2016年全日本カート選手権FS125部門東地域の第5戦が9月18日、スポーツランドSUGO 西コース(宮城県)で行われ、佐藤蓮(FLAX motor sports)が優勝した。
全日本カート選手権FS125部門は東西2つの地域に分かれて競われるが、2つの地域でもっともポイント獲得数が多かった者がチャンピオンとなる。地域別5戦と東西統一戦の計6戦のうち、ポイント獲得数が多い5戦の合計がチャンピオンシップのポイントとして計算される。東地域ではここまで佐藤が4戦連続ポールトゥウィンを飾っておりフルポイントを獲得している。対して先に5戦を終了した西地域では、4人のウィナーが誕生しておりポイントが割れている。そのため、今大会の佐藤の順位によっては、東西統一戦を待たずして佐藤のチャンピオンが決定するとあって、東西注目の1戦となった。
今大会、佐藤のチャンピオン決定の条件は、予選が5位~7位の場合は優勝。予選3位~4位の場合は決勝2位以上。予選1位~2位であれば決勝3位以上となる。ここまで4戦連続ポールトゥウィンの佐藤にとっては、いつも通りのレースを行えばおのずとチャンピオンが決定する。
タイムトライアルは僅か0.048秒差でチームメイトの小川颯太(FLAX motor sports)に譲るものの、予選ヒートではいつも通りのトップチェッカーで決勝ヒートのポールポジションを獲得した。
指定席のポールポジションからホールショットを決めた佐藤だが、その背後には5番グリッドスタートの坂入悠斗(スクーデリアLCT-YRHKS)がぴたりとつく。テールトゥノーズの接近戦のまま、2台は別次元のハイペースで後続を突き放していく。レース終盤、2台の前に周回遅れの車両が現れる。これを勝機と睨んだ坂入が、バックマーカーの処理に乗じて佐藤のインを狙うも痛恨のスピン。後続とのマージンがあったため順位を落とすことはなかったが、佐藤との一騎打ちにはここで終止符が打たれる。独走になった佐藤は、そのまま危なげなく残りの周回数を走り抜け、今季5度目のポールトゥウィンでチャンピオンを獲得した。2位には坂入が入り、3位には9番グリッドから順位を上げた下村渉(TECNO RACING)が入った。
ジュニアカート選手権、地方カート選手権とタイトルを総なめにしてきた佐藤だが、昨シーズン参戦した全日本カート選手権FS125部門ではタイトルを獲ることができなかった。すべてのタイトルを獲得するとリベンジした今シーズン、前人未到の5戦連続ポールトゥウィンという圧倒的な強さで、これ以上はない形での全日本カート選手権FS125部門の制覇となった。
- 佐藤蓮のコメント
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「朝から調子は良かったのですが、決勝では坂入選手にぴたりと後ろにつかれていたので少しプレッシャーを感じていました。ただ、バトルでは絶対に負けないという気持ちで走っていました。坂入選手がスピンしてからは、クルージングして走ることができました。5回連続でポールトゥウィンを飾ることができて良かったですし、去年の反省点を今年に活かそうというのが目標だったわけですが、それを達成することもでき良かったです」
Text & Photo: Hideshi KIKUYAMA
2016年オートバックス全日本カート選手権KF部門の第7・8戦が9月18日、スポーツランドSUGO(宮城県)で行われ、第7・8戦ともに佐々木大樹(TONYKART R.T.J.)が優勝した。
前戦の茂原大会より約2ヶ月の長いインターバルを経て、オートバックス全日本カート選手権KF部門の第7戦・第8戦がスポーツランド菅生で開催された。
真夏の茂原大会とは打って変わり、スポーツランド菅生には秋の気配が漂いだしていた。前戦から大きく変わる気温・路面温度に、タイヤメーカー3社がどのようなタイヤを持ち込むのか、2ヶ月のインターバルの成果が試されることとなった。
土曜日のスケジュールが終了したころ、なんとかもちこたえていた天候は崩れ雨が降り出した。その雨は止むことはなく日曜日になっても降り続け、今季瑞浪以来2度目となるウエットコンディションでのレースとなった。
【第7戦】 佐々木大樹今季初優勝
土曜日に行われたタイムトライアルでは、今にも雨が降りだしそうな天候のため、全ドライバーが早めにコースインをしてタイムアタックを行った。茂原大会に引き続き、菅波冬悟(SUCCED SPORTS Jr)がトップタイムをマーク、2番手には今季ルーキーで唯一優勝を飾っている名取鉄平(Team Birel ART)が、3番手には角田裕毅(Drago Corse)が続いた。
一夜明けた日曜日、朝から降りしきる雨のもとで予選ヒートが行われ、7番グリッドからスタートした佐々木がファイナルラップにトップに浮上し決勝ヒートのポールポジションを獲得した。
予選ヒートの順位によって決定される決勝のスターティンググリッドは、1番から8番グリッドまでをブリヂストンユーザーが独占した。予選ヒート同様のウエットコンディションのため、引き続きブリヂストン優勢の展開になるかと思われたが、予選ヒートよりも雨量が増したことで状況は異なった。オープニングラップより後続を引き離すポールスタートの佐々木だったが、その佐々木を猛烈な勢いで追い上げるのがヨコハマタイヤを履く小高一斗(ADVAN HIROTEX)だ。11番手スターとからみるみると順位を上げ、8周目にはトップ佐々木の後ろにぴたりと付くと、11周目には佐々木のインをついてトップ浮上。その後は佐々木より0.3秒程速いペースで周回し、みるみると佐々木との差を築いていく。このまま小高の独走かと思われた21周目、7コーナーで単独コースアウト。コースに復帰を果たしたものの4番手まで順位を下げてしまう。小高同様に勢いを見せるのが、同じヨコハマタイヤユーザーの三村壮太郎(Croc promotion)で、14番グリッドから2番手まで大きく順位を上げていた。コース復帰後、3位に順位を上げた小高と三村でトップ佐々木を追い上げるが、そのまま佐々木が逃げ切り優勝。今季初レースにして優勝を飾った佐々木は、過去2年SUGO大会で2連勝をしており、これでSUGO大会5連勝となった。2位には三村、3位には小高が入った。
- 佐々木大樹のコメント
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「予選からペースが良かったので、序盤から逃げる作戦をとっていました。スタートも決まってこれでいけるかと思っていたのですが、想定していたよりも雨量が多く、ヨコハマタイヤの2台のペースに圧倒されてしまい、途中抜かれてしまいました。後半さらに雨量が多くなってからは、自分の持っているもののベストを尽くすしかないと自身の走りに集中していたところ、前が飛び出したことでそのチャンスをものにして勝つことができました。最後まで諦めることなく、着実にプッシュし続けた結果が勝因だと思います」
【第8戦】佐々木大樹貫禄の2連勝
午後に入って少し雨脚は弱まり、コース上の水量も減った中で第8戦の予選ヒートは行われた。2番グリッドの名取はスタートでトップにでると後続を突き放す激走を見せ、そのままトップでチェッカーを受け決勝ヒートのポールポジションを獲得した。2番手には太田格之進(TOYOTA YAMAHA RT)が、3番手には高橋悠之(TONYKART R.T.J.)が入った。
第7戦と同じくブリヂストンユーザーが上位グリッドを占めた決勝ヒート、名取と太田が好スタートを決めた。太田、名取の2台がレースをリードしていくかと思えたが、8番手スタートの佐々木がすぐ後ろに迫っていた。4周目には名取を7周目には太田を攻略してトップに浮上した佐々木は後続を引き離していく。太田、名取に代わって佐々木を追い上げるのは、小高、三村のヨコハマタイヤを履く2台。第7戦でその手から零れ落ちた勝利を取り返すべく佐々木を追いかける小高だったが、同じようなペースで走行する2台の差は縮まることなく、貫禄の走りを見せた佐々木がそのままトップでチェッカー。SUGO大会6連勝目を飾った。2位には小高が、3位には12番グリッドから追い上げを見せた大草りき(スクーデリアLCT)が入った。
3月に開幕したオートバックス全日本カート選手権KF部門も、もてぎ、瑞浪、茂原、SUGOと4大会を終え、残すところは最終鈴鹿大会のみとなった。チャンピオン獲得の権利を持つのは、名取、宮田莉朋(EXPRIT TAKAGI RACING)、朝日ターボ(MASUDA RACING PROJECT)、角田裕毅(Drago Corse)、高橋悠之(TONYKART R.T.J.)、菅波の僅か6名に絞られた。国内カートレース最高峰カテゴリーであるKFだが、来年からは新カテゴリーへOKの移行が予定されており、KFチャンピオンの称号を手に入れられるのは今年が最後だ。最終戦は鈴鹿サーキット国際南コース(三重県)で10月23日に開催される。国内最速のカートドライバーが決する瞬間をぜひともその目で見届けて欲しい。
- 佐々木大樹のコメント
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「予選では思うように走ることができず、8番手スタートとなってしまいました。スタートでしっかりとポジションを上げないと勝てないなと思っていたので、序盤からプッシュしました。スタートでは位置取りも決まり、序盤に3番手に上がることができたので、これならいけるかなと思いました。後半、ヨコハマタイヤ勢が上がってきましたが、距離もあったのでしっかりとペースをコントロールして勝つことができました」
Text & Photo: Hideshi KIKUYAMA
全日本F3選手権の今季最終大会(第15、16、17戦)が行われ、8ポイント差のビハインドで臨んだTDPドライバー山下健太(TEAM TOM'S)が3連勝で大逆転。F3参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオンを獲得した。坪井 翔(TEAM TOM'S)は3戦連続で3位表彰台となった。

最終戦の大逆転で念願のシリーズチャンピオンに輝いた山下健太(右)とルーキーイヤーでランキング3位となった坪井翔(左)
全日本F3選手権の今季最終大会となる第8大会(第15戦、第16戦、第17戦)が9月24日(土)と25日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
全8大会で戦われている2016年シーズンの全日本F3も最終大会を迎えた。今大会は、3レース制での実施。
注目のチャンピオン争いは、今季4勝を挙げているTDPドライバーの山下がトップから8ポイント差のランキング2位、同じくTDPドライバーの坪井も勝利こそないものの着実に表彰台フィニッシュを続け、17ポイント差の3位につけている。最終戦は3レース、最大35ポイントが獲得出来るため、両ドライバー共に逆転タイトルを目指し臨んだ。
予選
24日(土)の午前中は太陽も顔を出し、ドライコンディションで午前10時20分より第15戦、第16戦の予選が10分間ずつ実施。第17戦の決勝スターティンググリッドは第16戦の決勝結果で決定される。
1周の短いSUGOで、山下は充分にタイヤを温め、5周目にアタックするとトップタイムをマーク。前日の専有走行でトップタイムを連発し、好調ぶりを見せていた坪井はアタックラップで攻めすぎてコースオフを喫し、無念の5番手グリッドとなった。
第16戦の予選では、4周目にマークした坪井のトップタイムを山下が5周目に更新。2戦連続のポールポジションを獲得。貴重な2点を追加すると共に、逆転タイトルへ向け有望なトップグリッドを確保して見せた。坪井は2番手で続き、山下の逆転タイトルへ向けた援護、加えて自身の初優勝へ向け好位置から決勝に臨むこととなった。
第15戦決勝
予選の後、やや空には雲がかかったが、気温24度、路面温度29度のドライコンディションで午後2時40分からの第15戦決勝(25周)レースが開始された。
ポールポジションの山下は順調にスタートを決め、首位をキープ。一方、5番手スタートの坪井は出遅れ、2周目にもかわされて7位に後退。
首位の山下はハイペースで周回毎に後続を引き離していき、その差は15周目には6.4秒まで広がった。
山下の独走かと思われたが、16周目に2位を走行していた車両が最終コーナーでクラッシュ。この車両排除のためにセーフティカーが導入され、山下の築いたマージンは帳消しとなってしまった。
残り5周でセーフティカーが退き、レースが再開されると、山下は上手く後続を引き離しトップのポジションを堅守。上位車両のクラッシュにより6位にポジションを上げていた坪井も好スタートを見せ、1コーナー進入で5位へとポジションを上げた。
坪井は24周目にも更に1台をパスすると、激しい3位争いを展開。
山下は逃げ切り、トップチェッカー。ファステストラップも獲得しこのレースはフルマークの12点を追加。ライバルが2位でフィニッシュしたが、翌日のポールポジションポイントも加えると、2点差まで詰め寄ることとなった。
3位を争った坪井は、最終コーナーからの上手い立ち上がりで前車のスリップストリームに入ると、フィニッシュライン直前でパス。今季13度目となる表彰台を獲得した。
第16戦決勝
25日(日)は朝から好天に恵まれたものの、前夜の雨で路面にはまだ若干濡れたところが残るという微妙なコンディション。ライン上は乾き始めており、全車スリックタイヤを装着して、午前8時半に第16戦決勝(18周)のスタートが切られた。
ポールポジションの山下は、後方のライバルにやや詰め寄られたものの首位をキープ。一方で、2番手グリッドの坪井は、濡れているイン側のラインということもあり、4位へと順位を落としてしまった。
山下が順調に首位をキープし逃げる後方で、ポジションを落とした坪井が猛追。3周目に1台パスすると、ファステストタイムを更新しながら更に前との差を詰め、2位争いを展開した。
首位の山下は2位との差を2秒以上に広げたが、終盤、周回遅れに阻まれる形となりその差は一気に1秒程に。しかし、何とか逃げ切り、前戦に続く2連勝。1ポイント差ながらライバルを逆転し、ランキング首位で最終戦に臨むこととなった。また、この第16戦の結果で第17戦のスターティンググリッドが決定されるため、第17戦もポールポジションからスタートを切ることとなった。
坪井は再三前車を攻めるも追い抜くまでには到らず3位フィニッシュ。しかし、ファイナルラップには自身初のファステストタイムをマークし、14度目の表彰台獲得となった。
第17戦決勝
山下が2連勝でランキング首位には立ったものの、その差は1ポイントでタイトルを争う2台が最前列グリッドに並んでのスタートとなり、このレースで勝ったものがチャンピオン獲得という状況で最終戦(第17戦)のスタートを迎えた。
第16戦決勝の後、路面は完全に乾き、強い日差しで暑さも感じるほどの気候の下、午後1時半に第17戦決勝(18周)のスタートが切られた。
ポールポジションの山下は、2番手のライバルにやや迫られたものの抑えきり、首位をキープ。3周目にコースアウト車両の排除のためにセーフティカーが導入されたが、6周目の再スタートも危なげなく決め、中盤までは追いすがるライバルとほぼ同タイムで周回。
残り7周になるとライバルのペースが鈍り、山下は後続との差を広げていくことに。最後は3秒近い差を付けてトップチェッカー。最終大会の3戦を制した山下が、F3参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオンを獲得することとなった。
坪井はスタートから2位の車両を追い続け、最終ラップの最終コーナーでも仕掛けたが、0.3秒及ばず3位フィニッシュ。今大会の3レース全てで3位となり、今季、全17戦中15戦での表彰台獲得となった。

デビュー戦で3戦連続3位表彰台を獲得した宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)

3位表彰台に登った宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)
トヨタ自動車(株)
モータースポーツマーケティング部
9月25日(日)スーパーフォーミュラの第6戦が行われ、セーフティカー導入などの不運をはねのけて圧倒的な独走劇を繰り広げた関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が今季2勝目を飾った。ルーキーの関口が混戦の2016年シーズンで初の2勝目を挙げ、ランキングも首位に浮上して最終戦に臨むこととなった。

独走で今季2勝目を挙げた関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL #20)
9月24日(土)、25日(日)の両日、宮城県柴田郡村田町に位置するスポーツランドSUGOでスーパーフォーミュラの第6戦が開催された。
全7戦で戦われている2016年のスーパーフォーミュラもいよいよ残り2戦。最終戦へ向けての山場となる一戦の舞台は東北、SUGOのテクニカルコース。
今季のスーパーフォーミュラは、ここまでの5戦6レース(第5戦岡山は2レース制)で、全レース勝者が異なるという、大混戦の様相を呈している。
タイトル争いでは、前大会岡山のレース1で2位、レース2で念願の初優勝を飾った国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が頭ひとつ抜けた感はあるものの、それでもランキング7位の中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)まで8.5ポイント差。ランキング2位から7位までの6台が4ポイント差でひしめく状況。2レース制で行われる最終戦はボーナスポイントを含め最大18ポイントが獲得可能なため、タイトル争いが最終戦まで持ち込まれるのはほぼ間違いない。そんな大混戦の中、少しでも有利な状況で最終戦を迎えるべく、予選から激しい争いが繰り広げられた。
予選
24日(土)は午前中こそ日差しも見えていたものの、昼を過ぎると雲が空を覆い、気温25度、路面温度29度というドライコンディションで午後1時にノックアウト方式のQ1(20分間)が開始された。
セッション開始の5分ほど前からほとんどの車両がピットロードに並び、まずアタック開始。5周ほどして一旦タイムをマークしたところで全車ピットに戻った。
残り7分ほどのところでジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)を先頭に再びアタック開始。ここで、ピットロードにいた小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)にガレージから出てきた車両が接触。ピットウォールに押しつけられる形で2台は絡み合って停まってしまい、小林は車両にダメージを負うと共に、予選アタックのチャンスも失うこととなってしまった。
コース上ではタイヤの温まった各車がアタックを開始し、次々にタイムアップ。前日の専有走行から好調な関口がその速さを見せ、残り30秒ほどでトップタイムをマーク。また、午前中のフリー走行で5番手と好調な中山 雄一(KCMG)が4番手と好タイムをマークした。
このQ1では、前戦レース2で初優勝を飾り、ランキング首位につける国本が僅か0.067秒及ばず17番手でまさかのQ2進出ならず。
不運な接触で車両不調を抱えながらもまずまずのタイムをマークしていた小林だったが、最後の
最後に押し出される形で僅か0.017秒及ばず15番手。ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)が16番手でQ1敗退となった。
Q2(7分間)では、3周目に中嶋一貴がマークしたタイムを誰も上回れず。関口が0.07秒差の2番手、オリベイラが3番手で続いた。
Q1で4番手に着けた中山は、Q2では僅かにミスをしたというものの、ここでも4番手と好タイム。今季初、自身のキャリアでもドライでは初めてとなるQ3進出を果たした。
ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が8番手で今季2度目のQ3進出。一方、1分5秒台に入れ、Q3進出かと思われたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)と石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は僅か0.01秒、0.025秒及ばず9,10番手でQ2敗退。ランキングトップ3がQ3進出を果たせないという波乱の予選に。
ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)は14番手となった。
Q3(7分間)もセッション終盤に順位が入れ替わっていったが、チェッカー目前に関口がトップに立つと、その直後にフィニッシュラインを超えた中嶋一貴は、惜しくも0.018秒届かず。関口が今季2度目となるポールポジションを獲得。2番手で続いた中嶋一貴は、Q1のピットアウト時に安全確認を怠ったとして1グリッド降格のペナルティを受けることとなり、3番手グリッドとなった。
オリベイラはトップから0.23秒の僅差ながら6番手。Q2まで好走を見せた中山はタイムが伸びず7番手。ロシターが8番手から明日の決勝に臨むこととなった。
決勝
25日(日)は朝から日差しにも恵まれ、やや暑さを感じる気温27度、路面温度44度というコンディションで午後3時15分に68周で競われる第6戦決勝レースのスタートが切られた。
ポールポジションの関口はポジションをキープ。その後方、ペナルティで3番手グリッドにひとつ降格してのスタートとなった中嶋一貴が得意のダッシュを決めて関口に続く2位に浮上した。
首位の関口がじりじりと後続を引き離していく中、追う中嶋一貴は6周目に駆動系のトラブルに見舞われスローダウン。中嶋一貴はこのトラブルを抱えたままレースを続けることとなったが、このスローダウンで6位へと順位を落としてしまった。
この中嶋一貴のスローダウンもあり、関口は2位に7秒もの大差で独走態勢に入った。
後方では、7周目終了時点で8位を走行していたロッテラーが早くもピットイン。ロシター、オリベイラらも早めのピットで追い上げる作戦に出た。
18周を終了した時点で、関口は2位に約14秒もの大差をつけて独走。ところが、19周目にチームメイトのオリベイラがスピンしコースオフ。グラベルに捕まって脱出できなくなってしまったため、セーフティカーが導入された。
このセーフティカー導入のタイミングが関口にとっては不運となり、関口を除いた2位以下の未ピット勢が一斉にピットへ。これにより、隊列が整ったときには関口は首位にはつけていたものの、唯一ピットに入っておらず、しかも後続との大きなマージンを失うという厳しい状況となってしまった。
しかし、23周目にセーフティカーが退出して再スタートが切られると、関口が猛烈なペースで後続との差を広げていった。ファステストラップを更新しながら、毎周約1秒ずつ2位との差を広げていった関口は、50周目を過ぎた頃には2位に30秒もの大差をつけ独走。約35秒差で55周目にピットインした関口は、燃料を給油すると、見事首位でコースに復帰して見せた。
その後も後続を引き離す走りを続けた関口は、最終的に2位に14秒もの大差でトップチェッカー。今季2勝目を挙げた。これまでの6レース、全て異なる勝者となっていた今年のスーパーフォーミュラで、ルーキーの関口が初めて2勝目を挙げたドライバーとなった。
この勝利で、関口はランキングでも首位に浮上。2位の国本に4.5ポイント差をつけ、最終戦に臨むこととなった。
トラブルを抱えながらも、再スタート後は終始3位を追うバトルを続けた中嶋一貴が、惜しくも逆転表彰台獲得はならず4位。ロッテラーが5位、ロシターが8位でポイント獲得。ロッテラーは首位に6ポイント差のランキング3位、中嶋一貴が7ポイント差の4位へと浮上し、最終戦での逆転に望みを繋いだ。

今季2勝目を挙げた関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL:右)

スタートではポールポジションの関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL #20)が首位をキープ、3番手スタートの中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S #37)が好ダッシュで続いた
- ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 20号車 ドライバー 関口雄飛:
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スタートで不安要素はあったが、今週へ向けて色んな人が助けてくれて、ある程度コツをつかみ、自信を持って臨めた。(中嶋)一貴選手がやはり好スタートを切って迫られたが、予定通り抜かれずに1コーナーをトップで通過できた。クルマのバランスも、ペースも良く、セーフティカーが入るまでは予定通りだった。セーフティカーが入ったことで、あの時点では最悪の状況となってしまったが、選手権のことも考え、1ポイントでも多く獲得すべく、ピットイン後に少しでも良い位置で戻れるよう、諦めずに毎周毎周マージンを広げるためのプッシュを続けた。ピットインの直前まで、トップで戻れるとは思っていなかった。ポイントリーダーに復帰することは出来たが、最終戦は勝者のボーナスポイントが大きく、今のポイント差はあってないようなものなので、とにかく勝ちを狙っていく。第1レースで勝って、少し余裕を持って第2レースに臨めれば最高だ。
トヨタ自動車(株)
モータースポーツマーケティング部
昨年よりスーパー耐久レースシリーズST5クラスにフルシーズン参戦して参りましたTOITEC Racing Teamですが、この度先日開催されましたスーパー耐久レースシリーズ第5戦富士SUPER TECを最後に、シリーズ参戦を終了することとなりましたのでお知らせいたします。
TOITEC Racing Teamは、スーパー耐久レースシリーズST5クラスに2015年シーズンよりNCP91型Vitzを擁して参戦してきましたが、今シーズン第2戦菅生の予選でクラッシュし、全損となってしまいました。チームでは継続的に参戦するため種々模索した結果、FIT 1.5チャレンジカップで使用しているマシンをスーパー耐久のレギュレーションに極力合わせるべく、S.T.O(スーパー耐久機構)との調整を続け、第5戦富士SUPER TECに限り参戦が認められました。
しかし、チームが用意したFIT 1.5チャレンジカップ仕様のマシンは、厳密にはスーパー耐久レースシリーズのレギュレーションには完全に合致していないこと。また、第5戦富士SUPER TECに参戦した結果、現在のFIT 1.5チャレンジカップ+α的な仕様では、充分な戦闘力が備わっていないことが判明しました。
これらの事実を踏まえ、チームでは今後の参戦継続を検討しましたが、既にプライベートチームとしての限界に来ている事実を鑑み、今後の参戦を断念する結論に達しました。
TOITEC Racing Teamがスーパー耐久レースシリーズへ参戦するにあたり、協賛いただいている企業様、チームを応援してくださっていた皆様にはたいへん感謝しますとともに、上記によりシリーズ参戦を中止せざるを得ないことをお詫びいたします。何卒、上記ご理解を頂きたくお願い申し上げます。
TOITEC Racing Teamリリース
TOITEC Racing Team 代表 船木 宏
全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝が、9月25日、快晴の宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、ポールシッターの#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が、不運なセーフティカーランで背負ったハンディを跳ね返し今季2勝目を飾った。シリーズポイントでもリーダーに返り咲き、ルーキーが混戦のシーズンを一歩リードすることになった。
年一度の菅生戦。サーキット上空には青空が広がり、9月に入って愚図ついていた天候が嘘のように晴れ渡った。ただ、スタート時刻が近づいても秋とは思えないほど日差しが強く、路面温度の高さがレースにどう影響するのか……各チーム、ドライバーはそんな思いを抱えたままスタートを迎えた。
抜きづらいサーキットだけにスタートの重要性はどのドライバーも口にしていたが、ポールシッターの#20関口は落ち着いていた。好スタートで背後に迫った#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF14)を抑え込んでトップで1コーナーに飛び込むと、他を圧倒する速さを見せた。そのペースは2位#37中嶋に対して1周1秒マイナス。#20関口はレースの2割を経過した14周終了時点で12秒という大きなマージンを築くことに成功した。
しかし、独走態勢は揺るぎないと思われた18周目、#20関口に不運が訪れる。何とチームメイトの#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)がSPコーナーでコースオフ。アウト側に止まってしまい、ここでセーフティカー(SC)が導入される。これだけなら良かったのだが、#20関口が大きなリードを築いていたために、この時点で2位を走っていた#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)以下のマシンは、ストレートを通過する#20関口の後方で続々とピットインしてしまったのだ。
「あの処理は納得がいかない」とレース後に語った#20関口だが、他のマシンがコースに戻ったときには、ピット作業を済ませていないのは何とトップの#20関口のみ。#20関口は築いたリードを失っただけでなく、ピットストップのハンディも背負うことになってしまった。
「優勝は半ば諦めたが、イケるところまで行こうと思った」という#20関口は、22周目にSCランが解除になると鬼神の走りを見せ、この時点で2位に浮上していた#64中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)との差を広げ始める。その差は、30周目9秒、40周目18秒、50周目30秒と、SCラン前と同様に毎周1秒ずつ引き離し、54周目にはついにピットインで失う目安である34秒のマージンを築いてしまった。
こうなると、サーキット全体が#20関口の味方だ。55周目にピットに滑り込んだ#20関口の作業を観客も関係者も固唾を飲んで見守った。給油に要した時間は8秒。ピットイン全体のロスタイムは31秒と、スムーズな作業でチームも#20関口の走りに応え、トップのままコースに送り出した。
その後も攻めの姿勢を崩さなかった#20関口は、2位#64中嶋大祐との差を再び大きく開き、拳を突き上げてフィニッシュ。今季2勝目を飾るとともに、ポイントリーダーに返り咲いた。これで参戦1年目のルーキーがチャンピオンに輝くという前代未聞の事態が現実になる可能性が高くなった。
3位には#37中嶋一貴、#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)との争いを制した#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)が入った。
なお、今回のレースで台風の目になり損ねたのが#8小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)。14番グリッドから好スタートを決めて1周目を10位で終えると、早々にピットインしたマシンがあったこともあり、10周目7位、17周目には4位まで浮上。上位入賞のチャンスが大きく広がったが、SCラン解除の際に1コーナーでコースオフ。これでタイヤを痛めたのかピットに入ることになり、大きく順位を落としてしまった。ベストタイムでは#20関口に次ぐ2位で表彰台の可能性もあっただけに、#8可夢偉にとっては非常に惜しいレースだった。
また、心配されたタイヤの寿命は思ったよりも長く、序盤でピットに入ったマシンも含め、ルーティンのピット作業でタイヤ交換をしたチームは無かった。タイヤに決して優しいとは言えない菅生のコースでも性能を損なうことなく、68周のレ-スを走り切ってしまうことを考えると、来季はできるならもう少しライフを短くしてレースに不確定な要素を増やしても良いように感じた。
最終戦は、10月29~30日の鈴鹿。#20関口の優位は揺るがないが、2レース制でボーナスポイントもあるだけに、予想外の展開もあるかもしれない。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/25) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 1h:22'26.480 |
2 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 68 | 14.278 |
3 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 68 | 18.885 |
4 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 19.331 |
5 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 20.255 |
6 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 68 | 23.101 |
7 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 68 | 23.990 |
8 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 27.401 |
9 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 68 | 28.182 |
10 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 38.001 |
11 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 68 | 38.325 |
12 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 38.824 |
13 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 68 | 42.194 |
14 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | Honda HR-414E | 68 | 49.728 |
15 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 54.520 |
16 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 68 | 58.357 |
17 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 67 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 61Laps)完走 ---- |
- | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 17 | 51Laps |
- | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 4 | 64Laps |
- Fastest Lap: CarNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14) 1'07.736 (53/68) 196.872km/h
全日本F3選手権最終第17戦は25日、宮城県のスポーツランドSUGOで18周の決勝を行い、総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、NクラスでDRAGON(B-Max Racing F306)が優勝した。山下はこの優勝で2016年度のF3ドライバーズチャンピオンを決めた。
第17戦は午後1時30分から。上空には青空が広がり気温も上昇気味。Cクラス11人、Nクラス7人が参加してフォーメーションラップが始まる。
スタートではポールポジションの山下健太(ZENT TOM'S F312)は出遅れ気味。2番グリッドのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)は好スタートを切り山下に並びかけようとするが山下もマシンをインに切り込みマーデンボローをけん制。マーデンボローはマシンをアウトに振るが、ここはインを押さえた山下がトップで1コーナーに入り、マーデンボローは山下の前に出ることができなかった。
2周目の4コーナーでは接触によりフロントウイングを失ったNクラスの片山義章(Petit LM Racing)がコースアウト。早々に、セーフティーカー(SC)が導入されることとなる。
SCは6周終わりで退き、7周目から再スタートが切られた。ここでも山下は巧みな位置取りで、リスタートを狙っていたマーデンボローの追撃を許さずトップを堅持。
チャンピオンを取るためなんとしても山下の前に出たいマーデンボローは、山下を追い1秒前後の差でレースは推移するが、12周目あたりからは山下につて行けなくなり、その差は徐々に広がり始める。
そしてマーデンボローの追撃ももむなしく18周を回って山下は優勝。2位はマーデンボロー、3位はスタートで3位に付けていた坪井翔(ZENT TOM'S F314)が入った。
この優勝で山下は2016年の全日本F3選手権のドライバーズチャンピオンを獲得。SUGO戦前に8ポイントあった差を劇的な3連勝で逆転し、参戦3年目で悲願のチャンピオントロフィーを手にした。
Nクラスは2番グリッドの片山が早々に消え、リスタートで前車を抜いてしまった廣田築(アルビレックスF306TLM)がペナルティーで後退と、ポールスタートのDRAGON(B-Max Racing F306)が背後を脅かされること無く悠々とトップでゴール、今季3勝目を飾った。2位には植田正幸(Rn-sports F308)が、3位にはアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)が入った。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.6 -RIJ- (2016/09/25) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 17 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 36 | | 1 | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 26'34.338 |
2 | 22 | | 2 | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 18 | 2.943 |
3 | 37 | | 3 | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 3.249 |
4 | 2 | | 4 | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 18 | 11.555 |
5 | 7 | | 5 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 18 | 15.185 |
6 | 8 | | 6 | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 18 | 17.501 |
7 | 12 | | 7 | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 18 | 18.374 |
8 | 23 | | 8 | 千代 勝正 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 18 | 18.873 |
9 | 21 | | 9 | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 18 | 19.048 |
10 | 3 | | 10 | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 25.892 |
11 | 28 | | 11 | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 18 | 26.534 |
12 | 30 | N | 1 | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 1'00.028 |
13 | 11 | N | 2 | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 1'04.070 |
14 | 5 | N | 3 | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 1'11.738 |
15 | *9 | N | 4 | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 17 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(16Laps)完走 ---- |
- | 46 | N | - | 久保田 克昭 | Planex Hanashima F3 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 11 | 7Laps |
- | 78 | N | - | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 2 | 16Laps |
- Fastest Lap: CarNo.22 ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3) 1'14.771 (8/18) 178.349km/h
- CarNo.9は、国際モータースポーツ競技規則付則H項違反(SC後のジャンプスタート)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
全日本F3選手権第16戦は25日、宮城県のスポーツランドSUGOで18周の決勝を行い、総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、NクラスでDRAGON(B-Max Racing F306)が優勝した。
第16戦決勝は午前8時30分から。未明に降った雨も上がり、雲間から太陽が顔を覗かせるようになったが路面は乾ききらずハーフウェット。Cクラス11人、Nクラス6人が参加してフォーメーションラップが始まった。
スタートは「意外にグリップした」というポールポジションの山下健太(ZENT TOM'S F312)がトップで1コーナーへ。ぬれていたイン側からスタートした予選2位の坪井翔(ZENT TOM'S F314)は、予選3位のヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)、予選5位の石川京侍(TODA FIGHTEX)の先行を許し4位に落ちてしまった。
トップに立った山下は序盤からスパート。2位に上がり山下を追いたいマーデンボローだったが、付いていけない。逆に2周目の1コーナーでアウトから石川をパスした坪井が背後に迫ってきた。
トップ山下は12周目には2位マーデンボローとの差を3秒弱まで広げたが、終盤、Nクラスの周回遅れの処理に手こずりマーデンボローに1秒差まで詰められる。
しかし、マーデンボローも背後の坪井の対応で山下を追い切れず、山下が18周を走って昨日につづきポールトゥウインを飾った。マーデンボローは2位。3位には坪井が入った。
今季最高位タイの4位で石川が続き、5位・阪口晴南(HFDP RACING F312)、6位イェ・ホンリー(KRC with B-MAX F315)の順でゴールした。
Nクラスはポールシッターの片山義章(Petit LM Racing)がスタートをミス。トップに立ったのは予選2位の植田正幸(Rn-sports F308)。2位に予選3位のDRAGON(B-Max Racing F306)、3位に予選4位の廣田築(アルビレックスF306TLM)と続き、片山は4位に落ちた。
DRAGONは2周目に植田をパスしてトップに立つ。4位の片山は6周目に廣田をかわされて3位に落ちていた植田を、10周目には2位に上がっていた廣田をパスして2位までポジションアップ。
片山は終盤、トップDRAGONに迫るも追撃もここまで。片山を振り切ったDRAGONが今季2勝目を飾った。2位に片山、3位に廣田が入り、植田は4位でレースを終えた。
優勝した山下は選手権ポイントを103と伸ばし、2位に入り102点にとどまったマーデンボローをついに逆転。1ポイント差のポイントリーダーとして最終戦を迎える。
最終第17戦は本日25日、午後1時30分より18周で行われる。グリッドはこのレースの成績順。ポールポジションの位置からスタートする山下、2位グリッドからのマーデンボローとも前でゴールした方がチャンピオン。しびれる最終戦となりそうだ。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
9月25日決勝日、やや雲は多いもののサーキットには陽が差している。仙台地方の天気予報は晴れのち曇り。雨の心配はなく絶好のレース日和になりそうだ。
午前9時30分から行われた30分間のフリー走行は、ポールシッター#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)をはじめとする予選上位陣の仕上がりに加え、昨日の予選Q1で接触され後方グリッドに埋もれることになった#8小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)、好調さを窺わせながらもアタック中のコースアウトでQ1進出を逃してしまった#34小暮卓史(DRAGO CORSE SF14)などの走りにも注目された。
ここで他を圧倒する速さを見せたのが予選6位の#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)。走り出してまもなく1分7秒360をマークしてトップに立つと、さらにタイムを縮め最終的に1分6秒690というフリー走行にしては速すぎるタイムを叩き出した。
予選トップ3は、#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が1分7秒681で3位、#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF14)が1分7秒944で4位と2人は上々の仕上がりを見せたが、#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)は1分8秒259で14位と決勝に向けやや不安を残した。
決勝での巻き返しを期す#8可夢偉と#34小暮は8位と9位。スタート次第では上位進出の可能性を感じさせた。
なお、走行終了4分前、ハイポイントコーナーでで#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)がスピンアウト。これにより赤旗が提示され走行終了となったが、名手#36ロッテラーは昨日の予選からいまひとつ歯車がかみ合っていないようだ。
決勝は、午後3時15分から68周(約250km)で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/25) Free Practice 2 Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.690 | - | - | 199.960 |
2 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'07.569 | 0.879 | 0.879 | 197.359 |
3 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'07.681 | 0.991 | 0.112 | 197.032 |
4 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'07.944 | 1.254 | 0.263 | 196.269 |
5 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'07.963 | 1.273 | 0.019 | 196.214 |
6 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 1'08.003 | 1.313 | 0.040 | 196.099 |
7 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.015 | 1.325 | 0.012 | 196.064 |
8 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.075 | 1.385 | 0.060 | 195.892 |
9 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 1'08.171 | 1.481 | 0.096 | 195.616 |
10 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'08.216 | 1.526 | 0.045 | 195.487 |
11 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.217 | 1.527 | 0.001 | 195.484 |
12 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.237 | 1.547 | 0.020 | 195.427 |
13 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.253 | 1.563 | 0.016 | 195.381 |
14 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 1'08.259 | 1.569 | 0.006 | 195.364 |
15 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.297 | 1.607 | 0.038 | 195.255 |
16 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'08.321 | 1.631 | 0.024 | 195.186 |
17 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'08.336 | 1.646 | 0.015 | 195.143 |
18 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | Honda HR-414E | 1'08.950 | 2.260 | 0.614 | 193.406 |
19 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'08.957 | 2.267 | 0.007 | 193.386 |
SUPER FORMULA Rd.6 -RIJ- (2016/09/25) Final Race Weather:Fine Course:Semi-Wet
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 16 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 36 | | 1 | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 22'34.066 |
2 | 22 | | 2 | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 18 | 1.019 |
3 | 37 | | 3 | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 2.281 |
4 | 2 | | 4 | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 18 | 11.470 |
5 | 7 | | 5 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 18 | 16.182 |
6 | 21 | | 6 | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 18 | 17.432 |
7 | 23 | | 7 | 千代 勝正 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 18 | 19.975 |
8 | 8 | | 8 | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 18 | 21.900 |
9 | 12 | | 9 | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 18 | 23.236 |
10 | 3 | | 10 | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 18 | 45.065 |
11 | 28 | | 11 | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 18 | 53.474 |
12 | 30 | N | 1 | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 1'16.080 |
13 | 78 | N | 2 | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 1'16.606 |
14 | 9 | N | 3 | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 17 | 1Lap |
15 | 11 | N | 4 | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 17 | 1Lap |
16 | 5 | N | 5 | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 17 | 1Lap |
17 | *46 | N | 6 | 久保田 克昭 | Planex Hanashima F3 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 16 | 2Laps |
---- 以上規定周回数(16Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo.37 坪井翔(ZENT TOM'S F314) 1'14.374 (18/18) 179.301km/h
- CarNo.46は、2016年全日本フォーミュラ3選手権統一規則第31条5.および6.(スタート手順)違反により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
全日本F3選手権第15戦は24日、スポーツランドSUGOで25周の決勝を行い総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、Nクラスで片山義章(Petit LM Racing)がそれぞれポールトゥウインを飾った。
第15戦は午後2時40分に決勝スタート。上空には曇り空が広がり過ごしやすい中でフォーメーションラップが始まった。
スタートを制したのはポールシッターの山下健太(ZENT TOM'S F312)でトップで1コーナーに飛び込む。2位・千代勝正(B-MAX NDDP F3)、3位・ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)、4位・牧野任祐(TODA FIGHTEX)とここまで予選順どおり。予選5位の坪井翔(ZENT TOM'S F314)はスタートをミスして、石川京侍(TODA FIGHTEX)、大津弘樹(HFDP RACING F312)の後ろ、7位まで順位を落とした。
トップに立った山下は後続を突き放しにかかる。1周目に1秒7差とすると徐々に後続を離し、15周目には6秒以上のギャップを築いた。
2位の千代と3位のマーデンボローは、1秒前後の差でレースは進行。決め手が無くマーデンボローは千代を攻略することができない。
その後方では大津と坪井が接近戦を演じ、一時はストレートで並びかけるも大津にインを押さえられて坪井は前に出ることができない。
レースが膠着状態となりこのままゴールを迎えると思われた16周目、2位を走る千代が最終コーナーでクラッシュ。このためここでセーフティーカー(SC)が導入されることとなった。
SCが退きレースは20周目から再開。上位陣は順位通りに1コーナーを通過するが、6位の坪井は大津に並びかけ5位に浮上。さらに坪井は24周目の1コーナーで前を走る石川のインにねじ込んでこれをパスして4位。最終ラップの最終コーナーでは前を走る牧野の失速を見逃さずストレートで並びかけゴール直前で3位に浮上しチェッカーを受けた。
優勝は山下、2位・マーデンボロー、3位・坪井、4位・牧野、5位・石川、6位・大津となった。
優勝とファステストラップで山下は選手権ポイントを93と伸ばし、2位に入ったマーデンボローの95に対し2ポイント差と迫った。
Nクラスはポールシッターの片山義章(Petit LM Racing)がスタートからリード。2位には予選3位の植田正幸(Rn-sports F308)が浮上し、予選2位のDRAGON(B-Max Racing F306)は3位でレースを始める。
片山は徐々に後続を引き離し独走。植田とDRAGONはドッグファイトを演じていたが10周目に植田のミスを見逃さずDRAGONが2位に上がった。SC後もこの順位は変わらず、優勝・片山、2位・DRAGON、3位植田となった。
明日25日は第16戦決勝が午前8時30分より、第17戦決勝が午後1時30分より、それぞれ18周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
- PP #20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)
-
「今日の結果は狙いどおりです。うちのチームはエンジニア同士がデータを出し合っていますし、ドライバーもお互いのデータロガーを見て勉強しています。昨日も自分が良かったので、そのデータをJPが見て速くなりましたし、僕もJPのデータ見て参考にさせてもらっています。そういうことが結果に出ていると思います(会見途中に星野監督が乱入して関口選手を祝福。笑いを誘った)」
- 2位 #37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF14)
-
「調子は悪くありませんでしたが、Q1はいまひとつ上手にまとめ切れなかったという感じです。Q2は非常にうまくいって、Q3は自信を持って臨みました。あと一歩届きませんでしたが、フロントローなので良しとします。(関口)雄飛は昨日から少し抜き出ていて、他をコンマ5秒くらい引き離していました。予選は2番狙いかな、なんて言っていたんですが、本当にそうなってしまいましたね」
- 3位 #40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)
-
「レースウィークに入ったときは自分たちがどの位置にいるのか、セットアップをどの方向に持っていったらいいのかわからないような状態だったのですが、少しずつアジャストしていってようやくここまで来ました。今のスーパーフォーミュラはすべて揃わないと勝てないので厳しいとは思いますが、とりあえず、明日はスタートを決めて、あとは運まかせです(笑)」
※中嶋一貴選手は、ピットアウト時に安全確認を怠り他車と接触したとして、決勝は1グリッド降格のペナルティが課されることになった。
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo: Yoshinori OHNISHI
SUPER FORMULA Rd.6 -RIJ- (2016/09/24) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 15 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 36 | | 1 | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 34'29.508 |
2 | 22 | | 2 | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 25 | 1.594 |
3 | 37 | | 3 | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 5.667 |
4 | 12 | | 4 | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 5.765 |
5 | 2 | | 5 | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 7.127 |
6 | 8 | | 6 | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 25 | 8.723 |
7 | 7 | | 7 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 25 | 9.487 |
8 | 21 | | 8 | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 25 | 10.239 |
9 | 78 | N | 1 | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 32.727 |
10 | 30 | N | 2 | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 33.986 |
11 | 11 | N | 3 | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 37.134 |
12 | 9 | N | 4 | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 37.782 |
13 | 5 | N | 5 | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
14 | 46 | N | 6 | 久保田 克昭 | Planex Hanashima F3 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 22Laps)完走 ---- |
- | 28 | | - | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 20 | 5Laps |
- | 3 | | - | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 20 | 5Laps |
- | 23 | | - | 千代 勝正 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 15 | 10Laps |
- Fastest Lap: CarNo.36 山下健太(ZENT TOM'S F312) 1'14.242 (6.25) 179.620km/h
全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の公式予選が9月24日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、ルーキーらしからぬ速さを見せる#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が自身2度目ポールポジションを獲得した。
公式予選は午後1時よりノックアウト方式で行われた。朝のフリー走行では一部ウェットだったコースも完全ドライ。秋の気配が漂う中でのアタックとなった。
Q1
午前中より路面温度が下がったことで、各マシンはウェービングでタイヤを温めつつアタックに入っていく。1回目のアタックでトップタイムをマークしたのは、朝のフリー走行で好調だった#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)。1分6秒366をマークするが、これではQ1クリアは難しい。10分を経過して全車一旦ピットイン。タイヤを交換して2回目のアタックに備える。
残り7分となったところで各マシンが次々にコースインするが、ここで予想外のアクシンデントが発生。ピットロードを走ってきた#8小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)に、ピットアウトした#16山本尚貴(TEAM無限 SF14)が接触。マシン同士が絡んで動けなくなってしまう。何とか引き離されたマシンで両者はコースインするが、マシンにダメージを抱えて満足にアタックできずにQ1で消えることになった。
ここでのトップタイムは2回目のアタックで1分5秒586を叩き出した#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)。僅差で#41ストフェル・バンドーン(DOCOMO DANDELION M41S SF14)、#34小暮卓史(DRAGO CORSE SF14)が続いた。#20関口は昨日の練習走行から好調を維持しており、ここ一発の速さが光っている。シリーズポイントリーダーの#2国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は17位と低迷。ここで姿を消してしまった。
Q2
14台による7分間のQ2は、時間が短いだけにワンチャンスをいかに生かすかが鍵となる。ここで手痛いミスを犯してしまったのが、尻上がりに調子を上げていた#34小暮卓史(DRAGO CORSE SF14)。アタック中にコースアウトを喫してしまい、自らチャンスを潰してしまった。
トップタイムは、#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF14)。底力を見せQ1の5位から一気にジャンプアップを果たした。2位は#20関口。ややマシンをスライドさせてしまいタイムロスをしたが、手応えは感じているようだ。シリーズポイント2位の#1石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)はここで脱落。シリーズをリードしているセルモ・インギングにとっては厳しい予選結果となった。
Q3
8台になったQ3。ここまでの流れでは#37中嶋対#20関口という構図だが、量らずもそのとおりとなった。まずは#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14) が1分5秒732をマークしてトップに立つが、ここから#41バンドーン1分5秒598、#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)1分5秒506と次々にトップが入れ替わる。
そして、最後に登場したのが#20関口。その姿はまるでSF界の侍。自らの前に立ちはだかる敵をバッサバッサと斬り倒すような鋭い走りで1分5秒398を叩き出す。#37中嶋も最後の力を振り絞るが1分5秒416と#20関口には僅かに届かず。#20関口がハイスピードコースのSUGOで2度目のポールポジションを決めることになった。
なお、#37中嶋は、ピットアウト時に安全確認を怠り他車(#8可夢偉)と接触したとして、予選終了後、決勝において1グリッド降格のペナルティが課されることになった。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/24) Knock Out Qualify Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car Team | Q1 | Q2 | Q3 |
1 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | 1'05.586 | 1'05.617 | 1'05.398 |
2 | *37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 VANTELIN TEAM TOM’S | 1'06.086 | 1'05.546 | 1'05.416 |
3 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 1'06.178 | 1'05.836 | 1'05.506 |
4 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 NAKAJIMA RACING | 1'06.120 | 1'05.858 | 1'05.544 |
5 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 1'05.739 | 1'05.896 | 1'05.598 |
6 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | 1'06.122 | 1'05.692 | 1'05.629 |
7 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 KCMG | 1'06.051 | 1'05.765 | 1'06.208 |
8 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 KONDO RACING | 1'06.242 | 1'05.972 | 1'06.361 |
9 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 VANTELIN TEAM TOM’S | 1'06.277 | 1'05.982 | |
10 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 P.MU/CERUMO · INGING | 1'06.309 | 1'05.997 | |
11 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 NAKAJIMA RACING | 1'06.215 | 1'06.027 | |
12 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 REAL RACING | 1'06.344 | 1'06.057 | |
13 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 DRAGO CORSE | 1'05.963 | 1'06.196 | |
14 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 SUNOCO TEAM LEMANS | 1'06.269 | 1'06.232 | |
15 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 SUNOCO TEAM LEMANS | 1'06.361 | | |
16 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 KONDO RACING | 1'06.403 | | |
17 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 P.MU/CERUMO · INGING | 1'06.411 | | |
18 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 REAL RACING | 1'06.617 | | |
19 | *16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 TEAM無限 | 1'06.754 | | |
---- 以上基準タイム(107% - 1'10.177)予選通過 ---- |
- CarNo.16は、2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第21条12.(ピットアウト時の安全確認)違反により、5グリッド降格のペナルティーを科す。
- CarNo.37は、2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第21条12.(ピットアウト時の安全確認)違反により、1グリッド降格のペナルティーを科す。
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/24) Knock Out Q3 Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.398 | - | - | 203.913 |
2 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.416 | 0.018 | 0.018 | 203.854 |
3 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 1'05.506 | 0.108 | 0.090 | 203.574 |
4 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'05.544 | 0.146 | 0.038 | 203.456 |
5 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 1'05.598 | 0.200 | 0.054 | 203.289 |
6 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.629 | 0.231 | 0.031 | 203.193 |
7 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.208 | 0.810 | 0.579 | 201.416 |
8 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.361 | 0.963 | 0.153 | 200.951 |
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/24) Knock Out Q2 Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.546 | - | - | 203.450 |
2 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.617 | 0.071 | 0.071 | 203.230 |
3 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.692 | 0.146 | 0.075 | 202.998 |
4 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.765 | 0.219 | 0.073 | 202.772 |
5 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 1'05.836 | 0.290 | 0.071 | 202.554 |
6 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'05.858 | 0.312 | 0.022 | 202.486 |
7 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 1'05.896 | 0.350 | 0.038 | 202.369 |
8 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.972 | 0.426 | 0.076 | 202.136 |
---- 以上Q3進出 ---- |
9 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.982 | 0.436 | 0.010 | 202.105 |
10 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.997 | 0.451 | 0.015 | 202.060 |
11 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'06.027 | 0.481 | 0.030 | 201.968 |
12 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'06.057 | 0.511 | 0.030 | 201.876 |
13 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 1'06.196 | 0.650 | 0.139 | 201.452 |
14 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.232 | 0.686 | 0.036 | 201.343 |
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/24) Knock Out Q1 Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.586 | - | - | 203.326 |
2 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 1'05.739 | 0.153 | 0.153 | 202.853 |
3 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 1'05.963 | 0.377 | 0.224 | 202.164 |
4 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.051 | 0.465 | 0.088 | 201.894 |
5 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.086 | 0.500 | 0.035 | 201.787 |
6 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'06.120 | 0.534 | 0.034 | 201.684 |
7 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.122 | 0.536 | 0.002 | 201.678 |
8 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 1'06.178 | 0.592 | 0.056 | 201.507 |
9 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'06.215 | 0.629 | 0.037 | 201.394 |
10 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.242 | 0.656 | 0.027 | 201.312 |
11 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.269 | 0.683 | 0.027 | 201.230 |
12 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.277 | 0.691 | 0.008 | 201.206 |
13 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.309 | 0.723 | 0.032 | 201.109 |
14 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'06.344 | 0.758 | 0.035 | 201.003 |
---- 以上Q2進出 ---- |
15 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.361 | 0.775 | 0.017 | 200.951 |
16 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.403 | 0.817 | 0.042 | 200.824 |
17 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.411 | 0.825 | 0.008 | 200.800 |
18 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'06.617 | 1.031 | 0.206 | 200.179 |
19 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | Honda HR-414E | 1'06.754 | 1.168 | 0.137 | 199.768 |
---- 以上基準タイム(107% - 1'10.177)予選通過 ---- |
全日本F3選手権第16戦は24日、スポーツランドSUGOで公式予選を行い総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、Nクラスで片山義章(Petit LM Racing)がポールポジションを獲得した。
第15戦の公式予選終了から10分間のインターバルで第16戦公式予選が10分間で行われた。
ここでは4周目に坪井翔(ZENT TOM'S F314)が1分13秒491でトップに立つ。
しかし5周目にこのタイムを上回ってきたのがやはり坪井のチームメートの山下健太(ZENT TOM'S F312)で1分13秒417。坪井は2位に落ち、3位には第15戦と同じヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が付けた。
山下は第15,16戦のポールポジション(PP)ポイント計2点を加点し、82ポイント。マーデンボローの88ポイントにその差6点と迫り、まずは予選から逆転チャンピオンに向けて好スタートを切った。
Nクラスはすでにチャンピオンを決めた片山義章(Petit LM Racing)が連続PP。2位には植田正幸(Rn-sports F308)、3位にDRAGON(B-Max Racing F306)と前戦と同じ結果となった。
明日25日は第16戦決勝が午前8時30分より、第17戦決勝が午後1時30分より、それぞれ18周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
予選日の午前、日本レースプロモーション(JRP)による恒例のサタデーミーティング(定例会見)が行われた。
- JRP代表取締役社長 倉下 明
-
今シーズンはご存じのように大混戦になっています。今回のサタデーミーティングはその要因となっているドライバー3人においでいただきました。
- #20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
-
ルーキーですが、とにかく1勝できてほっとしています。開幕戦まではセッティングに苦しみました。第3戦富士まではクルマを仕上げることができなくて、第4戦からようやく速さを示すことができるようになったと思います。ドライビングは向上していないですが、クルマをつくる能力はついたと思います。ここまでの点数をつけると5点満点で4.5点です。-0.5点はポイントリーダーになっていないことですね。
- #2 国本雄資(P.MU/CERUMO · INGING)
-
昨年は苦しいシーズンだったので勝てて気が楽になりました。おかげでレースに集中できているように思います。混戦になっている要因は、やはりタイヤだと思います。各チームともタイヤの特性を掴み切れていないからではないでしょうか。シリーズ2位につけている石浦選手とは今のところ良好な関係ですが、最終戦の鈴鹿ではピットに壁を造ってもらうようになるかもしれません(笑)。
- #41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-
いつも優勝は特別ですが、初のスーパーフォーミュラ、初の日本での勝利でしたので、印象深いですね。来季はマクラーレンホンダF1に乗るので、日本でのレースは残り僅かですが、ぜひ残るレースも良い結果を残したいと思います。サポートを受けているマクラーレンのスタッフも優勝を喜んでくれました。ここまでの結果はアップダウンがありましたが、日本の文化も学ぶことができましたし、とても良い経験を積むことができました。ヨコハマタイヤはグリップが良く耐久性もありますが、マシンのセッティングと合わせるのが難しいという側面があると思います。これが成績が安定していない理由ですね。
まとめ: Shigeru KITAMICHI
Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本F3選手権第15戦は24日、スポーツランドSUGOで公式予選を行い総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、Nクラスで片山義章(Petit LM Racing)がポールポジションを獲得した。
第15戦公式予選は午前10時20分より10分間。SUGO上空には青空が広がり気温も上がってきた。トラックはほぼドライとなった。参加台数はCクラス11台、Nクラス6台の計17台。今回からけがで2大会休場していた千代勝正(B-MAX NDDP F3)が復帰。また、6年ぶりにF3-Nクラスに戻ってきた久保田克明(Planex Hanashima F3)が加わった。
各ドライバー4周目からタイムアタックを開始。まずは牧野任祐(TODA FIGHTEX)が1分13秒757でトップに立つ。
5周目に牧野が1分13秒654までタイムを縮めるも、これを上回ってきたのが1分13秒253とコースレコードを更新した山下健太(ZENT TOM'S F312)。2位には1分13秒322で復帰戦の千代勝正(B-MAX NDDP F3)が付ける。山下とチャンピオン争いをしているヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)は3位と出遅れた。
5周目、各ドライバーがタイムを更新できない中、マーデンボローはポールポジションを狙ってアタックを続行するも1分13秒605。順位アップはならなかった。
Nクラスは、片山義章(Petit LM Racing)が1分17秒262でポールポジション(PP)。片山はPPポイント1を追加し選手権ポイントを119と伸ばした。ランキング2位のDRAGON(B-Max Racing F306)が残りレースすべてPP、優勝を飾っても119ポイントと同ポイントに終わり、優勝回数の多い片山が今シーズンのNクラスのチャンピオンを決定した。
Nクラス2位は前大会から参加の植田正幸(Rn-sports F308)、3位にはDRAGONと続いた。
第15戦決勝は本日24日、午後2時40分より25周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.6 -RIJ- (2016/09/24) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 16 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Cls | Driver | Car Maker Model | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 36 | | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'13.417 | - | - | 181.638 |
2 | 37 | | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'13.491 | 0.074 | 0.074 | 181.455 |
3 | 22 | | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 1'13.621 | 0.204 | 0.130 | 181.135 |
4 | 23 | | 千代 勝正 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 1'13.651 | 0.234 | 0.030 | 181.061 |
5 | 2 | | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'13.697 | 0.280 | 0.046 | 180.948 |
6 | 12 | | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'13.811 | 0.394 | 0.114 | 180.668 |
7 | 7 | | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 1'14.251 | 0.834 | 0.440 | 179.598 |
8 | 21 | | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 1'14.278 | 0.861 | 0.027 | 179.533 |
9 | 8 | | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 1'14.304 | 0.887 | 0.026 | 179.470 |
10 | 3 | | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'14.512 | 1.095 | 0.208 | 178.969 |
11 | 28 | | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 1'14.716 | 1.299 | 0.204 | 178.480 |
12 | 78 | N | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'16.990 | 3.573 | 2.274 | 173.208 |
13 | 11 | N | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'17.150 | 3.733 | 0.160 | 172.849 |
14 | 30 | N | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'17.250 | 3.833 | 0.100 | 172.626 |
15 | 9 | N | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'18.040 | 4.623 | 0.790 | 170.878 |
16 | 5 | N | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'19.017 | 5.600 | 0.977 | 168.765 |
17 | 46 | N | 久保田 克昭 | Planex Hanashima F3 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'19.181 | 5.764 | 0.164 | 168.416 |
---- 以上基準タイム予選通過 ---- |
SUPER FORMULA Rd.6 -RIJ- (2016/09/24) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 15 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Cls | Driver | Car Maker Model | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 36 | | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | R1'13.253 | - | - | 182.045 |
2 | 23 | | 千代 勝正 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | R1'13.322 | 0.069 | 0.069 | 181.873 |
3 | 22 | | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 1'13.605 | 0.352 | 0.283 | 181.174 |
4 | 12 | | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'13.654 | 0.401 | 0.049 | 181.054 |
5 | 37 | | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'13.659 | 0.406 | 0.005 | 181.041 |
6 | 2 | | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 1'13.808 | 0.555 | 0.149 | 180.676 |
7 | 8 | | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 1'14.026 | 0.773 | 0.218 | 180.144 |
8 | 7 | | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 1'14.612 | 1.359 | 0.586 | 178.729 |
9 | 3 | | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 1'14.758 | 1.505 | 0.146 | 178.380 |
10 | 21 | | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 1'14.770 | 1.517 | 0.012 | 178.351 |
11 | 28 | | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 1'14.812 | 1.559 | 0.042 | 178.251 |
12 | 78 | N | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'17.262 | 4.009 | 2.450 | 172.599 |
13 | 11 | N | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'17.341 | 4.088 | 0.079 | 172.422 |
14 | 30 | N | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'17.494 | 4.241 | 0.153 | 172.082 |
15 | 9 | N | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'18.017 | 4.764 | 0.523 | 170.928 |
16 | 5 | N | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'19.090 | 5.837 | 1.073 | 168.609 |
17 | 46 | N | 久保田 克昭 | Planex Hanashima F3 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 1'20.125 | 6.872 | 1.035 | 166.431 |
---- 以上基準タイム予選通過 ---- |
- 'R'マークは従来のコースレコード(1'13.515)を更新しました。
9月24日予選日、朝9時から行われたフリー走行は、開始直後こそ路面に濡れた部分があったものの、マシンが走り出すと徐々にコンディションは回復。15分経過する頃にはほぼドライとなった。
このあたりから各チームは本格的にアタックを開始。ピットインを繰り返しながら予選に向けてセッティングを煮詰めていく。混戦模様の今シーズンを象徴するように、トップタイムが次々と塗り替えられるなか、好調さをアピールしたのはベテラン勢。特に、今季勝利のない#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)は、開始20分時点で他車に先駆け1分6秒台をマークすると、その後もタイムを削り取り常に上位に名を連ね続けた。
終了間際には、#36ロッテラーのタイムを#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)、#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF14)が相次いで更新。さらに高速コーナーで速さを見せた#8小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)もこれに続いた。以下、#36ロッテラー、#18中山雄一(KCMG Elyse SF14)、#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)という結果となり、フリー走行ではあるものの、トヨタエンジンユーザーが上位を占めることとなった。
混戦必至の19台による予選は、午後1時から行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum
スーパーフォーミュラ第6戦 -RIJ- (2016/09/24) Free Practice 1 Weather:Cloudy Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 6 スポーツランドSUGO 3.704256km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.668 | - | - | 203.072 |
2 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.856 | 0.188 | 0.188 | 202.492 |
3 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.953 | 0.285 | 0.097 | 202.194 |
4 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.958 | 0.290 | 0.005 | 202.179 |
5 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 1'05.974 | 0.306 | 0.016 | 202.130 |
6 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.051 | 0.383 | 0.077 | 201.894 |
7 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'06.078 | 0.410 | 0.027 | 201.812 |
8 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 1'06.116 | 0.448 | 0.038 | 201.696 |
9 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 1'06.303 | 0.635 | 0.187 | 201.127 |
10 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 1'06.316 | 0.648 | 0.013 | 201.088 |
11 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'06.425 | 0.757 | 0.109 | 200.758 |
12 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 1'06.453 | 0.785 | 0.028 | 200.673 |
13 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.500 | 0.832 | 0.047 | 200.531 |
14 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.514 | 0.846 | 0.014 | 200.489 |
15 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 1'06.559 | 0.891 | 0.045 | 200.353 |
16 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 1'06.576 | 0.908 | 0.017 | 200.302 |
17 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | Honda HR-414E | 1'06.885 | 1.217 | 0.309 | 199.377 |
18 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'07.114 | 1.446 | 0.229 | 198.697 |
19 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 1'07.441 | 1.773 | 0.327 | 197.733 |
鈴鹿スーパーFJシリーズ第4戦は18日、鈴鹿サーキット西コースで決勝を行い、予選2位からスタートした大井偉史(スキルスピード10V)が今季2勝目を飾った。
午前の予選後から本降りになると思われた雨も正午前からは降ったりやんだり。決勝の行われる午後3時5分には雨は上がったが、コースはウェット。16人全員がウェットタイヤを履いてフォーメーションラップが始まった。ここで予選4位の勝木崇文(Daka M Project FORMスキル)がスピンして最後尾に回されることとなる。
スタートを決めてトップに立ったのはポールポジションの浦田裕喜(RISEONE-MYST KKSⅡ戸田)。2位には予選5位から加納亨介(テイクファースト・オミッターズ10VED)がジャンプアップする。
1周目、トップで戻ってきた浦田は早くも2位・加納を2秒3リード。3位には予選2位の大井偉史(スキルスピード10V)が、4位には予選3位の津本匠(Rn-sports KKSⅡ制動屋)が、5位には予選6位の鈴木智之(K&G C72 FUN☆SCOOP 10V)、6位には予選7位の大石裕基(大石工務店イーグル)が続く。
このまま独走態勢を築くと思われたトップ浦田だったが、レインのニュータイヤを選択したため路面コンディションと合わずペースが上がらない。背後からは2周目の130Rで加納をかわし、ファステストラップを更新しながらラップを重ねる大井がみるみるその差を詰めてきた。
6周目に入る西ストレートで浦田に並びかけた大井は130R手前で先行。トップに立つ。
2位に落ちた浦田には、今度は3位の津本が迫ってきた。大井のときと同様に西ストレートで並走まで持ち込むもストレートスピードの伸びない津本は130Rで前に出られない。
決め手のないまま両者の争いは最終ラップへ。津本はショートカットで浦田に仕掛けるも追突気味に接触。これで両者の間隔は開き浦田は安泰。だが津本のマシンにはダメージがあったようで「前触れなく突然でした」とスプーンでスピン。コースには復帰したものの順位を落とすこととなった。
トップの大井は浦田と津本が競っていたため、背後を脅かされることなく14周を走って今季2勝目を飾った。2位には浦田が入った。
津本のスピンで3位に上がったのは、2周目に鈴木を、3周目に加納をパスして4位に付けていた大石。大石はFCJの初年度に参戦し、その後レース活動を休止していたが昨年から復帰。うれしい人生初の表彰台となった。
4位には津本が、5位には加納が、6位には鈴木が入った。
ポイントランキングでは、浦田、大井とも2勝、2位・2回と同成績のトップで並んだ。残り2戦。両者のチャンピオン争いが注目される。
第5戦は鈴鹿クラブマンシリーズ第5戦として、10月23日に東コースで決勝が行われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI
鈴鹿クラブマンレース第4戦 -RIJ- (2016/09/18) Final Race Weather:Cloudy Course:Wet
2016 S-FJ鈴鹿シリーズ Round 4 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Lap | Total_Time Behind |
1 | 7 | 大井 偉史 | スキルスピード10V TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 21'24.884 |
2 | 34 | 浦田 裕喜 | RISEONE-MYST KKSⅡ戸田 MYST KK-S2 | YH | 14 | 4.938 |
3 | 22 | 大石 裕基 | 大石工務店イーグル MYST KK-S | YH | 14 | 7.087 |
4 | 58 | 津本 匠 | Rn-sports KKSⅡ制動屋 MYST KK-S2 | YH | 14 | 9.022 |
5 | 48 | 加納 亨介 | テイクファースト・オミッターズ10VED TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 12.748 |
6 | 43 | 鈴木 智之 | K&G C72 FUN☆SCOOP 10V TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 13.160 |
7 | 44 | 前川 涼輔 | 関西国際大学TAKE FIRST 10V MYST RD10V | YH | 14 | 28.214 |
8 | 39 | 高橋 武秀 | SANKOイーグル MYST KK-S2 | YH | 14 | 36.463 |
9 | 25 | 濱野 隆一 | ロコリス★スキルスピード10V TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 38.145 |
10 | 21 | 太田 浩 | ミスト・セキグチ・制動屋 MYST KK-S2 | YH | 14 | 45.778 |
11 | 19 | 永井 秀貴 | NINE RACING・KKSⅡ MYST MYST KK-S2 | YH | 14 | 47.763 |
12 | 75 | 問山 孝幸 | RD10V TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 50.383 |
13 | 1 | 吉田 雄作 | VW車を買うならVW三重北で!ワコーズ号 TOKYO R&D RD10V | YH | 14 | 51.091 |
14 | 5 | 村瀬 和也 | ミスト・関口・制動屋・勝男武士号 MYST KK-S2 | YH | 13 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 12Laps)完走 ---- |
- | 55 | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO☆表参道☆10VF TOKYO R&D RD10V | YH | 2 | 12Laps |
- | 77 | 勝木 崇文 | Daka M Project FORMスキル TOKYO R&D RD10V | YH | 1 | 13Laps |
- Fastest Lap: CarNo.58 津本匠(Rn-sports KKSⅡ制動屋) 1'30.011 (13/14) 138.98km/h
鈴鹿スーパーFJシリーズ第4戦は18日、鈴鹿サーキット西コースで公式予選を行い、浦田裕喜(RISEONE-MYST KKSⅡ戸田)がポールポジションを獲得した。
ワンデーレスとして行われる第4戦の公式予選は午前9時40分より15分間で争われた。鈴鹿は朝から小雨が降っていたが、いったん上がり、コースインが始まる頃には再び雨が落ち始めた。出走16人中4人がウェットタイヤを選択。他はドライタイヤで予選に臨んだ。
開始直後、ウェットタイヤを選択した前川涼輔(関西国際大学TAKE FIRST 10V)がトップに立つもまもなく雨はやみ、徐々にトラックが乾き始める中で公式予選は進行した。
乾き始めた路面で前川がずるずると順位を落とす中、ここまで2勝を挙げている浦田裕喜(RISEONE-MYST KKSⅡ戸田)と1勝の大井偉史(スキルスピード10V)がタイムを更新しながらマッチレースを演じる。
3周目から6周までで1分26秒003を出した浦田がトップに立つも、7周目には大井が1分25秒729で逆転。8周目には1分25秒409で浦田が再逆転すると、9周目にはついに25秒を切り1分24秒997までタイムを縮めた。
勝負は最終の10周目に決した。「頑張りすぎた」という浦田がタイムを更新できず、「ベストタイムは最後に出ると思ってた」という大井がタイムを更新。しかし大井のタイムは1分25秒035。0秒038届かず、ポールポジションを獲得したのは浦田。大井は惜しくも2位に終わった。
3位は津本匠(Rn-sports KKSⅡ制動屋)。津本は岡山シリーズを戦っているドライバーでスーパーFJで鈴鹿を走るのは初めて。それでも1分25秒159と僅差でトップ2に迫った。
4位には勝木崇文(Daka M Project FORMスキル)が、5位には加納亨介(テイクファースト・オミッターズ10VED)が、6位には鈴木智之(K&G C72 FUN☆SCOOP 10V)が入った。
予選直後から再び降り始めた雨は終日降り続くとの予報が出ている。「雨でポールポジションは有利」という浦田。「このレースは落とせない」という大井。「雨は得意」という津本。決勝はこの後、午後3時5分より14周で行われる。
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum
鈴鹿クラブマンレース第4戦 -RIJ- (2016/09/18) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2016 S-FJ鈴鹿シリーズ Round 4 鈴鹿サーキット(西コース) 3.475km
Pos | No | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h | Lap |
1 | 34 | 浦田 裕喜 | RISEONE-MYST KKSⅡ戸田 MYST KK-S2 | 1'24.997 | - | - | 147.182 | 9/10 |
2 | 7 | 大井 偉史 | スキルスピード10V TOKYO R&D RD10V | 1'25.035 | 0.038 | 0.038 | 147.116 | 10/10 |
3 | 58 | 津本 匠 | Rn-sports KKSⅡ制動屋 MYST KK-S2 | 1'25.159 | 0.162 | 0.124 | 146.902 | 10/10 |
4 | 77 | 勝木 崇文 | Daka M Project FORMスキル TOKYO R&D RD10V | 1'25.295 | 0.298 | 0.136 | 146.667 | 10/10 |
5 | 48 | 加納 亨介 | テイクファースト・オミッターズ10VED TOKYO R&D RD10V | 1'25.703 | 0.706 | 0.408 | 145.969 | 10/10 |
6 | 43 | 鈴木 智之 | K&G C72 FUN☆SCOOP 10V TOKYO R&D RD10V | 1'26.041 | 1.044 | 0.338 | 145.396 | 9/10 |
7 | 22 | 大石 裕基 | 大石工務店イーグル MYST KK-S | 1'26.239 | 1.242 | 0.198 | 145.062 | 10/10 |
8 | 19 | 永井 秀貴 | NINE RACING・KKSⅡ MYST MYST KK-S2 | 1'26.637 | 1.640 | 0.398 | 144.396 | 10/10 |
9 | 25 | 濱野 隆一 | ロコリス★スキルスピード10V TOKYO R&D RD10V | 1'26.840 | 1.843 | 0.203 | 144.058 | 10/10 |
10 | 1 | 吉田 雄作 | VW車を買うならVW三重北で!ワコーズ号 TOKYO R&D RD10V | 1'27.363 | 2.366 | 0.523 | 143.196 | 10/10 |
11 | 21 | 太田 浩 | ミスト・セキグチ・制動屋 MYST KK-S2 | 1'27.395 | 2.398 | 0.032 | 143.143 | 8/10 |
12 | 44 | 前川 涼輔 | 関西国際大学TAKE FIRST 10V TOKYO R&D RD10V | 1'28.095 | 3.098 | 0.700 | 142.006 | 9/10 |
13 | 39 | 高橋 武秀 | SANKOイーグル MYST KK-S2 | 1'28.184 | 3.187 | 0.089 | 141.862 | 9/10 |
14 | 55 | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO☆表参道☆10VF TOKYO R&D RD10V | 1'28.692 | 3.695 | 0.508 | 141.050 | 8/8 |
15 | 5 | 村瀬 和也 | ミスト・関口・制動屋・勝男武士号 MYST KK-S2 | 1'29.031 | 4.034 | 0.339 | 140.513 | 10/10 |
16 | 75 | 問山 孝幸 | RD10V TOKYO R&D RD10V | 1'30.810 | 5.813 | 1.779 | 137.760 | 5/6 |
---- 以上基準タイム(130 % - 1'51.000)予選通過 ---- |
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
- チーム監督:船木 宏
- 1st DRIVER:古川 知己
- 2nd DRIVER:藤原 能成
- 3rd DRIVER:貴島 康博
- 4th DRIVER:永田 晃
★決勝
前日の予選終了後、ワンメイクタイヤを供給する横浜タイヤのサービスから、決勝用のレインタイヤは早めに組換を依頼して欲しいとの通達が流れたほど、決勝はレインコンディションが予想された当日。確かに早朝は雨が降ったもののスタート前には止み、路面はウェットながらスリックタイヤを選択できるほどコンディションの回復が見込まれた。 #33 "TOITEC Racing WAKO'S μ FIT"も決勝
スタートはスリックタイヤを選択。また、エースドライバーの古川 知己をスタートドライバーに起用し、序盤でできるだけ上位のポジションを狙っていく作戦だ。
午前9時。スーパー耐久の決勝としては異様に早いタイムスケジュールだが、それでも9時間後のゴールは日没寸前。スーパー耐久シリーズにとっても最長の、長い長いレースのスタートが切られた。
順調なスタート切った古川は序盤からポジションを4つ上げ、8位を走行。既に路面は急速に乾きつつあり、ほぼドライコンディションに近い形で周回を重ねる。
事前のシミュレーションより燃費が良いことから、チームではピットインのタイミングを伸ばすこととしたが、マシンとコクピット環境が悪化していることがドライバーから無線で伝えられる。
1時間45分を経過したところで最初のピットイン。給油とフロントタイヤ2本を交換。また、クールスーツの効きが悪くなっていたことと、車載のドリンクが吸えなかったトラブルを解消し、ドライバーは古川のままコースに送り出す。
古川は更に1スティント担当し、都合3スティント=3時間45分の驚異的なロングスティントをドライブして3回目のピットイン。給油とフロントタイヤ2本を交換。ドライバーは藤原に交代し、コースに復帰した。
急遽FITチャレンジからスーパー耐久用にコンバートしたマシンは未だデータが足りず、必要以上に電子制御が介入して思うようなドライビングができないことから、ドライバーは苦心しながらのドライビングを強いられる。
レースも半分を経過しようとする4時間32分。118LAPを消化し、ピットイン。ルーティンの給油とタイヤを交換し、ドライバーは永田にチェンジ。燃料消費に優しい永田のドライビングは、当初の計画より高燃費を維持できたため、予想より多くの周回をこなす。
5時間46分を経過した149周目。ルーティンのピットインを行い、給油とタイヤ交換。ドライバーは再び藤原が担当し、クラス9位のポジションでコースに復帰。しかし、暫くしたところで、藤原より左リアタイヤ付近からバイブレーションが発生しているとの情報が入り、チームは緊急事態に備えて待機。またドライバーも次のスティントを担当する貴島が何時でも対応できるよう、蒸し暑い中、装備をしたままスタンバイ。
結局、ほぼ予定通りの周回をこなしてピットに戻り、ルーティンの作業とドライバー交代を行う。しかし、このピット作業でスーパー耐久特別規則(タイヤの手渡し)違反を取られ、ドライブスルーペナルティの裁定を受ける。ドライバー交代したばかりの貴島は、チームの指示でペナルティのドライブスルーを行うが、幸いにもポジションは維持したままだ。
レースも終盤を迎えた7時間55分。206周を消化して最後のピットイン。ルーティンの作業をし、アンカーは再び藤原がドライブしてゴールを目指す。しかし、残り時間と燃料の搭載量を勘案した結果、今までのペースだとかなり燃費が厳しいことから、エンジンの回転数を落して我慢の走りに徹するようチームから指示が出された。
いよいよレースも残り40分となったところで上位を走るマシンにトラブルが発生し、#33は7位にポジションアップ!
そして7位のポジションを維持したまま、9時間/233周を周回して#33 "TOITEC Racing WAKO'S μ FIT"は無事チェッカーフラグを受け完走を果たした。
- Bドライバー藤原能成のコメント
-
ノーマル車両で装備されている電子制御がキャンセルできず、走った気がしなかったというのが本音です。(笑) 特にABSの介入に癖があって、ABSを効かせるとブレーキそのものの効きが悪くなるみたいな。マシンは色々と問題を抱えてましたが、取り敢えず完走出来てよかったと思います。
TOITEC Racing Team リリース
全日本F3の第7大会(第13戦、第14戦)が岡山国際サーキットで行われ、第13戦で山下健太(TEAM TOM'S)がポール・トゥ・ウィンで今季4勝目。坪井 翔(TEAM TOM'S)が3位で表彰台を獲得した。第14戦は坪井4位、山下5位に終わったが、ドライバーズポイントでは首位との差を縮めることに成功し、注目のタイトル争いは3レース制で行われる最終大会で決されることとなった。

第13戦で今季4勝目を挙げた山下健太(中央)と3位に入った坪井翔(右)
全日本F3選手権の第7大会(第13戦、第14戦)が9月10日(土)と11日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。
当初オートポリスで予定されていた第7大会だが、熊本地震の影響により、岡山国際サーキットで代替開催されることとなった。
2016年シーズンも残るは今大会を含めて2大会5レース。タイトル争いはトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)支援ドライバーの山下と坪井を含めた3人にほぼ絞られた。この第7大会直前の時点では、山下が首位と19ポイント差の2位、坪井が22ポイント差の3位につけており、逆転タイトルへ向け重要な大会となった。
10日(土)好天の下、午前10時15分から10分ずつ、第13戦と第14戦の予選が行われた。TDPの2名は着実にアタックラップで好タイムをマークし、第13戦では山下が今季4回目となるポールポジションを獲得。坪井は3番手につけた。 第14戦の予選では、TDPの2名がアタックしている周回で黄旗が振られたため、その周回で出したベストタイムが抹消。坪井が4番手、山下が5番手から決勝に臨むこととなった。
予選の後、9月に入ってもまだ暑さが残り、真夏のようなコンディションの中、午後1時50分からのフォーメーションラップに続き、第13戦決勝レース(18周)のスタートが切られた。
ポールポジションの山下は好スタートで首位をキープ。2位以下もグリッド通りのポジションで周回を開始した。
首位の山下は序盤後続を引き離し、その差は最大2.3秒まで広がったが、5周目を過ぎると後続のペースが上がり、じりじりと詰め寄られることに。9周目にはその差は1秒を切り、後半はテール・トゥ・ノーズでの猛追を山下が凌ぐ展開となったが、逃げ切った山下がポール・トゥ・ウィンで今季4勝目を挙げた。山下はファステストラップもマークし、ポールポジションとあわせ、このレースで最大の12ポイントを獲得。ライバルとのポイント差を10ポイントまで詰めることに成功した。
3番手スタートの坪井も後続からの追い上げを受けるレースとなったが、逃げ切って3位でチェッカー。今季12回目の表彰台獲得を果たした。
11日(日)も秋晴れの下、午前11時15分にフォーメーションラップが開始され、第14戦決勝(25周)がスタート。4番手グリッドの坪井はポジションをキープしたが、5番手グリッドの山下はやや出遅れ、ライバルの先行を許し6位へ後退。
坪井は前を行く2台を猛追し、3台での2位争いを展開。しかし、追い抜きの難しい岡山で、順位は変わらず、連なったまま周回が重ねられていった。
この2位争いからやや離れる形で5位の車両を追い続けた山下は、17周目の最終コーナー立ち上がりで前車がコース外へとはらんだ隙を見逃さずパス。5位へ浮上すると、一気に前を行く坪井らとの差を詰め、終盤は4台での2位争いとなった。
しかし、追い抜きのチャンスは訪れず、坪井が4位、山下が5位でフィニッシュ。タイトルを争うライバルがノーポイントに終わったため、山下が首位と8ポイント、坪井が17ポイントと僅かに差を詰めて最終大会に臨むこととなった。

第13戦ではポールスタートの山下健太(TEAM TOM'S #36)が首位を守り今季4勝目を挙げた

第13戦で3位、第14戦で4位フィニッシュを果たした坪井 翔(TEAM TOM'S #37)
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
オートポリスの代替戦として岡山でスーパーフォーミュラ第5戦が2レース制で行われ、レース1で2位フィニッシュを果たした国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がレース2で悲願のシリーズ戦初優勝を飾った。レース2では中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が2位、石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が3位で続き、トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)出身ドライバーが表彰台を独占する活躍を見せた。

レース2でシリーズ戦初優勝を飾った国本雄資(中央)と2位に入った中嶋一貴(左)、3位の石浦宏明(右)
9月10日(土)、11日(日)の両日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦が開催された。
オートポリスでの開催が予定されていた第5戦だが、今年春に発生した熊本地震の影響により、岡山へと舞台を移して戦われることとなった。
今大会は2レース制として実施。10日(土)に全車両走行による1セッションの予選と、30周で争われる第1レース、11日(日)はノックアウト方式の予選と51周で争われる第2レースというフォーマット。ポイントは各レース通常の半分が与えられる他、両レース共にポールポジションでの1ポイントは獲得出来るため、追い越しの難しい岡山のコースレイアウトも相まって、予選から熱い戦いが繰り広げられた。
シーズンは折り返しを過ぎ、今大会を含めて残り3戦と後半戦に入ったが、ドライバーズタイトル争いでは、前戦初優勝を飾って首位につけている関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)から10位までが僅か8ポイントという争いとなっている。残り3大会5レース(最終戦鈴鹿も2レース制)、タイトル争いに向けて1戦も落とせない緊張の戦いとなった。
レース1
10日(土)は朝から好天に恵まれ、午前9時からの1時間のフリー走行を経て、午前11時から1セッションのみでレース1グリッドを決定する20分間の予選が開始された。
スターティンググリッドが特に重要なスプリントレースへ向け、セッション開始5分前からほとんどの車両がピットレーンに並んで待ち、定刻にコースイン。
フリー走行で2番手タイムと好調ぶりを見せていた小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)が開始6分ほどで痛恨のスピン。コース脇に車両を停め、セッションは赤旗中断。小林はここで予選を終え、最後尾スタートが決定してしまった。
9分ほどの中断で車両を回収し、14分弱を残してセッションは再開。タイミング的に2回アタック出来る残り時間だったため、ここでのタイヤ選択やコースに出るタイミングが明暗を分けた。
残り7分ほどから各車最後のアタックを開始。セッション終盤に目まぐるしく順位が入れ替わっていった。その中でトップタイムをマークしたのは中嶋一貴。今季初、約2年ぶりとなるポールポジションを獲得した。
フリー走行でトップタイムをマークしていた国本は中嶋一貴のタイムを上回るべくアタックを続けたが惜しくも届かず。それでも開幕以来今季2度目の2番手グリッドを獲得。トヨタエンジンがグリッド最前列を占めた。
この予選もポールポジションの中嶋一貴から、アタック出来なかった小林を除く18台が1秒位内に入る僅差の争いとなり、タイヤ選択やアタックタイミングでタイムを伸ばせなかったランキング上位勢がまさかの下位グリッドに。カーティケヤンが6番手、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)と石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は7,8番手につけたが、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は11番手、ランキング首位の関口が13番手。ランキング2位のアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)はまさかの17番手で後方からの追い上げを強いられることとなった。
予選の後、午後3時30分にフォーメーションラップ開始。1周して全車スターティンググリッドに着いたが、この時、ポールポジションの中嶋一貴がグリッドの位置を間違えてしまうというまさかのミス。これによりスタートは順延されることとなり、その原因を作ったとして中嶋一貴は最後尾スタートを余儀なくされてしまった。
午後3時54分、再度フォーメーションラップが開始され、気温32度、路面温度42度という残暑の中、決勝レースのスタートが切られた。
中嶋一貴の脱落により最上位スタートとなった国本だったが、若干出遅れ、ライバルの先行を許すことに。その後方では、予選6番手のカーティケヤンが好スタートで2つポジションを上げ、国本に続く3位へと浮上した。
2位の国本は序盤、首位と変わらないペースで追走したが、その後はじりじりと離されていき、中盤にはトップ3はそれぞれ離れた単独走に。
そのまま周回が重ねられていき、国本は2位でフィニッシュ。開幕戦に続く今季2度目の2位表彰台を獲得し、ドライバーズランキングで首位に躍り出た。3位にはカーティケヤンが入り、今季初の表彰台を獲得した。
石浦が7位、11番手スタートのオリベイラがスタートで一気にジャンプアップし8位でフィニッシュ。僅差のタイトル争いの中で貴重なポイント獲得を果たした。
レース2
11日(日)に行われたレース2の予選は、通常とは異なる2セッションのノックアウト方式で実施。午前9時50分、上位10台がQ2へと進出する20分間のQ1セッションが開始された。この日は事前の練習走行が無く、予選が最初の走行セッションという事もあり、開始6分ほど前からほとんどの車両がピットロードに並び、スタートと共にコースイン。10分ほどで最初のアタックを終えてピットへ戻り、残り7分ほどで新品タイヤを装着し、再度アタック。
各車アタック5周目でタイムを出してきたが、20分を経過してのラストアタックで次々にタイムが塗り替えられていき、またもQ2進出のボーダーラインは極僅差の争いに。
そんな中でトップに立ったのが関口。スーパーフォーミュラでは大差とも言える0.3秒もの差をつけての暫定ポールにつけた。
チェッカー直前のアタックで好位置に付けていた中嶋一貴、中山 雄一(KCMG)、ロッテラーは最後に極僅差でかわされまさかのQ1落ち。中嶋一貴は10番手と0.007秒差、中山も0.009秒差でQ2進出を逃すこととなってしまった。
10分間のQ2は、残り7分となったところで各車コースイン。しかし、先陣を切ってコースに向かった小林が計測1周目にコースオフ。またしても赤旗中断となってしまった。
残り5分弱でセッションが再開されると、各車アタック出来る周回がぎりぎりと言うこともあり、チェッカー直前に激しく順位が入れ替わる展開に。
トヨタ勢では前日苦戦していた石浦が好タイム。最後に上回られたものの、最前列2番手グリッドを獲得した。
予選3番手のクルマがグリッド降格のペナルティを受けたため、ロシターが3番手、オリベイラが4番手、国本が5番手、カーティケヤンが7番手、関口が8番手。小林は10番手グリッドから決勝に臨むこととなった。
気温33度、路面温度44度という暑さの中、午後3時にフォーメーションラップが開始され、レース2(51周)のスタートが切られた。
2番手の石浦がポジションをキープする一方、2列目3番手グリッドのロシターがスタートでミスしポジションダウン。好スタートを切ったオリベイラが3位へと浮上した。
1周目を終えたところで、5位の国本を先頭に、中嶋一貴、関口らがピットイン。国本、中嶋一貴はタイヤを交換して作戦通りコースへ復帰したが、関口はピット作業で痛恨のタイムロス。
翌周にはロッテラーもピットへ。先にピットインしたグループはハイペースで上位との差を詰めていった。
その後、上位勢も次々にピットへ向かい、14周目には3位走行中のオリベイラもピットインすると、ロッテラーの後でコース復帰。トップの野尻 智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とそれを追う石浦だけがピットを引っ張り、30秒ほどの差で2位の国本、3位中嶋一貴、4位ロッテラーと続く形に。
21周目に野尻がピットインし、石浦は首位浮上。前の空いた石浦は、唯一ピットインしないまま首位で逃げることに。しかし、30周目にカーティケヤンがスピンを喫し、セーフティカーが導入。このタイミングでピットに向かった石浦はタイヤを交換し4位でコースに復帰した。
35周目にレースが再開されると、石浦のピットインで首位に立った国本が再スタートを決めポジションをキープ。
その後方では、コース復帰時に石浦の前に出た野尻が、セーフティカーラン中の追い越しでペナルティを受けたため、トップの国本に2位中嶋一貴、3位石浦、4位ロッテラー、5位オリベイラと続き、トヨタ勢がトップ5を占めての終盤戦となった。
1周目のピットインで交換したタイヤで走り続ける国本、中嶋に対し、タイヤを交換したばかりの石浦が、怒濤の追い上げを開始。周回毎にファステストタイムを更新していき、残り6周ほどで中嶋一貴とテール・トゥ・ノーズに。
ヘアピン進入などで再三攻めるが、中嶋一貴のガードも堅く、ファイナルラップには、残していたオーバーテイクシステムを使っての逃げを打った中嶋一貴を攻略ならず。
激しい2位争いを背後に、国本は1秒以上の差で逃げ切り、トップチェッカー。シリーズに含まれないJAFグランプリでの勝利経験を持つ国本だが、シリーズ戦ではトップフォーミュラ参戦6年目にして、嬉しい初優勝。翌日に26歳の誕生日を迎える国本が一日早い誕生日プレゼントを自身にもたらした。
中嶋一貴が2位、石浦が3位で、トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)出身の日本人勢が表彰台を独占。ロッテラー、オリベイラが4位、5位と続き、トヨタエンジンはトップ5独占という結果となった。
今季、ここまでの5大会6レースで、全て異なる6名の勝者と混戦のスーパーフォーミュラ。今大会のレース1で2位、レース2で勝利を挙げた国本がやや抜け出しランキング首位となったが、チームメイトの石浦が4.5ポイント差の2位で続いているほか、ランキング7位の中嶋一貴まで8.5ポイントとまだ差は小さく、残り2大会3レース、まだまだタイトル争いは予断を許さない状況が続く。

トップフォーミュラでのシリーズ戦初優勝を飾った国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING #2)

11番手スタートから作戦を決め、2位表彰台を獲得した中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S #37)
- P.MU/CERUMO・INGING 2号車 ドライバー 国本雄資:
-
初優勝を果たせて本当に嬉しい。ここまでなかなか結果が出ず、辛い時期もあったが、周りの皆が支えてくれた。昨日はスタートを失敗し2位と残念なレースだったが、速さには自信があったので、今日のレースは絶対に前に出られると思っていた。昨日のレースで、5番手からスタートした人のデータを見て、今の自分なら1周目のピット作戦で前に出られる可能性があると踏み、その作戦に賭けた。その後も良いペースで走ることが出来たし、全てが完璧で満足行くレースだった。今、チームも最強の状態だと思っているので、このままの勢いでチャンピオンを狙っていく。
- VANTELIN TEAM TOM’S 37号車 ドライバー 中嶋一貴:
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今日は非常に良いレースが出来たが、つくづく昨日はもったいないレースをしてしまった。今日はスターティンググリッドがあまり良くなかった時点で1周目に入ることは決めていたが、まさか(国本)雄資があの位置から同じ作戦を採るとは思わなかった。とはいえ、今日の彼のペースは速かったし、完敗だ。最後は石浦君にも追われ、挟まれる形で厳しかったが、なんとか最低限2位という結果を取れて良かった。週末を通してクルマのパフォーマンスも良く、後半戦に向けて弾みがつくと思う。ややポイント差は開いてしまったが、次戦SUGOで何とかその差を詰めて、最終戦鈴鹿は自力でタイトルを狙える位置にいられるよう頑張りたい。
- P.MU/CERUMO・INGING 1号車 ドライバー 石浦宏明:
-
昨日は若干苦しんだが、国本選手のセットアップを参考にさせてもらったりしたおかげで、今朝からクルマにはすごく速さがあり、決勝でのペースも良かった。ただ、若干作戦が上手く機能しなかった。セーフティカーが出てしまったり、ペナルティが出る前の車両に抑えられてしまうなど、ちょっと運がなかった部分もあり、そこは悔しい。しかし、チームとしては国本が去年悩んでいたのも見ていたし、2台で速く走ることをずっと課題にしてやってきたので、こうして国本が初優勝を挙げ、僕も国本のセットアップを参考にさせてもらうなど、チームとしてとても良い状態でレースが出来、結果に繋げられたのは嬉しい。
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
ピット戦略が分けた明暗。
2016全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦のレース2決勝が9月11日、岡山国際サーキットで行われ、5番手スタートから1周めでタイヤ交換という作戦を見事に的中させた#2国本雄資(P.MU/CERUMO INGING SF14)が自身初のシリーズ戦優勝を達成した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:10日4,000人/11日6,000人/大会総入場者数10,000人)
レース2決勝は午後3時より51周で行われた。
なお午前中の予選で3位に入った#41ストフェル・バンドーン(DOCOMO DANDELION M41S SF14)は予選中にブレーキ冷却用のファンをつけたままピットアウトしてしまったということで3グリッド降格の裁定が下り、6番グリッドからスタートすることに。
これにより予選4位の#3ジェームス・ロシター(フジ・コーポレーションKONDO SF14)から予選6位の国本までが一つずつグリッドを繰り上げることになった。
スタートでトップに立ったのはポールの#40野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)。
#1石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING SF14)が2位につけてレース序盤は野尻を追い上げる展開に。
しかしその一方で国本、#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)、#37中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)、#16山本尚貴(TEAM無限 SF14)、#4ウィリアム・ブラー(フジ・コーポレーションKONDO SF14)、#65ベルトラン・バゲット(GREENTEC NAKAJIMA SF14)らが1周めで規定により義務付けられたタイヤ交換をすませる作戦に出ていた。
2周めには#64中嶋大祐(GREENTEC NAKAJIMA SF14)、#36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN KOWA TOM’S SF14)もピットに飛び込む。
彼らは前が開けた状態を作ってペースアップし、上位に食い込もうと目論んでいた。
この作戦は見事に的中し、上位陣がピットインしていくたびに国本の順位は繰り上がっていく。
一方の石浦は野尻に頭を押さえられる格好で思うようにペースが上げられないでいた。
石浦はレース前半でオーバーテイクボタンをすべて使い切って野尻の前に出ようとしたが、野尻も巧みなライン取りで石浦を抑え込み、トップを守る。
結局野尻は21周終わりでピットへ。
これでようやくトップに立った石浦だったが、既にその時点で国本とのタイム差は27秒強まで縮まっていた。
これからピット作業を行ってなおかつ国本の前でコースインするには最低でも32〜33秒のリードが必要だ。
しかし両者の差はなかなか広がっていかない。
そうこうするうちにレースは30周目に突入。
ここで#7ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS SF14)がモスエスでスピン。コースを塞ぐ格好でストップしてしまったため、セーフティーカーが導入されることに。
これを見てすかさず石浦はピットイン。
しかしピット出口では国本と中嶋一貴が目の前を通り過ぎて行き、石浦は野尻と並走する格好で1コーナーへ。
ここで野尻は合流ラインを超えてから石浦の前に出てしまい、「SC中の追い越し」ということでレース終盤にドライビングスルーペナルティを受けてしまった。
これでレースは国本、中嶋一貴、石浦の順に。
既にオーバーテイクボタンを使い切ってしまった石浦はダブルヘアピンや最終コーナーで一貴のインをこじ開けて2位に上がろうとするが、一貴は冷静にこれを退け、フィナルラップのホームストレートとバックストレートで自身のオーバーテイクボタンを使って逆に差を広げ、そのまま国本に次ぐ2位でチェッカーを受けた。
それでも3位3ポイントを計上したことで石浦はポイント合計19でランキング2位に浮上、ポイントリーダーの国本とともにセルモインギングがランキング1,2位を占めることになった。
優勝した国本は2013年11月の富士スプリントカップ以来のスーパーフォーミュラ優勝。シリーズ戦ではこれが初めての勝利だ。
次戦の舞台はスポーツランドSUGO。9月25日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.5 -RIJ- (2016/09/11) Final Race 2 Weather:Fine Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 5 岡山国際サーキット 3.703km
Pos | No | Driver | Car | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 1:11'31.812 |
2 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 1.168 |
3 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 1.683 |
4 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 5.267 |
5 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 9.490 |
6 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | Honda HR-414E | 51 | 11.519 |
7 | 41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | Honda HR-414E | 51 | 13.614 |
8 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 51 | 16.056 |
9 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 19.969 |
10 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 20.749 |
11 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | Honda HR-414E | 51 | 22.458 |
12 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 51 | 24.856 |
13 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 25.913 |
14 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | Honda HR-414E | 51 | 26.475 |
15 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 39.660 |
16 | *40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | Honda HR-414E | 51 | 42.405 |
17 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 51 | 1'03.070 |
18 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | Honda HR-414E | 50 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 45Laps)完走 ---- |
- | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | TOYOTA RI4A | 29 | 22Laps |
- Fastest Lap: CarNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14) 1'17.232 (44/51) 172.607km/h
- CarNo.40は、国際モータースポーツ競技規則付則H項第2章2.9.10(第2SCラインでの追い越し)違反によりドライビングスルーペナルティーを科した。
全日本F3選手権第14戦の決勝レースが9月11日、岡山国際サーキットで行われ、今回も千代勝正に代わって参戦した#23高星明誠(B-MAX NDDP F3)がポール・トゥ・フィニッシュで今季3勝目。
Nクラスは今回も#78片山義章(Petit LM Racing)が独走で今季8勝目を挙げた。
先に行われたスーパーフォーミュラの予選で赤旗中断があったため、第14戦決勝は午前11時15分より25周で行われた。
ポールの高星は自ら「自分のレース人生でも上位に入る出来」と語る見事なスタートでトップに立つと、そのまま後続を引き離していった。
2番手には#7阪口晴南(HFDP RACING F312)がつけ、#12牧野任祐(TODA FIGHTEX)が3番手。
#37坪井翔(ZENT TOM’S F314)が4番手。この3台が集団を形成し、少し離れて#21イェ・ホンリー(KRC with B-MAX F315)、#36山下健太(ZENT TOM’S F312)はスタートで出遅れてホンリーの後ろにつくことになった。
コース幅の狭い岡山で、しかも前に接近すればダウンフォースが抜けてしまうというF3の特性もあり、2位争いはこう着状態のまま周回を重ねていくことになった。
その間に高星は着実にリードを広げ、最後は阪口に15.8秒もの大差をつけて25周を走りきり、21号車をドライブして連勝した第8戦鈴鹿に続いて今季3勝目を挙げた。
2位はこれがF3初表彰台となる阪口、3位には牧野が入った。
なお予選でコースアウトした為に最後尾スタートとなっていたポイントリーダーの#22ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)は高星と同様のハイペースで追い上げを図ったが、抜きにくい岡山では8位まで挽回するのが精一杯だった。
Nクラスは予選トップの片山が今回も独走。
予選2位の#9廣田築(アルビレックスF306TLM)がオープニングラップで#30DRAGON(B-MAX)にかわされて3位に落ちた上にジャンプスタートの裁定がくだってドライビングスルーペナルティを受けた為、2位DRAGON、3位にはアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)という結果になった。
これによりチャンピオン決定は最終ラウンドに持ち越しとなったが、そこでの3レースのいずれかで片山が2ポイント獲得した時点で決着することになった。
第15、16、17戦は9月24-25日にスポーツランドSUGOで行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦岡山のレース2公式予選が9月11日、岡山国際サーキットで行われ、#41野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40Y SF14)が自身初のポールポジションを獲得、昨日優勝した#41ストフェル・バンドーン(DOCOMO DANDELION M41S SF14)も3番手につけるなど、ダンデライアン勢が昨日に続いて好調ぶりを見せつけた。
レース2公式予選は午前9時50分よりノックアウト方式で行われた。
ただし通常の方式とは違い、20分間のQ1と10分間のQ2の2本立てとなり、Q1の上位10人がQ2に進む権利を得る。
予選Q1
ここでは多くのドライバーがスクラブタイヤでコースに出ていく中、チームルマンの2台、#7ナレイン・カーティケヤンと#8小林可夢偉の二人だけは最初からニュータイヤを選択した。
カーティケヤンはそれが功を奏し最初のアタックで1’16.225を記録して一時トップに立つが、
セッション後半に入ると、他のドライバーたちも次々にニュータイヤに履き替えてアタックを開始、ここではチェッカー提示後に1’14.690を叩き出した#20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)がトップ。2位に野尻、3位にバンドーンが続いた。
一方、昨日ポールポジションを記録した#37中嶋一貴は1’15.271を記録して早々とアタックを切り上げたことが災いし、10位の#1石浦宏明(P.MU/CERUMO INGING SF14)に0.01秒及ばずにQ2進出を逃してしまった。
予選Q2
午前10時20分より始まったQ2では既にニュータイヤを使い切ったカーティケヤンと、まだニュータイヤの持ち合わせがあるはずの小林の2台がユーズドタイヤを選択。ところが小林は2周目に入ったところでブレーキトラブルによりアトウッドカーブで飛び出し、昨日に続いて赤旗の原因を作ってしまった。
8号車の車両回収ののち、セッションは10時33分に残り4分47秒で再開された。
ギリギリで4周いけるかどうか際どい残り時間であり、ウォームアップに2周を要する現在のヨコハマタイヤの状態から逆算すると、アタックは2周できるかどうかという状況で、早めにピットアウトした石浦が3周めを8割の力で走って4周めに全力投球という作戦をとったのに対し、隊列の後ろの方でコースインした野尻は4周できないケースを想定して3周目から全開走行を開始した。結果的にはこれがうまくタイヤに作用して野尻は1’14.404を4周めに記録、石浦の1’14.656をコンマ2以上上回って見事ポールポジションを獲得することに成功した。
チームメイトのバンドーンも4周めに1’14.712までタイムを縮めて3番手という好位置につけた。
レース2決勝はこのあと午後3時より51周で行われる。今回は昨日のレース1とは異なり、最低1回1セットのタイヤ交換が義務付けられる。
なお、オーバーテイクシステムの使用回数はレース1、2を通じて5回までとなっているが、現在の残数は以下の通りとなっている。
#1石浦宏明 3
#2国本雄資 5
#3ジェームス・ロシター 3
#4ウィリアム・ブラー 4
#7ナレイン・カーティケヤン 4
#8小林可夢偉 5
#10塚越広大 3
#11伊沢拓也 5
#16山本尚貴 3
#18中山雄一 5
#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 5
#20関口雄飛 4
#36アンドレ・ロッテラー 4
#37中嶋一貴 4
#40野尻智紀 4
#41ストフェル・バンドーン 4
#64中嶋大祐 4
#65ベルトラン・バゲット 5
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
SUPER FORMULA Rd.5 -RIJ- (2016/09/11) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2016 Japanese Fomura3 Championship Round 14 岡山国際サーキット 3.703km
Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Engine | Lap | Total_Time Behind |
1 | 23 | | 1 | 高星 明誠 | B-MAX NDDP F3 Dallara F312 | Volkswagen A41 | 25 | 35'31.953 |
2 | 7 | | 2 | 阪口 晴南 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 25 | 15.852 |
3 | 12 | | 3 | 牧野 任祐 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 16.624 |
4 | 37 | | 4 | 坪井 翔 | ZENT TOM'S F314 Dallara F314 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 17.028 |
5 | 36 | | 5 | 山下 健太 | ZENT TOM'S F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 17.275 |
6 | 21 | | 6 | イェ・ホンリー | KRC with B-MAX F315 Dallara F315 | Volkswagen A41 | 25 | 21.302 |
7 | 2 | | 7 | 石川 京侍 | TODA FIGHTEX Dallara F316 | TODA TR-F301 | 25 | 21.801 |
8 | 22 | | 8 | ヤン・マーデンボロー | B-MAX NDDP F3 Dallara F314 | Volkswagen A41 | 25 | 22.673 |
9 | 3 | | 9 | 三浦 愛 | EXEDY B-Max F312 Dallara F312 | TOYOTA TOM'S TAZ31 | 25 | 35.301 |
10 | 78 | N | 1 | 片山 義章 | Petit LM Racing Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 1'08.423 |
11 | 30 | N | 2 | DRAGON | B-Max Racing F306 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 25 | 1'25.478 |
12 | 5 | N | 3 | アレックス・ヤン | ALEX YANG Hanashima F3 Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
13 | *9 | N | 4 | 廣田 築 | アルビレックスF306TLM Dallara F306 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 24 | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 22Laps)完走 ---- |
- | 11 | N | - | 植田 正幸 | Rn-sports F308 Dallara F308 | TOYOTA TOM'S 3S-GE | 18 | 7Laps |
- | 8 | | - | 大津 弘樹 | HFDP RACING F312 Dallara F312 | Honda MF204D | 3 | 22Laps |
- | *28 | | - | 山口 大陸 | タイロクレーシング28号 Dallara F316 | Volkswagen A41 | 3 | 22Laps |
- Fastest Lap: CarNo.23 高星明誠(B-MAX NDDP F3) 1'24.252 (10/25) 158.225km.h
- CarNo.9は、2016年全日本フォーミュラ3選手権統一規則第31条7.(ジャンプスタート)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
- CarNo.28は、2016年全日本フォーミュラ3選手権統一規則第15条1.(危険なドライブ行為)により、次大会で3グリッド降格とする。
SUPER FORMULA Rd.5 -RIJ- (2016/09/11) Knock Out Qualify Weather:Fine Course:Dry
2016 SUPER FORMULA Round 5 岡山国際サーキット 3.703km
Pos | No | Driver | Car | Q1 | Q2 |
1 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40Y SF14 | 1'15.025 | 1'14.404 |
2 | 1 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 1'15.264 | 1'14.656 |
3 | *41 | ストフェル・バンドーン | DOCOMO DANDELION M41S SF14 | 1'15.056 | 1'14.712 |
4 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | 1'15.247 | 1'14.836 |
5 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | 1'15.163 | 1'14.914 |
6 | 2 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 1'15.244 | 1'14.928 |
7 | 7 | ナレイン・カーティケヤン | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | 1'15.115 | 1'15.246 |
8 | 20 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | 1'14.690 | 1'15.288 |
9 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 | 1'15.086 | 1'15.720 |
10 | 8 | 小林 可夢偉 | SUNOCO TEAM LEMANS SF14 | 1'15.165 | 1'29.938 |
11 | 37 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | 1'15.271 | |
12 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 | 1'15.273 | |
13 | 36 | アンドレ・ロッテラー | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | 1'15.344 | |
14 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 | 1'15.463 | |
15 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限SF14 | 1'15.547 | |
16 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 | 1'15.652 | |
17 | 4 | ウィリアム・ブラー | フジ・コーポレーションKONDO SF14 | 1'15.656 | |
18 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 | 1'15.876 | |
19 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 | 1'15.952 | |
---- 以上基準タイム(107% - 1'19.918)予選通過 ---- |
- CarNo.41は、Q2予選時、2016年スーパーフォーミュラ選手権統一規則第21条12.(安全確認)違反により、3グリッド降格とする。