りはうまくまとめることができなかったと感じています。
今回は昨日の走行でセットを出せているので、決勝もうまくいければと思います。
第5戦予選3位、第6戦ポールポジション #5大湯都史樹(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
ベストタイムを出しにいった周でトラフィックに引っかかってしまって、かなり厳しい状況でした。アタック前の最終コーナーで前のクルマを抜く時にミスをして脱出速度が遅くなった上にタイヤカスを拾ってしまいました。そのせいでタイヤ性能のピークをまったく使い切ることができませんでした。そのあとは安定してタイムを出せていたので、その面はプラスに受け取っていますが、今回の結果には満足していません。
クルマの仕上がりは問題ないと思います。ただここは予選結果が重要なので、そこで落としたのはもったいなかったですね。
第5戦予選4位、第6戦予選2位 #1宮田莉朋(TOM'S SPIRIT)
路面温度が高かったので、1周目でいこうと思いましたが、前のクルマが急にスローダウンしたのにハマっちゃって、感覚的にタイヤの性能をそこで使い切ったかなと。赤旗後はなんとかドライビングでアジャストしていきましたが、とりあえず2列目までには入れたのはよかったです。
決勝はまた違ったコンディションになると思いますが、ここは抜きづらいといわれているし、僕は2年前のレースでバトルの駆け引きが難しいコースだと覚えているので、落ち着いて行こうと思います。その時には表彰台にも上がっており、悪い印象はないので、頑張っていこうかなと思います。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI

SUPER GT

SGT:第3戦オートポリス公式練習 ホンダNSXが1-2。トップタイムは#100レイブリック

5月20日に大分県のオートポリスで開幕した2017オートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGT in 九州300km」の公式練習はホンダNSXの1-2という結果に。
トップタイムは1'33.783を記録した#100山本尚貴/伊沢拓也組(RAYBRIG NSX-GT)だった。
GT300クラスは#18中山友貴/川端伸太朗組(UPGARAGE BANDOH 86)がトップだった。

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熊本大地震の影響から2年ぶりの開催となったスーパーGT九州ラウンド。
20日の公式予選日は朝から好天に恵まれ、汗ばむ陽気の中午前9時より105分間の公式練習が始まった。

序盤から好タイムを連発したのは#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)、#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)のNSX勢。途中から#100山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)も加わり、上位3台をNSXが占める状況に。
しかし開始から35分が過ぎた頃、17号車は左フロントタイヤのトレッド面が剥離するトラブルに見舞われてスローダウン、そのままピットへ向かうことに。
これと前後して前回優勝の#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)が一時3番手に浮上、しかし終盤の専有走行では修復を終えて走行に加わった#17小暮卓史(KEIHIN NSX-GT)が2番手タイムを叩き出したところでチェッカーフラッグが提示され、午前の走行が終了した。

こうした背景には序盤2戦で上位を独占したレクサス勢にウェイトハンデが累積されたことに加え、第3戦からNSXの最低重量が1049kgから1034kgに軽減されたことも影響したものと思われる。
GT500クラスで唯一のミッドシップ車であるNSXには以前より最低重量の調整による性能の均衡化が図られており、車両規定が一新された今シーズンは序盤2戦までの経過を見てこの第3戦で性能調整値の見直しが行われることが当初から決まっていた。
このセッションではそれがうまく機能したといえるだろう。

一方のGTクラスは終盤の専有走行で1'44.881を記録した#18中山友貴(UPGARAGE BANDOH 86)がトップに。#25松井孝允/山下健太組(VivaC 86 MC)も4位につけるなどJAF-GT勢の好調ぶりが目立った。
高低差の大きいオートポリスの立地条件が車重の軽いJAF-GT勢に有利に働いたことは想像に難くないが、それに加えてFIA-GT3勢の性能調整値が変更になったことも影響したものと思われる。特に開幕戦で勝利し、第2戦でもポールポジションを獲得したメルセデスAMG-GT3はそれまでの1290kgから1325kgへと最低重量が変更されている。
それでも#65黒澤治樹/蒲生尚弥組(LEON CVSTOS AMG)は2位、#4谷口信輝/片岡龍也組(グッドスマイル初音ミクAMG)は5位で午前の走行を終えている。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝優勝記者会見 「セルモインギングにとっても最高の1日になりましたが、両方のクルマを開発した立川さんのおかげかなと思います」(石浦宏明)

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GT500クラス #38ZENT CERUMO LC500

立川祐路
gt500_tachikawa 富士でも強く速いクルマを開発してくれたTRD、そして今週末に向けてクルマを完璧に仕上げて、レース中もミスなく進めてくれたチームに感謝します。スタートでできるだけ逃げたかったのに、それができずに厳しい序盤になりましたが、石浦が頑張ってくれて10秒以上のマージンができたので、最後のスティントは楽をさせてもらったというか、後ろとのマージンを見て走ることができました。300と500両方でセルモインギングが優勝するという素晴らしい結果になりましたが、一体誰が両方のクルマを開発したのかなと(笑) クルマが素晴らしかったですね。
石浦宏明
gt500_ishiura スタート直後の立川選手のセクタータイムと周りとの差を見て、今日は厳しい戦いになると覚悟していました。でも自分のアウトラップが一番大事な要素になると思っていたので、昨日のフリー走行からコールドタイヤで練習させてもらっていて、その成果が出せて納得のいくアウトラップが走れましたし、そこからはリードを築いて立川さんに渡したい、という思いで集中して走りました。また前回の失敗を糧にチーム全体が今回にかける意気込みも勝利につながったのだと思います。セルモインギングにとっても最高の1日になりましたが、両方のクルマを開発した立川さんのおかげかなと思います。

GT300クラス #51JMS P.MU LMcorsa RC F GT3

中山雄一
gt300_nakayama 開幕戦の岡山は悔しいレースでしたので、その後チームでマシンを煮詰め、タイヤとのマッチングも含めて良いセッティングを見つけました。予選は岡山と同じ4位でしたが、気持ちはまったく異なりました。坪井選手が素晴らしい走りをしてくれたので、僕はそのマージンを守るだけでした。終盤少し追い上げられる場面もありましたが、コース上の混乱に乗じて逃げ切ることができたのは運が良かったと思います。次戦のオートポリスは自信を持って臨むことができそうです。
坪井翔
gt300_tsuboi スーパーGT参戦2戦目で、こんなに良い流れできてしまっていいのかなという気持ちです。第2スティントを担当しましたが、RC Fでこれほど長く走るのは初めてだったので、タイヤを気遣いながらミスしないように走りました。先週のSUGOスーパー耐久(4クラスで優勝)の経験も役立ったように思います。トップに立ってそのまま中山選手にバトンタッチすることができましたし、自分の役目は果たしたと思います。合格点ですね。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Shigeru KITAMICHI
Photo: Shigeru KITAMICHI

SUPER GT

SGT:第2戦富士決勝 セルモインギングが両クラスを制覇!!GT500クラスはレクサス勢の1-2-3

レクサスLC500またも上位独占!!
そしてセルモインギング会心のダブル優勝!!

5月4日に静岡県の富士スピードウェイで行われた、2017オートバックススーパーGT第2戦「富士GT500km」レースの決勝は、GT500クラスで#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)ポール・トゥ・ウィン、GT300でもセルモインギングがメンテナンスする#51中山雄一/坪井翔組(JMS P.MU LMcorsa RC F GT3)がレクサスRC F GT3に初優勝をもたらすという結果に終わった。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:公式予選日34,100人/決勝日58,000人/大会総入場者数92,100人)

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第2戦決勝は午後2時10分より110周(500km)で行われた。
ポールシッターの#38 ZENT CERUMO LC500は立川のドライブでスタートから34周目までをトップで快走して石浦に交代した。

その後方では2番手スタートの#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)に#36ジェームス・ロシター(au TOM'S LC500)、#1ヘイッキ・コバライネン(DENSO KOBELCO SARD LC500)らが次々に襲いかかり、始まって7周で4位に後退してしまう。
ロシターはその後もハイペースで周回を重ね、30周終了時点で立川の0.6秒後ろにまで迫った。

しかし上位陣が最初のピット作業を終えた時点で#36au TOM'S LC500は#1DENSO KOBELCO SARD LC500の先行を許すことになった上、52周目の最終コーナーで周回遅れを挟んで#36伊藤大輔(au TOM'S LC500)が#1平手晃平(DENSO KOBELCO SARD LC500)をインから抜こうとした際に両者は接触、平手をスピンさせてしまった。
これにより伊藤にはドライビングスルーペナルティが課せられた。
平手もその接触の前に周回遅れとの接触でフロントバンパーを破損していたことが響いたかペースが上がらず、次第に順位を落とすことに。
これに代わって上位に浮上してきたのが#6アンドレア・カルダレッリ(WAKO'S 4CR LC500)と#37平川亮(KeePer TOM'S LC500)だった。

カルダレッリは55周目のダンロップコーナーで平手を捉えて3位に浮上すると、伊藤のペナルティに乗じて2位に浮上。
平川も53周目の1コーナーで#23松田次生(MOTUL AUTECH GT-R)を捉えて立ち上がりでパス、続いて64周目のダンロップコーナー入り口で平手のインに飛び込んで3位に浮上してみせた。

こうした後続の争いを尻目に、#38石浦は2位以下に14秒以上のリードを築いて74周目にピットイン。
最後を担当した立川もペースをセーブする余裕すら見せて110周を走りきり、#38ZENT CERUMO LC500が見事今季初優勝を達成。2位に#6WAKO'S 4CR LC500、3位に#37KeePer TOM'S LC500と、前戦岡山に続いて今回もレクサス勢がトップ3を占める結果となった。
GT-R勢最上位は#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)の4位、NSX勢の最上位は#100山本尚貴/伊沢拓也組(RAYBRIG NSX-GT)の6位だった。

GT300クラスは、レースの前・後半で主役が交代する展開となった。
前半の主役はポールシッターの#4グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也組)。序盤、第1ドライバーの片岡が同じメルセデスの#11GAINER TANAX AMG GT3(ビヨン・ビルドハイム)を従えて、トップを快走。29周目にピットインした後、一旦は#11にトップを明け渡すが、第2ドライバーの谷口がすぐにその座を奪い返し、その後は着実に2位#11との差を開いていった。
しかし、61周目、#4に魔の手が伸びる。
左フロントタイヤが突然パンクしスローダウン。即座にピットに滑り込むが、大きく順位を落としてしまった。
#4は残り5周となった終盤4位走行中にも同じトラブルが発生し、昨日とは打って変わって散々な日になってしまった。

対照的に、後半の主役となったのが#51JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組)。
若い2人を擁して今シーズンから参戦の新チームは、できるだけピットインを遅らせる作戦を取り、60周まではメルセデス勢の後方で堅実に3位をキープ。#4のトラブルで2位、#11のピットインで首位に躍り出ると、2度目のピットインを79周目まで引っ張り給油時間を最小限にとどめた。
トップを譲ることなくコースに復帰した#51は、そのまま逃げ切って参戦2戦目で嬉しい初優勝を飾った。
2位はこの週末安定した速さを見せた#11AMG、3位は終盤ファステストラップを記録した#33D'station Porsche(藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組)が入った。
なお、好調だったGT3マシンに比べ、マザーシャーシを使うマシンは#18UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴/川端伸太朗組)の9位が最高位。残る5台のマシンも下位に沈み、次戦に向け課題を残す結果となった。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Shigeru KITAMICH
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Motorsports Forum

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第4戦富士決勝 接戦を制し#1宮田が2連勝!!ポイントランキングでもトップに浮上

宮田会心の2連勝!!
2017FIA-F4選手権第4戦の決勝が5月4日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)との息詰まるデットヒートを制し、昨日に続いて2連勝を飾った。

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第4戦決勝は午前8時35分より15周で行われた。
この日も富士スピードウェイには早朝から数多くの観客が詰めかけ、若者たちの激しいバトルを堪能した。

スタートでトップに立ったのは宮田。
シグナル消灯とともに一気にインに寄せて後続を牽制、そのままトップで1コーナーへ飛び込んだ。
2番手スタートの#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)は1コーナーで果敢に宮田のインに飛び込んだが、ブレーキングで挙動を乱してアウトに飛び出し、順位を落としてしまう。
この隙に2位に浮上したのは5番手スタートの#16篠原拓朗(Media Do.ADVICS影山F110)。しかし篠原も2周目のコカコーラコーナーで痛恨のスピンを喫し、後方に沈んでしまった。

続いて宮田に挑んだのは4番手スタートの笹原。
笹原は4周目のコカコーラコーナーで宮田がオーバーランしたのを見逃さず、100R進入までにアウトからこれを抜き去ってトップに浮上した。

こうしたスピンやコースアウトをもたらしたのは早朝のスタートとなったために路面温度が充分に温まっていなかったことも影響していたようだ。
周回を重ねて充分にタイヤに熱が入ってからはこうしたアクシデントは起きなくなり、コースのいたるところで激しいバトルが展開されるようになる。

一旦は笹原にトップを明け渡すことになった宮田も5周目、6周目と着実に笹原との間隔を詰めていき、7周目には完全にテール・トゥ・ノーズの状態に持ち込んだ。
ストレートで懸命にインを走り牽制する笹原。
アウトから並びかけて間合いを測る宮田。
両者の息詰まるバトルは1コーナーで、ヘアピンで、そしてセクター3でも展開される。
そして9周目のホームストレートで遂に宮田は笹原のスリップストリームから抜け出してアウトからトップを奪い返した。
抜かれた笹原の背後にはチームメイトの大湯が迫る。
大湯はスタート直後に6位まで後退しながらも着実に順位を挽回し、10周目のヘアピンで#25高橋知己(点天&イーストアップwith Field)を抜き去って3位、11周目の1コーナーでは笹原のインに飛び込み、2位に浮上する。

しかしこの間に宮田は後続に対して充分なマージンを築き上げ、最後は大湯に1.6秒の差をつけてフィニッシュ。今季2勝目を挙げ、シリーズポイントでも76ptと笹原を逆転、トップに立った。
ストレートが伸びないなど苦しい走りを強いられた笹原も3位表彰台を得て73ptと3pt差につけており、チャンピオン争いはまだまだ先が見えない状況だ。

次戦オートポリス大会は5月20-21日開催だ。

第4戦優勝 #1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)
1周目からおかしいな?と思っていて。コカコーラコーナーでなんでああいう風になったかは僕もわかんないんですけど、ただ序盤の3、4周までは明らかにおかしい路面でした。アウトインアウトできなくてミドルからアプローチしないときつかったです。それを早く見つけて対応できてれば、もうちょっと楽なレースになったのかなと思います。
後ろもペースが良かったので、やりあってる間に4台、5台ってなるとめんどくさいんで、早いうちに後ろとの差を広げて、やりあってもマージンが作れるような状況を作ればいいかなと思ってたので、思い通りになって良かったです。
速さだったり、今回はスタートもうまく決まってたんで、この感覚を掴んで、来週ここでF3あるんですけど、いいレースにしていきたいなと思っています。
抜くのは1コーナーと決めていました。他のコーナーで、特にセクター3なんかでやりあうと、スリップ使われて抜かれてしまう恐れがあったんで、逆に抑えて、1コーナーで抜いてセクター3で引き離そうと思っていて、その通りにできて良かったです。
オートポリスはFIA-F4開催初年度に僕もスポットで出ているんで。2年ぶりですが練習からしっかり熟知して、クルマを煮詰めて優勝できるようにしたいなと思います。
第4戦決勝2位 #5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)
失敗というか、1コーナーのあれはミスというよりマシンもどうだったか今見てもらってますが、もしかしたら自分のミスかもしれませんし、クルマの側で改善しなければならないことかもしれませんし。僕の感触としてはブレーキをかけた瞬間に横を向いちゃって。
当たってはいないんですけど、いきなり「えっ?」ってなって。宮田選手も避けてくれて外側に行くことができたんですけど。そのあとも100R左フロントからスモークが出てたんで、そこもちょっときになるかなあと。なんでかなと。
そのあとはやっぱり、路面もタイヤの温度的にもマッチングしてなくて、篠原選手がスピンアウトしてたりと、みんながペースダウンしていて、そういう中で僕が頑張って行ったって部分、上がれただけで。ベストタイムが出た周も列になってのスリップだったんで。実際問題宮田選手には離されちゃってたんで、ペース的な問題は昨日と変わらず、厳しいんじゃないかなと。
この結果を受け止めて、そこの改善ですね。
オートポリスはまた別のサーキットなんで、次の富士までに改善しないと。富士で勝つにはそういった面を意識して変えていかないとなと。
第4戦決勝3位 #6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)
僕的にはほんと.....前半は周りのミスのおかげで労せずしてトップに立つことができたんですけど、コーナーは速いんですけど昨日から問題を抱えているスリップについても効かないというか。原因が全然わかんないんですけど、なぜだか本当に他の人と比べてもスリップが効かないんで。ましてや単独で走ってしまったんでとりあえずミスなく走っていたんですけど。ラップは悪くなかったと思うんですけど、やっぱり外周で追いつかれてしまうのが辛かったです。宮田選手にも大湯選手にも抜かれる時は何も抵抗する力もないくらいだったんで辛かったです。でもしっかり表彰台は確保してポイントは獲得できたので、次に向けて課題はありますが、頑張りたいです。
若干やっぱり朝の気温と路面コンディションが違うことがあって、比較的滑りやすかったですね。でもその辺は問題なく、自分の走りでアジャストできていたと思うので。セクター2までは速い方で、セクター3は宮田選手が得意としているセクターだと思うんで、なんとかセクター3をミスなく、うまくまとめたと思うんですけど、ちょっと辛かったです。
この富士に来てから、特に予選から、なんとなく日に日に悪くなってる感じです。
他の人と比べてスリップの恩恵を受けられていないというか。到達速度は同じなんですけど、そこに行くまでがどうも。
それをオートポリスまでに原因を突き止めないとと思います。
オートポリスはテストで走ったことがありますが、今までよりもヨーロッパチックです。高低差があって、ランオフエリアも狭くて、路面もバンピーで。個人的には好きなコースの一つです。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士ポールポジション会見 「いつ以来のポールポジションかなあと思っていたんですけど、初めてでした」(片岡龍也)

GT500クラスPP #38ZENT CERUMO LC500
石浦宏明
今回は本命と言われてプレッシャーを感じていました。ただ決して順調だったわけではなくて。
午前中の走行で小さなトラブルがありましたが、赤旗で時間が少なくなってしまいました。
専有走行では立川さんにニュータイヤでアタックする予定でしたが、時間がなくて僕が走ることになってしまいました。
29秒台しか体験していない中でQ2を走った立川さんは本当に大変だったと思いますが、27秒台なんて別世界のタイムを出してくれました。
そういう、いろんな大変なことがちょっとずつありながら、クルマのフィーリングは予選に向けても良かったし、タイムをまとめてこれたのはチームのおかげが大きかったし、立川さんが最後にポールを絞り出してくれたのはありがたかったです。
立川祐路
富士でも速いクルマを作ってくれたレクサスの開発陣に感謝すると同時に、当日に仕上げてくれたチームと石浦にも感謝します。
今日は練習走行の前半に僕が乗ってて、後半とサーキットサファリを担当した石浦がクルマを仕上げてくれたので、予選ではフィーリングが良くなってました。そのおかげです。
練習走行の終盤でも、Q1でも石浦がトップタイムを出してくれました。僕はいける気がしなかったんですけど、思った以上にクルマが仕上がってて、いけました。
でも最大の目標はレクサス勢が3年間勝ってない富士で勝つことです。余計にプレッシャーもかかってしまいましたが、このままトップでレースを終えたいです。
GT300クラスPP #4グッドスマイル初音ミクAMG
片岡龍也
ポールポジションを取れて嬉しかったんですけど、Q2を走りたかった〜(笑)
今日練習走行をスタートした時点では苦戦が予想されていて、Q1突破もやばいと感じていたので、エンジニアの河野さんに言いたいことを言ってクルマを色々いじってもらったらQ1を走った時には感触が良くなっていました。
いつ以来のポールポジションかなあと思っていたんですけど、初めてでした(笑)
足掛け14年ばかりGTやってるんですけど、ポールポジションは初めてだってことに一番びっくりしました。
谷口信輝
まずは片岡選手に謝りたいです。すいませんねQ2走っちゃって(笑)
練習走行の流れではまず片岡選手にニュータイヤで走ってもらって、僕が中古タイヤだったので、僕がまずQ1をクリアして、片岡選手にアタックしてもらうのがセオリーだと思っていましたが、練習走行が終わってみると1位から15位がコンマ5秒差という接戦だったので、ここは確実に片岡選手にQ1を行ってもらうことになりました。
Q1を片岡選手が2番手で戻ってきてくれて、そのフィーリングを元にアジャストを加えて、そして片岡選手の走り方を取り入れてアタックしたらポールが取れました。2011年以来ということで、ポールポジション会見ってこんなだったっけ?カメラマンさんがたくさん写真を撮ってくれていいものだな、と再確認しました。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3戦富士決勝 接戦を制したのは#1宮田!!#6笹原も怒涛の追い上げで表彰台を獲得

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2017FIA-F4選手権第3戦の決勝が5月3日、富士スピードウェイで行われ、予選2番手からスタートした#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が熾烈なドッグファイトを制し、今季初勝利を挙げた。

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第3戦決勝は午後1時35分より15周で行われた。
天候は晴れ。しかし気温はやや下がり始めた中での戦いとなった。
ホールショットを奪ったのはポールの#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)。
予選2位の宮田は#35河野駿佑(HubAuto F110)に2周目の1コーナーで並びかけられるが、一歩も引かずにこれを退けた。
その背後には#16篠原拓朗(Media Do.ADVICS影山F110)、#3石坂瑞基(DADSFC SUTEKINA F4)、そしてポイントリーダーの#6笹原右京(HFDP/SRS/コチラレーシング)らが迫り、河野は彼らを抑え込むので手いっぱいの状況に。

この間に宮田は大湯との差を縮めにかかり、4周目には0.896秒差、5周目で0.568秒差、そして6周目には0.393秒差として完全に大湯のテールを捉えた。
そして9周終わりのホームストレートで宮田は大湯のスリップを使ってインから大湯の前に出た。
大湯も負けじと13周目のヘアピンで宮田のインに飛び込み、ダンロップコーナーまで並走を続けたのちにトップを奪い返した。
しかしその周の最終コーナー立ち上がりで宮田は再びスリップストリームを使って大湯を今度はアウトからかわし、再びトップに躍り出た。
懸命にテールに食らいつく大湯だったが、第3セクターのペースに勝る宮田は付け入る隙を与えずに15周を走りきり、待望の今季初勝利をものにした。
2位には大湯、3位には予選8番手からコースのいたるところで積極果敢なオーバーテイクを繰り返して順位を上げてきた笹原がつけた。

第4戦決勝は明日午前8時30分より15周で行われる。

優勝 #1宮田莉朋(TOM'S SPIRIT)
fiaf4-rd3-r-miyata 去年はチームメイトの小高選手と厳しい戦いをしてきたので。クルマの個体差は絶対ないのでドライビングでどっちが勝つか、みたいな精神状態でした。今回はそれが活かせたのかなと。
明日はちょっと厳しいですね。スタートが決まって後ろがやりあってくれればまだ楽なんですが。
セクター3はクルマのセッティングもありますけど、それ以上に坪井選手や小高選手の資料を真似してやってきた成果かなと。ただまだまだ伸びしろはあるんじゃないかなと思っています。
スタートは正直自信なかったんですけど、単独で速いっていうのは練習走行から感じていたので。実際蓋を開けてみたら予想どうり速かったので、明日は自信を持って臨んでいいのかなと。
2位 #5大湯都史樹(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
fiaf4-rd3-r-oyu 最後の競合いでもう少し工夫できたなとは思いますが、その前にペース的な問題があって、コンマ2秒くらい負けてました。そのペースの問題を解決しないと。
まあ僕の中では全力を出しきりましたし、ペース悪い中では最前だったのかなと。
あとちょっと速くならないときついですね。
(13周目のバトルについて)ヘアピンは僕が唯一「いける」コーナーだったので、あそこで行くしかないと。それじゃないと引き離されると思ったので、あそこで行きましたね。
第3セクターの改善ができればもっとまともに戦えると思います。
3位 #6笹原右京(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
fiaf4-rd3-r-sasahara レースに関してはベストを尽くしたし、必要最小限の結果を出せたと思います。
予選はそもそもクリアが全く取れず、全セクターで引っかかってしまって、しかもベストと関係ない周回の四脱を取られてしまいました。そういうのはドライバーとして避けたかったし、ダメな仕事だったと思います。
そもそもフロントローを取れる力はあったと思うし、パフォーマンス的に表彰台は登れるだろうと思ったので、レースに関しては特に問題はなかったかなと。
でもトップに立つにはあと2周は必要でしたね。
明日も今日のように落ち着いて、いいレースができればと。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER GT

SGT:第2戦富士公式練習 トップタイムは#38ZENT LC500。#46S Road GT-Rも3位に食い込む

2017オートバックス スーパーGT第2戦「富士GT500kmレース」が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで開幕、予選日朝の公式練習では#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)が1'28.691でトップタイム。GT300クラスは専有走行で1'37.057を記録した藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組(D'station Porsche)がトップだった。

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公式予選日を迎えた富士スピードウェイは朝から快晴。ゲートオープン前から多くの観客が詰めかけ、例年以上の盛り上がりを見せている。
また今回、世界耐久選手権(WEC)第2戦スパ・フランコルシャンに参戦する中嶋一貴と国本雄資の欠場を受けて、#36au TOM'S LC500には伊藤大輔が、#19WedsSport ADVAN LC500には山下健太が乗ることになった。
これによってシートの空いた#25VivaC 86 MCの第2ドライバーには近藤翼が抜擢された。
近藤はポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)やスーパー耐久などで活躍する若手の実力派だ。
また500kmの長丁場ということもありJLOCは第3ドライバーとして#87ショップチャンネルランボルギーニ GT3に元嶋佑弥、#88マネパランボルギーニ GT3には高橋翼を起用している。
こうした若手の活躍にも大いに注目したいところだ。

そうしたなか、公式練習は午前9時より105分間で行われた。
序盤から好調ぶりをみせたのはレクサス勢。開幕戦岡山での上位独占を再現するかのように#6大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組(WAKO'S 4CR LC500)、#36伊藤大輔/ジェームス・ロシター組(au TOM'S LC500)、#38立川祐路/石浦宏明組(ZENT CERUMO LC500)がトップ3を占める。トップの6号車のタイムは1'29.045だ。
しかし岡山では予選で全車Q1落ちという屈辱を味わった日産勢も今回は奮起。
#23松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)がセッション前半で4番手につけたほか、終盤の専有走行でも#46本山哲/千代勝正組(S Road CRAFTSPORTS GT-R)が3位に食い込んできた。
最終的にトップに立ったのは#38ZENT CERUMO LC500。石浦が1'28.691を記録している。

GT300クラスは専有走行で藤井誠暢が1'37.057を記録した#33D'station Porscheがトップタイム。2番手には中山雄一/坪井翔の若手コンビがドライブする#51JMS P.MU LMcorsa RC F GT3がつけた。
なお混走の終盤に#360柴田優作/田中篤/青木孝行組(RUNUP GT-R)がホームストレート上で左リヤタイヤのバーストに見舞われてコースを飛び出し、リヤ周りを大破。これによりセッションは赤旗中断となった。
乗っていた田中篤は無事だったようだが、クルマのダメージが大きく、午後の予選への出走が危ぶまれる。

公式予選は午後2時40分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA

F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3戦、第4戦公式予選 #5大湯が今季初ポール!

2017FIA-F4選手権第3戦、第4戦の公式予選が5月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、第3戦で#5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)が今季初のポールポジションを獲得した。セカンドベストタイムで決まる第4戦の公式予選では前年王者の#1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)がポールポジションだった。

この日の富士スピードウェイは朝から快晴。
早朝から数多くの観客が見守る中、公式予選は午前8時10分より30分間で行われた。

序盤から好タイムを連発していたのは#25高橋知己(点天&イーストアップwith Field)。
前日の専有走行でもトップタイムを記録した高橋は1'46.295、1'45.594と着実にタイムを縮め、残り時間が15分を切ったところで1'45.139とコースレコードを更新してみせる。
前年王者の宮田も1'45.303とこちらもレコードタイムを上回ってきた。
しかし残り時間が10分を切ったところで今度は大湯が1'44.733を叩き出して一気にトップに躍り出た。宮田や高橋も終盤には1分44秒台までタイムを縮めたものの、大湯にはあと一歩及ばず、大湯が今季初のポールポジションを獲得、セカンドベストタイムで争われる第4戦の予選においても2位につけた。
第4戦のポールはセカンドベストタイムで1'44.939を出した宮田。岡山での第1戦、第2戦に続いて早くも3どめのポール獲得となった。

第3戦予選PP、第4戦予選2位  #5大湯都史樹(HFDP/SRS/コチラレーシング)
木曜にレースウィークが始まってから、本気で走ってなかったわけじゃないんですけどやりたいセッティングやドライビングなどを予選に向けて順序よく組み立てていけました。
トップタイムは一発アタックになっちゃって、セカンドタイムは落ちてしまいましたが、そこは位置どりの問題もあったし、そうした中でもそれなりの最善は尽くせたかなと思います。
宮田莉朋くんは練習から速かったので意識しながら走っていました。調子良かったというか順調にここまできた感じです。岡山はセッティングでちょっとチャレンジングなことをして外してしまいましたが、今回はチャレンジングなことはしないようにして、順調に組み立てて行きました。
決勝はみんながみんな同じくらい(のペース)だと思うんですけど、バトルでなんども入れ替わるレースになると思います。そんな中で序盤、中盤と逃げ切れるレースにしたいです。

第3戦予選2位、第4戦予選PP #1宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)
ベストタイムを出した時の周回がどうだったか覚えていませんが、スリップストリームを使えていないことは確かです。トップはスリップ使ったと聞いていますけど、まあ調子がいいことは間違いありません。
あとは岡山のように急にバランスが変わるような状況にならなければいいなと思います。勝てる速さは多分あると思うので、しっかりレースを組み立てていければと思います。中古タイヤに関してはいい感触を持っているので、あとはレース展開をうまく作ればいいかなと思っています。

第3戦予選3位、第4戦予選3位 #25高橋知己(点天&イーストアップwith Field)
前日トップタイムだったので、好調ななか落ち着いて臨めたのがよかったと思います。
強いて言えば「スリップを使えればよかったな」と。ずっと単独走行だったので、そこらへんの位置関係を頭よく使えれば充分ポールが狙えたと思います。
決勝は前半で抜いてトップに立って、そこから逃げ切る作戦でいきたいと思います。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

Japanese F3

JF3:第5戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント「ちょっとホイールスピンが多くて大津選手に抜かれましたが、逆に抜かれたのが1台だけだったのはラッキーでした」(#23高星明誠)

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優勝 #23高星明誠(B-MAX Racing Team with NDDP)
f3-rd5-r-pc-takaboshi 昨日のスタートのことがあり、今日はそこだけを意識していたんですが、昨日以上に悪いスタートになってしまいました。ちょっとホイールスピンが多くて大津選手に抜かれましたが、逆に抜かれたのが1台だけだったのはラッキーでした。
1周目は大津選手が速かったですが、その後は僕の方がペースが速いことがわかったので、抜くチャンスを探していました。グリッドについた時点で、大津選手の方がダウンフォースが少なくて、ストレートが速いことはわかっていたので、ストレートで抜けないのが厳しいなと思いましたが、きっかけをシケインで作って、次の1コーナーでなんとかトップに立つことができました。
ポイント的にはフルマークできましたが、要所要所で直すべきポイントも見つかったので、そこを改善して富士に臨みます。
2位 #12アレックス・パロウ(ThreeBond Racing with DRAGO CORSE)
f3-rd5-r-pc-palou ハードなレースでした。スタートで坪井選手とバトルになり、草地に押し出されてポジションを3つ落としてしまいました。その後は4台を追い越しながらの走りになり、苦労しました。2位で終われたのは嬉しいですが、辛い1日でした。
クルマがいいので次の富士は自信があります。予選でいい結果を出すことが大事だと思います。今回は高星選手が連勝しておめでとうと言いたいですが、次は僕たちが勝つ番かもしれませんよ。
3位 #2大津弘樹(TODA RACING)
f3-rd5-r-pc-otsu 昨日はスタートでエンストしてしまい、他のクルマと接触してしまいましたが、今日に向けてチームの皆さんがクルマを直してくれました。
今日はスタートで前に出て、千切ろうと思ったんですが、レースの中盤から後半のペースが良くなくて、アレックス選手にも抜かれてしまいました。
ただ最低でも表彰台に立つという目標を掲げていたので、それがクリアできたのは良かったです。
Nクラス優勝 #77霜野誠友(シーエムエスモータースポーツプロジェクト)
f3-rd5-r-pc-shimono 後方からのスタートでしたがうまく前に出ることができました。1コーナーでアウトから2台を抜きましたが、植田選手を抜くのに時間がかかりました。その後は全開で行こうと思っていたので、こういう結果になって嬉しいです。次の予定は決まっていませんが、せっかくチャンスをいただいてF3に乗ることができたので、またどこかで戻ってきてバトルできればなあと思います。
Nクラス2位 #30DRAGON(B-MAX RACING TEAM)
f3-rd5-r-pc-dragon 体調が悪くてレースになりませんでした。昨日の決勝の後から体調を崩してしまい、なんとかレースには出ましたが、コースを飛び出さないように集中するのが精一杯でした。
次の富士からは霜野選手がいない間に勝てるだけ勝っちゃおうかなと思っています(笑い)
Nクラス3位 #11植田正幸(B-MAX with Rn-Sports山下製作所)
f3-rd5-r-pc-ueda 昨日は予選から失敗して、スタートも出遅れて前のクルマを抜くのに手こずって表彰台にも上がれませんでしたから、今日はなんとか頑張って霜野くんを抑えようと思ったんですが、ちょっとした隙にヘアピンでインを差されてしまいました。
その後はペース的に全く通用しなかったので、3位は嬉しいですけど、速さが足りないですね。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第5戦鈴鹿決勝 接戦を制し#23高星が今季4勝目!

#23高星接戦を制す!!

全日本F3選手権第5戦の決勝が4月23日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)が#2大津弘樹(TODA FIGHTEX)とのバトルに打ち勝ち、早くも今季4勝目を挙げた。
Nクラスは後方スタートとなった#77霜野誠友(CMS AVANTECH F306)が見事な追い上げでトップに立ち、今季2勝目をもぎ取った。
(天候:晴れ コース:ドライ)

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第5戦決勝はスーパーフォーミュラの決勝レース終了後の午後4時5分より17周で行われた。
今シーズンから採用された新しい空力パッケージの効果も影響したか、コースの各所で抜きつ抜かれつの緊迫したバトルが展開される、非常に見応えのあるレースとなった。

スタートでトップに立ったのは予選2番手の大津。ポールポジションの高星をかわして1周目から引き離しにかかるが、2周目に入ったところで高星も反撃に転じ、3周目のシケインで大津のインをついてトップに立つ。
しかし大津は負けじと高星のテールに食らいつき、4周目の1コーナーでアウトから高星を抜き返してみせた。
この2台はその後数周にわたってテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。ウィングを寝かせてストレートスピードを稼ぐ作戦に出た大津に高星は苦戦を強いられたが、8周目の1コーナーでようやくアウトから大津に並びかけ、トップを奪い返した。

さらに大津はスタートで6位まで後退しながらもファステストラップを連発して追い上げてきた#12アレックス・パロウ(THREEBOND)に捉えられ、10周目のシケインでインから抜かれて3位に後退してしまう。

トップに立った高星はその後一気にペースを上げ、10周目にはファステストラップを記録するハイペースでパロウの接近を許さずに今季4勝目を挙げた。
2位はパロウ。大津はF3デビュー2年目で初の3位を得たが、優勝が見えていただけに悔しさの残るレースとなった。

Nクラスは予選トップの#30DRAGON(B-Max Racing F306)が昨日の決勝後から体調不良に見舞われてペースが上がらず、それをクラス6番手から追い上げてきた霜野が抜き去って今季2勝目を獲得。
3位にはクラス4番手からスタートした#11植田正幸(Rn山下製作所F308)が入った。

全日本F3選手権はこのあと富士スピードウェイに舞台を移し、第6戦、第7戦を行う。
5月13-14日開催だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント。「最後まで気持ちよく走れました。内容としては100点でした」(#37中嶋一貴)

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優勝 #37中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)
sf-rd1-r-pc-kazuki ホッとしました。去年も勝つチャンスはあったのに、自分のミスで逃してしまっていたので。クルマが本当に調子良かったので、贅沢な悩みですがそれがプレッシャーになっている側面もありました。
スタートはちょっと怪しかったですが、トヨタエンジンのパワーのおかげでポジションを落とさずに出ることができ、その後はいいペースで走れました。
タイヤを換えてからはドンピシャのバランスになって、最後まで気持ちよく走れました。内容としては100点でした。
2位 #16山本尚貴(TEAM無限)
sf-rd1-r-pc-yamamoto 今日は何よりもスタートが全てでした。国本選手より前に出ましたし、一貴選手よりも動き出しや加速は良かったんですが、届きませんでした。
レースを通して一貴選手のペースについていくことができず、悔しいんですが、次に何をしないといけないのかもレース中にわかってきたので、早く岡山で走りたいなという気持ちでいっぱいです。
オフシーズンに細かいトラブルがあったんですが、メカニックはじめチームスタッフのみんなが力を合わせて鈴鹿に持ち込んでくれた結果、2位を獲得することができました。
僕は毎年鈴鹿が良くて、そのあとが下り坂なんですが、今年はどこのサーキットでもこうしたパフォーマンスを発揮して、最終戦の鈴鹿にチャンピオン争いをするドライバーとして戻ってきたいなと思います。
3位 #1国本雄資(P.MU/CERUMO · INGING)
sf-rd1-r-pc-kunimoto 全体的にうまくいかないレースでした。スタートで山本選手に抜かれてしまいましたし、クルマも朝から不具合があり、色々アジャストしたのに改善されませんでした。
全体にペースが良くなく、前の2台に離されて、厳しいレースになりました。
優勝チーム監督 舘信秀(VANTELIN TEAM TOM’S)
sf-rd1-r-pc-tachi 去年1勝もできなかったのでモヤモヤしていましたが、今日の優勝で晴れました。
今日の優勝は本当に嬉しいです。去年はGTでもスーパーフォーミュラでも両方勝ててないんで。それが開幕戦で両方勝てたでしょ?それも同じ37号車で。非常にいい開幕になりました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿決勝 #37中嶋一貴が1年半ぶりの勝利!!

2017全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース」の決勝が4月23日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)がそのまま逃げ切り、1年7ヶ月ぶりの勝利をものにした。

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決勝日の鈴鹿は快晴、絶好のレース日和のなか、第1戦決勝は午後1時40分より35周で行われた。
ポールの#37中嶋がそのままトップで1コーナーへ。3番手スタートの#16山本尚貴(TEAM無限SF14)が2位に上がり、#1国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)はやや出遅れて3位に後退した。

その後方では#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)をはじめ6人のドライバーが1周目にタイヤ交換を実施。続いて2周目にも#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)をはじめとする4人のドライバーがタイヤ交換を行なった。これは今大会の特別規則で「最低1本以上」のタイヤ交換が義務付けられていることに対応したもので、ほとんどのドライバーが作業時間を最小限に抑えるために交換するタイヤを1本のみとしている。ロッテラーは左リヤタイヤ、石浦は右フロントタイヤのみを交換した。3位の国本は3周目に石浦と同じく右フロントタイヤを交換している。

#37中嶋は規定周回数の半分を消化してもピット作業を行わずにトップを快走していたが、スプーンカーブで#8大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)がスピンしたことにより、23周目にセーフティーカーが導入されるとすかさずピットへ向かい、右リヤタイヤ1本を交換してそのままトップでコースへ復帰、結局一度も後続に付け入る隙を与えずに35周を走りきり、2015年9月の第5戦オートポリス以来、通算9勝目を挙げた。
2位は山本。二人はセーフティーカーをうまく味方につけた格好だ。
3位には国本が入った。

一方、レース序盤に国本のピットインで3位に繰り上がり、その後は2位の山本を激しく責め立てていた#10塚越広大(REAL SF14)は20周目にタイヤ4本交換と給油を行った際に石浦とロッテラーの先行を許し、その後はペースが上がらずに6位でレースを終えている。おそらくは給油を前提に軽めの燃料搭載量でスタートしたものと思われる。

注目の外人勢は#15ピエール・ガスリー(TEAM無限SF14)が10位、#7フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)は11位と惜しくも入賞を逃した。

スーパーフォーミュラ第2戦は5月27-28日に岡山国際サーキットで行われる。
なお、この大会では2レース制が採用されることが4月23日付のJRPプレスリリースで明らかになった。
27日(土)は20分間の計時予選と30周(110km)の決勝が、28日(日)はQ1、Q2のノックアウト予選と51周(190km)の決勝が行われるとのことだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

その他

FIAマスターズ・ヒストリック・F1選手権のデモレースが11月に鈴鹿で開催!!

鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎを運営するモビリティランドは4月23日、スーパーフォーミュラ第1戦が開催されている鈴鹿サーキットに「FIA MASTERS HISTORIC FORMULA ONE CHAMPIONSHIP」代表のロン・メイドン氏を招いて記者会見を開き、11月開催予定の「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE2017」において、同選手権のデモンストレーションレースを行うことを発表した。

この選手権は1966年から1985年までの期間に製造された、3リッターエンジンを搭載したF1マシンによって戦わるFIA公認のレースイベントであり、全日本F3選手権のNクラスで活躍している久保田克昭選手が昨年ロータスを駆ってモナコを始め3レースで優勝したことでも知られる。
今シーズンは4月にスペイン・バルセロナで開幕、ヨーロッパにて全8戦が行われる。
ヒストリックカーとはいえ新品のDFVエンジンとギヤボックスが搭載されるため、当時宛らの激しいデッドヒートが展開されるのも大きな魅力だ。

今回の鈴鹿では11月18日(土)にスペシャルステージ方式で1台ずつのタイムアタックを行い、11月19日(日)にはローリングスタートでデモンストレーションレースを行うとのこと。
参加車両は現時点では未定だが、シリーズが進行していく中で状態を見極めて10台程度を7月をめどにセレクトするという。

モビリティランドによれば、今回はエキジビジョンレースという位置付けだが、このでもレース開催が成功すれば、将来的にはシリーズ戦を開催することもありうるという。
日本のレースファンには是非11月の鈴鹿に来て、往年のF1を見て、触れて、味わってほしい。

Text:Kazuhisa SUEHIRO

SUPER FORMULA

SF:第1戦鈴鹿フリー走行2回目 トップタイムは#19関口。ピットでは1本交換のシミュレーションも

2017全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース」のフリー走行2回目は、予選6番手の#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が1分39秒455でトップタイム。ポールシッターの#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)は1'40.442で10番手だった。

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決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から快晴。
多くの観客が詰めかける中、JSB1000のフリー走行に続いてスーパーフォーミュラのフリー走行2回目が午前8時50分より30分間で行われた。

序盤から好タイムを連発したのは#41伊沢拓也(DOCOMO DANDELION M41Y SF14)、#16山本尚貴(TEAM無限SF14)、#10塚越広大(REAL SF14)のホンダ勢。
そこへ開始から12分で1'39.508を記録した#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40S SF14)が加わるという展開になった。

一方のトヨタ勢は残り時間14分で#18小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)が1'39.971で一時2番手に浮上する。#64中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)が残り10分で1'39.889を記録したため小林は3番手に後退したが、今度は#19関口が残り8分で1'39.455を記録してトップに立った。

また今回は大会特別規則で決勝中に最低1本のタイヤ交換が義務付けられていることもあり、ピット練習でも様々な試みがなされていた。
ポールシッターの#37中嶋一貴を擁するチームトムスでは左フロント1本、あるいは右リヤ1本交換などのシミュレーションが行われたほか、#2石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は右フロント1本交換を試している。
またチームインパルは今回、ピット作業用にエアジャッキを持ち込んでいる。
こうした作業が実際に決勝で実施されるのか、それは何周目なのか。
今回の決勝はそこにも注目したい。

なお、セッションは#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)がS字コーナーでスピンアウトしたために4分30秒余りを残して赤旗が提示され、そのまま終了となった。

決勝レースはこのあと午後1時40分より35周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Japanese F3

JF3:第4戦鈴鹿決勝 上位3人のコメント「スプーンでアレックス(パロウ)選手に詰め寄られた時は本当に危ないと思いました」(#23高星明誠)

優勝 #23高星明誠(B-MAX Racing Team with NDDP)
f3-rd4-r-pc-takaboshi 予選は2度の赤旗が出て荒れましたが、運を味方につけることができ、2度ともポールを取ることができてよかったです。
レースではスタートをミスしてしまいましたが、なんとかトップで1コーナーを通過できました。スプーンでアレックス(パロウ)選手に詰め寄られた時は本当に危ないと思いましたが、押さえきることができ、そのあとは自分のペースで走れたのでいいレースになったと思います。
今回勝てたことでB-MAXチームとしてすごく進歩できたと思いますし、ドライバーとしても足りないところを見つけることができて収穫がすごく大きかったと思うので、それを明日のレースにつなげることが出来ればと思います。
強い部分は去年からありましたが、足りない部分の差が大きかったです。それを縮めることができていますが、まだまだ足りないと思うので次のレースというより次の鈴鹿大会までにアジャストしていければと思います。
2位 #12アレックス・パロウ(ThreeBond Racing with DRAGO CORSE)
f3-rd4-r-pc-paulo 厳しい1日になりました。2度の赤旗が出たことで予選でクリアラップが取れず、5位からのスタートになりました。
スタートはうまくいき、1周目に2位に上がることができたので、すぐに高星選手をプッシュしていきました。でもオーバーテイクを狙ってダウンフォースを削ったためにコーナーで踏ん張りがきかず、タイヤが早く消耗してしまいました。
明日はニュータイヤが使えるので、2列目のスタートですが優勝できるように頑張ります。
3位 #1坪井翔(カローラ中京Kuo TEAM TOM'S)
f3-rd4-r-pc-tsuboi 練習走行から流れが良くなくて、苦しい週末になると思いました。予選はポールを取れませんでしたが、赤旗に助けられた部分もあったと思います。
レースに関してはスタートが全てでした。出だしは悪くありませんでしたが、そこからの加速が鈍くて4番手に落ちてしまい、3番手の選手を抜くのに手間取っている間に1-2位の選手に逃げられてしまいました。そこからは3番手のポジションをキープするのでいっぱいいっぱいの状況でした。
今日は序盤から後半までずっとセクター3、4が遅かったので、そこでタイムを稼げるように考えていかないといけないと思います。
Nクラス優勝 #77霜野誠友(シーエムエスモータースポーツプロジェクト)
f3-rd4-r-pc-shimono 予選は戦略を失敗して、なんとかワンアタックだけできてギリギリでポールを取った状況でした。レース自体はスタートがうまくいけばそのまま逃げられると思っていました。
スタートではDRAGONさんや長谷川選手に並ばれましたが、なんとかアタマを取ってCクラスについていくことができたので、そこからは集中を切らさず、ラップタイムを落とさないように心がけて走りました。いいレースができたと思います。
明日もポールを取りたかったんですけどガソリンが足りずにアタックできませんでした。でもニュータイヤを温存できているので、後ろからお客さんに楽しんでいただけるような、しっかりと印象に残るようなレースをしていければと思います。とにかく全開でいくだけです。はっきり参戦が決まっているのが今回の鈴鹿までなので、なんとか次に繋げていけるようなレースをしたいです。
Nクラス2位 #30DRAGON(B-MAX RACING TEAM)
f3-rd4-r-pc-dragon 予選はすごく荒れましたが、僕もラッキーに助けられて、なんとかクリアラップが取れました。明日のポールもラッキーで取れましたが、なんとかそれを生かしたいです。
今日のレースはスタートも悪くなく、トップに並べましたが、牽制されて逃げようとしたところで22号車が横に来て行き場を失ってしまいました。そこから抜くのに2周かかり、その時のギャップが最後まで残ってしまいました。
正直今日のレースもクルマは良かったのに体力がいっぱいいっぱいで苦しかったので、明日のレースも自信はありませんが、頑張ってみます。
Nクラス3位 #22長谷川綾哉(ALBIREX RACING TEAM)
f3-rd4-r-pc-hasegawa 練習日には2分台しか出なかったので、予選でなんとか3番手を取れて、決勝も表彰台まで行けて良かったです。
明日はなんとかトップに食らいついていけるよう、失敗しないようにしていきます。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

Japanese F3

JF3:第4戦鈴鹿決勝 #23高星が今季3勝目!Nクラスは#77霜野が2勝目をあげる

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好調高星が早くも3勝目!!

全日本F3選手権第4戦の決勝が4月22日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)が序盤からトップを快走し、今季3勝目を挙げた。
Nクラスは#77霜野誠友(CMS AVANTECH F306)が2勝目を獲得した。

第4戦決勝は午後4時30分より12周で行われた。
1コーナーにトップで飛び込んだのはポールポジションの高星。予選2番手の#1坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は出遅れて4位に後退、予選3番手の#7阪口晴南(HFDP RACING F316)が2位に浮上してきた。
しかし阪口は予選5番手の#12アレックス・パロウ(ESP THREEBOND)にヘアピンでインを差され、スプーンコーナーでは坪井にアウトからかわされて4位に落ちてしまった。

2位に浮上したパロウはレース序盤激しく高星を追い立てるが、ストレートスピード重視でダウンフォースを削ったことが災いし、コーナーでのグリップが足らずにタイヤを傷めてしまい、徐々に高星に差を広げられてしまった。
結局高星はパロウに3.7秒の差をつけて12周を走りきり、早くも今季3勝目を挙げた。
パロウは2位でフィニッシュ、3位には阪口の猛追を退けた坪井が入った。

Nクラスはスタートでトップに立った#77霜野がそのまま逃げ切って今季2勝目。
スタートで出遅れながらも2周目に#22長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)を抜き返した#30DRAGON(B-Max Racing F306)が2位につけた。

なお残念なことに予選中にエンジントラブルによりコース上でストップした#36宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)はダメージがモノコックにまで及んでいるとのことで決勝出走を断念、明日の決勝についてもすでにリタイヤ届けが提出されているとのことだ。

第5戦決勝は明日の午後4時5分より17周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI

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