2010スーパーGT第3戦「富士GT400kmレース」の公式練習は#35MJ KRAFT SC430(石浦宏明/大嶋和也組)がトップタイム、2位に#6ENEOS SC430(伊藤大輔/ビヨン・ビルドハイム組)と、レクサスSC勢が1-2という結果となった。
GT300クラスは今回が初参戦となる#25ZENT Porche RSR(都筑晶裕/土屋武士組)がいきなりトップタイムを記録したほか、2番手に#66triple a Vantage GT2(松田秀士/吉本大樹組)を挟んで3番手に#33HANKOOK、4番手に初音ミク×GSRとポルシェ勢が上位を占めた。
公式予選日を迎えた富士スピードウェイは快晴。気温は少し低いものの絶好のレース観戦日和となった。恒例のゴールデンウィーク開催と言うこともあり、朝から多数のファンが詰め掛けている。
公式練習は午前9時より1時間45分で行われた。
長いストレートをもつコース特性にあわせて、GT500各陣営は空力面で様々なモディファイを施してレースウィークを迎えた。
レクサス勢はフロントタイヤの前をV字に切り欠いたバンパーを持ち込み、GT-R勢は下半分を逆三角形に絞り込んだリヤフェンダーを装着して走り始めた。
その甲斐あってか、開始10分で#6エネオスSCが伊藤大輔のドライブで1分35秒340を出してトップにたつと、その5分後に#12カルソニックGT-Rを駆るJ.P.オリベイラが1分35秒322で6号車を上回る。すかさず6号車は1分35秒198を記録して再びトップに。
開始35分後には#1ペトロナスSCのアンドレ・ロッテラーも1分35秒436で3位に浮上、終了6分前には#23モチュールGT-Rも1分35秒737で4位と、このセッションはレクサスとニッサンががっぷり四つの状況になり、最終的にはニュータイヤ2セットを投入した#35MJの大嶋和也が1分35秒018までタイムを縮めてトップで走行を締めくくった。
大嶋は前回の岡山戦でGT300車両と絡み、モラルハザード対象者として最初の1時間をピットで過ごさねばならない状況のなかで、午後の予選で大いに期待を抱かせる結果を出した。
一方前回優勝の#18ウイダーHSV-010は11番手と振るわず、ホンダ勢最上位は#100レイブリックHSVの7位に留まっている。
GT300クラスはこの富士が初戦となる#25ZENTポルシェを駆る土屋武士が開始早々に1分44秒308でトップに立つと、セッション終盤に43秒873まで縮めて堂々のトップタイム。
#9初音ミク×GSR、#33ハンコックらも好タイムを記録し、一時はポルシェ勢が1-2-3の状態になったが、最後の最後に#66アストンマーチンが2位に割って入った。
また今回からaprの31号車は人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」とタイアップ、初号機をイメージした紫色のカラーリングとなって公開車検から大いに注目を集めたが、コースアウトなどもあって結局このセッションはクラス12位に終わっている。
スーパーGT第3戦の公式予選はこのあと午後1時50分より1回目が行われ、各クラス上位8台ずつが今季初のスーパーラップに進出する。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦は4月18日鈴鹿サーキットで37周の決勝レースを行い、ポールポジションの#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が巧みなピット戦術でスタートの出遅れを挽回して勝利した。
2位には2年ぶりの参戦となる#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Mobile1 TEAM IMPUL)、3位には#36アンドレ・ロッテラー(PETONAS TEAM TOM'S)が入った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:30,500人)
決勝スタートは午後1時45分。
ここでポールの小暮が出遅れ、オリベイラの先行を許す。
序盤から1分43秒台を連発して一気に突き放しにかかるオリベイラに対し、小暮はペースが上がらず、右フロントにフラットスポットを作ってしまったことなどもあり、その差は徐々に開いていく。10周を消化した頃には1位と2位の差は3秒以上に達していた。
その後方では3位#2伊沢拓也と4位ロッテラーがドッグファイトを展開、ここに#10塚越広大も加わってきた。
7周目のシケインではロッテラーがタイヤのグリップダウンにブレーキングポイントをあわせきれずにオーバーラン、これにすかさず塚越がオーバーテイクボタンを使って並びかけていくが、かろうじてロッテラーが1コーナーで押さえ込む。この後塚越は11周目に不可解なスローダウンをし、一時後方に沈む。
トップのオリベイラはレース中盤には小暮との差を4秒まで広げ、26周目にピットイン。リヤタイヤ2本のみの交換を行って14.1秒でピットアウトしていく。
一方の小暮は翌27周目にピットイン。こちらもリヤ2本交換ながらピットクルーの迅速な作業で僅か9.8秒でコースに送り出すことに成功、小暮はまんまとオリベイラの前でピットアウトしていった。
懸命に追い上げるオリベイラ、押さえ込む小暮。
28周を終えて二人の差は僅か0.494秒。29周目のシケインでオリベイラは姿勢を乱しながらも0.830秒差にとどめ、30周目では1.068秒、31周目0.698秒と一進一退を繰り返しながらレースは終盤に向かっていく。
更にその後方からは、13周目に早めのピットインを済ませたロッテラーが1分43秒台を連発するハイペースで7秒以上あったオリベイラとの差をみるみる縮めてきた。
結局小暮はオリベイラに1.262秒差をつけて37周を走破し、開幕戦を勝利で飾った。
2位オリベイラと3位ロッテラーの差は最終的に1.880秒まで縮まっていた。
4位には#20平手晃平。平手はスタートで順位を一つ落としたものの、レース中盤でオーバーテイクボタンを全て使い切るアグレッシブなドライビングで山本、デュバル、伊沢を次々に攻略して場内を大いに沸かせた。
なおルーキー勢では7位の#10山本尚貴が最上位。井口卓人は11位で完走する一方で#7ケイ・コッツォリーノはオープニングラップで新チームKCMGからFNカムバックを果たした#18平中克幸と接触して右フロントの足回りを傷めてリタイヤとなった。
フォーミュラニッポン第2戦の舞台はツインリンクもてぎ。
5月23日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

- Cクラス優勝 #1国本 雄資(PETRONAS TOM'S F308)
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今日は2番手からスタートすることになりました。スタートでかわすことは出来ませんでしたが、うまく130Rでスリップにつくことが出来、トップに立てました。
昨日はレースラップが上がらなかったのですが、今日はそれも改善でき、いいレースでした。
2連勝できたことは良かったですが、2回目の予選でポールが取れなかったことなど、まだまだ課題は多いと感じています。それを改善していって、次のもてぎではまたポール・トゥ・ウィンをしたいですね。
- Cクラス2位 #62嵯峨 宏紀(DENSO・ルボーセF308)
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ウォームアップ走行からアンダーステア傾向があったのでダウンフォースをつけ、後半しんどくなると思ってタイヤの内圧を下げたのですが、そのけっかムービングを起こして序盤ペースを上げられませんでした。内圧が上がった後半は良いペースで走れたんですが。
国本選手とはフェアにいいバトルができたと思います。
昨日今日とトムスに肉迫できたことで、チームとしても自分としてもステップアップできてきていると感じています。まだシーズンを云々できるレベルではありませんが、これからもトムスについていけるよう、ステップアップできれば、と思っています。
- Cクラス3位 #36ラファエル・スズキ(PETRONAS TOM'S F308)
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タフなレースでしたが、いいスタートが切れました。アレックスを追い越して3位に上がりましたが、2位に近づくことは出来なかったので、あとは自分のペースをコントロールして走りました。
全日本F3には勿論いい印象を持っています。でも今週末は初めての鈴鹿、初めてのドライとチャレンジだらけで、予選、決勝と調整を重ねながら走りました。ミスも許されない中で頑張ったと思います。

- Nクラス優勝 #8小林崇志(HFDP RACING)
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昨日はスタートで失敗しましたが、今日は完璧でした。一度もトップを譲らずに結果的には完璧なレースが出来ました。
それでもレースペースは中々上げられず、ミスもしたので、課題の残るレースではありました。
刻々と変わるコンディションに走りを合わせられませんでしたし。
全16戦中2勝したのは良かったですが、まだ14戦残っていますからね。
- Nクラス2位 #63千代 勝正(BPダイシン・ルボーセF305)
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今日はスタートから小林選手が速かったので順位を守って走りました。1周目のバックストレッチと1コーナーでは迫れたんですが、抜くことは出来ませんでした。
今季新しいチームに入ってベストは尽くせたと思います。次のもてぎにむけてステップアップしていきたいです。
- Nクラス3位 #37蒲生尚弥(TDP SPIRIT F307)
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昨日はスタートしてすぐスピンしてしまいました。初めてのF3ということであせってうまくいかなかったんですが、今日は気持ちの切り替えができていいレースができたと思います。
自分の持っている力を出し切れました。
まとめ: Kazuhisa SUERHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
4月18日、鈴鹿サーキットで行われた全日本F3選手権第2戦決勝は、#1国本雄資(PETRONAS TOM'S F308)が開幕2連勝を達成、2位も昨日に続いて#62嵯峨宏紀(DENSO・ルボーセF308)がつけ、3位に今季全日本初参戦の#36ラファエル・スズキ(PETRONAS TOM'S F308)が入った。
Nクラスも#8小林崇志(HFDP RACING)が連勝、2位もまた#63千代勝正(BPダイシン・ルボーセF305)が2戦連続、3位には熾烈なドッグファイトを勝ち残った#37蒲生尚弥(TDP SPIRIT F307)が入った。
第2戦決勝は午前9時50分スタート。
ポールシッターの嵯峨がホールショットを決め、国本、スズキ、#2アレキサンドレ・インペラトーリの順で1周目を終えるが、嵯峨はそこからペースを上げることが出来ず、2周目の130Rで早くも国本にインを突かれてトップを奪われてしまう。
嵯峨はウォームアップの段階でアンダーステアの兆候を感じてダウンフォースをつけ、レース後半を考慮してタイヤ内圧を下げるなどの対策を施してスタートに臨んでいたのだが、それが逆に裏目に出た格好だ。
国本はその後も唯一の1分54秒台を記録するほどのハイペースで後続を突き放しにかかり、最後は2位に7.449秒もの大差をつけて17周を消化、開幕2連勝を飾った。
3位にはスタートでインペラトーリをかわしたスズキが徐々に後続との差を広げ、全日本参戦2戦目で初の表彰台を得た。
その後方では、昨日に続いて最後尾スタートとなった#12関口雄飛の豪快なオーバーテイクショーが今日も展開された。
関口は1周目を10位で終えると、3周目までにNクラス全車を抜き去って6位に浮上、4周目には#5吉田広樹をかわし、4位インペラトーリとの差をみるみる詰めていく。
130Rで、1コーナーで懸命に関口を抑えにかかるインペラトーリだったが、9周目のスプーンで痛恨のオーバーランを喫し、先行を許すこととなった。
これで表彰台の可能性も出てきたかに見えた関口だったが、10周名工中々ペースを上げることが出来ず、逆に1分57秒台まで失速を余儀なくされ、3位スズキを追うどころかコース復帰したインペラトーリに背後を脅かされる事態に陥る。
二人は15周を終わった頃には完全にテール・トゥ・ノーズ状態に。最早インペラトーリの4位浮上は時間の問題と思われたが、16周目のダンロップ立ち上がりであろうことかインペラトーリスピンアウト。グラベルにつかまってレースを終えてしまった。
これにより関口はこのレースをどうにか4位で終えることができた。
Nクラスは予選トップの小林が今日は一度も後続に付け入る隙を与えずに17周を走りきって開幕2連勝。2位は千代とここまでは昨日と同じ結果となったが、その後方では#19黒田吉隆、#23佐藤公哉、そして蒲生による熾烈なドッグファイトが展開された。
コーナーごとに激しく順位を入れ替える3台だったが、ルーキーの蒲生が12周目の1コーナーで佐藤を攻略し、F3初の表彰台を得た。
佐藤は中盤以降ペースが上がらず、黒田、#22佐々木大樹らに抜き返されてクラス6位に終わっている。
全日本F3選手権の第3戦、第4戦は5月22-23日にツインリンクもてぎで開催される。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦鈴鹿の決勝前フリー走行は#37大嶋和也がトップタイム。2番手に#36アンドレ・ロッテラーと、PETRONAS TEAM TOM'Sが1-2という結果に。
ポールシッターの#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は4番手だった。

決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは昨日に引き続いて快晴。予想最高気温も19℃と、絶好の観戦日和となった。
フリー走行2回目は午前8時45分より30分間で行われ、昨日の予選でスキッドブロックの厚み不足から失格となった石浦を先頭に各車一斉にコースインしていった。
このセッションではトムスの2台が序盤からハイペースで周回を重ね、開始6分でロッテラー、8分で大嶋がトップに立つ。タイムは1分40秒473だ。
大嶋はその後1分40秒358までタイムを縮め、これがこのセッションのトップタイムとなった。
2位ロッテラー、3位にはピットスタートとなる石浦がつけた。
一方、ポールシッターの小暮は開始8分で1分41秒976を出して4位。
5位に駆動系トラブルからQ3を不本意な形で終えた#10塚越広大がつける。
昨日の予選でクラッシュしたディフェンディングチャンピオンの#1ロイック・デュバルも走行に加わって7位につけた。
ルーキー勢では#7ケイ・コッツォリーノの8位を筆頭に9位#29井口卓人、10位#31山本尚貴と続く。
それに続くのが#19J.P.オリベイラ、#20平手晃平のインパル勢。平手は終盤スプーンでスピンアウトしてそのままセッションを終えている。
第1戦決勝は今日の午後1時45分より37周で戦われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
日本レースプロモーション(以下JRP)は4月17日、フォーミュラニッポン開幕戦の開催されている鈴鹿サーキットで会見を行い、白井裕氏が4月1日付で社長に就任したことを発表した。
白井氏は昨年までホンダNSX-GTプロジェクトリーダーを務めていたほか、第2期F1活動においてもV10エンジンの開発に携わってきた。
この日はそのV10エンジンをティレル020に搭載して1991年シーズンを戦った中嶋悟会長と共に会見に出席、抱負を語った。
- 中嶋悟取締役会長のコメント
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4月1日よりお願いしていた白井裕氏を社長に迎えました。
皆さんご存知のように白井さんにはいい過去をいくつもお持ちで、それを生かしてJRPのために尽力していただけるものと期待しています。
厳しい時期ですが、ファンやメディアの皆さんのお力をいただいて、フォーミュラニッポンが今後発展していくようお願いいたします。
- 白井裕代表取締役社長のコメント
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前任の野口さんの後をうけて社長に就任しました。
フォーミュラニッポンが更に発展するよう、ホンダさん、トヨタさんに協力をお願いして、ブランド価値の向上に努めていきます。
そのためにはまず、参加台数の増大とコンテンツの充実に取り組み、それによって観客動員数を増大、とフォーミュラニッポンのブランディングを推進していきますので、ファンの皆様、メディアの方々にもご協力の程をお願いいたします。
またFCJにつきましてはホンダ、トヨタ、ニッサンの3社のご協力をいただいて今年で5年目を迎えます。
今季は中国人ドライバーも二人に増えますが、今後もFCJはアジアの中のカテゴリーとして発展させていきたいと考えております。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

- Cクラス優勝 #1国本 雄資(PETRONAS TEAM TOM'S F308)
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予選でポールポジションを獲ることができ、決勝もそのまま逃げ切れました。
開幕前は天候に恵まれず、良いテストが出来ていない状況で、今日もいきなりドライでの走行となりましたが、うまくチームがカバーしてくれていいクルマを仕上げてもらいました。
予選の走りも最高ではなかったので、ミーティングを重ねて決勝に臨みました。
勝ててほっとしていますが、明日もレースがあります。明日は2番手からですが、スタートで前に出て勝ちたいです。
Cクラス2位 #62嵯峨 宏紀(DENSO・ルボーセF308)
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スタートは悪くなくて、動き出しは雄資君と同じくらいだったんですが、フロントタイヤの熱入れがうまくいかなくてアンダーステアが出てしまい序盤ペースが上がりませんでした。
明日はポールからのスタートですが、スタートで抜かれずにいけても雄資君はついてくると思うので、隙をみせないように走ります。
- Cクラス3位 #2アレキサンドレ・インペラトーリ(TODA FIGHTEX)
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スタートは良かったのでフロントローの二人を抜きたかったんですが、シフトタイミングを外して前に出られませんでした。
その後はタイヤに中々熱が入らずに置いてかれてしまい、一人ぼっちで走行することになり、後ろとのギャップをコントロールして、何とか3位を守って走りました。
明日もスタートが重要になると思います。他のクルマよりペースで足りない面があるのでスタートで頑張ります。

- Nクラス優勝 #8小林 崇志(HFDP RACING)
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チームがいいクルマを作ってくれたので、予選、決勝とプッシュして走れました。
スタートがうまくいかずに千代選手に先行されましたが、クルマはいいので自分を信じて抜き返しました。F3だと130Rを全開で行くのはイージーですし、千代選手もスペースを残してくれると思いましたから。
優勝の実感は余りありませんが、周りの方々に一つ恩返しができたかなと思います。でもこれで満足せず、チャンピオンを狙っていきます。
- Nクラス2位 #63千代 勝正(BPダイシン・ルボーセF305)
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オフにドライでテストできなかったので、チームとミーティングを重ね、いいクルマが出来ました。
1コーナーで前に出れましたが、ペースがよくなくて抜き返されてしまいました。その後も小林選手のペースについていけなかったのが悔しいポイントですね。
今後もチャンピオン争いが狙えるように頑張っていきます。
- Nクラス3位 #7三浦 和樹(HFDP RACING)
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初めてのF3レースでしたが、FCJと大きく違うのはダウンフォースの大きさからくるコーナリングスピードの高さでした。
まだトップとは出せるタイムの次元が違うので、オープニングラップからいいペースで走れるようにしたいです。そういう意味では悔しいレースでした。
レース中はなるべくミラーを見ないようにして、自分の走りに専念していました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本F3選手権第1戦の決勝レースが4月17日、鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした#1国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S F308)がオープニングラップから後続を突き放して12周を走破、初戦を勝利で飾った。
2位には#62嵯峨宏紀(DENSO・ルボーセF308)、3位は今季Cクラスにステップアップしてきた#2アレキサンドレ・インペラトーリ(TODA FIGHTEX)が入った。
また、Nクラスは#8小林崇志(HFDP RACING)が参戦2年目で初のクラス優勝を獲得している。

第1戦決勝は午後3時50分スタート。
ポールの国本がそのままホールショットを奪い、序盤から1分54秒台の好タイムで逃げにかかる。
2番手を走行する嵯峨は序盤フロントタイヤの熱入れがうまくいかず、ペースを上げられない。
このため2周を終えた時点で早くも1-2位の間には1.7秒のギャップが出来てしまった。
嵯峨は数周でペースを取り戻すが、国本との差は2秒前後で推移し、一向に差を詰められないままファイナルラップに突入。
国本はカーナンバー1を得た最初のレースを勝利で終えた。
3位には戸田レーシングに移籍して今季初のCクラスに挑むインペラトーリが入った。
その後方では、ミッショントラブルでノータイムに終わった#12関口雄飛が猛烈な追い上げを展開、1周目を10位で終えると、その後も立て続けにNクラスの車両をかわしていき、4周目にはCクラス5位の#5吉田広樹をもシケインでかわして5位に浮上。
一旦はコースアウトで8位に後退するも、再び追い上げて5位でフィニッシュと、アグレッシブな走りで初戦を終えた。
Nクラスは、クラストップの小林がスタートで出遅れて#63千代勝正の先行を許すが、すぐに130Rで抜き返してトップを奪い返し、参戦2年目にして初優勝を達成した。
2位は千代、3位にはFCJからステップアップしてきた#7三浦和樹が入り、F3デビュー戦で早くも表彰台を獲得している。
第2戦決勝は明日午前9時50分より、17周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

- ポールポジション #32小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)
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本当にうれしいです。今年に入って(GT含めて)全部ポールポジションですから。
Q1は中古のスリックで走って、トップが取れるかと思いましたが、アンドレや石浦君に抜かれてしまいました。
Q2はニュータイヤでしたが自分の思うようなタイミングで暖められなくてグリップ感が得られずトップが取れなかったので、Q3は覚悟を決めて攻めるだけ攻めました。
セットを間違えたかなと思いましたが、Q3で思いっきり攻めようと思って走ったらタイムが出たので、Q2は守りに入ってたかなと思います。
38秒台は前回のテストで何台かが出していたので想定していました。ここまではシナリオどおりです。明日の決勝は220kmと短いし、ポールの優位性もあるので、落ち着いていきたいです。
- ※予選2位 #8石浦 宏明(Team LeMans)
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単純に悔しいです。
トップタイムの38秒台は自分も目標にしていたのですが、力を出し切れなかった部分もあって、そこが悔しいです。フロントローなのはまあ良かったですけど。
Q3の走りには納得していませんが、走りには自信があるし、優勝も狙える位置からのスタートなので、早く初優勝を達成できるよう考えて走ります。
(フロントの皮むき作戦について)Q1、Q2とやってみましたが、他とのタイム差があまり無かったので、Q3ではやらないほうがいいと思い、やりませんでした。
明日はつまんない作戦でなく、攻めて行きたいです。
- 予選3位 #19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Mobile1 TEAM IMPUL)
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いいセッションだったと思います。セッションごとに走りをインプルーブしていけましたから。
2007年、2008年に乗っていたクルマと比べてハイスピードコーナーが早くなったのを感じていましたので、それにあわせてドライビングスタイルも変えていきました。
Q1、Q2と次に進めるように心がけて走り、Q3はそれより少しハードにプッシュしました。
明日はもっといい状態で走れると思います。
日本で一番強いチームのひとつに入れて嬉しいです。テストから少しずつ向上していけるよう余裕を持ってみてくれますので、自信もついてきます。スタッフは集中して働いてくれるので、僕も仕事がやりやすいです。
※ 8号車は予選後の車検でスキッドプレートの違反がみつかり、失格となった。
石浦は訓戒のうえ、明日の決勝はピットスタートとなる。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦の公式予選が4月17日、鈴鹿サーキットにてノックアウト方式で行われた。
ポールポジションを獲得したのは#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)。最終セッションがクラッシュにより赤旗終了となり、アタックのタイミングを失うドライバーも出る中で1分38秒917と従来のコースレコードを大幅に上回るタイムを叩き出した。
2番手には#8石浦宏明(Team LeMans)がつけていたが、車検でスキッドプレートの違反を問われて失格に。
この結果、2番手には2年ぶりの参戦となる#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Mobile1 TEAM IMPUL)が繰り上がり、3番手は#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)という結果になった。

Q1セッション
最初のセッションは午後1時30分開始。20分間の走行で上位11人が次のQ2に進出する。
午前のフリー走行からコースレコードが相次ぎ、予選でも好タイムが大いに期待される中、#36アンドレ・ロッテラーが最初のアタックで早くも1分40秒275を記録。続いて小暮が開始5分足らずでユーズドタイヤにもかかわらず1分39秒713と、午前中のベストタイムを早くも上回ってトップに躍り出た。
結局小暮はこのアタックのみで走行を切り上げ、残り10分以上をピットで待機してニュータイヤを温存する作戦に出たが、セッション終盤にニュータイヤでアタックしたロッテラーが1分39秒301、石浦が1分39秒658を記録したため、小暮はこのセッションを3位で終えることになった。
一方Q2進出をかけた11位争いは、MOTUL TEAM 無限から久々にフォーミュラニッポンに参戦してきた#16井出有治が終盤9位に浮上、この結果#7ケイ・コッツォリーノ、#18平中克幸、#29井口卓人の3人が脱落した。
ルーキー勢では唯一#31山本尚貴がQ2進出を果たしている。
Q2セッション
続いて行われたQ2セッションは、10分間の走行。ここでは上位8人が次ぎのQ3へ進むことになる。
ここで石浦が前輪のみにニュータイヤを装着して皮むきを行う作戦に出る一方で、他のドライバーはピットに留まりじっと様子見。残り6分をきったところで一斉に飛び出してきた。
ここでのトップはロッテラーで1分39秒073。38秒も目前の好タイムだ。
以下、塚越、石浦、小暮、伊沢、オリベイラ、デュバル、山本、平手、大嶋、井出の順で大嶋までが39秒台に入ったが、平手、大嶋、井出の3人がここで予選を終え、ルーキーの山本はデビュー戦にして見事Q3進出を果たした。
Q3セッション
ポールポジションを争う最後のセッションも、終盤一発アタックを狙って各車残り5分あまりで一斉にコースイン。
ここで小暮が1分38秒917と遂に38秒台の予選タイムを初めて叩き出してきた。
ところがその直後を走っていたデュバルが最終コーナーで姿勢を乱してアウト側のウレタンバリアに突っ込んでしまい、このセッションは赤旗終了に。塚越もトラブルにより西コースでストップしてしまった。
これによりグリッドはここまでに出したタイムで決められることとなり、小暮のポールが確定。2位石浦、3位にはオリベイラが入った。
ルーキーの山本はデビュー戦を6番グリッドからスタートすることとなった。
ところが予選後の再車検で8号車の装着していたスキッドプレートに規定違反が見つかり、失格の裁定が下ってしまう。
これにより3位以下の順位は一つずつ繰り上がり、2位オリベイラ、3位ロッテラーという結果に。
石浦は訓戒の上、明日の決勝はピットスタートとなった。
第1戦決勝は明日午後1時45分より37周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第2戦の公式予選は、#62嵯峨宏紀(DENSO・ルボーセF308)が参戦6年目にして初のポールポジションを獲得。タイムは1分52秒778と、第1戦で#1国本雄資(PETRONAS TOM'S F308)の記録したレコードタイムを1秒近く更新した。


第1戦の予選から10分間のインターバルをおいて第2戦の公式予選が開始された。
Cクラスで最初に動いたのは第1戦を2番手で終えた嵯峨。1周目を2分3秒台で通過すると、次の周で1分53秒532と、いきなり国本の新レコードを打ち破ってきた。
一方の国本は開始10分で1分53秒143を出してここでもトップに立つが、その直後に嵯峨が1分52秒778とタイムを大幅に縮めて再びトップに。
国本も終盤1分52秒台に突入するが、1分52秒958と僅かに及ばず、嵯峨はF3参戦6年目にして始めてのポールポジションを獲得して明日の決勝に臨むこととなった。
3番手にはここでも#2アレキサンドレ・インペラトーリがつけた。
なお第1戦でミッショントラブルに見舞われた#12関口雄飛は結局このセッションも走行できず、ノータイムに終わっている。
Nクラスは#8小林崇志(HFDP RACING)が第1戦に続いてトップタイムを記録、2番手もまた#63千代勝正(BPダイシン・ルボーセF305)が続く結果となった。
第2戦決勝は明日午前9時50分より、17周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本F3選手権第1戦鈴鹿の公式予選は#1国本雄資(PETRONAS TOM'S F308)が1分53秒749とコースレコードを更新してポールポジションを獲得、2位には#62嵯峨宏紀(DENSOル・ボーセF308)がつけ、こちらも従来のレコードを上回る1分53秒789を記録した。


F3開幕戦の公式予選は午前9時45分より15分間で行われた。
上位4台がコースレコードを更新したフォーミュラニッポンに続いて、F3も立て続けにコースレコードが破られる拮抗したタイムアタック合戦が繰り広げられた。
2周のウォームアップを終えて最初にトップに立ったのはF3参戦6年目の嵯峨。
タイムは1分54秒187から始まって1分53秒812、53秒904と一気にコースレコードを更新してみせる。
しかし今季トムスのカーナンバー1を背負うことになった国本も1分54秒474、1分53秒892と快調にタイムを上げ、残り3分をきったところで1分53秒771でトップに躍り出た。
結局国本はタイムを1分53秒749まで縮め、午後の予選をポールポジションからスタートすることとなった。
2番手には嵯峨、3番手には今季戸田レーシングからCクラスにステップアップした#2アレキサンドレ・インペラトーリが入った。
なお、今季スリーボンドからCクラスに参戦した#12関口雄飛は、アウトラップでミッショントラブルに見舞われてバックストレッチでストップ、ノータイムで予選を終える結果となった。
Nクラストップは#8小林崇志(HFDP RACING F307)、2番手には#63千代勝正(BPダイシンル・ボーセF305)がつけている。
第1戦決勝はこのあと午後3時50分より12周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum
全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦鈴鹿のフリー走行1回目は、#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がトップタイム。フォーミュラニッポンの公式戦では初めて1分40秒台の壁を破り、1分39秒764を記録し、午後の予選にむけて快調なスタートを切った。

昨日の雨も止んで公式予選日の鈴鹿サーキットは朝から快晴。
フリー走行1回目は午前8時30分より1時間で行われた。
路面には未だウェットパッチが残る状況のため、ウェット宣言が出され、各車レインタイヤでの走り出しとなったが、30分と経たないうちに相次いでスリックに履き替えていった。
それにつれてタイムも一気に上昇、#10塚越広大がユーズドタイヤで1分41秒509を出したのを皮切りに#36アンドレ・ロッテラーが1分41秒010、#37大嶋和也1分41秒389、#19J.P.オリベイラ1分41秒113と立て続けに好タイムが記録されていった。
ロッテラーは開始45分過ぎで1分40秒台に突入、1分40秒534を記録した。
そしてセッション終盤、ニュータイヤでの予選シミュレーションが始まると遂に小暮が1分39秒764を記録、ロッテラーも1分39秒832と、二人のドライバーが40秒台の壁を打ち破った。
更に#8石浦宏明、塚越らも1分40秒台ながら従来のコースレコードを上回るタイムを記録して走行を終え、午後の予選での熾烈なタイムアタック合戦を大いに期待させる結果となった。
第1戦の公式予選はこのあと午後1時30分より、ノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum

GT500クラス #18ウイダーHSV-010
小暮 卓史
前回はホンダ同士でぶつかってレースを落としてしまい、ホンダ陣営の雰囲気は暗かったのですが、今日勝てたことで皆さん喜んでくれると思います。
前半ロイックがマージンを築いてくれて、自分もリードを保って走れました。
序盤38号車が近づいてきたときはドキドキしました。HSVはピットストップが遅いので、充分なマージンが欲しかったんです。でも40周過ぎから徐々に差が広がっていったので、落ち着いてバトンタッチできました。
ロイック・デュバル
最高です。鈴鹿でも優勝できるだけのパフォーマンスがありましたが、アクシデントのために勝てませんでした。今回もクルマはパーフェクトでした。
路面コンディションの影響でタフなレースになりましたが、優勝できて最高の気分です。
(序盤38号車に迫られた件)タイヤチョイスが違うし戦略も違ってましたが、10周目辺りからタイヤがグリップダウンしてきて接近されてしまいました。それでもコントロールは出来ていたんですよ。立川が抜いてくるとしたらバックストレートしかないと思ったので、そこだけ並ばれないようにラインを考えて走りました。その後はタイヤが安定してきてマージンを広げることが出来て後半に繋ぐことが出来ました。作戦がうまくいったのだと思います。
GT300クラス #46アップスタートMOLA Z
横溝 直輝
今日この場に来られたことが信じられない気分です。ウェイトハンデ30kgは厳しいなと思いましたが、ヨコハマさんが持ってきてくれたタイヤとクルマのパッケージが見事にマッチして、決勝でも予選と同様のパフォーマンスを発揮できました。
周りが色んな作戦を採ってきた中で、僕らはオーソドックスな作戦でペースをコントロールして走っていました。
(阿部翼とは)幼い頃から先輩後輩の関係で一緒にカートをやってきた仲で、よく知っています。後半は自分が走ったほうがましなくらいにドキドキしながら見ていましたが、今年彼が急成長していることも分かっていたので、「彼なら大丈夫」と思ってみていました。
参戦自体が開幕2週間前に決まったような状態でメインスポンサーも未だ決まってないので、ここにいられることが不思議なくらいです。後半全戦出られるかすら微妙な状況ですが、今回勝てたことでスポンサーの営業にもいい影響があるのではと思います。
阿部 翼
ほっとしました。
(7号車のリタイヤについて)無線では「ポジショントップ」としか教わっていません。すぐ後ろを走っていたので何があったのかは見て知っていました。
2位とは充分なマージンがありましたけど、終わるまでは何があるか分からないので気を引き締めて走りました。他には、コース上に色んな落下物が散乱していたので、絶対踏まないようにということと、GT500もかなり激しいバトルをしていたので、巻き込まれないようにということに気をつけていました。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
オートバックススーパーGT第2戦「岡山GT300km」は4月4日岡山国際サーキットで決勝レースを行い、ポールシッターの#18ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)が後続に全く付け入る隙を与えずに82周を走り切り、ニューマシンHSV投入2戦目で待望の勝利を手にした。
GT300クラスは序盤からチェッカーまで目まぐるしく順位の入れ替わる激しい戦いが随所で展開される中、予選2番手からスタートした#46アップスタートMOLA Z(横溝直輝/阿部翼組)が勝ち残った。(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:16,000人)
第2戦決勝は午後2時スタート。
ポールから飛び出した#18ロイック・デュバルがホールショットを決めて早速逃げにかかる。
タイヤのグリップが落ちてきた6周目、7周目あたりで一時#38ZENT SC立川祐路との差が詰まり、あわやトップ陥落か?!という場面はあったが、15周を過ぎてタイヤが安定し始めてからは逆にその差を徐々に広げ始めた。30周を過ぎる頃には2位との差は3秒に。40周を過ぎる頃には6秒以上にまで突き放した。
ミディアムハードをチョイスした18号車はその後2位の38号車が45周終わりでピットインしたのを見届けてから46周終わりで漸くピットイン、小暮にクルマを託した。
この時点での2位との差は10秒以上に達していた。
このとき同時にピットインした#1ペトロナスSCがリヤ2本交換という作戦で#38ZENTの前でピットアウト、終盤まで激しいドッグファイトを展開したため、小暮は最後まで後続に脅かされること無く残り周回を走り切り、今季ホンダが投入したHSV-010に参戦2戦目で初の勝利をもたらした。フィニッシュ時点での2位とのギャップは11.8秒だった。
終始磐石の走りで逃げ切ったトップの18号車とは対照的に、2位以下は大荒れの展開となった。
前半の主役は#1ペトロナスSCを駆るアンドレ・ロッテラーだ。
ロッテラーはオープニングラップで順位を1つ上げると、7周目の1コーナーで#23モチュールGT-Rを駆る本山哲をかわして6位、9周終わりのホームストレートで#6エネオスSCのビヨン・ビルドハイムに並びかけ、1コーナー手前で前に出て5位、12周目のヘアピンで#35MJ SCの石浦宏明のインに飛び込んで4位と着実に順位を上げ、あっという間に3位#12カルソニックGT-Rの背後に喰らいついた。12号車のスタートドライバーはロニー・クインタレッリだ。
この二人は12号車が42周目にピットインするまで延々30周に渡って接近戦を繰り広げたが、3位クインタレッリは最後までロッテラーを抑え切った。
一方、予選7位からスタートした#23モチュールGT-Rは中々ペースを上げることが出来ず、じりじりと順位を落とした挙句、16周目のバックストレートで#32エプソンHSVに追突されてスピン、ウォールにヒットしてレースを終えた。結局GT500クラスではこれが唯一のリタイヤとなった。
#12カルソニックGT-Rのピットインで3位に繰り上がった#1ペトロナスSCは、トップ#18ウイダーHSVに続いて46周終わりでピットイン。ここでリヤ2本交換というギャンブルに出て、まんまと2位#38ZENT SCの前に出た。
ところが予選より大幅に気温の上がった決勝日におけるこの作戦は吉とはならず、後半を受け持った脇阪寿一は#38リチャード・ライアンの猛攻を受けることとなる。
周回遅れを盾に使うなどベテランらしい技を駆使してライアンを押さえにかかる脇阪だったが、79周目のアトウッドカーブで周回遅れの#33ハンコックポルシェがアウトにはらんだのを回避しようと、クルマをアウトギリギリに持ち込んだところでライアンにインを奪われ、遂に3位に転落、しかしその後は執拗に仕掛けてくる#12カルソニックGT-Rの松田を3周にわたって押さえ続け、3位でこのレースを終えた。
GT-R最上位はその#12カルソニックだった。
一方GT300クラスは、予選トップの#86JLOCランボルギーニRG-3がピットストップの30周目まで山西康司がトップを快走するが、給油時間の長いガイヤルドの特性が災いして関口雄飛がピットアウトしたときには8位。#2紫電、#7雨宮RX-7、#33ハンコックらのタイヤ無交換作戦などもあって上位陣のピットストップが一通り終わった51周すぎでも8位を走行する羽目に。
これでトップに浮上したのはタイヤ無交換の#7雨宮RX-7だった。
7号車は11番手スタートながら谷口信輝の攻撃的な走りで先攻する#19ウェッズスポーツISや#46モーラZらを次々にパス、#5マッハ号と#87ガイヤルドのアクシデントなどもあってクラス2位まで浮上して43周終わりでピットイン。ここで得意のタイヤ無交換作戦を敢行してトップでコースに復帰した。
このまま開幕2連勝かと思われたが、今日の天候がタイヤに厳しかったのか、2番手折目は55周目のパイパーコーナー立ち上がりで飛び出し、ウレタンバリアに前から突っ込んでレースを終えることに。
これでトップに浮上したのが#46モーラZだった。2位紫電には17秒と充分なマージンがあり、後半担当の阿部は終始安定した走りで逃げ切り、最後は26秒160もの大差をつけて優勝した。
2位#2紫電を挟んで3位以下は目まぐるしく順位の変わる接戦が展開され、終盤タイヤの厳しくなった#33ハンコックポルシェを#3ハセミZが66周目のレッドマンコーナーでインに飛び込んで攻略、3位表彰台を獲得し、今季初めてガイヤルドを駆る#86関口雄飛もまた#43ガライヤの高木真一、#31カローラの嵯峨宏紀らをアグレッシブな走りで抜き去り、33号車も攻略して4位に入った。
次戦は富士スピードウェイでの400kmレース。5月2日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
GTアソシエイション(以下GTA)は4月4日、スーパーGT第2戦が開催されている岡山国際サーキットで定例記者会見を行った。
今回は坂東正明代表取締役、島田康夫執行役員が出席。11月に開催予定の「スーパーGT&フォーミュラ・ニッポン 富士スプリントカップ2010」に既報の通り「JAFグランプリ」タイトルが付与されたこと、GT500優勝チームに「国土交通大臣賞」が授与されることに関する報告と、開幕戦を終えての感想などが話題に取り上げられ、併せてエンジン交換規定に関する解釈も説明された。

坂東正明代表のコメント
(富士スプリントカップ2010について)既にお知らせしたとおり、大会名称に「JAFグランプリ」を付与することになりました。対象となるクラスはフォーミュラニッポン、GT500、GT300の3つです。競技方法など詳細につきましては、5月の定例会見で改めて報告させていただきます。
来年以降については、シリーズ戦に組み入れるかどうかも含めて、JAFさんに継続して名称使用をご了解いただけるよう、取り組んでいきます。
国土交通大臣賞はレース当日にサーキットで授与式を行います。大臣にもご出席いただけるよう働きかけているところです。
(開幕戦を終えて)GT500については、ホンダのニューマシン、ニッサンのニューエンジンが投入されましたが、予選、決勝のタイム比較を見ても今シーズンは拮抗した戦いが期待できるのではと思っています。
GT300はデグナーでアクシデントが起きたことで紫電やガライヤが脱落したため正確なことは言えませんが、結果で見ればJAF-GT車両が表彰台に上がり、FIA-GT車両とも拮抗した戦いが出来そうです。
また1コーナーで起きたホンダ同士のクラッシュについてですが、起きてはならないことではありましたが、怪我人が出なかったことにより、我々のルールの基で作られた車両の速さと共に安全性の高さも実証できたと思います。
(エンジン交換の解釈について)GT500で使用できるエンジンはシーズンを通じて3基。これを大会前に届け出て貰うということになり、この3基を使用する限りにおいて降格等のペナルティは課せられません。これを越えて4基め、5基めを投入した時点で10番降格ということになります。
島田役員のコメント
(先日のテレビ放送について)開幕戦はレース終了後中二日で編集して出す、という形で制作しました。視聴率は全国平均で1.3%ですが、岡山では4%でした。我々の告知が足りなかったのもありますが、平日深夜放送というハンデキャップもあっての結果だと思います。
内容については、おちゃらけた雰囲気にはならず、GTについてきちんとお知らせするものになっていたと思います。第2戦の放送は来週の日曜深夜。条件としては良くなると思います。
今後もこれで満足せず、もっといい時間での放送をフジテレビさんにはお願いしていきます。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI
スーパーGT第2戦岡山の決勝前フリー走行はポールシッターの#18ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)がトップタイムを記録、改めて好調ぶりを見せ付ける結果となった。
GT300クラスは#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)がトップタイム。ポールの#86JLOCランボルギーニRG-3(山西康司/関口雄飛組)は4位につけた。

岡山国際サーキットは決勝日も快晴。昨日同様少し肌寒さを感じさせる中、フリー走行は午前9時より45分間で行われた。
昨日最初の公式練習でクラッシュし、予選不通過となっていた#17ケーヒンHSVも無事修復され、開始早々から金石年弘がハイペースで周回を重ねる。
17号車は結局このセッションで1分26秒530のベストタイムを記録、5位に入って決勝出走に充分な結果を出した。
その他の上位陣は#23モチュールGT-Rが本山、トレルイエともに好タイムを連発、セッション前半でトップに立つ。2番手には#35MJ、3位には#1ペトロナスとレクサスSC勢が続いていたが、開始25分過ぎに小暮が1分25秒533を叩き出し、#18ウイダーHSVがトップに浮上した。
GT300クラスは走り出しから#2紫電が快調。加藤、濱口ともに安定したタイムで序盤からずっとリーダーボードの最上位に居座り続けた。
2番手には#46モーラZ、3位に#88ガイヤルドがつけ、ポールの#86ガイヤルドは4番手につけた。
このクラスで出走嘆願の出ている#365サンダーアジアMT900Mは1分37秒685でクラス18番手という結果を出し、競技団の裁定を待つこととなった。
第2戦決勝はこの後午後2時から、82周で戦われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA

GT500クラス ウイダーHSV-010
小暮 卓史
連続でポールをとれたことは心から嬉しく思いますが、前回あんなふうにホンダ同士でクラッシュしているので、明日が終わるまで気が抜けません。唯一違うのは僕がスタートじゃないことで、周りのみんなも安心してるんじゃないでしょうか?(笑)それは冗談ですけど、明日はロイックでいきます。コンスタントにパフォーマンスを発揮するタイヤを持ってきたので、ドライバーがミスなく走れば結果は出ます。前回のクラッシュでホンダ栃木研究所の皆さんを始め多大な迷惑をおかけしたので優勝して返したいなと思っています。
(予選の最後に2周連続でアタックしたことについて)ミディアムハード系のタイヤを履いていたので、もう1周行った方がタイムがでると思っていました。1回目のアタックで出したタイムはクルマのディスプレイで見ていましたが、他がどのくらいか知らなかったので、ポールだと判ったのは終了ギリギリでした。
(前回のクラッシュは)見た目は凄い壊れ方でしたが、モノコックまではイってませんでした。注意して走り始めましたが期待に応えてくれる状態でした。トラブルが出て、少ない走行時間でどこまで詰められるかでしたが、今年から入った田中耕太郎エンジニアはフォーミュラ・ニッポンでロイックを担当されてた優秀な方ですから、クルマのことは心配していませんでした。
ロイック・デュバル
クルマには満足していましたが、トラブルで2回目のフリープラクティスが走れず、セッティングが詰められなかったのは残念でした。でも予選でのクルマはすごくコンペティティブでした。
勿論優勝を目指していますが、何が起きるか分かりません。鈴鹿みたいな事もあるので、今回は幸運を掴みたいです。
前回はコグレサンがクルマの色が気に入らなくてクラッシュさせたようですが(笑)モノコックはいい状態のままでした。ボロボロになってしまったクルマを直すのはタフな仕事でしたが、チームはすごく頑張ってくれましたのでいけると確信しました。トラブルが出たのも見事にリカバーできたし、優れたチームだと思います。
GT300クラス JLOCランボルギーニRG-3
山西 康司
昨年はムルシエラゴでポールをとれたと思ったら車検で不備が見つかってダメになるということがありました。今年からガイヤルドを開発することになって、2戦目でポールがとれたのは嬉しいです。
(タイヤは)セッション1はミディアム、セッション3はソフトでいきました。セッション2で関口くんがソフトを履いてアタックするのを見て「ソフトで行けるんじゃないか?」と思いました。紫電の加藤選手がセッション2で走るほうに回ったので、セッション3で自分が頑張ればポールがとれると思いました。少し失敗してしまったので「会心のアタック」とまではいきませんでしたが。
柔らかめのタイヤなので決勝は厳しいと思いますが、関口さんに走り方を教えてもらって(笑)頑張ります。
(関口雄飛について)名前は聞いていましたがどんなドライバーかは知りませんでした。予選では彼の走りが刺激になって僕も気合が入りました。だからポールがとれたのかなと思います。
関口 雄飛
今回は2回目のセッションを担当しましたが、自分では満足いかない走りの中でもすごくいいタイムが出ました。ですから山西さんに任せておけばポールはとれると思いました。
開幕直前にタイヤメーカーが変わって厳しい状態だったので、当初は第3戦の富士を目標にしていたのに、思ったより早く結果が出ましたね。勿論優勝を狙っています。山西さんも僕も100%の走りができなかったのに他よりコンマ5秒も速いんですから、決勝では逃げて逃げて逃げまくります。
(山西康司について)僕がカートを始めた頃にフォーミュラ・ニッポンで「最年少ドライバーだ」というのを見ていました。あれから10年以上たってるのに、失礼な言い方かもしれませんが全然錆びついてなくて、すごい刺激になりました。これからも速いところを盗んでいってタイムアップに繋げたい。僕にとってはいい先生です。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
AUTOBACS SUPER GT第2戦「岡山GT300km」の公式予選2回目は4月3日、岡山国際サーキットでノックダウン方式で行われ、GT500クラスは#18ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)が開幕戦鈴鹿に続いて2戦連続でポールポジションを獲得した。
GT300クラスは#86JLOCランボルギーニRG-3(山西康司/関口雄飛組)が今季初ポール。タイムは1分31秒341だった。(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:9,000人)

セッション1
開幕戦鈴鹿に続いてのノックダウン方式の予選は午後3時10分、GT300クラスの走行から開始された。ここではGT500上位10台、GT300上位16台が次のセッション2に進出する。
GT300で最初にトップに立ったのは#19ウェッズスポーツIS350。ドライバーは織戸学が担当したが、終盤#3ハセミトミカZの柳田真孝が逆転し、1分32秒034でここをトップで終えた。
一方S2進出をかけた16位争いは#9初音ミクポルシェ、#33ハンコックポルシェ、#62R&Dレガシィ#66triple aアストンマーチンの間で展開され、最後の最後に#66ヴァンテッジを駆る松田秀士が16位に飛び込んでS2進出を果たした。
GT500クラスは走行開始早々に#23モチュールGT-Rのブノワ・トレルイエがパイパーコーナーでコースアウトと波乱の幕開け。その後も#100レイブリックHSVの伊沢拓也、#24HIS GT-Rの安田裕信らが相次いでコースを飛び出し、遂に赤旗中断となってしまう。
セッションは10分後に再開されたが、残り時間3分では1アタックするのが精一杯。この状況でトップタイムを叩きだしたのは、エンジントラブルで公式練習2回目をふいにした#18ウイダーHSVの小暮卓史だった。
なおここで予選を終えたのは#8ARTA HSVと赤旗の原因となった#24HIS GT-Rだった。8号車は2戦連続でS1敗退となった。
セッション2
GT300クラスは最初に#3ハセミZの星野一樹がトップに立つが、すぐに#2紫電の加藤寛規が上回る。星野はその後タイムを上げられず、終わってみれば12位で予選を終えることとなった。
加藤はそのままトップでこの7分間を走り終え、2位には#86ガイヤルドの関口雄飛がつけた。
なおこのセッション2では#3ハセミZのほか、#11ジムゲイナーF430、#26タイサンポルシェ、#27NACフェラーリ、#88ガイヤルドと、なんと前回優勝の#7雨宮RX-7までがここで走行を終えた。
GT500クラスは序盤から#12カルソニックGT-Rの松田次生が快走。このセッション唯一の23秒台となる1分23秒941でトップとなった。2位には#35MJ KRAFT SCの大嶋和也がつけ、#1ペトロナスSC、#39デンソーSCと、ルーキー山本尚貴の駆る#100レイブリックHSVが脱落した。
セッション3
ポールポジションをかけた最後のセッションは、GT300が10台、GT500は7台の戦いだ。
GT300クラスはまず#19ウェッズスポーツISの織戸がトップに立つが、すぐに#43ARTAガライヤの高木真一がそれを上回る。更には#86ガイヤルドの山西が終了1分前に1分31秒341でトップに躍り出て、結局これがポールタイムとなった。2番手には#46モーラZの横溝直輝がつけた。
GT500クラスは開始直後にまたしても#23トレルイエがコースオフ。トレルイエはそれでも最初のアタックで一時トップに立つが、すぐに#18小暮が1分23秒台を立て続けに記録、最後は23秒815まで縮めてみせ、終わってみれば#18ウイダーHSV-010が開幕戦での大クラッシュ、公式練習でのエンジントラブルなどをものともせず、2連続ポールをもぎ取る結果となった。
2位には#38ZENTセルモSC、3位には#12カルソニックGT-Rと3メーカーが上位3位までを仲良く分け合って明日の決勝に臨むこととなった。
第2戦決勝は明日午後2時より82周で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第2戦岡山の公式予選1回目は、#18ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)がトップタイムを記録したが、公式練習1回目でクラッシュした#17KEHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)はこのセッションも走行することが出来ず、予選不通過となった。
ただし17号車はシード権車両であるため、明日の決勝には出走できるものと思われる。
GT300クラスは#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)がここでもトップタイムを記録。ポール獲得を大いに期待させる内容となった。なおGT300クラスはニューカマーの#365サンダーアジアMT900M(メルビン・チュー/ティム・サグダン組)が、メルビン・チューが基準タイムをクリアできずに予選落ちとなっている。

公式予選2回目は午後0時55分より45分間で行われた。
開幕戦鈴鹿に続いてここ岡山でもノックダウン方式の予選が採用されたことにより、この予選1回目では予選通過基準タイムの達成が参加全ドライバーの目標となる。
特にトラブルにより公式練習2回目の走行を充分に行えなかった18ウイダー、17ケーヒンらのHSV勢や、チームもドライバーも岡山を初めて走る#365モスラーにとっては重要なセッションだ。
その18号車は、午前中のエンジントラブルへの対策も万全のようで、走り始めから上位タイムを連発、予定時間の半分を消化する前にはトップに躍り出て、最後は小暮が1分25秒432までタイムを縮めて走行を終えた。一方のデュバルも1分26秒161とまずまずのタイム。
2位に#35MJ KRAFT SC、3位に#38ZENT CERMO SCがつけて予選通過基準タイムは1分31秒517となり、参加13台中12台がこれをクリアした。
しかし公式練習1回目でクラッシュした#17ケーヒンHSVはこのセッションも出走できず、予選落ちとなった。
今回の公式通知では「1回目の予選において2名とも公式予選通過基準タイムを達成している車両に限り、2回目の予選に進出できる」とされているため、17号車はこの後のノックダウン予選には参加できないが、彼らにはシード権が与えられているため、決勝への出走は出来る模様。
前回の#24HIS GT-Rのような逆転劇を演じることが出来るかどうか、要注目だ。
GT300クラスは公式練習から好調な#2紫電がここでもトップ。加藤1分32秒770、濱口1分33秒418といずれもトップレベルのタイムを記録した。
2番手には#66JLOCランボルギーニRG-3、3番手には前回優勝の#7MUTIARA MOTORS雨宮RX-7がつけ、予選通過基準タイムは1分39秒593となった。
これに対し、365号車を駆るメルビン・チューだけが1分40秒624と基準タイムに届かなかったため、#365モスラーは予選落ちとなっている。
公式予選2回目はこのあと午後3時10分より、ノックダウン方式で行われる。
Text: Kazuhisa SHUEIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第2戦岡山の公式練習2回目は、#23MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)が1分25秒247でトップタイム。
GT300はここでも#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)がトップと好調ぶりを維持している。ただしタイムはこちらも1分32秒169と公式練習1回目には及ばなかった。

公式練習2回目は10時15分開始。
#32エプソンHSVが終始トップに居座った1回目と違い、2回目はHSV-010、GT-R、SC430が目まぐるしくトップタイムを競い合う展開となった。
まずは#6エネオスSCの伊藤大輔がトップに立つが、この時点でのタイムは1分28秒台。
すぐに#1ペトロナスSCのアンドレ・ロッテラー、#35MJ SCの石浦宏明らが伊藤のタイムを上回ってくる。
そして開始25分で#8ARTA HSVが1分25秒268、30分過ぎには#23モチュールGT-Rのブノワ・トレルイエが1分25秒247でトップに立った。
その後8位の#100レイブリックHSVまでが1分25秒台のタイムをマークしたが、いずれも1回目の1分24秒台には届かないまま1時間のセッションは終了した。
なお開始40分過ぎには#39デンソーサードSCの平手晃平が最終コーナーでスピンアウトしたことにより赤旗中断となったが、予選への影響は無い模様。
公式練習1回目でトップタイムを記録した#32エプソンHSVはGT300との接触などもあり、ここでは9位に留まっている。
また1回目の開始早々にコースを飛び出して赤旗の原因を作った#17ケーヒンHSVはこのセッションでは走行せず。2番手タイムを記録した#18ウィダーHSVもエンジントラブルにより2周下だけでこのセッションを切り上げている。
GT300クラスは開始から暫くは#86JLOCランボRG-3がトップに立っていたが、終了5分前に再び#2紫電がトップに浮上した。
3番手には#31カローラアクシオが入った。
注目のニューカマー、#365サンダーアジアMT900Mは最後尾ながら、1分37秒946と、着実にトップとの差を縮めてきている。
この後は午後0時55分より公式予選1回目、午後3時10分よりノックダウン方式の公式予選2回目が行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
AUTOBACS SUPER GT第2戦「岡山GT300km」の公式練習一回目が4月3日、岡山国際サーキットで行われた。
トップタイムは#32EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)で1分24秒847。GT300クラスは#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)が1分31秒763でトップだった。

公式予選日の岡山国際サーキットは快晴。少し肌寒さの残る中、午前8時20分より1回目の公式予選が開始されたが、#17ケーヒンHSVの塚越広大がアウトラップのバックストレートでいきなりコースアウト、ガードレールをヒットしてコース上にストップしてしまったため、ただちに赤旗中断となってしまった。
17号車はリヤサスにダメージを負っている模様で、結局このセッションは奏功を続けることが出来ず、この後の公式練習2回目と午後の予選への影響が懸念される。
一方、前回の鈴鹿でのアクシデントで大きなダメージを負っていた#8ARTA HSVと#18ウィダーHSVはこのセッションがシェイクダウンの状態。特に8号車は前夜に漸くカラーリングを済ませるという突貫工事だったため、このセッション前半はチェック走行に終始した。
それでも終盤には8号車が1分25秒562、18号車は1分24秒939を記録。それぞれ6位、2位に入ってきた。
ホンダHSV勢の中で最も好調だったのが唯一ダンロップタイヤを履く#32エプソンHSVだった。
32号車は開始早々からリーダーボードのトップに居座り続け、一時#38ZENTセルモSCにトップを奪われたものの、すぐに1分25秒台前半、24秒台後半とタイムを上げて再びトップに躍り出た。
38号車は結局#12カルソニックインパルGT-Rに次ぐ4位で走行を終えた。
また前回優勝の#24HISコンドウGT-Rは40kgのウェイトハンデが効いてか10位に終わっている。
GT300クラスは序盤から#2紫電が快調だ。濱口が1分38秒722でトップに立つと、最終的に31秒大までタイムを縮めてきた。2位には#3ハセミトミカ、3位には#46アップスタートMOLAとフェアレディZが続き、前回優勝の#7雨宮RE-7はこのセッションを9位で終えている。
公式練習2回目はこの後10時15分より、同じく1時間で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
今週末に岡山国際サーキットで第2戦を開催する、スーパーGT。
今シーズンは海外からサンダーアジアMT900が参戦を表明し、より一層の国際化が期待されているところだが、ここへきて新たにもう1チームが参戦準備中との情報が入ってきた。
そのチームとは、なんと自動車新興国のインドをベースとし、先ごろ常識はずれな低価格車を世に送り出して話題を呼んだ「あの」メーカーが全面的にバックアップをするというのだ。
残念ながら現時点ではメーカー名、参戦車種などは明らかにされていないが、既に鈴鹿サーキットで専有走行を行ったとの目撃証言もあり、準備は着々と進んでいる模様。
今回入手した写真からも、ヘッドライトの意匠、ノーズからルーフにかけてのラインなど、確かに「あのクルマ」をベースにデザインされたもの「なのではないか」と想像できる。
デビュー時期、ドライバーなど未だ分からないことだらけの新チームだが、インドはナレイン・カーティケヤンやカルン・チャンドックなどのF1ドライバーを既に誕生させており、また近隣のスリランカからは過去にディランタ・マラガムア選手がJGTCに参戦していた実績もあるので、そうした人材が起用される可能性は大いにある。
今後の動向に要注目だ
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Gosei KUROSHITA
2010スーパー耐久シリーズ第1戦「もてぎスーパー耐久」は3月28日ツインリンクもてぎで84周の決勝レースを行い、#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/柳田真孝/イムラン・シャハロム組)が2位以下を48秒以上突き放す圧倒的な速さで勝利した。(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:4,800人)
心配された天候は最後まで持ちこたえたが、3月下旬とは思えない寒さの中、決勝レースは午後1時にスタートした。
この低温が影響したか、ポールシッターの#8ART TASTE GT3を駆る清水康弘のペースが上がらず、7周目の1コーナーで2番手スタートの#1ペトロナスZ4M柳田の先行を許すと、10周目には#28片岡龍也に5コーナーで捉えられ、3位に後退してしまう。
その後も8号車は2分00秒台からペースを上げることが出来ず、1分59秒台で周回を重ねる2台のBMW Z4Mとの差はどんどん開いていった。
1号車はスタートドライバーの柳田、2番手の谷口が周回を重ねるごとにファステストラップを更新していく快調ぶりでチームメイトの28号車をも突き放し、フィニッシュを担当したシャハロムが2分3秒台の走行となってもなお48秒449の差をつけて84周を走り切り、昨年同様の強さを見せ付けた。
谷口はこれで先週のシビックインター、スーパーGTに続いて今季3連勝を達成して来週のGT岡山戦を迎えることとなった。
予選でコースレコードを連発した8号車は、2番手立川、3番手竹内をもってしてもZ4Mとの差を縮めることが出来ず、トップに1分43秒136差でほろ苦いデビュー戦を終えた。
例年接戦の続くST-2クラスは、今回も#20RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/花岡翔太組)と#26エンドレスアドバンウェッズランサー(朝倉貴志/井尻薫組)が接戦を繰り広げた結果、2度目のピットストップを早めに行ったRSオガワランサーがレース後半にトップを奪い返して勝利。3位には#6新菱オート☆DIXCELエボがつけ、昨日の専有走行でクラッシュして予選アタックが出来ず最後尾スタートとなった#3ウエマツ・エンドレス・アドバン・CSXが怒涛の追い上げで4位、総合でも9位に入った。
終盤まで熾烈なトップ争いを繰り広げ、場内を大いに盛り上げたのがST-3クラスだった。
佐々木孝太がコースレコードを更新して予選トップとなった#39TAITEC TRACY NSX(川口正敬/佐々木孝太/植田正幸組)と#27FINA ADVAN BMW M3(伊橋勲/廣田秀機/行方由久組)が序盤から熾烈なドッグファイトを展開、3周目のV字コーナーで両者は接触し、39号車は後退したが、この件で27号車にはドライブスルーペナルティが下り、14周目に39号車が再びトップに。
#39NSXは最初のピットストップをタイヤ無交換で凌いでトップを守ったが、2度目のピットストップで前後4本交換を行ってからはペースが上がらず、先にピットストップを済ませた27号車にトップを奪い返され、10秒以上の差をつけられてしまう。
しかし終盤タイヤが温まると39号車が攻勢に転じ、2度目のドライブを任された佐々木孝太が72周、73周と立て続けに自己ベストを更新、一気に27号車廣田との差を縮めていき、79周目の1コーナーで再びトップに立った。
抜かれた廣田も懸命に追いすがったが佐々木は最後まで付け入る隙を与えず、開幕戦を制した。
3位には#14岡部自動車Zが入り、影山正彦の快走で予選上位に食い込んだ#51DIAMANGO ZはCドライバー予選でのクラッシュが響いてか、サスペンショントラブルに見舞われて25周でレースを終えた。
ST-4クラスも序盤から接戦が随所に展開され、周回を重ねるごとに順位が目まぐるしく変わったが、その中から62号車と41号車が接触により脱落、予選トップの#18コスモソニック21ings DC5(浅野武夫/笠原智行/高野勝徳組)が中盤に一歩抜け出した格好になって見事逃げ切りに成功、2位に#74TUBE RACING(松本玲二/ピストン西沢組)、3位には#95特許リジッドカラーS2000(服部尚貴/市嶋樹組)が入った。
新設のST-5クラスはエントリーが1台ということでST4クラスに組み込まれ、総合25位、ST4クラス11位で緒戦を終えた。
また青木拓磨の参戦で注目された#24SAMURAI ADVAN DC5(青木拓磨/土屋武士/takamori.com組)はローリングラップで青木がスピンしたためにスタートで出遅れ、その後もトラブルからかペースを上げることが出来ず、総合23位、クラス9位に終わっている。
スーパー耐久第2戦はスポーツランドSUGO、5月9日決勝だ。
谷口信輝のコメント
マー(柳田真孝)とは去年から継続だが、サードドライバーは初レースみたいなもの。それが今後の課題。チャンピオンに向けては幸先の良い1勝が出来た。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2010スーパー耐久シリーズ第1戦「もてぎスーパー耐久」は今季初参戦の#8ART TASTE GT3(清水康弘/竹内浩典/立川祐路組)がポールポジションを獲得。Aドライバーの清水、Bドライバーの竹内がともにST-1クラスのコースレコードを更新した。
各クラスのトップはST2クラスが#20RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/花岡翔太組)、ST3クラスは#39TAITEC TRACY NSX(川口正敬/佐々木孝太/植田正幸組)、ST4クラスは#62ホンダカーズ東京G/Mインテグラ(塩谷烈州/太田侑弥/古橋孝之組)だった。
スーパー耐久の2010開幕戦も舞台はツインリンクもてぎ。同じくワンデーレースでの開催となった。
公式予選は3月28日午前8時40分開始。
上空に厚い雲が覆い被さり、3月下旬とは思えない寒さの中、各クラス15分間、A、Bドライバーのタイム合算というこれまでどおりの方式で行われた。
当初のエントリー台数は28台だったが、#3ウエマツ・エンドレス・アドバン・CSXが昨日の専有走行でクラッシュした影響で走行に間に合わず、5クラス27台での走行となった。
ST-1クラスにはポルシェ997GT-3が初登場。スーパーGTで活躍した竹内/立川コンビが再結成され、昨年王者のBMW Z4Mクーペに挑む。
そのGT3はAドライバーの清水が1分57秒048、Bドライバーの竹内が1分57秒036といずれも従来のコースレコードである1分57秒201を更新、デビュー戦をポールポジションから発進することとなった。Cドライバーの立川も1分59秒140でCドライバー予選をトップで終えており、Z4M打倒に向けて快調なスタートを切った。
ST2クラスは#20RSオガワランサーの大橋がAドライバーのトップ、#26エンドレスアドバンウェッズランサーの井尻薫がBドライバーのトップだったが、タイム合算で20号車がコンマ35秒上回った。
ST3クラスは#51DIAMANGO-Zの影山正彦が2分02秒941と総合でも5位に食い込む好タイムでAドライバーのトップに立ったが、Bドライバー予選では#39NSXの佐々木孝太が2分01秒192とST3のコースレコードを1秒以上上回り、タイム合算でトップに立った。
ST-4クラスはAドライバートップが#18コスモソニック21FK ings DC5の浅野武夫、Bドライバーは#62ホンダカーズ東京G/Mインテグラの太田がトップとなり、合算では62号車がトップ。
青木拓磨の参戦で注目の#24SAMURAI ADVAN DC5は青木がクラス10位、土屋武士がクラス7位につけ、合算ではクラス9位となった。
なお新設されたST-5クラスは今回1台のみのエントリー。しかし#4TSK☆Vits-RS(河野利尚/植島禎一は両ドライバーとも予選通過タイムをクリアできず、予選落ちとなった。
第1戦決勝はこの後午後1時より84周(400km)で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO

GT500クラス #24HIS ADVAN KONDO GT-R
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
昨日は申し訳ないことをした。予選でミステイクを犯してクラッシュしてしまい、メカニックたちに迷惑をかけたので、今日はそれを取り返そうと思いながら走りました。
クルマはパーフェクト。夜を徹して作業してくれたメカニックに感謝しているし、この勝利をチームのみんなに捧げたいと思います。優勝できて本当に良かった。
難しいコンディションで多くのドライバーがアウトに膨らんでいたけど、ボクも一度飛び出してしまいました。レギュレーションの関係でウェイトを積まされるけれど、岡山では去年も勝ってるので、次も期待しています。
今シーズンも安定した走りを続けて、今年こそチャンピオンを獲得したいですね。
安田 裕信
今週末は全セッションが10番だったので、まさか勝てるとは思っていませんでした。
4時半まで作業してくださったメカニックさんたちにお返しできて嬉しいです。
(タイヤ無交換作戦について)朝のフリー走行で監督が「いけるんじゃないか」と言い始めましたが、決定したのはスタート直前です。JPが濡れた路面をスリックを走ったことに比べれば、出来ないことではないと思って走りました。
終盤はタイヤが壊れるかもしれないのでペースをコントロールしました。
去年セパンで勝ったときは「どうしても勝たないと」と思っていましたが、今日は10番前後のタイムでしたから「できれば表彰台」と思ってスタートしました。でもレース後半からは「優勝したい!」と思うようになりました。
GT300クラス #7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC7
谷口 信輝
昨日は「スタートからトップを守って逃げる」と言いましたが、1周目から守れなくて。それでも優勝できてほっとしています。嬉しいのと、ほっとしたのと、両方です。
シビックインターとの掛け持ちはきつかったけど、両方で勝てて本当にうれしいです。
1周目のデグナーは全然グリップしていなくて、「あちゃ~」って感じでしたが、レース後半は24号車の作戦を見て「俺たちのをパクったな?!」と思いながら見ていました。
後ろに下がってからは、前3台に少しでも追いついていこうと思って走っていました。タイヤ無交換なのでピットで前にいけるだろうと。で路面が乾いてからはいい感じで走れていました。
飛び出したことはチームに黙っていようと思っていたんですけど、ビジョンで流れたと聞いて、「何で出すんだ!やんなきゃいいのに」って思いました(笑)
折目 遼
鈴鹿はボクにとって特別な場所です。ここのレーシングスクールにいたし、GTでも一番たくさん走っていますから。ここでポール・トゥ・ウィンできたことで今後の自信になります。
レースでは事前にプログラムを組んでいたことが物凄くうまくハマりました。谷口さんがコースアウトしましたが、運良くセーフティーカーが入って差が詰まったので、自分のアウトラップが勝負だと思って集中して走りました。
オープニングラップでは最初状況が分からなくて「どういうこと?どういうこと?」って状態でした。谷口さんからも無線が中々入ってこなかったので、最初はトラブルなのかと思いました。
あとになって状況が分かると「なんだ隠してたのか?!」と。
いいタイミングでピットに入れて、あとは去年から何度もやってる作戦を完璧にやるだけでした。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2010オートバックスSUPER GT第1戦「鈴鹿GT300km」の決勝レースが3月21日、鈴鹿サーキットで行われた。
優勝は#24HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信組)。
昨日の予選でのクラッシュから見事に復活し、目まぐるしく天候の変わる荒れたレースを巧みなドライブとピット作戦で切り抜け、昨年の岡山に続いて2年連続で開幕戦を制した。
GT300クラスはポールシッターの#7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC7(谷口信輝/折目遼組)が、序盤のコースアウトから見事に順位を挽回して勝利。谷口はサポートイベントのシビックインターカップとあわせてこの日2つ目の優勝をものにした。(天候:曇りのち晴れ コース:セミウェット>ドライ 観客動員数31,000人)
決勝レースは午後2時にスタート。
ウォームアップランで一時雨が降り始めたものの、スタート進行が始まる頃には一旦上がったため、殆どのチームがスリックタイヤでグリッドに着き、一部ウェットを選択したチームもグリッド上でスリックタイヤに履き替えた。
ところがフォーメーションラップを開始するや否や、西コースの方角から雨雲が上空を多い尽くし始め、瞬く間に路面はウェットに変化した。
これがレース展開に大いに影響を及ぼし、GT300クラスは1周目のデグナーで多重クラッシュが発生、上位陣が総崩れ状態に陥った。
一方GT500クラスも1コーナーは慎重にグリッド順どおりで抜けて行ったが、130Rでトップの#18ウイダーHSV-010がアウトに飛び出し、一気に後方に沈む。ドライバーは小暮卓史だ。
続いて2周目の1コーナーでは#1ペトロナスSC、#23モチュールが立て続けにコースを飛び出した。一方#35KRAFT SCを駆る大嶋和也は#38ZENT SCのリチャード・ライアンを抜きトップに躍り出た。
この結果2周終えての順位は、 #35、 #38、 #6、 #24、 #23、 #1、 #32、 #39、 #12、 #8、 #100、 #18、 #17の順。
ここから#35大嶋が一気に後続を突き放しにかかり、2位#38ライアンとの差を5秒以上に広げていく。
ライアンはペースを上げることが出来ず、これに引っかかった後続車が長い隊列を形成する。
昨日のクラッシュから今朝の4時までかかって修復作業を行った#24HIS GT-Rもその中の1台だ。
スタートドライバーのオリベイラは、周回遅れに詰まった#6エネオスSCを9周目に抜き去ると、間髪を入れず#38ZENTとの差をも縮めにかかる。
防戦に必至のライアン。この間にトップの大嶋はどんどん逃げていく。
その後方では、激しい追い上げを敢行していた#1ウイダーHSVが、すぐ前を併走する#32エプソンHSVと#8ARTA HSVのインに飛び込んでいった。
ところがこの動きを察知していなかった#8ラルフ・ファーマンがイン側に牽制の動きをみせたことが引き金となって3台が接触、8号車と18号車は1コーナーを飛び出して原形をとどめないほどに大破してしまった。
これにより10周目からセーフティーカーが導入され、トップ大嶋の築いたマージンは水泡に帰した。
走行を続けていた32号車も右フロントバンパーを破損してピットイン。しかしこの時点では未だピットレーンはクローズの状態だったため、#32エプソンHSVにはレース終盤60秒のペナルティストップが課せられた。
SCランは15周目で終了。16周に入ったところでレースは再開された。
規定周回数の3分の1を消化した直後の19周目に#23モチュールGT-Rがピットイン。
これを皮切りに上位陣が相次いでピット作業を行い、2位の#38ZENTは23周終わり、トップの#35KRAFTは24周終わりでピットに飛び込んだ。
この結果、冷えたタイヤにてこずる#35石浦宏明を#38立川祐路が25周目のデグナーで攻略、ペースの上がらない石浦は25周終わりでリヤ2本交換のピットストップを行った#17ケーヒンHSVにも先行される結果となった。
これでトップに繰り上がったのが#24HISだ。
24号車は規定一杯の34周までオリベイラが引っ張って漸くピットに飛び込み、タイヤ無交換で安田がトップのままコースに飛び出していく。
後方の#6エネオスSCには逆に10秒以上のマージンを築いた。
3番手には#100レイブリックHSV。ここもタイヤ無交換でルーキー山本尚貴が目覚しい追い上げを見せ、#6伊藤大輔との差を徐々に削り取っていく。
その後方では#38ZENT、#17ケーヒン、#1ペトロナスの三つ巴のドッグファイトが展開されたが、50周目のシケインで#38立川のインに#17塚越広大が飛び込み、両者は激しく接触。これにより38号車はフロントタイヤをバーストさせて1コーナーで飛び出してしまう。
このアクシデントにより17号車には27秒加算のペナルティが課せられた。
結局24号車は終盤クルージングに入りながらも後続に付け入る隙を与えずに52周を走破。
昨年の岡山国際サーキットに続いて2年連続で開幕戦を制した。
オープニングラップから波乱に満ちた展開となったのがGT300クラスだ。
まずデグナーで飛び出してコースに戻ってきた#7雨宮RX-7を回避しようとアウトに進路を変えた#43ARTAガライヤが濡れた縁石に足をとられてスピン、そこへ団子状態で入ってきた#2紫電が避けきれずに追突、#9初音ミクポルシェ、#31カローラアクシオらも巻き込まれて4台が後方に沈む。雨宮RX-7も6位に後退した。
これでトップに立ったのが#11ジムゲイナー。しかし#33ハンコックポルシェが2周目のバックストレッチで並びかけ、130Rでインを突いてトップに躍り出る。#33影山正美は実に2周で11台抜きという離れ業を演じた格好だ。
ハンコックポルシェは影山が規定ぎりぎりの34周まで引っ張ってピットイン。リヤ2本を交換して木下みつひろがピットアウトしていく。しかし33号車は給油にてこずっている間に後方から追い上げてきた#7雨宮RX-7に先行されてしまった。
実は7号車もまた、GT500の24号車と同じくタイヤ無交換作戦を採り、アウトラップからハイペースで周回を重ねていたのだ。
この作戦とスタートドライバー谷口のアグレッシブな走り、途中で入ったSCランが奏功し、7号車は見事トップに復帰、最後は折目がペースをコントロールする余裕すら見せながらクラス優勝を物にした。
谷口はサポートレースのシビックインターカップでもポール・トゥ・ウィンを果たしており、今日一日で二つの勝利を、いずれもポール・トゥ・ウィンで成し遂げた。
2位には序盤のコースアウトを挽回してきた#46モーラZ、3位には#19ウェッズスポーツISが入った。
次戦は岡山国際サーキット。
4月4日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA & Motorsports Forum

GTアソシエイション(以下GTA)は3月21日、スーパーGT第1戦が開催されている鈴鹿サーキットで定例会見を行った。
今回は坂東正明代表取締役、佐藤直樹レース事業部執行役員、島田康生SP事業部執行役員の3名が出席、今シーズンのレギュレーションやプロモーション活動について報告した。
今年からは従来のキャンペーンに加えて骨髄バンクの認知向上にも取り組むという。
内容は以下の通り。
坂東代表
2010シーズンもスーパーGTを開催することが出来、皆様のお陰でここまでこれました。
今年はホンダがニューマシン、HSV-010をデビューさせ、ニッサンも3.4リットルのニューエンジンを投入、レギュレーション上全く同じ状態でのレースを行います。
今後ともより一層のご協力をいただき、我々の力で日本のモータースポーツを盛り上げていきたい。
(出走台数について)この不況の中台数の減少を懸念していたが、トータル38台と昨年同様のエントリーが集まった。今後もスポット参戦はあるだろうが、チャンピオンシップも関係するので減ることはないと思う
(レギュレーションについて)09規定の車両で漸く3メーカー全部が揃ったので、現時点では性能調整をするつもりはない。
島田執行役員
昨年までは秋田(史)執行役員が会見していましたが、今年からプロモーションについては私がやることになりました。例年同様によろしくお願いします。
(社会貢献について)世界の子供にワクチンを、というキャンペーンを今年も継続し、サーキット内でペットボトルのキャップの回収を行います。
また、ビジットジャパンキャンペーンに今年も協力し、前者のフロントウィングにステッカーを貼ってアピールします。
また、今年からは骨髄バンクのキャンペーンに協力していきます。これは皆様ご存知のようにGT参戦ドライバーのアンドレ・クート選手のご子息が白血病と闘われていることなどが契機になっています。GTAとしてもこのキャンペーンの周知と登録の推進に取り組みます。
(観客動員について)昨年度は44万7千人の来場をいただきました。今年もこの数字を落とさないよう、東京発や各エリア発でプロモーションを展開します。
昨日は22,000人とほぼ昨年並みの来場があり、ほっとしています。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

2010スーパーGT第1戦の決勝前フリー走行は、#1PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)がトップタイム。1'54.323だった。ポールシッターの#18ウイダーHSV-010は11位だった。
GT300クラスは#2アップル・K-ONE・紫電(加藤寛規/濱口弘組)がトップタイムで2'07.704。#7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7は7位だった。
天候が心配された決勝日の鈴鹿サーキットだったが、雨は夜が明ける頃にはやみ、周囲は黄砂の影響でうっすらと靄がかかった状態で朝を迎えた。
フリー走行は午前8時30分より45分間で行われた。
昨夜の雨で路面は未だ濡れており、ウェット宣言が出されたものの、それも徐々に乾き始め、当初はインターミディタイヤを装着していた各チームもすぐにスリックへ交換を始めた。
それにつれてタイムも2分3秒台から次第に上がっていき、予定の半分を消化したところでGT500クラスは2分を切るところが現れた。最初に2分の壁を破ったのは#1ペトロナスSC、ドライバーは脇阪だった。続いて#12カルソニックGT-Rの松田次生、#23モチュールGT-Rのブノワ・トレルイエらが脇阪のタイムを上回ってくるが、1号車はその後もタイムを1分54秒台まで縮めて終盤再びトップに立った。
一方、ポールシッターの#18ウイダーHSVはこのセッションを終始10位前後で走行、最終的には11位で終えている。
予選でクラッシュしてリヤセクションを大破した#24HIS GT-Rも無事修復を完了、序盤から快調に走行して12位だった。
GT300クラスは昨日惜しくもセッション2で敗退した#2紫電が序盤から快調にタイムを上げ、2分7秒台へ。このセッションをトップで終えた。
またこのクラスは予選1回目でエンジントラブルに見舞われ、惜しくも予選落ちとなってしまった#5マッハ号と、予選後の車検で最低地上高及び後部空力部品の規定違反を問われてタイム抹消となった#62R&Dレガシイから出走嘆願が出ており、このフリー走行でのタイムの結果で判断されることとなっていたが、5号車はクラス8位、62号車はクラス17位で走行を終えており、決勝への出走は認められるものと思われる。
第1戦決勝はこの後午後2時より52周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA & Motorsports Forum

GT500クラス #18ウイダーHSV-010
小暮 卓史
関係者の皆さんの力のお陰もあってやっと速さを証明できました。デビュー戦でポールが獲れて嬉しいです。
Q3では決勝を想定して固めのタイヤをチョイスしたので、どうなるのかと思っていましたが、トップで終われてよかったです。
ウォームアップの難しいタイヤでしたが、決勝で使えるものを履きました。HSV-010のデビューレースでポールが獲れたことで一つ報われました。あとはポディウムの頂点にみんなの思いを持っていけるよう最高のレースをするだけです。
(NSXとの違いについて)FRになり、ホイールベースも長くなったことでブレーキの安定性が上がり、奥まで突っ込んでいけるようになりました。コーナーで姿勢を作っていくまでに少し時間がかかりますが、それを差し引いても速くなったと思います。
ロイック・デュバル
今日はタイヤチョイスが難しく、Q2は苦しみました。ウォームアップが難しくてダンロップでクラッシュしそうになりました。ドリフトのドライバーだったらいい演技が出来たでしょうね(笑)
Q3はコグレサンがいい仕事をしてくれましたね。いいクルマのお陰で満足しています。
このポールポジションをアフォンソ・クート君(アンドレ・クートの子息)に捧げます。彼は今白血病と闘っています。この場を借りて皆さんにも協力をお願いしたい。
明日はポールからのスタートで、目標は優勝すること。そのためにもいいスタートを決めたい。クルマがいいのでその自信はあります。安定した走りが出来れば勝てるはずなので頑張ります。
(NSXとの違いについて)僕にとってはそれよりもタイヤメーカーが代わったことの影響が大きいですね。クルマに関してはフロントエンジンになったことでダウンフォースもメカニカルグリップも向上したと感じます。
GT300クラス #7 M7 MUTIARA MOTORS 雨宮SCG7
谷口 信輝
去年このチームに戻ってから初めてのポールが獲れてうれしいです。ポールを獲るのが目的ではないんですが、気分はいいですね。他にもウチより速いクルマがいましたが、今回はノックダウン方式が味方してくれました。折目選手も速かったですし。
去年も素晴らしい一年でしたが、取りこぼしもあり、タイトルに届きませんでした。特に富士を(リタイヤで)落としたのがデカかったですね。なので今年は取りこぼしの無いよう、毎戦100点のレースをして、チャンピオンを獲りたいです。
(シビックとのダブルポールについて)むしろGTからシビックに乗り換えたときのほうが辛かったですね。ウィングが無いし、ふらふらして怖いなと思う部分もありました。その分GTの方が安定してる感じで、「全然乗りやすいじゃん!」と思いました。シビックに乗った後のほうが攻められたし、130Rのスピードも上がりましたよ。
折目 遼
GTに出るようになって4年間で初めてのポールです。午前中の走行を見る限りでは、ここまでのタイムはシミュレーションできてなかったので、驚きと喜びの両方があります。
明日もこの流れを途切れさせないようにしたいです。
一番前からのスタートなので、できるだけ逃げ切るようなレースをしたいです。ウチは給油時間が長いし、コース上で抜くのも難しいので、スタートからできるだけ後ろを離して2番手のドライバーに渡せれば、と思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA

2010オートバックスSUPER GT第1戦「鈴鹿GT300km」の公式予選2回目が3月20日、鈴鹿サーキットでノックダウン方式にて行われ、これがデビューレースとなる#18ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)がポールポジションを獲得。タイムは1分53秒182だった
2位には#38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/リチャード・ライアン組)、3位には#23MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)が入り、トップ3グリッドを3メーカーで分け合う格好になった。
GT300クラスは#7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝/折目遼組)がポールを獲得。谷口はサポートレースのシビックインターカップと合わせてこの日二つのポールポジションをものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:22,000人)
セッション1
公式予選2回目は午後3時開始。
心配された雨は最後まで降らず、終始ドライコンディションでの走行となった。
最初のセッションではGT300クラス上位16台、GT500は10台が次のセッション2へ駒を進める。
GT300クラスでトップタイムを記録したのは#2紫電。加藤寛規のドライブで2分05秒774を記録。2位に#11ジムゲイナーF430、3位には#7RX-7が入った。
一方、ここで予選を終えることになったのは#62レガシィと#666ボクスターだった。
GT500クラスは公式予選1回目をかろうじて切り抜けた#1ペトロナスSCが1分52秒821とこの日の最速タイムを記録してトップ。ドライバーはアンドレ・ロッテラーだ。
2位には#18ウイダーHSV、3位に#35KRAFT SCが入り、#32エプソンHSV、#8ARTA HSV、#39デンソーSCが脱落した。
#38ZENTはインジェクションのトラブルから一時スローダウンを余儀なくされたものの、立川の奮闘でこのセッションを7位で通過している。
セッション2
10分間のインターバルの後に行われたセッション2。GT300は10台、GT500は7台が次に進む。
GT300クラスは#43ガライヤ、#7RX-7、#74カローラアクシオの順。セッション1トップの#2紫電は、この日がGTデビュー戦となる濱口弘の奮闘も空しく11位に終わってしまう。
この他にも影山&木下のベテランコンビの駆る#33ハンコックポルシェ、#26タイサンポルシェ、今季初参戦の#66アストンマーチンヴァンテッジ、BMW Z4からポルシェ911GT3に車両を一新した#9初音ミク、#27フェラーリF430らの外車勢が揃って脱落となった。
GT500クラスはまず#18ウイダーがトップに立つが、チェッカー寸前に#35KRAFTの石浦宏明が1分53秒350でトップに躍り出た。2位には#6エネオス、3位に#38ZENTとレクサスSCが上位を独占。4位#12カルソニックGT-R、5位にルーキー山本尚貴の駆る#100レイブリックHSVがつけた。

一方、セッション1をトップで通過した#1ペトロナスSCは惜しくも8位に終わる。#17ケーヒンHSVも9位に終わり、#24HIS GT-Rは2コーナー先でコースを飛び出し、リヤセクションに大きなダメージを負って予選を終えた。
セッション3
ポールポジションを争う最後のセッションでは、使用したタイヤをそのまま決勝でのスタートに用いることが求められる。
このため固めのコンパウンドを選択するチームも多く、タイムもセッション2に比べてやや見劣りのするものとなった。
そうした中、GT300クラスでポールを獲得したのは#7雨宮RX-7の谷口だった。
谷口はこのノックダウン予選に先立って行われたシビックインターカップでもコースレコードを記録してポールを獲得しており、その勢いを駆ってGTでも最速タイムを記録してみせる。
「ウィングの無いクルマで走った後は、物凄く乗りやすく感じ、130Rの通過速度が上がった」
とは本人の弁だ。
2位には#11ジムゲイナーフェラーリの平中克幸、3位に#46モーラZがつけた。しかし46号車は最後のアタック中にスプーンでスピンアウトしており、タイヤへの影響が懸念される。
5分間のインターバルの後、GT500の最後のアタックが始まった。
#18ウイダー、#35KRAFTは決勝を想定して固めのタイヤをチョイスしたというが、それでも1分53秒台の好タイムを走り始めから叩き出し、最終的には18号車の小暮が1分53秒182までタイムを縮めてHSV-010のデビューレースをポールポジションからスタートさせることに成功した。
2位には立川の駆る#38ZENT SC、3位にはトレルイエの駆る#23モチュールGT-Rが入り、ホンダ、レクサス、ニッサンの3メーカーがほぼ互角の速さを見せることとなった。
スーパーGT第1戦の決勝は明日午後2時より52周で戦われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA

スーパーGT第1戦、鈴鹿GT300kmの公式予選1回目は、#38ZENTセルモSC430(立川祐路/リチャード・ライアン組)がGT500クラストップ、2位#18ウィダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)、3位#12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)という結果となったが、公式練習トップの#1PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)があわや予選落ちという場面もあり、最後まで目の離せないセッションとなった。
GT300クラスは#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)がトップタイム。こちらも公式練習トップの#5マッハGOGOGO車検408Rが開始早々にヘアピン立ち上がりでストップする波乱があり、結局5号車はそのまま走行を終えることとなった。
公式予選1回目は午後1時15分開始。この45分間のセッションでは各ドライバーとも予選通過規準タイムのクリアが目標となる。
基準タイムは上位3台の平均タイムの107%だ。
今回この罠にかかったのは午前中の公式練習でトップタイムを記録したGT500の#1ペトロナスSC、GT300の#5マッハ号だった。
1号車はセッション前半で脇阪が1分56秒970と基準タイムを大幅に上回ったものの、ロッテラーへの後退を目前に予定外のピットインを余儀なくされ、延々と作業に時間をとられることとなった。
ロッテラーは開始3分前に漸くコースイン。僅か1周のアタックで2分3秒257を上回ることが求められたが、見事1分58秒571を記録、ノックダウン予選に駒を進めた。
一方#5マッハ号はコース脇にクルマを止めたまま復帰することが叶わず、1周も計測できないまま予選を終えることとなった。
GT300クラスはこのほか、#360石松Kosei RUNNUP PORCHEが2分15秒850の基準タイムをクリアできず、予選落ちとなった。88号車のガイヤルドはここでも走行せず。このまま開幕戦をキャンセルする可能性が高くなった。
公式予選2回目はこのあと午後3時より、ノックダウン方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA

2010オートバックスSUPER GT第1戦「鈴鹿GT300km」の公式練習走行は、ディフェンディングチャンピオンの#1PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)が1分54秒150でトップタイムを記録、2位に#6ENEOS SC430(伊藤大輔/ビヨン・ビルドハイム組)とレクサス勢が1-2位を占めた。3番手には#12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がつけ、ホンダが今季から投入する注目のHSV-010は#32EPSON(道上龍/中山友貴組)の7位が最上位だった。
GT300クラスは#5マッハGOGOGO車検408R(玉中哲二/黒澤治樹組)がトップ。2位に#2アップルK-ONE紫電(加藤寛規/濱口弘組)、3位に#43ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)がつける結果となった。
公式予選日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から快晴。しかし午後には雨の予報が出ており、予選への影響が心配される。
公式練習走行は午前9時に開始。11時40分までの2時間40分の長いセッションとなった。
コースオープン直後から精力的に走行を重ねるGT300勢とは対照的に、GT500勢は#18ウィダー、#100レイブリックがインストレーションランを行った以外は路面コンディションが良くなるのを待ってピットに留まる。
結局#32エプソンHSVがこのクラスで最初のタイム計測に取り掛かったのは、セッション開始から25分以上が経過した後だった。32号車のタイムは1分55秒288だ。
続いて#8ARTA HSV、#12カルソニックGT-R、#24HIS GT-Rらも走行を開始、#12カルソニックに今季加入したロニー・クインタレッリがいきなり1分54秒517を出してトップに躍り出た。
そうした中、中々姿を現さなかったのがレクサス勢だ。
最初に#6エネオスSCがコースインしたのが開始50分過ぎ。最後までピットに留まっていた#1ペトロナスSCが漸くコースインした頃には1時間10分が経過していた。
しかしレクサス勢は走り始めてすぐに好タイムを記録、#38ZENTが1分55秒127で2位に浮上すると、その10分後には#6エネオスが1分54秒410でトップに立ち、それを#1ペトロナスが20分後に上回り、1分54秒150を記録。
これがそのままこのセッションのベストタイムとなり、レクサス勢は結局12位のデンソーサードを除いて4台がトップ5入りを果たした。
一方、09規定の車両を08シーズンから使用しながらも、エンジンに関しては今年漸く3.4リッターとなったGT-R勢は#12カルソニックの3位が最高、#23モチュールは途中スローダウンする場面もあったが6位タイムを記録した。
車両を完全に一新したホンダ勢は#32エプソンの7位が最高と振るわず。
午後の予選でどこまでレクサスとの差を詰めてくるか、大いに注目だ。
一方、GT300クラスは、序盤#19ウェッズスポーツIS、#9初音ミクポルシェがアタックを重ねていたが、40分過ぎに#5マッハ号がトップタイムを記録、#2紫電、#43ガライヤらチャンピオン争いの常連が上位に名を連ねる結果となった。
今季初参戦の#66アストンマーチンは6番手とまずまずの結果で走行を終えている
第1戦の公式予選1回目はこのあと午後1時15分より45分間で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA
2010年2月10日
日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社
2010年 グローバルモータースポーツ体制を発表
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス・ゴーン 以下、日産)及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(本社:東京都品川区南大井 社長:眞田裕一 以下、ニスモ)は10日、2010年度のグローバルモータースポーツの活動概要を発表した。
日産自動車はクルマの楽しさと走る悦びをお客さまに提供する活動の一環として、国内外で様々なモータースポーツ活動に取り組んでいる。
本年も引き続き、ワークス活動としては国内最高峰のチャンピオンシップであるSUPER GTシリーズGT500クラスをメインに取り組み、チャンピオン奪還をめざす。
また、新たに世界選手権となるFIA GT1世界選手権に「NISSAN GT-R」で参戦するプライベートチームに技術支援を行う。さらに、若手ドライバー育成プログラムの実施やプライベートチームの活動サポートを行う。
1.SUPER GT
■車両
R35型「NISSAN GT-R」にて、SUPER GTのGT500クラスに出場する。
参戦チームへの技術支援及び車両開発はニスモが行う。2010年仕様の「NISSAN GT-R」は、3.4リッターの新エンジン(VRH34A)を投入する。
■チーム体制
日産系チームとしては、NISMO、TEAM IMPUL、及びKONDO RACINGから1台ずつ、計3台の「NISSAN GT-R」で出場する。今シーズンは、この体制の中で最高のパフォーマンスが出せるドライバーの組み合わせに変更し、3社のタイヤメーカーと共にあらゆる環境、異なるサーキットでのレースに対応して勝利の可能性を広げていく。日産系チームの総監督は柿元邦彦が引き続き担当する。
| No. |
エントラント |
監督 |
ドライバー |
車両名 |
タイヤメーカー |
| 23 |
NISMO |
鈴木 豊 |
本山 哲/ブノワ・トレルイエ(FRA) |
MOTUL AUTECH GT-R |
ミシュラン |
| 12 |
TEAM IMPUL |
星野 一義 |
松田 次生/ロニー・クインタレッリ(ITA) |
カルソニック IMPUL GT-R |
ブリヂストン |
| 24 |
KONDO RACING |
近藤 真彦 |
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(BRA)/ 安田 裕信 |
HIS ADVAN KONDO GT-R |
ヨコハマ |
2.FIA GT1世界選手権
■車両
FIA GT1世界選手権に参戦するプライベートチームに対し、ニスモが4台のR35型「NISSAN GT-R」を供給し、技術支援を行う。2010年仕様の車両は、昨シーズンのFIA GT選手権・GT1クラスへの4回のテスト参戦で得られたデータを基に、高い耐久信頼性を維持しつつ、空力性能や軽量化等の改良を加え、運動性能の向上を図った。
■チーム体制
同選手権の規則により、日産・ニスモのワークス参戦ではなくプライベートチームへの技術支援という形で関与する。マニュファクチャラーごとに2チーム、それぞれ2台ずつのエントリーが義務付けられており、「NISSAN GT-R」も4台が参加する。
| No. |
エントラント |
監督 |
ドライバー |
タイヤメーカー |
| TBC |
SUMO POWER GT |
ジェームズ・ラムゼイ |
ミハエル・クルム(DEU)/ピーター・ダンブレック(GBR) |
ミシュラン |
| TBC |
TBA/TBA |
ミシュラン |
| 3 |
SWISS RACING TEAM |
オトゥマー・ウェルティ |
カール・ヴェンドリンガー(AUT)/ヘンリ・モサー(CHE) |
ミシュラン |
| 4 |
マックス・ニルソン(SWE)/TBA |
ミシュラン |
SUMO POWER GT: FIA GT1世界選手権に出場するために今年設立されたイギリスのチーム。監督は、ジェームズ・ラムゼイ、チームマネージャーはアレン・オーチャード、チーフエンジニアはナイジェル・ステップニーが務める。 (www.sumopowergt.com)
SWISS RACING TEAM: 2000年にスイスで設立されたチーム。GT1クラスには、Jetalliance Racing及びK plus K Motorsportに参画して、2007年以来これまでに7勝をあげている。昨年のFIA GT選手権の開幕戦では、今年もドライブするカール・ヴェンドリンガーと共に優勝している。監督はオトゥマー・ウェルティ、チームマネージャーは、エリック・コルブが務める。 (www.swissracingteam.ch)
3.その他の活動
ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム(NDDP)/フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)
世界で活躍できる若手ドライバー育成を目的とし、2006年に始まったフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)に日産自動車が本年も引き続き協賛する。主催者が一元管理するエンジンのメンテナンス業務はニスモが担当する。
また、4名を日産スカラシップ対象ドライバーとして選出し、FCJへの参戦サポートを行なう。さらに、日産アドバンススカラシップ対象ドライバー2名を、全日本F3選手権ナショナル(N)クラスに本年も参加させる。
■NDDPアドバンススカラシップ対象ドライバー: 佐藤公哉(20)、佐々木大樹(18)
■NDDPスカラシップ対象ドライバー: 松井孝允(22)、近藤翼(20)、朱戴維(19、中国)、高星明誠(17)
中国ツーリングカー選手権(China Touring Car Championship 通称CTCC)
1600ccクラスに日産「ティーダ」で出場する東風日産乗用車公司への技術支援を継続する。CTCCは、中国国内で生産された車両をベースに開発されたレーシングカーで争われる中国最高峰の国内選手権であり、2006年、2008年にはチャンピオンを獲得している。
<関連情報> 日産モータースポーツ
以 上
日産自動車株式会社とニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(以下ニスモ)は2月10日、2010年度のグローバルモータースポーツ体制を発表した。
その中でスーパーGTに関しては、GT500クラスを戦うR35型GT-Rに3.4リッターの新エンジンを搭載することが明らかになった。
この新エンジンは先日の鈴鹿テストにおいても23号車が搭載していたのではないかと言われている。
一方でエントリー台数は昨年の4台から1台が減って3台体制となり、#23ニスモ、#12チーム・インパル、#24コンドウレーシングが参戦。ハセミモータースポーツはGT300クラスにフェアレディZで参戦することとなった。
併せて、昨年3号車が使用していたミシュランタイヤを今シーズンは23号車が履くことも発表され、今シーズンのニッサン勢はミシュラン、ブリヂストン、ヨコハマと3台が別々のメーカーのタイヤを履くこととなった。
これに伴いドライバーラインナップは、ニスモが昨年同様の本山哲/ブノワ/トレルイエ組、インパルは松田次生/ロニー・クインタレッリ組、コンドウはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信組となった。
なおGT300クラスは従来通りプライベーターへの支援という形であるため今回の発表では言及されなかったが、ハセミ以外に昨年同様モーラがフェアレディZで参戦するものと思われる。
RE雨宮、2010年もSUPER GTはRX-7 GT300で参戦
RE雨宮レーシングの雨宮勇代表は、1月15日の東京オートサロン会場において、「2010年のSUPER GTは、昨年と同様の体制、マシン、ドライバーラインアップで臨みます」と話した。
2006年のGT300チャンピオンチームであるRE雨宮レーシングは、昨季は谷口信輝と折目遼のコンビでRX-7を駆り、シリーズ2位であった。最終戦までもつれ込んだ激しいポイント争いに生き残り、最後まで首位を追いかける形を貫きながらも僅差でチャンピオンを逃していた。今季は、その実績をキャリーオーバーする体制を築き、再びチャンピオン獲得を目指すことになる。なお、スポンサーやマシンのカラーリングも昨年と同様になるとのこと。本年のSUPER GTは、3月20日(土)・21日(日)に鈴鹿サーキットで開幕戦を迎えることになっている。
また、雨宮代表は、本年のD1グランプリにはRX-8のニューマシンを仕立ててチャレンジすることも明らかにした。
※RE雨宮レーシング 雨宮代表のメッセージビデオも見られます
http://www.mzracing.jp/supergt/201001.html
MZ Racing編集部 渡部真紀

米国のスポーツカーレース統括団体のSCCA(スポーツカークラブオブアメリカ)は、このほど発行したブルテンで、2.3リットル4気筒NAのマツダ・レシプロエンジンを搭載した単座席フォーミュラ「スウィフト016」のホモロゲーション(公認書)取得を公示した。
これによって、アメリカンルマンシリーズなどを運営しているIMSA(インターナショナルモータースポーツアソシエイション)傘下のアトランティック選手権用に作られたこのスイフトシャシー+マツダ2.3レシプロマシンは、全米各地で行われているSCCAクラブレーシングのシングルシーターレースへの参加が可能となった。多くのオーナーが、より広い範囲でマシンを活用できるようになる。
アトランティック選手権は、1965年に発足した米国でももっとも歴史のあるドライバー育成型シングルシーターカテゴリー「フォーミュラ・アトランティック」を母体としており、2006年からはマツダがエンジンを供給し、全米を転戦する同シリーズをバックアップしている。北米マツダが支援するカテゴリーとしては、REを搭載するスターマツダとならんで、インディライツやインディカー、そしてF1を目指すヤングドライバー達の登竜門となっている。
www.mzracing.jp
画像提供 MZ Racing
MZ Racing編集部 渡部真紀 watanabe@mzracing.jp
2009スーパー耐久第8戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の決勝第2レースは、#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/柳田真孝/フェリーク・ハイムラン組)が第1レースに続いて連勝を飾った。途中2度のスピンでクラス最後尾の4位まで後退した1号車だったが、16秒以上もの差を巧みなピットストップで逆転してみせた。
ST2、ST3も第1レースに続いて#3ENDLESS ADVAN CS-X(峰尾恭輔/村田信博/高木真一組)、#5 5ZIGEN NSX(平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮組)が勝利した。
ST4クラスはポールスタートの#62ホンダカーズ東京μSSRDC5(塩谷烈州/古橋孝之組)が優勝。
#55BOLD WORLD Absolute DIXCEL CIVICが3位に入り、#95SPOON S2000はレース中盤に駆動系トラブルでリタイヤに終わったため、シリーズタイトルは55号車のものとなった。
(天候:晴れ コース:ドライ)
決勝第2レースは午後2時40分スタート
既にタイトルを決めた1号車は、若いハイムランにスタートを任せた。
スタートを無難に決めてトップを快走していたハイムランだったが、僚友の28号車を駆る吉田広樹の追撃を受け、10周目のターン3シケイン進入で痛恨のスピンを喫し、トップを奪われてしまった。
ハイムランは12周目にも再び同じ場所でスピンしてしまい、この結果順位も4番手とST1の最後尾に落ちてしまった。トップ28号車との差は16秒以上に開いた。
その後1号車は22周終わりで早めのピットストップを行い、第1レースと同じ右リヤ1本交換で柳田をコースに送り出すと、柳田はアウトラップからハイペースで追い上げにかかった。
この走りが奏功し、トップの28号車が30周目に1号車と同内容のピット作業を終えてコースに戻ったとき、1号車は見事にトップの座を奪い返していた。
柳田は残り20周を落ち着いて消化し、最後は28号車を駆るヨハン・アズミのペースに合わせる余裕すら見せて50周のレースを締めくくった。
ST2はポールスタートの#3エンドレスエボXが完全に主導権を握った格好で50周を走り切って連勝。#20RSオガワランサーの追撃を寄せ付けなかった。3位には終盤の追い上げが光った#56眠眠打破ランサーが入った。
ST3はポールスタートの5号車を#15岡部自動車RX-7が激しく追い上げ、8周目のターン3で遂に攻略してトップに立つ。
しかし抜かれた5号車もしぶとく15号車に喰らい付いていき、スタートドライバーの吉本からステアリングを受け継いだ松浦が15号車2番手の田ヶ原章蔵のミスを見逃さず、44周目のターン4で並びかけてトップを奪い返してみせた。
唯一タイトルのかかるレースとなったST4は、ランキングトップの95号車にまさかの駆動系トラブルが出て24周でストップ。一方、ランキング2位の55号車は#60RCB-KRPワコーズWINとの熾烈な3位争いを制して7.5ポイントを獲得。見事スプーンS2000を逆転してシリーズチャンピオンを獲得した。
優勝はポールスタートの#62インテグラ。ここで12ポイントを加算して95号車を1ポイント上回り、ランキング2位でシーズンを締めくくった。
2010シーズンのスーパー耐久は3月28日にツインリンクもてぎのロードコースで開幕。
8月8日にマレーシアのセパンサーキットでスペシャルステージ大会が予定されているほか、ヴィッツやフィットといった1500cc以下の車両を対象としたST5クラスが新設され、より一層の盛り上がりが期待される。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
2009スーパー耐久第8戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の決勝第1レースは、#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/柳田真孝/フェリーク・ハイムラン組)がポール・トゥ・フィニッシュ。ランキング2位の#10Y.K.M.ADVAN Zが4位に終わったため、第2レースの結果を待たずしてST1クラスの2009シリーズチャンピオンは1号車のものとなった。
このほかST2、ST3クラスもそれぞれ#3ENDRESS ADVAN CS-X(峰尾恭輔/村田信博/高木真一組)、#5 5ZIGEN NSX(平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮組)が勝ってシリーズタイトルをものにした。
一方、ST4クラスは#18M'sインターナショナルコスモソニックKingsDC5(浅野武夫/笠原智行/森正行組)が終盤に逆転して優勝、ランクトップの#95SPOON S2000が4位に終わり、ランキング2位の#55BOLD WORLD Absolute DIXCEL CIVICが3位に入ったため、タイトルの行方はほぼ上位2台に絞られた。
決勝第1レースは午前11時25分にスタート。
ポールポジションの1号車が一気に逃げにかかる一方、2位以下は#28ペトロナスZ4M、#35assetテクノファーストZの2台が序盤熾烈な2位争いを展開、これに10号車が次第に追いついてきた。
10号車を駆る横溝直輝は35号車佐々木雅弘を10周目にパス、3位に浮上するが、この間に28号車はペースを上げて2台のZを引き離し、トップ1号車との間隔を詰めていく。28号車片岡は11周終了時点で1号車谷口に0.7秒差まで迫るが、谷口も徐々にペースを上げ、再びその差を1秒以上に広げていった。
50周×2ヒートというスプリントとなった第8戦は給油の必要こそなかったものの、ドライバー交代とタイヤ交換のために最低1回のピットストップを要した。
ST1で最初に動いたのは3位の10号車。18周終わりでピットインして、佐藤公哉にドライバーチェンジ。タイヤは右2本のみを交換してピットアウトしていった。
これで3位に繰り上がった35号車は24周終わり、2位28号車は29周終わりでピットへ。トップの1号車は32周まで引っ張って漸くピットに飛び込んだ。
10号車と同じく右側2本交換を行った28号車、35号車に対し、1号車は右リヤ1本交換という作戦で他より2秒以上早くピットアウト。この結果1度もトップの座を譲らぬまま1号車は50周を走りぬき、ポールポジションの1ポイントとあわせて11ポイントを加算。4位に終わった10号車に22ポイント差をつけてシリーズタイトルをものにした。
ST2クラスは1周目に#26ランサーが駆動系トラブルで早くも脱落。クラスポールの3号車がトップ、20号車が約1秒半差の2位で周回を重ねていく。
しかし最初にピットに向かったのは20号車。21周目でタイヤ交換とドライバー交代を行い、#6新菱オートエボIXに一旦2位の座を譲ることに。
トップ3号車はレース半ばの25周目にピットイン。峰尾から村田にチェンジして20号車の前でコースに復帰すると、6号車がピットインした33周目に再びトップに復帰、そのまま後続に17秒の大差をつけてチェッカーを受け、こちらもST1同様このレースでタイトルを確定した。
ST3クラスもST1、ST2同様にポールスタートの5ZIGENがそのままトップでゴール、16号車が3位に終わったため第2レースを待たずにチャンピオンを獲得。
しかしST4はポイントリーダーの95号車が4位に留まる一方で、ランキング3位の18号車が46周目にポールスタートの62号車を抜いてトップに立った。この直後に1号車が50週を消化してチェッカーを受けたため、この周回がファイナルラップとなり、18号車が優勝、62号車2位、55号車3位、95号車4位という結果になり、#55シビック92.5ポイント、#95S2000が92ポイントと僅差で並ぶこととなった。
これにより、18号車は優勝かつ上位2台がリタイヤという非常に厳しい条件でかろうじてタイトルの望みを残したが、#95、#55の2台は順位に関係なく前でフィニッシュしたほうが2009シーズンのチャンピオンという状況で第2レースに臨むこととなった。
決勝第2レースはこのあと午後2時40分より、同じく50周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
2009スーパー耐久第8戦「もてぎスーパー耐久オーバルバトル」の公式予選は、#1PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(谷口信輝/柳田真孝/フェリーク・ハイムラン組)が第1レース、第2レースともにポールポジションを獲得。
ST2クラスは#3ENDRESS ADVAN CS-X(峰尾恭輔/村田信博/高木真一組)、ST3クラスは#5 5ZIGEN NSX(平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮組)、ST4クラスは#62ホンダカーズ東京μSSRDC5(塩谷烈州/吉橋孝之組)がいずれも第1レース、第2レースともにクラス最上位からスタートすることとなった。
2009シーズンのスーパー耐久もいよいよ最終戦。
今回はツインリンクもてぎのスーパースピードウェイをシリーズ戦で初めて使用する。今までとは全く違う戦いが繰り広げられそうだ。
公式予選は11月28日午前8時よりAドライバー、Bドライバー各30分間で行われた。
今回は決勝2ヒート制ということで、ベストタイムの合算で第1レース、セカンドベストの合算で第2レースの決勝グリッドを決めるという変則ルールだ。
ST1、ST2クラスからなるグループ1の走行では、開始早々から2台のBMW Z4Mが今までどおりの速さを見せ付ける。
中でも#10Y.K.M.ADVAN Zとタイトル争いをしている1号車はここで1ポイントを計上すべく、谷口、柳田とも49秒台に入る渾身のアタックをみせ、見事両名ともベスト、セカンドタイムの両方で他を上回り、堂々の連続ポール獲得を成し遂げた。2番手にはチームメイトの28号車、片岡龍也/吉田広樹/ヨハン・アズミ組が続く。
一方、ランキング2位の10号車ZはAドライバー横溝直輝が3位、Bドライバー佐藤公哉は7位に終わり、合算で4位と、逆転はかなり難しい状況になってきた。
ランキングトップの3号車と、2位の#20RSオガワユークスADVANランサーが10ポイント差で争っているST2クラスは、Aドライバーベストを3号車の峰尾、Bドライバーは20号車の谷口行規がベストタイムでトップを奪う白熱の予選となったが、タイム合算では僅かに3号車が上回った。セカンドタイムではABとも3号車がトップだ。
ST3クラスはランキング3位の#27FINA BMW M3が欠場する中、ランキングトップの5号車NSXがAドライバー、Bドライバーともベスト、セカンドともにトップ、2位の#16T-MANOILディクセル岡部自動車Zとのポイント差を6ポイントとした。
上位4台にタイトルの可能性を残して最終戦に臨んだ接戦のST4クラスも、ランキング4位の62号車がABドライバーともベスト、セカンドの双方でトップタイムを記録、ポイントリーダーの#95SPOON S2000との差を20とした。一方95号車はAドライバーの市嶋樹がシケイン不通過によりタイム抹消のペナルティを受け、第1レースはまさかの最後尾スタート。タイトルの行方はますます分からなくなってきた。
第8戦決勝は、このあと午前11時25分より第1レース、午後2時40分より第2レースが、各50周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

GT500クラスドライバーズ部門 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組
脇阪 寿一
ほっとしてます。それ以外ない。今シーズン僕はミスもしてきたので、タイトルを獲って初めてそれが笑い話にできると思ってました。
今回は予選から周りにSCがいてくれて、別に何をしてくれるわけでもないんですが、気持ちが楽でした。
今日アンドレに「以前飯田章選手と組んでたときもすごくいい感じだったけど、2007年のタイトルはお前が相棒じゃなきゃ取れなかった」って言いました。彼のスタートはリスキーに見えますけど、彼なりのマージンは残してある。あのスタートがあることで、僕らの作戦に物凄いアドバンテージが生まれます。それに走ってる間に無線で色んな情報を上げてくれるので、自分はものすごく戦いやすい。だから今年のタイトルは彼のタイトルと言っていい。
とにかくほっとした。それだけです。
アンドレ・ロッテラー
最高の気分。すごく嬉しいです。
寿一とは2度目のタイトルです。彼とは4年間一緒に戦ってますが、最高のチームです。
メカニックもファンタスティック。いつも本当にハードに、心を込めて働いてくれますし、レクサスのサポートも心強かった。彼らにも感謝したいです。
今日はグレートな一日でした。いいスタートがきれて、レースをリードしながら気持ちよく走りました。パーフェクトでした。
一年前に父が病気になってから、木曜にサーキットに入って、月曜に帰国、ということを何度もやりハードな一年間でした。そのためにチームも協力してくれたし、おかげで少しでも多く父との時間をすごすことができました。シーズン後半に流れがよくなってきたのも父からパワーを貰った気がしました。父はいつも僕と一緒にいるんです。
GT300クラスドライバーズ部門 織戸学/片岡龍也組
織戸 学
タイトルを獲りにはいってましたが、心の中では不安でした。今はほっとしています。
片岡は去年までGT500を走ってましたが、彼のことは以前からよく知っていたし、300に来る事情も分かってたし、クルマも去年から開発してきて、今年はやっとチャレンジできる環境が整ってきたので、片岡とだったらタイトルにトライできると思ってました。いいシーズンでした。
片岡 龍也
ありきたりだけど、ほっとしてます。
今年坂東組に入ることになりましたが、織戸さんもマサ監督もキャラクターの強い人ですが、加入した瞬間から輪を作って戦えていたので、このチームならやっていけると思いました。
いつも最後まで諦めないという気持ちで戦ってきました。加入で着て本当に良かったと思えるシーズンでした。
(RX-7の状況は)チームからはアナウンスがありませんでしたが、ビジョンでみていたので、終盤は平中に抜かれたら終わりだと分かっていました。平中とは同じFTRSの1期生でもあるので意地でも抑えきってチャンピオンを獲ってやると思ってました。
GT500クラスチーム部門 LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S
関谷正徳監督
岡山でタイヤチョイスをミスしたり、富士では接触があったりと、残念なレースがいくつもあったが、オートポリスで優勝できたことで、大きな流れがこっちに来ていると感じました。
勝負事は追う側が強いものですが、スタッフの一人一人がいい仕事をしてくれて本当に心強かった。
ドライバーもすごかった。アンドレはオートポリスでもスタートを決めてくれたし、今回も良かったのでタイトル獲得に期待が持てました。レース前のミーティングで「お前の父さんがなんとかしてくれる」と話しましたが、そのとおりになりました。
僕らは寿一のパフォーマンスを引き出せていなかったのに、彼はいつも耐えて走ってくれました。
GT300クラスチーム部門 RACING PROJECT BANDOH
坂東正敬監督
本当にほっとしています。目標だったチャンピオンが獲れて満足してます。
周りからは未だに親父のチームと思われてますけど、去年までの飯田章さん、今年の織戸さんが力になってくれました。このチームはメカニックも含めて僕より年下は片岡しかいないんですが、その中で意見をどうやって通すか考えながらやってきました。片岡はドライバーとして申し分ない選手です。
今年は1戦も落としていない。本当に強いチームになりました。
勉強になった一年でした。今は感謝で一杯です。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO

GT500クラス優勝 #8ARTA NSX
ラルフ・ファーマン
スタートで少しミスをして1コーナーをワイドに回ってしまったために、アンドレにトップを奪われてしまいました。ですが僕らはハードタイヤをチョイスしたにもかかわらず、彼らと同じペースで走れていたので、当初29周目ではいるはずだったピットストップを33周まで引き伸ばして、トップを奪い返すことが出来ました。
ここ3戦は非常にレース内容もよく、チームはグレートな仕事をしてくれていたと思いますし、大きなチャンスも貰いました。
来年からNSXに乗れなくなるのは残念です。本当に素晴らしいクルマでした。
でも来年はホンダにとっても僕らにとっても大きなチャレンジになるので、期待しています。
伊沢 拓也
今週末は本当に今までにないようなプレッシャーを感じていましたが、チームがすごく良いクルマを用意してくれたし、今までNSXに関わってきた人たちの気持ちや、ファンの皆さんの応援が僕らを後押ししてくれました。
僕自身は1周1周無我夢中で走りました。SCの手順が分からなかったので、無線で聞きながら走りました。
今までチームには迷惑をかけたこともあったし、ラルフ選手からは多くのことを学びましたから、今日は成長したところを見せたいという気持ちで走りました。
GT300クラス優勝 #81ダイシンアドバンFerrari
青木 孝行
最後に勝てて、良いシーズンオフを送れるのが嬉しいです。
前回の優勝も嬉しかったけど、今回も同じくらい嬉しいです。
SCはだいぶ余計で(笑)、僕らにとっては迷惑でしたけど、それは行っても仕方がないことなので。
他のチームの多くがタイヤ無交換でいく中、ウチとセブンだけが4本交換だったので、最初から警戒していましたが、やはり追い上げてきました。自分のペースを守って走っていれば抜かれることはないとは思っていましたが、レースは何があるか分からないので、ミスをしないように走ることを心がけました。
藤井 誠暢
昨日は嬉しかったんですが、今までポールを取ったレースは勝てていなかったので、今日ここに来られたことがすごく嬉しいです。
ピット作戦は0本交換とか2本交換とか事前に色々考えていたんですけど、セブンが思ったより速かったので、スタートしてからはそんな作戦を考えている余裕もなく、とにかくプッシュして走りました。
いつもセブン無交換なので、ピットストップで前に出られるとヤバいなと思い、0本交換か2本交換かと考えましたが、大八木さんの判断で4本交換で行くことになり、結果的にそのお陰で最後まで逃げ切ることが出来ました。
接戦にならないつもりでトップを走っていたのに、SCのせいであぶないところでしたね。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
2009オートバックスSUPER GT第9戦「もてぎGT250kmレース」の決勝レースが11月8日、ツインリンクもてぎで行われた。
レースはエンジンブローした車両の吹き上げたオイルを処理するために途中セーフティーカーが入る荒れた展開となったが、ポールポジションからスタートした#8ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組)がスタートで先行した#36PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)を巧みなピット戦術で抜き返し、NSXのラストランを見事勝利で飾った。
惜しくも2位に終わった脇阪/ロッテラー組だったが、#1モチュールGT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)がレース前半にタイヤバーストに見舞われてクラス最後尾に後退、ノーポイントに終わったため、合計ポイントで本山を逆転、見事2009年のドライバーズタイトルを獲得した。
GT300クラスは終盤まで熾烈なデッドヒートが繰り広げられたが、ポールポジションの#81ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)が終盤追い上げてきた#7M7MUTIARA MOTORS雨宮RX-7(谷口信輝/折目遼組)を0.416秒の僅差で退けて今季2勝目をものにした。
なおタイトルは3位でフィニッシュし合計85ポイントを計上した#19ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也組)が獲得した。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:35,000人)
決勝レースは午後2時にローリング開始。
スタートでトップに躍り出たのは#36ロッテラー。#8ファーマンを1コーナーで大外から抜き去り、そのまま8号車を押さえて周回を重ねていく。
その後方では#38ZENT SCのリチャード・ライアンと#1モチュールGT-Rのトレルイエが接触も辞さない熾烈な4位争いを展開。
一旦はトレルイエが前に出たものの、ここでの激しいドライビングが祟ってか、#1モチュールGT-Rはレース距離の3分の1となる18周目に左フロントタイヤをバーストさせ、それが元でフロントフェンダーをも大破してしまう。
ポイントリーダーとして最終戦に臨んだ1号車だったが、このアクシデントによりガレージに戻されての修復作業を余儀なくされ、一気に最後尾に落ちてしまった。
この時点でタイトル獲得もほぼ絶望的になった。
トップを快走する36号車は23周終わりでピットイン。ステアリングを脇阪に委ねて29.7秒でピットアウトしていく。
代わってトップに立った8号車は、ファーマンが32周まで引っ張って漸くピットイン。タイヤ4本交換ながらも伊沢は見事36号車の前でピットアウト、冷えたタイヤで脇阪の猛追を凌ぎった。その差は33周終わりで僅か0.8秒だ。
#32エプソンNSXが33周終わりでピットインしたことによりGT500全車がルーティンストップを済ませた結果、トップは8号車のものとなった。
伊沢は徐々に脇阪とのギャップを広げにかかっていたが、#55J-TRUSTポルシェがエンジンブローしたために5コーナー周辺にオイルが撒き散らされ、これを処理するために36周目からセーフティーカーが導入されることとなった。
これで再び8号車と36号車はテール・トゥ・ノーズの状態に。
セーフティーカーは39周目でピットイン。レースは40周目から再開となった。
この時点でトップと2位の差は逆転不可能なものではなかったが、このままでもタイトル獲得が可能な脇阪は敢えてリスクを犯さず、2位のまま周回を重ねて53周を走り切った。
この結果、脇阪/ロッテラー組は15ポイントを獲得してシリーズポイントを88とし、ノーポイントに終わった本山を10ポイント上回って2007年以来のドライバーズタイトルを獲得した。
3位にはルーキー塚越広大の終盤の追い上げが実り、#17ケーヒンNSXが入ってこちらもラストランに花を添えた。
6台6名にタイトルの可能性を抱えてスタートしたGT300クラスは
、ポールの#81ダイシンフェラーリが悠々とトップを快走する一方で、タイトルのかかった2位以下のバトルは今回も混戦を極めた。
そうした中、燃費で不利な状況にあったはずの#7雨宮RX-7が今回はタイヤ4本交換で序盤からハイペースで飛ばす作戦を採り、2番手に躍り出る。ピットストップ直後には一旦#19ウェッズスポーツ、#2紫電、#11ジムゲイナーらの先行を許したが、これらタイヤ無交換作戦のチームに対し、ニュータイヤに熱が入って以降#7折目遼が逆襲に転じ、1台、1台とパスをしていって再び2位の座を奪い返した。
しかし今季優勝のない7号車は2位ではタイトル獲得に充分なポイントを得られないため、猛然とトップの81号車を追い上げにかかった。
そこへ前述の55号車のアクシデントによりSCが入ったため、一時20秒以上あったトップとの差は、レース再開時点で間に周回遅れを挟みながらも僅か4秒あまりとなった。
終盤#81青木を1秒以上上回るハイペースで追い上げた#7折目だったが、青木も途中からペースを上げて抵抗。最終的にはダイシンフェラーリが僅か0.416秒差で雨宮RX-7の追撃を退け、今季2勝目を挙げてシーズンを締めくくった。
これにより7号車のシリーズポイントは82となったが、19号車が11号車の猛追を退けて3位でフィニッシュしたため、織戸/片岡組が合計85ポイントで今季のドライバーズタイトルを獲得した。
2010年のスーパーGTは3月20-21日、鈴鹿サーキットで開幕する。
ホンダがNSXに代えてどんなクルマをデビューさせるのか、ドライバーラインナップがどのように変わるのか、注目点は今から盛り沢山だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
スーパーGT第9戦「もてぎGT250kmレース」の決勝前フリー走行は、昨日メカニカルトラブル
により惜しくも予選不通過となった#35KRAFT SC430(石浦宏明/大嶋和也組)が1分45秒630と2位
以下を1秒半も突き放す圧倒的な速さをみせてトップタイム。
GT300クラスはポールシッターの#81ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)がここで
もトップタイムを記録し、ここでも速さを見せつける結果となった。
決勝日を迎えたツインリンクもてぎは薄曇り。少し肌寒さを感じさせる天候の下、フリー走
行は午前8時45分より30分間で行われた。
ポールシッターの#8ARTA NSXが開始数分でトップに立つが、タイムは1分47秒175と、あくまで
決勝を想定したペースに留まる。その証拠に、上位8台までが47秒台と1秒以内にひしめく展開
だ
一方、プロペラシャフトのトラブルにより予選1回目で基準タイムをクリアできなかった35
号車は開始10分過ぎで漸くコースインすると、見る見るうちにペースアップ。
1分46秒836でトップに躍り出ると、続くラップで1分45秒630とほぼ予選並みのタイムを記録。
最後尾スタートながら大逆転に期待のかかる仕上がりだ。
結局GT500クラスは、この#35KRAFT SCを筆頭に、#8ARTA NSX、#39サードSC、#36ペトロナスSC
、#1モチュールGT-Rが僅差で続く結果となった。
GT300クラスは走り始めは#7M7 MUTIARA MOTORS雨宮RX-7がトップに立っていたが、開始10分
過ぎにポールシッターの#81ダイシンフェラーリがトップに躍り出た。
2位以下は#7雨宮RX-7、#11ジムゲイナーフェラーリ、#2紫電、#808初音ミクBMW Z4の順で、ポ
イントリーダーの#19ウェッズスポーツIS350は11番手に終わっている。
第9戦決勝はこのあと午後2時から53周、250kmのスプリントで行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
GT500クラス #8ARTA NSX
ラルフ・ファーマン
本当に良い一日でした。朝からクルマはすごく良かったです。公式練習では少しオーバーステア気味でしたが、予選ではアンダーステアに変わっていて丁度よかったです。
今年は大変な時期もありましたが、明日は良い結果で終われるように精一杯頑張ります。
NSXは素晴らしい時代を築いてきたと思います。来年のクルマはフロントエンジンになりますが、楽しみにしています。
17ポイントのビハインドですから、まずは勝たなければなりません。他のクルマのポジションによってはチャンピオンの可能性も出てきますので、とにかくベストを尽くすだけです。
伊沢 拓也
ノックダウン方式なので僕もアタックしなければならなかったのですが、今までニュータイヤを履けてなくて不安がありましたが、何とかクリアできました。
ラルフ選手の走りは安心してみていられました。彼からは沢山のことを学びましたが、まだまだ身につけないといけないことがあるなと思います。
明日は優勝目指して最高の走りをしたいです。チャンピオンの確率は高くないかもしれないけど、1号車も36号車もミスする可能性もありますから。何パーセント、というのは分かりませんけどね。
GT300クラス #81ダイシンアドバンFerrari
青木 孝行
ポールは何回とってもいいものですが、3回はできすぎですね。Q3のときは2台のスリップをうまく使えて、想定以上のタイムを出せました。0.5秒くらいは違ったと思います。
実はダウンヒルストレートで2回飛び出してるんですけど、そのへんを明日に向けて直していければ、と思います。
僕らは失うものがないので、ガンガンいくだけです。優勝して終われれば、来年まで良い気分で過ごせますからね。
藤井 誠暢
走り始めからかなりバランスがよくて、ロングランの状態もよく、良い感じできています。
もてぎはストップ・アンド・ゴーなので、僕らのクルマに合ったコースです。今日の予選は僕もアタックできるので楽しみでした。結果的に僕も青木さんもトップがとれて良かったです。
明日の決勝では、タイトル争いをしているクルマは無給油作戦でいけるらしいですけど、僕らは燃費が苦しいので、ピットストップのロスをコース上で挽回するレースになると思います。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
2009オートバックスSUPER GT第9戦「もてぎGT250kmレース」は、ノックダウン方式で予選2回目を行った結果、セッション3で1分44秒390を記録した#8ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組)がポールポジションを獲得した。このレースを最後に戦列を離れるNSXにとって、これは通算50回目のポールポジションとなった。
GT300クラスは#81ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)が今季3度目のポールを獲得。既にタイトル獲得の可能性は消滅しているものの、勝って有終の美を飾ろうとの意欲が伺える予選となった。
(天候:晴れ コース:ドライ)
セッション1
公式予選2回目は午後2時25分からセッション1が開始された。
ここでは各クラス10分間の走行を行い、GT500は12台、gt300は16台がセッション2へ駒を進めるが、GT500クラスは#35KRAFT SC430が駆動系トラブルにより予選不通過となっているため、ここで脱落するのは1台のみだ。
この1台に該当しないようにと、終盤のアタック合戦は熾烈を極めた。
ボーダーライン上にいたのは#3トミカGT-R、#24HIS GT-R、#32エプソンNSXだったが、最終的に3号車が32号車を僅か1000分の1秒上回り、かろうじてセッション2への切符を手にした。
一方、トップ争いは#6エネオスSC、#8ARTA NSX、#17ケーヒンNSXの間で戦われたが、チェッカー寸前になって#36ペトロナスSCが1分44秒787と8号車を100分の6秒上回ってトップに立った。
GT300クラスは#87ガイヤルド、#19IS350、#7RX-7、#81フェラーリと目まぐるしくトップが入れ替わり、最終的には81号車がトップタイム。2位7号車、3位19号車の順となり、ここで#55ポルシェ、#10フェラーリ、#808BMW、#4ボクスター、#666ヴィーマック、#62レガシィが脱落した。
セッション2
セッション2は各クラス7分間。ここでGT500は上位8台、GT300は上位10台がセッション3に進む。タイヤのウォームアップにかかる周回を考えると、ここでは2回ないし3回のアタックしかできない。
GT500は#39サードSCを駆るアンドレ・クートが1分44秒821を叩き出し、いきなりトップに躍り出た。2番手にはポイントリーダーの#1モチュールGT-Rを駆る本山哲がつけ、伊沢拓也の駆る#8ARTA NSXが3番手だった。
ボーダーライン上の争いは、最初9位にいた#18童夢NSXの道上龍が終盤6番手タイムを叩き出すと、#38ZENT SCもタイムアップ、最後の最後に#3トミカGT-Rを駆る安田裕信が8位に滑り込み、この結果#17ケーヒンNSX、#12カルソニックGT-R、#100レイブリックNSX、#24HIS GT-Rが脱落する結果に。
ホームコースのもてぎで有終の美を飾りたいNSX勢だったが、セッション3に進めたのは僅か2台となってしまった。
GT300はまたしても#81ダイシンフェラーリがトップタイム。
藤井が1分54秒130と2位以下をコンマ7秒引き離して見せた。
2番手には阿部翼の駆る#26タイサンポルシェが終了間際に滑り込み、3番手には#74カローラアクシオの井口卓人がつけた。
ここで#2紫電、#31カローラ、#66ムルシエラゴ、#5マッハ号、#52IS350、#112ポルシェの6台が脱落することとなった。
セッション3
ポールポジションを懸けた最後のセッション、セッション3もまた7分間の走行。
午後3時を回って気温も下がるなか、明日の決勝スタートでの装着を義務付けられたタイヤでの走行といくつもの難題を抱えてのアタック合戦となった。
GT500クラスはここでも8号車が好調。最初のアタックでトップに立つと、2回目、3回目でもその座を明け渡すことなく、逆転王座獲得に向けて最高のグリッドを手に入れた。
2番手には36号車。ランキング2位でのフロントロースタートと、或いはこのチームがタイトルに最も近い存在かもしれない。
3番手には6号車がつけた。午前中のトラブルが嘘のような快走ぶりだ。4位に#38ZENT SCを挟んでポイントリーダーの1号車は5番手だった。
GT300クラスは81号車の快進撃がとまらない。
青木孝行のドライブで1分53秒915と、今日始めての53秒台を叩き出して堂々のポール獲得は今季3度目。
タイトル争いとは別に、不運に泣かされ続けた81号車が2009シーズンを勝って締めくくれるかにも注目だ。
そのタイトル争いを繰り広げる6台のうちで最上位につけたのは、2位の#43ARTAガライヤ。しかしポールの青木に高木真一は0.7秒の差をつけられている。
そして3番手にポイントリーダーの19号車、ランキング4位の7号車が4位と続き、全く予断を許さない状況になってきた。
第9戦決勝は明日午後2時より53周で戦われる。
通常より50km短いスプリント。しかもウェイトハンデなしとまさに最後のガチンコ勝負だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
2009オートバックスSUPER GT第9戦「もてぎGT250kmレース」は、#36PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)が1分46秒688で公式練習に続いてトップ。
GT3OOクラスはポイントリーダーの#19ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也組)がトップだった。
(天候:晴れ コース:ドライ)
公式予選1回目は午後0時50分より45分間の混走で行われた。
今回はもてぎ恒例のノックダウン方式を予選2回目で行ってグリッドを決めるため、ここでは予選通過基準タイムをクリアすることと、予選2回目に向けての最終調整が目標となる。
気温は更に上がってきている
序盤トップに立ったのは、公式練習でプロペラシャフトのトラブルに見舞われた#6エネオスSC。すぐに#8ARTA NSXがそれを上回るタイムでトップに上がってきた。
カラーリングを一新して最終戦に臨んだ#35KRAFT SCも石浦宏明が好タイムを記録、この時点で
8号車に次ぐ2番手につけていたが、残り時間20分となったところで突如ピットレーンでストップ。メカニックに押されてガレージに戻ってきた。
原因はプロペラシャフト。午前中の6号車と全く同じ症状だ。
そのまま修復作業に入った35号車は残り時間1分あまりで漸く大嶋がコースイン。アウトラップという不利な条件ながら、残された時間で最大限のアタックを行ったが、タイムは1分55秒357と、予選通過基準タイムとなる1分54秒333に惜しくも届かなかった。
上位3人の平均値の107%という基準タイム、算定基準となる3番目のタイムをチームメイトの石浦が記録していたのはなんとも皮肉な結果だ。
これにより35号車の予選落ちが決まった
この間にトップに立ったのが、午前中トップの36号車だ。
ロッテラーが残り時間15分で1分46秒688を記録、脇阪にステアリングを委ねる。
2番手には8号車、KRAFTの予選不通過により6号車が3位に入った。
GT300クラスは開始早々に#19のIS350を駆る片岡が1分56秒579を記録、これがこのセッションのベストとなった。
2番手には午前中トップの#81ダイシン。藤井のタイムは片岡に僅か0.02秒差に迫るもの。
既にタイトルの可能性が消滅した81号車だが、勝利にむけて好感触を得ているようだ。
以下、3番手#2紫電、4番手#7RX-7とランキング上位陣が順当につけるが、#46エスロードZは12番手に終わっている。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA
2009オートバックスSUPER GT第9戦「もてぎGT250kmレース」の公式練習が11月7日、ツインリンク茂木で行われ、目下ランキング2位の#36PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)がトップタイムを記録。王座獲得に向けて好スタートを切った。タイムは1分45秒955。
GT300クラスは#81ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)がトップだった。
2009年のスーパーGTもいよいよ最終戦。
今年のルールでは全車ウェイトハンデなし、レース距離も250kmのスプリントと、まさにガチンコ勝負の最終決戦がツインリンクもてぎで繰り広げられることになった。
目下のところ、GT500クラスでタイトルの可能性があるのは上位3台。
#1モチュールオーテックGT-R 、#36ペトロナストムスSC、#8ARTA NSXだ。
ただしトレルイエは第6戦鈴鹿の出場停止が響き、1号車トップの場合は本山のみがチャンピオンとなる。
一方GT300は上位6台が権利を残す。
#19ウェッズスポーツIS350、#43ARTAガライヤ、#11ジムゲイナーF430、#7雨宮RX-7、#2アップルK-ONE紫電、 #46エスロードモーラZだ。
こちらも2号車の吉本が第2戦からの出走のため、2号車トップの場合は加藤のみがチャンピオンだ。
最終戦の公式練習は午前9時55分より1時間45分で行われた。
公式予選日のもてぎは快晴。朝方は肌寒さを感じさせたものの日が高くなるにつれて気温は上昇、公式練習中に26度に達し、汗ばむ陽気の下での走行となった。
最初にトップに立ったのは#35KRAFT SC。今回から新しいスポンサーを獲得し、白地に青のニューカラーでの参戦となった。
しかし開始から30分の間に#39サードSC、#8ARTA NSXらが35号車のタイムを上回り、 35分経過時点で36号車を駆る脇阪が1分45秒375と最初に45秒台を記録してトップに立ち、これがそのままこのセッションのベストタイムとなった。
2番手には#12カルソニックGT-R、3番手には#8ARTA NSXがつけ、ポイントリーダーの#1モチュールGT-Rが4番手。
一方、このところ印象的な速さをみせながらも今ひとつツキに見放された感のある#6エネオスSCにまたしても不運が襲う。
6号車はプロペラシャフトのトラブルによりS字出口でストップ。これを回収するために残り1時間で赤旗が提示され、セッションは7分間に渡って中断することとなった。
走行再開後に6号車は修復を終えてコースに出て行ったものの、ここでは1分46秒758、11番手に終わった。
激戦のGT300クラスは、先週のアジアンルマンで3位入賞を達成した#81ダイシンフェラーリがいち早く1分55秒台に入る1分55秒966を記録、最終的にこれを55秒955まで短縮してトップで走行を終えた。
2番手には#46エスロードZ、3番手には#2紫電がつけ、ランキングトップの#19ウェッズスポーツは9番手で最初の走行を終えている。
公式予選1回目は午後0時50分より、45分間で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA

GT500クラス #8ARTA NSX
- ラルフ・ファーマン
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ファンタスティックです。
スーパーラップでは2位でしたが、グリッド降格で12位スタートになってしまいました。
でもクルマの状態はすごく良かったので心配はしていませんでした。
今シーズンはずっと勝てそうで勝てないレースが続いていたので、今日の勝利は非常に素晴らしいですし、これでチャンピオンシップにも僅かながら希望が出てきました。
ここでは前にもいいレースをしたことがありますが、どうしても結果が出せませんでした。SUGOでも鈴鹿でも惜しいレースが続いていたので、勝ててよかったです。
次も出来るだけいいレースをして、GT-Rとのギャップを3ポイントか4ポイントにすれば最終戦で逆転も可能ですから、とにかく次のレースを頑張ります。
- 伊沢 拓也
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なんだかまだ実感が沸かなくて、嬉しいというとこまでいっていません。明日になればきっと嬉しさがこみ上げてくるのだろうと思います。
アウトラップで抜かれましたが、ラルフ選手のスティトを見ていてクルマが速いのは判っていたので、心配はしていませんでした。(抜いた周は)寿一さんが100Rで失敗したのがわかったので、ここだと思い、ずっと後ろにつけていってダンロップで抜きました。
不安は全くなくて、ずっと落ち着いて走れましたが、最後の5周だけはミスをしないようにと緊張しました。
毎周土屋さんが無線で励ましてくださったので、安心して走れました。
僕らはずっとリヤ2本交換という作戦でやってきましたが、僕はどうしてもそれに対応できなくて、今回お願いして4本交換にしてもらいました。決勝日になってラルフ選手が2本でいけ、と言ってきましたが、ここで自分を取り戻すためにも4本交換で行きました。
残り2レースはもう何も考えずに力を出し切るだけです。
GT300クラス #81ダイシンアドバンFerrari
- 藤井 誠暢
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今回ドライでテストできてなくて、それは他のチームも同じだったんですけど、今朝走ってみたらバランスに問題があるのが判ったので、決勝では無理に抜きにいくよりもタイヤを労わって走るようにしました。
それに僕らのFIA-GT仕様のクルマは給油に時間がかかり、他より10秒くらいロスしてしまうので、今回はタイヤ無交換か2本交換でピットで逆転して、あとを青木さんに任せる作戦にしていました。
正直、同じ条件なら青木さんは絶対抜かれないと思っていますが、今回はクルマのバランスも悪く、右タイヤも交換していなかったので、左コーナー、とくにプリウスコーナーが厳しかったはずですが、それでも何とかしてくれると思っていました。
- 青木 孝行
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正直ほっとしています。勝てそうで勝てないレースが続いて、中々結果が伴わなかったので、今回は勝ててほっとしているというのが一番です。
右タイヤを換えず、左2本交換という作戦でしたが、外したほうの左タイヤの磨耗状況を無線で聞いて青くなりました。
予想以上に磨耗していたので、右もきっと同じだろうと思いました。最後は案の定、山がなくなりました。
残り10周で無線で後ろとのギャップを聞いて確実に追いつかれると思いました。最後は平中君ともう意地の張り合い。
普段だったらやらないようなブロックもやり、沢山ぶつかりましたが、そんな中でも引くとこは引いていて、フェアだったと思います。今考えると楽しいレースでしたが、乗ってるときは全然楽しくなかったです。
最後はタイヤが完磨してたと思いますけど、意地で押さえ込みました。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo:Keiichiro TAKESHITA